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反戦議論のための本棚〜最近の購入本/読了本は?
32
:
末丁伽
:2003/10/05(日) 13:38
〜続き〜
そういう夢想の人に言おう、「戦争はこの世に地獄があることを教える好テキストである」、と。この世にあることは、あの世にある。あの世の事を教えるために、この世に地獄の一部を用意されたのであろう。現世とは“うつしよ”とも読めるように、常世の国の「映し」即ち影なのである。この世は常世という永遠の国に対し「仮の即ち一時の世」である。だから、本格的な天国や地獄というのは、来世にある。だからこの世の地獄などたいした事はないのである。
神は天地自然を創造し、ここに自分即ち神の子であり自分の似姿でもある人を住まわせた。自然という場は神でない。何時でも破壊するもの、人の身体も同じで土器のように落とせば粉々に砕ける極めて脆(もろ)いもの。―――これが聖書の背景にある自然や人間の大前提である。ところが、この世は何時までも有るのが当然、生きておれて当り前、平和であって当り前、国があって当り前となれば、ナゼ、ものを壊すのか、ナゼ、死なねばならないのか、なぜ戦争を神が命じるのか、さっぱり分からない。
地獄を知らないものは天国が分からない。断食して初めて、食べる喜びと意味が分かる。戦争で初めて平和の意味が分かる。毎日が日曜日というのはイイナと子供の頃は想っていたが、失業の今では「毎日が日曜日」なので、とても苦しい。たまに休むので休みの価値があるとわかる。
最近、閉じこもる(自閉症ではなく)子供、いや大人が増えている。すべて親に依存して生活しているのだ。どうしても自立が出来ない。彼らはたいてい親に暴力を振るう、あまりに異常ですさまじいので、親の方が負ける。それで親が考える、「この暴力は、ストレスが原因である、だから、ストレスのない環境に置くべきだ」と。心の中の闘い、葛藤(かっとう)が問題であるので、「闘うべき敵を無くせ」というわけである。いつも最適の環境に置く、食事も好物のご馳走で、寝ても起きても、どこに出かけて自由気まま、こずかいも欲しいだけやる、という。まるで天国みたいだ。それで精神科医に相談すると、「それで良い」といい、「ストレスを抑え、神経の苛立(いらだ)ちを抑える薬を出して置きましょう」という事になる。
世の中に生きていく事は、もめ事や問題が絶えず目の前に現れ、行く手を塞ぐ、それを払いのける、即ち問題を解決し、処理するということのはずである。それをしないで済むよう親が環境を整える、すなわち平和を常に維持する、――その結果、何時しか息子は自立すると信じる(*注2)。この親が、また両親とも教師という、となれば、教師とは何か、日本の学校とは何か、考え直すしかない。
かように親に依存する息子、国や市に依存する(西成の)大人、他国(アメリカ)に依存する国(日本)にすべて共通する言葉は、平和である。それで思う「戦争がない」とは、何か?どうしょうもない人間や社会や国を造ったのではないか。
33
:
末丁伽
:2003/10/05(日) 13:38
善意が国を戦争に導く
また、この「地獄への道は善意の石で敷きつめられている」という言葉は、誠意や善意さえあれば、事は必ずうまくいくという考えでもある。しかしこれは危険で、こういう考えが逆に人をとんでもない不幸に導くのだ。
この類似の言葉に「至誠、天に通じる」があろう。「誠を尽くす」、即ち物事を善意で処置すれば、必ずうまくいく、という考えだ。ということは、逆も言えて、「うまくいかないのは善意や誠意が不足していたからなのだ」、となる。私は宗教家(?)なのに、こういう考えを真っ先に否定する。人の良心とか、善意や誠意とか、至誠などというものなど、そもそも信じない、そういうものが人々に如何にないか(私はいい加減な人間なので、人は私と同じと想うので)、至誠などありはしない――と思う。そういうものこそが、天国を造るどころか地獄を造るのだという説に大賛成である。
たとえば、昭和のはじめから20年にこの国を支配し、日本人だけで三百万人、他の国々では二千万人以上を死に追いやって、日本を滅ぼすほどの大戦争をする愚行を犯した帝国軍人は、極悪人だということに最近までなっていた。しかし彼らは実像は、マジメで善意に溢れる涙もろい優しい人であったのだ。だからこそ彼らは戦火で倒れた人々の無念や悲しみを思うと、戦争を辞めるという決断が出来ないでいたのだ。理性的で冷酷な人間であれば、非情な決断も出来るというものである。(軍隊は典型的な官僚組織であり、その共同体の仲間内では和を尊ぶ穏健な人格者が出世する。しかし、軍部という共同体の利益は多くの場合、国家の不利益になる。これらについては前に述べた。)。
「至誠、天に通じる」という考えをすぐ信じる人は、素直でよろしい。しかし、まだそういう至誠を尽くしたという体験がないとも言えよう。現実は、ナカナカ至誠が天に通じないのだ。
“至誠、天に通じる”と信じるから、「和をもって貴しとなす」という言葉が有難たがられている。これが「何事も話合えば分かってもらえる」という信念に繋がる。日本の諺にはこういう人の良心を心底信じる楽観的見方に根ざすものが多い。ということは、恐らく「徹底的に話し合う」という事がなかったということなのではないか。「徹底的に話し合えば、分かり合えるなぞというほど、人は甘くはない」と分かるからだ。そもそも日本語や日本人は議論が下手で、一方的にしゃべりまくるだけの「念仏か、祝詞か、イヌの遠吠え」におわる。書かれた文章にも、契約というような捕え方はなく、「お守りの護符か、魔よけのしるし」ぐらいにしか理解していない。
こういう人間の現実への楽観的な見方は、戦争についての楽観論にもそのまま現れる。日本人は何事にも考えが非常に甘いのである。
戦争は、天然自然の災害のごとく、ある日ある時ある所に突如としてぼっ発するものと錯覚を起こす。戦争は、膨大な人命と物量を巻き込みかねない高度の組織的大事業である。いとも、気軽にほんの思いつきで始めるような、おっちょこちょいの国があるはずがない。
現在でも、我が国がこの国際社会の中で威信を保ちながら生き延びることは、たいへんな事業なのだ。手放しの平和論では、国際社会で一目おかれる平和国家を建設することはできない。
34
:
末丁伽
:2003/10/05(日) 13:39
宗教が戦争の原因か
よく聞く言葉に「宗教は嫌いだ、特にキリスト教は、中世ではプロテスタントとカソリックがズーと戦争してきた。今も北アイルランドでは両者が戦っている。中東では、キリスト教徒とイスラム教徒が戦争している。どちらも自分の方が正しいと言いながら」
というのがある。
しかし本当に宗教だけが戦争の原因なのだろうか、
徳川家康がまだ岡崎の小領主にすぎなかったころ、領内で一向宗の反乱が起った。
すべての宗教的反乱と同じように、この時の反乱も大変に鎮圧が困難だった。その大きな理由の一つが、鎮圧に向った彼の家臣が、熱心な一向宗の信徒だったからだ。この家臣は、家康が戦さに来ると戦い、家庫が去ると戦いをやめてしまった。
こういうことが明らかになれば、死刑だ。(おそらく現代でも国によれば死刑であろう)。家康は激怒して彼のところへ来た。しかし彼は、自分の家来を処刑することは好まなかったので、最後のチャンスを与えようと思い、次のように言う。
「処刑か改宗か、どちらかを選べ」
家臣は平然として答える。
「改宗はしません。処刑を願います」
と彼は、首を差し出した。家康は刀を抜いて振り上げたが、何を思ったか刀を下ろして鞘におさめ、
「こんな頑固者は、処刑してもしようがない」
という。
その瞬間、この部下は彼の方をふりむき、突然、
「ただ今、改宗いたしました」
という。家康は驚き、
「お前は何というひねくれ者だ。処刑するといえば改宗しないといい、処刑をやめれば改宗するという、一体、どういうわけだ」
と聞く。すると、家臣は答えていう。
「命が惜しくて改宗したといわれることは「侍の意地」が許しません。だがこれで私は、たとえ改宗しても、命おしさに改宗したのでないことが明らかになりました。だから改宗します」と。
これは日本人の考える宗教や生き方を知るのに、非常に面白い事件だ。もし、仮りに彼が処刑されたとすれば、彼は一向宗の殉教者だ。 改宗を拒否して処刑されたのだから。だが事実は、「彼は侍の意地に殉教した」のであっても、「一向宗に殉教したのではない」。
日本以外の国では、宗教とは命そのものか、命を意味づける原理である。ところが日本では、命を支える手段でしかない。だから命を賭けるほどのものではない。
家康の家臣の本音レベルの宗教とは、「侍の意地そのもの」であって、一向宗ではない。
これは今の日本でも同じで、どの宗教も大本は同じで、「分け上る麓の道は多けれど 同じ高峰の月を見るかな」で、宗派にこだわるのは愚かである、まして「そんな宗旨のゆえに戦争などするとは、愚か極まりない」と、たいてい思う。それは宗教をあくまで「自分の命を賭けてでも守るべきそのもの」と見ているのではなく、それに至る一手段に過ぎないと見ているからなのである。
ところが、日本以外の国では、宗教とは、命以上のものと考えられている。神とは、一個人の命以上に価値あるものと考え、信じる。だから、その神のためには命を惜しまないとなる、ゆえに宗教が戦争となる場合がある。それは本音と本音がぶつかるからである。
〜続く〜
35
:
末丁伽
:2003/10/05(日) 13:39
〜続き〜
ところが日本では、宗教は命に等しいほどのものでもない。あるいは、それ以上の「命を捨ててでも守るべきほどのもの」ではない。生きる目的ではなく、それに至る手段の一つであるか、本音ではなく、建前なのだからである。
それだから日本人には、宗教のゆえに戦争までする民族や連中の気が知れないのである。
それに西欧社会では、人間の繋がりを宗教に求める。人間の連帯は宗教にある。だから、宗教により人を判断する。宗教が違えば、考えも習慣の生き方も違うからである。(日本人場合は、生まれ故郷や学歴で判断する。宗教や宗旨の相違で人がまとまったり、離れたりする訳ではない。)そんなわけで、戦争が起きた時、原因を宗教のように考えてしまう。
プロテスタントの信徒とカソリック教徒が戦争しはじめたと聞けば、それは宗教上の対立が原因のように考えてしまう。諸外国では、人間集団を区別する時はたいてい宗教で判断する。しかし当の人間は普通、他人が考えるほどには、宗教上の違いなど問題にしていない。関心は銭金(ぜにかね)なのだ。即ち争いの多くは、貧富の差という経済的な対立が原因である。
木谷勤教授は「世界の歴史8」〈中央文庫〉という本で、千万人以上の人命を奪いドイツを以後、二百年も低迷させた典型的な宗教戦争である三十年戦争について、次のように述べる。
「三十年戦争は表面、宗教戦争でありながら、その実、最も露骨な現世的利益の戦いであった。だれもが信仰のためといいながら、じつはだれもが領土、金、権勢を求めていることは、もうどんなぼんやり者の目にもかくせなかった。中世以来、君主の行動をいつも正当化してきた宗教や道徳の鍍金は、君主自身の行動によって完全に削がれ、物質的利益という地金が赤裸々に露(あら)われ出たわけである。―――こうして一七世紀にヨーロッパの国際政治は、信仰の違いや善悪ではなく、もっぱら現実的利益によって行動する国家群によって動かされるようになった」28P
古代から中世と、ローマ人やゲルマン人たちがキリスト教を受け入れたといっても、それがそれまでの原始宗教とどこが違うのか、分かるはずもない。そういう風だから、信仰や宗旨を変えても、宗教改革が起こったとしても、それまでの考えも生活も習慣も以前とそんなに変わるわけもない。だから建前で宗教的真理や正義が主張されても、本音や本心でそのための戦いなんてだれも考えはしない。
日本人は個人や英雄のスキャンダルがとても好きである。木は見えても森が見えない。戦争はそういう個人の事柄より民族や国民全体の集団心理、集団の性向が問題なのである。 そうなると英雄や偉人という個人が戦争を導いたと当然、思う。
しかし、王も将軍も祭司も宗教も、その民族や集団のシンボルで、神輿に乗せられた操り人形でしかないという事が多い。そうなれば、王や将軍が民や国を戦争に導いたというより、民や国が王や将軍を戦争に駆り立ていったのである。そうなれば戦争が民や国をつくり、戦争自体が戦争を作っていったのではないか。また宗教が、民や国を戦争に導いたというより、戦争が民や国を作り、その国、民が、宗教を作っていった、――と私は普通の反対を考える。
36
:
末丁伽
:2003/10/05(日) 13:40
見えざる宗教国家日本
日本の識者の間では、日本は宗教的な国でない、日本人は宗教に無縁な民という考えが強い。そして,自分はそのような変な宗教の信者でない、正常な社会に生きる正常人,正しい判断をする正しい人即ち「偏らない中庸を得た普通人」と確信するものが多い。
しかしこの世に宗教と無縁な民族があろうか。何かの宗教的思想や信念を持たない人間という者が存在しえるだろうか。たしかに西欧世界のキリスト教や、アラブ世界のイスラム教のように、宗教がこの日本国やこの社会の中で大きな影響力を持っていない、と思われている。果たしてそうだろうか?次の文はかなり長文だが、引用させてもらう。
菊地誠氏が「こころのうしろ側」というおもしろい随想を雑誌に記しておられる。次にその一部を引用させていただこう。「ホノルルの空港を発って少しした頃であった。右の〈アメリカ人の〉お婆さんが、
『貴方の宗教は何?』
と尋ねた。私は正直に、
『父は浄土宗という宗教を持っていたけど,私はどんな宗教にもそれほど深くかかわらない』と答えた。その途端、二人は猛然として私に喰らいついた。
『貴方、宗教が無くて、いったいどうやって子供を育てますか?』
私も反撃せざるを得なかった。
『子供は、宗教が無くてもりつばに育てられると思いますよ。ただ間違いをしないでください。まごころ誠実さといったものは、宗教だけにしか無いとは、私は思っていないのです』
これはしかし、全くの平行線であった―」
こういう体験をした人は、けっして少なくないであろう。またこれを裏返したような体験、すなわちその平生の仕事ぶりや生活態度を見て「あなたに宗教が無いはずはない」といわれて返事に困った人もいる。これは、中東協力センタ―の川田専務理事から、うかがった話だが、宗教を問われて、菊地氏と同じような返事をしたところ、そんなはずは絶対にないといわれたという興味深い体験である。
その人は氏の助手で、イギリスに留学しイギリス人と結婚しているイスラム教徒であった。いわば国際社会をよく知っているインテリである。その入が川田専務理事の答を聞いて驚いて反問したことは、それならなぜあなたは、泥棒もせず、嘘もつかず、悪いこともせず、だれも見ていないのに日々誠実に働き、まじめな日常生活を送っているのか、ということであった。彼にとっては、宗教の無い人間がそのような状態でいるはずはないのである.。―――――省略―ーしかし、われわれの社会に規範がないわけでなく、場合によっては、彼らの宗教ないしは宗教法よりもっと厳しい規範があり、それゆえに、日本は世界で最も安全で秩序立っている国、近代化とともに犯罪が減少していくという不思議な国だということもいえるであろう。こういう状態を比較宗教学者のヴェルプロフスキー教授は「日本には見えざる宗教法がある」と分析している。これは「まごころや誠実さといったものは、宗教だけにしか無いとは、私は思っていない」という菊地氏の言葉と関連する。というのは「見えざる宗教法」とは「見えざる自分を支える原理」とも言い換え得るからである。
〜続く〜
37
:
末丁伽
:2003/10/05(日) 13:40
〜続き〜
