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戦場スレpart2

1 ◆NcltM1gQ/Q:2012/07/11(水) 20:01:52 ID:Ue7B6b.Y
ロボットの戦闘シチュや、イベントの際にお使い下さい。

661 ◆JryQG.Os1Y:2013/03/21(木) 10:35:14 ID:uPcLb5xo
>>655
>>「に•••よ___人を勝手に殺すんじゃねぇよ。」
「はぁ、無茶しやがって、馬鹿か。お前は」
>>「悪い皆、俺やっぱりこういう敵味方とか『ダメ』だ。」
「どういう事だ?」
>>657
>>「『仲間』とは、戦えない。でも『仲間』を守るためなら戦える。」
「それは、お前、俺たちを傷つけるつもりか。
お前は、茨の道を進む覚悟があるのか?」
そう、言うしか無かった。
ヒツギに、話せる言葉がそれしか、出てこなかった。
>>659
「まっ、まさか、マシンセルによる再っ生」
ここから見ると、ただの悪鬼にしか見えなかった。
にしても、スピードが早すぎる、しかも魔女殺しを食らってもなお
回復した。
「危険だ。明智大尉今すぐ、撤退を」
だが、レイナの攻撃の方が早かった。
>>660
アイゼルネから、放たれる砲撃
ユウセイは、念動フィールドを、展開+シールドで防げたが
>>「じゃ、お前の初めてをもらうわ。」
「えっと、何だあれ?」
マスクがはずれ、なんか犬歯が出てくる。
「あれは、吸血?、いやまさか放電」
ユウセイは、それを強制放電とみた。
>>「敵将!討ち取った……!」
「マジで、やられちゃったよ。」
ガブリエルが、人形みたいにぐにゃりとなっている。
「リリー少尉、その船への攻撃を中断して甲斐に一任できますか。
もしできるようでしたら、直ぐに、アイゼルネを止めてください。
ジガンなら、止められるかもしれない。代わりに俺がいきます。ジガンよりは、脆いですけど、それなりには、堅いですよ」
「それと、ケルビル1次は、恐らく貴方が狙われるかもしれませんよ?予告は一様しときましたからね。」
これ以上の、損害は許されない。
そう思い、迅雷を構え、あの黒い戦艦に向かう

662レオン ◆NcltM1gQ/Q:2013/03/21(木) 21:14:48 ID:sAfTe19E
>>654
【「誰よあんた、好き勝手暴れてくれてさぁ!!」】

軸を友軍のジガンに合わせぬよう上手くこちらを狙い撃っている
放たれた光の柱を翼が自然に逃げていく様な形でロールし初撃を回避。光学センサーから機体右翼上部から先端すれすれを通り抜けていく
続く二射目には下降しつつ急旋回して対応、こちらは大きく外れる
機首をラプターの方向へ向けつつ

「大気圏内での空力特性の差…というか制空戦で対艦砲は大胆だな」

そう言った矢先、モニターが光に覆われる
三撃目はこちらの機動を見越してのもの、しかしこの短い時間で正確に補正するには並大抵なら誘い込んで予めヤマを張って撃つ
だがアカリであればインターフェースさえ良い物を使えば高速で動く相手に砲撃を当てる離れ業も比較的現実的になる

「なんとぉ!」

迫る三射目、光の柱の下に潜り込むようにギリギリを飛翔
更にバレルロールしてこの光の柱に張り付くように螺旋を描きそのままラプターの真上を逆さまに通り抜け

「残念だったな。でお前はこの戦いで何が得られる?何を求めてる?」

アカリの攻撃には躊躇がみえない。だが恐らくは今尚俺が向かっているジガンタイプだろう。まだ距離はある

「あれを守る事がお前の理由か?」

>>661
そんな折りアルプトラウムを狙うアルブレードの姿が見える

(あいつは何故戦えるんだ?)

ちょっとした悪巧みが頭をよぎる

663ヴィルヘルム@アルゴス ◆E8ckRIIdug:2013/03/21(木) 22:17:34 ID:UZ2tjdac
>>558-560
「やれやれ、今日の明智大尉はどうもな……結局痴話喧嘩になって……痴話喧嘩?」

 嗚呼、もしもマデリーンがいたなら、即座に回線を強制的に切断した上でお説教なのだが。

「なるほど、明智君、君はハヤセ君に惚れてたのか」

 嗚呼、言っちゃった。

>>661
「……よし、この場は俺が、ヴィルヘルム・フォン・エッシェンバッハ少佐が預かろう!」
 しばらく軍から離れていたので遠慮していたのだが……

「ハヤミ君、レイナ嬢ちゃんは任せた。
 分かってるだろうが生け捕りにしたい。それから喰われない程度に頑張ればいいぞ」
 まだ、その真意は……
>>657
「ハーゲン!聞いた通りだ、敵艦に向かえ!
 ラウディ、そっちの援護に回れ。
 後は……ふむぅ、目の前の敵に向かえばいい」

