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スーフィズムに関するHP

1スーフィズムに関するHP開設:2004/01/19(月) 15:34
はじめまして。

日本に在住のトルコ人です。この度、イスラームとスーフィズム、そしてトルコの紹介に関するHPを開設することになりました。このHPを通じて皆様と交流し、世界平和に少しでも貢献させて頂ければと思います。お時間のあるとき是非訪問して下さい。お待ちしております。
宜しくお願い致します。

http://www.yoyogi-uehara.net

1592チバQ:2016/08/03(水) 23:33:17
http://mainichi.jp/articles/20160803/k00/00e/030/243000c
エジプト
若者に無神論 「アラブの春」後、自由求め

毎日新聞2016年8月3日 12時34分(最終更新 8月3日 15時26分)
 【アレクサンドリア(エジプト北部)で秋山信一】イスラム教やキリスト教など一神教が支配的なエジプトで、無神論を唱える若者が出てきている。民主化要求運動「アラブの春」による2011年の革命後、自由を求める機運が高まったことが背景にある。社会の逆風は強いが、「絶対的存在」の揺らぎは、保守的な中東で宗教観が多様化していく兆候だとの指摘もある。

<まんがで解説>アラブの春から5年
 北部アレクサンドリアの大学生、カリーム・バンナーさん(23)は、イスラム組織ムスリム同胞団の支持者だった。だが、12年6月に就任した同胞団出身のモルシ大統領(当時)が独善的な政権運営に走ったのを見て、「宗教が集票や権力独占の道具に使われた」と感じた。宗教自体に疑問を抱き、交流サイト「フェイスブック」で無神論者だと明かした。

 14年11月、自宅前で突然、2人の男に殴られた。男たちが「こいつは無神論者だ」と叫ぶと、近隣住民も暴行に加わった。警察署に被害を届けると、そこには加害者の男たちがおり、フェイスブックの書き込みを根拠に神を冒とくした容疑で告発された。後に起訴され、現在も公判中だ。

 「大学も停学になり、家も借りられない。無神論者だと明かしたことは後悔している」。バンナーさんは取材中に涙を浮かべた。「でも、自分の考えは間違っていない。悪いのは自由を尊重しないエジプト社会だ」

 米中央情報局(CIA)によると、エジプト国民の9割はイスラム教徒、1割をキリスト教徒が占める。宗教は国民のIDカードにも記載されている。だが14年にイスラム教スンニ派の最高権威機関アズハルが大学生6000人を対象にした調査で、12.3%が無神論者だと判明した。

 国立アインシャムス大学のサミア・へドル教授(社会学)は「革命で国民は自由の意味を知った。インターネットの普及と相まって宗教観や思想の幅が広がった」と指摘する。

 ただ、エジプト社会に宗教は深く根付いており、無神論者は迫害される傾向にある。それはイスラム教社会に限らない。

 アレクサンドリアの公務員の男性、ミナさん(30)も迫害を経験した一人。キリスト教の一派コプト教徒として幼い頃から教会の催事を手伝ってきたが、今は無神論者だ。

 きっかけは13年10月に教会が無神論者に回心を促すため開いた集会だった。当時はミナさんも説得役として参加。「神が存在する証拠はどこにあるのだ」との無神論者の主張に対し、教会の指導者は「あなた自身が神による創造の証明だ」と応じた。ミナさんは無神論者の言い分に合理性を感じた。自分でも「証拠」を探してみたが、見つからなかった。

 その後、無神論について語るようになったミナさんを周囲は煙たがった。教会近くでカフェを経営していたが、教会指導者が信者にカフェに行かないよう忠告。客足は途絶え、閉店に追い込まれた。ミナさんは「宗教から離れれば、地域社会でも孤立する」と嘆く。

1593とはずがたり:2016/08/04(木) 23:33:50
クーデター“自作自演”説も ギュレン派粛清を加速するエルドアン大統領
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160721-00000002-wordleaf-m_est
THE PAGE 7月21日(木)12時40分配信

 トルコで現地時間15日の夜に突如発生したクーデター。翌日にはクーデター部隊の兵士らも次々と投降し、エルドアン政権はクーデターの失敗を早々に発表した。それから数日の間に、トルコではクーデターの背後にいるとされる「ギュレン派」に対する粛清が猛スピードで進められている。宗教指導者ギュレン氏の引き渡しをめぐって、アメリカとの関係悪化も懸念されるなか、トルコは国家として大きな転換期を迎えたようだ。

兵士急襲の20分前に大統領はホテル離れる
 クーデターがどのように進められたのか。複数のメディアによる報道や、政権関係者の話から、詳細が少しずつ明らかになってきた。

クーデター“自作自演”説も ギュレン派粛清を加速するエルドアン大統領

 現地時間の7月15日午後10時過ぎ、首都アンカラの北西部にあるアキンチ空軍基地から複数のF16戦闘機が離陸した(最大で6機とされる)。アキンチ空軍基地は反乱部隊の戦略拠点として使われていたとトルコメディアは報じており、前空軍司令官のアキン・オズトゥルク氏はクーデターの首謀者として後に身柄を拘束されるが、本人は現在もクーデターへの関与を否定している。

 トルコ人軍事ジャーナリストのアルダ・メヴルトグル氏がまとめた情報によると、アキンチ空軍基地から離陸したF16戦闘機は、近隣の陸軍基地から離陸したヘリコプターの支援を受け、アンカラ市内で低空飛行を繰り返した。アンカラ郊外にあるトルコ警察特殊部隊本部ではF16による爆撃で少なくとも47人の警察官が死亡した。また、アンカラ周辺にある複数の警察関係の建物や情報機関の本部ビルは、ヘリコプターによる機銃掃射のターゲットとなった。ヘリコプターからの機銃掃射は民間人に対しても行われた。

 同じ頃、トルコ南部にあるインジルリク空軍基地から複数の給油機が飛び立ったという報道もあった。これらの給油機はクーデター部隊を支援するために離陸したと思われるが、メヴルトグル氏によると、クーデターで使われた戦闘機が実際に空中給油を行ったのかは不明だ。後述するが、シリア国境にも近いインジルリク空軍基地は、米軍とトルコ軍が共同利用している空港で、最近ではイスラム国に対する空爆の前線基地となっている。

 エルドアン大統領は休暇でトルコ南西部のリゾート地マルマリスを訪れていたが、CNNトルコの報道によると、大統領が宿泊するホテルを約25人の兵士を乗せた複数のヘリコプターが急襲。ヘリからロープでホテルに降りた兵士は発砲を繰り返しながら、エルドアン大統領を探したものの、ヘリが到着する約20分前に大統領や側近はホテルを離れていたのだという。

 エルドアン大統領は専用機でマルマリスを離れ、イスタンブールに向かったが、飛行中に2機のF16戦闘機にロックオンされていたという。トルコ政府高官がロイター通信や英ガーディアン紙に語ったところによると、大統領専用機がロックオンされて間もなく、専用機と戦闘機のパイロット同士で無線の交信が行われた。専用機のパイロットは「これはトルコ航空の民間旅客機だ」と主張。大統領専用機に対してミサイルが発射されることはなく、エルドアン大統領を乗せた専用機はそのままイスタンブールに向かったのだという。

 エルドアン大統領が絶妙なタイミングでリゾート地から避難したことや、クーデター未遂によって国内の「ギュレン派」に対する弾圧を行う大義名分が生まれたことなどで、クーデター未遂の恩恵を受けたのは他ならぬエルドアン自身だったという指摘もある。また、今回のクーデター未遂そのものがエルドアンの権力基盤を強固にするための「自作自演」だったという陰謀論も、トルコの国内外で囁かれているが、真相は不明だ。自作自演ではないものの、クーデター計画を事前に知りながら、あえてクーデターを起こさせたのだという見方もある。

1594とはずがたり:2016/08/04(木) 23:34:01
エルドアンとギュレンの蜜月は汚職疑惑で終了
 トルコで15年にわたってジャーナリストとして働き、現在は米ニュージャージー州で暮らすジェームズ・キュネイト・セングルさんに、前回の記事に続き話を聞いた。セングルさんは「トルコ共和国建国の父」として知られるアタチュルクや彼の後継者が、徹底して行ってきた世俗主義に対する賛否こそがトルコ社会を理解するための大きなポイントと語る。世俗主義とは政治や公の場などから宗教的要素を排除する原則だが、その宗教の政治利用が近年のトルコで非常に目立つ存在になっていたと語る。

 トルコで政治ニュースを担当していたセングルさんは、エルドアン支持者にも、ギュレン支持者にも、そしてトルコのアイデンティティでもある世俗主義を守ろうとするケマリスト(アタチュルクのミドルネームのケマルが由来となっている)にもそれぞれ問題があると指摘し、トルコ社会が一枚岩になれない現状を嘆く。

「トルコ共和国を建国したアタチュルクは志半ばでこの世を去り、国家作りにおける自身の理想を完全に達成することはなかった。トルコ人もアタチュルクの遺志を継ぐことに成功したとは言えず、今の状況を見ていると、トルコが共和国建国以前の状態に逆戻りするのではないかとさえ思えてしまう」

 エルドアン大統領は1999年にイスラム原理主義を扇動した罪で有罪判決を受け、被選挙権を剥奪されたが、被選挙権を失った状態で2001年にイスラム色の強い公正発展党(AKP)を結成し、党首に就任した。AKPは2002年の総選挙で地滑り的な勝利をおさめ、単独与党に躍り出た。それから間もなくして、被選挙権を回復したエルドアンは首相に就任するが、皮肉にもAKPの大勝利の要因となったのがギュレン派であった。セングルさんが当時の国内事情について語る。

「AKPの躍進を支えたのは間違いなく、ギュレンに率いられたヒズメット運動の支持者たちだ。ギュレンはトルコの国内外で学校や病院を建設し、教育の重要性を訴える市民活動家のイメージが定着しているが、同時にトルコだけではなく他国にもイスラム教を広めていくことに努める宗教指導者の顔も持つ。当初はギュレンもエルドアンも一蓮托生の関係だった。トルコでは2007年にもクーデター未遂が発生し、ケマリストの軍人が逮捕された。

クーデター未遂後、エルドアンはケマリストが大勢を占めていた軍のエリート層に、ギュレン派を多く置くようになった。これによって、軍内部でギュレン派の兵士や将校の力が増大したが、2010年に軍内部のテストでトップスコアを出した約3200人の兵士が不正行為を疑われ、そのほとんどがギュレン派だった。組織ぐるみで不正行為を行い、軍や警察、司法などの世界に次々とギュレン派が送り込まれているという批判も出たが、その頃はまだギュレンとエルドアンの関係は良好であった」

 エルドアン大統領とギュレン氏の蜜月関係は2013年に終焉を迎える。エルドアン政権の複数の閣僚やエルドアン自身が汚職に手を染めていた疑惑が浮上し、これをきっかけにしてギュレン氏はエルドアンと距離を取り始めた。

「トルコ国内でも大きな影響力を持ち、軍や政財界のトップにも支持者が少なくないギュレンはエルドアンとの関係が良好だった時代にもトルコに戻らず、アメリカからトルコ社会をコントロールする道を選んだのだ。興味深いのは、ギュレンが他のイスラム圏の国に移住するのではなく、アメリカに移り住んだことだ。アメリカにとっても、影響力のあるギュレンを抱え込むことに外交上のメリットを見出したのだ。

ここからは私の推測になるが、エルドアンはやっかいな存在になっていたギュレン派を一斉に排除する最大のチャンスとして、クーデターを利用したのだと思う。自作自演説はさすがに疑わしいが、クーデターの可能性を知りながら、それを止めなかったという説には一理あると思う。エリート層からギュレン派を追い出し、トルコの国家基盤そのものを変えるチャンスを手にしたエルドアンは、これまで以上に危険な存在になったが、クーデターで多くの死傷者が出たためにギュレン派の排除を支持するトルコ人が増えたのも事実だ」

1595とはずがたり:2016/08/04(木) 23:34:16
>>1593-1595
解雇・停職処分を受けた公務員らはすでに5万人以上
 セングルさんの懸念が的中するかのように、トルコではエルドアン政権による「粛清」が日増しにエスカレートしている。ユルドゥルム首相は16日、クーデターに関与した軍関係者らの処分について言及した際、90年代末に廃止された死刑制度の復活を示唆。加えて、現時点で約6万人が解雇や停職、さらには拘束される事態に発展している。BBCによると、トルコ軍では指揮官クラスの118人を含む7500人が拘束され、警察関係者も8000人が配置転換の対象となった(そのうちの1000人は逮捕されている)。

 また、1481人の判事を含む約3000人の法曹関係者に停職処分が下され、学術関係者に対しては海外への渡航が全面的に禁止された。軍や警察以上に粛清の対象となったのが教育界で、1万5000人以上の教育省の官僚が1週間足らずの間に解雇され、私立学校の教師2万1000人も教員免許を取り消された。1500人を超える大学の学部長が、現在辞職を迫られている。

 トルコ政府は19日にイスラム教指導者のギュレン氏の身柄引き渡しをアメリカに正式に要請したことを明らかにしたが、アメリカ政府がトルコの要請に応じるかは微妙で、アメリカとトルコとの間で新たな火種が生まれることを懸念する声もある。先述したインジルリク空軍基地は、米空軍も使用しているが、クーデター発生時にはクーデター部隊を支援するために給油機が離陸したと報じられ、基地への外部からの電力が遮断される一幕もあった。英ガーディアン紙は17日、米空軍が50発の核爆弾をインジルリク空軍基地内に保管しており、今回のクーデター未遂でアメリカはインジルリク空軍基地におけるセキュリティの見直しを迫られるだろうと伝えている。トルコと欧米の外交関係も、今回のクーデター未遂によって大きな転換期を迎えたようだ。

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■仲野博文(なかのひろふみ) ジャーナリスト。1975年生まれ。アメリカの大学院でジャーナリズムを学んでいた2001年に同時多発テロを経験し、卒業後そのまま現地で報道の仕事に就く。10年近い海外滞在経験を活かして、欧米を中心とする海外ニュースの取材や解説を行う。ウェブサイト(http://hirofuminakano.com/

1596チバQ:2016/08/05(金) 12:35:35
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/ann?a=20160805-00000009-ann-int
クーデター未遂事件の首謀者・ギュレン師に逮捕状
テレビ朝日系(ANN) 8月5日(金)2時48分配信
 トルコの裁判所は4日、政府が先月のクーデター未遂事件の首謀者と主張するイスラム教指導者・ギュレン師の逮捕状を出しました。

 トルコのメディアによりますと、イスタンブールの裁判所は4日、国家の転覆やエルドアン大統領の暗殺を謀った罪などでイスラム教指導者・ギュレン師の逮捕状を出しました。トルコ政府は、クーデターに関与したとしてギュレン師と関係があるとみられる軍関係者や司法関係者、教職員などを大量に拘束したり、追放するなどして、不満分子の一掃を進めています。トルコ政府はギュレン師の亡命先であるアメリカに身柄の引き渡しを求めていますが、欧米諸国は強権支配を進めるエルドアン政権に懸念を強めていて、両者の亀裂はさらに深まりそうです。
最終更新:8月5日(金)2時48分テレ朝 news

1597とはずがたり:2016/08/05(金) 16:44:04
亡命先にイスラム教徒の宿敵のアメリカを選んじゃえる凄さがギュレン氏の(公的な場面からのイスラムの徹底的な排除の世俗主義とは異なる)開明的・親西欧的なイスラム教の立ち位置の可能性を示していると思うんだけど。。

トルコ、クーデター起こした勢力の意外な正体
http://www.yomiuri.co.jp/fukayomi/ichiran/20160721-OYT8T50102.html?from=yartcl_outbrain2
同志社大学大学院教授 内藤正典
2016年07月22日 12時06分

 トルコのエルドアン大統領は7月15日に起きたクーデターを鎮圧した後、ただちに政敵である宗教指導者フェトフッラー・ギュレン師(米国亡命中)を黒幕と断じた。トルコでは非常事態が宣言され、政府や軍、教育機関などでギュレン派粛清の嵐が吹き荒れている。だが、クーデターに加わった勢力がギュレン派かというと、事はそれほど単純ではないようだ。政権転覆を企てたのはどんな勢力か。トルコ情勢に詳しい同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科の内藤正典教授に寄稿してもらった。

正体解明の前に、ギュレン派つぶし

 今回のクーデター未遂事件は、当初からクーデターと呼ぶには余りにお粗末な代物だった。15日夜には戦車や戦闘機、戦闘ヘリコプターが展開し、国営テレビで「(反乱勢力が)国の全権を掌握した」とする声明が読み上げられた。そのためクーデターと呼ばれたが、実態は一部の軍人が引き起こした「同時多発テロ」であった。

 治安当局によると、市民と反乱勢力の死者は合わせて265人に上った。被害は甚大で、かつ民主主義への重大な挑戦であった。だが、反乱勢力は軍全体を掌握できず、エルドアン大統領ら政府首脳を拘束することもできなかった。何より、国民の反発の前に反乱勢力が警察に投降したのでは、そもそもクーデターの体をなしていなかった。

 政権側は直ちにフェトフッラー・ギュレン師というイスラム指導者を黒幕と名指しし、クーデターはギュレン師の支持者によるものと断定した。その直後から、軍、司法、行政機関の内部で彼の支持者を軒並み罷免したり、訴追したりしている。

 7月19日の時点で、軍2839人、内務省8777人(このうち警察が7850人)、国民教育省職員1万5200人、宗務庁492人、家族・社会政策省393人、財務省1500人、裁判官2745人となっているから尋常な数ではない。反乱勢力の正体が司法手続きをへて解明される前に、政権によるギュレン派つぶしが進んでいる。

緩やかにつながるギュレン派

 ここではギュレン派と書くが、当人たちはヒズメット(奉仕)運動と自称し、嫌う人はフェトフッラーチ(フェトフッラー・ギュレンの徒)と呼ぶ。政権側は現在、彼らを「フェトフッラーチ・テロ組織」もしくは「並行政府」と呼んでいる。並行政府というのは、正統な政権と並立して裏で暗躍する集団の意味である。

 ギュレン師というのは、日本では今回のクーデター未遂事件で初めて登場する名前だが、トルコにおいては過去四半世紀、穏健なイスラム主義者として評価された時代もあった。ギュレン派は、組織の実態に不明な点が多く、教団と呼ぶことはできない。教団組織もメンバーシップもないのである。

 傘下にメディアグループ(現在は免許剥奪)を擁し、ギュレン派と近い関係にあるとささやかれている企業(現在は政府から経営陣が派遣され、経営権は奪われた)もあり、大学(現在は、政府から任命された学長に交代)まである。巨大な組織に見えるのだが、各々ばらばらにギュレン師に付き従っている。

 ギュレン師の思想の基盤はスンニ派イスラムだが、誰にでも理解できる道徳を説く。表向きには暴力には一貫して反対の立場だ。ギュレン師自身は、精神的な高みに達して周囲の崇拝を集めるような「霊性の高い」人物ではなく、イスラム法学の専門家でもない。

世俗主義の国是と再イスラム化の流れ


 トルコは、建国の父ケマル・アタチュルク(1881〜1938年)の立てた原則により、憲法上、世俗国家と規定されている。この世俗主義は、ほかのイスラム圏にはみられない厳格なもので、フランスの「ライシテ(世俗主義、政教分離)」に近い。実際、トルコ語でライクリッキというのだが、これはフランス語からの借用である。

1598とはずがたり:2016/08/05(金) 16:44:13

 軍部は、長らく厳格な世俗主義の守護者をもって任じてきた。厳格というのは、イスラムが政治だけでなくあらゆる公的領域において前面に出ることを禁じてきたからである。

 イスラム政党が禁じられたのはもちろん、個人であっても、公立学校、国立大学、議会などでイスラム的な服装を持ち込むことは厳禁とされてきた。成人女性がスカーフやベールを着用するのはイスラムの規範によるが、これも禁じられていた。解禁に向かったのは2000年代後半のことである。

 しかし、社会の方は1990年代の後半から徐々に再イスラム化の方向を示していく。国民の大半がスンニ派のムスリムといわれるトルコで、イスラムに敵対的な世俗主義はついに根付くことはなかった。世俗主義の支持層は、都市部の中流以上の階層に多く、知識人と軍人であり、多数を占める中流以下の所得階層は世俗主義を理解できなかった。

 このような状況下で、90年代半ばにイスラム法を法体系に持ち込もうとするイスラム主義の政治勢力が台頭した。ネジメティン・エルバカン氏の福祉党である。96年には中道右派政党との連立政権で首相を務めたエルバカン氏だが、97年2月27日の国家安全保障会議の場で軍部の恫喝どうかつに屈し、退陣を余儀なくされた。

軍の追及をうまくかわしたエルドアン氏

 現在のエルドアン大統領は、このエルバカンの弟子筋にあたる政治家だ。イスラム政党が幾度となく生まれては軍の圧力でつぶされてきたこの国の歴史をふまえ、新しいイスラム政党を設立した。現在、与党となっている公正発展党である。イスラム主義者が中枢を占めながらも、周縁部には欧米の世界を知悉ちしつした学者とイスラム学の専門家を併せて配置し、イスラムを前面に出さずにうまく軍の追及をかわしてきた。

 2002年に政権の座について以来、15年目を迎えているが、経済成長が堅調であることと、貧困層に対する公共住宅の提供などが功を奏して50%台の支持率を維持している。支持率の高さは、今回のクーデターが失敗に終わった理由の一つでもある。

 反乱軍の捕縛を逃れたエルドアン大統領はツイッターなどSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を通じて国民に外に出て反乱軍に立ち向かうよう呼びかけた。それを見た市民は戦車を恐れることなく包囲し、兵士たちを投降に追い込んだ。彼らにとってエルドアン氏は民主化の象徴であり、貧困層への福祉政策を実現した偉大な政治家なのである。

エルドアン政権とギュレン派、一時は共闘

 ギュレン師とその支持者は、イスラムに敵対的な世俗主義者との融和に熱心だったが、トルコ社会がイスラムに回帰していくにつれ、彼らの存在意義は弱まった。欧米や日本におけるギュレン派は、穏健で、非ムスリムとの共存を説き、教育活動に重きを置く。

 彼らは地震など自然災害の被災者を救援する活動に熱心で、1999年にトルコ北西部のマルマラで起きた大震災(死者1万7000人超)をきっかけにNGO(民間活動団体)を作り、東日本大震災の際には熱心に救援活動を行っている。弱者救済を重要な義務とするイスラムを体現する行動であり、このような社会活動をしている限りは、ギュレン派は文字通り「奉仕運動」であった。

 2008年から09年ごろにかけて、軍幹部や世俗主義のジャーナリスト、実業家などがクーデターを企図したとして相次いで逮捕、訴追される事件が起きた。

 ギュレン派は軍や警察、検察に支持者を増やしており、容疑者摘発にはギュレン派の警察官や検事が関与したと言われている。こうなるともはや「奉仕運動」ではない。世俗主義への揺り戻しの動きを敏感に察知し、芽のうちに摘んでしまった。ギュレン派の根っこにあるのは、やはりイスラムである。

 一方、世俗主義の守る立場の軍にとっては、将官の大半が訴追されて大変なダメージを受け、これを機に政治介入は困難となった。長年にわたって、国家の原則がゆがめられそうな事態になると政治に介入してきた軍部は、その役から降ろされたのである。

 従って、このころまでエルドアン政権とギュレン運動は、同床異夢とはいえ、トルコの世俗主義を弱体化させるために共に軍と闘っていたことになる。

1599とはずがたり:2016/08/05(金) 16:44:33
>>1597-1599
政権の脅威となったギュレン派

 だが、13年12月、ギュレン派は、今度は政権中枢の汚職を暴こうとした。エルドアン大統領の子息、側近の閣僚の汚職暴露に動いた。激怒したエルドアン首相(当時)は、即座に警察官や検察官の配置換えを断行したほか、事件に関与した人々を罷免するという強硬策に出た。これ以後、ギュレン派はテロ組織とされ、徹底的な排除の対象となった。

 エルドアン大統領は、ギュレン派が「諸刃もろはの剣」であることを思い知らされたのである。一方で政治性のない社会活動を行い、他方では政治の深部に介入する。メンバーシップのないギュレン派は、権力側からみたときに、とらえどころがなく、中枢部にさえ打撃を与えうる脅威と化していた。

 今回のクーデター未遂で、反乱軍の首謀者が誰で、何の意図で暴挙に出たかが明らかになる前からギュレン派によるクーデターという筋書きができていたのは、エルドアン政権がこの宗教指導者のフォロワーを徹底的に敵視していたからである。

元参謀総長の「警告」

 逮捕された将官級の軍人は、口をそろえて「クーデター計画はギュレン派によるものだと思う。だが自分はギュレン派ではない」と主張している。

 その一方で、かつてクーデターを企てたとして、ギュレン派の警察、検察に逮捕された軍のイルケル・バシュブー元参謀総長が、7月16日の各紙とのインタビューで興味深い指摘をしている。

 自分と将官たちが根こそぎ逮捕された09年当時、「今は自分たち(軍部)だが、明日はあなた方(政権)に刃が向かうと言ったはずだ」というのである。ギュレン派はいずれ政権に刃を向け、今回のようなクーデターが起きることを警告したものと受け取れる。

 今回のクーデター未遂事件の首謀者とされる軍人たちは、09年当時に逮捕された軍幹部の部下である。彼らが上官を逮捕、訴追した相手のギュレン派に同調するかどうかには疑問も残る。だが、バシュブー元参謀総長は、長い時間をかけてギュレン派は軍内部に浸透していたと指摘しているから、少数にせよ、彼らが軍のなかで政権打倒の機会をうかがっていたのかもしれない。

 ただし、エルドアン政権を敵視していたのは、ギュレン派だけではない。伝統的な軍の世俗主義者や国家主義者もまたイスラム主義を強めるエルドアン大統領には敵対的である。現段階では、首謀者がギュレン派将校であったとしても、残りは政権に対する不満をもつ軍人をつなぎ合わせて反乱勢力を形成し、犯行に及んだとみるのが妥当ではないだろうか。

プロフィル
内藤正典( ないとう・まさのり )
 1956年生まれ。東京大学大学院理学系研究科地理学専門課程(博士課程)中退、博士(社会学)。一橋大学教授を経て2010年より同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科教授。著書に『トルコ 中東情勢のカギをにぎる国』(集英社)、『となりのイスラム 世界の3人に1人がイスラム教徒になる時代』(ミシマ社)、『欧州・トルコ思索紀行』(人文書院)、『イスラム戦争 中東崩壊と欧米の敗北』(集英社新書)、『激動のトルコ 9・11以後のイスラームとヨーロッパ』(明石書店)などがある。

1600チバQ:2016/08/08(月) 22:18:27
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016080800047&g=int
反クーデターの大集会開く=数十万人が参加-トルコ
7日、トルコの最大都市イスタンブールで開かれたクーデター未遂事件に対する大規模な抗議集会で手を振るエルドアン大統領(AA=時事)
 【エルサレム時事】トルコの最大都市イスタンブールで7日、7月中旬のクーデター未遂事件に対する大規模な抗議集会が開かれた。エルドアン大統領やイスラム系与党・公正発展党(AKP)党首のユルドゥルム首相のほか、野党からも中道左派・共和人民党(CHP)のクルチダルオール党首、極右・民族主義者行動党(MHP)のバフチェリ党首が参加し、国を挙げて団結する姿勢を示した。
 アナトリア通信によると、集会は「民主主義と殉教者のための集会」と名付けられ、会場一帯はトルコ国旗の赤色に染まった。数十万人が参加したとみられる。
 エルドアン大統領は集会参加者を前に、事件の首謀者とみている在米のイスラム教指導者ギュレン師とその支持者について「彼らは自分たちがしたことの報いを受けるだろう」と述べ、同師支持者を一掃することを改めて宣言した。(2016/08/08-05:51)

1601とはずがたり:2016/08/09(火) 19:11:55
ボコ・ハラム指導者、5か月ぶり動画に登場 組織分裂のうわさ否定
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160809-00000040-jij_afp-int
AFP=時事 8月9日(火)13時34分配信

【AFP=時事】ナイジェリアのイスラム過激派組織ボコ・ハラム(Boko Haram)の指導者アブバカル・シェカウ(Abubakar Shekau)容疑者が、7日に公開された動画で約5か月ぶりに姿を見せた。シェカウ容疑者は戦いの継続を誓い、組織分裂のうわさを一蹴した。

