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二つ名を持つ異能者になって戦うスレ避難所5
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*「ここは 【邪気眼】二つ名を持つ異能者になって戦うスレ の避難所です」
*「雑談や 連絡の場として どうぞ」
*「このURLの先が 現行の 本スレです」
ttp://changi.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1246115227/
*「避難所の 過去スレです」
避難所1
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/computer/20066/1206954054/
避難所2
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/computer/20066/1211908307/
避難所3
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/computer/20066/1221605457/
避難所4
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/computer/20066/1232545359/
*「まとめサイトです」
ttp://www9.atwiki.jp/hutatuna/pages/1.html
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俺は阿合昭の死体を燃やさんと視線とオーラを送った。そのオーラに阿合の娘は気づいたようだ。
阿合昭の死体がやがて燃え始めると、阿合の娘はその死体を抱き寄せて俺の方を睨む。
「なにを――」
「貴様の能力では死者を蘇らせる事はできない。むしろこのままでは跡形も無く溶けて消えるぜ。
ならばせめて火葬にして、遺灰ぐらい残してやったほうが報われると思わないか?」
今使っている炎は特殊な炎ではない。俺は何も感じないようにしている。
俺のこの男に対する感情を露にすれば、骨も残さない業火で焼き尽くす結果になるだろうからな。
阿合の娘はしばらく燃えている阿合昭の死体を放さなかったが、やがて観念したかのようにその死体を手放す。
俺は火葬を続ける。そうしている間、阿合の娘は部屋の様子を伺っており、ゾンビに使われなかった五体不満足のカノッサ戦闘員の死体を目にする。
「他の人達は…カノッサの人?」
「そうだな」
「これはあなたが?」
「……」
やはり人格をのっとられていた間の記憶は無いようだな。
「……」
「やっぱりそうなんですね?」
俺がしばらく沈黙を保っていると、その態度を肯定と捉えたようだ。
阿合の娘は目覚めた時と違って、好意的な解釈をするようになった。勘違いだがな。
「アソナの人ですか?それとも」
「アソナの者ではない」
「じゃあ…」
「俺はカノッサの人間――」
「え?」
「――を憎む者だ」
ちょうど阿合昭の死体は燃え尽きた。肉が焼け落ち、そこには遺灰と遺骨が残されていた。
「これをどうするかは貴様の好きにし――」
「あの!!」
好きにしろと言い掛けたところで口を挿まれる。
「……」
「カノッサと敵対する人なら…一緒に戦ってくれませんか!?
…私、感じるんです。自分の中に流れる血を…その圧倒的で強大なオーラを……でも」
阿合の娘は遺灰を見て俯く。その目にはまた、遺灰を溶かしかねない溶解液の涙が浮かんでいた。
「独りじゃ…ダメなんです…」
娘の涙が零れ落ち、遺骨の一本を溶かしつくす。
「今まで独りでいる事なんて当たり前だったのに…あの人に助けられて…お父さんに会って、もう独りじゃないって思ったら…
もう孤独に耐えられなくて……それに、いつまた私が私でなくなるかと思うと…不安で…」
…どうやらこの娘はのっとられていた間の記憶もあったようだ。
記憶のないフリをしていたのは、夢とでも思いたかったのか?
「……」
「……」
――娘は本能的に感じていたのだろう。
化身の力を取り入れた自分自身の圧倒的な能力、そして訪れる絶望的な孤独。心を失わずに手に入れた力の代償を。
そして俺がその領域で共にいられる存在である事を。
俺は阿合の娘とそれ以上の言葉を交わす事なく無言で抱き寄せ、そのままベッドに押し倒した。
俺が使った性欲の炎の効力もあっただろう。だがもともと娘もそれを求めていたのだろう。抵抗は全く無かった。
吐息一つでも常人なら昏倒するような毒でできた身体を、愛せる者など今までいなかっただろう。
だが俺は違った。娘の毒の吐息は俺の生存本能を刺激し、この身を炎のオーラで熱くさせ、身体に回る毒を弱める。
炎と毒。俺達は互いのオーラに身体を火照らせ、熱く刺激的な、人間には到達し得ない領域に達しようとしていた…
>>166-168
ピピッ
そんな二人の世界を壊す電子音が部屋に響いた。
俺達以外の、すぐ近く、この部屋に向かってくる異能者にスキャナーが反応したのだった。
「……」
「……」
邪魔者を迎え撃とうと俺は無言のままベッドから降りるが、阿合の娘にコートの袖を掴まれた。
俺は部屋の外に向かおうとした足を止め、掴まれていたコートを阿合の娘に羽織らせ、その唇に炎のオーラを纏った熱い口付けをする。
外国では挨拶レベルのほんの軽い口付け、それでもお互いに蕩けそう…いや、溶けそうな口付けだ。
汗も涙も体液の全てが毒となる毒に愛された女(ポイズネス)、その唾液も当然、俺の口を溶かしにかかる溶解液である。
「俺はどこにも行かない。すぐに戻る」
俺は阿合の娘を部屋に残し、口にオーラを集中し、溶けかけた唇や歯茎を再生しながら部屋を出ていった。
【ダークフェニックス:阿合哀を部屋に残してアリス、不知哉川&海部ヶ崎のもとへ向かう】
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――3F廊下――
スキャナーの反応がどんどんこちらに近づいてくる。その存在はまだ記憶に新しいものだった。
銀髪碧眼の女、先程逃げ出した異能者、アリスと名乗った得体の知れない存在。その存在と再び対峙する。
そして俺はその存在に、何故魔水晶の無くなったこの場所に異能者達が集まってくるのかおおよそ察しがついた。
だがこの女が何者であっても俺の取る態度は変わらなかった。
「…もし先程簡単に逃げられたのが、自分の実力だと思っているのなら過信しない事だ」
先程目の前の相手と対峙した時、俺は特に戦いを強いられていたわけではない。だが…
「俺は任務として受けた事を、けしてしくじる事はない」
今は此処に来る異能者の"振るい落とし"の任務を受けている。
「そして、この場所に貴様らが集まる限り俺に与えられた任務が変わる事はない。
魔水晶を手に入れてそれで終わりと思っている筆頭は、隠れている事しか頭に無いからな…
だから"貴様ら"も実力で助かったなどと思わない事だ」
そしてアリスの後方、曲がり角の向こうにスキャナーが示す2つのオーラに語りかける。先程まで外で戦っていた2人。
そうだ…そもそもそこの2人組を仕留め損なった事も、急に別の任務を入れられた事が原因だ。
俺は弱くなっていない。此処でこいつらを仕留める事でそれを証明する。
「それに個人的にもいいところを邪魔されて、貴様らに対して強い怒りを感じている」
かつてないほど、自分の中で感情と直結したオーラが高ぶっているのを感じていた。
そのオーラは身体から漏れ出し、怒りの矛先となるアリスを囲んでいく。
先程逃げる際に見せたオーラの圧縮解放による爆発…氷室霞美のような強大なオーラを誇示する傲慢な技。
アリスがまたあのような逃げ方をしようとすれば、アリスのオーラに俺の怒りのオーラが点火し、爆発の威力を自身がそのまま受ける事になる。
強大なオーラを誇る事による過信がその身を滅ぼす。
さらに俺のオーラの分広がる爆発は、俺のオーラが直接届かない死角の2人も巻き込む事になるだろう。
【ダークフェニックス:アリス・フェルナンテを怒りのオーラで包み込む。曲がり角の向こうの不知哉川&海部ヶ崎にも気づいている】
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>>491-493行数の問題で一部勝手ながら改変させてもらいました。
なな板はどうやら改行は60までのようです。
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>>171
アリスは通路を歩いていた。
周囲は無残に破壊されている。先程自分が引き起こした爆発のせいだろう。
「この先にあの男と彼奴の血を持つ者がいる――む」
ふと、自分の周囲を異質な何かが覆っている事に気が付く。
「これは――可燃性のガスのようなもの、か。あの男の仕業だな。先程の我の爆発を警戒してのことか。随分と慎重だな。いや、臆病と言うべきか。
丁度いい。あんなものを実力と思われても困るからな。元より同じ相手に二度も使うつもりはない」
悠然と通路を歩いていく。と、後方に気配を感じて立ち止まる。
「2人か。何者…いや、考えるまでもない。先程外にいた2人だろう。まっすぐこちらへ向かってくるな。ここで待って殺しても良いが…。
時間の無駄だな。それに"用事"を邪魔されても面倒だ。どれ、ここは1つ罠でも仕掛けてみるか」
そう言って槍を創り出し、左右5本ずつ壁に掛ける。次にメスを30本ほど創り、天井にある通気口の蓋の内側に設置。
最後にオーラを細い糸状にし、通路に細かい格子状に描く。
「これですり抜けることは不可能。この線に触れれば罠は作動する。まぁ目に見える槍を破壊すればメスだけになるが…。稚拙だな。罠とすら呼べん。
まぁこの程度軽く抜けてもらわんとつまらんな。さて、相手を待たせては失礼だ。行くとしよう」
再び歩き出す。
広間のようなところに出たところで、前方より歩いてくる影が見えた。
顔が視認出来る位置で立ち止まる。
「また会えて嬉しいぞ、ダークフェニックスとやら。この先に彼奴の血を受け継いだ娘がいるのだな?貴様とも話をしたいが、まずはそちらと話をさせてもらおう。
なに、すぐに終わる。聞きたいことがあるだけだからな。何なら後ろから来る二人組でも相手にしてはどうだ?暇潰し程度にはなるだろう。
それと最初に言っておくが、今のところこちらに交戦の意思はない。ただし、そちらの返答如何によっては貴様の"職務"に付き合うことになろう。
我は貴様と話をしに来たのと、質問があるだけだと言っておこう。まずは質問からだ。ここに高校生くらいの男が3人来なかったか?」
ダークフェニックスに語りかける傍ら、頭の中で言葉を紡ぐ。
――そこにいるのか?始祖の血を受け継ぎし娘よ。我の気配は既に感じているはず。我の気配に少しでも何かを感じたのなら返事をしろ――
【アリス・フェルナンテ:後方の気配と罠の作動に留意しつつ、ダークフェニックスと会話を始める。
同時に阿合 哀にオーラによる念話を飛ばす。特殊な波長の為、傍受・妨害は不可能】
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建物の入口に足を踏み入れた海部ヶ崎は、思わず口を押さえずにはいられなかった。
彼女が目にしたのはあらゆる場所に散乱した人間の死体、死体、死体──
それらの血肉によって床は足の踏み場もないという身の毛もよだつ戦慄の光景であった。
「この光景はディートハルトっちゅー男のオーラから読み取った通りやな。
間違いあらへん。ここでさっきまで、機関とアソナとの間で闘いがあったんや……」
予めこの光景を視ていた不知哉川でさえ、悪魔の所業ともいえる凄惨さの前には目を背けるほどだ。
だが、かといって、いつまでもこうして入口で立ち止まっているわけにもいかない。
「哀さんが倒れてる場所はどこなんですか?」
二人には目的がある。阿合 哀と接触し、情報を得なければならないのだ。
その為にはここを突破し、いち早く瀕死の彼女を救わなければならない。
不知哉川はオーラから得た情報をもとにその場所に続く階段を指で指した。
「えーと……そうや、確か三階や。三階東の医務室近くで倒れてるはずや。
会話の内容から四天王はもうここにはおらんとみて間違いない。接触するなら今や!」
「いきましょう!」
言うより早く海部ヶ崎は階段に向けて駆け出す。
「あ、あ〜……仏さんを踏んづけて……。祟られても知らんで……」
眉を寄せて不知哉川がそれに続く。
できるだけ死体を踏まないように、慎重に踏み場を見つけながら──。
──三階廊下──。
ここまでくれば、後は前方十数メートル先に見える曲がり角を曲がるだけで彼女のもとへと辿り着ける。
しかし──
「──待った! キサちゃんストップ!」
突然、不知哉川が止まり、海部ヶ崎を手で制止した。
「何事ですか!?」
「あかん……スキャナーに反応があるんや。この先で、それも三つも」
レンズにその三つの反応の数値が表示される。
その数値が大きいものなのか小さいものなのか、
スキャナーを使い慣れていない不知哉川には判断がつかぬところだが、
迂闊に近づいてはいけないとわかるぐらいの殺気だけは感じとっていた。
「しくったわー。まさか先客が居るとは……スキャナーでサーチしとけばよかったわ」
「機関でしょうか?」
「わからへん……んでも、まだ残ってる奴がいるとしてもおかしくないかもしれんな。
せめて機関の人間やなければええんやけど……」
「それに個人的にもいいところを邪魔されて、貴様らに対して強い怒りを感じている」
角の向こうから男の低い声が聞こえてくる。
誰かと会話をしているように聞こえるが、自分達に向けられているようにも聞こえる。
それだけの激しい怒気が空気を伝って曲がり角の向こうから感じられるのだ。
「バレてるんでしょうか? だとしたら、我々を敵とみなしている」
「えぇい、ままよ! いくでキサちゃん!」
ここまできたら、敵がいようと進むしかない。
二人は決心したように、曲がり角に向かって勢いよく足を踏み出した。
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が──その刹那、二人は違和感にその思考を目まぐるしく変えた。
微かだが足が感じ取った何か物理的な感触──糸のように弾力があり、細いもの。
そして一瞬、目の端で光った鋭利な刃。
これらが意味するものは一つ──すなわちトラップ──!
