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 佛教の經典・祖録・禪語等の保管庫

74Andrew:2013/11/23(土) 01:54:59 ID:c5Pdf00M0
或いは歩み、或いは立ち、或いは坐り、或いは臥し、身を屈め、或いは伸ばす、──これは身體の動作である。

身體は、骨と筋とによってつながれ、深皮と肉とで塗られ、表皮に覆われていて、ありのまま見られることがない。

身體は腸に充ち、胃に充ち、肝臟の塊・膀胱・心臟・肺臟・腎臟・脾臟あり、

鼻汁・粘液・汗・脂肪・血・關節液・膽汁・膏がある。

またその九つの孔んらはねつねに不淨物が流れ出る。眼からは目やに、耳からは耳垢、

鼻からは鼻汁、口からは或るときは膽汁を吐き、或るときは痰を吐く。全身からは汗と垢とを排泄する。

またその頭は空洞であり、腦髓にみちている。しかるに愚か者は無明に誘われて、身體を清らかなものだと思いなす。

また身體が死んで臥するときには、膨れて、青黒くなり、墓場に棄てられて、親族もこれを顧みない。

犬や野狐や狼やは蟲類がこれをくらい、鳥や鷲やその他の生きものがこれを啄む。

この世において知慧ある修行者は、覺った人の言葉を聞いて、このことを完全に了解する。なんとなれば、かれはあるがままに見るからである。

かの死んだ身も、この生きた身のごとくであった。この生きた身も、かの死んだ身のごとくになるであろうと内面的にも外面的にも身體に對する欲を離れるべきである。

この世において愛欲を離れ、知慧ある修行者は、不死・平安・不滅なるニルヴァーナの境地に達した。

人間のこの身は、不淨で、惡臭を放ち、花や香を以てまもられている。種々の汚物が充滿し、ここかしこから流れ出る。

このような身體をもちながら、自分を偉いものだと思い、また輕蔑するならば、かれは見る視力が無いという以外の何だろう。


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