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戦場スレpart2

1 ◆NcltM1gQ/Q:2012/07/11(水) 20:01:52 ID:Ue7B6b.Y
ロボットの戦闘シチュや、イベントの際にお使い下さい。

668 ◆zv577ZusFQ:2013/03/22(金) 18:47:16 ID:t4uACBjE
>>667
「……となれば次はお前なのだよ!」

レイナはアルプ・トラウムへと戻る最中、艦に大打撃を与えている原因であるジガンタイプの特機と遭遇する。

「まだやるなら、ここからは私が相手をするよ。明智クンの同僚か何かは知らないけれど、主人の留守中をよくも狙ってくれたわね?」

手に持ってて邪魔だったガブリエルの頭をジガンタイプへ投げつけ、宣戦布告。
ヒツギのレリエルがフラフラしているせいで相手側からの砲撃が来なくなったのを良い事に、
有無を言わさずアイゼルネ・ブルートはジガンスクードへと飛び掛かる。
相手は特機、ましてやあの取り回しの難しそうな図体である。レイナはそこを容赦無く狙って行く。

「死と絶望こそが我が刃!渦巻け、シャドウ・イロージョン!」

また訳の解らない言葉を喋り出した。
両手持ちにして力を籠めたデアボリック・エクスキューショナーを突き出す。その槍の部分でジガンの強大な盾を突き破ろうとするが。

【アイゼルネ・ブルート:射程1〜2の近距離からジガン・アンジェにデアボリック・エクスキューショナーで攻撃】

「待たせたわね、カナメ。イクリプスもメイドの諸君もご苦労様。さぁさ、ここから逆転するわよ♪」

どうやら、まだ勝つつもりで、ここから生きて生還する気で居るらしい。
ようやく合流を果たした皆の主は今まで艦を持たせたクルー達の功を労った。

「ご無事で何よりでございます」
「やったね♪これで勝つる♪」

アルプ・トラウムのクルー達はレイナの無事を知り、皆一様にざわざわとお喋りを始め、ハイタッチ等を決めて歓喜している。
こちらは士気高揚しているらしい。

「ご無事で、お嬢様。恥ずかしながら私めの操舵の不手際で艦のテスラ・ドライブが不調を起こしております。
現在、対応しておりますが、完全に機能が回復するのにもう暫くお時間を下さいませ」

レイナ一番の従者イクリプスはレイナ達の会話が良い感じに終わるのを待ち構え、艦の被害報告を上げる。
カナメの指摘により、回復の兆しは既に見えた様であり、現場では指示を受けたメカニックメイド達が作業に取り組んでいる。

「いいや、ご苦労。じゃあ、また時間をかせいでやるとするか」

もう一頑張り。当然の如くレイナは前線で艦を護ろうとする。

「あほ……レイナ。止めたのに何故、瞬間再生を使ったのよ。これでは……またあなたの時間は」

ただ、ピンピンしているアイゼルネの凱旋に対し、頬を膨らませて(おとなげ無い)イマイチ嬉しく無さそうな者が若干名。
カナメは自分の忠告を無下にしてまたしても勝手に無茶をした事に対して拗ねていた。

結果的に明智ライト達の包囲を打ち破る事が出来たが、どうも手放しで喜べた物じゃないらしい。

「ストップよ。……心配をかけさせて、悪かったわね、カナメ。でも私の心には後悔なんて微塵も無い。
この埋め合わせはちゃんとするから、そう睨みなさるな?」

これ以上余計な事は言わせまいとカナメの言葉を遮った。
当のレイナは一切後悔していない。必要な事だからやったまでだと。

それに、そもそも身体には何もリスクなど及んでいないとさえ見える程に今のレイナは好調そうだ。
少なくとも素人目にはそう見えるだろう

>>666
【一見すればフレンドリーファイアにすら見えるこの行動
レリエルをまるで羽虫か何かとして、叩き潰すかのように後方から振るわれた巨腕は・・・】

「ふふん。無粋にも程が有るな。“今はまだ”引っ込んでなさい」

だが、その巨腕は何も掴む事も出来ずに、空振りした。
アイゼルネ・ブルートが召喚した闇の使い魔ナイト・フライヤーの大群がその半壊状態のレリエルを奪い去って行ったからだ。

「ヒツギ、君にはいつも闇が憑いている。安心しなさい」

ただ、サポート出来るのはこのぐらいだ。

669リリー ◆Tg./UqnJ52:2013/03/22(金) 19:37:30 ID:qm5xMPuE
>>668
普段とは違って余裕のない表情で後退を説くリリーの耳に、アンジェの装甲が何かを弾く音が飛び込んできた。
何かと思ってみてみると、装甲に跳ね返って回転しながら落ちていくガブリエルの頭部だった。その後ろには、その首の主を撃破した黒い吸血鬼の姿。
エンジェルフェザー隊を半壊させたアイゼルネが、今度はこちらに牙を剥いてきたのを見て、リリーは苦々しい表情で呻いた。

「次はこちらの番ということですか……! 当然ではありますが!」

両手で構えたトマホークランサー、その切っ先でもって突撃してくるアイゼルネ。

「ここで墜ちたら、「盾」の意味がありません! この子の「神盾」を舐めないでくださいよ……!」

後退をするにしても、このまま攻勢をかけるにしても、拠点となる甲斐を守るこのアンジェが墜ちては話にならない。
突き出される穂先の前に、アンジェの右腕の盾が立ち塞がる。
デアボリック・エクスキューショナーと呼ばれるそのトマホークランサーも強力な武器ではあったのだが、「神盾」を破るにはまだ力不足。
ランサーの穂先を表面でがっちり受け止め、そのまま押し返した。

「やれやれですね! 指揮官が墜ちて総崩れなんですから、外様のこっちくらい見逃してくれたって良いでしょうに!
……ソードブレイカー! 追い払いなさい!」

背部ラックに戻って充電を完了していた十基のロング・ソードブレイカー、そのうちの二基が射出され、
押し返されて体勢が崩れたであろうアイゼルネを両側から刃の突撃で襲う。

670 ◆zwG.6Bg2jY:2013/03/22(金) 20:00:49 ID:C4o9g0Oc
>>667>>668
>「ふふん。無粋にも程が有るな。“今はまだ”引っ込んでなさい」

「助かったぜ、レイナ!」

インセイオンの腕からすり抜ける様に消えてしまうレリエル
レイナの撃ち出したナイト・フライヤーがレリエルを守るように蠢き、そのまま押し出してくれたのだ

『チッ・・・!!』

ハーゲンの舌打ちが聞こえてくる、レリエルを追おうとするも戦艦からの砲撃が完全に道を塞いでしまった。
この状況からレリエルに対して警告を送っていたリリーにも誰が乗っていたか理解できただろう
しかしながらハーゲンのように躊躇無く撃てと言うのが無理な話だ。


アルプ・トラウムのハンガーにヘッドスライディング宛らで入ってきたレリエル。
いくらナイト・フライヤーが優しく運んでくれたとしても武器は武器、ダメージを受けたのは仕方が無い
コックピットをこじ開けてヒツギが飛び降りる、今回のヒツギはこんなことばかりだ

(レイナの言葉を信じるなら・・・・・・!)

それはそれとして、ヒツギはレイナの語っていたモノを探し始めた
彼女の言葉通りならここにはいる筈なのだ。

そう――――デーモンが

671 ◆zwG.6Bg2jY:2013/03/22(金) 20:44:43 ID:C4o9g0Oc
>>667
>すぐに味方が崩れて、ここに敵の部隊がなだれ込んできますよ! これ以上はただの掃討戦になる! それも敵側の!
>今ならまだ余力があります! 被害を受けた部隊を援護しつつ、後退しなければ!」

(ま、言ってることは理解できるんだけどねぇ・・・)

心配を煽るような言葉である為に一般兵には聞こえていないだろう通信に対し、ハーゲンは珍しく頭を抑えていた
『この戦い』に置いてはもう勝敗などという言葉はない、そもそも勝敗はアイゼルネがシルバーバレットの効果を超越した時点で終わっていた。

だが『これを含めた戦い』を見れば意味が変わってくる。
新造戦艦に最新鋭機やカスタム機、さらには複数の部隊というこれだけの戦力・設備を投資しているという事は
レイナ・カーマインの確保に本気になっている、レイナ・カーマインの持つ戦力を危険視しているという証拠だ。

それに『この戦い』が長期化すれば分はこちらにあるとハーゲンは判断していた、敵は最終的に『逃げる』必要がある
ここでこちらを倒したとしても逃げることが、そして補給までの戦いを乗り切ることが可能なだけの戦力が無ければ意味が無いからだ。
こんな敵地ど真ん中の施設で立て篭もるとはとても思えない、故に長期化が予想された段階で敵が逃走を考える可能性が高い

つまり『この戦い』は負けようが『この次に行われる戦い』を無傷で成功させられる算段がつく
であれば十分な価値を持っていると考える事が可能、それが実際に銃を持つか舌戦になるかはハーゲン達の知るところではない
戦いは『敵の戦力を可能な限り削る』という方向にシフトしているのだ

・・・が、先ほども言ったがリリーが言っていることも十分理解できる。
損失を抑えるべきだという意見はハーゲンも同意するところだ、つまり・・・


>>668

インセイオンの頭部にある瞳がグリグリと周囲すべてを確認した
敵のラーゼン隊の位置は大体確認できた。
機体の性能もパイロットの錬度も悪くは無い、軍人顔負けといってもおかしくないだろう

「さて・・・と、まぁ全部は無理だろうねェ・・・」

インセイオンの全身に走る露出したフレーム・・・回路に光が眩しいほどに発光する。
それらは瞬時に同じく全身いたるところに取り付けられたオーブへと収束を始めた
集められたエネルギーがまるで脈打つかのように点滅し、視界が歪むほどの念が纏まって行く

「フフ・・・アッハッハッハッハ! 誼みとして尻拭いくらいはしてあげようじゃないか!」

目が痛くなるような閃光を迸らせると、黒い空をキャンパスにでも見立てたかのように無数の桃色の線が走りだした
その全てはインセイオンのオーブから太い柱のように放たれ、広範囲に広がったかと思うと―――

信じられないような急角度で屈折する、それぞれが完全にバラバラの方向へと
機械的な追尾機能ではない、生き物のように不規則且つ無意味な屈折を挟みながら。
よく見るとそのビームの先端は牙を従え、大きく口を開いた獣のように見える

それぞれが標的としたラーゼン隊へと迫り、蛇のような不規則な動きと鮫のような獰猛さを持って襲い掛かるではないか。

672ヴィルヘルム@アルゴス ◆E8ckRIIdug:2013/03/22(金) 22:28:39 ID:/kCxaP5w
>>664,667
「リリー君、“その程度”でこの部隊は崩壊するのか?」
 謎を一つ、かける。
「何、ハヤミ君にも言ったが“死なない程度”に頑張ればいいから」
 まさか、“落とさなくてもいい”とは口には出来ないから。

>>665-666,670-671
「……あの機体……ハヤセかっ!?あのジジイの孫だけあるっ!」
 知ってるらしい。
「まぁ、彼が生きてるなら……ハーゲン?」

 どこかで裏目音が鳴る。

 艦を攻撃させていれば随伴を無視してどうにかとの判断が裏目に出てしまった。今更何も言えないので、一撃で落ちない事を、魔手に捕まらない事を祈る。内心で。

「さて、こうなると俺も仕事をしないとな……」

 目の前の焔姫をかいくぐり、何とか隙をついて敵艦に乗り込もうと試みる。

673レオン ◆NcltM1gQ/Q:2013/03/23(土) 00:28:39 ID:452vUXKY
>>667
【「…………じゃあ答えるわ。そんなものは「こんな戦い」に有りはしないわよ!」】

アカリの答えに思わず口角があがる
実戦も経歴も全然なのに言うことは一端の戦士のもの
言葉にひっかかりを感じはしたもののアカリの様な時期の者にここまで言わしめるのは異常だ

「ハハッ!そうだな!そして戦いでさえもない。その答えが一過性のものである事を祈るよ」

エルロンロールを行いつつも僅かに右へ傾けるビーム光が先ほどよりも更に際どい所を掠めていく
矢継ぎ早に延びる二射目に対し先ほどとは逆回転にロールするとこちらは大きく外れる…
(さぁ勝負だ!)
前回より更に精度を増した三射目が機体の後部を掠めると、その部位がオレンジ色に染まった後、煙が登り高度が下がっていく(HP90%)

「その位置から追いつけるかい?」

失速したと思われたムラマサの推進部から登ってみえるのは煙幕だった
空力を得て更にアンジェに向けて加速する

>>669
【……ソードブレイカー! 追い払いなさい!」】
二機のソードブレイカーが射出されたその影から、それよりも小さなソードブレイカーがそれぞれ4基ずつ取り囲んでいた

ずっとアンジェの周囲を見張っていたムラマサの攻撃子機である
ロング・ソードブレイカーに対しレーザーと突撃による波状攻撃を仕掛ける

そしてトマホークランサーを耐えたアンジェに加速して全身が紅い刃と化したムラマサがその上を斬り裂くべく、接近その脇を抜けつつ急上昇
アンジェの頭上高くを奪うと人型へと姿を変え背中の妖刀を抜き放つ

「その盾、叩き割らせてもらう!」

太陽を背にした状態から急降下からの兜割りを狙う

674 ◆zv577ZusFQ:2013/03/23(土) 09:03:10 ID:m0ZIETOI
>>669
【「ここで墜ちたら、「盾」の意味がありません! この子の「神盾」を舐めないでくださいよ……!」】

「これを止められたのか……硬い!」

その神盾にぶつかり、あまりにもの硬度に逆に攻撃した側が崩される。
勢い余って弾き飛ばされるアイゼルネ・ブルート。そのやられっぷりは無防備。

【「やれやれですね! 指揮官が墜ちて総崩れなんですから、外様のこっちくらい見逃してくれたって良いでしょうに!
……ソードブレイカー! 追い払いなさい!」】

「あ……あ!!あーあ、その楽しく無さそうな喋り方。お前はあの時、甲斐の指揮権をジャックしたCICのちびっ子だな?」

リリーの声が聞けた事でようやくパイロットの正体を看破。あの異空間での戦闘の時、彼女はいずれ大物になるなと覚えておいたが、彼女ならばレイナも納得だ。

「成程な。どおりでこの勇猛なる闇の軍団が圧勝出来ないわけだ。
だが、こちらもお嬢ちゃんの噛ませ犬になるつもりは無い。ここは退いて貰うわよ」

ちなみに、今、ジガンの攻撃子機が両サイドから迫り、アイゼルネを狙って突撃をしようとしている様だが、レイナは吹き飛ばされながら一切の防御手段を取っていなかった。
決してなめてかかっている訳では無い。
だが、その余裕は何を意味するのか?

>>673
【二機のソードブレイカーが射出されたその影から、それよりも小さなソードブレイカーがそれぞれ4基ずつ取り囲んでいた】

「私には優秀な家臣達が居るからね。信じていたさ」

よってアイゼルネ・ブルートの装甲にはソード・ブレイカーが届かない。
リリーに対して、自慢気にご高説する。
ありがたい何者かのサポートはレイナには後ろを見ずとも解っていた。

【「その盾、叩き割らせてもらう!」

アイゼルネの背を抜け、頭上高くからレオンハルトのムラマサが機体の名称通りの妖刀でジガン・スクードの神盾を打つ。

「まだよ、私も合わせる!断罪のブラッディ・クロス!」

また謎の必殺技名を叫んでいる。
ムラマサの縦一文字に重ねて、アイゼルネはデアボリック・エクスキューショナーの斧部分の刃で横一文字に神盾を凪ぐ。
二機の斬撃は赤い十文字の様である。

「でも、アカリを無視して無理に動くのは失策だね。
なめてると落とされるのは、どっちか解らないわよ」

お礼はやっぱり言わないった。お兄様ありがとー(はぁと)なんて言わない、絶対。
礼の代わりに一つ忠告する。テクニックでは彼が上回っているかも知れないが、
アカリのあの超常能力は底知れない。レオンハルト程の手練れならそれを肌で感じ取っているはずだ。

675 ◆zv577ZusFQ:2013/03/23(土) 09:03:55 ID:m0ZIETOI
>>670
ハンガーに侵入したヒツギの真正面には懐かしき悪魔の姿が有った。
不足していたゾルオルハルコニウム合金も入手し、完璧に改修されている模様。

「はぁ……はぁ。……ひゅ?あー!!あなたがヒツギ様ですね?お嬢様から話は聞いてますよ!
ああ!良かった〜この機体の修復が無駄にならなくて!」

ハンガーのヒツギの元にやかましいメイドが一人駆け寄って来た。
来るとも解らぬパイロットの為に律儀にバルクレイスの準備をしてくれていた様だ。なので既に灯は入っている。すぐにでも飛び立つ事が可能だ。

「あ、でもちょっと待って下さいネ!カナメ様が何か言う事が有るとか!今、お呼びしますので!」

急ぎたいヒツギをちょいと引き止め、タブレット端末の画面をヒツギに向けた。

『……やぁ、はじめましてかな。私はレイナの幼なじみのカナメ・ライブラ。バルクレイスの製作に関わった者の一人よ?
あなたがバルクレイスのヒツギ君よね…え〜とね……ふわぁっと……ああ、ごめん』

タブレットの画面には癖が付きハネハネの桃色の髪をした少女の姿が映し出された。
伸びきった前髪の端からは眠そうに垂れた金色の目が微かに見える。
わざわざヒツギを引き止めたと言うのに開口早々にマイペースにあくびするそのとぼけっぷりは急ぐヒツギを焦らせる。

『えーとね……SCI。分かる?あれが何故あなたに動かせるのか、ちょいと色々調べたいの。逐一バイタルとか脳波を勝手にチェックさせてもらうけど、気にしないでね』

未だにロジックがよく解らないらしいシンクロ・コード・インターフェイスの解明にメスを入れようと提案する。
もちろん、コクピットに器機は積んでしまったので拒否権は最初から無いのだが。

『だから、撤退の準備が整うまで全力で暴れて来て良いよ。レイナの出番がもう無いくらいにね。……え〜と。ぶち殺れ〜』

それを言うと端末の映像が切れた。
この変な女なりにエールを送ったつもりであるが、気力が逆に下がり兼ねない。

「機体は準備オッケーです!いつでもどうぞ〜!」

代わりに名も無き元気メイドがヒツギをちゃんと送り出す。


>>671
【「フフ・・・アッハッハッハッハ! 誼みとして尻拭いくらいはしてあげようじゃないか!」】

「敵のレーザー攻撃により、アイゼルネ・ラーゼンの4割が被弾しました」

「後方の敵勢力、抑えきれません!」

「左右も徐々に押されつつあります」

インセイオンが放った全周囲攻撃により、左右後方で敵の増援と悶着している味方部隊がかなりの被害を受けた。
たった一撃で動かなかった均衡が少しずつ崩れ始めている。

「まぁ彼女達は皆、揃って丈夫でしぶといですから無事に脱出しているはずですが、このままですと」

メイド達の教育担当のイクリプスのお墨付きなので、間違いないだろう。
その内にひょっこり帰って来るはず。

「も〜、もう少し待ってってば。もうあとちょっとなんだから〜」

メイドに修復を指揮するカナメは締め切りに追われた作家の様に、見苦しい言い訳をする。
やはり戦いが長引けば負ける様だ。カナメ達は一刻も早くテスラ・ドライブを復旧させなければいけなくなった。

676 ◆JryQG.Os1Y:2013/03/23(土) 11:03:44 ID:iketT3Ew
>>673 >>674
「後ろから、失礼。迅雷」
迅速の型をまず一発レオンに放つ。
「そして、レイナ嬢には。」
そのまま、背後から急接近し
「外からの一撃が、無理なら中まで刺して、マシンセルの制御機関を潰してやれば、」
(とわいえ、迅雷が、折れたら失敗なんだけどね。)
アイゼルネの首元にに、迅雷を突き刺しにかかる

677 ◆zwG.6Bg2jY:2013/03/23(土) 13:14:46 ID:LA3/GkeA
>>675
>ハンガーに侵入したヒツギの真正面には懐かしき悪魔の姿が有った。
>不足していたゾルオルハルコニウム合金も入手し、完璧に改修されている模様。

「・・・『デーモン』」
赤黒い巨人が自身を見下ろしている、期間にしてみれば離れていたのは限りなく短い。
だが久しくその姿を見ていなかったような懐かしさすら感じる

>「はぁ……はぁ。……ひゅ?あー!!あなたがヒツギ様ですね?お嬢様から話は聞いてますよ!
>ああ!良かった〜この機体の修復が無駄にならなくて!」

「あんたがセッティングしてくれたのか! ありがとう、おかげで直ぐにでも・・・」

その言葉にヒツギの顔に笑みが浮かぶ、この機体の修復費は馬鹿にならないはずだ。
各種の作りや接続は共有部分があったとしても、フレームは元より間接系は特機タイプを改修したものでほぼ専用なはず
それでも尚ここに完全な形であるということを考えると、レイナの思いが伝わってくるようった

>「あ、でもちょっと待って下さいネ!カナメ様が何か言う事が有るとか!今、お呼びしますので!」

自らの愛機の元へと近寄って乗り込もうと手を伸ばしたその時
出迎えてくれた女の子(?)がどこからかタブレット端末を取り出すと、モニターでも持つかのようにこちらにそれを示してきた。
そして画面の中に、一人の女性の顔が現れる

>『……やぁ、はじめましてかな。私はレイナの幼なじみのカナメ・ライブラ。バルクレイスの製作に関わった者の一人よ?
>あなたがバルクレイスのヒツギ君よね…え〜とね……ふわぁっと……ああ、ごめん』

写る全体的にふわふわした女性は軽い自己紹介をヒツギへとすませた。
戦闘中の、しかも現在進行形で攻撃されている戦艦のクルーとは思えない落ち着きようもそうだが
何よりもデーモンの開発関係者だということがヒツギを驚愕させた。
彼の脳内で、こんなものを作るのは世界征服を考えるような卓球が趣味の科学者か
孫に神にも悪魔にもなれるよ!なんて無茶苦茶なプレゼントを贈るような人間くらいだと考えていた

>『えーとね……SCI。分かる?あれが何故あなたに動かせるのか、ちょいと色々調べたいの。
>逐一バイタルとか脳波を勝手にチェックさせてもらうけど、気にしないでね』

「え、あぁ別に構いません、いつものことだし」

S.C.I関係でそういった機器を取り付けられていることはバルクレイスに乗ってから何度もあった。
そもそもヒツギはここに入ってから特殊な機器を付けた記憶は無いのだから、コックピットに直接付けられているのだろう
断る理由も無ければ断ることも出来ない

>『だから、撤退の準備が整うまで全力で暴れて来て良いよ。レイナの出番がもう無いくらいにね。……え〜と。ぶち殺れ〜』
>「機体は準備オッケーです!いつでもどうぞ〜!」

随分と間の伸びた応援ではあったが、ニッと口元を歪ませると親指を立ててそれに答えた

「さぁ・・・行くぞデーモン!!」

//長いので続く

678 ◆zwG.6Bg2jY:2013/03/23(土) 13:15:18 ID:LA3/GkeA
>>677の続き

アルプ・トラウムが動く、ほんの少しだけだったが。
回避行動を取ったようには見えない、むしろそれは射線を確保するかのようなそれ

次の瞬間――――

>>676

アルプ・トラウムから赤い砲弾が打ち出される、それはユウセイの元へと真っ直ぐに
だがユウセイとの接触直前にして砲弾は突如としてホップする。

いやホップするという言葉では生温い、なぜならば90度近い角度でそれは跳ね上がったからだ
その様はツバメが身を切り返す様を髣髴とさせるような、瞬きすら許さない動き
すれ違い様、その砲弾は下方から巻き上げるようにユウセイへと刃を向けていた、まるでツバメの名を冠した剣技の如く。

砲弾ではない、そもそもそれを発射したであろう砲身はカタパルトなのだ
上空まで紅の閃光として尾を引きながら一直線に駆け上がっていくそれ。

纏っていた衣でも脱ぎ捨てるかのようにその身を回転させる、闇夜の月に重なるように弾け赫々とした色が月光の輝きを上から塗り潰す。

久しく動かしていなかった四肢がギチギチと唸る
待ちに待っていた抑え込まれていた力を解放できる瞬間に喚起したかのように、全身に付けられたブースターが爆発でも起こしたかのように炎を吐き出す

それらは獣の雄たけびの如く戦場に木霊した

長く隆々とした両の腕を唸らせる
鋭い爪を従えたかのような足先に力を込める
4つ並んだ眼を穿つ様に滾らせる
その体を包む数多の刃が血の流れの如く赤く脈動する

巨大な2つの角を天高くへと掲げる月下に移りこむ影は、世に描かれる『悪魔』そのもの
己が半身の帰還によって戦場に舞い戻ってきたバルクレイスの、デーモンの姿だった

「・・・全員そろい踏みって訳だ、これでな!」



カナメのモニタリング画面に映し出されているグラフ

機体の動作直後は一般的なPTと同様であった機体側の操作受付からラグが、S.C.Iの起動を確認した段階から急激に短縮されていた。
その追従速度たるや機械よりも生き物と比較するべきだと思ってしまうほどだ
なんらかの機構が与えられた命令をその場で別のシグナルに変換しているとしか考えられない
それとも通常の操縦による操作の受付とは別の処理を平行して行っているのだろうか?