非異能者であれば不可能なほどの素早い判断力と変わり身の速さをもって、
二人は直ぐに回避行動へと移行した。
それと同時に、コンマ0.1秒の誤差なく上から放たれた無数の刃。
正確には槍とそしてナイフかメスのような刃物だろう。
かわすか弾くか、いずれにせよ数が数である。
そのどちらか一方に行動が偏れば無傷では済まないだろう。
「──!」
二人がとった行動は一致していた。
身を屈めて刃の雨が降り注がないトラップゾーンの外へ踏み出しながら体を反転、
地面をスレスレを滑る回避行動をとりながら命中しそうなものを得物で防ぐというものだった。
刀と鞘で二刀流を形成し、手首を激しく回転させて、上半身前面を防御していく海部ヶ崎。
一方の不知哉川はそのような得物がないが、
器用にも指の隙間で刃を受け止めて、見事に致命傷を防いでいる。
──トラップゾーンに足を踏み入れてから1.5秒──
二人は見事にトラップゾーン外への回避を成功させた。
だが、流石に無事にとはいかなかったようで、
海部ヶ崎は防御の及ばなかった右足に二本、
不知哉川は左の脛と右腕に一本ずつ刃の直撃を許していた。
「あいたたた……ご丁寧にこんなもんを仕掛けてくれるとはなぁ」
「ここを去った四天王が仕掛けていったんでしょうか?」
「そんな情報なかったで? 多分、この先にいる奴が仕掛けたんや」
二人は言いながら刺さった刃物を抜いていく。
「……毒、は塗られてなさそうですね」
「不幸中の幸いってとこやな。即効性の神経毒でも塗られてたらお手上げやったで」
そして不知哉川は自分と海部ヶ崎の傷口に手を当ててオーラを充実させていく。
オーラを受けた傷口は見る見る内に塞がり、ものの1秒もかからずに皮膚は再生されていった。
「大丈夫ですか?」
海部ヶ崎が訊ねる。大丈夫ですかとは、傷の心配をしているのではない。
負傷したことで余分に彼のオーラを消費させてしまい、その分の体力の消耗を心配しているのだ。
だが、当の不知哉川は涼しい顔で答えた。
「さっき大量にオーラを補充させてもらったもん。この程度の浅い傷なら問題ナッシングや。
さ……それより……」
不知哉川は立ち上がってすぐ目の前にまで迫った曲がり角を見据える。
いや、見ているのは、そこから流れてくる目には見えない戦闘の気配だろう。
「どうやら三つの反応は仲間同士じゃないみたいやな。
その内の一つと一つがこれから闘り合おうとしとるようや……」
海部ヶ崎も立ち上がり彼の横に並ぶ。
「このまま進めば間違いなく我々も巻き込まれますね。……かといって」
「終わるのを待っとったらあの少女は死んでまうかもしれん。他にルートもないようやしな。
しかもその内の一方は俺らに気がついとる。もしかしたら両方かもしれへんけど。
いずれにせよ一度行くと決めたんやし、腹ぁくくって行こうやないか」
「いつになく強気ですね、霊仙さん」
「なぁに、痩せ我慢してるだけや。キサちゃんの前やもん。ブレた事言ったら見損なうやろ?」
「……今、決まったって思ってません?」
「……気のせいや」
一瞬の沈黙の後、二人は気を取り直すように前に向き直り、今度こそ角を曲がった。
【不知哉川&海部ヶ崎:角を曲がる。】
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代理完了
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>>172
「また会えて嬉しいぞ、ダークフェニックスとやら。この先に彼奴の血を受け継いだ娘がいるのだな?貴様とも話をしたいが、まずはそちらと話をさせてもらおう。
なに、すぐに終わる。聞きたいことがあるだけだからな。何なら後ろから来る二人組でも相手にしてはどうだ?暇潰し程度にはなるだろう。
それと最初に言っておくが、今のところこちらに交戦の意思はない。ただし、そちらの返答如何によっては貴様の"職務"に付き合うことになろう。
我は貴様と話をしに来たのと、質問があるだけだと言っておこう。まずは質問からだ。ここに高校生くらいの男が3人来なかったか?」
「……」
俺は名乗っていないはずだ…まあ先程から知らなかった言動があったわけではないし、これは初めから知っていても不思議ではない。
だが不思議なのはこいつが今、始祖の血を受け継いだ"娘"と言っていた事だ。
先程会った時の口ぶりからアソナと関係があるとは思えない。化身のオーラを感じ取ったとして年齢や性別までわかるものか?
そこまでオーラを読み取れる技量があるなら、この先にあいつ以外の気配が無い事くらいわかるはずだ。
「…愚問だな。どこにそんな"遺体"がある?」
俺について知っているようだが、俺がみすみす誰かを通すと本気で思っているのか?
…それとも時間稼ぎか?何を狙っている?
今あの2人が来るあたりに仕掛けがあるようだが、とくにこちらに影響はなさそうだ。
やはりあの2人が来るのを待っているのか?まあいい…1人でも3人でも俺は負けない。
「それと勘違いしているようだが、俺は暇潰しで貴様らの相手をしてるわけではないし、交戦の意思など関係ない。
俺は此処に来る異能者の"振るい落とし"を任されている。それに貴様のような奴をあいつに会わせるわけにもいかないからな」
この女から感じる得体の知れない中身、そして先程の言動…
「…貴様が始祖とどんな仲だったとしても、今のあいつは俺の物だ」
そう言ってアリスを指差す。オーラを指先に集めたそれは攻撃の意であると同時に、彼女を敵として明確に示す宣言であった。
>>174その後、残りの2人もこの場に来た。
――3F医務室――
『そこにいるのか?始祖の血を受け継ぎし娘よ。我の気配は既に感じているはず。我の気配に少しでも何かを感じたのなら返事をしろ』
「――っ!!う…あ…あああ!!!」
阿合哀は苦しみもがいていた。
アリスの特殊な波長が阿合哀に語りかけると同時に、その血に眠る化身の人格を呼び覚まし、その身を再び支配しようとしていたのである。
「はあ…はあ…」
阿合哀は化身の人格に抗い続けた。
次に化身に身体を許せば"自分"は二度と戻る事ができない事を感じ取っていたのだ。
「たす…け…て」
『意識を保っていろ…貴様が化身に人格を支配されたのは、おそらく貴様が眠った状態で血を取り入れた事が原因だ』
そう言って自分に血を与え、命を救ってくれた彼を彼女は覚えている。
"自分"を必要としてくれた彼を求めて阿合哀は、身体を引きずって部屋を出ていった。
【ダークフェニックス:アリス・フェルナンテに敵対表明】
【阿合哀:部屋を出る。アリスの特殊な波長で、化身の人格が目覚めかける】
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>>175
「…貴様が始祖とどんな仲だったとしても、今のあいつは俺の物だ」
どうやらダークフェニックスはここを通す気はないらしい。それならば――。
(む、罠が作動したか。どうやら奴らは切り抜けたらしいな。そう来なくては)
罠の作動を感じたが、気配は2つとも健在。この分だとかすり傷すら負わせていないかもしれない。
思考を中断し、目の前の相手に切り替える。
フッ、と溜息を1つ吐いて眼前の男に語り掛ける。
「何か勘違いをしているようだな。別に娘に用はない。用があるのは"意識"の方だ。体に用はない。
それと1つ言っておこう。我は誰に聞かずとも化身が"女"であると分かるのだ。
しかし…貴様のような奴、とは随分な言われ様だな…」
一瞬、自嘲的な笑みを浮かべるが、すぐに掻き消す。
(娘の方が動き出したか。こちらに向かっているようだな。先程の呼びかけには反応を示したようだが――)
暫し思案してから哀に念話を送る。
――娘よ。よく聞け。先程我が呼びかけた際、貴様の中に眠る始祖の血が反応した筈だ。だが恐れることはない。
意識を集中させて、化身としての意識を体の外へ追い出すように念じろ。なに、心配はいらん。貴様の体は既に回復している。
怪我が再発することもないだろう。頼む、我…いや、"私"の"母"を返してくれ!もう充分だろう?化身が現れた時代、人々は化身を見つけては
悪魔だの化物だと言って殺したり、何かの実験台にしたり…。母は何もしていないのだぞ!?いや、それどころか意識を表に出したことすら1、2度しかない!
何故母だけがこんな仕打ちを受けねばならない?これ以上、母を苦しめないでくれ…――
途中から感情が制御できなくなり、哀に全てを打ち明けてしまう。
――この話をしたのは貴様が初めてだ。本当なら、貴様を殺してでも母の意識を取り返すことは出来る。だが貴様はどことなく母に似ている…。
出来れば貴様を殺したくはない。返してくれるのは意識だけでいい。意識と力を切り離す方法はある。力のほうは"貴様ら"の好きにするといい。
人を救うも良し。人を殺めるも良し。使役する者次第だ。私達には関係ない。私はただ、母と居たいだけなのだ…。これがいけないことなのか?
…もし少しでも思うところがあるなら、返事をしてくれ。私の名はアリス。念話は繋げておくぞ――
哀に告げて、意識をこちら側に戻す。
「さて…貴様に話を持ちかけても無駄だということは良く分かった。だがこちらにも目的がある。貴様を殺してでもあの娘に会わせて貰うぞ。
>>174後ろにいる貴様らも同じだ。――邪魔立てするなら容赦はしない」
底冷えする声でそう呟き、オーラを解放すると同時にアリスの体に変化が起こる。
美しい銀色だった髪は血のような紅(あか)へ、瞳も同様に変化する。
背中には――オーラで形成されたものだろうか?――光り輝く一対の翼が出現した。
「さぁ…誰が相手だ?」
【アリス・フェルナンテ:阿合 哀に自身の秘密を打ち明け、反応を待つ。封印していた始祖の力を解放。
ダークフェニックスに敵対、背後に居る海部ヶ崎らに対し牽制の言葉を投げかける】
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えー、凄まじい超展開になってしまいました(;・∀・)
もしやばかったら言ってください。修正しますんで
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ダーさん的には、アリスが『降魔の剣』を作った異能者だと思ってました。
「刀を具現化した本人が死んでも、この刀はこの世の物体として完全に実体化している。その原因は定かではない」
って雲水が言ってた理由も説明つくし、武器を生成する能力とも繋がるじゃないか!と
違っていてもダーさんはそうだと信じ込んで戦いますがね!
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>>502
そ、そこまで深読みして頂いたとは…
最初はそれもいいかな、と思ったんですが、当初から温めていたこちらの設定を使うことにしました。
お望みならそっちの設定にしますが、どっちの方がいいですかね?
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>>503
2つの設定は必ずしも矛盾するわけではないし、この際どっちでもあるって設定でいいと思いますね
「何か勘違いをしているようだな。別に娘に用はない。用があるのは"意識"の方だ。体に用はない」
同じじゃないか…筆頭は化身の力を。この女は化身の人格に用があるだけ。あいつをただの入れ物としか見ていない。
そしてこの女もあいつの身体に用はない…やはり殺すつもりか。
この女の口振りからこいつの中身は古の始祖の関係者…
そして先程モニタールームで見た筆頭は言っていた。
『刀を具現化した本人が死んでも、この刀はこの世の物体として完全に実体化している。その原因は定かではない』
無間刀…降魔の剣…対化身武器。
俺の予測では、おそらくこの女が筆頭の持つ降魔の剣を生み出した異能者だ。
刀が消えないも筋が通る。それを生み出した異能者は今も此処に存在しているのだからな。
「さて…貴様に話を持ちかけても無駄だということは良く分かった。だがこちらにも目的がある。貴様を殺してでもあの娘に会わせて貰うぞ」
大方再び化身を封印しようとでもしているのだろう。
だがあいつは今始祖の血によって命を繋いでいる状態だ。絶対にさせるわけにはいかない。
そう言うとこの女はオーラが解放した。先程のような爆発を起こすものではなかった。
髪と瞳の色が変わり光の羽を生やす。魔を払う刀たる降魔の剣を生み出したというなら、その能力は魔を払う聖なる光といったところか?
