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●事情によりこちらでSSを投下するスレ 2●

467以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/12(金) 17:09:30 ID:6ub2saBA
・雷に弱い男

何の因果か尊が俺んちに遊びに来ている時に豪雨及び停電が俺達を襲った。
「みみ、尊!ど、どこだ!?返事しないと泣くぞ!」
『ここだ!馬鹿が!男がこの程度の事で取り乱すな!』
ここか?いや、ここか?あ!なんか掴んだ!やらかいものが俺の手に、これが尊?
「あ、これか?尊。しかし、柔らかいなお前」
『………貴様、そこは胸だ。…それは柔らかいだろうなぁ?』
あ、やべ。そうとは知らずに俺の手ったらふにふにと…見えなくても尊さんが青筋立ててらっしゃるのが
手に取るようにわかる。手に取ってるのはやらかいおっぱいですが。
『いい加減手を放せこの変態が!!暗いからといって公然と痴漢をするやつが…』
そう尊が言いかけた瞬間、窓の外が光った。やばっ…雷…だと…!?俺超苦手なんですけど!!
「うひゃぁ!?みみみ、尊!雷!雷だ!俺、雷超苦手なんだよ!!」
『ばっ…こら!!だから抱きつくな!!離れろこのっ……』
「いやもうマジで無理!!離れないで!俺から片時も離れないで!!尊に見捨てられたら俺死ぬ!!」
『ふざけるな!!死ね!今すぐ死ね!!このっ…離せと言っているだろうがこの馬鹿ぁぁぁ!!』
尊が何と言おうと離すわけにはいかん!だって怖いもん!おへそ盗られるのぜ!?やだよそんなの!!
「尊…ほんと頼む。今だけでいいから……それ以上は望まないから……」
『くっ……仕方ない……今だけ、だぞ?あと、変なところ触るなよ?』
触りたいには触りたいんだが、俺としてもそんな余裕はない。
「ごめんな、いや、ほんと雷だけは駄目なんだよ…俺」
『そうだな。誰にだって怖いものくらいはあるだろうが…。それにしても、この状況は普通逆なんじゃないか…?』
「いや、俺には尊が俺に縋りつく状況が思い浮かべられないんだが……」
『ふむ…それもそうだな。…というか、中々余裕ありそうに見えるんだが?』
「そ、そう思うなら心音でも確かめてみればいいだろ!ほら!ばっくんばっくんだぜ!?」
そう言って尊の手を取り、俺の胸に当てる。
『……確かに、鼓動は早いようだが…。それは私に抱きついているから…とかではないのか?』
「へ?あ、ああ、そういえばそんな状況でしたね……うわぁ」
『……おい、もっと早くなったんだが……』
「すまん、意識したらなんかな……我慢してくれ……尊に見放されたら生きていけない…」
『ふん…まったく……貴様は私がいないと本当に駄目だな』
「ああ、そうだな。…そだ、結婚してくれ尊」
『冗談を言う余裕があるなら離せ。いい加減暑苦しい』
「冗談じゃないさ。いつか本当に結婚できたらって思ってる…駄目か?」
『………ふん、駄目…というわけにもいかんな…お前には私が居てやらないと。な…』
「ありがとう、尊。こんな俺だけど、一生大事にする。約束だ」
『ああ、こんな私だが大事にしてやってくれ。……雷、もう鳴ってないようだな…』
「え?ああ、ほんとだ。よかった…乗り切った……尊のおかげだよ。ありがとう」
『まぁ、未来の馬鹿亭主の面倒くらいは、見てやらないとな』
「はは……尊には、いっぱい迷惑かけそうだな。俺…」
『ああ、いいんだ。その分お前には幸せにしてもらうからな』
何故、停電如きでここまで関係が進むんだ…と思った日だった。




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