[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
1-
101-
201-
この機能を使うにはJavaScriptを有効にしてください
|
(,,゚Д゚)は転職がしたいようです
1
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 19:25:24 ID:k8J.qUPc0
(,,゚Д゚)「ノリと勢いだけで本当に仕事辞めてしまった」
(,,゚Д゚)「仕事辞める時って実際はあんな感じだなんて知らなかったな」
(,,-Д-)ホワンホワンホワーン
2
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 19:27:00 ID:k8J.qUPc0
―――――――――――――――――――
(,,゚Д゚)『ボス、俺仕事辞めたいです』
( ^ω^)b『おkだお!』
―――――――――――――――――――
3
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 19:27:50 ID:k8J.qUPc0
(,,-Д-)ホワンホワンホワーン
(,,゚Д゚)「…あ、もう回想終わっちまった。これで数レスは稼げると思ったのに」
(,,゚Д゚)「まさかマジで辞めれるとは。退職って色々手続きとかめんどいって聞いてたけど案外そんなことないんだな」
(,,゚Д゚)「しかし、貯金はそこそこあるとはいえやっぱり仕事はしないとダメだよなぁ」
(,,゚Д゚)「積んでたゲームもほぼ終わったしもうやることないんだよな。アルセウスも捕まえたし図鑑も埋まったし…」
4
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 19:28:13 ID:k8J.qUPc0
(,,-Д-)「…」
(,,-Д-)「……」
(,,-Д-)「………」
(,,-Д゚)「…………よし」
5
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 19:30:18 ID:k8J.qUPc0
(,,゚Д゚)「やってみるか」
(,,゚Д゚)「転職活動」
プロローグ『転職』 おわり
6
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 19:32:51 ID:k8J.qUPc0
ハローワーク創作駅前支店
(*゚ー゚)っロ カタカタ
(*゚ー゚)っロ カタカタ
(*゚ー゚)っロ カタカタ
(*゚ー゚)っロ ッターン
( ´∀`)「四宮さん、昨日の渡した資料って…」
(*^ー^)っ□サッ「はい! こちらです元永さん! 確認お願いします!」
( ´∀`)っ□「流石モナ、ありがとモナー」
7
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 19:35:43 ID:k8J.qUPc0
(*゚ー゚)っロ カタカタ
<(' _'<人ノ「すいません四宮さん、先週うちが紹介したタクシー会社さんから連絡が…担当した鈴木さん今日有給で…」
(*^ー^)「あ、私出ますね!……お電話代わりました! 支援課の四宮です!」
(*^ー^)「はい、はい…なるほど、さっそく飛ばれて人手が…承知いたしました。こちらでまた改めて積極採用の広告を出しておきますので! はい、はい、では〜!」
(*゚ー゚)っロ カタカタ
从'ー';从「ふぇえ〜! しぃさ〜ん! なんかぁ、エクセル壊れちゃってぇ〜!」
(;*゚ー゚)「えっと、ちょっと見せて…。コレ、全部の数字にパーセントじゃなくて普通に100かけてません?」
从'ワ'从「あ、ホントだ! しぃさんありがと〜!」
(*^ー^)「いえいえ! どうも〜!」
8
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 19:39:09 ID:k8J.qUPc0
(*゚ー゚)っロ カタカタ
(*゚ー゚)っロ カタカタ
(*゚ー゚)っロ カタカタ
(*゚ー゚)っロ ッターン
(*゚ー゚)っロ(…………あー)カタカタ
(#゚ー゚)っロ(キッッッツ〜〜〜〜〜!!!!!)ガチャガチャガチャガチャ
9
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 19:42:57 ID:k8J.qUPc0
(,,゚Д゚)は転職がしたいようです
第1話『タクシー運転手』
.
10
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 19:47:35 ID:k8J.qUPc0
(# ー )(事務仕事、電話対応、同僚のミスの尻ぬぐい、エトセトラetc…)
(#゚ー゚)(な〜〜んで全部わたし!? おかしくない!? 他にも人いるじゃん! てか私ずっとカタカタしてんじゃん! ホワイ!?)
(#゚ー゚)(毎日毎日毎日毎日!! こんなのずっとステーキ食べさせられてるみたいなもんじゃない!! 胃袋破裂するわ!!)
(*゚ー゚)チラッ
(*゚ー゚)(もうちょっとでお昼か…今日こそ絶対食堂行ってみせるんだから! 久々にまともな昼休憩を…!)
( ´∀`)「あ、四宮さーん。悪いんだけどさっきいらっしゃった相談者の対応お願いしますモナー」
(*^ー^)「はーい! お任せください!」
(#゚皿゚)(ファック!!!)
11
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 19:49:51 ID:k8J.qUPc0
(((;*- -)「…はぁ〜……」テクテク
(;*- -)(ぶっちゃけ嫌なのよね就職相談。変な人ばっか来るし、この前なんていきなり怒鳴ってきたおじさん来たし…)
(;*- -)人(あ〜せめて若い人がいいなぁ。最低限話が通じて情緒が安定してて…お願いだから今回こそまともな人でありますよーに!)
(*^ー^)「すいません! お待たせしまし……」
(,,゚Д゚)
(*^ー^)
(,,゚Д゚)「あ、どうも」
(*゚―゚)
12
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 19:51:33 ID:k8J.qUPc0
(*゚ー゚)
(*゚ー゚)「うわ」
(,,゚Д゚)「うわ?」
(;*^ー^)「あっいえ…失礼しました。何でもありません」
(;*゚ー゚)(…上下真っ黒なジャージに真っ黒なサンダル……?)
(;*゚ー゚)(えっ、なにこの『レッツ闇討ち☆』みたいなコーデ。いやこの姿にコーデなんて横文字使うのもやだな)
(;*゚ー゚)(この人こんなカッコで外歩いてここまで来たの? 正気? うわ絶対まともじゃないじゃん〜! 嫌だ〜!!)
(,,゚Д゚)「あの、しぃさん?」
(;*゚ー゚)「は、はい! すいません!」
13
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 19:53:24 ID:k8J.qUPc0
(;*- -)(ダメよ私、服だけで判断しちゃ! どんな方でも真摯に対応してきちんと仕事はしなきゃ!)
(*゚ー゚)「今回ご対応させていただきます、四宮しぃと申します」
(,,゚Д゚)「はい。どうも」
(*゚ー゚)「本日はどういったご用件でしょうか?」
(,,゚Д゚)「勢いで仕事を辞めたはいいもののすぐやることなくなって、仕事をしようと思いまして…とりあえず転職活動とやらをしにきました」
(,,゚Д゚)「俺を助けてくれませんか?」
(*゚ー゚)(…服はちょっとアレすぎるけど、結構顔はカッコイイ、かも)
(*゚ー゚)「承知いたしました。それでは予め記入をお願いした用紙があると思うのですが、そちらを見せていただけますか?」
(,,゚Д゚)っ□「用紙…? あ、待ってた間に書かされたやつですね。これです」
(*^ー^)っ□「ありがとうございます! それでは拝見させていただきます!」
(,,゚Д゚)「お願いします」
14
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 19:54:56 ID:k8J.qUPc0
(*゚ー゚)っ□「……」
(,,゚Д゚)「……」
(;*゚ー゚)っ□「………ええと、猫山ギコ…さん?」
(,,゚Д゚)「……あ、俺か。はい猫山です」
(;*゚ー゚)「お仕事を紹介させていただく前にですね、いくつかこちらから質問したいのですが…」
(,,゚Д゚)「はい。なんですか?」
(;*゚ー゚)「えっとまず、前職の欄についてなんですが…」
(;*゚ー゚)「『秘密』って書いてるんですけど…これはその、どういう…?」
(,,゚Д゚)「……? そのままの意味ですけど」
(;*゚ー゚)「そのままって…こちらにお教えしたくないということですかね?」
(,,゚Д゚)「まぁ、プライバシーなんで」
15
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 19:58:18 ID:k8J.qUPc0
(;*゚ー゚)「…なるほど。ではあの、この資格の欄なんですけど、360度って書いてるのは…どういう……?」
(,,゚Д゚)「それもそのままの意味です。死角はありません。常に360度警戒できます」
(;*゚ー゚)「……なるほど。えっと、その死角ではなく、スキルや知識などを示すほうの資格は…?」
(,,゚Д゚)「多分特にないですね。なので代わりに死角について書きました。
空白は出来るだけ埋めてほしいと最初に案内してくれた事務員の人に言われたので」
(;*゚ー゚)「………なる、ほ、ど……」
(,,゚Д゚)「……」
(;*゚ー゚)「……」
(;*゚ー゚)(……………お、)
/(;*゚Д゚)\(大ハズレだ〜〜〜〜〜!!!!!)
16
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 20:02:01 ID:k8J.qUPc0
(;*゚ー゚)(やっっっばいの来た!! 確実にヤバい!! この前の怒鳴り散らしおじさんより間違いなく数段ヤバい!!)
(;*゚ー゚)(『こういう人世の中に一人くらい居るよね〜』のラインにすら引っかからないタイプの狂人! 割と顔はカッコよかったから油断した!
そもそもこんな『ライバルはカラスです』みたいな全身真っ黒な人がまともな訳ないじゃん!! バカなの私!?)
(#゚皿゚)(くっそう元永課長め…! だから私にこの人の対応投げたんだ! 許さない! 今度あの人の靴の中に砂利詰めてやる!!)
