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コスプレ出産喫茶

1舒龍:2011/12/21(水) 13:51:26 ID:1OugoKQc0
出産小説の館であったのと同じものです。
あっちがちょっと荒れてきたので、こっちでもやってみよかと思います。
荒れたり、大きく路線変更しないため、グラウンドルールを設定させて頂きました。

<グラウンドルール>
・メニューの上からやっていく。とりあえず、追加はナシの方向で(秘密以外すべて終わった後なら、もう一回はOK)。
・主人公が妊娠・出産するのはナシ(最後の「秘密」でやるため)
・男性、男の娘の妊娠・出産はナシ(性転換した後ならOK)
・犯罪行為に類する行為があっても、ヴァーチャルの世界の中なのでOK。
・最初に設定されたもの(胎児の数や難産の程度など)は途中で変更しない。

とりあえずはこんな感じで進めて行きましょう。

(管理人様へ。もし上記グラウンドルールに反する投稿があれば、削除お願いします)

3無明:2011/12/21(水) 14:40:32 ID:6OPov/4I0
((一度に全部書くとメニューを見る場面が冗長になると思うので、ページ式でいいでしょうか?)

ある日、家のポストに封筒が投かんされていた。
「佐伯 祐樹様 コスプレ出産喫茶 招待状」の文字。
地図と説明が同封されており、実際その通りの場所に、それはあった。
赤い屋根の巨大な洋館だった。
喫茶店、なんてもんじゃない。

「えー、当店は軽食を楽しみつつ、VRシステムによってさまざまな出産を自由にご覧いただき、介入することができます。
開店記念として、出産マニアであるあなたに無料で体験していただくこととなりました。」

だって?
嘘くさすぎて反吐が出る。
門の前まで進むと、洋館から一人、ウエイトレス姿の女性が進み出てきた。
その女性のおなかは、制服がパツンパツンになるほどに大きく膨らんでいる。

「案内を担当させていただきます、河野 千夏と申します。あ、私のおなかは本物ですよ?」

千夏さんにエスコートされ、俺は館へと進んでいった。
歩くたびに、彼女の大きな胸とおなかがたぷん、たぷんと揺れる。

「こちらがメニューとなっております。あ、食事は右側のページで、VRのメニューは左側ですよ。」

赤い表紙のメニューを手渡される。
1ページ目はそれぞれドリンクメニューと、比較的オーソドックスな出産のページとなっていた。
しかしアバウトすぎる。

・自宅

・病院

・救急車

・水中1(産院)

・水中2(自宅)

の、5つのメニューから選ぶこととなっていた。

「まずは、自宅だな……ドリンクはアイスミルクティーで。」

幼少時の思い出もあって、俺はどうも手術室というものが苦手だ。ならば、最初は当然自宅で行くべきだろう。
飲み物はアイスミルクティー。
俺の大好きな飲み物だ。

「かしこまりました。では、まずこの先の部屋にあるVRシステムに座ってください。」

千夏さんが扉を開くと、その先にあったのは洋風の部屋。
その中央には、似つかわしくない近未来的なポッド状のメカが置いてある。

「こちらが当店自慢の、VRシステムでございます。あ、それとアイスミルクティーです。」

俺が中央のメカにむいている間に、千夏さんはミルクティーを用意したようだ。
しかし、手渡されたそれはミルクが入っていない。
どうしたものかと思っていると、突然千夏さんは胸元のホックをはずし始めた。

「と、当店自慢の、アイス、母乳ティーで、ございます……」

5舒龍:2011/12/21(水) 14:48:16 ID:1OugoKQc0
(すいません。書き込みがダブっちゃいましたね。無明さんの方で行きましょう。
 管理人様へ。申し訳ありませんが、私の2と4の書き込みは削除してください。)
 
 次の方は、無明さんの母乳ミルクティーから続きお願いします。

6無明:2011/12/21(水) 14:55:47 ID:6OPov/4I0
(了解です)

母乳ミルクティーだって!?
俺は一気にテンションが上がっていた。

「状況説明も含め、私が同伴させていただきますのでご安心ください。」

千夏さんが、俺の隣に座る。
冷たいコップの中には、千夏さんの母乳とアイスティーがマーブル模様を作っていた。

「胎児の数や難産度合い、胎位などはどうなされます?自由に設定可能ですよ?」

最初は普通の出産に限る。
俺がそう伝えると、目の前が一瞬真っ白に光り、視界が晴れるとなぜか、俺の家の前にいた。
片手にはペットボトルのアイスティー。見たことないレーベル。
そして千夏さんの格好も、普通のカジュアルな格好になっていた。
もっとも、おなかが収まりきらずあらわになっているが。

「さあ、最初の人は自宅でしたね。このまま家に入ってください。」

8ルイ:2011/12/26(月) 15:59:38 ID:btvcOEM60
家の中に入るといきなり悲鳴が聞こえてきた。
どうやら陣痛は始まっているようだ。

9無明:2011/12/30(金) 20:34:08 ID:U5JhTQ4A0
少なくとも俺の家だ。
勝手はわかっている。
お腹の大きな千夏さんのサポートを行いつつ、そのまま家に入っていく。
声はリビングの方からだ。
そのまま歩いて行くと、一人の女の子がうずくまっているのが見えた。
あの子だな………
俺は声をかけるため、その子に近づいた。

11熊猫:2012/04/08(日) 08:24:50 ID:hi6OIZH.0
 リビングのソファに女の子が横たわっている。
白いワンピースを着たお腹は、ソファーからはみ出しそうなくらい大きく前に突き出している。
白い手を、その大きく膨らんだお腹に這わせている。
顔は長い髪に隠れて見えないけど、髪の間から、白い肌が覗いている。

「…くぁあっ、…あっ、んんんッ…」
 急いでソファの下に跪く。
「まだ、いきんじゃダメだ…!」
 俺は思わず叫んでいた。
お腹はだいぶ下がっているようだし、陣痛も始まっていたが、
ソファには、シミひとつ無い。まだ破水してない。
 破水してないと、いきんじゃダメだ。
母親学級で習わなかったのか?

 妊婦そして、出産マニアの俺は、
ネットで妊婦を探し、父親のふりをして母親学級に参加したり、出産に立ち会ったりしていた。
「… 郷村 亜依、21歳。初産ですね。設定通り、単胎で比較的安産で産まれます」
 千夏さんが、持っていたファイルを広げ、この女の子のプロフィールを読み上げる。

 さとむら…?
さとむら あい…?

 聞こえた女の子のプロフィールに、耳が反応する。
郷村亜依。それは、高校の時、仄かに憧れていた先輩の名前だった。
しかし、目の前の女の子は、どうみても二十歳を過ぎている風じゃない。
どうみても、高校生ぐらいに見える。

 いや、今はそんな事を気にしてる場合じゃない。
目の前の出産を楽しまなくては。

 胎児のように丸まった身体を、仰向けにさせる。
股を大きく開き、パンティーをはぎ取る。
覗き込むと、子宮口は大体指2本ぐらい開いている。5センチぐらいか。
あと3時間ぐらいで出産かな。

12無明:2012/04/09(月) 00:25:24 ID:VDD6sC/.0
「分かるんですか………?」

俺の行動を見てか、郷村さんが俺に尋ねる。
話しかけるくらいの余裕はまだあるようだな……
でも、問題はその声。
俺の記憶の中に残る、先輩の声と全く一緒だった。
一体何がどういうことに……
でも、今はそれを考えている場合じゃない。

「ええ、まあね……多少勉強してるんですよ。だから信じてください。今は我慢して」

俺も焦っているらしい。
気づけば、ミルクティーを飲み干していた。

13熊猫:2012/05/03(木) 08:24:44 ID:BboQAPzc0

 どうやら、俺の家を完全に再現しているらしい。
赤ちゃんが出てくるまで、まだちょっと時間がある。
俺はキッチンに走り、お湯を沸かし、バスルームからありったけのタオルを持ってきた。
 俺が家を出る前と、まったく同じ状況だった。

 もしかして…。
ひらめいたことがある。
 自分の部屋から、ビデオカメラを取ってきて、リビングにセットする。
ちょうど少し上から少女を見下ろす位置だ。ソファ全体を捉え、何があっても全て記録できる。
 三脚を捜すのに少し戸惑ってしまって、時間がかかってしまった。
ビデオカメラ越しに見る少女は、苦しそうに顔をしかめ、襲ってくる痛みと戦っている。
「…は、ぁあ、ぅんん、ッ…」
 息まないようにしてるんだろうが、痛みに耐えるため、やっぱり力を入れてしまうらしい。
大きく広げた股から、透明な液体が吹き出してきた。破水した…!
「郷村さん。破水したから、もう息んでいいよ。痛みの波が来たら、おもいっきり息め…!」
 頭の辺りにしゃがみ込み、声をかける。
軽く頷いたのを見て、足の方へ周る。
「…ぅう、は、あぁ…。…あッ、うぅうんんn…」
 陣痛の波が来たらしい。白い顔が真っ赤になるまで息む。
「その調子、その調子。力いっぱい息んでいいぞ」
「…はぁ、ッ…ぅんん、は、はぁ、はあ…」
 陣痛の波の合間に息を整える。僕には郷村さんが軽く微笑んだ気がした。
だいたい陣痛の間隔は、5分ぐらいか。間もなく産まれるな。

14無明:2012/05/04(金) 01:21:22 ID:DTyNfEkY0
「んーーーーー!!うんんーーーーーっ!!」
郷村さんがいきむたび、分娩の状況は順調に進んでいく。
胎児の黒い髪の毛が姿を現し、排臨にいたり、そして郷村さんが悲鳴をあげる。
「あ、熱いっ!熱いのっ!!!」
郷村さんのあそこは、大きく広がり胎児の頭部を咥えこんでいる。
発露。
もうすぐだ、もうすぐなのだ。
自分の家で、憧れていた先輩が出産する。
その時が、すぐそこまできてしまっているのだ。
「次のいきみで頭を出しましょう。せーので!」
「は、はぁいっ!!!!んんーーーーーーーーーーーー!!!」
答えた途端に陣痛が来たらしく、郷村さんはいきんだ。
そして、そのいきみで胎内に残る羊水を噴き出し、児頭が娩出された。

15熊猫:2012/05/23(水) 21:55:15 ID:KzI7piKc0
 児頭が娩出されれば後は早い。
すぐに肩が出てきて、後の身体もすぐにズボッと出てきた。

 へその緒を切り、出産した胎児を里村さんの胸の上においてやる。
後産もすんなり済んだ。比較的安産の設定にしておいたからかな。

 とりあえず、終わったのかな。
単胎っていう設定だったし、これで終わりなのだろう。
 確かめたい。この郷村愛が、郷村先輩と同一人物なのだろうか。
はまたま、同姓同名なだけで、まったくの別人なのだろうか。
 後ろ髪を引かれつつ、千夏さんに促され、リビングのドアを開ける。

 ドアを開けると、先ほどの出産喫茶で最初に案内された部屋だった。
どうなってるんだ?
 あっ、ビデオカメラ…。
気付いた時にはもう遅かった。千夏さんが後ろ手でドアを閉めてしまっていた。
ま、いいか。もし、俺の考えがあたったのなら、
家に帰ったら、リビングにあのビデオカメラがあって、郷村さんの出産シーンが収められているはずだ。
帰ったらわかることだ。
 とりあえず、時間的にもあと一つが限界かな。
と思って、ケータイの時計を見るが、数分しか経っていない。部屋にかかっている時計も同じぐらいだ。
「あ、時間ですか。VRシステムを使用しておりますので、数分しか経っていないはずですよ」
 千夏さんが優しく教えてくれた。
そういえば、いつの間にか千夏さんの服装も、カジュアルなものから、最初に見たウェイトレス風の服装に戻っているな。

 ゴクリ。
思わず生唾を飲み込んでしまう。
 黒い古典的なウェイトレスに包まれた胸のあたりはパツンパツンになっており、
その胸のすぐ下からは、はち切れんばかりに膨らんだお腹が続いていた。
 最初着いた時は緊張していたのと、屋敷に注意が入ってしまっていたが、中々のものだ。
たしか、このお腹は本物だって言ってたよな。
しかも、俺は座っているせいで、自然とその膨らんだお腹が目に入ってしまう。
 千夏さんは、そんな俺の気持ちなぞ知らずに、にこやかにお腹をさすりながら、小首を傾げる。
ああっ、もう。たまらん。我慢出来ない。
「あ、あのぅ…。ち、千夏さん…?」
「はい、なんでしょう?」
「そのぅ…。お腹を…、お腹触ってもいいかな」
「ええ、どうぞ。今日だけは私も、このお腹も祐樹様のものですから」
 俺の横に座った千夏さんは、ニッコリとそう言ってくれた。

16無明:2012/05/24(木) 01:44:29 ID:bT8Qb0yk0
優しく触れると、それに応じて返ってくる胎動。
でも、別のもう一箇所が同時に動いた。
「言うのを忘れてましたね。双子、なんです」
こんな、穏やかで線にの細い人に不釣り合いな、大きなお腹。
その中には、2つの命が息づいている。
「あ、えっと、双子だったら、あんまり歩かせないほうが良かったかな?」
しどろもどろになりながら、千夏さんに尋ねる。
「このくらいなら、全然大丈夫ですよ?」
笑顔でそう答えた千夏さんにほっと胸をなでおろし、俺はメニューのページを捲った。
1ページ目はオーソドックスだが、2ページ目はどうなっているのだろう?