ヒツギ・ハヤセ側が何か特別なことをやった様子は無い
機体のOS立ち上がりの際に確認がスキップされた箇所も気になる、内容はバルクレイス側の許容量不足
試作機という観点から見ればテストベットとして詰まれていてもおかしくは無いのだろう
だが問題はS.C.Iのブラックボックス内にこの『テストベット』が丸々入ってることだ、現状では解析しきれない

679 ◆zwG.6Bg2jY:2013/03/23(土) 14:53:04 ID:LA3/GkeA
>>675

(チッ・・・流石に維持したまま連射するのは無理か・・・)

インセイオンの桃色の光に揺らぎが見られる
出力の問題もそうだがテレキネシス・シンクロ・ブースターを維持したまま長時間の戦闘の方にも問題がある
ハーゲンは自他共に認める天才だ、性格に問題はあってもその実力自体は指折り尽き。

だがシステムは名の通りに同調し増幅させているこれは、パイロット側の繊細で精密な操作と高い能力が必要になる
ハーゲンといえどこれの長時間維持は必要以上の負荷がかかる



その瞬間、インセイオンを通してハーゲンへと走る感覚。
眼がその赤い姿を追う、どうやらやっとお出ましになったらしい
所在がつかめないと思ったらレイナ・カーマインが持っていたとは・・・
成程、『本気』になる理由の1つはこれか

「フフッ・・・Xゲシュペンスト!」

680ゼバスチャン ◆oR45XRwhpI:2013/03/23(土) 21:58:50 ID:7q0LMDPc
>>653

「!!!!!!!!」

妙にクールな謝罪をするハヤミに怒りが収まらないのか、通信機からふじこふじこしているゼバスの声が聞こえますが
シナリオの進行上一切関係がないので全カット

―――しばらくお待ちください

「ふぅ すっきりした こんなことをしている場合じゃないか」
改めて現場へと急ぐ

>>655
そのとき、聞き取りづらいながらも確かに聞こえてきたのは 蜂の巣になったはずのヒツギからの通信

「よぅ大将 機体と同じく幽霊にでもなっちまったかと思ったよ
 この世のものだったら回収部隊でも回してやろうか?」

どうやら命に関わる大事には至ってないようだ、少し安堵したような表情で通信を返す

「俺にはよく分からんが、戦えないのならそこに座ってろ 後は俺ら、軍人の仕事だ」

>>659-660
やっとこさ現場に到着 そこで待っていたのは

「・・・・・・・・・・・オイオイ この戦場は何時からこんなにメルヘンチックになっちまったんだ?」
呆然とした表情で呟く

針の筵になった敵機が噂に聞く超機人とやらのように再生し
こちらの指揮官に喰らい着いたかと思えば、その機体を再起不能にしてしまった

「敵将討ち取ったって・・・どうすんだこりゃ・・・!!」

見たところ敵の損害は、丸鋸でスプラッタされた一機
こちらはヒツギと指揮官の明智の二機がやられてしまった

「何が過剰戦力だ、敵さん互角以上に張り合っていやがる」
認識を改めた、確かに軍以上の戦力を持つこいつらは危険だ

>>661-679
戦局は混迷を極めたといっていい
指揮系統は崩壊し、敵味方入り乱れての乱戦、しかも戦局は敵側に傾いている

「落ち着け・・・考えろ 今すべきことはなんだ・・・?」

味方劣勢の状況 必要なことは 損害が出すぎる前に撤退し 損害を最小限にとどめること
それには戦艦が生き残っていることが絶対条件、帰る家を失えば、前線の味方は殲滅される

目をつけたのは、甲斐を守るジガン(>>669)と その盾を叩き割ろうとするヴァンパイアもどき(>>673)と不気味な黒い機体(>>674)だった

「よし・・・行くぞ!!」
己に活を入れ、ブースターが火をつき 全力で後退する
【精神コマンド:加速・突撃】

俊敏性に欠ける機体を精一杯飛ばし 射程内に敵機が入る
すぐに地面へ着陸、素早くマウントした機関砲を展開

>>669
「ボマー3より・・・え〜っとジガン!! これより敵機に対し、スーパーアヴェンジャーを使って火力支援を行う!!」
短い通信を入れると、砲身を回転 慈悲なき七砲身パンチ、炸裂

「く た ば り やがれぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」
>>673-674に対し、死を呼ぶ彗星が放たれ、先ほどの集中砲火とは異なる、濃密な弾幕が展開された

【スーパーアヴェンジャー 掃射】

681ラウディ@アルゴス ◆E8ckRIIdug:2013/03/23(土) 22:28:30 ID:5gKAOmvA
>>679
「……自分、援護の必要無いですかね?」
 その斜め後ろにつけて。
>>678
「バ、バルクレイス……」
 そもそも自身がこの部隊に来る少し前からの僚機、その力はだいたい分かっている。

「だからって、やらないわけにもいかないか」
 背中のポッドが、5×4=20発の長射程ミサイルを悪魔めがけて吐き出し、納豆のような煙をひいていく。

682そして、諏訪 ◆E8ckRIIdug:2013/03/23(土) 22:41:33 ID:5gKAOmvA
「どうやら、ヒツギ殿は無事にレイナ殿と合流された模様」
「……そう。ありがとう」

 メグは、安堵していた。
 その異能のあるが故に世間から白眼視される友人が、半身と呼びうる異性と出会えた、そして分かたれた絆が結ばれようとしている事に。


「ところで法師、いえ、かの“陰謀大佐”ウー・グリソムが懐剣、“三眼法師”百鬼丸さん。
 あなたは何故、私と?」
「いや、単にタイデグリー中尉に依頼されたからなので、陰謀大佐みたいな目でこちらを見るのは……その……」

683 ◆zv577ZusFQ:2013/03/24(日) 00:39:03 ID:YJ6Ed0RM
>>676
「……君もこんな所で命令に振り回され、無駄な事ばかりに力を使ってる状況では無いと思うのだが、どう思っている?何を考えているの?
何でも良いけど私達は何としても先に進ませて貰うぞ」

改めてユウセイの未来を憂いて助言を下すが、聞く耳は持ってくれるだろうか?

>>678
【アルプ・トラウムから赤い砲弾が打ち出される、それはユウセイの元へと真っ直ぐに
だがユウセイとの接触直前にして砲弾は突如としてホップする。】

「フッ。ようやく来たか」

【いやホップするという言葉では生温い、なぜならば90度近い角度でそれは跳ね上がったからだ
その様はツバメが身を切り返す様を髣髴とさせるような、瞬きすら許さない動き
すれ違い様、その砲弾は下方から巻き上げるようにユウセイへと刃を向けていた、まるでツバメの名を冠した剣技の如く。】

「ユウセイ、今の私達、闇の軍勢を止められると思うなよ。退け……!」

バルクレイスがカットに入って来たが為に、レイナの首を取ろうとしたアルブレードの強襲は断念せざるを得ない。
レイナはせめてもの慈悲にと、ユウセイに退却する事を勧める。

【カナメのモニタリング画面に映し出されているグラフ】

「んにゃ……。レスポンスが速いのは解ってたけどこれって。……え〜っと。まるで本当に機械と一体化したみたいな敏感肌。
どうやって信号を送ってるんだろ」

カナメが実際に生のデータを見たのはこれが初回だったが、やはり機体と一体化した様な追従性を生むらしい。
それも、考えていた以上に異常に。
研究者の共通性癖なのだろうか、この無気力女であってもメグやアストと同じように目をキラキラさせていた。

「ヒツギ君自体がSCIに適合する何かを持っているのかも知れないわね……本当は」

すぐに解る事は殆んど無かったが、乙女の勘はそんな投げ槍な仮定に至った。


>>680
【「く た ば り やがれぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」】

「王は家臣を護らなければならない。護る事は攻める事よりも難しい。しかし、それを成し遂げてこそ王」

それがレイナの選択。見るからに脆そうなムラマサの盾となる為に、アイゼルネ・ブルートが前面に出ていく。

「全部受け止めてあげる。残さず吐き出しなさい」

集束され、狂った様に弾を吐き出すガトリング砲をアイゼルネ・ブルートは我が身を盾にして小細工一切無しで受け続ける。
尋常じゃ無い無数の銃弾が機体を貫いて行くが、怯む素振りは更々無い様だ。
実際は、掠めさせたり爆発を起こさない様に微妙に着弾点を反らしていたりと極力攻撃を受け流す工夫が成されていた。

【アイゼルネ・ブルート:残りHP65%。徐々に再生中】

684 ◆JryQG.Os1Y:2013/03/24(日) 12:28:40 ID:gs2sxvu2
>>680
「あー、解った解った。本当にすみませんでした。」
様々な、罵声を浴びせられ、本気で気をつけよ。と思った。


>>683
「んな、事知ってるっつーの。」
レイナの問いにそう答える。
「でも、連邦には色々、世話になった人がいる。」
「まず、それが裏切れない理由の一つ、そして」
「俺は、ある奴を潰したい。その時どうしても、連邦軍が必要になる。あと、一つ」
「俺は、余計な敵は、作らない主義です。」
(もう、作っちゃったけどな)
そう、心の中で、セルフツッコミをし、

「だから、レイナ嬢、貴女の所へは、いけません。でも、」
「ヒツギの事は、羨ましいです。ああいう風に、仲間のために純粋に戦える。彼奴が」
その、言葉を言った瞬間
>>678
横から、急速に接近する未確認の砲撃?のようなものが来た
(これが、狙いか、レイナ嬢、卑怯な)
とっさに、防御しようとするが、玉の方から、避けてくれた。
かと、思いきや
「化け物みたいな動きを、するな。あの機体は」
それは、正しくバルグレイグスだった。
後ろから、しっかりと刃を付きつけられている。
>>「ユウセイ、今の私達、闇の軍勢を止められると思うなよ。退け……!」
「生憎、一人で、逃げるほど臆病じゃないんで拒否します。」
「逃げさせたいなら、武田中佐にでも言ったらどうですか?」
レイナ嬢との、通信を強制的に切り


こんどは、ヒツギに繋げる。
「ヒツギ、後悔は無いか?お前、名実ともに、連邦の敵になったんだぞ」
「下手したら、欧州以外の敵も出てくるかもしれないぞ。その茨の道を通る覚悟はあるのか?」
再確認程度に、もう一度聞いてみる。
迅雷は、しまいある用意をする。

685 ◆zv577ZusFQ:2013/03/24(日) 14:34:29 ID:YJ6Ed0RM
【「生憎、一人で、逃げるほど臆病じゃないんで拒否します。」】

「そう言わずにさっさと帰りなさいよ。こっちは君達には用が無いんだ。それにね」

撃たせるな傷付けさせるな。などと加えたかったが、それは相手に対する甘さを悟られる事となる為に、口には決して出さない。
味方をしてくれる者達にもそんな事では示しがつかない。

……とは言え。こちらの都合も状況もろくに考えず、欧州の快楽主義者と同乗して暴れに暴れ、挙げ句に生意気な口をたたき、自身に反論して来たこの目の前の分からず屋を殴るぐらいはしても良いんじゃ無いだろうか?

【「逃げさせたいなら、武田中佐にでも言ったらどうですか?」】

「それもそうね。じゃあヒメに言っといて。君達の敗北は既に私には見えているわよ……ってね。
時間的に言えばあと……そうね。5分と言った所かしら?」

赤の右目が一層に怪しく光る。
これが狂言で無ければ、あと5分でこの場を収めてみせると宣言したのだ。もちろん、連邦側の敗北という形で。
あえてご親切にそれを伝えたのは、手遅れになる前にこの辺で本当に引き返して欲しかったからだが、どうせ理解しないんだろう。レイナは呆れていた。


【勝利条件変更】
・5ターンの経過
・甲斐の撃墜
【敗北条件変更】
・アルプ・トラウムの撃墜
・アイゼルネ・ブルートの撃墜

686 ◆zwG.6Bg2jY:2013/03/24(日) 16:20:52 ID:OIaGipF2
>>683
月下に赤く輝く機体、天に在る赤星ですらその力強さを体現することはできない
その姿はまるでアメリカンコミックから抜け出してきたダークヒーローかのような

ドロワナのデータベースにも機体情報が入っているはずだ、特徴はヒツギが語っていた試作機と合致している

つまりあの機体こそヒツギの本当の乗機、そしてそのパイロットも――――

>>681
>背中のポッドが、5×4=20発の長射程ミサイルを悪魔めがけて吐き出し、納豆のような煙をひいていく。

放たれたミサイルは空中に白い線を引きながら迫る。
その数は2、4、8・・・20、数が少し数が多いがヒツギにはこの機体ならば可能だと直感していた

バルクレイスは全身に付けられた赤く沸騰した刃を怒髪が如く逆立てる
そして来る魚影に対し体を捻ると、接触寸前にその力を解放する。

力を全身に浸透させたことで、それは片足を中心軸とした『回転』となった
回転に飲み込まれるかのように入り込むミサイルは爆炎も黒煙も上げることはなく、一瞬だけ火花を散らしデーモンの後方へと流れた
1、2、3回転

気づけばバルクレイスの前にあったミサイルはすべて後ろに流れていた
その数を『倍』に増やして

>>684
>「ヒツギ、後悔は無いか?お前、名実ともに、連邦の敵になったんだぞ」
>「下手したら、欧州以外の敵も出てくるかもしれないぞ。その茨の道を通る覚悟はあるのか?」

「プッ・・・あっはっはっ!!」

まるで達観したかのようなユウセイの言葉に対し、ヒツギは答えるより先に笑い声を上げていた
何が可笑しいというのか、ヒツギは気を落ち着かせると言葉を返した

「後悔しない生き方とか、我が生涯に一片の悔い無しとか・・・そんなの俺にできると思ってねぇよ」

自分の性格はある程度分かっているつもりだ、その上で行動の結果を悔いるなというのは無理な話
ヒツギだって自分が命を狙われるような未来は怖いし怯えてしまいそうだ
だがそれが、『後悔』の二文字が・・・行動しない理由とイコールではない、ただそれだけなのだ

「そういう小難しいことなんて、いざ走ってみたら小さいもんなんだよ・・・多分な」

687 ◆JryQG.Os1Y:2013/03/24(日) 16:54:03 ID:gs2sxvu2
>>685
>>「そう言わずにさっさと帰りなさいよ。こっちは君達に用は無いんだ。それにね」
「それにね?何です?」
その先が、聞けなかった。
(レイナ嬢、もしかして明智大尉はともかく、俺たちを潰したくなんじゃ?)
(まぁ、意見求めるだけ無駄かもしれないけど。)
「タイガー1、応答願う。艦長に繋いでくれ。」
武田中佐だけじゃ、正確な指示がだしにくく、リリーさんも呼びたいが、忙しそうなので、しょうがない
「レイナ・カーマインより、メッセージです。内容は五分以内に我々の敗北です。」
「わざわざ、向こうから予告をするって事は、こちらに、慈悲をかける
つまり、撤退を求めているようです。」
「如何致しましょう。中佐」
指示を仰ぐ。穏和な性格な中佐なら、なんとかなるかもしれない。
>>686
「何が、おかしい?」
こっちは、真剣なのに、笑われて腹が立つ。
>>「後悔しない生き方とか、我が生涯に一遍の悔い無しとか・・・そんなの俺にできると思ってねぇよ。」
「そうか。それなら良ぃいが!」
迅速の型をさっき、バルクレイスの返した。ミサイルの群に横からぶつけ、
返した、ミサイル味方に当たらないようにする。
>>「そういう小難しいことなんて、いざ走ってみたら小さいもんなんだよ・・・多分な」
「ふっ、お前らしい。それだけは言える。」
「なぁ、甲斐のみんなをどう思っている。そしてヒツギお前は、かつての仲間を傷つける覚悟はあるのか。」
そう、言う。武田中佐が、指示を出すまで、しばらくこれが続く予定だ。

688ヴィルヘルム@アルゴス ◆E8ckRIIdug:2013/03/24(日) 21:41:01 ID:xFZwNH4Y
>>686
(なるほどな。ラウディじゃ無理か)
 心の中で呟くと、次の手を模索する。

「ラウディ、対艦戦だ」
>>679
「ハーゲン、雑魚の相手はもういい、アルプ・トラウムに全力を注げ」
 改めて、指図する。

>>687
(ほぅ、引き延ばしにかかったか)
 バルクレイスは機会があれば戦ってみたい相手であった。
 だがユウセイは、まだその時では無いと言わんばかりの態度だ。あまつさえ、中佐に指示を仰いだ。
(参ったな、彼女が主導権争いに加わるとか)
 だが、こうなってはいかんともし難い。

「ハヤミ、そいつは任せた」

 それだけ言ってレイナの方にスナイパーライフルの銃口を向けた。

689リリー ◆Tg./UqnJ52:2013/03/24(日) 22:14:27 ID:Y9UyPN0o
>>673-674
こちらに取り付いたアイゼルネを追い払うべく、ソードブレイカーによる迎撃を行おうとしたリリーであったが、
それは予想外の方向から妨害されてしまった。
レオンハルトの乗る黒い機体、ムラマサが放った小型の攻撃端末が、アンジェのソードブレイカーの軌道を逸らしたのだ。
その隙を突いてムラマサがアンジェの盾に斬りかかり、追い払えなかったアイゼルネがそれに斬撃を重ねる。
勢いの乗った2撃ではあったが……アンジェの盾に刻まれたのはひっかき傷のような浅い傷だった。
十字の斬撃の交差点は他の場所よりも深い傷だろうと予測され、実際にその通りではあったものの、盾の表層をやや削るに留まっている。

「この盾を侮ってもらっては困りますね。
耐久実験においてフルパワーの零式斬艦刀と打ち合い、ポッキリと斬艦刀を折った……「エイジス」の名は伊達ではないのですよ。
それはそうと、カーマインさん。お久しぶりですね。まさか場末の12歳児でしかない私を覚えていてくださったとは思いませんで。
私はリリー・スノウフェイルといいます。まあ適当にお見知りおきを。
エンジェルフェザーの総大将がやられた今、もう戦闘の意味はあんまり無いと思うので、私も帰りたいのですが……。
甲斐の副長ではあっても、私は所詮一介の少尉。あなた方を倒そうとがんばってる皆さんには付き合わなければならないのです」

状況は不利どころではない。ライトが墜ち、味方だったヒツギが敵に寝返り、戦線を張っていた味方も総崩れ。
撤退したいというのはリリーの偽らざる本心であった。だが、それを許さないものがこの場には多かった。
であれば、せめて味方が、仲間が帰る甲斐だけは守らなくてはならない。リリーとアンジェという盾に課せられたのは、そういう義務であった。

>>673
ビームランチャーの三射目がムラマサの後部をかすめる。
かすめた箇所から煙が上がり、アカリは「足を殺したか」と思い、追撃に入ろうとした。
すると、その次の瞬間、煙を突き破ってムラマサが飛び出し、あろうことかリリーの乗るアンジェに向かっていくではないか。

「ブラフ!? ……っく、リリーはやらせない!」

その場でフライヤーモードに転じたラプターは、メインブースターから大きなフレアを吹き出し、一気に加速する。
ムラマサは背中にマウントされていた刀で、アンジェの盾に一撃を加えたようだったが……盾もアンジェも健在。
そのことにホッとするのも束の間、アカリはアンジェの下方向に抜けたムラマサに追いすがり、

「このぉ!」

主翼に懸架されていた空対空ミサイルを2発、ムラマサに向かって放った。
おそらく迎撃されるか回避されるかのどちらかであろうが、少なくともこれでアンジェへの追撃は無くなるはずだ。

690レオン ◆NcltM1gQ/Q:2013/03/24(日) 23:10:33 ID:KJb2id0Q
>>674
【「でも、アカリを無視して無理に動くのは失策だね。
なめてると落とされるのは、どっちか解らないわよ」】

「だろうな。と言っても数が足りてない上に実は向こうのチェック・メイトだったけど」

アンジェに赤い十字が刻まれるも、その橋から元の色へと戻っていく
(まだ『開く』ことが出来ない…か。ま、稼働時間からすれば上々かな)
アンジェのデータは知っている。故に『盾に』切り込んだのだ
そう。零式程度なら越える算段があった…が結果はこの通り
しかし正直な所、通らなくて正解だったと思う自分が居る。詰まるところ迷っていたのが原因だ

>>676
【「後ろから、失礼。迅雷」】
アンジェの間近で張り付いたまま、その斬撃を僅かに身を反らせてやり過ごす
>>687
バルクレイスに向けてオープンチャンネルで

「殺すなよ?」

>>680
茶化すのも束の間、ドロワナから例のガトリング弾が飛来する
「く た ば り やがれぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」
流星群の中を両腕のブレードをアクティブに
機体をリズミカルに高速で転身、あるいは空中で跳躍しその弾雨を片っ端から斬り飛ばす
>>689
流星群の中を舞う中でレイナに向けて挨拶をするリリー
内容は撤退の申し出と取れるものだ
攻撃の手も止まぬ、その最中
【「このぉ!」】
ラプターから放たれた二機のミサイルが接近する
右足からブレードを突き出しながら、その場で宙返りすると紅い三日月が生じ、ミサイルの内の一基が両断、破砕する
僅かな爆風と共に消えるムラマサ

「その盾、次はぶった斬るぜ?またな」

その姿は残ったミサイルの上に在る
ヒツギ機に対して行った要領で操作しているのだ

ドロワナの射程外まで回遊した後にユウセイに向けて、そのミサイルを蹴り込んだ

691 ◆zv577ZusFQ:2013/03/24(日) 23:11:45 ID:YJ6Ed0RM
>>688
(だから……見えているってのよ)

ライフルの銃口に気付いたので、神の盾に弾かれる最中、ごく自然にジガン・スクードをブラインドにする様に立ち位置を調え直していた。

>>689
【「この盾を侮ってもらっては困りますね。
耐久実験においてフルパワーの零式斬艦刀と打ち合い、ポッキリと斬艦刀を折った……「エイジス」の名は伊達ではないのですよ。】
「確かに盾をほざくだけの事はある」

レオンハルトとの連繋であっても神の盾に傷を付ける事以上の事は出来なかった。
無理が祟ってデアボリック・エクスキューショナーを失うのも格好がつかない。盾を叩き割るのは厳しいと判断。考え無しに三撃目に移るのは控える。

【「それはそうと、カーマインさん。お久しぶりですね。まさか場末の12歳児でしかない私を覚えていてくださったとは思いませんで。
私はリリー・スノウフェイルといいます。まあ適当にお見知りおきを。
エンジェルフェザーの総大将がやられた今、もう戦闘の意味はあんまり無いと思うので、私も帰りたいのですが……。
甲斐の副長ではあっても、私は所詮一介の少尉。あなた方を倒そうとがんばってる皆さんには付き合わなければならないのです」】

「ではリリーとやら。甲斐に取り次いでヒメにこの場から即座に帰れと伝えなさい。
もうユウセイ君にも仄めかしてあるが、既にこちらの艦のテスラ・ドライブは治っているわ。沈みたく無かったら……ぅ?……っ!」

もうこれ以上自主的に戦う気は無いとの言葉を聞き、ようやくそれを聞いて安心する。
なら後はあの弱気な武田姫をレイナが舌で圧すれば良いだけだ。それでもうこんな最悪な戦闘は終わるのだ。
だが、まだリリーへ言葉を投げ掛けている途中だが、急にうめき声を洩らすレイナ。
これを奴等に悟られまいとまず通信機能をすぐに切った。
コクピット内では独り胸をかき抱いて震えている姿が痛々しい。
これは先程にカナメが忠告していたリスクとやらなのだろうか?

