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福島の甲状腺がんの諸問題の考察〈おもに過剰診断と検診有効性〉

1NATROM:2018/05/07(月) 22:22:44 ID:9GSsx8w2
ツイッターで福島の甲状腺がん検診について議論しています( ttps://twitter.com/NATROM/status/992025040781627399 )。いろいろと興味深い論点がありますが、ツイッターは質問に答えなかったり、すでに回答した質問を何度もしたりする論者の不誠実さがわかりにくいです。そもそもツイッターは字数制限があり、丁寧な議論に向いていません。そこで、字数制限なく議論できる場所の一つとして、この掲示板を提供いたします。

とりあえず誰でも投稿できるとします。オープンで誠実な議論こそが重要であると私は信じます。ですが、たまに「NATROMがブログのコメント欄や掲示板に誘導しようとするのは、取り巻きの信者に援護させるためだ」などと仰ってツイッターから出てこようとしない方がいらっしゃいますので、ご要望があれば、特定の人以外のコメントを禁止する(たとえば、私とnagaya2013さん以外の人はコメント禁止、など)という措置を取ってもいいです。

あるいは、ここや私のブログのコメント欄に限らず、字数制限がなく可読性のよいところならどこにでも場所を移してもいいです。

90nagaya:2018/05/14(月) 11:04:05 ID:brwNcuCg
>>88
私は疫学を議論したいわけではなく、福島の甲状腺ガンをめぐる人権侵害についてこれを回復することを議論の目的にしています。
大きく分けると、
・被曝を起点とした小児甲状腺ガンの多発
・よりよいバックアップ制度と医療基準
です。

自然発症の疾患には興味はないんです。
疫学的な知識も必要があれば確認するだけです。

さいわい、これ関してはsivadさんやshunさんが丁寧に解説してくださいますし、なとろむさんのダメ出しもまあ、身になってます。
スクリーニング効果だと言われればその概念を学び噛み砕こうとしますし、過剰診断だと言えば漠然とした概念を定量化、定性化しようとします。
最近ではDPCPですね。
これがわかれば過剰診断の割合がわかると、なとろむさんが言うので、概念を把握しようとしたんです。
でも、結局、福島では役に立たない。なんのために持ち出したのかという話です。

TAKESANさん(いいのか、さんカブリ)がそれらの指標や疫学的手法を使って、福島の現象について何か主張されたなら、私はそれについては学習します。
限られた時間でやることですから、その辺が限界なんです。
ですから、それらズラズラ並べたの用語の概念がが福島のどう有効かまずご教示ください。

福島では疫学は行われていないんです。
発病者と被曝量がひも付けされてませんし、対照群も尿検査などの別ルートでの検証も行われていない。
最近では、経過観察の名の下に肝心のゆっくり進行するガンのフォローアップまで放棄してる。

比喩的にいうと福島の問題は、人権侵害に結果的に科学や医学が加担することを許すのかということでもあるんです。

91TAKESAN:2018/05/14(月) 11:24:02 ID:???
>>90

たとえば、甲状腺がん検診をおこなうべきか否か、と考える場合、「検診の効果」と「検診の害」は必ず検討しなくてはなりません。医薬品等と全く同じです。
で、それらの大きさを測る指標が、NNT(NNS・NNI)やNNHです。
そして、それぞれの指標を理解するには、寄与リスク(リスク差)の概念を知らなくてはなりません(リスク減少で効果を、リスク増加で害を、それぞれ測る)。

この辺りの話は、前からNATROMさんに散々問われてきたはずです。そして答えられませんでしたね。だから、教科書で勉強してください、と言われてきているでしょう。

NATROMさんの主張は(的外れでしたらご指摘ください>NATROMさん)、

 ▼甲状腺がんの絶対リスクがそもそも小さいので、仮に発見例を全て救命出来たとしても(これ自体が無理な仮定)、NNTは大きくならない
 ▼検診による害が起こる事は明確(検診をおこなわなければ害が生じない事も明白)
 ▼余剰発見の程度はDPCP(前臨床期の一部)が解らないと推測が難しいが(だからNNHは現時点で正確な推測が困難)、程度が解らずとも、検診に効果が無いと考えられるから、検診はおこなうべきでは無い

このようです。
というかですね。さすがに「絶対リスク(簡単のため、累積発見割合の事とする)」くらいは理解すべきです。それから、「有病(保有)割合」と「罹患(発見・発生)割合」の違いって解りますか?

疫学の教科書を読んでくださいと言うのは、この程度の用語くらいは理解しないと話が進まないですよ、と言っている訳です。

92nagaya:2018/05/14(月) 11:45:16 ID:brwNcuCg
>>90
えっと、あなたの意見は「わからないけど、検診はやるべきではない」という、ある意味議論のスタートラインにすら立っていません。
自己顕示欲による知識の披瀝のために参加しているとしか思えません。
基本的にはあなたは、何一つここで立論も問題提起もしていない。
批判を浴びない立場に自己を置いて、自らは人格を否定するレベルで批判をする。
(批判するときはせめて最上級表記は使わないことと、対象者を文意において見下さないことは評論の基本ですよ)

自分でリスクを取らない書き手は敬遠されます。

ということで、一般論の概念ではなく、あなたの言葉でそれらの指標を使って、福島の問題を定量化する足がかりを提示してみてください。
外形的な批判だけなら、九官鳥でもできます。

93TAKESAN:2018/05/14(月) 13:10:07 ID:???
>>92

他の部分はほとんど何も言っていないに等しいので、ひとまずここだけ。
▼ 引  用 ▼
「わからないけど、検診はやるべきではない」
▲ 引用終了 ▲
誤っている、もしくは不正確です。

一つは、甲状腺がん検診について、より正確に言うと、「効果が無いであろう事が解っている」となります。

もう一つは、仮に、実際に効果の程度がほとんど解っていないのだとしても、それは「検診をおこなわない理由」足り得ます。

検診をおこなおうと主張する側が効果を示す必要がある、とは、NATROMさんにも幾度も指摘されています。

実際、甲状腺がん検診の効果を、一切定量的に提示していませんし、提示は出来ないはずです。

94nagaya:2018/05/14(月) 13:54:12 ID:brwNcuCg
>>92

>一つは、甲状腺がん検診について、より正確に言うと、「効果が無いであろう事が解っている」となります。

これは成人の自然発症の場合です。小児の被曝由来についてはほとんど知見がありません。
というか、ここを断定できる根拠があれば、現場はあんなに試行錯誤しないんです。
ここは未だに最も重要な論点です。
ここを断定できるなら誰も苦労はしない。

>検診をおこなおうと主張する側が効果を示す必要がある、とは、NATROMさんにも幾度も指摘されています。

>>70で書きましたが、まず事故による「害」があるんです。
その害を回復するための手段として、効果的なのが検診だと考えるのは当然です。

どのくらいの流行があるか、どういった症状を見せるのかわじゃらない時点で、自然発症ならともかく事故が原因の心配に対して「効果が証明されないんだから検診をやるな」って言えますか。
現にチェルノブイルを経験した甲状腺の専門家は検診に乗り出した。
過剰診断のことも成長しないガンのことも百も承知で、それでも害を減らそうとあのプロトコルを作った。
検診以外の方法はなかった。効果はわからないけど、被害者かもしれない子供たちを放置はできないんです。

ちっとは教科書から出て、現実を考察しましょうよ。
その書生論を現場の医師に言えますか。

ちなみにこの時点で私は「甲状腺機能の維持」「術後のQOL」が自覚症状後の受診と変わらないなら、そしてそのことを患者に説明できるエビデンスがあるなら、検診をやめてもいいと思っています。
むしろ、20歳以上が5年間隔の検診になるくらいなら、随時自己判断で受診できる制度を作った方がいいです。

95TAKESAN:2018/05/14(月) 14:12:08 ID:???
>>94

効果が実証されていないのだから検診をすべきで無い、と言えます。改めて問われるまでも無く、最初からそのように書いています。

と言うか。
その書きぶりだと、「検診に効果が認められていない」事は諒解しておられる、と考えて良いのですね。

それから、余剰発見の程度については定量的な評価を求める割には(検診実施の有無を検討する場合、定量的な評価は必要ありませんが)、検診の効果について、何らの定量的評価を示しませんね。やはり、少なくとも効果は認められない事については諒解出来る、と考えてよろしいですか。

そうであれば、話はシンプルです。検診をおこなおうという主張は、効果の認められていない医療介入をおこなおうという主張ですので、それは到底、倫理的に認められません。
あるいは、仮に「効果が無くても良いから受けたい」との権利を尊重するとするとしても、「効果が認められず、かつ害があるのは解っている」事をきちんと知らせるべきです。

ところで。
甲状腺がん検診について、「成人には効果が無いが若年者には効果がある」という可能性が仮にあるとして、どのような場合にそうなるか、理論的に説明が出来ますか? 効果をどのように測るか説明出来ますか?

96nagaya:2018/05/14(月) 15:34:08 ID:brwNcuCg
>>95
議論が少なくとも1年以上は前に戻っています。
あと、結論へのロジックチャートが自己内でパターン化していて説得力がありません。

>そうであれば、話はシンプルです。検診をおこなおうという主張は、効果の認められていない医療介入をおこなおうという主張ですので、それは到底、倫理的に認められません

こんな概念論を着地点として「間違ってる」って言ってるだけなら、そりゃ他人がバカに見えるでしょうね。

現実に検診は行われているんです。そして多くの甲状腺がんが見つかっている。
この現実をもとに、多くの人、特に被害者が納得するようどう制度を修正していくか、なんです。
流れで論点が把握できないなら、議論に介入しないでください。

>ちなみにこの時点で私は「甲状腺機能の維持」「術後のQOL」が自覚症状後の受診と変わらないなら

と、すぐ上に検診を廃止して自主受診にする条件をあげましたよね。こにあたりが現実的な論点になります。
整理すると
・早期発見による甲状腺の機能維持を目的とすることは合理的なのか
・これまでの知見からプロトコルの変更は必要ないのか
・公害である場合、害の回復のためにどうやったら将来にわたって被害者の負担を少なくケアできるか
です。

一方、これとは別になとろむさんに、>>80で福島における検診の害とは何かを改めて問うています。
あなたでもいいですよ。
福島の甲状腺がん検診の害を箇条書きしてください。
定量化できていれば、なおいいです。

>甲状腺がん検診について、「成人には効果が無いが若年者には効果がある」という可能性が仮にあるとして、どのような場合にそうなるか、理論的に説明が出来ますか? 効果をどのように測るか説明出来ますか?

甲状腺は命に及ぶことは少ないですが、成長には必要です。
小児の場合、成長期の途上であり、出産等もこれからなので、甲状腺の果たす役割は老人より大きいです。
早期発見したからにはなるべく機能を残そうとすることは、頷ける判断です。

さて、逆に聞きますが、上の意見を論理的に否定してみてください。
そうですね。設定を限定しましょう。
「福島の小児甲状腺がんで手術適応で手術したガンは、仮に検査がなければ最短でいつごろ自覚症状にいたりますか。
その場合、どのくらいの割合で全摘が避けられますか」

どうぞ。

97TAKESAN:2018/05/14(月) 18:41:41 ID:PPBKKF6M
>>96

>議論が少なくとも1年以上は前に戻っています。

戻っていると言うか、数年前から進んでいない、が正確な所でしょう。

▼ 引  用 ▼
甲状腺は命に及ぶことは少ないですが、成長には必要です。
小児の場合、成長期の途上であり、出産等もこれからなので、甲状腺の果たす役割は老人より大きいです。
早期発見したからにはなるべく機能を残そうとすることは、頷ける判断です。
▲ 引用終了 ▲
それは、「検診に期待される効果」の話であって、「どのような条件があれば検診に効果があるか」とは全然違うものです。
たぶん、「何を問われたか」を捉えておられないのでしょう。

▼ 引  用 ▼
「福島の小児甲状腺がんで手術適応で手術したガンは、仮に検査がなければ最短でいつごろ自覚症状にいたりますか。
その場合、どのくらいの割合で全摘が避けられますか」
▲ 引用終了 ▲
「不明」です。ずっとそう言っています。そして、それを答えるべきは、「検診をおこないたい側」です。

▼ 引  用 ▼
福島の甲状腺がん検診の害を箇条書きしてください。
▲ 引用終了 ▲

 ・病悩期間延長
 ・overdiagnosis
 ・false positive
 ・false negative
 ・併発症

98TAKESAN:2018/05/14(月) 19:06:24 ID:PPBKKF6M
>>96

ところで、検診(スクリーニング)の害などというものは、「疫学の教科書」を読めば出てくる事なので、それをわざわざ、改めて問うのは、基本的な所を理解していないのを示しています。

議論上で必要があれば教科書を参照する、ような事を仰っていましたが、その態度と整合しませんね。

たとえば、「ネガティブなラベリング効果」も検診の害の一つですが、その感じだと、これもご存知無いでしょう。

99NPwrAGW:2018/05/14(月) 19:24:46 ID:pGp4jaf.
・鈴木眞一教授(甲状腺腫瘍診療ガイドライン作成委員会委員)
「甲状腺の専門家として、大きなミスリーディングにならないようにお伝えしたいと思うのですが、まず、我々がこういう検査を始めるに当たって一番、津金先生がおっしゃったような甲状腺の検診を行うと、アウトカムとして生存率を向上させるという意味ではあれば、何のメリットもないというのは知られていることで、日本の甲状腺の臨床家はそのことを非常に戒めて、スクリーニングをしないというのが一般的であります。・・ 今回は、福島県の子ども達の放射線の影響の不安を解消するために、長きに渡って見守るということで、これは生存率を向上させるとかそういうことではない」
  ※第2回「甲状腺検査評価部会」(平成26年3月2日)
   www.pref.fukushima.lg.jp/sec/21045b/kenkocyosa-kentoiinkai-b2.html

100NPwrAGW:2018/05/14(月) 19:36:50 ID:pGp4jaf.
・志村浩己教授
「福島の方は放射線に対する恐怖というものがあります。ですから、それに対する正しいデータを出す、真実を示すことは福島県民にとっては非常に大きな利益であって、その利益が大きいということで検査を続けているというふうに私は感じております。ですので、そういった意味では福島ではしっかりやるという、過剰診断による不利益なるべく少なくするために、細胞診をするのにも非常に厳格な基準を作って客観的な評価の下にやっておりますので、臨床的に問題にならないものをあまり見つけないようにということでやっております。」
  ※第2回「甲状腺検査評価部会」(平成26年3月2日)
   www.pref.fukushima.lg.jp/sec/21045b/kenkocyosa-kentoiinkai-b2.html