 ライトが倒された穴を埋めようとしている。と言うか、指揮権を乗っ取ろうと。
>>662
「……伍長に任せるか」
 ぼそっと呟いた。

664 ◆JryQG.Os1Y:2013/03/21(木) 22:45:27 ID:0zb5NNu6
>>663
>>「なるほど、明智君、君はハヤセ君に惚れていたのか。」
(大尉は仕事しかできない、ダメ女だと思ってたけど、恋とかするんだ。)
クソ無礼な事を思ってた、ユウセイ。その見返りとばかりに、
>>「ハヤミ君、レイナ嬢ちゃんは任せた。
分かっているだろうが生け捕りにしたい。それから喰われないように頑張ればいいぞ。」
(無茶言うなぁぁぁ!!!!)
ユウセイは、心の中で絶叫した。
でも、上司の命令は絶対だ
「了解、でも死にたくないんで、保険でリリー少尉もらっていきますよ。」
貰うという表現に特に意味はない。
そして、リリーに通信を入れ
「少尉、予定変更します、俺が、前から牽制しますから、挟撃の体制に入ってください。」
そう連絡を入れる
「あっ、これって、」
たまたま、近くの死骸から、
「残ってて良かった♪」
その手に、シルバーバレッドを手に取り、
「宝の持ち腐れかもしれないけど、無いよりは増しだ。」
それを、腰にマウンドする。
「止めにいくか、死ぬ気で」
迅雷を構え、アイゼルネに向かっていく

665 ◆zwG.6Bg2jY:2013/03/22(金) 02:42:01 ID:C4o9g0Oc
>>658
>「ヒツギ、ここは私が何とかする。して見せる。まだ戦う元気が有るなら、君も何とかして私達のアルプ・トラウムへ行け。
>我が盟友が悪魔を甦らせたぞ」

「蘇らせた・・・アルプ・トラウムってあの戦艦だろ?あんなとこにどうやっていけって・・・」

見上げると夜空には絶賛戦闘中の戦艦が見える、戦闘による爆発か宛ら花火の様だ
機体が破壊されたヒツギにあそこまで向かう手段は無い

>ようやくライトも気付いたらしく、だがどうしてアイゼルネ・ブルートが治って行くのかがまるで解らない。さっきは確かにシルバーバレット弾は有効な結果を出した筈だ
>そして、数秒前まで死に体だった筈のアイゼルネ・ブルートは何の枷も無いかの様に飛翔し、月を背に十字のポーズを取っている。

「傷が・・・再生してる」

今までアイゼルネは幾度と無く戦闘中に回復していた、それはヒツギも知るところだ
だが破壊された状態から瞬時に復活するとなると・・・あの時みた以来、2連続だ

>その十字のポーズのまま、胸部のハウリング・スマッシャーでの全体を襲う攻撃により、逃げ遅れた愚かなガラクタを排除。

「うぉおい!!」

下に居たヒツギの元にも炎をまとったレリエルの残骸が降り注ぐ、流石に戦闘中真っ只中に生身で居るのは危険すぎたらしい。
ダッシュで走るヒツギの前に、ダメージを受け姿勢維持を出来なくなったレリエルがそのまま落ちてくる

「これは・・・使えるかも」

カメラアイにはまだ光が宿っている、武装は先ほどの攻撃で破壊されたらしいが・・・駆動系動力系はそのまま生きているようだ
コックピットハッチが開き、中からパイロットが出てくる。

「悪い」

その瞬間に横から延びてきた手がヘルメットのしたの隙間に滑り込み、そのまま前方へと引っ張られる
ヘルメットに指が滑り込んだ事で首の部分に隙間が出来る倒れこませるのと同時にその部位へと拳槌による横一線がめり込んだ
悶絶しているパイロットを尻目に、レリエルに乗り込むと機体状況を確認

右腕と・・・スタビライザーかウィングが片方やられているらしい、落ちてきた理由はこれだ
多少無茶な飛行になるが、アルプ・トラウムまではギリギリたどり着けるだろう、無理でも向かうしかないのだが

「頼むぜ・・・!」

レリエルは左手を支えに立ち上がると、そのままアルプ・トラウムへと一直線に高く飛び上がっていった
片側に傾いてフラフラとしているが無事に飛行できている。
後はアルプ・トラウム周囲での戦闘を気合で突っ切れば・・・!!

666 ◆zwG.6Bg2jY:2013/03/22(金) 16:12:21 ID:C4o9g0Oc
>>660
「チッ・・・」

ああいうが、ハーゲンの行動も強ち無意味だった訳ではない
あれが無ければ単機で突撃をすることは無かっただろう

アカリやリリーが相手の動きを止め、ハーゲンの行動が激情を煽り、ライトは目標を沈黙させるまで至った
途中までの経過を見ればレリエルもどきの登場というアクシデントを含めてもまさに狙い通り、追い風だったはずだ。
ところがヒツギ・ハヤセが裏切った事で完全に崩壊した、ライトが動揺しそれが相手に付け入る隙となった

ハーゲンはライトを無能とまでは言わない、だが見通しやツメの甘さで評価が割れる
彼女がどうなるかは分からないが、個別機関に近いエンジェルフェザーの問題は彼ら自身の裁量で決まることだ

そんなことよりもハーゲンが興味をそそられたのはレイナ・カーマイン。
派手な吸血攻撃・・・ではなく、その前に行っていた瞬間的な超回復能力
説明を受けていた限りではマシンセルによるものであることは間違いない、だがそれを抑制するはずの銀の銃弾を受けて尚回復した

そもそもこの戦闘の動機も怪しいものだ、嫌うのは良いがわざわざ敵対し戦闘までする理由は薄い
つまり連邦の配下に入りたくない説明出来ない理由があるのだ

この事がハーゲンにある事実を予感させた。
あれ程の回復速度、前例もある『特殊な管理システム』の直接影響下でも無ければ不可能。
つまりは・・・
しかしハーゲンはそれに興味をそそられなかった、むしろ『逆』だ

「ふぅん・・・」

>>663
(状況から言えばもっとも階級が高い武田中佐が取るべきなのだろうが・・・)

機体は一切動かず、頭部の目の一部が甲斐に視線を移す。
置物としての扱いが強い彼女が指揮権を持ったとしても、最終的な配置を決めるのはリリー・スノウフェイルかこの女かだろう
ハーゲン自身も指揮を取れない訳ではないが、甲斐に元々所属していたメンバーが言うことを聞いてくれる等と考えていない

