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危ない大学・消える大学(島野清志著)について語ろう!

54【京アニ放火】青葉容疑者:2019/07/27(土) 17:21:15
【京アニ放火】青葉容疑者が刑務所仲間に明かしていた「小説書いてる」7/27(土) 11:00配信
刑務所でも『小説書いてる』って言ってた
放火の動機について、犯行後「小説を盗んだからやった。社長を呼べ。俺の作品をパクりやがったんだ!」と周囲に叫んでいたという青葉容疑者。コンビニ強盗を起こし、強盗と銃刀法違反の罪で収監されていた栃木県さくら市の刑務所でも、小説を熱心に書いていたという。
「週刊文春」の取材に応じた当時の刑務所仲間A氏が語る。
「今回、ニュースで『青葉』って聞いてドキッとした。関東在住で『青葉』。中学のアルバム写真をテレビで見て、『うおおおお』って思いましたよ。顔はあのまんまですが、(テレビで見た)防犯カメラの映像はちょっと太ってましたね。ニュースで『小説を盗んだ』って聞いて、またびっくりした。刑務所でも『小説書いてる』って言ってたから」
ティッシュを口に詰めて自殺しようとした
A氏は、2014年の夏頃から3、4カ月、懲罰房で隣同士だったという。刑務所内での青葉容疑者の様子についてA氏が明かす。
「懲罰房は完全個室。あいつは暴れて夜中に刑務官から連れ出されたことが2回あった。特に1回目は、4人の刑務官にうつ伏せの状態で両手両脚を掴まれ、頭をうな垂れながら運ばれてた。後から本人に『お前、飛行機みたいに連れて行かれちゃったじゃん』って聞いたら、『ティッシュを口に詰めて自殺しようとした』という。『ヤベえ奴だ』と思ったよ。普段は大人しいんだけど、夜になったら一人で結構いい勢いで壁とか床とか畳とかドンドン叩いてるし。『どうにかしてくれよ。眠れねえよ』って刑務官に言っても、『ああ、あいつか』って言うだけで、注意もしなかった。
あいつの布団には、シーツがついてなかった。たぶん自傷行為の防止だったんだろうね。各自の荷物を入れるバッグがあるんだけど、あいつのは、ほとんど何も入ってなくて、持ち物は向いの房に置いてあった。本来は人が入るはずなんだけど、そこは『青葉っちの持ち物を置く部屋』。たぶん自分の部屋には石鹸ぐらいしか置いてなくて、『ティッシュください』とかいちいち刑務官に頼んでた。あとは、朝昼晩と就寝前に、刑務官から手渡された薬を飲んでいた」
「どっちかっていうと、いじめられそうな感じだよね」
A氏は、青葉容疑者と直接会話する機会も度々あったという。
「話した感じで『ヘンな奴だなあ』と思った覚えがある。ちょっとネクラでアニオタみたいな気弱な感じ。どっちかっていうと、いじめられそうな感じだよね。オレがもし小学校とかで一緒だったら、たぶんイジってたと思う。口数が多いほうじゃないけど、ちゃんと『おはようございます』って挨拶はできてた。オレが冗談を言うと、『アハハハ』って小さく笑ってた。
運動の時間は朝10時ぐらいから30分間、青葉っちとは、いつも2人きりだった。それで『昨日は鶴を何羽折った?』とか話をすると、あとで刑務官がニヤニヤしながら、『おいお前、青葉と運動のときに何話してたんだ』って聞いてくる。刑務官にとっても、あいつは特別だったんでしょうね」(同前)

55名無しの士舘生:2019/08/09(金) 07:59:14
経営危機の稚内北星学園大、年内に存廃の方向性
2019年7月12日 19:16
稚内北星学園大学(北海道稚内市)の斉藤吉広学長は12日、稚内市で記者会見し、収支が悪化し経営危機にあることを明らかにした。存廃について稚内市と協議を本格化させ、年内をメドに方向性を出す。斉藤氏は「理事会で存廃を最終決定するのは難しく、ボールを市に投げ返した形だ。市民を巻き込んだ議論が起きてほしい」と語った。
志願者数は定員割れが続いていた(12日、記者会見する斉藤学長(右)ら=稚内市内)
同大学は情報メディア学部の単科大で、1987年に短大として開校。2000年に四年制大学に改組していた。札幌市にある北星学園大学は別法人。現在は「情報テクノロジー」「地域デザイン」など5コースを設置しており、1学年の定員は50人。ここ10年は新規募集による充足率が50〜60%にとどまっていた。
稚内北星学園大学(稚内市若葉台)
2016年度以降、稚内市から年約5000万円の補助金を受けて再建を目指していたが、経営不振の大学に対する私学助成金を削減する国の方針を受けて国庫補助金が16年度の1億2000万円から17年度8500万円、18年度7500万円と減少。収支が悪化し、経営危機に陥った。
具体的には2008年に設立し休眠状態にある「経営改善計画執行会議」を再起動させ、市教育委員会の幹部や大学教授らで幅広く議論する。

56名無しの士舘生:2019/08/09(金) 08:04:20
日本最北端の大学が廃止の危機 入学39人、補助金も…
7/26(金) 10:18配信
厳しい経営状況から存続が危ぶまれる稚内北星学園大学=北海道稚内市
 北海道稚内市の私立稚内北星学園大学を運営する学校法人「稚内北星学園」(理事長、斉藤吉広学長)は、大学の存廃について近く市と協議に入る。少子化で学生の確保が難しく、厳しい経営が続く中、国の補助金削減が追い打ちを掛けた。秋までに結論を出すが、再建は厳しい状況だ。
 同大は1987年、短大として開学し、00年に情報メディア学部1学科の4年制に移行した。大学経営の柱は授業料収入だが、入学者の確保は当初から苦戦。定員割れを防ぐため、募集定員を180人から段階的に減らしていった。
 04年に東京サテライト校を設置したが、入学者は右肩下がりで13年3月に閉鎖。14年度から定員を50人にしても充足率は30〜70%台で、今年度の入学者も39人にとどまった。外国人留学生を積極的に受け入れ、現在121人の在籍者中、ネパール人留学生が約3割を占める。ただ授業料は年間25万円で、留学生3人で一般学生のほぼ1人分にしかなっていない。
 そこに国の特別補助金減額が重なった。痛手となったのは文部科学省の経営強化集中支援事業。15、16年度は年約4千万円を受けたが、17年度は約1千万円に減額。定員の充足率や顕著な経営改善がみられないとして、18年度は補助金の申請自体が出来なくなった。
 同大は、市が「日本最北端の大学」として誘致し、校舎の建設費用なども負担して開学した。経営の悪化を受け、市は16年度から運営補助金として年5千万円(20年度まで5年間)を支出している。同大もアトピー性皮膚炎を治すため、豊富温泉を利用する学生の授業料減免やカーリング特待制度など学生の確保に工夫。ロシア語やパソコンの市民講座、大学図書館の無料開放など地域とも深く関わってきた。

57名無しの士舘生:2019/08/11(日) 05:50:04
てすと

58直近3ヵ年連続定員充足率8割未満の大学一覧①:2019/08/11(日) 06:44:26
今国会において「大学等における就学の支援に関する法律」(通称:大学無償化法)が5月10日に成立した。
世間ではこの新法を巡って無償化を受けられる対象の学生の世帯年収条件など支援対象者の要件(個人要件)について「狭すぎるのではないか」といった議論や、相対的に私立大学への進学者に対する支援が厚くなることへの是非、これまで各国立大学が行ってきた低所得層への支援が打ち切りになるのではないかという不安などが、挙がってきている。
そのような個人要件とは別に、この無償化の対象となる学生を受けれる大学側にも受け入れの資格があるかどうかの機関要件が満たさる必要があるとされる。「経営に課題のある法人の設置する大学等の取扱い」というのがあり、「直近3カ年において連続して、在籍する学生数が各校の収容定員の8割を割っている場合」は対象としないものとするとなっている。
この経営面の問題のある大学を排除する理由は「教育の質が確保されておらず、大幅な定員割れとなり、経営に問題がある大学等について、高等教育の負担軽減により、実質的に救済がなされることがないよう、支援措置の対象となる大学等の要件において、必要な措置を講じていく」とされており、要は「Fラン救済のためじゃない」と姿勢を示すものだ。安倍首相と特定の学校法人とに癒着の疑いが持たれた後だけに、世論を気にすればさすがに甘い顔をしている訳にもいかないのであろう。
その条件、「直近3カ年において連続して、在籍する学生数が各校の収容定員の8割を割っている場合」に関して、各大学の定員の充足率について集計した。そこで、現時点における直近3ヵ年、すなわち2016年、2017年、2018年に連続で定員充足率が80%未満だった大学を抽出してみた。
【2018年度時点における直近3ヵ年連続定員充足率8割未満の大学一覧】
大学名(2016年充足率→2017年充足率→2018年充足率)
数値の単位は%(収容定員充足率=在籍学部学生数÷学部収容定員数)
松蔭(29.6→31.0→33.3)、苫小牧駒澤(33.2→38.5→34.4)、高岡法科(41.7→41.2→42.7)、愛国学園(28.5→52.5→62.5)、宇都宮共和(44.0→47.2→54.6)、東海学院(53.0→47.2→47.8)、保健医療経営(54.4→50.9→45.9)、甲子園(54.7→49.0→47.7)、稚内北星学園(54.5→57.5→56.8)、東邦音楽(61.5→56.2→53.8)、名古屋産業(49.7→58.0→64.0)、開智国際(47.1→60.0→70.2)、長崎ウエスレヤン(60.5→59.1→60.2)、上野学園(70.5→60.3→51.7)、山梨英和(67.8→55.6→59.8)、川村学園女子(58.1→59.8→65.7)、九州情報(55.7→59.7→68.5)、筑波学院(55.5→62.4→69.5)、新潟工科(56.4→62.4→68.9)、東亜(63.7→60.0→64.8)
愛知工科(54.3→62.9→71.5)、大阪人間科学(59.5→62.4→66.8)、関東学園(59.1→64.6→65.1)、清泉女学院(59.2→55.3→74.7)、静岡英和学院(62.7→63.1→63.5)、札幌国際(61.1→64.1→65.0)、名古屋音楽(60.8→61.8→67.6)、愛知文教(56.9→61.4→72.6)、東京神学(66.2→65.9→58.8)、医療創生(55.9→63.4→71.7)、平成音楽(67.0→66.5→58.5)、奥羽(62.2→64.0→65.9)、神戸山手(60.6→60.0→72.7)、宮崎国際(60.2→62.0→71.3)、広島国際学院(58.8→69.1→66.2)、神戸医療福祉(61.2→67.4→65.6)、東京純心(59.0→63.7→72.7)、浦和(70.5→64.6→60.4)、郡山女子(64.6→64.2→66.9)、武蔵野学院(58.8→63.9→73.3)

59直近3ヵ年連続定員充足率8割未満の大学一覧②:2019/08/11(日) 06:45:03
東京富士(59.5→63.8→74.0)、身延山(64.4→70.8→62.5)、恵泉女学園(73.8→62.9→61.2)、浜松学院(68.4→67.0→63.3)、日本映画(66.6→62.3→71.3)、姫路獨協(65.2→67.5→68.3)、星城(63.4→65.1→73.6)、平安女学院(64.5→65.9→71.7)、石巻専修(65.1→67.2→70.1)、京都ノートルダム女子(69.2→67.7→67.8)、嘉悦(65.2→64.2→76.2)、京都精華(72.3→68.1→65.7)、北陸(65.4→68.2→72.5)、日本経済(61.9→68.8→76.3)、富士(60.9→69.6→76.9)、吉備国際(74.0→68.0→66.5)、札幌学院(67.4→68.2→73.8)、愛知学泉(76.0→72.9→60.6)、宝塚(65.7→66.7→77.1)、杉野服飾(70.0→67.6→74.5)
八戸工業(70.4→71.6→71.6)、第一工業(68.1→70.9→74.7)、広島文教(75.0→69.0→70.1)、エリザベト音楽(73.3→69.1→71.9)、星槎道都(64.8→74.1→76.8)、弘前学院(70.8→70.9→75.0)、武蔵野音楽(69.4→72.0→75.4)、ノースアジア(73.2→72.5→71.2)、岐阜女子(75.7→72.7→68.6)、東北文化学園(68.9→70.4→77.7)、九州保健福祉(77.0→73.4→69.8)、福島学院(69.5→75.0→75.7)、足利(68.6→73.3→78.5)、帝塚山学院(76.0→72.0→72.5)、岡崎女子(69.0→74.0→77.8)、相愛(69.3→73.0→78.6)、札幌大谷(74.8→75.1→71.4)、東北生活文化(75.2→72.5→75.0)、広島女学院(75.1→70.4→77.8)、四国学院(73.3→74.2→76.1)
徳島文理(76.4→74.9→73.6)、札幌(75.7→74.3→75.0)、新潟経営(76.4→76.3→72.8)、倉敷芸術科学(76.8→74.9→75.9)、名古屋造形(73.0→75.7→79.5)、太成学院(77.5→75.5→76.7)、山陽学園(76.1→75.0→79.5)
以上のように、直近3ヵ年連続定員充足率8割未満の条件に87大学が該当した。上記に挙げた大学のうち神戸山手大学が関西国際大学に吸収合併されることになった他、保健医療経営大学と広島国際学院大学とが学生募集停止を発表するなど、これを機に継続を断念する大学が現れてきている。
他方、いつ発表されるか分からないが、多分現在調査中であろう今年5月の実績数値が用いられるとすれば、2017年・2018年・2019年で直近3ヵ年となる。
そこで、上記以外で2017年と2018年の2ヵ年連続で定員充足率が80%未満だった大学、すなわち「リーチの掛かった大学」を抽出すると以下の11大学となった。
【2017年と2018年の直近2ヵ年連続定員充足率8割未満の大学一覧】
大学名(2016年充足率→2017年充足率→2018年充足率)
数値の単位は%(収容定員充足率=在籍学部学生数÷学部収容定員数)
岡山学院(85.0→73.1→66.9)、聖徳(85.1→74.5→66.7)、名古屋芸術(80.4→73.1→75.9)、中国学園(81.7→76.2→75.1)、姫路(80.8→76.4→76.5)、千葉科学(83.2→79.9→71.0)、活水女子(82.7→78.6→78.3)、神戸松蔭女子学院(84.3→78.2→78.7)、鈴鹿(88.0→74.2→79.8)、埼玉学園(97.4→75.1→71.7)、兵庫(93.2→75.8→75.6)
上記の計98大学の多くは、これまで出版してきた『危ない大学・消える大学』で消える大学候補とされてきたところだ。30年に渡るシリーズの中で、それでもなかなか大学が潰れることは少なかったが、今回の大学無償化対象外とされることで淘汰へのトリガーが引かれることに、いよいよなるのかもしれない。

602019年度 学部新入生数大学ランキング50:2019/08/11(日) 07:00:47
今年の各大学の新入生数について、ランキング50を作成した。省庁大学校や専門職大学も含めた数値を総合計すると約63.6万人が大学に進学したという数値になる。
【2019年度 学部新入生数大学ランキング50】
( )内は新入生総数(単位:人)
1位:日本(15,814)、2位:早稲田(9,068)、3位:近畿(7,577)、4位:立命館(7,548)、5位:明治(7,540)、6位:東洋(7,325)、7位:関西(6,732)、8位:東海(6,684)、9位:法政(6,516)、10位:慶應義塾(6,396)
11位:中央(6,285)、12位:同志社(6,181)、13位:関西学院(5,613)、14位:帝京(5,185)、15位:龍谷(4,655)、16位:立教(4,577)、17位:福岡(4,507)、18位:青山学院(4,506)、19位:専修(4,072)、20位:神奈川(3,762)
21位:東京理科(3,706)、22位:京都産業(3,462)、23位:名城(3,287)、24位:駒澤(3,284)、25位:東京農業(3,139)、26位:国士舘(3,036)、27位:中京(2,934)、28位:大東文化(2,748)、29位:上智(2,744)、30位:東北学院(2,740)
31位:明治学院(2,725)、32位:愛知学院(2,683)、33位:神戸学院(2,643)、34位:関東学院(2,619)、35位:帝京平成(2,598)、36位:中部(2,583)、37位:九州産業(2,554)、38位:桜美林(2,419)、39位:関西外国語(2,370)、40位:立正(2,367)
41位:武蔵野(2,310)、42位:千葉工業(2,284)、43位:愛知(2,275)、44位:國學院(2,238)、45位:東京電機(2,145)、46位:国際医療福祉(2,119)、47位:学習院(2,119)、48位:拓殖(2,059)、49位:文教(2,045)、50位:西南学院(2,042)

61国公立大学からみる私立大学の不当表示行為:2019/08/11(日) 07:47:31
文部科学省より、1年前の、2018年入試の『入学者選抜実施状況』のデータが発表された。筆者は、以前に、2017年までの『入学者選抜実施状況』から、先行する推薦・AOで明示よりも沢山学生を確保したあと、一般試験では受け入れると明示していた人数よりも実際は少数しか入学させない(=歩留を考慮して全体定員の辻褄の合う合格者数しか出さない)という状況を問題視していたが、その数値の2018年分の結果だ。
その結果は、2017年度よりも、さらに悪化している。非一般入試による募集人員充足率が123.3%と、2割を超える超過を昨年と同じように受け入れておりて、総定員への超過厳格のあおりを受けて、一般入試による募集人員充足率が84.3%と、2017年の88.2%よりさらに悪化し、1割5分以上募集人員割れの事態となった。
国立大学が入試日程が先行する非一般試験による合格者・入学者に抑制的であるのに対し、私立大学は非一般入試で定員を埋め、一般入試を調整弁に使う行為を一層深化させて続けている。
「一般入試の充足率が低いのは、入試をやっても受験生の集まらないFランのせいだ」と考える読者もいるだろう。
しかし、ならば、実質倍率がこんな鰻登りになるはずはない。大規模私立大学が定員超過を抑えるために、非一般入試で採り過ぎた分を抑えるために合格者の絞り込みを行っているためである。
その一方の非一般入試は、AOや公募推薦も増えているためか、倍率は上がってきているものの、以前2倍を切る低倍率のままだ。内部進学や指定校推薦が基本的にない国立は、一般入試も非一般入試も同程度の倍率を維持し、質を保っている。
良くも悪くも、日本では合格ラインの偏差値というのが、各大学のブランドの高低を決めている。一般入試による合格者を絞る事により偏差値を上げることができる。ただ、もはや私立大学全体では過半数の入学者が一般入試を経ない中で、少数派となった一般入試入学者の作る偏差値ブランドにタダ乗りしている状態になっている。それはそれでしょうがない面もあるし、推薦入試やAO入試を闇雲に否定するわけでもない。
しかし、募集要項で示した一般入試よる募集人員をちゃんと堅持して頂きたいものだ。つまり、採る気がないなら、不当に大きな募集人数を表示しないでいただきたい。募集枠の多寡は、受験生の受験先選択=受験料支払いに影響する。不当に人数を多く表示することは詐欺行為とも言える。
もちろん「どいつもこいつも自学のレベルに達しないレベルだったから皆落とした」という大学もあるだろう。それはそれで正当だが、それでもいつまでも一般入試募集定員割れを続けていていいわけではない。ちゃんと募集人員を見直して頂きたい。
文部科学省におかれても、大都市部の大規模私立大学の総定員・入学定員厳守だけでなく、こういった騙しを行わないように、消費者保護の観点から監視して頂きたいものだ。せっかくデータがあるのだし。

62広島国際学院大、保健医療経営大が募集停止へ:2019/08/11(日) 15:00:36
広島国際学院大学と保健医療経営大学の学生募集停止について
2019.06.18
先日、広島国際学院大学(広島)、保健医療経営大学(福岡)が2020年度から学生募集を停止すると発表された。それぞれの大学について財務の観点で考察を行ってみよう。
■広島国際学院大学(学校法人広島国際学院)
広島国際学院大学(学校法人広島国際学院)が2023年3月で閉校する。他設置校である広島国際学院中・高は存続、短期大学部は専門学校化を検討している。
広島国際学院大学は工学部・情報文化学部を有しており、全学生数691名、収容定員数1,140名、収容定員充足率60.6%と募集低調に推移している。
2019年3月期決算において、運用財産10,530百万円(うち現金・預金5,980百万円)、長短期借入金6,523百万円、ネットキャッシュ4,007百万円。教育活動収支差額▲399百万円、経常収支差額▲417百万円。
ネットキャッシュの残高および募集停止による更なる赤字幅拡大を勘案すると、大学募集停止は賢明な判断と言える。募集停止の判断がこれ以上遅れると在校生を卒業させる体力すらなくなる可能性が高い状況である。
■保健医療経営大学(学校法人ありあけ国際学園)
保健医療経営大学(学校法人ありあけ国際学園)は2023年3月で閉校予定だ。保健医療経営学部を有しており、全学生数147名、収容定員数320名、収容定員充足率45.9%と募集低調に推移する。
2019年3月期決算において、運用財産245百万円(うち現金・預金245百万円)、長期借入金1,350百万円、ネットキャッシュ▲1,105百万円。単年度収支は、教育活動収支差額27百万円、経常収支差額15百万円(簡易CF95百万円)と黒字を確保しているものの、恒常的な一般寄付金(2019年3月期300百万円)がなければ大幅な赤字だ。
また、借入金返済を猶予しており資金繰り逼迫している様子。募集停止による単年度収支の悪化をどう吸収するのか、基本財産の処分ができなければ長期借入金の返済もできない状況。緊急に閉校に向けた対応策の検討が求められる。

63神戸山手大は消滅、関西国際大に譲渡:2019/08/11(日) 15:15:35
濱名学院と神戸山手学園の合併
2019.03.29
関西国際大学を運営する学校法人濱名学院と、神戸山手大学を運営する学校法人神戸山手学園が2020年4月の合併を発表した。
学部譲渡の第1号となる。経緯は学校法人神戸山手学園が運営する神戸山手女子中高の支援要請を学校法人濱名学院に実施したことが始まり。
神戸山手女子中高は、2014年から神戸山手女子中高教育経営改革推進会議で経営改善に努めていたようだが、自力での再建は難しかった。文科省主導で法人合併のグランドデザインが描かれた模様。ここで、大学については新制度の学部譲渡の利用が進められた。
2つの大学の概要は以下のとおり。
■関西国際大学
保有学部および収容定員充足率は、人間科学部(人間心理、経営)840/940→89.4%、教育学部(教育福祉、英語コミュニケーション)799/800→99.9%、保健医療学部(看護)363/320→113.4%、留学生別科12/30→40%、と比較的順調に推移している。
決算内容において、事業活動収支計算書は、経常収支差額▲27百万円、基本金組入前当年度収支差額▲66百万円、減価償却費非公開のためCF不明。貸借対照表は、現金預金1,648百万円、特定資産1,406百万円、有価証券649百万円、前受金614百万円。換金性が高い資産は3,089百万円。長期借入金659百万円で、ネットキャッシュ2,430百万円になる。単年度赤字、内部留保も決して潤沢とはいえない状況だ。
■神戸山手大学
保有学部および収容定員充足率は、現代社会学部(総合社会、観光文化、環境文化、都市交流)539/910→59.2%、と大幅な定員割れである。
決算内容において、事業活動収支計算書は、経常収支差額▲486百万円、基本金組入前当年度収支差額▲469百万円。減価償却費が非公開のためCFは不明。貸借対照表は、現金預金非公開(流動資産1,181百万円)、特定資産0百万円、前受金614百万円、固定負債+流動負債1,072百万円、と単年度大幅赤字、内部留保も枯渇しており危機的な状況だ。
今回は、同エリア、学部補完による救済合併の色合いが強い。しかし、合併後のそれぞれの学部のシナジーはどの程度あるのか、学校法人濱名学院の財務基盤も磐石とはいえない。

64神大と日東駒専、大東亜帝国はどっちが上?①:2019/08/12(月) 07:25:29
神大のイメージや雰囲気の違いと就職における比較
2019-03-24
神奈川大学は神奈川県にメインキャンパスがある私立大学の中では特に有名で、規模も大きい。愛称は神大(ジンダイ)だ。ただ、偏差値やレベルはそこまで高くはないが、必ずしも決して簡単な大学でもない。中堅大学という位置づけになる。神大は日東駒専や大東亜帝国のようなグルーピングが存在せず、そういう括られ方を見たことがない。従って、具体的なレベルが分からない読者も多くいるが、実際他の有名大学と比較したときにどういったレベルに該当するのだろうか。結論を先に言うと、神大は一般的に日東駒専と大東亜帝国の間に位置していると言われる。ただ、問題はどちらに近いのか、ということだ。「神大と日東駒専はどっちが上なのか?」と言えば、日東駒専だが、あまり変わらない程度の差なのか、差は大きいのか、等に関して知っておこう。
・神大と日東駒専の難易度の比較
神大の偏差値やレベルを日東駒専と比較していく、日東駒専の文系学部の偏差値は概ね、50.0〜55.0の間だ。一部、50未満や57.5などのケースもあるけど、だいたいはこんなケースである。これは河合塾の偏差値を基準にしている。そして、神大の文系学部の偏差値は学部によりけりであるが、45.0〜52.5だ。従って、神大と日東駒専の難易度の比較をすると、結構差がある。日東駒専は近年難易度がかなり上がっており、やや頭いいというイメージがあるから、神大との差は大きくなっている。理系学部の偏差値は数字こそ違うが、差は同じくらいである。従って、神大と日東駒専は比較をするまでもなく、日東駒専の方が明らかに難易度が高い。特に東洋大学の難易度が高くなってきている。専修大学や駒澤大学の難易度も以前よりは若干上がっているけど、特に東洋大学は難しい。神大と日東駒専の偏差値やレベルの違いはかなりあるということだ。イメージや雰囲気も違いがあるが、神大の知名度などにおいてはかなり差があると言える。
・神大と大東亜帝国の難易度の比較
神大の偏差値に関してはすでに述べた通りであるが、大東亜帝国の難易度はどれくらいか。大東亜帝国の文系学部に関しては、かなり幅がある。大学ごとに結構違いがあるので、そこは予め認識しておきたい。しかし、だいたいの文系学部は42.5〜50.0くらいだ。従って、「神大と大東亜帝国はどっちが上か?」と言えば、神大になる。しかし、そこまで差は大きくない。先ほどの神大の偏差値と比べると、大東亜帝国は少し低いくらいだ。従って、神大の方が難しいが、割と近い難易度なので、差はあまりない。そうなると、神大と日東駒専、大東亜帝国の比較をすると、レベル的に近いのは大東亜帝国になる。従って、神大と大東亜帝国の偏差値やレベルの違いはあまりないということだ。神大学は大東亜帝国よりは頭いいと思う人もいるかもしれないが、言うほど差はない。

65神大と日東駒専、大東亜帝国はどっちが上?②:2019/08/12(月) 07:28:17
・神大と日東駒専や大東亜帝国のイメージや雰囲気の違い
日東駒専や大東亜帝国というのは、非常に規模が大きい有名大学であるが、神大は規模で言えば、あまり負けていない。明らかに規模が違うのは日大、東洋大、東海大、帝京大くらいで、それ以外の大学は学部の数、学生数などはほとんど変わらない。しかし、明らかに差があるのは知名度だ。大学群の中に入っていないと、神大の名前を目にする機会が少ないし、スポーツで見る機会も相対的に少ない。日東駒専や大東亜帝国はあらゆるスポーツで有名だが、神大は箱根駅伝や野球など一部のスポーツは有名であるが、日東駒専や大東亜帝国と比べると見る機会は少ない。だから、大学としての知名度が低いと言える。神大を知っている人は関東では多いけれど、関西になると知名度が極端に下がり、名前は知っていてもレベルが分からないということもあり得る。大学の雰囲気の違いはそこまでないかもしれないが、神奈川県がメインキャンパスなので、東京にキャンパスがある日東駒専、大東亜帝国と比べるとキャンパスライフにおける差はある。ただ、どっちがいいとかではないので、好みの問題であるから自分なりに神大のキャンパスのイメージをしておくとい良。神大の横浜キャンパス、湘南キャンパスに行ってみて、そこで神大の雰囲気を体感してみるというのもいいだろう。
・神大と日東駒専や大東亜帝国で就職に差はあるのか?
神大と日東駒専、大東亜帝国で就職に違いはあるのか、というと差はあると言える。大学のランクから言うと、日東駒専の方が上なので、神大が日東駒専よりも就職で有利になるということは考えづらい。では、「大東亜帝国と比較してどうなのか?」というと、偏差値やレベルでは神大の方が上で、一般的には大東亜帝国と比較したときには神大の方が頭いいというイメージの人も多いだろう。しかし、就職ではほぼ同じ評価になる可能性が高い。やはり有名大学群に含まれていないので、扱いとしてはその付近の大学のレベルに吸収される可能性がある。実際、就活における学歴フィルターなどに関しては、結構大雑把だ。MARCHなどでも大学ごとに微妙にレベルが違うが、全部まとめて同じ扱いになることも多いからだ。だから、就職に関しては日東駒専よりは不利で、大東亜帝国とほぼ同じと見た方がいい。でも、就職は大学名は入り口だけなので、あとは個人の資質なので、無関係ではないとしても、結局は大学名以外の面がかなり重要なので、そこは覚えておいてもらいたい。

66上場企業全役員の出身大学ランキング:2019/08/12(月) 11:26:48
東洋経済から2019年版の『役員四季報』が発行され、掲載されている「全役員の出身大学ランキング」の集計結果を、一部現在の大学への統合・名称変更をしたものを私立大学に限って順位付けしたものを示す。
【上場企業全役員の出身大学ランキング】( )内は役員数
1位(2,134人):慶應義塾、2位(1,837人):早稲田、3位(888人):中央、4位(584人):明治、5位(554人):日本、6位(405人):同志社、7位(377人):関西学院、8位(332人):法政、9位(320人):関西、10位(238人):立命館
11位(233人):立教、12位(231人):青山学院、13位(193人):上智、14位(175人):東海、15位(166人):東京理科、16位(159人):専修、17位(142人):近畿、18位(127人):学習院、19位(118人):成蹊、20位(105人):神奈川
21位(99人):福岡、22位(98人):京都産業、23位(96人):駒澤、24位(94人):甲南、25位(91人):名城、26位(84人):東洋、27位(79人):東京経済、28位(77人):芝浦工業、29位(76人):大阪経済、30位(73人):明治学院
31位(66人):大阪工業、32位(64人):東京都市、33位(63人):東京電機、34位(62人):愛知、35位(57人):東北学院、國學院、37位(53人):龍谷、38位(52人):成城、39位(51人):南山、40位(50人):獨協、西南学院
42位(46人):愛知工業、43位(45人):武蔵、44位(44人):千葉工業、工学院、46位(43人):玉川、47位(39人):愛知学院、48位(36人):千葉商科、49位(35人):拓殖、50位(34人):帝京、関東学院
52位(33人):桃山学院、53位(29人):北海学園、54位(28人):国士舘、松山、56位(27人):大東文化、57位(26人):金沢工業、58位(25人):城西、亜細亜、国際基督教、立正、名古屋学院、大阪電気通信
64位(24人):九州産業、65位(23人):明星、66位(22人):中部、67位(21人):東京国際、大阪産業
注)20人以下の数値を含まない。出典は東洋経済新報社『役員四季報』(2019年版)より作成。

67「学歴」についての話:2019/08/14(水) 06:38:23
筆者は早稲田大学中退なのだが、「社会で活躍しているのは国公立や早慶の卒業者ばかりだ」と、一時自分の学歴が貧相に感じられて、辛く悲しい気分になるときがあった。
ところがある日、所謂大東亜帝国レベルの大学に進学した旧知の友人と話していたとき、彼が少し肩を落として「色々な分野で活躍してる人を見るとさ、やっぱりMARCH以上の学歴があるんだよ」と言うのだ。
それを聞いて私は「何言ってる。世間はやれMARCHだの日東駒専だのと括りを作ってるけど、その括りが表しているのは偏差値の違いにすぎない。社会でうんと活躍してるのは国公立や早慶みたいなトップ層だけ。早慶未満は全部おんなじようなもの」と力説して、友人は少し引いた態度で「そんなもんか」と黙ってしまいました。
その後、この会話から何か引っかかるものを感じて、よくよく考えてみたところ、私たちの中に「視野の差異」と「不明瞭な根拠」があると気付いた。
「視野の差異」は、見えているところの違いだ。
私と友人は、学歴を非常に気にしているところは同じだが、私の注視する対象は最上位の大学なのに対して、友人はもっと広く見ている。例えば、某企業の役員の経歴が書かれたリストを見ていたとして、最上位大学の出身が半分、上位大学の出身が3割、それ未満が2割だとする。ここで私なんかは「やっぱり最上位大学が過半数を占めているんだ。社会はそういうもんだ。」と思うわけだ。ところが友人なら視野が広いから「上位以上の大学が8割を占めている。やっぱり(以下略」となるわけである。このようにして、どこまで視野を広げているかによって受ける印象もガラッと変わるので、話し合いの際には気をつけなくてはいけない。上記の私と友人との会話で言うならば、私は友人の発言を否定してしまったが、友人の発言は、友人にとっては真実であったわけだ。
「不明瞭な根拠」は、雑な理由づけのことだ。
私と友人では視野に差異があったことは分かったので、その次の段階の話だ。
例えば、私は「国公立・早慶以外は活躍できない」と考えていたが、それは一体どの分野での話だろうか。官僚(国家総合職)の世界なら、一理ありそう。銀行などの古い体質の企業においても一理ありそうです。このように「一理ありそう」な例を出すことは容易だが、しかし、どれも実情を詳細に知っているわけではない。有り体に言って、勘で判断しているわけだ。それに、ある特定の分野において、実際に「国公立・早慶以外は活躍できない」としても、それは社会全体から見たら極々狭い範囲の部分社会にすぎない。その事実をもって「ほら、やっぱり」とは言えないわけである。このようにして、主張に対する根拠に乏しかった。根拠が不明瞭であったのだ。これはもちろん、友人の発言についても同様であるわけだが。
したがって、違う考え方をしていた私と友人だが、二人とも根拠に乏しい考え方に囚われていたわけだ。
これでスッキリした。もう変な考え方に囚われずに済む・・・・・・。なんてことはない(笑)。
長々と文章を書いてきたが、ここまでは前置きで、ここからが本題みたいなものだ。辛抱強く読んでくださった方、本当にありがとう。
多くの方は「島野、おかしくなった?」と思われたことだろう。だって、当たり前のことを、さも深く考えたような雰囲気を醸し出しつつ、ズラズラと書いているのだから。でも、学歴コンプレックスを拗らせるというのは、こういうことなのだ。
自分の学歴に満足できない。辛い。辛くならないように、学歴を気にしなくていいような説得的なことを考えよう。考えた。納得した。でも辛いままだ・・・。
こうして延々と考えて悩み続けるわけだ。私なんかはもう、不治の病なんじゃないかと、本気で悩んでいた(笑)。
昔は悶々と苦しんでいたのだが、こういう思考の一端を読者の方々に向けて公開したら面白いかな、なんて思い立って書き上げた。
因みに「危ない大学・消える大学」終了後の新シリーズなので、そもそも読んでくださる方がいるのかという不安があるが・・・(笑)。あまり長くなっても良くないので、それでは。

68日東駒専は上位2割、大東亜帝国は3割:2019/08/14(水) 07:22:09
MARCHが上位10%・日東駒専は上位20%・大東亜帝国は上位30%の理由を解説する。
「えっ!大東亜帝国が上位30%、Fラン大学じゃないの?」と思った受験生。その認識は完全に間違ってる。
まず世の中には定員割れの大学が40%もある。それらの大学は受験者数が募集人数に足りてない訳だから名前を書けば全員合格する。つまり合格のボーダーがなく、偏差値を付ける事が出来ない。定員割れ大学の偏差値をBF(ボーダー・フリー)と表記する。これが俗に言うFラン大学で、A・B・C・D・E・F・G・N…と大学をランク付けすることもある。
定員割れの大学、つまりFラン大学が40%あるという事は偏差値が付いている大学は上位60%の大学という事になる。そして偏差値が50前後の大東亜帝国は60%の真ん中辺り、上位30%以内の学力レベルとなる。つまりは日東駒専が上位20%、MARCHは上位10%の学力になる。
つまり日東駒専レベルの大学に進学出来るのは受験生の中の10人中2人、大東亜帝国は10人中3人。逆に言えば10人中8人は日東駒専には不合格、10人中7人は大東亜帝国には不合格。10人中7人は大東亜帝国レベル未満の大学に通う事になる。大東亜帝国は難しいのである、受験生は勉強に励んでほしい。
大東亜帝国は知名度が高い分「Fラン」などと揶揄される事が多く頭が悪いというイメージがあるが、実際は、むしろ「頭の良い」部類だ。
そもそも、大東亜帝国に入れてる時点で上位30%の学力レベルで、そう考えると頭脳明晰派だ。
「大東亜帝国の学生の雰囲気は?」、これは誰もが気になることだと思う。Fランとも言われる大学だし、動物園状態だろうと考える方はたくさんいる。大東亜帝国と言うと授業中「キャー、キャー」煩い学生を思い浮かべられる。
それが、そうではない。というか、そんな学生はいない。その分、意識高い系の学生が多い。
というのも、大東亜帝国の学生層は殆どがMARCH・日東駒専落ちだ。なので、ピンキリではあるが真面目な学生が多い。出身校も偏差値55〜65あたりの自称進学校出身が多い。
志望校に落ち、大東亜帝国に進学が決まってしまって落ち込んでいる方も安心してほしい。大東亜帝国はFランではなく、MARCH・日東駒専に次ぐ良い大学なのだから。

