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福島の甲状腺がんの諸問題の考察〈おもに過剰診断と検診有効性〉
1
:
NATROM
:2018/05/07(月) 22:22:44 ID:9GSsx8w2
ツイッターで福島の甲状腺がん検診について議論しています( ttps://twitter.com/NATROM/status/992025040781627399 )。いろいろと興味深い論点がありますが、ツイッターは質問に答えなかったり、すでに回答した質問を何度もしたりする論者の不誠実さがわかりにくいです。そもそもツイッターは字数制限があり、丁寧な議論に向いていません。そこで、字数制限なく議論できる場所の一つとして、この掲示板を提供いたします。
とりあえず誰でも投稿できるとします。オープンで誠実な議論こそが重要であると私は信じます。ですが、たまに「NATROMがブログのコメント欄や掲示板に誘導しようとするのは、取り巻きの信者に援護させるためだ」などと仰ってツイッターから出てこようとしない方がいらっしゃいますので、ご要望があれば、特定の人以外のコメントを禁止する(たとえば、私とnagaya2013さん以外の人はコメント禁止、など)という措置を取ってもいいです。
あるいは、ここや私のブログのコメント欄に限らず、字数制限がなく可読性のよいところならどこにでも場所を移してもいいです。
57
:
TAKESAN
:2018/05/11(金) 11:41:50 ID:???
>>56
▼ 引 用 ▼
、過剰診断について、日本では1990年代から対応が取られてきている
▲ 引用終了 ▲
ここについて詳しく教えてください。
資料があれば、引用してお示しください。
58
:
TAKESAN
:2018/05/11(金) 11:42:44 ID:???
>>56
「リンクを貼る(張る)」のは「引用」ではありませんので。念のため。
59
:
NpwrAGW
:2018/05/11(金) 13:14:48 ID:YBVQLo6I
・鈴木眞一教授(甲状腺腫瘍診療ガイドライン作成委員会委員)
「1つだけ甲状腺の専門家としてお伝えしておきたいことは、この話は日本でも既に 1990 年代、日本でも乳がん検診の中で起こりまして、ついでに診た超音波で甲状腺のがんが多数見つかる。超音波をやると数倍くらい成人女性で見つかったということで、甲状腺(検査)をやる人間は、超音波の基準を付けようと、何でも見つけるのではなくて、あるサイズから診ていこうということで、基準を付けたり、過剰に取らないようにしようということで、既にそういう動きが甲状腺外科の方ではもう、2000 年になる前から定着しております。
ですから、今まさに韓国でちょうど話題になっているんですが、日本の甲状腺の世界では、既にある程度安定した、それで基準が作られているということでございます。」
※第15 回福島県「県民健康調査」検討委員会(平成26年5月19日)
www.pref.fukushima.lg.jp/sec/21045b/kenkocyosa-kentoiinkai-15.html
60
:
TAKESAN
:2018/05/11(金) 13:47:19 ID:???
>>59
もしかすると、あるサイズ以上のものは診ないようにする、という方針がある事から、「あるサイズ以上のものはだいたい症状が起きる」、と認識している訳でしょうか。
それから、あるサイズ以上のものは診ないという方針により、確かに結果的に余剰発見は減るでしょうが(感度を下げるのだから)、しかし、「あるサイズ以上のものを検診で見つける」事が即、「有効な検診」であるとはなりません。
余剰発見を防ぐ→検診が有効になる という論は成り立ちません。
61
:
TAKESAN
:2018/05/11(金) 13:51:15 ID:???
NATROMさんが散々説明なさったと思いますが、余剰発見を抑制するために「閾値を上げる」と、「感度が下がる」事に繋がります。感度が下がると「がんが見つかりにくくなる」のだから、結果として、検診の効果も低下する方向に働くでしょう。
62
:
NpwrAGW
:2018/05/11(金) 14:24:23 ID:YBVQLo6I
実データに基づいて、どれくらい過剰診断が抑制されていそうかなどを、そちらなりに考えてみては?
(参考)
・高野徹氏「甲状腺癌の最初の発生は5歳くらいまでと考えられるので、発見が若年であればあるほど増殖ペースが速いことになり将来的に臨床的な癌になる恐れは高いと考えられます。すなわち、狭義のスクリーニング効果で発見されている可能性があります。このことを含めて年齢が若いほど過剰診断である可能性は低いと考えられます。」
www.med.osaka-u.ac.jp/pub/labo/www/CRT/Fuku3.html
・NATROM氏「一般的に、大人と違って子供に見つかる癌は、1.成長スピードが速い、2.癌以外の死因で亡くなるまで時間がかかる、という理由で、過剰診断ではない可能性が高いと思われる。」
twitter.com/NATROM/status/576576294235717632
→TAKESAN もしかすると、あるサイズ以上のものは診ないようにする、という方針がある事から、「あるサイズ以上のものはだいたい症状が起きる」、と認識している訳でしょうか。
原子力事故などによる追加被曝が生じた場合であっても、一斉検診が「推奨」とまではされていないよね。
(参考)
「過去に被ばく歴がある場合に,一律な超音波画像診断検査の必要性は,どちらとも言えない」
・小児甲状腺結節・分化がんの治療ガイドラインについて/山下 俊一
www.jstage.jst.go.jp/article/jaesjsts/32/4/32_274/_html/-char/ja/
→「あるサイズ以上のものを検診で見つける」事が即、「有効な検診」であるとはなりません。
余剰発見を防ぐ→検診が有効になる という論は成り立ちません。
63
:
TAKESAN
:2018/05/11(金) 14:40:12 ID:???
>>62
前にも書きましたが、地の文と引用文の区別をきちんとしてください。全く把握し辛いです。他者が自分のテキストを参照する事について、無頓着過ぎます。
余剰発見抑制については、前臨床期の長さが不明ですので、閾値設定による抑制の詳しい程度も不明でしょう。
余剰発見の抑制程度がどうであれ、検診をおこなうべきでは無い、というのがまだ解っておられないようですね(検診が有効であるという証拠を提出する必要がある)。
64
:
NpwrAGW
:2018/05/11(金) 14:58:59 ID:YBVQLo6I
だから、原子力事故などによる追加被曝が生じた場合は「どちらとも言えない」(平常の「非推奨」だけでの判断はされない)。
→TAKESAN 余剰発見の抑制程度がどうであれ、検診をおこなうべきでは無い、というのがまだ解っておられないようですね(検診が有効であるという証拠を提出する必要がある)。
65
:
NpwrAGW
:2018/05/12(土) 04:54:06 ID:YBVQLo6I
特に林衛氏とのやり取りの場として下記のように掲示板を用意してみたので、良ければご利用をどうぞ。
■【集会後の議論】データで探究・対論「福島小児甲状腺がん多発問題」
jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/study/13086/1525819929/
→NATROM あるいは、ここや私のブログのコメント欄に限らず、字数制限がなく可読性のよいところならどこにでも場所を移してもいいです。
66
:
NPwrAGW
:2018/05/12(土) 06:00:18 ID:YBVQLo6I
また、NATROM氏とこちらとのやり取りを下記の掲示板に切り出してもいるので、ご確認なり修正なりを適宜どうぞ。
■【NATROM氏】福島の甲状腺がんの諸問題の考察
jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/study/13086/1526069138/
→NATROM あるいは、ここや私のブログのコメント欄に限らず、字数制限がなく可読性のよいところならどこにでも場所を移してもいいです。
67
:
通りすがり
:2018/05/12(土) 12:34:06 ID:Et1wAoOg
nagaya氏の発言
>3巡目は「元々結節なしで進行速度B」がメインになっているからでしょう。
>それ以外の進行速度CDEのガンは通常診療中にありデータ化されてません。
これが最重要だとおもわれます。
このCDEは、通常診療に移行した人。
つまりガンが確定しても表に出てこない隠蔽されたガン。
これを抜いてガンが増えた減ったなのの議論に何の意味があるのか?
CDEの通常診療組の概要は詳しくはわかりませんが、こんなところでしょう。
細胞診の結果、ガン及びガン疑いとならなかった人。
B判定となり二次検査の結果、細胞診にならなかった人の内、次回検診より先に検査を要する人。
その他の理由(先行調査から2巡目までの経過で腫瘍の成長が早い等)で通常診療となった人。
ですかね?
68
:
nagaya
:2018/05/12(土) 12:42:32 ID:DKkqQRio
1か月のうち9日が休みだと、実働日数は3分の2です。
だから月刊の雑誌や発行日が月単位で固定されているシリーズの文庫や書籍はその期間で作ることになるわけです。
ゴールデンウイークだからといってページ数を減らすわけにも行きませんしね。
というわけで、ちょっとレスが遅れ気味ですが重要だと思う論点を順番に。
>>2
>「過剰診断だから将来成長は止まるはず」との主張は同語反復で意味がありません。成人の甲状腺がんの多くは「将来成長は止まる」と言えますが、それは「過剰診断だから」ではなく、観察事実からです。小児の場合は外挿せざるを得ませんが、それでもかなりの蓋然性を持って「将来成長は止まる」もしくは「症状が出てからの治療介入で間に合う」と言えます。
まず、「成人」を細分定義しましょう。20歳と70歳ではガンの進行も過剰診断の可能性も違うのではないでしょうか。
小児甲状腺がんの検討をしているのに、余命が20年しかない「成人」のデータ、しかも死亡率を指標としたデータから過剰診断を導いても意味はありません。
そのうえでお聞きしますが、
>それは「過剰診断だから」ではなく、観察事実からです。
この観察事実とはどういったデータですか。
具体的には、手術適応以上に成長したガンを一定期間観察したら、成長が止まったというデータがあるんでしょうか。
もし有効なものであれば成人のデータだとしても、検診基準、手術ガイドラインの見直しにつながります。
提示していただけますか。
特に気になるのは「成長」をいう場合、腫瘍径だけでなく浸潤や転移が指標化できているかです。
腫瘍の成長は止まりました、が、遠隔転移してましたじゃ意味がありませんからね。
特に福島の場合は、リンパ節への浸潤が多く、どういった自然経歴でこれが進むのかの検討の方が重要かもしれません。
これはリンパ節への浸潤や転移をどこまで放置していいのかという検証にもつながります。
>それでもかなりの蓋然性を持って「将来成長は止まる」もしくは「症状が出てからの治療介入で間に合う」と言えます。
これは矛盾しています。ほとんどが成長が止まることがエビデンスをもって知見とできるならなら治療介入は必要ないからです。
そのうえで問題を提起しますが、「症状が出てからの治療介入で間に合う」というのは甲状腺の機能の保持(積極的な部分切除推奨)という観点から見た場合、どうなるでしょう。
言葉を換えると、甲状腺の機能を残すことを目的とする場合、自覚症状後で間に合うのでしょうか。
成人前の成長期で出産前ですから、このあたりは重要だと思うんですけどね。
「いや自覚症状後でも機能は残るよ」
「いや、手術適応にはなってるけど、放置しても症状が出るのは30年後くらいだから成長期は終わってるよ」
「ほかへ転移するかもしれないけど、それでも自覚症状があってからで十分だよ」
みたいに患者や検診受検者に対して落とし込んだ説明ができないと、患者は自分がどうしたらいいか判断できないと思いますよ。
しかも、福島の場合は事故によって有病割合がどのくらい上がって、そのうちで医療介入すべき症例がどのくらいあるかわかってないのですから、なおさらです。
69
:
通りすがり
:2018/05/12(土) 13:02:32 ID:Et1wAoOg
ガンリスクの高い人がこのCDE(通常診療)にいると予測するのは当然の事です。
>>67
のその他の理由で通常診療となった人を訂正
(先行調査から2巡目までの経過観察でしこりやのう胞の成長が早いと判断された人)
事故当時5歳以下は選択的に通常診療となっている可能性も考えられます。
事故当時4歳のガンが隠蔽されていてたこと、事故当時5歳が今現在12歳になっている
にもかかわらず、2人しかガンが見つかっていないのは逆に不自然。
70
:
nagaya
:2018/05/12(土) 13:23:45 ID:DKkqQRio
>>4
>利益に乏しく害が大きい医療介入を止めようという点において、薬害の問題に似ています。私が薬害を止めようとしている側で、nagaya2013さんが薬害をスルーする側です。たとえるなら「免疫不全を起こすウイルスに感染する蓋然性が高いから非加熱製剤の利用を中止しよう」と私が言っていて、nagaya2013さんが「血友病を放置しろとでもいうのか。わからないんだから何もするなは科学の否定だ」と言っているようなもんです。