ボコ・ハラムに新指導者か、IS系メディアが紹介

 シェカウ容疑者は今年3月に公開された動画を最後に姿が確認されていなかった。今回の最新動画の中では、ボコ・ハラムの「指導者」である自分には「ナイジェリアおよび全世界(と戦うこと)への義務がある」などと語っている。

 イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」への忠誠を誓っているボコ・ハラムをめぐっては、組織の報道官を務めてきたアブムサブ・バルナウィ(Abu Musab al-Barnawi)師が新たな指導者に就任した可能性が浮上。これに対してシェカウ容疑者は先週、音声メッセージを通じて自分が指導者だと述べ、健在ぶりをアピールしていた。

 新たに公開された動画は、北東部ボルノ(Borno)州のサンビサ森林地帯(Sambisa Forest)にある拠点で撮影されたとみられる。24分のこの動画の中でシャカウ容疑者は「アラーの許しで生きている」と語り、自身の死亡説をあざ笑った。以前の動画よりも落ち着いていて、精力的な様子に見える。【翻訳編集】

1602名無しさん:2016/08/11(木) 21:59:42
http://www.sankei.com/world/news/160811/wor1608110027-n1.html
2016.8.11 18:50
【ポケモンGO】
「日本の神道思想が反映、けしからん!」イスラム世界で議論噴出 イランは世界初の全面禁止へ

 【エルサレム=大内清】世界的に人気のスマートフォン用ゲーム「ポケモンGO」をめぐり、イスラム世界では、ポケモンの世界観はイスラムの教義に反するものだとする議論が起きている。一般市民に今のところ強い拒否反応は起きていないようだが、イランは11日までに、国内で全面禁止の措置をとる方針を決めた。

 イラン治安当局は「治安上の観点から多くの問題を引き起こす」とし、ポケモンGOの利用を禁じるとした。英紙ガーディアンによると、全面禁止の措置を取った国は初めてという。

 中東のメディアによると、サウジアラビアのイスラム法学者協会は7月、多数のモンスターが登場するポケモンGOは、「イスラムが否定する多神教的な思想やギャンブル性が含まれている」などとするファトワ(宗教裁定)を出した。

 また、イスラム教の聖地の一つであるエルサレムの元ムフティ(イスラム法学の権威者)、アミーン・フセイニ師は、ポケモンの登場キャラが超自然的な力を持つという設定には「日本の神道思想が反映されている」として、異教徒が開発したポケモンGOで遊ぶのは「ハラーム」(禁止事項)にあたると述べた。

 エジプトにあるスンニ派最高権威アズハル機構のアッバス・ショマン氏は、今後、中東でもポケモンGO人気が高まれば、「(イスラム教で禁じる)酒で酔ったように道をフラフラする者が増えるのではないか」と懸念している。

 ただ、宗教的な議論をよそに、中東でのポケモン人気はその後も根強い。ソーシャルメディアではゲームの情報をやり取りする人も増えている。ポケモンGOも、「社会現象」とまではいかないまでも、若者を中心に徐々に認知度が高まっており、波紋は広がりそうだ。

1603チバQ:2016/08/16(火) 20:18:20
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160816-00000065-san-m_est
トルコ、止まらぬ強権 クーデター未遂1カ月 最大野党党首も「屈服」
産経新聞 8月16日(火)7時55分配信

トルコ、止まらぬ強権 クーデター未遂1カ月 最大野党党首も「屈服」
クーデター未遂後の主な動き(写真:産経新聞)
 【カイロ=大内清】トルコでクーデター未遂が発生してから15日で1カ月となった。この間にエルドアン政権は、クーデター計画の黒幕と名指しする在米イスラム指導者、ギュレン師の支持勢力を排除する一方、人権侵害などを懸念する欧米との溝を深めた。穏健な政治・外交姿勢から、かつては中東の「優等生」と呼ばれたトルコは、急速に強権色を増している。

 ◆民意を味方に

 今月7日、最大都市イスタンブールで開かれた政権支持派の反クーデター集会には最大野党、共和人民党(CHP)のクルチダルオール党首らが参加した。

 クーデター発生時、反乱部隊の追跡を逃れて強い指導力を発揮したエルドアン氏はその後、愛国心を高揚させる演説を繰り返し、国民の支持を集めてきた。イスタンブールではクーデター鎮圧後、トルコ国旗を掲げる市民が増え、政権が推し進める政府内外の粛清を後押ししている。

 クルチダルオール氏は国是である世俗主義を奉じ、エルドアン氏のイスラム系与党、公正発展党(AKP)と対立しているが、反クーデターの旗印の下で進む国民動員に抗しきれず、屈服した形だ。

 エルドアン氏はクーデター未遂後、同様の事件を防ぐためとして、軍や情報機関への支配を強化するといった憲法改正を目指すと表明。その協議を行うことでCHPや極右、民族主義者行動党(MHP)からも合意を取りつけている。

 ◆進む粛清

 トルコからの報道によるとクーデター未遂後、ギュレン師を支持する一団との関係を取り沙汰され、解職などの処分を受けた公務員は教師を中心に7万6千人超。身柄を拘束された軍人や警官は3万5千人を超えた。

 政権側は、政府に批判的なジャーナリストやビジネスマンらも拘束。15日にはギュレン師派の検察官ら司法関係者を逮捕するためとしてイスタンブール市内の裁判所3カ所を捜索した。

 エルドアン氏はかつて、世俗派に対抗するためにギュレン師と協力関係にあり、一派の政府への採用も進めた。しかし、現在はギュレン師派を政府に巣くう「ウイルス」と呼び、今後も粛清を続ける考えを示している。

1604チバQ:2016/08/16(火) 20:18:36
◆対外関係に影

 こうしたエルドアン氏の手法は、欧米との外交関係にも影響を及ぼしている。

 政権側は、米国に要求しているギュレン師の本国送還が実現していないことにいらだちを募らせる半面、政府による人権侵害などを懸念する欧米各国が「(クーデター未遂後の)トルコの取り組みを十分に支持していない」と批判。政府支持派のメディアには、「米政府がギュレン師派を通じてクーデターを計画した」(イェニ・サファク紙)との主張さえある。一方でエルドアン氏は9日、クーデター鎮圧後、初の海外訪問先であるロシアでプーチン大統領と会談し、冷え込んでいた両国関係を活発化させることで合意した。トルコのユルドゥルム首相は13日、バイデン米副大統領が今月下旬にもトルコを訪問すると発表したが、欧米との溝が埋まるかは不透明だ。

1605とはずがたり:2016/08/17(水) 08:37:42
ヌスラ戦線は名称を変更してたのか。。

アレッポ東部の包囲破れる、シリア反体制派が猛攻 形勢逆転
http://www.afpbb.com/articles/-/3096629
2016年08月07日 09:38 発信地:ベイルート/レバノン

【8月7日 AFP】シリアの反体制派は6日、3週間にわたっていた政府軍による同国第2の都市アレッポ(Aleppo)東部の包囲を破ったと発表した。形勢は逆転され、ロシアの支援を受ける政府軍が守勢に回るかたちになる。

 反体制側の諸派は7月31日、約25万人の政府軍によるアレッポ東部の包囲網を打ち破るべく猛攻撃を開始。今月6日に南西からアレッポに入る新しいルートを開くことに成功し、政府軍による包囲を破った。

 在英のNGO「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」は6日、アレッポでの7月31日以降の戦闘で反体制派と政府軍側の双方に合わせて500人以上の死者が出たと発表した。

 同監視団は双方の具体的な死者数は示さなかったが、航空戦力で政府側が勝り、ロシア軍による激しい空爆もあったことから死者の過半数は反体制派から出たという。またこの他にアレッポでは7月31日以降に少なくとも130人の民間人が、主に反体制派が政府側支配地に対して行った砲撃によって死亡したという。

 イスラム系反体制武装組織「アハラール・アルシャーム(Ahrar al-Sham)」は、反体制派はアレッポ南西端ラムッサ(Ramussa)を占拠し、アレッポへのルートを開いたと発表した。

 反体制派の主要組織「高等交渉委員会(HNC)」のリヤド・ヒジャブ(Riad Hijab)代表はツイッター(Twitter)に「ラムッサの解放とアレッポ包囲網の打破はシリア革命にとって吉兆だ」と書き込んだ。

 アレッポ東部にいるAFP特派員によると、住民たちは通りに出て空に向けて銃を撃ち、包囲が破れたことを祝った。(c)AFP/Rouba El Husseini

アレッポで一進一退の激戦、シリア内戦、最大のヤマ場に
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/7549
2016年08月17日(Wed)  佐々木伸 (星槎大学客員教授)

シリアの内戦は8月初めから北部アレッポで激戦となり、最大のヤマ場に差し掛かった。市内に閉じ込められた住民は水や食料不足が深刻化、切迫した飢餓状況に追い詰められている。しかし反体制派は国際テロ組織アルカイダ系の「シリア征服戦線」が主導権を掌握したことから、ロシア、シリア政府軍が空爆を強化、戦闘終息の見通しは全く立っていない。

突然の包囲網突破

 アレッポは内戦前、人口200万人を超えるシリア最大の商業都市だった。内戦勃発で市をめぐる攻防が激化。2012年以来、市の西側半分を政府軍が支配、東側半分を反体制派が占領してにらみ合ってきた。政府軍は7月からロシア軍の空爆支援で市の包囲網の強化を開始した。

 政府軍側は8月初め、レバノンの武装組織ヒズボラ、イラクのシーア派民兵軍団などの地上部隊の支援を受けて北部も制圧、アレッポを完全包囲下に置くことに成功した。これにより、反体制派勢力のトルコとの補給ルートが遮断され、反体制派にとっては死活的な打撃となった。

1606とはずがたり:2016/08/17(水) 08:37:59
>>1605-1606
 反体制派支配地区に残留している住民は約25万人。補給線が途絶したことにより、水や食料の他、医薬品、生活用品も入らなくなり、深刻な人道問題となった。逃げようにも完全包囲下では脱出ルートがなく、国連安保理も緊急協議したが、ロシアが反体制派に補給物資が渡ることを懸念、協議は難航している。

 こうした中、今度は8月6日、アルカイダとの連携を解除したとして、「ヌスラ戦線」から名称を変更したばかりの「シリア征服戦線」がアレッポ南西部ラモウス地域で不意を突いて市の外側から政府軍に攻勢を掛けて撃退。包囲網を突破して市東部の反体制派地域までのルートを切り開いた。

 この「シリア征服戦線」の勝利によって市南西部に新たな補給路が開通、その上、政府軍が支配するアレッポ西側が攻撃にさらされる状況になった。西側地区には政府支持の住民約100万人が居住しており、住民らの懸念が高まっている他、物価が暴騰している。

 米国は2月、ロシアとの間で停戦に合意し、内戦の当事者にそれぞれ影響力を行使して停戦を順守させた。しかしそれも約3ヶ月で破綻し、戦闘が再び激化していた。停戦の合意からは、過激派組織「イスラム国」(IS)と「ヌスラ戦線」への攻撃は除外された。この点が停戦崩壊の大きな要因になった。

 というのも「ヌスラ戦線」は反体制派勢力の一角としてアサド政権軍と戦ってきたからだ。内戦が続く中で、「ヌスラ戦線」戦闘員と反体制派戦闘員の混合状態が進み、切り分けることが難しくなった。アサド政権を支援して空爆を続行するロシア軍は「ヌスラ戦線」を攻撃しているとして、反体制派も攻撃した。

 米国はロシアが「ヌスラ戦線」攻撃を口実にして反体制派つぶしにかかっているとしてロシアを批判したが、ロシアは「過激派と反体制派を引き離すのは米国の仕事」として取り合わなかった。このロシア軍の空爆に反体制派が反発して戦闘が激化、停戦は完全に崩壊し、「ヌスラ戦線」が反体制派の最強組織にのし上がった。

アルカイダの生き残りが集結

 「ヌスラ戦線」の指導者ジャウラニは7月28日、アルカイダとの決別を宣言、組織名も「シリア征服戦線」に改称した。ジャウラニは両組織の決別を認めるアルカイダの指導者アイマン・ザワヒリの声明も発表した。

 「彼らは反体制派の主導権を掌握したことで内戦終結後もシリアの主勢力として生き残りを図った。そのためにはアルカイダとの連携が障害になる。だから表面上、関係を解消してみせた」(ベイルート筋)ということのようだ。欧米は名称を変更しても、その本質に変わりはないとしている。

 米国の情報機関が特に注目しているのが、かつてのアルカイダの指導者オサマ・ビンラディン時代の大物テロリストたちが続々とシリアに集結し、「シリア征服戦線」に加わっていることだ。戦闘員の勢力も1万人を超えた。

 その中には、ビンラディンの側近でアルカイダ軍司令官だったエジプト人のサイフ・アデル、元最高幹部議長のアブカイル・マスリ、テロ計画立案で知られるアハメド・アブドラらが含まれている。米情報機関はアルカイダによる米本土へのテロが起きるのは時間の問題との見方を強めている。

 シリア内戦はISというモンスターを作ったが、「シリア征服戦線」という新たな手強い怪物も誕生しようとしている。

1607とはずがたり:2016/08/17(水) 08:41:52
赤十字総裁、シリア・アレッポでの戦闘は「史上最悪レベル」
http://www.afpbb.com/articles/-/3097675
2016年08月16日 18:40 発信地:ジュネーブ/スイス

【8月16日 AFP】赤十字国際委員会(ICRC)のペーター・マウラー(Peter Maurer)総裁は15日、シリア第2の都市アレッポ(Aleppo)で続く紛争は、都市における戦闘として史上最悪のレベルにあるとの見解を示した。

 マウラー総裁は声明で「(アレッポでの戦闘が)都市での戦闘において、現代で最も破滅的なものの一つであることは疑いようがない」と述べ、「膨大な」犠牲者が出ていると非難。政府軍と反体制派に分断されているアレッポでは戦闘が激化し、何百もの人々が死亡するとともに、数えきれない人々が負傷し、支援が届かない市内で何万もの人々が身動きがとれなくなっていると指摘した。

 また、「誰もが安全ではないし、安全な場所も存在しない。砲撃は絶え間なく続き、家も学校も病院もすべて攻撃を受けている。人々は恐怖を抱きながら生きている」、「子どもたちは傷を負っている。犠牲は計り知れない」と述べた。

 かつて同国経済の中心地だったアレッポは、5年に及ぶ内戦の激戦地となり、2012年半ば以降は反体制派が掌握する東側と政権側が支配する西側に分断されている。

 戦闘が激しさを増す中、市内には推定150万の市民がいる一方で、反体制派が掌握する地域にも約25万人がいるとされ、懸念の声が高まっている。

 マウラー総裁は「戦闘による直接的な脅威に加え、水や電気といった必要不可欠なサービスが不足しており、基本的な医療を受けることも非常に困難な最大200万もの人々を、緊急かつ重大な危険にさらしている」と警告した。(c)AFP

シリア・アレッポで塩素ガス使用され4人死亡、政権側の攻撃か
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2844932.html

 内戦状態が続いているシリアの北部アレッポで、塩素ガスが使用され、4人が死亡しました。政権側の攻撃によるものとみられています。
 ロイター通信によりますと、アレッポの反体制派が支配する地域で10日、空爆があり、50人以上が負傷したほか、4人が呼吸困難に陥り死亡しました。患者の治療にあたった病院の医師らは、政権側が落とした「たる爆弾」の1つが塩素ガスを放出したと主張しています。
 これに対してシリア政府関係者は、AP通信に対して、「反体制派によるねつ造だ」と塩素ガスの使用を否定しています。塩素ガスを兵器として使用することは化学兵器禁止条約で禁止されています。
 シリアのアサド政権は、2013年、アメリカとロシアの合意を受けて国連機関の監督の下、国内の化学兵器を廃棄しましたが、その後も化学物質による攻撃が行われたとの報告がされていて、国連安保理は、去年3月、再び使用すれば新たな制裁を課すとの決議を採択していました。シリア和平の仲介にあたっている国連のデミストゥラ特使は、11日、「もし塩素ガスであれば戦争犯罪だ」と話しています。(13日19:49)

1608とはずがたり:2016/08/17(水) 08:42:06

シリア・アレッポに飛行禁止区域を 現地医師らが米大統領に書簡
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/7525
2016年08月11日(Thu)  BBC News

激しい戦闘が続くシリア北部の最大都市アレッポで活動する医師29人が、空爆を止めるためアレッポに飛行禁止区域を設定するよう求める書簡をオバマ米大統領に送った。

医師たちは書簡で、医療施設に対する現在のような攻撃が続けば、1カ月以内にすべての施設が破壊されると訴えた。医師らは、反体制派が支配するアレッポ東部で治療活動を行っている。

医師らは、支援が必要な人々を助けると固く誓っているとした上で、オバマ大統領にも「責務を果たす」ことを求めた。

一方、ロシアは、アレッポへの人道支援を可能にするため、11日から毎日3時間攻撃を停止すると発表した。ロシア国防省はモスクワで記者会見を開き、空爆や砲撃を含む全ての軍事行動を午前10時から午後1時まで一時停止すると述べた。

しかし、ロシアの発表後すぐ国連は、多くが支援を必要としてる現状では3時間は十分でないとして、48時間の戦闘停止を求めた。

戦闘はここ数日激しさを増しており、反体制派はアレッポ西部につながる政府軍の主要なルートの破壊に成功した。反体制派は、ロシア空軍の支援を受けた政府軍が先月からアレッポ東部の周りに形成した包囲網を破ろうとしている。

医師らは書簡で、約5年前にシリアのアサド大統領に対する反乱が始まって以来、「数えきれないほどの患者、友人、同僚たちが暴力的で苦痛にまみれた死に方をするのを見てきた」と述べ、さらに、「世界は傍観し、私たちを守ろうとせずに、シリア情勢がいかに『複雑』か論評してきた。シリア政府とロシアが最近出した退避の提案は、今逃げるか、運命に従うかだという、住民に対する見え透いた脅迫だ」とした。

医師らによると、シリア国内で過去1カ月間に医療施設が42回攻撃され、そのうち15件は医師らが働く病院だったと指摘した。

国連は今月8日、過去数週間の戦闘で多数が死傷し、病院や診療所を標的とした攻撃には収まる気配がないと述べた。さらに、インフラへの攻撃で200万人以上がここ数日間、水道や電気の供給が絶たれた状態で生活していると指摘した。

国連はアレッポにいる民間人への支援をする用意があるとしているが、完全な停戦、もしくは毎週48時間の戦闘停止がなければ、食料や医療物資の備蓄が「危険なまでに少なくなっている」地域へ支援を届けることができないとしている。

(英語記事 Syria conflict: Aleppo medics appeal to Obama for help)

提供元:http://www.bbc.com/japanese/37042496

1609とはずがたり:2016/08/18(木) 01:27:37
パキスタン→タリバンと中国→北朝鮮はなんとかならんのかねぇ??

2016.6.12 17:00
【国際情勢分析】
米無人機によるタリバン指導者殺害でアフガン和平の道ますます険しく…米撤収計画の行方は?
http://www.sankei.com/world/news/160609/wor1606090001-n1.html

 アフガニスタンのイスラム武装勢力タリバンの指導者、アクタル・マンスール師が米無人機の空爆で殺害された。アフガン政府とタリバンの公式和平協議を再開するうえでの「障害」(米当局者)とみなされたからだが、タリバンは、これを機に態度を軟化させる様子はまったくみせておらず、むしろアフガン治安部隊や駐留外国軍への攻勢を強めるのではないかとの見方が示されている。

 マンスール師は5月21日、パキスタン南西部のアフガン国境に近い地域を車で移動中に、運転手とともに殺害された。アフガン政府が22日、マンスール師の死亡を発表し、タリバンも25日、これを確認した。後任には、イスラム法学者で副指導者だったハイバトゥラ・アクンザダ師を選出し、タリバンの広報担当者は産経新聞の電話取材に、「指導者が殉教しても、われわれの立場は変わらない」と述べ、駐留外国軍の完全撤退などがなければ、アフガン政府との和平協議を引き続き拒否する考えを明確にした。

 バラク・オバマ米大統領も主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)出席などのために訪れた日本で26日、タリバンについて「暴力をアフガンでの目標達成と自分たちの課題を前進させるための戦略とみなす組織であり続けるだろう」「短期的には、暴力に訴え、無実の人々を爆破する手法を継続すると予想している」と述べ、当面、和平の糸口をつかむことがいっそう難しくなったとの考えを示した。

 ハイバトゥラ・アクンザダ師は、2001年のタリバン政権崩壊まで軍事法廷の裁判長を務め、その後「司法長官」になったイスラム法学者とされる。

 「新指導者も、マンスール師と違う考えを持っているとは思えない」(カブール大のサイド・シャヒア・ファリド教授)との見方が根強く、今後も、タリバンを同じテーブルに着かせるのは難航しそうだ。ファリド教授は「和平についてタリバンの方針を変更させるには、軍事的圧力をより強めるしかない。(タリバンに影響力を持つ)パキスタンも政治的圧力をかけるべきだ」と述べた。

 和平協議再開の見通しには、米メディアも悲観的な見方を示している。

 27日付の米紙ウォールストリート・ジャーナルは、国際テロ組織アルカーイダは、米軍特殊部隊の急襲で指導者のウサマ・ビンラーディンを失ったことで「勢力が低下し、ショックから完全に立ち直れておらず、米欧に大規模な攻撃をしかけられていない」ものの、「アフガンのタリバンのような大きな武装勢力に対しては(軍事作戦の効果は)それほど期待できないという経験がある。指導者を殺害するということは、短期的には進歩があるが、こうした勢力が戦いの方針を変更することはまれだ」と分析した。また、「アルカーイダと違い、タリバンはかなりのアフガン国民から支持されている」と指摘している。

 そのうえで、マンスール師殺害により「タリバンが弱体化するとは思えない。タリバンを強力にすることになるかもしれない」との元米国務省高官でニューヨーク大国際協力センター準所長のバーネット・ルービン氏の見方を紹介し、別の識者は「武装勢力は指導者を失うと、余計に過激化する傾向がある」としている。

「今、米軍がアフガンから去れば、カブールはたちまちタリバンに占拠される恐れがある」(外交筋)のは間違いない。今後の米軍のアフガン撤収計画は予定通りには進まない可能性が高いが、その行方は、来年、誕生する米新政権の決断次第といえる。(ニューデリー支局 岩田智雄)

1610チバQ:2016/08/21(日) 08:14:52
http://www.sankei.com/world/news/160818/wor1608180015-n1.html
2016.8.18 09:55
【同胞団はいま ヨルダンの混迷(上)】
「裏切り者」と除名の元トップが反旗 “古巣”を非合法に…「アラブの春」から5年、内紛激化
 広範な政治・社会運動を展開し、発祥の地エジプトからイスラム世界各地に根を張ったイスラム原理主義組織、ムスリム同胞団。同胞団が権力をうかがう好機となった「アラブの春」の混乱から5年。中東で吹き続ける同胞団への逆風を、王制国家ヨルダンで取材した。(アンマン 大内清)

 ヨルダンの同胞団で昨年以降、深刻な内紛が起きている。元トップのアブドルマジード・ゾナイバートの一派が、現トップのハンマーム・サイードが率いる指導部に反旗を翻し、自派こそが正統な同胞団だと主張しているのだ。

 直接の争点は、政府からの認可を再取得すべきか否か、という問題にある。

 ヨルダンの同胞団は、1940年代に設立され、53年に「慈善団体」として同国当局の認可を受けた。しかしその後は、活動範囲を政治や教育にも拡大させる半面、実態に合わせて認可を取得し直さないまま「実質的な最大野党」と呼ばれるまでに成長。法的立場のあいまいさは、実際の組織の規模や資金の流れを覆う格好の隠れみのともなった。

 指導部は今年2月、こうした問題点を是正することが組織の生き残りに不可欠だとするゾナイバート派を「裏切り者」(幹部のバディ・ラファイヤ)とみなし除名。これに対し同派は翌月、独自に政府から正式な認可を得て、古巣を「非合法」の立場に追いやった。

 法的立場を明確にし、あらゆる「秘密裏の活動」から決別すべきだ-。4月にゾナイバートが団員に自派への合流を呼び掛けた声明は、これまでの組織のあり方そのものへの痛烈な批判を含んでいる。

■当局側も指導部圧迫

 ゾナイバート派の動きと呼応するように、当局側の同胞団への締めつけも強まった。

 4月には治安部隊が首都アンマンにある本部ビルなど同胞団関連施設を包囲し一斉に閉鎖。もともとゾナイバートの造反に従ったメンバーは「数十人程度」(同胞団幹部)と小規模だったが、当局があからさまにゾナイバート派に肩入れし指導部への圧迫を強めたことで、組織には大きな動揺が広がった。

 すでに一線から退いた元トップのサーレム・ファラハートは「指導部が(認可問題を軽視することが)政府との大きな対立に発展すると考えなかったのは大きなミスだった」と語る。

■「全面対立は避ける」

 エジプト人教師、ハサン・バンナーが、同国東部イスマイリーヤで同胞団を設立したのは1928年。アラブ諸国ではその後、支部組織が相次いで誕生した。

 各組織は、社会の教化を通じて究極的にはイスラム教が支配的な世界を実現するという理想を共有しつつ、それぞれの国の政治状況に応じて独自の活動を展開した。

 その中でもヨルダンの同胞団は、歴史的に王室と比較的穏やかな関係を保ってきたといえる。王室は、ヨルダンで大きな影響力を持ったパレスチナ解放機構(PLO)や社会主義陣営に対抗する“駒”として同胞団を活用し、同胞団もそれを利用して活動の場を広げることに成功した。

 90年代に傘下政党「イスラム行動戦線」を結成し政治参加を本格化させて以降は、当局から同胞団への圧力が増した。それでも、「全面対立は避ける」(同胞団関係者)のが双方の長年の本音でもあった。

 元トップとして、こうした事情を熟知するはずのゾナイバートが当局からの介入と組織分裂を招く行動に出たのはなぜなのか。そこには、「アラブの春」以降の域内情勢の変化が大きく作用している。(敬称略)



【用語解説】ムスリム同胞団

 1928年にエジプトで設立された、社会・政治組織。個人▽家庭▽社会▽政府▽国家-と段階的にイスラム化を進め、世界でイスラム教の「指導的地位」を確立することを目的に掲げる。組織のトップは、母体のエジプトで「総指導者」、それ以外の国では「総監督者」と呼ばれ区別される。エジプトでは50〜60年代に政権と敵対し、70年代以降は政治参加路線をとった。「アラブの春」後の2012年に同胞団主導政権が誕生したが、翌年のクーデターで失脚した。

1611チバQ:2016/08/21(日) 08:18:23
http://www.sankei.com/world/news/160819/wor1608190008-n1.html
2016.8.19 07:18
【同胞団はいま ヨルダンの混迷】
(下)変革思想の拡散恐れたサウジ


 ヨルダンのムスリム同胞団元トップ、アブドルマジード・ゾナイバートが昨年以降、組織の認可問題をめぐって公然と指導部批判を展開した。要因は、現トップ、ハンマーム・サイードとの確執にある。

 関係者によると、ゾナイバートは2012年、サイードらの圧力を受けて上院議員を辞任。背景には、政府・王室に敵対的な姿勢をとるサイードら主流派との路線対立があった。元トップとはいえ、すでに指導部から排除されていたゾナイバートは当時、組織内では「権力闘争の敗者」と受け止められていたという。

 一方、サイードは、ヨルダンの同胞団では初めてイスラム法学者としてトップに上り詰めた人物で、その一派は急速なイスラム化を志向する姿勢から「強硬派」「シャイフ(導師)派」などと呼ばれた。

 そんな指導部主流派にとり、認可を再取得し「合法組織」の道を歩むべきだとするゾナイバートら非主流派の主張は、当局に組織の内情をさらし、同胞団が築いた政治力や組織力を縮小させる愚行に他ならない。

 両派の和解を模索してきた重鎮、アブドルラティーフ・アラビヤートは「指導部が非妥協的な態度を取ったのは、ここ数年で自分たちの力を過信した面があるからだ」と語る。

現実を見ない指導部

 中東・北アフリカでは10年末から11年にかけて民衆デモが広がり、強権的な長期政権の崩壊が相次いだ。中東民主化の期待から「アラブの春」と呼ばれたこの現象の最大の受益者は、同胞団をはじめとするイスラム勢力だった。

