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国際関係・安全保障論

1■とはずがたり:2003/01/22(水) 12:15
経済畑出身の私の鬼門,外交・安全保障を考える。
適宜,憲法談義・世界経済等もこちらで。

3938とはずがたり:2016/07/05(火) 08:51:43

少なくとも日本政府はなんかあった事実を握りつぶそうとして現場の自衛官が暴露して,それに対して中国政府が日本をそんなことなかったと非難して更には日本側からの挑発だったとしたんだな。日本政府は何があったか公表してないけどこのままでは中国政府の発表が信憑性無くても日本側からなんか仕掛けて失敗したように見える。

空自機が「レーダー照射」=「挑発行動」と非難-中国国防省
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016070400819&g=pol

 【北京時事】中国国防省は4日、東シナ海上空で先月17日に日本の航空自衛隊機が中国軍機に対し緊急発進(スクランブル)したことについて談話を発表し、「日本のF15戦闘機2機が高速で接近挑発し、火器管制レーダーをわが方に照射した」と主張して、日本側が「挑発行動」を仕掛けたと非難した。

 国防省は、緊急発進に関する日本側の発表が「白黒を逆転させており、人の耳目を惑わせている」と反論。中国軍のスホイ30戦闘機2機が、東シナ海に中国が設定した防空識別圏内で「通常のパトロール」を行っていた際に、レーダー照射を受けたと訴えた。 
 国防省によれば、空自機はミサイルをかく乱するための防御装置(フレア)を作動させ、「逃げた」という。同省は「挑発的な行動は空中での事故を容易に引き起こし、双方の人員の安全に危害を加え、地域の平和・安定を破壊する」と日本側を非難した。
 その上で、日本に対し「一切の挑発行為の停止」を求めるとともに、不測の衝突を避けるための「海空連絡メカニズム」の早期運用開始に向けて条件を整えるよう促した。(2016/07/04-19:22)

空自機へ攻撃動作「事実無根」=中国大使館
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016062900817&g=pol

 航空自衛隊の元空将が、中国軍機が空自機に「攻撃動作を仕掛けた」とする記事をインターネット上で公表したことについて、在日中国大使館の薛剣報道官代理は29日の記者会見で、「全く事実無根」と否定した。その上で「人為的な誇張やあおりは、関連問題の処理と解決、中日関係改善のプロセスに悪影響をもたらす」と指摘した。 (2016/06/29-19:21)

中国軍機と追尾合戦か=空自機が一時、東シナ海で
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016062900660&g=pol

 萩生田光一官房副長官は29日の記者会見で、中国軍機が17日に日本に向けて南下し、航空自衛隊機が緊急発進(スクランブル)していたことを明らかにした。その際、「近距離のやりとりがあった」と説明。複数の政府関係者によると、両機は互いの背後に回ろうと追尾し合う「ドッグファイト」のような状態に一時、陥っていた。

 政府関係者によると、中国軍機が接近したのは東シナ海上空。自衛隊機はその後、相手のレーダーや誘導ミサイルをかく乱するための装備を備えた自己防御装置を作動させ、中国機と距離を取った。
 萩生田氏は会見で、「やりとり」の詳細については明らかにせず、今回の中国軍機の動きは「特別な行動ではない」と述べた。 
 ただ、中国機に対する緊急発進の回数は増加しており、2015年度は571回で01年度以降最多となった。防衛省幹部によると、最近では空自機の後方に回り込もうとするような動きを取るケースもあるという。
 そのため緊急発進が長時間化することもあり、防衛省は中国海軍艦艇による領海侵入と併せて警戒を強化している。7月中旬にも4〜6月の緊急発進回数全体を発表する方針で、その際、中国機への発進回数や行動の特徴なども説明する。
 緊急発進をめぐっては、空自の元空将が28日、東シナ海上空で中国軍機が「攻撃動作を仕掛け」、空自機が「ミサイル攻撃を回避した」とする記事をインターネット上で公表した。これに関し、萩生田氏は会見で「攻撃動作やミサイル攻撃を受けた事実はない」と否定。「国際社会に与える影響も大きく、書かれた内容は遺憾だ」と述べた。(2016/06/29-19:00)

3939とはずがたり:2016/07/06(水) 13:13:50

<陸自>正当防衛の範囲拡大 武器使用の緩和検討
http://news.goo.ne.jp/article/mainichi/politics/mainichi-20160706k0000m010157000c.html
01:34毎日新聞

 自衛隊員が相手に危害を加える武器の使用を許される「正当防衛・緊急避難」の範囲について、陸上自衛隊が従来より広く解釈する方向で検討していることが、防衛省関係者への取材で分かった。安全保障関連法の施行で国連平和維持活動(PKO)の任務によっては隊員のリスクが高まるとの指摘がある中、任務遂行のため武器使用に柔軟性をもたせる狙いがある。同省関係者は「今までは非常に狭い武器使用の考え方だったが、解釈を転換する時期に来ている」と言う。

 これまでの武器使用は、隊員や管理下に入った人を守る「自己保存型」だった。だが、安保関連法では、離れた場所の他国軍や非政府組織(NGO)などを救助する「駆け付け警護」などの場合、妨害者を排除する武器使用が可能になった。海外の日本人の救出でも同様の使用ができる。ただ、日本で武器使用は警察官の拳銃使用の考え方に基づいており、刑法が違法性を否定する事由とする正当防衛・緊急避難の状況に限られる。

 同省関係者によると、陸自では、警察官が正当防衛を理由に拳銃を使用した可否が争点となった訴訟の判決のほか、米軍がどんなケースで武器を使うと軍法会議に諮られたかも調査。その上で射撃が許される範囲を議論している。

 一例では、警備中の自衛隊に相手の車が突入してきたケースを想定。従来の考え方では「相手の武器の所持」などを見極める必要があるが、「このまま突っ込んでくれば自分の身が危険だ」との判断で射撃が可能ではないかという声もあるという。

 元陸自北部方面総監の志方俊之帝京大名誉教授は「派遣現場では、ちゅうちょしている間に犠牲者が出る可能性は否定できない。解釈の幅を広げられるのであれば、現場の自衛官の負荷が減ることにつながる」と指摘。軍事評論家の前田哲男さんは「日本はPKOなどで各国のかなり手前で一線を引いていたが、危害を加える射撃を行わないと任務を達成できない領域に入ったという表れだ」と懸念を示す。【町田徳丈】

3940とはずがたり:2016/07/06(水) 13:23:50

対中国機スクランブル、過去最多の199回 4?6月
http://news.goo.ne.jp/topstories/politics/168/c697a77478fa2e65a304f47d91234faa.html
(朝日新聞) 07月05日 18:16

 防衛省は5日、4?6月の航空自衛隊戦闘機による対中国機の緊急発進(スクランブル)が、四半期ごとの統計では過去最多の199回だったと発表した。これまで最多だった今年1?3月を1回上回った。尖閣諸島に近づく飛行パターンが目立ったといい、同省は動向を注視している。

 防衛省関係者によると、日米印3カ国の海上共同演習が沖縄近海で実施された6月中旬を中心に、中国戦闘機の活動が活発化。従来のルートよりも南へ数十キロ、尖閣方面へ近づく例が見られた。中国の情報収集機が同様のルートを飛ぶことはあったが、戦闘機の飛行はなかったという。

 4?6月の対ロシア機のスクランブルは前期より27回減少し78回だった。スクランブル全体では、前期比で25回減の281回。(福井悠介)

3941とはずがたり:2016/07/06(水) 17:35:02

中国空軍、国産大型輸送機「Y─20」の運用開始
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160706-00000048-reut-cn
ロイター 7月6日(水)15時23分配信

[北京 6日 ロイター] - 中国空軍は6日、国産大型輸送機「Y─20」の運用を開始した。

空軍の声明によると、「Y─20」は、機体が安全に離陸できる最大重量(最大離陸重量)が200トン。厳しい気象条件下でヒトや貨物を長距離運ぶのに理想的としている。

空軍の報道官は、Y─20の運用開始は、空軍の戦略遂行能力向上において重要な一歩としたうえで、空軍は国家の防衛とともに救援・支援作業などの責任を果たすために、より優れた輸送機を必要としていると述べた。

3942とはずがたり:2016/07/06(水) 17:36:51
中国、艦隊主力を集結 南シナ海演習、最大級 「米軍と衝突視野」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160706-00000056-san-cn&pos=2
産経新聞 7月6日(水)7時55分配信

中国、艦隊主力を集結 南シナ海演習、最大級 「米軍と衝突視野」
中国の軍事演習海域(写真:産経新聞)
 【北京=矢板明夫】中国人民解放軍は5日、南シナ海のパラセル(中国名・西沙)諸島周辺で大規模な軍事演習を始めたもようだ。海軍の三大艦隊から複数の艦船が参加し、演習規模としてはこれまでで最大級だという。12日にオランダ・ハーグの仲裁裁判所が南シナ海をめぐる問題で裁定を示すのを前に、この海域で海軍力を誇示し、主権問題で妥協しない強硬姿勢を内外に示す狙いがあるとみられる。

 軍事に詳しい中国人ジャーナリストによると、今回の演習には南シナ海の防衛を担当する南海艦隊以外からも多くの艦船が参加。北海艦隊からは瀋陽、東海艦隊からは寧波などのミサイル駆逐艦も加わる。これらの艦船は7月初め以降に、海南島の三亜港周辺に結集したという。三大艦隊の主力艦を参加させ、南シナ海問題で譲らない姿勢を強調する狙いがうかがえる。

 演習について、中国国防省は「年度計画に基づいた定例の演習だ」と中国メディアに説明している。しかし、演習期間は5日から仲裁裁の裁定発表前日の11日までの約1週間で、裁定が念頭にあるのは明らかだ。

 中国海事局が「船舶の進入禁止」に指定した広い海域の上空は、米国の偵察機などがよく活動する場所でもある。2001年4月、米中の軍用機が衝突した海南島事件の発生地も含まれている。

 中国の軍事評論家は、「中国に不利な裁定が下されれば、米軍がこの海域で中国に対する軍事的圧力を強化するとみられる。このため、今回の演習は、米軍との軍事衝突という事態も視野に入れて行うものだ」と指摘した。中国紙、環球時報は5日付の社説で、仲裁裁が下す結論は「受け入れられない」と強調した上で米国が深く介入しており公平ではないと断じた。

 また、「南シナ海問題で私たちはこれまで忍耐を重ねてきたが、もうこれ以上引くことはできなくなった」とし、「私たちはいかなる軍事的圧力にも、対抗できる準備をしなければならない」と主張した。

3943とはずがたり:2016/07/08(金) 10:24:02
予防的な攻撃すら辞さない米国だけどそれが北朝鮮を核開発に駆り立てた面は否めないけど既に核保有国になって米国も手を出せない段階なのか?
アメリカに届くミサイルが完成されそうになったら(日韓がとばっちり受けようが気にせず)本気で潰しに来そうな気もするけど。

北朝鮮、米に制裁撤回要求 「超強硬措置取る」と声明
http://news.goo.ne.jp/topstories/world/43/01ad34e359e98bc023cac99fde40077c.html
(朝日新聞) 01:43

 米財務省が人権侵害を理由に、初めて北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長らを金融制裁の対象に指定したことを受け、北朝鮮は7日付の外務省声明で、制裁の無条件即時撤回を求めた。朝鮮中央通信が伝えた。撤回しない場合、「超強硬対応措置」を取るとした。

 北朝鮮が激しく反発した背景には「最高指導者への攻撃に何も対応しなければ、忠誠心を疑われる」(北朝鮮関係筋)という事情がある。声明は、米国の制裁を宣戦布告と受け止め、米朝接触を遮断し、戦時法を適用するとした。

 北朝鮮は6日、朝鮮半島非核化の条件として、在韓米軍の撤退などを要求する政府声明を発表。事実上、話し合いによる解決を放棄し、核保有国としての地位を認めるよう国際社会に迫っている。「強硬措置」の具体的な中身は不明だが、朝鮮半島情勢はさらに緊張しそうだ。

3944とはずがたり:2016/07/08(金) 10:24:21
【対北制裁】金正恩氏名指し制裁、日本人拉致への党の関与も指摘 「最高尊厳」狙い撃ちに北は…
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/world/sankei-wor1607070060.html
07月07日 23:34産経新聞

 【ワシントン=加納宏幸】米政府が6日、北朝鮮での人権侵害に責任があるとして金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長を制裁対象に初めて指定したことに関し、国務省のカービー報道官は、記者会見で「制裁は他国や機関に熟考を促し、(対象の)個人に国際金融での影響を与えうる」と述べ、他国の金融機関に北朝鮮高官との取引を控えさせる狙いだを強調した。一方で、金委員長を「最高尊厳」とみなす北朝鮮の反発は必至だ。

 金委員長のほか、制裁対象は、警察に当たる人民保安部の崔富一(チェ・ブイル)部長ら当局者10人と、同部や党中枢の組織指導部、秘密警察の国家安全保衛部、工作機関の偵察総局など5組織。

 国務省が同時に発表した報告書では、党の工作機関が日本人や韓国人の拉致に関わったとも指摘した。金委員長らには、米国内での資産凍結や取引禁止の制裁措置が取られる。

3945とはずがたり:2016/07/08(金) 10:24:51
<北朝鮮>正恩氏ら制裁の撤回要求…「米との外交遮断も」
http://news.goo.ne.jp/article/mainichi/world/mainichi-20160708k0000m030141000c.html
01:20毎日新聞

 【北京・西岡省二、ワシントン会川晴之】米政府が6日、人権侵害を名目に北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長らを制裁対象に加えたのは、1月の核実験に続いて弾道ミサイルを相次いで発射する北朝鮮に更なる圧力をかけるのが狙いだ。オバマ大統領は4月の記者会見で、北朝鮮が韓国で実施している米韓合同軍事演習を中止すれば、核実験を中止する用意があると表明したことについて「真剣に受け止めてはいない」と述べるなど、現状のままでは北朝鮮と交渉をする考えはないと強調している。

 一方、朝鮮中央通信は7日、北朝鮮外務省が声明を発表し、米国が金委員長の制裁対象指定を撤回しなければ、米朝間の全ての外交ルートを即時遮断すると警告したと報じた。米朝関係が一層悪化すれば、その影響は、関係国に波及するのは間違いない。

 米国の制裁について、北京の外交関係者は「北朝鮮に実質的な打撃はない。あくまで象徴的な措置だ」との見方を示す。ただ米国の声明は「金正恩(委員長)の下で」と明記しながら「国民に耐え難い残虐行為と苦痛を負わせ続けている」と批判することで「金委員長=人権弾圧の主犯」との構図を浮かび上がらせ、心理的な圧迫を加えている。

 北朝鮮側にとって「米側の措置は最高尊厳の冒とくであり、北朝鮮全体が競って米国を攻撃する姿勢を明らかにしなければならない」(同関係者)という状況になるため、今後、各方面がさらなる強硬姿勢に打って出る可能性が高い。

 声明発表に先立ち北朝鮮は6日、政府報道官声明で在韓米軍の撤退を改めて要求した。米国に対し、核攻撃の手段を朝鮮半島やその周辺に展開しないという保証、核兵器で北朝鮮を攻撃しない確約を求め「要求を無視すれば、我々の核は質・量とも一層強化される」と警告した。

 今回の制裁に対し、中国外務省の洪磊(こう・らい)副報道局長は「(中国は)建設的な対話、協力的な方法で人権問題を処理するよう主張している」としたうえ「ある国が国際法に基づき勝手に他国に制裁を科すことに反対する」と表明した。

3946とはずがたり:2016/07/08(金) 10:25:16
【対北制裁】金正恩氏の名指し制裁は“弱点” 不眠症にも陥り 心理的圧迫に北朝鮮に残された選択肢は…
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/world/sankei-wor1607070054.html
07月07日 22:49産経新聞

 【ソウル=名村隆寛】北朝鮮での人権侵害を理由に米国政府が金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長を制裁対象に指定したことで、国際社会からの対北圧力は一層強まった。制裁に対し北朝鮮が反発するのは必至だが、核やミサイルに固執し孤立を深める金委員長は、さらに追い込まれることになった。

 米政府の制裁対象は、金委員長ら金正恩政権の首脳部と部署に絞られた。核実験や弾道ミサイル発射を強行した北朝鮮は、すでに国際社会の経済制裁を受けており、今回の制裁は「象徴的なもの」(米政府高官)の色合いが濃い。

 ただ、物理的な制裁に加え、金委員長が受ける心理的な圧迫感は、より強まっているとみられる。韓国政府は7日、米政府の決定を「高く評価、歓迎する」との外務省報道官の論評を発表。「多角的制裁を続けて強化していく意志を再確認したもの」と評価した。

 韓国政府は、北朝鮮による1月の核実験と2月の長距離弾道ミサイル発射以降、経済制裁などで対北圧力を強めている。北朝鮮からの南北軍事対話の呼びかけにも、「核の放棄」を条件に一切応じていない。

 韓国軍は軍事境界線の北側に向けて、金正恩体制を批判する対北政治宣伝放送を継続。また、韓国の脱北者団体は体制批判のビラを北に飛ばしている。いずれも「対北心理戦」と呼ばれ、北朝鮮は極度に嫌っている。人民の動揺や離反を警戒しているもようで、何度も中止を求めてきた。

 米国が決断した新たな制裁は、韓国の対北圧迫政策に弾みをつけている。韓国軍は金正恩政権の弱点とみて、対北放送用の拡声器を増設する構えだ。米国の制裁決定を対北放送などに活用する可能性も高い。

 韓国が、「北がまともな非核化の意志を行動で示すまで、国際社会と緊密に協力し対北制裁圧力を強化していく」(韓国外務省報道官)と断言し、米韓の足並みがそろうなか、北朝鮮に残された選択肢は、核放棄か核・ミサイル開発のどちらかしかない。

 先月末の最高人民会議(国会に相当)で、唯一指導体制を確立したかたちの金委員長ではあるが、国際社会からの包囲網や圧力は強まっている。追い込まれた様子をうかがわせる情報もある。韓国の情報機関、国家情報院によれば、金委員長はこの4年間で体重が40キロ増え、健康に問題があり、最近は、不眠症に陥っている可能性があるという。

3947名無しさん:2016/07/09(土) 22:39:15
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160704/k10010582181000.html?utm_int=news-politics_contents_list-items_058
日米地位協定の対象軍属 明確化で調整
7月4日 4時52分
沖縄のアメリカ軍の軍属による事件を受けて、政府は再発防止に向け日米地位協定の対象となる軍属を「在日アメリカ軍が公式に招待した技術的なアドバイザー」などと明確にしたうえで、対象範囲を詳細に見直す文書をアメリカ側と交わす方向で調整を進めています。
政府は、沖縄のアメリカ軍の軍属の男が20歳の女性を殺害したなどとして逮捕された事件を受けて、再発防止策の一環として、日本に駐留するアメリカ軍関係者の地位や犯罪の取り扱いなどを定めた日米地位協定の対象となる軍属の範囲を見直し、実質的な改定を実現できないか、アメリカ政府と交渉を行っています。
これまでの協議で政府は、逮捕された男がアメリカ軍基地の中にあるコンピューター関連の会社で働く軍属だったことなどを踏まえ、対象となる軍属を「在日アメリカ軍が公式に招待した技術的なアドバイザー」などと明確にしたうえで、対象範囲を詳細に見直す文書をアメリカ側と交わす方向で調整を進めています。
また、研修の義務化や、軍属として適格かどうかの定期的なチェックなども実施する方向で調整しており、両政府はこうした内容を近く共同で発表することも検討しています。

3948名無しさん:2016/07/09(土) 22:39:25
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160705/k10010583891000.html?utm_int=news-politics_contents_list-items_038
米軍属を明確化 日米で文書を取り交わしへ
7月5日 15時04分
沖縄のアメリカ軍の軍属による事件を受けて、岸田外務大臣と中谷防衛大臣はアメリカのケネディ駐日大使らと会談し、再発防止に向け、日米地位協定の対象となる軍属を明確にするため、「在日アメリカ軍が公式に招待した技術的なアドバイザー」など4つの職種に分類したうえで、対象範囲を詳細に見直す文書をアメリカ側と交わすことを決めました。
沖縄のアメリカ軍の軍属の男が、20歳の女性を殺害したなどとして逮捕された事件を受けて、岸田外務大臣と中谷防衛大臣、それにアメリカのケネディ駐日大使と在日アメリカ軍のドーラン司令官が東京都内で会談し、再発防止に向けた共同発表を取りまとめました。
この中では、日米地位協定の対象となる軍属の地位を有する者として適格な職種を分類し、軍属の範囲を明確にするとしています。
具体的には、▽アメリカ政府の予算により雇用され、在日アメリカ軍のために勤務する文民や、▽在日アメリカ軍の公式な招待によって日本に滞在する技術アドバイザーやコンサルタントなど4つに分類し、特に、技術アドバイザーやコンサルタントについては、高度な技術や知識を持ち、在日アメリカ軍の任務に不可欠な者としています。
また、両政府は、地位協定にある「通常日本に居住する者を軍属から除く」とする規定を、厳格に守る仕組みを強化するとしています。
さらに、研修の義務化や、軍属として適格かどうかの定期的な見直しなどを実施することも盛り込んでいて、両政府は、今後数か月間で、個別の詳細な措置を文書で発表することを目指すとしています。
会談の中で岸田大臣は「今回の発表はすべてのアメリカ軍関係者の教育や研修の強化を主な内容とし、重要な意義がある。日米同盟のさらなる強化のためにも緊密に協力し、沖縄の負担軽減を実現していきたい」と述べました。
また、ケネディ大使は「きょうの合意は、日米地位協定で厳格な措置を講じることを約束したもので、重要な目標を達成した」と述べました。
軍属とは
アメリカ軍の軍属とは、兵士ではないものの、基地の中で働いたり軍に同行したりするアメリカ国籍を持つ人たちです。
日米地位協定では、アメリカ国籍を有する文民で、日本にいるアメリカ軍に雇用され、勤務する者で、通常、日本に居住している場合は除くとしています。協定では、兵士と同様、軍属が日本国内で犯罪を犯した場合の司法手続きが定められていて、公務中の場合にはアメリカ側に優先的に裁判権が認められています。
今回の事件で逮捕された男は、公務中ではなかったということで、沖縄の警察が捜査に当たりました。

外務省と防衛省の担当者によりますと、今回の日米協議のなかで、日米地位協定の対象となる軍属は、ことし3月末の段階で、全国でおよそ7000人に上ることをアメリカ側から伝えられたということです。
これまでアメリカ軍が日本政府に伝えていた軍属の数は、平成25年当時で5200人余りだったということですが、この3年間で急増した理由について、アメリカ側から明確な説明はないということです。
外相 「一歩進んだ措置に」
会談のあと、岸田外務大臣は記者団に対し、「これまでのような地位協定の運用改善にとどまらない一歩進んだ措置となる、法的拘束力のある政府間文書の作成を目指している。見直しによって、シンザト被告のような状況に置かれた者は、軍属にはあたらないということについて、日米ですでに一致している」と述べました。
官房副長官 「法的拘束力ある文書に」
萩生田官房副長官は、記者会見で、「先般のアメリカの軍属による事件を受けて、日米両政府は、沖縄県の皆さんの強い思いを踏まえながら、同盟の協力の精神に基づき集中的に協議してきた」と述べました。
そのうえで、萩生田官房副長官は「今般の発表内容をさらに具体化すべく、今後、日米両政府間で集中的な協議をまだ続けていく予定だ。わが国としては、これまでのような地位協定の運用改善にとどまらない、一歩進んだ措置となる、法的拘束力のある政府間文書の作成を目指している」と述べました。
翁長知事 日米協議の行方を注視
沖縄県の翁長知事は5日午後、記者団に対し、「詳細を詰めるために数か月間かかるとされており、実効性のあるものになるかどうか心配だが、こうした方針を決めたことについては1つの前進だと思う。日米の協議の行方を注視しつつ、実効性のある内容かどうか日本政府に説明を求めたい」と述べました。

3949とはずがたり:2016/07/09(土) 23:58:53
潜水艦ミサイル、空中爆発か=射出は成功、米韓けん制―北朝鮮
http://www.excite.co.jp/News/world_g/20160709/Jiji_20160709X970.html
時事通信社 2016年7月9日 15時52分 (2016年7月9日 23時56分 更新)

 【ソウル時事】韓国軍合同参謀本部によると、北朝鮮は9日午前11時半(日本時間同)ごろ、東部・新浦南東沖の日本海で、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)1発を発射した。合同参謀本部は「潜水艦からの射出は正常に行われたが、高度十数キロで空中爆発し、初期飛行に失敗したと推定される」という分析結果を明らかにした。
 北朝鮮のSLBMは、ミサイルに圧力をかけて水面上に射出した後、点火・飛行させる「コールドローンチ」という方式。射出技術は確保したものの、点火・飛行になお課題があるとみられている。
 米政府が6日、北朝鮮の人権侵害に責任があるとして金正恩朝鮮労働党委員長を制裁対象に指定したことに、北朝鮮は「宣戦布告」と強く反発し、「超強硬措置」を予告していた。また、米韓両政府は8日、在韓米軍への地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」配備を正式決定したばかり。SLBM発射には、技術的な検証に加え、米韓をけん制する狙いもあるとみられる。
 韓国軍は、北朝鮮による先月の中距離弾道ミサイル「ムスダン」に続くSLBM発射を「国連安保理決議に全面的に違反している」と非難。追加発射の可能性もあるとみて警戒している。
 北朝鮮は4月23日にもSLBM1発を撃ち、国営の朝鮮中央通信は翌24日、「発射実験に成功した」と報道した。韓国軍は飛距離が約30キロと短かったため「失敗」と判断。ただ、「実戦配備には数年かかるものの、技術水準は向上している」とみており、発射の兆候探知が難しいSLBMへの対応を急いでいる。

3950とはずがたり:2016/07/09(土) 23:59:45
米韓、新型迎撃ミサイル配備へ=北朝鮮に対抗、中国反発
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016070800295&g=prk

 【ソウル時事】米韓両政府は8日、共同声明を出し、北朝鮮の核・ミサイルの脅威に対抗するため、在韓米軍への地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」配備を正式決定したと発表した。候補地選定に関しては最終段階にあり、「迅速に配備できるよう緊密に協議している」と強調した。遅くとも来年末には実戦運用を開始する方針。

 中国はTHAADに対して、「安全保障上、懸念がある」と強く反対している。配備決定を受けて反発を一層強めており、米韓との関係が冷却化する可能性もある。
 米韓は今年3月、配備に向けた公式協議を開始した。北朝鮮が4月以降、中距離弾道ミサイル「ムスダン」とみられる発射実験を繰り返し、一定の性能を示したため、配備に向けた協議を急いだとみられる。
 米韓の共同声明は「北朝鮮の核実験や、最近の中距離弾道ミサイル発射を含む多数のミサイル試射は、韓国やアジア太平洋地域の安保、安全に対する重大な脅威だ」と非難した。また、中国の反発を考慮し、「(THAADは)第三国を念頭に置いていない」と強調した。(2016/07/08-12:08)

3951とはずがたり:2016/07/10(日) 02:20:44
中国、仲裁判決無視なら前例は「米国」
南シナ海問題、1986年の米・ニカラグア裁判を研究
http://jp.wsj.com/articles/SB11860788629023424577004582176212636421418
By JEREMY PAGE
2016 年 7 月 8 日 15:46 JST
 【北京】南シナ海の領有権をめぐりフィリピンが起こした国際仲裁手続きで、来週下される仲裁裁判所(オランダ・ハーグ)の判決を中国が無視する意向を示しているのは異例のことだが、前代未聞の話ではない。過去にも注目すべき係争で国際的な裁判の判決を無視した国がある。それは米国だ。

 国際司法裁判所(ICJ)は1986年に、米国がニカラグアの反政府武装組織を支援したとして同国政府が訴えた裁判で、米国に3億7000万ドルの賠償を命じる判決を下した。しかし米国は、ICJには管轄権がないと主張し、審理の大半をボイコット...