69「全国社長の出身大学」ランキング50:2019/08/14(水) 10:15:49
信用調査会社である東京商工リサーチより「全国社長の出身大学調査」が発表された。この調査は「東京商工リサーチの企業データベースの代表者データ(個人企業を含む)から、公開された出身大学を抽出、集計した。なお、同一人物が複数の企業で社長を務めている場合、売上高が高い企業を優先し重複企業を集計対象外としている。
この集計結果では、今年創立130周年を迎え約120万人の卒業生を数える「マンモス大学」の日本大学が調査開始から8年連続の断然トップを守った。社長数ナンバー1の日大が長年その地位を守っている。その他のベスト10は、近大・関大・同志社を除き東京の大学となっている。
TOP50は上場企業に限らない調査のため、病院や歯科医院などのデータも多く、医科や歯科が主力の日本歯科・帝京・昭和・久留米などの大学もランクインしている。
【東京商工リサーチ「全国社長の出身大学」ランキングTOP50】
( )内は社長数(単位:人)
1位:日本(22,183)、2位:慶應義塾(10,918)、3位:早稲田(10,696)、4位:明治(8,866)、5位:中央(8,146)、6位:法政(6,505)、7位:近畿(5,966)、8位:東海(5,692)、9位:同志社(5,082)、10位:関西(3,988)
11位:青山学院(3,629)、12位:立教(3,606)、13位:専修(3,572)、14位:立命館(3,481)、15位:福岡(3,237)、16位:関西学院(3,080)、17位:東洋(2,659)、18位:愛知学院(2,645)、19位:駒澤(2,524)、20位:名城(2,264)
21位:神奈川(2,258)、22位:甲南(2,183)、23位:東京理科(1,956)、24位:大阪工業(1,892)、25位:東京農業(1,869)、26位:京都産業(1,858)、27位:明治学院(1,715)、28位:東北学院(1,702)、29位:芝浦工業(1,655)、30位:拓殖(1,544)
31位:東京経済(1,522)、32位:日本歯科(1,495)、33位:工学院(1,486)、34位:九州産業(1,431)、35位:上智(1,418)、36位:学習院(1,405)、37位:東京電機(1,358)、38位:成蹊(1,355)、39位:國學院(1,295)、40位:国士舘(1,293)
41位:帝京(1,290)、42位:大阪経済(1,266)、43位:昭和(1,220)、44位:愛知(1,205)、45位:関東学院(1,187)、46位:久留米(1,179)、47位:千葉商科(1,171)、48位:立正(1,167)、49位:獨協(1,151)、50位:東京都市(1,111)

70「東海落ちて法政進学」と「日大補欠落ちでFラン進学」:2019/08/14(水) 10:24:56
◇日大補欠に落ちて、Fラン大に進学
「東海大に落ちたけど法政に合格してた!」
毎年一般入試のシーズンである2月には、学校・予備校・家族・友人・ネットetc どんな場所でもこの手のエピソードが聞かされる。
夢のある話だ。東海大は偏差値50前後の中堅私大に対して、法政大は偏差値60の難関私大。「大学名で全てが決まる訳ではない」とはいっても、やはりそのインパクトの差は大きい。一般入試で東海大に落ちた精神的な疲労している受験生もこのエピソードに勇気付けられて最後まで受験を頑張ろうと必死にもがく事だろう。
一方で「日大補欠でしたが、落ちたのでしょうがなく進学先はFラン大です」という受験生も同じくらいいる。日大は偏差値55前後の中堅大。それに対して、Fラン大は偏差値がボーダーフリー、偏差値がない底辺大学だ。日大の補欠に選ばれたということは実力不足だということはない。しかし大東亜帝国には引っかからず、練習のつもりで受けたFラン大にそのまま進学してしまうのだ。
繰り返すが「大学名で全てが決まる訳ではない」が、「東海大落ち法政」と「日大補欠落ちFラン大」は同じくらいいる。後者にならないように過去問対策にシッカリと取り組もう。
◇横国・千葉大落ち、日東駒専になって
「3教科に絞ってれば…」と嘆いてる人は結構多いとという話である。
受験生には驚きの情報かもしれないが、横国・千葉大落ち日東駒専なんてゴロゴロいる。大抵そういう学生は「3教科に絞って勉強すればよかった」と嘆いている。
そりゃあそうだ。だってセンター試験のために数学とか理科とか一生懸命勉強したのに、最終的な進学先は3教科だけ勉強すれば受かる日東駒専。数学とか理科とか勉強した時間は全て水の泡。厳しい言い方をすれば無駄でしかなかった事になる。当然気持ちはナイーブだ。
「考えても仕方ない」「自分で選んだことだ」「学歴コンプはカッコ悪い」
そう考えながらもどうしても頭から離れないのは「3教科に絞って勉強してたらMARCHには行けた」という考え。
「数学勉強してる時に英語の長文読んでたら…」
「理科勉強してる時に社会の暗記してたら…」
考えても仕方ないと考えながらついつい考えてしまう。尚且つ「自分よりランクが下の高校に通ってた友達のが良い大学に進学した」みたいな事もあってプライドもボロボロ。
その上横国・千葉大に進学してたケースの学費と日東駒専に進学したケースの学費の差に絶望して親に申し訳ない気持ちで一杯になるのもセットで訪れる。
「あー、どうして大して行きたくもない大学にこんな多額の学費を…」と嘆いている人も多いだろう。
もし受験生が読んでたら、そうならないように頑張ってほしい。ちなみに大東亜帝国すら滑る人も多い…。
◇「SMART」の時代は来なかった
受験関係者は内心で薄々分かっていた、「SMART」の時代が来ないことを…。
昨年(2018年)難関私大グループのMARCHに変わる新グループとして登場した「SMART」はMARCHから中央大学と法政大学を抜き、上智大学と東京理科大学を入れたグループ。
「偏差値で選ばない大学選びを」という割には文系・理系をごちゃ混ぜにした挙句、共通項は偏差値くらいで校風も全く違う5校を並べた時点で「?」ばかりのグループ。「これならMARCHがいいだろう?」と考えていたが、案の定流行らなかった。
そもそもこの手の括りを流行らせるには予備校が「SMART」を使うかどうかにかかっていたが、合格実績が欲しい予備校からすれば上智・東京理科大より中央・法政で数を稼ぎたいに決まってる。「SMART」よりMARCHのが見栄え的に使い勝手がいいのだ。
高校だって同じだ。「MARCHに10人合格!」と言いながら「10人中8人は法政で明治は0人」なんてケースの高校は沢山ある。でもMARCHの括りなら法政でも明治でも高校の合格実績の見栄えという意味では変わらない。そして何より、進路指導の時の全体に対する指針が理系の単価大学が入ってる「SMART」よりMARCHのが圧倒的にやりやすい。
同じような偏差値で大学を括るグループを作るくらいなら、偏差値関係なく大学の色毎のグループを作って既存の偏差値グループと対応させれるようにすればいいのだ。

71●地方大学の閉校相次ぐ、Fラン淘汰へ:2019/08/14(水) 10:29:03
◇保健医療経営大が募集停止へ
学校法人ありあけ国際学園が運営する保健医療経営大(福岡県みやま市)が、2020年度の新入生募集を停止することが分かった。同大は2008年4月の開校以来、定員割れが続いており、今後も学生の確保が難しいと判断したとみられる。同大事務局は「近く正式に発表する」と答えた。
関係者によると、理事会を開き、来年度(2020年度)の学生募集の取りやめを決定。今年4月に入学した学生が卒業する2023年に閉校し、学校法人も解散する方針で、既に教職員や学生にも伝えているという。
大学などによると、2008年度は定員150人に対し、入学者は27人。その後も定員割れが続き、2011度32人▽2012年度18人と推移。2013年度からは定員を80人に減らしたが状況は変わらず、今年5月現在の学生数は130人にとどまっている。同大は病院経営者や医療コンサルタントを育成する単科大学で、聖マリア病院(同県久留米市)を運営する社会医療法人「雪の聖母会」が中心になって設立した。
◇自治体が誘致、計画の甘さ浮き彫りに
少子化の影響もあり学生数が確保できず、閉校に追い込まれる私立大学が全国的に後を絶たない。1980年代から2000年代にかけ、多くの自治体が地域活性化を目的に盛んに大学を誘致したが、計画の甘さが浮き彫りとなり淘汰が進みつつある。
来年度(2020年度)の学生募集停止を決めた保健医療経営大(福岡県みやま市)は当初、合併前の旧瀬高町が用地を無償譲渡し、開校する予定だった。当時の町長は660人の学生が集まると想定、学生アパート建設などで約16億円の経済効果を見込んでいたが、2007年3月の合併に伴う市長選で無償譲渡に反対した候補が当選、貸与に変更した経緯がある。市議の一人は「開校前から学生が集まるか疑問だったが、その通りの結果になった」と話した。
2013年に閉校した三重中京大(三重県松阪市)でも、誘致した松阪市が開校にあたって約6億円を助成、その後も学科の新設に伴い約5億円を追加助成した。しかし計画通りに学生が集まらず、定員割れが続いて閉校を余儀なくされている。
全国の大学数は1990年の507校から、2017年には780校に増加。一方で、2010〜18年度に文部科学省が廃止を認可した私立大学は21校に上る。福岡県内では2007年度に東和大、2011年度に福岡医療福祉大、2015年度に福岡国際大がいずれも学生募集を停止し、後に閉校した。
文科省によると、全国の私立大582校のうち4割に当たる210校が定員割れとなっており、事業活動収支が赤字の私立大も2017年度で全体の約4割を占める。同省は本年度(2019)から新たな財務指標を設け、経営難の大学を運営する学校法人の指導に当たる。経営状況が改善しなければ、学生募集の停止や法人解散を含めた対策を促す。文科省の担当者は「(大学側の)楽観的な予想が当たらないという事態が起きている。地域と共存し、学生を引きつける魅力的なカリキュラムを提供できなければ、地方の大学が生き残っていくのは難しい」と話している。
◇聞いたこともない九州地方の田舎大学
内容を簡単に説明すると少子化の影響で「保健医療経営大学」が学生募集を停止するということだ。筆者は、正直聞いたことのない大学だったので公式ホームページ「保健医療経営大学」を見ると「ここでしか学べない「経営学」で経営の頂点を目指そう!」と素敵な文字が並んでるが、大学名の割に経営学の方を推してるのには少し驚いた。
『保健医療経営大学/保健医療経営学部|大学受験パスナビ:旺文社
ο偏差値‐BF ο学部募集人数‐77、志願者数‐39、受験者数‐39、合格者‐38、倍率 1.0』
パスナビで偏差値を確認すると当然のように「BF」と正真正銘のFラン大学だった。募集人数77人に対して出願数も39人。定員の半分程度しか集まっていない。正に名前を書けば受かる状態だ。何故か1人だけ落ちているが…。
文科省は私大入試の定員を厳格化してFランの救済に走ってるが、少子化が続いている以上厳しい状況が続くだろう。Fランの未来は…。

72『JAグループ茨城が燃料事業で新会社』:2019/08/15(木) 10:55:17
『JAグループ茨城が燃料事業で新会社』
‐茨城県内広域の燃料事業一体化へ、新会社で経営強化 全国2例目‐
◇JAグループ茨城は経営効率化を図るため、農協系のガソリンスタンド(GS)やLPガス販売などの燃料事業の一体化に乗り出した。JA全農いばらき子会社の全農ライフ茨城(東茨城郡茨城町下土師、藤田一雄社長)と茨城県内7農協が展開する燃料事業を統合して8月1日に新会社を設立した。JA全農によると、JAグループの石油・ガスを含めた燃料事業で県域一体会社はJAグループ栃木(栃木県)に続き、全国で2例目となる。

設立した新会社は「JA茨城エネルギー」。参加した茨城県内7農協は、水戸と常陸、ほこた、なめがたしおさい、水郷つくば、新ひたち野、常総ひかりで、そのうち4農協が燃料子会社を持っていたが、解散するか燃料事業以外を主力とする法人として存続させている。
拠点数はGSが21ヵ所、石油配送が15ヵ所、ガスが17ヵ所の計53拠点となり、JAグループ茨城内の取扱量のうちガスが70%、石油が55%のシェアを占める。新会社の資本金は1億4500万円、年間売上高は約100億円を見込む。従業員数は転籍や出向を含む約260人体制となる。本社は全農ライフ茨城本社建物内に置く。
全農ライフ茨城は1976年に農業機械部品の管理配送を主力に「茨城協同配送」として設立。「協同産業」に社名変更し、GS運営や車整備事業に乗り出した。2004年からLPガス販売などに参入。08年に「全農ライフ茨城」に社名変更した。全農ライフ茨城の燃料以外の事業は、印刷と自動車、農機事業をJA全農いばらきに、保険事業を民間の保険会社に移管する。
統合を巡っては、自己改革の取り組みを踏まえ、16年7月から燃料事業を展開する農協と燃料子会社が集まり、研究会やプロジェクト会議を通じて燃料事業一体化に向けた検討・協議に着手。18年10月には茨城県内で燃料事業を行う農協に参加を呼び掛け、茨城県内で燃料事業を行う14JAのうち7JAが参加を表面した。
石油販売業界はGS間の競争が激しく、経営環境は厳しいとされる。石油元売りの再編が進むなど環境悪化が激しさを増す中、各農協が個別に燃料事業に取り組むよりも統合した新会社が事業展開することで、これまで重複していた管理コスト削減が図れ、経営基盤を強化して競争力が高まると判断した。
新会社では、人手不足で減少していた小売り専門スタッフの教育体制を整えたり、店舗リニューアルや新規出店など設備投資を増やしたりと組合員をはじめ、利用者へのサービスを充実させたい考えだ。茨城県内ではGS数の減少が進んでおり、安定供給できる環境を整備し、組合員の営農を支援していく。
去る6月11日には、新しく設立された燃料広域会社「JA茨城エネルギー」の合意調印式が水戸市内のホテルで開かれ、JA全農いばらき県本部運営委員会の佐野治会長や全農ライフ茨城の藤田一雄社長、茨城県内7農協の組合長らが合意書を取り交わした。
経営基盤強化を狙いに、農協の小売り事業と全農の卸売り事業を一体化した「JA茨城エネルギー」では新たに家庭用電力も取り扱い、組合員をはじめ利用者へのサービスの向上や営農への貢献を目的に総合エネルギー事業に取り組んでいく。また、経営資源を集約して事業規模の拡大と合理化など地域インフラの継続も図る。
合意調印式で、佐野治会長は「燃料事業に関わる経営資源を集約し、規模拡大と合理化、地域インフラの継続を目指し協議してきた。事業の強化と地域ライフラインの強化を最大の目標として今まで以上に組合員、利用者のサービスに務め、電気事業を含めた総合エネルギー事業を進めていく。これは、農業者の所得増大のための販売強化と生産コストの低減に取り組む自己改革の一環。さらに地域に根差した会社を目指していく」と述べた。また、全農いばらき県本部の鴨川隆計本部長は「茨城県本部としても最大限の支援をしていきたい」と語った。

73JA茨城エネルギーの概要:2019/08/15(木) 10:59:24
JA茨城エネルギー(株)【商社(総合)|石油|ガス】
○企業情報
JA全農のグループ会社として、LPガスの小売・卸事業、SS(サービスステーション)の運営および施設メンテナンスやリフォームなど、顧客の安全で安心な生活をサポートしている。組合員・利用者の視点に立った地域に根差した事業展開で、独自性や総合性を活かした商品・サービスの提供により、地域サービス充実の役割を果たすとともに、エネルギーの普及を通じて「安全・安心」を届けている。顧客に安全で安心できる快適な暮らしを届け、環境に優しく、安心して暮らせる社会づくりへの貢献を目指す。
・地域に密着した事業展開
・安定した顧客基盤
・無借金経営
○会社の魅力
事業内容 「暮らしに笑顔を。」
顧客に安全で安心できる快適な暮らしを届け、地域に密着した事業展開で、環境に優しく、安心して暮らせる社会づくりへの貢献を目指す。
○仕事
◆LPガス事業
二酸化炭素の排出量が少なく、硫黄・窒素も含まれていないこのクリーンなエネルギーを安心して使ってもらえるよう、地域に密着した事業を展開し、LPガスの安定供給からガスの24時間・365日集中監視システムの運営、ガス機器の販売やレンタル、保安サービスの実施まで一貫して取り組み利用している顧客に「安心・安全・信頼・快適」を届ける。
◆燃料事業
JA-SSの名称でガソリンスタンドを茨城県内21カ所に設置し、顧客に気軽に利用してもらえるような身近で地域に根差したガソリンスタンドを展開している。燃料の販売等のサービスの提供を通じて、「安心」「信頼」「快適」をモットーに、顧客に親しみやすく快適な生活及び農業生産やカーライフをサポートする。
○働く環境
職場の雰囲気 「誰にでもチャンスのある職場」
先輩・後輩の垣根を越えて、意見交換ができる。業務で不明点があっても、質問すれば先輩は皆丁寧に教えてくれる。有益な提案であれば、社歴に関係なく、業務に取り入れる、風通しのいい職場である。
○企業概要
◆沿革
昭和51年7月 小美玉市へ「茨城協同配送㈱」を設立。農業機械部品の管理・配送業務を中心に営業を開始
昭和56年6月 社名を「茨城協同配送㈱」から「㈱協同産業」へ変更
平成13年4月 資本金2千万円に増資
平成16年2月 LPガス・石油事業の運営開始
平成16年3月 資本金7千万円に増資
平成17年5月 資本金1億円に増資
平成17年7月 新社屋を「全農茨城県本部」敷地内へ建設・移転
平成20年4月 社名を「協同産業㈱」から「㈱全農ライフ茨城」へ変更
令和元年8月 社名を「㈱全農ライフ茨城」から「JA茨城エネルギー㈱」へ変更。資本金1億4千5百万円に増資
◆JA茨城エネルギー 株式会社
本社所在地 〒311-3155 茨城県東茨城郡茨城町大字下土師字高山1950-1 TEL:029-291-0611 FAX:029-219-1373
代表者 代表取締役社長 藤田一雄 資本金 1億4500万円 売上高 100億円(2019年度予想) 従業員数 260名
事業所
GC(17営業所) (1)本部=東茨城郡茨城町下土師、(2)日立=日立市十王町、(3)太田=常陸太田市松平町、(4)北茨城=北茨城市磯原町、(5)大宮=常陸大宮市山方、(6)ひたちなか=那珂市横堀、(7)大子=久慈郡大子町池田、(8)水戸=水戸市赤塚、(9)笠間=笠間市飯合、(10)行方=行方市小幡、(11)牛久=牛久市女化町、(12)石岡=石岡市府中、(13)守谷=守谷市薬師台、(14)土浦=かすみがうら市深谷、(15)水海道=常総市小山戸町、(16)石下=常総市新石下、(17)下妻=下妻市半谷
GS(21営業所) (1)しもはじSS=東茨城郡茨城町下土師、(2)金砂郷JP=常陸太田市久米町、(3)水府SS=常陸太田市松平町、(4)里美SS=常陸太田市大中町、(5)大宮JP=常陸大宮市鷹巣、(6)御前山JP=常陸大宮市野口、(7)緒川SS=常陸大宮市上小瀬、(8)山方SS=常陸大宮市山方、(9)大子JP=久慈郡大子町池田、(10)常澄SS=水戸市小泉、(11)岩間SS=笠間市押辺、(12)みのりJP=小美玉市部室、(13)七会SS=東茨城郡城里町徳蔵、(14)常北SS=東茨城郡城里町石塚、(15)徳宿SS=鉾田市徳宿、(16)玉造JP=行方市玉造甲、(17)北浦JP=行方市小幡、(18)麻生JP=行方市麻生、(19)霞ヶ浦JP=かすみがうら市深谷、(20)常総ひかりJP=下妻市大園木、(21)八千代JP=結城郡八千代町蕗田
株主 全国農業協同組合連合会(JA全農) 全農物流㈱ JA水戸 JA常陸 JAほこた JAなめがたしおさい JA水郷つくば JA新ひたち野 JA常総ひかり

74「良い大学を出て、良い会社に務める」という強固な価値観:2019/08/16(金) 08:53:26
「いい学校を出ていい会社に務めれば、勝ち組」
実はこれは筆者が子供の頃からいわれていた。つまり何十年も前からいわれ続けてきたのである。それで実際の社会はどうなったかというと、今でもこの価値観は非常に頑強なことに驚かされる。なぜ頑強というと、就職活動中の大学生の行動を観察していると、ほとんどの就活生が、有名な大企業を全部受けて、少しでも有名な大企業に就職するという行動原理で動いていることが明白だからだ。
日本には非常にたくさんの大学があり、たくさんの大学生が毎年毎年生産されていて、そのほとんどの大学生が上で述べたようなアルゴリズムで動いている。なるべく有名な大企業に就職することを目指して、大学3年生にもなれば就職活動に励む。
その結果、有名な大企業の新卒募集には電話帳何冊分かの履歴書が送られてくることになる。実際に大学生を呼んで面接するのは大変、つまりコストがかかるので、多くの大企業は最初にスクリーニングして電話帳何冊分かの履歴書を、少なくとも電話帳1、2冊ぐらいまでに絞り込む。この時何を基準に絞るかというと、「大学名」である。確かに日本の大学教育は、学生のスキルを向上させて将来の日本経済を発展させうる人材を育てるという意味においては役に立っていないが、受験勉強を通して自らの能力、とりわけ勤勉性を証明するというシグナリングとしては非常に役に立っているようだ。いい大学を出ていないと有名な大企業の面接には呼ばれないのだから、冒頭の「いい学校を出ていい会社に務める」というステートメントは、少なくとも有名な会社に就職するにはいい学校を出ないといけないという意味においては正しい。
学生は、そしてその親は〇〇大学卒という栄冠を取得することを目的にしている。重要なのは偏差値で表される入学試験の難易度であり、その帰結としてのシグナリングの強さなのだ。その結果、東大を頂点とする一流大学の序列が一旦できてしまうと、その入学試験の難易度故の序列は、その難易度故に受験生が群がりさらに難易度が上がるという形で自己強化されていくので覆らなくなる。
また逆説的になるが、学歴の経済的価値は就職活動の時に少なくとも面接に呼んでもらえるかどうかというシグナリングの一点だけなので、この基準をクリアしている大学間での価値の違いはほとんどないともいえる。つまり東大・京大・旧帝・旧官・駅弁などの国公立大、早慶・MARCH・日東駒専・大東亜帝国などの有名私立大までならば、大企業の面接に呼んでもらえるので、あまり違いはない。Fラン以外の大学は、どこも団栗の背比べであるというわけだ。最近は企業も正社員の採用に非常に慎重で、インターンなどで実際に働かせて、使えるか、使えないかを慎重に見極めるので、少なくともインターン等に呼んでもらえる大学ならば差はない。
いい学校をでていい会社に勤めようとする学生やその親たちの行動様式は昔から全く変わっていない。寧ろその傾向が更に強くなっているとさえ言える。日本では大学名や会社名がある種の身分を示す家紋のようなものとして機能していると、筆者は推測している。あるいは高級ブランドみたいなものだろうか。シャネルやエルメスのブランド物を身に着けていると自分の地位や「格」が上がったような高揚感が得られる。大学名や会社名はそれにとても似ている。
江戸時代には士農工商という身分制度があったが、それは近代化とともになくなっていったわけで、300年も続いた徳川幕府の時代に、日本人のDNAに身分のようなラベリングを求める心が刻み込まれたのではないだろうか。そういった身分制社会では、正論をいってお上に反抗的な人間よりも、寧ろお上の意に沿って身分制社会の中で上手くやっていこうとする人間のほうが成功して子孫を残せる確率が高まる。また女性もなるべく高い身分の男性と子供を作ったほうが、同じく子孫が残せる確率が高る。このように日本人の心の中に身分を強く求める心が生まれたと考えられないだろうか。そして近代社会では、そのような身分の代替物としての大学名と会社名が機能しているのだ。このようになるべくいい大学に入る、そしてなるべくいい会社に入るというある種の強迫観念が、日本人の心に深く刻み込まれているのかもしれない。大学名や会社名がある種の身分を示すシグナリング・デバイスであり、それがDNAレベルで刻み込まれているとしたら、「いい大学をでていい会社に務める」という価値観が非常に強固なのも頷ける。

75大学の括りは、なぜ生まれたか①:2019/08/16(金) 14:33:55
◆大学の括りへの疑問
「早慶」「MARCH」「日東駒専」「大東亜帝国」…
大学受験シーンに多大な影響を与えているフレーズがある。それが見出しの早慶、MARCH、日東駒専、大東亜帝国などの括りだ。
日本においては、「いい大学」というのは即ち「入試が難しい大学」のことになっている。入学試験の偏差値をもって大学を評価するのが一般的だ。卒業後の学生を評価するわかりすい指標がないため、大学の偏差値は固定化する傾向にある(高校は大学進学実績というわかりやすい指標があるため、偏差値はまだ変動しやすい)。だから競争原理が働きにくく、大学の序列は50年前とほとんど変わらない。
「早慶」は筆者が受験した時にもあった括りだが、それ以外は筆者が社会人になってはじめて聞いたものだった。何故このようなフレーズが生まれたのか興味が湧く。「MARCH」は、かなりの名キャッチコピーだ。ただその括りによって得する大学もあれば、迷惑だと思っている大学もあるだろう。誰がどのような意図でこのようなネーミングを考えたのだろうか。筆者自身は商売柄、「大学の括り」には興味がある。あまりやったことないタイプの仕事ではあるが、一発奮起ここで、大学の括りの由来を調べてみることにした。
◆「MARCHの由来」の定説
早速だが、MARCH、日東駒専、大東亜帝国の括りの由来についての調査結果を発表してみたい。
これらの私立大学に関する括りの多くは、『螢雪時代』によって作られ、一般メディアや予備校などが追随し、定着していったということが定説になっている。『螢雪時代』とは、旺文社発行の大学受験雑誌。1932年(昭和7年)創刊と歴史は古く、1970年代頃までは多くの受験生に読まれていて、特に当時、大手予備校がなかった地方都市の受験生にとっては、バイブル的な存在だった。
まず、MARCHから始めよう。「MARCH」とは、明治大学(M)、青山学院大学(A)、立教大学(R)、中央大学(C)、法政大学(H)という東京の私立5大学を総称した括りだ。この大学群を単位とした特別な交流などは存在しておらず、基本的には大学受験の難易度や、就職活動等における学生のレベルを表す括りとして使われている。大学受験が昭和だった人間にはあまり馴染みがないかもしれない。平成以降、特に21世紀になってから大学受験をした人間にとっては、聞いたことがある確率が高くなる。そして今や受験業界だけでなく一般にもよく知られるようになった。
MARCHはアルファベットにして、その単語自体にも意味があるようになっている。よりコピーライティング的な要素が強い括りだといえる。
その由来は、WikipediaのMARCH(大学)には以下のような記述されている。
“『MARCH』という大学グループ名は、受験専門誌『螢雪時代』の編集長である代田恭之が考案したもので、「大学進学率が1割を超えた昭和30年代、大学がエリート期からマス期に移行するのに従って、私大グループの呼び名を、合格発表のある『3月』のMARCHにかけて名付けたのが始まり」だという。”
記事等で、代田氏がどのようにしてMARCHなどの括りを思いついたかの語っている。そこに書かれているエピソードをざっくりまとめると以下のようなものになる。
“当時、代田氏は全国の大学や高校をまわって大学受験をテーマにした講演をすることが多かった。そんな中で、聴衆が退屈して眠くならないようにインパクトのあるフレーズを準備する必要があった。そこから色々な「大学の括り」のフレーズを遊び心で考えた。その中に「KWAMARCH(クワマーチ)」と名付けた括りがあった(K=慶應、WA=早稲田、M=明治、A=青山、R=立教、C=中央、H=法政)。彼が映画「戦場にかける橋」のテーマ音楽「クワイ河マーチ」が大好きだったのでそれを捩ったという。しかし読みにくい。また代田氏が早稲田大学出身だったこともあり順番を入れ換え「WAKMARCH(ワックマーチ)」と名付け、講演などで語った。そのうちWAKが切れて、「MARCH」だけが残って使われるようになった。”
ただこのエピソードが事実だとすると、MARCHは当初3月の意味ではなく、行進曲の意味のマーチだったということになる。

76大学の括りは、なぜ生まれたか②:2019/08/16(金) 14:35:06
◆なかなか発見できないMARCH
まず螢雪時代で「MARCH」がいつから使われるようになったかを調べることにした。旺文社に行って書庫を見せてもらえば話は早いと思い、調査を打診したところ、一般には公開していないという。
そこで筆者は永田町にある国会図書館東京本館に行って、60〜80年代後半、いわゆる昭和の『螢雪時代』のバックナンバーを可能な限り目を通してみることにした。
国会図書館で調べ物をしたことがある方はご存じだろうが、一度に書庫から出してもらえる冊数は限られている上に、出てくるまでの時間もかなりかかる。コピーを頼むと更に時間がかかる。思った以上に大変な作業で1日ではとても終わらない。
しかしながら、筆者が目を通した範囲ではMARCHという括りを発見することはできなかった(ただし、欠号もあるので完全に「ない」ことを証明するのは難しい)。
ただ調べる中で筆者が得た結論は「昭和30年代から螢雪時代にしばしば登場し、普及していったということは考えにくい」というものだった。
その間接的な証拠の一つが『螢雪時代』1974(昭和49)年10月号に載っているワイド特集「激戦必至50年私大入試」だ。この記事には、東京地区を5つのグループに分けて計20大学が紹介されている。しかし、グループ分けはされていても、括りは出てこない。ただ少なくともこの時点では、括りのネーミングは、螢雪時代においても一般的ではなかったと推測される。
ではどのようなグループ分けがされているかというと、以下の通りである。※順番は元記事で書かれている順。()のフレーズは記事で紹介されている内容を、筆者が要約したもの。
“東京①(私学の双璧)
早稲田 慶應
東京②(ミッション系おしゃれなイメージで女子人気急上昇)
上智 青山学院 立教
東京③(全国区の中堅総合私大 立地が神田周辺) 中央 明治 法政 日大
東京④ (人気の小規模中堅私大 難易度に比べイメージ高)
学習院 成蹊 成城 明治学院
東京その他(欄外コラムで紹介)
東京理科大 武蔵工大 國學院 専修 拓殖 東洋 東海”
当時はまだMARCHのような、偏差値は近いが校風の違う大学を無理矢理一緒にした語呂合わせのいい括りよりも、「上智青山立教」「中央明治法政日大」という「校風によるグループ分け」の方が、志望校選びの実情にあっていたのだろう。
◆昭和40年代は「JAR」の時代
代田氏は「この上智青山立教の3大学の頭文字をとってJAR(ジャル)(若しくは、早稲田慶應を加え、JARWAK(ジャルワック)というフレーズを生み出した」とも語っている。これは昭和40年代、女子の大学進学率が上がり、中でもミッション系で人気の3校をくくって、日本航空のJAL(若しくはその旅行ブランド「JALパック」)にかけたものだという。
実際、1980(昭和55)年12月12日付けの毎日新聞には、「強まる私難傾向」という見出しの記事が載ってる。その中にJARが登場する。
“「ジャルがソーケーに肉薄し、ニットーセンコマが急上昇中」。今、受験界では、こんな言葉がはやっている。「ジャル」は日航の「JAL」をもじったもので上智、青山、立教。「ソーケー」はご存じ、早稲田、慶應。「ニットーセンコマ」は、中堅の日本、東洋(または東京経済、東海)、専修、駒沢。これには「セイセイカナ」という言葉が続く。成城、成蹊、神奈川だ。競馬になぞらえて「二頭先駒斉整哉」と書く人もいる。”
しかしこのJAR、日東専駒などの括りも、講演やメディアへの取材などでは語られていることはあったとしても、その時代の螢雪時代本誌にはなかなか見当たらない。

77大学の括りは、なぜ生まれたか③:2019/08/16(金) 14:36:50
◆括りは空前の私大ブームから
そんな中、螢雪時代の元編集者である田川博幸氏にお話を窺うことができた。田川氏は、1980〜90年代にかけて、前述の代田氏と一緒に、色々な大学の括りのネーミングに携わった一人である。
田川氏は「そのような括りが螢雪時代に載るようになったのは、バブル最盛期の昭和から平成に移るタイミングだ」と語ってくれた。
それまで螢雪時代の読者は国公立志向が高く、当時、早慶以外の私立大学はそこまで注目されていなかった。ところが、1980年後半になると、事態が大きく変化してくる。18歳人口が急増した上に、大学進学率(特に女子)が急上昇する。要は大学進学者が大幅に増えたのだ。そうなると受験生のすそ野も広がる。私立志向も高まり、倍率も高くなる。
倍率の上昇とともに、私立大学の場合、多数の学校や学部を受験することが一般的になっていった。螢雪時代も「1-3-2併願作戦(※)」などというフレーズを作ってそれを後押しした。
(※合格可能性25%の最高目標校1校、合格可能性50%の実力相応校を3校、合格可能性75%の合格確保校を2校受験すれば、最低でも1校に合格する可能性の理論値は99.4%以上になるという計算から生まれたもの。その後、2-2-2、1-2-3などフォーメーションは年によって変わる)
90年前後、私大専願の受験生は、早慶レベルを第一志望にしていても、合格確保校として偏差値の低い大学を受験することも珍しくなくなっていった。すると各大学の見かけの倍率や偏差値がさらに急上昇していく。いわゆる「私大バブル」という状況になり、「私高国低」「国捨私入」などと言われるようになった。進路指導にあたる高校教師たちも、個別に対応しきれない。大学の校風などよりも、偏差値が重視されていくようになる。
1988(昭和63)年、旺文社は『私大合格』(1994年に『私大螢雪』と改名)を創刊し、私立大学の情報にも力を入れるようになる。前述の田川氏も『螢雪時代』から『私大合格』の編集部に異動した。毎月のように何らかの特集をつくらなければならないわけで、ますます目をひく見出しが重要になってくる。そうなると偏差値でグループ分けして、面白可笑しいネーミングを使ったタイトルの方が興味を惹きやすい。編集部で頭を捻って新しい括りを生み出していったという。
「おそらくこの時期の『私大合格』『私大螢雪』『螢雪時代』で、上記のような「括り」が誌面に頻繁に登場するようになったはずだ」と田川氏は語った。
そこで筆者は、その時代の『螢雪時代』とともに、『私大合格』『私大螢雪』のバックナンバーを調べてみることにした。何故か『私大合格』『私大螢雪』は、国会図書館東京本館に置かれておらず、上野の「国際こども図書館」に所蔵されていた。
「国際こども図書館」は、なかなかおしゃれな建物で大人にとっても居心地がいい場所になっている。資料の閲覧や複写は国会図書館と同じシステム。ただし、一度に見れる冊数が5冊と少なく、複写している間は新たな資料を閲覧できないので、ここでもかなり時間がかかり、全部見るのは何日も通うはめになった。ただそのおかげで、面白い事実を発見することができた。

78大学の括りは、なぜ生まれたか④:2019/08/16(金) 14:39:09
◆「MARCH」は「CHARM」から始まった
MARCHという5大学の総称が生まれた定説に疑問を抱いていた。定説ではMARCHという括りは、『螢雪時代』を中心に昭和30年代から普及したとのことだったが、その証拠を見つけることはできなかった。
昭和時代の『螢雪時代』を読むと、現在のMARCHの括りではなく、「青山、立教」と「中央、法政、明治」は別のグループという認識が高かった(偏差値よりもイメージの括りが優先されていた)。
ミッション系でおしゃれなイメージの「青山、立教」は、上智と一緒に頭文字をとってJARという括りが使われた。一方、「中央、法政、明治」の3大学には特別な括りは生まれなかった。頭の2〜3文字ずつをとって「HOCHIMIN(ホーチミン)」にしようというアイデアが螢雪時代編集部内で出たらしい。ただこれは採用されなかったという。
螢雪時代の元編集者である田川博幸氏から「そのような括りが誌面に登場するようになったのは、昭和から平成に変わる頃、受験人口が爆発的に増え、私大ブームになった頃だ」というアドバイスをもらった。そこで筆者は、改めて1988(昭和63)年〜1993(平成5)年にかけての『螢雪時代』『私大合格』『私大螢雪』を、「国会図書館」で調べてみることにした。
その頃の『螢雪時代』『私大合格』を時系列にひたすらチェックしていったが、なかなか「MARCH」には出会えない。すると、『螢雪時代』1989(平成元)年7月号の巻頭で、MARCHよりも先に新しい括りに出会ってしまった。
それは「CHARM(チャーム)」だ。構成される5大学は「MARCH」と同じ。ただ順番が中央大学(C)、法政大学(H)、青山学院大学(A)、立教大学(R)、 明治大学(M)と違っている。
リードにはこうある。
“東京の人気私大で、併願校として組み合わされる5校。頭文字をつなげてみたら、なんとCHRAMができた。今月は魅力的(チャーミング)なこの5校を比較紹介しよう!”
もしこの時までに、「MARCH」が普及していたら、わざわざ「CHARM」という括りを作らないはずだ。この5大学が一つのグループとして語られるようになったのは、おそらくこれが最初だろう。
しかしこの「CHARM」という括りは普及しなかった。その証拠は、この号では大特集を組んでいるのに、これ以降、CHARMという括りは、まったく見かけることがなかったからだ。この括りが1号だけで終わってしまった理由について、「ある大学がその順序についてクレームを言ってきたから」という噂話も聞いたがもちろん証拠はない。だからここには書けない。
◆MARCHより、JAR推しだった旺文社
1990(平成2)年になると、誌面に括りの見出しが数多く登場するようになる。
他の括りは後で述べるとして、MARCHに関連する大学のものでいうと、やはり一番目につくのはJARやJARWAKだ。『私大合格』1990(平成2)年4月号に、旺文社ゼミの広告がある。計3つの括りが書いてあり、色々と興味深い。「JARWAK(上智青山学院・立教・早稲田・慶応)」「日東専駒(日本・東洋・専修・駒沢)」「大東亜帝国(大東文化・東海・亜細亜・帝京・国士舘)」の3つの括りだ。しかしここでも「中央、法政、明治」の3大学は、括りに登場しないことがわかる。
次は『高二時代』1990(平成2)年10月号。上智、青山、立教の3大学の学生のことを、「JARギャル」「JARボーイ」と称しているのが、ちょっと笑える。この頃は、まだMARCHではなくJARが推されているのがわかるだろう。
そして筆者は、ついに「MARCH」が初めて登場した瞬間を発見した。あくまで筆者個人の調べではということではあるが、それが『私大合格』1990(平成2)年8月号だ。
ただこの時の括りは、あくまで「JARWaK MarCH」。青山、立教は「JARWaK」の方に括られていて、「MarCH」に含まれているのは、明治、中央、法政の3校のみだ。今の括りとは違う。AとRは重複している。何より長い。
おそらく上記のような理由から、「JAR」が解体し、AとRが、aとrに取って代わったのではないだろうか。