「ああ……いや、失礼した。急に謎の組織から妨害電波が入った様だ。で、沈みたく無かったら早くヒメに言った方が良いよ」

一瞬後に、訳の解らない言い訳をしつつ、何事も無かったかの様に再びリリーに声を返した。返答はいかがだろうか。

『レイナ、下がるのはあなたの方よ。これ以上は私が許さない。もしこれを聞いてくれないなら、お姉さん怒るよ?』

「…………」

カナメからレイナに秘匿通信が入った。ドクターストップだ。レイナの身体の事情は本人以上に把握出来ている。
レイナはこんな壊れた自分の身体の不甲斐なさが悔しくて、無言で唇を噛みしめる。

【先程の宣告から1分が経過した】

692レオン ◆NcltM1gQ/Q:2013/03/25(月) 00:05:33 ID:B5SPwlo.
>>690の修正
攻撃の手も止まぬ、その最中
【「このぉ!」】
ラプターから放たれた二機のミサイルが接近する

「!むぅ!」

ミサイルがドロワナの段幕に巻き込まれた為に弾筋を見失う
爆風は決して大きな物ではなかったが弾丸の姿を消すには充分であろうか
初速はさておき、その僅かの間で実質的に近距離で撃たれるのと体感的には変わらない流星群が煙から顔を出す

「チッ!保てよ相棒!」

やむを得ず機関部と先ほどと打って変わりブレードを保護すべく、その弾雨に受けて立ち…アンジェ達の居た位置から自らが彗星となって墜落
砂埃を勢いよく上げ木々を弾き飛ばしながらも、その大地を大きく吹き飛ばした所で妖刀を突き立てて膝を付く黒い機体。肩と背中の攻撃子機用の充電システムがひしゃげている

「即興にしては…良い連携だな」

紅い眼を光らせて向こう側のドロワナを睨みつける

693ゼバスチャン ◆oR45XRwhpI:2013/03/25(月) 01:07:02 ID:i9aby6zo
>>683
「・・・・・・・・・・・・・・・ッ!!」
一度非常停止を行ったとはいえ、威力は決して衰えてはいなかった

今までどれほどの敵機を消滅してきただろう?
どれほどの基地を蜂の巣にしてきただろう?

己が最も頼りにする、古より受け継がれてきたアヴェンジャーの名を冠するガトリング砲は
この戦場において、ただの敵機1つすら屠れずにいた

大質量の弾丸は、確かにアイゼルネの機体を捕らえていた 途中から弾幕ではなく、一点集中させながら
捕らえてなお、再生する 削ったその瞬間から修正されていく

ディスプレイにはアヴェンジャーの弾数が残り少ないことを指し示している
残り20% 10% 8% 4% そして・・・

なおも異音を放ちつつ回転する巨大なガトリング その先端から放たれ続ける炎が・・・消えた
銃身の回転はそのままに、吐き出される彗星が姿を消した

「クソッタレ!!」
屈辱に震える拳をコクピットに叩きつける

【スーパーアヴェンジャー 残弾数0】
斃せなかった 渾身の打撃を与えて 斃せなかった

弾無しの銃身を背部にマウントし 頭部がせり出してくる

「まだだ・・・!! 与えられた任務は、足止めだ!!」
バーニアを蒸かし アイゼルネに接近 リボルバーカノンとロケットランチャーを発射し アイゼルネの装甲を削らんとする

>>690
スーパーアヴェンジャーを打ちつくし、なおも足止めを行おうとするドロワナが アイゼルネへと接近していく

>>686
軽口を叩いた相手 ヒツギはその瞬間連邦の敵となった

「・・・・・・・・・・・・。」
ユウセイの問いに笑うヒツギを身ながら 一抹の寂しさを感じる

伊豆基地に来たとき、最初に対応してくれたのはヒツギだった
愛称で呼んでくれたのもまた同じく

そんな彼を命令次第では撃たねばならない、ソレは悲しいものであった
だがそんな寂しさ哀しさに浸っている暇はない 今は戦艦甲斐を護るために戦うのみであった

694 ◆zwG.6Bg2jY:2013/03/25(月) 15:24:27 ID:KsvyH9Dk
(S.C.Iが起動しているって言うのは本当みたいだねぇ・・・
 こちらが一切解析しきれなかった起動コードをどうやって・・・)

Xゲシュペンスト・・・バルクレイスの動きから見てS.C.Iが起動しているのは間違いない
製作段階において何人かが起動できるかのテストに選出され、アレに搭乗した。
当然欧州からも選出された人物がいる、それはハーゲンとは別人なのだが

その起動コードが生体認証であることは中途段階で発覚したものの
性別・年齢・出生・血液型・人種・・・バラバラの人材を揃えただが誰も起動まで至っていなかった

(特別な能力の問題か、ヒツギ・ハヤセを最初からパイロットに設定してあったのか
 あるいは何かテストしきれなかった別の起動方法があったのか・・・)

だが起動できるモノがいたことは大きい、S.C.Iの中身には彼も・・・いや彼らも興味が尽きないのだ

(本当に入っているんだろうかねェ、『ティターン・プロジェクト』の雛形が・・・さ)

>>688

(チッ・・・)

バルクレイスと一戦交えたいと思っていたところにこれである
確かに今手が空いている中で敵戦艦にもっとも近いのは自分だ

しかしレイナ・カーマインが言う5分で決着がつくというその言葉、真に受けるなら5分以内で倒せというのは無茶が過ぎる
相手側もそう、5分でこちらを全て破壊する大量破壊兵器を発動する・・・とは考えづらい。
そうだとするならば敵戦艦はすでに脱出に取り掛かっているはず

仮にその大量破壊兵器が特定の機体だけを破壊する物・・・というのも考えづらい。
あのアシエルもどき、レオンハルト・シュナイダーはレイナ・カーマイン側から見ても突然の来訪者
この時点でホワイトリスト制はありえない、ブラックリスト制もインセイオンとジガンスクード・アンジェはデータにない機体の筈

だとすれば5分でこちらが全滅するということか?
いやそれもない、少なくとも『ハーゲン自身』は5分以上持つ自信がある・・・

>>691
アルプ・トラウムに対し、ラーゼンを襲ったのと同じ桃色の閃光が襲い掛かる。
暗い空を縦横無尽に駆け抜けるそれだったが、出力が先ほどに比べて低下している
それどころかダークネス・オーラが強い部位に狙いが絞られてしまっているらしい
ハーゲンの運が悪いのか、オーラの展開が上手かったのかは定かではないが・・・

695 ◆zwG.6Bg2jY:2013/03/25(月) 16:00:20 ID:KsvyH9Dk
>>687>>693
>「なぁ、甲斐のみんなをどう思っている。そしてヒツギお前は、かつての仲間を傷つける覚悟はあるのか。」

「はぁ・・・」

ヒツギは鬱陶しそうにため息を吐いた、それも当然のことだったのだ。
『仲間と戦いたくはない』というヒツギの既望、しかし『仲間を守る為なら、それば別の仲間であったとしても戦える』という覚悟
ユウセイが聞いてきたことについて、ヒツギは当に・・・というよりは最初に答えていたのだから

バルクレイスの巨大なバックパックが開く、それは恰も獣が顎門を開けるような動きで
中から顔を出したのは山ほどの推進機関とPTに搭載するにはオーバースペック過ぎるであろう大きさのテスラ・ドライブ
それらが火を噴けば、夜空に一直線の赤い線を描き赤いデーモンは加速した。

アルブレードの・・・横を華麗に通り過ぎてドロワナの元に向かってくる紅の閃光

一般的な高機動機体がレーシングカーの類だとするならば、これは直線のみを競うゼロヨンマシン
曲がるという言葉を知らないかのように安定性などというものを度外視し、加速力と最高速のみを追求したもの
その直線の速さは、地鳴りの如きブースターの咆哮に混ざって聞こえる爆発するような音からも確認できた
これは所謂ソニックブーム・・・その速さが生み出した破裂音だ

「ゼップ・・・悪いが!!」

ゼバスチャンが覚悟を決めているように、ヒツギもその覚悟を決めている
その流星の如き勢いのままに、悪魔は足を蹴り出してきた。
ステークを用いらない純粋な飛び蹴り、だがその速度を計算に入れれば威力と衝撃は馬鹿にならない
そしてヒツギにはステークを使わない明確な理由があった

バルクレイスの胸部左右に取り付けられたほぼ半円に近い円錐状のユニット
そこに走るラインへと真っ赤な光が迸り、周囲の星々の輝きを食ってしまったのではないかと勘違いするほどに発光していた。
圧縮されたエネルギーはその開放の瞬間を待ち、稲光を周囲に従えている

ドロワナを蹴り付けると同時に機体を急停止させて、その衝撃と威力だけをドロワナに送り付けんとする。
且つその反動を利用して悪魔は、上体から反り返りながらも圧縮された赤い濁流『オーバースマッシャー』を放った

それは例えるならば突如として闇夜に現れた真っ赤な光の柱
根元であるバルクレイスの動作に追随して動き、その柱は入り込む全てをなぎ払いながら上から振り下ろされる。
その直線状には先ほど通り過ぎたはずのアルブレード

なんとドロワナに対しては自身の速さと重さを最大限に活かした飛び蹴りを
アルブレードに対しては後から放ち上から落ちてくるオーバースマッシャーという非常にトリッキーな同時攻撃を仕掛けたのだ

696 ◆Tg./UqnJ52:2013/03/25(月) 22:06:48 ID:uqQIgQYA
>>687,>>691
「帰れ、ですか。そうですね……あの武田中佐ならばもう撤退を考えていても良いとは思うのですが……」

学習の機会に恵まれていなかっただけで、姫自体は決して無能な左官ではない。
彼我の戦力を見比べ、当然撤退も視野に入れているとは思うが、

「まずそもそもの前提として、このジガンスクード・アンジェでさえ満足に傷つけられていないのに、
五分で我々を敗北させるとはどういうことですか? どう贔屓目に見ても大言壮語の範囲を出ないのですけれど……」

この場での連邦側の完全勝利は無くなった。それは確かだ。だがそれは、連邦側の敗北を即座に意味しない。
先ほどリリーが言ったようにほぼ無傷のアンジェやまったく無傷な甲斐を始めとする余力があり、、
民間の組織としては巨大な戦力を持つ、といった程度でしかないレイナ一派に、引き分けならばまだしも、
負ける、などというのはあまりに幻想が過ぎる。

「この状況を見て、私はてっきりそちらが撤退してくれると思っていたんですが。
であれば、戦力の疲弊から言って追撃はかなり難しいと思いますよ?」

勝てないことは認める。だが少なくとも、勝利を与えることを考える状況ではない。
抑えであるアンジェと甲斐が存在している限り、味方は潰走を免れるし、相手はそれを追撃できない上に、勝利を掴めない。
戦場は混乱しており、味方は押すも退くも決めかねている状態だが、どちらにするにせよ、ここでのアンジェと甲斐の撤退はありえないだろう。
それがリリーの考えであり、ユウセイに対する姫の回答でもあった。

アンジェが墜ちるか行動不能になるのであれば、また話は違ってくるのだろうが……。

>>692
空対空ミサイルとスーパーアヴェンジャーの偶然の連携で、ムラマサは少なくないダメージを負った様子だった。
だが、この縦横無尽に暴れ回るレオンの機体を大人しくさせるには、まだまだ攻撃が足りない。
それがわかっているからこそ、アカリはスロットルを緩めはしなかったし、攻撃の手を休めることもしなかった。
再び人型形態へと変形したラプターは、地面に片膝を突くムラマサに対してランチャー銃を向け、

「何をするにしても足を潰さないと……!」

ムラマサの背部ブースターを狙い、引き金を引いた。
敵は機動力で撹乱するタイプのようだが、それは逆に言えば、機動力が死ねばその力は6割以上死ぬということだ。

697ヴィルヘルム@アルゴス ◆E8ckRIIdug:2013/03/25(月) 22:33:15 ID:aj2/dWqY
>>691
「ちっ……」
 狙いを定める事も出来ず封じられる。
「ランチャーをこちらに回して曲射だったか……」
 撃った後の誘導をリリーに任せるとか、後からならどうとでも言える。

「とすると……」
 長物は引っ込め、こちらもレイナから見えないような角度でジガンに取り付くと“お肌の触れ合い通信”を試みる。
>>696
「少尉、彼女らについては君の方が詳しいはずだ。
 押すにしろ引くにしろどのタイミングが一番良いか分かるか?」
 リリーにだけ伝わるように話しかける。
「けしかけたハーゲンが手傷を負えば良し、ラウディに回収させる。
 落とせるならそれで良し。

 さもなくば、彼女をとっつかまえて、だな」

 まだ、考えがまとまらないうちの頭の中を小出しにする。
 まだ、“本気で”仕掛けるには早いだろうし。

698 ◆JryQG.Os1Y:2013/03/25(月) 23:11:19 ID:Dw0v.OzM
>>696
「了解です。」
どうやら、願いは聞いてくれない。
「まぁ、流石にそうか。」
と、ぼやいていると
>>695
「あっ、待て」
行ってしまった。猛スピードで、
「上から、攻撃。まさか、」
確かに、ドロアナに攻撃はけしかけている。
が、直ぐに、正体は知れ。直ぐに回避行動もとれた。が、
「ったく、念動フィールドを叩き割る。ってどんな威力だよ。」
念動フィールドを叩き割られたが、フィールドを張ったことにより、ギリギリ直撃は免れた。
(彼奴の、スピードに追い付くには。)
ユウセイは、あるボタンに手をかける。
「テスラ・ドライブリミット解除。」
リミットが、外れたことを知らす。表示がでる。
「良し、迅雷」
迅雷を用意し、バルクレイスに突撃する。
流石に、バルクレイスほどのスピードは、出せないが、リミットを外した。アルブレードカスタムを更にそれを改造したもの
「バルクレイスの突撃スピードもなかなかだけど、こいつも、馬鹿にできないよ」
一気に、バルクレイスの懐に、飛び込み。
迅速の型を放つ

699 ◆zv577ZusFQ:2013/03/25(月) 23:23:02 ID:iSPXn56U
>>693
【「まだだ・・・!! 与えられた任務は、足止めだ!!」】

「ふん…っ。何発でもどうぞ」

アイゼルネ・ブルートを攻撃するのに甲斐メンバーで唯一と言って言い程、何の躊躇も無く任務をこなすラーズ・アングリフ。
景気の良い事を返すが、先程の弾の嵐による傷がまだあまり塞がってはいない。

その無骨な継ぎ接ぎ機体はガトリング砲を撃ち尽くした後にも、続け様に消耗するレイナに追撃をかけて来る。

(……この忌まわしい身体。まだ皆の前では強くいさせてよっ!)

更には瞬間再生のリスクとやらのせいで身体的にもかなりガタが来ている。
でも戦いを終わらせる為にはそんな不調を悟られる訳には行かない。
背から射出した蝙蝠型の自動攻撃子機に命じ、迫るロケット弾の方を切り裂き、もろともに爆ぜた。

「良いよ。肉などくれてやる……!」

更に別の追撃。すれすれのリボルバー・カノンが上体を捻るアイゼルネの肩装甲の上部を貫いて行く。
あえて避けなかった風を装った。だが、単純に判断が遅れ避けられなかったのだ。悔しいかぎりだが。

しかもこちらは大した反撃は出来ず、目眩ましを兼ねたブラッド・ディスチャージャーを苦し紛れに発射するだけに終わった。
弾が炸裂するとたちまちドロワナとの視界は赤い霧の様なものに遮られる。
これで僅かながら時は稼げるかも知れない。

【アイゼルネ・ブルート:残りHP55%。徐々に再生中】

>>694
「ジャイアント・ハンドから先程のレーザー来ます!」
取り敢えず敵の名称を付けた様だ。そのまんまで捻りは一切無い。
敵の攻撃は先程、メイド隊を半壊に追いやったロングレンジ攻撃。それが今度は艦体に迫る。避けれはしない。

「う〜!?あれ……あれれ?ダークネス・オーラが効いてますよ?」
着弾。だが、ダークネス・オーラで無事に防げるレベルだとは思っていなかった。
オペレーターのメイドは不思議で仕方ないと言った困った顔をしていた。

「……あーあ、残念でした。そう簡単に連続使用は出来ないよね〜?前の攻撃より出力が落ちてるもの」

カナメは一人納得していたが、つまりそういう事なのだろう。
艦には全くと言ってダメージは無し。バリアを貫けてもいなかった。

【アルプ・トラウム:バリアで無効化。残りHP変わらず65%】

>>696
【「帰れ、ですか。そうですね……あの武田中佐ならばもう撤退を考えていても良いとは思うのですが……」】

「もちろんそうだろう。物分かりが良くて助かる」

【「まずそもそもの前提として、このジガンスクード・アンジェでさえ満足に傷つけられていないのに、
五分で我々を敗北させるとはどういうことですか? どう贔屓目に見ても大言壮語の範囲を出ないのですけれど……」】

「目に見える形で分かると思うよ。何もお前達を全滅させるとは言ってない」

【「この状況を見て、私はてっきりそちらが撤退してくれると思っていたんですが。
であれば、戦力の疲弊から言って追撃はかなり難しいと思いますよ?」】

「そうか。別にそっちでも良いけど。でも……その逃がしてやったぞ?みたいな上から見た対応は気に入らないのよ。まずはこちらに詫びを入れて貰う」

せっかくの相手の譲歩案を断り、疲弊して満身創痍の身体にムチを打ち、またアンジェと名の付いたジガンへ向かって行く。
しかし次は盾が突破出来ないと理解した為に別の手を練る必要が有る。
今回は性懲りも無く神の盾に槍をぶつけるフェイントを入れ、本命は左腕での拘束。アイゼルネの蛇の様な伸縮自在の腕がジガンの脚へと迫る。
特機相手に掴み合いになっても負けない程のパワーで脚部に腕を巻き付けたなら、そのままもろともに甲斐から引き離すつもりだ。

【デーモンズ・バインドでジガン・アンジェを攻撃】

700 ◆Tg./UqnJ52:2013/03/26(火) 16:06:23 ID:mUi9lEFg
>>697
アイゼルネと取っ組み合っている最中に、ヴィルヘルムのアルゴスがアンジェに取り付いてきた。

「少佐、邪魔です。あっち行って下さい」

格闘型の機体ではないとはいえ、PTとの戦闘中に取り付かれてしまっては邪魔なことこの上ない。
ヴィルヘルムはどうやらタイミングを聞くためにこんなことをしたようだが、別に普通の通信で良かったのではないのか。

「タイミングなんてわかりませんよ。私はカーマインさん達とそれほど親交があったわけではありませんし、
彼女ら一派の全ての力を見たわけでもありませんから。
そういうのに精通している人は、みんなあちら側についてしまいましたし、こちら側から切れるカードも限られている。
そのあたりの判断は少佐がやって下さい。それを織り込んでたからこそ、前線の指揮を引き継いだのでしょう?
あと、クルーゲ少尉をけしかけて手傷を負えば良い、とはどういうことです。
わけのわからないこと言っていないで、彼の援護でもしてください。アイゼルネ一機ならば、こちらは大丈夫ですから」

ヴィルヘルムの真意がいまひとつわからない。
押すことも考えていると思いきや、味方をあえて疲弊させるようなことも言っている。
彼はマデリーンの夫だという話だが、なるほど、このわけのわからなさは彼女とどっこいだ。

>>699
撤退すれば少なくともこの戦闘はここで終わる、とリリーは言ったつもりで、それは正しくレイナに伝わったようだったが、
それが彼女のプライドを傷つけたらしい。
別に上からものを言ったわけではないのだが、彼女の貴種然とした性格が、「撤退」を勧められたことをどうやら侮辱と取ったようだった。

「難儀な性格の人ですね、まったく!」

攻撃モーションに入るアイゼルネ。
あの斧槍がこちらの盾に振るわれようとしているのを見たリリーは、またか、と思いつつも防御行動に入る。
だが、それは敵のフェイントだったようだ。鞭のようにしなってアイゼルネの左腕が伸び、こちらの脚部をがっちりと捕まえる。

「!? しまった……!」

アイゼルネはサイズからしてみればあり得ないほどのパワーを誇る機体だ。
グルンガストタイプの機体よりも重いアンジェが、ギリギリと引きずられていく。

「ならば、こうするまでです!」

敵が何を思ってこちらを拘束したかはわからないが、それは逆に言えば、相手の動きが止まり、攻撃しやすくなったということでもある。
アンジェの両腕の盾、その先端が鋏のように展開し、こちらを拘束しているアイゼルネを掴みにかかる。

701 ◆zv577ZusFQ:2013/03/26(火) 18:45:56 ID:9U5MwjKI
『このまま盾を甲斐から引き離すわ。あいつが邪魔だったんでしょ?』