 同胞団はエジプトやチュニジアの選挙で躍進し、内戦に陥ったシリアやリビアでも存在感を強めた。大規模な混乱は回避したヨルダンにおいてさえ、同胞団は政府への圧力を強め発言力を増した。究極的にはシャリーア(イスラム法)による統治を目指す同胞団は「わが世の春」を謳歌(おうか)し、各国で革命組織としての一面と権力への野心をあらわにし始めた。

 しかし、エジプトで13年夏、クーデターで同胞団のモルシー政権が崩壊し、様相は一変する。同国ではその後、クーデターを主導したアブドルファッターフ・シーシーが大統領に就いて同胞団への弾圧を強め、チュニジアの同胞団系政権も世俗派との妥協を余儀なくされて求心力を失った。

 同時に、同胞団の変革思想の拡散を恐れるサウジアラビアなどが各地の反同胞団機運を後押しする構図が広がり、その圧力を受けたヨルダンでも同胞団警戒論が高まった。

 そんな中でサイードら主流派は、15年春に大規模な集会を開催するなどしてあえて存在感を誇示し、認可問題でも拒絶を貫いた。イスラム運動に詳しいヨルダン人研究者、マルワン・シェハーダは「サイードら指導部は域内の現実を直視できていない」と話す。

分断進めば過激化も

 指導部もいたずらに強硬路線のみに固執しているわけではない。

 今年2月には、ヨルダンの同胞団はエジプト同胞団の「支部」だとする一文を内規から削除。これは、国内有数の政治勢力が国外組織の影響下にあることを警戒するヨルダン政府に向けた融和のポーズであると同時に、当局への抵抗手段としてテロさえ用いるエジプト同胞団と同一視されることを避けるためでもある。

 ただシェハーダは、分裂が続く限り「同胞団の衰退は止まらない」と予測する。ヨルダン当局がゾナイバート派に肩入れし指導部を追い込むのも、同胞団の分断を図る狙いからだ。

 半面、社会に不満を持つ層の受け皿でもあった同胞団の退潮は、「メンバーらの過激化を招く恐れもはらむ」(ヨルダン人政治学者、ハマーダ・ファラウナ)。

 組織存続のために「合法・縮小」路線を選ぶのか否か。イスラム運動全体への視線が厳しさを増す中、指導部は方向性を見失ったまま立ちすくんでいる。(アンマン 大内清)=敬称略

1612チバQ:2016/08/21(日) 22:30:52
http://www.sankei.com/world/news/160821/wor1608210001-n1.html
2016.8.21 09:00
【日々是世界】
トルコのエルドアン政権が親欧米から親露に大きく舵を切り始めた クーデター未遂を機にプーチン大統領がじわり触手…
 トルコで7月に起きたクーデター未遂の余波が広がっている。敵対勢力の弾圧に乗り出し、強権姿勢を強めるエルドアン大統領を、欧米各国が非難。反発するエルドアン政権は、東側の大国ロシアに急接近している。外交の基軸を西側から東側に移すかにみえる動きについて、中東専門家やメディアが「トルコのピボット(軸足旋回)」と呼び、欧米がトルコとの協力のもと進めてきた難民問題やテロ対策などに、悪影響が出かねないと懸念している。

 「ピボット」の言葉は以前、米国のオバマ政権がアジア重視への政策転換を掲げた際、用いられた。エルドアン氏が9日、ロシアのプーチン大統領と関係強化で合意した会談で、同日付の米紙ワシントン・ポスト(電子版)は「エルドアン氏がプーチン氏へ軸足旋回」したと述べる。北大西洋条約機構(NATO)加盟国のトルコ大統領が事件後、初の外遊先にロシアを選び、西側に背を向けたように映ったためだ。

 同紙で、米国の中東専門家、カギャプタイ氏は「トルコはロシアへの軸足旋回を容易に遂行しうる」状況にあるとの見解を示した。NATOとの関係を重視してきたトルコ軍部が、反乱後の取り締まりで弱体化したことに加え、政府内には対露接近の検討を期待する向きもあるのだという。

 トルコ政府は、7月15日のクーデターの試みが、在米イスラム教指導者のギュレン氏が黒幕だと断定し、反乱に関与した軍人だけでなく、ギュレン師支持者の粛清を断行した。一方でトルコは、米国にギュレン師の身柄引き渡しを要求。クーデター勢力に対する「非難が足りない」ことや、「反乱計画に共謀した」などという理由から、対米批判を展開してきた。

 国際紙インターナショナル・ニューヨーク・タイムズ(NYT)の5日付の社説は、こうした「新たな反アメリカ主義」が「トルコをロシア側に引きつけることになるだろう」との政府高官の見方に触れ、それが「NATOやトルコの安定にとって深刻なリスク」になると指摘した。


 問題を複雑にしているのが、シリア難民問題やイスラム教スンニ派過激組織「イスラム国(IS)」への対応だ。欧州入りした移民の対処で、EUは3月にトルコと合意。IS掃討の空爆では、トルコが米国などに空軍基地を提供してきた。この点、多くの主要メディアは、トルコと欧米の関係悪化が、難民対策やIS掃討に負の影響をもたらすとの見方で一致している。

 トルコは今後も欧米と距離を置くのか。「敵が多いエルドアン氏は、さら多くの敵を生むほど愚かではない」(英誌エコノミスト=7月23日号)という見方や、「エルドアン氏の訪露は計算ずくの西側軽視」(英紙フィナンシャル・タイムズ=9日付電子版)で、一時的な当てつけであり、トルコの欧米重視は不変だとする見解がある。一方、「トルコがどれほど信頼できる友好国なのか見極めるのは難しい」(NYT)と楽観を戒める指摘も出ている。

1613チバQ:2016/08/21(日) 23:00:25
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016082000232&g=int
和平物別れ、交戦再燃=民間人犠牲に懸念-イエメン情勢



 【カイロ時事】サウジアラビアとイランの代理戦争の色彩を強めるイエメン情勢が、内戦終結への和平協議が物別れに終わったことで再び深刻化の兆しを見せている。サウジ主導の連合軍により病院などが被弾するケースも相次ぎ、民間人の犠牲拡大が懸念される状況だ。
 イエメンでは、サウジなどが後押しするハディ大統領派と、イランの関係が深いイスラム教シーア派系武装組織「フーシ派」による内戦が続いている。クウェートで今年4月、双方による和平協議が始まったが、合意が得られないまま8月上旬に決裂した。

イエメン北西部ハッジャ州で被弾した国際医療支援団体「国境なき医師団(MSF)」が支援する病院=16日(AFP=時事)
 フーシ派が支配する首都サヌアの奪還を目指す連合軍は、協議中は控えていた空爆作戦を激化させた。こうした中、北西部ハッジャ州で15日、国際医療支援団体「国境なき医師団(MSF)」が支援する病院が空爆で被弾し、19人が死亡。これとは別に北部サアダ州で子供10人が空爆で殺害されるなど、巻き添えとみられる事例が相次いでいる。
 一方、フーシ派もロケット弾によるサウジへの越境攻撃を強化。16日には同国南部ナジュランで民間人少なくとも7人が犠牲になり、20日も1人が命を落とした。国連は「すべての紛争当事者は直ちに停戦を」(潘基文事務総長)と呼び掛けるが、反応は鈍い。(2016/08/20-23:20)

1614とはずがたり:2016/08/22(月) 18:02:58
北イエメン&南イエメン
http://www.geocities.co.jp/SilkRoad-Lake/2917/syometsu/yemen.html

1615とはずがたり:2016/08/22(月) 18:44:18
虐殺事件関与で大量処刑、IS過激派36人を絞首刑
ロイター 8月22日(月)12時2分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160822-00010000-reutv-m_est

 過激派組織「イスラム国」(IS)が2014年にバグダッド近郊のイラク軍基地を制圧した際、捕虜にした政府軍兵士を殺害した事件で、イラク政府は8月21日、イラク南部ナシリアの刑務所で、死刑が確定していたIS過激派36人の絞首刑を執行した。
 2年前北部ティクリートが陥落した際、元米軍拠点だったキャンプ・スペイサーにいた政府軍兵士がIS捕虜となり、1700人が殺害されたといわれている。
 7月3日にバグダッドの市場で起きた自爆テロで130人以上の民間人が命を落としたことで、議会のシーア派指導者が確定死刑囚の処刑を急ぐよう政府に圧力をかけたことは容易に窺える。
 国連は、イラク国内には1200人の死刑囚がいると推定しており、性急な処刑は無実の一般人を巻き込む可能性があるとして強く非難している。

(イラク、ナシリア、8月21日、取材・動画:ロイター、日本語翻訳:アフロ)

1616名無しさん:2016/08/27(土) 10:46:00
http://this.kiji.is/141911559780990985?c=40245355334500353
イスラム水着、禁止は不当
仏国務院が条例停止命令
2016/8/26 23:28

 【パリ共同】フランス行政訴訟の最終審に当たる国務院は26日、髪や太ももなどを隠す形のイスラム教徒の女性用水着「ブルキニ」の着用を巡り、同国南部の自治体が「公共の秩序への挑発」などとして、海水浴場での着用を禁止した条例について、効力停止を命じる決定を下した。

 個人の自由に対する侵害だとして、イスラム教徒団体や人権団体が条例の停止を求め、下級審で棄却されていた。国務院の決定は「秩序に対する明確な危険性は認められない」として原告側の請求を認めた。

1617チバQ:2016/08/28(日) 16:15:35
http://www.afpbb.com/articles/-/3098896
トルコの元外交官3人逮捕、クーデター未遂の捜査 与党指導部にも
2016年08月28日 10:02 発信地:イスタンブール/トルコ
【8月28日 AFP】トルコ当局は27日、先月15日に起きたクーデター未遂事件に関連し、元高位外交官3人を逮捕した。うち1人は米国を拠点とするイスラム教指導者フェトフッラー・ギュレン(Fethullah Gulen)師とトルコのアフメト・ダウトオール(Ahmet Davutoglu)前首相との会談を仲介したという。

 国営アナトリア(Anadolu)通信の報道によると、首都アンカラ(Ankara)の裁判所は、ギュレン師との関連容疑によりグルジャン・バルック(Gurcan Balik)、アリ・フンドゥク(Ali Findik)、トゥンジャイ・ババル(Tuncay Babali)の3氏に対し、裁判を前にした再勾留の命令を下した。3人は同市のシンジャン(Sincan)刑務所へ移送された。

 バルック氏はアブドラ・ギュル(Abdullah Gul)前大統領の首席外交顧問を務めた経験を持つ。ギュル氏は2007〜14年、レジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)現大統領の前任者としてトルコの大統領を務めていた。

 またバルック氏は、ダウトオール前首相が外相を務めていた際の外交政策顧問としても活躍した。アナトリア通信によると、バルック氏はダウトオール前首相が外相を務めていた2013年、米ニューヨーク(New York)で開催された国連総会(UN General Assembly)出席のため訪米した際、ギュレン師とダウトオール氏の会談を仲介したとして物議を醸していた。

 ダウトオール前首相は2015年5月、米東部ペンシルベニア(Pennsylvania)州に住むギュレン師を訪問し、政府内の緊張緩和のためトルコに帰国するよう促したことを認めた。ダウトオール氏は、ギュル前大統領とエルドアン現大統領が会談について承知していたと主張しているが、ギュル氏は会談後にその事実を知ったと述べている。

 ダウトオール前首相は2015年、ギュレン師との会談に関して全く秘密はなく違法行為も行われていないと主張し、「問題を隠したり、政府の記録にない会談を行ったりしたことは私の生涯で一度もない」と述べた。

 バルック氏は短期間トルコの国連教育科学文化機関(ユネスコ、UNESCO)大使を務めた経験を持つ。ババル氏はトルコの駐カナダ大使、フンドゥク氏は駐コスタリカ大使を務めた経歴があるが、2014年初頭以降は現地派遣されていない。バルック氏は今月19日、他の2人は同18日にそれぞれ当局に拘束されていた。

 同国ではクーデター未遂以来、エルドアン大統領が「ウイルス」と呼ぶギュレン師の影響を排除するために政府機関の粛清を断行している。バルック氏の逮捕は、与党・公正発展党(AKP)指導部の関係者がクーデター未遂に関連して逮捕された初期の事例の一つとして注目を集めている。

 ギュル前大統領とダウトオール前首相は共にクーデター未遂を強く批判しており、この2人とクーデター未遂との関連が取り沙汰されたことはない。

 トルコではクーデター未遂後、現在までに全政府機関で公務員約7万人が追放されており、その半数以上が教育関係者という。同国では現在も毎日のように粛清が行われており、法曹、ビジネス、政府関係者など2万人以上が当局に拘束されている。(c)AFP/Stuart Williams

1618チバQ:2016/08/28(日) 16:51:57
http://mainichi.jp/articles/20160826/k00/00e/030/209000c
イラク
国防相解任 連邦議会、賛成多数で可決

毎日新聞2016年8月26日 12時29分(最終更新 8月26日 12時29分)
【カイロ秋山信一】イラク連邦議会は25日、政府軍の汚職疑惑に関連し、オベイディ国防相の解任決議を賛成多数で議決した。オベイディ氏は8月上旬に議会に喚問された際、ジュブリ議長らの汚職疑惑を告発して政党幹部らの反発を受けていた。意趣返しとも言える今回の解任劇は、過激派組織「イスラム国」(IS)の掃討作戦がヤマ場を迎える中でも政争がやまないイラク政界の混迷ぶりを浮き彫りにした。

 ロイター通信によると、オベイディ氏の解任決議は142対102の賛成多数で可決された。オベイディ氏はイスラム教スンニ派の政治家で、2014年6月のISによるイラク北・西部への大規模侵攻後、宗派横断的な挙国一致体制を構築するためにシーア派のアバディ首相から国防相に起用されていた。内閣の要の一人が解任されたことで、アバディ首相の求心力が低下する可能性もある。

 ただ政争が続く中でも、政府軍は米軍主導の有志国連合と連携し、ISの最大拠点モスル攻略に向けて作戦を進めている。25日には新たにモスル郊外のカイヤラを制圧しており、対IS作戦への影響は限定的とみられる。

 連邦議会は当初、IS侵攻時に無抵抗で敗走した軍の腐敗を追及する方針で、それ以前に国防相を兼任していたマリキ前首相らの責任が問われるとの見方があった。しかし、オベイディ氏が議会でジュブリ議長ら連邦議会議員5人を名指しで非難したことで、オベイディ氏に批判の矛先が向いた。

 ロイターによると、オベイディ氏は交流サイト「フェイスブック」を通じて「汚職と戦うために可能な限り努めてきたが、支配者たちの権力や執念が上回った」と述べ、暗にマリキ氏やジュブリ氏ら有力政治家を非難した。

1619チバQ:2016/08/29(月) 00:12:28
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016082600125&g=int
野党党首の車列襲撃=クルド勢力か、兵士1人死亡-トルコ


 【エルサレム時事】トルコのメディアによると、同国北東部アルトウィン県で25日、最大野党の中道左派・共和人民党(CHP)のクルチダルオール党首を乗せた車列が何者からか襲撃を受けた。同党首は無事だったが、襲撃グループとの交戦で兵士1人が死亡。アラ内相は、反政府武装組織クルド労働者党(PKK)の犯行と断定した。
 PKKは治安当局者に対する攻撃を繰り返しているが、政治指導者を狙った攻撃は異例。
 事件後、エルドアン大統領やイスラム系与党・公正発展党(AKP)の閣僚らがクルチダルオール党首を電話で見舞ったほか、ユルドゥルム首相も「凶悪な攻撃」だと非難した。同党首は事件後も予定を中止せず、CHPの政治集会に参加した。(2016/08/26-08:38)

1620チバQ:2016/08/29(月) 00:13:03
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016082600472&g=int
トルコ・クルド対立に苦慮=IS掃討戦で綱渡り-米


 【ワシントン時事】過激派組織「イスラム国」(IS)掃討作戦に参加するトルコと、シリアのクルド人勢力の対立に米国が苦慮している。空軍基地を提供するトルコと、地上戦での「実動部隊」のクルド人勢力は共に対IS戦に不可欠だ。IS主要拠点の攻略を目指す米国は双方との個別の協力維持に腐心している。
 トルコが24日に開始したシリア侵攻の目的はIS掃討に加え、米軍と連携する「シリア民主軍」(SDF)に加わるクルド人勢力がトルコ・シリア国境地帯で台頭するのを阻むことにある。トルコ軍が25日、シリア北部マンビジュ近郊でクルド人勢力を砲撃するなど、両者の間では緊張が続く。
 それでも、7月のクーデター未遂後に悪化したトルコとの関係改善を図る米国は、一連の作戦を空爆で支援し、「ISへの大きな打撃だ」(クック国防総省報道官)と称賛。シリアのアサド政権に近いロシアやイランへの接近をちらつかせるトルコを米国主導の有志連合側につなぎとめるためにも、積極的に支持する必要があった。
 一方、米国にとっては、ISが「首都」と位置付けるシリア北部ラッカ攻略に向けた地上戦で中核をなすクルド人勢力との協力も欠かせない。アサド政権軍が18日に北部ハサカのクルド人居住区を空爆した際には、米軍機を緊急出動させて攻撃を中止するよう警告し、「友軍」としてクルド人勢力を守る姿勢を鮮明にした。
 アーネスト米大統領報道官は24日の記者会見で、トルコとクルド人勢力の対ISでの貢献を強調し、「(両者が戦えば)逆効果になる」と懸念を示した。さらに「互いに戦わないよう働き掛けている」と明かしたが、トルコとクルド人勢力の対立は根深く、両者との連携を維持したい米国は綱渡りが続きそうだ。(2016/08/26-14:24)

1621とはずがたり:2016/08/30(火) 11:38:38

イエメン軍の新兵施設に自爆攻撃、71人死亡 ISが犯行声明
http://www.afpbb.com/articles/-/3099000?cx_part=txt_topstory
2016年08月30日 03:30 発信地:アデン/イエメン

【8月29日 AFP】(更新、写真追加)イエメン第2の都市アデン(Aden)にある同国軍の新兵訓練施設で29日、自動車を使った自爆攻撃が発生し、71人が死亡、98人が負傷した。医療関係者がAFPに明らかにした。イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」が傘下の通信社アマック(Amaq)を通じて犯行声明を出した。

 治安当局がAFPに語ったところによると、同市北部にある学校に集まっていた新兵らに、襲撃犯が運転する自動車爆弾が突っ込んだ。爆発によって崩壊した天井の下敷きになった新兵もいたとの目撃情報もある。

 サウジアラビアの後ろ盾を得るイエメン暫定政府が拠点を置くアデンでは、高官や治安部隊を狙った爆発や銃撃が絶えない。アデンでの攻撃は、イエメンの混乱に乗じて同国南部から南東部で勢力を広げようとするISや、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)」が犯行声明を出すことが多い。

 イエメン暫定政府はこれらの組織からアデンに隣接する地方を奪還するために、過去2か月にわたりアデンで兵士数百人の訓練を行ってきた。今月に入り、暫定政府軍はサウジ主導の連合軍による支援を受けて、南部アビヤン(Abyan)州の州都ジンジバル(Zinjibar)に進軍した。(c)AFP

1622チバQ:2016/08/30(火) 21:27:23
http://www.sankei.com/world/news/160830/wor1608300051-n1.html
2016.8.30 19:33

中国発アフガン行き貨物列車が運行開始 旧ソ連侵攻の鉄橋通過 中国の影響力じわり


 【ニューデリー=岩田智雄】中国とアフガニスタンを結ぶ初の貨物列車が中国江蘇省南通市を出発し、9月9日にアフガン北部ハイラタンに到着する。中国が進める新シルクロード(一帯一路)構想の一環。中国はアフガン和平にも関与しており、中央アジアへの影響力をさらに強めそうだ。

 アフガン政府によれば、列車は南通市を8月25日に出発し、新疆ウイグル自治区の阿拉山口、カザフスタン、ウズベキスタンを経由してアムダリア川にかかる旧ソ連がかけた鉄橋を渡ってアフガン側国境ハイラタンにいたる。15日間かけて約7千キロを走破し、1カ月に2往復する予定だ。

 列車は中国からの日用品を含む多様な物資を運び、アフガン側も香辛料用のサフランや大理石、ドライフルーツの輸出につながると期待している。アフガンはこれまで、中国からの物流の多くをパキスタンのカラチ港経由に頼ってきたが、ジャナン・ムサザイ駐中国アフガン大使は声明で、「貨物列車は、両国貿易に新たな機会を創出するだけでなく、より安価で安全な手段になる」としている。

 ハイラタン鉄橋は、鉄道と車両が通行でき、旧ソ連軍がかつて、アフガン侵攻に使った。イスラム原理主義勢力タリバンの政権が崩壊した2001年以前、ウズベキスタンがアフガンに拠点を置いていたイスラム原理主義勢力「ウズベキスタン・イスラム運動(IMU)」の浸透を恐れて封鎖したこともある。中国は現在、米国などともにアフガン政府とタリバンの和平交渉再開を仲介している。

1623チバQ:2016/08/30(火) 21:31:24
http://www.sankei.com/world/news/160829/wor1608290025-n1.html
2016.8.29 19:41
【シリア情勢】
トルコ大統領、クルド勢力に闘争宣言 「根絶」対象のイスラム国と同列視 行き詰まり打破へ、「敵」増やし求心力


プッシュ通知 (1/2ページ)
28日、トルコ南部ガジアンテップの集会で演説するエルドアン大統領(AP)
28日、トルコ南部ガジアンテップの集会で演説するエルドアン大統領(AP)

 【カイロ=大内清】トルコのエルドアン大統領は28日、シリア北部での軍事作戦でイスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」(IS)をシリアから「根絶」し、少数民族クルド人の「民主連合党」(PYD)にも「同様の決意」で臨む方針を示した。国内ではクーデター未遂の黒幕とする在米イスラム指導者、ギュレン師一派の粛清を続ける半面、PYDの母体である非合法武装組織「クルド労働者党」(PKK)と敵対。エルドアン政権はシリアへと戦線を拡大し、敵を増やすことで求心力を高めようとしている。

 エルドアン氏は28日、シリア国境沿いの南部ガジアンテップで行った演説で、こうした方針を表明した。ガジアンテップでは今月、ISによるとみられるテロで少なくとも54人が死亡。その地で“闘争宣言”を行うことで「強い指導者」ぶりをアピールした形だ。

 シリア内戦でエルドアン政権は当初から反体制派を支援してきた。だが、内戦長期化でISが台頭したほか、反体制派でも国際テロ組織アルカーイダ系のヌスラ戦線(7月に「シリア征服戦線」と改称)が伸長。ロシアなどの支援でアサド政権が勢力を盛り返したこともあり、国際社会では政権側をも取り込んだ「政治解決」によるシリア安定を模索する動きが強まった。

 一方、対ISでは米国などが政権側、反体制派側の両者から一線を画すPYDなどのクルド勢力を支援。PYDはこれに乗じる形でシリア北部で支配地域を拡大し、反体制派との対立が深まっていた。

 そうした情勢の下、反体制派への支援を通じてシリア北部に緩衝地帯を設け、アサド政権側を圧迫することを目指してきたトルコの戦略は行き詰まりをみせていたといえる。エルドアン政権には今回の対シリア軍事介入で、自国に不利な流れを断ち切る狙いがある。

 他方、7月のクーデター未遂はエルドアン政権にとり、政府内外のギュレン師派を一掃する好機ともなった。エルドアン氏は、かつて協力関係にあったギュレン師派を国の安定を脅かす「テロ組織」と規定し、ISやPKKと同一視することでナショナリズムをあおっており、これもPYD排除を目的とする軍事作戦に肯定的な世論形成に弾みをつけているとみられる。

 ただ、シリア情勢の複雑化は、停戦に向けた米露の外交交渉に影響する可能性がある。PKKやISがテロを活発化させる恐れや、PYDの抵抗で軍事作戦そのものが泥沼化する懸念も強い。PYDの男性民兵(26)は29日、メールでの取材に「われわれは戦い抜く。トルコは深刻なジレンマに足を踏み入れたことを知るべきだ」と述べており、作戦の成否はなおも見通せない。

1624とはずがたり:2016/08/31(水) 22:52:35
ISIS広報担当の幹部アドナニ容疑者が米軍の空爆で死亡、組織に深刻な打撃
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2016/08/isis-77.php
2016年8月31日(水)18時42分

8月30日、過激派組織「イスラム国」(IS)は、同組織の広報を担当してきたアブムハンマド・アドナニ容疑者がシリア北部で死亡したと発表した。写真は米国務省提供(2016年 ロイター)
 過激派組織「イスラム国」(IS)は30日、ISの広報を担当してきたアブムハンマド・アドナニ容疑者がシリア北部で死亡したと発表した。米軍による空爆で殺害されたもようだが、詳細は明らかになっていない。同容疑者は海外戦略の責任者で、事実であればISにとって大きな打撃となる。

 米国防総省の高官はロイターに対し、30日にシリア北部アルバーブで自動車で移動中のアドナニ容疑者をターゲットに空爆を実施したことを認めたが、死亡したかどうかは明らかにしなかった。

 ISが正式に何かを声明の形で発表した後、米国政府などが事実確認をするのに数日かかることもある。

 アドナニ容疑者は、指導者のバグダディ容疑者とともに最もよく知られたIS幹部の1人で、欧州も含め海外での襲撃事件で中心的役割を果たしていた。イラクやシリアで主要拠点を次々と失いつつあるなか、ISにとって欧州での戦術は重要度を増していた。

[ベイルート/ワシントン 30日 ロイター]

1625チバQ:2016/09/02(金) 20:09:40
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160902-00000033-jij_afp-int

トルコ、治安関係者8000人を解雇 宗教・法曹・軍でも粛清続く

AFP=時事 9月2日(金)13時34分配信



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トルコ、治安関係者8000人を解雇 宗教・法曹・軍でも粛清続く


トルコの首都アンカラで、建物の屋上で警備につく治安部隊要員(2016年8月30日撮影、資料写真)。【翻訳編集】 AFPBB News


【AFP=時事】トルコ政府は1日夜、警察官7669人と国内の治安維持を担う国家憲兵323人、合わせて約8000人の治安関係者を解雇した。国営メディアが伝えた。トルコでは7月15日に起きたクーデター未遂事件への関与が疑われる公務員の粛清が続いている。

【写真】トルコ、荒れ地に「反逆者の墓地」

 このほか、政府官報によるとトルコ宗教局(ディヤネト、Diyanet)の職員520人近くが解任された。また、トルコのテレビ局NTVは、1日付けで検事・裁判官543人がクーデター未遂をめぐる捜査がらみで解任され、事件以降これまでに法曹界で解任された人数は計3390人となったと伝えた。

 さらに、現地報道によれば国防省も同日、司令官・総督クラスを除く820人を解雇し、うち648人を逮捕したと発表。これにより、クーデター未遂後の軍関係者の粛清は司令官・提督151人を含む4451人となった。

 ビナリ・ユルドゥルム(Binali Yildirim)首相は先月、クーデター未遂事件に関連してこれまでに計4万人の身柄を拘束し、うち2万人以上を勾留中だと発表。公務員8万人近くを職務停止処分とし、うち約5000人を解雇したと述べていた。【翻訳編集】 AFPBB News

1626とはずがたり:2016/09/04(日) 16:08:07
アレッポで一進一退の激戦、シリア内戦、最大のヤマ場に
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/7625
2016年08月17日(Wed)  佐々木伸 (星槎大学客員教授)

シリアの内戦は8月初めから北部アレッポで激戦となり、最大のヤマ場に差し掛かった。市内に閉じ込められた住民は水や食料不足が深刻化、切迫した飢餓状況に追い詰められている。しかし反体制派は国際テロ組織アルカイダ系の「シリア征服戦線」が主導権を掌握したことから、ロシア、シリア政府軍が空爆を強化、戦闘終息の見通しは全く立っていない。

突然の包囲網突破

 アレッポは内戦前、人口200万人を超えるシリア最大の商業都市だった。内戦勃発で市をめぐる攻防が激化。2012年以来、市の西側半分を政府軍が支配、東側半分を反体制派が占領してにらみ合ってきた。政府軍は7月からロシア軍の空爆支援で市の包囲網の強化を開始した。

 政府軍側は8月初め、レバノンの武装組織ヒズボラ、イラクのシーア派民兵軍団などの地上部隊の支援を受けて北部も制圧、アレッポを完全包囲下に置くことに成功した。これにより、反体制派勢力のトルコとの補給ルートが遮断され、反体制派にとっては死活的な打撃となった。