101TAKESAN:2018/05/14(月) 20:05:28 ID:PPBKKF6M
>>99
>>100

単純に、鈴木教授も志村教授も誤っている、というだけの話です。

鈴木教授は、検診が死亡率(生存率ではありません)を下げない事を恐らく知っていながらやっていた、という事で、倫理的に適切ではありません。

志村教授についても、その引用文を見る限りでは、検診の利益に関する観点が欠落しています。

102NPwrAGW:2018/05/14(月) 20:31:25 ID:pGp4jaf.
だから、平常は検診が非推奨であることを重々承知した上で、福島では原子力事故による追加被曝の影響への不安を受けて実施することを判断した、ということなんだよ。まだ理解できないの?
→TAKESAN 単純に、鈴木教授も志村教授も誤っている、というだけの話です。鈴木教授は、検診が死亡率(生存率ではありません)を下げない事を恐らく知っていながらやっていた、という事で、倫理的に適切ではありません。志村教授についても、その引用文を見る限りでは、検診の利益に関する観点が欠落しています。

103TAKESAN:2018/05/14(月) 20:37:50 ID:PPBKKF6M
>>102

「誰が」重々承知であったか、という話です。

104NPwrAGW:2018/05/14(月) 21:02:49 ID:pGp4jaf.
言うまでもなく福島県であり、鈴木眞一氏などは県立医大の人でしょ。
「福島県「県民健康調査」は、福島県が福島県立医科大学へ委託して実施している、健康調査です。」
 ・福島県「県民健康調査」とは
  fukushima-mimamori.jp/outline/
→TAKESAN 「誰が」重々承知であったか、という話です。

105TAKESAN:2018/05/14(月) 21:03:57 ID:PPBKKF6M
>>104

「受診者」は承知していなかった、という事ですね。受診者に周知させずに実施者だけ承知していたのは倫理的に問題である、と言っています。

106NPwrAGW:2018/05/14(月) 21:17:01 ID:pGp4jaf.
驚くほど何も知らないんだねえ。

●県民健康調査「甲状腺検査」出張説明会
 fukushima-mimamori.jp/thyroid-examination/explanation-meeting/
 ・小学生向け教材:「症状のない人に詳しい検査を行なうと、検査を行なわなかった時とくらべて多くのしこりやがんが見つかります。この中には、一生見つからないですんだかもしれないものもあります。」
 ・中高生向け教材:「自覚症状のない人に甲状腺の超音波検査を行なうと、検査を行なわなかった時と比べて多くのしこりやがんが発見されます。これをスクリーニング効果と言います。その中で自覚症状がないまま検査を受けなければ一生見つからないですむしこりやがんが見つかってしまう可能性があります。これを過剰診断と言います。どんな健康診断の検査もスクリーニング効果や過剰診断という側面をもっています。」

→TAKESAN 「受診者」は承知していなかった、という事ですね。受診者に周知させずに実施者だけ承知していたのは倫理的に問題である、と言っています。

107TAKESAN:2018/05/14(月) 21:24:48 ID:PPBKKF6M
>>106

「検診に効果が認められない事を受診者に周知していたか」と言っています。早く見つけても、それで命を救う訳では無い、とちゃんと知らせたか、と。

ちなみに、余剰発見については説明がありますが、それが充分であったかというと、甚だ疑問です。

108NPwrAGW:2018/05/14(月) 21:34:41 ID:pGp4jaf.
だから、原子力事故による追加被曝の影響への「不安の解消(緩和)」が、福島での健診の主たる効果だよ。
→TAKESAN 「検診に効果が認められない事を受診者に周知していたか」と言っています。早く見つけても、それで命を救う訳では無い、とちゃんと知らせたか、と。

109TAKESAN:2018/05/14(月) 21:42:13 ID:PPBKKF6M
>>108

では、受診者に対して、甲状腺がん検診による延命効果は認められていないのは周知していなかった、という事ですね?

110TAKESAN:2018/05/14(月) 21:44:19 ID:PPBKKF6M
>>108

加えると、受診者に対し、

 ・「不安解消」が主目的

であると周知し、

 ・延命効果は認められていない

事は知らせていなかった、という事で良いのですね?

111NPwrAGW:2018/05/14(月) 22:02:51 ID:pGp4jaf.
だから、受診者の側もほとんどの人が「癌ではない」と確認されることでおおよそ安堵できるわけでしょ。そんな中で「延命効果」を云々することにどれだけの意味がある?
→TAKESAN 受診者に対して、甲状腺がん検診による延命効果は認められていないのは周知していなかった、という事ですね?

112:2018/05/14(月) 23:06:07 ID:.npGgzTg
ちょっと割り込み

がっかりだなぁ。
『甲状腺調査(甲状腺ガン検診ではなく)』の実態については、TAKESANさんのブログのコメント欄にも書いたし、リンクも貼ったよね。
なのに未だ『ガン発見のための検診』という文脈から逃れられていないとは・・・
(んで、ほぼ同じ指摘を受けてるし・・・)

むろん、『お前の言うことはハナから信じねーよ』というのもありだけど、だったらまずは落ち着いて『甲状腺調査』の公式HPを見てはいかがか。

TAKESANさんへコメントした記事
interdisciplinary.hateblo.jp/entry/2018/03/11/111256

私の記事(駄文)
naked-kings.blog.so-net.ne.jp/2018-03-15

ふくしま国際医療科学センター
甲状腺調査のページ
fukushima-mimamori.jp/thyroid-examination/

割り込み失礼しました

113TAKESAN:2018/05/15(火) 05:53:17 ID:???
>>111

つまり、延命効果が認められていないのは周知していない、という事で良いのですね?
単なる確認です。

114TAKESAN:2018/05/15(火) 05:53:38 ID:???
>>111

つまり、延命効果が認められていないのは周知していない、という事で良いのですね?
単なる確認です。

115TAKESAN:2018/05/15(火) 05:54:49 ID:???
すみません、重複しました。

116NPwrAGW:2018/05/15(火) 06:28:21 ID:pGp4jaf.
「普段なら」甲状腺一斉検診は非推奨であり、実際にも「効果があると判断されたがん検診」に甲状腺は含まれておらず、それはつまり普段から周知されていることだよね。
それとも、甲状腺検診も癌検診の一つとして実施されていると勘違いしている人がたくさんいるとでも?

 「効果があると判断されたがん検診の最大のメリットは、早期発見、早期治療による救命の効果です。」
 interdisciplinary.hateblo.jp/entry/2018/03/11/111256

●「甲状腺検査のお知らせ」と「甲状腺検査(一次検査)同意確認書兼問診票」
 fukushima-mimamori.jp/thyroid-examination/media/pdf_osirase_douisho_download.pdf
 fukushima-mimamori.jp/thyroid-examination/
 「甲状腺の特性上、治療の必要のない変化も数多く認めることになり、ご心配をお掛けすることもあります。
  そのため、甲状腺の超音波検査による検診は、一般的には行われてきませんでした。」

→TAKESAN 延命効果が認められていないのは周知していない、という事で良いのですね? 単なる確認です。

117TAKESAN:2018/05/15(火) 06:56:13 ID:PPBKKF6M
>>116

では、実施にあたり、甲状腺がん検診に効果が認められていない事は周知していなかった、のですね。
当たり前ですがこれは、受診者に対して文面なりで説明する、という話です。

118TAKESAN:2018/05/15(火) 07:07:55 ID:PPBKKF6M
結局の所、受診者に対しては、効果が認められておらず、かつ害が解っている、という事をきちんと周知しないままに甲状腺がん検診がおこなわれてきた、という事ですね。

それは極めて問題のあるやりかたです。甲状腺がんの余剰発見は日本以外でも重大な話題になっているものですし、利益と害について知らせた上で医療介入をおこなうのは、最低限必要な事です。

(これはNATROMさんへ向けてですが)がん検診一般に関しては、検診に伴う害や検診の利益について、きちんと周知せずに早期発見を強調して受診を促してきた、という意味で、医療側の不徹底・怠慢もあると思っています。
ここは医療界は反省すべき事柄ではないかな、と(もちろん、overdiagnosisの問題が明確になってきたのが比較的近年である、のような事情もあるのでしょうが)。

119NPwrAGW:2018/05/15(火) 07:08:41 ID:pGp4jaf.
「甲状腺の超音波検査による検診は、一般的には行われてきませんでした。」
→実施にあたり、甲状腺がん検診に効果が認められていない事は周知していなかった、のですね。当たり前ですがこれは、受診者に対して文面なりで説明する、という話です。

120NPwrAGW:2018/05/15(火) 07:40:31 ID:pGp4jaf.
「甲状腺がんは生涯にわたり健康にまったく影響しない潜在がんが多いがんとして以前から知られています。それらのほとんどは5.0mm以下の非常に小さいものです。それらを発見して治療することは患者さんにとって不利益と考えられていますので、一般的に5.0mm以下の結節は細胞診などの詳しい検査を行わないことが推奨されています。」
●福島県「県民健康調査」報告(平成28年4月25日修正版)
 fukushima-mimamori.jp/outline/report/media/report_h27.pdf

121NPwrAGW:2018/05/15(火) 07:55:52 ID:pGp4jaf.
「甲状腺がんスクリーニングは、甲状腺がんは予後が良いことと過剰診断のリスクが高いことから、一般的には国際的にも推奨されていません。・・
 甲状腺検査のプログラムは一般的な疾患のスクリーニングの原則に適合しておらず、現状ではメリットとデメリットのバランスが取れていないと考えられました。
 よって、甲状腺検査の心理社会的影響への取り組みとして、説明会や出前授業、個別の説明を行いました。」
●福島県民健康調査甲状腺検査の心理社会的影響
 fukushima-mimamori.jp/publications/2017/09/000445.html

122TAKESAN:2018/05/15(火) 09:29:20 ID:???
甲状腺がん検診の効果が認められていない事をきちんと周知していなかったのが大体判ったので、後はいくら繰り返しても同じです。

効果が認められていないのを知らせるとは、そもそも「検診の効果」が何によって、また、どのように測られるのか、を知らせる事をも意味します(検診一般の論理を周知する)。
それを教えないと、「検診は推奨されていない」とアナウンスしても、その意味合いを正確に理解出来ないからです。

害についてもそうです。生検での出血など併発症は比較的解りやすいでしょうが、余剰発見や、検査結果に付随するラベリング効果は、診断に関する知識を要するので、理解は簡単ではありません。

そういう取り組みが不充分なままに30万人もの人びとに検診を実行したのが、そもそも公衆衛生的に異常だ、と言っています(私はこれを、極めて強い医療的パターナリズムが働いた事例と見ますが、この辺は、たとえばNATROMさんと見解が一致するかは判りません)。

それで、既に検診してしまった分はもう、どうにも出来ないので、せめて、今からの分はなるだけ早く中止すべきだ、という話です。

123NATROM:2018/05/15(火) 09:36:42 ID:RzTrYzBo
nagayaさんには、まず、

Q1. 卵巣がん検診は卵巣がん死を減らさないがゆえに推奨されていません。つまり、検診で発見された卵巣がんのほとんどは「過剰診断」もしくは「予後を改善しない」のかのどちらかです。しかし、偶発的に発見された無症状の卵巣がんは治療介入されます。nagayaさんは、これを矛盾しているとお考えですか?

という質問に答えていただければありがたいです。矛盾しているとお考えなら、それはそれでいいんです。そこからご説明のとっかかりができますから。あと、ついでに

●進行速度Aとか進行度Bってなんです?
●「検診外の通常診療になっている」の意味

についてもご返答いただけたらありがたいです。

124NATROM:2018/05/15(火) 09:37:08 ID:RzTrYzBo
>>79
>根拠のないぺリングや〇〇派といったグループ化による印象操作はやめていただきたい。

私のみるところでは、林衛さんやnagayaさんは、がん検診について同じような誤解に基づいていらっしゃいます。別に「グループ化」しているわけではありません。加えて、nagayaさんはしばしば「過剰診断論者」とおっしゃいますが、それこそ「根拠のないグループ化による印象操作」ではないですか。ご自分はグループ化をしておいて、他人には文句をおっしゃるのですか。


>この掲示板に専門的知識やそれに対する意欲に対して資格化するなら、その基準を明記してください。

専門用語を正確に使えなくてもいいですから、「正確に使おうと努力はする」「正確に使えたほうが望ましいことは理解できている」といったところです。専門用語なんて知らなくてもいいのだ、などとおっしゃる方は、参加するなとは言いませんが、その知的怠惰に対しての批判は続けます。


>そうでないなら、議論の内容ではなく個人の知識量や信条、生業に対する因縁付けは避けてください。

知識量がなくても誠実な議論は可能です。相手に聞けばいいんですから。問題はですね、知識量がないのも関わらず、相手よりも知っているかのような態度をとることです。

125NATROM:2018/05/15(火) 09:37:50 ID:RzTrYzBo
>>80
>医学の英語論文を正確に読み込める力がありません。
>日本語でサマリーをください。

韓国における甲状腺がんの過剰診断
ttp://d.hatena.ne.jp/NATROM/20150630#p1

で解説しております。ついでながら、医学の英語論文を正確に読み込める力がないのはかまわないのですが、医学の英語論文を正確に読み込める力がないのに、「もし有効なものであれば成人のデータだとしても、検診基準、手術ガイドラインの見直しにつながります」などという断定的な表現はなされないほうがよろしかろうと思います。「検診基準、手術ガイドラインの見直しにつながるように私には思われるのですが、どうでしょうか?」ぐらいの表現に留めておくほうがいいのでは。


>個別の反論は次回にしますが、なとろむさんがまず「福島における集団検診の害」を包括的に提示してくださいませんか。

偽陽性や過剰診断による、心理的および身体的な害です。


>過剰診断の害って医療費を抑えたい厚労省や生保会社の思惑もあって概念モンスター化してるきらいがあります。

福島県の事例を検討する以前に、一般的ながん検診の弊害についてご説明したほうがいいかもしれません。そのようなご認識であれば、なるほど、これまで建設的な議論が成立しなかったのも納得です。「個々の心情を考えない検診有効性の判断基準」などとおっしゃっていましたが、個々の心情を考えていないのは、いったいどちらであったのか。

福島県ではなく乳がん検診の事例ですが、検診の害についてとてもわかりやすいので紹介します。

乳がん検診でしこりが見つかった話
ttps://twitter.com/i/moments/915568720944144385

これは過剰診断ではなく偽陽性の事例です。nagayaさんはどう思われますか。乳がん検診ではこのような事例が、予防できる乳がん死のおおよそ200倍ぐらい発生します。乳がん検診でこのような害が容認されているのは、ひとえに乳がん死の予防という利益があるからです。「乳がん死の予防はできない。転移性乳がんの予防がもしかしたらできるかもしれない」程度の利益しかなければ、検診は正当化されません。