>「ハーゲン!聞いた通りだ、敵艦に向かえ!
> ラウディ、そっちの援護に回れ。
> 後は……ふむぅ、目の前の敵に向かえばいい」

「了解した」

ここで従わなかったら瓦解した前線がさらに崩れる、大局を判断できない程無能ではない
レイナ・カーマインを直接捕獲するのが不可能ならば、在り来たりだが身動きを取れなくするべきだ。
こんな状況では特殊な作戦や奇策よりもシンプルな方が統率しやすく、また落ち着けやすい

「残ったシルバーバレット隊は再編成、ツーマンセル
 この数でレイナ・カーマインに構うな、敵戦艦を狙え、負傷者および機体の回収も許可しない
 足さえ無ければ持久力で押しつぶせるだろうしねェ・・・」




「おや・・・?」

破損したシルバーバレット隊のレリエルが先行して敵戦艦に向かっている
指示を送ったタイミングを考えても早すぎる、何よりも欧州連邦の兵にしては無謀すぎる。

「ククッ・・・なるほどねェ!!」

インセイオンがその巨大すぎる両手を高く掲げ、大地へと振り下ろす
地に隆起を起こしながら亀裂が走り、インセイオンはと言えば高く飛ぶのではなく跳び上がっていた。
アームのパワーを利用してその反動で跳躍したのだ、その速度を維持し両腕を後方へと垂れ下げ全身のブースターを唸らせながら飛ぶ

あのレリエルのパイロットは連邦の兵士ではない、おそらくはこの状況の引き金を引いてくれたヒツギ・ハヤセだ
敵戦艦と合流するつもりらしいが・・・

「遅すぎるよねぇ!流石にさァ!!」

『!! しまった!』

一見すればフレンドリーファイアにすら見えるこの行動
レリエルをまるで羽虫か何かとして、叩き潰すかのように後方から振るわれた巨腕は・・・

667リリー&アカリ ◆Tg./UqnJ52:2013/03/22(金) 17:52:25 ID:qm5xMPuE
>>656,>>660,>>661,>>663-665
アルプ・トラウムからまたあの赤い球体が飛んでくるが、今度は甲斐を狙っているようだ。
「盾」を駆る以上、それを通すわけにはいかない。先ほどと同じ防御態勢で、球体を受け止める。盾も装甲もまだまだ健在だが、

(あともう3、4撃食らったら、装甲が融解を始めますね、これは。フィールドが機能していれば違ったのですが……)

そんな折、突然ガブリエルのシグナルがロストした。戦況モニターを見れば、アイゼルネを包囲していたエンジェルフェザー隊も半壊状態だ。
一体何が起こったのだ、この一瞬で。想定外過ぎる事態にリリーは驚きを隠せなかった。
それだけならまだ良い。ガブリエルが撃墜されたということは、総指揮を執っている者が居なくなったということ。戦場の混乱は必至。
何故かこちらを引き込んでアイゼルネを叩こうとしてるユウセイ……は元々無軌道だから良いとしても、
どういうわけかヴィルヘルムが指揮権の乗っ取りを始めた。彼はこの状態で戦闘を続けようとしているが……。

「ヴィルヘルム少佐、この状況での戦闘続行は無謀です!
エンジェルフェザーは私達とは別系統の指揮で動いており、その指揮を出していた明智大尉が撃墜された以上、敵方の部隊を抑えていた味方の動きは硬直する!
すぐに味方が崩れて、ここに敵の部隊がなだれ込んできますよ! これ以上はただの掃討戦になる! それも敵側の!
今ならまだ余力があります! 被害を受けた部隊を援護しつつ、後退しなければ!」

アルプ・トラウムを損傷させ続けているとはいえ、敵艦は未だ健在。
ここで一気に攻勢をかけて敵艦を墜とし、戦況を逆転させることを考えるよりも、味方の被害を最小限に抑えたい。リリーはそういう傾向の考え方をする士官だった。
そのためには、「盾」である自分が抑えに回らなければならない。
回路切り替えの済んだ衝撃砲を構え、アルプ・トラウムを再び防戦一方に追い込もうと思った矢先、敵艦に近づく一機のレリエルに気がついた。
ふらふらと危なっかしい飛び方で、今にも墜ちそうだ。あのままこの戦域に介入するつもりなのだろうか。正気の沙汰ではない。

「そこのレリエル! 何をしているのですか!? そんな状態では砲撃戦に巻き込まれるだけですよ! 後退して下さい!」

味方が居ては砲を撃つことはできない。この状況で出てくるなど、どんなパイロットだ。

>>662
こちらの放ったランチャーによる射撃は、全て回避されてしまった。
元々敵の進攻を遮るための射撃であるので、回避されるのは別に構わなかったのだが、その回避パターンに、アカリは引っかかるものを感じた。

(この感じ、どこかで……)

こちらの上をすれ違っていった黒い機体を追撃するために、逆噴射で速度を落とし、人型形態へ変形。
盾にマウントされていたビームランチャーを掴み、その銃口を黒い機体に向ける。そして引き金を引こうとしたその時、敵機からの通信が入る。
……道理で引っかかると思った。覚えのあるその声で語られる言葉を聞いて、アカリは驚きと納得と悲しみと……小さくない反感を抱いた。

「……レオンさん、でしたか。なるほど…………と、言うしかありませんね、これは。
得るもの、求めるもの、ですか。何となくですけど、あなたらしい質問だって、思いました」

