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鉄道貨物輸送研究スレッド

1■とはずがたり:2002/11/04(月) 21:56
鉄道貨物輸送研究を通じて不振のJR貨物を応援するスレッド

110荷主研究者:2003/07/21(月) 18:24
>>91 東芝のブラウン管輸送についてのネタ元2。
2001年6/6 河北新報 10面
PC面ブラウン管 国内生産から撤退 東芝・来年2月めど

東芝は5日,パソコン用ブラウン管の国内生産から来年2月をめどに撤退する方針を明らかにした。韓国,台湾メーカーとの激しい価格競争で苦戦が続いているため,人件費など製造コストの安いタイ工場での生産に一本化する。

パソコン用ブラウン管の生産をやめるのは,年産約400万台の深谷工場(埼玉県深谷市)。関連従業員約1000人の雇用は維持し,次世代表示装置など新規事業に配置転換する。東芝は今年4月には,カラーテレビの国内生産をやめて中国に拠点を移しており,採算が悪化した事業のアジア移転を加速させている。

111荷主研究者:2003/08/01(金) 23:15
北海道新聞は、わりと鉄道貨物輸送に関する記事(もちろん道内関係だが)がよく載るように感じるが、気のせいか?

http://www.hokkaido-np.co.jp/Php/backnumber.php3?&d=20030731&j=0024&k=200307301548
JR貨物、札幌−東京17時間以内に 30分短縮、フェリーに対抗  2003/07/31 09:00 北海道新聞

 JR貨物北海道支社は十月一日のダイヤ改正に合わせて、道内と本州を結ぶコンテナ列車の一部の輸送時間を約三十分短縮する。主力の札幌貨物ターミナル(白石区)発−隅田川(東京)着の輸送時間は十六時間五十六分と十七時間を切ることになる。輸送時間の短縮は昨年十二月のダイヤ改正以来。旅客と貨物の両列車の待ち合わせ時間を東北方面で調整した影響が大きい。

 道内と本州、九州を結ぶ定期のコンテナ列車は現在二十三往復四十六本あるが、このうち八本を短縮する。運賃は変わらない。

 隅田川行き以外の短縮では、札幌ターミナル発−宇都宮ターミナル着が二十五分短縮して十七時間二十分、福岡ターミナル発−札幌ターミナル着が二十八分短縮して四十三時間二十五分など。

 宅配便や農産物輸送などでは苫小牧−大洗航路を約十九時間で運航するフェリー各社と競合するが、JR貨物は「フェリーと十分対抗できる時間になった。今後も輸送時間の短縮を図りたい」としている。

113荷主研究者:2003/08/07(木) 22:46
沖電気の鉄道輸送について 
http://homepage1.nifty.com/yswww/customer/OkiPD.html

◎「物流ニッポン新聞社」  '03.8.1更新
CO2削減へ物流改革/動脈と静脈、統合したシステム…沖電気

沖電気工業は今年度から、二酸化炭素(CO2)排出量を毎年500トン減らすため、物流改革を本格化させる。前年度は沖電気物流センター(小沢康明社長、東京都港区)が中心となり、低公害な梱包材およびトラックの採用、鉄道輸送へのモーダルシフトを推進。半導体の航空輸送ルート短縮により、CO2排出量を年間500トン削減した。動脈、静脈物流の統合など「環境配慮型物流」をさらに拡大していく方針だ。
梱包の環境対策では、木枠梱包だった現金自動預け払い機(ATM)をポリエチレン袋で覆うだけの簡易包装を実現。搬入から設置までトータルで請け負う利点を生かし、通い箱方式を導入するなど省資源化に取り組んだ。これにより、梱包材購入費や使用済み梱包材の廃棄処理費を圧縮した。
運搬では、昨年8月から半導体製品の航空輸送ルートを再編。東京都八王子市の物流基地経由で国内外に配送していたが、新たにタイ工場内に拠点を設けた。世界各地の顧客に直接輸送するルートに変更し、年間CO2排出削減量は当初計画の440トンを上回る500トンを達成した。
また、国内主要拠点である北関東センター(群馬県佐波郡境町)から北海道、中国、四国、九州向けにJRコンテナによる鉄道輸送を実施。トラック輸送については、委託会社と組織する「OBC懇話会」で、環境対応車両の使用やアイドリング・ストップなどのエコドライブを励行していくことで意識の統一を図った。
今年度は各種梱包材のリユースを加速させ、本社と北関東センターで環境管理の国際規格ISO14001の認証取得を目指す。さらに、産業廃棄物処理法の広域指定も申請中。製品配送時に不用品を回収できるようにし、動脈と静脈を統合した効率的な物流システムを構築していく。

115荷主研究者:2003/08/10(日) 22:39
鉄道貨物輸送も受託したのだろうか?

http://www.chemicaldaily.co.jp/news/index.html
2002年6月4日(火)化学工業日報
三和倉庫、工場内物流事業に本格参入

 三和倉庫(東京都港区、中島秀夫社長)は工場内物流に本格的に進出する。このほど親会社の日本曹達から二本木工場(新潟県中頚城郡中郷村)の場内における集荷・保管・出荷など物流の一括管理を受託した。これにより日曹サイドでは生産設備と一体となった物流業務により効率化・省力化が期待できコスト抑制が図れる。

116荷主研究者:2003/08/10(日) 22:55
http://www.shizushin.com/area21/area21_2003080918.html
【2003年08月09日(土)】静岡新聞
貨物駅移転 地権者に個別説明 沼津市、来月の測量目指す

 沼津市は、JR沼津駅周辺の鉄道高架化の取り掛かり事業である貨物駅移転先の原西部地区地権者に対する個別説明に入った。国の「ゴーサイン」に対応するためにも、九月には測量に入りたい考え。地元の一部に反対もあるが、次のステップである事業認可に向け早期測量作業をする必要があることに理解を求める。

 市によると、地権者は地区内の三自治会に百四十九人、地区外に二十六人いる。国の十五年度予算に、鉄道高架化を前提とした貨物駅などの用地調査費三千万円が盛り込まれたのを踏まえ、三月に自治会ごとの説明会を開いたが、その際、一部から地権者との直接交渉をけん制されていた。

 個別説明は今月中に全地権者を回り、できるだけ多くから了承を得たい考え。長期間を要する事業を着実に進めていくため、スタート直後の足踏みは何としても避けたいという。

 貨物駅移転と並行して行われる片浜地区への車両基地移転は、地元の了承を得て七月に地形測量が始まっている。

 鉄道高架化事業は県が主になって実施する。線路による市街地の南北分断解消を目的とし、東海道線三・七キロ、御殿場線一・六キロを高架化する。これを核とする沼津駅総合整備六事業の総事業費は千八百億円。

117荷主研究者:2003/08/11(月) 21:05
貨車輸送との併用。アルキルアルミニウム容器といえば、東ソー物流の無蓋コンテナが有名だが。

http://www.chemicaldaily.co.jp/news/index.html
2002年8月12日(月)化学工業日報
日本アルキルアルミ、触媒事業の物流効率化を推進

 日本アルキルアルミは、アルキルアルミ触媒事業で物流機能の効率アップに力を注ぐ。昨年、消防法に関連する規制が緩和されたことを契機に、従来の輸送形態から、市場ニーズに合った多様な供給体制へ見直すもの。具体的には、トラックに限られていた輸送形態を貨車輸送との併用で進めていく。また輸出用では、ジャンボタンクの活用なども検討、最適な供給体制を構築する方針だ。

118荷主研究者:2003/08/11(月) 21:07
>>98

http://www.chemicaldaily.co.jp/news/index.html
2002年8月13日(火)化学工業日報
住友化学、NOCの出資比率でライオンデルと協議

 住友化学工業は、プロピレンオキサイド(PO)事業強化の一環として、米ライオンデル・ケミカルとの折半出資会社「日本オキシラン」(NOC)の株式のうち、過半を取得することも含めてライオンデルとの協議に入った。同社は、NOCの業容拡大による新体制と、三井化学との事業統合にともなうウレタン原料事業の垂直統合をテコに、PO事業をコアビジネスとして強化育成していく方針。NOCについては、住友化学が千葉工場で建設中の新製法によるPO年産20万トン設備のほか、スチレンモノマー(SM)事業を移管する方向で検討しており、これにともなう出資比率の変動について話し合うもの。

119名無しさん:2003/08/16(土) 14:54
環境負荷の小さい物流体系の構築を目指す実証実験
http://www.mlit.go.jp/seisakutokatsu/freight/jissho/nintei.html

国土交通省から資料が公開されました。
北海道内で31ftコンテナを使ったモーダルシフト、なんていうのもあります。

120荷主研究者:2003/08/17(日) 23:24
情報ありがとうございます。実験の詳細がわかりました。

昨日の日経に掲載されていたのですが、大型トラックのスピードリミッター装着義務化に伴い、
物流各社が鉄道や船へのモーダルシフトを進めているようです。

121荷主研究者:2003/08/17(日) 23:39

http://www.transport.or.jp/butsuryu/f_news.html
●「輸送経済新聞社」'03.8.12
鉄道コンテナ強化 定温デイリー運行体制/福岡運輸

 福岡運輸(本社・福岡県福岡市、島田隆士社長)は、鉄道利用運送を強化している。これまで三十フィート型の冷凍・冷蔵コンテナ二個を所有していたが、今月から一台増備、福岡〜東京を発着一日一台ずつ運行のデイリー輸送体制とした。
 荷筋は、冷凍・冷蔵食品、食肉類など定温貨物全般。
 同社の山口善久専務は「トラック輸送は現状のの規模を保ちつつ、鉄道コンテナ輸送との組み合わせも積極的に顧客に提案していく」と述べる。
 問い合わせ先は、同社・基山支店/0942(92)1311。

122荷主研究者:2003/08/17(日) 23:41

http://www.transport.or.jp/butsuryu/f_news.html
◎「物流ニッポン新聞社」'03.8.8
時間短縮で翌日配送拡大/ダイヤ改正、増送基調に拍車……JR貨物

日本貨物鉄道(JR貨物)は7月30日、10月1日に実施するダイヤ改正の概要を発表した。主力のコンテナ列車はスピード化や翌日配送サービス圏の拡充によって、増送基調に拍車を掛けていく。さらに、荷役時間が大幅に短縮できる着発線荷役(E&S)方式の拡充とトップリフター(大型荷役機械)の増設で大型コンテナ輸送ネットワーク整備を進める。
札幌−東京、大阪−札幌、福岡−札幌などの主要都市間を結ぶ列車については、輸送時間をさらに短縮。中でも、札幌―東京(隅田川駅)を結ぶ主力列車は30分短縮の16時間56分とし、17時間を切る。東京−福岡も2時間短縮させて21時間42分とする。
中継輸送ルートの見直しやE&S方式の拡充で、翌日配送体制を推進。例えば、兵庫(姫路貨物駅)−北関東(宇都宮貨物ターミナル駅)では10時間近く短縮させ、翌日配送を可能にする。
昨年3月に開業した北九州貨物ターミナル駅に停車する列車を13本から17本に増やす。北関東−福岡、埼玉(越谷貨物ターミナル駅)−福岡、富山(富山貨物駅)−福岡、大阪−福岡の運行列車を停車させる。 さらに、海上コンテナなど30フィート級大型コンテナを取り扱うことのできるトップリフター設置駅を増やす。年度内に7駅に配備するなど全国46駅体制とし、需要に応える。
12月1日には神戸貨物ターミナル駅を開業。輸送時間や締め切り、引き渡し時刻を大幅に改善。本数も現神戸港駅のコンテナ列車1日10本を16本に増やし利便性を高める。
ダイヤ改正で、コンテナ列車は1本増の426本(1日当たり)、車扱が20本減の265本となる。
岩沙克次専務は「札幌−東京が17時間を切るなど画期的なダイヤ改正となる。長距離フェリーとも十分に競争できる。トラック業界のスピードリミッター(速度抑制装置)装着やディーゼル車規制への対応で、鉄道輸送への注目度が高まってきた。輸送品質向上で競争力アップに努めたい」と話した。

123荷主研究者:2003/09/03(水) 22:36
コンテナ輸送は復調傾向のようだが、車扱は東武の鉄道貨物輸送も廃止になるし、冬の時代は続く。

http://forum.nifty.com/ftrain/news/
TRAIN News

2003年09月01日 ▼樽見鉄道>10月改正で上下5本の貨物列車を2本に減便

2003年09月03日 ▼JR貨物>室蘭本線のワム48000によるチップ輸送が終了へ

124とはずがたり:2003/09/03(水) 22:53
>>123
やはり気分のいいもんじゃないねえ。
本巣→向日町はいつ見ても15両編成で縮小しているようには見えないけど。。

125とはずがたり:2003/09/04(木) 02:28
>>123-124
この↓記事はこの貨物縮小を受けてのことだったのか?
http://jbbs.shitaraba.com/study/bbs/read.cgi?BBS=2246&KEY=1047289790&START=129&END=129&NOFIRST=TRUE

128荷主研究者:2003/09/07(日) 23:19
遅ればせながら情報。2003年8月3日訪問。

■千鳥町
ヤードに青化ソーダタンク車が多数。旭化成(千鳥町)〜二本木(日本曹達)で運用されている。昭和電工専用線にも青化ソーダタンク車あり。

■川崎貨物
日本ゼオンのタンク車(ラテックス、川崎貨物〜新南陽で運用)荷役線(ローリーからの直接積み替え?)は撤去されていた。タンクコンテナ化か?
日石化学のタンク車(機械油、川崎貨物〜沼垂で運用)荷役線(ローリー荷役か?)はタンク車なし。荷役線もあまり使用していないように見えた。

■浮島町
日本触媒の専用線にはエチレングリコールタンク車1両、液化酸化エチレンタンク車2両(東港からの返空)あり。

■扇町
旧三菱石油川崎製油所の専用線は完全に撤去されていた。工場内の専用線跡地はきれいに更地化。
昭和電工専用線には、液化塩素タンク車が多数あり。
三井埠頭専用線には、秩父セメントの石炭ホキが多数あり。奥には石油系タンク車の姿も見えたが、留置中なだけか?