・和服
・ドレス
・競泳水着
・体操服
・マタニティ
・普段着
・オフィススーツ
・ナース
・ウェイトレス
・学生服
・車掌
・警察
・軍服
・戦隊スーツ
・宇宙服

こっちは、服装中心のラインナップらしい。
最後3つの現実離れ感が、気にならんでもない。

17舒龍:2012/06/07(木) 18:30:53 ID:3CDtrpIo0

 様々な服装とそのシュチュが気になるが、VRシステムのお陰で、上から全部やっていっても、時間は余りそうだ。
って事は次は、病院か。病院とくれば、手術室…。
この手術室ってのが、苦手なんだよなぁ…。
ま、俺自身が手術されるわけじゃないし、大丈夫かな。
 病院をオーダーする。
ノド乾いたな。アイスミルクティーは好きなので、もう一回注文したいんだが、
母乳じゃなくて、普通のミルクがいいな。でも、千夏さんは「当店自慢の」って言ってたしな。
普通のミルクティーにしてくれとは言い難い。
 しょうがなく、無難にウーロン茶にしておく。
しばらくして、千夏さんがグラスに注がれたウーロン茶を持ってきた。
一口飲んでから、VRシステムが置いてある隣部屋へ向かう。

「双子、比較的難産、双子の内一人は、骨盤位…、全複臀位で」
 近未来的なポッドに座り、オプションをオーダーする。
さっきは、普通の出産だったので、今度はちょっと変化球で行くか。
 骨盤位というのは、いわゆる逆子の事だ。
通常、胎児は子宮の中で頭を下にした状態で出産を迎える。
 しかし数パーセントの確率で、脚やお尻が下になった状態で出産することになる。
これを骨盤位といい、俗に逆子と言われている。
逆子の中でも、脚と尻が同じ高さで一緒に出てくるのを全複臀位と言う。
「かしこまりました」
 千夏さんがそう応えるのを耳で捉えながら、強烈な閃光に思わず目をつぶる。

 視界が次第に晴れ、最初はぼんやりとした景色がはっきりと像を結ぶ。
「おわっ…とっとと…」
 どうやら俺は走っていたらしい。
コケそうになり、思わず側にあったストレッチャーにしがみつく。
「大丈夫ですか、佐伯先生」
 千夏さんの声だ。
ストレッチャーの反対側、白衣を来た千夏さんが見える。
ナース服に包まれたお腹の辺りは、キツそうだ。大きく前に突き出し、今にも破裂しそうに見える。
「川崎依里子さん、36週。陣痛が起こり、緊急搬送。陣痛は10分間隔です」
 左手に抱えたカルテらしきものを広げながら、淀みなくプロフィールを読み上げていく。
ストレッチャーを見やると、白いシーツのお腹のあたりがこんもりと盛り上がった女性が横たわっている。
 双子で36週か。
しかし、千夏さんのお腹のほうがかなり大きい気もするけど、気のせいだろうか。
「廊下の突き当りを左に行った分娩室で、すでに準備は完了しています。急ぎましょう」
 ああ、なるほど。
千夏さんのフォローのおかげで状況がやっと飲み込めた。
俺は医師だ。恐らく産婦人科医。陣痛が起こって緊急搬送されてきたこの妊婦の出産を手伝うわけか。
 ストレッチャーを持ち直し、分娩室へと急ぐ。

18無明:2012/06/07(木) 23:27:50 ID:PPKNICLQ0
言われたとおりに分娩室の方へ、ストレッチャーを二人がかりで押していく。
当の患者もとい産婦のほうは、ひたいに汗を浮かべて相当苦しんでいる。
こういう時は、何から聞けばいいんだっけ。
そうだ。
思い出した。
「千夏さん。産婦の出産経験とか、胎位とかわかる?」
一人は全複殿位と指定こそしたが、最初がそれでは即帝王切開だ。
「えっと…………ありました。産婦は初産。第一子は頭位、第二子は全複殿位ですが、産婦の状況を見るに帝王切開は間に合わないかと」
いかにもナースらしい受け答えで、産婦の情報を次々開示していく千夏さん。
「もう準備はできています。早く始めましょう」
分娩室のドアが開け放たれ、俺と千夏さん以外にも2名の助産師らしき女性が待機していた。

19カンナ:2012/06/23(土) 09:46:49 ID:kLXCzjy60
二人とも大きなお腹だ。
三人同時だったらなぁ…。

20静丸:2012/06/23(土) 10:51:00 ID:02OWdy1.0
 産婦がストレッチャーから分娩台へ移るのを手助けする。
一瞬、自分の号令で、せーのでストレッチャーから移すシーンを想像したのだが、
産婦は意識はあるし、そんな必要もなかった。
ちょっとがっかり…。

 初産ならだいたい破水から二時間程度で娩出が完了すると言われている。
比較的難産の設定だし、双子だし、もうちょっと掛かりそうな気はする。
 そんな事を考えている間に、二人の助産師が、産婦に様々な機器を取り付ける。
心拍計や陣痛の波を測定する機械。
ピ、ピ、ピ… というドラマでもおなじみの甲高い電子音が分娩室を支配する。
「はい、息んで…!」
 分娩台の横に置かれた分娩監視装置の波形が山の頂上辺りをさした頃、思わず叫んでいた。
「…んんっ、はぁっ…ぅんんん〜」
 産婦は、顔を真っ赤にして息むが、なかなか赤ちゃんが降りてくる気配がない。

 その後、数えきれないくらい陣痛の波が来たが、全然赤ちゃんが降りてこず、一時間経過。
実は破水しておらず、陣痛でもないのではと助産師に聞いてみたが、
陣痛で間違いないのだという。
 多少難産の設定にしてあるものの、二子とも自然分娩で産まれてくるハズだ。
さすがの俺も帝王切開までは出来ないし、やりたくもない。
 千夏さんの提案で、エコーが運び込まれる。
エコー検査の結果、驚くべきことがわかった。
なんと、第一子と第二子が産道で詰まっているのだという。
二人とも早く産まれたくて、互いに譲らず産道に殺到した結果、第一子の頭と第二子の足が絡まってしまい、
お互いに身動きが取れなくなっているとのこと。
 これは大変だ。たしかに難産だ。
しょうがない。自分の手を突っ込んで、取り出すしかないな。
やはり、予定通り頭位の子を先に娩出させたほうがよさそうだ。

21無明:2012/06/24(日) 00:42:36 ID:G4mAnlTU0
幸いその直前に破水していたので、どうやって胎児の位置をかえるのか、というところはクリアできた。
次にやるべきことは、一つだ。
「子宮収縮抑制剤を20。そのあとで懸鉤の介助に移る」
自分の中にある医療知識を総動員。
なんとかして、打破する方法を考えるのみだ。

22静丸:2012/07/07(土) 12:23:30 ID:5oW5KG020
これ以上陣痛が起こっても、自然に胎児を排出することは不可能といっても良かった。
産婦の体力消耗を避けるため、抑制剤を投入。
 懸鉤(けんごう)というのは、今この状態。
胎児が産道内でからみ合ってしまい、ロック状態になり、お産が進まないことを言う。
通常、こうなってしまえば帝王切開に切り替えるのが常道だ。
 しかし、俺はお産の知識は人並み以上にあるといっても、帝王切開までは出来ない。
それに、医師でもない俺が執刀するのは違法行為になってしまう。
 考えた末、直接手で調節するしかないとの考えに至った。
迷っているヒマはない。
医療用の手袋をはめた手を、膣口に突っ込んでいく。
「…ぁああ…。ぅ、ぅうん…、ひゃぁあんん…」
 度重なる陣痛でぐったりとしていた産婦が反応を見せる。
手に何か固いものに触れる感触があった。
左右に動かしてみると、もうひとつ。
これが、胎児の頭と足に違いない。
 足と思われる小さな方を押し戻しながら、交互に頭を引っ張ってゆく。
「ふんっ…、ぅんん…。んんんぅぁあああ〜…」
 抑制剤を投入しているといっても、完全に陣痛を止めてしまうことは出来ない。
陣痛の波に合わせ、頭を引っ張る。

 ずっずっずぼぼぼ…
 …おぎゃ、ふぎゃあ、ぉぎゃああ…。

 やっと産まれた…。
数回の陣痛の後、第一子が誕生した。
後残すは、全複臀位(足から産まれる)の第二子のみ。

23無明:2012/07/08(日) 01:37:28 ID:ZbJlbECU0
第一子は男の子だ。
千夏さんがそのことを産婦に伝え、カンガルーケアをさせる。
やがて抑制剤の効果が切れ、反動なのか陣痛が一気に強まったようだ。
悲鳴を上げながらいきむ産婦。
「うぅ………っ、いたぁい!!」
子宮口は十分開いているので、産婦がいきめばそのたびに胎児が下降してくるのが見て取れる。
その股からは、小さな右足が僅かに覗いていた。

24静丸:2012/08/12(日) 21:49:51 ID:vPwNa85M0
 ここまで来たら、帝王切開が一番ベストな選択なんだろうけど、俺は執刀できない。
VRシステムの中の世界だから、法律違反を問われることはないだろうけど、素人が出来る範囲じゃない。
それに俺は、妊婦や出産するのを見るのが好きなだけで、基本的に血を見るのは苦手だ。
 となると、吸引しか無いかな。
すでにかなりの時間を経過しており、産婦の疲労も激しい。
一気に方を付けないと、ひょとするかもしれない…。

 右足を付け根近くまで排出しているが、左足が引っかかっているのか、全く出てこない。
陣痛の波に合わせて、右足を思いっきり引っ張る!
もし、右足だけ極端に長くなったらごめんよ。ってなことを思いながらも、手加減はしない。
 手加減しなかったのが効いたのか、折りたたんだ状態の左足も出てきた。
産婦にもっと力を入れるように指示するが、息も絶え絶えになっていて、かなり苦しそうだ。
だんだん胎児の皮膚が紫色になってきているのがわかる。呼吸困難を起こしているようだ。
総出でケアし、なんとか第二子も産まれた…。

 手術室のドアをくぐると、喫茶店に戻ってきていた。
もうちょっと病院の中を探検したかったんだけどな。
でも、すぐに戻ってきていて正解だったかもしれない。
 部屋の時計を見ると、入店してから30分も経っていなかったが、体感時間で数時間は経ってる。
2つの出産を終えた俺は、疲労困憊だった。
倒れこむようにソファに座り込む。
「ちょっと休憩したほうがよさそうですね」
 千夏さんが優しくそう言ってくれる。俺は力なく頷いた。

 さっき、手術室へ向かう途中で思ったんだが、
千夏さんのお腹の子は本当に双子なのだろうか。
先ほどの、36週目の産婦よりも、千夏さんのお腹は遥かに大きかった気がする。
 横に座った千夏さんをチラリと見やる。
やっぱり大きいな。
座っているからかもしれないが、お腹は大きく張り出し、足丸々隠れるぐらいだ。
郷村さんの出産の後触ってみたが、かなりのものだった。また触ってみたいな。
「ふふ…。どうぞ」
 千夏さんが俺の視線に気づいたのか、優しく微笑みながら、身体を少し俺の方に開く。
据え膳食わぬは…何とかとも言ったな。
よし、休憩がてら、千夏さんのお腹を愛でるとするか。

25無明:2012/08/12(日) 23:39:11 ID:aExUSC/M0
「あ、あの………」
「なんでしょうか?」
そっと触れて、千夏さんに話しかける。
「もうそれだけ大きいと、赤ちゃんの性別とかわかりますよね?」
「いえ、それが検診だといつも隠れちゃってて………どっちかわからないんですよ」
微笑みながら語る千夏さん。
こんな人が身近にいたらお付き合いしたいと思えるほど、魅力的な微笑みだ。
その後も色々と会話は弾み、30分ほど雑談したところで再開することにした。
1ページ目で残っているのは、2つの水中出産だが………
産院と自宅なら、やっぱり見たいのは自宅だろうか。
突発的なものなら、動画も少ないしぜひとも見てみたい。
そのことを千夏さんに伝え、最後に胎児の数と難産度合いを聞かれる。
胎児の数は一人でいいかもしれないが、どうせならここは最大級の難産を見てみたい。
逆子は見た。
なら次はお決まりの肩甲難産に決まり。
でも、それが続くとなると疲れるから、ここは単胎妊娠が一番だろう。
「分かりました。では、ちゃんとセッティングしておきますね」
「お願いします」

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目を開くと、またしても自宅。
ただし今度は玄関からのスタートだった。
ふと足元を見ると、俺と千夏さんの靴以外に、小さい女物の靴がひとつ。
この靴は知っている。
いとこの靴だ。同じのを何足か持ってるから知ってる。
俺の肩くらいまでしかない、ちんちくりんのいとこだ。
そして、ここにいとこの靴があるということは………そういうことだ。
親戚の出産なんて、流石に直視できるかどうか………

26熊猫:2012/09/10(月) 16:32:16 ID:8.m4fm060
 なんで次から次へと、知り合いの出産が続くのか。
たしかに俺は、妊婦マニアで出産マニアだ。
だけれども、VRシステムを使うのだったら、芸能人とか、アニメのキャラとかでもいい気がするんだが。
よりによって、いとことは…。
 ま、いいか。現実には見れそうにないわけだし、お得だと思うしか無いな。

 玄関で靴を脱ぎながら考える。
今回は、自宅での水中出産。
自宅で水のあるところといえば、バスルームしか無い。
金持ちの家ならば、プールがあったりするんだろうけど、あいにくそんな金持ちでもない。
 やっぱりバスルームだな。
そんなことを考えながら、バスルームへと向かう。
自宅と同じ造りだ。眼をつぶっていたとしても、たどり着ける。

 バスルームに近づくにつれ、水音が大きくなる。
やはりいとこは風呂に入っているらしい。
すりガラスの向こう、ちっちゃい肌色が蠢いているのが見て取れる。
「ゆーき、帰ってきたの〜?」
 風呂場の中から、いとこの暢気な声が響く。
どうやら、まだ陣痛は始まっていないらしい。
 おう。と声を返すと、覗くな!と怒りに満ちた声が返ってきた。
ここ俺の家なんすけど…。正確にいえば、親が買った家だけれども、いとこの家ではない。断じて。
裸のまま追い出すわけにも行かないので、しょうがなくはある。

 しょうがないので、千夏さんとリビングへと戻る。
暇つぶしにつけたテレビでは、タレントが馬鹿笑いしていた。
何が面白いのかさっぱりわらないが、千夏さんが手を叩いて大笑いしているので、良しとするか。