この予測が正しいなら、俺が始祖の血を取り入れていたら、かえって勝ち目が無かったかもしれない。だが――
「…翼を生やした程度で粋がるなよ?」
『火の鳥形態(ファイヤーバードフォーム)』
俺も背中に炎の翼を生やす。この女を通す事などさせないし逃がしもしない。
俺があいつに始祖の血を与える結果になったのは、此処で俺を倒す為の運命だったのだろう。
「そしていつまでも自分が…自分だけが死なぬ身でいられると思うな…古き者」
言い終えると同時に、俺は一瞬でにアリスに詰め寄る。
本来飛行に使う炎の翼の火力を、地上移動に生かしており、そのスピードはマッハに匹敵する。
そんなスピード下にあれば、摩擦で自分の身が燃える事にもなるが、炎の異能者であるこの身にダメージはない。
接近戦を仕掛ける俺は、オーラを込めていた指で直接アリスの身体を突き狙う。
『爆砕秘孔(バーニングフィンガーアタック)』
本来破壊光線を撃つ為に指先に集中している破壊のオーラを、相手を突く事によって直接打ち込む。
破壊のオーラを打ち込まれたものは発火し、やがて爆砕する。
距離を取った状態で光線を避ける事が可能であっても、この手段なら外してオーラを失う事はないので、
当たるまで何度でも間を置かずに攻撃を繰り出せる!
【ダークフェニックス:炎の翼を生やしてアリスに接近戦を仕掛ける。他の2人はあまり気に留めていない】
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「げげっ! あそこに居るのダークフェニックスっちゅー奴やないか!」
角を曲がり、二つの反応の正体を視認した不知哉川は、見るからに嫌そうな顔をした。
それもそのはず、二つの内の一つは先程二人が乗ったキャンピングカーを破壊したあの男だったのだ。
「人がせーっかくいい話を持ちかけてやったのに、それも聞かんと攻撃しやがって……。
お陰であの車(レンタカー)は俺が弁償するハメになったんやで?
このせちがらい世の中、俺の薄給だけでどうやって返せばええねん!」
「霊仙さん、私に向かって言わないで下さい」
「……しゃーないやん。面と向かって言える相手やないんやし……」
先程までの強気を打ち消すような不知哉川の情けない言葉に、海部ヶ崎は「ふぅ」と溜息をついた。
(やはりここに残っていたのは機関の構成員……。でも、あの人は……?)
海部ヶ崎が視線を向けたのはダークフェニックスと対峙する一人の男。
状況から見ればダークフェニックスと闘おうとしているのは彼だが、一体何者なのだろうか?
「あの男……何者だと思います?」
「男……? あれ、女やないの?」
「女性にも見えますけど……雰囲気でてっきり男だと……」
「確かに中世的な顔やけどな、女独特の甘酸っぱーいニオイがすんねん。あら女や」
「は……はぁ……」
いつになく真顔でそう断言する不知哉川。
ニオイで判るなど、海部ヶ崎にはまるで理解できない境地ではあるが、
こういう事に関しては不知哉川の方が一枚上手であることは知っているので、
海部ヶ崎は首を捻りながらも納得するしかなかった。
「機関の構成員と闘おうとしてるってことは今回の一件に巻き込まれた側なんやろうけど、
ここに居るってことはあのゾンビ達を倒してきたってことやろ? 敵に回ったら厄介やで……」
「……そういえば霊仙さん、反応三つあると言ってましたね? 後一つはどこに?」
「この通路の先や。角を曲がったすぐのところに『医務室』があるんやけど、多分、その部屋や」
海部ヶ崎は不知哉川が顎をしゃくった先を見る。
ダークフェニックスの後方数メートルその場所には、確かに分かれ道のない曲がり角があった。
「その部屋に……何者ですかね?」
「気になるのはその反応が他二つに比べて極めて小さいって点やな。もしかしたら死に掛けとるのかも」
「死に掛け──それって──」
「阿合 哀。そう考えるのが一番自然やろ。あの部屋は雲水に刺された通路のまん前やしな」
「ならば直ぐに──」
と、海部ヶ崎が足を一歩踏み出したその時、
強烈な殺気が彼女の行く手を阻むように立ち塞がった。
「さて…貴様に話を持ちかけても無駄だということは良く分かった。だがこちらにも目的がある。貴様を殺してでもあの娘に会わせて貰うぞ。
>>174後ろにいる貴様らも同じだ。――邪魔立てするなら容赦はしない」
殺気を叩きつけたのは二人に背を向けた形でダークフェニックスと対峙するあの女──
「クッ──」
「キサちゃん、今はこらえるんや」
必死に抗おうとする彼女の肩に手を置き一端下がらせる不知哉川。
「しかし──うっ」
振り返った海部ヶ崎は、対峙する二人を冷静な目で見据える彼に、言葉を続けることができなかった。
「チャンスは直ぐに来る。それを待つんや」
その言葉には確かな説得力があった。
少なくとも、冷静さを欠いていた彼女よりは、彼の言葉に従った方が得策であるのは間違いない。
それを即自覚した海部ヶ崎は素直にコクンと頷き、彼と同じように静かに二人を見据えた。
-
「さぁ…誰が相手だ?」
銀髪の女が呟く。それと同時に、彼女に変化が起きる。
長い銀髪が見る見る内に真っ赤に染まっていく。
そして背中にはオーラで形成された光り輝く翼が現れたのだ。
だが、二人はそれに驚く間もなかった。
「…翼を生やした程度で粋がるなよ?」
臆することなく言い放ったダークフェニックスにも変化が現れる。
彼もまた同様に、炎を翼としてその背に形成したのだ。
「そしていつまでも自分が…自分だけが死なぬ身でいられると思うな…古き者」
その言葉が吐かれる同時にダークフェニックスの姿が消える。
いや、違う──。海部ヶ崎と闘った時の氷室同様に、高速で移動したのだ。
「──速い!」
海部ヶ崎は思わず唸った。
かろうじて目で捉えられるものの、そのスピードは自らのものと
明らかな差があることを知らしめるものだった。
一方のあの赤髪に変わった彼女も、それは同じだった。
「やっぱりバケモン同士や。くわばらくわばら、闘ってたら危なかったで。
けど、こうして待っとったおかげでこっちはチャンスってわけや。キサちゃん」
二人の闘いに呆然としていた海部ヶ崎が、はっと我に返る。
「は、はい!」
「行くで、今がチャンスや」
と、不知哉川が、激しい闘いが繰り広げられる通路を親指で指差した。
「い、今ですか!?」
海部ヶ崎が驚くのも無理はない。今の内に通路を通過して部屋へ行こうというのだから。
決して広いとはいえない通路。素知らぬ振りをして二人の横を通ることなどできるだろうか?
疑問を投げかけるような顔をする海部ヶ崎。だが、不知哉川は一片の動揺もなく言った。
「見たところ二人の実力を拮抗しとる。
今、二人の目は目に、手は手に、足は足に、互いにその神経を集中させとるわ。
今この場に震度七の地震がこようが二人は気付かんと思うで?
何かに気を取られるようならその隙に攻撃を受けて死んでまうかもしれんしな。
実力者ほどそこら辺はよぉー知っとる。だから気を取られようにも取られへんのよ。理性が許さんのや」
「……そう、なんですか……」
「キサちゃん、俺の能力知っとるやろ? 人間の心理くらい少しは研究しとるんやって」
フッと軽く笑いながら親指を立てる不知哉川。
これについても彼が一枚上手である。海部ヶ崎は頷き、素直に従うことにした。
「けどな、二人の攻撃の流れ弾には気ィつけんとあかんで?
こればっかりはどこからくるかわからんからな。油断してるとあの世行きや」
「わかりました」
「ほな、いこか」
不知哉川と海部ヶ崎の二人はキッと前を見据え、激戦続く戦場の中に、自ら飛び込んで行った。
【不知哉川&海部ヶ崎:二人の横を通過しようとする】
-
>>179
「今、二人の目は目に、手は手に、足は足に、互いにその神経を集中させとるわ。
今この場に震度七の地震がこようが二人は気付かんと思うで?
何かに気を取られるようならその隙に攻撃を受けて死んでまうかもしれんしな。
実力者ほどそこら辺はよぉー知っとる。だから気を取られようにも取られへんのよ。理性が許さんのや」
丸聞こえだった。本当に気づいていないと思っているようだ。
あまりに愚かだ。俺は初めから3人同時に相手のつもりでいる。
タイマンを張るスポーツなどではない。命をかけた戦いは常に横槍に注意している。目の前の1人だけに全神経を集中しているわけがない。
目だけでなく話声を聞く耳、風を感じる肌、オーラを察知する感覚。
この場に存在する全てに対して反射的行動の取れるように、俺は戦闘態勢をとっている。
「ほな、いこか」
そして無謀にも2人は自分達の戦う横を抜けようとする。
こいつらをあいつに会わせたところで、化身の力に敵うとは思わない。
だが、こいつらを此処で再び逃がす事は任務に反する事となる。
何よりもその舐めた態度が気に食わなかった。
「させると…思っているのか?」
翼を使って飛行移動しながら、指先による攻撃で腕はアリスへ向けるのに集中している。
だがそれだけで俺が手一杯になっていると考えるようでは、所詮凡人思考だ。
戦いの中で生きる異能者を理解していない。
そして何より翼の生えた者を理解していない。
俺は脚に炎を纏わせ、2人が横を通り抜けようとする瞬間にその身に燃え盛る脚で、まず男の方に強烈なキックを繰り出す。
「――エン!!!」
キックを食らわせた男は来た方角に向かって、数十m先の壁まで吹っ飛ばされた。
炎の翼と同じロケットブーストの火力とスピードを込めていたブレイズキック。
この男も光線を避けていたが、そのオーラを使った歩法とやらは所詮足にオーラを込めてスピードを上げるもの。
同じ足技であれば、オーラだけでなく炎の能力でブーストを加えた分、圧倒的に速いこの蹴りを近距離で避ける事など不可能。
仮に軸足を狙われようと、翼で飛んでいる状態でバランスを崩される事は無い。
【ダークフェニックス:アリスへの攻撃を続けながら、不知哉川を蹴り飛ばし通過阻止】
-
>>504
ありがとうございます。ではその方向で
>>179
「…翼を生やした程度で粋がるなよ?」
そう言ってダークフェニックスも自分と同様に翼を生やした。あちらは炎だが。
「そしていつまでも自分が…自分だけが死なぬ身でいられると思うな…古き者」
言い終わると同時に、凄まじいスピードで自分に詰め寄ってきた。
指先にオーラを込め、こちらの体を直接狙っているようだ。
恐らく、以前対峙した際に放ったあの光線、あれを発射せずに指先に集めることで相手の体に突き刺し、
内部から破壊しようというものだろう。
(娘の方はまだ返答をよこさぬか…。まぁ病み上がりでは意識の集中も儘ならぬか)
「ならば…。貴様に面白いものを見せてやろう」
迫り来るダークフェニックスの攻撃を迎え撃とうとした瞬間、
「今、二人の目は目に、手は手に、足は足に、互いにその神経を集中させとるわ。
今この場に震度七の地震がこようが二人は気付かんと思うで?
何かに気を取られるようならその隙に攻撃を受けて死んでまうかもしれんしな。
実力者ほどそこら辺はよぉー知っとる。だから気を取られようにも取られへんのよ。理性が許さんのや」
背後から声が聞こえてきた。どうやらこちらには聞こえていないと思っているようだ。
「ほな、いこか」
どうやらこちらの戦闘を無視し、やり過ごそうと思っているようだ。
(もう少し頭のいい奴らだと思っていたが…。まさかここまで馬鹿だとは。先程警告してやったにも関わらず
自ら飛び込んでくるとは)
「――エン!!!」
そう思っているうちにダークフェニックスが男の方を蹴り飛ばした。
(流石だな。ならば我は残った女か)
「先程の警告を聞いていなかったのか?もし聞いていたのなら、死ぬ覚悟はあるのだろうな?」
ダークフェニックスに男を蹴り飛ばされ、一瞬動揺した女の腹に素早く掌底を叩き込む。
接触の瞬間にオーラを爆発させ、掌底の勢いと共に女を吹き飛ばす。
女も超人的な速度で反応し、自ら後ろに飛んだが、爆発の勢いを殺しきれずに男とは違う方向の壁に叩きつけられた。
-
(ほう、あの女もただの雑魚ではないようだな)
海部ヶ崎の身のこなしに感心しつつ、腕を戻す。
「さて、これで邪魔者は居なくなった」
再びダークフェニックスの攻撃に意識を戻す。しかしそのとき既に攻撃は体の寸前に迫っていた。
ズブッ――ダークフェニックスの指がアリスの体に突き刺さる。
本来ならここから破壊のオーラが打ち込まれ、爆砕するはずである。
しかしそれは発動しなかった。ダークフェニックスの表情が僅かに変化する。
「何故、という顔をしているな。無理もない。貴様にとっては未知の現象なのだからな。
貴様、『降魔の剣』という刀の名前を聞いたことはあるか?今は『無間刀』と名を変えているようだがな。
その力は、簡潔に言えば刺した相手のオーラを全て吸い出す、というものだ。その刀を造ったのは誰だと思う?
