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鉄鋼・非鉄金属スレッド

1荷主研究者:2003/12/07(日) 00:12
「鉄は国家なり」とは古い言葉だが、新日鐵やJFEをはじめ日本企業が世界の大手を占めている。特殊鋼や非鉄金属もユニークな企業が多い。そんな鉄鋼・非鉄金属・金属製品産業の総合スレッド。

社団法人日本鉄鋼連盟
http://www.jisf.or.jp/

社団法人日本アルミニウム協会
http://www.aluminum.or.jp/

社団法人日本電線工業会
http://www.jcma.jp/

2200荷主研究者:2021/02/04(木) 22:58:23

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00584668
2021/1/12 05:00 日刊工業新聞
東京製綱、働き方改革 茨城・土浦の設備刷新

 東京製綱は2年以内をめどに、土浦工場(茨城県かすみがうら市)で橋梁向け亜鉛メッキワイヤの生産設備を刷新する。熱処理炉などは作業者が1日3交代で操業しており、新設備で省人化し、労働環境も改善する。コロナ禍の状況をにらみつつ投資の時期や規模を詰める。

 浅野正也社長は日刊工業新聞社の取材に、同社主力の土浦工場でのメッキワイヤ関連の設備投資について「省人化や、働き方改革を視野に入れた投資を行いたい」と強調。

 全社的には「将来差別化できる新製品のため、独自の工夫を盛り込んだ競争力ある設備にするのが基本」との考えを示した。土浦工場は17、18年度に年約7億円などの戦略投資を行っている。

 一方、同社が開発した炭素繊維複合材ケーブル(CFCC)が米バージニア州の大型インフラ事業に受注総額約40億円で採用されたことに「米国の降雪地域や沿岸地域にもCFCCを提案したい。将来は日本にも普及させたい」と述べた。米案件が連結業績に反映されるのは、22年3月期以降の見通しだ。

 さらに海外では、駐在員事務所を置くフィリピンで防災分野の需要開拓、タイはエレベーター用ロープの販売に注力するとしている。

(2021/1/12 05:00)

2201とはずがたり:2021/02/05(金) 10:39:22

中国リチウム大手、約2000億円の融資焦げ付き
海外大型買収のツケ、返済期限延長も前途多難
https://toyokeizai.net/articles/-/394119
財新 Biz&Tech
2020/12/14 3:30

中国のリチウム大手の天斉?業が深刻な債務危機に直面している。同社は11月29日に期限を迎えた18億8400万ドル(約1962億円)のシンジケートローンの返済に行き詰まり、銀行団と協議を重ねていた。期限翌日の11月30日、天斉?業は「期限の1カ月延長に合意した」と発表。同社と銀行団は今後も債務のリスケジュールについて交渉を続ける。

リチウムは電気自動車(EV)などの充電池の製造に欠かせない原材料であり、天斉?業はその採掘から加工まで一貫して手がけている。中国国内に鉱山と加工工場を持つほか、オーストラリアや南米チリの鉱山権益を保有している。

債務危機のきっかけは、同社が2018年12月に行った海外での大型買収だ。総額40億6600万ドル(約4234億円)の巨費を投じてチリのリチウム生産大手SQMの発行済み株式の23.77%を取得。それ以前の取得分と合わせて、SQMの株式の25.86%を保有する第2位株主になった。

この買収を実現するため、天斉?業は中信銀行を主幹事とする中国内外の銀行団から35億ドル(約3644億円)を借り入れた。当時の契約では、そのうち23億ドル(約2395億円)を2年以内に、残り12億ドル(約1249億円)を5年以内に、それぞれ段階的に分割返済することになっていた。

赤字転落で利息支払いもままならず
ところがSQM株の取得完了後、リチウムの国際相場が供給過剰による下降局面に入ってしまった。そんななか、天斉?業は重い金利負担に加えて買収した海外資産の減損リスクに備える引当金計上を迫られ、2019年決算では純損益が59億8000万元(約946億円)の赤字に転落。最近は利息支払いもままならない苦況に陥っていた。

天斉?業が権益を持つ海外鉱山の品質は世界的に見ても優良であり、債務返済のために処分価格で手放せば、長期的に計り知れない損失となる可能性がある。自動車産業ではEVシフトが加速しており、充電池の需要増加は今後の確実なトレンドだからだ。このことは、債務リスケジュールの条件をめぐる天斉?業と銀行団の交渉の焦点になっている。


本記事は「財新」の提供記事です
しかし関係者によれば、天斉?業が債務危機を脱出するのは非常に難しい。目下リスケを交渉中の債務に加えて、SQM買収時に5年以内に完済する条件で借り入れた12億ドルについても、2021年から分割返済の期限が到来するからだ。このため同社は、翌2022年にかけて債務返済の強いプレッシャーにさらされ続けるのが避けられない。

(財新記者:羅国平)
※原文の配信は12月1日

2202とはずがたり:2021/02/09(火) 09:50:08

中国鉄鋼最大手「ギニアの鉄鉱石鉱山」を開発へ
宝武鋼鉄、同業他社と6580億のファンド設立
https://toyokeizai.net/articles/-/358614
財新 Biz&Tech
2020/06/30 16:00

中国の鉄鋼最大手の中国宝武鋼鉄集団(宝武鋼鉄)がアフリカのギニアで鉄鉱石鉱山の大規模開発を計画していることが、財新の独自取材で明らかになった。

同社が開発を目指すのはギニア南東部にあるシマンドゥ鉱山。未開発の鉄鉱石鉱山としては世界最大級で、総埋蔵量は100億トンを超えるとみられている。現地は4つの鉱区に分かれており、ギニア政府は第1鉱区と第2鉱区の採掘権をシンガポールと中国の企業が出資するコンソーシアムに、第3鉱区と第4鉱区を英豪資源大手のリオ・ティントおよび中国の電解アルミ大手の中国?業集団(中国アルミ)にそれぞれ与えている。

複数の関係者によれば、宝武鋼鉄は同業他社と共同でファンドを設立し、中国アルミが保有する第3鉱区と第4鉱区の44.65%の権益を買い取る目論見だ。すでに首鋼集団、中国五鉱集団、建龍集団などとの協議を始めており、ファンドの規模は60億ドル(約6580億円)を見込んでいるという。

総投資額は1兆6000億円規模に
シマンドゥ鉱山はギニア内陸の山間部にあり、鉄鉱石を沿海部まで運んで輸出するために不可欠な鉄道や港湾などのインフラが未整備だ。鉱山を稼働させるには巨額の先行投資が必要で、そのリスクの大きさから開発が大幅に遅れていた。宝武鋼鉄は初期調査を通じて、第3鉱区と第4鉱区の総投資額はインフラ建設を含めて約150億ドル(約1兆6000億円)に達すると予想している。

それでも宝武鋼鉄が計画を進める背景には、近年の鉄鉱石相場の高騰がある。代表的な価格指標のひとつであるプラッツ指数の2019年の最高値は、鉄含有62%の鉱石1トン当たり120ドル(約1万2830円)を超えた。今年前半には新型コロナウイルス流行の影響で一時急落したものの、6月以降は再び100ドル(約1万690円)以上の高値圏で推移している。


本記事は「財新」の提供記事です
中国は鉄鉱石の8割以上を輸入に頼り、世界の鉄鉱石貿易の7割近くを飲み込む「最大の買い手」だ。しかし、鉄鉱石の生産量はリオ・ティントなどの資源メジャー4社で世界の6割近くを握るのに対し、中国には300社を超える鉄鋼メーカーがあり、価格交渉力が弱い。そこで宝武鋼鉄は自ら鉱山開発に乗り出すことで、鉄鉱石の安定調達と資源メジャーに対する交渉力の強化を狙っている。

(財新記者:羅国平)
※原文の配信は6月20日

2203荷主研究者:2021/02/13(土) 21:49:58

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00585213
2021/1/15 05:00 日刊工業新聞
日鉄、君津地区で専用CGL立ち上げ 超ハイテン供給強化

 日本製鉄は、東日本製鉄所君津地区(千葉県君津市)に新たな溶融亜鉛メッキ設備(CGL)を3月までに立ち上げる。板厚が薄くても高強度を保つ超ハイテン(超高張力鋼板)の供給体制を強化する。当初は2020年7―9月期の稼働を目指していたが、コロナ禍の影響で進捗(しんちょく)が遅れた。電動化(EV化)に伴う自動車の軽量化や高強度化ニーズなどに対応していく。

 新たな設備は第6CGLで、老朽化した第4CGLを置き換え、強度が980メガ―1・5ギガパスカル級の超ハイテンの製造専用設備。防錆性が高い溶融亜鉛メッキと、同メッキに熱処理を加え成形性を高める合金化溶融亜鉛メッキが可能で月産能力は3万3000トン。

 高付加価値品の超ハイテンをめぐっては、競合他社も体制を強化している。JFEスチールは東日本製鉄所千葉地区(千葉市中央区)で合金化溶融亜鉛メッキにも対応できる設備を整備しており、21年に稼働を予定する。これにより西日本製鉄所福山地区(広島県福山市)との2拠点で供給可能となる。

 神戸製鋼所は約500億円を投じ、加古川製鉄所(兵庫県加古川市)の薄板工場に新たな連続焼鈍設備などを整備中。年産能力は24万トンを計画し、21年に稼働する予定だ。

(2021/1/15 05:00)

2204荷主研究者:2021/02/13(土) 22:11:27

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/502430?rct=n_hokkaido
2021年01/19 10:22 北海道新聞
72 大和(やまと)工業 「築炉」技術 製鉄下支え

改修現場でれんがを積む築炉工(大和工業提供)

黒龍雅英社長

 日本製鉄(東京)室蘭製鉄所の協力会社。製鉄所の心臓部で、鉄鋼の源となる溶けた鉄「銑鉄(せんてつ)」を生産する高炉内に耐火れんがを積み上げる「築炉」を手掛ける。昨年、室蘭で19年ぶりに行われた高炉改修工事にも携わった。石炭を蒸し焼きにするコークス炉の築炉も得意とし、日鉄の国内各地の製鉄所で仕事を請け負っている。

 1943年(昭和18年)に設立した渡邊組(室蘭)が前身で、50年に株式会社化して現社名に。高度成長期、鉄鋼業の発展とともに業績を伸ばした。受注の9割は日鉄関連で、室蘭のほか、愛知、大分県内の製鉄所構内にも事業所を置く。

■精度ミリ単位

 築炉は高炉やコークス炉などの改修・新設時に行う作業で、昨年の室蘭での高炉改修では、「築炉工」約50人が他の協力会社とともに約2万5千個のれんがをミリ単位の精度で、3カ月ほどで積み上げた。れんがは大きなもので重さ約1・4トンもあるが、4代目の黒龍(くろたつ)雅英社長(57)は「図面通りに積むのが築炉工の仕事。正確さや品質を守りつつ、スピードも求められる」と説明する。

 技術は「現場で数多く経験を積むこと」(黒龍社長)で伝承しているという。れんがを積むうちに生じる「ずれ」を解消するため、継ぎ目のモルタルの量で微調整する腕が問われる。若手はベテランの背中を見て技能を身に付ける。

 築炉の延べ実績は高炉86基、コークス炉58基。ここ数年は、室蘭の高炉や第5コークス西炉の改修などが続いたが、大型事業がない年もある。

■室蘭に実習棟

 そこで、2017年に技術の保持や向上を目的とした実習棟を室蘭市内に設け、若手やベテランが腕を磨いている。

 築炉のほか、炉内の保全やごみ焼却炉の工事なども担う。黒龍社長は「築炉工を手放すわけにいかないので、さまざまな仕事の確保が欠かせない」と語る。

 事業継続に向けては、就職を控えた若者に関心を持ってもらうことも課題に挙げる。働きやすい環境づくりのため、16年には社屋の隣に寮を整備した。黒龍社長は「100年企業を目指して人を育成していく」と意気込む。(田中雅久)

 ◇

▽本社   室蘭市輪西町1の4の8
▽設立   1950年
▽事業内容 高炉・熱風炉築造工事、コークス炉新築・補修工事、製鉄関連耐火物の補修など
▽売上高  75億4千万円(2020年3月期)
▽従業員数 375人
▽採用   6人(20年4月実績)

2205荷主研究者:2021/02/13(土) 22:22:56

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOHD00010_S0A201C2000000
2021年1月20日 18:00 日本経済新聞 関西
東洋アルミ、ヨーグルト蓋から半固体電池材まで自在
ココが光る

2206荷主研究者:2021/02/13(土) 22:28:07

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODZ218EO0R20C21A1000000
2021年1月21日 21:21 日本経済新聞
日本製鉄、東京製綱へのTOB発表 19.9%保有目指す

2207荷主研究者:2021/02/13(土) 22:59:06

https://www.chugoku-np.co.jp/local/news/article.php?comment_id=720841&comment_sub_id=0&category_id=112
2021/1/24 21:45 中国新聞
技と人、流出に懸念 日立製作所の日立金属売却検討 5000人働く「城下町」安来

再編の動向が注視される日立金属安来工場

 日立製作所が子会社、日立金属を米投資ファンドを軸に売却を検討している事態を巡り、島根県と安来市は地域産業に与える影響に懸念を強める。主力工場のある市は協力企業を含めて5千人近くが働く県内随一の企業城下町で、高級特殊鋼「ヤスキハガネ」を柱に産業の裾野は広い。その技術の元となった「たたら製鉄」の継承にも、関係者は注視する。

 ヤスキハガネは、鉄鋼にさまざまな金属や原料を混ぜ、用途に合う硬さや粘りを引き出した金属素材。世界中のカミソリ替え刃や自動車のエンジンピストンリング、航空機・エネルギー関連など多様な部材に使われる。日立金属安来工場にある「冶金(やきん)研究所」で開発が続く。

 市内には子会社2社、特殊鋼加工などを請け負う約10社が集積する。同市の鉄鋼業の出荷額は1385億7千万円で、工業の78%を占める。安来、松江両市の特殊鋼関連の中小企業6社でつくる共同受注体「SUSANOO(スサノオ)」が、航空機産業への本格参入を目指している。

 「日立金属だからこその素材は数多い。会社名が変わっても特殊鋼の生産機能がなくなるとは考えていないが、今の規模感が続くかは不安」と話すのは、県産業振興課の大畑光延課長。資本も潤沢な外資の参入に「無傷とみる中小経営者はいないのでは」と漏らす。

 丸山達也知事と安来市の田中武夫市長は5日、経済産業省を訪ね、技術が国外流出しかねないと強調しつつ、地域経済の衰退を招かないよう求めた。昨年12月には日立製作所に「最大限の配慮を」と要請した。

 市は江戸期、奥出雲地方などのたたら操業による鉄の積み出し港として栄えた。1899年の雲伯鉄鋼合資会社の設立を契機に、鋼生産の町へと発展。洋鉄に対抗してたたら経営者たち5人が始め、安来工場の前身となった。

 安来工場では約1600人、協力企業などを含めると5千人近く働く。工場関連の機械メンテナンスやガス、小売り・サービス業など地場産業も手広い。

 市は人口約3万8千人。政策推進部の前田康博部長は「2、3代にわたり勤める家庭もある。部分的な機能移転となれば、人材流出とともに人口減も加速しかねない。今の技術と設備、従業員がこの地で仕事できるのが望ましい」とする。(三宅瞳)

 ▽古来の製鉄「絶やさぬ」 奥出雲の日刀保たたら

 山深い奥出雲町で、日本古来のたたら製鉄を継承する日刀保(にっとうほ)たたら。日本美術刀剣保存協会(東京)の運営で毎冬に操業し、国内で唯一、刀匠へ日本刀の原料となる玉鋼の供給を続ける。日立金属は、戦後の操業停止を経た1977年の「たたら復活」に関わり、技術の継承や砂鉄の調達、人材育成など多角的に支えている。

 日刀保たたらは例年1、2月に計3回操業。日立金属安来製作所・鳥上木炭銑工場(同町)の従業員と刀匠計13人が携わる。従業員は原料となる砂鉄の採取から〓(けら)を割って精錬する鋼造(かねつく)りまで、玉鋼づくりの全工程を担う。後継者の育成も支え、近年も20、30代の地元の若者を同社が採用している。

 たたら操業の原材料となる砂鉄は、同町の船通山山麓の用地で半年かけて採取し、年間必要な約30トンを確保している。昨年に約5億円を投資し、採掘プラントや堆積場を設けたという。

 「村下」と呼ばれる操業の技術責任者で、国選定保存技術保持者の木原明さん(85)は、日立金属安来工場の顧問を務める。もともと砂鉄を木炭で精錬する鳥上木炭銑工場の技術職で、たたら復活時に転属。元村下の故・安部由蔵氏から技術を受け継いだ。木原さんは「千年続く伝統の技術。かつて一子相伝で受け継がれた技術も人材も、この地にある」と強調する。今後、売却がどういう結果になっても「たたらの重要性は伝わり、喜んで生かしたいと思われる。途絶えることはない」と話した。

【お断り】〓は「かねへん」に「母」を書きますが、JISコードにないため表示できません。

2208チバQ:2021/02/15(月) 23:40:19
https://news.goo.ne.jp/article/asahi_region/business/asahi_region-ASP2F6RSMP29PITB00Y.html
「次、どんな仕事でも」 日鉄関係者へ初の再就職説明会
2021/02/14 10:00朝日新聞デジタル

「次、どんな仕事でも」 日鉄関係者へ初の再就職説明会

説明会に集まった人たち。新型コロナウイルス感染対策で座席の間隔が空けられ、1日の参加者も100人に絞り込まれた=2021年2月13日午後1時31分、広島県呉市役所、能登智彦撮影

(朝日新聞デジタル)

 【広島】9月末で高炉が休止し、2023年に全面閉鎖予定の日本製鉄(日鉄)の瀬戸内製鉄所呉地区と関連企業の従業員らを対象に、広島労働局と呉市は13日、再就職に関する企業説明会を呉市役所で開いた。14日まで。日鉄関係者に絞った説明会の開催は初めて。

 説明会には、高炉休止の影響を最初に受ける従業員ら20〜70代が参加。子育てなどによる家計負担が増える40代が4割と最多で、20〜30代も5割弱を占めた。新型コロナウイルス感染防止対策で各日100人ずつに絞り込まれた。

 企業側の参加は、高炉休止後の10月以降に正社員として採用予定がある40社。当初は97社が参加を申し出たが、コロナ対策のため2日間で40社が選ばれた。「エンジニア」や「検査業務」など、製鉄所で培われた技能や資格に関心が寄せられる一方、営業職などの募集もあった。

 この日参加した日鉄の関連会社に勤める呉市内の男性(57)は「高炉休止を控えて仕事が減り始めており、人もどんどん減っている。もう年齢が年齢だし、呉では仕事はなかなかないと思う。どんな仕事でもいいから次の働き口を見つけたい」と訴えた。地元出身で、5年前から呉地区構内で重機を操作するオペレーターとして働いている。

 別の協力会社で働く男性(50)は「10月以降の仕事のめどはゼロ。何とかしたい。技能が生かせればありがたい」と期待した。日鉄従業員の男性(44)は「妻と子どもの4人暮らし。県外への配置転換を示されたが、持ち家がある呉の生活基盤を守りたい」と求めた。

 一方の企業側は、食品物流会社ムロオ(呉市)の採用担当者が「巣ごもり需要などで物流量が増えており、来てもらえる人がいれば何人でも来てもらいたい」と話した。製材大手の中国木材(同)は、コロナ禍で海外からの技能実習生が受け入れられず慢性的な人手不足といい、「工場内の運搬作業員などを積極的に採用したいので参加した」。呉地区に近い自社工場で物置用の鋼板などを製造する淀川製鋼所(大阪市)の採用担当者は「(前身の)日新製鋼時代から社員教育が行き届いている」と評価し、「同じ鉄鋼業界として、少しでも雇用の受け皿になれれば」と話した。

 店舗スタッフを募集する食品スーパーのエブリイ(福山市)の担当者は「人に喜んでもらいたい気持ちがあれば、異業種でも採用したい」と話した。

 通常、ハローワークに求人を出さない企業の参加もあった。呉市内に販売店が2店舗あるダイハツ広島販売(広島市)の採用担当者は「日鉄関連の従業員なら、整備工場の環境保全などが出来るのではないかと考えている」と期待した。

 「ハローワークくれ」によると、呉地区には協力企業も含めて約3千人が働いており、高炉休止で半数の仕事が失われると推定。コロナの影響もありハローワーク呉管内の有効求人倍率は1倍を下回るが、田辺克也所長は「製鉄所従業員の持つ技能などのニーズはある。だが人数も多く、継続的な支援が必要だ」と述べた。呉市などは今後も企業説明会を開く方針。(辻森尚仁、能登智彦)

【参加企業の募集職種例】

○エンジニア

○機械オペレーター

○自動車整備

○ボイラーなどの運転

○工場内運搬作業

○保安メンテナンス

○重機などの整備

○設計業務

○検査業務

○土木作業

○建設コンサルタント技術

○パソコンソフト設計

○ドライバー(大・中型)

○総務事務

○営業スタッフ

○店舗スタッフ

○介護職員

2209チバQ:2021/03/08(月) 15:03:30
>>2135
https://news.yahoo.co.jp/articles/802dea306724470bd9c9a044553b0d54ed578651
日本製鉄、24年度末をメドに茨城の高炉1基を休止へ
3/5(金) 15:43配信
 日本製鉄は5日、2024年度末をめどに東日本製鉄所鹿島地区(茨城県鹿嶋市)で、2基ある高炉のうち、1基を休止すると発表した。また、関西製鉄所和歌山地区(和歌山市)では、2基ある高炉のうち1基の休止を、当初予定していた22年度上期から、21年度上期末に前倒しする。

https://news.yahoo.co.jp/articles/6c5533db2feba24fc7cde004be822215a15298fe
日鉄が鹿島の高炉1基休止 高機能材の生産ライン、九州拠点化
3/5(金) 20:58配信
 日本製鉄は5日、2021〜25年度の5年間で国内製鉄事業の要員を1万人超減らすことなどを盛り込んだ経営計画を発表した。国内市場の縮小に加え、世界の鉄鋼生産の約6割を占める中国の将来的な需要減が見込まれるため。東日本製鉄所鹿島地区(茨城県鹿嶋市)の高炉1基も25年3月末をめどに休止し、主要製品の生産ラインを九州などに集約する。
 粗鋼生産能力は約2割減となる。橋本英二社長はオンラインの記者会見で「大きく市場が変わっている。自社の技術や商品力が生きるところにシフトする以外にない」と強調した。

 関西製鉄所和歌山地区(和歌山市)の高炉1基の休止も今年9月末に1年前倒しする。高炉2基がある瀬戸内製鉄所呉地区(広島県呉市)の閉鎖も決まっており、日鉄の高炉は現在の14基から10基になる。コスト削減効果は年間1500億円に上る見通しという。

 また高機能のハイカーボン材の生産ラインを現在の4拠点から九州製鉄所八幡地区(北九州市)など2拠点に集約。厚板も九州製鉄所大分地区(大分市)など2拠点にまとめる。

 再編に伴う1万人の要員減はグループ会社を含めた国内製鉄事業の約2割に当たる規模だが、雇用は維持し、他部門への配置転換などで対応する。

 50年に温室効果ガス排出量の実質ゼロを目指す方針も示した。大型電炉を使った高級鋼材の生産や、水素を使った製鉄の実用化を目指す。橋本社長は「ハードルが高い技術で、政府の支援が欠かせない」と述べた。(石田剛)

2210チバQ:2021/03/08(月) 15:04:10
https://news.yahoo.co.jp/articles/02f839cbd1f4ce3b9bbd928f0917f9cf11f59995
日鉄鹿島、高炉休止 戸惑う企業城下町 1960年代から共に発展
3/6(土) 4:00配信
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日本製鉄が休止する東日本製鉄所鹿島地区の高炉=鹿嶋市光
日本製鉄が茨城県鹿嶋市の東日本製鉄所鹿島地区にある高炉1基の休止を決め、製鉄所と共に歩んできた街に戸惑いが広がった。同地区には同社の正社員だけで約3千人。関連事業者を含めると1万人を超える人が働く。同市は鹿島開発が始まった1960年代から企業城下町として発展してきた歴史があり、地元からは「今後が不安」との声が上がっている。

正社員の40代男性は、国内の鋼材需要が先細るなど過剰となっている生産能力などを挙げ、「寂しいが、やむを得ない」と言葉少な。ただ、生産ラインが全て途絶えるわけではなく「競争力を高めて利益率を上げ、これまで以上に地元へ地域貢献できれば」。別の正社員の50代男性は「私たちも不安」とした上で、「関連企業はもっとだろう。他の生産拠点にも下請け、孫請けがいるので、鹿島地区から移れない。(影響は)数千人規模に及ぶのでは」と心配そうに話した。

鹿島地区で生産された鉄鋼の加工を請け負う地元の金属加工業者の70代男性は、サプライチェーン(部品の調達・供給網)への影響を懸念する。「製鉄所、メーカー、加工屋の流れが壊れるかもしれない。引き続き注文が来るかどうか…」と危機感を募らせる。他地区への生産集約に伴い、これまで仕事を発注してくれたメーカーが取引を見直す可能性は否定できないという。