害(不利益)とリスクについて整理しましょう。
一般的に「害」には3種類あります。
A利益を得るための害
B加害者や過失者がおり、法令違反や権利侵害である害
C存在および経時コストとしての害
※これが「集団として」「個人として」に分かれます。
なとろむさんが例に挙げた「薬害」はBですね。ワクチンもBです。
このBは誰だって止める側です。
「薬害なんかないんだ、それは別の要因で起こってるんだ」と言い張る人はいますがスルーする人はいません。(無関心な人は別として)
これは「良い子は法律を守りましょう」と同じレベルで社会の根幹です。
福島の甲状腺ガンについても同じ構図なんです。
・原発事故が起こり、どの程度のリスクに子供たちが見舞われるかわからなかった時点で被曝防護をほとんどせず何もせずに手をこまねいていたこと。
・初期のリスクをきちんと測定しなかったこと。
このことが検査の必要性を生みました。
逆に言えば事故後にヨウ素剤服用や一時避難などの被曝防護がきんとなされ、被曝量が包括的に調査されていれば、検診は必要なかったのかもしれないんです。
でも、それはなされなかった。
このまま住民を放置して万が一チェルノブイリと同じように5〜10年後に自発受診による甲状腺ガンの多発が取りざたされ出したら大変なことになる。
これは原子力行政にとって致命的なことになりますし、将来、勝ち目のない訴訟をたくさん抱えることになる可能性もある。
ほかの公害や薬害と同じくそうなれば泥沼です。
だからこそ資源エネルギー庁は県民健康調査を予算化したんでしょう。
ちょっと横道に逸れましたが、福島の甲状腺ガン検診はまず検診をせざるを得なかったという害、被曝によって何十年もガンの心配をしなければいけないという害の回復が目的になっているんです。
しかもあれだけの多発が確認されていて、被曝が原因ではないという論拠は初期被曝にしろ過剰診断にしろほとんど信用性がない。
これはまずはじめにAの方法論の問題ではなく、存在論の問題なんです。
だから、Aについてエビデンスベースで検討し、「患者に利益がないから検診のあり方を見直そう」ならまだいいんです。
問題は廃止した後、公害として今そこにあり将来も危惧されるBとしての害にどう対処するかなんです。
>nagaya2013さんが「血友病を放置しろとでもいうのか。わからないんだから何もするなは科学の否定だ」と言っているようなもんです。
以上の点をもって、この主張は福島の真の問題がまだわかって証拠です。
>C存在および経時コストとしての害
これ、触れてませんでしたね。ここでは関係ないんで省略します。
71
:
nagaya
:2018/05/12(土) 13:32:59 ID:DKkqQRio
>>69
通常診療のデータを開示すれば、小児甲状腺がんの自然経歴はもっと明確になると思うんですけどね
経過観察中のデータは通常診療分と検査内手術適応分を比べないと意味はないんで、持ってるはずなんですけどね。
このあたりの開示に恣意性が紛れ込んでいるのは問題です。
今の福島の閉鎖性は医学の進歩にとって弊害となっています。
あと、あまり関係ないけど組織バンクも本当は世界中の研究者に開示すべきなんですよね。
72
:
通りすがり
:2018/05/12(土) 14:46:07 ID:Et1wAoOg
>>71
安倍首相の発言「いかなる悪影響も及ぼすことは無い。」
この前提があってのデータしか出せないのしょう。
通常診療は2500人ほどでその内分かっているだけで7人の癌が隠されていました。
(3.11甲状腺ガンこども基金6人、鈴木一雄氏の院内の1人)
小児甲状腺癌検査全体では380000人から200人ほど見つかってます。
2500÷7=約360人に一人
380000÷200=1900人に一人
この隠蔽が判明した人だけでみても通常診療から癌が多発しているのは明らかですね。
73
:
通りすがり
:2018/05/12(土) 15:18:41 ID:Et1wAoOg
甲状腺がんデータベースがあることが報道されていたり、
福島医大の鈴木眞一教授が第3回甲状腺評価部会で組織の保存を明言されてましたね。
やはり開示してないのですね。
74
:
通りすがり
:2018/05/12(土) 15:57:07 ID:Et1wAoOg
NATROM氏は医師のようですが、
>>54
でのnagaya氏に対する返答、通常診療に移行した人を本当に理解できないのか、とぼけているのかわかりませんが、
先生の意見がとても気になります。
75
:
NATROM
:2018/05/13(日) 12:10:24 ID:9GSsx8w2
>>56
>●被ばくによる多発+成長速度の差:被曝による多発は「考えにくい」とされているのが実情。
その通りです。
>●検診を受ける人の減少:受診者の「実際の」減少の仕方が、癌診断数の「実際の」減少の仕方と(どのくらい)見合っているのかどうか
>>32
でご説明したように、『受診者の「実際の」減少』は『癌診断数の「実際の」減少』の説明要因の一つではあるものの、すべては説明できません。
>●検査閾値の変化(/偽陰性のキャッチアップ):「事実」として、どのような検査閾値の変更があったのか?
推測は可能ですが、ある観察データを説明するための仮説を、同じ観察データから導くのは循環論法なのであまり意味がありません。別のデータが必要です。
>主張ではなくデータの教示でしょ。それとも、こちらが示した資料に「分母と分子の正確な数字」が書かれていないのか?
書かれているならNpwrAGWさんがご自身が引用なさればいかがでしょう。
>だから診断閾値が「事実として」、どう変わったのかを示しなさいよと言っている。
別に「診断閾値が変わった」と主張はしていません。「診断閾値が変わったとしたら説明可能」と主張しています。どう変わったのかを示すのは現時点でデータではできません。
>さらに、過剰診断について、日本では1990年代から対応が取られてきていることを、NATROM氏は知らないということ?
たぶん、NpwrAGWさんよりかは存じております。正確には過剰診断というよりかは、治療介入閾値を上げて過剰治療を減らすという話ですが。
76
:
NATROM
:2018/05/13(日) 12:10:58 ID:9GSsx8w2
>>67
匿名での発言はOKですが「通りすがり」のような他人と区別しがたいハンドルネームはNGです。発言をしたいなら、他人と区別できるハンドル名をつけてください。
それから、
>>54
でも尋ねましたが、「進行速度CDE」って何ですか?意味不明です。
77
:
NATROM
:2018/05/13(日) 12:11:30 ID:9GSsx8w2
>>68
>小児甲状腺がんの検討をしているのに、余命が20年しかない「成人」のデータ、しかも死亡率を指標としたデータから過剰診断を導いても意味はありません。
そのご認識は誤りです。おそらく、「成長が緩徐で臨床症状が出る前に寿命が尽きるため甲状腺がんには過剰診断が多い」という誤解ゆえだろうと思われます。単純な予測ではその通りですが、論理的には「成長が緩徐だからではなく成長が止まってしまうがゆえに過剰診断が多い」という可能性もありますし、臨床データからは甲状腺がんもどうやらそうらしいということがわかっています。
>この観察事実とはどういったデータですか。
観察研究です。主に時系列研究ですが、ほかの研究もあります。
>具体的には、手術適応以上に成長したガンを一定期間観察したら、成長が止まったというデータがあるんでしょうか。
手術適応以上に成長したがんはほとんど治療介入されてしまうのであまりありません。
>もし有効なものであれば成人のデータだとしても、検診基準、手術ガイドラインの見直しにつながります。
手術ガイドラインの見直しには必ずしもつながりません。nagayaさんは、いまだに検診介入の是非と、治療介入の是非を混同しています。
>提示していただけますか。
たとえば、Ahn HS et al.,N Engl J Med. 2014 Nov 6;371(19):1765-7.や、Lee and Shin, Lancet. 2014 Nov 22;384(9957):1848.です。
>これは矛盾しています。ほとんどが成長が止まることがエビデンスをもって知見とできるならなら治療介入は必要ないからです。
nagayaさんががん検診の疫学を十分にご理解していないがゆえに、矛盾しているとお考えなだけでしょう。こちらからも質問します(こうした質問から逃げ続けると論者の不誠実さが明白になるのが掲示板のいいところです)。
Q1. 卵巣がん検診は卵巣がん死を減らさないがゆえに推奨されていません。つまり、検診で発見さらた卵巣がんのほとんどは「過剰診断」もしくは「予後を改善しない」のかのどちらかです。しかし、偶発的に発見された無症状の卵巣がんは治療介入されます。nagayaさんは、これを矛盾しているとお考えですか?
この辺りはけっこう難しいところです。医師でも理解していなかったします。
>言葉を換えると、甲状腺の機能を残すことを目的とする場合、自覚症状後で間に合うのでしょうか。
それはわかりません。韓国の観察研究からの外挿も難しいからです。なぜなら、韓国ではほぼ甲状腺全摘がなされているからです。言えることは、甲状腺全摘という強い介入を行っても甲状腺がん死は減りませんでしたし、ということは遠隔転移もおそらく減らさないということです(遠隔転移を減らすのにがん死は減らさない、というのは考えにくいから)。一方で、過剰診断をはじめとした害だけはしっかりあります。この場合の直接観察されたアウトカムは「甲状腺がん死」で、「遠隔転移」は甲状腺がん死の代用のアウトカムです。
nagayaさんは、甲状腺がん検診が「甲状腺機能低下」というアウトカムを減らすかもしれない、だったら検診は有効なのかもしれない、とそう主張しているのでしょう。よしんば仮に、「甲状腺機能低下」というアウトカムを考えたときに、甲状腺がん検診が「検診時に治療介入すれば間に合うが自覚症状後では間に合わない」ようながんを発見できるという可能性はあります。すると、その個人に限れば、検診によって甲状腺機能を残すことはできます。
しかしですね、甲状腺機能を残すことができるという利益が仮にあったとして、過剰診断そのほかの害に見合うものでしょうか。乳がん検診には(甲状腺がん検診ほどではないにせよ)過剰診断その他の害がありますが、それでも推奨されているのはがん死という重大なアウトカムを減らすという利益があるからです。甲状腺全摘やそれに伴う甲状腺機能低下も、確かに避けたいアウトカムではありますが、過剰診断そのほかの害という犠牲を払ってでも避けたいものですか。
ついでに申し上げれば、甲状腺がん検診が、甲状腺全摘やそれに伴う甲状腺機能低下を減らすどころか、かえって増やすかもしれません。その蓋然性はけっこう大きいと思います。ある個人の甲状腺機能は維持するために、それ以外の人の多くの人の甲状腺を全摘するのは本末転倒です。
それから、
●進行速度Aとか進行度Bってなんです?
●「検診外の通常診療になっている」の意味
についてもご返答いただけたらありがたいです。
78
:
NATROM
:2018/05/13(日) 12:12:19 ID:9GSsx8w2
>>70
私の言っていることは単純で、「B加害者や過失者がおり、法令違反や権利侵害である害」があるからといって、「A利益を得るための害」を無視してはいかんだろ、ってことです。ついでに言えば、検診の害はもはや「A利益を得るための害」ではなく「B加害者や過失者がおり、法令違反や権利侵害である害」になりつつあります。
>ちょっと横道に逸れましたが、福島の甲状腺ガン検診はまず検診をせざるを得なかったという害、被曝によって何十年もガンの心配をしなければいけないという害の回復が目的になっているんです。
それはその通りです。
>しかもあれだけの多発が確認されていて、被曝が原因ではないという論拠は初期被曝にしろ過剰診断にしろほとんど信用性がない。
それはnagayaさんの主観にすぎません。初期被曝については私は専門外かつ議論を追っかけていないので言及できませんが、過剰診断についてはnagayaさんや林衛さんやらの主張のほうが医学的には信用されていません。
「多発が被ばく由来でなく過剰診断や狭義のスクリーニング効果によるものだという主張が医学的には正しくても、福島県民には信用されていない」というのならわかります。そのような福島県民の方も一部にはいらっしゃることでしょう。なので「医学的には正しい」という部分を一所懸命にご説明を試みているところです。科学コミュニケーションの専門家が手伝ってくれればありがたいのですが。
>だから、Aについてエビデンスベースで検討し、「患者に利益がないから検診のあり方を見直そう」ならまだいいんです。
そう主張しています。
>問題は廃止した後、公害として今そこにあり将来も危惧されるBとしての害にどう対処するかなんです
対処の方法はいくつかご提案していますが、それはともかくとして、「Aについてエビデンスベースで検討」しましょう。nagayaさんはぜんぜんできていません。疫学の教科書を読む努力もしない、専門用語を理解しようとしない。Bの害に対応するという名目でもってAの害を軽視しています。というか、Aの害の存在すら認めようとしない人がいるありさまで。そもそも、検診を続けることがBの害に対処したことになるんでしょうか。
79
:
nagaya
:2018/05/13(日) 14:26:08 ID:Pi43YY2.
