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●事情によりこちらでSSを投下するスレ 2●
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プロバイダー規制や本スレの空気などでSSを投下できない人が、
本スレの代わりにこっちでSSを投下するスレ。
ごあー。
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・雷に弱い男
何の因果か尊が俺んちに遊びに来ている時に豪雨及び停電が俺達を襲った。
「みみ、尊!ど、どこだ!?返事しないと泣くぞ!」
『ここだ!馬鹿が!男がこの程度の事で取り乱すな!』
ここか?いや、ここか?あ!なんか掴んだ!やらかいものが俺の手に、これが尊?
「あ、これか?尊。しかし、柔らかいなお前」
『………貴様、そこは胸だ。…それは柔らかいだろうなぁ?』
あ、やべ。そうとは知らずに俺の手ったらふにふにと…見えなくても尊さんが青筋立ててらっしゃるのが
手に取るようにわかる。手に取ってるのはやらかいおっぱいですが。
『いい加減手を放せこの変態が!!暗いからといって公然と痴漢をするやつが…』
そう尊が言いかけた瞬間、窓の外が光った。やばっ…雷…だと…!?俺超苦手なんですけど!!
「うひゃぁ!?みみみ、尊!雷!雷だ!俺、雷超苦手なんだよ!!」
『ばっ…こら!!だから抱きつくな!!離れろこのっ……』
「いやもうマジで無理!!離れないで!俺から片時も離れないで!!尊に見捨てられたら俺死ぬ!!」
『ふざけるな!!死ね!今すぐ死ね!!このっ…離せと言っているだろうがこの馬鹿ぁぁぁ!!』
尊が何と言おうと離すわけにはいかん!だって怖いもん!おへそ盗られるのぜ!?やだよそんなの!!
「尊…ほんと頼む。今だけでいいから……それ以上は望まないから……」
『くっ……仕方ない……今だけ、だぞ?あと、変なところ触るなよ?』
触りたいには触りたいんだが、俺としてもそんな余裕はない。
「ごめんな、いや、ほんと雷だけは駄目なんだよ…俺」
『そうだな。誰にだって怖いものくらいはあるだろうが…。それにしても、この状況は普通逆なんじゃないか…?』
「いや、俺には尊が俺に縋りつく状況が思い浮かべられないんだが……」
『ふむ…それもそうだな。…というか、中々余裕ありそうに見えるんだが?』
「そ、そう思うなら心音でも確かめてみればいいだろ!ほら!ばっくんばっくんだぜ!?」
そう言って尊の手を取り、俺の胸に当てる。
『……確かに、鼓動は早いようだが…。それは私に抱きついているから…とかではないのか?』
「へ?あ、ああ、そういえばそんな状況でしたね……うわぁ」
『……おい、もっと早くなったんだが……』
「すまん、意識したらなんかな……我慢してくれ……尊に見放されたら生きていけない…」
『ふん…まったく……貴様は私がいないと本当に駄目だな』
「ああ、そうだな。…そだ、結婚してくれ尊」
『冗談を言う余裕があるなら離せ。いい加減暑苦しい』
「冗談じゃないさ。いつか本当に結婚できたらって思ってる…駄目か?」
『………ふん、駄目…というわけにもいかんな…お前には私が居てやらないと。な…』
「ありがとう、尊。こんな俺だけど、一生大事にする。約束だ」
『ああ、こんな私だが大事にしてやってくれ。……雷、もう鳴ってないようだな…』
「え?ああ、ほんとだ。よかった…乗り切った……尊のおかげだよ。ありがとう」
『まぁ、未来の馬鹿亭主の面倒くらいは、見てやらないとな』
「はは……尊には、いっぱい迷惑かけそうだな。俺…」
『ああ、いいんだ。その分お前には幸せにしてもらうからな』
何故、停電如きでここまで関係が進むんだ…と思った日だった。
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・ツンデレが男をからかおうとしてタオル一枚で男のもとへ行ったら、……どうしてこうなった!
よーし!今日も元気に自家発電に勤しむぜ!と息巻いていたらノックの音。
『兄貴ー、入るぞー』
「ちっ…俺の妄想タイムが…クソッ…勝手に入れ!」
『へーい、兄貴ぃ、どうよこの格好?』
そう言って入ってきた我が妹はバスタオル一枚だった。……は?痴女?
「お、お前なんて格好してんだ!!なんか着てから来いこの露出狂!!」
『おお、なんか効いてるっぽい。なぁなぁ、どうよ?ムラムラくる?欲情する?』
しまくりんぐ。だが、俺にも兄の威厳というものが無きにしも非ず。それを表に出すわけにはいかん。
「ふん、お前の身体なんかに欲情するほど飢えてないんだよ!わかったらさっさとなんか着ろ!見苦しいわ!」
『ふーん…そういうこと言うんだ…じゃあ、これでどうだ?』
そう言って俺の後ろから抱き付いてきやがった。いや、これはこれは立派なものをお持ちで…
「な、なにしてんだ?そんなんで俺がどうかなるとでも思ってんのか?」
『んー?なるんじゃないか?兄貴は変態だからなー。こうしてっと襲われっかも…』
くっ…こいつの思い通りになるわけにはいかん!自制心を!鉄の自制心を持て!
「だ、誰が襲うか!いいから離れろこの痴女が!!」
『痴女ってひでぇな…オレだって…兄貴じゃなきゃこんなことしねぇよ…?兄貴だから、やるんだよ……?』
俺を抱き締める手に更に力が入る。だ、騙されん!騙されんぞ俺は!!
「わ、わかった!わかったから離れてくれ!頼むから!」
『嫌だ、兄貴抱き締めてると落ち着く。もっとこのままでいたい』
俺が落ち着かんわ!あぁぁあ!愚息はスタンバイしてるし!風呂上りなのかこいつはいい香りするし!
鉄の自制心がぁぁぁ!!くっ…やはり金剛石で作るべきだったか……っ!!
「も、もう駄目だ!か、勝美ぃいぃ!!」がばっ!
『はい、死ねぇ!変態兄貴!』ドゴォ!
襲い掛かろうとした俺に勝美の鉄拳が襲い掛かる。こんな結果だろうと思っていたさ…。
『ふん、妹相手に盛ってんじゃねぇよクズが!ほんと兄貴はどうしようもないな!』
「げふぅ…か、勝美てめぇ……後で覚えてろよ……」
『はっ、ちょっとからかってやっただけじゃねぇか。いや、それにしても兄貴からかうと面白いな。
これは癖になるわ』
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こいつめ…なら俺もからかってやろうじゃねえか…後で恨むんじゃねぇぞ?ククク…。
「ふぅ…勝美、お前俺をからかってそんなに楽しいか?」
『あ?あぁ、楽しいぜ。兄貴は最高のおもちゃだしな』
「勝美が俺のことをそんな風に思ってたなんてな……お前俺の気持ち考えた事あるのか?」
『は?気持ち?』
「ああ、俺は勝美が好きだった。けどな…勝美がこんな人の気持ちを考えない奴だったなんて……幻滅だ。
もう二度と俺に話し掛けるな」
『は!?え、好き…って…あ、兄貴どうせオレをからかってんだろ?そうはいかねぇぜ』
「俺をお前と一緒にするな。…もう顔も見たくない。さっさと出て行け」
『あ、じょ、冗談はよせって兄貴!ほら、さっきのはほんの遊び心というか…な?
そんな怒る事ないだろ!?大人気ないぞ!?』
「五月蝿い、耳元でぎゃーぎゃー喚くな。鬱陶しい」
『な、なんだよ!なんで今日に限ってそんな怒るんだよ!このくらいいつもの事じゃねぇか!!』
「……そのいつもの事で俺が傷ついている、とは考えなかったのか?お前は」
『そ、そんな…じゃあ、兄貴はオレの事…本気で…?』
あれ?なんか方向性おかしくね?何このシリアスふいんき…耐えられん……。
「ああ、本気で好きだった。それなのにお前はいつもそんな俺の心を踏み躙ってたんだよ」
『あ、兄貴…ごめん!ごめんなさい!オレ…オレ…兄貴がそう想ってたなんて知らなくて!!』
「知るかよ。今更、何言ってんだ。さっきだって大好きなお前が迫って来てくれて嬉しかった。
だけど、お前と俺は兄妹で…自制してたのによ…お前はそんなこと気にせずに身体押し付けてくるし…」
『ご、ごめん……あの…オレ…兄貴を少しからかうだけのつもりで……本当にごめん…っ…!』
「なんだよ、今更謝るのかよ。もういいよ。俺お前の事嫌いになったから気、遣わなくてもさ」
『お、オレも!オレも兄貴のこと…好きだ!…もう遅いかも知れない、けど……
あの、兄貴……許してくれとは言わない…だけど……これからもオレ……
いや、わ、私のお兄ちゃんでいてください…!お願いします…!』
なにこれ?どうなってんの?なんでからかうだけのつもりがこんなことになってんの?
これ引っ込みつくの?俺どうなんの?ていうか、この可愛い生物本当に俺の妹?やべ、本当に惚れそう。
「あ、ああ…まぁ、そこまで言うなら……というか、勝美?お前俺が嫌いだったんじゃ……」
『き、嫌いじゃない…本当は…好き……大好きだったんだよっ!でも、兄妹だから駄目なんだって…思って…。
それで、冗談だけでも兄貴とくっ付きたくて…あんなこと……ほんとにごめん』
「あ、うん、そう…マジかよ…今明かされる驚愕の事実…」
『あ、兄貴?許して…くれる…?』
「え?あっ、ああ…俺も勝美の事好きだからな?お兄ちゃん考え直したから…」
言いながら勝美の頭を撫でる。……やべー、嘘広げ過ぎて風呂敷畳めねー……これからどうすべ…。
『あっ、ありがとう兄貴!大好き!!』
そう言って抱きつき微笑む勝美を見てると、この嘘本当にしないとやべーよな…とか思った。
あ、そういえば勝美まだバスタオルじゃん。またもや色々当たってますぜうへへへへ…
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よく考えたら今日誕生日だヤッホゥ!
ツンデレが祝ってくれる気がする
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お…お、おめでとう
べ、別に誕生日祝うなんてののは人として
最低限のことだから祝ってるだけなんだからね!
あ、あんたが何歳になろうと私のしったことじゃないんだから!
いいっ!勘違いなんかしないでよっ!