――そう、他ならぬ我だ。もっとも、あれは化身用に調整してあるから他のものに効果はないがな…。
刺した相手のオーラを吸い出す、ということはその逆も可能ではないか?つまり"刺す"のではなく"刺されば"、延いては"触れれば"いいのだ。
元々降魔の剣もそのように造っていたが、先程も言ったとおり化身用に調整した為にその機能は封印してある。
さて、そろそろ貴様も気付いているのではないか?――自分のオーラがなくなり始めていることに」
ダークフェニックスの表情が更に変化する。
一瞬の硬直。時間にすれば0.1秒にも満たない僅かな隙。
アリスはその隙を見逃さなかった。
「――縛」
先程の罠と同じように、オーラを糸状に操作、ダークフェニックスの体に巻きつけ、縛り上げる。
見た目は同じように見えるが、罠の時とは糸の強度が桁違いである。
(尤も、この男にこの様な小手先の攻撃が通じるとは思っていないがな)
「さぁ、次はどうする…?」
【アリス・フェルナンテ:海部ヶ崎を弾き飛ばし、通過を阻止。
ダークフェニックスのオーラを吸い出し始めると同時に拘束】
-
「さて、そろそろ貴様も気付いているのではないか?――自分のオーラがなくなり始めていることに」
「…くくく…俺のオーラが無くなる?…この程度で俺が戦意を失うとでも思ったか?」
自身を縛る糸を焼き払おうにも、そのオーラも吸い取られていく。
ならばできる事は…ひたすらオーラを出し続ける事。
精神力、薄れ行く意識との戦い、ただ"自分"を強く保ち続ける事。
「俺のオーラはそこらの異能者とは本質的にが違うんだ。
肉体が限界を超えても、魂という炎が消えない限り、無限に燃え続ける!!」
魂の炎、それが俺の肉体が死の状態からでも再生を可能とする源。
「それに…その"器"は貴様のものではないだろう?」
俺の予測通りこの女は古の存在だった。本来の生物の寿命を越えて現存している存在。
だがこいつから感じた得体の知れなさはそれだけではない。
中身に反してその肉体が老いていない。
今にして思えばオーラを吸って若さを保っていたという事も考えられなくはない。
だがそんな事をして生きながらえていて、存在を隠していられたとは思えない。
つまりアリスは、化身の人格と同様に"憑依"した魂の存在。憑依された者は俺と同じ時代を生きる人間。
だが既にその身に2つもの存在を入れている事で、器としてオーラの許容量はどれほど残るだろうか?
「身に余る存在を抱えた状態で、果たしていつまで耐えられるかな…」
吸い出されていくオーラに込めた感情は"自分"を保ち続ける事。
相手に取り込まれた事で、破壊の質を変えられ相手の物にされたのなら、変わらない事に集中する。
そして馴染まないオーラを率先して吸収させる事で、質より量で破壊する!!
「ハアアアアアァァ!!!!!」
掛け声を出し、気合いを入れ、一気にオーラを放出し吸収させる。
"俺の"オーラは貴様ごときには身に余るものと思い知れ!!!
アリスに流れ込むオーラによって跳ね上がった異能値に、それを観測する俺と倒れている男のスキャナーが木っ端微塵になる。
そこから見えた俺の目は白目を剥き出しにしながらも、心はひたすら自分を保ち続けていた。
【ダークフェニックス:自分のオーラを一気に吸収させる。そのオーラの量にアリスの異能値を観測したスキャナー崩壊】
-
>>183
「ハアアアアアァァ!!!!!」
掛け声と共にダークフェニックスのオーラの放出量が急増する。
大量にオーラを吸い込ませ、空気を入れすぎた風船のように内部から破壊しようという魂胆か。
(だが浅はかだな…。この男は降魔の剣を知っているのではないのか?)
本来の能力は先程教えたばかりだが、今現在伝わっている能力は知っているはず。
これは決して"吸収"などではない。単に"排出"しているだけである。
その証拠に、自分の背中に生えた翼からは、ダークフェニックスのものである燃え盛るオーラが絶えず排出され続けている。
そしてその先には、凝縮されたオーラの結晶が出来つつある。
媒体が己の体ということを除けば、降魔の剣を刺しているのと状況は変わらないのだ。
(それに気付かぬほど愚かではないと思ったが…?)
ふとダークフェニックスを見ると、常に身に着けていたゴーグルのようなもの――確かスキャナーといったか――が木っ端微塵になり、
素顔が露出している。白目を剥き出しにしながら、オーラを放出し続けている。このままでは、もって後数分だろう。
極度にオーラを放出し続けた結果、意識がなくなり昏睡状態になる。命に関わるほどではないにしろ、回復に時間はかかる。
この男には篩い落としという任務もあったはず。
本来なら何人も相手にするはずのところを、たった一人を相手にし、その結果が昏睡。任務としては失敗以外の何者でもない。
(この男は任務に忠実な機械(マシーン)かと思ったが…。どうもそうではないらしいな。何故そこまで必死になる?)
そこで、ふとある考えに辿り着く。
(もしやこの男…そうか、そういうことか。それならば先程の言動にも得心がいく)
頭の中で完結し、思考を中断する。
そして軽く辺りに目をやると、先程弾き飛ばした女が居ないことに気付く。
(女の姿が見当たらんな…。一体何処へ…まさか!)
ある種の予感を感じ、付近の気配を探る。
(やはり…!我としたことが抜かったわ)
あの女と化身の娘が接触しているようだ。二つの気配が密着している。
このまま連れて行かれては面倒だ。気配を追いかけることは出来るが、手間は省けた方がいい。
(やはり先程殺しておくべきだったか…。いや、あの女の実力を見誤った我の失態か。ならばここは…)
「おい、先程の女と化身の娘が接触しているようだが、いいのか?」
【アリス・フェルナンテ:オーラ放出中のダークフェニックスに哀と海部ヶ崎の接触を伝える】
-
「おい、先程の女と化身の娘が接触しているようだが、いいのか?」
「無問題だ。貴様と筆頭以外にこの街であいつを倒せる奴はいないからな…
それより貴様こそ俺を"必死にさせたまま"でいいのかな?」
白目を剥いたままの俺の目はもう見えない…だがその口調から内部破壊は失敗した事が覗える。
「貴様の反応からして吸い出された俺のオーラは、どうやら溜め込まれたわけではなかったようだが、
俺にとってはこの"必死な感情"の込められたオーラが、その質を変えられずに出せればそれで良かったのだ」
アリスの翼の先の結晶にヒビが入る。
そこにあるのは変わらぬ俺の意思、俺のオーラ。
他の者に使われる力の結晶ではなく、俺の力を宿した卵。
卵を突き破り、現れたのは黒き炎のオーラでによって形作られた巨大な鳥。
『闇の不死鳥(ダークフェニックス)』
俺の中で最も強く燃える感情…必死な…死にたくないという想い。
そのオーラの集合体として生み出された俺の分身。
その我の強さは、けして俺以外のオーラに染められる事のない不死の存在。
その想いの強さは自分の命を脅かす者全てを焼き尽くす。
自身を追い詰めるオーラの放出は、この分身を作り出すエネルギーを用意する為であり、その必要な感情を引き出す為でもあった。
「現世と冥界を行き交う不死鳥は貴様を魂ごと焼き尽くす!!
貴様がいかに強大な存在だったとしても、過去の亡霊は消える運命にある!!死ね…アリス・フェルナンテ!!!」
闇の不死鳥(ダークフェニックス)はアリスを翼の先から全身にかけて、黒い炎となって焼き尽くしていき、
全身を炎で包み込んだ後、その炎の中から再び鳥の形を成して、溶け込むように俺を炎で包み消えていった。
【ダークフェニックス:『闇の不死鳥(ダークフェニックス)』でアリスを焼き尽くし、自身にその存在を戻す】
-
あれ?もしかして自分死亡ですか?
-
あ…「焼き尽くし」って表現がまずかったですかね?
最後3行↓に修正でお願いします。
闇の不死鳥(ダークフェニックス)はアリスを翼の先から全身にかけて、黒い炎となって全身を炎で包み込んだ後、
その炎の中から再び鳥の形を成して、溶け込むように俺を炎で包み消えていった。
【ダークフェニックス:『闇の不死鳥(ダークフェニックス)』でアリスを包んだ後、自身にその存在を戻す】
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>>187
「現世と冥界を行き交う不死鳥は貴様を魂ごと焼き尽くす!!
貴様がいかに強大な存在だったとしても、過去の亡霊は消える運命にある!!死ね…アリス・フェルナンテ!!!」
突如として背後に黒い炎が発生し、瞬く間に全身を包み込んだ。
(これは…まずいな。まともに食らえば如何に我とて危うい。だが目的の為にもここで死ぬわけにはいかん)
「実に見事な腕前よ。此度は我の負けだ。化身の娘も一先ず諦めよう。目的を果たす為、今は倒れるわけにはいかん。
しかし敗北したことは事実。そこで貴様の実力に敬意を表し、これをくれてやろう」
ナイフを生成し、自分の腕を切りつける。
溢れ出した血液を集め、凝縮する。やがてそれはパチンコ玉程度の大きさになった。
その球体を指で強く弾く。それは目にも留まらぬ速さで、ダークフェニックスの口内に入り、喉を通過する。
「それは我の血液から"あるもの"を分離、凝縮したものだ。効果の程は貴様自身で確認しろ。
影響の出方も貴様次第だ。…まぁ貴様ほどの実力者ならくたばりはしないと思うがな」
そう言っている間にも、自らを包む炎の勢いは一向に弱くならない。
「(グッ…やはりこの状態では保たんか)最後に1つだけ言っておこう…。我は"生まれたときからこの体だ"。
『原初の異能者』(ザ・ファースト)という言葉を追ってみろ。貴様の疑問も解けるかも知れんぞ…。
尤も、文献などが残っていればの話だが。では、さらばだ不死鳥よ。再び相見えることを楽しみにしているぞ…」
弱々しい声で言い終わると同時に意識を集中する。するとアリスの体をまばゆい光が包み込んだ。
光が収束し、そこから現れたのは一頭の白銀の獅子だった。
全身に凄まじい火傷を負ってはいるものの、その姿は荘厳の一言に尽きる。
「グオオオオオオオオオオオ!!!」
獅子は雄叫びを上げ、突進して施設の壁を破壊。長い鬣を靡かせ外に飛び出して行った。
【アリス:ダークフェニックスに自らの敗北を宣言、始祖の血の結晶を飲ませ撤退
ダークフェニックスはまだ始祖の血とは気付いていない】
-
「グオオオオオオオオオオオ!!!」
雄叫びが止んだ頃、この場からアリスのオーラを感じなくなった。
未だ目は見えないまま。目が見えないからこそ、他の感覚…オーラを感じ取る感覚は鋭くなっている。
だからそのオーラを感じないという事は本当にこの場からいなくなってしまったのだ。
そして、いなくなるまでは生きていたという事。
「…何故仕留め損ねた?『闇の不死鳥(ダークフェニックス)』」
仕留め損ねてなんてないさ…"この命を脅かすアリス・フェルナンテ"は死んだ。
その証拠に、彼女はこの身を更に強くする"力"を残していったじゃないか。
「そんなものが無くとも既に化身の力は俺の味方にある。
あの女を此処で殺しておけば化身を脅かす力も、筆頭の持つ降魔の剣も消え、俺達に負ける可能性は消えていた」
一理あるかもしれない。でもその役目を僕に任せたのがいけなかった。僕には彼女を殺す事なんてできないよ。
「それはあの女が『原初の異能者』(ザ・ファースト)という存在だからか?
奴の方が強いから殺せなかったと…貴様はそう言いたいのか?」
……
「答えろ『闇の不死鳥(ダークフェニックス)』。貴様は俺の中で最も強い、死にたくない感情のオーラの集合体。
本気の力が通じない相手がいるようなら、俺は貴様を――」
…本気を出していれば彼女は魂もろとも消滅した。どんな生き物にとって生存本能に勝る力なんて存在しない。
「つまり本気を出さなかったと言うわけだな?」
…仕方が無いじゃないか!!"父様"には解らないだろうけど、僕にとって彼女は――
「もういい…貴様は消えろ」
やめてくれ父様!!僕は消えたくない!!せっかく生まれて来る事ができたのに…うあああああ!!!
俺の中の『闇の不死鳥(ダークフェニックス)』の意識がどんどん鎮火していく。
俺が死にたくないという感情を無くす事はないから、奴が完全に消える事はないだろう。
だが再び『闇の不死鳥(ダークフェニックス)』を使う事があっても、俺は"こいつ"の意識を二度と解き放つ事はない。
完全に消されなくとも、それは奴にとって死も同然だ。
-
『闇の不死鳥(ダークフェニックス)』の意識がほぼ消えかけた頃、俺は身体中に一気に負担を感じ始めた。
「くっ…やはり奴に生存本能をほとんど持たせてあったからか回復が遅いな」
その時、ふとアリスが去り際に言っていた事を思い出す。
『それは我の血液から"あるもの"を分離、凝縮したものだ。効果の程は貴様自身で確認しろ。
影響の出方も貴様次第だ。…まぁ貴様ほどの実力者ならくたばりはしないと思うがな』
俺の中に入った赤い球。
奴が始祖の時代の存在であったならば、これも始祖の血と同様に強化効果が期待できるだろう。
口振りから言って、リスクも同様と見られるがな…だが俺には死の状態からでも蘇る不死の力が――
――ほとんど消えかけてるのではないか?
