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「集合・位相入門」輪読会★2

1Мечислав(☆9) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>:2005/03/14(月) 22:47:23
えと
「集合・位相入門」輪読会
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/4125/1078049875/
のつづきです。
詳細は>>2以下。

2Мечислав(☆9) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>:2005/03/14(月) 22:50:10
・大学受験生くらいが読んでわかるレスを心がけましょう。
・1レスはなるべく25行以内にしましょう。
・引用にはできる限りレスアンカーをつけましょう。
・「明らか」「自明」「トリビアル」は使わないようにしましょう。
 テキストにこれらの言葉が出てきたら、そこは実は演習問題なのだ
 と解釈しましょう。

3Мечислав(☆9) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>:2005/03/15(火) 00:09:29
>>http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/4125/1078049875/998
了解です。

4裏画像収集家 </b><font color=#FF0000>(ggGgggQQ)</font><b>:2005/03/15(火) 09:57:32
おっけー
前スレの分は納得した


補題3の証明(前スレ>>978)のとこで「選出公理により」ってあるけど
何で「選出公理により」なのかでめちゃくちゃ悩んだ。


先進めていいですか?>臺地、LAR-men、Мечислав(☆9)

5Мечислав(☆9) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>:2005/03/15(火) 10:45:58
>>4
先に進んでください。
でもあなたが>>978でどういう悩みかたしたのかは知りたいですね。
あと、>>977>>978への注文がまだですけど、かまわず進めてください。
順次、反応を書いていきます。

6臺地 </b><font color=#FF0000>(qpPuO9q2)</font><b>:2005/03/15(火) 15:28:19
新スレおめ!
>>4
俺はOKです。

7LAR-men </b><font color=#FF0000>(lBLdA0dk)</font><b>:2005/03/15(火) 19:04:00
ドゾー

8Мечислав(☆9) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>:2005/03/15(火) 20:26:52
>>http://jbbs.livedoor.jp/study/bbs/read.cgi?BBS=4125&amp;KEY=1078049875/977
>∀λ∈Λ;minW_λ=x_0であるから、min(∪_[λ∈Λ]W_λ)=x_0

理由をどぞー。

>Wの中でもx=φ(x_*)。

Wの中でってなんですか?

>W_λはW_0と一致するかまたはその切片ゆえ、W_λ<x>=W_0<x>

W_λがW_0の切片と一致するときW_λ<x>=W_0<x>となる理由を。

>実際、∀x∈W_0;x≦aだから
>W_0∪{a}の任意の空でない部分集合は最小元を持つ。よってW_0∪{a}は整列集合で、

なぜ、「∀x∈W_0;x≦a」が「W_0∪{a}の任意の空でない部分集合は最小元を持つ。」
の理由になるのですか?

>よって上と同様にしてW_0∪{a}∈Ψ。

W_0∪{a}が(iii)と(iv)を満たす理由を詳しくおねがい。

9Мечислав(☆9) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>:2005/03/15(火) 20:30:28
すんません>>8の冒頭のレスアンカーがちょとへんです
>>http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/4125/1078049875/977
です。

10裏画像収集家 </b><font color=#FF0000>(ggGgggQQ)</font><b>:2005/03/15(火) 22:57:59
>臺地

補題3の証明(前スレ>>978)の「選出公理により」ってところ、
何で「選出公理により」なのか説明して。

いや、一応。

11Мечислав(☆9) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>:2005/03/16(水) 09:22:14
>>http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/4125/1078049875/977(つづき)
W_0∪{φ(a)}が(iv)を満たすのはなぜ?

W_0⊂W_0∪{φ(a)}かつW_0≠W_0∪{φ(a)}である理由も一応。

12Мечислав(☆9) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>:2005/03/16(水) 09:41:40
>>http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/4125/1078049875/978
僕は完全に納得です。
裏画像収集家さんの疑問に答えてあげてください。

13名無し研究員さん:2005/03/16(水) 13:20:56
>8
1番目とか5番目とかちょっと考えればわかるだろ。
くだらん質問多すぎてかわいそうだよ

14Мечислав(☆9) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>:2005/03/16(水) 16:53:17
>>13
そういうご意見があるということは承っておきます。

ちょっと考えればわかる質問だってことは同意します。
ただ, 担当者はまったくの初学者なのでこのくらいのことも
きちんと説明できるかってことを確かめてもおきたいのです。

現代数学になれた人間にとってはくだらない質問かもしれませんが,
初学者にとっては, かならずしもそうとは限らないと思って質問しています。

15臺地 </b><font color=#FF0000>(qpPuO9q2)</font><b>:2005/03/16(水) 19:18:12
>>8
>「∀λ∈Λ;minW_λ=x_0であるから、min(∪_[λ∈Λ]W_λ)=x_0」 の理由
xを∪_[λ∈Λ]W_λの任意の元とすると、∃λ∈Λ;x∈W_λ。
このλに対して、minW_λ=x_0よりx≧x_0。つまり∀x∈∪_[λ∈Λ]W_λ;x_0≦x
⇔min(∪_[λ∈Λ]W_λ)=x_0

>Wの中でもx=φ(x_*)。
これはWでなくW_0でした。

>W_λがW_0の切片と一致するときW_λ<x>=W_0<x>となる理由
W_λ=W_0<c>とおくと、W_λ<x>=(W_0<c>)<x>=W_0<x>(前スレ912より)

>なぜ、「∀x∈W_0;x≦a」が「W_0∪{a}の任意の空でない部分集合は最小元を持つ。」
>の理由になるのですか?
UをW_0∪{a}の任意の空でない部分集合とする。Uが{a}ならば最小元はa、
Uが{a}以外ならば、U-{a}は空でないW_0の整列部分集合ゆえ、最小元cを持つ。
∀x∈W_0;x≦aなのでc≦a∴c=minU

>W_0∪{a}が(iii)と(iv)を満たす理由
xをW_0∪{a}の任意の元とする。x∈W_0のときは既に両方とも示したので、
x=a=sup(_A)W_0のとき(iii)(iv)が真であることを示せばよい。

(iii):aがW_0∪{a}の中に直前の元a_*をもつとすると、¬(∃x∈W_0∪{a};a_*<x<a)
⇔∀x∈W_0∪{a};x≦a_*∨x≧a⇔∀x∈W_0∪{a};x≦a_*∨x=a
(∵aはW_0∪{a}の上界)。よってxがW_0の元ならx≦a_*が必ず成立。
つまりmaxW_0=a_*<a。これはaがW_0のAにおける最小上界であることに反する。
よってaはW_0∪{a}の中に直前の元をもたない。性質(iii)の仮定が偽なので(iii)は真

(iv):上に書いたとおりaはW_0∪{a}の中に直前の元をもたないから、
a=sup(_A)W<a>を示さなくてはならない。ところが定義よりa=sup(_A)W_0であり、
W_0=W<a>であったから、性質(iv)は成立。

前スレ977で「よって上と同様にしてW_0∪{a}∈Ψ。」と書いたのは不適切でした。

16臺地 </b><font color=#FF0000>(qpPuO9q2)</font><b>:2005/03/16(水) 19:53:08
>>10
前スレ563より
>命題(AC)は、くわしくいえば、空でない集合からなる族(A_λ|λ∈Λ)が与えられた
>とき、Λで定義された写像aで、その各元λにおいてとる値a(λ)=a_λがA_λの元である
>ようなものが(少なくとも1つ)存在する、ということを意味する。