( ´∀`)←元永課長
(,,゚Д゚)「しぃさん?どうかしましたか?」
(;*゚ー゚)ハッ
(;*^ー^)「す、すいません。失礼いたしました」
(;*゚ー゚)「…その、こちらとしてはですね、猫山さんがお持ちになってるスキルやご経験を教えてくださると猫山さんに合ったお仕事を紹介させていただきやすくなるのですが……」
(;*^ー^)「例えばその、以前のお仕事を退職なさってからはどういったことをされてました?」
(;*゚ー゚)(諦めちゃダメよ、しぃ。曲がりなりにも私は職業斡旋のプロ! こういう時は世間話から相談者の適正を見出す!)
17
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 20:04:44 ID:k8J.qUPc0
(,,゚Д゚)「退職してからは…色んな所を旅してましたね」
(*゚ワ゚)「へぇいいですね!ご旅行とかですか?」
(,,゚Д゚)「いや、そういうんじゃなくて旅です。頼れる仲間たちと共に」
(;*゚ー゚)「……ん?」
(,,゚Д゚)「シンオウ地方のチャンピオンになってからも驕らず日々研鑽を重ね、昨日ようやく図鑑を完成させました」
(*゚ー゚)「あの、それゲームの話ですよね?」
(,,-Д-)「やぶれたせかいで丸三日迷いましたよ…。攻略本がなければ詰んでました」
(*゚ー゚)「しかもプラチナかよ。リメイクじゃないのかよ」
(#,,゚Д゚)「あんなんリメイクじゃねぇ!! ゲーフリが作ってないし!! スロットねぇし!!」
(*゚ー゚)「キレるポイントがニッチだな……」
18
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 20:07:44 ID:k8J.qUPc0
(;*゚ー゚)「…あの、大変申し上げにくいのですが、今の情報だけですと猫山さんに紹介できるお仕事はちょっとそのぅ……」
(,,゚Д゚)「え? そんな…一体何が足りなかったんだ…」
(;*゚ー゚)「強いて言うなら何もかもですかね…」
(;*゚ー゚)「あの、何かありませんか? 簡単な資格とか免許とか…バイト経験とかでも、なんでもいいので!」
(,,゚Д゚)「うーん…なんかあったかな。ちょっと貰った財布見ますね」
(*゚ー゚)(貰った?)
(,,゚Д゚)っロ「これはスーパーのポイントカードだし、これはカフェのスタンプカードだし、これはトイザらスの会員カード……
あっ、ペンギンの問題のクレカ! 懐かし!」バリバリバリ
(;*゚ー゚)「なんですかソレ…ってバリバリ財布!? ダッサ! いやダッッサ!!」
(,,゚Д゚)っΠ「あーもうめんどくさいんで全部出しますね」ドサドサ
(;*゚Д゚)「ぎゃあああいきなり全部出すな!!」
19
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 20:10:02 ID:k8J.qUPc0
(;*゚ー゚)「てかなんですかこの無駄な量! よくそんなダッサいバリバリ財布にこんなに入ってましたねまったく…!」
(,,゚Д゚)「あのさっきから悪口普通に聞こえてますからね」
(*゚ー゚)っロ「…って、あれ? 猫山さん、運転免許証はお持ちなんですね」
(,,゚Д゚)「えっ? …あぁ、それ運転免許証なんですか?」
(*゚ー゚)「いやそうじゃなきゃなんなんですか」
(,,゚Д゚)「警察の人が好きなんですよねソレ。夜中に外歩いてて話しかけられてもソレ見せると割とすぐ解放してくれるんですよ」
(*゚ー゚)「そんな自信満々に職質常習犯であることを告白されても困るんですけど」
20
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 20:15:09 ID:k8J.qUPc0
(*゚ワ゚)ハッ(……!)
(*゚ー゚)「…猫山さん。もしかしてなんですけど、車の運転ってお得意だったりします?」
(,,゚Д゚)「得意かは分かりませんが出来ますよ。人を送り届けるのがメインの仕事だった時もありましたし」
(*゚ワ゚)「…えっ!? なんだぁ良い経験おありなんじゃないですか! それを早目におっしゃってくださいよ!」
(*゚ー゚)「それでしたら、今すぐにでもご紹介できるお仕事があるんですけど如何ですか! 今日のお昼以降も猫山さんのご予定が空いていたらなんですけど……!」
(,,゚Д゚)「まぁ、自分に向いてるならすぐにでも。特に用事もないですし」
(*^ー^)「良かった! でしたら早速ご案内します! 入り口前で少々お待ちください!」
(,,゚Д゚)「はぁ…。あの、それってどういう仕事で…?」
(゚ー゚*)三ピュー!
(,,゚Д゚)「いや足はやっ」
21
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 20:18:38 ID:k8J.qUPc0
(*^ー^)「……で、こちらが金森タクシー会社の社長、金森シャキンさんです!」
(`・ω・´)「どうも、金森と申します」
(,,゚Д゚)「はじめましてギコです……あ、猫山ギコです。よろしくお願いします」
(`^ω^´)「おうよろしく! 四宮さんが言った通り中々度胸ありそうな兄ちゃんだな!」
(,,゚Д゚)「これからよろしくお願いします採用ありがとうございます一生懸命働きます最初は何すればいいですか」
(`・ω・´)「すまんここまで度胸あるとは思わんかった」
(;*゚ー゚)「ちょっと変わった方でして…」
(`^ω^´)「…ま、人手足りねぇとはいえ一応面接はやんなきゃな!そんな難しいモンじゃねぇから、ラクーにしてくれ!」
(,,゚Д゚)「はい」
(;*゚ー゚)「………」ハラハラ
22
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 20:21:06 ID:E2PUh8JE0
おもろ
23
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 20:25:30 ID:k8J.qUPc0
車で移動中にした会話の回想
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
(*゚ー゚)っ□『こちら、面接でよく聞かれる質問内容とその模範解答です。到着する間に読んでおいてください』ドンッ
(,,゚Д゚)っ□『……なんですか、この殺人に使えそうな量の書類』
(*゚ー゚)『うちの部署に代々伝わる秘伝の書ですよ! お陰でうちに来る相談者の就職内定率は99.9%なんですから!』ドヤァ
(,,゚Д゚)『この世で一番信用できない数字だ』
(*゚ー゚)『普段は職員しか見れないんですが、どう考えてもまともに面接やらせたら何処にも受かりゃしないような社会不適合者や非常識人間には上の許可を得れば直接見せていいことになってるんです。
あ、持ち帰り厳禁かつ他言無用ですよ! うちのトップシークレットなんで!』
(,,゚Д゚)『あなた俺が何言われても傷付かない人間だと思ってます?』
(;*゚ぺ)『とにかく! 到着するまでに流しでいいので読み込んで、その書類の通りに答えてください!
いくら簡易的な面接とはいえ、よほど非常識な発言をしたらおじゃんですからね!』
(;*゚ー゚)『変なこと言っても一応フォローはしますけど、そこに載ってるような普通な答えをそのまま普通に言うことを心掛けてください! いいですね!?』
(,,゚Д゚)『……俺、そんなに非常識に見え(*゚ー゚)『はい!!!!!』
(,,゚Д゚)『食い気味だ……』
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
24
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 20:29:36 ID:k8J.qUPc0
(;*゚ー゚)(頼むわよ…! ここはついこの前私の同僚が紹介した新人が無言で飛んだ、人手不足のタクシー会社!
変なこと言わなきゃそのまま採用なんだから!)
(;*゚ー゚)(このまま終われば私の数字は上がるし、同僚に借りは作れるし、良いこと三昧!
さぁ猫山さん、ここに来る前に見せた書類通りに答えなさい!)
(`・ω・´)「それで兄ちゃんよ、志望理由は?」
(,,゚Д゚)「GTA5やってたら自分も車運転したくなって…」
(*゚ー゚)T「すいませんタイム」
壁|(゚ー゚#)っ(;,゚Д゚)「ちょっあのっ首痛いしまってるしまってる」ズルズル
25
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 20:32:05 ID:k8J.qUPc0
(#゚ー゚)「馬鹿ですかアナタ!?!?!?」
(,,゚Д゚)「うるさっ」
(#゚ー゚)「タクシー会社だっつってんでしょ!? グラセフやって車運転したくなった〜なんてほざく奴の車に誰が乗りたがるんですか!!」
(,,゚Д゚)「頭文字Dの方が良かったですかね」
(;*゚ー゚)「いやどっちもダメ…てかイニシャルDでしょ! かしらもじDってなに!? にわか!?」
(,,゚Д゚)「あぁっ、あなたが言わなきゃバレなかったのに……」
(#゚ー゚)「世界の仕様を逆手に取るな!」
26
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 20:34:22 ID:k8J.qUPc0
(#゚皿゚)「とにかくゲームの話はナシ! 忘れてください!
志望動機を聞かれたら『以前利用した時にドライバーの方に感銘を受けて〜』とか言えばいいんです!