問題はこの「見えざる」という点にあるであろう。これは無自覚といいなおしてもいい。われわれは誰もが原理とその原理に基づく規範をもっており、大部分の日本人はけっして無規範とはいえないが、それが何に基づくかを自覚していないことは否定できない。これはたいへんにおもしろい特徴だが、同時にこのことは、自己の原理の自覚的な選択的把握ではないから、その意味では個人主義でないといえる。いわば、彼らのいう「宗教」すなわち自己を支える原理を、彼らは、何々教徒もしくは何々主義者という形で自覚的に把握しているが、われわれはそうではないということである。このことは、その原理を個人の決断によって意識的に破棄し、個人の選択によって別の原理を意識的に把握することがないということを意味している。
「あたりまえの研究」山本七平著 文春文庫11p−16p
キリスト教、イスラム教、ユダヤ教という三大経典宗教などの信者のいう「宗教」と日本人が考える宗教とでは意味がまるで違う。日本で宗教といえば、迷信くさい奇跡が売り物の新興宗教のようなものを連想する。習俗と化したような伝統宗教は、宗教とはあまり考えていないのである。
経典宗教の民が考える宗教とは、「こころのうしろ側」にあって、その人を支えている原理と、その原理に基づくその人の絶対的な規範を意味する言葉なのである。むろんそういうのが、「宗教」ならば、日本にもある。有り過ぎるほどある。ただそれを自覚していないだけである。
すなわち自己を支える原理を、彼らは、何々教徒もしくは何々主義者という形で自覚的に把握している。しかし、日本人はそうではない、ということである。
だから問題は、終わりの「その原理を個人の決断によって意識的に破棄し、個人の選択によって別の原理を意識的に把握することがない」という言葉にある。すなわち日本人は、日本に蔓延(はびこ)る擬似宗教から自由になれない、ということを意味する。
日本社会は非宗教的社会といわれるーーしかし、これは実は「宗教」という明確な分野が社会にない、あるいは宗教と非宗教の境界がないということではないのか。従ってあらゆる組織や対象がすでに極めて宗教的である(宗教とはいわないが、実質は宗教)か、宗教的狂信や法悦の世界の道となりうるということなのではないか。
国及びその機関の官庁から町内会に至るまで、あるいは大企業から零細企業、大学から幼稚園の教育機関から病院や警察に至るまで、あらゆる人の集まる所が極めて宗教的な迷信臭い社会なのではないか。日本は、ムラ社会という限り、ムラの宗教に呪縛されたアフリカやアマゾンの原住民と(基本的には)同じなのではないか。
となれば、日本というムラ社会あるいはムラ宗教の中にあって、皆が戦争に賛成なのに、反対するのは、非国民とされ、「私は戦争に行かない」等という行動を選べるはずもない。
38
:
末丁伽
:2003/10/05(日) 13:40
結論
聖書を読めば、ある場合は絶対(どんな場合も)に戦争せよと言われ、ある場合は絶対に戦うなと言われる。絶対とはどんな時でもどんな場合でもどんな相手でもということであるから、どんな時でもどんな場合でもどんな相手でも戦争をしてはいけないというのは、神の教えではない。戦争を命じている個所があるからである。無抵抗主義も時と場合と相手による。どんな時でもどんな場合でもどんな相手でも戦争をしろというのも神のものではない。どんなの、どんなが違う。神が命じられると、戦争であれ、戦争をしないのであれ、命じられた通りすべきなのである。そもそも絶対なのは神とその言葉だけであって、「戦争の是非」が絶対なのではないのである
どんな時でもどんな場合でもどんな相手でも戦争をしてはいけないというのは、誤りなのである。
日本に巣くうオロチは、平和念仏教でもって、さも“日本を救うか”と思わせる。それは60年前の世界大戦でも唱導されていたものであって、300万人以上の死者を出す戦争になった結果をしても止められない狂信と化している。大蛇(おろち)(愚かな智恵)に憑かれたとしか思えない。
アリは、有事に備えなかったキリギリスが死ぬのを待ち、死ぬと食べた。同様にアメリカは、平和念仏を唱えて、本気で「有事に備えようとしない日本」を食べようと虎視眈々と狙っているに違いない。
※ 注1
戦争の原因について個人レベルの問題や結果だけを探求していたのでは、本質を見失う。特定の個人や民族や宗教や秘密結社やテロ組織を槍玉にあげても解決にならない」なぜそ
ういう原因を作り出した連中や国々が生まれたのか――そこまで探ぐらなければ、真の問題解決にならない。戦争は人間の本性に根ざすもので、(本書全体で述べているように)
軍隊のような機能集団が家族のような共同体化する習性の為せるものと考える。逆に家庭のような共同体が官僚のような機能集団と化することでも起きる。
※ 注2
人生は苛烈な闘争であろう。その闘争の終わる時が、人生の終わりであろう。働くということはライバルとの競争であり、問題の解決はそれを阻もうとする相手との闘いであろう。健康な時は外との闘い、病気になれば、身体の内にひそむばい菌やウイルスとの闘いであろう。精神的に病むものが多い。その多くはストレスが原因だけではないようだ。
闘いの相手を無くしたための無気力や生きるにすべて保障されたゆえに「何も心配がない」という結果生まれたとしか考えられない、憂鬱から来るのだと思われる鬱病がある。これは心の糖尿病ではないかと思う。
闘争相手や問題を外部に持たないものは、心の内に闘う相手や問題を創るということなのだろう。日本という平和な世の中では、心の中で戦争している多くの人が増えている。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
転載終了
39
:
○○番長
:2003/10/05(日) 20:17
毎度。
『戦争の罪を問う』カール=ヤスパース
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4582762565/ref%3Dnosim/inktomi-jp-asin-books-22/250-1394825-7229066
戦争や平和、政治に関する本を僕は殆ど読みませんが、この一冊は大変興味深い
本やと思いました。タイトルこそ『戦争の罪を問う』と、さも反戦平和派人士好み
ですが、中身はさにあらずと云った所でしょう。
歴史上類例のない犯罪行為を行ったドイツが、先の大戦後のヨーロッパを、如何に
言い逃れと詭弁を弄して生きていったかが分ります。ナチスを語るとき、
ヴァイツゼッカーを初めドイツの政治家は、基本的にヤスパースの論理に拠った
発言をします。ドイツ人全体に罪はなく、ナチス党員や一部のホロコースト実行者
のみに、罪があるのだと。
『民族全体の刑事犯罪を問うのは不合理である。刑事犯罪者は常に個人あるのみ
である。また民族全体を道徳的に弾劾するのも不合理である。民族の性格と
いうことはいうけれども、民族に属するすべての個人がこうした性格を持つと
いうことはない』
上掲書p61
『一つの民族の集団的な罪とか、世界諸民族の範囲内の一民族群の集団的な罪とか
いうものは、政治的に問われる責任以外には、刑事犯罪としても道徳的な罪と
しても形而上的な罪としても、存在しない。集団を有罪と断定するのは、
月なみの無批判な考え方が安易さと傲慢さとのためにともすればおちいりやすい
誤謬である』
上掲書p64
『なんぴとも道徳的な罪と形而上的な罪とについては、ある誰かが人間世界において
審判者の地位を占めることを承認するようなことはできることではない。愛に生き、
この上なく緊密に結ばれた人たちが審判者である場合は可能なことでも、隔たりを
置いて冷ややかな分析を行う場合には、してはならない。神の御前では妥当な
ことでも、それだからといって人間が審判者たる場合にも妥当だというわけには
いかない。神は地上に神を代表する法廷をもたない。教会に属する官職も、
諸国家の外務官庁も、言論を通じて示される世界の世論も、神を代表する法廷
ではない』
上掲書p65
40
:
ヤスツ </b><font color=#800000>(RqRGbk8w)</font><b>
:2003/10/06(月) 02:39
本棚の整理をしていたら、読了本と資料として買って未読の本が何冊かでてきました。
「簡単アウトドア料理555」
「昭和日常生活史(1)」(結局(1)しか出なかったけど、昭和元年から昭和20年の12月
までの新聞記事などから見る「日常生活」「風俗」についての歴史をたどれる、非常に
価値ある本です。角川選書ですがたぶんもう絶版)
「職人」(岩波新書から出た永六輔の本。職人さんの「一言」を集めた本なんですが、
じいちゃんに叱られてるような、思わぬところにサクッとくる一冊。タイトルは失念し
ましたが、職人に限らず一般人のそういう一言を集めた類似書(無言録だったかな)
を永六輔はもう1冊出してるのですが、そちらもおもしろいのでオススメです)
「戦中用語集」(そろそろその姿がこの世から消えつつある戦中派が、「普段の言葉」
として使っていた戦中用語について説明を加えた本。岩波新書です)
「江戸売り声百景」(宮田章司による、棒手振りなどの売り声を紹介した本。内容・
分量は前述の「江戸商売図絵」に負けますが、8センチCDが付いてまして、宮田
師匠による売り声ライブの音源を実際に聞くことができます。CD聞きながらの通読
をオススメ)
41
:
(;´д`)
:2003/10/06(月) 19:39
ども。
みなさん面白そうなもの読んでますねぇ。おいらはイッパンジンなのでフツーにフツーの本しか読みません。(笑)
現在『韓国けったい本の世界・韓日戦争勃発!?』という本を読んでます。
文芸春秋社から\1700くらいです。
まず本の紹介をしてストーリーのダイジェスト、次に解説と言う順番です。
内容はと言うとハングル板住人なら一度は浴びたことのある電波がてんこ盛りです。(笑)
著者が冷静にツッコミを入れていて笑えますが一気に読むと具合が悪くなります。
電波の浴びすぎには注意しましょう。
あと『20世紀少年』1〜14巻を古本屋で買ってきました。
これから読みます。
仮面ライダースピリットはその時代の人じゃないんですけど面白いですね。
まだ京極夏彦の『陰摩羅鬼の瑕』も半分しか読んでないし『笑う伊衛門』も20Pくらいしか読んでないんだけどなぁ。(笑)
あ。銀河英雄伝説も読み直してるんだけど5巻で止まっちゃってるな。つか読むのもメンドクセェっす。
42
:
ヤスツ </b><font color=#800000>(RqRGbk8w)</font><b>
:2003/10/12(日) 07:30
今週の国際派日本人養成講座は、
「ランドパワー(大陸国家)とシーパワー(海洋国家)」でした。
以下、一部抜粋。
----------------
■1.ランドパワー(大陸国家)とシーパワー(海洋国家)■
世界の国々はランドパワー(大陸国家)とシーパワー(海洋
国家)に大別できる。この視点から地球史を眺めてみると、今
まで見えなかった側面が浮かんでくる。
たとえば、米ソ冷戦は資本主義と共産主義の対立ではなく、
ユーラシア大陸のほとんどを占めた史上最大のランドパワー・
ソ連と、世界の貿易を支配するシーパワー・アメリカの対決だ
った。その最前線がユーラシア大陸のリムランド(外縁部)で
ある。リムランドはランドパワーとシーパワーが対峙する最前
線。東西ヨーロッパ、南北ベトナム、北朝鮮・韓国の間で冷戦
や熱戦が展開され、さらにその外側では、日本やイギリスがシ
ーパワー・アメリカの補給基地となった。アメリカの「封じ込
め政策」とは、まさにソ連をユーラシア大陸に封じ込めること
を狙いとしていた。
ソ連が崩壊すると新たなランドパワーとして台頭してきたの
が、中国、イラク・イランなどのイスラム勢力、さらに独仏を
中核とするEUである。アメリカはイギリス、日本、台湾、オ
ーストラリアなどのシーパワー諸国を率いて対抗しようとする。
今後の外交や防衛戦略を考える上で、シーパワー対ランドパ
ワーという視点は、西洋と東洋、ヨーロッパとアジアなどの地
理的区分よりは、より深い意味を持つと考えられる。この視点
から地球史を捉え直し、今後の我が国の進むべき道を説いたの
が、江田島孔明氏の「環太平洋連合」である。[1]
■2.それぞれの性格■
ランドパワー(大陸国家)の代表は、古代ペルシャや元、近
代ではナチス・ドイツ、ソビエト・ロシア、中国の華北政権
(清、中華人民共和国)などである。主に大陸内部や半島部を
故郷とし、海から切り離された過酷な自然環境の中で、異民族
との生存競争を戦い抜く過程で、内には土着的、閉鎖的、専制
的となり、外には狡猾、残忍、獰猛さを身につけた。ユダヤ人
ホロコースト、ロシア革命、文化大革命など、歴史上の大流血
事件はランドパワーが引き起こしている。共産主義国はほとん
どがランドパワーである。
ランドパワーは土地に執着し、さらに遮るもののない陸上で
他民族から身を守るために、少しでも国境線を遠くに広げよう
とする生存本能を持つ。そのために侵略的になりやすい。
シーパワー(海洋国家)は、大陸の外縁部、島嶼部を生存圏
とし、土地所有よりも交易を重視する。古代ギリシャ、中国の
華中・華南政権(宋、明)、ベネツィア[a]、近代のオランダ
[b]、イギリス、アメリカなどがその代表である。海上交易を
生業とする所から、開明的、先進的、合理的、かつ自由主義・
個人主義的な性格を身につけている。交易は相互依存関係であ
るから、外交においても協調・同盟関係を志向する。ただしシ
ーパワー同士で海上の覇権を争うこともある。資本主義国は、
ほとんどがシーパワーである。
43
:
ヤスツ </b><font color=#800000>(RqRGbk8w)</font><b>
:2003/10/12(日) 07:38
今回の紹介書籍「環太平洋連合(ランドパワーとシーパワーの相克の説明書)」はなかなかおもしろそうです。電子書籍ということで、ダウンロード販売のみ。
ただ気になるのは著者名。
「江田島孔明」
江田島で孔明?
……釣りなのか?(´Д`)ノ
私、この方についてあまり詳しくないのですが、中央稲門会(91年政経卒)の佐藤文隆氏のペンネームらしい。
佐藤文隆といっても、理学博士とは別人らしい(笑)
ともあれ、国際派日本人養成講座での解説記事は今回も興味深かった、ということで。
44
:
ヤスツ </b><font color=#800000>(RqRGbk8w)</font><b>
:2003/10/19(日) 19:06
戦争と性スレに肩入れしているヤスツですが、なぜあのテーマが好きなのかというと、愛読書に「赤松啓介」があるからです(笑)
日本の民俗学の草分けと言えば播州の柳田国男ですが、柳田民俗学とは違う視点でフィールドワークを重ねたのが赤松啓介翁。
私の記憶が確かなら、この人まだ生きてるんじゃないですか?(^^;)
この人の、日本の「性」や「差別(の対象になった階層の生活)」に関する著書というのは、そのまま全部真に受けるかどうかはともかくとして(笑)、一読の価値があると思います。
(真に受けるかどうか、というのはホラを吹いてるという意味ではありません(笑)。何事もそうですが、気に入ったものを全面肯定してしまうのは危険なので、そのあと自分なりに咀嚼するのがよいと思います)
ただ、赤松翁の著書は、学術書/研究書扱いになるので、値段がべらぼうに高い。これがちとネックです。
2000円なんてのは安いほうで、赤松啓介民俗学全集なんかに至っては、一巻1万円もします(つД`)
というわけで、武蔵氏あたりにお薦めする入門書としては、(このスレ、ぜったいに見てないと思うけど(^^;))
「夜這いの民俗学」 (読了)
「夜這いの性愛論」 (読了)
あたりがよろしいか、と。どちらも明石書店。ユーズドで買えば1000円少々くらいで手にはいると思われます。
赤松翁の「猥談」とかは、上野千鶴子、大月隆寛との鼎談になっています。
上野、大月と聞くだけで眉を顰める人も多いかと思いますが(笑)、ある種「痛快」な本なので女権論者、女性の人権について一家言ある人(チヒロ女史とか)には、是非読んでもらいたい一冊、二冊なのでした。
45
:
スレ汚しの匿名希望
:2003/10/19(日) 21:11
京極夏彦の『絡新婦(じょろうぐも)の理(ことわり)』で、主人公の中禅寺秋彦(京極堂)が、
かつての「夜這いの慣習」は女性上位であり、女系の家系を保つためのもの(うろ覚えですが)...