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3952名無しさん:2016/07/10(日) 10:19:37
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016070400750&g=pol
米軍属、高技術者に限定へ=日米が合意、5日発表-地位協定

 日米両政府は4日、沖縄県で米軍属が殺人などの罪で起訴された事件を受け、日米地位協定が定める軍属の範囲を厳格にすることで基本合意した。民間企業に雇用された軍属は、高度な技術を持つ場合などに限定し、日本側の裁判権を事実上拡大する。
 日本側は岸田文雄外相と中谷元防衛相、米側からはケネディ駐日大使、ドーラン在日米軍司令官が5日に東京都内で共同記者発表を行う。政府としては、10日投開票の参院選を控え、制度の改善をアピールし、地位協定をめぐる沖縄県側の不満を和らげる狙いもあるとみられる。
 合意によると、軍属と認定する事例について四つの類型を挙げた。今回のように、対象者が民間企業の従業員の場合は「在日米軍が公式に招待した技術的なアドバイザーやコンサルタント」とより厳格にした。
 このほかの類型として、(1)米政府予算で雇用され、在日米軍に勤務または米軍の監督下にある文民(2)米軍が運航する船舶や航空機に乗る文民(3)米政府の被雇用者で、米軍に関連する公式目的のために日本に滞在する者-を列挙。具体的な職種については引き続き協議を続ける。
 地位協定は軍属を「米国籍を有する文民で在日米軍に雇用され、勤務し、または随伴するもの」としている。しかし、実際は米軍に直接雇用されている者から、民間業者の従業員まで範囲は広い。今回、事件の容疑者は米軍嘉手納基地内のインターネット関連企業に勤めていた。 
 このため、公務中の犯罪の優先裁判権を米側が持つ軍属として「認められるべきでない」との声が日米双方にあった。見直しにより、容疑者のようなケースは軍属の対象から外れる公算が大きい。
 日米両政府はまた、日本の在留資格を持つ者を軍属の対象から除外することを明確にし、軍属の認定が適正かどうか、定期的に見直す仕組みを導入することでも合意した。再発防止策として在日米軍は、軍人・軍属らへの教育や研修も強化する。(2016/07/04-18:15)

http://www.jiji.com/jc/article?k=2016070500249&g=pol
軍属に関する日米合意要旨

 日米両政府が5日合意した日米地位協定上の軍属の扱いに関する共同発表要旨は次の通り。
 【軍属の範囲の明確化】以下の分類により、軍属の範囲を明確化する。
 ▽米政府に雇用され、在日米軍に勤務または米軍の監督下にある文民
 ▽米軍が運航する船舶や航空機に乗船・搭乗する文民
 ▽米軍に雇用されていないが、米政府に雇用され、米軍の公式目的のために日本に滞在する者
 ▽在日米軍の公式な招待による技術アドバイザーとコンサルタント
 技術アドバイザーとコンサルタントは高度な技術、知識を有し、在日米軍の任務に不可欠な者が対象で、そのための基準を特定する。
 【軍属から除外する手続き】日本に在留資格を有する者は除外する仕組みを確保する。
 【地位協定上の地位の見直し】地位協定上の地位が適格であるか、制度化された見直しを定期的に実施する。
 【教育・研修の強化】米政府は地元の意見を得ながら、地位協定に関する教育・研修を強化する。
 【結語】両政府は、今後数カ月間で協議を完了し、個別の措置の詳細を文書で発表する。両政府は日米同盟をさらに強化し、抑止力を向上させる。(2016/07/05-11:19)

3953名無しさん:2016/07/10(日) 10:19:56
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016070500741&g=pol
参院選意識、合意急ぐ=米軍属縮小、沖縄は実効性懸念-政府

 日米両政府が5日に共同発表した米軍属の範囲の縮小は、具体的にどの職種を軍属に認定するかなどが不確定で、今後の協議に委ねる部分が少なくない。10日投開票の参院選を意識し、日本側が合意を急いだとみられる。地位協定の抜本改定を求める沖縄県側からは、実効性を懸念する声が早くも出ている。
 「首相官邸の意向が働いた」。政府関係者は5日、先の日米防衛相会談からわずか1カ月で共同発表にこぎ着けた背景について、こう解説した。
 共同発表では、米軍属の定義を4分類に例示。このうち民間企業に雇用されている場合は、高い技術や知識を持つ者に限定した。沖縄県での女性殺害事件で起訴された軍属は、嘉手納基地でインターネット関連の仕事に従事していた。岸田文雄外相はこの男について「見直し後は軍属には当たらない」と強調した。
 ただ、対象となる具体的な職種は特定せず、さらに数カ月間をかけて協議を続ける。このため、共同発表はあくまでも「中間地点の内容」(防衛省幹部)。外務省によると、米側が日本政府に伝えている米軍属は、3月末時点で約7000人で、どの程度縮小するかは不透明だ。
 政府は協議がまとまれば「法的拘束力のある政府間文書」(岸田氏)に内容を明記し、「実質改定」をアピールしたい意向だが、米側の同意は得られていない。それでも発表に踏み切ったのは、参院選沖縄選挙区で現職閣僚の苦戦が伝えられており、政府として基地負担軽減に取り組む姿勢を打ち出す必要があると判断したためだ。
 翁長雄志知事は5日、日米合意について記者団に「実効性のあるものになるか心配だ。もう少し煮詰めて発表すべきだったのではないか」と指摘。名護市の稲嶺進市長は「小手先の対応としか思えない。(抜本改定とは)乖離(かいり)が大きすぎる」と批判した。(2016/07/05-19:47)

3954名無しさん:2016/07/10(日) 10:57:24
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016070400329&g=pol
軍人逮捕で米に抗議=政府

 萩生田光一官房副長官は4日午前の記者会見で、米軍人が道交法違反(酒気帯び運転)の疑いで沖縄県警に逮捕されたことについて、「本来あってはならず、極めて遺憾だ。直ちに米側に対して抗議し、再発防止策の徹底を申し入れた」と述べた。申し入れは、防衛省から在沖縄米軍広報局に、外務省から米国大使館にそれぞれ行われた。
 萩生田氏は日米両政府で調整中の地位協定の対象者の範囲の見直しについて、「実効的な再発防止策を速やかに策定すべく、現在詰めの協議を行っており、早急に発表したい」と語った。(2016/07/04-12:20)

3955とはずがたり:2016/07/13(水) 13:08:38

米海兵隊が内部資料に書いた「沖縄にいる理由」
http://dot.asahi.com/aera/2016062100164.html
by 屋良朝博 (更新 2016/6/22 07:00)

太平洋地域を飛び回る在沖海兵隊
http://dot.asahi.com/print_image/index.html?photo=2016062100164_2
米太平洋軍海兵隊司令部ブリーフィング資料から

 米海兵隊はなぜ、沖縄にいなければならないのか。日本政府は表向き、沖縄の地理的優位性などを挙げるが、本当の理由はほかにあった。

 日本政府が沖縄駐留を望んでいる。なぜなら、本土で代替地を探せないからだ──。

 6カ月ごとのローテーションで沖縄に配属される米海兵隊員へのオリエンテーションで使う資料「沖縄の歴史と政治状況」。英国人ジャーナリスト、ジョン・ミッチェル氏が米情報公開制度で入手した。そこには、沖縄への米軍駐留をめぐる日本政府の「ウソ」がはっきりと書かれていた。

 中身を詳しく見ると、ほかにも沖縄への「蔑視」と受け取れる表現があちこちにある。いくつか抜き出してみよう。
「沖縄県や自治体は基地問題をテコに、中央政府から補助金や振興策を引き出している」
「沖縄の新聞は偏向している」
「沖縄の人は一般的に情報に疎く、彼らは限られた視界で物事を見ている」

●「単純でお人よし」

 こうした特性が、根強い住民の反対運動の裏側にある、とこの資料は分析する。これらの書き方は終戦直後、沖縄を軍事占領すべきだと主張したGHQ(連合国軍総司令部)のダグラス・マッカーサー最高司令官の物言いを思い出させる。

「琉球の住民は日本人ではなく、本土の日本人と同化したことがない。日本人は彼らを軽蔑している。彼らは単純でお人よしで、米国の基地開発でかなりの金額を得て比較的幸せな生活を送ることになる」

 情報公開で明らかになった資料は、スライドで全36枚。沖縄の歴史、文化も紹介している。米軍の沖縄駐留については、「沖縄と本土の関係」の中で触れられているところが注目点だ。

「沖縄県民は日本人である前に沖縄人であることを意識する」と独自性=異質性を指摘し、「1879年に強制的に日本帝国に引き入れられて以来、劣った民族として本土からの差別を経験してきた」と述べた上で、こう続ける。

「過去20年以上にわたり、(日本)政府と沖縄県は立場が異なり、多くの場合、対立しあっている。日本政府は部隊と基地が(沖縄に)とどまることを希望している(なぜなら、本土で代替地を探せないからだ)」

 日本政府は沖縄が海兵隊にとって「唯一」の駐留適地だと何度も繰り返してきた。沖縄に、「様々な緊急事態への対処を担当する米海兵隊をはじめとする米軍が駐留していることは、日米同盟の実効性をより確かなものにし、抑止力を高める」(防衛白書)という主張だが、米海兵隊側はそんなことはみじんも考えていないことを、この文章は浮き彫りにする。

 沖縄戦の前年、1944年に米海軍省は、沖縄についての「ハンドブック」を策定した。この中にも、「日本と琉球の間には(米国が)政治的に利用しうる軋轢の潜在的な根拠がある」と書いてある(かっこ内は筆者が補足)。

●今も占領者の目で

 日本と沖縄の関係性を巧みに利用し、沖縄に基地を置くように日本側に仕向ければ、そのことに日本人は良心の呵責を感じないため、永続的な基地使用が可能になる、と見ていたと解釈できる。

 そんな米国の分析と洞察が正しかったことは、戦後70年の歴史で証明し尽くされている。そして、この「占領者の目」はいまも変わらないことを示しているのが、米海兵隊の資料なのだ。

3956とはずがたり:2016/07/13(水) 13:08:58
>>3955-3956
 米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設の問題もそうだ。6月5日投開票の沖縄県議選で、辺野古移設反対派で翁長雄志県知事を支持する候補者が48議席中27議席を占めた。中立の公明党4人を含めると、辺野古反対は31議席と圧倒的多数になった。しかし、この民意を日本政府は無視しつづける。

 辺野古埋め立てをめぐり、政府は昨年11月、翁長知事を提訴した。訴状の中で政府は、外交、防衛にかかわる事柄について沖縄県ごときの出る幕はない、と言わんばかりに高圧的だ。司法が判断できない高度な政治問題だ、と裁判所さえ牽制している。

 沖縄県は裁判で海兵隊の機能、運用など実態論を展開した。海兵隊を運ぶ海軍艦船が長崎県佐世保市に配備されているのだから、沖縄の海兵隊基地は船が隊員と物資を詰め込む「船着き場」でしかない。それは九州のどこでも代替可能である、と指摘した。

●一年の半分は沖縄不在

 これに対し日本政府は、船に乗らない任務もある、と言い張った。いやはや、支離滅裂だ。海兵隊は1775年、海軍の一部として発足。今も実際に、米海軍の艦艇で世界の海を駆け巡り、沖縄の海兵隊も一年の半分以上は沖縄以外で訓練を行っている。

 しかも、米軍再編によって在沖海兵隊は戦闘兵力の主軸である第4海兵連隊(歩兵)を米グアムへ撤退させる。沖縄残留兵力では小規模紛争でさえも対応できなくなる。再編後の海兵隊はもはや戦う兵力とはいえなくなる。

 日本の政治家はだれもが、「沖縄の負担軽減」と口をそろえる。しかし、基地を引き受ける気はない。しかも、その結果として再編が進まない責任は沖縄に押し付け、果実だけを得ようとする姿勢は、破廉恥としか言いようがない。そんな安全保障政策の軽薄さは言うまでもなく、米国側に見透かされている。…

 オバマ政権は今、アジアで「スマートパワー」を推進する。軍事という「ハードパワー」と、経済・文化・技術などの国際協力という「ソフトパワー」を統合した対外政策だ。海兵隊もアジアの同盟国、友好国との合同演習は従来の戦闘訓練に加えて、人道支援や災害救援をテーマにした訓練を重視するようになった。

●「敵」の中国軍とも

 海兵隊は毎年2月にタイで「コブラゴールド」、4月にフィリピンで「バリカタン」という名称の国際共同訓練を実施している。遠くはラテンアメリカや欧州からも参加があり、オブザーバーを含め20〜30カ国の軍隊が一堂に会する。

 各国軍の兵士は協力して山奥の小学校で校舎など公共施設を修繕、整備する。軍医らは仮設の診療所で地域住民を診療、治療する。こうした無償の人道支援活動を米軍は「テロとの戦い」と呼んでいる。テロリストが拠点とする山奥の寒村に展開し、テロへの抑止効果を期待しているのだ。加えて、共同訓練にはもう一つ大きな意味がある。中国軍の参加だ。

 13年のバリカタンの災害救援訓練に、中国軍はオブザーバー参加。翌年のコブラゴールドには陸上部隊17人を派遣し、人道支援活動などに初参加している。中国軍は「米中両軍の協力がアジアの安全保障に貢献している」と自賛した。しかし、この動きは日本であまり報じられていない。

 日本にとっての安全保障は、米軍と協力して仮想敵の中国を警戒すること、と理解しているなら、時代遅れだ。仮想敵に軍事で対抗するのは「国防」であり、安倍晋三首相が言う「安全保障」は、言葉の使い方として間違っている。憲法改正を巡る論議をしたいなら、まずこの区別を明確にする必要がある。

 日米中のトライアングルは、見る角度によって全く違う風景になる。沖縄の米軍基地がなければ日米安保体制が維持できない、という思考から抜け出せない日本は、アジアの安保環境を読み違えている。

 女性の殺人・強姦致死容疑事件を受け、沖縄県議会は5月26日、全会一致で在沖海兵隊の撤退決議を初めて可決した(自民会派は退席)。米海兵隊の任務や運用の実態を知れば、この決議の正当性がわかるはずだ。

 アジアの安全保障環境は明らかに冷戦後の変化のただ中にある。日本人が、安保への賛否や保守対革新、右か左かといった冷戦時代の思考形式から抜け出さない限り、沖縄の差別的な基地負担は終わらない。(フリーランスライター・屋良朝博)

※AERA 2016年6月27日号

3957とはずがたり:2016/07/13(水) 13:14:23
沖縄に駐留する米海兵隊の語られない真実 抑止力ない“幽霊師団”
http://dot.asahi.com/aera/2015051100058.html?page=1
(更新 2015/5/11 14:09)

普天間飛行場の辺野古移設問題で安倍政権と沖縄県民が激しく対立しているが、そもそも沖縄にいる米海兵隊の戦力的な抑止力が怪しいことをご存じか。(編集部・野嶋剛)

 激しい議論を聞いていて、ふとわからなくなることがある。いったい何の話をしているのだろうか、と。

 米軍普天間飛行場の辺野古移設問題は、こじれにこじれ、安倍政権と沖縄県の関係は、もはや修復不能のようにも見える。

 政権が「この期に及んで」と批判すると、沖縄は「上から目線だ」と言い返す。沖縄が「基地の押しつけだ」と言えば、政権は「辺野古移設が負担軽減なのだ」と反論する。

 だが、普天間はオスプレイやヘリなどを収容する海兵隊の基地だ。なぜ沖縄に海兵隊がいて、どうして海兵隊の基地が必要なのか。「海兵隊論」が抜け落ちている、と感じる。

 難しい局面こそ、根本に立ち戻って考えたい。

 私にとって、海兵隊は米軍そのものだ。

 2003年のイラク戦争で海兵隊に従軍した。クウェートで配属されたのは、「第1海兵師団第2連隊第1大隊フォックス中隊」という部隊だった。

 海兵隊員を「soldiers(兵士)」と呼ぶと、「No, we are theMarines( 俺たちは海兵隊員だ)」とたしなめられた。装備は古いのに、やけにプライドの高い集団だった。

●キャンプばかり“海兵隊の島”

 私が持つ海兵隊のイメージは、映画「愛と青春の旅だち」でリチャード・ギアをいじめた鬼軍曹。本物の海兵隊員もガッツで勝負の体育会系で、暴行事件を起こす体質も理解できた。

 海兵隊は米軍の中で最も世界中を飛び回る集団だが、「沖縄は温暖で、人柄も良くて最高だった」と言う海兵隊員が多かった。仲良くなると、「オキナワ、ビーチ、イチバン、メンソーレ」などと、片言の日本語を交えてうれしそうに沖縄での思い出を語っていた。

 沖縄は、確かに「海兵隊の島」だと言っていい。地図には、北から南まで海兵隊のキャンプが目立つ。北部訓練場から普天間飛行場まで、海兵隊が駐留し、島全体が海兵隊の要塞のようにすら見える。陸海空に続く「第4軍」とされる海兵隊は、世界に3師団を持ち、第3師団が沖縄に駐留する。

 海兵隊と沖縄の縁は深い。古くは黒船で来たペリー提督が、海兵隊を連れて沖縄に上陸した。第2次大戦の沖縄戦の主力を担ったのも海兵隊。朝鮮戦争、ベトナム戦争でも沖縄の海兵隊がフル稼働した。

 今日もさぞ多くの海兵隊員がいるかと思いきや、定員1万8千人のうち、イラク戦争で駆り出された部隊はそのまま戻らず、一部部隊の移転もあって、現在、実際に沖縄にいるのは1万2千〜1万3千人程度。さらに米軍再編で20年ごろまでに定員は1万人に減らされる。

 沖縄の海兵隊は、補給や医療の後方支援、司令部機能が大部分。戦闘部隊としては「MEU」と呼ばれる2千人規模の第31海兵遠征隊が駐留するのみ。その中の基幹となる歩兵は、1個大隊800人程度しかいない。

 軍事ジャーナリストの田岡俊次さんは指摘する。
「沖縄の第3師団は、師団とは名ばかりの『幽霊師団』に過ぎません。司令部機能しかなく、第31海兵遠征隊の兵員も第1師団、第2師団の借り物で、米本土から6カ月交代で派遣されてくる。戦車はゼロ、軽装備の1個大隊では戦争は到底無理で、中国や韓国、台湾などの在留米国人の救助が精いっぱいです」

3958とはずがたり:2016/07/13(水) 13:14:41

●生かしきれない地理的優位性

 在沖縄のジャーナリスト、屋良朝博(やらともひろ)さんは、沖縄の海兵隊は米軍再編で「国際救援隊」のような、ソフトな任務を果たす部隊編成に変わり、沖縄の基地は「空洞化」すると見る。

「近年はアジア太平洋地域を巡回しながら、フィリピンやタイ、オーストラリアといった同盟国との共同訓練を盛んにしています。台風や地震、津波といった自然災害を想定した共同救援や、民生支援などの活動にも力を入れています」

 東日本大震災で被災地に駆けつけたのは海兵隊。ネパール地震の救援にも参加している。

 ただ、新たな安保情勢の変化も生まれている。中国の急速な軍事的台頭と海洋進出である。元防衛相で安全保障専門家の森本敏さんは指摘する。

「中国は多くの揚陸艦を持っておらず、現時点で着上陸戦闘能力は大きくない。中国が東シナ海や南シナ海に出てくるとしても、沖縄の海兵隊の抑止機能が維持され、相手を確実に撃破できる戦力を持っていれば問題はありません。オスプレイの導入で海兵隊の活動範囲が広くなり、広い面で対応できる状況です」

 尖閣諸島、台湾、南シナ海などアジア展開を考えれば、確かに沖縄は要所だ。最近、防衛関係者が辺野古移転の必要性を国会議員などに説明するときは、ほぼ必ず沖縄を中心とした「同心円地図」を使う。中国や尖閣情勢を意識してのことである。

 ただ、そんな地理的優位性を生かせるかといえば、疑問が残る。海兵隊は海のイメージが強いが、実際は上陸作戦を得意とする陸戦隊だ。上陸には海兵隊員を運ぶ船や空中援護を行う航空隊など、陸海空の総合兵力が求められ、自前でワンセットを持っているところが海兵隊の特異性であり、強みである。

 ところが、オスプレイとヘリの可動翼部隊は普天間、戦闘機や給油機などは岩国、揚陸艦などの船舶は佐世保にいる。陸海空チームが日本各地に分散しており、専門家の間では「普天間飛行場も歩兵部隊も、辺野古より佐世保に近い自衛隊基地などへ移転したほうが、よほど効率的に運用できる」(田岡さん)との声もある。

 日本政府は「普天間の代替施設は抑止力の維持に不可欠」との論理だが、こうした海兵隊を「抑止力」と言い切ることは、すんなり腑に落ちる話ではない。嘉手納空軍のF15戦闘機と横須賀海軍の第7艦隊こそが「抑止力」というのは、およそ軍事関係者の共通認識である。

 あえて海兵隊に「抑止力」としての意義を見いだすとすれば、「日本に米軍がいる象徴が海兵隊である」ということだろう。

3959とはずがたり:2016/07/13(水) 13:14:58
>>3957-3959

 3月末に放送されたNHKの「日曜討論」。普天間移設問題がテーマで、出席者が激しい論争を繰り広げるなか、橋本内閣で沖縄問題に取り組んだ岡本行夫・元首相補佐官が、こう言った。

「沖縄から海兵隊が追い出されたら抑止力に穴があく」

 戦力として決定的な力はなくても、沖縄に海兵隊が存在していること自体に意味がある、と言っているように聞こえた。

 この討論に出席していた前出の屋良さんは嘆く。

「これでは日米同盟の質草に海兵隊を取っているという話になってしまう。本来、抑止力とは精緻な論議が必要なのに、海兵隊が沖縄にいるだけで抑止力と言われると、それ以上、突っ込んだ議論ができなくなる」

●不要論強まり 手放せない沖縄

 一方、海兵隊自身も沖縄の基地の維持を望んでいるという現実がある。米軍再編の「リストラ」のなかで、ハイテク装備を持たない「肉体派」の海兵隊不要論が強まっているからだ。

 そんな海兵隊にとって沖縄は虎の子の拠点だから手放せない。普天間の移設がもめても海兵隊から一言も不満が出ないのは、とにかく基地が維持されることが最優先だからだ。

 安倍政権で基地問題を担当する中堅幹部は言う。

「米軍は公の場でこそ日本政府に合わせてはくれますが、『普天間移設は日本の国内問題で、私たちの責任ではない。約束したのだから、しっかりやって下さい』という、完全に距離を置いた態度です」

 普天間の移転先が辺野古しかないのか、考えるチャンスは幾度もあった。

 最も合理的な移設案は、米空軍の嘉手納基地との統合だったが、「トラブルの多い海兵隊を空軍が嫌がったため立ち消えとなった」(中堅幹部)。民主党の鳩山政権下で浮上した鹿児島県の徳之島などは、地元の反対で実現しなかった。

 前出の森本さんも、海兵隊のいる場所として、沖縄が唯一の選択肢ではないことは認める。

「もちろん沖縄がベストではありますが、日本の西半分ならば、九州でも四国でも1万人の兵力を維持し、訓練施設があり、ヘリと支援部隊がいれば、一定の抑止力になります」

 4月下旬の日米首脳会談にあわせて開かれた外務・防衛担当閣僚会合(2プラス2)で、日米両政府は「辺野古移転が唯一の解決策」と確認。日本政府は、これをもとに夏の本体着工を目指す構えだが、まずは「抑止力にならない抑止力」の真の海兵隊の姿を直視すべきではないか。総工費3500億円をかけて辺野古移設を強行した先には、終わりのない政治対立が待っているだけだ。

※AERA 2015年5月18日号

3960とはずがたり:2016/07/13(水) 13:43:50
仲裁判断は法的拘束と見なすべき 米見解、中国は不快感表明
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160713-00000014-reut-n_ame
ロイター 7月13日(水)6時30分配信

[ワシントン 12日 ロイター] - 国際的な仲裁裁判所が、中国には南シナ海の海域内の資源に対する歴史的な権利を主張する法的な根拠はないとの判断を下したことについて、米政府は12日、仲裁判断は最終的かつ紛争当事国を法的に拘束するものと見なすべきであり、緊張を高める理由にしてはならないとの見解を示した。
アーネスト米大統領報道官は「判断を挑発行為に関与する機会として用いないよう、すべての当事者に求める」と呼びかけた。またこれに先立ち、国務省のカービー報道官は「南シナ海における紛争の平和的解決という共通目標に大きく貢献するもの」とした上で、「米国はすべての当事者がそれぞれの責務を順守するよう希望する」と述べた。

こうしたなか、中国国営新華社通信によると、中国政府は国務省報道官の声明に強い不快感を表明。外務省の陸慷報道局長は米国の声明に強く反対するとした上で、米国の行為は法の精神や国際法の規範に反するもので、領土問題において一方だけ支持しないとの宣言にも逆行していると述べた。

米声明に「強烈な不満」=中国
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160713-00000029-jij-cn
時事通信 7月13日(水)9時26分配信

 【北京時事】中国外務省の陸慷報道局長は12日、米国務省報道官が声明で南シナ海問題をめぐる仲裁裁判の判決に法的拘束力があり、中国などに順守を求めたことを受け、談話を発表し、「強烈な不満と断固たる反対」を表明した。

 米側に厳重に抗議したという。

 陸局長は声明が、領土紛争で特定の立場を取らないとする米国の主張に反するものだと批判した上で、米国が国連海洋法条約に加盟していないと指摘。「南シナ海問題で他国に口を挟む資格があるのか」と非難し、「米国は地域の緊張情勢を激化させる言行を停止するべきだ」と訴えた。 


「南シナ海問題、介入やめるよう望む」中国、日本を批判
http://news.goo.ne.jp/topstories/world/168/5a6c78570e6cf494067fb62b5ca50f47.html
(朝日新聞) 03:02

 岸田文雄外相が12日、南シナ海の領有権をめぐる常設仲裁裁判所の判決について「紛争当事国を法的に拘束し、当事国は今回の判断に従う必要がある」との談話を出したことを受け、中国外務省の陸慷報道局長は同日夜、「日本は中日関係と地域の平和と安定の大局から出発し、南シナ海問題に介入し騒ぎ立てるをやめるよう望む」と日本を批判するコメントを出した。

 陸氏は「裁判所の構成は国際海洋法裁判所の元所長で日本人の柳井俊二氏が仕切っている」と指摘。さらに、柳井氏は安倍晋三首相の私的諮問機関「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」(安保法制懇)の座長を務めているとし、「仲裁裁判所は政治化していたことが見て取れる。同裁判所は合法性がない」と主張した。(北京=倉重奈苗)

中国、岸田氏に反発=南シナ海
http://news.goo.ne.jp/article/jiji/world/jiji-160713X490.html
00:26時事通信

 【北京時事】中国外務省の陸慷報道局長は12日、岸田文雄外相が南シナ海をめぐる仲裁裁判の判決を順守するよう中国に求めたことに反発する談話を発表、「日本は南シナ海問題において、扇動するやり方を見直すべきだ」と非難した。

3961とはずがたり:2016/07/14(木) 10:03:07

>中国には、「戦勝国である中国には、国際秩序を形成する権利がある」という思いがある。また、「これまで欧米諸国は、軍事力を用いて自国の権益を拡大してきたのに、自分たちの利益配分が確定すると、それを固定するために中国の発展を妨害している」という意識もある。
だから超大国となった中国にはそれをやる権利があると云う事で,もうちょっと経済好調が続いていたらそれも可能だったと思われるが如何せん変調してしまった。札束で云う事きかせるには援助という一時的なものではダメで継続的永続的と思わせる経済的な存在感がなければならないのである。

どんなに北朝鮮の行動が反国際社会的で中国に害を及ぼすものであっても中国がその権威に挑戦している以上完全に潰す事は出来ないんだろうな。

小原凡司
中国戦略の裏を読む
仲裁裁判所の判断が中国を追い詰める
http://www.newsweekjapan.jp/ohara/2016/07/post-3.php
2016年07月13日(水)16時06分

<オランダ・ハーグの仲裁裁判所が、南シナ海に対して中国が主張する権利は認められないという判断を下した。これに従いたくない中国はこれから3つのことをする。「勝訴」したフィリピンを援助で懐柔する、西側とのバランスを取るためロシアに近づく、そして人工島建設は一層加速するだろう> (写真は南シナ海スプラトリー諸島。電波塔のようなものが建設されている)

 2016年7月12日、「中国が南シナ海のほぼ全域の管轄権を主張していることが国際法に違反している」などとして判断を求めていたフィリピンの申し立てに対して、オランダ・ハーグの仲裁裁判所が、最終的な「判断」を発表した。「判断」は、501ページにも及ぶ。

 日本でも大きく報道されたとおり、仲裁裁判所は、中国が主張する南シナ海のほぼ全域にわたる管轄権について、「法的な根拠はない」として、全面的に否定したのである。フィリピンの主張をほぼ全面的に認めたのだ。そして、この「判断」という言葉には、法的拘束力を持つニュアンスの言葉が使用されている。中国とフィリピンは、この「判断」に「従わなければならない」のである。従わなくても罰則規定はないが、国際社会の中で「無法者」のレッテルを貼られることになる。

 まず、中国が、南シナ海に設定した「九段線」と呼ばれる境界線の内側に「主権」や「管轄権」が及ぶと主張することに対して、国際法上の根拠はないとした。さらに、「歴史的権利」があると主張していることについて、「中国が、この海域や資源に対して歴史的に排他的な支配をしてきたという証拠はない」と指摘している。「九段線の内側にある資源に対して中国が歴史的な権利を主張する法的な根拠はない」という判断を下したのだ。

中国の詭弁
 中国は、南シナ海のほぼ全域に対して主権が及ぶかのような主張をしてきたが、そもそも、国連海洋法条約等の国際法に照らせば、その主張が通らないということを理解している。だからこそ中国は、慎重に「領海」という言葉を使うのを避けてきた。中国外交部(日本で言う外務省)なども、「中国は、南シナ海に存在する全ての島嶼およびその付近の海域に、議論の余地のない権利を有する」と主張してきたのである。

「付近の海域」とは、極めてあいまいな表現である。中国は、わざとあいまいな表現を用いたのだ。実質的には、「中国の権利は南シナ海全てに及ぶ」と言いたいのだが、国連海洋法条約に定める「領海」では、南シナ海全体をカバーできない。反対に「南シナ海全体に主権が及ぶ」と言ったら、明らかに国際法違反になってしまう。そこで、「付近の海域」という表現になる。

 さらに、「領海」以外に、中国の権利を主張するための根拠として、「歴史的権利」という概念を持ち出してきた。「国連海洋法条約はともかく、中国はもっと古くから南シナ海全体を管理してきたのだから、中国のものだ」という理屈である。そこで、「主権」という、領土や領海に対して用いられる言葉を避け、「管轄権」なる概念で権利を主張してきたのだ。

 中国は、国連海洋法条約を根拠にすることを避けてきた。フィリピンが仲裁裁判所に提訴したことに対して強烈に反発したのも、中国の主張が通らないことを理解していたからに他ならない。中国は、自らが弱い領域では戦わないのである。

3962とはずがたり:2016/07/14(木) 10:03:19
 しかし今回の「判断」では、「歴史的権利」まで証拠がないとして否定されてしまった。さらに中国が受け入れられないのは、南沙諸島の中で高潮時にも海面上にその一部が出ている陸地についても、「全て島ではない」とされたことである。島でなければ、領海は設定できても、排他的経済水域は認められない。「中国には、海底資源等に対する権利はない」と言われたのである。

 その上、南沙諸島にあるミスチーフ礁等は、高潮時に全没するため、「岩」でさえないとされた。「島」でも「岩」でもなければ、そこは領土ではなく、領海も設定できない。中国がすでに人工島を建設したミスチーフ礁等は、フィリピンの排他的経済水域の中にあり、中国にはいかなる権利もないとされたのである。

 国際的な司法機関によって、中国の南シナ海における権利が、根底から否定されてしまったのだ。中国からしてみれば「受け入れられない」結果だろう。これに対して中国外交部は、直ちに、「南シナ海の領土主権と海洋権益に関する声明」を出し、「中国人は、南シナ海で2000年以上活動してきた歴史がある。中国は南シナ海の島々と周辺海域を最も早く発見して命名し、開発していて、最も早く持続的、平和的、かつ有効に主権と管轄権を行使し、南シナ海の領土の主権と関連する権益を確立した」と主張し、「仲裁裁判所の判断を受け入れない」と表明した。

 さらに、中国は、「国内法及び国連海洋法条約等の国際法を根拠として、南シナ海の島々に主権を有する。これらの島々には、領海及び接続水域、さらに排他的経済水域の設定が可能であり、その上、大陸棚も有している」と主張した上で、「中国は、南シナ海に歴史的な権利を有する」と、改めて主張したのである。

一方の当事者だけでも判断は有効
 しかし、「判断」が最初の部分で述べているように、一方の当事者が参加していなくても、「判断」は有効である。仲裁裁判所は、国際法の条文まで示して、「判断」の有効性を示している。中国にとっては、大変なダメージである。中国は、国際社会からの孤立は何としても避けなければならないが、南シナ海の権利を手放すこともできないからだ。

 中国が強く反発するのは、「中国が国際社会に挑戦している」という構図になるのを嫌がるからであり、国際社会から孤立するのを避けたいためだ。中国は、「国際秩序そのものを変えてやる」と宣言しているのであって、米国が主導する現在の国際社会に対抗する政治的・経済的ブロックを形成することが目的ではないからだ。

 そのため、中国は国際社会の支持を必要としているのである。中国には、「戦勝国である中国には、国際秩序を形成する権利がある」という思いがある。また、「これまで欧米諸国は、軍事力を用いて自国の権益を拡大してきたのに、自分たちの利益配分が確定すると、それを固定するために中国の発展を妨害している」という意識もある。「自分たちはやってきたのに、いざ、中国がやろうとすると非難して妨害するのは不公平だ」ということだ。

 2つの世界大戦後、先進諸国は「もう戦争はしたくない」という思いを共有し、「国際問題の解決手段として戦争という手段を用いない」という価値観あるいはルールを築いてきた。しかし、中国はこの価値観を共有せず、同じルールでゲームをプレイすることを拒否している。自分が悪いと思っていない中国は、「中国を不当に抑え込む」先進国が「中国が間違っている」と言ったところで、聞く耳を持たない。仲裁裁判所の「判断」に対する中国の態度は、中国の意識をよく表している。

中国はこれから3つのことをやる
 中国は今後、3つのことに力を入れるだろう。第1は、フィリピンとの協議である。フィリピンのドゥテルテ大統領はすでに、「フィリピンに有利な判断が出たら、中国と話し合う」と表明している。フィリピンは、「国際秩序を維持する」という目的ではなく、中国からより有利な条件で経済的援助あるいは投資を受けるためのカードとして「判断」を利用しようとしているのだ。フィリピンの態度は、金次第ということでもある。中国は、米国との軍事衝突を避け、日本や欧米諸国を含む国際社会からの非難を最小限に止めるために、一刻も早く当事国のフィリピンと和解する必要がある。そのために、中国はフィリピンに対して積極的な経済支援を表明することになる。

3963とはずがたり:2016/07/14(木) 10:03:37
>>3961-3963
 第2は、南シナ海における中国の立場を支持する国々を獲得するための外交努力である。中国は、「判断」が出される前から「世界の60か国近くが、南シナ海における中国の立場を支持している」と主張している。「中国は国際社会から孤立していない」ということを強調したいからであるが、60か国と言われる国々の多くは、アフリカやラテンアメリカの国々であり、国際社会の中での影響力は限定的である。中国は、日本や欧米諸国といった先進諸国に対抗するために、ロシアを使ってバランスをとろうとするだろう。これは、中国の希望とは裏腹に、日本及び欧米諸国に対抗する中ロという構図を生むかもしれない。「孤立したくない」と思って採る行動がかえって、米国が主導する国際社会からの非難を高めるという皮肉な結果を生む可能性がある。

 そして最後に、南シナ海における人工島建設や軍事拠点化を加速することである。中国は、米国と軍事衝突さえしなければ、その範囲内で自国の権益を拡大できると考えている。9月のG20までは、軍事的な活動を控え、日本や欧米諸国からの非難を避けようとするかも知れないが、中国が南シナ海に対する権利を諦めることはない。

 結局、短期的には、南シナ海における軍事的緊張が高まる可能性が高い。しかし、長期的には、「誰でも軍事力等の暴力的手段を用いて、自分の好きな状況を作ることができる」といった国際社会の出現は防がなければならない。そのために、先進諸国には、中国を軍事力で抑え込むばかりでなく、共通の価値観を探して同じゲームをプレイできるルールを作る責任がある。