アカリはパイロットスーツのヘルメットを取った。纏めていた髪がばらけ、アカリの肩に落ちる。
「それ」が来るときに、いつも邪魔になるヘルメットをシートの脇に引っかけて、細く長い深呼吸をする。

「…………じゃあ答えるわ。そんなものは「こんな戦い」に有りはしないわよ!」

レイナに銃口を向けていた時に凍っていた指が、何の問題もなく動き、再び2度3度、トリガーを引いた。
以前に乗っていた機体よりも速い機体のようではあるが……「そんなことは知ったことか」と、アカリの中の特別な回路が、静かに吠えた。
超速度反射能力。こんなに静かな感じの発動は、初めてだった。
黒い機体を後ろから追いかける形になったラプターのランチャー銃から、青白いビームが飛ぶ。
後方に居るからこそ出来る、バーニアの挙動を見た上での偏差射撃。反射能力が有るが故の曲芸じみた射撃である。

668 ◆zv577ZusFQ:2013/03/22(金) 18:47:16 ID:t4uACBjE
>>667
「……となれば次はお前なのだよ!」

レイナはアルプ・トラウムへと戻る最中、艦に大打撃を与えている原因であるジガンタイプの特機と遭遇する。

「まだやるなら、ここからは私が相手をするよ。明智クンの同僚か何かは知らないけれど、主人の留守中をよくも狙ってくれたわね?」

手に持ってて邪魔だったガブリエルの頭をジガンタイプへ投げつけ、宣戦布告。
ヒツギのレリエルがフラフラしているせいで相手側からの砲撃が来なくなったのを良い事に、
有無を言わさずアイゼルネ・ブルートはジガンスクードへと飛び掛かる。
相手は特機、ましてやあの取り回しの難しそうな図体である。レイナはそこを容赦無く狙って行く。

「死と絶望こそが我が刃!渦巻け、シャドウ・イロージョン!」

また訳の解らない言葉を喋り出した。
両手持ちにして力を籠めたデアボリック・エクスキューショナーを突き出す。その槍の部分でジガンの強大な盾を突き破ろうとするが。

【アイゼルネ・ブルート:射程1〜2の近距離からジガン・アンジェにデアボリック・エクスキューショナーで攻撃】

「待たせたわね、カナメ。イクリプスもメイドの諸君もご苦労様。さぁさ、ここから逆転するわよ♪」

どうやら、まだ勝つつもりで、ここから生きて生還する気で居るらしい。
ようやく合流を果たした皆の主は今まで艦を持たせたクルー達の功を労った。

「ご無事で何よりでございます」
「やったね♪これで勝つる♪」

アルプ・トラウムのクルー達はレイナの無事を知り、皆一様にざわざわとお喋りを始め、ハイタッチ等を決めて歓喜している。
こちらは士気高揚しているらしい。

「ご無事で、お嬢様。恥ずかしながら私めの操舵の不手際で艦のテスラ・ドライブが不調を起こしております。
現在、対応しておりますが、完全に機能が回復するのにもう暫くお時間を下さいませ」

レイナ一番の従者イクリプスはレイナ達の会話が良い感じに終わるのを待ち構え、艦の被害報告を上げる。
カナメの指摘により、回復の兆しは既に見えた様であり、現場では指示を受けたメカニックメイド達が作業に取り組んでいる。

「いいや、ご苦労。じゃあ、また時間をかせいでやるとするか」

もう一頑張り。当然の如くレイナは前線で艦を護ろうとする。

「あほ……レイナ。止めたのに何故、瞬間再生を使ったのよ。これでは……またあなたの時間は」

ただ、ピンピンしているアイゼルネの凱旋に対し、頬を膨らませて(おとなげ無い)イマイチ嬉しく無さそうな者が若干名。
カナメは自分の忠告を無下にしてまたしても勝手に無茶をした事に対して拗ねていた。

結果的に明智ライト達の包囲を打ち破る事が出来たが、どうも手放しで喜べた物じゃないらしい。

「ストップよ。……心配をかけさせて、悪かったわね、カナメ。でも私の心には後悔なんて微塵も無い。
この埋め合わせはちゃんとするから、そう睨みなさるな?」

これ以上余計な事は言わせまいとカナメの言葉を遮った。
当のレイナは一切後悔していない。必要な事だからやったまでだと。

それに、そもそも身体には何もリスクなど及んでいないとさえ見える程に今のレイナは好調そうだ。
少なくとも素人目にはそう見えるだろう

>>666
【一見すればフレンドリーファイアにすら見えるこの行動
レリエルをまるで羽虫か何かとして、叩き潰すかのように後方から振るわれた巨腕は・・・】

「ふふん。無粋にも程が有るな。“今はまだ”引っ込んでなさい」

だが、その巨腕は何も掴む事も出来ずに、空振りした。
アイゼルネ・ブルートが召喚した闇の使い魔ナイト・フライヤーの大群がその半壊状態のレリエルを奪い去って行ったからだ。

「ヒツギ、君にはいつも闇が憑いている。安心しなさい」

ただ、サポート出来るのはこのぐらいだ。

669リリー ◆Tg./UqnJ52:2013/03/22(金) 19:37:30 ID:qm5xMPuE
>>668
普段とは違って余裕のない表情で後退を説くリリーの耳に、アンジェの装甲が何かを弾く音が飛び込んできた。
何かと思ってみてみると、装甲に跳ね返って回転しながら落ちていくガブリエルの頭部だった。その後ろには、その首の主を撃破した黒い吸血鬼の姿。
エンジェルフェザー隊を半壊させたアイゼルネが、今度はこちらに牙を剥いてきたのを見て、リリーは苦々しい表情で呻いた。

