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(,,゚Д゚)は転職がしたいようです
187
:
名無しさん
:2025/03/31(月) 17:21:34 ID:ewwDK1cE0
続き来てないかなって毎日見に来てしまう
188
:
名無しさん
:2025/04/01(火) 08:48:51 ID:ILKqw//I0
毎日確認しにきちゃうの分かる…
あと作者当てするのはマナー違反かもしれんが、過去作もすごい気になってるんよね
あるなら教えてほしい
189
:
名無しさん
:2025/04/02(水) 18:45:47 ID:SB7bQjPY0
(*゚ー゚)「申し訳ありません、諸事情により2週間ほど投下が止まってしまいます…。
ゆっくりお待ちいただけると嬉しいです!」
(,,゚Д゚)「言っときますけど別に逃亡じゃないですからね」
(;*- -)「わざわざそこだけ強調しなくてもいいでしょ……」
(,,゚Д゚)「逃亡じゃないですからね」
(*゚ー゚)「2回言うな」
(,,゚Д゚)「じゃ、俺はちょっと用事あるので。あとはしぃさんにお任せします」
(;*゚ー゚)「ちょっ…猫山さん何処行くんです? 今からは私と面接練習の予定が……」
(,,゚Д゚)「今日ダイレクトあるんで」
(*゚ー゚)「なにサボろうとしてんだ」
190
:
名無しさん
:2025/04/02(水) 18:47:28 ID:e8VIqJJo0
(#゚ー゚)「…てか、ニンダイは夜からでしょ! そんな言い訳通用しませんからね!」
(,,゚Д゚)「いえブンツンドーダイレクトの方です」
(*゚ー゚)「デタラメ言うならせめて昨日にしてください」
(,,゚Д゚)「スマブン新作出ますかね。望み薄なのは分かってるんですけど、でもSwitch2出るし、ブーン系20周年らしいし……ねぇ?」チラッチラッ
(*゚ー゚)「無許可で名前出した上に圧をかけるな」
(*^ー^)「…というわけで、投下がしばらく止まってしまいますが逃亡ではないのでその点はご安心ください!
今後とも本作品をよろしくお願いします!」ニッコリ
(,,゚Д゚)「俺には第2話以降見せてくれなくなった笑顔だ」
(*゚ー゚)「貴方にはもう売り切れました」
191
:
名無しさん
:2025/04/02(水) 18:56:02 ID:WolmAyxs0
(*- -)「…さて、じゃあ言わなきゃいけないことは言ったし、早くハロワ戻りましょう」
(,,゚Д゚)「そうですね。上手くダイレクトネタも使えましたし」
(#゚ー゚)「言わなくていい裏事情バラすな」
(*゚ー゚)「ほら、ふざけてないでもう行きますよ。今日中に秘伝の書の490ページまで暗記してもらいますからね!」
(,,゚Д゚)「出来るか」
(*゚ー゚)「シンオウ地方のポケモンよりは少ないんですから文句言わない! ほら謝罪会見おしまい、行きますよ!」
(゚ー゚*)っ(,,゚Д゚)「やっぱ番外編でもこれあるんだ」ズルズル
第3.5話『謝罪』 おわり
192
:
名無しさん
:2025/04/03(木) 09:34:18 ID:hkm5ruZ.0
乙
番外編うれしい!
ブンツンドーダイレクト見てみたいな
本編ゆっくり待ってる
193
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:23:56 ID:41sRHH8w0
<ガヤガヤ
(*゚ワ゚)「わぁ〜!! 平日なのに凄く賑わってますね!」
(*´∀`)「流石は創作市唯一の遊園地、『ユニバーサル・ソーサク・ジャパン』だモナ〜!」
(*゚ー゚)「相手が夢の国じゃなきゃいいってもんじゃないんですよ」
( ´∀`)「あっ、大阪の某商業施設とは何の関係もないモナよ。名前が似てるだけで」
(;*゚ー゚)「むしろ少しくらい関係あった方が安心できたのに……」
( ´∀`)「TOEIC900点ないと園内のバイトすら出来ないらしいモナね。文字通りユニバーサルだモナ!」
(*゚ー゚)「就職氷河期も真っ青な採用ハードル用意してるの正気?」
( ´∀`)「名前長いから略してUSJって呼ぶ人の方が多いモナ。特に絶叫系アトラクションのギリギリさが有名らしいモナよ!」
(*゚ー゚)「アトラクションよりもっとギリギリな所あると思いますけど」
194
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:25:14 ID:41sRHH8w0
( ´∀`)「さて……じゃあ僕は車を停めてくるから、四宮さんは先に先方の所へ向かって欲しいモナ」
(*゚ー゚)「はい。それではお先に行ってきます」
<ブロロロ…
(*゚ー゚)「……思ったよりずっと広いのね、この遊園地」トコトコ
(;*- -)(まさか人生初の遊園地が仕事でなんて……ちょっとフクザツだなぁ)
(*゚ワ゚)(でもまぁ、今日は先方に挨拶するだけで終わりそうだし、もしかしたらちょっとくらい遊べるかも!
あのジェットコースターと観覧車は絶対乗って、あともし間に合ったらヒーローショー観て……!)
<トントン
(*゚ー゚)「ん?」
195
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:26:27 ID:41sRHH8w0
( ∵)っ
(;*゚ー゚)「……え? き、着ぐるみ……?」
( ∵)ノシ
(*゚ー゚)「ここのマスコットなのかな? にしてはビックリするくらい虚無な顔してるけど……」
( ∵)っ□
(;*゚ー゚)「なんかホワイトボード持ってる……えっと、『あけて』……?」
(; ∵)⊂アセアセ
(*゚ー゚)「……もしかして、頭を取りたいけど取れないの?」
(;* ∵))コクコク
(*゚ー゚)(着ぐるみの中は超暑いって聞くし……熱中症とかになると危ないわよね)
(;*゚ー゚)「ちょ、ちょっとこっち来て! せめて人がいないトコで!」
(*゚ー゚)っ( ∵)ギュッ
(;*゚ー゚)「えっと、どう外すんだろう……あ、ファスナーがある! これを……!」ジー
(*゚ワ゚)「よし! じゃあ頭取っちゃいますねー!」
(*゚ワ゚)っガバッ
196
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:27:32 ID:41sRHH8w0
(;,゚Д゚)「……た、助けて……くだ………」ゼェゼェ
(;*゚皿゚)「ぎょんわわわああああぁわっっ!?!?」
.
197
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:28:32 ID:41sRHH8w0
(,,゚Д゚)は転職がしたいようです
第4話『アクター』
.
198
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:29:44 ID:41sRHH8w0
(,,゚Д゚)っU「……ぷはっ。水、ありがとうございます。また助けられちゃいましたね」
(;*゚ー゚)っU「どうも……まさか着ぐるみの中身が猫山さんだったなんて……」
(,,゚Д゚)「いやぁ、頭脱げなくなった時はもうダメかと。流石に最終話を覚悟しましたよ」
(*゚ー゚)「まだ4話目の時点でこれだけ最終話覚悟してる作品ないですからね」
(,,゚Д゚)「でも描写なしでいきなり主人公死亡エンドっていう完結は一周回ってアリかもしれませんが」
(;*- -)「それは完結じゃなくて逃亡と言うんですよ……」
(#゚ー゚)「まったく……普通に持ってたホワイトボードで事情説明してくれればよかったのに!
着ぐるみから死にかけの知り合い出てきた私の身にもなってくださいよ!」
(,,゚Д゚)「めっちゃビックリしてましたね。ハシビロコウみたいな悲鳴上げて」
(#゚ー゚)「とどめ刺すぞこの野郎」
199
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:31:03 ID:41sRHH8w0
(*- -)「……で、なんで猫山さんがここに居るんです?」
(,,゚Д゚)「ほら、先週しぃさんに紹介された着ぐるみのバイトですよ。
あれから色々あって、一昨日からここの配属になったんです」
(*゚ー゚)「あーそういう……ん? でもうちに連絡なかったような……」
(,,゚Д゚)「自分もいきなりここの勤務をお願いされたんで。もしかしたら連絡滞ってるのかもしれないですね」
(*゚ー゚)「うーん……まぁ、そういうこともあるか……ってか、ここって確かTOEICで良い点数取らないと働けないんじゃ?」
(,,゚Д゚)「I`ve never taken the TOEIC test,but I can speak English fluently so got a job」
(;*゚ー゚)「いや英語も出来るんかい……だからそういうのは最初に言ってくださいって!」
(,,゚Д゚)「聞かれなかったんで」
(#゚皿゚)「だから聞かれなくても言え!!」
(;*- -)「……それで、何なんですか? その変な着ぐるみ」
(,,゚Д゚)っ( ∵)「USJ非公式マスコットキャラクター、『ビコーズくん』ですよ。知らないんですか?」
(;*゚ー゚)「そんな虚無すぎる顔したマスコット知らな…って非公式!? 公式じゃなくて!?」
(,,゚Д゚)「バッチリ非公式かつ非公認です」
(*゚ー゚)「バッチリって副詞あんまり非から始まる熟語につくことないですからね」
200
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:32:51 ID:41sRHH8w0
(;*゚ー゚)「てか、見た目からキャラクター性が全く伺えないんですけど……どういうキャラクターなんですか?」
(,,゚Д゚)「ビコーズくんはこの遊園地の中をずっと無許可でさまよってる謎の妖怪です。
仕事内容は開園時間から閉園時間までひたすら園内をうろつくことですね」
(;*゚ー゚)「怖っ!! 非公式なんだし追い出されるでしょそんなの!!」
(,,゚Д゚)「いえ。ビコーズくんを注意した運営関係者たちに次々と謎の不幸が降りかかったらしく、歩いてても見逃されます。
実際俺がこのバイト始めてから今日で3日目ですけど、未だに何も言われないどころかキャストさんと一度も目合いませんし」
((;*゚ー゚))「こ、怖すぎる……聞かなきゃよかった……」ガタガタ
(,,゚Д゚)っ( ∵)
(;#゚ー゚)「ちょっ、無言でこっち向けないでくださいよ!」
(,,゚Д゚)「そこまで拒絶しなくても……ビコーズくんの一体何が悪いっていうんですか」
(*゚ー゚)「存在」
(,,゚Д゚)「初登場してまだ5レスしか経ってないのにヒロインからここまで全否定されるキャラいませんよ」
201
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:34:17 ID:41sRHH8w0
(,,゚Д゚)「ところで、しぃさんこそどうしてここに?
いやまぁ俺はいいと思いますけどね。1人遊園地」
(#゚ー゚)「それは気遣いではなく煽りにカテゴライズされる発言ですからね」
(;*- -)「私も仕事です! 今年の夏に新しくお化け屋敷を作るらしいんですが採用予定のキャストさんが足りないそうで……。
詳しく話を聞いて上手くいきそうなら、うちが人を紹介するって感じですね」
(,,゚Д゚)「大丈夫ですよ。ここシングルライダーありますから」
(#゚ー゚)「仕事だっつってんだろぶっ殺すぞ」
(,,゚Д゚)「冗談じゃない殺気を感じる」
(#゚皿゚)「てか1人で来たんじゃないですから! 元永課長も一緒に来てるんですからね!」
(,,゚Д゚)「仕事って名目で2人きりで遊園地か……」
(;*゚ー゚)「ちょっ……邪推されそうな言い方やめてくださいよ!! 名目もなにもホントに仕事だし!!
冗談でもマジやめてください次言ったら目ん玉両方くり抜きますよ!?」
(,,゚Д゚)「ビコーズくんよりずっと怖いなこの人」
(#゚ー゚)「まったく……ありえる訳ないじゃないですか、あんないい年してモナとかいう訳の分からない語尾つけて喋るモナ野郎なんて!!」
(,,゚Д゚)「語尾だけは見逃してあげてください。この世界のルールみたいなものなんで」
202
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:35:41 ID:41sRHH8w0
<ガチャ
( ´∀`)「失礼しますモナ〜…って、あれ、猫山さん? どうしてここに?」
(;*゚ー゚)「モナや……課長! お疲れさまです!」
(,,゚Д゚)「隠しきれない侮蔑を感じる」
(*゚ー゚)「猫山さんもここでバイトしてたらしくて……。
熱中症になりかけてたところを仕方なく保護し、会議室で仕方なく休憩させてあげていたんです。仕方なく」
(,,゚Д゚)「溜息の次は仕方なくの三連撃か……きっつ……」
203
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:37:12 ID:41sRHH8w0
( ´∀`)「なるほどモナ……そういえば猫山さん、先日は本当にありがとうございましたモナ。鍵開けていただいて」
(,,゚Д゚)「いえ。あの日は結局大丈夫だったんですか?」
( ´∀`)「鍵も見つかったし書類仕事もなんとかなったモナ!
でも助けてもらったのに自分は猫山さんの手伝いが出来ず、申し訳なかったモナ……」
(,,゚Д゚)「無問題です。むしろ前回は貴方までいたら四大四天王になってたかもしれませんし」
(*゚ー゚)「毎話一度はギリギリ攻めないと死ぬ病気なの?」
(;´∀`)「し、してん……? なに…? 何の話……?」
(,,゚Д゚)「その顔で最近の現行も未読……? もうキャスティングミスでしょコレ」
(*゚ー゚)「発言の99%ミスってるあんたが言うな」
(;´∀`)「ま、また顔の話されたモナ!?」
(*゚ー゚)「……ていうかあの作品、最近の現行扱いなんですか?」
(,,゚Д゚)「待っている読者がいるなら最近の現行ですよ。たとえ最終更新から4年経ちそうだとしても」
(*゚ー゚)「それ絶対さっきスレ見に行って数えた上での発言だろ」
(,,゚Д゚)「待ってます。いつまでも」
(;*゚ー゚)「ちょっ……遠い目をして虚空を見つめないで! 早く話進めて!」
204
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:38:01 ID:41sRHH8w0
( ´∀`)「……あれ? その着ぐるみ、もしかしてビコーズくん?」
( ∵)
(*゚ー゚)「えっ? 課長、この虚無キャラをご存じなんですか?」
(,,゚Д゚)「この町住んでて知らない人の方が少ないですよ。創作市の不審者情報、毎朝チェックしてないんですか?」
(*゚ー゚)「デイリーで不審者情報に載るマスコットなんて知りたくもないわ」
(*゚ぺ)「課長、本当にこのキャラって有名なんです? 私今まで聞いたことないんですけど……」
( ´∀`)「ちゃんと有名モナよ。闇バイトとして」
(,,゚Д゚)
(*゚ー゚)
( ∵)
(,,゚Д゚)「闇?」
(*゚ー゚)「バイト?」
205
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:38:07 ID:doo2FjAM0
支援
206
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:38:37 ID:41sRHH8w0
(;´∀`)「あ、もちろん普通の闇バイトじゃないモナよ!」
(;*゚ー゚)「闇バイトに普通とかないでしょ! 軒並み全部異常ですよ!」
(,,゚Д゚)「闇バイトってなんです?」
(#゚ー゚)っロ「あぁもう非常識キャラは話進めるのにホント邪魔ね! 自分でググりなさい! ほらスマホ!」
(,,゚Д゚)っロ「俺なに言われても傷付かない訳じゃないですからね」ポチポチ
(*゚ー゚)「それでどういうバイトなんです? 猫山さんは『園内をうろつくだけ』って言ってましたけど」
( ´∀`)「あー職務内容が犯罪行為みたいなヤツじゃなくて……僕も詳しくは知らないんだけど」
( ´∀`)「なんでも、ビコーズくんの着ぐるみを着た人がみんな大怪我したり体調不良を訴えたらしいモナ。
着てるだけで体力を奪われるとか脱げなくなったとか、ホントに死んじゃった人もいるとか……」
((;*゚ー゚))「………」ガクブル
207
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:39:35 ID:41sRHH8w0
(;*゚ー゚)「……そ、そんなの迷信ですよね猫山さん! もう3日も続けられてるそうですし…!