さっき見せた資料にもそう書いてたでしょ!」
(,,゚Д゚)「え〜そんなページありましたっけ……」
(#゚ー゚)っ□「ほらここです! 754ページの23行目! ちゃんと最後まで読んだんですか!?」
(,,゚Д゚)「読めるか」
(#゚ー゚)「まったく…よし、タイムアウト終了! 後半戦行きますよ!」
壁|(゚ー゚#)っ(;,゚Д゚)「いやだからあのっ、首しまって、あの!」ズルズル
27
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 20:36:51 ID:k8J.qUPc0
(*^ー^)「金森さんすいませ〜ん! ちょっとお伝えし忘れてたことがあってぇ〜!」
(`・ω・´)「いや全部丸聞こえだったけど」
(,,゚Д゚)「そりゃ聞こえてたでしょうね、あのボリュームだったら」
(#゚皿゚)「シャラップ!!」
(`・ω・´;)「こんな四宮さん初めて見たな…」
28
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 20:39:30 ID:k8J.qUPc0
(`・ω・´)「…まぁいいや。それで、送迎の仕事は経験者って聞いてるが…車の運転はどんぐらい自信あんだ?」
(,,゚Д゚)「そうですね…地元住民すら知らないような抜け道を見つけるのが得意でした。
あと、送迎を請け負った時は同僚から『お前の運転は静かに寝れるから好きだ』と言われたりもしてましたね」
(`・ω・´*)「…ほう? そりゃ中々だな」
(*゚ワ゚)(な、なによ、ちゃんと普通に話せるんじゃん。これなら…)
(,,゚Д゚)「マリオカート8DXで例えると金ハンドルです」
(#゚ー゚)「おい!!!」
(`・ω・´)「レートは?」
(;*゚ー゚)「金森さん!?」
(,,゚Д゚)「10000超えたところで萎えて辞めました」
(`・ω・´*)「分かる〜あれ運ゲーだよな〜〜〜〜採用っ!」
(;*゚ー゚)「正気!?!?」
29
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 20:43:20 ID:k8J.qUPc0
(;*- -)「………疲れた」
(,,゚Д゚)「まぁ無事採用されたんだし良かったじゃないですか」
(;*゚ー゚)「何時間も待たされた私の身にもなってくださいよ…うわもう外真っ暗じゃない……」
(,,゚Д゚)「いやぁ、あんなにゲームの話できる人だとは思わなくて。前の職場にはああいう人いなかったんですよね」
(*゚ー゚)「先帰ればよかった」
(;*- -)「…では、来た時同様うちの社用車にお乗りください。創作駅前までお送りしますので……」
(,,゚Д゚)「いえ結構です。自分このまま歩いて帰るので」
(;*゚ー゚)「……へ?」
30
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 20:46:17 ID:k8J.qUPc0
(,,゚Д゚)「しぃさん、今回も本当にありがとうございました。お陰で助かりました」
(;*゚ー゚)「いや、ここから駅の方まで歩いてって結構距離ありますよ? ご遠慮なさらず…」
(,,゚Д゚)「それではおやすみなさい。夜道にはお気を付けて」
(゚Д゚,,)))テクテク
(;*゚ー゚)「あっ、ちょ、ちょっとー!?」
(*゚ー゚)「……いっちゃった」
31
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 20:47:46 ID:k8J.qUPc0
(*゚ー゚)「……」
(*゚ー゚)「……」
(*゚ー゚)「………そういえば、私のことさらっと名前呼びしてない? あの人」
(*- -)(別に名字好きじゃないからいいけど…顔が良い人はどれだけ変わってても色々様になるから得よね。なんだか癪だわ)
(*゚ー゚)「まぁ、今回でなんとか採用になってよかった…またあの人の対応とかしたくないし……」
(*゚ー゚)「……」
(*゚ー゚)「……」
(*゚ー゚)「とりあえず今後あの会社のタクシー使うのやめとこ」
32
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 20:49:54 ID:k8J.qUPc0
1週間後
(;*- -)(……ふぅ、まだお昼とは思えないくらい疲れた〜)
(*゚ワ゚)(でもあともうちょっとで休憩! 今日こそまともにお昼ご飯!)
<(' _'<人ノ「あ、四宮さん。外線1番からお電話です」
(*゚ー゚)「えっ?」
<(' _'<人ノ「金森タクシーさんからで…今から会社まで来て欲しいとのことでしたが」
(*゚ー゚)「………」
(;*^ー^)「……は〜い……」
33
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 20:51:51 ID:k8J.qUPc0
(;*- -)「あ〜行きたくない…絶対あの人が何かやらかしたんだ、行きたくない〜関わりたくない〜!」
<キイィー
<ガチャ
車⊂(,,゚Д゚)「あ、どうもしぃさん。先週ぶりです」
(;*゚ー゚)「うわっどうも…。猫山さん、本当にまだ働けてるんですね」
(,,゚Д゚)「頑張ってますから」
(*゚ー゚)(制服が割と似合ってるのちょっと腹立つわね……)
34
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 20:54:31 ID:k8J.qUPc0
(;*- -)「それで、本日はどういったご用件なんですか?」
(,,゚Д゚)っロ「あ〜ちょっと待ってくださいね。今日のポケストップまだ回してなくて……」
(*゚ー゚)「タクシー運転手が業務中にやっちゃいけないゲームランキングNo.1だろ」
(,,゚Д゚)っロ「おっちょうどレイドもやってる。ザシアンまだ持ってなかったんよな〜」
(;*゚ー゚)「ちょっとそれ時間かかるやつじゃないでしょうね! てか一応仕事中じゃないの!? 一週間何を頑張ってたの!?」
(,,゚Д゚)っ「まぁまぁ。テレビでも見て待っててください」ポチ
( ゚∀゚)『爆撃戦隊バクサンジャー! 来週日曜朝9時半から放送開始!』
(*゚ー゚)「いや助手席の窓越しにテレビ見させられても…あっ、俳優の長岡ジョルジュだ」
( ゚∀゚)b『見てくれなかったお家は、爆発させるぜ!』
(,,゚Д゚)「うーん5人しか集まらないか…ちょっとうるさいな、消そ」ブチッ
(*゚ー゚)「なんで点けた?」
35
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 20:58:21 ID:k8J.qUPc0
(,,゚Д゚)「…よし、終わりました。じゃあ行きましょうか」
(;*゚ー゚)「マジで全然ゲームやめなかった。一周回ってちょっと羨ましいわね畜生…」
(;*- -)っ□「…まぁいいです。お願いだから安全運転でお願いしますね」ドアガチャ
(,,゚Д゚)「了解」
(,,゚Д゚)「それではお客様、乗車中はシートベルトをお締めくださるようお願いします」
(;*゚ー゚)「は、はい」
(;*゚ー゚)っ(もうベテランみたいな手慣れた感じ…まぁ仕事自体はきちんとしてたのかな)ガチン
(,,゚Д゚)っ「さて…仕事だ。行くぜ、『ブラックペガサス』!!」
(*゚ー゚)「タクシーに変な名前つけんな」
36
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 21:01:55 ID:k8J.qUPc0
車<ブロロロ…
(*゚ー゚)「…で、何のために呼んだんです?」
(,,゚Д゚)っ「そちらの斡旋で就職すると、一定期間働いた後に色々報告しなきゃいけないらしいんですよ」
(,,゚Д゚)っ「二週間の試用期間も半分過ぎたんで、色んな報告も兼ねて金森さんがしぃさんに一度直接挨拶がしたいと」
(;*゚ー゚)「あぁ…それ別に電話かメールでも大丈夫なのに」
(,,゚Д゚)っ「ただの雑談だと思ってください。変なことだけ言わないようにすれば大丈夫ですよ」
(*゚ー゚)「それ先週めちゃくちゃ言った覚えあるなぁ〜」
(,,゚Д゚)っ「さて、和ませるための冗談はここまでとして」
(*゚ー゚)「業務中にポケモンGOやってたことが冗談に含まれると思うなよ」
37
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 21:03:45 ID:k8J.qUPc0
(,,゚Д゚)っ「しぃさん、なんとなく疲れてるように見えますし、着くまでぐっすり眠っててください」
(;*゚ー゚)「……どうも、ありがとうございます」
(*゚ー゚)(って言っても、この人の運転する車で安心して眠れる訳ないじゃない)
(*゚ー゚)(まぁ確かあのタクシー会社まで30分くらい、だから……)
(*- ゚)(ちょっと…時間…かか、る……)ウトウト
(*- -)スピースピー
(,,゚Д゚)っ「……」
38
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 21:06:11 ID:k8J.qUPc0
(,,゚Д゚)っ「しぃさん、しぃさーん?」トントン
(*- ゚)「………うん…?」パチッ
(,,゚Д゚)「着きましたよ。よく眠ってましたね」
(;*゚ー゚)「えっ……わ、わたし、寝て…?」ガバッ
(,,゚Д゚)「はい。相当お疲れだったようで」
(,,゚Д゚)「あ、予定時刻より10分早く着いたんで慌てなくても大丈夫ですよ」
(;*゚ー゚)「は、はぁ……」
(;*゚ー゚)(………)
(;*゚ー゚)(めちゃくちゃ静かな運転だった…!!)
39
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 21:08:04 ID:k8J.qUPc0
(;*゚ー゚)(私運転してないと酔いやすいのに全然大丈夫だった…! ていうか寝る気なかったのに秒で寝ちゃってた!?)
(;*゚ー゚)(これ普通のタクシーよね…? NASA開発のゆりかご…? 宇宙船地球号…?)