3964とはずがたり:2016/07/14(木) 15:04:29
現代ビジネス頭悪いな,冷戦時代では無く帝国主義時代に逆戻りじゃあないか。
そもそも超大国のアメリカは縛られるのが嫌で批准してないんだし中国も国際連盟を脱退した日本みたいに離縁状叩き付けて条約から脱退するだけちゃうか。
で,フィリピンを中国が経済的利益で懐柔出来るかどうかが中国が帝国主義大国として振る舞えるか否かに掛かっているのである。勿論我々日本人は第2次大戦の惨めな敗戦で帝国主義大国的に振る舞う国家に対して進歩的・開明的な国民(俺の事であるw)を中心に嫌悪感が強いので親中派も続々と嫌中派に衣替えしてる筈だ。アメリカも帝国主義国家的な威張りんぼうの兄貴的な振る舞いが出来なくなって寧ろリベラル派(俺の事であるww)からも慕われる存在になりつつある♪

と思いつつ最後迄読んだら米日韓vs中ロ鮮と云う構造を以て冷戦と呼びたい様だ。こうなるともう一回世界大戦だからなんとか中露を分断しないと行けない。ロシアが東ウクライナ・クリミアと奪取したのと中国が南シナ海の岩礁を俺のもんだと威張るのとどっちが酷いかと云うと明らかに中国の方がささやかだけど。。

南シナ海であらわになる中国外交の「本性」〜国際法など知ったことか! 東アジアの安保は冷戦時代に逆戻りhttp://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160712-00049151-gendaibiz-int
現代ビジネス 7月12日(火)7時1分配信

南シナ海問題をどう裁くか
 オランダ時間の7月12日午前11時(日本時間午後6時)。ついにハーグの常設仲裁裁判所が、南シナ海問題についての判定を下す。

 常設仲裁裁判所は、1899年に設立された国際法廷で、国家や国際機関の間の紛争を、国際法に基づいて仲裁・調停・審査する。現在121ヵ国が批准しており、その中には中国も含まれる。ホームページには、中国語表記もある(英語の他は、国連の公用語である仏・露・アラビア・スペイン語のみで日本語はない)。

 ⇒常設仲裁裁判所(https://pca-cpa.org/)

 同ホームページを読むと、2013年1月22日に、フィリピン政府によって、この案件がオランダに持ち込まれたと書かれている。

 前年の2012年4月に、南シナ海の中沙諸島にある黄岩島(スカボロー礁)を、中国がフィリピンから奪取した。

 私は当時、北京に住んでいたので、よく覚えているが、当時の中国人の高揚感たるや、凄まじかった。メディアは連日、黄岩島報道一色で、共産党や政府幹部だけでなく、市場の野菜売りのオバサンとか、タクシー運転手といった一般庶民たちも興奮していた。小さな島を一つ取ることが、これほど国民全体を沸き立たせるものかと驚いたものだ。

 もっともこの年の中国人は、その5ヵ月後に、尖閣諸島を日本政府に国有化されてしまい、黄岩島の時の喜びと同じくらいの振幅で憤ったのだったが。

 黄岩島から200km東には、フィリピン軍のスービック海軍基地とクラーク空軍基地がある。そのため地理的に言えば、フィリピン軍の方が中国人民解放軍よりも有利だ。

 だが両基地からは、1991年にアメリカ軍を撤退させているので、脆弱なフィリピン軍だけでは、中国軍に立ち向かうことができなかった。そこで当時のアキノ政権が、「中国が主張する南シナ海全域を覆う『九段線』は国際法的根拠がない」として、常設仲裁裁判所に提訴したのだ。

仲裁事案に対抗して大騒ぎ
 常設仲裁裁判所は、フィリピンが提訴したことを、すぐにその内容を添えて、公式文書で中国に通知したと、ホームページに記している。

 すると中国は、約1ヵ月後の2月19日に、この裁判自体を拒絶し、渡された公式文書を、常設仲裁裁判所に送り返してきたというのだ。同裁判所のこのあたりの表記からも、すでにフィリピン贔屓と中国憎しが滲み出ている。

 そこで常設仲裁裁判所は、2013年6月21日から、ガーナ人のトーマス・A・メンサ判事長を中心に、フランス人のジャンピエール・コット判事、ポーランド人のスタニスラフ・ポウラック判事、オランダ人のアルフレッド・H・A・スーンズ判事、ドイツ人のリュディガー・ウォルフルム判事の計5人の判事によって、2年にわたって審理してきたのだという。

3965とはずがたり:2016/07/14(木) 15:04:39

 その間、中国は公式に審理に参加してもいないくせに、2014年12月7日に、『フィリピンが南シナ海の件で常設仲裁裁判所に提訴したことに対する中国政府の立場』なる出版物を上梓したとも、同裁判所のホームページに、嫌味タラタラの筆致で記されている。

 同裁判所のこの件に関するプレスリリースの最後にも、「通常の判定は英語とフランス語で発表するが、今回の判定は中国語でも出す」と書かれている。中国に対して、「あなたたちの言葉で出してあげるから、判定をよく読みなさいよ」と言いたいわけだ。

 これに対して中国は、「フィリピンが常設仲裁裁判所に行った申し立ては、法的根拠がなく、相手にしない」というのが公式見解である。だが実際には、判定が下される前から、フィリピン以上に大騒ぎしていた。

 外交部は、毎日午後3時から行っている定例会見で、スポークスマンが吠え続けたし、国営新華社通信は、6月29日から7日連続で、長文の論評を出した。それらのタイトルだけ紹介すると、こんな調子だ。

 6月29日:南シナ海仲裁案が暴露した3大法的致命傷
6月30日:ニセの規則は地域の争議を解決する特効薬にはならない
7月1日:中国とフィリピンの関係が健康的な軌道に回復することを期待する
7月2日:仲裁案は歴史的権利を抹殺できない
7月3日:アメリカは南シナ海問題で『心のリバランス』を取るべきだ
7月4日:日本は南シナ海で何をしでかそうとしているのか
7月5日:南シナ海の仲裁案はASEANを棄損する『毒薬』だ

 まさに日を追って、この仲裁事案に対する非難をエスカレートさせてきたのだ。あげく、7月5日から11日まで中国人民解放軍は、南シナ海西部の西沙(パラセル)諸島で、史上最大規模の軍事演習を強行した。この演習が、東に位置するフィリピンに向けた「威嚇演習」だったことは、一目瞭然だ。

比・米に向けたパフォーマンス
 7月9日夜には、中国中央テレビが、この軍事演習の現場からの「迫真レポート」を放映した。私もその番組を見たが、今回の演習は、青島の北海艦隊、寧波の東海艦隊、湛江の南海艦隊の三隊合同による実弾演習だったという。

 同テレビの朱伝亜記者が、艦艇の甲板からレポートしたところによれば、演習では「紅軍」と「青軍」に分かれて「激しい戦闘」を行ったのだという。紅色は中国共産党の党色なので、敵の「青軍」を打ち負かす演習というわけだ。

 艦艇や戦闘機から、次々に実弾が発射される映像が映し出される。ある艦艇内部では、「方位0度に敵艦発見!」と若い海軍兵士が叫ぶと、「魚雷武器の準備を行え!」と命令が飛ぶ。そして「発射!」の声に、艦艇から大型の魚雷が発射され、ズズーンという爆音を轟かせて、水中に飛び込んでいく。

 「紅軍」の指揮艦である戦艦「合肥」の趙岩泉船長が、中央テレビのインタビューに答えて語った。

 「青軍の戦闘機がいつ飛び立つか、潜水艦がどこにいるのか、われわれはまったく知らされていない。そのため、すべて実戦同様に探っていかねばならない。このような緊張ある演習を行ってこそ、本番の戦場で主導権を取れるのだ」

 後半の映像は、戦闘機や艦艇、地上から発射させるミサイルを、これでもかというほど見せつけるものだった。演習全体の指揮官である南海艦隊の瀋金竜司令員が、中央テレビのインタビューに答えて語った。

 「今回の演習は、全軍を実戦化するのだという座談会を受けて、海軍として初めて行った実戦型の演習だ。海上で実戦型の演習を行うことは、実戦に向けて大変役に立ち、発展性があるということが分かった」

 西沙諸島で演習を突然、行った目的は、直接的には常設仲裁裁判所の判定には従わないということを、フィリピンに見せつけるために違いなかった。わざわざ判定の直前にセッティングし、判定の前日に終了させているからだ。

 だが間接的には、フィリピンのバックに控えるアメリカに向けたパフォーマンスと言える。
どんな判決が出ても手を緩めない
 昨年9月に習近平主席が国賓として訪米した際、ホワイトハウスで行われた米中首脳会談で、南シナ海問題に関して完全決裂した。

3966とはずがたり:2016/07/14(木) 15:04:52

 以後、オバマ大統領は「反中路線」に転じ、アメリカ軍が再三、要求していた南シナ海における「航行の自由作戦」に、ゴーサインを出した。

 いまや南シナ海問題に関しては、完全に日米一体と言える。日本外務省では、「8年目のオバマ」と言われているほどだ。これまで日本よりも中国を重視してきたオバマ大統領だったが、8年目にしてようやく「中国の本性」を悟ったという、皮肉を込めた呼び方だそうだ。

 アメリカは、4月にカーター国防長官がフィリピンを訪問して以降、南シナ海に空母ジョン・C・ステニスを展開している。この空母は、北朝鮮の軍事的脅威に対抗するため、3月に韓国沖で行われた米韓合同軍事演習に参加するために、アジアの海にやって来たはずだった。

 だが、米韓合同軍事演習に形だけ参加した後、ジョン・C・ステニスは南に旋回した。つまり、真の目的は南シナ海で、中国の脅威に対抗することだったのだ。

 図らずもフィリピンでは6月30日に、強い反中路線を貫いてきたアキノ大統領が退任。マラカニアン宮殿では、ロドリコ・ドゥトルテ新大統領の就任式が行われた。南部ダバオの市長から、首都マニラのエリートたちを挑発する発言で国民の支持を得て当選した「フィリピンのトランプ」だ。

 中国としては、これまで腹立たしい6年間だっただけに、待ちに待った瞬間だった。中国メディアは一斉に、「ドゥトルテ新大統領は就任演説で南シナ海問題について言及しなかった」と報じた。つまり、前任のアキノ大統領と違って、「反中大統領」ではないと強調したのだ。

 中国外交のすごさは、「内政不干渉」という建て前ながら、周辺国の「反中政権」が、次々にひっくり返るよう経済的圧力をかけていくことだ。フィリピンだけでなく、ベトナムのズン首相、ミャンマーのテインセイン大統領、モンゴルのサイハンビレグ首相……。

 「反中」と言われたアジアの指導者が、今年に入って次々に退陣しているのだ。中国は、人民解放軍による「ハード外交」もさることながら、外交部や経済官庁による「ソフト外交」も半端ではない。

 先日、あるパーティで柳井俊二・国際海洋法裁判所長にお目にかかる機会があったので、この中国とフィリピンの争いについて聞いた。すると、「どんな判決が出ようとも、それによって中国が南シナ海で手を緩めるとは思わない方がいい」と警鐘を鳴らした。

 中国にとっては、「わが法すなわち国際法」だというわけだ。習近平政権は、古代からの中華思想を色濃く踏襲した政権なのである。

韓国のTHAAD配備に対する反発
 ところで、常設仲裁裁判所の判定の4日前にあたる7月8日、朝鮮半島でも激震が走った。韓国国防部が記者会見を行い、「2017年末までに、THAAD(終末高高度防衛ミサイル)を韓国に配備することを決定した」と発表したのだ。

 これはある意味、アジアの将来を決定づけるような発表だった。これまで朴槿恵政権は、軍事ではアメリカを頼り、経済では中国を頼るという「バランス外交」を敷いてきた。こうした外交が可能だったのは、アメリカと中国が、比較的良好な関係を築いてきたからに他ならなかった。

 ところが前述のように、オバマ大統領は昨年秋、それまでの「親中路線」にオサラバした。それとともに軍事同盟国の韓国に、プレッシャーをかけるようになった。昨年11月に行われた初の日韓単独首脳会談も、昨年12月の日韓「慰安婦合意」も、アメリカの隠然たる圧力なしには実現しなかった。

 決定的になったのは、今年1月6日の北朝鮮の「水爆実験」と、2月7日の長距離弾道ミサイル実験だった。2月7日、北朝鮮がミサイル実験を強行したことを受けて、米韓両軍が「THAADの韓国配備に向けた交渉を開始する」と発表した。

 だがこれには、当の北朝鮮よりも、むしろ中国の方が強く反発した。この時、中国の外交関係者に聞くと、次のように憤った。

 「アメリカは以前、『イランの脅威に対抗するため中東にミサイルを配備する』としたが、実はロシアを狙ったものだった。同様に、THAADも北朝鮮ではなく、射程距離圏にある中国を狙ったものであることは間違いない。北京まで、スッポリと射程に収めているのだ。

3967とはずがたり:2016/07/14(木) 15:05:14
>>3964-3967
 わが国は2月1日に、この半世紀で最大の軍機構改革を、習近平主席が断行したばかりだ。これは一言で言えば、『北部の陸軍中心から南部の海軍中心へのシフト』だ。それをアメリカは、中国陸軍を北部に釘付けにさせて、南部へのシフトができないようにしたいのだ」

 7月8日以降、中国のTHAADに対する反発は、すさまじいものがある。この日、スリランカを訪問中だった王毅外相は、直ちにコロンボで、口を尖らせて抗議した。

 「友人である韓国が、冷静に考えることを希望する。THAADを韓国に配備することは、韓国の安全にとって有効な措置ではない。朝鮮半島の平和と安定に寄与するものでもない。朝鮮半島の核問題を解決に向かわせるものでもない。韓国はもっと慎重に行動し、決定的なミスを避けるべきだ」

 新華社通信も、次々と批判記事を配信している。そのタイトルだけをいくつか示せば、以下の通りだ。

 「韓国が2017年末までにTHAADを配備するという、中国に対する罪深い決定をした!」
「朴槿恵はなぜ突然、THAADにすがりついたのか? レイムダック大統領の胸の内を探る」
「中国が米韓の中国駐在大使を呼びつけて厳重抗議」
「中国とロシアは手を組んで反対していく」
「外交部:THAADは中国の安全戦略の国益に直接的損害を与える」
「ロシアの学者が非難 韓国へのTHAAD配備は重大な後悔を招くことになる」

「米日韓vs中ロ朝」再び
 6月下旬、北京の中南海情勢に詳しいある中国人が訪日した。私はある日本人の紹介で、この中国人とディナーを共にしながら話を聞いた。その中で、私が韓国へのTHAAD配備について言及すると、彼は「すでにわが国は対抗策の検討を始めている」と前置きして、恐るべき計画について言及した。

 「中国、ロシア、北朝鮮の3ヵ国で、日本海に新たな軍港を築く計画を立ち上げた。具体的には、中国の?春、ロシアのハサン-ウラジオストク間、北朝鮮の羅先を結ぶ。ここに、THAADを叩くためのミサイルを配備して、米韓に対抗していくのだ。

 わが国には、日本海側の海岸に領土がなく、ロシアと北朝鮮にあるばかりだ。だが、?春を中心とした経済圏は、中国が中心である。そこで中国の経済力、ロシアの軍港のノウハウ、北朝鮮の土地の利を活かして、3ヵ国が共同で、アメリカの脅威に対抗していくのだ。

 中ロ関係は現在、過去半世紀で最高の友好関係にある。中朝関係は、このところギクシャクしていたが、今後は1950年代の朝鮮戦争時代の『抗美援朝』(アメリカに対抗して北朝鮮を援助する)を復活させる」

 韓国が、自国にTHAADを配備すると決定したことで、東アジア地域の安全保障体制は、再び前世紀の冷戦時代に舞い戻った。すなわち、「米日韓vs中ロ朝」という構図である。

 21世紀前半のアジア最大のテーマが、「第一列島線」と呼ばれるカムチャッカ半島〜日本列島〜朝鮮半島〜台湾〜フィリピン〜大スンダ列島と続く南北ラインを、前世紀に続いてアメリカが死守するのか、それとも中国が奪取するのかということである。

 この「第一列島線」は、アジア激震の「南海トラフ」のようなものだ。特にホットスポットが、朝鮮半島、東シナ海、南シナ海の3ヵ所である。

 7月10日に日本で行われた参院選で、自公を中心とする「改憲派」が勝利したことで、いよいよ憲法改正が視野に入ってきた。憲法改正とはすなわち、「戦争できない国家」から、「戦争できる国家」への脱皮である。近未来の日本は、この米中の激突に巻き込まれていくことを、覚悟しておかねばならない。

 <付記>
南シナ海を巡る常設仲裁裁判所の裁定、韓国へのTHAAD配備……。いまアジアで起こっている中国を取り巻く国際情勢を分析した新著です。ぜひご高覧ください! 

 『パックス・チャイナ 中華帝国の野望』
著者: 近藤大介
(講談社現代新書、税込み918円)
南沙諸島や尖閣諸島を巡る強硬な外交で、周辺国やアメリカと軋轢を生んでいる習近平政権。「海の万里の長城」を築き、大海洋国家を目指す習近平の野望ははたして実現するのか!?

3968とはずがたり:2016/07/14(木) 23:21:32
NATO バルト3国などに多国籍部隊配備へ
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160709/k10010588581000.html
7月9日 6時14分

NATO=北大西洋条約機構の首脳会議は、来年からバルト3国とポーランドにアメリカなどが主導する4つの多国籍部隊を配備することを決め、軍備を強化するロシアに対して抑止力を強めていく姿勢を鮮明にしています。
NATOの首脳会議は、ポーランドの首都ワルシャワで8日から2日間の日程で始まりました。
初日の協議ではロシアがおととしのウクライナ危機以降、各地で軍事的な活動を活発化させているとしてその対応策を中心に話し合いました。そして各国は、来年からロシアと隣接するバルト3国とポーランドにアメリカやイギリスなどが主導する4つの多国籍部隊を配備することで合意しました。また、黒海でもロシアの軍事的な圧力が高まっているとして沿岸のルーマニアとブルガリアで各国が参加する演習や訓練を拡大することも決めました。
NATOのストルテンベルグ事務総長は、8日の会議後の記者会見で、「ロシアは軍の近代化を着々と進めている」と述べて、NATOが一体となって抑止力を強めていく姿勢を鮮明にしました。
今回の会議は、イギリスのEU=ヨーロッパ連合からの離脱が地域の安全保障に与える影響が懸念されるなかで開かれました。NATO内でアメリカに次ぐ規模の軍事力を持つイギリスの役割は極めて大きく、EU離脱でヨーロッパ各国の関係がぎくしゃくすればロシアを利することになるという各国の強い危機感があります。
NATOとしては、イギリスがほかの加盟国とともに集団防衛で確実に役割を果たすことを強調し、今回の会議を通じて最大限、結束をアピールするねらいがあるものとみられます。
米 ポーランドとの軍事協力深める構え
アメリカのオバマ大統領はNATO=北大西洋条約機構の新たな多国籍部隊の一部となるアメリカ軍の大隊をポーランドに配備するとともに戦車部隊の司令部を置くことも明らかにし、ロシアを念頭にポーランドとの軍事協力を深める構えを示しました。
NATO首脳会議に出席しているオバマ大統領は会議に先立ってポーランドのドュダ大統領と会談しました。このなかでオバマ大統領は「ポーランドはアメリカにとって最も重要な同盟国の1つだ」と述べて、両国の安全保障協力の重要性を強調しました。そのうえでNATOが新たに配備する多国籍部隊の一部としてアメリカ軍が派遣する1000人規模の大隊をポーランドに配備することを明らかにしました。さらにアメリカ軍が来年から東ヨーロッパの国々を中心に定期的に展開させる予定の新たな戦車部隊について、その司令部をポーランドに置くことも伝え協力を求めました。
アメリカ軍はすでにポーランドの基地にF16戦闘機など航空機の派遣部隊を展開させているほか、ミサイル防衛システムの配備に向け施設の整備も進めています。アメリカはロシアを念頭にヨーロッパに駐留するアメリカ軍の強化策を進めており、ポーランドとの軍事協力を深める構えを見せることでロシアをけん制するねらいもあるとみられます。

3969とはずがたり:2016/07/14(木) 23:46:10
中国に続いてロシアにも、なめられる米海軍
「米軍の睨み」はもう利かない
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/47271
2016.7.7(木) 北村 淳

?地中海東部海域で、アメリカ海軍空母部隊に属するイージス駆逐艦とロシア海軍フリゲートが“異常接近”する事態が発生し、ロシア当局もアメリカ当局も互いを非難し合っている。



低下した米空母部隊の抑止力

?第三者の目がない海の上の出来事は、現場で接触し合っていた当事者でないとなかなか真の状況は分からない。よって、米露の言い分のどちらが正しいのかを即断することはできない。

?しかし、かつてアメリカがスーパーパワーであった冷戦後しばらくの間は、世界中の海に睨みを利かせていたアメリカ海軍空母部隊に“ちょっかいを出す”海軍は存在しなかった。

?なんといっても、米海軍空母部隊(空母打撃群CSGと呼ばれている)は、中心となる原子力空母周辺を1〜2隻のイージス巡洋艦、2〜3隻のイージス駆逐艦、それに攻撃原子力潜水艦が護衛しているうえ、空母自身には70機にものぼる戦闘機や電子戦機それに哨戒機などが積載されている。

?このような強力な戦闘能力を持った米空母部隊に“ちょっかい”を出して、万が一にも戦闘状態に陥った場合には、大方の軍艦(とりわけ水上戦闘艦)はまず間違いなく海の藻屑となってしまう。そのため、あえて米空母につきまとって不測の事態を招くような行為は暗黙のうちに差し控えられていたものである。その結果、アメリカ海軍が誇る空母部隊は、まさに海の覇者と自他ともに認める存在であった。

?しかしながら、オバマ政権下においてアメリカ国防費の大削減が始まり、アメリカ軍の戦闘能力が幅広い分野において低下するにつれて、アメリカの軍事力はかつてのように畏怖の対象ではなくなりつつある。

?わずか4200トンのロシア海軍ヤロスラフ・ムードルイによる米海軍トルーマン空母打撃群に対するチャレンジは、南シナ海や東シナ海での人民解放軍によるアメリカ軍とその仲間に対する挑発的行動とともに、いかに「米軍の睨み」というものが持つ抑止効果が低下しているかの具体的な表れということができよう。

?今回のロシア海軍と米海軍の遭遇事件は、日本からはるか彼方の地中海上での出来事である。だが、米海軍の睨みが利かなくなりつつある現状を、日本も直視する必要がある。もはや「アメリカ第7艦隊が存在してさえいれば日本にとっての抑止力になる」という時代は過ぎ去ったことを、認識しなければならない。

3970名無しさん:2016/07/17(日) 18:00:10
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016071400643&g=pol
月内に政府・沖縄協議会

 菅義偉官房長官は14日午後の記者会見で、沖縄県の基地負担軽減策に関する「政府・沖縄県協議会」を月内に開催する方向で調整していることを明らかにした。菅長官と翁長雄志知事が出席し、米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古移設をめぐる訴訟の和解条項が求める法的な手続きの進め方を協議する見通しだ。
 また、普天間飛行場の運用停止について国、県と宜野湾市が話し合う「普天間飛行場負担軽減推進会議」も月内に開かれる予定だ。 (2016/07/14-17:18)

http://www.jiji.com/jc/article?k=2016071400051&g=pol
辺野古、政府が県提訴の構え=沖縄側「協議」求め平行線-作業部会

 政府と沖縄県は14日、米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古移設に関する作業部会の第2回会合を沖縄県庁で開いた。県が代執行訴訟の和解条項に基づく提訴を見送ったことに対し、政府側は県を相手に提訴を検討する考えを伝達。県側はあくまで話し合いによる解決を求め、議論は平行線だった。
 作業部会には杉田和博官房副長官と安慶田光男副知事が出席。政府側は高等裁判所が和解条項で停止を求めた「埋め立て工事」に関し、陸上での一部作業は対象外だとして、再開する考えを表明した。
 また、北部訓練場(東村など)の約半分の返還に向けたヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)の建設のため、抗議活動が続く県道の管理などで県の協力を要請。県側は新型輸送機オスプレイの運用強化につながるなどとして難色を示しており、回答を保留した。
 杉田氏は作業部会に先立ち、翁長雄志知事とも面会。翁長氏は「辺野古に基地を造らせないというのが沖縄県の民意だ」と述べ、改めて移設計画の撤回を求めた。(2016/07/14-13:20)

3971とはずがたり:2016/07/17(日) 19:53:01
中国軍高官「軍事力を強化」表明 南シナ海判決に不満
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160717-00000030-asahi-int
朝日新聞デジタル 7月17日(日)13時50分配信

 中国軍の孫建国・中央軍事委連合参謀部副参謀長(海軍上将)は16日、南シナ海における中国の領有権を否定した常設仲裁裁判所判決を受け、軍事力を強化する方針を表明した。判決後、軍高官による公の場での発言は初めて。

 孫氏は同日、清華大学が開いた国際シンポジウム「世界平和フォーラム」での講演で語った。孫氏は「中国軍の一員として、今回の判決は軍隊に幻想を捨てさせた」と強調。「軍事力を強化し、改革を深化させ、能力をより高め、やむを得ない状況下で国家主権と権益を守るための最後の決定的な役割を発揮しなければならない」と述べ、南シナ海の権益確保のために軍事力を使った強硬手段も辞さない構えを示した。

 孫氏は判決前、中国が実効支配を進める南シナ海について「少数の国が混乱を引き起こすのを座視することはしない」と述べ、提訴したフィリピンや、南シナ海で「航行の自由作戦」を続ける米国を強く牽制(けんせい)していた。軍内部では判決への不満が強まっており、中国軍系サイトによると、判決が出た12日から14日にかけ、南シナ海海域で海軍陸戦隊による島しょ上陸作戦の演習を実施するなど軍事演習を強化。地対空ミサイルの発射訓練も行っているとの情報もある。(北京=倉重奈苗)

3972名無しさん:2016/07/17(日) 20:07:28
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016071700070&g=pol
沖縄、振興費削減を警戒=「自民空白」で国と対立激化か

 先の参院選沖縄選挙区で自民党の島尻安伊子沖縄担当相が落選し、沖縄県内の衆参両院選挙区で自民党議席がゼロとなった。衆院4人、参院2人の全員が米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古移設に反対の立場で、翁長雄志知事と足並みをそろえることになる。移設をめぐる国と県の対立は一層激化するとみられ、県側は、国が沖縄振興予算の削減や税制優遇措置の打ち切りなどで圧力を強めることを警戒している。
 翁長知事が2014年11月に初当選した後、同年12月の衆院選では沖縄1〜4区で野党系が全勝し、今年6月の県議選でも「翁長与党」が過半数を維持。自民党最後のとりでとなった島尻氏も今月の参院選で、辺野古移設阻止を訴えた伊波洋一元宜野湾市長に大差で敗れた。翁長氏は辺野古反対が「民意」だとの思いを強くしている。
 一方、沖縄県は来年度予算編成で今年度並みの3000億円規模の振興予算を確保したい考え。また、沖縄産の泡盛やビールなどの税率を低く抑える「酒税軽減措置」について、期限を迎える来年5月以降の延長を求めている。
 これに対し、沖縄振興を所管する内閣府幹部の一人は「安倍政権は、翁長知事が沖縄の自民党を滅ぼしたと思っている。要望にすんなり応じるだろうか」と、県側を強くけん制する。政府は表向き、辺野古移設と振興策を「リンクさせない」と説明しているが、県が移設問題で対決姿勢を強めた場合、国が「予算の蛇口を締める」(県関係者)という報復に出る可能性も否定できない。
 安倍晋三首相は、辺野古移設を容認した仲井真弘多前知事時代の13年に、振興予算は21年度まで3000億円台を維持すると表明。これを盾に、県幹部は「予算を大きくは減らせない」と主張する。しかし、移設問題の全面対立を受け政府内からは「削れという話は当然出てくる」との声が漏れており、国と県の神経戦が続きそうだ。(2016/07/17-14:26)

3973とはずがたり:2016/07/18(月) 16:39:16
北朝鮮核実験場で動き活発 THAAD配備牽制の見方も
http://news.goo.ne.jp/topstories/world/165/5a9ff837f2fbfd6c61ec8005964a02e3.html
(朝日新聞) 13:56

 韓国軍合同参謀本部は18日、北朝鮮の咸鏡北道豊渓里(ハムギョンブットプンゲリ)の核実験場で最近、車両や人の動きが活発になっている事実を明らかにした。韓国統一省報道官は同日の記者会見で「北はいつでも核実験を行える準備態勢を維持している。韓米が連携して動向を鋭意注視し、万端の体制を敷いている」と語った。

 北朝鮮の朝鮮中央通信は3月中旬、金正恩(キムジョンウン)委員長が「核弾頭の爆発実験」を早期に行うよう指示したと伝えている。一方、韓国内の一部には、今回の核実験場での動きは、8日に発表された米軍の高高度迎撃ミサイルシステム(THAAD)の韓国配備を牽制(けんせい)する動きとの見方も出ている。(ソウル=牧野愛博)

3974とはずがたり:2016/07/18(月) 17:18:33

【ニーステロ】車が大量殺戮の凶器になるなら、人混みはどこも危ない
http://news.goo.ne.jp/article/newsweek/world/newsweek-E173941.html
07月16日 21:11ニューズウィーク日本版

<南フランスのニースで大型トラックが人混みに突入したテロがとりわけ不気味なのは、武器が爆弾や銃でなく、日常のどこにでもある自動車だったこと。そしてそれが、84人も殺害するほど効果的だったこと。このあまりにも簡単なテロが定着したら、防ぎようがあるのだろうか?>

 フランスがまたもテロ攻撃による惨劇に見舞われた。現場は南仏のリゾート地ニース。単独犯とみられる容疑者の男は、大型トラックを暴走させ、革命記念日を祝うフランス人や外国人観光客を次々にはねた。少なくとも84人以上が死亡、多数の負傷者が出た。日常の一部である「車」によって、これほど多数を殺傷するテロが実行できるということが明らかになった。

車を使ったテロの歴史

 ニースのテロでは容疑者の車内から銃や手投げ弾も見つかったが、犠牲者のほとんどは、殺意を持った運転により、高速で人混みに突っ込んでいったトラックにひかれて死亡した。

 車を使った大規模なテロには、長い歴史がある。1995年4月にアメリカのオクラホマシティーで168人が犠牲となった爆破テロでは、元死刑囚のティモシー・マクベイ(2001年死刑執行)が大量の爆発物を積んだトラックを爆破させた。7月3日には、イラクの首都バグダッドの繁華街で何者かが爆発物を積んだトラックを爆破させ、買い物客を含む200人以上が死亡、イラクで過去最悪規模のテロ事件となった。しかしこれらは、車を使った自爆テロ、あるいは爆弾テロだ。ニースでは車そのものが凶器になった。

 気がかりなのは、誰にも身近な「車」が武器として悪用され、可能な限り多くの死傷者を出すというテロリストの目的が達成され、世界中に知れ渡ったことだ。

 もし今回の事件が、使える武器は何でも使って西欧諸国を攻撃するよう扇動したテロ組織ISIS(自称「イスラム国」、別名ISIL)の呼びかけに応じたテロだとしたら、今後、多くの人々が集まる場所での安全確保が大きな課題になる(ISISは、トラックを運転していた容疑者はISISの感化を受けた者だと発表した)。

 爆弾や銃さえ使わず、車のように身近なもので人々を襲う「ローテクのテロ」は、我々の脅威となるだろうか。

 現代社会では、無責任な運転がもたらす危険性はすでに認識されている。オーストラリアでは1983年、客と口論になった男が店を出た後、混雑するバーをめがけて20トントラックを追突させて20人以上を死傷させる事件もあった。交通事故や殺意を持った運転によって多くの人が死傷してきた事実を教訓に、商業施設や飲食店などでは歩行者が安心して過ごせる空間を増やしてきた。

 今では、商業施設や政府施設、屋外の飲食施設などでも、車両の進入を禁止するための支柱や大きな障壁が備えられるのが当たり前になってきている。

 しかし、意図的に群衆を狙い、車で突っ込んでくるテロを防ぐのは難しい。車が日々の生活の一部になった今、今後はニースのテロを模倣しようとする者が出てくるかもしれない。あるいは過激思想に染まった過激派が、今回のテロを受けて車以外の「ローテクのテロ」に目覚める可能性もある。

 娯楽やイベントを楽しむ無防備な空間で、どうすれば人々の安全が守れるのか。ニースのテロは、対策の見直しを迫るものだ。

Mark Briskey, Senior Lecturer, National Security and International Relations, Curtin University

This article was originally published on The Conversation. Read the original article.