複雑に絡み合うサプライチェーンを踏まえ、男性は「脅威に感じる。予測がつかない」と険しい表情を浮かべる。「われわれのところに仕事が来なくなるかもしれない。そういうことを考慮しておかないといけない」と危機感を募らせた。

修理業を営む協力会社の幹部は「日本製鉄の社員は配置換えができるだろうが、われわれはそうじゃない。休止までに年配の従業員にはタイミングを見て声を掛けなければ…」と苦悩を明かした。昨年6月以降、同社の業績は急降下。高炉1基が休止すれば「思いっきり収益はダウンする」。苦しい現状からさらに3割程度落ち込む見通しだという。幹部は「もう少し鉄鋼需要が上向き、高炉休止案がなくなるのを望んでいた。社員のモチベーション低下が心配だ」と漏らした。

レジャー施設経営の70代男性は鹿島開発の初期から事業を展開し、「(製鉄所とは)二人三脚で歩んできたので休止は寂しい。これも時代の流れなのか」と静かに語った。地元のショッピングセンター幹部は「想定よりも人口減少が加速すれば顧客も減ってしまう」と不安を口にする。

5日に開いた大井川和彦知事を本部長とする合同対策会議の初会合で、錦織孝一鹿嶋市長は「鹿嶋市と日本製鉄は切っても切れず、町づくりを一からやり直さなくてはならない。なんとか未来の見える形にしていきたい」と述べ、隣市の石田進神栖市長も「経済や雇用に大きな影響を及ぼしてくるのでしっかり連携を取って、市民生活に悪影響が起きないようにしていく」と話した。
茨城新聞社

2211チバQ:2021/03/08(月) 15:05:28
https://news.yahoo.co.jp/articles/6a3775ea283fcd62c9de77872d825079d7befaf6
「寂れてしまう」茨城・鹿嶋に困惑の声 日本製鉄の高炉1基休止
3/6(土) 9:18配信
 日本製鉄が5日、東日本製鉄所鹿島地区(茨城県鹿嶋市)の高炉2基のうち1基を2025年3月までに休止するとの経営計画を発表したのを受け、県内からは困惑の声が上がった。鹿島製鉄所には協力企業も含めて1万人以上が勤務し、地域経済への影響が懸念される。大井川和彦知事は「受け入れがたい」と懸念を表明、地元自治体と対策の検討を始めた。【鳥井真平、根本太一】

 同社は、鉄鋼の内需減少や海外市場の競争激化などに伴い、国内の製鉄事業を再構築。厚板と大形ラインを担う高炉を休止し、鹿島地区の生産量は4割削減する。同社は「生産能力、コストなどを総合的に勘案した」とした。

 同社が昨年2月に広島県や和歌山県で製鉄所の閉鎖や高炉の休止を決めたことを受け、県は鹿島製鉄所の存続を目指して高炉2基の稼働継続を同社に18回要望。高炉維持に100億円、水素活用の研究開発に50億円の支援を申し出ていた。

 大井川知事は臨時記者会見で「鹿島臨海工業地帯の中核企業。雇用、教育、医療などでの影響は避けられない。ダメージを最小限に抑えたい」と話した。

 この日、県と鹿嶋市、神栖市などは合同対策本部会議を開催。錦織孝一・鹿嶋市長は「街づくりを一からやり直さないといけない。何とか未来が見える形にしたい」。石田進・神栖市長は「市民生活に影響が出ないようにしたい」と述べた。

 鹿嶋市は、旧住友金属鹿島製鉄所の企業城下町として発展を遂げてきた。サッカーJ1鹿島アントラーズも住金蹴球部が前身だ。高炉休止で削減される人員総数は未定だが、地元経済への影響は必至とみられている。

 日鉄社員らが多く集まる市内の飲食店女性店主(72)は「コロナ禍に、悪い知らせが加わった。鹿嶋が寂れてしまう」。客の50代男性は「亡父が住金(日鉄)で、私も関連企業勤め。がくぜんとしている」と話した。


https://news.yahoo.co.jp/articles/334c9c5deabf4593bb4dad709d704a9b16015991
150億円支援、用意しても…廃炉に揺れる鉄の街・鹿嶋
3/6(土) 11:01配信
 日本製鉄が東日本製鉄所の鹿島地区(茨城県鹿嶋市)の高炉のうち1基の廃止を発表したことを受け、茨城県の大井川和彦知事は5日、会見を開き「受け入れがたい厳しい内容だ」と危機感をあらわにした。鹿島臨海工業地帯の中核を担ってきた施設の縮小は、地域経済や雇用に大きな影響を及ぼしそうだ。

 鹿島地区は1968年に開所。敷地面積は約1千万平方メートルで、自動車や家電向けの鋼板を中心に生産してきた。2024年度末をめどに廃止される高炉は、鹿島地区の生産量全体の4割を占める。

 鹿島地区では日本製鉄の従業員だけでも約3千人、関連会社を含めると1万人が働くという。同社社員で鹿嶋市議の宇田一男氏は「社員だけでなく協力会社や取引先も多いので、雇用問題が気がかり。技術力が、地域から無くならないかも心配だ」と話した。

 大井川氏もこの日の会見で、「県にとって特別な存在だった」と強調。同社が呉製鉄所(広島県呉市)の全面閉鎖など合理化の方針を打ち出した昨年2月以降、同社に高炉の継続を働きかけてきたと明らかにした。自らも橋本英二社長に面会し、補助金など計150億円規模の「他に例のない」支援策も提案していたという。
朝日新聞社

2212チバQ:2021/03/08(月) 15:06:31
https://news.yahoo.co.jp/articles/0da2f703e8d14de478992b88e3738318af094707

日鉄の愛知・衣浦製造所、来春全面休止 コロナで需要減
3/6(土) 15:25配信

生産の全面休止が決まった日鉄ステンレス衣浦製造所=2021年3月6日、愛知県碧南市
 日本製鉄の子会社の日鉄ステンレス(東京)は、愛知県碧南市の衣浦(きぬうら)製造所を2022年3月末をめどに全面休止する。新型コロナウイルス禍でステンレス鋼板の需要が減り、先行きも厳しいため。設備も老朽化していた。社員約240人は県外にある他の製造所への配置転換を検討する。

 全面休止は日本製鉄が5日公表した、協力会社を含めた1万人強の削減や全国10カ所以上の加工設備廃止などを盛りこんだ経営計画(21〜25年度)の一環。少子高齢化による国内需要の減少や中国勢の台頭で日鉄の業績は悪化が続いている。

 衣浦製造所は1972年に稼働を始め、敷地面積約65万平方メートル。主に国内の建材向けなどのステンレス鋼板をつくっている。

 同製造所では昨年、熱したステンレスを延ばす熱延設備などを休止しており、22年3月末をめどとした冷延設備の休止で、設備が全面的にとまることになる。跡地の活用は未定だ。
朝日新聞社

2213チバQ:2021/03/09(火) 23:45:22
こうなのかな?

日本製鉄
 旧新日鉄
  室蘭 1
  君津 2 (2016年に3→2に済)
  名古屋2
  八幡 1
  大分 2
 旧住金
  鹿島 2→1
  和歌山2→1
旧日新製鋼
 呉  2→0

JFE 
 旧NKK
  川崎 2(うち1は長期休止)
 福山 4(うち1は長期中止)
 旧川鉄
  千葉 1
 水島 4(うち1は長期中止)
神戸製鋼
  加古川3(うち1は長期休止)

2214荷主研究者:2021/03/13(土) 21:00:47

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFB226FF0S1A120C2000000/
2021/1/26 19:44日本経済新聞 電子版 関東 埼玉
新報国製鉄 特殊鋼で先端産業を支える
埼の強み

2215荷主研究者:2021/03/13(土) 21:02:01

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOJB21AVH0R20C21A1000000/
2021/1/26 19:30日本経済新聞 電子版 中国 広島
閉鎖予定の呉製鉄所、地元雇用維持に薄日
ウエーブ広島

2216荷主研究者:2021/03/21(日) 22:17:00

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOJB03BCB0T00C21A2000000/?unlock=1
2021年2月16日 19:30 日本経済新聞 広島
日鉄呉製鉄所閉鎖、協力会社が配管製造 存続へ新事業

2217荷主研究者:2021/03/21(日) 22:55:00

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFB254FX0V20C21A2000000/?unlock=1
2021年2月25日 19:54 (2021年2月26日 11:32更新)日本経済新聞 千葉
JFEスチール、千葉地区70周年 製造拠点と商業施設両立

2218荷主研究者:2021/03/21(日) 22:57:14

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODZ28BB80Y1A120C2000000/?unlock=1
2021年2月25日 2:00 日本経済新聞
東京製鉄、電力需給で昼も操業 再生エネの変動に対応

2219荷主研究者:2021/03/21(日) 23:27:50

https://www.chugoku-np.co.jp/localeco/article/article.php?comment_id=732513&comment_sub_id=0&category_id=113
2021/3/5 22:23 中国新聞
日鉄ステンレス、山口製造所の一部を休止へ 周南・光の工場、鋼材の生産減

周南市にある日鉄ステンレス山口製造所の正門

 日鉄ステンレス(東京)は5日、周南市と光市にある山口製造所の設備の一部を休止すると発表した。2024年3月をめどに周南製鋼工場(周南市)の電気炉を2基から1基にして、鋼材の生産能力を減らす。愛知県の衣浦製造所は22年3月末で閉鎖する。

 電気炉はステンレスのスクラップやニッケル、クロムを溶かして鋼材を製造。周南製鋼工場から日本製鉄の瀬戸内製鉄所呉地区(呉市)に鋼材を送り、薄く延ばし、周南薄板工場に戻して製品に仕上げる。その工程を日鉄の九州製鉄所八幡地区(北九州市)での一貫生産に移すため、電気炉が不要になる。周南薄板工場では、ステンレス切断などの8設備を26年6月までに順次休止する。光市の工場でも熱処理の設備を24年6月までに止める。

 日鉄ステンレスは日本製鉄の100%子会社。新日鉄住金ステンレスと新日鉄住金、日新製鋼の3社がステンレス鋼板事業を統合して19年に発足した。光市の工場は新日鉄住金ステンレス、周南市の工場は日新製鋼の工場だった。新会社でも主力の製造拠点。

 統合前の計画では年150万トンの鋼材出荷量を見込んでいたが、130万トンまで落ち込んでいた。さらに新型コロナウイルスの感染拡大で国内外の市場が急速に縮小。昨年4〜12月の出荷量は76万トンで前年同期を2割超下回った。第3四半期の単独の経常損益は65億円の赤字で、通期でも赤字を避けられない見通しという。

 日鉄ステンレスは、山口製造所で働く1600人余りについて「雇用は基本的に維持する」と説明した。周南市の社員は取材に「工場存続のために合理化はやむを得ない。従業員の配置転換がどのように行われるのか不安はある」と受け止めていた。(川上裕)

2220荷主研究者:2021/03/21(日) 23:28:40

https://www.nishinippon.co.jp/item/n/702688/
2021/3/5 20:50 (2021/3/6 1:03 更新)西日本新聞
日鉄が鹿島の高炉1基休止 高機能材の生産ライン、九州拠点化

石田 剛

北九州市小倉北区の九州製鉄所八幡地区(小倉)=2020年2月(本社ヘリから)

 日本製鉄は5日、2021〜25年度の5年間で国内製鉄事業の要員を1万人超減らすことなどを盛り込んだ経営計画を発表した。国内市場の縮小に加え、世界の鉄鋼生産の約6割を占める中国の将来的な需要減が見込まれるため。東日本製鉄所鹿島地区(茨城県鹿嶋市)の高炉1基も25年3月末をめどに休止し、主要製品の生産ラインを九州などに集約する。

 粗鋼生産能力は約2割減となる。橋本英二社長はオンラインの記者会見で「大きく市場が変わっている。自社の技術や商品力が生きるところにシフトする以外にない」と強調した。

 関西製鉄所和歌山地区(和歌山市)の高炉1基の休止も今年9月末に1年前倒しする。高炉2基がある瀬戸内製鉄所呉地区(広島県呉市)の閉鎖も決まっており、日鉄の高炉は現在の14基から10基になる。コスト削減効果は年間1500億円に上る見通しという。

 また高機能のハイカーボン材の生産ラインを現在の4拠点から九州製鉄所八幡地区(北九州市)など2拠点に集約。厚板も九州製鉄所大分地区(大分市)など2拠点にまとめる。

 再編に伴う1万人の要員減はグループ会社を含めた国内製鉄事業の約2割に当たる規模だが、雇用は維持し、他部門への配置転換などで対応する。

 50年に温室効果ガス排出量の実質ゼロを目指す方針も示した。大型電炉を使った高級鋼材の生産や、水素を使った製鉄の実用化を目指す。橋本社長は「ハードルが高い技術で、政府の支援が欠かせない」と述べた。

(石田剛)

2221荷主研究者:2021/04/11(日) 20:55:20

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/521964?rct=n_hokkaido
2021年03/16 10:30 北海道新聞
76 理研興業 高い防雪柵技術 世界へ

太陽光パネルを取り付けた防雪柵で発電量を調べる理研興業の実験場=小樽市銭函

柴尾耕三社長

 防雪・防風対策製品の専業メーカー。道路脇に設置して道路上の雪を吹き払う防雪柵の官公庁などへの納入シェア(2020年度)は、北海道、東北、北陸でそれぞれ1位を誇る。

 理化学研究所を母体とする関連会社の北海道営業所として1949年に小樽に開設、55年に独立した。当初は鉄道関連資材などを開発・販売していたが、62年に開発局の防雪柵試験開発に参加したのを機に防雪対策製品の製造を開始。68年には、それまで木製だった防雪柵の鋼材化に業界で初めて成功した。

 夏には不要になる防雪板を地面に収納できる自動収納型や、幅が広い道路で雪をより遠くに吹き払う高性能型など、さまざまな道路に対応可能な新製品を次々と開発。道内民間企業で唯一、人工的な風の中に模型を置き吹雪の影響を調べる「風洞実験室」を持ち、製品開発に生かしてきた。

■「光るロープ」も

 防雪柵は、道路に平行に風が吹くと効果が発揮できない。そうした場合の視界不良を解決するため、2018年に「光るワイヤーロープ」を開発した。道路脇のワイヤロープ式防護柵に発光ダイオード(LED)で光る樹脂線をまき付けて夜間や吹雪下での視認性を確保。19年の北海道新技術・新製品開発賞で最高賞の大賞を受賞した。

 近年は防雪技術の海外展開に注力する。北海道と緯度が近い中央アジア各国からの研修生を14年から受け入れ、17年以降はキルギスやネパールの道路に防雪柵や光るワイヤーロープを設置した。今後は発展途上国の企業と協力し、各種部品を海外生産する計画だ。柴尾耕三社長(73)は「必要とする国に日本の技術を普及させたい」と意気込む。

■災害対策に注力

 暴風雪災害に備えた防災技術も研究する。防雪柵に太陽光パネルを取り付け、道路脇に設置する避難シェルターに電力を供給する仕組みを構想。昨年から小樽市銭函の実験場で冬季の発電量を調べ、シェルターの稼働に必要な量を発電できるか検証している。柴尾社長は「北国の道路の安全に関わる責任がある」と話し、防雪技術のさらなる向上に力を入れる考えだ。(宮本夕梨華)

 ◇

▽本社   小樽市銭函3の263の7
▽設立   1955年
▽事業内容 防雪柵などの製造・販売、雪害対策施設の設計・開発・調査
▽売上高  14億8700万円(2020年3月期)
▽従業員数 26人
▽採用   1人(20年度実績)

2222荷主研究者:2021/04/11(日) 20:57:38

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00591414?isReadConfirmed=true
2021/3/16 05:00 日刊工業新聞
冶金工、ステンレス精錬工程の副産物で重機走行基盤材 高強度締め固め

 日本冶金工業は、ステンレス精錬工程の副産物「ナスファインサンド=写真」で、重機走行基盤材など土木工事用途を開発した。立命館大学建山和由研究室、前田建設工業ICI総合センターと共同で現場での実験を重ね、地盤の高い締め固め強度を確認した。従来は砂採取後の埋め戻しなど用途が限られていたが、従来の地盤材にない特徴を訴求する。

 ナスファインサンドは、同社大江山製造所(京都府宮津市)でニッケル鉱石からフェロニッケルを製錬する際、できる副産物を微粒状にした製品。生産量は、1年間に発生する副産物のスラグ全体の数十万トンの約3割。

 同社はかねてナスファインサンドを供給してきたが、還元材(無煙炭)を調節し、粒の表面に複雑で微細な凹凸、粒子内部に空隙をそれぞれつくることで新用途を確認した。

 凹凸が相互に強固にかみ合い、凹凸や空隙に入り込んだ水の作用が加わり、毛細管現象のような吸引力が働くとみられ、高い強度で締め固められる。油圧ショベルなど汎用重機を載せてすぐに作業できるという。

 1グラム当たりの比表面積は数万平方センチメートル。日本冶金工業は新用途の普及に際し特許を取得した。販売量目標などは非公表だが、日本産業規格(JIS)の取得や行政、関係機関への提案などを進める。

 製鋼スラグを土木工事用材料として販売する鉄鋼メーカーもあるが、製造過程でセメント硬化を利用する場合、設備やコストがかかる。ファィンサンドはそれらが不要で、すぐに工事に使えるという。

(2021/3/16 05:00)

2223荷主研究者:2021/04/11(日) 21:07:22

https://kahoku.news/articles/20210316khn000039.html
2021年03月17日 06:00 河北新報
南極の氷床削る 東洋刃物 零下80度でも高い耐久性

東洋刃物が製造した3枚の刃が取り付けられたドリルの先端=2020年1月、宮崎県国富町(同社提供)

 国立極地研究所(極地研)の南極氷床深層掘削事業で重要な役割を担うドリルに、東洋刃物(富谷市)製の刃が用いられている。2023年以降に始まる次の掘削に向け、同社は製品を2月に納入。マイナス80度にも及ぶ南極の過酷な環境下で氷を削る刃には高い耐久性が求められる。太古の地球環境に迫るプロジェクトに、宮城で培われた技術が力を発揮する。

 1枚5センチの刃は、複数の元素を独自配合した鋼で製造される。長さ約12メートル、直径約12センチのドリル先端に3枚装着し、アルミ製パイプ内を回転させて掘り進めることで、氷床から長さ4メートルほどの氷柱を切り出す。

 予備や実験用を含む50枚の刃は2月12日、ドリルを製造する九州オリンピア工業(宮崎県国富町)に納められた。東洋刃物富谷工場の志村英幸技術課長は「超低温でも硬さと欠けにくさを保てる熱処理や素材選びが難しい。何パターンも比較検討した」と明かす。

 極地研は1995年から南極氷床の掘削事業を実施する。第3期の次期計画は3000メートルを超える深さから氷柱を採取、閉じ込められた空気などを分析し、約100万年前までの大気の組成や気候変動を調べるのが目的だという。

 鉄鋼、食品、情報などの産業機械用刃物を手掛ける東洋刃物は第1期から携わる。他の製品では想定されない環境下で役割を果たせるよう、冷凍した刃に衝撃実験を行うなど工夫を重ねてきた。

 産業用燃焼機器が主力の九州オリンピア工業は、氷床を熱で溶かしていた70年代から南極用ドリルを製造する。初めて刃を使った第1期はトラブルが相次いだが、氷の削りかすの回収機構などを大幅に改良。刃の性能も向上し、第2期は深さ約3000メートルからの氷柱採取に成功した。

 同社の小林明雄第2技術課長は「南極氷床は浅い箇所でもマイナス60度近くあり、突破するのに共に苦労してきた。東洋刃物さんの刃でないと要求水準を満たせない」と言い切る。

 現地では22年から設備の搬入など掘削の準備作業が実施される予定。既にドリルは完成し、実験を繰り返しつつ出番を待つ。一方、東洋刃物は新素材の開発も進めているという。

 桂嶋優行製造部課長は「南極での活躍に思いをはせると普段味わえない達成感がある」と話す。刃の営業を担う坂本達哉広島営業所長は「各国から研究者が集う取り組みに関わっていることは誇りだ。地球や宇宙のさらなる探査にも携わりたい」と思い描く。

南極氷床深層掘削事業 極地研が南極大陸を覆う氷床を掘削して氷を取り出し、太古の地球環境を探査する計画。第1期(1995〜96年)は2503メートル、第2期(2004〜07年)は3035メートル掘り進め、それぞれ約34万年前、約72万年前までの気候変動や大気の組成を解明した。いずれも昭和基地から南に約1000キロの観測基地「ドームふじ」で実施した。

2224とはずがたり:2021/04/12(月) 11:05:32
鉱山からの搬出先は木ノ本駅迄索道(その前は中ノ郷まで馬車)。
そこから戦前は自社の朝鮮にあった精錬所。
戦後は自社精錬所を敗戦で失ったからか北海道の住友金属鉱山国富や九州の日本鉱業佐賀関に送られてたそうな。
激渋☆

土倉鉱山
https://twitter.com/tohazugatali1/status/1380876489319542795
日窒鉱業土倉鉱業所→ヤンマーディーゼル木之本工場専用線(北陸本線木ノ本駅)専用線跡
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/study/2246/1191161933/651

2225とはずがたり:2021/04/13(火) 19:51:41


『トワイライトゾ〜ンMANUAL8』所収
「昭和26年度版全国専用線一覧表」
身延線 甲斐常葉 鈴与(株) 0.1km 側線

甲斐常葉駅
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%B2%E6%96%90%E5%B8%B8%E8%91%89%E9%A7%85

妙法鉱山(常葉鉱山) - 北東およそ1キロメートル、かつては採掘が行われていたが落盤により入ることが出来ない。

「山梨県第一妙法鉱山銅鉱床調査報告」木村正 小林幸二郎
『地質調査所月報』(第8巻・第3号)
https://www.gsj.jp/data/bull-gsj/08-03_04.pdf
通は身延線一之瀬駅または甲斐常葉駅から徒歩約700mで山元に達する。

運搬は4号坑口において叺詰─簡易索道約200m→県道傍鉱石置場─トラック→甲斐常葉駅で貨車積─貨車→日本鉱業日立製錬所

鉱種名 金・銀・銅
鉱業者 第一妙法鉱山株式会社

在最下位の坑道である4号坑においても,なお輝銅,鉱を主とする良鉱がみられるから,前に述べたような鉱石鉱物の共生状態等から推定すれば,きらに下部にも希望がもてるであろうが,品位は低くなるものと推定きれる。

(昭和29年3月調査)

叺…かます

山梨県下部町妙法鉱山の鉱物
http://mineralhunters.jp/myoho.html
国道300号線を下部温泉に向かって走ると常葉(ときわ)トンネルがあり
その手前約150mに左側からの沢がある。この沢の上流約100mに妙法鉱山の
坑口とズリがある。
ただし、ここは個人の家の敷地を通ることになりますので、了解を頂いて入る
必要があります。

この辺か?
https://www.google.co.jp/maps/@35.4533203,138.4818054,3a,75y,152.45h,78.23t/data=!3m9!1e1!3m7!1s8_VUdx5MlvaPN1eM6QloaQ!2e0!7i13312!8i6656!9m2!1b1!2i34?hl=ja
この沢?
http://maps.gsi.go.jp/#16/35.452411/138.482441/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1

2226とはずがたり:2021/04/13(火) 20:07:36
簡易索道から更にトラックで甲斐常葉から日立迄貨車。
日立の精錬所は大雄院精錬所か?助川(現日立)駅から専用電気鉄道で結ばれてたとのこと。
日立(日本鉱業)の積極的な買鉱政策の中で妙法鉱山からも買鉱してたようだ

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E7%AB%8B%E9%89%B1%E5%B1%B1

日立鉱山(ひたちこうざん)は茨城県日立市にあった鉱山で、主に銅と硫化鉄鉱を産出した。1905年(明治38年)以前は赤沢銅山と呼ばれていた小鉱山であったが、同年久原房之助が経営に乗り出し、日立鉱山と改名され本格的な開発が開始された。

日立鉱山の南隣には硫化鉄鉱を主に産出した諏訪鉱山があり、1917年(大正6年)に久原鉱業によって買収された後は日立鉱山の支山となり、1965年(昭和40年)の閉山まで稼動が続けられた。


久原房之助は日立鉱山の発展のために、他の鉱山で採掘される鉱石を購入して精錬を行う「買鉱」を積極的に推進することを決断した。当時、買鉱は小規模なものが行われていたのみであり、久原は他に先駆けて買鉱を推進した。これは日立鉱山で採掘される鉱石のみを精錬するよりも、他の鉱山の鉱石も購入する方が生産力の向上が図られることと、単一の鉱山の鉱石に頼るよりも多くの鉱山の鉱石を精錬する方が経営上のリスクが低下すると判断したことによる[48]。

日立銅山の鉱石は日本の有力銅鉱山の中で最も塩基性が高い鉱石であり、生鉱吹法での精錬時、溶剤として珪酸質の鉱石が必要であった。当初、日立鉱山の近隣で採掘される珪酸質の鉱石を溶剤として用いていたが、アルミニウム分が高いために溶剤として不向きであった。そこで各地で採掘される金や銀を含有した珪酸質の鉱石を購入し、銅の精錬とともに副産物として金、銀を生産する方法が採られるようになった[50]。

買鉱を積極的に進めるためには、宮田川流域の最奥部にあたる鉱山の中心地の本山ではなく、もっと便利で広い場所に精錬所を建設する必要性があった。そこで鉱山の中心部と助川駅のほぼ中間付近にある、当時ほぼ廃寺同様になっていた大雄院という曹洞宗の寺の跡地に精錬所を建設することになった。1908年(明治41年)に大雄院精錬所が操業を開始した[51]。

買鉱の推進と鉱山の中心部から離れた場所の精錬所建設は、必然的に輸送手段強化の必要性を招いた。これまで牛車や馬車に頼っていた輸送であったが、1908年(明治41年)5月に助川-大雄院間の専用電気鉄道の建設許可を申請した。鉄道の建設は小平浪平が当たったと考えられており、8月に認可が下りると10月末には試運転、11月には使用許可が下りている。そして日立鉱山の本山から大雄院までの鉱石輸送に用いられる索道も同年着工され、1909年(明治42年)1月に完成した[52]。


1919年(大正8年)に、諏訪鉱山から日立鉱山の精錬所がある大雄院まで鉄索が完成して鉱石の輸送体制が整い、本格的な生産に乗り出そうとした矢先、1920年(大正9年)の恐慌によって、1921年(大正10年)3月から約一年間、休山に追い込まれた[192]。

日立鉱山では1964年(昭和39年)には月産5万トン体制が整い、以後、1965年(昭和40年)に年産約62万6600トンのピークに達し、1968年(昭和43年)まではほぼ月産5万トン、年産60万トン出鉱を維持したが、その後は鉱石の採掘場所が深部となったことによる影響で操業規模が縮小され、生産量の低下が目立つようになった。そのような中、外国産の安価な鉱石を輸入することを目的の一つとして日立港の整備が進められ、1972年(昭和47年)、整備工事が完了した日立港を通してペルー産の銅鉱石が輸入され、その後日立での粗銅生産が中止される1976年(昭和51年)までの間に延べ12カ国から鉱石の輸入を行った[† 12]。また1967年(昭和42年)から日本鉱業はザイール政府の許可を受け探鉱を開始した。その結果、1969年(昭和44年)からムソシ鉱山を開発することになり、日立鉱山からも多くの従業員が派遣された。そしてムソシ鉱山から1973年(昭和48年)1月以降、日立港を通して鉱石が輸入されるようになった[180]。

ムソシ鉱山などの外国からの鉱石受け入れ増加、設備の大型化と最新化によるコスト削減、そして亜硫酸ガスの回収率の向上によって公害防止を図ることを目的として、1972年(昭和47年)12月には自溶炉の稼動が開始された。その結果銅の生産量は大きく増加し、鉱害防止にも成果を発揮したが、外国からの輸入鉱石の精錬を行う場合、臨海部に立地する佐賀関精錬所が日立精錬所よりも有利な条件にあるのは否めず、日立精錬所の役割は低下し、1976年(昭和51年)には日立での粗銅生産が中止されるに至る[181]。

1976年(昭和51年)には日立精錬所の自溶炉が操業停止して粗銅精練は佐賀関に一本化されることとなり、日立では佐賀関で精練された粗銅を電気銅にする電練工場中心の経営となった。

2227とはずがたり:2021/04/13(火) 21:23:30
最盛期は1956(S31)から1961(S36)迄とされているが,昭和32年度版専用線一覧にその記載はなく,昭和26年度版専用線一覧だと会津田島に別子鉱業(株)の専用線がある。

当時,昭和26年当時会津線は滝ノ原に至って居らず(S9田島迄,S22荒海迄,S28滝ノ原迄開通),田島に積み込み施設があったのか?最盛期には既にトラック輸送に転換されていたというのか?