126NATROM:2018/05/15(火) 09:38:12 ID:RzTrYzBo
>>87
>下層に対して知識の普及するために必要なのは要約力と俯瞰力なんです。

それはその通りだと思います。ニセ医学批判でやってきた方法を、ここでも取っているだけのことです。


>>90
>私は疫学を議論したいわけではなく、福島の甲状腺ガンをめぐる人権侵害についてこれを回復することを議論の目的にしています。

「福島の甲状腺ガンをめぐる人権侵害についてこれを回復する」ことをほんとうに目的としていたら、疫学についての基本的な知識を得ることをお勧めします。知識は力です。たとえば、タバコの害を認めようとしないタバコ会社、有機水銀の害を認めようとしない化学工業メーカーと、被害者の人権回復を求めて戦うときに、疫学を味方につけなくてなんとしますか。


>これがわかれば過剰診断の割合がわかると、なとろむさんが言うので、概念を把握しようとしたんです。
>でも、結局、福島では役に立たない。なんのために持ち出したのかという話です。

私がDPCPを持ち出したのは、過剰診断の割合について執拗に尋ねられたからです。過剰診断の割合が正確にわからなくても、検診が有効でなさそうということはわかるので、過剰診断の正確な割合は方針決定に不要なのですが、なかなかご理解していただけません。

ただこれは、「過剰診断があるから検診を止めるべき」という雑な主張を行ってた一部の「過剰診断論者」にも責任があります。以下の記事が参考になるでしょう。

「過剰診断があるから甲状腺がん検診は止めるべき」、などと言うべきでは無い
ttp://interdisciplinary.hateblo.jp/entry/2018/03/07/102117

127NATROM:2018/05/15(火) 09:38:32 ID:RzTrYzBo
>>94
>その害を回復するための手段として、効果的なのが検診だと考えるのは当然です。

ぜんぜん当然じゃないんです。むしろ、ここ最近の知見からは、甲状腺がん検診は害のほうが大きいと考えるのが当然なんです。


>どのくらいの流行があるか、どういった症状を見せるのかわじゃらない時点で、自然発症ならともかく事故が原因の心配に対して「効果が証明されないんだから検診をやるな」って言えますか。

エコーによる検診については、検診をやるべきではなかったと言えます。>>54でも述べましたが、もし不幸にも次の原発事故が起こってしまった場合は、チェルノブイリと福島の教訓から、超音波検査による一律の甲状腺がん検診は行われないでしょう。



>>96
>甲状腺は命に及ぶことは少ないですが、成長には必要です。
>小児の場合、成長期の途上であり、出産等もこれからなので、甲状腺の果たす役割は老人より大きいです。
>早期発見したからにはなるべく機能を残そうとすることは、頷ける判断です。

若年者に甲状腺機能が必要で、なるべく機能を残したほうがいいのなら、なおさら検診なんかして前倒しで発見/治療介入しないほうがいいのでは。たぶん、「検診をすれば、しない場合と比較して、甲状腺機能を温存できる割合が高い」ことがnagayaさんにとって前提になっているのでしょう。それは誤解ですよ。短期間(検診開始後数年)に限らば確実に検診は甲状腺全摘を増やしますし、長期間であっても甲状腺全摘を減らすとは限りません。増やす可能性すらあります。>>77で申し上げました。


>「福島の小児甲状腺がんで手術適応で手術したガンは、仮に検査がなければ最短でいつごろ自覚症状にいたりますか。
>その場合、どのくらいの割合で全摘が避けられますか」

本来は検診介入する側が検診の効果を示す責任があるんですよ。

128NATROM:2018/05/15(火) 10:05:03 ID:RzTrYzBo
>>112

TAKESANさんの記事へのコメントおよび「外側の人の甲状腺検査批判と福島の現実」の記事は拝見いたしました。Jさんのご指摘はごもっともです。事故が起こった時点での検診介入はやむを得なかったと私も考えます。『「大丈夫であること」ときちんと説明して不安を取り除けばいい』なんて主張は正直甘っちょろい、というのはそうなのでしょう。

ただ、それならば、福島の甲状腺がん検診でA2判定やB判定が見つかった方の不安はいかばかりでしょうか。『「大丈夫であること」ときちんと説明して不安を取り除けばいい』では済みません。また、実際に甲状腺がんが発見され治療介入された方は、心理的な不安に加え身体的な負担も加わります。

また、TAKESANさんが今回問題にしている論点の一つは、潜在的な害がある医学的介入についての説明不足です。たとえば早期胃がんの手術は医学的妥当性がありますが、手術にあたって患者さんは害についても十分に説明を受ける権利があります。手術に限らず、薬でもワクチンでも検診でも、この原則は守られなければなりません。不安の解消という利益があるとしても、害を十分に説明せずに介入してよいのか、という問題提起です。

がん検診の害、および有効性の限界については、がん検診の専門家の間では周知されていますが、まだまだ一般の人たちの理解は得られていません(ここでの議論を見ていればわかるでしょう)。検査には害はなく利益しかない、といった誤解に乗じて甲状腺検査を行ったこと、そしてこれから継続することの正当性が問われているのです。

「じゃぁどうすれば良かったんですか」についてですが、たとえば高野徹先生は、触診による甲状腺検査を提案しています。超音波検査は感度が高すぎます。頚部に放射線治療を受けた小児・青年期がんサバイバー(福島県住民と比べて桁違いの被ばくを受けている)の甲状腺がん検診についても超音波検査ではなく触診が提案されています(PMID: 28028762)。私が「もし不幸にも次の原発事故が起こってしまった場合は、チェルノブイリと福島の教訓から、超音波検査による一律の甲状腺がん検診は行われないでしょう」と書いたのは、「超音波検査によらない一律の甲状腺がん検診は行われるかもしれない」ことを念頭に置いています。

129NPwrAGW:2018/05/15(火) 10:12:55 ID:pGp4jaf.
あべこべだよ。
「甲状腺検査の心理社会的影響への取り組みとして、説明会や出前授業、個別の説明を行いました」
→TAKESAN 甲状腺がん検診の効果が認められていない事をきちんと周知していなかったのが大体判った

130NPwrAGW:2018/05/15(火) 10:18:43 ID:pGp4jaf.
まずは慎重に、本当にそのような「事実・実態」があるのかどうかを確かめることだね。
→NATROM TAKESANさんが今回問題にしている論点の一つは、潜在的な害がある医学的介入についての説明不足です。/不安の解消という利益があるとしても、害を十分に説明せずに介入してよいのか、という問題提起です。/検査には害はなく利益しかない、といった誤解に乗じて甲状腺検査を行ったこと、そしてこれから継続することの正当性が問われているのです。

だから、診断閾値を上げていることが意味を持つ。
→NATROM 超音波検査は感度が高すぎます。

131TAKESAN:2018/05/15(火) 10:22:16 ID:???
検診の害については、こちらもどうぞ

ttp://interdisciplinary.hateblo.jp/entry/2017/03/27/212728

リンク先の下のほうを見れば解りますが、「疫学の教科書」に書いてある事です。いくらなんでも、このくらいは知っておかないと、検診実施の是非など議論しようもありません。

正陰性による安心を効果として挙げる人がいますが、それは、あくまで「生じ得るもの」なのであって、超大規模集団検診の主たる目的として簡単に位置づけられるようなものでは、全く無いのです。

誤陰性はどうしますか? 「前は陰性だったのに」となる訳です。誤陽性の心理的負担は? 病悩期間が延びた分の心理的社会的経済的負担は?
効果が無い検診を、長年にわたって実施すると、延命をしないにも拘らず、ラベリング効果も余剰発見も、増やし続けます。

そして余剰発見です。これが概念的に、「検診しなければ生じないハーム」です。しなければゼロであるものを、検診によって発生させる訳です。それらを全部打ち消せるような「安心」を与える、と言っているのですか?

132NPwrAGW:2018/05/15(火) 10:29:27 ID:pGp4jaf.
「がん検診を受けて「異常なし」の判定が下ったとしましょう。多くの人々は「がんがない」ことで安心します。これもがん検診のメリットということができます。」
●がん検診について/国立がん研究センター がん情報サービス
 ganjoho.jp/public/pre_scr/screening/about_scr.html

133TAKESAN:2018/05/15(火) 10:31:01 ID:???
>>130

感度を下げると誤陰性が増えます(正陽性が減るから)。検診を継続しているのだから、その例はその内、正陽性として見つかります。

それに、感度を下げるのは「見つけにくく」する事なので、一般に検診の効果を下げるほうに働きます。ほんとうに危ないがんなら、中間期(インターバル)がんとして発見されます。

「閾値を上げる」などという事をどうしてそんな安直に言えるか。それは、「検診の性能を下げても甲状腺がん検診の効果は下がらない」であろう事が解っているからです(高い感度の検診ですら効果が認められないため)。

134NPwrAGW:2018/05/15(火) 10:38:15 ID:pGp4jaf.
話の対象は甲状腺癌。甲状腺癌だからこそ意味を持つ、ということ。
→TAKESAN 感度を下げると誤陰性が増えます(正陽性が減るから)。検診を継続しているのだから、その例はその内、正陽性として見つかります。 それに、感度を下げるのは「見つけにくく」する事なので、一般に検診の効果を下げるほうに働きます。ほんとうに危ないがんなら、中間期(インターバル)がんとして発見されます。 「閾値を上げる」などという事をどうしてそんな安直に言えるか。それは、「検診の性能を下げても甲状腺がん検診の効果は下がらない」であろう事が解っているからです(高い感度の検診ですら効果が認められないため)。

135NPwrAGW:2018/05/15(火) 10:58:50 ID:pGp4jaf.
「近年,人間ドックにおいてもUSによる甲状腺癌検診が実施されるようになったが,USによる甲状腺癌の発見率は0.39〜1.5%と触診による検診に比し,著しく高率である。」
「今回の成績では甲状腺癌の予後を左右する病変の大きさの境界は1cmよりも1.5cmの所にあると考えられ,従って乳頭癌を疑う場合の要精検基準 は,武部らの提言するように反回神経への浸潤やリンパ節への著明な転移がない限り,腫瘍径15mm以上でも構わないのではないかと考えられ,今後さらに検討を加えていきたい。」
●超音波検査による甲状腺癌検診の成績について(日本人間 ドック学会誌、1997年)
 www.jstage.jst.go.jp/article/ningendock1986/12/1/12_61/_article/-char/ja/

136nagaya:2018/05/15(火) 11:01:28 ID:WlPREDd.
>>123
すいません。簡単にお答えできそうなものだけ。

>Q1. 卵巣がん検診は卵巣がん死を減らさないがゆえに推奨されていません。つまり、検診で発見された卵巣がんのほとんどは「過剰診断」もしくは「予後を改善しない」のかのどちらかです。しかし、偶発的に発見された無症状の卵巣がんは治療介入されます。nagayaさんは、これを矛盾しているとお考えですか?

私には卵巣がんの知識がないので、細かい評価はできません。
ただ、これは「行為」と「状態」の混同だと思われます。
下世話な例で恐縮ですが、

「どうして君は僕がこんなに尽くしてるのに僕の方を向いてくれないんだ」
「ごめんなさい。あなたにしていただいたことはとても助けになったわ。
でもだからといって私のあなたに対する気持ちが変わることはなかったの」

良かれと思う行為と変わらない状態の悲しい齟齬。
いくら行為が正当でも、それで状態が改善されない例は社会にいくらでもあります。
過剰診断もそういった、可視化できない状態への作用の妥当性の問題ともいえます。


●進行速度Aとか進行度Bってなんです?
●「検診外の通常診療になっている」の意味

これについては、もう少し時間をください。

137nagaya:2018/05/15(火) 11:11:51 ID:WlPREDd.
>>125

>医学の英語論文を正確に読み込める力がないのに、「もし有効なものであれば成人のデータだとしても、検診基準、手術ガイドラインの見直しにつながります」などという断定的な表現はなされないほうがよろしかろうと思います。

ご忠告ありがとうございます。
「断定は素人の特権」という言葉があります。
専門家ほど断定はしません。
いろんな未検証の可能性が頭の中に浮かぶのと、自身の社会的影響を知ってるからですね。

私は議論がまどろっこしくなりますので、私の中で検討に値しない対抗の可能性を排して、つい断定をしますが、
まあ、そういうことだと思ってください。

138nagaya:2018/05/15(火) 11:19:13 ID:WlPREDd.
>>125

>>個別の反論は次回にしますが、なとろむさんがまず「福島における集団検診の害」を包括的に提示してくださいませんか。

>偽陽性や過剰診断による、心理的および身体的な害です。

まったく伝わりません。被曝した子供たちの保護者に医師として対面で伝えるとしたらどう言うかを仮定して書いてください。
ここに説得力がなければ、議論は前に進みません。

139:2018/05/16(水) 00:59:49 ID:.npGgzTg
ちょっとまた割り込みます。
(長い割り込みです、割り込みにもほどがあります)

まずはNATROMさん、記事を読んでくれてありがとうございます。

>福島の甲状腺がん検診でA2判定やB判定が見つかった方の不安はいかばかりでしょうか。

それは記事にも書きましたが、『全員が不安なまま』とよりかは改善された、と考えるしかないかと。
むろん私自身は『それでいいじゃん』という考えではありません。ただ、あの状況で『誰も傷付かないで安心できるような都合の良いやり方』は無いというのが私の今の結論です。
というか、それもまた「原発事故の理不尽さ」であり、そういう状況であることから目を逸らしてはいけないのではないでしょうか。


あと、私の勘違いかもしれませんが、NATROMさんはまだ『医療における甲状腺ガン検診』の呪縛から放たれず、福島の甲状腺検査の実状にはあまり目を向けていない印象があります。
願わくは『福島の甲状腺検査そのもの』のありように目を向け、その文脈に従って批評していただければ、その対象となる福島県民にとって真に有意義なものになるかと、僭越ながら思います。



さて、正直なところ、私は医療の専門家ではないので、皆様の高尚な議論にはついていけないところはあります。

ただ、我が身に突如降りかかってきた『県民健康調査』という“得体の知れないもの”については、調査用紙、HP、そして議事録まで目を通しその『正体』を突き止めようとしました。
少なくとも、その点では(こういう言い方は反感を買うと思いますが)今頃になって注目してる部外者よりは、この調査については実状を把握していると自負しています。


