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スーフィズムに関するHP

1597とはずがたり:2016/08/05(金) 16:44:04
亡命先にイスラム教徒の宿敵のアメリカを選んじゃえる凄さがギュレン氏の(公的な場面からのイスラムの徹底的な排除の世俗主義とは異なる)開明的・親西欧的なイスラム教の立ち位置の可能性を示していると思うんだけど。。

トルコ、クーデター起こした勢力の意外な正体
http://www.yomiuri.co.jp/fukayomi/ichiran/20160721-OYT8T50102.html?from=yartcl_outbrain2
同志社大学大学院教授 内藤正典
2016年07月22日 12時06分

 トルコのエルドアン大統領は7月15日に起きたクーデターを鎮圧した後、ただちに政敵である宗教指導者フェトフッラー・ギュレン師(米国亡命中)を黒幕と断じた。トルコでは非常事態が宣言され、政府や軍、教育機関などでギュレン派粛清の嵐が吹き荒れている。だが、クーデターに加わった勢力がギュレン派かというと、事はそれほど単純ではないようだ。政権転覆を企てたのはどんな勢力か。トルコ情勢に詳しい同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科の内藤正典教授に寄稿してもらった。

正体解明の前に、ギュレン派つぶし

 今回のクーデター未遂事件は、当初からクーデターと呼ぶには余りにお粗末な代物だった。15日夜には戦車や戦闘機、戦闘ヘリコプターが展開し、国営テレビで「(反乱勢力が)国の全権を掌握した」とする声明が読み上げられた。そのためクーデターと呼ばれたが、実態は一部の軍人が引き起こした「同時多発テロ」であった。

 治安当局によると、市民と反乱勢力の死者は合わせて265人に上った。被害は甚大で、かつ民主主義への重大な挑戦であった。だが、反乱勢力は軍全体を掌握できず、エルドアン大統領ら政府首脳を拘束することもできなかった。何より、国民の反発の前に反乱勢力が警察に投降したのでは、そもそもクーデターの体をなしていなかった。

 政権側は直ちにフェトフッラー・ギュレン師というイスラム指導者を黒幕と名指しし、クーデターはギュレン師の支持者によるものと断定した。その直後から、軍、司法、行政機関の内部で彼の支持者を軒並み罷免したり、訴追したりしている。

 7月19日の時点で、軍2839人、内務省8777人(このうち警察が7850人)、国民教育省職員1万5200人、宗務庁492人、家族・社会政策省393人、財務省1500人、裁判官2745人となっているから尋常な数ではない。反乱勢力の正体が司法手続きをへて解明される前に、政権によるギュレン派つぶしが進んでいる。

緩やかにつながるギュレン派

 ここではギュレン派と書くが、当人たちはヒズメット(奉仕)運動と自称し、嫌う人はフェトフッラーチ(フェトフッラー・ギュレンの徒)と呼ぶ。政権側は現在、彼らを「フェトフッラーチ・テロ組織」もしくは「並行政府」と呼んでいる。並行政府というのは、正統な政権と並立して裏で暗躍する集団の意味である。

 ギュレン師というのは、日本では今回のクーデター未遂事件で初めて登場する名前だが、トルコにおいては過去四半世紀、穏健なイスラム主義者として評価された時代もあった。ギュレン派は、組織の実態に不明な点が多く、教団と呼ぶことはできない。教団組織もメンバーシップもないのである。

 傘下にメディアグループ(現在は免許剥奪)を擁し、ギュレン派と近い関係にあるとささやかれている企業(現在は政府から経営陣が派遣され、経営権は奪われた)もあり、大学(現在は、政府から任命された学長に交代)まである。巨大な組織に見えるのだが、各々ばらばらにギュレン師に付き従っている。

 ギュレン師の思想の基盤はスンニ派イスラムだが、誰にでも理解できる道徳を説く。表向きには暴力には一貫して反対の立場だ。ギュレン師自身は、精神的な高みに達して周囲の崇拝を集めるような「霊性の高い」人物ではなく、イスラム法学の専門家でもない。

世俗主義の国是と再イスラム化の流れ


 トルコは、建国の父ケマル・アタチュルク(1881〜1938年)の立てた原則により、憲法上、世俗国家と規定されている。この世俗主義は、ほかのイスラム圏にはみられない厳格なもので、フランスの「ライシテ(世俗主義、政教分離)」に近い。実際、トルコ語でライクリッキというのだが、これはフランス語からの借用である。


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