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戦場スレpart2

733 ◆zv577ZusFQ:2013/04/01(月) 08:58:02 ID:Zd3NDhYc
着艦したレイナは、よろよろとアイゼルネ・ブルートのコクピットから何とか自力で這い出る事が出来た。
そして、ヒツギやレオンハルト達の目に付かない様にメイドに肩を借り、こそこそと艦内の医務室を目指した。
その室内の更に奥には隠し扉があり、レイナは命からがらそこに入っていった。

「……あほレイナ。無理に肉体を酷使し過ぎよ。この状態は不味いよ。すぐに注射を打って侵食を防がないと」

中ではカナメが待ち構えていた。手には怪しげな注射器を持っている。

「……はぁ……はあ。たのむ……っ」

注射器を目にしたレイナは一瞬とても嫌そうなげんなりした顔をした。が、いよいよ覚悟を決める。
レイナは用意された寝台に倒れ伏した。ヒツギ達の前では気を張っていたが、限界なのだろう。

「行くわよ……耐えてね」

カナメは馴れた手つきでレイナの首へと注射針を刺し入れる。
それの与える苦痛や如何なものか

「ひ!……ぐっぐ!!っ……ああぁぁぁん!!ふ!ふああ!!ァァァ!?ひうっ!」

その薬剤の接種は呆れる程の苦痛を伴う。レイナはベッドが壊れふすのじゃないかと思われる程に苦痛にのたうち回った。

「可哀想な……レイナ。生きるのよ……ううん。あなたは私が生かす絶対に」

カナメは苦痛に暴れ回るレイナを母の様に優しく抱き止め、頭を撫でる。レイナが侵食に負けぬ様にと正気を保たせている。

「あァアァアっっ!!……ユナ……ユナァァァ!?」

カナメにみっともなくすがる様に抱き付き必死に耐える。脳内を駆け巡るのは最愛の……レイナの生き甲斐である者の姿。無意識にそれの名前を呼ぶ。叫ぶ。

これは皆が知らないレイナの裏の顔。晒してはならない脆弱さ。
この壊れた身体は本当なら戦わせて良い状態では無かったのだ。無理を通してそれでもマシンセルの力を行使し、成さねばならない事がレイナには会った。


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