という前置きで、福島で実施されている甲状腺検査についてのポイントを示してみます。
もしかすると『邪推のしすぎ』とハナで笑われるかもしれませんが、笑ってもいいのでその代わり『本当に一笑に付すことか?』とご自分で県民健康調査側が言っていることを確認して下さい。

140:2018/05/16(水) 01:02:32 ID:.npGgzTg
さてこれから述べることは解説無しでは色々引っかかるところもあるでしょうが、とりあえずうだうだ根拠を説明せず先に進めます
(解説が必要であればお申し付け下さい、時間があれば誠心誠意お答えする所存)。


【ポイント1】
甲状腺検査に限らず県民健康調査全般は、あくまで『調査』です。そしてその調査の目的は『原発事故による放射能の影響が無かった事を確かめるためのもの』です。


【ポイント2】
そんな調査をする表の目的は『安全であった事を口で説明しても不安は払拭されないだろうから、それを客観的に示すことで安心してもらう』ためです。


【ポイント3】
表があるなら裏があるわけですが、それは『原発事故というレアケースにおける研究データを取るため』です。
基本調査の説明文にごくサラッとその旨書いてあったはず(その『サラッと書き具合』で「おおっびらにしたくない本音」が透け見えて一気に信頼度が下がった)。
(下記のQ&Aも参照)
fukushima-mimamori.jp/qanda/basic-survey/000036.html


これらポイント1〜3を頭に入れた上で県民健康調査側の説明を再読(皆さん、最低でも一度くらいは読んでるはずですよね・・・)すれば、読み取れると思う。

141:2018/05/16(水) 01:03:35 ID:.npGgzTg
で、話題の焦点の甲状腺検査ですが、上記を踏まえた上で私の仮説を述べればこうなります。

『今NATROMさんやTAKESANさんが指摘したような問題は、実は調査委員会側も十分知っていて、その上で対処しているのでは』

というものです(嫌な言い方をすれば『指摘されそうな問題点は回避できるように細工されている』)。

まぁ、これにはNATOROMさんのような専門家寄りの人による検討が必要ですが、十分勝算がある仮説だと考えています。

いくらか根拠をあげておきましょう。

まず、この調査は県職員が思い付きで計画したのではなく、(実力は知らないけども)国レベルの著名な専門家がついて計画されています。
となれば、過剰診断の問題は知らないはずはないわけですね(その事はNPwrAGWさんによる紹介文章からも裏付けられます)。

で、これはNATOROMさんの検証が必要なところではありますが、福島の甲状腺検査におけるシステム(リンク参照)は、貴方らが『害あって利なし』と言っている『甲状腺ガン検診』のやり方とは違う部分が多いのではないかと思うのです。

fukushima-mimamori.jp/thyroid-examination/

素人でもそう思う根拠は『A1,A2,B等の判定結果はこの検査独自のもの』という基準、『A1,2は2年か5年の経過観察』という気の長さ、また『B以上で精密検査』、『さらに疑いが強まった場合組織調査』とステップが細かいところです。また判定を数名の医者で行うというのもあまりないですよね。

・・・どうでしょうNATOROMさん、問題になった韓国等の甲状腺ガン検診も同じような手順のものだったのでしょうか?それとも結構違うのでしょうか?
私も気になっているのでご存じであれば教えていただけると幸い。

ところで、もう一つこの図で注目して欲しいのは『診療』と『治療』は県民健康調査の領域“外”とされているところです。
中には『ガンを見つけたら処置するところまで』が甲状腺検査だと誤解している人がいるかもしれませんが違いますからね。念のため。

で、おそらくなんですが、そのような方を“診療”に迎えた医者は『自分の責任で』再度診察してどうするか判断することになるのだと思います。

というのも、甲状腺ガンを疑って来院した患者の『甲状腺検査のデータ』を健康調査側が医療機関に渡さないとしたことで過去にひと悶着あったんですよね(最終的にどうなったかまでは追っていない)。
これもまた『スクリーニング検査ではなくあくまで調査であり、医療における診断の参考にしない』というスタンスの現れかと思います。

その道の権威・専門家がその持てる知識を総動員して『A2とかBとか独自の表現を用いて医療の分野から切り離し、“調査”のスタンスを固持。さらに診療・治療には一切手を染めないことで、誰かが言い出すであろう「過剰診断」という批判をかわす』周到なシステムを構築したのが福島の甲状腺検査の正体ではないかと思いますね。


ということで、やっぱり福島の甲状腺検査を批判するのに、『医療における甲状腺ガン検診の問題』を根拠にするのは筋が悪いように見える。

142:2018/05/16(水) 01:05:58 ID:.npGgzTg
そうそう、最後にNATOROMさんへの返信

>「じゃぁどうすれば良かったんですか」についてですが、たとえば高野徹先生は、触診による甲状腺検査を提案しています。

申し訳ないけどダメでしょうねそれじゃ。
というか未だ県民健康調査の実際、あるいは原発事故の被害者の実際に目が向いてないかと(多分高野先生が)。

第一に説得力の問題。そのやり方では今回の事例で安心を与えることはできなかったと思いますよ。悪い言い方ですが安心させるには「お膳立て」が必要(平時ならいざ知らず、疑惑がある状況で、触っただけで「大丈夫」では安心できません)。あの調査は客観的に測る所も安心を与える肝であったと私は思います。

第二に感度の問題。多分説明したはずですが、今回の調査目的(大丈夫の確認)に照らせばむしろ感度は高くなくてはいけないんです。

第三に実現可能性。詳しくは分かりませんが触診にはある程度のスキルが必要ではないでしょうか?何万人も対応するのに必要な医者は何人?甲状腺ガンの専門家もそうそういるわけではないですし、技量の差があったりしませんか。

第四に仮に上記3点がクリアされたとしても、多分触診は選択されないと思います。
例えば貴方が後世に残るだろう研究をしたい場合、超音波による詳細な検査データと触診した医者の報告書、どっちを使いますか?
そういうこと。つまり裏の目的にそぐわない。


ちなみに、これはあくまでも『原発事故という異常事態への対応として立ち上げられた特殊な調査の求めるべきところとその意図にはそぐわない』、というだけのことですからね。

ではでは
割り込みにもほどがあるだろ!
という声が聞こえますのでこの辺で

143NATROM:2018/05/18(金) 16:19:39 ID:RzTrYzBo
>>136
>>Q1. 卵巣がん検診は卵巣がん死を減らさないがゆえに推奨されていません。つまり、検診で発見された卵巣がんのほとんどは「過剰診断」もしくは「予後を改善しない」のかのどちらかです。しかし、偶発的に発見された無症状の卵巣がんは治療介入されます。nagayaさんは、これを矛盾しているとお考えですか?
>私には卵巣がんの知識がないので、細かい評価はできません。

甲状腺がんついての知識はあると、nagayaさんはご自分ではお考えなのでしょうか。もしかしたら甲状腺がんについても細かい評価が可能であるほどは知識がないかもしれない、とお考えになられたことはありますか。


>ただ、これは「行為」と「状態」の混同だと思われます。

言わんとすることはよくわかりかねますが、だとすると、>>68「ほとんどが成長が止まることがエビデンスをもって知見とできるならなら治療介入は必要ないからです」というnagayaさんご自身の主張も同時に、「行為」と「状態」の混同によってなされたものなのでしょうか。


>>138
>まったく伝わりません。被曝した子供たちの保護者に医師として対面で伝えるとしたらどう言うかを仮定して書いてください。
>ここに説得力がなければ、議論は前に進みません。

>>125で示した「乳がん検診でしこりが見つかった話」はお読みになりましたか?あれをお読みになった上で、検診の(害のうちの一つである偽陽性の)害について「まったく伝わ」らないのであれば、nagayaさんにご理解していただくのはきわめて難しいと言わざるを得ません。

144NATROM:2018/05/18(金) 16:22:32 ID:RzTrYzBo
Jさん、コメントありがとうございました。

ご指摘のように、『今NATROMさんやTAKESANさんが指摘したような問題は、実は調査委員会側も十分知っていて、その上で対処している』とするならば、検診に伴う偽陽性や過剰診断といった害が生じることも調査委員会は十分に承知していた、ということになります。これはきわめて倫理的に問題があると言わざるを得ません。さらに言うなら、私やTAKESANさんが指摘したような「問題」を被験者に情報提供していたかどうか、という倫理的問題も生じます。十分に知っていたのなら被験者に情報提供ができたはずですよね?

「十分知っていて、その上で対処している」という仮説よりも、2011年当時は今よりもずっと過剰診断をはじめとした検診の害が過小評価されていただけである、という仮説のほうがまだありそうに思えます。私が甲状腺がん検診の害について十分に認識したのがおそらく2014年です。臨床医学のトップジャーナル2誌に韓国の甲状腺がんの過剰診断について警告する論文が載ったときです。少なくとも2011年当時、福島県で甲状腺に関する調査が行われることになんら危惧していませんでした。

>>4でも述べましたが、福島県の甲状腺がんの問題はエイズ薬害の問題と類似している部分があります。非加熱製剤から多くの血友病患者にHIVが感染するという残念な結果になりましたが、当時、非加熱製剤のリスクは明確ではなく、現在の知識に照らし合わせるとかなりリスクは過小評価されていたのです。「非加熱製剤ののリスクは、実は安部英医師らも十分知っていて、その上で製薬会社の利益のために非加熱製剤を打ち続けていた」といった誤解がありますが、悪意がなくベストを尽くそうとしてもなお、こうした薬害は起こりうるものです。福島県の場合も、現在の知識に照らし合わせると適切だったとは言えませんが、2011年当時に悪意がなくベストを尽くそうとした結果なのではないかと、私は考えます。


>・・・どうでしょうNATOROMさん、問題になった韓国等の甲状腺ガン検診も同じような手順のものだったのでしょうか?それとも結構違うのでしょうか?
>私も気になっているのでご存じであれば教えていただけると幸い。

韓国の場合は調査が目的ではありませんので手順は違います。福島県では、調査【も】目的ですので手順が違うのは当然です。


>その道の権威・専門家がその持てる知識を総動員して『A2とかBとか独自の表現を用いて医療の分野から切り離し、“調査”のスタンスを固持。さらに診療・治療には一切手を染めないことで、誰かが言い出すであろう「過剰診断」という批判をかわす』周到なシステムを構築したのが福島の甲状腺検査の正体ではないかと思いますね。

診療・治療に一切手を染めなくても害は生じます。また、それほどまでに周到な準備をしていたのなら、「批判をかわす」ために、あらかじめ説明文書に検診の不利益や有効性の限界について記載して同意を得ていたはずであろうと思います。

145TAKESAN:2018/05/18(金) 17:29:46 ID:???
>>143

あのマンガを見てラベリング効果の害が想像(実感はともかく)出来ないというのは、どういう事なのでしょうね。

ちなみに、私がよく参照する『臨床疫学』には、ラベリング効果を(確か乳がんの)評価した論文が紹介されていました。
今出先ですが、参考文献として、後で貼ります。

146NPwrAGW:2018/05/18(金) 19:02:26 ID:pGp4jaf.
延々と周回遅れのことばかり言っていないで、(医師という自称が本当なら)学会なりのしかるべき場で堂々と、「現行の福島での診断基準でも過剰診断だらけになっている」といった発表でもしてみたら?
そのようなちゃんとした実績を挙げた上でブログでもツイッターでも意見を言うようにしないと、今後もさらに信用を落とすと思うよ。
→NATROM 私が甲状腺がん検診の害について十分に認識したのがおそらく2014年です。

・鈴木眞一教授(甲状腺腫瘍診療ガイドライン作成委員会委員)
「日本では 1990 年代に超音波ですることは過剰診療に繋がるので慎重にしよう、今回、検診はどうしてもこういう福島の状態でせざるを得なくなった時に、どうしようかということで、診断基準を作ったんです。過剰に取り上げることをしないで 5mm までにして、5mm から 10mm も先ほど申したように、超音波だけど本当に必要な人だけ細胞診をする。実際に細胞診をして、悪性ないし悪性の疑いが出ても、それが例えば通常の今までの臨床のレベルでは、過剰診療と言われるものに関して、それをあえて治療しているということはございません。」
  ※第2回「甲状腺検査評価部会」(平成26年3月2日)
   www.pref.fukushima.lg.jp/sec/21045b/kenkocyosa-kentoiinkai-b2.html

147TAKESAN:2018/05/18(金) 19:45:14 ID:PPBKKF6M
>>145

これですね。
ttps://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/2003712
『Psychological and behavioral implications of abnormal mammograms.』

148nagaya:2018/05/18(金) 20:26:44 ID:s37wavlo
>>143

>甲状腺がんついての知識はあると、nagayaさんはご自分ではお考えなのでしょうか。もしかしたら甲状腺がんについても細かい評価が可能であるほどは知識がないかもしれない、とお考えになられたことはありますか。

甲状腺がんについては、事故後から調べたんで知識はあります。
あと家族に悪性ではなかったですけど、手術をした者がおり、その時に現場の医師から説明も受けました。
その医師が言うには「部分摘出を目指すが、直接見てガンだと思われる場合、全摘する」でした。
その医師の姿勢は
・手術が必要になるまでガンかどうかの検査はしない
・甲状腺機能の維持を主な目的とする
だったんでしょう。
まあ、納得できますね。

>言わんとすることはよくわかりかねますが、だとすると、>>68「ほとんどが成長が止まることがエビデンスをもって知見とできるならなら治療介入は必要ないからです」というnagayaさんご自身の主張も同時に、「行為」と「状態」の混同によってなされたものなのでしょうか。

違います。
人間は時間的に不可逆に存在しますから、「経時的に状態を可視化」することは「行為(介入)」の限度を決めるのに有効であるという話です。
これらの自然経歴の知見は医療介入のガイドラインを決める際に重要な視点となります。

>>125で示した「乳がん検診でしこりが見つかった話」はお読みになりましたか?あれをお読みになった上で、検診の(害のうちの一つである偽陽性の)害について「まったく伝わ」らないのであれば、nagayaさんにご理解していただくのはきわめて難しいと言わざるを得ません。

そのパターンの言い訳(nagayaさんにご理解云々)は想定内です。ですから、
「被曝した子供たちの保護者に医師として対面で伝えるとしたらどう言うかを仮定して書いてください」
と書きました。医師としてやってみてください。
なんなら、私が先に文案出しましょうか。

「乳がん検診でしこりが見つかった話」はいま読みました。
一般的な体験談なので普遍化するのは難しいですが、
これは
・ガンには早期発見が有効であること
・逆にガンであるかもという心配はその早期発見への動機によってもたらされること
の相反するベクトルによって起こることが多そうです。

早期発見をすれば、その分ステージが軽い状態で発見できるので助かる率は高まる。
だけど、早期に見落としなく発見しようとすると、ガンでないものも拾ってしまうし、
結果が出るまではガンかもしれないという恐れと直面しなければならない。
今の医学ではここまではしょうがないですね。

ただ有効でない検査で心配するのは無駄ですから、その有効性の議論は大いにやればいいと思います。

で、福島のことを考えてほしいんですけど、
「原発事故でヨウ素の被曝に有効な防護をしなかった。だからチェルノブイリのように甲状腺がんになるかもしれない」
これは、本人の意思に依らない「心配」です。
特に保護者の苦悩はいかばかりでしょう。

この他者から強制的にもたらされたガンへの恐れ(これは人権侵害です)を解消するには、きちんとした見守り制度が必要なんです。
あとは、一刻も早く小児甲状腺がんの自然経歴や進行についてアナウンスして人類が相場観を持つこと。
被曝の影響は晩発性なんで、これらのことは人権侵害の救済として大切です。

「あなたが心配ならいつでも検査を受けるし、こうやってきちんと見守っていれば機能や生命に影響を及ぼす事態にはまずなりません。心配はいりませんよ」

これなんかは包括的制度のもたらすポジティブなラベリング効果の一種です。

149NATROM:2018/05/22(火) 09:29:10 ID:RzTrYzBo
>>148
>甲状腺がんについては、事故後から調べたんで知識はあります。

がん検診についても調べてみてはどうでしょう。がん検診について調べてみたら、卵巣がんについて細かい知識がなくても答えられるかもしれませんよ。また、卵巣がんの細かな知識がなくても答えられるように、問いを一般化してみました。


Q1'.がんXに対する検診はがん死を減らさないがゆえに推奨されていません。つまり、検診で発見されたがんXのほとんどは「過剰診断」もしくは「予後を改善しない」のかのどちらかです。しかし、偶発的に発見された無症状のがんXは治療介入されます。nagayaさんは、これを矛盾しているとお考えですか?