レイナがジガン・アンジェを引き離したのは甲斐に対して何か仕掛ける算段が有った為であった。

「レイナ、そんなことより。早く戻りなさい。あなたの身体は……!」

『まだよ。まだやれるわ……!それより折角、邪魔者をどけてやったんだ。じゃあ、いつ仕掛けるの?』

特機とタイマンを張れる様な状態じゃない事を指摘するも、全くカナメの心配など受け入れず何やら振ってきた。

「いつ仕掛けるのか……今でしょ?」

もはや反射的にそう返してしまった。
レイナの身を案じるなら、もはや最速で仕掛ける他無い。
カナメはクルー達を見渡す。

「「「イエス・ユア・マジェスティ!!」」」

イクリプスをはじめ、クルー達は皆、一様に賛同した。

「これより、甲斐に仕掛けるわ。テスラ・ドライブ再始動、んで艦橋、ミサイルコンテナを順次格納」

>>700
【「難儀な性格の人ですね、まったく!」】

「良く言われる。私は面倒臭い女よ」

自分でもそれは自覚している。
屈折しまくった挙げ句、こんな妙な性格になってしまったらしい。

【「!? しまった……!」】

「ちょっとは良い声が出てきたじゃないか!このまま付き合ってもらうぞ!?」

ガッチリとホールドしたジガン・アンジェ諸とも、錐もみ回転しながら地表へとダイブする。

【「ならば、こうするまでです!」】

「んん!?」

あの神の盾の先端部分が鋏の形状となり、それにアイゼルネ・ブルートは拘束され返してしまう。
そして感じるイヤな予感。レイナは先程電撃処刑した明智ライトの間抜けな様を思い出していた。

702 ◆zwG.6Bg2jY:2013/03/26(火) 20:48:32 ID:YQxlUrg.
>>699
「エンジェルフェザー隊、指定するポイントを攻撃しろ
 ただしランサーは使うな、シルバーバレットかレーザーでのみ攻撃を許可する・・・いいね?」

アルプを攻撃しているエンジェルフェザー隊のレリエルに対し、ハーゲンが送った指示がこれ。
指定したポイントというのは先ほどハーゲンが攻撃し、オーラで弾かれたポイントだ
おそらくレリエル隊が攻撃しても弾かれてしまう算段が高い

ランサーを使えば簡単に突破できるはずだと考える隊員もいるだろう
きっとハーゲンはそれらに対して「意味がわからないなら頷いてればいいんだよ、君たちは」と答える

そう・・・意味があるのだ、この状況では
むやみやたらに攻撃させるよりはこの方が『効く』はずだ

>>701

レリエル達に支持を送っていたハーゲンは状況が動き始めたのを察知
つまりタイムリミットが迫ってきているということ、ハーゲンはここにきて打って出てくる。

インセイオンが桃色に強く輝くと、その光を線として従えながらアルプ・トラウムのブリッジへと突っ込んでくる
その巨大な掌にもっと巨大な光輪を携えて。

あれは雷姫を切断した兵器と同等のものであろう、だがその規模がまるで違う
思えばあれは『人の手』から生み出していたものだ、『化け物の手』から生み出せば大きさも出力も上がることは想像がつく
そしてその性質から考えてバリアの類を文字通り切り裂いてくるに違いない

だが、そんなことは杞憂で終わった。
インセイオンの軌道上を赤い濁流が遮ってしまったからだ

「チッ・・・! Xゲシュペンストォ!!」

バルクレイスのそれは2体同時攻撃ではなく、なんと3体同時攻撃。
ハーゲンの突撃もうやむやにされてしまった
おそらく何度同じような行動をとろうとも、止めにくる敵が変わるだけでただ無駄に時間を浪費することになりかねない。
やはり先ほどの作戦の方が『可能性』がある

インセイオンは走らせていたエネルギーを球体に集めると、再びチェイサーブラストを放ってくる。
だが結果は同じ、レリエルと同じくダークネス・オーラに弾かれるだけだろう

703レオン ◆NcltM1gQ/Q:2013/03/26(火) 21:42:03 ID:PjdHvASs
>>696
【「何をするにしても足を潰さないと……!」】

吹き飛ばされた先のムラマサに即座に追撃を図るラプター
左腕のシールドに備えられたガトリング砲が唸りをあげる
その間にも湖上を滑るような美しい弧を描くような軌道で背後を狙いつつも右腕の長物の準備を進める

「熱烈だねぇ俺にもやっとモテ期とやらが来たのかな…っと」

ガトリング弾の着弾を示す噴煙がムラマサに迫り、これを側転して避ける
側転し直地の直前を狙い澄ましたラプターの銃口から光が零れる
狙いは背部推進システム…か。
「もう少し空で遊びたかったけどな」

ラプターからムラマサの間近に真っ直ぐ延びる雷光
ムラマサの背部、既に機能を失った充電システムとメインスラスターを光の柱に喰い破られ前のめりに吹っ飛ばされるも地面を掌底で突き、その宙返りして着地する。そんな矢先にレイナ達のやり取りが聞こえる
>>700
【「難儀な性格の人ですね、まったく!」】
からかう様に
「そうかもな。でも可愛いだろ?」

(…ラプターもそうだがランド・グリーズを上手く抑えるには…)

704ゼバスチャン ◆oR45XRwhpI:2013/03/26(火) 23:54:28 ID:pyNxFoOk
>>695>>699
ゼバスチャンは戦艦甲斐のメンバーの中で唯一と言っていいほど、レイナの眷属とは交流が少ないメンバーである
ソレがいいことか悪いことかはさておき、リボルバーカノンとロケットランチャーの弾幕を浴びせ続ける

そんな中、一つの警報、敵接近のお知らせ
やってきたのはヒツギの乗るバルクレイス、その圧倒的な加速力で急接近、とび蹴りを放ってきた

「なんのこれしk」

受け止めようと大盾を構える が戦闘中酷使してきた大盾は その威力を受け止めきれず、レオンの機体につけられた傷からぱっくりと2つに割れ
衝撃をその中の本体に加える

「おとっとぉ!!?」
威力に押され、一歩二歩と後退する そこに現れたブラッド・ディスチャージャーが炸裂、視界を赤く染め上げる

「ととっ・・・と!!!」
その衝撃も手伝って、バランスを崩し 機体がしりもちを着く

「くそったれが!!」
リボルバーカノンによる弾幕を放つが 視界も利かない中の砲撃ゆえに あたり一面にばら撒くように放った銃弾に密度はないに等しかった

705 ◆Tg./UqnJ52:2013/03/27(水) 04:13:54 ID:1FF01gMw
>>701
錐もみ状態で落下する二機は、アンジェを下にして地表に落下することで、その墜落を止めた。
アイゼルネはこれで甲斐の前からアンジェをどかすことに成功したわけではあるが、その代わりのように、
アンジェの両腕の盾、その先端の鋏がアイゼルネの両肩、胴体との接続部をがっちりと掴む。
それと同時に、鋏の根本から太い針が3本ずつ飛び出し、アイゼルネの装甲を叩いた。
電撃兵装シーズサンダー。鋼龍戦隊の機体にも搭載されていた、超高圧電流を流し込む強力な武器である。
自己再生能力のあるアイゼルネを倒すのは非常に手間だが、電撃で機体の電装部品を全てダウンさせれば、簡単に無力化できるはず。

「捕まえましたよ。さあ、これで…………っ、ぁ!?」

この戦闘に幕を引こうとしたリリーの身体を、静電気のような感覚が駆け抜けていって、リリーは身体を抱いて思わずうめき声をあげた。
リリーはこのアンジェを、先の戦闘で搭乗した量産型ヒュッケバインと同じようにシステムの完全ジャックによるマスタースレイブモードで動かしていた。
それはリリーの身体を構成する、彼女のためだけに作られた改良型マシンセル「ビヴロスト・セル」の力であり、
今のアンジェは彼女の身体の延長のようなものであった。
脚部に巻き付いたアイゼルネの左腕と、相手の機体を捉えたシーズサンダー機構。
盾を隔てていた時とは違い、それらの要因によってマシンセルの塊であるアイゼルネと直接接触したために、
アンジェを構成するシステムのマスターであるリリーと、アイゼルネ……いや、その中のレイナとの間に、微弱ながら、
数ラインのバイパスによって互いのセル同士の共鳴現象が起こった。リリーを襲った電流のような感覚は、これに起因する。

「こ、れは…………同じ……? いや、違う……『かみ合ってない』…………そんな、カーマインさん、あなたは……?」

シーズサンダーのトリガーを引くことを忘れ、寒さに耐えるように身体を抱いたまま、リリーはうわごとのような言葉を口にする。
初めて味わう奇妙な感覚と、共鳴により感じ取った、レイナの『歪さ』……その二つによる精神的なショックが、リリーの行動を止めていた。

動きを止めたアンジェ。その上空では、アルプ・トラウムの様子がおかしいことに気付いた甲斐が、敵艦の正面から逃れるべく、回避行動を取り始めていた。

706 ◆zv577ZusFQ:2013/03/27(水) 08:51:41 ID:71sq9CFM
>>702
「更にレリエルのレーザー攻撃来ます。でもこんなのは……」

「バリアが有効です。突破される事は有りませんよ?」

「苦し紛れ……なんですかネぇ?」

メイド達が言うようにアルプ・トラウムはレリエル部隊のレーザー・ガンなど問題にしていない。同じ所を何度も何度も狙ってはバリアに阻まれを繰り返すばかりだ。

「……いや。流石に妙よね。EN切れを狙ってるのか、何か。ともかく……今はバリアに任せて迎撃はしない。敵艦が動く前にこのまま仕掛けるわ」

確かに嫌な予感はしたが、迷いを払拭し、奇襲攻撃を成功させる事に専念する。

【レリエル達に指示を送っていたハーゲンは状況が動き始めたのを察知
つまりタイムリミットが迫ってきているということ、ハーゲンはここにきて打って出てくる。】

「あ!?ぶ、ブリッジ前にジャイアント・ハンド!取り付かれました!」

巨大な光輪を具現化させ、あれでブリッジを真っ二つとするつもりだろう。
奇襲への準備の為にブリッジを収納状態へと移行していた最中であった。本当に運が悪かった。今すぐに切り刻むつもりなら到底間に合いそうも無い。

「イクリプス〜切り払いは?」

「申し訳ございませんが今、操舵中の身ですので表には出られません……」

流石のとんでも人間にも不可能らしい。匙を投げられる。

「……まずー。……ねぇ、艦橋はまだ収納出来ないの?駄目駄目ね。誰よこれ造ったやつ」

(((全部カナメ様じゃないですか〜!)))

しかし、冗談を言っている場合では無い。流石にあの凶器ならダークネス・オーラごとあっさりと破られてしまうだろう。
アルプ・トラウム万事休すか……

【「チッ・・・! Xゲシュペンストォ!!」】

「ふえ……バルクレイス?」

泣きべそを書いていたメイドが、何者かの乱入に気付き、顔を上げる。

「「「バルクレイスだ〜!」」」

メイド達が皆一斉にそれの名を呼ぶ。
バルクレイスがジャイアント・ハンドを吹き飛ばしたおかげで、艦は間一髪で無事に守られた。それからすぐ後にアルプ・トラウムの艦橋は内部に収納される。

「……ないすだよ、ヒツギ君。みんな死に体にならなくて済んだわ」

ぐっど。と親指を立てて勝算するカナメ艦長代理であった。
レイナが聞いていたら恐ろしいが、本人そんな暇は無かった。

その後に繰り出された苦し紛れの攻撃も何の苦も無く弾ききり、アルプ・トラウムは甲斐に艦首を向ける。

「カナメ様。よろしいですか?」

さぁ、準備は整った。後は……

【アルプ・トラウム:変わらず残りHP65%】
>>703
【「そうかもな。でも可愛いだろ?」】

「ちょっと!何でそうなる!?」

デビルイヤーはそれを聞き逃さない。
悪い気持ちでは無いが、こう言われてしまうと拍子抜けしてしまうではないか。

>>704
【「くそったれが!!」】

ゼバスチャンの視界が晴れた頃には、そこにアイゼルネ・ブルートの姿は既に無く、今はリリーのジガンスクードと仲良く地面にダイブしていた所であった。

【アイゼルネ・ブルート:リボルバー・カノンを回避。徐々に再生中。残りHP65%】

707 ◆zv577ZusFQ:2013/03/27(水) 08:52:08 ID:71sq9CFM
>>705
「抱き締めたいなぁ、お嬢ちゃん!」

いつの間にかアイゼルネのフェイス・マスクがオープンされ、凶悪な牙を光らせている。
ライトを失神させたあの攻撃を仕掛けるつもりだ。リリーみたいな小娘相手に。
心無しか背徳感でテンションが上がっている辺り、レイナは特殊な趣味が有ると疑われるかも知れない。
だが、中身は確かに幼女だが取り抑えたジガン・スクードはとてつもも無く、男らしく硬くて大きかったりする。
そして油断していたら

【アンジェの両腕の盾、その先端の鋏がアイゼルネの両肩、胴体との接続部をがっちりと掴む。
それと同時に、鋏の根本から太い針が3本ずつ飛び出し、アイゼルネの装甲を叩いた】

「やってみろ。その前にお前のも吸わせて貰うがね!」

どうやら、この疲弊しきった身体で我慢比べをするつもりだ。
普通の幼女相手と対等に張り合うぐらいの体力と精神力も残っているかすら怪しい。
アイゼルネも強引に自らの腕が引き千切れんばかりに力任せに動き、ジガンの肩を捉え、牙を一刺し。

【「捕まえましたよ。さあ、これで…………っ、ぁ!?」】

「あああっ!……はっ…な、なに……なんなの、これぇっ。……ぁぁ!?」

お互いが同時に接触し電流が身体を伝う瞬間、途端に身体が動かなくなる。
甲高い声と共にレイナは胸を抑えてうずくまる。呼気も先程超速度の再生を行った時の様に酷く荒く、珠の様な汗が身体から滴り落ちていた。
しかし身体の不調以上にこの戸惑う様に不可解な、まるで何者かに身体を精神を覗き見られた様な不愉快な感覚。
そしてリリー側にもこちらと同じ事が起きているはず。同じ様にリリーという少女を覗き見てしまったレイナにはそれが解る。

【「こ、れは…………同じ……? いや、違う……『かみ合ってない』…………そんな、カーマインさん、あなたは……?」】

「嫌だ嫌だ……もう、いい。……やめて……そんな目で私を見ないで。知らないで……」

レイナはその心から闘志が萎えてしまい、目の前の幼女に有ろう事か怯えていた。
自分の心に入って来た雪妖精。彼女はレイナと似て異なる物という事が分かる。
何かに例えるならばリリーを純粋な商品とするなら、それに対してレイナは不良品。ゴミに棄てられ行くもの。
レイナはリリーから逃げ出そうとした。虚勢された情けない牙を引き抜き、ジガンの鋏から這い出ようと胴体を蹴る蹴る蹴る。

【レイナ・カーマイン:気力50に低下】

708 ◆zwG.6Bg2jY:2013/03/27(水) 09:56:30 ID:mb1eVimE
>>698
>「テスラ・ドライブリミット解除。」

「・・・オペレーションシフト、モードTH起動・・・リミット解除!!」
ユウセイがその呪文を唱えたとき、ヒツギも呪文を唱えていた。

デーモンの背にあるパンドラの箱が動く
パンドラに格納された災厄・・・背負ったユニットはどれだけの加速を見せようが通常の段階ではリミッターがかかっている。
そもそも一般的なPTサイズであるバルクレイス
その用途から逆算してみても、1回り・・・いや2回りは大きい、PTの胴体を背負っているのとほぼ同一の大きさだ
今までの動きが制御できる範囲に留められている物としても不思議ではない

リミッターの解除を受け、ユニットの側面装甲がせめてもの姿勢維持にと短いウィングとして横一文字に広がる
全体のロックが順次開放されて行き、もっとも大きな拘束具であった下部フィルターが外れる
パンドラの箱は横に割れ、満を持して開かれた
内蔵された目まぐるしい程の量の推進装置が全て露出する、その中心に備わった大きすぎるテスラドライブがブーストドライブを使用するためにうねりを上げる
それは強烈な閃光となり白い尾として伸びる、彼方まで伸びる

対照的にバルクレイス本体は赤星が地上に落ちたのかと見間違うほど真紅に輝いていた
全身の高周波ブレードをウィング代わりにする為に、全てにエネルギーが伝達されているのだ。
負荷限界ギリギリまで高められた刃はその周囲をエネルギーによって歪ませる
しかし歪みの原因は恐らくそれだけではない、S.C.Iを通してヒツギの覇気や闘気が間違いなく具現化しているのだ

燃え上がるヒツギとは対照的に、周囲の温度と光度は何故か落ちていく
デーモンに張り付いた結露は次第に氷へと変わる、暗く冷たい灰色の世界でただ赤い悪魔だけが輝く
悪魔が周囲から、世界から熱と光を奪っているのだ
その証拠に両腕はデーモンのどこよりも強く、大きく光を放っていた

>迅雷を用意し、バルクレイスに突撃する。

「コード・・・ タイラントハート!!」
同時にデーモンもアルブレードに向かって突撃する
その速度による余波はデーモンの表面についた氷の幕など全て吹き飛ばし、周囲を嵐の如き烈風が吹き荒れる
バルクレイスもまた触れるものが風であれ雲であれ薙ぎ払い、白い尾を真っ直ぐに引いていた
直線状の全てを塵芥へと返す『弾丸』に変わっていたのだ

>一気に、バルクレイスの懐に、飛び込み。
>迅速の型を放つ

ユウセイが振るった刀とヒツギが振るった右拳が正面から激突する。
相対するエネルギーが赤と緑の光を放って周囲へと放出される、この状態互いに一歩も譲らないであろう
だが――――ヒツギには、悪魔にはまだ左腕が残っている

「この一撃で・・・ッ!」

左腕に集まった全エネルギーをブレードに送り込む、維持しきれないエネルギーが溢れだし伸びる
それに伴い剥離式多層高周波ブレードが特有の反応を起こす、表面が言葉通り剥離をはじめたのだ
エネルギーの中を金属片が跳ね回り踊り回る、その結果生み出されたのは実体でもエネルギーでもない巨大な刃

「決まりだぁぁぁぁぁあああ!!」

直進方向を無理やり上方へと切り替える
それと同時に全身を思い切り捻り、左腕を下から捲り上げるかのように振り上げる
刃がアルブレードを襲いながらも赤い悪魔は天へと昇る、そしてその天をも切り裂くだろう

709 ◆zwG.6Bg2jY:2013/03/27(水) 10:17:08 ID:mb1eVimE
>>706
(バリアを展開した状態を維持している・・・射撃兵器じゃないって事かい!)

射撃系実弾兵器でないことはすでに分かっていた、実弾ならば5分なんてもったいぶったことを言う必要はない。
斜線上からジガンが消えた段階で撃てばいい、だがそうでなかったという事と指定された時間・・・これはチャージに要する時間だと判断した。
となると可能性としてはエネルギーを利用する射撃兵器か――――格闘兵器かのどちらかだ

実はハーゲン、出力をかなり調整していた。
バリアであればギリギリ守れる程度にだ、そうでなければ横からカットが入る可能性も、敵艦が回避行動に移る可能性もあったからだ

先ほどあげた2種の兵器、どちらにしてもエネルギーを食う
つまりハーゲンはバリアの展開によるエネルギー切れを狙っていなかった訳ではない。
だがそれ以上に、仮に『射撃兵器』であればバリアの展開を一時的に解除する可能性があると考えていたからだ

全体を解除する必要がなかったとしても、斜線上に遮蔽物があるということは変わらない
例えば一部に穴を開ける為の前兆も起こりえるはず、それらを即座に確認するためには攻撃の手を緩めるわけには行かない
既に撃沈させることは不可能だと判断していた、だが――――

>>705
「今すぐ切れるだけ舵を切れ!!早くだ!!」

甲斐に対して緊急回線で割り込んでくるハーゲン
間に合いは・・・しない、そんな予感が既に彼の中にあった

710 ◆zv577ZusFQ:2013/03/27(水) 14:17:36 ID:71sq9CFM
>>705
「カナメ様。よろしいですか?」

イクリプスは念の為、艦長の確認を取る。
彼女はいつもの如くとても涼しげでごく自然体と言った風である。

「うん。よろしいわよ、さくっとやってさっさと終わらせる。わたしもみんなも疲れてるでしょ。
あ。……んで。くれぐれも前方確認は怠らない様に。VIPを轢き逃げなんてしたら笑えないからね?
目標、甲斐の艦首バスターモジュール。ブーストの解放と同時に徐々にダークネス・オーラを前面に向けてずらして。あの掌君はそれを狙う気みたいだけど……もうおそいっ」

けたたましい騒音を上げて、アルプ・トラウムは躍り出た。一気に前方の甲斐に目掛けて突撃。
主砲で何か打開策を練る物だと判断されていたかも知れないが、こちらの本命は対艦体格闘戦を仕掛ける事。
艦橋やミサイルコンテナを衝突から護る為に全てを内側に収納し、突撃に適したシャープな形が出来上がる。

「え〜と、今よりそちらさんのテスラ・ドライブとあとバスターモジュールをぶち壊しに行きます。
当たれば大変面倒臭いので、あと20秒ぐらいまでに艦首モジュールとか可能なの全部、切り離しておいてね。お姉さんと約束よ」

今から艦をぶつけようとする甲斐の武田姫やクルー達に向かい、脱力感たらたらのボイスで呼び掛けるアルプ・トラウム艦長。
この勧告はレイナ予ての希望で行われたものであり、言ってしまえば甘え。
ぶつけると言う事実は変わらず、所詮只の気休めにしかならない。

「目標、クロスレンジ!」

甲斐の雨霰の様な対空弾幕に一切たりとも怯まずに近寄り、最高速となったアルプ・トラウムはその飛び出た左右の艦首にフィールドの密度を集約して行く。

「艦首ツインブレイド、甲斐の艦首モジュールにぐちゃりとエンゲージします!」

やや上方からフォークボールの感じで落ちる様に降り注いで来たアルプ・トラウムは、その赤く黒いオーラに包まれた艦首の大型剣にて甲斐のバスターモジュールに接触。
今回は良心からか撃たずにいてくれた甲斐のあの凶悪な破壊の力。フォトンブラスターを撃たせない様にする。
破壊を確認するなど悠長な事はせず、バスターモジュールを切り抜け、勢いのまま甲斐の艦底に潜り込む。

「まだよ。イクリプス、そのまま艦首を90度傾けて今度はテスラ・ドライブを止めるのよ」

「至極簡単に言いますよねカナメ様は」

主に負けない人使いの雑さに悪態をつきながらも、ハイスペック使用人はリクエストにお答えしてスピードそのままに艦を上向きに持って来る。
そこから今度は艦首ブレイドが天を突くような勢いで甲斐の艦底からテスラ・ドライブを狙って切り抜けようとしている。

【アルプ・トラウム:天地開闢レイナ(中略)プレッシャーで甲斐を攻撃する】

「あんがと…。今まで私の友達が本当にお世話になったわ。あなた達、強いから次は敵じゃない事を願うわ。ばいばい」

カナメは甲斐の連中に本当に感謝してるのか良く解りにくい淡白な口調でそう言い残す
甲斐の下方から抜け出し、完全に甲斐のマークから逃れたアルプ・トラウムはそのままの勢いでそそくさと撤退を始める。

「アイゼルネ・ラーゼン隊、包囲を脱して順次帰還しています。撃破された子達もお互いフォローしあって帰って来ます」

目眩ましの煙幕を散布しながらハーゲンの魔の手から逃げ延びたアイゼルネ・ラーゼンの残りが甲斐をすり抜け、アルプ・トラウムへと合流して行く。

「じゃ、静香達を呼び戻して。ヒツギ君とあとレイナの叔父さんも来るでしょ?」

信号弾を上げて、静香、マヤ、つばめ、ヒツギ、レオンハルト、レイナに撤退の合図を送る。
空を飛べない風姫、焔姫。更にもう殆ど動けない雷姫には手透きのアイゼルネ・ラーゼン部隊が飛行サポートに入る。