八総鉱山
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%AB%E7%B7%8F%E9%89%B1%E5%B1%B1

八総鉱山(やそうこうざん)は、かつて福島県南会津郡の田島町および舘岩村(現南会津町)に所在した鉱山である。

本格的な操業は終戦後で、住友金属鉱山が1949年(昭和24年)に買収して翌年に開発に着手、旧舘岩村側の旧八総鉱山と旧田島町側の旧滝ノ原鉱山を通洞坑で結び、旧田島町側に選鉱場を設けた。以後主として銅山として経営され、ほかに鉛、亜鉛、硫化鉄を産出した。

最盛期は1956年(昭和31年)から1961年(昭和36年)までで、この期間の年間平均生産粗鉱量は約16万トンに達した。この時期の従業員は500名以上であり、家族を含めると約2,300名が居住し、田島町立八総鉱山小学校が設置される[1]ほどに栄えた。1970年(昭和45年)7月に終掘[2]し、9月に閉山した。その翌年、小学校も廃校となった。

場所は此処。
https://www.google.co.jp/maps/@37.060796,139.6593749,16z?hl=ja

2228とはずがたり:2021/04/30(金) 23:12:05


中国に取られるとWSJが騒いでるけどアメリカが資金提供出来ないのが悪い気もする。が,ポピュリズム政権が目の前のカネに目が眩んで中国からの筋悪な融資を受けてしまうのも判る。民主主義を定着させる必要があるが難しいねえ。。

ザンビアの銅鉱山、中国の手に落ちる公算も
赤字の銅鉱山買収は戦略的国家資産を巡る高リスクの賭け

ザンビアの輸出収入の3分の2を銅が占めており、銅鉱山は同国経済で重要な役割を果たしている(写真はコンコラ銅鉱山)
https://jp.wsj.com/articles/after-default-zambias-outsized-bet-on-copper-could-play-into-chinas-hands-11619745509
PHOTO: SALIM HENRY/REUTERS
By Alexandra Wexler and Nicholas Bariyo
2021 年 4 月 30 日 10:19 JST

 昨年11月にデフォルト(債務不履行)に陥ったアフリカ中南部の内陸国ザンビアは、同国最大級の銅鉱山を国有化し、経済救済に役立てるというリスクの高い賭けに大金を投じている。

 ザンビアはかつてアフリカ大陸で最も投資しやすい国の一つと考えられていた。しかし、近年はインフラ整備で負債を抱えており、鉱山依存国の中でも支払いに苦しむポピュリスト政権の最も極端な例となっている。同国は昨年終盤、30億ドル(約3270億円)のドル建て債券の一部に対する4250万ドルの利払いが滞り、新型コロナウイルス禍でソブリン債のデフォルトを宣言したアフリカ初の国となった。

 同国は、30億ドルの国際債券や中国の国有金融機関からの大口融資をはじめ、約120億ドルの対外債務を抱えている。中国の金融機関に対する正確な債務総額を政府は明らかにしていない。ジョンズ・ホプキンス大学の中国アフリカ研究所(CARI)の推計によると、ザンビアは中国と約99億ドルの融資契約を交わしている。ただし、その資金が全て引き出されているわけではない。

 しかしザンビアの国営鉱山会社は1月、15億ドルの債務を引き受け、スイスの商品取引・鉱業大手グレンコアの銅鉱山子会社モパニ・コッパー・マインズ(MCM)を買収した。これは、同国を資源ナショナリズムの模範にしようとする一連の動きの最新例だ。

 ザンビアは、コンサルティング会社ベリスク・メープルクロフトの「資源ナショナリズム指数」で4番目にリスクの高い国にランクインしている。この指数は、自国の鉱物やエネルギー資源への支配拡大を目指す政府がコモディティー生産者に与えるリスクを評価したものだ。ベリスクによると、コロナの経済的影響は政府による鉱業セクターへの介入を一段と促している。

 ザンビアは昨年、国際通貨基金(IMF)との間で、債務再編計画の基礎となる経済プログラムについて協議を開始した。IMFは8月に予定されている同国の総選挙前に合意に達したいと述べているが、モパニ買収がこの協議を難航させる可能性があるとアナリストはみている。

 モパニとの交渉は、ザンビア政府が昨年、同社の鉱業許可を取り消すと発表したことをきっかけに始まった。モパニがコロナ禍を理由に十分な通知をせずに操業を停止し、操業許可の条件に違反したというのがその理由だった。モパニのネイサン・ブロック最高経営責任者(CEO)はザンビアの首都ルサカの空港で一時拘束されたが、後に解放された。

2229とはずがたり:2021/04/30(金) 23:12:26
>>2228
 数カ月に及んだ協議は1月に決着。グレンコアは、モパニの株式73%をザンビアの国営鉱山投資会社ZCCMインベストメンツ・ホールディングスに1ドルで売却し、15億ドルの債務を引き受けてもらうことで合意したと発表した。グレンコアによると、債務はモパニが依然としてグレンコアグループの債権団に負っており、債務が完済されるまで、グレンコアがモパニの銅生産品を購入する権利を保持する。

 ZCCMはグレンコアの債権団に対し、2023年までのモパニの売上高の3%(それ以降は10〜17.5%)に加え、四半期ごとの利息、EBITDA(利払い・税引き・償却前利益)の3分の1を支払う(一部控除あり)ことで債務を返済する。

しかし、モパニは現在、赤字を出しており、鉱山の収益性を高めるためには生産量を年間目標の14万トンに引き上げる必要があると経営陣は話している。

 そのためには、拡張プロジェクトに約3億ドルの設備投資が必要になる。モパニの2020年の生産量はわずか3万4000トン強で、多額の損失を出している。ザンビアのリチャード・ムスクワ鉱山・鉱物開発相によると、政府はトルコ、カナダ、中国、米国などの投資家候補と協議中だという。

 南アフリカを拠点とするNKCアフリカン・エコノミクスのシニアエコノミスト、イルムガード・エラスムス氏は「債務は公式には(モパニの)バランスシート上にあるが、同社は慢性的な赤字企業のため、事実上、政府が負担することになる」と指摘した。

 その結果、「すぐに投資パートナーを獲得できなければ、鉱山事業が担保にされる可能性もある」と、この取引を直接知るザンビア財務省の当局者は述べた。

 政府はモパニを買収することで、銅価格の高騰によってザンビア経済を救える可能性があるとみている。銅価格は、コロナ流行の最悪期から回復した中国の旺盛な原料需要により、10年ぶりの高値で取引されている。中国は世界の銅需要の約半分を占めている。

 政府当局者は、グレンコアとの取引は、キトウェにあるモパニ鉱山の1万5000人の雇用を守るために必要だったと公言している。キトウェは鉱山の町で、10年続いたコモディティーブームが2015年の暴落で終結し、大打撃を受けた。ザンビアの1800万人の国民は、輸出収入の3分の2を占める銅に依存している。

 ムスクワ氏に中国がこの鉱山を買収する可能性についてコメントを求めたが、回答はなかった。

 ザンビアの野党・社会党のフレッド・メンベ党首は「このような財政難にある技術的に複雑な鉱山を運営する余力は、われわれにはない」とし、「この決定は戦略的なビジネス方式とは無関係だ」と述べた。

 アナリストやザンビア当局者によると、ザンビアが返済できなかった場合、債務救済と引き換えに中国に鉱山を担保として引き渡す可能性があり、そうなれば戦略的国家資産を中国政府の手に委ねることになる。米当局者の中には、中国が地域的な影響力を高めるために、アフリカ諸国に巨額で持続不可能な可能性のある債務を提供していると指摘する者もいる。

 中国外務省は、アフリカの16カ国と債務救済協定の締結や債務救済に関する合意に達したと発表。「国有資産を乗っ取ることはもちろん、債務返済を強いることもない」と強調した。

2230とはずがたり:2021/05/02(日) 23:36:48
林道上垣内立里線の立里側未成区間https://twitter.com/tohazugatali1/status/1386500370436743168や池津川堰堤http://tohazugatali.dousetsu.com/risui/totsukawa-kinokawa10.html#iketsugawaの上流側にある
池津川の地下区間。
池津川が突如埋められてる此処
https://maps.gsi.go.jp/#17/34.162846/135.695938/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1
https://www.google.co.jp/maps/@34.1631108,135.6954746,404m/data=!3m1!1e3
鉱山絡みと聞いたが気がする。

立里鉱山の精錬所があったらしい。調べてみると選鉱所らしい。
>金屋淵鉱床には精錬所
http://sputoyo877.com/tateri4.html

南海高野山駅からバス,立里荒神から立里まで徒歩,若しくは五新線バス宇井から徒歩というロケーションの様だ
https://www.gsj.jp/data/bull-gsj/11-04_03.pdf
産出鉱種:金・銀・銅・硫化鉄
所有社:千原鉱業

金屋淵選鉱所─索道(6km)─坂本─索道(5km)─富貴(とは註:高野町)─索道(9km・とは註:索道はいずれも大和索道)─二見→旭化学(旭化成?)・宇部興産・東洋レーヨン

とのこと。硫化鉱であるから柵原と同じで,まあ硫黄が石油から取れるようになってしまっては稼働は難しいのだろう。

で,この索道だがなんと俺の知ってた川端貨物駅に繋がるやつやん!!
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/study/2246/1191161933/659
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/study/2246/1036414563/2868
色々繋がってくる。

2231荷主研究者:2021/05/04(火) 21:13:13

https://www.kobe-np.co.jp/news/keizai/202103/0014181530.shtml
2021.03.25 神戸新聞
自動車向け薄鋼板生産 新設備が稼働 神鋼加古川製鉄所

自動車向け薄鋼板の新しい生産設備を備える建屋外観=加古川市金沢町(神戸製鋼所提供)

 神戸製鋼所(神戸市中央区)は25日、加古川製鉄所(加古川市)で自動車向けの薄鋼板を生産する新設備の営業運転を始めた、と発表した。投資額は約500億円。生産能力ベースで年間24万トンを上乗せする。

 同製鉄所には、自動車の車体骨格部に使われる超ハイテン(超高張力鋼板)や車用以外も含めたハイテンの生産能力が年間約120万トンあった。自動車メーカーの燃費規制への対応などで、今後も需要拡大が見込めることから、増産投資をしていた。

 新たな設備は、鋼板に優れた加工性を持たせる「連続焼鈍設備」などの生産ライン1基。顧客のニーズに合わせて冷延鋼板と、溶融亜鉛めっき鋼板の製造工程を使い分けることができるほか、さらに加工性に優れ、強度の高い超ハイテンの生産も将来的に可能という。(森 信弘)

2232荷主研究者:2021/05/04(火) 21:58:32

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00593752?isReadConfirmed=true
2021/4/2 05:00 日刊工業新聞
JFEスチール、倉敷で電磁鋼板製造設備を増強

 JFEスチールは1日、西日本製鉄所倉敷地区(岡山県倉敷市)の電磁鋼板製造設備を増強し、2024年度上期に稼働すると発表した。約490億円を投じ、電気自動車(EV)モーター用の高級な無方向性電磁鋼板の製造能力を倍増させる。

 脱炭素の流れが強まる中で、高級電磁鋼板の需要増に対応する。同社はさらに、変圧器の鉄心用が多い方向性電磁鋼板を含め、供給能力のアップを図る考えだ。

(2021/4/2 05:00)

2233荷主研究者:2021/05/04(火) 22:10:19

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00594107?isReadConfirmed=true
2021/4/6 05:00 日刊工業新聞
神鋼、加古川に溶融亜鉛メッキ鋼板の新ライン 超ハイテン対応

 神戸製鋼所は加古川製鉄所(兵庫県加古川市、写真)薄板工場に新たな溶融亜鉛メッキ鋼板ラインを立ち上げた。自動車向け超高張力鋼板(超ハイテン)の需要増を踏まえ、高加工性ニーズに対応する。生産能力は年24万トンで、投資額は約500億円。

 冷延鋼板にも対応する兼用ラインで、新設した連続焼鈍設備やコイル巻き取り機、増強した酸洗・冷間圧延連続設備などで構成。コイル巻き取り機は、高い平たん度が必要な1470メガパスカル以上の超ハイテン鋼板に対応可能。

 自動車メーカーと今後、量産に向け材料承認作業を進める。新ラインの稼働で米国、中国との3極で加工性が高い超ハイテンの同時生産が可能となる。

 超ハイテンをめぐっては、日本製鉄が君津地区(千葉県君津市)に月産能力3万3000トンの新ラインを稼働した。JFEスチールも千葉地区(千葉市中央区)で合金化溶融亜鉛メッキにも対応できる設備を整備中だ。

(2021/4/6 05:00)

2234荷主研究者:2021/06/05(土) 18:05:30

https://kahoku.news/articles/20210412khn000001.html
2021年04月12日 11:09 河北新報
東洋刃物の震災10年(1)喪失 工場壊滅「復旧無理だ」

https://kahoku.news/articles/20210412khn000002.html
2021年04月12日 11:10 河北新報
東洋刃物の震災10年(2)決断 大阪を閉鎖、苦渋の集約

https://kahoku.news/articles/20210412khn000003.html
2021年04月12日 11:10 河北新報
東洋刃物の震災10年(3)進化 上場廃止危機、改革断行

https://kahoku.news/articles/20210412khn000004.html
2021年04月12日 11:11 河北新報
東洋刃物の10年(4完)先へ コロナ下、海外展開強化

2235荷主研究者:2021/06/05(土) 18:18:35

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00595121?isReadConfirmed=true
2021/4/15 05:00 日刊工業新聞
冶金工、大江山の集塵設備を一部更新

 日本冶金工業は、ステンレスの原料となるフェロニッケルを生産する大江山製造所(京都府宮津市)の集塵設備の一部を更新し、稼働を始めた。

 電気放電量が多い状態で安定稼働できるため、従来設備より集塵能力が高まった。腐食成分を含む煤煙(ばいえん)に触れる部位にステンレス材を使い、耐久性、耐食性を高めた。作業環境やメンテナンス性も改善した。集塵設備は、ロータリーキルンによる還元反応で発生する煤塵を集め、排出基準に適合させて大気に放出する。

(2021/4/15 05:00)

2236荷主研究者:2021/06/05(土) 18:25:28

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00595623?isReadConfirmed=true
2021/4/20 05:00 日刊工業新聞
JFEスチール、低炭素化へ鉄スクラップ購入 福山など3地区の製鋼向け

JFEスチールが転炉能力を増強する倉敷地区(岡山県倉敷市)の第2製鋼工場

 JFEスチールは低炭素化に向け、製鋼段階で鉄スクラップの活用を拡大する。福山(広島県福山市)、倉敷(岡山県倉敷市)、千葉(千葉市中央区)の3地区でこのほど、市中からの鉄スクラップ購入を始めた。2021年度は合計で年20万トン超を確保し、徐々に購入量を増やす。鉄スクラップは中国の需要が旺盛。国内勢には電炉の大型化で活用拡大を検討する動きもあり、JFEスチールは安定調達に布石を打つ。

 JFEスチールが購入するのは上級スクラップ「HS」が中心で、工場での加工後に残る端材「新断」も含む。高炉部門での安定的な購入は初めてで、従来はスポット購入だった。同社は「ボリュームは大きくないが、購入拡大を見据えスクラップ事業者との関係構築が重要」としている。

 同社は30年度に、製鉄プロセスでの二酸化炭素(CO2)排出を13年度比で20%以上削減する目標を掲げており、鉄スクラップの活用拡大は実現に向けた取り組みの一環。

 スクラップ量を従来より増やし、CO2排出を減らせる転炉型脱リン設備を目下増強している。福山、千葉両地区などは対応済みで、倉敷地区で近く操業を始める。投資額は1基が100億円超。

 高炉から出た溶銑は転炉で、炭素やリン、ケイ素など不純物を取り除き強靱(きょうじん)な鋼にする。その過程で入れる鉄スクラップの比率を高めることで溶銑の使用を抑え、CO2排出を減らす。

 従来難しかった温度制御を処理の手順などを改良して容易にした。

(2021/4/20 05:00)

2237荷主研究者:2021/06/05(土) 18:26:10

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00595629?isReadConfirmed=true
2021/4/20 05:00 日刊工業新聞
DOWAHD、使用済みLIBリサイクル能力拡大 前工程受け入れ6倍に

 DOWAホールディングスは19日、使用済みリチウムイオン電池(LIB)のリサイクル能力を拡大すると発表した。グループ会社のエコシステム秋田(秋田県大館市、写真)の焼却施設で、LIBなどの処理に必要な一般廃棄物や産業廃棄物の処分に係る許認可を取得。リサイクルの前工程である熱処理の受け入れ能力を従来比6倍の1日当たり約21トンに拡大する。LIBの使用増加に伴う再資源化ニーズの拡大に対応する。

 6月から同18トンを処理できる3号炉でLIBや電気・電子機器の受け入れを開始する。3号炉は間口の広い固定床炉で、大型の車載用リチウムイオン電池も解体せずに熱処理し、安全に不活化できる。現在は同3トン強の2号炉で熱処理を行う。

 DOWAグループのLIBリサイクルは、まず焼却施設でLIBを熱処理して不活化。次に再資源化設備で不活化したLIBから鉄やアルミ、銅、コバルト・ニッケル混合物を分離回収。これをそれぞれの製錬原料へ再資源化する。

(2021/4/20 05:00)

2238荷主研究者:2021/06/05(土) 18:34:14

https://www.chugoku-np.co.jp/localeco/article/article.php?comment_id=746965&comment_sub_id=0&category_id=113
2021/4/21 22:10 中国新聞
次世代たたら研究棟が完成 日立金属など、合金開発で島根大に拠点

研究棟のオープンをテープカットで祝う出席者

 島根県や日立金属安来工場(安来市)が参画する先端金属素材の研究拠点「次世代たたら協創センター(NEXTA)」の研究棟が島根大(松江市)に完成し21日、式典があった。航空機のエンジンや次世代モーター向けに、耐熱性やエネルギー効率に優れた合金などの研究開発を進める。

 鉄筋3階建て、延べ1845平方メートル。約7億円かけ昨年12月に完成した。加工した素材を観察する走査型電子顕微鏡など最先端の設備を導入。英オックスフォード大のロジャー・リード教授をセンター長に迎えた。

 式典には約50人が出席。米大手投資ファンドへの売却が検討されている日立金属の西山光秋会長兼社長が「人材投入、共同研究を通じて世界トップレベルの研究の実践を目指す」との祝辞を寄せた。

 島根大特任教授でセンターの三浦哲也プロジェクト推進室長は、同社との共同研究の予定に変更はないと説明。「たたら製鉄から続く地元の産業を伸ばし、島根に若い人材を呼び込みたい」と話した。(寺本菜摘)

2239荷主研究者:2021/06/05(土) 18:34:42

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00595983?isReadConfirmed=true
2021/4/22 05:00 日刊工業新聞
ニュース拡大鏡/新日本電工、「素材・環境」拡大へ拠点を選択・集中

新日本電工が出資するマレーシアのパータマフェロアロイズの拠点

合金鉄生産、徳島に特化

 新日本電工は「素材と環境」を旗印に拠点の選択と集中、電子部品の増強を進める。粗鋼生産減少をにらみ、合金鉄の国内生産を徳島工場(徳島県阿南市)に特化する一方、焼却灰の溶融固化処理、低炭素型の海外製品を伸ばす。電気自動車(EV)、第5世代通信(5G)向け部品材料は生産能力を40―50%増やす。2030年度に二酸化炭素(CO2)排出量の13年度比30%超削減を掲げつつ、環境負荷の低い製品群で収益を拡大させる。(編集委員・山中久仁昭)

【新中計スタート】

 新日本電工は日本製鉄系企業。鉄鋼副原料となる合金鉄の生産を祖業に、各種素材・部品や環境事業を手がける。21年度からスタートした3カ年の中期経営計画は、23年度の連結売上高を20年度比11・1%増の600億円、経常利益を同1・9倍の60億円、株主資本利益率を同3ポイント増の8%とした。

 実現するキーワードは「鹿島再構築」と「成長・新規分野の拡大」だ。まず合金鉄事業では、鹿島工場(茨城県鹿嶋市)での生産を21年中に打ち切り、徳島工場に集約する。固定費削減と集中生産のメリットを引き出す。

【優位な方残す】

 年産能力は鹿島が8万トン、徳島が22万トン。青木泰社長は「国内粗鋼生産が年1億トンに戻るのは難しい。(2拠点あれば)電力代、諸コストで優位な方を残す」と冷静な判断を下した。

 鹿島は今後、関東地域の廃棄物資源化需要をにらみ、焼却灰溶融固化処理拠点に特化する。22年稼働に向け4号溶融炉を整備中で今後の増設も検討する。

 東京23区などでは廃棄物の埋め立て余力が厳しく、路盤材などに再活用できる溶融固化が注目される。ここで活躍するのが、合金鉄生産などで培ってきたCO2排出が少ない電気炉の操業技術だ。

 一方、同社が25%出資するパータマフェロアロイズ(マレーシア)のシリコンマンガンなどを拡販するパータマは生産に必要な電力をすべて水力発電に負っており、低炭素をより一層実践するサプライヤー。“環境にやさしい合金鉄”は市場でインパクトがある。

【最高額投資】

 さらに成長をけん引しそうなのが電子部品材料だ。ジルコニアや酸化ホウ素の生産能力を増強し、二次電池用の正極材受託生産も拡充する。これらを含め全社で設備投資に3年間で150億円、研究開発に20億円と、ともに過去の中計期間で最高額を投じる方針だ。

 祖業は生産を最適化する一方で、同社は「脱炭素化やデジタル化などを成長機会としてとらえる」(青木社長)。「素材×環境」を軸に、社会ニーズに応える新規事業を多面的に追求したい考えだ。