みたいな解きあかしをしましたが、赤松翁もそう言っているのかな?
(将来の読者の為に:これはネタバレにあらず。)(w
46
:
ヤスツ </b><font color=#800000>(RqRGbk8w)</font><b>
:2003/10/19(日) 21:32
>>45
わりと近いこと「も」言ってますね。
少なくとも「徹底的な家父性制度があった」とは書いてないです。(このあたりは、家父長制云々を悪習という人がいますが(笑)、日本古来のものじゃなかったということですな。家父長制というものそのものが)
ただ一方で、「徹底的にフェミ有利な慣習があった」とも書いていません(笑)
赤松翁のおもしろいところはそのへんで、上野千鶴子繋がりのフェミの人が読むと「都合のいいところ」だけが目に付いたり、そうでなければ「唾棄すべきオヤジ」になる(笑)
例えば、「水揚げ」の習慣はマチの文化だけど、ムラでも近いもんがあった。
そこまで書くと「女性の人権を男が断つ悪習だ!」という声が挙がりそうなんだけど(笑)、同時に「筆おろし」をし、女扱いの仕方を若い男に教えてくれるのは「ご新造さん」や「カカア」と呼ばれた、人妻だったりした。
結婚は「女が家に入る文化であり、ケシカラン!」という人が目くじら建てそうだが、一方で「三行半を突きつけるのは女房のほう」であるように、縁切りをする権利が女性側にあったりで、カカア天下とまでは言わないまでも、実質権利は女性が強く持っていた。
日本で「フリーセックス」が言われるようになったのは、ウーマンリブやヒッピー文化と一緒に入ってきた1970年代と思われがちだけど、実はキリスト教的な「道徳」が輸入される前及びそれらに毒されていない地方では、「夜這いが普通」だった。
夜這いで先に子供ができると、女のほうが「誰の子か」を指定できたので(ホントはタネ違いで全然子供が似てなくても(笑))、指定された者が父親ってことになった。
ムラでもマチでも、子供というのは隣近所が「共同で育てる(群で子供を育てる動物と同じ)」のが普通だった。
などなど。
「こうだった」ということを書き記してはいるけど、「昔はこうだから良かった」とか「昔はこうだったのでそれが正しく、今は間違っている」というような断じ方はあまり出てこない。
(その代わり、柳田国男の悪口は相当出てくる(笑)。学者風吹かせて調べても、本当のことは教えてもらえないさ、とか、アカデミスト批判がメインだけど)
そうゆうところが、あの爺様の著書を読む上で、非常に楽しめるところだと思う。
というわけで、目から鱗がぼろぼろ落ちたり、「へぇー×20」と頷くこともけっこうあってよいですよ。
「ムラでの話。
女性が男性に(これがまたカカアが若い男にだったりするんですが(笑))告白し、夜這いを誘うときに、懐紙に小石を包んで渡したり、松葉を包んで渡したりした。
その意味は、小石=恋しい だったり、松葉=待つわ だったり」
我々はこんな国に住んでいたんですね。
47
:
イカフライ
:2003/10/19(日) 22:35
京極堂シリ−ズは、全部読んでます(^^ゞ
48
:
イカフライ
:2003/10/19(日) 22:36
でも、新本格で一番好きなのは、島田荘司先生の御手洗シリ−ズだったりする。
49
:
D.R.
:2003/10/19(日) 23:12
おんもらき…まだ読めてないなぁ…いかんいかん
御手洗シリーズは、やはり占星術殺人事件が最高ですね。
あとは、眩暈でしょうか…
50
:
イカフライ
:2003/10/21(火) 19:35
>>49
「異邦の騎士」も外せません。二人の出会いの物語(あ、サイド6めいてきた(^^ゞ)。
若き日の御手洗さんがバイクに乗って友の窮地に駆けつける場面が、印象的です。
あと、短編では「数字錠」がイチオシですよ。
笠井潔の「矢吹駆」シリ−ズも好きなんですよね。
51
:
イカフライ
:2003/10/21(火) 19:50
と、あんまりサイド6めいているのもなんですので。
反戦議論、に直接関係あるのかどうか解りませんが、最近読んだのは「同和利権の真相」(宝島文庫)。
差別、ってことに対するひとつのキ−ワ−ドがあるかな、と思ってます。
この本は、本来弱者の為の運動であったはずの部落解放運動が、どのように変質していったか、暴力と利権の温床になっているか。
そのいわば告発本です。
一方の側から書かれた偏向の可能性もあるので、この本を読んだ後、広島の友人にメ−ルで尋ねてみました。
つきあいは長いんですが、普段、政治的な話しは殆どしない、まあ、漫画友達です。
彼女の言葉をかりれば、同和の深さは、長く続いた差別の根深さもさることながら、虐げられた人間が復讐の機会を与えられた時、それほど酷くなれるのか。
その深さと怖さだ、と。
実際、今でもその地域出身だと結婚相手と認めない、年配者の中には、道を歩いているだけでそれだと解る、という反面。
差別を口実に行政や近所からお金をむしりとる、その人個人が嫌いだからプロポ−ズを断ったのに、差別者のレッテルを貼られて、その土地に住めなくなった。
そんな話しがいくらでもある。
差別者と被差別者が単なる強者・弱者の構図で語ることはできない複雑さというもの、感じています。
52
:
ヤスツ </b><font color=#800000>(RqRGbk8w)</font><b>
:2003/10/21(火) 20:47
寝床で読むための本をいくつかBOOK OFFでゲット。
「日本史を点検する」(対談:海音寺潮五郎/司馬遼太郎)
「韓国人の偽日本史」(野平俊水)
「ベストオブ丼」(どんぶり探偵団)
「スーパーガイド東京B級グルメ」
書庫に積みっぱなしだった本を久々に発掘。
「鼻行類」
「シュテュンプケ氏の鼻行類」
「尻くらえ孫市」(司馬遼太郎)
うーん、ちょっと懐かしい感じ(笑)
「江戸語の辞典」
これは、落語や古典、文献を読むための資料本なんだけど、これだけ単体で読んでもけっこう面白いので。
今は寝床以外で本を読むゆとりありません(つД`)
53
:
スレ汚しの匿名希望
:2003/10/22(水) 00:02
>>47
>>49
イカフライさんもDRさんも、京極の同士ですなー。(w
おんもらき、もう出てたんですか?
長いこと待たせ過ぎるから、チェックさえしなかった...
早速買い求めます。
54
:
D.R.
:2003/10/23(木) 23:10
おんもらき…
ATOK新バージョンでは、標準で変換できるようにならんかな…
55
:
大神
:2003/10/24(金) 00:32
最近読んだ本。
雲の墓標、暗い波涛、春の城。
あくまでフィクションですが予備士官の考えを描いているので面白いかなと。
ただ、本は書かれた時期も重要だというのもわかりますね。
56
:
ヤスツ </b><font color=#800000>(RqRGbk8w)</font><b>
:2003/11/25(火) 17:12
この一ヶ月間、いろいろ本を買ってるはずなんだけど、読む暇がなくて全然「積ん読」が減りません(つД`)
というわけで、読むアテはないんだけど一昨日買った本。
「無差別テロの脅威」(松井茂 2001 光人社)
「平成鍋物大全」(全日本鍋物研究会 2003 日本経済新聞社)
もう1冊、古典落語の副読本にと思って、江戸の経済事情の本を買ったんだけど、寝床の闇(地震で崩れた積ん読の山)に紛れて行方不明中。
57
:
○○番長
:2003/12/11(木) 01:38
『歴史学研究法』著:今井登志喜
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/wshosea.cgi?W-NIPS=9833175368
歴史学的資料を検討する際に、僕はいつもこの本を参考にしています。
どこを見ればよいのか、批判的検討をすべき点は何処か、資料価値の上下は
どう判定するかなど、資料批判の基本が書かれてあります。
58
:
ヤスツ </b><font color=#800000>(RqRGbk8w)</font><b>
:2003/12/20(土) 19:43
ちょっと手が空いて、ずーっと積ん読になってた「国際政治学とはなにか」をようやく読了した後、「電車本」として11月末に買った「無差別テロの脅威」を読み始めました。
これは、武蔵氏に是非一読していただきたい本でした。<まだ半分くらいしか読んでないんですが(^^;)
読んでるのは初版(重版かかってるかどうか知りませんが)なんですが、
×見出して→○乱して
×フソトフェア→○ソフトウェア
など、誤変換から来る誤字が気になって仕方ありません(^^;)
掲示板の議論などで、勢い余って出てくる誤字はさほど気にしないんですが、編集者・校閲者の手を経て印刷された書籍で、そういう誤字を見つけると、なんかがっかりしますね(^^;)
59
:
ヤスツ </b><font color=#800000>(RqRGbk8w)</font><b>
:2003/12/20(土) 19:44
「無差別テロの脅威」は、
http://www.books-ruhe.co.jp/recommends/2001/10/musabetuteronokyoui.htm
に、読み出しの抜粋がありますので、興味を持たれた方はどうぞ。
60
:
ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>
:2004/03/10(水) 22:53
久々ですが、たまにはageてみましょう。
本日買った本。
「みちのく よばい物語」(生出泰一著/光文社)
東北の60代以上のお年寄りのうち、夜這い経験者(男女)にインタビューしたものを書き起こした記録集。
こういうのは聴取の機会そのものが失われていく一方なので、いろんな意味で貴重ですねー。
「春告小町(3)」(山口美由紀/白泉社)
コミカルでオカルトな時代劇少女漫画(笑)。いや、V-Kカンパニーの頃から山口美由紀のファンなので(^^;)
最近はBOOK OFFで「食べ物系のグラビア文庫をジャケ買い」とか「岩波/中公系の資料本をなで切り」とかが多かったので、コンビニ新刊本を買うのは久しぶりかも。
61
:
(;´д`)
:2004/05/08(土) 22:21
最近頭の働きが悪くなってきたので脳に喝が入るような本を買ってみました。
・「音読」すれば頭が良くなる 一日二十分!能力はここまでアップする
著者は東北大学未来科学技術共同研究センターの川島隆太という人でたちばな出版から。
まあ、中身見なくても題名だけで何すればいいかわかっちゃうんだけどね。
とりあえず読んでみますわ。声に出して。
あと
・仮面ライダーSPIRITS第6巻
著者は村枝賢一で出版社は講談(ry
62
:
番長
:2004/10/04(月) 23:15
なぜ人を殺してはいけないのか? シリーズ道徳の系譜 (著)永井均 小泉義之
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4309242103/qid=1096898846/sr=1-16/ref=sr_1_2_16/249-4754849-5848354
哲学本。
前半は「なぜ人を殺してはいけないのか」について、永井、小泉の両者が
自説を展開する。小泉の部分は面白く無いので飛ばしても善し。
善悪の彼岸から、爬虫類の様に善悪を読み解く永井節に注目されたし。
後半は両者の対談だが、面白い位に話が噛合わない。そりゃそうか。
同じテーマでありながら、お互い別の事を話しているのだから。
どちらが正鵠を射た話をしてるのか?ま、永井均の方だろうね。
63
:
番長
:2004/10/04(月) 23:22
んで、もう一つ永井均の哲学本。
哲学教科書シリーズ 倫理とは何か―猫のアインジヒトの挑戦
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4782802099/qid=1096898823/sr=1-3/ref=sr_1_10_3/249-4754849-5848354
職業柄バイオエシクスも齧ってはいるが、あまりの詰らなさに
まちこマイッチングってな感じ♡興味無い事には首突っ込まんに限る。
でもこの本オモロイ。社会契約論の章は目が覚めたなあ。
俺の嫌いな三文売文家、森岡正博や立岩真也あたりの語る
倫理や正義論とは比較にならない。
64
:
ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>
:2004/12/10(金) 05:28
古いスレをageますが。
イラク問題を考える上で。
「武士道の国から来た自衛隊」(産経新聞社)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4594048242/qid%3D1102624120/249-5453649-7123502
自衛隊派遣に賛成の人も反対の人も、まずこれは読んでみるべきでは。
自衛隊の活動の本旨が「水を配ること」ではないことがよくわかります。
良書です。
65
:
大神
:2004/12/11(土) 18:15
「髑髏の結社SSの歴史(上)」
講談社学術文庫 ハインツ・ハーネ 著、森 亮一 訳
大戦間の不況、ヒトラーの演説などといったことからドイツが
NSDAP党が第一党になって権力を握ったことは割とよく知られています。
しかしながらこの本はメインにSSを当ててはいますが、当時のドイツの
社会情勢、大衆の思考、一次大戦後の将校の影響力、NSDAPが受け入れ
られた素地などといった点からも極めて参考になるところがあります。
書かれていることは決して過去だけの問題とはならないと思うのでお勧めの
本です。
私としては個人的にはヒムラーと美男子の青年将官ラインハルト・ハイドリッヒ
の話の所が好きですね。
66
:
ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>
:2005/02/04(金) 05:49:21
新刊ですが
「南京事件 「証拠写真」 を検証する」
草思社 東中野修道、小林進、福永慎次郎 著
帯:「合成、演出、ひそかな転載、キャプション改竄。
【証拠として通用する写真は1枚もなかった】
「証拠写真」143枚の初の総括的検証」
帯裏(エピローグより一部抜粋)
「本書の検証によれば南京大虐殺の証拠として通用する写真は一枚もなかった。
しかし、私たちはそこまでしか言えない。
あとは写真を展示する人、それを見る人の良識と、ウソはいけないという良心に待つよりほかない。
ウソを取り払おうとする努力を妨げようとする人こそ、日中関係の真の構築を妨げているのである。」
とりあえず新刊ということで入手したばかりなので、これから(仕事が一段落してから)腰を据えて読もうかと。
p18-19に、【南京事件「証拠写真」の源流・本流・末流の流れ図】という図があるのですが、所謂「証拠写真」と言われてきたものの底本を辿った力作で、これを一瞥するだけでも充分な価値があります。
内容はその「証拠写真」の出現の順逆と、改変前・改変後の写真比較、掛け替えられたキャプションの比較といった内容になっています。
また、この「図」では、それぞれの出典時期・転載時期を、
第一期(1937〜1938 支那事変〜南京陥落・占領〜南京陥落一周年まで)
第二期(1946以降 東京裁判・南京裁判)
第三期(1972以降 日中国交回復)
第四期(1981以降 教科書「侵略」ご法事権・南京虐殺記念館開館・天安門事件)
第五期(1995以降 中国共産党の愛国主義教育)
と分けて呼応する時期に出版された本流・末流の「証拠写真」の引用者とキャプションの変遷が解説されます。
一次資料の複製本や、一次資料を検証する(と称する)本はよく見かけますが、一次資料から二次・三次の引用・改竄資料までを比較した資料というのは、貴重であると思います。
良書です。
67
:
ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>
:2005/02/04(金) 05:52:30
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4794213816/qid%3D1107463814/250-7196759-7365802
