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 佛教の經典・祖録・禪語等の保管庫

1安堂拓海 ◆3LK.0gZrV2:2012/01/17(火) 02:13:41 ID:iNWvsNmI0
もともとは仏法仏道は円かに全体に通じている。どうやって修行して悟りを証する必要があるというのか。
仏の教えという乗り物は自由自在で何処にでも誰にでもある。どうして巧夫してそれを得ようというのか。
ましてや何もかも全てが塵埃煩悩穢れなど越えているのであり、
誰がその塵埃を払拭する手段が必要だと信じるというのか。
おおよそはじめからド真ん中にいるのだ。だから悟りのための修行行脚に出る必要などないのだ。
だが、わずかでも分別が生ずれば、天地の差が生じてしまう。自分の主義と違うとか同じだとか、
そういう分別がわずかでも起これば滅茶苦茶になって仏心は失われてしまう。
仏法をわかったつもりになり、悟った気になり、瞥地の智通をチラ見して、仏道を得て、心を究め、
天にも昇るような自信を得るかもしれない。だがそれは入口周辺を知って調子に乗ってるだけで、
迷悟善悪仏悪という対立から脱出する活路を欠いているのだ。
生まれながらの智者である釈迦牟尼が、六年端坐したのを知るべきだ。
少林寺に仏心印を伝えた達磨が面壁して九年端坐したのも知られている。
現代人の我々がどうして坐禅をしないでいられようか。


『普勧坐禅儀』

194避難民のマジレスさん:2014/03/12(水) 07:28:51 ID:.d0FHAfQ0
http://life7.2ch.net/test/read.cgi/psy/1120374115/
次ラウンド21
55 :せったん@myoejoe:2005/07/03(日) 19:47:45 ID:XVH8ucsWコメントの付けようがねえなこりゃ、まいーか以無所得故菩提薩た、みなさんみんなお金持ち裕福、そんじゃとっても悟れないよ、首くくる縄もなし年の暮れ、思想薀蓄あるがほどに邪魔。

60 :せったん@myoejoe:2005/07/03(日) 20:03:47 ID:XVH8ucsW捨てるということが一回でもできれば坐になります、捨てるといってゲットし、ありがとうといっててめえの頭なでる、どこでこいつを振り切る。

61 :ネオ ◆XRhOafI0.w :2005/07/03(日) 20:06:21 ID:bThtkphU希望もなければ絶望も無い、
まっぴら御免ってっことだよ

62 :意味な無し:2005/07/03(日) 20:06:44 ID:TZpR91y0>>56 今のオレには、自分で梳けた分だけが灯火なんだよね。

63 :せったん@myoejoe:2005/07/03(日) 20:07:44 ID:XVH8ucsW人間としてあるということが、どんなに思いも及ばぬものであったかに気がつく、はいと云ったら通信はい。

64 :せったん@myoejoe:2005/07/03(日) 20:11:15 ID:XVH8ucsW通信じゃない通身だった、まだ酔っ払ってるぜ、62自分で梳けた分が灯火という金持ちの弁。

66 :意味な無し:2005/07/03(日) 20:13:49 ID:TZpR91y0>>60
>捨てるということが一回でもできれば坐になります、
うむ、ゴタクは言わん。行って坐ってから。

>捨てるといってゲットし、ありがとうといっててめえの頭なでる、
ま、しょちゅう。すっぱりやって、おくんなさい。

>どこでこいつを振り切る。
稼ぎに追いつく貧乏なし、モトイ、
振り切る云々は、結果において、無我夢中たればこそ、でわないかい?

67 :意味な無し:2005/07/03(日) 20:17:43 ID:TZpR91y0>>64 あら、すっぱりと(爆)
  虚仮の一念かと思うたら、金持ちだったか。

68 :ネオ ◆XRhOafI0.w :2005/07/03(日) 20:18:13 ID:bThtkphU>>60
一回も出来ない、つまり捨ててるつもりなんだな

73 :せったん@myoejoe:2005/07/03(日) 20:25:56 ID:XVH8ucsW66,67,68なんかいい線行ってるなっていっちゃいけないんだよな、もう一発どやしつける。

76 :ネオ ◆XRhOafI0.w :2005/07/03(日) 20:32:50 ID:bThtkphU>>74
なら、どやしつけんとな
それも愛か

77 :意味な無し:2005/07/03(日) 20:33:45 ID:TZpR91y0>>73 いいせんと思えば言っていいんだよ、今時のワカゾーには。
 遠路かるばる漂着したネットの先でも甲斐を感じてくれりゃね。
 
 と、いいつつ好い気になって寺に行くとサクっとくるわな(爆)

78 :せったん@myoejoe:2005/07/03(日) 20:36:21 ID:XVH8ucsW座禅も知らない坊主がひっぱたく、人に怪我をさせる、こりゃ立派な犯罪です、座禅をいたずらにする、そりゃとんでもないことになる、世の坊主ども胆にメイズべきだったって糠に釘。

195避難民のマジレスさん:2014/03/12(水) 07:30:10 ID:.d0FHAfQ0
242 :88:2005/07/04(月) 19:04:42 ID:UYU0JWU8>>238 説痰
>  235ふーんなんかおもろそうなやっちゃな、人間芝居に飽きたら真剣に付き合おうぜ。
よろこんで。
つかさ、だから、苦しいんじゃん。だから座ってるんじゃン。
そうじゃなきゃ禅なんかやんねえっつうの!

244 :せったん@myoejoe:2005/07/04(月) 19:07:23 ID:B238At07そうだよ坐ってなんもかんもつぎ込む、神さまもすべた女もくそ食らえやれば、ゴッホも救われたんだ、そうさ広重の線も書けたんだ。

454 :88:2005/07/05(火) 18:03:23 ID:s/Up3ALj俺昨日座ってるときに分かったんだ。自分はいつも外見てるでしょ。いや心を見つめてる時は中?ちがう。
そんな妄想がどんどん出てくるからまあそのまんまにしてたら、止まったんよ。
でさ、じゃあ、志向するベクトルの元の、こころ、と呼ぶ前の、その呼んでいる元の何かが「   」だって出てきたからw

これさ、やばいんじゃね?これ、全てじゃね?この「   」は窓だね。繋がってヤンのwwwwwww

でも、妄想だと思うけどwww  だって、小悟もしてねーからwww

なんかの取っ掛かりにはなるかもなぁ〜。なってくれねーかな〜
472 :せったん@myoejoe:2005/07/05(火) 18:53:39 ID:SzXsoNs6454そんな小ざかしいこと云ってないんです、坐の示すところは単純でもし言語するなら宇宙一切のできごとをわがものとして表現します、てめえがどうあったれいうだけ嘘の野暮。

474 :せったん@myoejoe:2005/07/05(火) 18:58:58 ID:SzXsoNs6454でもなんかちょっとよさそうだな。

477 :せったん@myoejoe:2005/07/05(火) 19:16:27 ID:SzXsoNs6宇宙を感触しないから宇宙なんです。

479 :せったん@myoejoe:2005/07/05(火) 19:18:55 ID:SzXsoNs6488ではますます坐ってね、世の中まったく他にないってほどにさ。

196避難民のマジレスさん:2014/03/12(水) 07:30:57 ID:.d0FHAfQ0
481 :うすら:2005/07/05(火) 19:23:10 ID:ZGCFWAQgせったんさん
俺は昔の自分のこと思い出した。
子供の頃のことだけど。
「何で、自分が隣の人になれないのか、入れ替えれないのか」を真剣に考えてた時期がある。

自分を無くし、全体になるってのが「禅」の教えというイメージなんだけど。

じゃ、見性したせったんさんはこの「うすら」になれるのか?

483 :せったん@myoejoe:2005/07/05(火) 19:26:59 ID:SzXsoNs6行くやつはあっというまに行くのだぜえ、でもさそいつを得たとかだからとかいうやつはそれっきり。自分また他人の救いこれ、悲しみ苦しみ真正面これ仏。

485 :せったん@myoejoe:2005/07/05(火) 19:30:36 ID:SzXsoNs6481禅は教えじゃないですよ、自分自身です、幼いころにも戻れるし隣人にもなれます、なおかつ満足しないってこともあります。

486 :せったん@myoejoe:2005/07/05(火) 19:33:21 ID:SzXsoNs6どおっと風吹いて自分が失せるってことあった、でもそいつを見ている自分が余計。

489 :せったん@myoejoe:2005/07/05(火) 19:40:01 ID:SzXsoNs6木の葉ゆれないでこっちがゆれ動くとか、とっくり持って飲んでる相手になっちゃったとか、坐るにつれていろんなことありますよ、たんびになんぼか開けます、もとそれっこっきり、いえね別段今のまんまでいいってのに、それがなかなか。

490 :せったん@myoejoe:2005/07/05(火) 19:45:03 ID:SzXsoNs6この世界がこうあるってことを前面受け入れりゃいいんです、えせ禅師学者のいう悟りの境地きらきらしいものじゃないんです、平らかにあるがまんま。

485 :せったん@myoejoe:2005/07/05(火) 19:30:36 ID:SzXsoNs6481禅は教えじゃないですよ、自分自身です、幼いころにも戻れるし隣人にもなれます、なおかつ満足しないってこともあります。

491 :うすら:2005/07/05(火) 19:45:12 ID:ZGCFWAQg>>485 せったん
自分自身であり、幼いころにも戻れ、隣人にもなれるか。
で、満足しないことか。

ありがとうって言ってはいけないけど、ありがとう




492 :せったん@myoejoe:2005/07/05(火) 19:47:36 ID:SzXsoNs6そいつが実に想像を絶するものなんです、真善美というそれをはるかに超える、
花は花月はむかしの月ながら見るもののものになりにけるかな

493 :せったん@myoejoe:2005/07/05(火) 19:50:23 ID:SzXsoNs6491いえいつだって大満足してくれりゃあいいです、

494 :せったん@myoejoe:2005/07/05(火) 19:56:45 ID:SzXsoNs6ゲーテは時代と天才が生む、ゲーテの清澄もはるかに及ばぬ雪舟の山水、これはいつでもだれにでもできる、なぜかたった一個大死一番大活現成。

197避難民のマジレスさん:2014/03/12(水) 07:31:47 ID:.d0FHAfQ0
495 :うすら:2005/07/05(火) 20:08:54 ID:ZGCFWAQg>>493 せったん
満足するな、大満足するなどっちやねんーて思ったけど
最終的には大満足ですよね。

496 :せったん@myoejoe:2005/07/05(火) 20:15:22 ID:SzXsoNs6それなあ、どうしても。がねいつだって満足できるんですよ、終わってからわかるということなんか

524 :うすら:2005/07/05(火) 20:54:58 ID:ZGCFWAQgすまん、今日の俺は暴走している。

だが、あの時の気持ちは、全てがいとおしく、しかし、もろいものと感じたのを、
今の俺の記憶の中にある。

526 :せったん@myoejoe:2005/07/05(火) 21:00:55 ID:SzXsoNs6524そこから自分を引いちゃうと面白いんです。

535 :名無しさん@3周年:2005/07/05(火) 21:40:12 ID:5krhy84v>>526
>524そこから自分を引いちゃうと面白いんです。

何気なく、さりげなく、ものすごく重要なこと言ってるね。
なかなか白拈賊に似たり。

538 :うすら:2005/07/05(火) 22:12:47 ID:ZGCFWAQg>>535
すごく、重要なこといわれてるのか!

いずれにせよ今の俺にはまったく解らんw

562 :せったん@myoejoe:2005/07/06(水) 07:06:17 ID:PANk/RXA538嘘の始まりってな仏教伝来、悟りって悟りだよもう他なくにはっきりしてるってな、無自覚の自覚、一つきり。

554 :ロック:2005/07/06(水) 01:24:42 ID:hyL/uIe5>>403
> 法の跡継ぎはまだいない、
継ぐもなにも、法からでた者(物)などおらんじゃろが。

> そこそこ行ってるやつは10指に余るがまだとっても許されん、
許そうが許すまいが何が変わろうか。なーんも変わらん。

> 自分を明らめたやつ、男でも女でもいい、覚悟さな。
明らめたら夢の雲は消え現実だけが現れ、無かったことがわかるだろうな。
そしたら、跡目などいらんだろうに(とか思ったりする)

そもそも、自分の好きな方向へ選択するだけなのに、法を気づかせるも何も心配ご無用でないかい?
気づくとしたら、選択に飽き飽きしたか
気づかないとしたら、まだまだ遣り残したことがあるだけだろう。

563 :せったん@myoejoe:2005/07/06(水) 07:11:33 ID:PANk/RXA554いいえ法というのは厳密にたった一つ、許されんものは許されんのです、そうねえあなたの思考の延長上にはないということ。

198避難民のマジレスさん:2014/03/12(水) 07:33:27 ID:.d0FHAfQ0
583 :ぢれ ◆vh4Gh/uoGo :2005/07/06(水) 08:30:42 ID:FMW9oIcNあたし、坐禅始めた時から、見性や小悟、ましてや大悟を目標としてない
ていうか、そんなだいそれた目標なんて掲げられない

だって自分ではそこそこ年食ってると思うし
「若い頃は…」みたいなセリフもよく出るけど、
周りから見ればきっとただのガキんちょですよ

ただ、目標といえば
「心を安らげたい」
「フル回転しっぱなしの脳を休めたい」
そんなかんじかな

そういう意味でいくと、坐禅の効果は確かにありますねぇ
最近心の乱れがマジハンパねぇ減りましたもんっ♪

相変わらず流れに乗れないレスで申し訳ないです
皆さんみたいに難しくてかっちょいいカキコミできないわさ(^_^;

585 :せったん@myoejoe:2005/07/06(水) 08:35:15 ID:PANk/RXA583うんそうやって大船に乗って行けばいいんです、ものはみんなおらあがんて良寛さんな、彼岸にわたる法のかい、芦辺行く海人のかじさをゆくらかに妹は心に乗りにけるかな

590 :カラスの唄 ◆S5WLCcUno2 :2005/07/06(水) 08:57:26 ID:elUmrXym>571
お答えどうも。あえてコメントは差し控えておきます。
さて、せったん和尚。あなたは以前、釈迦の達したニルヴァーナの境地も、禅における見性も同じだと言った。つまり同じ悟りだと言っている。
そこでもう一つお聞きしたい。涅槃経など読むと、釈迦は、もはや迷いの生存はない。
生存の矢は打ち切られた。私(釈迦)は、死後涅槃に入る、または入った。という記述が、普通にある。
別にこれは涅槃経に限らず、原始仏典をみれば同じような記述は多々ある。では、このニルヴァーナ、涅槃に至るにはどうすればいい?
今生において、なにをしなければいけないのだろう?どのように生きれば、釈迦のように涅槃に入れる?