とりあえず、外形的な反論だけ。
>>70
>過剰診断についてはnagayaさんや林衛さんやらの主張のほうが医学的には信用されていません。
根拠のないぺリングや〇〇派といったグループ化による印象操作はやめていただきたい。
林さんは独立した個人の見解をお持ちですし、私もそうです。
>nagayaさんはぜんぜんできていません。疫学の教科書を読む努力もしない、専門用語を理解しようとしない。
専門家であるあなたと同じ専門的知識をもとに議論をするなら、学会や論文という手段になります。
この掲示板に専門的知識やそれに対する意欲に対して資格化するなら、その基準を明記してください。
参加しませんから。
そうでないなら、議論の内容ではなく個人の知識量や信条、生業に対する因縁付けは避けてください。
(個別の事項に対する無知や間違いの指摘はいいんです。ここの切り分けは重要です)
議論が権威主義化します。
原発事故は悪しき権威が起こしたんです。
80
:
nagaya
:2018/05/13(日) 14:42:59 ID:Pi43YY2.
>>77
>たとえば、Ahn HS et al.,N Engl J Med. 2014 Nov 6;371(19):1765-7.や、Lee and Shin, Lancet. 2014 Nov 22;384(9957):1848.です。
医学の英語論文を正確に読み込める力がありません。
日本語でサマリーをください。
個別の反論は次回にしますが、なとろむさんがまず「福島における集団検診の害」を包括的に提示してくださいませんか。
「ああ、これだけの害があるんなら確かに見直した方がいいな」という説得力をもちます。
心理的、肉体的、金銭的に分けて箇条書きしてみてください。
それが被曝のケアと比較して受忍できないものなのかどうか、ここから検討をやりましょう。
福島の検診受信者のアンケートを見るとそんなに検診自体とその結果に対して負担には感じていないようなんですよね。
過剰診断の害って医療費を抑えたい厚労省や生保会社の思惑もあって概念モンスター化してるきらいがあります。
81
:
nagaya
:2018/05/13(日) 14:45:20 ID:Pi43YY2.
>>79
は
>>70
ではなく、
>>78
に対してでした。失礼しました。
82
:
NPwrAGW
:2018/05/13(日) 14:46:50 ID:pGp4jaf.
だから「どのくらい」説明できるの?
「分母と分子の正確な数字を知りたいところです」の数字もあるよね。
→NATROM
『受診者の「実際の」減少』は『癌診断数の「実際の」減少』の説明要因の一つではあるものの、すべては説明できません。
書かれているならNpwrAGWさんがご自身が引用なさればいかがでしょう。
(再)鈴木眞一 教授「基本的に診断基準は全く変えておりません。・・・」
・第6回「甲状腺検査評価部会」
twitter.com/NPwrAGW/status/993672293766189056
→NATROM
別のデータが必要です。>●検査閾値の変化(/偽陰性のキャッチアップ):「事実」として、どのような検査閾値の変更があったのか?
「診断閾値が変わったとしたら説明可能」と主張しています。
鈴木眞一教授(甲状腺腫瘍診療ガイドライン作成委員会委員)「甲状腺(検査)をやる人間は、超音波の基準を付けようと、何でも見つけるのではなくて、あるサイズから診ていこうということで、基準を付けたり、過剰に取らないようにしようということで」
TAKESAN氏「あるサイズ以上のものは診ないという方針により、確かに結果的に余剰発見は減る」
→NATROM
正確には過剰診断というよりかは、治療介入閾値を上げて過剰治療を減らすという話ですが。
83
:
nagaya
:2018/05/13(日) 14:52:06 ID:Pi43YY2.
>>82
視点はユニークでクリティカルなものも多いんで、疑問や反論だけでなく、
いっぺん独立して主張を立論してみてください。
ぜひ。
84
:
名無しさん
:2018/05/13(日) 14:52:31 ID:???
>>79
たとえば、「絶対リスク減少」のような語は、教科書を見ないと理解出来ないような術語です。
用語の概念を共有出来ないのに議論が進むはずもありません。
教科書は権威だと言うのなら、実際、権威がどう定義しているのかを押さえる必要があります。
たとえば、絶対リスク・相対リスク・寄与リスク・NNT(NNS・NNI)・NNH 等々、何一つ解ってないでしょう。
これらが解っていないと、議論は不可能です。
検診の効果はNNTなどで測る、NNTと絶対リスク減少はどういう関係にあるか……といった事も全く解っていないはずです。
他にも、「検診は死亡を《増やす》かも知れない」といった事の論理は理解出来ますか? していないでしょう。
85
:
名無しさん
:2018/05/13(日) 14:54:17 ID:???
>>82
まるで私とNATROMさんの意見が相反しているかのような書きかたですが、全くそんな事はありませんので。
86
:
TAKESAN
:2018/05/13(日) 14:55:25 ID:???
すみません。
>>84
>>85
これはTAKESANのレスです。名前入れ忘れました。
87
:
nagaya
:2018/05/13(日) 15:07:55 ID:Pi43YY2.
>>84
基本的な前提事項をいうと、
議論においてそれらの概念をかみ砕いて説明できる能力がないなら、
素人相手に「質問を受け付ける用意があります」などということは言えないんです。
基本的には知識というのはピラミッド型に先鋭化するので、
最先端や上層でやりたいなら相手を選ぶことです。
下層に対して知識の普及するために必要なのは要約力と俯瞰力なんです。
対象読者に合わせて、用語も概念も変えるべきなんですよ。
この辺りは一般向けに専門分野の書籍を作る際のイロハです。
ようはですね。
専門バカは学会にこもってなさいってこってす。
88
:
名無しさん
:2018/05/13(日) 15:13:41 ID:???
・乳がん検診などに伴う甲状腺がんの偶発腫が増えてきた→エコーの陽性閾値を上げた→甲状腺がん発見が減る→結果的に余剰発見が減る
という事と、
・甲状腺がんを不処置した例は予後が良い→隈病院などで、アクティブサーベイランスを選択肢に入れるようにした→長期の待機療法でも予後は良い事が判った
この事は別の局面の話です。また、後者は、見つけた後どうするか、の方策ですが、前者は、そもそもの見つけかたの問題です。
前者によって設定された閾値を守ったとして、それが、大規模検診をおこなった時に余剰発見を大部分減らせるか、というとそんな事はありません。
89
:
TAKESAN
:2018/05/13(日) 15:23:09 ID:PPBKKF6M
>>87
私は素人ですが、そこで挙げた用語の意味は理解しています。
疫学の専門知識を持つ人と話が出来るように、教科書を読んで勉強しました。
と言うかそもそも。
NATROMさんも、「疫学の専門家」ではありません。医学教育の過程で疫学は学ばれたとは思いますが、かと言って、医師なら疫学の専門知識を有しているか、というと全くそんな事はありません。
因果関係の強さについては相対リスクが、公衆衛生上のインパクトを見る指標としては寄与リスクが、それぞれ適している、といった話、絶対理解していないですよね?
それを理解していないと、「甲状腺がん検診は、甲状腺がん死の絶対リスクをどのくらい減らすのか」といった事は解りません。検診は公衆衛生上の問題でもあります。
素人の質問を歓迎する、というのは、「質問者の不勉強を許容する」という意味ではありません。不勉強は恥ずべき態度です。
後、
>>88
は私です。失礼しました。
90
:
nagaya
:2018/05/14(月) 11:04:05 ID:brwNcuCg
>>88
私は疫学を議論したいわけではなく、福島の甲状腺ガンをめぐる人権侵害についてこれを回復することを議論の目的にしています。
大きく分けると、
・被曝を起点とした小児甲状腺ガンの多発
・よりよいバックアップ制度と医療基準
です。
自然発症の疾患には興味はないんです。
疫学的な知識も必要があれば確認するだけです。
さいわい、これ関してはsivadさんやshunさんが丁寧に解説してくださいますし、なとろむさんのダメ出しもまあ、身になってます。
スクリーニング効果だと言われればその概念を学び噛み砕こうとしますし、過剰診断だと言えば漠然とした概念を定量化、定性化しようとします。
最近ではDPCPですね。
これがわかれば過剰診断の割合がわかると、なとろむさんが言うので、概念を把握しようとしたんです。
でも、結局、福島では役に立たない。なんのために持ち出したのかという話です。
TAKESANさん(いいのか、さんカブリ)がそれらの指標や疫学的手法を使って、福島の現象について何か主張されたなら、私はそれについては学習します。
限られた時間でやることですから、その辺が限界なんです。
ですから、それらズラズラ並べたの用語の概念がが福島のどう有効かまずご教示ください。
福島では疫学は行われていないんです。
発病者と被曝量がひも付けされてませんし、対照群も尿検査などの別ルートでの検証も行われていない。
最近では、経過観察の名の下に肝心のゆっくり進行するガンのフォローアップまで放棄してる。
比喩的にいうと福島の問題は、人権侵害に結果的に科学や医学が加担することを許すのかということでもあるんです。
91
:
TAKESAN
:2018/05/14(月) 11:24:02 ID:???
>>90
たとえば、甲状腺がん検診をおこなうべきか否か、と考える場合、「検診の効果」と「検診の害」は必ず検討しなくてはなりません。医薬品等と全く同じです。
で、それらの大きさを測る指標が、NNT(NNS・NNI)やNNHです。
そして、それぞれの指標を理解するには、寄与リスク(リスク差)の概念を知らなくてはなりません(リスク減少で効果を、リスク増加で害を、それぞれ測る)。
この辺りの話は、前からNATROMさんに散々問われてきたはずです。そして答えられませんでしたね。だから、教科書で勉強してください、と言われてきているでしょう。
NATROMさんの主張は(的外れでしたらご指摘ください>NATROMさん)、
▼甲状腺がんの絶対リスクがそもそも小さいので、仮に発見例を全て救命出来たとしても(これ自体が無理な仮定)、NNTは大きくならない
▼検診による害が起こる事は明確(検診をおこなわなければ害が生じない事も明白)
▼余剰発見の程度はDPCP(前臨床期の一部)が解らないと推測が難しいが(だからNNHは現時点で正確な推測が困難)、程度が解らずとも、検診に効果が無いと考えられるから、検診はおこなうべきでは無い
このようです。
というかですね。さすがに「絶対リスク(簡単のため、累積発見割合の事とする)」くらいは理解すべきです。それから、「有病(保有)割合」と「罹患(発見・発生)割合」の違いって解りますか?
疫学の教科書を読んでくださいと言うのは、この程度の用語くらいは理解しないと話が進まないですよ、と言っている訳です。
92
:
nagaya
:2018/05/14(月) 11:45:16 ID:brwNcuCg
>>90
えっと、あなたの意見は「わからないけど、検診はやるべきではない」という、ある意味議論のスタートラインにすら立っていません。
自己顕示欲による知識の披瀝のために参加しているとしか思えません。
基本的にはあなたは、何一つここで立論も問題提起もしていない。
批判を浴びない立場に自己を置いて、自らは人格を否定するレベルで批判をする。
(批判するときはせめて最上級表記は使わないことと、対象者を文意において見下さないことは評論の基本ですよ)
自分でリスクを取らない書き手は敬遠されます。
ということで、一般論の概念ではなく、あなたの言葉でそれらの指標を使って、福島の問題を定量化する足がかりを提示してみてください。
外形的な批判だけなら、九官鳥でもできます。
93
:
TAKESAN
:2018/05/14(月) 13:10:07 ID:???
>>92
他の部分はほとんど何も言っていないに等しいので、ひとまずここだけ。
▼ 引 用 ▼
「わからないけど、検診はやるべきではない」
▲ 引用終了 ▲
誤っている、もしくは不正確です。
一つは、甲状腺がん検診について、より正確に言うと、「効果が無いであろう事が解っている」となります。
もう一つは、仮に、実際に効果の程度がほとんど解っていないのだとしても、それは「検診をおこなわない理由」足り得ます。
検診をおこなおうと主張する側が効果を示す必要がある、とは、NATROMさんにも幾度も指摘されています。
実際、甲状腺がん検診の効果を、一切定量的に提示していませんし、提示は出来ないはずです。
94
:
nagaya
:2018/05/14(月) 13:54:12 ID:brwNcuCg
>>92
>一つは、甲状腺がん検診について、より正確に言うと、「効果が無いであろう事が解っている」となります。
これは成人の自然発症の場合です。小児の被曝由来についてはほとんど知見がありません。
というか、ここを断定できる根拠があれば、現場はあんなに試行錯誤しないんです。
ここは未だに最も重要な論点です。
ここを断定できるなら誰も苦労はしない。
>検診をおこなおうと主張する側が効果を示す必要がある、とは、NATROMさんにも幾度も指摘されています。
>>70
で書きましたが、まず事故による「害」があるんです。
その害を回復するための手段として、効果的なのが検診だと考えるのは当然です。
どのくらいの流行があるか、どういった症状を見せるのかわじゃらない時点で、自然発症ならともかく事故が原因の心配に対して「効果が証明されないんだから検診をやるな」って言えますか。
現にチェルノブイルを経験した甲状腺の専門家は検診に乗り出した。
過剰診断のことも成長しないガンのことも百も承知で、それでも害を減らそうとあのプロトコルを作った。
検診以外の方法はなかった。効果はわからないけど、被害者かもしれない子供たちを放置はできないんです。
ちっとは教科書から出て、現実を考察しましょうよ。
その書生論を現場の医師に言えますか。
ちなみにこの時点で私は「甲状腺機能の維持」「術後のQOL」が自覚症状後の受診と変わらないなら、そしてそのことを患者に説明できるエビデンスがあるなら、検診をやめてもいいと思っています。
むしろ、20歳以上が5年間隔の検診になるくらいなら、随時自己判断で受診できる制度を作った方がいいです。
95
:
TAKESAN
:2018/05/14(月) 14:12:08 ID:???