ちょっとキャラクターが非公認でキャストさんから見て見ぬふりされるだけで、普通の着ぐるみバイトでしたよね!」
(,,゚Д゚)「今日は少し焦りましたけど特に変なことはなかったですよ。出来れば続けたいです」
(;*゚ワ゚)「ほ、ほらやっぱり! そんな呪いみたいなバイトあるわけ……!」
(,,゚Д゚)「偉い人が土下座して頼んできましたからね。あそこまで頼まれたら最後までやります」
(*;ー;)「うわあああ絶対アウトだーーー!!!!!」
208
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:40:31 ID:41sRHH8w0
(;*゚ー゚)「な、なな何言われたんですか!! 具体的に!! 詳しく!!」
(,,゚Д゚)「詳しくって言われても……。
ワンワン泣きながら『もう頼める人がいない』とか『ごめんなさい仕方ないんです許して』とか、熱意あるアプローチをされたくらいですよ」
(;*゚ー゚)「時速160キロの真ん中ドストレートで怪しいじゃない……疑わなかったの……?」
( ´∀`)「話には聞いてたけどここまで非常識な人とは思わなかったモナ」
(;*゚ー゚)「と、とにかくもう辞めましょうそんなバイト! どう考えても危険です!」
(;´∀`)「そうモナ! 先方にはこちらから連絡しておくから……!」
(,,゚Д゚)「いや、もう給料貰っちゃってるんで。お金を受け取った以上はプロとして最後まで仕事しないと」
(#゚ー゚)「闇バイトにプロもアマもあるか! なんでそういう職人気質な常識はあるのよ!」
(,,゚Д゚)「しかし闇バイトっていう悪い仕事があるのか……初めて知った」
(;*- -)「……まぁ、猫山さんみたいな世間知らずの人をターゲットにしてますからね。
怪しさを上手いこと隠して近寄ってくるので、今度からは気を付けて……」
(,,゚Д゚)「『日給5万』って聞いた時はなんて良いバイトなんだと思ったのに」
(#゚皿゚)「最初から怪しさフルオープンじゃねぇか!!」
209
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:41:18 ID:41sRHH8w0
<コンコン、ガチャ
( "ゞ)「失礼します。お待たせして申し訳……あれ? 猫山さん?」
(,,゚Д゚)「あ、俺に泣きながらビコーズくんのバイトをお願いしてきたデルタ社長。お疲れさまです」
(*゚ー゚)「なんでちょっと説明口調なんです?」
(,,゚Д゚)「キャラ紹介にレスたくさん使うのだるいんで」
(*゚ー゚)「ただの怠惰じゃないですか……」
( ´∀`)「関ケ原さん! 今日はよろしくお願いしますモナ!」
( "ゞ)「はい……おや、そちらの女性は?」
(*^ー^)「はじめまして、元永の部下の四宮しぃと申します! 本日はよろしくお願いします!」ニコッ
( "ゞ)「あ、ご丁寧にどうも。合同会社USJの代表取締役、関ケ原デルタです。今日はよろしく」
(*゚ー゚)(USJなんてふざけた名前つけたとは思えない人が社長なのね……)
(,,゚Д゚)「遊園地の名前は他の取締役たちがノリで決めたそうですよ」
(*゚ー゚)「ナチュラルに心を読むな」
(,,゚Д゚)「いや読んだのは心っていうか……」
(;*゚ー゚)っ「はい何言うか分かったからもうストップー!!」
210
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:42:11 ID:41sRHH8w0
( ´∀`)「それで、今回は夏に完成予定のお化け屋敷のスタッフ斡旋ということでしたが……」
( "ゞ)「あ、すいませんそれなんですが……本日は別のお願いがありまして」
(,,゚Д゚)「別というと?」
(*゚ー゚)「黙ってなさい部外者」
( "ゞ)「実は今日の夕方から観覧車前の広場でヒーローショーがあるのですが……急遽、アクターに一人欠員が出てしまいまして」
(;*゚ー゚)「きょ、今日のショー……ってことは」
(;"ゞ)「はい。あまりに急すぎるお願いで申し訳ないのですが、体力のある方をお一人紹介していただけないでしょうか……?
もちろん、報酬は破格で出しますし、今後とも永く御宅をご贔屓にさせていただくので!」
( ´∀`)「うーむ……ここで働いている他のキャストさんは駄目なんですかモナ?」
(;"ゞ)「す、少し事情がありまして……実はうち、人員が結構ギリギリなんです。
ショーにまで回せる人手もおらず……必要なのは悪役怪獣の中の人なので、演技力は特に問わないのですが」
211
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:42:45 ID:41sRHH8w0
(*゚ー゚)「こんなに大きな遊園地なのに、人手不足なんですか?」
(,,゚Д゚)「どうしてでしょう。不思議ですね」
(,,゚Д゚)っ( ∵)<フシギダネー!(裏声)
(*゚ー゚)「お人形遊びは他でやってくださいね」
(;"ゞ)「う、うわああぁ!? ビビ、ビコーズくん……!? ど、どど、どうして……!?」ガタッ
(;´∀`)「え? だ、大丈夫ですかモナ……?」
(;"ゞ)「ち、違うんだビコーズくん!! ショーは滞りなく行うし、運営に支障は出さない!! だ、だから…だから……!!」
( ∵)
212
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:43:44 ID:41sRHH8w0
(;*゚ー゚)「関ケ原さん? ど、どうしました……?」
(;"ゞ)「ねね、猫山さん!! ビコーズくんをスタッフエリアに入れるなとあれほど……!!
は、早く出してきてくれ!! はやく!!」
(;*゚ー゚)「よ、よく分かんないですけど、猫山さん今すぐに……!」
(,,゚Д゚)「はい。ちょっと外にビコーズくん置いてきます」
(,,゚Д゚)っ( ∵)<マタネー(裏声)
(;"ゞ)「きゃああぁぁあああ!!!!!」ガタッ
(;*゚ー゚)「なんで更に追い打ちかけるんですか!」
(,,゚Д゚)「しぃさん、40過ぎの成人男性に悲鳴の可愛さ負けてますよ」
(#゚皿゚)「余計なこと言わずにさっさと行けカス!!!」
(,,゚Д゚)「了解」
(∵ )⊂(゚Д゚,,)))テクテク
213
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:44:29 ID:41sRHH8w0
(,,゚Д゚)「ビコーズくん、空いてる部屋に置いてきましたよ」
(;"ゞ)「あ、あぁ……ありがとう。すいません皆さん、お見苦しいところを……」
( ´∀`)「いえいえ……こちらは大丈夫ですモナ。お気になさらず」
(*゚ー゚)「正直あんまり気にしたくもないですけどね……」
( "ゞ)「そ、それで……どうでしょう? ご無理は承知の上で、どうにか今日中にどなたか……」
( ´∀`)「そうですね……今はまだ朝の10時ですから猶予はありますが少々厳しいかと。四宮さんはどうモナ?」
(*゚ー゚)「えっと、少々お待ちください。一応他の職員にもメッセ飛ばしてみます」
(,,゚Д゚)っロ「しぃさんコレ。スマホお返しします」
(*゚ー゚)っロ「え? あ、どうも……」
214
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:45:11 ID:41sRHH8w0
(;*゚ー゚)(さて、一応聞いては見るけど……うわ、皆厳しいって返してきた)
(*- -)(そりゃそうよね。平日の朝っぱらから連絡ついて、体力ある人材なんて引く手数多だし……。
それに、ヒーローショーの出演ってことはアクターでしょ? 条件めちゃくちゃ厳しいじゃない)
(;*゚ー゚)(ショーの練習時間も考えれば1時間以内にここに来れる人じゃないと……。
いや流石に無理! そんなあまりに都合が良すぎる人材すぐに見つかるワケ……!)
(,,゚Д゚)「デルタ社長。俺はそろそろまたビコーズくんになってきますね」
( "ゞ)「あ、あぁ……よろしく頼むよ。何度も言うが遊園地を隅々まで歩いてくれるだけでいいんだ。いいね?」
(,,゚Д゚)「そういえば、この仕事さっき闇バイトって言われたんですけど」
(;"ゞ)「えっ!? ち、違うよ! 断じて違う! 別に何かしらの法律に違反してる訳じゃないし大丈夫……!
と、とにかく君はビコーズくんに遊園地を見せてくれるだけでいいから! 余計なことは考えないように!」
(,,゚Д゚)「尋常じゃないくらい汗出てますけど社長こそ大丈夫ですか?」
(*゚ー゚)「………あ」
215
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:45:36 ID:41sRHH8w0
( ´∀`)「四宮さん? どうかしたモナ?」
(*゚ー゚)「……」
(*゚ー゚)(……体力、あるわよね。てか現に今、着ぐるみの中のバイトしてるし……)
(*゚ー゚)(ショーならどういう動きするかは予め決まってるし……多少非常識な人でも……)
(*゚ー゚)「……関ケ原さん。1つ質問があるのですが」
(;"ゞ)「は、はい? どうかしましたか?」
(*゚ー゚)「……ビコーズくんって、ちょっとくらい放っておいても大丈夫だったり、します?」
( "ゞ)「………え?」
216
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:46:58 ID:41sRHH8w0
1時間後
(*"ゞ)「……素晴らしい! 猫山さん、君は救世主だよ!」
(*´∀`)「最高モナ! これ以上ない演技……まさにプロのアクターモナ!」
(*゚ワ゚)「なんて才能なの! やっぱり私の眼に狂いはなかった……貴方を選んで正解だったわ!」
以`゚益゚以「……はぁ。ありがとうございます」
以`゚益゚以←着ぐるみを着たギコ
(*^ー^)「もう、褒めてるんだからもうちょっと良い反応してくださいよ!お世辞じゃないんですからね!」
以`゚益゚以「……いや、演技っていうか」
⊂===以`゚益゚以/===⊃
| /
( ヽノ
ノ>ノ
レレ
以`゚益゚以「ただ貼り付けにされてるだけなんですけど」
217
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:48:34 ID:41sRHH8w0
(*゚ワ゚)「何言ってるんですか立派ですよ!
ただの演技じゃない鋭利な惨めさが胸を抉ってくる……本物の無職だからこそ出せる哀れさ! 凄いわ!」
以`゚益゚以「しぃさんの言葉の方がずっと鋭利ですよ」
(,,゚Д゚)∩「ふぅ……まぁ本当にコレでお役に立てるならいいですけど」ヌギッ
( "ゞ)「これならショーも問題なさそうだね。あと2時間、間に合ってよかった!」
(*゚ー゚)「おさらいですが、ギコさんの役は主人公の敵組織『カフンショー』の怪物である『イトーイ』です。
でもメインの敵役ではなく、ボス格がやられた後に正義の誇示として、大衆の前で生きたまま焼かれます!」
(,,゚Д゚)「頼むから聞き間違いであって欲しい単語が聞こえた気がする」
( ´∀`)「炎は本物だけど安全な最新発火装置を使うから、安心して断末魔を上げて欲しいモナ!」
(,,゚Д゚)「確認なんですけどこれ本当に子ども向けのショーなんですよね?」
(*゚ー゚)「いつも通りの『爆撃戦隊バクサンジャー』なんだから当然子ども向けですけど」
(,,゚Д゚)「これ通常運転なのか……」
(*゚ー゚)「不安な気持ちは分かりますけど、周りはプロばかりですから大丈夫ですよ!」
(,,゚Д゚)「不安なのはどちらかというとこの国の未来です」
( "ゞ)っ「ちなみに、これが本番で使う最新型発火演出装置だよ」
.,、
(i,)
|_|
(*゚ー゚)「使い回すの早すぎだろ」
(,,゚Д゚)「今年の夏こそ正式な形で見たいですね」
218
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:49:08 ID:41sRHH8w0
( "ゞ)「……おっと、そうそう。一応他のアクターさんも紹介しておくよ。皆! 入ってきてくれー!」
<ガチャ
( ^Д^)「バクブルー役、有島プギャーです! よろしくお願いします!」
( ^Д^)+「体力には自信あるんで、任せてください!」キリッ
(*゚ー゚)「あ、やっぱりドラマとは配役違うんだ……ちぇっ」
(,,゚Д゚)「仕方ないですよ。実際のドラマでもアクションシーンは多分中身違うし」
(#゚ー゚)「そんな訳ない!! ジョルジュさんはちゃんとバクレッドのアクションやってるもん!!!」
(,,゚Д゚)「うわっ過激派だ……vtuberも声の人がホントにゲームやってると思ってそう」
(;´∀`)「いきなりとんでもない方向に喧嘩売るのやめてモナ」
219
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:49:41 ID:41sRHH8w0
( "ゞ)「ありがとう。じゃあ次は……タカラくんお願い」
(,,^Д^)「はい! バクパープル役、萩原タカラです! よろしくお願いします!」
(*゚ー゚)「こいつらの方がずっとキャスティングミスでしょ」
(,,゚Д゚)「ブルーとパープルで若干色合い被ってるのもマイナスポイントですね」
(,,^Д^)+「体力には自信があります!」キリッ
(*゚ー゚)「アピールポイントまで駄々被りじゃねぇか」
(,,゚Д゚)「やばいまばたきしたらどっちか分かんなくなった」
220
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:50:37 ID:41sRHH8w0
(’e’)「続いてバクグリーン役、セント・ジョーンズです。よろしく〜」
(*゚ー゚)「外国人のアクターさんなんているんだ……」
(,,゚Д゚)「流石ユニバーサルを名乗るだけのことはありますね」
(*゚ー゚)「別に日本人以外雇ったからって喧嘩売っていい訳じゃないんですよ」
(=゚ω゚)ノ「バクイエロー役、石田いようだよう。よろしくだよう!」
(#゚皿゚)「なんでどいつもこいつも変な語尾つけて喋るのよ!! いい年して恥ずかしくないの!?」
(,,゚Д゚)「だから仕方ないんですって。世界の仕様なんですって」
(=;ω;)ノ イヨウ…
( ;∀;)モナ…
(,,゚Д゚)「2人も犠牲者が……」
221
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:51:47 ID:41sRHH8w0
( "ゞ)「さて後は……あ、主演の紹介がまだだったね。おーい!」
<ハーイ!
(,,゚Д゚)「流石に次はまともそうな人がいいですね」
(;*- -)「もう何でもいいですよ……どうせ今回だけのゲストだし」
(,,゚Д゚)「売れ始めた新人女優ばりに口悪いな」
(*゚ー゚)「今更別にどんな人が来たって特段驚いたりは……」
(,,゚Д゚)「……ん?」
222
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:52:25 ID:41sRHH8w0
( ゚∀゚)「バクレッド役の長岡ジョルジュです! まだまだ未熟者ですが、よろしくお願いします!」
( ゚∀゚)+キリッ
(,,゚Д゚)「………」
(,,゚Д゚)「しぃさん、多分ですけどあいつ……」
(*゚Д゚)
(,,゚Д゚)「……しぃさん? 俺に似た顔になってますけど」
(*゚Д゚)「ジョ、ジャ、ジョジョジャジャ、ジャル……!!」
(,,゚Д゚)「日本航空?」
(*゚Д゚)「ジョルジュだーーー!?!?!?!?」
(,,゚Д゚)「うるさっ」
223
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:53:28 ID:41sRHH8w0
(;´∀`)「し、四宮さん!?」
(;*゚ー゚)「あ、あの! あのあのあの!! ほほほ本物の長岡ジョルジュ……さんですか!?」
( ゚∀゚)「え? はい、そうですけど……」
(,,゚Д゚)「………」
(;*゚ー゚)「わ、わわ!! えっと……フ、ファンです!! じゃなくて私、四宮しぃといいます!!
今回はあの、ショーにお手伝いさせていただくハロワの職員で……!!」
( ゚∀゚)っ「四宮……あぁ、あの! いやぁお手伝いいただけて嬉しいです! よろしくお願いしますね!」
(;*゚ワ゚)(わわわわぁ!! 嘘でしょそっちから握手!? か、かか神ファンサ〜!!)
(;*゚ー゚)っ「は、はい! よろしくお願いしま……!!」
(*゚ー゚)っ(,,゚Д゚)ヌルッ ⊂(゚∀゚ )
(,,゚Д゚)っ「はじめまして。助っ人アクターの猫山ギコです。よろしく」
( ゚∀゚)「……うん?」
(#゚皿゚)「ちょっ……!! なに邪魔してくれてんの!? 退きなさいよ絞殺するわよ!!!」
(,,゚Д゚)「怖っ」
(;´∀`)「こんな子じゃなかった…こんな子じゃなかったんだモナ……」
( ゚∀゚)っ「……どうも! 新人俳優の長岡ジョルジュです! よろしく!」ガシッ
(,,゚Д゚)っ「どうも」ガシッ
(*;皿;)「ああぁっ!! ジョルジュの握手があんな非常識無職野郎に……う"ぅ"〜〜!!!」
(;´∀`)「そ、そんなに芸能人好きだったモナ?」
/(;*;ー;)\「バクサンジャー観てめちゃくちゃハマって……まさかドラマと同じ本人が来るなんて!
もっとちゃんとメイクしてくれば良かった〜!!」
( ´∀`)「意外な趣味だ……」
224
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:54:20 ID:41sRHH8w0
2時間後、ショー本番
( ■∀■)っ三○「くらえ必殺! C4!!」ポイ
※( ■∀■)←バクレッド役の( ゚∀゚)
<ドカーン!! キャー!!
<アツイアツイアツイ!! シニタクナイ!!!
<アナタダケデモ… オカァサーン!!
(;‘_L’)「くっ、バクサンジャーめ…まさかここまで強いとはな……」
( ■∀■)「もう諦めろ! 『カフンショー』の幹部、フィレンクト!
世界中にスギを植えまくるなんて、絶対に許さないぞ!」
(#‘_L’)「うるさい! 母なる地球に緑を増やすという我らの高尚なる悲願を、何故お前たちは理解せんのだ! 愚かな人間どもめ!」
( ■∀■)「スギが増えたら更に花粉症という不治の病で苦しむ人たちが増えてしまう! そんなことは俺たちが絶対にさせない!」
( ■∀■)「お前たちもスギも一匹残らず焼き尽くした後、更地にした土地の所有権をどさくさに紛れて取得し商業施設や駐車場を作って罪のない人々を救ってみせる!