異教徒の私に一つ教えていただけませんかね。
593 :せったん@myoejoe:2005/07/06(水) 09:05:21 ID:PANk/RXA590座禅見性というただ箇のにいるばーなのためにあるんです、他なしです。人間は如来として生まれ、いつのまにか自分でも知らぬまに迷いだして、わけがわからなくなっている、それをもとに戻してやる、するとすべてがぴったり収まるんです、その証拠がにいるばー

594 :せったん@myoejoe:2005/07/06(水) 09:13:30 ID:PANk/RXAそのためにはどうしても退歩の術、自我をもって泳ぎだしたところをいったん捨てねばならない、即ち実際の死と同じです、大死一番大活現成。

595 :せったん@myoejoe:2005/07/06(水) 09:27:49 ID:PANk/RXAたといなにをやったろうがいいんです、そうではないとやこうする自分という器の問題です、本末転倒事を止める、声色の奴卑と馳走することを免れる。

596 :せったん@myoejoe:2005/07/06(水) 09:29:55 ID:PANk/RXAどんなにいいことをしようが悪いことをしようが同じ、是非善悪に関わらない=死。

597 :せったん@myoejoe:2005/07/06(水) 09:38:04 ID:PANk/RXA至りえ帰り来たって別事なし柳は緑花は紅。他の諸宗教は必ず別事あるんです、ゆえに平和といっては戦争です、同じ羽の鳥を集める。

598 :せったん@myoejoe:2005/07/06(水) 09:58:40 ID:PANk/RXA自分を忘れる方法があります、解脱身心脱落という、思想観念自分というものをいったん離れる方法です、単純なこれ以外に宗教も人生もないことを知る、これ第一。

599 :せったん@myoejoe:2005/07/06(水) 10:03:41 ID:PANk/RXAなんのといって色をつけたがるんでしょう、箇のありよう空、放てば掌に満てり、難中の難もとっからある、こんなやさしいことはないのに。

600 :せったん@myoejoe:2005/07/06(水) 10:13:05 ID:PANk/RXA手つかずの工夫只管打坐。

601 :せったん@myoejoe:2005/07/06(水) 11:18:58 ID:VU83ajayバリ島の十六ビートってそのまんま忘我になっててめえどっか行くのいる、帰ってこないのとか、忘我の法は広く行われているけど、仏教のみが付属品ゼロ、これ決定的なこってす、へんな神様いない。

602 :せったん@myoejoe:2005/07/06(水) 11:22:38 ID:VU83ajay至りえ帰るところはここにしかない、あれおれがいない、おれはどこへ行ったと探し回る弟子、頭をぽんと叩いてここ。

199避難民のマジレスさん:2014/03/12(水) 07:38:05 ID:.d0FHAfQ0
http://life7.2ch.net/test/read.cgi/psy/1119799167/
21章せったん登場・・・
453 :せったん:2005/07/01(金) 13:40:49 ID:Yjp9mtlv自分をなにがしと見做す、あるいは禅者とみることは不都合です、参禅修行には悪環境ほどためになる、自分というとり得のないほどいいと思っているものです。
626 :ロック:2005/07/02(土) 12:50:29 ID:QCsZEE6a>>530>>558 雪担坊主
「わたしは△△△の×××です」という肩書き、

「跡継」という命名、

「(跡継を)何人かこしらえる」という自分がしているという感覚

「(跡継ぎ)なくては死なれん」という生死観、

「年甲斐」という観念、

「だれあって必ず見性がほどはさせますよ。」という自分がさせるという感覚、

「仏戒を授かって出家して」という何者かになった感覚、

「寺を持ち」という所有感覚、

これらはあなたのいう「妄想」ですか、それとも「自分消えて立っている」ことですか?

627 :せったん@myoejoe:2005/07/02(土) 12:57:38 ID:q8qNsjzhロックさんへただ実際にそうだからです、世間の云うとおりに云えばいいんですよ、たとえば妄想としてあなた独自のものありますか、そんなひっこんでとやこう云ってないんですよ

667 :せったん@myoejoe:2005/07/02(土) 16:35:14 ID:bXqVzvDw662悟り終わったら人前に出ろと云われる、これは独善じゃない手前勝手の神様いない、風物みな親しく人はみな恋しくなつかしいんです。



んだ・・・・
675 :せったん@myoejoe:2005/07/02(土) 16:44:03 ID:bXqVzvDw公案はいつだってたった一つなんです、二つはありえない、仏教が欲しいか自分が欲しいか、なりふりかまわずです。

677 :ネオ ◆XRhOafI0.w :2005/07/02(土) 16:46:34 ID:lggZn/Jj>>675
仏教も自分もないぜ、
迷い無ければ悟りもなしだ

682 :せったん@myoejoe:2005/07/02(土) 16:52:14 ID:bXqVzvDwネオさんそいうのを担いで帰れっていうんですよ。

684 :ネオ ◆XRhOafI0.w :2005/07/02(土) 16:53:54 ID:lggZn/Jj>>682
迷いがなければ『発心』もおきんぜよ、
旅の途中で捨てればいいさ

688 :せったん@myoejoe:2005/07/02(土) 16:58:47 ID:bXqVzvDwネオちゃんそういうこと云っても空しいって自分で知ってるでしょ。

ネオの無の穴倉を見逃さず、ネオに右ストレート!!w

689 :ネオ ◆XRhOafI0.w :2005/07/02(土) 17:03:20 ID:lggZn/Jj>>688
せっちゃんレス番つけてちょ、
ちなみに空しいと空(くう)はえら違いだわな

692 :せったん@myoejoe:2005/07/02(土) 17:06:33 ID:bXqVzvDw689あなたが死ぬとどうなる、たいていきれいさっぱり忘れられて世の中もなんも変わらない、はいこれを悟りというんです、空しくないあなた=わかりますかこれ。


かっこいいぞ、せったん、見事・・ >空しくないあなた
うひょひょひょーーw
脱線的には、センス無しにwレス番にこだわるのは、あろのか?ないのか?…と言う突っ込みか、w絞殺し方向故に脱線w

せったん方向的には正面的には・・・・世界はすばらしいじゃないか・・なのに・・
とか。

200避難民のマジレスさん:2014/03/12(水) 07:39:31 ID:.d0FHAfQ0
694 :せったん@myoejoe:2005/07/02(土) 17:09:28 ID:bXqVzvDw座禅見性に別種あるわけはないんです、だれあってお釈迦さんになって悟るんです、そうですよ、矢折れ刀尽きて菩提樹下に坐す。

695 :ネオ ◆XRhOafI0.w :2005/07/02(土) 17:10:14 ID:lggZn/Jj>>692
死んでみんとわからんな、
生まれる前もそうだった、ならなんの違いが在る?
忘れられる世の中は誰の世の中だろうね、

730 :せったん@myoejoe:2005/07/02(土) 19:46:31 ID:vgE5s3KBネオちゃんいい人なのにさ、シャイで頑固で自分のもってきどころがないんだな。

733 :せったん@myoejoe:2005/07/02(土) 19:49:52 ID:vgE5s3KB幼いころのことを覚えていないのは記憶あやふやではなく、夢中の現実覚える必要がないんです、現実であればあるほど夢、即ち自分を省みないんです。

734 :せったん@myoejoe:2005/07/02(土) 19:53:26 ID:vgE5s3KB如来来たる如しとこうあって、このまあ今の浮世にちらとも顔を出す、714さんそんなふうに今のわしは思いますよ。

756 :ハルカ ◆0tZOcyVq86 :2005/07/02(土) 20:33:54 ID:jsfAJjTZ>>753 せったん
問う。
一言で答えよ。

『如何なるか是悟り』

762 :せったん@myoejoe:2005/07/02(土) 20:40:57 ID:vgE5s3KB756狐狸の類かえって知るといってね、君見ずや絶学無為の閑道人、妄を除かず真を求めず、このまんま200%是なのに、どうしようこうしよういいの悪いのいうのを俗人、このまんま=知らないを悟りです。

201避難民のマジレスさん:2014/03/12(水) 07:40:22 ID:.d0FHAfQ0
841 :せったん@myoejoe:2005/07/03(日) 09:31:21 ID:Dewhb5Xb空というでしょ、菩薩清涼の月畢竟空と遊ぶ、空というイメージングなりなんなりあれば、そりゃ空にはならないんです、死ぬとは淋しく辛いはかないことです、ではそれをもう一歩。

842 :せったん@myoejoe:2005/07/03(日) 09:33:10 ID:Dewhb5Xb百尺竿頭に一歩を進める、空という飢えた虎に身を投げ与える、即ちこれが座禅です。

853 :せったん@myoejoe:2005/07/03(日) 09:55:20 ID:Dewhb5Xb現実であればあるほどに夢、記憶という反芻の余地がないんです、ものみなそういうふうに生きてますよ、いいえ水も空の雲も。

これは解りやすい。733はなあ・・・・w

856 :ネオ ◆XRhOafI0.w :2005/07/03(日) 09:59:31 ID:bThtkphU>>853
現在は即時の過去だからね、
たしかに今ここ、は認識不可能だね
ライブペインティングをご存知か、あれは絵があるんでなく
描きがあるんだ

857 :せったん@myoejoe:2005/07/03(日) 10:03:19 ID:Dewhb5Xbたとい残ったろうが振り返らない、振り返ったってもうないんです、でもこれまず坐って下さい、自分の全部をつぎ込むたって、坐りゃ全部あるんです、そうしたら味が出てきますよ、とやこういうより坐に任せ聞く。

925 :せったん@myoejoe:2005/07/03(日) 16:01:42 ID:8GBxpttMなんしろ馬鹿になってまっしぐら、これ以外方法はないです、それゆえ知識言語の尽きた人の、初めて行き逢うもの王三昧と云われて来ました、中途半端はだめってわけです。

985 :せったん@myoejoe:2005/07/05(火) 10:40:53 ID:it09H99Fへえこっちまだ残ってた、すべては喜びに満ち溢れ、これを知らずしてなんの生涯、死んでまた生まれ変わってくる必要のない、たった一日であってもの完全無欠。

202フランシスコ・ザビエル:2014/03/14(金) 00:20:03 ID:t.OJsmNA0
日本についての情報を得てから、私は日本へ行くべきか否かを決定するために長いあいだ熟考しました。

主なる神が、日本において神に仕えるために日本へ行くことが私の使命であると、私の内心に確信を

抱かせる恩恵をお与えになることをお望みになってからは、もしもそれを実行しないならば、私は日本の

未信者よりも悪い者になるよと思うようになりました。悪魔は私の渡航を妨げようとしていて、いろいろな試みを

しました。私達が日本へ行く事を悪魔が恐れているのはなぜなのか、私にはわかりません。私たちはミサを

たてるために必要な者を全て携行します。神の思し召しであれば、来年私たちがあちらで体験したことすべてを、

細かに報告する事になるでしょう。

203フランシスコ・ザビエル:2014/03/14(金) 00:21:02 ID:t.OJsmNA0
日本へ着きましたら、国王のおられる本土へ行き、イエズス・キリストから遣わされた使節であると国王に

申し上げることにしました。主なる神が悪魔に対する勝利を与えてくださるに違いないと、神の慈しみを心から

信頼して私たちは渡航します。私たちは日本において、学識のある人たちと出会い討論することを恐れません。

なぜなら、神を知らず、イエズス・キリストをも知らない人々がなにを知る事ができるでしょうか。神の栄光を

ひたすら願い、イエズス・キリストと人々の魂の救いとを告げ知らせる者が、何を恐れましょうか。未信者の中に

入るだけではなく、無数の悪魔のいるところへ入っても、未開な人も、暴風雨も、悪魔も、神が私たちに悪を及ぼし、

害することをお許しになり、許可をお与えにならない限り、何もできはしないのです。

204フランシスコ・ザビエル:2014/03/14(金) 00:22:13 ID:t.OJsmNA0
私たちとともに日本へ行く兄弟、同伴者である日本人たちが私に話すところによると、もしも私たちが

肉や魚を食べるのを見れば、日本人僧侶にはつまずきとなるだろうとのことです。私たちは誰にもつまずきを

与えないように、絶対に肉食をしない覚悟で渡航します。日本から来た人たちの話では、日本にはたくさんの

僧侶がいるそうです。そしてまた、きわめて確かな情報によれば、僧侶は支配者からも、一般の人からも、

たいへんに尊敬されているそうです。私がこのことを報告するのは、日本へ行く私たちが、イエズスの御名の

会のすべての兄弟の敬虔な祈りとミサ聖祭におって助けられ、支えられなければならないということを

ご理解いただきたいからです。

205フランシスコ・ザビエル:2014/03/14(金) 00:23:35 ID:t.OJsmNA0
自己否定

すべてのことについて自分自身を克服することに努め、常に自分の欲求や傾きを否定し、最も忌み嫌い、

逃れたいと思うことを耐え忍び、受け入れるように努力しなさい。またすべてのことにおいてへりくだり、

謙遜となるように努力しなさい。なぜなら、真実な謙遜無しに霊的に成長する事はできませんし、

隣人に役立つこともなく、聖人たちからも受け入れられません。また神から嘉されることもなく、

ついにはこのイエズス会にも辛抱しきれなくなるでしょう。イエズス会は高ぶる人、気負った人、

自分の判断や名誉に固執する人々には耐え切れません。なぜなら、そのような人たちは

誰とも一緒に働くことができないからです。

206フランシスコ・ザビエル:2014/03/14(金) 00:24:31 ID:t.OJsmNA0
 日本についてこの地で私たちが経験によって知りえたことを、あなたたちにお知らせします。

 第一に、私たちが交際することによって知りえた限りでは、この国の人々は

今までに発見された国民の中で最高であり、日本人より優れている人々は、異教徒のあいだでは

見つけられないでしょう。彼らは親しみやすく、一般に善良で、悪意がありません。驚くほど名誉心の強い人々で、

他の何ものよりも名誉を重んじます。大部分の人々は貧しいのですが、武士も、そうでない人々も、

貧しい事を不名誉とは思っていません。

207フランシスコ・ザビエル:2014/03/14(金) 00:26:09 ID:t.OJsmNA0
 彼ら日本人たちは、キリスト教の諸地方の人々が決して持っていないと思われる特質をもっています。

それは武士たちがいかに貧しくても、そして武士以外の人々がどれほど裕福であっても、

たいへん貧しい武士は金持ちと同じように尊敬されていますし、たいへん貧しい武士は、

どんなに大きな富を与えられても、武士以外の階級の者とは結婚しません。低い階級の者と結婚すれば、

自分の名誉を失うと考えているからです。すなわち、名誉は富よりもずっと大切なものとされているのです。

他人との交際はたいへん礼儀正しく、武具を大切にし、たいへん信頼して、武士も低い階級の人たちもすべてが、

刀と脇差とをいつも持っています。彼らは十四歳になると、刀と脇差を持つことになっています。

208フランシスコ・ザビエル:2014/03/14(金) 00:27:07 ID:t.OJsmNA0
 日本人は侮辱されたり、軽蔑の言葉を受けて黙って我慢している人々ではありません。武士以外の人たちは