(;*゚ー゚)「……猫山さん、前のご職業ってもしかして、超お金持ちの人の専属ドライバーだったりします?」
(,,゚Д゚)「いや全然違いますけど」
(;*゚ー゚)「…そう、ですか……運転お上手ですね…」
(,,゚Д゚)「それくらいしか取り柄がないもので。じゃ、さっそく行きましょうか」
(゚Д゚,,)))テクテク
(;*゚ー゚)「ちょ、ちょっと待ってください…って歩くの早っ!」
40
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 21:11:47 ID:k8J.qUPc0
(`^ω^´)「いや〜悪いね四宮さん! わざわざ来てもらっちゃって!」
(*^ー^)「いえいえ! 最近は直接ご挨拶する機会もあまりなく、こちらとしても申し訳なく思っていたところでしたので!」ニコッ
⊂(`・ω・´)「いやぁ、前からそちらさんにはお世話になってるからねぇ…。あ、茶菓子、遠慮なく食べな!」
(*゚ー゚)「いえ、お気持ちだけで充分ですので…」
○⊂(,,゚〜゚)っ○「そうでふよ、遠慮なはらふ」ムシャムシャ
(*゚ー゚)「というかもうないので」
(`・ω・´)「両手持ちされるともうどうしようもねぇなぁ」
41
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 21:20:27 ID:k8J.qUPc0
(;*^ー^)「…そ、そういえば、猫山さんのお仕事ぶりは如何でしたか?」
(`・ω・´*)「え? あぁ、もうめちゃくちゃ優秀だったよ! 気難しいお客さんとも上手く付き合ってくれたし!
何より運転がスムーズだね。本人もだが、運転も物静かなのが好評でねぇ」
(,,゚Д゚)っ○「ありがほごあいまふ」ムシャーナムシャーナ
(*゚ー゚)「本当に優秀だったんですか?」
(`・ω・´)「仕事中はね…ホント、仕事中は……」
42
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 21:23:37 ID:k8J.qUPc0
(`・ω・´)「しかし、四宮さんの慧眼さにはいつも恐れ入るなぁ。猫山くんみたいな優秀な人どこで見つけたの?」
(;*゚ー゚)「い、いえ…今回はラッキーパンチのようなものと言いますか」
(`・ω・´)「そんなことないでしょ。他の人から紹介してもらった奴は何も言わず飛んだりしたけど、四宮さんが紹介してくれた人は良い人ばっかりだし」
(`・ω・´*)「ほら、前に四宮さんが連れてきてくれた外国人のニダーくん! この前無事に二種免許も取ったよ!
正式に運送業務も出来るようになって、今じゃ立派な主戦力だから!」
(*^ー^)「あら、それはめでたいですね!」
(`^ω^´)「そちらに初めて頼った時に四宮さんが電話に出てくれてよかったよ。
いやぁ、ハローワークに広告なんて意味あるのかと思ってたけど、今じゃ大助かりだ!」
(*^ー^)「うふふ、そう言っていただけるとこちらも職員冥利に尽きますね」
(,,゚Д゚)っ○「……」モッキュモッキュ
43
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 21:26:21 ID:k8J.qUPc0
(`・ω・´)「そうだ猫山くん、なんか今のうちに聞いておきたいこととかあるかい?」
(,,゚Д゚)っ○「…? いえ、特には」バリムシャァ
(*゚ー゚)「猫山さん。すでに一週間働いたとはいえ、一応貴方はまだ試用期間の身なんです。
正社員になった後だと安定こそしますが、その分色々柵も増えて動きづらくはなってしまいます」
(*゚ー゚)「正式な雇用契約の前に、少しでも気になることがあるなら今のうちに聞いた方がいいですよ!」
(,,゚Д゚)っ○「……」ムシャムシャ
(,,゚∩゚)ゴクン
(,,゚Д゚)「……」
44
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 21:30:24 ID:k8J.qUPc0
(,,-Д-)「……」ウーン
(,,-Д゚)「……」
(,,゚Д゚)「……じゃあ、一つ質問いいですか」
(*゚ワ゚)「ほら、質問あるんじゃないですか!聞いちゃいましょ聞いちゃいましょ!」
(`・ω・´*)「おう、なんでも聞いてくれ! 福利厚生についてか? それとも有給か?」
(`^ω^´)「あ、正式に登用されたらな、うちから30万の入社祝い金が……」
(,,゚Д゚)「二種免許ってなんです?」
45
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 21:33:08 ID:k8J.qUPc0
(`・ω・´)「……」
(*゚ー゚)「……」
(,,゚Д゚)「さっき言ってましたけど、今まで聞いたことなくて」
(`・ω・´)「……」
(*゚ー゚)「……」
(,,゚Д゚)「……あれ? お二人とも?」
(`・ω・´)「……」
(*゚ー゚)「……」
(,,゚Д゚)「……」
46
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 21:34:43 ID:k8J.qUPc0
(`・ω・´)「えっ」
(*゚ー゚)「えっ」
(,,゚Д゚)「えっ」
(`・ω・´;)「……」
(;*゚ー゚)「……」
(,,゚Д゚)「……」
「「「……………えっ???」」」
第1話『タクシー運転手』 おわり
47
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 21:47:54 ID:T0j4/GdM0
すき
48
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 22:19:04 ID:E2PUh8JE0
乙!
ギコの狂い具合が丁度気持ちいいとこに当たる
49
:
名無しさん
:2025/02/17(月) 00:29:25 ID:hTwDCZtU0
前職でもうっとおしがられてたからあっさり辞めさせて貰えたんだろな
憐れな…
50
:
名無しさん
:2025/02/17(月) 10:27:44 ID:86b8gg4I0
乙
こっちも えっ…で終わっちゃった!
続き楽しみにしてる
51
:
名無しさん
:2025/02/17(月) 23:13:34 ID:WiHYwCfg0
乙 ブラックペガサスで吹き出してしまった
地縛霊神殿の人?
52
:
名無しさん
:2025/02/26(水) 21:25:43 ID:DXrcZxKQ0
乙乙
ブラックペガサス良いよね
砂利詰めてやるも好き
53
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 22:44:55 ID:Fd.ni7TQ0
(*゚ー゚)っロカタカタ
/ ゚、。 /「おはようございます、四宮さん」
(*゚ー゚)「あ、鈴木さん! おはようございます!」
/ ゚、。 /「先日は私の代わりに金森タクシーさんの対応をしてくださったようで……。
助かりました。本当にありがとうございました」
(*^ー^)「いえ! あの時は自分も手が空いてましたから!」
□⊂/ ゚、。 /「お礼といってはなんですけど…これ、よかったら」
(*゚ワ゚)「わ、可愛い焼き菓子がたくさん! もしかして、あの駅前の?」
/ ゚、。 /「四宮さんが懇意にされているお店と聞いたので。日頃のお礼も兼ねてどうぞ」
(*^ワ^)っ□「やったぁ! ありがとうございます〜!」
/ ゚、。 /「では」
スタスタ\\ 。、゚ /
54
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 22:46:17 ID:Fd.ni7TQ0
(*゚ー゚)っロ カタカタ
(*゚ー゚)っロ ッターン
\(*- -)/「……う〜〜ん」
(;*- -)(……はぁ、まだこの前の疲れが残ってるなぁ。
大体あの変人に付き合った疲れがたった二日の休みで取れる訳ないのよ)
(;*- -)(本当に危ないところだった。もうちょっとで犯罪の片棒担がされるトコだった……。
いや私もちゃんと免許証確認せず紹介したの悪かったけど……)
(*゚ワ゚)(でも、今日の私には美味しい焼き菓子がある! ありがとう鈴木さん!
あそこのケーキ屋さん、最近は中々行くタイミングなかったのよね!)
<(' _'<人ノ「すいません四宮さん、今来た相談者さんの対応お願いしていいですか?」
(*^ー^)「はーい! 行ってきますね!」
(*゚ー゚)(よ〜しやる気出てきた! お昼まで頑張って、お菓子食べるぞ〜!)
(^ー^*)三ピュー!
55
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 22:46:44 ID:Fd.ni7TQ0
(,,゚Д゚)「こんにちは。助けてください」
(*゚ー゚)「嘘でしょ」
.
56
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 22:47:44 ID:Fd.ni7TQ0
(,,゚Д゚)は転職がしたいようです
第2話『パティシエ』
.
57
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 22:48:55 ID:Fd.ni7TQ0
(;*゚ー゚)「ね、ねね、猫山さん……!? 何しに来たんですか!?」
(,,゚Д゚)「何って……引き続き転職活動ですよ。タクシー会社は結局不採用になってしまったので」
(;*゚ー゚)「諦めなかったんですか!? てっきり1回限りの短編だと思ってたのに……!」
(,,゚Д゚)「いや、前回ちゃんと『第1話』って書いてたんだからそりゃ続くでしょ。総合短編じゃないんだから」
(;*゚ー゚)「初っ端からメタ発言やめて下さいよ!」
(,,゚Д゚)「ブーメランですよ」
58
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 22:49:50 ID:Fd.ni7TQ0
(,,゚Д゚)「あんなに真面目に働いてたのにクビになるとは思いませんでした」
(*゚ー゚)「業務中にゲームやってた人間が言う資格ないですよ」
(,,゚Д゚)「確かにそうですね。資格さえあれば就職できたのかなぁ」
(;*- -)「いやその資格じゃない……世の中の需要が高い仕事は大体資格が要るものなんですよ」
(,,゚Д゚)「死角はない方が褒められるのに資格はないとダメなの理不尽ですね」
(;*- -)「無理に上手いこと言わないでいいですから」
(,,゚Д゚)「しかし、実際何が足りなかったんでしょう。定年まで働く覚悟だったんですが」
(*゚ー゚)「色々考えられますが資格や免許以外で1つに絞るなら常識だと思います」
(,,゚Д゚)「せっかくボンバーマンカートDXまで買って勉強したのに」
(;*゚ー゚)「だからそれはゲームで……って、え、なにそんなんあるの?」
59
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 22:50:50 ID:Fd.ni7TQ0
(*- -)「チッ……では本日もお仕事探しのご相談ですね。承知しました」
(,,゚Д゚)「いま舌打ち……」
(*^ー^)「お仕事探しのご相談ですね!! 承知しました!!」
(,,゚Д゚)「圧凄いなぁ」
(*゚ー゚)「それで、具体的にはどういったお仕事をご希望ですか?」
(,,゚Д゚)「う〜ん……まず世の中にどんな仕事があるのかよく知らないんですよね」
(*゚ー゚)「あ、そっか。猫山さん非常識ですもんね」
(,,゚Д゚)「相談者の前で堂々と舌打ちかました人に言われたくないです」
(*゚ー゚)「ふんわりとした感じでいいんで何か希望はありませんか?
