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反戦議論のための本棚〜最近の購入本/読了本は?

36末丁伽:2003/10/05(日) 13:40
見えざる宗教国家日本

日本の識者の間では、日本は宗教的な国でない、日本人は宗教に無縁な民という考えが強い。そして,自分はそのような変な宗教の信者でない、正常な社会に生きる正常人,正しい判断をする正しい人即ち「偏らない中庸を得た普通人」と確信するものが多い。
しかしこの世に宗教と無縁な民族があろうか。何かの宗教的思想や信念を持たない人間という者が存在しえるだろうか。たしかに西欧世界のキリスト教や、アラブ世界のイスラム教のように、宗教がこの日本国やこの社会の中で大きな影響力を持っていない、と思われている。果たしてそうだろうか?次の文はかなり長文だが、引用させてもらう。
 菊地誠氏が「こころのうしろ側」というおもしろい随想を雑誌に記しておられる。次にその一部を引用させていただこう。「ホノルルの空港を発って少しした頃であった。右の〈アメリカ人の〉お婆さんが、
『貴方の宗教は何?』
と尋ねた。私は正直に、
『父は浄土宗という宗教を持っていたけど,私はどんな宗教にもそれほど深くかかわらない』と答えた。その途端、二人は猛然として私に喰らいついた。
『貴方、宗教が無くて、いったいどうやって子供を育てますか?』
私も反撃せざるを得なかった。
『子供は、宗教が無くてもりつばに育てられると思いますよ。ただ間違いをしないでください。まごころ誠実さといったものは、宗教だけにしか無いとは、私は思っていないのです』
 これはしかし、全くの平行線であった―」
 こういう体験をした人は、けっして少なくないであろう。またこれを裏返したような体験、すなわちその平生の仕事ぶりや生活態度を見て「あなたに宗教が無いはずはない」といわれて返事に困った人もいる。これは、中東協力センタ―の川田専務理事から、うかがった話だが、宗教を問われて、菊地氏と同じような返事をしたところ、そんなはずは絶対にないといわれたという興味深い体験である。
 その人は氏の助手で、イギリスに留学しイギリス人と結婚しているイスラム教徒であった。いわば国際社会をよく知っているインテリである。その入が川田専務理事の答を聞いて驚いて反問したことは、それならなぜあなたは、泥棒もせず、嘘もつかず、悪いこともせず、だれも見ていないのに日々誠実に働き、まじめな日常生活を送っているのか、ということであった。彼にとっては、宗教の無い人間がそのような状態でいるはずはないのである.。―――――省略―ーしかし、われわれの社会に規範がないわけでなく、場合によっては、彼らの宗教ないしは宗教法よりもっと厳しい規範があり、それゆえに、日本は世界で最も安全で秩序立っている国、近代化とともに犯罪が減少していくという不思議な国だということもいえるであろう。こういう状態を比較宗教学者のヴェルプロフスキー教授は「日本には見えざる宗教法がある」と分析している。これは「まごころや誠実さといったものは、宗教だけにしか無いとは、私は思っていない」という菊地氏の言葉と関連する。というのは「見えざる宗教法」とは「見えざる自分を支える原理」とも言い換え得るからである。
〜続く〜


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