武士をたいへん尊敬し、また武士はすべて、その地の領主に仕えることを大切にし、領主によく臣従しています。

彼らが臣従しているのは、もしも反対のことをすれば当然領主から罰を受ける事になりますが、それよりも、

臣従しなければ自分の名誉を失うことになると考えているためだと思います。

 この国の人たちの食事は少量ですが、飲酒の節度はいくぶん緩やかです。この地方にはブドウ畑がありませんので、

米から取る酒を飲んでいます。人々は賭博を一切しません。賭博をする人たちは他人の物を欲しがるので、

そのあげく盗人になると考え、たいへん不名誉なことだと思っているからです。宣誓はほとんどしません。

そして宣誓する時は、太陽に向かってします。大部分の人は読み書きができますので、祈りや教理を短時間に学ぶのに

たいそう役立ちます。彼らは一人の妻しか持ちません。この地方では盗人は少なく、また盗人を見つけると

非常に厳しく罰し、誰でも死刑にします。盗みの悪臭をたいへん憎んでいます。彼らはたいへん善良な人々で、

社交性があり、また知識欲は極めて旺盛です。

209フランシスコ・ザビエル:2014/03/14(金) 00:28:04 ID:t.OJsmNA0
 彼らはたいへん喜んで神のことを聞きます。とくにそれを理解した時にはたいへんな喜びようです。

過去の生活においていろいろな地方を見てきた限りでは、それがキリスト教信者の地方であっても、

そうでないち地方であっても、盗みについてこれほどまでに節操のある人々を見たことがありません。

 彼らは獣の像をした偶像を拝みません。大部分の人たちは大昔の人を信仰しています。私が理解しているところでは、

哲学者のように生活した人々(釈迦や阿弥陀)です。彼らの多くは太陽を拝み(日本古来の神道)、

他の人たちは月(須佐之男命)を拝みます。

 彼らは道理にかなったことを聞くのを喜びます。彼らのうちで行われている悪習や罪について、

理由を挙げてそれがあくであることを示しますと、道理にかなったことをすべきであると考えます。

210フランシスコ・ザビエル:2014/03/14(金) 00:29:05 ID:t.OJsmNA0
 世俗の人たちのあいだでは、罪を犯す者は少なく、彼らがボンズと呼んでいる僧侶たちよりも、

道理にかなった生活をしています。ボンズたちは自然に反する罪を犯す傾きがあり、

またそれを自ら認め、否定しません。これは周知のことであって、老若男女誰もがきわめて普通のことであるとして、

奇異に感じたり、忌まわしいこととは思っていません。ボンズ以外の人々は、ボンズたちの忌まわしい罪を

非難するのを喜んで聞きます。彼らはそのような罪を犯す者がどれほどの悪人であるか、またそのような罪を

犯すことで、神をどれほど侮辱しているかを主張する私たちに正しい理由があると考えています。

 私たちはしばしばボンズたちにそのような醜い罪を犯さないようにいいました。しかしボンズたちは、

私たちの言うことをあざ笑ってごまかし、極めて醜い罪について非難されても、恥ずかしいと思いません。

ボンズたちはその僧院の中に読み書きを教えている武士の子供たちをたくさん住まわせて、この子供たちと

邪悪な罪を犯していますが、この罪が習性となっているので、たとえすべての人たちに悪であると思われても、

それに驚きません。

211フランシスコ・ザビエル:2014/03/14(金) 00:30:05 ID:t.OJsmNA0
ボンズたちのうちには、修道者のような装いをし、褐色の衣を着て、頭もあごひげも三日か四日ごとに剃っていると

思われる人たちがいます。彼らは思いのままに生活し、同じ宗派の尼僧(比丘尼)とともに生活しています。

一般の人たちはボンズたちのこの生活を非常に汚らわしいと考え、尼僧たちとの親しい交わりを悪いものと

考えています。世俗の人たちの言うところでは、尼僧たちの誰かが任舌と気づくと、すぐに堕胎するために

薬を飲んで処置するとのことで、これは周知のことです。僧侶や尼僧の住居を見たところでは、世俗の人たちが

ボンズたちについて考えていることには、十分な理由があると思われます。ある人たちにこの僧侶たちは

他の罪を犯すのかと質問しますと、読み書きを教えている少年たちと罪を犯すといいました。修道者のような服装を

しているボンズたちと聖職者のような服装をしている禅宗のボンズたちとは、互いに反目しあっています。

212フランシスコ・ザビエル:2014/03/14(金) 00:31:04 ID:t.OJsmNA0
 この地の二つの習慣について、あまりにもひどいので驚いています。その第一は、これほど大きな忌まわしい

ボンズたちの罪を見ていながら、人々はなんとも思っていないことです。昔の人たちがこうした罪のなかで

生活することに慣れてしまったので、現在の人たちも前例に倣っているからです。人間の本性に反する悪い習慣を

続けることで、生来あるべきものが堕落することは明らかですし、不完全なことを自覚しないで無関心のまま

生活していることにより、完徳を損ない、破滅させていることは明らかです。

 その第二は、世間一般の人たちがボンズたちが人々に尊敬されているのにはあきれるばかりです。

ボンズたちには、他にもたくさんの過ちがあり、世間一般の人々より高い知識を持っているボンズたちのほうが

より大きな過ちを犯しているのです。

213フランシスコ・ザビエル:2014/03/14(金) 00:32:25 ID:t.OJsmNA0
 僧侶たちの中でもっとも知識のある人たちと幾度も語り合いました。そのなかで、特にこの地の全ての人々から

たいへん尊敬されている方は、学識豊かで生活態度が立派で、高位にあり、また八十歳の高齢であるために

たいへん尊敬されている方で、忍室と呼ばれ、日本語ではこの名は「真理の心」を

意味しています。彼らのあいだでは司教に相当する地位(東堂)におられます。そしてもしも、

真理の心という名にふさわしい方であれば、彼は祝福された者です。いろいろ話し合った中で、

霊魂が不滅であるか、あるいは身体と共に滅びるものであるかについて、彼が疑いを持ち、決めかねていることを

私は知りました。彼は私に、ある場合には霊魂は不滅であるといい、他の場合には否定します。

他の学識のある人たちも、同様ではないかと私は心配しています。

 この忍室は私とたいへん親しい間柄で、それは驚くほどです。世間一般の人たちもボンズたちも、すべての人々が

私たちと語り合うのをたいへん好みます。そして彼らは私たちが神の教えを話し、人々がイエズス・キリストを信じて、

自分の霊魂を救わねばならないことを話すためだけにこの地に来るように神から命令され、

六〇〇〇レグア(三万三六〇〇キロ)以上もある遠いポルトガルの地から、はるばる日本の知へ渡航して来たことを

知って、たいへん驚いています。

214フランシスコ・ザビエル:2014/03/14(金) 00:33:24 ID:t.OJsmNA0
 私があなたがたにお知らせしたい唯一のこと、それは主なる神に大きな感謝を捧げていただきたいことです。

この島、日本は、聖なる信仰を大きく広めるために極めてよく整えられた国です。そしてもし私たちが

日本語を話すことができれば、多くの人々が信者になることは疑いありません。主なる神は私たちが短い期間に

日本語を覚えるならば、きっとお喜びくださるでしょう。私たちはすでに日本語が好きになりはじめ、

四十日間で神の十戒を説明できるくらいは覚えました。私がこのように詳しく報告しますのは、あなたがた全員に

神に感謝を捧げていただきたいからで。というのは、あなたがたの心に秘めている宣教の願望がかなえられ、

遂行されるために、地球上の諸地方がつぎつぎに発見されているからです。そしてまた、あなたがたが

諸徳を兼ね備え、贖い主にして主なるイエズス・キリストへの奉仕のために、さまざまな苦しみを耐え忍ぶ事を

望んでいただきたいのです。そして神は、いかに多くの奉仕を捧げるとしても、奉仕そのものよりも、

人々が自身を捧げ、神への愛とその栄光のためにだけ、全生涯を捧げようとする謙遜に満ちた善良な心を、

重んじられるのだという事を常に思い起こしてください。

215フランシスコ・ザビエル:2014/03/14(金) 00:34:09 ID:t.OJsmNA0
二年も経たないうちに、あなたがたのうちの多くの人たちに日本へ来るように命令することがあると思いますので、

準備をしておいてください。それゆえ、あなたがたが内心に謙遜を感ずることを行うようにし、あるいは、

嫌だと感じながらもしなければならないことを行い、自身がどれほど惨めな者であるかを内心から深く知るように、

神がお与えくださることに全力を挙げて努力し、深い謙遜を得るように準備してください。この深い謙遜からのみ、

神へのより大きな信仰、希望、信頼と愛が、そして隣人への愛が、心のうちに増してくるのです。なぜなら、

自分自身への不信感から、真実な神への信頼が生まれるからです。そしてこの道によって、内心からの謙遜を

得られるでしょう。真の謙遜はいずこにおいても必要ですけれど、この日本においては、あなたがたが

考えているよりももっと必要とされています。

216フランシスコ・ザビエル:2014/03/14(金) 00:35:15 ID:t.OJsmNA0
 神は私たちをこの国に導いて、大きな恵みを与えてくださいました。この国では土地が肥えていないので、

身体のためにぜいたくなものを食べようとしても、豊かな暮しはできません。日本では飼っている家畜を

殺したり食べたりせず、時々魚を食べ、少量ですが米と麦とを食べています。彼らが食べる野菜はたくさんあり、

少しですが幾種類かの果物もあります。この地の人々は不思議なほど健康で、老人たちがたくさんいます。

たとえ満足ではないとしても自然のままに、わずかな食物で生きてゆけるものだということが、日本人の生活を

見ているとよく分かります。私たちはこの地で極めて健康に暮らしています。願わくは神の思し召しによって、

霊魂も健やかでありますことを。

217フランシスコ・ザビエル:2014/03/14(金) 00:37:44 ID:t.OJsmNA0
 主なる神が与えてくださっていると考えられる一つの恵みについて、私たちが神の恩恵にふさわしくない者と

ならないように、ミサ聖祭と祈りで助けていただくために、あなたがたに以下のことをお知らせしないでは

おられません。というのは、日本人のうちにはボンズが大勢いて、その罪はすべての人に明らかですけれど、

彼らはその土地の人たちから、たいへん尊敬されています。なぜこのように尊敬されているかというと、

厳しい禁欲生活をしているからだと思われます。彼らは決して肉や魚を食べず、野菜と果物と米だけを食べ、

一日に一度の食事は極めて規律正しく、酒は与えられません。

218フランシスコ・ザビエル:2014/03/14(金) 00:38:42 ID:t.OJsmNA0
 ボンズの数は多く、僧院の収入はきわめて乏しいそうです。彼らが絶えず行っているこの禁欲生活のため、

また私たちの聖職者と同様、黒衣をまとっている禅宗のボンズは、もしも禁を犯したら死罪をもって

罰せられますので、婦女と交際しないため、そしてまたある物語――それは彼らが信じている例え話と言ったほうが

よいでしょう――を上手に説教する術を知っているために、人々からたいへん尊敬されているように思われます。

彼らと私たちとでは、神の認識や人々との救霊について見解を異にしていますので、彼らから言葉だけではなく

それ以上の迫害を受けるでしょうが、それは大したことではないでしょう。

219フランシスコ・ザビエル:2014/03/14(金) 00:40:29 ID:t.OJsmNA0
 ここで鹿児島での私たちの滞在について報告したいと思います。

 私たちがここに到着したときには、この国の国王(後奈良天皇、在位1526―1557年)および領主たちがいる

日本の首都ミヤコ(京都)へ行こうとしても風向きが逆になってしまっていました。今から五ヶ月たたないとそこへ

行くための順風は吹きませんが、その時には神のお助けによってミヤコへ行きます。ここからミヤコまで

日本里数で三〇〇里あります。その町の大きなことについて私たちが聞かされていることは、九万戸以上の家が

あること、学生たちがたくさんいる大きな大学が一つあってこれに五つの主な学院が付属していること、

ボンズや時宗と呼ばれる私たちの修道者のようなほかのボンズ、アマカタと呼ばれる尼僧たちの僧院が

二〇〇以上もあるとのことです。

220フランシスコ・ザビエル:2014/03/14(金) 00:41:21 ID:t.OJsmNA0
 ミヤコの大学のほかに他の五つの主要な大学があって、それらは高野、根来、比叡山、近江と名づけられる

四つの大学はミヤコの周囲にあり、それぞれの大学は3500人以上の学生を擁しているといわれています。

ミヤコから遠く離れた坂東(関東)と呼ばれる地方には、日本でもっとも大きくもっとも有名な

別の大学(下野の国の足利学校)があって、他の大学よりも大勢の学生が行きます。坂東は非常に大きな領地で、

そこには六人の公爵がいますが、そのうち一人が支配者で、他のものは皆彼に従っています。そしてこの支配者は

日本の国王に従っているのです。鹿児島の人たちはこれらの地方や大学の大きなことについて、いろいろのことを

話しますので、その真相を確かめて書くために、まずそれらを見ることができればよいと思っています。

もし彼らが言うとおりなら、経験した後でこと細かにあなたがたに書くことにしましょう。

221フランシスコ・ザビエル:2014/03/14(金) 00:42:40 ID:t.OJsmNA0
 あなたがたにお知らせしたように、日本の国王と中国の国王は親しい間柄にあり、日本国王は中国へ行く

人たちに勘合符を与える事ができるように、親善のしるしである印章を持っています。日本から中国へは10日か

12日の旅程で航行できるので、たくさんの船が行きます。もしも主なる神が私たちに10年の余命を

与えてくださるならば、ヨーロッパから来る人たち、そして神がこの国で真理の認識に至らしめようとして

召しいだす修道者たちによって、この地で偉大なことが成し遂げられるのをきっと見ることができるだろうと、

大きな希望をもって生活しています。主なるイエズス・キリストがミヤコや諸大学において認められるように、

すべてを準備しなければなりませんが、これについては1551年には詳しく報告したいと思っています。

今年、坂東やミヤコの大学で勉強した二人のボンズが、大勢の日本人を連れて私たちの教理を学ぶために

インドへ行きます。

222フランシスコ・ザビエル:2014/03/14(金) 00:43:47 ID:t.OJsmNA0
 今年マラッカへ行く二人のボンズがもしそちらへ行くとしたら、ポルトガル人と一緒に彼らを歓待するように特に

配慮してください。私がそちらにいたときに、パウロ・アンジロウにしたように、彼らのためによく注意し、

大きな愛情を示してください。日本人たちは愛情によってのみ導かれることを望んでいる人々だからです。

そして彼らを厳しく取り扱うようなことはしないでください。もしもボンズたちがそちらへ行かないで

マラッカにとどまっていたいならば、日本へ渡航する神父たちは、彼らのためにも神父自身のためにも、

渡航に必要な者を準備してマラッカへ行きなさい。彼らは通訳をするために必要ですから。

日本へ渡航する神父はポルトガル製の布で作った着物と履物を準備してくれるように。

ここは死ぬかと思うほど寒い土地ですから。

 私たちの主なる神が天国の栄光のうちに私たちを再会させてくださいますことを。

        一五四九年十一月五日 鹿児島より
                            キリストにおいて、親愛なるあなたの兄弟 

                                         フランシスコ

223フランシスコ・ザビエル:2014/03/14(金) 00:45:11 ID:t.OJsmNA0
 神父が日本へ渡航する時には、インド総督が日本国王への親書とともに献呈できるような相当な額の金貨と

