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「今の教え」と「本流復活」を考える・挨拶板

1444SAKURA:2013/04/05(金) 21:32:58 ID:BEUD3XFA
トキ様 へ   観覧者の皆様 へ
こんばんは……。   ロ−マ字(大文字)の【SAKURA】で〜〜〜す。

先日からの?素敵な〜〜〜書籍との出会い〜〜〜☆
その中からの“投稿”をと…(微笑) 今日は…・…【NANCY】が、キーボードの打ち込み!!
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■ 臨死―――
―――|―― 人生のおさらい  第七章  ――――― 【 第 四一 回 】
   MY LIFE REVIEW    その⑬
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>>1443>> 投稿の続きです・・・。

❤ ごくんと一口ビ−ルを飲むと、父は続けました。

「すべてが終わったあと、俺はまったく独りぼっちでアパ−トに取り残されていた。ともかく
許されないことをしてしまったことだけは分かった。通りに出ていったが、もうお前も母さんの
姿もなかった。それで、またバ−に行って、神経を鎮めるためにもっと飲んだんだ。グラスを見
下ろして、それが空っぽだと、グラスを逆に回すんだ。回しているあいだ、何が起きたのかを思
い出そうとしてな。時計の針を逆に巻き戻すような気持でね。こうやって、一生懸命時を逆に
回したら、何が起きたのか思い出せるような気がしていたんだろう。思い出せたら、それが起き
ないようにできるかもしれないなんてね。俺はあの夜、母さんが二度と戻ってこないことを知っ
ていた。そして、どんなに謝っても、時計をもとに戻すことはできなかったし、あの夜起きたこ
とはもう変えることはできなかったんだ」

 父はゆっくりとグラスを傾けると、手をカウンタ−の上に戻しました。じっと下を向いたまま
だったので、目が涙であふれているのではないかと思いました。父の手の中で、まだグラスは時
計と反対回りに回り続けていました。

 父が亡くなるまでの間、私はできるだけヘイゼルトンに帰りました。おそらく年に四回か五回
程度でしょうか。ふるさとの友達はほとんどいなくなっていました。大学を卒業してどこかへ行
ってしまったか、まだ軍に入隊したままでした。我々にとって、ヘイゼントンは忘れられた町だ
ったのです。そこから来たのは確かだけれど、帰る場所ではなかったということです。そのころ
には、父は自分のアパ−トに移り住んでいました。電話も引いていましたが、電話をかけても出
たためしはありませんでした。クリスマスや誕生日にはカ−ドを送り、時にはプレゼントも贈り
ました。

 一九七三年の大晦日まで、私は自分がとても成功したと思っていました。ハンプトンに不動産
会社を開き、ジニ―という美人のガールフレンドもいました。彼女は幼いときに父親を亡くした
ためか、私の父のことも大切にしてくれました。大晦日のパ−ティに出かけようとしたとき、ジ
ニ−は言いました。

「ねぇ、退屈なパ−ティなんか行くのやめて、今からお父さんに会いにヘイゼルトンに行かな
い?」

 私が父親のことをその日ずっと考えていたことに、彼女は気づいていたのです。常軌を逸した
考えでしたが、私はいい考えだねと同意しました。そこで私たちはヘイゼントンまでドライブし
て、ちょうど一二時ちょっと前にちょっと前にいつものバ−に到着しました。

 父は相変わらず角の椅子に座っていました。そして私たちがドアから顔を出したとき、彼の目
がぱっと輝きました。父はジニ−のことが大好きでした。その夜は父親とバ−の友人たちと一緒
に、ジュ−クボックスの前の狭い通路で踊り、一晩中歌いながら素晴らしい時間を過ごしました。
あの五歳の思い出以来、その夜が最初でそして最後の、父と一緒に過ごせた面白くて楽しい時で
した。
                       つづく


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