というかですね、卵巣がんや甲状腺がんだけでなく、こういうがんのほうがむしろ多いんです。がん検診が推奨されているがん腫のほうが少ないんです。膵臓がん検診は推奨されていませんが偶発的に発見された膵臓がんは治療介入されます。矛盾ですか?胆のうがん検診は推奨されていませんが偶発的に発見された胆のうがんは治療介入されます。矛盾ですか?「膵臓がんや胆のうがんに知識がないので、細かい評価はできません」か?


>あと家族に悪性ではなかったですけど、手術をした者がおり、その時に現場の医師から説明も受けました。

悪性かどうか未診断のまま甲状腺結節か何かに対して部分切除を受けたというように読めますが、その理解でよいですか。穿刺吸引細胞診をしない理由については医師から説明を受けましたか?「直接見てガンだと思われる場合、全摘する」って術中の肉眼所見で治療方針を決定するってことですか?いつごろの話ですか?



>人間は時間的に不可逆に存在しますから、「経時的に状態を可視化」することは「行為(介入)」の限度を決めるのに有効であるという話です。
>これらの自然経歴の知見は医療介入のガイドラインを決める際に重要な視点となります。

「経時的に状態を可視化」したところで、介入の有無で比較しないことには介入の是非はわからないのでは。

150NATROM:2018/05/22(火) 09:29:46 ID:RzTrYzBo
>>148
>「被曝した子供たちの保護者に医師として対面で伝えるとしたらどう言うかを仮定して書いてください」
>と書きました。医師としてやってみてください。

診察室内でどう対応するのか、ってことですか。掲示板で全部やると長くなりすぎますし、患者さん側の反応で対応が変わりますので要点だけ。

・挨拶と自己紹介
・子どもの氏名、保護者の関係性についての確認
・被ばくしたことや将来の発がんの不安に対する共感の表明
・既往歴、現病歴、家族歴の聴取
・一般診察。この場合は頚部の触診はより丁寧に。
・現在の不安の程度はどのぐらいかの確認
・甲状腺がんについてどれぐらいご存知なのかの確認
・検診の有効性や害についてどれぐらいご存知なのかの確認

よくご理解している保護者の方だと、検査をしなくても「もし症状が生じたら適切な対応をお約束します」でご納得されると思います。不安が強いようなら、検診の是非の説明以前に、まずは不安を傾聴します。不安がそれほどではなく、nagayaさんぐらいのご理解の方が相手だと仮定すると、

・「もちろん、ご希望であれば超音波による検査はできます。一方で、超音波による甲状腺検査にはデメリットがあります。甲状腺がんは一般的にゆっくりとしか成長せず、超音波検査では、何年も先にしか症状が出なかったり、あるいは一生症状が出なかったりするがんも見つけてしまいます。

がんにならないかどうか不安だろうと思います。ただ、甲状腺がんは症状が出てから治療を開始しても経過が良いことがわかっています。一方で、検診で積極的に早期発見したほうがいいかどうかはわかっていません。早期発見することで、必要性に乏しい治療を受けたり、余計な不安が生じたりすることもあります。いますぐここで、検査を受けるかどうか、結論を出さなくてもかまいません」。

という感じでしょうか。さらに、

・甲状腺がんを疑う所見が発見された場合の方針の説明(私の場合は外科にご紹介して細胞診を行うかどうかの判断をしていただくことになる)
・他に気になるところ、疑問点はないかどうかの確認
・セカンドオピニオンをとることも可能であることを伝える

までご説明することになるでしょう。



>早期発見をすれば、その分ステージが軽い状態で発見できるので助かる率は高まる。

甲状腺がんについてそのような説明をすると虚偽になります。「早期発見された甲状腺がんのほうが助かる率が高い」なら虚偽ではないですが「積極的に早期発見したほうが助かる率は高まる」という誤解を招くので不適切です。


>特に保護者の苦悩はいかばかりでしょう。

もちろんその通りですが、偽陽性や過剰診断(厳密にはどの症例が過剰診断かわからないんですが)の苦悩ついてはどうしてご理解しようとなさらないのでしょうか。



●進行速度Aとか進行度Bってなんです?
●「検診外の通常診療になっている」の意味

についてはゆっくりでいいです。

151nagaya:2018/05/22(火) 13:53:51 ID:iCADOSCs
>>149

>Q1'.がんXに対する検診はがん死を減らさないがゆえに推奨されていません。つまり、検診で発見されたがんXのほとんどは「過剰診断」もしくは「予後を改善しない」のかのどちらかです。しかし、偶発的に発見された無症状のがんXは治療介入されます。nagayaさんは、これを矛盾しているとお考えですか?

この問題にこだわりますね。
議論の方向性がわからないので、自分なりに書きます。

前に「状態と行為の混同」と書きましたが、伝わらないようなので「集団」と「個人」の概念を加えて再説明します。

そうすると、その設問は「集団としての状態は変わらないが、個人への介入をどうすべきか」ということになりますよね。
ですから、集団としての評価ではなく個人への行為どうしを比べることになります。
比べる選択肢は「介入する」「介入しない」の2つですね。
(もうひとつ「ガンの検査をしない」というのもあるんですが、ここでは置きます)

これはもう介入するせざるを得ませんよね。医師としても患者としても。
ここで、「いや放置しよう」という医師は医療訴訟のリスクを負いますし、患者は長く心配を抱えることになります。

この「集団」と「個人」ですが、以前お話しした宝くじの期待値の話が有効です。
宝くじは購入価格の半額程度しか当せん金に回りません。
購入者集団としては利益よりも不利益のほうが圧倒的に上回るわけです。

でもみんな宝くじを買いますよね。
なぜかというと宝くじは当たると配当が大きいからです。
投資に対するリターンのジャンプ率が高いから、損するとわかっていても買うわけです。

ガン検診の場合も、配当は一般的には「個人の命」ですからジャンプ率は高いですよね。
このあたりの心理的作用は集団的評価では表に出てませんが、必要な視点だと思いますよ。

152nagaya:2018/05/22(火) 14:03:11 ID:iCADOSCs
>>149

>悪性かどうか未診断のまま甲状腺結節か何かに対して部分切除を受けたというように読めますが、その理解でよいですか。穿刺吸引細胞診をしない理由については医師から説明を受けましたか?「直接見てガンだと思われる場合、全摘する」って術中の肉眼所見で治療方針を決定するってことですか?いつごろの話ですか?

これは甲状腺の結節が気管等を圧迫する恐れがあったため、切除することにしたというケースです。
結節はかなり前からあったんですが、放置していました。
成長してるんでガンの可能性もあるけど、どうせ切るんだから事前の細胞診はしないという説明でした。
結節が大きいのでガン診断自体の難易度が高かったのもあります。

術後の説明で切除した結節を見せて「これならガンではないでしょう」と医師が言っていたので、術中に部分摘出を判断したんでしょうね。
細胞検査をしたら陰性でした。
震災後の話です。

153nagaya:2018/05/22(火) 14:16:29 ID:iCADOSCs
>>149

>「経時的に状態を可視化」したところで、介入の有無で比較しないことには介入の是非はわからないのでは。

介入どうしでの効果を比べるならそうですが、集団として状態が改善したかどうかを評価するには、まず介入前の状態を把握する必要があるのではという話です。
福島でいうと、小児甲状腺がんの自然経歴や進行を考えずに、検診の有効性や介入効果の評価をするのはあまり賢明ではないということです。
手術のガイドラインが「行為」、足切り基準などの検診プロトコルが「状態」へのアプローチになります。

154nagaya:2018/05/22(火) 14:29:33 ID:iCADOSCs
>>150
けっこう慎重ですね。まあ、考えてみたらこのくらいのお医者さんのほうが安心です。

ただ、
>検査をしなくても「もし症状が生じたら適切な対応をお約束します」でご納得されると思います。
>甲状腺がんは一般的にゆっくりとしか成長せず、

この2つについては共通の知見があるわけではないですよね。
ひとつは検診発見と自覚症状が出てからの受診での甲状腺機能維持可能性の差。
もうひとつは被曝が原因の小児甲状腺がんの全部の進行がゆっくりなのかという問題。
現に1巡目で異常なしで2巡目に手術適応の事例もかなりありますし、転移等のリスクの評価も定まっていません。

あと、前提を確認しますが、
・過剰診断は流行の起点のある被曝由来でこそ起こりやすい。
・検診のあり方の問題は被曝由来の流行が危惧されるからこそ、エビデンスベースで確認すべき。

ここは共有していただきたいです。

155TAKESAN:2018/05/22(火) 17:32:57 ID:???
>>154

▼ 引  用 ▼
あと、前提を確認しますが、
・過剰診断は流行の起点のある被曝由来でこそ起こりやすい。
・検診のあり方の問題は被曝由来の流行が危惧されるからこそ、エビデンスベースで確認すべき。
▲ 引用終了 ▲
ここの意味合いがよく解らないです。
どのようなメカニズムによってそうなる、と主張なさっているのかも解らないですし、特に前者に関しては、そこから、何をどうすべきだと仰っているのかも不明ですね。

156nagaya:2018/05/23(水) 12:47:03 ID:Qw2oaHKc
>>155
要点を箇条書きします。

>・過剰診断は流行の起点のある被曝由来でこそ起こりやすい。

・有病者が増える。
・増えた有病者は起点があるため、現時点ではほとんどが無症状者である。
・検診受診動機(心配)が明確なため検診機会が増える。

これは専門家筋で言われている「過剰診断だから多発ではない」に対する反論ともなります。
ちなみに福島の場合は、足切りや経過観察などで回避措置がされていますが、過剰治療回避の実効性は定量化できていません。

>・検診のあり方の問題は被曝由来の流行が危惧されるからこそ、エビデンスベースで確認すべき。

・検診対象者が公害の被害者であり、対象疾患は業務上過失傷害の対象となりうる。
・検診対象者から万が一死亡者が出た場合、その責任は加害者および行政に帰する。
・よって、任意を前提とするもここまでなら大丈夫という危険寄りの制度をエビデンスベースで検討すべき。
・被曝が原因の場合、晩発性のため長期にわたりバックアップできる有効な制度が必要。

157TAKESAN:2018/05/23(水) 15:10:45 ID:???
>>156

▼ 引  用 ▼
>・過剰診断は流行の起点のある被曝由来でこそ起こりやすい。

・有病者が増える。
・増えた有病者は起点があるため、現時点ではほとんどが無症状者である。
・検診受診動機(心配)が明確なため検診機会が増える。
▲ 引用終了 ▲
まずですね。「流行の起点のある被曝由来」という文の意味が取れません。
これは、「被ばくにより流行が生じたら、過剰診断も増える」というような意味ですか?

「起点があるため」というのも不明瞭です。流行を思わせる曝露があり、かつ、その直近で検診をおこなった場合、という意味ですか?

で、そうであるとして。
流行が起こって、その結果、検診機会が増えたとすれば、当然、余剰発見の件数も増えますね。それはそうですが、そこから何を導きたいのでしょう。

というか、流行が起ころうが起こるまいが、検診を積極的におこなえば余剰発見も増えるから、検診実施には慎重になるべき、とこちらは言っているのですが、その事と全くぶつからないですね。
被ばく由来の流行が起これば余剰発見が増えるであろうと言われたら、ただ単純に、はいそうですね、となります。だったら尚更、検診しようとはなりませんよね、と(検診が有効である証拠が無いため)。

もちろんこれは、「流行が起こっていれば」の話であって、「流行が起こっている」と現段階で言う事は出来ませんが。

▼ 引  用 ▼
「過剰診断だから多発ではない」
▲ 引用終了 ▲
そのような主張をおこなっている専門家を、主張が参照できるかたちで教えてください。

ちなみに、私は全くそう主張した事も考えた事もありませんし、たぶんNATROMさんもそうだろうと思います。
他の、たとえば菊池誠氏などは恐らく、
 「流行が無いから余剰発見であろう」
というような主張だと思われます。「余剰発見だから流行は無い」、じゃ無く、「流行が無いから余剰発見であろう」、です。※大まかには、ですが

▼ 引  用 ▼
ちなみに福島の場合は、足切りや経過観察などで回避措置がされていますが、過剰治療回避の実効性は定量化できていません。
▲ 引用終了 ▲
足切りで回避されるのは、「将来も足切り基準に満たない、かつ症状を呈さない」ものです。「将来に足切り基準を超え、かつ症状を呈さない」ものは、(検診を継続すれば)見つかります。

▼ 引  用 ▼
・検診対象者が公害の被害者であり、対象疾患は業務上過失傷害の対象となりうる。
・検診対象者から万が一死亡者が出た場合、その責任は加害者および行政に帰する。
・よって、任意を前提とするもここまでなら大丈夫という危険寄りの制度をエビデンスベースで検討すべき。
・被曝が原因の場合、晩発性のため長期にわたりバックアップできる有効な制度が必要。
▲ 引用終了 ▲
検診対象者は公害の被害者、というのは確定的なのでしょうか。「公害」とは、「甲状腺がん流行」の意ですよね? とすれば、その事は実証されていないでしょう。
私の考えは、「公害と言えなくても、検診対象者は補償すべきである」というものです。
甲状腺がんの流行があろうが無かろうが補償しよう、と言うほうが、市民にとっては望ましいのではないですか?

