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【捲土重来選挙】2009年次期衆院選スレ その2

1とはずがたり:2009/04/24(金) 14:50:24

前スレhttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/2246/1146286762/l50
カタコト倉庫の次期衆院選スレ http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/news/2410/1126609657/l50
05衆院選スレ http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/2246/1089950050/l50
07参院選スレ http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/2246/1089893576/l50
10参院選スレ http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/2246/1202752370/l50

4693チバQ:2009/08/30(日) 13:09:59
>>4691-4693佐賀県:佐賀新聞
http://www.saga-s.co.jp/news/syuuinsen2008/2008syugi.0.1390428.article.html
09さが衆院選・激突【3区】盤石「保利党」に危機感 (09年8月22日)

 8月初め、夏の日差しが照りつける神集島。ワイシャツ姿で汗をぬぐいながら自民前職・保利耕輔(74)が声を上げていた。「景気が悪いのは麻生総理のせいではなく外的な要因。対策の効果が出て景気は上向いてきた」。党政調会長という激務を縫っての島巡り。最後は「父(保利茂・元衆院議長)は党三役の時に落選した。保利さんは大丈夫と思わないで」と締め、全員に握手を求めた。
■苦い数字

 父の死去を受け、1979年に初出馬。一度も落選することなく、今回は11回目の当選を目指す。父の代から続く厚い支持基盤は「保利党」とも呼ばれる。前回は郵政民営化に反対して無所属で立候補、自民党本部は”刺客”も差し向けたが8万7500票を得て勝利。小泉旋風も吹き飛ばした。今回は党公認で党政調会長としての選挙。万全となるはずだったが、厳しい逆風に危機感は強い。

 陣営には苦い数字がある。前回、自民から出馬した広津素子(56)が得た4万9000票。そして07年7月の参院選で、民主が唐津市で集めた3万300票。保利が陣頭指揮を執りながら、自民は800票差で「唐津敗北」を喫した。盤石の地盤とはいえ、時々の「風」によって票の流れはみえなくなっている。

 「保利党」は唐津中心。自民党としての勢力伸長のために伊万里や武雄など、他地域への浸透が命題とされてきた。だが、「保利さんは唐津の人。決起大会には行くけどね」(保守系の武雄市議)と素っ気ない声も。16の後援会支部はあるが「強い結束」とは言い難い。そうした中で陣営幹部は「状況は前回の参院選以上に厳しいが、政調会長として恥ずかしくない数字も必要」と、比例票を含めた集票に懸命だ。

■共闘アピール

 対する野党陣営。「1、2区は民主、3区は社民」と民主とのすみ分けで、前回に続いて立候補した社民新人の柳瀬映二(55)は、昨秋以降、両党3候補の顔が並ぶ共同ポスターを制作、互いの集会では幹部クラスがあいさつに立つなど「共闘」をアピールする。

 自治労などの支援に加え、民主が受ける追い風にも乗って意気は上がる。ただ、党として掲げる脱原発や反プルサーマルでは微妙な対応も。支援団体となる電力総連の組合員は3区内に約800人。玄海原発との関係も深い。陣営は「街演などで、あえてこの問題に触れることはない」と、配慮しての選挙戦だ。

 前回は比例復活、今回は自民を離党し、みんなの党から出馬の広津は、公示10日前の結党で準備に追われたが、陣営幹部は「4年間の実績と、新しい政治を目指す党をアピールする」と力を込める。共産は3区だけに絞って新人の瀬戸雄也(30)を擁立。瀬戸は1、2区も回って比例票の掘り起こしも狙う。幸福実現党の橋山穂波氏(48)も加わり、反自民票の争奪戦となっている。(敬称略)

【写真】選挙区内ですれ違う街演車。5人が立候補した3区でも、戦いは激しさを増している=唐津市七山村

4694チバQ:2009/08/30(日) 13:17:05
http://mainichi.jp/area/yamanashi/news/20090829ddlk19010052000c.html
’09衆院選:2区ルポ 三つどもえ、最激戦 各陣営懸命の戦い−−あす投票 /山梨
 30日に投開票が迫る第45回衆院選。最激戦となっているのは、自民前職の堀内光雄氏、民主新人の坂口岳洋氏、無所属前職の長崎幸太郎氏が事実上、三つどもえとなっている山梨2区だ。各陣営の懸命の戦いを追った。(文中敬称略)【衆院選取材班】

 ◇長崎陣営「選挙区は人物で」
 ◇坂口陣営「揺り戻し」を警戒
 ◇堀内陣営「世論調査」に神経
 「比例区は政党を、選挙区は人物で」−−2区内を車で走ると、緑地に白の文字で染め抜かれたのぼり旗が、至る所で目につく。長崎の支持者が公示後、約1000本用意した。「当たり前のことをなぜ」と、選挙区外の人はいぶかしがるが、長崎陣営にとっては深い意味がある。

 無所属の長崎に比例復活の道はない。堀内も党の年齢制限で重複立候補していない。唯一、重複立候補している坂口は、仮に選挙区で負けても、党に追い風が吹く中、復活当選の可能性が高い。

 のぼり旗を立てた富士吉田市の自営業男性(48)は「復活できる坂口さんが選挙区で当選したらもったいない。若い議員2人を国会に送る方が2区のためになる」と話す。

 比例では民主に入れていいから、選挙区は長崎と書いてほしい。そう訴えて民主支持層を味方につけようという作戦だ。

 坂口陣営は、この戦術に警戒感を抱く。7月26日の決起大会では、選対本部長の樋口雄一県議が「(坂口が)比例でいいと思っている人はいませんよね」と訴えた。党執行部からは「選挙区で勝て」と厳命されている。

 また、坂口や党の優勢を伝える情勢報道による緩みと「揺り戻し」も警戒する。輿石東・党参院議員会長は公示後、5回も2区入りし、坂口をサポートする。報道各社の世論調査直後の23日、街頭に立った輿石は「坂口はまだ前に出ていない」と繰り返し、報道の打ち消しに躍起だった。

 堀内陣営も報道機関の世論調査に神経をとがらせる。22日付で選対関係者に配られた内部資料には「誤差の大きいマスコミ調査」「党本部の情勢把握では民主党を反転猛追」などと書かれている。支持者が「勝ち馬」に乗り換えることを警戒している、と事情を知る関係者は話す。

 党本部も危機感をあらわにする。24日に笛吹市で演説演説した石原伸晃幹事長代理は、記者会見で「(県内で当選の)可能性があるのは堀内先生」と断言し、「山梨の自民党国会議員がゼロになることは避けなければならない」と訴えた。

 28日には、富士山の清掃活動をしているアルピニストの野口健(36)を弁士に招いて演説会を開催。会場では「40歳以下の若い人、女性の票が足りません」と書かれたビラが配られ、渡辺凱保・富士河口湖町長が「残り3日で、最低25人に電話やメールで声かけをしてください」と呼びかけた。

毎日新聞 2009年8月29日 地方版

4695チバQ:2009/08/30(日) 13:18:21
http://mainichi.jp/area/kanagawa/news/20090825ddlk14010246000c.html
ルポ・注目区:’09衆院選かながわ/1 12区 /神奈川
 ◇ひしめく、主要4党
 「すごい反応ですよ!」。藤沢市の阿部氏の事務所で、電話作戦のボランティアが声を弾ませる。前回衆院選までは支持者だけにかけていた。電話帳片手に見知らぬ相手に恐る恐るかければ「テレビで活躍、見てますよ」「娘がクリニックでお世話に」。手応えありの○印が増えていく。

 「危ないのは日本の経済ではなく人間のいのち」。18日の第一声で持論の医療再生を唱えた阿部氏。前回選後の4年間で医療講演会60回、配ったチラシは500万枚。共鳴するボランティアの多くは同じアラカン(アラウンド還暦)の全共闘世代だ。過去3回は比例復活当選、今回は「小選挙区で」と燃える。

 03年衆院選で、復活組を含め4人が当選し「議員銀座」と呼ばれた神奈川12区。今回も渡辺氏が「健全な野党が必要」と出馬、みんなの党も擁立を模索した。主要政党4党がひしめき票を奪い合う乱立の構図が、社民党では県内初の小選挙区当選の期待を抱かせる。

 燃える理由には4年前に祝杯をあげた市内の居酒屋で出くわした光景もある。「社民の倍以上も取ったのに」「(比例復活の)制度がおかしい」。復活も逸した中塚氏のスタッフが大声で話していた。小選挙区の重みを知った。

 前回7万6000票近い票を集めながら初めて落選の憂き目を見た中塚氏も雪辱に燃える。この4年で選挙区内の一戸建ては、ほぼ全戸訪ねた。「組織が不十分だった」との反省から選挙区内に16後援会支部を設立、地元の悩みに親身に耳を傾けてきた。

 「政治を官僚から国民の手に取り戻そう」。公示翌日の19日夜、藤沢市民会館。さっそく岡田克也幹事長を招き、約300人の支持者に呼びかけた。民主への追い風が吹く今回「続けて落ちれば自分の未来はない」と覚悟を決め、自転車遊説のペダルを踏む。

   ◇   ◇

 「逆風も逆風、台風ですね。こんな時こそ頼りになる人。私ら世襲と違って逆境に強いからね」。軽妙な語り口に詰めかけた約1000人がわく。本番ムードが高まりつつあった6日夕、小泉純一郎元首相が初の応援演説に立ったのは同市民会館。議員会館で隣部屋だった桜井氏のためだった。

 市・県議と衆院を合わせて今回が11回目。どの選挙も一度は苦杯をなめ、そのたび返り咲いた。昨秋のコスタリカ解消でも「勝てる候補」を求める党本部の意向で比例から小選挙区に。昼は街頭で、夜は演説会で「日本を守れるのは自民だけ」と訴える。遊説途中で、ぽつり漏らした。

 「国の行く末を<風>とやらに左右されちゃ、たまらんな」【永尾洋史】=つづく

   ■   ■

 県内18小選挙区の注目区の戦いぶりを追う。

毎日新聞 2009年8月25日 地方版

4696チバQ:2009/08/30(日) 13:18:59
http://mainichi.jp/area/kanagawa/news/20090826ddlk14010202000c.html
ルポ・注目区:’09衆院選かながわ/2 10区 /神奈川
 ◇読めない新住民票
 オートロックの向こうに「新住民」票が眠る。本丸のように中央にそびえる41階建てと、城壁のように囲む6棟を合わせて約3500人が住むマンション群。計7棟の全世帯の郵便受けに、田中氏の支持者が国政報告ビラ約1000通を投函(とうかん)し続ける。3人で約1時間。「こうでもしないと主張を知ってもらえない」と汗をぬぐった。この約1年半に投函した封書は延べ35万通に上る。

 公示1週間前の昼すぎ、川崎市幸区。隣の中原区も含め神奈川10区は新築大型マンションへの人口流入が続く。有権者数は前回比約3万人増の48万5526人で全国2位。その約半数はマンション住まいの新住民、と田中氏の事務所はみる。

 オートロックに守られ、近所付き合いは希薄で、東京都内へ通勤する。地縁でも職場でも、とらえきれない。川崎市議、県議、衆院議員4期と当選を重ね、約30年かけて財界や業界団体をたばね「王国」を築いた田中氏にとっても、新住民は難物だ。盤石の組織は人口急増の前に意味が薄れ、多くは移り気な無党派層だけに「政権交代」の風に流される。

 田中氏は危機感を隠さず「今までない環境の悪い戦い。一人でも二人でも会う人に『田中』とお願いしてください」と頭を下げる。選対幹部は支持者の9割を固めたと言いつつ「投票率が上がればどうしようもない。せめて選挙が昨年だったら」。ため息がこぼれた。

   ◇   ◇

 「岡田幹事長が『どうしても中原区の皆さんにお話ししたい』と来てくれました」

 公示翌日19日の午後、中原区のブレーメン通り商店街。岡田克也民主党幹事長が紹介されると、行き交う買い物客が群がった。客の多くを占める新住民は著名人には敏感だ。

 東京13区から国替えし、集会や街頭で知名度を上げてきた城島氏。労組経験があり連合から「組織内候補」として全面支援の約束は得たが、田中氏の背中は遠いはずだった。

 だが風が押し上げた。民主党本部も10区を「重点区」に指定、鳩山由紀夫代表や菅直人代表代行ら幹部が入れ替わり駆けつける。城島氏は「いつ風向きが変わるか分からない」と引き締めに躍起だ。

   ◇   ◇

 「自公政権は退場を。民主政権のいい政策には賛成する」。22日夕、中原区の駅頭で笠木氏の声が響く。帰宅する新住民への「お帰りなさい宣伝」だ。10〜30人規模の小集会を地道にこなしてきた。いま民主批判は抑え気味だ。「民主支持層から少しでも比例票が流れてくれれば」と笠木氏は本音を漏らす。

 風の威力を増幅させる新住民。その票をつかもうと各候補があがく。【吉住遊】=つづく

毎日新聞 2009年8月26日 地方版

4697チバQ:2009/08/30(日) 13:19:57
http://mainichi.jp/area/kanagawa/news/20090827ddlk14010258000c.html
ルポ・注目区:’09衆院選かながわ/3 6区 /神奈川
 ◇自公協力、背水の陣
 トップの第一声の場所は、政党が衆院選で何に重きを置くのかを象徴する。公明党の太田昭宏代表は18日、神奈川6区・横浜市旭区の相鉄二俣川駅前を選んだ。「日本のために上田勇はなくてはならない。勝利を与えていただきたい」。同党にとって、県内唯一の小選挙区候補・上田氏の当選は至上命令だ。比例代表に重複立候補せず、自民党との選挙協力で議席死守を図る。

 公明側に先立ち、自民横浜市連の佐藤茂幹事長の決意がマイクに乗った。「連立与党統一候補の誠実で政策通な上田候補を、必ず当選させるために自民党は一丸となって戦いを制してまいりたい」。協力関係は緊密さを増し、合同選対も初めて設置。公明幹部は「理想的な態勢」と自負する。

 影響は他の選挙区の自民候補にも及ぶ。10日に保土ケ谷区で自民側が開いた上田氏の支援大会。ある自民前職は05年の前回選に関し「最後に押し上げていただいたのは公明党支援者の最後の一押しがあったから」と礼を述べた。今回も支援を得るには引き換えに、6区での貢献度が問われる。

 麻薬・薬物対策で知り合いという「夜回り先生」水谷修氏を旭区などに招いた23日の街頭演説。上田氏は「実行力、実績では絶対に負けない自信がある」と語気を強めた。

   ◇   ◇

 自転車に立てた「本人」ののぼりが風にはためく。白いTシャツ姿でスニーカーをはいてペダルをこぎ、池田氏が選挙カーに並走する。主婦や高齢者ら在宅の有権者を取り込む狙いだ。

 23日、保土ケ谷区の相鉄天王町駅前。池田氏は「暮らしを悪くした自公政権にレッドカードを突き付け、暮らしを第一とする民主党政権を作りたい」と演説を始めた。自公の選挙協力を「選挙風土が非常に悪くなってきた」と批判、「自立した市民として選択していただきたい」と呼びかけた。

 民主への追い風にも「手を抜かず従来通りフル稼働」と池田氏。油断してはいない。

   ◇   ◇

 比例に重複立候補した藤井氏は商店街や夏祭りを回り、支持層の掘り起こしに努める。23日は旭区の相鉄鶴ケ峰駅前で「私たちの暮らしと命がかかった選挙。国民に痛みばかりを押し付けてきた自公政治はきっぱりと終わらせる歴史的な選挙にしよう」と訴えた。

   ◇   ◇

 自公政権の維持か交代かが最大争点の中、背水の陣で臨む自公協力の「成果」は、選挙後の両党関係を左右する。毎日新聞の特別世論調査で6区の自民支持層の半数、無党派層の6割強は投票先を決めていなかった。最終盤まで熾烈(しれつ)な攻防が続く。【木村健二】=つづく

毎日新聞 2009年8月27日 地方版

4698チバQ:2009/08/30(日) 13:20:42
http://mainichi.jp/area/kanagawa/news/20090828ddlk14010254000c.html
ルポ・注目区:’09衆院選かながわ/4 8区 /神奈川
 ◇第3極の行方左右
 政権交代、脱官僚、地域主権……。似通う政策を並べながら「民主党との違いを訴えて参ります」と、江田氏は言葉を継いだ。

 公示日の朝、横浜市青葉区にある商業施設の中庭で上げた第一声。青いポロシャツ姿のスタッフが立てた「政権交代」ののぼり旗の横で、江田氏が言う。「政権交代後の政治を民主党だけに任せては危ない。これが『みんなの党』結党の理由です」

 新党参戦など今月に入って構図が動いた神奈川8区(青葉区、緑区)。前回選で県内で唯一、連立与党候補ではない江田氏が勝利できたのは青葉区でのリードが大きい。市内18行政区で2番目に人口が多く、平均年齢40・2歳は2番目に若い。無党派層の比率の高さが前回も今回も、結果を読みづらくする。

 江田氏との競合を避けて民主は当初、候補擁立を控えていた。だが8月に入り「完全な協力態勢になっていれば別」(小沢一郎民主党代表代行)との論理で、協力関係が整っていない新党に、きばをむく。公示直前に山崎氏を立て、8区に民主の風を送り込んだ。

 組織を持たぬゆえ、風になびきやすい無党派層取り込みが江田氏の基本戦略だ。自身の浮沈が、自民でも民主でもない「第3極」を目指す新党の生き残りさえ左右しかねない。

 自民と民主の政権選択選挙の中で、選挙後も新党が存在感を示せるか。指標となるのが8区だ。

   ◇   ◇

 「民主党の山崎誠。民主党の私、山崎誠でございます」。選挙サンデーの23日夕。東急田園都市線たまプラーザ駅(青葉区)前で、山崎氏が党名と名前を連呼する。スタッフは道行く駅利用者に、鳩山由紀夫代表が表紙を飾るマニフェストを配って歩いた。

 小沢一郎代表代行とともに民主最後の公認を得たのが今月4日。同区選出の前市議で一定の知名度はあるが、短期決戦だけに党への追い風が頼みの綱だ。「(江田氏が)無所属じゃなくなったことで、無党派層が民主に流れる可能性は十分にある。勝機はある」。選挙担当者は読む。

 3時間後、同じ駅前に福田氏が地元市議らと並んで立った。「党の体質を変えていくことが私たち次なる世代の責務だと思います」。逆風を逆手にとって訴える。「衆院議員も65歳で辞めるべきだ」「世襲制限をかけなければなりません」

 前回選で小差ながらトップに立った緑区に選対本部を置く。保守層が比較的多い土地柄だ。緑、青葉と交互に駅頭に立ち、地元の祭りにも顔を出して保守層の引き締めを図る。

 「江田さんと山崎さんが票を取り合う。そこを狙うしかないですよ」。選対関係者は漁夫の利を口にした。【山衛守剛】=つづく

毎日新聞 2009年8月28日 地方版

4699チバQ:2009/08/30(日) 13:21:17
http://mainichi.jp/area/kanagawa/news/20090829ddlk14010112000c.html
ルポ・注目区:’09衆院選かながわ/5止 17区 /神奈川
 ◇「河野党」のジレンマ
 「自民党のため、素晴らしい候補を後継に指名してくれた。心から感謝と敬意を表したい」

 25日夜、南足柄市文化会館で1000人を超す聴衆を集めた牧島氏の演説会。熱弁をふるった小泉純一郎・元首相と河野洋平・前衆院議長が、笑顔で手を握り合うと「最初で最後だろう」と見守る県議がつぶやいた。政治の理念も違い、さほど親密でもない。ただ今回衆院選で「王国」の継承を目指す点は2人に共通する。

 河野前議長から昨年9月に後継指名を受けた牧島氏は「接戦。どうかお力を貸していただきたい」と訴える。だが「河野党」と呼ばれ、河野氏の14期・42年間の議員生活を支えてきた後援会の中には、いまだ牧島氏が「地元出身ではない」ことへの抵抗感が根強い。

 河野氏の中学時代の同級生で長年、秘書を務めてきた相澤博・小田原市議は「お願いに行くと『なんで牧島よ』となっちゃう。だけど『当選させないと、河野さんの最後の花道が飾れないんだよな』という気持ちもあるようだ」と話す。勝たせてあげたいけど、だけどな−−。河野党がジレンマに揺れる。

  ◇   ◇

 選挙サンデーの23日の昼下がり。数百の露店が並ぶ祭りの雑踏の中から「頑張って」と声が飛び交う。小田原市板橋の「板橋のお地蔵さん」で親しまれる板橋地蔵尊大祭で、神山氏が握手を求めて歩いていた。出馬表明から2年2カ月。「配った名刺は6万枚を超えた」と胸を張る。