今年四回目のセリフだから困る
おめでとう
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コーラのペットボトルにコンチつっこまれそうになったww
そんな小さくないわ!って思ったけど、
以外とすんなり入ってしまって超はずかしかったw
そんな僕でも許してくれる愛ちゃんが大好きだす。
http://tora.yumenokuni.net/j8wjn6o/
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【ゲリラ豪雨とツンデレ】
授業も終わったのでさて帰ろうと下駄箱で靴を履き替えてたら、突如信じられないほどの勢いで雨が降ってきた。
「うあ……なんだこの雨。すっげーなあ」
まさにいま俺が言おうとした台詞を言われた。この俺様と全く同じ心象風景を持った人物とは何者だと隣を見たら、級友のみおがいた。
口をあんぐりと開け、ぽかーんと空を見上げている様は、あまりおにゃのこらしいとは言えない。とはいえ、それもみおの魅力のひとつなのかもしれないが。
「おす、みお」
「うあ、さらに別府まで追加か。最悪じゃん」
みおは俺の姿を認めると、嫌そうに顔をしかめた。
「いや、俺は別に空から降ったりはしない」
「んな意味で言ってんじゃねー!」
「しかし、これから先何かの弾みでスカイダイビングをするかもしれないので、将来的には空から降るかもしれない」
「そのままパラシュートが開かなけりゃいいのに……」
「その時はどうにかして軌道を曲げ、絶対にみおの家に降るから覚悟しろ」
みおが大変に嫌そうな顔をしたのに満足したのはいいが、そんなことをしたところで雨が止むはずもなく。
「みお、傘は?」
「あるけど、こんなすげーゲリラ豪雨じゃ意味ねーよ」
「えっ、ゲリラが降らしてるの!?」
「ちげー! 突然降ってくる雨をそう言うんだよ!」
「知ってるけど、一応驚いてあげた方が喜ぶかなと思ったんだ」
「喜ばねーよ! ……あーもー、オマエといたら疲れるよ」
「不思議だね。さて、どうするかな」
……んー、少し待ってたら雨の勢いも多少は治まるかもしれないし、どこかで時間を潰すか。
ちらりと隣を見ると、みおも俺と同じ考えを持ったのか、こちらと目が合った。
「みお、一緒に」
「ぜってーヤだ」
「子作りしようよ」
「絶対に嫌だ!!!!!」
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物凄く嫌がられた。
「ちげーだろ! なんか別のこと言おうとしただろ!」
「いや、提案する前に断られたし、いっそ絶対に受け入れられないであろうことを言ったら逆に受け入れられると思ったんだけど、否定の要素が強くなっただけで残念無念」
「当たり前だろーが! バカ!」
何か言うたびに怒られる。
「そうじゃなくて、少し時間を潰して雨の勢いが治まるのを一緒に待とうと言おうとしたんですよ」
「やっぱか。でも、オマエと一緒なんて嫌だ」
「学校で時間潰せる所……図書室か?」
「い、嫌だって言ってるのになんでオレの手握ってんだバカ!」
このまま一人で時間を潰すのもなんだかなあと思ったので、逃さぬようにみおの手をきゅっと握ってはみたものの、頬を染められて急に恥ずかしくなってきた。
「友達に見られて噂とかされると恥ずかしい」
「オマエが握ってんだ! オレが恥ずかしいの!」
なんかみゃーみゃー言ってるみおを引き連れ、図書室へ。俺たちと一緒の考えを持った奴も多いのか、普段より少し騒がしい室内だった。
「だっ、だから握るなって! 逃げないから!」
その中でも最も騒がしい人物が俺の手から必死に逃れようともがいている。
「みお、図書室では静かに」
「みゅ……わ、分かったよ」
指を自分の口に押し当て、しーっというジェスチャーをしたら途端に静かになった。これで結構素直で可愛いなあチクショウ! なんだよ、みゅって!
などという俺内部動揺を悟られないよう、最大限のさりげなさで室内に滑り込もうとしたら、雨で床が濡れていたのかすーっと足が滑り、みおと一緒に大きくバランスを崩す。
「みゃー!?」
このままではみおが痛い思いをしてしまうので、咄嗟の機転でみおの下に滑り込もうとしたが、全然間に合わなかった。
「みぎゃっ! みぎゃっ!?」
しかも、倒れたみおの上に俺が倒れてしまう始末。なんたる様。
「みゅーっ! 痛い重い痛い重いー!」
「いや、それが俺は痛くない上に柔らかくてとても気持ちがいい」
「ひゃうっ!? ばばばばかっ、どけっ、どけーっ!」
「でもですね、みおさん。こんな心地よい場所がよもや現世にあるとは思わなかったんで、体の野郎が言うことを聞かないんです。こんな場合どうしたらいいんでしょうか」
「みゃーっ!? すりすりすんなっ、すりすりすんなあっ!」
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「……いかん、ムラムラしてきた」
「みーっ!?」
もうこうなったら勢いに任せて色々しちゃおうかと思った瞬間、部屋中の視線が俺たちに集まっていることにようやっと気づいた。
「……あー、いやはや。偶然って怖いですよね」
「偶然じゃねー! ぜってーオマエわざとだろ!」
「別府くん、ちょっと来なさい。みおちゃんも」
「はい」
「なんでオレも!?」
司書さんに連れられ、部屋の奥で大変に叱られた。
やっと解放された頃には、雨はすっかりあがっていた。あれほど騒がしかった図書室も、しんと静まり返っている。
「なんでオレまで叱られなくちゃいけなかったんだよぉ……みゅー」
「ぐっ」
「むー?」
ぐったりした様子で俺を見るみおだったが、こちらとしては悲しそうな鳴き声に反応しないよう、鼻をぎゅーっと押さえるのに忙しい。
「はぁ……まーいーや。いーか、今後オレに近づくんじゃねーぞ?」
「悲しいことを言う娘め……まあいいや、今後は約4万km離れるよ」
そう言いながら、みおにぴたーっと近づく。
「バカみたいな距離言いながらすっげー近づいてるじゃねーか!」
「しまった、偶然言った距離がちょうど地球一周分の距離だったため、逆に近づく羽目に!」
「わざとだろ、ぜってーわざとだろ、このバカ!」
「くんかくんかくんか」
「頭におうなーっ!」
「大丈夫、今日もいい匂いだ。健康体で二重丸!」
「鼻チョップ鼻チョップ鼻ちょーっぷっ!」
「やっ、はっ、ほっ」
「防御すんな、ばかーっ!」
何度も繰り出される鼻チョップを受け流しまくる放課後だった。
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もうねwwwwwwwwGJwwwwww
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おまえはホントにけしからん全くけしからん
俺っ子がみゅーとかなに考えてんのマジ萌え死ぬ
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たかしの飄々とした性格も良いwwww
GJ!
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お題
・ある日山田が公園でベンチに座っていると何処かからすすり泣く声が聞こえました
・声がする所に言ってみると小さな女の子が木から降りられなくなっていました
・降ろしてあげた山田
・「木に登ったら危ないよ」って言ったら「高いところじゃないと良い写真が撮れないの!」って言われた山田
・「じゃああんたが木になりなさい!」
・肩車させられる山田
・ご満悦の女の子改めちゅんでれ友ちゃん
・やっぱり友達の男くんとちゅんでれちゃんの後を追っかけている友ちゃん
・色々有ってちゅんでれちゃんに憧れられたり男くんに恋の相談をされたりする山田
・やきもちを焼く友ちゃん
・「あんまり他の子と仲良くしてたらけーさつに通報するんだから!」
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くだらないお題をわざわざ避難所に書き込む暇があったらお前が死ねば?
規制されてて正解だよ
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はげどう
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いや、それはおかしいだろう。
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お題、の部分だけ見て煽る本スレで可哀想な目に遭った荒らしか文章読めないガチゆとりのどれかだろ
無視しとけって
もしかしたら定期的に広告貼る業者かもだが
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まー、そんなにあつくなるなよw
荒らしは無視ってどっかの親切な人におそわらなかったのかい?
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幽霊さん「みんな!私のために争うのはやめてっ!」
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>>479
イイヨイイヨー
とりあえず山田殴ってくる
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・ツンデレに浴衣を着せてみたら
ドーン……
「ん? 何の音だ?」
『花火でしょう。今日は河川敷で花火大会がありますから』
「あ? そういえば今日だったっけか。すっかり忘れてたな」
『タカシ様。タカシ様が花火に興味のある無しは私の関与すべきことではありませんが、
この花火大会は別府グループもスポンサーとなっているはずです。将来、継ぐべき会社が
スポンサーとなっているイベントには、少しは興味を持たれた方が宜しいのではないかと
存じ上げますが』
「それくらいは分かってるって。日にちをうっかり忘れてただけで」
『それは失礼致しましたが、タカシ様は日頃から、別府家の事にイマイチ関心が薄いよう
に思われましたので』
「芽衣の心配は分かるけど、一応、勉強はしてるって。そっか。今日、花火か……」
『花火に興味がおありですか? でしたら、マンションの屋上からも良く見えますし、今
からでも準備致しますが』
「いや。せっかくだし、見に行ってみようかなと。芽衣も一緒にさ」
『は……? わ、私も一緒に、ですか?』
「ああ。考えてみれば、屋上から見たことはあるけど、実際に参加した事って一度も無かっ
たし。いい機会だし、行ってみようかなと」
『タカシ様がどうしてもと言うならお止めは致しませんが…… ただ、今から行っても席
などないと思いますよ。もっと早く言って下されば、桟敷席くらいご用意出来ましたのに、
無計画にそのような事を仰らないで下さい。大体、私にだって仕事の都合がありますのに』
「いいじゃん。その方が、庶民感覚になれるし。まあ、芽衣には申し訳ないけどさ」
『本気で申し訳なく思っておられるのでしたら、同じような事を繰り返さないで頂きたい
ものです。いっつも、外出にせよ何にせよ、急に話を持って来られるので、私としても対
応に困ります』
「だから悪かったって。でも、とりあえず一緒に来てくれるんだろ?」
『……それは、まあその……タカシ様のご命令ですもの。致し方ないじゃありませんか』
「よし。ならちょっと待ってて」
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『タカシ様。行くなら早くしないと。花火の時間は大体二時間なんですから、うっかりし
ていると、終わってしまいますよ』
「まだ始まったばかりだし大丈夫だろ。それより支度しないと……と、あったあった」
『あった、って……何をお探しになっておられたんですか。タカシ様は』
「ああ。これ」
『これって……浴衣ですか? しかも、女物の……』
「うん。前に芽衣にも会って貰ったデザイナーの一色さんに、芽衣に似合う浴衣を特注で
作って貰ってたんだ。一度はこういう機会があるかと思ってさ」
『わっ……私に内緒で、勝手にこういうものを注文しないで下さいっ!! てか、いくら
掛かったんですかこれ。決して安くはないでしょうに……』
「いや。知り合いの誼だって事で、かなり安くして貰った。俺のもセットで作って貰った
んだけどさ。ついでに、芽衣の写真を取って送ってくれればさらにおまけしてくれるって」
『なっ……何で私の写真なんですかっ!! 意味が分かりませんっ!!』
「いや。そりゃデザイナーとしては、イメージするモデルが実際に着用した姿をみたいだ
ろ? 今回は試着なしなんだし。もちろん、俺の分も送るけど、俺はもうオッケーしたし」
『……ど……どうしてタカシ様は、私に内緒で勝手なことばかりなさるんですかあっ!!』
「そりゃ、祭りともなれば、芽衣にも浴衣くらい着させてあげたいし、かといって、芽衣
にそんな事言っても、メイドにそんな贅沢は必要ありません。せいぜい普段着で十分です、
とか言いそうじゃん。だから黙ってたんだよ。まあ、それに驚かせたいってのもあるけど」
『……それについては返す言葉もありません。ですが、どちらかといえば、後者の方が本
音ではありませんか? タカシ様』
「いや。まあ、五分五分かな? まあ、どっちにしろ着てくれるんだろ? 早くしないと、
本当に花火大会終わっちまうし」
『もう、分かりました!! 着れば宜しいのでしょう、着れば!! 貸して下さいっ!!