マーク・ブリスキー(豪カーティン大学上級講師、専門は国家安全保障と国際関係論)

3975とはずがたり:2016/07/20(水) 13:58:41

ミサイル試射「成功」=韓国への先制核攻撃想定―北朝鮮
http://news.goo.ne.jp/topstories/world/171/f9c75d49470a0d60ae7e94ff4e6c7eac.html
(時事通信) 08:39

 【ソウル時事】北朝鮮の朝鮮中央通信は20日、韓国への先制攻撃を想定した戦略ロケット軍火星砲兵部隊による弾道ミサイル発射訓練が行われ、試射に成功したと報じた。金正恩朝鮮労働党委員長が立ち会い、満足の意を示したという。

 北朝鮮は19日、中距離弾道ミサイル「ノドン」や短距離弾道ミサイル「スカッド」とみられる計3発を発射しており、これを指すとみられる。

3976とはずがたり:2016/07/20(水) 18:20:36
そろそろ中朝と周辺国との干戈が交わるのを見越して動く必要があるな・・。資産の一部をドルやユーロに換えるべきなのか?

<北朝鮮ミサイル>日米韓、非難声明へ関係国と協議
http://news.goo.ne.jp/article/mainichi/world/mainichi-20160720k0000m030084000c.html
07月19日 20:01毎日新聞

 【ソウル大貫智子】北朝鮮は19日、平壌近郊の黄海北道(ファンヘプクト)・黄州(ファンジュ)付近から日本海に向けて弾道ミサイル3発を発射した。日本政府はうち1発は日本海への着弾を確認していないとしており、空中爆発するなどして失敗した可能性がある。

 北朝鮮は、米韓両国が地上配備型ミサイル防衛(MD)システム「終末高高度防衛(THAAD)ミサイル」の韓国南部・星州(ソンジュ)への配備を決定したことに強く反発しており、今後も緊張が続くとみられる。日米韓は、弾道ミサイル発射は国連安全保障理事会決議違反として、北朝鮮を非難する報道声明のとりまとめに向け関係国との協議に入った。

 韓国軍合同参謀本部は19日、3発のうち2発は北東に約500?600キロ飛行し、日本海に落下したと発表。ミサイルの飛行距離について「釜山を含め、韓国全域を目標として打撃できる十分な距離」とした。

 米戦略軍は、1、2発目は短距離弾道ミサイル「スカッド」、3発目は中距離弾道ミサイル「ノドン」との見方を示した。

 朝鮮労働党機関紙・労働新聞電子版は19日、THAAD配備決定を改めて批判。「我々は瞬時に南朝鮮(韓国)と日本の米軍基地を火の海にするだけでなく、グアム島や米本土も直接攻撃できる能力を有している」とけん制した。

 北朝鮮の挑発行為が続く背景には、THAAD配備に強く反発する中国と、米韓間がぎくしゃくし、対北朝鮮圧力が一枚岩でないことがある。中国は、北朝鮮の1月の核実験、2月の長距離弾道ミサイル発射に対する安保理決議に賛成。しかし韓国紙・中央日報によると、今月9日の北朝鮮による潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)とみられるミサイル発射に対する報道声明は難航しているという。

3977とはずがたり:2016/07/20(水) 22:20:45
自民党を支持するしか能のない地域が受け容れろよなぁ

普天間訓練移転、馬毛島を検討 政府、沖縄県に提案へ 鹿児島では反発必至
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160720-00010001-nishinp-soci
西日本新聞 7月20日(水)10時4分配信

 政府が米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の負担軽減策として、新型輸送機オスプレイを含む米軍機の訓練を鹿児島県・馬毛(まげ)島(西之表市)へ移転する方向で検討していることが19日、政府関係者などへの取材で分かった。近く沖縄県に伝え、協議する見通し。翁長雄志(おながたけし)知事は前向きに検討するとみられるが、西之表市の反発が予想される。

鹿児島では反発必至
 21日に首相官邸で翁長氏が出席する「普天間飛行場負担軽減推進会議」と「政府・沖縄県協議会」が開かれる。複数の政府、沖縄関係者は「馬毛島に訓練を移転する方向で話が進むことになるだろう」と話した。

 政府と沖縄県は、普天間飛行場を名護市辺野古に移設する計画を巡って対立。沖縄県は辺野古への移設にかかわらず、2019年2月までに普天間飛行場の運用を停止するよう求めている。政府は米軍機の訓練移転先として佐賀空港(佐賀市)などを検討したが、地元の反発を受けて取り下げた経緯がある。

 馬毛島はほぼ全域を民間企業が所有する無人島。沖縄が地元の下地幹郎衆院議員(おおさか維新の会)が今年5月、沖縄県に訓練移転先として提案していた。

 翁長氏は18日に馬毛島を視察し、那覇市内で記者団に「前に進められるものがあれば政府側と意見交換したい」と語った。

 菅義偉官房長官は15日の記者会見で、馬毛島の活用について「(沖縄県から)提案があれば政府の考え方を申し上げたい」と述べている。

 馬毛島は過去にも米軍訓練の移転先に挙がった。11年6月の日米共同文書に、米軍空母艦載機の離着陸訓練の恒久的な移転候補地と記されたが、西之表市は市を挙げて反対した。今回も正式に提案されれば、強い反発が予想される。

 地権者は訓練誘致に前向きだが、防衛省との用地買収交渉の見通しは立っていない。関係者との調整次第で、沖縄県との協議自体を見送る可能性もある。

3978とはずがたり:2016/07/20(水) 22:22:04

米軍訓練移転・馬毛島写真 防衛省 市通さず入手図る 地形図に無断流用 計画? [鹿児島県]
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/kagoshima/article/260146
2016年07月10日 15時05分

 日米両政府が米軍機の訓練移転先として合意した鹿児島県・馬毛島(西之表市)の調査事業で、防衛省が市の所有する島の航空写真を無断流用しようとしていたことが、関係者への取材で分かった。移転に反対する市は「頭越しだ」と反発。無断流用の指摘後も「安全保障上の公益性」を理由に写真提供を再三迫る同省との溝を深めている。専門家は「市に提供の法的義務はない。防衛省の強引な姿勢は、沖縄の民意を無視して進める米軍普天間飛行場の移設と同じで、馬毛島は『第二の辺野古』だ」と指摘している。

 事業は2011年6月の日米合意後初の調査で、15年10月から約5カ月かけ、既存の航空写真を基に島の地形図を作成する。関係者によると、防衛省は市が移転を認めず、地権者との用地買収交渉も難航する中、新たに撮影すれば反発を招くと判断、既存の写真を使うことにしたという。
 防衛省は、事業に先駆けて昨年9月ごろ、鹿児島県土地改良事業団体連合会(鹿児島市)に対して写真提供を要請。同会が14年度に西之表市の依頼で農地調査用に島全域を撮影した写真の提供を求めた。同会は「写真の著作権は市にあり、提供すれば無断流用になる」と伝えて断った。鹿児島県も経緯を把握しており、県幹部は「市に提供を要請すれば反発されるのは目に見えている。このため防衛省は連合会からこっそり写真をもらおうとしたのではないか」と指摘する。
 その後、防衛省は市に写真提供を要請。担当者を派遣して長野力市長に直接要求し、文書でも繰り返し求めた。「公益性の観点から市は提供しなければならない」と主張したという。市は(1)提供に法的根拠はなく、写真の目的外使用に当たる(2)市議会が移転反対を決議した-ことを理由に拒否を決めた。市幹部は「防衛省の要請は、断れば市が不利益を被ると受け取れる内容もあった。本来、国と地方は対等であるはずなのに、防衛省の態度は脅迫に近い」と憤る。
 地方自治に詳しい鹿児島大の平井一臣教授(政治学)は「安全保障は国の専権事項だが、写真の無断流用を試みたとすれば、自治の筋道に反する」と防衛省を批判。琉球大の徳田博人教授(行政法)は「市が拒否する背景に騒音や事故、米兵犯罪への住民不安がある。国の強引な姿勢は沖縄と同じで、地方との対立をあおっている」と分析した。
 九州防衛局は「調査に使う(写真などの)データの入手方法は明らかにできない。調査は予定通り進めている」としている。

(※2016年01月14日 西日本新聞朝刊掲載時のものです)

3979とはずがたり:2016/07/22(金) 14:25:10
<辺野古移設>政府、沖縄県を提訴 是正指示確認求め
毎日新聞社 2016年7月22日 09時39分 (2016年7月22日 12時03分 更新)
http://www.excite.co.jp/News/politics_g/20160722/Mainichi_20160722k0000e010143000c.html

 政府は22日午前、沖縄県の米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への移設に関し、県を相手取って地方自治法に基づく違法確認訴訟を福岡高裁那覇支部に起こした。第1回口頭弁論は8月に開かれる。移設を巡る両者の対立は再び司法の場に持ち込まれた。

 翁長雄志(おなが・たけし)知事は2015年10月、仲井真弘多(ひろかず)前知事が行った辺野古沿岸部の埋め立て承認を取り消した。政府が起こしたのは、取り消しを撤回するよう求めた石井啓一国土交通相の是正指示に従わない知事の「不作為」の違法性を確認する訴訟。今秋には判決が出される見込みだが、敗訴側の上告が確実視され、最高裁判決は年明けになるとみられる。

 政府と県は今年3月、乱立した訴訟を一本化する和解条項に合意。それぞれが起こしていた訴訟をいったん取り下げ、政府は移設作業を中断した。総務省の第三者機関「国地方係争処理委員会」の審査を経て、県が政府を提訴する段取りだったが、係争委は6月に示した審査結果で是正指示の適否を判断せず、両者に協議を促したため、県は提訴を見送ることを決めた。

 早期の工事再開を目指す政府は、県の提訴見送りによって移設計画が滞ることを警戒。21日に首相官邸で開かれた県との協議会で、政府側から提訴する方針を伝達した。菅義偉官房長官は22日の記者会見で、「司法判断を仰ぐ手続きと協議を並行して迅速に進める和解条項の趣旨に照らして訴訟を提起した」と説明し、「司法手続きと協議を並行して進める和解の趣旨に照らして訴訟を提起した」と述べた。

 だが、県側は「協議がスタートする時に提訴するという話は大変、残念」(翁長氏)と反発。違法確認訴訟で政府が勝訴した場合でも、県が承認取り消しを撤回するかは不透明だ。県が撤回に応じない場合、政府は、より強い権限が国に認められる代執行の適用を求める訴訟を提起することも視野に入れている。【高本耕太】

3980名無しさん:2016/07/23(土) 21:49:42
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160722/k10010604021000.html?utm_int=news-politics_contents_list-items_018
普天間基地移設計画巡り 政府がきょう沖縄県を提訴へ
7月22日 6時52分
アメリカ軍普天間基地の移設計画を巡って、政府は22日、沖縄県側が、移設先の埋め立て承認の取り消しを撤回するよう求めた国の是正指示に、従わないことの違法性を確認する訴訟を起こすことにしています。政府・沖縄県の対立は、再び司法の場に持ち込まれることになり、双方の歩み寄りは依然見通せない状況です。
アメリカ軍普天間基地の移設計画を巡って、政府と沖縄県は21日、総理大臣官邸で3月の裁判での和解を踏まえた対応などを話し合う協議会を開きました。
この中で、沖縄県の翁長知事は、移設先となっている名護市辺野古の埋め立て承認の取り消しを撤回するよう求めた、国の是正指示には従わないものの、是正指示の取り消しを求める訴訟は起こさず、協議を通じて解決を目指したいという考えを伝えました。
これに対し、菅官房長官は、地方自治法で、21日が沖縄県側が裁判を起こす期限となっていたことを踏まえ、沖縄県の対応の違法性を確認するため、22日に国土交通大臣が、福岡高等裁判所那覇支部に対し、訴訟を起こす考えを伝えました。政府としては、和解条項に従って、移設計画に関連する工事を中止していることから、沖縄県側との協議は続けながら訴訟を進め、確定判決を得て、早期に移設計画を推進したい考えです。
菅官房長官は、21日の記者会見で、「翁長知事との間で、和解条項は有効であること、確定判決には従うことなどを確認した」と述べました。
これに対して、沖縄県側は「行政として、裁判所の判決には当然従うべきだ」としながらも、あくまでも移設阻止を目指す方針で、政府・沖縄県の対立は、再び司法の場に持ち込まれることになりました。
一方、政府は、沖縄県内最大のアメリカ軍の演習場、北部訓練場の一部返還に向けて、返還の条件となっているヘリコプター発着場の移設工事に着手しました。
これに対し、翁長知事は政府の対応を批判しているほか、市民グループなどは反発しており、双方の歩み寄りは依然、見通せない状況です。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160722/k10010605061000.html?utm_int=news-politics_contents_list-items_007
普天間移設 官房長官 翁長知事の批判に強い不快感
7月22日 20時13分
菅官房長官は22日午後の記者会見で、沖縄のアメリカ軍普天間基地の移設計画を巡る政府の対応などを翁長知事が批判したことについて、「極めて残念で、違和感を感じる」と述べ、強い不快感を示しました。
沖縄のアメリカ軍普天間基地の移設計画を巡って、移設先の埋め立て承認の取り消しを撤回するよう求めた国の指示に沖縄県が応じないのは違法だとして、国が22日に裁判を起こしたことについて、沖縄県の翁長知事は「国の強硬な態度は異常だ」と批判しました。

これについて、菅官房長官は午後の記者会見で、「極めて残念で、『強硬だ』というのは違和感を感じる。きのうの協議会で訴訟を起こすことを伝えた際にも、翁長知事からご指摘のような発言や批判は全くなかった」と述べ強い不快感を示しました。そして、菅官房長官は、政府の対応は沖縄県との間の和解条項に沿った行動だと強調したうえで、「引き続き和解条項に従って訴訟と協議の手続きを並行して進め誠実に対応していきたい」と述べました。また、菅官房長官は、裁判で国の主張が認められた場合の対応について、「工事を中断しているので、判決が出たらできるだけ速やかに工事を続行したい」と述べました。

さらに、菅官房長官は、アメリカ軍北部訓練場の一部返還計画の条件となっているヘリコプター発着場の移設工事を22日から再開したことに関連し、「翁長知事から『反対する』ということばは聞いたことがない」と述べました。

3981名無しさん:2016/07/23(土) 22:33:25
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016072000393&g=pol
馬毛島移転に否定的=菅長官

 菅義偉官房長官は20日午前の記者会見で、沖縄県宜野湾市の米軍普天間飛行場の訓練移転先としておおさか維新の会が提案している鹿児島県西之表市の馬毛島について、「現時点で有望な訓練移転先になるとは考えていない」と述べ、否定的な考えを示した。

 政府と沖縄県が普天間の運用停止に向けて話し合う「普天間飛行場負担軽減推進会議」が21日に開かれる予定だが、菅氏は「馬毛島について取り上げる予定はない」と語った。(2016/07/20-12:12)

3982名無しさん:2016/07/24(日) 20:32:14
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016072100584&g=pol
ヘリパッド建設反対で意見書=96年に日米合意-沖縄県議会

 沖縄県議会は21日、日米両政府が1996年に合意した沖縄に関する特別行動委員会(SACO)最終報告で、米軍北部訓練場(同県国頭村、東村)の返還条件とされたヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)建設の中止を求める意見書を社民、共産など与党の賛成多数で可決した。採決で自民党は反対し、公明党とおおさか維新の会は退席した。
 日米両政府はSACO最終報告で、北部訓練場の過半を返還することで合意。ただ、返還予定地にあるヘリパッドを移設することが条件で、6カ所の建設予定地のうち4カ所で反対派住民が抵抗し、工事が滞っている。
 意見書は、先に完成した2カ所のヘリパッドで新型輸送機オスプレイによる訓練が行われていることについて「昼夜を問わず、民間地域の上空を低空飛行している」と批判。その上で「県議会はこれまでも欠陥機オスプレイの配備撤回を求めている」と強調した。(2016/07/21-16:15)

3983とはずがたり:2016/07/26(火) 12:03:48
中朝がある限り軍事力は必要であるとの考えに心情左翼で軍隊嫌いなの俺ですら至っている。だがこの文章も威勢だけ良くて中味無い辺りは環球時報と大差ない。

どう実効的に封じ込めするか(=筆者が自分でも難しいと書いてる様にこっちも痛いのに経済大国相手にどう禁輸するか)の具体策が必要であり,また中国が狙っているものが西洋近代の作り上げた国際関係体系を中国に関する箇所に限り大国になった中国仕様に書き換える(恐らく世界を中国システムに全面的に書き換えようと迄は考えてない)事である認識が必要である(その辺に中国の限界があって妥協の余地もあるのかもしれない)。

だが日本だって大東亜共栄圏のデマで英米に楯突いて敢えなく(と云うには犠牲が大きすぎたけど)潰されたけどその思想の建前部分は或る意味実現し,大東亜の列強の植民地は大戦後全て独立を果たしたのである。中国は多分どんな形になるか判らないが負ける(と思われる)が,負けた後で何を残すのか・何を変えるのかを見通しておく事は必要であろう。竹島も尖閣も太平島も近代西欧の造り出した醜悪な国家権力みたいなのから離れて関係諸国の共同統治みたいな形になるのかも知れない。入会地という良い制度があるじゃあないか。

暴発寸前の中国を制するには、この「封じ込め戦略」が最も有効
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160722-00049238-gendaibiz-int
現代ビジネス 7月22日(金)7時1分配信

「中国の軍事力は、沈黙しない」
 中国の挑発が止まらない。オランダ・ハーグの仲裁裁判所が南シナ海における中国の主権を否定する判決を出した後、中国はそれに従うどころか軍事演習を再開し、武力行使に訴える可能性さえほのめかしている。そんな中国に、私たちはどう対応すべきなのか。

 中国軍の対外スポークスマン的役割を果たしている孫建国・中国軍事委員会連合参謀部副参謀長は7月16日、国際シンポジウムで「軍隊は幻想を捨て、国家主権と権益を守るために最後の決定的役割を果たさなければならない」と演説した。

 最後の決定的役割とは何か。副参謀長は「最後は軍事力を行使するぞ」と言っているのだ。私が中国の好戦的姿勢を指摘すると、左派勢力からは「また中国の脅威を煽っている」という声が上がる。だが、彼らは自分たちの幻想こそを捨てなければならない。

 脅しだったとしても、まずは相手が言うことを100%あり得ると仮定して対応策を考えるのは戦略の基本である。それを「煽り」の一言で片付けるのは、まさにお花畑思考だ。現実を直視しない連中とは、前提になる現状認識が違うので政策の議論にはならない。

 武力行使を唱えたのは軍幹部だけでもない。中国共産党の機関紙、人民日報系の「環球時報」は7月13日付社説で「中国の軍事力は、立ち上がる必要があるときは沈黙しない。南沙諸島はわれわれの手中にある」と自慢気に恫喝した。

 それを裏打ちするように、中国軍は19日から21日まで南シナ海で軍事演習を再開した。判決前も10日間にわたって実弾演習をしたが、今回も島嶼上陸作戦などを展開した。「いざとなったら戦うぞ」というデモンストレーションである。

新たな「封じ込め戦略」を考える
 東シナ海でも活発に動いている。

 7月18日には中国海警局の海警3隻が尖閣諸島沖の日本領海に侵入した。これは公船だったが、6月9日には軍艦が尖閣沖の接続水域に、同15日には口永良部島周辺の領海に侵入しているので、いずれ尖閣沖でも軍艦が領海侵入を試みるのは時間の問題だろう。

3984とはずがたり:2016/07/26(火) 12:04:02
 こうした中国にどう対応するのか。私は先週のコラム(http://gendai.ismedia.jp/articles/-/49175)で日米豪などの対中包囲網を指摘したが、今週は話を一歩進めて、どんな対中包囲網が可能か、あるいは不可能なのかを考えてみよう。

 米国の戦略家として著名なエドワード・ルトワック氏は著書『中国4.0 暴発する中華帝国』(文春新書)で「封じ込め戦略」を提案している。この本はよく売れているようだ。好戦的な中国のおかげだろう。

 具体的には中国が尖閣諸島を占拠したら、欧州連合(EU)などに輸出入の入管手続きを強化してもらって「実質的に貿易取引禁止状態にする」という提案である。そうなれば、たしかに中国は「深刻な状況に追い込まれるはずだ」(同書171ページ)。

 これは尖閣占拠のケースを想定しているが、南シナ海問題でも同じ対応が考えられる。

 封じ込めは、かつて冷戦期に米国が旧ソ連圏に実行した戦略でもある。発案したのは最強の戦略家として知られたジョージ・ケナンだ。ルトワック氏が唱える封じ込めがケナンのそれと同じかどうか知らないが、貿易取引を禁止するアイデアは冷戦期と同じである。

 冷戦期には西側の対共産圏輸出統制委員会(COCOM)がソ連を中心とする共産圏への輸出を禁止した。核兵器を保有しているソ連を相手に熱い戦争をしたら、双方が破滅してしまうので、西側からの技術と資源の流出を防ぎ、経済戦争で相手を追い詰めようとしたのだ。

対ソ戦略を振り返る
 貿易禁止だけではなかった。

 冷戦研究の大家である米国の歴史学者、ジョン・ルイス・ギャディスの古典的名著『Strategies of Containment』によれば、封じ込めはソ連との戦いを戦争によって決着をつけるのを目指した戦略では「ない」(英語版同書51ページ)。

 そうではなく経済戦、思想戦あるいは宣伝戦による勝利を目指した。経済封鎖と自由と民主主義の理念的求心力によって共産主義に対抗しようとしたのだ。ケナンは軍人相手の講演でも軍事力だけに頼らず、米国政治システムの優位による戦いを強調している。

 私がギャディスの本を初めて読んだのは、いまから28年も前の留学中だったが、まさか中国問題を考えるのに、再び本を手にとる日が来るとは夢にも思わなかった。あらためてページをめくってみると、ケナンのリアリズムに基づく見識に思いを深くする。

 たとえば、国際連合についてケナンはどう考えていたか。
 ケナンは「国際連合が紛争を解決できるわけもない」と見抜いていた。国連は「議会のシャドーボクシング」にすぎず「真の問題から米国人の目を逸らさせてしまう。まったくバカげている」と一刀両断に切って捨てている(29ページ)。

 そうではなく「私たちの安全保障は敵対勢力との間に均衡を保つ能力にかかっている」。そのために封じ込め戦略を唱えたのだ。これは現下の情勢にも、そっくりそのままあてはまる。中国やロシアが拒否権を持っている国連は、もはや実質的に機能していない。

 それはクリミア侵攻を批判する国連安全保障理事会決議に対するプーチン大統領の拒否権発動で証明された。中国が尖閣諸島に侵攻し国連が取り上げたとしても、中国はロシア同様、非難には必ず拒否権を発動する。

 ただ、ケナンの対ソ封じ込め戦略を現代の対中封じ込めに適用できるかといえば、少なくとも当時のままでは適用できない。それには、いくつか理由がある。

3985とはずがたり:2016/07/26(火) 12:04:21
>>3983-3985
 まず、いま日米欧の対中貿易はあまりに規模が大きい。各国とも対中輸出で潤っているだけでなく、対中輸入でも利益を受けている。たとえば、iPhoneの部品の一部は中国製であり、組み立てもカリフォルニアではなく中国である。

 冷戦前の対ソ貿易はたかが知れていたが、いま対中貿易を禁止すれば日米欧は大きな返り血を浴びてしまう。しかし逆に言えば、それだけ中国側の打撃が大きいという話でもある。輸出だけでなく輸入面でも何をどれだけ、どのように規制するか、日米欧の結束が試される展開になる。

 対ソ封じ込めは思想戦でもあったが、いまの中国はソ連のようにオリジナルの共産主義を丸ごと信奉しているわけではない。一部は市場経済も取り入れている。ソ連は世界革命を目指したが、中国は影響力を高めようとはしていても、世界共産主義革命を目指してはいない。

「中国の改心」を夢想しても仕方がない
 封じ込め実行には、こちら側にも問題がある。環太平洋連携協定(TPP)が象徴的だ。もともとTPPは対中包囲網の形成が隠れた狙いだったのに、いまや米国の大統領候補が2人とも脱退ないし再交渉を言い始めている。それは中国に塩を贈るようなものだ。

 いまは対ソ冷戦期のように、日米欧が一枚岩でもない。欧州は中国が創設したアジアインフラ投資銀行(AIIB)にこぞって参加した。欧州はソ連を恐れていたが、いま中国を恐れてはいない。彼らは中国が欧州にまで攻めてこないと分かっているから、ビジネスで利益が得られればそれでいいのだ。

 一方、当時のソ連といまの中国が似ているところもある。

 まず、その好戦的態度だ。ソ連もいまの中国のように盛んに西側を挑発した。ケナンが研究したスターリンと習近平も指導者としてよく似ている。習近平は近年、スターリンのような強権的独裁者への道を歩み、政敵をばんばん追放している。軍事に傾斜して自国の縄張り拡大を目指すところも同じである。

 ソ連は経済が崩壊して、最終的に国がつぶれた。中国は表向き高成長を装っているが、とっくにバブル経済が破裂し不良債権は巨額に上っている。ソ連はバルト3国の独立宣言がきっかけになって崩壊したが、中国も韓国、北朝鮮、台湾、香港の周辺国・地域が離反している(1月22日公開コラム参照、http://gendai.ismedia.jp/articles/premium01/47495)

 ソ連では国の崩壊が迫ると共産党や軍幹部の亡命や逃亡が相次いだが、中国でも共産党幹部の子息や愛人の国外脱出と外貨持ち出しが相次いでいる。

 封じ込め戦略は対中国でも有効と思われる。ただし、かつての対ソ版からは相当、バージョンアップしなければならない。先の孫・副参謀長は「日米が共同して南シナ海を共同パトロールすれば、中国は黙っていない」と日本に警告したという。中国はまさにそれを恐れているのだ。

 だからこそ、日米(+あまり頼りにはならないが欧州も)は共同で軍事面に限らず経済も含めて全面的に対中戦略をブラッシュアップし、いまから有事に備える必要がある。いまは「中国の改心」を夢想しているような局面ではない。

長谷川 幸洋

3986とはずがたり:2016/07/26(火) 12:35:12

 大国の嫌らしさを共産主義と結びつけるべきではない。カネと軍事力で我が侭通すのは経済が今より(相対的に)圧倒的な規模だった頃の資本主義のアメリカもやっていた事だ。

 巧く行かないと断じたこの文章に反して親中国は存在し,今回のASEANの会議でもカンボジアやラオス(とASEANの全会一致原則)を使って越南やフィリピンの意向をねじ伏せる事が出来たのである。

 問題は経済にしか無くて,公民権運動等を経たアメリカも軍事政権を解消した韓国も資本主義が辛うじて自己変革能力見せて現代的な豊かな社会を再生産出来る形に変化出来たが,ソ連型社会主義はそれに失敗して解体してしまった。中国型社会主義がそれが可能かどうかが今習に問われていて,現段階ではそれに答える気が全くない様に見えるが,インターネット社会が強圧的な管理で乗り切れる訳ない。
 リーマンショックを軽微に乗り切った果ての行き過ぎの処理でその経済が痛んでいる現状は,円高不況を克服してバブルに踊った日本と同じかもしれない。アメリカの掌の上で踊らされてたとも云えるし,今後20年ぐらいはなんとなくパッとしない経済状況が続く可能性もある。但し日本よりも高度成長の余地が宏大に残されている分有利だ。但し,日本も新産業都市の多くは惨めな失敗をしている。世界の工場化の余地は世界の需要を賄う分しかなく既に目一杯な気もするし,日本がNIESの追い上げを受けた様に中国も東南アジアの猛追を受けても居る。
 詰まり今豊かになった連中には暫く成長を我慢して,取り残された連中を豊かにする必要があるが,豊かになった連中を我慢させれるかどうかであってそれを強圧的にやってるのが現在である。本文でもあるように「伝統的な「統一戦線」と「持久戦」で危機を乗り切る戦略」で行くのだろうが,国中がそこそこ豊かになった後の低成長時の不満をどうやって発散させて行くかが問題である。米欧各国ともその低成長時代の国民の不満対策に苦心している。日本は民主党政権の成立(と其の失敗と安倍政権の成立)で一足先に解消した様だが。

「全面敗北」皮肉な結果を生んだ強国路線のツケ
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160719-00010001-wedge-cn
Wedge 7月19日(火)11時20分配信

 オランダ・ハーグの仲裁裁判所は7月12日、南シナ海における中国の主権を全面的に認めない判決を下した。国際社会や海外メディアは判決前から、中国共産党・政府が、国際法に基づく裁決を尊重すべきだと訴え、中国が国際ルールや国際機関を尊重する「責任ある国家」かどうかの試金石になると指摘していた。しかし中国は西側諸国から圧力が加えられればより意固地になり、独自の道を歩む。習近平指導部は「宣伝戦」「外交戦」「軍事戦」を駆使し、伝統的な「統一戦線」と「持久戦」で危機を乗り切る戦略を展開するだろう。

フィリピンと「一戦の覚悟」
 判決は中国の行動が国連海洋法条約違反だと訴えたフィリピンの勝訴、訴えられた中国の「全面敗北」となった。中国が南シナ海の大半を囲み、「歴史的権利」と主張する「九段線」に関しても「国際法上の根拠がない」と一蹴する、という予想以上に踏み込んだ内容となった。もはや国際法の論理で中国政府が南シナ海をめぐる従来の主張を押し付けることはできなくなった。

 「中国の夢」「中華民族の偉大な復興」という政治スローガンを掲げ、2012年11月に登場した習近平共産党総書記(国家主席)は、歴代指導者の誰よりも主権や領土に固執し、決して妥協を許さない指導者だ。にもかかわらず、今回は国際社会に主権を否定される皮肉な結果になった。これは習主席が進めた露骨な強国路線に周辺国が反発したツケと言えた。

 北京にいた筆者が、南シナ海の異変が表面化したのは12年4月、スカボロー礁周辺で中国の海洋監視船とフィリピンの艦船が2カ月にわたりにらみ合いを続け、中国側が事実上支配してしまったことだった。中国政府は同年6月、南シナ海に三沙市を創設したと突然発表。胡錦濤・温家宝時代末期だが、次期総書記に内定していた習近平国家副主席(当時)が内政・外交の実権を握っていた。その頃、北京の共産党関係者は「中央は南シナ海でフィリピンと一戦交えることも辞さない覚悟だ」と話していたのを覚えている。

3987とはずがたり:2016/07/26(火) 12:35:27
妥協許さない政治風土
 強国路線をむき出しに、ナショナリズムを高めつつ、「中国が新たな秩序をつくり、他国はそれに従え」と言わんばかりの中国対外戦略の変化が表れたのは2008年から09年にかけてだ。08年の北京五輪を一応は成功させ、リーマンショックからいち早く抜け出した自信を背景に、習氏は「社会主義体制の絶対堅持」「領土・主権の断固防衛」ということを最優先に、国内では「体制に脅威を与える言論や人権派への激しい弾圧」、国際社会では「野心的な海洋進出」に関して手段を選ばなくなった。

 朝日新聞は仲裁判決を受けて13日付朝刊の社説で「国際法による秩序の発展に責任をもつ国になるのか、それとも秩序に挑戦する国か。中国の習近平政権は、その岐路にあることを自覚すべきである」と指摘した。しかし習近平は国際孤立を深め、国際的イメージを損なうと分かっていても、この二つの問題で決して妥協することはない。

 その背景には、現在の共産党独裁体制が受ける脅威として、一つには「(共産党体制と対峙する)民間社会の台頭」、もう一つは「海外敵対勢力の浸透」に強く警戒していることがある。しかし特に後者の問題で妥協すれば、「売国奴」とみなされる。後世の名声に最も敏感となる中国の最高指導者として「妥協」は非、「抵抗」は正義とみなされる。西側の諸国・価値観や領土・主権が侵害される事態への徹底した抵抗が美化される政治風土は変わっていない。

天安門事件以降の最大の外交打撃か
 「巨大な外交的打撃だ。おそらく1989年以来で最大のものの一つだろう」。香港英字紙サウス・チャイナ・モーニングポストは、仲裁判決「全面敗訴」が中国にとって89年6月の天安門事件で西側諸国から受けた制裁によって国際的孤立に陥った際に匹敵するものだという専門家の論評を掲げた。

 当時の中国外交責任者・銭其シンの回顧録『外交十記』によると、最高権力者・トウ小平は、同年7月に極秘訪中したスコウクロフト米大統領補佐官(国家安全保障担当)に対してこう言い放った。