Μ(ミュー)をAの部分集合系(M_λ|λ∈Λ)として上に書いたことをあてはめる:
空でない集合からなる族(M_λ|λ∈Λ)に対して、Λで定義された写像aで、その各元λ
においてとる値a(λ)=a_λがM_λの元であるようなものが(少なくとも1つ)存在する。
つまり∃a∈A^Λ;∀λ∈Λ;a(λ)∈M_λ。
Μ=(M_λ|λ∈Λ)であるから、λをM_λに対応させる写像はΛからΜへの全単射。
∴Λ〜Μ
∴∃a∈A^Λ(∀λ∈Λ;a(λ)∈M_λ)⇔∃Φ∈A^Μ(∀M_λ∈Μ;Φ(M_λ)∈M_λ)

17臺地 </b><font color=#FF0000>(qpPuO9q2)</font><b>:2005/03/16(水) 20:22:35
>W_0∪{φ(a)}が(iv)を満たす理由
xをW_0∪{φ(a)}の任意の元とする。x∈W_0のときは既に示したので、
x=φ(a)のとき(iv)が真であることを示せばよい。

maxW_0=aに対して、∀x∈W_0;x≦a≦φ(a)より、このもとで
∀x∈W_0∪{φ(a)};x≦a∨x=φ(a)⇔∀x∈W_0∪{φ(a)};x≦a∨x≧φ(a)
⇔¬(∃x∈W_0∪{φ(a)};a<x<φ(a))すなわち、φ(a)はW_0∪{φ(a)}のなかに直前の元a
をもつ。よって、(iv)の仮定は偽だから、性質(iv)は成立する。

>W_0⊂W_0∪{φ(a)}かつW_0≠W_0∪{φ(a)}の理由
φ(a)>a=maxW_0を仮定しているので¬(φ(a)∈W_0)

18臺地 </b><font color=#FF0000>(qpPuO9q2)</font><b>:2005/03/16(水) 20:24:22
↑は>>11です。

>>13
まあまあ。明らかそうに見えても意外とわからないこともあると思いますから。

19裏画像収集家 </b><font color=#FF0000>(ggGgggQQ)</font><b>:2005/03/16(水) 22:47:33
>>16
λをM_λに対応させる写像はΛからΜへの全単射
ってところが間違ってると思う。

20Мечислав(☆9) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>:2005/03/17(木) 05:14:33
>>15
>つまり∀x∈∪_[λ∈Λ]W_λ;x_0≦x
>⇔min(∪_[λ∈Λ]W_λ)=x_0

∀x∈∪_[λ∈Λ]W_λ;x_0≦xで
∀λ∈Λ;minW_λ=x_0よりx_0∈(∩_[λ∈Λ]W_λ)⊂(∪_[λ∈Λ]W_λ)だから
min(∪_[λ∈Λ]W_λ)=x_0ね。

>これはWでなくW_0でした。

「φの定義域をW_0に制限すれば」ってことね。

>W_λ=W_0<c>とおくと、W_λ<x>=(W_0<c>)<x>=W_0<x>(前スレ912より)

W_λ=W_0<c>とおくと、x∈W_λ=W_0<c>ならx<cだからですね。

21Мечислав(☆9) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>:2005/03/17(木) 05:16:19
>>15(その2)
>>なぜ、「∀x∈W_0;x≦a」が「W_0∪{a}の任意の空でない部分集合は最小元を持つ。」
>>の理由になるのですか?
>UをW_0∪{a}の任意の空でない部分集合とする。Uが{a}ならば最小元はa、
>Uが{a}以外ならば、U-{a}は空でないW_0の整列部分集合ゆえ、最小元cを持つ。
>∀x∈W_0;x≦aなのでc≦a∴c=minU

>UをW_0∪{a}の任意の空でない部分集合とする。Uが{a}ならば最小元はa、
>Uが{a}以外ならば、U-{a}は空でないW_0の整列部分集合ゆえ、最小元cを持つ。
だけで「W_0∪{a}の任意の空でない部分集合は最小元を持つ。」がいえてませんか?
あと「U-{a}は空でないW_0の整列部分集合」は
y∈U-{a}ならy∈U∧¬(y∈{a})でU⊂(W_0∪{a})∩{a}^c=W_0∩{a}^c⊂W_0,
即ちUが空でないW_0の部分集合であることと, 整列集合の部分集合は整列集合(>>905)
となることによるわけですね。

>¬(∃x∈W_0∪{a};a_*<x<a)
>⇔∀x∈W_0∪{a};x≦a_*∨x≧a

W_0は整列集合だから全順序集合, 任意のW_0の元xとW_0の上限aはx≦aと比較可能なので
W_0∪{a}も全順序集合。だから
>>http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/4125/1097576246/8
が使えるって寸法ね。

22Мечислав(☆9) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>:2005/03/17(木) 05:17:03
>>15(その3)
>maxW_0=a_*

a_*はaの直前の元なのでa_*≠aだからa_*∈(W_0∪{a})∩{a}^c⊂W_0, 即ちa_*∈W_0ってのも
maxW_0=a_*の理由のひとつですね.

>(iv):

ここでのWはW_0∪{a}のことですね。で、今度は帰結が真だから命題も真と。

23Мечислав(☆9) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>:2005/03/17(木) 05:17:22
>>17
>>W_0∪{φ(a)}が(iv)を満たす理由

はい。おk。W_0は整列集合だから全順序集合, 任意のW_0の元xとW_0の上限aには
x≦aなる関係があり, 補題2の仮定によってa≦φ(a), 推移律よりx≦φ(a).
即ちxとφ(a)は比較可能なのでW_0∪{φ(a)}も全順序.だから,
>>http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/4125/1097576246/8
が使えるってこってすね。

>>W_0⊂W_0∪{φ(a)}かつW_0≠W_0∪{φ(a)}の理由

はい。

24臺地 </b><font color=#FF0000>(qpPuO9q2)</font><b>:2005/03/19(土) 00:06:18
>>19
やりなおし
Μ(ミュー)をAの任意の空でない部分集合系(M_λ)_λ∈Λとする。
選出公理により∀M_λ∈Μ;M_λ≠φ⇒Π_[λ∈Λ]M_λ≠φ
つまりAの元の族(a_λ)_λ∈Λが存在して各a_λがM_λの元となっている。
各M_λ∈Μに対してこのようなa_λ∈M_λをただ一つ対応させることができる。
よってこの対応を写像Φとおけば∀M_λ∈Μ;Φ(M_λ)∈M_λ
すなわち、∃Φ∈A^Μ(∀M_λ∈Μ;Φ(M_λ)∈M_λ)。

25臺地 </b><font color=#FF0000>(qpPuO9q2)</font><b>:2005/03/19(土) 00:09:19
集合系と集合族は本書では区別されてますがここでは同一視してます。

26臺地 </b><font color=#FF0000>(qpPuO9q2)</font><b>:2005/03/19(土) 11:03:09
>>20
すべてのコメント、その通りです

>>21
>だけで「W_0∪{a}の任意の空でない部分集合は最小元を持つ。」がいえてませんか?
aがU-{a}の最小値cよりも小さいと困るので
>∀x∈W_0;x≦aなので
を入れました。

>即ちUが空でないW_0の部分集合であることと,&nbsp;整列集合の部分集合は整列集合(>>905)
>となることによるわけですね。
この段階ではa∈W_0は示してないのでそのUはU-{a}ですね

残りのコメント(>>22,23も含む)、相違ありません。

27裏画像収集家 </b><font color=#FF0000>(ggGgggQQ)</font><b>:2005/03/19(土) 12:28:42
>>24
おっけ
じゃ次行きます

28裏画像収集家 </b><font color=#FF0000>(ggGgggQQ)</font><b>:2005/03/19(土) 12:41:33
C) Zornの補題の変形

<定義(有限的な性質)>
集合Xの部分集合に関する性質Cが次の条件(*)を満たすとき、
Cを「有限的な性質(有限的な条件)」と言う。
 (*) Xの部分集合Yが性質Cをもつ ⇔ Yのすべての有限部分集合が性質Cをもつ

※疑問
あるY⊂Xについて(*)が成り立つが別のY'⊂Xについて(*)が成り立たないとき
Cは有限的な性質と言うのか?