全くもう、タカシ様のバカ!!』
「芽衣ー? まだかー?」
『もう少しですからっ!! そう急かさないで下さいっ!!』
「そうは言っても、もう30分くらい経ってるんだけど……」
-
『着ろって仰ったのはタカシ様でしょう。すぐ参りますから黙ってお待ちになって下さいっ!!』
『(ああ、もう……ただでさえ、急がなくてはならないというのに、タカシ様がどんな反応
をなさるのかと考えると、余計に緊張してしまって……あ、また失敗した。この帯の結び
方が……もう……よし、こんなもので。後は、タカシ様の前で緊張しないように……スー、
ハーッ……スーッ……ハーッ……)』
『タカシ様』
「ん? 準備出来たか?」
『えっと……あ、はい……』
「よし。それじゃあ行こうか。会場まではゆっくり行っても20分もあれば着くし、少しは
花火も堪能出来るだろ」
『そ、そうですね。それでは、参りましょうか……』
『(……タカシ様、何も仰らなかったな。も、もちろんそんな、褒められるなんて期待して
はいけないんでしょうけど……でも、何か拍子抜けというか……)』
「どした、芽衣」
『なっ……何でもありません。すぐ行きますから、急かさないで下さいっ』
『……ハァ……』
「うわ。凄い人だなこりゃ」
『花火大会なんて、混雑して当たり前です。庶民感覚に親しみたいと仰られたのはタカシ
様ですよ』
「いや、そりゃそうだけど、こりゃ前に進むのも一苦労だな」
『お一人で先に進まないで下さいよ。一応、私はお目付け役兼ボディーガードなんですか
ら。はぐれたりしたら困ります』
「そういう事なら芽衣。手、貸して?」
『え……? い、嫌です!! どうせまた、はぐれない為に手を繋ごうとか仰るんでしょ
う? その……お、お断りです!!』
「何で? はぐれないようにするなら、それが一番確実だろ?」
『タカシ様が注意してくださればそれで済むんです!! いちいち手を繋ぐ必要などありません』
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「そっか。芽衣は、俺と手を繋ぐのも嫌なほど、俺の事を嫌ってるのか。なら、仕方ない
な。今度家に帰ったら親父に相談して――」
『なっ……何でそのような事仰るんですか!! べ、別にその私はタカシ様の事を嫌って
るとまでは言ってないじゃないですか。たかが手を繋がないくらいで、そんな……』
「じゃあ、何で手を繋ぐくらいでそんなに拒否反応示すのかな? 普通の主従関係だった
ら、むしろ必要とあらば、メイドさんの方から手を差し伸べてもいいんじゃない?」
『そ、それは…… た、単に今はそこまでする必要はないかなと思っただけで。タカシ様
も子供じゃないんですから……』
「そんなの、大人になったからといってはぐれないとは限らないじゃん。まあ、普通の人
なら大体、はぐれてもまたすぐに落ち合えるってだけで。でも、芽衣はそういう訳には行
かないんでしょ?」
『そ、それは無論です。人込みの中、タカシ様に万が一の事があってはなりませんし、片
時もお傍を離れる訳には……』
「だったら、ほら。手、繋いだ方が確実だって。それとも、もしかして俺と手を繋ぐの、
恥ずかしいとか?」
『んなっ!? バッ……バカな事を仰らないで下さい!! 手を繋ぐのが恥ずかしいとか
そんな、女子中学生とかじゃあるまいし……』
「なら、手くらい繋いでも大丈夫だろ? ほら」
『う…… わ、分かりました……』
ギュッ……
『(うぅ……こんな人込みの衆人環視の中でタカシ様と手を繋いで歩くなどと……万が一、
知り合いにでも見られたらどうしよう……)』
「芽衣」
『ひゃ、ひゃいっ!?』
「ん? 何変な声出してんの?」
『何でもありませんっ!! び……ビックリさせないで下さいっ!!』
「普通に声掛けただけだけどなあ…… ま、いいや。それより何か買おうぜ。何がいい?」
『何かって……そんな無駄遣い出来ません。そもそも、夕食だって一応下ごしらえまでは
済ましてますから、帰ったらちゃんと作りますし、こんな所で添加物満載の食べ物を買う
必要ありません』
-
「まあそう言うなって。それじゃあ、わたあめと飲み物くらいにしておくか。芽衣も買う
だろ? 俺が無理言って連れ出したんだし、俺が金払うからさ」
『飲み物はともかく、わたあめは要りません。あんな砂糖菓子、太るだけですから』
「そんな事言うけど、本当はちょっと食べてみたいとか思ってない?」
『思ってません!! 何でそんなにしつこく絡むんですか。いい加減にしないと怒りますよ』
「いやいや。芽衣がムキになる時って、意外と本音を隠したがってる時が多い気がしてさ。
というか、普段がもっと冷静なだけに」
『べ、別にムキになってなんかいません!! タカシ様が変な絡み方するから、ちょっと
ムッとしただけです』
「人間って、自分の事は分かんないものだよな。まあ、これは俺にだって言えることだろ
うけどさ」
『じゃあ、タカシ様は、私が気が付かないうちにムキになって断っていたと、そう仰りた
い訳ですか?』
「まあまあ。そう喧嘩腰になるなって。せっかくの花火大会なんだしさ。まあ、絡んだ俺
が悪かったんだけど、それについては謝るから。な?」
『う…… あ、頭下げないで下さい。その……私の方こそ、失礼しました。とにかく、私
の分は結構ですから、タカシ様はご自分で、買いたい物を買ってらしてください』
「分かった。それじゃあ、ちょっと待ってて」
〜ここまで、掲載済み分〜
-
・ツンデレに浴衣を着せてみたら(後編)
「はい、お待たせ」
『お待たせって……また、随分大きいわたあめを作って貰いましたね……』
「ああ。おじさんがさ。彼女さんの分と二人分だって、サービスしてくれたんだよ」
『彼女さんって……だっ……誰の事ですか…………』
「そりゃもちろん、芽衣の事だろ」
『!!!!!!(////////////) な……な……何を言ってるんですかっ!! あ……有り得ま
せん!! タカシ様と私が、その……そんな……彼女だなんて……』
「でも、傍から見ればそう見えるだろ。同じくらいの年頃の男女が、二人っきりで花火大
会に来てればさ。それに、たかだかわたあめ屋のおじさんにいちいち説明する必要も無いし」
『そ……それはそうですが、その……やっぱりダメです!! そんなの、お、恐れ多いと言うか……』
「そうでもないだろ。ある意味、俺らってお忍びで来てるようなもんなんだし。主従関係
が正体をバレないように偽装カップルになるなんて、物語じゃよくある事だろ?」
『物語って……これは現実です!!』
「はいはい。でも、実際カップルに見られた方が変に干渉されずに済むから都合良い訳だ
し、彼女役って事でいいんじゃないか?」
『かっ……彼女役って…… そ、そんな事私には――』
「無理? 俺の彼女役を務めるのは嫌?」
『うっく……ひ、人の言葉を先取りして言うなんて卑怯です。そ、それに、嫌とまでは言っ
ておりませんし……』
「俺としては、芽衣の自由意志に任せたいんだけどな。どうする?」
『……わ、私はその……タカシ様の、そう言うところが嫌いです。自由意志だなんて……
変に優しさ見せないで下さい』
「それじゃ、芽衣は命令された方がいいのか? 恋人役になれって」
『……いっそ、その方がスッキリします』
「じゃあ、命令。家に帰るまで、芽衣は俺の彼女役って事でいいな?」
『……かっ、かしこまりました。ご命令、謹んで承ります……』
『(どうしよう……自分から、したいなんて言えなくて、タカシ様に命令して貰っちゃった
けど……でもやっぱり、恥ずかしい……)』
-
「よし。それじゃ行こうぜ。ちょっとわたあめ食べながら会場見て回って、飲み物買って、
花火の見えるところを探そう」
グイッ!!
『ちょ、ちょっとタカシ様!?』
「ん? どした、芽衣」
『その……手の握り方……さっきまでと違……』
「ああ。こうやってさ。指と指を交差させた方が、恋人っぽくていいだろ? それとも、
腕とか組んだ方がよりらしいかな?」
『い……いいです……じゃなくて、結構です!! そ、そこまで親密さを演じる必要なん
てありませんからっ!!』
「まあ、そう言うと思ったから、恋人つなぎにしたんだけどな。これくらいなら、自然だろ?」
『う……まあ……』
『(というか……これでも全然恥ずかしいんですけど……)』
「はい、芽衣」
『え!? な、何ですか?』
「わたあめ。少しくらいなら食べるだろ? ほら」
『い、いえ。ですから私はその……』
「一口二口でもいいよ。俺一人じゃ、さすがにこの量全部は無理だけど、まあ、余ったら
捨てればいいし」
『す、捨てるなんてそんなもったいない事出来ません!!』
「芽衣ならそう言うと思ったよ。ほら」
『わ、分かりましたからそんな、近付けないで下さい。っていうか、自分で持てますから』
「いいよ。俺が持ってるから」
『う…… ホント、頑固なんですから……』
はむっ……
「どう? 美味しい?」
『……凄く甘いです。口の中でほわっ、と溶けるような感じで……』
「どれどれ? 俺も一口――」
『あっ……』
「ん? どうかしたのか?」
-
『い、いえ。な……何でもないですから。その……どうぞ、お気になさらず……』
「変な奴だな。全く」
『へ、変とか言わないで下さいっ!!』
「ハハッ……ゴメンゴメン」
はむっ……
「うん。確かに芽衣の言うとおり、甘さが口いっぱいに広がるな」
『(……間接キスしちゃった…… ううん。まだ、同じトコに口は付けてないけど、でも、
いずれは……)』
「はい。芽衣、もう一口」
『え? あ……は、はい……』
はむっ……
「うん。やっぱり雰囲気出るよな。祭りにわたあめってさ。ん、どうした、芽衣? 芽衣?」
『にゃっ!? な……何ですかもうっ!!』
「いや。話し掛けても無反応だったからさ」
『そ、それは申し訳、あ……ありません。け、けどその……い、今はちょっと話し掛けな
いで下さい!!』
「そ、そうか。分かった。じゃあ、俺からは話し掛けないからさ。何かあった時は、芽衣
の方から声掛けてくれ。な」
『(あ……タカシ様が、また一口…… で、今度は私が…… もう、こんな風に間接キスし
合うなんて……心臓……ドキドキしすぎて……破裂しそう……)』
「芽衣。この辺とかどうだ?」
『え? な……何が、ですか?』
「花火見るの。座る場所はちょっと無いけど、もうラスト10分ちょいだし、立って見ても
大丈夫だろ? それとも、芽衣は座って休みたいか?」
『いえ。大丈夫です。いくら、その……彼女役だからといって、そこまで気にして貰わな
くてその、結構ですから。メイドたるもの、このくらいのことで疲れたりとか致しません』
「そっか。じゃあ、ここで見るか」
『はい』
-
ドドーン!! パラパラパラ……
「最後が近いせいか、景気のいい大きいのが打ち上がってるな」
『……はい。とっても綺麗です……』
「芽衣。ちょっと、そのまま動かないで」
『え?』
パシャッ!!