>>94
効果が実証されていないのだから検診をすべきで無い、と言えます。改めて問われるまでも無く、最初からそのように書いています。
と言うか。
その書きぶりだと、「検診に効果が認められていない」事は諒解しておられる、と考えて良いのですね。
それから、余剰発見の程度については定量的な評価を求める割には(検診実施の有無を検討する場合、定量的な評価は必要ありませんが)、検診の効果について、何らの定量的評価を示しませんね。やはり、少なくとも効果は認められない事については諒解出来る、と考えてよろしいですか。
そうであれば、話はシンプルです。検診をおこなおうという主張は、効果の認められていない医療介入をおこなおうという主張ですので、それは到底、倫理的に認められません。
あるいは、仮に「効果が無くても良いから受けたい」との権利を尊重するとするとしても、「効果が認められず、かつ害があるのは解っている」事をきちんと知らせるべきです。
ところで。
甲状腺がん検診について、「成人には効果が無いが若年者には効果がある」という可能性が仮にあるとして、どのような場合にそうなるか、理論的に説明が出来ますか? 効果をどのように測るか説明出来ますか?
96
:
nagaya
:2018/05/14(月) 15:34:08 ID:brwNcuCg
>>95
議論が少なくとも1年以上は前に戻っています。
あと、結論へのロジックチャートが自己内でパターン化していて説得力がありません。
>そうであれば、話はシンプルです。検診をおこなおうという主張は、効果の認められていない医療介入をおこなおうという主張ですので、それは到底、倫理的に認められません
こんな概念論を着地点として「間違ってる」って言ってるだけなら、そりゃ他人がバカに見えるでしょうね。
現実に検診は行われているんです。そして多くの甲状腺がんが見つかっている。
この現実をもとに、多くの人、特に被害者が納得するようどう制度を修正していくか、なんです。
流れで論点が把握できないなら、議論に介入しないでください。
>ちなみにこの時点で私は「甲状腺機能の維持」「術後のQOL」が自覚症状後の受診と変わらないなら
と、すぐ上に検診を廃止して自主受診にする条件をあげましたよね。こにあたりが現実的な論点になります。
整理すると
・早期発見による甲状腺の機能維持を目的とすることは合理的なのか
・これまでの知見からプロトコルの変更は必要ないのか
・公害である場合、害の回復のためにどうやったら将来にわたって被害者の負担を少なくケアできるか
です。
一方、これとは別になとろむさんに、
>>80
で福島における検診の害とは何かを改めて問うています。
あなたでもいいですよ。
福島の甲状腺がん検診の害を箇条書きしてください。
定量化できていれば、なおいいです。
>甲状腺がん検診について、「成人には効果が無いが若年者には効果がある」という可能性が仮にあるとして、どのような場合にそうなるか、理論的に説明が出来ますか? 効果をどのように測るか説明出来ますか?
甲状腺は命に及ぶことは少ないですが、成長には必要です。
小児の場合、成長期の途上であり、出産等もこれからなので、甲状腺の果たす役割は老人より大きいです。
早期発見したからにはなるべく機能を残そうとすることは、頷ける判断です。
さて、逆に聞きますが、上の意見を論理的に否定してみてください。
そうですね。設定を限定しましょう。
「福島の小児甲状腺がんで手術適応で手術したガンは、仮に検査がなければ最短でいつごろ自覚症状にいたりますか。
その場合、どのくらいの割合で全摘が避けられますか」
どうぞ。
97
:
TAKESAN
:2018/05/14(月) 18:41:41 ID:PPBKKF6M
>>96
>議論が少なくとも1年以上は前に戻っています。
戻っていると言うか、数年前から進んでいない、が正確な所でしょう。
▼ 引 用 ▼
甲状腺は命に及ぶことは少ないですが、成長には必要です。
小児の場合、成長期の途上であり、出産等もこれからなので、甲状腺の果たす役割は老人より大きいです。
早期発見したからにはなるべく機能を残そうとすることは、頷ける判断です。
▲ 引用終了 ▲
それは、「検診に期待される効果」の話であって、「どのような条件があれば検診に効果があるか」とは全然違うものです。
たぶん、「何を問われたか」を捉えておられないのでしょう。
▼ 引 用 ▼
「福島の小児甲状腺がんで手術適応で手術したガンは、仮に検査がなければ最短でいつごろ自覚症状にいたりますか。
その場合、どのくらいの割合で全摘が避けられますか」
▲ 引用終了 ▲
「不明」です。ずっとそう言っています。そして、それを答えるべきは、「検診をおこないたい側」です。
▼ 引 用 ▼
福島の甲状腺がん検診の害を箇条書きしてください。
▲ 引用終了 ▲
・病悩期間延長
・overdiagnosis
・false positive
・false negative
・併発症
98
:
TAKESAN
:2018/05/14(月) 19:06:24 ID:PPBKKF6M
>>96
ところで、検診(スクリーニング)の害などというものは、「疫学の教科書」を読めば出てくる事なので、それをわざわざ、改めて問うのは、基本的な所を理解していないのを示しています。
議論上で必要があれば教科書を参照する、ような事を仰っていましたが、その態度と整合しませんね。
たとえば、「ネガティブなラベリング効果」も検診の害の一つですが、その感じだと、これもご存知無いでしょう。
99
:
NPwrAGW
:2018/05/14(月) 19:24:46 ID:pGp4jaf.
・鈴木眞一教授(甲状腺腫瘍診療ガイドライン作成委員会委員)
「甲状腺の専門家として、大きなミスリーディングにならないようにお伝えしたいと思うのですが、まず、我々がこういう検査を始めるに当たって一番、津金先生がおっしゃったような甲状腺の検診を行うと、アウトカムとして生存率を向上させるという意味ではあれば、何のメリットもないというのは知られていることで、日本の甲状腺の臨床家はそのことを非常に戒めて、スクリーニングをしないというのが一般的であります。・・ 今回は、福島県の子ども達の放射線の影響の不安を解消するために、長きに渡って見守るということで、これは生存率を向上させるとかそういうことではない」
※第2回「甲状腺検査評価部会」(平成26年3月2日)
www.pref.fukushima.lg.jp/sec/21045b/kenkocyosa-kentoiinkai-b2.html
100
:
NPwrAGW
:2018/05/14(月) 19:36:50 ID:pGp4jaf.
・志村浩己教授
「福島の方は放射線に対する恐怖というものがあります。ですから、それに対する正しいデータを出す、真実を示すことは福島県民にとっては非常に大きな利益であって、その利益が大きいということで検査を続けているというふうに私は感じております。ですので、そういった意味では福島ではしっかりやるという、過剰診断による不利益なるべく少なくするために、細胞診をするのにも非常に厳格な基準を作って客観的な評価の下にやっておりますので、臨床的に問題にならないものをあまり見つけないようにということでやっております。」
※第2回「甲状腺検査評価部会」(平成26年3月2日)
www.pref.fukushima.lg.jp/sec/21045b/kenkocyosa-kentoiinkai-b2.html
101
:
TAKESAN
:2018/05/14(月) 20:05:28 ID:PPBKKF6M
>>99
>>100
単純に、鈴木教授も志村教授も誤っている、というだけの話です。
鈴木教授は、検診が死亡率(生存率ではありません)を下げない事を恐らく知っていながらやっていた、という事で、倫理的に適切ではありません。
志村教授についても、その引用文を見る限りでは、検診の利益に関する観点が欠落しています。
102
:
NPwrAGW
:2018/05/14(月) 20:31:25 ID:pGp4jaf.
だから、平常は検診が非推奨であることを重々承知した上で、福島では原子力事故による追加被曝の影響への不安を受けて実施することを判断した、ということなんだよ。まだ理解できないの?
→TAKESAN 単純に、鈴木教授も志村教授も誤っている、というだけの話です。鈴木教授は、検診が死亡率(生存率ではありません)を下げない事を恐らく知っていながらやっていた、という事で、倫理的に適切ではありません。志村教授についても、その引用文を見る限りでは、検診の利益に関する観点が欠落しています。
103
:
TAKESAN
:2018/05/14(月) 20:37:50 ID:PPBKKF6M
>>102
「誰が」重々承知であったか、という話です。
104
:
NPwrAGW
:2018/05/14(月) 21:02:49 ID:pGp4jaf.
言うまでもなく福島県であり、鈴木眞一氏などは県立医大の人でしょ。
「福島県「県民健康調査」は、福島県が福島県立医科大学へ委託して実施している、健康調査です。」
・福島県「県民健康調査」とは
fukushima-mimamori.jp/outline/
→TAKESAN 「誰が」重々承知であったか、という話です。
105
:
TAKESAN
:2018/05/14(月) 21:03:57 ID:PPBKKF6M
>>104
「受診者」は承知していなかった、という事ですね。受診者に周知させずに実施者だけ承知していたのは倫理的に問題である、と言っています。
106
:
NPwrAGW
:2018/05/14(月) 21:17:01 ID:pGp4jaf.
驚くほど何も知らないんだねえ。
●県民健康調査「甲状腺検査」出張説明会
fukushima-mimamori.jp/thyroid-examination/explanation-meeting/
・小学生向け教材:「症状のない人に詳しい検査を行なうと、検査を行なわなかった時とくらべて多くのしこりやがんが見つかります。この中には、一生見つからないですんだかもしれないものもあります。」
・中高生向け教材:「自覚症状のない人に甲状腺の超音波検査を行なうと、検査を行なわなかった時と比べて多くのしこりやがんが発見されます。これをスクリーニング効果と言います。その中で自覚症状がないまま検査を受けなければ一生見つからないですむしこりやがんが見つかってしまう可能性があります。これを過剰診断と言います。どんな健康診断の検査もスクリーニング効果や過剰診断という側面をもっています。」
→TAKESAN 「受診者」は承知していなかった、という事ですね。受診者に周知させずに実施者だけ承知していたのは倫理的に問題である、と言っています。
107
:
TAKESAN
:2018/05/14(月) 21:24:48 ID:PPBKKF6M
>>106
「検診に効果が認められない事を受診者に周知していたか」と言っています。早く見つけても、それで命を救う訳では無い、とちゃんと知らせたか、と。
ちなみに、余剰発見については説明がありますが、それが充分であったかというと、甚だ疑問です。
108
:
NPwrAGW
:2018/05/14(月) 21:34:41 ID:pGp4jaf.
だから、原子力事故による追加被曝の影響への「不安の解消(緩和)」が、福島での健診の主たる効果だよ。
→TAKESAN 「検診に効果が認められない事を受診者に周知していたか」と言っています。早く見つけても、それで命を救う訳では無い、とちゃんと知らせたか、と。
109
:
TAKESAN
:2018/05/14(月) 21:42:13 ID:PPBKKF6M
>>108
では、受診者に対して、甲状腺がん検診による延命効果は認められていないのは周知していなかった、という事ですね?
110
:
TAKESAN
:2018/05/14(月) 21:44:19 ID:PPBKKF6M
>>108
加えると、受診者に対し、
・「不安解消」が主目的
であると周知し、
・延命効果は認められていない
事は知らせていなかった、という事で良いのですね?
111
:
NPwrAGW
:2018/05/14(月) 22:02:51 ID:pGp4jaf.
だから、受診者の側もほとんどの人が「癌ではない」と確認されることでおおよそ安堵できるわけでしょ。そんな中で「延命効果」を云々することにどれだけの意味がある?
→TAKESAN 受診者に対して、甲状腺がん検診による延命効果は認められていないのは周知していなかった、という事ですね?
112
:
J
:2018/05/14(月) 23:06:07 ID:.npGgzTg
ちょっと割り込み
がっかりだなぁ。
『甲状腺調査(甲状腺ガン検診ではなく)』の実態については、TAKESANさんのブログのコメント欄にも書いたし、リンクも貼ったよね。
なのに未だ『ガン発見のための検診』という文脈から逃れられていないとは・・・
(んで、ほぼ同じ指摘を受けてるし・・・)
むろん、『お前の言うことはハナから信じねーよ』というのもありだけど、だったらまずは落ち着いて『甲状腺調査』の公式HPを見てはいかがか。
TAKESANさんへコメントした記事
interdisciplinary.hateblo.jp/entry/2018/03/11/111256
私の記事(駄文)
naked-kings.blog.so-net.ne.jp/2018-03-15
ふくしま国際医療科学センター
甲状腺調査のページ
fukushima-mimamori.jp/thyroid-examination/
割り込み失礼しました
113
:
TAKESAN
:2018/05/15(火) 05:53:17 ID:???