「次はこちらの番ということですか……! 当然ではありますが!」

両手で構えたトマホークランサー、その切っ先でもって突撃してくるアイゼルネ。

「ここで墜ちたら、「盾」の意味がありません! この子の「神盾」を舐めないでくださいよ……!」

後退をするにしても、このまま攻勢をかけるにしても、拠点となる甲斐を守るこのアンジェが墜ちては話にならない。
突き出される穂先の前に、アンジェの右腕の盾が立ち塞がる。
デアボリック・エクスキューショナーと呼ばれるそのトマホークランサーも強力な武器ではあったのだが、「神盾」を破るにはまだ力不足。
ランサーの穂先を表面でがっちり受け止め、そのまま押し返した。

「やれやれですね! 指揮官が墜ちて総崩れなんですから、外様のこっちくらい見逃してくれたって良いでしょうに!
……ソードブレイカー! 追い払いなさい!」

背部ラックに戻って充電を完了していた十基のロング・ソードブレイカー、そのうちの二基が射出され、
押し返されて体勢が崩れたであろうアイゼルネを両側から刃の突撃で襲う。

670 ◆zwG.6Bg2jY:2013/03/22(金) 20:00:49 ID:C4o9g0Oc
>>667>>668
>「ふふん。無粋にも程が有るな。“今はまだ”引っ込んでなさい」

「助かったぜ、レイナ!」

インセイオンの腕からすり抜ける様に消えてしまうレリエル
レイナの撃ち出したナイト・フライヤーがレリエルを守るように蠢き、そのまま押し出してくれたのだ

『チッ・・・!!』

ハーゲンの舌打ちが聞こえてくる、レリエルを追おうとするも戦艦からの砲撃が完全に道を塞いでしまった。
この状況からレリエルに対して警告を送っていたリリーにも誰が乗っていたか理解できただろう
しかしながらハーゲンのように躊躇無く撃てと言うのが無理な話だ。


アルプ・トラウムのハンガーにヘッドスライディング宛らで入ってきたレリエル。
いくらナイト・フライヤーが優しく運んでくれたとしても武器は武器、ダメージを受けたのは仕方が無い
コックピットをこじ開けてヒツギが飛び降りる、今回のヒツギはこんなことばかりだ

(レイナの言葉を信じるなら・・・・・・!)

それはそれとして、ヒツギはレイナの語っていたモノを探し始めた
彼女の言葉通りならここにはいる筈なのだ。

そう――――デーモンが

671 ◆zwG.6Bg2jY:2013/03/22(金) 20:44:43 ID:C4o9g0Oc
>>667
>すぐに味方が崩れて、ここに敵の部隊がなだれ込んできますよ! これ以上はただの掃討戦になる! それも敵側の!
>今ならまだ余力があります! 被害を受けた部隊を援護しつつ、後退しなければ!」

(ま、言ってることは理解できるんだけどねぇ・・・)

心配を煽るような言葉である為に一般兵には聞こえていないだろう通信に対し、ハーゲンは珍しく頭を抑えていた
『この戦い』に置いてはもう勝敗などという言葉はない、そもそも勝敗はアイゼルネがシルバーバレットの効果を超越した時点で終わっていた。

だが『これを含めた戦い』を見れば意味が変わってくる。
新造戦艦に最新鋭機やカスタム機、さらには複数の部隊というこれだけの戦力・設備を投資しているという事は
レイナ・カーマインの確保に本気になっている、レイナ・カーマインの持つ戦力を危険視しているという証拠だ。

それに『この戦い』が長期化すれば分はこちらにあるとハーゲンは判断していた、敵は最終的に『逃げる』必要がある
ここでこちらを倒したとしても逃げることが、そして補給までの戦いを乗り切ることが可能なだけの戦力が無ければ意味が無いからだ。
こんな敵地ど真ん中の施設で立て篭もるとはとても思えない、故に長期化が予想された段階で敵が逃走を考える可能性が高い

つまり『この戦い』は負けようが『この次に行われる戦い』を無傷で成功させられる算段がつく
であれば十分な価値を持っていると考える事が可能、それが実際に銃を持つか舌戦になるかはハーゲン達の知るところではない
戦いは『敵の戦力を可能な限り削る』という方向にシフトしているのだ

・・・が、先ほども言ったがリリーが言っていることも十分理解できる。
損失を抑えるべきだという意見はハーゲンも同意するところだ、つまり・・・


>>668

インセイオンの頭部にある瞳がグリグリと周囲すべてを確認した
敵のラーゼン隊の位置は大体確認できた。
機体の性能もパイロットの錬度も悪くは無い、軍人顔負けといってもおかしくないだろう

「さて・・・と、まぁ全部は無理だろうねェ・・・」

インセイオンの全身に走る露出したフレーム・・・回路に光が眩しいほどに発光する。
それらは瞬時に同じく全身いたるところに取り付けられたオーブへと収束を始めた
集められたエネルギーがまるで脈打つかのように点滅し、視界が歪むほどの念が纏まって行く

「フフ・・・アッハッハッハッハ! 誼みとして尻拭いくらいはしてあげようじゃないか!」

目が痛くなるような閃光を迸らせると、黒い空をキャンパスにでも見立てたかのように無数の桃色の線が走りだした
その全てはインセイオンのオーブから太い柱のように放たれ、広範囲に広がったかと思うと―――

信じられないような急角度で屈折する、それぞれが完全にバラバラの方向へと
機械的な追尾機能ではない、生き物のように不規則且つ無意味な屈折を挟みながら。
よく見るとそのビームの先端は牙を従え、大きく口を開いた獣のように見える