79大学の括りは、なぜ生まれたか⑤:2019/08/16(金) 14:40:40
◆入れ代わった年代はいつか
これ以降の「螢雪時代」「私大合格(私大螢雪)」を調べてみた。しかしまったく出てこない。その他の括りも、この1990(平成2)年がピークで、「日東専駒(日東駒専)」以外はほとんど登場しなくなる。
一方、この頃から、一般のメディアでも、「日東駒専」「大東亜帝国」という括りが伝えられるようになる。例えば、『週刊現代』1990(平成2年)3月10号にある「大学下克上 日東駒専は偏差値で旧帝大 北大、東北大、九大に並んだ」などのように。
そしてMARCHという括りが一般誌の「見出し」に登場するのは、『週刊朝日』2004年4月30日号の「早慶 MARCH グループ別ランキング 伸びている私立高校」が初めてだ。翌2005年からは、『週刊朝日』に追随する形で、『読売ウィークリー(2005年3月27日号)』『サンデー毎日(2005年5月1日号)』などでもMARCHという括りを使い始めるようになる。
この1990-2004年の間のどこかで現在のMARCHという括りが確立されたと推測できる。確かに近い言葉は定説通り『螢雪時代』などから生まれているとしても、現在のMARCHという括りを最終的に定着させ広めていったのは、他のメディアや予備校などであった可能性も否定できない。
しかし調査では、それが誰でいつなのかは解明できなかった。残念であるが、また新しい情報を入手することができたら改めて調査してみたい。もし、読者のなかで有力な情報をお持ちの方は、ぜひ筆者までご一報頂きたい。
◆「日東駒専」「大東亜帝国」など
ここで、MARCH以外の括りの由来について触れておこう。
まず、「日東駒専」(日本大学、東洋大学、駒澤大学、専修大学)を見ていこう。
この括りも『螢雪時代』の代田氏が原型をつくって後に変化したものだ。もともとは「日東専駒成成神(ニットーセンコマセイセイカナ)」だったという。「成成神」は、成城大学、成蹊大学、神奈川大学のこと。後に「成成神」はカットされる。紹介した1980年の毎日新聞にも載っていることから、1970年代には作られていたことがわかる。しかし『螢雪時代』に載ったり、受験業界で頻繁に使われるようになったのは1989年代後半になってからだ。『私大合格』1989(平成元)年10月号は、筆者が見つけた範囲では「日東専駒」が見出しで使われている初出である。
田川氏の証言によれば「たしか当時代々木ゼミナール副理事長だった竹村保昭氏が「日東駒専」と言い換えて、それが定着していったはず」ということだ。一般メディアにおいては、この「日東駒専」が関東地区では一番早く普及していった。
続いて「大東亜帝国」(大東文化大学、東海大学、亜細亜大学、帝京大学、国士館大学)を見ていこう。昭和から平成に代わる私大ブームの時の『私大合格』『螢雪時代』では「亜拓大帝国」「拓亜大東国」「拓亜大帝国」「大東亜拓桜帝国」など様々な表記で登場する(拓亜大東国の「拓」は拓殖大学、「東」は東京国際大学、大東亜拓桜帝国の「桜」は桜美林大学と記載されていた)。
「大東亜帝国」には当初「東海大学」は入っていなかったという説が強い。ただ前述した『私立合格』1990(平成2)年4月号の旺文社ゼミの広告には、現在の「東海大学」も入った大東亜帝国の括りが登場している。筆者が確認した限りではこれが初出だ。そして「拓亜大帝国」と併用されながら、徐々に「大東亜帝国」で定着していったようだ。
他にも関東地区では、同じく代田氏が作ったと言われる「関東上流江戸桜」(関東学園大学、東京経済大学、上武大学、流通経済大学、江戸川大学、桜美林大学)などの括りが存在するという。

80大学の括りは、なぜ生まれたか⑥:2019/08/16(金) 14:42:03
◆大学は自らの価値を「きちんと」発信せよ
ここでは大学の括りで得する大学、損する大学について。またブランディングの観点から、大学の括りを考察していきたい。
ブランディングのなかで「括り」はどのような意味づけを持つのか。またその「括り」を脱するためにどのような発信が必要なのか。今までの調査で、「MARCH」をはじめ「日東駒専」「大東亜帝国」など、色々な括りについて調べた。これらの多くが「螢雪時代」をはじめとする受験メディアや予備校によって作られたものであることがわかった。
文筆業を仕事にしている筆者からすると、一番興味があるのは、このような「括り」が、何の目的で特定の大学をブランディングするために作られたのかどうかという点である。しかし調べた「MARCH」「日東駒専」「大東亜帝国」などにおいては、そのような事実は発見できなかった。特に誰かが特定の大学のブランディングを意図してこの括りを流行らせようとしたわけではなく、語呂がいいことがあって、徐々に流通していったとみて間違いないだろう。
ただし、近年、MARCHに学習院大学を加えて「GMARCH(ジーマーチ)」という呼び方も一部では使われている。それ以前にも、上智大学を加えて「JMARCH(ジェイマーチ)」、日本大学を加え「NMARCH(エヌマーチ)」などのフレーズが生まれては消えていった。これらの新しい括りに関しては、誰かの何らかの意図が加わっていた可能性は否定できない。そのグループに入ることで得するという思惑があっても不思議ではないからだ。
括りは大学主導ではなく、予備校などによって作られるのは象徴的なことだ。そして一度、その括りに入れられてそれが定着してしまうと、大学関係者が言うところの「入れ替え戦のないリーグ戦」を戦い続けなければいけなくなってしまう。大学側がいくら努力しても、世の中の評価は変わらない。それでは、健全な競争は生まれない。
◆知られざる「実力のある」大学たち
これら現在の大学の括りは校風ではなく入試の難易度によって決められている。その難易度はいわゆる偏差値によって決められる。終身雇用制という決められた価値観が一般的だった時代には、偏差値はある程度の指針になり得た。大学選びが会社選びと直結していたからだ。
そのような時代においては、これらの括りは、受験生の大学選びの指標になるすぐれたキャッチコピーだった。受験メディアや予備校がこれらを作ったのはそれなりに意味があったのだ。
しかし価値観が多様化し、どんどん大学入学者が減っていく時代において、このような括りはどんどん意味を持たなくなっていくだろう。
そもそも偏差値とその大学が持っている本来の価値は必ずしも一致しない。無論、学術関係者や専門家の間では、その実力は知られている大学かもしれない。また、その地方では評価が高く知られている大学もあるだろう。
しかし全国規模でみれば「早慶」「MARCH」「日東駒専」「大東亜帝国」、この4つの括りを除くと、ほとんどがその価値をきちんとアピールできていない。この4つの括りにしても、メディアが勝手に持ち上げてくれているお蔭でバリューが保てている側面が大きく(中には現在の実力以上に評価されている大学もある)、自らその価値を発信できている訳ではない。
予備校やメディアからは偏差値で括られて、本来持っている実力よりも低くみられて、その他の大学は悔しくないのだろうか。もっと自らの価値をきちんと発信しようとは思わないのだろうか。
18歳人口の減少で、近い将来、潰れていく大学がバタバタと出てくることが予想される。そんな中で生き残っていくには、それぞれの大学が古い価値観を基にメディアや予備校が作った「括り」を打破していく必要がある。
旧来の価値観に縛られた大学の序列はなかなか変わらない。「早慶」「MARCH」「日東駒専」「大東亜帝国という大きな4つの括り、大きな固定概念を覆せれば、硬直化している世の中の価値観を大きく変えていくことに繋がるのだ。

81どこの大学から高学歴か:2019/08/17(土) 09:22:14
◆学歴は能力の証
日本の社会では、その人物の能力や人間性を把握するうえで「学歴」を重視する傾向がある。一昔前は3K、つまり「高身長、高収入、高学歴」と呼ばれるほど、学歴は重視され、それは時代が進んでも残っている。
特に企業や専門職ではある程度高い能力を有している学生を雇用したいため、その最も判断しやすい材料として「どの大学を卒業したのか」はとても重要になるのは当然だ。さらに、理系に関しては専門的な知識が求められるので、特に重視される。
一般的に「高学歴」と呼ばれるのはどの大学なのか。色々な目線から解説していこう。
◆一般的に高学歴はどこからか
まずは、一般的なラインで考えてみよう。普通に「高学歴」と聞くと、いろいろな大学を思い浮かべると思う。それは本当に人それぞれ考え方は異なるだろう。ただ、世間一般的な基準になるのは「名前を知っているかどうか」である。
その学生個人の能力の高低差に限らず、世間的に知られている大学に通っていれば「勉強はちゃんとしたんだな」という印象を持つ。
そして、そのラインとして挙げられるのは「大東亜帝国」と呼ばれる大学だ。大東文化・東海・亜細亜・帝京・国士舘の5大学は関東の有名な大学であり、全国的にも聞いたことがない、なんてことはないはずだ。
どの大学も総合大学であるため、とても幅広い学部から構成されており文系、理系共にたくさんの学生が所属している。そして、これらの大学はある意味、高学歴のボーダーラインと言える。
偏差値としては学部によって異なるが、だいたい50であるため、それなりの勉強しておかなくては合格できない大学である。なので、「一流」まではいかなくとも、学歴としては高い位置づけをされる。
◆企業から見た高学歴はどこからか
それでは企業目線で「高学歴」のラインを見ていこう。一般的には「名前」が知られている大学であれば、それなりに学歴はあると判断されるが、企業が大学の就活生を受け入れる時には、なるべく能力の高い学生が欲しいと願う。
確かに「大東亜帝国」や「日東駒専」(日本・東洋・駒沢・専修)でも十分であるかもしれないが、より高い能力を有する人材を求めようとすると、「MARCH」が中心的な存在となる。
MARCH(明治・青山学院・立教・中央・法政)の5大学は関東圏にある非常に有名な大学であり、学部による差はあれど偏差値は50台後半から60台を平均とした大学だ。受験生でも成績の良い学生が合格するような大学になるので、非常に能力の高い学生が集まっている。
また、このレベルの大学になると関東圏だけでなく他の県からも受験してくる学生も多く、間違いなく全国区の大学と言えるだろう。
企業としてはより優秀な人材を見つけたいのであれば、やはり少なくともこのMARCHのどこかに属している学生を起用したいと考えるだろう。そのため、企業の人事の人間からすれば、高学歴がこのラインになると言える。
◆一流企業から見た高学歴はどこからか
さらにその上の世界的に発展している企業や日本でも有数の大手の企業、いわゆる一流企業になると求められる人材はさらに高くなる。一流企業になると、学生に求める能力の幅が広くなり、得意不得意はあれどオールマイティーに作業をこなせる人間が欲しいと思う。
そうなると、「早慶」(早稲田・慶應義塾)以外にはない。これは受験生にとっては最高レベルの目標となるものだ。一流企業としては日本のトップクラスに位置するこれら早慶に属する学生に対しては優秀な人材として認めている。
上智や東京理科も合わせて、関東の「私大トップ4」と表現することもある。一流企業の人間からしてみれば、これらの大学に属するレベルから高学歴の人間として認められることになるだろう。
日本にはたくさんの大学がある。しかし、どこの大学に入るかでその先の人生は大きく変わる。高学歴であることは、それだけ勉強したという証になるものだ。そして、その証は一生自分の経歴として残るものでもある。

82大東亜帝国の魅力と就職事情①:2019/08/17(土) 15:43:18
東京には有名大学がたくさんある。早慶やMARCH、日東駒専など偏差値も高い全国区の人気有名大学は東京を中心とする関東に集中している。
そんな東京の有名大学群の中でも、日東駒専の少し下の偏差値帯に属するのが、大東亜帝国だ。大東亜帝国とは、大東文化・東海・亜細亜・帝京・国士舘の5大学の頭文字を取った俗称で、主に受験生の間で頻繁に使われる。
ここでは以下に、大東亜帝国の魅力・入試難易度(偏差値)や、大東亜帝国の就職先などについて詳しく掘り下げて考えていこう。
◆関東の上位私大、大東亜帝国
前述の通り、日本の大学の主な有名大学は東京を中心とする関東地区に集中している。大東亜帝国の5大学は、その多くの大学の林立する関東エリアのヒエラルキーの中でも、上位に位置する大学群だ。
その入試の難易度は、早慶(早稲田・慶応)、次にMARCH(明治・青学・立教・中央・法政)、その次に日東駒専(日大・東洋・駒沢・専修)といった大学があり、そのすぐ下に大東亜帝国が来る。その下に500余りの多数の大学があるので、この5大学は入試難易度から言っても、関東の上位大学になるわけだ。
その上、この5校とも古い歴史があり、幅広い業種に多様な人々を輩出している。
更に、東海大や帝京大などは日本全国に付属高校や準付属高校を持っていて、内部進学制度も充実している。
◆大東亜帝国は、日東駒専とMARCHの併願が多い
多くの受験生は、MARCHが第一志望・チャレンジ校であり、日東駒専を本命として受験する学生が一般的だ。そのため、MARCHを第一志望としている受験生にとっては日東駒専の合格も覚束ず、かなり厳しい合格ラインとなるため、滑り止めが必要になる。その滑り止め併願先として適しているのが、大東亜帝国なのだ。
概してMARCHの入学難易度は60、日東駒専は55、大東亜帝国は50。大東亜帝国は、日東駒専のボーダーより5、MARCHでは10低いので、安心して併願できる。
受験で多いパターンとしては、大穴狙いの一発逆転(早慶)、チャレンジ志望(MARCH)、本命(日東駒専)、保険の滑り止め(大東亜帝国)ということになる。
◆大東文化大学の学部偏差値と魅力
大東文化大は、漢学をはじめとする東洋の文化を研究し広く教授することを目的として大正時代に議会決議で創られた大東文化学院を前身に持つ文系総合大学だ。
高島平にある本部の板橋キャンパス、埼玉に東松山キャンパスと緑山キャンパスを持ち、現在は、8学部がある。図書館などの施設・設備がとても充実していることが魅力として挙げられる。
大東文化大の学部ごとの最新の入試の難易度(偏差値)は以下の通りである。
・文学部で偏差値55.0、・経済学部で偏差値50.0、・外国語学部で偏差値50.0、・法学部で50.0、・国際関係学部で偏差値50.0、・経営学部で偏差値50.0、・スポーツ健康科学部で偏差値50.0、・社会学部で偏差値50.0、となっている。

83大東亜帝国の魅力と就職事情②:2019/08/17(土) 15:44:21
◆東海大学の学部偏差値と魅力
東海大学は、渋谷区富ヶ谷に本部と併設の代々木キャンパスを持つが、その他にも北は北海道の札幌キャンパスから、南は九州の阿蘇キャンパスまで、全国規模でキャンパスを持つマンモス大学である。19学部という日大にも匹敵する規模の総合大学でもある。
東海大の魅力は、日本全国にあるそれぞれの特色豊かなキャンパス間で学内留学できるキャンパス間留学生制度があることが第一に挙げられる。刺激の多い、色んな環境でキャンパスライフを謳歌したい人にはピッタリだ。
また、日本で初めてパイロットを養成すために設置された工学部航空宇宙学科や、日本で唯一、海を総合的に学問する海洋学部のある特色の際立った大学としての一面も魅力である。
東海大の学部ごとの最新の入試偏差値は以下の通りである。
・北海道にある国際文化学部の偏差値45.0、・北海道にある生物学部の偏差値50.0、・文学部の偏差値55.0、・文化社会学部の偏差値57.5、・政治経済学部の偏差値55.0、・法学部の偏差値55.0、・教養学部の偏差値52.5、・体育学部の偏差値47.5、・健康学部の偏差値50.0、・理学部の偏差値50.0、・情報理工学部の偏差値50.0、・工学部の偏差値47.5、・観光学部の偏差値55.0、・情報通信学部の偏差値47.5、・静岡にある海洋学部の偏差値57.5、・医学部の偏差値65.0、・熊本にある経営学部の偏差値52.5、・熊本にある基盤工学部の偏差値37.5、・熊本にある農学部の偏差値45.0、となっている。
◆亜細亜大学の学部偏差値と魅力
亜細亜大学は、武蔵野市に本部を置く、文系総合大学だ。「一芸入試」などユニークな入試制度を始めたことでも知られる大学で、先進的な語学留学プログラムなども充実していて、特に世界で活躍したい学生にとってはとても魅力的なカリキュラムを多数取り入れた大学である。
亜細亜大学の最新の学部別の入試偏差値は以下の通りである。
・経営学部の偏差値50.0、・経済学部の偏差値50.0、・法学部の偏差値50.0、・国際関係学部の偏差値50.0、・都市創造学部の偏差値47.5、となっている。
◆帝京大学の学部偏差値と魅力
帝京大学は、板橋の本部と八王子キャンパスを中心に九州にもキャンパスを持つ医学部および付属病院をを有する総合大学である。
医学部のみならず、薬学部や医療技術学部、福岡医療技術学部といった医療系学部を4学部も有しているところが特色であり、魅力である。文系学部は、八王子キャンパスに集中している。
帝京大学の学部別の、最新の入試偏差値は以下の通りである。
・医学部の偏差値65.0、・薬学部の偏差値45.0、・経済学部の偏差値47.5、・法学部の偏差値47.5、・文学部の偏差値50.0、・外国語学部の偏差値50.0、・教育学部の偏差値50.0、・栃木にある理工学部の偏差値40.0、・医療技術学部の偏差値50.0、・福岡医療技術学部の偏差値45.0、となっている。

84大東亜帝国の魅力と就職事情③:2019/08/17(土) 15:45:35
◆国士館大学の学部偏差値と魅力
国士舘大学は、1917年に創設された私塾国士舘を前身に持つ、世田谷区に本部のある大学だ。
体育学部を有し、スポーツ界・教育界はじめ、警察や消防、自衛隊に多数の人材を送り込んでいる大学でもある。世田谷の他に、町田キャンパスと多摩キャンパスもある。
国士舘大学の学部別の最新の入試偏差値は以下の通りである。
・政経学部の偏差値55.0、・体育学部の偏差値45.0、・理工学部の偏差値47.5、・法学部の偏差値47.5、・文学部の偏差値50.0、・21世紀アジア学部の偏差値42.5、・経営学部の偏差値52.5、となっている。
◆大東亜帝国で文系に強いのは
大東亜帝国は概して、入試偏差値とその就職などを含めた総合力を比較した場合、お得感の強い、コスパの良い大学5校だと言える。
大学の成り立ちも由緒正しく、歴史も古く、古くから各界に優秀な人材を輩出し続けている実績は、実社会では確立されたものがある。
特に、大東文化・亜細亜・帝京・国士舘の4校は文系学部がその出自となっているので、文系に強いのは、看板学部ということになる。
具体的には、大東文化大なら文学部、東海大なら文学部、亜細亜大なら経営学部と国際都市関係学部、帝京大なら経済学部と文学部、国士舘大なら政経学部が文系の中で特に強いと言えるだろう。
◆大東亜帝国で理系に強いのは
日本の私立大学全般に言える傾向なのだが、国公立大学に比べるとその研究施設などの充実は不備で、どうしても理系学部は私立大学では手薄になっている。大東亜帝国の5大学もその例外ではなく、東海大と帝京大以外の3大学は理系には強いとは言えない。大東文化大と亜細亜大に至っては、文系総合大学であり、理系学部はない。
しかし東海大と帝京大に関しては、理工系はもちろん、医系の学部も完備、付属の大学病院も完備しているので、理系にも強い大学である。理系が出自の東海大はその特色を生かし、理系学部の社会的評価は高い。オススメできる学部として、東海大の工学部と理学部・海洋学部、帝京大の理工学部を挙げておきたい。
◆大東亜帝国の就職先や就職事情は
大学生が就職活動をする際に、表向きは平等でも、採用する企業サイドには、「学歴フィルター」なるものが歴然と存在していることは公然の秘密である。
この学歴フィルター、東京に本社を置く多くの大手企業では採用対象の学生の条件として、「大東亜帝国以上」と線引き(ボーダーライン)を設けているのが実情である。特に文系学部の就活大学生においては、地方の国立大生と大東亜帝国の学生であれば、実績のあるOBを多数輩出している大東亜帝国の方が、一般的に有利だと言われる。
謂わば、大東亜帝国は就活において、多くの大手企業の学歴フィルターのボーダーとされる大学群であり、スタートラインに立つ資格のある大学群である。

85大東亜帝国の魅力と就職事情④:2019/08/17(土) 15:48:45
◆就職の現状
大東亜帝国は、理系の専門職や、特殊技能系の職種、体力系公務員などの就職では際立っている。
事実、就職実績としては、国士館大のように体育科の教員をはじめ、警察官や自衛官に毎年多くの採用実績を誇る大学もある。
東海大は理系も含めた総合大学の強みを生かし、多数のOBがあらゆる分野で活躍しているので、そういったコネクションを頼って就活を進めることも可能だ。
大東文化大は国語科の教員を古くから多数輩出しているし、帝京大は医学会や製薬業界に強く、亜細亜大は、その語学カリキュラムを活かした人材がアジアをはじめ広く世界で活躍している実績もある。
なので、大東亜帝国の就職事情は、大学に入ってからの本人の研鑽次第と言えるだろう。できれば大学入学後の1年生のうちから、具体的に進路を定めて、然るべき科目を履修したり、資格を取得したり、教職課程を取るなどして、また、その進路に有利なゼミなどに属して研鑽を積むことをオススメする。
◆大東亜帝国のまとめ
関東の代表的な上位大学群である大東亜帝国の5大学について、掘り下げて考察をしてきたが、いかがだっただろうか。
この5つの大学は、全国的に知名度も高く、各界に多くの有名OB・OGも輩出している学校でもある。学ぶための施設や、各種の独自カリキュラムも充実しているのが大東亜帝国の特徴でもあるので、大学に入ってから大いに学び、その上位の大学群の学生以上の実力をつけていくことも大いに可能な大学群といえる。総じて言えることは、とてもコストパフォーマンスの良い大学であるということだ。
入試難易度(偏差値)の割に、大学そのものの総合力、実力は非常に高く、社会の評価も定評があり、就職状況も良好なので、偏差値だけではわからない大学の実力が最も高い大学群であるとも言えるのだ。言い方を換えれば、とても「お買い得でオススメ」のできる大学群ということである。
早慶やMARCH、日東駒専といった東京に存在する人気名門大学はかなり華やかで派手なイメージが先行するが、大東亜帝国に関しては、非常に地味であるが、いぶし銀の実力者といったイメージだ。特に、東京に本社を持つ東証一部上場企業の多くでは、学歴フィルターを「大東亜の以上」としている会社がほとんどだ。
偏差値的にそれ以下のFラン大はもちろん、旧帝を除く地方の国公立大生と就活で競った場合には、大東亜の学生の方がたいていは勝つということだ。これは、駅弁と言われる地方の国立大生はその地方では絶大なブランド力を誇るのが一般的なので、東京で相殺されるという現象である。
このことは、実社会で大東亜帝国のOB・OGが実績を上げていて、高い定評や人脈を築き上げていることの証左である。5大学とも長い歴史と伝統があるからだ。そういった意味でも、進学してお得感や満足度の高い大学群が大東亜帝国の5大学だと言えるのだ。

86「大東亜帝国は滑り止め」などと甘く見るな①:2019/08/18(日) 14:35:07
受験業界にいるとよく聞く言葉に「取り敢えず目標はMARCH、出来たら日東駒専、最低でも大東亜帝国」という表現がある。
この考えは、とても危険だ。受験業界から言わせれば、現状は大東亜帝国に合格するのも難しい。保護者の世代だとそう感じられないかもしれないが、それが学生に伝染してしまっているかもしれない。
本当に猛勉強をしていて、最低ライン大東亜帝国というレベルの学生もいるが、そういうレベルじゃない学生ですらこの言葉を乱用する傾向にある。受験生は、ちゃんと自分の模試結果を見ているのだろうか。何を見て最低ラインとか言っているのか、注意喚起をしたい。
◆大東亜帝国は入試基礎レベルと言われるが‥
大東亜帝国はご存知の通り、大東文化・東海・亜細亜・帝京・国士舘のことを指すが、あまり一括りにするのも問題がある。だが、大東亜帝国の入試において難問・奇問といった出題はほとんどなく、高校の授業などで扱う基本的なことをしっかり勉強していれば点が取れる。そういう意味では、基本的なレベルなので学生及び保護者が甘く考えがちだ。
しかし、高校は義務教育ではないので学ぶ内容も中学の頃とは違い、より深く難しくなっている。正直な話、高校で習った内容を習得することは容易ではない。
また、高校によって授業進度や課題の量も違うので、全国の高校生が一律同じ学力であるはずもない。偏差値70の高校の特進クラスの学生が考える基本レベルと、偏差値55の高校の授業について行けていない学生が考える基本レベルが同じというのはおかしな話なのである。
◆受験生が中間層の大学に流れる傾向
大学の定員厳格化により、上の大学に合格できなかった学生が下に流れてきている。2018・2019年度入試は酷かった。
実力がある学生でも、確実に合格できる大学に出願してくる。立地が良く知名度がある大学の人気は高く、日東駒専の受験生は増えておりレベルも高くなっている。勿論、ブランド力がある大東亜帝国の倍率が上がるのは当然だ。上位層から中間層の闘いが過酷になっている。
「最低でも大東亜帝国」などと滑り止め程度に考えるのは間違っていると、断言しておきたい。
◆定員厳格化で大学受験大混乱
ここ数年、大学入試が荒れているという話は聞いたことがあるだろう。その大きな原因として考えられるのが「文科省の通達による定員厳格化」だ。
簡単に言えば、文部科学省が規模が大きい大学に対して入学者を絞るように通達を出したものを指す。具体的にどういった削減をすることになったのか。
大学の規模を収容定員で定義して、8000人以上の大学に対してはこれまで定員の1.2倍未満までの入学者を認めていたが、2018年度以降は1.1倍未満に抑えるようにということである。規模が大きな大学は首都圏に多く、主要な大学の中では以下の大学も該当している。
・収容定員8000人以上の大学の代表例
早慶‐早稲田・慶應義塾、MARCH‐明治・青山学院・立教・中央・法政、日東駒専‐日本・東洋・駒澤・専修、大東亜帝国‐大東文化・東海・帝京・国士舘
ここに挙げたすべての大学は多くの合格者を減らしているが、それに反して受験者数が大幅に増え、大学・学部の倍率が大きく上昇した。それによって、大丈夫(合格圏内・安全圏内)と考えていた受験生でも合格できないような事態が数多く起きてしまっているのだ。
◆人数を多く取り過ぎたらどうなるのか
人数を取り過ぎて決められた数字を超えてしまうと、各大学には恐ろしい罰則が待っている。国からの補助金減額だ。
大学は一人一人の学生からの納入金や、国からの補助金、支援者からの寄付金などによって運営している。それは設備を整えたり、研究のために使ったり、大学で働く人たちの給料等に使われている。この補助金がカットされてしまうと大学の運営は厳しくなってしまうので、大学側も従わなくてはならない。

87「大東亜帝国は滑り止め」などと甘く見るな②:2019/08/18(日) 14:36:59
◆受験生、保護者が気にすべきことは
入学者が減るということは合格者も減るということだ。そうすると以下のようなことが起きている。
①早稲田、慶應の不合格者が増加。→②MARCHに占める早慶落ちが増える。→③MARCHの倍率増加。→④MARCHの不合格者が増加。→⑤日東駒専に占める早慶・MARCH落ちが増える。→⑥日東駒専の倍率増加。→⑦日東駒専の不合格者が増加。→⑧大東亜帝国に占める早慶・MARCH・日東駒専落ちが増える。→⑨大東亜帝国の倍率増加。→⑩大東亜帝国の不合格者が増加。→⑪Fラン大は避けたいので、浪人生が増加。
もう意味はわかるだろう、そう悪循環の連鎖が始まるのだ。こういった流れで大学入試が全体的に難しくなってきている。そのため、これから受験生たちは大学の選び方に注意をしなくてはならない。
例を挙げると、これまでは、早慶2学部+MARCH3学部+日東駒専2学部という受験をしていたパターンが多い。しかし、早慶2学部+MARCH3学部+日東駒専2学部+大東亜帝国2学部のような受験の仕方が必要になっている。勿論、MARCH以上に合格できなければ浪人するなどの覚悟があればこのような受け方をするのは絶対ではないが。
とはいえ、入学者削減は10%程度なので、早慶ならば合格者の上位90%まで、MARCHならば上位80%程度まで、日東駒専ならば上位70%程度まで、大東亜帝国でもこれまでの入試における上位60%程度までの受験生は変わらず合格できるはずだ。
◆受験生の意識の甘さには、保護者や教師にも責任が
大学も時代によってどんどん変化している。自分が学生だった頃のイメージのままでいると、悲劇を生む。
よくあるパターンだと、保護者が現状の大学レベルを勘違いしていて「帝京大学なんて学校の授業を受けていれば受かる」などと言ってしまう場合。子供は親の言う事(特に楽なこと)は聞いてしまう。
今の時代は大学全入時代と言われているが、有名大学の倍率はどんどん上がっている。馬鹿正直に授業を聴いただけの学生と、毎日猛勉強している学生が同じ大学を受けるわけだから、そう簡単にはいかない。
高校の中にも問題発言をする教師がいる。生徒一人一人の実力と関係なく、高い大学に合格しないと意味がない等と脅すような言い方をして、生徒が自分の実力に全く伴わないハイレベルの大学ばかり受けて全落ちしてしまったり。
逆にそこまでレベルの高くない大学を志望校にしていたら「勉強しなくても入れるよ」と冗談なのか分からないが言ってしまい、その生徒が本当に勉強しないで不合格になってしまったり。
例えば、専門学校から大学になったところは大学としての知名度が低く偏差値もそれほど高くはない。しかし現代では手に職をつけようとする学生も多く、そのような大学は反って倍率が上がるというケースもある。
意識が高い人で定員が埋まれば、入試の点が低い人が落とされるのは当然だ。立地や倍率はしっかり確認する必要がある。
これからの受験生がまずやるべきことは、確実に合格できるための力をつけること。そのために勉強することだ。目標達成のために頑張ることだ。取り敢えず、受験生は必死に勉強しなければならないわけである。

88「帝京に落ちて早稲田合格」すら普通という大異変:2019/08/19(月) 14:22:50
◆もはやMARCH〜大東亜帝国に差はない
-大学の受験がどんどん難しくなっている。たとえば「帝京大学には不合格だったが、早稲田大学には合格した」という生徒も実在する。-
大学の入試が近年、異様なほどに難化している。主な要因は、文部科学省の指導による大学入学定員の厳格化だ。各大学は定員よりも多い合格者を出した場合、一定の割合に応じて助成金がカットされるようになったため、大学側は合格者を絞るようになった。これが「異様なほどの難化」につながっている。
そして、この難化現象と並行するように、かつてはほとんど見られなかった合否事例を耳にするようになった。例えば、都内のある進学高校の男性教員は、今年の受験シーズンの終わり頃に筆者にこう言った。
「ウチの学校で、亜細亜大学には落ちたけど、中央大学には受かった子が複数人いて驚きました。逆に明治大学に十分合格できる実力の子が不合格で、東海大学に拾われたケースもありました。私大に関しては、正直、だれがどこに受かるのか、全然予想がつきません。こんな経験は教師になって初めてです」
また、大学予備校の講師をする知人はLINEでこんなメッセージをくれた。
「あまり成績の芳しくなかった生徒が案の定、国士舘大学がダメで、暗い気持ちになっていたんだけど、なんと法政大学には合格した!これは奇跡!感動した!」
その他にも「大東文化大学文学部に滑って、青山学院大学コミュニティ人間科学部に合格」。さらには「帝京大学には不合格だったが、早稲田大学には合格した」といったミラクルも起きている。
◆大学ランクのヒエラルキーは有名無実化、東海と青学・立教・中央・法政が同じ偏差値
これまで予備校の教壇に長年立ってきた講師陣、また高校教員や生徒のほとんどが次のような前提で大学受験をしていた。
早慶(早稲田/慶応)→MARCH(明治/青山/立教/中央/法政)→日東駒専(日本/東洋/駒沢/専修)→大東亜帝国(大東文化/東海/亜細亜/帝京/国士館)
しかし、こうした大学ランクのヒエラルキーは有名無実化しつつある。その一端は偏差値にも表れている。
2020年度の入試難易度で、東海大学の文化社会学部は偏差値57.5(河合塾、以下同)である。それは偏差値57.5の青山学院大学文学部や社会情報学部、立教大学コミュニティ福祉学部、中央大学文学部、法政大学文学部、社会学部、人間環境学部、現代福祉学部といった難関学部と並んでいる。
また、文系色の強い大東文化大学の文学部は偏差値55だ。これは青山学院大学コミュニティ人間科学部と同ランクである。
偏差値は偏差値であり、合否はそのまま反映されるとは限らない。だが少なくとも、「合格しやすいか否か」という観点においては、一般にイメージされるような大学ランキングはあまり参考にならなくなりつつあるのだ。
このような「合否結果のカオス化」と、先に述べた難化現象との因果関係は明瞭ではないが、明らかに両者は並行している。
◆それでも受験生は「目標はMARCH」という決まり文句
では、大学を志す受験生や高校生たちの中に、昔からの大学ヒエラルキーをもはや意識していないかといえば、「否」である。やはり多くの学生たちは、『夢は早慶、目標はMARCH、出来たら日東駒専、最低でも大東亜帝国』という決まり文句を、判で押したように口にするのである。
この決まり文句を「翻訳」するなら、「大学を目指す以上、目標であるMARCHには進学したい。それ未満のニッコマ(=日東駒専)や大東亜(=大東亜帝国)には、できるなら行きたくない」ということになる。つまり、合格難易度における実質的な開きがどれだけ縮まろうとも、旧態依然とした大学ランクのヒエラルキーは、いまだ確固としたイメージとして多くの受験生の心に根付いているのだ。端的に言えば、世間的にブランド力の強い、いわゆる「難関大学」のボーダーはMARCHまでというイメージである。
とはいえ、このまま旧来のイメージを生徒たちが持ち続けることはよいこととは言えない。大学ランク表を年度ごとに発表し、こうした格付けを再生産、あるいは強化する側の人間がこのようなことを言うのは自己矛盾かもしれないが、それでも旧態依然とした階層的な大学イメージは解体されるべきだろう。
なぜなら、そのほうが受験生の選択肢が豊かになり、それにより大学間の健全な競争が生まれ、質の高い教育環境が整うと考えられるからだ。
さらに言えば「第一志望のMARCHに落ちて、日東駒専に通うことになった」「MARCHに不合格で、大東亜帝国に入学した」という子も、そこに階層的なイメージが存在しなければ劣等感を抱くことなく、前向きに進学できるだろう。毎年、不本意な受験結果に終わった学生たちの相談を受けるが、「筆者が年毎に生産してきた大学ランキングなどなければ、この子ももっとポジティブな気持ちになれただろうに……」と心苦しい思いをせざるをえないのだ。

892020年度入試動向はどうなる①:2019/08/22(木) 12:45:35
2019年度入試は中堅大学以下の難化傾向が顕著だった。そして、新共通テスト前年の2020年度入試動向はどうなるのか。
2019年度入試を振り返りながら、そして新共通テスト前夜となる2020年度入試を展望してみたい。