そんな俺たちのささやかな願いに、お前たちの薄汚い野望が勝てるはずないんだ!」
225
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:54:54 ID:41sRHH8w0
(*゚ワ゚)「あぁ〜!! 生バクレッド!! やばいやばい超カッコイイ〜!!!」コソッ
(,,゚Д゚)「これ本当に子ども向けなんですか?」コソッ
(*゚ー゚)「何言ってるんですか、客席見てくださいよ!」(小声)
l从・∀・ノ!リ人「バクレッド〜! かっこいいのじゃ〜!!」
*(‘‘)*「いけー! 頑張れ〜!」
⌒*リ´・-・リ「負けないで! バクサンジャー!」
(*゚ー゚)「ほら子どもたちからの歓声凄いじゃないですか、大人気でしょ?」
(,,゚Д゚)「まぁ確かにそうですね」
l从・∀・#ノ!リ人「そいつも焼くのじゃ!! 人が焼けるところを見せるのじゃ!!」
*(#‘‘)*「早く焼け! 爆発させろ! 燃やせ!!」
⌒*リ#´・-・リ「焼けえっ!! 焼けっ!! 焼けーっ!! 焼けーっ!!」
(*゚ワ゚)「あっドラマのモブ大衆が毎話やる焼けコールだ! あの子たち分かってるなぁ〜!」
(,,゚Д゚)「この国は平和だって聞いてたんだけどな」
226
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:55:47 ID:41sRHH8w0
( ■Д■)「レッド、B地区はさっき焼き払ってきたぞ!」
(■e■)「こっちも今終わったよ〜」
(,,■Д■)「逃げようとしていた構成員たちはダイナマイトで片付けたぜ!」
(=■ω■)ノ「ここさえ更地にすれば任務完了だよう!」
(;‘_L’)「そ、そんな……! 私の大切な部下たちが……!」
(*゚ー゚)「あ、そろそろフィレンクトさん爆発で焼け死にますね。猫山さん…いやイトーイさん!
出番です! 見ごたえのある最期をお願いします!」
(,,゚Д゚)「俺を赤ピクミンかなにかと勘違いしてませんか?」
<ドカーン!!
(*^ー^)ノシ「おっ、言ってるそばから飛びましたね〜! じゃあ猫山さん! 逝ってらっしゃい!」
(,,゚Д゚)「字が違うと思うんですけど」
227
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:56:17 ID:41sRHH8w0
っ( _L )っプスプス
( ■∀■)「……応援してくれた皆、ありがとう! 君たちのおかげでまた悪を一つ成敗できたよ!」
( ■∀■)「だけど悪というものは雑草のようにしぶとい。
真の平和のためには、明るい光でこの世を照らす必要があるんだ!」
( ■∀■)っ「そのために……最後に皆の力を借りて、正義を執行しようと思う!」ガラガラ
⊂===以`゚益゚以/===⊃
| /
( ヽノ
ノ>ノ
レレ
以`゚益゚以「あっホントにやるんだ」
228
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:57:09 ID:41sRHH8w0
( ■∀■)「最後にこの怪人を正義の炎で焼き尽くす! でも、そのための『エンジョーポイント』が足りないんだ……!」
以`゚益゚以「よくそのネーミングで朝の放送枠通ったな」
( ■∀■)「良い子のみんなー! 俺たちに、君たちの善なる心を分けてくれー!」
从・∀・#ノ!リ人「バクレッドー!! 妹者の力を使ってくれー!!」
*(#‘‘)*「がんばえー!! 焦がせー!!」
⌒*リ#´・-・リ「灰にしちまえぇー!!!」
以`゚益゚以「この国って義務教育あるんじゃなかったっけ?」
229
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:58:04 ID:41sRHH8w0
( ■∀■)「よし……エンジョーポイントが貯まった! バクサンジャー、必殺技だ!」
( ■∀■)「『ニトログリセリン』!」
( ■Д■)「『アセトアルデヒド』!」
(■e■)「『硫化水素』〜」
(,,■Д■)「『硝酸アンモニウム』!」
(=■ω■)ノ「『ガソリン』!」
以`゚益゚以「見事にほぼ引火性だ」
( ■∀■)「バクサンジャー合体奥義!!『大炎上』!!」カッ!!!
以;`゚益゚以「ぎゃあああぁぁあああぁあ!?!?!?!?」
.,、
(i,)
|_|
↑燃やされているように見える見事なAA
230
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:59:12 ID:41sRHH8w0
<ギィヤァァアアアアア!!!!
(;´∀`)「ほ、ホントに大丈夫なのかモナ……!? めちゃくちゃ燃えてるように見えるし悲鳴凄いし!」
(*゚ワ゚)「なんて演技のスキルなの!? 猫山さんったらあんなことも出来たなんて……見直したわ!!」
(;´∀`)「知り合いが燃やされてるシーンを見ているとは思えないほどにキラキラした瞳だ……」
(*゚ー゚)「もーう、大丈夫ですよ課長。あれは最新技術のCGで、実際の炎は小さいんですから」
(;´∀`)「そ、そうモナね。ちょっとあまりに猫山さんの叫び声がリアル過ぎて不安になったモナ」
(*゚ー゚)「彼っていつもダウナーな感じですからね。
それにこれはドラマじゃないんですから、ホントに燃えたり爆発したりなんて起こるワケ……」
<ドカーン!!
(;*゚ー゚)「………え?」
231
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:59:29 ID:doo2FjAM0
支援
232
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:00:23 ID:41sRHH8w0
l从・∀・;ノ!リ人「な、なんじゃ!? 熱いのじゃ!」
*(;‘‘)*「煙でなんにも見えないよ〜!!」
⌒*リ;´・-・リ「な、なに……? 怖いよママ……」
(;"ゞ)「な、なんだ……!? ここで爆発なんてシーンないぞ!」
(;´∀`)「まさか機材トラブルモナ…!? 関ケ原さん、とにかく観客の避難を!」
(;"ゞ)「スタッフの皆! お客様の安全を第一に現状確認を急げ!」
<キャー!!
<ヘ、ヘリカル!? ドコー!?
(;*゚ー゚)「子どもの叫び声……って、あ、あれ!!」
*(;;)*「うわぁーん!! たすけてぇー!!」
( ■Д■)っ*(;;)*
(;*゚ー゚)「小さな女の子が…! なにしてるのあの人!?」
233
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:01:17 ID:41sRHH8w0
( ■Д■)「くっくっく……言われた作戦通り上手くいったぜ」
( ^Д^)∩ヌギッ
(;"ゞ)「タカラくん! 一体これはどういうことだ!」
(,,^Д^)「えっ? いや俺はこっちですけど」
( "ゞ)「えっ……あ、じゃああっちはプギャーくんか。ごめんねまた間違えて」
(,,^Д^)「いえいえ。なんかよく間違えられるんですよねー」
(#^Д^)「おいこっち見ろ!! 子ども人質に取ってんだぞ!!」
(,,゚Д゚)「そんな自信満々に言うことじゃないと思う」
234
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:02:11 ID:41sRHH8w0
(’e’)「ふふ、相変わらず人の顔を覚えないですね〜関ケ原社長〜」
(=゚ω゚)ノ「いや……関ケ原『団長』と呼んだ方がいいかよう?」
(;"ゞ)「なっ……! なぜその呼び方を!?」
(,,^Д^)「おっとなんかシリアスなパート始まりそうですよ」
(,,゚Д゚)「この作品でもそういう展開アリなんですね」
( ^Д^)「俺たちはお前が5年前に立ち上げた劇団の元アクターだよ。
毎日必死に練習して、劇団の月謝納めて、お前の言うことを信じて……」
(#^Д^)「……でも、お前はある日いきなり劇団の解散を告げた!! いつまで経ってもロクな台本作らねぇと思ったら、俺らみてぇな奴らを相手に随分アコギなことやってたみてぇだな!!
路頭に迷った俺たちから巻き上げた金で会社作った挙句こんな遊園地なんか作って…! 許せるワケねぇだろ!!」
(,,^Д^)「あちゃー……やっぱあくどいことしてたんだなぁあの人」
(,,゚Д゚)「あれ、知ってたんですか?」
(,,^Д^)「噂程度ですけどね。人は見かけによりませんねー」
235
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:02:40 ID:41sRHH8w0
(;"ゞ)「き、君たちはあの…!? そ、それは違う、あの時は…!」
(#^Д^)「言い訳なんざいらねぇ!! てめぇに要求すんのはただ1つ……逃走用のヘリと、慰謝料として30億だ!!」
(,,゚Д゚)「1つじゃないじゃんってツッコミはしてもいいんだろうか」
(,,^Д^)「まぁまぁ、テンション上がってるんだし細かい所は見逃してあげましょうよ」
(#^Д^)「おいさっきからうるせえんだよそこの2人!! 空気読め!!」
(;^Д^)「……って、え、あれ? 生きてる? 2人とも? なんで?」
236
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:03:44 ID:41sRHH8w0
(;=゚ω゚)ノ「馬鹿な! 見せしめとしてあの2人はマジで吹っ飛ばす予定のはずじゃ……!?」
(,,゚Д゚)「リハの時にはなかった爆薬の匂いしたんで、普通に関節外して抜け出しましたよ」
(,,^Д^)「俺も普通に爆風と破片避けただけですけど」
(;=゚ω゚)ノ「な、なんだこいつら……意味わからんよう……」
(;’e’)「こわ〜」
237
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:05:02 ID:41sRHH8w0
(;*゚ー゚)「猫山さん! 一体何があったんですか!?」
(,,゚Д゚)「何がって……まさかさっきまでのレス読み飛ばしたんですか?」
(;*゚ー゚)「この状況でもまだふざけるの…? 嘘でしょ……?」
(;´∀`)「こ、子どもを放すモナ! その子は関係ないはずモナよ!」
(#^Д^)っ「うるせぇ!! 俺たちはもうとっくに終わってんだよ!! 要求が呑めねぇってんなら……」
(#^Д^)っT*(;;)*「このガキの頭ぶっとばすぞ!!」
(;*゚ー゚)「じゅ、銃!? 嘘でしょ!?」
(;"ゞ)「や、やめてくれ!! 私が悪かったから……!!」
(;´∀`)「ややややばいモナ!! 落ち着くモナー!!」
(,,゚Д゚)「うん……? あんなのでなにしてんですかねあの人」
(,,^Д^)「そういうお年頃なんじゃないですかねぇ。あっ最新型発火演出装置は無事だ! よかった〜」ホッ
(;*゚ー゚)「いやアンタらは落ち着きすぎでしょ!」
238
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:06:18 ID:41sRHH8w0
(;"ゞ)「す、すぐに警察に連絡を……」
(,,^Д^)「いえ、大丈夫ですよ社長。連絡の必要はありません」
(;*゚ー゚)「なに言ってるんですか! これはもう明らかに事件じゃ……!」
(,,^Д^)っロ「だって、もうここにいますからね」
(;´∀`)「け、警察手帳……ってことは、警察!? アクターさんじゃなくて!?」
(,,^Д^)「元々はこの遊園地の黒い噂をあばくための潜入調査でしたが……まさかこんなことになるなんて、不覚です」
(;^Д^)「サツだと!? くそっ、潜んでやがったのか!」
(,,゚Д゚)「あの、お二人続けて喋るのやめてくれません? 分かりづらくて」
(*゚ー゚)「正直同感だから今回は見逃すか」
239
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:07:20 ID:41sRHH8w0
(゚、゚;トソン「ヘ、ヘリカル! お願い、うちの子を離してください!」
(#^Д^)「ダメだ、このガキは人質だ! おいお前ら、手筈通りいくぞ!」
三*(;;)*⊂(#^Д^)ダッ
三(=゚ω゚)ノダッ
三(’e’)ダッ
(;"ゞ)「か、観覧車の方に逃げる気か!?」
⊂(゚、゚;トソン「ヘリカルー!!」
*(;;)*「うわぁん! おかぁさーん!!」
(゚、゚*;トソン「は、初めてお母さんと呼んでくれましたね!
5年前のあの日、亡くなった親友から引き取ったあなたはずっと私のことをトソンさんと呼んで、やっぱり血の繋がりがないとあなたの本当に母親にはなれないのかなと悩んでいたけどようやく!!」
(*゚ー゚)「なんかめちゃくちゃ重そうな設定ある人出てきた……」
(,,゚Д゚)「あの人たちで短編一つ書けそうですね」
(;´∀`)「と、とにかく追いかけるモナ!」
240
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:08:24 ID:41sRHH8w0
(;*゚ー゚)「わぁ、大きな観覧車……!」
(,,゚Д゚)「※観覧車の大型AAが見つからなかったため描写はありませんが、俺たちは犯人たちを追って観覧車の近くまで移動したところです」
(*゚ー゚)「私のさっきのセリフだけで十分伝わるだろ」
(#^Д^)「この観覧車が一周するまでだ! それまでにヘリと金を用意できなかったら、このガキの命はねぇぞ!」
*(;;)*「助けておかぁさん! ママ! 母上! お母様! おふくろ! マザー!」
(*゚ー゚)「お母さんって呼べなかった弊害が今めちゃくちゃ出てるっぽい」
(゚、゚*トソン「ヘリカルーッ!! もっと呼んで!! 目線こっちで!! キャーッ!!」
(*゚ー゚)「ファンサ?」
241
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:09:30 ID:41sRHH8w0
<ガチャ バタン
(;´∀`)「しまった、犯人たちが観覧車に乗っちゃったモナ! あれじゃあ手出しできないモナ〜!」
(;,^Д^)「なんて悪いやつらだ! 特別料金払わずに、一つしかないシースルーゴンドラに乗るなんて!」
(*゚ー゚)「薄々思ってたけどこの警察の人たぶんハズレだな」
(;"ゞ)「30億なんてすぐには用意できない……ど、どうすれば!」
(,,^Д^)「お任せください。警察として俺がすぐにあの子を助けます!」
(゚、゚;トソン「お、お願いします! どうかヘリカルを、うちの子を!」
<コロンダ! タスケテ! オマワリサーン!!
(,,^Д^)「おっと他にも困ってる人の声がする! 行かなきゃ!」
(^Д^,,)三ビューン
(;*゚ー゚)「ちょっ今行かないで……ってもういない! 嘘でしょあの人!?」
(,,゚Д゚)「仕事熱心な人ですね。プロだ」
(;*゚ー゚)「いや優先順位明らかにこっちでしょ!」
242
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:10:25 ID:41sRHH8w0
<オーイ!
(;゚∀゚)「社長! これは一体どういう……!?」
(;"ゞ)「ジョルジュ君! よかった、無事だったんだね!」
(;゚∀゚)「俺はなんとか……あいつらは?」
(;"ゞ)「子どもを人質にとって、観覧車に乗り込んでしまった。一周するまでに要求を呑まないと……」
( ゚∀゚)「そんな! もうあんな高くに……社長、こうなったら要求を呑むしか!」
(;"ゞ)「わ、分かっているが……」
(,,゚Д゚)「あなたが助けにいけばいいんじゃないですか?」
( ゚∀゚)「……へ?」
(;*゚ー゚)「ちょ、ちょっと、猫山さん?」
243
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:11:15 ID:41sRHH8w0
(,,゚Д゚)「ヒーローなんですから、ほら。ちゃちゃっとお願いします」
(;゚∀゚)「い、いや……流石にそれはちょっと」
(;*゚ー゚)「なに無茶言ってるんですか! あんな高いゴンドラまで行ける訳ないでしょ!
ドラマや映画じゃないんだから!」
(,,゚Д゚)「……」
(;*゚ー゚)「あぁもう、あの警察の人は他の人助けに行っちゃったし……!
私、ちょっとインフォメーションに説明に行ってきます! 猫山さんは一応、観覧車の近くにいてください!」
(,,゚Д゚)「了解」
(゚ー゚*;)三ダッ
244
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:11:18 ID:doo2FjAM0
支援
245
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:12:10 ID:41sRHH8w0
(゚Д゚,,)「……」
(,,゚Д゚)「はい。じゃあ、行ってらっしゃい」クルッ
(;゚∀゚)「いやいやいや無理だって! 俺に何を期待してるんですか!?」
(,,゚Д゚)「あ、そっか。今はマスクとかないですもんね。どっちにしろヒーローも顔を隠さなきゃ」
(;゚∀゚)「そういう問題じゃない……ドラマでは紐で引っ張ったりCG使ったりしてるだけで、リアルの俺は無理なんですよ!