 公示前には鳩山由紀夫代表、岡田克也幹事長ら党幹部が応援に駆けつけた。「民主圧勝」が伝わる中、選対幹部は楽観ムードの引き締めに躍起だ。人気者の小泉元首相を招き、盛り上がりを見せた牧島氏の演説会とは対照的に、集会は一切しない。

 「うちはひたすら外で顔を見せるしかない。朝から晩まで」

  ◇  ◇

 同じ祭りには井上氏の姿もあった。ワイシャツのそでをまくって見せ「黒くなったでしょう」と笑い、「地元出身。ノンキャリアです」と頭を下げる。

 26日夜、小田原駅前。北朝鮮による拉致被害者家族連絡会の増元照明事務局長が応援弁士として駆けつけた。「被害者救出に大きな力を発揮してくれた」と、安倍晋三首相の元秘書官だった経歴もアピールした。

 選対本部長の大野真一・小田原市議は「出遅れを心配したが、動きがよくなってきた。河野さんの票も民主の票も食っていると思いますよ」と語る。

 「台風の目とは思わないが(井上氏が)どれくらい票を取るかで当選ラインが変わってくる」。他陣営から警戒心を持たれているのも確かだ。【澤晴夫】=おわり

毎日新聞 2009年8月29日 地方版

4700チバQ:2009/08/30(日) 13:22:25
http://mainichi.jp/area/kagoshima/news/20090827ddlk46010544000c.html
2009衆院選かごしま:焦点区ルポ/上 3区 /鹿児島
 「政権選択」を焦点にした衆院選は県内でも、激戦が展開されている。5選挙区とも与野党対決構図。投開票を30日に控え、前・元対決の「3区」、5回連続同顔で、前職対決となった「1区」の二つの焦点区の動きを追った。

 ◇危機感、どぶ板遊説−−宮路氏/“追い風”民主と共闘−−松下氏
 「あれもある、これもあるとスーパーのチラシのようだ」

 25日、薩摩川内市。民主党のマニフェストを激しく批判したのは、「塩じい」こと、塩川正十郎・元財務相だ。自民前職、宮路和明氏陣営が応援を要請した。対抗馬は国民新だが、批判の矛先は民主。与野党激突の対決構図の象徴でもある。

 宮路氏は自民の主流、町村派の中堅。小泉純一郎元首相や町村信孝元官房長官ら来援は、同派が目立つ。公示後、塩川氏は麻生太郎首相らに次ぐ来援だが「締めくくり」(陣営)という。自民に逆風が吹き荒れ、派閥幹部らも地元に張りつき、終盤での大物応援は期待できないようだ。

 05年郵政選挙は、前職同士の保守分裂選挙。「改革継続」を訴え、圧勝した。だが、今回、風向きは逆転。宮路氏は「初当選の時よりもっと厳しい。どぶ板選挙をしなければいけない」と危機感をあらわにする。

 陣営で動きが活発なのは県農政連。民主党がマニフェストに一時盛り込んだ米国との自由貿易協定(FTA)締結問題に強く反発し、「従来以上に激しい運動」(陣営)を展開。川井田幸一委員長が公示日の18日、薩摩川内市など2カ所に駆け付けた。

 「民主党政権なら農業が破壊され、道路整備も進まない」などと野党を批判する宮路氏。ある演説会では「自民は親父(おやじ)、公明はやさしいおふくろさん」。初めて公明の推薦を得、与党の枠組みを強調。「比例は公明」と訴えて回る。

 05年「郵政造反」の無所属で落選した国民新の元職、松下忠洋氏(70)。「小泉改革と郵政民営化で『地方』が痛めつけられた。政治を変えなければ」。宮路氏への“再戦”の動機を訴えて回る。

 亀井静香代表代行、自見庄三郎副代表ら応援に駆けつけた党幹部も相次いで小泉改革批判。郵政見直しなどを訴え、「郵政選挙再び」の様相だ。

 「選挙サンデー」の23日、薩摩川内市。岩切秀雄市長が松下氏の選挙カーに乗り、市内で支持を呼びかけた。2人の副市長らも同行した。

 現職市長が野党支持を鮮明にするのは異例と耳目を集めた。岩切市長は記者会見でも「市が抱える課題を解決するため、汗を流してくれる人だから」と、支持を隠さない。

 元自民の松下氏は、かつての人脈などをテコに保守層へ浸透を図ってきた。南九州市の霜出勘平市長も出陣式に出席するなど「松下支持」を明言。他にも、合併前の元町長や、複数の現職議長らにも支援の動きがある。

 陣営は「民主推薦」のアピールを強めている。演説会などでは「政権交代」ののぼりが立つ。全国的に吹くとされる民主への「追い風」に乗る構えだ。鳩山由紀夫代表、小沢一郎代表代行ら民主幹部も選挙区入り。前回落選した民主新人は松下陣営で汗を流す。

 「従来の保守層だけでなく、連合傘下の労組など支持の輪が広がった」と陣営幹部。「野党共闘」への手応えを語る。【福岡静哉、馬場茂】

毎日新聞 2009年8月27日 地方版

4701チバQ:2009/08/30(日) 13:23:06
http://mainichi.jp/area/kagoshima/news/20090828ddlk46010478000c.html
2009衆院選かごしま:焦点区ルポ/下 1区 /鹿児島
 ◇組織力で追い込み−−保岡氏
 ◇自民牙城でも攻勢−−川内氏
 鹿児島市の住宅街。「景気回復」と記したのぼりを立てた自転車が路地を駆け抜ける。自民前職、保岡興治氏(70)と若手スタッフが手を振り続けた。

 早朝から辻(つじ)立ちし、朝から夕方まで、自転車遊説する日々という。日焼けで真っ黒だ。

 当選11回、法相2回のベテラン。だが、毎晩開く演説会では、妻や子供と共に、深々と頭を下げる場面も。ある市議は「1年生議員並みのドブ板選挙だ」と驚きを隠さない。

 「政策通」とされる保岡氏。街頭遊説や演説会などでは、景気対策など「実績」を強調する。自民への怒りを感じるのか、首相交代など政局の混乱に謝罪の弁も。民主批判は欠かさない。

 「経済が大きな危機にある今、民主党に任せると日本が沈没する。『いっとどま』(一度だけ)は破滅への道だ」と。

 党友好団体への支持固めにも余念はない。61団体でつくる「県都の政治を守る会」も、電話作戦など活発に動く。選挙戦最終日の29日午前には「1000人集会」を予定。組織力で、最後の追い込みを図る構えだ。

 だが、陣営は、勝負のカギは、無党派層対策とみる。自転車遊説もその一環だ。29日には俳優、杉良太郎氏の応援も。法相時代からの親交で知られ、4カ所で街頭演説するという。

 「今、政治を変えなければ、今後もずっと変えられない。国民生活が第一の新しい政治を実現する」

 民主前職、川内博史氏(47)は「悲願の小選挙区初勝利」を期す。4回連続で保岡氏に敗れ、比例復活。5度目の挑戦に「政治生命を懸ける」という。

 相手に負けじと連日、マウンテンバイクを駆って市街地を走り回る。24日には民主党を応援する格闘家・前田日明氏と天文館のアーケードを練り歩いた。

 天文館での辻立ちやメディア露出などパフォーマンスで知られる。だが、陣営幹部は「今回は地道な活動にも取り組んできた」。

 26日夜、鹿児島市立吉野小の体育館。「吉野で勝たせてください」。川内氏は個人演説会の冒頭、声を張り上げ、支持を訴えた。

 吉野地区は、自民の牙城とされる。自民参院議員2人のほか、複数の県議、市議の地元。厚い保守地盤とされる地だ。

 陣営は昨秋以降、吉野での支持呼びかけに力を入れた。公示後も繰り返し、選挙カーが吉野を回る。その甲斐(かい)あってか、26日の演説会は、約270人が耳を傾けた。昨秋、近くで開いた演説会の聴衆はたった数人。「じわじわ浸透してきている」。陣営幹部は手応えを口にする。

 “追い風”ムードとされるが、陣営は惜敗した07年参院選を教訓に、上滑りを警戒。地道に「政権交代」を訴え続けるという。

 共産が県内で唯一、擁立した新人、山口広延氏(34)は、住宅地などで県議や市議らと街宣を続け、「建設的な野党」の存在意義を訴える。得意のギターで自作の歌を披露するパフォーマンスも。

 幸福実現新人、川田純一氏(42)と、無所属新人、山下純一氏(54)も、街頭を中心に支持を呼び掛けている。【福岡静哉】

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毎日新聞 2009年8月28日 地方版

4702チバQ:2009/08/30(日) 13:24:57
http://mainichi.jp/area/shizuoka/news/20090826ddlk22010180000c.html
審判の夏:’09しずおか衆院選 激戦区ルポ「県都」1区 /静岡
 ◇因縁越え真っ向勝負 牧野氏、連合と蜜月/上川氏、保守層統合
 「激戦区の1区で牧野さんが当選することが政権交代の引き金になるんです」

 衆院選公示から一夜開けた19日早朝のJR静岡駅前。連合の高木剛会長がマイクを握り、訴えた。その隣には民主元職の牧野聖修氏が寄り添った。

 05年7月の知事選で牧野氏と連合静岡は対立した因縁がある。現職を支援した連合静岡に対し、牧野氏が対抗馬の新人擁立に動いたからだ。関係は冷え込み、その直後の衆院選で連合静岡は民主公認の牧野氏の推薦を見送った。

 その4年後にめぐってきた今回の衆院選。高木氏の演説が終わると、牧野氏は「大きな応援団だ」と頭を下げ、「蜜月」ぶりをアピールしてみせた。

 自民党もまた、過去のしこりを解消して臨む。前職の上川陽子氏は22日、静岡市内の個人演説会場で、元自民党県議の田辺信宏氏と肩を並べた。2人は過去2回の衆院選で同じ保守層を基盤に争った関係だ。

 田辺氏はあいさつに立つと「ピンチの時に助けてこそ、信頼関係が持てる」と発言。上川氏も「志が通い合うことが大事だ」と応じ、田辺氏の支援者らに支援を訴えた。

   ◇  ◇

 静岡市葵区、駿河区が選挙区の1区は、小選挙区制で行われた過去4回の衆院選で8〜4人が立候補する「乱立」の構図が続いてきた。

 今回も県内の小選挙区では最多の5人が立候補した。無党派層を多く抱える「県都」決戦が、各党とも党勢をアピールする象徴となってきたことと無縁ではない。

 牧野氏と上川氏が絡む対決も今回が4回目で、小選挙区では上川氏の2勝1敗。残る1回は96年衆院選で、新進党候補が勝利した。いずれの陣営にとっても「指定席」とはほど遠い選挙区だ。

 過去の戦いは牧野氏、上川氏とも保守層分裂や支持団体のねじれなど複雑な選挙事情を抱えた。しかし、ともに今回は過去の因縁を乗り越え、真っ向勝負の様相となっている。

 だが、両氏の戦いは対照的だ。牧野氏は公示日の18日、旧民主党を一緒に旗揚げした民主党の鳩山由紀夫代表の応援演説を受け、党の看板を強調した。一方、上川氏の街頭演説は「自民党の上川」との訴えより、個人の実績や手腕をアピールする場面が目立つ。

 「風」の怖さを知り尽くした両候補の陣営幹部は「政策のぶれや党首の発言で風向きはすぐに変わる」と声をそろえて警戒し、ラストスパートをかける。

   ◇  ◇

 真夏の戦いとなった今回の衆院選は最終盤を迎えた。各候補者は有権者の関心が高い雇用や経済対策、子育て支援などの政策を訴え、支持を得ようと奔走している。県内の激戦区を歩いた。【総選挙取材班】

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毎日新聞 2009年8月26日 地方版

4703チバQ:2009/08/30(日) 13:25:37
http://mainichi.jp/area/shizuoka/news/20090828ddlk22010192000c.html
審判の夏:’09しずおか衆院選 激戦区ルポ・8区 無党派層の争奪戦 /静岡
 ◇塩谷氏、人脈総動員/斉藤氏、地上戦徹底
 「今までは多くの応援が来たが、今回は来てくれません。しかも自分が応援に出ていく厳しい条件。より一層の協力をお願いします」。浜松市中区鍛冶町の複合商業施設「ザザシティ浜松」前。1800人の支援者に、自民前職の文部科学相、塩谷立氏が声を張り上げた。

 小選挙区制導入以降、民主候補との戦いは2勝2敗。都市部の選挙区だけに、無党派層の投票動向が当落に影響してきた。

 今回も、民主新人、斉藤進氏と一騎打ちの様相だが、逆風を反映し、支援者からも「今回は民主で」という声が漏れる。しかも閣僚ゆえに、選挙中の4日間、他候補の応援や閣議で選挙区を離れた。「本来なら応援どころじゃない」(陣営幹部)

 閣僚ポストがかえって選挙活動の足かせともなり、「とにかく時間が惜しい」と昼食は10分で切り上げ、街頭や個人演説会を駆け回る。選挙区を留守にすれば、知名度の高い大仁田厚元参院議員や塩川正十郎元財務相らが入る。小渕優子少子化担当相との対談を載せた冊子を刷り、選挙ポスターも夜光性の最新技術の塗料を使うなど人脈や知恵を総動員して議席死守を目指す。

 一方の斉藤氏。8時スズキ本社正門、9時半白羽町、10時20分船越橋、11時15分住吉バイパス……。次々と街頭演説をこなす。「街頭演説200連発」作戦だ。

 「本人」「政権交代」などののぼりを立てた数台の自転車隊で地域をまわる自転車作戦も展開する。「斉藤進本人です」。手を振り名前を連呼しながら、時折立ち止まっては有権者と握手し、マニフェストを配る。

 「政治が変われば暮らしが変わる。民主党が政権を取れば国の予算を一から組み直す」。選挙サンデーの23日、斉藤氏は浜松市を南北に走る遠州鉄道新浜松駅から電車に乗ると、西ケ崎駅までの11駅の各駅で降りては演説。タスキを掛けて車内の先頭から最後尾まで練り歩いた。

 「民主優勢」が伝えられるが、2年前に東京・小平市議から8区の民主候補に転身した斉藤氏の不安材料は知名度不足。「とにかく表に出て顔と名前を売る」。街頭でマイクを握る「地上戦」を徹底している。【総選挙取材班】

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毎日新聞 2009年8月28日 地方版

4704チバQ:2009/08/30(日) 13:26:26
http://mainichi.jp/area/hyogo/news/20090828ddlk28010298000c.html
2009衆院選:激戦区ルポ・4区 「実績」自民VS「地道」民主 /兵庫
 ◇“地殻変動”進む農村部
 ◇石原票の動向も鍵に
 衆院選は終盤に入っても民主優勢が伝えられ前回、県内12の小選挙区を制した自民、公明は挽回(ばんかい)に懸命だ。都市、農村部を選挙区に抱え、大臣経験者の自民前職と民主新人が激しく競り合う兵庫4区(神戸市西区、西脇市、三木市、小野市、加西市、加東市、多可町)では、地殻変動が始まっている。(敬称略)【大久保昂、村上正】

 「頑張れ、頑張れ、高橋」。加西市中心部のショッピングセンター前で22日、高橋昭一の演説会に訪れた民主党幹事長の岡田克也は集まった約1000人(陣営発表)の聴衆とともに拳を突き上げた。高橋陣営幹部は「岡田幹事長に来てもらい、加西での反応を探りたかった」。マニフェスト600部がすべてはけ、陣営はうれしい悲鳴を上げた。

     ◆

 井上喜一は地元、加西市を牙城としてきた。公示日の18日、JA兵庫みらい所有地であった出陣式で、後援会の在田一雄・西脇支部長(89)は約3000人(陣営発表)を前に語った。「『井上党の井上喜一として独自色を発揮して頑張ってくれ』と申している」

 井上党とは、後援会組織を核とした熱烈な井上支持者を指す。93年に自民を飛び出して新生、新進、自由、保守、保守新と渡り歩いた井上を国会に送り続け、対立候補に比例復活当選すら許さなかった。農水官僚出身の井上の実績について加西市議の一人は「井上先生は陳情の窓口。加西には絶対に必要な人」。だが、井上を支持してきた加西市の女性(80)は「もう若い人に交代した方が良いのでは」。党への逆風に加え、盤石な井上党にも揺らぎが生じている。

     ◆

 03、05年の衆院選で4万票以上の差で井上に敗れ「三度目の正直」を目指す高橋。西区など都市部では昨年10月から早朝の駅立ちを繰り返し、あいさつ回りさえはばかられた加西市を含む北播地区でも労組や民主党支持者をこまめに回ってきた。その結果、これまで開催しにくかった北播5市1町で、ミニ集会を十数回開催。推薦団体には、北播の医師連盟や、井上と同じ母校、県立小野高校のOB会も名乗りを上げた。足かけ7年の活動が古くからの保守基盤を切り崩し、陣営も確かな手応えを感じ始めている。

     ◆

 高橋に加え、井上陣営が気に掛けるのが自民党を離党して立候補した前県議、石原修三だ。電話作戦で支持を訴えても「今回は石原さんに」と断られたこともあったという。

 井上は解散後、小さな祭りやスポーツ大会をこまめに回るドブ板選挙に徹してきた。27日には舛添要一厚労相と並び、神戸市西区の市営地下鉄・西神中央駅で珍しく街頭に。道行く主婦ら“無党派層”に「神戸も保育施設が足りない。待機児童を減らし女性の職場復帰を後押ししたい」などと訴えた。陣営幹部は「こちらは比例復活がない。本人はこれまでになく必死だ」。結果は30日夜にも明らかになる。

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毎日新聞 2009年8月28日 地方版

4705チバQ:2009/08/30(日) 13:28:02
http://mainichi.jp/hokkaido/news/20090823ddlk01010125000c.html
岐路の夏:衆院選・注目区ルポ/1 7区 保守の牙城 /北海道
 ◇勝敗分ける“ムネオ票”
 「仲野博子対伊東(良孝)の戦いではない。鈴木宗男と伊東の戦いだ。仲野さんの足らざる所は私が責任を持ってフォローします」。釧路管内標茶町の商店街。新党大地の鈴木宗男代表(61)は17日、選挙カーの上から声を張り上げた。

 比例で立候補し、全道を駆け巡る鈴木氏。7区内を遊説する際は、大半の場面で仲野氏が駆け付ける。「(鈴木氏に)すり寄っている」。民主と大地は選挙協力を結んでいるとはいえ、支持基盤である労組の中には、そんな仲野氏を苦々しく見る向きがあるほどだ。

 自民、民主の公認候補が激突する道7区。勝敗を左右するのは「鈴木氏」と目されている。大地は前回05年衆院選の比例で、7区で6万7542票を集めた。特に大票田・釧路市では3万539票と自民、民主を上回る「第1党」。小選挙区での仲野氏勝利を決定づけたのも、当時の自民候補に反発する“ムネオ票”が流れたためとされる。

   ◇

 1次産業が盛んな7区は保守の牙城。釧路市議、道議、市長と豊富な政治経験をもつ伊東氏は昨秋の出馬表明以来、経済界や農・漁協、建設業界などの支持をまとめ上げた。

 仲野氏は今回(1)民主への追い風(2)大地の協力(3)共産党候補の不出馬−−といった好材料に恵まれている。しかし6年間、野党だっただけに、伊東氏のような態勢づくりには至っていない。保守層に熱心な支持者を持つ大地の存在は、仲野氏の勝利に不可欠。陣営は「小選挙区は仲野、比例は大地」と連呼する。

 ただ、かつて自民に所属していた鈴木氏と伊東氏の支持者はかなり重なっており、伊東氏は大地票にも触手を伸ばす。鈴木氏は受託収賄事件で有罪判決(上告中)を受けているため、伊東陣営幹部は「大地支持者も、地域の将来を考えて伊東を選んでくれるはず」ともくろむ。

   ◇

 「代議士3人待望論」。小選挙区で伊東、比例復活で仲野、比例で鈴木−−という形で3人の衆院議員が誕生すれば、「釧根は盤石」という理屈が今、まことしやかにささやかれている。伊東陣営は「有効な戦略」と評価する。これに対し、仲野陣営は緩みにつながりかねない恐れから「自民に議席を渡すことはできない」と火消しに躍起だ。

 毎日新聞の情勢調査によると、政権交代を訴える仲野氏が先行。伊東氏は米国との自由貿易協定(FTA)や高速道路無料化など民主党マニフェストを批判し、攻勢を掛ける。地域の期待や政党の利害、人間関係をも巻き込む複雑なパズル。答えはまだ見えてこない。【本間浩昭、山田泰雄】=つづく