 テレビの糞つまらないバラエティが終わり、次の番組の予告が流れる頃――。
いくら女の子でも、遅くないか?
すでに帰宅してから一時間以上が経過していた。
まさか、陣痛が始まったってことないよな。まあ、なかなか始まらなくても、俺的には困ったことになるのだが…。
ちょっと様子を見に行ってみるか。

27無明:2012/09/14(金) 23:24:07 ID:vCFdLJGU0
「大丈夫?」
風呂場の前で声をかけてみる。
返事がない。
というか、シャワー音でかき消されているのかもしれない。
「いくらなんでも長風呂すぎるぞー」
そう言って、バスルームのドアを開く。
すると………
「ふぅー………ふうぅーー……っ勝手に、入って来ないでよ………ふうぅー………」
いかにもないきみ逃しの深呼吸をしながらシャワーを浴び、常識はずれにデカイ腹を抱えて苦しんでいるいとこの姿がそこにあった。

28熊猫:2012/09/26(水) 23:10:27 ID:CjZbANqg0
「何やってんだよ」
 悪態が思わず口をついて出た。
「何って…。ふぅう〜…。母親学級で習ったから…。んんっ…。いきみ逃しの方法…」
 俺は、そんな方法で。って意味だったんだが、いとこは何をやっている。という意味にとったらしい。
「まったくもう。違うって。こうやるんだよ」
 俺が模範を見せてやると、いとこの呼吸はだいぶ楽になったようだった。
シャワーで流れてしまったせいで、すでに破水したかどうかがわからない。いとこに聞いてもわからないという。
いつからお腹痛いか聞いたが、朝から何となく痛かっただってさ。なんてこった。
 とりあえず、すでにお湯が張ってあるバスタブに入るよう促す。せっかくあるんだから使わないと。
その時チラリと見えたんだが、子宮口は明らかに開いていた。これなら、出産まで時間がかからないだろう。

 しかし、肩甲難産に設定してある。
だいたい胎児が大きすぎるのが原因で起こるとされる。
胎児が子宮口に対して成長しすぎて、肩でつっかえてしまうのだ。胎児の呼吸不全や鎖骨骨折、上腕神経麻痺の危険性もある。
 さらにいとこは年齢に対して小さい。小学生に見間違えられるときもあると言っていた。
これはかなりの難産になりそうだぞ。
「何か、お手伝いしましょうか?」
 千夏さんが声を掛けてくれた。
そうだな。せっかくの好意を無碍にする訳にはいかない。千夏さんには何をしてもらおうか。

29無明:2012/09/27(木) 01:50:41 ID:AC6XprwE0
「千夏さん、ある程度の医療知識は?」
「ええ、問題ありませんけど………多少の分娩介助でしたら」
とっさの質問だったけど、なかなかいい答えが得られた。
「この体だと難産かもしれないから、もしもの時をお願いします」
「はい」
軽く会話をかわすと、こんどはいとこの方に向き直る。
こういう難産だけれども、身体が小さい以外にも、もし現実でいとこが妊娠したら難産だろうな、という心当たりがある。
いとこの彼氏は、身長が197もあるどでかいアメリカ人だからだ。
そっちの遺伝子が出たら、そうなるよなあ。
頭に浮かんだことを一旦振り切って、しばらく腰をさすりながらの呼吸を続けた。

「出てぇ、んぐぅぅぅぅ〜〜〜〜〜!!!」
「せーので、せーの!」
「んんんんっ〜〜〜〜〜〜〜!!!」
それからしばらくして「もう息んでもいいだろう」と千夏さんからゴーサインが出たため、そうさせている。
やっぱりいとこにとっては大きいのか、顔を真赤にして全力でいきんでいる。
それを何度も繰り返しているうちに、徐々に頭が見えてきたようだ。
ようやく、排臨か………

30静丸:2012/10/16(火) 12:30:40 ID:Xw2R6Sfc0
 頭が出た!
しかしやはり肩がつっかえているようで、首から先はなかなか出て来なかった。
最大級の肩甲難産に設定してるだけはある。
胎児の頭は、今までに見たどの胎児よりも大きい。

 それから数十分。
いとこが息むけれど、胎児は肩で引っかかってそれ以上は出てこない。
「祐樹さん…!このままでは母体が危険です。引っ張って胎児を取り出しましょう!」
 あ。はじめて千夏さんに名前呼ばれた…。
おっと、そんなこと考えてる場合じゃなかった。
 確かにこのままじゃいとこが危険だ。
どうやら頭を生み出すだけで力を使い果たしてしまったらしく、息む力が弱まっている。
腰をさするのを止め、股間から突き出ている胎児の頭を掴む。
アゴの辺りを持ちながら、陣痛の波に合わせて思いっきり引っ張る。
「…ん゛っ、あ゛あ゛ああぁぁ……」
 いとこは苦しいのか、白目をむいて、背をのけ反らせる。すでに自分で息む力も残ってはいないようだ。
あまりの痛みに我を忘れ、藁にもすがる思いで、手をばたつかせる。
「きゃあぁ…!」
 腰をさすっていた千夏さんに、暴れた いとこの手が当たる。
バランスを崩した千夏さんは尻餅をつき、肩まで浴槽につかってしまった。
 クラシカルなウエイトレス風の服がびしょ濡れになり、身体のラインが顕になっている。
グラビアアイドルのようなおっぱいと、その下にある大きなお腹…。

 いかんいかん、そんな事を考えている場合じゃない。
今は、いとこの出産に専念しなくちゃ。

31無明:2012/10/16(火) 13:40:20 ID:Mc9U0waQ0
このままではいとこの命も危ない。
鉗子もないし、ましてや帝王切開はできるわけがない。
ならどうするのか。
手は一つ。
「千夏さん、足抑えといて下さい。考えがあります」
浴槽から上がったずぶ濡れの千夏さんにそう頼み、俺は考えをまとめた。
まずは、マクロバーツ技法をやるしかない。
産婦の太腿前面を腹部に押し付け、同時に恥骨上部を圧迫する事で胎児の肩を解放させる技法だ。
これでだめなら他にもやり用はあるが、物は試しだ。

32舒龍:2012/11/08(木) 07:12:54 ID:YJGpAh1U0
 マクロバーツ技法はそれなりの効果があったようだ。
胎児の肩が少しずつ出てきた。
しかし陣痛の波が終われば、またすうっといとこの中に戻ってしまう…。
なにかいい方法はないものか…。
一番いいのは、帝王切開することだ。しかしここではそれはできない。
 他の方法といえば、手技によって胎児を回転させ娩出を促すしか無い。

 千夏さんに引き続き恥骨上部を圧迫してもらって、WoodsScrew手技を試してみる。
手の指を内部に入れ、胎児の肩を回転させる方法だ。
これが効果あればいいんだけれど…。

 どうやら効果あったようで、陣痛の波にあわせて、だんだんと胎児の肩が出てきた。
今度は陣痛の波が収まっても、中に戻ったりしない。
自分が胎児の肩を持ち、戻らないようにしているのが功を奏したのだろう。
 胎児の肩が半分ほど出てきたので、胎児の肘辺りを持ち、
胎児の胸部をなでるように前腕を動かしてみる。

 胎児の肩は出たものの、まだ体躯が残っている。
かなり大きな胎児のようで、お腹の辺りもぽっこりしており、まだ油断できない。
また、長時間首の辺りを締め付けられたため、チアノーゼを起こしている。
他にも、上腕や鎖骨骨折、機能不全などの後遺症がある場合がある。
 いとこ自体も危ない。
早く出産を終わらせないと。

33無明:2012/11/09(金) 01:12:40 ID:edzOLv9Q0
いとこの様子を見る。
「ぁ………っ、はぁ………」
弱々しい声を上げるのみ。
ヴァーチャルなのに、ここまで生々しいものとは………
だから、頼む。
無事に、終わってくれ!
そう俺が願った、正にその瞬間。
「っ、あんっ、〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」
陣痛に合わせ、いとこが全力のいきみを見せた!
いきみ方もよかったのだろう。
俺たちが不安視していたのと裏腹に、身体がすっと抜けていく。
だが、問題はここからだ。
胎児心拍もわからないし、詳しい様子が全くつかめない。
でも、千夏さんに抱きとめられた赤ちゃんは、3分ほど間をおいてから産声を上げた。
最初の危機は去ったと判断して、俺は119に連絡した………


---------------------------------------------------


全く、なんでこう、疲れるものが続くんだろう。
見応えこそ会ったがそれどころじゃなかった。
またミルクティーを頼んで、次のやつを選ぶ。
産院、はありきたりすぎるからなあ………もうすこし後に回そう。
二ページ目を見ながら、少し考える。
水中出産らしい水中出産も見ていない。
よし。
競泳水着といこう。

34舒龍:2012/11/10(土) 14:23:17 ID:mJ8W57UY0

-------------------------------------------------------------------------------------------------
・グラウンドルール通り、上からが良かったです。出産小説の館で荒れてしまった原因はそこだと思うのです。
・千夏さんとのは、実際に起きたわけではなく、夢のなかの出来事です。エロいシーンもあったほうがいいかと思ったので…
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 メニューを閉じて、千夏さんにオーダーしようと思ったが、どうにも疲れた。
ソファに持たれたまま、そのまま寝てしまいそうになる。
 時計を見やると、入店してから一時間も立っていなかったが、
体感時間では一日以上経っているような感覚がある。

 ふとソファに揺れを感じ、見やると千夏さんが隣に座っていて、
ヒザの辺りをポンポンと叩いていた。手には耳かき棒を持っている。
 なるほど。それもいいかもしれないな。
遠慮無く、千夏さんのヒザに顔を預ける。
といっても大きなお腹が邪魔をして、ほっぺたの半分ぐらいから外に出てるんだけど。
 ダメだ。気持ちいい。
何で女性ってこんなに暖かいんだろうな。疲れもあって、すぐに寝てしまった…。

 しまった!
寝てる場合じゃなかった。
慌てて起き上がると、千夏さんが笑って俺の手を持っておっぱいに導いてくる。
どうしたんだ、一体?なんでこうなってんだ?
 俺も男だ。
一番好きなのは、出産と妊婦だけれども、こういうことは嫌いじゃない。興味もある。
 実際、千夏さんのおっぱいを見て揉んでみたいと思った。
「張ってしまって大変なんです。おっぱい出すの手伝ってくれませんか」
 千夏さんが切なそうにつぶやく。
耳まで真っ赤にし、恥ずかしそうにうつむきながらそう言う姿はとても可愛らしく、またエロかった。
 据え膳食わぬは…、なんとやらって言うしな。
黒の古典的なウエイトレス風の制服に包まれた胸は、生地を押し上げはち切れそうだ。
「…ひやぁ、ぅんん。はっ、ぁああ。…つ、強すぎますぅ」 
 服の上から揉んでいく。おっといけね。強すぎたかな?
数回揉んだだけだというのに、服にはシミができていて、だんだんとそのシミは大きくなっていた。

35無明:2012/11/10(土) 16:11:51 ID:RtSZ8O120
-------------------------------------------------------------------------------------------------
了解しました。じゃあ次は産院での水中出産ですね。
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「よく、出るんですね………」
「はい、たまにこうやって絞ってもらわないと、痛いんです」
まるで牛みたいですよ、と付け加えて笑う千夏さん。
その言い方を聞いて、ちょっとからかってみたくなった。
「牛みたい、ってんなら、直に吸って出しちゃってもいいですか?」
千夏さんはかあっと頬を赤らめて黙りこむと、蚊の鳴くような声で呟いた。
「もう………ちょっとだけ、ですよ………?」
ベタな反応にちょっと吹き出しつつ、胸の周りをはだけさせ、あらわになった千夏さんのおっぱいにそっと口を近づける。

36熊猫:2012/11/19(月) 20:25:47 ID:MpeN839A0
「…あっ、ぁあんんっ…」
 軽く口に含んだだけなのに、千夏さんの反応がなんともエロい。
そして、口中に広がる濃厚なおっぱい。
最初は少ししか出ず、あれって思ったけど、出てくる出てくる。
飲み込むのが追いつかないぐらいに、大激流となって流れこんできた。
 味の方は、なんとも言えない甘くて美味しかった。
味がないだとか、なんか酸っぱいだとか聞いていたのだが、とても美味しかった。
赤ちゃんは毎日こんな美味しい物を飲んでるのか。ちょっとうらやましいな。
 少し出が悪くなったので、おっぱいを刺激してみる。
「…ふぁっ。ちょ、ちょっと。ひゃああんん…!」
 両手で下からすくいあげるようにして、おっぱいを揉み込む。
少し仰け反るようにして、顔を真っ赤にした千夏さんはなんともエロい。
あぁもう。我慢できなくなってきたぞ…。

 乳首を舌で攻めながら、手を次第に下の方へ持っていく。
俺の頭よりもデカいお腹を通り越して、更にその下へ…。
スカートをまさぐってさらにその奥へ…。
 触れたその先は、じっとりと濡れていた。
「千夏さん。こっちからも溢れてますよ。吸ってあげますね」
 そう言いながら、床に直に座り、足を無理やり開かせる。
「え…?ちょ、ふぁああんんン…!!」
 下で刺激してあげると、ビクンと身体が震え、股間からさらにジワッとしみ出してきた。
「ふぁあああッ…! んんぅっ、はぁ、ぁ、はぁッ、イッ…、ダメぇ……」
 源泉を指で弄る。まるで水管が決壊したかのように、奥から水が溢れだす。
言葉とは裏腹に千夏さんの腰は軽く上下し、次のステップを求めているようだった。
 その期待に答えなくちゃいけないな。
俺は、ズボンを下ろし、パンツも脱ぎ去った。
千夏さんを、ソファの上に四つんばいにさせてから、その上に跨る。