 「中国人は中国人としての気概と気骨を持たなければならない。解放後、我々は米国と戦争した。あの時、我々は絶対的に劣勢だったが、恐れたことはなかった」

 「中華人民共和国の歴史は、共産党が人民を指導し、抗米援朝(朝鮮戦争)も加えれば25年間も戦争を続け、2000万人以上に上る犠牲の上にやっと勝ち取ったものだ。中国の内政にはいかなる外国人も干渉させない」

 89年11月、中国指導部の招請に応じて北京を訪問したキッシンジャー米元国務長官も回顧録で、銭が「中国は自らの国益によって規定される自らの歩調で動き、外国人の指図は受けない、として、説明に耳を貸そうとはしなかった」(『キッシンジャー回顧録中国(下)』岩波書店)と明かした。

 当時も今も共産党指導部は、天安門事件や南シナ海問題などは、体制・主権問題に関わる内政問題であり、外交マターと捉えていない。他国と比べても、国益と完全一致しない限り、外交は一歩も前進しない傾向が強い。今回の仲裁判決でも、「外圧」を受けた形での妥協は決して選ばない。

尖閣国有化時と似た事後処理
 中国政府は、仲裁判決の結果を「想定内のものだ」と内外に「中国の余裕」を感じさせる宣伝工作を重視した。「紙クズ」「茶番」と強気の発言を繰り返した中国指導部も実は、内心では屈辱的な仲裁判決に対する対応を間違えれば、国際的孤立は深まり、中国の国益を損なうと憂慮しているのは間違いない。中国外交は突発事態への「戦略」は苦手でも、予想される事態に対して自国の主張が崩れないよう独自の論理を組み立てる「事後処理」には長けている。実は仲裁裁判判決後の対応は、日本政府による尖閣諸島国有化(12年9月)の際の経過と似ている。

 最初に着手したのは「宣伝工作」。例えば、仲裁裁判所の判決内容の発表は日本時間午後6時だが、中国国営通信・新華社が「不法無効ないわゆる最終採決を出した」という至急電を配信したのは英語版が発表前の午後5時39分4秒、中国語版が同6時00分12秒。極めて迅速な反応だ。中国政府はもともと自分たちに不利な裁定になることは掴んでいたが、発表前に当事国に通告された内容を基に新華社を通じて公表した。「紙クズ」と言いながら、判決がもたらす重大性やセンシティブさというものを「スピード」によってまずは国際社会に、続いて国内に認識させようとしたのだ。

3988とはずがたり:2016/07/26(火) 12:35:42

 新華社通信を見ると、その後も、中国政府声明(6時44分)、外務省声明(同48分)、国防省声明(同57分)と相次ぎ発表。続いて習近平が訪中していた欧州連合(EU)のトゥクス大統領との会談で仲裁判決に触れ、「中国は南シナ海領土・主権や海洋権益の問題で、いかなる状況下でも裁決の影響を受けず、裁決を基にした主張や行動を受け入れない」と反発した。李克強首相もトゥクス氏に「国際法に基づき、交渉協議を通じて争いを平和的に解決する」という公式見解を表明した。2人に先立ち王毅外相の談話も公表され、王氏は「仲裁案件は徹頭徹尾、法律の衣をまとった政治的茶番であり、この本質は徹底的に暴露されなければならない」とより強い言葉で反論した。

 公式声明に続き、外国要人との会談で最高指導部が問題に触れ、問題のステージを上げ、「譲れない問題」だとアピールするのも尖閣諸島国有化の際の対応を踏襲した。声明に続き「白書」を発表して自国の立場をさらに宣伝する手順も同じである。

日米は「敵」、フィリピンを「味方」に
 外交工作は宣伝工作とリンクしているが、外務省報道官談話を見れば一目瞭然だ。仲裁判決の順守を求めた岸田文雄外相の発言に対して、「仲裁裁判の裁判官を選定した国際海洋法裁判所所長だった柳井俊二氏が、安保法制をめぐる安倍晋三首相の私的諮問機関の座長を務めた」と指摘し、「仲裁裁判は最初から政治問題化していた」と反発。また仲裁判決に「法的拘束力がある」と述べた米国務省報道官の声明には「米国は国連海洋法条約に加盟していないのに、とやかく言う資格はあるのか」と反論した。

 一方、中国政府は、提訴の当事国であるフィリピンの現政権には批判の談話を出すどころか、13日に発表した白書のタイトルを「中国は南シナ海の争いをフィリピンとの交渉を通じて断固解決する」とした。50ページの冊子でかなり前から判決を予想して作成したとみられる。習近平は、ドゥテルテ新大統領就任の祝電で「中国とフィリピンは引っ越しできない近隣だ」と持ち掛けた。これは、日本と接近したい時にもよく使ったフレーズで、「秋波」に近い決め文句だ。

 中国政府は、仲裁判決を棚上げしてフィリピンとの交渉を進めると断言しているが、ドゥテルテ政権は自分たちに有利な判決に基づき対中交渉を進める構え。習近平は経済協力などをちらつかせ、ドゥテルテ大統領や特使を早期に北京に招待するなどして抱き込み、仲裁判決に関係なく二国間で交渉が進められることを示し、日米などが口出しする余地をなくしたい狙いだ。

 さらに中国外務省報道官は、実効支配する太平島が「岩」と位置づけられ仲裁判決に反発した台湾に向けて「海峡両岸の中国人は、中華民族に残された祖先からの財産を共に守る責任と義務がある」と呼び掛けた。「一つの中国」を受け入れず交流を停止した蔡英文政権に対して「共闘」を呼び掛けたと受け止められるコメントを素早く公表したことは注目に値する。

 「敵」と「味方」に分け、味方を取り込み、敵を牽制する統一戦線工作は中国の伝統的な対外戦略だ。共産党中央対外連絡部が12日、「90カ国以上と230以上の政党・政治組織が南シナ海問題での中国の立場を公開で支持した」と発表したのは、統一戦線を順調に進めているよう見せる宣伝工作の一環だ。新華社は中国の支持者としてキルギス、モンゴル、パキスタン、バングラデシュの友好人士を挙げたが、どこをどう計算すれば、「90カ国以上になるのか」と疑問視するのが大勢の見方だ。

 いずれにしても日米は「敵」であり、これまで敵だったフィリピンのほか、緊張関係にある台湾に近づき、日米を牽制しようとする外交宣伝を展開している。しかし現実はどうだろうか。国際法を極めて重視する欧州諸国が仲裁判決を軽視することはなく、東南アジア諸国連合(ASEAN)諸国の中でも中国と距離を置く国が増えている。結局のところ統一戦線工作はうまく進まないだろう。ただ中国当局の宣伝に操作されている国内世論を有利な方向に誘導する効果はあるのかもしれない。

「統一戦線工作」と「持久戦」
 最後の「軍事戦」では、判決に先立つ7月5〜11日、南シナ海で大規模な軍事演習を展開し、軍事力で主権を誇示した。また実効支配を示すため、12、13両日に南沙(英語名スプラトリー)諸島の滑走路で民間機が試験飛行を行った。

 国際圧力に対抗するため、習指導部はますます、南沙諸島での軍事拠点化などを今後も続けるのは間違いない。中国の人工島周辺への「航行の自由作戦」を強化する米軍との武力衝突の可能性は以前より高まったと言える。なぜなら判決への妥協が許されない政治環境の中、より強い決意で領土・主権問題に臨むことになった習指導部が「引く」という選択肢はあり得ないからだ。

3989とはずがたり:2016/07/26(火) 12:35:59
>>3986-3989
 当面は「宣伝戦」と「外交戦」を前面に出し、国際社会との過度な摩擦を避けるだろうが、機に及んで「当然権利はあり、我々の総合的判断で決まる」と主張する南シナ海防空識別圏の設置も中期的な目標として念頭に置いているとみられる。長期的な持久戦で主権を主張し続け、その裏で南シナ海の実効支配を既成事実として積み重ねていく戦略も変わらないだろう。

自ら煽ったナショナリズムに怯える
 習指導部が国際社会での孤立と同様に、より危機感を感じているのは、もしたかしたら国内の反応だったのではないか。習近平は就任以来、「中国の夢」などを掲げて国民向けに民族・愛国感情を煽ってきた。そのナショナリズムが
仲裁裁判の全面敗訴によって火が着き、熱しやすい国民が、習指導部の対国際社会「弱腰」姿勢への追及を強め、その結果として批判の矛先が自分に跳ね返ってくる事態を恐れた。

 インターネット上で話題になった「緊急通知」がある。発出したのは、北京市応急弁。首都で緊急突発事件が発生した際に対処する部署だ。緊急通知は12日午前8時から17日24時(18日午前零時)まで各部門に対して応急対策について24時間態勢で「戦時状態」に入るよう指示している。

 北京市当局はフィリピン大使館前で警戒に当たる警官数を大幅に増やし、大使館前の道路を封鎖した。本当にフィリピン大使館前に抗議に行くほど、判決に強烈な怒りを抱えた人たちがどれだけ存在するか定かではないが、当局は不測の事態を何としても避けようとした。

 2012年9月の尖閣国有化に伴う大規模かつ暴力的な反日デモでは、北京の日本大使館が標的になった。これは、地方の農村も含めて大量の人たちが動員され、警察当局も黙認した官製デモであったが、全国レベルでナショナリズムが爆発した反日デモを容認した習近平は、自身が最高指導者に就く年5年に1度の党大会(12年11月)を控え、国内的に主権・領土問題で一歩も譲歩しない強力な権力を誇示する必要に迫られた。

 しかし今回の仲裁判決でナショナリズムが高まり、社会にあふれる不満に火が着けば、「反共産党・政府」に転じかねないと神経を尖らせた。政府・外務省・国防省、官製メディアが一体となって判決批判の宣伝キャンペーンを展開した背景には、国内向けに「指導部はしっかり批判しているから、我々に任せてほしい」というメッセージを送り、熱しやすい国民をなだめる狙いがあった。

「中南海」にこそ問題
 共産党指導部にとって天安門事件以降も、欧米など西側諸国から一斉批判を浴びた事件は数多い。民主派作家・劉暁波氏の拘束と懲役11年判決、その後のノーベル平和賞受賞(2008〜10年)に対する反応もそうだし、最近では人権派弁護士やNGOに対する弾圧、中国共産党批判本を扱う香港の書店関係者の越境連行もその一例だ。今回の南シナ海の仲裁判決をめぐっても、改革派知識人の間から出てくる指摘は、「法の支配」を無視する共産党体制に本質的な問題がある、という観点だ。

 ネット上では「南海(南シナ海)問題はない。あるのは中南海(共産党政権)問題だけだ」という皮肉あふれる書き込みが転送された。北京の外交筋は「南シナ海も、言論・人権弾圧も突き詰めれば、根っこは同じで、共産党体制に根本的な問題がある」と漏らす。

 中国共産党・政府が国際ルールや法の支配を無視するという事態は今に始まったことではない。ただ習近平体制になってより鮮明になったのは、「カネ」(経済支援)と力(軍事的な圧力)を駆使して「中国共産党にすり寄る国家だけを抱き込んでいく」という「歪んだ協調路線」だ。既存の国際秩序から離脱する傾向は強まり、周辺国への高圧的な拡張路線を進めた結果として国際的孤立はますます深まっている。

 どうすれば中国共産党が国内的にも、国際社会においても法を順守する国に変わるか。仲裁判決に対して何と反発しようと、EUやASEANを含めた国際社会からそっぽを向かれることは避けたいのが習近平の本音だろう。列強に侵略された屈辱の歴史がいまだトラウマとして残り、主権・領土問題になると過剰に反応する中国指導部に、仲裁裁判の判決に順守させるのはほぼ不可能に近い。ただ強気の姿勢を誇示する習近平が国際的孤立を恐れる中、仲裁判決を切り札にして、「法の支配」が国益にかなうと、共産党・政府にも、国民にも認識させる外交努力が、日本を含めた国際社会に求められる。そして国内でも今回の判決が「法の支配」を意識する転換点になることを期待したい。

城山英巳 (時事通信社外信部記者)

3990とはずがたり:2016/07/27(水) 02:03:58
なんで異例の声明発表??

「不快、無分別」と批判=米NSCが異例の声明-相模原殺傷
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016072600319&g=soc

 【ワシントン時事】米国家安全保障会議(NSC)のプライス報道官は25日、相模原市の障害者施設で19人が刺殺された事件を受けて声明を出し、「この攻撃が障害者施設で起きた事実は、事件を一層不快で無分別なものにしている」と批判した。
〔写真特集〕相模原・障害者施設殺傷事件

 日本で起きた社会的な事件について、米NSCが声明を出すのは異例だ。声明は、犠牲者の家族らに「心からの哀悼」の意を表明。「こうした暴力には、いかなる弁解の余地もない」と強調した。(2016/07/26-11:17)

3991名無しさん:2016/07/30(土) 15:23:22
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016072600903&g=pol
仲裁判決、無力化に焦り=政府、包囲網づくりは継続

 【ビエンチャン時事】岸田文雄外相はラオスで開かれた一連の東南アジア諸国連合(ASEAN)関連外相会議で、南シナ海をめぐる仲裁裁判所判決を中国に受け入れさせるため、国際的な包囲網構築を試みた。しかし、ASEANの足並みの乱れから、共同声明で仲裁判決への言及が見送られるなど中国への配慮が目立ち、岸田氏の狙いは不発となった。
 「仲裁裁判は紛争当事国を法的に拘束する。両当事国がこの判断に従うことで問題の平和的解決につながることを期待する」。岸田外相は26日の東アジアサミット外相会議で、王毅中国外相の眼前で、仲裁判決の受け入れを重ねて迫った。
 外務省によると、12日の仲裁判決後、判決について「法的に拘束する」などと明確に順守を求めたのは、日米豪など少数の国にとどまる。このため日本政府は、関連外相会議の声明などに判決を明確に位置付けることで、中国に圧力をかけることを目指した。
 だが、ASEANが25日の外相会議で合意した共同声明が仲裁判決に触れなかったことで、議論は中国に有利に展開。26日の東アジアサミット会議でも仲裁判決については「法的、外交的なプロセスの尊重」など間接的な言及が多かったという。
 今後、判決無視を決め込む中国の主張が勢いづくことも予想される。外務省幹部は「無理が通れば道理が引っ込むとなってはならない。法的規範を外交力で示さなければならない」と焦りを募らせる。 
 南シナ海問題は、9月上旬に中国・杭州で開かれる20カ国・地域(G20)首脳会議や、それに続くラオスでのASEAN首脳会議でも取り上げられる見通し。王毅外相が25日に南シナ海の秩序維持のための「行動規範」の策定時期に言及するなど、「中国もプレッシャーを感じ始めている」(外務省関係者)との見方もあり、政府は粘り強く働き掛けを続ける方針だ。(2016/07/26-20:54)

3992とはずがたり:2016/07/30(土) 15:26:01

(朝鮮日報日本語版) 中国の主力艦載機「殲15」、訓練中に墜落
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160729-00000740-chosun-kr
朝鮮日報日本語版 7月29日(金)9時32分配信

 中国初の航空母艦「遼寧」の主力艦載機として開発され、テストが進んでいる「殲15」戦闘機(写真)が訓練中に墜落し、パイロットが死亡したという。事故のニュースは、発生からおよそ3カ月を経て国営メディアによって公にされた。中国当局が空母艦載機の事故を公にするのは異例。
 今年4月27日、陸上の基地で空母への着艦訓練を行っていた殲15戦闘機1機が、降下中にデジタル飛行操縦制御システムが故障して事故を起こし、パイロットの張超少校(少佐に相当)=29=が死亡した。中国中央人民放送(CNR)が27日に伝えた。同放送によると、事故の際、張少校は非常脱出を試みたが、地面に落下して重傷を負い、治療中に亡くなった。

 しかし中国人民解放軍海軍は、事故が起きた基地がどこなのか、事故を起こした戦闘機はどのような状態だったのかなどについては明らかにしなかった。

 殲15は、中国が空母保有戦略と歩調を合わせて艦載用に開発した戦闘機で、折り畳み式の翼や強化されたランディングギアなどを有している。中国は今年3月、殲15が空母「遼寧」から離着艦する場面を公開している。

 香港のサウス・チャイナ・モーニング・ポスト紙は、今回の墜落事故で殲15開発計画に支障が生じ、中国の空母運用戦略も打撃を被ったと伝えた。マカオ国際軍事学会のアンソニー・ウォン(黄東)会長は、同紙のインタビューで「今回の事故は、殲15が空母艦載機の基準に達していないということを示している。1980年代当時、ソ連のスホーイ27戦闘機がそうであったように、飛行制御装置の故障や品質の問題で墜落したこともあり得る」と語った。

3993名無しさん:2016/07/30(土) 15:46:46
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016072700767&g=pol
16年版防衛白書を了承=自民

 自民党は27日の国防部会で、2016年版防衛白書の内容を了承した。防衛省は8月2日にも閣議で報告する。白書は、東・南シナ海への進出を活発化させる中国に対し「一方的な主張を妥協なく実現しようとする姿勢」と強い警戒感を示しており、同部会でも出席議員から「中国の脅威は非常に大きい」との意見が出た。(2016/07/27-17:57)

3994名無しさん:2016/07/30(土) 23:50:29
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160729/k10010613451000.html?utm_int=news-politics_contents_list-items_014
全国知事会 基地問題を検討する研究会設置へ
7月29日 13時17分
全国知事会は29日福岡市で開いた会議で、沖縄県のアメリカ軍基地の負担軽減策など基地問題について、幅広く検討するための研究会を新たに設置することを決めました。
福岡市で開かれた全国知事会議は2日目の29日、沖縄に集中しているアメリカ軍基地の沖縄県の負担軽減策などを巡って意見を交わしました。

この中で沖縄県の翁長知事は「沖縄の基地問題は、一都道府県の問題ではなく、日本の民主主義と地方自治が問われている問題だということを理解いただきたい」と訴えました。これを受けて、知事会は、沖縄県のアメリカ軍基地の負担軽減策など基地問題について、幅広く検討するための研究会を新たに設置することを決め、今後メンバーの選定などを調整していくことになりました。

全国知事会の会長を務める京都府の山田知事は記者会見で「知事会としても、沖縄県に仲間として寄り添っていきたい。今後、日米地位協定の在り方など、できることから議論を重ねていきたい」と述べました。

3995名無しさん:2016/07/31(日) 10:46:29
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160721-00000566-san-pol
翁長雄志沖縄県知事が政府に初めて安全確保要請 尖閣周辺海域の中国軍艦侵入
産経新聞 7月21日(木)22時20分配信

 沖縄県の翁長雄志知事は21日、首相官邸で開かれた「政府・沖縄県協議会」で、今年6月9日に中国海軍のフリゲート艦が尖閣諸島(同県石垣市)周辺の接続水域に侵入したことなどを受け、地域住民の安全確保に向けて万全の態勢で取り組むよう菅義偉官房長官らに要請した。翁長氏が中国船への対応を政府に要請するのは初めて。

 協議会で菅氏らは翁長氏の要請に対し、情報収集や監視活動に取り組んでいることを説明した上で、「政府としては引き続きわが国周辺海域での警戒監視活動に万全を期す」と応じた。

 政府への要請については、石垣市の中山義隆市長らが県に求めていた。

3996名無しさん:2016/07/31(日) 12:49:29
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016072900799&g=pol
基地負担、本土分散に期待=菅長官

 菅義偉官房長官は29日午後の記者会見で、全国知事会議が沖縄県の米軍基地負担軽減に関する研究会の設置を決めたことについて、「沖縄の負担を全国で分かち合おうという観点からだと思うので、そうした研究会を開いて議論されることは歓迎したい」と述べ、本土への負担の分散に期待を示した。 (2016/07/29-17:21)

3997とはずがたり:2016/08/03(水) 01:36:22
<防衛白書>中国海洋進出「強い懸念」 北朝鮮の脅威強調
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160802-00000025-mai-pol
毎日新聞 8月2日(火)11時8分配信

 政府は2日の閣議で、2016年版「防衛白書」を了承した。南シナ海や東シナ海で海洋進出を強める中国について、「既成事実化を着実に進め、今後の方向性に強い懸念を抱かせる」と批判。今年に入り4回目の核実験を強行し、弾道ミサイル発射実験を繰り返している北朝鮮に関しては「地域・国際社会の安全に対する重大かつ差し迫った脅威」と指摘した。

 中国と北朝鮮に関する記述は前年より計10ページ増えた。南シナ海で中国が進める人工島造成を念頭に、「高圧的とも言える対応を継続させている」と言及し、南沙(英語名スプラトリー)諸島で「砲台といった軍事施設のほか、滑走路や格納庫など軍事利用しうるインフラ整備を推進している」と指摘。「中国を含む各国が緊張を高める一方的な行動を慎み、法の支配の原則に基づく」よう求めた。

 東シナ海での中国軍の活動に関しては、沖縄県・尖閣諸島近くまで軍艦と軍用機の活動範囲が拡大しているとし、「行動を一方的にエスカレートさせており、強く懸念される」と表明。「今後も強い関心を持って注視していく」と言及した。

 北朝鮮が「水爆実験」と主張した1月の核実験については「地震の規模から考えにくい」としつつ、「4回の実験を通じた技術的成熟などを踏まえれば、すでに核兵器の小型化・弾頭化の実現に至っている可能性も考えられる」との見解を示した。

 今年2月に発射したミサイルについては、長距離弾道ミサイル「テポドン2」の派生型(改良型)と断定。6月の新型中距離弾道ミサイル「ムスダン」の発射成功も踏まえ、「技術的信頼性が前進した」と分析した。4月の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の実験で固体燃料が使用された可能性を指摘し、「攻撃手段の多様化につながる」と危機感を示した。

 過激派組織「イスラム国」(IS)をはじめとする国際テロの脅威については「中東・北アフリカにとどまらずグローバルに拡散しており、我が国自身の問題として正面から捉えなければならない」と記述した。

 今年3月に施行した安全保障関連法の説明には、集団的自衛権行使容認を含めて20ページを割いた。憲法との関係について、自国の存立を全うするための自衛の措置を認めた砂川事件最高裁判決の範囲内であるとして「憲法に合致したもの」と強調。また、新任務に伴う自衛隊員のリスクは「生じる可能性はある」としながら、活動地域に関する情報収集や十分な装備、適切な訓練などを通じてリスクを「極小化、局限化し、隊員の安全対策に全力を挙げる」とした。【村尾哲】

 ◇2016年版「防衛白書」のポイント
 ・中国は高圧的とも言える対応を継続。既成事実化を着実に進め、今後の方向性に強い懸念を抱かせる。
 ・北朝鮮の核実験と弾道ミサイル発射は地域・国際社会の安全に対する重大かつ差し迫った脅威。
 ・国際テロの脅威はグローバルに拡散、我が国自身の問題として正面から捉えなければならない。
 ・安全保障関連法は憲法に合致。自衛隊員のリスクが生じる可能性はあるが、安全対策に全力を挙げる。

3998とはずがたり:2016/08/03(水) 01:36:36
防衛白書
安保法制へ理解促す 中朝への批判高める
http://mainichi.jp/articles/20160803/k00/00m/010/114000c
毎日新聞2016年8月2日 21時46分(最終更新 8月2日 21時46分)

 政府が2日の閣議で了承した2016年版「防衛白書」は、中国の南シナ海や東シナ海での海洋進出に加え、北朝鮮の核・ミサイル開発が活発化したことを受け、前年に比べて両国に対する批判のトーンを高めたのが特徴だ。日本を取り巻く安全保障環境の厳しさを強調することで、3月に施行された安全保障関連法に対する理解を促すとともに、両国へのけん制を強める狙いがうかがえる。

 中谷元(げん)防衛相は2日の記者会見で、中国や北朝鮮の軍事動向を踏まえ、「(日本の安全保障環境は)明らかに厳しくなっている。自衛隊の対応も増え、軍事情勢の変化がより厳しくなってきている」と述べた。

 白書は海洋での中国の対応を「高圧的」と指摘。南シナ海での人工島造成や軍事拠点化を念頭に「既成事実化を着実に進め、今後の方向性に強い懸念を抱かせる」と批判した。また、国際規範の重要性に触れ、協調的な形で役割を果たすよう中国に求めた。南シナ海問題を巡る仲裁裁判所の判決後も中国は爆撃機を飛行させるなど譲歩しない姿勢を示している。防衛省幹部は「国際社会が一致して対応し、中国に責任ある行動を促すしかない」と話す。

 東シナ海での活動範囲拡大についても、6月に起きた中国軍艦による沖縄県・尖閣諸島周辺の接続水域航行や鹿児島県・口永良部島付近の領海侵入などを挙げ、「行動を一方的にエスカレートさせており、強く懸念される」と危機感を示した。空自機の中国軍機への緊急発進(スクランブル)も15年度は571回と過去最多を記録したと言及した。

 今年に入って4回目の核実験を実施し、弾道ミサイル発射を繰り返した北朝鮮に関しては「地域・国際社会の安全に対する重大かつ差し迫った脅威」と指摘した。核兵器能力について「すでに小型化・弾頭化の実現に至っている可能性も考えられる」と分析したほか、2月に発射した長距離弾道ミサイルを「テポドン2」の派生型(改良型)と断定し、「攻撃手段の多様化にもつながる」とした。

 集団的自衛権行使容認を含む安保関連法には20ページを割き、憲法との整合性や自衛隊員のリスク管理などを説明。中谷氏は会見で、「国の防衛は国民の理解と支援が不可欠だ」と語った。【村尾哲】

防衛白書に中国が反発「悪意が全編にあふれている」
http://www.asahi.com/articles/ASJ8276NVJ82UHBI02R.html
北京2016年8月2日23時31分

 2日に公表された防衛白書について、中国国防省は同日、談話を発表し、「中国軍に対する悪意が全編にあふれている」として、「強烈な不満と断固とした反対」を表明した。

中国の海洋進出「着実に既成事実化」 防衛白書
 談話では、南シナ海問題について「日本など域外の関係国が南シナ海問題に介入していることこそ、地域の平和と安定を破壊している」と主張した。

 また、尖閣諸島周辺の中国軍の動きについても、「中国軍の行動は釣魚島(尖閣諸島の中国名)が中国に属しているという固い事実にもとづいている」などと指摘。「日本側のあらゆる行為の本来の目的は、大幅に軍備を拡充し、平和憲法改正の口実にするためだ」などとしている。(北京)

3999とはずがたり:2016/08/03(水) 20:56:09

北ミサイル 「戦前なら応戦」「陸地狙ったのでは」秋田知事が暴挙に憤り
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160803-00000572-san-soci
産経新聞 8月3日(水)19時7分配信

 北朝鮮のミサイルが3日、秋田県男鹿半島の西250キロの日本海に落下した事態に、秋田県では船舶や漁業関係者らが対応に追われるとともに、暴挙に憤りの声が上がった。

 秋田県では平成21年に長距離弾道ミサイルが上空を通過している。佐竹敬久知事は産経新聞の取材に対し「秋田沖にミサイルを撃ったことに怒りを覚える。戦前なら応戦する事態だ」と反発した。

 さらに「排他的経済水域(EEZ)を狙って撃ったのではなく、陸地を狙って届かなかった可能性もある。不測の事態が起きかねない緊迫した状況だった。政府はきちんと対処してほしい」と求めた。

 県はこの日午後、幹部による庁内連絡会議を招集し、漁船などに被害がないことを確認した。

 県漁業協同組合の三浦彰総務部長は「沿岸海域に落ちていたら、大変なことになっていた」と困惑していた。

4000とはずがたり:2016/08/03(水) 21:01:45

北ミサイル 日本の排他的水域を狙って発射 高い精度誇示、挑発レベル一段上げる
http://www.iza.ne.jp/kiji/world/news/160803/wor16080319310027-n1.html
2016.8.3 19:31

 北朝鮮が3日発射した弾道ミサイルの弾頭部分が初めて日本の排他的経済水域(EEZ)に着弾したことについて、日本政府は偶然ではなく意図的に日本のEEZ内に向けて撃ったと分析している。防衛省は中距離弾道ミサイル「ノドン」と分析しており、飛距離約1000キロは同型ミサイルの中で過去最長となる。森本敏元防衛相は「北朝鮮による挑発レベルが上がった」と警鐘を鳴らした。

 防衛省の分析によると、ノドンの命中精度はすでに一定のレベルに達しており、「EEZ内に撃ちこむことは、いつでもできる状態だった」(防衛省筋)との見方が根強い。元航空自衛隊航空支援集団司令官の織田邦男元空将は「ミサイルは沿岸部から離れた地点に着弾しており、慎重に落下地点を選んだのではないか」と話す。

 また、今回の飛距離は今年3月に発射された約800キロを上回り、確認されているノドン発射の中では過去最長。3日の内閣改造に合わせて辞表を提出した中谷元(げん)前防衛相は「方向を変えると西日本がすっぽり収まってしまう」と述べた。

 今回のミサイルは発射の動きを察知しづらい移動式発射台(TEL)から発射したとみられる。森本氏は「各種のミサイルをいつでも、どこからでも撃てる能力を誇示する活動の一環として3日の発射も行われた」と指摘する。

4001とはずがたり:2016/08/04(木) 08:02:42

靖国必ず参拝・過去に核発言 「タカ派」の稲田防衛相
http://www.asahi.com/articles/ASJ834K14J83UTFK00L.html?iref=com_alist_8_01
岡村夏樹、二階堂勇2016年8月4日07時24分

 稲田朋美防衛相は、自民党内きっての「タカ派」として知られる。終戦記念日には必ず靖国神社に参拝し、日本が核保有を検討すべきだと発言をしたこともある。こうした言動が、中国や韓国との関係を悪化させないか。政府・与党内から不安視する声が出ている。

 「心の問題だと思っている。行くとか行かないとか、行くべきであるとか、行くべきでないとか申し上げるべきではない。安倍内閣の一員として適切に行動して参りたい」。稲田氏は3日夜、首相官邸で開かれた就任会見で、終戦記念日に靖国神社を参拝するかを記者団に聞かれ、こう述べるにとどめた。

 稲田氏は初当選を果たした翌年の2006年、新人議員約30人とともに、連合国が戦犯らを裁いた東京裁判が不当だと訴える「伝統と創造の会」を設立。以来、メンバーとともにサンフランシスコ講和条約が発効した4月28日と終戦記念日の8月15日は必ず、靖国神社に参拝してきた。12年の月刊誌の対談では、靖国神社の英霊があつく弔われなければ「安全保障もあるわけがない」と発言したこともある。

 また、12年には雑誌の対談で…

4002とはずがたり:2016/08/04(木) 23:28:42
シンガポールも対北朝鮮制裁 10月からビザ取得を義務化
ttp://japanese.yonhapnews.co.kr/northkorea/2016/07/31/0300000000AJP20160731000100882.HTML
2016/07/31 10:12

【バンコク聯合ニュース】北朝鮮国籍者は10月からシンガポールに入国する際にビザ取得が必要となる。シンガポールの入国管理局(ICA)が30日発表した。

 シンガポール当局がビザ免除対象国から北朝鮮を除外したのは、年初の核実験や弾道ミサイル発射を受けて制裁を大幅に強化した国連安全保障理事会の北朝鮮制裁決議を履行するための措置とみられる。

 シンガポールは6月に安保理に提出した制裁履行報告書で、「安保理の制裁対象となっている北朝鮮幹部らの入国を拒否するとともに、北朝鮮国籍者の入国に対する規制を強化するため、ビザ発給の義務付けを準備している」と明らかにしていた。

 シンガポールは北朝鮮国籍者がビザなしで入国できる数少ない国の一つ。そのため、北朝鮮から事業家や産業技術を習うための人の出入りが多かった。「朝鮮エクスチェンジ」のような非政府組織(NGO)もシンガポールに本部を置いて北朝鮮人材に対する技術教育や事業協力などを進めてきた。今回の措置でこれらNGO団体の活動も少なからず影響を受けるとみられる。

 またシンガポールは制裁履行報告書で、対北朝鮮輸出禁止対象のぜいたく品のリストに対する再検討と更新作業を終えたとした。品目は明らかにしていないが、同国は安保理の制裁を誠実に履行しており、その結果が注目される。

