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「今の教え」と「本流復活」を考える・挨拶板

1421SAKURA:2013/03/23(土) 21:17:57 ID:BEUD3XFA
トキ様 へ   観覧者の皆様 へ
こんばんは……。   ロ−マ字(大文字)の【SAKURA】で〜〜〜す。

先日からの?素敵な〜〜〜書籍との出会い〜〜〜☆
その中からの“投稿”をと…(微笑) 今日は…・…【NANCY】が、キーボードの打ち込み!!
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■ 臨死―――
―――|―― 人生のおさらい  第七章  ――――― 【第 三十 回】
   MY LIFE REVIEW    その③

>>1414>>1420 投稿の続きです・・・。
 突然私は両親のベットル−ムに立っていました。試合が行われた日の夜です。ゆりかごに寝か
され、安心して眠っている生後六カ月の小さな自分がいました。父親がほんの少し前に苦しい敗
北を喫したことなど、一切知らずに至福の眠りについています。眠っている幼い自分を眺めなが
ら、あのたった一本のミスショットが、自分のこれからの人生にどんなに深い影響を与えること
になるか想像すらできませんでした。この夜を境に、父親は自分の酒量をコントロ−ルすること
ができなくなったのです。一九七四年にその人生の幕を降ろすまで、お酒をやめることはありま
せんでした。五十七歳という若さで失意と寂しさの中で、彼は死んでいきました。
 人生のフイルムは早送りされ、父の葬式の夜へと場面が移ります。私はヘイゼルトンのバ−に、
親戚や何人かの父の友人とともに座っていました。友人たちはもう一度あの夜のゲ−ムの話をし
はじめました。そのシ−ズンで初めて、そしてたった一度だけ負けたゲ−ムです。次の年も同じ
チ−ムをコ−チにしたにもかかわらず、お酒が彼のコ−チにも影響するようになっていました。そ
のシ−ズンでは父のチ−ムはもう勝ことができませんでした。

 彼らが思い出の試合を事細かに再現し終ったあと、ちちの友人の一人が私を脇に呼んで言いま
した。

「なぁ、息子さんよ。あんたの父親はいい男だった。みんな彼に憧れていたし、尊敬してもい
た。でも俺は見ていたんだよ。あの試合の最後のシュ−トがゴ−ルの縁をぐるっとまわって外に
跳ねたそのときのあいつを。君の父さんは身体を折り曲げ、両腕で頭を抱えた。そして顔がみる
みるうちにどんどん赤くなっていったんだ。身体をもとに戻したとき、あいつはもうそこにはい
なかった。目はうつろになり、もうどこも見ていない。忘れられないんだ。何千マイルの彼方を
呆然とみつめていたあの目を。あいつは一度俺にこう言ったことがある。あのゲームに負けた瞬
間、誰かが自分の脳みそに硫酸をぶっかけたみたいだったって。あいつはそれほど深く傷ついた
んだよ。だからあれ以来、酒をやめることができなくなったんだ。アルコ−ルだけがあいつの痛
みを和らげてくれたんだから。ただあれ以来不思議なことに、絶対にあの試合のことは口に出さ
なかった。でも俺には分かる。あいつが考えていたのはいつもあの試合のことだってね」

                        つづく


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