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伊豆急行「THE ROYAL EXPRESS」の出発式でテープカットをする水戸岡鋭治氏(C)朝日新聞社
今や鉄道デザイナーの第一人者として、レールファン以外にも広く知られている水戸岡鋭治(みとおか・えいじ)氏。JR九州の新幹線やクルーズトレイン「ななつ星 in 九州」が有名だが、それまでにも多くの特急形車両を手掛けてきた。JR九州や岡山電気軌道の車両が有名だが、ついに北海道を水戸岡デザインの車両が走る日が来た。
それは伊豆急行2100系のジョイフルトレイン「THE ROYAL EXPRESS」が「THE ROYAL EXPRESS〜HOKKAIDO CRUSE TRAIN〜」と銘打ち、JR北海道の札幌〜池田〜知床斜里〜旭川〜札幌を3泊4日で周遊するもの。電化方式などの関係から自力走行が不可能なため、東急電鉄(伊豆急行は東急グループの企業)が購入した元JR東日本の電源車を介在し、水戸岡デザインにお色直ししたJR北海道のディーゼル機関車が牽引する。
京浜東北線や埼京線、宇都宮線(東北本線)といったJRの路線はもとより、私鉄の東武東上線や西武池袋線なども東京都心のターミナルと埼玉県内を結んでいる。埼玉視点でいうならば、“ほとんどの路線が東京を向いている”といったところか。
この傾向はJRにおいてとくに顕著で、埼玉県内だけを走っているJR路線は川越線だけである。その川越線にしたって、大宮―川越間は埼京線に直通して池袋を目指すし、川越―高麗川間は八高線に直通して八王子を目指す。結局、この川越線の役割も埼玉県内の地域輸送というよりは“Go To 東京”なのだ。