4003とはずがたり:2016/08/05(金) 23:17:11
>ソンムの戦い
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BD%E3%83%B3%E3%83%A0%E3%81%AE%E6%88%A6%E3%81%84
>ソンムの戦い(ソンムのたたかい、Battle of the Somme)は、第一次世界大戦における最大の会戦である。1916年7月1日から同11月19日までフランス北部・ピカルディ地方を流れるソンム河畔の戦線において展開された。連合国側のイギリス軍・フランス軍が同盟国側のドイツ軍に対する大攻勢として開始し、最終的に両軍合わせて100万人以上の損害を出したが、連合国軍はわずかな土地を獲得したにとどまり、ドイツ側は後退を最少におさえた。
大戦初期のマルヌの戦いなどに比して武器の消費量や性能も飛躍的に向上し、軽機関銃も初登場した。また当時新兵器であった戦車が初めて投入された戦いでもある。
1916年7月1日 - 11月18日だそうで確かに恰度100年前だ。。

>特にクリミアにおいて、ロシア政府は軍事評論家が「ハイブリッド戦」と呼ぶようになってきている手法に非常に長けていることを見せつけた。すなわち政治的に相手側を操作し、自国軍ではないと言い張れる部隊、特に階級章を外した部隊を利用して、正規軍に頼らずに成果を得ることだ。西側の複数の高官によると、これは、ロシアが西側諸国を大幅にリードしてきた分野なのである。

>しかしながら、過去10年間に得られたもう一つの教訓は、いざロシアが全面攻撃を決断する場合、実際に2008年にグルジア、2014年にウクライナ、さらに昨年のシリアに対して行ったように、西側のアナリストの予想をはるかに上回る物量とスピードを駆使するということだ。

>(最近の)ロシア軍の演習はたとえばNATO軍の小艦隊のように、純粋に軍事的な単独のターゲットを狙う傾向が続いている。
>そういった攻撃をすれば、少なくとも何千人かが死ぬことになるし、次に何が起こるかはほぼ予測不能だ。プーチンがそうした軍事行動でNATOをバラバラにし、諸国がどう反応するかで意見が分かれ、絶望した状態にしたいと望むのも無理はない。

「戦争の足音」が欧州の東から迫りつつある
ロシアが核の一撃考えているとの観測も
http://toyokeizai.net/articles/-/126379
ロイター 2016年07月08日

今週末から1世紀前、リバプールで召集された王室連隊の伍長だった私の曽祖父は、ソンムの戦いで攻撃開始を待っていた。

隊の仲間のためにラム酒を調達するため、攻撃前に戦地に行かされたのだが、結局ラム酒を飲んで酔っ払ってしまい、攻撃後に目を覚ました。それが事実でないとしても、第一次世界大戦後に家族に話した内容はこういうことだった。

おそらく上官たちは異常に寛大な気分だったのであろう。でなければおそらく、他の多くの元兵士と同様、自分の体験を何度も語らされるのを避けるための方便だったのかもしれない。連合国側は初日の戦闘で、わずかな土地を得る代償として、ほぼ6万人もの死傷者を出していた。その数は攻撃中止までに80万人を超え、半数以上が戦死であった。

緊張感は1989年以来で最大

2つの世界大戦がますます人々の記憶から遠ざかっていくにつれ、大戦が欧州大陸のあらゆる家庭の生活にどれほどの影響を与えたのかを、はっきりと思い浮かべるのはますます困難になっている。

しかしながら、ひそかにこの状況は変わりつつある。北大西洋条約機構(NATO)加盟国が今週末に行う毎年恒例の首脳会議は、1989年以来最も深刻な緊張感をロシア政府に対して抱きながらの会議となるだろう。

ほとんど誰もが、双方が致命的な紛争を避けることをひたすら熱望していることは触れておかねばならない。欧州にはいまだに、世界中の核兵器の半分以上が存在しているのだ。仮に第三次世界大戦が欧州大陸をのみ込むようなことが起きれば、先の2つの大戦のどちらよりもほぼ間違いなく悲惨なものになることを疑う人はいない。

しかし、リスクがひそかに高まっていると強く思う人は増えている。ロシアがクリミアを併合した2014年にNATOの連合軍最高指揮副官を務めていた英国の退役将軍サー・リチャード・シレフは今年5月になって、ロシアとの全面戦争が来年にも起こりかねないと明確に示唆する本を世に出した。

4004とはずがたり:2016/08/05(金) 23:17:43
表向きは小説という体裁だが、シレフは私が行ったものを含む多くのインタビューで、ロシアとの全面戦争が勃発する可能性は非常に高いと強調している。同著作によると、明らかにウラジミール・プーチンがモデルである名無しのロシア大統領は、石油価格下落などに伴う国内の経済的苦境から国民の目をそらす目的で、ウクライナとNATO加盟国であるバルト3国の双方に対して同時に戦闘を開始する。

それにもかかわらず、西側諸国の首脳は自分たちの限られた軍事力を過大評価する。大陸側と島国の両方の政治家は、国内政治を気にかけ、戦争に対して全身全霊をかけるまでいかない。結果としてミスの連鎖となり、もしかすると致命的な結末に至るかもしれない。

こういったことが現実世界で起こるとの緊張感はなく、あっても遠い先だと考えられてきた。だが、プーチンはロシアの誇りを回復することを、その統治の中心に据え続けている。

ロシアは「ハイブリッド戦」に長けている

特にクリミアにおいて、ロシア政府は軍事評論家が「ハイブリッド戦」と呼ぶようになってきている手法に非常に長けていることを見せつけた。すなわち政治的に相手側を操作し、自国軍ではないと言い張れる部隊、特に階級章を外した部隊を利用して、正規軍に頼らずに成果を得ることだ。西側の複数の高官によると、これは、ロシアが西側諸国を大幅にリードしてきた分野なのである。

しかしながら、過去10年間に得られたもう一つの教訓は、いざロシアが全面攻撃を決断する場合、実際に2008年にグルジア、2014年にウクライナ、さらに昨年のシリアに対して行ったように、西側のアナリストの予想をはるかに上回る物量とスピードを駆使するということだ。

もちろん、問題なのは紛争を避けるための最善策を本当にわかっている人など、誰もいないということである。シレフや多くの他者、特に東側のより脅威にさらされているNATO諸国にとって、答えは抑止力の強化であり、その地域に十分な戦力を配置し、ロシアの通常戦力を用いたあらゆる侵略を困難にすることである。

上で述べたことのほとんどが、少なくともある程度までは、すでに現実のものとなっている。米国は2014年以降、欧州での軍備を劇的に強化し、高度に重装備な兵器を配置するだけでなく、戦車や特殊部隊などをロシアに隣接した前線の国々に送り込んでいる。

一方のロシアはこの10年間、石油で得た収入を惜しげもなく軍事費につぎ込み、近隣諸国に圧倒的な力を持つ軍隊づくりを虎視眈眈と進めてきた。いくつかの予測によれば、ロシアは国境を接する国々の国軍及びNATO軍を即座に打ち負かすのに足る以上の軍事的能力を、既に備えている。

過去のウクライナやグルジアと同様、最も発火点となる可能性の高いのはロシア系住民の人口が多い地域であり、どうしてもバルト3国との国境地域ということになる。こうした国々の政府はすでに、それら地域においてリスクを減らすための軍備増強や政治的努力を積み重ねている。しかし、専門家の中には、NATOの対策は過剰に軍事的な緊張を高めるだけになりかねないとの指摘もある。

NATOの非加盟国であるウクライナもグルジアも、2008年と2014年にロシアと戦争状態になったとき西側の軍事支援を頼ることはできなかった。バルト諸国の場合は事情が異なる。NATOの創立憲章の保護下にあり、1国に対する攻撃は全加盟国に対する攻撃とみなされるからだ。

西側の即応体制に穴も

冷戦期にNATOの欧州連合軍司令官は、欧州に駐留するNATO軍の対ロシア作戦での指揮権を持っていた。しかし現在はそうではなくなり、多くの決定を下すのには加盟国の政治的な承認が必要になった。これはある意味厄介な状況であり、侵略された場合の対抗措置は、以前と比べて遥かに打ち出しにくくなるだろう。

ロシアはこの種の対立が起こった場合の戦略の中心に、核戦力を置いている。西側の専門家によると、最近の軍事演習ではロシアが言うところの1回限りの「戦争の拡大を防ぐ核攻撃」の占める割合が、非常に高くなっていたとのことである。

その戦術は非常にシンプルではあるが、著しい危険をもたらしかねない。理論上は、ロシア軍がNATOのような敵と交戦して一度通常戦で勝利した場合、西側諸国を脅して軍を解隊させ結果を受け入れるよう迫るために、核ミサイルを一発発射する、というものだ。

4005とはずがたり:2016/08/05(金) 23:18:20
>>4003-4005
NATOの複数の高官は、バルト諸国への侵攻を想定した2013年のロシア側の大規模軍事演習のシナリオは、ワルシャワに核攻撃をして終わらせるというものに思えたと述べている。もっと最近では、そんなことをしたらNATOからの核による反撃が避けられないと懸念したせいか、ロシア軍の演習はたとえばNATO軍の小艦隊のように、純粋に軍事的な単独のターゲットを狙う傾向が続いている。

そういった攻撃をすれば、少なくとも何千人かが死ぬことになるし、次に何が起こるかはほぼ予測不能だ。プーチンがそうした軍事行動でNATOをバラバラにし、諸国がどう反応するかで意見が分かれ、絶望した状態にしたいと望むのも無理はない。

世論調査によると、ドイツなどの有権者はすでに、NATO同盟国を防衛するために戦うことを躊躇しているようだ。一方で米大統領選候補者のドナルド・トランプはNATOを長期的に存在させることや、同盟の目的は何なのかという点について明確に疑念を表明している。

しかし、ソーシャルメディアと24時間ニュースの時代に、怒り狂った米国の有権者が容赦ない報復を求める姿も、同じくらい想像に難いことではない。結局、米国は冷戦終結後、やりたい放題にすることに慣れきってしまっている。英国の国民投票の結果が示すように、欧州の政治力学も現在は特に予測が難しくなっている。

「同じこと」をしでかすのか?

見込み違いがないとは言えない。しかし戦争が起こる可能性はまず間違いなく高まりつつある。

ちょうど1世紀前、ソンムの戦いの直前に、その後総理大臣になるウィンストン・チャーチルは西部前線の大隊司令官であった。彼は、血まみれで失敗に終わったそれ以前の戦闘と同じ戦術を用いた、分かり切った教訓を活かしていない、出撃前の命令を自分が受けているのに気が付いた。

「『同じことを2度もやるな』と言いたかったんだけど、でもあいつら、しでかすに違いないな。」と彼は後に、妻への手紙に書いた。
(敬称略)

著者のピーター・アップス氏はロイターのグローバル問題のコラムニスト。シンクタンク「Project for Study of the 21st Century(PS21)」の創設者でもある。このコラムは同氏個人の見解に基づいている。

南シナ海判決でアジアは戦争に一歩近づいた
大統領選挙中の米国を、アテにはできない
http://toyokeizai.net/articles/-/127173
ロイター 2016年07月14日

北朝鮮で発射されたミサイル。朝鮮中央通信(KCNA)が3月提供(2016年?ロイター)
筆者は先週、欧州に戦争の危険が再び近づいていると述べた。残念ながらアジアでも、対立が起きる可能性が高まっているようだ。

この動きの背景にある2つの出来事は別々のものだが、巧妙に関連している。朝鮮半島では、在韓米軍に新ミサイル防衛システム配備されるとともに米国が北朝鮮への新たな制裁を課し、緊張が高まっている。こうした中で、南シナ海に対する中国の主張に関する国際的な司法判断が下されたことは、領海問題をめぐる論争をさらにエスカレートさせる恐れがある。

これは米大統領選の年において、かなり好ましくない状況だ。米国は世界的に傑出した軍事超大国かもしれないが、近年類を見ないスケールで、複数の方向に引っ張られているのだ。

ロシアも北朝鮮も対処が難しい

プーチン大統領率いるロシアへの対処でバランスを取るのは、現状では、不可能に近い。米国が宥和的すぎると見えてしまえば弱みを握られ、他の全ての国が問題を自力で解決しようとする恐れがある。しかし、状況を牛耳って潜在的な敵を阻止することに必死になりすぎると、米国は問題に油を注ぎ、何とかして避けたい種類の紛争を招く羽目になる。

また、北朝鮮については、金正恩(キム・ジョンウン)の継承以来特に、米国は非常な難局に直面してきた。北朝鮮は若いキムの統治下で、以前にも増して予測不可能になった。外部から見て最も深刻なのは、北朝鮮が、ある程度不安定ながらも、核兵器とミサイルシステムを、周辺やその先の諸国への大きな脅威となるまで着実に鍛え上げようとしている点だ。

4006とはずがたり:2016/08/05(金) 23:18:37
>>4005-4006
北朝鮮がそうした兵器を使う直接的な野望を持っているとは限らない。外部アナリストの大半は、そのような兵器を望む真の本当は、外国がイラクのような体制変革を考えるのを思いとどまらせることだと見ている。それでも秘密の多い国について科学的にしっかりとした予測を立てるのは、ほとんど不可能であり、近隣諸国が警戒したくなるのも無理はない。

こうした背景からすれば、米国が自国の最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の韓国配備を決めたのは、全くもって納得がいく。しかし、そのようなシステムは防衛を目的にしているにもかかわらず、それ自体が緊張を高めてしまう。

そういった意味で現在は、北朝鮮の当局や機関に新たな制裁を課すにはベストな時期ではないのかもしれない。制裁を受け北朝鮮は、国連を通じて唯一残っていた米政府との外交ルートを断絶させると表明した。短期的に考えれば、現在北朝鮮に拘束されている2人の米国人をめぐる状況は悪化するだろう。長期的に見ても、あらゆる危機への対処は困難になるだろう。これが良いことであるはずはない。

北朝鮮を扱う鍵は、同国唯一の支援者である中国だ。中国が北朝鮮をコントロールする能力は常に限定的で不完全ではあるが、経済などの面では影響力を有している。

問題は中国が、近隣諸国や米国との関係を急速に悪化させていることだ。中国との全面的な紛争が起こる可能性は、北朝鮮をめぐる限定的な戦争が勃発するよりも低いが、破壊的なものにはなるだろう。

世界有数の貿易・輸出大国である中国は、北朝鮮のような国際的孤立を望んではいないだろう。しかし、同国には大いなる野望や増大しつつある軍事力、そして国内での正当性を保つため、かつてないほどの地政学的な力を求める政府が存在しているのだ。

南シナ海めぐる裁判所判決は間が悪い

その点で、南シナ海の管轄権をめぐってハーグの国際仲裁裁判所が今週下した決定は、良くない意味でターニングポイントのようなものになるかもしれない。中国は決定には妥当性がほとんどないと主張し、仲裁手続きを受け入れない姿勢を示した。

だが、大半の諸国はこの問題を真剣に捉えている。そして裁判所は容赦なく、南シナ海に関する中国の主張をほとんど退けた。

中国が、論議の対象となっている島や浅瀬に配備している部隊を近いうちに撤収させる公算はほとんどない。しかし、仲裁裁判所の決定を受けフィリピンなどの国々が自信を強めてアグレッシブになれば、結果として、情勢はひどく不安定になるかもしれない。

悪いことばかりとも限らない。仲裁裁判所は中国がフィリピンの領有権を侵害したと結論づけたものの、スカボロー礁のように論議を呼んだ地域のいくつかに関しては、漁業権などを共有する余地もあることを示唆した。これは協力に向けた道を提供したかもしれないし、逆に対立を起こりやすくしたのかもしれない。

専門家は「欧州の方が危ない」と見ているが

主要な国家安全保障専門家を対象に昨年実施された調査によると、米中間で戦争が起きるリスクは、北大西洋条約機構(NATO)とロシアとの間に比べれば低いとされた。おそらく現在でもそうだろう。

だが、フィリピンや日本、ベトナムといった米国の同盟国は、自国が戦争に巻き込まれるリスクは(欧州よりも)かなり高いと見ているだろう。

平和が合意に基づくものであるのならば、今年アジアに旅行するのは、まったく得策ではないようだ。

著者のピーター・アップス氏はロイターのグローバル問題のコラムニスト。シンクタンク「Project for Study of the 21st Century(PS21)」の創設者でもある。このコラムは同氏個人の見解に基づいている。

4007とはずがたり:2016/08/06(土) 14:54:07
<尖閣>周辺に中国船230隻…接続水域侵入、政府が抗議
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160806-00000046-mai-pol
毎日新聞 8月6日(土)12時53分配信

 外務省は6日午前、沖縄県・尖閣諸島周辺の接続水域に中国海警局の公船6隻が侵入したと発表した。その周辺で中国漁船約230隻も確認した。

 接続水域への侵入が確認されたのは午前8時過ぎ。外務省の金杉憲治アジア大洋州局長が東京の中国大使館の公使に対し、公船を接続水域から出し、領海に侵入しないよう要求。「現場の緊張をさらに高める一方的な情勢のエスカレーションで、決して受け入れられない」と強く抗議した。北京でも日本大使館が中国外務省に抗議を申し入れた。

 5日には、尖閣周辺の領海に中国漁船に伴う形で中国海警局の公船が侵入。海上保安庁によると、公船2隻が5日午後0時15分から同3時45分までに計3回、領海に侵入した。【影山哲也、内橋寿明】

4008とはずがたり:2016/08/06(土) 15:22:19

中国の南シナ海進出が招いた豪州の政策転換
「国際的なルール」は全関係国を拘束すべきだ
http://toyokeizai.net/articles/-/118366
ギャレス・エヴァンス :元オーストラリア外相 2016年05月24日

南シナ海で中国が人工島を造成し、軍事拠点化を進めていることで、豪州は政策変更を余儀なくされた。同国の新防衛白書で、「ルールに基づく国際秩序」の維持が優先事項の中核に据えられたのだ。

一国の防衛関係の綱領にこうした文言が記載されるのは異例だ。しかも、これまで米国の政策を後追いしてきた豪保守政権の手によって書かれたのだから、驚きに値する。

豪州は米国という戦略的パートナー、中国という経済的パートナーとの間でゼロサムに陥る選択だけは避けたいと考えている。そのため防衛白書の文言の選び方には、かなり工夫が凝らされている。

特徴は、すべての関係国・地域に対して拘束力を発揮するというものだ。米国の政策立案者は他の多くの国とは異なり、こうした点に本質的な魅力を感じない。口ではこうした概念を褒めそやすが、国際的なルールに縛られようという発想は、米国当局のDNAには含まれていないのだ。その最たる例は2003年のイラク侵攻だ。さらに米国は、南シナ海で非常に重要な意味を持つ、海洋法に関する国際連合条約 (UNCLOS)にも加盟していない。

中国は4つの方向転換を迫られる

とはいえ、豪州の防衛白書が直接的に牽制しているのは中国だ。南シナ海で起きていることが何であれ、ルールに基づく国際秩序が尊重されているとは断じて言えない。この方針により、中国は以下の4点で方向転換を迫られそうだ。

1点目は、南シナ海の西沙(パラセル)諸島や南沙(スプラトリー)諸島などで領有権を主張している島々について、中国は個別に切り分けて対処する必要が生じそうなことだ。さらに領有権の主張が他国と重なった際、国際的な仲裁機関を通じた解決が望まれることになる。

2点目は、中国が独自の基準線として、その内側の領有権を主張している「九段線」の放棄を迫られることだ。また放棄のみならず、「歴史的水域」「伝統的な漁場」といった確たる根拠のない主張も撤回する必要が出るだろう。

3点目は、中国が岩礁や砂州で実施している埋め立てについて、自制を求められることだ。中国はこれらの場所に、滑走路など軍事利用が可能な施設を建設し、隣接する水域や空域から他国を閉め出そうとしている。今後その推進にも、一定の制約がかかる可能性がある。国際法でそうした建造物が認められることはあったが、小規模の施設ばかりだった。しかもこれまで軍事利用が認められたことはない。

4点目は、外国の航空機や船舶による情報収集活動を認める姿勢が中国に求められることだ。中国は今それを禁止しているが、その根拠は希薄といわざるをえない。

中国が一般に受け入れられている国際ルールに従って行動することを拒み続けるかぎり、他国には中国を押し返す大義名分があることになる。米国が実施している航空機の通過や、「航行の自由作戦」のような船舶による演習はこれに当たる。

豪州など他国も個別にこうした行動に出ることが考えられる。中国は商船の航路や民間航空会社の航路を妨げる意図はないと主張しているが、これは信じるべきだろう。というのは、その約束を違えると、自らの顔に自らの手で泥を塗ることになるからだ。しかし中国の態度は、地域や世界の国々に我慢の限界を強いていると言える。
豪州自身も態度を変えねば

「ルールに基づく国際秩序」を政策の中心に据えれば、豪州自体もその方針を実行する責任を負う。これまで豪州は、国際司法裁判所や国際的な紛争解決機関の場に出ることを極力避けてきたが、そうした姿勢を見直す必要が生じるだろう。

この不完全な世界では、いい加減な行動を取ったとしてもかなりの部分が許容されてしまう。だが、偽善というものは必ず自身に跳ね返ってくる。他国に「ルールに基づく国際秩序」を説教しておきながら、そうしたルールの一部を自国が守らないようでは、みっともないと言わざるを得ない。

(週刊東洋経済5月21日号)

T

4009名無しさん:2016/08/06(土) 16:59:55
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016080300791&g=pol
沖縄の民意尊重を=翁長知事

 沖縄県の翁長雄志知事は3日、第3次安倍再改造内閣発足を受けてコメントを発表し、「沖縄の民意を尊重し、辺野古新基地建設問題の解決や日米地位協定の抜本的見直しに向け取り組んでほしい」と訴えた。
 沖縄担当相に就任した鶴保庸介氏に対しては「沖縄の自立的発展や豊かな県民生活の実現に向け、お力添えを頂けると期待している」と表明。菅義偉官房長官には「沖縄の基地負担軽減を真に進めるべく尽力を賜りたい」と求めた。 (2016/08/03-18:46)

4010名無しさん:2016/08/06(土) 19:43:07
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016080200230&g=pol
防衛白書要旨

 2016年版防衛白書の要旨は次の通り。
 【第I部 わが国を取り巻く安全保障環境】
 〔概観〕不安定要因がより顕在化・先鋭化し、一層厳しさを増している。周辺国による軍事活動の活発化がより顕著になっている。
 〔米国〕アジア太平洋地域へのリバランスを推進。中国による南シナ海での一方的な現状変更も念頭に、「航行の自由作戦」を継続する。
 〔北朝鮮〕2016年1月に核実験を実施し、弾道ミサイル発射を繰り返すなど、わが国、国際社会の重大かつ差し迫った脅威となっている。
 既に核兵器の小型化・弾頭化の実現に至っている可能性も考えられる。2月の弾道ミサイル発射では「テポドン2」派生型が利用され、長距離弾道ミサイルの技術的信頼性は前進。潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を含むミサイル開発全体を一層進展させる。
 6月には「ムスダン」と推定される中距離弾道ミサイルが1000キロを超えた高度に達した。「ロフテッド軌道」で発射されたとみられ、通常の軌道なら射程は約2500〜4000キロと推定。発射台付き車両(TEL)搭載式のミサイルは、発射の兆候を事前に把握することは困難。
 長距離弾道ミサイルでは、大気圏外からの再突入の際に発生する超高温の熱から防護する技術が必要。今後新たな飛翔(ひしょう)試験を企図する可能性がある。
 〔中国〕海洋で利害が対立する問題をめぐり、高圧的とも言える対応を継続。一方的な主張を妥協なく実現しようとする姿勢を示し、今後の方向性について強い懸念を抱かせる。
 6月、中国海軍フリゲート艦が尖閣諸島周辺の接続水域に入域。情報収集艦が口永良部島周辺の領海内および北大東島北方の接続水域内で航行、尖閣諸島南方で往復航行を行った。活動範囲を一層拡大するなど行動をエスカレートさせている。
 中国公船は機関砲とみられる武器を搭載。公船の大型化がみられ、領海侵入を企図した運用態勢強化が着実に進んでいる。中国機に対する緊急発進の回数は急激な増加傾向にある。今後も強い関心を持って注視する必要がある。
 南沙諸島で急速かつ大規模な埋め立て活動を強行。西沙諸島でも軍事目的での利用を推進。インド洋諸国で港湾インフラ建設を支援している。
 〔ロシア〕ウクライナ情勢をめぐり、力を背景にした現状変更が固定化。シリアへの軍事介入は国際的影響力拡大を企図した動きと注目される。
 〔東南アジア〕南シナ海で、領有権などをめぐって中国と対立。フィリピンは中国の主張・行動に関する紛争を国連海洋法条約に基づく仲裁手続きに付し、仲裁裁判所は7月、フィリピンの申し立て内容をほぼ認める最終的な判断を下した。当事国は今回の仲裁判断に従う必要がある。
 〔地域紛争・国際テロリズムなどの動向〕テロ組織の中には国境や地域を越えて活動するものもあり、国際社会の差し迫った安全保障上の課題。「イスラム国」(IS)をはじめとする国際テロ組織の過激思想に共感を抱き、自国でテロ活動を行う事例が増えている。
 ISは日本人を攻撃対象に挙げており、邦人7人が死亡した7月のバングラデシュでのテロ事件も踏まえ、わが国自身の問題として正面から捉えなければならない。
 〔サイバー空間をめぐる動向〕諸外国の政府機関や軍隊の通信ネットワークに対するサイバー攻撃が多発。中国、ロシア、北朝鮮などの関与が指摘されている。
 【第II部 わが国の安全保障・防衛政策と日米同盟】
 〔平和安全法制などの整備〕法制は、わが国の平和と安全を一層確かなものにする歴史的重要性を持つ。
 〔在日米軍の駐留〕普天間飛行場について、キャンプ・シュワブ(沖縄県名護市など)および隣接する水域に代替施設を建設する計画が、同飛行場の継続的な使用を回避するための唯一の解決策。「政府・沖縄県協議会」などを通じ沖縄県との話し合いを進める。兵力の削減とグアム移転、MV22オスプレイの訓練移転などにも取り組んでいる。
 米軍人などによる事件・事故が住民に影響を与えており、沖縄県では米軍属が死体遺棄容疑で逮捕された。日米両政府は、日米地位協定の扱いの見直しに関する共同発表を行った。
 【第III部 国民の生命・財産と領土・領海・領空を守り抜くための取り組み】
 〔防衛省・自衛隊の組織〕実際の部隊運用に関する業務を統合幕僚監部に一元化。装備取得関連部門を集約した外局として防衛装備庁を新設。
 〔実効的な抑止および対処〕南西地域の防衛態勢強化のため、那覇基地に第9航空団、与那国島に沿岸監視隊を新編。今後、南西地域の島しょ部への警備部隊配置などを行う。
 〔防衛装備・技術に関する諸施策〕防衛装備移転三原則に基づき、諸外国との防衛装備・技術協力を推進。(2016/08/02-10:27)

4011名無しさん:2016/08/06(土) 19:45:25
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016080200982&g=pol
防衛白書に「強烈な不満」=中国

 【北京時事】中国国防省報道官は2日、最近の中国軍の動きに「強い懸念」を示した日本の2016年版防衛白書について談話を発表し、「強烈な不満と断固とした反対」を表明した。
 談話は「(白書は)南シナ海や東シナ海の問題をあおり立て、中国軍に対する悪意に満ちている」とした上で、沖縄県尖閣諸島に関し「中国の固有の領土だ」と改めて主張。さらに、「日本の根本の目的は軍備拡大と憲法改正だ」と決め付けた。(2016/08/02-21:50)

http://www.jiji.com/jc/article?k=2016080200232&g=pol
2月発射はテポドン2改良型=北朝鮮ミサイル把握困難-防衛白書

 2日の閣議で報告された2016年版防衛白書は、北朝鮮が今年2月、「人工衛星」打ち上げを名目に発射したミサイルについて、長距離弾道ミサイル「テポドン2」改良型だったとの見方を示した。射程は1万キロ以上に達すると分析、実用化されれば米国東海岸を射程に収める可能性がある。
 北朝鮮は2月の発射で、地球の周回軌道に物体を投入したが、白書は「人工衛星としての機能を果たしているとは考えられない」と指摘。一方、「長距離ミサイルの技術的信頼性は前進した」との認識も示し、実験結果により、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を含む中長距離弾道ミサイル開発がさらに進展すると警告した。
 また6月に発射された中距離弾道ミサイル「ムスダン」のうち1発は、あえて高い高度に打ち上げ、迎撃を困難にする「ロフテッド軌道」が採られたとした上で、仮に通常の軌道で発射されれば、飛距離は米領グアムに達する可能性のある最大4000キロになったと推定。発射台付き車両が用いられるため、「具体的な兆候を事前に把握することは困難」とした。
 今後の弾道ミサイル開発では、大気圏外からの再突入の際に発生する高温に耐える技術の確立に向け、「新たな飛翔(ひしょう)試験の実施を企図する可能性がある」との見通しを示した。(2016/08/02-10:33)

http://www.jiji.com/jc/article?k=2016080200644&g=pol
防衛白書の「竹島」に抗議=韓国

 【ソウル時事】韓国国防省は2日、日本の2016年版防衛白書で島根県・竹島(韓国名・独島)が従来通り、「わが国固有の領土」と記述されたことを受け、在韓日本大使館の防衛駐在官を呼び、抗議した。
 国防省は「独島は明白な韓国固有の領土」と指摘。「日本政府は歴史を直視し、韓日関係の新たな未来を切り開くことができるよう努力していくべきだ」と強調した。
 韓国外務省も丸山浩平総務公使を呼んで抗議。同省報道官は記者会見で「独島に対する不当な領有権の主張」と述べ、撤回を求めた。 (2016/08/02-16:16)

http://www.jiji.com/jc/article?k=2016080200979&g=pol
「稲田氏は強硬右派」=防衛協力めぐり摩擦も-韓国メディア

 【ソウル時事】内閣改造で防衛相に起用される見通しの稲田朋美自民党政調会長について、韓国メディアは2日、「強硬右派の女性政治家」(中央日報電子版)と伝え、「韓日間の防衛協力問題で摩擦が起きかねないという指摘もある」(同)と警戒感をあらわにした。

 同紙は稲田氏が慰安婦問題について、「旧日本軍が20万人の女性を性奴隷にしたという誤った認識が広まっている」と主張していると指摘。日韓合意に基づく10億円の拠出とソウルの日本大使館前の少女像の撤去を関連付けるよう要求していると伝えた。 
 毎日経済新聞も「日本の戦争責任と慰安婦問題での強制性を否定する代表的な右派政治家」と指摘。聯合ニュースは「独島(竹島)についても、強硬な態度を取っている」と伝え、2011年8月、竹島に近い鬱陵島の視察を計画したものの、入国を拒否された事件を紹介した。(2016/08/02-21:46)

