ワシントン近東政策研究所(Washington Institute for Near East Policy)に寄稿した分析記事の中で同氏は「ロシアの空爆の第1波は、アサド政権のアラウィ(Alawite)派中核地域を脅かしている反体制派の地域に集中していたとみられる。これは、ロシアが対テロリスト闘争よりもシリア内戦での主導権の獲得に重点を置いていることを示している」と指摘している。アラウィ派とは、アサド一族が属するシーア派(Shiite)の一派。
?在英の非政府組織(NGO)シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)によると、市街戦があったのはダマスカス南部のカダム(Qadam)区アサリ(Asali)。カダム区は1年前に政府軍と反体制勢力が停戦を結んで以来、比較的平穏だったという。同監視団は、この市街戦で戦闘員15人が死亡したが死亡者が属していた勢力の内訳は不明だとしている。
クラシ容疑者の本名はファディル・アフマド・ハヤリ(Fadhil Ahmad al-Hayali)。声明では、死亡時の状況は明らかにされていないが、米ホワイトハウス(White House)は今年8月の発表で、同月18日にイラク北部モスル(Mosul)近郊で米軍が行った空爆で同容疑者が死亡したと発表していた。
チトラル地区を含むカイバル・パクトゥンクワ(Khyber Pakhtunkhwa)州では今年7月、数週間にわたる豪雨により洪水が発生し、38人が死亡。同地区では数千人が避難を強いられ、数十か所の道路や橋が損壊する被害を受けた。だが今度は地震に見舞われ、同州は再び大きな被害を受けた。被害の全容はやっと明らかになり始めたばかりだ。(c)AFP/Gohar ABBAS