29裏画像収集家 </b><font color=#FF0000>(ggGgggQQ)</font><b>:2005/03/19(土) 12:41:53
<定理6> 
定理5(Zornの補題)は次の命題(a)-(d)のいずれとも同等である。

(a) Cを集合Xの部分集合に関する有限的な条件とし、
 Cを満たすようなY⊂Xが少なくとも1つ存在するとする。
 そのときCを満たすXの(包含関係の意味で)極大な部分集合が存在する。(Tukey)

(b) 任意の順序集合は(包含関係の意味で)極大な全順序部分集合を持つ。(Kuratowski)

(c) 順序集合Aにおいて、その任意の空でない全順序部分集合が上に有界ならばAは極大元を持つ。

(d) Мを集合系とし、その(⊂に関する)任意の全順序部分集合Нに対して、
 Нのすべての元を部分集合として含むМの元が存在するとする。
 そのときМの中には極大な集合が存在する。

30裏画像収集家 </b><font color=#FF0000>(ggGgggQQ)</font><b>:2005/03/19(土) 12:43:22
[定理5⇒(a)の証明]
М={Y⊂X | Yは性質Cを満たす} とする。
НをМの任意の全順序部分集合とする。
∪Н=∪_{N∈Н}N (集合系の和集合:第1章§2-F参照)を考えたとき
その任意の有限部分集合N'={x_i | i=1, 2, …, r}(r∈N)について
N'⊂(∪Н)より 
(∀i)(∃N_i∈Н)(x_i∈N_i)。
Нは(包含関係における)全順序集合なので
N_0=max{N_i | i=1, 2, …, r} が存在する。
このとき
(∀i)(N_i⊂N_0)
より
(∀i)(x_i∈N_0)。
∴N'⊂N_0。
N_0はCを満たすから性質Cの有限性によってN'もCを満たす。
任意の有限部分集合N'が性質Cを満たすので、∪НもCを満たす。
∴∪Н∈М。
すなわちНはМの中に上限∪Нを持つ。

以上よりМの任意の全順序部分集合Нが上限を持つことがわかった。
すなわちМは(順序⊂の意味で)帰納的な順序集合である。
定理5によってそれは極大元を持つ。//

※定理5(Zornの補題)
帰納的な順序集合は少なくとも1つ極大元を持つ。

31裏画像収集家 </b><font color=#FF0000>(ggGgggQQ)</font><b>:2005/03/19(土) 12:43:39
[(a)⇒(b)の証明]
(a) Cを集合Xの部分集合に関する有限的な条件とし、
 Cを満たすようなY⊂Xが少なくとも1つ存在するとする。
 そのときCを満たすXの(包含関係の意味で)極大な部分集合が存在する。(Tukey)
を仮定する。
いま、性質C_0: 「順序集合Xの部分集合が全順序集合である」 を考える。
「全順序集合である」とはすなわち「任意の2元が比較可能である」ということなので
Xの部分集合YがC_0を満たすこととYの有限部分集合がC_0を満たすことは同値である。
ゆえに性質C_0は有限的である。
また、Xから適当に選んだ元の一つをx_0とすれば、Xの部分集合{x_0}は性質C_0を満たす。

以上よりC_0は(a)のCとしての条件をすべて満たしているから(a)をC_0に適用できる。
これよりただちに
(b) 任意の順序集合は(包含関係の意味で)極大な全順序部分集合を持つ。(Kuratowski)
が得られる。//

32裏画像収集家 </b><font color=#FF0000>(ggGgggQQ)</font><b>:2005/03/19(土) 12:43:59
[(b)⇒(c)の証明]
(b) 任意の順序集合は(包含関係の意味で)極大な全順序部分集合を持つ。(Kuratowski)
を仮定する。
順序集合Aにおいて、その任意の空でない全順序部分集合が上に有界であるならば
(b)によって存在するAの極大全順序部分集合の1つBも上に有界である。
その上界の1つをbとする。
このbはAの極大元となる。
実際もしb<b'なるb'∈Aが存在したとすれば、
(bがBの上界であることから)任意のBの元b_0についてb_0<b<b'となる。
このとき(B∪{b'})⊂Aも全順序集合となるがそれはBの極大性に反する。

以上より
(c) 順序集合Aにおいて、その任意の空でない全順序部分集合が上に有界ならばAは極大元を持つ。
が得られる。//

33裏画像収集家 </b><font color=#FF0000>(ggGgggQQ)</font><b>:2005/03/19(土) 12:44:25
[(c)⇒(d)]
(d)の仮定「Мを集合系とし、その(⊂に関する)任意の全順序部分集合Нに対して、
 Нのすべての元を部分集合として含むМの元が存在するとする。」
は(c)の「集合A」を「集合系М」に置き換えた文章そのままである。
よって順序集合(М,⊂)を(c)に適用すればただちに
(d) Мを集合系とし、その(⊂に関する)任意の全順序部分集合Нに対して、
 Нのすべての元を部分集合として含むМの元が存在するとする。
 そのときМの中には極大な集合が存在する。
が得られる。//

34裏画像収集家 </b><font color=#FF0000>(ggGgggQQ)</font><b>:2005/03/19(土) 12:45:45
疲れたんで後半はまた後日
ここまでチェックおながいしまつ

35Мечислав(☆9) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>:2005/03/20(日) 03:23:13
>>28
集合Xの部分集合に関する性質Cが有限的な性質であることの定義は
{Y∈2^X|Yが性質Cを持つ}={Y∈2^X|∀Z∈2^Y(Zが有限集合⇒Zは性質Cを持つ}
と言い換えられるので,
{Y∈2^X|Yが性質Cを持つ}=A,
{Y∈2^X|∀Z∈2^Y(Zが有限集合⇒Zは性質Cを持つ}=Bとおくと
「あるY⊂Xについて(*)が成り立つが別のY'⊂Xについて(*)が成り立たないとき」
というのはA=B≠2^Xってことですから, Cは有限的な性質では?