俺はただの俳優で、ヒーローじゃないんです!」
(,,゚Д゚)「……俳優? あなたが?」
(,,゚Д゚)「……」
(,,-Д-)「……」ウーン
(,,-Д-)「………」
(,,-Д゚)「…………よし」
(,,゚Д゚)っ「じゃ、ちょっと代わりに観覧車見といてください」カタポン
( ゚∀゚)「えっ?」
(゚Д゚,,)三ダッ
(;゚∀゚)「ちょ、ちょっと!? どこ行くんすか!?」
246
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:13:38 ID:41sRHH8w0
本来なら追加料金700円がかかるシースルーゴンドラの観覧車内
( ^Д^)「……よし、とりあえず立ててもらった作戦通りだな」
(=゚ω゚)ノ「でもプギャー、念のために貰ってたアレ、回収しなくてよかったのかよう?」
(#^Д^)「拾う暇なかったから仕方ねぇだろ。
あの俺に顔が似たアクター、練習中もやけにチラチラ見てくるなと思ったら……クソッ!!」
*(;‘‘)*ヒィッ
( ^Д^)「ふん、まぁいい……おいガキ、大人しくしてろよ」
*(;‘‘)*「こ、怖くなんかないもん! 絶対マミーが助けてくれるんだから!」
(’e’)「世の中そんなに甘くないよ〜」
*(;‘‘)*「おっかぁは絶対助けにきてくれる! 実の母が亡くなった後、自分のキャリアを棄ててまで私を引き取って育ててくれたお母様を信じてる!」
(=゚ω゚)ノ「呼び方がバラバラだ……パニックになってるよう」
( ∵)「まぁいきなり攫われたらこうなっちゃいますよ」
( ^Д^)「いやこのガキの元々の性質だろ」
( ^Д^)「………ん?」
247
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:14:36 ID:41sRHH8w0
(;^Д^)「な、ななななんだお前!?」
( ∵)ノシ「どうも。ねこや……じゃなかった。USJ非公式マスコットキャラクター、ビコーズくんです」
(;^Д^)「いや喋んねぇだろビコーズくん!」
(;=゚ω゚)ノ「ど、どうやってここに来たんだよう!?」
( ∵)「普通に登ってきましたけど」
(;’e’)「登ってって……ほぼ頂点のゴンドラまでこれる足場なんて」
( ∵)「いや沢山ありましたよ、カラフルな足場が」
(;^Д^)「……まさか、ゴンドラを駆けあがってきたのか?」
(;=゚ω゚)ノ「なんだようコイツ……!」
(;’e’)「怖〜」
248
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:16:10 ID:41sRHH8w0
( ∵)「ドアこじ開けたけど、やっぱ高い所は寒いですね。さっさと終わらせて帰ろ」
(;^Д^)っT「ま、待て! 近付くんじゃねぇ!」カチャ
( ∵)「こんな狭いゴンドラの中で近付くなとか言われてもちょっと……」
(#^Д^)っT*(;;)*「うるせぇ!! く、来るなよ……来たらこのガキの頭ぶっ飛ばすぞ!!」
( ∵)「……さっきも思ったんですけど」
( ∵)っT「こんなおもちゃで何してるんですか?」
(;^Д^)∩「えっ……あ、あれ!? 俺のモデルガンが!?」
( ∵)っT「あっでもアルファベットみたいでいいな、ちょっと欲しい。
アルファのファンメイドグッズとか誰か作ってくれないですかね」
(;^Д^)っ「ま、待て! こっちにはまだガキが……!」
( ∵)っ*(;‘‘)*「じゃ、自分もう帰りますね」
(;=゚ω゚)ノ「プギャー! ガキも取られてるよう!?」
(;^Д^)「はぁ!? さ、さっきまで確かに掴んでたのに……!?」
(;’e’)「怖〜〜」
249
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:16:45 ID:41sRHH8w0
(;^Д^)「ば、馬鹿が!! いくらなんでも、普通の人間がこんな高い所から下りられるワケがない!!」
*(;;)*「うわぁぁん!! 高いよー怖いよー!!」
( ∵)「まぁ、普通の人間ならそうでしょうけど」
(#^Д^)「お前ら! やっちまうぞ!」
(#=゚ω゚)ノ「や、やってやるよう!」
(#’e’)「ガキ返せ〜〜!」
( ∵)「……」
( ∵)ノシ「今の俺、ヒーローなんで」
ピョン彡( ∵)っ*(;;)*
( ^Д^)「は?」
(=゚ω゚)ノ「は?」
(’e’)「は〜〜〜?」
250
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:17:21 ID:41sRHH8w0
*(;;)*「きゃあああ!!」ヒュウウ
( ∵)「あ、ジェットコースター見える。あとで乗れるかな」ヒュウウ
*(;;)*「うわぁぁん!! おかぁさーん!!!」
( ∵)「……」
( ∵)「たすけてーお巡りさーん」
<ダダダダダ
三(,,^Д^)+「助けを求める市民の声が!!」ダッシュ
( ∵)っ*(;;)*
∩ ∩ キャッチ!
(,,^Д^)
251
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:18:27 ID:41sRHH8w0
(,,^Д^)∩「ふぅ、危ないあぶない。大丈夫かい?」
*(;‘‘)*「めちゃくちゃふんわり受け止めてくれた……人をダメにするソファ……? ニトリの商品……?」
( ∵)「流石。プロだ」
(,,^Д^)「しかし、観覧車から飛び降りてきたの? 怪我しちゃうかもしれなかったんだよ」
*(‘‘)*「怪我どころか死を覚悟してましたけど……」
( ∵)「なんか一周回って大人っぽくなりましたね」
(,,^Д^)「子どもの成長は早いなあ」
*(‘‘)*「早いっていうか止まりそうになったんだよ」
<アノ、オマワリサーン!
(,,^Д^)「ん?」
( ∵)「やべっ」
(∵ )三ダッ
252
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:19:18 ID:S9pUpLiE0
リアタイラッキー支援
253
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:19:38 ID:41sRHH8w0
(;*゚ー゚)「いた! 今インフォメーションで園全体に連絡を……って、アレ? 女の子いる?」
(,,^Д^)「あ、ハロワの人! もう終わりましたよ!」
(;*゚ー゚)「お、終わった……? え、どういうこと?」
<ティロリ ティロリ ティロリ♪
(*゚ー゚)「なんで遊園地でマックのポテト揚がる音が聞こえるんだよ」
(,,^Д^)「あっ、応援のパトカーたちが来ましたね!」
(;*゚ー゚)「えっ今のパトカーのサイレンの音!? 嘘でしょ!?」
(,,^Д^)っ*(;‘‘)*「すいません、自分ちょっと事情説明してくるんで……この子のこと頼みます!」
(^Д^,,)三ダッシュ
(*゚ー゚)「はぐれメタルくらいすぐどっか行くなあの人……」
254
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:20:27 ID:41sRHH8w0
(;*゚ー゚)「えっと……だ、大丈夫? 怪我とかしてない?」
*(;‘‘)*「はい……怖かったけど、だいじょぶです」
(*゚ー゚)「今のお巡りさんが助けてくれたんだね。じゃあ、お姉ちゃんと一緒にお母さんのトコへ……」
*(‘‘)*「ちがうよ! お巡りさんも助けてくれたけど……その前にね、ヒーローが来たの!」
(*゚ー゚)「……え」
*(‘‘)*「ぴょんぴょんって飛んできてくれてね、助けてくれたの!
信じてもらえないかもしれないけど……でもね、ホントだよ! いたの、ヒーロー!」
(*゚ー゚)「……」
*(;‘‘)*「う、嘘じゃないよ! びっくりするくらい虚無な顔してたけど……で、でもホント!」
(* ー )「……ううん。信じるよ」
(*゚ー゚)「お姉ちゃんも信じてるから。ヒーロー」
255
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:21:12 ID:doo2FjAM0
支援
256
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:21:24 ID:41sRHH8w0
(*゚ー゚)「……そういえば、猫山さんはどこに?」
(,,゚Д゚)「ここに」
(;*゚皿゚)「ぎょんわあぁわっ!?」
(,,゚Д゚)「うわっ……本当に悲鳴汚いですね、練習しといた方がいいですよ」
(;*゚ー゚)「悲鳴の練習なんかあるか!! ビックリさせないでくださいよ!」
(,,゚Д゚)「おあいこだと思いますけど」
(゚、゚;トソン「ヘリカル! よかった無事で!」タタッ
*(‘‘)*「縺頑ッ阪&繧薙?∵ッ堺ク翫!」
(*゚ー゚)「とうとう文字化けしてしまった」
(,,゚Д゚)「相当複雑なバックボーンがあるっぽいですね」
(゚、゚*トソン「ええそうですね、今夜はヘリカルの大好きなシチューにしましょう!」
(*゚ー゚)「まぁ伝わってるっぽいし大丈夫か……」
(,,゚Д゚)「親子の絆だ」
257
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:25:27 ID:41sRHH8w0
(,,゚Д゚)「……さて、じゃあ俺たちも帰りましょうか」
(*゚ー゚)「いや、多分まだ帰れませんよ。私たちも事情聴取とかされるだろうし」
(,,゚Д゚)「え〜もう定時なんで帰りたいんですけど」
(*- -)「定時なんてもう気にする必要ないでしょ。どうせしばらく運営停止だし」
(,,゚Д゚)「……え?」
(*゚ぺ)「そりゃそうでしょ。こんな事件起きたんだし、社長の黒い噂も出てきたし……。
数ヶ月は閉園でしょうね。もう、私だって色々乗りたかったのに!」
(,,゚Д゚)「……ということは、俺のバイトは」
(*゚ー゚)「当然無くなりますね」
(,,゚Д゚)
258
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:26:25 ID:41sRHH8w0
(*゚ー゚)「まぁいいじゃないですか、元々怪しいお仕事でしたし。
それに以前『バイトは不安定なところがある』って言ったでしょう? 意外と多いんですよね〜こういう終わり方」
(*^ー^)「明日からまた頑張りましょう! 私も引き続き、サポートさせてもらいますから!」
(,,゚Д゚)「……」
(*゚ー゚)「さて、そろそろ私たちも警察のところに行きますよ!」
(,,゚Д゚)「……いえ、俺ちょっと用事思い出したんで、ここで失礼を……」
(゚ー゚*)っ(,,゚Д゚)「いよいよ過程すら省かれるようになったか」ズルズル
259
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:27:20 ID:41sRHH8w0
深夜、USJ内
(;^Д^)「はぁはぁ……よし、なんとか警察署から抜け出せたな」
(;=゚ω゚)ノ「プギャーにそっくりだったあの警官、ビックリするくらい簡単に騙せたよう」
(;’e’)「ちょろ〜」
(=゚ω゚)ノ「しかしプギャー、なんで遊園地に戻ってきたんだよう? もっと遠い所に逃げた方が……」
(#^Д^)「馬鹿野郎! 何が何でも、ここに隠してたアレは回収しなきゃなんねぇだろうが!」
(;’e’)「あんなの回収したって意味ないと思うけど〜」
(;^Д^)「少しでもあの人に繋がるもんは消しとかねぇと、消されるのは俺らだ!
サツに捕まるのはそれからじゃねぇと……って」
( ^Д^)っy=ー「あったぜ……隠してた、『本物の銃』!」
260
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:28:54 ID:41sRHH8w0
( ^Д^)「念のためにって貰ったはいいが……こんなことになるなら素直にこっちを持っときゃよかったな」
(;=゚ω゚)ノ「あのモデルガン、まさか一目でバレるなんて思わなかったよう」
(;’e’)「ほんとにね〜」
(#^Д^)「全くだぜ、あの着ぐるみ野郎……。
声が籠っててあん時は気付けなかったが、おそらく怪獣役のヘルプで呼ばれてたヤツだ」
(#^Д^)┌┛「アイツさえいなけりゃ今頃は……! クソッ!!」ゲシッ
<ガシャン!!
(’e’)「あれ? これって……」
261
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:29:35 ID:41sRHH8w0
.,、
(i,)
|_|
(=゚ω゚)ノ「ショーで使った発火演出装置だよう。なんでこんなトコに……」
( ^Д^)「……そうだ、いいこと思いついたぜ」
( ^Д^)「コイツの設定を弄って、遊園地全体を燃やしてやるんだ!
そうすりゃ関ケ原の野郎に大損害を与えられる!」
(;=゚ω゚)ノ「そ、それはやりすぎじゃあ……」
(#^Д^)「もうとっくに俺らは終わってんだ!! 今更罪の1つや2つ増えたって変わんねぇよ!!」
(;=゚ω゚)ノ「……っ」
(’e’)「やっちゃえ〜」
(#^Д^)「くくく……ざまあみろ関ケ原、これが俺たちの復讐だ……!!」
トントンっ( ^Д^)
( ^Д^)「あぁ?」
( ∵)っ
262
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:30:53 ID:41sRHH8w0
(;^Д^)「……うわぁ!? なななんだお前……って、お前は!?」
(;=゚ω゚)ノ「ビコーズくん!? どうしてこんな時間に!?」
(;’e’)「暗闇で見るとなおさら怖〜」
(#^Д^)っy=ー「お前っ……!! 今日はよくもやってくれたなぁ!!」
( ∵)
(#^Д^)っy=ー「すかしやがって……言っとくがな、コイツは本物だぞ。
死にたくなかったら、さっさとそのふざけた着ぐるみを脱ぐんだな!」
( ∵)
(#^Д^)っy=ー「……おいサッサとしろよ! マジで撃つぞ!! アァ!?」
((( ∵)テクテク
(;^Д^)っy=ー「な、なんだよ……来るなよ、近づくなよ!!」
((( ∵)テクテク
(;=゚ω゚)ノっ「……プギャー、コイツ、もしかして、中身ちが……」
っ(;^Д^)っy=ー「うおうッ!?」ビクッ
<パァン!!
263
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:31:32 ID:41sRHH8w0
(;=゚ω゚)ノ「な、なな……なにマジで撃ってるんだよう!?」
(;^Д^)「おお、お前が急に肩叩くから……!?
し、しらねぇ、知らねぇ!! 俺の、おれのせいじゃな……」
(;’e’)「………あれ?」
(メ∵)
(;=゚ω゚)ノ「……血、出て、ない………?」
(メ∵)
(((メ∵)テクテク
(;’e’)「ひぃっ!?」
264
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:32:19 ID:S9pUpLiE0
しえん
265
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:32:38 ID:41sRHH8w0
(;^Д^)っy=ー「う、うわああぁぁあ!?!?!?」
バン!! バンバン!!
(メ∵)グシュ バシュッ
(メ∵)
(((メ∵)テクテク
(;^Д^)っy=ー「あ、ああぁ………」
(^Д^;)三「うわああああぁぁああ!?!?!?」ピュー
(;=゚ω゚)ノ「プギャー!?」
(;’e’)「ちょっ自分だけ逃げるなんてっ……!?」
(メ∵)っ(;=゚ω゚)ノ「ひぃっ!?」ガシッ
(メ∵)っ(;’e’)「うわぁ〜!?」ガシッ
<ギャアアァアアアァ!!!!
<ウワアアァァ!?!?
266
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:33:31 ID:41sRHH8w0
(;^Д^)「はぁっ、はぁっ……な、なんだ!? なんだよあのバケモノ!?」
(;^Д^)「ここで働いてた時は、いつも中身はただの人間だったはず……!? なんだよアレ!?」
ドカッ
(;-Д-)「うわあっ!?」コロビッ
(;-Д^)「痛ってて……ば、馬鹿野郎!! どけっ………」
(;^Д^)「…………え」
( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)
( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)
( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)
( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)
.
267
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:34:26 ID:41sRHH8w0
(;^Д^)「アっ……あ、アァ、ああァ…………」
<ザッザッ
(;^Д^)「ひィッ!?」ビクッ
(メ∵)
(メ∵)っ三ポイッ
ゴロゴロ…
三( ∵)( ∴)
(;^Д^)「は、はァっ、はあ……?」
(;^Д^)(着ぐるみ、きせられ、頭、だけ……?)
(;^Д^)( ふた、つ)
(= ω )ノ ( e )
.
268
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:35:13 ID:41sRHH8w0
(;^Д^)っy=ー「う、うわああぁぁあっあああ!?!?」バンバンバン!!
(メ∵)ピスッパスッ
(((メ∵)テク テク
(;^Д^)っy=ー「あぁ、く、来るな!! くるなよ、やめろ!!!」カチカチ
(((メ∵)テクテク
( ;Д;)「いや、いやだ、しにた いや やめ、やめ……!!!」
(メ∵)
( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)
( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)
( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)
( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)
「くるなあああぁぁァアアぁぁあああ!!!!!」
.
269
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:35:33 ID:41sRHH8w0
.
270
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:36:02 ID:41sRHH8w0
<ブチッ
<ゴソゴソ
<ギュッ
<ゴロン
<コロコロ…
( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)
( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)
( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)
( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)
( ∵)( ∵)( ∵)
(メ∵)「………」
271
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:36:38 ID:41sRHH8w0
(((メ∵)テクテク
(((メ∵)テクテク
(((メ∵)テクテク
(メ∵)ピタッ
.,、
(i,)
|_|
272
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:38:34 ID:41sRHH8w0
(メ∵)「…」
(メ∵)「……」
(メ∵)「………」
273
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:39:42 ID:41sRHH8w0
(
)
i フッ
|_|
第4話『アクター』 おわり
274
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:42:35 ID:S9pUpLiE0
乙乙締め方良いね〜
毎話面白くて天才だし、焼けコール治安悪すぎて好き
四大四天王懐かしすぎて涙出た…ずっと待ってる
275
:
名無しさん
:2025/04/26(土) 00:03:04 ID:ubjmOiXU0
乙乙
この街きな臭過ぎるしゴンドラいいやつ乗ってるのもワロス
遊園地にやってきてしまった( ∵)読み返したいなー
276
:
名無しさん
:2025/04/26(土) 00:35:12 ID:uq6CsCos0
おつ
277
:
名無しさん
:2025/04/27(日) 16:57:58 ID:Sd5dJgZc0
ギャグも面白くてメタネタも絶妙でホラーはしっかり怖い、最高
278
:
名無しさん
:2025/04/27(日) 19:45:52 ID:hiE.ktSc0
おつ、観覧車駆け上がるギコ凄すぎて草
四大四天王ネタってことはブラコンの人でもないのか…もうわっかんねえや…
279
:
名無しさん
:2025/06/10(火) 15:40:43 ID:yLkmJJyo0
読み返したら気づくこと意外とあるな
1回目は気が急って拾えてなかった
何回読んでもおもしろい、続き待ってる!
280
:
名無しさん
:2025/07/11(金) 00:02:55 ID:1/bcXkHo0
(((,,゚Д゚)テクテク
(,,゚Д゚)「連休中はハロワやってないなんて知らなかった。まさか日曜だけじゃなく、祝日も閉まってるとは」
(,,゚Д゚)「合鍵作って中に入っても真っ暗だった時に気付くべきだった。なんかおかしいと思ったんだよな」
(,,゚Д゚)「最近は散々だなぁ。全然exポケモン引けないし、switch2は外れるし……」
(,,゚Д゚)「さて、今日こそ転職活動終わらせて最終回迎えるか。目指せ1スレ内完結」
(((,,゚Д゚)テクテク
<ガチャ
281
:
名無しさん
:2025/07/11(金) 00:04:28 ID:1/bcXkHo0
三(;*゚ー゚)「おはようございます!! 助けてください!!」ダダッ
(,,゚Д゚)「これが逆になるパターンあるんだ」
.