贈り物とを携えて来てください。もしも日本国王が私たちの信仰に帰依することになれば、

ポルトガル国王にとっても、大きな物質的利益をもたらすであろうと神において信じているからです。

堺は非常に大きな港で、たくさんの商人と金持ちがいる町です。日本の他の地方よりも銀や金が

たくさんありますのでこの堺にポルトガルの商館を設けたらよいと思います。私がインドで

経験したところでは、物質的な利益に関係なく、神への愛だけで神父たちを渡航させる船を出す者は、

誰もいないと信じています。

 ミヤコと坂東の大学で学んだ二人の日本人僧侶がそちらへ行きます。大きな愛情をもって彼らを

歓待してください。日本人はそれを期待しているからです。

 司教閣下と司教総代理(アンブロジオ・リベイロ)はごく親しくするように、そして彼らによく従いなさい。

彼らは私たちの上長なのですから、すべてのことについて彼らの望むように彼らとともに謙遜に

仕事をしてください。日本へ来る神父のことは、とくによく配慮してください。私は来年ミヤコから

経験したことをあなたに書くように努力いたしましょう。

 主なる神が私自身について望まれると等しく、あなたに霊的な恵みと天国における栄光を

与えてくださいますことを。

              一五四九年十一月五日 鹿児島より

224フランシスコ・ザビエル:2014/03/14(金) 00:46:44 ID:t.OJsmNA0
マラッカのドン・ペドロ・ダ・シルヴァにあてて

                  一五四九年十一月五日 鹿児島より

†閣下よ


日本に到着しました。ご厚意を感謝します。

 閣下が私たちにお与えくださった大きなご援助とご厚意、それは必要な物を豊かに調えてくださった

のみならず、日本の諸侯への贈り物までも持たせてくださり、また渡航のためにたいへんよい船も

提供してくださいましたので、私たちは八月、聖母の祝日に心身ともに健やかに、聖信のパウロの国に

到着いたしました。この国で私たちは城代や奉行、すべての人々から大きな愛情をもって迎えられました。

 私たちの善き同僚であるパウロは、すぐに説教を始め、夜も昼も親戚たちに話し、その母や妻、親戚の男女、

その他大勢の知人たちを改宗させ、彼らはすでに信者になっています。

 この地は救霊の成果を挙げるためにたいへんよく整えられております。そして今までのところ、

信者になることを奇異に感じる者はおりません。この国の人たちは道理を受け入れやすい人々です。

彼らは真理の教えを知らないために道徳的にはたくさんの過ちを犯しながら生活していますけれど、

心の中では道理を大切にしなければならないと思っています。もしも彼らの心の中に悪意が支配しているとすれば、

こんなことはありえないはずです。

225フランシスコ・ザビエル:2014/03/14(金) 00:47:36 ID:t.OJsmNA0
 季節風が吹かないために、日本の国王や大諸侯たちがいるミヤコへ行くことができません。

今から五ヵ月後にはミヤコへ行くための季節風が吹き始めますので、主なる神のお助けによって、

順風に乗り、旅路を歩みましょう。ミヤコについていろいろな話を聞かされますが、体験してから

真実を確かめたいと思います。その町には九万六〇〇〇戸の家があると言われています。

その町を見たポルトガル人のひとりがここ日本で私に語ったところによれば、ミヤコはリスボンよりも

大きい町であるとのことです。家屋は木造で、私たちの家のように階造りだそうです。来年になれば

自分の経験によって確かめてから閣下にご報告いたしましょう。彼らは理性的な人たちですから、

日本の大部分の人々が信者になることをイエズス・キリストにおいて希望しております。

226フランシスコ・ザビエル:2014/03/14(金) 00:48:36 ID:t.OJsmNA0
追伸

 主なる神への愛のために、そちらへ行くボンズたちにあなたがたの恩恵を与えてくださいますように懇願します。

彼らを歓待し、必要なものを与えてやってください。彼らは将来日本人たちの中に信仰の成果を

挙げるため、キリストの教理を学びたいと思ってそちらへ行くのですから。

227フランシスコ・ザビエル:2014/03/14(金) 00:49:15 ID:t.OJsmNA0
 この日本はたいへん大きな島々から成り立っている国です。全国に渡って一つの言葉しか

ありませんから、日本語を習うのはあまり難しい事ではありません。日本の島々八、九年前に

ポルトガル人によって発見されたものです。日本人は武器を使うことと馬に乗ることにかけては、

自分たちよりも優れている国民は他にないと思っています。そして他国人すべてを軽蔑しています。

武器を尊重し、非常に大切にし、よい武器を持っていることが何よりも自慢で、それに金と銀の

飾りを施します。彼らは家にいる時も外出する時も、常に大刀と小刀を持っていて、

寝ている時には枕もとに置いています。

228フランシスコ・ザビエル:2014/03/14(金) 00:50:13 ID:t.OJsmNA0
 私はこれほどまでに武器を大切にする人たちをいまだかつて見たことがありません。

弓術は非常に優れています。この国には馬はいますが彼らは徒で戦っています。彼らはお互いに

礼儀正しくしていますが、外国人を軽蔑していますので、私たち外国人に対しては彼ら同士のようには

礼儀正しくしません。財産の全ては衣服と武器と家臣を扶持するために用い、財産を蓄えようとはしません。

非常に好戦的な国民で、いつも戦をして、もっとも武力の強い者が支配権を握るのです。

一人の国王を頂いていますけれど、150年以上にわたって彼に従っていません。

このために、彼らのあいだで絶えず戦っているのです。

229フランシスコ・ザビエル:2014/03/14(金) 00:51:20 ID:t.OJsmNA0
 この地には修行生活をしている男や女がたくさんおります。彼らのあいだでは男をボンズと呼んでいます。

さまざまな宗派があって、ある者は褐色の衣をまとい(一向宗の僧侶)、他の者は黒色の衣を着ています(禅宗の僧侶)。

そしてお互いにあまり親しくしていません。黒衣のボンズは褐色のボンズをたいへん嫌い、

褐色のボンズは無知で悪い生活をしているといっています。比丘尼たちのうちのある者は褐色の衣をまとい、

他は黒色の衣を着ています。褐色のボンザは同じ色の衣をまとっているボンズに従い、黒衣のボンザは

同じ色の衣を着ているボンズに従っています。日本にボンズやボンザの多いことは実際に見たものでなければ

信じられないほどです。

230フランシスコ・ザビエル:2014/03/14(金) 00:52:38 ID:t.OJsmNA0
 たいへん信頼できる人たちがいうところでは、日本のある大名の領内には僧侶と尼僧の寺が800もあって、

それぞれの寺には少なくとも30人の僧侶がいるそうです。さらに、この800の寺のほかに、

4人、6人、8人、ぐらいの僧侶がいる寺があるそうです。私が日本で見た限りでは、まったくそのとおりだと思います。

 彼らが信じている各宗派の教義は、日本の近くにある大陸、中国と呼ばれる国から来たものです。

信仰の対象はたいへんな苦行をした人たち、すなわち、1000年、2000年、3000年にわたって

苦行をした人たちで、その名は釈迦および阿弥陀といい、その他の多くの人たちについても記した書物を

持っています。その中で最も有名なのが釈迦と阿弥陀なのです。

231フランシスコ・ザビエル:2014/03/14(金) 00:53:18 ID:t.OJsmNA0
 それぞれ異なった教義を持つ九つの宗派があって、男も女もめいめい自分の意志に従って、

好きな宗派を選び、誰も他人にある宗派から他の宗派に改宗するように強制されることはありません。

それで、一つの家で夫はある宗派に属し、妻は他の宗派に、そして子供たちは別の宗派に帰依する場合もあります。

このようなことは彼らのあいだでは別に不思議な事ではありません。なぜなら、一人びとり自分の意志に

従って宗派を選ぶことは全く自由だからです。それでも時には彼らのあいだで争いが起こり、

ある宗派が他の宗派よりも優れていると主張する者が現われて、しばしば戦争となります。

232フランシスコ・ザビエル:2014/03/14(金) 01:41:39 ID:t.OJsmNA0
 この九つの宗派のうちで、天地創造や霊魂の創造について話している宗派は一つもありません。

地獄と極楽があることについてはすべての宗派が説いていますが、極楽とは何であるかについて

説明する者は誰もいませんし、誰の掟によって、また誰の命令によって霊魂が地獄へ落とされるかを説明する者もいません。

この宗派を創始した人たちが1000年、2000年、3000年にわたってたいへんな苦行を

したことだけを取り扱っています。宗派の創始者たちがこのようにしたのは、数多くの人たちが

自分の罪を償うために何も苦行しないためです。そして来世の破滅に陥らないように

人々に代わってこのような苦行をしたのだと教えています。

233フランシスコ・ザビエル:2014/03/14(金) 01:42:56 ID:t.OJsmNA0
 これらの宗派がいっている主なことは、自分の罪について自分自身で償う苦行をしなかった人でも、

もしもその宗派の創始者の名を唱えるなら、すべての苦しみから救い出されるということです。

そしてもしもこれを深く信じて少しも疑わずに自分のすべての希望と信頼をかけて、創始者の名を

唱えるなら、たとえ地獄に落ちた者でも救い出されると約束しています。これらの宗派には創始者が

行った奇跡について、いっぱい譬え話があります。それを数え上げたら長くなりますから、これ以上書きません。

 これらの宗派のうちには、300、500の戒律、またそれ以上に及ぶ戒律を持っている宗派もあります。

〔のような戒律の中で五つの戒律が重要であるとすべての宗派が一致して教えています。

その第一は生き物を殺さず、殺された生き物を食べないこと、第二は盗みをしないこと、

第三は姦淫をしないこと、第四は嘘をつかないこと、第五は酒を飲まないことです。

すべての宗派はこれらの戒律をもっています。ボンズとボンザは教義を説明するにあたって、この五戒は普通の人たちが

守れるものではないと納得させています。なぜなら、普通の人たちは俗世間に生活し、

戒律を守れるような生活ではないからです。

234フランシスコ・ザビエル:2014/03/14(金) 01:44:14 ID:t.OJsmNA0
 普通の人たちがこの五戒を守らないために身に降りかかってくる災難を、自分たちが人々に

代わって引き受けるのだと僧侶は説明しています。その代わり人々が僧侶のために

建物や僧堂を献納し、僧侶の生活を維持するために所得や金銭を献上し、とくにボンズを尊敬し、

その名誉を重んずることを条件にします。そして、もしも人々がこの条件を守るならば、彼らのために

五戒を守るのだと言います。それで諸侯も民衆も、罪を犯す自由を得るためにボンズやボンザの

要求することを受け入れます。それで日本では、ボンズやボンザをたいそう尊敬しています。

人々はボンズやボンザが地獄へ行く呪われた霊魂を救う能力を持っていると信じきっています

それゆえボンズは人々から尊敬を受けるにふさわしい生活をし五戒を守り、その他の祈祷をする

義務をおっていると思っています。

 この僧侶は神父たちと同じように一定の日に説教をしています。彼らがする説教のすべてに

おいて大切な点は、人々が過去にさまざまな罪を犯したり、また現在罪を犯していても、ボンズが

人々のために祈祷すれば、たとえ地獄へ行っても、自分が選んだ宗派の聖人が救い出してくれることを

疑ってはならないということで、そのためにボンズは五戒を守っているのだというのです。

またボンズは五戒を守っているから、自分は上人であると人々に説教します。またさらに、貧者は

ボンズに布施をしないので、地獄から救われる手段はないのだと説教します。

235フランシスコ・ザビエル:2014/03/14(金) 01:45:16 ID:t.OJsmNA0
 また、五戒を守らない女たちは地獄から救われる手段がないと説きます。そして月経があるために、

どの女も世界中のすべての男の罪を合わせたよりももっと罪が深く、女のように不潔な者が救われるのは

難しいことだと言います。女たちが地獄から救われるために残された最後の方法は、女たちが

男たちよりももっとたくさんの布施をすることで、そうすれば、地獄から救われるのだと

言います。僧侶がさらに説教するには、誰でもこの世で金銭をたくさんボンズに与えれば、

あの世で生活するのに必要な金銭をこの世と同種の貨幣で10倍にして与えられると言うのです。

それで男も女もあの世で支払いを受けるために、たくさんのお金をボンズに施します。ボンズは

あの世で支払うために、誰からお金を受け取ったかという証拠書類を男にも女にも渡しています。

 このお金をボンズに施す人は、来世で高利を受けると信じて、その書類を受け取ります。

そして死ぬ時には、これで悪魔を退散させるのだと言って、この領収証をいっしょに埋めるように

遺言します。ボンズはそのほかにも偽りを説教しますが、ここに書くに忍びません。ボンズは決して

貧しい人たちに施しをせず、人々からお金をもらうことばかり望んでいます。

僧侶たちが人々からお金を巻き上げるためのいろいろな習慣、方法や手段は、くどくなりますから

ここには書きません。人々がこのようなボンズの言うことをかたく信じ、またこのような策を弄する者を

たいへん尊敬しているのを見るのは大きな苦痛です。

236フランシスコ・ザビエル:2014/03/14(金) 23:58:29 ID:KSYfd3Dc0
 さて、日本において私たちがしたことを述べましょう。前に書きましたように、私たちは

パウロアンジロウの故郷、鹿児島に着きました。その地でパウロは親戚の人たちにたびたび説教し、

約100人を信者にしました。もしも僧侶たちが妨げなかったなら、その地のほとんどが信者に

なったに違いありません。私たちは一年以上もこの知に滞在しました。

237フランシスコ・ザビエル:2014/03/14(金) 23:59:20 ID:KSYfd3Dc0
 その地の領主は広大な領地を持っている大名ですが、ボンズたちは領主に迫って、もしも領民が

神の教えを信じることを許すならば、領地を失い、また寺社仏閣は破壊され、領民は離反する

だろうと言いました。なぜなら、神の教えは彼らの宗教と反対であり、領民たちが神の教えを

信ずるようになれば、彼らの宗派の祖師たちに以前持っていた信仰を失うに至るからです。

ボンズたちはキリスト信者になった者は、誰であっても死刑に処すと領主が命ずるように

策謀して成功し、それで領主は誰も信者になってはならないと命じました。

238フランシスコ・ザビエル:2014/03/15(土) 00:00:41 ID:KSYfd3Dc0
 私たちがパウロの故郷の鹿児島に滞在していた年には、信者たちに教理を教え、