≪1≫難関大学は変動なし、中堅以下は大激戦
さて、2019年の入試がどうだったのか、確認してみよう。これからの話はかなり大きく括った話なので、個別の学科を見ていったりすると、当然、例外的な話が出て来るので、その辺りは容赦願いたい。
結論からいうと、上位大学は、応募微減または減で、合格は微増または増、という結果になった。
それ未満の大学は兎に角、大変厳しくなったようだ。元々このランクの大学については、定員管理で失敗している大学や学部があったから、やはりかなり厳しい入試になった。加えて、一部の大学では、かなり指定校推薦などの集まりが良かったので、一般入試に皺寄せが来た、ということもあったようだ。
では、もう少し、細かく結果を見ていこう。
◆全般を見てみると、難関と中堅以下で大きな違いが
定員厳格化は本来2019年度に一段進む予定だったが、それが見送りとなり、「2018年度据え置き」となっている。妥当にいけば、今まで以上に難化する必要はないわけで、基本的には「前年並み」でいいわけである。
しかし、実際には色々な要因が働く。
о推薦を受ける人数。指定校推薦、附属高などの応募が増えれば、一般入試の定員が圧縮される。
о安全志向。厳しいと思えば、志願先を変更する。ただし、これは空くところもある。
о浪人生が増えるかどうか。
о全体としての少子化。受験生の総数。
о各大学が抱えている事情。現状においては、前年までの入学者数。定員厳格化は、その年だけでなく、現状抱えている学生数に左右されているので、オーバーしていれば、定員が取れないし、足りなければ定員をオーバーさせる(限度はあるが)可能性がある。
この様なことが挙げられる。というわけで、実際の2019年度入試結果は、纏めると次の様になる。
早慶MARCHを纏めると、38000人志願者減で、5700人合格者増。しかし、その下、日東駒専、大東亜帝国などになると、73000人志願者増で、1900人合格増という状況になっている。
全体の志願者増の傾向が続いているのは、安全志向の現れである。「難化」という言葉の中で、受験校数は増化傾向にあり、それがこうした志願者増を見ても現れている。それでも、合格者が増えているから、定員管理自体は落ち着いたともいえる。
ついこの間までは、志願者が増えて、合格者が減らされていたことを考えると、これでもだいぶマシになったといえる。とはいえ、日東駒専から下のランクの志願者増と合格者微増を考えると、「難化はまだ続く」ということになる。
では、大学群別にもう少し細かく見てみよう。

902020年度入試動向はどうなる②:2019/08/22(木) 12:46:54
◆早慶は、応募微減・合格微減
早慶は応募が若干減り、合格も若干減った。その意味では昨年並み、というところだ。
大学別で見ると、早稲田が志願減・合格微増、慶応はは志願減・合格ママであるから、やや易化ということになるだろう。もちろん、これは兎に角、厳しかった2018年との比較なので、すでに難化であった2017年と比較すると、2019年の方がより厳しい。
ベネッセの偏差値で追ったデータを見ると、文系では偏差値60〜65で10%強、65〜70で25%程度ではあるが、合格率は上がっている。(偏差値の意味は模試ごとに違うから、河合模試の偏差値を適用しないでほしい。) こういうのも、競争緩和から逆転が可能になったことから実現するわけだ。
しかし、肌感覚は「難化」である。実際にこのデータを見てみると、偏差値75〜80で50%強と昨年より減少、70〜75でも、40%弱と昨年並みと、必ずしも易しくなったとはいえない。
やはり、難関大併願者が受験校数を増やすなどしてある程度同じ層で集まっていて、志願者自体が減っても、それは合格ラインより下にいる生徒で、かなり厳しい入試であったことがわかる。
理系では昨年より若干厳しくなっている印象だが、70〜75をとっていた受験生は70%ぐらいの合格率となっており、安定して合格がとれる状況だ。厳しいのは、原則として文系で、理系は2年生の秋・冬にはほぼ勝負は決しており、ある程度の力を着けさえすれば受かるし、そうでないと厳しい結果になる。因みに、65〜70で40%弱である。
◆MARCHは、応募減・合格は増
さて、MARCHである。全体では志願減・合格者増である。2学部新設の中央を除いて、志願者は減・合格増で、だいぶ落ち着いた。ただし、あくまでも2018年との比較であって、すでに厳しかった2017年と比べれば2019年の方が厳しいから、「易化」という言葉は適切ではない。
文系について、偏差値ごとの合格率でみると、高偏差値の合格率が若干とはいえ、落ちているから、易化とは言い難いものの、そのあと偏差値65〜70以下の層では合格率は増加に転じているので、昨年に比べれば易化であったとはいえよう。
しかし、重要なのは「昨年に比べれば」であって、「2017年に比べれば」これらどの層でも「難化」だ。
であるから、落ち着いたとはいえ、「易化」という印象がない、というのはまさにその通りである。
あくまでも昨年ベースで易化なだけで、実際は厳しい入試に突入しているわけで、決して元に戻るわけではない。
ということは、定員厳格化が撤廃されない限り、こうした状況は続くということだ。
理系だが、寧ろ合格率はどの偏差値帯でも微減しており、やや難化傾向に突入してる。
◆日東駒専は日大を除き、総難化
さて、問題はMARCHから下の層だ。まず、ここで日大だけが違う動をしているが、基本は志願者増である。駒沢は合格減、専修は合格微減。東洋大は、おそらくレベルアップの影響で、辞退が増えたが、合格者増である。日大は、志願減、合格微減だが、難易度はあまり変わらなかった。
さて、では、これらの大学はどの程度の難易度になったのか。たとえば、経済系統の一般入試の合格分布を見た場合、合格率50%を切ってくるのは、慶応でベネッセ偏差値78になる。(繰返しになるが、河合偏差とは意味が違うし、別物として捉えてもらいたい。) 明治で72、法政の経済は例年、経営より低くなるとはいえ、ここで66。東洋大が実は同じ数値どころか、場合によっては逆転している結果になってる。
センター利用でいうと、早稲田商学部で93%、明治商で89%、法政経済で87〜84%、東洋経済が84〜82%です。日東駒専は、センター利用でもはや80%必須の状況となっており、東洋がその中でも一段抜けている。センターでは、駒沢も絞り込みが行われており、経済で84%、法で82%、グローバルで89%程度となっている。
数年前まで、立教で80%行くかどうかだったことを考えれば、いくら平均点が上がったとはいえ、恐ろしい数字である。こういう状況になってくると、いくら問題が簡単になっても、きちんと苦手を潰して範囲を終えた生徒以外にはチャンスがないことがわかる。
また、東洋大だが、合格は増やしたものの、合格者のレベルが上がり、MARCHの各大学に取られたようで(このこと自体が安全志向で、併願が増えていることを教えてくれる)、大量の繰り上げを出している。3月入試とともに、「繰り上げ」というのも、現状の入試では意識せざるを得ない。ほとんどの大学が「繰り上げ」や「補欠」は一般入試で行う。こういう入試をきちんと受けておかないと、繰り上げのチャンスさえなくなることになる。

912020年度入試動向はどうなる③:2019/08/22(木) 12:48:28
◆大東亜帝国のセンター利用は70%に
センター試験は、受験生が平均60%を得点できるシステムで行われいる。正直、このクラスに優秀な受験生は関心を持っていなかった。しかし、センター70%となってくると、皆が皆とれる状況ではないから、どうしても、目を向ける必要がでてくる。
このランクの大学は、結論からいうと、文系を中心に軒並み難化だ。まったく下げ止まる気配がない。
さきほどの経済でいうと、大東文化の経済でセンター利用73〜76%と出ている。勿論、優秀な受験生であれば3科目でこの程度なら、取れなくはないが、センターの平均点の上昇に比べれば、この最低点の上昇はかなり厳しい。1ランク、下手をすれば2ランク以上、数年前より合格基準が上昇してしまっている。
この状況は、一般入試も同様だ。全てが難化傾向と考えた方がいい。しかも、このランクになってくると、どうも、追加合格を出し切れないで終わっているようだ。
上から繰り上げ合格が出てくるが、この大学群で3月末になってしまい、繰り上げられずに定員割れを起こしている大学もあるようだ。
こんな話を書くと、定員を守らせることの是非はともかく、補助金をちらつかせて、脅すようなやり方で、結局受験生を苦しめている、ということが凄く気になる。
理系だが、文系ほどではないにしても難化傾向にある。特に東海大の理工系の学部と、帝京の理工学部の難化が目立つ。
◆文高理低はやや止まった感があるが、まだまだ「地獄」
ここからは、系統人気の話になる。これまでの文高理低に変わりはないが、しかし、若干ブレーキが踏まれている。ここまで、文系が厳しいと、本当にやっていけないと思ってしまう。
ただ、あくまでも「文高理低」であることは間違いない。特に文系は地獄だ。だから、もしこれから説明会などで「文高理低が止まった」と聞いて、「文系は楽になる」と思ってはいけない。文系なら「覚悟」を持ってほしい。要は「やるしかない」、やらなければ・やれなければ、脱落である。苦手をほったらかすような、そんなことはダメ、ということだ。
では、注意の必要な系統を見ていこう。
まずは、ここのところの流行りでいうと、「国際系」「心理系」「社会科学」「情報系」だ。こうした系統が兎に角、厳しい。
次に、元々の人気系統は元の通りだ。文系だと「法学」「経済・経営」である。こうしてみると文系で書いてないのは「文学」ぐらいだ。理系は「機械」「建築」「応用化学」。これらは抑の王道だから、注意が必要。法学部人気はだいぶ戻っているようだ。
理系では今年は「理学」が戻したが、これはここのところ、理学が低すぎたから、反動で戻してきた。「大学入試が厳しい…」という印象が続く限り、「低い」と思うと「増える」という現象はこれからも続く。

922020年度入試動向はどうなる④:2019/08/22(木) 12:50:06
≪2≫推薦(AO・公募など)では、取ってくれない状況
さて、系統の話は終わって、推薦の話だ。これも印象的な数字があったので、紹介しておく。
◆定員微減、応募増、合格微減
指定校推薦を含めた推薦AOと一般入試の比率を見てみると、2007年を境に一般入試から推薦にと一旦シフトし、2014年にまた推薦の比率が下がり、ほぼ推薦と一般の比率が同じになっている。しかし、これを最後に推薦は増加に転じ、直近では右肩上がりで、2018年で入学者比率は推薦52.5%、一般47.5%となっている。おそらく、今年はもう一段進んだはずだ。
しかし、指定校推薦を除いた、AO推薦の動きをこの3年間でみると、2017年を100とした場合、志願者は2019年推薦で117、AOで110と増えているのに対し、定員はほぼ変わらずか微減、合格者も微減、というような状態になっている。
大学はまず、指定校推薦で受験生を確保していく。定員は決めているのだが、その配布した高校が、すべて埋めて来るとは限らず、例年の動きを見て、「このぐらいに指定校を出すとこのぐらい来る」という経験によって、なされているわけだ。
そうなると、例年より安全志向が強まると、例年以上に指定校推薦の応募が増える。定員が決まっているなら、本来オーバーした分は落とせばいいわけだが、指定校推薦は慣例上、応募したら余程のことがない限り落とさない。勿論、「落ちない」というのは嘘である。大学が問題があると思えば落とすが、指定校推薦というのは慣例的に、学校を信頼して託しているので、学校が推薦する人物を落とせない、というのがポイントだ。もし、「落とさなければいけないような生徒」を送ってきたら、その生徒を落とすだけでなく、その学校の信頼がなくなり、推薦がなくなっていく…というようなところで成り立っているので、学校が推薦するなら、余程でない限り落ちていないのだ。
だから、例年より応募が増えると合格が増える。その皺寄せは、AOや一般に行くしかない。定員厳格化なのだから。
というわけで、AOにはいくら人が集まっても、予定以上にとった以上、もはや微減かもしれないが、とるわけにはいかずに減らしているわけだ。
君は大丈夫だろうか?
AOは原則、激戦だ。勿論、今の話は、丸めている話だから、大学によっては、「指定校でもとる、AOもとる、従って、一般を思いっきり減らす」…というところもあるだろう。
しかし、全体としては、「指定校でとったから、AOはいっぱい集まったけどとれない。だって、一般があるから」という大学が多いということだ。おそらく、過去のデータで、AO入学と一般入学では、一般の方が成績がいいという大学はこんなことが起きているはずだ。
筆者が入試担当者と話した経験では、
о早慶…指定校やAO入学の成績は良く、しっかり確保したい。
оMARCH〜大東亜帝国…徐々に推薦の成績が悪くなり、AO入試に価値を見出さない大学が増えて来る。できれば、一般入試の生徒を多くとりたい。
оFラン…入学者確保のためにも、AOで合格をいっぱいだしておきたい。誰でもいいから受けてほしい。
ということが挙げられる。このようなことから、「安全に行きたいからAOで」という発想は論外。勿論、君の受ける大学がAOでいっぱいとってくれるならいいのだが、全体的な傾向で言うなら、合格は減らされていて、かなり厳しい入試が展開されているということを知っておいてもらいたい。
本当に安全に行きたいなら、まずは指定校だ。
AOを受けるなら、少なくとも、倍率のある入試であるという自覚を持つこと。高校入試の推薦のように、「受かりやすくなる」という印象があるのは下位の大学を中心として、倍率が低いFラン大学だけなので、この辺りはしっかり調べておこう。
また、一時と異なり、学科試験を課す大学は増えている。こうした大学の場合、問題を見せてもらえたり、また、AOは厳しくても一般だともっと厳しくなるというようなケースも確かにある。若しくは、学科試験があるけれど、英語だけだったり、国語だけだったりというケースもある。
しっかり調べて『入試』として取り組むことが重要である。

932020年度入試動向はどうなる⑤:2019/08/22(木) 12:51:28
◆中堅以下では、「隔年現象」が顕著になっている
ここでは観点を変えてみる。今まで見てきて、2019年度入試の特徴は、MARCH以上で若干の易化、それ以下で大きく難化、ということになるのだが、ここまでの説明でも、ここから下は、おそらく安全志向から、「受かるところを探す」という作業、正確には「受かりやすいところを探す」という作業になっている。
では、受験生にとって「受かりやすいところ」とはどのような見え方をしているのか。
それが、予想偏差とか、判定とか以上に、どうも「前年の倍率がその前より下がったかどうか」だけのようである。
これは、受験校選びの間違いの一つなのだが、皆がこういう動きをする。
同じランクのA大学とB大学を受けようと考える。昨年の結果を見て、応募が減った人気のないA大学の学科を受けたくなる。
同じ大学の似たような系統、たとえば経済と経営などのどちらかを受けようと考える。昨年より倍率の下がった学部を受けようと考える。
同一大学、同一学部の複数学科から、どの学科かを受験しようと考える。一番前年倍率が低い学科やセンターボーダーの低い学科を受験しようとする。
こういうのが隔年現象の仕組みだ。どれにしたところで、結局、人気のなかったところに集まり、人気のあったところが避けられるわけだ。
定員厳格化のこの数年、隔年現象は減少傾向だったが、必ずどこかで起こる。安全志向が強まり、大学への関心以上に、「兎に角、どこでもいいから受かりたい」という気持ちが、押さえの大学に対して強くなり、この傾向が色濃く出ている。
これは、2020年度の傾向を予測するときにも注意すべき事柄だ。

942020年度入試動向はどうなる⑥:2019/08/22(木) 12:52:35
≪3≫2021年には新共通テスト導入、その前年の2020年入試はどうなるのか
基本路線は「超」安全志向。中堅以下は今年以上の激戦に。
これらの結果を踏まえ、これから2020年入試を分析し、予想してみよう。
◆2021年に入試改革
2021年度には「入試改革」があるが、今年の高校3年生は2021年の新共通テストに一見関係なく見える。実際にどう変わるかは置いておき、次のように見えるようだ。
оセンターが変わるらしい。記述と複数解選択とか、よくわからないのも出るらしい。
о英語の外部検定4技能が必須になるらしい。とても大変だ。
о早稲田の政経なんか、文系なのに数学が必要になったり、すごく大変っぽい。
о兎に角、浪人すると訳わからないから、現役で大学に入っておきたい。
この様なことだ。2年生だってよくわからないのに、3年生がわかるとは思えない。実際は、どんなことなのか、こんな漠然としているのが今の高3である。
加えて、「どうも大学は超厳しいらしいから、指定校とかでも早く決めたい」というのが基本路線であろう。
過去の入試改革でも、変わるとなると「安全志向」というのは毎回起こっていることなのだ。
◆安全志向になると、「推薦が増える」「1ランク落とす」「受験校を増やす」…
では、安全志向になると、どんなことが起こるのか。
第一に、推薦が増えていく。しかし、よくわかっていないから、「AO」も含めて増加する。
指定校が増えるのは、間違いない。そうなると、一般の定員を圧迫します。続いて、AOなどの受験生が増える。倍率は上がる。増えた分、倍率がどんどん上がるから、「受けたら受かる」というようなことはない。まして、一般入試の倍率が上がり、偏差値が上がっている状況で、しかも指定校で定員の圧迫が起こっている時に、AOで確保するという選択は考えられない。まさにAO(アドミッションポリシー)に合う生徒に合格を出せばいいようになる。
でも、兎も角も、推薦の激化と一般定員の圧迫は予想される事態だ。
次に、1ランク落とす受験生が増えていく。この辺りから推察されるのは、MARCH以上がこれ以上激化するのは意外と少ない、ということだ。逆に言えば、これより下の日東駒専や大東亜帝国のラインは、さらに激化するともいえる。
MARCH以上が現状維持かやや落ち、日東駒専と大東亜帝国は更に上がり、Fランは蚊帳の外。つまり、受かる人は全部受かり、落ちる人は全部落ちるような入試形態になる。センター利用でいえば、
о90%-MARCH
о80%超え-日東駒専
о70%超え-大東亜帝国
つまり、70%取れない人はノーチャンス、Fラン行きという状況が待っている。しかも、「隔年現象」のように、より空いているところを探し出そうとするから、その意味でも、大学レベルの均質化(実際に均質化するわけではないが)が引き起こされていくわけだ。
そして、そうなってくると、受験校数を増やす。そうなれば、合格者の辞退は増えていくから、本当は大学が「合格者増」という形で対応するはずなのだが、現状大学はその勇気が持てない。「定員厳格化」があるからだ。
最後を「補欠」「追加」で埋める現状は、おそらく今まで以上に酷いことになる。東洋大が、補欠の繰上げが凄い数にはなったが、考え方を変えれば、全員を繰り上げたわけではないので、今年と同じように埋めればいい、と考えている可能性は高い。その方が安全でなのだから。そうなると、それ以下の大学は、追加合格を出し切れないうちに、タイムリミットを迎えるという入試が続く可能性が高いともいえる。

952020年度入試動向はどうなる⑦:2019/08/22(木) 12:53:48
◆国立も視野に入れるべきか
こうなってくると、国立に目を向けるべきだが、今年の入試結果を見る限り、国立人気が高まっているとはいえない。
3科目と7科目の違いは確かに大きいが、千葉大で80%、旧帝・筑波で85%を目安と考えると、もはやMARCHの滑り止めにはならず、下手をすれば、東洋大や駒沢もセンター利用では滑り止めにできない状態だ。
関東の駅弁では70%だから、日東駒専はもはや滑り止めにできない。大東亜帝国もセンター利用では怪しい。
こうなってくると、頑張って7科目やって地方国立、という選択肢をとることは非常に有力だ。
しかし、どうも首都圏の受験生はそうはならない。地方の受験生は、「地方国立、だめなら地方私立しかない」と、地方国立を目指す動機になりえても、首都圏の受験生は「試験科目を増やしてまで、地方国立なんて…。だめなら、首都圏私立にも行けなくなる…」のであるから、どうも「地獄の私立3科目」に留まるしか道がないようだ。
勿論、これは今後の動向見れば、すぐ見えてくる。地方の受験生からすれば、「こっちまで来るなよ」と言いたいところだが、首都圏の受験生がどう判断するかは気になる。ただし、今年の結果をみる限り、「国立志向の受験生が地方を考える」ことはあっても「私大3科目の受験生が科目を増やして地方を狙う」とはならないようである。
でも、君が受験生で、7科目をまだやっているなら、捨てたり、絞ったりする前に、もう一度入試状況の厳しさを見て、どうするかをよく考えてもらいたい。
◆そもそも「安全志向」は難関への入学チャンス
早慶の学生にとって、一番嫌味な敵は、早慶を選んで東大に合格したのに進学しなかったヤツ、だ。東大を落ちたヤツは、たいした敵ではない。
MARCHの学生にとって、一番嫌味な敵は、MARCHを選んで早慶に合格したのに進学しなかったヤツ、だ。早慶を落ちたヤツは、たいした敵ではない。
安全志向というのは、そういう「受かったのに行かない人」が少なくなるということだ。
そして、一番大事なのは、受験生全体の数が増えない限り、総てが難化することはない。
例えば、今年については、上から受験生が降りてきたからこそ、中堅以下が難化している。でも、上にいる受験生の数が増えているわけではない。
だとすれば、もう、これ以上、下が難化するとすれば、それは同時に「上が空く」ことを意味しないと、辻褄が合わない。
確かに数年前は、段階的に定員厳格化が進んできたから、少しずつ受験生が上からおりてきて、徐々に難しくなってきた。しかし、2018年を基準として、2019年、今年は据え置きだったのだ。それで中堅が下がったというのは、MARCH以上がやや易化、という今年の結果をもたらした。
2020年はそう考えると、
更に中堅の日東駒専と大東亜帝国が著しい難化。つまり、上が更に空くことによって、中堅以下がもっと難しくなる。
つまり、MARCHH以上、日東駒専では東洋にも、反動の受け控えが起こって易化する可能性は否定できない。
しかし、全体は少子化。定員削減ではない以上、これ以上の全体難化は考えづらい。
まずは、厳しい入試を覚悟して、完璧にやりきってみよう。やりきれれば、やったこと以上のご褒美に与れるのが受験だ。

96①城西大学:2019/08/23(金) 09:52:18
◆城西大学
キャンパス≫埼玉県坂戸市、東京紀尾井町
学部≫経済、現代政策、経営、理、薬
概要≫通産・蔵相を歴任した水田三喜男が創設。海外姉妹校は190を超す。地域に後見する国際総合大学を標榜する。
決算概況≫【黒字幅が縮小】学納金が減り、事業活動の収入が後退。一方で教研経費や校舎建て替えに伴う除去損が膨張。黒字幅が縮小。健全性A 教育投資A
◆東京国際大学
キャンパス≫第1:埼玉県川越市、第2、坂戸(総合グラウンド)
学部≫商、経済、言語コミュニケーション、国際関係、人間社会
概要≫旧国際商科大学。単科大学から文系総合大学へ。2023年9月には池袋に都市型国際キャンパスを開設する予定。
決算概況≫【収支は改善】学生数の増加などで学納金が伸び、教育活動収入が上向く。費用支出の抑制が効き、教育活動の収支が改善する。健全性A 教育投資A-
◆獨協大学
キャンパス≫埼玉県草加市
学部≫外国語、国際教養、経済、法
概要≫1883年創設の独逸学協会学校が起源。外国語教育の重視と国際人の育成の伝統を貫く。授業はゼミ中心。
決算概況≫【若干、水面下へ】医療経費が9%を超え膨らむ。連れて教研費も増加。医療収入の増加では埋め切れず、事業活動の収支が若干赤字に。健全性B 教育投資A+
◆文教大学
キャンパス≫越谷:埼玉県越谷市、湘南
学部≫教育、人間科学、文、情報、国際、健康栄養、経営
概要≫旧立正女子大学。1927年に創設の幼稚園と裁縫学校がルーツ。21年春、足立区に新キャンパスが誕生。
決算概況≫【修繕費が縮小】大学校舎の大規模改修工事が前年度で終了し修繕費が急激に縮小。学納金は増加。基本金組入前収支の黒字幅が拡大。健全性A- 教育投資B+
◆千葉工業大学
キャンパス≫津田沼:千葉県習志野市、新習志野、東京スカイツリータウン
学部≫工、創造工、先進工、情報科学、社会システム科学
概要≫1942年に創設の旧制大学。日本最古の理工系私立大学。ロボット研究などには定評がある。2020年度に大学院を改組する。
決算概況≫【黒字が漸増】学納金や付随事業による収入が増える。事業活動収支は漸次改善。19年度は15年ぶりに授業料を改定。健全性A 教育投資A+
◆青山学院大学
キャンパス≫青山:東京都渋谷区、相模原
学部≫文、教育人間科学、経済、法、経営、国際政治経済、総合文化政策、理工、社会情報、地域社会共生、コミュニティ人間科学
概要≫メソジスト監督教会の宣教師が創立した「女子小学校」などが源流。2019年度にコミュニティ人間科学部を新設。
決算概況≫【多額の資産売却益】保有金融商品の入れ替えなどで前年度に続き多額の資産売却益を計上。事業活動収支も大幅に黒字に。健全性A- 教育投資B+
◆亜細亜大学
キャンパス≫東京都武蔵野市、日の出
学部≫経営、経済、法、国際関係、都市創造
概要≫興亜協会として誕生。日本経済専門学校、同短大を経て大学に昇格。武蔵野キャンパスの再開発事業が完了した。
決算概況≫【黒字に転換】創立75周年記念事業に伴う寄付金収入を特別収入に計上。基本金組入前収支が黒字に転換。健全性B 教育投資A-
◆桜美林大学
キャンパス≫町田:東京都町田市、プラネット淵野辺、四谷(千駄ヶ谷)、多摩アカデミーヒルズ
学部≫リベラルアーツ学群、芸術文化学群、ビジネスマネジメント学群、健康福祉学群、グローバルコミュニケーション学群
概要≫1921年創設の崇貞学園が源流。66年に大学開学。2019年度に新宿、20年度は本町田に新キャンパスが誕生。
決算概況≫【新規借入金】新宿キャンパス開設に伴い約43億円を新規に借入れ。退職給付費用が減り、人件費が縮小。健全性B 教育投資A-
◆大妻女子大学
キャンパス≫千代田:東京都千代田区、多摩
学部≫家政、文、社会情報、人間関係、比較文化
概要≫手芸・和裁の私塾が源流。千代田キャンパスには4学部、多摩キャンパスに人間関係学部が点在する。
決算概況≫【黒字を維持】キャンパスの再開発も終わり、基本金組入額はゼロに。事業活動収支は僅ながらプラスを維持。健全性A 教育投資A-
◆学習院大学
キャンパス≫目白:東京都豊島区
学部≫法、経済、文、理、国際社会科学
概要≫戦前は皇族・華族の教育機関として発展。1949年に新制大学に。都心の1キャンパスに全学部を立地している。
決算概況≫【黒字幅が縮小】生涯学習センターの事業を子会社に移管し、付随事業の収入が減って事業活動の収入が後退。黒字幅が縮小。健全性A- 教育投資A-

97②慶應義塾大学:2019/08/23(金) 09:55:52
◆慶應義塾大学
キャンパス≫三田:東京都港区、日吉、信濃町、矢上、湘南藤沢、芝共立
学部≫文、経済、法、商、医、理工、総合政策、環境情報、看護医療、薬
概要≫福沢諭吉の蘭学塾が起源。大学令に基づく初めての私立大学。2020年3月竣工を目処に日吉記念館を建て替え。
決算概況≫【前期並みに】異次元緩和の中で資産運用の収入が健闘。寄付金も予算比で18億円超えも上回る。ほぼ前年度並みに黒字を確保。健全性B 教育投資A-
◆工学院大学
キャンパス≫新宿:東京都新宿区、八王子
学部≫先進工、工、建築、情報
概要≫日本最古の工科学校。先進工学部に2019年度に航空理工学、宇宙理工学の2専攻を新設。
決算概況≫【やや悪化】管理経費が膨らむ。学納金が増え、人件費や教研費の伸びを抑制だが、収支がやや悪化。健全性A- 教育投資A
◆國學院大学
キャンパス≫渋谷:東京都渋谷区、たまプラーザ
学部≫文、経済、法、神道文化、人間開発
概要≫1882年に創設の皇典講究所が起源。旧制8私大の一角。国文・国史・国法の研究・教育を主導する。
決算概況≫【横ばい圏内】学納金はほぼ前年度並み。教研費増は人件費の圧縮で相殺。30億円規模の基本金組入れが続く。健全性A- 教育投資A-
◆国士舘大学
キャンパス≫世田谷:東京都世田谷区、町田、多摩
学部≫政経、体育、理工、法、文、21世紀アジア、経営
概要≫母体は吉田松陰を範とする「私塾国士舘」。消防官の就職者数で全国首位、警察官は2位。防災教育に定評がある。
決算概況≫【収支は横ばい】学費改定の効果が続き、学納金が小幅増。ただ人件費や教育研究経費も増え、経常収支は横ばい。健全性A- 教育投資A-
◆駒澤大学
キャンパス≫駒沢:東京都世田谷区、玉川、深沢
学部≫仏教、文、経済、法、経営、医療健康科学、グローバルメディアスタディーズ
概要≫曹洞宗創設の吉祥寺会下学寮が淵源。旧制大学。2018年に「種月館」が共用開始、21年には新図書館が竣工へ。
決算概況≫【特別繰入れ】償却費や校舎改修・解体費用などが嵩む。退職給与引当金を特別繰入れ。事業活動の収支が悪化。健全性B+ 教育投資A-
◆芝浦工業大学
キャンパス≫豊洲:東京都江東区、大宮、芝浦
学部≫工、システム理工、デザイン工、建築
概要≫有元史郎が開設した東京高等工商学校が起源。2019年度に豊洲キャンパスの第二校舎棟を着工へ。
決算概況≫【多額譲渡益】借入金返済に備え、40億円超えの基本金組入れ。附属中高校の校地などを売却し、多額譲渡益を計上。健全性A- 教育投資A-
◆上智大学
キャンパス≫四谷:東京都千代田区、市谷、石神井、目白聖母、秦野、大阪サテライト
学部≫神、文、総合人間科学、法、経済、外国語、総合グローバル、国際教養、理工
概要≫カトリック教会イエズス会が創立。国際性は屈指。2019年4月から「アルベ国際学生寮」が供用開始。
決算概況≫【合併効果は消滅】前年度の合併効果は剥落、教育活動収入が234億円縮小。だが、教育活動などの経常収支の黒字は確保。健全性A- 教育投資A-
◆成蹊大学
キャンパス≫東京都武蔵野市
学部≫経済、理工、文、法
概要≫源流は1912年に創設の成蹊実務学校。三菱グループと親密関係。2020年度に経営学部を新設、経済学部を改組。
決算概況≫【黒字を堅持】学納金や補助金などが伸長。人件費や教研費、管理経費も増えるが、収支差額は黒字は保つ。健全性A 教育投資A-
◆成城大学
キャンパス≫東京都世田谷区
学部≫経済、文芸、法、社会イノベーション
概要≫7年制の旧制成城高校が母体。幼稚園から大学院まで1キャンパス。グローバル対応を推進。健全性A- 教育投資A-
◆専修大学
キャンパス≫神田:東京都千代田区、生田
学部≫経済、法、経営、商、文、ネットワーク情報、人間科学
概要≫法律・経済専修の私塾が前身。2019年度に経営学部ビジネスデザイン学科を新設。20年度にも国際系新学部。
決算概況≫【収支一段改善】入学定員厳格化などによる学納金の落ち込みを、経常的経費を徹底抑制でカバー。収支も一段改善。健全性A- 教育投資A-
◆創価大学
キャンパス≫八王子:東京都八王子市
学部≫経済、法、文、経営、教育、理工、看護、国際教養
概要≫池田大作創価学会名誉会長が創設。2021年の創立50周年に向け、多彩な記念事業を展開へ。
決算概況≫【引当費用が増】学費改定の効果で学納金が増加。管理経費の圧縮は進むが、退職給与引当金の繰入れが増加し、人件費が嵩む。健全性A+ 教育投資A+

98③大東文化大学:2019/08/23(金) 09:59:09
◆大東文化大学
キャンパス≫板橋:東京都板橋区、東松山
学部≫文、経済、外国語、法、国際関係、経営、スポーツ健康科学、社会
概要≫旧制専門学校の大東文化学院が母体。2018年度に3学科を新設。キャンパス拡充の構想を打ち出す。
決算概況≫【半歩好転】学納金が漸減。ただ管理経費は前年度並みに抑制。人件費の比率を縮小。基本金組入前収支が漸次改善。健全性A- 教育投資A-
◆拓殖大学
キャンパス≫文京:東京都文京区、八王子国際
学部≫商、政経、外国語、工、国際
概要≫台湾開拓の人材養成機関「台湾協会学校」が起源。八王子キャンパスの整備事業を推進。
決算概況≫【黒字が縮小】退職者増による人件費の膨張などで事業活動支出が嵩む。学納金増でも賄えず。黒字幅が縮小。健全性A- 教育投資A-
◆玉川大学
キャンパス≫東京都町田市
学部≫文、農、工、経営、教育、芸術、リベラルアーツ、観光
概要≫1929年に創設。幼稚園から大学院まで同一校地。「鮑の陸上養殖」技術などに挑戦中。
決算概況≫【黒字に転換】学納金や経常費補助金が増加。事業活動収支が黒字に転換。基本金22億円超を取り崩し。健全性A 教育投資A-
◆中央大学
キャンパス≫多摩:東京都八王子市、後楽園、市ヶ谷、市ヶ谷田町
学部≫法、経済、商、理工、文、総合政策、国際経営、国際情報
概要≫英吉利法律学校が母体。法曹界に多数の人材を輩出。2019年度に国際経営学部、国際情報学部を新設。
決算概況≫【益出し一巡】前年度計上の債権含み益は吐出なく、受取利息・配当金を急に縮小。学費改定の効果で学納金は伸長。健全性A- 教育投資A-
◆帝京大学
キャンパス≫板橋:東京都板橋区、八王子、宇都宮、福岡、霞ヶ関
学部≫医、薬、経済、法、文、外国語、教育、理工、医療技術、福岡医療技術
概要≫帝京商業学校が前身。「実学」「国際性」「開放性」がポリシー。2018年度に保健学研究科を開設。
決算概況≫【資産の運用益】効率的かつ積極的な資産運用が奏を功し、教育活動外収支の黒字が急膨張。教育活動収支の赤字を埋める。健全性A 教育投資A+
◆東京家政大学
キャンパス≫板橋:東京都板橋区、狭山
学部≫家政、人文、健康科学、子ども
概要≫日本の女子職業学校の先駆け。和洋裁縫伝習所が源流。健康科学部にリハビリテーション学科を開設。
決算概況≫【大型な投資】狭山新校舎建設などに備えて、基本金組入れが倍増超。収支差額の赤字幅が膨張。学納金は着実に増加。健全性A- 教育投資A-
◆東京経済大学
キャンパス≫東京都国分寺市、武蔵村山
学部≫経済、経営、コミュニケーション、現代法
概要≫大倉財閥総帥・大倉喜八郎が創設。旧大倉高商。2020年の創立120周年に向け記念事業が活発。
決算概況≫【収入が増加】学納金や寄付金が伸長。一部資金を積極運用で利息・配当金収入が拡大。人件費などの支出増を埋める。健全性A- 教育投資A-
◆東京工科大学
キャンパス≫八王子:東京都八王子市、蒲田
学部≫応用生物、コンピュータサイエンス、メディア、医療保健、デザイン、工
概要≫工科系の単科大学から理工系総合大学へ。実学主義を掲げる。工学研究科など2019年度に新専攻を開設。
決算概況≫【黒字が膨張】前年度計上の多額除却損が消滅。傘下の3専門学校を中心に学納金が拡大。事業活動収支の黒字が膨張。健全性A- 教育投資B
◆東京電機大学
キャンパス≫東京千住:東京都足立区、埼玉鳩山
学部≫システムデザイン工、未来科学、工、理工
概要≫旧制電機工業専門学校。延べ22万人にのぼる卒業生のネットワーク「電機会」が就職を支援。
決算概況≫【収支が悪化】キャンパス整備に伴う施設維持管理費が膨らみ、事業活動収支が悪化。基本金組入額は急縮小。健全性A 教育投資A+
◆東京都市大学
キャンパス≫世田谷:東京都世田谷区、横浜、等々力
学部≫工、知識工、環境、メディア情報、都市生活、人間科学
概要≫前身は武蔵高等工科学校。旧武蔵工業大学。東急系。東横学園女子短大を統合し、文系併設の総合大学に。
決算概況≫【収支が拡大】大型案件を獲得寄与し、受託事業収入が伸長。補助金が増額。退学者の削減が奏功。事業活動収支が拡大。健全性A- 教育投資A-
◆東京農業大学
キャンパス≫世田谷:東京都世田谷区、厚木、オホーツク
学部≫農、応用生物科学、生命科学、地域環境科学、国際食料情報、生物産業
概要≫唯一の農学系総合私大。厚木キャンパスに2019年7月に実験・実習棟、世田谷には20年4月に新研究棟。
決算概況≫【除却損を計上】旧建物取り壊しに伴う除却損を計上。基本金組入前収入の黒字幅は縮小。高水準の基本金組入れが続く。健全性A 教育投資A-