家から近いとか、体を動かす系がいいとか……なんでもいいので!」
(,,゚Д゚)「……本当になんでもいいんですか?」
(*^ー^)「はい! ご希望があるならどんなに些細なことでもご遠慮なさらず! まずはご自身が何を望んでいるのか自覚することが大事です!」
(*゚ー゚)「そこからブラッシュアップしていって猫山さんにピッタリなお仕事を見つけましょう! 私も精一杯サポートしますから!」
(,,゚Д゚)「……」
60
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 22:51:47 ID:Fd.ni7TQ0
(,,-Д-)「……」ウーン
(,,-Д゚)「……」
(,,゚Д゚)「……あんまり、自分がこういうこと言う資格はないと思うんですけど」
(,,゚Д゚)「どうせなら、人を笑顔に出来るような仕事がしてみたいですね」
(*゚ー゚)「………笑顔に、ですか?」
(,,゚Д゚)「はい。烏滸がましいのは分かってますが、誰かのためになるというか、誰かを救うというか」
(,,゚Д゚)「なんて言えばいいんだろう。その、例えるなら、えっと……」
(*゚ー゚)「……」
(*゚ー゚)「『ヒーロー』みたいな感じ、ですか?」
(,,゚Д゚)「あ、まさにそれです。そんな感じですね」
(*゚ー゚)「……なるほど」
(*゚ー゚)「……」
61
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 22:52:58 ID:Fd.ni7TQ0
(;*゚ー゚)(ビックリした……まさかそんなマトモなこと言ってくるなんて)
(;*- -)(そうよ、しっかりしなさい私! この人は確かに変で無神経で非常識だけど、最初からまっすぐではあるじゃない!)
(*゚ー゚)(この人もまた、本気で仕事を探している大切な相談者の一人! なら私もプロとして本気で向き合わないと!)
(*゚ー゚)「分かりました! 猫山さんのご希望に沿えるよう、私も全力でサポートさせていただきます!」
(*^ー^)「ちゃんとお仕事が見つかるまで……! 最後まで共に頑張りましょう!」
(,,゚Д゚)「ありがとうございます。じゃあ、早速なんですけど……」
(*^ー^)「はい! 何でも仰ってください!」
(,,゚Д゚)「医者とか弁護士の仕事ってあります?」
(#゚皿゚)「舐めんなーーー!!!!!」
62
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 22:54:41 ID:Fd.ni7TQ0
(,,゚Д゚)「えっ……まさか、ないんですか?」
(#゚ー゚)「それ以前の問題じゃあ!! そんな仕事ハロワで紹介される訳ないでしょ! 世の中舐めてんじゃないわよ!!」
(,,゚Д゚)「そんな…やっと見つけた夢だったのに……」
(#゚ー゚)「夢見るより現実見る方が先よ!」
(#゚皿゚)「まったく、真面目に取り合おうとした私がバカだったわ…! 親身になろうとしたらコレだもの!
これに懲りたら二度と誰かのためになりたいなんてほざかないことね!!」
(,,゚Д゚)「言葉が強すぎて泣きそう」
( ´∀`)「あ、四宮さんちょっとー」
(#゚皿゚)「あ”ぁ”!?」ギロッ
Σ(;´∀`)「ヒィッ!?」ビクッ
(,,゚Д゚)「怖っ」
63
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 22:55:33 ID:Fd.ni7TQ0
(*^ー^)「……あ、課長〜! どうされましたぁ〜?」
(,,゚Д゚)「咄嗟にかわい子ぶっても遅いと思うんですけど」
(((;´∀`)))「ご、ごご、ごめんだモナ……相談中だったモナね……」ガクブル
(,,゚Д゚)「ほらめちゃくちゃ怯えてるじゃないですか」
(*>ー<)「ちょ〜っと話が盛り上がっちゃってぇ! ごめんなさ〜いしぃ反省☆」テヘペロ
(,,゚Д゚)「まだ諦めてないの凄いな」
64
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 22:56:09 ID:Fd.ni7TQ0
(;´∀`)「…あれ? 貴方は確か先週いらっしゃった……」
(,,゚Д゚)「はじめましてギコです…あ、猫山ギコです。よろしくお願いします」
( ´∀`)「あ、これはご丁寧にどうも。支援課課長の元永モナーと申しますモナ」
(,,゚Д゚)「どうも。……元永さん、なんというか凄く度胸がありそうなお顔をされてらっしゃいますね」
(*´∀`)「えっ! そ、そうモナ? そんな風に褒められたのは初めてモナ…!」
(;*゚ー゚)「ちょ、ちょっと! いきなり課長に失礼なこと言わないでくださいよ!?」
(,,゚Д゚)「言いませんよ。俺をなんだと思ってるんですか」
(*゚ー゚)「無資格無免許無常識」
( ´∀`)「うちの職員がノータイムで相談者をディスっている……」
65
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 22:57:06 ID:Fd.ni7TQ0
(*´∀`)「ち、ちなみに具体的にはどんな顔だと思うモナ?」
(;*゚ー゚)「あ、絶対聞かない方が良いと思います」
(*´∀`)「だって見た目を褒められるなんて滅多にないモナ! 気になるモナ〜!」
(*゚ー゚)「100パー後悔しますよ。この人絶っっ対アウト寄りの発言しますから」
( ´∀`)「ネガティブ思考は良くないモナよ。それで猫山さん、僕の顔ってどんな……?」
(,,゚Д゚)「飛行機の中でバット振り回しそうな顔だと思いました」
(#゚ー゚)「はいアウトーー!!!」
66
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 22:57:58 ID:Fd.ni7TQ0
(;´∀`)「ひ、飛行機…? バット…? ど、どういう……???」
(,,゚Д゚)「えっ…まさか、あの名作を知らない……? この場合作品名とURLどっちならセーフなんだろ」
(;*゚ー゚)「どっちもダメですよ! 開幕のメタ発言に続いてもうこれでツーアウトですよ!?」
(,,゚Д゚)「ツーアウト…ふっ、流石しぃさん分かってますね」
(;*゚ー゚)「いやそういう意味で言ったんじゃないですから!」
67
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 22:59:32 ID:Fd.ni7TQ0
(;*^ー^)「か、課長! なにか私に用があったんじゃないですか!?」
(;´∀`)っ□「……あっ、そ、そうモナ。これを渡しておきたくて」ドサッ
(*゚ー゚)っ□「これは……?」
( ´∀`)「今朝更新された斡旋希望のリストモナ。どれも急募」
出来たらでいいんだけど、そこにある仕事を優先して紹介して欲しいんだモナ」
(*゚ー゚)「あ〜早急に人手を欲しがってるトコですね……承知しました!」
( ´∀`)「相談の邪魔してゴメンだモナ。それじゃお二人とも、失礼しますモナ〜」
(´∀` )))スタスタ
<バット……?
(,,゚Д゚)「あの人本当に未読っぽいですね、あれくらいの世代なら絶対知ってると思ったのに」
(*゚ー゚)「せっかくいい感じに話題逸らせたんだから蒸し返すのやめて下さい」
68
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:00:10 ID:Fd.ni7TQ0
(;*- -)「さて…それじゃ、猫山さんに合うお仕事探してみますね」
(,,゚Д゚)「はい。よろしくお願いします」
(*゚ー゚)っロ(とは言ったものの……無資格未経験で人助けって感じの仕事はあんまりないのよね)カタカタ
(*゚ー゚)っロ(ここは資格いるし……ここは確か経験者しか採らないトコだし……う〜ん)カタカタ
(,,゚Д゚)「……そういえば、さっき貰ってた書類にはどんな仕事があるんですか?」
(*゚ー゚)「え? あぁ……コレは急募の案件ですね。基本的には数日限定のイベント設営の手伝いとか、簡単な荷物整理とかです」
(*゚ー゚)っロ(まぁこっちも一応見てみるけど……あ〜やっぱどこにも猫山さんが望みそうなヤツは……)ペラペラ
(*゚ー゚)「……ん?」
(,,゚Д゚)「お、いいのありました?」
(*゚ー゚)「……」
69
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:00:46 ID:Fd.ni7TQ0
(*゚ー゚)(…人を笑顔に出来て、無資格未経験でも大丈夫で……)
(*゚ー゚)「……猫山さん、2つほど質問したいことがあるんですけど」
(,,゚Д゚)「はい。なんです?」
(*゚ー゚)「明日って空いてますか? 午前でも午後でも、どちらかでもいいので」
(,,゚Д゚)「1日空いてるので大丈夫ですよ。なんてったって無職ですからね」
(;*- -)「胸張って言わないでください……それと」
(*゚ー゚)「甘いモノってお好きだったり……します?」
70
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:02:40 ID:Fd.ni7TQ0
翌日
(*゚ー゚)「さて、そろそろお店に向かいますけど、準備はいいですか?」
(,,゚Д゚)っ□「大丈夫ですよ。しぃさんに言われた通り今回はゲームじゃなく本で予習してきましたからね」
(*゚ー゚)「とりあえずその夢色パティシエールは全巻置いてってくださいね」
(,,゚Д゚)「えっそんな……! 徹夜で読み込んできたのに……」
(;*- -)「面接に漫画持ち込んでくるヤツなんて受かる訳ないでしょ」
(*゚ー゚)「ではもうすぐ約束の時間ですし、行きますよー」
(゚ー゚*)っ(,,゚Д゚)「今引きずってく必要ホントにあります?」ズルズル
.