 反体制派支配地区に残留している住民は約25万人。補給線が途絶したことにより、水や食料の他、医薬品、生活用品も入らなくなり、深刻な人道問題となった。逃げようにも完全包囲下では脱出ルートがなく、国連安保理も緊急協議したが、ロシアが反体制派に補給物資が渡ることを懸念、協議は難航している。

 こうした中、今度は8月6日、アルカイダとの連携を解除したとして、「ヌスラ戦線」から名称を変更したばかりの「シリア征服戦線」がアレッポ南西部ラモウス地域で不意を突いて市の外側から政府軍に攻勢を掛けて撃退。包囲網を突破して市東部の反体制派地域までのルートを切り開いた。

 この「シリア征服戦線」の勝利によって市南西部に新たな補給路が開通、その上、政府軍が支配するアレッポ西側が攻撃にさらされる状況になった。西側地区には政府支持の住民約100万人が居住しており、住民らの懸念が高まっている他、物価が暴騰している。

 米国は2月、ロシアとの間で停戦に合意し、内戦の当事者にそれぞれ影響力を行使して停戦を順守させた。しかしそれも約3ヶ月で破綻し、戦闘が再び激化していた。停戦の合意からは、過激派組織「イスラム国」(IS)と「ヌスラ戦線」への攻撃は除外された。この点が停戦崩壊の大きな要因になった。

 というのも「ヌスラ戦線」は反体制派勢力の一角としてアサド政権軍と戦ってきたからだ。内戦が続く中で、「ヌスラ戦線」戦闘員と反体制派戦闘員の混合状態が進み、切り分けることが難しくなった。アサド政権を支援して空爆を続行するロシア軍は「ヌスラ戦線」を攻撃しているとして、反体制派も攻撃した。

 米国はロシアが「ヌスラ戦線」攻撃を口実にして反体制派つぶしにかかっているとしてロシアを批判したが、ロシアは「過激派と反体制派を引き離すのは米国の仕事」として取り合わなかった。このロシア軍の空爆に反体制派が反発して戦闘が激化、停戦は完全に崩壊し、「ヌスラ戦線」が反体制派の最強組織にのし上がった。

アルカイダの生き残りが集結

 「ヌスラ戦線」の指導者ジャウラニは7月28日、アルカイダとの決別を宣言、組織名も「シリア征服戦線」に改称した。ジャウラニは両組織の決別を認めるアルカイダの指導者アイマン・ザワヒリの声明も発表した。

 「彼らは反体制派の主導権を掌握したことで内戦終結後もシリアの主勢力として生き残りを図った。そのためにはアルカイダとの連携が障害になる。だから表面上、関係を解消してみせた」(ベイルート筋)ということのようだ。欧米は名称を変更しても、その本質に変わりはないとしている。

 米国の情報機関が特に注目しているのが、かつてのアルカイダの指導者オサマ・ビンラディン時代の大物テロリストたちが続々とシリアに集結し、「シリア征服戦線」に加わっていることだ。戦闘員の勢力も1万人を超えた。

 その中には、ビンラディンの側近でアルカイダ軍司令官だったエジプト人のサイフ・アデル、元最高幹部議長のアブカイル・マスリ、テロ計画立案で知られるアハメド・アブドラらが含まれている。米情報機関はアルカイダによる米本土へのテロが起きるのは時間の問題との見方を強めている。

 シリア内戦はISというモンスターを作ったが、「シリア征服戦線」という新たな手強い怪物も誕生しようとしている。

1627とはずがたり:2016/09/04(日) 16:08:23

赤十字総裁、シリア・アレッポでの戦闘は「史上最悪レベル」
2016年08月17日 08:49 発信地:ジュネーブ/スイス
http://www.afpbb.com/articles/-/3097675

【8月16日 AFP】(写真追加)赤十字国際委員会(ICRC)のペーター・マウラー(Peter Maurer)総裁は15日、シリア第2の都市アレッポ(Aleppo)で続く紛争は、都市における戦闘として史上最悪のレベルにあるとの見解を示した。

 マウラー総裁は声明で「(アレッポでの戦闘が)都市での戦闘において、現代で最も破滅的なものの一つであることは疑いようがない」と述べ、「膨大な」犠牲者が出ていると非難。政府軍と反体制派に分断されているアレッポでは戦闘が激化し、何百もの人々が死亡するとともに、数えきれない人々が負傷し、支援が届かない市内で何万もの人々が身動きがとれなくなっていると指摘した。

 また、「誰もが安全ではないし、安全な場所も存在しない。砲撃は絶え間なく続き、家も学校も病院もすべて攻撃を受けている。人々は恐怖を抱きながら生きている」、「子どもたちは傷を負っている。犠牲は計り知れない」と述べた。

 かつて同国経済の中心地だったアレッポは、5年に及ぶ内戦の激戦地となり、2012年半ば以降は反体制派が掌握する東側と政権側が支配する西側に分断されている。

 戦闘が激しさを増す中、市内には推定150万の市民がいる一方で、反体制派が掌握する地域にも約25万人がいるとされ、懸念の声が高まっている。

 マウラー総裁は「戦闘による直接的な脅威に加え、水や電気といった必要不可欠なサービスが不足しており、基本的な医療を受けることも非常に困難な最大200万もの人々を、緊急かつ重大な危険にさらしている」と警告した。(c)AFP

1629とはずがたり:2016/09/04(日) 16:17:25
>>1628-1629

トルコ軍、シリアに戦車追加投入 クルド人部隊を砲撃
http://www.afpbb.com/articles/-/3098766
2016年08月26日 13:15 発信地:カルカミス/トルコ

【8月26日 AFP】トルコは25日、隣国シリアで展開している大規模軍事作戦に戦車およそ10台を追加投入するとともに、シリアのクルド人民兵部隊を砲撃した。イスラム過激派が掌握する地域への進撃を中止するとの対米合意を順守しなかったためだとしている。

 トルコは24日、シリア北部に部隊を進入させ、5年半に及ぶシリア内戦で最も野心的な作戦を開始した。トルコ政府によると、国境を接するシリア北部地域からイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」とクルド人民兵組織を一掃するのが狙いだ。トルコの戦車、戦闘機、特殊部隊に支援されたシリア反体制派の戦闘員数百人は同日、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」の支配下にあったシリア北部の要衝の町ジャラブルス(Jarabulus)を制圧した。

 しかし、トルコのフィキリ・ウシュク(Fikri Isik)国防相は、シリアの主要クルド人組織「民主統一党(PYD)」と傘下の民兵部隊「クルド人民防衛部隊(YPG)」がジャラブルスを狙っているとして、ユーフラテス川(Euphrates)の東側まで後退しなければトルコ軍が介入すると警告。その数時間後、トルコ国営アナトリア(Anadolu)通信はトルコ軍部隊がシリア領内のPYDを標的に砲撃を行ったと伝え、PYDが進撃を中止するとの対米合意に違反したからだと説明した。

 アナトリア通信は治安情報筋の話として、PYDが後退を開始するまでトルコ軍が介入を続けると伝えている。

 トルコ政府はPYDとYPGについて、トルコの非合法武装組織「クルド労働者党(PKK)」のシリア部門として活動し、シリア国内に自治領を作ろうとしているとみて敵対姿勢を示している。(c)AFP/Bulent KILIC with Stuart WILLIAMS in Istanbul

米国防長官 トルコ軍とクルド人勢力 双方に不戦求める
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160830/k10010658831000.html
8月30日 9時20分

アメリカのカーター国防長官は、シリア国内で過激派組織IS=イスラミックステートに対する軍事作戦に参加するトルコ軍とクルド人勢力の間で戦闘が起きたことを受け、両者に互いを攻撃しないよう求めました。
過激派組織ISに対する軍事作戦では、先週、アメリカ軍の支援を受けたトルコ軍が、シリア領内に地上部隊を展開させ、ISの拠点を制圧するなど作戦の強化に乗り出す一方、アメリカはトルコと敵対関係にあるクルド人勢力についても、対ISの作戦にとって欠かせない戦力だとして支援を続けています。
こうしたなかトルコ軍は、地上部隊の派遣をきっかけにシリア国内のクルド人勢力への攻撃を強化し、双方の対立が激化するとの懸念が高まっています。
これについてアメリカのカーター国防長官は29日、記者会見で「双方に互いを攻撃しないよう呼びかけた」と述べ、トルコとクルド人勢力双方に戦闘をやめるよう求めました。そしてトルコに対しクルド側への攻撃中止を求める一方、クルド側に対しても、トルコ軍が展開する地域の近くから撤退するよう求めたことを明らかにしました。
トルコは、クルド人勢力がトルコ国内でテロを起こしているクルド系武装組織につながっているとして、国境を接するシリア領内で支配地域を広げることに強く警戒しています。アメリカとしては、同盟国トルコとクルド人勢力という双方の協力を取り付けながら対ISの作戦を進める難しい立場に立たされています。

1630とはずがたり:2016/09/04(日) 16:19:30
未だアレッポでは戦斗続いるんだな。

2016.8.27 11:00
【シリア情勢】
アレッポ人道支援加速を 露・トルコ首脳が合意
http://www.sankei.com/world/news/160827/wor1608270026-n1.html

 トルコのエルドアン大統領は26日、ロシアのプーチン大統領と電話会談し、シリア内戦の激戦地、北部アレッポへの人道支援物資搬入を急ぐことで合意した。国連はロシアなどに対し、支援物資搬入のためアレッポで毎週48時間の停戦を実施するよう求めている。

 トルコのアナトリア通信によると、エルドアン大統領は、トルコが24日に始めた戦車部隊などによるシリア地上侵攻作戦についてプーチン氏に報告した。(共同)

1631とはずがたり:2016/09/04(日) 16:20:04

クルド人切り捨てでIS壊滅停滞、トルコ軍越境で米ジレンマ深まる
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/7549
2016年08月27日(Sat)  佐々木伸 (星槎大学客員教授)

トルコ軍が24日、シリア越境攻撃に踏み切った。しかしトルコの進撃は過激派組織「イスラム国」(IS)掃討というよりも、シリアのクルド人の勢力拡大阻止が目的だ。クルド人にISとの戦いを依存してきた米国は越境攻撃をしたトルコを支持、クルド人の事実上の“切り捨て”を鮮明にした。クルド人がそっぽを向き、ISの壊滅が大幅に遅れる懸念が浮上している。

複数の国境をまたぐクルド人の居住地域(iStock)
http://tohazugatali.we b.fc2.com/int_poli/img_fa23f106b84136370eb69bcd8575e438115439.jpg

トルコの深謀遠慮

 トルコ軍は米軍機の支援を受けながら戦車を先頭に越境し、特殊部隊など数百人の部隊を送り込んだ。攻略の目標はISが拠点として支配していた町、シリアのジャラブルスだ。ISは外国人戦闘員の流入や物資の補給のため、トルコとの国境の各地に拠点を持っていたが、次々に奪回され、ジャラブルスが最後に残った補給拠点だった。

 シリア内戦の激戦地の最大都市アレッポから北東に約120キロのところに位置する。IS戦闘員の多くが同じく補給の戦略的要衝だったマンビジュから敗走した12日の後、ジャラブルスに入っていた。しかし、トルコ軍の後押しを受けた「シリア自由軍」などの反体制派戦闘員が町に突入した時には、IS戦闘員は逃走した後で、戦闘はほとんど起こらなかった。

 トルコ軍は7月のクーデター未遂事件で大規模な粛清と人事の刷新が行われ、まだ混乱が収まっていない。軍がそうした不安定な状況の中で、なぜ越境攻撃に踏み切ったのか。その背景には、トルコのエルドアン政権がISよりもはるかに安全保障上の脅威とみなすシリアのクルド人の急速な勢力拡大がある。

 シリアのクルド人組織「民主連合党」(PYD)の武装組織「人民防衛隊」(YPG)は3万人の戦闘員を擁し、シリア国内の反IS勢力としては最大・最強の民兵軍団である。このため米軍が唯一の信頼できる武装勢力として支援、強調関係を強め、IS壊滅の先兵として利用してきた。

 YPGはシリア東部から中部の国境地帯約400キロと西部の一部を支配下に収め、上部機関であるPYDが3月、コバニやエフリンなど東部の3地域に連邦制の施行を宣言。国境沿いの支配地をさらに拡大し、将来的には東部の連邦地域と西部の支配地を統合した「クルド国家」創設を目指していた。

 しかしこれを安全保障上の最大の脅威とみなしてきたのがトルコだ。エルドアン政権は長年、トルコ国内の反政府クルド人組織「クルド労働者党」(PKK)にテロ組織のレッテルを張って戦ってきたが、シリアのクルド人もPKKの“兄弟“として敵視してきた。

1632とはずがたり:2016/09/04(日) 16:20:15
>>1631-1632
 PYDが米国の支援を後ろ盾にして勢力を伸張し、国家までいかないにしても国境のシリア側に「自治区」でも創設すれば、PKKの活動も刺激されて自国の安全保障が脅かされる、というのがトルコの懸念である。

 今回トルコが急きょ、越境攻撃に踏み切ったのは、シリアの武装組織YPGがマンビジュを攻略した後も同地にとどまり、マンビジュをクルド支配地統合の足掛かりにしようとした意図が見えたからだ。

 マンビジュのIS撃退に当たっては米軍が空爆支援したが、この際のクルド側との合意では、マンビジュを制圧した後は、YPG戦闘員が同市から撤退することになっていた、というのが米側の解釈。しかしYPGが制圧後も居座る姿勢を示したため、トルコが激怒、YPGのこれ以上の拡大を阻止するため米側の了承の下に越境進撃したというのが真相だ。

ISとの戦いから手を引く恐れ

 米国はこれまで、トルコの再三の抗議にもかかわらず、YPGとの協力態勢を維持し、武器や資金を供与してきた。YPGの支配地域に約300人の米特殊部隊を投入、YPGと約5000人のアラブ人(シリア人)による「シリア民主軍」を構築してISとの戦いを推進してきた。

 オバマ政権のテロとの戦いの基本戦略は、地上部隊は地元の武装勢力にまかせ、米軍は小規模の特殊部隊の他は、空爆に徹するというものだ。シリアの反体制派は分裂状態で頼りにならず、米国にとってはYPGが唯一信頼できる組織だったのである。

 しかし越境作戦と同じ日にトルコを訪問した米国のバイデン副大統領は記者会見で、シリアのクルド人にとっては了承しかねない3つの点を明確にした。1つはトルコ軍のシリア駐留に賛同すること、2つ目はクルド人による分離独立は絶対に認めないこと、3つ目はクルド人がマンビジュから撤退しない限り、米国は今後支援しないことである。

 クルド人が米国の説得を受け容れてISとの戦いに命を賭けているのは、将来的に悲願である「独立国家」を持てるかもしれないという希望があるからである。しかし米政権のナンバー2がこの希望を明確に打ち砕いたことで戦うモチベーションが著しく低下したのは否めない。

 米国はトルコのクーデター未遂事件で、トルコが首謀者とする在米中のイスラム指導者ギュレン師の引き渡しを拒否し、両国関係は極度に悪化。北大西洋条約機構(NATO)の一員であるトルコがロシアとの関係強化に踏み切るなど看過できない状況に陥っている。このためバイデン副大統領がトルコを訪問し、関係の修復を図ったわけだ。

 だが、トルコとの関係修復を優先した結果、クルド人を事実上切り捨てることになった。クルド人には米国から裏切られたという思いが強い。今後、得にもならないISとの戦いから手を引く恐れもある。少なくとも本気で戦わないだろう。トルコを取るか、クルド人を取るか。米国のジレンマは続く。

1633とはずがたり:2016/09/04(日) 16:20:29

2016.8.28 19:10
シリア北部 トルコ軍に初の死者 反撃で民間人20人死亡、クルド勢力と衝突激化の恐れ
http://www.sankei.com/world/news/160828/wor1608280027-n1.html

 【カイロ=大内清】トルコのアナトリア通信などによると、シリア北部で軍事作戦に従事するトルコ軍の戦車部隊が27日、ロケット弾攻撃を受け、兵士1人が死亡、3人が負傷した。ロケット弾はシリア北部で活動する少数民族クルド人の「民主連合党」(PYD)支配地域から発射されたという。24日の作戦開始後、トルコ軍側に死者が出たのは初めて。今後、国境をまたいだトルコとクルド勢力との対立が激しさを増すのは必至で、本格的な武力衝突に発展する恐れもある。

 トルコ南東部ディヤルバクルでは27日、PYDの母体である非合法武装組織「クルド労働者党」(PKK)によるとみられるロケット弾が空港に着弾した。

 一方、トルコ側は砲撃や空爆でクルド勢力に反撃。シリア人権監視団(英国)によると、28日にはクルド勢力が支配するジャラブルス南方の村を攻撃し、少なくとも20人の民間人が死亡した。

 トルコ軍の支援を受けるシリア反体制派もジャラブルス周辺でクルド勢力側と交戦しているもようだ。

 トルコは同作戦の目的として、(1)イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」(IS)の国境地帯からの駆逐と、(2)シリア北部を流れるユーフラテス川西岸からのクルド勢力の排除を掲げている。背景には、PYDがシリア北部で支配圏を拡大すれば、トルコへ戦闘員を送り込むのが容易となり、PKKの政府に対する武装闘争が活発化しかねないなどの懸念がある。

 ただ、PYDなどのクルド勢力は、米国主導の有志連合が進める対IS掃討作戦で地上戦を担う存在でもある。24日にトルコを訪れたバイデン米副大統領は、クルド勢力がユーフラテス川以東に後退しなければ米国からの支援を見直すと示唆し、このところ関係がぎくしゃくしているトルコ側に配慮を示したが、トルコとクルド勢力の対立激化がIS側に有利に働く可能性もある。

 またシリアでは昨年以降、ロシアやイランなどのシーア派勢力から後押しを受けるアサド政権が勢力を盛り返し、トルコが支援するスンニ派中心の反体制諸派は苦境に立たされてきた。トルコがシリア北部で軍事行動に乗り出したのは、反体制派の支配地域拡大を進めて国境付近に実質的な緩衝地帯を形成すると同時に、反アサド政権の急先鋒(せんぽう)としての立場を強める狙いもあるとみられる。

1634とはずがたり:2016/09/04(日) 16:20:51

2016.8.29 19:41
【シリア情勢】
トルコ大統領、クルド勢力に闘争宣言 「根絶」対象のイスラム国と同列視 行き詰まり打破へ、「敵」増やし求心力
http://www.sankei.com/world/news/160829/wor1608290025-n1.html

 【カイロ=大内清】トルコのエルドアン大統領は28日、シリア北部での軍事作戦でイスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」(IS)をシリアから「根絶」し、少数民族クルド人の「民主連合党」(PYD)にも「同様の決意」で臨む方針を示した。国内ではクーデター未遂の黒幕とする在米イスラム指導者、ギュレン師一派の粛清を続ける半面、PYDの母体である非合法武装組織「クルド労働者党」(PKK)と敵対。エルドアン政権はシリアへと戦線を拡大し、敵を増やすことで求心力を高めようとしている。

 エルドアン氏は28日、シリア国境沿いの南部ガジアンテップで行った演説で、こうした方針を表明した。ガジアンテップでは今月、ISによるとみられるテロで少なくとも54人が死亡。その地で“闘争宣言”を行うことで「強い指導者」ぶりをアピールした形だ。

 シリア内戦でエルドアン政権は当初から反体制派を支援してきた。だが、内戦長期化でISが台頭したほか、反体制派でも国際テロ組織アルカーイダ系のヌスラ戦線(7月に「シリア征服戦線」と改称)が伸長。ロシアなどの支援でアサド政権が勢力を盛り返したこともあり、国際社会では政権側をも取り込んだ「政治解決」によるシリア安定を模索する動きが強まった。

 一方、対ISでは米国などが政権側、反体制派側の両者から一線を画すPYDなどのクルド勢力を支援。PYDはこれに乗じる形でシリア北部で支配地域を拡大し、反体制派との対立が深まっていた。

 そうした情勢の下、反体制派への支援を通じてシリア北部に緩衝地帯を設け、アサド政権側を圧迫することを目指してきたトルコの戦略は行き詰まりをみせていたといえる。エルドアン政権には今回の対シリア軍事介入で、自国に不利な流れを断ち切る狙いがある。

 他方、7月のクーデター未遂はエルドアン政権にとり、政府内外のギュレン師派を一掃する好機ともなった。エルドアン氏は、かつて協力関係にあったギュレン師派を国の安定を脅かす「テロ組織」と規定し、ISやPKKと同一視することでナショナリズムをあおっており、これもPYD排除を目的とする軍事作戦に肯定的な世論形成に弾みをつけているとみられる。

 ただ、シリア情勢の複雑化は、停戦に向けた米露の外交交渉に影響する可能性がある。PKKやISがテロを活発化させる恐れや、PYDの抵抗で軍事作戦そのものが泥沼化する懸念も強い。PYDの男性民兵(26)は29日、メールでの取材に「われわれは戦い抜く。トルコは深刻なジレンマに足を踏み入れたことを知るべきだ」と述べており、作戦の成否はなおも見通せない。

1635とはずがたり:2016/09/04(日) 16:21:01
視察中って云ってるけどIS幹部がアレッポに潜伏してたってこと?それとも死亡も不確定?

IS幹部の報道官がアレッポで死亡 「テロリズムをデジタルマーケティング戦略に変えた男」
http://www.huffingtonpost.jp/2016/08/30/is-spokesman_n_11787990.html
The Huffington Post | 執筆者: Nick Robins-Early

過激派組織IS (イスラム国)系のメディア「アマク通信」は8月30日、ISの報道官アブ・モハメド・アドナニ容疑者がシリア北部の都市アレッポで死亡したと報じた。

アドナニ容疑者はISの中でも最も高い地位にあった幹部の1人だったとみられる。彼は、広報責任者に加え、対外テロ作戦の責任者でもあった。

死亡の状況については明らかになっていないが、アマク通信は「アレッポに対する軍事行動を撃退するために展開していた作戦の視察中に殉教した」と伝えた。アドナニ容疑者の死亡を確認している外部機関は今のところない。

アドナニ容疑者はこれまでISの悪名高い声明を発表してきた。世界中のIS支持者に「単独」で攻撃を始めるように呼びかけるものや、2014年6月29日にイスラム国家樹立を宣言した「カリフ宣言」などがある。

アドナニ容疑者は報道官としてよく知られているが、イラクとシリア以外の場所でテロ攻撃を計画するキーパーソンでもあった。アドナニ容疑者は、ISの対外作戦を計画したトップとして広く報告され、フランス対外治安総局も確認している。2015年11月13日のパリ同時多発テロ事件の主犯は、シリアでアドナニ容疑者と共に活動していたという。

IS報道官の死亡は、2014年にISがシリアとイラクの領土を略奪して以来、指導者層に最も大きな影響を与えることになりそうだ。アメリカの国務省は2014年アドナニ容疑者を国際テロリストに指定した。5月には、アメリカはアドナニ容疑者に関する有力な情報に最高500万ドル(5億1500万円)の賞金をかけた。

アドナニ容疑者は1977年にシリアのイドリブで生まれた。2003年のイラク戦争で、早い時期からイラクに入国した外国人戦闘員のひとりだとされる。2016年1月にはイラク統合作戦司令部が、イラク西部への空爆でアドナニ容疑者を負傷させたと発表した。

ISは2016年になって、領土の多くと上級幹部の何人かを失っている。7月には戦闘部隊指揮官オマール・アル=シシャニ容疑者の死亡をISが公式に認めた。8月に入り、ISのアフガニスタン支部の幹部が空爆で死亡したとアメリカ国防総省が発表した。

「アドナニ容疑者はISで最重要人物だった」と、ジョージワシントン大学でメディアや広報を研究するジェビアー・レサカ氏はハフポストUS版に語った。

レサカ氏はアドナニ容疑者とISのコミュニケーション戦略について調査してきた。レサカ氏によると、アドナニ容疑者がISの強力なプロパガンダ戦略の責任者で、何万人もの外国人戦闘員をISに引き込む役割を果たしたという。

「彼はテロリズムにおける戦略コミュニケーションの重要性を理解していました」と、レサカ氏は述べた。「アドナニ容疑者はテロリズムをデジタルマーケティング戦略に変えたのです」

1636とはずがたり:2016/09/04(日) 16:21:18
投稿日: 2016年08月31日 12時31分 JST 更新: 2016年08月31日 12時31分
エルドアンがプーチンに頭を下げた訳
http://news.goo.ne.jp/article/wedge/world/wedge_7642.html
08月31日 12:00Wedge

 トルコ軍のシリア領進撃は懸念されていたようにシリアの紛争に新たな戦線をもたらした。トルコ軍とトルコが支援する自由シリア軍など民兵組織がクルド人勢力と激戦を展開し、民間人にも深刻な被害が出始めた。進撃の背景に、クーデター後の軍掌握を誇示したいエルドアン大統領の思惑も見える。

トルコ軍戦車にロケット弾
 トルコ軍戦車部隊が24日、「ユーフラテスの盾」という作戦名の下、シリアに越境して国境の町、ジャラブルスを制圧した後、この町と南へ40キロのところに位置する戦略的要衝マンビジュとの間で、トルコ軍側とクルド人勢力との戦闘が激化。トルコ軍がクルド人の武装組織「人民防衛隊」(YPG)の拠点を連日空爆する一方、トルコ軍の支援を受ける自由シリア軍やトルクメン人部隊が地上で攻勢を掛けている。

 トルコ軍側はこれまでにクルド人が支配していた村落20カ所を制圧したが、YPG側もこれに反撃し、27日にはロケット弾を戦車2両に命中させ、トルコ軍兵士1人が死亡、数人を負傷した。トルコ側の発表によると、トルコ軍は空爆で「クルド人テロリスト25人を殺害した」としている。

 英国に本部を置く「シリア人権監視」によると、トルコの空爆と砲撃によって少なくとも民間人40人が死亡、多数が負傷したとされ、すでに40万人が犠牲になっているシリア内戦でさらに民間人の死傷者が急増することが懸念されている。

 これまでのトルコ軍の作戦で明らかになったのは2点ある。1つ目は、トルコ軍は主に空爆や長距離砲による砲撃に徹し、前線の戦闘は“配下”の自由シリア軍やトルクメン人部隊などの反体制派に先鋒を任せる戦術だ。これは自軍の犠牲者を抑えるとともに、侵攻軍とのイメージを回避し、シリア人による戦いという大義名分を優先させているためのようだ。

 2つ目は、大河ユーフラテス川の西側をクルド人には絶対に支配させないことを明確にしている点だ。マンビジュは同川のすぐ西側にあり、ここをYPGが制圧したことがトルコ軍越境の引き金になった。トルコ、米国ともクルド人側に対してマンビジュから川の東側に撤収するよう要求、YPGは地元の軍事評議会に拠点を明け渡して「撤退した」と宣言した。

 しかしこの評議会は実際にはYPGの傀儡組織で、クルド人がマンビジュを牛耳っている実態に変わりはない。エルドアン大統領は28日の演説で、過激派組織「イスラム国」(IS)と同じように、シリアのクルド人勢力を根絶する決意だと強調し、クルド人への敵意をむき出しにした。クルド人側はこれに強く反発しており、戦線が拡大、激化するのは必至の情勢だ。

周到な布石
 今回のシリア越境作戦の開始に当たってはエルドアン氏が周到な布石を打っていたことも浮き彫りになっている。それはロシアとの和解だ。ロシアとは昨年11月のロシア軍機撃墜事件で断交手前までに悪化したが、同氏がプーチン大統領に謝罪して8月9日に首脳会談を行い、関係を修復した。

 「あの誇り高い独裁者がよくプーチンに頭を下げたと不思議に思っていたが、今回の越境作戦の布石を打っていたと考えれば納得がいく」(ベイルート筋)ということだったようだ。シリアの国境地帯でクルド人勢力が従来の3倍近くまで支配地を拡大していくことに焦燥感を深めていたエルドアン氏にとって障害の1つはロシアとの対立だった。

 ロシアと対立したままで、軍をシリアに越境させれば、ロシアからの報復爆撃を受けかねなかった。このため同氏は「屈辱をのみ込んでプーチン大統領に頭を下げた」(同筋)。同時に「トルコの進撃を支持する」(バイデン米副大統領)という発言からも分かるように、水面下でオバマ政権からも了承を得ていた可能性が強い。