■大川
昭和電工専用線には液化塩素タンク車が1両あり。

■浜安善
モービル石油の専用線は撤去済み。旧浜安善駅のヤードのみ残る。貨車の留置も見られない。
油槽所自体もエッソとモービルはタンク等の設備が解体され広大な更地となっていた。

■新興
内外輸送の専用線は残るものの、雑草が生い茂り廃止同然に見える。タンク車も確認できず。

■横浜本牧
輸出用の紙輸送のコンテナが多数(コキ10両程度)あり。向浜、石巻港、新潟タ(北越製紙)〜本牧埠頭を確認。海コンは普通の有蓋コンテナのほか、タンクコンテナも多数あり。

■本牧埠頭
輸出用の紙輸送コンテナと思われるコンテナ車が入線中。車上荷役中。

129荷主研究者:2003/09/18(木) 01:24

http://www.tsu-un.co.jp/
2003年9月18日 日刊通運情報

政府米の大量輸送実施へ JR貨物、9〜10月に10万トン

130荷主研究者:2003/09/22(月) 03:51
日本コカ・コーラは滋賀県守山市に原液工場があり、そこから全国の各ボトラーに原液を供給しているという。

1993年11月11日 交通新聞 1面
JR私有コンテナ 飲料業界で初導入 日本コカ・コーラ

日本コカ・コーラ(本社・東京都渋谷区)は飲料業界で初めてJR私有コンテナを導入した。トラックを中心にした流通システムの一部を試験的に、大量輸送機関であるJR貨物に移行させるもので、運輸省が推進する「モーダルシフト」に合わせた。

私有コンテナは、JR貨物以外の荷主が所有するもので、5トン積みの18Aコンテナの改造タイプ10個を製作。赤字に白いロゴを配したおなじみのデザインが施されている。京都・梅小路から全国へ製品・原材料が輸送される。JR貨物ではこれを機に鉄道利用増に結び付けたい、としている。

132荷主研究者:2003/09/29(月) 00:43
>>52-53 >>82 【日輪】

2003年9月5日 化学工業日報 9面
鉄道通運事業を拡充 日輪 モーダルシフト推進で

化学品の専門輸送会社、日輪(京都中央区、永井保彦社長)は通運事業の拡充を目指している。トラックなどによる陸運に鉄道を組み合わせての複合一貫輸送、いわゆるモーダルシフト推進として、この間、関東地区を中心に10駅で鉄道通運事業の許可を得ており、ネットワーク整備を図ってきた。通運事業で現状の月間売上高は全体の11%だが、これを将来的に20%にまで比重を高める。

日輪は97年に液体化成品の専門貨物取り扱いである第2種利用運送事業(鉄道通運事業)を開始した。化学品輸送においてコスト低減や環境・安全への配慮などから、トラック輸送と鉄道輸送を組み合わせることで複合一貫輸送体制をつくりあげ、顧客に対してきめ細かい対応と機動性を発揮しようというもので、モーダルシフト戦略の一環。

現在、関東地区を中心に東京貨物ターミナル駅、隅田川駅、川崎貨物駅、神栖駅、千葉貨物駅、京葉久保田駅、新潟貨物ターミナル駅、黒井駅、北九州貨物ターミナル駅、越谷貨物ターミナル駅の10駅で通運事業を取得し、全国の石油化学コンビナートをカバーするネットワークを整備した。洗浄、乾燥設備を保有することで「ケミカル品の少量多品種化やスポット需要への対応も可能で、また帰り荷の往復物流で顧客の合理化にも寄与できる」(永井社長)としている。

同事業は順調に伸長しており、月間の売上高は全体(2002年9月期のグループ全体は約60億円)の11%だが、これを3年後に15%、将来的には20%にまで引き上げる意向。

133荷主研究者:2003/09/29(月) 00:47
>>132 【日輪】といえばやはりこの輸送。

◎1999.12. 5〜12.11 物流ニッポン新聞社
*高圧ガスをレール輸送/東燃化学とタンク開発……………………………日輪

 日輪(永井保彦社長、東京都中央区)と東燃化学(横倉義社長、渋谷区)は、高圧ガス用の大型タンクコンテナを共同開発した。
 日本で初めての高圧ガスの鉄道輸送が実現、モーダルシフト進展に大きく寄与することが期待される。
 高圧ガス用に開発されたのは、20ft大型タンクコンテナ。最大総重量15.5t、自重5.5t、積載質量9.65t。「上部荷役下部荷下ろし」型で、バルブ位置を斜めにし、積載容量を高めた。
 開発費は2300万円。
 東燃化学の川崎工場でタンクコンテナに高圧ガスを充てんした後、敷地内の専用線から日本貨物鉄道(JR貨物)の線路に乗り入れ、大阪まで輸送する。
 川崎〜大阪は従来、タンクローリーで運んでいた。トラック輸送は、大阪から目的の工場までとなる。今月からシフトを開始。
 3個を常時折り返して、毎日納品できる体制を維持していく。トラックによる高圧ガスの輸送は、2人乗務が義務付けられており、人件費の削減が課題だった。
 鉄道へのシフトで、人件費をはじめとした物流の合理化に結び付き、コスト削減、安全性の向上、環境への配慮など様々なメリットが生まれる。
 また、タンクコンテナは既存の設備に適合するように設計。工場据え付けの設備を利用して、貨車に乗せたまま集荷ができ、作業効率もアップする。
 東燃化学の今井敏博・化成品生産管理ゼネラルマネジャーは「前例のない取り組みが実現したのも、長年培った信頼関係があるからこそ。
 日輪とのつながりは一層深くなっていくだろう」と話している。
 日輪は、年間70万tの化成品を運ぶ。永井社長は「鉄道輸送への転換を図る第一歩。高圧ガスおよび化成品輸送の長距離部分を、早い段階で切り換えたい」と、
 今後もモーダルシフトを積極的に進めていく方針だ。

134荷主研究者:2003/09/29(月) 00:59

2003年6月2日 日刊工業新聞 1面
キャノン 新規格のコンテナ開発 JR貨物と年内にも モーダルシフト促進

キャノンはモーダルシフトを促進するため、JR貨物と共同で新規格のコンテナを開発する。現行の鉄道貨物用コンテナより、高さ方向にサイズが大きい仕様を新たに作成する。現在のJR貨物の規格では、キャノンがワールドワイドで使っている船便コンテナよりも高さが低く、モーダルシフトを進める上での障害になっていたため。早ければ9月までにテスト走行を開始、年内には新コンテナを実用化したいとしている。

キャノンは環境負荷低減活動の一環として、物流工程から排出される二酸化炭素(CO2)量の削減に取り組んでいる。そのため02年に従来のトラック輸送から船舶や鉄道貨物へのモーダルシフトを順次実施。同年3月には首都圏から福岡地区への輸送をフェリーに、8月には大阪地区への物流を鉄道にシフトを始めた。

フェリーへのモーダルシフトは現在、全体の80−90%まで移行が完了。しかし、鉄道貨物ではコンテナの高さが障害となり、一部の商品の輸送ができず、当初目標としていた移行率40%に対し、現在は35%にとどまっている。物流業者を加えた3社で新コンテナを作ることにより、60%まで高めることができるとしている。

その結果、キャノンではCO2の排出量を年間300トン以上削減できるとみている。また、世界的に使われているコンテナと同規格となることで、一般の企業でも使われることになりそうだ。

136とはずがたり:2003/10/02(木) 12:56
貨物時刻表が届いた。
貨物駅の配線が充実。全国の配線ファンは速攻買うべき。
鉄道貨物協会へ急げ!
http://www.rfa.or.jp/

137荷主研究者:2003/10/04(土) 23:10
>>133 【日輪】 JR貨物関東支社のホームページでも紹介されている。

http://www.jrkanto.com/kanto/info/04.htm

ケミカル輸送でおなじみの(株)日輪さんが、今年3月、越谷貨物ターミナル・北九州貨物ターミナルの両駅で新たに第2種鉄道利用運送事業許可を取得しました。これにより同社の許可取得駅は全部で10駅となり、発着時の集配作業をどちらも同社で取扱えるルートが増えました。
日輪さんは昭和46年にケミカル(化成品)専門輸送会社としてスタートし、今年4月で創業31年を迎えました。120数社の信頼を勝ち得てきた同社のモットーは「安全・確実・迅速」。
運転手全員が危険物取扱い免許を持ち、ヨーロッパ化学産業協会の輸送部門における安全評価制度「SQAS」をモデルにした、独自の自主管理システムを導入して、安全確保と輸送品質の維持・向上に努めています。
「フレキシブルできめ細かなサービス」「お客様の満足度向上」をめざす日輪さんは、利用運送事業への参入と並行して、お客様にローリー輸送の鉄道へのモーダルシフトを積極的に提案してきました。各種タイプのローリーを運用してきた経験を生かし、積載品に合わせた各種仕様のコンテナ化を実現。お客様の環境への取組と物流改善に貢献しています。

株式会社日輪

<日輪のコンテナ取扱い駅と電話番号>
東京貨物ターミナル、川崎貨物 (03-3799-5116)
隅田川 (03-3801-2273)
神栖、千葉貨物、京葉久保田、越谷貨物ターミナル (03-3552-2626)
新潟貨物ターミナル、黒井 (025-270-5882)
北九州貨物ターミナル (093-511-2255)

<日輪グループ>
本部:東京都中央区湊3-11-6 日輪ビル
電話:03-3552-2525 FAX:03-3552-2559

138荷主研究者:2003/10/05(日) 00:35
>>137 【日輪】 そういえば日輪は2003.05.04の神栖駅でも目撃している。やはりISOタンクコンテナに強みを発揮しているようだ。

US1−797 JOT所有 ノナンジアミン専用 (株)日輪 
空タンク:東水島(水島臨海)→神栖(日輪)(荷受人 クラレ西条)

クラレ西条ということは、四国から船で水島港に到着後、鉄道で鹿島臨海まで来ているということか。ISOコンテナだし複合一貫輸送である。


DICU8400037 液化イソブチレン専用 (株)日輪
返回送:新南陽(東ソー物)→神栖(日輪)

>>133 の輸送も液化イソブチレンだった気がする。尚、液化イソブチレンはタンク車輸送(タキ19550形)もされており、浮島町〜伏木で運用。

140荷主研究者:2003/10/05(日) 02:17

2002年1月15日 カーゴニュース
京葉線効果で千葉発の鉄道貨物が15%増の伸びをキープ
インフラ整備によるアクセス改善で積載率も大幅アップ

JR貨物千葉支店とグループ会社の京葉臨海鉄道のコンテナ取扱量が第3四半期までのトータルで対前年同期比で15%の伸びを続けている。これは2000年12月に完成した京葉線の貨物列車走行対応工事によって、東京向けのアクセスが大幅に改善されたことによる効果が出ているもの。千葉地区は化成品の大手荷主が多く、普及が進んでいるISO規格のコンテナの利用も増えていることから、相乗効果を生んでいるという。

従来、千葉から武蔵野線の南流山駅に抜けるには、過密ダイヤの総武線を縫って運行しなければならなかったが、工事完成後は直通で西船橋から南流山まで抜けることができるようになり、これだけで約2時間の時間短縮効果があがった。千葉県では半島特有の地理的条件から交通渋滞が慢性的に発生し、物流面での改善の必要性が叫ばれ、千葉県のまとめによると、100万㌧の貨物が鉄道にシフト可能とされていた。

JR貨物千葉支店のまとめによると、4〜12月の累計で、千葉発のコンテナ貨物量は18万7700㌧に達し、前年同期と比べて2万2900㌧も増えた。しかも、このトン数は、積載量16・5㌧のISOコンテナを、JR規格の20フィートコンテナ(積載量10㌧)に換算しているため、多少、低目に出ているという。ISOコンテナは12月末までの累計で1486個を扱っており、59・6%増を記録している。「黒井、金沢などで大型コンテナを扱える荷役装置が導入され、ルートが増えたことも大幅な伸びにつながっている」(岩本和朗支店長)という。景気が落ち込んだ12月の段階でも、従来は約50%だった千葉支店内の積載率は62・5%を維持している(平日)。

千葉支店では03年度から千葉県を含めて首都圏におけるディーゼル車の規制強化が進み、古い車種のトラックによる帰り便が使いにくくなると予想しており、大手荷主に対して帰り便の鉄道へのシフトを提案している。また、長距離だけでなく、神栖(茨城県)向けなどの短距離においてもバイパス的な利用を提案「すでに大手荷主から利用を前提とした話し合いに入っている」(岩本支店長)という。