>>111
つまり、延命効果が認められていないのは周知していない、という事で良いのですね?
単なる確認です。
114
:
TAKESAN
:2018/05/15(火) 05:53:38 ID:???
>>111
つまり、延命効果が認められていないのは周知していない、という事で良いのですね?
単なる確認です。
115
:
TAKESAN
:2018/05/15(火) 05:54:49 ID:???
すみません、重複しました。
116
:
NPwrAGW
:2018/05/15(火) 06:28:21 ID:pGp4jaf.
「普段なら」甲状腺一斉検診は非推奨であり、実際にも「効果があると判断されたがん検診」に甲状腺は含まれておらず、それはつまり普段から周知されていることだよね。
それとも、甲状腺検診も癌検診の一つとして実施されていると勘違いしている人がたくさんいるとでも?
「効果があると判断されたがん検診の最大のメリットは、早期発見、早期治療による救命の効果です。」
interdisciplinary.hateblo.jp/entry/2018/03/11/111256
●「甲状腺検査のお知らせ」と「甲状腺検査(一次検査)同意確認書兼問診票」
fukushima-mimamori.jp/thyroid-examination/media/pdf_osirase_douisho_download.pdf
fukushima-mimamori.jp/thyroid-examination/
「甲状腺の特性上、治療の必要のない変化も数多く認めることになり、ご心配をお掛けすることもあります。
そのため、甲状腺の超音波検査による検診は、一般的には行われてきませんでした。」
→TAKESAN 延命効果が認められていないのは周知していない、という事で良いのですね? 単なる確認です。
117
:
TAKESAN
:2018/05/15(火) 06:56:13 ID:PPBKKF6M
>>116
では、実施にあたり、甲状腺がん検診に効果が認められていない事は周知していなかった、のですね。
当たり前ですがこれは、受診者に対して文面なりで説明する、という話です。
118
:
TAKESAN
:2018/05/15(火) 07:07:55 ID:PPBKKF6M
結局の所、受診者に対しては、効果が認められておらず、かつ害が解っている、という事をきちんと周知しないままに甲状腺がん検診がおこなわれてきた、という事ですね。
それは極めて問題のあるやりかたです。甲状腺がんの余剰発見は日本以外でも重大な話題になっているものですし、利益と害について知らせた上で医療介入をおこなうのは、最低限必要な事です。
(これはNATROMさんへ向けてですが)がん検診一般に関しては、検診に伴う害や検診の利益について、きちんと周知せずに早期発見を強調して受診を促してきた、という意味で、医療側の不徹底・怠慢もあると思っています。
ここは医療界は反省すべき事柄ではないかな、と(もちろん、overdiagnosisの問題が明確になってきたのが比較的近年である、のような事情もあるのでしょうが)。
119
:
NPwrAGW
:2018/05/15(火) 07:08:41 ID:pGp4jaf.
「甲状腺の超音波検査による検診は、一般的には行われてきませんでした。」
→実施にあたり、甲状腺がん検診に効果が認められていない事は周知していなかった、のですね。当たり前ですがこれは、受診者に対して文面なりで説明する、という話です。
120
:
NPwrAGW
:2018/05/15(火) 07:40:31 ID:pGp4jaf.
「甲状腺がんは生涯にわたり健康にまったく影響しない潜在がんが多いがんとして以前から知られています。それらのほとんどは5.0mm以下の非常に小さいものです。それらを発見して治療することは患者さんにとって不利益と考えられていますので、一般的に5.0mm以下の結節は細胞診などの詳しい検査を行わないことが推奨されています。」
●福島県「県民健康調査」報告(平成28年4月25日修正版)
fukushima-mimamori.jp/outline/report/media/report_h27.pdf
121
:
NPwrAGW
:2018/05/15(火) 07:55:52 ID:pGp4jaf.
「甲状腺がんスクリーニングは、甲状腺がんは予後が良いことと過剰診断のリスクが高いことから、一般的には国際的にも推奨されていません。・・
甲状腺検査のプログラムは一般的な疾患のスクリーニングの原則に適合しておらず、現状ではメリットとデメリットのバランスが取れていないと考えられました。
よって、甲状腺検査の心理社会的影響への取り組みとして、説明会や出前授業、個別の説明を行いました。」
●福島県民健康調査甲状腺検査の心理社会的影響
fukushima-mimamori.jp/publications/2017/09/000445.html
122
:
TAKESAN
:2018/05/15(火) 09:29:20 ID:???
甲状腺がん検診の効果が認められていない事をきちんと周知していなかったのが大体判ったので、後はいくら繰り返しても同じです。
効果が認められていないのを知らせるとは、そもそも「検診の効果」が何によって、また、どのように測られるのか、を知らせる事をも意味します(検診一般の論理を周知する)。
それを教えないと、「検診は推奨されていない」とアナウンスしても、その意味合いを正確に理解出来ないからです。
害についてもそうです。生検での出血など併発症は比較的解りやすいでしょうが、余剰発見や、検査結果に付随するラベリング効果は、診断に関する知識を要するので、理解は簡単ではありません。
そういう取り組みが不充分なままに30万人もの人びとに検診を実行したのが、そもそも公衆衛生的に異常だ、と言っています(私はこれを、極めて強い医療的パターナリズムが働いた事例と見ますが、この辺は、たとえばNATROMさんと見解が一致するかは判りません)。
それで、既に検診してしまった分はもう、どうにも出来ないので、せめて、今からの分はなるだけ早く中止すべきだ、という話です。
123
:
NATROM
:2018/05/15(火) 09:36:42 ID:RzTrYzBo
nagayaさんには、まず、
Q1. 卵巣がん検診は卵巣がん死を減らさないがゆえに推奨されていません。つまり、検診で発見された卵巣がんのほとんどは「過剰診断」もしくは「予後を改善しない」のかのどちらかです。しかし、偶発的に発見された無症状の卵巣がんは治療介入されます。nagayaさんは、これを矛盾しているとお考えですか?
という質問に答えていただければありがたいです。矛盾しているとお考えなら、それはそれでいいんです。そこからご説明のとっかかりができますから。あと、ついでに
●進行速度Aとか進行度Bってなんです?
●「検診外の通常診療になっている」の意味
についてもご返答いただけたらありがたいです。
124
:
NATROM
:2018/05/15(火) 09:37:08 ID:RzTrYzBo
>>79
>根拠のないぺリングや〇〇派といったグループ化による印象操作はやめていただきたい。
私のみるところでは、林衛さんやnagayaさんは、がん検診について同じような誤解に基づいていらっしゃいます。別に「グループ化」しているわけではありません。加えて、nagayaさんはしばしば「過剰診断論者」とおっしゃいますが、それこそ「根拠のないグループ化による印象操作」ではないですか。ご自分はグループ化をしておいて、他人には文句をおっしゃるのですか。
>この掲示板に専門的知識やそれに対する意欲に対して資格化するなら、その基準を明記してください。
専門用語を正確に使えなくてもいいですから、「正確に使おうと努力はする」「正確に使えたほうが望ましいことは理解できている」といったところです。専門用語なんて知らなくてもいいのだ、などとおっしゃる方は、参加するなとは言いませんが、その知的怠惰に対しての批判は続けます。
>そうでないなら、議論の内容ではなく個人の知識量や信条、生業に対する因縁付けは避けてください。
知識量がなくても誠実な議論は可能です。相手に聞けばいいんですから。問題はですね、知識量がないのも関わらず、相手よりも知っているかのような態度をとることです。
125
:
NATROM
:2018/05/15(火) 09:37:50 ID:RzTrYzBo
>>80
>医学の英語論文を正確に読み込める力がありません。
>日本語でサマリーをください。
韓国における甲状腺がんの過剰診断
ttp://d.hatena.ne.jp/NATROM/20150630#p1
で解説しております。ついでながら、医学の英語論文を正確に読み込める力がないのはかまわないのですが、医学の英語論文を正確に読み込める力がないのに、「もし有効なものであれば成人のデータだとしても、検診基準、手術ガイドラインの見直しにつながります」などという断定的な表現はなされないほうがよろしかろうと思います。「検診基準、手術ガイドラインの見直しにつながるように私には思われるのですが、どうでしょうか?」ぐらいの表現に留めておくほうがいいのでは。
>個別の反論は次回にしますが、なとろむさんがまず「福島における集団検診の害」を包括的に提示してくださいませんか。
偽陽性や過剰診断による、心理的および身体的な害です。
>過剰診断の害って医療費を抑えたい厚労省や生保会社の思惑もあって概念モンスター化してるきらいがあります。
福島県の事例を検討する以前に、一般的ながん検診の弊害についてご説明したほうがいいかもしれません。そのようなご認識であれば、なるほど、これまで建設的な議論が成立しなかったのも納得です。「個々の心情を考えない検診有効性の判断基準」などとおっしゃっていましたが、個々の心情を考えていないのは、いったいどちらであったのか。
福島県ではなく乳がん検診の事例ですが、検診の害についてとてもわかりやすいので紹介します。
乳がん検診でしこりが見つかった話
ttps://twitter.com/i/moments/915568720944144385
これは過剰診断ではなく偽陽性の事例です。nagayaさんはどう思われますか。乳がん検診ではこのような事例が、予防できる乳がん死のおおよそ200倍ぐらい発生します。乳がん検診でこのような害が容認されているのは、ひとえに乳がん死の予防という利益があるからです。「乳がん死の予防はできない。転移性乳がんの予防がもしかしたらできるかもしれない」程度の利益しかなければ、検診は正当化されません。
126
:
NATROM
:2018/05/15(火) 09:38:12 ID:RzTrYzBo
>>87
>下層に対して知識の普及するために必要なのは要約力と俯瞰力なんです。
それはその通りだと思います。ニセ医学批判でやってきた方法を、ここでも取っているだけのことです。
>>90
>私は疫学を議論したいわけではなく、福島の甲状腺ガンをめぐる人権侵害についてこれを回復することを議論の目的にしています。
「福島の甲状腺ガンをめぐる人権侵害についてこれを回復する」ことをほんとうに目的としていたら、疫学についての基本的な知識を得ることをお勧めします。知識は力です。たとえば、タバコの害を認めようとしないタバコ会社、有機水銀の害を認めようとしない化学工業メーカーと、被害者の人権回復を求めて戦うときに、疫学を味方につけなくてなんとしますか。
>これがわかれば過剰診断の割合がわかると、なとろむさんが言うので、概念を把握しようとしたんです。
>でも、結局、福島では役に立たない。なんのために持ち出したのかという話です。
私がDPCPを持ち出したのは、過剰診断の割合について執拗に尋ねられたからです。過剰診断の割合が正確にわからなくても、検診が有効でなさそうということはわかるので、過剰診断の正確な割合は方針決定に不要なのですが、なかなかご理解していただけません。
ただこれは、「過剰診断があるから検診を止めるべき」という雑な主張を行ってた一部の「過剰診断論者」にも責任があります。以下の記事が参考になるでしょう。
「過剰診断があるから甲状腺がん検診は止めるべき」、などと言うべきでは無い
ttp://interdisciplinary.hateblo.jp/entry/2018/03/07/102117
127
:
NATROM
:2018/05/15(火) 09:38:32 ID:RzTrYzBo
>>94
>その害を回復するための手段として、効果的なのが検診だと考えるのは当然です。
ぜんぜん当然じゃないんです。むしろ、ここ最近の知見からは、甲状腺がん検診は害のほうが大きいと考えるのが当然なんです。
>どのくらいの流行があるか、どういった症状を見せるのかわじゃらない時点で、自然発症ならともかく事故が原因の心配に対して「効果が証明されないんだから検診をやるな」って言えますか。
エコーによる検診については、検診をやるべきではなかったと言えます。
>>54
でも述べましたが、もし不幸にも次の原発事故が起こってしまった場合は、チェルノブイリと福島の教訓から、超音波検査による一律の甲状腺がん検診は行われないでしょう。
>>96
>甲状腺は命に及ぶことは少ないですが、成長には必要です。
>小児の場合、成長期の途上であり、出産等もこれからなので、甲状腺の果たす役割は老人より大きいです。
>早期発見したからにはなるべく機能を残そうとすることは、頷ける判断です。
若年者に甲状腺機能が必要で、なるべく機能を残したほうがいいのなら、なおさら検診なんかして前倒しで発見/治療介入しないほうがいいのでは。たぶん、「検診をすれば、しない場合と比較して、甲状腺機能を温存できる割合が高い」ことがnagayaさんにとって前提になっているのでしょう。それは誤解ですよ。短期間(検診開始後数年)に限らば確実に検診は甲状腺全摘を増やしますし、長期間であっても甲状腺全摘を減らすとは限りません。増やす可能性すらあります。
>>77
で申し上げました。
>「福島の小児甲状腺がんで手術適応で手術したガンは、仮に検査がなければ最短でいつごろ自覚症状にいたりますか。
>その場合、どのくらいの割合で全摘が避けられますか」
本来は検診介入する側が検診の効果を示す責任があるんですよ。
128
:
NATROM
:2018/05/15(火) 10:05:03 ID:RzTrYzBo
>>112
TAKESANさんの記事へのコメントおよび「外側の人の甲状腺検査批判と福島の現実」の記事は拝見いたしました。Jさんのご指摘はごもっともです。事故が起こった時点での検診介入はやむを得なかったと私も考えます。『「大丈夫であること」ときちんと説明して不安を取り除けばいい』なんて主張は正直甘っちょろい、というのはそうなのでしょう。
ただ、それならば、福島の甲状腺がん検診でA2判定やB判定が見つかった方の不安はいかばかりでしょうか。『「大丈夫であること」ときちんと説明して不安を取り除けばいい』では済みません。また、実際に甲状腺がんが発見され治療介入された方は、心理的な不安に加え身体的な負担も加わります。
また、TAKESANさんが今回問題にしている論点の一つは、潜在的な害がある医学的介入についての説明不足です。たとえば早期胃がんの手術は医学的妥当性がありますが、手術にあたって患者さんは害についても十分に説明を受ける権利があります。手術に限らず、薬でもワクチンでも検診でも、この原則は守られなければなりません。不安の解消という利益があるとしても、害を十分に説明せずに介入してよいのか、という問題提起です。
がん検診の害、および有効性の限界については、がん検診の専門家の間では周知されていますが、まだまだ一般の人たちの理解は得られていません(ここでの議論を見ていればわかるでしょう)。検査には害はなく利益しかない、といった誤解に乗じて甲状腺検査を行ったこと、そしてこれから継続することの正当性が問われているのです。
「じゃぁどうすれば良かったんですか」についてですが、たとえば高野徹先生は、触診による甲状腺検査を提案しています。超音波検査は感度が高すぎます。頚部に放射線治療を受けた小児・青年期がんサバイバー(福島県住民と比べて桁違いの被ばくを受けている)の甲状腺がん検診についても超音波検査ではなく触診が提案されています(PMID: 28028762)。私が「もし不幸にも次の原発事故が起こってしまった場合は、チェルノブイリと福島の教訓から、超音波検査による一律の甲状腺がん検診は行われないでしょう」と書いたのは、「超音波検査によらない一律の甲状腺がん検診は行われるかもしれない」ことを念頭に置いています。
129
:
NPwrAGW
:2018/05/15(火) 10:12:55 ID:pGp4jaf.