えと、例を挙げよってのを演習スレに投下しときましょう。

36Мечислав(☆9) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>:2005/03/20(日) 10:18:34
>>29
(a)のステートメントは
「Cを集合Xの部分集合に関する有限的な条件とし、
Cを満たすようなY⊂Xが少なくとも1つ存在するとする。
そのとき性質Cを満たす2^Xの元全体の集合をAとする。
Aに包含関係で順序を入れたとき、Aは極大元をもつ。」

ですね。念のため。

37Мечислав(☆9) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>:2005/03/20(日) 10:23:05
>>30
了解です。

38裏画像収集家 </b><font color=#FF0000>(ggGgggQQ)</font><b>:2005/03/21(月) 01:42:31
[(c)⇒定理5の証明]
(c) 順序集合Aにおいて、その任意の空でない全順序部分集合が上に有界ならばAは極大元を持つ。
を仮定する。
いまAを帰納的な集合とすれば
定義よりAの任意の空でない全部分集合がAの中に上限を有するので
すなわち(c)の仮定を満たす。
これよりAは極大元を持つことになる。

以上より
定理5 帰納的な順序集合は少なくとも1つ極大元を持つ。
が示された。//

[(d)⇒(a)の証明]
(d) Мを集合系とし、その(⊂に関する)任意の全順序部分集合Нに対して、
 Нのすべての元を部分集合として含むМの元が存在するとする。
 そのときМの中には極大な集合が存在する。
を仮定する。
上の[定理5⇒(a)の証明]で、∪НはНのすべての元を含むМの元となっているから、証明は実質これと同じ。

これよりただちに(a)が得られる。//

39裏画像収集家 </b><font color=#FF0000>(ggGgggQQ)</font><b>:2005/03/21(月) 01:42:47
※注意 定理6の命題(c)は定理5にもっとも近い形をしているが
その仮定の部分は"Aが帰納的である"という仮定よりも弱い形である。
したがってこちらのほうが定理5よりも"いっそうよい"命題だと言える。
通常Zornの補題と呼ばれるのは命題(c)のほうである。
また通常帰納的な順序集合と呼ばれるのも(c)の仮定を満足するような順序集合である。
このテキストで扱っている帰納的順序集合は"強い意味の帰納的順序集合"と呼ぶこともある。

なおAが帰納的順序集合ならば
任意のx_0∈AについてAの部分集合 A'={x|x∈A, x_0≦x}も明らかに帰納的である。
よって定理5は次のように一般化することができる。

40裏画像収集家 </b><font color=#FF0000>(ggGgggQQ)</font><b>:2005/03/21(月) 01:44:13
<定理5’> Aを帰納的な順序集合、x_0をAの1つの元とすれば
Aの極大元xでしかもx≧x_0であるものが存在する。

<定理6(a)’> Cを集合Xの部分集合に関する有限的な条件とし、Y_0⊂XはCを満たすとする。
そのときCを満たすXの極大な部分集合でしかもY_0を含むものが存在する。


※この2つの定理はイメージ的には
帰納的順序集合を枝分かれ図で書いたとき
枝分かれしてる各方向に1つずつ極大元があるという状態。
たとえばXの字型の帰納的順序集合ならば2つの極大元があることになる。

41Мечислав(☆9) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>:2005/03/21(月) 06:05:23
>>31
はい了解。

42Мечислав(☆9) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>:2005/03/21(月) 06:14:03

(b)のステートメントは
「(X, ≦)を順序集合とすると順序集合(2^X, ⊂)は
(X, ≦)の全順序部分集合であり(2^X, ⊂)の極大元
であるような集合Aをもつ」
ですね。順序構造が二つでてきてややこしいけど。

43Мечислав(☆9) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>:2005/03/21(月) 06:23:42
>>32
(b)を仮定したのなら二つの順序が登場するから
「上に有界」も「極大」もどちらの順序での話なのかが
はっきりする書き方をしてほしかったです。
まあ、文脈からわかるけどね。

我々はテキストの行間を読まなくてはいけないけど、
このスレには、なるべく読者(ROMさん)に行間を読むことを
強いることのないような書き方を心がけませんか。

44Мечислав(☆9) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>:2005/03/21(月) 06:49:19
>>33
>(c)の「集合A」を「集合系М」に置き換えた文章そのままである

順序集合(M, ⊂)において、その任意の空でない全順序部分集合Hが、
Hのすべての元を部分集合として含むMの元Kが存在するなら
KはHの上界ってわけですね。

45Мечислав(☆9) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>:2005/03/21(月) 07:21:48
>>38
前半ok。

後半を詳しく書けってのを演習スレにのっけましょう。

>>39
おk

>>40
定理5’から定理6(a)を導けってのを演習スレにのっけましょう。

46Мечислав(☆9) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>:2005/03/21(月) 07:49:53
>裏画像氏
レスごとにステートメントを書き直してくれて
読むとき非常に助かりました。
いちいちスクロールしなくてすむ。

47臺地 </b><font color=#FF0000>(qpPuO9q2)</font><b>:2005/03/21(月) 11:31:18
>>28
>あるY⊂Xについて(*)が成り立つが別のY'⊂Xについて(*)が成り立たないとき
>Cは有限的な性質と言うのか?

言わないと思います。以下理由
その一:定義におけるXの存在意義
性質Cが有限的であるとは、>>28では
>(*)Xの部分集合Yが性質Cをもつ ⇔ Yのすべての有限部分集合が性質Cをもつ
を満足することと定義されています。もしYで(*)が成り立つがY'で成り立たないのなら、
YはXの部分集合という条件に意味はなくなると思います。
CというのはXの部分集合Y(→変数)についての命題ですが、(*)はX(→任意固定)に
についての命題だと思います。

その二:証明における有限性の利用
裏画像氏は>>30において
>∴N'⊂N_0。N_0はCを満たすから性質Cの有限性によってN'もCを満たす。
>任意の有限部分集合N'が性質Cを満たすので、∪НもCを満たす。∴∪Н∈М。
を述べていますが、この二つで(*)が∀Yの意味で利用されていると思います。
(*)が∃Yの意味なら、この二つは言えないのではないでしょうか。

その三:反例の存在
Cを「その集合の中に上限を持つ」という実数の集合Rの部分集合について
の性質とします。これは有限的性質でしょうか?(*)が∃Yの意味でだとすると、
たとえば閉区間[0,1]は上限1を持ち、その有限部分集合がRの中に上限を当然持つので、
(*)を満たすY=[0,1]が存在します。よって∃Yの意味でCは有限的性質です。
それなら定理6(a)>>29によれば、Cを満たすRの(包含関係の意味で)極大な部分集合が
存在することになります。が、それは存在しません(証明できないですけど。直感的に)
なので構成上(*)は∀Yの意味でなくてはなりません。

ついでに、もしCが「有界ならばその集合の中に上限を持つ」だったとします。これは
∀Yの意味で(*)は成立しています。定理6(a)によれば極大元が存在しなくてはなりません
が、R全体がCを満たす(仮定が偽なので)以上、それが極大元です。

48臺地 </b><font color=#FF0000>(qpPuO9q2)</font><b>:2005/03/21(月) 11:40:51
>>30
>М={Y⊂X | Yは性質Cを満たす} とする。
いままではМ={Y∈2^X | Yは性質Cを満たす} のように、|の前には元として含まれる
集合を書いていたのしか見たことがないのですが、このような表現はよく使われるもの
なのでしょうか?

あと、Μが空でないことを明記すべきではないですか?

>>31,32,33
納得です。

49臺地 </b><font color=#FF0000>(qpPuO9q2)</font><b>:2005/03/21(月) 11:41:09
「Xが性質Cを満たす」ということを記号で簡潔に表す表現はないのでしょうか?

50臺地 </b><font color=#FF0000>(qpPuO9q2)</font><b>:2005/03/21(月) 18:10:28
>>47のその一は自分で読み返してみても意味不明なのでなかったことにしてください。
たいした意味ではないです・・・。

>>28の疑問の趣旨なんですが。
命題①:Xの部分集合YはCを満たす
命題②:Xの部分集合Yの、任意の有限部分集合はCを満たす
①の真偽と、②の真偽が、あるXの部分集合Yにおいては一致するが、
別のあるXの部分集合Y'においては一致しない場合は、Cを有限的性質と言うのか否か?