4012名無しさん:2016/08/07(日) 00:27:20
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160802/k10010617941000.html?utm_int=news-politics_contents_list-items_086
防衛白書 中国の海洋進出に強い懸念
8月2日 17時35分
ことしの防衛白書が閣議で報告され、中国の海洋進出について、沖縄県の尖閣諸島沖の接続水域に中国の軍艦が初めて入るなど日本周辺の海域で行動を一方的にエスカレートさせているとして、「不測の事態を招きかねない」などと強い懸念を示しています。
ことしの防衛白書では、中国の軍艦が、ことし6月、沖縄県の尖閣諸島沖の接続水域に初めて入ったことなどを取り上げ、「わが国周辺海域における行動を一方的にエスカレートさせており、強く懸念される」と指摘しています。
また、中国機に対する自衛隊機のスクランブル=緊急発進の回数が急激に増える傾向にあるなど、中国機が活動をさらに活発化させているとして、尖閣諸島周辺での活動に強い関心をもって注視する必要があるとしています。
そして、中国の海洋進出の動きについて、「力を背景とした現状変更の試みなど、高圧的とも言える対応を継続し、不測の事態を招きかねない危険な行為もみられる」として、「一方的な主張を妥協なく実現しようとする姿勢を示している」と強く懸念しています。
また、北朝鮮の核・ミサイル開発について、「核兵器の小型化や弾頭化の実現に至っている可能性もあり、わが国が射程内に入る核弾頭搭載弾道ミサイルが配備されるリスクが増大していくと考えられる」として、日本を含む地域や国際社会の安全に対する重大な脅威が差し迫っていると強調しています。
一方、ことし3月に施行された安全保障関連法について、歴史的な重要性を持ち、国際社会から高く評価、支持されているとして、日米同盟を強化し、抑止力を高めるものだとしています。
防衛白書 ことしの特徴
ことしの防衛白書は、海洋進出を強める中国やミサイル発射などの挑発を繰り返す北朝鮮を巡って、去年よりもページ数を割いて説明しています。
とりわけ、東シナ海や南シナ海で活動を拡大している中国に対しては、不測の事態を招きかねない危険な行為に及んでいると繰り返し懸念を示し、危機感の高まりがうかがえます。
一方、安全保障政策の転換点となった安全保障関連法については、自衛隊員のリスクが増すといった懸念の払拭(ふっしょく)に努めるとともに、日米同盟による抑止力の強化など、意義を強調しています。
安全保障環境が年々厳しさを増すなか、政府には、あらゆる事態に切れ目なく備えるとともに、国際法に基づいて、地域の緊張を高める行動は自制するよう、国際社会を巻き込んだ働きかけが一層求められています。
中国「脅威論あおるねらい」
中国の海洋進出に強い懸念を示している防衛白書について、中国国営の中国中央テレビや新華社通信は「新しい内容は全くなく、引き続き、中国脅威論と海を巡る安全保障の問題をあおるものだ」と批判的に伝えました。そのうえで「日本の安全保障を取り巻く環境が悪化していると誇張し、ことし3月の安全保障関連法の施行や、軍事力強化の言い訳にするのが白書の目的だ」と強調しました。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160802/k10010618781000.html?utm_int=news-politics_contents_list-items_084
防衛白書「竹島 わが国固有の領土」に韓国政府抗議
8月2日 18時27分
ことしの防衛白書で島根県の竹島をこれまでと同様に「わが国固有の領土」と記したことなどに対し、韓国政府は「不当な領有権の主張だ」と批判したうえで、日本大使館の公使を呼んで抗議しました。
ことしの防衛白書は、島根県の竹島について、これまでと同様に「わが国固有の領土である北方領土や竹島の領土問題が、依然として、未解決のまま存在している」と記すとともに、竹島周辺を日本の領空と表記しています。
これについて、韓国外務省のチョ・ジュンヒョク報道官は2日午後の記者会見で、「不当な領有権の主張だ。日本政府はつまらない主張を直ちにやめ、歴史を正しく直視して、両国が信頼に基づいた新たな未来に向かって進めるよう積極的に努力しなければならない」と述べ批判しました。
また、韓国外務省のぺ・ジョンイン審議官は、ソウルにある日本大使館の丸山浩平公使を呼び抗議しました。
丸山公使は「竹島は歴史的にも国際法上も明らかに日本固有の領土だ」として、抗議は受け入れられないとの立場を示したということです。

4013名無しさん:2016/08/07(日) 00:27:31
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160803/k10010620001000.html?utm_int=news-politics_contents_list-items_057
官房長官 ミサイル破片の回収・分析急ぐ考え
8月3日 14時07分
菅官房長官は午前の記者会見で、北朝鮮が弾道ミサイルを発射し日本の排他的経済水域内に落下したと推定されることについて、日本の安全保障に対する深刻な脅威だとしたうえで、ミサイルの破片を回収して分析を急ぐ考えを示しました。
政府は、3日午前、北朝鮮がノドンとみられる弾道ミサイル1発を発射したもようで、秋田県の男鹿半島から西におよそ250キロの日本海上の日本の排他的経済水域内に落下したものと推定されると発表しました。
これについて菅官房長官は記者会見で、「わが国の安全保障に関する深刻な脅威だ。何らの事前の報告もなく、排他的経済水域内に着弾させたことは、航空機や船舶の安全確保の観点からも極めて問題のある危険な行為だ。安保理決議等に違反するものであり、直ちに北京の大使館ルートを通じて北朝鮮に対して厳重に抗議するとともに、最も強い表現で非難した」と述べました。
そのうえで、菅官房長官は「すでに国連安保理決議などを行っており、そうしたことをしっかりと順守できるよう国際社会を通じて圧力をかけていく。わが国としては今までの制裁措置を実施していくと同時に、北朝鮮側の対応や国際社会の動きを踏まえながら徹底して北朝鮮に圧力をかけていきたい」と述べました。
また、菅官房長官は「日本に到達するということは十分可能な距離であり、わが国としては日米韓を中心に、常に監視を強めながらしっかり対応できるように、24時間365日の体制で警戒監視を行っている」と述べました。
さらに菅官房長官は、記者団が落下したミサイルの破片を回収するのかと質問したのに対し、「ミサイルが、『ノドン』である可能性は考えられる。すでに現地で、回収に向けて船舶も含めて対応している」と述べ、ミサイルの破片を回収して分析を急ぐ考えを示しました。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160803/k10010620221000.html?utm_int=news-politics_contents_list-items_054
二階氏 ミサイル「なめられてたまるかという思いで対応」
8月3日 17時00分
3日午前、北朝鮮が発射した弾道ミサイルが秋田県の沖合およそ250キロの日本の排他的経済水域に落下したと推定されていることについて、自民党の二階幹事長は総理大臣官邸で記者団に対し、「北朝鮮から、これまで何発もミサイルを撃たれているが、政府は、そのつど、同じような答弁を繰り返しており、そのようなことでいいのか。『なめられてたまるか』という思いで、取り組まなければならない。自民党には、その責任があると思っており、今後、協議して対応していきたい」と述べました。
公明党の山口代表は、党の参議院議員総会で、「国連決議やさまざまな国際的な取り決めに反しており、政府は、直ちに抗議し、国際社会と連携して暴挙を思いとどまらせる行動をとらなければならない。臨時国会が閉会し、内閣改造が行われるやさきに、こうしたことを行うのは許すべきではない」と述べました。

4014名無しさん:2016/08/07(日) 12:04:49
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160806/k10010624031000.html?utm_int=news-politics_contents_list-items_003
首相「核兵器の保有も検討もありえない」
8月6日 15時12分
安倍総理大臣は広島市での平和記念式典に出席したあと記者会見し、稲田防衛大臣が先に、現時点で核保有を検討すべきではないなどと述べたことに関連し、「わが国が核兵器を保有することはありえず、保有を検討することもありえない」と述べました。
稲田防衛大臣は今月3日の初閣議のあとの記者会見で、核保有について、「将来的にどういった状況になるかということもあると思うが、現時点において核保有を検討すべきではないと思っている」などと述べました。
これに関連し、安倍総理大臣は、「わが国が核兵器を保有することはありえず、保有を検討することもありえない。稲田大臣の発言はこのような政府の方針と矛盾するものではない」と述べました。
そのうえで安倍総理大臣は、「唯一の戦争被爆国として、わが国は非核三原則を国是として堅持している。核兵器のない世界に向け、強い決意で努力を積み重ねていく。それこそが今を生きる私たちの責任だ」と述べました。
また、安倍総理大臣は憲法改正について、「これから国会の憲法審査会で議論していくので、まずは憲法審査会という静かな環境において、所属政党にかかわらず、それぞれの考え方を示し、真剣に議論をして国民的な議論につなげていくべきだ」と述べました。
これに先立って、安倍総理大臣は被爆者団体の代表と面会し、被爆者の高齢化が進んでいることを踏まえ、原爆症の認定審査の迅速化に努める考えを示しました。

4015名無しさん:2016/08/07(日) 14:39:23
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016080600154&g=pol
安倍首相、核保有「検討せず」=憲法改正は論議深化期待

 安倍晋三首相は6日午前、広島市で記者会見し、将来の核兵器保有の可能性について、「わが国が核兵器を保有することや、検討することもあり得ない」と強調した。「(日本は)非核三原則を国是として堅持しており、揺るぎないものだ」とも語った。
 核保有をめぐっては、稲田朋美防衛相が3日の就任会見で「将来的にどういった状況になるかということもあると思うが、現時点では核保有を検討すべきではない」と述べていた。首相はこの発言について、「政府方針と矛盾するものではない」との認識を示した。
 一方、首相は自民党の憲法改正草案に関し、「そのまま国民投票に付されるとは全く考えていない」と指摘。「(衆参両院の)憲法審査会という静かな環境で真剣に議論し、国民的な議論につなげていきたい」と述べ、国会論議の深まりに期待を示した。 (2016/08/06-11:59)

http://www.jiji.com/jc/article?k=2016080400454&g=pol
菅長官「基地と振興はリンク」=沖縄反発も

 菅義偉官房長官は4日午前の記者会見で、沖縄の米軍基地問題と地元振興策との関係について「両方の課題を総合的に推進していく意味合いにおいて、私はリンクしていると思う」と発言した。沖縄県が米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古移設への反対を続ければ、将来的に振興予算削減もあり得るとも受け取れるため、県側が反発する可能性もある。

 政府はこれまで「基地問題と振興はリンクしない」と繰り返し説明してきた。菅長官の発言は、辺野古移設をめぐり県との対立が続いていることや、先の参院選沖縄選挙区で自民党の現職閣僚が敗北したことなどを踏まえたものとみられる。 
 ただ、菅長官は会見で振興予算について「毎年3000億円台を確保することは、約束通り守っていきたい」とも述べた。(2016/08/04-13:43)

http://www.jiji.com/jc/article?k=2016080500408&g=pol
菅長官、沖縄振興予算の減額否定せず=鶴保氏は翁長知事と会談へ

 菅義偉官房長官と鶴保庸介沖縄担当相ら沖縄関係閣僚が5日午前、内閣改造後初めて首相官邸で会議を開き、沖縄県の基地負担軽減と経済振興に連携して取り組むことを確認した。この後、菅長官は記者会見で「基地と振興の問題に政府として総合的に取り組んでいく。そういう意味ではリンクしている」との考えを改めて示し、振興予算を減額する可能性を否定しなかった。
 菅長官は4日の会見でも基地問題と振興策の「リンク」に言及し、この二つは「リンクしない」としてきた従来の政府説明から軌道修正していた。米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古移設に反対する県側をけん制する狙いがあるとみられる。
 一方、鶴保氏は会見で「私から出向いて翁長雄志知事と話をする機会をつくりたい」と表明。振興予算に関しては「お金は限られた資源だ」と指摘した。(2016/08/05-12:22)

4016とはずがたり:2016/08/07(日) 22:14:18
北朝鮮が描く驚愕の「米国本土攻撃」シナリオ
北朝鮮版「レッド・オクトーバー」はあり得る
http://toyokeizai.net/articles/-/121042
ロイター 2016年06月07日

それは近未来。北朝鮮の体制は崩壊間近だ。クーデターの噂が渦巻き、世界で最も軍事化されている境界線での警戒は強まっている。しかし、米軍はさらに大きな問題に直面している。太平洋のどこかで、北朝鮮の潜水艦が核弾頭とミサイルを運んでいるようなのだが、その位置は誰にも分からない...。

さながら、テクノスリラーの「レッド・オクトーバーを追え」のような話だ。しかし、平壌の技術者が現在のペースで開発を続ければ、こうした事態が実際に起こる可能性は高まる、と専門家は指摘している。

1つだけ確かなのは、北朝鮮がかなりの資源を投じて核能力の向上に取り組んでいることだ。5月31日のミサイル発射実験の失敗からしても、まだまだ先は長いが、着実に前進している。

今回発射されたのは中距離弾弾道ミサイル「ムスダン」とみられ、日本の当局者によると、発射後すぐに爆発したようだ。このミサイルは理論上、日本や米国領のグアムにまで達する能力があり、北朝鮮は推定20?30発を保有。2007年から配備されているが、まだ発射には成功していない。

金正恩氏の「究極の野心」

北朝鮮最高指導者の金正恩氏の究極の野心は、海中に隠れた潜水艦から米西海岸の都市を攻撃することだ。

北朝鮮は2006年に同国初とみられる核実験を行った。しかし、専門家の大半は、ミサイルへの搭載が可能な小型の核弾頭は未開発だと考えている。確かな性能を持つミサイルを海中で使えるようになるには、数十年ないし、それ以上かかるだろう。

しかしそれが実現すると、戦略的な形勢は一変する。最悪の場合、米国は西海岸の各都市が北朝鮮の核攻撃にさらされる可能性を想定して対処せねばならない。これこそが(北朝鮮の)計画なのだ。

年明けから北朝鮮が多数の実験を行っている事実は、金氏がきちんと作動するミサイルと核弾頭を求め、自国の科学者への圧力を強めていることを示している、と専門家は考えている。北朝鮮は核開発でロシアや中国などの後塵を拝しているものの、イランよりも進んでいると見られる。

4月には北朝鮮の潜水艦がミサイルを発射し、18マイル(約30キロメートル)飛行した、と韓国と米国の当局者が述べた。これは大きな前進だ。専門家はテレビ映像を基に、北朝鮮は固体燃料ロケットを海中から打ち上げるのに成功しており、これは本質的に、西側と同じシステムだと語った。

4017とはずがたり:2016/08/07(日) 22:14:36

米空軍司令官「北朝鮮の脅威は本物だ」
>>4016-4017
米国本土の防衛の責任を負う北方軍の次期トップであるローリー・ロビンソン空軍司令官は、4月に上院軍事委員会で、「北朝鮮の脅威は本物だ」との厳しい警告を発した。太平洋空軍司令官を務めた彼女によると、北朝鮮は米本土を攻撃するため「懸命に尽力している」という。


平壌て?の軍事ハ?レート?。昨年10月撮影(写真: ロイター/DAMIR SAGOLJ)
北朝鮮がどの程度の資金や技術を投じているのかは不明だが、その理由は明確だ。米本土を確実に攻撃できる能力を持つことは、金王朝の長期延命にとって大切なことなのだ。

5月初めに開かれた36年ぶりの労働党大会で金氏は、北朝鮮は責任ある核兵器保有国であり、脅威がない限りは兵器を使用しない、と発言した。これは米国などに対し、北朝鮮の政権を不安定にしたり攻撃するなどの行為を避けるよう警告しているのだ。

潜水艦による戦争抑止力を得ることは大きい。標的に近い地点に発射台を移せるからではない。潜水艦は核保有国の"報復"能力の中軸だからだ。

米国、ロシア、英国、フランスは最低でも1隻の潜水艦を常に沖に配置しており、本土などの軍事力が機能しなくなっても反撃できるようにしている。イスラエルも潜水艦に核巡航ミサイルを搭載しているとされ、中国も弾道ミサイルを発射できる新たな潜水艦の開発を急いでいる。

北朝鮮は脅威を感じれば、まずは平壌の近くの海岸に潜水艦を配備して本土防衛を試みるだろう。核を装備した最初の潜水艦を保有した場合、日米が破壊に動く可能性がある。

朝鮮戦争は終わっていない

だが、それには大きなリスクがある。北朝鮮は韓国との国境沿いに従来型の大砲を大量に配備しており、その射程には1000万人の人口を抱えるソウルが入っている。こうしたリスクの存在などが、米国に北朝鮮への先制攻撃を思いとどまらせている。

朝鮮戦争は1953年の休戦協定で停戦はしているものの、まだ終わってはいないのだ。

著者のピーター・アップス氏はロイターのグローバル問題のコラムニスト。シンクタンク「Project for Study of the 21st Century(PS21)」の設立者でもある。このコラムは同氏個人の見解に基づいている。

4018とはずがたり:2016/08/10(水) 00:05:34
振興費減らして基地も減らせよな〜。

沖縄振興費、3000億円割れも=鶴保担当相が言及
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160809-00000208-jij-pol
時事通信 8月9日(火)21時5分配信

 鶴保庸介沖縄担当相は9日、2017年度予算で沖縄振興費が第2次安倍政権以降維持してきた3000億円を下回る可能性に言及した。

 鶴保氏は那覇空港で記者団に「3000億円必要なのかどうかは振興策全体の中で考えていくべきだ」と語った。「(振興策が)熟していないのであれば、振興額が減る可能性もある」とも指摘した。

 政府は、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設問題と沖縄振興を関連付けない姿勢を転換し、これらをリンクさせる立場を明確にしている。鶴保氏が振興費の大台割れに触れたことで、県側の反発を招く可能性がある。

4019とはずがたり:2016/08/10(水) 18:58:50
中国公船10隻、尖閣沖の接続水域航行
http://news.goo.ne.jp/topstories/nation/102/93a959f15843a87e94b450adceb1c81c.html
(読売新聞) 11:44

 第11管区海上保安本部(那覇市)によると、10日午前9時現在、沖縄県石垣市の尖閣諸島・久場島沖と魚釣島沖の接続水域(領海の外側約22キロ)内で、中国公船10隻が航行している。

 一方、9日午前から10日未明にかけ、久場島沖の日本の排他的経済水域(EEZ)内などで、中国公船6隻が乗組員を中国漁船に乗り込ませるなどした。海上保安庁は、中国側の法律に基づく立ち入り検査などを行った可能性があるとして、巡視船が「漁業に関する管轄権の行使であれば認められない」などと警告した。

4020とはずがたり:2016/08/10(水) 19:15:18
中国公船、岸田外相抗議後も領海侵入=尖閣沖、緊張収まらず
http://news.goo.ne.jp/article/jiji/nation/jiji-160809X272.html
08月09日 23:27時事通信

 沖縄県石垣市の尖閣諸島沖で9日、中国公船4隻が相次いで領海に侵入した。岸田文雄外相は同日午前、程永華駐日中国大使を呼んで厳しく抗議し、公船の退去を求めたものの、その後も領海侵入や接続水域での航行が続いた。日本側は抗議主体を事務レベルから閣僚レベルに引き上げたことで事態の収束を目指すが、中国側は強気の姿勢を崩しておらず、緊張が解ける気配は見えない。

 第11管区海上保安本部(那覇市)によると、中国公船の領海侵入は3日連続で今年24日目。岸田外相による抗議の1時間半後には早くも1隻が領海に侵入した。午後も接続水域内を一時12隻の公船が航行、うち4隻が領海に入った。

 また、尖閣諸島から約50キロ北西の日本の排他的経済水域(EEZ)内で中国公船の乗組員が中国漁船に乗り移ったため、海上保安庁の巡視船が「管轄権行使は認められない」と警告した。

 岸田氏は程大使に対し、「事態収束には、中国側が誰の目にも明らかなように現場の状況を改善させるしかない」と公船の速やかな退去を要求。しかし、程大使はこの後、記者団に「(尖閣諸島は)中国固有の領土だ」などと語り、中国の海洋活動の正当性を主張した。

 中国側が挑発行為をエスカレートさせている背景には、南シナ海で中国の主権を否定した仲裁裁判所判決の順守を日本が強く求め、国際社会への働き掛けを進めていることへの反発があるとみられる。一時期に航行する公船の数が従来の2?3隻から急増したため、日本政府は「深刻な状況」と捉えている。

4021とはずがたり:2016/08/10(水) 19:30:35
イラン、核科学者を処刑「米国のスパイ」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160808-00000014-jij_afp-int
AFP=時事 8月8日(月)9時16分配信

【AFP=時事】イランの司法府報道官は7日、米国に「機密かつ極めて重要な」情報を提供したとして有罪になったイラン人核科学者シャハラム・アミリ(Shahram Amiri)氏(39)を処刑したと発表した。

 同報道官はテヘラン(Tehran)で記者団に対し、「シャハラム・アミリは敵に国家の最高機密を漏えいしたため絞首刑となった」と述べた。

 アミリ氏は2009年にサウジアラビアでその行方が分からなくなり、一年後に米国で生存が確認された。イランの核開発計画をめぐる国際的な緊張がピークに達していた当時、アミリ氏の失踪については、拉致と亡命との間で見解が分かれていた。

 その後、アミリ氏は2010年7月にイランに帰国。テヘランの空港では英雄として歓迎を受け、自分はサウジアラビアのメディナ(Medina)で、ペルシア語を話す米中央情報局(CIA)員に銃を突き付けられ拉致されたと説明していた。

 また、米国当局からは、「自ら亡命し、イラン核開発計画の機密を含む重要な書類とラップトップを携行した」とメディアに話すよう圧力をかけられたと述べ、「だが、神の御意思により抵抗した」と話していた。

 イラン当局は、この説明を受け入れなかったとされ、その直後にアミリ氏は再び公の場から姿を消した。同氏の逮捕に関する公式な情報はなかった。

 司法府報道官は、イランの情報機関は米情報機関の裏をかき、アミリ氏の行動をすべて監視していたと述べ、「国家の機密、高度な機密情報を入手することができたこの人物は、わが国第一の敵である米国と結託し、イランの決定的な機密情報を敵に渡した」と記者団に説明した。

 米国務省は7日、同件についてのコメントを拒否している。【翻訳編集】 AFPBB News

4022名無しさん:2016/08/11(木) 13:05:50
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016080800006&g=pol
沖縄の抗議現場を視察=安倍首相夫人

 安倍晋三首相夫人の昭恵さんは7日、自身のフェイスブックで、沖縄県東村を訪れ、日米両政府が進める米軍のヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)建設に抗議する市民らの座り込みの現場を視察したと明かした。昭恵さんは「世の中を愛と調和の世界にしていくための私なりの第一歩」と説明。首相にも事前には伝えなかったとし、「批判は覚悟の上」とも記した。 
 ヘリパッド建設は、東村と国頭村にまたがる米軍北部訓練場の約半分を返還する条件となっている。新型輸送機オスプレイの沖縄での運用強化につながるとして住民が反発している。(2016/08/08-00:18)

http://www.jiji.com/jc/article?k=2016080800523&g=pol
二階氏、沖縄知事と会談へ

 自民党の二階俊博幹事長は8日の政府・与党連絡会議で、予算要望のため10日に上京する翁長雄志沖縄県知事と会談し、米軍普天間飛行場(同県宜野湾市)の名護市辺野古移設などの懸案進展に向け、協力を求める考えを示した。
 席上、二階氏は「時間の許す限りお目にかかって意見を聞き、こちらからもお願いしたいことをまとめてお願いする」と述べた。これに対し、安倍晋三首相は「党の考え方を申し述べるとともに、よく話を承っていただきたい」と求めた。 (2016/08/08-14:55)

4023とはずがたり:2016/08/13(土) 08:29:10

米国人釈放の身代金? 米政府がイランに4億ドル空輸
http://www.afpbb.com/articles/-/3096320?utm_source=yahoo&utm_medium=news
2016年08月04日 15:17 発信地:ワシントンD.C./米国

【8月4日 AFP】イランで拘束されていた米国人4人が今年1月に釈放された際に、米政府が4億ドル(約400億円)相当の現金をイランに空輸していたことが明らかになり、野党・共和党はイラン側に身代金を支払ったとして批判を強めている。米ホワイトハウス(White House)は3日、現金は人質解放とは無関係だとして疑惑を否定した。

 イラン当局は1月、拘束していた米国人5人を釈放。米政府はこれと引き換えに、米国で有罪判決を受けたり訴追されたりしていたイラン人7人に恩赦を与えた。その数時間後にバラク・オバマ(Barack Obama)大統領は、イランの核開発問題をめぐる最終合意に基づき、イラン側に未払い金17億ドル(約1720億円)を支払うと発表した。

 米紙ウォールストリート・ジャーナル(Wall Street Journal)は2日、米国人のうち4人が解放された後、米政府がスイスフランとユーロで4億ドル相当の現金を木造パレット(荷役台)に積み、覆面貨物機で極秘裏にイランに輸送したと報道。共和党はこれを民主党攻撃の絶好の機会ととらえ、ポール・ライアン(Paul Ryan)下院議長は「もし事実ならば、イランに不当に拘束された米国人の解放のために米政府が身代金を払ったというわれわれの長年の疑惑が裏づけられる」と述べた。

 一方、大統領選の共和党候補ドナルド・トランプ(Donald Trump)氏は、声明で「テロ資金の空輸」と称し、問題の現金は「間違いなくテロリストの手に渡っただろう」などと批判した。

 これに対し、ホワイトハウスのジョシュ・アーネスト(Josh Earnest)大統領報道官は「この4億ドルは、イランが1979年に武器調達費として米国に支払った金額の一部だ」と反論。輸送機で運んだのは米国とイランの間に銀行取引がないためだと説明した上で、「人質の解放に身代金を支払うのは、米国の方針に反する」と述べて疑惑を強く否定した。(c)AFP/Andrew BEATTY

4024とはずがたり:2016/08/18(木) 01:21:52
覇権国家は常に我が侭である。

2016年 08月 11日 12:51 JST
コラム:世界最大のサイバー攻撃国はどこか
http://jp.reuters.com/article/cyber-pentagon-nsa-idJPKCN10K0UN?sp=true

[4日 ロイター] - 米大統領選挙の候補者と民主党全国委員会(DNC)のメール流出に対するロシアのハッキング疑惑が国民的な関心を集めている。

しかし、リークされた米国家安全保障局(NSA)の最高機密文書によれば、最も親密な同盟国に対してでさえ、選挙戦や指導者に対する大規模な盗聴工作に長く関与してきたのはオバマ米政権だ。

サイバースパイとサイバー戦争に関して言えば、米国は世界で群を抜いて最も攻撃的な国である。1952年の設立以来、NSAは海外都市や政治家、選挙、複数の国家全体を対象に盗聴活動を行っている。これは、ロシアを含めた他国が米国に対して試みている行動とまさに同じだ。目新しいことは、傍受した国が仲介者を通じて、標的国の国民にその内容をリークしている点だ。

奇妙に皮肉な点がある。もしロシアが実際にDNCのコンピューターに対するハッカー攻撃に関与していたとすれば、それは指導者の欺瞞を米国民にリークすることで、米大統領選に影響を与えようとしていたのかもしれない。これは冷戦時代、米政府が旧ソ連などの他国に対して駆使していた戦術だ。

例えば1950年代には、当時のトルーマン米大統領は、ロシア国民に対してロシア政府の「大うそ」を暴く「真実のキャンペーン」を行った。米政府は、こうした情報を盗聴やスパイ活動によって得ていた。

今日、米国が冷戦モード(時には武力に訴える熱い戦争モード)からサイバー戦争モードへと姿を変える一方、コンピューター・コーディングが弾丸と爆弾に取って代わった。それでも、米国の世論は、他国からサイバースパイを仕掛けられることに非常にショックを受けている。

例えば、NSAの近年の活動では、メキシコ大統領選を対象として、同国の選挙を詳しく調べ上げている。

NSAの元契約職員エドワード・スノーデン氏によってリークされた、極秘のパワーポイントによる説明文書によると、NSAの活動は「メキシコ大統領選における最有力候補の1人、エンリケ・ペニャニエトと同氏の側近9人に対する活動の活発化」を含んでいた。ペニャニエト氏は2012年の大統領選で勝利し、今も大統領を務めている。

ペニャニエト氏の周囲から特定の電話を除外できる最新ソフトウエアを使って、NSAは同氏と側近の携帯電話を識別し、彼らの通話を標的とした。あるNSAのアナリストは、その技術によって「干し草の山から針を発見することができるだろう」と指摘。それは「繰り返し可能で、効率的なプロセス」だと述べている。

盗聴によって8万5489件のテキストメッセージを傍受することに成功した、と独週刊誌デア・シュピーゲルは報じている。

また、2010年5月に始まった「フラットリキッド」というコード名の作戦では、ペニャニエト氏の前任者、カルデロン前大統領がNSAのターゲットとなった。NSAは「初めてカルデロン大統領の公式メールアカウントにアクセスできた」と文書は明らかにしている。

それと同時に、「特別収集部局(SCS)」と呼ばれる極秘のNSAとCIAの共同組織はメキシコ市の米大使館をはじめとする、世界中の米大使館や領事館を拠点にして、地元政府の通信や近隣の外国大使館をターゲットにしている。
メキシコに対する米国の追加的な盗聴活動と分析の大半は、テキサス州サンアントニオにある大きな情報収集拠点、NSAテキサスで実施されており、そこではカリブや中南米諸国に注目していた。

米国防総省と異なり、このサイバースパイの本拠地は、全体が秘密都市化している。NSAの本拠は、ワシントンとメリーランド州ボルティモアの中間にある同州フォートミードに位置し、厳重に警備された多数の建物で成り立っている。そこには警察や郵便局も設置されている。

NSAのサイバースパイ部門は、米国の陸軍、海軍、空軍、海兵隊それぞれのサイバー部門を統括する米サイバー軍と統合されており、さらなる拡大が見込まれている。これら米4軍の部隊はすべて最新のサイバー兵器を有しており、マイケル・ロジャーズ海軍大将が米サイバー軍の司令官を務めている。

NSAの秘密都市内で建設が進む32億ドル(約3280億円)の建築費をかけた新たなサイバー軍の本拠地には、14の建物、11の駐車場、そして巨大なサイバー頭脳が設置されている。それは約5万6000平方メートルの敷地に8億9650万ドルをかけて設置されたスーパーコンピューター施設だ。同施設が消費する約60メガワットの電力は、4万以上の家庭の電力を賄うのに十分な規模となる。

4025とはずがたり:2016/08/18(木) 01:22:16
>>4024-4025

2014年、筆者は雑誌WiredとPBSドキュメンタリーの特集記事のために、NSAでの最後の任務が契約サイバー戦士だったというスノーデン氏と、モスクワで3日間を過ごした。彼が保管する文書にアクセスするという、めったにない機会を与えられた。

「サイバー軍自体は、その発足時から常に誤解を生みやすいレッテルを貼られてきた」とスノーデン氏は語った。「それは攻撃機関だ。サイバー軍におけるコンピューターネットワーク攻撃と、コンピューターネットワークの弱点探査活動がすべてだ」

その狙いは、インターネットをワールドワイドウェブから世界的な戦場に変えることだ。「次の大きな紛争は、サイバー空間で始まる」。NSAのある極秘文書にはそう記されていた。サイバー軍の内部文書に書かれたキーフレーズは「情報支配」だった。

例えば、海軍のサイバー部隊は、自らを情報支配隊と呼んでいる。陸軍のサイバー部隊は、サイバー軍に対し「サイバー火力支援」を要請できる選択権を与えて前線部隊を送り出している。これは、陸軍が空軍と砲撃支援を要請することと、ほぼ同じ方法だ。空軍サイバー部隊は、「今日、われわれが空と宇宙を支配している」ように、「サイバー空間を支配」することを誓っている。

彼らが自由に使えるツールの中には、遠隔でネットワークカードを「れんがで囲む」よう設計された、パッショネイトポルカと呼ばれるものがある。コンピューターを「れんがで囲む」ことは、それを破壊することを意味する。つまり、れんがに変えてしまうことだ。

スノーデン氏によると、そうした状況は2012年、戦争で荒廃したシリアにおいて起こった。この時、NSAはシリアの大手インターネットプロバイダーのシステムに、遠隔から秘密裏に「セキュリティー上の弱点」、つまりバグをインストールしようとした。

これによって、シリアほぼ全土における電子メールとインターネット・トラフィックへのアクセスが確保できると見込まれていた。しかし、何らかの不具合が発生し、コンピューターが、れんがでふさがれてしまった。シリア中で一時期、インターネットが停止する事態となった。

文書によると、米サイバー軍が攻撃を実行している間、NSAはネットに接続するほぼ全ての者を追跡することに関心を持っていたようだ。

「トレジャーマップ」というコード名の極秘作戦では、「世界のインターネットに関する、ほぼリアルタイムのインタラクティブな地図を作成できる能力」を持ち、「どんな端末でも、どこでも、いつでも」実行できることを目的とした。

また、「タービン」というコード名の作戦では、スパイ活動もしくはサイバー攻撃をする目的で、「何百万ものインプラント」、つまりマルウエアを、世界中のコンピューターシステムに秘密裏に埋め込むことを含んでいた。

しかし、たとえ米政府が強固な盗聴・攻撃システムを建造し続けたとしても、国内のセキュリティーにはあまり重点を置いていないようにみえる。

DNCの電子メールに対するサイバー泥棒による1つのメリットは、サイバー戦争の危険性についての公開討論を促したことかもしれない。これは長らく延び延びになってきた。11月の大統領選に向けてのセキュリティー問題は既に議論されている。

しかし、米政府自身がサイバースパイやサイバー戦争に深く関わっていることをオバマ政権が認めず、他国を非難し続けるならば、この問題についての有益な議論は決して行われないだろう。

事実、米国は実際にサイバー戦争を始めた唯一の国だ。核濃縮に利用される何千もの遠心分離機を破壊するため、オバマ政権はイランに対し、サイバー攻撃を実行したのだ。米国防総省自身の定義によれば、これは違法な戦争行為である。

11月の米大統領選が迫るにつれ、DNCの電子メールがさらに多くリークされる可能性が報じられるなかで、サイバーセキュリティーとサイバー戦争について公開討論の必要性を喚起する声が増えてきそうだ。

4026とはずがたり:2016/08/18(木) 11:48:09
OODAループ
https://ja.wikipedia.org/wiki/OODA%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%97