京葉線には新木場から大崎まで伸びる予定の臨海副都心線(東京臨海高速鉄道)に乗り入れるという計画があり、この2期工事が完成すれば、年間で約6万台のモーダルシフト効果があるという計算もある。「とにかく、この不景気な時期に2割近い伸びを維持できているのはインフラ整備のおかげ。2期工事にも期待している」(中村重雄京葉臨海鉄道社長)としているが…。

141荷主研究者:2003/10/05(日) 02:25

(2002.12.15付) 秋田魁新報社
スローな列車で行こう

 秋田市臨海部の工場地帯を縫って秋田臨海鉄道の貨物列車がゆっくり走る。時速20キロ。自転車ほどの速さだ。線路と並行して国道7号を走るトラックは、貨物列車をあっという間に抜き去る。昭和46年に運行を始め、JR貨物と結んで秋田発の貨物を全国に運んできた。鉄道貨物は、スピードで優るトラック輸送に押され「低速走行」を続けてきたが、時代は今、このスローな貨物列車を逆に追いかけ始めているように見える。

環境に軽負荷、特長を再認識

 秋田市土崎港のポートタワー・セリオンの東隣に「秋田港駅」がある。秋田臨海鉄道はここから北に2・7キロ、南に6・9キロ延びる。貨物列車は毎日、北線の終点「秋田北港駅」まで3往復、南線の終点「向浜駅」まで四往復する。

 北港駅から先の秋田製錬飯島製錬所までと、向浜駅から先の東北製紙までは、それぞれの工場敷地内まで専用線が敷かれている。

 東北製紙で製造した段ボール原紙やコート紙は、あらかじめ運び込んでいた空っぽの5トンコンテナに積み込まれる。1つの台車に5個のコンテナを載せ、これを30台連結。ディーゼル機関車で引っ張る。

 向浜駅を出発した列車は、秋田港駅でJR貨物に貨物をバトンタッチ。秋田操車場駅で、行き先別に車両をつなぎ合わせて関東、関西のターミナルなどに向かう。

 向浜駅を朝出ると、関東圏には翌日の午前、関西圏は2日後に到着する。そこからさらにトラックに積み替えられてユーザーの元に届く。納品までのスピードはトラックには劣る。

□   □

 現在の臨海鉄道の荷主は東北製紙と秋田製錬に、小坂製錬(小坂町)を加えた3社。

 秋田製錬と小坂製錬から出る貨物は、製錬工程で発生する硫酸だ。小坂製錬の硫酸は小坂鉄道―奥羽線―JR貨物―臨海鉄道のルートで秋田製錬まで運ばれ、船積みされて国内外に出荷される。秋田製錬の硫酸の一部は臨海鉄道を通って他県の化学メーカーへと運ばれる。

 今や荷物は紙類と硫酸だけとなったが、かつては石油やセメント、鉱石、亜鉛合金、化学薬品、配合飼料など延べ13種あった。しかし、セメントが船、化学薬品がタンクローリーに切り替わるなど、鉄道からのシフトが進んだ。この結果、南線には穀保町、北線には中島埠頭(ふとう)の途中駅があったが、両駅は平成7年以降、利用されることがなくなった。

 品種は減ったが、紙類の輸送量の増加によって、臨海鉄道は輸送量、金額とも落ち込みを食い止めている。

 秋田臨海鉄道株式会社(本社秋田市、資本金5億円)は昭和45年、当時の国鉄(現JR貨物)や県、沿線企業が出資して設立した。

 営業収益は、3億8000万円だった昭和58年度以降は減少。しかし平成3年に3億円台に回復、12年度は4億円を突破した。13年度決算では、収益3億8000万円、利益100万円と、2期連続の黒字を計上した。

 県の担当者は「線路敷地として県有地を無償提供したり、出資(1億8000万円)もしているが、それ以外に県からお金は出ていない。臨海鉄道は低空飛行だけど、安定飛行を続けていますよ」と話す。

□   □

 国土交通省は現在、幹線貨物輸送を、トラックから鉄道や海運に転換する「モーダルシフト」を推し進めている。最大の狙いは環境への負荷を減らすこと。

 さらに運送会社間の競争が激化する中、過積載や過重労働などの危険を回避する手段としても注目している。あらためて鉄道貨物を見直そうという動きだ。

 同省の試算では、輸送する重量当たりのエネルギー消費効率は、鉄道を100とすると営業用トラック603、自家用トラック1939。地球温暖化の一因となる二酸化炭素排出量は、営業用トラック655、自家用トラック2084。

 また、鉄道従業員1人当たりの年間貨物輸送量は200・7万トンキロで、トラックの8・4倍の能力だ。

 高度成長期やバブル期、企業も役所も便利さを追求した。ビジネスの世界では、競争の激化に伴って「できるだけ在庫を抱えず、必要な時に必要な分を受け取る」という仕組みが一般化した。

 そんな忙しすぎる時代が続き、行き着いた先が今。運行開始から30年余り。臨海鉄道は変わらず時速20キロで走り続けている。

142荷主研究者:2003/10/05(日) 02:28
1月24日(水)放送 ABC NEWSゆう

 トラックに押される一方だった鉄道貨物。ところが企業の環境意識の高まりが追い風になりつつあります。民営化以降、消極的な営業を続けてきた鉄道貨物ですが、再び貨物列車の時代がくるのでしょうか?

■環境にやさしい鉄道貨物

 わが国の産業を支える貨物輸送。現在、国内の貨物のおよそ90%が、トラックで運ばれています。その貨物を、トラックから、コンテナ船や貨物列車に振り替える動きがあります。「モーダルシフト」です。

 そもそもモーダルシフトは、バブル時代に、トラックドライバーが不足したことから、提唱されたものです。しかし、バブルが崩壊して、失業率が上がっている今では、企業が環境保護への取り組みを強めるなかで、CO2や窒素酸化物の排出量をより少なくする手段として、見直されています。

 タケヤ味噌は、工場のある長野から大阪の安治川口まで、毎日2個のコンテナを輸送しています。貨物駅が卸問屋の近くにあったことから、昔から商品を列車で運んできましたが、全ルートをトラックで運ぶより、CO2の排出量がおよそ6分の1になることから、鉄道での輸送を続けています。

 また、松下電器産業は、およそ3年前から、全国に出荷する製品のうち、トラックに比べて運賃が安くなる500km以上の輸送を必要とするものを、鉄道に振り替えはじめています。

 毎年、ほぼ倍のペースで、その量を増やしていて、2000年度は、全国で1万個のコンテナが、鉄道を使って運ばれています。

 そんな追い風をつかもうと、去年の秋、JRの車内に、こんな広告が張り出されました。鉄道貨物の運賃を大幅に割り引くという販売促進策。呼びかけたのは、近畿運輸局でした。

 近畿運輸局・大塚洋自動車部長は「43号線の訴訟問題もありましたし、環境データを見ても良くないということで、改善を図らなければならない。JRの営業努力と我々の政策とを"一緒にやってみましょう"と勉強している。」と話します。

 去年の12月には、貨物列車で青森から運ばれてきたりんごを道行く人に配って鉄道貨物をPRするイベントも行ないました。また、貨物駅の周りには、こうしたのぼりも立てられて、キャンペーンの力の入れようを伺わせます。これほどの宣伝をしたのは、鉄道貨物史上初めてのことです。

143荷主研究者:2003/10/05(日) 02:29
>>142 続き。

■鉄道貨物の復活の兆しはあるのか?

 国鉄やJRはこれまで、貨物の営業活動のほとんどを、運送会社に任せてきました。運送会社の中でも、通運会社と呼ばれるものは、もともと、鉄道貨物を専門に扱う営業代理店として誕生したものです。

 しかし、道路事情が良くなり、自動車が普及するにつれ、通運会社は直接、トラック事業に進出。条件のいい荷物が、直営のトラックに流れることも多くなり、鉄道貨物のシェアはどんどん下がってきたのです。シェア回復のためにはまず利用者のニーズをつかまなければ。キャンペーンに当たって、近畿運輸局が実施したアンケートには、JRへの手厳しい意見の他、「環境にやさしい」だけではなかなか鉄道にシフトできない、それぞれの企業の事情が書かれていました。

「うちも環境には配慮したいと思ってますので、シフトはしたいと思っているのですが小さなコンテナが開発されたり、パレットの返却が…」「トラックやったら2時間ぐらいなら待ってくれますが、JRさんは待ってくれませんから、本数が増えれば、使えるようになると思います。」と利用者の声。

 寄せられた様々な意見に応えるために、JR貨物は、プロジェクトチームをつくり、直接お客さんのところを回って、貨物列車のメリットをアピールすることに務めています。

 運送会社ではなく、JRの営業マンが直接説明してはじめて、鉄道貨物を理解してもらえることも多いといいます。

 訪問を受けた企業は「鉄道貨物を使ったらグンとコストダウンが図れることがJRの営業マンから聞いて初めて知った。もう少し早く知っていたら…。」と話します。

 「物流コストや到達時間で鉄道を使うメリットがあれば利用してもらえるが、環境問題を前面に押し出すだけではなかなか使ってもらえない。」とJR貨物の営業マン。

 民営化から14年。環境保護の追い風をつかむことに、やっと本気になったJR貨物。キャンペーンが始まって3ヶ月あまり、成果が目にみえてくるのは、まだこれからです。

 鉄道が環境にやさしいのは確かですが、それだけでは復活できません。アンケートの中に、「小さなコンテナがあったらなあ」というのもありましたが、実はすでに普通のコンテナの半分の大きさのコンテナがありますが、それがお客さんに伝わっていません。JR貨物の方もアピールが下手だったわけですね。

 21世紀のテーマである経済と環境の両立。鉄道貨物の復活はそのテストケースのひとつなのかもしれません。

144ゆうてん:2003/10/05(日) 12:02
特積各社は鉄道利用を今後も延ばしそうです。
http://www.0085.co.jp/check-news/0306/20.html

》福山通運では、輸送手段に占める割合を現行の1.1%(10万6千トン、2002年度実績)
》から3年後に1割程度まで引き上げる。また、西濃運輸でも私有コンテナ(10トン)を
》一日平均140個程度載せているが、漸増傾向にあるとの事。

145とはずがたり:2003/10/05(日) 12:32
>>144
こんにちは

>JR貨物によるとコンテナ輸送は順調だか、車扱を含めた全輸送が上向いてこない。

セメントの落ち込みが激しいですからねえ。糸魚川の日本セメントに続いて金田の三井鉱山も怪しいようですし。

石油も荷主は継続して欲しがっていたようなのに東武が厭がって北館林が廃止になったのは残念。

146荷主研究者:2003/10/05(日) 13:09
>>144 こんにちは。ちょっと古い情報ですが、特積み事業は厳しい状況のようです。荷主としてもおなじみの特積み中堅各社も事業の見直しをしているようです。

2001年10月31日 カーゴニュース
特積み事業の見直し相次ぐ、貨物量の激減と運賃ダウンが〝装置産業〟を直撃
王子運送が東海道路線から撤退、経営資源を3PLに集中

 特別積み合わせ事業の見直しが相次いでいる。同事業は不特定多数の荷主の貨物を「集荷」し、ターミナルに集約、「幹線輸送」して、着ターミナルで仕分して「配達」する〝装置産業〟のため、貨物量の増大で初期投資の回収を図ってきた。しかし、ここにきて、貨物量が大幅に減少、固定費が大きな負担となっていた。また、運賃相場の下落で、各結節点での積み替えコストが賄えなくなっている。このため、同事業からの撤退や廃止、見直しに拍車がかかっている。

 王子運送は来年2月に阪神地区の営業所を廃止、従来、〝ドル箱〟といわれていた特積み事業から事実上の徹底をする。小口はエスラインギフ、西武運輸、岡山県貨物運送との連絡運輸で対応、ダイキン工業や松下電工などの荷主のサード・パーティー・ロジスティクス事業に経営資源を集中する。

 同社はバス事業も営んでいるが、同事業からも撤退する考え。

 博運社は自社による事業をやめ地域の各社に委託しているほか、本来の路線ではない区域の積み合わせを切り離して、この貨物を特積み貨物と積み合わせして直配するシステムの拡大を図っている。

 このほか、九州地区では長距離の上り貨物と下りのアンバランスが大きく、九州〜関東路線では西鉄運輸、九州産交運輸などで路線運行を実質的に中止、それぞれ特定荷主の物流センター業に力を入れている。

 このほか、減便や運行委託はかなり多く、中越運送でも仙台、関西向けの運行便をそれぞれの地域の事業者に委託、自社ではCFSと呼ばれている小口貨物に経営資源をシフトしてきた。

 昭和50年度に379社あった特別積み合わせ事業者は平成2年の物流2法施行後、297社に減少。平成11年度末で275社となってている。

148荷主研究者:2003/10/05(日) 13:20
>>54-55 特積み事業のモーダルシフトに関する記事。鉄道輸送については問題が山積しているようだが、改善は進んでいるのだろうか。

149とはずがたり:2003/10/05(日) 13:58
特積みって結局何?>にぬけん

150荷主研究者:2003/10/05(日) 14:18
>>149

>>146 をよく読めばわかる。
>同事業は不特定多数の荷主の貨物を「集荷」し、ターミナルに集約、「幹線輸送」して、着ターミナルで仕分して「配達」する。

さらに付け加えると「定められたルートを定期的に輸送する」という「トラックの定期便」である。
一般になじみが深い宅配便は、この特積みトラック業者が「宅配便運賃」を別途設定して独自の輸送商品として販売しているものである。

151荷主研究者:2003/10/05(日) 14:30
>>149

>>146 をよく読めばわかる。
>同事業は不特定多数の荷主の貨物を「集荷」し、ターミナルに集約、「幹線輸送」して、着ターミナルで仕分して「配達」する。

さらに付け加えると「定められたルートを定期的に輸送する」という「トラックの定期便」である。
一般になじみが深い宅配便は、この特積みトラック業者が「宅配便運賃」を別途設定して独自の輸送商品として販売しているものである。

『現代のトラック産業』成山堂書店より

152ゆうてん:2003/10/05(日) 15:01
>>145
五日町のセメントも臨貨に降格のようですし・・。

>>146
日本の鉄道貨物輸送(http://homepage1.nifty.com/yswww/)から
特積貨物の輸送実績(前年同月比)をピックアップしてきました。

2003年7月 プラス18%
2003年6月 プラス7.7%
2003年5月 プラス10.2%
2003年4月 プラス9.8%
2003年3月 プラス7.5%
2003年2月 プラス6.9%
2003年1月は特積の記載なし。

54の記事は当時から気になっていましたが、現状は伸びているようです。
特積各社の要望にJR貨物が対応した結果であればいいのですが。
トップリフターの配置、E&S駅の増加で競争力が上がっているんでしょうか?