どくん!
更に重い負担を一気に感じた。それは肉体的にも、精神的も俺を蝕んでいく。
まずい…俺の不死の源である『闇の不死鳥(ダークフェニックス)』がいなくなれば、この血で死んだ時に蘇生は叶わない。
しかし俺は今肉体だけでなく、精神も弱っている…こんな状態で奴を解き放てば――
何を迷ってるんだ父様?
「――!!貴様何故!?…うっ」
何故って…それは僕が聞きたいよ。血反吐なんて吐いて…このまま死んで蘇る力なんてない事ぐらいわかってるはずだよ。
「だが…貴様を解放すれば――」
僕に人格を乗っ取られる?まあそうだろうね。そうすればもう消される心配もないしね。
「そんな事になるなら…」
肉体の死を選ぶ?父様本当に生存本能無くなってるんだね…でもね。
どくん!
父様はもう僕を抑えつけられない。
彼女の残した血が僕に力を与えてくれてるんだよ。
「何故…"貴様にだけ"力が…やはり生存本能の差――ぐっ」
…違うよ、そんなものじゃない。父様にはきっと一生わからないだろうけどね。
「これは"母様"から"僕"へのプレゼントだったんだよ」
かつてその身体の主だった魂はその灯火を、深い闇の中に捕らわれていった。
そして新たにその身体を手に入れた魂は、自身を生み出したオーラの主を父と呼び、
それを結晶化させて卵を形作った、血を分けて強固な人格を持たせてくれた『原初の異能者』(ザ・ファースト)を母と呼んだ。
『闇の不死鳥(ダークフェニックス)』の魂に支配された彼の身体は、髪の色素が抜け白髪化し、白目を剥いていたその目は閉じられ、
今までの彼からは全く出てこない、にこりとした笑顔を形作っていた。
【ダークフェニックス:始祖の血の影響で『闇の不死鳥(ダークフェニックス)』に人格を乗っ取られる】
-
ここから名前欄は「闇の不死鳥@代理」でお願いします。
死にたくない…そんな人間の誰もが持つ感情から来るオーラから僕は生まれた。
生まれたといっても、そこに僕が自由にできる身体はなかった。
ただその身体の主のいる世界を共に体感させてもらっていただけ。
ほぼ不死身の能力を持った主が、真に生命の危機に瀕した時、初めて外に出してもらえた。
外に出て初めて触れたのは、赤い髪と目をした、翼の生えた女性だった。
そして彼女の中に吸い込まれ、気づくと僕は硬い結晶の中にいた。
その結晶を破り再び外に出ると僕は形を持っていた。大きな…とても大きな鳥の形をしていた。
この時初めて僕は自分が生まれた事を実感した。
自分の存在そのものを成すオーラの主を父、それを生き物の形にしたしてくれた彼女を母とした。
だが僕はまだ自由ではなかった。外に出て形をも持てたにもかかわらず、父様に命じられたのは母様を殺して再び自由のない身体に戻るだけ。
そして、そこに母様を殺したくないという我を通せば父様は僕を消していった。
僕はそんな父様を憎んだ。
もうダメかと思った。
だがそんな僕の元に1つの希望が舞い降りた。
母様は僕にその血も分けてくれた。僕を強くし、この身体の自由を得られる力をくれた。
僕はそんな母様を愛した。
僕は自由を手に入れた。
「……」
さて…まずは何をしようか?やはり母様を追いかけてこの想いを伝えるべきだろうか?
そうだ…母様に名前を付けてもらおう。
父様は僕の事を自分の分身としか思っていなかった。でも僕は一人の確立した存在として生きていく。いつまでもあの男の名でいられない。
母様はどこへ行っただろう?まだそう遠くには行ってないはず――
「あの――」
どくん
僕の中に取り込まれてる母様の血が反応している。
声を掛けてきたのは、父様が部屋に残してきた娘…『毒に愛された女(ポイズネス)』と父様は呼んでいた。
確かこの娘は父様が始祖の血を取り入れて、化身の力を得た…もしかして母様のくれた血も同じなのかな?
でもこの娘に取り入れた血は母様じゃなくて、他の人間から採取されたもの…と父様は言っていたな。
じゃあこの娘は僕の何になるんだろう?姉様…妹…兄弟とも違う気がするな。
「さっきの人…ですよね?無事でよかった。名前まだ名乗ってませんでしたが私、阿合哀と――」
「ああ、阿合の娘でしょう?カノッサと戦って欲しいって話だったっけ?」
「え!?…あ…はい」
そうだな…せっかく母様に会うのだから、土産の一つくらい持っていくべきかな。
カノッサの筆頭の持ってる降魔の剣と魔水晶…きっとあれは母様の物なんだよね。
あれを僕が取り返してこよう。きっと母様は褒めてくれるだろう。
「…あの貴方の名前は――」
「いいよ、カノッサと戦うって話。さっさと潰してこよう」
「……」
「あ…でも僕の中にも始祖の血があるって事は、降魔の剣に太刀打ちする術が…」
「?それはどういう――」
「ああ、もう1人くらい連れてこうと思ってね。そういえばさっき君の方に行った娘がいたはずだけど殺しちゃった?」
「え!?いえ、そんな事…」
「じゃあそれ連れて行こう。ここまで来れたんだからそれなりに使えると思うし」
-
「それは私の事か?」
「そうだ」
そう声を掛けてきて姿を現した残りの1人、海部ヶ崎綺咲。
その娘に俺は近づいていき、阿合に聞こえないようにその耳元でささやく。
阿合と同じ、彼の中にも同様の"何か"を感じた海部ヶ崎はその場で身動きが取れないでいた。
「カノッサと戦ってやるって言ってるんだ。無駄に混乱を招くような事を口走るなよ?」
「くっ…」
僕がカノッサにいた事など、そんな過去を持ち出されて貴重な化身の戦力に疑念を抱かせても面倒なので釘を刺しておく。
僕の知るカノッサの情報を話し、大方の作戦の説明を終えた後、3人でカノッサ本拠地に向かった。
【闇の不死鳥:阿合哀と海部ヶ崎綺咲を連れ、カノッサ本拠地に向かう】
-
「ハァ…ハァ…先程のあの攻撃、あれは一体何だったのだ?我をここまで追い詰めるとは…。
この『楽園の守護者』(エデンズガーディアン)の生命力ですら、最後まで食らっていたらどうなっていたことか…」
アソナの本拠地を脱出した後、アリスは付近の雑木林にいた。髪や瞳の色、翼は元に戻っている。
体が思うように動かない。恐らく原因は、先程のダークフェニックスの最後の攻撃、『闇の不死鳥』のダメージだろう。
そしてダークフェニックスに与えた己の血液。あれは単なる血液ではなく、自らの力の源である始祖の力の結晶。
故に己の身を削ったようなものだ。体力もオーラも低下している。
しばらくは回復に専念しないと、雑魚相手ならいいが強者とは戦えない。
「あの後奴にどういった影響が出ているのか確かめたいところだが…。無理は出来んな。少々危険だが少しでも寝ておかなければ…」
木に寄りかかり、体を休める。暫くして、静かな寝息が聞こえてきた。
――かあさまかあさま〜。これみて〜――
――まぁ、上手に出来ましたね――
――これ、かあさまにあげる〜――
――ありがとう、アリス。お母さん嬉しいわ――
――えへへ〜。とうさまにもあげてくるね〜――
「……」
意識が覚醒する。どうやら夢を見ていたようだ。
「懐かしい夢だな…。幸せだった頃の夢だ。あの頃は争いなどという言葉とは無縁の世界だった。
母が居て、父が居る。ただそれだけで良かったのだ。なのに…」
頭を振って思考を止める。今更悔やんでも仕方のないことだ。
眠っていた時間は僅かだが、オーラは6割程回復したようだ。ある程度の敵ならば対応できる。
「さて、まずは降魔の剣を取り戻さなくてはならないな。あれがなければ全力が出せん。
しかし一体どこの誰が持っているのやら…。この付近にあることは間違いないのだが…」
ふと、近くにオーラを感じる。始祖の力は感じないので、ダークフェニックスや化身の娘ではないようだ。
「一体誰だ?…この目で確かめるのが一番早いか」
オーラを辿っていくと、そこには一人の男が居た。
(あの男…先の二人組の片割れか。近くに女の気配は感じない…。一緒ではないのか?)
疑問に思いながらも、男に近付き話しかける。
「貴様、こんなところで何をしている?」
【アリス:不知哉川 霊仙を発見、接触する】
-
代理完了しました。
-
>>521
ありがとうございます。
ところで、今何人いるんですかね?3人かな?
-
おっと、急いでたせいで戦闘場所が雑木林から正門前になっちゃった。
…まぁ、アリス氏が移動した先が正門前ということで補完しといてください。
>>522
三人でしょう。後の人はもう一ヶ月以上連絡ないわけですから。
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切谷のプロフ投下します。
多分、これで私が登場させるNPCは最後になります。
【プロフィール】
名前:切谷 沙鈴(きったに さりん)
性別:女
年齢:24
身長:170cm
体重:48kg
職業:「カノッサ」幹部・四天王の一人。
容姿:腰まである紫色の髪のロング。胸元を開けた黒いボディスーツに、
顔の上半分に機械が組み込まれたアイマスクを装着している。
常に「魔幻槍」と呼ばれる切っ先のない竜の装飾品が施された黒い槍を背負っている。
能力:魔幻槍という媒体を通じて自らのオーラを様々な性質を持つ切っ先に変化・具現化する能力。
キャラ説明:秘密結社「カノッサ」結成当初からの古株メンバーの一人。
元は「キャサリン」と名乗るイギリス人で、10年前に帰化した際に日本名を名乗っている。
「キャス」という愛称があるが、これはその時の名残である。
とある理由で両目を失明したことから顔の上半分にメカを埋め込み視覚を補っている。
かつての素顔を知る者は他の四天王だけと言われている。
一見華奢に見えるが、実は四天王の中でも随一の体術を誇る武闘派。
二つ名は「魔槍戦姫」。
【パラメータ】
(本体)
筋 力:A
敏捷性:A
耐久力:A
成長性:N
(能力)
射 程:D〜C(基本はD。技によってCまで変動する)
破壊力:S
持続性:C
成長性:N
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あっと、プロフも間違ってるw
紫じゃなくて金髪ですわ。wikiの方には訂正して載せておきます。
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「まぁまぁ、そう構えなさんな。俺らの目的はあんたやないし、闘いや人殺しが趣味でもないねん。
だから俺はあんたと闘う気はナッシング。あんたもそうなら、ここは黙って行かせてくれへんかなぁ?」
男――確か霊仙と呼ばれていた――は好きだらけの格好でそう言ってきた。
見たところ、戦闘に関しては大した能力者ではない。ダークフェニックスには遥かに劣るだろう。
「貴様をここで殺すことは簡単だが…貴様には聞きたいことが――」
──ジャリ。
不知哉川にそう言いかけたところで、場に第三者の足音が聞こえる。
(ようやくお出ましか。先程から気配は感じていたが…。此奴は何者だ?まぁ味方でないことは確かだな)
不知哉川の背後から現れた人物を一瞥する。
そこには長い金髪を靡かせ、顔を大きなマスクで覆った、黒いボディスーツを着た女が立っていた。
「……現在、戦闘反応なし。……やはり既に終わっていたか」
声は無機質で抑揚がない。まるで機械のようだ。
「──あっ──そうか、あんたがキャスやな!」
キャス、というのがこの女の名前らしい。どうでもいいことだが。
不知哉川はキャスと会話を始めた。
話の内容からすると、この女のアジト、即ちそこにいる筆頭と呼ばれる人物が魔水晶を持っているらしい。
恐らくは降魔の剣もその人物が持っていることだろう。
(ならば話は早い)
「このままアジトへ戻るのは簡単だが、もののついでだ。
貴様らが筆頭と闘うに値する異能者かどうか、この場で私が確かめてやろう」
どうやら向こうもその気だったようで、爆発的にオーラが増幅する。
そして女は背中から竜の装飾が施された一本の棒を取り出した。
「今の内に教えてやろう。『キャス』とは私の愛称のこと。
本当の名は『切谷』──『切谷 沙鈴』という。これから死ぬまでの短い間、覚えておいてもらおう」
女の持っている棒にオーラが伝わった途端、先端がスパークし、光の刃が出現した。
「"貴様が"死ぬまでの間か?確かに短い間だな。だが貴様には少々聞きたいことがある。
それを吐いてもらうまでは殺さんがな」