71
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:03:58 ID:Fd.ni7TQ0
(*^ー^)っ「…それで、こちらが『パティスリー・ソーサク』の店長、三島ミセリさんです!
彼女はパリでの修行経験もある凄いパティシエさんなんですよ!」
ミセ*゚ー゚)リ「三島と申します! 本日はうちに応募してくださってありがとうございます!」
(,,゚Д゚)「はじめまして猫山ギコです。明日は何時出勤ですか?」
(*゚ー゚)「気が早すぎる」
ミセ*゚ワ゚)リ「まさかこんなにすぐ面接のお願いがくるなんて! しぃさん、今回もありがとう!」
(*^ー^)「いえいえ、私個人としてもこのお店は大好きですから!」
72
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:04:53 ID:Fd.ni7TQ0
(,,゚Д゚)「……『今回も』って、お二人は知り合いなんですか?」
ミセ*゚ー゚)リ「はい。しぃさんは昔、私が下積みしてたパティスリーでアルバイトしてて……。
彼女がハローワークに就職なさってからも仲良くさせていただいてるんです」
(*゚ー゚)「まだ私が大学生だった頃の話だから3年前ですね。あのお店も忙しかったなぁ……」
ミセ*゚ワ゚)リ「しぃさんがホールも担当してくれてたからだよ〜!
やっぱり可愛い女の子が表にいると違うよね。なんなら今からでもウチどう?」
(*^ー^)「えぇ〜もうそんなぁ! おだてないで下さいよぉ〜!」
(,,゚Д゚)「女の……"子"……?」
(*゚ー゚)っ=lニニフ「なんか言いました?」
(゚Д゚,,)「いえなんでも」メソラシ
73
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:05:54 ID:Fd.ni7TQ0
ミセ*^ー^)リ「そういえばしぃさん、あの店以外でも色んなバイトしてたよね。頑張り屋さんだったねぇ」
(,,゚Д゚)「へぇ、色んな経験されてたんですか。いいなぁ」
(*^ー^)「そうですぅ〜! わたしぃ、色んなお仕事経験してるんですぅ〜! 誰かさんと違って〜!」チラッチラッ
(,,゚Д゚)「ハロワ職員が相談者に職歴マウントとることってあるんだ」
ミセ*゚ー゚)リ「じゃあ猫山さん。早速なんですが面接の方、始めさせていただきますね」
(,,゚Д゚)「マウントとられて心はボロボロですがよろしくお願いします」
ミセ;*゚ー゚)リ「目が死んでる…だ、大丈夫ですか……?」
(,,゚Д゚)「あ〜今のメンタルで不採用とか言われたらもう立ち直れないだろうな〜〜」チラッチラッ
ミセ*゚ー゚)リ「いや全然大丈夫そうだな」
74
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:06:38 ID:Fd.ni7TQ0
昨日の会話
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
(*゚ー゚)っ□『では明日の面接までに、こちらの書類に目を通しておいてください』ドンッ
(,,゚Д゚)『すいません無理です』
(*゚ぺ)『最初から無理だと決めつけるから無理なんです!
前回と違って今回は役に立ちそうなページだけに付箋を付けてるんだから、出来ますよ!』
(,,゚Д゚)『ちなみになんですが、付箋が付いてる箇所だけで合計何ページあるんですか?』
(*゚ー゚)『合計たったの427ページですけど』
(,,゚Д゚)『読めるか』
(*゚ー゚)『あ、それと前にも言いましたがその書類はトップシークレットなので、相談者の持ち帰りは許可できないんです。
なので今この場で全て暗記してからご帰宅ください! 頑張ってくださいね!』
(,,゚Д゚)『出来るか』
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
75
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:08:22 ID:Fd.ni7TQ0
(;*゚ー゚)(結局全部暗記は出来なかったけど……でも最低限必要なことは伝えたし、大丈夫なはず!)
(;*゚ー゚)(それにここはスタッフが店長のミセリさん一人の個人店で、洋菓子の材料を運ぶ手すら足りてないような文字通り超人手不足!
頭にウジ湧いてるような狂人でもない限り採用は確実!)
(;*゚ー゚)(さぁ猫山さん、前回の反省を活かして今回こそ採用を勝ち取るのよ!)
ミセ*゚ー゚)リ「それではまず、志望動機をお聞かせください」
(,,゚Д゚)「はい。私は以前から人を笑顔にする仕事がしたいと考えていたところ、御社のスタッフ募集の広告を拝見させていただきまして」
(,,゚Д゚)「昔ケーキ屋で働いていたこともあって、ここなら私のスキルを十全に活かしながら誰かを笑顔にする仕事が出来るのではないかと考えご応募させていただいた次第です」
ミセ*゚ワ゚)リ「あっ、経験者さんだったんですか!」
(;*゚ー゚)「えっ、経験者だったの!?」
ミセ;*゚ー゚)リ「なんでしぃさんまでビックリしてるの…?」
(;*゚ー゚)「だって聞いてないし……! あなたもケーキ屋で働いたことあったんですか!?」
(,,゚Д゚)「ありますよ。短い間でしたが」
(;*゚ー゚)「な、なんでそういう大事なことを最初に言わないんですか!」
(,,゚Д゚)「聞かれなかったんで」
(#゚皿゚)「ゆとりか!!」
76
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:09:07 ID:Fd.ni7TQ0
ミセ;*^ー^)リ「ま、まぁまぁ……経験がおありならこちらとしても嬉しいです!」
ミセ*゚ー゚)リ「それで、具体的にはどういったお仕事をされていたんですか?」
(,,゚Д゚)「生地を焼いたり、お客さんのご要望通りデコレーションしたりするのを任されてました」
(*゚ワ゚)(な、なによ、本当に経験ある口ぶりじゃん。これなら…!)
ミセ*゚ー゚)リ「ちなみに、以前のお店で一番やりがいを感じた仕事は何でしたか?」
(,,゚Д゚)「店をロイヤルまで成長させたことですかね。たまこ姫のケーキだけちゃんと作って…」
(*゚ー゚)T「はいタイム」
壁|(゚ー゚#)っ(;,゚Д゚)「いや今回もうやったじゃ、ちょ、あの!」ズルズル
77
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:10:23 ID:Fd.ni7TQ0
(#゚ー゚)「またですかアナタ!?!?!?」
(,,゚Д゚)「うるさっ」
(#゚ー゚)「今回はある程度もう予想ついてますけど一応聞きます。
何のゲームですか!! 何で経験積んだんですか!?」
(,,゚Д゚)「たまごっちのプチプチおみせっちですけど」
(#゚皿゚)「それ経験にしていいなら世の20代女子は全員歯科医院開業してるわ!!」
(,,゚Д゚)「あ、ごひーきにの方ですよ。そこまでしかやってないんで」
(#゚ー゚)「キラキラもやれ…ってそんな話じゃない! ゲームを経験に入れるなって話をしてるんです!」
(,,゚Д゚)「ケーキ屋RTAは28分切り出来るまで頑張ったのに……」
(#゚ー゚)「そんなにやりこんだって何も身に付くスキルないでしょ!」
(,,゚Д゚)「ヤケテナイヨ!」
(;*゚ー゚)「オーブン連打した時の声のモノマネが何の役に……いやちょっと似てるの腹立つな……」
78
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:11:02 ID:Fd.ni7TQ0
(#゚ー゚)「前回も言いましたが、ゲームでの経験は含まないように! ちゃんと現実での職歴だけ話してください!」
(,,゚Д゚)「え〜じゃあもう話せることないですよ」
(*゚ー゚)「昨日見せた資料の643ページ17行目を一字一句思い出せれば多分なんとかなりますから!」
(,,゚Д゚)「できるか」
(#゚ー゚)「まったく……じゃあ戻りますよ。もう余計なことは言わないでくださいね!」
壁|(゚ー゚#)っ(;,゚Д゚)「いやだから息できなっちょっあのっ!」ズルズル
79
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:11:42 ID:Fd.ni7TQ0
(*^ー^)「ミセリさんごめんなさ〜い! 猫山さんまだ緊張してるっぽくてぇ〜!」
ミセ*゚ー゚)リ「いや普通に聞こえてたけど」
(,,゚Д゚)「これ俺首絞められ損じゃないですか?」
ミセ;*゚ー゚)リ「え、えっと…それじゃあ、改めて…」
ミセ*゚ー゚)リ「うちは結構力仕事も多いんだけど、大丈夫そうですか?」
(;*゚ー゚)(もうゲームの話はしないでくださいよ…!)ハラハラ
(,,゚Д゚)「大丈夫です。タッチペン捌きには自信があるので」
(*゚ー゚)「頭にウジ湧いてんのか?」
80
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:13:10 ID:Fd.ni7TQ0
(#゚皿゚)「そんなんでケーキ屋さんで働ける訳ないでしょ!