153とはずがたり:2003/10/05(日) 20:45
五日町はセメントターミナルとは別に住友大阪のSSも有りましたね。
どういう使用状況だっけ?>にぬけん
CTはやけにがらんとした雰囲気だったイメージがあるが…。

154荷主研究者:2003/10/05(日) 22:24
>>153 住友大阪はスイッチャーも無く、専用線は使用していないと思われる。CTもガランとしてはいたが、それは貨車がいないためであろう。トラックは何台かいたと思う。

155とはずがたり:2003/10/05(日) 22:31
さんきゅ。
施設の統合とかして稼働率を維持するのは難しいのかねえ。
日本中の港で旧アサノと旧小野田のサイロが林立する様を見せつけられているからねえ。

156荷主研究者:2003/10/06(月) 01:19

2001年3月15日 カーゴニュース
インタビュー JR貨物の伊藤直彦社長

「鉄道貨物輸送量を90年度の水準に戻せばCO2排出量は77万㌧減らせる」
「鉄道インフラ整備で鉄道輸送量を2倍に増やせれば400万㌧削減可能」
「国庫補助の入った京葉線は、昨年12月に開業以来、すでに2割増に」

ーー 2001年度は、JR貨物の中期経営計画「新フレイト21」の最終年度にあたります。

伊藤 物流動向は経済活動と直接、連動していますから、JR貨物の成績も日本経済の変化の影響をモロに受けてきました。「フレイト21」を発表したのは94年、見直し作業を経て「新フレイト21」計画として作り直したのが96年11月ですが、この間、運賃単価などは大きく下落しました。

ーー この間、災害も続きました…。

伊藤 しかし、収入減はコストダウンでなんとか補い、黒字を出せる体質にもっていけないか、ということで必死にやってきました。2000年度も7期連続の赤字が続いていたのを、なんとしても黒字に転換しようと固い決意で計画を練ったのですが、新年度がスタートする直前の3月29日に有珠山の火山活動が活発化して室蘭本線がストップ。結局、本州と北海道を結ぶ大動脈が6月8日まで混乱してしまいました。有珠山噴火による直接的な減収は28億円です。しかし、後遺症も残りました。本州〜北海道の鉄道輸送から撤退してしまった路線トラック会社もありましたし、荷主さんの中には、鉄道からフェリーに一部をまわすという例もありました。

ーー そうした後遺症の損害額はどの程度ですか?

伊藤 計算はしていませんが、10億円ぐらいになるかと思います。北海道で輸送障害が発生すると経営的に大きく響きます。北海道発着の貨物というのは輸送の「足が長い」んですよね。

ーー その分、運賃収入も大きい、と。

伊藤 1日当たりの減収額は4000万円にも達しました。また、トラックや内航船を使った代行輸送経費にも22億円かかっています。こうしたことから、残念を通り越して、まさに無念ではありますが、8年連続赤字が続くということになりそうです。

ーー 運輸省からは最近になって、「多少の災害があっても、黒字を出してもらわなければ困る」という声も聞こえてきました。

伊藤 多少の災害、輸送障害があっても赤字になるようでは強い経営体質の会社とはいえませんから、ご指摘は当然のことだと思います。まず、黒字にしてから、次は当然、黒字体質の定着を目指していきます。しかし、8期連続の経常赤字ということに言い訳をしても始まりません。社員に対しても、いつまでも、長いトンネルの中に入っていることについては、申し訳ないと思っています。

157荷主研究者:2003/10/07(火) 01:01
>>156 続き

新しい中期計画は

ーー 2001年度が「新フレイト21」の最終年度にあたるということで、新しい中期計画の策定も進めていると聞いていますが。

伊藤 国土交通省のご指導も受けながら、策定を進めていくつもりです。「新フレイト21」を発表した当時と比べて変わってきている前提が、ふたつあります。ひとつは、輸送量の減少。もうひとつは環境問題の高まりです。

ーー 2000年度は10年ぶりに輸送量の減少傾向に歯止めがかかる見通しにありますが、この間、鉄道貨物は随分と減りましたよね。

伊藤 鉄道貨物輸送量は、JR発足後のピーク時と比べても1000万㌧近く減り、4000万㌧程度となっています。大きく落ち込んだのは、石灰石などの車扱輸送が減ったためですが、こうした中でも、コンテナ輸送はあまり落ちていないといいますか、逆に伸びています。「新フレイト21」を策定した時にも、「鉄道貨物輸送に適した貨物はキチンと鉄道で運べる体制を維持すると同時に、効率化によってコストダウンも進め、市場競争の中でも勝っていけるようにする」という大目標がありました。8期連続赤字という中で、こういったことを言ってもリアリティはないかもしれませんが、最終的には上場も目指していきたい。もちろん、その前に配当をキチッと行うなどの段階は踏まなくてはなりませんが、環境問題の高まりの中で、輸送トンキロを早急に2割ぐらいアップすることは可能だと思っていますし、政府のご支援もいただければ、2倍に増やすことも不可能ではないと思います。

ーー 最後の運政審答申の大きなテーマは「クルマ社会からの脱皮」でしたし、国土交通省も「交通結節点の整備」という観点から、貨物駅に対する国費投入の方向を明確に打ち出していますね。

伊藤 地球温暖化が現実的に解決しなければならない問題として、立ち上がってきているのではないでしょうか?このまま温暖化が進むと、2031年には夏場の大手町の温度が46度にも達するという研究結果が新聞にも載っていました。温暖化物質の削減ということを真剣に考えなければならない、相当、深刻な事態ではないでしょうか。そしてCO2の23%は運輸部門から排出されているといわれています。ヨーロッパのように、日本でもトラックから鉄道への強力な誘導策が出てくるものと期待されているのではないでしょうか。

ーー 鉄道はCO2排出量がトラックの8分の1です。政府は6月をメドに新しい物流施策大綱をまとめる予定ですが、鉄道へのシフトに関してJR貨物からも具体的な要望があるのではないですか?

伊藤 輸送量で見た場合、JR発足後のピークは90年度でしたが、まず、その水準に戻すことで、日本における年間のCO2排出量は約77万㌧減らすことができます。2002年度から5年間かけて、鉄道貨物輸送量を2割、50億㌧㌔増加させることで、この目標は達成できます。そして、次の段階において、ボトルネック区間を解消することで、鉄道輸送量を2倍に増やすことができれば、年間のCO2排出量は約400万㌧削減できます。

JR貨物の99年度の年間輸送量は対前年度比3・7%減の3954万6000㌧だった。国鉄時代を通じ、鉄道貨物輸送量が4000万㌧を下回ったのは初めてのこと。JRになってからのピークは90年度の5935万㌧。しかし、コンテナ輸送量は2051万7000㌧とピーク時の2175万㌧(96年度)と比べて、あまり減ってはいない。

158荷主研究者:2003/10/07(火) 01:03
>>157 続き

具体的な鉄道への誘導策は?

ーー これまでもモーダルシフト政策は声高に訴えられてきましたが、実効があがりませんでした。荷主やトラック事業者にとって、魅力ある具体的な誘導策が必要ではないですか?

伊藤 ドイツでは複合輸送トラック(貨物鉄道と結びつきのあるトラック)の自動車車両税が全額免除され、総重量も40㌧規制が44㌧まで許されています。フランスも鉄道と結びつける複合輸送を行うトラックに対しての補助を行っています。さらに、EU諸国では92年からスピードリミッターの装着が義務付けられています。日本の現状を見てみると、1000㌔㍍を超える輸送距離でも年間1300万㌧がトラックで運ばれています。500㌔㍍以上では8000万㌧に達しており、鉄道の2倍以上にもなります。やはり、EU諸国と比べると、日本の物流面での環境対策は遅れているのではないでしょうか。

ーー 国土交通省は鉄道と道路を結ぶ「結節点」として貨物駅を見直し、国費を投入するという方針を打ち出していますが、JR貨物としても期待しているのではないでしょうか?

伊藤 コンテナ駅は全国で145ヵ所ありますが、このうち主要60駅をスピーディな荷役が可能な着発線荷役の駅に改良したいと考えています。旧国鉄用地を売却するための「基盤整備事業」の形で、すでに19ヵ所は完了しています。しかし、残りすべてをJR貨物だけで行うことはとてもできません。そこで、道路特別会計などを使った貨物駅の近代化をお願いしているところです。

ーー 総重量8㌧以上のトラックへのスピードリミッターの装着が2003年9月から義務付けられると、高速道路でも時速90㌔㍍以上で走行できなくなります。そうなれば、トラックに対する競争力が一気に高まります。

伊藤 そうなった場合、鉄道のキャパシティから貨物があふれ出ないためにも、主要駅の整備が必要になると思います。貨物駅を鉄道から道路への「モード・チェンジ・スペース」としてとらえ、道路の延長として国費を投入していただきたい。その候補としては日本の真中に位置する滋賀県の米原駅をあげています。このほか八王子駅を多摩ニュータウンから出る土砂輸送の拠点とするための改良工事なども検討されています。

ーー 従来型の駅をスピーディな着発線荷役型に変更するためには、どのぐらいの工事費がかかるのですか?

伊藤 駅の規模によって、もちろん違ってきますが、これまでの実績から、ひとつの駅で20億円から30億円かかります。また、こうしてインフラ整備がなされれば、必ず貨物は誘導されてきます。

159荷主研究者:2003/10/07(火) 01:04
>>158 続き

京葉線のようにインフラ整備を行えば、必ず輸送量も増える

ーー 公共事業で整備されてきた高速道路を使ったトラック輸送と比べて、鉄道、特に貨物鉄道への公的資金の投入がなく、それが輸送機関で9割がトラックという現在の日本の物流構造をつくったという批判もありますが、逆に、鉄道にインフラ整備の資金が回れば、輸送量は確実に増えるということは、実績で証明できるのですか?

伊藤 できます。それは京葉線の貨物列車走行対応工事です。昨年12月5日に開業以来、すでに2割増のペースで伸びています。京葉線は元々、1957年に計画されたときには貨物専用線として考えられていたのですが、貨物輸送見直し議論の中で、蘇我〜東京を結ぶ旅客専用線として整備されることになったという経緯もありました。JR貨物発足後、モーダルシフトの機運が高まる中で、貨物列車の走行対応化工事が求められ、国からの補助金もいただいて工事が完成、貨物列車の増発が可能になったものです。開業式の時にも強調したのですが、これは貨物会社にとって、新幹線の開業に匹敵するものです。

ーー 2割も伸びているのですか?