(とは言えまだ本調子ではないな…。先程の会話の中で少し回復したとは言え、まだ7割程か。
雑魚なら良かったが…この女はそうではないらしい。果たしてどこまでいけるか。降魔の剣さえあれば良かったのだが…)
そう思い、戦闘態勢をとる。しかしまだ"変身"はしない。
まずは相手の力量を推し量る。といっても量る必要もないかもしれないが。
そこでふと、脇にいた不知哉川に目が留まる。
「貴様にも聞きたいことがある。一時ではあるが力を貸してやろう。
さて、時間も惜しい。始めるとするか、盲目の女よ」
【アリス:切谷 沙鈴と接触。不知哉川と共闘体制をとる】
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「特にそっちの女の方。素晴らしい反応だ。やたら異能値が高いだけのことはある。
だが、次はどうかな……?」
(予め警戒しておいて正解だったな。やはりただの武器ではなかったようだな。今の一撃でで確信した)
沙鈴の攻撃を後ろに飛んでかわし、再び対峙する。
どうやら男の方も無事なようだが、見たところ避けるので手一杯なようだ。
それに訳が分からない、という顔をしているのであの武器の性質も分かっていないようだ。
「切谷、とか言ったな。随分面白い武器を持っているじゃないか。見た目は普通の棒だが…。
どうやら貴様の能力の方に種があったようだな。成程、"自分のオーラを自在に変形して具現化する"か。
確かにその能力なら切っ先のない槍にも納得がいく。さしずめ"魔槍"と言った所か」
しかし能力が解明できたところで解決策が浮かんだわけではない。
あの武器を前に間合い等というものは無意味だろう。
切っ先が変幻自在なら、どこにいようと関係ないのだから。
(さて、どうするか…。あの男に戦闘は期待できんな。我一人で戦うしかないか。
あまり体を酷使したくはないのだが…)
剣を一本生成し、オーラを込めて強化する。
あちらの武器もオーラで出来ている以上、そう簡単に壊れることはないはずだ。
横に着地してきた不知哉川に目を向ける。
「貴様に戦闘は期待しない。我が奴を引き付けておく。
その間に奴の弱点、若しくは隙を見つけ出せ。出来るなら一発でも入れてみろ。
貴様も能力者なら身体強化くらいは出来るだろう?」
不知哉川にそう言って、沙鈴に向き直る。
「すまんな。先程は少々貴様を侮っていた。中々やるではないか。
我も少しだけ本気を出そう」
意識を集中し、始祖の力を解放する。
しかし翼は生えてこなかった。
(とりあえず3割程で様子を見るか。今は全力で7割だからな…)
「では、参る」
地を蹴って、沙鈴に向かって突進するかの様な勢いで迫る。
【アリス:不知哉川にサポートを言い渡し、沙鈴に反撃開始】
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>>192の後、僕は2人を連れてカノッサ本拠地に帰還した。
アソナ本拠地での戦いで、既に四天王以外の生存の確認できる戦闘員は僕を除いて全滅した。
故に此処の護りはセキュリティが担っているが、カノッサ所属の僕にとってそれは障害にならない。
そして筆頭達がオーラを隠していようと、魔水晶が異能者を導いている。
迷い無く魔水晶に導かれながら、僕達は>>163のもとへ向かっていた。
しかし魔水晶に導かれるままに進んでいるのに、何故か筆頭のもとへ辿り着けなかった。
そこで思い出したのが、他の四天王を倒さなければ筆頭のもとに辿り着けないというカノッサのシステム。
異空間を作り出す筆頭の能力に関係しているのか、此処カノッサ本部の構造に関係しているのかは知らないが、
とにかく他の四天王を倒せば筆頭のもとに辿り着けると考えて、魔水晶は僕達をこの四天王のもとに導いたのだろう。
「筆頭はどこかな?」
いろいろ思うところはあっただろう。
僕の連れていた2人の内1人は、アソナで筆頭に刺されて瀕死の状態だった人工化身だ。
しかも化身でなくなったなどと見られないように、あの時と同じ感情の無い、機械のような目をさせている。
それに僕自身もこれだけ外見も雰囲気も変化していて、果たしてダークフェニックスである事に気づいてるだろうか?変わってないのはコートの模様ぐらいだ。
もっとも、僕がそのコートを奪って成りすましている別人といった考えも、間違ってるとは言い切れないものだけどね。
【闇の不死鳥:カノッサ本拠地で四天王に接触】
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>>528ですが、◆ICEMANvW8cさんが代理してくれるなら、最後の行の【四天王】を【ディートハルト・アイエン】か【氷室霞美】に変えてくれてもいいです。
2人一緒って場合には、9行目の「この四天王のもとに〜」を「この四天王達のもとに〜」で修正お願いします。
本編1日も経ってないけど、虹色兄弟は精神と時の部屋にでもいたのだろうか…
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決戦は二日目に変更できませんか?
今からアジトで闘ってもアリス氏が参戦できませんし、
自分の方も今は切谷の方だけで手が回りませんので。
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地を蹴って切谷に接近した直後、彼女の動作は速かった。
すぐさま槍を構え、横薙ぎに一閃した。速度は超高速。
(しかし、横薙ぎに来ると分かっていれば避けるのは造作もない)
低い跳躍で交わす。切っ先が足のすぐ下を掠めていくのが分かる。
だが当たった訳ではない。そのままの勢いで着地、別方向から再度仕掛ける。
あの槍は柄の部分だけでこちらの刀身ほどの長さがある。
ということは例え切っ先に間合いがなくとも、あの柄の部分には事実上向こうは切ることの出来ない空間が存在する。
そこに入り込めば剣の方が圧倒的に有利だ。
懐に入り込み、剣を振るう。
(もらったか。存外呆気なか――)
自分の一撃が入るか否かの一瞬――その次の瞬間には吹き飛ばされていた。
何が起こったのか理解するまでに数秒を要したが、やられた瞬間を思い出して理解する。
(あの音、そして閃光…雷か。派手にやられたものだな…。如何に力をセーブしていたとは言え、
並みの能力者なら傷1つ付けられぬこの体にここまでの傷をつけるとは)
「もっとも、お前らの……いや、この赤毛の力も私の予想以上のものかもしれない。
異能値にしても瞬間的な上げ幅の桁は異能者の範疇というよりはむしろ化身に近いものがある。
だとするなら、我々は──」
切谷が何か言っている。
よく聞き取れないが、つまりはこういうことだろう。
「我の正体が気になるようだな。知りたくば貴様らの仲間にでも聞いてみたらどうだ?
筆頭とやらなら知っているかも知れんぞ?クックック…」
口元を緩めて嗤う。
今の言葉は、不知哉川に向けられた言葉でもあった。
この男も、切谷の言葉を聞いてから訝しげにこちらを見ていたのだから。
「貴様のような奴に会えてよかったよ。いや、寧ろ会いたかったのかも知れん。
久々の感覚だ…。存分に楽しませたもらうぞ。なぁ切谷、いや沙鈴よ」
抑えていた残りの力を解放する。
今までなかった翼が生え、オーラの放出量が爆発的に上がる。
その勢いはかつてない程で、周囲は嵐のような状態になっている。
「さぁ仕切り直しと行こうか。あっさり死んでくれるなよ?」
【アリス:気分が高揚したことによりオーラが全回復。出力全開が可能】
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あれ?なるべくメインキャラの氷室を使っていきたいだろうと思って展開早めたのですがねー…
まあNPC優先でメインにやらないというなら、復活の兆しの見える虹色さんの方に絡んで行こうと思います。
それはカノッサ本拠地に向かう道中の事――
人の影の形をした化け物が、小さな少女を襲っている場面に遭遇した。
実はこの影の化け物は赤月怜の放っていた【シャドウ】の一つであり、少女は>>18で襲われていた小学生の一人だった。
「――っ!『飛花落葉(ひからくよう)』」
それを見て真っ先に少女を助けに飛び出したのが海部ヶ崎だった。
彼女はそのオーラは周りに拡散させていたらしく、少女をその場から奪取した後に、
周りの電柱が一斉に【シャドウ】に引き寄せられて倒れ、その人の形の原型を留めないほどに潰した。
「もう大丈夫――」
そう少女に言い聞かせる海部ヶ崎の後ろで【シャドウ】が、原型を留めて再び直立した。
やはりあれは人ではなく影でできた存在…人に対する殲滅方法は効かない。
そして僕もああいう存在だったからわかる。ああいう存在は意思があったとしても、自分を生み出した者以外の言葉は聞こえない。
その生み出した者が近くに感じられず、今まさに目の前の2人が危険に曝されているのなら、僕の取る行動は1つだろう。
「甘いな」
僕がその言葉に込めたのは少女を助けに飛び出した海部ヶ崎に対して、
あの程度で【シャドウ】を倒した気になっていた海部ヶ崎に対して、
そしてその海部ヶ崎と、海部ヶ崎の助けようとしていた少女を助ける自分に対しての一言だった。
僕は自身に炎のオーラを纏わせる。
今の位置関係は僕の後ろに阿合、僕の目の前に海部ヶ崎と少女、その後ろから【シャドウ】が襲い掛かろうとしてる状況だ。
僕の位置に大きな炎が上がれば、必然的に海部ヶ崎と少女の後ろに影が伸びる。
そして【シャドウ】もその影に含まれ、倒れるように後ろに叩きつけられた。
その時、僕は影を支配していた。炎によって作られた明かりの中で倒され立つ事ができず、
周りの影からも離された【シャドウ】はその場から逃げる事ができない。
「ラ・ヨダソウ・スティアーナ」
同族だった者へ送る別れの言葉。
僕は指先から放つ破壊光線の威力とその光で、地に堕ちた影の化け物を粉砕した。
【闇の不死鳥:【シャドウ】に勝利】
-
「……」
海部ヶ崎は僕を不思議そうな目で見ていた。2人を助けたのがそれほど意外だったのか…
いや、この街に来てからの表立った父様の行動からすれば無理もないか。
「……あ…」
「ありがとうおにーさん。あの…これ」
何か言いかけた海部ヶ崎を遮るような明るい笑顔と声で、少女が僕に礼の言葉を言う。
そして礼のプレゼントのつもりか、自分の髪に付けていたリボンを僕に渡す。
「…せっかくだから家まで送ってやろう」
「!?」
僕の言動に驚きを隠せなかったのはやはり海部ヶ崎だった。
「な…何を企んで…」
「そうですね。こんな夜道に1人で帰すのは危険ですしね」
阿合は特に疑念も感じず僕の意見に賛同する。
阿合にとっての僕の印象…正確には父様の印象は、自分を助けてくれた人以外になく、好意的なものしかない。
「……あの、ごめんなさい」
「ん?」
気が付くと少女の笑顔は曇らせて俯いていた。
「私…家がわからなくて…」
迷子――この暗がりであの影から必死に逃げていたのなら無理もない。
だが次に少女の発した言葉は、そんな考えに再び"甘さ"を認識させた。
「自分の名前も…わからなくて…」
少女は記憶喪失だった。
-
>>198
だが僕の意識は別の方向にも向けられて、少女の記憶喪失への反応が薄くなっていた。
射程圏内に一気に3つの異能者のオーラを感じて始めたのだ。
その内1つは>>112で大鷲から感じたオーラと同じものだった。
あれは異能者が変身でもしているのかと思っていたが、僕や先の影のような使い魔的な存在だったのか?
先の影の主とは違うものの、人を襲う目的で使い魔を使役する異能者には変わりない。
「少し待ってな」
そう言い残して阿合、海部ヶ崎、少女のもとから離れて1人でそのオーラの主達に会いに行く。
その時少女に微笑が浮かんでいたかに見えたが、暗闇ではっきりとはわからなかった。
そして、少し離れた場所で民家から出てくる3人を目にした。
その3人は似た容姿をしていて、差別化を測るかのように絵の具だらけの服、ヘッドホン、眼鏡を1人ずつしていた。
『ここに高校生くらいの男が3人来なかったか?』
その3人を目にした時、母様の言葉を思い出した。
もし母様が言っていたのがこの3人ならば、母様の事を知る事ができるだろうか?