「レイナ……何やってるのよあの子。ヒツギ君、レイナの叔父さん。悪いけれどアイゼルネをこっちに一緒に連れ帰って。もう駄目だわあの子」

そして、未だジガン・スクードと組み合ったままアクションを起こさないレイナの身の危険を案じ、過保護にもヒツギとレオンハルトの2名までをも差し向ける。
本当はせめてもっと早くレイナを戦場から退かせるつもりだった。
それを出来なかったカナメは責任を感じている。

711レオン ◆NcltM1gQ/Q:2013/03/27(水) 18:30:21 ID:HPFgr3sI
>>705
機動力を奪ったと確信しているのかこっちへの追撃の気配を見せないラプター
…まぁ、潰し合う意味が無いこと等、お互いに判ってはいたことだが

>>710
【「レイナ……何やってるのよあの子。ヒツギ君、レイナの叔父さん。悪いけれどアイゼルネをこっちに一緒に連れ帰って。もう駄目だわあの子」】
「…そう、らしいな。」

レイナの愛機はジガンタイプと組み合ったまま不気味に沈黙している
心なしか意識が無い

…そう感じるや否や、その姿はアンジェ達の直ぐ間近に在った
背部を撃ち抜かれても、妖刀は鞘もろとも歪みも削れもしていない
サポートアームベルトが、その刀の柄を右肩へと運び、それを右手で掴むと
紅い眼がより一層煌めくや同時に青眼に構えていた
抜き放たれた黒の刀身は艶を増し刃先に至ってはムラマサの挙動と共に炎がゆらめいているようにさえ映る
その抜刀からの一連の動作はアカリでもってしても、その切っ先がアンジェの鋏部分を通り過ぎた事を確認出来ただろうか…

火花を散らしながら落ちる鋏とアイゼルネ
アイゼルネを受け止め抱きかかえると接近してきた時と同じように影となり細い紅い光が尾を引いたところを僅かに残して姿を消すと

ラプター抗戦地域から続く衝撃波の嵐がアンジェの姿を飲み込むも切断された箇所以外は何事もなかったかのように佇んでいた

712ユウセイ ◆JryQG.Os1Y:2013/03/27(水) 20:54:18 ID:qMrXCq1s
>>708
>>「コード・・・タイラントハート」
「まじかよ、向こうからも突撃を」
予想外の展開
>>「この一撃で・・・ッ!」
「クッ・・・」
慌てて、シールドと、念動フィールドを展開するが
>>「決まりだぁぁぁぁぁあああ!!」
「しまった。」
バルクレイスの一撃が、アルブレードを引き裂く
「落ちるっ、でも、何も動かねぇから、なんにもできねぇや。」
そのまま、地に落ちる。
「アルブレードより、タイガー1 戦闘続行不可能回収頼む。」
「状況を、簡単に言うとテスラ・ドライブが動かん。破損はされてない。」
言葉足らずなので、正確に言うと、アルブレードの正面が、下から、ヘッドまで、真っ二つになってる。
「あと、気をつけろあの船の狙いは、テスラ・ドライブd………」
そう、言った後、通信は途切れた。

713ヴィルヘルム@アルゴス ◆E8ckRIIdug:2013/03/27(水) 21:42:05 ID:q1Ow89Yg
>>700
「ふむ、なれ合ってるわけでは無いようだな」

 なんと、そんな事を危惧していたようだ。

 その後はラウディ共々ハーゲン達の対艦攻撃を援護していたが……

>>705,707
「……しまった!こっちの援護だったか!?」
 外からでは分からないが、初期不良の類かもしれない。すぐそばにいれば修理装置を使えたかもしれないが裏目っぱなし。

>>710-712
「ハヤミっ!
 ええいっ……」

 もはや躊躇っている場合ではなかった。
 その銃口を黒い機体に向け、これまでに無いまでの冷酷さが解き放たれる。
 それは、傷ついた少女を荷物として抱え、羽ばたきの鈍る怪鳥を射抜くための一矢である。

【《集中》《熱血》《狙撃》を使用】
【BSR“葉桜E-2”でレオンを攻撃】

714リリー ◆Tg./UqnJ52:2013/03/27(水) 22:52:22 ID:1FF01gMw
>>707
身体を抱いてうずくまるリリーの耳に、アンジェの装甲を何度も何度も蹴りつける音が飛び込んでくる。
特別な機構も無ければ勢いもないその蹴りで、アンジェの分厚い装甲がどうこうなることはなかったが、その必死さに、明確な拒絶を感じる。
どうやらリリーを襲ったあの感覚は、向こうにも影響しているようだ。
アイゼルネの必殺攻撃らしい吸血攻撃を、途中までやってから止めたのは、それが関係しているのだろう。もっとも、こちらも身体が震えて戦闘どころではないが……。

「……っく…………ぅ」

震える手でコクピットのコンソールに手を伸ばしたリリーは、アンジェのシステムを強制シャットダウンしにかかる。

「なる、ほど……っ……そういう、事情、でしたか……。あの人、こうなるの、わかってたんじゃないでしょう、か……。
だから、あんな…………」

リリーがアンジェを受け取る際に、尼子統久が言ったことがもう一つあった。

『もし仮に、レイナ・カーマインの一派がお前達を撃退するようなことがあれば、可能であれば彼女らに私の情報を渡せ。
それだけの力があるのなら、少し取引がしたい』

あくまでついで、といった体で話された言葉だったが……強力な念動力者である統久が何らかの予感を得ていたとしても不思議ではない。
事ここに至って、リリーは余計にそう感じた。
アンジェのシステムを落とす前に、リリーはアイゼルネとの間に接触回線を開き、

「カーマイン、さん……。我々を打ち破った、あなた方と……っぅ……取引、したいという人が、居ます……。
今は、詳しくは話せません、が……『桃饅頭』と、『蛇の牙』……この二つの、キーワードを覚えておいて、ください。
あと、出来ることなら、明日の夜、だけ……バルクレイスの通信機能を、開いておいてください」

それだけを伝えると、リリーはシステムの強制シャットダウンを行った。アンジェのコクピットが真っ暗になり、リリーとシステムとのリンクが絶たれる。
それに伴ってセルの共鳴現象も収まり、アンジェの機体から力が抜ける。今ならアイゼルネのパワーでもってすれば、簡単に鋏から逃れられるはずだ。

「ふぅ……」

コクピットシートにぐったりと身を預けたリリーは、いつの間にか額に浮かんでいた脂汗を拭うと、大きく息をついた。
レイナとの共鳴で感じた、彼女の身体の、あの歪な感じ。どう考えても、彼女が自分で望んだとは言い難い。
自分はマシンセル技術で命を救われたが……同時にあのようなケースもあることを思い知らされる。

「まったく……業が深いというか、なんというか……ですね」

強い疲労感をにじませたリリーの声が、暗闇に溶けていった。

715 ◆zwG.6Bg2jY:2013/03/27(水) 23:25:02 ID:mb1eVimE
>>712
>「落ちるっ、でも、何も動かねぇから、なんにもできねぇや。」

沸騰していたバルクレイスの血潮が冷め始め、その輝きが落ち着きを取り戻してきたのが分かる
一撃を打ち付けてきたユウセイに対し、ヒツギの攻撃は言わばそれを読んだ二撃
しかしユウセイの一撃はバルクレイスの右拳を中央までパックリと割る深い傷を残していた
あの瞬間の攻防、少しでも遅かったら右拳からそのまま両断されていた可能性もあった、ということ

「・・・悪いな、ユウセイ」

ヒツギの仲間を守るために仲間を討つ覚悟、その答えをユウセイは受け取っただろう
当然気分がいいものではない、ヒツギ自身を最初から分かっていたつもりだ。
そしてそれを口に出してはならないという事もヒツギには分かっていた・・・

>>710>>714

>「レイナ……何やってるのよあの子。ヒツギ君、レイナの叔父さん。悪いけれどアイゼルネをこっちに一緒に連れ帰って。もう駄目だわあの子」

「分かった」

ユウセイを討った直後、アルプからの通信を受けるヒツギ
元よりレイナを守るためにこちら側についたのだ、二つ返事で頷くとすぐさま地上へと切り替えした。

見ればジガンとアイゼルネが組み合ったまま動こうとしない。
いや違う、よく見ればアイゼルネの方は動いているもがいている様にも見えるが・・・

>「嫌だ嫌だ……もう、いい。……やめて……そんな目で私を見ないで。知らないで……」

「・・・泣いてるのか?」

その様子を見たヒツギはコックピットの中で1人静かに溢した、誰にも聞こえぬ呟きを
当然レイナの呟きなどヒツギには聞こえていない、ただ直感的にそう感じただけなのだ
脱出しようと蹴っているのならばそれは攻撃だ、だがこの行動はそれとは逆―――何かを守るために行っているように見えた
何かを否定しているようにも見えた・・・見えたが、ヒツギはそこに触れない

「リリー少尉、レイナは返して貰うぜ・・・」

既に戦う様子の無い2機の間に割り込むと
バルクレイスはジガンのツメを掴み握りつぶさんばかりに力を込めてこじ開ける
滑り落ちるアイゼルネを左腕で上半身を受け止め、右腕で足を持ち上げる形で抱きかかえた。

「・・・ありがとう、レイナ」

本当はもっと言いたい言葉があった、何故泣いているのかを聞きたいとも思った
だがレイナがヒツギに言った言葉を思い出す、そして今のレイナは恐らく『格好悪く情けない私』なのだろう
だから触れない、その輪郭にどれだけ指を伸ばしたいと思ったとしても、ヒツギは触れられない
レイナが見せてくれない痛みを理解したいと、感じたいと彼が望んでいたとしても・・・だ

「・・・レイナを回収した、すぐに帰艦する」

716 ◆Tg./UqnJ52:2013/03/27(水) 23:58:22 ID:1FF01gMw
>>710
五分で決着を付ける。その言葉のヒントは、変形を始めたアルプ・トラウムが握っている。
こちらが装備するバスターキャノンと同じ、戦略級の特装砲が飛んでくる可能性が高い。
姫はそう判断し、甲斐に回避行動を取らせたのだが……敵艦の予想外の攻撃方法が、その対処の上を行った。
艦体にエネルギーフィールドを纏い、艦そのものを超大型ブレードと化して、こちらに突撃してきたのだ。
敵艦が艦首に接触する前に、警告のような通信が来ていたが、20秒程度では大したことは出来ない。

「G・ウォール、艦首に最大展開! 全艦、衝撃に備えて!!」

辛うじてG・ウォールを展開させたものの、やはり、それは焼け石に水といった程度の効果しかもたらさなかった。
艦同士が衝突する激しい振動と、艦体が上げる悲鳴のような破砕音がブリッジを支配し、そのあまりの衝撃に、姫は艦長席から身を投げ出される。
姫を始めとしたクルー全員が悲鳴を上げ、衝撃に翻弄されている間に敵艦は甲斐の艦首から艦底に抜け、
あろうことかその状態から艦首を上げて、今度は艦尾を破砕しにかかった。
こちらのテスラ・ドライブを沈黙させるのが目的だったらしいが、戦艦並みの大きさのブレードが突撃してきては、
テスラ・ドライブどころかそれを含むメインエンジン・モジュールを斬り砕かれるのは自明の理であり、実際にそうなった。
横から見て、鈍角のV字型に艦体を抉られた甲斐は、その巨大すぎる傷口から大きな爆炎を上げて、高度を落とし始める。
艦首側、艦尾側を問わず艦体から誘爆を連続させながら、真っ黒な煙に後ろ半分を包まれ、滅茶苦茶になった艦首を下に向けて墜落し続ける。
下が海だったのは幸か不幸か。旧世紀の戦艦の形をした戦闘母艦は、艦の全高をも超える巨大な波しぶきを周囲に撒き散らし、無様な着水を果たした。

「…………ったたた……ひ……被害、被害は……?」

ブレードによる攻撃と墜落に伴う衝撃であっちこっちを打ちつけた姫は、腕を庇いながらよろよろと立ち上がり、艦長席のコンソールに向かう。
艦橋の外は黒い煙で何も見えない。艦の状態を見る唯一の方法はコンソールモニターだけに限られていたが、そのダメージ表示を見て、姫は青ざめた。

「か……艦長、ご無事、ですか…………」

艦長席に比較的近いオペレーター席の陰から、弱々しい足取りでオペレーターの一人が現れる。
頭を強く打ちつけたらしく、頭から血を流している彼女に姫は小走りで近づき、肩を貸してやる。

「すみません……艦は、どうなりました?」
「良くない、ですね。リアクターの制御は、ここから行えますか?」
「可能です。ただ、私ではどうすることもできません。ファーストエンジニアの無事を確かめないことには……」
「わかりました。あなたはここで、少し休んでいて下さい」

オペレーターコンソールに負傷したオペレーターの身を預けさせた姫は、微妙に斜めに傾いた艦橋のロウアーフロアに駆け下り、ファーストエンジニア席に駆け寄る。
エンジニアはコンソールに突っ伏したまま気を失っていたが、姫が数回、呼びかけながら揺さぶると、うめき声と共に覚醒した。

「くそ……頭がふらふらする……。艦長ですか? 俺らはまだ、生きてるんですよね?」
「ええ、間違いなく生きています。ですが今は、そんな悠長なことを論じている場合ではありません。
大至急、リアクターを緊急停止させてください。このままだと、艦を中心にして半径数㎞が吹き飛びます」
「そりゃいけませんね……つつ、回路が生きているのを祈るばかりですよ」

ややノイズの走るモニターに流れる情報を目で追いながら、エンジニアがコンソールを叩いていく。
そう時間を置かずに、リアクターを示すアイコンに×印が付いた。

「リアクターにスクラムをかけました。これで、少なくともリアクターの爆発で俺たちが死ぬことはありません。ですが、こりゃあ……」
「ええ。甲斐はもう、お終いでしょう。全艦に退艦命令を出します。周りのクルーの確認をお願いできますか?」
「はいよ……っと」

エンジニアが席から立つのを確認した姫は小走りで艦長席に戻り、コンソールを操作して全艦に退艦命令を発令した。
けたたましいサイレンと共に、退艦命令が発令されたことをアナウンスする機会音声が、艦内に響き渡った。

717ゼバスチャン ◆oR45XRwhpI:2013/03/28(木) 00:16:50 ID:bkvfyjzM
>>706>>714
視界が赤い 満遍なく赤い
どうやら至近距離でスモークを炊かれたようだ、とりあえず出弾幕を形成しているが、ソレが功を奏しているかもわからず

視界が開けてきた、すぐに敵機を確認 するとジガンと敵大将が組み合っているではないか
何故かジガンを敵大将がけりつけているが、分厚い装甲が邪魔をしてダメージらしいダメージを与えていない様子

「ジガン!! おい返事をしろ!! ジガン応答しろ!!」
だが敵大将8にスモークを炊かれている間に何かが起こったのか、ジガンからの応答はない

>>712>>714 及び連邦サイド全員
この戦いの勝敗は確定した、そう断定しても過言ではない
敵側の戦力に欠損なく、むしろヒツギという新戦力を抱きかかえて増強している

大して連邦軍は対象が討ち取られ、ジガンは通信不可能、アルブレードもスモークが炊かれている間にやられてしまった
語蹴るのは自分を含め数えるほど、その自分も最大威力のスーパーアヴェンジャーは弾切れ、マトリクスミサイルが一発とリボルバーカノン・ロケットランチャーが残弾僅か

これでは戦うことも難しい、とりあえず割かし近くにいたアルブレードを回収しようとするだろう そして回線で

「ボマー3より各機!! 作戦は失敗だ!! 各自撤退を開始せよ!! 繰り返す!! 作戦は失敗だ!! 各自撤退を開始せよ!!」
これ以上の戦闘は、無駄な犠牲を増やすだけそう判断し 周りの味方機に告げる

「回収部隊!! ジガンを甲斐に押し込めろ!! ドロワナじゃパワーが足りない!! 明智ってぇ御大将の救助は!?
 これ以上の戦闘はムダだ!! 人命救助を最優先しろ!! 敵戦艦は攻撃を防御しつつ可能な限り無視しろ!!」

軍曹と言う下士官の発言ではないだろう、だが味方を殺さないためにも 身の丈に合わない指示をあちこちに飛ばしている

718 ◆zwG.6Bg2jY:2013/03/28(木) 01:16:26 ID:HjaAOo4s
>>710>>716>>717

『……ちら…ゲン…こちらハーゲン、明智ライトを回収した』

ノイズ交じりの通信が甲斐へと送られてくる
確認するとどうやらインセイオンがライトの乗ったガブリエルを肩に担いでくれているらしい

『回収についてはもう基地に要請しておいた、その船を捨てるならジガンの方へ集合してくれるのがありがたいよ
 アレを動かすのは不可能じゃあないけど・・・少し骨が折れるからさ』

船が残っているならインセイオンのパワーを以て無理やり荷担しただろうが、退艦命令が出ている以上そういう訳ではなさそうだ
となると逆にジガンを動かすのではなく、ジガンの元に集めるというのは中々効率的だ

『後は艦の損傷箇所の情報と消火用ユニット・・・それと医療キットを持ってきてくれ
 全員が退艦次第、外部から切り離し処理を行う、発火するのはやだしね』

この男からは敗戦の余韻を感じない、敗戦に慣れている・・・という様子は無い
どちらかといえば敗戦であろうと気にしていないというのが正しいのかもしれない
しかし何故医療キットまで所望したのか、それには当然理由があった

(まぁ・・・貴重なんだよねぇ、念動力者はさ)

ユウセイから感じる微弱な念が、怪我をしていることをハーゲンに伝えていたのだ。
念動力は才能だ、ひと一人を覆すアイゼンティティと言っていい
パイロットの性能は度外視しても『念動力者』というだけで、それがどんな方向性であろうと価値があるのだ

719レオン ◆NcltM1gQ/Q:2013/03/28(木) 08:25:17 ID:njPSfYWM
>>713>>715
アイゼルネを抱えながら音速を超えて尚も障害物を軽快に飛び越しながらアルプトラウムを目指すムラマサ

アルブレードを下し駆けつけるバルクレイスが視界の端に映った
そのとき抱えていた筈のアイゼルネが脚部側からずり落ちそうになる

「…たく。そんなに点数が欲しいかよ」

アルゴスの放つ一筋の閃光がムラマサの左肩を通り抜け、その先は失われ鮮血のような内溶液が吹き出していた
回避を兼ねるこの機動…とは言え向かう先さえ判ってしまえば確かに命中させる事もできるだろう

「ヒツギ!」

残った右腕でアイゼルネの胴体をしっかり抱えた上で加速を殺さぬよう大地を踏み込み、全体を大きく捻りながらアイゼルネ・ブルートをバルクレイスに向けて放り投げる

「じゃあな」

バランスは崩れたままアイゼルネを投げた為、そのまましばらく地面を転がった後、取り残される形となる

720 ◆zv577ZusFQ:2013/03/28(木) 13:18:16 ID:CLgZrR92
>>714
【「カーマイン、さん……。我々を打ち破った、あなた方と……っぅ……取引、したいという人が、居ます……。
今は、詳しくは話せません、が……『桃饅頭』と、『蛇の牙』……この二つの、キーワードを覚えておいて、ください。
あと、出来ることなら、明日の夜、だけ……バルクレイスの通信機能を、開いておいてください」】

「っ……モモマンジュウ?……蛇の牙?
何のつもりよ。まるで……意味がわからない。…ぁ…っ……!お前は私達をみすみす見逃す上に、塩を贈るって言ってるの?」

リリーの示した謎の単語。これらが何を意味しているのかは今の所全く頭に浮かんで来ない。
先程の不愉快な接触も有り、子供相手に真剣に凄む程にレイナの余裕の無さが顕著となっている。

「それよりもだ……!お前を弄ったのはいったい何処の誰だ!?言え!!答えろ!!」

レイナの激昂した問いかけも虚しく、リリーとの肉を超越した様な互いの繋がりは既に途切れてしまっていた。
恐らくは向こう側が引き起こしたシステムカットが原因だろう。
それに、レイナの方も自身の秘密を幾つかさらけ出してしまった。これ以上悪趣味に繋がり合うのは避けたかったに違いない。

「……リリー・スノウフェイル」

>>711>>715
カナメからレイナの回収を依頼されたレオンハルトとヒツギの二人は待ち合わせたかの様に二体同時にレイナの元へ駆け付けた。
レイナの眷属二人はそれぞれアイゼルネ・ブルートの両肩を捕縛していたジガン・スクードのハサミを抉じ開け、拘束状態から引きずり出した。

【「・・・泣いてるのか?」】

「いや……見くびってくれるなよ」

流石に感情むき出しに泣きはしなかった。残されたプライドがそれを許さなかった。
平静を装っていつもの様に強気に返す。

【「・・・ありがとう、レイナ」】

「ふむ?……礼はいらないさ。」

そしてアイゼルネはひょいとムラマサに担がれて、ジガン・スクード・アンジェの目前から連れ戻されて行く。
一瞬、二機の救いを受け入る事を拒んだ様に見えたが気のせいでは無かろう。
今のリリーとの間に起きた一連の出来事は彼らには絶対に知って欲しくない。
この醜い本質を知られてしまえば……こういった良好な関係は崩壊してしまうから。

【「・・・レイナを回収した、すぐに帰艦する」】

『ありがとう。それじゃ帰還を待っているわねお二人さん』

カナメはレイナが置き去りにならず、ひとまず安堵。いつも気を抜いてばかりいた気もするが一層、安堵した。

>>719
が、それを邪魔する者がまだ居た。
射撃音が聞こえると同時に担がれていたアイゼルネもぐらりと体勢が崩れる。

【「ヒツギ!」】

「う……あ!?」

必死の思いでアイゼルネを追従するバルクレイスへと託したムラマサ。
だが、無理にアイゼルネを救おうとしたが為にムラマサは体勢を崩した。

【「じゃあな」】

「よせ!もういいから!」

動きを止めたムラマサはその場に取り残されてしまった。このままでは連邦軍の追撃が迫って来てしまう。
レイナは諦めずに呼び掛ける。

>718
(……負けた。……私の部隊が。エンジェルフェザーが……あんな素人に)

中盤からみっともなく失神していたライトも、今先程意識を取り戻した。
だが、余程甲斐の撃沈までの光景がショックだったのだろうか生気は失せ去り、何もしようとしない。ていうか吸血攻撃のエネルギー吸収機能によりあらゆる物を根刮ぎ奪われてしまったため、もはや脱出装置すら作動せずハッチも壊れ開かない。当然コクピットの灯りも点かず、ライトは狭い箱の中に取り残されていた。

721 ◆zwG.6Bg2jY:2013/03/28(木) 19:48:25 ID:HjaAOo4s
>>720
>「いや……見くびってくれるなよ」

アイゼルネから、恨み言のような言葉が返ってくる
完全に独り言で呟いたつもりだったので反応がくるとは思っていなかったらしく
この時のヒツギの心中はといえば「やっべ聞かれてたのか」と意味も無くあせっていた

「いやなんというかそんな感じがしただけっていうか俺が勝手に思っただけというか・・・!!
 ってそうじゃなくて・・・」

>「ふむ?……礼はいらないさ。」

ヒツギが述べた『ありがとう』という言葉に対し、疑問符を浮かべるレイナ
このありがとうには2つの意味が込められていた

「いやさ、デーモンの修復をしてくれたこと・・・お陰でこうして言った事を嘘にしないで済んだ」

バルクレイスの修理を指示したのはレイナだと聞いている
結果としてこうなったが、もしかしたらヒツギがレイナ側につかなかった可能性だってある。
彼女の予知能力を持ってすればそれすら分かっていたのかもしれないが・・・それで片付けてしまうのは野暮というものだ

「でも言った事を嘘にしないで済んだってのも
 まぁホントは適当にカッコつけただけで実際は体が勝手に動いただけなんだけどさ。
 ・・・でもお陰で踏ん切りがついたし、あれが自分の本心だって気づけた」

「ってよく考えたらピンチになってありがとうっておかしいよな、悪い悪い」

2つ目の意味は今の自分の立ち場を決めた理由となってくれたこと
こちらが『ありがとう』の内容を大半を占めているといっても過言ではない。
レイナからしてみればこちらについては何もしていないと思ってもおかしくは無いだろう
だがヒツギからしてみれば後押しをしてくれたのは間違いないのだ

>>719

>「ヒツギ!」

「うぉっとと!?」

レオンからレイナを受け取るも、それはPT一機分の重量が加算されるの同義だ
一瞬空中で右にバランスを崩すも、機体をそのまま右に1回転させ迎えに行くような形でバランスを取り直す
受け取りが成功したことを伝えるためにバルクレイスが小さく頷いた

「ん・・・レオン!?」

・・・がレーダー上のレオン機の影が動こうとしない
その異変に気づくも切り替えしが間に合わず、追い越してしまったヒツギは急いで振り返る

>「じゃあな」

「じゃあなって、まさかお前!」

レイナが気づいているかは怪しいが、実はヒツギは有効な射撃武器が無い
アイゼルネを抱きかかえたままでは当然スマッシャーは打てない、ではプロージョンガンはどうか?