伊藤 さらに2期工事も着工され、それが完成すれば、劇的な効果が見込まれます。2期工事は、新木場から大崎まで伸びる予定の臨海副都心線(東京臨海高速鉄道)に乗り入れるという計画で、車両基地を大井に置くため、線路はすでに東京貨物ターミナル駅まで伸びています。これが東タまでつながれば、千葉と関西圏が直結されるのです。2期工事が完成すれば、年間でトラック約6万台のモーダルシフト効果があるという計算もあります。また、同じように30%の国庫補助を受けた門司貨物駅整備事業も2002年以降に使用開始されます。完成後は1日1万1000㌧を扱うことが可能になり、九州の玄関口となる門司で列車を取り扱うことによって、例えば東京〜鹿児島間では8時間の時間短縮効果が見込まれます。

ーー 鉄道貨物のインフラ整備にもっと公的資金が投入されれば、モーダルシフトも進展する、と。

伊藤 そのとおりです。そして、少し図々しいかもしれませんが、今後は、ぜひ公共事業のように全額国庫負担でお願いできればと思います。地球環境を考えて、鉄道シフトするために、数10億円単位のインフラを整備することは、国としての基本政策ではないでしょうか。

千葉県では半島特有の地理的条件から交通渋滞が慢性的に発生し、物流面での改善の必要性が叫ばれていた。千葉県のまとめによると、100万㌧の貨物が鉄道にシフト可能とされているが、これまでは総武線ルートしか抜け道がなく、モーダルシフトは遅々として進んでいなかった。こうした中、98年度予算の物流特別枠で京葉線の貨物列車走行対応化事業に予算がつき、総額約50億円の工事費の3分の1が国庫補助されることになり工事が本格化、昨年12月から新ダイヤが組めるようになったもの。国庫投入が決められたのは、97年12月に京都で行われた地球温暖化防止京都会議(COP3)における論議によって、わが国でも運輸部門のCO2削減策を打ち出す必要があったからだといわれている。

ーー 鉄道輸送は確かに環境に優しいのでしょうが、コンテナを戸口から戸口まで運ぶ通運はディーゼルトラックを使わなければなりません。JR内部でも、こうした指摘があるようですが…。

伊藤 例えば東京貨物ターミナル駅だけで、10社を超える通運事業者の方々に入ってもらっています。いまは各社がバラバラに集貨、配達を行っていますが、協同組合のようなものを組織して、共同配送すれば、ドライバーもトラック台数も効率化がはかられ、コストとCO2を同時に削減できると思います。鉄道貨物輸送は環境に優しいということを売り物にしています。通運連盟を通じて、低公害トラックの導入も進んでいるようですが、最終的にお客様のところまで運ぶ部分についても、これからは気をくばらなければならなくなると思います。

162さきたま:2003/10/12(日) 07:21
もし民主党政権が誕生して、高速道路が無料化されたら、
鉄道貨物輸送への影響は大でしょうか?

163さきたま:2003/10/12(日) 07:24
もし既出の話題だったらすみません。

164荷主研究者:2003/10/18(土) 18:05
宮城野貨物駅での初荷式は毎年恒例である。

http://jyoho.kahoku.co.jp/member/news/2003/10/20031018t12030.htm
2003年10月17日金曜日 河北新報
食味ほれぼれ一級品 新米400トン初荷式 宮城

 冷害で本年産水稲の不作が確実となっている中、県外で販売される宮城県産新米の初荷式が17日、仙台市宮城野区のJR貨物宮城野駅で行われ、収穫したばかりのひとめぼれが全国各地に出荷された。今月初めは30%程度だった県内平均の1等米比率は60%以上に上向き、全農県本部は「収量は落ちるが、食味、風味とも申し分なく、全国に出しても恥ずかしくない」と強調した。

 初荷式は、生育の遅れと刈り遅れの影響で、昨年より約3週間ずれこんだ。全農県本部の松井俊幸副本部長はあいさつで「作況指数は(9月15日現在の78から)さらに10ポイント下がるという情報もあり、収量減は避けられない」と厳しい状況を説明した。

 だが、等級検査については「ひとめぼれの1等米比率は現在、65%程度で、今後さらに上がると思う。少しでも多く、おいしいコメを届けたい」と力を込めた。

 テープカットの後、新米250トンを載せた大阪・梅田駅行きの貨物列車を約40人の出席者が見送った。

 全農県本部によると、この日、宮城野駅から出荷したひとめぼれは大阪行きのほか、北海道、九州行きの計400トン。昨年の初荷式に比べ、4割ほど少ないという。県内では18日、新米のひとめぼれの販売が一斉に始まる。

165とはずがたり:2003/10/18(土) 18:11
>>162-163
そんなこと無いです。問題提起大歓迎です。

高速道路無料化は確かにトラックの料金を下げるでしょうけど,排ガス規制や,スピードリミッターの設置義務づけ,過積載の取締等でトラックがコスト増加になる施策も行われているしモーダルシフトの推進の頓挫とは行かないのではないでしょうか?

166とはずがたり:2003/10/21(火) 21:23
スピードリミッターの一つの帰結です…。…飛行機かいっ!

http://www.asahi.com/business/update/1021/109.html
関東―北海道間、翌日配達に ヤマト運輸、来月から

 ヤマト運輸は21日、関東―北海道間で翌日配達する新サービス「超速(ちょうそく)宅急便」を11月4日から始める、と発表した。全日本空輸が羽田―新千歳間での運航を正式発表した深夜貨物便を利用し、スピードアップを実現する。関東―北海道間の宅急便はこれまで翌々日配達だった。

 新サービスはビジネス書類や生鮮食料品、工場への部品や原材料の輸送などの利用を想定している。宅急便の運賃に加算料金が必要で、都内から札幌あての場合、受け付け締め切り時間はドライバーの集荷が午後6時まで、直営店への持ち込みが午後7時まで。

 ヤマト運輸は宅急便の全国翌日配達を目標に整備を進めてきた。すでに9割以上が翌日配達だが、900キロを超える関東―北海道間は難しく、深夜貨物便の就航が待たれていた。
(10/21 19:16)

http://www.asahi.com/business/update/1021/044.html
全日空、旅客機使い深夜貨物便 トラック速度規制に対応

 全日本空輸は航空国内大手として初めて、11月から国内線用ジェット旅客機を使って深夜の国内線貨物定期便を運航する。9月から大型トラックの最高速度を抑制する装置(スピードリミッター)の装着義務付けが始まったが、トラックによる輸送時間が長くなるのを懸念して、一部の物流が空輸にシフトしている。全日空はこうした変化に合わせ、宅配便や速達性の高い貨物を運ぶ計画だ。

 21日にも運航計画を国土交通省に申請する。計画は、11月5日から国内線用ジェット旅客機のB777―300型機2機を、羽田―札幌(新千歳)間に1日1便ずつ投入。深夜に定期運航する。

 運航スケジュールは羽田を午前1時台に出発し、新千歳に午前3時前に到着。もう1機も新千歳を午前1時台に出発し、羽田に午前3時過ぎに到着する。従来、深夜は運航していなかったため、「眠っていた」旅客機を使うことで、機材を効率的に使うことができる。

 貨物便を巡っては、国内貨物専用の新規航空会社、オレンジカーゴ(名古屋市)が10月から羽田―長崎線と羽田―鹿児島線で、小型プロペラ機を使い、大手と競合の少ない深夜・早朝に1日1往復の運航を始めている。 (10/21 07:00)

167荷主研究者:2003/10/29(水) 00:26
車扱の化学工業品の大きな落ち込みは、昨年9月末に廃止された新潟臨海鉄道の分が大きいのではなかろうか。

http://www.transport.or.jp/butsuryu/f_news.html
◎「物流ニッポン新聞社」 '03.10.24更新
4−9月、コンテナ貨物3.9%増 特積2けたアップ……JR貨物

日本貨物鉄道(JR貨物)が16日発表した2003年度上期(4−9月)の輸送実績は、農産品、特積貨物などの伸びに支えられ、全体で1,726万9,000トン(前年同期比1.0%増)となった。主力のコンテナ貨物は9月も前年同月比7.5%増と好調を持続し、11か月連続で実績を上回っている。

コンテナ貨物は肥料などが低調だった化学工業品(106万3,000トン、1.5%減)、化学薬品(79万5,000トン、0.6%減)で前年を下回った。しかし、特積貨物(112万3,000トン、10.7%増)、紙・パルプ(167万3,000トン、7.5%増)などが堅調に推移。この結果、輸送量は1,048万5,000トン(3.9%増)となった。
9月も政府米を中心とした農産品(11万3,000トン、56.9%増)を筆頭に、残暑で清涼飲料水の需要が高まった食料工業品(24万6,000トン、7.0%増)、集中出荷のあった酒・ビール(4万5,000トン、15.4%増)などが伸び、コンテナ貨物は190万5,000トン(7.5%増)と11か月連続で前年を上回った。

上期の車扱貨物も主力の石油(372万7,000トン、0.1%増)、セメント(92万3,000トン、6.3%増)が伸びた。しかし、一部コンテナ化した紙・パルプ(30万8,000トン、24.5%減)、化学工業品(34万2,000トン、18.0%減)などの落ち込みで、車扱全体では678万4,000トン(3.2%減)にとどまった。

JR貨物によると、ゴールデンウイーク期、盆休み期に輸送力を強化するなどの積極的な営業を展開したことが増送につながった。環境問題に対応するため、荷主、トラック事業者とも鉄道利用の機運が一段と高まっている。
伊藤直彦社長は「久しぶりに上期実績で計画をクリアできた。引き続き輸送品質の維持向上を図っていくことで、利用者の期待に応えたい」と話している。

168荷主研究者:2003/11/02(日) 01:15

2003年8月6日 化学工業日報 9面
日本石油輸送 大型タンク車を増強 輸送効率を追及 年間30−40両投入

日本石油輸送は石油製品輸送の効率化と輸送コストの削減に向けてタンク車の大型化を進めている。43トン積み以上の大型車で、なかでも45トン積みを中心に毎年30−40両を投入している。今後も従来車両の代替としても継続的に増加させる計画。また、大型タンク車の開発とともにタンク車の配車・運用、オーダー管理までの一元的なサービスについても実施し、輸送の効率化を追及していく。

日本石油輸送は創業時からの発祥事業として、内陸域の油槽所への鉄道による石油製品の輸送業務を展開してきた。近年は、石油元売り各社の合理化・再編に伴って内陸油槽所の閉鎖や統合化が進み、このため代替油槽所への鉄道輸送の振り替えを図るほか、輸送効率のアップのため1980年代後半からタンク車の大型化を計画的に進めてきた。

現在、同社は鉄道タンク車を約2200両保有、43トン以上の大型化率は65%になっている。とくに経済性と時速95キロメートルの高速化が可能な45トン車は600両にまで拡充している。

今後も輸送効率に加え、耐用年数30年、5年に一度の検査に約100万円かかるといわれ、また運賃が割高となる既存のタンク車の代替としても継続的に毎年30−40両の大型タンク車を製造することにしている。

ただ、現在の全体での2200両規模が適正としていることから、総数を増やすことではなく回転率を高めることで輸送効率とコスト低減を図ることにしている。なお、石油部門の2003年3月期は冬場の寒波が続いたことと、暖房関連油種の需要が大幅に伸びたことから輸送実績は前期比3%増の824万キロリットルとなったが、受託業務料の減少などで売り上げは2%減の103億8千万円となった。

169荷主研究者:2003/11/06(木) 00:35

http://www.transport.or.jp/butsuryu/f_news.html
●「輸送経済新聞社」 '03.11.4更新
定温混載で全国網 鹿児島、北海道へも/ランテック

  ランテック(本社・福岡県福岡市、高谷孝社長)は、今期中にも定温小口混載の全国ネットを確立する。
 関東、中部、関西、中・四国、九州の既存の三十店所に加え、来年一月五日に鹿児島支店新センターをオープン。北海道では道内の協力会社に配送を依頼する。
 鹿児島支店は、一月五日に新築移転する。新センターは、敷地面積九千平方メートル、鉄筋コンクリート一部鉄骨造りで二階建て。延べ床面積は二千二百二十六平方メートル。冷蔵収容能力は、マイナス二五度以下のF級が千八百九十八トン、プラス五度のC級が九百三十トン。設備は移動ラックとドックシェルター(十四基)。 所在地は、鹿児島県鹿児島市七ツ島一ノ三ノ一九で、九州自動車道の鹿児島ICや指宿スカイラインの谷山ICの至近地。定温(三温度帯)小口混載サービスである「フレッシュ便」を鹿児島県一円で提供する。

 北海道では、青函トンネル走行時の定温維持について新型コンテナの試験を重ねており、実用化へのメドがついた。青函トンネル内では通常、タイマーをセットしてコンテナの冷却装置を動かす仕組みになっている。しかし、事故など長時間の停車などの事態となると冷却機がストップしてしまう。新型コンテナでは、コンテナ自体がGPS(衛星利用測位システム)によって二十四時間、自動制御する。
 道内では協力会社に配送を委託するが、フレッシュ便の品質を維持した状態で食品の輸送を実現できる。今期中に同コンテナを二十基用意する。
 これらによりフレッシュ便の全国ネットワークが確立。同社は「フレッシュ便の高い品質を、全国にきめ細かく提供していきたい」と話す。

171荷主研究者:2003/11/16(日) 02:41
>>68-71 続報。

新貨車通信掲示板 http://6603.teacup.com/shinkasha/bbs
によると、椎津〜新井のタンク車によるアセトアルデヒド輸送がコキによるISOタンクコンテナ化(京葉久保田〜黒井)され、タンク車は仙台港駅にて廃車されたそうだ。

同時に青梅〜新井でアセトアルデヒド輸送をしていた電気化学工業のタキ9250形も廃車されており、新井のダイセル向けアセトアルデヒドのタンク車輸送は終結のようだ。
青梅〜新井はISOタンクコンテナ輸送化されても鉄道輸送は考えにくいところだ。ISOタンクコンテナが専用線入線できれば良いのだが・・・。

また同じく掲示板によると渋川駅に留置されていた関東電化工業の薬品タンク車が全て姿を消したそうである。仙台港駅にて廃車の模様。渋川の関東電化工業の鉄道輸送は工業塩輸送と石油輸送に絞られたようだ。(コンテナ輸送の詳細はわからんがね・・・)

172荷主研究者:2003/11/21(金) 01:59

http://www.transport.or.jp/butsuryu/f_news.html
●「輸送経済新聞社」 '03.11.18更新
コンテナ10月実績9年ぶり全品目増 排ガス規制効果か/JR貨物