日本語を習い、教理の中からたくさんのことを抜粋して日本語で信仰箇条の説明書を

書くことなどで多忙を極めました。その説明書の中で天地創造について彼らが知って

いなければならない必要な事を簡潔に説明することにしました。例えば、日本人が全く知らない

万物のただひとりの創造主のこと、その他の必要なことから始めて、キリストのご託身に至り、

キリストのご生涯のすべての奥義をご昇天まで取り扱い、また最後の審判の日についても

説明しました。たいへんに苦労してこの説明書を日本語に翻訳し、その日本文を私が朗読できる

ようにローマ字に書き改めました。そして自分の魂を救うために、神やイエズス・キリストを

礼拝しなければならないことを、キリスト信者になる人たちが理解できるように読んで聞かせました。

239フランシスコ・ザビエル:2014/03/15(土) 00:01:38 ID:KSYfd3Dc0
 日本人はたいへん立派な才能があり、理性に従う人たちなので、これこそ真理であると思い、

信者も信者でない人もキリストの奥義を喜んで聞きました。彼らが信者にならなかったのは、

領主の命令に反することを恐れたからで、神の教えが真理であり、自分たちの宗教が過ちであることを

理解しなかったためではありません。

240フランシスコ・ザビエル:2014/03/15(土) 00:02:45 ID:KSYfd3Dc0
 鹿児島で一年を過ごしましたが、領主が神の教えの広まるのを喜ばないことが分かってきましたので、

私たちは他の土地へ行くことになりました。信者たちは私たちに愛情を持っていました。

霊魂の救いを得る方法を教え導いた私たちの労苦にたいへんに感謝していましたので、

私たちを見送るときには、いっぱい涙を流していました。パウロはこの地に生まれた人であり、

たいへんよい信者でありましたので、人々に教理を教えるために鹿児島の信者たちとともに残りました。

 私たちは鹿児島から平戸へ行きました。そこでは領主松浦隆信が私たちをたいそう歓迎して

くれましたので、そこに二ヶ月間滞在して100人ほどの人たちを信者にしました。その時には

私たちの一人フアン・フェルナンデスがもう日本語を話せましたので、日本語に訳した本を読み、

また説教して、大勢の人を信者にしました。その地には信者になった人たちとともに

コスメ・デ・トーレス神父と日本人ジョアン、アントニオ、マラバル人アマドルを残しました。

 フアン・フェルナンデス、鹿児島で信者になったベルナルドと私とは日本で最強の領主

大内義隆がいる山口と呼ばれる地へ行きました。この町には一万人以上の人々が住み、家は

全て木造です。この町では武士やそれ以外の人々多数が私たちの説教する教えがどんな内容のものか、

知りたがっていました。

241フランシスコ・ザビエル:2014/03/15(土) 00:04:07 ID:mNFJS.vw0
 そこで私は幾日間にもわたって街頭に立ち、毎日二度、持って来た本を朗読し、読んだ本に

合わせながら、いくらか話をすることにしました。大勢の人が説教を聞きに集まって来ました。

私たちが街頭で説教していた教えについて質問するために高い身分の武士の家に呼ばれて、

キリスト教が彼らが信じている教えよりも優れているなら、帰依したいと言われました。神の教えを

聞いて多くの人々は喜びましたが、ある人たちは神の教えをあざ笑い、またある人たちは嫌悪しました。

私たちが町の中を歩いていると、子供や大人が後についてまわって、私たちをあざ笑い、

「この人たちは、私たちが救われるためには、神を拝まなければいけないし、天地万物の創造主のほかに

私たちを救える者はいないと言っている人たちだよ」と言い、他の人は、「この人たちは、一人の男は

一人の妻しか持ってはならないと説教している人たちだよ」と言い、また他の人は「この人たちは男色の

罪を禁じているひとたちだ」と言いました。つまり、これらの悪事が彼らのうちにごく普通に

行われているために、このようにはやしたてるのです。さらに他の人たちは、私たちの教えの

十戒を一つ一つ取り上げては私たちをあざ笑いました。

 このようにして私たちが家々に招かれたり街頭に立って説教して宣教する幾日かが過ぎた後、

その町に住んでいる山口の領主は、私たちを招くように命令され、種々さまざまなことをお尋ねに

なりました。どこから来たのか、どのようなわけで日本へ来たのか、などと尋ねられました。

私たちは神の教えを説くために日本へ派遣されたもので、神を礼拝し、全人類の救い主なる

イエズス・キリストを信じなければ誰も救われる術はないと答えました。領主は神の教えを説明する

ように命じられましたので、私たちは信仰箇条の説明書の大部分を読みました。読んでいたのは

一時間以上にも及びましたが、そのあいだ、領主は極めて注意深くきいておられました。その後

私たちは御前を退出し領主は私たちを見送ってくださいました。私たちはこの町に幾日も逗留して、

街頭や家の中で説教しました。多くの人々はキリストのご生涯を聞くのを喜び、ご受難の件に至ると

涙を流しました。

242フランシスコ・ザビエル:2014/03/15(土) 00:05:27 ID:KSYfd3Dc0
 山口で信者になった人は少数でした。活動の成果が挙がらないのを見て、私たちはミヤコと呼ばれる