(2021/4/22 05:00)

2240荷主研究者:2021/06/05(土) 19:44:53

https://www.sanin-chuo.co.jp/articles/-/26189
2021/4/29 05:06 山陰中央新報
日立金属売却 「城下町」安来 行く末案じ 市民、つながり継続願う

日立金属安来工場の近くにある日立橋。地元に「日立」を冠した場所が複数あるなど、同社と地域との関わりは深い=安来市安来町

 日立金属の売却が発表された28日、主力工場がある安来市の市民や関係者からは、地域とのつながりが薄れないよう願う声が上がった。「日立」の名を冠した場所が複数ある企業城下町で、同社が地元行事に協力するなど地域と深く関わってきた人々は、行く末を案じた。 (取材班)

 「日立金属が売却される時代が来るとは思いもよらなかった」。元安来工場社員で、現在はNPO法人理事長を務める藤原常義さん(73)=安来市安来町=は寂しげに話した。

 同工場は前身を含めると1世紀以上の歴史があり、手掛ける特殊鋼製品は受け継がれた技術で高い競争力を誇ってきた。

 工場前には「日立橋」という陸橋、橋を下った国道9号交差点には「日立坂下」の標識が掲げられ、城下町を物語る。米子市内の医療法人への譲渡に伴い、名称変更したが、2020年春までは安来市内に「日立記念病院」があった。

 安来工場は地元の市民生活や企業活動にも密接に関わってきた。

 工場は日曜と月曜が休みだった時代があり、取引企業の多くが足並みをそろえた。現在も取引がある経営者は「仕事に支障が出ないようにするためで、土曜日に出勤していた」と振り返る。

 日立金属は地域貢献事業として、山陰両県の中学生が集う「日立金属杯中学校親善スポーツ大会」を同市内で毎年開催。

 「やすぎ刃物まつり」や「やすぎ月の輪まつり」など、地元を代表するイベントにも物心両面で協力してきた中、関係者は日米ファンド連合への売却により、地域との関わりが変わるかどうかに気をもむ。

 安来商工会議所の真野善久専務理事(68)は「安来工場は地域の中心的存在で、日立金属を中心に町が動いているとも言える。それだけに(売却による)影響が心配だ」と語った。

2241荷主研究者:2021/06/05(土) 19:49:17

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00597678?isReadConfirmed=true
2021/5/11 05:00 日刊工業新聞
ニュース拡大鏡/非鉄各社、車載用リチウムイオン電池のリサイクル体制構築

需要増見越し能力増強

DOWAホールディングスはリチウムイオン電池のリサイクル能力を拡大する

 非鉄メーカー各社は、車載用リチウムイオン電池(LIB)のリサイクル体制を構築する。DOWAホールディングス(HD)はリサイクル前工程受け入れ能力を6倍に拡大し、JX金属は新会社を設立し、処理能力増大の実証プラントを稼働する。2025年以降は電気自動車(EV)を含む次世代車が年50万台以上廃車になると予想される。使用済みLIB増加に備え、各社は処理能力増強や技術開発を進める。(村上授)

【安全に不活性化】

 DOWAHDは、6月から使用済みLIBの前工程リサイクル能力を21・6トンに高める。秋田県大館市のグループ会社既存焼却施設で、LIBをはじめ、電気・電子機器類の処分に必要な許認可を取得した。間口の広い固定床炉で大型車載用LIBを解体せず熱処理するため、安全に不活性化できる。

 前工程で不活性処理した電池は、後工程の既存再資源化ラインで鉄やアルミニウム、銅、コバルト・ニッケル混合物などに分離回収し、それぞれ製錬原料に再資源化する。コバルト・ニッケル混合物について現状は、不純物が多く、次工程の製錬所では前処理が必要になる。

 そこで「製錬所での前処理を簡略化できるよう、混合物から不純物を取り除く技術開発や実証に取り組む」(同社)方針だ。

【トンレベル対応】

 JX金属は20年から茨城県日立市の事業所に小型試験設備を設け、一度にキログラム単位の処理能力で実証を重ねてきた。車載用LIBを熱処理で無害化し電池粉を生成。その中に含まれるニッケル、コバルトを硫酸で浸出後、独自の溶媒抽出技術によって電池原料として使える硫酸コバルト、硫酸ニッケルを回収する。

 これまでの処理はキロベースだったが、次の段階としてトンレベルに高める拠点を福井県敦賀市に開設。21年10月から実用化に向けた技術開発や実証試験を始める。

再資源化に技術開発加速

【環境変化後押し】

 電池関連産業の国際競争力強化を目指す団体、電池サプライチェーン協議会(東京都中央区)の森島龍太業務執行理事は、「20年に欧州委員会で欧州バッテリー規制が提案されるなど世界的に電池リサイクルの重要性が強く認識されはじめた。その環境変化が各社の動き(リサイクル体制強化や技術開発)を後押ししている」とみる。また、電池リサイクルが普及するには技術に加え「リサイクル枠組みの経済合理性確保が大事」(森島業務執行理事)と指摘する。

 車載用LIBリサイクル能力強化の動きはまだ始まったばかり。今後、さらなる処理能力拡大や技術開発の加速が期待される。

(2021/5/11 05:00)

2242荷主研究者:2021/06/05(土) 21:46:03

https://www.sakigake.jp/news/article/20210520AK0010/
2021年5月20日 秋田魁新報
需要見込み、廃電池処理能力を増強 エコシステム秋田

新たにリチウムイオン電池の処理が可能になったエコシステム秋田の3号炉の加熱炉

 非鉄大手DOWAホールディングス(東京、関口明社長)のグループ企業・エコシステム秋田(秋田県大館市花岡町、小山光弘代表)は、使用済みリチウムイオン電池のリサイクル能力を増強した。処理量は1日当たり約22トンとなり従来の5倍超になる見込み。今後、脱炭素社会の実現に向けた動きの中で、電池を使う電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)の普及が進むとみて、需要の取り込みを目指す。

 処理能力を増強したのはエコシステム秋田の3号炉。従来は有害化学物質のポリ塩化ビフェニール(PCB)を使った機器を処理するために稼働していたが、今年3月に産業廃棄物処理施設の設置許可を新たに取得。4月には処分業許可の変更を県に届け出て、廃電池の処理もできるようにした。

 リチウムイオン電池は容量の大きさが特徴で、EVやHV、スマートフォンなど多彩な用途で使われている。DOWAグループによると、リチウムイオン電池はコバルトやニッケルなどのレアメタル(希少金属)を含む。廃電池は加熱処理の後に破砕し、金属を回収する。回収した銅の一部は小坂製錬(小坂町)で再資源化し、その他の金属は県外の製錬業者へ販売している。

 3号炉では、1日に約18トンの廃電池が処理できるようになり、これまで主に処理作業を行っていた2号炉の約4トンと合わせると約22トンとなる。DOWAグループは「エコシステム秋田での廃電池の処理量を、今後2、3年で現在の3倍まで増やすことを目指したい」と意気込む。

 3号炉の加熱炉は、幅2・2メートル、奥行き6・4メートル、高さ2メートルで、2号炉よりも間口が大きいのが特徴。一般的に車載用などの大きな電池は加熱の前に解体する必要があったが、大きな間口を持つ3号炉であれば、大型の廃電池もそのまま炉内に収容できる。解体作業の際の感電や発火などのリスクが低減されるという。

 エコシステム秋田は、DOWAグループで環境・リサイクル事業を行うDOWAエコシステム(東京)の子会社で、廃棄物処理事業を手掛ける。現在DOWAグループでリチウムイオン電池のリサイクル事業を手掛けるのは、エコシステム秋田とエコシステム山陽(岡山県)の2社。DOWAグループによると、昨年は2社で計約200トンの廃電池を処理した。ここ3年では年間約10%ずつ処理量が増えているという。

2243荷主研究者:2021/06/05(土) 21:54:31

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00599399?isReadConfirmed=true
2021/5/25 05:00 日刊工業新聞
日本冶金工業、川崎にステンレス薄板向けラインを新造・改造 加工精度高度化

日本冶金工業の川崎製造所

 日本冶金工業は、川崎製造所(川崎市川崎区)の薄板工場でステンレス鋼帯・高機能材向けスリッターラインを新設および改造することを決めた。約25億円を投じて2023年5月の完成、稼働を目指す。加工精度ニーズの高度化を踏まえ、生産対応力を強化する。

 スリッターは、薄板コイルを顧客の要求に応じて切断、狭い幅に加工する設備。新設するのは冷間圧延鋼帯用ラインで、最大幅は4フィート。高精度な装置の導入によりスリット品質を高める。コイルのセットや端材処理などの自動化、省力化で生産能力は約5割向上し、オペレーターの作業負荷を軽減できる。改造するのは熱間圧延鋼帯用ライン。コイルの取り込みや送り出しといった段取り作業を効率化する。

 総投資額の一部には、川崎市の臨海部産業競争力強化促進補助金を活用する予定だ。

(2021/5/25 05:00)

2244とはずがたり:2021/06/25(金) 15:45:22
太陽光の電力どんと引き受けます、東京製鉄が異例の日中操業
2021.5.26
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00302/052500001/
小太刀 久雄
日経ビジネス記者

2245とはずがたり:2021/06/29(火) 23:10:00
>翌30日、50代男性の腕が腫れ、発熱したため2人は姫路市内の病院を受診。
>業務で放射線を扱う作業員らは年間50ミリシーベルト以下と定めている。
>一般的に全身への被ばくが2000ミリシーベルトを超えると発熱する可能性があるという。

>1シーベルト(1,000ミリシーベルト)以上の高い線量を受けると、臨床的に問題となります。
>軽症2 Sv 倦怠・疲労感、白血球数低下、睾丸が不妊になる
>10 Sv (全身照射)1〜2週間でほとんど死亡、(局部照射)紅斑
https://www.shijou.metro.tokyo.lg.jp/news/pdf/news/23/fuhyo/3.pdf

日本製鉄工場で5月に被ばく事故 2人入院 兵庫県警が捜査
https://mainichi.jp/articles/20210626/k00/00m/040/164000c
毎日新聞 2021/6/26 17:10(最終更新 6/26 17:10) 1070文字

 兵庫県姫路市の「日本製鉄」(本社・東京都)の工場で5月、放射線の一種であるエックス線の照射装置を点検していた社員2人が被ばくする事故があった。2人は、国が定める年間の被ばく限度を大幅に上回る放射線を浴びた可能性があり、入院した。通常、点検時には装置の電源を切るが、何らかの原因でエックス線が照射されたままになっていたとみられる。県警は業務上過失致傷容疑も視野に経緯を調べている。

 日本製鉄などによると、事故は5月29日、臨海部にある「瀬戸内製鉄所広畑地区」の工場で起きた。装置はエックス線を鉄板に照射し、表面のメッキの厚みを測る仕組み。30代と50代の男性社員2人は、測定室で装置の不具合を点検中に被ばくした。

 翌30日、50代男性の腕が腫れ、発熱したため2人は姫路市内の病院を受診。その後、高度な被ばく医療を提供する広島大学の医療施設に入院し、検査や治療を受けている。

 国は国際放射線防護委員会(ICRP)の勧告に基づき、法令で被ばく限度を規定。業務で放射線を扱う作業員らは年間50ミリシーベルト以下と定めている。


 量子科学技術研究開発機構放射線医学研究所の立崎英夫・被ばく医療部長によると、外部から被ばくした場合に線量の特定は難しく、当時の状況などから推定するしかない。一般的に全身への被ばくが2000ミリシーベルトを超えると発熱する可能性があるという。

 日本製鉄は2人の被ばく線量を明らかにしていない。同社は取材に対し、「工場内はエックス線を遮る構造になっており、外部に漏れた心配はない」としている。


 事故を受け、厚生労働省は同様のエックス線装置の点検時の被ばく防止を業界団体などに通知。電源を切らずに点検作業をした場合、短時間でも大量の放射線に被ばくするおそれがあるとして、電源スイッチの施錠や表示板の設置、作業手順書の作成などを呼び掛けた。

 一方、同じ地区にある日本製鉄の別の工場では5月21日にも死亡事故が発生。溶解炉のダクトを洗浄していた協力会社の男性社員(47)が一酸化炭素中毒で死亡しており、県警はこの事故についても調べている。


 日本製鉄は「連続して災害が発生したことを重く受け止めている。原因究明を徹底的に行い、再発防止に最大限、取り組む」としている。【村田愛、韓光勲、巽賢司】

エックス線
 電磁波で、放射線の一種。アルファ線やベータ線よりも物質を通り抜ける力が強いが、鉛などで遮蔽(しゃへい)できる。医療機関での診断や物体の非破壊検査などに用いられ、発見したドイツの物理学者の名前から「レントゲン線」とも呼ばれる。

2246とはずがたり:2021/07/24(土) 18:26:52

蛇口はなぜ消えた? 追いかけた先には…
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210723/k10013150011000.html
2021年7月23日 11時23分

ことし5月。

滋賀県の文化財の収蔵庫で盗難事件がありました。

しかし、文化財は無事。

盗まれたのは、蛇口でした。


蛇口が盗まれる被害はほかでも起きています。

人口1万2000人の竜王町。

ここの神社も被害にあっていました。

盗まれたのは、参拝する前に手を清める場所「手水舎」にあった蛇口です。

一方で、賽銭箱は手つかずに残されていました。

実は、ことしの春ごろから全国各地で相次いでいます。

神奈川県ではことし5月に、団地に設置されていた100個以上の蛇口が盗まれる事件が発生。

岐阜県や京都府でも蛇口が盗まれる被害が報告されています。

「蛇口」は、この春、記者になった私の最初の取材テーマになりました。

取材を進めると、滋賀県警が、廃業中の宿泊施設に侵入した疑いで長野県の夫婦を逮捕していたことが分かりました。

警察の調べに対し2人は「車で関西や中部を移動しながら、廃業中の宿泊施設などに入り、蛇口の窃盗を繰り返した」と供述しているということです。

さらに、この夫婦が侵入した施設の中には、すでに蛇口が盗まれた後だったケースもあるということです。

蛇口を盗んだ理由について夫婦は、こう供述しているといいます。
「蛇口を転売して、生活費を稼ぐために滋賀に来た」

蛇口の買取価格は去年の2倍に

「今年は特になんですけれど、蛇口の買取価格は去年と比べるとほぼ2倍になっていますね」
価格表を見せてもらうと、蛇口の買取価格は、去年の5月末は1キロあたり300円くらいだったのが、今年は600円になっていました。

蛇口に含まれる“銅”が高騰

高騰している理由は、蛇口の大部分を占める「真鍮(しんちゅう)」という金属にあるといいます。

真鍮は銅と亜鉛の合金で、半分以上が銅。

銅の相場が一気に上がったことで、蛇口の買取価格が高騰しているというのです。
ことしに入ってこの業者に蛇口などの真鍮を持ち込んだ人は1000人以上。

これは去年の同じ時期のおよそ3倍だといいます。

滋賀県では、盗まれたものが買い取られることを防ぐために、県の条例によって、金属を買い取る際には本人確認を行いその記録を残すことが決められています。

この買い取り業者は、条例に基づく本人確認を徹底していると話しています。

銅の高騰はなぜ?

銅の価格はなぜ高騰しているのか。

ネットで検索すると「史上最高値」ということばまで出てきます。

金属市場に詳しい専門家の吉田哲さんに尋ねました。
吉田さんは、銅の国際価格の推移を表したグラフを示してくれました。
銅の価格は去年の6月と比べると、今はおよそ1.5倍に。

ことし5月には10年ぶりに史上最高値を更新しました。

その後も、銅の価格は歴史的な高水準が続いています。

吉田さんは、こうした価格高騰の理由について、新型コロナウイルスが大きく影響していると指摘します。

「新型コロナによって、リモートで仕事をしたり、授業を受けたりする頻度が上がっています。これにより、電子機器や電子部品のニーズが増え、その生産に欠かせない銅の需要を押し上げています」

さらに吉田さんによると、銅の価格高騰の背景には2つのキーワードがあるといいます。

1つは「中国」

中国は世界の銅消費の半分を占めています。

その中国は、新型コロナの感染を抑え、経済が急激に回復しています。

人口が多く、銅の消費も多い中国の回復が、銅の消費を大きく押し上げるという期待を生み、価格が上がる要因になっているというわけです。

もう1つは「金融緩和」

コロナで落ち込んだ経済を回復させるため、アメリカなど各国は金融緩和を行いました。

金融緩和とは簡単に言えば、市場にお金をじゃぶじゃぶに供給することです。

そこで「余った」資金が、新たな投資先として、価格上昇中の銅のマーケットに流れ込み、いわば「銅バブル」を生み出したといいます。

今後の“脱炭素”時代にも、銅の需要高まるか
さらに、銅の価格は、今後に向けても高まる可能性があるといいます。

吉田さんが指摘するのは、これから世界各国が目指そうとしている“脱炭素”の時代です。

「多くの国が2030年、パリ協定では2050年を目安に環境対策を進めています。『電気通すものに銅あり』と言われるほど、銅は電気にかかわる様々な製品に使われています。だから“脱炭素”を進めていくと、電気自動車をはじめとして電気にかかわるいろんな製品の生産と消費が増えていく。つまり、新しい銅の需要が生まれるんです」

大津放送局 記者
丸茂 寛太
令和3年入局
大学時代は野球部でピッチャー

2247荷主研究者:2021/08/08(日) 13:59:16

https://www.chugoku-np.co.jp/localeco/article/article.php?comment_id=766767&comment_sub_id=0&category_id=113
2021/6/24 13:00 中国新聞
JFE倉敷地区、5基目の連続鋳造機導入 洋上風力発電向け

新たな連続鋳造機が入る倉敷地区の建屋

 JFEスチール(東京)は西日本製鉄所倉敷地区(倉敷市)に新たな連続鋳造機を導入し、操業を始めた。同社で最大の鋼板が製造できるようになった。今後はグループで取り組む洋上風力発電の事業向けに、設備の材料となる鋼材などを手掛ける。

 連続鋳造機は溶けた鉄を次々に流しながら冷やし、スラブと呼ばれる板状の素材にする。生産能力は年200万トンで、船舶や自動車向けに厚板と薄板に幅広く対応できる。新たな建屋の建設を含め、投資額は530億円。倉敷地区では5基目の連続鋳造設備になる。

 JFEグループは5月に発表した中期経営計画で、二酸化炭素の排出削減に向けた対応の一つに洋上風力発電の事業化を盛り込んだ。倉敷地区で生産した大型鋼板をグループのJFEエンジニアリング(東京)に供給。同社の新工場で2024年4月、高さ80メートル、直径9〜11メートル、重さ約1400トンに及ぶ発電装置の土台部分の生産を始める。

 JFEスチールは倉敷地区の第4高炉を改修して21年度後半に稼働させるなど、新型コロナウイルス禍で落ち込んだ生産量の回復を進める。持ち株会社のJFEホールディングス(東京)は「福山地区(福山市)を含めた西日本製鉄所の重要性がさらに高まる」とする。(村上和生)

2248荷主研究者:2021/08/08(日) 14:19:10

https://www.sakigake.jp/news/article/20210626AK0001/
2021年6月26日 6時42分 秋田魁新報
千代田興業が秋田市に新工場建設へ、大王製紙旧進出予定地

秋田市飯島の秋田湾産業新拠点(赤点線内)。千代田興業はオレンジ色のエリア(約13ヘクタール)に新工場を建設する予定

 建築鉄骨の製作などを手掛ける秋田市の千代田興業(藤澤正義社長)が、同市飯島の秋田湾産業新拠点に新工場を建設することが25日、明らかになった。手狭になった市内3工場の機能を新工場に集約する。2024年5月の完成、稼働を目指す。県が同日、県議会産業観光委員会で説明した。

 県産業集積課によると、千代田興業は県から秋田湾産業新拠点の総面積(約65ヘクタール)の約20%を占める13ヘクタールほどの土地の分譲を受けて、新工場を建設する方針。秋田湾産業新拠点は大王製紙が進出を予定していた県有地。大王は01年に進出断念を正式に表明していた。

 県は、分譲予定地の測量費や団地内を縦断する約900メートルの道路設計費など7千万円を盛り込んだ特別会計補正予算案を6月県議会に提案している。可決されれば来月中に測量や設計に着手する予定。

 県は同社から工場新設に関する相談を2年ほど前に受けていたが、当時の秋田湾産業新拠点では、丸紅(東京)と関西電力(大阪市)が約47ヘクタールの土地を活用する石炭火力発電所の建設を計画していた。今年4月に両社が計画を断念したことから、千代田興業へ分譲することにした。

 同課は「秋田湾産業新拠点での企業立地は久しぶりであり、喜ばしい。新規雇用の創出につなげたい」と話した。

 千代田興業は1951年設立で社員は146人。資本金は9600万円。

 秋田湾産業新拠点ではこれまでに、東部ガス(東京)と物流業の秋印(秋田市)が、液化天然ガス(LNG)基地と物流センターを稼働させている。丸紅と関西電力は火力発電事業を計画していたものの、今年4月に断念。バイオマス発電事業を検討している。

2249荷主研究者:2021/08/15(日) 20:57:51

https://www.niigata-nippo.co.jp/news/economics/20210702626101.html
2021/07/02 10:40 新潟日報
北越工業が神戸製鋼と連携強化
コンプレッサーをOEM供給へ

 建機など製造の北越工業(燕市)は、鉄鋼大手神戸製鋼所(神戸市)にコンプレッサーの一部製品を12月からOEM(相手先ブランドによる生産)で供給する。4月に始めた神戸製鋼所側からのOEM供給に続く、両社の連携強化となる。

 北越工業が供給するのは、主に製造現場などで使われる油冷式モーターコンプレッサーの一部製品。産業機械業界は、新型コロナウイルス禍による設備投資の減少が懸念材料となっている。両社は同業同士で協力体制を整え、競争力強化を図る。

 両社は4月から、北越工業のモーターコンプレッサーの一部の中核部品を神戸製鋼所がOEMで生産する協業体制を築いている。北越工業からの製品供給が始まれば、相互に製品や部品を生産し合う関係へと発展することになる。

 北越工業は「生産する台数を増やせる利点があり、連携を図っていく」と強調。神戸製鋼所は「競争する分野では切磋琢磨し、協力し合える分野では協力し合い、日本の産業を支えていくことを目指す」としている。

2250とはずがたり:2021/08/15(日) 22:08:32
なんか凄そうだ。

世の中なんか触媒やねえ

https://dime.jp/genre/1187339/
日本製鉄が世界で初めて常圧二酸化炭素からプラスチックの直接合成に成功
2021.07.30 テクノロジー
二酸化炭素の化学固定化に寄与する脱水剤を使用しない触媒プロセスを新たに開発

大阪市立大学人工光合成研究センター 田村正純准教授、東北大学大学院工学研究科応用化学専攻 冨重圭一教授、日本製鉄株式会社先端技術研究所 中尾憲治課長らは、脱水剤を用いずに、常圧二酸化炭素とジオールから脂肪族ポリカーボネートジオールの直接合成を行なう触媒プロセスの開発に世界で初めて成功し、酸化セリウム触媒を組み合わせることで、高収率かつ高選択率で脂肪族ポリカーボネートジオールを合成できることを学会誌「Green Chemistry」上で発表した。

ポリカーボネートジオールは、プラスチックに代表されるポリウレタン合成の重要中間体であり、現在、ホスゲンや一酸化炭素を原料にして合成されているが、これら原料は有毒なため、グリーンケミストリーの観点から原料を代替する技術の開発が求められている。

代替原料に二酸化炭素を用い、ジオールと反応させてポリカーボネートジオールを合成する手法は、水のみを副生するグリーンな反応系として注目されているものの、高収率を得るには、高圧二酸化炭素や脱水剤を用いる必要があった。

本研究で見出した手法はこれら課題を克服するもので、酸化セリウム触媒を用い、ジオールに常圧の二酸化炭素を吹き込むことにより、生成した水を反応系外に除去することが可能になり、目的のポリカーボネートジオールを高選択率かつ高収率で得ることに成功したという。

本研究成果は、2021年7月26日(月)に『Green Chemistry(IF=10.18)』にオンライン掲載された。

2251とはずがたり:2021/08/26(木) 18:20:16
やるな〜,姫路工大。新エネスレ相当かも,

次世代エネ活用に弾み 水素抽出高効率の新触媒 兵庫県立大院・森下教授が開発
8/25(水) 12:39配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/21a58e207941cce490c63c9d8ca01df3f0e62e77
神戸新聞NEXT

 次世代エネルギーとして注目される水素について、化合物から取り出す際、高価な白金並みの高効率で発生させられる代替触媒の開発に、兵庫県立大大学院工学研究科の森下政夫教授(63)が成功した。水素を安全に利用する技術への応用が期待できるという。成果は英国王立化学会誌に掲載された。(古根川淳也)

 水素は燃料電池車などでの利用が見込まれるが、ガソリン車並みの航続距離を実現するには、常温の気体だと約6万リットル必要で、車の60リットル程度の燃料タンクに充てんするには約千気圧で圧縮しなければならない。

 一方、アンモニアなどに結合させた液体の化合物の状態であれば、常温常圧の運搬などが可能になるが、燃料として使うために水素を素早く取り出すには高価な白金の触媒が必要だった。

