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二つ名を持つ異能者になって戦うスレ避難所5
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その様子を見て、今度は池上が高山に肩を貸し、すっと立ち上がって言った。
「あぁ……終わりだ。……ただし、奴がだ」
「……え?」
高山が金剛を見ると、金剛は高笑いを止め、ブルブルと震えて苦しみ出していた。
気のせいか皮膚には所々亀裂が入っていくように見える。
いや、確かに入っていっている。バキバキと音を立て、凄い勢いで。
「ど、どういうことだ……!? 苦しい……お、俺の体が崩れていく……!!
何故だ……何故再生しない……!? 俺は、俺は究極の生物なんだぞ!! 何故だ!?」
「……わからないのか? 究極だからこそ、お前は死ぬんだ……」
「馬鹿な! 俺が死ぬなど……馬鹿な!! ──ぐわぁっ!?」
金剛の右手が粉々に砕け散り、チリになっていく……。
続いて左手も……。誰が何をしたわけでもない。勝手に砕けたのだ。
「何故だ! 何故──神である俺が……この俺がァッ……!!」
わけもわからず苦しみ悶える金剛の顔が、どんどん崩れ落ちていく。
中心部に大きな亀裂が入り、真っ二つに分かれた顔は、やがて木っ端微塵に爆裂した。
「──ギャァァァアアアア────!!!!」
断末魔の叫びを残して、金剛は文字通り消滅した──。
かつて金剛を構成していたチリが風に乗って辺り一面に舞い上がっていく。
何が起こったのか理解できない面々は、ただ唖然としてその様を見届けた。
「……勝ったんですよ、私達……」
煌神の一言に、ハッと我に返った彼らは、一斉に煌神に視線を向けた。
まるで何が起こったのか説明してくれといわんばかりに。
煌神がチラリと視線を向けたのを見て、池上は口を開いた。
「──生物は、常に進化しながら生きているといっていい。
だが……奴は、城栄 金剛は、ついに進化の終着地点にまで辿り着いてしまった。
それはつまり、『生きる』ことを『停めた』ということ……。
進化を極めた生物が得られるものは不滅の力じゃなく自滅の運命だったのさ。
メタトロンを送るよう言ったのも奴の吸収の限界を見極めたからじゃなく、
進化の終わりまで辿り着いてもらうためだ」
池上は舞い上がったチリを見て、続けた。
「奴の敗因は強さを求めた奴自身にある。
炎魔に目をつけたその時から、あるいは奴は既に負けていたのかもしれんな……」
【炎魔金剛:消滅】
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