該当書は↑で入手可能ですが、現時点でレビューには比較的否定的見解(よく言えば慎重、踏み込んで言えば、検証本の結果と「事実」は異なる、検証本の結論が「事実を変えるとは言えない」という論旨)のもののみが掲載されているところもまた、【おもしろい】と思っています。
68
:
番長
:2005/02/05(土) 14:47:12
>>66-67
東中野の書いた本ですか。
ならばしっかり検証されてるっぽいですね。
69
:
大神
:2005/03/29(火) 18:23:32
反戦議論に関して最近気になるのは、直接反戦議論と関係ない
書籍も議論をする上において有用であると思いますし、ここで
時々議論がかみ合わないことが起きるのは、それは簡単に言えば
科学的な素養や教養が無いのではないかと思います。
実名を挙げて申し訳ありませんが、例えば吉岡さんの場合は
四則演算、論理式が出来ていません。これは反戦議論の本を読んだか
とは別に自然科学の教養書や小学生の教科書を読めばすぐに分かること
です。これは決して吉岡さんが小学生以下と言っているのではありません。
またうろちいさんの場合は、竹島のことに関しては、国際法の本を
読むのが必要ではないかと思います。
「国際法なんてアメリカ大陸を無主地としたものだ」とうろちいさんは
いいますが、これはさしずめうろちいさんが犯罪を犯した時に
「法律なんて禁酒法があったことから分かるように意味が無いんだ!」
と言っているのと同じになります。うろちいさんの研究室の検討会が
どの程度のものか知りませが、見解が異なっても議題と関係ない専門書
を読むくらいはしないのかなと思います。
70
:
大神
:2005/03/29(火) 18:45:03
>>69
続く
さらにこれは日本軍の虐殺に関しても言えます。
概してこういった問題は証言に依拠し過ぎる傾向が強いのですが、
例えば虐殺とは別に当時の軍の編成や編制や装備と言ったもの、
さらに熱力学的なこと、化学的なこと、地学といったもの、土木と
いったもののような直接議題と関係ないことからも判断が出来ると
思います。
例えば、軍事的のことを言えば連続射撃持続時間、射程距離、
携行弾数、師団当たりの歩兵連隊の割合、うち歩兵中隊の割合
など色々なことがあります。
さらに熱力学的なことも、エントロピー的に考えて熱量は100%有効
利用できないとか、科学的なことで言えば燃料の発火点、そして燃焼
に伴うエネルギー量、地学的なことを言えば事件における気候天候状況
といったものです。
反戦議論のための本をそのまま読むのもいいですが、素養がないと
ただ、ダイレクトに見解を鵜呑みにしてしまって、結果異論を投げかけ
られた時に対応不可になってしまうと思います。
そうするとせっかく議論をしても吉岡さんのように感情的に反発する
だけになったり、うろちいさんのように「議論に乗らない」と
「質問を無視する」の区別もつけられずに、ただ単に自説が傷つかない
ようにするだけになってしまいます。
もちろんこの二人の他にも「突拍子も無い」と相手を評することで
思考を放棄する人もいますが。
つまり、書籍に限らずネットから調べるのもいいですが、反戦議論には
他の教養書を読むといったことが必要ではないかと思います。
もちろんこれは反戦議論に限らず差別議論のような全てにおいて
いえることだと思います
71
:
うろちい
:2005/03/29(火) 20:46:46
>>69
>>70
>「国際法なんてアメリカ大陸を無主地としたものだ」とうろちいさんは
>いいますが、これはさしずめうろちいさんが犯罪を犯した時に
>「法律なんて禁酒法があったことから分かるように意味が無いんだ!」
おお、スゴイ解釈だ。
相手のことをアホだと信じているからこんな解釈しかできないのかなあ。
>またうろちいさんの場合は、竹島のことに関しては、国際法の本を
>読むのが必要ではないかと思います。
そーかー、僕はそういうのを読んでいなかったのかー。
72
:
大神
:2005/03/29(火) 22:39:20
>>71
>おお、スゴイ解釈だ。
>相手のことをアホだと信じているからこんな解釈しかできないのかなあ。
アホだとは思っていませんよ。ですが、無主地の話で
「アメリカ人はアメリカ大陸を無主地と見なすから」としています。
うろちいさん本人は。
法律を否定する前に、うろちいさんが否定する法律が、うろちいさんの
論理が適合出来るかということは出ていません。この点うろちいさんは問題
です。ですからアホとは思いませんが、もう少し物事を離れて見れないのかと
思います。
>そーかー、僕はそういうのを読んでいなかったのかー。
うろちいさんに必要なのは、先ず韓国と日本と言うのを切り離して考えて
みるのが大事だと思います。ですから国際法の本も当然親韓反日のバイアスが
かかったものでは意味がありません。当然逆もまたしかりです。
また、ただ眺めるだけでは意味がないので「読む」と書きました。
73
:
うろちい
:2005/03/30(水) 00:48:33
>>72
大神さん
>>71
>アホだとは思っていませんよ。ですが、無主地の話で
>「アメリカ人はアメリカ大陸を無主地と見なすから」としています。
>うろちいさん本人は
「領有に関する国際法なんて、その程度のものだから必ずしも当てにならない」
という以上をどうやって解読したのやら・・
ま、各論は適当なスレッドでやって下さい。
ここではくだを巻くより具体的な参考図書をあげてください。
>法律を否定する前に、うろちいさんが否定する法律が、うろちいさんの
>論理が適合出来るかということは出ていません。この点うろちいさんは問題
>です。
ゴメン、ここ、文構造が理解できません。
しかし、ここであーだ、こーだ言うこともないか・・
>ですからアホとは思いませんが、もう少し物事を離れて見れないのかと思います。
>うろちいさんに必要なのは、先ず韓国と日本と言うのを切り離して考えて
>みるのが大事だと思います。
おー、また「固定観念」ですか。
僕のことをバイアスかけて見てるんでしょうかね。
・・・というコドモじみた応酬(このごろの日韓じゃないけど)は僕はしませんけどね。
>ですから国際法の本も当然親韓反日のバイアスが
>かかったものでは意味がありません。当然逆もまたしかりです。
ふーむ。
僕はそれらを読んでいないわけだ。
図書館や書店で僕が適当につかんだ何冊かが全てバイアスとやらがかかっていたのか
それとも、僕がバイアスのかかったものを選んで読んでいると信じているのか。
だいたい、バイアスが少しもかかっていないことを、バイアスがかかっているかもしれない
各人がどうやって、判断するのかな?
本気で判断できた気になっているのは、我こそはニュートラルな地平に立っているという
錯覚に陥っているジコチューくらいですね。
大神さん、「バイアスがかかっていない」優秀な参考図書を紹介して下さいよ。
そんな知りもしない僕の読んだ本の文句を言うよりも、さ。
>また、ただ眺めるだけでは意味がないので「読む」と書きました。
それはどーもご親切に。
あなたと同じ結論に到達しないと、読んだことにしてもらえそうもなさそうですね。
74
:
大神
:2005/03/30(水) 09:35:46
>>72
別に私と同じ結論に達しなくてもいいんですよ。ただ論理的に説明できている
かどうが問題なのですよ。で、うろちいさんの脳内で説明できてもそれを
表に出せないとどうしようもないのですよ。ですからうろちいさんの場合は
結論が気に入らないと無視すればそれで良いと思っているようですが、
見解が異なってもきちんと説明出来るかが大事だと思います。
うろちいさんにはかなり思い当たる事があるんじゃないでしょうか?
で、私がここに書いたのは反戦議論の本以前に教養書や最低限のレベルの
専門書を読むのが大事でしょうということを書きました。
これならバイアスが心地よいと思っているどんな人でも読む事が出来る
でしょうから。
75
:
うろちい
:2005/03/31(木) 07:21:35
>>74
大神さん
>ですからうろちいさんの場合は結論が気に入らないと無視すれば
>それで良いと思っているようですが
まーた「無視」ですか・・。
そろそろ、こどもじみたことを言うのは止めたらどうです?
>見解が異なってもきちんと説明出来るかが大事だと思います。
これ自体には反論しないけど、
大神さん、自分で何を言っているのか、本当に分かっているんですか?
大神さんが僕の意見と異なるとき、僕にしてみれば、大神さんの言っていること
なんて不備だらけで、とても「きちんと説明出来た」とは言えないものなんですよ。
固定観念にしばられず、最低限の教養本でも読んでみてはいかが?
・・・こんなのは「ばーか」「おまえのほうこそばーか」みたいだと思いません?
結局、その件に関してのみ議論するしかないとは思わないのですかね。
>で、私がここに書いたのは反戦議論の本以前に教養書や最低限のレベルの
>専門書を読むのが大事でしょうということを書きました。
ほう。
具体的には大神さんは何をもって「教養書や最低限のレベルの専門書」と
言っているんですか?
折角その件でこのスレでわざわざ発言したんだからそのくらい提案してくれても
いいんじゃないです?
で、少し興味深いのは、それらを僕が読んでいないことをどうやって知った
のかですね。
ま、どーでもいいといえば、どーでもいいですけどね。
読んでいても「眺めただけ」と言われちゃうわけだしね。
76
:
大神
:2005/03/31(木) 12:58:04
うろちいさんは非常に怒りっぽいですね。
>>75
>まーた「無視」ですか・・。
>そろそろ、こどもじみたことを言うのは止めたらどうです?
しかしながら、実際にうろちいさんは途中でレスを止めていますよね?
私のことをこどもじみたと言う前に、先ずはその良くない癖を治し
た方が・・・・。
>これ自体には反論しないけど、
>大神さん、自分で何を言っているのか、本当に分かっているんですか?
>大神さんが僕の意見と異なるとき、僕にしてみれば、大神さんの言って
>いることなんて不備だらけで、とても「きちんと説明出来た」とは言
>えないものなんですよ。
>固定観念にしばられず、最低限の教養本でも読んでみてはいかが?
>・・・こんなのは「ばーか」「おまえのほうこそばーか」みたいだと
>思いません?結局、その件に関してのみ議論するしかないとは思わな
>いのですかね。
拡散するなと言っておきながら話を継続するうろちいさんの心境が
良く分からないのですが・・・。
>ほう。
>具体的には大神さんは何をもって「教養書や最低限のレベルの専門書」と
>言っているんですか?
>折角その件でこのスレでわざわざ発言したんだからそのくらい提案して
>くれても
>いいんじゃないです?
具体例を挙げれば吉岡さんの場合は四則演算、論理式ですね。
これはうろちいさんだけに限ったことではないのでそこをまずは勘違い
しないようにしましょう。で、当人は義務教育の内容くらいきちんと
出来ていると言うでしょうが。
先ず一点。
次にこのスレとは違うので言えば分かりやすい例として日本軍の虐殺の
例を出しましたが、軍の編制、編成、装備、性能を解説したものには
バイアスのかかりようがありませんね。さらに言えば配置に踏み込んでも
いいですが、そういった観点から考えている形跡が無いのではないのか
ということです。
これが一点。次にだいぶ前にしましたが死体焼却の話。
これは化学や土木や地学がだいぶ役に立つと思います。当然証言に
依拠するよりはるかに役に立つと思います。だからこういうのも読むのが
いいでしょうねと書きました。
また慰安婦の話にしてもいいですが、証言に依拠しすぎる本を読む前に
当時の法令、行政がどのような行動をするのかといったことも考えても
いいのではないかということです。そしてそれに役立つ本を読むのが
いいのじゃないかということです。この場合慰安婦問題から外れた本を
読むことも出来るでしょう。で、私が言っているのは正にそれなんですね。
>で、少し興味深いのは、それらを僕が読んでいないことをどうやって
>知ったのかですね。
>ま、どーでもいいといえば、どーでもいいですけどね。
>読んでいても「眺めただけ」と言われちゃうわけだしね
結果的にどうなのか、今までどう評されたか。
それを少しは考えられては如何でしょうか?私の言い方には棘があることは
分かりますが、うろちいさんは少し開き直りすぎではないでしょうか?
私が言っているのは、反戦議論以外の本を読むことが視野を広げる
という至極当然のことを言っているに過ぎないのですが。
77
:
イカフライ
:2005/03/31(木) 13:13:07
>>76
横から口を出す上、上げてしまうが。
「いろいろな本を読むことが視野をひろげる」
これは一般論として間違っていないし、もっともだと思うよ。
今、問題になっているのは、その例としてあげた国際法の話だよね。これは、竹島スレでの話だと思うんだが。
>「国際法なんてアメリカ大陸を無主地としたものだ」とうろちいさんは
>いいますが、これはさしずめうろちいさんが犯罪を犯した時に
>「法律なんて禁酒法があったことから分かるように意味が無いんだ!」
この発言だよね、大神さんの。
で、大神さんは「法律なんて禁酒法があったことから分かるように意味が無いんだ!」とうろちいさんの発言を解釈している。
で、大神さんはうろちいさんは国際法の本をろくに読んでいないから、そう思うんだと、これも大神さん流に解釈つけているのよ。
そりゃ、温厚なうろちいさんも怒るんじゃないのかね。
で、大神さん流の解釈はどうなの?国際法に関しての。
どの辺の教養書を読んで、どの辺で、うろちいさんの発言を解釈して、そのへんで、うろちいさんが知識不足だと思うの?
そのあたりを、説明すれば良いのじゃないかな、感情的に成る前に。
大神さんも十分感情的に成っていると思えるんだけれどさ。
78
:
イカフライ
:2005/03/31(木) 13:15:17
あ、ちなみに私は国際法の本など一冊も読んだことはないから。
79
:
大神
:2005/03/31(木) 14:56:21
>>77
>この発言だよね、大神さんの。
>で、大神さんは「法律なんて禁酒法があったことから分かるように意味が
>無いんだ!」とうろちいさんの発言を解釈している。
うろちいさんの言っていることからはこうなりますよという例です。
そしてこの場合は国際法の本を読んでいるかどうかとは別に、うろちい
さんがただ単に国際法を用いるのを嫌っているだけですね。
もっと分かりやすく言えば、仮に国際法から法律から全てをマスター
した弁護士うろちいさんがいたとしましょう。しかしながらうろちい
さんが言っていることは、例えばイカフライさんが誰のものでもない
物を拾ったとしましょう。
もちろん警察に届け出たとしますがこれは置いておきます。
で、規定の時間が経ってイカフライさんが習得するとした時に、
そこにうろちいさんが現れて
「無主なんて概念はインディアンを無視した概念と同じものなんだよ」
と言うようなものです。
うろちいさんの発言は
この場合は専門知識があるかどうか関係ないおかしなうろちいさんの発言な
わけでして、うろちいさんが言ったのはまさにこのおかしなことを
言っていたわけです。
ですから、うろちいさんが「よくも俺が知らないといえるな」
といっていますが、うろちいさんのこのおかしな発言は知識があるか
ないかを通り越しているのですよ。
80
:
大神
:2005/03/31(木) 15:10:50
>>77
>で、大神さんはうろちいさんは国際法の本をろくに読んでいないから、
>そう思うんだと、これも大神さん流に解釈つけているのよ。
これは
>>79
に書いたとおり、本を読んだか関係ありません。
が、朝鮮幼い論の時のように、おかしな言動をうろちいさんは言われて
いますし、そして大事な内容への反論はなくて、「キレる振り」のような
レスしか返してきません。もちろん中田氏風印象操作ではないですよね?
うろちいさん。
で、反論不可でまともに言い返せないなら、もう少し視野を広めるため
にもいろんな本を読まれた方がいいでしょうということです。
で、うろちいさんの場合は竹島問題に限って書いていません。さすがに
どんな変なミスでも一つのことだけではいくら私でも言いませんから。
だから、意見が食い違うと誰かれなく逆上する吉岡さんや、差別論の
時のように歯切りの悪い言い方でお茶を濁したり、無視するくらいなら
いろんな本を読んだらどうですか?
