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反戦議論のための本棚〜最近の購入本/読了本は?

106イカフライ:2005/06/15(水) 13:06:26
「飛びすぎる教室」清水義範著。

 学生時代、授業中に先生が教科を離れていろいろな雑談をすることがあった。
なかには結構面白い話があって、授業内容は全く覚えていないが、先生の雑談というのは学校を出て何年たっても良く思えていたりする……。
 そんな経験ありませんか?ということで、先生の雑談風にいろいろな事柄を取り上げる、雑学本です。
 宇宙の話、旅行の話、天使の話、お墓の話などいろいろ面白くてちょっと利口になった気分になるんですが、中でも印象に残ったのが奴隷の話。
奴隷というと私達は、鎖につながれたり鞭で叩かれたりしながら重労働をさせられるというイメージが強いが(そして、勿論そういった奴隷もいるが)それだけではない。
特に古代社会における奴隷というのは、いろいろな形態や業務に携わる人達がいた。
 例えばバビロニアの奴隷は婚姻の自由や財産所有も認められたし、主人から独立して事業を営みそれが成功して奴隷を使う奴隷もいた。
 ローマでは、貴族の子弟の家庭教師になったり、歌や踊りをする奴隷もいたし、有名な剣闘士も奴隷だった。例えば剣闘士なんかは命がけの仕事でそう考えると非人間的な境遇だが、試合に多く勝利し有名になれば金も名誉も手に入れる、と考えると今のプロ格闘家に近い。
(実際、今は知れないが一昔前のメキシコのルチャなんかは毎年、試合中に死亡する選手がいた、っていうし)
 歌手やダンサーもプロダクションお抱えの芸能人に近いように思える。
 また、美しい女奴隷は貴族の愛妾になることが多かったが、その子供には正妻の子供と同様の権利が与えられていたりもして、今の日本の非嫡出子の相続権が嫡出子の半分、というより、むしろ民主的だったりもする。
 イスラム社会では軍人奴隷がいたが、軍人といっても歩兵・雑兵のたぐいではなくて、軍隊を指揮する大将として、戦で手柄を上げれば出生して地方官や宰相になった。彼らは主人に忠誠を尽くしたが、その主がボンクラだったりする場合、下克上を起こしたりもした。
 実際、奴隷出身のそういった軍人が立てた王朝もある。

 むしろ、奴隷の人権が無かったのは、近代においてなのだ。(そして、我々がイメージすろ奴隷はこれに近い)。

 言っておくが、だから奴隷制度が良い、よいというわけではありません。
 権利が認められていた、といったって、自由民との差は大きく在ったし、なにより自由が無かったことに変わりは無い。
 ただ、例えば古代ローマの物語を読む時、奴隷とでてきて、ある種近代的な「虐げられた奴隷」をイメージすると齟齬が出るだろうな、なんて思いました。


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