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戦場スレpart2

724 ◆zv577ZusFQ:2013/03/30(土) 10:21:15 ID:yLSGSISA
>>716
「うわっ、えぐっ……。ちょっとやりすぎだったのかもしれません」

「Vの字斬りみたいに綺麗にかつ豪快にいったッスからねぇ。こっちは逆に全く持って何とも無いんだからびっくりっすよ」

「どどどど、どうしよう」

「ていうか下手したら……みんな死んでるんじゃ……筆頭もカナメ様もやり過ぎ」

「「「しーっっ!!」」」

メイド達がガヤガヤ騒ぎ立てる。話題はどうやら先程の突撃の事についてだ。
当初、予想していた以上に向こう側に被害を与えてしまったので敵対していながら甲斐の乗組員の無事を考えてしまう。

「……ん?全くいい身分ねあなた達。ちょっと間違っていたら、今頃撃沈して泣きわめいてたのはこっちの方だったのよ?」

敵サイドがアルプ・トラウムの特性を全く知らなかったからこそすんなり成功しただけであって次からは同じ手は通用しない。

「んにゃ……まだ敵が背にいるんだから、真面目に仕事しなきゃ駄目じゃない。状況はどーなってるの?」

ふしだらに弛めたパジャマ姿でまったり隙だらけの人間にだけはメイド達も言われたく無いだろう。

「焔姫、風姫、あと雷姫は特に酷くやられてしまってますが既に帰還してます。操者のつばめさんの方もああ見えて心身ともにえらく頑丈な様でして、あんな事された後なのにピンピンしていますよ。
むしろ、損傷機体の修理を手伝うと張り切っていまして。念の為、安静にする様に言っておきます」

何故か戦闘中はあんなに恐怖し、痛そうな声をあげていたのにも関わらず、いざ終わって見れば割と平気だったらしい。これはカナメでもロジックがわからない。

(頼むわ……早くあの子に薬を与えないといけないのよ)

アルプ・トラウムはいつでも離脱可能な位置にまで到達した。カナメは後のブリッジの指揮をイクリプスにぱっぱと引き継ぎ、老婆の様な丸い猫背の姿勢でブリッジから颯爽と退出した。
後はレイナ、ヒツギ、レオンハルトの帰還を待つばかりだ。

>>721
【「いやさ、デーモンの修復をしてくれたこと・・・お陰でこうして言った事を嘘にしないで済んだ」】

「べつに……ただのキマグレだ。たまたま自分の所有物を治しただけだし、変な詮索は無しよ」

なんて事は無いんだからねと、ぶっきらぼうに言い放った。
ただ真意はそれだけでは無いのは簡単に解るだろう。

【「でも言った事を嘘にしないで済んだってのも
 まぁホントは適当にカッコつけただけで実際は体が勝手に動いただけなんだけどさ。
 ・・・でもお陰で踏ん切りがついたし、あれが自分の本心だって気づけた」】

「その覚悟は受け取った。我々はもう後戻りは出来ない運命だ。なので……私が死ぬまでは、あなたの事を縛り付ける」

ここで勝利してしまった以上、これからは反連邦勢力として完全に追われる身となる。
此度の連邦の完敗さえも都合良く改竄された上で、利用される事だろう。
レイナ達は今後、どれだけ世間から反逆者として迫害を受けるのかわからない。それはとても悲しい事だ。
だが、彼らとなら……

【「ってよく考えたらピンチになってありがとうっておかしいよな、悪い悪い」】

「己のピンチすら華麗に演出し、鮮やかな逆転にて不利を返し、皆のカタルシスを掴む。これが王の戦術よ」

大見得を切っているが、今回は本当にレイナの眼の力を越える展開の数々であった。
少なくとも、レイナの身と精神にはダメージが強く有りすぎた一戦となった。
それはコクピットでヒツギ相手に執念で余裕を“演じる”レイナから見て明らかか。
だが、ここで止まる事は出来ない。未来を切り開いてみせなければならない。


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