でよろしいですか?それとも別のことが言いたかったのでしょうか?
後者の場合でしたら>>47は無視してください。

51裏画像収集家 </b><font color=#FF0000>(ggGgggQQ)</font><b>:2005/03/21(月) 21:07:52
>>35
その場合A=Bにならない気がする。
>>47が正しいと思う

>>36 >>42
その通り

>>43
以後気をつけます

>>44
その通り
※МとНはそれぞれロシア語のエムとエヌなのでお間違いないよう。

>>48
言われてみれば {Y⊂X|・・・} はあまり見ないかも
Мが空でないこと言うべきだった。すまん

>>49
論理学とかだとPを変項xに関する命題としたとき
xについて命題Pが成り立つことをP(x)って書いたりするな
それを真似すればC(X)って書ける。

>>50
そういうことです

52臺地 </b><font color=#FF0000>(qpPuO9q2)</font><b>:2005/03/21(月) 21:31:58
>>38‐40
納得です。
次項どうしましょ

53Мечислав(☆9) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>:2005/03/22(火) 06:59:01
>>51
うん。ごめん。>>35はおかしいね。

集合Xの部分集合に関する性質Cが次の条件(*)を満たすとき、
Cを「有限的な性質(有限的な条件)」と言う。
 (*) Xの部分集合Yが性質Cをもつ ⇔ Yのすべての有限部分集合が性質Cをもつ

だから(*)はCに関する命題ですね。

D(C)={Z∈2^X|ZはCを満たす}とおくとCが(*)を満たすとは
D(C)∈{D(C)∈2^(2^X)|{Y∈2^X|Y∈D(C)}={Y∈2^X|ZがYの有限部分集合⇒Z∈D(C)}}
ってことですね。
(*)を満たしたり満たさなかったりするのはCであって
2^Xの元が(*)を満たすとか満たさないっていうのは、そもそもヘンなのでは?
で、改めまして
「あるY⊂Xについて(*)が成り立つが別のY'⊂Xについて(*)が成り立たないとき」
というのを
「Y∈D(C)⇔(ZがYの有限部分集合⇒Z∈D(C))
ではあるが
¬(Y'∈D(C)⇔(ZがY'の有限部分集合⇒Z∈D(C)))
のとき」
と解釈するなら、このときはもちろん
{Y∈2^X|Y∈D(C)}≠{Y∈2^X|ZがYの有限部分集合⇒Z∈D(C)}
だから
¬(D(C)∈{D(C)∈2^(2^X)|{Y∈2^X|Y∈D(C)}={Y∈2^X|ZがYの有限部分集合⇒Z∈D(C)}})
即ちCは(*)をみたしませんが。

54裏画像収集家 </b><font color=#FF0000>(ggGgggQQ)</font><b>:2005/03/22(火) 13:27:13
>>52
他の参加者の反応待ちか?

>>53
>だから(*)はCに関する命題ですね。
言われてみればその通りだ。漏れはそこで躓いてた

55裏画像収集家 </b><font color=#FF0000>(ggGgggQQ)</font><b>:2005/03/27(日) 23:46:22
susumenaino?

56たま:2005/03/28(月) 16:04:14
ROMだったんですけど、新規参入してもいいですか?
とりあえず、第3章の§3まで終わったつもりでいます。

57Мечислав(☆9) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>:2005/03/28(月) 16:10:36
>>56
歓迎!!
ではD)を担当願えますか?

えとAMの友達のかた?

58たま:2005/03/28(月) 23:09:31
>>57
>えとAMの友達のかた?
うはwかなりネタが上がってますね。そうです。

じゃあ、D)やらしてもらいます。
輪講はじめてなんで、至らないとこもあるかもしれませんが、よろしくお願いします。

59臺地 </b><font color=#FF0000>(qpPuO9q2)</font><b>:2005/03/28(月) 23:30:47
>たま氏
うお、よろしくです〜
たしかAM氏の掲示板の問題でフェルマーの最終定理使った方ですね?

60たま </b><font color=#FF0000>(RT2HgTis)</font><b>:2005/03/29(火) 00:11:06
トリップつけてみる

>臺地氏
うわwよく覚えてますね。ご察しの通りです。
こちらこそよろしくです。

61裏画像収集家 </b><font color=#FF0000>(ggGgggQQ)</font><b>:2005/03/29(火) 01:15:44
またすごい人来てるっぽいね よろしく

62Мечислав(☆9) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>:2005/03/29(火) 01:45:20
>>60
えーっと。ひょっとしたら、HNの由来は福笑師匠のお弟子さんからとったんですか?
あなたと同窓の。関係なかったらごめん。

63a:2005/03/29(火) 15:58:31
>>62 【a】
<trackback url=a>a

64Мечислав(☆9) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>:2005/03/29(火) 17:35:39
>>63


65たま </b><font color=#FF0000>(RT2HgTis)</font><b>:2005/03/29(火) 23:09:53
>>61
よろしくです。全然すごい人じゃない恐れがありますが。

>>62
残念ながら、福笑師匠のお弟子さんとは関係ないです。
由来はかなり適当なんで黙秘しますw

とりあえず、今日は整列定理の証明だけ書くことにします。
疲れたんで、残りはまた明日か明後日にでも。

66たま </b><font color=#FF0000>(RT2HgTis)</font><b>:2005/03/29(火) 23:11:43
D)整列定理
Zornの補題を用いて、Zermeloの整列定理が証明される。

定理7(Zermeloの整列定理)
Aを任意の集合とするとき、Aに適当な順序≦を定義して、
(A,≦)を整列集合とすることができる。

証明
Aの各部分集合の上には、一般に、幾通りもの順序関係が定義される。
そこで、Aの部分集合WとW上で定義された順序関係Oとの組、すなわち、
順序集合(W,O)を考え、このような組のうち整列集合になっているものの全体を
Mとする。
Aのただ一つの元aからなる集合{a}には一意的な順序Oが定義されるが、
この({a},O)はもちろん整列集合であるので、Mは空でない。
次に、Mの2元(W,O),(W',O')に対し、両者が一致する(すなわち、W=W'、O=O'である)、
または、(W,O)が(W',O')の切片となっているとき
(W,O)ρ(W',O')
として、関係ρを定義する。
このように定義されたρはMにおける順序となる。――(注1)
ここで、Mは順序ρについて帰納的な順序集合となることを示す。
Nを(ρに関する)Mの任意の全順序部分集合とすると、集合族Nは
A)の補題1(>>http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/4125/1078049875/940)の仮定を満たす。
実際、NはMの部分集合なのでNの元はすべて整列集合である。
また、Nは全順序なので(W,O),(W',O')∈N,とすると
(W,O)ρ(W',O')または(W',O')ρ(W,O)のいずれかが成り立つ。
ゆえに、(W,O),(W',O')をNの異なる2元とすると、ρの定義より
(W,O),(W',O')のいずれか一方が他方の切片となっていることが分かる。

67たま </b><font color=#FF0000>(RT2HgTis)</font><b>:2005/03/29(火) 23:12:13
従って、A)の補題1より、Nの元(W,O)の台集合全部の和集合∪{W|(W,O)∈N}=W^*には、
次のような性質をもつ順序O^*が定義できる:
(1)(W,O)は整列集合である。(従って、(W^*,O^*)∈M)
(2)Nの各元(W,O)は(W^*,O^*)と一致するか、またはその切片となる。(従って、(W,O)ρ(W^*,O^*))
この(W^*,O^*)がMにおけるNの上限となることは明らかである。――(注2)
従って、(M,ρ)は帰納的となる。ゆえに、Zornの補題より、(M,ρ)には極大元(W_0,O_0)が存在する。
このとき、W_0=Aでなければならないことが次のように示される。
もし、W_0≠Aならば、A-W_0≠φなので、A-W_0から1つの元aをとって、W_0∪{a}=W_1とし、
aを最後の元としてW_0の順序O_0を拡張する。(すなわち、W_0上ではO_1はO_0そのままとして、
∀x∈W_1に対してxO_1aとする。)そうすれば、明らかに(W_1,O_1)∈Mで、
(W_0,O_0)は(W_1,O_1)の切片となる。すなわち、(W_1,O_1)は順序ρの意味で
(W_0,O_0)よりも大きいMの元となる。これは(W_0,O_0)の極大性に反する。
よって、W=Aでなければならない。そこでO_0を≦と書くことにすれば、
≦はAにおける順序で、(A,≦)は整列集合となる。 //

