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●事情によりこちらでSSを投下するスレ 2●

5613/8:2010/01/05(火) 01:42:35 ID:PcWl8OCQ
『おっ……とうさ…… ち……父はその……使用人とはいえ、特別な存在ですし……それ
にその、ちょっとやそっとのお酒では、全く酔わない鋼鉄の体質なので……』
「芽衣もめっちゃお酒強いんだろ? 親父さんから聞いたぞ」
『あぅ……お父さんてば余計な事を…… と、とにかくダメです!! 食事が終わっても、
後片付けしたり、年越しそばも作らなくちゃならないんですから』
「芽衣なら大丈夫。どんな事があっても仕事は忘れやしないって」
『何ですか。その根拠の無い保障は』
「根拠は、今までの実績かな? とにかく、軽くでもいいから俺の晩酌に付き合う事。いいな?」
『ズ……ズルいです…… そこまで言われたら、断れないじゃないですか……』
「だって、断って欲しくないし。はい。返事は?」
『か……かしこまりました……』


「はい。芽衣、どうぞ」
『い、いえその……結構です!!』
「さっき、一緒に飲むって言ったじゃん」
『そうではなくて、その……私がタカシ様のお酌を受けるなんて、出来ません。手酌で大
丈夫ですから』
「そんな寂しい事言わない。ほら。主人の腕を疲れさせる気か」
『またそんな卑怯な事を…… いっ……頂かせていただきますっ!!』
「何か変な日本語だな。ま、いいや。はい……」
『も……申し訳ありません。本来でしたら、私はタカシ様の後ろに立って、給仕役をしな
ければならないのに、こんな風に真向かいの席で……』
「それはいつもの事だろ。といっても、最初に俺が一緒に夕飯食うように言ったんだけどな」
『タカシ様は、使用人に対して分限を弁えない事を平気でさせようとするから困るんです』
「まあ、それは芽衣だからな。俺の専任メイドって事もあるし、何よりも絶対に増長した
りしないから。仮に明日からは夕食は給仕だけに専念して別で食えって言っても、顔色一
つ変えずに従うだろ?」
『それはまあ。その方が気楽ですから』




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