 森下教授は白金の代用物として、電子配列が似ていながら触媒としては機能しないタングステン炭化物(WC)に着目した。WCにコバルトナノ結晶を加えると、白金と同水準の効率で水素を取り出せるようになったという。

 白金は磁気に反応しやすく、WCは反応しない。磁力を持つコバルトが加わることで、水素の原子核が分子単位の磁力で引き寄せられ、触媒として作用するようになったと考えられるとしている。

 WCは半世紀前から活用が模索されており、森下教授は「磁場を利用した触媒の設計は世界で初めて。白金は触媒として広く使われており、多くの用途で代用できる可能性がある」と話している。

2252荷主研究者:2021/08/28(土) 21:54:20

https://www.at-s.com/news/article/shizuoka/929963.html
2021年7月16日(金)静岡新聞
自転車、半導体実装機、水素電池… ペン先世界大手 金属部品新事業 浜松・テイボー

浜松総局 高松勝

 ペン先部材の世界大手メーカーのテイボー(浜松市中区)が、高精度の金属成型技術「MIM(メタル・インジェクション・モールディング)」を用いたペン先以外の部品製造事業を強化している。自転車用や半導体実装機用など、コロナ禍での旺盛なアウトドア需要も背景に受注は堅調。1月に新工場が稼動し、MIM事業単独で2024年に20年比約2倍の年間売上高35億円を目指す。

1月に稼動したMIM事業の専用工場。部品を高温で固める新型炉を備える=浜松市北区都田町

 MIMは米国発祥の技術で鉄やステンレスなどの金属粉末を金型に詰めて成型する。設計の自由度が高く、大量生産に対応できるため切削加工に比べコストも安いという。

 同社は当初はペン先開発の新技術として導入し、10年以降に事業を拡充した。自転車の変速機、自動車の操舵装置、半導体実装機などの各種部品のほか、水素電池関連部品など次世代分野にも手を広げる。特に自転車部品は海外での需要増を追い風に好調。21年のMIM事業の売上高予想は同社全体売上高の約2割を占める23億円で、年初計画を上方修正した。

 同市北区の第三都田地区に建設した専用の新工場は総工費約20億円、延べ床面積約6700平方メートル。現在は部分稼働で、21年中にこれまで手狭だった同区内の工場から完全移転する。

 同社は1896年に帝国製帽として浜松市で創業した老舗企業。マーキングペンのペン先は世界シェア約50%を占める。鈴木公仁副社長は「MIMは祖業のペン先事業に続く成長の柱」と強調、新素材対応や海外開拓に注力する方針を示す。

 (浜松総局・高松勝)

2253荷主研究者:2021/08/28(土) 22:57:57

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00606421?isReadConfirmed=true
2021/7/27 05:00 日刊工業新聞
JFEスチール、ジオポリマーの新材料 耐凍害・流動性を向上

 JFEスチールは26日、東北大学、日本大学と共同で、一般的なコンクリートより生産時の二酸化炭素(CO2)排出量を削減できるアルカリ活性材料「ジオポリマー」で、耐凍害性と流動性を高めた材料(写真)を開発したと発表した。セメントの代替として石炭灰と、粗鋼生産の副産物である高炉スラグ微粉末を最適に配合。高炉スラグ細骨材なども使って寒冷地や山間部で安定して使えるようにした。

 ジオポリマーはすでに存在するが、混合する際の粘性が高く固まりやすく、凍結と融解を繰り返すことで劣化する施工上の課題もあった。今回はこれらを独自技術で解決。新たな材料は、凍結融解試験で日本産業規格(JIS)で規定された300サイクルを経過しても、ほとんど劣化しないことが確認されたという。

 併せてJFEスチールなどは西松建設、共和コンクリート工業(札幌市北区)と商品の早期実用化に向けた試験体制を構築。施工性やプレキャスト製品への適用で試験を行う。

(2021/7/27 05:00)

2254荷主研究者:2021/09/11(土) 11:37:00

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00609259?isReadConfirmed=true
2021/8/20 05:00 日刊工業新聞
東京製鉄、岡山でホットコイル再開 23年度めど年60万トン

岡山工場で稼働再開を検討するホットコイル生産ライン

 東京製鉄は2023年度にも、岡山工場(岡山県倉敷市)でホットコイル(熱延広幅帯鋼)の生産を再開する方向で検討に入った。現在は田原工場(愛知県田原市)でのみ生産するが、需要は底堅く、50年の脱炭素に向けて環境負荷が少ない電炉鋼板へのニーズが高まる見通しだ。同社はホットコイル生産を、21年度目標の120万トンから23年度にも150万トン前後へ引き上げる方針。岡山での生産は年約36万トンで始め、同60万トンを目指す。下工程ラインを持つ岡山の操業度向上にもつなげる。

 東京製鉄は電炉を使う鉄鋼メーカーで、日本製鉄やJFEスチールなど高炉の生産品種とされるホットコイルなどを手がける。岡山で生産が再開されれば幅900ミリ―1250ミリメートル、板厚1・5ミリ―12・0ミリメートルの中型サイズを扱う。田原工場は幅900ミリ―1630ミリメートル、板厚1・5ミリ―22・0ミリメートルの大型品とすみ分ける方針だ。

 岡山工場のホットコイル生産再開には、ホットストリップミル(圧延設備)のオーバーホール、付帯電気設備の入れ替えなどが必要となる。設備投資額は未定。

 同社は岡山で1991年からホットコイルを生産してきたが、その後の需要減や田原工場新設で15年に田原に生産集約。岡山からは現在、田原にホットコイル用スラブ(半製品)を供給する。ホットコイルの需要は足元で一部逼迫(ひっぱく)しているほか、環境負荷低減を目指す顧客から二酸化炭素(CO2)排出が少ない電炉鋼板のニーズが高まっている。

 ホットコイルは建設分野や産業機械向けなどで広く使われ、東京製鉄の業界シェアは19年度時点で2・4%程度という。田原ではホットコイルと、その加工品であるカットシートと角形鋼管を扱う。

 岡山では現在、田原で生産した一部のホットコイルを移送し、酸洗コイルやメッキコイル、カットシートなどを生産。ホットコイルの生産再開で既存設備を有効活用し、物流コスト低減につなげる。

(2021/8/20 05:00)

2255荷主研究者:2021/09/11(土) 11:57:21

https://www.chugoku-np.co.jp/localeco/article/article.php?comment_id=787008&comment_sub_id=0&category_id=113
2021/8/26 21:53 中国新聞
中国地方で初、誇らしく 熱との闘い、戦場を想起【消える鉄の灯 日鉄呉 高炉休止まで1カ月】<中>火入れの記憶

火入れから60年を目前に、9月末で役割を終える第1高炉(撮影・高橋洋史)

 「万歳、万歳」の歓声とともに、拍手が鳴り響く。1962年6月2日、前日に火入れした日新製鋼呉工場(現日本製鉄瀬戸内製鉄所呉地区、呉市)の高炉から、オレンジレッドに輝く初出銑(しゅっせん)の鉄が流れ出た。中国地方に初めてともった近代製鉄の「鉄の灯(ひ)」だった。

 現場で感激に浸った元社員の笹川晴州(はるくに)さん(79)=呉市=は、前年の61年に入社。この年、高炉の技術習得のため八幡製鉄所(北九州市)に派遣された一人だ。岩国工業高を卒業したばかりの19歳。八幡では、炉体のれんがの隙間から噴き出す青白い炎に驚いた。耐熱服を着ていても「熱いというか痛い。まさに戦場だった」。

 高炉は、石炭を蒸し焼きにしたコークスと鉄鉱石を千度を超す高温で熱し、鉄製品の原料となる銑鉄を生み出す設備だ。一度火を入れれば、稼働は24時間。従業員は熱と闘いながら交代で見守る。「一人前の高炉屋になってやろうじゃないか」。実習の地で、笹川さんは強い気概を抱いた。

 ▽山崩し設備増強

 呉では高炉の建設工事が進んでいた。呉湾に臨む鍋山を切り崩し、敷地を造成。海岸を埋め立て、鉄鉱石などを運ぶ船のための埠頭(ふとう)も造った。容積894立方メートルの高炉1基に加え、関連の発電所や焼結工場なども整備された。

 60年代初頭、日本経済は金融引き締めにかじを切っていた。当時の岡田儀一社長は社内誌で「設備増強のため多額の投資を必要とし、資金的に非常な困難を味わっている」と打ち明ける。一方で「(高炉稼働で)コストダウンが可能になり、競争力は著しい飛躍をみることになる」と期待を寄せた。

 笹川さんは1年間の実習を終え、呉で火入れと初出銑に立ち会う。空にそびえる真新しい白銀色の高炉が「誇らしかったね」。トラブル時には会社に泊まり込むことも。同僚と対応を話し合い、手書きのマニュアルを作った。66年には第2高炉が稼働した。

 ▽「わが子のよう」

 約40年間の現役時代のほとんどを高炉畑で働いた笹川さん。「高炉は生き物」と実感を込める。改修を重ねて容積も増え、火入れから59年を経た呉地区の高炉は「間もなく還暦を迎えるわが子のよう」。9月末、既に休止した第2高炉に続いて第1高炉の火が止まる日には、OB仲間と船を出して海から別れを告げるつもりだ。(東谷和平)

2256荷主研究者:2021/10/02(土) 15:18:26

https://www.chugoku-np.co.jp/localeco/article/article.php?comment_id=787383&comment_sub_id=0&category_id=113
2021/8/27 22:36 中国新聞
活力維持へ変革の転機 土地柄生かし医工連携【消える鉄の灯 日鉄呉 高炉休止まで1カ月】<下>産業多様化

車いすと点滴スタンドを連結させる装置について説明する山路社長。医工連携で開発した

 かつて戦艦大和も建造した巨大な海軍工廠(こうしょう)を備え、終戦まで「東洋一の軍港」と呼ばれた呉市。戦後復興の過程でも、鉄鋼や造船など重厚長大型の製造業が地元経済をけん引し続けた。工廠跡にできた日亜製鋼、続いて日新製鋼の呉工場を前身とする日本製鉄(日鉄)瀬戸内製鉄所呉地区は、その象徴でもある。

 ▽高い製造業比率

 産業構造を見ると、総生産額に占める製造業の割合は広島県全体では27%なのに対し、呉市は43%(2018年度)。9月末に控えた製鉄所の高炉休止、2年後の閉鎖が、一つの転換点となるのは避けられない。将来へ地域の活力を維持するためには、産業の多様化が迫られる。

 企業や市が注目する分野に「医工連携」がある。「病院が多い土地柄。生かさない手はない」と、船舶機器の販売・メンテナンスを手掛ける豊國(とよくに)(呉市)の山路恵司社長は強調する。18年に開発した、車いすと点滴スタンドを連結させる装置は試みの一つ。点滴スタンドの転倒を防ぎ、車いすを安全に動かせる。地元の国立病院機構呉医療センターの医師や看護師の声を受けて製品化。今も同センターと連携し、新製品の開発を進めている。

 市内には呉医療センターや中国労災病院など400床を超す規模の病院があり、人口10万人当たりのベッド数2026床(19年度)は全国平均の1・5倍に上る。同センターをはじめ海軍に関係した前身を持つ病院も多く、呉の特色であり強みといえる。

 市は18年、企業経営者と医師を集めた医工連携の懇談会を開いており、今後も後押しする考えだ。市内の呉高専も地域貢献の柱に医工連携を掲げ、病院と連携して医療機器・技術の開発に力を注ぐ。

 ▽「稼ぐ観光」前面

 新型コロナウイルス禍の前には年間平均で100万人近い来館者を誇った大和ミュージアムなどを生かした観光産業にも、市や経済界は期待を寄せる。市は昨年10月に観光振興計画策定委員会をつくり、観光消費額を将来的に年間800億円にする目標案を検討中だ。19年度の3倍に相当。「稼ぐ観光」を前面に打ち出そうとしている。

 市内では、フェリーや貨物船で実績のある神田造船所が来年1月に新造船から撤退すると明らかにしている。重厚長大型に代わる、新たな産業の裾野をどう広げていくか。日鉄呉地区の高炉休止は、時間の猶予を許さない形で、地域に重い課題を投げ掛ける。(東谷和平)

2257荷主研究者:2021/10/02(土) 15:25:18

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00609908?isReadConfirmed=true
2021/8/27 05:00 日刊工業新聞
鉄鋼2050年への針路 第一部 普通鋼電炉編(2)

JFE条鋼、脱炭素へエネ効率改善

 北海道から岡山県まで5製造所を持つJFE条鋼。現在は形鋼を2拠点、鉄筋用棒鋼を3拠点で生産する。就任5カ月の渡辺敦社長に足元と今後の見通しを聞いた。

■  ■

―受注の現状は。

「土木と大型建築は堅調で中小の建築関連は下期での回復に期待している。生産状況は2020年度から改善しているが、まだ十分なレベルではなく、引き続き受注改善に取り組んでいく」

―中国の活発な需要に端を発し、鉄スクラップなど原材料価格が高騰しています。

「スクラップ価格はトン当たり5万円近辺の高水準が続く可能性が高い。欧米でも経済対策の実施に伴い鉄鋼需要が旺盛だ。電力や合金鉄、副資材の物価上昇もあり、顧客に製品の値上げをお願いしている。何とか理解を得て速やかに製品価格への反映を進めたい」

―電炉は二酸化炭素(CO2)排出量が高炉企業の約25%です。

「それは確かだが鉄スクラップは本来高炉で作られた鋼材で、全体を考えることも大切。脱炭素に向け電炉のエネルギー効率をさらに高めたい。消費電力が少なく、環境調和型のエコアーク電炉を姫路製造所(兵庫県姫路市)に導入している。全社で多様な方式を採用・研究しており、老朽更新計画では大規模改造など投資対効果を見極めていく」

―再生可能エネルギー比率が高まる中、平日夜間や土・日曜日の操業形態については。

「どう変えるべきか検討を始めた。ただ電気料金の大幅上昇による国際競争力低下は輸入材の流入をもたらし、地産地消型の当業界の衰退を招きかねない。政府などには原子力発電所再稼働の継続検討をお願いしたい」

―親会社のJFEスチールも100%水素還元までの過渡的対策の一つで、電炉の活用を検討しています。

「多くの技術を積み上げてきた当社が貢献できる部分もある。高炉勢の電炉活用で高級スクラップに連動して原料価格変動など影響が出てくるだろう。従来以上に扱いにくい原料や低品位原料の利用技術を開発したい」

―輸出の強化は。

「中国、アジアには採算を確保しつつ、半製品を含め輸出している。ただ製造基盤を強固にし、国内の販売体制を強化することが先決。競争に勝ち抜くため、高い加工性や強度、溶接性などを持つ付加価値製品を開発・供給していく」(水・金曜日に掲載)

【記者の目/脱炭素への“最適解”注目】

「地産地消の全国ネットワーク」と自社を表現する渡辺社長は、JFEスチール出身の製鋼のプロ。電炉企業でありながらJFE傘下とあって、鉄鋼産業を俯瞰(ふかん)できる立場にある。会社の生い立ちから多様な生産プロセスや技術を有しており、脱炭素にどんな“最適解”を見いだすのか注目したい。(編集委員・山中久仁昭)

(2021/8/27 05:00)

2258荷主研究者:2021/10/02(土) 17:00:43

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00611226?isReadConfirmed=true
2021/9/8 05:00 日刊工業新聞
地域を支える成長企業(21)昭和電気鋳鋼

企業風土改革へ業務改善

工場入口に設置したモニュメント

 建設機械や鉄道、エレベーターなどの鋳物部品を手がける昭和電気鋳鋼(群馬県高崎市、手塚加津子社長)。大手企業のグループに属さない独立系の鋳鋼鋳物会社として成長を続けてきた。

 手塚社長は創業者の祖父と2代目の父から会社を受け継いだ3代目。いわば家業を継いだ格好だが、もともと同社の経営に関わっていたわけではない。父の急逝に伴って専業主婦から経営者に転身した異色の経歴の持ち主だ。

 2004年に入社し、社長に就任したのは07年。「すべてがアウェーの雰囲気だった」(手塚社長)と振り返るように、当時は男性中心で職人が多く、社内に古い慣習や考え方が色濃く残っていた。しかも社長就任から2年目にはリーマン・ショックが発生。経営面でさらに厳しい状況に陥ったが、企業風土や社員の意識を変えるため、さまざまな業務改善活動に着手した。

 まず取り組んだのが「5S活動」。23班に分かれ、「いつ・どこを片付けるのか」などを自ら考えながら取り組むことで徐々に進展。活動に消極的な雰囲気が変化し、中心的な役割を果たす従業員のリーダーシップを育む成果につながった。

 次に取り組んだのは業務の見える化を目的とする「VM活動」。取り組みが進むうちにモノや設備、人の状況だけでなく、「不具合や責任、経営なども見えるようになった」(同)。

 一連の取り組みで業績回復を遂げた今も、改革の手綱は緩まない。現在力を注いでいるのが、新規事業の育成とデジタル変革(DX)。新規事業では20年に加工事業部を新設し数値制御(NC)切削加工機を導入したことにより、素材だけでなく、加工した部品を含めてワンストップで提供できる体制が整った。またDX化では、工場内のWi―Fi(ワイファイ)化により生産部門や間接部門の業務効率化を図っている。

 「基本回帰 凡事徹底」。工場の入り口には同社の行動規範を記した銘板とともに、きれいに塗装を施した大きなモニュメントが設置されている。かつて顧客から返品されたダンプ部品の不良品で、「不良品を二度と作らないという決意を込めている」(同)。

 創業の地である高崎市に根を張り続けて80余年。「高崎市は豊かな自然や都心への近さといった利点がある。これからも地域に密着した企業として雇用を守りつつ、良い製品を作る人を増やしていきたい」と話す手塚社長。顧客の高い要望に対応したモノづくりを推進していくという信念こそが、同社の強さを支えていると言えそうだ。(群馬支局長・古谷一樹)

(随時掲載)

▽所在地=群馬県高崎市倉賀野町3250▽売上高=約17億2600万円(21年3月期)▽設立=83年(昭58)2月

(2021/9/8 05:00)

2259荷主研究者:2021/10/02(土) 17:05:10

https://kahoku.news/articles/20210908khn000025.html
2021年09月08日 12:39 河北新報
産廃から金属9割回収 仙台の業者、高効率リサイクル施設整備

イーストコアが整備した産廃中間処理と金属スクラップ加工の複合施設

 産業廃棄物中間処理業者のイーストコア(仙台市)は、産廃中間処理と金属スクラップ加工の複合施設「岩沼ENSA(エンサ)」を宮城県岩沼市二野倉地区に整備し、本格稼働させた。廃棄物の破砕能力が高く、鉄と非鉄を高効率でリサイクルできる。東北でも同規模の処理ができる施設は少ないといい、持続可能な社会づくりに向けて事業を強化する。

磁石に付かない金属も分別可能

 敷地面積約2万1000平方メートル、整備費は土地代などを含めて約30億円。7月に試運転を始め、8月2日に本格稼働した。

 分別の難しい金属とプラスチックの混合廃棄物の破砕が可能な大型のシュレッダーを備える。特殊な選別機や近赤外カメラ、3Dレーザーカメラなどを使い、アルミニウムや銅など磁石に付かない金属と鉄を自動で分けることも可能になった。

 混合物から磁石と手作業で金属を分けていた時の回収率は2、3割だったが、新施設では約9割に向上し、再資源化が進んだ。廃棄物の処理量は現在1日約300トンだが、最大約2000トンを処理できるという。

 田中信行社長は「今は処理量に搬入が追い付かず、廃棄物が残っていない状態を見るのが不安になるくらい。来年度には年間6万トンの処理を目指したい」と語る。

「持続可能な社会目指す姿勢示す」

 同社は2003年の創業以来、破砕した金属などを中国に売却していたが、国内で適正に処理してリサイクルする仕組みが必要と考え、今回の施設整備に至った。同社は解体工事や土木工事なども手掛け、高効率の廃棄物処理まで一貫してできるようになった。

 一方、産廃処理業者の中には必要な部品だけ回収し、他の廃棄物を残したまま会社を畳む事例もある。業界の課題と捉える田中社長は「後発だが、持続可能な社会を目指す姿勢を示したい。業界の位置付けを上げるには、法規制の強化が必要だ」と力を込める。

 施設の建設、機械導入費として8月24日、仙台銀行と商工中金が共同主幹事となって25億円を協調融資する契約を締結。七十七銀行、岩手銀行、杜の都信用金庫(仙台市)、東邦銀行が参加する。

 仙台銀地元企業応援部の武田信法人推進室長は「他の銀行と一緒に支えることで飛躍にもつながると思う。地元企業の環境に配慮した取り組みを応援したい」と話す。

2260とはずがたり:2021/10/03(日) 01:52:15
日鉄29日に呉の高炉休止 下請け、事業転換はいばらの道
高炉休止 揺れる城下町㊤
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC219Z90R20C21A9000000/?n_cid=SNSTW005
広島
2021年9月27日 4:00 [有料会員限定]

2261とはずがたり:2021/10/04(月) 18:31:51
日鉄29日に呉の高炉休止 下請け、事業転換はいばらの道
高炉休止 揺れる城下町㊤
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC219Z90R20C21A9000000/?n_cid=SNSTW005
広島
2021年9月27日 4:00 [有料会員限定]

2262荷主研究者:2021/10/09(土) 14:23:54

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/590880?rct=n_hokkaido
2021年09/20 12:00 北海道新聞
<紙生産の先へ 日本製紙釧路工場>(下)跡地活用問題 道・国の関与が解決の鍵

9月末までに高炉全2基を休止する日本製鉄瀬戸内製鉄所呉地区

 瀬戸内有数の臨海工業都市として栄える広島県呉市。人口21万4千人の呉市に昨年2月7日、衝撃が走った。日本製鉄が瀬戸内製鉄所呉地区(通称・呉製鉄所)の高炉全2基を今年9月末までに停止し、2023年秋に閉鎖すると発表したからだ。

■呉市最大の危機

 同製鉄所の従業員数は関連会社を含めて約3千人と、市内にある企業の中で最多。19年の製造品出荷額は2133億円で市内の総製造品出荷額のおよそ2割を占める。呉市最大の危機―。市職員たちの脳裏にはそんな言葉がよぎった。

 製鉄所の全面閉鎖は国内初とみられ、市は閉鎖発表から3日後の2月10日、広島県や広島労働局、中国経済産業局などを交えて緊急対策本部を設置して対応を協議。17日には広島県の湯崎英彦知事と新原芳明市長が方針の見直しを求める要望書を日鉄本社に提出した。

 呉市は取引先への影響を抑えようと、新規事業に挑戦する企業に対して設備投資の半額を補助する独自の制度を昨年8月に新設し、63社が申請。県も県内で設備投資する場合に最大1億円を出す助成策を設けた。

 従業員の市外への流出に加え、日本製紙釧路工場のおよそ1・8倍に当たる143万平方メートルの工場跡地利用にどう道筋をつけるのか―。日鉄側からの回答は1年以上もなく、業を煮やした呉市は「市民が納得しない」として直接市民に説明する場を設けるよう、日鉄に何度も繰り返し要請した。

 呉製鉄所の閉鎖発表から約1年3カ月後の今年5月下旬、日鉄はようやく重い腰を上げた。福田和久副社長が呉市役所を訪問。協力会社の社員についても雇用の場を確保するよう最大限取り組むと説明したほか、跡地活用について「相当の時間を要するが、行政とも連携、協議しながら責任をもって検討していく」と言及した。市は「県や国の働きかけがなければ、跡地利用について言質を取ることはできなかった」(商工振興課)と振り返る。

 呉市内では工場従業員向けに地元での再就職を支援する合同企業面接会を複数回開いているが、関係者によるとこれまでに約300人が仕事を辞めて県外に転職したという。呉市幹部は「影響は甚大。将来の産業構造を踏まえた上で跡地の活用方法を決めなければならず、30年はかかるかもしれない」と打ち明ける。

■膨大な撤去費用

 一方の釧路市。18年の製造品出荷額2396億円のうち、350億円前後とされる日本製紙釧路工場の跡地活用について市は日本製紙に回答を求めているが、いまだ明確な返答はない。関係者によると、企業誘致を中心に活用法を模索しているとみられるが、撤去費用に膨大な資金がかかる点がネックになるという。

 札幌ドーム14個分に相当する跡地が市中心部に放置され続けば、景観や治安面での悪影響は避けられない。釧路公立大地域経済研究センター長の中村研二教授(地域経済)は「広大で歴史の長い土地の活用方法をすぐに見つけるのは難しい。長期的な視点に立ち、地元経済界や道、国を含めて釧路全体で考えていくしかない」と話す。(今井潤)

2263荷主研究者:2021/10/09(土) 14:38:42

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00612455?isReadConfirmed=true
2021/9/20 05:00 日刊工業新聞
JX金属、大分リサイクル物流センターを来月稼働

来月稼働予定の大分リサイクル物流センター

 JX金属は大分港近くに建設していた、佐賀関製錬所(大分市)向けリサイクル原料の集荷拠点「大分リサイクル物流センター」が完成した。センターは10月に稼働予定。投資額は約20億円。同製錬所で処理するリサイクル原料の増集荷につなげる。大分港でのリサイクル原料の受け入れ能力はセンター完成で従来比2・5倍の1万1500トンに拡大する見通し。