経験者として言わせてもらいますが、ケーキ屋舐めすぎです!」
(,,゚Д゚)「たまこ姫が来るまでイチゴ置きまくるだけの仕事じゃないんですか?」
(#゚ー゚)「1回ぶん殴るぞマジで」
(;*゚ー゚)「ケーキ屋さんで働くって大変なんですよ! 実はめちゃくちゃ力仕事だし、朝早くて夜遅いから体力要るし!」
(;*゚ー゚)「夢があるのは見た目だけ、甘い砂糖と小麦粉で客も従業員もトリップさせて金と労働力を絞れるだけ絞りとる!
猫山さんのダッサい全身真っ黒不審者スタイルとタイマン張れるくらいには超ブラックな仕事なんですから!!」
ミセ*゚ー゚)リ「できれば私の前で言わないで欲しかったかな」
(,,゚Д゚)「二度と俺を非常識だと罵らないで欲しい」
81
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:14:34 ID:Fd.ni7TQ0
(,,゚Д゚)「まぁでも、多分大丈夫ですよ。体力には自信ありますし」
(;*゚ぺ)「むむ……じゃ、じゃあ用語とか分かるんですか? 働きながら専門用語覚えるのってキッツいですよ!
それにケーキ屋さんの用語って大体は英語じゃなくフランス語だし……!」
(,,゚Д゚)「Ne vous inquiétez pas.Il n'y a pas de problème」
(;*゚ー゚)「……は? え、なんて?」
ミセ;*゚ー゚)リ「『ご心配なく、無問題です』って……猫山さん、フランス語できるの!?」
(,,゚Д゚)「前の仕事で話す機会がたまにあったので」
(;*゚ー゚)「……あなたマジで前は何の仕事してたの?」
(,,゚Д゚)「秘密です。プライバシーなんで」
82
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:15:30 ID:Fd.ni7TQ0
ミセ*゚ー゚)リ「う〜ん……じゃあ、よし! 採用で!」
(;*゚ー゚)「えぇっ! しょ、正気ですか!?」
(,,゚Д゚)「少なくとも店長の前で堂々と店をブラック呼ばわりした人よりかは正気かと」
ミセ*゚ー゚)リ「最近お客さんも増えて本当に忙しいんだよね。
猫山さんって結構鍛えてるっぽいし、洗い場とか器材の片付けだけでも十分助かるし!」
(;*゚ー゚)(…まぁ確かにジャージで分かりにくいけど、よく見たら結構いい身体してるのよね……)
(;*- -)「わ、分かりました……。では、2週間の試用期間が終わりましたら改めてご連絡ください……」
ミセ*^ー^)リ「はーい! じゃあ猫山さん、よろしくお願いします!」
(,,゚Д゚)「お願いします。もちろん力仕事以外もお任せください」
ミセ*゚ワ゚)リ「おっ! やる気満々ですね〜!」
(,,゚Д゚)「最高に洗練された優良誤認ケーキを作ってみせます」
(*゚ー゚)「この通りなので何かやらかしたらすぐご連絡を」
ミセ;*゚ー゚)リ「とりあえずスマホはずっと持ち歩いておくね……」
83
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:17:38 ID:Fd.ni7TQ0
1週間後
(((;*- -)「…はぁ〜……」テクテク
(;*- -)「今からケーキ屋さんの確認行くの嫌だなぁ……」
(;*゚ー゚)「あの日以来ミセリさんからも連絡ないし…大丈夫かなぁ、お店まだ残ってるかな……」
(;*> <)人「せめて焼け野原になってませんよーに……!」
(((;*- -)テクテク
84
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:19:40 ID:Fd.ni7TQ0
Σz ゚ワ リ「お兄さん、注文いいですかー!」
(,,゚Д゚)「はいただいま」
Σz ゚ー リ「ランチのケーキセットで、タルトタタンと紅茶ください! ホットで!」
(,,゚Д゚)っ□「はいただいま」ドンッ
Σz;゚ー リ「お願いしまっ……えっ早っ…魔法……?」
( ゚∀゚)「すいませーん、持ち帰りでお願いしたいんですけどー」
(,,゚Д゚)っ□「いらっしゃいませ。こちらシュークリームです」
( ゚∀゚)「えっまだ何も注文してないんですけど……」
(,,゚Д゚)っロ「お会計はカードで」ピロン
(;゚∀゚)「いやだからまだ…っておいそれ俺のカード!? いつの間に!?」
(,,゚Д゚)「ありがとうございましたー」
(;゚∀゚)っ□「いつの間にか箱も持たされてた…こわ…もう帰ろ……」
lw´‐ _‐ノv「米で出来たやつを頼む」
(,,゚Д゚)「でしたら、この『コシヒカリ大福』は如何でしょうか」
lw´‐ _‐ノv「ほほう、どういう大福なんだい?」
(,,゚Д゚)「米粉で作った生地の中に炊き立てのコシヒカリをぎゅうぎゅうに詰めまくった大福です。
お好みで醤油か生卵とご一緒にお召し上がりください」
lw´‐ _‐ノv「ふっ……おもしれー店」
(,,゚Д゚)「お客様には負けるかと」
(*゚ー゚)
(*゚ー゚)(めっっっちゃ繁盛してる〜〜〜)
85
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:20:30 ID:Fd.ni7TQ0
ミセ;*゚ー゚)リ「あっしぃさん! いらっしゃい!」
(;*゚ー゚)「どうも…あの、これどういう状況で……?」
ミセ;*゚ー゚)リ「ご、ごめん今手が放せなくて……もうちょっと待ってて!」
ビューン三ミセ;*゚ー゚)リ
(;*゚ー゚)「行っちゃった…来る時間間違えたかな……」
86
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:21:16 ID:Fd.ni7TQ0
ミセ;*- -)リ「ふぅ〜やっとランチ終わった……待たせちゃってごめんね」
(,,゚Д゚)「いえ、全然待ってませんよ」
(*゚ー゚)「どう考えても私への言葉だろ」
ミセ*゚ワ゚)リ「猫山さん、すっごく優秀なの! 仕事早いし力持ちだし製菓の覚えも早いし!
専門用語もすぐ理解してくれたんだよ!」
(*゚ー゚)「接客はちょっと怪しそうでしたけど本当に全部大丈夫ですか?」
ミセ;*゚ー゚)リ「………でも、早いから、まぁ……」
(*゚ー゚)「やっぱちょっとは問題ありそうだな」
87
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:22:23 ID:Fd.ni7TQ0
(;*゚ー゚)「…というか、製菓までやってるんですか!?」
ミセ*゚ー゚)リ「うん。猫山さん、デコレーションすっごく上手いんだ」
(,,゚Д゚)「手先の器用さくらいしか取り柄がないもので」
(;*゚ー゚)「そ、そんな…猫山さんがケーキ屋できちんと働けているなんて……!」
(,,゚Д゚)「俺が店で何してると思ってたんですか?」
(;*゚ー゚)「てっきり店を爆発させてるかと……」
(,,゚Д゚)「やだなぁ。祭り一発目じゃないんですから」
(*゚ー゚)「予備動作なしでギリギリライン攻めてくるのマジでやめろ」
(,,゚Д゚)「まだ2話目なのに爆発オチなんてサイテーすぎますよ」
(;#゚皿゚)「ちょっ…黙れ!!」
88
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:25:39 ID:Fd.ni7TQ0
ミセ;*- -)リ「でも、ちょっと問題もあってね……」
(*゚ワ゚)「おっ! やっぱり何かしらあるんですね!?」
(,,゚Д゚)「なんでちょっと嬉しそうなんです?」
ミセ*゚ー゚)リ「ランチ営業が好評になりすぎて猫山さんがいてもまだ手が足りないんだ。
私がホール出ても焼け石に水で……」
ミセ;*>ー<)リ人「という訳で、お願い! もう一人どなたか紹介してもらえないかな…?」
(;*゚ー゚)「えぇっ! も、もう一人ですか!?」
ミセ*゚ー゚)リ「来週で今季の期間限定メニューが終わるから、そこからは落ち着くと思うんだ。
せめてそれまでの短期で…もちろんお給料は弾むし、しぃさんの所への謝礼も上乗せするから!」
ミセ;*>ー<)リ人「来月に出るコンペの洋菓子案の提出期限も迫ってるの! この通り…!」
(;*゚ー゚)「うーん……わ、分かりました。何とかしてみます……」
(;*- -)(……と言っても、短期ならイチから教えてる暇なんてないし…この忙しさなら尚更だし)
(;*゚ー゚)(となるとやっぱり経験者じゃないと……でもミセリさんの頼みだし、斡旋のプロとしても断りたくない……!)
(;*> <)(あ〜でもでもやっぱ無理だよぉ! せめてもうちょっと時間があれば〜!!)
