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二つ名を持つ異能者になって戦うスレ避難所5
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『闇の不死鳥(ダークフェニックス)』の意識がほぼ消えかけた頃、俺は身体中に一気に負担を感じ始めた。
「くっ…やはり奴に生存本能をほとんど持たせてあったからか回復が遅いな」
その時、ふとアリスが去り際に言っていた事を思い出す。
『それは我の血液から"あるもの"を分離、凝縮したものだ。効果の程は貴様自身で確認しろ。
影響の出方も貴様次第だ。…まぁ貴様ほどの実力者ならくたばりはしないと思うがな』
俺の中に入った赤い球。
奴が始祖の時代の存在であったならば、これも始祖の血と同様に強化効果が期待できるだろう。
口振りから言って、リスクも同様と見られるがな…だが俺には死の状態からでも蘇る不死の力が――
――ほとんど消えかけてるのではないか?
どくん!
更に重い負担を一気に感じた。それは肉体的にも、精神的も俺を蝕んでいく。
まずい…俺の不死の源である『闇の不死鳥(ダークフェニックス)』がいなくなれば、この血で死んだ時に蘇生は叶わない。
しかし俺は今肉体だけでなく、精神も弱っている…こんな状態で奴を解き放てば――
何を迷ってるんだ父様?
「――!!貴様何故!?…うっ」
何故って…それは僕が聞きたいよ。血反吐なんて吐いて…このまま死んで蘇る力なんてない事ぐらいわかってるはずだよ。
「だが…貴様を解放すれば――」
僕に人格を乗っ取られる?まあそうだろうね。そうすればもう消される心配もないしね。
「そんな事になるなら…」
肉体の死を選ぶ?父様本当に生存本能無くなってるんだね…でもね。
どくん!
父様はもう僕を抑えつけられない。
彼女の残した血が僕に力を与えてくれてるんだよ。
「何故…"貴様にだけ"力が…やはり生存本能の差――ぐっ」
…違うよ、そんなものじゃない。父様にはきっと一生わからないだろうけどね。
「これは"母様"から"僕"へのプレゼントだったんだよ」
かつてその身体の主だった魂はその灯火を、深い闇の中に捕らわれていった。
そして新たにその身体を手に入れた魂は、自身を生み出したオーラの主を父と呼び、
それを結晶化させて卵を形作った、血を分けて強固な人格を持たせてくれた『原初の異能者』(ザ・ファースト)を母と呼んだ。
『闇の不死鳥(ダークフェニックス)』の魂に支配された彼の身体は、髪の色素が抜け白髪化し、白目を剥いていたその目は閉じられ、
今までの彼からは全く出てこない、にこりとした笑顔を形作っていた。
【ダークフェニックス:始祖の血の影響で『闇の不死鳥(ダークフェニックス)』に人格を乗っ取られる】
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