99④東京理科大学:2019/08/23(金) 10:02:39
◆東京理科大学
キャンパス≫神楽坂:東京都新宿区、葛飾、野田、長万部
学部≫理、工、薬、理工、基礎工、経営
概要≫旧東京物理学校。「実力主義」を貫く。薬学部の葛飾キャンパスへの移転や基礎工学部の再編を計画。
決算概況≫【黒字に転換】前年度に計上した100億円超の巨額資産の処分損が消える。基本金組入前収支が黒字に転換。健全性A- 教育投資A
◆東洋大学
キャンパス≫白山:東京都文京区、赤羽台、朝霞、川越、板倉
学部≫文、経済、経営、法、社会、理工、国際、国際観光、情報連携、生命科学、ライフデザイン、総合情報、食環境科学
概要≫哲学者・井上円了が創設した「私立哲学館」が淵源。2021年にライフデザイン学部が赤羽台キャンパスに移転。
決算概況≫【学納金が好伸】国際学部など3学部の新設効果で学納金が好伸。基本金組入額は縮小し、当年度の収支差額もプラスに。健全性A 教育投資A-
◆日本大学
キャンパス≫三崎町:東京都千代田区、※学部ごとにキャンパスを有する
学部≫法、文理、経済、商、芸術、国際関係、危機管理、スポーツ科学、理工、生産工、工、医、歯、松戸歯、生物資源科学、薬
概要≫日本法律学校が前身の旧制大学。国内最大規模の総合大学。小学校、認定こども園の運営にも乗り出す。
決算概況≫【学納金は牽引】危機管理学部など新設2学部の学年進行に伴う学納金の伸びが牽引。基本金組入前収支は一段改善。健全性B+ 教育投資A+
◆日本女子大学
キャンパス≫目白:東京都文京区、西生田
学部≫家政、文、人間社会、理
概要≫日本初の女子高等教育機関として1901年に創設。2021年4月にキャンパスを創立の地・目白に集約。
決算概況≫【施設経費嵩む】記念事業による新図書館建設や講堂耐震工事で経費支出が嵩む。収支差額は悪化。健全性A- 教育投資B+
◆法政大学
キャンパス≫市ヶ谷:東京都千代田区、多摩、小金井
学部≫法、文、経済、社会、国際文化、人間環境、現代福祉、情報科学、キャリアデザイン、デザイン工、生命科学、GIS(グローバル教養)、スポーツ健康
概要≫東京法学社が前身。東京六大学の一角。私学のフロントランナーを自負。ブランド戦略を強化。
決算概況≫【黒字が縮小】前年度計上の府中校地の売却益が剥落。システム費用が嵩む。基本金組入前収支の黒字幅が縮小。健全性A- 教育投資A-
◆武蔵野大学
キャンパス≫有明:東京都江東区、武蔵野
学部≫文、グローバル、法、経済、経営、データサイエンス、人間科学、工、教育、薬、看護
概要≫旧武蔵野女学院。女子単科大学を経て2004年から共学化。19年度にデータサイエンス学部、経営学部を新設。
決算概況≫【特殊要因は消滅】前年度の千代田女学園との法人合併に伴う特殊要因は消える。基本金組入前収支の黒字が縮小。健全性A- 教育投資A-
◆明治大学
キャンパス≫駿河台:東京都千代田区、和泉、生田、中野
学部≫法、商、政治経済、文、理工、農、経営、情報コミュニケーション、国際日本、総合数理
概要≫明治法律学校が前身。旧制大学。東京六大学の一角。2022年3月に和泉キャンパスの新教育棟が竣工へ。
決算概況≫【訴訟費用を計上】校地売却益を計上した一方で、三菱商事との訴訟判決確定で10億円を特別支出。事業活動収支は前年度並み。健全性B+ 教育投資A-
◆明治学院大学
キャンパス≫白金:東京都港区、横浜
学部≫文、経済、社会、国際、心理
概要≫起源はヘボン式ローマ字の祖・ヘボン創設の英学塾。学費完全免除の難民学生を毎年1人受け入れ。
決算概況≫【一段と好転】運用商品のきめ細かな選別など奏功し、受取利息・配当金が拡大。学納金は伸長。収支は一段と改善。健全性A 教育投資B+
◆明星大学
キャンパス≫日野:東京都日野市
学部≫理工、人文、経済、情報、教育、経営、デザイン、心理
概要≫1923年創設の明星実務学校が教育。いわき明星大学は分離済み。2020年度に建築学部を新設へ。
決算概況≫【賠償金は剥落】前年度計上の福島第1原発の損害賠償金は剥落。保有株一部売却益の計上だが、賄えず。赤字が拡大。
健全性A 教育投資A-
◆立教大学
キャンパス≫池袋:東京都豊島区、新座
学部≫文、異文化コミュニケーション、経済、経営、理、社会、法、観光、コミュニティ福祉、現代心理、GLAP
概要≫ミッション系。東京六大学の一角。伝統のリベラルアーツと先進的なリーダーシップ教育の融合に挑戦。
決算概況≫【若干改善に】経費支出の徹底抑制が奏功。学納金は増加。前期計上の遺贈による現物寄付が剥落の跳ね返し、収支は若干改善。健全性B 教育投資A-

100⑤立正大学:2019/08/23(金) 10:04:17
◆立正大学
キャンパス≫品川:東京都品川区、熊谷
学部≫仏教、文、経済、経営、法、社会福祉、地球環境科学、心理
概要≫仏教系の大学。淵源は日蓮宗僧侶の教育機関「飯高檀林」。品川キャンパスの新校舎建設など進む。
決算概況≫【黒字は拡大】学納金や経常費等の補助金は増加。修繕費を中心に教研経費が縮小。事業活動収支の黒字は漸次拡大。健全性A 教育投資A-
◆早稲田大学
キャンパス≫早稲田:東京都新宿区、西早稲田、戸山、所沢、喜久井町、日本橋、東伏見、本庄、北九州
学部≫政治経済、法、文化構想、文、教育、商、基幹理工、創造理工、先進理工、社会科学、人間科学、スポーツ科学、国際教養
概要≫大隈重信が創設した東京専門学校が前身。東京六大学の一角。250種類以上の手厚い奨学金制度がある。
決算概況≫【収支やや悪化】学生数の抑制策を堅持、学納金は続落。積極的な運用が実り、超低金利下でも受取利息・配当金が2年連続の20億円超え。健全性A- 教育投資A+
◆神奈川大学
キャンパス≫横浜:神奈川県横浜市、湘南ひらつか、中山
学部≫法、経済、経営、外国語、人間科学、理、工
概要≫母体は米田吉盛が創設した横浜学院。2020年度に国際日本学部を新設。21年春にみなとみらいキャンパスが誕生。
決算概況≫【借入金が膨張】新キャンパスの用地取得に伴い70億円の新規借入れ。学納金の増加などで事業活動収支がやや好転。健全性A- 教育投資A-
◆関東学院大学
キャンパス≫金沢八景:神奈川県横浜市、金沢文庫、小田原
学部≫国際文化、社会、経済、経営、法、理工、建築環境、人間共生、栄養、教育、看護
概要≫源流は横浜バプテスト神学校。海外だけでなく国内留学も強化。2022年に横浜・関内キャンパスを開設予定。
決算概況≫【収支黒字化】学納金や補助金、寄付金が拡大の一方、修繕費等を抑制し、経常収支は黒字化。健全性A- 教育投資A-
◆東海大学
キャンパス≫湘南:神奈川県平塚市、代々木、高輪、清水、伊勢原、熊本、札幌
学部≫文、文化社会、政治経済、法、教養、体育、健康、理、情報理工、工、観光、情報通信、海洋、医、経営、基盤工、農、国際文化、生物
概要≫松前重義が創設した旧制大学。多彩な学部構成。2022年の80周年に向け、全学的学部改編など計画中。
決算概況≫【黒字が急膨張】大学パシフィックセンター旧施設の売却益を計上。医療収入が伸長。事業活動収支の黒字が急膨張。健全性B+ 教育投資A+

101『全日本★大学レーティング』:2019/08/25(日) 14:06:44
--日本の大学は良い・普通・微妙・論外の4つに分類される--

前書き
先年、役割を終えたと考えて、幕引きを決めた「危ない大学・消える大学」シリーズの中で、最も良く読まれていたのは大学の格付けだった。
自ら選んで通った大学や、関係の深い大学の評価を気にかける方々は、やはり多いようだ。インターネットの掲示板などでは、本が書店に並ぶや否や、格付けが転載されたものである(残念ながら恣意的に書き換えられたものも多かったが)。
シリーズをご購読頂いた方々はご存知かと思うが、書籍の中では、入学時の難易度すなわち大手予備校の偏差値、総定員充足率(直近の時点で在籍する学生数が総定員をどの程度満たしているか)を主要な基準として用いた。
いずれも重要なポイントと思う。
毎年多くの受験生が入学を希望して押し寄せるような大学は、容易に入れる大学に比べて高い評価をされるのは、ごく自然なことと言える。また自ら定めた数の学生を集められない大学が魅力に欠けることも、また明らかであろう。
ただ時代が近付くとともに、この手法に限界を覚え始めたことも確かだった。二つの指標ともに、詰まるところ大学の一面を捉えたものに過ぎないからだろう。
さらに視野を広げて、大学を総合的に評価する方法はないものか、あれこれと考えて、新たな基準や評価を加えて、格付けを再構築したのが本書である。
もとより筆者個人が独自に選んだ基準による評価であるから、至らない点は多々あるだろう。ただ、それでも従来の「危ない大学・消える大学」シリーズ本で行って来た評価に比べれば、より広い角度から各大学の力量を映したものにはなったと思う。
受験生やその保護者の方々の大学選びの参考資料として、また大学に関心を持つ数多くの方々に、適宜に利用あるいは活用して頂ければ幸いである。

102第1章・大学は4つに分類される①:2019/08/25(日) 14:10:56
●歴史は緊張と弛緩で成立している
人類の歴史とは詰まるところ、緊張と弛緩の連続で形成されている。人々が暮らしを続けていく上で、その方が何かと都合が良いからであろう。
歴史の中で緊張の最たるものと言えば、戦争である。そして弛緩を象徴するものは平和、それも諸外国との紛争の懸念のない状態が、長く続いた時なのだろう。
経済の場合、緊張は不況(景気後退)局面であり、弛緩は好況(景気拡大)局面と言い換えられる。
戦争はもとより、不況を喜ぶ人はそうはいない。しかし、好況が続くことも良いとばかりは言えない。それはそれで様々な弊害をもたらして、多くの人々を苦しめることに繋がるからだ。
わかりやすい例としては、1980年代終わりのバブル景気が挙げられるだろう。
現在までのところ最後の高度経済成長期であり、未だに懐かしむシニアの方は居られる。だが、幸か不幸かバブルの最前線にいた立場からすると、当時の有り様を称賛する気にはとてもなれない。
バブル景気の前半はまだしも、後半は酷いものであった。不動産価格の暴騰で、首都圏で平均的な収入の人々が住宅を購入することは、極めて難しくなった。都心ではビルの谷間にある数坪の傾斜地に、2億円と言う常識を疑うような価格さえ掲げられた。
好況に浮かれて、企業のモラルも著しく低下していった。あの頃、某大手証券の顧客用の駐車場には、黒塗りのベンツがズラリと並んでいたものだ。言わずと知れたその筋の所有車で、白昼堂々と出入りしていたわけだ。一方で小口の取引をする個人投資家はゴミ呼ばわりされていた。公然と口にしていた証券マンさえ実在したのだから、酷いものである。組織内ではセクハラ、パワハラはやり放題。現在ならばメディアで大きく取り上げられ、刑事事件になるであろうことさえ看過されていた。
勿論、一時的にボロ儲けをした者はいただろう。しかし良識を持って、健全に暮らしていこうとする人々からすれば、実に不愉快な時代であったと思う。
不況は、好況に浮かれて、だらけ切った酔っ払いのようになった人々に冷水を浴びせて、素に戻らせる役割を果たしている。
正気を取り戻した人々は、一体何が問題であったのか、どこを修正すべきであるのかを真剣に考え始める。これは実に尊いことだ。数多くの偉大な発明がそうであったように、何事であれ課題を克服しようとすること、そのために頭で汗をかくことは、人を進化、ステップアップさせる。
その意味からも、緊張と弛緩はお神酒徳利のようなもので、いずれかが欠けては用を為さない。アクション映画ならばヒーローとラスボスのようなもので、いずれかが存在しないと魅力的なストーリーは成立しない。

103第1章・大学は4つに分類される②:2019/08/25(日) 14:12:11
●長く続くぬるま湯の時代に騙されてはいけない
一般にアベノミクス景気と呼ばれる、今回の景気回復局面は、令和元年夏の時点で継続していることになっている。個人的には昨年、すなわち平成30年の暮れあたりから、足取りは怪しくなっていると考えているが、然りとて急激に景況が悪化している印象もない。経済の面で言えば、弛緩の時代は数年に渡って続いていることになる。
また実感として、現在の日本が緊張の時代にあると考えている方は少ないだろう。
特にリーマンショック直後の、恐慌前夜を思わせる深刻な不況を体験した方々ならば、少なくとも不況と言う語感からは、ほど遠い状況にあると感じるのではないか。
すべては安倍晋三首相と黒田東彦日銀総裁のお蔭、と彼らを熱烈に支持する方は讃えるのであろう。
確かに安部首相による拡張的な財政支出と、政権の強い影響下にある黒田総裁のマイナス金利政策、国債や株式の爆買いの組み合わせが、経済の安定をもたらしたことは確かだろう。
しかし、手放しで評価することが出来ないのは、致命的な欠点があるためだ。端的に表すとすれば、実に退嬰的なのである。既存のシステムを維持することには熱心だが、新たなことに取り組もうとする気概には欠けている。詰まるところ安部首相の財政運営は長く政権を担い続けている自民党のお家芸である。ばら撒きの増補拡大版である。黒田総裁のそれもまた、以前はPKO等と呼ばれた、国債や株価の価格維持政策を、かつてない規模で行っているに過ぎない。要するにワンパターンの手法を、ひたすら深堀りしているだけなのである。
このコンビが退嬰的であるのは、おそらく二人の出自が強く影響しているのであろう。安部首相が大物政治家を輩出した一族の出身であることは、よく知られている。一方の黒田総裁は財務省(旧大蔵省)キャリアの出身で、陽の当たる道を歩み続けた典型的なエリートだ。
安部首相から強く感じるのは、お坊ちゃま気質である。幼少時からそうであったためか、周囲から高く評価されることを望み、また多くの人々に好かれることが当たり前と思っている印象を受ける。裏返せば、泥を被ることを嫌い、面倒なけとを回避してしまう。
黒田総裁を端的に表すのならば、過信の人であろう。トップ官庁で出世街道を走って来た自信、自負から、我が判断に決して誤りはないと信じ込んでいる風がある。しかし机上の論理が、変幻自在な実体経済に通用するとは限らない。
お坊ちゃまと自信過剰君のコンビは、今すぐに効果のある方法を求める。目の前で成果を見せて拍手されることで、深い充足感を得られるからだ。友達を招いて、玩具箱を絨毯の上にひっくり返して「さぁ、遊ぼう!」と誘う、資産家の子供に準えるとわかりやすいかもしれない。招かれた子供たちは、その時は喜ぶだろう。しかし、お坊ちゃまとその相棒は一切、後片付けをしないものだ。

104第1章・大学は4つに分類される③:2019/08/25(日) 14:13:25
●「大学はどこでもいい」は一生の失点
退嬰的なコンビによる膨張的な財政運営、現状維持を重視する政策スタンスが、長期化、半ば常態化しているためか、世の中全般に甘ったるい緩んだ空気が覆っている。
世論の反射鏡であるマスコミも弛緩ムードは色濃い。懸念であるはずの国の深刻な財政難や、日本経済を再浮上させるための要になるはずの、労働生産性の向上を取り上げた記事やニュースを見ることはほとんどない。衰えて傾いている樹木と同様、根元を治療しなければ回復するはずないのに、何か障りがあるのか、あるいは単に面倒臭いと考えているのか、日々枝葉の事象ばかりを報じている。
教育に関しても例外ではなく、問題の本質とは無縁のことが報道の中心になっている。昨年日大のスポーツ部の不祥事が大々的に取り上げられたが、最後は集団ヒステリーのようになってしまい、東京医大など医大の不正入試問題の方は、いつの間にか医大の男女による合格率の格差批判にすり替えられてしまった。
それでも十余年前、経営が行き詰り募集停止になる大学が出始めた頃は、現在と随分と違っていたものだ。大学の質的な劣化、高等教育の荒廃は多くのメディアで、批判的に取り上げられた。
しかし、その後も大学は増え続け、進学率は5割を超え6割近くになった。著しく受験生の学力が上がってとは聞いていないから、現在も大学生とは呼べないような大学生は多数存在するはずだ。学生数そのものが増えているのだから、問題視された頃よりも多くなっているだろう。
だがメディアから、かつてのような批判はほとんど聞こえない。おそらくFラン大学の問題は禁忌されるものになってしまったのだろう。もはや苦笑をしてしまうが、この国のメディアは実に聖域づくりがお上手だ。
何より怖いのは、受験生やその保護者が、いずれ終わることが明らかである、この数年の弛み切った空気に毒されて、とんでもない誤解をしてしまうことだろう。要するに「大学はどこでもいい、要は自分自身だ」と言う、現実をまるで顧みない、根拠のない考え方を棒のように信じ込んでしまうことだ。
勿論、成績上位層の受験生や教育熱心な保護者は、この種の考え方を受け付けないはずだ。自身の経験や教育や社会に纏わる各種のデータから、一流大学、有名大学に進学することのメリットを十分に認識しているからだ。
ただ成績中位層の受験生やその保護者辺り、特にその折々の世間の空気に染まりやすい方々の間では、大学はどこでもそう変わらない、どこでも構わないと言うような、安易な捉え方は広がっている感じはある。
筆者も還暦が近づき、それなりに穏やかになった。だが、その場凌ぎの嘘やおちゃらかしは性に合わないので、敢えて断言をしたい。受験勉強を蔑ろにして、安易に進学することは、一生の失点につながる。またその後の人生でも、たびたび後悔をすることになる。

105第1章・大学は4つに分類される④:2019/08/25(日) 14:14:34
●大学は4つ(良い・普通・微妙・論外)に分類される
以前から感じていたことではあるが、日本の大学は4つに分類できるのではないか。
わかりやすい表現をするのならば、良い大学、普通の大学、微妙な大学、そして論外の大学である。
当然のことながら、4つの大学の間には格差がある。提供するモノの内容に応じて分類するのは、鰻屋や寿司屋など和食系飲食店のメニュー、たとえば松竹梅とか特上、上、並などが馴染み深いが、大学の場合、同じメイメージを抱くのは誤りだ。飲食店の場合、松や特上でなくとも、それなりに楽しめるものだが、大学の分類の場合は事情が違う。テーブルに座って注目できるのは良い大学と普通の大学であり、微妙な大学は席に着けるかどうかであり、論外の大学は落語のように店の外で料理の匂いを嗅ぐだけになる。
論外の大学とは、その言葉通りに論じるまでの水準に達していない大学だ。良い大学や普通の大学とは、別枠にして扱わなければならない学校と言うことになる。
在籍する学生や教職員、及び関係者からはブーイングが巻き起こるだろうが、そう表す他はないのだ。先年終了した危ない大学・消える大学シリーズ(以降、シリーズもしくはシリーズ本と略して記す)の時には「危ない」とか「消える」と表現したものだが、特にこの何年か、同じ括りの中で優劣を論じるのは適当ではないと思うようになった。
それと言うのも論外の大学と、良い大学と普通の大学を、同じ指標を用いて評価することは極めて困難であるからだ。
筆者がシリーズ本等で大学の評価基準の主軸にしていたのは、入学時の偏差値すなわち難易度である。
異論はあるかもしれないが、これが世間一般でよく知られている、最もポピュラーな大学の評価であることは確かだろう。早稲田、慶応が入学時の難易度で最上位にあり、続いて首都圏や関西圏の一流大であるMARCH(明治・青山学院・立教・中央・法政)や関関同立(関西・関西学院・同志社・立命館)が続き、以降中堅どころでは首都圏の日東駒専(日本・東洋・駒沢・専修)や関西圏の産近甲龍(京都産業・近畿・甲南・龍谷)、首都圏の大東亜帝国(大東文化・東海・亜細亜・帝京・国士舘)と大学が並ぶ。少なくとも前の世紀くらいまでは、この指標はすべての大学の一般的な評価を探る上で有用だった。
しかし、需要関係の悪化すなわち少子化(受験適齢人口の減少)が定着する下でも、委細構わず大学が増え続けたことで事情は変わっていった。受験生から敬遠されることで、偏差値、難易度を算出するのが難しい大学が出て来たわけだ。
偏差値が算出出来ないような大学は、出願に不備がなければ、ほぼ間違いなく入学できる。受験生=合格者であり、選抜試験そのものが有名無実化している大学であるからだ。現在の日本は成績上位層の受験生たちが、青春の時間の多くを費やしても、合格できる保証の出来ない大学と、受験勉強らしいことをせずに形ばかりの試験を受けて然るべき金銭を収めれば、誰でもウェルカムの大学が併存していることになる。玉石混交。もっと俗っぽく現せば、月とスッポン。それが令和の日本の大学を表す、最も相応しい表現なのである。

106第1章・大学は4つに分類される⑤:2019/08/25(日) 14:15:17
●R指定(論外)の大学は別の指標を基準にすべき
入学させるに相応しい学生を選抜する試験が形骸化している大学と、その機能をしっかりと果たしている大学を、同じ線上で格付けを行うのは無理筋と言うものだ。指標の軸になる偏差値が判定不能、存在していないのだから、どうにもならない。
身も蓋もないとお叱りを受けてしまうかもしれないが、論外の大学は、良い大学や普通の大学とは、はっきり切り離す他はない。
正直なところ、長く続けたシリーズの中でも、この種の大学の格付けには苦労をした。ご購読を頂いた方はご存知と思うが、格付けは11段階に分けていた。SA(特別なAランク)、A1、A2、B、C、D、E、F、G、N、Xであり、論外の大学は下から数えて4つの格付け、すなわちF、G、N、Xに分類していた。基準の軸になったのは総定員充足率の高低であったが、強引な分類ではあり、自身でも納得はしていなかった。
素直なところ、FとG、GとN、NとXの差などないのだ。わかりやすさを追求するあまりに、Gの次のHではなく、否定の意味でNとした。また格付けを保留した大学は、難易度の測定不能が多いためにXとした。どちらも行き過ぎだっただろう。
幸いなことにシリーズも終了したので、今後は格付けの名称も変えることにした。論外の大学はローマ字表記(Rongai)からR指定大学と表すことに決めた。
そして評価の軸に、その大学を運営する学校法人の財務内容を据えることにした。
R指定としてしまうことで、以前の格付けのように、NやXであるから最悪、FやGであるからまだ良いと言う誤解を与えることはなくなるだろうし、また財務データを尺度にすれば、今後も存続できるか、難しいかが、より鮮明に提示できるようになる。
もとより大学と呼ぶのには抵抗のある大学がここまで増えてしまった以上、一律にその優劣を論じること自体がピント外れになった。多くの人々がより関心を持っているのは、既に低レベルであることがわかっている大学の場合、問われるのは学校法人としてのサスナビリティ(持続の可能性)だろう。
そうであるならば、なぜ早く取り組まなかったのか、とのお叱りを蒙りそうだが、これは筆者の責任ではない。言い訳ではなく、最初から出来ない相談だった。
大学を運営する学校法人すべてが、上場企業に準じるような財務諸表を広く開示するようになったのは、この何年かのことなのだ。それ以前は関係者以外への情報開示を行わない法人が少なからずあり、特に問題を抱えいそうな大学を運営する法人ほど、開示の内容を簡素化するなど難のあるところは多かった。要するに試算しようにも、データそのものが得られなかったわけだ。私学振興事業団の経営診断に即した分析が、どうにか行えるだけの数値が揃うようになったのは、昨年度の決算書類からなのである。

107第1章・大学は4つに分類される⑥:2019/08/25(日) 14:16:27
●旧基準による2020年の格付けはこうなる
それでは格付け作業に入りたい。
まずはシリーズで長く用いた指標を使って、大学を分類していこう。以下の基準でランク分けしてきた。先に今後は別の呼称を用いると記しているのに矛盾するようだが、過渡期と言うことで今回に限ってはご寛恕頂きたい。使用している偏差値は、大手予備校河合塾の入試難易ランキング表、総定員充足率は私学振興事業団の大学ボートレート及び大学自身が公表している数値を用いた。
оSAランク 学部平均偏差値62.5以上
оA1ランク 同57.5以上62.5未満
оA2ランク 同52.5以上57.5未満
оBランク 同48.5以上52.5未満
оCランク 同45.0以上48.5未満
оDランク 同42.5以上45.0未満
оEランク 同38.0以上42.5未満
оFランク 同38.0未満もしくはBF学部が目立っもの
оGランク BF学部が目立ち、総定員充足率が低いもの
оNランク 総定員充足率が著しく低いもの
оXランク 格付けを保留したもの
<旧基準による2020年版大学格付け>
(SAランク)4校:大学上位0.7%
慶應義塾、国際基督教、上智、早稲田
(A1ランク)14校:大学上位3.0%
青山学院、学習院、聖路加国際、中央、津田塾、東京理科、日本赤十字看護、明治、法政、立教、豊田工業、同志社、立命館、関西学院
(A2ランク)10校:大学上位4.7%
國學院、芝浦工業、東京女子、成蹊、成城、日本女子、武蔵、明治学院、南山、関西
(Bランク)32校:大学上位10.1%
天使、女子栄養、獨協、学習院女子、駒沢、工学院、昭和女子、聖心女子、清泉女子、専修、東京経済、東京電機、東京農業、東洋、日本、愛知、中京、名古屋外国語、日本赤十字豊田看護、名城、京都産業、京都女子、京都橘、同志社女子、龍谷、関西外国語、近畿、甲南、武庫川女子、ノートルダム清心女子、西南学院、立命館アジア太平洋
(Cランク)38校:大学上位16.5%
東北学院、群馬パース、亜細亜、大妻女子、共立女子、国士舘、産業能率、実践女子、創価、拓殖、大東文化、東京家政、東京工科、東京都市、二松学舎、文教、武蔵野、立正、神奈川、愛知学院、愛知工業、愛知淑徳、金城学院、椙山女学園、中部、名古屋学芸、四日市看護医療、京都外国語、佛教、畿央、大阪経済、大阪工業、神戸女学院、神戸女子、兵庫医療、日本赤十字広島看護、松山、福岡
(Dランク)31校:大学上位23.2%
北海学園、酪農学園、東北福祉、共愛学園前橋国際、高崎健康福祉、千葉工業、神田外語、桜美林、白百合女子、大正、玉川、東海、鎌倉女子、関東学院、フェリス女学院、金沢星稜、岐阜医療科学、大同、京都看護、追手門学院、四天王寺、神戸学院、摂南、関西医療、甲南女子、広島修道、安田女子、中村学園、久留米、熊本保健科学、福岡女学院看護
(Eランク)「できればこのクラスまでに入ってもらいたい」57校:大学上位31.3%
北星学園、日本赤十字北海道看護、藤女子、茨城キリスト教、白鴎、日本医療科学、千葉商科、麗澤、跡見学園女子、淑徳、白梅学園、帝京、帝京平成、日本社会事業、文化学園、明星、神奈川工科、東洋英和女学院、新潟国際情報、新潟医療福祉、仁愛、松本、山梨学院、金沢工業、常葉、岐阜聖徳学園、至学館、名古屋学院、日本福祉、長浜バイオ、皇学館、天理、大谷、京都精華、桃山学院、関西福祉、大阪大谷、大阪産業、大阪商業、大阪経済法科、大阪総合保育、大阪電気通信、大手前、四條畷学園、園田学園女子、川崎医療福祉、就実、広島工業、聖マリア学院、日本赤十字九州国際看護、九州栄養福祉、福岡女学院、福岡工業、熊本学園、純真学園、崇城、沖縄国際

108第1章・大学は4つに分類される⑦:2019/08/25(日) 14:18:03
(Fランク)90校
北海商科、北海道文教、北翔、青森中央学院、盛岡、秋田看護福祉、東北工業、宮城学院女子、尚絅学院、群馬医療福祉、上武、植草学園、つくば国際、流通経済、共栄、埼玉工業、城西、尚美学園、東京国際、駿河台、日本工業、ものつくり、江戸川、敬愛、秀明、清和、千葉経済、中央学院、和洋女子、東京聖栄、多摩、高千穂、東京情報、日本文化、文京学院、目白、和光、湘南工科、田園調布学園、桐蔭横浜、横浜商科、金沢学院、福井工業、富山国際、金城、朝日、岐阜協立、同朋、名古屋文理、奈良、奈良学園、京都先端科学、京都文教、大阪青山、大阪成蹊、大阪樟蔭女子学院、梅花女子、関西国際、関西福祉科学、千里金蘭、阪南、神戸海星女子学院、神戸国際、神戸松蔭女子学院、神戸親和女子、流通科学、岡山理科、広島国際、広島文化学園、広島女学院、美作、比治山、環太平洋、徳山、梅光学院、久留米工業、九州共立、九州産業、西南女学院、西日本工業、九州看護福祉、日本文理、長崎国際、長崎純心、長崎外国語、宮崎産業経営、西九州、志學館、沖縄、沖縄キリスト教
(Gランク)91校
旭川、北海道情報、弘前医療福祉、仙台白百合女子、東北女子、東北公益文科、東北文教、八戸学院、医療創生、高崎商科、常磐、十文字学園女子、作新学院、開智国際、城西国際、明海、埼玉学園、西武文理、平成国際、人間総合科学、こども教育宝仙、駒沢女子、聖学院、東京有明医療、東京家政学院、東京成徳、東洋学園、ルーテル学院、相模女子、健康科学、長岡、敬和学園、新潟産業、新潟リハビリテーション、北陸学院、中京学院、中部学院、静岡産業、静岡理工科、東海学園、静岡福祉、豊橋創造、桜花学園、愛知産業、愛知東邦、愛知みずほ、修文、鈴鹿、明治国際医療、名古屋経済、名古屋商科、名古屋女子、四日市、京都光華女子、花園、大阪学院、大阪河崎リハビリテーション、大阪国際、大阪女学院、相愛、宝塚、常磐会学園、羽衣国際、太成学院、聖泉、桃山学院教育、びわこ学院、帝塚山、芦屋、姫路、岡山商科、くらしき作陽、広島経済、広島国際学院、福山、福山平成、宇部フロンティア、四国、聖カタリナ、高松、松山東雲女子、筑紫女学園、九州国際、九州女子、活水女子、長崎総合科学、別府、尚絅、南九州、鹿児島国際、鹿児島純心女子
(Nランク)79校
札幌、札幌大谷、札幌学院、札幌国際、星槎道都、苫小牧駒沢、函館、稚内北星学園、青森、東北生活文化、八戸工業、弘前学院、富士、ノースアジア、東北文化学園、石巻専修、東日本国際、郡山女子、福島学院、筑波学院、足利、宇都宮共和、関東学園、愛国学園、川村学園女子、聖徳、千葉科学、浦和、嘉悦、杉野服飾、武蔵野学院、恵泉女学園、東京富士、東京純心、松蔭、山梨英和、新潟経営、新潟工科、北陸、高岡法科、清泉女学院、静岡英和学院、浜松学院、東海学院、岐阜女子、愛知学泉、愛知工科、愛知文教、星城、岡崎女子、人間環境、名古屋産業、京都ノートルダム女子、平安女学院、大阪観光、大阪人間科学、帝塚山学院、東大阪、神戸医療福祉、甲子園、神戸山手、兵庫、姫路獨協、岡山学院、吉備国際、中国学園、山陽学園、広島都市学園、広島文教、東亜、至誠館、四国学院、徳島文理、九州情報、九州保健福祉、日本経済、長崎ウエスレヤン、宮崎国際、第一工業

109第1章・大学は4つに分類される⑧:2019/08/25(日) 14:18:49
なお以下のXランクは格付けを保留した。保留の理由は、芸術・スポーツ・体育・宗教・医療などの特殊分野の単科大学あるいはそれに類する大学で実践・実技等が優先され偏差値のデータが極めて少なく信頼性がない、新設校もしくは開学してから日が浅く今後の動向が予測しづらい、大学の規模が小さく信頼できる難易度データの入手が困難、学部新設等により偏差値が大きく変動して評価が難しい等が理由である。ただ申し添えておくのならば、Xランクの大学はNランクの大学と同類であり、差異はまったくない。
(Xランク)148校
札幌保健医療、日本医療、北海道医療、北海道科学、北海道千歳リハビリテーション、岩手保健医療、仙台、東北芸術工科、日本赤十字秋田看護、奥羽、育英、桐生、国際医療福祉、文星芸術、日本ウェルネススポーツ、了徳寺、東都、東邦音楽、亀田医療、国際武道、日本保健医療、デジタルハリウッド、三育学院、東京基督教、保健科学専門職、i専門職、上野学園、SBI、大原、グロービス経営、国際ファッション専門職、国際仏教学、杏林、国立音楽、事業構想、至善館、社会情報、順天堂、昭和、女子美術、多摩美術、帝京科学、東京医療学院、東京医療福祉専門職、東京医療保健、東京音楽、東京工芸、東京国際工科専門職、東京女子体育、東京神学、東京専門職、東京造形、東京通信、東京福祉、東京未来、東都学院、東邦、桐朋学園、日本女子体育、日本体育、ハリウッド、ビジネスブレークスルー、文化ファッション、武蔵野音楽、武蔵野美術、ヤマザキ動物看護、LEC東京リーガルマインド、麻布、北里、湘南医療、湘南鎌倉医療、情報セキュリティ、昭和音楽、星槎、洗足学園音楽、鶴見、日本映画、八洲学園、横浜創英、横浜美術、開志専門職、国際、事業創造、長岡崇徳、新潟食料農業、新潟青陵、佐久、長野保健医療、身延山、岐阜医療科学、岐阜保健、聖隷クリストファー、光産業創成、一宮研伸、名古屋医療福祉専門職、名古屋音楽、名古屋芸術、名古屋造形、名古屋柳城女子、藤田保健衛生、福井医療、鈴鹿医療科学、成安造形、びわこ成蹊スポーツ、京都医療科学、京都華頂、京都情報、京都造形芸術、京都美術工芸、嵯峨美術、種智院、森ノ宮医療、藍野、藍野専門職、大阪医療福祉専門職、大阪音楽、大阪芸術、大阪体育、大阪物療、大阪行岡医療、大阪保健医療、滋慶医療科学、大和、天理医療、関西看護医療、宝塚医療、神戸芸術工科、神戸情報、神戸常盤、専門職和歌山国際厚生学院、高野山、和歌山親愛、鳥取看護、岡山専門職、倉敷芸術科学、エリザベト音楽、山口学芸、高知学園、高知リハビリテーション専門職、国際貢献専門職、サイバー、福岡看護、福岡国際医療福祉、保健医療経営、熊本健康創生専門職、九州ルーテル、平成音楽、沖縄科学技術

110第1章・大学は4つに分類される⑨:2019/08/25(日) 14:20:26
●関西のA2降格、豊田工業のA1入りについて
大学の難易度について、ある程度知識を持っている方ならば、意外に思われる格付けはあったかもしれない。特に関西大学のA2、豊田工業大学のA1については異論が出るかもしれないので、ここで触れておこう。
関西大と言えば、関関同立と略称される西のトップグループ大学の一角である。ただ入学時の難易度については、他の3校と比較すると、やや水を開けられている。長く続いたシリーズ本の中でも、関西大と法政大はA1とA2を往来した経緯はあり、今回の結果は特に驚くべきものではない。裏返せばA1とA2のボーダー上にあるわけで、次回はA1に復帰することも十分にあるわけだ。
豊田工業のA1入りにも意外に感じた方はおられるかもしれない。
同校についてはシリーズ本では、長く格付けを保留にして来たが、偏差値の高位安定はもとより、大学合格者の出身高校のレベル等から、難易度についてはA1格付けが適当であると判断した。社会人専門の大学として出発した同校も、1993年に一般の受験生を受け入れるようになって二十余年になる。もっと早く格付けをするべきであったのかもしれない。
●中堅クラスの単純なランク付けには無理がある
格付けの中堅クラス、すなわちCからEランクの格付けは流動的である。年によっては、相当数の大学が入れ替わることもあった。
先述したように格付けを、あまりに細分化し過ぎたことは確かであろう。もとより中堅クラスの偏差値は、振れ幅が激しくなりがちなものだ。上位校ではほとんどあり得ない2段階の格上げや格下げもまま生じた。そうなるのも、このクラスの大学は新設学部学科の偏差値への影響が大きいからだろう。たとえば看護、心理系など人気を集めやすい学部学科を設けると、一時期に平均値が跳ね上がる。また受験者層自体の偏差値も上位層と比べて振幅が大きいものと思われる。
いずれにしてもかなりの数の大学の格付けが年によって上下に大きく振幅しているのでは、信用性が疑われても仕方はないところだ。大学関連の書籍では埒もない誹謗中傷を浴びたものだが、この点に関しては反省しなければならないだろう。
過ちを改めるのに憚ることなかれ、とも言う。
長く用いた手法を基にして、もう一度踏み込んだ大学の格付けを行ってみたい。
大学全般の平均的な難易度だけではなく、その社会的な実績や、ブランド力、学校法人としての総合力を加えた、より現実に根差したレーティングを試みるわけだ。
その意味からも、先の格付けはあくまで素描であり、完成形ではないことを留意して頂きたい。

111全日本大学レーティング:2019/08/25(日) 14:21:41
内容紹介
「日本の大学は良い、普通、微妙、論外の4つに分類される」(本文より)
 失策と醜聞にまみれた教育行政によって大学間の格差は著しく拡大してしまった。その現状は玉石混交、月とスッポンと表すほかはない。辛辣な大学評価で知られる著者が入口(難易度)と出口(社会での実績・ブランド)の両面から各大学を総合的に分析して、厳密かつ明快な格付けを実施。目指す価値のある大学をズバリ教示する。
(目次)
第1章・日本の大学は4つに分類される
 歴史は緊張と弛緩で成立している/長く続くぬるま湯の時代に騙されてはいけない/「大学はどこでもいい」は一生の失点につながる/大学は4つ(良い、普通、微妙、論外)に分類される/R指定(論外)の大学は別の指標を基準にするべき/旧基準による2020年の私大格付けはこうなる/関西のA2降格、豊田工業のA1入りについて/国公立大学の格付け(旧基準)はこうなる/中堅私大の単純なランク分けには無理がある
第2章・社会での大学の実績をクロスする
 斜陽の政治経済よりも無惨な教育/ネット上に蔓延するおかしな認識を論破する/上場企業の社長・役員数ともに慶應がトップ/難易度グループ別の上場企業役員の出身校分布/国家公務員総合職の合格者数ランキング/司法試験は京大など法科大学院6強が上位を形成/法科大学院別の合格率は雲泥の差/公認会計士試験は慶應が44年連続首位/弁理士試験は理工系大学が健闘/人生において、やはり出身大学はモノを言う
第3章・令和元年・新たな大学格付けはこれだ
 大学の地位はどのように形成されるのか/世間に親しまれるのは規模が重要になる/敬われることで名実ともに一流大学になる/実績とブランドを加味した新たな大学格付け/トップの格付けは旧帝慶早中・一工神/格付けAにはやや意外な大学も/普通の大学の格付けは3段階に分かれる/願わくばB3格付けまでの大学に入ってもらいたい/微妙な大学・R指定大学は格付けの対象にならない