あべこべだよ。
「甲状腺検査の心理社会的影響への取り組みとして、説明会や出前授業、個別の説明を行いました」
→TAKESAN 甲状腺がん検診の効果が認められていない事をきちんと周知していなかったのが大体判った
130
:
NPwrAGW
:2018/05/15(火) 10:18:43 ID:pGp4jaf.
まずは慎重に、本当にそのような「事実・実態」があるのかどうかを確かめることだね。
→NATROM TAKESANさんが今回問題にしている論点の一つは、潜在的な害がある医学的介入についての説明不足です。/不安の解消という利益があるとしても、害を十分に説明せずに介入してよいのか、という問題提起です。/検査には害はなく利益しかない、といった誤解に乗じて甲状腺検査を行ったこと、そしてこれから継続することの正当性が問われているのです。
だから、診断閾値を上げていることが意味を持つ。
→NATROM 超音波検査は感度が高すぎます。
131
:
TAKESAN
:2018/05/15(火) 10:22:16 ID:???
検診の害については、こちらもどうぞ
ttp://interdisciplinary.hateblo.jp/entry/2017/03/27/212728
リンク先の下のほうを見れば解りますが、「疫学の教科書」に書いてある事です。いくらなんでも、このくらいは知っておかないと、検診実施の是非など議論しようもありません。
正陰性による安心を効果として挙げる人がいますが、それは、あくまで「生じ得るもの」なのであって、超大規模集団検診の主たる目的として簡単に位置づけられるようなものでは、全く無いのです。
誤陰性はどうしますか? 「前は陰性だったのに」となる訳です。誤陽性の心理的負担は? 病悩期間が延びた分の心理的社会的経済的負担は?
効果が無い検診を、長年にわたって実施すると、延命をしないにも拘らず、ラベリング効果も余剰発見も、増やし続けます。
そして余剰発見です。これが概念的に、「検診しなければ生じないハーム」です。しなければゼロであるものを、検診によって発生させる訳です。それらを全部打ち消せるような「安心」を与える、と言っているのですか?
132
:
NPwrAGW
:2018/05/15(火) 10:29:27 ID:pGp4jaf.
「がん検診を受けて「異常なし」の判定が下ったとしましょう。多くの人々は「がんがない」ことで安心します。これもがん検診のメリットということができます。」
●がん検診について/国立がん研究センター がん情報サービス
ganjoho.jp/public/pre_scr/screening/about_scr.html
133
:
TAKESAN
:2018/05/15(火) 10:31:01 ID:???
>>130
感度を下げると誤陰性が増えます(正陽性が減るから)。検診を継続しているのだから、その例はその内、正陽性として見つかります。
それに、感度を下げるのは「見つけにくく」する事なので、一般に検診の効果を下げるほうに働きます。ほんとうに危ないがんなら、中間期(インターバル)がんとして発見されます。
「閾値を上げる」などという事をどうしてそんな安直に言えるか。それは、「検診の性能を下げても甲状腺がん検診の効果は下がらない」であろう事が解っているからです(高い感度の検診ですら効果が認められないため)。
134
:
NPwrAGW
:2018/05/15(火) 10:38:15 ID:pGp4jaf.
話の対象は甲状腺癌。甲状腺癌だからこそ意味を持つ、ということ。
→TAKESAN 感度を下げると誤陰性が増えます(正陽性が減るから)。検診を継続しているのだから、その例はその内、正陽性として見つかります。 それに、感度を下げるのは「見つけにくく」する事なので、一般に検診の効果を下げるほうに働きます。ほんとうに危ないがんなら、中間期(インターバル)がんとして発見されます。 「閾値を上げる」などという事をどうしてそんな安直に言えるか。それは、「検診の性能を下げても甲状腺がん検診の効果は下がらない」であろう事が解っているからです(高い感度の検診ですら効果が認められないため)。
135
:
NPwrAGW
:2018/05/15(火) 10:58:50 ID:pGp4jaf.
「近年,人間ドックにおいてもUSによる甲状腺癌検診が実施されるようになったが,USによる甲状腺癌の発見率は0.39〜1.5%と触診による検診に比し,著しく高率である。」
「今回の成績では甲状腺癌の予後を左右する病変の大きさの境界は1cmよりも1.5cmの所にあると考えられ,従って乳頭癌を疑う場合の要精検基準 は,武部らの提言するように反回神経への浸潤やリンパ節への著明な転移がない限り,腫瘍径15mm以上でも構わないのではないかと考えられ,今後さらに検討を加えていきたい。」
●超音波検査による甲状腺癌検診の成績について(日本人間 ドック学会誌、1997年)
www.jstage.jst.go.jp/article/ningendock1986/12/1/12_61/_article/-char/ja/
136
:
nagaya
:2018/05/15(火) 11:01:28 ID:WlPREDd.
>>123
すいません。簡単にお答えできそうなものだけ。
>Q1. 卵巣がん検診は卵巣がん死を減らさないがゆえに推奨されていません。つまり、検診で発見された卵巣がんのほとんどは「過剰診断」もしくは「予後を改善しない」のかのどちらかです。しかし、偶発的に発見された無症状の卵巣がんは治療介入されます。nagayaさんは、これを矛盾しているとお考えですか?
私には卵巣がんの知識がないので、細かい評価はできません。
ただ、これは「行為」と「状態」の混同だと思われます。
下世話な例で恐縮ですが、
「どうして君は僕がこんなに尽くしてるのに僕の方を向いてくれないんだ」
「ごめんなさい。あなたにしていただいたことはとても助けになったわ。
でもだからといって私のあなたに対する気持ちが変わることはなかったの」
良かれと思う行為と変わらない状態の悲しい齟齬。
いくら行為が正当でも、それで状態が改善されない例は社会にいくらでもあります。
過剰診断もそういった、可視化できない状態への作用の妥当性の問題ともいえます。
>
●進行速度Aとか進行度Bってなんです?
●「検診外の通常診療になっている」の意味
これについては、もう少し時間をください。
137
:
nagaya
:2018/05/15(火) 11:11:51 ID:WlPREDd.
>>125
>医学の英語論文を正確に読み込める力がないのに、「もし有効なものであれば成人のデータだとしても、検診基準、手術ガイドラインの見直しにつながります」などという断定的な表現はなされないほうがよろしかろうと思います。
ご忠告ありがとうございます。
「断定は素人の特権」という言葉があります。
専門家ほど断定はしません。
いろんな未検証の可能性が頭の中に浮かぶのと、自身の社会的影響を知ってるからですね。
私は議論がまどろっこしくなりますので、私の中で検討に値しない対抗の可能性を排して、つい断定をしますが、
まあ、そういうことだと思ってください。
138
:
nagaya
:2018/05/15(火) 11:19:13 ID:WlPREDd.
>>125
>>個別の反論は次回にしますが、なとろむさんがまず「福島における集団検診の害」を包括的に提示してくださいませんか。
>偽陽性や過剰診断による、心理的および身体的な害です。
まったく伝わりません。被曝した子供たちの保護者に医師として対面で伝えるとしたらどう言うかを仮定して書いてください。
ここに説得力がなければ、議論は前に進みません。
139
:
J
:2018/05/16(水) 00:59:49 ID:.npGgzTg
ちょっとまた割り込みます。
(長い割り込みです、割り込みにもほどがあります)
まずはNATROMさん、記事を読んでくれてありがとうございます。
>福島の甲状腺がん検診でA2判定やB判定が見つかった方の不安はいかばかりでしょうか。
それは記事にも書きましたが、『全員が不安なまま』とよりかは改善された、と考えるしかないかと。
むろん私自身は『それでいいじゃん』という考えではありません。ただ、あの状況で『誰も傷付かないで安心できるような都合の良いやり方』は無いというのが私の今の結論です。
というか、それもまた「原発事故の理不尽さ」であり、そういう状況であることから目を逸らしてはいけないのではないでしょうか。
あと、私の勘違いかもしれませんが、NATROMさんはまだ『医療における甲状腺ガン検診』の呪縛から放たれず、福島の甲状腺検査の実状にはあまり目を向けていない印象があります。
願わくは『福島の甲状腺検査そのもの』のありように目を向け、その文脈に従って批評していただければ、その対象となる福島県民にとって真に有意義なものになるかと、僭越ながら思います。
さて、正直なところ、私は医療の専門家ではないので、皆様の高尚な議論にはついていけないところはあります。
ただ、我が身に突如降りかかってきた『県民健康調査』という“得体の知れないもの”については、調査用紙、HP、そして議事録まで目を通しその『正体』を突き止めようとしました。
少なくとも、その点では(こういう言い方は反感を買うと思いますが)今頃になって注目してる部外者よりは、この調査については実状を把握していると自負しています。
という前置きで、福島で実施されている甲状腺検査についてのポイントを示してみます。
もしかすると『邪推のしすぎ』とハナで笑われるかもしれませんが、笑ってもいいのでその代わり『本当に一笑に付すことか?』とご自分で県民健康調査側が言っていることを確認して下さい。
140
:
J
:2018/05/16(水) 01:02:32 ID:.npGgzTg
さてこれから述べることは解説無しでは色々引っかかるところもあるでしょうが、とりあえずうだうだ根拠を説明せず先に進めます
(解説が必要であればお申し付け下さい、時間があれば誠心誠意お答えする所存)。
【ポイント1】
甲状腺検査に限らず県民健康調査全般は、あくまで『調査』です。そしてその調査の目的は『原発事故による放射能の影響が無かった事を確かめるためのもの』です。
【ポイント2】
そんな調査をする表の目的は『安全であった事を口で説明しても不安は払拭されないだろうから、それを客観的に示すことで安心してもらう』ためです。
【ポイント3】
表があるなら裏があるわけですが、それは『原発事故というレアケースにおける研究データを取るため』です。
基本調査の説明文にごくサラッとその旨書いてあったはず(その『サラッと書き具合』で「おおっびらにしたくない本音」が透け見えて一気に信頼度が下がった)。
(下記のQ&Aも参照)
fukushima-mimamori.jp/qanda/basic-survey/000036.html
これらポイント1〜3を頭に入れた上で県民健康調査側の説明を再読(皆さん、最低でも一度くらいは読んでるはずですよね・・・)すれば、読み取れると思う。
141
:
J
:2018/05/16(水) 01:03:35 ID:.npGgzTg
で、話題の焦点の甲状腺検査ですが、上記を踏まえた上で私の仮説を述べればこうなります。
『今NATROMさんやTAKESANさんが指摘したような問題は、実は調査委員会側も十分知っていて、その上で対処しているのでは』
というものです(嫌な言い方をすれば『指摘されそうな問題点は回避できるように細工されている』)。
まぁ、これにはNATOROMさんのような専門家寄りの人による検討が必要ですが、十分勝算がある仮説だと考えています。
いくらか根拠をあげておきましょう。
まず、この調査は県職員が思い付きで計画したのではなく、(実力は知らないけども)国レベルの著名な専門家がついて計画されています。
となれば、過剰診断の問題は知らないはずはないわけですね(その事はNPwrAGWさんによる紹介文章からも裏付けられます)。
で、これはNATOROMさんの検証が必要なところではありますが、福島の甲状腺検査におけるシステム(リンク参照)は、貴方らが『害あって利なし』と言っている『甲状腺ガン検診』のやり方とは違う部分が多いのではないかと思うのです。
fukushima-mimamori.jp/thyroid-examination/
素人でもそう思う根拠は『A1,A2,B等の判定結果はこの検査独自のもの』という基準、『A1,2は2年か5年の経過観察』という気の長さ、また『B以上で精密検査』、『さらに疑いが強まった場合組織調査』とステップが細かいところです。また判定を数名の医者で行うというのもあまりないですよね。
・・・どうでしょうNATOROMさん、問題になった韓国等の甲状腺ガン検診も同じような手順のものだったのでしょうか?それとも結構違うのでしょうか?