「危険寄り」←工学的な話であれば、「安全側」ではないかと。

ところで。
被ばくが原因の場合云々、とありますが、「検診によって被ばく由来かどうか解る」という事でしょうか。解るとすれば、どのようにして、あるいはどうであったら、被ばく由来と解るのでしょう。

158TAKESAN:2018/05/23(水) 15:24:48 ID:???
ちなみに、菊池氏は、ほとんどが余剰発見であろうと主張していますが、私はそうではありません。若年者の甲状腺がんにおける無処置経過(自然史)は、いま解明中のものであるし、若年は余命が長いので、その分余剰発見の程度は少ないであろう、という考えるのは合理的な推論だと思うからです。これはむしろ、皆さんと同じ認識でしょう。

実際にどの程度なのか、は極めてむつかしい問題です。理論的に方法を考える事は出来ても、実施は極めて困難でしょう(倫理的・経済的に)。

私は、検診は中止すべきである、との立場ですが、菊池氏などとは、次の点で考えかたが異なります。

 ・余剰発見の具体的な割合は不明と思っている
 ・「余剰発見があるから」検診すべきでは無い、と言わない ※菊池氏は、このような言いかたをしたり、検診の有効性に触れたり、主張がぶれている

ですので、検診を止めたほうが、と考えているからといって、他の細かい部分までも同意見である、とは捉えないでいただきたいです。

で、ここからですが。
若年者における余剰発見の割合が相対的に小さいからといって、そこからすぐに、検診したほうが良い、とはなりません。検診が有効であるかどうか、はまた別の話であるからです。ここらへんは、NATROMさんが散々説明なさった所ですが。

余剰発見の割合に拘る向きもあるようですが、検診の効果という観点からは、それほど主張に影響を与えるものではありません。余剰発見をあまりに強調する人たちのせいで、変な着目のされかたをしている、のかも知れませんが。

159nagaya:2018/05/23(水) 16:24:59 ID:p.Emytzw
>>158
どうも既出の議論を繰り返すことになるんで、いくつかこれまでの議論を貼ります。
というか誰です、あなた?
私もやりがちですが、反論できるところだけいくつも抜き出して自説を開陳しても伝わりません。
全体として何が言いたいのか想定着地点がよくわからない。

まあ、いいです。

nagayaさんとの会話
togetter.com/li/1002546
これは多発を自然発症の前倒し効果として説明しようとするshunとの議論です。

koichi Kawakami さんとの会話 ー 「手術を要する癌」とは 「多発」とは
togetter.com/li/1109925
これは、コメント欄において、なとろむさんとの議論があります。

これらの議論において、「多発かどうか」が論点になっていますが、結果的に双方ともエビデンスが提示されたものはないです。
今のところ行政や東電の責任は否定しきれていないのも事実です。
ここで、疑わしきは罰せずの原則に逃げ込むなら、これまでの公害のように科学は被害者切り捨てに加担することになります。
もっと言えば、きちんとした責任を果たさなければ、弱者を虐げる理念なき合法がまかり通る国家になるでしょう。
その兆候は今もあります。

→なんでそんなに手を変え、品を変え「多発」を否定したがるんだ。
事故があり、まったく被曝防護がなされず被曝量もわからないという状況で検査が始まり、多発が確認された。
しかもこれが事故の影響ではないという証明は個別にはできない。
だったら、無防備に被曝させ、検査で発見したことをもって賠償を始めろよ。
疑義を提示するだけで、責任を回避できる先例ができれば今後も同じような犠牲は増えるばかりだ。
日本はそれでいいのか。

ってことですよ。

160nagaya:2018/05/23(水) 16:33:09 ID:p.Emytzw
なとろむさんのブログのコメント欄から引用しときます。
読みやすく改行し、不要なものは削除しました。

『0018-04-17 nagaya2013さんの質問にお答えします』
d.hatena.ne.jp/NATROM/00180417

nagaya2013 2018/04/17 12:26

お答えありがとうございます。
福島の場合は原発事故が起こり、無防備に被曝をさせてしまったというのが発端です。
事故直後、避難行動が開始されたとき、被曝スクリーニングの基準を10万cpmまで上げなければ、円滑な避難ができない場所さえありました。
大気の汚染量は楽観できなかったのです。

それなのにヨウ素剤が配布されませんでした。
その後の連続した爆発後も学校生活での活動で屋外の活動を制限したというような被曝防護の指示も弱かった。
住民は無防備に被曝したんです。
この状態で甲状腺ガンを放置すれば、チェルノブイリのように5年目くらいから自発受診による多発が騒がれ出し、大変な事態になる可能性があった。
そうなればヨウ素剤を配布しなかった行政は事故後の健康管理の面でも損害賠償責任を負います。
小児甲状腺ガンの一斉検査は行政としては避けては通れなかったのです。
因みにこの検査が原発推進の経産省の資源エネルギー庁の原資で行われているのはその表れです。

そして検査が始まりました。事故後2年目ですから、目論見としてはあれだけの甲状腺ガンが発見されるとは思ってなかったのでしょう。
そこで言われだしたのが「スクリーニング効果」です。だったら2巡目は大幅に減るはずだと皆が予想するなか、2巡目は減りませんでした。
これは決定的です。
なにせ2年前に異常なしから手術適応になっているガンがたくさん出てきたからです。
ちょっとスクリーニング効果では説明できません。

そこで持ち出されたのが「過剰診断」でした。
「生涯無症状だったガンを見つけただけだ」「成人すれば成長が止まるんだ」このロジックで真の増加を否定しようとしたんですね。韓国の増加分はほとんど過剰診断だということがしきりに言われました。
なとろさんもその一人でしたが、考えてみれば検査の基準は違いますし、成人と子供の差もあります。
何より大きいのは韓国は自己責任でしたが、福島の場合は加害者のいる公害疾病である可能性があったことです。ただ、このあたりは意図的に検査のあり方の考察から排除されました。

現在は論点を変え、「検診そのものを廃止しよう」という流れになっています。
しかし、2巡目以降に見られる「ガンの進行」の専門家による検討は相変わらずなされていません。
本来ならまず小児甲状腺がんの自然経歴や進行モデルを明らかにし、「この進行速度と増悪度なら万が一にも生命に影響はないから検査は必要ない」といったかたちで定量的な判断を下すべきなのにです。

私は個人的には、甲状腺に関する医療費無料、将来発症した場合にきちんとした賠償が受けられるという保証があって、データが一元的に集約できるシステムができるのなら一斉検査を廃止して受診は個人の判断に任せてもいいと思っています。
ただ、気になるのが現在行われている「甲状腺機能の維持」のための術式が自覚症状後だとどうなるかです。
全摘を回避できるかは、検査を受けるかどうかの判断のための重要な検討材料になります。
この辺りの医師側からの説明、発信が弱いのではと思います。

2番目の質問は5ミリの足切りと経過観察で進行を確認することがどの程度有効かという検証のためでした。
簡単にいうと福島で韓国と同じく足切りなしで検査をしたら今と比べてどのくらいの多くの数が見つかったか。
また現在見つかっている集団と足切りした集団では過剰診断の割合がどのくらい違うかという考察のためです。
裏返すと10ミリ足切り、20ミリ手術ではないのは何故かという疑問になります。
なとろむさんからの質問ですが、定量化はできません。
甲状腺の機能維持を対生命喪失で係数化できないからです。

一般に命は等価ですが、社会的な重さは違います。
たとえば毎日1万人の自然死があるからといって1人の過失致死が許されないのと同じです。
この辺りは医師の領分ではないのかもしれないですが、福島では被曝が原因の死者を一人も出してはいけないのです。
そういう意味で福島において死亡率を指標として検診制度を考えることには反対です。

161TAKESAN:2018/05/23(水) 17:50:55 ID:???
>>159

えっと、全く読んでいないですよね。ちょっとびっくりします。

162TAKESAN:2018/05/23(水) 17:56:07 ID:???
いやまあ、私が書いているのは概ねNATROMさんと一緒なので、「応えなさも一緒」なのは、ある意味当然ですが。

163TAKESAN:2018/05/23(水) 18:34:11 ID:PPBKKF6M
>>160

ところで。
▼ 引  用 ▼
この辺りは医師の領分ではないのかもしれないですが、福島では被曝が原因の死者を一人も出してはいけないのです。
▲ 引用終了 ▲
これと検診をおこなう事とが、どう関係してくるのでしょう。

そもそも、足切り云々と言っているのに、死者を一人も出さないと言うのは、整合しません。
閾値を上げるのは、検診の性能を下げるのですから。もし本当に、死亡させないという目標を実現に近づけたいのなら、余剰発見を抑制する、などという方向は、極めて悠長な考えでしょう。
余剰発見を膨大に出してでも死亡を食い止めるべきだ、とはならないのですか。

極端な話、「全員に強制的に精検をおこなう」、くらいの主張にならざるを得ないはずです。
※当然、そこまでやったとしても、死亡リスクゼロになる保証は全く無い

164影龍:2018/05/23(水) 22:58:50 ID:XqjN3MmY
> そうすると、その設問は「集団としての状態は変わらないが、個人への介入をどうすべきか」ということになりますよね。
> ですから、集団としての評価ではなく個人への行為どうしを比べることになります。

この文からするとnagayaさんは、
「個人の(治療)介入(のガイドラインを)どうすべきか」ということは、
「(自然経歴や進行という)集団(のデータ)としての評価ではなく」
別の観点で決めると考えているということではないのですか?
医療訴訟リスクも負うわけですし。

自然経歴がガイドラインに影響するというのは具体的にどういう状況なんだろう?

165NATROM:2018/05/25(金) 14:16:15 ID:RzTrYzBo
>>151

おっしゃりたいことはわからないでもありませんが、以下の質問に対して、矛盾していると考えるのか考えないのか、明確にお答えいただきたいです。

Q1'.がんXに対する検診はがん死を減らさないがゆえに推奨されていません。つまり、検診で発見されたがんXのほとんどは「過剰診断」もしくは「予後を改善しない」のかのどちらかです。しかし、偶発的に発見された無症状のがんXは治療介入されます。nagayaさんは、これを矛盾しているとお考えですか?

断言できず「わからない」といった答えもありうるでしょうが、その場合は、甲状腺がんについては「これは矛盾しています」と断言できるのに、卵巣がんや一般化されたがんXについては断言できない理由もお願いいたします。

166NATROM:2018/05/25(金) 14:26:43 ID:RzTrYzBo
>>152
「甲状腺の結節が気管等を圧迫する恐れがあった」ということは手術時点では気管圧迫等の症状がなかったわけですね。良性の甲状腺腫瘍が気管圧迫などの症状を呈することはきわめてまれだし、よしんば症状を呈したとしてその時点で治療介入すればいいように思います(悪性腫瘍が無症状でも治療介入される主な理由は待っている間に転移するかもしれないから)。その点については何か説明がありましたか?

さらに「術中に部分摘出を判断した」とのことですが、肉眼所見のみで良性だと診断したように読めますが、その理解で正しいですか?結果的には術後の病理組織でも良性だったので結果オーライですが、術後に診断が覆ったら、あらためて全摘術を行うつもりだったんでしょうか。

穿刺吸引細胞診といった比較的診断価値が高く侵襲性の低い検査をしないにも関わらず、必要性が高くないような甲状腺部分切除といった侵襲性の高い治療を行った、あるいは、肉眼所見による悪性/良性の判断を行ったことについて、十分な説明がなされていないように見えます。

「知らんがな。手術した医師に聞けよ」とnagayaさんはお思いかもしれません。ですが、そもそも家族の話が出たのは、「家族に悪性ではなかったですけど、手術をした者がおり、その時に現場の医師から説明も受け」たから、卵巣がんと違って甲状腺がんについて細かい評価が可能だ、とnagayaさんが主張したことにあります>>148

ネット上で不正確な医学情報を開陳する人によくありがちなのが、「自分や家族がその病気で治療を受けた。だからよく知っている」というものです。しかしながら同じ病名でも重篤度や経過は千差万別ですし、そもそも医師の説明を正確に理解しているとは限りません。nagayaさんのご家族が甲状腺の手術を受けたことについては疑いませんが、だからといってnagayaさんが甲状腺がんについて細かい評価が可能である根拠にはまったくならないのです。

ちなみに、不正確な医学情報を開陳する人によくありがちな態度には、「自分や家族の経験」のほか、「自分で勉強した(ただし教科書とかではなくつまみ食い)」と「家族・友人が医師」というものもあります。

167NATROM:2018/05/25(金) 14:27:47 ID:RzTrYzBo
>>153
>>「経時的に状態を可視化」したところで、介入の有無で比較しないことには介入の是非はわからないのでは。
>介入どうしでの効果を比べるならそうですが、集団として状態が改善したかどうかを評価するには、まず介入前の状態を把握する必要があるのではという話です。

その理解は誤りです。たとえば全員に検診して甲状腺がん死がほとんどなかったとして「検診のおかげでがん死を予防できた」のか「検診をしなくてもそもそもがん死はほとんど生じなかった」のか、区別できません。nagayaさんは疫学の基本についてまったく理解できていません。


>>検査をしなくても「もし症状が生じたら適切な対応をお約束します」でご納得されると思います。
>>甲状腺がんは一般的にゆっくりとしか成長せず、
>この2つについては共通の知見があるわけではないですよね。

よく読んでください。一つ目は『よくご理解している保護者の方』の話です。nagayaさんぐらいのご理解の方なら、こうした説明ではご納得されないかもしれませんが。「甲状腺がんは一般的にゆっくりとしか成長せず」というのも共通の知見があります。


>・過剰診断は流行の起点のある被曝由来でこそ起こりやすい。

韓国の事例では流行の起点なく過剰診断が多く起こっていますが。


>・検診のあり方の問題は被曝由来の流行が危惧されるからこそ、エビデンスベースで確認すべき。

これはその通りです。エビデンスベースで確認する以前に、疫学の教科書に載っているようなごくごく基本的なことから確認すべきですが。

>>150で指摘しましたが、「早期発見をすれば、その分ステージが軽い状態で発見できるので助かる率は高まる」という説明が虚偽であることはご理解できましたか?反論はないようですが。