ということです。それに、もし違うと思うなら本スレで話を進めるのが
普通じゃないかなと思いますが。苦情半分、忠告半分のレスでしか
ないわけですから。
それと確かにうろちいさんは一見すると温厚そうに見えますが、あくまで
人間です。人間えてして怒った人間が正しいと思いがちですが、ただ
単に駄々っ子と同じメンタリティーの場合もありよ。
81
:
ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>
:2005/03/31(木) 17:11:25
ご無沙汰です。
暴力的に多忙なため、議論には参加できません。
集中力を必要とする仕事のため、気が逸れることは自粛しているのです(^^;)
が、本は読んでいます。移動中や寝るときに。
というわけで、このスレの本来の趣旨に戻る投稿などを。
【世界軍事学講座】(新潮社)1996年
松井茂
最初単行本で出て、3年くらい前に文庫で出し直したようです。
かなり基礎的な「軍事に関する知識」をとりまとめた本で、入門書として良書だと思います。
所謂、正規軍による正面決戦、野戦の話から、「テロ・ゲリラによる煽動」の話、米英仏露独中など各国の戦略思想の相違(地政学上、地理上の必要、国民性がそれぞれ異なる戦略を生み出す)などなど、非常に興味深いです。
談話室2では、軍事に関する知識が不十分、またはあまりお詳しくない方もいらっしゃるかと思います。
これ1冊で全てに答えられるとは思いませんが、少なくとも「なぜ戦争は避けられないか」「避けられない戦争による被害を最小にするためにはなにをすべきか」を考える、根源的思索の基礎的補助教材として役立つ本です。
【エリゼ宮の食卓 その饗宴と美食外交】(1996年)
西川恵
これも古本で買いました(^^;)
フランス大統領府「エリゼ宮」は、国賓や訪問者である各国首脳に様々な料理を振る舞うわけですが、その料理やワインの格や内容で相手に意志を伝える、という美食外交を実践していることでも知られています。
実際にはドゴールよりずっと後の時代になってからそのスタイルが成立したそうです。つい、タレイランとカラームのイメージがあるので、フランス外交=ずっと昔からぶっ通しで美食外交のイメージがありますが、そういうわけでもないようですね。
クリントンがフランスを訪問したとき、わざと格下の新しいワインを出した(もちろん味は最高でしょうけど、熟成が身上の仏ワインにあって、新興ワインを出すのは、軽侮になるそうで)というエピソードなどが紹介されています。
この本はどうも漫画「大使閣下の料理人(西村ミツル/かわすみひろし:講談社)」の底本というかネタ本になっているようで、このクリントンに対するエピソードが、ブッシュ(jr)+ブレアに対して行われた、という話となって登場しています(漫画のほう)
鉄砲玉を使わない鉄火場で、どんな弾が飛び交っているのかを見る、知るものとして非常に興味深いです。
特殊な技術を持った職人(料理人もそうです)の技術を維持するために、徴兵期間中にそれに相当する職業に奉仕することで、徴兵振り替えにする、という制度がフランスにはあるんだそうで、エリゼ宮の調理人の半数はそうした制度で全仏の軍隊から送られてくる軍属なのだそうです。
料理も軍事(笑)というところがいかにもフランスらしい話です。
【美味礼賛】(岩波書店)
ブリア=サヴァラン
これは旧版をようやく手に入れたんですが、もったいなくてまだ開封していません(^^;)
ご存じ、古典フランス料理の世界に出てくる伝説の食通の著書でして、エリゼ宮の食卓からの流れ。
私は本を乱暴に扱う濫読家なのですが、この本だけはトイレや寝床や電車の中で読むわけにいかないので、なかなか手を付けられずにいます。
老後の楽しみ本のひとつです(^^;)
82
:
うろちい
:2005/03/31(木) 17:13:46
>>76
大神さん
>私が言っているのは、反戦議論以外の本を読むことが視野を広げる
>という至極当然のことを言っているに過ぎないのですが。
しつこいようですが、そういう一般論には反論しませんよ。
しかしですな、大神さん、
>>69
>またうろちいさんの場合は、竹島のことに関しては、国際法の本を
>読むのが必要ではないかと思います。
ってわざわざ相手も内容も指定してるわけですから、
せっかくですからおすすめのバイアスのかかっていない
教養程度の国際法の本というのを書名をあげていくつか紹介してもらえませんか?
(何故それを僕が読んでいないことを知ったのは甚だ謎ですが)
そういうのが、ここでは有意義でしょ?
以下スレ違い部分--------------------------------------------
>うろちいさんは非常に怒りっぽいですね。
ま、怒る原因がさして無いことを前提にすればね。
相変わらず勝手だね。
そもそも僕は本当に怒ってるのかな?
ちなみに僕からは「怒っている」も「固定観念」も「無視」も
大神さんが僕にかぶせた妄想と遊んでいるだけに見えますよ。
まあ、僕の感情なんてどうでもいいですけど、大神さんがこだわって
再三言ってるだけのことなんで。
おおかた僕が書いたのを大神さんが自分勝手な声の抑揚でもつけながら
一人で勝手に僕の怒りを感じているのでは、と思ってるんですけどね、僕は。
ただ、受けてあっての表現ですから、僕の書き方に原因が無いとは決して
言いませんよ。
時間が無くてももう少し丁寧に書かなきゃならんのかしらん?って少し
思います。
このへんはオフで一度でも会えば大分違うんでしょうけどね。
>
>>75
>>まーた「無視」ですか・・。
>>そろそろ、こどもじみたことを言うのは止めたらどうです?
>しかしながら、実際にうろちいさんは途中でレスを止めていますよね?
>私のことをこどもじみたと言う前に、先ずはその良くない癖を治した方が・・・・。
レスが一定の時間無かったことだけで「無視」とは乱暴な。
それだけなら他にもいろいろな可能性が山ほどあるでしょう。
(一方で頻繁に投稿する吉岡さんのことは暇人扱いなんよねー)
僕の行いを「無視」呼ばわりまで決めつけることができるのは他に
も理由があるのでしょう、当然。
それは何ですか。
まあ、これも大神さんの僕に対する評判なんてさしたることじゃないんで
僕としてはどうでも良い部類ですが、まあしつこく「無視」よばわりするので
何か聞いてほしーのかなー?と思ったわけです。
いえね、どれかに対するレスが空いているのは厳然たる事実ですよ。
それだけを突かれるのなら、僕は「すまない」としか言いようがない。
有限の時間資源をどうやっていろいろな人や事に対して配分するか、
それは本当に悩みです。
子供との時間も貴重だしさ。
ああ、なんでうちの子(男の子ね、ちなみに)のお尻ってあんなにぷりちーなんだろ。
83
:
ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>
:2005/03/31(木) 23:19:36
>>82
なぜ、このスレの元のテーマに戻しているのを、また元の脱線に引き戻しますか、あなたは(^^;)
と言うわけで、最近買った本をもう一発。いや、三発。
石川英輔が3連発です。
【大江戸 仙境録】
【大江戸 仙女暦】
【大江戸 生活体験事情】
(すべて講談社文庫)
昨年だったか江戸開府400周年で大にぎわいだったおかげで、絶版になっていた江戸本や江戸関係の研究書・業書などが文庫で再版されまして、これは非常にありがたいところ。
特に生活風俗系の本は、なかなか重版がかかりませんので、一度買い損ねたらそれっきりですからねー。
「仙境録」「仙女暦」は、大江戸シリーズと呼ばれる、タイムスリップ物SFのシリーズで、確認されているだけで全6巻。(間を開けつつ20年近くかかって書かれているわけですが)
これは飛び込みの古書店で見つけたもの。
「神仙伝」「仙境録」「遊仙記」「仙界記」「仙女暦」「仙花暦」とあり、あと「仙花暦」が見つかれば全部揃います。
「大江戸 生活体験事情」は、石川英輔による江戸関係の研究書の一環。大江戸シリーズを書くために集めた資料の整理・考察本で、江戸ネタを考えるときの副読本として大変役立ちます。
江戸時代が「野蛮で後進的」だった、とする明冶の認識(明治政府は江戸時代を古いものとして唾棄しなければならなかった、という事情はあるんでしょうが)は、必ずしも正しくない、ということが様々な側面から見て取ることができます。
内国貿易(回船貿易)や流通・交通網の整備、庶民の生活事情などなど、江戸東京博物館を楽しむための副読本としても優れています。
84
:
大神
:2005/04/01(金) 07:43:37
>>82
ヤスツさんからも脱線について来ているので手短にいいますが、
具体的にどれを読め、これを読まないと駄目とは言いませんよ。
私が言っているのは、発言を見る限りではそういったのは反映されて
いませんねということです。これ以上は繰り返しになるので。
そしてうろちいさんの場合は「すまない」どころか本当に途中でレスをしなく
なっています。これも開き直る事ではないですよ。
>ああ、なんでうちの子(男の子ね、ちなみに)のお尻ってあんなにぷりちー
>なんだろ。
多分自分の子供だからでしょう。
85
:
うろちい
:2005/04/02(土) 14:24:23
>>83
ヤスツさん
ワタクシ「だけ」のせいですかな?
そもそも、僕は「具体的に何を読むと良いのか」と、大神さんに聞いているので
あながちスレ違いでもないと信じてやってるんですけどダメかなあ。
大神さんの愚痴垂れ流しをスレに適合する流れにと思ってのことなんですけど
よけいな事だったとしたら、失礼。
大神さんがきちんと答えてくれれば良いんですけどね。
大神さん、難しく考えなくても、自分が読んだのをひとつかそれ以上あげてくれればいいのですよ。
実際、僕やだれかにとっての足しになるかもしれないじゃん。
>そしてうろちいさんの場合は「すまない」どころか本当に途中でレスをしなくなっています。
どれです?いち早く再開を希望されるなら考えますが。「なくなる」というのは永遠にないですよ。
86
:
大神
:2005/04/02(土) 17:48:19
>>85
手短に言いましょう。私はうろちいさんに竹島の話の場合、きちんと
国際法の本を読んでおいた方がいい、あるいはそれを反映して欲しいという
ことを書きました。
領土問題の場合、どちらにも権源がある場合でも、相対的なものになるので
所属は決めれるはずですが。今は開けませんが旧掲示板のうろちいさんの発言を
見ましても、無主地の先取に関して知らないな、あるいはその所を仮に
「俺は本を読んでいると」いきまいても眺めているだけだなと思いましたし、
今の掲示板のスレでもそれを知識を反映させたレスはありません。故にそう
書きました。
それと竹島も例の一つで他にも書いていますが。どの本がいいか。沢山
読んだのなら眺めるのでは無く、きちんと読めば良いのではないでしょうか?
実際少ししか読んでいないのなら、色々読んでみればいいのではないで
しょうか?
うろちいさんの所属する研究室のレベルがいかほどかは分かりませんが、
もう少し勉強しろ、というのに「どれをすればいいの?」という質問を大学生
はしないでしょう?
>どれです?いち早く再開を希望されるなら考えますが。「なくなる」という
>のは永遠にないですよ。
うろちいさんが話を途中で止めたのは、最初は2chの方のスレ。旅順の話。
うろちいさんは消えましたね。ヤスツさんのおかげでなくなることはあり
ませんでしたが。
だから、
>「なくなる」というのは永遠にないですよ。
こんなことよくいえるなと思いました。
最近は竹島のスレ。相変わらず肝心なことにはレスしないんですね。
87
:
大神
:2005/04/02(土) 18:23:01
>>85
>僕は「具体的に何を読むと良いのか」と、大神さんに聞いているので
>あながちスレ違いでもないと信じてやってるんですけどダメかなあ。
色んな本を読んで見識を広めるのが大事と言うのが私のレスです。
そして貴方にはそれをレスに反映して欲しいという容貌です。
「どの本を読めば良いの?」という質問の次元ではないですし、それくらい
自分で考えましょう。
88
:
ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>
:2005/04/02(土) 19:12:16
>>85
「自分だけのせいではないから、自分は悪くない」と仰るわけではありませんよね?
また、「自分以外を掣肘しないから不公平であり、自分への不公平な掣肘は不適当だ」などと考えていませんよね?
まさかと思いますが。
スレの趣旨に戻りましょう、というのは全方位に向けての提言。
その提言の後に、引っ張ったのはうろちいさん。
というわけで、またまたこのスレの本題に戻る話。
「反戦議論のための本棚〜最近の購入本/読了本は?」
は、書籍の紹介を主とするでしょうけれども、「本をもっと読もう」「参考書を読むことそのものを推奨」も話題としては広義には含まれるのでは?
その意味で、「本を読むべき」という大神さんの主張は、きわどいながらもスレ趣旨に抵触はしているのでは。
願わくば、「例えばこういった本」という具体名を挙げた方がよかったかもしれませんが。
で、本日拾った本。
【創作メニュー 作り方読本 おうちで居酒屋】(池田書店)
コンビニで買える「初めての料理」ノウハウ本の類ですが、綺麗にまとまっていて案外良書。
ひとり暮らしを始める大学生が最初に憶える料理は、朝ご飯のおかずではなくて酒の肴から、というのは理に適っていますね。
いきなりコース料理を憶えるよりも、最初は突き出しを逸品捻るところから。
刺身の引き方の前に魚のおろし方、煮物の作り方の前に出汁のひき方などなどなど、基本はやはり大切です。
ちなみに、巻末に見開き程度数頁ほど、焼き物の基礎知識が載っているところも気が利いてます。
焼き締め、陶器、磁器の違いを説明しなさいと言われても、案外知らないもんですからね。
より高度な料理本を楽しむ下地は、こうした基礎本の上に成り立っているわけで、それはどんなジャンルでも同様なのではないでしょうか。
89
:
大神
:2005/04/02(土) 22:04:01
最近読んだ本。学士会会報。2005-II NO.851
秦郁彦(昭和31年の東法卒)氏の「歴史認識が争われる時代」というのが
あります。
そこに大東亜戦争時における中国の死者が東京裁判の時に320万人、
1980年に2100万人、1995年に3500万人と増えているのを
紹介しています。
そこでタイムズ紙の中国支局長に説明した下りがありました。
「大陸にいた日本軍は80万人で、戦闘要員をその半分とすると、全員が
100人切りしないと無理ですね」と説明すると、その支局長がにやりと笑って
うなずいたという下りがありました。
軍隊の編成、編制について少しでも調べたら師団や軍のうちに、後方の人間を
除くと半分近くになるというのは分かります。
こういったことは特定の本を読めというよりも、何かしら軍事の本を
読めば分かると思いますね。
だから議題に直接関係があるものだけではなく、色んな本を読みましょうと
書いたのはそのためです。
あとは最近読んだ本ではないですが、「小艦艇入門」という本がありました。
そこに明治時代の水雷艇の装備と、値段と魚雷の値段が載っていました。
旅順のことですが、日本の水雷艇がジャンクを片っ端から撃沈したという
記事がありました。この時私はおかしいなと思いましたが、無批判にその記事を
受け入れたり、何も予備知識がないとそれがおかしいとは気付かないでしょう。
日本の水雷艇は大型の一種類を除くと砲を装備しておらず、また機関砲も
無く、一度使ったのを回収するくらい高価で海軍全体で数十本しか装備して
いないことを知っていればこの記事がおかしいというのはすぐに見抜ける
でしょう。
小銃弾の威力にしましても、世界の軍用銃という本を読んだのですが、
やはりジャンク船をボロボロにするのは不可能です。こういったのは
いま私があげたものとは別に類似の本があるでしょうからそこから知識を
吸収することもできると思います。
90
:
大神
:2005/04/02(土) 22:19:09
あと、前に吉岡さんと話した中でNGOの活動の話がありました。
彼は復興への熱意であの費用で可能と言っていましたが、燃料の燃焼により
得られるジュールは決まったものでしかなく、また機械である車に使用者の
熱意などは関係ありません。またものには整備が必要になります。
こういったことは特定の本を読まずとも、車関係の本を読めば整備が
大事さや大変さというのが分かるでしょう。
あと、稲垣武氏の「沖縄 非遇の作戦」というのがあります。
ここで高級参謀八原氏の参謀としての勤務を通して当たり前ですが、興味深い
下りがありました。
人間、自分の問題点を指摘されるとそれが鋭いほど反省よりも先に反感がくる
というのがありました。当たり前の話ですし、誰がしているとは言いませんが
反戦議論でこれは大事だなと改めて思いました。
最近新しい本を読んでいないのでこんなところです
91
:
うろちい
:2005/04/06(水) 02:30:03
>>86
大神さん
>うろちいさんの所属する研究室のレベルがいかほどかは分かりませんが、
>もう少し勉強しろ、というのに「どれをすればいいの?」という質問を大学生
>はしないでしょう?