112第2章・社会の実績を大学とクロスさせる①:2019/08/26(月) 08:31:29
●斜陽の政治経済にも及ばない教育の周回遅れ
経済一流、政治は二流と言われたのは、昭和の終わり、あるいは平成の初めあたりだろうか。
時は流れて、令和の現在はいずれも二流、あるいはそれより下なのかもしれない。それでも教育に比べれば、何流と表されるだけ救いはあるだろう。
実際、赤点さらには零点をつけたくなるくらい、この間、教育はほとんど有益なことをしていない。それどころか、はっきり有害無益なことさえ実行している。
象徴的であるのは、ゆとり教育だろう。
文部省(現文部科学省)が一部の政治家、そして多くのマスコミを味方につけて、半ば強引に推し進めた学習の負担を軽減させる、教える内容を減らす教育は、学力の著しい低下を招いて蹉跌した。
少し考える力があるのならば、この目論見に無理があったことは容易に推測できたはずだ。
学習量を減らしたところで、最終関門である大学入試は何の変化もないのだから、賢明な、そして金銭的に余裕のある家庭は子供の進学に有利になる道を選ぶ。挙ってゆとりの埒外にある私立校の受験へと走ったわけだ。現在はかなり復活したものの、ゆとり教育後の東京の都立高校の進学力の低下は無惨そのものだった。
要するに、ゆとり教育は格差を縮めるどころか、持てる所帯の子供を進学のでさらに優位にして、そうでない所帯の子をより不利にしただけであった。

113第2章・社会の実績を大学とクロスさせる②:2019/08/26(月) 08:32:45
教育格差を拡大させ、また世代の知力を落としてしまう致命的な失策を犯したにも関わらず、実行者でもあり最高責任者でもある文部科学省は、それ以降も教育の本尊らしからぬ不祥事、愚行を繰り返している。
違法な天下りへの関与等で二代続けて、組織のトップである事務次官の首が飛び、幹部は幹部で職権を濫用した東京医大への不正入試疑惑、過剰接待問題などを次々に引き起こし、つい先だっては本省のキャリア職員が省内に覚醒剤を持ち込み逮捕された(普通に考えて仕事中に使用していたのだろう)。世の中にはいかがわしい企業や組織はあるものだが、これだけ立て続けに問題を起こすところは珍しい。

114第2章・社会の実績を大学とクロスさせる③:2019/08/26(月) 08:34:08
渦中の人であった文部科学省の前川喜平元事務次官は「文科省は他の省庁に比べて腐敗しているのか」との質問に、次のように回答している。
「僕はモラルの低下が文科省だけの問題だとは思いません。これは実は省庁を超えた問題で(鯛は頭から腐る)と言われるように、根本的な原因は行政を私物化する安倍一強政治にあると思うからです」
「現在の政治の腐敗は文科省だけではなく国家機能全体を覆っているのです。根本から立て直すには、安倍一強の政治を変えなければいけない」

115第2章・社会の実績を大学とクロスさせる④:2019/08/26(月) 08:35:38
先述したように、筆者は現政権のシンパではない。むしろ醒めた目で見ている。しかし前川氏の言は罪を犯した者の「俺が悪いのではない、すべて世間(この場合はお上)が悪いのだ」風の弁明を想起させ、どうにも見苦しい。

116第2章・社会の実績を大学とクロスさせる⑤:2019/08/26(月) 08:38:20
●ネット上に蔓延するおかしな認識を論破する
いずれにしても教育行政を司る文部科学省が、この為体なのだから、教育全体が規律、モラルを失い、空転しているのだろう。
信用できるものが存在しない、一種アナーキーな状況の影響を受けているのか、ネット上の掲示板でそれに関連した書き込みを閲覧していると、随分とおかしなものを目にする。いくつか例を挙げてみたい。
まず呆れたのは、大手予備校が発表している大学の偏差値が操作されていると断言するものだ。大学側の要請を受けて、予備校が特定の大学の偏差値を、改竄して吊り上げていると決めつけているわけである。
苦笑するしかないが、そのようなことをして予備校側に何のメリットがあるのだろうか。どう考えても百害あって一利なしだ。もとよりデータを不自然に操作することは、素直に集計するより手間がかかるものだ。おそらく、このデマは十余年ほど前に、一部の大学が付属高校の優秀な受験生を大量に受験させて、偏差値の上昇を目論んだことを下敷きにしてつくられたのだろう。
少なくとも大手の予備校が、そのような依頼を甘受することは考えられない。河合塾がかなり前から容赦ないBF(偏差値判定不能)指定を行っていることは良く知られており、難関大学の合格実績の高い駿台予備校などは下位大学の難易度などは最初から掲載していない。
大学とは比較にならない、厳しい生き残り競争を強いられて来た大手予備校の財務内容は堅固であり、講師は言うに及ばず、職員の待遇も下手な大学より良い。資産家がトラブルを避けるように、手間暇かけて、わざわざ自らの信用やブランドを毀損するようなことを行う必要などはない。
推薦入学者を十把一絡げにして、無能扱いするのも見られるが、これも行き過ぎと言うものであろう。なるほど中堅以下の大学の中には、緩い推薦基準は見られる。ただ、少なくとも一流と目される大学の推薦入学は、それほど甘いものではない
そもそもこのクラスの大学から推薦入学枠が与えられているのは、中学の成績優秀者が入学する進学校がほとんどである。そこで3年間、学業で上位を維持することはもとより、模範的な生活を送らなければ、推薦入学の対象にはならない。このあたりは多感な高校時代を送った方ならば実感できるものと思うが、最も魔が差しやすい年頃に、身を律し続けるのは易しいことではない。
もう一つ、大学の優劣を論じる者を「学歴オタク」と揶揄するのも如何なものであろうか。アニオタ(アニメオタク)のように、否定的なイメージを与えたいのだろうが、表現として適切ではないだろう。アニメーションは映像や創作の数多あるジャンルの一つであり、それを愛好する者は多いことは確かであっても限られている。一方の学歴はすべての人に否応なく関係する普遍的なものだ。

117第2章・社会の実績を大学とクロスさせる⑥:2019/08/26(月) 08:39:30
●上場企業の社長・役員ともに慶応がトップ
実社会での大学の実績、位置付けはどうなっているのか。一般に公開されている直近の各種データを用いて、明らかにしていきたい。
まずは上場企業の社長、役員の出身大学ランキングを紹介しよう。
2019年の半ば時点で、社長、役員ともに首位は慶応であり、民間企業、実業界における圧倒的な強さを証明している。社長の第2位は早稲田、3位は日大。役員になると、やはり2位は早稲田で、3位に中央が顔を出す。記憶にある限り、この4校はどちらかでトップ3を独占している。民間企業の経営陣の出身校は慶応と早稲田、日大、中央の4校で出来上がっているわけだ。
これに続く上位グループを形成しているのは明治、同志社、関西学院、関西、法政などになる。こちらもまた民間企業に古くから確固とした人脈を築いているという定評のある大学だ。
それでは上場企業の最高責任者である社長の出身大学のベスト10を挙げてみたい。データは東洋経済新報社「役員四季報」をもとに筆者が修正したものである。
【上場企業社長の出身大学ベスト10】
①慶應義塾295人 ②早稲田192人 ③日本80人 ④明治77人 ⑤中央71人 ⑥同志社58人 ⑦関西学院/関西43人 ⑨法政40人 ⑩青山学院36人
(20人以上の上場企業社長を出している大学)
・立教34人 ・東京理科33人 ・東海31人 ・近畿24人 ・上智22人 ・立命館21人
増加数のトップは東京理科で4人増。一方、東海は4人減になっている。
(10人以上の上場企業社長を出している大学)
・学習院19人 ・甲南17人 ・芝浦工業/成城16人 ・成蹊15人 ・明治学院/駒沢14人 ・東京電機12人 ・専修11人 ・東洋10人
全体を見ると50人と20人あたりのところに段差があるようだ。平均的な在任期間は7年あまりと、上場企業の社長の交代は頻繁にあることではないので、余計にランキングは固定されやすいのだろう。
続いて上場企業の出身大学別の役員数を見てみよう。
企業の役員とは社長、会長を頂きに専務、常務、取締役と企業のお目付け役である監査役の総称であり、多くの務め人にとっては夢と憧れのポストである。内心は兎も角、表向きは役員に敬意を表さない社員はまずいない。これも役員が社員の昇進や待遇の決定に、大きな影響力を持っているからだ。
ちなみに役員四季報によれば上場企業役員の平均年齢は60.8歳。お祝いの赤いちゃんちゃんこを羽織るあたりが栄光のポストに到達できるか否かの分岐点になるようだ。
【上場企業役員の出身大学ベスト10】
①慶應義塾2112人 ②早稲田1807人 ③中央879人 ④明治580人 ⑤日本547人 ⑥同志社403人 ⑦関西学院375人 ⑧法政331人 ⑨関西314人 ⑩立命館236人
(100人以上の上場企業役員を出している大学)
⑪立教232人 ⑫青山学院228人 ⑬上智188人 ⑭東海173人 ⑮東京理科166人 ⑯専修156人 ⑰近畿142人 ⑱学習院126人 ⑲成蹊116人 ⑳神奈川105人
出身者から30人以上の上場企業役員を送り出している大学を紹介してみよう。
(30人以上の上場企業役員を出している大学)
・京都産業97人 ・福岡/駒沢96人 ・甲南93人 ・名城90人 ・東洋84人 ・芝浦工業77人 ・東京経済/大阪経済76人 ・明治学院72人 ・大阪工業65人 ・東京電機63人 ・東京都市/愛知61人 ・國學院56人 ・東北学院54人 ・龍谷53人 ・成城52人 ・南山51人 ・獨協/西南学院50人 ・愛知工業46人 ・武蔵45人 ・工学院/千葉工業44人 ・玉川43人 ・愛知学院39人 ・千葉商科36人 ・拓殖35人 ・関東学院34人 ・帝京33人 桃山学院31人

118第2章・社会の実績を大学とクロスさせる⑦:2019/08/26(月) 08:40:17
●難易度別ランク分けで見た上場企業役員の出身校分布
入学時の偏差値(難易度)によるランクと上場企業の役員数はどのような関係になっているのだろうか。各ランク別の大学OBの役員累計数は次のようになる。
(役員数ランクイン大学と上場企業の役員数)
оSAランク→4大学中4大学ランクイン
[慶應義塾2112人、早稲田1807人、上智188人、国際基督教25人/役員総数4132]
оA1ランク→14大学中10大学ランクイン
[中央879人、明治580人、同志社403人、関西学院375人、法政331人、立命館236人、立教232人、青山学院228人、東京理科166人、学習院126人/同3556人]
оA2ランク→10大学中8大学ランクイン
[関西314人、成蹊116人、芝浦工業77人、明治学院72人、國學院56人、成城52人南山51人、武蔵45人/同783人]
оBランク→32大学中15大学ランクイン
[日大547人、専修156人、近畿142人、京都産業97人、駒沢96人、甲南93人、名城90人、東洋84人、東京経済76人、東京電機63人、愛知61人、龍谷53人、獨協・西南学院50人、工学院44人/同1702人]
оCランク→38大学中15大学ランクイン
[神奈川105人、福岡96人、大阪経済76人、大阪工業65人、東京都市61人、東北学院54人、愛知工業46人、愛知学院39人、拓殖35人、松山28人、大東文化27人、亜細亜・国士舘・立正25人、中部22人/同729人]
оDランク→31大学中5大学ランクイン
[東海173人、千葉工業44人、玉川43人、関東学院34人、北海学園29人/同323人]
оEランク→59大学中8大学ランクイン
[千葉商科36人、帝京33人、桃山学院31人、金沢工業26人、名古屋学院・大阪電気通信25人、明星23人、大阪産業21人/同220人]
оFランク→89大学中3大学ランクイン
[城西25人、九州産業24人、東京国際21人/同70人]
оGランク・Nランク・Xランク→合わせて318大学中ランクインは0校
たった2校でMARCHなど一流大学が名を連ねるA1ランクの総定員数を凌いでしまうのだから、慶早の実績は飛び抜けている。
以下、総定員数は概ね難易度に沿った結果になっているが、BランクのそれはA2ランクを凌いでいる。ベスト10の常連校である日大の存在が大きいためだが、A2ランクの大学はBランクと比べ、総じて規模が小さいことも関係しているものと思われる。
下位ランクになると、ランクインした大学が明らかに少なくなるように、出身大学と上場企業役員の間には相関関係があることがわかる。

119第2章・社会の実績を大学とクロスさせる⑧:2019/08/26(月) 08:41:43
●国家公務員総合職の合格者数ランキング
ここからは難関資格の大学別の実績を見ていきたい。まずは国家公務員試験総合職、所謂キャリア試験の大学別合格者数である。
【2019年度国家公務員総合職試験合格者数・10人以上】
①早稲田97人(院卒試験32人・大卒程度試験65人) ②慶應義塾75人(同24人・同51人) ③中央59人(同26人・同33人) ④東京理科50人(同21人・同29人) ⑤立命館33人(同8人・同25人) ⑥明治19人(同2人・同17人) ⑦同志社18人(同4人・同14人) ⑧法政17人(同7人・同10人) ⑨上智11人(同6人・同5人) ⑨日本11人(同3人・同8人)
以上が2桁の合格者を出した10校である。
もともとこの資格は、国立大出身者の牙城であるが、ここでも早慶はツートップである。景気の拡大局面が続くと大学生が民間企業に流れやすくなり、合格者数が減少すると言われているが、もっとも両校がワンツーの定位置をしっかり守っていることに変わりはなく、これを公務員離れと表すのは大袈裟であろう。
●司法試験は慶早中の法科大学院3強が上位を形成
【2018年司法試験最終合格者数ベスト10校】
①慶應義塾118人(受験者に対する合格率39.2%) ②早稲田110人(同36.5%) ③中央101人(同23.2%) ④明治25人(同12.3%) ⑤同志社24人(同20.3%) ⑥上智18人(同14.8%) ⑦法政17人(同20.2%) ⑧学習院16人(同21.1%) ⑨立命館15人(同11.4%) ⑩創価13人(同21.3%)
2018年は合格者数で慶応が首位になった。これに早稲田と中央の法科大学院が続き、例年トップグループを形成している。おそらく今後も大きな変化はあるまい。
●法科大学院別の合格率は雲泥の差
ベスト10以下の法科大学院のデータも紹介しておこう。かなり淘汰は進んだものの、学校間の格差は広がっている(カッコ内は合格者数・合格率)。
(その他の法科大学院の合格者数と合格率)
★立教(9人・10.5%)、日本(9人・10.0%)、関西学院(8人・10.7%)、★西南学院(6人・20.0%)、甲南(6人・17.6%)、★青山学院(6人・14.6%)、南山(6人・14.0%)、関西(6人・6.3%)、専修(5人・8.6%)、★京都産業(4人・19.0%)、福岡(4人・17.4%)、★山梨学院(4人・14.8%)、★名城(4人・11.4%)、★成蹊(4人・7.4%)、★東北学院(3人・60.0%)、愛知(3人・23.1%)、★明治学院(3人・13.6%)、★北海学園(3人・11.1%)、★國學院(3人・10.0%)、駒沢(3人・10.0%)、★白鴎(2人・28.6%)、★獨協(2人・12.5%)、★関東学院(2人・11.1%)、★龍谷(2人・6.7%)、★愛知学院(1人・5.9%)、★東洋(1人・5.0%)、★近畿(1人・4.5%)、★桐蔭横浜(1人・2.9%)、★大東文化(1人・2.2%)、★大阪学院、★神奈川、★久留米、★神戸学院、★駿河台、★中京、★東海、★広島修道(各校とも0人)
ちなみに★が2019年3月までに募集停止を決めた法科大学院である。
勇んで参入したものの、思うような実績をあげられなかった法科大学院はほとんどが退場したと言えるのではないか。裏返してみれば、合格者数、合格率はふるわなくとも、ここまで粘り抜いたところは一定の評価を与えて良いのだろう。

120第2章・社会の実績を大学とクロスさせる⑨:2019/08/26(月) 08:45:21
●公認会計士試験は慶応が44年連続首位
企業、法人経理のエキスパートで、難関資格である公認会計士試験の大学別合格者数を見てみよう。かつては公認会計士協会が詳細なデータを発表していたものだが、近年は慶応の三田会や早稲田の稲門会が独自に集計したものしかない。
【2018年公認会計士試験合格者上位校】(カッコ内は前年比△プラス▲マイナス)
①慶應義塾144人(▲13人)前年1位 ②早稲田115人(△4人)同2位 ③明治77人(▲7人)同3位 ③中央77人(変わらず)同4位 ⑤立命館39人(△8人)同5位 ⑥関西学院34人(前年ランク外) ⑦立教32人(前年ランク外)
慶応は1975年以降、44年連続で首位の座を守ったことになる。公認会計士試験における慶応の抜群の強さは特筆されて良い。
ちなみに公認会計士三田会の過去(1970年以降)の合格者上位校を見ると、慶応のほか、早稲田、中央、明治は過去50年すべて名を連ねており、常連校になっている。
●弁理士試験は理工系が健闘
理系大学生、卒業者向けの難関資格として知られる、知的財産関連業務のスペシャリスト、弁理士試験の大学別合格者数も見ていこう。
【2018年弁理士試験合格者ベスト10校】
①慶應義塾11人 ②早稲田9人 ③東京理科6人 ④明治5人 ⑤同志社4人 ⑥中央・上智各3人 ⑧青山学院・大阪工業・近畿・法政各2人
理系向きらしく、東京理科、大阪工業など理工系及びそれを主体にする大学がランクインしている。
●人生において、やはり出身大学はモノを言う
ここまでに、上場企業の経営陣、国家公務員総合職、所謂キャリア官僚採用試験の合格者数、難関資格の司法試験、公認会計士試験、弁理士試験の出身大学別の合格者数を紹介した。
いずれも合格することや資格を得ることで、恵まれた地位や待遇がほぼ保障されるものである。国家公務員総合職試験、司法試験は比較的若年を対象としており、上場企業役員は中高年層が大半を占めているから、実社会における出発点からゴール間近までの、各大学の力量を示しているとも捉えられる。
ここまで読まれた方々は予想通り、サプライズなしと感じられたのではないか。成る上位に名を連ねているのは、世の中によく認知されている一流大学、有名大学ばかりだ。
そして四半世紀に渡って、この種のデータを調べてきた経験から言えば、この序列はほとんど変動しない。若鮎のような新星が現れて、いきなり上位に踊り出るような音楽業界のヒットチャートのようなことは起こったためしがない。
周辺の実例を考えても、一流大学や有名大学出身者が、そうでない大学もしくは高卒者や専門卒者に比べて、少なくとも収入、待遇の面で恵まれたポジションを得ていることは多い。終身雇用は崩壊したと騒ぐ向きはあるが、少なくとも上位クラスの大学出身者の場合、入社した会社、組織で定年を迎えるケースは多い。
もっとも大学の難易度が、大学の社会的実績にそのままトレースされるわけではない。たとえば入学時の偏差値が高い最難関校であっても、実績では下のクラスの後塵を拝しているところもある。そのあたりは次章で見ていこう。

121訂正 第1章・大学は4つに分類される⑥:2019/08/27(火) 10:02:43
●旧基準による2020年の格付けはこうなる
それでは格付け作業に入りたい。
まずはシリーズで長く用いた指標を使って、大学を分類していこう。以下の基準でランク分けしてきた。先に今後は別の呼称を用いると記しているのに矛盾するようだが、過渡期と言うことで今回に限ってはご寛恕頂きたい。使用している偏差値は、大手予備校河合塾の入試難易ランキング表、総定員充足率は私学振興事業団の大学ボートレート及び大学自身が公表している数値を用いた。
оSAランク 学部平均偏差値62.5以上
оA1ランク 同57.5以上62.5未満
оA2ランク 同52.5以上57.5未満
оBランク 同48.5以上52.5未満
оCランク 同45.0以上48.5未満
оDランク 同42.5以上45.0未満
оEランク 同38.0以上42.5未満
оFランク 同38.0未満もしくはBF学部が目立っもの
оGランク BF学部が目立ち、総定員充足率が低いもの
оNランク 総定員充足率が著しく低いもの
оXランク 格付けを保留したもの
<入学難易度大学格付け・2020年版>
(SAランク)4校:大学上位0.7%
慶應義塾、国際基督教、上智、早稲田
(A1ランク)14校:大学上位3.0%
青山学院、学習院、聖路加国際、中央、津田塾、東京理科、日本赤十字看護、明治、法政、立教、豊田工業、同志社、立命館、関西学院
(A2ランク)10校:大学上位4.7%
國學院、芝浦工業、東京女子、成蹊、成城、日本女子、武蔵、明治学院、南山、関西
(Bランク)32校:大学上位10.1%
天使、女子栄養、獨協、学習院女子、駒沢、工学院、昭和女子、聖心女子、清泉女子、専修、東京経済、東京電機、東京農業、東洋、日本、愛知、中京、名古屋外国語、日本赤十字豊田看護、名城、京都産業、京都女子、京都橘、同志社女子、龍谷、関西外国語、近畿、甲南、武庫川女子、ノートルダム清心女子、西南学院、立命館アジア太平洋
(Cランク)38校:大学上位16.5%
東北学院、群馬パース、亜細亜、大妻女子、共立女子、国士舘、産業能率、実践女子、創価、拓殖、大東文化、東京家政、東京工科、東京都市、二松学舎、文教、武蔵野、立正、神奈川、愛知学院、愛知工業、愛知淑徳、金城学院、椙山女学園、中部、名古屋学芸、四日市看護医療、京都外国語、佛教、畿央、大阪経済、大阪工業、神戸女学院、神戸女子、兵庫医療、日本赤十字広島看護、松山、福岡
(Dランク)31校:大学上位23.2%
北海学園、酪農学園、東北福祉、共愛学園前橋国際、高崎健康福祉、千葉工業、神田外語、桜美林、白百合女子、大正、玉川、東海、鎌倉女子、関東学院、フェリス女学院、金沢星稜、岐阜医療科学、大同、京都看護、追手門学院、四天王寺、神戸学院、摂南、関西医療、甲南女子、広島修道、安田女子、中村学園、久留米、熊本保健科学、福岡女学院看護
(Eランク)「できればこのクラスまでに入ってもらいたい」57校:大学上位31.3%
北星学園、日本赤十字北海道看護、藤女子、茨城キリスト教、白鴎、日本医療科学、千葉商科、麗澤、跡見学園女子、淑徳、白梅学園、帝京、帝京平成、日本社会事業、文化学園、明星、神奈川工科、東洋英和女学院、新潟国際情報、新潟医療福祉、仁愛、松本、山梨学院、金沢工業、常葉、岐阜聖徳学園、至学館、名古屋学院、日本福祉、長浜バイオ、皇学館、天理、大谷、京都精華、桃山学院、関西福祉、大阪大谷、大阪産業、大阪商業、大阪経済法科、大阪総合保育、大阪電気通信、大手前、四條畷学園、園田学園女子、川崎医療福祉、就実、広島工業、聖マリア学院、日本赤十字九州国際看護、九州栄養福祉、福岡女学院、福岡工業、熊本学園、純真学園、崇城、沖縄国際

122大阪産業大学:2019/08/27(火) 11:22:58
◆大阪産業[B3ランク] ①大阪府大東市 ②工、経営、デザイン工、スポーツ健康、国際 ③大阪鉄道学校がルーツで1965年に大学設置。ソーラーカーやロボットなどのプロジェクトが豊富。④B+ ⑤Eランク

123訂正 第1章・大学は4つに分類される④:2019/08/28(水) 09:35:45
●大学は4つ(良い・普通・微妙・論外)に分類される
以前から感じていたことではあるが、日本の大学は4つに分類できるのではないか。
わかりやすい表現をするのならば、良い大学、普通の大学、微妙な大学、そして論外の大学である。
当然のことながら、4つの大学の間には格差がある。提供するモノの内容に応じて分類するのは、鰻屋や寿司屋など和食系飲食店のメニュー、たとえば松竹梅とか特上、上、並などが馴染み深いが、大学の場合、同じメイメージを抱くのは誤りだ。飲食店の場合、松や特上でなくとも、それなりに楽しめるものだが、大学の分類の場合は事情が違う。テーブルに座って注目できるのは良い大学と普通の大学であり、微妙な大学は席に着けるかどうかであり、論外の大学は落語のように店の外で料理の匂いを嗅ぐだけになる。
論外の大学とは、その言葉通りに論じるまでの水準に達していない大学だ。良い大学や普通の大学とは、別枠にして扱わなければならない学校と言うことになる。
在籍する学生や教職員、及び関係者からはブーイングが巻き起こるだろうが、そう表す他はないのだ。先年終了した危ない大学・消える大学シリーズ(以降、シリーズもしくはシリーズ本と略して記す)の時には「危ない」とか「消える」と表現したものだが、特にこの何年か、同じ括りの中で優劣を論じるのは適当ではないと思うようになった。
それと言うのも論外の大学と、良い大学と普通の大学を、同じ指標を用いて評価することは極めて困難であるからだ。
筆者がシリーズ本等で大学の評価基準の主軸にしていたのは、入学時の偏差値すなわち難易度である。
異論はあるかもしれないが、これが世間一般でよく知られている、最もポピュラーな大学の評価であることは確かだろう。早稲田、慶応が入学時の難易度で最上位にあり、続いて首都圏や関西圏の一流大であるMARCH(明治・青山学院・立教・中央・法政)や関関同立(関西・関西学院・同志社・立命館)が続き、以降準難関の日東駒専(日本・東洋・駒沢・専修)や産近甲龍(京都産業・近畿・甲南・龍谷)、大東亜帝国(大東文化・東海・亜細亜・帝京・国士舘)と大学が並ぶ。少なくとも前の世紀くらいまでは、この指標はすべての大学の一般的な評価を探る上で有用だった。
しかし、需要関係の悪化すなわち少子化(受験適齢人口の減少)が定着する下でも、委細構わず大学が増え続けたことで事情は変わっていった。受験生から敬遠されることで、偏差値、難易度を算出するのが難しい大学が出て来たわけだ。
偏差値が算出出来ないような大学は、出願に不備がなければ、ほぼ間違いなく入学できる。受験生=合格者であり、選抜試験そのものが有名無実化している大学であるからだ。現在の日本は成績上位層の受験生たちが、青春の時間の多くを費やしても、合格できる保証の出来ない大学と、受験勉強らしいことをせずに形ばかりの試験を受けて然るべき金銭を収めれば、誰でもウェルカムの大学が併存していることになる。玉石混交。もっと俗っぽく現せば、月とスッポン。それが令和の日本の大学を表す、最も相応しい表現なのである。

124第4章・目指す価値のある大学をズバリ教示する①:2019/08/28(水) 15:44:50
高い実力を持つ大学は68校
今まで随分と辛辣な大学評価をして来たが、昨今は失策と醜聞にまみれた教育行政によって、大学間の格差は著しく拡大してしまった。その現状は玉石混交、月とスッポンと表すほかはない。
入口(難易度)と、出口(社会での実績・ブランド)の両面から各大学を総合的に分析して、厳密かつ明快な格付けを実施してきた。日本の大学は良い、普通、微妙、論外の4つに分類されると言って来たが、本章では、その大学レーティングによる格付けの中から、目指す価値のある大学をズバリ教示しよう。
以下が、目指す価値のある大学だ。全部で68校ある。新たな大学レーティングによるポイントを得た大学を目指す価値のある大学として、筆者は自信を持って選んでいる。
(目指す価値のある大学)
【SAランク】3校
о慶應義塾 о早稲田 о中央
【Aランク】14校
о明治 о東京理科 о上智 о同志社 о学習院 о法政 о関西学院 о成蹊 о芝浦工業 о青山学院 о立教 о立命館 о関西 о国際基督教
【B1ランク】28校
о成城 о甲南 о日本 о東京都市 о専修 о大阪工業 о東京経済 о東京電機 о工学院 о大阪経済 о明治学院 о名城 о東北学院 о東海 о愛知 о駒沢 о獨協 о西南学院 о京都産業 о愛知工業 о武蔵 о福岡 о近畿 о神奈川 о南山 о國學院 о松山 о創価
【B2ランク】17校
о金沢工業 о千葉工業 о千葉商科 о北海学園 о東洋 о桃山学院 о大阪電気通信 о関東学院 о名古屋学院 о愛知学院 о拓殖 о亜細亜 о国士舘 о大東文化 о立正 о中部 о龍谷
【B3ランク】6校
о玉川 о帝京 о明星 о大阪産業 о山梨学院 о白鴎
当然ではあるが、見ての通り一流、準難関クラスの知名度の高い大学ばかりである。
首都圏では難関大学の代表格であるMARCH(明治、青山学院、立教、中央、法政)、そして準難関グループの日東駒専(日本、東洋、駒沢、専修)、そして大東亜帝国(大東文化、東海、亜細亜、帝京、国士舘)まで揃い踏みしている。
関西圏からは、一流大学グループで知られる関関同立(関西、関西学院、同志社、立命館)、また準難関校の集団・産近甲龍(京都産業、近畿、甲南、龍谷)が顔を出す。
中京圏の実力校として知られる南山、名城、愛知、愛知学院も登場している。
地方からは、北海道の北海学園、東北の東北学院、九州の福岡と西南学院と名門校が並ぶ。
●看護大や女子大、新設大学は割り引く必要がある
B1ランクの格付けなのに、あえて「目指す価値のある大学」から除外した大学について触れておこう。
看護大学の両輪と呼ばれている難関校の聖路加国際 と日本赤十字看護は、入学時の難易度は高いが、看護の専門職幹部を育成するのに特化した大学である。そのため卒業後は看護系の専門家になるわけで、その意味では将来への心配は少いが、逆に将来のルートが定められているだけに、それ以外の普通の道に進むの難しい。そういうことから判断し、除外した。
このほか、難易度や世間でのイメージから、「目指す価値のある大学」に選ばれて当然と思われる大学はある。
難易度でトップクラスの女子大だ。津田塾、東京女子、日本女子。また共学では、トヨタ自動車が設立した人気の高い豊田工業である。
いずれもB1ランクを得ていても、忍びない面はあるが、ポイントがゼロでは舞台に上げることもできず除外した。
あまりに教条的、杓子定規な手法と批判されるかもしれない。だが格付けは、基準になるデータに忠実でなければ成立しないものだ。恣意を交えてしまえば、それは単なる個人の主観になってしまう。
格付けを終えて結果を眺め、改めて実感したのは、女子大と、歴史の浅い大学は割りを食いやすいと言うことである。たとえば入学時の難易度は高く、相応の規模であっても、総じてポイントはゼロである。
勿論、女子大の場合は気の毒な面は多い。長く女性の職場における地位は低く、組織のリーダーになるような道は実質閉ざされていた。そうした実情を写して、女子大自体も社会人の育成に、共学校ほど力を注がなかったこともある。
また、歴史の浅い大学がポイントゼロなのも、やむを得ない面はある。出身者が少ないこともあり、就職などに際しても新参者は何かと不利を蒙りやすい。
もっとも原因や理由は何であれ、ポイントがゼロの大学はポイントを有する大学に比べて、目指す価値がないことだけは確かである。

125第4章・目指す価値のある大学をズバリ教示する②:2019/08/28(水) 15:47:53
推奨できる68校の概要
ここでは68校の概要やキャンパス、決算ランク、入学難易度などをまとめてみた。北は北海道から順次、南下しながら紹介していこう。
※ ◆大学名[格付け] ①キャンパス ②学部 ③概要 ④経営指標:健全性 ⑤入学難易度
(1)◆北海学園[B2ランク] ①豊平:北海道札幌市、山鼻 ②経済、経営、法、人文、工 ③1885年設立の予備校・北海英語学校が起源。道内最初の4年制私立大学。「自由で不屈な開拓者」を育成する。④A- ⑤Dランク
(2)◆東北学院[B1ランク] ①土樋:宮城県仙台市、多賀城、泉 ②文、経済、経営、法、工、教養 ③私塾・仙台神学校が前身。東北地方で最大級の私立大学。22年9月竣工を目処に五橋キャンパスを建設中。④A ⑤Cランク
(3)◆白鴎[B3ランク] ①本:栃木県小山市、大行寺 ②経営、法、教育 ③白鴎女子短大が前身。1986年4月に4年制大学に。国立大より学費が安い独自の「学業特待制度」を採用している。④A- ⑤Eランク
(4)◆獨協[B1ランク] ①埼玉県草加市 ②外国語、国際教養、経済、法 ③1883年創設の独逸学協会学校が起源。外国語教育の重視と国際人の育成の伝統を貫く。授業はゼミ中心。④B ⑤Bランク
(5)◆千葉工業[B2ランク] ①津田沼:千葉県習志野市、新習志野、東京スカイツリータウン ②工、創造工、先進工、情報科学、社会システム科学 ③942年に創設の旧制大学。日本最古の理工系私立大学。ロボット研究などには定評がある。2020年度に大学院を改組する。④A ⑤Dランク
(6)◆千葉商科[B2ランク] ①市川:千葉県市川市、丸の内サテライト ②商経、政策情報、サービス創造、人間社会、国際教養 ③前身は旧制巣鴨高商。1950年に大学へ。メガソーラー発電所を持ち、「自然エネルギー100%大学」を18年度に達成。④A- ⑤Eランク
(7)◆青山学院[Aランク] ①青山:東京都渋谷区、相模原 ②文、教育人間科学、経済、法、経営、国際政治経済、総合文化政策、理工、社会情報、地域社会共生、コミュニティ人間科学 ③メソジスト監督教会の宣教師が創立した「女子小学校」などが源流。2019年度にコミュニティ人間科学部を新設。④A- ⑤A1ランク
(8)◆亜細亜[B2ランク] ①東京都武蔵野市、日の出 ②経営、経済、法、国際関係、都市創造 ③概要≫興亜協会として誕生。日本経済専門学校、同短大を経て大学に昇格。武蔵野キャンパスの再開発事業が完了した。④B ⑤Cランク
(9)◆学習院[Aランク] ①目白:東京都豊島区 ②法、経済、文、理、国際社会科学 ③戦前は皇族・華族の教育機関として発展。1949年に新制大学に。都心の1キャンパスに全学部を立地している。④A- ⑤A1ランク
(10)◆慶應義塾[SAランク] ①三田:東京都港区、日吉、信濃町、矢上、湘南藤沢、芝共立 ②文、経済、法、商、医、理工、総合政策、環境情報、看護医療、薬 ③福沢諭吉の蘭学塾が起源。大学令に基づく初めての私立大学。2020年3月竣工を目処に日吉記念館を建て替え。④B ⑤SAランク
(11)◆工学院[B1ランク] ①新宿:東京都新宿区、八王子 ②先進工、工、建築、情報 ③日本最古の工科学校。先進工学部に2019年度に航空理工学、宇宙理工学の2専攻を新設。④A- ⑤Bランク
(12)◆國學院[B1ランク] ①渋谷:東京都渋谷区、たまプラーザ ②文、経済、法、神道文化、人間開発 ③1882年に創設の皇典講究所が起源。旧制8私大の一角。国文・国史・国法の研究・教育を主導する。④A- ⑤A2ランク
(13)◆国際基督教[Aランク] ①東京都三鷹市、那須、軽井沢 ②教養 ③キリスト教会の日米指導者により創設。リベラルアーツ重視で教養学部のみ。新体育施設が竣工した。④A- ⑤SAランク
(14)◆国士舘[B2ランク] ①世田谷:東京都世田谷区、町田、多摩 ②政経、体育、理工、法、文、21世紀アジア、経営 ③母体は吉田松陰を範とする「私塾国士舘」。消防官の就職者数で全国首位、警察官は2位。防災教育に定評がある。④A- ⑤Cランク
(15)◆駒澤[B1ランク] ①駒沢:東京都世田谷区、玉川、深沢 ②仏教、文、経済、法、経営、医療健康科学、グローバルメディアスタディーズ ③曹洞宗創設の吉祥寺会下学寮が淵源。旧制大学。2018年に「種月館」が共用開始、21年には新図書館が竣工へ。④B+ ⑤Bランク