 同センターは佐賀関製錬所から車で約20分の距離にあり、敷地面積は4万5000平方メートル。運営は子会社のJX金属精錬(東京都港区)が担う。同センターは、輸送効率化のためのプレス機を備えるほか、AI(人工知能)を活用した画像解析も行う。

 佐賀関製錬所は鉱石原料のほか、転炉の温度を管理する冷材として銅スクラップを多く使う。また貴金属を含む各種電子機器類の廃基板などのEスクラップの処理も手がける。JX金属はセンター開設で、これらリサイクル原料の取り扱い増につなげる。

(2021/9/20 05:00)

2264とはずがたり:2021/10/14(木) 08:42:26
日本製鉄工場で社員2人被ばくか 年間限度量の数十倍の可能性も
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210611/k10013080591000.html
2021年6月11日 18時24分

兵庫県にある日本製鉄の工場で先月、エックス線を使う測定装置の点検中に事故が起き、男性社員が年間の限度量の数倍から数十倍に及ぶ大量の被ばくをした可能性があることが関係者への取材でわかりました。事故を重く見た厚生労働省は通知を出して同様の測定装置を使っているほかの企業に被ばく防止の徹底を求めるとともに労働基準監督署などが事故の状況を調べています。

日本製鉄や警察などによりますと先月29日、兵庫県姫路市にある日本製鉄の瀬戸内製鉄所の工場でエックス線を照射する測定装置の点検をしていた30代と50代の男性社員2人が翌日の30日になって体調不良を訴え、病院を受診しました。現在、2人は高度な被ばく医療を提供する広島大学の医療施設で検査や治療を受けています。

関係者によりますと、2人は29日の作業でエックス線を一定時間、浴びた可能性があり法令で定められている1年間の被ばく限度の50ミリシーベルトを大幅に超えたとみられています。最終的な被ばく量はわかっていませんが、関係者によりますと年間の限度量の数倍から数十倍に及ぶ可能性もあるということです。

2人の容体について日本製鉄は明らかにしていません。

日本製鉄によりますとこの工場は自動車で使う鉄板などを造っていて、事故当時、2人はエックス線を鉄板に当てて表面のメッキの厚みを測る装置の点検をしていたということで、労働基準監督署と警察が安全管理に問題がなかったか事故の状況について調べています。

この事故について厚生労働省は点検作業中にエックス線が照射されたままになっていた可能性があるとしていて、今月1日付けで業界団体を通じて同様の測定装置を使っているほかの企業に被ばく防止の徹底を求める通知を出しました。

日本製鉄はNHKの取材に対し「室内の事故で外部への漏えいはありません。また負傷者のプライバシーを配慮して詳細は控えさせてもらっています。関係当局の調査に協力し、早急に原因を究明して再発防止に当たりたい」としています。

放射線防護管理などの専門家「作業者への安全安心の配慮欠如」
放射線の防護管理や影響について詳しい、東京医療保健大学の草間朋子名誉教授は、今回の事故について「エックス線が出続けていた可能性があるということで放射線を使う装置を点検するときに危険性をしっかり予想して、どう対応していくかが現場でできていなかったと考えられる。作業者に対する安全安心の配慮が欠如していたと思う」と管理の問題を指摘しました。

そして治療を受けている2人については、詳しい被ばく量などがわからないので現時点ではっきりとしたことは言えないとしたうえで「染色体の検査や症状を詳細に観察することによって、被ばく量を推定せざるをえないと思う。広島大学の医師たちが注意深くみていると思うが、どのくらいの線量を受けたかが、被ばくした作業者の予後に関係していくだろう」と話し、今後の容体を慎重に見ていく必要があるとしています。
「測定装置の点検中に事故発生」経緯は
分かっている事故の経緯です。

日本製鉄や警察、消防などによりますと、先月29日午前、兵庫県姫路市にある瀬戸内製鉄所の工場で30代と50代の男性社員2人がエックス線を使う測定装置を点検している最中に事故が発生しました。
この装置はエックス線を照射して鉄板のメッキの厚さを精密に測定するもので、18平方メートルほどの広さの部屋の中にあり、測定の際に人は立ち入らず無人で行います。
事故が起きたのは3か月に1回ほど行っている装置の点検作業中で、男性社員2人が部屋に入って装置が正しく動作するかチェックしていたということです。その際、鉄板が運ばれるラインは止めた状態だったということですが、点検作業を行っている間、測定装置からエックス線が出たままになっていた可能性があると厚生労働省は説明しています。
消防などによりますと、男性社員2人は点検作業を行った翌日30日に体調不良を訴え、市内の病院を受診したところ、エックス線による被ばくの可能性があるとされました。このため、その後高度な被ばく医療を提供する広島市にある広島大学の施設に搬送され、現在、検査や治療を受けているということです。

2265とはずがたり:2021/10/14(木) 08:42:44
>>2264
会社は、事故について30日に労働基準監督署や警察に連絡をしたということです。
「年間積算50ミリシーベルト」など被ばく量限度は国の規則で規定
厚生労働省によりますと、今回の事故は放射線を扱う場合の労働安全に関わる事案であり、電離放射線障害防止規則、通称 電離則という法令の対象になるということです。

電離則では、放射線業務に携わる作業員は、全身への被ばく影響を表す「実効線量」という値で、被ばく量の限度が5年間の積算で100ミリシーベルト、かつ1年間の積算で50ミリシーベルトとなり、これらを超えないようにしなければならないとしています。

また、電離則では、放射線を扱う区域では、被ばく量を測定する線量計を装着することが義務づけられています。

このほか、事故が起きた際、事業者は速やかに所轄の労働基準監督署の署長に報告することや、事故が起きたエリアにいた人は速やかに医師の診察や処置を受けさせることなどが求められています。
広島大学「高度被ばく医療支援センター」に指定
2人が治療を受けている広島大学は、原子力災害時に重症の被ばく患者を治療する「高度被ばく医療支援センター」として、原子力規制委員会から指定を受けています。

福島第一原子力発電所の事故が起きる前、千葉市にある放医研=放射線医学総合研究所が東日本を、広島大学が西日本を担当し、高度の被ばく医療に関わる機関とされてきましたが、原発事故のあとは、重篤な被ばくの長期治療に加え、周辺の拠点病院などを対象に専門的な研修の実施を行い、原子力災害時には専門チームを派遣するなどの役割も担うことになっていました。

現在「高度被ばく医療支援センター」として指定されているのは、広島大学と放医研が入る量子科学技術研究開発機構のほか、青森県にある弘前大学、福島県立医科大学、それに長崎大学の全国5か所です。

今回の事故は原子力災害に当たらないとされていますが、関係者によりますと、高度な被ばく医療が提供できるため広島大学で治療が行われているということです。
厚労省 放射線や労働災害に関わる11業界団体に通知
今回の事故を重く見た厚生労働省は今月1日、放射線や労働災害に関わる11の業界団体に通知を出しました。

この中では、一般に鋼材などの計測に用いるエックス線装置は高線量のエックス線が照射されることから、照射されている場合は点検などの短時間の作業でも大量の放射線に被ばくするおそれがあるとしています。そのうえで、類似の労働災害を防止するため、当面の措置として次のことに留意するよう求めています。

1つは、エックス線装置の点検を行う際に被ばくの危険のおそれがある場合は、電力供給を止めたうえで、供給のスイッチに錠をかけて表示板を取り付けるなどして作業者以外が電源を入れないようにすること。

エックス線装置に電力が供給されていることを関係者に周知させるための自動警報の装置が確実に作動するよう点検をすること。

それに、点検作業を含め、エックス線装置を使うときの危険性や有害性を評価してリスク低減のための措置を講じ、残るリスクについて関係者に周知することなどです。

各地の労働局に対しても、エックス線装置の点検作業などによる被ばくの防止の徹底を図るため、管内の関係団体や事業者に周知を行うよう求めています。

また、現地の労働基準監督署は、安全管理に問題がなかったか事故の状況や原因について調査を進めています。

2266とはずがたり:2021/10/17(日) 21:17:08

鉄鉱石×水素で脱炭素? ベールに包まれた試験高炉とは
2021年10月15日 20時04分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20211015/k10013308051000.html?utm_int=tokushu-business_contents_list-items_001

いま、あらゆる業界で「脱炭素」の取り組みが加速しています。重厚長大産業の代表格「鉄鋼業」も例外ではありません。実は鉄鋼業界から排出される二酸化炭素の量は国内全体の15%を占めています。これからどのように脱炭素の取り組みを進めていくのか。今回、業界では世界最先端とも言われる技術開発の現場を取材することができました。(経済部記者 藤本浩輝)

広大な製鉄所の一角で進む“最新高炉”の開発
取材に訪れたのは、千葉県にある国内最大手・日本製鉄の東日本製鉄所君津地区。東京湾アクアラインを使えば東京都心から1時間余りで到着します。

「COURSE50」と名付けられたこのプロジェクト。NEDO(=国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)の委託研究開発プロジェクトとして、日本製鉄・JFEスチール・神戸製鋼所の大手鉄鋼メーカー3社などがオールジャパンで取り組んでいます。

ベールに包まれた試験高炉
試験高炉の炉体
今回取材が許可された試験高炉は、機密性を保つ必要もあり、建屋の中に納められています。当然のことながら、外からその姿を見ることはできません。
建屋の中に足を踏み込むと目の前に現れたのが、試験高炉の本体の一部です。一度にすべてを見渡すことはできませんが、高さは6.5メートルあります。

実は今回の撮影にあたり、取材の交渉にかかった期間は半年余り。今回は試験高炉の炉体も含めて特別に撮影することができましたが、報道にあたってはボカシを入れる部分が厳密に指定されました。

その厳密さが、目の前にある高炉がいかに機密性が高いか、如実に物語っているように感じました。

鉄鉱石×水素=水?

試験高炉のカギを握るのは「水素」。「水素還元」と呼ばれる仕組みを活用することで、二酸化炭素の排出を10%以上、削減することに成功しています。

「水素還元」とはいったいどういう仕組みなのでしょうか?

自然界で鉄は酸化されて赤茶けた鉄鉱石として存在しています。原料の鉄鉱石から鉄を取り出すには、鉄鉱石から酸素を除去する=「還元」することが必要です。

「還元」を行うために使っているのが、もう1つの原料である石炭(炭素)。炭素が鉄鉱石に含まれる酸素を奪い取ることで鉄が作られますが、炭素と酸素が結び付くことで二酸化炭素が発生します。

この反応を行う“超大型の化学反応器”を「高炉」と呼び、製鉄所のシンボル的な存在となっています。ここまで見てきたのは高炉を使った従来の製鉄の方法です。

今回の試験高炉では、還元材である炭素の一部を水素に代替しています。水素が鉄鉱石に含まれる酸素と反応して水が発生し、二酸化炭素の発生を減らす仕組みです。

「炭素還元」に対して「水素還元」と呼ばれています。

鉄鋼製品をつくる際に発生する二酸化炭素の大半は高炉で鉄鉱石を還元するときに発生するため、鉄鋼業界で脱炭素を進めるには、その還元方法を見直すことが欠かせないのです。

2267とはずがたり:2021/10/17(日) 21:17:26
>>2266
“世界初” 二酸化炭素10%以上削減に成功
通常、「高炉」は一度動かすと、基本的に止めることはありません。

ただこの試験高炉は少し違います。およそ1か月間、24時間連続で操業し、炉内の温度や成分の計測を続けています。

そして1か月間の操業を終えると、炉内に残った物質の成分なども詳細に分析。そのサイクルを繰り返し、どうしたら実用化につなげることができるか、さまざまな検証を重ねているのです。

担当の野村さんによると、この高炉のサイズで10%以上の二酸化炭素削減に成功したのは、世界で初めてなのだそうです。

実用化に課題山積
試験高炉のオペレーションルーム
ただ試験用の高炉での実験では成功したとはいえ、実用化には課題も多く残っています。

1つ目の課題は、「温度」です。

水素を使って鉄鉱石を還元する場合、炭素のように温度が上がらす、高炉の熱が奪われてしまうそうです。このため、水素の量を増やすと、思うように鉄鉱石が溶けないのです。鉄鉱石をドロドロに溶かさないといけないのに、できない。こういうことだそうです。

具体的にどのような工夫をしているかは機密保護の観点から明らかにすることはできないということですが、試験高炉では、原料の投入量、水素を吹き込む量やタイミングなど、最適なバランスについて、研究開発を進めているということです。

2つ目の課題は「大きさ」です。

実用化にあたっては、試験高炉を数百倍の規模に拡大しても、同じように還元を進めなければなりません。試験高炉の炉内の容積は12立方メートル。実際に生産が行われている大型の高炉の炉内の容積はおよそ5000立方メートルと、その差は実に400倍ほど。

プロジェクトでは、2030年ごろまでに1号機を実用化し、高炉設備の更新を行うタイミングを踏まえて2050年ごろまでの普及を目指しています。

そして、3つ目の課題は「費用」です。

日本製鉄1社だけで、今回の技術を含むカーボンニュートラルのための研究開発費として5000億円規模、実用化のための設備投資には4兆円から5兆円規模の資金が必要だとしています。”重厚長大産業”と呼ばれる産業だけあって、その費用もケタ違いです。

仮に技術そのものが確立できても、同じ製品にかかる製造コストは現在の倍以上に上昇する可能性もあり、課題は山積みともいえます。

鉄鋼業界の脱炭素化 日本がリードできるか
海外に目を転じると、中国やヨーロッパのライバルメーカーも脱炭素に向けた製鉄技術の開発に力を注いでいます。

将来的には、脱炭素に対応できていない鉄鋼製品は、顧客である自動車や家電メーカー、建設会社などにとって、将来的には“使えない”素材になるおそれもあります。日本製鉄は、脱炭素の取り組みは、会社の生き残りをかけた最重要課題だとしています。


日本の鉄鋼業界は、世界規模で進む脱炭素の動きをリードし続けることができるのか、注目していきたいと思います。

経済部記者
藤本浩輝
平成17年入局
山口放送局など経て経済部
現在は鉄鋼など素材業界と金融業界を担当

2268とはずがたり:2021/10/17(日) 21:17:44
248 自分:とはずがたり[] 投稿日:2021/10/17(日) 16:21:46

燃料の次は勿論鋼板が課題となる。。凄いなぁ

ボルボ・グループが「化石燃料を使わない」鉄鋼で作られた車両を公開
2021年10月15日 by Aria Alamalhodaei, Hirokazu Kusakabe
https://jp.techcrunch.com/2021/10/15/2021-10-13-volvo-group-unveils-vehicle-made-with-3000-kilos-of-fossil-free-steel/?guccounter=1&guce_referrer=aHR0cHM6Ly90LmNvLw&guce_referrer_sig=AQAAAG7Zd8yRTNgT4xfBmPQ6nh0gzhUvPgSVl4dt3vqjmmMsDXL2NSYSCZe4KSf2moA1oQODut2wwfpTiqTIUaqw6OROyvlEpVTHQ9VjJrR6uwVnc3Z-j1my-rrdHs61-PKscsqw4XHD_CHfijbGzUa7xEkpBMgBzUDumGGek14FJeWs

スウェーデンのVolvo Group(ボルボ・グループ)は現地時間10月13日「化石燃料を使わない」鉄鋼で大部分が製作された新しい車両を発表した。同社では、早ければ2022年にこの新素材を使用した小規模な連続生産の開始を計画している。

「私たちの意図は、この化石燃料フリーの鉄鋼を使って、このような比較的積載量の小さな運搬車両の製造を始めることです」と、ボルボ・グループのトラック技術担当エグゼクティブ・バイスプレジデントであるLars Stenqvis(ラルス・ステンクヴィスト)氏は、TechCrunchによる最近のインタビューで語った。「重要なのは、これが研究開発プロジェクトでもなければ、政治家に見せるためのある種の実証プロジェクトでもないということです。これは連続生産するのです」。

今回公開された試作車は、鉱山や採石場で使用される完全電動式の自律走行型運搬車で、車体に3000kgを超えるこの新素材が使用されている。ボルボによれば、建設現場用トラックは車両重量の約70%が鉄鋼と鋳鉄でできているため、この化石燃料フリーの鋼材を最初に適用することにしたという。

この鋼材は、ボルボが2021年初めに提携したスウェーデンの鉄鋼メーカーであるSSAB(スウェーデンスティール)が製造したものだ。従来の鉄鋼製造では、石炭を使って鉄鉱石から酸素を取り除いていたが、SSABは水素を使って鉄鋼を製造するプロセスを開発した。この水素は、再生可能エネルギーを使って水を水素と酸素に分解する電気分解によって生成される。

今回発表された運搬車は、化石燃料フリーの鋼材で100%作られているわけではない。ステンクヴィスト氏によると、それはSSABがまだ、例えば円筒形のシャフトを作るために必要となるような、ある種の形状を実現できていないためだという。しかし、部品の大部分、特に車体後部の大型バケットは化石燃料フリーの鉄鋼製であると、同氏は付け加えた。

SSABの鋼材は、すべての面で従来の鋼材と同じであるため、ボルボの既存の製造施設のすべてで使用することができる。「これは、私たちにとって非常に重要なインプットです。なぜなら、生産や製造の面では変わらないということを意味するからです」と、ステンクヴィスト氏は述べている。

ボルボは、2040年までに事業全体でゼロエミッションを達成することを目標としており、今後10年間でこの鋼材の使用量を増やすことを目指している。また、中国の浙江吉利控股有限公司(Zhejiang Geely Holding、ジーリー・ホールディング・グループ)傘下のVolvo Cars(ボルボ・カーズ)も、早ければ2025年に、この材を使用したコンセプトカーの製作を計画している。

2269荷主研究者:2021/10/17(日) 21:52:34

https://www.chugoku-np.co.jp/localeco/article/article.php?comment_id=796445&comment_sub_id=0&category_id=113
2021/9/29 23:10 中国新聞
鉄のまち、産業の転機 日鉄呉が高炉休止、跡地の活用策待ったなし

高炉が休止した日鉄瀬戸内製鉄所呉地区

 日本製鉄(日鉄、東京)の大規模な合理化策の一環で、瀬戸内製鉄所呉地区(呉市)の高炉が29日、止まった。呉地区は2023年9月末をめどに、関連設備も含めて全体が閉鎖になる見通し。前身を含め70年間、鉄とともに歩んできた呉市の産業構造は転機を迎えた。

 呉地区は1951年、日亜製鋼が呉海軍工廠(こうしょう)跡に設けた呉工場として歩みを始めた。スクラップから鉄を生産し、地元の雇用の受け皿となった。59年、日亜は日本鉄板と合併して日新製鋼に。呉工場の技術者は八幡製鉄所(北九州市)で技術を学び、62年に第1高炉を稼働した。

 石炭を蒸し焼きにしたコークスと鉄鉱石を熱し、鉄製品の原料となる銑鉄を造る高炉は、地域産業の象徴となった。順次容積を拡大し、2007年には粗鋼の年間生産量がピークの348万トンに達した。

 ▽高コスト重荷に

 しかし近年は中国の粗鋼生産量の増大や鉄鋼需要の低迷に苦しむようになった。日新製鋼を吸収合併した日鉄は合理化を推進。呉地区の高炉は他地区の設備より古く、炉内容積も小さいことから廃止する。同地区はコークスを製造できず、外部からの購入費もかさむ。日鉄は「製品製造、設備更新のいずれのコストもグループ内で最も高い」と説明する。

 高炉の休止で、協力、関連会社を含む約3千人の雇用のうち半数が失われる。広島労働局と広島県、呉市は、再就職支援を本格化し、来年1月までに合同企業面接会を計5回開く。県は10月から毎週2回、呉市役所で就職相談会を開き、就労支援施設での研修も案内する。

 呉地区は今後、閉鎖に向けた動きが進む。他の製鉄所から運び込む鋼片加工などを23年9月まで続けた上で、地区は役割を終える。地場の協力会社は業態の転換を進めている。

 約143ヘクタールの跡地の活用策の検討も待ったなしの状況になる。日鉄は「検討に当たっては行政とも連携・協議しながら取り組む」とする。同社では、1990年に高炉を休止した堺市で、大阪府や地権者も交えて跡地開発の基本方針を5年でまとめて有効活用につなげた事例がある。(桑田勇樹)

2270荷主研究者:2021/10/17(日) 22:05:49

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00613850?isReadConfirmed=true
2021/10/4 05:00 日刊工業新聞
日鉄、来年度から順次廃プラ処理2割増

日本製鉄名古屋製鉄所の廃プラスチックリサイクル設備

 日本製鉄は君津地区(千葉県君津市)など全国7拠点で手がける再資源化事業で2022年度から順次、廃プラスチックの処理量を約2割増やす。自治体で回収したプラスチックを高密度化し、減容化する技術の開発にめどを付けた。プラスチック資源循環促進法の制定により一般廃棄物系プラの扱いも増えそうで、再資源化率100%という独自の処理手法を通じて事業を拡充する考えだ。

 日本製鉄がめどを付けたのは、収集した廃プラを切断後に固形状にする際、高密度化する技術。減容成形機を改造して、狭い口から効率良く絞り出す技術と、絞り出す際の摩擦熱の温度を適切に制御できる技術だ。

 同社はプラ容器包装リサイクル法に基づき20年以上の処理実績を持つ。20年度には約330自治体から落札し、前年度比横ばいの20万6000トンを処理した。回収する自治体の全体処理量の約3割に相当する。22年4月に施行されるプラ資源循環促進法では容器包装プラに加え、ハンガーやバケツなど製品プラスチックも自治体ルートで回収できるようになる。

 廃プラの再資源化は、製鉄の還元剤であるコークスを作るコークス炉に、粒状化したプラを石炭とともに投入。熱分解処理をした後はコークスのほか、プラ原料となる炭化水素油、コークス炉ガスとして利用する。日鉄などが用いるケミカル方式はリサイクル率が85%以上とされる。

 日鉄は室蘭、君津、名古屋、八幡、大分、鹿島、和歌山の全7拠点で廃プラの再資源化事業を展開中。廃プラの再資源化にはコークス生産に支障がないよう処理量を安定させる必要もあり、技術改良を地道に進めている。

 政府は30年までに使い捨てプラを25%削減、容器包装プラの6割をリユース・リサイクルする目標を掲げる。容器包装プラの回収に参加する自治体は現在、全体の約7割にとどまる。プラ資源循環促進法の施行で、リサイクルの実効性がどれだけ上がるかが注目される。

(2021/10/4 05:00)

2271とはずがたり:2021/10/25(月) 10:16:02
宝山だけでは無くトヨタも訴えたのが衝撃。

日本製鉄、トヨタと中国・宝山を提訴 鋼板特許侵害で
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC1466O0U1A011C2000000/
2021年10月14日 15:01 (2021年10月14日 21:20更新) [有料会員限定]

2272とはずがたり:2021/11/03(水) 22:37:47

日鉄、合併後最高益へ 鋼材値上げで―22年3月期
2021年11月02日18時32分
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021110200987&g=eco

 日本製鉄は2日、2022年3月期の連結純利益見通しを、従来の3700億円から5200億円に引き上げると発表した。鋼材価格の引き上げにより利ざやが大幅に改善したほか、鉄鉱石などの価格上昇で在庫評価益が拡大。新日本製鉄と住友金属工業が合併した12年以降で、最高益を更新する見込みとなった。
日本製鉄、純利益1621億円 需要回復で最高益―21年4〜6月期

 日鉄は今夏、トヨタ自動車など大口顧客との価格交渉で、大幅な値上げで合意した。今年度下半期の鋼材価格は上半期より2割程度上昇する見通しで、オンラインで会見した森高弘副社長は「商品価値に見合った価格に向けて前進した。かなりいい水準まで来ている」との認識を示した。
 21年9月中間連結決算は、売上高が前年同期比41.1%増の3兆1639億円、純損益は2987億円の黒字(前年同期は1911億円の赤字)。新型コロナウイルス禍で落ち込んだ需要の回復に加え、収益構造の改善を進めた結果、急回復した。

2273荷主研究者:2021/11/27(土) 22:51:01

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00614350?isReadConfirmed=true
2021/10/7 05:00 日刊工業新聞
三菱製鋼、EV向け軸受用特殊鋼に参入 室蘭設備改造、23年度年産6000トン

EV軸受特殊鋼を23年度にも生産開始する三菱製鋼の室蘭の拠点(北海道室蘭市)

 三菱製鋼は2023年度にも、電気自動車(EV)軸受用特殊鋼の生産を始める。初年度の年産目標は6000トン。北海道室蘭市の拠点で鋳造設備を改造して対応する。溶鋼温度など鋼の凝固過程での品質向上・安定に向け高度な制御を可能にする。22年度までに操業技術を熟成し、顧客との間で数量や品質の承認活動を進める。今後状況をみながら、海外への販売や新たな設備投資を検討する。

 三菱製鋼は耐摩耗性に優れる高炭素クロム軸受用特殊鋼を生産するが、主体は産業機械向けで自動車向けは一部にとどまる。一方、自動車のサスペンション(懸架)用バネなどが知られており、こうした強みを生かしてEV軸受用に参入する。

 EV軸受用はガソリンエンジンからモーター搭載への変換に伴い高速回転への対応が欠かせない。燃費向上のため素材の軽量化や高強度化も求められ、これらのニーズをクリアする。