68たま </b><font color=#FF0000>(RT2HgTis)</font><b>:2005/03/29(火) 23:13:52
(注1)
反射率
(W,O)=(W,O)より、(W,O)ρ(W,O)
反対称律
(W,O)ρ(W',O')、(W',O')ρ(W,O)とすると、
(W,O)ρ(W',O')よりW⊂W'、(W',O')ρ(W,O)よりW'⊂Wなので、W=W'
よって、(W,O)が(W',O')の切片となることはない。
したがって、(W,O)ρ(W',O')より、(W,O)=(W',O')
推移律
(W,O)ρ(W',O')、(W',O')ρ(W",O")とすると
∃a∈W,(W,O)=(W',O')<a> かつ ∃b∈W',(W',O')=(W",O")<b>より
(W,O)=(W',O')<a>=((W",O")<b>)<a>=(W",O")<b>となり
(W,O)ρ(W",O")

(注2)
(W^*,O^*)がMにおけるNの上限となることを示す。
性質(1),(2)より(W^*,O^*)はMにおけるNの上界である。
(W^#,O^#)をNの一つの上界とすると∀(W,O)∈N,(W,O)ρ(W^#,O^#)
ゆえに、∀(W,O)∈N,W⊂W^#となるので∪W=W^*⊂W^#
あとは、W^*上で(W^*,O^*)と(W^#,O^#)の順序が一致することを示せばよい。
a,b∈W^*、aO^*bとすると、∃(W,O)∈N a,b∈WかつaOb であり、
しかも(W,O)ρ(W^#,O^#)であるので、aO^#bである。
よって、W^*上で(W^*,O^*)と(W^#,O^#)の順序が一致する。
以上より、(W^*,O^*)はMにおけるNの上限となる。

69たま </b><font color=#FF0000>(RT2HgTis)</font><b>:2005/03/29(火) 23:19:20
なんか、テキストの文章とあんまり変わらない感じになっちゃったけど、まぁいっか。
質問、苦情などあれば、ばしばしお願いします。

70Мечислав(☆9) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>:2005/03/30(水) 05:11:56
>>66
Nは集合族ではなく集合族の像、あるいはMの部分集合系とでも言っておいたほうが
正確でありましょう。このテキストでは集合族と集合系は区別するそうですから。
(cf. http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/4125/1078049875/125,
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/4125/1078049875/551)

>>67
>(1)(W,O)は整列集合である。
(1)(W^*,O^*)は整列集合である。
ですかね。http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/4125/1078049875/940の(2), (3), (4)
からいえることですね。

>(2)Nの各元(W,O)は(W^*,O^*)と一致するか、またはその切片となる。
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/4125/1078049875/940の(5)からですね。

>>68
>推移律
>(W,O)ρ(W',O')、(W',O')ρ(W",O")とすると
>∃a∈W,(W,O)=(W',O')<a> かつ ∃b∈W',(W',O')=(W",O")<b>より
えと, 例えばW=W'<a>となるならaはWではなくW'の元では?
(cf.http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/4125/1078049875/908)

あとはおkです。初担当、乙ですた。今後ともよろしく。

71たま </b><font color=#FF0000>(RT2HgTis)</font><b>:2005/03/30(水) 10:43:05
>Nは集合族ではなく集合族の像、あるいはMの部分集合系とでも言っておいたほうが
>正確でありましょう。このテキストでは集合族と集合系は区別するそうですから。
確かに。
添数づけられた元の族のうち、元が集合となっているようなものが集合族で、
ただ単に集合を元とするような集合が集合系でおkですよね?
ここでは、後者にあたるから、NはMの部分集合系と呼ぶのがよさそうですね。
敢えて集合族という言葉を使うなら、集合族は添数に集合を対応させる写像と考えられるから、
集合系は集合族の像と呼んでもよい。って感じですかね?

>(1)(W^*,O^*)は整列集合である。ですかね。
そうです。打ち間違えた模様。

>えと, 例えばW=W'<a>となるならaはWではなくW'の元では?
あう、ほんとですね。

72たま </b><font color=#FF0000>(RT2HgTis)</font><b>:2005/03/30(水) 10:44:44
見直したら、推移律の部分で他にもおかしな部分がいくつかあったので書き直し。

推移率
(W,O)ρ(W',O')、(W',O')ρ(W",O")とする。
(W,O)=(W',O')または(W',O')=(W",O")が成り立つ場合は明らかなので省略。
(W,O)が(W',O')の切片になる、かつ、(W',O')が(W",O")の切片になる場合、
∃a∈W',(W,O)=(W',O')<a>、かつ、∃b∈W",(W',O')=(W",O")<b>
(W,O)=(W',O')<a>=((W",O")<b>)<a>=(W",O")<a>となり
(W,O)ρ(W",O")

2行目に抜けてた部分追加。
あと、下から2行目を
(W,O)=(W',O')<a>=((W",O")<b>)<a>=(W",O")<b>って書いてたけど、
(W,O)=(W',O')<a>=((W",O")<b>)<a>=(W",O")<a>が正しいかったです。

73たま </b><font color=#FF0000>(RT2HgTis)</font><b>:2005/03/30(水) 10:49:51
あと、>>70みたいなリファレンスを随所に入れたほうが分かりやすそうですね。
今後、できる限り(探すのがめんどくさくならない限り)入れるようにします。たぶん。

74Мечислав(☆9) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>:2005/03/30(水) 10:50:39
>>72
はい。了解です。えと☆1ですね。(知らないかな)

75たま(☆1) </b><font color=#FF0000>(RT2HgTis)</font><b>:2005/03/30(水) 11:08:19
ぉ(σ・∀・)σ

76たま(☆1) </b><font color=#FF0000>(RT2HgTis)</font><b>:2005/03/30(水) 16:28:10
選出公理⇒Zornの補題⇒整列定理
と証明してきたわけですが、
最後に、整列定理から選出公理を導くことにより、
この3つの命題が同値であることを確認します。

が、その前に証明の準備として選出公理の復習を少しします。
選出公理とは
   ∀λ∈Λ(A_λ≠φ) ⇒ Π[λ∈Λ]A_λ≠φ
というものでした。
(cf.http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/4125/1078049875/560-566)
これは、空でない集合からなる族(A_λ|λ∈Λ)が与えられたとき、
各A_λから同時に1つの元a_λを選び出せることを主張するものです。
ここで、各A_λは∪[λ∈Λ]A_λの部分集合と考えられるから、
この公理は次の命題Aと同値であることが分かります。

命題A
”任意の集合Aの空でないすべての部分集合の全体Nをとするとき、
任意のM∈Nに対してΦ(M)∈MとなるようなNで定義された写像Φが存在する”