『キャッ!? ちょ、ちょっと。何をなさったんですか? タカシ様』
「何って、写真。一色さんから芽衣の浴衣姿を撮って送ってくれって頼まれたって言った
ろ? だから、撮っておこうと思って」
『だ、だからって、何も今、その……こんな所で撮らなくても……』
「いや。芽衣の浴衣姿見た時からさ。これは絶対、花火に照り映えてる姿が一番美しいん
じゃないかって思ったから」
『な……何を仰るんですか!! その……う、美しいとか、訳の分からない事言わないで
下さいっ!!』
「でも、撮ってみたけどバッチリだったぞ。見てみろよ」
『い、いいです!! 自分の写真とか見たくありません!!』
「まあ、そう言わずにさ。ほれ、綺麗だろ?」
『う……べ、別に特別そんなこと……普通ですから……』
「芽衣がそう言うなら、そうかも知れないな」
『え?』
「でも、俺には、とても綺麗に見えるよ。もちろん、写真よりも本物の芽衣の方だけどね」
『!!!!!!(//////////////) お、おからかいにならないで下さいっ!! もうっ!!』
「からかってなんていないって。芽衣が信じてくれなくても、俺は本気で、そう思ってるから」
『〜〜〜〜〜〜〜っっっっっ!!!!!(////////////////)』
ドドドドド……ドンドン!! パラパラ……ヒュ〜〜〜〜ドドーン!!
「ほら。最後の連発、始まったぞ」
『ちょ……い、いきなり話題変えないで下さいってば!! もう……』
「ああ。スマン。でも、綺麗だな……」
『え?』
「ああ。花火の事だよ。これだけ一斉に打ち上がると、見ごたえあるなって」
-
『わ、分かってます!! そんな……私はそこまで自意識過剰じゃありませんから……』
「でも、芽衣も綺麗だよ」
『ううううう…… も、もうそれは言わないで下さいっっっっ!!!!(//////////////)』
「また、来年も一緒に来ような?」
『え?』
「っと……い、いやその……こうして二人でさ。また、こうやって花火見に来れたらいい
なって…… 桟敷席とか、特別扱いじゃなくて……」
『……その、タカシ様が、そのようにご命令なさるのなら……私は、お供致しますが……』
「違うよ、芽衣」
『え?』
「そんな風に、いろいろ付けなくても分かってるからさ。だから、芽衣はただ、『はい』っ
て一言だけ、言ってくれればいいんだよ」
『え、あ……その……分かりました……』
「それじゃ、もう一回言うぞ」
『え、と……はい……』
「来年も、その……二人で、一緒に花火、見に来ような。芽衣」
『…………は……はい……』
「うん。ありがと」
『へ、変にお礼とか言わなくていいです!! 私は、その……どこでも、お供致しますか
ら……』
『(でも、来年も花火大会に誘って頂けるなんて……来年もまた、こうして、二人っきりで、
恋人みたいに…………嬉しいです。タカシ様……(/////////////))』
終わり。
半分残したままとか消化不良すぎて我慢ならなかった。
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>>496
グッジョブと言わずして何と言う
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28282828
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カメラ買うかな
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・風紀委員になった委員長
は『別府君、また居眠りですか?』
タ「ふぁぁ・・・おはよ」
は『おはよ、じゃありません!もうシャキっとしてください』
タ「分かったから、耳元で大声出さないでくれ」
は『もう・・・、本当に分かったんですか?・・・あっ』
と『やばっ・・・あはは』
は『友ちゃん!また盗撮して・・・そのカメラ没収します』
と『え?ちょ、ちょっと!今の消すからさ、ね?』
は『ダメです。全部チェックさせてもらいますから』
と『ほら、委員長。タカシがまた寝始めた』
は『え?あ、もう・・・別府君!』
と『今のうちにバックアップよ』
タ「んー・・・いいんちょ、あと5分」
は『だーめーです!』
み『(ふむ・・・これは中々・・・)』
は『え?私を風紀委員に?』
み『うむ、たまたまクラスの前を通りかかった時にな。奮闘振りを見させてもらった』
は『あ、あれは・・・その・・・』
み『単なるクラス委員長で終わらすには勿体無い逸材。全生徒の風紀を正すのに協力してくれまいか?』
は『きゅ、急に言われても・・・その・・・わ、私はケンカとか全然だめですし』
み『巷では我が風紀委員は武闘派などと言われているが、全て腕力に物を言わせて取り締まっている
訳ではない。それに、北風と太陽の話もある』
は『北風と太陽・・・ですか?』
み『貴様のように、優しく諭す人間も必要という事だ』
は『や、優しくなんて・・・わ、私はそういうつもりでは(///』
-
み『まぁ、いきなり決めろとは言わん。まずは体験と言う形でどうだろう』
は『それなら・・・まぁ・・・』
み『では・・・音無遥!貴様を風紀委員見習いに任命する』
は『は、はい』
み『ふふ、そう力まないでも良い。では、明日から仕事を頼むとしようかな』
−翌日−
タ「ふぁぁぁ・・・眠い」
は『こらー、たるんどる!』
タ「げぇぇ、風紀委員・・・じゃない?委員長じゃないか、脅かすなよ」
は『いえ、風紀委員です。この腕章が目に入らぬか』
タ「風紀委員・・・見習い?」
は『という事で・・・制裁を加えさせていただきます』
タ「な、何を・・・?」
は『動かないで下さい?初めてだから・・・手元が狂ったら大変ですから』
タ「殴るのか・・・それとも蹴り?いや、委員長の性格なら何か鈍器的な物で・・・」
は『・・・行きますよ』
タ「くっ・・・」
なでなで
タ「・・・へ?」
は『もう、髪の毛メチャクチャですよ?だらしないですね』
タ「な、何を・・・してるの?」
は『髪の毛を整えてるんです。あっ、ネクタイも・・・しょ、しょうがないですね(///』
タ「う・・・周りの視線が・・・は、恥ずかしい」
は『コレに懲りたら、身だしなみはちゃんとしてくださいね?』
タ「は、はい」
は『これでよしっと』
山「ちょ、ちょっと!僕の服装もチェックしてくれお」
は『ボタン掛け違えてますよ?はい、鏡』
-
山「僕には今のやってくれないのかお?直してあげますお・・・みたいな」
は『自分で直してください。できないなら、校則違反として報告しますから』
山「ちょ、タカシは?」
は『べ、別府君は・・・おバカだしダメな子なので直してあげたんです』
山「僕もおバカでダメな子だお〜、やって欲しいお〜」
み『ほぅ・・・では、根本解決が必要だな。そのダメな頭を治してやる』
山「・・・風紀委員長?あっ・・・その・・・ななななな直りましたっ」
み『ふん、つまらん。さっさと行け!』
山「は、はいぃ〜〜」
み『困るな、一人を特別扱いするのは』
は『す、すいません・・・』
み『同じクラスのよしみもあるがな、風紀委員は全ての生徒に平等でなくてはならん』
は『はい』
み『それは好きな男が相手でも同じだぞ?』
は『べ、別府君なんて好きじゃありません!そんな訳ないです』
み『どうみてもバカップルだったぞ。自覚なしか?それとも照れ隠しか?』
は『うぅ・・・(////』
み『ともかく、特別扱いはなしだからな?』
は『分かりました』
は『はぁ・・・思ってたより大変です』
タ「よぉ、風紀委員見習い。元気ないな」
は『別に・・・そんな事ないです』
タ「仕事大変?手伝おうか?」
は『結構です。付いてこない下さい』
タ「でもさ・・・風紀委員を目の敵にしてる奴もいるし。委員長一人じゃ心配だよ」
は『べ、別府君に心配されたくないです。一人で十分ですから』
タ「そうか?まぁ、そういうなら・・・」
-
は『はぁ・・・つい断ってしまいました。せっかく別府君と二人で居れるチャンスだったのに』
男「おい、風紀委員。ちょっとツラ貸せよ」
は『は、はい?』
男「お前等のせいで、2週間も停学させられただろ!仕返しに来たぜ」
は『そそそそ、それは、あ、貴方が校則違反を、し、したからで』
男「ガタガタうるせぇ!」
は『ひゃっ・・・うぅ・・・』
男「良く見れば結構可愛いじゃねーか。えぇ、俺と付き合わねーか?」
は『い、嫌です』
男「あぁ?断るってーなら、ぶん殴るぞ」
は『(助けて・・・別府君)』
タ「フラれたからって、暴力はいけなーな」
男「あぁん?何だテメェは?」
は『べ、別府君』
タ「だから一人じゃ無理だって言っただろ?」
は『ふぇぇ・・・ひっく・・・怖かったよぉ』
ぎゅー
タ「よしよし、泣かない泣かない」
は『だって、だって、ふぇぇぇぇん』
タ「あーあ、泣かせちゃった」
男「んだよ!お前も殴られてーのか」
み『ならば先に私を殴るか?』
男「あぁん・・・?げぇぇ、坂上尊!?」
み『うちの新人を泣かせるとは良い度胸だ。せっかくの停学明けだろうが、今度は入院してもらおうか』
男「くっ・・・お、覚えてろ!」
み『逃がさん!』
タ「あーあ、美味しいところ持って行くなよ。委員長、大丈夫か?」
は『・・・うん(///』
-
み『では、どうしても辞めると』
は『すいません』
み『まぁ・・・あの後では仕方ないか』
は『・・・』
み『まぁ、気が変わったら来てくれ。いつでも歓迎するからな』
は『はい、ありがとうございます』
タ「辞めてきたの?」
は『やっぱり・・・私には向いてなかったんです』
タ「うーん、ちょっと残念だったな」
は『何がですか?』
タ「ほら、ネクタイ直してもらったりとか。もうしてもらえないのかーって」
は『な・・・は、恥ずかしいって言ってたじゃないですか?(///』
タ「でもさ、それ以上に嬉しいっていうか・・・あははは」
は『そ、そこまで言うなら・・・その・・・』
タ「うん?」
は『ま、毎朝・・・迎えに行って・・・ちぇ、チェックしてあげます(/////』
タ「マジで?」
は『い、言っておきますけど、委員長としてクラスの人の服装を正してるだけですからね?』
タ「分かってるよ」
は『あと、別府君の遅刻癖を直すためですからね?』
タ「はいはい」
は『もう!ニヤニヤして・・・本当に分かったんですか?』
タ「委員長が俺の事、大好きなんだってのが分かったよ」
は『ち、違います!全然分かってないじゃないですかー!(////』
-
最後のは5/5ですorz
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>>505
あなたが神か
-
>>505
いいんちょGJ!