   ×  ×

 約4年ぶりの衆院選は「政権選択」が最大の焦点。30日の投開票を前に、道内の注目選挙区を歩いた。

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毎日新聞 2009年8月23日 地方版

4706チバQ:2009/08/30(日) 13:28:39
http://mainichi.jp/hokkaido/news/20090824ddlk01010090000c.html
岐路の夏:衆院選・注目区ルポ/2 2区 因縁の対決 /北海道
 ◇各党そろい「風」読めず
 「家内が天界に旅立った後、(後援会の)女性部の皆さんが支えてくれました」。衆院選公示日の18日午前10時、吉川貴盛氏は選挙事務所前での第一声で、07年3月に亡くなった妻千恵子さんについて触れた。選挙カーの前では、2人の息子が千恵子さんの位牌(いはい)を持つ。情に訴える演説に、そっと目頭を押さえる女性の姿もあった。

 民主の三井辨雄氏とは3度目の対決となる。過去2回とも敗北したものの、前回05年衆院選では「小泉旋風」を受け、2326票差にまで詰め寄り比例復活を果たした。だが、今回は一転、麻生内閣の支持率低迷で「マイナスからのスタート」(吉川氏)になった。

 副経済産業相の公務の傍ら、頻繁に地元入り。陣営は足を使ったドブ板戦術を展開する。20日には、かつて秘書として仕えた鳩山邦夫前総務相と雨の中を歩き、有権者にアピールした。「誰が一番この札幌に必要なのか。その選択の選挙だ」。逆風を意識する吉川氏は政党の選択ではなく、政治家個人を選ぶよう訴えている。

   ◇

 人込みの中から民主党の支援者のいらだたしげな声が飛んだ。「うちの旗はまだか。これじゃどっちが主役だか分からんじゃないか」。18日朝、札幌市北区のホテル前で行われた三井氏の第一声。街頭には「新党大地」と書かれた緑色ののぼりがはためいていた。

 道内12小選挙区のうち、最も面積が狭い2区には、自民、民主、共産、社民など最多の5人が立候補した。政権交代の追い風で優位に立つ三井陣営だが、前回小選挙区で候補者擁立を見送った社民が本田由美氏を擁立したことで、野党支持層や無党派層の票割れを懸念する。

 前回、2区の有権者は1万3636人が比例で社民に投票。小選挙区では三井氏に流れたと見られる。三井氏は今回はそれが期待できないだけに「不安で不安でたまらない」(陣営幹部)と引き締めに必死だ。「風頼み」だけでは心もとないと、保守層を基盤とする大地票からの上乗せをもくろむ。

 「比例は大地へ」。三井氏は7月21日の解散以降、新党大地の鈴木宗男代表(61)をフォーラムや集会など計3回にわたって招いた。演説でも大地との選挙協力をアピールしている。

 本田氏と共産の岡千陽氏はともに憲法改正に反対する姿勢を明確に示しているものの、現状では政策の違いを有権者に理解してもらいにくい。「護憲派の票を食い合ってしまう」。支持者からはそんな声も漏れている。【金子淳】=つづく

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毎日新聞 2009年8月24日 地方版

4707チバQ:2009/08/30(日) 13:29:22
http://mainichi.jp/hokkaido/news/20090826ddlk01010234000c.html
岐路の夏:衆院選・注目区ルポ/3 6区 過去3回、大接戦 /北海道
 ◇苦悩、不安抱える前職対決
 旭川市の選挙事務所であった今津寛氏の出陣式。「逆風」「厳しい」といった言葉が飛び交い、竹内英順(ひでのぶ)・道連幹事長は「逆転の夏にしよう」と訴えた。5選を目指す「道連会長」の選挙と思えぬゲキは、陣営の苦悩を物語っている。

 陣営は逆風対策で組織固めを重視。17日の女性集会には、6月に続き高橋はるみ知事を招き、19日は麻生太郎首相が入った。共に平日の昼間に千数百人を動員。企業中心の25日の集会には、公示前に2度応援に来た石破茂農相が訪れ、千数百人を集め、今津氏は「奇跡の勝利を」と訴えた。

 ただ、組織的な動員には不満の声もある。「不況で応援どころではない。以前のように上から言っても下は動かない」。集会に参加した50代の団体役員の男性は漏らした。

 頼りは有権者の約7割を占める旭川市での知名度の高さだ。同市出身の今津氏は、市議選以来30年余り選挙の洗礼を受けてきた。陣営は「道内第2の都市から代議士が消えていいのか」と地元意識に訴える。加藤礼一・選対本部長代行は「候補個人の戦いに持ち込めれば」と望みを託す。

   ◇

 佐々木隆博氏は士別市出身で上川管内選出の元道議。地盤の上川管内北部以外では、知名度は今ひとつだ。公示前の集会では「党への追い風と私が結びついていない」と嘆いたこともある。だが、陣営は「今は各地から『うちのところに候補者は来ないのか』と催促の電話が来ている。こんなことは初めて」と風を実感し始めている。

 一方、運動の中心は支持者回りを重ねる“ドブ板”だ。大規模な集会は08年8月、小沢一郎代表(当時)を招いて以来、開いていない。佐々木邦男・合同選対事務局長は「特定の層の動員で終わる集会より、人柄や政策が伝わる」と今津陣営との違いを説明する。

 過去3回の衆院選はいずれも大接戦の選挙区。風任せの不安を除くため、陣営が票の上積みを見込むのが郵便局長らの「郵政政策研究会」と、初めて本格的な選挙協力をする新党大地だ。陣営は支援と引き換えに「比例は大地」と呼び掛ける。

 ただ、労組などには抵抗感が残っており、協力を重ねてきた自民と公明の関係に比べ、不安を残す。18日に名寄市であった佐々木氏の個人演説会。大地の鈴木宗男代表(61)は、民主党参院議員が比例の議席数に言及したとして反発。「軽く見ない方がいい」とクギを刺す場面もあった。

   ◇

 荻生和敏氏は、政権批判の中に「憲法9条を守る建設的な野党」と訴える。各陣営を交え、実体が見えない風の読み合いが続く。【横田信行】=つづく

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毎日新聞 2009年8月26日 地方版

4708チバQ:2009/08/30(日) 13:30:02
http://mainichi.jp/hokkaido/news/20090827ddlk01010216000c.html
岐路の夏:衆院選・注目区ルポ/4止 1区 世代交代か政権交代か /北海道
 ◇旧来の組織選挙、通用せず
 買い物客でにぎわう札幌市中央区の地下街ポールタウン。22日、白いポロシャツにスニーカーを履いた長谷川岳氏が練り歩いた。38歳。胸には「世代交代は、一区から。」。民主前職で68歳の横路孝弘氏を強く意識したスローガンだ。「がんばって」。中年の女性が声をかけると、笑みを浮かべて両手でがっちりと手を握った。

 YOSAKOIソーラン祭りの創始者として知られる長谷川氏。無所属で立候補した96年衆院選は、最下位に終わった。政治的手腕は未知数だが、今回は自民の公認を得ての再挑戦。ひたすら「世代交代」の一本槍(やり)で、知事や衆院副議長を務め、10選を目指す民主の重鎮に立ち向かう。

 公示前に選挙区内8万戸を3巡した。市内のNPO法人や農家などにも足を運び政治への要望を聞き取り、個人マニフェスト「僕が考えた10のミライズ」を作った。平易な言葉と絵本風のイラストで公約を訴える。

 YOSAKOIで培った友人らを核とするネットワークは、旧来の自民候補とは違った広がりをもつ。「自民の『におい』がしない長谷川なら大化けするかも」。自民に強い逆風が吹く中、道連幹部は期待を寄せる。

 ただ、報道各社の情勢調査では伸び悩みが伝えられており、推薦を受けた公明の組織票に期待する。「比例は公明に」。大通公園であった公明の集会。長谷川氏が選挙カーの上から訴える姿があった。

   ◇

 地下鉄南北線真駒内駅前。10日朝、街頭宣伝中の長谷川氏に対し、民主市議の支持者らが「世代交代は年寄りを粗末にすることだ」といった内容のプラカードをかざして批判する場面があった。

 横路陣営は長谷川氏が訴える「世代交代」を警戒する。横路氏自身も夏祭り会場を回るなど、かつてない細やかな動きを見せる。一方で、今までは支援の中心は公務員労組だったが、保守支持層が多いとされる南区での組織拡大を図るため「企業労組に後援会幹部になってもらった」(陣営幹部)という。

 旧来の組織選挙が通用しなくなっているのは、民主も同じ。「30代後半以下は『横路さん』と言っても知らない人が多い。長谷川さんは有名だから戦いは厳しい」と民主道議は引き締めに必死だ。

 横路氏自身は、長谷川氏と同じ土俵に立つことを避け「政権交代」の必要性を訴える。「この10年の構造改革路線は『自己責任』と言って苦しんでいる人、悩んでいる人を冷たく突き放した」と自民批判に徹している。

 共産の松井秀明氏は「憲法を守る議席が必要」と訴え、比例票の掘り起こしに懸命だ。【鈴木勝一】=おわり

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毎日新聞 2009年8月27日 地方版

4709チバQ:2009/08/30(日) 13:30:51
http://mainichi.jp/area/tokyo/news/20090827ddlk13010276000c.html
’09衆院選:注目区ルポ 20区 /東京
 ◇自前・木原氏、与党一体の組織戦展開/民前・加藤氏、切り崩し狙い遊説強化
 東京20区(東村山、東大和、清瀬、東久留米、武蔵村山市)は与党一体の組織戦を展開する自民前職の木原誠二氏に対し、民主前職の加藤公一氏が自民支持層の切り崩しを図る構図が強まっている。

 公示直前の8月中旬。都内のある飲食店で、木原誠二氏の選対幹部が切り出した。

 「票が割れる。立候補を辞退してほしい」

 「私は私の進め方でやる」

 応じたのは清水清一朗氏。かつての20区党公認候補だ。

 事の発端は、今月10日にさかのぼる。自民党の比例代表立候補予定者だった清水氏が突然、離党届を提出。他党からの立候補をにおわせた。

 この動きに木原氏の周辺は慌てた。清水氏は20区に強固な地盤があり、万単位の「清水票」を持つとされる。自民対民主の構図に清水氏が割って入れば、自民系の分裂選挙になりかねない。必死の説得が続いた。

 結論は公示前日の17日に出た。清水氏は立候補断念を正式表明。木原氏陣営は「足並みがそろった」と組織の引き締めを図る。

 一方、加藤氏は公示前、清水氏の地盤中の地盤である武蔵村山市を攻めていた。「自民が動揺しているところを狙う」と陣営幹部。自転車にスピーカーを付けた遊説を強化し、自民支持層の切り崩しを狙った。

 攻勢を緩めない理由について、民主関係者は「民主が安泰だと言える選挙区ではない」と指摘する。20区は公明支持層が厚い地域とされ、7月の都議選でも公認候補が3万票余を獲得して当選している。「公示日に麻生太郎首相が20区入りしたのも公明対策だろう」と警戒心を隠さない。

 共産新人の池田真理子氏は「大企業、財界中心の政治を国民主人公の政治に変える」とアピールし、幸福新人の阿部一之氏は安全保障や消費税全廃などを訴えている。【山本将克】

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毎日新聞 2009年8月27日 地方版

4710チバQ:2009/08/30(日) 13:31:30
http://mainichi.jp/area/tokyo/news/20090825ddlk13010277000c.html
’09衆院選:注目区ルポ 22区 自民・伊藤氏、民主・山花氏、3度目対決 /東京
 ◇自民前職・伊藤氏、政党色抑え「改革」強調
 ◇民主元職・山花氏、「象徴区」掲げ全力投入
 東京22区(三鷹、調布、狛江、稲城市)では、逆風の中で「改革」を強調した選挙戦を進める自民前職・伊藤達也氏と、「象徴区」として党本部も力を入れる民主元職・山花郁夫氏が3度目の対決に火花を散らしている。

 「人物を選択しなければいけない」。20日夕、松下政経塾生時代から伊藤氏を知るシンクタンク社長が狛江駅前で声を張り上げた。同塾の旗がはためくが、自民の文字はポスターに小さく書いてある程度。自民色を抑えた演出に「これだけの逆風ですからね」と陣営の一人。

 小泉内閣で金融担当相を務めた伊藤氏。前回衆院選は4万2987票差で勝利を収め、山花氏との対決を1勝1敗のタイとした。「構造改革を停滞させてはいけない」「民間の力を引き出す」。街頭演説では構造改革路線の継続を訴え、改革派をアピール。27日には小泉純一郎元首相を迎える予定だ。

 公示日の18日。山花氏の調布駅前の第一声会場。どこよりも早く駆け付けた菅直人代表代行は「22区の決着の付け方が300選挙区の中で最も象徴的となる」と訴え、連合の高木剛会長も投入するほどの力の入れようだ。

 民主優位の情勢が伝えられる中、陣営が心配していることがある。山花氏は祖父が社会党元副委員長、父が同党元委員長の3世ということだ。世襲制限は衆院選の一つの争点でもあり、10日に開かれた公開討論会で「世襲制限をすべきか」という質問に山花氏は○と×の両方掲げ、苦笑いを浮かべた。「相手は必ず批判してくると思う」。陣営の1人はそう危惧(きぐ)する。

 共産新人・吉岡正史氏は「自公政権を終わらせ、民主党が進める危険な政策を抑えていく」と第三極の立場をアピール。幸福実現党の新人・辻村智子氏は国防の強化などを訴えている。【野口由紀】

 衆院選の投開票日を30日に控え、選挙戦も終盤戦に突入。話題の選挙区の動きをリポートする。

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毎日新聞 2009年8月25日 地方版

4711チバQ:2009/08/30(日) 13:32:38
http://www2.asahi.com/senkyo2009/localnews/TKY200908280324.html
〈09政権選択〉「自民王国」衰退、失望濃く 岐阜3区ルポ
2009年8月27日
 シャッター商店街、公共事業の削減……。「自民王国」を誇った岐阜県でも今回の衆院選では、自民の選挙を支え続けてきた「仕組み」の衰えが目立っている。(前田基行)


 「我々がやった経済対策は間違いなく正しかった」。26日午後、麻生首相が激励に訪れた岐阜県各務原市の自民前職の武藤容治氏(53)=岐阜3区=の選挙事務所。麻生首相が強調すると、詰めかけた約1500人の支持者から割れんばかりの拍手が起きた。

 もっとも、麻生首相の滞在時間は、わずか10分。この日、同県内では多治見市(岐阜5区)と岐阜市(岐阜1区)の2カ所で行った街頭演説も、ここではしなかった。

 そもそも、前日まで麻生首相の公式日程には岐阜3区を訪れる予定は入っていなかった。麻生派の一人として待ちわびていた武藤氏の陣営の要請で、26日朝になって急きょ立ち寄ることが決まった。

 「岐阜3区はあきらめたということなのか」と、支持者の一人はこぼした。

 「自民王国」の岐阜県で、自民党はこれまで五つの小選挙区で議席を独占し続けてきた。ただ、3区は、過去2回連続で民主前職の園田康博氏(42)の比例復活当選を許した。自民に風が吹いた05年衆院選でさえ1万7千票差に詰め寄られただけに、逆風にさらされる今回、自民は3区を「特に厳しい選挙区」と見る。曽祖父の故・武藤嘉門氏から4代にわたり衆院議員を出してきた名門も、厳しい選挙戦を強いられている。

 「王国」を支えてきた自民の強さは、どこへ消えてしまったのか。

 岐阜市の西側に隣接する人口約1万8千人の北方町は、自民党員の減り方が3区の中で最も激しい。自民岐阜県連によると、07〜08年度の1年間で4分の1が減り、現在の支部党員は84人。減少率は県内平均の2・5倍に上る。

 「麻生さん? 関係ない」。同町商店街に店を構える上村良二さん(56)は突き放す。これまで、自民以外に投票したことはない。だが、「今回に限り、民主に入れる」。

 昨年の世界同時不況以来、毎月の売り上げは3〜5割減で、「とにかく、いっぺん変えてほしい。うっぷん晴らしのようなものだ」。

 商店街は「シャッター街」と化し、とくにここ4〜5年の間の廃業が目立つ。かつて「本巣郡一の商店街」と呼ばれた面影はない。商店街の衰退と、それに歯止めをかけられない政治が、商店街の「自民離れ」を加速させる。

 別の商店主の男性(73)は、1カ月ほど前に店のシャッターから武藤氏のポスターをはがした。3年前まで自民党費を払っていたが、知人に「風に逆らっちゃいかんぞ」と言われ、やめたという。「勝ち馬に乗らんとね」

 同町商工会の広瀬祐三会長(72)は「今や自民という色を出しにくいし、もうそんな気力もない」と話す。広瀬さんは親の代から計40年以上、党費を払い続ける。だが今回、店頭に自民のポスターはない。

 自民党北方町支部長の戸部哲哉町議は、ため息をつく。「以前は、『自民は、あかん』と言っても応援してくれた。麻生首相の言動などで嫌気がさしたのか、ここ1、2年で、本当に変わってしまった」

 小泉改革で公共事業が減ったのも影響。町の08年度の公共工事は4億8千万円で、10年前の約半分に減った。「仕事がなく、党員になってもメリットがない。入党して、とは頼みにくい」と戸部さん。

 自民支持者の元町議(80)はこんな見方を示した。「これまでは『保革』の戦いだったが、今回は『保保』のようなもの。民主にもいっぺんやらせてみようというムードになるのもしょうがない」

4712チバQ:2009/08/30(日) 13:33:30
http://www2.asahi.com/senkyo2009/localnews/TKY200908280307.html
〈09総選挙〉選挙区ルポ・福井1区 山で街で、浸透に懸命
2009年8月25日

 再選を目指す自民・稲田朋美氏(50)と、選挙区での雪辱を狙う民主・笹木竜三氏(52)という前回373票差の接戦を演じた前職同士が激突する福井1区。互いの地盤への食い込みを図りながら、稲田氏は地元色を強く打ち出し、笹木氏は「福井から政権交代を」と訴える。7回目の挑戦となる共産新顔・金元幸枝氏(51)は「是々非々でものが言える野党」としての存在感をアピールしている。


■稲田氏

 標高438メートル、福井市西部の高須城山の山腹にある50戸足らずの集落。水田の稲穂を背に、稲田氏は「中山間地の田んぼは日本の原風景。この風景を守るために負けるわけにはいかないんです」と訴え、数十人の住民らを前に涙で声を詰まらせた。

 前回は小泉旋風に乗って郵政造反候補や民主候補に競り勝った。分裂状態が続いていた党支部をその後一本化。三つしかなかった地区後援会を40余に増やし、選対には造反候補の選対本部長だった県議らを迎えて基盤を固めた。

 民主陣営と差別化を図り、「福井のためにがんばらせてほしい」と政党色より地元色を鮮明にして、地区後援会を足がかりに地域を隅々まで歩く。日中は市内を離れている有権者や無党派層にアピールするためJR福井駅前で毎日、定時定点で演説し、民主が強い中心市街でも浸透を図る。「党への逆風はあるが、回っただけ反応がある」と陣営幹部は言う。


■笹木氏

 笹木氏は国民の納めた税金の無駄遣いをやめさせるのが今回の選挙だと位置づける。「皆さんの政治を変える勇気で、税金の使い道をかえさせてください」と福井からの政権交代を叫ぶ。

 05年の前回選挙で旧美山町や福井市海岸部などの高齢者から支持を集めきれなかった反省から、選挙戦が始まってすぐ、こまめにこうした地域の公民館などで集会を開いている。これまで30人も集まらなかった地区で、今回は60人ほど集まることも。応援する山本正雄県議は「これほど集まったことはこれまでない」と手応えを口にする。

 だが陣営には安心する様子はない。笹木氏が有権者に対し「お願いですから小選挙区で勝たせてください」と必ず強調するのは、全国的に民主党への追い風が吹くなかでも各種調査で1区はいまだ激戦と報じられているからだ。「相手と競えるとこまできた。あともう少しなんです」と声をからす。


■金元氏

 「きのう事務所に、こんな手紙が届いたんです」

 22日夜、福井市内の公民館で開かれた演説会。金元氏は25人ほどの聴衆を前に切り出した。

 子ども手当の財源に、民主党が扶養控除と配偶者控除の廃止を公約に挙げていることを手紙は批判していた。金元氏は「弱い人に負担のしわ寄せが行ってはいけない。悪いことは悪いとはっきり言える野党が必要です」と訴えた。

 個人演説会を始めたのはこの日から。公示後は主に選挙カーで選挙区内を回った。街頭での演説は毎日約20カ所にのぼる。遊説ではまだ投票先を決めていない有権者の多い市街地を重視し、住宅街の路地を縫うように選挙カーを走らせている。

 「民主だけでいいのかな、という不安を持つ人は多い。選択肢に共産党が入れるかどうかだ」と陣営幹部。金元氏も「マスコミが取り上げるのは自民と民主ばかり。自分の力でこじ開けるしかない」と、比例区の情勢もにらみ存在感をアピールする戦術だ。