(,,゚Д゚)「……」
89
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:26:40 ID:Fd.ni7TQ0
(,,゚Д゚)「俺、紹介しましょうか?」
(;*゚ー゚)「えっ!?」
(,,゚Д゚)「一人心当たりがあるんです。ケーキ屋で働いたことあるって言ってたし、ダメ元で頼んでみましょうか」
ミセ;*゚ー゚)リ「ぜ、是非お願いします!」
(;*゚ー゚)「いやでも猫山さんのお知り合いって大丈夫な方なんですか!?
無駄にイチゴを乗せまくったケーキとか、『無』を提供したりとかしません!?」
(,,゚Д゚)「俺への信頼がゼロ過ぎませんか?」
(*゚ー゚)「ゼロっていうかもうマイナスです」
90
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:27:22 ID:Fd.ni7TQ0
(,,゚Д゚)「でも、きっと大丈夫ですよ。その人は誰かのために動ける人だから」
(;*゚ー゚)(……なによ、急に真面目な顔で……)
(;*゚ー゚)「じゃ、じゃあ……お願いしてもいいですか」
(;*- -)(まぁ、他に方法もないし……どんな人か確認してからでも遅くはないし、いっか)
(,,゚Д゚)「分かりました」
(,,゚Д゚)っ(゚ー゚*)ポン
(,,゚Д゚)っ「じゃ、お願いします」
(*゚ー゚)「………はい?」
(,,゚Д゚)「はい」
91
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:27:59 ID:Fd.ni7TQ0
(*゚ー゚)「……」
ミセ*゚ー゚)リ「……」
(;*゚ー゚)「……」
ミセ;*゚ー゚)リ「……まさか、経験者…って……」
(;*゚ー゚)「……」
(;*゚ー゚)「………わ」
(;*゚Д゚)「私か〜〜〜い!!!!!」
.
92
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:28:46 ID:Fd.ni7TQ0
更に1週間後
っ(;*- -)っ「………つ、疲れた〜〜!!」バタッ
(;*- -)(まさか本当に働くことになるなんて…課長もなんでOK出したのよ……!)
(,,゚Д゚)っ○「あ、おふかれはまでふ」モグモグ
(*゚ー゚)「勝手に売り物のシュークリームを食うな」
(,,゚〜゚)ゴクン
(,,゚Д゚)「大丈夫ですよ。もう店閉まったんで」
(*゚ー゚)「別に大丈夫じゃない……そういう問題ではない……」
(,,゚Д゚)「それにこれ勝手に自分で材料使って作ったヤツですから」
(*゚ー゚)「聞けば聞くほど大丈夫じゃない……」
93
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:30:56 ID:Fd.ni7TQ0
(*- -)「…まぁ今日で2週間の試用期間も終わりましたし、これで猫山さんの転職活動も完了ですね」
(*゚ー゚)「さ、明日は定休日だから仕込みもないし、さっさと掃除終わらせちゃいましょう!」
(,,゚Д゚)「了解」
(,,゚Д゚)「じゃあ俺は表のウインドウから掃除してきますね」
(#゚皿゚)「残ってるケーキ食べる気だろさせるか!!」
(*゚ー゚)「…あれ? ところで、ミセリさんは?」
(,,゚Д゚)「ちょっと用事があると言って奧の倉庫へ。きっと模様替えの準備でしょう」
(;*- -)「いい加減おみせっち思考やめてください」
94
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:35:18 ID:Fd.ni7TQ0
(;*っ -)「……ふう〜、粗方終わったかな」
(*,,゚Д゚)「こっちも終わりました」ゲフ
(*゚ー゚)「絶対余ったケーキ食べただろ」
(*゚ー゚)っ「あ、そこの足元に入りきらなかった小麦粉の袋置いてるんで気を付けてくださいよ。
ドジって粉塵爆発とかシャレになんないんで」
(,,゚Д゚)「粉塵爆発って人によって知ったきっかけ違いますよね。俺は推理の星くんです」
(*゚ー゚)「私の話聞いてました?」
(,,゚Д゚)「しぃさんは?」
(;*- -)「………ハガレン」
(,,゚Д゚)「あぁ、シャンバラ良かったですよね」
(#゚皿゚)「1期は完全に別モノよ!!一緒にしないで!!」
(,,゚Д゚)「やっばいバリバリの原作派だった」
95
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:36:03 ID:Fd.ni7TQ0
<ガチャ
ミセ*゚ワ゚)リ「あっ、掃除ありがとう! お疲れ様〜!!」
(*゚ー゚)「ミセリさん! お疲れ様です!」
ミセ*^ー^)リ「本当にありがとね、しぃさん! 制服も凄く似合ってたし、お客さんも増えて助かったよ〜!」
(*^ワ^)「も〜そんなに褒めないでくださいよぅ〜!」
(,,゚Д゚)「……」
(*゚ー゚)っ=lニニフ「なんですか?」
(;,゚Д゚)「何も言ってない何も言ってない」
96
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:38:34 ID:Fd.ni7TQ0
(*゚ー゚)「…あれっ? ミセリさん、その箱は?」
ミセ*゚ー゚)リ「あ、これ? えへへ、今朝作っておいたんだけど……」
ミセ*^ー^)リっ□「じゃーん! 二人へのありがとうケーキ!
しぃさんは1週間手伝ってくれたし、猫山さんは明日付けで正式採用だし、お祝い!」
(*゚ワ゚)「わぁ美味しそう…! たくさんフルーツ乗ってるし、めちゃくちゃ豪華!」
(,,゚Д゚)「確かに凄く美味しそうですね。ケーキの大型AAないんで分かりづらいかもしれませんが」
(#゚ー゚)「余計なこと言うな!!」
ミセ*゚ー゚)リ「探したんだけどなくて…やっぱりオムライス閉鎖が痛いねぇ」
(;*゚ー゚)「ミセリさんまで…ってか一応アーカイブあるでしょ!」
97
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:39:54 ID:Fd.ni7TQ0
(,,゚Д゚)「フルーツを上手くよけて蝋燭も刺さってるのがいいですよね」
ミセ*゚ー゚)リ「いや蝋燭なんて付けてないけど」
(,,゚Д゚)「えっあっやべっ大型AAないから認識に齟齬が」
(;*゚ー゚)「アナタが無駄に第四の壁越えようとするからでしょ!」
ミセ;*゚ー゚)リっ「だ、大丈夫! 倉庫からついでに蝋燭持ってきてるから!」
.,、
(i,)
|_|
(;*゚ー゚)「少し無理やり感もありますがナイスです! このまま自然な流れに戻しましょう!」
(,,゚Д゚)「なんか2022年ぶりに見たような形してますね」
(#゚ー゚)「お前の口を蝋で固めてやろうか?」
98
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:40:56 ID:Fd.ni7TQ0
(,,゚Д゚)「じゃあ、せっかくですし火をつけましょうか」
(*゚ー゚)っロ「あ、ならちょっと部屋の電気暗くしますね」パチ
(,,゚Д゚)っ==「イグニッション!!!」ボオオオ
(*゚ー゚)「たかがチャッカマン使うのにそんな掛け声いる?」
ミセ*゚ー゚)リ「わ〜綺麗……あ、せっかくだしもうちょっと蝋燭持ってこようか?」
(*゚ー゚)「いえ、私行ってきますよ。お二人は飲み物の準備とかお願いします」
(;*゚ー゚)(ちょっと暗いけど……まぁ、このくらいなら普通に歩けr)
(;*゚ー゚)ゴンッ
(;*゚Д゚)「キャッ…!?」
三(,,゚Д゚)ダッ
99
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:42:34 ID:Fd.ni7TQ0
<ガンガラガッシャーン!!
ミセ;*゚Д゚)リ「わわ!! こ、小麦粉が部屋中に…しぃさん大丈夫!?」
(;*- ゚)∩「痛てて……あれ? 痛くない?」
(,,゚Д゚)っ(;*゚ー゚)
(,,゚Д゚)「大丈夫ですか、しぃさん」
(;*゚ー゚)「えっ…? あ、ありがと、ございます……」
(;*゚ー゚)(ギリギリで猫山さんが支えてくれたから転ばずに済んだ…この人、足速すぎない……?)
100
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:44:56 ID:Fd.ni7TQ0
(;*-∩-)「……って、ゴホゴホ! いつの間にか部屋が小麦粉まみれになってる!?」
(,,゚Д゚)「片付け忘れた小麦粉の袋に躓いたんですね、ありゃりゃ」
(;*゚ー゚)「せ、せっかく掃除も終わったのに…! すいませんミセリさん、すぐに掃除を!」
ミセ;*゚ー゚)リ「平気平気! とにかく怪我がなくて良かったよ。掃除なら別にあとで私1人で……」
(,,゚Д゚)「いえ、皆でやりましょう。ここまで3人で頑張ってきたんですから、最後まで3人で」
(;*゚ー゚)「猫山さん……」
ミセ*^ー^)リ「…そうだね! じゃ、すぐ掃除終わらせてケーキ食べよっか!」
(;*゚ワ゚)「は、はい! ありがとうございます…!!」
(,,゚Д゚)「……ん? ケーキ?」
(,,゚Д゚)チラッ
.,、
(i,)←点火済みの蝋燭
|_|
(,,゚Д゚)「……」
(,,゚Д゚)「あっ」
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板