-
・ツンデレと我慢大会
タ「今日も暑いな。アイスでも食うか」
ち『ふっ・・・これだからタカシは・・・我慢が足りない』
タ「何とでも言え。この暑さに比べれば、ちなみの文句など取るに足らな・・・な、何!?」
ち『うるさい・・・もっと静かにしろ・・・タダでさえ暑いのに・・・余計に鬱陶しい』
タ「お、お前!冷凍庫のアイスどうした?」
ち『・・・さぁ?』
タ「さぁ?って・・・つか、あんなにあったのに全部食べたのかよ?」
ち『私は食べてない・・・アイスが・・・私の口の中に入りたいって・・・だから・・・入れてあげた』
タ「つまり食べたって事か。一番我慢が足りないのはお前じゃないか」
ち『む・・・聞き捨てならない・・・タカシにバカにされた』
タ「事実そうだろ?ったく、人の家に来て冷蔵庫を漁るとは意地汚い」
ち『タカシのモノは・・・私の物・・・私の物は・・・私の物・・・ぶぃ』
タ「ぶぃ、じゃねーよ!その考えからして、我慢ができない人じゃないか」
ち『タカシこそ・・・忍耐力ないくせに・・・人の事言えない』
タ「ちなみよりはありますー残念でしたー」
ち『むかー・・・だったら・・・勝負・・・』
タ「おう、夏恒例の我慢大会だな?」
ち『負けた方が・・・勝った方のいう事を・・・何でも聞く・・・』
タ「有効期限は夏休み中だからな?」
ち『おーけー・・・それなら・・・勝負開始・・・』
タ「まぁ、エアコンを消すのは分かるとして・・・」
ち『もうギブアップ?・・・ふん・・・他愛もない』
タ「違うよ。普通、ストーブとかコタツとかだして、鍋焼きうどんとか食べるんじゃないの?」
ち『そ、そんなの・・・電気代の無駄・・・あと・・・食べ物は粗末にしちゃ・・・だめ』
タ「まぁ、そうだな。それで・・・その代りに、抱き合うと言うのはどうかと」
ち『じ、時代は・・・エコ・・・これならお金は掛からない・・・十分暑いでしょ?』
-
タ「た、確かに。この暑い中、こうしてるだけでも暑いな」
ち『先に・・・離れたほうが・・・負けだからね?』
タ「分かったよ」
ち『・・・』
タ「・・・」
ち『(勢いでこんな事しちゃったけど・・・やっぱり・・・恥ずかしい・・・///)』
タ「(やべぇ、こんな展開になるとは。つか、ちなみ・・・すっごく柔らかいし良い匂い)」
ち『(はしたない娘だと・・・思われちゃったかな?・・・こんな事するの・・・キミだけだよ?///)』
タ「(くっ・・・静まれ俺の息子。今ここで失態を晒してみろ、即負けになっちまう)」
ピーンポーン
ち『!?』
タ「だ、誰か来た・・・出ないと」
ち『だ、ダメ・・・新聞の勧誘とか・・・そういうのかも・・・とりあえず・・・相手の確認』
タ「そうだな・・・はい、どちらさま」
宅「宅配便です」
タ「宅配?そう言えばネットでCD買ったんだっけか」
ち『そういうの・・・ちゃんとお店に行って買え・・・まったく・・・すぐに楽しようとする』
タ「廃盤なんだか売ってないんだよ」
ち『言い訳するな・・・ほら・・・早く・・・』
タ「お、おう」
ガチャ
宅「ここに判子・・・おぉ!?」
タ「あ、あのコレは気にしないで下さい。罰ゲームみたいなものなので」
ち『で、でないと・・・こんな奴と抱き合うなんて・・・ありえない・・・勘違いするな』
宅「は、はぁ・・・(このバカップルがぁ・・・リア充氏ね)」
タ「はい、コレで」
宅「確かに。ありがとうございました」
-
タ「ふぅ、まさかこんな生き恥を晒す事になるとは」
ち『全部・・・タカシのせい・・・はぁ・・・人生の汚点・・・黒歴史・・・』
タ「受け取る時くらい、離れれば良かったじゃないか?」
ち『そうやって・・・私の目を盗んで・・・涼む気だったんでしょ?魂胆・・・見え見え・・・』
タ「そこまで卑怯なことしないよ」
ち『・・・』
タ「どうした?」
ち『タカシ・・・汗いっぱい・・・ベタベタ』
タ「今ので変な汗かいたからなぁ。つか、ちなみも汗かいてるだろ?」
ち『わ、私は・・・汗かかない・・・アイドルだもん』
タ「意味分からねーよ。ほら、額に髪の毛くっついてるぞ?」
ち『こ、これは・・・うぅ・・・』
タ「ちょ、こっちに擦り付けるな」
ち『わ、私の汗は・・・綺麗だから・・・いいの!』
タ「誰も汚いとか言ってないだろ?何、そんな事気にしてたの?」
ち『た、タカシみたいに・・・デリカシーない人じゃないもん・・・女の子だし・・・気になるんだもん』
タ「じゃぁ大丈夫だよ。俺は女の子に変な幻想抱いてないから」
ち『な、なら・・・良いけど・・・』
タ「・・・ペロ」
ち『ひゃっ!・・・な、何を・・・!?』
タ「いや、水分補給になるかなって・・・あはは」
ち『むー・・・ずるした・・・わ、私も・・・』
タ「こ、こら、やめ・・・あはは、くすぐったい」
ち『うぇ・・・しょっぱい・・・』
タ「ちなみのは何も味しなかったけどなぁ」
ち『綺麗だもん・・・そんなの・・・当たり前・・・』
タ「そろそろ始めて1時間か・・・ん?」
ち『どうしたの?』
-
タ「い、いや・・・な、何でも・・・」
ち『・・・?タカシの視線の先・・・私の・・・ぇ・・・あっ・・・嘘!?』
タ「流石に汗で服もぐっしょりだな」
ち『み、見るなぁ!バカぁ(////』
むぎゅー
タ「ちょ、ちょっとキツイって」
ち『こ、こうしないと・・・見えちゃうもん・・・タカシのえっち・・・変態・・・痴漢(///』
タ「この体勢で、今更痴漢はないだろ」
ち『うぅ・・・見られた(///』
タ「夏らしい、水色だったな」
ち『い、言うなばかぁ(///』
タ「あはは・・・は・・・」
ち『うー・・・?何か・・・変なの当たって・・・』
タ「し、しまった!?」
ち『・・・変態(///』
タ「しょうがないだろ?あんなの見ちゃったし・・・この体勢だってずっとだし」
ち『やっぱり・・・タカシの方が我慢できない人・・・これで証明された』
タ「これは無しだろ?生理現象なんだから、自分の意思じゃないし」
ち『ダーメ・・・大体・・・女の子に・・・こんなの押し付けてる時点で・・・セクハラ・・・失格だもん』
タ「ちぇー、そうかよ。はいはい、負けました」
ち『ふふん・・・さて・・・何をしてもらうかな・・・』
タ「っと・・・離れないの?」
ち『・・・こーふんしてるの・・・タカシだけだと思うの?』
タ「ちなみ」
ち『じゃ・・・チャンスをあげよう・・・次の勝負・・・ルールは・・・言わなくても・・・OK?』
タ「こっちの我慢大会なら負けないぞ?」
ち『ん・・・それじゃ・・・勝負・・・開始だよ』
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)
-
GJ!
クリックしまくってたらマウス壊れたんだがどうしてくれるw
-
>>511
GJ!!
マウスが壊れたな、予備のマウスを壊すまでに読めるかな?
-
規制中だと沸きが良い!弄られると燃えるM心ってか?
本スレ522の>>441から
タ「ったく、何かと思えば荷物持ちかよ」
か『オメェは俺のパシリなんだから、この位当然だろうが』
タ「いつパシリになった」
か『けっ、どうせ家でゴロゴロしてるだけだろ?俺の役に立てたんだから感謝しやがれ』
タ「まぁ・・・こうやってかつみんとデートできた訳だし、それはそれで良しとするか」
か『ちっ、ちげーよ!こ、こんなのデートとかじゃねーし。た、単なる買物だろ!』
タ「どっからどう見てもデートだろ?少なくとも、他の奴等から見れば」
か『知るか!だ、第一、デートっつーくらいなら・・・その・・・手とか繋ぐもんだし』
タ「おぉ、そうだな。んじゃ・・・」
か『ちょ、か、勝手にさわんなよ!』
タ「男勝りだけど、実はこういうのに弱いのか?」
か『うるせーな、俺は硬派なんだ。手繋ぐとか、チャラチャラした事できっかよ』
タ「んじゃ、硬派なかつみんとのデートは手は繋がない・・・つまり、今日はデートだったと」
か『何でそうなるんだよ!テメェの事なんて何とも思ってねーから、手くらい繋げれるっつーの』
タ「んじゃ・・・ほれ」
か『お、おぅ・・・』
り『あらあら、そこを歩くのは庶民のお二人じゃありませんこと?』
タ「よぉ、お嬢」
か『くっ・・・いい所で。相変らずムカツク野郎だな』
り『何か言いまして?』
か『何でもねーよ!』
り『時に勝美さん・・・何故、タカシさんと一緒に歩いているのかしら・・・?』
か『あぁん?何でだろうなぁ?デートでもしてたんじゃねぇのか?』
り『な・・・デート!?・・・あ、あらそうでしたの?私、てっきり犬の散歩かと思いましたわ』
か『犬?』
り『タカシなんてデートするに値する人間ではないですわ。まぁ、せいぜい奴隷かペットがお似合いですわ』
-
タ「酷いな・・・それ」
り『そんな犬とデート・・・おほほほ、勝美さんも物好きですわね』
か『なっ・・・う、うるせぇ!見てわからねーのか、荷物持ちに連れまわしてるだけだっ』
り『やっぱりそうでしたの?つまらない見栄など張らなくてもよろしくてよ?』
か『くっー・・・ムカツク!だったら、オメェはどうなんだよ?』
り『は?私が・・・何か?』
か『夏休みだてつーのに、一人で寂しいなぁ。大方、誰にも相手されなくて、タカシの所に来たんだろうが』
り『ち、違いますわ!仮にそうだったとしても、タカシさんの所行くよりは一人の方がマシですわ』
か『ふーん、どうだかな。タカシは誰にでも優しいしなぁ・・・勘違いしてんじゃねーのか?』
り『な・・・た、タカシは私にだけ優しいのですわ。貴女こそ、勘違いしているのではなくて?』
か『ふ、ふざけんな!コイツは俺の幼馴染だし、俺にベタ惚れなんだよ』
り『おほほ、どうやらこの暑さで脳まで腐れたようですわね』
か『何だとぉ?オメェは年中腐ってるだろうが!』
り『こうなったら・・・タカシさん!』
か『オメェはどっちが良いんだ?』
タ「いや・・・その・・・」
り『ハッキリなさい!幼馴染だとはいえ、遠慮はいりません。さっさと私の元に来なさい!』
か『相手が金持ちだからって気にすんな!俺の所へ来い!』
タ「双璧というのか・・・いや、双丘?双山?」
か『何を言って・・・って、ど、どこ見てやがる!(///』
り『え・・・?な、この変態!(///』
タ「一度で良いから挟まれてみたいなぁ・・・」
か『・・・死ね!このバカ野郎!!!』
り『乙女の敵!変質者!』
バキッドカッ
タ「ぐはっ・・・ナイスツープラトン」
その後、介抱と称して挟まれたとかなんとかは別の話し
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GJすぎるww
なぜか避難所はいつもクオリティ高いよな
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暑苦しさとベタ付く汗で目がさめる。窓の外は見るまでもなく快晴、一体何日連続だろう?