282
:
名無しさん
:2025/07/11(金) 00:05:15 ID:1/bcXkHo0
(,,゚Д゚)は転職がしたいようです
第5話『メイド』
.
283
:
名無しさん
:2025/07/11(金) 00:06:39 ID:1/bcXkHo0
(,,゚Д゚)「どうしたんですか、そんなに嵐の活動休止がショックなんですか?」
(;*゚ー゚)「今はTOKIOの方が新鮮なネタでしょ! いやそれでも遅いですけど……今はそっちじゃなくて!」
((;´∀`)っ「あっいた! 四宮さーん! 逃げないで話を聞いて欲しいモナー!」ダダッ
(;*゚皿゚)「ぎぃよんわあぁぁあ!! もう来やがった!!」
(,,゚Д゚)「本当に悲鳴汚いなこの人」
(;*゚ー゚)「何度もなんども断ってるのに! 猫山さん、マシンガンか何か持ってませんか!?」
(,,゚Д゚)「仮にあったとして何をするつもりですか?」
(;´∀`)人「お願いモナ! もう四宮さんにしか頼める人がいなくて……!」
(;*゚ー゚)「だから嫌だって何度も言ってるじゃないですか!
いい加減にしないと課長の個人用メールアドレスで出会い系サイト登録しまくりますよ!?」
(,,゚Д゚)「陰湿すぎる」
284
:
名無しさん
:2025/07/11(金) 00:07:25 ID:1/bcXkHo0
(;*>ー<)人「お願いします猫山さん、助けてください!
お礼に貴方の転職活動のサポート頑張りますから!」
(,,゚Д゚)「それは今まで通りだと思うんですけど」
(;´∀`)「くぅっ、こうなったら最終手段モナ! 四宮さんがイエスと言ってくれるまで、床で転がりながら泣き叫ぶモナよ!」
(;*゚ー゚)「嘘でしょなんて卑劣な……! 常識というものがないんですか課長!」
(,,゚Д゚)「人のメアド使ってとんでもない脅迫企んでた人よりマシでは」
(;*>ー<)「もうっ! 今日も仕事山積みなのに……このままじゃ猫山さんの転職相談も出来ないじゃない!」
(,,゚Д゚)「……えっ、それは困る」
285
:
名無しさん
:2025/07/11(金) 00:08:49 ID:1/bcXkHo0
スッ(,,゚Д゚)(;´∀`)「さぁ四宮さん選ぶモナ! 大人しく僕のお願いを聞くか、いい年した成人男性の本気ギャン泣きを見るか……!」
(,,゚Д゚)(´∀` ))「ん?」ムックルッ
(,,゚Д゚)っパァン!!Σ(゚∀゚;)ビクッ!!
⊂(×∀× )⊂バタンキュー
(;*゚ー゚)「ちょっ……猫山さん!? 今なにを……!?」
(,,゚Д゚)「猫だましで麻痺させただけですよ。名付けて『クラップスタナー』」
(;*- -)「パロネタはブーン系だけに留めなさいよ……」
(,,゚Д゚)「安心してください。ただの麻痺なんで、次のターンになれば治ります」
(*゚ー゚)「あなたが今なんのゲームにハマってるのか大体想像つきました」
286
:
名無しさん
:2025/07/11(金) 00:09:50 ID:1/bcXkHo0
ハロワ、別室
(;*- -)「……さて。ひとまず、ありがとうございました。これでやっと自分の仕事が出来る……」
(,,゚Д゚)「一体なにをそんなにお願いされてたんですか?」
(*゚ー゚)「秘密です。プライバシーなんで」
(,,゚Д゚)「結構根に持たれてたっぽいな」
(*゚ー゚)「さて、それじゃあいつも通りの転職相談ですけど……今回はその前にお話があります」
(,,゚Д゚)っロ「なんですか?」シャッ!
(#゚ー゚)「なに相談中に堂々とパック引いてんだ」
(,,゚Д゚)っロ「昨日引くの忘れてて……うわっ、またオドリドリだ。いらなっ」
(*゚ー゚)「トレーナーならどんなポケモンでも愛しなさいよ」
(,,゚Д゚)「このゲーム、同じカードは2枚以上要らないんで。ダブったポケモン売るシステムとか早く追加されないかな」
(*゚ー゚)「発想がもうロケット団だ……」
287
:
名無しさん
:2025/07/11(金) 00:10:56 ID:1/bcXkHo0
(#゚ー゚)「それで、話というのは先週のことです。猫山さん、遊園地での事情聴取受けずに帰ったでしょ!
あなたの分まで私が答える羽目になったんですよ!? なんで帰っちゃったんですか!」
(,,゚Д゚)っロ「帰りたかったんで」ポチポチ
(#゚皿゚)っロ「ゆとりかアンタはっ……おいゲームやめろ!」バッ
(;,゚Д゚)「ああっ、まだデイリーミッション終わってないのに!」
(#゚ー゚)「5分もせず終わるでしょうが! ていうか家でやれ!」
(;,゚Д゚):∩:「パックまだ引けるんですよ! 引かせて下さい、シャッってさせてください!! あれを、あれをやらないと手が震えて……!!」ワナワナ
(;*゚ー゚)「もう完全に依存症じゃん……」
288
:
名無しさん
:2025/07/11(金) 00:12:52 ID:1/bcXkHo0
(*゚ー゚)っ□「で、あの遊園地は当分閉園になっちゃいましたけど、着ぐるみバイトの特別報酬がうちに来まして……。
今日はそれの受け渡しがしたかったんです。どうぞ」
(,,゚Д゚)「……なんですか、そのちょっと分厚い封筒」
(*゚ー゚)「ボーナスだそうです。なんとちょうど、100万円もあるそうですよ!」
(,,゚Д゚)「100万……? 本来のお給料より多いと思うんですけど」
(*゚ー゚)「先方曰く、『守ってくれたから』だそうです。私もよく分からなかったんですが、お金とメールが今朝送られてきたんですよ」
(;*゚ワ゚)「というか、もっと喜んだりしたらどうですか? 100万円ですよ! ちょ〜大金じゃないですか!」
(,,゚Д゚)「はぁ」
(;*゚ー゚)「反応うすっ……ポケポケに感情吸い取られてる……?」
(#゚皿゚)(くぅ〜!! なんでこんな非常識な無職人間にボーナスが出て、私には何もないのよ!
他の人のフォローもしてるし、今日なんてとんでもない無理難題吹っ掛けられたのに! 世の中理不尽過ぎでしょボケが!!)
(*- -)(いいなぁ100万円……それだけあったら私も旅行したり、美味しいもの食べたり、それに、もしかしたら……)
(*゚ー゚)「まぁ流石に額が多すぎるので、今回は別室に移って支給させていただきました。
手渡しで申し訳ありませんが慎重に持ち帰ってくださいね」
(,,゚Д゚)「いや、要らないです」
(;*゚ー゚)「………はい?」
289
:
名無しさん
:2025/07/11(金) 00:15:12 ID:1/bcXkHo0
(,,゚Д゚)「元々の日給分は既にいただいてますからね。そのボーナスはしぃさんがどうぞ」
(;*゚Д゚)「ななな、なに言ってるんですか!? 100万ですよ100万!
ルピアでもペソでもジンバブエドルでもなく、円で100万ですよ! 分かってます!?」
(,,゚Д゚)「分かってますが、前の仕事の貯金もありますし。別に要りません」
(;*゚ー゚)「……はぁ? しょ、正気ですか? 頭に花でも咲いてるんじゃないですか?」
(,,゚Д゚)「前回からやっぱ俺のことピクミンだと勘違いしてますよね」
(,,゚Д゚)「……というか、俺的にはボーナス貰うより、あのまま仕事続けさせてもらえる方が嬉しいんですけど」
(*゚ー゚)「いえ、そちらはちょっと無理そうで……先方曰く、再開園後に働いてもらう予定のキャストも埋まっちゃったそうなんですよ。
一気に3人ほど新入りが増えたそうで」
(,,゚Д゚)「はぁ……じゃあ、今日は他に何か俺に合いそうな仕事はありますか?」
(;*゚ー゚)「そ、それが……一つ、飲食系のお仕事があったんですが、さっき別の女性の方に決まっちゃって」
(,,゚Д゚)っロ「あ、そうすか」シャッ!
(#゚ー゚)「だからゲームやめろっつってんでしょ! てかさっきスマホ取り上げたのにいつ取り返したの!?」
290
:
名無しさん
:2025/07/11(金) 00:16:45 ID:1/bcXkHo0
(#- -)「とにかく! 良さげなお仕事が見つかったらすぐ連絡しますから……このお金はしっかり受け取ってください!
そうじゃないとウチが困るんですよ!」
(,,゚Д゚)「……それ、ちゃんと洗い終わってるんですか?」
(*゚ぺ)「洗うって……お札なんて洗っちゃったら使えなくなるじゃないですか」
(*゚ー゚)っ□「全く、また変なこと言って! とにかく、はいどうぞっ! 確かに渡しましたからね、ほら受け取って!」テワタシッ
(,,゚Д゚)っ□「…………了解」ウケトリッ
(*゚ー゚)「あ、それと、初めてうちに来た日にご提出いただいた猫山さんの履歴書なんですけど、生年月日が見せてもらった免許証と合致してなくてですね。
書類不備なので、もし今日お時間あるならここで訂正願えますか?」
(,,゚Д゚)「……今日は紹介してもらえるお仕事、ないんですよね?」
(*゚ー゚)「へ? えぇまぁ……もし何かあったら、すぐ電話とかでお伝えすることも出来ますけど」
(,,゚Д゚)「じゃあ、それでお願いします。失礼しました」ガタッ
(;*゚ー゚)「ちょ、ちょっと! 帰る前に書類の訂正を……!」
(,,゚Д゚)「用事思い出したんで。それでは」
(゚Д゚,,)三シュッ
(;*゚ー゚)「いや足はやっ!」
291
:
名無しさん
:2025/07/11(金) 00:19:01 ID:1/bcXkHo0
(#゚ー゚)「……なによ、素直に受け取ればいいのに! お金の価値分かってないんじゃないかしら、あの変人!」
(*゚ー゚)「というか、あの遊園地の社長も猫山さんの口座に直接入金してくれれば……って、あれ?」
(*゚ー゚)「そういえばあそこの社長って、過去の行為が問題視されて、まだ警察の取り調べ中じゃ……」
(;*゚ー゚)「………」
(;*゚ー゚)っロ「……い、一応、送られてきたメールはチェックして……ん?」カタカタ
(;*゚ー゚)「な、ない! どうして!? 消してないし、ゴミ箱ファイルにもない!? 今朝は確かに……!」
(;*゚ー゚)「……」
(;*゚ー゚)「………」
(;*- -)「……も、もうこの件は考えないようにしよう。怖いから……」
292
:
名無しさん
:2025/07/11(金) 00:21:38 ID:1/bcXkHo0
数時間後、夜
<テクテク
(;*- -)「…はぁ〜〜……」
(#- -)(またこんな時間になっちゃった……今日こそは定時で帰りたかったのに!)
(#゚皿゚)(課長からの無理難題も結局押し付けられたし、新人の子たちのフォローもしなきゃだったし……。
も〜ホントありえない!! 次から課長に出すお茶は4回目のティーバッグ使ってやる!!)
(*- -)(……あぁ、でもホントにやだなぁ。まさか明日から、あんな仕事しなきゃいけないだなんて。
これなら猫山さんの転職相談した方がマシ……いや流石にそこまでじゃないか。あれよりひどい仕事なんてこの世にないわ)
(;*゚ー゚)(てゆーか、それなら猫山さんにもしばらく担当変わるかもって言っとかないとじゃない!
あーもう、家帰ってから仕事関係の連絡とかしたくないのに〜!!)
<キィー!!!
(*゚ー゚)「……ん?」
「あぶない!!」
293
:
名無しさん
:2025/07/11(金) 00:23:47 ID:1/bcXkHo0
<ブロロン……
o川*゚ー゚)oっ(;*゚ー゚)ギュッ
o川;゚ー゚)o「あっぶな……お姉さん、大丈夫ですか?」
キューo川*゚ー゚)oーート!!
(;*゚ー゚)「え……?だ、だだ、大丈夫です……」
(;*゚ー゚)(な、なんだかデジャヴな感じがする…けど……)ドキドキ
o川*゚ー゚)o「間に合ってよかった〜! お姉さん、ずっと下見ながら横断歩道渡ってるから心配で……!」
o川*゚ぺ)o「でも、明らかに車道は赤信号だったのに突っ込んでくるなんて、ひどいバイク!
お姉さん、怪我とかなかった?」
(;*゚ー゚)「な、ないですないです! あの、助けてくれてありがとうございました……!」
o川*゚ー゚)o「いえいえ! お怪我がなかったなら良かったです!」
ビショージョo川*^ー^)oスマイル!!!!
(;*゚ー゚)(わ、わわわ!! なんて顔面偏差値なの!? 美少女すぎるっ……!!)
o川*゚ー゚)oノシ「それじゃあ、もうすっかり夜で暗いですから、お姉さんもお気をつけて!」
o(゚ー゚*川oスタスタ
(;*゚ー゚)「は、はい! 本当にありがとうございましたー!」
294
:
名無しさん
:2025/07/11(金) 00:27:10 ID:1/bcXkHo0
(;*゚ー゚)「…」
(;*゚ー゚)「……」
(;*゚ー゚)「……すんごい美少女だったな……」ドキドキ
(;*゚ー゚)(びっくりするくらい可愛い子だった……私が男だったら間違いなくさっき告白してた……)
(*゚ー゚)(てか、この前の戌井さんといい、顔が良い人いすぎでしょこの町、なに? 惨めになるから引っ越そうかな……)
(*゚ー゚)「にしてもまた轢かれかけるなんて注意散漫すぎる私……いい加減気を付けないと」
(;*- -)=3「でもなぁ、明日から憂鬱だなぁ。
さっきの女の子くらい可愛ければ余裕なんだろうけど……なんで私が行かなきゃいけないのよ」ハァ
(;*- -)「………メイドカフェ、なんて」
.
295
:
名無しさん
:2025/07/11(金) 00:28:01 ID:1/bcXkHo0
翌日 メイドカフェ『VIPⅡ』
(;*゚ー゚)「めちゃくちゃ沈みそうな名前してる店ね……」
(#- -)(はぁ〜ホント憂鬱すぎる……『いつもの業務は代わりにやっておくモナ』じゃないのよ!
今度ハロワに出社したら、課長のボールペンの芯全部空のヤツに変えといてやる!)
(*>ー<)人(とにかく、お願いだからホールじゃなくて、調理だけの裏方でありますように……!)
<カランコローン
(*゚ー゚)「すいませーん……」
296
:
名無しさん
:2025/07/11(金) 00:29:06 ID:1/bcXkHo0
|゚ノ ^∀^)「いらっしゃいませ……って、あ! もしかして、あなたが四宮さん?」
(*゚ー゚)「はい! 初めまして。創作駅前支店のハロワから派遣されてきました、四宮しぃです!」
|゚ノ* ^∀^)「店長の元永レモナです! わ〜こんな可愛い子が来てくれるなんて、夫に感謝しなきゃ!」
(*^ー^)「い、いやぁ、可愛いだなんてそんな……!」テレテレ
(*゚ー゚)「……ん? 夫?」
|゚ノ ^∀^)「私、元永モナーの妻なんです。ここの店長をしてるんですけど、常勤の子がしばらく病欠で来れなくなっちゃって……。
どうしても代わりの子が見つからなくて、夫に相談したんです」
|゚ノ* ^∀^)「本当に助かります! 1週間だけですけど、よろしくお願いしますね!」
(*゚ワ゚)「そういうことだったんですね……はい! 短い間ですが、こちらこそよろしくお願いします!」
(*゚ー゚)(あんなモナ野郎にこんな綺麗な奧さんが……世の中って本当に理不尽ね)
297
:
名無しさん
:2025/07/11(金) 00:30:40 ID:1/bcXkHo0
約10分後
(;*- -)(案の定、みんなメイド服着てた……しかも若くて綺麗な子ばっかり……)
|゚ノ ^∀^)「……さて、大体これで店内のことは分かってもらえたかな?」
(*゚ー゚)「はい! メモも取ったし、ある程度は大丈夫です! 予想より厨房が本格的でビックリしましたけど……!」
|゚ノ ^∀^)「ふふ、うちは料理にも力を入れてるからね。
まぁ、四宮さんには基本的にホールをお願いしようと思ってるから関係ないかもしれないけど……」
(;*゚ー゚)「そ、それなんですけど……私なんかがホールで大丈夫なんですか? その、自信ないっていうか……」
(;*> <)(学生の子たちに囲まれてメイド服なんて着たくないです!! 私もう24なんです!!)
|゚ノ ^∀^)「どうして? 四宮さんなら絶対似合うし、大丈夫よ! 自信持って!」
(;*^ー^)「は、はは……そうですかね……」
(*;ー;)(嫌ぁ!!!)
|゚ノ ^∀^)「あ、そうだ! 店のことは粗方説明したから、次は四宮さんの教育係の子を紹介するね!