37無明:2012/11/23(金) 03:01:26 ID:p82TdZW.0
派手にやり過ぎて破水させてはいけないので、ゆっくりと挿入していく。
「あんっ………」
千夏さんが、甘ったるい声を上げて反応する。
びくん、と体が反応すると、おっぱいもおなかもあわせて揺れる。
「動いて………いいですよね?」
俺の問いに、顔を真赤にして頷く千夏さん。
やっぱり可愛い。
「それじゃ、優しくしますからね………」

38舒龍:2012/12/02(日) 08:20:21 ID:bZKvyx6U0
「んんッ…、はぁ、ぁ、…あっぅんん。ひぃ、ひぃいんんぅ……」
 優しくゆっくり腰を動かす。
上気した千夏さんの頬は真っ赤に染められ、だらしなく開いた口からは絶え間なく喘ぎ声が漏れる。
それに、動きに合わせてたぷたぷと揺れるおっぱいとお腹はとても扇情的だ。
 先ほど吸ったからか、雪のように白い肌とは対照的なピンク色の乳首からは、
まるで火山の噴火のように真白いミルクが溢れ出している。
その真白い溶岩を火山に塗りたくる。
「…ひゃぁあ。ぁ、はぁっ、ひぅんんんッ……!!」
 その動きは更に千夏さんを刺激し、軽くイッてしまったようだ。
「あっ…、ダメ。ふぁああっ、激しいの、んんッ…、ダメェ……」
 いけね。あまりの気持ちよさに、激しく行き過ぎたようだ。
ごめん。と謝ってから、一度引きぬいて、もう一度優しくゆっくり腰を動かす。
「んんんッ…。はぁ、いいィ…イッちゃう。はぁんん」
 無意識なのか、千夏さんの腰も動いてきて、もはやゆっくりなんてもんじゃなくなってきた。
まあでも、千夏さんがいいならいいかな。
少しスピードを上げていく。だめだ。気持ちいい……。
「きゃぅっんんッ…。んはぁッ、ぁああん…。ダメぇ…、ダメェ…。いく、いく、イッちゃう…!!」
 千夏さんの腰の動きもだんだん激しく早くなってくる。
火山の噴火もだんだん激しくなり、顔に掛かりそうになる。
「いく、イくゥゥ。…んうう…ッ! ぁあ、はぁッ、ああああぁッッ…!!!」
 ひときわ大きな嬌声を上げ、身体をびくっと震わせる。イッてしまったようだ。
ズルいよ。千夏さんだけ気持ちよくなるなんて。
でも、俺ももうすぐだ。爆発しそうな予感がある。
「イッちゃったね。俺もイクよ。中に出すよ、千夏さんの…ウッ!!」
 千夏さんの中に…。って言おうとしたのに、言い終わらないうちに射精してしまった。

 そのまま二人は、愛液と精液と汗と母乳が絡み合った液体にまみれて眠ってしまった…。

41熊猫:2012/12/03(月) 21:02:51 ID:3HCJXLO.0

*******************************************************************************
 管理者権限により、上二つの投稿は無効とし、削除しました。

>>39
>>40

 理由としては、舒龍さんが >>34で、「現実ではなく夢のなかの出来事」とおっしゃり、
>>38 のコメントにて、「夢終わり。次から現実モードでお願いします」とおっしゃっているにもかかわらず、
 現実に起こったことと捉えられるような書き方をしていること、重複した内容の書き込み(しかも盛大な誤字有り)があること。
また、旧掲示板時代からアク禁していますユーザとホスト名が同じであること。
などから、緊急的に削除までいたしました。

 まあ、別に管理者権限を振りかざし、削除する程でもなかったかも知れませんが、
(エロ小説板とはいえ)健全な運営と、小説なスムーズな進行のためとご理解いただきますようお願いします。
私としても、あまり権限は使いたくなく、できるだけ自浄作用や
次の方の書き込みによって、リカバリしていくのが最良と考えています。

よろしくお願いいたします。

くまねこ

*******************************************************************************

42蓬莱:2012/12/07(金) 20:00:50 ID:2gPO.k3I0
 次第に意識が覚醒してくる。
起きなきゃ。
そう思うのだけれど、いつまでもこうしていたい。
心地良いまどろみの中、そう思う。
「よくおやすみでしたね」
 キレイな女性の声が上から降ってきた。千夏さんだな。もう起きてたのか。
寝てしまうまでの光景を思い出しながら、思わず赤面してしまう。
 目を開け、頭を起こす。
千夏さんが、耳かきをする姿勢のまま優しげな微笑みを見せていた。
 俺の手をおっぱいに導くこともなければ、その豊満なおっぱいから母乳を迸らせる事もなく、
またその口は、いやらしい嬌声を上げることもなく、微笑みの形を作っている。
いろんな液体でドロドロになってしまったはずだけれど、そんな様子は見当たらない。
どうやら、千夏さんに耳かきをしてもらいながら、いやらしい夢を見てしまっていたようだ。そんな自分に嫌気が差してくる。
千夏さんに内心の動揺を悟らせない様に、次のオーダーをすることにした。
次は……、
最初の一ページ目で残っているのは、救急車と水中(産院)だな。
よし、決めた。
救急車は後回しにして、先に産院での水中出産をしてしまおう。
 そうだな…。
難産続きで、ちょっと疲れが溜まってきた。
次はあっさりしたのがいいな。ってことで、単胎の超安産にすることにした。
 もはやおなじみとなったVRシステムに身体を横たえる。

43無明:2012/12/08(土) 04:00:42 ID:WeCRVvyw0
視界が光に包まれ、それが晴れると俺は見慣れない服を着ていた。
胸には名札もある。
どうやら、俺は助産院の職員ということらしい。
隣には千夏さん。
彼女もまた、同僚のようだ。
「西端あかね、27歳、今回で3人めの出産、胎児は頭位、現在陣痛が5分、以上が産婦の情報です」

44熊猫:2012/12/24(月) 20:51:52 ID:D5XkQyo20
 目の前のドアを開けると、そこは産院だった。
ネットで探して付き添った妊婦と来た産院によく似てる。
中央には、くるぶしぐらいの高さのある水色のプールが設置されていて、
その中には、Tシャツ一枚になった産婦がお腹を抑えて横たわっていた。
 あれが西端あかねさんか。
今度は知り合いではないようだ。
西端という苗字にも、長い髪からのぞき見える顔にも憶えがない。
何となくホッとするような、物足りないようななんとも言えない気持ちを味わいながら、産婦に近づく。
 先ほど千夏さんが読みあげてくれたこの産婦のデータを思い出す。
陣痛の間隔が5分てことは、だいたい子宮口は5〜7cmぐらい開いてるかな。経産婦ということで、今回は少し早いかもしれない。
そう思いながら、時計で時間を図ると、だいたい2分間隔になっていた。
 破水したらしく、股間の水が噴水のようにボコッボコッと沸き立つ。
「西端さん〜。もうちょっとだよ。がんばれ!」
 千夏さんが腰の辺りをさすっているのを横目に見ながら、プールの中に入り、産婦に声をかける。

 おぎゃあ、ほんぎゃああ…!
それからだいたい2時間後ぐらい。
元気な男の子が誕生した。
さすが安産だな。
経産婦ということもあるだろうけど、すんなりと産んでいた。

 ドアを開けると、いつも通り喫茶店へ戻っていた。
ソファに座り、目尻を揉み込む。
おかしいな。休憩もたっぷりしたし、さっきのお産も記録的な安産だった。
疲れが取れない…。
ソファの背もたれにもたれかかると、そのまま寝てしまいそうだ。
 お店の時計では、来店してから数時間しか経っていない。
でも体感時間では一日中お産を手伝っていたような感じがある。
 千夏さんと別れるのは、気が引けるけれど、今日はもう帰ろう。

「だったら、ここで一眠りされてはいかがですか?」
 もう帰りたいと言うと、千夏さんは俺を引き止める。
返事も聞かないで、壁際に設置されて電話で何か言っていたかと思うと、
ドアが開き、二人の女性が入ってきた。
 二人とも、千夏さんと同じような古典的な黒いウエイトレス姿だ。
そして、千夏さんと同じくらいお腹が前に突きだしている。

 二人は、大きなお腹を抱えているとは思えないほどのスピーディーな動きで、
ソファーの背もたれを倒すと、ソファーは忽ちのうちにベッドへと早変わりした。
 ソファーベッドだったのか…。
そんな事を思っている間に、枕と掛け布団が用意され、二人の女性は一礼をして下がっていった。
「ご希望なら、子守唄でもお歌いしましょうか?」
 微笑む千夏さんの言葉をやんわりと断ってから、床につく。
ふかふかの布団が気持ちいい。これどこのメーカーのだろう。あとで聞いてみよう。
そんな事を考えているうちに、あっという間に眠りについた。

45無明:2012/12/29(土) 01:29:57 ID:eqM3o5BU0
俺は夢の中で、胎児になっていた。
暖かな子宮の中で、産まれるその時をまっていた。
優しい母の声が聞こえる。
そう、できることならずっとこのまま………………

目が覚めて最初に見えたのは、千夏さんの寝顔だった。

46舒龍:2013/01/10(木) 12:10:43 ID:oXr2piuY0

 蝋のように白い顔に、赤い唇。その白い顔を覆うように流れる漆黒の長い髪。
呼吸のたびに、上下に揺れるおっぱいと大きなお腹…。
 キレイだな…。
千夏さんの寝顔を見て、つくづくそう思う。
こんな女性が彼女だったらいいのに…。
「…ん、んぅぅう…」
 しばらく見とれていると、小さくうめき声を上げて千夏さんの長い睫毛が痙攣するように動く。
「…あ、おはようございます。よく眠れましたか?」
 ソファーベッドに寝転びながら、自分のほうを見ている俺に気付いたのだろう。
少し恥ずかしそうに顔を赤らめながら、言う千夏さんの声は、少しまだ夢心地のようだった。

 2人で仲良くトイレまで行き、顔を洗った。
こうしてみると、まるで千夏さんと結婚してこの洋館に住んでいるような錯覚に陥る。
こういうのも悪くないな。
 大学を卒業してお金が溜まったら、こういう妊婦さんと擬似結婚生活ができるお店をオープンさせようか。
そんな他愛もないことを考えながら、部屋へと戻る。
 ええっと、まだ一ページ目でやってないのは、救急車だけだな。
よく眠れたので、今日は、二ページ目も一気にやってしまうか。

 千夏さんに救急車。胎児の数は1人。比較的安産で正常位。
陣痛が始まり、救急車を要請。渋滞により、救急車内に搬送された時点で破水。
とオーダーした。こんなに細かくシチュエーションを指定しても大丈夫なんだろうか。
 VRシステムに座り、目の前が一瞬真っ白に光り、視界が晴れると救急車の車内にいた。
俺は千夏さんと一緒に、グレーの救急服を着込んで車内にいた。
 ガコンと衝撃があり、どうやら通報先に着いたようだ。

47無明:2013/01/11(金) 01:45:43 ID:PO47lxSA0
他に男性がいると気が乗らない。
それは言うまでもないのだけれど、実際に一人暮らしなのに、検診をしっかり受けている妊婦なんているのだろうか?
千夏さんから渡された産婦の情報を見ながら思う。
だけど、今はそれを考える時じゃない。
俺はストレッチャーを用意して、即座に室内へ向かった。
床に倒れ込み、脂汗を浮かべ苦しんでいる。
俺は、産婦の鈴島圭さんを抱きかかえて、ストレッチャーに寝かせた

48名無しのごんべへ:2013/01/13(日) 11:05:45 ID:LMd7VRWk0
 千夏さんと2人で救急車に収容する。
ガコンと衝撃があり、ストレッチャーが収容された。
 後ろ手に後部ドアを閉め、運転手に合図を送る。
助手席に座った隊員が無線で受け入れ先を探している中、一番近い病院に向かってとりあえず走りだした。
走りだしたまでは良かったが、最も近い病院は、受け入れられないという。
ちょっと離れた病院が受け入れることになって、急遽そちらへ向かうことにした。
 幹線道路に差し掛かった時、大渋滞に巻き込まれた。
サイレンを鳴らし、道を譲るよう呼びかけるが、前後左右車で埋まってしまい、動けなくなってしまった。
「あぁ…、ぅうんん…!」
 産婦が短く息み始めた。本格的に陣痛が始まってしまったようだ。
お腹に力入れない様、アドバイスしながら、腹部に取り付けられた簡易陣痛測定器を見やる。
まだ破水はしていないようだし、病院に搬送されるまでは産まれないだろう。

 しかし、俺の予想は甘かった。数十分経っても、車列は殆ど動かない。
恨めしげに動かない車列に視線をやったその時、

 バシャバシャバシャー

 まるで蛇口を全開にしたかのような凄まじい勢いで産婦の股間から水が飛び出してきた。
飛び出した水は、俺たちにも少しかかり、ストレッチャーのシーツを濡らした。
無色透明。舐めてみても、味はなし。
破水したのか…!?

49熊猫:2013/01/16(水) 12:33:57 ID:po.BWNN20
「患者、破水!」
 隣で千夏さんが叫んだ。
やばい。破水してしまったということは、もう間もなく産まれるという事だ。
破水してしまうと、平均的な時間で一時間ちょっとで後産が終了する。
初産だとその倍ぐらいと言われているので、あと2時間ほどで出産してしまうことになる。

 それから30分が経った。
陣痛はさらに強くなり、陣痛の間隔もだんだん短くなってきているし、
子宮口も全開に近い。
でも、車は一ミリたりとも動いていなかった。
とりあえずこの救急車を前に進ませようとみんなも協力してくれてるんだけど、ほとんど動いていなかった。
救急車の中で出産するしかないのか…。まあ、元々そういうオーダーだったんだけれど。
装備をチェックしなきゃ。
「千夏さん、出産に関する装備はどれぐらいありますか?」
 俺は千夏さんに声をかけた。

50無明:2013/01/19(土) 03:01:33 ID:a6tGcRZY0
「そうですね………専用の道具となれば、胎児の呼吸を助けるための吸引器具とへその緒を固定する為のクリップ、くらいでしょうか?」
あとは基本的な道具ばかり。
想像以上に、物が少ない。
しかも患者の方はといえば、とうとう息み始めてしまった。
ない頭を捻ってでも考えるしかない。
産湯なんかするはそもそも無理だ。
後必要なもの。
それを考えなければ、母子ともに危険にさらされる。
考えろ、考えろ。
何か、足りないものはないか?