全日本の首都へ行く決心をしました。山口から京都へは二ヶ月間の旅程でした。私たちが通った所で

たくさんの戦があったために、途中でいろいろな危険に遭いました。ミヤコ地方のひどい寒さや、

途中で出会ったたくさんの盗人のことについては、ここでは話しません。

 私たちはミヤコに到着し、11日間滞在しました。私たちは神の教えを日本において説教する

許可を願い出るために、国王(後奈良天皇)とお話できるように努力しました。しかし国王とお話する

ことはできませんでした。その後、人々が国王に従っていないという事情が分かりましたので、

日本で説教する許可を願うことに固執するのはあきらめました。

 私たちはミヤコの地が神の教えを説くために適した状態であるかどうかを見極めようとしました。

当時あちこちで戦争が起こりかけていて、宣教できる状態ではないと分かりました。このミヤコは

昔はたいへん大きな町でしたが、今は戦争のために破壊し尽くされています。昔は18万戸の家が

あったと言われていますが、荒廃している場所が非常に大きいことから見て、それは本当だろうと

思います。今はひどく破壊され、焦土と化していますが、まだ10万戸以上の家があるでしょう。

243フランシスコ・ザビエル:2014/03/15(土) 00:07:11 ID:KSYfd3Dc0

 神の聖教えを述べ伝えるためには、ミヤコは平和でないことが分かりましたので、再び山口に戻り、

持って来たインド総督ガルシア・デ・サと司教ジョアン・デ・アルブケルケの親書と、親書のしるし

として持参した贈り物を、山口侯に捧げました。この領主は贈り物や親書を受けてたいそう

喜ばれました。領主は私たちに返礼としてたくさんのものを差し出し、金や銀をいっぱい下賜されよう

としましたけれど、私たちは何も受け取ろうとしませんでした。それで、もし領主が私たちに何か

贈り物をしたいとお思いならば、領内で神の教えを説教する許可、信者になりたいと望む者たちが

信者となる許可を与えていただくこと意外に何も望まないと申し上げました。領主は大きな愛情を

もって私たちにこの許可を与えてくださり、領内で神の教えを説く事は領主の喜びとするところで

あり、信者になりたいと望むものには信者になる許可を与えると書き、領主の名を記して街頭に布令を

出すことを命じられました。

244フランシスコ・ザビエル:2014/03/15(土) 00:08:10 ID:KSYfd3Dc0
 
 領主はこれと同時に、学院のような一宇の寺院を私たちが住むようにと与えてくださいました。

私たちはこの寺院に住むことになり、普通、毎日二回説教しましたが、神の教えの説教を聞きに大勢の

人たちがやって来ました。そして説教の後で、いつも長時間にわたって討論しました。質問に答えたり

説教したりで、絶えず多忙でした。この説教には大勢の僧侶、尼僧、武士やその他たくさんの人が来ました。

家の中はほとんどいつも人がいっぱいで、入りきれない場合がたびたびありました。彼らは私たちに

たくさん質問しましたので、私たちはその答えによって彼らが信じている聖人たちの教えは偽りであり、

神の教えこそ真理であることを理解させました。幾日間も質問と答弁が続きました。そして幾日かたった後、

信者になる人たちが出はじめました。説教においても、討論においても、もっとも激しく敵対した人たちが

一番最初に信者になりました。

245フランシスコ・ザビエル:2014/03/15(土) 00:09:14 ID:KSYfd3Dc0

 信者になった人々の中に、武士階級の人が大勢いました。彼らは信者になってから、ここに書き尽くす

ことができないほど私たちと親しくなりました。そして彼らは私たちに日本の異教徒の教えを

たいへん正確に説明してくれました。始めに言いましたように、

それぞれ違った九つの宗派(天台宗、真言宗、融通念仏宗、浄土宗、臨済禅宗、曹洞禅宗、一向宗、法華宗、時宗)があります。

私たちがその宗派の教義に基づいて、彼らの本当の知識を得てからその教えの虚偽を証明するための

根拠を探しました。それで私たちは毎日、彼らの教義や論証について質問しましたが、ボンズも尼僧も、

祈祷師も、神の教えをよく分かっていない人たちも、私の質問に答える術がありませんでした。

信者たちはボンズが答えられないのを見てたいへんに喜び、こうして日に日に神への信仰をより

いっそう強めてゆきました。私たちと僧侶との討論の場に居合わせた異教徒たちも、今まで信じていた

宗派が過ちであることを認め、その信仰を失うに至りました。

246フランシスコ・ザビエル:2014/03/15(土) 00:10:01 ID:KSYfd3Dc0

 多くの人々が信者になってゆくのを見て、ボンズたちはたいへん悲しみ、信者になった人たちを

叱りつけて、どうして今まで信じていた教えを棄てて、神の教えを信じるようになったのかと

質問しました。信者たちや聖教えを学んでいる人たちは、ボンズの教えよりも神の教えの方がはるかに

理にかなっていると思うので信者になったのだと答えました。また、ボンズの質問に対して、

私たちがよく答えたのに、私たちがボンズの教えについて質問したことに、ボンズたちが答えられ

なかったのを見たからです。日本人は、その宗派の教義の中で、前にも言ったように、天地の創造、

太陽、月、星、天、地、海その他全ての物の創造について、何も知識を持っていません。日本人は

これらすべてのものには元始がなかったのだと思っています。私たちが霊魂はそれを創造した創り主が

いるのだと言うのを聞いて、さらに深い感銘を受けました。

247フランシスコ・ザビエル:2014/03/18(火) 00:39:21 ID:DdEPzqf.0

 天地創造について全ての日本人たちがたいそう驚いたのは、彼らが聖人と仰ぐ人たちの教えの中では

創造主について述べられていなかったので、天地万物の創造主について考え及ぶ事ができなかった

からです。その上、日本人の考えに依れば、もしもこの世の全ての者に元始があるとすれば、

その教えを伝えた中国の人たちがそれを知っていたはずだったからです。日本人は来世のことに

ついても、国家の政治についても、中国人は日本人より造詣が深いと思っています。

 彼らは天地万物を創造した御者について、すなわち、それが善であったか、あるいは悪であったか、

また善いもの、悪いもののすべてが同一の御者から出るのであるかどうかについて、私たちにいろいろな

質問をしました。私はただ一人の御者があり、それは善であって、少しも悪が関与するものでは

ないと答えました。

248フランシスコ・ザビエル:2014/03/18(火) 00:40:45 ID:DdEPzqf.0

 彼らは悪魔がいること、そして悪魔が悪い者であり、人類の敵であると信じていましたので、

もしも神が善であるならば、こんなに悪い者どもを造るはずがないから、私たちが言うようなことは

ありえないと考えました。私たちは神は善いものを造られたのですが、彼らが勝手に悪くなったので、

神は彼らをこらしめ、終わりのない罰を科すのであると答えました。それに対して彼らは、神が

それほど残酷な罰を科すならば、情け深い者ではないと言いました。さらに彼らは、私たちが言うように

神が人類を造ったということが真実であるのならば、それほど悪い悪魔が人間を悪に誘うことを

知っていながら、、どうして悪魔の存在を許しておくのかと言いました。神が人類を創造したのは、

神に奉仕するためですから、悪魔の存在を許すのは矛盾であると言うのです。またもしも、神が

善であるとすれば、人間をこんなに弱く、また罪に陥りやすく創造しないで、少しも悪が無い状態に

創造したに違いないと言いました。そして神は、これほどひどい地獄を造り、私たちのいうところに

従えば地獄に行く者は、永遠にそこにいなければならないのだから、慈悲の心を持つ者ではなく、

したがって万物の起源である神を善であると認めることはできないと言いました。またもしも、

神が善であるとすれば、これほど遵守しがたい十戒を命じなかったであろうと言いました。

249フランシスコ・ザビエル:2014/03/18(火) 00:41:40 ID:DdEPzqf.0

 また彼らの教義によると、地獄にいるものでも、その宗派の創始者の名を唱えれば地獄から

救われるのですから、神の聖教えでは地獄に落ちた者にはなんの救いもないのはたいへんに無慈悲な

悪いことであると思われ、神の聖教えよりも彼らの宗派の方がずっと慈悲に富んでいると言っています。

このような大切な質問の全てについて、主なる神の恩恵のお助けによって、罪の償いができると説明し、

こうして彼らは満足しました。神の慈しみをより深く説明するにあたって、私は日本人よりいっそう

理性に従う人々であり、これは今まで出会った未信者には決して見られなかったことだと思いました。

250フランシスコ・ザビエル:2014/03/18(火) 00:42:32 ID:DdEPzqf.0

 日本人たちは好奇心が強く、うるさく質問し、知識欲が旺盛で、質問は限りがありません。また

彼らの質問に私たちが答えたことを彼らは互いに質問しあったり、話したりしあって尽きることが

ありません。彼らは地球が円いことを知りませんでしたし、太陽の軌道についても知りませんでした。

彼らはこれらのことやその他、例えば、流星、稲妻、降雨や雪、その他これに類したことについて

質問しました。それらの質問に私たちが答え、よく説明しましたところ、たいへん満足して喜び、

私たちを学識のある者だと思ったようです。そのことは私たちの話を信じるために少しは役立っています。

251フランシスコ・ザビエル:2014/03/18(火) 00:43:41 ID:DdEPzqf.0

 九つの宗派のうちの一つは、人の霊魂は動物の魂のように滅亡するといっています。他の全ての

宗派では、このような説を認めず、この宗派をつまらないものとしています。人の霊魂が滅亡する

という考えの宗派の人たちは悪人で、地獄があることを聞く忍耐を持ち合わせていません。


 この山口の町で二ヶ月が過ぎ、さまざまな質問を経た後、500人前後の人たちが洗礼を受け、

そして今も神の恩恵によって日々洗礼を受けています。大勢の人たちがボンズやその宗派の欺瞞を

私たちに知らせてくれました。もしも信者たちがいなかったら、私たちは日本の偶像崇拝の実態を

つかむことができなかったえしょう。信者になった人たちは非常に深い愛情をもって私たちに接して

くれます。彼らこそ真実な意味でキリスト信者であると信じてください。

252フランシスコ・ザビエル:2014/03/18(火) 00:44:28 ID:DdEPzqf.0

 山口のこの人たちは、私たちが日本へ行くまで日本人に神のことをお示しにならなかったのだから、

神は慈悲深くはないと言って先例を受けないうちは、神の全善について大きな疑念を抱いていました。

もしも私たちが言うように神を礼拝しない人が全て地獄へ行くということが本当ならば、神は

日本人の祖先たちに慈悲心を持っていなかったことになります。祖先たちに神についての知識を

与えず彼らが地獄へ行くに任せていたからです。

253フランシスコ・ザビエル:2014/03/18(火) 00:45:17 ID:DdEPzqf.0

 これは神を礼拝しなくなる危険をはらむ大きな疑念でした。主なる神は彼らが真理を受け入れる

ようになり、また彼らが悩んでいた疑念から解放されることをお望みになりました。私たちは理由を

挙げて全ての宗教のうちで、神の教えが一番初めに人々に刻み込まれたことを証明しました。すなわち、

中国から日本へ諸宗派が渡来する以前から、日本人は殺すこと、盗むこと、偽りの証言をすること、

その他十戒に背く行いが悪いことであると知っていましたし、行ったことが悪いことであるしるしとして、

良心の責め苦を感じていました。なぜなら、悪を避け、善を行うことはもともと人の心に刻みこまれて

いたのですから。全人類の創造主である御者が、全ての人の心のうちに刻み込んだ神の掟を他の誰からも

教えられずに生まれながら人々は知っていたのであると説明しました。

254フランシスコ・ザビエル:2014/03/18(火) 00:46:15 ID:DdEPzqf.0

 もしもこれについて多少とも疑いを感じるならば、山の中で育てられ、中国から来た教えを知らず、

読み書きも知らない人を験してみればよいのです。山の中で育てられたこの人に、殺したり、盗んだり、

また十戒に背くことをすれば、罪になるかどうか、そしてこれを遵守することは善であるかどうかを

尋ねてみれば分かることです。未開な状態にある人の答えによって、他の人から教えられないでも、

同じように神の掟を知っていることが分かります。彼にこのことを刻み込んだのが神でないとしたら、

誰が彼に善と悪とを教えたのでしょうか。またもし、未開な状態にある人が、善悪の知識を持って

いるとすれば、教養を身につけ分別のある人においては、なおさらのことではないでしょうか。

それゆえ、法律が書き記される以前に、既に神の掟があって、人々の心の中に刻み込まれていたのです。

この道理を全ての人たちが十分理解して、たいそう満足しました。その疑いをなくすことは、

彼らが信者となるためにたいへん助けとなりました。

255フランシスコ・ザビエル:2014/03/18(火) 00:47:03 ID:DdEPzqf.0

 私たちがボンズたちの欺瞞を暴くので、彼らと私たちとは仲がよくありません。前に言ったように

人々が五戒を守ることができないので、ボンズたちは人々のために掟を守る義務を負い、その代わり

ボンズを尊敬し、必要な物を施さねばならないと説いているのです。そしてボンズは地獄に行った者を

救う責任があると言うのです。私たちはこれに対してボンズやボンザは地獄へ行く人々を救うことが

できないのだと、理由を挙げて証明しました。人々はこの理由に納得して、私たちが言っていたように

「今までボンズは自分たちを騙していたのだ」と言うようになりました。地獄へ行った魂は救うことは

できないということが真理であるとボンズたちでさえも言うようになったのは、ご慈悲に基づく神の

お望みでありました。

256フランシスコ・ザビエル:2014/03/18(火) 00:47:45 ID:DdEPzqf.0

 しかしボンズは地獄から救われることを説教しなければ、食べることも着ることもできません。

時がたつにつれ僧侶たちは仏門に帰依する人たちからの布施が減り始め、生活に困ってきて、

名誉を失いました。この地獄についての論争でボンズたちと私たちとは全く不仲になりました。

親しくなるには時間がかかると思います。ボンズたちのうちで還俗し、平信者になるものがたくさん

出ましたので、彼らの話から寺院内の邪悪な生活が明るみに出て、山口のボンズとボンザは人々の

信頼を失いました。キリスト信者たちは、山口にあるじいの百ぐらいが布施が減って遠からず荒廃

してしまうだろうと言いました。

257避難民のマジレスさん:2014/03/18(火) 05:56:43 ID:.d0FHAfQ0
変な奴、安堂なのかな?
居ついたなあ・・・・・・
ま、俺はせったん文章をアップしたが、
せったんみたいなキリスト教嫌いではない、聖霊大王様だw
ぁ遊びに行く臨済宗寺院にはザビエルの像があるなあw
イエズス会と関与があるという・・ははは・
ま、ごくろうさん・・・・