実はこれももう撃てないのだ、その両手でレイナを抱えて居るように見えるが実際は違った。
掌が動いているのは左だけ、右は先ほどアルブレードに中央までバッサリ切り込まれいる

故に背中を支えているのは左で足を持ち上げているのが右、この形にも意味があったのである
右手の指は既に保持する能力を殆ど有していなかったのだ。

「だからってお前の機体も右腕が・・・!!」

ヒツギもレオンもかなりの速度を出していたはずだ、その中で損傷を見抜いたということ
その上で右腕を失った自らの機体と、右手が動かないバルクレイスどちらが安定してレイナを運べるかを天秤にかけ―――

722ヴィルヘルム@アルゴス ◆E8ckRIIdug:2013/03/28(木) 22:52:04 ID:f0SBxH0A
>>719
 着弾を確認。

 そしてヴィルヘルムは止めていた息を大きく吐き出す。
 今のはもう一度やれと言われても出来るものでは無い。

「……追撃は止そう、機体はともかく俺がガス欠だ」
 一つ呟くと自機をジガンの近くまで飛ばした。うかつに近寄ってカウンターで斬られる事を警戒しての判断だ。
>>718,720
「……ラウディ、補給装置でガブリエルの様子をみてやってくれ。俺はジガンに修理装置を使う」
『……了解しました』
 通信機の向こうで不満そうな声がする。
 何が何だか分からないままにかつての仲間が敵に回ったのだ、不満というか何というか。

 クーリマン軍曹のアルゴスがインセイオンの方に向かうのを横目で確認しつつ、自分はジガンの正面へ。

723ゼバスチャン ◆oR45XRwhpI:2013/03/28(木) 22:58:01 ID:bkvfyjzM
>>716
体感命令を出した彼には、状況があまり見えてなかったのかもしれない
気付いたときには敵戦艦が甲斐へと特攻を仕掛け、衝角によって甲斐を一刀両断

誰の目でも分かるほどの致命傷を受けて轟沈した

「・・・・・・・・・・・・」

ここまで徹底的に潰されてはまともに声も出ない
民間人相手に壊滅的損害を出した、これは歴史に残る大敗になるだろう

「・・・ドチクショウ」
己の無力さを噛み締め ただ一言漏らした

>>712>>718
「了解ハーゲン ジガンを旗印に集合する」
応答にちっとも反応しないアルブレードを担ぎ上げて ジガンの元に集まる

「医療キットは割り増しで頼む こっちにも怪我人が居やがる」
今日はもう疲れた、これ以上敵さんが突っかかってこないことを祈るだけだ

724 ◆zv577ZusFQ:2013/03/30(土) 10:21:15 ID:yLSGSISA
>>716
「うわっ、えぐっ……。ちょっとやりすぎだったのかもしれません」

「Vの字斬りみたいに綺麗にかつ豪快にいったッスからねぇ。こっちは逆に全く持って何とも無いんだからびっくりっすよ」

「どどどど、どうしよう」

「ていうか下手したら……みんな死んでるんじゃ……筆頭もカナメ様もやり過ぎ」

「「「しーっっ!!」」」

メイド達がガヤガヤ騒ぎ立てる。話題はどうやら先程の突撃の事についてだ。
当初、予想していた以上に向こう側に被害を与えてしまったので敵対していながら甲斐の乗組員の無事を考えてしまう。

「……ん?全くいい身分ねあなた達。ちょっと間違っていたら、今頃撃沈して泣きわめいてたのはこっちの方だったのよ?」

敵サイドがアルプ・トラウムの特性を全く知らなかったからこそすんなり成功しただけであって次からは同じ手は通用しない。

「んにゃ……まだ敵が背にいるんだから、真面目に仕事しなきゃ駄目じゃない。状況はどーなってるの?」

ふしだらに弛めたパジャマ姿でまったり隙だらけの人間にだけはメイド達も言われたく無いだろう。

「焔姫、風姫、あと雷姫は特に酷くやられてしまってますが既に帰還してます。操者のつばめさんの方もああ見えて心身ともにえらく頑丈な様でして、あんな事された後なのにピンピンしていますよ。
むしろ、損傷機体の修理を手伝うと張り切っていまして。念の為、安静にする様に言っておきます」

何故か戦闘中はあんなに恐怖し、痛そうな声をあげていたのにも関わらず、いざ終わって見れば割と平気だったらしい。これはカナメでもロジックがわからない。

(頼むわ……早くあの子に薬を与えないといけないのよ)

アルプ・トラウムはいつでも離脱可能な位置にまで到達した。カナメは後のブリッジの指揮をイクリプスにぱっぱと引き継ぎ、老婆の様な丸い猫背の姿勢でブリッジから颯爽と退出した。
後はレイナ、ヒツギ、レオンハルトの帰還を待つばかりだ。

>>721
【「いやさ、デーモンの修復をしてくれたこと・・・お陰でこうして言った事を嘘にしないで済んだ」】

「べつに……ただのキマグレだ。たまたま自分の所有物を治しただけだし、変な詮索は無しよ」

なんて事は無いんだからねと、ぶっきらぼうに言い放った。
ただ真意はそれだけでは無いのは簡単に解るだろう。

【「でも言った事を嘘にしないで済んだってのも
 まぁホントは適当にカッコつけただけで実際は体が勝手に動いただけなんだけどさ。
 ・・・でもお陰で踏ん切りがついたし、あれが自分の本心だって気づけた」】

「その覚悟は受け取った。我々はもう後戻りは出来ない運命だ。なので……私が死ぬまでは、あなたの事を縛り付ける」

ここで勝利してしまった以上、これからは反連邦勢力として完全に追われる身となる。
此度の連邦の完敗さえも都合良く改竄された上で、利用される事だろう。
レイナ達は今後、どれだけ世間から反逆者として迫害を受けるのかわからない。それはとても悲しい事だ。
だが、彼らとなら……

【「ってよく考えたらピンチになってありがとうっておかしいよな、悪い悪い」】

「己のピンチすら華麗に演出し、鮮やかな逆転にて不利を返し、皆のカタルシスを掴む。これが王の戦術よ」

大見得を切っているが、今回は本当にレイナの眼の力を越える展開の数々であった。
少なくとも、レイナの身と精神にはダメージが強く有りすぎた一戦となった。
それはコクピットでヒツギ相手に執念で余裕を“演じる”レイナから見て明らかか。
だが、ここで止まる事は出来ない。未来を切り開いてみせなければならない。

725 ◆Tg./UqnJ52:2013/03/31(日) 04:33:47 ID:LGk/DTbk
>>720
システムが切断され、通信が切れる間際に届いたレイナからの問い。
いつもと違って余裕のない口調で放たれたその問いに、リリーは答えられる回答を持っていない。

「私を「こういう形」で救ったその人は……残念ながらカーマインさん、私も知らないのですよ。
トライアローという名前も記号でしかありえませんし……」

腕で瞼を覆い、独りごちるリリー。
トライアロー。今でも文通のようなやりとりのある人物。しかしながら、リリーはその正体の一片すら掴めていない。
男なのか、女なのか。老人なのか、若者なのか。それすらわかっていない。
ただ、手がかりが全くないというわけではない。まずマシンセル技術の総本山、アースクレイドルとの繋がりがある、ということは明白。
リリーに対する連邦軍内での便宜があったことから、連邦軍、もしくはそれに関係する人物で、それなりの地位があるだろうことも予想が付く。

「そしてあの『契約』からして、義姉さんと関係があるのも間違いないでしょう……。
……ふう、あの様子だと、次に会ったら執拗にそのあたりを訊かれそうですね。
お互い不幸なことになりそうですし、もう会わない方が良いのでしょうが……」

そうして思考を巡らせていると、突然、何か大きなもの同士が激突したような轟音が響き、続けて大きな水音が聞こえた。

「……っと、何事でしょうか?」

その音によって現実に引き戻されたリリーは、コクピットのコンソールを操作し、アンジェのシステムに再起動をかけた。
強制シャットダウンで何か異常が起きていないかを確認していることを示す文字列がモニター上を流れていき、
それらが流れていった後少しして、アンジェのシステムが再起動、モニターと計器に明かりが灯った。
光を取り戻したモニターに映っていたのは、炎と黒煙を盛大に上げて海の上に骸を晒している甲斐の姿だった。

「五分の意味はこれでしたか。しかし、何が起きたのでしょう……?」

とりあえずアンジェを立ち上がらせる。
自分の方に向かって味方の識別信号が集まりつつあるのも疑問と言えば疑問だ。誰か状況を説明して欲しいところだが……。

726 ◆Tg./UqnJ52:2013/03/31(日) 04:34:24 ID:LGk/DTbk
>>718,>>723
「艦長、エンジェルフェザーのクルーゲ少尉とリューデル軍曹が、共に医療班の出動を要請しています。
何でも、前線の味方にも負傷者が出ているとか」

退艦命令を発令し、残ったブリッジクルーの安否を確認していた姫の元に、
脱出の準備が整うまでの間に通信を傍受していたオペレーターからの報告が入る。

「わかりました。ただ、こちらも艦の損傷による負傷者が多数で、手一杯ですので、出動は一班が限度でしょう。
そう伝えて下さい。他には何か?」
「はい。クルーゲ少尉から墜落したスノウフェイル少尉のジガンスクードを旗印に集結することを提案されています。
それと、消火用の機材と艦の損傷箇所の情報も求められています」
「このような大規模火災に発展した以上、艦に備え付けのものでは焼け石に水ですし、何より脱出の荷物になります。
持ち出す努力はしますが、量は期待しないようにと。艦の損傷箇所については、ありのままを伝えて下さい。
スノウフェイル少尉のジガンスクードについてですが、少尉から連絡は?」
「ありました。機を再起動し、こちらにコールをかけています。応答を?」
「はい、繋いで下さい。艦長席で取ります」

艦長席に戻った姫は、席のアームレストに備え付けてある受話器を取る。

「武田です。スノウフェイル少尉?」
『はい、こちらスノウフェイル。ずいぶんと派手にやられましたね。艦はもう放棄されるのですか?』
「ええ、この損傷具合ではやむを得ないでしょう……」

オペレーターからハーゲンにも伝えられていることだが、艦はまさに致命傷と呼べる損傷を負っている。
艦首バスターキャノンモジュールと艦尾メインエンジン区画が全壊、PTハンガーもほぼ全壊し、リアクタールームにも大規模な変形が見られていた。
リアクターは先ほどスクラムをかけたが、損傷箇所からは大きな火の手が上がり、既にPTハンガーの弾薬庫に引火、艦首側で連鎖的な爆発が起こっている。
燃料庫や艦砲用の弾薬庫にはまだ火の手が及んでいないようだが、引火するのも時間の問題。それらに引火したが最後、甲斐は断末魔の炎を上げて海の藻屑となるだろう。

『……なるほど、状況は理解しました。艦長達はこれから、艦橋の緊急脱出用ランチで脱出を?』
「そうなりますね。少尉の機体は大きく、旗印として最適ですので、その場を動かないで下さい。信号弾は装備されていますか?」
『2発だけ、装備しています』
「ではそれを撃って、味方の集結を助けて下さい。私達も、すぐにそちらに向かいますので」
『了解、お待ちしていますよ』

その通信からすぐに、アンジェから上空に向けて信号弾が放たれた。ピンク色の炎の玉がゆっくりと下降しながら、燃えさかってその存在を誇示する。
煙で前方が遮られている甲斐の艦橋からは見えないが、おそらくリリーはやってくれただろう、という予測を立て、
姫たちも負傷したクルーを助けながら艦橋裏手にある脱出用ランチに急ぐ。

727 ◆zwG.6Bg2jY:2013/03/31(日) 13:57:35 ID:U3Io9Vd.
>>720>>722

「明智ライトは・・・思ってたよりは丈夫みたいだよ」

ラウディとヴィルヘルムの会話にあわせ、ライトの無事を確認しはじめた
とは言え主な観測方法はハーゲン自身の直感だが・・・外れはしないだろう

ジガンの側まで運び終えるとそのまま地面に置き、ラウディに譲渡する

>>723>>726

>「このような大規模火災に発展した以上、艦に備え付けのものでは焼け石に水ですし、何より脱出の荷物になります。
>持ち出す努力はしますが、量は期待しないようにと。艦の損傷箇所については、ありのままを伝えて下さい。

「量については期待していないよ、火を止めるんじゃなくて起こさない様に必要なだけだからね」

火の手を止める事は実際不可能と割り切っているが、誘爆については話は別だ
外部からのブロック切り離しを行い誘爆の危険を未然に排除する、所謂破壊消火に近い
だがダメージを受けた箇所を切り離す際、損傷の関係から無茶な切り離し方をする必要も出てくるだろう
そういった場合に発火しないよう並行して使用するつもりなのだ

「リリー・スノウフェイル少尉には悪いけど、処理が終わるまで脱出艇の盾になって貰うから」

実のところ集合場所にジガンを選んだ主な理由はこれだったりする。
万が一・・・いや億が一に致命的な爆発が起こった際、損傷している機体や脱出艇を庇う盾が必要だ
その役割はジガンが受け持つのがもっとも効率的、適材適所だ

逆にインセイオンは巨大な質量を持ち上げるだけのパワーと念動力によるダイレクトなフェードバックがあり
さらに念動フィールドと緊急時の特殊な機動システムもある。
パワーが無ければ切り離し処理を行ったとしても退かす事が出来ないし、精密性が無ければそもそも切り離し処理そのものが難しい。
装甲と機動力は億が一の時に必要になってくる
離脱・装甲・パワー・精密性とこの場のどの機体を見ても処理を行うに適した能力だ

「まぁ・・・何とか形は残るように努力はするけどね
 怨まないでよ、失敗してもさァ?」

728レオン ◆NcltM1gQ/Q:2013/03/31(日) 17:17:29 ID:0AhphCVc
PTでも霞んで見える程、遠巻きにジガンタイプを見据える
直援からの追撃の気配は感じない
オープンチャンネルで無線を開く

「またな。連邦の兄弟」

刀を鞘に滑らせつつ、アルプトラウムへときびすを返して駆け抜ける
回線を切り替え

「アルプトラウムへ。着艦許可を貰いたい」

729 ◆zwG.6Bg2jY:2013/03/31(日) 18:09:31 ID:U3Io9Vd.
>>724
>「べつに……ただのキマグレだ。たまたま自分の所有物を治しただけだし、変な詮索は無しよ」

「照れんなって、よし・・・ついたぞ」

アイゼルネを抱えた状態のままアルプの甲板へと着地する
そのまますぐにアイゼルネを降ろし横たわらせた

>「己のピンチすら華麗に演出し、鮮やかな逆転にて不利を返し、皆のカタルシスを掴む。これが王の戦術よ」

「カタルシス・・・ね、まぁ俺はこんなんじゃ満足できないけどな」

茶化すようなヒツギの言葉だが、本心を言えばこうして立っている事に心底安心していた
観客がいればピンチからの硬直、そして逆転と面白いように演出された戦いだっただろう。

「ほんと・・・よかった」

実際にレイナの言うような演出だったとしてもヒツギ自身の中では戦いは生き物だ、そういった考え方は無い
つまりこうして立っていられるのは1人1人の力と意思が起こした結果・・・だと信じたい

バルクレイスは立ち上がり戦場を見据える、夜明けか何かでも待つかのように

>>728

こちらに攻撃が飛んでこなかったことを考えると、敵が追撃を諦めたかレオンが止めていてくれたかのどちらかだ
後方を確認すると甲斐の部隊からの追撃は無い、あの被害から戦闘続行は不可能だと判断したのだろう
もう1つ、視界の中にこちらに接近してくる影がある

「レオン!!」

こちらへ真っ直ぐ向かってくるムラマサへ目掛け、広げた自身の左腕を伸ばした

730レオン ◆NcltM1gQ/Q:2013/03/31(日) 19:32:02 ID:0AhphCVc
>>729
アルプトラウムのカタパルトはどうやら着艦体制にあったようだ
その先端には見慣れた赤い悪魔の姿がそこで左腕を伸ばしていた

【「レオン!!」】

ムラマサの地面を蹴り出す速度が徐々に増しアルプトラウムとの距離を縮め

「とぅっ!」

瞬時に身を屈め両足で大地を踏み込み一気に解放
バルクレイスめがけてクルクルとムーンサルトからヒツギから見て機体を真横からのボディアタックで飛びかかる

「どうやら吹っ切れたらしいな!」

731ヴィルヘルム@アルゴス ◆E8ckRIIdug:2013/03/31(日) 22:04:40 ID:69.XRehk
>>723
『……こちらは五味、竹富中隊は負傷者多数なれど全員無事。
 これから仮設診療所を設営する予定だが、なんならジガンタイプの近くまで移動して?』
 そんな声が聞こえてきた。どうにか生きていたらしい。
>>725
「どうやら、生きてたな。
 修理装置を使うから自己診断のデータを回してくれ……機密に引っかかるかな?」
 少佐からの通信が飛ぶ。やっぱり何を考えたか読みにくい。
>>727
「では、確かに預かりました……預かるというのは表現としてどうなんでしょうね?」
 そんな事を言いつつ、補給装置で機体を再起動させようと試みる。

732 ◆zv577ZusFQ:2013/04/01(月) 07:59:53 ID:Zd3NDhYc
>>727
【「明智ライトは・・・思ってたよりは丈夫みたいだよ」】

(……こんなの。……こんなの全然わたしのシナリオ通りじゃない)

しかし、ライトのその瞳はまるで生気を無くしたかの様な虚ろなものとなっていた。涙の跡もある。
レイナより自信に満ち溢れた彼女のエリート心は、ガラス細工の様に容易く折られてしまっていた。

>>728>>729
【「アルプトラウムへ。着艦許可を貰いたい」】
【「照れんなって、よし・・・ついたぞ」】
「お嬢様方、三機無事に帰還しました!」

「お疲れ様でした皆様。アルプ・トラウムは直ちにステルス・シェードを張りつつこの場を離脱します。海上へ出ましょう」

これで全機体を収用したはずだ。
アルプ・トラウムはハッチを締め切る。そして鮮やかに速やかに離脱していった。
しばらくは屋敷に戻る事は出来ない。いつか戻るべく何か手を打たないといけないが、今は諦めるしか無い。

【アルプ・トラウム撤退につき戦闘終了】

733 ◆zv577ZusFQ:2013/04/01(月) 08:58:02 ID:Zd3NDhYc
着艦したレイナは、よろよろとアイゼルネ・ブルートのコクピットから何とか自力で這い出る事が出来た。
そして、ヒツギやレオンハルト達の目に付かない様にメイドに肩を借り、こそこそと艦内の医務室を目指した。
その室内の更に奥には隠し扉があり、レイナは命からがらそこに入っていった。

「……あほレイナ。無理に肉体を酷使し過ぎよ。この状態は不味いよ。すぐに注射を打って侵食を防がないと」

中ではカナメが待ち構えていた。手には怪しげな注射器を持っている。

「……はぁ……はあ。たのむ……っ」

注射器を目にしたレイナは一瞬とても嫌そうなげんなりした顔をした。が、いよいよ覚悟を決める。
レイナは用意された寝台に倒れ伏した。ヒツギ達の前では気を張っていたが、限界なのだろう。

「行くわよ……耐えてね」

カナメは馴れた手つきでレイナの首へと注射針を刺し入れる。
それの与える苦痛や如何なものか

「ひ!……ぐっぐ!!っ……ああぁぁぁん!!ふ!ふああ!!ァァァ!?ひうっ!」

その薬剤の接種は呆れる程の苦痛を伴う。レイナはベッドが壊れふすのじゃないかと思われる程に苦痛にのたうち回った。

「可哀想な……レイナ。生きるのよ……ううん。あなたは私が生かす絶対に」

カナメは苦痛に暴れ回るレイナを母の様に優しく抱き止め、頭を撫でる。レイナが侵食に負けぬ様にと正気を保たせている。

「あァアァアっっ!!……ユナ……ユナァァァ!?」

カナメにみっともなくすがる様に抱き付き必死に耐える。脳内を駆け巡るのは最愛の……レイナの生き甲斐である者の姿。無意識にそれの名前を呼ぶ。叫ぶ。

これは皆が知らないレイナの裏の顔。晒してはならない脆弱さ。
この壊れた身体は本当なら戦わせて良い状態では無かったのだ。無理を通してそれでもマシンセルの力を行使し、成さねばならない事がレイナには会った。

734 ◆zwG.6Bg2jY:2013/04/01(月) 20:24:48 ID:4jy09NmQ
>>730

>瞬時に身を屈め両足で大地を踏み込み一気に解放
>バルクレイスめがけてクルクルとムーンサルトからヒツギから見て機体を真横からのボディアタックで飛びかかる

「うおぉい!?」

不意打ちのボディアタックに見事やられてバランスを崩し、片足でピョンピョンと跳ねながら甲板の上から横に流される
その先はまさかの外――――

「セー・・・フ!」

の寸前で見事に止まり、野球の審判かの様に両腕を水平に広げた

>「どうやら吹っ切れたらしいな!」

「あっぶねぇなおい! ・・・まぁ、な」

食って掛かろうと勇み足で近づいてきたが、その言葉に毒気を抜かれてしまった
心の枷が1つ取れたからだろうか、寂しさはあるものの何となく心地よい
だからだろうか、ヒツギは思わず笑っていた