51熊猫:2013/02/01(金) 09:04:50 ID:aQabq5Lg0
 結局足りないものは思いつかなかった。
比較的安産で正常位に設定してあるので、大したことは起こらないだろう。
このまま、この設備のままでやれるはずだ。

 すでに胎児の頭が出ていて、患者の股間から、ワカメのような黒々としたものが見えている。
考えているヒマは無さそうだな。
陣痛計なんてものは救急車にないので、千夏さんに間隔を測ってもらって、
お腹に手を当て、手探りで行くしかない。

52無明:2013/02/01(金) 11:31:50 ID:WPwyBUDg0
陣痛を計ってもらって、出来る限り備えようとしていたが、そうも行かなくなった。
「んんーーーーーーっ!!」
患者の声。
一気に、胎児の頭が出てくる。
間に合わない!
「千夏さん、受け止めて!!」

渋滞の中とはいえかなりの安産だったが、あそこまで早いとスリリングだ。
これで、場所のバリエーションは全て消費した。
ここまできたら、順番にコスチュームもやっていこう。
まずは、和服からだな。

53舒龍:2013/02/07(木) 14:53:45 ID:5VSF662I0
 部屋に戻ってすぐ、千夏さんにオーダーを伝える。
コスチュームは和服。双子で38週目。比較的安産。
前回のオーダーで、かなり細かくオーダーできることがわかったが、
この2ページ目からは、シチュエーションよりコスチュームメインになっているようだった。
そのため、どうも勝手がわからない。
同じではつまらないので双子としてみたが、様子を見るためにも、あっさりとした比較的安産を選ぶ。
 VRシステムのイスに座ると、もはやおなじみとなった白い光で視界がいっぱいになる。

 視界が晴れると、そこは神社だった。どこか見覚えのある…。
ぐるっと見渡してもすべて視界に入るぐらい小さい神社。
 正面には拝殿があり、人影が見える。
着飾った様子は華やかな雰囲気があり、どうやら初詣らしい。
これだけ人が多ければ、妊婦を探すのも大変だな。
どの女性も着物を着ており、前に回ってみないと、妊娠しているかどうかわからない。
さらに、着物というのは体型を隠すようできている。というか、昔の人は寸胴が多かったらしい。
そのためか、誰もが妊娠しているように見えるし、妊娠していないようにも見える。
 あちこち歩いて、さすがに疲れてきた。
鳥居の基礎の所に座って休憩することにしよう。

 しばらく休憩していたら、石段から誰かが上がってくるのが見えた。
見えた瞬間、これだ!と思った。
緑色に矢尻のような白いポイントが有る着物でも隠せないほどの大きいお腹の膨らみ。
他の人とは違い、胸とお腹の境目ぐらい、かなり高い位置で帯を締めていて、帯の下がぽっこりと膨らんでいる。
苦しいのか、ふぅふぅと大きな息をつきながら石段を上がってくる。
やはり重いのか、片手でお腹を支えている。
 すぐに掛けより、手を貸してやる。
間近で観た妊婦さんの顔はどこかで見たような、どことなく見覚えがある。
そんなこともすぐに消え去ってしまう。
帯の下から突き出たお腹は、今にも着物を破って破裂しそうなくらい大きい。
すでに息が上がっていて苦しそうなので、社務所近くのベンチに座らせた。

54無明:2013/02/07(木) 17:11:19 ID:hxmpMmWU0
妊婦さんを社務所のベンチに座らせた、正にその時だった。
「ふぅ、うぅぅぅ………」
小さく呻く声が聞こえたその途端、妊婦さんの股の辺りがじわりと濡れる。
そりゃ、あの高さの石段を登ってきたんだから無理もないだろう。
こうなってはやることは一つだと、千夏さんを呼ぶ。
千夏さんはどうやら、バイトの巫女さんの手伝いをしていたらしかった。
明らかにサイズの合っていない巫女装束で、こっちに向かってくる。

55舒龍:2013/02/23(土) 12:55:02 ID:bAMijELw0
 巫女装束のサイズが千夏さんに明らかに合っていないのはその巨乳のせいだ。
走るたび、ばいんばいんと音がこっちまで聞こえてきそうなくらい左右に揺れる。
 袴の帯に押し上げられたおっぱいは、今にも零れ落ちそうになっている。
その緋袴も、双子を孕み大きく膨らんだお腹のせいで足元まであるはずがふくらはぎの真ん中ぐらいまでずり上がっている。
 ごくり。
思わず生唾を飲み込む。
俺も男だ。こんなのを見て興奮しないわけがない。
「ふぅぅん…。はぁっ……」
 千夏さんに目を奪われていると、傍らの妊婦さんが呻いた。
おっといけない。この妊婦さんの出産を見に来たんだった。
 着物というのは、筒状の布を巻きつけた格好になっている。
そのため脱ぎにくいし、脱がしにくい。
 千夏さんがたどり着き、妊婦さんの横に座ってラマーズ法を教えているのを横目で見ながら、
とりあえず帯を緩めながら裾を広げ、できるだけ足を開かせる。
開かせた足の間からは、水たまりが出来ていた。すでに破水してしまっているようだ。

56無明:2013/03/01(金) 04:24:02 ID:odBc3YPA0
「ふうっ、ふぅ。ふぅ〜〜〜〜〜〜〜んんんーーーーーーーー!!」
「あっ、早く用意を!!」
何度目かの呼吸の最中、突然産婦さんがいきみ始めた。
比較的安産に設定したからだろうか、いきんだその瞬間から、丸いものが着物の布地を押し上げている。
千夏さんの言う通り、受け止める準備をしないとこれは危ない。
しゃがみこんで手を差し出したその途端、第一子がすんなりと生まれて産声を上げた。
こりゃ、かなりあっさりしてるな………

57舒龍:2013/03/09(土) 11:12:50 ID:bWKLhbkc0
 次の出産はけっこう難産にしてもいいかもしれない。
そんなことを思いながら、産まれてきた第一子を千夏さんに渡し、第二子の娩出に備える。
「はぁ、はぁ……。ん…っ、ぅんん、んんんんんン〜」
 また陣痛の波が来たようだ。妊婦さんが息むと、するりと第二子が出てきた。
長い石段を登ってきたのが功を奏したのか、けっこうすんなり出てきたな。
第二子も千夏さんに渡して、出産終了。
 いつも部屋の中とかでドアを通ったら、喫茶店に戻っていることが多かったが、今回はどうしたものか。
だだっ広い神社には、ドアらしきものは見当たらない。
ドアらしきものがあるのは、社務所ぐらいのものだ。どうすれば喫茶店に戻れるのだろう。
「ふふ。こっちです」
 不安げに辺りを見回していると、千夏さんが鳥居の方へ歩き出した。俺も慌ててその後を追う。
鳥居の先には長い石段がある。千夏さんもさっきの妊婦さんみたいに産気づきはしないだろうか。
大きなお腹がジャマして足元は見えないはずである。石段には手すりがあるとはいえ、けっこう危険だ。
 そんなことを思っていたら、鳥居をくぐると喫茶店の部屋の戻っていた。
なるほど。鳥居がゲートになっていたのか。
鳥居自体、神域と人間が住む俗界を区画する結界のようなものと言われている。

 さて、ぐっすり眠ったことで、疲れもすっかりとれている。
2ページ目からは、コスチュームがメインのようだが、コスチュームに合ったシチュエーションになるようだ。
だいたい把握できたので、次に行こう。
次は、ドレスか…。
ドレスを着るシチュエーションってのがよくわからないが、結婚式かパーティーか…。そんくらいのもんだろう。

 千夏さんにドレス。胎児の数は2人、巨大児。正常位だが、膣口で胎児がつっかえて難産になる。
参加者にも妊婦がいて、つられて産気付く。
とオーダーしてみた。初の複数出産をオーダーしてみたが、通るのだろうか?

58無明:2013/03/11(月) 06:19:00 ID:.EilK2HY0
「複数ですか………もう一人の方の出産はどうされます?」
複数は可能だったようだが、肝心なことを忘れていた………
もう一人も設定できるなら、こっちは逆子といこうか。 
胎児数は、おまけと言えばおまけということで一人にとどめておこう。
難産の度合いについてはメインと同程度に。
千夏さんにそれを伝えると、快く了承してくれた。
「では、今から始めますね?」

気づくと、俺はタキシード姿になっていて、隣には赤いドレスを着た千夏さん。
やはり、何かのパーティーらしい。

59熊猫:2013/03/21(木) 10:44:42 ID:l6XIfEss0
 正面の壇上にいる男性は司会者だろうか。
その隣に女性がいるのだが、妊娠はしていないようだ。スラリとしたウエストが強調された服を着ている。
 見たところ、参加者は50人ぐらいいそうだ。
立食のバイキング形式になっていて、ウェイトレスと思しき人らもいてかなりごったがえしている。
どうしたものか…。
 そう思って辺りを見回していると、見つけた!
壇上に近いところ。一番前のテーブルに車椅子に乗った女性がいる。
 シンプルなサーモンピンクのドレスを纏ったお腹はこれでもかってぐらいに大きく前に突きだしている。
ドレスが太もものほとんどを隠している。そこまでがお腹だとすると、臨月か。もう産まれそうだな。
ってことは、これが今回のメイン妊婦か。
「久保村 莉奈。24歳。双子の30週目に入ったばかりですが、育ちすぎたため、明後日帝王切開で出産予定です」
 千夏さんが女性のプロフィールを読み上げる。
 どうやらこの女性は今回のパーティーの主役らしく、女性を囲むように人だかりができているため、今は近づけない。
淡いグリーンの液体が入ったグラスを持ちながら、和やかな感じで談笑している。
まだ陣痛も始まっていないようだし、もう一人の妊婦を探すか。

60無明:2013/03/21(木) 20:12:21 ID:UmeYgvjs0
いかにも「自分の立ち位置を探している」という素振りであたりを見渡す。
すると、1つ空いているテーブルに誘導された。
隣は当然千夏さんのものだが、向かいが空いている。
と、そこに青いパーティードレスをまとった、これまたおおきなお腹の妊婦がきた。
よこでそっと、千夏さんが耳打ちする。
「北山富江。25歳で単胎の36週目ですけど、身長に比して胎児がかなり大きいので、こちらも明後日から帝王切開で出産予定だそうです」
言われてみると、確かにこの人は身長低めだ。
軽く会釈して座ってもらい、とりあえずその時を待つ。
さあ、パーティーの始まりだ。

61くりきんとん:2013/03/26(火) 17:51:10 ID:P.g5uB/c0
そのとき、千夏さんがお腹を押さえた。

62くりきんとん:2013/03/26(火) 18:28:49 ID:P.g5uB/c0
管理人さんへ
これと1つまえの削除しといてください
へんなこと書きました
すみません

63無明:2013/03/26(火) 19:20:31 ID:L8KNOBfQ0
>>62
別に大丈夫だと思いますが……


えっ!?
千夏さんが?
と、俺があわてたその時だった。
ちらりとこっちを見ると、舌を出して悪戯っぽい表情を浮かべる千夏さん。
ようは、俺をからかってきたのだ。
「それよりも、主賓を見てくださいよ」
ケロリとした様子で前を指さす千夏さん。
「おどかさないでくださいよ」
俺はムッとしながら主賓のほうをみた。
しきりに腰に手を当てたり、お腹をさすったりを繰り返している。

64くりきんとん:2013/03/26(火) 21:21:56 ID:P.g5uB/c0
「そろそろですかね」
俺は少し心臓の鼓動が高まる。

65くりきんとん:2013/03/26(火) 21:43:12 ID:P.g5uB/c0
主賓の表情は時間がたつにつれて苦しく険しくなっている。

66無明:2013/03/26(火) 21:49:35 ID:L8KNOBfQ0
>>64
文句を言うようで悪いですが、せめて5行以上はあったほうが、次の人もつなげやすいかな、とは思います。


とうの主賓は挨拶なのか暫くはテーブルをあちこち回っていたが、やがてそれもしなくなって自分の席にじっとし始めた。
深呼吸を何度も繰り返し、お腹をさすっては眉を顰めている。
隣に控えていた男性が何かを耳打ちするも、首を横に振る彼女。
やがて周りも気づきだしたのか、少しづつ騒がしくなっている。

67くりきんとん:2013/03/26(火) 22:37:10 ID:P.g5uB/c0
主賓はとうとう我慢の限界のようだ。
拳を強く握っている。
「そろそろいきますか?」
「もう少しまちましようよ」
などと議論を重ねている俺と千夏さんは主賓に気をとられていて
気づかなかった、
向かいの女性の変化に

68熊猫:2013/03/28(木) 19:33:27 ID:iMzN6mO.0
>>62
無名さんがうまく物語を繋げて頂いたので、削除しないでおきますね。

「祐樹様。あれ…」
 ふと千夏さんがつぶやく。千夏さんの視線の先を追うと、向かいに座った青いパーティードレスをまとった女性。
確か千夏さんが36週目だって言ってたっけ。
通常37週目から正産期といい、お産に適してると言うけれど、胎児が既に育ちすぎているらしい。
でも女性の身長が低いせいか、テーブルに隠れてお腹が全然見えない。
顔をしかめ、お腹をさすっているようだ。
もう産気づいたのか…?