念のため同値であることを証明します。
証明しやすいように上の命題を命題Aと呼ぶことにしました。

77たま(☆1) </b><font color=#FF0000>(RT2HgTis)</font><b>:2005/03/30(水) 16:28:54
[選出公理⇒命題A]
 集合族(M|M∈N)を考えると、Nの定義より∀M∈N(M≠φ)が成り立つので
 選出公理より、Π[M∈N]M≠φ
 ゆえにΠ[M∈N]Mの一つの元をΦとすると
 任意のM∈Nに対してΦ(M)∈M  //
 (cf.直積の定義http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/4125/1078049875/556)

[命題A⇒選出公理]
 ∀λ∈Λ(A_λ≠φ)であるとする。
 ∪[λ∈Λ]A_λを考えて、その空でない部分集合の全体Nとすると、
 命題Aより、
 任意のM∈Nに対してΦ(M)∈MとなるようなNで定義された写像Φが存在する。
 ここで、∀λ∈Λ(A_λ≠φ)、かつ、∀λ∈Λ(A_λ⊂∪[λ∈Λ]A_λ)なので
 ∀λ∈Λ(A_λ∈N)である。
 従って、∀λ∈Λ(Φ(A_λ)∈A_λ)が成り立つ。
 λにA_λを対応させるような写像をf:Λ→Nとすれば
 ∀λ∈Λ(Φf(λ)∈A_λ)  (ΦfはΦとfの写像の合成)
 よって、Φf∈Π[λ∈Λ]A_λとなるので、
 Π[λ∈Λ]A_λ≠φ  //

78たま(☆1) </b><font color=#FF0000>(RT2HgTis)</font><b>:2005/03/30(水) 16:29:50
選出公理⇔命題Aが分かったので、整列定理⇒選出公理を証明するためには
整列定理⇒命題Aを証明すれば十分です。で、証明に移ります。

[整列定理⇒選出公理の証明]
 Aを任意の集合とすると、整列定理より
 Aに適当な順序≦を定義して(A,≦)を整列集合とすることができる。
 そこで、Aの空でない各部分集合Mに対し
     Φ(M) = minM
 とおけば、minM∈Mなので、
 このΦは所要の性質を満足する。  //

これは、各部分集合からどれを選び出すかを「いっせい」に指定することにより、
具体的にΦを構成できる、という風に考えればいいと思います。


以上より、選出公理、Zornの補題、整列定理はすべて互いに同値であることが
わかりました。

79たま(☆1) </b><font color=#FF0000>(RT2HgTis)</font><b>:2005/03/30(水) 16:33:37
いったん休憩。定理8は今日の夜か明日にでもやります。
打つの結構疲れる('A`)

80臺地 </b><font color=#FF0000>(qpPuO9q2)</font><b>:2005/03/30(水) 17:16:04
たま氏乙(まだあるけど)
俺はまだ斜め読みしている段階です

81たま(☆1) </b><font color=#FF0000>(RT2HgTis)</font><b>:2005/03/30(水) 22:13:04
再開。

さて、最後に、整列定理および整列集合の比較定理を用いれば、
濃度の比較可能定理(テキストではP.69の末尾の注意参照)が容易に導かれることを示します。
(スレではhttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/4125/1078049875/766)

定理8(濃度の比較定理)
 任意の2つの濃度は比較可能である。
 すなわち、m,nを任意の濃度とすれば、m≦nまたはn≦mのいずれかが成り立つ

証明
 A,BをそれぞれcardA=m,cardB=nであるような集合とする。
 整列定理(>>66)によって、A,Bにそれぞれ適当な順序≦_A,≦_Bを導入して、
 (A,≦_A),(B,≦_B)を整列集合とすることができる。
 さらに、整列集合の比較定理(http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/4125/1078049875/929)より
 次の2つ場合のいずれか片方が必ず成り立つ。
  (1)(A,≦_A)が(B,≦_B)またはその切片と順序同型になる。
  (2)(B,≦_B)が(A,≦_A)またはその切片と順序同型になる。
 (1)の場合、AがBと対等になるか、もしくは、Bのある部分集合
 (この場合、特に(B,≦_B)のある切片)と対等になるので、
 m≦nが成り立つ。
 (2)の場合、BがAと対等になるか、もしくは、Aのある部分集合
 (この場合、特に(A,≦_A)のある切片)と対等になるので、
 n≦mが成り立つ。  //

82たま(☆1) </b><font color=#FF0000>(RT2HgTis)</font><b>:2005/03/30(水) 22:16:45
とりあえず、担当した分全部終了です。
質問、つっこみ、罵詈雑言などあればなんでもどぞー

83裏画像収集家 </b><font color=#FF0000>(ggGgggQQ)</font><b>:2005/03/30(水) 23:56:39
>たま
詳しい解説ご苦労様。漏れは特に疑問なし。

84Мечислав(☆9) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>:2005/03/31(木) 08:43:05
>>76
了解

>>77
了解

>>78
>これは、各部分集合からどれを選び出すかを「いっせい」に指定することにより、
>具体的にΦを構成できる、という風に考えればいいと思います。
逆では?各部分集合に対してその最小元を指定する具体的な指定のしかたにより
各部分集合から、そこに属する元を「いっせいに」選び出せる、すなわち選択関数を
具体的に構成できるっていう話ですね。

85Мечислав(☆9) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>:2005/03/31(木) 09:15:58
>>81
おk。
これ驚きますね。ベルンシュタインの定理が、整列定理によって
こんなにカンタンに示せるなんて。

なお、個人的には選出定理のことは、選択公理って言ったほうがなじみがある
と、前に言いましたが、整列定理ってのも、僕は整列可能定理という名で
教わりました。

86たま(☆1) </b><font color=#FF0000>(RT2HgTis)</font><b>:2005/03/31(木) 21:23:11
>>83
ぉ、疑問なしキタ━━━━ヽ(゚∀゚ )ノ━━━━!!!!

>>85
>逆では?各部分集合に対してその最小元を指定する具体的な指定のしかたにより
>各部分集合から、そこに属する元を「いっせいに」選び出せる、すなわち選択関数を
>具体的に構成できるっていう話ですね。
あぅ、改めて自分の文章を見ると逆の説明に見えますね。
逆のつもりで書いたんじゃなかったんですが、うまく言葉にできなくてorz

濃度の比較定理が証明できただけでは、ベルンシュタインの定理が証明できたことにはならないんじゃないですか?
むしろ、ベルンシュタインの定理があるからこそ濃度の比較定理が言えるのでは?

87たま(☆1) </b><font color=#FF0000>(RT2HgTis)</font><b>:2005/03/31(木) 21:26:41
あぅ、アンカー微妙にミスった。ま、いっか。

88Мечислав(☆9) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>:2005/03/31(木) 22:14:47
>>86
あ、失礼。比較定理とベルンシュタインをごっちゃにしてました。

>むしろ、ベルンシュタインの定理があるからこそ濃度の比較定理が言えるのでは?