おおお、あなたと僕とを先生と弟子になぞらえちゃうんですか?
大神せんせー!先生はどんな本を読んで勉強したんですかあ?
仕方が無いからそろそろ僕が一つ皆様に紹介しましょう。
例えば「領土帰属の国際法(太壽堂鼎著)」なんてのは、どうでしょう。
領土帰属を専門とする著者が「領土帰属の国際法」という名前の割には
かなり広い紙面を竹島問題について割いて議論しています。もちろん一般的な
議論もしているので、帰属問題を考える上での着目点を提供してくれます。
竹島問題の論点をまとめて一通り追うのにはオススメ。
ちなみに、竹島問題については日本帰属方向に傾いているので、
どちらかというと韓国帰属派の方が読むと良いのでは。
まだ現行本で4725円、全国の公の図書館にもまあまあの確率で所蔵されています。
248pages。
大神さんの言う、「国際法の教養書でバイアスのかかってない本」って何を指して言って
いるんでしょうね。仮にそういうものがあったとしても、何故それがそうだと判ったのか
興味津々。
92
:
大神
:2005/04/06(水) 11:53:34
>>91
>うろちいさん
時間が無いのを夜中に無理して変なテンションで書くくらいなら、
「前に予告しましたが延期させてもらいます」と言った方がいいと思い
ますよ。
それとうろちいさんが挙げたその本でした。竹島スレで私が紹介した
のはタイトルが違っていましたね。
>イカフライさん、吉岡さん済みません
バイアスのかかっていない本。
必要な構成要件を述べているだけで、議題に立ち入らない本で十分だと
思いますから、どの本が良いかということを私が言うよりも、それくらい
は自分で探しても分かるものでしょう。うろちいさん。
その点最近のうろちいさんは変なところを聞いてくるなと思います。
どうかしたんですか?
さしずめ、私が不肖の弟子に「もっと本を読め」と言っているのを
「どの本を読めばいいんですか?」と返すようなもので、私が言っている
ことを全然理解していないなと思います。当然、「自分で判断するのが
大事だろう」と返しますし、実際いま返していますが。
93
:
吉岡
:2005/04/06(水) 13:51:56
ガキっぽいですよ、大神さん。
>どの本が良いかということを私が言うよりも、それくらい
は自分で探しても分かるものでしょう。うろちいさん。
ということは、このスレは必要ないということで、チャンチャン♪
94
:
大神
:2005/04/06(水) 17:02:54
>>93
言っている内容は教養をつけるために「もっと本を読みましょう」。
それに対して
「どの本を読めばいいの?」
と来るから
「子供じゃないなら自分で考えましょう」
としました。
それに対して吉岡さんは
>ガキっぽいですよ、大神さん。
>ということは、このスレは必要ないということで、チャンチャン♪
子供じゃないならよく話を見ましょう
チョンチャン♪
95
:
通りがかりの右手
:2005/04/06(水) 19:53:34
いいわけは見苦しい。
どう贔屓目に見ても、勝負はあった。
ヤスツ氏やイカ氏の意見を聞こう。
96
:
大神
:2005/04/06(水) 23:00:12
>>95
前もこのパターンがあったな。吉岡さんと話していた時に変な顔文字の
人が出てきた時だ。武蔵氏の時も反吐が出るとか変な名前で出てきた。
燃料なのかな。
97
:
番長
:2005/04/07(木) 00:43:04
NHK漢詩紀行
http://www.nhk-book.co.jp/shop/main.jsp?trxID=0130&webCode=00088091991
反戦平和とは殆ど関係ないが、いま漢詩に嵌っているのでうp。
昔の教養ある階級は、漢文の素養があった。自分で漢詩の一つも作れた。
文士はもちろん、政治家や教師、軍人など。ヤクザの親分もそうかw
暗誦してリズムを体感したんだろう。
98
:
ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>
:2005/04/07(木) 14:35:29
>>93
スレを図書館に例えたとして、この図書館には本をお薦めしてくれる司書はいないわけですな。
司書=返却した本を元の場所にしまっておいてくれる人、じゃないんですよ(w
我々がいろいろ話をしていて、意見が対立するのは、その意見を構築/補足するために
読んだ本・資料が異なっているから。だから、何が底本なのか、もしくは何に「インスピレーション
を受けた」のか、自説の補強になっている本には何があるか、加えて、資料だけでなく、そうした
意見を総合するためのエスプリとして、どのような本を読んでいるか……というのを互いに公開
しあったら、理解が少しは進むんじゃないですか、という提案としてこのスレはあると思いますが。
知人の家に遊びに行って、書斎か自室を見せて貰う機会があったら、その人の本棚を見るでしょ?
私はブリア=サヴァランのように食べているものでその人の人となりを知るところまでは行きません
が、読んでいる本でその人の傾向や構成されている知識群の根拠を類推することはできますよ。
本棚とは、その人の「知」そのものですから。
それを「不要」と言ってしまうのは、「相手を知ることで相互理解をしよう」という努力を無にするもの
だし、最初から対立して戦争をするつもりしかない人のすることでしょう。竹島を巡って態度を
硬化させる韓国が、日本の言い分に耳を塞ぐのと同じですね。
でもそれじゃいけないわけでして。
相手の言い分を受け入れるかどうかはともかくとして、何を言いたいのか理解をする、くらい
の歩み寄りは必要。そのために、「本を読みましょう」「どんな本を読んでいるのかを知りましょう」
というのは無益ではないですよ。本を読まない人は、発表できるものがなくて孤立感を感じる
のかもしれませんがw、そういう人はそんなにいないでしょう?
小説でも漫画でも攻略本でも資料本でも古典でも、なんでもいいんじゃないですか?
「こういう本を読んで、今の自分が作られました」
という一種の知の自己紹介をすることで、相手に自分への理解を促しやすくできるのであれば。
うろちいさんにせよ吉岡さんにせよ、ちょっと頑なすぎると思います。
固いモノは脆いですよ。
99
:
ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>
:2005/04/07(木) 14:47:31
というわけで、今日の本。
「棟梁のよもやま話」(冬青社)
前場幸治
ここのところ木工の技術書、宮大工の口伝書、古民具などの本を読む機会が増えています。
それは、うちの囲炉裏に自在鉤を吊すための下地として、なわけですが……。
道具の名前、使い方、それに因んだエピソード、昔気質の大工さんの生活様式、
そこから垣間見える風俗や、社会認識などなど、さまざまなものの断片が見えて
非常におもしろい。
著者は現役の大工さんで、今昔の棟梁事情も楽しく読むことができました。
大工の若い衆と施主のおかみさん、棟梁のおかみさんなどなどの人情話(笑)なども
いろいろ得るものは大きいですね。
道具、仕口、そうした様々な技術が、技術としてだけ独立しているわけではなく、
時代の要求から生まれてくる、という話も散見されますし、伊勢神宮のような大きな
寺社建築がなぜ20年ごとに遷宮(移築というか、建て替えですな)されるのか――
とか。これは技術伝承のためらしいんですが、一世代の天才が作ったものがそれっきり
になるのではなく、また「書物」に残すのではなく、実際に現物を見て、触って、同じもの
を作り出すのにはどういう技術が必要かを、後継者が先人の技と競う、というそういうこ
との繰り返しが「膨大な技術の蓄積と継承」に結びついているのだな、と。
ちょっと前に読んだ別の本で、漆塗りの箱の精密さに西洋人が衝撃を受けた、という
のがありました。木工の箱というのはもちろん木で作ってあるわけですから、時間が経つと
狂う(暴れるとも言いますが、よじれがでる)わけですが、それを見越し、なおかつ人間の
手で漆を塗っていって、それを磨いていって仕上げる。完成したときに、その誤差は、
なんと「0.001ミリ以下」といいます。名人芸というのはそういうものらしい。
その名人のお弟子さんはその技術を継承(しかもただ継がせてもらえるんじゃなくて、
師匠が存命の間に、自力で師匠と同じ技を身に付け、師匠のお墨付きをもらう)ことで、
技術が伝播、普及していく。
「あんなものを手で作っているなんて、日本人はミラクルだ」
という衝撃を踏まえれば、その後の日本の精密産業の「几帳面さ」は当然の帰結だ、
てなお話。
私は何らかの手仕事の技術を継承する立場にはありませんが、技術の蓄積と伝承の
難しさはよくわかります。
そういう側面をかいま見ることもまた大切、なのかもしれませんな。
100
:
吉岡
:2005/04/12(火) 20:38:55
「領土帰属の国際法(太壽堂鼎著)」やっと手に入れました。
専門分野で読むべきものを抱えているし、さして関心を持ってはいないのですが、ま、
大神さんもバイヤスがかかっていない本だとご推薦ですので、少しずつ、読んでいきます。
101
:
吉岡
:2005/04/13(水) 00:10:07
>>92
>バイアスのかかっていない本。
> 必要な構成要件を述べているだけで、議題に立ち入らない本で十分だと
思いますから、
という観点から見ると「領土帰属の国際法(太壽堂鼎著)」にも、バイヤスがかかっているように思います・・・
議題に立ち入っていますから。
半月城通信と同じく、根拠のある記述をしていますが、根拠とする文献は半月城通信とほとんど同じで
半月城通信が、韓国所属のバイアスがかかっているように、太壽堂鼎氏には日本所属バイヤスがかかっています。
今のところ、知識としては今まで知っていたことの範疇を越えると思うものはありません。
まあもう少し読み進みますが。
102
:
大神
:2005/04/13(水) 12:17:26
>>101
○○だったら十分というのは、○○じゃないと駄目という意味では
ありません。
>根拠とする文献は半月城通信とほとんど同じで半月城通信が、韓国所属
>のバイアスがかかっているように、太壽堂鼎氏には日本所属バイヤス
>がかかっています。
大事なことは見落とし出来ないので被るところがあるのは当たり前
のこと。
ただ、半月城通信の場合は国際法のことを「狼達の国際法」としていて
最初から国際法そのものを半月城'sスタンダードで悪魔の契約のように
して韓国帰属に持っていっているが。
で、構成要件は変わりようがないので、この本の挙げている根拠を
リストアップして、その次に構成要件に照らして調べたら良いと思う。
103
:
イカフライ
:2005/04/19(火) 11:44:53
反戦議論とは全く関係無いけれど、古本屋でセット買いした「アガペイズ 全9巻」(山田 玲司)。
せつない、せつな過ぎる。
主人公・水城百合は高校生でありながらビジュアル系ロックアンドのカリスマヴォ−カリスト。ルックス良し才能アリオンナノコに騒がれまくりだが、実は彼には誰にも言えない苦悩がある。それは、ゲイであり、同性しか愛せないこと。
そんな彼が密かに恋焦がれる高校球児・金田虎輝。プロ野球選手の息子として幼い頃から野球エリ−トとして育ってきた彼は、けれど実は親によって強制された野球がホントは大嫌い。甲子園に出てプロから指名されたその時に「野球は大嫌いだ」といってやりたい、それが自分にとっての復習だ、と思いながら野球を続けている。
虎輝の気持ちを知った百合は、愛する人を甲子園に行かせようと、風水の力を借りてギタ−をボ−ルに持ち替えて魔球を投げる。ひとつの魔球をマスタ*するととギタ−が弾けなくなり、またひとつの魔球をマスタ−すると作曲が出来なくなり、最後には声を失ってしまう。そして、百合への想いは、ノン気の虎輝には永遠に届かない。
アガペ→エロスに対抗する神の愛、というけれど、ここで描かれているのは無償の愛、というやつだろう。
なんというか、読み終えて、なんともいえない違和感が残る。あまりにも百合がむくわれなすぎないんじゃないだろうか?
