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国際関係・安全保障論
3989
:
とはずがたり
:2016/07/26(火) 12:35:59
>>3986-3989
当面は「宣伝戦」と「外交戦」を前面に出し、国際社会との過度な摩擦を避けるだろうが、機に及んで「当然権利はあり、我々の総合的判断で決まる」と主張する南シナ海防空識別圏の設置も中期的な目標として念頭に置いているとみられる。長期的な持久戦で主権を主張し続け、その裏で南シナ海の実効支配を既成事実として積み重ねていく戦略も変わらないだろう。
自ら煽ったナショナリズムに怯える
習指導部が国際社会での孤立と同様に、より危機感を感じているのは、もしたかしたら国内の反応だったのではないか。習近平は就任以来、「中国の夢」などを掲げて国民向けに民族・愛国感情を煽ってきた。そのナショナリズムが
仲裁裁判の全面敗訴によって火が着き、熱しやすい国民が、習指導部の対国際社会「弱腰」姿勢への追及を強め、その結果として批判の矛先が自分に跳ね返ってくる事態を恐れた。
インターネット上で話題になった「緊急通知」がある。発出したのは、北京市応急弁。首都で緊急突発事件が発生した際に対処する部署だ。緊急通知は12日午前8時から17日24時(18日午前零時)まで各部門に対して応急対策について24時間態勢で「戦時状態」に入るよう指示している。
北京市当局はフィリピン大使館前で警戒に当たる警官数を大幅に増やし、大使館前の道路を封鎖した。本当にフィリピン大使館前に抗議に行くほど、判決に強烈な怒りを抱えた人たちがどれだけ存在するか定かではないが、当局は不測の事態を何としても避けようとした。
2012年9月の尖閣国有化に伴う大規模かつ暴力的な反日デモでは、北京の日本大使館が標的になった。これは、地方の農村も含めて大量の人たちが動員され、警察当局も黙認した官製デモであったが、全国レベルでナショナリズムが爆発した反日デモを容認した習近平は、自身が最高指導者に就く年5年に1度の党大会(12年11月)を控え、国内的に主権・領土問題で一歩も譲歩しない強力な権力を誇示する必要に迫られた。
しかし今回の仲裁判決でナショナリズムが高まり、社会にあふれる不満に火が着けば、「反共産党・政府」に転じかねないと神経を尖らせた。政府・外務省・国防省、官製メディアが一体となって判決批判の宣伝キャンペーンを展開した背景には、国内向けに「指導部はしっかり批判しているから、我々に任せてほしい」というメッセージを送り、熱しやすい国民をなだめる狙いがあった。
「中南海」にこそ問題
共産党指導部にとって天安門事件以降も、欧米など西側諸国から一斉批判を浴びた事件は数多い。民主派作家・劉暁波氏の拘束と懲役11年判決、その後のノーベル平和賞受賞(2008〜10年)に対する反応もそうだし、最近では人権派弁護士やNGOに対する弾圧、中国共産党批判本を扱う香港の書店関係者の越境連行もその一例だ。今回の南シナ海の仲裁判決をめぐっても、改革派知識人の間から出てくる指摘は、「法の支配」を無視する共産党体制に本質的な問題がある、という観点だ。
ネット上では「南海(南シナ海)問題はない。あるのは中南海(共産党政権)問題だけだ」という皮肉あふれる書き込みが転送された。北京の外交筋は「南シナ海も、言論・人権弾圧も突き詰めれば、根っこは同じで、共産党体制に根本的な問題がある」と漏らす。
中国共産党・政府が国際ルールや法の支配を無視するという事態は今に始まったことではない。ただ習近平体制になってより鮮明になったのは、「カネ」(経済支援)と力(軍事的な圧力)を駆使して「中国共産党にすり寄る国家だけを抱き込んでいく」という「歪んだ協調路線」だ。既存の国際秩序から離脱する傾向は強まり、周辺国への高圧的な拡張路線を進めた結果として国際的孤立はますます深まっている。
どうすれば中国共産党が国内的にも、国際社会においても法を順守する国に変わるか。仲裁判決に対して何と反発しようと、EUやASEANを含めた国際社会からそっぽを向かれることは避けたいのが習近平の本音だろう。列強に侵略された屈辱の歴史がいまだトラウマとして残り、主権・領土問題になると過剰に反応する中国指導部に、仲裁裁判の判決に順守させるのはほぼ不可能に近い。ただ強気の姿勢を誇示する習近平が国際的孤立を恐れる中、仲裁判決を切り札にして、「法の支配」が国益にかなうと、共産党・政府にも、国民にも認識させる外交努力が、日本を含めた国際社会に求められる。そして国内でも今回の判決が「法の支配」を意識する転換点になることを期待したい。
城山英巳 (時事通信社外信部記者)
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