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戦場スレpart2

725 ◆Tg./UqnJ52:2013/03/31(日) 04:33:47 ID:LGk/DTbk
>>720
システムが切断され、通信が切れる間際に届いたレイナからの問い。
いつもと違って余裕のない口調で放たれたその問いに、リリーは答えられる回答を持っていない。

「私を「こういう形」で救ったその人は……残念ながらカーマインさん、私も知らないのですよ。
トライアローという名前も記号でしかありえませんし……」

腕で瞼を覆い、独りごちるリリー。
トライアロー。今でも文通のようなやりとりのある人物。しかしながら、リリーはその正体の一片すら掴めていない。
男なのか、女なのか。老人なのか、若者なのか。それすらわかっていない。
ただ、手がかりが全くないというわけではない。まずマシンセル技術の総本山、アースクレイドルとの繋がりがある、ということは明白。
リリーに対する連邦軍内での便宜があったことから、連邦軍、もしくはそれに関係する人物で、それなりの地位があるだろうことも予想が付く。

「そしてあの『契約』からして、義姉さんと関係があるのも間違いないでしょう……。
……ふう、あの様子だと、次に会ったら執拗にそのあたりを訊かれそうですね。
お互い不幸なことになりそうですし、もう会わない方が良いのでしょうが……」

そうして思考を巡らせていると、突然、何か大きなもの同士が激突したような轟音が響き、続けて大きな水音が聞こえた。

「……っと、何事でしょうか?」

その音によって現実に引き戻されたリリーは、コクピットのコンソールを操作し、アンジェのシステムに再起動をかけた。
強制シャットダウンで何か異常が起きていないかを確認していることを示す文字列がモニター上を流れていき、
それらが流れていった後少しして、アンジェのシステムが再起動、モニターと計器に明かりが灯った。
光を取り戻したモニターに映っていたのは、炎と黒煙を盛大に上げて海の上に骸を晒している甲斐の姿だった。

「五分の意味はこれでしたか。しかし、何が起きたのでしょう……?」

とりあえずアンジェを立ち上がらせる。
自分の方に向かって味方の識別信号が集まりつつあるのも疑問と言えば疑問だ。誰か状況を説明して欲しいところだが……。


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