従来へその緒を切るのを遅らせると赤ちゃんがよく育つ可能性があるという報告はあった(「へその緒を切るのは2分遅らせよ」赤ちゃんが育つを参照)。「へその緒を切る時間を最適化すると、高所得国に生まれたリスクの低い子どもでは、神経の発達に影響を及ぼす可能性がある」と説明している。日本は関係すると見られ、へその緒を遅く切る医療行為の評価が高まりそうだ。
文献情報
Andersson O et al. Effect of Delayed Cord Clamping on Neurodevelopment at 4 Years of Age: A Randomized Clinical Trial. JAMA Pediatr. 2015 May 26. [Epub ahead of print] http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26010418
このたび『Archives of Disease in Childhood』という学術誌でそうした内容を発表したのは、英「ウォーリック大学」のディーター・ウォルケ教授が率いる研究チーム。1985年および1986年に誕生した、未熟児と診断された赤ちゃん200人とそうでない赤ちゃん197人のその後のパーソナリティ面について観察、調査を行ってきたという。すると成長に従い、両者の間には性格面でかなりの差が生じていることが判明。未熟児で誕生した赤ちゃんは、高率で内向的な性格を示すようになってくるというのだ。