「…お前達は『原初の異能者(ザ・ファースト)』を知っているか?」
そんな考えから出た第一声がこれだった。
【闇の不死鳥:1人離れて虹色兄弟に接触】
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>>206
やはり母様が言っていた奴らではないようだ。
「まあそうだろうな…だがこれはお前のペットだろ?」
そう言って3人の前に出した掌を上に向けると、空中に人魂のごとく夜道を照らす炎が浮き出た。
『走馬灯』
僕の見た記憶を映像にして映し出す炎。
その炎は僕が>>112で見た、男を掴んで飛ぶ大鷲の光景を映し出す。
それは画面外から飛んできた光線で爆破した大鷲の最期から、
空から落とされて>>120で最期を迎えた、掴まれていた男の最期まできっちり映し終えると、炎は消えていった。
「お前は何の為にこいつを生み出した?」
それが能力によって作られた存在でも、操られた存在でも、その時点でこの鷲はこの少年の所有物と化している。
なら僕はそれを生み出したものと断定する。
だが、同じように異能者の一時的な目的の為だけに生み出された僕は、この存在についていろいろ思うところがあった。
「この男を殺す為か?」
再び先程のように掌の上に炎を出す。そこにはグロテスクに潰れて死んでいる男の顔がアップで映された。
【闇の不死鳥:『走馬灯』で虹色優の出した鷲と、掴んでいった男の末路を見せる】
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>>208
「"作品"…か。その言い草はこいつが自分の意思を持たない生命体とでも言いたいのか?」
僕は再び『走馬灯』を浮かばせ、先の回想を映し出す。
「だがそれならやはりお前にも責任はある。この鷲を撃ち落とした者も、捕まっていた男を助ける為に鷲を攻撃したのかもしれない。
ちゃんと殺さないように作られた作品であれば、襲撃を受けて苦痛を感じて急に離したりせずに落下していき、
そう高い所から男を落とす事なく、殺さずに遠ざける役目を担えただろう。
それができなかったのは、この"作品"を作ったお前にも責任がある。そうは思わないか?」
『走馬灯』は僕の言う事に合わせて鷲をアップで映したり、光線を受ける場面を映したりと場面が切り替わる。
「『誰かが途中で無理に落としたりしない限り、その男が死ぬことはなかった』?
ではお前はその男の命を助けるつもりがあったと言うのか?
何を思ってこれを"作った"?絶対にこの男を殺さないように運ぶ為にこの鳥を作ったのか?
猛禽類の鍵爪が1つの尊い命を運ぶものとして本当に安全と思ったのか?」
『走馬灯』は、炎の中に鷲の最期と男の最期を何度も映す。
「お前はこうして男が死ぬ事を期待してこの"作品"に運ばせた。違うか?」
【闇の不死鳥:殺意を否定する虹色優に、男に対する殺意を持っていたと指摘】
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>>209
「魔水晶が完全なものとなるまでまだ時間はある。
どうせなら楽しみは残して置いた方がよかろう。貴様らの命は、明日まで預けておく」
「どうやら我々のアジトに招待される資格が貴様らにはあるようだ。
決着はそこでつける。それまでに精々体力を蓄えておくことだな。
……そうだ、名前を聞いておこうか」
まず不知哉川に視線が向けられ、彼が嫌そうに名乗る。
つぎにこちらに視線が向いた。
「アリス・フェルナンテ。…名乗ったのは貴様で二人目だ」
「アリス……か。覚えておこう」
相変わらずの機械的な声でそう言い、沙鈴は文字通り姿を消した。
「まだ聞きたいことがあったのだが…、まぁ明日で良いか」
沙鈴がいなくなり、不知哉川に目を向ける。
「さて、貴様にも聞きたいことがあると言ったのを憶えているな?
では答えてもらうぞ。何故化身の娘を狙った?貴様らも化身の力が目当てか?
だとすれば――」
そこまで言いかけたところで、頭の中に声が聞こえてきた。
――大変だ…!優達が能力者と接触している…!――
「そんなに慌ててどうした?あの男子(おのこ)らも能力者だろう?」
――…ダークフェニックスだ。奴が優達に接触しているんだ…!――
「ふむ、そうか。あの程度では死なんと思っていたが…。
しかしよくよく縁のある男よな。で、我にどうしろと?」
――決まっている…!助けに行くんだ…!お前が行かないのなら自分が行く…!――
「わかったわかった。そんなにいきり立つな。約束は守る。それに貴様が行くより我が行った方が早い。
…おい貴様。少々付き合ってもらうぞ。我はこれから用事を済ませねばならん。
しかし貴様にまだ聞きたいこともある。故に我と一緒に来てもらう。貴様に拒否権はない。
なに、心配するな。今のところ貴様に危害を加えるつもりはない。貴重な情報源だからな」
不知哉川にそう言い放ち、目を閉じてオーラの増幅装置である翼に意識を集中する。
眩い光が体を包み込み、一頭の白銀の獅子が現れた。
――行くぞ。振り落とされるなよ――
呆然としていた不知哉川を咥えて背に乗せ、疾風の如きスピードで走り出した。
【アリス・フェルナンテ:戦闘終了。不知哉川と共に虹色兄弟の所へ向かう】
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えー>>211なんですが、一応補足しておきますと『楽園の守護者』はアリス自身が変身したものであって、
具現化させたわけではないのでそのつもりでお願いします。
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規制が解けたから書き込んだら、虹色さんは途中までだったorz
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あのー、そろそろ一言いいですか? ラスボスさえもかませにしたいんでしょうか?
理屈つけて何度も死人を蘇らせられたら打つ手ありませんし、
空間ごと切り裂かれたら死ぬしかないわけで…(後手キャンセルという手もありますがね)
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てか氷室が出した設定のことごとくを無視してないか
なんか化身にもなってるようだし
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死神はオーラでできた身体と明示してるので、降魔の剣を用いればオーラ強制排出の効果でどうにかできそうだし、
腹切られて死ぬかといえば、阿合は胸刺されても瀕死で留まったし、
仮に此処で筆頭が死んでも、魔水晶出してないならどこかに隠されてると思うし、
それで他の人がラスボスになったり、筆頭蘇らせたりと言った展開もできるし、
化身になってるのは>188で始祖の血を飲まされたからなので、一人で勝手になったというわけではありません。
かませって考えたくないなら、この隕石の爆発で自分消息不明状態で対応して構いません。
生きてるか死んでるかわからない状態になればこの時点の筆頭の力も誇示できた事になるし、
その場合でも死神は消える事になります。
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結果として生き残った、ということならおkというわけではないんです。
要は展開的にどうかということなんです。
元々最終決戦は二日目を予定してたわけですから、今回のはその前哨戦。
そこでボスが圧倒されたら変でしょう。
そらこっちの書き方次第でいくらでも対応できますがね、
そうすると無限のインフレ合戦になりかねないんで、今回は敢えて言わせてもらいました。
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上で言ったように、こちらを消息不明状態にすれば、結果として一太刀負わせただけで消し飛ばされた事になるので、
ボスが圧倒されたって事にもならないでしょう。
そうすればこの1日目でもう自分出張る事もなく、そちらで好きに話を進められるので、それでいけばいいと思います。
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それではそうしましょう。
隕石で派手な演出をしたのも、勝負の結果をうやむやにするのを期待してのものですから、無駄にならずに済むというものです。
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てs
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てs
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てs
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test
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0
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き
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そろそろ本スレは容量を使い切りそうですな。
500㌔調度で完結させるつもりだったんですが、まぁ上手くはいかないってことですかね。
次スレは495㌔を目処に立てますか。
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ここは【二つ名】を持つ異能者達が通常の人間にはない特殊な【オーラ】を駆使して
現代日本っぽい世界を舞台に能力バトルを展開する邪気眼系TRPスレッドです。
ローカルルール、テンプレ、重要事項等の説明は↓に。
*ルール
・参加者には【sage】進行、【トリップ】を推奨しております。
・版権キャラは受け付けておりません。オリジナルでお願いします。
・参加される方は【テンプレ】を記入し【避難所】に投下して下さい。
・参加者は絡んでる相手の書き込みから【三日以内】に書き込むのが原則となっております。
不足な事態が発生しそれが不可能である場合はまずその旨を【避難所】に報告されるようお願いします。
報告もなく【四日以上書き込みが無い場合】は居なくなったと見なされますのでご注意下さい。
*テンプレ
【プロフィール】
名前:
性別:
年齢:
身長:
体重:
職業:
容姿:
能力:
キャラ説明:
【パラメータ】
※基本ランクは「S→別格 A→人外 B→逸脱 C→得意 D→普通(常人並) N→機能無し」の六つ。
最低ランクが常人並となっているのは、オーラが使える分、非異能者より肉体が強化されている為。
(本体)
筋 力:
敏捷性:
耐久力:
成長性:
(能力)
射 程:(S→50m以上 A→20数m B→10数m C→数m D→2m以下)
破壊力:(能力の対人殺傷性)
持続性:
成長性:
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*まとめサイト
用語・登場キャラクター等の詳細はこちらで確認できます。
参加を考えている方はまず【FAQ】に目を通しておきましょう。
http://www35.atwiki.jp/futatsuna/
*避難所(前身スレの避難所を引き続き使用しております)
P C:http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/computer/20066/1254052414/
携帯:http://jbbs.livedoor.jp/bbs/i.cgi/computer/20066/1254052414/
*過去スレ
【邪気眼】二つ名を持つ異能者達
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1274429668/
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>>553-554
新スレのテンプレです。
FAQなどはまとめwikiの方に載せておきました。
他に何か追加要項があればどうぞ。
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2日目――カノッサアジトでは>>163より24時間経った18:00、ついに魔水晶覚醒の刻が来た。
雲水「ついに俺は何物をも越える偉大なる神となるのだ──!(カオスゲートを通じて魔水晶を取り出し振りかざす)」
実は魔水晶は常に異能者が集まっていた場所にカオスゲートを通じて移動して、異能者を集めてその闘気を吸収していたのだ。
これが雲水がいなくなった後も異能者がアソナに集まった理由であり、その後カノッサ本拠地に気配を感じた理由である。
雲水「…な、なんだ!?『幾億の刃』にやられた腹の傷が急に疼き出した…どういう事だ!?」
闇の不死鳥「くくく…そこを切り込んだオーラが元々誰のものだったか覚えているだろう?
始祖の血は僕のような"内なる存在"を優先して強化する代物なんだ(>>190のように雲水の人格を乗っ取る)」
>>243での闇の不死鳥の真の狙いは自分を消す力を持つダークフェニックスの肉体を滅ぼし、雲水凶介の肉体を乗っ取る事だった。
雲水(闇の不死鳥)「そんなわけで筆頭…雲水凶介は死んだ。この肉体は僕の物となった」
氷室「くっ…やはりジョーカーはあの死神として呼び出された『幾億の刃』を指していたのか…」
>>219の氷室の占い通り、ジョーカー(死神)が雲水の運命を終わらせる結果となった。
阿合(ダークフェニックス)「ヘルズボルケーノシュート!相手は死ぬ(その場にいた阿合の指先から闇の火弾が放たれ雲水に当たる)」
雲水(闇の不死鳥)「な…この技はまさか父様!?何故父様がここに…(全身が炎に包まれて消えていく)」
実は>>160でダークフェニックスが阿合にかけた感情の火の粉が、彼の人格の欠片をその体内に仕込んでいたのだ。
阿合(ダークフェニックス)「これで俺は化身の力を我が物とし、雲水も消えて降魔の剣の所在も不明となった…あとはあのアリスとかいう女を殺せば俺は無敵だ」
海部ヶ崎「必殺!!無間刀!!(その場にいた海部ヶ崎は降魔の剣で阿合(ダークフェニックス)を斬る)」
阿合(ダークフェニックス)「ぐっ…ばかな何故お前がこれを持って…(阿合の身体から邪悪な魂が消えていく)」
海部ヶ崎「残念だったな!!その降魔の剣も実は既に彼女から私は託されていたんだ」
>>265で2人は接触した後、アリスはあらかじめ自分の残りの魂と引き換えに降魔の剣を作って彼女に託していたのだ。
アリスの抜けた鳴神御月は街中で虹色兄弟の護衛についていた。
海部ヶ崎「さて…あとはお前達3人だ。師匠の仇、今こそ取らせてもらう!!まそっぷ」
化身とダークフェニックスの能力を吸収した降魔の剣が氷室、切谷、ディートハルトに向かって一振りされる。
氷室「くっ…このままでは(その時氷室の心にどこからともなく謎の声が語りかける)」
???「力が欲しいか?ならば我を受け入れろ!この邪気眼を!!」
氷室「止む終えない…受け入れよう、その力!!――エターナルフォースブリザード!相手は死ぬ」
海部ヶ崎「なんだと!!師匠…仇を取れ…ずに…すみま…せん(全身が凍り付き息絶える)」
切谷&ディートハルト「た…助か…ぐわあああああ(エターナルフォースブリザードに巻き込まれて共に凍りつく)」
氷室(邪気眼)「くくく…もともと邪悪な心を持ったこの女を乗っ取る事など容易い事よ。ついに世界は我の物となる…」
――角鵜野市内某所
不知哉川「どうやらこの世界に残ってる異能者はわいだけみたいや…」
虹色兄弟「おじさん…僕達の力できっとこの世界に平和を取り戻してください」
不知哉川「ああ…あんさんらのくれた創造の能力、けして無駄にはしないで。ほな行って来るで」
氷室(邪気眼)inカノッサ「来い…最後の異能者よ!!」
【不知哉川VS氷室(邪気眼)…わいの戦いはこれからや!!完】
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なんというインフレ超展開。
間違いなく収拾つかなくなる。
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予想だにしなかった展開。
今までの出来事や設定を色々無視していらっしゃるようだ。
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ところで今回は誰が海部ヶ崎としてロールを回せばいいのかな?