 日本貨物鉄道(JR貨物、本社・東京、伊藤直彦社長)は十二日、十月の輸送実績を発表した。輸送量全体では前年同月比五・七%増。コンテナ貨物は、前年同月比八・八%増と十二カ月連続で前年を上回った。

 コンテナの品目別では、冷夏による作況指数の低下で政府備蓄米の輸送量が増加したことから農産品が七一%増。特積みコンテナもトラックへの排ガス規制やスピードリミッター装着の影響から一三・九%増となるなど、「その他」を含む十一項目すべてで前年を上回った。
 これは、火山噴火や震災などの影響を除いては、平成六年十一月以来約九年ぶり。

 車扱いについては、化学工業製品などで前年を下回ったものの、北海道の精油所での事故による石油輸送の増加などで一・二%増となった。

 これらの実績について伊藤社長は、「トラックの排ガス規制などの影響もあろうが、労使一体での地道な取り組みを続けてきた結果が出てきたのでは」と語った。
 同社では、年度末の輸送ピークに向けて、コンテナ千個、貨車百両を前倒しで発注した。

173荷主研究者:2003/11/21(金) 02:10

国土交通省の進めるモーダルシフト実証実験、H15年度二次募集の詳細。

http://www.mlit.go.jp/seisakutokatsu/freight/jissho/15-2/nintei.html

鉄道への転換がほとんどである。中越パルプが2件もあるが、専用線は使用しないようだ。

174荷主研究者:2003/11/25(火) 23:58

http://www.transport.or.jp/butsuryu/f_news.html
◎「物流ニッポン新聞社」  '03.11.21更新
コンテナ3000個投入へ 旺盛な需要に対応……JR貨物

日本貨物鉄道(JR貨物)は12日、来年6月末をメドにコンテナ3000個(5トン)と貨車100両を新規配備する、と発表した。旺盛な需要に対応するもので、安定した輸送量の確保を狙う。環境問題などを背景に鉄道シフトに拍車が掛かっており、全社規模で「受け皿」体制の整備を急ぐ。
10月の総輸送量はコンテナ、車扱合わせて346万6,000トン(前年同月比5.7%増)で、7か月ぶりに実績を上回った。
主力のコンテナ貨物が210万2,000トン(8.8%増)で、12か月連続増加。環境対策や速度抑制装置(スピードリミッター)の装着義務付けなどトラックへの規制強化が鉄道輸送へのシフトを加速させた。酒・ビールは前年と同量で、全品目が実績を上回った。
宅配便を中心とした特積貨物も順調で23万トン(13.9%増)となった。昨年10月から実績クリアを続けており、ここ2、3か月はいずれも2けた増で推移。政府在庫米の発送がピークを迎え、臨時列車を仕立てたことなどから、農産品輸送も17万1,000トン(71.0%増)と大幅な伸びをみせた。
コンテナは来年3月末までに1,000個投入し、4、5、6の3か月間で2,000個を追加。貨車も来年3月末までに100両を配備して増送体制を整える。
JR貨物によると、単月で全品目が実績を上回ったのは9年ぶり。伊藤直彦社長は「環境対策によるシフトも大きな要因だが、積極的な営業展開が増送につながっている。輸送力を強化し、顧客ニーズに対応したい」と話している。

175荷主研究者:2003/12/04(木) 02:50

http://www.transport.or.jp/butsuryu/f_news.html
●「輸送経済新聞社」 '03.12.2更新
キヤノン専用コンテナ 31フィートの内寸を拡大/JR貨物日本通運

日本貨物鉄道(JR貨物、本社・東京、伊藤直彦社長)と、日本通運(本社・東京、岡部正彦社長)は十一月二十日、東京都品川区の東京貨物ターミナル駅で新型コンテナ「ビッグエコライナー31」の出発式を行った。

 同コンテナは、キヤノン(本社・東京、御手洗富士夫社長)が、コンテナサイズの制約から東京〜大阪間でトラック輸送を行っていた輸入製品を、モーダルシフト推進の観点から鉄道輸送にシフトするため開発されたもの。

 従来の三十一フィートコンテナよりも内部寸法を拡大したキヤノン専用コンテナで、今回二十個を作成。側面のウイング部は、油圧により完全開放となる「中折れ式フル開放システム」で特許を取得。防湿塗料の採用や埋め込み式の荷札差しなど、積み荷にやさしい設計となっている。設計は、日通商事が担当。

 同コンテナの採用により、キヤノンの同区間での鉄道輸送比率は現行の四一%から七五%に向上し、CO2(二酸化炭素)の年間排出量は六六八・五トンから一一二・二トンへ八〇%以上削減される予定。これらコンテナの改良とモーダルシフトの推進は、国土交通省の「環境負荷の小さい物流体系を目指す実証実験」の認定を受けている。

 式典でJR貨物の米本亮一専務は、「“環境なら鉄道貨物”と売り込んできたが、日本を代表する企業キヤノンと組めたことは光栄」と述べた。

 トップリフターによる荷役実演の後、大阪梅田貨物ターミナルに向け出発した。

176とはずがたり:2003/12/04(木) 20:05
モーダルシフト推進のためにも第二東名いらんかね。
東京─大阪でもトラック相手に十分勝負になるとなると欲が出る。

179荷主研究者:2003/12/14(日) 03:30

下記の輸送は『JR貨物ニュース』2002年1月15日号にも大きく取り上げられている。日通の31フィート鉄道コンテナ「エコライナー31」を使用している。

【日本通運、竹中工務店】2001年8月22日 日本工業新聞 11面
日通と竹中工務店 共同で廃棄物を輸送 近畿の建設現場の木くずを 鉄道コンテナ使って東京へ

日本通運は21日、竹中工務店と共同で、近畿地区の建設現場から発生する「木くず」を回収し、鉄道コンテナを使って東京の処理業者まで運ぶ廃棄物輸送を開始した、と発表した。11トン積みの大型31フィートコンテナ換算で月間2個を輸送する。

輸送方法はまず、あらかじめ建設現場に内部が袋状になった高さ1.8メートル、幅1メートル、奥行き0.8メートル、最大積載量250キロの木くず回収専用ボックスを設置。日通が各現場を定期的に巡回し、大阪市西淀川区の保管場所にまとめて集めた後、35個分の専用ボックスをコンテナ1個に積み換えて梅田貨物駅(大阪市北区)−東京貨物ターミナル(東京都品川区)間を輸送する。

到着後は建材用再生ボードメーカーの東京ボード工業(社長・鈴木吉助氏、東京都文京区)の処理工場(東京都江東区)までトラック輸送し、リサイクル利用する。

日通は99年から首都圏と近畿圏で石膏ボードなどの建設廃材の収集とコンテナ輸送を開始。竹中工務店との共同事業を契機に同じ近畿地区での収集量の拡大に拍車をかけ、今後は、他のゼネコンや住宅メーカーなどとも取引関係を広げることで大阪−東京間の月間輸送量を現行比3倍の6個まで増やす計画だ。

180荷主研究者:2003/12/19(金) 00:25

【チップ輸送】1998年5月21日 日本工業新聞 26面
新型チップ貨物を導入 JR貨物北海道支社 低コストの改造車両

JR貨物北海道支社は、室蘭港から大昭和製紙白老工場にチップを運んでいる専用貨車が老朽化したために、新しいチップ専用車両を導入した。

この貨車はワム80000形式の屋根の一部を開放、片側の側引戸をアオリ戸に変更するなどチップ輸送に対応可能なように改造したもの。

改造貨物は民営後初めてで、新品貨車に比べて十分の一のコストで済み、来年度までに90両を計画している。

チップ輸送は、室蘭港に隣接する室蘭線陣屋町から白老町の萩野まで約38キロ。1日2往復で年間に22万6000トンを輸送する。

これまでの貨車は55年代に製造されたもので老朽化が著しく、チップが金網に入るなど、保守にも多大な労力を必要としていた。

182荷主研究者:2003/12/23(火) 01:48

http://www.enekan.net/fukyu/2001-02.htm
【キッコーマン、日本製紙、松下電器産業】省エネ・新エネ普及ネット会報 第19号 2001年2月
コスト優先とJR努力不足 「トラック輸送からのシフト困難」 鉄道貨物輸送シンポでメーカー

 鉄道貨物輸送のありかたを探るシンポジウム(全国通運連盟主催)が2月13日、東京都内で開かれた。この日はメーカーの物流担当者が鉄道貨物輸送利用の現状と問題点を述べたが、現状ではトラックから鉄道貨物輸送へシフトするには、数多くの障壁があることが浮き彫りにされた。

 食品メーカーのキッコーマンは現在、物流手段は鉄道6.1%に対し、トラック81.1%で、圧倒的にトラックに依存しているが、当面、70万トンの全物流量のうち8万トン(約11%)を鉄道に切り替えることにしており、将来10万トン(約14%)までは可能とみている。

 一方、鉄道、トラック、海上輸送がほぼ3分の1ずつという日本製紙では「前近代的な商流(窓口までの配送)が変わらない限り、物流も変わらない。また、JR貨物コンテナは使い勝手が悪い。ただ、再生用の古紙の輸送に関してだけはトラックから鉄道へ移管する可能性がある」と述べた。

 松下電器産業では事業部により14%から15%は鉄道を利用しているが、「鉄道利用はエネルギーの節減、環境保全といった利点はあるものの、コストの削減がカギになる」と指摘。長距離(500㎞以上)、中ロット(14m3コンテナ)なら鉄道利用の対象になるという見方を示した。

 メーカー側は鉄道利用が促進されない理由として、(1)JRコンテナの商品特性がよくわからない(2)コストメリットが出ない(3)事故、天災に遭う確率が高い(4)貨物の追跡ができていない――などを挙げた。トラックから鉄道貨物輸送のシフトに関しては、温暖化対策やJR貨物へのテコ入れなどの観点から、経団連なども取り組もうとしているが、メーカー側のコスト優先とJR貨物の企業努力不足が大きなネックになっていることが、改めて確認された。

183荷主研究者:2003/12/23(火) 01:54

http://www.transport.or.jp/butsuryu/f_news.html
【2004年3月ダイヤ改正】◎「物流ニッポン新聞社」  '03.12.19
3月のダイヤ改正、主要都市間で速達化拡大……JR貨物

日本貨物鉄道(JR貨物)は12日、来年3月13日から実施するダイヤ改正の概要を発表した。九州新幹線の開業に合わせて見直し、(1)主要都市間の速達化と翌日配送体制の拡大(2)大型コンテナの輸送ネットワーク整備−−などが骨子。ことしからの増送ムードをさらに定着させるため、主力のコンテナ輸送の商品力向上に拍車をかける。

新ダイヤでは、鹿児島−東京に1日1往復の直行高速コンテナ列車を運行。同区間を初めて25時間台で結び、小口積み合わせや農産品の鉄道利用促進を目指す。鹿児島発午後6時22分、東京着翌日午後10時21分のコンテナ列車が、鹿児島発午後10時33分、東京着翌々日午前0時17分へと大幅にスピードアップする。

主要都市間のコンテナ列車も、停車時間の短縮や旅客列車とのダイヤ調整などで速達化と翌日配送体制を拡大。例えば、新座(埼玉県)−金沢は現在、午後3時23分発、翌日午前7時8分着だが、上越線ルートへの切り替えなどで午後7時1分発、翌日午前4時32分着と6時間強速くなる。

さらに、名古屋から南北海道(五稜郭)については従来の中継輸送を直行輸送に変更し、名古屋午後10時17分発の所要時間を18時間44分短縮。また、北関東−北九州も熊谷(埼玉県)午後9時発を8時間16分縮める。

一方、大型コンテナの輸送ネットワーク整備では、大型荷役機械「トップリフター」を新たに鹿児島、新居浜(愛媛県)、五稜郭の3駅に配備、全国49駅体制にする。コンテナの大型化や小口積み合わせ輸送、化学薬品輸送の需要に対応していく。

JR貨物によると、大手顧客企業による環境対策の進展に伴い、コンテナ輸送の増送傾向が一段と鮮明になってきた。今回のダイヤ改正で、2002年度に比べ一日当たり480個(5トン換算)、中でも関東、東海、近畿地区向けは260個の輸送力増強を図っている。

184荷主研究者:2003/12/23(火) 01:54

http://www.transport.or.jp/butsuryu/f_news.html
【日本フレートライナー】◎「物流ニッポン新聞社」  '03.12.19
コンテナ取扱、年度目標39万5000個に 大手3社が後押し……FL

日本フレートライナー(岡野忠雄社長、東京都中央区)は10日、2003年度の鉄道コンテナ取扱量の目標を前年度比6.0%増の39万5,000個(5トンコンテナ換算)とすることを明らかにした。全体の4割強を占める大手利用3社の上期取扱量が前年同期比で2割増を確保。引き続き、その他特別積合せ事業者、一般事業者に「鉄道へのシフト」を働き掛ける。

上期の取扱量は19万4,600個(前年同期比9.3%増)で、うち大手3社(福山通運、西濃運輸、佐川急便)が8万5,500個(21.1%増)。1万6,500個増えた中で、大手3社分が1万5,900個と大半を占めている。