>>732>>733

>「お疲れ様でした皆様。アルプ・トラウムは直ちにステルス・シェードを張りつつこの場を離脱します。海上へ出ましょう」

「分かった、今後のことは落ち着いてから話しあうことにしよう」

戦いが終わったばかりだが、こちらの立場を考えたらすぐに今後の予定を考えるべきかもしれない
・・・が、正直この艦のクルーも含め大人数が奔走していたはずだ、少しくらい心身を落ち着けても良いだろう

>そして、ヒツギやレオンハルト達の目に付かない様にメイドに肩を借り、こそこそと艦内の医務室を目指した。

コックピットから降りてきたヒツギはキョロキョロと周囲を見渡す

(レイナは・・・居ないか)

ぱっと見た限りではレイナの特有の影は見当たらない
アイゼルネを見ればコックピットが既に開いており、何人かのメイドが整備を始めようというところだ

(疲れてたみたいだし休んでるのかもな)

レイナは今回の戦い特にハードだった、疲れが溜まっているのだろう
自室か医務室で体を休ませているに違いない。
そう思うヒツギも心労から暖かい飲み物でも飲んで休みたいと思っていたところだったのだが

735ゼバスチャン ◆oR45XRwhpI:2013/04/03(水) 23:31:25 ID:pzcbDVtA
>>731
「あの攻撃を受けて全員無事か・・・運がいいやつらもいたもんだ
 今ユウセイを連れてジガンの元に向かっている」

ぼろ屑となったアルブレードを抱えたドロワナがジガンの元に向かう

「診療所にはユウセイをぶち込んでおくから、俺の期待に弾薬を詰め込んでくれ
 やれDCやらアンノウンだかに攻め込まれても困る 今は戦える駒が少ないから
 ドロワナはこのまま待機する この程度の被弾なんざ良くあることさ」

そうこうしているうちに ジガンの巨体の元にたどり着いた
アルブレードを下ろし 宣言どおりコクピット内で待機する模様

736 ◆Tg./UqnJ52:2013/04/06(土) 19:49:15 ID:oCzIaJzo
【地球連邦軍極東支部 牡鹿基地】

レイナ・カーマインとその一派の引き起こした衝撃的な逃亡劇、書類の上で「伊豆事変」と呼ばれているこの事件から三日。
レイナと結託していたイサム・カイオウ大将が編成した伊豆の独立戦隊、所謂「カイオウ戦隊」も大将の失脚により解散され、
伊豆事変後、その隊員のうち、連邦軍に残留した人員は連邦に対し叛意が無いかどうかを判断されるまで軟禁されることとなった。
とはいえ、カイオウ大将の影響下にありながら連邦側についた彼らに対する軍上層部の目はそこまで厳しいものではなく、
どちらかと言うと「巻き込まれた」感の強いものとして、その処分は多少、同情的なものとなった。
連邦側についた人員の軟禁先が、懲罰的なそれではない、同じ極東、日本の牡鹿基地となったのもその「同情的な処分」の一環である。
今回の事件を知った、旧カイオウ戦隊の隊員のうちの一人、アカリ・クレマチ伍長の元上官であるところの深堂鏡子少佐と、
少佐の所属している牡鹿基地司令である桜川重三中将の二人が提言したこの処分が、
極力この事件に関する欧州の介入を防ぎたい極東支部の思惑と合致したという事情もあるにはあるのだが、それを踏まえても寛大なそれと言えるだろう。

「……と、いうわけじゃ。君らにも思うところはあると思うが、事情が事情じゃ。現状、君らにしてやれるのはこちらとしてもこれが精一杯。
基本的に基地の外には出られなくなる等、色々な不自由を強いると思うが、まあわかってくれい」

旧カイオウ戦隊の面々は、髪はもちろんのこと、眉も、長く伸びた髭までもが白い、
どう見てもおじいちゃんな桜川中将からそうした説明を受けた後、解散の流れとなった。

牡鹿基地は伊豆基地と比べて小さい基地である。
牡鹿半島、石巻湾に面する狐崎浜一帯を整備し、埋め立て地による土地の拡張を経て完成したこの基地は、東北地方太平洋側を守る基地のうちのひとつであるが、
この基地の役割はどちらかというと新人PTパイロットの教練が主であり、PT教育連隊が設置されている。
それ故に、現在、量産機の主流となっている量産型ヒュッケバインや、世代遅れながらもTC−OS周りが充実している量産型ゲシュペンスト、
AM系統の基本となるリオンなどの姿があちこちで見られ、それらに乗って訓練を受けているであろう年若いパイロットも多く見られた。

「……なんというかこう、若い汗と言いますか、キャピっとしてると言いますか、とりあえず若いオーラの感じる場所ですねぇ」

牡鹿に着くまで伊豆からの移動の準備やら何やらで忙しく、昼食を逃していたという理由で、午後2時頃を指す時計を尻目に、
旧カイオウ戦隊の面々は食堂にて遅い昼食を取っていた。上の発言は、大盛りチャーシュー麺をすすっている、リリーの感想である。

「まあそういう場所ですから、この基地は。つい数ヶ月前まで、私もあの中にいましたし……」

こちらはリリーの隣でコロッケ定食の味噌汁に息を吹きかけているアカリである。

「自分は若いというアピールですか。いやですねぇ、アカリ伍長は」
「そんなこと言ってません!」

アカリのツッコミに、「はいはい」といった感じでリリーはひらひらと手を振った。

737エッシェンバッハ夫妻 ◆E8ckRIIdug:2013/04/06(土) 22:25:44 ID:aozPdHtc
 喫煙室。

 エッシェンバッハ夫妻は並んで紫煙をくゆらせていた。

「……悪いのは、私たち?」
 ピースの空箱を握り潰す妻と、

「……俺は何もしてないぞ」
 MoroMoroの吸い差しを灰皿に押しつけた夫。

 今は、我慢の時である。

738ユウセイ ◆JryQG.Os1Y:2013/04/06(土) 23:31:01 ID:zPjGEVxM
>>736
「まぁ、落ち着いたと言っちゃあ、落ち着いたのでしょうか。」
上の発言は、リリー少尉の向かい側の席に座り大盛りチャーハンを食べながらのユウセイの発言。

>>「……なんというかこう、若い汗と言いますか、キャピっとしていると言いますか、とりあえず若いオーラの感じる場所ですねぇ」
「ですねぇ。ここにはPT教育連隊があるそうですし、まぁ、若いパイロットも多そうですし……………少尉がそんな事言うとはつーか、未成年の俺より若い、少尉が言うのもなんだと思うのだが」
危うく、変なことに、気づくのを忘れていた。
>>「まあそういう場所ですから、この基地は。つい数ヶ月前まで、私もあの中にいましたし……」
「クレマチ伍長は、ここの出身なんですね。」
適当に、相づちを打つ。

「というか、少尉、結局俺たちは、どうなったんでしょう。
ほら、明智大尉は、行っちゃいましたし、
このまま、新たな部隊として活動するのでしょうか。」

エンジェルフェザーの軍の指揮、
甲斐の部隊の敗北
総責任は、あの明智大尉にある。
相当な、責任を問われることになるであろう。

そして、ユウセイが心の中で疑問に思っていることがあった。
それは、


アスト研が、何の被害も受けていない事だ。
アジエルの類似機体の事の責任を問われることになったが
特に何も、無かったらしい。
アスト博士に、
アイゼルネの技
マシンセルとレイナ嬢の関係
あの、アジエルの類似
しかし、すべての質問に、ノーコメント
それが、アスト博士の答えだった。

739 ◆Tg./UqnJ52:2013/04/07(日) 05:39:00 ID:MXPK2yY6
>>738
「ここの出身……そうですね。実家は秋田の方にあるんですけど、東北の新人PT乗りは、大体ここに送られてきますから」

テーブル備え付けのサウザンドレッシングのボトルを振りながら、アカリが答える。
一方、発言の違和感を指摘されたリリーは、レンゲでスープを啜っている。

「ふーむ、三陸沖の漁場が近くにあるだけあって、魚介のダシが利いてますね。
……で、何の話でしたっけ。私がロリババアっぽいという話でしたか?」
「いや、そんな話はしてませんけど」
「おや、そうでしたか。でもまあ良いじゃないですか。このところのドタバタを振り返れば、少しくらい老け込んだところで。
ここでゆっくりしつつ若いオーラを吸収してもとの若さを取り戻せば良い話ですよ。幸か不幸か、しばらくこの基地から外には出られないんですし」

いつもの無表情よりは若干ゆったりしたような(本当に若干程度ではあったが)表情で放たれたリリーの言葉は、
ユウセイの二つ目の質問にもかかっている。

「ハヤミ中尉、桜川中将の話、聞いてました?
式典の校長挨拶みたいな眠気を誘う話ではありましたけど、私達は軍人なんですから、ちゃんと聞かなくては。
今の私達は隊としての編成、活動を許されていない状態です。
カーマインさんとの繋がりが途絶え、カイオウ大将のように連邦に対して後ろ暗いことを持っていないことが解るまで、
私達はこの基地でのんびりすることを…………することを、強いられているんだ!」
「急にネタが浮かんだからって、強引にねじ込むのやめましょうよ、リリー少尉」
「……おほん。まあそういうわけなので、私達はこの基地に閉じこめられたまま、強制的な休暇を与えられている、と解釈すればOKです。
読書をして過ごすなり、身体を鍛えるなり……好きにこの「休暇」を楽しんでみてはいかがですか?
アカリ伍長、何か、この基地なりの余暇の楽しみ方はありますか?」

リリーの質問に、アカリは目を閉じてこめかみに人差し指を当て、記憶を探る。

「そうですねぇ……。まず、こういう海に面してる基地ですから、釣りなんかをする人は多かったですね。夏は泳いだりしました。
日本三景の松島が近くにありますし、買い物や観光に出ることもありましたが……あー、それは今できないんでしたっけ。
それじゃ……うーん、ああ、アレがありましたね、バーニングPTの筐体。PT教練の助けになるんで、普通に置いてますよ。
もちろんタダでプレイできますし、ネットのを含めた対戦も出来ます。
あとは……何したっけなぁ…………とりあえず、そんなところでしょうか?」

740ゼバスチャン ◆oR45XRwhpI:2013/04/07(日) 23:05:37 ID:ib1jqDDU
>>737
「悪いのは俺らだろ? 上官の不始末は部下の不始末だ」

隣で赤マルを取り出し、咥える
鏡のように磨き上げられたジッポーが開く澄んだ音が喫煙室に響いた

「幸いなことに上層部が同情的らしいじゃねぇか ニッポンを観光できねぇのはちと残念だが
 基地の設備も中々のもんだぜ? 休暇だと思ってゆっくりしていこうじゃねぇの」

タバコに火をつけ、ジッポーをテーブルに置く
暫しの間、紫煙をくゆらせ

「さぁ〜て飯だ こっちに来てからってぇものの 飯が上手くて楽しみにしてるんだよな〜
 酒がないのが実に残念だ」

灰皿にタバコを押し付け、火をもみ消すと 食堂へと向かっていった
だがジッポーのことをすっかり忘れ テーブルに置いたまんまである

>>738-739
「いよぅ諸君 相席構わんかね?」
山盛りのラーメンをテーブルに置き、イスに座る 返答? 知ったことではありません

「上官殿は今頃尻拭いに躍起になってんじゃねぇの? 何せ非戦闘員にここまで記録的な損害を出しているんだ
 前例のない損害に右往左往してるんじゃね?」

木の棒(割り箸)を手に取り、辺りを見回して この珍妙奇天烈な食器をどうやって使うのか確認中
どうやら切れ込みが入っていて、二つに割るらしい

「然しニッポンのラーメンとやらを食うのは初めてなんだ ダチが随分と絶賛していたんだガ・・・これどうやって食うんだ?」
そしてズルズルと音を立てて麺を啜っている所を見てビックリ

恐る恐る割り箸に麺を持ち上げ(ちゃんとした持ち方ではく、鷲掴みにした棒に麺を引っ掛ける形)

「ズルル・・・ブッ!! ゲホッゲホッ!!」
意を決して麺を啜るも、案の定気管に入れて思い切りむせる

「こいつぁ・・・なんていうか・・・よくみんな咽ないんだな」
ひとしきり咽た後 平気な顔で食べてる周りを見ながら言った

741 ◆Tg./UqnJ52:2013/04/08(月) 22:05:43 ID:1HIv5MQo
>>740
急に大盛りのラーメンを持って席に着いたかと思ったら、間違った箸の使い方で麺をかきこみ、結果むせ始めるゼバスチャン。
箸が使えないのはまあ良いとしても、ああいったヌードル系の料理を食べたことの無いような感じなのは珍しい。

「あー、大丈夫ですか? 箸に慣れてないのなら、コレ使って下さい、リューデル軍曹」

苦しそうにしているゼバスチャンにアカリが渡したのは、何のことはない、ただのフォークであった。

「ラーメンの食べ方に明確な作法なんてありませんから、自分の食べやすいようにした方が良いですよ。
ただ、あんまり時間をかけてると伸びて風味が落ちますけど」

初めての料理を大盛りとは中々チャレンジャーだ。無謀と紙一重、とも思うが。
隣では、リリーがうんうんと頷いている。いつの間にか、その丼は半分以上が無くなっていた。

「伸びたラーメンは不味いですからね。
それはそれとして軍曹、今回、非戦闘員に被害は出てませんよ。戦艦一隻墜ちて多数のクルーが亡くなったのは事実ですけど、彼らはみんな軍人ですから。
……まあ、軍人としては無駄な命の使い方をされましたが」
「そうですよね……軍に居る以上、命令に従って戦って、死ぬことは当たり前に起きることですけど……その、今回のことは……」
「はっきり言って内輪もめですからね。
何かの意図が有るのが明白な欧州、十分な説明無しに姿を消したカイオウ元大将とカーマインさん達……なんだかなぁって感じです。
実際、旧戦隊の人達の中には、それを恨みに思っている人も少なくないようですよ」
「リリー……少尉は、どうなんです?」
「さぁて、真相もわからずに結論を出すのもどうかって感じもしますが……」

コップに入った水を飲み干すリリー。変わらない無表情にも見えたが、先ほどまでの穏やかさが抜け落ちていた。

「これで反感を覚えない聖人を、私は見たことがありませんね。皆さんに、心当たりあります?」
「………………」

リリーの質問に、アカリは押し黙った。

742エッシェンバッハ夫妻 ◆E8ckRIIdug:2013/04/09(火) 00:18:30 ID:s3y/U3Zk
>>740
「……言い切ったな」
 眉をしかめた夫。

 数年軍の外で暮らした彼は、“上司の仕事は部下の責任を取る事”という考え方もある事を知っている。
 少なくとも、今回自分のした事に問題があったなら下に押しつける気は無い。

「言い切ったわね。でも、それを受け入れる気はあるのかしら?」
 妻は妻で、軍の考え方が絶対でないのは知っている。
 その上で、専業主婦まで選択肢に含んではいる。

「……一つ言えるのは、今のアイツの趣味は悪くない、って事か」

 忘れ物のジッポを手にとり、ヴィルヘルムは腰を上げた。

743ゼバスチャン ◆oR45XRwhpI:2013/04/10(水) 22:49:06 ID:TM3h4Sko
時間は多少前後する

>>742
「言い切ったさ、だってソレが軍の『真理』 違うか?」
確かに軍の外には上司が部下の責任を取る、そのような概念もあるだろう

しかしここは軍隊であり、我らは軍人 上官への服従は絶対条件である

「そしてこれは個人の感情の外にある事柄だ、まぁあえて個人の感情を入れるのなら
 『嫌に決まってんだろボケ』こんなところだな」

と言った後で
>「さぁ〜て飯だ・・・・・

の件に続くだろう もちろんジッポーは喫煙室に忘れたまま
そしてその後、食堂でラーメン相手に咽るゼバスチャンであった

>>741
ヌードル系云々の字の分を実際に口に出したとしたら、迷うことなくこう応えただろう
人間肉とジャガイモ 多少のキャベツと多量のビールがあれば生きていける と

「いや結構・・・魔だ負けてはいない・・・!!」
フォークを差し出すアカリ、だがこの男はソレを受け取らなかった というか食事に勝ち負けがあるのだろうか?

「このまま引き下がれん!! 男の維持を見よ!! ズルz(ry」
―――しばらくお待ちください

「ゴメン やっぱり貸して」

あっさり負けを認めた男 おとなしくフォークでラーメンを食べる図
啜るのも諦めて口いっぱいに頬張り、そのまま咀嚼する戦法を取った模様

「モグモグ・・・うん こいつぁいけるな、このラーメンとやらを紹介してくれたダチには感謝の意を伝えておこう」
とここで話しは重たい方向へ とりあえず食事を一端中断する

「・・・そういえばあいつらは、俺が始めて伊豆基地に来たときも格納庫に居たなぁ
 カイオウ戦隊のメンバーであるリリーやアカリ、それに寝返ったヒツギ きっとみんなあの子らと仲がいいんだろう」

「これはあの子たちと出会ってから日が浅い、あの子たちのことを殆ど何も知らない1人の軍人としての意見だ
 俺は今回の作戦 決して理解できないものではないと考えている」

きっとこの子達の反感を買うだろう、だがここは言わせてもらう

「確かにあの子たちは軍人ではない、だが一般人にカテゴリーするには戦力を持ちすぎている
 あの吸血鬼AMを見たか? 別にスーパーアヴェンジャーで仕留められなかった相手は初めてじゃない」

「だがスーパーアヴェンジャーの餌食にならなかったヤツってのは、捕らえきれないほどのスピードで逃げ回ったり
 分厚い装甲や強力なバリアを持っていたりした だがあの機体は、あんな華奢なのに、真正面からぶつかって、しかも再生して見せた
 あの機体は脅威以外の何者でもないよ」

「軍隊としてはこれほど面白くないヤツもいないだろう、もしも一国の軍隊並の力を持つ者達が自分たちに反旗を翻したら?
 もしそうなったら、この国は内乱状態に陥る そうなる前に潰しておきたいと考えるのは極自然なことだ」

メンマをフォークで突き刺し、口に運んで咀嚼する

「実際はもっと違う、どす黒い思想の元行われたのかもしれんがね そういう考えもあったってのは知ってほしいかな?ってところだ
 気を悪くさせたのなら申し訳ないね」

744ヴィルヘルム ◆E8ckRIIdug:2013/04/11(木) 21:48:12 ID:dmZCi6oQ
>>743
「限りなく黒に近い灰色ではあるんだがな」

 食堂の入り口に立って、壁にもたれ掛かって、そんな声をかける。

「財界人の端くれとしてもレイナ・カーマインが何故敵視されるようになったのかの発端について知りたいし、イサム・カイオウが本気で“鋼龍戦隊の再現”に取り組んでいたのか、も。

 後、超機人関連のアクションもあるな。
 マーガレット・ウィリアム=ウィルマースが捕まらないとの情報は届いているか?
 レイナと親しくウィルマース財団の中枢に近い彼女の動向も不安だ」

 そんな事を言いつつちかより、
「それはそれとして、忘れ物だ」
 リューデルの前にジッポを置いた。

745ユウセイ ◆JryQG.Os1Y:2013/04/12(金) 18:26:49 ID:PrDiKf9A
>>741
「つまり、暗い陰が払拭されるまで、のんびりしなければ、生き残れないと。・・・まぁ、どうのんびりすれば良いんだろうな。」
こちらも、ネタを入れてみた。反省はしてない。
話を聞いていて、クレマチさんが、アイデアを色々だしてくれた。
「バーニングPTか。久しぶりにやってみようかな。
あっ、なんか、面白いPTとかあるか。それは興味ある。」
そんなこととかを話していると

>>740>>743
ゼバスチャンさんが、来て同席を求めているらしい。
「どうぞ。」
にこやかな笑顔で、そう言う。
どうやら、ラーメンを箸で食べてみるらしい。
そして、
(蒸せたな。まぁそりゃそうか。)
だって、正式な食べ方じゃないもん。
クレマチさんたちが、フォークで、食べろと、言うが全く応じず。
>>「このまま引き下がれれん!! 男の意地を見よ!! (ry」
(ひでぇ、)
まぁ、大人しくフォークで、食べるらしい。本当に良かった。
まだ挑戦したら、スープがえらいことに
「軍曹の言うことは確かです。」
ゼバスチャンの言うことは確かに、
私的に、軍を持っているしかもかなりの
「ですが、これまでにも、俺達に力を貸してくれました。その事実は変わりません。
欧州は、連邦軍を、何か一つにまとめようとしている。」
「目障りな存在は、速めに消したいか。または別の問題か。」
「まぁ、いずれにせよ、今、俺達が、動けないという事実には、変わらないんだけどね。」
そう言い、またチャーハンを一口口に入れる。

746 ◆Tg./UqnJ52:2013/04/14(日) 23:50:48 ID:O0/Dvnss
>>743
「さあて、それはどうですかね」

丼を持ち上げてスープを空にしたリリーが、口の周りをハンカチで拭きながらゼバスチャンの言葉に反応した。

「確かにアイゼルネや敵に回ったバルクレイス、どこからか現れたアシエルタイプなどの機動兵器や、
カーマインさんの所有していたあの黒い母艦は通常の物より高い性能を有しているとは思いますが、それ自体はそんなに脅威じゃないと、私は考えています。
だってそうでしょう? いくら性能が高かろうが、彼女らは所詮、「集団」の域を出ない。
連邦軍という「巨大な組織」の前に現れたところで、圧殺されるだけなのは目に見えてます。
彼女らも馬鹿じゃないのでその辺はわかっていると思いますから、あなたの言う内乱の心配も皆無でしょう。
そもそも彼女らが利用できるだけの、内乱の火種がありませんけど」

口を拭いたハンカチを畳みながら、リリーは淡々と言う。

「少し性能の高い兵器を有する「集団」でしかない彼女らが、あの場で降伏せず我々を突破した。
問題になってくるのはその真相でしょう。単なる悪の一団の悪あがきなのか、なにがしかの陰謀から身を隠すためのものなのか。
……ま、ハヤミさんの言うとおり、どちらにせよ謹慎を食らっている我々が関与できる余地はまったくありませんね」

リリーの物言いは冷たい、と言うよりは興味がないと言った方が正しいトーンで放たれている。
今回逃亡を図った面子とは余り交流の無かった、どちらかと言うとゼバスチャンの立場に近い彼女だからこその言いようであった。


>>745
「面白いPTですか? うーん、アシュセイヴァーとラーズアングリフのデータが導入されたのは知ってますけど、それ以来触ってませんからねぇ……。
自作のカスタムデータなんかも読み込めるので、それがあればデフォルトのラインナップに機体を追加できますよ。
ハヤミ中尉はT−LINKの関係者なので、SRX計画系の機体のデータ、持ってるんじゃないんですか?」

牡鹿基地の筐体はあくまでPT教練の一環として設置されているものなので、
一般に出回っているそれとは機体のラインナップが違い、軍用PTやAMのデータが登録されている。
元々、自分でカスタムしたPTを戦わせるゲームであるバーニングPT本来のスタイルとは違うが、自作のデータを使えないほど狭量な場所でもないのだ。

747整備兵甲乙 ◆E8ckRIIdug:2013/04/16(火) 21:30:43 ID:9KM.EsMo
 そんな中、入ってきたのは甲斐から部隊に付いてきた整備兵コンビ。
 便宜上、のっぽを甲、小太りを乙とする。

「そういや、見たか?あの胡散臭い虚無僧」
「あ?ひょっとして伊豆基地にタイデグリー中尉が連れて来たという?」
「なんか、この基地の周辺で虚無僧がうろついてたって目撃談が」
「聞いた聞いた。
 警備の人たちが追いかけたけど捕まえられなかったって」
「そろそろ射殺命令が出たりしてな」
「さすがにそれは無いだろう」

 何やら噂話が。

748ゼバスチャン ◆oR45XRwhpI:2013/04/18(木) 00:55:17 ID:NpzD8eHE
>>744
「おや? そういえば忘れてたっけ?」
テーブルに置かれたジッポーは間違いなく自分のもの、手に取りポケットに収めた

「鋼龍戦隊ねぇ・・・話には聞いてるけど」
カスタム・ワンオフが結集したトンデモ部隊 
1戦隊で戦局すら代えかねない力を持った集団

「ソレが俺らだって言うのかね? 確かに見た感じワンオフも多いけど・・・」
果たして彼らの代わりを自分が勤められるのだろうか?