薄目からぱっと見開くと、いっぱいに広がる肌色。どうやらこの暑苦しさは気温だけではなく
人肌も加わっての事らしい
「おはよ、ちなみ」
その声と共に、頭をそっと撫でられる。その途端、ふっと昨日の行為がフィードバック。
気恥ずかしさで、ついつい隣人を睨みつける。
『…子供扱いするな…バカ』
「なら止めるか?」
意地悪そうな笑顔を浮かべる。うぅん、意地悪なのは笑顔だけじゃない。私が撫でられるのを嫌ってない
のを知っているくせにそういう事を聞いて来るんだから。
こんな意地悪な奴の腕の中なんて一秒でも早くでてやる。そう思っていても、体に力が入らない。
きっと・・・体は意地悪なコイツと一緒に居たがってるんだ。唯でさえ朝から夏日を思わせる気温だと
いうのに、何でもっと暑くなるような事したいのか。まったく意味分からない。
私の中で素直なのは心だけ。いや、こんな意地悪な奴を好きになった心なんて素直なものなのか。
『…何でだろう?』
何となく呟いた言葉に彼が首を傾げる。慌てて首を振って、疑問を打ち消す。そんな私の頭を胸元に
抱き寄せ、再び頭を撫で始めた。じわりと汗ばむ肌、それでも全然嫌じゃないのは永遠の謎だろう。
「今日も暑いな」
そう思うなら離れればいいのに。顔を上げると、彼と目が合う。こっちから目を逸らすと負けた
気分になりそうなので、じっと見詰める。ふいに彼の顔が近づく…ぶつかると思った瞬間目を瞑る。
唇に押し当てられる生暖かい感触。その直後にやってきたのは体の芯に叩きつけられる幸福感。
ずるいずるいずるい。そう思っても体は勝手に反応し、離れた彼を追うようにこっちから唇を押し付ける。
触れ合っては離れ、離れては触れ合う。次第に激しさを増し、唇同士の接触はやがて舌同士の絡め合いに
代わる。
「ん…ちゅぷ…ちなみ」
『くちゅ…あふ…好き…もっとぉ』
卑猥な音と私の名前とさらなる要求。彼の手が頭から耳、そして首元を通り鎖骨を撫で、ちいさな乳房へ。
一番の先っぽを壊れ物を扱うように軽く、柔らかく、愛しそうに触る。
『ダメ!』
私の拒絶を無視し、さらに愛撫は続く。次第に頭のはぼーっとなり、彼のなすがまま。
昨日だってあんなに求め合ったというのに、まったく尽きる事を知らないのには困ったものだ。
…私も、だけど。
行為を終え、再び私は彼の腕の中。汗と愛の跡でさらに体はベタついたが、不思議とそれがすがすがしく
感じる。ふいに顔を上げると、また目が合う。
「ちなみはさ、考えすぎなんだよ」
『…どういうこと?』
「好きなら好き。それ以外は考えなくても良いって事」
『別に…私はキミの事なんて好きとか思ってないし』
「さっき、ずっと好き好き大好きを連呼してたけど?」
また意地悪そうに笑う彼。多分、私自身より彼の方が私の事について詳しくなってしまったのかもしれない。
体のことは勿論、心の方も。きっとそれが嬉しくて、そして悔しくて、ついつい思ってもない態度を取って
しまうのかもしれない。
『…考えすぎ、か』
「うん」
そっと胸元に抱き寄せられ、頭を撫でる彼。
時計を見ていなけど、お腹の空き具合でお昼が近いのが分かる。あぁ、今日も無駄に半日が過ぎてしまった。
無駄だけど…世界で一番幸せな時間が。
-
GodJobと言わざるを得ない
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>>517
GJ
何という甘さなのにキッチリツンも入るという
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これをGJと言わずして何をGJと言うのか
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おいおまいらちょっと今から全裸で『迷い猫オーバーラン!』て本買ってこい
読んだとき目から汗が出たぜ
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おいおまいらちょっと今から全裸で『迷い猫オーバーラン!』て本買ってこい
読んだとき目から汗が出たぜ
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大事なことなn(ry
-
なんだただのラノベか
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既読
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俺的に文乃が好きだ
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本スレが落ちてたので、こっちに落書き投下。
うそつき
http://tunder.ktkr.net/up/log/tun986.jpg
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こんなところに俺の嫁がGJ
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>>527
これって若干Pのうそつきでもすき?
-
「ちなみ」
『何…?』
「お前さ、盲導犬とか…付けて貰わないのか?」
『…盲導犬なら居る。ここに…大きいのが…』
「俺は犬じゃないっての。俺が一緒に居られる時はそれでも良いけど、そうじゃないときは大変だろ?」
『…別に…産まれたときからだから…もう慣れた…』
「それでもやっぱり、盲導犬が居たほうが色々楽だと思うぞ?」
『私は良いの…盲導犬の数ってまだまだ足りてないんだから…もっと必要としてる人が先につけてもらうべき…』
「…そっか」
『…そんなに…心配…?』
「まぁ、正直言うとな」
『そ、それなら…タカシが…ずっと見張ってれば良い…』
「…それって」
『べ、別にタカシと一緒が…良いわけじゃないよ…?…離れてる間のことが心配だってうるさいから…それならずっと傍で…静かにして貰った方が良いと思っただけ…』
「ふふ…」
ぎゅっ
『ひゃっ…な、何してるの…?』
「ちなみをぎゅーってしてる」
『そ、そんなことしろなんて言ってない…それより…さ、さっきの…答え…』
「ん?さっきのって何?わかんないな」
『ぁぅ…い、いじわる…だ、だから…タカシは…一生私の盲導犬に…なるの』
「ん…わかった…俺はちなみの目になるよ…今までもずっとそうだったもんな?」
『違うもん…今まではタカシを盲導犬として飼ってやって…ぁっ…それじゃ言ってること同じ…えっと…』
「ふふっ…ちなは可愛いな」
『うー…こういうときだけ、ちなとか…ずるい…!!』
おしまい
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>>530
萌えつつも目からしょっぱい汁が……
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『ねぇ、かなみ?』
『なに、友ちゃん。またそんな風に笑って…何かたくらんでるんでしょ?』
『別に?ちょっと聞きたいことが有ってさ』
『何よ』
『もしも…私がタカシ君のことが好きだって言ったら…どうする?』
『えっ…!…ど、どうする…って…な、何で私に聞くの?す、好きなら…勝手に…告白…でもなんでもすれば…』
『んー、幼馴染のかなみさんの意見を聞いておこうと思ってね?そっかー、じゃあ私が頂いちゃおうかな…?』
『…ふぇっ…』
『あっ…あっ…もう、冗談だってばー…泣かないでよー』
『…うー…ともちゃんのいじわる…きらいだもん…』
『冗談冗談…ふふ…やっぱりタカシのこと好きなんだ…?』
『ち、ちがうもん…あんなやつ…ぐすっ…ただのおさななじみだもん…』
『あらあら、赤ちゃんに戻っちゃったみたい…』
『もーやだっ!ともちゃんきらいっ!くすん…』
『あらあら、嫌われちゃったみたい。それじゃ、私、帰るね?』
『ん…』
『…ごめんね?』
『ん…いいよ…ばいばい…』
-
『はぁー…くそっ…可愛いなかなみのやつぅ…』
「なーに危ないこと口走ってんのさ」
『わっ山田っ…い、いきなり話しかけるな!』
「ごめんごめん…で、そっちはどうだったの」
『ん…良い反応だったわ。私がタカシ君取っちゃうよーって言っただけで泣いて拗ねちゃって』
「ふふ…かなみちゃんらしいや」
『で、そっちは?』
「んー…まぁ、上手くはいったみたいなんだけど…」
『けど…?』
「…殴られた」
『うわ、ほっぺた痛そう…一体何やったのよ』
「かなみちゃん、処女なのかなーって言った」
『…そりゃ怒るわ。むしろよく殺されずにすんだわね』
「殴った理由を問いただしたら何も答えられないでやんの」
『よくそこまでやるわね。私がやらせたことだけど、呆れるわ』
「…友ちゃんも今度言ってみたら?タカシ君、童貞なのかなーってさ」
『い、言わないわよ!それじゃ私がまるで痴女みたいじゃないの!!』
「ん?違ったの?」
『…だ、だって…私は…アンタとしか…ってもう!そんなこと言いたかったんじゃないの!!」
おしまい
-
全く…こっそりとこちらで投下しやがって…と隣でダウナーさんが怒っております
-
【もこもこツンデレ】
近頃冷え込んできたせいか、登校途中に発見したボクっ娘が俺の知らない領域に踏み出していた。
「うー……最近寒いね、タカシ」
「俺は知らなかったのですが、ボクっ娘って進化したら羊になるのですね」
「違うよ!? これは別に羊に進化じゃなくて、もこもこした服を着込んでるだけだよ!?」
「そりゃそうだ。……いや、普通に納得してもつまらん。よし、いいがかりをつけよう!」
「宣言!?」
「まだ秋だというのに、そんなモコモコした服を着込むはずがない。故に、そのモコモコは進化によって出来た梓の体毛……つまりそれこそが、羊に進化した証拠なのだ!」
「いいがかりってあらかじめ言ってる人に言うのはすっごくすっごく面倒くさいけど、一応言うね。そんなわけないよ」
「もっと乗れ」
「じゃあもっと騙す努力しろっ!」
「されはさておき、暖かそうですね」
「適当に流すしぃ……まぁいいや。あのね、これね、暖かいんだよ。着てみる?」
「でも、着た途端呪いのSEが流れそうだしいいや」
「呪われてないよ!? ……仮に呪われてたとして、どんな呪いなの?」
「俺を好きになる呪い」
「なーんだ。そんなの意味ないよ」
「ほう?」
「だってもう好……な、なななんでもない、なんでもないよ!?」
「なんだと!? じゃあこの話の続きを話すか今すぐ俺の肉奴隷になるか好きな方を選べ!」
「タカシ無茶苦茶だよぅ!?」
「もしくは俺にそのもこもこ服を少し着させてください」
「……寒いの?」
こっくりうなずく。話してる最中に風が吹いて寒いのなんの。
「もー、しょうがないなあ……はい、ボクも寒いからちょっとの間だけだよ?」
もこもこ服を脱ごうとする梓だったが、その間だけでも寒いのは可哀想だな。どうしよう。……そうだ!
「超名案が浮かんだので可決!」
俺内部の内閣がなんやかんや言いあった結果を実行する。
「たっ、たたたっ、タカシ!?」
「うむ。やはりボクっ娘という生き物は子供だけあって体温が高く、大変暖かい」
-
ボクっ娘の背中からむぎぅっと抱っこするという法案は、俺も梓も暖かくて誰も悲しまなくてすむのでいいなあ。
「こっ、子供じゃないよ、同級生だよっ!」
「同級生なら胸に膨らみを作ってはどうか」
「……将来に期待だよっ!」
「なるほど、俺が乳を揉みまくり、その結果分泌される女性ホルモンにより乳を巨大化させる目論見か! でも俺は小さい方が好きなので困った」
「み、道端で変なこと叫ぶな、ばかぁ!」
「ぬ、それなら次からは夜にこっそり囁く。主にお前の部屋のクローゼットの中で」
「妖怪クローゼット潜み!?」
なんだその妖怪。
「それはそうと、大分温まりました。ありがとうございました」
礼を言って梓から離れる。
「あ……」
一瞬顔を曇らせたが、次の瞬間梓は偉そうに腰に手をあててふんぞり返った。
「ま、まったくだよ。ボクが相手だからいーけど、これが他の人なら通報されてるよ」
「お前にしかこんなことしねーよ。俺にだって選ぶ権利くらいある」
「う……た、たりゃー!」
突然梓がチョップしてきた。
「た、タカシになんか選ばれたって嬉しくないよーだ! べろべろばー!」
「べろべろばー怖い! 助けて神様!」
「……いや、脅したわけじゃないんだけど」
「……ふぅ。これで今日の夜にべろべろばーの神が降臨し、お前を惨さ……いや、なんでもない」
「殺される!? ていうかべろべろばーが怖いのに、べろべろばーの神様にお願いするってどういうこと!?」
「ぬう。いかん、また冷えてきた」
「ちっとも聞いてない!? ……そ、そんなダメな奴は、こうだっ!」
梓は俺の手を掴むと、そのままもこもこ服のポケットに突っ込んだ。
「……あ、暖かいだろ?」
顔の赤さを誤魔化すためか、ポケットの中で俺の手がきゅっと握られる。
「あ、ああ、その、なんだ、結婚してください」
「なんでプロポーズだよっ!」
残念ながら断られたが、そのまま学校まで手を繋いで登校した。
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だからこっちでこそこそやるなと(ry
つるぺたつるぺた
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>>536
いいコンビだwwwwwwwwww
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らくがきっ
http://tunder.ktkr.net/up/log/tun1061.jpg
とけたと思ったらまた規制とかなんなのもう
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>>539
かわいいなあ
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>>539
胸チラ…だと…!