●進行速度Aとか進行度Bってなんです?
●「検診外の通常診療になっている」の意味

についてはゆっくりでいいです。

168NATROM:2018/05/25(金) 14:34:18 ID:RzTrYzBo
>>159
>ここで、疑わしきは罰せずの原則に逃げ込むなら、これまでの公害のように科学は被害者切り捨てに加担することになります。

これも何度も何度も言っていることですが、『東電に責任と賠償の要求ができるのは「被曝由来」の場合だけ』などという主張のほうが「被害者切り捨てに加担する」ことになります。

『「被曝由来」の場合だけ』などという東電の幇間のような主張はやめて、全例について責任と賠償を要求すべきだと思いますが。そもそも東電を罰することよりも、子どもたちの被害(検診に伴う害も含む)を最小限にするほうがずっと大事です。検診を中止することで子供たちの被害が減らせるなら、よしんば東電を罰することができなくなっても(※)、検診を中止すべきです。

※別に検診を中止しても東電の責任は追及できるし、被ばくの影響を見積もることもできると私は考えるが、それはそれとして。

169nagaya:2018/05/25(金) 18:01:54 ID:xPLLfJLY
>>165

>おっしゃりたいことはわからないでもありませんが、以下の質問に対して、矛盾していると考えるのか考えないのか、明確にお答えいただきたいです。

矛盾というのは相反する同格の条件で、どちらを答えても片方が真とならない場合を言いますよね。
これは「行為としては個人的正当性はあるが集団としての状態改善のための合理性はない」という状態だと思いますので、矛盾ではなく「撞着」とか「背馳」としての考察です。
どちらも単一現象でみると正しいが、両者を無理に比較しようとすると齟齬を生む。
なとろむさんがこれによって何を主張したいかわからないので断言はできませんが、おそらく比較する条件のレイヤーが違う筋の悪い設問です。

よってお答えは「矛盾ではない」としか言えません。
おそらく疫学的にその先に何か真理があるんだろうと愚考しますが、ちょっとわかりません。
まず、この質問によって何を言いたいのかご自身で主張してみてください。

170nagaya:2018/05/25(金) 18:36:25 ID:xPLLfJLY
>>166
物を飲み込む時に苦しくなってきたのもあります。
あと気管ですから、急変した場合は重篤化するので体力のある今のうちにということでしょう。
けっこう大きかったですよ。タテが5センチ以上ありました。

目で見てガンの傾向わかるかというのはどうなんでしょう。
私もちょっとびっくりしたんですが、まあ万が一ガンだとしても腫瘍自体はどっちみちとるのだし、それこそ残った箇所で生命に及ぶ進行はしないだろうという判断でしょうね。
浸潤や転移の傾向があれば違った判断になったでしょう。

>ネット上で不正確な医学情報を開陳する人によくありがちなのが、「自分や家族がその病気で治療を受けた。だからよく知っている」というものです。しかしながら同じ病名でも重篤度や経過は千差万別ですし、そもそも医師の説明を正確に理解しているとは限りません。nagayaさんのご家族が甲状腺の手術を受けたことについては疑いませんが、だからといってnagayaさんが甲状腺がんについて細かい評価が可能である根拠にはまったくならないのです。

これは典型的な「欠如モデル」ですね。
専門家側からこの欠如モデルを持ち出す場合、リスクの多様性や現状を離れた独善的な議論になることが多いんです。
現に福島の場合でも、既存の自然発症の手法、しかも成人の疫学的手法を公衆理解の到達点にしようとして、失敗したんです。

何かこれまでにないことが起こって、さてそれをどう公衆に伝えようかという場合、「伝わらないのはあなたがたが勉強が足りないからだ」とやっちゃうと台無しなんです。
これは、原子力PAの素人向け放射線教育でもそうです。
実は専門家自体が「事故」に起因する新しい事態について考察が足りておらず、既存の知識での結論に逃げ込むときに陥りやすいのがこの欠如モデルによる自己肯定だったりします。

まあ、ここまでの意見は、私の自分の知識不足を棚に上げての戯言ではあるんですが、一般論としてはそういうことです。
なとろむさんにおかれましては、ぜひここは乗り越えて専門家として素人に対して有効な発信をしていただきたい。
「あなたがそれを易しい言葉で言えないなら、あなたはそれを本当に理解できているとはいえない」ってやつです。

171nagaya:2018/05/25(金) 18:58:01 ID:xPLLfJLY
>>167

>その理解は誤りです。たとえば全員に検診して甲状腺がん死がほとんどなかったとして「検診のおかげでがん死を予防できた」のか「検診をしなくてもそもそもがん死はほとんど生じなかった」のか、区別できません。nagayaさんは疫学の基本についてまったく理解できていません。

いやここでいってるのは、大威張りで「疫学的にわからない」って言ってないで、せめて小児甲状腺がんの自然経歴をモデル化して、それが事故によってどう変化したかを見極める努力くらいしましょうよってことですよ。
最短でどのくらいの年数で自覚症状を得るのかとか、転移した場合、どの程度の猶予があるのかとか、どういった進行パターンを持ちそれはどういった兆候として現れるのかとかそういうことです。

過剰診断の割合もわからない、手術したガンの前倒し年数の推測も放棄する、死亡を絶対的な指標にして結論を50年後に先送りする、しかも群設定も設定してない。
疫学は福島でなされていません。

>韓国の事例では流行の起点なく過剰診断が多く起こっていますが。

愚問です。私は起点がなければ過剰診断が起こらないとは言っていません。

>>150で指摘しましたが、「早期発見をすれば、その分ステージが軽い状態で発見できるので助かる率は高まる」という説明が虚偽であることはご理解できましたか?反論はないようですが。

これは乳がんにおいての話の流れで出てきたセンテンスですが、ガン一般論としてステージの重度と死亡率が相関しないというご意見でいいですか。

関連しますが、
>「甲状腺がんは一般的にゆっくりとしか成長せず」というのも共通の知見があります。

「一般的に」を外した場合、最短はどのくらいなのかの知見が個人にとっては重要なんです。

172nagaya:2018/05/25(金) 19:11:43 ID:xPLLfJLY
>>168

>これも何度も何度も言っていることですが、『東電に責任と賠償の要求ができるのは「被曝由来」の場合だけ』などという主張のほうが「被害者切り捨てに加担する」ことになります。

被曝以外にどういう法的根拠で賠償が請求できるかの知恵があるなら伺いたいです。
因果関係が証明されなくても、事故後無防備に被曝させたことと適切な線量管理を怠ったこと、そのことが無駄な検診を生んだこと、これでなんとか賠償まで行けるんです。
これは、労災のみなし補償の変形ですので、法的公平性はなんとか大丈夫でしょう。

なとろむさんは、どういった法的ロジックで賠償を実現させようと言うのですか。
まさか、東電や原子力ムラの良心に期待してとか言いませんよね。

ここがハッキリするのなら、私は検診の在り方を見直すのはむしろ賛成ですよ。
見守り制度がきちんとできるなら一斉検査である必要はない。

相当因果認定での甲状腺がん救済制度案
・現行の検診受検者を対象に認定
・全国の甲状腺専門医にて希望者に随時検診。方法を統一
・所定データを第三者機関に報告
・甲状腺の検診および治療費は無料
・ガンで手術をした者には賠償金
・年齢を定め、将来の発ガンも賠償
・原資は、賠償は東電、医療費は県(経産省)

173fnorder:2018/05/27(日) 13:14:41 ID:388iaeUQ
「欠如モデル」という用語の使い方がおかしいような。

174TAKESAN:2018/05/27(日) 14:46:21 ID:PPBKKF6M
>>173

欠如モデルって、巨視的な、社会的な事象を説明するための概念なのに、それを個人レベルの不勉強の正当化に用いているだけですね。
牽強付会ってやつですね。

統計学の話をしようとしているのに勉強不足で、順列や組み合わせから学び直すべき、と指摘したら、「欠如モデル」云々と持ち出すようなもので、一体何を言っているのだ、となるのは当然の事だと思われます。

175nagaya:2018/05/27(日) 20:31:36 ID:mKKvKPwo
欠如モデルというのはまだ若い概念で明確な定義が定まっていません。
どの学問分野で使われるかで、意味が変わってくるでしょう。

ただ「モデル」とあるように「構造」とか「関係性」を定義したものですから、「巨視的な、社会的な事象を説明するための概念」というのは誤りです。
反対構造は「対話モデル」。

この2つは、どっちが優れているかという議論ではないんです。
たとえば親と子供の関係、これには欠如モデルと対話モデルの両方が必要です。
どういったケースで対話モデルにするかというのは家庭によって違ってきますし、それが子どもの個性を形成します。

学校は基本的には欠如モデルで運営されています。
教師や学者が「知識」を普及させようとする場合、このモデルによることが多いですね。
教科書がそうです。
均一に大量の知識を普及させるためには合理的なんですよね。

ただ、優れた教養書、啓蒙書は対話モデルのものが多いです。
この場合、想定される論点に著者がいくつかの着地点を提示して、読者の判断を誘うという形式になります。
自分の中で仮想対話モデルを為すんです。

逆に原子力PAは典型的な欠如モデルです。
乱暴にいうと、「これが理解できないのは、おまえの学習が足りないからだ」という強迫型の知識刷り込みです。

原発事故の啓蒙の場合、まず「放射線」に知識を限定し、環境にばらまかれた「放射能」から目を逸らさせる。
それから、「放射線」を医療や自然放射線と比較して「一般化」を行う。
この際、被曝のメリットの比較は行いません。
なぜなら原発事故による被曝には、飛行機やカリウムやレントゲンのようなメリットが全くないからです。
次に統計的有意による「影響」の切り捨てを行います。
これで「集団としての被曝受容」のロジックが完成します。

ここで考えて欲しいんですが、これを「対話モデル」でやると、とてもじゃないけど意図する結論には誘導できません。
そこで、個人的に意義を唱える人を属人的に貶め対話モデルへの移行を牽制するわけですね。
そのモデルは>>174のような外形的能力批判から、菊池誠のような「デマ屋」といった極端なレッテル貼りという形で現れます。
全体主義的手法ともいえます。

で、なとろむさんのどこが欠如モデルかというと、「nagayaが知識がないから、自分の主張が理解できないんだ」というところに議論を持ち込もうとするところなんですね。
これはここだけの会話ではなく、彼がいつも誰にでもやる一般的な手法なんです。

やれやれです。
根気よく彼に質問をしていた人もそうやって理不尽に罵倒されて、ほとんど離れちゃいました。
しかも「福島の小児甲状腺ガン」という肝心かつ切実な、みんなが論点としたいことをほとんど一般論の知見にして「わからない」にしちゃうんです。
いわば欠如モデルによる塹壕戦です。

まあ、ほんとうはなとろむさんと同じレベルで知識を持って、対等な議論ができればいいんですが、そうなると学会とか論文とかそういうレベルになります。
時間は有限ですし、この社会は分業です。
専門家と素人の議論の作法においてうまく折りあえるといいのですが。

176TAKESAN:2018/05/27(日) 21:53:59 ID:3jLw6Hn.
▼ 引  用 ▼
さて、この欠如モデルとは,市民は知識が欠如しているので,むずかしい科学を理解することはできず,その判断は間違っているので,正しい知識をわかりやすく伝えることが公衆の科学理解のために不可欠だとする考え方である。
▲ 引用終了 ▲
林衛『科学研究のためのインフォーマル・コミュニケーション(<特集>科学技術情報流通を俯瞰する)』
ttps://www.jstage.jst.go.jp/article/jkg/54/6/54_KJ00000980393/_article/-char/ja

まあ、そもそも検診の是非の議論において、欠如モデル云々というSTS的な話は全く必要無く、それについていくら書こうが、検診に関する話が進む事も無い訳ですけれど。

ところで、先日触れた、死亡をゼロにするのと余剰発見抑制との不整合については、どう説明するのでしょうか。

177TAKESAN:2018/05/27(日) 22:11:26 ID:???
>>176

引用文中の読点は、カンマの誤りです。

178NATROM:2018/05/29(火) 17:14:15 ID:RzTrYzBo
>>169
>矛盾というのは相反する同格の条件で、どちらを答えても片方が真とならない場合を言いますよね。
>これは「行為としては個人的正当性はあるが集団としての状態改善のための合理性はない」という状態だと思いますので、矛盾ではなく「撞着」とか「背馳」としての考察です。

nagayaさんが>>68で「これは矛盾しています」とおっしゃったんですよ。その理屈なら甲状腺がんだって矛盾ではなく「撞着」とか「背馳」では?

Q-2 がんXについては「行為としては個人的正当性はあるが集団としての状態改善のための合理性はない」として矛盾はないと考えるのに、甲状腺がんについては矛盾であると考える理由は何ですか?


>まず、この質問によって何を言いたいのかご自身で主張してみてください。

文脈から明らかだと思えるのですが、はっきり言わないと通じないようです。「甲状腺がんについては矛盾だとか言うくせに他のがんでは矛盾ではないと主張するのはなんで?nagayaさんはよくわからないまま矛盾しているとか言っているでしょ」と私は主張しているんです。

179NATROM:2018/05/29(火) 17:15:05 ID:RzTrYzBo
>>170
>物を飲み込む時に苦しくなってきたのもあります。

有症状という時点でがん検診の文脈から外れます。よって、「家族に悪性ではなかったですけど、手術をした者がおり、その時に現場の医師から説明も受け」たという経験は、「甲状腺がんについても細かい評価が可能であるほどは知識」があるという主張を支持する根拠にはなりません。それにしたって吸引細胞診をしないのは不可解ですが。しないメリットって何かあります?