     *

 政権をかけた総選挙は、残り1週間を切った。終盤戦を迎え、追い込みにかかる県内3選挙区の候補者たちの動きを追った。

4713チバQ:2009/08/30(日) 13:34:00
http://www2.asahi.com/senkyo2009/localnews/TKY200908280308.html
〈09総選挙〉選挙区ルポ・福井2区 若さ こまめさ 前職火花
2009年8月26日

 福井2区では、民主・糸川正晃氏(34)と自民・山本拓氏(57)の前職同士の対決に、幸福実現新顔の河合勇樹氏(47)も参戦して選挙戦を繰り広げる。若さをアピールして無党派層の取り込みを狙う糸川氏に対し、山間部の路地まで細かく分け入り徹底して地盤を固める山本氏。河合氏は独自の農業政策を訴え、農村部への浸透を図る。


■糸川氏

 「この4年間で生活はよくなりましたか? 安心して生活できるよう、年金など社会保障改革をしなくてはならない」。糸川氏は23日、勝山市中心部のスーパーの駐車場で買い物客らに訴えた。

 聴き入っていた50代の団体職員は「これまで自民党に投票してきたが、今回はお灸(きゅう)をすえたい」と話した。

 この日、マニフェストを要約したビラ800枚すべてがなくなり、陣営は「女性や若者を中心に反応がいい」と盛り上がった。後援会事務所では、農家から農作物の差し入れや応援電話も相次ぎ、ベテランスタッフも「過去の選挙ではありえないこと」と驚きを隠せない。

 若さを強調して無党派層を取り込もうと、糸川氏は山間部を含めて全地域を自転車で走り回った。応援に来た党本部幹部も「こんなに動く候補者はいない」と舌を巻く。

 こうした追い風は吹くが、糸川氏は「野球と同じで勝ったと思った時点で負ける。いい戦いは出来ているので、最後まで頑張る」と気を引き締める。


■山本氏

 週末の22日の朝8時。大野市朝日のJR越美北線・九頭竜湖駅前で、陣営カラーの黄色いタオルでねじり鉢巻きをした山本氏が絶叫した。「5期目の国会へ送って下されば、必ず福井のために力を発揮します!」。その後、岡田高大・同市長や山岸猛夫・県議会議長らを伴って大野市中心街へ向かった。選挙カーから連呼される山本氏の名前が九頭竜峡にこだました。

 同駅のある旧和泉村の有権者数は600人足らず。「役場がなくなると国会議員がほとんど来なくなった。演説に来てくれただけでもありがたい」。そう言って旧和泉商工会幹部は山本氏を見送った。

 山本氏は公示日に2区内の全7市町域を巡った後、2〜4日目は民主陣営が力を入れる坂井市やあわら市を回って対抗。22〜23日の週末は、奥越2市と池田町などの中山間地の路地にくまなく分け入り、握手作戦を展開した。陣営関係者は「自民党の劣勢が伝えられるが、都市部で強い民主に対し、地力のある山間部も徹底して回れば最後に必ず勝つ」と自信を見せる。


■河合氏

 河合氏は坂井丘陵など農村地帯を重点的に回り、現行の農業政策を批判。規制撤廃による農地売買と農業への企業参入の自由化を訴え、農家への浸透を図る。

 党の知名度がまだ低いとして、有権者には「自民党より保守本流です」と言いながら主に政策の説明に力点を置く。公示後、選挙区内の全地域を回った感想は「自民にも民主にも任せられないという声が多かった」だった。「そんな批判票を集め、なんとか二大政党の壁を打ち破りたい」と意気込む。

4714チバQ:2009/08/30(日) 13:34:44
http://www2.asahi.com/senkyo2009/localnews/TKY200908280309.html
〈09総選挙〉選挙区ルポ・福井3区 「接戦」報道に危機感
2009年8月27日
 福井3区は、自民前職の高木毅氏(53)と民主元職の松宮勲氏(65)の2大政党の争いに幸福実現新顔の北野光夫氏(42)が割って入る構図だ。嶺南出身を強調し地元の支持を集める高木氏に対し、松宮氏は農村部を回って従来の自民支持層の切り崩しを図る。北野氏は「自民、民主どちらかだけではない選択を」と党への支持を訴えている。


■高木氏

 敦賀市のスーパー駐車場で開いた22日の演説会で、高木氏は180センチを超す長身を折り曲げ、200人の支持者に「敦賀のみなさんにおすがりするしかないんです」と訴えて言葉を詰まらせた。

 自民への逆風のなか、公示前から自治体ごとに設けた個人後援会をフル稼働、中高時代の同窓生らを結集させるなど組織を強化してきた。

 選挙戦当初は与党としての実績を訴えていたが、マスコミの情勢調査が「接戦」を伝えたことに危機感を強め、嶺北出身の民主候補との違いを鮮明にする戦術に転換。各地で演説するたびに「敦賀の高木を国会に送り返してください」と嶺南・敦賀出身という地元色を強調する。

 地元市議らの先導で、山あいの集落や敦賀半島先端部の集落にも積極的に分け入り、従来の自民支持層のつなぎとめに躍起だ。「ここへきて集会などへの参加人数が増えている」と陣営関係者は手応えを感じている。

 

■北野氏

 24日、越前町内の区民会館で開かれた北野氏の個人演説会。「必要なのは真の保守政治家。自民党員だった北野さんが利害を超えて立ち上がった」と幸福実現党首だった饗庭(あえば)直道(じきどう)氏が声を張り上げると、集まった130人の拍手が鳴り響いた。

 越前市議会で副議長職も務めた北野氏。その知名度を評価され、党幹部の直々の応援となった。市議時代の後援会は自民を離党する際に解散。「幸福の科学」の信者を中心に新たに後援会を設立した。1500人規模という後援会員の約2割は「国防強化」を訴える党の政策に共鳴した一般有権者という。

 「自民はダメだ。民主では頼りない。政権選択ではなく新しい選択」。毎日数回、街頭演説に立つ北野氏は、2大政党の批判を強める一方、「今一番大切なのは景気対策。消費税を全廃し、景気を回復させよう」と、有権者の関心が高い政策を訴えることも怠らない。

 

■松宮氏

 「民主党は必ず政権をとります。皆さんの暮らしが変わります」。25日夜、越前町生涯学習センターであった演説会で松宮氏は断言した。集まった約600人の聴衆に「200人と想定していたが」と呼びかけた地元県議は興奮気味。駐車場が満車で100台以上が会場に入れなかった。

 同町を含む3区内の郡部は、伝統的に自民への支持が強い。そのため郡部を重視して、これまで2年近くかけて隅々まで回り、農業政策や高齢化問題を訴えてきた。

 郵政造反組として05年の総選挙に無所属で挑み落選。民主に移って1区から3区に国替えもした。選挙活動を連合福井が引き継ぐ一方、自民支持層への食い込みが当選のカギとあって、経営者らでつくる自民時代の後援会の会員が3区内の関係会社などへ支援を呼びかけている。

 「相手の背中が見えた。1票差でいい。勝たせてほしい」。演説で松宮氏がいつも言う言葉だ。

4715チバQ:2009/08/30(日) 13:35:36
http://www2.asahi.com/senkyo2009/localnews/TKY200908280112.html
〈選択 09香川〉1区ルポ 実績か交代か、自・民激突
2009年8月25日

 「高潮被害の時いち早く駆けつけ、予算の手当てをし、高松の高潮対策を中四国一にした」。23日、高松市内の公民館であったミニ集会で、自民前職の平井卓也氏は力説した。04年、市内の約1万6千戸が浸水被害にあった記憶を呼び覚まし、「頼りになるのは誰か」を訴えた。

 そして「3期9年、みなさんに育てられた私だからこそ地域のために汗をかける」と、国土交通副大臣も務めた「実績」を強調した。

 同じ日、民主前職の小川淳也氏は高松市内のスーパー前で演説し「50年以上政治を握ってきた古い政治家と官僚とのしがらみを断ち切り、大掃除させてもらいたい。国民が国の手綱を握るようにしなければ」と力を込めた。

 自民中心の政治を「古い」と切って捨て、「政権交代」を求めた。

    ■ ■

 今月20日ごろから、朝日新聞など各紙は情勢調査結果をもとに自民劣勢、民主優勢を伝え出している。

 平井陣営のある関係者は「不況で、選挙を手伝ってくれる人も、数十人だった会社が今回は数人になったところもある。建設業とかサービス業とかでなく、どの業種も苦しい……」と苦境を漏らす。

 24日、高松市内で応援演説に立った麻生首相は「当選が間違いないところへ(応援に)行く必要はありません。ギリギリのところに行くのが私たちの仕事です」と、巻き返しに懸命になった。

 「民主優位」について、民主党県連の村上豊幹事長は「例えば小豆島では前回まで街頭に立っても無視されることが多かった。今回は手を振ってくれる人の数が違う」と言う。22日、党最高顧問の藤井裕久氏は高松市のデパート前で「勝つと思ったら負ける。戦いとはそういうもの」と演説、引き締めを図った。

    ■ ■

 平井氏と小川氏の激突は3度目になる。03年の衆院選では平井氏が小川氏を引き離し、05年は接戦に。小川氏は比例区で復活当選した。

 ライバル心は小さくなさそうだ。平井氏は24日、高松市の街頭演説で「自転車で走り回り、国会で論戦するだけが仕事だと勘違いしている議員が多い」と語った。よく自転車で回る小川氏を明らかに皮肉った発言とみられた。

 小川氏は5日、香川大学であった候補者4人が並ぶ公開討論会で「国会議員に頼まなければ知事や市町長は何も出来ないという、こんな時代は終わりにしないといけない。国会議員にはやらなければならないことが他にもある」と与党議員を批判した。

    ■ ■

 他の候補者も懸命に支持を訴える。共産新顔の河村整氏は日中は団地やスーパーなど有権者が多い場所を重点的にまわり、夕方は支持者の会合に顔を出す。街頭でのスポット演説は公示以降、200カ所を超えたという。「たとえ民主が政権を取っても、共産党は建設的野党として言うべきことは言う」「衆院選は小選挙区と比例区の2票ある。比例は共産党へ」と訴える。

 幸福実現新顔の白石久美子氏は選挙区内をこまめに回り、知名度向上に努める。(上地兼太郎)

    ◇

 30日の投票日に向けて、論戦を繰り広げる県内3小選挙区の主な候補者の戦いぶりを紹介します。

4716チバQ:2009/08/30(日) 13:36:13
http://www2.asahi.com/senkyo2009/localnews/TKY200908280138.html
〈選択 09香川〉2区ルポ 多彩な地域性、訴え様々
2009年8月26日

 8選を目指す自民前職の木村義雄氏の陣営は、かつてない危機感を募らせている。23日夜、丸亀市綾歌町のホールであった集会で、「『木村が危ない。何とか助けよう』とみなさんが来てくれた」と語り、詰めかけた人たちに感謝の気持ちを表した。

 前回選挙では民主新顔の玉木雄一郎氏に約3万票差を付けて勝ったが、今回は強い「逆風」を受けている。18日の公示日、陣営は坂出市とさぬき市津田町の2カ所で初めて出陣式を開いた。支援者回りやミニ集会を盛んに行い、地域の祭りなどに顔を出す。「暗い時代に明るく」というメッセージを込めて、ピンクのシャツに身を包むなど、きめ細かな選挙戦を展開している。

 86年、元衆院議員の父、武千代氏の地盤を継いで初当選し、その後も当選を重ねた。「厚生労働副大臣も経験し、障害者自立支援法の見直しでも中心となり、日本のどこに生まれ、住んでも安心な政策づくりをしてきた」などと、実績を強調する。

 その木村氏の固い地盤に、再び玉木氏が挑む。19日夜、東かがわ市の集会で「政治に新しい、より良い選択肢を提供したい」と強く訴えた。

 財務省の元キャリア官僚。05年選挙は投票日の1カ月前に退職して立候補し敗れた。その後の「浪人」時代は、駅前やスーパー前で演説を繰り返し、企業、団体、民家など地道にくまなく回っている。

 最近の集会で「『夜遅くまで働いているので集会に行けなかった』と言われた。姿を見せない人の思いを生かさなければ」と訴えた。「光のあたらないところに、光をあてる政治家になりたい」などと、地道な姿勢を打ち出す。

    ■    ■

 香川2区は、旧高松市を東西から挟むように広がる。東側のさぬき市、東かがわ市などの地域と、西側の坂出市や綾川町などだ。昔ながらの農業や漁業地域のほか、都市部、工業地帯、さらに新興住宅地もあり、有権者の関心も分かれる。無党派層が比較的多いとされる都市部では「風」を意識した選挙戦。田園地域などでは「縁故」「施策」など、より地域性や具体性が意味を持ってくる。

 23日の木村氏の集会。自民県議の1人が会場を見渡した後、「農家が民主から戻ってきてくれた」と言った。

 民主党が公約に掲げた農家の「戸別所得補償制度」に支持層を奪われると心配していたが、その後に民主党が米国との自由貿易協定(FTA)交渉に意欲を示した影響がでてきたと、この県議はみた。

 玉木氏は、寒川町(現さぬき市)の兼業農家の生まれ。綾川町のJA施設で開いた2日の集会では、「コメなどの関税引き下げや撤廃の考えはないという民主党の考えを、もっと丁寧に説明すべきだ」と語るなど、理解を求めている。

 幸福実現新顔の土居美佐子氏は、減税と国防強化などを訴えて浸透を図っている。(木脇みのり)

4717チバQ:2009/08/30(日) 13:36:50
http://www2.asahi.com/senkyo2009/localnews/TKY200908280300.html
〈選択 09香川〉3区ルポ 保守分裂で波乱含み
2009年8月27日

 24日夜、丸亀市中心部のコミュニティセンター。自民前職の大野功統氏の言葉に熱がこもった。「こんなに厳しい思いをしたことはありません。大野功統を助けてください」。演台の前でひざをつき、聴衆に深々と頭を下げた。陣営関係者は「96年に小選挙区になって以降、あんな姿はほとんど見たことがない」。

 加藤常太郎・元労相の娘婿で、地盤を引き継いだ86年から7期連続当選。05年の前回は防衛庁長官として全国を応援で駆け回り、選挙期間中は2日間しか地元にいなかったが、次点候補の3倍近い約10万8千票で圧勝した。

 だが、今回は解散直後から地元にはりつく。連日のように企業やイベント会場などに足を運び、校区単位のミニ集会を開いている。

 その大野氏に挑むのは、社民新顔の米田晴彦氏。各種メディアで優勢が伝えられる民主党の推薦を受ける。民主党は「選挙協力」の立場から3区に独自候補を立てなかった。自治労などの組織票に、民主党の支持票を上積みしようとしている。

 25日、社民党の福島党首は多度津町の街頭演説で「自民政治を変えられるのは3区では米田晴彦。死にものぐるいで戦います」と力を込めた。福島党首は12日にも3区入りし、支持者らを回った。米田氏は25日、観音寺市での個人演説会で「香川から政権交代を。社会的弱者らの声なき声を必ず国会に届けてみせる」と訴えた。安全保障政策などでは民主党と社民党との違いもあるが、「共闘」の姿勢を打ち出す。

 無所属新顔の真鍋健氏も「政権交代」を訴える。自民党参院議員だった真鍋賢二・元環境庁長官の長男だが、米田氏の立候補表明の約3カ月後、立候補の意向を示した。県遺族連合会や郵政政策研究会など、かつて父親を支えた組織の支援を受けている。

 真鍋氏は24日、まんのう町の演説会で「政権選択の選挙であるべきだ。自民党は一度、下野してもらわなければならない」と強調した。「官僚政治からの決別!」(選挙公報)と訴え、民主の「風」も取り込もうと図る。

 自民党を離党した平沼赳夫・元経産相が立ち上げた保守系無所属の「平沼グループ」の一員でもある。こうしたことから、政権交代といっても「政界再編による」ことが主眼だ。

 与野党対決に保守分裂の様相がからみあう選挙戦。ある陣営の幹部は「反自民票がどこに流れるのか」と民意の行方を読み切れない。

 ほかの候補者も最後の追い込みに懸命だ。共産新顔の近石美智子氏は頻繁に街頭演説などを行い、労働者派遣法の改正や後期高齢者医療制度の廃止などの政策を訴える。「新政権になっても健全な野党として奮起していく」と取材に答えている。

 幸福実現新顔の妹尾真由美氏は景気対策などを訴え、支持拡大を目指す。

 (佐藤常敬、高山桂一)

4718チバQ:2009/08/30(日) 13:38:15
http://www2.asahi.com/senkyo2009/localnews/TKY200908280209.html
〈09総選挙@ふくしま〉激戦区ルポ 2区 戦いぶり、自民「変化」
2009年8月26日

 24日夜、郡山市郊外。自民前職の根本匠は、はかま姿でリングの上に立っていた。

 傍らには総合格闘技K―1選手のニコラス・ペタス。「バトルトーク」と銘打たれた集会には、若い男性を中心に約500人が集まった。

 打ちならされたゴングに、はじかれるように根本がマイクをつかんだ。「私がこれまでやってきたのは金権腐敗の党改革。新世代の自民党をつくります」。ペタスも「根本さんの目標は国のリーダー、総理大臣になってもらいたい」と気勢を上げた。

 「堅実」「まじめ」で売ってきた根本は、今回の選挙戦でイメージチェンジを図っている。リングに立ったパフォーマンスもしかり。公示日の第一声や決起集会では、「古い自民をぶっ壊す」「鳩山さんが総理になる? ならば私がやりますよ」と拳を上げて、強気な発言を繰り返した。

 そんな根本の姿に、支持者は「今までにない厳しい選挙」を感じ取る。

 根本に「チェンジ」を迫ったのは、自民への強い逆風に向かう危機感、そして今回初めて相対する民主前職の太田和美の存在だ。

 千葉7区から国替えした太田は28日が30歳の誕生日。この間まで最年少国会議員だった。これまで根本と戦い、今回、選対本部長を務める増子輝彦は、太田を「人に会えば会うほど、票が伸びる候補者」と分析する。

 車で回っている時、手を振る人がいれば、駆け寄って握手する「ふれあい作戦」で若さをアピール。毎晩開く集会や個人演説会などを通じ、支持を広げてきた。

 根本陣営で郡山選対本部長を務める県議会議長の佐藤憲保は「(太田は)若いだけに批判も比較もしづらい一番やりにくい相手。皆が遠慮するので、私がその役目を引き受ける」と話す。18日の出陣式では支持者を前に、「千葉の地元で公認されず福島に来た候補を、受け入れるわけにいかない」と批判した。

 先週、民主優勢を伝える報道各社の情勢調査結果が出そろった。根本陣営幹部は「もうダメだと、うなだれた支持者がいたのは事実。しかし、劣勢の報道が組織を引き締め、一つにした」と話す。

 動揺したのは根本陣営だけではない。22日、二本松市での太田の決起集会。太田は「大変不安な気持ちでいっぱいです。一寸先は闇。いつ風向きが変わるかわからない」と有権者に心情を吐露した。

 最後の総決起集会は、両陣営とも、26日午後7時開始と決まった。根本陣営が選挙区内に張り巡らせた約550の後援会をフル動員し、組織力で勝負すれば、太田側は岡田克也党幹事長を郡山市に迎え、党を上げての応援態勢を敷く。

 幸福実現党の酒井秀光は、ミニ集会などで、消費税廃止、景気回復を中心に訴えている。=敬称略

(斎藤健一郎)

4719チバQ:2009/08/30(日) 13:38:55
http://www2.asahi.com/senkyo2009/localnews/TKY200908260357.html
〈09総選挙@ふくしま〉激戦区ルポ 1区 強い組織か、追い風か
2009年8月25日

■コスタリカ解消が影


 「これだけの方が来て頂いて、負けるはずないじゃないですか」。伊達市で23日開かれた自民前職の亀岡偉民の総決起大会。地元県議が声を張り上げた。

 体育館に敷き詰められたパイプいすだけでなく、2階席も埋め尽くした出席者は約2千人。ただ、危機感もみなぎった。報道各社の情勢調査で民主優位が伝わり、壇上の出席者から調査を気にした発言が相次いだためだ。

 亀岡は05年の前回総選挙で約17万票も獲得。今回も強い後援会組織を支えに選挙戦に臨むが、支持層が子育て世代らに広がらない悩みもある。

 その前日、民主新顔の石原洋三郎が総決起大会を開いたのは、亀岡の会場の隣の公民館。畳敷きの部屋に集まったのは約230人だが、資料が足りなくなる予想外の人出。自民系市議の姿もあった。民主優位の情勢に、会場では「安心しては困る」と引き締める発言が続いた。