 軸受用棒鋼の国内市場は年60万トン程度とみられるが、同社は成長分野として、需要が見込まれるEV向けにフォーカスすることにした。

 三菱製鋼は50年の脱炭素の動きを背景に、EV軸受など最終製品の高い品質を担う素材の開発・供給を強化していく考えだ。

(2021/10/7 05:00)

2274荷主研究者:2021/12/12(日) 14:57:49

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00616508?isReadConfirmed=true
2021/10/27 05:00 日刊工業新聞
鉄鋼2050年への針路 第三部 特殊鋼編(5)東北特殊鋼社長・成瀬真司氏

東北鋼、技術革新のハブ担う

 事業構造改革に力を入れる東北特殊鋼。今後、既存市場での特殊鋼需要の減少を予測し、2021年度から3カ年でスタートした中期経営計画では、中核技術結集による事業強化などを掲げる。成瀬真司社長に展望を聞いた。

成瀬真司社長

―新しい中期経営計画が始動しました。その位置付けは。

「連結売上高の9割を占める特殊鋼事業では、自動車向けが約7割。自動車の電動化加速など低炭素化社会が一段と進む中で、今後の自動車向け既存事業は厳しい。新たな成長に向けて具体的な行動を起こさないと時間がなくなる。今回の新中期経営計画は、30年を見据えて、変革を進める最初の3年間として準備段階の位置付けになる。次期中計以降はアクションに移り、成長につなげていく」

―足元の景況はどうですか。

「前期に比べ今期(22年3月期)は、回復基調にある。下期は自動車関連で減産の動きもあり、動向を注視しながら臨機応変に対応していく状況にある。ただ半導体関連向けなどの特殊製品は好調を維持している。同分野向けなどに用いる真空溶解炉(1トン)が老朽化しており、現在新炉(2トン、独ALD社製)への更新作業を進めている。22年からは新炉での量産を予定している」

―新商品開発の施策は。

「コア技術を活用して生み出した萌芽(ほうが)商品を育てていく。例えば東北大学と共同開発した振動発電機能を持つ磁歪材料は、すでに農業用途などでの実証に取り組んでおり、異業種との連携など新市場創出への経験を積みつつある。当社としてはイノベーションのハブ機能を担っていく存在を目指す」

―低炭素化に向けた取り組みはどのように考えていますか。

「設備の効率化などによる二酸化炭素(CO2)削減の取り組みは進めている。会社規模では部品メーカーと同様な対応が課題といえる。当社としては生み出した素材を通じて、カーボンニュートラル(温室効果ガス排出量実質ゼロ)に向けた社会貢献をしていくことが肝心になる。電磁ステンレス鋼は、自動車の電動化やエネルギー分野での水素利活用など社会変革を支える分野でのニーズが増えつつある」

―今後の展望は。

「産学連携の強化を一段と進める。研究開発機能を失っては生き残れない。社内開発体制の再構築も進めている。また人材育成も強化していく方針だ」(次回は11月10日に掲載予定) 

【記者の目/新成長の“タネ”開花に挑戦】

1937年(昭12)の会社設立以来、東北大学金属材料研究所などとの産学連携を軸に製品を生み出してきた東北特殊鋼。産学協同の研究成果として、自動車用エンジンバルブ鋼や電磁ステンレス鋼の開発・量産製造などを実現してきた。今後も「タネはある」という成瀬社長。いかに花を開かせるか。新たな成長に挑戦する。(編集委員・大矢修一)

(2021/10/27 05:00)

2275荷主研究者:2021/12/12(日) 15:34:58

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/610294?rct=n_hokkaido
2021年11/11 05:00 北海道新聞
五洋建設室蘭に新工場 従業員増員も検討 洋上風力部材製造

五洋建設が室蘭市崎守町に建設する新工場の完成予想図

 海洋土木工事大手の五洋建設(東京)は10日、鉄鋼製品を造る同社室蘭製作所(室蘭市崎守町)で、現工場に代わる新工場を建設すると発表した。来年10月の稼働を目指す。新たに洋上風力発電施設の関連部材などを製造する計画で、従業員の増員も検討する。

 再生エネルギーの活用など成長分野に力を入れる狙い。同製作所の敷地内で既に着工している新工場は、鉄骨平屋建て、床面積は現工場の1・5倍となる約9600平方メートル。製品の製造能力も1・5倍の年間4500トンを見込む。投資額は非公表。

 同社によると、現在は橋桁など建築用の鉄鋼製品の製造が中心だが、洋上風力発電に関連する架台などの生産にも取り組む。受注増を見込み、従業員も40人から増員したい考えだ。工場では、太陽光発電や水素燃料電池などを利用し、エネルギー消費量を実質ゼロにする「ZEB(ゼブ)」を導入する。

 新工場の完成後に解体する現工場は築40年を超え、製造能力の向上などが課題だった。同社は「地域や時代のニーズに対応し、新たな需要の創出に貢献したい」と話している。

 同社は檜山管内せたな町北檜山区太櫓(ふとろ)地区で最大20基の風車の建設を計画しており、2030年度の稼働を目指している。(木村直人)

2276荷主研究者:2021/12/12(日) 15:39:01

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00618336?isReadConfirmed=true
2021/11/12 05:00 日刊工業新聞
ニュース拡大鏡/鉄鋼大手、電磁鋼板の生産能力を拡充 海外勢引き離しへ追加投資

 鉄鋼大手は自動車の電動化などに対応し、電磁鋼板の生産能力を高める。日本製鉄は広畑地区(兵庫県姫路市)に約190億円の追加投資を決め、八幡地区(北九州市戸畑区)分を含め累計投資額は約1230億円となる。JFEスチールは倉敷地区(岡山県倉敷市)の設備を約490億円投じ増強中。ともに2024年度上期までに高級品の生産能力を現状比2―3・5倍とする。収益力向上の切り札として育てて、追い上げる海外勢を引き離す考えだ。(編集委員・山中久仁昭)

日本製鉄の電磁鋼板。世界的な需要拡大を見込み、追加投資を進めている

 電磁鋼板は電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)向けモーター、発電所の変圧器などに使われ、脱炭素の機運が高まりで省エネ素材として注目されている。エネルギーロスを少なくし、モーターの小型化・高出力化などに寄与する。

 日鉄は19年夏に公表した八幡地区への約460億円を手始めに5回にわたって設備投資を打ち出してきた。累計約1230億円のうち八幡に約46%、広畑に約54%を充てる。  追加投資に先立つ10月、日鉄の橋本英二社長は「広くニーズがあり(約1040億円の従来投資では)足りない。さらに増やす」と明言。「ハイエンドの電磁鋼板は当社の技術・製品がデファクトスタンダード(事実上の標準)」としていた。

 一方、JFEスチールは倉敷地区のラインを増強し、EVモーター用の高級電磁鋼板の製造能力を倍増させる。高効率モーターなどの需要は世界的に拡大するのは必至で、同社は先々の追加投資を検討している。

 電磁鋼板は鉄に少量のケイ素を添加しており、モーターの鉄心部分で生じる損失(鉄損)を最小化するのに有効だ。磁性方向に応じて変圧器向けの方向性電磁鋼板、電動車用の無方向性電磁鋼板に分けられる。ただ高効率化と高トルク、高回転は背反関係にあり、適切な調整には“匠の技”が不可欠だという。

 無方向性電磁鋼板を巡っては日鉄が10月、特許を侵害したとして中国・宝山鋼鉄とトヨタ自動車を提訴した。宝鋼がトヨタに電磁鋼板を供給したことが明らかになった20年当時には、日鉄幹部は感想を問われ「設備投資で(より多く、安定した供給)態勢が整うまで“渡り”の時期だった」との認識を示した。

 JFEホールディングスの柿木厚司社長も「自動車メーカーの調達多様化の動き。最先端技術が(中国に)追い付かれているとは思っていない」と述べた。日本のお家芸に追い付こうとする動きは活発化しており、大手各社は設備増強と品質向上で多様なニーズを確実に取り込む考えだ。

(2021/11/12 05:00)

2277荷主研究者:2021/12/27(月) 23:18:20

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC255W10V21C21A1000000/?unlock=1
2021年11月25日 15:13 (2021年11月25日 22:06更新) 日本経済新聞
三菱マテリアル、米ファンドにアルミ事業売却 600億円

2278荷主研究者:2021/12/27(月) 23:26:12

https://www.chugoku-np.co.jp/localeco/article/article.php?comment_id=811548&comment_sub_id=0&category_id=113
2021/11/25 13:01 中国新聞
JFE福山、空気分離装置更新へ 1基を省エネ型に

西日本製鉄所福山地区内にある既存の空気分離装置

 JFEサンソセンター(福山市)が、福山市のJFEスチール西日本製鉄所福山地区構内の福山工場に酸素や窒素などの産業ガスを生産する空気分離装置1基を建設する。同製鉄所などに供給するガスの生産工程で二酸化炭素の排出量を抑えるため、省エネルギー型の最新装置に切り替える。

 現在6基ある設備のうち1972年から使う最も古い1基を更新する。来年1月に工事を始め、2023年12月末の稼働を予定する。圧縮した空気を冷やして液体にした後、気化する際に沸点の違いを利用し酸素や窒素を分離する。投資額は約100億円。

 1時間当たり酸素を4万8千立方メートル、窒素を8万2千立方メートル、液化アルゴンを1580立方メートル生産できる。高炉から取り出した銑鉄に酸素を吹き付けて炭素を取り除くなど、生産するガスはいずれも鉄の製造工程で必要となる。

 JFEサンソセンターはJFEスチール(東京)と大陽日酸(同)が共同出資。生産したガスは大陽日酸の取引先のメーカーなどにも供給する。株式の60%を出資する大陽日酸は「生産の効率を高め、引き続きガスの安定供給に努める」とする。(村上和生)

2279荷主研究者:2021/12/27(月) 23:56:23

https://www.chugoku-np.co.jp/localeco/article/article.php?comment_id=813933&comment_sub_id=0&category_id=113
2021/12/4 13:00 中国新聞
ダイクレ、車両用防護柵の事業に参入

 溝を覆う部材グレーチングなど製造のダイクレ(呉市)は、ガードレールなど車両用防護柵の事業に参入した。業界では、日本製鉄の子会社である日鉄建材の道路関連部門と神鋼建材工業が統合し、日鉄神鋼建材(東京)が1日に誕生。統合の条件として公正取引委員会から競争を維持するための企業の参入を求められ、日鉄建材がダイクレに打診していた。

 ダイクレは1日に事業を始めた。全国に配置する拠点を生かし、営業を展開する。グレーチングをはじめ、のり面の補強材や橋の高欄も手掛けており、本業との相乗効果を見込む。防護柵は自社では製造せず、日鉄神鋼建材からの供給を受ける予定だ。

 ダイクレによると、防護柵を手掛けているのは国内4社。日鉄神鋼建材の誕生で3社になったところにダイクレが参入し、4社を維持する形となった。山本貴社長は「参入のお誘いは大変ありがたい。ライバルとして認められるよう努力し、市場の拡大に貢献したい」と話している。(東谷和平)

2280荷主研究者:2021/12/28(火) 00:03:26

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00620653?isReadConfirmed=true
2021/12/6 05:00 日刊工業新聞
日本冶金工業/川崎で新型電気炉起動

 約50年ぶりの新型炉に生命を吹き込む―。日本冶金工業は、川崎製造所(川崎市川崎区)製鋼工場で新たな電気炉の「竣工(しゅんこう)・起動式」を行った。総投資額は約130億円。年内は試運転して、2022年1月には本格稼働する。

起動ボタンが押され、原料のスクラップが初投入された新電気炉(川崎製造所)

 溶解効率を高める「炉体旋回型」と「電磁撹拌(かくはん)型」を融合した電気炉の導入は世界で初めてという。先端の省エネルギー技術で環境に配慮したほか、ロボット化での操作負荷軽減、保守・修理時の暑熱対策も講じた。従来設備に比べて、年間約20億円のコスト削減を図る。

 式典で久保田尚志社長は「電気炉更新により、ステンレス業界ではいち早く脱炭素の流れの先頭に立った。操業技術やノウハウを蓄積し、最高の電気炉に育てる」とあいさつ。 起動ボタンを押し、原料であるスクラップを初投入した山田恒常務執行役員川崎製造所長は「住宅地にも隣接しており、製造現場の3Kイメージを変えたい」と強調した。

 同電気炉は容量が70トン。既存炉3基のうち2基は廃止し、特殊鋼合金向けの炉との計2基体制をとる。

(2021/12/6 05:00)

2281荷主研究者:2022/01/09(日) 15:59:52

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC03D1T0T01C21A2000000/?unlock=1
2021年12月8日 4:00 日本経済新聞
東京製鉄、現金稼ぐ力は1.8倍 脱炭素で挑む高炉の牙城
湯前宗太郎

2282荷主研究者:2022/01/09(日) 16:29:52

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC145EE0U1A211C2000000/
2021年12月14日 16:07 日本経済新聞
JFE、倉敷の高炉1基を再稼働 国内全基が稼働中に

2283荷主研究者:2022/01/09(日) 16:32:06

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC08DM00Y1A201C2000000/?unlock=1
2021年12月15日 12:00 日本経済新聞
JX金属、創業地日立市と絆深く 鉱山から先端素材へ

2284荷主研究者:2022/01/09(日) 17:56:34

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC247UK0U1A221C2000000/
2021年12月24日 19:13 日本経済新聞
昭和電線HD、古河電工と汎用電線の一部製造事業を統合

2285荷主研究者:2022/01/09(日) 17:56:56

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC2489S0U1A221C2000000/
2021年12月24日 19:30 日本経済新聞
神鋼と三菱マ、銅管事業から撤退 国内ファンド系に譲渡

2286とはずがたり:2022/03/07(月) 14:08:55
重要な上に独占。パラジウムが問題だなぁ
>ノルニッケルは、電気自動車(EV)用電池の主要素材であるニッケルの年間生産量の約5%を占め、触媒コンバーター(排ガス浄化装置)や半導体に使われるパラジウムの年間生産量の約40%を担っている。

ロシア金属大手ノルニッケル、大きすぎて制裁困難
EV電池や半導体に欠かせないニッケルとパラジウムの供給大手を排除できるか
https://jp.wsj.com/articles/this-russian-metals-giant-might-be-too-big-to-sanction-11646625864
複数の欧米企業は材料調達をノリリスク・ニッケルから分散させることを検討している TATYANA MAKEYEVA/REUTERS
By Alistair MacDonald
2022 年 3 月 7 日 13:21 JST

 ロシアの非鉄金属生産大手ノリリスク・ニッケル(ノルニッケル)は、かつての極北の流刑地を拠点にして、気候変動に対応する輸送手段やコンピューターチップ製造に欠かせない2種類の金属生産で大きな役割を果たしている。

 米国とその同盟国は今のところ、同社に対し、あるいは新興財閥(オリガルヒ)の一人で同社の最高経営責任者(CEO)を務める人物に対し、制裁を科していない。それは、主要資源への自国のアクセスを損なうことなくロシアを罰しようとして各国政府が直面するジレンマを浮き彫りにしている、と一部のアナリストは指摘する。

 ノルニッケルは、電気自動車(EV)用電池の主要素材であるニッケルの年間生産量の約5%を占め、触媒コンバーター(排ガス浄化装置)や半導体に使われるパラジウムの年間生産量の約40%を担っている。またコバルトや銅などの遷移金属も供給している。

 ロシアによるウクライナ軍事侵攻以降、こうした金属の価格は急騰している。欧米の経済制裁や紛争を引き金にした物流の障害で、供給が妨げられる懸念があるためだ。ニッケル価格は4日、10年ぶりの高値をつけ、今年に入ってから37%上昇。パラジウム価格は年初来で約57%上昇している。

 金属価格高騰にもかかわらず、ノルニッケルの株価は――他のロシア資源大手と同様に――下落し、年初来で17%安の水準にある。格付け会社フィッチ・レーティングスは5日、ノルニッケルの債券をジャンク(投資不適格)級に引き下げた。これはロシアを巡る環境の悪化とロシア資源企業の財務の柔軟性が低下していることを反映する。

 複数の欧米企業が、材料調達をノルニッケルから分散させることを検討中だという。それは石油や鉄鋼などにも共通する傾向だ。西側の買い手は、ロシアの供給業者が制裁対象となる可能性や、同国の生産品輸出そのものに問題が生じかねないとの懸念から、ロシア企業を敬遠し始めている。

世界最北の都市の一つであるノリリスクは、鉱山・精製事業に関連する汚染が深刻で、世界有数の汚れた都市だとの評価を受けている
PHOTO: TATYANA MAKEYEVA/REUTERS

 ノルニッケルの広報担当者は、同社は顧客やパートナー企業、従業員への義務を果たすことを約束すると述べた。同社のウラジーミル・ポタニンCEOは取材に応じなかった。ポタニン氏はノルニッケル株の31%を保有している。

 ロシアの軍事侵攻に対する西側の経済制裁は、今のところ、石油やガスをはじめとする主要資源を西側に供給する企業の多くを対象に含めていない。

 大規模な商品市場においてノルニッケルほど重要な役割を担う企業は他にほとんどなく、特にパラジウムでは際立っている。

 「制裁を科すことでパラジウムが入手できなくなれば、世界的な混乱は必至だ」。パラジウムを扱う企業が加盟する業界団体、国際白金族金属協会(IPA)のガブリエル・ランドルスホーファー会長はこう述べた。

2287とはずがたり:2022/03/07(月) 14:09:10
>>2285
 「現時点であらゆる企業が(供給元を)模索している。そうせざるを得ない」と同氏は述べた。

 世界有数のステンレス鋼メーカー、オウトクンプ(フィンランド)も、ニッケルの代替供給元を探している企業の一つだ。同社は現在、原料のニッケルの約6〜7%をノルニッケルから調達し、残りはリサイクル鋼材を利用しているという。

 一方、ドイツの総合化学メーカー、BASFはノルニッケルとの既存契約は履行するものの、同社との新規取引は行わない考えだとした。BASFは、電池正極材の製造に用いるニッケルとコバルトの供給でノルニッケルは重要であり、パラジウムとプラチナも同社から調達していると説明した。

 こうした波紋はロシア産商品に頼ってきたさまざまな業界に広がっている。

 トレーダーや石油企業幹部によると、精製業者はロシア産原油の購入を控えている。例えば、スウェーデンの石油精製企業プリームやフィンランドの同業ネステは、ロシア産原油の購入をすでに停止し、北欧産原油に切り替える予定だという。

 ロシア鉄鋼大手セベルスタルは、ロシア軍がウクライナ国境を越えた途端に、鉄鋼が売れなくなったと、事情に詳しい関係者は明かした。買い手が制裁の可能性を懸念したためだという。セベルスタルの場合、それは現実になった。欧州連合(EU)が先月28日、同社の過半数株を所有する大富豪アレクセイ・モルダショフ氏を制裁対象としたためだ。

 ノルニッケルが生産するさまざまな金属の市場価格は、同様の懸念を反映しているとアナリストは言う。

 「市場を神経質にさせている。誰もがこれを注視し、もし(ノルニッケルの)ニッケルを市場から排除すれば大変だと言っている」。エネルギーコンサルティング会社ウッド・マッケンジーのニッケル調査責任者アンドリュー・ミッチェル氏はこう話す。

 EV人気の高まりでニッケルの需要は大きく伸びる見通しのため、ノルニッケルの生産は重要だとアナリストは指摘する。またニッケルは昨年、市場規模に対する供給不足の割合が約6%と非鉄金属の中で最大だったとBMOのアナリストは言う。

 ポタニン氏は、ボリス・エリツィン政権下でロシア副首相を務め、旧ソ連崩壊後の民営化を推進し、同国のばく大な商品資産の多くを、現在オリガルヒと呼ばれる実業家グループの支配下に置いた。2014年の冬季五輪をロシアに誘致するのにも重要な役割を果たしたとウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が過去に報じている。

 ノルニッケルには、他にも2人の著名なオリガルヒが投資家として名を連ねる。同社によると、ロマン・アブラモビッチ氏は同社株の約2%を保有。ロシアのアルミニウム大手UCルサール(オレグ・デリパスカ氏が一部を所有)が26.25%の株式を保有している。

2288とはずがたり:2022/03/31(木) 23:14:56

アルミくず争奪戦、旺盛な需要にメーカー奔走
工場や施設拡大の動き、くず利用で生産電力9割削減
By Bob Tita | Photographs by Celeste Noche for The Wall Street Journal
2022 年 3 月 28 日 16:38 JST
https://jp.wsj.com/articles/aluminum-makers-seek-old-cans-shredded-cars-to-fuel-new-plants-11648453083



 米国ではアルミニウム製造企業が旺盛な需要に追いつこうと、使用済みの缶や廃車、産業廃棄物をこれまで以上に求めている。

 ノルウェーのノルスク・ハイドロやノベリス、カナダのマタルコなどは米工場での生産能力を強化している。アルミは自動車会社のほか、飲料缶などのメーカーから必要とされている。業界団体アルミニウム協会によると、米国の昨年のアルミ消費量は11%増加し、新型コロナウイルス流行の影響で減少した2020年から回復した。

 米国で製錬されるアルミの約6%がロシア産だが、ロシアからの供給懸念で価格が高騰しており、アルミスクラップの再利用による生産が活況だと、業界アナリストや企業幹部らは話す。

 ノルスク・ハイドロは昨年、ミシガン州カソポリスの新工場の建設に着手し始めた。総額1億4000万ドル(約170億円)の同プロジェクトは2023年末までには完了する見通しで、完成すれば毎年、廃棄物から新たに12万トンのアルミを生産可能だという。
...
全文記事を読むには

2289とはずがたり:2022/04/13(水) 19:49:08

この御時世に値下げで吃驚。不況が優ってきて銅需要へってる?