>>744-746
とまぁ自分なりの解釈を述べてみる
多少の反論も有るが、いえることは一つ

「結局、俺らに出来ることは憶測だけ
 本当に脅威だったのか、そうでなかったか 真理は一帯どこにあるのやら?ってか」
スープをゴクゴクと飲み干し 箸を置く

>>747
食事が終了したところで なにやら整備士の話が聞こえてくる

「コムソウ・・・? コムソウ・・・って なんだ?」
嗚呼ジェネレーションギャップ ゲルマンにはコムソウが分かりませんでした

「なぁ お前らコムソウって知ってるのか?」
辺りに居る>>744-746に話題を振る

749ヴィルヘルム ◆E8ckRIIdug:2013/04/18(木) 23:29:26 ID:Q43jQxzU
>>748
「別にワンオフ集めりゃいいってものでもあるまいに」
 イサムの考えはさておいても彼の運用思想は、
「機体がどうこうじゃなく、中の人間の問題だろう。
 均一化された、つまり同じような人間を集めたらある局面で同じようなトラブルに同じような失敗が積み重なる。
 だから、違ったタイプを復層的に配置する事で運用に厚みや幅を持たせるってわけ。
 鋼龍戦隊はたまたま個性を活かすための機材にもヴァリエーションを持たせる事が出来たのさ」

 まぁ、この論法だと彼自身も変人のはしくれに聞こえるのだが。

「それはそれとして、虚無僧……ああ、あの、籠を被ったブッディストか。
 レミーが連れてきたからにはある程度のクリアランスを持っているはずだから……彼女はどうしたんだ」
 そう、エレミーラ・タイデグリー中尉もまた、姿を消していた。

甲「あれっきり?」
乙「伊豆事変の前の日は中尉もいましたよね?」

「……親父の部下の割に胡散臭いなぁ……」

750ゼバスチャン ◆oR45XRwhpI:2013/04/26(金) 00:07:54 ID:uIr8f7Fs
>>749
「つまり俺らは『個性的』って言いたいわけか、なるほど否定は出来んな」
理解したうえで否定をしない、つまり自分が変人であることを認めているということだ

「籠をかぶったってぇ・・・あぁアレか」
そういえば伊豆基地に到着したときに籠をかぶった変人が居たなぁと、記憶を掘り起こしてみる

「アイツのことはよく分からんが、射殺命令ってのは拙くないか? オイどうなんだ?」
拙いのなら命令を中止するよう要請せねばならないだろうが、自分はあの籠人間と仲がいいわけでない
ここはヴィルヘルムの判断を聞いて判断しよう

751ヴィルヘルム ◆E8ckRIIdug:2013/04/26(金) 00:38:20 ID:UWBsbGHA
>>750
「だろ?」
 ユウセイやリリーは特に個性的であり。

 そして甲乙は(自分達を除く)と言いたげにしていたり。

「別に、俺が命じる訳じゃ無いが……警備兵に捕まえられないと言う事はそれなりの訓練を積んでいるという事だな。
 タイデグリー中尉の部下で俺達の様子を密かに見に来たって言うならいいんだが、目立つ姿の意味が分からない。
 分からないと言う事はそれ単体で十分撃ってしまう理由になるだろうよ」

「いや、軽口で言った自分が軽率でした」
 甲が発言を撤回した。

752ユウセイ ◆JryQG.Os1Y:2013/04/27(土) 13:58:07 ID:HHZDKgS6
>>745
「アジュセイヴァーか。それは良いな。」
アジュセイヴァーと、ラーズアングリフが納入してると聞いて驚いた。
(軍に入ってから、親しく触ってないからな。)
そう、完全にバーニングPTをやると決めたユウセイ
「あと、クレマチ伍長、念動力者だからといって、SRX計画に参加しているとは、限らないぞ。
まぁ、ART-1のテストには参加して、バーニングPT用のデータも頂いたが。」
素で、そんなことを言う。
「ああ、それも、気になってけど俺が気になるのは現実のPTな。」
現実のPTも、見てみたいそれが、ユウセイ
期待を込めた眼差しで、クレマチを見つめる。
>>749
「俺達が、異端ね。まぁ、そうだけどさ」
念動力者+ブースデットな君が言うなって言う突っ込みは無しな。

753 ◆Tg./UqnJ52:2013/04/27(土) 23:54:09 ID:NI5btEmg
>>747-752
「盛り上がっとるとこ、すまんなぁ。ちょっとええか?」

アカリがユウセイに応えかけ、腹の膨れたリリーがあくびを噛み殺そうとしたその時、一人の女性士官が皆に呼びかけてきた。
ブルーのロングヘアにベレー帽を乗せた、若干ツリ目の女性だ。襟章は少佐であることを示している。
皆にとっては初見の人物であるが……一人だけ、椅子を蹴るようにして立ち上がった者が居た。アカリだ。

「きょっ、きょ、教官! お久しぶりです!」
「ああ、紅町か。そこまで長く会っとらんわけじゃないんやし、お久しぶり、はおかしないか?」
「うえ!? あー……えーっと…………すいません?」
「ダアホ、謝るとこでもないやろ。慌てん坊やなぁ」

腰に手を当て、呆れたような視線をアカリに向ける女性士官。
と、横にいたリリーが小さくなっていたアカリの袖を引っ張って、

「旧交を温めているところ申し訳ないのですが、そろそろ私達に彼女を紹介して下さいませんか?」
「あ、はい。
……えっと、ご紹介します。彼女はこの牡鹿基地でPT教育連隊の隊長を務めている深堂鏡子少佐です」

アカリに紹介された女性士官、鏡子は背筋を伸ばして、ピッとしっかりした敬礼をし、

「地球連邦軍極東支部牡鹿基地所属、深堂鏡子。階級は少佐や。
今、そこの紅町がウチをPT教育連隊の隊長って言うたけど、今はもう、その任からは解かれとる」
「え? じゃあ今は何を?」
「君らの面倒を見るように言われて来た。
第4特別編成小隊……つまり、君らのことやけど、この部隊の隊長になるよう言われた。
この小隊名、字面は真面目やけど、ぶっちゃけこれ扱いは懲罰部隊と何にも変わらへん」
「懲罰部隊……そんな……」

アカリはショックを受けた様子ではあったが、頭の中では解っていた。
あえて考えないようにしていたが、桜川中将の説明の時点で、自分たちがそういう扱いになっていることは明白であった。

754ヴィルヘルム ◆E8ckRIIdug:2013/04/28(日) 14:25:54 ID:PyV.v30w
>>752
「仕方が無いよなァ。一番マトモなのがうちのラウディか?」
 次点であかりん。
>>753
「自分は、ヴィルヘルム・エッシェンバッハ少佐であります。
 色々とお手数をおかけします……小隊?」

※自分
※ユウセイ
※あかりん
※ラウディ
※ゼバスチャン

「……中隊には足りないか」
 人数を数えて。

755ゼバスチャン ◆oR45XRwhpI:2013/04/29(月) 15:38:17 ID:ky2Co.JM
>>751>>754
「だがこの場で一番の常識人の座は譲る気は無いぞ!!」

どうやら自分が常識人だといいたいらしい、だがラウディなる人物に会った事がないようなので本当のところはどうなのやら?
さぁ、この常識人対決はどっちに軍配が上がるだろうか?

「とりあえず相手側の目的も分からんし、警備隊に任せるか」

>>753
「自分はゼバスチャン・クルト・ヴェルナー・リューデル軍曹であります
 懲罰部隊の隊長への異動、大変ご苦労様であります」

ショックを受けるアカリに対し 調子を変えることなく敬礼してみせる
実際のところ前いた場所はその劣悪な環境から、懲罰部隊と大して変わらない環境だった為だ

「そいで? 好みが綺麗に刷るまで最前線で消耗兵ごっこしていればいいのですかな少佐どの?
 ここへは只のご挨拶? それとも早速この基地から出る機会を持ってきてくださったとか?」

この基地から出る切欠 つまり打って出る前線へ放り込まれるか? ということだ

756ユウセイ ◆JryQG.Os1Y:2013/05/01(水) 22:35:46 ID:TtXxccHE
>>「話してるところに、すまんなぁ。ちょっとええか?」
「どうぞ、って、クレマチ伍長?」
ユウセイとアカリが、話しているところに、一人の女性士官が来た。
それを、見たアカリは急に、立った。
「伍長、この方は?」
>>「あ、はい。
……えっと、ご紹介します。彼女はこの壮鹿基地でPT教育連隊の隊長を務めている新堂鏡子少佐です。」
少佐と言うことで、ユウセイは、慌てて立ち、
「自分は、ハヤミ・ユウセイ中尉であります。」
と、敬礼してみせる。
新堂少佐の話を聞くと、どうやら、懲罰部隊となるらしい。
「懲罰部隊、ですか。」
(確かに、戦艦一隻落としてしまったからな。)
納得しようとしたが、
(そもそも、明智大尉が、指揮とってたし、責任は欧州の方にあるんじゃ?)
そんな事を、考えるが今は
「しばらくの間、宜しくお願いします。」
深々と、頭を下げた。

757 ◆Tg./UqnJ52:2013/05/10(金) 00:23:19 ID:zWjiy6AU
>>754-756
三者三様、それぞれの個性を持った返答に、鏡子は二、三度深く頷いて、

「うん、元気があるのはええことや。
……で、ウチがここに来たのは顔合わせのためでもあるんやけど、
そこのおっきいゼバスチャンが言うたように、「懲罰部隊としての仕事」があることを伝えに来たっちゅうんが、一番やな。
とりあえず、こいつを見てくれへんか」

そう言って鏡子がテーブルの上に置いたのは、二次元ホログラムを表示する端末であった。
鏡子が端末を操作すると、端末から映像が浮かび上がる。
それは牡鹿基地周辺を表示した地図情報で、基地から北へ数十㎞行った部分に赤い光点が表示される。

「今日、この基地に到着予定の輸送機が一機、「ゲシュペンストの部隊に襲われとる」言うて、救援要請を出してきた。
敵は輸送機からの情報を信じるんならただの量産型ゲシュペンストなんやけど、
輸送機が山地の上を逃げ回ったにも関わらず、そいつらはただのゲシュペンストらしからぬ山地踏破性能を発揮したようなんや。
DCの残党か何かが、そういう機能をこいつらに追加したんやと思う。無論、それだけやないと思うけど、普通と違うんでハッキリしとるんはこれだけやな。
輸送機の飛行速度、ルートからして、今から出れば、おそらく南三陸町付近で接敵することになる。
数は12機。数の上やとあっちの圧倒的勝利やけど、こっちの機体はまあ、性能がええからなぁ。
ま、五分以下の戦いにはならんやろ」

最初に表示された赤い光点から、輸送機のアイコンと、それを追う青い12個のアイコンが動き、鏡子の説明を補足する。
それらのアイコンはしばらく動いた後、現時点での座標で停止し、輸送機のアイコンから十何㎞か南へ行った場所に大きな赤い丸が表示された。
鏡子の言った、接敵予想地点だろう。

「懲罰部隊とは言うたけど、君らは別に連邦に叛意があったわけやないしな。
ゼバスチャンが言うたみたいに、ひとつ間違えたら死ぬ、みたいな、そんなガチの懲罰任務はまわって来んようになっとる。
やから、そう心配せんと、気楽に構えとき。と、ここまでで何や、質問はあるか? 無いなら、即出撃やで」

758ヴィルヘルム ◆E8ckRIIdug:2013/05/10(金) 21:56:18 ID:VyyW0VOw
>>755
「まあそれはそれとして」
 それとして。
>>757
「……数は不安だが、そのあたりは仕方がないか」

 なお、整備兵二人はすでに格納庫に急いでいます。

「さて、大事な質問です。
 輸送機の積み荷は何ですか?この重要度で敵の練度や対応を推測出来ると思いますが」

759ゼバスチャン ◆oR45XRwhpI:2013/05/10(金) 23:24:12 ID:spuuzHhw
>>757
「ゲシュペンストねぇ・・・」

ゲシュペンストはいい機体だ、自分も一時期乗っていたことがある
ハロウィン・プランで延命措置を施されたのにも納得が行く、ただゴキゲンな実弾武器が揃ってないのだけが(個人的に)不満箇所でもアル

「機体のカラーリングは? 目立つエンブレムの有無は? 目立ったカスタマイズはされているか?
 山地踏破・・・となると、空を飛んでない? ならば飛行の出来ない量産Mk-Ⅱか? プラズマ・ステークの形状で判断できるはずだが」

もしもハロウィン・プランによって蘇ったMk-Ⅱ改ならばテスラ・ドライブによる飛行が出来るはずである
量産Mk-Ⅱなら着脱の出来ないステークであり 改ならば着脱可能なバックラーになっているはずである

「性能がいいって言ったって、相手の機体にも寄るんだガなぁ・・・何はともあれ仕事だ 軍人はギャースカ騒がず出撃するのみってか?」
質問は以上である 返答を聞いたら機体に乗り込むだろう

760ユウセイ ◆JryQG.Os1Y:2013/05/11(土) 19:12:01 ID:kpSU1hns
>>757
「………ゲシュペンスト」
ゼバスチャンが、性能を、思い浮かべている。間
ユウセイは、アスト研での事件を思い出していた。

(まさかな。あいつじゃ)
超人機のコアを回収していったリガシン等、


(最近、活発に活動してると言うし、警戒は怠らないようにしないと。)
「性能差は、何とかなると思います。兎も角、行きましょう。」

質問は、特にないので、返答を聞き次第出撃である。

761 ◆Tg./UqnJ52:2013/05/14(火) 19:06:09 ID:aV4xwWFM
>>758
「輸送機の積荷? たしか、こん基地でトライアルする予定の試作機って話らしいで。
無論、その話はウチの基地と送り主の間にしか交わされてへんのやけど、それを傍受かなんかして追ってきたにしては、
連中、段取りがお粗末やで?
試作機、新型機乗っけた輸送機の襲撃をこの東北方面軍の庭先でやらかそうっていうんに、戦力はゲシュペンスト12機だけ。
当然、奪取も考えられるけども、奪取した機材を運ぶための母艦らしき影も見つからん。
正直何したいんかわからん連中や。けど、こないな迂闊な行動に出とる時点で、練度なんぞ考えるだけ無駄やと思うで、ウチは。
練度の高い反連邦政府がヤケんなって玉砕覚悟で出てきたっちゅう乱暴な意見もあるにはあるけど、そんなん鼻で笑う話や。
故に言うたんや、「五分以下にはならん」てな」

>>759
ヴィルヘルムにそんなふうに話していると、横からゼバスチャンが口を出してきた。
どうやら敵の情報をもっと詳しく知りたいらしいが……。

「ゼバスチャン、二言目のお前の台詞、ブーメランなっとるで……。
……まあええ。敵の機体の情報やな? しかし、言うてもさっき話したこと以上のことはわかっとらんで?
敵は改型でも何でもない、ただの量産型ゲシュペンスト、ただし山地踏破性能に向上が見られる。
所属を示すようなカラーリングも、目立った改造も無い、まっさらブルーのゲシュペンストや。
……わかっとることを過不足無く伝えたつもりやけど、前の職場じゃ情報も満足に得られんかったんか?」

762ヴィルヘルム@scof:2013/05/14(火) 22:24:48 ID:77/2bwic
>>761
「想定しうる最悪のパターンだと、実は運んできたのは爆弾で、基地に着いたらドカン!か。
 その次くらいに来るのが、試作機の中に敵パイロットが入り込んでて、“我々”相手の性能テスト?」

 往々にして、最悪の斜め下は良くあるのだが。

「とは言え、誘いだとしても乗らないわけにはいかないな。
 マデリーン!」
「軌道艦隊のユーティライネンがデータリンク支援の要請に応じてくれたわ。
 あ、はじめまして。私はマデリーン・ダンディ・エッシェンバッハ少佐です。よろしくお願いします、新堂少佐」
 何時の間にか来てたマデリーンが報告と挨拶。
「……速いな……とにかく、出撃か」

763ゼバスチャン ◆oR45XRwhpI:2013/05/15(水) 02:34:56 ID:GymBBVk2
>>761
「情報も碌に得られなかったかって? まったくもってその通りであります隊長殿
 基本的に何処其処を爆撃して来いでしたんでね、何か聞き漏らしてないか躍起だった癖が抜け切っておりません」

実はそれほど深く作戦内容を聞いてなかったとは言えないので、適当に理由をでっち上げてみた

「これ以上の情報はなし 了解であります、これより出撃準備に入りマスであります」
そういって敬礼一つ ラーメンの器を返してハンガーに向かう

764ラウディ ◆6EgzPvYAOI:2013/07/03(水) 00:22:52 ID:o01AfIRg
 一方その頃、ハンガーにて。

「……まぁ、色々ありましてスプリットミサイルはアーマーブレイカーに差し替えます。
 後は目立った変更点はありませんね」

 ラウディはアルファ主任から、アルゴスの仕様変更に関するレクチャーを受けていた。

「そもそも短射程ミサイルと長射程ミサイルを両方装備とか中距離ががら空きだ」
「上もそう考えたから、今回の始末でしょうよ」

765 ◆zv577ZusFQ:2015/02/18(水) 11:05:54 ID:vuMjMuBM
何者かの悪意有る策略にハマり、地球連邦軍から付け狙われる立場となってしまったとある資産家の令嬢レイナ・カーマインとその同士達一向は、連邦の追撃を逃れ隠れ潜む日々を強いられていたのだった。
そんな最中、突然のレイナ自身の強い要望により一同はオーストラリア大陸へと進路を取っていた。
メルボルンのはずれにはカーマイン家当主の怒りを買ったあまり、故郷を追放され、身を隠す父と妹が生活している。

今回のイザコザで彼らの身柄を万が一にでも連邦軍に抑えられ人質として利用されてしまう事を恐れたレイナは、高速艦アルプ・トラウムをすぐさま向かわせた。

しかし、生憎にもレイナ達が到着するよりも遥か前にメルボルンの住居にはいずこから情報を得たのだろう連邦軍の特種工作部隊の強襲により、応戦した父と従者共は滅ぼし尽くされた。

「おねえ……ちゃん、ごめんなさい」

更には一人残された小さな妹ユナ・カーマインまでもが兵士に取り押されられ無理矢理に連れ去られてしまう。

「……ユナさま非力な私を……許してくだ……さい」

連れ去られてゆくユナの恐怖とそれと同等の自責の念を深く感じ取った死に体となり果てたメイド隊最後の一人は、ムダで有ろうとも連れて行かせまいと最後まで主君であるユナへと手を伸ばし続けた。

766 ◆zv577ZusFQ:2015/02/18(水) 11:22:50 ID:vuMjMuBM
そして、ようやくオーストラリア大陸が見えてきたレイナ達の前に厚い防衛線を張り巡らせていた連邦軍欧州支部所属エンジェルフェザー隊が襲いかかって来る。

まさか手遅れだったのか?と嫌な予感を拭いきれぬまま出撃する同士達。

繰り出される練度の高いPT部隊を指揮する三つ首を持つヒリュウ型戦艦とそこから出撃する神々しさを放つ大天使級特機と呼ばれる強大な敵を相手に苦戦を強いられる一行。

各機が奮戦するも全ては事なきこと。ユナ・カーマインを抑えられている段階でこの戦いに勝機など初めから無かった。なんとも無駄な足掻きである。

こんな見るに忍びない戦いを終わらせようと隊長格と思われる大天使級特機がレイナ達へトドメの一撃を加えようと右腕で十字を切るモーションをとった。

「レイナ・カーマイン嬢。無駄な争いはそろそろ終わりにしよう。これで悔い改めると良い」

レイナ達一行に向け、ある種の憂いの表情を浮かべるブロンドの貴公子然のその男。
彼の操る大天使級特機の掌から放たれた天を穿つ青い浄化の光の一閃がアルプ・トラウムの展開する紅い禍々しい障壁を突破し、艦尾テスラ・ドライブを的確に撃ち抜いた。

航行不能になり、瞬く間に着水を余儀無くされるアルプ・トラウム。
その内部クルー達にも少なくない衝撃が襲いかかって来る。
どん臭い何人かのメイドは床を転がった

「……無駄な争いだと?……き、貴様ら、まさかもう既にユナを!?」

玉座から立ち上がり、紅いツインテールの少女レイナはきつく大天使級特機を睨む。
どうやら察しの良い彼女は妹がもはや無事では無い事を理解した。

「なんとか言いなさい!」

彼女は瞳を怒りで燃え上がらせる。が敵の大天使は答えない。

『あららそんなに知りたいですか?それではリンスロット少佐に代わりまして今すぐ映像を中継してあげますよー』

代わりに聴こえて来たのは謎の回線への割り込み。底無しに明るくこの場に似つかわしく無い女性の声。

「えっ?な、なんなの!回線が無理矢理乗っ取られて!?モニタも?なんで?」
「ハッキングじゃないの?なんとかブロックしないと」
「そんな。じゃあカナメ様は?……ああさっきの揺れで延びてるし」

全てのモニターが制御不能で砂嵐になり、メイド達が軽くパニックになっている。

『エンジェルフェザー隊のマスコットにして旗艦バハムートの指揮中枢装置。電子の妖精のラファールです。デフォルメ姿ですが失礼しますよ』

モニターにはにこにことイタズラに笑うデフォルメアニメチックな2.5頭身程の銀髪美少女の姿が写し出されていた
あまりに突然の出来事に唖然となるアルプ・トラウムクルー達

767 ◆zv577ZusFQ:2015/02/18(水) 11:28:45 ID:vuMjMuBM
『くふふふふ。あー良い反応ですねーみなさん。おっとと、レイナさんはダメですねー、そう怖い顔で睨まないで下さいよ?』

「そういうのはいいからはやく妹を出しなさい!!」

疑似人格ラファールのふざけた態度に目に見えてイラつくレイナ。だが、艦を止められ何も出来ないのが歯がゆい。

『そうでしたそうでした。……ではでは悪魔の反逆徒レイナ姫様とその罪深い妹ユナ様との感動の再開劇場のはじまりはじまり』

舌をペロッと出してパチパチと一人拍手をすると画面が暗転する。
そして次に画面に写し出されていたのは
どこかの屋敷の一室だろうか?ソファーには一人、小柄な少女がしゅんとした表情を浮かべ腰掛けていた。

「ユナ!!ユナ!?」

レイナは画面に向かって吠えた。駆け出し画面にすがりつきたい気分だった。
だって目の前に居るのは最愛の


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