 石原の後援会組織は、亀岡と比べ「ないに等しい」(陣営)。後援会の集会を重ねる亀岡と対照的に、「集会に来るのは限られた人」と割り切り、訴えは街頭中心だ。公示後、車から乗り出して石原を激励する人も見られた。

 地元・福島市以外の支持基盤も広がってきた。伊達地区では07年に誕生した民主党参院議員の地盤が足がかりだ。

 民主に追い風、自民に逆風の序盤戦。多くの関係者が盤石とみてきた亀岡陣営に焦りがうかがえ、亀岡本人は「東京の『風』に流されてはいけない」と繰り返す。21日には麻生首相も応援に来たが、地元の話はほとんど出ず、拍手もまばらだった。

 前回より苦戦するもう一つの理由が、自民党内の候補者調整「コスタリカ方式」を解消した影響だ。前回比例区に出た佐藤剛男が、今回は引退に追い込まれた。

 無所属で強い後援会を築いた亀岡と、佐藤の自民党としての組織力。両者がかみあった結果が、前回のコスタリカ方式による圧勝だった。2人は長年激戦を続けた関係だけにしこりも残り、佐藤支持者の一部は民主陣営に回った。選挙戦に入っても、人口が多い福島市では亀岡陣営が自民党議員と十分連携できていない、との見方もある。

 亀岡陣営は佐藤の連合後援会長、佐藤静雄を最高顧問に招いた。終盤に向け、佐藤の支持者との協力関係を深めようと懸命だ。

 石原と亀岡の戦いに埋没しないようにと、共産新顔の山田裕も街頭中心の訴えを続ける。メガホンを持った支持者10人ほどが集団で街を練り歩き、党の主張を叫ぶ活動も。幸福実現党の大橋一之は、マニフェスト配布などで支持拡大を図っている。=敬称略

 (吉田素子)

     ◇

 自民と民主の2大政党が政権選択を訴える総選挙。05年の前回、自民が勝ち、今回民主が逆転するかが注目される1、2、5区の現状を報告する。

4720チバQ:2009/08/30(日) 13:40:33
http://www2.asahi.com/senkyo2009/localnews/TKY200908240268.html
〈09政治決戦 ルポ〉前職離党、揺れる自民 神奈川9区
2009年8月21日

 川崎市多摩区の登戸駅。都内から帰宅する人が増え始めた19日午後6時すぎ、偶然かち合った2陣営のスタッフが、競うように党のマニフェスト(政権公約)を配り合っていた。


●公募に心情複雑

 自民新顔の中山展宏氏(40)がその脇で「自民党は反省すべきことは反省します」と呼び掛けると、階段上のデッキでは「政権交代」を訴える民主前職の笠浩史氏(44)の太い声が響いていた。

 「圧倒的な逆風」。自民党関係者の多くは、9区(同市多摩区、麻生区)の現状をいまこう分析する。

 衆院が解散された7月21日、9区の山内康一前衆院議員が突然、離党届を提出。党川崎市連は後任者を探したが、公募となり、中山氏が8月9日に選考された。中山氏は、江崎洋一郎前衆院議員(比例南関東)の公設秘書として藤沢で働いていた。

 9区には、保守系県議が2人、市議が5人。中山氏の友人や親族らも連日手伝いに来て選対を作り、有権者にまずは顔と名前を覚えてもらおうと、駆けめぐる。

 ある市議は公示前、後援会員に山内氏の離党と中山氏の擁立の経緯を記した詫び状を郵送した。「前回、山内氏の応援を頼んだ立場だから責任がある。新住民が多い地域なので、候補者がその時々の『風』になびいてしまう」と悩みを話す。公示後はほかの議員と手分けをして、選挙運動を続ける。

 離党した山内氏は前回、公募で決まり、地元と縁のない「落下傘」だった。中山氏も同じ選考経過だけに、支援者の間にも複雑なわだかまりが依然として残る。

 ある市議は「支援者に『また裏切られるかも』という思いがある」と打ち明ける。

 それでも公示直後、9区内に中山氏のポスターが速やかに張られた。選対本部長を務める土井隆典県議は「なんとか選挙に間に合った。一丸となって戦えるように頑張る」と意気込む。

 中山氏は街頭で決まってこう繰り返す。「私は逃げません。自民党も逃げません」

 20日夜も、麻生区の新百合ケ丘駅でそう訴えた。


●4年前の雪辱を

 一方、公示前の17日夕、同じ新百合ケ丘駅には大勢の人たちが集まっていた。

 笠氏の応援に駆けつけた松沢成文知事が、米オバマ大統領を引き合いに、政権交代の意義に熱弁を振るった。

 「今度の選挙はみなさんの一票一票で政権を選べる。今までとは全く違うんです」

 選挙期間中、松沢知事が県内の小選挙区に応援に入る予定はない。しかし、9区は松沢知事の県議、衆院議員時代の地盤であり、笠氏を「僕の後継者だからね」と笑う。

 自民に風が吹いた4年前の郵政選挙でも「ここだけは負けない」と言われた。だが、3795票差で笠氏は山内氏に敗れ、比例区で復活した。

 「4年間、小選挙区で勝つことだけを考えてきた」。この間、民主県連代表にもなった笠氏は事務所開きで、支援者に思いを吐露した。

 9区の有権者は4年前から約1万8千人増えた。「神奈川都民」とも呼ばれる、しがらみのない「風」に敏感な人たちが多いとされる。

 笠氏は「見たことがあるか、会ったことがあるか」と日ごろのふれ合いを大事にする。支援者が「今回は大丈夫でしょ」と話しかけると、笠氏はいつも「しっかりと勝たせて下さい」と返している。


●民主に是々非々

 また、共産新顔の利根川武矩氏(65)は19日夕、多摩区堰のスーパー前で訴えた。「小泉構造改革で社会保障が切り捨てられた。働き盛りの労働者が首をきられ、住む家も失った。自民、公明の連立政権に終わりを告げよう」

 衆院選後にも触れ、「民主党政権になるだろう」とし、「共産党は協力もするが、受け入れられない中身もある。憲法9条の改憲、消費税増税に踏み込めば、はっきりと反対する」と是々非々の立場で臨むとした。

4721チバQ:2009/08/30(日) 13:41:12
http://www2.asahi.com/senkyo2009/localnews/TKY200908260100.html
〈09政治決戦 ルポ〉神奈川4区 民主分裂、三つどもえ
2009年8月22日


 「政権交代は必要だが、バラマキ合戦にはくみしない」「小泉チルドレンの後に、小沢チルドレンはいらない」

 横浜市栄区のJR本郷台駅前。セミが鳴く中、みんなの党新顔の浅尾慶一郎氏(45)は20日朝、通勤客に向かって訴えていた。「政権交代+政界再編」の大きなポスター。ボランティアはそろいの青い半袖シャツで、新党のマニフェスト(政権公約)を配る。

 「政権選択」を争うこの総選挙で、4区(横浜市栄区、鎌倉市、逗子市など)は衆院解散後に、この構図に新たな要因が加わった。


●「政権交代の先」

 民主党参院議員だった浅尾氏が党を離れ、4区から立候補を表明。浅尾派の地方議員6人も同調したことから、政権交代の風に乗る民主が「分裂」した形となっている。

 浅尾陣営の幹部は「見識や人柄からより活躍できる衆院選に押し出した」と語る。

 浅尾氏は参院時代から、4区内で国政報告会を重ね、駅頭に立ち続けた。後援会組織「あさお会」は4区内の12地域。各専門分野の友人らでつくる市民立案型シンクタンクなどこの数年着々と準備。選挙戦で、浅尾氏は「政権交代のその先が大事だ」と無党派層に訴える一方、民主支持層の切り崩しや、自民・保守層への食い込みを図る。

 民主党の若手論客の一人として、テレビ出演も多かった。総選挙の結果、民主が第一党になれば、党次の内閣防衛相だった浅尾氏は閣僚になったかもしれない。大臣の座をなげうって、「民主党」の看板を捨ててまでこだわった衆院選に、選対事務局長の中村聡一郎鎌倉市議は「反応は悪くない。でも選挙はわからない」と慎重だ。


●浅尾批判自制

 一方、勢力をそがれた形となった民主新顔の長島一由氏(42)は、選挙戦に入ってそれまで以上に「政権交代」に力を込めている。20日朝も、JR大船駅笠間口前で「私は民主党公認 衆院選候補 長島一由」と繰り返した。

 公示前から鳩山代表、岡田幹事長らが代わる代わる応援入り。19日は岡田幹事長がJR港南台駅前で、横浜市長選に立候補した林文子氏らと並んだ。ここでも長島氏は「今回の選挙は改革か継続か。政権交代 イエスかノーかです」と訴えた。23日は菅代表代行も4区入りする予定だ。

 分裂選挙の様相でも、長島陣営の幹部は浅尾氏が無所属でなく、渡辺喜美元行革相らが結成した「みんなの党」から出たことが有利になったとする。労組票も個人的な関係から浅尾氏へ流れる部分も考えられたが、旗色を明確にしたため止まったとみる。

 無党派層に加え、共産、社民両党の支持層も期待できるとし、「内輪もめに見られる」という浅尾批判は自制しているという。


●逆風中の好機

 また、4年前の郵政選挙で、隣接する11区の小泉元首相人気を追い風に初当選した、自民前職の林潤氏(36)。自民逆風の中でも、この民主分裂を好機として、支持拡大を図っている。

 林氏は20日朝、JR鎌倉駅前で、通勤客一人ひとりに「行ってらっしゃいませ」「ありがとうございます」などと声をかけていた。この日夕、鎌倉市内の個人演説会に小泉元首相を初めて応援弁士として招いた。選挙カーには林氏が長女舞ちゃん(2)を抱き上げている写真と「年金・医療・子育てに全力」の文字。衆院厚生労働委員会に属して、政策を担ったとの自負がある。

 公示された18日午後、本郷台駅前では支援を呼びかけるとともに、最後は土下座をして周囲を驚かせた。

 林陣営の幹部は「風向き」にかかわらず、路地裏まで入って「地元密着」の活動を続けてきたとする。台風の目となっている浅尾氏についても、新党入りしたことで、「浅尾さんを支持していた有権者も『ちょっと違うのでは』と感じ、林の方に向いてくれれば」と期待を寄せる。

4722チバQ:2009/08/30(日) 13:41:51
http://www2.asahi.com/senkyo2009/localnews/TKY200908260265.html
〈09政治決戦 ルポ〉神奈川1区 首相側近、握手と笑顔
2009年8月23日

 横浜市磯子区の商店街。22日、照りつける日差しの中、自民前職の内閣官房副長官、松本純氏(59)が一軒一軒歩いていた。


●「新しい自民党」

 「お仕事中すみません」と、日焼けした両腕で握手を求める。通り過ぎる車には手を振って笑顔を見せ、「お父さん、お母さんによろしく」と中学生の手を握った。

 この日は朝5時の会合に出席、金沢区の市場など数カ所を回った。森田健作千葉県知事が応援に来たJR洋光台駅前では、「新しい自民党を作る先頭に立つ」と訴えた。

 08年9月、麻生首相が誕生し、官房副長官に起用された。1区(横浜市中、磯子、金沢区)で当選3回。首相とは国政入りした96年以来の関係で、「純ちゃん」と声をかけられ、首相外遊時にも同行する。

 ところがいま、首相との「近さ」が、自民逆風をさらに加速するかのように、陣営を苦しめている。

 危機感は衆院解散前から高まっていた。7月下旬の事務所開き。選対本部長代行の村上健司県議は「官房副長官であることを忘れてほしい。麻生さんと一緒に評判の悪い方に入ってしまう」と松本氏に助言。「党ではなく、自分の言葉で訴えることが大事だ」と提案した。

 松本氏もこれを受け入れ、演説では「松本純が新しい自民党を作る」と繰り返す。

 副長官就任以降、官邸に詰め、選挙区をあけることが多かった。しかし、「8月に入って官邸に行ったのは2、3回。公示後はゼロ」という。

 義理と人情とやせ我慢――。かつて麻生首相から贈られたこの言葉の意味を、「今かみしめている」と話す。

 市議時代から約20年培った「実績」を訴え続ける。陣営幹部は「まだ1週間ある」と自らに言い聞かせた。


●「勝つと思うな」

 その「首相の側近」と戦う民主は二転三転した。小沢一郎代表(当時)が記者会見に同席し、中林美恵子氏(48)を紹介したのは今年2月のことだった。米国上院予算委員会の補佐官や大学准教授などを経て、今回が国政初挑戦。「小沢チルドレン」でもある。

 課題は知名度アップ。小沢氏から「とにかく地域にはりつけ。死にものぐるいで地上戦をやれ」と指示された。

 中林氏は20日朝、前原誠司副代表と京急金沢文庫駅前で、「みなさん、一緒に政権交代を実現しましょう。日本をよい国に変えていきましょう」と繰り返した。

 22日は朝7時から横浜市中区の公園を有権者とジョギング。駅立ちや街頭演説のほか、徒歩で商店街を回った。

 党県連幹部は「短い期間で期待に応えている」と話す。

 党幹部の応援も相次ぎ、岡田克也幹事長は「相手は麻生政権の象徴みたいな存在。勝って全体にいい影響を及ぼしてほしい」と期待を寄せた。民主への追い風はあるものの、楽観はしていない。「落下傘候補」で地盤や後援会はなく、地方議員の協力も一枚岩ではないという。

 公示された18日、中林氏の出陣式で藤井裕久党最高顧問は、美空ひばりの「柔」の歌詞を引き、こうくぎを刺した。「『勝つと思うな、思えば負けよ』。みなさん、これでよろしくお願いします」

 中林氏は「気を緩めずに最後の一瞬まで、全力で疾走せよと受け止めた」という。


●「防波堤の役割」

 一方、共産新顔の香西亮子氏(35)は公示後、街頭演説を積極的に繰り返し、自民、民主両候補の間で存在感をアピールする。

 21日昼、横浜市中区のスーパー前で香西氏は、総選挙後に民主中心の政権ができるとした上で、「消費税や憲法で民主が危険な方向に踏み出せば、共産党が防波堤の役割を担います」と訴える。買い物袋を下げた有権者らが手を振り、足を止めていた。

 香西氏は言う。「軍事費や大企業優遇の現状に切り込まない限り、日本は変わらない。それができるのは共産党だけです」

4723チバQ:2009/08/30(日) 13:42:27
http://www2.asahi.com/senkyo2009/localnews/TKY200908260316.html
〈09政治決戦 ルポ〉神奈川14区 新住民狙い、銀輪遊説
2009年8月24日

 相模原では、のぼり旗を掲げた2台の自転車が競うように市内を駆けめぐっている。


◆若さをアピール

 23日の日曜日。

 民主新顔の本村賢太郎氏(39)は、耳からかけた無線マイクで「政権交代」と繰り返した。その声は、後続の選挙カーから流れていた。

 午後2時過ぎ、本村氏は相模川沿いのキャンプ場で、バーベキューを楽しむ家族連れの中をめぐって、笑顔でマニフェスト(政権公約)を配っていた。

 一方、自民前職の赤間二郎氏(41)は、運動員2人と隊列を組む。所々で遊説にとまるが、1日の走行距離は20キロを超えるという。

 午後3時過ぎには夏祭り会場を訪れ、はっぴ姿やゆかた姿の家族連れでにぎわう神社の境内で、「政権与党の選択しか日本の安定は保てない」と支持を呼びかけた。

 こうした「自転車遊説」を競うのは、若さをアピールするとともに、有権者に身近に感じてもらおうと印象づけることができるから、という。両陣営は「候補者には炎天下で過酷かもしれないが、選挙カーからの連呼より、はるかにインパクトがある」と口をそろえる。

 相模原市中央部の14区は、都心と行き来が多い「神奈川都民」と呼ばれる新住民が増えている。横浜、川崎のように組織化が難しい「見えぬ票」の獲得が、当落を左右するようになったという。

 その傾向がはっきり現れたのが前回、05年の郵政選挙だった。14区は、民主党の藤井裕久最高顧問(77)が長年地盤とし、優勢と見られていた。ところが、予想に反して県議から挑戦した赤間氏が、藤井氏に約3万票の大差をつけて初当選した。

 小泉ブームで無党派層の多くが自民へ流れた。さらに、赤間氏は、藤井氏との違いを際だたせるため、「若さ」を訴え、自転車で選挙区内を駆け回っていた。


◆マンション続々

 相模原市は来年4月、政令指定都市に移行する予定。駅前に高層マンションが次々建ち、有権者数も前回から1万人以上増えている。

 本村氏が自転車遊説を始めたのは昨年暮れ。藤井後継が決まってからだった。

 一方、赤間氏は公示後に再び自転車に乗り始めた。

 本村陣営側が「こちらの迫力に押されたからだろう」といえば、赤間陣営側は「県議時代からの続くものでこちらが先輩だ」とやり返す。

 自転車で売り込み合戦をする一方、赤間陣営は市内約50カ所の後援会組織を通じて集票し、本村陣営は受け継いだ藤井氏の後援会組織などを固めるのに懸命だ。


◆区内細かく回る

 こうした両氏のつばぜり合いの中で、共産新顔の赤間友子氏(67)は、14区内を細かく遊説を重ねている。

 23日午後、赤間友子氏は市内の大手スーパー前で、買い物客らに「今回の選挙は高齢者の差別医療、派遣切りなど弱いものいじめの自公政権を終わらせるチャンス」と強調。そのうえで、「政権交代が実現しても戦争につながる自衛隊の海外派遣などはさせない」と訴えた。

 街頭演説は、これまでになく手応えがあるという。

4724チバQ:2009/08/30(日) 13:43:04
http://www2.asahi.com/senkyo2009/localnews/TKY200908260373.html
〈09政治決戦 ルポ〉神奈川16区 揺れる王国、再び対決
2009年8月25日

 24日午前6時半、通勤客が行き交う小田急相模原駅コンコース。「おはようございます」「おはようございます」とかれた声で、自民前職の亀井善太郎氏(38)が一人ひとりに声をかけていた。


●世襲vs.元官僚

 この駅は、ライバルが高校まで住んでいた地域にある。始めて約10分後、中年男性の一人が「お父さんにはお世話になりました」と歩み寄り、亀井氏の手を握った。

 一方、ライバルの民主新顔、後藤祐一氏(40)はこの日午後、マイクを取り付けてある電動アシスト付き自転車にまたがっていた。亀井氏の自宅がある伊勢原市内の新興住宅地で話し出すと、家から飛び出してきた人もいた。後藤氏は「ここは3世議員がいて厳しい選挙。よろしくお願いします」と握手した。

 「政権選択」を争う総選挙で、16区(厚木市、伊勢原市など)は、7区(横浜市港北区、都筑区)とともに、自民と民主が事実上の一騎打ち、という構図をみせる。

 特に16区は、06年10月の衆院補選で争った「世襲」と「元官僚」の再戦。衆院9期を務めた故亀井善之氏の弔い合戦の様相となったこの時は、約2万9千票差で亀井氏が後藤氏を制していた。


●辻立ち3年間

 しかし、「自民王国」といわれてきたこの地域にも、変化の兆しが出始めている。

 7月上旬、JAあつぎ小鮎支所。「3年前にはここに来る道さえ知らなかった」と、後藤氏は集まったJA関係者らを前にこう話した。

 農協の政治団体である農政連は、元農相だった父善之氏時代からの亀井氏の有力な支持団体。後藤氏は「推薦をもらうには至らないが、中には汗をかいてくれる人が出てきた」と支援の広がりに手応えを感じている。

 さらに7月末、16区の情勢を揺るがしかねない事態も顕在化した。

 「正々堂々とここにいます」。相模原市城山町であった後藤氏の演説会場に、前県議会議長で、自民党を除名された榎本与助県議が立った。

 相模原市の政令指定都市移行に反対する榎本氏は、後藤氏と考えが近いという。榎本氏は07年4月の県議選で、16区エリアの旧津久井郡4町で1万2711票を得ていた。

 亀井陣営の幹部は「元々熱心に支援してくれていたわけではない」と影響は少ないとの見方を示す。しかし、別の幹部は「内紛というイメージだ」と心配する。

 後藤氏は補選に敗れた翌日から、平日は毎朝、駅前などで辻立ちを続けてきた。13年間経産省に勤めた元官僚。「3年前は、この地域の人がどんな暮らしをしているのか分かっていなかった」。自転車の走行距離は1日100キロを超えることもある。


