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人口問題・少子化・家族の経済学

1057名無しさん:2015/06/07(日) 17:22:33
>>1056

 ――進行性の難病患者の例も本の中で挙げられています。1人目は、意思疎通ができなくなったら人工呼吸器を外してほしいと病院に要望し、倫理委員会でもその要望を尊重することにしたのに、院長の判断で受け入れなかった例です。2人目は、ALSの患者ご本人が、「自力で呼吸ができなくなったり、食べられなくなったら人工呼吸器や胃ろうは使わないと宣言している」とコメントされた例。3人目は、ALSの患者さんと病院実習で交流した経験から、「生きなくてもいい権利」を訴えた救急救命士のコメントです。終末期の高齢者の差しひかえとは違う議論になると思うのですが、いかがですか。

 礼子「意思表示ができる時は、本人の意思を尊重することが基本です。本人の意思が無視されるのは問題です。人工呼吸器も、経管栄養も、本人の意思が尊重されるべきだと思います。本人の意思であれば、選択した内容に私は何の意見もありません」

 顕二「こうした終末期医療の記事を書くと、ALSや筋ジストロフィーの人のことが必ず出てきます。でも、彼らは意思表示がしっかりできる。自分で判断でき、自分で選択できるんです。その選択を認めないという、そちらの方が問題だと言っているんです。終末期の高齢者とは、そういう意味で違うんです」


 ――ただ、高齢者の場合は、人工呼吸器や経管栄養などの延命処置はしない方がいいと主張していらっしゃる。

 礼子「そう思います。その方が穏やかな最期を迎えられますので」


 ――そもそも医学的にプラスにはならない終末期の高齢者の延命処置と、進行性の難病の患者の延命処置は、違う意味合いがあると思います。個人的には、意思表示ができるかどうかで、延命するかどうかの線引きをすることにも、迷いを感じます。

 顕二「別問題です。それを一緒にして議論すると、平行線になって意味はありません」

 礼子「進行性の難病患者は意思表示できる人ですから。意思表示できなくなったら、こうしてほしいというのを残しておけばいい」


 ――高齢者についても事前の意思表示は必要と訴えていらっしゃいますね。

 礼子「終末期の延命問題を扱うと、色々な意見が出てきます。延命は正しい、正しくない、という問題ではないので、公平性を期すためには、本人の事前指示に従うのが一番よいと思います。現状では家族が延命するかどうかを決めています。しかし、それを何とかしなくてはいけないと思っています」


 ――欧米ですと、そもそも医学的適応のないことは、患者の意思にかかわらず、最初から医師の判断でやらないと書かれていますね。

 顕二「そうです。しかし日本の場合は、その病院に人工呼吸器などの装置があればやらざるを得ない」

 礼子「本人や家族からどうしてもやってほしいと言われれば、できる施設を探して紹介するようにしないと、私たち医師の責任が問われます」


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