126第4章・目指す価値のある大学をズバリ教示する③:2019/08/28(水) 15:48:53
(16)◆芝浦工業[Aランク] ①豊洲:東京都江東区、大宮、芝浦 ②工、システム理工、デザイン工、建築 ③有元史郎が開設した東京高等工商学校が起源。2019年度に豊洲キャンパスの第二校舎棟を着工へ。④A- ⑤A2ランク
(17)◆上智[Aランク] ①四谷:東京都千代田区、市谷、石神井、目白聖母、秦野、大阪サテライト ②神、文、総合人間科学、法、経済、外国語、総合グローバル、国際教養、理工 ③カトリック教会イエズス会が創立。国際性は屈指。2019年4月から「アルベ国際学生寮」が供用開始。④A- ⑤SAランク
(18)◆成蹊[Aランク] ①東京都武蔵野市 ②経済、理工、文、法 ③源流は1912年に創設の成蹊実務学校。三菱グループと親密関係。2020年度に経営学部を新設、経済学部を改組。④A ⑤A2ランク
(19)◆成城[B1ランク] ①東京都世田谷区 ②経済、文芸、法、社会イノベーション ③7年制の旧制成城高校が母体。幼稚園から大学院まで1キャンパス。グローバル対応を推進。④A- ⑤A2ランク
(20)◆専修[B1ランク] ①神田:東京都千代田区、生田 ②経済、法、経営、商、文、ネットワーク情報、人間科学 ③法律・経済専修の私塾が前身。2019年度に経営学部ビジネスデザイン学科を新設。20年度にも国際系新学部。④A- ⑤Bランク
(21)◆創価[B1ランク] ①八王子:東京都八王子市 ②経済、法、文、経営、教育、理工、看護、国際教養 ③池田大作創価学会名誉会長が創設。2021年の創立50周年に向け、多彩な記念事業を展開へ。④A+ ⑤Cランク
(22)◆大東文化[B2ランク] ①板橋:東京都板橋区、東松山 ②文、経済、外国語、法、国際関係、経営、スポーツ健康科学、社会 ③旧制専門学校の大東文化学院が母体。2018年度に3学科を新設。キャンパス拡充の構想を打ち出す。④A- ⑤Cランク
(23)◆拓殖[B2ランク] ①文京:東京都文京区、八王子国際 ②商、政経、外国語、工、国際 ③台湾開拓の人材養成機関「台湾協会学校」が起源。八王子キャンパスの整備事業を推進。④A- ⑤Cランク
(24)◆玉川[B3ランク] ①東京都町田市 ②文、農、工、経営、教育、芸術、リベラルアーツ、観光 ③1929年に創設。幼稚園から大学院まで同一校地。「鮑の陸上養殖」技術などに挑戦中。④A ⑤Dランク
(25)◆中央[SAランク] ①多摩:東京都八王子市、後楽園、市ヶ谷、市ヶ谷田町 ②法、経済、商、理工、文、総合政策、国際経営、国際情報 ③英吉利法律学校が母体。法曹界に多数の人材を輩出。2019年度に国際経営学部、国際情報学部を新設。④A- ⑤A1ランク
(26)◆帝京[B3ランク] ①板橋:東京都板橋区、八王子、宇都宮、福岡、霞ヶ関 ②医、薬、経済、法、文、外国語、教育、理工、医療技術、福岡医療技術 ③帝京商業学校が前身。「実学」「国際性」「開放性」がポリシー。2018年度に保健学研究科を開設。④A ⑤Eランク
(27)◆東京経済[B1ランク] ①東京都国分寺市、武蔵村山 ②経済、経営、コミュニケーション、現代法 ③大倉財閥総帥・大倉喜八郎が創設。旧大倉高商。2020年の創立120周年に向け記念事業が活発。④A- ⑤Bランク
(28)◆東京電機[B1ランク] ①東京千住:東京都足立区、埼玉鳩山 ②システムデザイン工、未来科学、工、理工 ③旧制電機工業専門学校。延べ22万人にのぼる卒業生のネットワーク「電機会」が就職を支援。④A ⑤Bランク
(29)◆東京都市[B1ランク] ①世田谷:東京都世田谷区、横浜、等々力 ②工、知識工、環境、メディア情報、都市生活、人間科学 ③前身は武蔵高等工科学校。旧武蔵工業大学。東急系。東横学園女子短大を統合し、文系併設の総合大学に。④A- ⑤Cランク
(30)◆東京理科[Aランク] ①神楽坂:東京都新宿区、葛飾、野田、長万部 ②理、工、薬、理工、基礎工、経営 ③旧東京物理学校。「実力主義」を貫く。薬学部の葛飾キャンパスへの移転や基礎工学部の再編を計画。④A- ⑤A1ランク

127第4章・目指す価値のある大学をズバリ教示する④:2019/08/28(水) 15:54:09
(31)◆東洋大学[B2ランク] ①白山:東京都文京区、赤羽台、朝霞、川越、板倉 ②文、経済、経営、法、社会、理工、国際、国際観光、情報連携、生命科学、ライフデザイン、総合情報、食環境科学 ③哲学者・井上円了が創設した「私立哲学館」が淵源。2021年にライフデザイン学部が赤羽台キャンパスに移転。④A ⑤Bランク
(32)◆日本[B1ランク] ①三崎町:東京都千代田区、※学部ごとにキャンパスを有する ②法、文理、経済、商、芸術、国際関係、危機管理、スポーツ科学、理工、生産工、工、医、歯、松戸歯、生物資源科学、薬 ③日本法律学校が前身の旧制大学。国内最大規模の総合大学。小学校、認定こども園の運営にも乗り出す。④B+ ⑤Bランク
(33)◆法政[Aランク] ①市ヶ谷:東京都千代田区、多摩、小金井 ②法、文、経済、社会、国際文化、人間環境、現代福祉、情報科学、キャリアデザイン、デザイン工、生命科学、GIS(グローバル教養)、スポーツ健康 ③東京法学社が前身。東京六大学の一角。私学のフロントランナーを自負。ブランド戦略を強化。④A- ⑤A1ランク
(34)◆武蔵[B1ランク] ①東京都練馬区 ②経済、人文、社会 ③根津財閥の総帥・根津嘉一郎創設の旧制武蔵高校が前身。ゼミ教育の重視で「ゼミの武蔵」の異名も持つ。④A- ⑤A2ランク
(35)◆明治[Aランク] ①駿河台:東京都千代田区、和泉、生田、中野 ②法、商、政治経済、文、理工、農、経営、情報コミュニケーション、国際日本、総合数理 ③明治法律学校が前身。旧制大学。東京六大学の一角。2022年3月に和泉キャンパスの新教育棟が竣工へ。④B+ ⑤A1ランク
(36)◆明治学院[B1ランク] ①白金:東京都港区、横浜 ②文、経済、社会、国際、心理 ③起源はヘボン式ローマ字の祖・ヘボン創設の英学塾。学費完全免除の難民学生を毎年1人受け入れ。④A ⑤A2ランク
(37)◆明星[B3ランク] ①日野:東京都日野市 ②理工、人文、経済、情報、教育、経営、デザイン、心理 ③1923年創設の明星実務学校が教育。いわき明星大学は分離済み。2020年度に建築学部を新設へ。④A ⑤Eランク
(38)◆立教[Aランク] ①池袋:東京都豊島区、新座 ②文、異文化コミュニケーション、経済、経営、理、社会、法、観光、コミュニティ福祉、現代心理、GLAP ③ミッション系。東京六大学の一角。伝統のリベラルアーツと先進的なリーダーシップ教育の融合に挑戦。④B ⑤A1ランク
(39)◆立正[B2ランク] ①品川:東京都品川区、熊谷 ②仏教、文、経済、経営、法、社会福祉、地球環境科学、心理 ③仏教系の大学。淵源は日蓮宗僧侶の教育機関「飯高檀林」。品川キャンパスの新校舎建設など進む。④A ⑤Cランク
(40)◆早稲田[SAランク] ①早稲田:東京都新宿区、西早稲田、戸山、所沢、喜久井町、日本橋、東伏見、本庄、北九州 ②政治経済、法、文化構想、文、教育、商、基幹理工、創造理工、先進理工、社会科学、人間科学、スポーツ科学、国際教養 ③大隈重信が創設した東京専門学校が前身。東京六大学の一角。250種類以上の手厚い奨学金制度がある。④A- ⑤SAランク
(41)◆神奈川[B1ランク] ①横浜:神奈川県横浜市、湘南ひらつか、中山 ②法、経済、経営、外国語、人間科学、理、工 ③母体は米田吉盛が創設した横浜学院。2020年度に国際日本学部を新設。21年春にみなとみらいキャンパスが誕生。④A- ⑤Cランク
(42)◆関東学院[B2ランク] ①金沢八景:神奈川県横浜市、金沢文庫、小田原 ②国際文化、社会、経済、経営、法、理工、建築環境、人間共生、栄養、教育、看護 ③源流は横浜バプテスト神学校。海外だけでなく国内留学も強化。2022年に横浜・関内キャンパスを開設予定。④A- ⑤Dランク
(43)◆東海[B1ランク] ①湘南:神奈川県平塚市、代々木、高輪、清水、伊勢原、熊本、札幌 ②文、文化社会、政治経済、法、教養、体育、健康、理、情報理工、工、観光、情報通信、海洋、医、経営、基盤工、農、国際文化、生物 ③松前重義が創設した旧制大学。多彩な学部構成。2022年の80周年に向け、全学的学部改編など計画中。④B+ ⑤Dランク

128第4章・目指す価値のある大学をズバリ教示する⑤:2019/08/28(水) 15:58:05
(44)◆山梨学院[B3ランク] ①甲府酒折:山梨県甲府市 ②法、経営、健康栄養、国際リベラルアーツ、スポーツ科学 ③2018年度に新理事長・学長が就任。全学的な改革への挑戦をスタートさせている。④A- ⑤Eランク
(45)◆金沢工業[B2ランク] ①扇が丘:石川県野々市市、やつかほりサーチ、東京虎ノ門、白山麓 ②工、情報フロンティア、建築、バイオ化学 ③北陸電波学校を母体に1965年大学に。Al、loT、lCTの情報基礎科目を全学科に導入。④A- ⑤Eランク
(46)◆愛知[B1ランク] ①名古屋:愛知県名古屋市、豊橋、車道 ②法、経済、経営、現代中国、国際コミュニケーション、文、地域政策 ③前身は東亜同文書院。旧制大学。名古屋キャンパスの本館は高さ約94メートルの超高層ビル。④B ⑤Bランク
(47)◆愛知学院[B2ランク] ①日進:愛知県日進市、名城公園、楠元、末盛 ②文、心身科学、商、経営、経済、法、総合政策、薬、歯 ③曹洞宗によって1876年に創立。名城公園キャンパスの隣地を取得し、2020年度に法学部を移転へ。④A ⑤Cランク
(48)◆愛知工業[B1ランク] ①八草:愛知県豊田市、自由ヶ丘、本山 ②工、経営、情報科学 ③源流は名古屋電気講習所。旧名古屋電気だい。「ものづくり」を柱とした実学教育に特徴。④A- ⑤Cランク
(49)◆中部[B2ランク] ①春日井:愛知県春日井市、名古屋 ②工、経営情報、国際関係、人文、応用生物、生命健康科学、現代教育 ③工科系大学から総合大学へ。旧中部工業大学。「不言実行、あてになる人間」が建学の精神。④B+ ⑤Cランク
(50)◆名古屋学院[B2ランク] ①名古屋しろとり:愛知県名古屋市、名古屋ひびの、名古屋たいほう、瀬戸 ②経済、現代社会、商、法、外国語、国際文化、スポーツ健康、リハビリテーション ③1887年創設の名古屋英和学校が源流。1964年に開学。外国語教育と国際交流を重視。留学支援を強化している。④A- ⑤Eランク
(51)◆南山[B1ランク] ①愛知県名古屋市 ②人文、外国語、経済、経営、法、総合政策、理工、国際教養 ③中部圏で唯一の男女共学のカトリック総合大学。クォーター制。2019年3月に多目的グラウンドの整備完了。④A- ⑤A2ランク
(52)◆名城[B1ランク] ①天白:愛知県名古屋市、八事、ナゴヤドーム前 ②法、経済、経営、外国語、人間、都市情報、理工、農、薬 ③名古屋高等理工科講習所が母体。中部地区で最大。新「名城大学国際化計画」が2019年始動。④A- ⑤Bランク
(53)◆京都産業[B1ランク] ①京都府京都市 ②経済、経営、法、現代社会、国際関係、外国語、文化、理、情報理工、生命科学 ③1965年に開学。2019年度に国際関係学部、生命科学部を新設。経営学部をマネジメント学科1学科に集約。④A- ⑤Bランク
(54)◆同志社[Aランク] ①今出川:京都府京都市、京田辺、新町、烏丸、室町、学研都市、多々羅、東京サテライト、大阪サテライト ②神、文、法、経済、商、政策、グローバル地域文化、文化情報、理工、生命医科学、スポーツ健康科学、心理、グローバルコミュニケーション ③新島襄らが創立した同志社英学校が前身。旧制大学。事務棟改築や新学生寮の建設計画が順次始動。④A- ⑤A1ランク
(55)◆立命館[Aランク] ①衣笠:京都府京都市、朱雀、びわこくさつ、大阪いばらき、東京、大阪梅田 ②法、経済、経営、産業社会、文、理工、国際関係、政策科学、情報理工、映像、薬、生命科学、スポーツ健康科学、総合心理、食マネジメント、グローバル教養 ③西園寺公望の私塾が起源。1道2府1県にキャンパスを展開。2019年度にグローバル教養学部を新設。④A- ⑤A1ランク
(56)◆龍谷[B2ランク] ①深草:京都府京都市、大宮、瀬田、大阪梅田、東京、深草町屋 ②文、経済、経営、法、政策、国際、理工、社会、農 ③1639年に設立の西本願寺学寮が淵源。2020年度に理工学部を改組する形で先端理工学部を新設へ。④A- ⑤Bランク

129第4章・目指す価値のある大学をズバリ教示する⑥:2019/08/28(水) 15:59:03
(57)◆大阪経済[B1ランク] ①大隈:大阪府大阪市、摂津、北浜、茨木、瑞光、扇町、白馬 ②経済、経営、情報社会、人間科学 ③浪速高等商業高校が前身。入学時からのゼミ形式による少人数教育。関西文系私大で唯一の夜間部を設置。④A ⑤Cランク
(58)◆大阪工業[B1ランク] ①大宮:大阪府大阪市、梅田、枚方 ②工、ロボティクス&デザイン工、情報科学、知的財産 ③旧関西工学専修学校。梅田キャンパスに2018年4月に「オープンイノベーション」拠点を新設。④A- ⑤Cランク
(59)◆大阪産業[B3ランク] ①大阪府大東市 ②工、経営、デザイン工、スポーツ健康、国際 ③大阪鉄道学校がルーツで1965年に大学設置。ソーラーカーやロボットなどのプロジェクトが豊富。④B+ ⑤Eランク
(60)◆大阪電気通信[B2ランク] ①寝屋川:大阪府寝屋川市、四條畷、寝屋川駅前 ②工、情報通信工、医療福祉工、総合情報 ③東亜電気通信工学学校が起源。短大を経て4年制大学に。2020年度に医療福祉工学部を医療健康科学部に衣替え。④A- ⑤Eランク
(61)◆関西[Aランク] ①千里山:大阪府吹田市、高槻、高槻ミューズ、堺、南千里国際プラザ、梅田 ②法、文、経済、商、社会、政策創造、外国語、人間健康、総合情報、社会安全、システム理工、環境都市工、化学生命工 ③母体は関西法律学校。学生や専任教員の起業化を積極支援。信託方式などで資金を供与。④A- ⑤A2ランク
(62)◆近畿[B1ランク] ①東大阪:大阪府東大阪市、大阪狭山、奈良、和歌山、広島、福岡 ②法、経済、経営、理工、建築、薬、文芸、総合社会、国際、農、医、生物理工、工、産業理工 ③旧制大阪理工科大学と大阪専門学校が母体。志願者数は日本一。医学部・附属病院の移転事業が始動。④A- ⑤Bランク
(63)◆桃山学院[B2ランク] ①大阪府和泉市、梅田サテライト、本町BDL(ビジネスデザインラボ) ②国際教養、社会、法、経済、経営 ③日本聖公会系のミッション校。2018年にプール学院大学を譲り受ける。経営学部に19年度ビジネスデザイン学科を設置。④A ⑤Eランク
(64)◆関西学院[Aランク] ①兵庫県西宮市、西宮聖和、神戸三田、大阪梅田、東京丸の内、西宮北口 ②神、文、社会、法、経済、理工、総合政策、人間福祉、教育、国際 ③ミッション系。関西私大の雄。2019年度に新キャンパスを開設。21年春に理工学部など2学部を5学部に再編。④A- ⑤A1ランク
(65)◆甲南[B1ランク] ①岡本:兵庫県神戸市、西宮、ポートランド ②文、理工、経済、法、経営、知能情報、マネジメント創造、フロンティアサイエンス ③幼稚園から戦後、大学へと発展。2019年4月で創立100周年。関西財界に人材を多数輩出している。④A ⑤Bランク
(66)◆松山[B1ランク] ①文京:愛媛県松山市、御幸、樋又 ②経済、経営、人文、法、薬 ③旧制松山高商が母体。旧松山商科大学。四国地方の伝統大学。2023年の創立100周年に向け施設整備を促進。④A ⑤Cランク
(67)◆西南学院[B1ランク] ①西新校地:福岡県福岡市 ②神、文、商、経済、法、人間科学、国際文化 ③ミッション系。語学・情報処理教育などに高評価。文学部を改組し、2020年度に外国語学部を新設へ。④A ⑤Bランク
(68)◆福岡[B1ランク] ①七隈:福岡県福岡市 ②人文、法、経済、商、理、工、医、薬、スポーツ科学 ③福岡高商が前身。単科大学から九州最大の総合大学に。高大一貫教育が一段と充実。④A- ⑤Cランク

130第4章・目指す価値のある大学をズバリ教示する⑦:2019/08/28(水) 16:00:20
●卒業した大学名は極めて重要な意味を持つ
大学に合格して卒業すれば、すべて幸せなのか。残念ながら話はそう簡単ではない。大学への進学率が増えるとともに大学の数もそれだけ多くなり、伴って大学生も増える。
数が増えれば何が起こるか?
普通、格差が生じて、それが拡大していく。企業はその典型だろう。競争原理が働き、勝つ会社と停滞する会社が出てくる。大学もまた例外ではない。内容の優劣によってかつてないほど格差が広がってしまった。縦のラインが伸び放題になってしまったわけだ。俗な表現をするならば、大学の看板を掲げていても中味はピンからキリだ。
ピンになる部分は言わずと知れた一流大学だ。世間にその名前が通っており、実社会で活躍する人材を輩出し、その結果幅広く好イメージを持たれている。そう、このような大学こそが、「目指す価値のある大学」である。当然のことながら、難易度は高いがこういう大学に入って頂きたい。
最終学歴が大学であったとしても、どこの大学であるかは、極めて重い意味を持つ。「目指す価値のある」大学であれば値千金というわけである。このことはしっかりと覚えておいてもらいたい。それが現実であり、社会の常識であると見なしても構わない。
経済的に自立できる社会人になるには何らかの能力の証明が必要とされる。それが学歴であり、職歴であり、また資格になるわけだ。なかでも最も重要なものが学歴だ。これは履歴書を見れば一目瞭然ではないだろう。名前と出身地の次に書かねばならないのは学歴だ。この点、職歴は転職の際に重視されるものであるし、資格に至ってはそもそも一定の学歴がなければ取得出来ない。
学歴は社会人になる、すなわち働く際の判断基準になり、その人の能力の証明書になるわけだ。大卒であっても一流のところか、それとも否か、雇う側はそのように値踏みをして選んでいく。
選考の過程で一流大学の卒業者が優位に立つことは言うまでもない。間違いなく、その年代で上位の知的水準を備えていると判断されるわけだから。
かくして就職人気の高い有名な企業や組織には一流大学の卒業生が多数採用され、社内や組織内の主流になっていくわけである。そしてそれが人脈になり、実社会における実際と見なされて大学のブランドイメージを浸透させる。
また一流大学は歴史の長い学校である点でも、その地位を揺るぎないものにしている。
このことは理解できるだろう。読者はおろか、すっかり初老の筆者が生まれる前から、その出身者が活躍しているのだから。人脈は分厚く、実績抜群と見なされるわけである。

131第4章・目指す価値のある大学をズバリ教示する⑧:2019/08/28(水) 16:02:15
●やはり「目指す価値のある大学」に行くしかない
さて最後に構成上、書き残したことに触れておこう。
「なぜ一流大学を目指すべきなのか?」
恵まれた職種に就いたり、資格を得られる可能性が高くなり、世の中の上澄みの部分で活動できる公算が大きくなることは先に述べた。この他にも大きなメリットがある。
優秀な同級生と出会えることだ。大学時代の交友によって一級の人脈をつくるけとが出来るわけである。
昔のように暑苦しいような連帯感こそなくなったものの、それでも特に一流大学の場合、同窓同門意識はかなり強く残っている。
これが社会に出た時に多かれ少なかれプラスに働くことが多い。
同じ大学の出身ということは、少なくとも他の大学出身よりは親近感を覚えるものだ。就職する時にとか、仕事上の取引とか、社内での昇進とか、あるいは転職とか、様々な節目で、それがあるとないとではかなりの有利不利が出るものなのだ。学閥というほどではないにしても、特定の大学の出身者や似通ったカラーの大学出身者が昇進しやすい企業はたくさんある。
言うまでもなく、「目指す価値のある大学」は一流大学ばかりである。下記にその「目指す価値のある大学」を入学時の難易度別に記しておく。
<入学難易度別・目指す価値のある大学68校>
(SAランク) 慶應義塾、国際基督教、上智、早稲田
(A1ランク) 青山学院、学習院、中央、東京理科、明治、法政、立教、同志社、立命館、関西学院
(A2ランク) 國學院、芝浦工業、成蹊、成城、武蔵、明治学院、南山、関西
(Bランク) 獨協、駒沢、工学院、専修、東京経済、東京電機、東洋、日本、愛知、名城、京都産業、龍谷、近畿、甲南、西南学院
(Cランク) 東北学院、亜細亜、国士舘、創価、拓殖、大東文化、東京都市、立正、神奈川、愛知学院、愛知工業、中部、大阪経済、大阪工業、松山、福岡
(Dランク) 北海学園、千葉工業、玉川、東海、関東学院
(Eランク) 白鴎、千葉商科、帝京、明星、山梨学院、金沢工業、名古屋学院、桃山学院、大阪産業、大阪電気通信
目指す価値のある大学には、これだけ豊富な数の受け皿が用意されている。受験生には、これら一流大学、「目指す価値のある大学」に合格できるよう真摯に受験勉強に励んでほしい。
それでは本書を読んで頂いた皆さんのご健闘を祈念して、筆を置き、ノートパソコンの扉を閉ざすことにする。

132第3章・令和元年の新たな大学格付けはこれだ①:2019/08/28(水) 16:03:54
●大学のブランドはどのように形成されるのか
大学を運営する学校法人が、民間企業に比べて恵まれた、言い換えれば(政府や当局によって甘やかされた)環境にあることは確かだ。
ただ大学のブランド、個々の大学の社会的な評価、ブランドイメージが定まっていく過程は、民間企業のそれと似通っている。性格は異なるものの、やはり同じような属性の人々が形成する組織であることに違いはないからだろう。
大学が自他ともに認めるトップクラスの地位を得るための、起点になるのは、まず、その名を知られることである。
当然のことだが、何らかの評価を受けるには、まず多くの人々に、その存在を知られることが前提になる。
日本の国民であれば、私学の両雄である早稲田や慶応の両大学の名前くらいは知っているはずだ。MARCHや関関同立、日東駒専、産近甲龍、大東亜帝国の呼称である。そして呼称はもとより、これを構成する(MARCH)明治・青山学院・立教・中央・法政、(関関同立)関西・関西学院・同志社・立命館、(日東駒専)日本・東洋・駒沢・専修、(産近甲龍)京都産業・近畿・甲南・龍谷、(大東亜帝国)大東文化・東海・亜細亜・帝京・国士舘の各校にしても、名前さえ知らないと言う人は、ほとんどいないだろう。
一方で歴史の浅い、たとえば平成に改元されて以降に開学した大学を把握している人は少数派のはずだ。似通ったネーミングのために、有名校と誤認されてしまうことさえあるだろう。
大学の知名度に大きな影響を与えているのは、やはり歴史だ。大学は歴史が命、過去何度となく記して来たが、このことは大学の沿革を調べれば実感できるものと思う。
慶応と早稲田は明治時代の前期に私立としては最も早い時期に開学している。現在トップクラスと評価されるところは、ほぼ戦前には大学の形態や母体を整えている。
企業においても同様であるが、老舗は重んじられるものだ。これも長く存続することで、自然に世の中に名前が広がっていくためだろう。
「知られること」が第一段階ならば、次に来る関門は「親しまれること」になる。
ひと頃世間の顰蹙を買ったブラック企業が、その典型であるように、いかに名前が知られていたとしても、忌み嫌われるものであれば、折角の知名度も台無しになってしまう。
大学が広く親しまれるイメージを得るためには、世間に良い印象を与える学生が数多く存在すること、大学の出身者たちの多くが、好感される社会人になっていることが必要であろう。フェイスブックで用いられているように、多くの人々が「いいね!」と思わせる学生やOB、OGが数多く存在しなければならない。しかし、これは簡単なことではない。

133第3章・令和元年の新たな大学格付けはこれだ②:2019/08/28(水) 16:04:53
●世間に親しまれるには規模が重要になる
知人と友人の間の境界線のように、単に知られているものと、親しまれているものとの間には厚い壁がある。
誰しもファンである俳優や歌手、タレントはいるものだが、知っているそれと比べると、随分と絞り込まれてくる。これと同じ理屈だろう。
あるクラス以上の大学になると、必ずその周囲には、少なからぬ支持者、あるいは好感を抱く人々が、相当な数、存在するものだ。
かなり前の話になるが、年輩の女性が「今でも明治(大学)の学生さんには親近感を覚える」と語っていたことを思い出す。彼女は既に亡くなったが、戦前、女学生の時代に近所に明治大学の学生たちが下宿していて、親しく口をきいていたそうだ。そしつそのうちの一人に、淡い恋心を抱いていた。間もなく彼は学徒出陣で召集され、帰らぬ人になったと言う。
反戦映画の名作として知られる「また逢う日まで」(東宝・今井正監督)を彷彿させる悲話であるが、このようなドラマチックなものではなくとも、キャンパスの近隣に住む人々が、いわば地元の大学に自然に親しんでいくのは、よくあることだ。都心にキャンパスを構える大学の周辺には、今も学生街が形成されており、持ちつ持たれつの関係を築いている。当然相互の関係は緊密かつ良いものになる。また、その近辺の住民にしても濃淡はあるにせよ、大学と何かしらの結びつきが出来ていくものだ。
第二段階、親しまれていくところにステップアップしていく際に、決め手になるのは大学の規模であろう。
やはり何万もの学生を擁するような大規模な大学の方が、小規模な大学に比べて、発信力や訴求力の面で有利になりやすい。この種の大学はキャンパスを複数以上、構えているのが普通であり、大学を中心として付属校など、巨大な学園グループを形成しているところも多い。結果として世間と接触する機会も乗数的に高まるわけだ。
例外はあるにしても最近の学生は、総じて大人しく、マナーは良い。異論のある方はおられるかもしれないが、冷静になって自身の学生時代と比較してみれば、胸に落ちるのではないか。絶対数が多ければ、その分、好感を持たれる確率は高くなり、自然、好ましい印象は波のように広がっていく。
いずれにせよ、名前を知られて、そして親しまれることで、大学はようやく世間から安定した評価を受けるようになる。難関大学や一流大学とは呼ばれなくとも、所謂Fランク、あるいは危ない大学と言う風な、不名誉な呼称からは遠いポジションを得る形になるわけだ。

134第3章・令和元年の新たな大学格付けはこれだ③:2019/08/28(水) 16:06:29
●敬われることで名実ともに一流大学になる
あまねく知られ、多くの人々に親しまれ、相応のブランドを得た大学が、さらに一段上に認められるためには、「敬われる」ことが必要になる。
親しまれることも容易なことではないが、敬われるようになるのは、さらに難しい。人はそれぞれプライドを持っているから、他の人であれ、組織であれ、自分より上とは認めたがらないものであるからだ。
それでも敬われる対象になるには、否定することの出来ない、確固とした実力と実績を備えていなければならない。
一般的に大学の実力の物差しになるのは、各校が持つ歴史と伝統、入学時の難易度、そして実社会での出身者の活躍度合いであろう。大学のブランドイメージとは概ね、以上の3点で成り立っていることは疑いようがない。
トリオの中でも最重要視されるのは、実社会における各校の出身者の活躍度合いであろう。つまり、多くの人々が羨む、望ましい地位に、どのくらいのOB、OGを送り出しているか、になる。
もとより大学の役割とは、社会的な常識を持ち、有能、有用な社会人の育成である。通常の場合、人生において社会人として過ごす時間が最も長いのだから、そこでの実績に、より多くの視点が注がれるのも自然なことであろう。
トップグループを形成する大学は、知られている、親しまれている、の二つの条件だけではなく、敬われると言う最後のハードルもクリアしているものだ。
わかりやすい例としては、早稲田や慶応が挙げられるだろう。たとえば出身が早稲田や慶応、あるいは早大生や慶大生と聞いて、馬鹿にする人はまずいない。大多数の人々は、そう聞いただけで一目を置く。長い歴史を持ち、また入学時の難易度で頂点に立っていることもあるが、何より早稲田や慶応の出身者が現実の社会の各分野において華々しい実績を残しているからだろう。
もっとも、それ以外の大学になると、その評価、線引きは人それぞれになるようだ。
思いのほか世の中は広いので、「一流大学と呼べるのは早慶だけである」風の極端な評価や、「ギリギリ大東亜帝国までが一流の最低ライン」と言ったごくまともな意見や、「自分が一流と思えば、どこの大学でも一流」と言うような自慰めいたご託宣言まで飛び交うことになる。
この種の現実を無視した見解がまかり通る背景になるのは、年代ごとの大学進学率の著しい差異(団塊の世代の四年制大学進学率は1割台、現在は6割弱)や、行き過ぎた平等信仰によるものと思う。失礼ながら、自己の経験や思想をカルト宗教の信者のように、すべて正しいと信じ込んでいる極論、暴論に耳を貸すのは時間の無駄と言うものだ。

135第3章・令和元年の新たな大学格付けはこれだ④:2019/08/28(水) 16:07:20
●実績・ブランドを加味した新たな大学レーティング
さて本題に入ろう。ここまでに取り上げた難関資格試験の合格者数や、上場企業社長役員数などを基に、各大学の就職力、社会的実績のポイントを算出、先の難易度を掛け合わせて格付けを試みたい。
ポイントの配点は国会公務員総合職試験合格者1人あたり10ポイント、司法試験合格者同8ポイント、公認会計士試験合格者同3ポイント、弁理士試験合格者同5ポイント、一級建築士試験合格者同1ポイント、上場企業社長同8ポイント、上場企業取締役同2ポイント、地方自治体幹部職員同5ポイントとした。また国会公務員総合職試験、公認会計士試験、弁理士試験、上場企業社長数、役員数については、過去3年から10年の実績を考慮して、一部の大学については見なしポイントを与えている(たとえば前年にランクインしていない場合でも過去にランクインしていた場合は一定のポイントを付加する)。なお地方自治体職員については、東洋経済新報社の政界・官庁人事録を参考にした。
なお校名の後に記されているP(ポイント)は各校の学生数の多寡による有利不利を考慮して、単純累計値でトップになった慶応の学生数を基準にして算出した修正ポイントである。また末尾の丸数字は、調査した8項目のうち何項目でランクインしているかを示したものだ。たとえば⑧の場合、すべての項目で実績があることになる。
●トップの格付けは慶早中
<レーティング大学格付け・2020年版>
【SAランク】3校:大学上位0.5%
慶應義塾4579P⑧/早稲田2656P⑧/中央2561P⑦
トップのSAランクは、修正スコアで2000ポイント以上を得た3校とした。
過去に大学の格付けを行い、実に様々な批判を受けたものだが、いかに筆者を評価しない、さらには嫌いな方であっても、この格付けに異論がある方は少ないのではないか。慶早、司法試験など難関試験に強い中央、言うまでもなく日本を代表する大学ばかりである。
●Aランクにはやや意外な大学も登場
最上級のSAに次ぐAの格付けは600ポイント以上を基準にした。このランクでトップのポイントを得た明治をはじめ、首都圏・関西圏の一流大学であるMARCHプラス上智・国際基督教・東京理科・学習院、関関同立も揃い踏みしている。
その中でやや意外に思われるのは成蹊、芝浦工業だろう。なるほど知名度の面では前出した各校には及ばない。イメージとしては地味と言えるかもしれない。しかし社会での実績では十分に上位グループに匹敵する。隠れた実力派大学と覚えておいて損はない。
【Aランク】14校:大学上位2.9%
明治1166P⑧/東京理科1098P⑤/上智915P⑤/同志社867P⑦/学習院811P③/法政771P⑧/関西学院763P⑤/成蹊726P③/芝浦工業707P④/青山学院699P⑥/立教671P⑥/立命館667P⑧/関西634P⑧/※国際基督教228P
なお校名の上に※を付けた大学は、修正ポイントの基準には満たないものの入学時の難易度・ブランド等を考慮して、格付けを与えたものであり、以降も同様である。

136第3章・令和元年の新たな大学格付けはこれだ⑤:2019/08/28(水) 16:08:26
●普通の大学の格付けは3段階に分かれる
先のSA、Aランクを得た各校を良い大学と表すのならば、これから紹介するBランクの各校は普通の大学と表せるのだろう。
ただ普通を平凡、さらには凡庸と言う風にネガティブに置き換えないで欲しい。この場合、普通の大学とは入試すなわち選抜システムが機能している、まっとうな大学と意味になる。残念なことに日本では普通ではない大学は実に多い。
【B1ランク】34校:大学上位8.6%
成城570P②/甲南562P③/日本518P⑧/東京都市472P③/専修435P⑤/大阪工業429P④/東京経済419P②/東京電機395P③/工学院360P②/大阪経済338P④/明治学院334P④/名城332P⑤/東北学院326P④/東海323P④/愛知318P③/駒沢310P④/獨協302P②/西南学院288P③/京都産業282P③/愛知工業275P②/武蔵267P①/創価262P②/福岡260P⑤/近畿256P⑥/神奈川256P④/南山243P②/國學院215P②/松山210P②/※聖路加国際 ※津田塾 ※日本赤十字看護 ※豊田工業 ※東京女子 ※日本女子
顔ぶれからもわかるように準一流の大学群と言えるではないか。ここでは200ポイント以上を得た大学は無条件でB1ランクとして、他の大学は難易度や学部構成も加味して評価をした。特筆されるのは日大が調査した8項目すべてでポイントを得ていることだろう。ちなみに全項目でポイントを得ているのは同校以外では慶応、早稲田、明治、法政、立命館、関西の6校しかない。
●願わくはB3ランクまでの大学に入ってもらいたい
続くB2、B3の格付けを得た大学までが所謂、普通の大学になる。B2は100ポイント以上を得た大学及び、難易度で中堅上位にある大学、B3は100ポイント未満だが、難易度や総定員充足率で中堅大学と見なされる大学である。シリーズ本でお決まりのフレーズではあるが、願わくはこのランクまでの大学に入ってもらいたい。
【B2ランク】56校:大学上位18.0%
金沢工業197P③/千葉工業168P①/千葉商科159P①/北海学園153P③/東洋149P⑤/桃山学院137P①/大阪電気通信135P①/関東学院129P③/名古屋学院114P①/愛知学院108P①/拓殖106P①/亜細亜101P①/※天使 ※群馬パース ※女子栄養 ※大妻女子 ※学習院女子 共立女子 ※国士舘 ※産業能率 ※昭和女子 ※聖心女子 ※清泉女子 ※実践女子 ※大東文化 ※東京家政 ※東京工科 ※東京農業 ※二松学舎 ※文教 ※武蔵野 ※立正 ※愛知淑徳 ※金城学院 ※椙山女学園 ※中京 ※中部 ※名古屋学芸 ※名古屋外国語 ※日本赤十字豊田看護 ※四日市看護医療 ※京都外国語 ※京都女子 ※京都橘 ※同志社女子 ※佛教 ※龍谷 ※畿央 ※関西外国語 ※神戸女学院 ※神戸女子 ※兵庫医療 ※武庫川女子 ※ノートルダム清心女子 ※日本赤十字広島看護 ※立命館アジア太平洋
【B3ランク】68校:大学上位29.5%
※北星学園 ※日本赤十字北海道看護 ※藤女子 ※酪農学園 ※東北福祉 ※共愛学園前橋国際 ※高崎健康福祉 ※神田外語 ※茨城キリスト教 ※白鴎 ※日本医療科学 ※麗澤 ※跡見学園女子 ※桜美林 ※淑徳 ※白百合女子 ※大正 ※玉川 ※帝京 ※帝京平成 ※鎌倉女子 ※フェリス女学院 ※日本社会事業 ※文化学園 ※明星 ※神奈川工科 ※東洋英和女学院 ※山梨学院 ※金沢星稜 ※常葉 ※岐阜医療科学 ※岐阜聖徳学園 ※大同 ※至学館 ※日本福祉 ※皇學館 ※天理 ※大谷 ※京都看護 ※京都精華 ※追手門学院 ※大手前 ※大阪大谷 ※大阪産業 ※大阪商業 ※大阪経済法科 ※関西福祉 ※園田学園女子 ※四天王寺 ※摂南 ※関西医療 ※神戸学院 ※甲南女子 ※川崎医療福祉 ※就実 ※広島工業 ※広島修道 ※安田女子 ※久留米 ※中村学園 ※日本赤十字九州国際看護 ※福岡女学院 ※福岡女学院看護 ※福岡工業 ※熊本学園 ※熊本保健科学 ※崇城 ※沖縄国際