私も気になっているのでご存じであれば教えていただけると幸い。
ところで、もう一つこの図で注目して欲しいのは『診療』と『治療』は県民健康調査の領域“外”とされているところです。
中には『ガンを見つけたら処置するところまで』が甲状腺検査だと誤解している人がいるかもしれませんが違いますからね。念のため。
で、おそらくなんですが、そのような方を“診療”に迎えた医者は『自分の責任で』再度診察してどうするか判断することになるのだと思います。
というのも、甲状腺ガンを疑って来院した患者の『甲状腺検査のデータ』を健康調査側が医療機関に渡さないとしたことで過去にひと悶着あったんですよね(最終的にどうなったかまでは追っていない)。
これもまた『スクリーニング検査ではなくあくまで調査であり、医療における診断の参考にしない』というスタンスの現れかと思います。
その道の権威・専門家がその持てる知識を総動員して『A2とかBとか独自の表現を用いて医療の分野から切り離し、“調査”のスタンスを固持。さらに診療・治療には一切手を染めないことで、誰かが言い出すであろう「過剰診断」という批判をかわす』周到なシステムを構築したのが福島の甲状腺検査の正体ではないかと思いますね。
ということで、やっぱり福島の甲状腺検査を批判するのに、『医療における甲状腺ガン検診の問題』を根拠にするのは筋が悪いように見える。
142
:
J
:2018/05/16(水) 01:05:58 ID:.npGgzTg
そうそう、最後にNATOROMさんへの返信
>「じゃぁどうすれば良かったんですか」についてですが、たとえば高野徹先生は、触診による甲状腺検査を提案しています。
申し訳ないけどダメでしょうねそれじゃ。
というか未だ県民健康調査の実際、あるいは原発事故の被害者の実際に目が向いてないかと(多分高野先生が)。
第一に説得力の問題。そのやり方では今回の事例で安心を与えることはできなかったと思いますよ。悪い言い方ですが安心させるには「お膳立て」が必要(平時ならいざ知らず、疑惑がある状況で、触っただけで「大丈夫」では安心できません)。あの調査は客観的に測る所も安心を与える肝であったと私は思います。
第二に感度の問題。多分説明したはずですが、今回の調査目的(大丈夫の確認)に照らせばむしろ感度は高くなくてはいけないんです。
第三に実現可能性。詳しくは分かりませんが触診にはある程度のスキルが必要ではないでしょうか?何万人も対応するのに必要な医者は何人?甲状腺ガンの専門家もそうそういるわけではないですし、技量の差があったりしませんか。
第四に仮に上記3点がクリアされたとしても、多分触診は選択されないと思います。
例えば貴方が後世に残るだろう研究をしたい場合、超音波による詳細な検査データと触診した医者の報告書、どっちを使いますか?
そういうこと。つまり裏の目的にそぐわない。
ちなみに、これはあくまでも『原発事故という異常事態への対応として立ち上げられた特殊な調査の求めるべきところとその意図にはそぐわない』、というだけのことですからね。
ではでは
割り込みにもほどがあるだろ!
という声が聞こえますのでこの辺で
143
:
NATROM
:2018/05/18(金) 16:19:39 ID:RzTrYzBo
>>136
>>Q1. 卵巣がん検診は卵巣がん死を減らさないがゆえに推奨されていません。つまり、検診で発見された卵巣がんのほとんどは「過剰診断」もしくは「予後を改善しない」のかのどちらかです。しかし、偶発的に発見された無症状の卵巣がんは治療介入されます。nagayaさんは、これを矛盾しているとお考えですか?
>私には卵巣がんの知識がないので、細かい評価はできません。
甲状腺がんついての知識はあると、nagayaさんはご自分ではお考えなのでしょうか。もしかしたら甲状腺がんについても細かい評価が可能であるほどは知識がないかもしれない、とお考えになられたことはありますか。
>ただ、これは「行為」と「状態」の混同だと思われます。
言わんとすることはよくわかりかねますが、だとすると、
>>68
「ほとんどが成長が止まることがエビデンスをもって知見とできるならなら治療介入は必要ないからです」というnagayaさんご自身の主張も同時に、「行為」と「状態」の混同によってなされたものなのでしょうか。
>>138
>まったく伝わりません。被曝した子供たちの保護者に医師として対面で伝えるとしたらどう言うかを仮定して書いてください。
>ここに説得力がなければ、議論は前に進みません。
>>125
で示した「乳がん検診でしこりが見つかった話」はお読みになりましたか?あれをお読みになった上で、検診の(害のうちの一つである偽陽性の)害について「まったく伝わ」らないのであれば、nagayaさんにご理解していただくのはきわめて難しいと言わざるを得ません。
144
:
NATROM
:2018/05/18(金) 16:22:32 ID:RzTrYzBo
Jさん、コメントありがとうございました。
ご指摘のように、『今NATROMさんやTAKESANさんが指摘したような問題は、実は調査委員会側も十分知っていて、その上で対処している』とするならば、検診に伴う偽陽性や過剰診断といった害が生じることも調査委員会は十分に承知していた、ということになります。これはきわめて倫理的に問題があると言わざるを得ません。さらに言うなら、私やTAKESANさんが指摘したような「問題」を被験者に情報提供していたかどうか、という倫理的問題も生じます。十分に知っていたのなら被験者に情報提供ができたはずですよね?
「十分知っていて、その上で対処している」という仮説よりも、2011年当時は今よりもずっと過剰診断をはじめとした検診の害が過小評価されていただけである、という仮説のほうがまだありそうに思えます。私が甲状腺がん検診の害について十分に認識したのがおそらく2014年です。臨床医学のトップジャーナル2誌に韓国の甲状腺がんの過剰診断について警告する論文が載ったときです。少なくとも2011年当時、福島県で甲状腺に関する調査が行われることになんら危惧していませんでした。
>>4
でも述べましたが、福島県の甲状腺がんの問題はエイズ薬害の問題と類似している部分があります。非加熱製剤から多くの血友病患者にHIVが感染するという残念な結果になりましたが、当時、非加熱製剤のリスクは明確ではなく、現在の知識に照らし合わせるとかなりリスクは過小評価されていたのです。「非加熱製剤ののリスクは、実は安部英医師らも十分知っていて、その上で製薬会社の利益のために非加熱製剤を打ち続けていた」といった誤解がありますが、悪意がなくベストを尽くそうとしてもなお、こうした薬害は起こりうるものです。福島県の場合も、現在の知識に照らし合わせると適切だったとは言えませんが、2011年当時に悪意がなくベストを尽くそうとした結果なのではないかと、私は考えます。
>・・・どうでしょうNATOROMさん、問題になった韓国等の甲状腺ガン検診も同じような手順のものだったのでしょうか?それとも結構違うのでしょうか?
>私も気になっているのでご存じであれば教えていただけると幸い。
韓国の場合は調査が目的ではありませんので手順は違います。福島県では、調査【も】目的ですので手順が違うのは当然です。
>その道の権威・専門家がその持てる知識を総動員して『A2とかBとか独自の表現を用いて医療の分野から切り離し、“調査”のスタンスを固持。さらに診療・治療には一切手を染めないことで、誰かが言い出すであろう「過剰診断」という批判をかわす』周到なシステムを構築したのが福島の甲状腺検査の正体ではないかと思いますね。
診療・治療に一切手を染めなくても害は生じます。また、それほどまでに周到な準備をしていたのなら、「批判をかわす」ために、あらかじめ説明文書に検診の不利益や有効性の限界について記載して同意を得ていたはずであろうと思います。
145
:
TAKESAN
:2018/05/18(金) 17:29:46 ID:???
>>143
あのマンガを見てラベリング効果の害が想像(実感はともかく)出来ないというのは、どういう事なのでしょうね。
ちなみに、私がよく参照する『臨床疫学』には、ラベリング効果を(確か乳がんの)評価した論文が紹介されていました。
今出先ですが、参考文献として、後で貼ります。
146
:
NPwrAGW
:2018/05/18(金) 19:02:26 ID:pGp4jaf.
延々と周回遅れのことばかり言っていないで、(医師という自称が本当なら)学会なりのしかるべき場で堂々と、「現行の福島での診断基準でも過剰診断だらけになっている」といった発表でもしてみたら?
そのようなちゃんとした実績を挙げた上でブログでもツイッターでも意見を言うようにしないと、今後もさらに信用を落とすと思うよ。
→NATROM 私が甲状腺がん検診の害について十分に認識したのがおそらく2014年です。
・鈴木眞一教授(甲状腺腫瘍診療ガイドライン作成委員会委員)
「日本では 1990 年代に超音波ですることは過剰診療に繋がるので慎重にしよう、今回、検診はどうしてもこういう福島の状態でせざるを得なくなった時に、どうしようかということで、診断基準を作ったんです。過剰に取り上げることをしないで 5mm までにして、5mm から 10mm も先ほど申したように、超音波だけど本当に必要な人だけ細胞診をする。実際に細胞診をして、悪性ないし悪性の疑いが出ても、それが例えば通常の今までの臨床のレベルでは、過剰診療と言われるものに関して、それをあえて治療しているということはございません。」
※第2回「甲状腺検査評価部会」(平成26年3月2日)
www.pref.fukushima.lg.jp/sec/21045b/kenkocyosa-kentoiinkai-b2.html
147
:
TAKESAN
:2018/05/18(金) 19:45:14 ID:PPBKKF6M
>>145
これですね。
ttps://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/2003712
『Psychological and behavioral implications of abnormal mammograms.』
148
:
nagaya
:2018/05/18(金) 20:26:44 ID:s37wavlo
>>143
>甲状腺がんついての知識はあると、nagayaさんはご自分ではお考えなのでしょうか。もしかしたら甲状腺がんについても細かい評価が可能であるほどは知識がないかもしれない、とお考えになられたことはありますか。
甲状腺がんについては、事故後から調べたんで知識はあります。
あと家族に悪性ではなかったですけど、手術をした者がおり、その時に現場の医師から説明も受けました。
その医師が言うには「部分摘出を目指すが、直接見てガンだと思われる場合、全摘する」でした。
その医師の姿勢は
・手術が必要になるまでガンかどうかの検査はしない
・甲状腺機能の維持を主な目的とする
だったんでしょう。
まあ、納得できますね。
>言わんとすることはよくわかりかねますが、だとすると、
>>68
「ほとんどが成長が止まることがエビデンスをもって知見とできるならなら治療介入は必要ないからです」というnagayaさんご自身の主張も同時に、「行為」と「状態」の混同によってなされたものなのでしょうか。
違います。
人間は時間的に不可逆に存在しますから、「経時的に状態を可視化」することは「行為(介入)」の限度を決めるのに有効であるという話です。
これらの自然経歴の知見は医療介入のガイドラインを決める際に重要な視点となります。
>
>>125
で示した「乳がん検診でしこりが見つかった話」はお読みになりましたか?あれをお読みになった上で、検診の(害のうちの一つである偽陽性の)害について「まったく伝わ」らないのであれば、nagayaさんにご理解していただくのはきわめて難しいと言わざるを得ません。
そのパターンの言い訳(nagayaさんにご理解云々)は想定内です。ですから、
「被曝した子供たちの保護者に医師として対面で伝えるとしたらどう言うかを仮定して書いてください」
と書きました。医師としてやってみてください。
なんなら、私が先に文案出しましょうか。
「乳がん検診でしこりが見つかった話」はいま読みました。
一般的な体験談なので普遍化するのは難しいですが、
これは
・ガンには早期発見が有効であること
・逆にガンであるかもという心配はその早期発見への動機によってもたらされること
の相反するベクトルによって起こることが多そうです。
早期発見をすれば、その分ステージが軽い状態で発見できるので助かる率は高まる。
だけど、早期に見落としなく発見しようとすると、ガンでないものも拾ってしまうし、
結果が出るまではガンかもしれないという恐れと直面しなければならない。
今の医学ではここまではしょうがないですね。
ただ有効でない検査で心配するのは無駄ですから、その有効性の議論は大いにやればいいと思います。
で、福島のことを考えてほしいんですけど、
「原発事故でヨウ素の被曝に有効な防護をしなかった。だからチェルノブイリのように甲状腺がんになるかもしれない」
これは、本人の意思に依らない「心配」です。
特に保護者の苦悩はいかばかりでしょう。
この他者から強制的にもたらされたガンへの恐れ(これは人権侵害です)を解消するには、きちんとした見守り制度が必要なんです。
あとは、一刻も早く小児甲状腺がんの自然経歴や進行についてアナウンスして人類が相場観を持つこと。
被曝の影響は晩発性なんで、これらのことは人権侵害の救済として大切です。
「あなたが心配ならいつでも検査を受けるし、こうやってきちんと見守っていれば機能や生命に影響を及ぼす事態にはまずなりません。心配はいりませんよ」
これなんかは包括的制度のもたらすポジティブなラベリング効果の一種です。
149
:
NATROM
:2018/05/22(火) 09:29:10 ID:RzTrYzBo
>>148
>甲状腺がんについては、事故後から調べたんで知識はあります。
がん検診についても調べてみてはどうでしょう。がん検診について調べてみたら、卵巣がんについて細かい知識がなくても答えられるかもしれませんよ。また、卵巣がんの細かな知識がなくても答えられるように、問いを一般化してみました。
Q1'.がんXに対する検診はがん死を減らさないがゆえに推奨されていません。つまり、検診で発見されたがんXのほとんどは「過剰診断」もしくは「予後を改善しない」のかのどちらかです。しかし、偶発的に発見された無症状のがんXは治療介入されます。nagayaさんは、これを矛盾しているとお考えですか?
