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戦場スレpart2

715 ◆zwG.6Bg2jY:2013/03/27(水) 23:25:02 ID:mb1eVimE
>>712
>「落ちるっ、でも、何も動かねぇから、なんにもできねぇや。」

沸騰していたバルクレイスの血潮が冷め始め、その輝きが落ち着きを取り戻してきたのが分かる
一撃を打ち付けてきたユウセイに対し、ヒツギの攻撃は言わばそれを読んだ二撃
しかしユウセイの一撃はバルクレイスの右拳を中央までパックリと割る深い傷を残していた
あの瞬間の攻防、少しでも遅かったら右拳からそのまま両断されていた可能性もあった、ということ

「・・・悪いな、ユウセイ」

ヒツギの仲間を守るために仲間を討つ覚悟、その答えをユウセイは受け取っただろう
当然気分がいいものではない、ヒツギ自身を最初から分かっていたつもりだ。
そしてそれを口に出してはならないという事もヒツギには分かっていた・・・

>>710>>714

>「レイナ……何やってるのよあの子。ヒツギ君、レイナの叔父さん。悪いけれどアイゼルネをこっちに一緒に連れ帰って。もう駄目だわあの子」

「分かった」

ユウセイを討った直後、アルプからの通信を受けるヒツギ
元よりレイナを守るためにこちら側についたのだ、二つ返事で頷くとすぐさま地上へと切り替えした。

見ればジガンとアイゼルネが組み合ったまま動こうとしない。
いや違う、よく見ればアイゼルネの方は動いているもがいている様にも見えるが・・・

>「嫌だ嫌だ……もう、いい。……やめて……そんな目で私を見ないで。知らないで……」

「・・・泣いてるのか?」

その様子を見たヒツギはコックピットの中で1人静かに溢した、誰にも聞こえぬ呟きを
当然レイナの呟きなどヒツギには聞こえていない、ただ直感的にそう感じただけなのだ
脱出しようと蹴っているのならばそれは攻撃だ、だがこの行動はそれとは逆―――何かを守るために行っているように見えた
何かを否定しているようにも見えた・・・見えたが、ヒツギはそこに触れない

「リリー少尉、レイナは返して貰うぜ・・・」

既に戦う様子の無い2機の間に割り込むと
バルクレイスはジガンのツメを掴み握りつぶさんばかりに力を込めてこじ開ける
滑り落ちるアイゼルネを左腕で上半身を受け止め、右腕で足を持ち上げる形で抱きかかえた。

「・・・ありがとう、レイナ」

本当はもっと言いたい言葉があった、何故泣いているのかを聞きたいとも思った
だがレイナがヒツギに言った言葉を思い出す、そして今のレイナは恐らく『格好悪く情けない私』なのだろう
だから触れない、その輪郭にどれだけ指を伸ばしたいと思ったとしても、ヒツギは触れられない
レイナが見せてくれない痛みを理解したいと、感じたいと彼が望んでいたとしても・・・だ

「・・・レイナを回収した、すぐに帰艦する」


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