 そしてクーデター未遂もエルドアン氏に味方した。現地からの情報によると、エルドアン氏はこれまでに再三に渡ってシリア越境作戦の立案を軍に指示したが、ことごとく拒まれてきたという。反対していたのは、特殊部隊司令官のセミヘ・テルジ准将らクーデター派の軍幹部が中心で、これら反乱派が粛清されたことにより、進撃作戦が容易になった。

 北大西洋条約機構(NATO)で第2の規模を誇るトルコ軍の進撃作戦で、エルドアン氏は軍部を完全掌握したことを誇示、政敵のギュレン派一掃を目指す“エルドアン革命”の推進を内外にアピールした。しかしトルコ軍の長期駐留は必至で、硝煙と流血にまみれたシリアに新たな紛争のタネが撒かれた意味は計り知れないほど重い。

1637とはずがたり:2016/09/04(日) 16:21:33
2016.9.1 09:59
【シリア情勢】
トルコの軍事行動に懸念 シリア問題でロ外相がクルド人を攻撃しないよう要請
http://www.sankei.com/world/news/160901/wor1609010007-n1.html

 ロシア外務省によると、ラブロフ外相は31日、トルコのチャブシオール外相と電話で会談し、シリア北部に地上侵攻したトルコ軍の軍事行動に懸念を示した。

 ロシア外務省のザハロワ情報局長は31日、シリアで過激派組織「イスラム国」と戦闘を続ける少数民族クルド人の勢力を攻撃しないようトルコに要請。またシリアでの軍事行動に関し、トルコがシリア政府の同意を得るよう呼び掛けた。

 ロシアのプーチン大統領とトルコのエルドアン大統領は、20カ国・地域(G20)首脳会合が開かれる中国の杭州で9月3日に個別に会談する予定。両国の関係修復のほか、シリア問題が主要議題になる見通し。(共同)

ロシア大統領、G20外交スタート=トルコのシリア侵攻、黙認か
http://news.goo.ne.jp/article/jiji/world/jiji-160904X269.html
05:56時事通信

 【ウラジオストク時事】ロシアのプーチン大統領は3日夜、東方経済フォーラムが閉幕したウラジオストクから中国・杭州に入った。プーチン氏は杭州でトルコのエルドアン大統領と会談し、20カ国・地域(G20)首脳会議に合わせた一連の首脳外交をスタートさせた。

 インタファクス通信によると、プーチン氏は会談で、7月のクーデター未遂を経て「トルコ内政が正常化しつつあるのは好ましい」と伝達。「トルコはテロと戦っている」と述べ、クーデター未遂を「テロ組織の仕業」と位置付けるエルドアン氏の立場を支持する姿勢を示した。

 トルコによるシリア北部侵攻については、強く批判しなかった。シリアのアサド政権を支援するロシアとして、過激派組織「イスラム国」(IS)を標的にした作戦にとどまるならば、黙認するもようだ。

 プーチン、エルドアン両氏は8月9日にロシア・サンクトペテルブルクで会談したばかり。両首脳はこの際、昨年11月のトルコによるロシア軍機撃墜事件を受け悪化していた関係の正常化を確認していた。ロシアはその後、トルコ行きのチャーター便運航禁止の制裁を解除しており、エルドアン氏は3日の会談で、プーチン氏に謝意を伝えた。

1638とはずがたり:2016/09/04(日) 16:21:48

2016.9.4 10:16
【シリア情勢】
トルコ軍、再び北部に侵攻 戦車20台、イスラム国など攻撃
http://www.sankei.com/world/news/160904/wor1609040013-n1.html

 トルコ軍は3日、南部キリス県から新たに隣国シリア北部ライに少なくとも20台の戦車などで地上侵攻した。トルコメディアなどが伝えた。トルコ軍は8月下旬から、過激派組織「イスラム国」(IS)と少数民族クルド人勢力を攻撃対象とし、シリア北部に越境して地上作戦を行っている。

 ライは、トルコ軍の作戦に加わったシリア反体制派の部隊が8月下旬にISから制圧したシリア北部の町ジャラブルスの南西約55キロ。ライとジャラブルスの間の国境地域を支配下に置くISを挟撃する狙いとみられる。(共同)

トルコ軍、シリア北部に新戦線 米軍は新配備兵器でISを攻撃
http://www.afpbb.com/articles/-/3099709?cx_part=txt_topstory
2016年09月04日 10:41 発信地:アンカラ/トルコ

【9月4日 AFP】トルコ軍は3日、シリア北部の要衝の村ライ(Rai)に戦車を新たに送り、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」掃討のため先月開始したシリア領内での軍事作戦「ユーフラテスの盾」で新たな戦線を開いた。国営メディアが伝えた。

 トルコ国営アナトリア(Anadolu)通信は、戦車がシリアの反体制派武装組織を支援するため「ユーフラテスの盾」作戦の一環としてキリス(Kilis)県からライ村に進攻したと伝えた。ドアン(Dogan)通信によると、この日正午すぎに少なくとも20台の戦車、5台の兵員輸送車、トラック、その他の装甲車両がシリアに越境したという。

 ユーフラテスの盾は、約5年半続いているシリア内戦をの中でトルコのものとしては最も意欲的な作戦。戦車に加えて軍用機や特殊部隊も投入し、シリアの反体制派を支援している。国境地帯からISを排除するとともに、シリアのクルド人民兵部隊「クルド人民防衛部隊(YPG)」の西進を食い止めるのが狙いだ。

 バラク・オバマ(Barack Obama)米政権で対IS有志連合の調整役を担うブレット・マクガーク(Brett McGurk)大統領特使は短文投稿サイト「ツイッター(Twitter)」への書き込みで、米軍は2日未明、シリアと接するトルコ国境地帯に「新たに配備した」移動式ロケット弾発射装置でISの標的を攻撃したと述べた。

■米軍、新たに「HIMARS」を使用

 中東を管轄する米中央軍(US Central Command)のジョシュ・ジャック(Josh Jacques)報道官は3日、トルコ領内に配備された「HIMARS(高機動ロケット砲システム)」で米陸軍がISの戦術部隊と建築物に攻撃を加え、成功したとAFPに明らかにした。

 ジャック報道官は、HIMARSはこれまでに配備されていた兵器よりも遠距離からより正確に攻撃することが可能で、爆発の影響範囲も小さく、民間人への人的・物的な被害を減らせると述べた。HIMARSはイラクとアフガニスタンでの作戦でも数年前から使用されていたという。(c)AFP

1639とはずがたり:2016/09/05(月) 21:57:45

トルコ軍、シリアに地上侵攻 対イスラム国で大規模軍事作戦
http://www.newsweekjapan.jp/headlines/world/2016/08/175867.php
2016年08月25日(木)11時28分

[カルカムシュ/アンカラ 24日 ロイター] - トルコ軍は24日、シリアの反体制派武装組織の戦闘員と連携し、過激派組織「イスラム国」(IS)の支配下にあるシリア北部ジャラブルスの制圧作戦を開始した。トルコ軍は空爆や越境砲撃に加え、シリア領内に戦車を侵攻させた。

少なくとも9台のトルコ軍の戦車が列を成して国境を越え、その後激しい砲撃と共にジャラブルスの町から黒煙が上がる様子が確認された。作戦はジャラブルスや近郊の村からISを駆逐することを目的としている。

トルコのエルドアン大統領は、同国を訪問中のバイデン米副大統領と会談した後、共同記者会見で、作戦の標的はISおよび少数民族クルド人民兵組織「人民防衛隊」(YPG)だと述べ、「ISであろうとYPGであろうと、みなテロリストだ」と強調した。

クルド人による分離独立問題を抱えるトルコは、IS掃討で米国に協力する一方、クルド人武装勢力の排除を目指している。しかし、米国はISに対する地上作戦でクルド人勢力を支援している。

バイデン米副大統領はこれより先、ユルドゥルム首相と会談した後の記者会見で、米国政府がクルド人勢力に対し、ユーフラテス川の東側地域に戻るよう求めたことを明らかにし、「それを守らなければ米国の支援は得られない」と言明した。

今回のシリアへの侵攻は、7月15日にトルコ軍の一部が主導し失敗に終わったクーデター以降、初めての大規模な軍事作戦となる。

今月20日、トルコ南東部の都市ガジアンテプの結婚式会場でISとのつながりが疑われる少年による自爆攻撃で54人が死亡したことを受け、トルコ政府は国境地帯からISを「完全に排除する」と宣言していた。

1640名無しさん:2016/09/05(月) 23:05:58
イラン 日本大使聴取…今年4月、夕食会会場に一時拘束
毎日新聞:2016年8月21日 09時00分
http://mainichi.jp/articles/20160821/k00/00m/030/117000c

 【テヘラン田中龍士】イランの首都テヘランのイラン人宅で今年4月に開かれたパーティーを治安当局が強制捜査した際に、出席していた小林弘裕駐イラン大使(61)が一時、身柄を拘束され、事情聴取を受けていたことが毎日新聞の取材でわかった。
国際条約が定める「外交特権」は、外交官の身体などを「不可侵」としており、捜査は異例だ。
小林大使によると、「大使に対する扱いとして不適切で、イラン外務省に抗議した」という。

 保守的なイスラム教シーア派政権が統治するイランでは、昨年の米欧諸国などとの核合意を受けて経済制裁が解除されたことで、保守系組織を中心に外国文化流入への警戒感が強まっている。
今回の強制捜査は、こうした状況を背景にした摘発強化の一環だった可能性もある。

 複数の関係者らによると、小林大使は4月28日午後7時からテヘラン西部で開かれた夕食会に夫人と出席した。
主催者は歴代の日本大使とも交流があるイラン人で、外国外交官ら約30人を招待。
食事や酒が提供された。

 この会場を治安当局者約10人が強制捜査。
出席者に携帯電話の使用と外出を禁じた。
小林大使はイラン外務省発行の「外交官カード」と呼ばれる顔写真付き身分証を携帯しておらず、名刺を差し出し身分を明かした。
だが、退出は許されず、捜査を拒否できなかった。
大使ナンバーを付けた公用車も捜索された。
オーストラリア大使も外交官カードを持っておらず、取り調べを受けた。
一方、フランス外交官は外交官カードを示して退出が許可された。

 小林大使は、拘束されたのは「1時間くらい」と説明。
「カードの不携帯が拘束につながったとは考えない」と話した。

 日本大使館の抗議にイラン外務省から具体的な回答はなく、治安当局者の所属や捜査目的も不明という。
毎日新聞の問い合わせにイラン外務省からは20日時点で回答がない。
イランでは7月、イスラム指導体制に忠実な民兵組織「バシジ」が民家に設置された衛星放送機材10万個を押収したと公表している。

1641チバQ:2016/09/06(火) 19:22:42
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016090600454&g=int
「聖地巡礼拒否」で緊張=サウジ、イランと対立



大巡礼(ハッジ)で、サウジアラビアのイスラム教聖地メッカにある「聖モスク(イスラム礼拝所)」に集まった信者ら=2008年12月(AFP=時事)
 【カイロ時事】サウジアラビアのイスラム教聖地メッカに数百万人が集まる大巡礼(ハッジ)が、今週末から始まる。イスラム教スンニ派の盟主を自任するサウジは今年、政治的対立から国交断絶に至ったシーア派国家イランからの巡礼団を受け入れない方針を決定。宗派対立で揺れる地域情勢のさらなる悪化を招きかねない状況だ。
 昨年の大巡礼では、行事中に起きた混乱で人々が押しつぶされ、約2300人が命を落とす大惨事が起きた。犠牲者のうち464人がイラン人で、イラン政府は「十分な対策が取られていなかった」と批判。サウジ当局への不信感をあらわにし、事故原因調査への関与などを要求した。

イスラム教の大巡礼(ハッジ)で起きた事故で押しつぶされたイラン人犠牲者の葬儀の列=2015年10月、テヘラン(AFP=時事)
 これに対し、サウジ政府は「悲劇の政治利用」(ジュベイル外相)と反発し、今年の巡礼団受け入れをめぐるイランとの協議は決裂した。サウジとイランは、シリアやイエメンの内戦でそれぞれ敵対勢力を支援するなど厳しく対立。サウジは、イランが事故に乗じて国家の信用を傷つけようとしたと、警戒を強めている。
 ただ、メッカ巡礼はスンニ派、シーア派を問わずイスラム教徒の重要な義務の一つで、渡航を阻まれたイラン側が受けた衝撃は大きい。AFP通信によると、最高指導者ハメネイ師は5日、「敬虔(けいけん)なイラン巡礼団の行く手を阻んだ」として、サウジ指導部を「恥辱的な人々」と非難した。発言を受け、サウジ側がさらに態度を硬化させる恐れもある。(2016/09/06-14:49)

1642とはずがたり:2016/09/06(火) 23:22:48
米国がこっそり戦争に突入、テロ拡散の危険大
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160831-00047750-jbpressz-int
JBpress 8月31日(水)6時15分配信

 バラク・オバマ大統領は8月に入ってから、何事もなかったのように、アフリカの一国で新しい戦争を始めた。

 リビアである――。

 日米メディアは海外ニュースの1つとして「空爆した」と報道してはいるが、トップニュースとしての扱いではない。リオ五輪や大統領選にメディアは関心を奪われ、リビア空爆というニュースは注目されていない。

 オバマ大統領は国民に向けてリビアで新たな戦争を開始したとの演説も行っていない。8月4日、国防総省(ペンタゴン)に出向いて記者会見を行った時も、シリアとイラクでのIS(イスラム国)の掃討が主な内容で、リビアという言葉は1回しか出さなかった。

■ 大ニュースのはずが小さな扱い

 「リビアの国民合意政権(GNA)の要請で、ISからシルト(リビア北部の都市)を取り戻すために空爆を行っています」

 まるで子供に買い物を頼まれた親のような軽さなのである。日本は軍事行動という点で、自らに手枷足枷をつけているので他国への軍事攻撃などあり得ないが、いくら戦争慣れしている米国でも、新しい戦争を始めた事実は大ニュースのはずだ。

 オバマ政権のリビア空爆というはどういう意味があるのだろうか。

 まずリビアの現状について、簡単に記しておきたい。アラブの春の波及により41年間続いたカダフィ大佐の独裁政権に終止符が打たれたのが2011年。カダフィ大佐は生まれ故郷シルトの下水排水菅の中に潜んでいたところを捉えられ、殺害された。

 カダフィ政権の崩壊後からリビアは無政府状態に陥った。暫定的な政府や評議会が誕生したが、いくつもの民兵組織が群雄割拠しており国家はいまだにまとまっていない。

 各国の大使館も次々に閉鎖された。日本大使館も閉鎖されたままだ。その中で唯一、リビアに残ったのが米国である。

 トリポリには大使館、ベンガジには領事館を残した。2012年、たまたまベンガジに立ち寄った米スティーブンス大使は武装集団に襲撃されて死亡している。

 ヒラリー・クリントン候補が国務長官だった時で、同大使と他3人の米国人の死亡の責任を問われたいわゆる「ベンガジ事件」だ。以後も、リビアは無法地帯のままである。

 ISがリビアを活動拠点にし始めたのは2014年頃である。シリアとイラクに次ぐ拠点としてリビアに手を伸ばしたのだ。

 ところが地元の武装勢力や部族の抵抗で、ISであってもリビア国内で容易に勢力を拡大できない。そうした状況で、ISが実行支配したのがシルトだった。

■ 米国民にも伝えず始めた空爆

 シルト奪還は米国をはじめ、リビアの安定化を目指す国連やヨーロッパ諸国の戦略上の重要な課題となった。2015年12月には国連を仲介役としたGNAが成立し、早期の国家統一を目指すことになった。そのためにはまず、ISを一掃することが何よりも重要だった。

 オバマ大統領はそれに手を貸したわけである。米国民に対し、大々的にリビア空爆を伝えもせず、ほとんどオバマ政権内の独断で空爆に踏み切っている。

 一応、ISを壊滅させるという目標を達成するための重要なステップとの位置づけではある。だが、国民の議論が煮詰まらないどころか、多くの市民はリビア空爆の事実すら熟知していないのが現実である。

 米アフリカ軍司令部(AFRICOM)によると、8月1日から17日までに計57回の空爆を行っている。

1643とはずがたり:2016/09/06(火) 23:23:03
>>1642-1643
 複数の情報を総合すると、シルトに展開するISの戦闘員数は8000人に及ぶ。「空爆終結の時期は未定」というのがペンタゴンの発表だ。しかも地上軍をリビアに投入する予定はない。だが米特殊部隊が多数、派遣されている。

 ここに「オバマ・ドクトリン」と呼べる、オバマ大統領らしい世界での戦い方が見られる(「世界の警官から秘密警官へ、米国の恐ろしい急変ぶり」)。

 公式な地上軍の派遣はしない代わりに、機動力のある特殊部隊を多数送り込むのだ。

 彼らの活動範囲と兵士数は確実に拡大している。他国に大規模な米陸軍を派遣しないかぎり、オバマ大統領は「戦争はしていません」と言えると解釈しているかに思えるほどだ。

 ペンタゴンは特殊部隊を投入した年を公表していないが、ISが勢力を拡大し始めた2014年頃と考えるのが妥当だろう。2015年暮れにはソーシャル・メディアによってリビアで活動する米特殊部隊が写真で捉えられ、世界中に発信されてしまった。

 ロシアのニュース専門局RT(旧ロシア・トゥデイ)の今年1月の報道によると、リビアには昨年末の段階で、ヨーロッパ諸国と米軍の特殊部隊が約6000人も派遣されている。その中には米国をはじめ、英国、フランス、イタリアが含まれる。

■ リビアの安定は夢のまた夢

 特殊部隊の活動によってISが駆逐され、さらにリビア人による政府が国家統一を成し遂げられれば結構だが、現実はそれほど甘くない。

 国連のリビア特使であるマーティン・コブラー氏は、「たとえISがいなくなっても近い将来、GNAが国家を統一できる可能性は低い」との見解を出している。むしろ暫定的な国民合意政権は解体する危険性があるとさえ言う。

 そうした状況下でオバマ大統領が選択したのが、空爆だったのだ。

 米「サローン」誌のベン・ノートン記者は「米国が新たにリビアを空爆することが最良の外交政策だったのかどうか、国内では全く議論ができていない。議論どころか、メディアが今回の空爆について大々的に報道すらいないのが現実だ」と述べる。

 多角的に状況を考慮すると、米国による空爆は「GNAによる強い要請だった」という理由を述べてはいるが、オバマ大統領にはその後の世界が描けているようには思えない。

 オバマ大統領は2009年の政権誕生以来、他国に軍事攻撃しないことを信条にしてきたが、実際は今また新たな一歩を違う国家で踏み出してしまった。

 敵対するテロリスト集団は国家ではない。首都を陥落すれば勝利を収められるわけでもない。彼らは戦闘機も自製の戦車も持たないが、アメーバのように動き回りながら、勢力を拡大させている。

 たとえISを殲滅できたとしても、空爆という軍事介入をした以上、米国は国家構築に関与する義務が生じる。アフガニスタンとイラクでの教訓はそこだったはずだ。

 ペンタゴンにすれば空爆はたやすいだろうが、破壊した都市を再建し、新しい政府を作り上げるプロセスは容易ではない。 

 オバマ流の戦争は「世界の警察官」ではなく「世界の秘密警察官」に変わったが、米国による破壊の論理は相変わらず何年も変わっていない。

堀田 佳男

1644とはずがたり:2016/09/06(火) 23:24:48
アメリカやシンガポールに日韓が並んでるとわ。。
>主要国の上位10%への所得集中度をみると、米国や韓国、シンガポール(41.9%)、日本(40.5%)が40%を超えた。米国と共に新自由主義の導入を提唱した英国は39.1%、フランスは32.3%、オーストラリアは31%だった。

急激に格差広がる韓国 上位10%への所得集中は米に次ぎ2位
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160904-00000006-yonh-kr&pos=2
聯合ニュース 9月4日(日)12時0分配信

【ソウル聯合ニュース】韓国の上位10%の所得が全体に占める割合が米国に次ぐ水準となり、格差が深刻になっていることが4日、分かった。

 韓国国会立法調査処が世界トップ所得データベース(WTID)と国際通貨基金(IMF)の資料を分析したところ、韓国の上位10%への所得の集中度(2012年基準)は44.9%だった。アジア主要国で最も高く、世界の主要国の中でも米国(47.8%)に次ぐ高い水準となった。

 所得集中度は所得上位の人たちが所得全体に占める割合を算出し、不平等の水準を判断する指標。フランスの著名な経済学者トマ・ピケティ氏らが運営している。

 主要国の上位10%への所得集中度をみると、米国や韓国、シンガポール(41.9%)、日本(40.5%)が40%を超えた。米国と共に新自由主義の導入を提唱した英国は39.1%、フランスは32.3%、オーストラリアは31%だった。

 韓国はアジア通貨危機前の1995年には上位10%への所得集中度が29.2%で、米国(40.5%)や日本(34%)、シンガポール(30.2%)などより低かった。

 だが、アジア通貨危機後、急速に所得集中度が上昇。1995年〜2012年の上昇幅は15.7ポイントとなり、シンガポール(11.7ポイント)、米国(7.3ポイント)、日本(6.5ポイント)などを上回り、所得不平等が最も深刻な国となった。

 一方、同期間にフランス(32.4%から32.3%)やニュージーランド(32.6%から31.8%)などは所得不平等が改善した。

 国会立法調査処は「アジア通貨危機後、韓国の経済成長の成果がほとんど上位10%の所得層に集中配分されたことを意味する」と説明した。

1645チバQ:2016/09/08(木) 21:06:15
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160908-00000160-jij-asia

南部の州都、陥落寸前=タリバン猛攻で市街地戦場に―アフガン

時事通信 9月8日(木)21時1分配信

 【ニューデリー時事】アフガニタン南部ウルズガン州で8日、反政府勢力タリバンが州都タリンコートに猛攻を加え、市内で激しい銃撃戦が展開された。

 地元警察によると、複数の検問所が突破され、州知事の官舎から1キロほどの地点までタリバンが迫った。

 州政府によれば、タリバンによる攻撃はここ3日間ほど散発的に続いていたが、8日朝になって本格化。タリバンの戦闘員多数が市北部の防衛線を突破し、市街地になだれ込んだ。州知事ら政府高官は郊外にある空港まで撤収し、中央政府に援軍と空爆による支援を要請した。 

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160906-35088587-cnn-int

アフガン首都で相次ぐ爆発、死傷者100人超 タリバーンが声明

CNN.co.jp 9月6日(火)11時1分配信



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カブール(CNN) アフガニスタンの首都カブールで5日、自爆テロなど3件の爆発が相次ぎ、これまでに判明しただけで数十人が死亡、約100人が負傷した。

警察や情報省によると、5日午後、国防省の建物付近で爆発があり、続いて国軍の制服姿の人物が自爆した。

カブール市内の病院によれば、この爆発で少なくとも24人が死亡、91人が負傷した。犠牲者には警察幹部や治安当局者、民間人が含まれるという。

この2件の爆発については、反政府勢力タリバーンがツイッターで犯行を認めている。

続いてカブール市内の銀行前でも車を使った自爆テロが発生した。この爆発による死傷者や背後関係など詳しいことは分かっていない。

アフガニスタンのガニ大統領は犠牲者を追悼する談話を発表し、「敵は治安部隊や国防軍と戦う能力を失ったために、道路や都市、モスク、学校、一般人を攻撃している」と指摘した。

カブールではテロの頻発で米国など各国の大使館も警戒を強め、空港から大使館への移動にも陸路を避けてヘリコプターを使っている。

1646とはずがたり:2016/09/09(金) 02:47:10
<シリア>反体制派が和平案公表
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160908-00000134-mai-int
毎日新聞 9月8日(木)23時29分配信

 【カイロ秋山信一】シリア内戦を巡り国連が仲介するアサド政権との和平協議に臨む反体制派組織「高等交渉委員会」は7日、政権移行開始から6カ月以内に暫定統治機構に政権を移譲することを含む和平案を公表した。ロシアや米国がアサド政権の存続を許容する案をまとめることを警戒する反体制派が独自案でけん制した形だ。

 和平案では、まず6カ月間交渉し暫定統治で合意を目指す。一時停戦や人道支援受け入れ拡充、避難民の帰還も進める。次いで1年半の暫定統治期間に、アサド大統領らは退任し、暫定統治機構に政権を移譲。新憲法策定や各種選挙実施の準備を進める。最後に大統領、国会、地方議会の選挙を実施するとしている。アサド氏の刑事訴追には言及せず、一定の譲歩も示した。

 和平協議は今年1月に約2年ぶりに再開されたが、4月から中断中だ。反体制派を支援するトルコが8月にシリア北部へ地上進攻するなど、対立構図はさらに複雑化している。

1647名無しさん:2016/09/10(土) 11:42:36
古い記事

http://www.jiji.com/jc/article?g=isk&k=2016070400031
「イスラム教でも許されない」=一様に衝撃、憤り-日本のバングラ関係者ら

 邦人7人が犠牲となったダッカテロ事件について、日本在住のバングラデシュ人や同国との交流活動に関与してきた日本人らは一様に衝撃を受け、怒りをあらわにした。

 輸入関連会社を経営する来日約20年のバングラデシュ人男性(41)=東京都=は「日本は平和的でいろいろな国に援助をしている。なぜ日本人なのか」と繰り返した。犯行グループはイスラム過激派組織と報じられているが、「イスラム教でも許されないことで、悲しい」と訴えた。
 都内で飲食店を営むバングラデシュ人男性(45)は「親日的な国なのにこうした事件が起き、驚いている。詳しい情報が分からず心配だ。バングラデシュ政府は徹底した調査をしてほしい」と語った。
 NGO日本バングラデシュ友好協力会(名古屋市、会員約50人)は1995年に設立され、ダッカで貧しい人向けの病院の開院を実現させた。日本人の女性事務局長(73)は「私たちと同じように、犠牲者はバングラデシュを少しでも良くしたいと思って活動していたと思う。テロリストには理解してもらえず、残念だ」と憤った。
 事務局長は「ここ1、2年、バングラデシュで邦人などが犠牲となる事件が起きていたが、こんなに状況が悪化しているとは思わなかった。現地の病院関係者もショックを受けていると聞いた」と話した。
 同会会員で、ダッカの病院の元理事、黒田徳治さん(72)は計4年間バングラデシュで勤務。「テロが起きた地区は高級住宅街で、普通のバングラデシュ人にとっては別世界。外国人も多いため、狙われたのかもしれない」と語った。(2016/07/04-05:39)

1648とはずがたり:2016/09/17(土) 13:39:03

有志連合空爆、「イスラム国」の「情報相」殺害
http://news.goo.ne.jp/topstories/world/165/d18da8316c7f3b4c70876a429d06ee53.html
(読売新聞) 10:44

 【ワシントン=黒見周平】米軍主導の有志連合は、シリア北部ラッカ近郊でイスラム過激派組織「イスラム国」に対する空爆を行い、「情報相」のワイル・アディル・ハサン・サルマン・ファイヤド容疑者を殺害した。

 米国防総省のクック報道官が16日、発表した。

 クック氏によると、空爆は7日に行われた。同容疑者は8月の空爆で死亡した「イスラム国」のアブムハンマド・アドナーニ報道官とともに、宣伝戦略を担っていた。

1649チバQ:2016/09/19(月) 21:03:41
http://mainichi.jp/articles/20160920/k00/00m/030/044000c
シリア
停戦1週間で危機…反体制派「崩壊した」

毎日新聞2016年9月19日 20時26分(最終更新 9月19日 20時26分)

 【カイロ秋山信一、モスクワ杉尾直哉】内戦が続くシリアで米国とロシアが主導し、今月12日にアサド政権と反体制派との一時停戦が発効してから1週間が経過した。政権側が停戦期限としていた現地時間19日午前0時(日本時間19日午前6時)を過ぎても、延長に関する発表はない。期限に先立って政権側は空爆を再開しており、一時停戦を包括的和平につなげる試みは、失敗の危機にある。

 「各地で戦闘が続き、政権側の空爆も激化している。停戦の枠組みは崩壊した」。反体制派の主要政治組織「シリア国民連合」幹部のサミル・ナシャル氏は19日、毎日新聞の電話取材に対して、停戦は事実上失効したとの認識を示した。