 そう思って思わず立ち上がりかけたが、違ったようだ。
お腹をさすりながら、ドアの方に歩いて行った。
「トイレだったみたいですね。後期になると膀胱が圧迫されて近くなりますから」
 ちょっと顔を赤らめながら千夏さんが解説する。
なるほど。でも千夏さんはまだ一回もトイレに行って無いような気がするぞ…。
「…ぅうんん…、はぁああん…!」
 主賓の女性がこっちにまで聞こえてくるような大声を出した。
顔をしかめ、お腹をさすって、かなり苦しそうだ。
双子の巨大児。正常位だが、膣口で胎児がつっかえて難産になる。ってオーダーしたんだっけ。
そろそろ行くか。
千夏さんと眼で合図して、俺たちは主賓が座るテーブルへと近づいた。

69無明:2013/03/30(土) 13:59:25 ID:f3ACXfmU0
ちょっとの間に、ざわめきが広がっていく。
何事かと思って更に近づくと、すでに主賓はいきみ始めていた。
どうやらこらえきれなくなって半ばパニックを起こしているようだ。
ここはなんとかして、産婦を落ち着かせることが必要だ。
男である自分がアドバイスするのもアレだし、どこかにちょうどいい人物は居ないものだろうか………
千夏さんは周りの人に説明をしてもらっているし、どうすれば………
ちょうどその時だった。
青いパーティードレスの女性が、会場に戻ってきたのは。

70熊猫:2013/04/09(火) 21:53:34 ID:gR6pN3Fw0
青いパーティードレスの女性。
「北山富江。25歳で単胎の36週目ですけど、身長に比して胎児がかなり大きいので、こちらも明後日から帝王切開で出産予定だそうです」
 この女性が千夏さんの向かいの席に座った時、横からそっと千夏さんが耳打ちしてくれたデータを思い出す。
この人に頼むしかないようだな。
「北山さん、お久しぶりです」
 いかにも知り合いのようなふりをして近づく。25歳って言うと、俺より少し年上だな。
「あなたは…?」
 小首を傾げる女性。テーブル越しに見てもかなり身長が低い女性だなと思ったが、俺のみぞおち辺りに頭が来る。
150…ないかもしれないな。そのせいか、
「覚えてませんかね?この前のパーティーで一緒だった…真田です」
 思わず本名を言いかけて、とっさに偽名を使った。なぜだか知らないけど…。
周りの女性を見ても、かなりパーティー慣れしてそうに見える。この北山という女性もだ。
「そうですか…。すいません…。あまり物覚えがいい方ではないので…」
 本当に済まなさそうに眉をひそめる。心根の優しい人なんだな。騙すのが心苦しい。
おっと、そんな事言ってる場合ではなかった。
「久保村さんが産気づいてしまったようで…。落ち着かせたいと思うんですけど…」
「わかりました。ちょっと心得があるので、やってみます」
 どういう心得かわからないけど、北山さんに任せておこう。

71無明:2013/04/10(水) 16:42:36 ID:Ivs/GwVc0
「深呼吸して。大丈夫、落ち着かないと何にもならないから」
久保村さんのところに向かうと、北山さんは声をかけて落ち着かせようとしていた。
だが、当の久保村さんはというと苦しむばかり。
これは本人が苦しんでいるだけじゃない。
見た目以上に、出産が進んでいるとしか思えない。

72ぷに丸:2013/04/12(金) 01:54:57 ID:fK7tAKJ60
「落ち着いて。私は助産師なの。ちゃんと知識があるわ。まずは落ち着いて。」
北村さんは優しく手を握りながら語りかける。
パニックになっている久保村さんが、北山さんのお腹に当たってしまわないかとヒヤヒヤしたが。

「ふぅ…ふぅ…ふぅ…。痛いのォ。怖いのォ!」
久保村さんは優しい北山さんのおかげでやっと落ち着きを取り戻した。
どうやらいきなり襲ってきた強い陣痛に恐怖を感じてパニックになってしまったようだ。
「ありがとう。一緒に頑張りましょう。」
そう言うと北山さんは久保村さんの手を添えて自分のお腹を優しく撫で、同じように久保村さんのお腹を撫でた。
「じゃあ、久保村さん、ちょっと恥ずかしいかもしれないけど、子宮口を見せてね。」

俺があらかじめ用意したテーブルクロスとタオルをカーペット床に敷いた上に久保村さんを寝かせた。
「真田さんはいきみの指導できるかしら?久保村さんはちょっと足を開いてね…」
俺はいきみの方法を教え、北山さんは久保村さんのマタニティパンツをずらして子宮口を確認した。

73無明:2013/04/12(金) 02:07:39 ID:vW.F7QPg0
「破水はしてないし………となると7cmくらい?大丈夫。私にあわせて息をして。せーの、ふーっ、ふーっ」
「へ、え?ふうぅーーっ!ふうぅーーっ!」
「あ、あんまり強くしたら力入っちゃいますから。もう少しゆっくり、ですよね?」
「真田さんの言うとおりだから。今は耐えて」
さすが本職、というべきか。
優しい口調ながらも要点をきちっと押さえ、産婦に耐える手段を伝えている。
ついでにボディーガードとおぼしき男性には、救急車到着まで間に合うか分からないのでここで産ませるということを伝えていた。
いきみの逃し方も安定してきたためか、俺は野次馬を遠ざけてほしいと言われた。
立ち位置さえ工夫すれば見放題だ。

74舒龍:2013/04/15(月) 22:04:55 ID:faEm6HVc0
 男性陣には、周囲のテーブルやイスをどけてもらい、少し離れるように言った。
残った女性には人の壁になってもらう。
そこに素知らぬ顔で紛れ込み、心配そうに事の成り行きを見つめる女性らと共に覗きこむ。
 俺が覗きこんだ瞬間、バシャバシャと水音が聞こえた。
どうやら破水したようだ。
破水したということは子宮口が全開大になり、いよいよお産も本番といった感じだな。
 胎児もだいぶ下がっているらしく、お腹の膨らみの頂点はおヘソの辺りから、下腹部へと移動している。
双子の巨大児に設定したからか、胎児が下がってくる様子がありありと見て取れる。
「破水したわね…。もう、力いっぱい息んでもいいわよ。ほら、ひっ、ひっ、ふぅ〜」
 股間を覗きこむようにして様子を見ていた北山さんもほっとした様子で、久保村さんにアドバイスをしている。
青いパーティードレスに包まれた大きなお腹の辺りをさすりながら、ラマーズ法の実演をしてみせる北山さん。
その北山さんの顔は、苦しそうにゆがんでいる。これじゃどっちが産婦だかわかりゃしないな。
 そう言えば、つられてもう一人の妊婦も産気付くってオーダーしたんだっけ。
ってことは、まさか……。

75ぷに丸:2013/04/22(月) 02:07:09 ID:uxr74MDM0
「んんっ…!!」
北山さんに大きな陣痛の波が襲ってきたのか、ついに声が漏れてしまった。
周囲の人には気づかれてはいないようだ。
久保村さんの方はどうだろう。順調に進んで…いない!
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ーーーーーーっ!!」
尋常じゃない叫び声を上げている。
北村さんもそれに気づいてはいるようだが、痛みでうまく言葉を紡げない。
「ぢょっと…、確認…させて」
北山さんは必死になって久保山さんの内診を試みた。

76熊猫:2013/04/24(水) 21:21:08 ID:kTpQFQEg0
「…っ、くぅんッ…ぅうんんん……」
 しかし、北村の陣痛も本格的になってきたのか、かなり辛そうだな。
よし、ここは俺らに任せろ。見るだけもいいが、やっぱり介入したくなる。
「北山さん、大丈夫ですか!?」
 白々しく駆け寄り、北山さんのお腹を触診する。
青いパーティードレスの上からでもハッキリわかるほど、お腹は固く張っていて、だいぶ下がっているようだ。
まだ破水はしていないものの、かなりお産が進んでいるように見える。
「北山さん。まさか、あなたも産気付いたんじゃ…。俺と彼女は、産婦人科専攻の医学生です」
 傍らで心配そうに見ている千夏さんに視線を映しながら言葉を紡ぐ。
医学生に専攻があるのかどうかわからないが、説得力があったようで、北山さんも久保村さんの横に同じような姿勢で座り込んだ。
 ここでちょっと復習しておこう。
久保村さんは、双子の巨大児で膣口で胎児がつっかえているため、難産になっている。
助産師の北村さんも、久保村さんの介助中に産気付いた。胎児は一人だけれど、逆子で難産。

 さて。
北村さんの方は、まだ時間がかかりそうだし、しばらくは放っといても良さそうだな。
久保村さんは、かなりの難産が予想されるし、つっかえている二人の胎児を何とかしなきゃな。

77無明:2013/04/25(木) 05:36:48 ID:UYNyjFTI0
「男ですいませんね。いま様子を見ますから」
声をかけて、子宮口のチェックもかねて様子を見る。
引っかかっているということは、どっちか片方の胎児を押し戻す必要がありそうだ。
そして様子を見たところ、俺から見て右側に位置する胎児を押し戻せそうなことも分かった。
「痛いですけど、我慢して下さいね?」

78舒龍:2013/05/22(水) 07:21:03 ID:J/tUYBy.0
「んああ゛あ゛あ゛あ゛〜!」
 押し戻せそうな右側の胎児を、手を入れて押し戻す。
久保村さんは、断末魔とも言える悲鳴を上げて苦しむ。
こりゃかなりの難産だな…。自分で設定したにもかかわらず、ちょっとかわいそうになってしまった。
手で左側にいた胎児の位置を調整し、娩出を助ける。
でも、久保村さんは荒い息をつき、かなり体力を消耗しているみたいだ。自力で娩出するのは、かなり難しそうだな。
 千夏さんに念のため北山さんの様子を見ておくように言ってから、陣痛の波に合わせ、胎児を引っ張る。
一番大きい陣痛の波が来た時に、一気に引っ張る!
ズボッと大きな音をたてて、胎児が娩出された。
先に産まれた方の赤ちゃんを千夏さんに渡し、さっき産まれた方の赤ちゃんをぐったりした久保村さんに渡す。
そろそろ救急車が来る頃だろう。
千夏さんの誘導で、二人の赤ちゃんのへその緒が切られ、産湯を使った。
 さて、次は北山さんだな。
久保村さんの出産の間も、北山さんの陣痛は順調に進み、もうすぐ娩出されるだろう。
久保村さんの出産が終わったことで、周りの雰囲気も和らいだ。俺も千夏さんもホッと一安心だ。
その和やかになった雰囲気に押され、俺は忘れていた。
北山さんも、単胎ながら久保村さん並みの難産に設定していた事を…。

79無明:2013/05/23(木) 00:31:20 ID:QJ6svCZk0
「痛くなったらいきんでください!」
声をかけながら、時間の経過などもチェックしていく。
そんなことをしていたもんだから、すぐに気づいてしまった。
分娩の進行が、遅い。
いや、遅いなんてもんじゃなかった。
さっきから北山さんは言われたとおりにしているのに、陣痛にだって問題はないのに。
分娩の進行が止まっている。
つまり、「遷延分娩」の状態に陥ってしまっていた・

80蓬莱:2013/06/03(月) 20:08:22 ID:kwP70jOY0
 本来なら帝王切開に移らなきゃ胎児はもちろんのこと、母体にも危険が及ぶ時間帯だ。
しかし、この状況では開刀する訳にはいかないし、俺にはその技術もない。
こうなると、久保村さんの時と同じように手を使い、胎児を吸引するしかないようだ。
 北村さんもぐったりとしてきており、かなり危険な状態であることが伺える。
なるべく早く胎児を娩出してしまわないとちょっとヤバイかもしれない…。
 北村さんに声を掛けてから、千夏さんと一緒に北村さんのお腹を押す。
思わず顔を背けてしまうほど絶叫が漏れる。
それが功を奏したのか、微弱ながらも陣痛が再開したようだ。
陣痛の波に合わせ、胎児を引っ張りだす。

 北村さんの赤ちゃんもかなり大きな赤ちゃんだった。
ハサミを使いへその緒を切った所で、パーティー会場に救急隊員が駆けつけてきた。

 俺達の出番はここまでだな。騒然となる会場を後にした。
メニューをみてみると、順番通りなら次が競泳水着か。
頼んでいたウーロン茶を飲み干してから千夏さんにオーダーした。

81名無しのごんべへ:2013/06/10(月) 23:39:15 ID:01Eary9E0
たまには変化球も悪くない、今回は順番通り競泳水着にするが、次は軍服か戦隊スーツもいいかもなぁ。
おいおい考えるとして。
そんなことを考えながらオーダーをする。
競泳水着、胎児は一人、微弱陣痛。
千夏さんにそれだけをつたえ目を閉じる。

気付いたときには俺は水着でプールサイドに立っていた。
「へぇ、なかなか引き締まった身体ですね。」
そういう言葉に振り向くと千夏さんがいた。
水着は何故かスクール水着だ。紺色の生地と大きくつきだしたお腹が妙にミスマッチでそそる。

「あ、ターゲットが来た見たいですね。」
そういうと千夏さんは入り口を指差した。
そこには髪がそれなりに長く釣り目気味の大きなお腹を抱えている競泳水着の少女がいた。

「神宮寺麗香、38週目の17才。財閥のお嬢様だそうですよ。」
財閥のお嬢様かぁ…学生服でもあり得るシチュエーションだよな。
そんなことを考えながら麗香を見ていた。
飛び込みの練習や泳ぐ練習から、大会が近くて練習をしているような感じを受けた。
飛び込みかぁ…あれだけのお腹を打ち付けて大丈夫かなぁ。
俺の心配は間違いではなかった。
数回ほど飛び込み泳いでいたのだが、何回目かの飛び込みのあと、コースを半分ほど泳いだ彼女が急に動きを止めた。
お腹を抱え、立ち尽くしている。眉間にはシワもよっていた。