ふぅ
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深夜徘徊の指導で見回りしてた先生と、それに見つかった塾帰りのツンデレとかそんなの。
http://tunder.ktkr.net/up/log/tun1067.jpg
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>>542 おもちかえりー
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>>542
丸一日経ってから気付くなんて
何かいろんな妄想が湧き上がって来た
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あんまりにもあれなのでこっちにおいとく。すまぬ。
http://tunder.ktkr.net/up/log/tun1127.jpg
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規制長すぎるよぉ〜
友ちゃんに顔を赤らめつつも満面の笑みで大好きって言われたい
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>>546
山田乙w
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konozama!konozama!
http://tunder.ktkr.net/up/log/tun1132.jpg
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−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
修学旅行の思い出
B組30番別府 たかし
古いPCの頭の悪い変換にイライラしながらこの文章を書いているのが12月、修学旅行からはかなり日がたってしまっているので、詳しい日取りなんかは半分忘れかけているんですが、この修学旅行ではけっして忘れられない思い出を作ることができました。
というのも…
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
…とここまで書いて、こんな文を旅行文集に載せられるはずがないことに気がついた。
なら…ラブレターにしてしまおう。
提出率の低いらしい文集はそっちのけにしてもいいだろうし。
この手紙をメールで受け取った時のちなみの表情を想像しながら続きを書く俺だった。
-
なんなんだろうあのバカは…
こっぱずかしいラブレターをメールで送りつけてきた彼氏…なんだろうな…のしたり顔を思ってため息を吐いた。
嬉しくないことはまったくないが、こんなにもあからさまに好意を示してくるアイツに腹が立つ。
私もあれぐらい素直になれたら、もっと近づけるのに…
だって今まで恋人らしいことをしたのってあの修学旅行の最後の夜だけ…
そのときのことを思い出すと今でも顔が熱くなる。
またあのときみたいに…抱きしめて欲しいな…
そうだ、文章でなら…
何を血迷ったのかと自分でも半分あきれながら「旅行文集」の原稿を書き始める私だった。
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修学旅行の文集の締め切り過ぎてるのにまだ書いてなかったから急いで書いてたはずなのにどうしてこうなった?♪
きのう規制解除だったのに今日また規制だぜorz
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クリスマスプレゼントとしてこれはないでしょうよこれは
あのバカがオーオタだってのは前々から知ってたけど、
クリスマスプレゼントにWALKMANよこしてくるほどのバカだとは思わなかったわ…
まあ、折角だから大切に使わせて…って…
これは…///
http://www.jp.sonystyle.com/Special/Original/Collection/Engraving/Message/index.html
愛のメッセージを刻印してプレゼントしてはどうですか?(ちなみにiPodでもできます)
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「ちなみ」にiPodでもできます
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(自炊)ツンデレに明けましておめでとうって言ったら
『さむっ…… 洗い物してたらすっかり体が冷えてしまいました。早くこたつに入らないと』
「あ、姉さん。明けましておめでとう」
『え?』
「いや、もう12時過ぎたからさ」
『あ、そうですね。明けましておめでとう、タカシ。と言っても余りおめでたくありませんけど』
「は? おめでたくないって何で?」
『だって、タカシの顔を見ながら年越しなんて、おめでたいわけないじゃないですか』
「新年早々から毒舌かよ。てか、毎年の事じゃん。何を今更」
『ええ。ですから私は、おめでたいお正月なんて一度も迎えた事はありません』
「はっきりと言い切ったね。この姉は」
『だってどうして、この顔見て、おめでたいお正月だなんて言えると思います? 有り
得ないでしょう?』
「わかったよ。なら、俺は姉さんが不幸にならないように、部屋でゲームでもしてるよ。
大晦日なんだし、今日くらいは夜遅くまで遊んでてもいいだろ?」
『ダメです』
「そんなケチ臭い事言うなよ。いいじゃん。年末年始くらいさ」
『ダメです。ゲームがダメとは言いませんけど、こたつから出ちゃダメです』
「何言ってんだよってつめたっ!! 何だこれ? 姉さんの足か?」
『食器洗いしてたら、冷え切ってしまいましたから。タカシには湯たんぽがわりになって貰います』
「こたつから出るなってそれでか。つか、めっちゃ冷たいんだけど」
『我慢しなさい。誰のおかげで豪華な夕食が食べられたと思っているんですか』
「そりゃ、稼いでくれてる親父のおかげ……って冷たい冷たい冷たい!! 両足で包み込
んでスリスリすんな」
『私が作ってあげてるからでしょう。そういう意地悪い事言っていると、朝のお雑煮は無しですよ』
「わかった、わかったから。全くもう……我慢すればいいんだろ」
『分かればいいんです。んふふっ♪ 暖かくて気持ち良いですね』
「さっきまで、めでたくないとか言ってたクセに、めっちゃ幸せそうな顔してるよこの人」
『仕方ないでしょう。この気持ち良さには勝てないんですから』
「でさ。姉さん」
-
『何ですか。文句なら受け付けませんよ』
「いや。何で足がだんだん上に上がって来てんのかなーって思って」
『足先の温度だけだと物足りなくなって来たので。文句は言わせませんからね』
「わかったよ。もう好きにしてくれ」
『(年明け早々からタカシといちゃいちゃ出来るとか、幸せですね……フフッ……)』
『いっそこのまま足を奥に伸ばして行って、タカシのア……アソコを…… ここが一番熱いの……とか。って私ってば新年早々何を変態な妄想してるんだろ……はぅ……(/////////)』
終わり
規制中なのでこっちで
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規制戻らないので落書き。
http://tunder.ktkr.net/up/log/tun1151.jpg
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スクロールしてくr
いやして下さいお願いします
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>556
GJ!
しかしスクロールしていただかないとオレの今年が始まらないのですが
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(自炊)大晦日にツンデレと二人っきり
「(ん…… いい匂いがするな?)」
『〜♪』
「芽衣。何か作ってるのか?」
『きゃっ!? タッ……タカシ様!! いつも急にキッチンに顔を出さないで下さいと言っ
ているじゃありませんかっ!! どうして私の言う事が聞けないんですかっ!!』
「別に、普通に顔出しただけなんだけどな。ちゃんと声も掛けてるし。まあ、料理に夢中
になってる所を邪魔しちゃったのは悪かったけどさ」
「(つか、芽衣が物思いに耽ってるかそうでないかの差だけなんだよな。いい加減分かって
来たけど……)」
『ちょっと、一人では初めてのお料理に挑戦しておりましたので。で、何のご用事でしょうか?』
「いや。何作っているのかなって、そう思ってさ」
『え? これは、その……おせち料理です……』
「へえ? 確かに芽衣がおせちを作ってくれるなんて初めてだな」
『当たり前じゃないですか。タカシ様はこれまではずっと本家の方で大晦日を過ごされた
のに、今年は急に元日の昼までは残るとか言い出すんですもの。主人が残る以上、私も戻
る訳には参りませんし、お正月におせち料理を出さないというのも、メイドとしては失格
だと思いまして』
「ゴメン。芽衣には迷惑掛けちゃったかな」
『へっ…… あっ……当たり前です!! 今までも本家の方でお手伝い程度には作った事
ありますけど……でも、本格的に一人で準備するのは初めてで……バタバタで大変だった
んですから』
「その割には、鼻歌交じりで楽しそうだったけど」
『!!!!!(////////////) バッ……バカな事を仰らないで下さいっ!! 別に楽しいから
鼻歌歌ってた訳じゃありません!! むしろ、その……やる気を高めようとしてただけで
す。ご主人様に初めてお出しするおせちを、失敗する訳にはいきませんから……』
「そっか。それじゃあ、邪魔したのも悪かったかな?」
『無論です。理解出来たのでしたら、さっさと出て行ってください。お風呂が湧いており
ますので、なるべく早くお入りになられて下さいませ』
-
「分かったよ。それじゃあ、風呂に入って、芽衣のおせち料理を妄想しつつ、明日の朝を
楽しみに待つとするか」
『待たなくていいですってば!! もうっ!!』
「ふぅ……スッキリした……」
『お風呂の方はいかがでしたか? 一年でこびりついた汚れをしっかりと洗い落として来
て下さいましたか?』
「ああ。もうバッチリと。なんなら点検する?」
『なっ!!(//////////) またそんな、バカな冗談は止めて下さい。そ……そろそろお夕食の
準備が整いますので、テーブルでお待ち下さい』
「はいはい。了解っと」
『(タカシ様ったら、何て事を……お体の汚れを点検とか……私が、タカシ様の体を……す
……隅々まで……? それって……は……はうぅ……(/////////////))』
「へえ。今日はまた、一段とご馳走だな」
『まあ、大晦日ですので。締めくくりくらい、贅沢してもバチは当たらないかと思いまして』
「お? ビールもある」
『いつもは、健康維持の為に節制して貰っていますが、今日ばかりは、お酒も好きなだけ
お飲みになられて下さって結構です。冷蔵庫にはワインも冷えておりますし、ウイスキー
も御所望とあればご用意致しますが』
「まあ、それはとりあえずはいいよ。それより、芽衣」
『はい。何でしょうか?』
「今日はさ。お前も付き合え」
『はい……って、ダメです!! そんな事は!!』
「何で。一年の最後の日なんだしさ。お前もちょっとくらいリラックスしたっていいじゃん」
『だ……だってその……ご主人様と酒の席を同伴するなんて、使用人としてはあるまじき
事です。許されません!! 大体、そんな命令を出す事自体が無神経過ぎます!!』
「そうか? ウチの執事は良く親父とウイスキーや日本酒を酌み交わしてるぞ」
-
『おっ……とうさ…… ち……父はその……使用人とはいえ、特別な存在ですし……それ
にその、ちょっとやそっとのお酒では、全く酔わない鋼鉄の体質なので……』
「芽衣もめっちゃお酒強いんだろ? 親父さんから聞いたぞ」
『あぅ……お父さんてば余計な事を…… と、とにかくダメです!! 食事が終わっても、
後片付けしたり、年越しそばも作らなくちゃならないんですから』
「芽衣なら大丈夫。どんな事があっても仕事は忘れやしないって」
『何ですか。その根拠の無い保障は』
「根拠は、今までの実績かな? とにかく、軽くでもいいから俺の晩酌に付き合う事。いいな?」
『ズ……ズルいです…… そこまで言われたら、断れないじゃないですか……』
「だって、断って欲しくないし。はい。返事は?」
『か……かしこまりました……』
「はい。芽衣、どうぞ」
『い、いえその……結構です!!』
「さっき、一緒に飲むって言ったじゃん」
『そうではなくて、その……私がタカシ様のお酌を受けるなんて、出来ません。手酌で大
丈夫ですから』
「そんな寂しい事言わない。ほら。主人の腕を疲れさせる気か」
『またそんな卑怯な事を…… いっ……頂かせていただきますっ!!』
「何か変な日本語だな。ま、いいや。はい……」
『も……申し訳ありません。本来でしたら、私はタカシ様の後ろに立って、給仕役をしな
ければならないのに、こんな風に真向かいの席で……』
「それはいつもの事だろ。といっても、最初に俺が一緒に夕飯食うように言ったんだけどな」
『タカシ様は、使用人に対して分限を弁えない事を平気でさせようとするから困るんです』
「まあ、それは芽衣だからな。俺の専任メイドって事もあるし、何よりも絶対に増長した
りしないから。仮に明日からは夕食は給仕だけに専念して別で食えって言っても、顔色一
つ変えずに従うだろ?」
『それはまあ。その方が気楽ですから』
-
『(そんな訳無いじゃないですか!! そりゃ、その場では……でも、一人になったら、きっ
と泣きますから……)』
グイッ……
「だから、安心して俺も心を許せるんだ。って、あれ? もう空なのか。早いな」
『え? あ……申し訳ありません。喉が渇いていたみたいで……』
「やっぱり親父さん譲りの体質か。ほら。もう一杯」
『い、いえその……タカシ様を差し置いてなんて……』
「気にすんなって。今日は無礼講。ほら。また腕がだるくなってきたぞ」
『タカシ様はもう少し筋肉を鍛えられた方が宜しいんじゃないですか?』
「ちゃんとジムで筋トレもしてるんだけどな。ほら」
『頂戴致します……』
「お? 紅白始まったぞ」
『……宜しいんですか? 紅白で。他に見たい番組はございませんか?』
「いや。どのみちテレビなんて付けとくだけだし。まあ、実家にいたら、気にする暇もな
いくらい忙しいけどな」
『大晦日から、ご親戚の方が集まりますものね。でも、本当に宜しかったのでしょうか……?