 今回の停戦は、最低1週間の実施を確認後、米露が空爆作戦を調整する「共同センター」を設立する計画だった。しかし、停戦発効直後から首都ダマスカス郊外や北部アレッポで局地的に戦闘が続き、「停戦違反」を非難し合う展開となった。

 さらに17日には、過激派組織「イスラム国」(IS)掃討を担う米軍主導の有志国連合が東部デリゾールで政権軍の拠点を誤爆したとみられる事件が発生し、政権や後ろ盾のロシアが反発した。

 18日には、アレッポの反体制派支配地域で停戦発効後、初めての空爆があり、1人が死亡。南部ダルアー県の反体制派支配地域でも、空爆で10人が死亡した。

空爆対象線引き難航
 米露が国際テロ組織アルカイダ系とみなす「シリア征服戦線(旧ヌスラ戦線)」と反体制派との線引きも難航している。対政権で一部共闘する両者を区別し、シリア征服戦線だけを空爆するため、ロシアは必要な情報提供を米国に要求。露国防省は16日、「ようやく米支援下の反体制派の所在地を知らされたが、線引きの役に立たない内容」と批判した。

 ただ、シリア情勢の正常化を望むロシアはあくまで米側との協力を進めたい考えとみられる。19日付の露紙イズベスチヤによると、露国防省は米国防総省に対し、シリア作戦での具体的な協力策について提案したという。

 また、政権側の包囲で25万人以上の人道危機が懸念されるアレッポの反体制派支配地域には、停戦発効後も支援物資搬入が実現していない。

 「アサド政権が妨げている」との国連や米国の批判に対し、政権側は「反体制武装勢力が輸送路付近で攻撃を続けている」と反論。一方で、反体制派に投降を勧告し、政権側支配地域に逃れる住民の姿を国営メディアが報じるなど、揺さぶりもかけている。

1650チバQ:2016/09/20(火) 18:52:19
http://mainichi.jp/articles/20160920/k00/00m/030/118000c
政府軍「停戦終了」…反体制派も「崩壊」



毎日新聞2016年9月20日 00時50分(最終更新 9月20日 01時49分)


発効1週間

 【カイロ秋山信一、モスクワ杉尾直哉】シリア政府軍は19日、米国とロシアが主導し、今月12日に発効した反体制派との一時停戦が「終了した」と発表した。反体制派でも停戦は崩壊したとの見方が強まっている。米露主導の停戦が頓挫するのは今年に入って2回目で、和平調停の難しさが浮き彫りになった。


 政府軍総司令部は19日に発表した声明で「(反体制派に)300件以上の停戦違反行為があった」などと非難した。反体制派の主要政治組織「シリア国民連合」幹部のサミル・ナシャル氏も19日、毎日新聞の電話取材に対して「各地で戦闘が続き、政権側の空爆も激化している。停戦の枠組みは崩壊した」との認識を示した。

 今回の停戦は、最低1週間の実施を確認後、米露が空爆作戦を調整する「共同センター」を設立する計画だった。しかし、停戦発効直後から首都ダマスカス郊外や北部アレッポで局地的に戦闘が続き、「停戦違反」を非難し合う展開となった。

 さらに17日には、過激派組織「イスラム国」(IS)掃討を担う米軍主導の有志国連合が東部デリゾールで政権軍の拠点を誤爆したとみられる事件が発生し、政権や後ろ盾のロシアが反発した。18日には、アレッポの反体制派支配地域で停戦発効後、初めての空爆があり、1人が死亡。南部ダルアー県の反体制派支配地域でも、空爆で10人が死亡した。

 米露が国際テロ組織アルカイダ系とみなす「シリア征服戦線(旧ヌスラ戦線)」と反体制派との線引きも難航している。対政権で一部共闘する両者を区別し、シリア征服戦線だけを空爆するため、ロシアは必要な情報提供を米国に要求。露国防省は16日、「ようやく米支援下の反体制派の所在地を知らされたが、線引きの役に立たない内容」と批判した。

 ただ、シリア情勢の正常化を望むロシアはあくまで米側との協力を進めたい考えとみられる。19日付の露紙イズベスチヤによると、露国防省は米国防総省に対し、シリア作戦での具体的な協力策について提案したという。

 また、政権側の包囲で25万人以上の人道危機が懸念されるアレッポの反体制派支配地域には、停戦発効後も支援物資搬入が実現していない。「アサド政権が妨げている」との国連や米国の批判に対し、政権側は「反体制武装勢力が輸送路付近で攻撃を続けている」と反論。一方で、反体制派に投降を勧告し、政権側支配地域に逃れる住民の姿を国営メディアが報じるなど、揺さぶりもかけている。

1651名無しさん:2016/09/22(木) 11:49:43
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016092000117&g=pol
カタール人に数次ビザ=安倍首相

 【ニューヨーク時事】安倍晋三首相は19日午前(日本時間20日未明)、カタールのタミム首長とニューヨーク市内で会談した。首相は、両国間の人的交流拡大に向け、カタール旅券所持者を対象に3年間有効の数次査証(ビザ)発給を来月3日から行うと伝えた。

 カタールが東日本大震災後に実施していた日本産食品の輸入規制の撤廃を決めたことについて、首相は「歓迎する」と表明した。 (2016/09/20-07:38)

1652名無しさん:2016/09/24(土) 15:37:28
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016092300495&g=pol
欧州の「二重基準」批判=安全もアピール-トルコ文化観光副大臣

 トルコのヤイマン文化観光副大臣は23日、東京・内幸町の日本記者クラブで会見し、7月15日のクーデター未遂後、トルコ政府が公務員らを大量粛清していることに対する欧州での批判について、「欧州諸国はシリアで女性や子供が約60万人殺害されても、エジプトのクーデターに対しても、何も発言しなかった。(トルコだけ非難するのは)二重基準だ」と反発した。
 ヤイマン氏は、トルコ国民がクーデター未遂に際し、反乱軍の戦車に登って阻止しようとしたことを「民主主義の歴史にとって重要な出来事。後世に伝えられるべきだ」と強調。「トルコには日本と同じくらい長い民主主義の歴史があり、日本と同様、伝統や地域を大事にする気持ちを持っている」と繰り返した。 
 イスラム過激派などによるテロが相次ぐ国内情勢に関しては「さまざまな事件が起きたのは、トルコだけではない。東京やパリ、ベルリンが安全というなら(トルコの首都)アンカラも同じくらい安全だ」と主張。「古代からの芸術作品や料理の多様さを実際に来て確かめてほしい」と訴えた。(2016/09/23-14:57)

1653とはずがたり:2016/09/24(土) 16:18:03
シリア停戦、事実上の崩壊 政権軍空爆の死者、91人に
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160924-00000038-asahi-int
朝日新聞デジタル 9月24日(土)11時0分配信

 シリアのアサド政権軍は22〜23日にかけて、反体制派が掌握する北部アレッポの東部地域に過去最大級とみられる空爆をした。ロイター通信は現地病院関係者の話として、91人が死亡したと伝えた。米国とロシアは12日に発効させた政権と反体制派の停戦合意は「依然有効」とするが、各地で戦闘が再開しており、停戦は事実上崩壊した。

 朝日新聞の電話取材に応じた住民によると、アサド政権軍と政権の後ろ盾のロシア軍によるとみられる空爆は22日から激しくなり、23日も断続的に続いた。破壊された建物の多くはアパートだという。

 負傷者の緊急救助を続ける非武装中立のボランティア組織「シリア民間防衛隊」(通称・ホワイトヘルメッツ)は、ロイターに対し、少なくとも建物40棟が破壊されたと語った。

朝日新聞社

シリア情勢 アサド政権軍が軍事作戦開始を発表 再停戦模索する米を無視、アレッポ奪還へ
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160923-00000564-san-m_est&pos=1
産経新聞 9月23日(金)21時11分配信

 【カイロ=大内清】米露主導の一時停戦の終了を宣言しているシリアのアサド政権軍は22日、内戦の激戦地である北部アレッポの反体制派支配地域を奪還するための軍事作戦を開始すると発表した。停戦の再開を模索する半面、シリア情勢で有効な手立てを打ち出せない米国を無視して軍事的な優勢を確保する狙いがあるとみられる。

 シリア人権監視団(英国)によると、アレッポでは22日夜から23日にかけ、政権軍やその後ろ盾であるロシア軍が少なくとも30回の空爆を実施。政権側は、一定期間の空爆に続き、アレッポ東部の反体制派拠点に対する本格的な地上作戦を開始するとしている。

 12日に発効した一時停戦は、政権側が19日に終了を宣言したことで破綻。米露や周辺国が参加する「国際シリア支援グループ」はニューヨークで停戦再開に向けた協議を続けてきたが、政権側による空爆を停止させるよう求める米国とロシアとの対立などから打開策を打ち出せておらず、停戦の再開は困難な状況だ。

1654とはずがたり:2016/09/24(土) 17:20:36
シリア停戦またも崩壊、なぜ短期間で? 軍事ジャーナリストが解説
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160923-00010002-abema-int&pos=3
AbemaTIMES 9月23日(金)18時0分配信

かつては多くの古代遺跡で溢れ、美しい街並みを誇っていたシリア。しかし現在、シリア情勢は様々な対立構造により混乱を極めている。かつての姿を取り戻す事が出来る日は来るのだろうか。

停戦合意の旗振り役であるアメリカとロシアが非難の応酬を繰り広げている。21日、ニューヨークの国連安全保障理事会の会合において、火蓋が切られた。ロシアのラブロフ外相は「(米国主導の有志連合による)シリア軍の爆撃は言語道断の停戦違反だ。」と発言。一方、アメリカのケリー国務長官は「ロシアとアサド政権が、ジュネーブで合意した停戦合意義務に従うつもりがあるのか強い疑問がある。」と発言し、お互いに強く非難。ケリー長官が口にした「ジュネーブ」とは今月10日にさかのぼる。12日の日没から停戦に両国が合意することがスイスのジュネーブの会談で決まった。このとき、ケリー国務長官とラブロフ外相は並んで記者会見に応じ、アメリカ側はアサド政権が停戦を守るようロシアに求めた。

停戦は計画通り、12日から全ての地域でアサド政権・反体制派で始まった。一時は、空爆は起きず、市民は束の間の平穏を味わっていた。しかし、その後、米軍主導の有志国連合がシリア東方で「イスラム国」に向けて空爆。標的は「イスラム国」であったが、周辺にいたシリア軍兵士90人が死亡した。
そして、アサド政権側は「停戦は終了」という声明を発表。

19日にも、北部アレッポで空爆が再開され、さらにその日の夜にはアレッポで支援物資を運んでいた国連のトラックなどが空爆の被害に遭い、少なくとも12人が死亡する事態となった。アメリカの政府高官は「時間と場所から見てロシア軍によるもの」との見方を示した。一方、ロシア国防省は攻撃直前の映像を公開し、国連の車列に追撃砲搭載の武装トラックが並走していたと説明し、「空爆によるものではない」とロシア軍の関与を否定した。アメリカとロシアの対立に加えて、アサド政権側も攻撃を再開しており、停戦は事実上崩壊している。

なぜ、このように短期間で停戦が崩壊する事態になってしまったのだろうか。軍事ジャーナリストの黒井文太郎氏は「停戦は今までに何度かあったが、毎回事態が動くことはない。今回の停戦崩壊も予想されたことである。というのも、現在対立している反政府勢力とアサド政権、お互いに負ければ殺されるという意識があるからである」と構造上の難しさを指摘した。

そして、心配なのがアメリカとロシアの関係性である。このシリア内戦を原因として、この両国が戦火を交える可能性はないのだろうか。黒井氏は「ロシアのプーチン大統領は非常にイケイケな大統領であり、ウクライナやシリアを自分たちのやりたいようにやっていくという強硬な動きがある。一方アメリカのオバマ大統領は、基本的にそういう争いには関わらない人。このシリアの件でもお互いに同じような関わり合いをしているのではなく、軍隊を派遣するなど『強硬』のロシアと、『なんとか事を抑えようという』アメリカの対比がある。」と両国の真っ向からのぶつかり合いの可能性を否定した。

長く続くシリアの混沌とした状況。はたして、今後シリア内戦を止める策は出てくるのだろうか。

1655チバQ:2016/09/26(月) 18:31:18
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016092500068&g=int

増える負傷者、治療追い付かず=絶望広がる反政府勢力支配地-北部アレッポ・シリア













24日、シリア北部アレッポの病院で、空爆によるけがの治療を待つ男児(AFP=時事)

 【アレッポ(シリア)AFP=時事】停戦合意が事実上崩壊したシリアの北部アレッポ。市東部に位置する反政府勢力の支配地域では、政府軍やロシア軍による激しい空爆が再開された。病院への物資供給は止まり、次々と運び込まれる負傷者の手当てもままならない。医療関係者の間には絶望感が広がっている。
 「命を救うため、多数の(負傷者の手足の)切断を行った。他に方法がないんだ」。現地で稼働する数少ない病院の医師アフメドさんは、限られた治療しかできない悔しさを打ち明けた。
 24日朝だけで60人が運び込まれたが、輸血用血液や点滴も底を突き、「多くの負傷者が目の前で亡くなった」という。アフメドさんの周囲では、けがをした大人や子供が床に横たわっていた。








24日、シリア北部アレッポで、空爆で破壊された建物のがれきが散乱する通り(AFP=時事)

 政府軍に包囲された東部地域の住民は推定25万人。これに対し稼働中の病院は3〜4カ所にとどまり、担ぎ込まれる何百人もの負傷者に到底対応できない状況だ。
 病院のベッドには、両手が血に染まった男児がいた。自宅アパートが空爆され、幼い弟を失ったという。父親のニザルさんは「ミサイルが近くに着弾し、建物の半分が破壊された。(息子は)頭をやられて即死した」と声を震わせた。
 東部地域の道路にはがれきの山が幾つもでき、焼け焦げた車や倒れた電柱も見られる。下敷きになった親族を捜しているという男性は「一度は救助隊が来てくれたのに、再び空爆に見舞われた。隊員6人が負傷し、立ち去ってしまった」と話し、素手でがれきを掘り起こしていた。(2016/09/25-15:44)

1656とはずがたり:2016/09/26(月) 19:15:33
ロシアがやる気満々なのに対して欧米は腰引けてるからなぁ。。勝負にならないなぁ。。

内戦政治解決、絶望的に=シリア軍「対テロ戦」標ぼう
http://news.goo.ne.jp/topstories/world/188/7b9b9e8d72baae007b262be4124dcb2e.html
(時事通信) 15:26

シリア政府軍による反体制派地域に対する攻勢が強まる中、空爆によって破壊された建物を調べる住民ら=シリア北部アレッポで2016年9月24日、市民組織「シリア民間防衛隊」提供・AP
シリア政府軍による反体制派地域に対する攻勢が強まる中、空爆によって破壊された建物を調べる住民ら=シリア北部アレッポで2016年9月24日、市民組織「シリア民間防衛隊」提供・AP
(毎日新聞)

 【カイロ時事】米ロ合意に基づく停戦が事実上崩壊したシリアで、アサド政権軍による反体制派への攻撃が一層強化されている。軍は「テロとの戦い」を名目に、北部アレッポなどで民間人の犠牲拡大をいとわず激しい空爆を続ける。国連の仲介で模索されてきた内戦の政治的解決は、絶望的な状況となった。

 アレッポでは23日以降「前例のない規模」(地元住民)の空爆が続き、在英のシリア人権監視団によると、これまでに130人以上の犠牲者が出た。一方、シリアのムアレム外相は24日、国連総会で演説し、「シリア軍は対テロ戦で大きな歩みを続けている」と述べ、「勝利」への自信を示した。

1657とはずがたり:2016/09/26(月) 19:41:30
【シリア情勢】国連安保理緊急会合で米露が非難の応酬 米大使「露の対応は蛮行だ」 露大使「和平はほぼ不可能だ」
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/world/sankei-wor1609260007.html
10:09産経新聞

 【ニューヨーク=上塚真由】国連安全保障理事会は25日午前(日本時間26日未明)、シリアでの戦闘再燃を受けた緊急会合を開いた。北部アレッポへの空爆をめぐり、米露が席上激しい非難の応酬に終始したことで、この日の会合で打開の糸口は見いだせなかった。

 緊急会合は米英仏の3常任理事国の要請で招集された。米国のパワー国連大使は、空爆を繰り返すアサド政権軍への支援をめぐり、ロシアの対応を「蛮行だ」と非難。ロシアのチュルキン大使は、米国のシリア反体制派への統制が不十分だとして「シリアの和平はほぼ不可能だ」と言い返した。

 シリアでは、アサド政権軍が22日から反体制派の支配するアレッポ東部への空爆を強化し、米露が主導した停戦合意は事実上崩壊している。

 パワー氏は会合で、アサド政権軍と露軍がアレッポで過去3日間で行った空爆は150回を超え、少なくとも139人が死亡したと指摘し、「市民の生活を守るのではなく、人道支援車両や病院を空爆している」と非難した。

 英仏の大使もそれぞれアサド政権軍と露軍の行為を「戦争犯罪だ」と批判した。露側は空爆への関与には触れず、「テロリストがアレッポを支配することが最も危険だ」と述べた。

 会合には、シリアのジャアファリ国連大使も出席し、「テロと戦うことが、政治的な解決となる」と空爆の正当性を強調。ジャアファリ氏が演説する場面になると、米英仏の大使は退席し抗議の姿勢を示した。

1658とはずがたり:2016/09/26(月) 19:56:05
>「米国は反体制派を統制できていない」と非難しているロシア自身が、アサド政権に手を焼いているとの見方も少なくない。
>露軍事専門家によると、アサド政権軍ではソ連で教育を受けた将校がすでに排除されている上、ロシアが派遣している軍事顧問らは軍の中枢から遠ざけられている。

【シリア情勢】シリア停戦破綻 露、アサド政権の統制に難渋 派兵泥沼化の危険も
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/world/sankei-wor1609240066
09月24日 20:29

http://tohazugatali.we b.fc2.com/int_poli/m_sankei-wor1609240066.jpg

 【モスクワ=遠藤良介】米国とロシアが主導したシリア内戦の停戦合意は、同国のアサド政権軍が反体制派の支配する北部アレッポへの空爆を本格化させ、事実上崩壊した。アサド政権軍の激しい攻撃により、23日だけで90人超の死者が出たとみられる。政権を軍事支援するロシアは、戦闘再燃の責任が米国とその後押しを受ける反体制派の側にあると非難。しかし、ロシアもアサド政権の統制には難渋しており、内戦終結に向けた決定打は持ち合わせていないのが実情だ。

 12日に発効した停戦合意は、アレッポなどへの人道支援物資の搬送を実行するとともに、停戦が7日間維持された場合には、米露が連携して過激派掃討を行う?との内容だった。

 しかし、17日には米国主導の有志連合軍が東部デリゾールでアサド政権軍を誤爆し、約90人が死亡。政権軍は19日、停戦の終了を声明し、アレッポでの攻撃を再開した。アレッポ周辺では同日、支援物資を運ぶ車列が空爆を受け、国連などの場で米露が非難し合う事態となっている。

 プーチン露政権にとって、今回の停戦合意で重要だったのは、米露による共同の過激派掃討に道が開かれた点だ。昨年9月にシリア空爆作戦に乗り出したロシアの狙いは、アサド政権の転覆阻止とともに、「対テロ戦」ではロシアの協力が欠かせないことを米欧に示すことだったためだ。

 米国がイスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」(IS)や「ヌスラ戦線」(「シリア征服戦線」に改称)掃討に向けて軍事連携に踏み出せば、プーチン政権は中東問題をめぐる「米国と対等なパートナー」だと演出できる。逆に、停戦維持が難しくなっても、ロシアの基本的立場に変化が生じるわけではない。

 一方、「米国は反体制派を統制できていない」と非難しているロシア自身が、アサド政権に手を焼いているとの見方も少なくない。

 露軍事専門家によると、アサド政権軍ではソ連で教育を受けた将校がすでに排除されている上、ロシアが派遣している軍事顧問らは軍の中枢から遠ざけられている。アサド政権がロシアの支援なしに内戦で優位を確保するのは不可能である一方、ロシアもアサド政権を見捨てることができず、効率的な戦争指導もままならないのが現状だ。

 経済の低迷が続く中、シリアへの介入が長期化し、財政の重荷となることへの懸念も強まっている。

1659とはずがたり:2016/09/27(火) 12:51:43
ロシアが意識的・意図的に揺さぶっているのはシリアの反体制派みたいな矮小なものではなくリベラルで開かれた理想の西欧社会の規範そのものである事に注意せよ。欧米はその辺に全く対応出来ていない。
進歩的な西側社会が進歩が進みすぎて崩壊して行くメカニズムはシュンペーター的な資本主義観に通じるものがある。

アレッポ空爆、停戦前上回る惨状 3日間で100人超犠牲に
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160926-35089501-cnn-int
CNN.co.jp 9月26日(月)10時35分配信

(CNN) 血まみれの姿でうめき声を上げる幼い子どもたち。がれきの下敷きになって息絶えた親子。シリア停戦が崩壊し、空爆が激化している東部アレッポの惨状を伝える映像が、次々にインターネットに投稿されている。

反体制派によると、シリア軍は25日も空爆を続け、少なくとも85人が死亡、300人以上が負傷した。住宅密集地や負傷者で満員状態の病院も標的にされているという。

負傷者らの救助に当たる市民ボランティア組織「シリア民間防衛隊(SCD)」が23日に公開した映像には、ひざを立ててうずくまった姿勢で息絶えた男性と、隣に横たわる男の子の遺体を回収する様子が映っている。この家族は一家5人のうち3人が死亡したという。

「ここはポンペイではない。アレッポだ」。あるユーザーはそう書き込んだ。ポンペイは火山の噴火のため埋没した古代ローマの都市。

アレッポの窮状は米ロの停戦合意によって解決されるはずだった。しかし外交努力が失敗に終わって停戦が崩壊し、事態は停戦の発効前よりさらに悪化。活動家によると、空爆は2011年3月にシリア内戦が始まって以来、最悪の規模に達しているという。

23日から週末にかけての空爆は200回を超え、SCDの推計によれば死者はアレッポ市内だけでも100人を超す。現場では今も、がれきをかき分けて被害者を捜索する作業が続いている。

23〜24日にかけての捜索救助活動中に付近を空爆されて負傷したSCDのメンバーは少なくとも5人に上り、うち1人は重体となった。

1660チバQ:2016/09/27(火) 20:36:03
http://www.asahi.com/articles/ASJ9V5SHRJ9VUHBI01G.html


イラン最高指導者、前大統領に不出馬勧告「国が割れる」

ドバイ=神田大介

2016年9月27日07時59分

 来年5月のイラン大統領選をめぐり、同国の最高指導者ハメネイ師は26日、アフマディネジャド前大統領に不出馬を勧告したと明らかにした。現職のロハニ大統領の有力な対抗馬とみられていたが、立候補は難しくなる。国際社会からの孤立を招いた前大統領の強硬路線を否定した形だ。

 ハメネイ師の公式サイトに、神学校での講義録として「彼自身と国の利益を考え、かの行事に参加しない方が良いと言った」「彼が特定の問題に当たれば国は二つに割れる。二極分化は国益に害だと助言した」との発言が公開された。名指しはしていないが、イランメディアは相手が前大統領で、行事とは大統領選のことだと一斉に報じた。

 イランには現在、融和外交を支…

1661チバQ:2016/09/27(火) 20:37:38
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016092300074&g=int

同胞団が16議席獲得=ヨルダン議会選







 【カイロ時事】ヨルダン選管は22日、下院選(定数130)の結果を発表した。AFP通信によると、イスラム組織ムスリム同胞団系のイスラム行動戦線(IAF)が16議席を獲得し、一定の存在感を示した。選挙の投票は20日に行われ、IAFは9年ぶりに参加した。
 同胞団は中東各地で活動し、政治参加を通じた国家のイスラム化推進を志向する。最大拠点のエジプトで2013年、同胞団出身のモルシ元大統領が事実上のクーデターにより失脚するなど、最近は勢力の衰えが顕著になっていた。(2016/09/23-06:48)

1662チバQ:2016/09/28(水) 00:28:37
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160927-00000165-jij-m_est

次期大統領選「出馬せず」=アハマディネジャド氏―イラン

時事通信 9月27日(火)22時31分配信



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 【テヘランAFP=時事】イランのアハマディネジャド前大統領は27日、来年5月の次期大統領選に「出馬しない」と表明した。

 最高指導者ハメネイ師に宛てた書簡の内容をメディアを通じ公開した。

 ハメネイ師は26日、「ある人物にあることをしないよう伝えた。そうしてもらえれば彼自身のためにも国のためにもなると思う」と表明。「国を二極分化させる」「国が損害を被る」といった表現から、前大統領に対する出馬見合わせ勧告の示唆とみられていた。前大統領は書簡で「偉大な革命指導者の意思に従う」と述べている。

1663チバQ:2016/09/28(水) 17:22:44
http://www.afpbb.com/articles/-/3102393?cx_part=topstory
イスラエルのペレス前大統領が死去、93歳 ノーベル平和賞受賞

2016年09月28日 15:39 発信地:ラマトガン/イスラエル


【9月28日 AFP】(更新、写真追加)1994年にノーベル平和賞(Nobel Peace Prize)を受賞したイスラエルのシモン・ペレス(Shimon Peres)前大統領が死去した。93歳。主治医がAFPに明らかにした。

 ペレス氏は今月13日、重度の脳卒中でテルアビブ(Tel Aviv)近郊の病院に入院し、以降、約2週間にわたって治療を受けていた。同氏の義理の息子でもある主治医のラフィ・ウォールデン(Rafi Walden)氏によると、現地時間28日午前3時(日本時間同日午前9時)ごろに亡くなった。

 ペレス氏は特に海外での評価が高く、80歳の誕生日を祝う盛大なパーティーにはビル・クリントン(Bill Clinton)元米大統領や旧ソ連最後の最高指導者ミハイル・ゴルバチョフ(Mikhail Gorbachev)氏も出席。映画監督のウディ・アレン(Woody Allen)氏も「悪いユダヤ人から偉大なるユダヤ人へ」と祝意のメッセージを寄せた。

 1923年にポーランド(現ベラルーシ)で生まれたペレス氏は、11歳のときに当時英国の委任統治下にあったパレスチナに移住。

 1940年代にシオニズム運動に参加し、ヒッチハイクをしている最中にのちに師として仰ぐようになるイスラエルの初代首相ダビド・ベングリオン(David Ben-Gurion)氏に出会った。

 外相だった1994年には、パレスチナの暫定自治を認めたオスロ合意への貢献を評価され、当時のイツハク・ラビン(Yitzhak Rabin)イスラエル首相、パレスチナ解放機構(PLO)のヤセル・アラファト(Yasser Arafat)議長とともにノーベル平和賞を受賞。

 歴史的と称賛された1993年のオスロ合意は、その後、パレスチナ自治政府の創設と5年以内に和平を実現する枠組みの設定にもつながった。

 しかし、それから20年以上が過ぎてもイスラエル・パレスチナ間の和平の実現は程遠く、「2国共存」を断念する動きも一部にみられている。

 バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は声明を発表し、ペレス前大統領について、「人類の歴史を自分の役割を通じて変えるだけではなく、私たちの倫理的な想像力を押し広げ、自分自身への期待を一層高めさせてくれる人物は少ないが、友人のシモンはそうした一人だった」とし、さらにペレス氏がラビン氏が暗殺されてもなお、中東和平の可能性を決してあきらめなかったのは、イスラエルという国が圧倒的な困難を乗り越えたのを自分の目で見てきたせいではないかと述べている。(c)AFP

1664チバQ:2016/09/28(水) 17:23:31
http://www.afpbb.com/articles/-/3102409
アレッポ市民、虐殺に直面する恐れ 民間防衛隊が訴え

2016年09月28日 13:36 発信地:ワシントンD.C./米国

【9月28日 AFP】(写真追加)シリア政府軍とロシア軍による空爆が激化する中、シリア北部アレッポ(Aleppo)で生存を続けるのは、今後数週間で不可能となるかもしれない──民間防衛隊「ホワイト・ヘルメット(White Helmets)」の隊長が27日、AFPへのインタビューで語った。

 ホワイト・ヘルメットのラエド・サレハ(Raed Saleh)氏は、反体制派が掌握の同市東部地区について、包囲されているために同地区から逃げたり同市が陥落したりした場合、市民25万人には虐殺の恐れがあると述べる。