●組織固め注力

 「王国」にほころびが見え始めているものの、亀井陣営は、従来の組織固めに力を入れる。

 ミニ集会をこまめに開き、支援者に自らの考えを訴える。20日に開いた「女性の会」は、平日の日中にもかかわらず、用意した百席はあっという間に埋まった。

 ブナの立ち枯れが進む地元・丹沢を引き合いに環境問題を訴える亀井氏の声はいつものように大きいが、口調は女性を意識してか、普段よりゆっくりと優しく聞こえた。

 高齢の女性が大半だったが、地元市議は子育て世代の女性数人が会場にいたのに期待を寄せる。

 善之氏は選挙時には全国を応援で飛び回っていたが、終わってみれば自らは圧勝。「オヤジは『亀井後援会』というでっかいピラミッドがあった。僕は小さいピラミッドをたくさん造る」と、初当選直後に話していた亀井氏。若手経営者の勉強会などに、この間、顔も出してきた。

 厚木市文化会館の大ホールで開いた集会では、満員の1400人を集めた。若い人が増えたとし、「オヤジは満員に出来なかった」と亀井氏。父を追い越すため、敷かれたレールだけでなく、自ら道を切り開こうと模索した運動を展開している。

4725チバQ:2009/08/30(日) 13:43:41
http://www2.asahi.com/senkyo2009/localnews/TKY200908280184.html
〈09政治決戦 ルポ〉神奈川15区 ブランド3代、正念場
2009年8月26日

 「日本を変える 信念と政策があります。」と青と白で染めぬかれた2本ののぼり旗。政党名は書いてない。それらを手にしたスタッフの近くに候補者はいた。


●政党色薄める

 25日午前7時、JR茅ケ崎駅のペデストリアンデッキ。「おはようございます。行ってらっしゃい」と、自民前職の河野太郎氏(46)は頭を下げ、声をかけ続けていた。

 96年の初当選時からマイクは使わない。「朝はうるさいから、地声です」

 同じころ、前回に続いて再挑戦する民主新顔の勝又恒一郎氏(46)は、JR平塚駅西口にいた。「政権交代」と染めたのぼり籏を掲げ、支援者らと党の政策パンフレットを配り続けた。受け取る人も多く、「ここまで政策の中身が問われる選挙は、初めてではないか」と手応えを話す。

 15区(平塚市、茅ケ崎市など)で河野氏は、過去4回の選挙のたびに得票を伸ばして圧勝。平塚や大磯などは中選挙区時代の旧5区から、3代続く「河野ブランド」の後援会がその原動力だ。

 それに加え、河野氏は最近でも、省庁ごとに政策の必要性を判定する、党の無駄遣い撲滅プロジェクトチームのリーダーとして「政策棚卸し」を進めた。衆院の外務委員長として政府側の答弁を活性化させる改革にも着手するなど、「党内改革派」として存在感を示し、15区内の無党派層の支持もつかんでいた。

 その厚い支持基盤の足元でも現在、「自民逆風」が吹き荒れているとされる。

 公示された18日の出陣式。河野氏は「石にかじりついても議席を守り抜きたい」と悲壮感をにじませた。連合後援会の伊藤栄雄会長も「台風に匹敵する逆風だ」と危機感を示した。

 21日夜の個人演説会。河野氏は自民党の下野の可能性にも触れ、「政治を正しい方向に引っぱっていくにはいい野党が必要だ。議席を守り、建設的な野党のリーダーとなって頑張りたい」などと述べ、持論の世代交代と政界再編を訴えた。

 河野陣営の幹部は「自民党の色を薄め、河野の人柄を知ってもらうのに力を入れている」と話している。


●「背中見えた」

 これに対し、前回は10万票以上の大差で敗れた勝又氏は「将来、歴史の教科書に載る選挙だ」と意気込む。

 選挙戦では「政権交代」の風を生かし、勝又氏は連日、自転車で各地を回って街頭演説を繰り返すとともに、マニフェストを配っている。

 出陣式で、勝又氏が「小沢代表代行から(河野氏の)大きな背中が見えてきた。小選挙区で勝って来いと言われた」と紹介すると、陣営は勢いづいた。

 15区で有権者の多い平塚の市長は消費者運動出身の元市議で、茅ケ崎市長も民主の元県議。それぞれ民主も支援して07年春に再選した。03年と00年の衆院選で、比例区の得票は民主が自民より多いが、小選挙区の民主候補の票はこの民主比例票より1〜2万票減っている。

 民主支持層が比較的多い地盤のなか、根強い「河野ブランド」によって、15区では「比例は民主、小選挙区は河野」という、ねじれ現象が続いている。

 勝又陣営はこの4年間、組織作りを図るとともに、元々ある民主支持層を呼び戻そうと街頭活動を続けている。

 公示前の14日。JR平塚駅前で、菅直人代表代行も「ここには変わり者の自民党議員がいるが、いくら変わっていても、自民党の中では何も変わらない」と訴え、勝又氏への支持を呼びかけた。


●比例呼びかけ

 一方、共産新顔の西脇拓也氏(32)は連日、選挙カーで選挙区内をくまなく回る。

 23日午後も平塚市河内のスーパー前で、金のかかる教育の改革などを強調するとともに、志位委員長の立つ比例区への投票を呼びかけた。「(選挙後の)民主党中心の政権に対しては、暮らしを良くすることには大いに協力し、間違った政治には真正面から対決する」と訴えた。

4726チバQ:2009/08/30(日) 13:47:02
http://www.fukuishimbun.co.jp/modules/news2/article.php?storyid=8271
衆院選ふくい、保守牙城で攻防 自・民党首が相次ぎ来県

(8月29日午前8時12分)


 政権選択を問い衆院選で激突している自民、民主両党の党首は、選挙戦が最終盤を迎えた27、28日に相次ぎ来県した。小選挙区で3議席を占めてきた“牙城”を死守したい自民党と、保守の地盤を切り崩したい民主党。トップのてこ入れは、福井県が激戦区となっていることを裏付けており、最終盤の攻防は激しさを増している。

 「この候補は4年間で最も成長した議員の1人。日本を守る確固たる信念を持っている。前回同様、皆さんのお力をぜひ与えていただきたい」。28日夜、福井市のJR福井駅西口広場で開かれた自民党候補の総決起大会に駆け付けた麻生太郎首相は、支持者らを前に”最後のお願い”に声を張り上げた。

 「保守王国」とされる本県で、首相が総決起大会に出席しててこ入れするのは極めて異例だ。本県は麻生首相の祖父、吉田茂元首相と縁が深く、青年会議所の会員やOBらでつくる地元後援会もあることから、陣営幹部は「接戦から抜け出す起爆剤になる。一気にラストスパートを掛ける」と意気込む。

 ただ、首相の来県で浮き足立ち、上滑りすることを戒める声も。「どっちが勝っても負けてもおかしくない。残された時間はあと1日。最後の最後まで死に物狂いで戦った候補が勝つ」と陣営幹部は引き締めに躍起だ。

 対する民主党は、鳩山由紀夫代表が27日に今月2度目の来県。鯖江市と越前市で大勢の市民を前に「保守だ、革新だという区分けの時代でもない」と理解を求め、政権交代を訴えた。

 5日の坂井市に続き、今回も2区に入ったことは、保守地盤が最も強いとされる地域の切り崩しを最重視している表れといえる。鳩山代表は「必要な道路、公共事業はやるべきだ」と配慮する姿勢も見せた。

 党県連幹部は「全国各地の陣営が鳩山代表に来てほしい中、2度来るとは。いい勝負をして勝つ可能性があるからだ」と受け止める。2区は国民新党から民主党に移籍した候補、3区は郵政民営化に反対し、選挙区を変え自民党から民主党に移った候補だけに「象徴的な選挙区で勝ち、大きなインパクトを与えたい」と勢いづいている。

4727チバQ:2009/08/30(日) 13:49:22
http://mainichi.jp/area/osaka/news/20090824ddlk27010180000c.html
注目区を歩く:’09衆院選/1 1区 風で攻守変わる /大阪
 ◇三度の民主VS大物自民 共産、無所属らも存在感訴え
 都市部の戦いとして注目される1区。後援会の結束で厚い支持基盤を築く自民前職のベテラン、中馬弘毅氏に、民主新人の熊田篤嗣氏が全国的な民主への追い風を受けて挑む。

 「民主との違いをはっきり認識いただいた上で選挙に臨んでいただきたい」。報道各社の情勢調査で民主優勢と報じられた直後の22日。南海難波駅前(大阪市中央区)の街宣車の上で、中馬氏が声を張り上げた。

 中馬氏が座長を務める派閥の長、麻生太郎首相も街宣車に同乗し、「政策のひずみが出たのは配慮が足りなかった」と謝罪。吹き荒れる「風」への警戒感をにじませ、防戦ムードが陣営に漂う。

 中馬氏は解散前から地域の夏祭りなどに精力的に顔を出し、盆踊りの輪にも加わった。「身近な仕事、街づくり、福祉を地方分権でやってきたのが私たち自民党だ」と実績を強調。「もっと厳しい選挙もあった」と自らを鼓舞し、新たな票の掘り起こしに懸命だ。

  ■   ■

 熊田氏は20日、同市西区のスーパー前で「政権交代は民主のためでない。暮らしを守るのが政党であり、それを忘れた(自公)政権はあり得ない。だから政権交代だ」と強調した。街頭を主戦場にマイクを握る。昨夏から続ける辻立ちは3700回を超えた。

 3度目の挑戦。前回選では票を伸ばしたものの、郵政民営化と構造改革路線で吹いた自民への風で、中馬氏に得票率で20ポイント以上も離された。

 攻守が入れ替わった感のある今回選。熊田氏は「相手は大物。決して余裕のある選挙でない」と気を引き締める。民主府連も1区を「激戦区」とみる。公示の18日には鳩山由紀夫代表が熊田氏と第一声を上げ、最終盤にも党幹部が応援に入る見通しだ。

  ■   ■

 自民、民主の対決が軸の戦いに、共産新人の辻日出子氏は「雇用と社会保障のルールを打ち立てないといけない。建設的な野党が新政権には必要」と存在感を高めようと懸命だ。前回は15区から民主公認で出た堺井裕貴氏は無所属で再挑戦。自転車で遊説を重ね、子育て支援など身近な政策を訴える。消費税ゼロを掲げる幸福実現党の林富美子氏も出馬している。【稲垣淳、田中龍士】

    ◇

 「政権選択」を焦点に、与野党がぶつかり合う衆院選は、30日の投開票まで残り6日と迫った。府内の注目区を歩いた。

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毎日新聞 2009年8月24日 地方版

4728チバQ:2009/08/30(日) 13:50:04
http://mainichi.jp/area/osaka/news/20090825ddlk27010282000c.html
注目区を歩く:’09衆院選/2 4区 「改革」巡る真っ向勝負 /大阪
 ◇世襲自民VS民主三たび 共産諸派も主張
 「この4年間どうだったか。若者は派遣切り。所得格差はそのまま教育格差。一部の人だけに良い政治になっている」。大阪市城東区で20日、聴衆約150人を前に、民主元職の吉田治氏は、貧困や格差を拡大した原因として、政党や個人の名前こそ出さないが「小泉改革」をやり玉に挙げた。

 一方、自民前職の中山泰秀氏は、小泉純一郎元首相の出身派閥と同じ町村派。小泉政権で要職を歴任した小池百合子元防衛相の秘書の経験もある。前回選では小池氏や中川秀直元幹事長らとの親密な関係をアピール。小泉改革の推進を前面に打ち出していた。

 中山氏は今回も小泉改革の支持を訴える。19日に城東区内であった演説会で、口調や内容は控えめだったが「最後に言いたい。小泉改革は『冷たい改革』と指摘されるが、改革は最後までやらないと効果は出ない。郵政民営化はまだ道半ば」と語りかけた。

 22日の大阪・梅田の街頭演説では「改革は自民以外にはできない」と絶叫。「4年前に政治家として口に出した言葉は一切否定するつもりはない。改革は完遂させる。郵政民営化すらびびってできなかった人たちに、どうして公務員制度改革ができるのか」と民主への批判を繰り広げた。

  ■   ■

 4区で吉田氏と中山氏が対決するのは3回目。前々回は吉田氏が勝ち、前回は小泉旋風に後押しされた中山氏が4万票以上の大差で圧勝した。

 改革をめぐる激戦区での戦い。吉田陣営は個人演説会を極力抑え、組織固めよりも浮動票の積み増しを狙う。吉田氏は自転車で回り、若年層が集まるスーパーやマンションの前などで民主のマニフェスト(政権公約)を手渡し、支持を呼びかける。

 中山氏も昼間は自転車で回るが、夜間は1日3カ所で演説会を開き、父・正暉氏から引き継いだ組織票の引き締めに躍起だ。中山氏は「小泉改革に対する支持を隠すつもりはない。特に逆風は感じない」と強気な姿勢。しかし、選対幹部は「今回はマイナスになるかもしれない……」と懸念を隠せない。

  ■   ■

 共産新人の長谷川良雄氏はマンションやスーパーなどを中心に、街頭演説を通じて支持を訴える。「良くなったことは一つもない。悪政を終わらせる選挙にする」と自民、公明を厳しく批判し、「どんな政権になっても国民の利益を守る野党として頑張り抜く」と、存在意義を強調する。幸福実現党の春山美一氏も支持拡大を目指す。【日野行介】

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毎日新聞 2009年8月25日 地方版

4729チバQ:2009/08/30(日) 13:50:50
http://mainichi.jp/area/osaka/news/20090826ddlk27010318000c.html
注目区を歩く:’09衆院選/3 7区 業界団体の一部、民主支援 /大阪
 ◇地道に4年自民「落下傘」 共産はイメージ一新、諸派も出馬
 衆院選公示から1週間の24日夜、吹田市内のホテルで小泉純一郎元首相がマイクを握り、隣に座った自民前職の渡嘉敷奈緒美氏を持ち上げた。「渡嘉敷さんは典型的な落下傘候補だったが、うまく着陸して地元市議、府議とも親しくしている。異例中の異例だ」

 4年前、府連の公募で解散後の出馬表明にもかかわらず「自民不毛の地」ともいわれる7区で、民主前職の藤村修氏を破った。小泉ブームの象徴的存在になったが、今回は一転、逆風に見舞われる。「与えられた条件の中でベストを尽くすのが政治家。逆風は試練」と自らを奮い立たせる。

 「一夏で参加する盆踊りは150回。全国の国会議員で多分一番多い」と公言。地域住民同士のきずなの強さを紹介するための表現だが、「落下傘」のイメージをぬぐい去るため、渡嘉敷氏は当選後から地元行事に積極的に出席してきた。地元府議は「ひざ詰めで話ができる。それまで遠かった国会議員のイメージが変わった」と舌を巻く。

  ■    ■

 「オセロが白から黒に変わるように、情勢は1週間で変わる。全く予断を許さない」。22日朝、吹田市内の駅前に立った藤村氏は、世論調査で優勢が報じられる現状に上滑りを警戒した。

 05年の郵政選挙では03年を約1万2000票上回る8万4373票を獲得したが、敗れた(比例で復活当選)。「まさか負けるとは。あの時は雲の上に異常な竜巻のようなものが舞った」。振り返る言葉に実感がこもる。

 「政権交代」のワンフレーズを繰り返すことに当初は抵抗もあったという。だが今は「有権者に受け入れられている。前面に出して強く訴えたい」と立場を鮮明にした。無党派層の反応に加え、陣営を勢いづかせているのは、旧来、自民を支持する業界団体の一部が藤村氏の支援に回っていることだ。陣営は「社会保障費削減など小泉改革への反発がこのような流れをつくっている」と分析する。

  ■    ■

 自民、民主の対決に埋没しないよう、これまでとは違った形で選挙戦を展開しているのが、共産新人の駒井正男氏だ。選挙ポスターの背景の色は、党公認候補の多くが使う赤色ではなく、新鮮さをイメージした緑色。従来の支持層の一部からは異論もあったというが、陣営幹部は「候補の若さを生かし、PRするため」と期待する。民青同盟府委員長を務めた経験も生かし、青年の雇用問題などに熱弁をふるっている。また、幸福実現新人の水沼義隆氏も出馬している。【佐藤慶】

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毎日新聞 2009年8月26日 地方版

4730チバQ:2009/08/30(日) 13:51:36
http://mainichi.jp/area/osaka/news/20090827ddlk27010290000c.html
注目区を歩く:’09衆院選/4 9区 無党派層が多数の大票田・茨木 /大阪
 ◇「手応え感じられぬ」 各陣営とも動向に苦慮
 茨木市や池田市など、ベッドタウンとして新興住宅が目立つ9区。有権者の半数以上が無党派層とみられ、府内でも有数の「風」が結果に直結する選挙区だ。中でも勝敗のカギを握るのが区内有権者数の5割が集中する茨木市。各陣営とも大票田での票獲得に総力を挙げるが、手応えを感じにくい無党派層の動向に苦慮している。

 「大変厳しい選挙戦になっている。私を国会に送り出してくれた茨木のみなさんに、もう一度あの時のような支援をお願いしたい」。24日午後、同市の事務所で約500人を前に、自民前職、原田憲治氏は悲壮感を漂わせ、声を張り上げた。

 「あの時」とは、初当選した06年10月の衆院補選。当時、高支持率を誇った安倍晋三首相の就任後初の国政選挙で、幹部が連日選挙区入りするなど党を挙げた組織戦で無党派層を取り込み、民主元職、大谷信盛氏に約2万票差をつけた。

 「街の反応はいい。組織票もめどはついている。にもかかわらず、支持率だけが伸びていない」。原田氏の選対関係者は、世論調査を基に民主優勢とする報道に苦渋の表情。24日には小泉純一郎元首相らの応援も受け、浸透に必死だ。

 一方、追い風に乗る大谷氏。しかし、陣営は「市民の反応もいいとは言えない。手応えはまったくない。前回補選の時の方が、勝てるという感じがした」といら立ちをみせる。原田氏との対決は補選に続き2回目。雪辱を期す今回は、公示前から鳩山由紀夫代表や岡田克也幹事長が選挙区入りし、無党派層の取り込みを目指した。

 「私自身、最後の戦いのつもりです。何とか支援をお願いします」。24日午前、阪急茨木市駅前で必死に演説する大谷氏の声を立ち止まって聞く人はほとんどいない。選対関係者は「無党派層が多いことで、選挙自体が実感がないものに変わってきている。周囲から有利だと言われても、感覚がないので不安で仕方がない」と打ち明ける。終盤戦は「とにかく露出を増やす」とひたすら街頭に立つ構えだ。

 元箕面市議の共産新人、村上弘充氏も無党派層を意識し、茨木市の街頭演説に重点を置く。市内全域を選挙カーで走り、「社会保障の充実」を訴えている。陣営関係者は「無党派層は数字にいきなり現れる。透明人間と戦っているみたいだ」と話す。みんな新人の吉野宏一氏は医療制度改革を中心に生活重視を掲げ、幸福実現新人の藤木利恵氏も消費税ゼロを打ち出し、戦う。

 05年総選挙での茨木市の投票率は府内平均の65・37%を上回る66・32%。06年補選で51・37%だった投票率の大幅な上昇は確実視され、票争奪は激しさを増している。【松井聡】

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毎日新聞 2009年8月27日 地方版

4731チバQ:2009/08/30(日) 13:52:25
http://mainichi.jp/area/osaka/news/20090828ddlk27010380000c.html
注目区を歩く:’09衆院選/5止 16区 公明、背水の陣 /大阪
 ◇全国注視の激戦区 共産、諸派も支持拡大へ
 ◇民主、著名幹部次々に
 「今、本当に負けそうになっています」。タレントの久本朋子さんが23日、南海北野田駅前(堺市東区)の応援演説で絶叫した。公明前職で党幹事長の北側一雄氏の陣営は、候補者も応援でマイクを握る人も「厳しい選挙」と口をそろえる。

 太田昭宏代表の東京12区、冬柴鉄三元国土交通相の兵庫8区と並んで、公明幹部の戦いぶりが注目される大阪16区。党政調会長、国交相を歴任、公示前は7選を確実視する声もあった自公連立政権のキーマンも、政権交代への期待感などによる逆風に強い危機感を抱く。

 「民主党の政策は財源がなく、まやかし。イメージでなく、具体的な政策で比較してほしい」と北側氏。比例代表に重複立候補せず、街頭演説で「小選挙区で負けて比例代表で復活当選できる候補と異なり、私は小選挙区で1票でも負ければ負け。大変厳しい」と、背水の陣を強調する。

  ■    ■

 「あっ、元気モリモリだー!」。堺市北区のマンション前で、演説に訪れた民主新人の森山浩行氏に、男児が声をかけた。名前に合わせたキャッチフレーズ「元気モリモリ森山浩行」は、選挙権のない子どもにも浸透し始めている。

 民主は16区を重要な選挙区と位置づけ、公示前から岡田克也幹事長、蓮舫参院議員、ミスター年金・長妻昭党年金担当相らを次々に投入してきた。小沢一郎代表代行も23日、堺市堺区の森山氏の事務所を急きょ訪れ、「全国で最も注目される選挙区。この選挙区での勝利なくして本当の政権交代はない」とスタッフを激励、割れんばかりの拍手で迎えられた。