こんな風にくつろいで……』
「親父がいいって言ったんだ。ちゃんと正月から長男としての勤めは果たして貰うから、
大晦日くらいは芽衣とゆっくりしろって」
『……その、最後の一言が余計です……』
『(……旦那様公認とか……何かその……照れちゃうかも……(/////////))』
「でも、いいじゃん。こういうゆったりした大晦日も。芽衣だって、本家の手伝いでバタ
バタしてるよりはいいだろ?」
『……いいかどうかはともかく、確かにメイド見習いを始めてからは、こんなにゆっくり
した大晦日はなかったですね』
「だろ? 来年もこうやって過ごせるかどうかも分かんないんだしさ。もう少し肩の力を
抜いてゆっくりしようぜ」
『……は、はい……』
-
『(どうしてだろう……? いつもと同じ、夕食の席なのに。何でこんなに緊張しちゃって
いるんだろう……? お酒のせい……なのかな? 何か凄い…ドキドキするな……)』
「あれ?」
『どうかいたしましたか? タカシ様』
「いや。この女性ボーカルのロックバンドって、芽衣が好きな歌手じゃなかったっけ?」
『え……いやその……何で知ってるんですかっ……ていうか、別にそこまで好きと言うほ
どではありませんけど……』
「そうなの? さっきもだけど、芽衣がよく鼻歌で歌ってるのって、このバンドの曲じゃ
なかったっけ」
『そ、それはその……私、よくテレビを付けながら掃除とかしてるじゃないですか。そう
いう時、よく流れてきて、それで自然に頭に残ってるだけで……』
「いいじゃん。別に音楽の趣味があるのは誰だって悪い事じゃないし、そんなに言い訳し
なくたって」
『言い訳じゃありません!! だって、実際知ってるかって言われたら、バンド名くらい
で……曲もこれだけ、音楽サイトからダウンロードしただけで…… でも、その……私、
こういう前向きな曲は好きです』
「そうなんだ」
『はい。だってその……良くない事とかも、いっぱいあるかも知れないけれど、前向きに
生きていればきっといい事あると思ってますし、だから、そういう時に背中を押してくれ
るような明るくて励みになるような曲は好きです』
「へぇ……」
『……どうか、なさいましたか?』
「いやその、芽衣がこんな風に自分の気持ちを語るのって、あんまり無い事だからさ。珍
しいなって」
『!!!!!(///////////) ももも、申し訳ございませんっ!! 出すぎた真似をしてしま
いまして』
「いや。いいんだけどさ。というか、芽衣にはもうちょっと自然な所を曝け出してくれて
もいいと思うんだ」
『良くありません!! メイドがご主人様にペラペラと語るなどと……というか、タカシ
様が悪いんです!!』
-
「え? 俺が?」
『そうですよ。私にお酒なんて飲ませるから、うっかり口が軽くなったりしたんです!!』
「そうか。じゃ、ま、問題ないな」
『何がですか? 大いに問題ありです』
「だって、芽衣が失礼な事をしたご主人様って俺だろ?」
『そうですよ』
「で、芽衣に失礼な事をさせるきっかけを作ったのも俺だ」
『そうですね。自覚がおありなら反省してください』
「いやいや。だったらそれは、ご主人様の自己責任って事で問題無しだろ。じゃあ、もう一杯」
『何でそこで注ぐんですかっ!!』
「だって、もっともっと芽衣にはくつろいで貰いたいからね。今日くらいは」
『タカシ様。私の誕生日にも、毎回そう言って料理とか勝手になさいますよね』
「そうか。ま、今日は今日だ。な?」
『もう……勝手にして下さい……』
『(何だか、こんな風にタカシ様と親しげに過ごしてしまうなんて……メイド服を着ている
から、まだ節度を保っていられるけど……まるで、恋人とか夫婦みたい……って、私って
ば何を考えているんだろう。恐れ多くもタカシ様と夫婦とか……はぅぅ……(///////////))』
「……何、悶えてるんだ? 芽衣」
『!!!!!!!(///////////////) だから観察しないで下さいってば!! タカシ様のバカッ!!』
「ふぅ…… 食った飲んだ。ご馳走様」
『それでは、私は片付けて、少し経ったらおそばの準備を致しますね』
「いや。今日は俺も手伝うよ。洗い物の量も多いしさ」
『何を言ってるんですか。食器洗いなんてメイドに任せてゆっくりなさってください。む
しろ、ご主人様が傍にいられると、息が詰まります』
「そっか。俺は芽衣と一緒に台所に立ってると、楽しいんだけどな。食器洗いでも、料理
を作るのでも」
『なんっ……!!!!(///////////)』
-
「ただ、芽衣が嫌だって言うなら、仕方ないから諦めるけど。確かに、主人らしくない振
る舞いだとは思ってるし」
『……タ……タカシ様…… 申し訳ありません。ちょっと、その……失礼な事を、させて
頂きますっ!!』
「――え?」
ギュッ……
「ど、どうしたんだよ。急に真後ろに廻って、服の裾掴んで、おでこを背中に押し付けて……」
『申し訳ございませんっ!! でも……私っ……今、その……顔を見られたくないんで
す!! 絶対……変な顔してますから……』
『(危なかった……もう少しで……抱きついてしまうところだった…… 本当は、こんな風
に傍に立って、服を掴むだけでも失礼極まりないけど……でも、逆にこうしないと……抑
えられない……)』
「どうしたんだよ、芽衣。何かちょっと変だぞ? 酔っ払ってるのか?」
『タカシ様が悪いんですっ!!』
「……俺が?」
『そうです!! 私を困らせるような事ばかり言うから…… だって、そんな……私と一
緒に台所に立ってると楽しいとか……そんな事言われたら断れなくなっちゃうじゃないですか!!』
「いや。別に芽衣が嫌だったら、俺の事なんて気にしなくたって――」
『違いますっ!!』
「……え?」
『あ……その……っ…… 私はその……嫌とかそういうのは関係が無くって…… だから
その、料理ならともかく、タカシ様に食器洗いをして頂くなど以ての外なのに、それを楽
しいとまで言われたら、私はその……どう対応していいのか……』
「それは、芽衣が迷惑じゃないんだったら、一言で済むと思うけどな」
『え?』
「宜しくお願いしますって、こう言ってくれれば。気にすることないよ。そりゃ、実家み
たく大勢のメイドさんがいて、役割分担もキチンとしてる中では俺も迂闊なことは出来な
いけどさ。ここは二人暮しなんだし、それにもう何年も一緒なんだしさ」
『で、でもその……』
「主人の趣味が家事だったら、メイドとしてはどうすべきだと思う?」
-
『そ、それはその……確かに、その程度の趣味であれば、ご主人様のしたいようにするの
がメイドとしての勤めですが……』
「だろ? 俺が今日は食器を洗いたい気分なんだ。だから、芽衣はこっちは気にしないで
お蕎麦の方を頼むよ。それに、初詣も芽衣と一緒に行きたいからさ。一人でやらせてたら
時間無くなっちまうし」
『わっ……私と……初詣ですか? ふっ……二人きりで……』
「ああ。近くのお寺さんには行った事なかったろ。来年はここで年越しを迎えられるか分
かんないしさ。だから、いい機会だろ?」
『でも、どのみち本家にお帰りになられれば、ご家族で……』
「それはそれ。これはこれだろ。それに、向こうに帰ってからのは、ちやほやされ過ぎて
疲れちまうし。だから、地元のお寺で気楽に済ませておきたいんだ。付き合ってくれるだろ?」
『わ……分かりました。その……お供します』
「よし。決まりな。それじゃあ、そうと決まれば、ササッと洗い物を済ませるとするか」
『仕方ありませんね、もう…… やるからには、キチンとやって貰いますから。ちゃんと
汚れが綺麗に落ちているかどうか、全部チェックしますからね』
「うは。厳しそうだな。でもまあ、頼むよ」
『かしこまりました』
『(フゥ…… 何とか、少しは落ち着いたけど……まだドキドキしてる…… タカシ様に、
一緒にいると楽しいからとか言われてあんなに取り乱すなんて……私……きっと、まだま
だ修行が足りないんですね。タカシ様……)』
「芽衣。随分丁寧に拝んでいたな。そんなに熱心に、何をお願いしていたんだ?」
『べ、別に熱心にお願いしていた訳ではありません。仏様に対する礼をキチンとしていた
だけです。大体、召使とはいえ、女性のお願いを聞くなんて失礼にも程がありますよ。タ
カシ様』
「わ、分かったよ。これ以上は聞かないけど、叶うといいな。その願い」
『はい。叶えてみせます。きっと』
『(私のお願いは…… いつか、こんな風に二人で過ごせなくなっても、タカシ様に生涯死
ぬまで、お仕えして傍に居続ける事。ただそれだけですから……)』
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