下期に入ってからも10月度は全体で3万8,100個(9.8%増)を取り扱い、大手3社分が前年同月比19.0%増と、順調な伸びを支えている。

同社では(1)環境問題への対応でトラック事業者の鉄道利用機運が高まってきた(2)積極営業とサービス品質向上が奏功した−−などと分析。さらに、速度抑制装置(スピードリミッター)の装着義務付けで鉄道のスピード性が再認識されてきた。

環境問題などを背景に「鉄道利用拡大の追い風が吹いている」とみて、大手3社の取扱量拡大とともに、中堅特積事業者、一般事業者、新規荷主などに働き掛け売上高85億円とコンテナ取扱量の目標達成を図る。

187とはずがたり:2004/01/09(金) 21:26
本日,こまのインテでチップの殿堂殿田駅(現日吉駅)の突撃取材を敢行した。
保線用と思われる側線を除いて側線は全て取り払われており,何の痕跡も見あたらなかった。

188荷主研究者:2004/01/12(月) 23:55
>>56

マスターフーズの東日本物流を受託/道外初の大型事業/札幌通運 ●「輸送経済新聞社」 '02.09.24更新

 札幌通運(本社・北海道札幌市、富山憲一社長)は十二日、ペットフード業界最大手のマスターフーズリミテッド(本社・神奈川県川崎市、スティーブン・デイカス社長)の東日本地区の物流業務を受託したと発表した。東京・品川に物流センターを新設し、保管や荷さばきなどの業務を手掛ける。札通が道外に大規模な物流センターを設けるのは初めて。
 物流センターは、日本貨物鉄道(=JR貨物、本社・東京、伊藤直彦社長)が品川区八潮の東京貨物ターミナル駅構内に建設し、札通が借り受け運用する。
 センターの概要は、敷地面積約一万四千平方メートル、延べ床面積二万七千平方メートル。建物は鉄筋コンクリート六階建て。JR貨物は二十数億円を投資して建設し、来年六月末に完成する予定。札通が道外に同規模のセンターを設置するのは初めてとなる。
 同センターはマスターフーズの関東・東北の東日本地域をカバーする物流拠点として機能する。海外から入荷した商品を同センターで保管・仕分けし、東日本地域へ発送される。札通は同センターの保管や入出荷などの作業を手掛ける。配送業務については、マスターフーズが現在、業者を選定している。
 物流センターは、東京貨物ターミナル駅や東京港大井埠頭からら一キロ弱、羽田空港から五キロ以内に位置し、交通の弁に恵まれる。
 また、貨物ターミナル駅構内に「多目的バンニングホーム」を設置。海上コンテナで入荷した商品をセンター出荷せずに直接JRコンテナに積み込み、各地への発送が可能となる。
 センター運用では、無線LANを活用した庫内管理システムや自動配車編成など、情報技術(IT)を活用する。
 十二日に札幌市内で開かれた調印式で、富山社長は「道外での大型物流施設運営は初めてのこと。第二の創業と位置付け、本州で事業展開していく」と抱負を述べた。

189荷主研究者:2004/01/12(月) 23:55
>>188

http://www.hokkaido-np.co.jp/Php/backnumber.php3?&amp;d=20031230&amp;j=0024&amp;k=200312307058
【札幌通運、マスターフーズ】2003/12/30 08:30 北海道新聞
札幌通運、マスターフーズと提携解消 ペットフード保管でトラブル

 道内物流最大手の札幌通運(札幌)が、東京に設けた大型物流センターの最大の得意先で世界有数のペットフードメーカーの日本法人、マスターフーズリミテッド(川崎)との提携を解消することが二十九日、分かった。年内に配送業務をやめ、来年三月末に同社に対する業務を停止する。

 札幌通運は二〇〇二年九月にマスターフーズとペットフードの管理、荷役業務などで業務提携した。東京都品川区に総事業費二十数億円で五階建ての定温倉庫を建設、今年七月から業務を始めた。その後、品物の保管や配送をめぐるトラブルが発生し、一部配達の遅延なども出てきたことなどから、提携を解消することで双方が一致した。

 マスターフーズとの取引では、札幌通運は年商の十分の一ほどに相当する約三十億円の年間受注額を見込んでいたが、十二月の月時決算だけでも数千万円の赤字に陥る見通し。

 東京物流センターは首都圏での販路拡大を目指す札幌通運が社運をかけた事業。同社は新たな取引先を早急に見つけ、センターの事業を続ける。

190貨物真煮屋:2004/01/14(水) 00:54
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 ■□/鉄道ウィークリーHeadLine/□■        2004/01/02 No.005
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▼平成筑豊鉄道>セメント貨物列車、今年度限りで廃止へ

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191とはずがたり:2004/01/14(水) 01:22
>>190
初めまして。
三井鉱山の事実上の経営破綻の影響ですね。残念。
船尾の麻生セメントも近いしなんとかならなかったのかねえ。

192荷主研究者[TRACKBACK]:2004/01/14(水) 23:06
>>190

初めまして。
三井鉱山セメントの船尾鉱山の採掘権は麻生セメントに譲渡するとのことです。三井鉱山セメントの工場は閉鎖されるため鉄道輸送は廃止されてしまうのでしょう。麻生セメントがセメント工場も引き取れば、また違う結果もあったのでしょうが・・・。
http://jbbs.shitaraba.com/bbs/read.cgi/study/2246/1038577774/r41

193貨物真煮屋:2004/01/14(水) 23:33
ご挨拶が遅れて申し訳ありません。

実は、私の父が麒麟麦酒に勤務しておりました。6年前に定年退職したのですが、
仕事は最初は製造過程に居たのですが、後に輸送課になり貨物列車の発着を
担当していました。今から15年前にはホッパ車を背景に勤務している風景の
写真が地元紙に掲載されたこともありました。また、鉄道貨物協会から表彰状も
頂いて、実家の額に飾ってあります。

詳しくは知らなかった父の仕事が、とはずがたり様のページで見ることが出来、
鉄道貨物が趣味の私にも伝わって来た感じがしました。具体的な工場名は書き
ませんが、現在も鉄道輸送を行っている工場です。

194荷主研究者:2004/01/15(木) 00:08
>>193

自己紹介ありがとうございます。今後とも宜しくお願い致します。

なるほど、お父上が麒麟麦酒で働いていらしたのですか。ビール業界は、原料搬入から製品輸送まで鉄道貨物輸送の依存度が高い業界でした。(過去形なのが寂しいですが・・・)
多くの工場に専用線があり、ホッパ車やワム車で盛んに輸送を行っていた頃があったことは、私は知識としてしか知らないのですが、研究すればするほど興味深い業界で、ホームページでも多くのページを割いており、思い入れがあります。
私は4年間仙台で生活していましたので、仙台西港駅の麒麟麦酒や名取駅のサッポロビールの専用線の調査は何回も行いました。郡山ではアサヒビールが鉄道輸送をしてますし、東北地方は鉄道によるビール輸送が比較的盛んですので、ビール輸送の可能性について思いを巡らせました。
原料の麦芽を積んだ海上コンテナの鉄道輸送が、今後の鉄道貨物とビール業界を結び付けるポイントの1つになりそうですし、ビール用の臨時貨物列車も設定されたりと現在でもビールと鉄道の結び付きは少なからず見られます。今後も調査を続けていきたいと思っています。

貨物真煮屋さんはどういった分野に興味があるのでしょうか?

195とはずがたり:2004/01/16(金) 16:53
>>166
http://www.kuronekoyamato.co.jp/chosoku/chosoku.html
超速宅急便

196貨物真煮屋:2004/01/16(金) 23:16
>>194

荷主研究者様

最初は撮り鉄の友人に誘われて貨物列車を撮りに行くことが多かったです。
現在は運行廃止になった磐越東線へはよく通いました。あそこは住友大阪
セメント田村工場でしたね。工場閉鎖ですから廃止もやむなしですが。

分野と言うほどでもないです。貨物時刻表を見て追いかけることがあります。

197貨物真煮屋:2004/01/16(金) 23:21
河北新報に宮城野駅移転話。
※直リンク(パスワード制)できないので転載します。

宮城野駅移転を本格協議 仙台市などで検討委

JR貨物のターミナル、宮城野駅(仙台市宮城野区宮城野3丁目、約18ヘクタール)の荷役施設が時代に合わなくなったため、移転に向け、東北運輸局とJR、仙台市などが近く検討委員会を設けて協議を本格化させることになった。同駅の貨物専用線は東北線長町―東仙台駅間と環状につながっていることから、移転が実現すれば旅客列車を走らせる案も浮上。駅の跡地利用も含め、仙台の都市計画を大きく塗り替える事業としてさまざまな議論を巻き起こしそうだ。
移転先は、車や船舶輸送を含めた物流効率化などの観点から(1)JR沿線にある(2)広大な土地を確保できる(3)卸町(若林区)などの物流地区や仙台港に近い―などが要件。関係者は「これらを満たす場所の一つは国道4号バイパス以東の東北線沿線」と話しており、この地域を有力候補として議論が進むとみられる。
移転話が具体化した背景には、宮城野駅が物流需要の変化に対応しきれなくなったことがある。

198貨物真煮屋:2004/01/16(金) 23:22
続き

1961年に開設された同駅は、貨車を一両ごと貸し切って輸送する「車扱い」を前提に造られた。しかし、近年はコンテナ輸送が主流となり、今では同駅でも「9割以上がコンテナ」(JR貨物東北支社)。現在の貨物列車は20両のコンテナ台車で編成されているが、同駅の荷役作業用線路は長さが10両分しかなく、作業効率が悪化している。
トラックへの依存度が高かった物流システムを、環境への負荷が低い鉄道や海運に切り替える「モーダルシフト」が国策化したこともあり、関係機関は「駅構造の改良が必要」との認識で一致。同駅の拡張が難しいため、移転について本格的に話し合うことにした。

199貨物真煮屋:2004/01/16(金) 23:23
続き

検討委には運輸局やJR貨物、JR東日本、仙台市、仙台商工会議所などが参加し、19日に初会合を開く予定。駅の現状を確認し合った上で、移転の在り方について話を進めることになる。
移転が実現すれば、宮城野区燕沢にあるJR貨物の機関区の一部機能も新駅構内に移されるのが確実で、機関区周辺の住民から苦情が相次ぐ騒音問題の解決にもつながるとの期待もある。
現在の貨物専用線に客車を走らせる場合は、沿線にある若林区役所近くに新駅を設けるなどの案もある。駅跡地の利用については、宮城球場など宮城野原公園総合運動場の再開発論議とも連動して検討されることになりそうだ。

終り

200とはずがたり:2004/01/16(金) 23:51
>>196
おお,ちょうど荷主研究者と秋に行ってきました,大越。
東京を夜中に出て早朝に着いたせいか非常にがらんとしてましたね。

>>197-199
情報感謝。
今より北だと仙台港に近すぎるし南だと岩沼に近すぎる様な気がしますが,北になりそうですね。
それにしても宮城野駅まだコンテナ以外も扱っていたんでしたっけ>9割以上がコンテナ

201荷主研究者:2004/01/17(土) 04:26
>>196-199

書き込みありがとうございました。

住友大阪セメント田村工場は鉄道輸送への依存度が高い工場だったようで廃止は残念ではあります。とは言っても内陸の小規模なセメント工場は次々と閉鎖されてますから、仕方が無いですね。国内のセメント需要の落ち込みは急激ですし、セメント輸送に期待できる状況ではないのですが、物資別ターミナルのセメントターミナル㈱はまだ拡大する余地があるのではないだろうかと(未練がましく)思っています。
それにしてもCTが鉄道輸送を止めてしまうぐらいセメントの物流は合理化が進んでいるのでしょう。先日の日経にも太平洋セメントが物流部門のさらなる合理化を進め、鉄道輸送については再編も検討するとの報道がありました。

宮城野駅には相当な回数行きました。開放的な駅でコンテナの荷主調査にはとても便利でしたが、移転すれば当然着発荷役線化されるでしょうから、今のようには見れなくなるでしょうね。
しかし宮城野駅は駅前が宮城野原運動公園ですし、周辺は物流基地というよりも市街地ですから再開発すべき立地でしょうね、新寺通の渋滞もヒドイですし。宮城野大通と卸町通を一直線に結ぶことも可能になるのではないかな。
移転候補地の岩切付近は、東北本線と国道4号、利府街道に挟まれた交通至便な場所なのに田園が広がっており(市街化調整区域か?)、有効活用すべき土地でしょう。
また仙台機関区のある燕沢東地区には、東北本線に新駅設置のウワサ(要望?)もありますし注目です。
宮城野貨物線を旅客化するとなると、計画中の地下鉄東西線との結節や環状運転など検討すべき課題は山積してますが、面白いことになりそうです。

>>200
特大貨物などの不定期貨物か?少し前ならピギーバックが車扱ということになるが・・・。>それにしても宮城野駅まだコンテナ以外も扱っていたんでしたっけ

202荷主研究者:2004/01/17(土) 05:12
EF200が1,600t牽引をしてほしいものだ。南方貨物線の撤去もやはり悔やまれるのでは・・・?

http://www.cargo-news.co.jp/table1.htm
3277号(2003/11/27)カーゴニュース
需要増が見込まれるJR貨物、インフラ整備も前倒しが必要? 山陽線モーダルシフト工事の早期完成、東海道線の追加実施も

JR貨物の輸送成績が順調に伸びている。

主力輸送商品であるコンテナは12ヵ月連続して対前年同月比でプラスを記録しており、車扱輸送も含めた全体でも13年ぶりに半期で収入目標を達成、中間決算でも増収増益を記録した。