アリスさんの投稿から今日で三日目ですが。
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微妙な時に絡んじゃいましたかね?
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いやぁ、それは問題ないでしょう。
問題は海部ヶ崎と一緒にいる少女の正体がはっきりしてないところで、
これが解らない限り私が代わりにロールすることもできないんで…。
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少女自身は虹色の助けた小学生の1人。
でもその人格は今、邪気眼に乗っ取られていて袖を捲ると腕に第三の目がある。
シャドーに追いかけられながら異能者が駆けつけるのを待っていて、一般人よりも強力な異能者に取り付こうとしていた。
ちょうどアリスが駆けつけた時、少女から海部ヶ崎に乗り移った。
>>556の展開はその邪気眼がそのまま取り付いた状態でも、この場で取り除かれた状態でも可。
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名無しは黙ってロム専
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少女は人工化身ではない阿合。
つまり、再度人工化身となった際に人工化身としての人格と、
少女としての人格が肉体ごと分離し、少女哀が海部ヶ崎と共にした…
なんてドラゴンボールの神とピッコロのような感じかなとは思いましたが、
いずれにせよここはアリスさん個人の解釈でロールを進めることにしましょう。
時間をかけてもしゃーないですし、とりあえず次スレ行くまでにはキリよく一日目を終わらせておきたいので。
何とか次のロールで不知哉川と合流してやって下さい。
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test
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>>564
では海部ヶ崎と少女はこちらで動かして構わない、と言うことでしょうか?
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はい
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了解しました
ではこちらの解釈で話を進めさせて頂きます
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前スレまでのあらすじ
人口100万人を越えると言われた角鵜野市。
『毒に愛された女(ポイズネス)』や幽霊バイクなどの都市伝説が囁かれつつも、おおむね街は平和だった。
だがその平和は1人の男の欲望の為にわずか1日で崩壊していったのであった…
阿合哀
都市伝説『毒に愛された女(ポイズネス)』として、街の平和を脅かしている異能者。
海部ヶ崎綺咲
かつての最強の異能者の弟子という事で、実質主人公といえる。
不知哉川霊仙
オーラ吸収という全能能力を持ち、数々のオーラを吸収し、着々と完全体に近づきつつある。
諫早六見
特に物語りに絡まないその空気のような存在は、まさに幽霊バイクと呼ばれるにふさわしい。
虹色優
カノッサと相対する事があっても、なかなかちゃんと戦ってもらえず、実力の程はあきらかになっていない。
虹色詞音&虹色御伽
虹色優の能力で描かれて生まれた存在という説が囁かれている。
黒部夕護
赤月怜
氷室霞美との戦闘において消息不明となっていたが、彼の能力で生み出された存在がその後に確認されている。
鳴神御月
アリス・フェルナンテに変わってから空気となっている。
雲水凶介
カノッサ四天王筆頭。古文書を信じて、組織を使って街を崩壊させるほどのテロ活動を行わせる狂信者。
氷室霞美に求愛するも相手にされず、そんな彼に何故カノッサ構成員はついていったのか不明のまま四天王以外は全滅した。
氷室霞美
カノッサ四天王。赤月怜との戦闘後、空気になりつつある。
ディートハルト・アイエン
カノッサ四天王。その能力から、実は雲水凶介を操っている黒幕であり、構成員も能力で従わせていたという説が囁かれている。
切谷沙鈴
最後に出てきたカノッサ四天王。
ダークフェニックス
女侍らしてたら、僻んだ雲水凶介に造反者扱いされて殺された。
棗遼太郎
影が薄い。実は召集に応じていなかったカノッサ構成員で生きているのかもれない。
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まとめwikiの方にキャラのテンプレは載ってるんで改めての解説は不要です。
あらすじも長期シナリオならともかく、今回はそうではないので不要でしょう。
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それとアリスさん乙です。
調度495㌔にもなりましたし、後ほど私の方で次スレを用意させていただきます。
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次スレ立てました。
【邪気眼】二つ名を持つ異能者達【其ノ弐】
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1286457000/
前スレを使い切り次第移動しましょう。
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乙です
海部ヶ崎はあんな感じでよかったんでしょうか?
何か当初とずれてる気が…
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細部に拘っても仕方ありません。
PCからNPCになった再利用キャラというのは、
元々キャラを作った本人以外は完全になりきれるものではないですから。
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そう言って頂けるとありがたいです
正直不安だったんで…
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前スレ使い切りましたので新スレへの移行お願いします。
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【プロフィール】
名前:伊集院博士
性別:男
年齢:49
身長:178㎝
体重:47㎏
職業:カノッサ研究員
容姿:ほとんど禿に近い髪、病的に肌が白く痩せ細り、丸眼鏡を掛けてボロボロのシャツの上に白衣をだらしなく着ている。
能力:そのオーラに触れた物を用いて、あらゆる物を作り出す能力
キャラ説明:秘密組織カノッサの研究員。
過去に投獄されていたところを、同刑務所に投獄されていた雲水凶介の能力で共に脱獄させてもらう(この時に雲水は能力に目覚めた)
以後カノッサでスキャナーの開発や戦闘員強化などに大きく携わっており、アソナで使われた人工化身の血も実は彼の能力を用いて作り出された代物だった。
切谷沙鈴のアイマスクや魔幻槍を作ったのも彼で、彼女が召集によく遅れるのは彼にメンテナンスしてもらってる為である。
そういった経緯でカノッサに大きく貢献しているが、不気味なオーラを纏ったマッドサイエンティストという印象が強く、
組織内で近づく者の少ない彼の功績を認める者はほとんどいないが、雲水凶介の信頼は組織内で最も厚い。
普段は雲水凶介等と共に研究室に篭っている。
【パラメータ】
(本体)
筋 力:D
敏捷性:D
耐久力:B
成長性:N
(能力)
射 程:C
破壊力:C
持続性:D
成長性:D
新規参加希望です。
四天王の2人と関わりが強い設定にしているので問題があれば言ってください。
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よくお越しくださいました。
他キャラとの関係はある程度自由に決めてよいので問題ありませんが…
今は物語が終息に向かってますので、
新規の方の参加は現在のカノッサ編(仮称)が終了してからの方が良いかもしれません。
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新キャラ登場ですか
ほとんどがNPC化してしまった中で貴重なPCの参加は大歓迎です
しかし今の話は残すところ戦闘パートのみ・・・
研究員と言う立場でどのように話に絡んでくるのか・・・
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なんか話作っちゃいけない雰囲気のようなので、次の邪気眼二つ名スレの企画案出しておきます。
【邪気眼】二つ名を持つ異能者の黒歴史【カノッサ機関】
日本のどこかに存在する架空の街「黒歴市」
そこでは世間に認知されていない超常的な能力に目覚める者が現れるという。
彼等は異能者と呼ばれ、超国家機密組織「カノッサ機関」に狙われている。
連れ去られたが最後、生きて帰って来れた者は誰一人としておらず、
その目的は未だ謎のベールに包まれている…
ここは「二つ名」を持つ異能者達が、日本に存在する架空の街「黒歴市」を舞台に、
能力バトルを中心に物語を進めていくTRPスレです。
*ルール
・参加者には【sage】進行、【トリップ】を推奨しております。
・版権キャラは受け付けておりません。オリジナルでお願いします。
・参加される方は【テンプレ】を記入し【避難所】に投下して下さい。
・参加者は絡んでる相手の書き込みから【三日以内】に書き込むのが原則となっております。
不足な事態が発生しそれが不可能である場合はまずその旨を【避難所】に報告されるようお願いします。
報告もなく【四日以上書き込みが無い場合】は居なくなったと見なされますのでご注意下さい。
*テンプレ
名前:
性別:
年齢:
身長:
体重:
職業:
容姿:
能力:
説明:
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スレタイ訂正
×二つ名を持つ異能者の黒歴史→○二つ名を持つ異能者達の黒歴史
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ご意見ありがとうございます。
これは前回のように世界観や設定を一新させて再スタートを切る企画、と解釈して宜しいのでしょうか?
でしたらこの企画に私は反対の立場を取らせていただきます。
理由は三つ。
一つは今回は前回とは違い続編という形をとる余地が残っているということ。
前回の時は二年という長期に渡ってシナリオを煮詰まらせ、
単発作品として位置づけざるを得ない状況に陥っていましたが、今回はそうではありません。
安易にリセットするよりも、敢えて続編に余地を見出すべきだと思います。
二つ目はカノッサという組織を使いまわすという現状。
カノッサ機関は過去の作品と合わせて三度目となります。
組織を登場させてバトルに持ち込むというコンセプト自体はともかく、
作品が終了するたびに世界観を一新し、同じ名称の組織を登場させるのでは結局繰り返しに過ぎません。
三つ目はスレタイの問題点。
そもそも、なな板はスレタイを24文字までに制限しているので>>580は使用できません。
以上が主な理由になるでしょうか。
そして付け加えておくならば、話を作るのはあくまで書き手である参加者の役目であって、
読み手である名無しさんの役目ではないと考えております。
(それでも筋の通った意見や提案は採用するように努めてきましたが)
「話作っちゃいけない雰囲気」という発言は、失礼ながらいささか不見識ではないでしょうか。
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雲水を除く四天王とは基本、一対一の対決になりますので、
人数調整の上で恐らくやることがなくなる虹色さんたちには
代わりに雑魚相手に暴れてもらうことにしました。悪しからず。
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はーしんど。
これから少し不知哉川・海部ヶ崎のパートを休んで、
切谷、黒部の方を進めることにします。
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乙です。
お任せしっぱなしですいません。
こちらでも動かせればいいのですが…
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>>582
・タイトルに関しては後ろの【カノッサ機関】を外してもいいので解決。
・カノッサ機関という名称は邪気眼の伝統。
それに予定している次のカノッサ機関は国家組織という事で、
今までのような古の力で神になって世界征服を狙う組織と違って、既に国家を支配している設定です。
街の異能者達が組織を潰す方向にいくと限らず、強大な組織という力の前に何をしていくかをコンセプトにしたいと思ってます。
組織から仕掛ける戦いも連れ去る事を目的とし、負け=死とせずPC同士の戦いをしやすくしていきたいと思ってます。
そして結果如何によって舞台を街中だけでなく、収容所のような所と並行して映すような形を取りたいと思ってます。
・今スレの続編の余地がある終わり方がどのような終わり方になるかはわかりませんが、
同世界観でやりたいというなら以下のような設定で繋げる事も可能です。
今スレの秘密組織カノッサは、この機密国家組織カノッサ機関から逃亡した雲水達が、
この組織に汚名を擦り付ける事も兼ねて付けた名称。
カノッサ機関は彼等の言ってたような異能者を迫害、否定するような組織で、
雲水達はその支配から逃れようと今回のような行動に出た。
ようするに、このカノッサ機関の人間は基本的に異能者じゃありません。
なので基本的に戦うキャラの出ない組織は謎に包ませて、必要以上に戦わせる異能者のNPCを作る予定は有りません。
ただ自分は「年々強力になりつつある異能者に対抗する為に、捕らえた異能者の遺伝子を腕に取り入れた博士」で参加する予定で、
捕らえられて使われている形でカノッサ機関所属の異能者もやれる設定ではあります。
というか基本的にそういう形でPC同士の異能者バトルをさせる予定です。
一応、異能者が忌み嫌われる理由に使われる昔の異能者といったボス的な存在も考えてますが、
話の為にPCが行動するのではなく、PCの行動で話を進めていくつもりなので展開によっては出す程度で。
とまあ長く語りましたが、参加者がいてこそできる事なので、
おもしろそうだな、その設定に乗ってやるよという方が複数参加表明してくれるようならやるつもりです。
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実は始めた当初から続編はいくつか考えてて、
私はできるだけそれに沿って物語を進め設定を出してきた身ですから、
何というか世界観一新が前提の企画が、設定として続編と位置づけたところで、
正直そこに価値はあるかと疑問を感じています。
こちらとしては続編というからには過去の設定もできるだけ踏襲し活かしたいですし、
前回できなかったいくつかキャラを一新させずに引き継ぐということもやりたいので。
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>>585
いえ、お気になさらずに。
私も好きでやっているので。時間をつくるのは大変ですがねw
レスの方はもうしばらくお待ち下さい。
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次は黒部の方を進めます。
ですからもしかしたらアリスさんにはレスが一日遅れるかもしれません。
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>>589
お気になさらず。
一度に何人も、しかも両陣営を動かしているのですから遅れるのは当然です。
むしろゆっくりやって下さいw
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考えながら書いてたらものすごく長くなってしまいましたw
それと若干やっちゃった感があります。
駄目なようでしたら修正しますので言って下さい。
それと◆ICEMANvW8cさん、お忙しいのにすいません。
黒部さんの方を優先してもらって大いに結構ですので、そちらが一段落ついたら相手してくださいw
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