すっごい可愛い子だからビックリするよ! ちょっと待ってて!」
(^∀^ ノ゚|三ピュー
298
:
名無しさん
:2025/07/11(金) 00:32:10 ID:1/bcXkHo0
/(:*゚ー゚)\(やばいやばいやばい! このままじゃホントにホール担当になっちゃう! 嫌すぎるわよ!!)
(;*゚ー゚)(働いてる子たちみんな可愛いし若いし……なによりメイド服が嫌! 肌出し過ぎでしょ!
あの子たち恥ずかしくないの!? 家族を人質にでも取られてるの!?)
(;*゚ー゚)(せめて他の、露出少ないタイプのメイド服がないか聞かないと……! そうじゃなきゃとても働けないわ!)
「四宮さん、お待たせ〜!」
(;*゚ー゚)(はっ、レモナさん帰ってきた! とにかく、肌は出せないってきちんと説明しなきゃ……!)
|゚ノ ^∀^)「紹介するね。この子がアナタの教育係で、看板娘!」
o川*゚ー゚)o「はじめまして! 教育係の……って、あれ?」
(;*゚ー゚)「……え? あ、あなた、昨日の……!」
o川*゚ワ゚)o「わぁ! 昨日の夜、轢かれかけてたお姉さん! 昨日ぶりだね〜ビックリ!」
299
:
名無しさん
:2025/07/11(金) 00:33:21 ID:1/bcXkHo0
|゚ノ ^∀^)「あれ? もしかして二人とも知り合い?」
(;*゚ー゚)「し、知り合いというほどでは……昨日、危ない所を彼女に助けてもらったんです」
o川*゚ー゚)o「そんな大したことしてないですよぉ。疲れてたっぽいですけど、あの後は大丈夫でした?」
(;*゚ー゚)「えぇ、なんとか……昨日は本当にありがとうございました」
o川*゚ワ゚)o「もーう、お礼なんていいですから!
それより、まさかお姉さんが助っ人の方だったなんて!」
o川*^ー^)o「私、ここで働いてるバイトの卯月キュートです! よろしくね!」
(*゚ー゚)「四宮しぃです……一週間だけですけど、こちらこそよろしくお願いします!」
o川*゚ワ゚)o「四宮……お洒落な名字! じゃあ、しぃさんって呼ぶね! 私のことは気軽に名前で呼んでくれると嬉しいな!」
o川*^ー^)o「にしても、まさか昨日の今日でまた会えるなんて……なんだか運命みたいだねっ。一緒に働けるなんて楽しみ!」
キューチャンo川*^ワ^)oスマイル!!
(;*>ー<)∩(可愛すぎて眩しい……! 妹にしたい……!)
300
:
名無しさん
:2025/07/11(金) 00:34:58 ID:1/bcXkHo0
|゚ノ ^∀^)「あ、もうこんな時間……! 私は表開けてくるからキュートちゃん、後はよろしくね!」
o川*^ー^)o「了解です店長! お任せください!」
(^∀^ ノ゚|三ピュー
o川*゚ー゚)o「じゃあえっと、粗方の説明は終わっただろうし……そうだ! 制服渡さなきゃ!
うち、色んなメイド服あってどれも可愛いんですよ! オススメはやっぱり私が今着てるミニスカタイプで〜」
(;*゚ー゚)「そ、そのことなんだけど!」
o川*゚ぺ)o「?」クビカシゲ
(;*゚ー゚)(わわ、首こてんって傾げてるだけで貢ぎたくなる…可愛い……じゃなくて!)
(;*゚ー゚)「もうちょっとこう、露出が少ないタイプの服ってないかな?
キュートちゃんくらい肌出すのはその、結構抵抗あるっていうか……」
o川*゚ー゚)o「え? しぃさんスラっとしてるし、出すとこ出さなきゃ勿体ないと思うけど……」
(;*゚ー゚)「……」ドキドキ
o川*^ー^)o「……了解! じゃあ、クラシカルタイプのやつ持ってくるね! それなら腕も足も隠れるし、メイド感もあって可愛いから!」
(*゚ワ゚)「あ、ありがとう……!」ホッ
301
:
名無しさん
:2025/07/11(金) 00:35:51 ID:1/bcXkHo0
また約10分後
o川*゚ワ゚)o「……わぁ〜!! 思った通り! すっごく似合ってて可愛いよ、しぃさん!」
(;*^ー^)∩「そ、そうかな……」テレテレ←※AAだけでは分からないかもしれませんが、メイド服を着ています
<カランコローン
o川*゚ー゚)o「あ、もう開店時間になっちゃった! それじゃあ、後ろから私の接客見ててね!」
( ,'3 )「なんだよアサピー、連れていきたい店ってメイドカフェかよ。俺こういうの興味ないんだけど」
(-@∀@)「いやいや中嶋なら絶対気に入るって!特に今日は、僕のイチオシの子がいるはずだから!」
( ,'3 )「メイドっつったって、そこら辺の女子大生がペラッペラのコス衣装着てるだけだろ?
わざわざこんな所来て金払わなくても、今時ツイッターとかでいくらでも可愛いレイヤー見れるっつーのに……」
(*゚ー゚)(うわぁ、最初から面倒そうな人来た……コンカフェに無理やり連れてこられたお客さんは落とすの結構難しいって聞くのよね。
キュートちゃん、どうするんだろ……?)
(-@∀@)「そう言わずに、なっ! 今日は僕の奢りだから! 騙されたと思って!」
( ,'3 )「はぁ……めんどくせぇ。ちょっと飯食ったらすぐ出るから……」
o川*゚ー゚)o「おかえりなさいませ! ご主人さまっ!」
メイドノo川*^ー^)oキューチャン!!
(* ,'3 )ドキーン
(*-@∀@)ドキーン
(*゚ー゚)(あ、もう落ちたなアレ)
302
:
名無しさん
:2025/07/11(金) 00:37:48 ID:1/bcXkHo0
(*-@∀@)「ほほほほら、このコだよ! この店ナンバーワンのキュートちゃん!」
(* ,'3 )「ふ、ふふ、ふーん? まままぁ? 確かに……可愛いとは言えなくもなくもなくないけど?」
o川;*゚ー゚)o「か、可愛いなんてそんな……!」
o川*^ー^)o「そんなにストレートに褒めてくれる人、あんまりいないから……なんだか照れちゃうな、えへへ」
(* ,'3 )ドドキーン
(*-@∀@)トサキーン
(*゚ー゚)(男慣れしてない&思わず素を出しちゃったっぽい女の子の演出うますぎ……。
それをあの顔でやるんだもん、私でも落ちるわ)
o川*゚ー゚)o「それでは、オムライスとメロンソーダフロート、お二つずつですね! 少々お待ちください、ご主人様!」
o川*゚ー゚)o「良かったらお料理が来るまでに、他の女の子ともお話してみてくださいね!
みんなすっごく可愛くて、楽しい子ばかりですから!」
o川*゚ー゚)o「あ、でも……」
o川*゚ー゚)o「……」
o川* ー )o「私にも、あとでたくさん構ってくださいね?」ササヤキ
っ(* ,'3 )
o川*゚ー<)o⌒☆キラッ!
(* ,'3 )グチャビチャッ←心臓が破裂した音
(*-@∀@)バギゴギグギャッ←色んな臓器と骨が破裂した音
o川*^ー^)o「すぐ戻ってきますね! ご主人様っ!」
(;*゚ー゚)(男心を分かりすぎてる……でも可愛い……貢ぎたい……)
303
:
名無しさん
:2025/07/11(金) 00:40:08 ID:1/bcXkHo0
o川*゚ー゚)o「ふぅ〜新しい固定客ゲット……ただいましぃさん! あんな感じだけど、参考になった?」
(*゚ー゚)「口座番号教えてください」
o川;゚ー゚)o「え? し、しぃさん?」
(;*゚ー゚)「はっ……ご、ごめんなさい。私まで堕ちかけてました」
o川*^ー^)o「えっと……まぁ、あそこまで露骨にやらなくても大丈夫だから!
試しに、次にお一人様が来たらしぃさん、やってみて!」
<カランコローン
o川*゚ワ゚)o「あ、次のご主人様が来たっぽい! じゃあしぃさん、向こうはお願いしますね!
私はさっきの金ヅ……ご主人様たちの相手するから!」
(;*゚ー゚)「は、はい!」
(;*゚ー゚)(えっと、笑顔で挨拶して、空いてる席に案内して……うん、言葉にさえ気を付ければ他は普通の飲食店と変わらないわ!)
(;*- -)(学生の頃、色んなバイトをしてきた私ならやれるはず! 腹を括りなさい、しぃ。完璧にやり遂げてみせるんだから!)
(*^ー^)「お、おかえりなさいませ! ご主人さ――」
(,,゚Д゚)
(*^ー^)
(*゚ー゚)←※AAだけでは分からないかもしれませんが、メイド服を着ています
304
:
名無しさん
:2025/07/11(金) 00:41:03 ID:1/bcXkHo0
(,,゚Д゚)
(;゚ー゚)
(,,゚Д゚)「うわっ……」ヒキッ
(;#゚皿゚)っ三三□「お還りくださいませご主人様ァ!!」ブンッ
三(,,゚Д゚)「あぶなっ」サッ
(;-@∀□三三「ぎゃああぁ!!」メキャ
(; ,'3 )「ア、アサピーー!?」
o川;゚ー゚)o「えっ? な、なに? なんかメニュー表飛んできた?」
<チガ、チガァ!! ダレカキュウキュウシャヲ!!
<イタイ…イタイヨゥ、オカァサン…
<アサピー!!
305
:
名無しさん
:2025/07/11(金) 00:42:05 ID:1/bcXkHo0
(;*゚ー゚)「な、ななな、なんで猫山さんが!? 何しに来たんですか!?」
(,,゚Д゚)「何しにって、昼ご飯食べに適当な店に入っただけですけど……沈みそうな店名してますねココ」
(*゚ー゚)「いやそれもう私が言った」
(,,゚Д゚)「俺のことよりも、しぃさんこそ何してるんですか。そんな恰好で」
(;*゚ー゚)「ななな、なにって、いやあの、その、これは……」
(,,゚Д゚)「別に人の趣味にとやかく言いたくはないですけど、仕事中もその恰好ってのは常識的にどうかと」
(;#゚ぺ)「あなたに常識云々言われたくない! てか、これが制服だし! これ着るのが仕事なんですよ!」
(,,゚Д゚)「というか、来年アラサーになる成人女性がそういうのは……流石に卒業すべきっていうか」
(#゚ー゚)「お前を人生から卒業させてやろうか?」
(,,゚Д゚)「あ、そうだ。ちょっと待ってください」
(*゚ー゚)←※AAだけでは分からないかもしれませんが、メイド服を着ています⊂(゚Д゚,,)「よいしょっと」
(#゚皿゚)「余計な注釈付け直すんじゃねぇ!!」
(,,゚Д゚)「大事なことは2回言わなきゃいけないんで」
(#゚ー゚)「もう3回目なんだよ!!」
306
:
名無しさん
:2025/07/11(金) 00:43:57 ID:1/bcXkHo0
(,,゚Д゚)「それで本当に何してるんです? ハロワ、クビになったんですか?」
(;*゚ー゚)「ち、違いますよ! 片っ端からクビになりまくってる猫山さんと一緒にしないでください!」
(,,゚Д゚)「俺だって好きでクビになりまくってる訳じゃないんですけどね」
(*- -)「うち、職員自身が短期間だけ別の職場に出向させられるっていうパターンもありまして……。
今回もそれです。1週間だけ、このお店のお手伝いをしてるんですよ」
(,,゚Д゚)「なるほど、そんな制度が……これで第2話の時の言い訳が出来ますね」
(*゚ー゚)「余計なこと言わないと死ぬ病気なんか?」
(;*- -)「とにかく、出向は特別ボーナスも出るし、今回は課長直々のお願いだったので仕方なく引き受けたんです。
好きでこんな服着てるんじゃないですからね!? 仕方なくです!! 仕方なく!!」
(,,゚Д゚)「そんな堂々と仕方なくって連呼していいんですか?」
307
:
名無しさん
:2025/07/11(金) 00:44:53 ID:1/bcXkHo0
╱(*;ー;)╲「ま、まさか知り合いにこんな格好見られるなんて……! もうほんっとにイヤ! 最悪過ぎる〜!!」
(,,゚Д゚)「落ち込まないでください。読者にはいつもと変わらないAAしか見えてませんから」
(*∩ー;)「いつもなら腹立つメタ発言なのに、今日だけは何故か安心する……」
(,,゚Д゚)「いやぁしかし今回のタイトル見た時は焦りましたけど、しぃさんメインの回だったんですね。よかったー」
(#゚ー゚)「なんっにも良くないですよ! なんでヒロインの私にスポットライト当たるんですか! そもそも私は定職就いてるのに!」
(,,゚Д゚)「マンネリ防止ってやつじゃないですか? ほら、そろそろこの作品も折り返しですし」
(*゚ー゚)「サラッとネタバレ発言をするな」
(,,゚Д゚)「さて、じゃあ早速ですが注文してもいいですかね」チャクセキ
(;*゚ー゚)「勝手に広いソファー席に座ってる……ホント非常識だな……」
(,,゚Д゚)「あれ、そういえばメニュー表って何処に?」
(*゚ー゚)「……あ、少々お待ちくださいね」
(゚ー゚*)))テクテク
308
:
名無しさん
:2025/07/11(金) 00:46:07 ID:1/bcXkHo0
っ(;-@∀✗)っア、タスケガキタ… □⊂(゚ー゚*)アッタ
っ(;-@∀✗)っエッ?ア、アノ…? ((*゚ー゚)っ□トコトコ
(*^ワ^)「お待たせいたしました! こちら、メニュー表です。どうぞ!」
(,,゚Д゚)「なんか角っこの所が真っ赤なんですけど」
(*^ー^)「ケチャップです!」
(,,゚Д゚)「本当にそうだったとしても別にセーフではないですからね」
(,,゚Д゚)っ□「へぇ、どの料理も可愛い見た目ですね」ペラペラ
(*゚ー゚)「見た目だけじゃなくて、味も保障しますよ! うちは料理にも拘ったメイドカフェですから!」
(,,゚Д゚)「それじゃあハッピーセットにしようかな。今のおもちゃってなんです?」
(#゚ー゚)「ハッピーなのはテメェの頭だけにしとけ」
309
:
名無しさん
:2025/07/11(金) 00:47:15 ID:1/bcXkHo0
(,,゚Д゚)「この『メイドのオムライス・日替わりセリフ付き』ってなんですか?」
(*゚ー゚)「うちの看板メニューらしいですよ。オムライスにケチャップをかける時、メイドの子が何か言いながらやるんですけど……。
曜日によって、メイドさんに言ってもらえるセリフのジャンルが変わるんです」
(,,゚Д゚)「ジャンル?」
(*゚ー゚)「ヤンデレ系だったり、クール系だったり、不思議ちゃん系だったりと色々です。
好きなジャンル目当てで、特定の曜日にしか来ない常連さんもいるそうですよ」
(,,゚Д゚)「へぇ。ちなみに今日は?」
(*゚ー゚)「今日は月曜日なので一番オーソドックスなやつですね。ちなみに明日ならツンデレ系です」
(,,゚Д゚)「じゃあ、それでお願いします」
(*^ー^)「はい、かしこまりましたご主人さま! 少々お待ちくださ――」
(;*゚ー゚)「………って、え? 私?」
(,,゚Д゚)「はい。しぃさんでお願いします」
(*゚ー゚)「えっと……他に可愛くて若い子いますよ? 例えばキュートちゃんっていう、すっごく可愛い子とか……」
(,,゚Д゚)「しぃさんで」
(;*゚ー゚)「……」
(;*゚ー゚)「………」
(;*゚ー゚)「………………どうしても?」
(,,゚Д゚)「どうしても」
310
:
名無しさん
:2025/07/11(金) 00:48:52 ID:1/bcXkHo0
30分後
(* ー )ゲンナリ
(,,゚Д゚)「落ち込まないでくださいしぃさん。ちゃんと面白かったですよ」
(* ー )「別に面白いと思われたくてやったわけじゃないし……」
(,,゚Д゚)「いやぁ、まさかあの真面目なしぃさんがメイド服着て、あんなこと言うなんてなぁ」
(,,-Д-)ホワンホワンホワーン
(;*゚ー゚)「ちょっ……回想入らないで! カメラ止めて!!」
311
:
名無しさん
:2025/07/11(金) 00:50:35 ID:1/bcXkHo0
―――――――――――――――――――
(;*- -)「……そ、それではオムライスの仕上げをさせていただきます」
(,,゚Д゚)「お願いします」
(;*゚ー゚)「……あのぅ、これって、ホントにやらなきゃ……」
(,,゚Д゚)「あれ? 職務放棄ですか? いつも俺には『真面目に働け』って言ってるしぃさんが?」
(;#゚皿゚)「うぐっ……くそっ、ボケカス無職野郎の分際で……!」
(,,゚Д゚)「今はご主人様なんで。ちゃんと設定守ってくださいね」
(;*゚ー゚)「わ、わかってますよ! やればいいんでしょ! やれば……!」
(;* ー )スゥーハァー
(* ー )
(*^ー^)っ♡「美味しくな〜れ! 萌え萌えキュン!」
(*^ー^)っ♡「それではご主人様! しぃの愛が冷めちゃう前に、お召し上がりくださいねっ!」
(,,゚Д゚)「……」
(;*^ー^)っ♡「……」←※24歳の独身成人女性がメイド服を着ながら手でハートマークを作っています
(,,゚Д゚)ブフォ
(#゚皿゚)っ三三□「くたばれっっ!!!!!」ブンッ
三(,,゚Д゚)「あぶなっ」サッ
(;-@∀□三三「またぎゃああぁ!!」グチャァ
(; ,'3 )「ア、アサピーー!?」
o川;゚ー゚)o「次はトレイ飛んできた!? な、なに!?」
―――――――――――――――――――
312
:
名無しさん
:2025/07/11(金) 00:52:20 ID:1/bcXkHo0
(,,-Д-)ホワンホワンホワーン
(#゚ー゚)「しっかり全部回想やりやがったコイツ……」
(,,゚Д゚)「色々とごちそうさまでした。美味しかったですよ、オムライス」
(;*>ー<)「べ、別に褒められたって嬉しくないんですからね!」
(,,゚Д゚)「やだなぁ、ツンデレ系は明日ですよ」
(;*゚ー゚)「ちゃんと把握してやがる……怖……」
(,,゚Д゚)「そういえば、しぃさん以外の働いてる子たち皆若そうですね。しぃさん以外の」
(#゚ー゚)「次に余計なコト言ったら鼻にケチャップ突っ込みますからね」
(*゚ー゚)「まぁ……基本的には大学生の子が多いですけど、高校生の子もいますよ。
私が一番仲良くさせてもらってる子も高校生らしいですし」
(*゚ワ゚)「あ、よかったら呼びましょうか? キュートちゃんって子なんですけど本当に可愛くて……ここのナンバーワンなんですよ!」
(,,゚Д゚)「いえ大丈夫です。興味ないんで」
(;*゚ー゚)「え!? な、なんでですか!? あのキュートちゃんですよ!?」
(,,゚Д゚)「いや知らんし……誰……」
(;*>ー<)人「ホント可愛いんですって! 一目だけ! マジ一瞬でメロメロにする自信あるんで! ねっ!?」
(,,゚Д゚)「悪質なキャッチ?」
313
:
名無しさん
:2025/07/11(金) 00:53:17 ID:1/bcXkHo0
(,,゚Д゚)「マジで興味ないし、いいです。しぃさんが見られればそれでいいんで」
(;*゚ー゚)「そんなぁ……あんなに可愛い子なのに……」
(,,゚Д゚)「お客さんじゃなくてしぃさんが虜になっちゃダメだと思うんですけど」
(,,゚Д゚)「ではそろそろ俺は帰ります。しぃさんの他のジャンルも楽しみにしてますね。それでは」
(゚Д゚,,)))テクテク
(;*゚ー゚)「あっ……えぇっと、い、いってらっしゃいませ、ご主人様!」
<カランコローン
(;*゚ー゚)「……あっさり帰っちゃった。いや、別に居て欲しかった訳じゃないけど……」
314
:
名無しさん
:2025/07/11(金) 00:55:15 ID:1/bcXkHo0
o川*゚ワ゚)o「しぃさん、お疲れさま! 最初の接客どうだった?」
(*゚ー゚)「えっと……まぁ、なんとかなったよ。キュートちゃんが色々教えてくれたおかげ」
o川*゚ー゚)o「ホント!? 良かった〜! すぐヘルプ行けなくてごめんね、新しいATM……ご主人様たちとのお話が盛り上がっちゃって」
o川*゚ー゚)o「それで、どんなお客さんだったの? 固定の人になってくれそう?」
(#゚ー゚)「固定なんて絶対嫌ですよ! 出禁にしたいくらいです!」
o川;゚ー゚)o「いきなり出禁って……そんなこと言わずに!