 勢いに乗る森山氏は、公明の支持団体・創価学会の強固な組織力を意識し、「全国一の組織との戦い。自公連立政権ができて10年。今のままの日本でいいのか、変えるのか。歴史的な選挙にぜひ参加を」と訴え、投票率のアップが勝負の鍵を握るとみて陣営を引き締める。

  ■    ■

 共産新人の岸上倭文樹氏は「自公政権の退陣」、幸福実現新人の中川義衛氏は減税を訴え、支持拡大を図る。【山田英之】(おわり)

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毎日新聞 2009年8月28日 地方版

4732チバQ:2009/08/30(日) 14:03:13
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090830-00000205-yom-pol
投票率21・37%、0・76上昇…午前11時
8月30日7時3分配信 読売新聞

 第45回衆院選は投票が順調に進んでいる。

 総務省が発表した午前11時現在の投票率は21・37%で、前回2005年を0・76ポイント上回っている。

 今回の衆院選に立候補しているのは、小選挙区選(定数300)に1139人、全国11ブロックの比例選(同180)に235人(小選挙区との重複立候補者を除く)の計1374人。

 有権者は小選挙区選と比例選の2票を持ち、小選挙区選は候補者名を、比例選は政党名を書いて投票する。

 今回は、自民、公明両党の連立政権を継続させるのか、民主党を中心とする新政権が誕生するのか、「政権選択」が最大の焦点となる。

 投票は午後8時までに締め切られ、即日開票される。31日未明には大勢が判明する見通しだ。 最終更新:8月30日12時56分

4733チバQ:2009/08/30(日) 14:22:05
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/scope/CK2009083002000101.html
<政権選択>自民 成長重視で中福祉 民主 生活優先の高福祉
2009年8月30日 紙面から

 各党が十二日間の選挙戦で訴えたマニフェスト。「国家像が見えない」との批判もあるが、個別の政策を点検すれば、ある程度の方向性はつかめる。自民、民主の二大政党を中心にそれぞれの党が描く日本の姿を追う。

 ■自 民
 自民党はマニフェストの冒頭で「やみくもにすべてを『変える』ことが、よいわけではない」と強調。社会を根本的に改革するのでなく、時代に合うように修正するメッセージを発している。

 具体的には、積極的な財政出動を通じて「二〇一〇年度後半に年率2%の経済成長を実現する」ことにより、「十年で家庭の手取りを百万円増やす」と説明。まずパイを大きくしてこそ、国民に富を配分できるという考え方で、高度成長期に似た社会を描いているとみられる。

 一方、「財源のない『高福祉』ではなく、『中福祉・中負担』こそ現実的」と強調。幼児教育無償化など社会保障も掲げているが、基本的には負担も福祉もほどほどの国をイメージしているようだ。

 外交・安全保障や、政策の意思決定システムも、基本的に従来通りの路線だ。

 ■民 主
 民主党は「新しい優先順位に基づいて、すべての予算を組み替える」と、社会を変える姿勢を前面に出す。

 看板政策は、すべての人が月額七万円以上受け取れる年金制度、失業給付が切れた人への能力開発手当など、生活支援や弱者救済色が強い。「生活の安定が希望を生み、国全体を押し上げていく」と強調しており、社会の活力より個人の生活安定を重視する北欧型の高福祉国家を念頭に置いているようだ。

 政策決定システムでも、政治主導で予算の骨格を策定する「国家戦略局」設置や事務次官会議廃止など、変革を打ち出した。

 ■中小政党
 公明党は成長戦略推進を掲げると同時に、高額療養費制度見直しなど福祉政策も柱に据える。自民、民主両党の中間型と言えそう。

 共産党は「働く貧困層」解消や大企業の税率引き上げを掲げた。「雇用の使い捨て」や教育格差是正を打ち出した社民党と同じく徹底した弱者救済型社会を目指している様子。

 社民党は性暴力禁止法制定など女性政策を強調しており、男女平等型社会も、かなり意識している。

 国民新党は郵政民営化見直しや年率6%の経済成長が看板政策。効率重視の小泉構造改革路線と正反対の国家像を描いている。

4734チバQ:2009/08/30(日) 14:27:09
http://sankei.jp.msn.com/politics/election/090829/elc0908292225017-n1.htm
【09衆院選】もがく大物…福田前首相がたすき、中川前財務相は形見のはちまき (1/2ページ)
2009.8.29 22:22

“最後のお願い”のため、有権者と握手をして回る福田康夫元首相=29日午後6時過ぎ、群馬県高崎市のJR高崎駅前(菅原慎太郎撮影) 衆院選の選挙戦最終日となった29日。候補者らは、1人でも多くの有権者に支持を訴えようと、炎天下を汗まみれで駆け回った。従来なら自らの選挙区に入ることが少なかった自民党の大物候補者たちも、逆風が吹く今回ばかりは事情が違う。地元でぎりぎりまで、声を振り絞った。

               ◇

 「どうか力を貸して下さい」。前首相の福田康夫氏(73)は、声を張り上げ“懇願”した。29日午後6時過ぎ、群馬県高崎市のJR高崎駅前での光景だ。

 連日の遊説で顔は真っ黒に日焼けし、肩からは、初出馬以来ずっと嫌がっていた「福田康夫」というタスキをかけている。クールなスタイルを投げ打った姿に、必死さが伝わる。

 演説が終わると、数百メートルにわたって駅前の繁華街を歩き、道行く有権者らと握手。手を差し出し、「はい、どうも」「よろしくお願いしますね」と、小さな声ながら、一人ひとりに声をかけた。携帯電話で写真を撮る若者には、笑みを浮かべる“サービス”も。

 前回衆院選まで群馬4区で圧勝を続けてきた福田氏。父親の赳夫元首相の代からほとんどの選挙が大勝で負け知らず。だが、今回初めて、民主党新人の三宅雪子氏(44)に激しく追い上げられ、「互角の戦い」(選対幹部)を展開した。

 いつもは妻や長男まかせで、本人は数日間しか地元入りしない「殿様選挙」(陣営幹部)だったが、今回は地元へ張り付いた。比例代表との重複立候補をせず、選挙区で敗れれば、落選が決まる。これまであまり乗らなかった選挙カーにも乗り、タスキもかけた。

 一方の三宅氏の最終日は、選挙カーでの行脚に加え、JR高崎駅前で演説。有権者を前に「みなさんの1票でこの世の中を変えましょう」と、政権交代を意識した言葉で締めくくった。

               ◇

  4年前に続き前財務相の中川昭一氏(56)と民主の石川知裕氏(36)が激しく火花を散らす北海道11区。

 ローマでの「もうろう会見」で自民への逆風をあおってしまった中川氏の演説は最終日も、「申し訳ない」で始まった。その上で「民主の無責任な政治に任せては十勝が崩壊する。だまされないで」と絶叫し、選挙戦を締めくくった。

 中川氏の“武器”は、ギュッと結んだ「はちまき」。農水相だった父の故・一郎氏を引き合いに「このはちまきは父のもの。なんとしても勝ち抜かせていただきたい」と訴えた。

 一方、民主党への追い風に加え、地元で強い人気の鈴木宗男氏(新党大地)の支援を受ける石川氏は、新党大地のイメージカラーの緑のポロシャツ姿で「政権交代しかない」と、声を枯らした。

 閣僚経験を重ね自民党若手のホープと目されてきた中川氏は、従来の選挙では他候補の応援に回りほとんど地元に帰ることはなかった。だが今回は長靴姿で選挙区内の農家を地道におわび行脚し「初当選以来」(陣営)のどぶ板選挙を展開した。スタッフも「助けて下さい」「ようやく肩を並べるところまできた」と絶叫して支援を訴えた。

 最終日の29日、白地に赤い字で「必勝」と書いたはちまき姿の中川氏は日中、帯広市内を車でくまなく遊説。午後7時、市内のデパート前の路上を埋めた約700人の支援者を前に最後の街頭演説に臨み、戦いを締めくくった。

4735名無しさん:2009/08/30(日) 14:52:14
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/1653

[ Financial Times ]
目前に迫る政権交代
強大だった自民党が凋落した理由
2009年08月28日(Fri) Financial Times 媒体プロフィールこのコラムについて関連記事 Financial Times

サーモンピンクの紙面で知られる英国の高級紙。1888 年の創刊以来、金融関連の報道に強く、経済、国際、政治問題についても報道の正確さに定評がある。世界発行部数は約44万部。読者総数は推定150万人に上る。
世界の金融市場が混迷を極め、経済の先行きに不透明感が増している。このコラムでは、金融、経済報道で突出した信頼性を誇る英フィナンシャル・タイムズ紙の記事をタイムリーに翻訳し、毎日1本お届けする。

>>「Financial Times」の記事一覧

目前に迫る政権交代 強大だった自民党が凋落した理由
バブルの懸念深まる中国経済 「鉄公鶏」の法則
民主党圧勝が日中関係を揺るがす恐れ
社説:日本の有権者はリスクを取るべきだ
>>「Financial Times」の記事一覧
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ファイナンス 漂流経済 景気スピード診断 本石町探偵団 徹底解剖オバマノミクス ウォール街緊急報告 マーケットの死角 イノベーション ウオッチング・メディア 本流トヨタ方式 アジアのものづくり 医療最前線 イノベーションを斬る   
リーダーズライフ 本 中南米一人旅 オン・ザ・コート 芸術文化 結婚のかたち (2009年8月27日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

再選を目指す選挙運動の目玉が、指導力のなさに対する首相の陳謝や党実力者である前財務大臣の禁酒の約束という状況では、与党にとっては旗色が悪い。

 しかし、これがかつて強大な力を誇った日本の自民党の悲しい現実だ。半世紀以上、国政における圧倒的勢力として君臨した後、自民党は野党民主党に、ことによると大敗を喫する寸前にある。

 度重なる失言や党の結束を維持できなかったことに対する自民党総裁、麻生太郎首相の謝罪によっても、G7会議の記者会見で呂律の回らない支離滅裂の会見を行った後、2月に財務大臣を辞任した中川昭一氏による禁酒の約束によっても、有権者がなだめられた様子は見られない。

 過去1週間の国内メディアによる世論調査は、日曜日に投票が実施される際、自民党が地滑り的な敗北を喫する可能性があることを示している。

歴史的な転換点
 鳩山由紀夫氏率いる民主党の勝利は、東アジアで最も影響力のある民主主義国家、世界第2位の経済大国、極めて重要な米国の同盟国である日本にとって、歴史的な転換点になる。

 約54年前の結党以来、自民党が野党の座に甘んじた時期は11カ月間にも満たない(有権者が拒絶したというよりは、党内分裂の結果だった1993年から1994年にかけての一時期)。ところが今回は、複数の党重鎮が公然と、選挙での敗北は政治勢力としての自民党を崩壊させる可能性があると心配している。

 このような警鐘には、選挙陣営にハッパをかける狙いもある――そして日本の選挙は過去に驚くような結果を出してきたと警告する政治アナリストもいる――が、世論調査や選挙遊説で参加者の話を聞く限り、自民党が象徴する政治の現状維持に国民が大きな不満を持っているのは明らかだ。

 過去には安泰と思われた自民党の衆議院議員が、今は危ない立場にいる。新潟の元自民党議員の息子で当選回数5回の稲葉大和氏は、数えるほどしか聴衆の集まらない街頭演説を、「助けてください」という有権者へお願いで締めくくる羽目になっている。

 地元で自民党の世話役を務める横山山人氏は、稲葉氏は党の問題を直視しなければならないと話す。

4736名無しさん:2009/08/30(日) 14:52:39
>>4735

「自民党? いや結構」
 「稲葉氏には、自分が自民党の膿を絞り出し、党内に溜まったごみを捨てると有権者に訴えるよう助言した」。横山氏はこう言うが、有権者に話を聞いてもらうだけでも大変だと付け加える。「今は100人集めるのも非常に難しい。『自民党? いや結構』と言われる」

 戦後の壊滅状態から奇跡的な復活を遂げ、世界で最も成功した国の1つとして頭角を現した日本。その指揮を執った政党にとっては、これは驚くべき凋落ぶりだ。

 保守派政党の合同で1955年に誕生した自民党は、国家の安全保障を米国に依存しながら、経済発展を最優先することによって、数十年にわたって政治的中道を堅持してきた。

自民党の歴代の首相たちは国が目指す大まかな方向性を決めたが、具体的な政策は有能でやる気のある官僚によって決定され、実施された。

 財界とのつながりが、自民党立候補者の選挙資金を確保する役目を果たした。利益や政策を巡る争いは、競合する派閥に分かれた党の内部で繰り広げられた。中選挙区制を取っていたため、有権者がある自民党候補者に不満がある場合は、いつでも別の自民党候補者を選ぶことができた。

 この制度の下では、汚職や恥知らずな利益誘導型の政治が当たり前だった。その一方で、拡大する富をインフラ整備や農業補助という形で確実に国中に行き渡らせる役目も果たした。それが経済発展の社会的負担を和らげ、かつて手強いライバルだった社会党からの攻撃を弱めることになった。

 1980年代の輸出急増と資産価格の高騰によって、自民党は政治的な至福に到達したように見えた。真に民主的な一党国家である。

 だが、それは続くはずもなかった。実際、本当の問題は、なぜ今自民党の凋落が確実なように見えるかではなく、むしろ、どのようしてそれがこれほど長い間先延ばしされてきたかだ。

自民党政権がこれほど続いた理由
 1980年代の資産バブルの崩壊とその後遺症に対応できなかったことで、自民党と官僚の経済運営能力の評判は地に落ちた。有権者は相次ぐスキャンダルにうんざりし、1993年には、自民党は国会議員の離脱に見舞われた。その後、衆議院で過半数を失い、ほぼ40年ぶりに非自民党政権が誕生することになる。

 ところが、連立与党を構成する政党間の反目によって、すぐさま自民党が政権に返り咲く道が開かれ、社会党が代表を務めるが、自民党の閣僚によって支配される政権が誕生した。だが、豊かで教育水準の高い日本の多くの有権者にとって、このような不自然な政治連携は、政権の座にとどまるという以上の理由がないまま自民党が存在しているという証拠でしかなかった。

 ただ、非自民党政権の短い期間は、1つの重要な遺産を残した。比較多数得票主義の小選挙区制と小選挙区の得票数に基づく比例代表制を組み合わせた新たな選挙制度である。

 コロンビア大学のジェラルド・カーティス教授が1999年の著書『The Logic of Japanese Politics(邦題:永田町政治の興亡)』で述べている通り、小選挙区制によって、有権者はもはやライバル関係にある自民党候補者の中から選択することができなくなり、政府への反対票は常に別の政党への賛成票を意味するようになった。

 「新たな制度は、選挙を現政権の実績評価にしてしまうような行動を有権者に促す」とカーティス教授は書いている。

最近の自民党政権に目ぼしい実績がないことを考えると、自民党が生き残ってきたのは有権者の忠誠心というより、信頼に足る代わりの政党になれない野党各党によるところが大きい。2001年から首相を務めた自民党の小泉純一郎氏は、選挙で再生をもたらした。だが、それは自民党の過去の政策と党内派閥政治からの決別を訴えての勝利だった。

 規制緩和と民営化を支持する小泉氏の姿勢は都市部では支持を得たが、多くの人が今も郵便業務の削減に憤慨している農村部の支持基盤を犠牲にした。小泉政権で閣僚を務め、今は民主党から立候補している田中真紀子氏は、自民党の経済政策が失敗した10年間を非難することで、新潟の農民の聴衆から笑いを誘っている。

 「過去10年間の自民党の政策は良くなかった――特に小泉氏の政策が」と、街頭演説で田中氏は話す。

4737名無しさん:2009/08/30(日) 14:53:05
>>4736

小泉改革が残したもの
 自民党改革派は、国の財政をスリム化し、銀行部門を一掃しようとした小泉氏の試みは必要不可欠だったと主張する。だが、自民党参議院議員の山本一太氏は、党の変革について誤った期待を抱かせたのは小泉氏だと言う。

 「自民党は既に恐竜だったし、小泉氏が登場していなければ死んでいただろう」と山本氏は言う。そして、自民党は治癒したわけではなく、単に「生命維持装置」につながれただけだと付け加える。

 有権者に対する小泉氏の根強い人気は、時代遅れと見られる制度を刷新するために、党や官僚の利益に挑戦することを厭わない活力ある指導者を待ち望んでいることを示している。だが、小泉氏が退いてから自民党は小泉氏の改革から後戻りし、党に批判的な地方の有権者をなだめることもなく、都市部の支持者を遠ざけるだけだった。

 「基本的に、国民は我々に飽きがきているということだ」。別の自民党参議院議員、田村耕太郎氏はこう話す。田村氏は、自民党は、年功序列による大臣任命、密室取引、政策立案における官僚依存など、国が欧米に追いつくことだけに力を注いでいた時には容認されたが、21世紀の課題に対応するには不向きなやり方に戻ってしまったと話す。

 自民党の問題は、小泉氏の後の指導者たちの精彩を欠く実績によって悪化した。安倍晋三氏と福田康夫氏の政権はどちらも1年足らずしか続かなかった。昨年9月から首相を務める麻生太郎氏は、先月衆議院を解散した際、国民の「政治に対する信頼を損なわせた不用意な発言」について陳謝した。

問題は世襲というより本質的な仕事ぶり
 自民党の中には、「世襲」議員への依存が党の凋落する運命の一因だと言う者もおり――小泉氏、安倍氏、福田氏、麻生氏はすべて2世または3世議員――、こうした慣例が新しい人材へのアクセスを妨げていると言う。

 だが、多くの有権者は、世界経済サミットで前財務大臣が混乱状態でブツブツつぶやく姿など、単に自分たちの指導者のお粗末な働きぶりにうんざりしているだけだ。父親から議席を譲り受け、叔父が参議院議員である中川昭一氏は、風邪のために服用した薬の量のせいにした。

 それでも「日本のために」酒を断つという中川氏の約束は、同氏の選挙区の小売店主にはほとんど響かない。「海外であんなきまり悪い姿を見せるなんて・・・恥ずべきことだった」。こう話す店主はこれまでずっと自民党に投票してきたが、もっと別の選択を望んでいる。「4年間は別の人にやらせてみたい」
有権者が日曜日に民主党に投票して別の政治家を試すとすれば、自民党の将来展望はある程度、国会議員のうち誰が選挙を勝ち抜くか、そして彼らが新しい現実にどのように党を適応させようとするのかによって決まるだろう。

 だが、仮にも自民党が生き延びようとするなら、適応しなければならない。そして敗れた場合には、少なくとも目的をはっきりさせることができる。

 自民党が長年政権を掌握してきたにもかかわらず、小泉氏は迫り来る敗北の中に光明を見いだしている。小泉氏が今週選挙集会で述べたように、「たまには野党でいるのも悪くない」のだ。

4738名無しさん:2009/08/30(日) 14:53:16
>>4737

あれから50年:名門一族の物語に新たな章

 日本の政治における自民党の長期支配は、鳩山から始まった。もし最近の世論調査が正しければ、その終焉も鳩山とともに訪れる。野党・民主党党首の鳩山由紀夫は、自民党創始者である鳩山一郎の孫。日曜日の総選挙は国家的なドラマであるだけでなく、近代日本政治を映してきた名門一族の物語の新たな幕開けでもあるわけだ。

 家族的な趣をさらに深めるように、由紀夫がその座を狙う首相の麻生太郎は、1955年の自民党結成の前に、由紀夫の祖父に政権を奪われた首相の孫だ。

 鳩山家の名声は、日本の多くの政治体制の原点と同様、1868年の幕藩体制崩壊に続く数年間に始まった。開国が進んだおかげで、有能な武士の息子、鳩山和夫は米エール大学で法律を学ぶことができた。彼は自由主義と民主主義への誓いを胸に米国から戻り、1896年、帝国議会時代の衆議院議長としてそれらを追求した。

 その継承が息子に政界入りの道を開く。一郎は1930年代の軍国主義に反対し、1943年には一握りの議員とともに東条英機率いる内閣に否決票を投じた。日本の敗戦後、首相に就くはずだったが、占領米軍に親ナチスの疑いを持たれ、5年間の公職追放処分を受ける。

 復帰すると、一郎は麻生太郎の祖父である吉田茂を倒して首相の座に就き、保守合同を指揮して、自民党を国会における一大勢力にした。

 一郎の息子の威一郎は外務大臣になり、孫の邦夫と由紀夫が自民党の国会議員に選出されると、米国のケネディ兄弟と比べられるようになる。だが、自民党の傾く命運を映して、兄弟は1990年代初頭に自民党を離党。そして今、由紀夫はあと数日で、誕生10年の民主党を自民党を凌駕する大勝利に導くところまで来た。

 日本人の中には、控えめな由紀夫が首相としてどれだけ有能か疑問に思っている人もいる。これまでのところ、一族が残した歴史的な影響は、驚くほどわずかだ。一郎はソ連との国交を回復したが、日本の平和憲法を修正するという目標はかなえられなかった。円をデノミしようとする威一郎の試みも、同じように無駄に終わった。

 近年では、一部の政治アナリストが由紀夫のことも軽量級と一蹴している。だが、日曜日にすべてがうまく運べば、彼は鳩山一族がその名声に値することを世に示すチャンスを手にする。

(文中敬称略)



By Mure Dickie and Michiyo Nakamotoc The Financial Times Limited 2009. All Rights Reserved.