 米首都ワシントン(Washington)で取材に応じたサレハ氏は、「そこにとどまっている民間人は、機会さえあればどこへでも逃げるだろう。だが彼らに提供できる安全や保護は何もない。彼らの多くが虐待や誘拐、拘束に直面するのではないかと恐れている」と人々が置かれた状況を説明した。

 同氏によると、米露仲介の9月9日の停戦に対して、バッシャール・アサド(Bashar al-Assad)政権が終了を表明してからの8日間で、アレッポ市には約1700発の爆弾が落とされたという。

 ロシア軍とシリア政府軍の戦闘機は、包囲する地区への波状攻撃を行い、同地区への攻撃では初めてとなる武器を使用。密集し崩れ落ちる民間住宅の中で多くの犠牲者が出ている。

 一連の空爆では「バンカー・バスター」と呼ばれる爆弾が19回、クラスター爆弾および白リン弾も約200回使われた。バンカー・バスターを使用すると、犠牲者の遺体はがれきの中に埋もれてしまうという。

 サレハ氏は「死者と負傷者を合わせると1000人に上る」と訴えている。

 同氏が主張する犠牲者の数を確認することは不可能だが、各国際団体は空爆を非難しており、国連(UN)の潘基文(バン・キムン、Ban Ki-moon)事務総長も戦争犯罪にあたる恐れがあると述べている。

 すでに6年目に入っているシリアの内戦では、これまでに30万人以上が死亡、数百万人が家を追われているが、包囲下のアレッポでは逃げるという選択肢すらないのが現状だ。

 サレハ氏は、現地からの情報を基に「民間施設によるサービスは今後1か月と持たないだろう」と述べ、「水も電気も燃料もなくなり、病院は立ち行かなくなる。このような状況が続くなら、大規模な虐殺となるだろう」と警告した。(c)AFP/Nicolas REVISE Dave Clark

1665チバQ:2016/09/28(水) 17:55:55
http://www.afpbb.com/articles/-/3102194
オマーン航空、「ペルシャ」湾呼称問題でフライトマップの使用中止

2016年09月26日 21:30 発信地:マスカット/オマーン

【9月26日 AFP】中東オマーンの航空会社、オマーン航空(Oman Air)は、アラビア半島(Arabian Peninsula)とイランの間に位置する海路を、アラビア語で「ペルシャ湾(Persian Gulf)」と表記し物議を醸していた機内表示用フライトマップ・システムの使用を中止した。

 国連(UN)など国際機関の地図では通常、この海域は古代ギリシャの地理学者プトレマイオス(Ptolemy)が用いた呼称である「ペルシャ湾」と表記されている。一方、アラブ諸国、特にイランの宿敵とされる湾岸の君主国では「アラビア湾(Arabian Gulf)」と表記される。

 こうした中、イラン政府は2010年、機内表示用フライトマップの表記に「アラビア湾」を採用している航空会社には、自国の領空通過を認めないと述べていた。

 一方、オマーンは国民の大半がイスラム教スンニ派(Sunni)の君主国だが、湾岸協力会議(Gulf Cooperation Council)を構成する6か国の中で唯一、シーア派(Shiite)のイランと友好的な関係をもつ。

 今回の決定は、オマーン航空機の乗客が機内でペルシャ湾と表記されたフライトマップを撮影し、ソーシャルメディアに動画を投稿したところ、批判の嵐が巻き起こったことを受けてのもの。ツイッター(Twitter)のユーザーらは「一大スキャンダルだ」「(オマーンは)アラブ主義に別れを告げた」などと書き立てた。

 オマーン航空はツイッターに投稿した声明で「ご迷惑をおかけした地図を使用中止としたことをクルーに通知した」と述べた。

 オマーン航空は、ケニア航空(Kenya Airways)からリースしている2機のボーイング(Boeing)の旅客機「787ドリームライナー(787 Dreamliner)」が自社のものとは異なった地図システムを採用しているとし、今回のシステムを運用しているパナソニック(Panasonic)に「直ちに」地図の変更を要請したという。(c)AFP

1666チバQ:2016/09/29(木) 00:09:06
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/world/sankei-wor1609280031.html
【評伝】ペレス前イスラエル大統領核開発で辣腕 穏健派に転向、左派退潮止められず
09月28日 18:14産経新聞

 イスラエルのシモン・ペレス前大統領が28日、93歳で死去した。イスラエル建国に携わった世代の一人だったが、晩年は政治的影響力を喪失。かつて主流だった左派路線の担い手だったペレス氏の足跡は、イスラエル政治における左派の退潮やネタニヤフ現政権にみられる右派・強硬路線の隆盛と軌を一にしている。

 ペレス氏は英国委任統治時代のパレスチナで、イスラエル国防軍の前身である民兵組織ハガナに入隊した。1948年のイスラエル建国後は、ベングリオン初代首相の下で軍備拡大や核開発に辣腕(らつわん)を振るい、59年にはベングリオン氏が率いる中道左派マパイ党から政界に転身。当初は対アラブ強硬派として知られたが、エジプトとの関係が好転した70年代後半を境に穏健派に転向している。

 イスラエルでは建国当初から、手厚い住宅補助や福祉などの社会主義的な政策を掲げるマパイ党や、後継政党の労働党が強い影響力を持った。ペレス氏はその中枢に身を置き続けた。

 しかし、2000年の第2次インティファーダ(対イスラエル抵抗運動)発生後は世論の硬化を背景に労働党が衰退し、対パレスチナでより強硬なリクードなど右派に取って代わられる。同時に新自由主義的な経済政策も進み、貧富の格差が拡大した。

 現在のイスラエルでは若者を中心に、リクード主導政権下で家賃の高騰が続いていることなどへの不満は大きい。ペレス氏は15年の総選挙で、中道左派連合を率いる労働党のヘルツォグ党首への支持を表明しているが、それは、同党が社会不満の受け皿となることで政権を奪還する好機とみてのことだったろう。

 だが同選挙では、安全保障上の「脅威」を強調し、労働党の対パレスチナ姿勢を弱腰だと批判するリクードが第一党の座を維持。ペレス氏が尽力したオスロ合意に基づくパレスチナとの「2国家共存」路線は実質的に破綻したままだ。「建国の父」の一人に数えられるペレス氏は、建国以来の“伝統”である左派勢力の退潮を止めることができないまま、不帰の客となった。(カイロ 大内清)

1667名無しさん:2016/10/02(日) 11:28:03
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160928-00010002-wedge-int
高まるトルコの反米感情
Wedge 9月28日(水)12時10分配信

 トルコ国民の大半が今回のクーデター未遂事件への欧米の関与を確信し、反西側感情が高まり、トルコの西側離れが加速していると、8月20日付の英エコノミスト誌が報じています。要旨は以下の通りです。

CIAの工作員がクーデターを支持
 クーデター未遂事件後のトルコは陰謀説で溢れている。政府寄りの新聞は、CIA工作員がクーデターを指揮した、米退役将軍が反乱側に巨額の資金を送った、米国がエルドアン殺害を命じたなどと主張している。

 ある世論調査によると、トルコ人の84%がクーデター首謀者は外国の支援を受けていたと考え、70%以上が米国の関与を疑っている。エルドアンは、米国が、クーデターを画策したとされるギュレン師を引き渡さなければ、西側との関係は悪化すると警告した。

 こうなった責任の一端は西側にもある。西側諸国はクーデターを直ちに糾弾せず、状況を見極めようとしていたとの疑念をかき立てた。粛清が始まると、オーストリア首相はトルコのEU加盟協議の一時停止を提案し、ドイツの裁判所は在独トルコ人の集会にエルドアンが中継で参加することを禁じた。

 野党も含めトルコの政治家は、西側はクーデターに伴う大量殺戮よりも、クーデターへの政府の対応に対して批判的だと非難した。

 しかし、政府の弾圧に歯止めが利かなくなっていると欧州が批判するのも無理はない。兵士、裁判官、教師、警官、ビジネスマン等、8万人以上が逮捕、解雇、停職処分になり、ジャーナリスト100人近くが拘束され、100以上の報道機関が閉鎖された。政治犯を収容するため一般の犯罪者が釈放された。粛清された人々の多くは、ギュレン師との関係は薄弱と思われる。

 6月後半以降、エルドアンの支持率は47%から68%に急上昇し、エルドアンが開いた集会には100万人以上が集まり、野党の指導者たちも駆けつけた。

 エルドアンは、西側と違って直ちにトルコへの支援を申し出てくれたとプーチンを称賛した。こうした賛辞や、昨年のロシア戦闘機撃墜についてエルドアンが表明した遺憾の意は、プーチンの耳に心地よく響いただろう。しかし、プーチンはトルコと西側との亀裂を利用したいだろうが、ロシアとトルコはシリア問題で対立していて、両者の蜜月関係には限界がある。

 ある西側の外交官は、現時点でトルコがNATOを離れる心配はない、ただ、プーチンは今後もトルコを米国やEUと対立させようとするだろうと言う。かつて親西側だったトルコ政府は、この10年、西側から徐々に離れていったが、クーデターに対する欧米の曖昧な対応の後、この傾向は加速しつつある。

出 典:Economist ‘Duplicity coup’ (August 20, 2016)

 エコノミスト誌は、トルコでのクーデター未遂事件の後、トルコの反西側感情が高まっていると述べています。クーデターはCIA等西側の陰謀であったとの報道が広く行われていること、エルドアンがクーデターを画策したと非難しているギュレン師を米国が引き渡さないこと、多くの西側諸国がクーデター後のトルコ政府の対応を非難していること、などが原因であるといいます。

 その結果、トルコの西側離れが加速しつつあると言っていますが、現在起きているのは、主として反西側感情の高まりであり、政策の面で西側離れが加速しているとまでは言えないでしょう。

1668名無しさん:2016/10/02(日) 11:28:21
>>1667

トルコはNATOの一員
 トルコと西側との関係で重要なのは、トルコがNATOの一員であることです。クーデター未遂後も、トルコがNATOから脱退すべきであるとの議論は聞きません。米国とトルコの共同空軍基地であるインジルリク基地については、バイデン米副大統領のトルコ訪問で、その安定的運用が確認されました。トルコと西側との関係の土台は揺らいでいないと見てよいでしょう。

 トルコと西側の関係で最近重要になっているのは難民問題です。去る3月、トルコからギリシャへの難民流入対策を柱とする「EU・トルコ声明」が発表されましたが、クーデター未遂後も、この合意は反故にされていません。難民問題については、今後も引き続き、トルコはEUと協力していくものと見られます。

 トルコと西側との関係で注目すべきはトルコとロシアの急接近です。エルドアンは、クーデター未遂事件でトルコ政府を応援してくれたとしてプーチンを称賛し、8月9日にロシアでプーチン大統領と会談し、昨年11月のトルコによるロシア戦闘機撃墜に遺憾の意を表明し、両国関係を正常化することで合意しました。NATOの弱体化を目指すプーチンにしてみれば、トルコの接近は絶好の機会と考え、今後とも画策を試みるでしょうが、前述のようにトルコはNATOを離脱する考えは持っていません。トルコとロシアはよりを戻したと見るべきで、両国の接近を過大評価すべきではないでしょう。

 ロシアとの関係と並んで注目すべきは、トルコと米国との関係です。一番のとげは、ギュレン師の問題ですが、米国はクーデターを画策したという証拠がなければ引き渡さないといっているので、この問題は糸を引くでしょう。

 他方でトルコと米国はシリア北部のトルコ国境近くでのISに対する攻撃で協力しています。IS掃討という点では、トルコは米国と利害を共有しています。シリア問題でも基本的立場を共有しています。トルコの反米感情はなかなか収まらないでしょうが、外交、軍事面では是々非々の関係を保っていくでしょう。

岡崎研究所

1669チバQ:2016/10/04(火) 22:57:22
http://www.sankei.com/world/news/161004/wor1610040040-n1.html
2016.10.4 20:24
【緊迫トルコ】
非常事態宣言を90日延長へ ギュレン師系粛清進める狙い
 【カイロ=大内清】トルコ政府は3日、7月のクーデター未遂で発令された3カ月間の非常事態宣言を、今月19日から90日延長すると決めた。クルトゥルムシュ副首相が同日の閣議後の記者会見で明らかにした。

 治安当局の権限が強化される非常事態令下で、クーデターの黒幕と名指しする在米イスラム教指導者、フェトフッラー・ギュレン師の支持者らの拘束や訴追をさらに進める狙いがある。

 トルコ政府はクーデター未遂後、ギュレン師系とされる警官や軍人、自治体職員らの粛清を進め、これまでに約3万2千人を逮捕。4日には新たに警官約1万2千人を停職処分にしたと発表した。

 政府は「非常事態令下でも基本的な人権が損なわれることはない」と説明。ただ、政府に批判的なメディアなどへの圧迫や人権侵害につながっているとの批判も強く、非常事態宣言の延長をめぐっては、野党第1党の共和人民党(CHP)のクルチダルオール党首が「(当局による)無謀なやり方」が常態化するとの懸念を示していた。

 一方、野党の極右、民族主義者行動党(MHP)は非常事態宣言の延長を支持すると表明した。

1670チバQ:2016/10/06(木) 18:03:52
http://news.goo.ne.jp/article/mainichi/world/mainichi-20161006k0000e030215000c.html
<国連シリア報告書>腹部縛り水で飢えしのぐ アレッポ惨状

10:44毎日新聞


<国連シリア報告書>腹部縛り水で飢えしのぐ アレッポ惨状

シリア北部アレッポの反体制派支配地域で、負傷者を運び出す民間救助隊「ホワイトヘルメッツ」の隊員ら=9月21日、AP

(毎日新聞)


 【カイロ秋山信一】国連人道問題調整事務所(OCHA)は5日、内戦下のシリアでも激戦地の北部アレッポの人道危機に関する報告書を発表し、「限られた食料を子供に与えるため、母親たちは腹部をロープでしばったり、水を大量に飲んだりして飢えをしのいでいる」などと惨状を伝えた。ロイター通信が報じた。

 アサド政権側が包囲する反体制派支配地域では、政府軍やロシア軍の激しい空爆が続き、食料や医薬品が欠乏。国連は「推定約27万5000人の住民の半数が避難を希望している」としている。

 アレッポの反体制派支配地域では、米国とロシアが主導した一時停戦が9月19日に崩壊して以降、過去最大規模の空爆が続き、病院やパン屋など生活に必要な施設も標的になっている。政権側は9月上旬から反体制派支配地域への包囲も続けており、外部から生活物資を搬入するのは極めて難しい状況だ。

 国連によると、政権側の空爆は、地下施設まで破壊する地中貫通爆弾(バンカーバスター)や、住宅を焼く焼夷(しょうい)弾を多用。また、深刻な燃料不足のため、住民らは空爆された現場のがれきから燃料を探したりしているという。

 AP通信によると、国連は5日、アレッポの反体制派支配地域の航空写真も公開。空爆で住宅が崩れたり、道路が陥没したりした跡が確認できる。

 シリア軍総司令部は5日に声明を出し、「人道的理由」でアレッポでの空爆や砲撃を一時的に抑制する方針を示した。無差別空爆に対する国際的な非難をかわすと同時に、反体制派戦闘員の投降や民間人の退避を促す狙いがあるとみられる。

 シリア内戦を巡っては、米国とロシアによる停戦協議が相互不信から暗礁に乗り上げ、戦闘が抑制される見通しはない。フランスのエロー外相は5日、仏メディアに、米露に停戦やアレッポへの人道支援物資搬入の実現を働きかける考えを示した。

1671名無しさん:2016/10/10(月) 23:01:31
同時多発的「カリフ制」再興の夢。
イスラム国とエルドアン。

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20161004-00010000-cyzozk-soci
【特別対談】イスラーム法学者・中田考/哲学者、作家・東浩紀――民主主義はこれからどうなるのか?【前編】
サイゾー 10月4日(火)12時0分配信 (有料記事)

――参院選、東京都知事選が終わり、大した波乱もなく下馬評通りの結果となった。だが、ここに来て、国民国家や民主主義への批判が一層大きくなっているのも事実だ。イスラーム研究家である中田考氏は、そもそも人やモノの移動を禁じ、国民とそれ以外を区別する国民国家には根本的な問題を抱えていると考え、カリフ制こそが国境の存在しない理想の世界だと言う。情報技術を駆使し民主主義のバージョンアップを提起した批評家・東浩紀氏は、動物的な生を保障するグローバルなプラットフォームの上に、小さな最小国民国家が立ち並ぶことこそが、新たな民主主義であるべきだというが、これはどこか中田氏の思想と呼応しないだろうか?まったく異なるアプローチから民主主義の未来を考える、特別対談をここにお届けしたい。(※本対談は、7月28日にゲンロンカフェで行われたものを加筆、再構成したものです)

東 中田さんの著作『カリフ制再興』(書肆心水)や『イスラーム法とは何か?』(作品社)などを読んで、ぜひ議論したいと思っていました。特に中田さんが長年主張し続けている「カリフ制」という思想は、僕が書いた『一般意志2・0』(講談社)とどこか共振するところを感じています。そのあたりも、今日はじっくり議論させてください。

 まず、時事的な話題からお聞きしますが、7月にトルコの軍部がクーデターを起こして、失敗しました。中田さんはこの事件をどのようにご覧になっていますか?

中田 トルコの現状を伝える、興味深いアンケート調査を報じた記事がありました。現代トルコに詳しい内藤正典先生(同志社大学教授)のツイートで知ったのですが、トルコのあるシンクタンクの調査によれば、トルコ人のうち20%弱はイスラーム国の支援者であり、共感を抱いている人も20%強いる。つまり、合わせて約40%が、程度の差こそあれイスラーム国を支持しているという結果です。しかもこの数字は、1年間で倍増しているそうです。

東 半分に近いトルコ人がイスラーム国支持というのは、かなり衝撃的な数字です。ただ、その場合の「支持」とは何を支持しているのかが気になります。イスラーム国の思想に共感しているのか、それともさまざまな戦闘行為や破壊行為も含めて支持しているのか、どちらなんでしょうか?

中田 お答えする前に、この数字は少し誇張があるように感じることは言っておきます。おそらく半分ぐらいで見ておくのが妥当じゃないでしょうか。トルコという国は、いまエルドアン政権の支持者、すなわちトルコのイスラーム化を支持する人々と、イスラーム化を歓迎しない世俗主義者とで二分されているんです。もし先ほどの40%という数字が本当だとすると50%のうちの40%ですから、エルドアン政権支持者の8割がイスラーム国を支持していることになりますが、それはあり得ません。

東 中田さんの感覚だと、トルコ人のおよそ20%がなんらかの形でイスラーム国を支持しているということですね。それでも、驚くべき数字です。エルドアン自身はどういうスタンスなんですか?

中田 エルドアンは当然、イスラーム国に反対しています。でもそれは、ISが首を切ったり、遺跡を破壊したりしているからではなく、彼自身がカリフになりたがっており、ありていにいえば、エルドアンや彼の熱狂的支持者は、かつてのオスマン・トルコ帝国復活を願っているわけです。

東 じゃあ、カリフ制を標榜するイスラーム国はライバルになるということですね。
本文:17,199文字

1672名無しさん:2016/10/10(月) 23:03:24
>>1671

http://news.livedoor.com/article/detail/11921783/
クーデターから生還したトルコ大統領の危険すぎる野望の正体
2016年8月23日 6時0分 週プレNEWS

7月15日に突如発生したトルコの軍事クーデター(未遂)。そこから間一髪で生き延び、権力の座を死守したエルドアン大統領は、国内で反対派の粛清を進めるとともに、世界各地にさまざまな「戦争の種」をバラまき始めている。

中東情勢に詳しい国際ジャーナリストの河合洋一郎氏は、クーデターを鎮圧した後のエルドアン大統領の“変化”が気になるという。

「首相を11年間務めた後、2014年に大統領となったエルドアンは、トルコ共和国建国以来の伝統である政教分離に反し、イスラム化政策をとり続けてきました。最近では、長年権力の座に居続けている人間にありがちなパラノイア(偏執病)的傾向が出てきたのか、『新オスマン帝国建設』の野望を抱いているといわれています。

これにはエルドアンが過去2回、助からないと診断されたガンから生還したことも影響しているでしょう。自分が生かされたのは、“オスマン帝国の栄光をトルコ人の手に取り戻す使命を神から与えられているからだ”、というわけです。今回のクーデターを乗り切ったことで、その確信はさらに強まったに違いありません」

元外務省主任分析官の佐藤優氏は、エルドアンがクーデター未遂をくぐり抜けたことの意味をこう語る。

「エルドアン政権とは、いわば“選挙によってできた王朝”です。彼の息子がIS(イスラム国)とつながって石油の密売をやっているという話に代表されるように、選挙で選ばれた以上、任期中は何をやってもいいという発想です。今回も、建国の理念を求めてクーデターを起こした人たちを徹底的に粛清している。非常にやっかいですよ」

そのエルドアンが本気で勢力拡大に乗り出すとなれば、これは単なる“中東のモメ事”では済まない世界の大問題になる。

トルコという国はアジア、ロシア、ヨーロッパ、アフリカのちょうど中間地点。地政学的に極めて重要な位置にある。そのため、トルコはEU(欧州連合)メンバーではないにもかかわらず、アメリカやヨーロッパ主要国の軍事同盟であるNATO(北大西洋条約機構)の一員であり、国内の米空軍基地には核兵器が配備されているとされる。

そうした背景があることから、エルドアンは各国に対して、挑戦的な態度を見せている。

例えばアメリカには、クーデターの首謀者を米在住の宗教指導者ギュレン師であると断定し、その身柄引き渡しを強く要求している。さらにロシアに対しても、反ロシアのイスラム過激派戦士たちをクリミアやチェチェンに供給するなど、あらゆる方面に敵を作る勢いだ。

このままでは、トルコの政変が国際社会を混乱に陥れる引き金となり兼ねない。発売中の週刊プレイボーイ36号では、トルコ発・地球規模の「ネオ世界大戦」の可能性を検証。クーデターからの生還で“神”となりつつある、エルドアンの危険すぎる思想と行動を、ぜひご覧いただきたい。

(取材・文/小峯隆生 協力/世良光弘 写真/Getty Images)

■週刊プレイボーイ36号「これが『トルコ&IS』から始まるネオ世界大戦の全貌だ!!」より

1673名無しさん:2016/10/10(月) 23:04:48
>>1671

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/34877
決して偶然ではないトルコの大復活
政治経済力をつける歴史的・地理的必然性
2012.3.30(金) 前田 弘毅

 トルコの勢いが止まらない。ロシアではウラジーミル・プーチン氏が再び政権に就いても「石油頼み」は変わらないとされるが、隣国であり経済的に結びつきも強いトルコでも、レジェプ・タイップ・エルドアン首相率いる公正発展党(AKP)がやはり長期政権を維持しながら、安定した国家運営を見せている。

盤石な政治基盤を固めつつあるトルコのエルドアン首相

 周辺諸国の危機が相次ぎ、国内でも独裁化の傾向が時に指摘されながらも、単に経済的な規模の拡大だけではなく、安全保障や外交でもその存在感を急速に増している。

 自信を得たトルコは、半ば西欧に押しつけられてきた(?)「神話」の見直しにも着手したようだ。

 「オスマン帝国はEUより300年前に『単一市場、単一通貨、単一法典』を実現していたのだ」

 これは、一昨年出版された『第2オスマン帝国』(Baki Tezcan, The Second Ottoman Empire, Cambridge University Press, 2010)という作品の一節である。

 この『第2オスマン帝国』というタイトルから、歴史好きの読者はローマ帝国史やドイツ帝国史などを想起するかもしれない。

 あるいはユーラシアのトルコ系(チュルク系)諸国、すなわち中央アジアの国々とトルコ共和国を結ぶ新たな汎チュルク圏連帯とか、旧オスマン領のバルカン・北アフリカ・アラブ諸国との連携を強めるいわゆるネオ・オスマン主義外交を思い浮かべる読者もいるだろう。

 しかし、実際には本書は上記のいずれにも当たらない純然たる歴史書かつ学術書である。従来は停滞ないし衰退・混乱の時代とされてきた17世紀のオスマン社会を、当時の西欧社会の変革も念頭に置きながら、新たな帝国秩序樹立の変革期として捉え直している。

英国では正当化され、オスマン史では否定され・・・

 本書冒頭で筆者は次のような象徴的な問いを投げかけている。英国においてチャールズ1世を処刑した1649年のピューリタン革命やジェームス2世を退位に追い込んだ1688年の名誉革命は肯定的に評価される。

 しかし、ちょうど1年ずれたオスマン朝における皇帝殺害や廃位(1648年、1687年)は、帝国衰退と混乱の象徴とされてきた。

 ところが、ある種の「民意」を背景として王権を制限したという意味において、英国の革命とオスマン朝のクーデターはともに「民主的な」出来事である。

1674名無しさん:2016/10/10(月) 23:05:28
>>1673

 実際には、戦争指導者としての皇帝とその奴隷中心の軍事独裁体制から、商業にも精通した国家エリートや商業活動における裁判に詳しい法律家などが中心の「市民」国家へ、オスマン朝が変貌を遂げた象徴的な出来事であることを本書の中で指摘する。

 著者の視点は必ずしも「革命的」ではないようだ。日本でも近年優秀な研究者を輩出しているオスマン学者の間では、実はこうした理解はこの30年ほどでほぼ共通認識となってきたとされる。

 最近出版されたばかりの小名康之編『近世・近代における文書行政』(有志舎)の中でもオスマン史家の小笠原弘幸氏が同様の指摘を行っている。

 筆者はオスマン朝史を専攻しているわけではないので、学術的な評価を下すことは控える。

 しかし、世界的な交易活動との関連も含めて当時のオスマン朝政治社会を描こうとする姿勢や、西欧史を強く意識している比較史の視点、加えてトルコ出身・米国で活躍する学者が英語で記したオスマン帝国論として、少なからぬ意義を本書に見いだすことができるように思う。

 なお、著者のバキ・テズジャンは、トルコのビルケント大学を卒業後、米国のプリンストン大学で博士号を取得し、現在はカリフォルニア大学デイビス校准教授を務める。

近世史の見直しと「現代」への問い

 本書は『第2オスマン帝国』という名前を与えて、従来の「衰退シンドローム」的な見方からの脱却を図っている。こうした「歴史の見直し」、とりわけ「近世」という時代のとらえ方について再考する動きが各界で広がりつつある中で著されたという点も重要である。

 日本でも、江戸時代のとらえ方などがこの20〜30年で大きく変わった。裏返せば、ポストモダンなど死語のようで、実際には学術的な検討はまだまだ多くの余地が残されているということでもあろう。

 むろんオスマン帝国とトルコ共和国は全くの別物で、その点もまたしっかり認識する必要がある。西欧がなぜ台頭したのかという問いも忘れてはならない。また、昨年夏のイスタンブール滞在中も感じたが、現地ではクルド情勢を含めて内政・外政ともに相当厳しい状況も存在する。

 ただし、こうした学術界の動きを見ても、トルコの台頭は偶然でも一過性のものでもないようだ。紆余曲折が予想されるものの、今後も経済的に自信をつけた非西欧諸国における学術動向にも目を向けていく必要があろう。

 また、このことは、まさに本書を「ロシア欄」で取り上げる理由の1つである。西欧との関係や資源国としての尺度でしかなかなかとらえないロシアの問題点について、比較の視点からも様々な示唆を得られるように思える。

 自国の特殊性を強調したり、あるいは一方的な西欧化こそ善とするような、両極端かつ西欧一辺倒な「近代的」発想からいったん自由になる必要があろう。そして、全く同じことが日本についても言えるのではないだろうか。

1675名無しさん:2016/10/10(月) 23:06:47
>>1674

日本語での情報の拡充と英語での発信の重要性

 また、本書の内容とは直接の関係はないが、英国史など西欧史に比べるとアジア史は圧倒的に研究書の翻訳が足りないとも感じた。確かに専門の研究者は英語・現地語で対応するし、マーケットがこれまで比較的小さかったことが理由だろう。

 このほか、翻訳が研究業績としてあまり評価されないという斯界の問題もある。しかし、本書のように知的啓発に富む作品は是非邦訳され、歴史好きのビジネスマンや大学生にも読んでいただきたいと思う。そもそも同じ歴史学者でも、他地域について教科書程度の知識しか持ち合わせないことも多いのである。