もし気に入ってもらえたならチェキ撮ってもらえたり、差し入れ貰えたりするかもですよ!」
(*- -)「そんなちょっとしたボーナスなんかより、平穏の方がずっと欲しい……」
(;*゚ー゚)「……あ!」ハッ
o川*゚ー゚)o「しぃさん? どうかした?」
(;*゚ー゚)(……そういえば猫山さん、『他のジャンルも』とかなんとか言ってたような気が……)
(;*゚ー゚)(ま、まさか明日も来るつもり? 嘘でしょ? デリカシーも職歴も無い分際でまた来るの?)
(;*- -)「………」
(*゚ー゚)「……キュートちゃん」
o川*゚ー゚)o「なに?」
(*゚ー゚)「この店ってトラバサミとかある?」
o川;゚ー゚)o「ないよっ!?」
315
:
名無しさん
:2025/07/11(金) 00:57:35 ID:1/bcXkHo0
1週間後
o川*^ー^)o「おはようございまーす! しぃさん、今日がラストだね! 最後までガンバろ……」
(* q )チーン
o川;゚ー゚)o「し、死んでる……」
(* ー )「あ……おはよう、キュートちゃん……今までありがとうね……」
o川;゚ー゚)o「いやその表情で言われても遺言にしか聞こえないですから! どうしたんですか!?」
(#゚ー゚)「どうしたもこうしたもないわよ! 猫山さんめ……まさかホントに毎日来るなんて!」
(*;皿;)「仕事とはいえ、知り合いの男の人にあんなことやこんなこと言わされて……うぐぅ〜!!」
o川*゚ー゚)o「猫山さんって……あ、例の常連になってくれた人? 元々お友達さんなんでしたっけ?」
(#゚ー゚)「あんな非常識人間、友達なんかじゃないわ! 知り合いすら辞めたいレベルなのに!」
o川;゚ー゚)o「相当嫌いっぽい……一体何されたんだ……」
316
:
名無しさん
:2025/07/11(金) 01:01:32 ID:1/bcXkHo0
o川*゚ー゚)o「私、タイミング合わなくて一度もお顔拝見できてないんですよね。今日こそお会いしたいな〜」
(*゚ー゚)「そっかキュートちゃんはまだ会ってないんだ……幸せだね……」
o川*゚ー゚)o「キングボンビーみたいな扱いじゃん」
(;*- -)「あ〜今日も来るんだあの人……もう会いたくない、接客したくない、ケチャップ眼球にぶちまけたい〜!!」
o川;゚ー゚)o「あの、今日で終わりだからって無敵の人にはならないでね……」
<カランコローン
<キュートチャーン!!
o川*^ワ^)o「ほら、ご主人様たちが来たよ! 開店時間だし切り替えて頑張ろっ!」
(*゚ー゚)「うん……ありがとねキュートちゃん、わたし頑張る……」
<シィサーン、イマスカー
(#゚皿゚)っニニフ「おかえりくださいませぇぇ!!!」
o川;゚ー゚)o「いやどこからナイフ出したの!? あっしまった今日ヤンデレの日か!」
<アブナッ
<グサッ
<ギャアアア!! アサピーー!!
o川*゚ー゚)o「あの背が高い人が猫山さんって人かな? ここからじゃよく顔見れないなぁ」
o川*゚ー゚)o「……そうだ! どうせしぃさん目当ての人なら、明日からはボクが貰ってもいいよね!」
o川*^∩^)o「むふふ、臨時収入ゲットのチャンスかも! よ〜し、超絶可愛いキュートちゃんのファン、また増やしちゃうぞ〜!」
ピュー三o川*゚ー゚)o
317
:
名無しさん
:2025/07/11(金) 01:03:22 ID:1/bcXkHo0
(,,゚Д゚)「何回見ても慣れませんね。しぃさんのメイド服姿」
(#゚ー゚)「絶対次の転職相談の時に闇バイトとか紹介してやる……」
(,,゚Д゚)「嘘であって欲しいけど嘘じゃないんだろうな」
<シィサーン!
(*゚ワ゚)「あ、来た! 猫山さん、今から来る子が私の推しのキュートちゃんですよ! 今すぐ寄附の準備をして!」
(,,゚Д゚)「推しというかもう宗教に引っかかった人では……って、ん?」
o川*^ワ^)o「はじめまして! 私、しぃさんの同僚の卯月キュートで……」
(,,゚Д゚)
o川*゚ワ゚)o
(,,゚Д゚)「……あれ、兎?」
o川*゚ー゚)o「……………」
o川;゚Д゚)o「猫!?!?!?」
318
:
名無しさん
:2025/07/11(金) 01:04:34 ID:1/bcXkHo0
(;*゚ー゚)「えっ……? あれ、もしかしてキュートちゃん、猫山さんと知り合い?」
o川;゚ー゚)o「猫山さんって……コイツが!? ししし、知り合いっていうか……」
o川;^ー^)o「かかかか勘違いされてるのかな〜? 私は全然知らない人――」
(,,゚Д゚)「前の仕事の同僚です」
o川;゚Д゚)o「うわああなに馬鹿正直に言ってんのさ!?」
(,,゚Д゚)「なるほど、キュートってお前のことか。また安直な名前にしたんだな」
o川#゚皿゚)o「猫山なんて名前にしてるアンタに言われたくない……てかボクが考えたんじゃないし!」
(;*゚ー゚)「どうしたのキュートちゃん……?」
o川;゚ー゚)o「え、えっと……しぃさんちょっと表お願い! 猫は一旦こっち来て! 早く!!」
(,,゚Д゚)「え〜俺オムライス食いに来たんだけど」
壁|o(゚ー゚#川oっ(,,゚Д゚)「今回はちょっと例外多いな」ズルズル
319
:
名無しさん
:2025/07/11(金) 01:05:53 ID:1/bcXkHo0
バックヤード
(,,゚Д゚)「おい兎、こんな所まで引きずって何を……」
シュッo川# ー )oっニニフ⊂(゚Д゚,,)「あぶなっ」ピタッ
o川#゚皿゚)o「クソッ!! 指二本でナイフ止めんなよ!! ムカつく!!」
(,,゚Д゚)「馬鹿言うな。止めなかったら怪我するだろ」
o川#゚ー゚)o「先に馬鹿なこと言ったのそっちでしょうが!
犬から聞いたよ! ノリと勢いで辞めたって……馬鹿じゃないの!?」
o川#゚ぺ)o「そもそもなんでこんな所にいんのよ!? なにしてんのさ!?」
(,,゚Д゚)「こっちのセリフなんだが……何だお前その恰好、しぃさんとは違うベクトルでキツイぞ」
o川#゚皿゚)o「どこがキツイんじゃこちとらまだ10代やぞ! それに地球上のどの生物より似合ってて可愛いでしょうが!?」
(,,゚Д゚)「いや似合ってるとか年齢とかじゃなくて、そもそもお前……」
o川#゚ー゚)o「あぁもううるさいなぁ! ボクのことはいいから、アンタの話をしてよ!」
320
:
名無しさん
:2025/07/11(金) 01:06:35 ID:1/bcXkHo0
o川;゚ー゚)o「なんで猫が日本なんかに……ま、まさか辞めたってのは嘘で、こっちで仕事?
ボクの手伝いでもしろってボスに言われたの?」
(,,゚Д゚)「違う。仕事はマジで辞めたし、ボスからは何も言われてない。
お前がこっちにいることも知らなかった」
o川#゚ぺ)o「……はぁ? じゃあ何、こんな平和ボケした国でのんびり隠居ってコト?
いいご身分じゃん、猫のクセに」
o川#゚ー゚)o「アンタが消えてからマジでちょ〜大変なんだからね! 仕事は増えるし、犬は不機嫌そうだし、ボスは寂しそうだし!
お姉ちゃんだって何も言わないけど、明らかに呑むお酒の量増えたしさぁ!」
(,,゚Д゚)「知らん。もう俺には関係ないし、ちゃんとボスの許可を取って辞めたんだ。
お前らにごちゃごちゃ言われる筋合いはない」
o川#゚ー゚)o「………ふ〜〜ん? へーえ、そんな態度取るんだ。
でも、この動画を見てまだそんな薄情なこと言える?」
o川*゚ー゚)oっロ テテーン!
321
:
名無しさん
:2025/07/11(金) 01:07:21 ID:1/bcXkHo0
―――――――――――――――――――
( ´ω `)ションボリ
( ´ω `)『また猫の分のご飯も作ってしまったお……』
( ´ω `)『犬と蛇は仕事でいないし……捨てるのも勿体ないから、僕が食べるお』
( ´ω `))っ○モグモグ
( ⊃ω ;)『…ちょっとしょっぱいお……』グスッ
―――――――――――――――――――
o川#゚ー゚)oっロ「猫が居なくなってから一人寂しく夜ご飯のかつ丼食べてるボスの隠し撮り!
この日も間違ってアンタの分も作っちゃって、それを一人で食べてたんだからね!」
(,,゚Д゚)「説得材料にしては弱すぎるだろ。てか別にいいじゃん、ボス日本食好きだし」
o川#゚ぺ)o「うわっほんとマジ人でなし! この日は犬もお姉ちゃんもいなかったのに! サイテー!」
(,,゚Д゚)「お前はいたんなら一緒に食べろよ」
o川*゚ー゚)o「いや夜中にかつ丼なんて食べたら太るじゃん……」
(,,゚Д゚)「よく俺に薄情とか言えたな」
322
:
名無しさん
:2025/07/11(金) 01:08:45 ID:1/bcXkHo0
(,,-Д-)「とにかく、俺はもうお前らとは関係ないし、お前の今の仕事も知らん。
しぃさんがココで働くのも今日で最後なら俺だってもう来ないし、別にお前の邪魔をする気も……」
o川*゚ー゚)oっニニフ「――そういう問題じゃないんだよ」スッ
(,,-Д゚)=3「……」ハァ
o川*゚ー゚)oっニニフ「関係ない? はぁ? 今更アンタが普通の生活なんて送れる訳ないじゃん。
自分が今まで何をやってきたのか……いや、自分が何者だったのか忘れたの?」
o川* ー )oっニニフ「ボスの許可とかそんなの関係ない。アンタはただ存在してるかもってだけで脅威になるんだ。
悪いけど……ボクたちの迷惑になる前に消えて」
(,,-Д-)「……タダ働きはやめとけよ。それに、どうせ無理だ」
o川*゚ー゚)oっニニフ「なに、まさか日本の警察なんか気にしてんの? 大丈夫だよ。このバックヤードには監視カメラもないし……」
(,,-Д-)「いや、そういう意味じゃなくて」
(,,-Д゚)「お前じゃ俺は無理だよ。せめて犬と蛇も呼んでこい」
o川#゚ー゚)oっニニフ「……っ、舐めんな……!!」
323
:
名無しさん
:2025/07/11(金) 01:10:09 ID:1/bcXkHo0
<トテテテ
三(;*゚ー゚)「ごめんキュートちゃん! ちょっとトラブルが!」ピュー
o川*゚ー゚)o彡サッ
o川*^ー^)o「あ、しぃさん! どうしたの? 何かあった?」
(;*゚ー゚)「あ、あれ……? 今、ナイフ……」
o川*^ー^)o「ナイフ? きっと見間違いだよっ!」
ウインクo川*゚ー<)o⌒☆バチューン!!