4739 ◆ESPAyRnbN2:2009/08/30(日) 15:23:49
>>4735-4738
良い記事ですね。

> 約54年前の結党以来、自民党が野党の座に甘んじた時期は11カ月間にも満たない(有権者が拒絶
> したというよりは、党内分裂の結果だった1993年から1994年にかけての一時期)。
そのとおり。

> 実際、本当の問題は、なぜ今自民党の凋落が確実なように見えるかではなく、むしろ、どのようして
> それがこれほど長い間先延ばしされてきたかだ。
うむうむ。

> ただ、非自民党政権の短い期間は、1つの重要な遺産を残した。比較多数得票主義の小選挙区制と
> 小選挙区の得票数に基づく比例代表制を組み合わせた新たな選挙制度である。
> コロンビア大学のジェラルド・カーティス教授が1999年の著書『The Logic of Japanese Politics
> (邦題:永田町政治の興亡)』で述べている通り、小選挙区制によって、有権者はもはやライバル関係
> にある自民党候補者の中から選択することができなくなり、政府への反対票は常に別の政党への
> 賛成票を意味するようになった。
> 「新たな制度は、選挙を現政権の実績評価にしてしまうような行動を有権者に促す」とカーティス教授は
> 書いている。
これが政権選択選挙の第一にして、最大の原因でしょうね。

> 最近の自民党政権に目ぼしい実績がないことを考えると、自民党が生き残ってきたのは有権者の
> 忠誠心というより、信頼に足る代わりの政党になれない野党各党によるところが大きい。2001年から
> 首相を務めた自民党の小泉純一郎氏は、選挙で再生をもたらした。だが、それは自民党の過去の
> 政策と党内派閥政治からの決別を訴えての勝利だった。
> 自民党参議院議員の山本一太氏は、党の変革について誤った期待を抱かせたのは小泉氏だと言う。
> 「自民党は既に恐竜だったし、小泉氏が登場していなければ死んでいただろう」と山本氏は言う。
> そして、自民党は治癒したわけではなく、単に「生命維持装置」につながれただけだと付け加える。
> 有権者に対する小泉氏の根強い人気は、時代遅れと見られる制度を刷新するために、党や官僚の
> 利益に挑戦することを厭わない活力ある指導者を待ち望んでいることを示している。だが、小泉氏が
> 退いてから自民党は小泉氏の改革から後戻りし、党に批判的な地方の有権者をなだめることもなく、
> 都市部の支持者を遠ざけるだけだった。
これが第二でしょうか。
相変わらず一太は、自分と関係のないことだと、国民視線に立った分析ができるなあ。

4740SWERVES:2009/08/30(日) 15:54:08
投票行ってきました。
神奈川県内でも屈指の低投票率エリアの我が選挙区ですら、いつもより人がやや多めな感じでした。
出口調査は共同とNHKがやってましたね(2社以上は初めて)。特にNHKは気合入ってましたよー

4741けん:2009/08/30(日) 16:59:20
>>4740
神奈川何区在住なんですか?


神奈川県は民主党の組織が上手く機能していない為に基礎票が読みにくいことが出口調査ポイントを増やす要因ですね。


横浜市長選挙とダブルの地域は投票率が高いでしょうね。


雨で終盤に伸び悩む心配もありますね。

4742SWERVES:2009/08/30(日) 17:49:47
>>4741
03年に新設された18区民です。
川崎は横浜と比べてもいっつも投票率が低めなんですよねー。地域への帰属意識が低いからかな?

4743とはずがたり:2009/08/30(日) 18:04:02
どの業界かちゃんと書いてくれないとな。
>陣営を勢いづかせているのは、旧来、自民を支持する業界団体の一部が藤村氏の支援に回っていることだ。

渡嘉敷は頑張ってるようですが,自民党所属という本質の部分で方向間違っちゃってるからなー。


注目区を歩く:’09衆院選/3 7区 業界団体の一部、民主支援 /大阪
 ◇地道に4年自民「落下傘」 共産はイメージ一新、諸派も出馬
http://mainichi.jp/select/seiji/09shuinsen/area/27/news/20090826ddlk27010318000c.html

 衆院選公示から1週間の24日夜、吹田市内のホテルで小泉純一郎元首相がマイクを握り、隣に座った自民前職の渡嘉敷奈緒美氏を持ち上げた。「渡嘉敷さんは典型的な落下傘候補だったが、うまく着陸して地元市議、府議とも親しくしている。異例中の異例だ」

 4年前、府連の公募で解散後の出馬表明にもかかわらず「自民不毛の地」ともいわれる7区で、民主前職の藤村修氏を破った。小泉ブームの象徴的存在になったが、今回は一転、逆風に見舞われる。「与えられた条件の中でベストを尽くすのが政治家。逆風は試練」と自らを奮い立たせる。

 「一夏で参加する盆踊りは150回。全国の国会議員で多分一番多い」と公言。地域住民同士のきずなの強さを紹介するための表現だが、「落下傘」のイメージをぬぐい去るため、渡嘉敷氏は当選後から地元行事に積極的に出席してきた。地元府議は「ひざ詰めで話ができる。それまで遠かった国会議員のイメージが変わった」と舌を巻く。

  ■    ■

 「オセロが白から黒に変わるように、情勢は1週間で変わる。全く予断を許さない」。22日朝、吹田市内の駅前に立った藤村氏は、世論調査で優勢が報じられる現状に上滑りを警戒した。

 05年の郵政選挙では03年を約1万2000票上回る8万4373票を獲得したが、敗れた(比例で復活当選)。「まさか負けるとは。あの時は雲の上に異常な竜巻のようなものが舞った」。振り返る言葉に実感がこもる。

 「政権交代」のワンフレーズを繰り返すことに当初は抵抗もあったという。だが今は「有権者に受け入れられている。前面に出して強く訴えたい」と立場を鮮明にした。無党派層の反応に加え、陣営を勢いづかせているのは、旧来、自民を支持する業界団体の一部が藤村氏の支援に回っていることだ。陣営は「社会保障費削減など小泉改革への反発がこのような流れをつくっている」と分析する。

  ■    ■

 自民、民主の対決に埋没しないよう、これまでとは違った形で選挙戦を展開しているのが、共産新人の駒井正男氏だ。選挙ポスターの背景の色は、党公認候補の多くが使う赤色ではなく、新鮮さをイメージした緑色。従来の支持層の一部からは異論もあったというが、陣営幹部は「候補の若さを生かし、PRするため」と期待する。民青同盟府委員長を務めた経験も生かし、青年の雇用問題などに熱弁をふるっている。また、幸福実現新人の水沼義隆氏も出馬している。【佐藤慶】

==============

駒井正男 42    共新
水沼義隆 35    諸新
藤村修  59(5) 民前=[社][国]
嘉敷奈緒美47(1)自前=[公]

毎日新聞 2009年8月26日 地方版

4744さっぽろ・しろいし一区民:2009/08/30(日) 18:16:11
先ほど、投票してきました。
私の選挙区は、札幌の北海道3区ですので、
もちろん小選挙区「荒井さとし」さん、比例区「民主党」。
国民審査は「那須」「涌井」2名に「×」としました。

ちなみに、私はセクシャル・マイノリティですので、
「異性装」そして「化粧」で、投票しましたが、
全然OKでした。投票用紙の氏名が戸籍氏名なのが
唯一気に入らなかっただけです。

いつの日か、「性同一性障害者の悲痛な叫び」がこの掲示板に
書かれていましたが、まったくおっしゃる通りです。
でも、民主党政権なら実現できるものと信じています。

ところで、北海道の開票速報シナリオ

開票0%で当確 1区 横路、4区 鉢呂、8区 逢坂、9区 鳩山、
       10区小平

1%〜20%で当確 2区 三井、3区 荒井、6区 佐々木

21%〜50%で当確 12区 松木

51%〜80%で当確 11区 石川

81%〜99%で当確 5区 小林、7区 仲野

と予想します。

全国的にも、民主候補のゼロ打ち当確ラッシュでしょうか?

4745二階席:2009/08/30(日) 18:33:31
もうすぐということで、皆さんゼロ打ちの予想も始まりましたね。

宮城県は、3区以外はゼロ打ちの可能性大です。
福島県は、2区以外はゼロ打ちではないでしょうか。

そして、茨城県あたりは珍しくどの区もゼロ打ちできないのではないでしょうか。

4746二階席:2009/08/30(日) 19:33:10
そしていよいよ覚悟を決めた、かな?
http://www.47news.jp/CN/200908/CN2009083001000448.html

敗北なら党総裁も辞任 首相対応で政府筋

 政府筋は30日夜、衆院選で与党が過半数割れして政権交代が確実になった場合、
麻生太郎首相は自民党総裁も辞任せざるを得ないとの見通しを明らかにした。
後継総裁を選ぶ総裁選の日程は具体的には何も決まっていないとした。

 自民党が厳しい情勢を踏まえ「首相とまだ相談していないが、負けて総裁に
とどまることはできないだろう」と述べた。

4747いだっち:2009/08/30(日) 19:43:53
名前だしお久です。

投票率73%といったところでしょうか。

どなたか両党本部と官邸の動きしりませんかんねえ

4748チバQ:2009/08/30(日) 19:48:14
残り14分
部屋の掃除も終わり、開票チェックシートの準備も終わり・・・
目下の悩みは8時はどこのチャンネルをチェックするかです。
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00161942.html
第45回衆院選 全国で投票が続く中、各党党首の動きを追いました。

ついに訪れた「審判の日」。自民、公明連立政権の継続か、民主党中心の政権誕生か。全国で投票が続く中、各党の党首の動きを追いました。

政権選択が最大の焦点となった今回の衆議院選挙。
全国およそ5万1,000カ所の投票所には、多くの有権者の姿があった。
かつてない注目を集めた今回の選挙。
投票の結果を待つ各党の党首の動きを追った。
自民党の麻生総裁は、午前中は公邸で過ごし、午後、行きつけの理髪店へと向かった。
午後10時ごろには自民党本部に入り、審判の結果を待つ。
一方、民主党の鳩山代表は、すでに期日前投票を終えていて、夜には民主党の開票センターに入り、国民の選択を見守る。
公明党の太田代表は東京都内で午前中、投票を済ませ、投票後には「1つでも2つでも議席を増やしたい」と語った。
千葉・船橋市内で投票を済ませた共産党の志位委員長は、どの比例ブロックにも勝利の可能性があると、自信を見せた。
社民党の福島党首は、神奈川・川崎市内で投票を済ませ、「手応えはあった。結果に結びつくことを祈ります」と語った。
午前中に富山県内で投票を終えた国民新党の綿貫代表は、夜には党本部に入り、開票を見守る。
すでに投票を済ませているみんなの党の渡辺代表と、改革クラブの渡辺代表は、30日夜、それぞれの開票センターなどに向かう予定。
また、新党日本の田中代表は30日夜、兵庫・尼崎市の事務所に入る予定だという。
(08/30 18:10)

4749とはずがたり:2009/08/30(日) 19:48:53
>>4744
おお,なんと。知りませんでした。
>セクシャル・マイノリティ

民主党政権は少数派への配慮も忘れないリベラル政権であって欲しいですね。

奈良は0打ちは馬淵だけでしょうね。
京都は前原・山井辺りか。両方とも自民若いし少しは粘るかなー
静岡はナベシュウ・細野辺りが早いでしょうけど。。
茨城は今回は何処も激戦で0打ちなさそうですね。

4750チバQ:2009/08/30(日) 19:49:18
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090831k0000m010035000c.html
衆院選:午後6時の投票率48.40% 前回やや下回る
 第45回衆院選は30日午前7時から全国で投票が始まった。総務省の発表によると、午後6時現在の投票率は48.40%(男性49.11%、女性47.74%)で、前回05年衆院選の同時刻より1.60ポイント低い。一方、29日に締め切った期日前投票は1398万4866人(全有権者数の13.40%)と前回の1.56倍で、過去3回の国政選挙で最も多かった約1080万人(07年参院選)を超え、過去最多となった。最終的な投票率は前回の67.51%(小選挙区)を上回りそうだ。

 午後6時現在の投票率を都道府県別にみると、島根が最も高く60.02%。次いで▽岩手57.46%▽山形56.86%▽新潟56.51%▽鳥取56.33%−−が上位を占めた。一方、最も低いのは沖縄の43.08%。3大都市圏をみると、東京は46.50%、愛知は44.40%、大阪は47.66%だった。

 一方、期日前投票はすべての都道府県で前回05年よりも伸びた。増加率が最も高かったのは秋田の1.79倍。次いで▽沖縄1.74倍▽愛媛1.72倍▽徳島1.70倍▽山梨1.69倍−−と続いた。投票者数でみると、最も多かったのは東京の145万4116人。次いで▽神奈川94万2701人▽大阪83万3696人▽愛知82万3466人▽埼玉70万4504人−−だった。

 投票は一部の投票所を除き、午後8時で締め切られる。【石川貴教】

4751とはずがたり:2009/08/30(日) 19:51:51
>>4747
おお,おひさっすヽ(´ー`)/

>>4748
取り敢えず4ch(毎日)と6ch(朝日)つけてますた。
リモコン握って2ch(NHK)と8ch(フジ)も両睨み♪
テレビもっと欲しいw

4752名無しさん:2009/08/30(日) 19:53:29
こんなにワクワクするのWBCの決勝以来だw

4753とはずがたり:2009/08/30(日) 19:55:15
NHKはじまりましたねー

4754名無しさん:2009/08/30(日) 19:57:33
テレ朝、TBSもきた

4755チバQ:2009/08/30(日) 20:01:56
テレ朝だけが自民100超え
他は100以下

4756ミンス党はわしが育てた ◆S3/.7DxKSg:2009/08/30(日) 20:01:56
自民脂肪ワロスwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww

4757とはずがたり:2009/08/30(日) 20:01:57
だいたい民主300越え,自民100内外ですね

4758とはずがたり:2009/08/30(日) 20:02:28
大泉0打ちかよ!

4759チバQ:2009/08/30(日) 20:02:34
海部落確w

4760真央ちゃん ◆MACDJ2.EXE:2009/08/30(日) 20:02:46
みんなの党が強い件

4761ミンス党はわしが育てた ◆S3/.7DxKSg:2009/08/30(日) 20:03:03
なんか結構あっさりしてるなwwww
あとは俺の票が死に票にならないかの闘い

4762とはずがたり:2009/08/30(日) 20:03:40
伊吹もらくせんきたー!

4763ミンス党はわしが育てた ◆S3/.7DxKSg:2009/08/30(日) 20:04:01
石原三男脂肪ザマアwwwwwwwwwwwwwwwwwww

4764北海道1区:2009/08/30(日) 20:04:24
北海道11区 民主党石川 当確になってました。0打ちでした。
中川酒 小選挙区落選

4765ミンス党はわしが育てた ◆S3/.7DxKSg:2009/08/30(日) 20:04:27
武部ザマアwwwwwwwwwwwwwww

4766真央ちゃん ◆MACDJ2.EXE:2009/08/30(日) 20:04:36
山崎拓落選確実@TBSラジオw

4767ミンス党はわしが育てた ◆S3/.7DxKSg:2009/08/30(日) 20:05:02
進次郎消えろやかす

4768ミンス党はわしが育てた ◆S3/.7DxKSg:2009/08/30(日) 20:05:29
森元オワタwwwwwwwwwwwwwwww

4769名無しさん:2009/08/30(日) 20:05:33
なんだこの数字…
マスコミの予想が当たってしまうとは思わなかった

4770やまたん ◆CT.DMZiSxE:2009/08/30(日) 20:05:37
高市もしぼんぬでおけ?

4771とはずがたり:2009/08/30(日) 20:06:13
小泉は当選みたいッスね

4772ミンス党はわしが育てた ◆S3/.7DxKSg:2009/08/30(日) 20:06:39
展開速くて着いてけね

4773チバQ:2009/08/30(日) 20:06:46
352 : ◆SEXhsKF7.. :2009/08/30(日) 20:06:11.72 ID:7OYA/TkC
分度器キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!@福岡7


353 :名無しさん@そうだ選挙に行こう:2009/08/30(日) 20:06:11.78 ID:/ZGzDEkv
福岡7イーブンwww

4774ミンス党はわしが育てた ◆S3/.7DxKSg:2009/08/30(日) 20:07:17
横須賀民度低すぎwwww

4775二階席:2009/08/30(日) 20:07:18
古賀、落としたい>>福岡7

4776名無しさん:2009/08/30(日) 20:07:52
http://www3.nhk.or.jp/senkyo/flash/index.html

NHKの当確結果です。

4777ミンス党はわしが育てた ◆S3/.7DxKSg:2009/08/30(日) 20:07:52
ガースーーーーーーーーー
涙目?wwwwww

4778とはずがたり:2009/08/30(日) 20:08:19
森岡順当♪
谷田川も♪
都市部軒並み0打ちですな。

4779チバQ:2009/08/30(日) 20:08:30
フジテレビで千葉1〜10・13区民主当確

4780ミンス党はわしが育てた ◆S3/.7DxKSg:2009/08/30(日) 20:09:07
ガースー元気ねーんじゃね?wwwwwwwwwwwwwwww

4781チバQ:2009/08/30(日) 20:09:24
600 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/08/30(日) 20:08:46.15 ID:9cYD10jV
わかるところだけ埋めてみた。他よろ。

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃第45回衆議院議員選挙出口調査..              ┃
┣━━┳━━┯━┳━━┯━┯━┯━┯━┯━┯━┯━┫
┃    ┃自民│公┃民主│社│共│国│日│皆│大│他┃
┣━━╋━━┿━╋━━┿━┿━┿━┿━┿━┿━┿━┫
┃NHK┃ ***.│**┃ ***.│**│**│**│**│**│**│**┃
┃    ┃  〜│〜┃  〜│〜│〜│〜│〜│〜│〜│〜┃
┃    ┃ ***.│**┃ ***.│**│**│**│**│**│**│**┃
┃NNN┃ *96.│23┃ 324.│*8│10│*4│*?│*?│*?│15┃
┃JNN┃ *97.│20┃ 321.│11│12│*3│*2│*7│*?│*7┃
┃FNN┃ ***.│**┃ ***.│**│**│**│**│**│**│**┃
┃ANN┃ 106.│23┃ 315.│*7│12│*3│*?│*?│*?│14┃
┃TXN┃ ***.│**┃ ***.│**│**│**│**│**│**│**┃
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4782二階席:2009/08/30(日) 20:09:29
よっしゃ、赤城落ちたーーー>>茨城1区

4783とはずがたり:2009/08/30(日) 20:09:49
>>4770
激戦だったんでねー。0打ちは無理かと。

4784チバQ:2009/08/30(日) 20:10:05
697 :名無しさん@そうだ選挙に行こう:2009/08/30(日) 20:09:44.17 ID:gT8gIA3P
島村落選キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!!

4785ミンス党はわしが育てた ◆S3/.7DxKSg:2009/08/30(日) 20:10:40
自民党はうちの爺さんの仇
「小泉は国を滅ぼす」が爺さんの遺言

自民ザマアwwwwwwwwwwwww
長かったよ

4786とはずがたり:2009/08/30(日) 20:10:58
後藤@長野4,野田落とせて感激!

4787チバQ:2009/08/30(日) 20:11:33
TBS 和歌山349%並ぶ
東京12 青き余裕
兵庫8 田中43%
東京10 50%超えてた
東京1 も50%超えてた

4788やまたん ◆CT.DMZiSxE:2009/08/30(日) 20:11:52
奈良3奥野逝ったー

4789とはずがたり:2009/08/30(日) 20:11:54
塩谷もおちたか!

4790ミンス党はわしが育てた ◆S3/.7DxKSg:2009/08/30(日) 20:13:00
中川酒落選wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
ザマアwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww

4791とはずがたり:2009/08/30(日) 20:13:20
>>4785
勝つ方がすきやねぇw

4792ミンス党はわしが育てた ◆S3/.7DxKSg:2009/08/30(日) 20:14:17
町村落選確実だなwwwwwwwwwwww


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