OODAループ (OODA Loop; ウゥーダ・ループ[2]) は、アメリカ空軍のジョン・ボイド大佐によって提唱された意思決定理論。

概要
OODAループは、朝鮮戦争の航空戦についての洞察を基盤にして、指揮官のあるべき意思決定プロセスを分かりやすく理論化したものである。すなわち、監視(Observe)- 情勢判断(Orient)- 意思決定(Decide)- 行動(Act)のサイクルを繰り返すことによって、健全な意思決定を実現するというものであり、理論の名称は、これらの頭文字から命名されている。[2][3]
OODAループ理論は、機略戦コンセプトの中核的な理論としてアメリカ全軍に広く受け入れられているほか、ビジネスにおいても導入されている[4]。ただし低強度紛争(LIC)など、迅速な意思決定が要求される流動的な作戦環境においては、従来のように全階梯を通じた大規模なOODAループを形成していては機を逸する恐れがあるとして、ネットワーク中心の戦い (NCW) コンセプトにおいては、作戦指揮手順において、全階梯を通じたOODAループの形成からの脱却・革新が志向されている。[3]

来歴
OODAループ理論は、朝鮮戦争の空中戦についての洞察にその起源を有する。朝鮮戦争において、アメリカ軍はF-86戦闘機、ソ連軍および中国軍はMiG-15戦闘機を主力として航空戦闘を戦った。F-86戦闘機は、加速・上昇・旋回性能のいずれについても、MiG-15に対して劣った性能しか有していなかったにもかかわらず、実際の交戦においては、劣っているはずのF-86のほうが優れた戦果を示し、最終的に、そのキル・レシオ(撃墜・被撃墜の率)はほぼ1対10にも達した。ジョン・ボイドは、自身も数度に渡ってF-86戦闘機に乗機してMiG-15戦闘機と交戦しており、これらの経験をもとにして洞察した結果、決定的な勝因は、操作に対する応答時間とコクピットの視界に起因する、操縦士の意思決定速度にあったと結論した。すなわち、F-86のほうが視界が良好であったために敵機の状況をより適切に把握でき、また応答時間が短かったことから情勢変化に即応できたのである。[2]
ボイドは、この洞察をさらに進めて、戦闘機パイロットの意思決定過程を一般化することを試みた。従来の意思決定モデルは線形を描いていたのに対して、このモデルでは非線形構造が採用されており、ひとつのOODAプロセスの最後にあたる「A」、すなわち行動の結果は、直ちに次の「O」、すなわち監視の段階で評価され、次の意思決定に反映されることで、ループを描くこととなる。このループは、空中戦のモデルにおいては、一方が無力化されるまで続くこととなる。

4027とはずがたり:2016/08/20(土) 18:23:42

北朝鮮の核再処理再開、韓国が非難 「国連決議違反」
http://www.asahi.com/articles/ASJ8L3SR7J8LUHBI00R.html
ソウル=牧野愛博2016年8月18日18時16分

 北朝鮮が寧辺(ヨンビョン)の核施設で使用済み燃料棒の再処理を始めた問題で、韓国国防省報道官は18日、「北の全ての核関連活動を禁止した国連決議違反だ。関連国や国際機関と対応策を協議していく」と語った。

 韓国政府は6月までに、北朝鮮が再処理施設を再稼働させたと分析していた。北朝鮮は数カ月で、最大で核兵器1個に相当する兵器用プルトニウムを入手する見通しだ。

 北朝鮮は、2013年に寧辺原子炉の再稼働を表明。原子炉には最大8千本の燃料棒の装?(そうてん)が可能だ。燃料棒8千本の再処理で6キロ程度のプルトニウムを得られる。北朝鮮の技術では、核兵器1個あたり4〜8キロのプルトニウムが必要とみられる。(ソウル=牧野愛博)

4028とはずがたり:2016/08/20(土) 18:24:42

2016.8.20 10:41
【北朝鮮情勢】
再処理再開の痕跡を確認 IAEAが北核問題の報告書を公表
http://www.sankei.com/world/news/160820/wor1608200035-n1.html

 国際原子力機関(IAEA)は19日、北朝鮮核問題に関する報告書を公表、衛星画像の分析などにより、今年第1四半期から寧辺の再処理施設の再稼働を示唆する複数の痕跡を確認したと明らかにした。

 報告書によると、再処理施設には化学薬品のタンク搬入や、再処理関連設備稼働などの活動があり、7月初めに止まった。核燃料製造工場では、遠心分離機によるウラン濃縮設備の使用や建物周辺の工事が続いていることを示す活動もあった。

 北朝鮮の原子力研究院は17日、共同通信に「黒鉛減速炉(原子炉)から取り出した使用済み核燃料を再処理した」と表明、寧辺の核施設で核兵器の原料となるプルトニウムを新たに生産したことを明らかにしている。(共同)

4029とはずがたり:2016/08/20(土) 19:10:43
偏向じゃなくて真理じゃねーか。まあ保守に偏向したマローン恵美の文章だから仕方が無いけど,色々一理ある部分はある。
>ある日刊地方紙のネット版が、「中国に圧力をかけるのは逆効果」というタイトルで、「大国は国際判決を無視するものだ、アメリカだって……」といったかなり偏向した寄稿文を載せていた

ドイツから日本に告ぐ。尖閣も原爆も、中国は「五輪の裏で密かに動く」ことを忘れるなかれ
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160819-00049476-gendaibiz-bus_all
現代ビジネス 8月19日(金)7時1分配信

今、そこにある危機
 7月12日、オランダのデン・ハーグの国際仲裁裁判所は、南シナ海で中国が主張している領海には根拠がないという結論を出した。国連海洋条約に基づいて行われた司法判断である。

 裁判所は、中国が作っている人工島も「島」とは認めなかったし、スカボロー礁周辺などで、中国がフィリピン漁船を妨害したり、攻撃したりしていたのも、国際法違反だとした。

 ドイツでもこのニュースはちゃんと報じられた。地図で示された中国が主張しているという境界線はあまりにも不自然だったので、それを見たドイツ人も「あれ?」と思った。ただ、そのあとの中国の動きをフォローしたメディアは少なかった。だから中国が判決を紙くず呼ばわりしたこともドイツ人は知らない。

 ある日刊地方紙のネット版が、「中国に圧力をかけるのは逆効果」というタイトルで、「大国は国際判決を無視するものだ、アメリカだって……」といったかなり偏向した寄稿文を載せていたが、これは例外だ。ほとんどのメディアは「その後」を報じていない。

 しかし、それは当然でもある。ドイツは南シナ海から遥か遠いし、中国が何をしようが安全保障上の懸念は少ない。だから私は、「日本人もアフリカのマリの紛争には興味がないし」などと思ったのだが、実はこれが大間違いだった。日本人は、日本にとって重要なはずのニュースにも、なぜかあまり反応していない。

 今、尖閣諸島に中国船が押しかけている。勘違いしている人がいると困るので解説すると、尖閣諸島は日本の領土だ。中国が領有を主張し始めたのは、外務省のホームページによれば、「1968年、周辺海域に石油資源が埋蔵されている可能性が指摘されたあと」である。

 国際法では、陸から12海里(約22km)の領海が、その沿岸国の主権下にある。そこからさらに12海里が接続水域で、船の航行は自由だが、出入国管理、通関、衛生上などのさまざまな規制についての権限は、やはり沿岸国が持つ。そのあと排他的経済水域というのが続き、その向こうが公海となる。

200隻もの中国船が日本の接続水域に
 今年の6月ごろから尖閣付近での中国の空海軍の活動が激しくなった。そして、6月9日、海軍のフリゲート船が尖閣付近の接続水域に侵入した。

 同15日には、海軍の情報収集艦が口永良部島の領海を、その翌日にもやはり情報収集艦が北大東島の接続水域に侵入した。これまで中国海警局の船が侵入したことはたびたびあったが、軍艦となると明らかに次元が違った。

 以来、その規模はどんどん拡大し、8月にはほぼ毎日、200隻もの中国船が日本の接続水域にいる。

 船団の中心には軍艦がいて、それを海警局の船が取り囲み、一番外側に漁船がたくさんいる。漁船といっても、もちろんただの漁船ではない。漁師を装った民兵が乗っている。また、海警局の船の多くは機関砲を積んでいることも確認されている。

 要するに、武装した外国の船団が、日本のすぐ近くまで入り込んできているのだ。中国が尖閣周辺で盛んに威嚇行動を始めたのは2008年頃だが、今回ほど大胆であからさまなことはかつてなかった。侵略行為としての第一線はすでに超えている。

 日本人はのんきにオリンピックを見ている場合ではないのではないか。思えば、中国の初の原爆実験は1964年10月、やはり日本人が東京オリンピックに夢中になっていた時だった。こうなるとオリンピックは国難の元なのかもしれない。

 土地というのは、いくら地図に記載があり、歴史的経緯があり、それを見れば誰の領土かが一目瞭然であっても、最終的には住んだ人の物になる。実効支配である。他人の住んでいる土地の領有権を主張しても相手にはされない。北方領土や竹島では、領有を主張する国の首相が早々にやってきて、実効支配を世界に印象付けた。

4030とはずがたり:2016/08/20(土) 19:11:01

 これらを取り戻すにはおそらく戦争をしなければならないが、どこの国も戦争などおいそれとはできない。だから結局は泣き寝入りでおしまいということになる。ドイツもこうして、戦後、固有の領土を失った。北方領土と竹島も同じで、日本は(おそらく)もう取り戻せないだろう。

>>4029-4030
なぜ翁長知事は沈黙し続けるのか
 尖閣諸島がその二の舞にならないよう、領海でプレゼンスを示すことを目的に、2011年7月より、「頑張れ日本! 全国行動委員会」が石垣島の漁師さんたちとともに尖閣の周辺で漁業活動をしていた。尖閣は良い漁場だった。石垣島だけでなく、鹿児島などの漁師たちも、何十年もここでハマダイやマグロなど高級魚をとっていたのだ。

 私も2012年6月、漁師見習いとして、「頑張れ日本!」の船で尖閣に行ったことがある(http://gendai.ismedia.jp/articles/-/32950)。その時は台湾船がすぐ近くまで迫ったが、しかし、まだ今ほど騒然としていたわけではない。

 状況が変わったのはそのすぐ後で、日本の漁船の目の前に堂々と中国船が来るようになった。1千トンクラスの中国公船が日本の漁船を威嚇した。海域はだんだん危険になり、そのうち廃業、休業に追い込まれる漁船も出てきた。

 しかし、終始一貫、海上保安庁は中国船を追い返すわけでもなし、拿捕するわけでもなし、反対に漁をする日本の漁船の前で通せんぼをした。彼らは上からの命令なしには動けない。そうするうちに、漁師以外の人間には出航の許可が出なくなった。日本の領海なのに、日本人は尖閣諸島に近づくことさえできなくなってしまった。

 ちなみに、この頃、尖閣周辺ではサンゴ密漁も行われていた。誰も文句を言わないのでとり放題で、12年から13年にかけてこの付近のサンゴは取り尽くされたという。

 いずれにしても、当時も今も、日本政府はことを荒立てないことを国是としている。中国が出てくるのは、「頑張れ日本!」が挑発するからだという人も、当時はいた。中国人は悪くない。彼らを怒らせる日本人が悪かった、と。

 この2年ほど、「頑張れ日本!」の漁業活動はできなくなった。つまり、“挑発”はしていない。では、中国船がいなくなったかというと、その反対で、すでに尖閣周辺には中国船しかいない。日本の領海に日本人は入れないが、中国人は我が物顔で動き回っている。石垣の漁師が言う、「あそこは中国だよ」と。今は、軍艦までいるのだ。

 おかしいのは沖縄の大手新聞「沖縄タイムス」で、中国船の領海侵入を主要記事に入れない。16日、外務省が尖閣周辺の中国船の様子を撮影したビデオを公開したが、それも1面には載っていない。

 さらに不思議なことに、沖縄県下で侵略まがいのことが起こっているのを、肝心の翁長知事は知らないらしい。抗議声明は一切なく、8月17日の時点でも沈黙が続いている。

 考えてもみてほしい。もし伊豆大島周辺に一部武装した中国船が200隻現れたとして、都知事が知らないふりをするということがあり得るだろうか? 「地元の市長として危機感を感じている」というコメントを出したのは、石垣島の中山市長だった。

領土が減り、領海が減っても平気なのか
 さて、今後のシナリオとして考えられるのは、台風などで中国船が一斉に尖閣の島影に避難すること? そうすれば中国の実効支配の第一歩だ。

 そこでようやく政府が自衛隊を出したりすれば、中国はここぞとばかりに「緊張」を演出するだろう。原爆投下を仄めかすかもしれない。たとえそれらが脅しだとわかっていても、私たちはおそらく受けて立つ振りさえしない。日本人は戦争を放棄した平和を愛する国民なのである! 

 しかし、現実としては、戦争の方は日本を放棄してくれたわけではない。このまま眺めていれば、尖閣の次は沖ノ鳥島で、日本はどんどん小さくなる。国際裁判所に判断を仰いでも無駄だということはすでに証明済みだ。(後略)

川口マーン惠美

4031とはずがたり:2016/08/20(土) 19:41:59
読売の戦争責任は読み応えある。

2016年08月19日(金) 長谷川 幸洋
終戦の日の一面を比較して分かった、朝日・毎日二紙の「その程度の力量」
これを報じていれば、少しは朝日を見直したのだが…
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/49473

(前略)

キナ臭い時代だからこそ

新聞が戦争体験者のミクロ話ではなく、しっかり戦争総括をしたことがあったかといえば、私の知る限り、本格的に取り組んだのは読売と産経である。

読売は2005年から06年にかけて随時、大型の特集記事を掲載した。それらをまとめて「検証 戦争責任(上下)」として刊行されている。いまネットでも全文が読める(http://www.yomiuri.co.jp/special/70yrs/#)。

この本は戦争の経緯を調べるとき、私が真っ先に参照する文献の一つだ。完全無欠とまでは言わないが、事実関係と解釈について偏っていると思ったことはない。筆致はむしろ抑制的と言ってもいいくらいである。

産経も2015年、1年間にわたって「戦後70年」と題した連載記事を掲載した。これは大幅加筆されて「国会議員に読ませたい敗戦秘話」という本になっている。こちらも必読文献だ。

読売や産経は本格的な戦争と戦後の総括をした実績と蓄積があるのだから、中身が多少だぶってもいいから、毎年の終戦記念日には2ページくらい使って必読知識と情報を読者に提供したらどうか。

戦争の背景にどんな事情と展開があったのか、1年も経ったら私は細部を忘れてしまう。高齢化が進んでいるのだから、私のような「健忘症」の読者は増えているはずだ。

一方、戦争への関心はこれから、ますます高まるに違いない。残念ながら、時代は再びキナ臭くなっているからだ。中国の挑発、好戦的姿勢が強まる一方なのだ。

その点、15日の新聞で意外にも目を引いたのは朝日新聞だった。2面の半分以上を使って「尖閣 中国強硬 領海侵入続発 軍内部に『実効支配』の意図」と中国の強硬姿勢をデカデカと報じた。この紙面と戦争体験の語り部を報じた1面と取り替えていたら、少しは朝日を見直したのに、残念だった。

最近の中国は常軌を逸している。7月15日公開コラム(http://gendai.ismedia.jp/articles/premium01/49175)で書いたように、中国はもはや軍事衝突を辞さない覚悟を固めているかのようだ。それは1930年代の日本と重なって見える。

日本の戦争総括は、いまの中国を理解するためにも重要である。「戦争ハンターイ!」を叫ぶ左派リベラルの新聞がお手軽に戦争体験者の話を書いて、お茶を濁しているような局面ではない。

4032名無しさん:2016/08/21(日) 10:50:10
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016082000231&g=pol
核廃絶、思惑のずれ鮮明に=「橋渡し役」日本に課題-国連総会で議論へ

 【ジュネーブ時事】ジュネーブで開かれた国連の核軍縮作業部会が19日、核兵器禁止に向け、2017年の交渉会合招集を国連総会に勧告する報告書をまとめたことで、新たな条約づくりを視野に入れた議論が今秋から総会で動きだす。だが、部会では全会一致が崩れ、条約推進派と「核の傘」の下にある国々の間の思惑のずれが鮮明になった。唯一の被爆国として核兵器保有国と非保有国の橋渡し役を自認する日本は、難しい調整を迫られる。
 核兵器禁止条約を目指すメキシコ政府代表は部会で、「(勧告は)過去20年で核軍縮に対する最も重要な貢献だ」と絶賛。勧告にはアフリカや中南米諸国を中心に、国連加盟国の半数を超える100カ国以上の支持があったと言われる。
 背景には核軍縮が遅々として進まないことへのいら立ちがあった。ジンバブエの代表は「(核保有国の)行動の欠如は容認できない。核兵器の惨禍を黙って待つわけにはいかない」と強調。フィジーの代表は「(勧告を)核廃絶の前向きな一歩に」と訴えた。
 一方、2、5、8月に続けられた部会に米国やロシアなど核保有国の姿はなかった。最終日の土壇場の採決で反対したドイツの代表は「核兵器の削減は保有国が(核軍縮)プロセスに関与しなければ実現できない」と指摘。非保有国だけで突き進んでも結果は伴わない「現実」に理解を求めた。
 採決で棄権した日本の佐野利男軍縮大使も「核軍縮は核保有国の関与と協力を得ながら、実践的、具体的措置を着実に進めるのが基本だ」と原則的立場を繰り返した。 
 核兵器を禁じる交渉会合を17年に開くことには、日独を含む24カ国が時期尚早だとして不賛同を表明した。これらの国について米NGOは「これまで進展につながらなかった方針を守るばかり。他の具体的プロセスを提言していない」と手厳しい。秋の国連総会では日本の姿勢にも視線が注がれる。(2016/08/20-14:37)

http://www.jiji.com/jc/article?k=2016081900804&g=pol
沖縄市長、米軍倉庫移設の受け入れ表明

 沖縄県沖縄市の桑江朝千夫市長は19日、防衛省の若宮健嗣副大臣と同省で会談し、返還が予定される米軍牧港補給基地(沖縄県浦添市)の倉庫群の一部を、沖縄市の嘉手納弾薬庫知花地区に移設する計画について、「断腸の思いで受け入れることを決断した」と述べ、容認する方針を表明した。
 若宮副大臣は、計画受け入れに対し「心から感謝申し上げる。政府全体で沖縄の問題を目に見える形で解決する思いを持っている」と述べ、引き続き沖縄の基地負担軽減に取り組む考えを示した。 
 日米両政府は2013年、沖縄県の米軍嘉手納基地以南の施設・区域の返還計画に合意。このうち牧港補給地区返還については、倉庫群などの県内移設が条件となっている。(2016/08/19-19:28)

4033とはずがたり:2016/08/22(月) 11:23:39

レールガン独自開発 超高速弾 中露ミサイル迎撃 防衛省概算要求
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160822-00000039-san-pol
産経新聞 8月22日(月)7時55分配信

 政府が、米海軍で開発が進められているレールガン(電磁加速砲)について、研究開発に本格着手する方針を固めたことが21日、分かった。平成29年度予算案の防衛省の概算要求に関連経費を盛り込む。米政府はレールガンを将来世代の中心的な革新的技術と位置づけており、日本としても独自に研究開発を行う必要があると判断した。

                   ◇

 レールガンは、電気伝導体による加速で発射する新型兵器。米海軍が開発を進めているレールガンは、1分間に10発を発射することができ、時速約7240キロの速度で射程は約200キロとされる。対地・対艦・対空すべてに活用でき、ミサイル防衛でも中心的役割を担うことが期待されている。

 火砲やミサイルと比べ1発当たりのコストが低く抑えられ、中国やロシアの弾道ミサイルや巡航ミサイルを無力化できる可能性も秘めていることから、米海軍研究局は戦争の様相を決定的に変える「ゲームチェンジャー」と位置づけている。

 防衛省は米国を中心とした国内外のレールガン関連技術の開発状況を調査するとともに、基礎技術に関する研究を行ってきた。レールガンが米軍に実戦配備されるのは5〜10年後とされているが、自衛隊に導入するためには米国側の技術協力が不可欠。「日本側に技術の蓄積がなければ十分な協力が得られない」(陸上自衛隊関係者)という事情もあり、独自の研究開発を進める必要に迫られていた。

4034とはずがたり:2016/08/22(月) 12:29:07
吉永小百合さん「海兵隊を東京に持ってきたら・・・」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160821-00058457-okinawat-oki
沖縄タイムス 8月21日(日)11時40分配信

吉永小百合さん「海兵隊を東京に持ってきたら・・・」
 女優の吉永小百合さん(71)が9日発売の週刊誌「女性自身」(23、30日合併号)で、東村高江周辺のヘリパッド建設に住民らが反対していることに触れ「そんなに必要なら海兵隊を東京に持ってきたらどうかと思うくらい、申し訳ない気持ちがある」と心境を吐露した。「新しい戦前」の到来をテーマにした東京大学名誉教授の姜尚中さん(65)との緊急対談で明かした。吉永さんが高江のヘリパッド建設問題に言及するのは初めて。

 吉永さんは政府に「言葉では言い表せないほどつらい経験をしてきた沖縄の人たちに、もっと人間らしい対応をしてほしいと思う」と要望。一方で「なかなかそういう思いは、政治に反映されない。どういう形で政治をチェックし、参加していけばいいか思い悩んでしまう」とも述べ、複雑な思いをのぞかせた。姜さんが「今こうして話している間も、高江集落で建設反対の住民に、政府の荒っぽい弾圧がある」と触れたことに応じた。

 2人は対談で、安保関連法案や改憲の動きに触れ、日本が「新しい戦前」に向かいつつある危機感を共有。吉永さんは「人と人が手を携え、思っていることを声に出していくこと。戦後71年、ここからが大事。戦後が80年、100年と続くように」と語り、憲法9条を守る大切さを訴えた。

4035とはずがたり:2016/08/22(月) 18:45:19
2016年 08月 22日 07:57 JST
コラム:最強を誇った英国海軍「凋落」の教訓
http://jp.reuters.com/article/column-gb-navy-warship-idJPKCN10U0OL?sp=true

[11日 ロイター] - かつて世界最強と謳われた英海軍だが、それも今は昔だ。米国をはじめとする同盟国にとっては、これはゆゆしき問題である。

伝統的に、英海軍は米海軍にとって最も緊密なパートナーだった。ほぼすべての敵に対して、両軍は共に戦ってきた。したがって、英海軍の実力が低下すれば、米政府にとっての海軍力も損なわれてしまう。

だが今日、英海軍にかつての面影はない。政府の予算編成担当は、繰り返し、しかも過剰に、海軍の艦艇・人員を削減してきた。今や英海軍は辛うじて自国の領海を哨戒できる程度で、英国の威光を海外に及ぼすことなど論外である。

英政府はようやく海軍衰退の流れを逆転させることを約束したが、手遅れかもしれない。士気は低下し、残された少数の艦艇は海上で頻繁に故障を起こしている。英海軍の症状は末期に至っているのではないだろうか。

しかも、これ以上ないほどタイミングが悪い。過激派組織「イスラム国」を打倒し、攻撃的な態度を強めているロシアを抑え、大国として華々しく台頭しつつある中国に対処するために、西側諸国は兵力の動員を進めている。これまで以上に不安定さを増しているように見える世界において、対立する財政需要の帳尻合わせに苦心する資金不足の各国政府にとって、英海軍の凋落は客観的な教訓を与えてくれる。

そう、海軍には金がかかる。長期的な計画や労力、資金が必要となる。はっきりした紛争がない平時には、艦隊を持つメリットが見えにくい場合が多い。

だが、海軍は依然として国防の要である。海軍は高度な探知能力と強力な長距離兵器を備えて国際水域を哨戒することにより、(近隣に滑走路が必要となる)空軍や、(移動により時間がかかる)陸軍に比べ、より迅速に危機に対応し、多くの火力を投入できる。

海軍を粗略に扱い、衰退させてしまえば、それによって生じた空白をすぐさま埋めるのは、ならず者国家やテロリスト、犯罪者だ。広大な海洋を監視するには海軍が必要なのだ。かつて世界有数の存在だった海軍が消えてしまえば、そこには実質的に、安全保障の真空地帯が生まれる。

第2次世界大戦中は、英海軍はまだ権勢を誇っていた。1944年のノルマンディー上陸作戦「Dデイ」には、欧州をナチスドイツから解放する連合軍部隊を護衛するため、英海軍は900隻以上の自国艦艇を英仏海峡の反対側に送り込むことができたのである。

1982年においても、英海軍はフォークランド諸島をアルゼンチンから奪い返すため、戦闘機を配備した2隻の空母を含む、少なくとも115隻の艦艇を集結させることができた。

今日、英海軍はジェット戦闘機さえ持っていない。最後のハリアー戦闘機も2010年に退役してしまった。現在の保有艦艇はわずかに89隻である(ちなみに米海軍と、国防総省が保有する支援艦艇群である海上輸送司令部を合わせた保有艦艇は約400隻だ)。

<削減によるダメージ>

英防衛予算は1988年の対GDP比4.1%から2010年には2.6%へと着実に削減され、それに伴って英海軍の艦艇数も減少していった。2010年の削減により、防衛予算は実質ベースでさらに8%減った。2015年の防衛政策見直しの一環として、英政府は、艦艇数の削減停止を公約した。だが、すでにダメージは生じている。

書類上では、英海軍の艦艇89隻には、ヘリコプター航空母艦1隻、強襲揚陸艦6隻、駆逐艦6隻、フリゲート艦13隻、攻撃型潜水艦7隻、弾道ミサイル潜水艦4隻が含まれている。残りは掃海艇、哨戒艦その他の補助艦艇であり、多くは米国の沿岸警備隊が保有する小型の巡視船と同程度の規模だ。

4036とはずがたり:2016/08/22(月) 18:45:29


強力な敵と戦って生き残るために十分な探知能力や火力兵器・防御力を備えた、本当の意味での一線級の艦艇と考えられるのは、駆逐艦6隻、フリゲート艦13隻、攻撃型潜水艦7隻のみである。それ以外は、危険の伴う水域では護衛を必要とする。

任意の時点で、ほぼ半数の艦艇は定期点検や訓練に入っている。それ以外にも数隻が小規模な定点哨戒に従事しているため、緊急事態に対応できるのは少数の艦艇しか残っていない。

だがそれも、艦艇を動かす十分な兵員がいることが前提だ。英海軍は艦艇よりも速いペースで人員を削減している。海軍の現役将兵は、2000年の時点で3万9000人だった。現在は2万9000人をわずかに越える程度で、少なくとも2000人の欠員が生じている。

艦隊編成の担当者は、最も強力な艦艇2隻を編成から外すことで人員不足に対処しようとした。今夏、23型フリゲート艦「ランカスター」の乗員を他の艦艇に分散させた。

また、新型の45型駆逐艦「ドーントレス」は発電機に深刻な問題を抱えて修理のために帰港しており、修理は早くとも2019年までかかる可能性がある。「ドーントレス」の乗員も他の艦艇に振り分けられた。

これらの艦艇が任務から離れているため、英海軍の実質的な戦力は、戦闘艦26隻から、過去最低となる24隻まで低下している。

今年の7月、新型の攻撃型潜水艦「アンブッシュ」が、ジブラルタル海峡で商船と衝突した。潜水艦は深刻な損傷を受け、修理のために本国に曳航された。修理には最短でも数カ月を要する可能性がある。

この事故で、英海軍の水中戦闘能力は15%近く低下。これにより、英海軍には予備戦力がほとんど存在していないことが露呈した。

<世界の大半から撤退>

予算削減が進むなかで、英海軍の艦隊は世界の大半から撤退していった。2010年以前は、ソマリア沖での海賊対策において英海軍は主役を担っていた。だが2012年、英国政府は海賊対策への恒常的な参加をひっそりと終わらせてしまった。

英国は、本土にずっと近い場所でも艦艇不足を感じている。2014年1月、プーチン大統領の下で復活しつつあるロシア海軍のミサイル巡洋艦が北海を航行し、スコットランドまで30マイル(約48キロメートル)の距離まで接近した。

だが、唯一展開可能だった駆逐艦「ディフェンダー」はイングランド南岸のポーツマス港にいた。「ディフェンダー」は24時間かけて600マイルを航行し、スコットランドに向かった。同艦はようやくのことでロシア艦を捕捉し、双方の乗員のあいだで数回の無線交信を行った後、ロシア巡洋艦を英国の領海外へと誘導した。

その数カ月後、「イスラム国」戦闘員がイラク北西部に侵入。イラク政府による撃退を支援するため、各国は空・海軍を動員した。だが過去1世紀のなかで初めて、英国はほとんど何の貢献もできなかった。固定翼機を支援する能力のある航空母艦を保有していなかったためだ。

英政府は10年以上にわたり一貫して英海軍の削減を続けているが、これが国家安全保障に悪影響を及ぼすことを否定している。政府はその根拠として、新たなフリゲート艦、駆逐艦、潜水艦、そしてF35ステルス戦闘機を搭載する新型の大型航空母艦2隻を建造する、数十億ポンド規模の建艦プロジェクトが複数あることを指摘している。

だが、新造艦はあまりにも少なく、就役も遅すぎる。また、旧型艦を代替するには武装が貧弱だ。もちろん、艦隊の拡大・強化には程遠い。

4037とはずがたり:2016/08/22(月) 18:45:53
>>4035-4037
<空洞化トレンド>

近年、英海軍は42型駆逐艦12隻を、新型の45型駆逐艦わずか6隻に交代させた。より大型で武装も強化されているが、機械的な信頼性が低い。さらに、かつて旧型艦が担っていた任務に対応するには艦数が少なすぎる。

艦隊は、旧型となった「スウィフトシュア」級及び「トラファルガー」級攻撃型潜水艦12隻の代わりに、「アスチュート」級をわずか7隻就役させようとしている。45型駆逐艦の場合と同様、「アスチュート」級も、旧型に比べ大型で、より多くの武器を搭載している。

だが、これまた45型と同様に、「アスチュート」級は運用が難しいことも判明している。いずれにせよ、旧型の潜水艦がかつて哨戒していた海域すべてをカバーするには十分ではない。

現在、艦隊には旧型である23型フリゲート艦が13隻所属している。政府が承認した新型の26型フリゲート艦の建造計画はわずか8隻だ。一方、艦隊の戦力を維持するため、より小型の31型フリゲート艦を少なくとも5隻は建造すると約束している。だが、軽武装の31型では、より重武装のロシア艦に対する頼りになる抑止力となるには、火力も防御も不足している可能性がある。

実際のところ、英国の最新型艦艇の多くは、驚くほど軽武装である。英国政府は過去2年間で数隻の小型軽武装の哨戒艦を発注した。旧型艦の退役と相殺すると、英海軍では、小型で火力不足の艦艇の投入により見た目の艦数を維持しつつも、実際の戦力は着実に低下していくという空洞化トレンドが続いている。

最も良い例が、新型の航空母艦だろう。2隻の「クイーンエリザベス」級は、全長920フィート(約240メートル)、排水量6万トン以上で、英国がこれまでに建造したなかでも最大の軍艦である。これが2020年に就役すれば、英海軍は、2010年にハリアー戦闘機を退役させた時点で失った海上航空能力を回復することになる。

だが、「クイーンエリザベス」級は、もっと大規模な艦隊を想定して計画されたものだ。航空母艦には、英国が現状で提供できるよりも多くの航空機と護衛艦艇が必要である。たとえば米海軍では、航空母艦1隻には、搭載機60機、駆逐艦及び巡洋艦3─4隻、潜水艦1隻、補助艦艇数隻が必ずセットになっている。

英海軍としては、展開するのは航空母艦1隻のみで、もう1隻は本国に待機させておく想定である。新型航空母艦に搭載するF35戦闘機は12─24機の予定で、艦の能力を十分に発揮するには少なすぎる。さらに、航空母艦に随行・支援するために必要な艦艇(護衛のために必要なフリゲート艦及び駆逐艦3─4隻、補給のための支援艦数隻)を配備すれば、英海軍が展開可能な戦力を独占してしまうことになる。

6万トン級の航空母艦は、50機以上の航空機を収容できる。英国政府が購入を計画しているF35戦闘機はわずか48機で、任意の時点で、その多くが整備や訓練に回っている可能性がある。

海軍は、確かに複雑でお金がかかる。艦隊に関心を払うのをやめてしまえば、どこかに消えてしまう。英国の同盟国にとっては、そこに大きな教訓がある。

*筆者は軍事情報サイト「War Is Boring」の編集者で、ニュースサイト「Daily Beast」に定期的に寄稿している。またWIREDのウェブサイト「Danger Room」や雑誌「Popular Science」でも執筆している。


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