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「今の教え」と「本流復活」を考える・挨拶板

1442SAKURA:2013/04/05(金) 20:12:43 ID:BEUD3XFA
トキ様 へ   観覧者の皆様 へ
こんばんは……。   ロ−マ字(大文字)の【SAKURA】で〜〜〜す。

先日からの?素敵な〜〜〜書籍との出会い〜〜〜☆
その中からの“投稿”をと…(微笑) 今日は…・…【NANCY】が、キーボードの打ち込み!!
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>>1429>>1439>>1440>>1441>> 投稿の続きです…。 

■ 臨死―――
―――|―― 人生のおさらい  第七章  ――――― 【 第 三九 回 】
   MY LIFE REVIEW    その⑪
>>1414>>1420>>1421>>1424>>1425>>1426>>1428>>1429>>1439>>1440 >>1441>> 
投稿の続きです・・・。

 ❤「お前、いつからビ−ルを飲みはじめたんだ?」
「そんなまえじゃないよ。時々、一杯か二杯飲むだけだよ。大したことじゃないさ」と、ちょっ
と得意になって答えました。
彼は笑いました。皮肉っぽい笑いです。そして、私の方にぐっと身を寄せると、私の理解を超え
た英知を持って話し始めました。
「大したことじゃないって言うのか。そうだといいけどな。時々一杯か二杯か飲むぐらいにとどめ
ておくんだぞ」
父と私はその日の午後をずっとその居酒屋で過ごしました。やっと二人を結びつけるものがで
きたのです。ともに分かち合うことのできるものが、それが一杯のビ−ルでした。午後の時間
が流れるにつれ、父親との絆が深まっていくのを感じました。その日までは、こんなふうに彼
に近づく勇気などまったく持てなかったのです。目と目を合わせ、男と男として話し合うなん
て。グラス一杯のビ−ルがその勇気を与えてくれました。この午後を境に、自分にとってすべ
てが変わったのです。

 今、自分は父とつながっている。それは長い間、私が心底求めてきたものでした。その後の
一〇年間、私は不定期に父に会いにヘイゼルトンに帰りました。この関係は、彼が亡くなるま
で続いたのです。

 昼下がり、私たちはまずはとてもゆっくりと話しました。会話と会話の間には長い沈黙があ
りました。特に後ろのドアが開いたときは。父は必ず振り向いて、誰が入ってきたのかを確か
めます。時には常連に挨拶もしました。ようやくカウンタ−の方に向き直ると、ゆっくりと長
い一口を飲むのです。たいてい残りの酒を全部飲んでしまい、またグラスをバ−テンの方へ差
し出します。飲み代は持ってきていましたし、全部使い切ってしまうつもりでした。その午後、
私は父に酒を買い続けました。そして、そのことを誇らしいと感じていました。バ−テンは時
にはお金を受け取り、時にはただ笑うだけでした。そんなときは、カウンタ−をコンコンとた
たいて、

「これは店のおごりだよ」と言いました。

 日も暮れかけるころ、私は父親のある仕草に気がつきました。無骨な手でグラスを持ちなが
ら、ゆっくりと時計と反対方向にずっと回し続けているのです。もっと速く回すこともありま
した。そのときはより深い思考の中に沈んでいるように見えました。また手を止めて、じっと
グラスのビ−ルをのぞき込んでいることもありました。そうしたあとはたいてい残りのビ−ル
をぐいっと飲み干すと、もう一杯もらうためにグラスを押しやるのです。

                       つづく


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