 筆者が授業で(実行の度合いはともかく)議会や憲法導入がオスマン帝国では日本より早かったと言うと、たいていの学生はとても驚く。

 イスラム国に対する偏見がはびこる理由は、日本語でアクセスできる良質な情報がいまだに相対的に少ないことにも求められるかもしれない。ただし、オスマン帝国史など最近日本語でも良質の研究書が増えつつあり、是非書店などで手に取っていただきたいと強く思う。

 また、従来よく言われていることであり、過度に強調すべきではないが、トルコと日本の歴史のパラレルな部分など改めて興味を引かれる。

 筆者はテズジャン氏とは面識がないが、彼が学んだプリンストン大学のオスマン学・トルコ史には共通の知人が多い。昨年スタンフォードの学会で知り合った1人と交わした移動のバンの中での会話は楽しかった。

 筆者と同世代の彼は、自分の親世代は皆エンジニアなど技術者志望であったが、次の自分の世代は「食えない学者志望」だと笑っていた。自分も企業戦士・技術者の息子世代で、叔父たちが日本企業の技術者だったことを伝えると、ずいぶんと打ち解けた。

 もっとも「食えていない」と言っても向こうはプリンストンで学位を取っている。英語での発信力には雲泥の差がある。

 繰り返しだが、これからは欧米で教育を受けたアジア研究者の躍進にもきちんと目を向けていかなければならないのであろう。「知の循環」という意味では人文学にとどまる話ではないように思える。

 限界が様々に指摘される中で、知的なグローバル世界の可能性を考えさせる読書であった。

1676名無しさん:2016/10/10(月) 23:07:53
>>1671

http://blog.canpan.info/jig/archive/5988
NO4270 『エルドアンのオスマン帝国の夢活性化』 [2016年10月01日(Sat)]
エルドアン大統領はオスマン帝国の、亡霊にでも取り付かれているのであろうか。昨日も書いたが、ローザンヌ条約とケマル・アタチュルクに対する歴史的な非難だけではなく、今度はギリシャとの島の、領有問題を引き出してきた。

彼に言わせれば、エーゲ海に浮かぶ島の多くは、オスマン帝国の領土であったが、それが第一次世界大戦の敗北によって、ギリシャに獲られてしまった、という考えだ。

エルドアン大統領はいまこそ、その屈辱を跳ね除け、栄光のオスマン帝国の時代の領土を、奪還する時だということであろう。もちろん、このエルドアン大統領の発言に対して、ギリシャ政府は強い反発を示している。

ただ、もし、トルコとギリシャが武力衝突を、するようなことになれば、ギリシャには勝ち目は全く無い。しかも、トルコは今では、NATOのメンバー国になっており、シリア・イラク問題では重要な、位置を占めているのだ、その事は欧米諸国の仲裁の動きに、ブレーキをかけることにもなろう。

ただ、この行き過ぎたエルドアン大統領の動きに対し、野党第一党のCHPのクルチダウール党首は、猛烈に反発している。

彼は『誰にも歴史を裏切ることは出来ない。』と語り、次いで『何故この時期にこの問題を、エルドアン大統領は言い出したのか。トルコでは失業問題が拡大し、国民は生活に困窮している。トルコの81地域いずれもが、抱える問題からの出口を探しているのだ。ローザンヌ条約締結はトルコ人が行ったことであり、それを守る義務がある。彼らはセーブル条約だけを守るというのか。我々はアンカラ(共和国の意味)を守り、彼らはイスタンブール(オスマン帝国の意味)を守るというのか、我々は共和国を守り、彼らはカリフ制を守るというのか。我々は市民を守り、彼らは問題を守るというのか。大統領の座に就いた者は、国を裏切ることは許されない。エルドアン大統領が唱えたエニ・カプ精神(クーデター後のエルドアン大統領が呼びかけた国民大集会)とはそれなのであれば、我々は拒否する。』と語っている。

まさにクルチダウール党首の、言うとおりであろう。エルドアン大統領の夢想である、オスマン帝国の復興と、彼のカリフ就任には、トルコ国民の相当部分が、付いていけないだろう。

ただ懸念されることは、苦しい経済状態の下では、国民は栄光の時代への回帰を求めることもある。いま問われているのは、エルドアン大統領が正気に戻ることと、トルコ国民のこのエルドアン発言に対する、冷静な対応だ。

エルドアン大統領の感情の暴発が、ギリシャの歴史遺産を破壊(現実にシリアでもイラクでも、多くの貴重な歴史遺産が破壊されている)、するようなことがあってはならないし、多くの両国の国民を犠牲にすることも許されない。それほど不幸なことはあるまい。

:ローザンヌ条約―1923年 にトルコ共和国と西ヨーロッパ諸国が交わした講和条約。

;セーブル条約―1920年第一次世界大戦オ後オスマン帝国と西ヨーロッパ諸国が交わした講和条約。ケマルアタチュルクは反発。

Posted by 佐々木 良昭 at 09:58

1677とはずがたり:2016/10/12(水) 15:10:59
<アフガン>無差別に発砲、14人死亡 シーア派モスク
http://news.goo.ne.jp/topstories/world/184/3ce7024f0eafd682c6858b9f078ece78.html
(毎日新聞) 10:52

 【ニューデリー金子淳】アフガニスタンの首都カブールで11日夜、武装した男がイスラム教少数派シーア派のモスク(礼拝堂)を襲撃し、治安部隊と銃撃戦になった。内務省によると、子供1人を含む少なくとも14人が死亡、36人が負傷した。男は約1時間後、治安部隊に殺害された。犯行声明は出ていないが、シーア派を敵視するスンニ派武装組織が関与した可能性がある。

 地元メディアなどによると、男は治安部隊の制服を着てモスクに侵入し、信者に向かって無差別に発砲したという。この日は「アシュラ」と呼ばれるシーア派の宗教行事を翌日に控え、多数の信徒で混雑していた。

 アフガンでは人口の約1割の少数派ハザラ人が主にシーア派で、テロや誘拐などの被害に遭う事例が相次いでいる。カブールでは7月、ハザラ人を狙った自爆テロで約80人が死亡。この事件ではアフガンで影響を拡大している過激派組織「イスラム国」(IS)が犯行を主張した。

1678とはずがたり:2016/10/16(日) 18:36:50
中身気になるぅ(;´Д`)

サウジを「破門」? イスラム教内部に新たな亀裂
スンニ派の盟主サウジを蚊帳の外に置いたチェチェンの国際会議とは
http://jp.wsj.com/articles/SB12281053434115554903104582336861633789988
By YAROSLAV TROFIMOV
2016 年 9 月 27 日 15:16 JS
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 中東ではサウジアラビアが主導するイスラム教スンニ派とイランが主導するシーア派の政治紛争が、すでに宗教戦争に変わってしまった。いまやスンニ派内部の神学論争がこの地域に新たな政治的亀裂をつくり出している。その亀裂はロシア南部のチェチェン共和国で行われた、当初はあまり知られていなかった会議の結果として生じたものだ。

 チェチェンの指導者ラムザン・カディロフ首長は、スンニ派の流れをくむ「スーフィー」の信奉者だ。この異端で神秘主義的なイスラム信仰の分派は、サウジが求める厳格なイスラム主義と長く対立している。サ...

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1679とはずがたり:2016/10/16(日) 18:38:22
2ちゃんにあった♪

【国際】チェチェンの国際会議、スンニ派盟主サウジを破門?「スーフィー」と「ワッハーブ派」、一律に捉えられない神学教義と暴力の関係c2ch.net

1 :ニカワ ★ 転載ダメc2ch.net:2016/09/30(金) 04:48:36.69 ID:CAP_USER9
グロズヌイで演説するチェチェン共和国の指導者ラムザン・カディロフ首長
http://si.wsj.net/public/resources/images/BN-PX924_XROADS_M_20160921160636.jpg

中東ではサウジアラビアが主導するイスラム教スンニ派とイランが主導するシーア派の政治紛争が、すでに宗教戦争に変わってしまった。いまやスンニ派内部の神学論争がこの地域に新たな政治的亀裂をつくり出している。その亀裂はロシア南部のチェチェン共和国で行われた、当初はあまり知られていなかった会議の結果として生じたものだ。

チェチェンの指導者ラムザン・カディロフ首長は、スンニ派の流れをくむ「スーフィー」の信奉者だ。この異端で神秘主義的なイスラム信仰の分派は、サウジが求める厳格なイスラム主義と長く対立している。サウジの主流派は、18世紀のイスラム法学者、ムハンマド・イブン・アブドゥル・ワッハーブの教えに基づく厳格なイスラム主義(同じくスンニ派に属し「ワッハーブ派」と呼ばれる)を信奉する。

カディロフ氏はイスラム反政府勢力の元メンバーで、ロシアのプーチン大統領に極めて忠実な人物として知られていた。また、同氏は迷子になった猫を探すため、画像共有アプリ「インスタグラム」のアカウントを使って市民の協力を募ったこともある。少なくともチェチェン以外で、同氏がイスラム教の権威と見なされることはあまりない。

しかし、ロシアが昨年からイランと同盟を組むシリアに介入し、新たに中東への影響力を強めたのに刺激され、カディロフ氏は8月下旬にチェチェン共和国の首都グロズヌイで開いた会議に、イスラム世界で最も有名な指導者の一部を招き入れることに成功した。

■サウジが除外されたグロズヌイ会議

アラブ首長国連邦(UAE)のイスラム教財団が共催したこの会議には、エジプト・カイロにあるアズハル・モスクのイマーム(宗教指導者)、シシ・エジプト大統領のアドバイザーら、影響力のあるイエメンのイスラム法学者ハビブ・アリ・ジュフリ氏、シリアのムフティー(イスラム法官)などが出席した。会議の使命は誰がスンニ派イスラム教徒にふさわしいかを決めるのと同じくらい野心的なものだった。

会議にはサウジの主流派代表であるワッハーブ派だけでなく、スンニ派から派生して幅広く支持されているサラフィー主義者たちも招かれなかった。サラフィー主義は、預言者ムハンマドたちの時代の「純粋な」原理に復古することを主張する一派だ。(チェチェン当局はサラフィー主義を禁止しており、「誤った」服装を着たり、礼拝を行ったりする自国民を定期的に収監している)

グロズヌイ会議の決議で、スンニ派が伝統的な4つのイスラム法学派を引き継ぐ一派だと定義され、スーフィーの慣行が称賛されたのは驚くに値しない。一方でこれはワッハーブ派とサラフィー主義が蚊帳の外に置かれたことを示唆する。

■抗議噴出、サウジは「はめられた」?

グロズヌイ決議のニュースが中東に漏れ伝えられると、イスラム教最大の聖地を管理するサウジだけでなく、数百万人のサラフィー主義者を破門しようとするこの試みに対し、予想通り反発がわき起こった。

こうした反発は、特にイランがサウジの正統性を排除するため同様の神学理論を長く援用してきたことも原因となった。イランのザリフ外相は今月、米紙ニューヨーク・タイムズへの寄稿で、中東の危機を「ワッハーブ派とイスラム教主流派との争い」だと描写した。ザリフ氏は米国とイランの関係改善につながった核合意の立役者の一人だ。

1680とはずがたり:2016/10/16(日) 18:38:41
>>1679-1680

グロズヌイ会議から数週間のうちに、サウジでは多数の宗教指導者と一般市民がソーシャルメディア(SNS)で憤りを表明した。

サウジの首都リヤドにあるキング・サウード大学のサレ・アルカトラン教授(政治学)は、「一般レベルでサウジ国民は非常に憤慨し、この王国(サウジ)がロシア・スーフィー枢軸と米国・シーア派枢軸のわなにはめられたと考えている。(このため)彼らは怒りと不安をあらわにしているのだ」と話した。

グロズヌイ会議によって困惑させられたのはサウジとサラフィー主義者だけではなかった。どちらにも属さないムスリム同胞団も「深い悲しみ」を表明し、グロズヌイ会議が「世界中のイスラム教徒の間に不和を発生させた」と述べた。

シリア内戦の背景も、こうした抗議を部分的に後押しした。

米ワシントンにあるタハリール中東政策研究所のフェロー、ハッサン・ハッサン氏は、「それ(今回の会議)はサラフィー主義者対穏健派の問題とは見なされていない。(エジプトの)シシ大統領支持者とUAE国民の支持者が、ロシアがシリア市民を空爆している最中に同国を訪問したと考えられているのだ。それは後味の悪さを残し、彼らは反逆者、裏切り者と見なされている」と語った。

■一律に捉えられない神学教義と暴力の関係

中東で最も残虐なジハーディスト(聖戦主義者)組織――特に過激派組織「イスラム国」(IS)――の一部がサラフィー主義の中でも極端な教義に従い、アブドゥル・ワッハーブが発したファトワ(宗教令)の一部を信奉しているのは事実だ。ただ、ある神学教義に従うことが必ずしも政治的な急進主義、ましてや暴力に傾斜することだと捉えることはできない。サラフィー主義、スーフィー、シーア派は全て暴力組織を生み出し、地域の混乱に拍車をかけてきた。

サウジの宗教主流派である「ワッハーブ派」は王への服従を強調し、正当な統治者が宣言しない限りジハードに参加するのを禁止している。各地のサラフィー主義者の多くは、暴力は言うまでもなく、政治的な実行主義をも回避する「最も穏健な」流れに属している。

一方、スーフィーは常に精神的成長だけを追求してきたわけではない。欧州の植民地主義者に対する歴史上のジハードはスーフィーの指導部によって主導されることが多かったし、現在のスーフィー反抗組織にはイラクのナクシュバンディ教団軍が含まれている。当時、チェチェンでスーフィーの宗教指導者だったカディロフ氏の父は、1990年代にロシア軍に対して正式にジハードを宣言し、大規模な反乱部隊を個人で率いていた。

現在のチェチェンでは国家がイスラム教の順守を強制し、公共の建物内で女性はヒジャブ(頭を覆うスカーフ)着用を要求され、アルコール類の販売は違法とされている。

英エクセター大学で上級講師(中東政治・安全保障)を務めるオマル・アシュール氏は語る。「スーフィーを穏健に見せているのは、彼らが現状維持を支持することが多いからだ。ただ、スーフィーがサラフィー主義よりも穏健だという考えはばかげている。両者は共に退行的で反自由主義的、そしてある程度は反民主主義的なのだ」

By:YAROSLAV TROFIMOV

http://jp.wsj.com/articles/SB12281053434115554903104582336861633789988

1681チバQ:2016/10/17(月) 18:02:09
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161014-00000124-mai-m_est
<イエメン>内戦悪化の一途 米軍が初の軍事報復

毎日新聞 10月14日(金)21時14分配信

【カイロ秋山信一、ワシントン会川晴之】アラビア半島南西端の国イエメンで続く事実上の内戦が、悪化の一途をたどっている。政権側を支援するサウジアラビア主導連合軍の空爆で民間人ら1万人以上が死亡し「戦争犯罪」との批判が強まる。13日には反政府勢力からの攻撃を理由に、米軍が初の軍事報復を行った。中東の主要産油国や米国が関わる「代理戦争」は、アラブ最貧国で総人口の1割を超える300万人の難民・避難民も生んだ。だが、出口は見えないままだ。

 イエメンでは、イランが支援する反政府勢力のイスラム教シーア派武装組織フーシが、首都サヌアなどを実効支配する。南部アデンに逃れた政権側は、イランの地域覇権を警戒するサウジや、その後ろ盾の米国が支える。

 昨年3月以降、サウジ主導連合軍は1年半空爆を続け、民間人が巻き込まれる事例が多発。今月8日にはサヌアの葬儀場が攻撃され、140人が死亡した。「学校、市場、病院、結婚式に続き、葬儀が不当な攻撃のリストに追加された」。国際人権団体「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」(HRW)は13日、連合軍の民間施設攻撃を指弾した。

 昨年3月以降、子どもを含む民間人の死者は少なくとも4175人で、国連は連合軍の空爆が「最大の原因」と断じる。民間人被害の多さから多数の国が使用・保有を禁じるクラスター(集束)爆弾も使われている。一方、フーシと連携するサレハ前大統領派は弾道ミサイルでサウジへの越境攻撃を行う。

 今月に入り、フーシ側支配地域から紅海上の米国やアラブ首長国連邦(UAE)の艦船に砲撃が相次いだ。国際海運の大動脈スエズ運河につながる重要航路を巡り、緊張は高まっている。米軍は13日、フーシ側のレーダー施設を巡航ミサイルで攻撃。フーシは攻撃への関与を否定し、後ろ盾のイラン軍は「商船警護」のためイエメン南方のアデン湾に艦船を向かわせた。

 米ホワイトハウスのシュルツ副報道官は13日、フーシへの攻撃は「再発防止のための自衛行為」と説明。紛争に本格介入する考えを否定した。連合軍に空中給油などの後方支援を行ってきた米国だが、8日の葬儀場空爆を受け支援見直しの可能性に言及していた。ただ、今回の報復で、状況が複雑化する可能性は残る。

 国連が和平交渉を仲介するが停滞気味だ。アラブ情勢に詳しいエジプトのシンクタンク・アハラム政治戦略研究所のモアタズ・サラマ氏は「サウジは空爆の有効性を過信した。フーシ側は和平交渉を優位に進めるため越境攻撃で揺さぶっている」と指摘している。

1682チバQ:2016/10/17(月) 20:38:27
>>1681
http://mainichi.jp/articles/20161017/k00/00e/030/126000c
イエメン
サウジ連合軍が誤爆認める 葬儀場140人死亡

毎日新聞2016年10月17日 10時19分(最終更新 10月17日 10時19分)
【カイロ秋山信一】内戦が続くイエメンの首都サヌアで今月8日に葬儀場が空爆され、140人が死亡した事件で、ハディ政権を支援するサウジアラビア主導の連合軍は15日、「政権側からの誤った情報に基づき、十分な事前確認をせずに空爆を実行した」とする調査結果を発表した。国営サウジ通信が報じた。連合軍は遺族らに補償し、関係者を処分する方針を示した。

 連合軍は昨年3月、ハディ政権を支援するため、サヌアを実効支配するイスラム教シーア派武装組織フーシやサレハ前大統領派に対する空爆を始めた。過去にも病院や結婚式場など民間施設を空爆したと再三非難されていたが、誤爆を認めるのは異例。主要同盟国の米国など国際社会から批判が高まったのが背景にあるとみられる。

 連合軍の声明によると、ハディ政権側から「フーシ指導者らの集会がサヌアで行われており、ただちに攻撃すべきだ」と現地の空爆作戦センターに通報があった。センターは連合軍司令部の承認を待たず、標的が民間施設である可能性を吟味せず空爆を命じた。

1683チバQ:2016/10/17(月) 20:41:31
http://news.goo.ne.jp/article/mainichi/world/mainichi-20161017k0000e030145000c.html
<イラク>北部モスルの奪還作戦開始 IS最大拠点
10:56毎日新聞

<イラク>北部モスルの奪還作戦開始 IS最大拠点
イラク・モスルの位置
(毎日新聞)
 【カイロ秋山信一】イラクのアバディ首相は17日、国営テレビを通じて演説し、過激派組織「イスラム国」(IS)の最大拠点である北部モスルの奪還作戦を始めたと発表した。モスルはISがイラクで実効支配を維持する唯一の主要都市で、政府側はIS掃討作戦の仕上げと位置付けている。首相は年内の奪還を目指すが、ISも約1年前から防衛の準備を進めており作戦は長期化が予想される。

 軍幹部らを伴い軍服姿の首相は「(モスルを含む)ニナワ県の解放作戦を始める。偉大な勝利の瞬間は近い」と述べた。政府側は作戦開始に先立ち、モスルの住民に避難を呼びかける文書を空から投下した。

 AP通信などによると、作戦には政府軍、警察、クルド自治政府の治安部隊、イスラム教スンニ派民兵、シーア派民兵など2万5000人規模の部隊が参加し、南、北、東の3方向からモスルを攻撃する。米軍主導の対IS有志国連合が空爆や偵察、作戦指揮などで支援する。米国のマクガーク大統領特使(対IS有志国連合担当)は「我々は歴史的な作戦に協力することを誇りに思う」と述べた。

 モスルはイラク第2の都市で、ISの前身組織が2014年6月にシリアから大規模侵攻した際に制圧した。バグダディ指導者が一方的な「建国」を宣言した場所でもあり、ISにとっては「首都」であるシリア北部ラッカと並ぶ主要拠点だ。

 ISは昨年秋ごろから周囲にざんごうを築くなど防備を固めてきた。100万人以上の民間人が残るとみられるが、ISは住民の市外への移動を原則禁止にしている。空爆や砲撃に対し住民を「人間の盾」として利用する思惑があるとみられ、政府側には民間人の犠牲抑止も大きな課題だ。

 イラクでは14年以降の対IS戦で300万人以上が自宅を追われた。国連はモスル攻略作戦でさらに100万人が国内避難民になる恐れがあるとしており、人道危機の深刻化も懸念されている。

 作戦開始を受け、カーター米国防長官は声明で「IS掃討作戦で決定的瞬間だ」と述べ、イラク軍などを支援する姿勢を強調した。

1687チバQ:2016/10/18(火) 21:30:23
http://www.sankei.com/world/news/161018/wor1610180031-n1.html
2016.10.18 13:06
【イスラム国(IS)】
モスル奪還作戦は順調 米政府、数週間以上との見通し

 【ワシントン=加納宏幸】イラク政府がイスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」(IS)が掌握する北部の主要都市モスルの奪還作戦を開始したことについて、米国防総省のクック報道官は17日の記者会見で「予定よりも早く目標を達成した」とし、順調に進んでいると強調した。

 クック氏は米軍は空爆、イラクに駐留する5千人規模の部隊による助言、補給などでイラク軍やペシュメルガ(クルド兵)部隊の支援に徹しているとし、「困難な作戦であり、ある程度の時間がかかる」と述べた。米軍高官は、奪還作戦が「数週間か、それ以上続く」との見通しを示した。

 カーター国防長官は声明で、作戦開始を「ISを打倒に向けた作戦の決定的な瞬間だ」と歓迎。また、「イラクの仲間が私たちの共通の敵に勝利し、モスルとイラク全土をISの憎悪や残虐行為から解放すると確信している」とした。

1688チバQ:2016/10/18(火) 21:31:40
http://www.sankei.com/world/news/161017/wor1610170032-n1.html
2016.10.17 21:26
【イスラム国(IS)】
モスル奪還へ政治・宗派対立はらむ進軍 イラク首相、反シーア派感情配慮
 【カイロ=大内清】イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」(IS)が拠点とするイラク北部モスルの奪還作戦をめぐり、同国のアバディ首相は17日の演説で、「モスルの市街地に入るのは国軍と(中央政府の)警察だけだ」と強調した。この発言には、モスルに近い北部のクルド自治政府への牽制(けんせい)や、モスル住民に根深い反シーア派感情への配慮といった意味合いがあり、奪還作戦がイラク国内の政治・宗派対立をはらみながらのものであることを示している。

 イラク北部に自治政府を持つ少数民族クルド人勢力は、2014年にISがモスルを制圧して以降、その周辺地域でペシュメルガ(クルド兵)部隊を展開してきた。

 アバディ氏が、モスル市内での軍事作戦を国軍と警察に限定するとしたのは、クルド側の進入を許せば、治安維持などを名目にモスルの実効支配を進めるとの懸念があるためだ。

 クルド側は、もともとクルド人が多く住むモスル一帯を「歴史的クルディスタン(クルドの国)」の一部だとみなしていることから、実際にアバディ政権がモスルからクルド側の“締め出し”を図った場合はもちろん、モスルへの進駐が実現した場合でも両者の対立が深まる可能性は高い。

 一方、アバディ氏の発言には、イラク軍をモスルにとっての「解放者」と印象付けたい狙いもある。

 イラクでの対IS作戦ではこれまで、国軍と連携するシーア派民兵が大きな役割を果たす半面、民兵によるスンニ派住民への略奪や暴行、殺害なども頻発してきた。スンニ派にはシーア派主導の中央政府への不信感も強いことから、モスル奪還でシーア派民兵が前面に出る事態となれば、民心の離反を招く恐れもある。

 ISは、スンニ派住民のそうした恐怖心をあおることで軍事作戦への抵抗を図るものとみられる。

 また、ISがゲリラ戦を展開して市民の犠牲が増えれば、住民がISのみならず政府への反感を募らせることも考えられ、その後の治安維持が困難となる可能性もある。

1689とはずがたり:2016/10/19(水) 10:28:05

ロシア シリア北西部基地の無期限使用など協定批准
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20161014/k10010730451000.html
10月14日 22時29分

ロシアのプーチン大統領は、ロシア軍が空爆の拠点としているシリア北西部の基地について、無期限に無償で使用できるとしたシリア政府との協定を批准する法律に署名し、欧米が非難を強めるアサド政権への支援を強化する姿勢を改めて示しました。
ロシア大統領府は14日、ロシア軍がシリアへの空爆の拠点としているシリア北西部ラタキア郊外の空軍基地について、両政府間の協定を批准する法律にプーチン大統領が署名したと発表しました。

協定では、ロシア軍はこの基地を無期限に無償で使用できるほか、駐留部隊の兵士は国境で審査を受けずにシリアに出入国することができ、兵士とその家族には外交官と同様の特権が与えられることになります。

これに先立ちロシア国防省のパンコフ次官は、ロシア海軍が拠点としているシリア西部のタルトゥース港に関する協定についても批准に向けた手続きを進めていることを明らかにしています。

シリア情勢をめぐっては、アサド政権が北部のアレッポへの空爆を続け、市民を含む犠牲者が増えていることに欧米が非難を強めています。
今回の協定の批准で、ロシアはアサド政権への支援を強化する姿勢を改めて示したことになり、今後、欧米とロシアの対立が一段と深まることが懸念されます。

1690チバQ:2016/10/19(水) 12:36:53
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161018-00000142-jij-m_est
砲火、狙撃手、仕掛け爆弾=150万人に危機迫る―モスル奪還作戦

時事通信 10月18日(火)19時35分配信

【カイロ時事】イラク軍などが過激派組織「イスラム国」(IS)が支配する北部モスルの奪還作戦を進める中、最大150万人とみられるモスルの一般市民の人道状況悪化に対する懸念が高まっている。

【特設ページ】「イスラム国」〜その実像と最新情報〜

 国連人道問題調整事務所(OCHA)は17日付の声明で「モスル市民は、集中砲火や狙撃手の攻撃、仕掛け爆弾など多数の脅威にさらされる恐れがある」と警告を発した。

 17日に始まったイラク部隊やクルド人治安部隊「ペシュメルガ」などによる作戦は、これまでのところモスル周辺地域での掃討作戦にとどまっている。IS系メディアは、この日に撮影したとされるモスル市内の映像を報じ、「人々は平穏に暮らしている」と主張した。

 ISは市民の移動を厳しく制限する措置を取り、監視の目を光らせている。脱出を図ったIS関係者を処刑したと伝える情報もある。一方で、イラク部隊の突入による市街戦に備え、モスルの各地に爆発物を仕掛けたり、狙撃手を配置する準備を進めたりしているとされる。

 こうした状況から、イラク部隊の突入前に脱出できる市民は一部に限られる見通し。突入作戦が始まれば、民間人の被害が一気に拡大する恐れもある。

 ロイター通信によると、イラク軍は作戦開始に先立つ16日、上空から市民向けに大量のちらしを投下。軍部隊に出くわした場合は十分な距離を取るよう求め、爆発音を聞いても取り乱すことがないよう呼び掛けた。

1691とはずがたり:2016/10/19(水) 18:24:49

公開むち打ち刑で女性泣き叫ぶ、異性交際で処罰 インドネシア
http://www.jiji.com/jc/article?k=20161018034824a&g=afp

【バンダアチェAFP=時事】インドネシア・アチェ州の州都バンダアチェのモスクで17日、恋人とハグやキスをしていたなどとして未婚男女13人に対する公開むち打ち刑が行われた。(写真はむち打ち刑を受けるイスラム教徒の女性)
 6組の未婚の男女が体を触ったり、ハグやキスをしたりしたとして有罪とされていた。このほかに男1人が、姦通につながりかねない隠れた場所で女性と一緒にいたという、6組の男女よりは軽い罪で有罪とされていた。
 刑を執行された男女の年齢は21〜30歳で、うち1人の女性は執行時に泣き叫んだ。妊娠していることが判明した22歳の女性は出産までむち打ち刑の執行を延期された。
 アチェ州ではインドネシアで唯一、シャリア(イスラム法)が適用されている。【翻訳編集AFPBBNews】
〔AFP=時事〕(2016/10/18-15:21)


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