それぞれが標的としたラーゼン隊へと迫り、蛇のような不規則な動きと鮫のような獰猛さを持って襲い掛かるではないか。

672ヴィルヘルム@アルゴス ◆E8ckRIIdug:2013/03/22(金) 22:28:39 ID:/kCxaP5w
>>664,667
「リリー君、“その程度”でこの部隊は崩壊するのか?」
 謎を一つ、かける。
「何、ハヤミ君にも言ったが“死なない程度”に頑張ればいいから」
 まさか、“落とさなくてもいい”とは口には出来ないから。

>>665-666,670-671
「……あの機体……ハヤセかっ!?あのジジイの孫だけあるっ!」
 知ってるらしい。
「まぁ、彼が生きてるなら……ハーゲン?」

 どこかで裏目音が鳴る。

 艦を攻撃させていれば随伴を無視してどうにかとの判断が裏目に出てしまった。今更何も言えないので、一撃で落ちない事を、魔手に捕まらない事を祈る。内心で。

「さて、こうなると俺も仕事をしないとな……」

 目の前の焔姫をかいくぐり、何とか隙をついて敵艦に乗り込もうと試みる。

673レオン ◆NcltM1gQ/Q:2013/03/23(土) 00:28:39 ID:452vUXKY
>>667
【「…………じゃあ答えるわ。そんなものは「こんな戦い」に有りはしないわよ!」】

アカリの答えに思わず口角があがる
実戦も経歴も全然なのに言うことは一端の戦士のもの
言葉にひっかかりを感じはしたもののアカリの様な時期の者にここまで言わしめるのは異常だ

「ハハッ!そうだな!そして戦いでさえもない。その答えが一過性のものである事を祈るよ」

エルロンロールを行いつつも僅かに右へ傾けるビーム光が先ほどよりも更に際どい所を掠めていく
矢継ぎ早に延びる二射目に対し先ほどとは逆回転にロールするとこちらは大きく外れる…
(さぁ勝負だ!)
前回より更に精度を増した三射目が機体の後部を掠めると、その部位がオレンジ色に染まった後、煙が登り高度が下がっていく(HP90%)

「その位置から追いつけるかい?」

失速したと思われたムラマサの推進部から登ってみえるのは煙幕だった
空力を得て更にアンジェに向けて加速する

>>669
【……ソードブレイカー! 追い払いなさい!」】
二機のソードブレイカーが射出されたその影から、それよりも小さなソードブレイカーがそれぞれ4基ずつ取り囲んでいた

ずっとアンジェの周囲を見張っていたムラマサの攻撃子機である
ロング・ソードブレイカーに対しレーザーと突撃による波状攻撃を仕掛ける

そしてトマホークランサーを耐えたアンジェに加速して全身が紅い刃と化したムラマサがその上を斬り裂くべく、接近その脇を抜けつつ急上昇
アンジェの頭上高くを奪うと人型へと姿を変え背中の妖刀を抜き放つ

「その盾、叩き割らせてもらう!」

太陽を背にした状態から急降下からの兜割りを狙う

674 ◆zv577ZusFQ:2013/03/23(土) 09:03:10 ID:m0ZIETOI
>>669
【「ここで墜ちたら、「盾」の意味がありません! この子の「神盾」を舐めないでくださいよ……!」】

「これを止められたのか……硬い!」

その神盾にぶつかり、あまりにもの硬度に逆に攻撃した側が崩される。
勢い余って弾き飛ばされるアイゼルネ・ブルート。そのやられっぷりは無防備。

【「やれやれですね! 指揮官が墜ちて総崩れなんですから、外様のこっちくらい見逃してくれたって良いでしょうに!
……ソードブレイカー! 追い払いなさい!」】

「あ……あ!!あーあ、その楽しく無さそうな喋り方。お前はあの時、甲斐の指揮権をジャックしたCICのちびっ子だな?」

リリーの声が聞けた事でようやくパイロットの正体を看破。あの異空間での戦闘の時、彼女はいずれ大物になるなと覚えておいたが、彼女ならばレイナも納得だ。

「成程な。どおりでこの勇猛なる闇の軍団が圧勝出来ないわけだ。
だが、こちらもお嬢ちゃんの噛ませ犬になるつもりは無い。ここは退いて貰うわよ」

ちなみに、今、ジガンの攻撃子機が両サイドから迫り、アイゼルネを狙って突撃をしようとしている様だが、レイナは吹き飛ばされながら一切の防御手段を取っていなかった。
決してなめてかかっている訳では無い。
だが、その余裕は何を意味するのか?

>>673
【二機のソードブレイカーが射出されたその影から、それよりも小さなソードブレイカーがそれぞれ4基ずつ取り囲んでいた】

「私には優秀な家臣達が居るからね。信じていたさ」

よってアイゼルネ・ブルートの装甲にはソード・ブレイカーが届かない。
リリーに対して、自慢気にご高説する。
ありがたい何者かのサポートはレイナには後ろを見ずとも解っていた。

【「その盾、叩き割らせてもらう!」

アイゼルネの背を抜け、頭上高くからレオンハルトのムラマサが機体の名称通りの妖刀でジガン・スクードの神盾を打つ。

「まだよ、私も合わせる!断罪のブラッディ・クロス!」

また謎の必殺技名を叫んでいる。
ムラマサの縦一文字に重ねて、アイゼルネはデアボリック・エクスキューショナーの斧部分の刃で横一文字に神盾を凪ぐ。
二機の斬撃は赤い十文字の様である。