いよいよ俺の出番かな?そう考えた俺は隣のコースを泳ぎ彼女に近づいた。

82舒龍:2013/06/15(土) 12:45:05 ID:R58fFZOY0
 彼女に近づくため泳いでいると、あることに気付いた。
すれ違う競泳水着のお腹がぽっこりと膨らんでいるのである。
明らかに産み月が近いのだろう。かなり膨らみが目立つのもいるが、今回のオーダーは一人だけだ。
おそらく次の客が来た時に出産するのだろう。
 そんなことを思っているうちに、彼女の側まで泳ぎ着いた。
水中から顔を出すと、他の水泳部員も心配そうに彼女に近づいて来ている。
 プールサイドを見やると、白いパーカーを着てストップウォッチを持った女性がいた。
この女性がコーチだろうか。かなり目立つお腹をしている。
「佐伯先生。麗香の様子はどうですか?まさか、産まれちゃうんじゃ…」
 心配そうに眉をひそめているが、プールに入ってくる気配はない。
このコーチも、お腹の赤ちゃんが心配でプールサイドから飛び込むことは出来ないようだ。
先生って呼ばれてたな。ってことは、教師役なのか。
…実に、面白い。

 そんなことを言っている場合ではなかった。
確か麗香は38週目だったな。まさに今にも産まれそうっていうか、張り裂けそうなぐらい大きく前に張り出したお腹。
彼女の頭まるごと入りそうなぐらいだ。
 素早く観察してみると、麗香はまだ苦しそうに眉をひそめ、両手でお腹を押さえている。
まだ破水はしていないようだ。
破水するまであまり息まないように伝えてから、コーチに救急車を要請するよう伝える。
 オーダーでは、微弱陣痛になるんだっけ。
通常、陣痛の間隔は短く強くなっていくのに対し、子宮の収縮力が弱く、陣痛の感覚が短く強くもならないのだ。
さあて、どうなるかな…。

83熊猫:2013/06/22(土) 08:35:07 ID:YJcsXfLA0
「ん…っ、ぅんん、ん。くぅぅうう、んん…、くぅあぁッ〜…!!」
 しばらく経ったが、やはり陣痛は進んでいないようだった。
潜って様子を見てみるが、お腹はかなり下がっているものの、胎児が出てくる様子はなかった。
整った麗香の顔が苦痛に歪みっぱなしになる。
あまり長くこの状態が続くと、胎児はもちろんのこと、母親の麗香の命も危ない。
 帝王切開や吸引に切り替えたほうがいいんだろうけど、そんな道具も設備もない。
また、今までの経験から死者が出る事にはならないのだろう。
「ちょっと危険な状態ですね。母体の体力の消耗が激しいです」
 千夏さんが横から状況を報告してくれる。
確かに体力の消耗が激しいそうだ。
時折、目のあたりまでプールの水に浸かるぐらい沈んでいくことがある。
このまま水中にいれば危険だ。
数人の生徒やコーチに手伝ってもらって、ひとまず麗香をプールサイドに上げる。
 どうやらこの学校は女子高なのか、水泳部員は女子しかいないのか、
この場にいるのは自分をのぞき、すべて女性のようだ。
 麗香の水着をちょっとずらし、股を露出させる。
指で測ってみたが、子宮口の開きはだいたい指一本分といったところか。
もうかなり時間が経っているように感じるが、分娩的にはまだ始まったばかりといったところか。

84無明:2013/06/25(火) 21:45:02 ID:ykbYS55s0
諸説あるようだが、陣痛も肉体の疲労に影響されるという話がある。
今回の場合はついさっきまで泳いでいたわけだから、疲労が溜まっており、だから陣痛が強まらないと見るべきか。
とりあえず、微温湯ならともかく、このプールみたいな水温の中では体が冷えてさらに危険だ。
部員数名を呼び、協力して麗華をプールサイドに上げる。
あれだけ派手に飛び込んだというのに、破水はまだしていない。
「誰かハサミを持ってきてください!」
千夏さんは部員に呼びかける。
このタイプの水着は締め付けが強いぶん、どこか一箇所でも切ることが出来れば締め付けは弱まるらしい。
つまり無事に出産できるよう、股のあたりを切り抜くんだそうだ。

85舒龍:2013/07/05(金) 07:47:44 ID:Is5z5HSw0
 千夏さんの声に一人の部員がうなずき、プールの外へ駆けていった。
しばらくしてその部員が手にハサミを持って戻ってきた。
その間も、麗香の様子に変わりはなく、かなりぐったりとしている。
 股のところへハサミを入れ、競泳水着を切り裂いていく。
伸縮性のあるタイプのためか、軽くハサミを入れただけで、スーッと下腹部の辺りまで裂けていった。

 しかし、麗華の出産に進展は見られない。
かなり麗華の体力の消耗が激しく、かなりヤバそうだ。
千夏さんと他の部員たちに手伝ってもらいながら、コーチと俺で麗華のお腹を押す。
かなり苦しいのだろう。持てる力を振り絞って暴れる麗華。
でも、それが良いキッカケになったようで、ハサミで切り裂いた麗華の股から水がボコボコと溢れ出てきた。
破水が始まったのだ。
いよいよこれからが本番だ。

86無明:2013/07/07(日) 16:28:09 ID:mWQMBlbI0
とはいえ、オーダーが微弱陣痛だ。
ここからどれほどの時間がかかるのか、ということについてはまだわからない。
まずは痛がる可能性を考えて、部員たちに体を押さえてもらう。
本人はやはり泳ぎ詰めで疲れているとしか思えない。
つまるところ、その場で一番大事になるものは1つ。
自分たち周囲の介助というわけだ。
問題なのは、微弱陣痛すなわち、「陣痛促進剤」が必要になる可能性が高いということだ………。

87名無しのごんべへ:2013/07/16(火) 16:05:44 ID:g2c7GEKQ0
 陣痛促進剤といえば、オキシトシンとプロスタグランジンがよく知られている。
他にはオロナミンCを飲んだり焼肉を食べるという方法も知られている。
 しかしどれも学校のプールで用意できるものでもない。オロナミンCや焼肉は、医学的根拠はないし、都市伝説の類でしか無い。
としたら、マッサージとかそんなぐらいか。以前ネットで調べた時に記憶が蘇る。
合谷という親指と人差し指の間、骨がぶつかる所のちょっと上にあるくぼみ。
それから、三陰交という内くるぶしから指約4本分上、すねのちょっと後ろ。
このふたつが、陣痛促進によく効くと言われているツボになる。
手分けして、このツボを刺激してもらう。

 それでも効果なかったため、最後の手段に出ることにした。
コーチと千夏さん以外の女性に全員出て行ってもらい、先ほどのハサミで、競泳水着を全て切り裂く。
日焼けしていない真っ白な乳房に俺はむしゃぶりついた。もちろん医療行為としてだ。
乳頭をマッサージすることにより、脳からオキシトシンという子宮収縮を働きかけるホルモンを分泌するのだ。
唇と舌を使い、乳頭を軽くキスするようにタッチしたり、引っ張ったり左右に転がしていく。
「…くぅぅうう。ふぅん、ぁあ、あッ、ぅうんん……」
 蝋のように白かった麗香の肌がうっすらと赤みを帯びてきた。

 しかし、まだ陣痛は起こらないようだ。こうなったら最後の最後のとっておきの手段に出るしかないようだ。
位置を少しずらし、最大サイズまで勃起してしまったペニスを麗香の中に突き立てる。
「精子の中にはプロスタグランジンというホルモン物質が含まれており、このプロスタグランジンは陣痛促進剤にも使われているんです」
 コーチが、顔を真っ赤にしながら止めようとするのを、千夏さんがなだめる。
勃起した乳首をさらに責め立てながら、ペニスを更に奥へと進めていく。
「ん…っ、ぅんん、ん。ふぁっ…、んぅっ。ヒッ、ぁああ…。ッん…んんんッ、はぁあああ…!」
 麗香の肌が更に赤みを帯びていく。だらしなく開いた口からはヨダレが出ている。
あまり妊婦とセックスするのは気が引けるし、そんな趣味はないのだが、身体は正直だ。
「はぁっ、あふっ、ああぁ…。ぁ、あ、くぅぅうう、ぁああん、んん…、くぅああああぁッ〜…!!」
 すぐに麗香の中に射精し、それと同時に麗香もイッてしまったようだ。
体をビクンと震わせ、荒い息をついている。
すぐさま二回戦へと突入。
「…ふぅんっ、ぁああ。んっ、い、イタイ……」
 間もなく二回目の射精が来そうな感覚があった頃、麗香がお腹を抑えて痛みを訴え始めた。
とうとう陣痛が始まったようだ。これで安心だ。
俺のペニスによって子宮口の開きも全開になっているし、すぐにでも産まれるだろう。

88名無しのごんべへ:2013/07/17(水) 00:18:07 ID:iQPQijjA0
行為をしてからの麗華の出産は順調だった。
数回の息みで、頭が見え隠れするようになった。
そして。
「ふぁぁぁぁぁぁぁっ!」
大きな声を出した後、胎児がズルリと産まれる。オギャア、と元気に泣き出した。
元気な男の子だ。
産まれた赤ちゃんを麗華の腕に抱かせてやる。
「わたくしの赤ちゃん…産まれて、ありがとう…」
潤んだ瞳で呟く彼女を見た後、救急車のサイレンが近づくのを確認して俺達は脱衣場への扉をくぐった。

目を開けると、見慣れた天井が見えた。帰ってきたか。
ちょっと疲れたし、メニューを見ながら冷コーでも飲むか。
アイスコーヒーを飲みながらメニューを見ると、学生服の欄に目がいく。
そこにはセーラー服、ブレザーの他にもうひとつ、学ランという項目があった。
…学ラン?珍し過ぎるな。
応援団長の少女か、性同一性障害みたいな感じの少女か、何らかの理由で男装を強いられてるとかか。
何にしても確実に選択肢のひとつになった。
後、気になるのは複数人は大丈夫だけど複数のシチュはどうなのか気になるな。
例えば軍服と戦隊物のスーツ。
敵幹部の軍服の少女と戦隊の一人が戦ってるうちに二人とも陣痛が来て…みたいな。
これも千夏さんに聞いてみるか。

…さて、これでいくつか選択肢は出来たかな?
順番通り体操服にするか、学生服の学ランにするか、複数のシチュにしてみるか。
俺は悩みつつ千夏さんを呼んだ。

89熊猫:2013/07/17(水) 13:01:35 ID:iILQ.xcs0
***********************************************************************************************
>>88

当掲示板管理者の熊猫です。
IP・ドメイン情報から>>81を投稿された方と同一人物だと見受けられるのですが、
>>1で舒龍さんが設定したグラウンドルール・メニューの上からやっていく。に従って投稿するようにお願い致します。
現在は>>16で無明さんが投稿された2ページ目になっています。
このメニューの上からでお願いします。

 今回は、オーダーとして確定していない。前回私が警告をしなかった。などの理由から
削除はしませんが、次回からは警告無く削除いたしますので、気を付けていただくようお願い致します。
ローカルルールや当掲示板のルールに反する投稿が多い場合は、規制させていただくこともあります。
これは、当掲示板を利用する全ての方に当てはまることでもありますので、各位ご注意願います。

 くまねこ
************************************************************************************************

90熊猫:2013/07/17(水) 13:02:50 ID:iILQ.xcs0
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・体操服(ブルマ)
ttp://ameblo.jp/shigeoh14/image-10759111978-10964642036.html
・体育館、バトミントンの様子(ページ半分ぐらいから下)
ttp://www.959h.kif.ed.jp/blog/2013/01/24000981.html

参考までに……

----------------------------------------------------------------------------------

 やっぱり最初に決めた上から順番で行こう。初志貫徹。初心忘れるべからず。
うん、大事なことだ。
てことは、体操服か……。学校で体育の授業中とかだろうか。ってなると、複数が自然だな。
 妊婦の数は3人。
1人は41週目で単胎。比較的安産。
2人目は38週目で単胎。胎児は大きめで比較的難産になる。
3人めは36週目で双子だが、胎児の大きさは単胎並みのため、かなり難産になる。
もはやおなじみとなったVRシステムのイスに座り、傍らに侍っている千夏さんにオーダー。

 視界いっぱいに光が広がり、光が収まると体育館にいた。
どうやら体育の授業中らしく、体操服を着た女子生徒がたくさんいる。
40人ほどいる内、8割ほどの生徒のお腹が大きく、見たことある顔もチラホラといる。
どうやら、さっきの競泳水着の時と同じ学校のようだ。
 2グループに分かれており、バトミントンをしているグループと、少し離れて見学しているグループがいる。
「まだ初期の子や、生理中の子は見学しているみたいですね」
 声のした方を見ると、生徒らと同じ袖と襟の所に赤いラインの入ったTシャツに赤いブルマを履いた千夏さんが立っていた。
言われてみれば、見学しているグループの生徒は、どれもお腹が目立たない生徒ばかりだ。
お腹が目立つ生徒は皆楽しそうにバトミントンに興じている。

「あの子が、長谷川 雪菜。41週目で単胎。比較的安産で出産。1人目のオーダーの子です」
 千夏さんが指差す方を見ると、今どき珍しく染めてもいないポニーテールを揺らしながらラケットを振るう、お腹が大きい子がいた。
「あの子が岡島 由貴。38週目で単胎。胎児は大きめで比較的難産。2人めのオーダーですね」
 千夏さんの指が動く。雪菜というさっきの子の隣。雪菜と違って明るく染めたショートカットの子。
そのお腹の大きさは周りに比べても大きめだが、雪菜よりは2回りほど小さい。
「そして、あの子が3人めのオーダー。36週目の双子で、胎児が大きいため、かなり難産になる子ですね」
 さらに動く千夏さんの指を追っていくと、生徒の中でも一際お腹が目立つ子がいた。
腰近くまである黒髪を束ねることもせず、ネット付近に突っ立っている。
 グンと前につきだしたそのお腹は、バーレーボール丸々2つぐらいは入りそうで、重くて大変なんだろう。
動くのもツライといった感じで、審判役を買って出ているようだ。