ベルンシュタインがいえたら比較定理が言えるっていう意味じゃないですよね。
えと、どういう意味でしょう。

89たま(☆1) </b><font color=#FF0000>(RT2HgTis)</font><b>:2005/03/31(木) 22:51:25
>>88
えーっと、定理8を示したときに、ちょっと疑問に思ったことがあって、
(A,≦_A)が整列集合になるような≦_Aの選び方ってのは一つと決まったわけではないですよね。
だから、ある≦_Aを選んだときに、(A,≦_A)が(B,≦_B)のある切片と順序同型になって、
別の≦_A'を選んだときに、(B,≦_B)が(A,≦_A')とある切片と順序同型になったらどうしようって思ったんです。
でも、ベルンシュタインの定理があるから、そんときはm=nになるのかって納得したわけです。
こんなこと考えてたから、濃度の比較定理にはベルンシュタインの定理がいるんだって思って、
>>86みたいのこと書いたんですけど、よく考えたら、”m≦nまたはn≦mのいずれかが成り立つ”ってこと
を示すだけだったら別にベルンシュタインの定理はいらないですね。

あと、これ書いてて思ったんですけど、定理8の証明って勘違いを引き起こしやすそうですね。
ていうのは、(A,≦_A)が(B,≦_B)と順序同型になった場合がm=nで、
(A,≦_A)が(B,≦_B)のある切片と順序同型になった場合はm<nっていう風にとってしまいそう気がしました。
実際は、ある≦_Aを選んだときに、(A,≦_A)が(B,≦_B)のある切片と順序同型になって、
別の≦_A'を選んだときに、(B,≦_B)が(A,≦_A')とある切片順序同型になったりする場合も
あるから、(A,≦_A)が(B,≦_B)のある切片と順序同型になったからと言って、m<nとは言えないんだけど。

90裏画像収集家 </b><font color=#FF0000>(ggGgggQQ)</font><b>:2005/04/07(木) 07:23:22
ageとく

91臺地 </b><font color=#FF0000>(qpPuO9q2)</font><b>:2005/04/10(日) 20:02:11
>たま氏
納得であります
次節だれかおながい。。

92Мечислав(☆9) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>:2005/04/10(日) 21:08:57
>>91
あれ?次は臺地氏の番かとおもってますた。

93裏画像収集家 </b><font color=#FF0000>(ggGgggQQ)</font><b>:2005/04/11(月) 07:13:01
上に同じく

94たま(☆1) </b><font color=#FF0000>(RT2HgTis)</font><b>:2005/04/11(月) 22:44:49
上の上に同じく。
臺地氏は忙しいんでせうか?

95臺地 </b><font color=#FF0000>(qpPuO9q2)</font><b>:2005/04/11(月) 23:18:44
・・・・いやちっとも忙しくなんかないですけど。
まあ次は楽だし、やりまつよ

96臺地 </b><font color=#FF0000>(qpPuO9q2)</font><b>:2005/04/11(月) 23:52:11
第3章 順序集合,Zornの補題
§4 順序数
p116 A)順序型,順序数

【定義】―順序型
第2章で述べたように、各集合Aにはそれぞれその濃度cardAが付随さらされ、
A,Bの濃度が等しい⇔A,Bは対等 でした。
もっと形式的な言い方をすれば、集合全体の‘集まり’を対等関係という一つの同値関係で‘類別’したときの各‘同値類’が濃度でした。順序集合の間の関係である「順序同型関係」も、同値関係である(http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/4125/1078049875/874の(1.8)〜(1.10)参照)から、
同様の操作を考えることができます。すなわち、順序集合全体の‘集まり’を順序同型関係によって
‘同値類’に‘類別’することが可能です。その各‘同値類’を順序型(order type)と呼びます。

Aが与えられた一つの順序集合であるとき、Aの属する‘同値類’を‘Aの順序型’と言い、それを
ordAで表します。このようにして、各順序集合Aにはそれぞれその順序型ordAが付随させられます。
その定義により、順序集合A,Bに対して、ordA=ordB⇔A〜B(順序同型)です。

【定義】―順序数
「整列集合の順序型」を特に順序数(ordinal number)と呼びます。
本節では以後順序数のみを取り扱い、それらを一般にμ,ν,ρ,…などの文字で表します。

【定義】―有限順序数、無限順序数(超限順序数)
n個の元からなる有限整列集合はどれも整列集合{1,2,3,・・・,n}と順序同型です。そこで
その順序数を、濃度と同じく「n」で表します。また、空集合も便宜上一つの整列集合と考えて、その順序数を0と定義します。自然数nや0で表される順序数を有限順序数と呼びます。
そうでない、つまり、無限整列集合の順序数を無限順序数または超限順序数と呼びます。
とくに、自然数の集合Nの順序数ordNを通常ωで表します。

97臺地 </b><font color=#FF0000>(qpPuO9q2)</font><b>:2005/04/11(月) 23:53:25
補足いくつかありますがまた明日。

98臺地 </b><font color=#FF0000>(qpPuO9q2)</font><b>:2005/04/13(水) 00:51:20
【補足1】―順序集合全体は集合か?
‘集合全体の集まり’と同様に、‘順序集合全体の集まり’もこれまで考えてきた意味での
集合ではありません。しかし、前者の場合と同じ発想をして、後者についても‘類別’の
概念を認めることにするのです。

【補足2】―「整列集合の順序型」という語法
Aを整列集合とします。Aにはただ一つの順序型ordAが付随させられることは説明しました。
もし、あるordA'=ordAを満たすA'が整列集合でなかったら、「整列集合の順序型」という語法
は変です。しかし実際には、ordA'=ordAであるなら、A'も整列集合となる・・・*ので矛盾はありません。

【*の証明】
ordA'=ordAを仮定する。定義によりA'からAへの順序同型写像fが存在。つまり、fは全単射
であり、しかもm,n∈A'に対してm≦n⇔f(m)≦f(n)。
A'が整列集合、つまりA'の任意の部分集合B'に対してminB'が存在することを示せばよい。
ここで、fの定義域をB'⊂A'に縮小し、値域をf(B')⊂Aに縮小した写像をf_1とする。
f_1:B'→f(B')が順序同型写像であることを示す。定義からf_1は全射であるから、
あとはm,n∈B'に対してm≦n⇔f_1(m)≦f_1(n)となることを示せばよい
(f_1が単射になることはこの主張に含まれている)。

m,n∈B'⊂A'ならば、m≦n⇔f(m)≦f(n)であり、しかもf_1がfの縮小であることから
f(m)=f_1(m)∧f(n)=f_1(n)なので、結局m≦n⇔f_1(m)≦f_1(n)。よってf_1は順序同型写像。
すると、Aが整列集合であることからその部分集合f(B')には最小元cが存在する。
つまり∀b∈f(B');c≦b⇔∀b'∈B';c≦f_1(b')⇔∀b'∈B';f_1^(-1)(c)≦b'(∵f_1は順序同型写像)。
∴B'には最小元f_1^(-1)(c)が存在する。∴A'は整列集合□

【補足3】―n個の元からなる有限整列集合はどれも整列集合{1,2,3,・・・,n}と順序同型であることの証明
また今度。。

99臺地 </b><font color=#FF0000>(qpPuO9q2)</font><b>:2005/04/13(水) 23:46:16
【補足3】―n個の元からなる有限整列集合はどれも整列集合{1,2,3,・・・,n}と順序同型であることの証明
n個の元からなる有限整列集合を、A={a_1,a_2,a_3,・・・,a_n}(a_1<a_2<a_3<・・・<a_n)とおき、
B={1,2,3,・・・,n}とおく。写像f:B→Aをf(i)=a_iで定めると、fは順序同型写像である。
実際、どのAの元a_iに対しても、f(j)=a_iを満たすj∈Bが存在(j=i)するので、fは全射。
m,n∈Bに対して、m≦n⇔a_m≦a_n⇔f(m)≦f(n)が成立するのでfは順序単射。
よってfは順序同型写像。∴B〜A(順序同型)⇔A〜B。よって示された。□

これで一応終わったつもりです。

100Мечислав(☆9) </b><font color=#FF0000>(DTxrDxh6)</font><b>:2005/04/13(水) 23:54:36
>>99
a_1<a_2<a_3<・・・<a_nとできるのはなんでかってのを
すべての自然数nについて述べんなんのでは?


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