(,,゚Д゚)「前々回の俺と犬を見逃さなかったしぃさんには効かないだろ」
(*゚ワ゚)「見間違いかぁ、な〜んだ!」ホッ
(,,゚Д゚)「不平等すぎる」
324
:
名無しさん
:2025/07/11(金) 01:12:23 ID:1/bcXkHo0
o川*゚ー゚)o「それでしぃさん、何かあったんですか?」
(;*゚ー゚)「レモナさんと他のキッチンスタッフの子たちが遅れるって……このままじゃ、調理スタッフが足りないかもなんです!」
Σo川;゚ー゚)o「えぇっ!? そんな、今日はホールの子たちも少ないのに……参ったなぁ」
(;*゚ー゚)「どうしよう……私、今日はキッチンにも入ろうか?」
o川;゚ー゚)o「そうしてくれると助かるけど、それでもやっぱり調理の手が足りなさそうだなぁ。どうしたら……」
o川;- -)oウーン
(;*- -)ウーン
(,,゚Д゚)「大変そうですね。じゃあ、俺は席でオムライス待つことにします」
(*゚ー゚)「最悪のタイミングで客に戻りやがったコイツ」
o川*゚ー゚)o「……ん? 待てよ?」
o川*゚ー゚)o(……キッチンに専念するだけなら、料理のスキルさえあればいいんだよね)
o川*゚ワ゚)o「………そうだ! 」ピカントキタゼ
o川*^ー^)o「文字通り借りられるじゃん! 猫の手!」
(*゚ー゚)「え?」
(,,゚Д゚)「え?」
(,,゚Д゚)「………え?」
325
:
名無しさん
:2025/07/11(金) 01:13:56 ID:1/bcXkHo0
10分後、 キッチン
(,,゚Д゚)「まさかいきなり調理を任されることになるとは……」
(*゚ー゚)「臨時のお給料も出るみたいだし良いじゃないですか」
(,,゚Д゚)「すいませんねしぃさん。今回はヒロインがメインの回なのに」
(;*- -)「いや別にそこ言及しなくていいですから……」
(;*゚ぺ)「それより猫山さん、あなたホントに料理なんて出来るんですか? この前のケーキ作りとは全然違うんですよ?」
(,,゚Д゚)+「大丈夫です。前の仕事で料理をすることもありましたし、超有名な料理指導を受けたこともありますから」ドヤァ
(;*゚ー゚)「めちゃくちゃ自信に満ち溢れた表情してる……ま、まさか三ツ星レストランのシェフから料理を学んだことがあるとか!?」
(,,゚Д゚)「いえ、『しゃべる! DSお料理ナビ』ですけど」
(*゚ー゚)「あなたの前職もしかしてニンテンドー社員?」
(,,゚Д゚)「だとしたらもうswitch2手に入れてますよ」
326
:
名無しさん
:2025/07/11(金) 01:15:23 ID:1/bcXkHo0
(;*゚ー゚)「うーん……やっぱり私がやりましょうか? 猫山さんに任せるの、正直めちゃくちゃ不安なんですけど」
(,,゚Д゚)っ○「まぁ実際に食べてから判断してくださいよ。
試しにサッと一品作ってみたんで、味見してみてください」
(;*゚ー゚)「えっ!? は、早い……一体どんな料理を作ったんですか?」
(,,゚Д゚)っ○「どうぞ、『きゅうりの塩こんぶ和え』です」
(*゚ー゚)「いやメイド喫茶で出す料理にしては渋すぎるでしょ」
(,,゚Д゚)「失礼な。次の100選間違いなしとの呼び声も高いあの伝説的料理作品、美味いおのラストを飾った至高の一品なのに」
(;*゚ー゚)っロ「えっ本当にこれがラストだったの……? うわマジだ……」ファイナルポチポチ
(,, Д );∩;「なんで……なんで100品までやってくれなかったんだッ……!!」ワナワナ
(*゚ー゚)「支援じゃなくて私怨を喚くの厄介ファンすぎるな」
(,,゚Д゚)「これがダメなら仕方ない。次は鶏むね肉のケチャップ炒めでも作りますね」
(*゚ー゚)「それはアンタが好きな美味いおのメニューだろ」
327
:
名無しさん
:2025/07/11(金) 01:18:10 ID:1/bcXkHo0
(*゚∩゚)「……あ、でもめっちゃ美味しい! ちゃんと美味しいですよコレ!」モグモグ
(,,゚Д゚)「いやそこは『美味いお!』って言ってもらわないと……空気読んでくださいよ……」
(#゚ー゚)「うっさいわね! こちとらどこまでパロっていいのか分かんないままやってんのよ!」
(,,゚Д゚)「改めて考えるとホント問題作ですねコレ」
(*゚ぺ)「てゆーか、ちゃんとメニュー表にあるヤツ作ってくださいよ! オムライスとか!」
(,,゚Д゚)っロ「どれどれ……あれ、10種類くらいありますけど、どれ作ればいいですか?」
(;*゚ー゚)「それブーン系オムライスの右上にあったヤツ……って何このネタ!? 今の系民には伝わんないでしょ!!」
(,,゚Д゚)「気になった方はアーカイブをご覧くださいね。個人的には『オイスムラ』がオススメです」
(#゚ー゚)「読者に余計な負担をかけるな! いいからこの店のオムライス作ってくださいって!」
(,,゚Д゚)っ『
https://web.archive.org/web/20171029130858/http://vipmain.sakura.ne.jp/small/20090401/index.html
』
(#゚皿゚)「リンク置くなっ!!」
328
:
名無しさん
:2025/07/11(金) 01:20:45 ID:1/bcXkHo0
(,,゚Д゚)っ○「そう言われると思って。既に出来上がったものがコチラにあります」コトン
(;*゚ー゚)「えっ……オムライス出来てるじゃないですか! どうやってこんな短時間で……!?」
(,,゚Д゚)「オーブンでブンしました」
(*゚ー゚)「じゃあコレ冷凍食品じゃねぇかよ」
(,,゚Д゚)「冗談ですって。第2話で使い忘れたネタ消費したかっただけです」
(*゚ー゚)「冗談で済むかどうか決める権利は私たちにはないんですよ」
(;*゚〜゚)っ○「まぁ一応味見……うげっ、これもめっちゃ美味しい……半熟トロトロだ……うげぇ……」モグモグ
(,,゚Д゚)「味見の時にうげぇってあんまり言わないと思うんですけど」
329
:
名無しさん
:2025/07/11(金) 01:22:09 ID:1/bcXkHo0
<オーイ!
三o川*゚ワ゚)o「二人ともどんな感じ……って、ちゃんと料理作れてるじゃん! さっすが〜!」
(,,゚Д゚)「お前も料理のスキルは持ってるだろ。こっち手伝えよ」
o川*゚ー゚)o「アンタがいるんだから必要ないでしょ。それにボクはホールを沸かせないといけないからね」
o川*^ー^)oノシ「そうだ、お客さん予想より多いから、やっぱりしぃさんも表来て! じゃ、猫はキッチンよろしく〜!」
o(゚ー゚*川o三ピュー
(*゚ー゚)「ただ走ってるだけで可愛いなぁ……妹になってくれないかなぁ」
(,,゚Д゚)「あいつが妹になるのは無理ですよ。何言ってるんですか?」
(*゚ぺ)「分かってますよそんなこと! ちょっと言ってみただけです! それより、私もそろそろ表行かなきゃ!」
(,,゚Д゚)「たまこ姫以外はさっさと帰していいですからね」
(;*゚ー゚)「ゲームと現実の区別ついてないヤツに調理任せるの怖すぎる……やっぱもうちょい残ろ……」
330
:
名無しさん
:2025/07/11(金) 01:24:35 ID:1/bcXkHo0
数時間後
|゚ノ ^∀^)「いや〜四宮さんほんっとうにお疲れ様! この一週間すっごく助かったよ!」
(*^ー^)「いえいえ! こちらこそ働けてとっても楽しかったです!」
(;*- -)(ただもう二度とやりたくないけど……マジで恥ずかしかったなメイド服……)
o川*゚ー゚)o「辞めちゃうの寂しいなぁ。今度は是非お客さんとして来てね! お嬢様って呼んであげるから!」
(*゚ー゚)っロ「ありがとう! いくら払えばいいかな?」ガサゴソ
o川;゚ー゚)o「相当疲れてるっぽいな……」
331
:
名無しさん
:2025/07/11(金) 01:25:30 ID:1/bcXkHo0
(*゚ー゚)「あれ……そういえば猫山さんは?」
|゚ノ ^∀^)「臨時でキッチンやってくれた人? さっき私も挨拶したんだけど、その後すぐ出てっちゃったわよ」
o川#- -)o(また何も言わずどっか行ったなバカ猫……)
|゚ノ ^∀^)「あ、そうだ! あの人って四宮さん固定のお客さんだったんだよね? 一週間ずっと来てくれたって聞いたけど」
(*゚ー゚)「来てくれたっていうか多分嫌がらせですけどねアレ」
o川*゚ー゚)o「心底嫌だったのが分かる声色だ」
|゚ノ ^∀^)っ□「帰り際に臨時のお給料渡そうと思ったんだけど、断られて……あと、『これをしぃさんに』って封筒渡されたの」
o川*゚ー゚)o「あ、差し入れだ! 一週間しかいなかったのにしぃさん凄い!」
(*゚ー゚)「えぇ……猫山さんからってのが不安すぎるんですけど……」
o川*゚ー゚)o「……まぁ開けてみたら? アイツ、人に嫌がらせとかするタイプじゃないし」
(*゚ー゚)っ□「え〜なんか怖いなぁ……って、あれ? この封筒、見覚えが……」ゴソゴソ
<ガサッ
(*゚ー゚)っ○←100万円
332
:
名無しさん
:2025/07/11(金) 01:25:59 ID:1/bcXkHo0
|゚ノ ^∀^)
o川*゚ー゚)o
(*゚ー゚)っ○
|゚ノ; ^∀^)「……」
o川;゚ー゚)o「……」
(;*゚ー゚)っ○「……」
「「「……………えっ???」」」
333
:
名無しさん
:2025/07/11(金) 01:28:48 ID:1/bcXkHo0
(゚Д゚,,)))テクテク
「猫山さーーん! 待ってーー!!」
((,,゚Д゚)「ん?」クルッ
(((;*゚ー゚)「や、やっと追いついた……! 何ですかあの札束!」ゼェゼェ
(,,゚Д゚)「何って差し入れですけど……気に入ったメイドさんに客がプレゼントしていい制度なんですよね?」
(*゚ー゚)「いや現金渡すなんて常識的にありえないでしょ! こんなの渡されても困りますよ!」
(,,゚Д゚)「え〜しぃさんだって俺に渡してきたじゃないですか」
(*゚ー゚)っ□「あれは業務の一環です! とにかくコレは返します! 絶対受け取りませんからねっ!」テワタシッ
(,,゚Д゚)っ□「………はぁ。了解」ウケトリッ
334
:
名無しさん
:2025/07/11(金) 01:36:04 ID:1/bcXkHo0
(,,゚Д゚)「そういえば、あの店で働くのってどうでした? なんかトラブルとかありましたか?」
(*゚ー゚)「しつこい非常識野郎が毎日来やがったのは困りましたね」
(,,゚Д゚)「聞かなきゃよかったかもしれない」
(*゚ー゚)「でも特にトラブルとかなかったですよ。一緒に働いてた子たちもレモナさんも、皆優しかったし……」
(*゚ワ゚)「特に、キュートちゃんにはすっごく助けてもらいました!私なんかよりあの子の方がずっとヒロイン向いてますよ!」
(,,゚Д゚)「……? いや、あいつがヒロインは無理ですよ」
(*゚ぺ)「いや、あんなに可愛い子なら余裕でしょ? 目ぇ腐ってるんですか?」
(,,゚Д゚)「回を追うごとに辛辣になってる気がするなぁ」
(*^ー^)「……ま、なんだかんだ良い経験にはなりましたね。キュートちゃんとも仲良くなれたし!」
(*゚ー゚)「そういえば、キュートちゃんも戌井さんと同じで元同僚さんなんですよね?
前のお仕事って一体何なんです?」
(゚Д゚,,)
(*゚ー゚)「そっぽ向くのやめろ」
335
:
名無しさん
:2025/07/11(金) 01:38:17 ID:1/bcXkHo0
(*゚ぺ)「てゆーか猫山さん、私がキュートちゃんの名前出した時に無反応だったのはどうしてです?
あの時に知り合いだって教えてくれても良かったのに!」
(,,゚Д゚)「いや、今のアイツの名前とか知らないんで」
(;*゚ー゚)「え……? キュートちゃんの名前知らなかったんですか? 元同僚さんなのに?」
(,,゚Д゚)「他の呼び方があったので仕事に支障はなかったし……そもそも一緒に同じ仕事とかほぼしませんでしたから。それに……」
(,,゚Д゚)「しぃさん、『女の子』って言ったじゃないですか。そりゃ俺も気付けませんよ」
(*゚ー゚)「……? え、それってどういう……」
336
:
名無しさん
:2025/07/11(金) 01:39:07 ID:1/bcXkHo0
(,,゚Д゚)「……あ、もしかして気付いてなかったんですか?」
(*゚ー゚)「……へ?」
(,,゚Д゚)「まぁ、よく紛らわしい服着てますからね。分かんなくても仕方ないですよ」
(*゚ー゚)「いや、あの………え?」
(*゚ー゚)「……」
(;*゚ー゚)「………!」ハッ
337
:
名無しさん
:2025/07/11(金) 01:48:21 ID:1/bcXkHo0
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
(;*゚ー゚)(男心を分かりすぎてる……でも可愛い……貢ぎたい……)
o川#゚皿゚)o『猫山なんて名前にしてるアンタに言われたくない……てか"ボク"が考えたんじゃないし!』
(,,゚Д゚)『あいつが妹になるのは無理ですよ。何言ってるんですか?』
(,,゚Д゚)『……? いや、あいつがヒロインは無理ですよ』
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
(;*゚ー゚)「……う、嘘ですよね? だって、私より断然可愛いし、髪も綺麗だったし……」
(,,゚Д゚)「多分、あの店にも黙って入ってんだろうな……いつもの手です」
(;*゚ワ゚)「いやいやいや……ね? 腕も足もちょ〜白くて細かったですよ? 声も高いし、そんな訳ないですよね?」
(;*゚ー゚)「おめめパッチリでしたよ? 良い匂いしましたよ? 小柄だし小顔だし……ありえないでしょ!」
(゚Д゚,,))スタスタ
(;*゚ー゚)「ちょ、ちょっと猫山さん!? なんとか言ってくださいよ! ねぇってば!」
338
:
名無しさん
:2025/07/11(金) 01:49:44 ID:1/bcXkHo0
(;*゚ー゚)「……」
(;*゚ー゚)「………」
(;*゚ー゚)「…………」
(;*゚ー゚)「……………」
(;*゚ー゚)「……………え、おとこのこ?」
.
339
:
名無しさん
:2025/07/11(金) 01:54:03 ID:1/bcXkHo0
同時刻、メイドカフェ『VIPⅡ』
o川;- -)o(はぁ〜……あのバカ猫、余計なこと言ってないよね)
o川#- -)o(いや絶対言ってそうだなぁ……あ〜もう! さっさと中東辺りに出ていってもらわないと、絶対仕事の邪魔になるじゃん!)
o川;゚ー゚)o(……そういえば犬が休暇貰ったらしいけど、まさかアイツもこっちにいるんじゃないよね?
だとしたら結構めんどくさいな、やっぱり一旦ボスと連絡取った方がいいかなぁ……)
<カランコローン
|゚ノ; ^∀^)「キュートちゃーん! ごめん、表お願いできるー?」
o川*^ー^)o「あ、はーい! 了解です!」
o川*゚ー゚)o(……ま、とにかくボクはボクの仕事をすればいっか)
340
:
名無しさん
:2025/07/11(金) 01:56:06 ID:1/bcXkHo0
( ゚∀゚)「それで、次のカットの予約なんですけど……」
「あ、ちょっと待ってください。店員さん来たんで」
三o川*^ー^)o「すいませーん! お待たせしました! おかえりなさいませ、ごしゅじ……」
( ・∀・)「すいませんオムライス2つと……」
( ・∀・)「……」
(;・∀・)「…………って、え、兎?」
o川*^ー^)o
o川*゚ー゚)o
o川;゚ー゚)o
341
:
名無しさん
:2025/07/11(金) 02:00:50 ID:1/bcXkHo0
( ・∀・)「君、なんでこっちに……」
o川;#゚皿゚)o三三□「お還りくださいませご主人様ァ!!」ブン
三( ・∀・)「あぶなっ」サッ
(;-@∀□三三「またまたぎゃああぁ!!」バリグチャァ
(; ,'3 )「ア、アサピーーーー!?」
第5話『メイド』 おわり
342
:
名無しさん
:2025/07/11(金) 07:14:07 ID:x4Bmxk4w0
乙乙
ボクっ子かと思ったら
おとこのこキューちゃんは業が深いな
モララーまた出て嬉しい!
折り返しなんて言わないで一生続けてくれ…
343
:
名無しさん
:2025/07/11(金) 19:28:14 ID:r6xl2Zy60
乙
ブーン達がヤバそうな奴らなのになんかゆるいのがいいw
あと沈みそうって豪華客船であってる?
344
:
名無しさん
:2025/07/13(日) 16:58:14 ID:FYTiCPjo0
久々おつ
男の娘メイドキュートちゃんが癖すぎるんだけどどうしてくれるんだ
345
:
名無しさん
:2025/07/16(水) 00:28:12 ID:O6VtENuA0
乙乙
折り返しでこんな濃いキャラが出るなんて
10代もいる組織…謎が深まる…
346
:
◆L6OaR8HKlk
:2025/07/17(木) 12:00:33 ID:ElUhGRg20
「今、最後のチームが乗り込みました!!年末の大舞台への切符を手にする運命の第三回戦。抱くのは夢かそれとも野望か。自転戦車を乗せた輸送機が……今飛び立ちました!!」
(,,゚Д゚)「始まったか……」
円落街より更に上空から、巨大な輸送機がフィールドを縦断するルートで飛行する
早い者は開始直後には空挺戦車よろしくパラシュート降下を始めているがーーーーー
「22番『拳応』、63番『コタツとキング』、44番『七大生徒会』、序盤から続々と投下を始めております。続けて……」
(’e’)「少ないな……」
端から中央へとゆっくり進んでいく安全策は、練度を問わず生存率を高める有効手段だ
バトルロワイヤルの勝敗は撃破数ではなく『生存』である。コソコソと逃げ隠れして卑怯と呼ばれる筋合いは無い
むしろ『正攻法』であるのだが、今回に限ってその作戦に則るチームは少なかった
347
:
名無しさん
:2025/07/17(木) 13:52:19 ID:fkDED4Lo0
久々に誤爆なんて現象みた
同一作者って可能性も微レ存だけど
348
:
◆L6OaR8HKlk
:2025/07/19(土) 21:28:25 ID:PGXuuPho0
すみません全然気づきませんでした
349
:
名無しさん
:2025/07/19(土) 21:32:09 ID:eAb0nj8c0
来てたのか
誤爆も
乙!
350
:
名無しさん
:2025/07/19(土) 21:42:31 ID:JdhHCffQ0
やっぱムカデの人は違うよな
作者当ては良くないかもしれんが祭りの時みたいで楽しんでる自分がいる 完結したら過去作教えてくれよな
351
:
名無しさん
:2025/08/07(木) 10:17:01 ID:glnepn6Y0
自分の可愛さ分かってるキュートちゃんいいぞと思ってたらメイドで男の娘で目ん玉飛び出た
俺は…俺は普通だったのに…
352
:
名無しさん
:2025/08/08(金) 23:26:47 ID:zjVIVvyk0
連載開始今年の2月だったんだな…
結構経った気がしてた
1番好きな現行だ
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