というかですね、卵巣がんや甲状腺がんだけでなく、こういうがんのほうがむしろ多いんです。がん検診が推奨されているがん腫のほうが少ないんです。膵臓がん検診は推奨されていませんが偶発的に発見された膵臓がんは治療介入されます。矛盾ですか?胆のうがん検診は推奨されていませんが偶発的に発見された胆のうがんは治療介入されます。矛盾ですか?「膵臓がんや胆のうがんに知識がないので、細かい評価はできません」か?
>あと家族に悪性ではなかったですけど、手術をした者がおり、その時に現場の医師から説明も受けました。
悪性かどうか未診断のまま甲状腺結節か何かに対して部分切除を受けたというように読めますが、その理解でよいですか。穿刺吸引細胞診をしない理由については医師から説明を受けましたか?「直接見てガンだと思われる場合、全摘する」って術中の肉眼所見で治療方針を決定するってことですか?いつごろの話ですか?
>人間は時間的に不可逆に存在しますから、「経時的に状態を可視化」することは「行為(介入)」の限度を決めるのに有効であるという話です。
>これらの自然経歴の知見は医療介入のガイドラインを決める際に重要な視点となります。
「経時的に状態を可視化」したところで、介入の有無で比較しないことには介入の是非はわからないのでは。
150
:
NATROM
:2018/05/22(火) 09:29:46 ID:RzTrYzBo
>>148
>「被曝した子供たちの保護者に医師として対面で伝えるとしたらどう言うかを仮定して書いてください」
>と書きました。医師としてやってみてください。
診察室内でどう対応するのか、ってことですか。掲示板で全部やると長くなりすぎますし、患者さん側の反応で対応が変わりますので要点だけ。
・挨拶と自己紹介
・子どもの氏名、保護者の関係性についての確認
・被ばくしたことや将来の発がんの不安に対する共感の表明
・既往歴、現病歴、家族歴の聴取
・一般診察。この場合は頚部の触診はより丁寧に。
・現在の不安の程度はどのぐらいかの確認
・甲状腺がんについてどれぐらいご存知なのかの確認
・検診の有効性や害についてどれぐらいご存知なのかの確認
よくご理解している保護者の方だと、検査をしなくても「もし症状が生じたら適切な対応をお約束します」でご納得されると思います。不安が強いようなら、検診の是非の説明以前に、まずは不安を傾聴します。不安がそれほどではなく、nagayaさんぐらいのご理解の方が相手だと仮定すると、
・「もちろん、ご希望であれば超音波による検査はできます。一方で、超音波による甲状腺検査にはデメリットがあります。甲状腺がんは一般的にゆっくりとしか成長せず、超音波検査では、何年も先にしか症状が出なかったり、あるいは一生症状が出なかったりするがんも見つけてしまいます。
がんにならないかどうか不安だろうと思います。ただ、甲状腺がんは症状が出てから治療を開始しても経過が良いことがわかっています。一方で、検診で積極的に早期発見したほうがいいかどうかはわかっていません。早期発見することで、必要性に乏しい治療を受けたり、余計な不安が生じたりすることもあります。いますぐここで、検査を受けるかどうか、結論を出さなくてもかまいません」。
という感じでしょうか。さらに、
・甲状腺がんを疑う所見が発見された場合の方針の説明(私の場合は外科にご紹介して細胞診を行うかどうかの判断をしていただくことになる)
・他に気になるところ、疑問点はないかどうかの確認
・セカンドオピニオンをとることも可能であることを伝える
までご説明することになるでしょう。
>早期発見をすれば、その分ステージが軽い状態で発見できるので助かる率は高まる。
甲状腺がんについてそのような説明をすると虚偽になります。「早期発見された甲状腺がんのほうが助かる率が高い」なら虚偽ではないですが「積極的に早期発見したほうが助かる率は高まる」という誤解を招くので不適切です。
>特に保護者の苦悩はいかばかりでしょう。
もちろんその通りですが、偽陽性や過剰診断(厳密にはどの症例が過剰診断かわからないんですが)の苦悩ついてはどうしてご理解しようとなさらないのでしょうか。
●進行速度Aとか進行度Bってなんです?
●「検診外の通常診療になっている」の意味
についてはゆっくりでいいです。
151
:
nagaya
:2018/05/22(火) 13:53:51 ID:iCADOSCs
>>149
>Q1'.がんXに対する検診はがん死を減らさないがゆえに推奨されていません。つまり、検診で発見されたがんXのほとんどは「過剰診断」もしくは「予後を改善しない」のかのどちらかです。しかし、偶発的に発見された無症状のがんXは治療介入されます。nagayaさんは、これを矛盾しているとお考えですか?
この問題にこだわりますね。
議論の方向性がわからないので、自分なりに書きます。
前に「状態と行為の混同」と書きましたが、伝わらないようなので「集団」と「個人」の概念を加えて再説明します。
そうすると、その設問は「集団としての状態は変わらないが、個人への介入をどうすべきか」ということになりますよね。
ですから、集団としての評価ではなく個人への行為どうしを比べることになります。
比べる選択肢は「介入する」「介入しない」の2つですね。
(もうひとつ「ガンの検査をしない」というのもあるんですが、ここでは置きます)
これはもう介入するせざるを得ませんよね。医師としても患者としても。
ここで、「いや放置しよう」という医師は医療訴訟のリスクを負いますし、患者は長く心配を抱えることになります。
この「集団」と「個人」ですが、以前お話しした宝くじの期待値の話が有効です。
宝くじは購入価格の半額程度しか当せん金に回りません。
購入者集団としては利益よりも不利益のほうが圧倒的に上回るわけです。
でもみんな宝くじを買いますよね。
なぜかというと宝くじは当たると配当が大きいからです。
投資に対するリターンのジャンプ率が高いから、損するとわかっていても買うわけです。
ガン検診の場合も、配当は一般的には「個人の命」ですからジャンプ率は高いですよね。
このあたりの心理的作用は集団的評価では表に出てませんが、必要な視点だと思いますよ。
152
:
nagaya
:2018/05/22(火) 14:03:11 ID:iCADOSCs
>>149
>悪性かどうか未診断のまま甲状腺結節か何かに対して部分切除を受けたというように読めますが、その理解でよいですか。穿刺吸引細胞診をしない理由については医師から説明を受けましたか?「直接見てガンだと思われる場合、全摘する」って術中の肉眼所見で治療方針を決定するってことですか?いつごろの話ですか?
これは甲状腺の結節が気管等を圧迫する恐れがあったため、切除することにしたというケースです。
結節はかなり前からあったんですが、放置していました。
成長してるんでガンの可能性もあるけど、どうせ切るんだから事前の細胞診はしないという説明でした。
結節が大きいのでガン診断自体の難易度が高かったのもあります。
術後の説明で切除した結節を見せて「これならガンではないでしょう」と医師が言っていたので、術中に部分摘出を判断したんでしょうね。
細胞検査をしたら陰性でした。
震災後の話です。
153
:
nagaya
:2018/05/22(火) 14:16:29 ID:iCADOSCs
>>149
>「経時的に状態を可視化」したところで、介入の有無で比較しないことには介入の是非はわからないのでは。
介入どうしでの効果を比べるならそうですが、集団として状態が改善したかどうかを評価するには、まず介入前の状態を把握する必要があるのではという話です。
福島でいうと、小児甲状腺がんの自然経歴や進行を考えずに、検診の有効性や介入効果の評価をするのはあまり賢明ではないということです。
手術のガイドラインが「行為」、足切り基準などの検診プロトコルが「状態」へのアプローチになります。
154
:
nagaya
:2018/05/22(火) 14:29:33 ID:iCADOSCs
>>150
けっこう慎重ですね。まあ、考えてみたらこのくらいのお医者さんのほうが安心です。
ただ、
>検査をしなくても「もし症状が生じたら適切な対応をお約束します」でご納得されると思います。
>甲状腺がんは一般的にゆっくりとしか成長せず、
この2つについては共通の知見があるわけではないですよね。
ひとつは検診発見と自覚症状が出てからの受診での甲状腺機能維持可能性の差。
もうひとつは被曝が原因の小児甲状腺がんの全部の進行がゆっくりなのかという問題。
現に1巡目で異常なしで2巡目に手術適応の事例もかなりありますし、転移等のリスクの評価も定まっていません。
あと、前提を確認しますが、
・過剰診断は流行の起点のある被曝由来でこそ起こりやすい。
・検診のあり方の問題は被曝由来の流行が危惧されるからこそ、エビデンスベースで確認すべき。
ここは共有していただきたいです。
155
:
TAKESAN
:2018/05/22(火) 17:32:57 ID:???
>>154
▼ 引 用 ▼
あと、前提を確認しますが、
・過剰診断は流行の起点のある被曝由来でこそ起こりやすい。
・検診のあり方の問題は被曝由来の流行が危惧されるからこそ、エビデンスベースで確認すべき。
▲ 引用終了 ▲
ここの意味合いがよく解らないです。
どのようなメカニズムによってそうなる、と主張なさっているのかも解らないですし、特に前者に関しては、そこから、何をどうすべきだと仰っているのかも不明ですね。
156
:
nagaya
:2018/05/23(水) 12:47:03 ID:Qw2oaHKc
>>155
要点を箇条書きします。
>・過剰診断は流行の起点のある被曝由来でこそ起こりやすい。
・有病者が増える。
・増えた有病者は起点があるため、現時点ではほとんどが無症状者である。
・検診受診動機(心配)が明確なため検診機会が増える。
これは専門家筋で言われている「過剰診断だから多発ではない」に対する反論ともなります。
ちなみに福島の場合は、足切りや経過観察などで回避措置がされていますが、過剰治療回避の実効性は定量化できていません。
>・検診のあり方の問題は被曝由来の流行が危惧されるからこそ、エビデンスベースで確認すべき。
・検診対象者が公害の被害者であり、対象疾患は業務上過失傷害の対象となりうる。
・検診対象者から万が一死亡者が出た場合、その責任は加害者および行政に帰する。
・よって、任意を前提とするもここまでなら大丈夫という危険寄りの制度をエビデンスベースで検討すべき。
・被曝が原因の場合、晩発性のため長期にわたりバックアップできる有効な制度が必要。
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