テイン・セイン首相は、軍事政権トップのタン・シュエ(Than Shwe)国家平和発展評議会(SPDC)議長に忠実な部下とされる。前年8月に軍を退役し、連邦団結発展党(Union Solidarity and Development Party、USDP)の党首として下院選挙に立候補、当選。新政権の大統領就任もほぼ確実とみられていた。
中国語の「存在感」には、「存在の知覚(the sense of existence)」という意味がある。何とも哲学的な言葉だ。「会議で菅首相の存在感がなかった」というのは、中国語では「会議が開かれているときに、菅首相の精神は会場になかった」という意味になる。そんなことができるのはプラトンか荘子、あるいは老子かブッダかダライ・ラマぐらいだ。