 さて、誰から出産するのかな。
順番まで決めていなかったから、成り行きに任せるしか無いな。

91名無しのごんべへ:2013/07/20(土) 22:23:03 ID:rLwctciA0
ちなみに俺の格好はジャージだ。多分新米の先生役かなんかだろう。

さて、様子を見ている間適当に考え事でもするか。
ひととおり終わったらどうしようかな。
複数のシチュを組み合わせ出来るのか聞いてみたいし、常連客用の裏メニューなんかもあるかもしれないし…
…ま、なんにせよ順番にやっていって終わってからだよな。シチュも時間もまだいっぱいあるし。
そんな事を考えていると動きに変化がありそうだ。

「オーライオーライ…うわっとと!」
「きゃあっ!」
ラケットを持ってバドミントンの羽(玉?)を追いかけていた長谷川さんと岡島さんが、正面からぶつかる。
お腹とお腹をぶつけ、尻餅をついた。
ちょっと心配だし駆け寄るか。
「長谷川さん、岡島さん。二人とも、大丈夫かい?」
「いてててっ…ボクはなんともないみたいだね。」
岡島さんがそう答える。
「そうか、手をかすよ」
「ありがと、先生。」
右手を差し出すとそれを握り立ち上がる岡島さん。
ブルマについた砂をポンポンと払う。
「さて、君は…」
そう言いながら長谷川さんの方を見ると。
しかめっ面でお腹を抱えている長谷川さんがいた。
ブルマが少しシミになっている。
「…破水したのかな?…ちょっと、そこの君。」
俺は見学していた少女に話しかける。
「は、はい!」
「ちょっと走って保険の先生を呼んできてもらえるかな?出来るだけ急いでね。」
「わ、わかりました!」
そう言うと走っていく少女。双子の妊婦さんを呼ばなかったのは走って転んで陣痛でも起こされないよう念のためだ。
でも双子の妊婦さんってのもなんかなあ。名前を知りたいし、自然に用事を言おう。
「審判をしていた、えっと…」
「た、田中 伊織ですぅ…」
「田中さんだね。えっと、ペットボトルかなんかに水を入れて持ってきて欲しいな。…あまり急がなくて良いから。」
「わかりましたぁ!」
そういうととたとたと歩き始める。…本当に大丈夫かなぁ…
それよりまず長谷川さんだよな。「大丈夫かい?長谷川さん」
「大丈夫じゃないです、お腹が痛くて…」
「もう少ししたら先生も来るし、我慢してね。」
「わ、私…頑張ります…」
うん、長谷川さんはとりあえずこれでいいかな。
あと心配なのは岡島さんだな。あれだけお腹をぶつけて無事じゃないだろうし…
でも今のところ岡島さんに変わった様子はなかった。

92無明:2013/07/30(火) 17:29:42 ID:dOwKKe7M0
5分としないうちに、さっきの少女が保健の先生を連れて戻ってきた。
「ありがとう、状態はどう?」
「あ、もしかするとコレなんで破水したかもしれないです」
とりあえず冷静に状況を伝えておかないと。
「ちょっとまってて………。あった。この試験紙を濡れた場所に触れさせてくれる?私は岡島さんを見てくるから」
どうやら事情はさっきの少女から聞いていたらしい。
となると、まずは言われたとおりにして試験紙を使おう。
この黄色い試験紙は、羊水に反応して青くなるという。
本人に許可をとって、そっと触れさせると………青。
今ので破水してしまったらしい。
俺が声を上げようとしたら、まず先生が来た。
「どうだった?破水してるならハサミとか持ってきて」

93名無しのごんべへ:2013/07/31(水) 20:37:02 ID:FVsSaCaE0
「わかりました…あれ?」
俺は先生の持ってきた救急道具箱を見てみる。
しかしそこにはハサミはなかった。
「…あら。忘れちゃったのかな。悪いけど、取りにいってくれるかしら?」
…先生も少し大きなお腹を抱えているみたいだし、仕方ないか。
俺は呼びにいった生徒に聞いて保険室に向かった。
…田中さんも少し遅いから、ついでに覗いていこう。

保険室へいくと、机にハサミがおいてあった。
見やすい場所にあって良かったな。そう思いながら俺は戻る。
田中さんの様子をみに水道のところを通ると、ペットボトルに水を張りながらも、シンクの様なところにしがみつく田中さんがいた。
「大丈夫かい?」
思わず駆け寄る。
「…す、すみませぇん…お腹がぁ…」
その顔は少し険しい。
「歩ける?先生の所まで行こうか。」
そう話しかけると、コクりと頷く。
肩を貸してやり、一緒に歩いた。
「すみません、田中さんもお腹が痛いみたいで…」
そう先生に言うと
「あらあら、どうしましょう…」
と岡島さんの方を見た。
岡島さんは、お腹を抱えて、撫でていた。その顔には少し汗が浮かんでいる。

94舒龍:2013/08/10(土) 12:40:23 ID:RulYlLvc0

 ここらでちょっと状況を整理しよう。
体育の授業中なのだろうか。バドミントンをやっている途中、
長谷川さんと岡島さんがぶつかり、ふたりとも産気づいてしまった。
審判役に徹していた田中さんを水汲みに行かせたが、田中さんも同じく産気付いたらしく、お腹の痛みを訴えている。
これで、今回出産する3人全員の出産準備が整ったことになる。
医学的には、これから陣痛が進んで10分間隔になったら、陣痛発来、つまり陣痛が始まったという。
 オーダーも確認しておこう。
長谷川さんは、41週目で単胎。比較的安産で出産。
岡島さんは、38週目で単胎。胎児は大きめで比較的難産。
田中さんは、36週目の双子で、胎児が大きいため、かなり難産になる。

 通常、破水するのは子宮口が10cm大つまり、全開になってからだが、ぶつかった衝撃で破水してしまったようだ。
保健の先生の的確で素早い指示により、3人はマットレスを敷き、その上で足を開いている。
 保健の先生もどうやら妊娠しているようで、白衣の下のワンピースの辺りがこんもりと盛り上がっている。
この大きさだと、20週目かそのぐらいに見える。今回のオーダーでは3人だし、この保健の先生も出産することはないだろう。
代わりばんこに3人に声をかけ、子宮口の大きさを図っているようだ。
その肩越しに僕も見てみるが、まだまだ開きが足りないようだ。
 長谷川さん以外は難産になるオーダーだし、これは時間がかかりそうだな。

95無明:2013/08/10(土) 14:47:25 ID:LGdcHToo0
岡島さんと田中さんの二人については、破水したわけではないのでしばらく様子見だと先生は言う。
問題は長谷川さん。
破水しているし、ついさっきまで運動していたせいか、子宮口も徐々に開いてきているという。
「岡島さんと田中さんはどっか楽な所で安静にしてて。いまは長谷川さんのことが最優先よ。どう考えても、ここで産ませるしかないわ。あなたも手伝って」
先生の言葉にはい、としか返事できず、千夏さんと一緒に必要そうな道具を一式、その場に並べる。
とうの長谷川さんも先生の慌てぶりとは対照的に、比較的落ち着き払ってはいる様子。
安産オーダーだから当然かもしれないが、そういうものなんだろう。

こちらは問題ないということにして、ほか二人の様子を見ておいてほしい、と先生に頼まれた俺と千夏さんは二人のところに向かった。
ようは、ココからが本番なのだろう・

96名無しのごんべへ:2013/08/11(日) 08:55:40 ID:A62gNJyQ0
二人の子宮口の開きかたの確認を千夏さんに頼んで(流石に若い男の先生に見られるのは抵抗が有るだろうし)、俺は保健の先生の方を見ていた。

動く度に揺らめく白衣と真剣なその目がそそる。
シチュに女医とか白衣が無いのが実に惜しい。
…ナースの時に頼めないかなぁ。千夏さんに相談しようか。…あ、三ページ以降有るのかも見てなかったし、確認するのもありかな。
「うぅぅぅぅ…」
そんな考えを唸り声が現実に戻してくる。
…そうだな、先ずは二人の介助をしないと。
話をするのは終わってからなり隙をみてなりだよな。
そう考えた俺は二人の様子を見ていた。
千夏さんによると、二人とも子宮口の開きは3分の1から半分くらいの間らしい。
眉間のシワもあって苦しそうだ。マッサージとか出来ないだろうか。
俺は二人の背中を押してみようとした。

97舒龍:2013/08/18(日) 13:50:58 ID:0ocKa8Ck0
 岡島さんと田中さんの二人は、
保健の先生に言われたとおり、マットレスの上で、身体の左半身を下にして、上側にある右脚のひざを曲げ、少しうつ伏せぎみに横たわっている。
いわゆるシムスの体位と呼ばれる体位で、これが一番ラクな姿勢だと思う妊婦さんは多いのだそうだ。
 陣痛の間隔もだんだんと短くなっているらしく、今は10分間隔になっている。
でもまだ子宮口の開きは足りないし、破水もしていない。今息む訳にはいかない。
背中をさすりながら、なるべくお腹に力を入れないようにアドバイスする。
しかし二人とも、陣痛の痛みに耐え切れず息もうとするので、なかなかお産が進まない。
眉間にしわを寄せ、顔を真っ赤にして陣痛の痛みに耐えようとする二人を見ると、なかなか息むなとは言いづらいが、しょうがない。
案の定、一旦陣痛が発来したものの、また間隔が開いてしまっている。偽陣痛だったようだ。
 二人ともかなりの難産になるようオーダーしている。
まだまだかかりそうなので、千夏さんに任せてしまってもいいだろう。
長谷川さんの様子を見に行くことにした。

98熊猫:2013/09/02(月) 11:55:07 ID:uvNAQxKg0

 長谷川さんは、保健室の先生が介助していた。
後の二人と違って、シムスの体位ではなく、足を大きく「くの字」に広げ、仰向けにマットレスに横たわっている。
保健医によると、陣痛は20分間隔で、子宮口は8cm大。まだちょっと足りないな。
比較的安産というオーダーなのに、ちょと苦しそうに見える。
子宮口が開ききる前に破水してしまったので、胎児の下がりが難しいようだ。
まだ子宮口が開ききっていないのに、陣痛の波に合わせて息もうとしている。
保健医が必死に止めようとするのだが、その声は聞こえていないみたいだ。
「長谷川さん。まだ息んじゃダメだ。ほら、ヒッヒッフ〜」
 長谷川さんの横に回りこみ、必死に声をかける。
とりあえず、呼吸が乱れてしまっている。これじゃ、うまく力が入らない。
ラマーズ法をレクチャーし、一旦落ち着かせることにした。

 長谷川さんの手を握り、腰をさすってあげたり、汗を拭いてあげたりしている間に、
陣痛はいよいよ本格的になってきたようだ。ほとんどインターバルが無くなって、常に息んでいる状態だ。
赤ちゃんの頭も出たり引っ込んだりしていたのが、常に見えている状態。
いわゆる発露という状態だ。ここまで来たらあと少し。
「くぅぅううう……。ぅん、んんんン〜〜……!!」
 顔を真赤にして息む長谷川さん。その顔はとても美しく、思わず見入ってしまう。
大きなお腹を抱えた妊婦さんも美しいとは思うけれど、この陣痛に耐えている顔はもっと美しい。
ずっとこの顔を見ていたいとさえ思う。
 赤ちゃんの頭が回転し始めた。
第4回旋といって、肩を出すために最後の回転を行うのだ。
この時、無理に力を加えないようにしなければならない。自然な力に任せるのだ。
「長谷川さん。もう息まないで。赤ちゃん、出てくるよ」
 俺の言葉が終わるか終わらないかのうちにズボッと大きな音をたてて、赤ちゃんの肩が出てきて、
続いて赤ちゃんがズルっと出てきた。

 これで、一人目、長谷川さんの出産は終わった。
あとは岡島さんと田中さんの二人だな。

99無明:2013/09/22(日) 03:17:29 ID:Dqj6ofts0
二人に対するオーダーを改めて確認し、行動を頭のなかで組み立てる。
そのとおりにすすむかどうかはともかく、無意味な行動ではないはずだ
とうの二人はシムス体位から変わって、四つん這いになったり壁に手をついてしゃがんだりと思い思いの体勢になっているようだ。
細かい状況確認は保健の先生と千夏さんの仕事。
さすがにこういうのを、男の自分が尋ねるのは気が引ける。
岡島さんも田中さんも、破水はまだだが子宮口はもう全開大、遅滞破水という状態らしい。
なぜ破膜しないのかと聞くと、衛生環境の問題なのだとか。
たしかに、ココはお世辞にも衛生的ではない。
最低限の環境こそ保っているが、だ。
そしてとうとう、強まる陣痛に耐えられなかったのか、田中さんがいきみはじめた。

100舒龍:2013/10/20(日) 14:55:23 ID:4FT9oY4c0

 この環境が衛生的でないとはいえ、このまま破水せずにお産が進むと、田中さんの体力の低下が懸念される。
母子ともにかなり危ない状況になることが予想された。
素人の俺でもわかるんだ。専門外とはいえ、保険医の表情もかなり険しい。
 ふと、保険医の白衣のポケットにブルーのペンが刺さっているのが視界に入った。
これしかないだろう。意を決して、保険医にそのボールペンを貸して欲しい。とお願いをした。
それだけで伝わったらしく、頷いた保険医は中身を抜き取り、簡易セットで消毒を施してから、俺に手渡してくれた。
 田中さんの陣痛の波が収まったのを見計らって、羊膜にペンを突き立てる。
破水する前のギリギリの状態にあったのか、ペンを突き立てると、バシャッと大きな水音が体育館に響き渡った。
「はぁ…はぁ……は、ぁ、んっ、んんっ……。んッ!んぅッ!んぅぅぅ……ッ!!」
 破水したので、田中さんにおもいっきり息んでいいと伝える。
俺の言葉が届いたのか、顔を真っ赤にして息む田中さん。
お腹の膨らみの頂点がヘソの下から全然動いていない。破水したものの、なかなか赤ちゃんは下がっていないようだった。
 たしか36週目で、いずれも単胎大の双子のオーダーだったよな。
すでに破水前に息んでしまったことにより、田中さんの体力は消耗しかかっている。
急がないとマズイかもな……。


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