中途、百合は虎輝に自分がゲイであることを告白する。
百合「俺(ゲイ)は気持ち悪いか?」
虎「バ−カ、おまえはおまえだよ」
それだけで百合は解放される。けれど、自分の想いは、最後まで隠しとおす、それは愛する人に負担をかけない為。
勿論、これはやおいじゃないから、虎輝がご都合主義的に百合を好きになってやってラブラブ、なんて展開ははなから期待しない(やおい世界にはそれ以上に無理なご都合主義はあるけど、ま、あれはファンタジ−だからね)。
作者が後書きの中でゲイを性的なおもちゃとして扱っている一部の女性読者からはそっぽを向かれた、「「差別の本質」ではなく「キワモノ」が見たいってことか、当然かも、とやや批判的に書いているけれど、そういうことじゃなく。
なんていうのかな、作者の苦悩にもかかわらず、最終的に
「性欲はスポ−ツで発散させましょう」になってしまわないか、結局と、どっか割り切れない気持ちが残る。
かといって、じゃあどう描け、といわれると難しいんだけれど。
104
:
大神
:2005/04/20(水) 18:37:13
>>103
山田 玲司といえばBバージンを思い出します。もてないオタクの
高校生が姉達の特訓によって好きな彼女を振り向かせるために白馬の
王子様になるという話です。
これも元ではありますがオタクという普通の人とは違う人を主人公に
した話です。反戦議論とは関係ないですが、ただ少し差別問題に関係が
あるかな〜と思います。オタク差別ですが。
105
:
イカフライ
:2005/04/21(木) 18:18:08
>>104
「Bバージン」はヒット作ですね、私は雑誌連載でトビトビに読んでいたのですが、最初はダサイ主人公が好きなオンナノコの為にイケメンに変身、というよくあるラブコメかな?と思っていたのですが、だんだん話が広がって環境問題にまで触れているもんで、
「あ、結構、話描ける人かも」と思ったんです。
「アガペイズ」は「ゲイで美形」という少年・青年漫画では異色な主人公を出してきたので(少女漫画ではいくらでもあるけれど)その点で気になっていたんですけれど。
>ただ少し差別問題に関係があるかな〜と思います。
そうですね。誹謗中傷スレも話の途中ですので、なんならそっちに移りますが、作者自身も「差別の本質」という言葉を言っていますし。
106
:
イカフライ
:2005/06/15(水) 13:06:26
「飛びすぎる教室」清水義範著。
学生時代、授業中に先生が教科を離れていろいろな雑談をすることがあった。
なかには結構面白い話があって、授業内容は全く覚えていないが、先生の雑談というのは学校を出て何年たっても良く思えていたりする……。
そんな経験ありませんか?ということで、先生の雑談風にいろいろな事柄を取り上げる、雑学本です。
宇宙の話、旅行の話、天使の話、お墓の話などいろいろ面白くてちょっと利口になった気分になるんですが、中でも印象に残ったのが奴隷の話。
奴隷というと私達は、鎖につながれたり鞭で叩かれたりしながら重労働をさせられるというイメージが強いが(そして、勿論そういった奴隷もいるが)それだけではない。
特に古代社会における奴隷というのは、いろいろな形態や業務に携わる人達がいた。
例えばバビロニアの奴隷は婚姻の自由や財産所有も認められたし、主人から独立して事業を営みそれが成功して奴隷を使う奴隷もいた。
ローマでは、貴族の子弟の家庭教師になったり、歌や踊りをする奴隷もいたし、有名な剣闘士も奴隷だった。例えば剣闘士なんかは命がけの仕事でそう考えると非人間的な境遇だが、試合に多く勝利し有名になれば金も名誉も手に入れる、と考えると今のプロ格闘家に近い。
(実際、今は知れないが一昔前のメキシコのルチャなんかは毎年、試合中に死亡する選手がいた、っていうし)
歌手やダンサーもプロダクションお抱えの芸能人に近いように思える。
また、美しい女奴隷は貴族の愛妾になることが多かったが、その子供には正妻の子供と同様の権利が与えられていたりもして、今の日本の非嫡出子の相続権が嫡出子の半分、というより、むしろ民主的だったりもする。
イスラム社会では軍人奴隷がいたが、軍人といっても歩兵・雑兵のたぐいではなくて、軍隊を指揮する大将として、戦で手柄を上げれば出生して地方官や宰相になった。彼らは主人に忠誠を尽くしたが、その主がボンクラだったりする場合、下克上を起こしたりもした。
実際、奴隷出身のそういった軍人が立てた王朝もある。
むしろ、奴隷の人権が無かったのは、近代においてなのだ。(そして、我々がイメージすろ奴隷はこれに近い)。
言っておくが、だから奴隷制度が良い、よいというわけではありません。
権利が認められていた、といったって、自由民との差は大きく在ったし、なにより自由が無かったことに変わりは無い。
ただ、例えば古代ローマの物語を読む時、奴隷とでてきて、ある種近代的な「虐げられた奴隷」をイメージすると齟齬が出るだろうな、なんて思いました。
107
:
大神
:2005/06/15(水) 19:45:50
タイトルを聞いてケストナーの「飛ぶ教室」を思い出しました。内容は
全く違いますが。
奴隷王朝、マムルーク朝のことですね。ギリシアにおいても奴隷は
選挙権以外は認められた奴隷というのもいたようですね。近代の奴隷も
アメリカ南部の奴隷が酷いというのもありますが、戦争後南部連合の
大統領の助命運動をしたのは黒人奴隷という話もあります。
南部紳士たるもの奴隷からも尊敬されなくてなならない
という言葉もありますが。概して南部の黒人奴隷は大事に扱われていた
ようです。ですから、南北戦争で北部が正当性を訴えるために虐げられた
奴隷の解放を唱えましたが、実際は労働力が欲しかっただけなので、
奴隷制賛成=悪、奴隷制反対=善と考えるのは間違えですね。
これはあくまで、映画の話ですが、「風と共に去りぬ」で黒人奴隷が
「お嬢さん、北軍は我らがくいとめますだ」と言って主人公の家の奴隷が
戦列に加わるシーンがありました。
結構日本で流布されている奴隷のイメージはイカフライさんがいうように
時代も地域も考えない単純なものと言えますね。
108
:
ヤスツ
◆0lcRIkF0ks
:2005/06/15(水) 23:34:37
日本における奴隷のイメージは、映画を経由して入ってきたものが多いようです。
奴隷、から連想されるイメージは以下の通り。
・黒人
・鎖
・綿詰み
・ムチ
これに加えて、
・ナチw
・ガス室
この辺は欧州の収容所が混じってきます。
さらに
・ガレー船
・剣闘士
・コロッセオ
・ベン・ハー ←これデカイです(^^;)
日本人、またはアジア人の「奴隷」というのは、パッとは出てこないのではないでしょうか。
冒険ダン吉には黒人奴隷(背番号の付いた「クロンボ」たち)が出てきますが、これも南方のパプアニューギニア原住民を日本軍が奴隷にしていた、ということの擬人化よりも、アメリカの黒人奴隷のカリカチュアである点が大きいようです。
日本は視覚的な「イメージ」の多くを、映画によって吸収している傾向が多く、戦後日本人の生活の急速な「アメリカ化」や、戦勝国アメリカへの奇妙な親近感(笑)を醸成したのは、「アメリカからきた映画」によるものであり、「奴隷」に対して日本人が持つイメージも、そうした昔のハリウッド映画の価値観を引き写したものであると考えられるのではないでしょうか。
奴隷に権利がなく、ただただ虐げられた悲惨な存在であり、可哀想であり、解放して上げなければならない気の毒な、色の違う人々だ、という印象は、南北戦争における北軍が建前とした正義(勝ったのは北軍ですから、アメリカの正義は可哀想な奴隷の解放で固定)によって作られたもの。
日本人が「奴隷」から連想するのは、つまりは「南北戦争以前のアメリカ奴隷」であるのだろう、と思いますがいかがなものでしょう。
と、スレの本旨にむりやり引き戻しますと、最近購入した本と言えば、
【なぜか誰も書かなかった民主党研究】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4880861820/qid=1118845562/sr=8-1/ref=sr_8_xs_ap_i1_xgl/249-0957197-4013105
です。私にとっては運スレ(小泉総理は運が強すぎるスレ)を通じて繰り返し考察/検討されてきたことの集大成という感じで目新しさはあまりないのですが、小泉は信頼できない、という気持ちから民主党に期待を寄せている人には、是非一度目を通してみていただきたい「まとめ本」といった感があります。
その他柔らかいところでは、
【近世風俗史】(1〜5)
などを読んでます。所謂、「守貞謾稿」という奴で、江戸時代の日常生活記録資料ですね。
岩波文庫版は一応カナ書きをひらがなに開いたりはしてありますが、文字遣いは当時のまま。かろうじて読めますが(^^;)、原書の図版そのままだったらかなり厳しかっただろうと思います(^^;)
内容は大変興味深い、の一言。
日本人なら一度は通読すべきです。
が、ところどころ、ひっじょーに退屈な箇所もあります。
例えれば、聖書第一章のアダムとイブからノアに至るまでの系図を延々申し述べてる下りとか、そのパロディである筒井康隆のバブリング創世記の全文に匹敵する退屈さです(^^;)
そういうところはすっ飛ばして、4巻の遊技、5巻の食などの項を見るのが楽しいわけですね(^^;)<つまみ食い
109
:
イカフライ
:2005/06/17(金) 00:58:51
>>107
>タイトルを聞いてケストナーの「飛ぶ教室」を思い出しました。
実際、タイトルは「飛ぶ教室」から取られています(本に書かれています)。
ケストナーって推薦図書に良く載ってましたよね。
>>108
ベン・ハーもそうですが、この本の中では「スパルタカス」の映画について引用されています。
日本の奴隷。
日本にもかつて奴隷制度はあったんですよね、魏志倭人伝にも生口、だっけ?奴隷についての記述があるし、その後の時代にも奴婢がいました。
その割に日本の奴隷って、その時代を舞台にした小説とかにもあまり取り上げられないような。
ひとつの言葉、単語からでも、イメージする事柄ってその火とによってずれが生じることってあるんだろうな。
奴隷の場合は、多分日本人には共通のイメージだろうな、というのが、そんなにぶれてはいないと思うけれど。
ネットでもリアルでも話していて「あれ?」って思う時って、同じ言葉を使っているつもりで全然別の事柄を言っている場合、あるかもしれない。
前、このサイトでもやったけれど、あちこちで話した売春問題、あれがアレがちになったのは、売春とか娼婦という言葉のイメージやそこからくる連想が全く違う、ということも在るかもしれないなあ、なんて今更ながら思ったりします。
ところで、この本の奴隷の章でネットで奴隷というのを検索してみたら、奴隷制度についての歴史的・文化的な説明サイトは勿論あったが、9割近くは官能系、つまり「人妻性奴隷」とか「美人秘書調教奴隷」とかのポルノだった、とこぼれ話がありました。
私も、「奴隷」で検索かけてみたんですが、確かになになに女王様と奴隷のなんちゃら、みたいなSM系サイトは多かったけれど、あと目に付いたのは音楽奴隷ナントカ(ハンドルネーム)とか「もっぱらナニナニ(ゲームのタイトル)の奴隷です」という表現ね。
なんか、奴隷そのものは悲惨なイメージが強いのに、なんとか奴隷になるとミョウーに楽しそうなんが多いなあ(笑)。
110
:
大神
:2005/06/17(金) 21:28:18
>>108
黒人奴隷のイメージは北部の作ったイメージに則った映画の奴隷というイメー
ジが強いのではないのかなと思います。そう考えると第三者へのイメージによる
誤解は怖いですね。プロパガンダで中韓朝はよくしますが。
例えば日韓併合も植民地支配とか侵略という言葉のイメージを固定観念的に
捉える人が多いですから。とうの日本の高学歴な人でも無批判に考えるから
困ったなと思います。
>>109
ちなみにケストナーの飛ぶ教室は絶版になっているんですよね。彼女から
借りて読みましたが。
日本の奴隷は口分田が貰えたりしていましたから、他の国の奴隷と比べると
随分マシと言われていますね。あと早い段階に国内が統一されたことと戦乱が
少なかったこと、仏教の影響で奴隷制度が育たなかったのではないでしょうか。
111
:
イカフライ
:2005/08/21(日) 22:07:03
「ジャムの真昼」
耽美幻想小説の独自な世界を築く皆川博子の短編集。
氏の描く(小説ですが、書くより描くのほうが作風にあっているような気がします←私見)作品世界は儚く哀しく残酷で、それゆえに美しい。
屋根裏部屋にこもり決して描かれる事の無いキャンパスに向う叔母と、彼女を慕う主人公。母から白痴とののしられ家族から隔絶したように密接する二人の静かな暮らしの日々と、その終わり。(表題作)
「白痴」とののしられたのは本当は誰だったのか?
この作品がすごいのは、あくまでも幻想小説でありながらきっちりと反戦小説になっていることだ、しかも決して押し付けがましくもなく、非日常的な幻想性、ロマンチシズムと、現実的は反戦というテーマが見事にかみ合っていること。
皆川氏の代表作と呼んでも良い(というか、多分一番有名だと思う)「死の泉」もそうだよね。
戦争経験世代の体験の重み、なんだろうか。
112
:
イカフライ
:2005/08/21(日) 22:24:29
「江戸の男色」
いかにもイカフライが好きそうな本だと思うでしょうが……。そうです(^^ゞ
著者の白倉敬彦氏は「江戸の春画」「江戸の吉原」という本も出しているようで、ヤスツさんあたり詳しいかな?
日本の男色の歴史をざっとおさらししたあとは、浮世絵の春画(男色モノ)解説を中心とした江戸時代の男色事情について。
陰間(陰子)と呼ばれる男娼(少年娼夫)が殆ど上方産で江戸の正面は上方に比べるといまいちだった、なんて始めて知った。キンキキッズや関ジャニ8が出る下地は江戸時代からあったのね(違うか)。
あと300年すれば今のやおいも研究対象になるんだろうか、なんぞといろいろ楽しく勉強になります(なんの勉強だ)。
とは言え、当時の男色、特に武家の衆道による念契の類ではなく売色による男色は年端もいかぬ子供(陰間の年齢は12-18くらいまで)に肉体的苦痛を強いた行為であることでもあり、そう考えると複雑。
遊女だってそうだとも言えるが、遊女と違って陰間はどこぞに身請けされて奥方(側室も含めて)におさまれるわけでもないと考えると、彼らのその後はどうなったのだろう、なんぞともにょる。
またまた反面、江戸時代において芝居を中心とした文化芸術面が「売色」も抜きにしては語れないことを思うと、今のモラルで語って良いものか、とも思ったりもする。
ちなみに妻ある相手方の役者の関係して不倫の三角関係を持った上、他の役者とも恋愛関係になり男女入り混じったダブル三角関係の「魔性の女形」のエピソードなんかは、今時のBL小説顔負けである。
113
:
ヤスツ
◆0lcRIkF0ks
:2005/08/23(火) 03:13:16
>>112
いやいや……なかなか手が回らないという感じでして、白倉氏は未読です。
いずれは、と(^^;)
しかし、男色の世界も奥が深い。
それぞれの時代時代の道徳観や価値観、社会の希求によって成り立った側面を考えれば、「そうしたものが成立したのは、どういった社会によるか」を俯瞰する以上のこと(たとえば、イカフライさんが仰られるように、現在の価値観を当てはめるのはよくない、などなど)の色眼鏡で見てしまうと、評価を誤るのだろうなあ、と思ってみたり。
これはあらゆる「異なる時代、異なる国、異なる価値観の文化」に対する接し方に当てはまるかも。
それにしても「魔性の女形」……スゲー、と思います(^^;)
ところで「女形(おやま)」を読めない日本人も増えている、と言われる昨今ですが、「女形」を「おやま」と発音するのはどういった由来からなんでしょう。どなたかお詳し方がいらっしゃいましたらご教示を。<自分で調べろ?ごもっとも(^^;)
ちなみ、最近読んでいるのは、
【武士道】
新渡戸稲造
です。今さらですが、こういうものは折々に触れて読み返しておかないと。
字面の印象論で引用して恥をかかないためにも。
大余談ですが、「武士道」と「葉隠」がごっちゃになってる人はかなり多そう。
両A面で、両方合わせた合本があったらおもしろいのにな、と不謹慎なことを考えました(^^;)
もちろん、「武士道」は横組みで左開き、「葉隠」は縦組みで右開き。
114
:
ヤスツ
◆0lcRIkF0ks
:2005/08/25(木) 03:41:11
本じゃないんですが、すっごく面白いというか参考になったので紹介させてください。
私の最近の常駐スレである「小泉総理は運が強すぎる ▲154▲」で引用されていたものです。
議論パターン
http://www.shos.info/develop/oo/dscsnptn.html
なぜ、立脚点の異なる者同士が議長を置かず(または、タイムリミットを設けず)
に議論をすると、歩み寄りを模索する方向になかなか向かわないのか、という、
根本的な問題が見えてくるように思えます。
議論における(最近はこちらではとんとご無沙汰ですが)基本的な私の方針は、
「誰が言ったかではなく、何と言ったかが重要である」
「用意された結論を相手に呑ませるのではなく、双方の相違を双方が認識した上で、
双方が妥協できる線を探すのが議論である」
というものなんですが、先のURLの末尾のほうに似た言葉が紹介されていました。
『重要なのは、誰が正しいかではなく、何が正しいかということである。』
(イギリスの小説家 アルダス・ハックスリーの言葉)
115
:
DR@福岡県民
:2005/08/25(木) 07:54:37
It is not who is right but what is right that is important.