銅建値2万円引き下げ JX金属
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC123DA0S2A410C2000000/
2022年4月12日 14:29

2291とはずがたり:2022/06/05(日) 16:58:54
●wikiに拠ると只見線の会津横田駅には嘗て横田鉱山の専用線があり木造のホッパーがあったとのこと。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BC%9A%E6%B4%A5%E6%A8%AA%E7%94%B0%E9%A7%85

●『国鉄全線全駅各駅停車② 東北530駅』宮脇俊三・原田勝正編(1981・小学館)に拠ると会津横田駅は昭和38年8月20日開業であるが,
>駅の裏手には,銅や亜鉛などを含む黒鉱の採取が行われていた横田鉱山跡が,赤茶けた姿を晒している
とある。

●「昭和39年版全国専用線一覧表」(『トワイライトゾ〜ンManual9』2000年・ネコバブリッシング・所収)には開通直後(とは云えその一寸前から電発の専用線として開通はしていた)の会津横田に専用線はない。一方「昭和45年版全国専用線一覧表」(『トワイライトゾ〜ンManual12』2003年・ネコバブリッシング・所収)には
>専用者:横田鉱山(株) 第三者利用:日本通運(株) 作業方法:手押 作業キロ:0.2km 総延長キロ:0.2km
とある。1964〜70年の間に取扱を開始したらしい。

●『只見川 その自然と電源開発の歴史』1965年福島民報社
にも鉱山資源の話しは載っていて
>(只見川鉱山を改称した)田子倉鉱山は鉛,亜鉛が主で…四つの坑道をもち目下露頭を試掘中。まだ本脈はつきとめていないが,鉱石は良質。金山町の横田鉱業所へ出荷している。… 只見町には…ほかに風間鉱業の黒沢鉱山がある。硫化鉄鉱,亜鉛,鉛の素鉱を月産千五百トンから二千トン掘っている。田子倉鉱山より規模は大きい。…
>…金山町には横田鉱業所と日本鉱業系の田代鉱山がある。田代は試掘の段階で鉱脈調査に重点をおいている。横田鉱業所には選鉱所があり,亜鉛,鉛,硫化鉄,重昌石(重晶石の事か?)を年間約四万トン掘っている(月産に直すと三千三百トン程度か)。…横田鉱業所では「…こんごは黒鉱が中心になりますよ」(風間鉱業の)風間氏と同じく黒鉱の開発に大きな期待を寄せていた。黒鉱は…選鉱技術の向上で脚光をあびてきた鉱石である。
とある。勿論,これらの鉱山は昭和四十年代以降進展した円高を通じて廃鉱になったのであろう。

●現在の様子。荒涼としてる。ホッパーも撤去されて無い様だ。
https://www.google.co.jp/maps/@37.3919272,139.4350522,3a,47.7y,81.09h,93.01t/data=!3m7!1e1!3m5!1scA0vsYYQc-z2M2P54uCEQA!2e0!6shttps:%2F%2Fstreetviewpixels-pa.googleapis.com%2Fv1%2Fthumbnail%3Fpanoid%3DcA0vsYYQc-z2M2P54uCEQA%26cb_client%3Dmaps_sv.tactile.gps%26w%3D203%26h%3D100%26yaw%3D221.544%26pitch%3D0%26thumbfov%3D100!7i13312!8i6656?hl=ja

●黒鉱
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%BB%92%E9%89%B1
>黒鉱(くろこう、kuroko、black ore)とは、日本海側の鉱山で採掘される外見の黒い鉱石の総称である。黒い鉱石の正体は、閃亜鉛鉱(ZnS)、方鉛鉱(PbS)、黄銅鉱(CuFeS2)などであり、それぞれ亜鉛や鉛、銅などの鉱石として広く採掘された。
>黒鉱の周囲には金や銀などが濃集することから、江戸時代には主にそれら貴金属が、明治時代に入り精錬技術が向上するにつれて黒鉱自体が注目されるようになった。また、黒鉱は金属鉱物のみでなく、大量の沸石類や石膏、重晶石などを伴う。

2292とはずがたり:2022/06/05(日) 17:13:28
>>2291
日本曹達が噛んでいた様だ。

横田鉱山の鉱床の内部構造とくに本山鉱床について - ‎平林武雄
https://www.jstage.jst.go.jp/article/shigenchishitsu1951/16/76-77/16_76-77_106/_article

横田鉱山深部鉱床の探査について - ‎平林武雄(所属:西会津開発(株)横田鉱業所)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/shigenchishitsu1951/22/114/22_114_283/_article
>横田鉱山は,只見川水系の電源開発が急速に進展し,電発専用鉄道(現国鉄只見線)の新設,国道252号線の整備など交通事情が好転しはじめた昭和30年に,日本曹達(株)が会津精錬所の鉛・亜鉛自給対策の一環として,横田鉱業(株)の手によって開発した黒鉱鉱床である。

横田鉱山
福島県大沼郡金山町横田
横田鉱山は、JR只見線会津横田駅が鉱山の中心部であり銅・鉛・亜鉛の鉱山であったが現在では鉱山があったという様子が無くなってしまっている、 昭和13年頃から操業、昭和33年より本格的に操業したが昭和47年3月で閉山した。
http://www.ja7fyg.sakura.ne.jp/kouzan/yokota/yokota.html
横田鉱山の沿革

明治43年頃
田代鉱山の支山として探鉱した。
昭和13年
本山鉱床の東縁を発見し露天掘り開始昭和19年まで手選出鉱。
昭和20年
休山。
昭和30年
日本曹達(株)が買収し横田鉱山(株)設立。
昭和33年
本格操業開始。
昭和40年
日本曹達(株)より分離し日曹金属鉱山となる。
昭和43年1月
日曹金属鉱山解散。
昭和47年3月
下部鉱床に300万トン埋蔵量見込まれるが閉山。

2293とはずがたり:2022/06/05(日) 17:39:54
>>2992
この辺の日本曹達と云えば勿論,磐梯町である。黒鉱は会津横田から磐梯町に輸送されてたのであろう。年間4万トン。

●『国鉄全線全駅各駅停車② 東北530駅』宮脇俊三・原田勝正編(1981・小学館)に拠ると1965.6.1大寺(おおてら)より改称されていて日曹金属(株)会津精錬所がある(あった?)そうな。

●「昭和39年版全国専用線一覧表」(『トワイライトゾ〜ンManual9』2000年・ネコバブリッシング・所収)
>所管駅:大寺 専用者:日本曹達(株) 第三者利用:日本通運(株)・磐梯運送(株)・(株)日硫商会・三谷産業(株)・日硫商事(株) 作業方法:国鉄機・私有機 作業キロ:第1専用線0.5km(機)0.3km 第2専用線0.2km 記事:第2専用線は国鉄側線

「昭和45年版全国専用線一覧表」(『トワイライトゾ〜ンManual12』2003年・ネコバブリッシング・所収)には
>所管駅:磐梯町(この間に駅名変更) 専用者:日曹金属(株)(この間に子会社化) 第三者利用:日本通運(株)・磐梯運送(株)・三谷産業(株)・日硫商事(株)(この間に(株)日硫商会が消えた) 作業方法:私有機 作業キロ:0.5km 総延長キロ:1.3km

とある。

日硫商事(株)を検索掛けると(株)日硫商会のみ引っ掛かって名古屋に健在のようである。→いや,2021年に閉鎖されてる。。
https://www.google.com/search?client=firefox-b-d&q=%E6%97%A5%E7%A1%AB%E5%95%86%E4%BA%8B
株式会社日硫商会(ニチリュウショウカイ)は、1947年07月設立の北村尚久が社長/代表を務める愛知県名古屋市瑞穂区井の元町100番地にかつて実在した法人です(法人番号: 5180001010843)。最終登記更新は2021/06/01で、閉鎖を実施しました。

https://www.introcompa.com/shop12911/index.html
株式会社日硫商会
工業薬品、防塵、凍結防止材水処理凝集剤(PAC)高分子販売

株式会社日硫商会は水処理剤、水処理薬品、化学工業薬品の販売を致しております。
全国の工場、プラントなどの排水を少ない薬品で水質を基準値以下にし、環境負担を少なく処理できるように日夜研究をしております。

株式会社日硫商会

水処理剤・化学工業薬品全般を主として様々な商品を取り扱っております。
活性炭や消臭剤、プールの水の管理薬品としてベースサン、PH調整剤、学校の校庭や陸上競技場の白線を引くセーフティホワイトやグランドラインは、環境にも優しい安全で無害な中性の成分です。
お問い合わせ頂ければ、商品をお探しすることも可能ですので、まずは業者様はもちろん一般の方でもお気軽にご連絡下さい。

会社概要
本社所在地
〒467-0057
愛知県 名古屋市瑞穂区井の元町100

TEL 052-831-4986

2294とはずがたり:2022/06/05(日) 18:09:21
>>2290-2293

黒鉱
http://butsuryu.web.fc2.com/kuroko.html

>同和鉱業(株)花岡鉱山の松峰鉱床(花矢町)と日本鉱業(株)釈迦内鉱床(大館市)では、1966(S41)年10月からともに月産2万トンの黒鉱採掘 を開始し た。

こちらの年産4万トンでは流石に小さいなw

2295とはずがたり:2022/06/05(日) 18:13:47
>>2293では子会社化と書いたが本社から分離独立なのでそう書いた方が良かったな。。

>1965年(昭和40年) 日曹金属(株)として日本曹達(株)より分離独立

>1983年(昭和58年) 事業を整理統合、日曹金属化学(株)として新発足

日曹金属化学(株)

http://www.nmcc.co.jp/company/summary/
沿革・あゆみ
1928年(昭和3年) 高田商会大寺製錬所(大正5年創設)の経営を日本曹達株式会社が継承
1930年(昭和5年) 会津工場にウェルツ法による亜鉛残滓処理設備を新設
1954年(昭和29年) 工場標準化ならびに品質管理の優良会社として通産大臣賞とデミング賞実施賞を受賞
1960年(昭和35年) 会津工場で日曹サルファンの製造を開始
1965年(昭和40年) 日曹金属(株)として日本曹達(株)より分離独立
1972年(昭和47年) 産業廃棄物処理事業を開始
1977年(昭和52年) (株)日曹千葉リファイン営業開始
1980年(昭和55年) 会津環境分析センターを設立し、作業環境測定及び濃度計量証明業務を開始
1982年(昭和57年) 会津工場に還元焙焼・焼却による大型産業廃棄物処理設備を新設(KW-1)
1983年(昭和58年) 事業を整理統合、日曹金属化学(株)として新発足
1988年(昭和63年) 会津工場に液状産業廃棄物専用大型処理炉を増設(第2専焼炉)
1989年(平成元年) 会津工場に還元焙焼・焼却による大型産業廃棄物処理設備を増設(KW-2)
1991年(平成3年) (株)日曹千葉リファインを吸収合併し千葉工場に
1997年(平成9年) 会津工場でフロン類破壊事業開始
2000年(平成12年) 会津工場でISO-14001・千葉工場でISO-9002認証取得
2002年(平成14年) 会津工場でビスフェノールS(BPS)の製造を開始
2003年(平成15年) 全社でISO-9001(2000年版)認証取得
2005年(平成17年) 会津工場でフロン類及び産業廃棄物の焼却処理からフッ化カルシウムの回収リサイクルを開始
2009年(平成21年) 会津工場にS.Pセンター設置(環境と安全に配慮した難処理対応設備)
2010年(平成22年) 会津工場にS.PⅡ設置(解体物前処理設備)
2017年(平成29年) 会津工場で産業廃棄物処理業者優良基準適合事業所認定取得
2021年(令和3年) 資本金を10億円から1億円に減資(1月26日付)

2296とはずがたり:2022/06/05(日) 19:23:41
詳しい。

"歴史 -亜鉛(2)-我が国の亜鉛鉱山・製錬所の変遷と海外亜鉛資源確保の取り組み"
2006.7 金属資源レポート
金属資源開発調査企画グループ調査チーム 担当調査役 
nakajima-nobuhisa@jogmec.go.jp 中島 信久

中竜鉱山は、福井県大野市の南15km の岐阜県境近くに位置する。

1934 年(昭和9 年)日本亜鉛鉱業株式会社が設立され、本格的な鉛・亜鉛の開発が行われた。戦時中の乱掘と設備の老朽化により生産量が漸減し、1949 年休山した。1951 年(昭和26 年)に再開され、1968 年に年間粗鉱生産量40万t になり、その後、粗鉱量約40 万t/年の規模で生産が継続された。しかし、1987 年10 月に市況価格の低迷などを受け、経済性の喪失などにより閉山した。

中竜鉱山では、昭和30 年(1955 年)代から、中山坑、仙翁坑、人形坑の順で探鉱開発が進められ、多くの新鉱体が発見され、生産も飛躍的に増大した。金属鉱業事業団(現JOGMEC)は、中竜鉱山周辺で地質構造調査を実施し、西部地区では黒当戸鉱床を、南部地区で中天井鉱床を発見した。黒当戸鉱床は、企業の探鉱に引き継がれ、埋蔵鉱量約200 万t(そのうち約60万t については亜鉛品位7 %)を確保した。黒当戸鉱床の生産は1982 年に開始され、1985 年には中竜鉱山の生産の20 %を占めるようになった。中天井鉱床は、中竜鉱山本体の南3 km に位置する新鉱体である。地質構造調査のボーリングで、幅21.6m、亜鉛品位5.6 %の鉱石を発見し、100 万t 以上の埋蔵鉱量が期待できることが明らかとなった。その後、精密な地質構造調査が実施され、鉱化帯の広がりが確認されていたが、中竜鉱山の閉山と前後して、調査は中断された。

(2)臨海大型共同製錬所の建設
1967 年(昭和42 年)8 月、鉱業審議会は「今後の鉱業政策の基本的方向について」の答申を行った。答申は、貿易自由化を受けて、我が国の鉱業のあり方を示したもので、企業体質の改善と産業体制整備の中で、「特に、製錬所については近時その共同化、大型化が進みつつあるが、今後とも規模の利益を十分に享受し得るよう極力大型化を図る必要があり、また、新製錬所の建設にあたっては、乱立の弊害を避けるため共同化を進めることが望ましい。」としている。この答申を受け、政府、民間とも新製錬所は共同方式をとることに方針を変えていった。

また、輸入鉱石の割合が増加するのに対処し、金属製錬各社は臨海大型製錬所建設の方針を打ち出した。亜鉛製錬では、三井金属鉱業を中心に進められていた八戸製錬所建設計画が、また、同和鉱業を中心に進められていた飯島製錬所建設計画が、臨海大型共同製錬方式で建設されることとなった。

とは註:以下,両者に共通の5者に●を付した。

① 八戸製錬所
三井金属鉱業●、同和鉱業●、日本鉱業●、三菱金属鉱業●、東邦亜鉛●、日曹金属の6 社は、1967 年に八戸製錬株式会社を設立し、青森県八戸市に八戸製錬所を建設することとした。当初の出資比率は、三井金属鉱業(50 %)、同和鉱業(20 %)、日本鉱業(10 %)、三菱金属鉱業(10 %)、東邦亜鉛(5 %)、日曹金属(5 %)である。

亜鉛地金製錬能力は、当初の1969 年: 60,000t/年から増強され1970 年: 72,000t/年、1974 年: 84,000t/年となった。

② 飯島製錬所
同和鉱業●、日本鉱業●、住友金属鉱山、三井金属鉱業●、三菱金属鉱業●、東邦亜鉛●の6 社は、1971 年に秋田製錬株式会社を設立し、秋田県秋田市に飯島製錬所を建設することとした。当初の出資比率は、同和鉱業(52 %)、日本鉱業(14 %)、住友金属鉱山(14 %)、三井金属鉱業(10 %)、三菱金属鉱業(5 %)、東邦亜鉛(5 %)であった。

建設工事は1 期、2 期に分けられ、第1 期工事は1972 年に亜鉛生産能力78,000t/年が完成した。第2 期工事は1974 年に完成し、亜鉛生産能力156,000t/年体制が確立した。


(4)1990 年代前半の亜鉛製錬所設備計画
1990 年代前半では、好調な国内景気を反映して新規製錬所の設立計画や既存製錬所の増強計画などが策定されたが、1990 年代後半に入ると、亜鉛価格の低迷や円高を背景に計画の縮小・廃棄や既存施設のリストラが行われた。

① 新規亜鉛製錬所建設計画
・苫小牧製錬所: 1990 年、日本鉱業、三井金属鉱業、MIM ホールディングス(豪)は北海道苫小牧に亜鉛製錬所建設計画を作成、亜鉛生産能力年産120千t、1993 年完成予定であった。1992 年に青森県八戸に建設地を変更した。

・八戸(新規)製錬所: 1992 年3 月、上記3 社に三菱マテリアルを加えて、合弁事業に合意した。合弁会社「太平洋亜鉛株式会社」を設立し、製錬方式はISP 法、亜鉛生産能力年産120 千t、操業開始1994 年予定であった。

2297とはずがたり:2022/06/05(日) 19:24:00
>>2296
1993 年6 月、前記4 社から三菱マテリアルが外れ、3 社により製錬所建設着手を1994 年に延期する修正計画が発表された。太平洋亜鉛(株)は1993 年6 月に設立された。1993 年8 月に、建設計画を進めていた出資3 社は、円高による価格低迷と需要の落ち込みが加わり、当面、製錬事業の利益が見込めないと判断したため、建設計画を凍結した。

1994 年8 月、出資3 社は新亜鉛製錬所建設計画を断念し、太平洋亜鉛(株)を解散した。(既に八戸製錬(1970年代に完成)を主導していた三井金属鉱業はどういうスタンスでの参加?日本鉱業が主導?)

② 既存製錬所の増強計画
・秋田製錬(株)飯島製錬所: 1990 年、亜鉛電解能力を156 千t/年から240 千t/年へ増強発表した。
その後、増強時期を延期し、1997 年になって、設備工事を行い、1998 年1 月に電解能力を156 千t/年から186 千t/年に増強した。

・三井金属鉱業彦島製錬所: 1990 年、電解能力を84 千t/年から139 千t/年へ拡張すると発表し、1997 年に設備の改善などを実施した。

③ 既存製錬所の減産・減資計画
亜鉛製錬における減産や生産中止などの合理化計画が1994 年下期から1995 年上期にかけて相次いで発表された。

・日鉱亜鉛(株)三日市製錬所: 1994 年8 月、生産能力を5,200t/月から2,400t/月に減産した。さらに、1995 年10 月、日鉱亜鉛(株)敦賀工場及び三日市製錬所での鉱石を原料とする亜鉛製錬事業を休止し、資源リサイクルを中心とした事業に転換した。

・三井金属鉱業: 1995 年、(元々50%の比率で保有していた)秋田製錬(株)の株式を日鉱金属(元々日本鉱業が10%保有)へ譲渡した。これにより秋田製錬の出資比率は、同和鉱業52 %(元々20%保有)、日鉱金属24 %、住友金属鉱山14 %(元々0%)、三菱マテリアル5 %(元々10%)、東邦亜鉛5 %(元々5%)となった。

・三菱マテリアル:円高の進行(1 ドル= 80 円台)で大幅な赤字に転落した秋田製錬所での亜鉛地金生産を1996 年6 月中止した。その後は、八戸製錬及び秋田製錬への委託製錬を継続し、その返還亜鉛を使用して秋田県茨島工場で、亜鉛合金の生産を引き続き行った。

4. 日本の亜鉛生産企業の変化、統合と撤退
(1)住友金属鉱山と三井金属の提携
2002 年、住友金属鉱山(50 %)と三井金属(50 %)は、エム・エスジンク株式会社を設立し、原料調達、精留亜鉛系調合亜鉛の生産、販売を統合した(→三井金属鉱業(M)と住友金属鉱山(S)との合弁でできた亜鉛(Z)原料の集荷に関わる企業です。https://www.telework-rule.metro.tokyo.lg.jp/search/details.php?app_form_id=274310・生産・販売は統合やめちゃったのかな??)。住友・播磨事業所で生産している調合亜鉛を三井・彦島製錬に移管し、三井・三池製錬で行っている煙灰処理事業を住友・四阪工場に移管し、生産効率化を図った。

(2)三菱マテリアルと同和鉱業の提携
2003 年4 月、同和鉱業(85 %)、三菱マテリアル(15 %)は、ジンクエクセル株式会社を設立し、亜鉛販売における事業提携を行った。
また、加工・販売では、秋田ジンクソリュ-ションズ株式会社を設立し、飯島工場(旧秋田ジンク)及び茨島工場(三菱マテリアル)で調合亜鉛、亜鉛加工品を生産することになった。
秋田製錬では、三菱マテリアルの亜鉛鉱石の委託製錬を行う。

(3)日鉱金属の亜鉛事業からの撤退
日鉱金属は、2005 年2 月10 日、豊羽鉱山が2006 年3 月末日で操業休止することを発表した。
また、2005 年7 月20 日、2006 年3 月末日をもって亜鉛・鉛委託製錬事業から撤退することを発表した。
このため、八戸製錬(株)の持分株式(27.81 %)を三井金属鉱業に、秋田製錬(株)の持分株式(24.0 %)
を同和鉱業にそれぞれ譲渡することとした。これに伴い、同社は、亜鉛・鉛地金等の販売についても、2006
年3 月末をもって停止することとした。
さらに、2005 年9 月22 日、オーストラリアのマッカーサー・リバー鉱山の権益(日本側25 %)を合弁パートナーであるXstrata 社に譲渡することを発表した。
これらにより、日鉱金属は、亜鉛・鉛事業から撤退した。

とは註:三井金属鉱業●、同和鉱業●、日本鉱業●、三菱金属鉱業●、東邦亜鉛●に住友金属鉱山を加えた6社の内,東邦亜鉛のみ独立独歩で,三井と住友が提携,三菱と同和が提携,日本鉱業の後継日鉱金属は撤退と3グループに集約されたと云うことか

2298とはずがたり:2022/06/05(日) 19:40:15
>>72(2004/06/04)
年間約300万トンの国内市場に大手6社がひしめくステンレス業界
■「新日鉄住金ステンレス」:新日鐵と住友金属工業がステンレス事業を統合し年産100万トン規模
■[日新製鋼」:屈指の競争力を持ち新日鐵系であるが自ら再編に動く気配はない。(むしろ新日鐵+住金連合への参加を拒否。)
■「日本金属工業(日金工)」http://www.nikkinko.co.jp/ …ステンレス専業で日本冶金と双璧
株主:(株)メタルワン(もとは三菱商事が保有) 1,137 (6.9),りそな銀行 749 (4.5),新生銀行 749 (4.5)2強と「等距離外交」双方と母材を相互供給 目指すは業界のキャスチングボード。新日鐵系列でステンレス特殊製品加工の「高砂鉄工」との連携に意欲を示すなど、したたかな面も見せる。冷延を▲衣浦に集約。
株主構成(2004春):(株)みずほグローバル4.9%, 日本証券金融4.1%, 日本生命2.8%,日本T信託2.8%, 三菱信託2.7%, 昭電2.5%, UFJ銀2.5%, 損保ジャパン1.8%, 前田建設工業1.8%, 新日鐵1.5%.

ステンレスの国内シェア過半 新日鉄住金が日新製鋼を買収
https://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ01H4G_R00C16A2EAF000/
2016年2月1日 11:51 [有料会員限定]
>日新製鋼は12年に旧日新製鋼と日本金属工業が統合して、国内2位のステンレスメーカーに浮上した。
>15年3月期のステンレス粗鋼生産量は約70万トンとみられる。
→同じ日鉄G内で先ずは合併させて纏めて日鉄が買収したった感じ?

新日鉄住金が日新製鋼買収 ステンレス鋼で5割のシェア
https://www.sankei.com/article/20160201-NV7XJVGU5ZPBDG6HVKEC36SMDU/
2016/2/1 13:29

 鉄鋼国内最大手の新日鉄住金は1日、4位の日新製鋼を平成29年3月を目途に子会社化すると発表した。出資比率は51%以上66%未満で、正式な比率は今後検討し、5月中旬をめどに発表する。日新製鋼は、子会社になった後も上場を維持する。中国経済の減速で世界的に生産過剰となるなか、規模拡大や効率化によって競争力を高める。

 子会社化を機に新日鉄住金が中間製品の鋼片を日新製鋼に供給するほか、日新製鋼が呉製鉄所(広島県呉市)の第2高炉を31年度以降に休止するなど、生産合理化も進める。

 27年3月期の連結売上高は、新日鉄住金が5兆6100億円、日新製鋼は6175億円。新日鉄住金は日新製鋼に約8%を出資する筆頭株主で、両社は提携関係にある。子会社化により、高炉を持つメーカーは新日鉄住金とJFEホールディングス、神戸製鋼所の3陣営に集約される。また、ステンレス鋼で5割のシェアを持つ一大勢力が誕生する。。

 業界では、国内の需要減と過剰設備に苦しむ中国メーカーが、東南アジアなどへ安値攻勢をかけ、海外の製品市況が大幅に悪化。そのあおりで韓国大手のポスコが2015年12月期に初の最終赤字となったほか、日本勢も今期に入り相次ぎ業績予想の下方修正を余儀なくされている。

https://www.nipponsteel.com/factbook/06-01.html
2019. 4. 1
新日鐵住金㈱、日新製鋼㈱、新日鉄住金ステンレス㈱のステンレス鋼板事業の統合(統合会社の商号:日鉄ステンレス㈱)
新日鐵住金㈱、日新製鋼㈱、日鉄住金鋼管㈱、日鉄住金ステンレス鋼管、日新製鋼ステンレス鋼管の溶接ステンレス鋼管事業の統合
(統合会社の商号:日鉄ステンレス鋼管㈱)

2020年11月27日
鉄鋼新経営―2030年に向けて― 日鉄ステンレス社長 伊藤仁氏 100万トンで利益出す体質に 全社の最適生産体制を追求
https://www.japanmetal.com/news-to20201127101789.html

04年の新日鐵100万トンに16年の日新製鋼+日金工70万なのに2020年に100万トン??随分縮小した??

2299とはずがたり:2022/06/05(日) 19:50:51
>>450>>398>>329
最近のタングステン市況はどうなってるのかね?円安に世界的な資源インフレと再開の可能性はどうであろう?

喜和田鉱山
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%96%9C%E5%92%8C%E7%94%B0%E9%89%B1%E5%B1%B1

略史
1669年に発見されたと伝えられる。当時は「ニ鹿鉱山」と呼ばれ、1671年以降、主に銅や鉛の小規模な採掘が行われていた。

1909年に、それまで捨てられていた石(ズリ)の中から大量の灰重石が発見され、タングステンの一大産地として脚光を浴びることになった。1911年に株式会社粟村工業所が鉱山を買収し、以降タングステン鉱山として操業した。最盛期には、粗鉱換算で年間7,000t程度を出荷していた。

タングステンは市況変動が激しく、日本のタングステン鉱山は操業と休業を繰り返した。高品位の鉱石に恵まれていた喜和田鉱山はその中でも比較的採算がよく、操業期間は長い。1980年代以降のタングステン価格下落に伴い、タングステン鉱山の閉山が相次ぐ中、同鉱山は1982年に(株)喜和田鉱山として独立し、操業を継続した。

喜和田鉱山には選鉱設備がなく、長らく京都府の大谷鉱山に処理を委託していたが、この鉱山が1982年に閉山したため、その後は近隣の玖珂鉱山に処理を委託していた。その後玖珂鉱山が「地底王国美川ムーバレー」として観光坑道化して選鉱作業を停止したため、鉱山としての操業継続が困難になり、1992年に操業を休止した。

現状
採掘休止後、鉱山長が個人で坑道の維持・管理を行っていたが、2005年2月に坑道が完全封鎖された。坑内とその周辺には約2,000tの鉱石が残っていたが、経済産業省の仲介でレアメタル専門流通業者が買い取ることが決まり、2007年6月から10月にかけて搬出された。

従来、鉱山の近くに鉱山長が運営する光る石資料館が設置され、坑道図や坑道内の灰重石を展示する他、国内外の各種鉱石を展示・販売していたが、鉱石の搬出が完了したことなどを受け、2008年8月末で閉鎖された。同月には資料館の近くに記念碑が建立され、「日本最後のタングステン鉱山」としての歴史を後世に伝えている。

なお光る石資料館は旧大谷鉱山社宅跡(京都府亀岡市)に移設され2009年4月に再開されたが、2020年頃に閉館となった。 

大谷鉱山
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E8%B0%B7%E9%89%B1%E5%B1%B1

京都府亀岡市に存在し、タングステンを産出していた大谷鉱山 (京都府)(おおたにこうざん)。カドミウム汚染が問題となった。
京都府北桑田郡京北町(現在の京都市右京区)に存在し、マンガンを産出していた新大谷鉱山(しんおおたにこうざん)


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