>何かこれまでにないことが起こって、さてそれをどう公衆に伝えようかという場合、「伝わらないのはあなたがたが勉強が足りないからだ」とやっちゃうと台無しなんです。

まったくその通りです。なので私は、伝える努力を十分に行った上でないと、「勉強が足りないからだ」とは言いません。ここでこうしてやり取りしているのも、ほとんどの人から見て、伝わらないことに責任があるのはいったいどちらなのか、明確にわかるようにするためです。そして、ごくごく一部の人たち以外にはわかってもらっています。

180NATROM:2018/05/29(火) 17:18:49 ID:RzTrYzBo
>>171
>いやここでいってるのは、大威張りで「疫学的にわからない」って言ってないで、せめて小児甲状腺がんの自然経歴をモデル化して、それが事故によってどう変化したかを見極める努力くらいしましょうよってことですよ。

「疫学的にわからない」ではなく、「nagayaさんが疫学をわかっていない」です。わかろうとする努力ぐらいしましょうよ。「小児甲状腺がんの自然経歴をモデル化して、それが事故によってどう変化したかを見極める努力」はもちろんすべきです。誰かそのような努力をしなくてもよいと主張したのですか?もちろんそういう努力は行いますが、それはそれとして、『「経時的に状態を可視化」したところで、介入の有無で比較しないことには介入の是非はわからない』のです。

※というかむしろ、小児甲状腺がんの自然史を正確に知りたいなら、治療介入しないほうが望ましいんだけど。
※念のため。「治療介入しないほうがいい」と主張しているんではないよ。


>過剰診断の割合もわからない、手術したガンの前倒し年数の推測も放棄する、死亡を絶対的な指標にして結論を50年後に先送りする、しかも群設定も設定してない。
>疫学は福島でなされていません。

検診と介入をこのまま続けても過剰診断の割合や手術したガンの前倒し年数はわかりません。というか、検診と介入を続けたほうがわからなくなります。「死亡を絶対的な指標にして結論を50年後に先送りする」は意味がわかりませんが、有効性の乏しい検診を続ける免罪符にはなりません。群設定についても意味がわかりかねますが、介入の有無で比較すればいいんじゃないですか。症例対照研究ならできるでしょ。



>>韓国の事例では流行の起点なく過剰診断が多く起こっていますが。
>愚問です。私は起点がなければ過剰診断が起こらないとは言っていません。

「過剰診断は流行の起点のある被曝由来でこそ起こりやすい」とは言っていますよね。いったいなぜ、「過剰診断は流行の起点のある被曝由来でこそ起こりやすい」のですか?説明を求めます。

181NATROM:2018/05/29(火) 17:19:14 ID:RzTrYzBo
>これは乳がんにおいての話の流れで出てきたセンテンスですが、ガン一般論としてステージの重度と死亡率が相関しないというご意見でいいですか。

いいえ。その意見はダメです(そもそも「死亡率」の用語の使い方からしてダメ)。ガン一般論としてステージの進行度と生存率(あるいは致死率)は相関します。stage Iよりstage IIのほうが予後が悪く、生存率は低い(あるいは致死率は高い)です。

※というか、そもそもそうなるようにstage分類をします。stage Iとstage IIで予後が変わらなければ、「このstage分類はおかしくね?」って話になります。45歳未満の甲状腺分化がんでstage III以上がないのもこのためです。

早期発見されたがんのほうが予後はいいです。そんなことは誰でもわかっています。しかし、検診で積極的に早期発見すれば予後が良くなるとは限りません。ここがポイント。たしかにわかりにくい部分です。医師でも間違えている人はごまんといます。しかし、これだけ話をして、理解しないまでも、「どうやらこの辺に落とし穴があるようだから注意しよう」ということすらわからないのは、恐るべき知的怠慢ゆえとしか思えません。

Q-3 「早期発見したがんのほうが予後が良いからといって積極的にがんを早期発見したほうが予後が良くなる(助かる率は高まる)とは言えない」という主張に同意できますか?あるいは、理解できますか?



>「一般的に」を外した場合、最短はどのくらいなのかの知見が個人にとっては重要なんです。

甲状腺がんはごく一部、ものすごく予後の悪いものもあります。ただ、そんなことを言いはじめたらアクティブサーベイランスもダメってことになりますが。そしてたぶん、そういうのは検診でも予後は改善しません。

182NATROM:2018/05/29(火) 17:19:38 ID:RzTrYzBo
>>172
>>これも何度も何度も言っていることですが、『東電に責任と賠償の要求ができるのは「被曝由来」の場合だけ』などという主張のほうが「被害者切り捨てに加担する」ことになります。
>被曝以外にどういう法的根拠で賠償が請求できるかの知恵があるなら伺いたいです。

事故がなければ検診もしなくて済んだわけで、検診に伴う害についての責任が東電にあるでしょう。それではだめな理由がなにかありますか。原発事故によって引っ越しを余儀なくされ、その結果持病を悪化させた死亡したような場合、(実際に十分に賠償されているかどうかはともかく)東電が賠償責任を負うでしょう。「被ばく由来じゃないから責任はない」なんて話は通りません。

逆に聞きます。

Q-4 「・ガンで手術をした者には賠償金」とありますが、そのがんが被曝と無関係、あるいは因果関係が不明な場合でも賠償金は支払われるべきですか?

183nagaya:2018/05/30(水) 10:57:15 ID:G3V01/pw
>>178

>nagayaさんが>>68で「これは矛盾しています」とおっしゃったんですよ。その理屈なら甲状腺がんだって矛盾ではなく「撞着」とか「背馳」では?

>Q-2 がんXについては「行為としては個人的正当性はあるが集団としての状態改善のための合理性はない」として矛盾はないと考えるのに、甲状腺がんについては矛盾であると考える理由は何ですか?

伝わりませんね。
一般的にはガンは診断されたら小さくても切除します。検診の有効性の話は「だからといって集団でスクリーニングをしてもいいのか」ということです。
ですから、「行為としては個人的正当性はあるが集団としての状態改善のための合理性はない」ということが言えます。
これは相反する概念ではありません(並存できる)から、「矛盾」とは定義できません。

一般的なガンは30歳時で見た場合、いわゆる生涯無症状という意味での過剰診断は少ないです。
おそらく60歳以上であれば余命との関係で進行によっては検討すべき程度の割合でしょう。

一方、甲状腺ガンは「手術のガイドライン」があり、小さいガンの手術は推奨されていません。
ここに甲状腺ガンの特殊性があるのですが、発見しても経過観察で「手術をしない」という選択肢があるのです。
そうするするとですね、なとろむさんが言う

>>それでもかなりの蓋然性を持って「将来成長は止まる」もしくは「症状が出てからの治療介入で間に合う」と言えます。

は手術ガイドラインに対して矛盾しているわけです。
これは「だったら手術ガイドラインを変えたらいいじゃないか。10ミリ手術を40ミリにできるのなら検診は不要じゃないか」という意見が成立しますよね。
すなわち、なちろむさんの「蓋然性を持って〜」は手術の基準を中間点にして「矛盾」が存在するんです。

伝わりますかね。

というか、このあたり林さんが随分質問してましたよね。
私の知る限り、なとろむさんはこの矛盾を理解できず、ろくなお答えはありませんでした。
それどころか林さんの能力の問題にしていました。
反省したほうがいいですよ。

で、そこまで行くと「手術のガイドラインに従って手術したガンが生涯無症状である割合はどのくらいなのか」という設問が一般のガンにおける過剰診断論と性質が違うということがわかりますよね。
進行が止まり、かつ症状が出てからでも間に合うのという蓋然性があるというなら、手術ガイドラインを変えればいいし、進行が遅いならそれをモデル化すればいい。
これで検診は不要になるんです。
そういうのを何にもやらないで、「過剰診断だ。検診をやめろ」って概念論だけ言うのって無責任にもほどがあります。

184nagaya:2018/05/30(水) 11:12:59 ID:G3V01/pw
>>179

>まったくその通りです。なので私は、伝える努力を十分に行った上でないと、「勉強が足りないからだ」とは言いません。ここでこうしてやり取りしているのも、ほとんどの人から見て、伝わらないことに責任があるのはいったいどちらなのか、明確にわかるようにするためです。

ここの評価はわかれます。というか私の能力不足は自覚しますが、一般論として。

理解というのは「理(ことわり)を解(ほぐ)す」という意味を持ちます。
この「ほぐす」という因数分解はどの分野でもけっこう難しいです。
「伝える努力」をいくらしても相手の言ってることや世間の疑問の本質に耳を傾けないとそれは無駄な努力になりがちです。
このあたりは努力ではなく才能の問題が大きい。
複雑な事態や要素を単純にモデル化して提示できる才能ですね。
専門家同士の意見交換が有効なのはこのプロセスが不要だからです。

なとろむさんの福島の甲状腺がんの解説は論理的ではあるんですが、概念的で論点がはずれることが多いです。

すいませんが、残りは次回に。

185nagaya:2018/06/02(土) 06:29:42 ID:yLMfCZts
>>180

>「疫学的にわからない」ではなく、「nagayaさんが疫学をわかっていない」です。わかろうとする努力ぐらいしましょうよ。「小児甲状腺がんの自然経歴をモデル化して、それが事故によってどう変化したかを見極める努力」はもちろんすべきです。誰かそのような努力をしなくてもよいと主張したのですか?もちろんそういう努力は行いますが、それはそれとして、『「経時的に状態を可視化」したところで、介入の有無で比較しないことには介入の是非はわからない』のです。

言い方が悪かったですね。
福島の場合は公害ですから、被害者がいます。現に甲状腺がんで苦しむ人がいるわけです。
仮説のための疫学だけで議論するのではなく検証、介入のための疫学へ向かうべきだということです。

そもそも、福島においては「被曝の影響で甲状腺がんが増える」という当たり前の仮説の疫学的検証がなされてないんですよ。
なされているのは「福島では検診によって発見されるガンが増えた」という派生型の仮説です。
本質的な調査はなされなかった。

いまの被曝量や地域分けでは被曝の影響かどうかなんか元々結論づけれないようにしか制度設計されてないんです。
結論としてプロパガンダとして普及した「被曝の影響は考えられない」というのは、ある意味、制度立ち上げのときから約束された結論だったんです。
だって、そこから先に踏み込む有効な調査は最初からなされていませんから。

だったらですよ。その仮説のための疫学は置いておいて、実際に起こってる甲状腺がんの自然経歴の「検証」に移りましょうってことです。
これは今からでも小児甲状腺がんの自然経歴や成長モデルを観察によって行うことでできます。

手術を行ったがんを放置した場合どうなるか。
手術したガンの成長モデルと、現在、通常診療に回ってしまった成長の遅い腫瘍のデータを比べることで、手術の必要なガンの性格が見えてくると思うんですよね。
その上で、自覚症状を得ただろう時期がある程度の推測ができるようになれば、その年代の罹患率と比べて多発の傾向がわかると思いませんか。
初期の不作為による被曝調査の不備によって被曝起因が検証できないのですから、こういった症状そのものを見る臨床的手法しかないんです。
で、そのことはよりよい「介入方法」への仮説となり、QOLの改善につながるんです。

疫学としての仮説→検証→介入。
このどれもが福島では不十分です。
そしてそれはおそらく「不十分な状態」のほうが検査設計者にとって都合が良かったからなんです。
でも、これだけの発がん者がいたらそうも言ってられないですよね。
ただ「検査は反対」と概念で言うのではなく、こういった積み上げ型の説得力のある切り口は必要なんです。

「俺は疫学がわかってるんだ」という人たちが、どうして福島のこの状況を批判しないのか、まったく理解できませんね。
せめて検証に有効な臨床データくらいまともに取って、きちんと発表しましょうよ。

186nagaya:2018/06/02(土) 06:36:43 ID:yLMfCZts
>>180

>「過剰診断は流行の起点のある被曝由来でこそ起こりやすい」とは言っていますよね。いったいなぜ、「過剰診断は流行の起点のある被曝由来でこそ起こりやすい」のですか?説明を求めます。

これは簡単に言うと、自然発症に流行の分がプラスされて発病数自体が増えるためと、検診への動機が顕在化するからです。
また、起点があるため自覚症状前の小さな状態で発見されるものが多く、無自覚に行うと過剰診断につながりやすい。
ここ説明がいるところでしたか。

187nagaya:2018/06/02(土) 06:53:47 ID:yLMfCZts
>>181

>早期発見されたがんのほうが予後はいいです。そんなことは誰でもわかっています。しかし、検診で積極的に早期発見すれば予後が良くなるとは限りません。ここがポイント。たしかにわかりにくい部分です。医師でも間違えている人はごまんといます。しかし、これだけ話をして、理解しないまでも、「どうやらこの辺に落とし穴があるようだから注意しよう」ということすらわからないのは、恐るべき知的怠慢ゆえとしか思えません。

いや、ですから過剰診断の判断基準である「死亡率」とステージの重度は相関しないのですか、とお聞きしたんですよ。
論理的に考えると、早期発見は生存率に影響する。だったら死亡率とは相関しないという主張は疾患の重度ではなくそれ以外の要因によるものだろう。
そしてそれは、余命と成長とガンの種類による致死率との関係性の中で起こるんだろう。
だったらそれらの要素をフラットにした場合、個人としては早期発見のほうが有効であるということ自体は傾向として言えるはずです。
この主張はおかしいですか。
というか、検診有効性の説明はこのあたりの個別要素の考察というか説明が不十分だと思いますよ。

で、その上でお聞きしますが、死亡率と発見時ステージが相関しない理由を素人にわかりやすく説明でますか。

>甲状腺がんはごく一部、ものすごく予後の悪いものもあります。ただ、そんなことを言いはじめたらアクティブサーベイランスもダメってことになりますが。そしてたぶん、そういうのは検診でも予後は改善しません。

そういうことではなく、例えば小児における「乳頭がん」で、成長が速い場合、最短でどのくらいで10ミリになり、自覚症状を得るまでに何年かかるかとかいう基本的な情報です。
こういった情報もなく、「ほとんどが過剰診断」とだけ主張するのって科学じゃないですよ。

188nagaya:2018/06/02(土) 07:10:57 ID:yLMfCZts
>>182

検診制度の不備や検診を行ったこと自体の責任は東電には問えません。
強制力を伴う法的に根拠がない。
ここを根拠に賠償を求めるなら、行政と現場の医師が対象になります。
もちろん東電が「自主的」に行うなら別ですが、まあこれまでの東電を見ると極端な不買運動でも起こさない限り無理でしょう。

>Q-4 「・ガンで手術をした者には賠償金」とありますが、そのがんが被曝と無関係、あるいは因果関係が不明な場合でも賠償金は支払われるべきですか?

この賠償は個別の因果関係証明ではなく集団の「相当因果認定」によって行われるべきです。
これは例えば「甲状腺等価で20mSv(仮)が可能性として想定される地域に事故後、2週間滞在していた者」といったような基準で被害者を認定し、その認定者が将来発ガンした場合は賠償を行うという労災と似たロジックです。
法的根拠はヨウ素剤などの対策も被曝に対する有効な警告もなく無防備に被曝させた自己責任者の東電と行政の不作為です。

189TAKESAN:2018/06/02(土) 07:41:42 ID:3jLw6Hn.
>>福島の場合は公害ですから、被害者がいます。現に甲状腺がんで苦しむ人がいるわけです。

まずここが論点先取だ、という話です。


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