258フランシスコ・ザビエル:2014/03/20(木) 23:53:05 ID:DdEPzqf.0

 昔は五戒を守らないボンズやボンザをその地の領主が殺し、首を斬りました。すなわち、姦淫したり、

生き物を殺して食べたり、または人を殺し、嘘をつき、酒を飲んだりした場合です。今はもう彼らの

あいだでは、この掟は非常に乱れてしまい、ボンズもボンザも、公然と酒を飲み、隠れて魚を食べ、

話すことに真実がなく、平気で姦淫し、恥ずかしいとも思っていません。全ての僧侶たちは破戒の

相手となる少年がいて、そのことを認めたうえに、それは罪ではないと言い張るのです。世俗の

人たちは僧侶の例にならって、ボンズがそうするのだから、我々もそうするのだと言っています。

259フランシスコ・ザビエル:2014/03/20(木) 23:53:59 ID:DdEPzqf.0

 寺院の中には大勢の女性がおります。ボンズは寺院の畑で働く下男の妻だと言っています。

一般の人たちはこれをよくないことと判断して、たいへん悪い交際であると思っています。

ボンザは一日中いつでもボンズの訪問を受け、ボンザもまたボンズの寺院をたずねます。

これは全て、一般の人たちから悪であるとみなされています。ボンザが妊娠しないように

食べる薬草と、妊娠してしまった場合にすぐ堕胎するために食べる薬草があるのだと、

普通すべての人が言っています。ボンズやボンザのあいだで犯している罪がたとえどんなに

多くても、私は少しも驚きません。なぜなら、神を礼拝しない人たちが自分たちの主なる神

として悪魔を礼拝したり、ひどい罪を犯したりすることをやめられはしないのですから、

むしろ悪魔の誘いによって、もっと大きな罪を犯さないのが不思議でなりません。

260フランシスコ・ザビエル:2014/03/20(木) 23:54:41 ID:DdEPzqf.0

 ボンズも世俗の人も、日本人は全部数珠で祈っています。珠の数は180以上です。祈るときには

自分が属する宗派の創始者の名を珠ごとに唱えます。ある人は数珠を何回も繰って祈るほど熱心ですが、

他の人たちは少ししか祈りません。前に述べたように、全ての創始者のうちで主要な人物は

釈迦と阿弥陀の二人です。褐色の衣を着けたボンザやボンズ(浄土宗、融通念仏宗、一向宗、時宗)は、

すべて阿弥陀を拝んでいます。また日本人の大部分は阿弥陀を拝んでいます。黒い衣を着けた

ボンズやボンザも、阿弥陀を拝んでいますが、彼らのうちの多くは主として釈迦やその他

さまざまな人物を拝んでいます(天台宗、法華宗)。

261フランシスコ・ザビエル:2014/03/20(木) 23:55:30 ID:DdEPzqf.0

 この阿弥陀と釈迦が、哲学者であったかどうかを、知ろうと努めました。信者たちに頼んで、

彼らの生涯を正確に調べてもらったところ、書物によれば実在した人間ではないと分かりました。

なぜなら、彼らは1000年、または2000年も生きたと書いてありますし、釈迦は8000回も

生まれ変わりました。その他にも、不可能なことがたくさん書いてあります。それゆえ、人間ではなく、

まったく悪魔たちの作り事としか考えられません。

262フランシスコ・ザビエル:2014/03/20(木) 23:57:47 ID:DdEPzqf.0

 日本人は来世において食べ、飲み、着物を着、履物を履くと思い込み、そこでも金持ちの方が

釈迦や阿弥陀やその他の者からいっそう尊敬され、大切にされるという考えを抱いています。

これらすべての誤った考えは、ボンズが説教で教え込むものです。ボンズの説教には大勢の人たちが

集まって、そこで私たちの主なる神についてひどい悪口を言います。つまり、こんなに大きな悪魔を

見たことも聞いたこともないし、その存在を許すことはできないとか、私たちがこの悪魔の弟子に

違いないとか、私たちが説教する教えに惑わされないように注意しなければならないとかです。

彼らによれば、日本で神を拝むようになれば、日本は滅びてしまうだろうとのことです。さらに

彼らが説教する時に、勝手に神の名を解釈して、神(デウス)はダイウソと同じであると言い、

ダイウソは日本語で大きな嘘を意味していますから、私たちの神について注意しなければならないと言うのです。

263フランシスコ・ザビエル:2014/03/20(木) 23:58:34 ID:DdEPzqf.0

 彼らはその他いろいろと悪口雑言を神に対して言っています。主なる神は無限のご慈悲をもって

これらの悪をすべて善に導いてくださいます。なぜなら、彼らが神や私たちについて悪口を言えば

言うほど、人々は私たちを信頼するようになり、私たちが説教するたびに信者が増えてくるからです。

人々はボンズが私たちの悪口を言うのは、妬ましいからだと言いました。

264フランシスコ・ザビエル:2014/03/20(木) 23:59:39 ID:DdEPzqf.0

 日本に以前ある時代に神やキリストの知恵が伝えられたのではないかと思い、これを調べるのに

大変苦労しましたが、文書や伝承によっても、神についての知識があったという確証を得られませんでした。

私たちが一年間滞在した鹿児島において、領主とその親戚が紋章に白い十字架を用いているのを見ましたが、

それは主なるキリストを認めたからではありませんでした。

265フランシスコ・ザビエル:2014/03/21(金) 00:00:38 ID:DdEPzqf.0

               豊後へ・・・・・・・・

 コスメ・デ・トーレス神父とフアン・フェルナンデスと私とが一緒に山口の町に着き、あることについて

私と話したいので、府内(現大分市)にきて欲しいとの手紙が届きました。私は豊後の領主が信者になること

を望んでいるかどうかを見極めるため、またポルトガル人に会うために豊後へ行きました。山口には

コスメ・デ・トーレス神父とフアン・フェルナンデスとを、すでに洗礼を受けて信仰をもっている

信者たちとともに残しました。豊後の領主は私をたいそう歓待し、また私はその知に到着した

ポルトガル人たちと話して大いに慰められました。

266フランシスコ・ザビエル:2014/03/21(金) 00:02:03 ID:DdEPzqf.0

            ・大内義隆、自刃で死す

 私が豊後に滞在しているあいだに、悪魔は山口で戦が起こるようにしかけました。

山口侯の家臣で大きな勢力を有する陶晴賢が謀反を起こし、領主が逃げ出すほど激しい戦いとなりました。

領主には大勢の家来がいましたが、彼は逃れられないと思い、敵である過信に捕らえられるよりは

自分の幼子を道づれに自害しようと決心しました。そこで、まず自分の子を殺すことを命じ、

敵が来た時に何も発見できないように二つの屍を焼くことを命じてから、懐剣で自刃しました。

家来たちは屍を焼きました。

267フランシスコ・ザビエル:2014/03/21(金) 00:03:10 ID:n9nHB.LY0

           ・ザビエル、インド帰還を決意

 私は豊後から山口へは行かずに、ポルトガル人の船でインドへ帰ることに決めました。それはインドに

いる兄弟たちに会って慰めを得るため、また日本で必要なイエズス会の神父たちを派遣するため、

さらにまた日本の地で不足している必需品をインドから送るためです。

268フランシスコ・ザビエル:2014/03/21(金) 00:04:22 ID:DdEPzqf.0
  
            ・そして、コーチンへ

 私がコーチンへ到着したのは1月24日で、そこでは副王閣下の心からなる歓迎を受けました。

この1552年4月には、インドから日本へ神父たちが行くでしょうし、彼らとともに豊後の領主の家臣も

帰ることになるでしょう。日本の人々は慎み深く、また才能があり、知識欲が旺盛で、道理に従い、

またその他様々な優れた資質がありますから、彼らの中で大きな成果をあげられないことは絶対にありません。

ですから、主なる神において日本での大きな成果を期待しています。数々の苦労は光彩を放ち、

またその光が永遠に輝き続けますように。

269フランシスコ・ザビエル:2014/03/21(金) 00:06:21 ID:DdEPzqf.0

               ・日本での文字教育、仮名と漢字について・・・

 日本で坂東というところには、たいへん大きな大学があって、大勢のボンズたちがそれぞれの宗派に

ついて学ぶために、そこへ行きます。前に述べたように、これらの宗派は中国から来たもので、

その書物は中国の文字で書かれています。日本の文字と中国の文字はたいへん違っています。

それで日本人たちは新たに学ばなければならないのです。日本には文字の書き方が二通りあって、

一つは男たちが用い、もう一つは女たちが用います。日本人は男も女も多くの人たちが読み書きを

知っており、特に武士階級の男女や、商人たちは読み書きができます。ボンザはその寺院で娘たちに、

またボンズは若者たちに字を書くことを教えています。また武士は別な方法で、その家の中に自分の

子弟を教育する教師を抱えています。

270フランシスコ・ザビエル:2014/03/21(金) 00:07:31 ID:DdEPzqf.0

             ・瞑想する僧侶たち・・・・

 これらのボンズたちは優れた才能があり、また鋭い頭脳の持ち主です。自分は今後どうしなければ

ならないか、どのような目的を持っていなければならないか、またその他のことについて考えながら

いろいろと観想する事に没頭しています。僧侶の多くは観想しているうちに、すべての物は創造した

御者に依拠していると言って、日本の諸宗派では自分自身を救うことができないことを理解し始めています。

しかし創造した御者や万物の創造について書いた書物がありませんし、創造した御者に人々を導く書物も

ありません。また権威をもって教える人もいませんから、理解し始めた事を他の人とも話し合いません。

それでこのような人々は神の教えを聞くことをたいそう喜びます。

271フランシスコ・ザビエル:2014/03/21(金) 00:09:18 ID:DdEPzqf.0

           ・高名な学者、受洗

 山口の町で長年のあいだ坂東で勉強した人が信者になりました。彼はたいへんに学識のある

有名な人でした。この人は私たちが日本へ着く前に僧侶をやめ、還俗して結婚しました。

彼が言うには、僧侶を辞めた時は日本の宗教は真理ではないと考えたため、教えを信じられなくなり、

この世を創造した御者を常に礼拝していたそうです。この人が洗礼を受けた時、信者たちはたいへん

喜びました。なぜなら、彼は山口では町一番の学者であると評判の人だったからです。

この坂東の大学の他に諸大学がありますが、坂東の大学が最大です。

272フランシスコ・ザビエル:2014/03/21(金) 00:10:38 ID:DdEPzqf.0

・宣教計画

 さて、主なる神の聖旨であれば、毎年イエズス会の神父たちが日本へ行く事になるでしょう。

そして山口にイエズス会の修院を建て、日本を学び、日本の諸宗派の教理を研究することになるでしょう。

それで、これら日本の大学へ行って宣教するために、とくに選ばれ、学識経験とも豊かで大いに信頼される

人物が日本へ渡る場合、山口には日本をよく話し、各宗派の誤謬をよく知っているイエズス会の神父や

修道者がいることになり、日本へ行くべくヨーロッパで選ばれる神父たちにとっては、現地で

万全の処置ができるのですから大きな助けとなるでしょう。

 コスメ・デ・トーレス神父とフアン・フェルナンデスは今、キリストのご生涯の各奥義の一つ一つに

ついて説教しています。日本人はキリストのご受難についての奥義を聞くことをたいへん好み、

ある人々はそれを聞きながら涙を流しています。

273フランシスコ・ザビエル:2014/03/21(金) 00:12:13 ID:DdEPzqf.0

・なぜ?どうして?意味を尋ねる

日本人は知識欲の旺盛な人々なので、「聖父と聖子と聖霊との御名によりて」と言うのは何を

意味するのか、なぜ右手を額において「聖父」と言うのか、「と聖子」といって右手を胸に置くのか、

「と聖霊の」と言って右手を左の肩から右に引くのかと質問します。私たちは、これについて説明

しましたので彼らはたいへん大きな慰めを感じました。このあと「キリエ・エレイソン・キリステ・エレイソン、

キリエ・エレイソン」を唱えるとすぐにその言葉の意味を尋ねます。次にロザリオの祈りに移り、

一つ一つの珠に「イエズス・マリア」の御名を唱えながら繰っていきます。主の祈り、アヴェ・マリア、

クレドは書いて少しずつ覚えてゆきます。

274フランシスコ・ザビエル:2014/03/21(金) 00:14:03 ID:DdEPzqf.0

・中国に関して・・・

 日本人は白人です。日本の国の近くには中国があり、前に書きましたように、日本の諸宗派は中国から

伝えられたものです。中国はたいへん大きな国で、平和で、戦争は全くありません。そこにいる

ポルトガル人からの手紙によりますと、正義がたいへん尊ばれている国で、キリスト教国のどこにもないほど

正義の国だそうです。日本や他の地方で今まで私が会った限りでは、中国人は極めて鋭敏で、才能が豊かであり、

日本人よりもずっと優れ、学問のある人たちです。

 中国では全てのことが雄大な構想のもとにたいへんよく整えられ、また大都市には多くの人々が住み、

家屋はきれいに彫刻された石造りで、たくさんの絹があって、たいへん裕福な国であると、全ての人が

言っています。中国人から得た知識によると、中国ではたくさんの人々がいろいろ異なった宗教に

属しているとのことで、私が受けた情報によると、イスラム教徒もユダヤ人もいると思われます。

キリスト教徒がいるかどうか私には分かりません。

275フランシスコ・ザビエル:2014/03/21(金) 00:17:36 ID:DdEPzqf.0

         ・ザビエル、精根尽きストレスで白髪頭になってしまう・・・

 ここにいるイエズス会の兄弟たちがこちらの消息を書いていますので、私はインドのことについて

は何も書きません。私は肉体的にはたいへん元気で日本から帰ってきましたが、精根は尽き果ててしまいました。

しかし、主なる神の慈しみに希望し奉り、また主なる神のご死去とご受難の無限のご功徳に希望を託し、

極めて困難な中国への渡航のために私に恩恵をお与えくださるように願っております。

私の頭は既に白髪で覆われてしまいましたが、体力に関する限り、これまでに経験しなかったほど、

の充実感に満たされています。

 思慮分別があり、自分の救霊にどの教えがよいかを知りたいと切望している日本人たちとともに

苦しむ労苦は、内心に大きな喜悦をもたらすもので、山口ではまさにそのような体験をしました。

領主が神の聖教を説教する許可を、私たちに与えた後、質問したり討論するためにたくさんの人々が

やって来ました。主なる神が私たちを通じて不信者たちを恥じ入らしめ、彼らとの討論において

絶えず勝利を収めさせてくださったのですから、私の生涯で、これほどの霊的な満足感を受けた

事は決してなかったと、本当に言うことができると思います。

276フランシスコ・ザビエル:2014/03/21(金) 00:19:03 ID:DdEPzqf.0

    ・日本では迫害を受ける・・・

 イエズス会の神父を日本の大学へ派遣しなければならないのは、日本人が自分たちは独自の

学問体系を有し、学者を持っているからと言って、自分たちの過ちに気がつかず、

聖教えを受け入れようとしないからです。

 また日本へ行く神父は大きな迫害を受けるでしょう。なぜなら、すべての宗派と闘わなければ

ならないからです。ボンズが一般民衆から金を巻き上げる手段と方法とがどれほど欺瞞に満ちた

ものであるかを、神父は世間に知らせ、人々に説明しなければなりません。

277フランシスコ・ザビエル:2014/03/21(金) 00:20:06 ID:DdEPzqf.0

        ・ボンズの罪と迫害・・・・

 ボンズは神父が地獄から霊魂を救い出せないと言えば、黙ってはいません。なぜなら、

ボンズは地獄から霊魂を救うことで暮しを立てているのですし、ボンズのあいだで行われている

人間性に反する罪を神父が指摘すれば、身を守るために迫害します。神父はこれらのため、また

その他いろいろの理由で苦難を忍ばねばなりませんし、ひどい迫害を受けなければなりません。

私はシモン神父、あるいは彼が不在の時はコインブラの学院の院長あてに手紙を書いて、

あなたから試され、認められた人物でなければ、そちらから日本の大学へ送ってはならないと言うつもりです。

278フランシスコ・ザビエル:2014/03/21(金) 00:21:33 ID:DdEPzqf.0

           ・質問攻めに遭い、嘲笑される・・・

 日本へ行く神父は考えも及ばないほど大きな迫害を受けなければなりません。昼間はずっと、そして

夜になっても大勢の訪問客に押しかけれれ、質問攻めにあってたいへんてこずり、そして断りきれない

ような指導者階級の人たちの家に招かれます。神父は祈り、黙想し、観想する時間がありませんし、

霊的に内省する余裕もありません。少なくとも初めのうちはミサ聖祭を挙げることもできません。

神父は質問に答えるのに絶えず追われ聖務日課を唱える時間もなく、食事や睡眠の時間さえもありません。

日本人はほとんど問題がないような小さなことでもとくに外国人にうるさくつきまとって質問し、

外国人たちを馬鹿にして、いつもあざ笑っています。

279フランシスコ・ザビエル:2014/03/21(金) 00:23:00 ID:DdEPzqf.0

    ・哲学と弁証法ができて、寒さに強くなくては・・・・

 日本人の質問に答えるために、学識のある神父が必要です。とくに哲学がよくでき、弁証法に優れた人で、

僧侶との討論で明らかになる矛盾をすぐにとらえることができる人が必要です。ボンズは矛盾を指摘され

答えに窮すると、いたく恥じ入ります。

 日本で最も有名な大学がある坂東はずっと来たにあり、他の諸大学もそうですから、神父は極寒に

耐えねばなりません。また寒い地方で暮らしている人たちは、分別に優れ俊英です。さらに、

米以外に主食として食べるものはありません。小麦やその他野菜類、それに滋養の少ない食べ物などもあります。

日本人たちは米から酒を造りますが、ぶどう酒はなく、酒は少なくて高価です。これらすべての

厳しい生活のうちで最大の試練は、死の危険に絶えずさらされていることです。

280フランシスコ・ザビエル:2014/03/21(金) 00:27:18 ID:DdEPzqf.0

       ・極寒に強い経験豊かなフランドル人かドイツ人を・・・

 日本では様々な苦労に耐えてゆかねばならないので、年老いた人に適した土地ではありませんし、

また実社会で大いに経験を積んだ者でない限り、若い人にも不向きです。なぜなら、他の人々の霊的な

助けとなる代わりに自分自身が滅びてしまうからです。日本の地には様々な罪があって、それに陥る

危険があります。日本人の行為をとがめる神父を日本人はよく観察していますので、神父のごくわずかな

欠点がつまずきとなります。私はこれらのことについてシモン神父、もしも彼が不在の時には

コインブラの院長にあてて詳しく書きます。

スペイン語かポルトガル語を知っているフランドル人やドイツ人は日本へ派遣するのに適していると思います。

なぜなら、彼らは身体的ないろいろな苦労に耐えることができますし、また坂東の極寒をも耐え忍べるからです。

スペインやイタリアの学院にはこのような人たちがたくさんいると思いますし、またスペインやイタリアで

説教するためには言葉が不十分であっても、日本へ行けばたくさんの霊的成果を挙げることができます。

281フランシスコ・ザビエル:2014/03/21(金) 00:29:14 ID:DdEPzqf.0

        ・トーレス神父とフェルナンデス、山口に残って宣教す・・・・

 山口にはたくさんの信者がおりますし、また彼らのなかには優れた人物が多く、日々新しく信者になる

人たちがいますので、将来大いに発展するものと思います。主なる神がコスメ・デ・トーレス神父と

フアン・フェルナンデスを異教徒が殺さないように守ってくださるに違いないと、大きな希望を

託しております。なぜなら、殺されるような大きな危険(陶晴賢の乱)はもう過ぎ去ってしまいましたし、

大勢の信者や勢力ある人が昼も夜も彼らを護衛するため、とくに気をつけてくれているからです。

フアン・フェルナンデスは修道士で、日本語が非常に上手です。コスメ・デ・トーレス神父が彼に