「でも、アカリを無視して無理に動くのは失策だね。
なめてると落とされるのは、どっちか解らないわよ」

お礼はやっぱり言わないった。お兄様ありがとー(はぁと)なんて言わない、絶対。
礼の代わりに一つ忠告する。テクニックでは彼が上回っているかも知れないが、
アカリのあの超常能力は底知れない。レオンハルト程の手練れならそれを肌で感じ取っているはずだ。

675 ◆zv577ZusFQ:2013/03/23(土) 09:03:55 ID:m0ZIETOI
>>670
ハンガーに侵入したヒツギの真正面には懐かしき悪魔の姿が有った。
不足していたゾルオルハルコニウム合金も入手し、完璧に改修されている模様。

「はぁ……はぁ。……ひゅ?あー!!あなたがヒツギ様ですね?お嬢様から話は聞いてますよ!
ああ!良かった〜この機体の修復が無駄にならなくて!」

ハンガーのヒツギの元にやかましいメイドが一人駆け寄って来た。
来るとも解らぬパイロットの為に律儀にバルクレイスの準備をしてくれていた様だ。なので既に灯は入っている。すぐにでも飛び立つ事が可能だ。

「あ、でもちょっと待って下さいネ!カナメ様が何か言う事が有るとか!今、お呼びしますので!」

急ぎたいヒツギをちょいと引き止め、タブレット端末の画面をヒツギに向けた。

『……やぁ、はじめましてかな。私はレイナの幼なじみのカナメ・ライブラ。バルクレイスの製作に関わった者の一人よ?
あなたがバルクレイスのヒツギ君よね…え〜とね……ふわぁっと……ああ、ごめん』

タブレットの画面には癖が付きハネハネの桃色の髪をした少女の姿が映し出された。
伸びきった前髪の端からは眠そうに垂れた金色の目が微かに見える。
わざわざヒツギを引き止めたと言うのに開口早々にマイペースにあくびするそのとぼけっぷりは急ぐヒツギを焦らせる。

『えーとね……SCI。分かる?あれが何故あなたに動かせるのか、ちょいと色々調べたいの。逐一バイタルとか脳波を勝手にチェックさせてもらうけど、気にしないでね』

未だにロジックがよく解らないらしいシンクロ・コード・インターフェイスの解明にメスを入れようと提案する。
もちろん、コクピットに器機は積んでしまったので拒否権は最初から無いのだが。

『だから、撤退の準備が整うまで全力で暴れて来て良いよ。レイナの出番がもう無いくらいにね。……え〜と。ぶち殺れ〜』

それを言うと端末の映像が切れた。
この変な女なりにエールを送ったつもりであるが、気力が逆に下がり兼ねない。

「機体は準備オッケーです!いつでもどうぞ〜!」

代わりに名も無き元気メイドがヒツギをちゃんと送り出す。


>>671
【「フフ・・・アッハッハッハッハ! 誼みとして尻拭いくらいはしてあげようじゃないか!」】

「敵のレーザー攻撃により、アイゼルネ・ラーゼンの4割が被弾しました」

「後方の敵勢力、抑えきれません!」

「左右も徐々に押されつつあります」

インセイオンが放った全周囲攻撃により、左右後方で敵の増援と悶着している味方部隊がかなりの被害を受けた。
たった一撃で動かなかった均衡が少しずつ崩れ始めている。

「まぁ彼女達は皆、揃って丈夫でしぶといですから無事に脱出しているはずですが、このままですと」

メイド達の教育担当のイクリプスのお墨付きなので、間違いないだろう。
その内にひょっこり帰って来るはず。

「も〜、もう少し待ってってば。もうあとちょっとなんだから〜」

メイドに修復を指揮するカナメは締め切りに追われた作家の様に、見苦しい言い訳をする。
やはり戦いが長引けば負ける様だ。カナメ達は一刻も早くテスラ・ドライブを復旧させなければいけなくなった。

676 ◆JryQG.Os1Y:2013/03/23(土) 11:03:44 ID:iketT3Ew
>>673 >>674
「後ろから、失礼。迅雷」
迅速の型をまず一発レオンに放つ。
「そして、レイナ嬢には。」
そのまま、背後から急接近し
「外からの一撃が、無理なら中まで刺して、マシンセルの制御機関を潰してやれば、」
(とわいえ、迅雷が、折れたら失敗なんだけどね。)
アイゼルネの首元にに、迅雷を突き刺しにかかる

677 ◆zwG.6Bg2jY:2013/03/23(土) 13:14:46 ID:LA3/GkeA
>>675
>ハンガーに侵入したヒツギの真正面には懐かしき悪魔の姿が有った。
>不足していたゾルオルハルコニウム合金も入手し、完璧に改修されている模様。

「・・・『デーモン』」
赤黒い巨人が自身を見下ろしている、期間にしてみれば離れていたのは限りなく短い。
だが久しくその姿を見ていなかったような懐かしさすら感じる

>「はぁ……はぁ。……ひゅ?あー!!あなたがヒツギ様ですね?お嬢様から話は聞いてますよ!
>ああ!良かった〜この機体の修復が無駄にならなくて!」

「あんたがセッティングしてくれたのか! ありがとう、おかげで直ぐにでも・・・」

その言葉にヒツギの顔に笑みが浮かぶ、この機体の修復費は馬鹿にならないはずだ。
各種の作りや接続は共有部分があったとしても、フレームは元より間接系は特機タイプを改修したものでほぼ専用なはず
それでも尚ここに完全な形であるということを考えると、レイナの思いが伝わってくるようった

>「あ、でもちょっと待って下さいネ!カナメ様が何か言う事が有るとか!今、お呼びしますので!」

自らの愛機の元へと近寄って乗り込もうと手を伸ばしたその時
出迎えてくれた女の子(?)がどこからかタブレット端末を取り出すと、モニターでも持つかのようにこちらにそれを示してきた。
そして画面の中に、一人の女性の顔が現れる