JR貨物が上期の収入目標をクリアーすることができたのは実に13年ぶりのこと。1990年はバブルの余韻がまだ残っており、JR貨物としては過去最高の74億円という経常利益をあげた年度でもあった。10月に入っても95年11月以来、9年ぶりに全ての輸送品目が対前年同月比でプラスとなるなど好調は続いている(コンテナ)。

こうした中、必要性がささやかれはじめたのが、輸送力増強策。

JR貨物はバブル期の需要増に対応して東海道線のモーダルシフト工事を実施、26両編成の長大列車を48本まで拡大できる体制を整えた。しかし、この東海道線の工事は、途中からバブル崩壊の影響によって鉄道貨物輸送量が減少していったことから、規模も縮小されていった。当初の「63本まで長大列車を増発できるインフラを整備する」という計画は 48本までの対応になったという経緯がある。

また、現在、山陽線の輸送力増強工事が進められているが、完成は06年度末と遅く、長大列車の本数も21本までとやや小ぶりな計画だ。

このままのペースでJR貨物の輸送需要が伸びるとすれば、物流界から「もっと予算規模を拡大して東海道、山陽線の輸送力増強工事を行なうべきだ」という議論も出てきそうだ。

●コンテナ3000個、貨車100両、機関車1両を緊急発注
JR貨物はコンテナ3000個、コンテナ貨車100両を緊急発注したほか、来年度に製造する機関車も1両増やすことを決めた。今秋から始まった一連のトラックの規制強化によって、今後も鉄道貨物輸送へのニーズが高まることが予想されることから、早めに手を打ったもの。

JR貨物は赤字脱却後、毎年、コンテナについては約5000個を新規投入してきたが、このところの需要増で箱不足の心配も出てきたことから、さらに3000個を追加発注した。年度末の繁忙期までに1000個を投入するほか、来年度の第1四半期中にさらに2000個が入る予定。また、コンテナ貨車も、今年度は12両しか増車しなかったものを、来年度は一気に100両に増やす。さらに、中期計画で毎年13両ずつ投入するとしていた機関車についても、来年度は1両増車することにした。

203荷主研究者:2004/01/17(土) 05:13
>>202 続き。

●まずは「編成減車」していたものを復帰、次に長大列車を増発
こうした投資の中でも、輸送力増強に直接、結びつくのはコンテナ貨車。JR貨物は長距離を走る高速コンテナ列車の標準的な連結車両数を24両としているが、これまでは、それほど需要が見込めなかったこともあり、最初から20両などに「編成減車」していた。こうした列車について、まずは計画通りの車両数に戻す形で輸送力を増強しよう、というのが「コンテナ貨車100両の緊急発注」の基本的な考え方。

そして、次に取り組む計画が、東海道線で現在は27本走らせている26両編成の列車を48本まで増やす試みだ。すでに27本の長大列車については、需要の高い時間帯にダイヤを設定しているということもあり、「コンテナの積載率は85%以上と上限に近づきつつある」(総合企画部)。変電所や待避線の容量によって、現状設備では東海道線においてあと21本しか長大列車は増やせないが、それでも比較的、時間帯の良い列車が長大化されることになるわけで、どうにか輸送需要には応えることができるのではないか、というのが今のところの見方だ。

しかし、トラックの規制強化がさらに続けば、鉄道貨物に対する需要はますます増えていきそうだ。その場合、次の対策は山陽線のモーダルシフト工事しかないのが現状だが…。

●「見えてこない」山陽線モーダルシフト工事…
その山陽線のモーダルシフト工事だが、工事総額は東海道線の124億円と比べ、44億円と3分の1程度。実施内容も変電所を4ヵ所増強(新設は1ヵ所のみ)し、3ヵ所の待避線を延伸する程度。長大列車の増発可能本数も21本と控えめだ。しかも完成時期は06年度末までと「間延び」している。

これは、JR貨物に対する予算措置は、整備新幹線や地下鉄などと比べて先送りされるケースが多く、なかなか優先的な配分を得られないためだともいわれている。

現在、例えば特積み事業者のJR利用は大幅に伸びてきている。今年度に入ってからは8月を除きすべて2ケタ増という勢いだ(最高は7月の17・8%増)。こうした伸びが、今後とも続けば、山陽線モーダルシフト工事の早期完成、東海道線モーダルシフト工事の追加実施、そしてボトルネックになっている梅田貨物の移転→大阪貨物ターミナルの増強工事なども必要になっていきそうだが…。

204荷主研究者:2004/01/17(土) 05:20

http://www.cargo-news.co.jp/table1.htm
3280号(2003/12/9)カーゴニュース
トラック不足の影響ジワリ?バブル崩壊後初めて輸送需給タイトに? モーダルシフト、前倒し出荷や在庫積み増しなどで対応するが…

「地方から首都圏に来るトラックは若干足りなくなってきている。荷動きが活発になる年末にかけては、JR貨物に荷物の振り分けなどを行い対応していかなければならない。突発的な便では翌日配送の場合、午前中に手配すれば問題ないが、午後に手配を要求すると傭車できないケースも出てきている」(カゴメ)―。

12月に入り、トラック不足を心配する声が首都圏の荷主を中心にあがり始めた。 トラック運送業界では、今秋から本格的に始まった一連の規制強化によって、スピードリミッターやPM減少装置などを装着しなければ自由に走行できなくなってきているが、こうしたことがトラック台数の減少を招き、輸送需要の高まる年末繁忙期には供給不足が発生するのではないか、という予想だ。規制強化以前からも、運賃低迷や貨物量減少による業績不振などによって、例えば東京都トラック協会に所属する事業者は99年度の4693社が02年度には4294社まで減少しているほか、昨年度だけで会員企業が減車させた車両は3000台以上にのぼっているといわれてきた。

現在、緩やかながらも景気動向を示す指数はジワジワと上昇しており、こうした「需要の緩やかな増加」と「トラック台数の減少による供給不足」というダブルの要素で、運賃も上昇気味になってきている。求車求貨システムのロジリンクジャパン(南部周一社長)のサイトでは、10月から運賃が首都圏で1日あたり3000〜5000円値上がりしたというが「年末に入ってさらにスポット価格は上昇している」という。また、同じように求貨求車システムも展開しているトランコムでも「関東地区ではかなりトラック確保が難しくなっている」という。

本格的なトラック不足が起きるとすれば、バブル崩壊以降、初めての事態となるが、大手荷主、物流事業者はどのように対応しようとしているのか、取材を進めてみた。

●荷主のトラック不足の実感は…
物流担当者がトラックの確保に奔走するといった バブル期のようなトラック不足の状態までは至っていないためか、大手荷主の物流担当者は年末繁忙期を迎えてもまだ冷静だ。

このためコメントを求めても「車両が足りなくなる恐れは当社の場合はない。規制後に首都圏に来る車両が減り、年末にかけてさらに減少する話は聞いているが、本当に車両が手配できないという切迫感はない」(味の素)、「手配が厳しい局面があっても、ボリュームの多さに免じてなんとかしてもらっている面もある」(NEC)といった答えがまだ多かったが、そうした企業でも「協力会社サイドでは足りなくなっているケースもあるかもしれない。周辺の声を聞くと心配にはなる」(NEC)という。

さらには「地方から東京への車両は確かに減っている。東京から地方に車両が出たはいいが、戻りの荷物がないため、東京に再び戻ってこない。当社の場合、定期便とのつきあいが長いこともあり、アナがあくようなことはないし、年末はそれほど物量が多くないので問題はないと思うが、ピークは2〜3月のため、この状況がしばらく続けば、対応しなくてはならないかもしれない。ただ、突発的な便を仕立てる場合は、傭車できないケースが既に出てきている。これは料金を多めに払えばなんとかなる、というレベルではなく、車両そのものがない状態」(キングジム)、「先月ぐらいから、特に10㌧トラックについて従来どおりの車両数、もしくは従来車両数プラスα程度しか確保できない状態だと聞いている。そのため工場から各地の倉庫までの幹線輸送部分については、鉄道コンテナ輸送に振り返るなどの対応を検討している。また、予め年末に貨物が集中しないように先出しする対応を今月から始めている」(ハウス食品)という荷主も出始めている。

一方、大阪地区では「トラック不足の実感はない」(神鋼物流)という声が多く、「関西地区全体として物量が減少している影響が多い」(山村倉庫)ようだ。しかし、それでも「九州から関西に上ってくる便が減少していて、対応に苦慮している」(井阪運輸)という影響は出始めている。

205荷主研究者:2004/01/17(土) 05:22
>>204 続き。

●運賃も上昇気運へ?
需給がタイトになれば運賃が上昇するのは自然の成り行きだ が、「中小業者から、減車傾向から発生する運賃の値上げ要請などが出てくるのではないかという想像をせざるを得ない状況があると認識している」(フジサンケイリビングサービス)、「トラック不足で回らないという話は現場から聞こえてこないが、トラック事業者が値上げ要請に来るようになったというという話はある」(コニカミノルタ物流)という声も出てきている。

荷主が運賃上昇を直接まだ感じていないのは、傭車運賃は上昇傾向にあるが、元請となっているトラックがそれをかぶっている段階だからかもしれない。現状はまだ「我々が荷主からもらえる運賃は上っていない」(トランコム)のかもしれないが、ある建機メーカーの物流子会社では「部品輸送などでスポット的に利用している便について、首都圏を中心に手配に若干手間取るようになっている。運賃が上昇した実感はないが、年末に向けてさらに難しくなる懸念もある」としている。

次のピークとなる3月の輸送動向によっては、一気に運賃上昇の流れに傾くのではないか、という見方も出てきているが…。

●前倒し出荷や地方での在庫積み増しを要請がトラック側から
 12月に入ってから 飲料メーカーでは特に「トラックのひっ迫感が出始めている」というが、こうした動きをうけて日本通運など大手トラック運送事業者は、営業を通じて荷主に対して、前倒し出荷の要請や地方での在庫費積み増しを要請し始めた。

雑貨でも「スピードリミッター規制に対応するため、流通センターにトラックが入ってくる時間を早くしてもらっている。顧客への到着時間は変更できないから、センターでの作業時間を短縮しなければならない。これは規制が始まる前から、日通などから、前もって通知がきており、協力している」(花王・化粧品部門)という。これは輸送を集中させるのを避け、平準化することで傭車を確保していこうという考え方だが、「首都圏で5000台近くトラックが少なくなっている、という話は聞いたことがある」(同)ということもあり、「おそらく荷主の5〜6割が協力している」(同)という。

 一方、日本通運は静岡地区において、北関東向けの輸送についてJR貨物利用を進めている。静岡は今回のディーゼル規制対象区域外ということもあり、1都3県に流入できるトラックの条件に対応できていないところが多いという。しかし、東京を通過しなければ北関東にアクセスしづらいことから、「従来500㌔㍍以遠と考えられてきた鉄道輸送だが、200㌔㍍圏でもシフトするようにしている」という。

206荷主研究者:2004/01/17(土) 05:23
>>205 続き。

●JR貨物は北海道、九州向けに臨時列車を大増発
バブル期にもトラック不足の受 け皿となったのは、スピードの面で劣る内航海運ではなくJR貨物だったが、すでに臨時列車を大増発する体制を整えている。

昨年は東京貨物ターミナル〜梅田という1区間だけ年末の臨時列車を走らせたが、今年は①12月9日から25日まで臨時列車墨田川〜札幌貨物ターミナルで8運行②12月9日から26日まで東京貨物ターミナル〜梅田で9運行③12月10日から26日まで東京貨物ターミナル〜福岡貨物ターミナルで9運行―という3系統で臨時列車を走らせる。

墨田川〜札幌貨物ターミナルは昨年「トラックが足りない」という通運事業者からの要請を受け、その当日にうちに1本の列車を仕立てたということもあったことから、今回はあらかじめ8運行を組み込んだ。また、東京〜九州では特に輸送力の逼迫が目立ってきているといわれており、その区間にも臨時列車を設定した。

●モーダルシフトの恩恵が早くも?
日立物流は昨年から海外で製造した輸入家電製 品を東京港で陸揚げし北関東までJRコンテナで輸送する〝中距離のモーダルシフト〟を進めているが、「ここにきて車両の手配が難しくなっていると聞いており、早めに鉄道にシフトしたメリットがでてきている」(輸送システム部)という。

関西地区のある大手飲料メーカーの物流担当者は12月2日の神戸貨物ターミナル開業式典に招かれていたが、「鉄道へのシフトを本格的に検討する」としている。今後、鉄道へのシフトはさらに加速されそうだ。

207貨物真煮屋:2004/01/18(日) 02:19
>>197-199
自己レスですが、移転に伴い「仙台貨物ターミナル駅」などと改称されるんで
しょうかね?伝統がある駅名だけにちょっと名残惜しい。

>>200
貨物時刻表にある宮城野駅構内配線図にも、車扱いホームがありますが、
発着列車は無いはず。「予備扱い」なんでしょうか。

208とはずがたり:2004/01/18(日) 10:35
>>207
>仙台貨タ
汐留,笹島,湊川が無くなり,梅田も移転がほぼ決まり,伝統有る貨物駅名が次々と無くなっていくのは時代の趨勢とは云えやや淋しいですな。


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