言うことを全て日本語で話します。現在、彼はキリストのご生涯の全ての奥義を引き続き説教しています。

282フランシスコ・ザビエル:2014/03/21(金) 00:31:13 ID:DdEPzqf.0

      ・日本人の信仰力の強さ・・・・

 日本の地はキリスト教を長く守り続ける信者を増やすために極めて適した国ですから、宣教のために

どんなに苦労をしても報いられます。それで、あなたが聖なる徳を備えた人物を日本へ派遣して

くださるよう、心から望んでおります。なぜなら、インド地方で発見された全ての国の中で、

日本人だけが極めて困難な状況のもとでも、信仰を長く持続してゆくことができる国民だからです。

283フランシスコ・ザビエル:2014/03/21(金) 00:33:21 ID:DdEPzqf.0

・中国を宣教すれば日本も変わるかも・・・

 中国はたいへん大きく平和であり、優れた法律によって全国が支配されている国で、たった一人の

国王に完全に従っています。たいそう豊かな王国で、あらゆる種類の生活必需品が十分にあります。

中国から日本へはごくわずかな日数で渡航できます。この中国人は優れた才能を持ち、よく勉強し、

とくに国家を統治する諸法律をよく研究し、知識欲が旺盛です。彼らは白人で、あごひげがなく、

眼はとても小さいです。彼らは自由を愛する国民で、特に平和を愛し、国内では戦いがありません。

もしもここインドで今年1552年に私の出発を妨げる事情がなければ、中国でも日本でも主なる

神への奉仕を成し遂げる事ができるように、私は中国へ行きたいと思っています。中国人が神の教えを

受け入れるようになったと日本人が知れば、中国から渡来した宗旨を信じている日本人は、中国の教え

よりも優れた神の教えがあることを理解して自分たちの信仰をすぐさま捨てるに至るでしょう。

イエズスの御名の会の働きによって、中国人も日本人も偶像崇拝をやめて、神であり、全ての人々の

救い主であるイエズス・キリストを崇めるようになるだろうと大きな希望を抱いております。

284フランシスコ・ザビエル:2014/03/21(金) 00:34:27 ID:DdEPzqf.0

          ・日本語と中国語の違いと共通点について・・・

 注目に値することは、中国人と日本人とでは話し言葉が非常に違うので、会話はお互いに通じません。

中国の文字を知っている日本人は中国人の書いたものは理解しますが、話すことはできません。日本人が

中国の文字を知っているのは漢字を日本の大学で教えているからです。そして漢字を知っているボンズは、

学者として人々から尊敬されています。中国の漢字はいろいろな種類があって、一つ一つの文字が

一つのことを意味しています。それで日本人が漢字を習うときは、中国の文字を書いてからその言葉の

意味を書き添えます。つまりもしも文字が「人」という意味であれば、その文字のそばに人の意を表す

日本語の読み方を付け加え、そして他の文字についても全て同様にします。いくつかの漢字で言葉が

出来上がっているときも、このような方法で日本語の言葉で読みます。一つの文字でありながら日本人が

この文字を読むときには日本語で読み、中国人であれば中国語で読みます。そのために話すときには

互いに通じないのですが、書くときには文字だけによって理解しあいます。彼らどうし、話し言葉は

違っていますけれど文字の意味は共通で、それを双方ともに知っているからです。

285フランシスコ・ザビエル:2014/03/21(金) 00:36:42 ID:DdEPzqf.0

    ・シモン神父へ、日本での布教の険しさ・・・

 キリストにおいて偉大なる私の父であり、兄弟であるシモン神父よ。日本へ派遣するべき神父について

十分了解していただくために、日本についていくつかの特殊事情をお知らせしなければなりません。

 まず最初に、坂東の大学やその他のところへ行くために、日本へ派遣する者は様々な経験を積んだ人で、

困難や大きな危険を切り抜け、十分に試された人物であることが必要です。といいますのは、

坂東やその他の大学へ行けば、ボンズから大きな迫害を受けなければならないからです。大切なことなので

もう一度言いますと、非常に大きな迫害を受けなければならないし、もし大きな信頼を寄せる事ができる

人物でなければ、他人を霊的に進歩させる代わりに自分が滅びてしまうようなひどいところへ行くのです。

 坂東は北辺にあって、山口からたいそう遠く離れていますので、ひどい寒さに耐えねばなりません。

食べ物は極めて少なく、米と少しばかりの野菜、その他滋養のない食べ物で生活してゆかなくては

なりません。あちらへ派遣される者は、精神力の優れた人物であるとともに、極めて優秀な健康状態と

たくましい体が必要です。

286フランシスコ・ザビエル:2014/03/21(金) 00:39:01 ID:DdEPzqf.0

    ・日本のボンズと討論するために哲学と弁証法を・・・

 日本へ派遣するにはフランドル人かドイツ人がよいと思います。彼らは寒さの中で苦労して育てられ

たからです。またいろいろな国の言葉を知らないので、生国以外で説教することができない人もよいと

思います。このような会員がイタリア、フランス、スペインにたくさんおります。また哲学や弁証法を

よく練習しておけば、諸大学の中枢にいるボンズとの討論で彼らを当惑させ、矛盾を指摘する助けとなります。

現在インドから山口へ派遣できる者は、将来に備えて日本語を習得し、日本の諸宗派の誤謬を十分理解して

おくために行くのです。そうすれば、将来学識が優れた有能な神父がヨーロッパから派遣されるときには、

言葉をよく知っている山口の修道士を連れて諸大学へ行けるでしょう。このように日本語を十分に習得した

修道士と学識がある神父とが協力すれば、有能な神父が日本語を習得するまでのあいだにも、大きな成果を

挙げることができるでしょう。

 親愛なる兄弟シモン神父よ、日本へ派遣する宣教師、これら諸大学へ行く有能な神父について、

尊敬申し上げる父なるイグナチオ神父にぜひ手紙を書いていただきたいのです。

287フランシスコ・ザビエル:2014/03/21(金) 00:40:54 ID:DdEPzqf.0

    ・関東はボンズの本拠地のようだ・・・とにかくエリートを派遣してください・・・

 日本でボンズになるほとんど全ての者が坂東へ行って学習し、自分の故郷へ帰ってから、坂東で

習ったことを教えるのだそうです。聞くところによると、坂東は非常に大きな町で、身分の高い人が

たくさんいるとのことです。その町の人々はたいへん優れていて、彼らの中にはすばらしい人物が

いるといいます。坂東について私が知っているのはこれだけですが、他の諸大学についても同様で

あると思います。

 親愛なる兄弟シモン神父よ、神への奉仕のためにインドのこの地方に来て、ポルトガル人ととも

に住み、インドで信者になった人々の中に入って、各要塞やコモリン岬で宣教師ながら問題を引き

起こさないような確かな人物だけを派遣してください。なぜなら、一人のイエズス会員を退会させ

なければならなくなることは、私にどれほど深い悲しみを感じさせるものか、それは主なる神が

ご存知だからです。たいへんしっかりしている柱であり、頼みになると思っていた者が、案に相違

していたと分かると、特に深い悲しみを感じます。今まで私が歩んで来た日本の苦難の道よりも、

ここインドで出会ういくつかの問題は、もっと深い悲しみを感じさせますが、それは主なる神が

ご存知です。

288フランシスコ・ザビエル:2014/03/21(金) 00:43:11 ID:DdEPzqf.0

      ・日本ではお誘いを断われない・・・

 兄弟シモン神父よ、日本へ行く会員が克服しなければならない苦難を具体的に詳しく報告する

ことにしましょう。彼らが大学へ行けば、次から次へと絶えず討論しなければならず、たいへん嫌な

思いをしなければなりません。黙想したり観想したりする余裕はありません。ミサを捧げることも

できません。特に坂東やミヤコでは、遠隔地であるため初めはミサをたてる祭具などを調えることが

できないでしょう。聖務日課を唱える時間の余裕はほとんどありません。私の経験によれば、人々が

訪れたり話したり、また武士の家に招かれたりするのを断ると、誰でもよくは思われず、悪く解釈しがちで、

日本人は本当にうるさくつきまとう人たちです。

289フランシスコ・ザビエル:2014/03/21(金) 00:46:43 ID:DdEPzqf.0

      ・とにかくあらゆる試練を受けてきた人じゃないと日本は無理・・・・

 それで、食事をしたり、睡眠をとる時間さえありません。悪魔はこのような場合に狡猾な手段で

誘惑を仕掛けてきます。ですから、霊操、黙想、観想、祈りをする時間がない時、また、最も大切な

ミサや聖体拝領する余裕がない時、またボンズから迫害を受けたり、ひどい寒気や食糧の欠乏で苦しむ時、

人間的な好意や援助が全く得られない時に、試練を克服していくにはそれまでに十分な試練をい受け、

それに耐えてきた人でなければならないことをお分かりいただきたいのです。

290フランシスコ・ザビエル:2014/03/21(金) 00:48:13 ID:DdEPzqf.0

        ・若年でも年寄りでもなく経験豊かな人物を・・・

 それで、日本へ派遣する人物をよく観察してください。年配の人は体力がありませんし、

非常に若い人は体力はありますが、経験がありませんから、日本へ派遣できません。

兄弟シモン神父よ、私の言葉を信じてください。日本へ行きたいとの熱望を抱いている者が日本へ行けば、

いろいろな苦難によってきっと大きな試練に遭います。これに加えて、もしも彼らが悪魔に敵対して

勝利を収めるために、苦難にあたって主なる神が与えてくあさる大きな恩恵を十分活用して苦難のうちに

霊的な勝利を得るなら、極めて大きな慰めを感ずるでしょうと、私は申し上げます。

291フランシスコ・ザビエル:2014/03/21(金) 01:29:33 ID:DdEPzqf.0

          ポルトガル国王ジョアン三世に宛てて

                         1552年1月31日 コーチンより

† 国王陛下。

 神と陛下への奉仕のために功績を立てている何人かの人々について、ここに謹んでご報告申し上げます。
と申しますのも、陛下のために彼らがいろいろと奉仕しておりますことをご存知になって、陛下から感謝
していただき、そして彼らが引き続き奉仕に励むようにするためです。陛下に奉仕するために自分の財産
を費やしている当地の人たちは、自分の奉仕を陛下が認めてくださること以外には何も望んでおりません
ので、彼らに書状を賜り感謝の意を表して、名誉を与えてくださるようお願い申し上げます。
 
 マラッカに居住する全ての市民は、このたびの包囲攻撃に際し、陛下への奉仕のため、人命も財産もす
べてを捧げて尽力いたしました。彼らが破壊され荒廃に帰したマラッカの街を以前のような見事な状態に
復旧させるために、陛下は彼らに書状を賜わり、感謝の意を表し、何らかの特権を与えてくださいますこ
とをお願い申し上げます。

 フランシスコ・ボルジェス、ガスパル・メンデス、マテオ・デ・ブルトたちは未婚者で、このたびの包
囲攻撃に際し、たくさんの財産を使いました。彼らは裕福な人たちで、残っている財産を陛下へ奉仕のた
めに役立たせたいと思っております。彼らはたいへんよく奉仕しましたので、陛下は一人びとりに書状を
賜わり、感謝の意を表していただきたいと思います。フランシスコ・ペレス神父がマラッカの出来事につ
いては詳しく書きましたので、それについて私は書きません。

 ドン・アルヴァロ・デ・アタイデ・ダ・ガマは陛下に奏上して恩恵をお願い申し上げました。彼がこの
マラッカで奉仕し、この地を復旧するために彼の望む恩恵をお与えになれば、彼は義務を感じて努力する
でしょう。

 インドに関して陛下への奉仕になると思いますので、マヌエル・デ・ソーザ・デ・セプルヴェダの報告
をご受納くださいますようにお願い申し上げます。この人はインド人のことをよく知っていますし、この
地方で非常によく努力した人ですから、陛下にご留意いただかねばなりません。

292フランシスコ・ザビエル:2014/03/21(金) 01:31:21 ID:DdEPzqf.0
 私はコモリン岬の信者たちがたいへん喜んでいるという知らせを受け、神に賛美を捧げなければならな
いと思っています。この成果の大部分はマヌエル・ロドリゲス・コーティニョのお蔭です。信者たちやエ
ンリケ・エンリケス神父は、陛下に彼について報告し、また神と陛下への奉仕に役立つようなことがらを
いくつか請願する書状を奉呈いたします。神への愛のために彼らの誓願をご容赦いただき、また、この地
方がキリスト教の信仰に帰依することをお望みならば、マヌエル・ロドリゲス・コーティニョに生涯そこ
にとどまるように命じていただきたいのです。インドでは主なる神への奉仕を陛下がご指示くださること
が、現在、以前にもまして必要となっております。

 貴族であるロポ・ヴァス・コーティニョは陛下のためによく尽力し、奉仕のために自分の財産を使って
おります。彼はその兄弟マヌエル・ロドリゲス・コーティニョと同じように、貧しく善良な人物です。ド
ン・ジョアン・デ・カストロはいろいろな職務を落ち度なく遂行し、1546年のディウが攻撃された時
参戦したことから、モルッカ地方の長官となる願いを提出しました。彼は恩恵を受けるにふさわしい功労
のある人物なので、陛下のお考えになる恩恵を彼にに与えてくださいますようお願い申し上げます。

 ドン・ジョルジェ・デ・カストロ、ヴァスコ・ダ・クンニャ、フランシスコ・バレットたちは、陛下へ
の奉仕に励んでいる人々で、インドで信望のある人たちです。陛下におかれましても、彼らについて大い
にご考慮くださいますことをお願い申し上げます。

 フェルナンド・メンデス・ピントはこの地方で陛下への奉仕に励んでいます。また彼は山口に修道院を
建てるため300クルサドを日本で私に貸してくださいました。彼は富裕な人です。アルヴァロ・メンデ
スとアントニオ・メンデスの二人は彼の兄弟です。彼らが自分の財産を使い、生命の危険にさらされなが
ら陛下への奉仕に励んだことに対する恩恵として、彼らを国王の侍従に任命していただければ幸いです。
アルヴァロ・メンデスはマラッカの包囲戦にも参加しました。

 ギレルモ・ペレイラとディエゴ・ペレイラの兄弟二人はたいへん金持ちで、豊かな生活をしています。
彼らはその財産と人柄とをもって陛下のために奉仕しています。陛下が彼らに書状を賜わり感謝と名誉を
お与えくだされば、陛下への奉仕にいっそう励むでしょう。彼らは私たちとほんとうに親しい間柄です。
しかし私は彼らと親しいために、陛下にご推薦申し上げるのではなく、陛下への奉仕について申し上げて
いるのです。ディエゴ・ペレイラはシモン・デ・メロがマラッカの長官であった時、アチェ人たちの勢力
を絶滅するために、自分の財産を使って大いに戦いました。

 コーチンの司教代理ペドロ・ゴンサルヴェスは陛下のためによく奉仕しております。陛下は過ぐる年、
彼を王室聖堂付司祭に任命する恩恵を与えてくださいました。彼が世話をしている信者たちのために莫大
な出費を負担しておりますので、陛下が王室聖堂付司祭の年金を支払うか、彼の給料を増額するかの恩恵
を与えてくださいますことをここにお願い申し上げます。彼にはペドロ・ゴンサルヴェスという名の甥が
ここにおります。過日陛下は私のとりなしで、彼がポルトガルへ行く時のことを考えて国王の侍従の特許
状を出すことにしてくださいました。彼は、今すぐそちらへ行くのではありません。結婚して現在こちら
の艦隊で陛下のために働いております。どうか彼を侍従に任命する特許状をお送りくださいますようお願
い申し上げます。そしてさらに、彼の任務を考えて、真珠漁場の公証人か、クイロンの公証人となる恩恵
を彼にお与えくださいますようお願い申し上げます。 

 ゴアの司教座聖堂の参事会員で30年間にわたって勤めたジョアン・アルヴァレスもそちらへ行きます。
陛下におかせられては、彼がこちらへ帰ってきて奉仕できるようにしてくださいますことを。彼は報賞を
いただくに値する人ですから、彼の奉仕に対して陛下のご慈愛を彼に示し、報賞を賜わり、再び奉仕を続
けさせてくださるようお願い申し上げます。

293フランシスコ・ザビエル:2014/03/21(金) 01:32:29 ID:DdEPzqf.0
 ペドロ・ヴェリョはアントニオ・コレアの甥で、私は日本で彼に会いました。彼は金持ちで豊かに生活
をしており、また陛下にたいへんよく奉仕する人物です。彼は陛下の宮廷のメンバーではありません。陛
下が彼を侍従に任命する恩恵をお与えくださるよう、切にお願い申し上げます。陛下がそうなされば彼は
いっそう恩義を感じて所有する財産を費やして陛下への奉仕に励むことになると思います。

 アントニオ・コレアトジョアン・ペレイラは戦いの時も胡椒の積載の時も、この地方で陛下のためによ
く奉仕しております。彼らの奉仕に対して感謝の書状を賜わり、慰めを与えてくださるようお願い申し上
げます。

 ディエゴ・ボルジェスは、マルディバ諸島の王を信者にするために骨折り、自分の財産を使いました。
彼は陛下のために艦隊で奉仕し、今も奉仕に備えています。マルディバ諸島の王を信者にするために使っ
た出費について、陛下が彼に感謝の書状を賜わりますよう、お願い申し上げます。

 グレゴリオ・ダ・クンニャはコーチンの戦闘でフランシスコ・ダ・シルヴァとともに戦死しました。彼
は妻と幼い娘を遺しましたが、頼る人がなく見捨てられたままです。娘の結婚のために旅行する恩恵を与
えてくださるよう、お願い申し上げます。

 ペドロ・デ・メスキタはインドにおいて長期間にわたり陛下に仕えておりますので、御心に留めおかれ
ますようお願い申し上げます。

 インドの保護者の長でありゴンザロ・フェルナンデスは長年にわたって陛下に仕えました。この奉仕の
報いとして彼が終身保護者の長の職務を続けることを確認していただきたいと願っております。

 老齢の水先案内人の長ルイス・アルヴァレスは、27年間もその任務を果たしています。老齢でありま
すので長年にわたる奉仕の報いとして、彼が終身水先案内人の長として職務を続ける恩恵を陛下に願って
おります。私は彼から数々の好意と敬意を頂いておりますので、陛下がその願いをかなえてくだされば私
にとってとっても大きな恩恵となるでしょう。

クイロンの信者たちの父であるアルヴァロ・フェルナンデスは新信者を保護するその職務を陛下がご確認
くださるよう願っております。彼は善良な人物なので、イエズス会の神父は皆、満足しております。陛下
が彼に年金を賜わりますようお願い申し上げます。

 アルヴァロ・ホガサは自分が長年にわたって陛下に奉仕したことをご考慮いただき、マルディバ諸島航
路の船長の職務を3年間与えていただきたいと願っております。

 コーチンに住んでいるマテオ・ゴンサルヴェスは終身山の監視人としての職務を続けることを確認して
いただきたいと陛下に願っております。その職務はコーチン市の承認を受けており、インド副王によって
確認されたものです。彼は長いあいだこの職務を勤めています。コーチンにいるすべてのイエズス会員は
彼のお蔭をこうむっております。彼のためにも、私たちのためにも、陛下が彼の職務を確認してください
ますようお願い申し上げます。

 結婚してクイロンに住んでいるアンドニオ・ペレイラは、クイロンの公証人にしていただきたいと陛下
に願っております。ドン・レオンがその職務について陛下にご報告申し上げるでしょう。

 コスメ・アネスが急に年をとっているのを見て、私もたいへん気の毒に思っております。私は彼をいつ
も陛下への奉仕のもっともよい友として認めておりましたし、インドにおける私たちイエズス会の支持者
と思っておりました。陛下がいつか真相をご理解くださって、最後には彼にお恵みを与えてくださり、ま
た正義に従って問題を処理して、彼に報いをお与えになり、彼の職務を確認なさって、私たち全てに喜び
を与えてくださるならば、私にとって大きな喜びとなります。

 神への奉仕のために大勢の人たちについて、陛下がわずらわしくお思いになるほどたくさんのお願いを
いたしましたことをお許しください。私は陛下への奉仕以外には何も考えておりませんので、よりよく奉
仕したいがためにこれらすべてをお願い申し上げました。
 
 主なる神がインドの国を守り、また陛下に長寿をお与えになりますように。

  コーチンより  1552年1月31日
                              陛下の無益な僕、フランシスコ


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