>『……やぁ、はじめましてかな。私はレイナの幼なじみのカナメ・ライブラ。バルクレイスの製作に関わった者の一人よ?
>あなたがバルクレイスのヒツギ君よね…え〜とね……ふわぁっと……ああ、ごめん』

写る全体的にふわふわした女性は軽い自己紹介をヒツギへとすませた。
戦闘中の、しかも現在進行形で攻撃されている戦艦のクルーとは思えない落ち着きようもそうだが
何よりもデーモンの開発関係者だということがヒツギを驚愕させた。
彼の脳内で、こんなものを作るのは世界征服を考えるような卓球が趣味の科学者か
孫に神にも悪魔にもなれるよ!なんて無茶苦茶なプレゼントを贈るような人間くらいだと考えていた

>『えーとね……SCI。分かる?あれが何故あなたに動かせるのか、ちょいと色々調べたいの。
>逐一バイタルとか脳波を勝手にチェックさせてもらうけど、気にしないでね』

「え、あぁ別に構いません、いつものことだし」

S.C.I関係でそういった機器を取り付けられていることはバルクレイスに乗ってから何度もあった。
そもそもヒツギはここに入ってから特殊な機器を付けた記憶は無いのだから、コックピットに直接付けられているのだろう
断る理由も無ければ断ることも出来ない

>『だから、撤退の準備が整うまで全力で暴れて来て良いよ。レイナの出番がもう無いくらいにね。……え〜と。ぶち殺れ〜』
>「機体は準備オッケーです!いつでもどうぞ〜!」

随分と間の伸びた応援ではあったが、ニッと口元を歪ませると親指を立ててそれに答えた

「さぁ・・・行くぞデーモン!!」

//長いので続く

678 ◆zwG.6Bg2jY:2013/03/23(土) 13:15:18 ID:LA3/GkeA
>>677の続き

アルプ・トラウムが動く、ほんの少しだけだったが。
回避行動を取ったようには見えない、むしろそれは射線を確保するかのようなそれ

次の瞬間――――

>>676

アルプ・トラウムから赤い砲弾が打ち出される、それはユウセイの元へと真っ直ぐに
だがユウセイとの接触直前にして砲弾は突如としてホップする。

いやホップするという言葉では生温い、なぜならば90度近い角度でそれは跳ね上がったからだ
その様はツバメが身を切り返す様を髣髴とさせるような、瞬きすら許さない動き
すれ違い様、その砲弾は下方から巻き上げるようにユウセイへと刃を向けていた、まるでツバメの名を冠した剣技の如く。

砲弾ではない、そもそもそれを発射したであろう砲身はカタパルトなのだ
上空まで紅の閃光として尾を引きながら一直線に駆け上がっていくそれ。

纏っていた衣でも脱ぎ捨てるかのようにその身を回転させる、闇夜の月に重なるように弾け赫々とした色が月光の輝きを上から塗り潰す。

久しく動かしていなかった四肢がギチギチと唸る
待ちに待っていた抑え込まれていた力を解放できる瞬間に喚起したかのように、全身に付けられたブースターが爆発でも起こしたかのように炎を吐き出す

それらは獣の雄たけびの如く戦場に木霊した

長く隆々とした両の腕を唸らせる
鋭い爪を従えたかのような足先に力を込める
4つ並んだ眼を穿つ様に滾らせる
その体を包む数多の刃が血の流れの如く赤く脈動する

巨大な2つの角を天高くへと掲げる月下に移りこむ影は、世に描かれる『悪魔』そのもの
己が半身の帰還によって戦場に舞い戻ってきたバルクレイスの、デーモンの姿だった

「・・・全員そろい踏みって訳だ、これでな!」



カナメのモニタリング画面に映し出されているグラフ

機体の動作直後は一般的なPTと同様であった機体側の操作受付からラグが、S.C.Iの起動を確認した段階から急激に短縮されていた。
その追従速度たるや機械よりも生き物と比較するべきだと思ってしまうほどだ
なんらかの機構が与えられた命令をその場で別のシグナルに変換しているとしか考えられない
それとも通常の操縦による操作の受付とは別の処理を平行して行っているのだろうか?

ヒツギ・ハヤセ側が何か特別なことをやった様子は無い
機体のOS立ち上がりの際に確認がスキップされた箇所も気になる、内容はバルクレイス側の許容量不足
試作機という観点から見ればテストベットとして詰まれていてもおかしくは無いのだろう
だが問題はS.C.Iのブラックボックス内にこの『テストベット』が丸々入ってることだ、現状では解析しきれない

679 ◆zwG.6Bg2jY:2013/03/23(土) 14:53:04 ID:LA3/GkeA
>>675

(チッ・・・流石に維持したまま連射するのは無理か・・・)

インセイオンの桃色の光に揺らぎが見られる
出力の問題もそうだがテレキネシス・シンクロ・ブースターを維持したまま長時間の戦闘の方にも問題がある
ハーゲンは自他共に認める天才だ、性格に問題はあってもその実力自体は指折り尽き。

だがシステムは名の通りに同調し増幅させているこれは、パイロット側の繊細で精密な操作と高い能力が必要になる
ハーゲンといえどこれの長時間維持は必要以上の負荷がかかる



その瞬間、インセイオンを通してハーゲンへと走る感覚。
眼がその赤い姿を追う、どうやらやっとお出ましになったらしい
所在がつかめないと思ったらレイナ・カーマインが持っていたとは・・・
成程、『本気』になる理由の1つはこれか

「フフッ・・・Xゲシュペンスト!」


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