ですな。
でも、現実にはなかなかそういうわけにはいかんよね。
例えば、
「金があれば何でもありじゃあないんだ!」
って言うのを、星野SDが言うと「そりゃまあそうだなぁ」となるけど、
ナベツネが言うと「お前が言うなお前が」となるもんな。
116
:
大神
:2005/08/27(土) 23:04:43
本じゃないですが
「ヒトラー:最後の12日間」が面白かったです。
ただ赤軍の暴行を書いていなかったり、最後にユダヤ人虐殺についてインタビュー
させているのは戦後ドイツの立場を表わしていると思いました。
日本の戦争関連の映画では最後には日本の反省と反戦に話が行き付く/行き付か
なければならない(例:「きけわだつみの声」の掲載戦没学生の選別)のに対し、
この映画では様々な考えの人間がいたことを描いているのは歴史や事実に対して
忠実であろうとしているのが評価すべき点であると思いました。
117
:
イカフライ
:2005/09/04(日) 09:57:50
「70年代カルトTV図鑑」(岩佐陽一 著。文藝春秋/ネスコ 発行)
カルト、といってもカルトな番組を取り上げているわけではなく、70年代の特撮やバラエティを掘り下げた本。
「レインボーマン」「バトルホーク」「ウルトラマンレオ」「みごろたべごろ笑いごろ」「必殺シリーズ」「奥様は18歳」「俺たちの旅」「アパッチ野球軍」「鋼鉄ジーグ」「ゲゲゲの鬼太郎」「タイガーマスク」「ゲッターロボG」
その年代の人には懐かしく、それ以外の年代の人には興味深いエピソードが満載。
特に「レインボーマン」と「アパッチ野球軍」のくだりはここでの議論にも役に立つヒントがあり。
118
:
イカフライ
:2005/09/05(月) 19:31:32
>>117
吉岡さんも戻られたことですし、以前他スレで触れた「アパッチ野球軍」について。
これは1971年に放送された花登筐原作の野球アニメ、といっても当時のスポ根ものの仲でもかなり異色であるし、ましてやあだち充の「タッチ」みたいなものを連想してはイクナイ。とにかく野球軍のくせしてなかなか野球やらんし。
かつて甲子園のエースでありながら野球を断念した(ここまでの経過もすさまじいのだが、これは割愛)主人公・堂島剛は四国の山奥にある猪猿村、通称アパッチ村の学校に野球部のコーチとして赴任する。
(ちなみにアパッチはもともとが西部劇のインディアンから転じてこの頃が愚連隊や過激派にたいして使われていた、というが。関西方面での言いまわしのようにも感じますが)校長とその孫娘の二人が教師、生徒は12名の分校らしいのだが、
ここがとにかくすごいところだ。唯一の交通手段は牛車(!)だし、一応生徒は高校生らしいが、果たしてあの学校、文部省認可のちゃんとした高校だったのか、今でも疑問である。
なにより剛と生徒の最初の出会いが校長の孫娘である千恵子先生をザイモクとパッパという生徒の二人が襲おうとしているところを助ける、というもんなんだから。
かように荒くれた生徒たちが主人公の元で、野球を通じて反発しながらも心を通わせていく……というとなにやらありがちな感動作品のようだが、その反発ぶりがハンパじゃない。
ナイフは投げるわ、グランドにダイナマイトがしかけるわ……。
以前に別スレで出た話題だが、この舞台は被差別部落ではないか?という噂は幾度も耳にしたことがある。
どうやらそれは風評にすぎないものであったようだが、部落云々は別にしてもアッパチ野球軍のナイン達がはみだしモノであることは確かだ。
貧しく、ロクな教育も受けたこともなく、粗野であらくれた少年(というには語弊ありすぎなキャラも多いが)。
祖父の理想に共感し若い女性の身でありながらアパッチ村に教師として赴任した、つまりが理想と人権の徒である千恵子ですら
(ちなみに千恵子は優しくけなげで芯が強い、という理想の女性タイプである。まあ、ありがちなヒロインといてばいえるが)
「最初は類人猿みたいだったのがアパッチ並みになったんですもの。
今度は人間並みに改造しようとしてますの。スポーツで」
なんて、今だったら人権団体の人が怒りそうなことを平気で言ってしまう。
とは言え、この位のたくましさがないとアパッチ村の教師なんてやっていられないだろう。
もっと詳しいエピソードや個々のキャラは興味を持たれたら是非是非ネットで検索して欲しいのですが。
この作品は一見きわものでありながら、貧困と無知によって虐げられた者たちのルサンチマンと、それをあざ笑う者達への強い糾弾がある。
この本の中では、それと比較して「家なき子」について触れられている。
(ちなみにこの本の出版は初版1995年)
安達祐美扮するすずの名セリフで話題になったあの作品だ。
仕事もせず家庭を顧みないひどい父親と、そんな父の為に苦労を重ねた挙句無理がたたって病に倒れ死んでしまう母をもち、冷たい人々の間をたらい回しにされれすさまじい虐めにあい、これでもかという辛酸をなめる。
そこででる言葉があれ
「同情するなら金をくれ!」
だ。
著者は「家なき子」には愛が無い、という。
「アパッチ野球軍」が網走帰りの前科者の息子でナイフ投げの不良や、猿に育てられた(つまり猿並み?)の少年を描いても、そこにははみだしものに対する暖かい視線がある。
けれど「家なき子」には「こんなキワモノを作ってみました」「どうでしょ?変でしょ?面白がってくださいよお」とでも言わんばかりの
いわば見世物小屋の好奇心しかない、と。
著者の意見には基本的に同意する。
ただ、それは製作者や脚本家の個人的資質ではなく、時代背景にあるのではないか、というのが私の意見だ。
すずのような境遇の少年少女はちょっと前の日本にはいくらでもいた、と思う。
70年ごろまでにおいては、すずの境遇が視聴者の共感を得ることもあっただろう。
また、すずに辛く当たる世間に対しても、どこか自分の罪悪感を引き出される思いもあっただろう。
けれど、90年代においては、貧しい少女の悲惨な物語はパロディかギャクにしかならなかったのだ。
だからこそ「同情するなら…」のセリフを視聴者は安心して聞けた。
なざなら、それはもう他人事だったから。
119
:
イカフライ
:2005/09/05(月) 19:42:17
>>118
のようなことを言うと
「まだまだ差別も貧困もある、虐げられている人々もいる。おまえが見ていないだけだ」
という反論をする人もいると思う。
確かに、平和で豊かに見える日本でも、まだそういうものが皆無だというつもりはない。
ただ、なんというのかな、かつての、具体的に言うと高度成長期頃までとは、変質しているような気がするんだ。
いわゆる左翼、人権派って、今、あまりいい評価をされていないようだ。
けれど、本来は平和や人道や弱者救済って大切だし、必要なことだし、それ自体を否定する人は少数だと思う。
(まあ、ネットにはひねたオタクが多いから、そういうもんを斜に構えてみることで、矮小な己の優位性を感じると言うのはあるにせよ。←オタの特徴。)
ただ、なんか人権派の人達の言う事ってなんか違和感あるなあ、と感じさせるのは、社会環境が変わっているにも関らず、旧来の方法論を当てはめているから、齟齬が出るのかもしれないなあ。
なんて、漠然と思ったりする。
120
:
ヤスツ
◆0lcRIkF0ks
:2005/09/25(日) 07:54:45
ご無沙汰です。
本じゃないけどとあるblogの1頁。
内田樹の研究室
http://blog.tatsuru.com/archives/001073.php
筆者は大学の先生ですが、「コミュニケーション失調症候群」というお題で、
非常に興味深いことを書かれています。
・立場の違う人同士の議論がなぜ膠着状態に陥りやすいのか。
・「いじめ」「差別」が被害者によって主導されるのはなぜか。
という、我々が長年繰り返してきたテーマについて触れられています。
僕はこの文章を拝読したとき、昨年(でしたっけ)、イカフライ女史と初めて
ネットの外でお会いした折のことを思い出しました。
ネットでの議論は前後の文脈を何度も読み返すことができる(過去の再読性
が高いというか)という意味では、誤解や瑕疵が発生しにくいはずなのに、
という思いがある一方で、直接対話がコミュニケーションにもたらす恩恵に
ついても深く考えさせられる機会であったと記憶しています。
平たく言うと、「ごちゃごちゃ言うより会って飲んだほうが早い」または、
「なんだと、表に出ろ!w」というかそういうような(^^;)
ともあれ、一読の価値アリと思い、紹介させて頂きました。
最近はめっきりこちらから遠ざかってしまっていますが、数ヶ月ぶりの数言
であっても、まだ皆さん生きてるらしい、ということが感じ取れる場というのは
ありがたいことですね。
121
:
イカフライ
:2005/09/25(日) 18:47:29
>>120
オヒサです。
リンク先、なかなか興味深く読みました。「誹謗中傷」スレに関係深い内容ですね。
>「暖かい波動」や「優しい波動」が身体的なレベルではっきりと受信されていれば、言語的メッセージが解釈次第では聴き手を傷つけるコンテンツを含んでいても、受信者はそのような解釈を採用しない。
>だが、どうやらこの非言語的メッセージの送受信能力が近年とみに低下しているように私には思われるのである。セクハラ、アカハラ事件の多発はおそらくその兆候である。
>「誤解される可能性のあることを口にして、現に誤解された」以上「そんなつもりで言ったんじゃない」という言い訳は通らない。
>これが今日のセクハラ、アカハラ問題の判定基準である。
>それは言い換えれば、メッセージの受信者には「複数の解釈可能性のうちから、自分にとって最も不快な解釈を選択する権利」が賦与されているということである。
>コミュニケーション感度の高い人間とコミュニケーション感度の低い人間のどちらがこの権利を活用することになるのか、想像することはむずかしいことではない。
>結果的に 私たちの社会はこれから自分宛のメッセージが含む複数の解釈可能性の中から、自分にとって最も不快な解釈を選択することを政治的に正しく、知的なふるまいとみなす人間たちを量産してゆくことになるだろう。
122
:
イカフライ
:2005/09/25(日) 19:03:39
ここではセクハラやアカハラの例について触れられていますが、普段の私達の日常でもこういうことはありますね。
「そんなつもりで言ったんじゃない」というのは、ここでいわれている受信者の感度と発信者の感度のずれによって起きることが多いように感じます。
例えばセクハラについて言えば、同じ言葉を言われても不快と感じるケースと感じないケースがあります。
セクハラと猥談の境目と言うのはそのあたりにあるのですよね。
こういう事を言うと「お前ら、キムタクなら良くてキモオタだと嫌なんだろう、」の反論する男性がいるようですが(で、それは差別だ、となっちゃうんですが、そういう発想すること自体が、セクハラオヤジ化の第一歩なんだよ。
それは、同じ言葉からでも「暖かい波動」や「優しい波動」があるか、それとも「侮蔑的な波動」「利己的な波動」があるかの差とでも言いましょうか?
「結婚すれば」という言葉ひとつでも「信頼しあい愛し合える相手があることによってあなたはより充実して豊かになれる」という意図で使用するか、「お前みたいなやつはどうせ出来ないだろうけど」という意図で言っているか、(相手が女性の場合)「どうせ大した仕事なんてできないだろうから3食昼寝付きのセックス付き家政婦がお似合いだよ」という意図で言っているのかによって随分と異なります。
普通、この差異は普段のその発言者の言動や、話の前後である程度わかるものなのですが、こういった場合、感度の低さ以上に、双方が持つ価値観の違いも大きいように思えます。
123
:
イカフライ
:2005/09/27(火) 23:36:09
トピずれしてしまいますが、
>>120
について。
>・立場の違う人同士の議論がなぜ膠着状態に陥りやすいのか。
に関連して、ちょっと考えたことがあります。
http://noraneko.s70.xrea.com/mt/archives/1998/0701202056.php
ここは私がよく見るサイトなんですが。
リンク先に出ているのは結構有名な心理テストなので、ご存知の方もいると思います。
ご存知無い方もリンク先をご覧いただければお解りだと思いますが。
ここで見ても解るように同じアウトラインのテキストでも、個々によって随分解釈が異なります。
多分、ここの参加者の方も、それぞれの解釈が生じると思うのです。
上記のサイトでも発言していますが、詳しい環境や心理描写の無い現象を見ると、その現象は一つであっても、そこから連想するものは、個々により随分と異なると思うのです。
>ネットでの議論は前後の文脈を何度も読み返すことができる(過去の再読性
が高いというか)という意味では、誤解や瑕疵が発生しにくいはずなのに、
これは、ネットでも同じような現象があるのではないでしょうか?
124
:
大神
:2005/10/01(土) 17:14:03
>イカフライさん
その心理テスト、私の地元では B君、S君、Lさんは同じで、Lさんの恋人が
名前がP君で、もう一人はLさんの行為を「貴方に会いたい一心だったから
許してあげてね」とP君に報告した友達思いの(?)Fさんとなっていました。
B,S,Lは同じでPはプライドでFはフレンドシップ(友情)でしたが
(私は許せる順にBPSFLとなりました)。
ネット議論は再読性が高いですから相手が何を意味しているかが分かるはずです
が、結構読み違えることが多かったりループすることがあります。
それの原因はイカフライさんが述べている基本の解釈にあるのかも知れませんね。
基本の解釈を受け入れることをそれぞれ拒んだり争ったりと。
125
:
イカフライ
:2005/10/01(土) 20:40:16
>>124
へえ、そんな別バージョンがあるんですね。
でも、恋人の頭文字がM(モラル)ではなくP(プライド)というほうがまだしっくりするな。
リンク先にもあるように、テメーの女が一発やったかやらないか、なんて下らんことにぐちゃぐちゃ拘るのは、倫理的でもなんでもないから。
個人的には、mは見栄ってのがしっくりくる。プライドっていうともっとちゃんとしたもんだと思うけど。
大神さんバージョンだと許せる順が
B、L、F、S、P……とあんまり変わりないですね(^^ゞ
126
:
大神
:2005/10/02(日) 19:32:42
>イカフライさん
女性の場合は許せるのが(私の地元バージョンですが)LとFが上位に来ると
聞きましたね(聞いた時は男子校だったので)。
ちなみに理想の男の場合はLPFBSとも聞きましたが、やっぱり人によって
違うみたいですね。
結構心理テストとか好きなので、「サイコドクター」とかの心理テストにも
はまっていました(^^;)
127
:
イカフライ
:2005/10/02(日) 20:28:34
>女性の場合は許せるのが(私の地元バージョンですが)LとFが上位に来る.
そうですね、一般的には女性はこの二人を上位に上げると思います。
ところで、大神さんバージョン(というか博多バージョン?)で、Fさんの性別はどっちなんでしょう?
この心理テスト、Lさん以外は男性というのがつぼなのかも知れませんが、このバージョンだとFさんは女性のほうがしっくりくるように思えます。
128
:
DR@福岡県民
:2005/10/02(日) 23:44:19
私の場合は
M:恋人なら、好きでもない奴とセックスしてまで会いたいという思いを解れ。
↓
B:Lが対応不可な条件を提示するんじゃない。それは始めから断るのと同じだ。
↓
S:恋人がいるってのに、セックスを要求するのはかわいそうだよ。
↓
F:気持ちはわかるが、Mの恋人なら、SとセックスするとMがどう思うか考えた方が良かった。
↓
H:まあ、途中まで傍観者決め込んでるのが気にはなるが、あとは可もなく不可もなく。
ですかねぇ。
129
:
剣恒光
◆yl213OWCWU
:2005/10/03(月) 19:34:22
おいらはおかしいのかな?
H:傍観者を決込みながら漁夫の利を狙う所が嫌い。アクションを起さないやつはいや
↓
M:自分に厳しく、人に優しくなれ
↓
F:理性的に考えたら、その後どうなるか分かりそうだ。
私は愛故だから許されるという、自己中心的なところがいや。
↓
S:弱みにつけ込むと言うのはどうかと思うが。
↓
B:まぁ、資本主義だからな。
130
:
剣恒光
◆yl213OWCWU
:2005/10/03(月) 19:38:09
うを・・・
「許せない」と答えた順に、自分にとって大事なものを表わしている
・・・
道理で金がない訳だw
上の柿訂正
F→Lね
131
:
大神
:2005/10/04(火) 23:34:36
>イカフライさん
私が聞いたのは「F子」さんですね。
B君:商売だし、何にも悪くない
P君:怒るのは当然だろうな(これは女でもそうだと思う。)
S君:可もなく、不可もなく
F子さん:一々そんなこと言うなよ
L子さん:裏切るようなことするなよ
と私の場合は思いましたね。
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