137第3章・令和元年の新たな大学格付けはこれだ⑥:2019/08/28(水) 16:10:04
●微妙な大学・R指定大学は格付けの対象にならない
【格付けを保留】14校
城西、東京国際、九州産業、日本医療科学、白梅学園、新潟国際情報、新潟医療福祉、仁愛、松本、長浜バイオ、大阪総合保育、四條畷学園、聖マリア学院、九州栄養福祉、純真学園
保留した城西、東京国際、九州産業の各校は有ポイントであり実績面ではB3ランクになるのだが、現在の難易度が釣り合わず評価が難しい。その他の各校は開学後20年を経過しておらず判断の材料が乏しいことから、格付けを見合わせることにした。
本書での格付けはここまでになる。
これから下は定員を埋めるのに四苦八苦しているような大学が多く、もっともらしく格付けをするのは、まったく意味を持たないからだ。
何しろ格付けの呼称に困ってしまう。
ここまでSA、A、そして3段階に分かれたBと表して来たのだから、次はCとするのが自然だが、大学らしい大学と、そうでない大学を分類する評価としては、あまりに甘過ぎる。Bとその間にはそれくらい開きがある。大学の単位でお馴染みの優良可不可ならば、良と不可の差と言える。
繰り返しにはなるが、やはり格付けを得られない一群の微妙な大学、R指定大学は今後、組織が維持できるかどうかで線引きをする他はない。この作業は学校法人の財務データがすべて出揃ったら改めて行うことを予定している。
あるいは下位大学に格付けを与えないことを、イジメと受け取る方もいるかもしれない。なるほど過去にその種の批判を受けたことはあった。
しかし最高学府と呼ぶに値しない大学群は、社会問題になっているイジメの被害者のような、寄る辺なき気の毒な弱者とは言えないのも事実だ。
大学は毎年形式的に書類を提出するだけで、返済不要の補助金(要するに税金)を文科省所管の私学振興事業団や、所在する地方自治体から毎年受け取っている。実に恵まれた組織なのだ。それでは公金を無条件に貰えるだけの貰えるを備えているかと言えば、そうとは言えない。トップの理事長の中には在職中に破廉恥な刑事事件を引き起こしたり、学校の運営費を遊興費に流用する教育者とは思えない与太者まで実在する。
そして何より定員割れと、肝心の受験生から敬遠されるような組織を、レベルが低いと指摘することをイジメと捉えるのは、お人好しに過ぎない。
「現在の大学の数は適正だと感じますか?」
もしこのように質問するアンケートが実施されたならば、おそらく「多すぎる」「どちらかと言えば多すぎる」との回答が大宗を占めるだろう。もっともマスコミ自体が退職者の受け入れ先として大学と密着している現状では、自らに不都合な世論調査が行われることはないが。かくて大学の縦のラインは今後もだらだらと伸び続ける。

138第4章・目指す価値のある大学をズバリ教示する⑥②:2019/08/29(木) 16:31:51
●大学に一定の規模は必要
大学の格付けに新しいレーティング方法を採用したためか、最初は勝手が違って少しばかり苦しんだが、慣れるに従って楽しくなった。
考えて見れば証券アナリスト時代はほとんど取り柄のない新規上場企業の数少ない長所を探して誉めるレポートを作成したこともあった。それに比べれば自ら実力を認めた大学を素直に評価するだけなのだから、それほど苦しむものではない。
ともあれ選出、推奨した68大学を見ると、やはり規模の大きいところが多い。最も大きいのは日大で学生数7万人、ほとんどは1万人を超え、最も小さい国際基督教にしても約3千人の学生が在籍している。
勿論ただ大きければ良いというものではないが、やはり大学は一定の規模があった方が望ましい。
世の中の多様性を学べる、様々なタイプの人間に出会えることもあるが、何より入学してからの選択肢が広いためだ。
たとえば何かの資格を取得したいと考えた時に、一定の規模以上の大学ならば学内にそのためのサポート体制は整っているものだ。またパイが大きいために各方面にOBやOGがいて、資格を取得するばかりでなく、取得した後で、それを生かす場合にも有利に働きやすい。
部活動やサークルにしても他の大学との連携も緊密であり、先々の人脈にもつながることもある。規模の大きなところは中に入ってみれば結構間口が広いものだ。

139訂正 第1章・大学は4つに分類される⑧:2019/08/29(木) 18:12:47
なお以下のXランクは格付けを保留した。保留の理由は、芸術・スポーツ・体育・宗教・医療などの特殊分野の単科大学あるいはそれに類する大学で実践・実技等が優先され偏差値のデータが極めて少なく信頼性がない、新設校もしくは開学してから日が浅く今後の動向が予測しづらい、大学の規模が小さく信頼できる難易度データの入手が困難、学部新設等により偏差値が大きく変動して評価が難しい等が理由である。ただ申し添えておくのならば、Xランクの大学はNランクの大学と同類であり、差異はまったくない。
(Xランク)148校
札幌保健医療、日本医療、北海道医療、北海道科学、北海道千歳リハビリテーション、岩手保健医療、仙台、東北芸術工科、日本赤十字秋田看護、奥羽、育英、桐生、国際医療福祉、文星芸術、日本ウェルネススポーツ、了徳寺、東都、東邦音楽、亀田医療、国際武道、日本保健医療、デジタルハリウッド、三育学院、東京基督教、保健科学専門職、上野学園、SBI、大原、グロービス経営、国際ファッション専門職、国際仏教学、杏林、国立音楽、事業構想、至善館、社会情報、順天堂、情報経営イノベーション専門職、昭和、女子美術、多摩美術、帝京科学、東京医療学院、東京医療福祉専門職、東京医療保健、東京音楽、東京工芸、東京国際工科専門職、東京女子体育、東京神学、東京専門職、東京造形、東京通信、東京福祉、東京未来、東都学院、東邦、桐朋学園、日本女子体育、日本体育、ハリウッド、ビジネスブレークスルー、文化ファッション、武蔵野音楽、武蔵野美術、ヤマザキ動物看護、LEC東京リーガルマインド、麻布、北里、湘南医療、湘南鎌倉医療、情報セキュリティ、昭和音楽、星槎、洗足学園音楽、鶴見、日本映画、八洲学園、横浜創英、横浜美術、開志専門職、国際、事業創造、長岡崇徳、新潟食料農業、新潟青陵、佐久、長野保健医療、身延山、岐阜医療科学、岐阜保健、聖隷クリストファー、光産業創成、一宮研伸、名古屋医療福祉専門職、名古屋音楽、名古屋芸術、名古屋造形、名古屋柳城女子、藤田保健衛生、福井医療、鈴鹿医療科学、成安造形、びわこ成蹊スポーツ、京都医療科学、京都華頂、京都情報、京都造形芸術、京都美術工芸、嵯峨美術、種智院、森ノ宮医療、藍野、藍野専門職、大阪医療福祉専門職、大阪音楽、大阪芸術、大阪体育、大阪物療、大阪行岡医療、大阪保健医療、滋慶医療科学、大和、天理医療、関西看護医療、宝塚医療、神戸芸術工科、神戸情報、神戸常盤、専門職和歌山国際厚生学院、高野山、和歌山親愛、鳥取看護、岡山専門職、倉敷芸術科学、エリザベト音楽、山口学芸、高知学園、高知リハビリテーション専門職、国際貢献専門職、サイバー、福岡看護、福岡国際医療福祉、保健医療経営、熊本健康創生専門職、九州ルーテル、平成音楽、沖縄科学技術

140第4章・目指す価値のある大学をズバリ教示する①:2019/09/02(月) 19:12:37
●将来を見越したうえで、「首都圏の大学」を選ぶ
大学を選ぶということは受験生からすると、人生における大きな決断だ。勿論、学力がある程度ないと選択肢の幅は狭まる。だが自身の偏差値と比べて同じくらいの偏差値の大学は都会、特に首都圏にはたくさんあるはずだ。
受験だけではなく、その験後の人生を考えた上で後悔しない大学選びをするためのポイント、それは「首都圏の大学を選ぶ」ことである。
地方出身者の若者は、何かと東京や都会に対して淡い幻想を抱いている。そのため、首都圏で暮らすということがどういうことなのかを早いうちに知るために、首都圏の大学に通うことを推奨する。
将来、首都圏で生活したいか、あるいは地元で暮らしたいか見定める絶好のチャンスでもある。東京は日本の中心だけあって人もモノも溢れていて、刺激がたくさんがある。
また、就職活動するに当たっても大抵面接なり説明会なりは東京やその近隣である。地方から東京に日帰りで就活するのは体力的に結構大変だ。首都圏にいるほうが情報をキャッチしやすいのは間違いない。逆に東京近辺に在住の受験生は地方に行く必要など全くない。
大学4年間は経験や成長に時間を費やすべきで、都会の大学で一人暮らしするほうが断然成長できる。若いうちに都会の生活を経験しておくべきだ。田舎や地元で生活することは全然難しくないが、年齢をとってからだと都会の生活はきつい。
東京に出れば、世の中の流行に敏感になるので、お洒落になるし、価値観がガラッと変化するだろう。最近では、東京に仕事や人が集中しているのは事実であるし、東京に住んでいると良い思いをする確率は高い。地方は不況だと言うが、東京に住んでいるとそう感じない。控えめに言っても、東京での生活は最高である。人が多いし、賑やだし活気があるからだ。
勿論、全員が都会の生活に馴染むかはわからないが、都会には田舎にない楽しさが満載である。筆者は東京生まれの東京育ちだが、都会の生活が居心地いいので東京から離れた生活はしたくない。
都会で生活したほうが成長スピードは速い。理由は、都会には優秀で、勢いのある人材が集結する傾向にあるからだ。
世の中の流れとして、東京一極集中が進んでいる。東京に人やお金が集まっているのだ。野心のある人や好奇心旺盛な人は、都会に集結する。結果として、都会の競争は激化する。周囲のモチベーションや能力が高ければ、自身の能力は劇的な速さで成長する。若い時分は失敗を恐れずに挑戦しまくって経験値を挙げたほうが、これからの時代は有利だと考えるので、挑戦する意味では首都圏の大学を推したい。
また、新しい価値観は得やすい。なぜなら、都会は自身と違った価値観を持った人が全国から密集するからだ。
今までは周辺の地域や都道府県で似たような人間が集まっており、特に新鮮さや新しい発見を見つける事は少なかったかもしれない。だが、首都圏の大学に行けば、色々な人がいる。留学生も多いので、良い経験を得られやすい。人生100歳時代なら、若いうちに新しい価値観に触れる事は大切である。
田舎や地方では狭いコミュニティで偏った考え方や固定概念が定着してしまう。それを悪いとは言わないが、人生長いので色々な生き方や価値観を浴びるために首都圏の大学に出ておいて損はない。
そして、本当に就職には有利である。都会には仕事がたくさんあるからだ。地方は人口減少で景気が悪く、将来にあまり希望が見えない。地方での就職はかなり厳しくなってきている。
所謂、都会の中でも首都圏は別格である。首都圏の求人は多いし、待遇面も当然良い。大学進学の目的が、有名企業に就職したいことなら、絶対に首都圏、東京へ進学をしたほうが良い。
地方から上京して就職活動をする大学生は、首都圏の大学生よりも不利だ。地方の学生は上京する際にも交通費をかけて、授業の合間を見つけて上京してくるが、首都圏の大学生は気軽に企業まで足を運べる。
首都圏の大学生同士で就職活動に関する意見交換できる場も頻繁に設けられているので、情報も得やすい。周りの大学生が意識が高いので、相乗効果で意識が勝手に上がっていく。やはりフットワークの軽さと情報量で首都圏の大学生が有利なわけである。
東京に一極集中しているのが現状なので、首都圏の大学生が美味しい思いをするのは必然だ。首都圏の大学に進学したほうがレベルアップできるのだ。
自分のやりたい仕事や夢があるならそれに向かってほしい、大抵の場合は首都圏がその最先端を走っている。日本の中心は東京であり、メガベンチャーや大企業の本社は首都圏にあることがほとんどだ。筆者は「首都圏の大学」をお勧めしたい。

141第4章・目指す価値のある大学をズバリ教示する②:2019/09/02(月) 19:15:15
●高い実力を持つ大学は42校
今まで随分と辛辣な大学評価をして来たが、昨今は失策と醜聞にまみれた教育行政によって、大学間の格差は著しく拡大してしまった。その現状は玉石混交、月とスッポンと表すほかはない。
入口(難易度)と、出口(社会での実績・ブランド)の両面から各大学を総合的に分析して、厳密かつ明快な格付けを実施してきた。日本の大学は良い、普通、微妙、論外の4つに分類されると言って来たが、本章では、その大学レーティングによる格付けの中から、目指す価値のある大学をズバリ教示しよう。
新たな大学レーティングによる格付けから、首都圏の大学の中から「目指す価値のある大学」として、筆者は自信を持って選出、推奨した。以下が、すべてで42校ある目指す価値のある大学だ。
(目指す価値のある42大学)
【SAランク】3校
о慶應義塾 о早稲田 о中央
【Aランク】9校
о明治 о東京理科 о上智 о学習院 о法政 о成蹊 о芝浦工業 о青山学院 о立教
【B1ランク】15校
о成城 о日本 о東京都市 о専修 о東京経済 о東京電機 о工学院 о明治学院 о東海 о駒沢 о獨協 о武蔵 о神奈川 о國學院 о創価
【B2ランク】10校
о千葉工業 о千葉商科 о東洋 о関東学院 о拓殖 о亜細亜 о国士舘 о大東文化 о東京農業 о立正
【B3ランク】5校
о桜美林 о大正 о玉川 о帝京 о明星
当然ではあるが、見ての通り首都圏に存在する、一流または中堅クラスの知名度の高い大学ばかりである。
最難関大学である早慶(早稲田、慶應義塾)、難関大学の代表格であるMARCH(明治、青山学院、立教、中央、法政)、そして準難関グループの日東駒専(日本、東洋、駒沢、専修)、中堅どこの大東亜帝国(大東文化、東海、亜細亜、帝京、国士舘)まで揃い踏みしている。
●看護大や女子大、新興大は割り引く必要がある
A、B1ランクに格付けされた首都圏の大学なのに、あえて「目指す価値のある大学」から除外した大学について触れておこう。
Aランクの国際基督教は、1952(昭和27)年に語学研修所として開設され、翌年大学となった。戦後派ながら難関校の一角に位置する。しかし、首都圏の大学としては少人数(総学生数は約3千人)であるために一流大学として認知度、アピール度に欠ける。また校名に「キリスト教」を織り込んでいるために、企業や受験生から敬遠される傾向が強い。これも、戦後に設立されたキリスト系新興大学の哀れさと言えるかもしれない。
B1ランクに格付けされ、「看護大学の両輪」と呼ばれる首都圏の難関看護大・聖路加国際 と日本赤十字看護は、入学時の難易度は高いが、看護の専門職幹部を育成するのに特化した大学である。そのため卒業後は看護系の専門家になるわけで、その意味では将来への心配は少いが、逆に将来のルートが定められているだけに、それ以外の普通の道に進むのは難しい。そういうことから判断し、除外した。
このほか、難易度や世間でのイメージから、「目指す価値のある大学」に選ばれて当然と思われる大学はある。
難易度でトップクラスの女子大。首都圏にある津田塾、東京女子、日本女子の「女子大御三家」だ。3校いずれもB1ランクを得ていても忍びない面はあるが、社会における実績などが乏しく舞台に上げることもできず除外した。
あまりに教条的、杓子定規な手法と批判されるかもしれない。だが格付けは、基準になるデータに忠実でなければ成立しないものだ。恣意を交えてしまえば、それは単なる個人の主観になってしまう。
格付けを終えて結果を眺め、改めて実感したのは、女子大や、キリスト系・看護系の歴史の浅い大学は割りを食いやすいと言うことである。たとえば入学時の難易度は高く、相応の規模であっても、総じて社会的実績はゼロかそれに近いのである。
勿論、女子大の場合は気の毒な面は多い。長く女性の職場における地位は低く、組織のリーダーになるような道は実質閉ざされていた。そうした実情を写して、女子大自体も社会人の育成に、共学校ほど力を注がなかったこともある。
また、キリスト系・看護系の歴史の浅い大学が社会的実績に乏しいのも、やむを得ない面はある。出身者が少ないこともあり、就職などに際しても新参者は何かと不利を蒙りやすい。
もっとも原因や理由は何であれ、社会的実績の乏しい大学は、社会的な実績を豊富に持つ大学に比べて、目指す価値がないことだけは確かである。

142第4章・目指す価値のある大学をズバリ教示する③:2019/09/02(月) 19:16:32
●推奨できる42校の概要
ここでは選出・推奨している42校の概要やキャンパス、決算ランク、入学難易度などをまとめてみた。それでは埼玉県の獨協から順次、紹介していこう。
※ ◆大学名[格付け] ①キャンパス ②学部 ③概要 ④経営指標:健全性 ⑤入学難易度
(1)◆獨協[B1ランク] ①埼玉県草加市 ②外国語、国際教養、経済、法 ③1883年創設の独逸学協会学校が起源。外国語教育の重視と国際人の育成の伝統を貫く。授業はゼミ中心。④B ⑤Bランク
(2)◆千葉工業[B2ランク] ①津田沼:千葉県習志野市、新習志野、東京スカイツリータウン ②工、創造工、先進工、情報科学、社会システム科学 ③942年に創設の旧制大学。日本最古の理工系私立大学。ロボット研究などには定評がある。2020年度に大学院を改組する。④A ⑤Dランク
(3)◆千葉商科[B2ランク] ①市川:千葉県市川市、丸の内サテライト ②商経、政策情報、サービス創造、人間社会、国際教養 ③前身は旧制巣鴨高商。1950年に大学へ。メガソーラー発電所を持ち、「自然エネルギー100%大学」を18年度に達成。④A- ⑤Eランク
(4)◆青山学院[Aランク] ①青山:東京都渋谷区、相模原 ②文、教育人間科学、経済、法、経営、国際政治経済、総合文化政策、理工、社会情報、地域社会共生、コミュニティ人間科学 ③メソジスト監督教会の宣教師が創立した「女子小学校」などが源流。2019年度にコミュニティ人間科学部を新設。④A- ⑤A1ランク
(5)◆亜細亜[B2ランク] ①東京都武蔵野市、日の出 ②経営、経済、法、国際関係、都市創造 ③概要≫興亜協会として誕生。日本経済専門学校、同短大を経て大学に昇格。武蔵野キャンパスの再開発事業が完了した。④B ⑤Cランク
(6)◆桜美林[B3ランク] ①町田:東京都町田市、プラネット淵野辺、四谷(千駄ヶ谷)、多摩アカデミーヒルズ ②リベラルアーツ学群、芸術文化学群、ビジネスマネジメント学群、健康福祉学群、グローバルコミュニケーション学群 ③1921年に創設の崇貞学園が源流。66年に大学を開設。2019年度は新宿に、20年度は本町田に新キャンパス誕生。④B ⑤Dランク
(7)◆学習院[Aランク] ①目白:東京都豊島区 ②法、経済、文、理、国際社会科学 ③戦前は皇族・華族の教育機関として発展。1949年に新制大学に。都心の1キャンパスに全学部を立地している。④A- ⑤A1ランク
(8)◆慶應義塾[SAランク] ①三田:東京都港区、日吉、信濃町、矢上、湘南藤沢、芝共立 ②文、経済、法、商、医、理工、総合政策、環境情報、看護医療、薬 ③福沢諭吉の蘭学塾が起源。大学令に基づく初めての私立大学。2020年3月竣工を目処に日吉記念館を建て替え。④B ⑤SAランク
(9)◆工学院[B1ランク] ①新宿:東京都新宿区、八王子 ②先進工、工、建築、情報 ③日本最古の工科学校。先進工学部に2019年度に航空理工学、宇宙理工学の2専攻を新設。④A- ⑤Bランク
(10)◆國學院[B1ランク] ①渋谷:東京都渋谷区、たまプラーザ ②文、経済、法、神道文化、人間開発 ③1882年に創設の皇典講究所が起源。旧制8私大の一角。国文・国史・国法の研究・教育を主導する。④A- ⑤A2ランク
(11)◆国士舘[B2ランク] ①世田谷:東京都世田谷区、町田、多摩 ②政経、体育、理工、法、文、21世紀アジア、経営 ③母体は吉田松陰を範とする「私塾国士舘」。消防官の就職者数で全国首位、警察官は2位。防災教育に定評がある。④A- ⑤Cランク
(12)◆駒澤[B1ランク] ①駒沢:東京都世田谷区、玉川、深沢 ②仏教、文、経済、法、経営、医療健康科学、グローバルメディアスタディーズ ③曹洞宗創設の吉祥寺会下学寮が淵源。旧制大学。2018年に「種月館」が共用開始、21年には新図書館が竣工へ。④B+ ⑤Bランク

143第4章・目指す価値のある大学をズバリ教示する④①:2019/09/02(月) 19:19:22
(13)◆芝浦工業[Aランク] ①豊洲:東京都江東区、大宮、芝浦 ②工、システム理工、デザイン工、建築 ③有元史郎が開設した東京高等工商学校が起源。2019年度に豊洲キャンパスの第二校舎棟を着工へ。④A- ⑤A2ランク
(14)◆上智[Aランク] ①四谷:東京都千代田区、市谷、石神井、目白聖母、秦野、大阪サテライト ②神、文、総合人間科学、法、経済、外国語、総合グローバル、国際教養、理工 ③カトリック教会イエズス会が創立。国際性は屈指。2019年4月から「アルベ国際学生寮」が供用開始。④A- ⑤SAランク
(15)◆成蹊[Aランク] ①東京都武蔵野市 ②経済、理工、文、法 ③源流は1912年に創設の成蹊実務学校。三菱グループと親密関係。2020年度に経営学部を新設、経済学部を改組。④A ⑤A2ランク
(16)◆成城[B1ランク] ①東京都世田谷区 ②経済、文芸、法、社会イノベーション ③7年制の旧制成城高校が母体。幼稚園から大学院まで1キャンパス。グローバル対応を推進。④A- ⑤A2ランク
(17)◆専修[B1ランク] ①神田:東京都千代田区、生田 ②経済、法、経営、商、文、ネットワーク情報、人間科学 ③法律・経済専修の私塾が前身。2019年度に経営学部ビジネスデザイン学科を新設。20年度にも国際系新学部。④A- ⑤Bランク
(18)◆創価[B1ランク] ①八王子:東京都八王子市 ②経済、法、文、経営、教育、理工、看護、国際教養 ③池田大作創価学会名誉会長が創設。2021年の創立50周年に向け、多彩な記念事業を展開へ。④A+ ⑤Cランク
(19)◆大正[B3ランク] ①巣鴨:東京都豊島区、埼玉:埼玉県北葛飾郡松伏町 ②仏教、人間、心理社会、文、表現、地域創生 ③仏教系大学など糾合し1926年に創立。「智慧と慈悲の実践」が建学精神。2020年度に社会共生学部を新設する。④A- ⑤Eランク
(20)◆大東文化[B2ランク] ①板橋:東京都板橋区、東松山 ②文、経済、外国語、法、国際関係、経営、スポーツ健康科学、社会 ③旧制専門学校の大東文化学院が母体。2018年度に3学科を新設。キャンパス拡充の構想を打ち出す。④A- ⑤Cランク
(21)◆拓殖[B2ランク] ①文京:東京都文京区、八王子国際 ②商、政経、外国語、工、国際 ③台湾開拓の人材養成機関「台湾協会学校」が起源。八王子キャンパスの整備事業を推進。④A- ⑤Cランク

144第4章・目指す価値のある大学をズバリ教示する④②:2019/09/02(月) 19:21:18
(22)◆玉川[B3ランク] ①東京都町田市 ②文、農、工、経営、教育、芸術、リベラルアーツ、観光 ③1929年に創設。幼稚園から大学院まで同一校地。「鮑の陸上養殖」技術などに挑戦中。④A ⑤Dランク
(23)◆中央[SAランク] ①多摩:東京都八王子市、後楽園、市ヶ谷、市ヶ谷田町 ②法、経済、商、理工、文、総合政策、国際経営、国際情報 ③英吉利法律学校が母体。法曹界に多数の人材を輩出。2019年度に国際経営学部、国際情報学部を新設。④A- ⑤A1ランク
(24)◆帝京[B3ランク] ①板橋:東京都板橋区、八王子、宇都宮、福岡、霞ヶ関 ②医、薬、経済、法、文、外国語、教育、理工、医療技術、福岡医療技術 ③帝京商業学校が前身。「実学」「国際性」「開放性」がポリシー。2018年度に保健学研究科を開設。④A ⑤Eランク
(25)◆東京経済[B1ランク] ①東京都国分寺市、武蔵村山 ②経済、経営、コミュニケーション、現代法 ③大倉財閥総帥・大倉喜八郎が創設。旧大倉高商。2020年の創立120周年に向け記念事業が活発。④A- ⑤Bランク
(26)◆東京電機[B1ランク] ①東京千住:東京都足立区、埼玉鳩山 ②システムデザイン工、未来科学、工、理工 ③旧制電機工業専門学校。延べ22万人にのぼる卒業生のネットワーク「電機会」が就職を支援。④A ⑤Bランク
(27)◆東京都市[B1ランク] ①世田谷:東京都世田谷区、横浜、等々力 ②工、知識工、環境、メディア情報、都市生活、人間科学 ③前身は武蔵高等工科学校。旧武蔵工業大学。東急系。東横学園女子短大を統合し、文系併設の総合大学に。④A- ⑤Cランク
(28)◆東京農業[B2ランク] ①世田谷:東京都世田谷区、厚木、オホーツク ②農、応用生物科学、生命科学、地域環境科学、国際食料情報、生物産業 ③唯一の農学系総合私立大学。厚木キャンパスに2019年7月に実験・実習棟、世田谷には20年4月に新研究棟が竣工。④A ⑤Bランク
(29)◆東京理科[Aランク] ①神楽坂:東京都新宿区、葛飾、野田、長万部 ②理、工、薬、理工、基礎工、経営 ③旧東京物理学校。「実力主義」を貫く。薬学部の葛飾キャンパスへの移転や基礎工学部の再編を計画。④A- ⑤A1ランク

145第4章・目指す価値のある大学をズバリ教示する⑤:2019/09/02(月) 19:22:47
(30)◆東洋大学[B2ランク] ①白山:東京都文京区、赤羽台、朝霞、川越、板倉 ②文、経済、経営、法、社会、理工、国際、国際観光、情報連携、生命科学、ライフデザイン、総合情報、食環境科学 ③哲学者・井上円了が創設した「私立哲学館」が淵源。2021年にライフデザイン学部が赤羽台キャンパスに移転。④A ⑤Bランク
(31)◆日本[B1ランク] ①三崎町:東京都千代田区、※学部ごとにキャンパスを有する ②法、文理、経済、商、芸術、国際関係、危機管理、スポーツ科学、理工、生産工、工、医、歯、松戸歯、生物資源科学、薬 ③日本法律学校が前身の旧制大学。国内最大規模の総合大学。小学校、認定こども園の運営にも乗り出す。④B+ ⑤Bランク
(32)◆法政[Aランク] ①市ヶ谷:東京都千代田区、多摩、小金井 ②法、文、経済、社会、国際文化、人間環境、現代福祉、情報科学、キャリアデザイン、デザイン工、生命科学、GIS(グローバル教養)、スポーツ健康 ③東京法学社が前身。東京六大学の一角。私学のフロントランナーを自負。ブランド戦略を強化。④A- ⑤A1ランク
(33)◆武蔵[B1ランク] ①東京都練馬区 ②経済、人文、社会 ③根津財閥の総帥・根津嘉一郎創設の旧制武蔵高校が前身。ゼミ教育の重視で「ゼミの武蔵」の異名も持つ。④A- ⑤A2ランク
(34)◆明治[Aランク] ①駿河台:東京都千代田区、和泉、生田、中野 ②法、商、政治経済、文、理工、農、経営、情報コミュニケーション、国際日本、総合数理 ③明治法律学校が前身。旧制大学。東京六大学の一角。2022年3月に和泉キャンパスの新教育棟が竣工へ。④B+ ⑤A1ランク
(35)◆明治学院[B1ランク] ①白金:東京都港区、横浜 ②文、経済、社会、国際、心理 ③起源はヘボン式ローマ字の祖・ヘボン創設の英学塾。学費完全免除の難民学生を毎年1人受け入れ。④A ⑤A2ランク
(36)◆明星[B3ランク] ①日野:東京都日野市 ②理工、人文、経済、情報、教育、経営、デザイン、心理 ③1923年創設の明星実務学校が教育。いわき明星大学は分離済み。2020年度に建築学部を新設へ。④A ⑤Eランク
(37)◆立教[Aランク] ①池袋:東京都豊島区、新座 ②文、異文化コミュニケーション、経済、経営、理、社会、法、観光、コミュニティ福祉、現代心理、GLAP ③ミッション系。東京六大学の一角。伝統のリベラルアーツと先進的なリーダーシップ教育の融合に挑戦。④B ⑤A1ランク
(38)◆立正[B2ランク] ①品川:東京都品川区、熊谷 ②仏教、文、経済、経営、法、社会福祉、地球環境科学、心理 ③仏教系の大学。淵源は日蓮宗僧侶の教育機関「飯高檀林」。品川キャンパスの新校舎建設など進む。④A ⑤Cランク
(39)◆早稲田[SAランク] ①早稲田:東京都新宿区、西早稲田、戸山、所沢、喜久井町、日本橋、東伏見、本庄、北九州 ②政治経済、法、文化構想、文、教育、商、基幹理工、創造理工、先進理工、社会科学、人間科学、スポーツ科学、国際教養 ③大隈重信が創設した東京専門学校が前身。東京六大学の一角。250種類以上の手厚い奨学金制度がある。④A- ⑤SAランク
(40)◆神奈川[B1ランク] ①横浜:神奈川県横浜市、湘南ひらつか、中山 ②法、経済、経営、外国語、人間科学、理、工 ③母体は米田吉盛が創設した横浜学院。2020年度に国際日本学部を新設。21年春にみなとみらいキャンパスが誕生。④A- ⑤Cランク
(41)◆関東学院[B2ランク] ①金沢八景:神奈川県横浜市、金沢文庫、小田原 ②国際文化、社会、経済、経営、法、理工、建築環境、人間共生、栄養、教育、看護 ③源流は横浜バプテスト神学校。海外だけでなく国内留学も強化。2022年に横浜・関内キャンパスを開設予定。④A- ⑤Dランク
(42)◆東海[B1ランク] ①湘南:神奈川県平塚市、代々木、高輪、清水、伊勢原、熊本、札幌 ②文、文化社会、政治経済、法、教養、体育、健康、理、情報理工、工、観光、情報通信、海洋、医、経営、基盤工、農、国際文化、生物 ③松前重義が創設した旧制大学。多彩な学部構成。2022年の80周年に向け、全学的学部改編など計画中。④B+ ⑤Dランク

146第4章・目指す価値のある大学をズバリ教示する⑥:2019/09/02(月) 19:24:30
●大学には「一定の規模」と「スポーツ」は必要
大学の格付けに新しいレーティング方法を採用したためか、最初は勝手が違って少しばかり苦しんだが、慣れるに従って楽しくなった。
考えて見れば証券アナリスト時代はほとんど取り柄のない新規上場企業の数少ない長所を探して誉めるレポートを作成したこともあった。それに比べれば自ら実力を認めた大学を素直に評価するだけなのだから、それほど苦しむものではない。
ともあれ選出、推奨した42大学を見ると、やはり規模の大きいところが多い。最も大きいのは日大で学生数約7万人、ほとんどは1万人を超え、最も小さい武蔵にしても約5千人の学生が在籍している。
勿論ただ大きければ良いというものではないが、やはり大学は一定の規模があった方が望ましい。
世の中の多様性を学べる、様々なタイプの人間に出会えることもあるが、何より入学してからの選択肢が広いためだ。
たとえば何かの資格を取得したいと考えた時に、一定の規模以上の大学ならば学内にそのためのサポート体制は整っているものだ。またパイが大きいために各方面にOBやOGがいて、資格を取得するばかりでなく、取得した後で、それを生かす場合にも有利に働きやすい。
部活動やサークルにしても他の大学との連携も緊密であり、先々の人脈にもつながることもある。規模の大きなところは中に入ってみれば結構間口が広いものだ。
また部活動つながりと言えば、人気のあるスポーツで実績のある大学が目立つ。たとえば正月恒例の箱根駅伝。今年は東海大が初優勝したが、主な大学別出場回数のベスト10を記してみよう。
①中央(92回) ②日本(88回) ③早稲田(88回) ④法政(79回) ⑤東洋(77回) ⑥専修(68回) ⑦明治(60回) ⑧駒沢(53回) ⑨大東文化・神奈川(各50回)
以下、国士舘(47回)、東海(46回)、拓殖(40回)、亜細亜(33回)、慶応義塾(30回)、立教(27回)、青山学院(24回)、帝京(20回)になる。
いずれも有名大学ばかりで、誰も知らないような大学は含まれない。
トッププロを輩出している大学野球にしても同様であり、東京六大学をはじめ、東都大学、首都大学という、よく知られたリーグに加盟しているのは難関大学や有名大学ばかりである。
ラグビーもまた同様で強豪校は早稲田、明治、慶應義塾、帝京、東海などほとんどはメジャーな大学で、学生サッカーの1部リーグもまた有力大学がずらりと顔を並べている。
まさに文武両道だが、これも歴史の長い大学の方がそれだけ競技に参入した時期が早く、スタッフやスカウトなど人材が充実しているために強くなるのだろう。また物心両面で支援を続けられるだけの基礎体力のある有力大学でなければレベルを維持していくのは難しいのかもしれない。

147第4章・目指す価値のある大学をズバリ教示する⑦:2019/09/02(月) 19:25:29
●早稲田と慶応、いずれが優位か
早稲田と慶応、ツートッブであり大学の最頂部にあることは周知の事実であろう。それではいずれがより上にあるのか?
結論は慶応になる。勿論、両校ともに数多い受験生の憧れになるだけの歴史と伝統、実力、ブランドイメージを備えているが、より厳密に見ていけば慶応のほうに分がある。慶応が頭一つ抜けているという印象を受けるのは、慶応は早稲田には持ち得ない切り札を備えているからだ。
答えは比較的簡単なはずだ。そう、医学部とその関連学部である薬学部、看護学部である。創立者の福沢諭吉も医者である緒方洪庵の適塾出身であり、医学に深い関心を抱いていた背景もあったのだろう。慶応は1917(大正6)年に早くも医学部を設立している、勿論、私大としては初めての医学部である。
早稲田が学部構成で慶応に並ぶには医学部を新設する必要はある。だが、これは非常に困難なことだ。周知の通り、一般的な文理系学部とは異なり医学部の新設は極めて難しい。
早稲田は日本有数の大学ではあるが、ごく一般的な総合大学であり、医学部を新設する足掛かりになるような医療、看護系の学部さえない。学部の豊富さで勝てないとすれば、現有学部の一層の充実、発展に努めるほかはないだろう。医学部を設置する慶応に比べ、医学部を持たない早稲田が今一つ精彩を欠いているのは確かではあるが。
●MARCH+上智・東京理科・学習院が一流大学
主な予備校と代表的な進学校が名指す一流大学はほぼ一致している。
大学に最も近く、最大の供給元になっている両者が似た評価をしていることは尊重すべきだろう。そしてこの認識はほとんど正しいと言って良い。仮に的外れな評価であれば、大手予備校や進学校がその座を守れるはずもない。
大学関係の書籍を記し続け、格付けも行っている立場の筆者から見ても、一流大学と呼んでいるのは概ね一緒である。
入口(入学時の難易度)は勿論のこと、出口(社会での実績)でも、一流大学は名前も出ない圧倒的多数の大学に比べて名実ともに上位にある。
結論を記すならば、先に取り上げた早慶にMARCH(明治・青山学院・立教・中央・法政)の各校、そして上智、東京理科、学習院の3校を加えたものを一流大学と呼びたい。
勿論、異論はあるだろう。
想定されるものを、いくつか挙げるとするのならば、まず上智は早慶と同列ではないか、という見方。
確かに難易度だけで考えれば、そうかもしれない。上位校に関しては偏差値にウェートを置いて格付けしている「入学難易度大学格付け・2020年版」でも上智は早慶とともに最上位ランクになる。
ただ総合力と言う点で、やはり上智を早慶と同じグループにするには無理がある。各種のデータを見れば、一目瞭然に理解して頂けるはずだ。
一流大学に法政は入らないのでは?と言う意見も出るだろう。
だが、これも法政に関する歴史やデータを見て頂ければ得心してもらえるだろう。法政が入るMARCHの呼称が広く認知されているのは、やはりそれなりの理由があるのだ。
余談ではあるが、理科大が文系学部を備えた総合大学であることを認識している人は受験生や関係者など大学に通じている人を除けば今なお少数派である。

148第4章・目指す価値のある大学をズバリ教示する⑧:2019/09/02(月) 19:27:20
●二番手グループは成成明学獨國武+東京農業
MARCHに次ぐ準一流大学の扱いをされる成成明学獨國武(成蹊・成城・明治学院・獨協・國學院・武蔵)。全体から見れば二番手グループは恵まれた位置にあり、受験生が集まらないような危機的状況からはほど遠い。当然、学生の質も問題はない。長い歴史があるので、財務内容もしっかりしている。
もっとも二番手グループの大学に多い穏やかな、慎ましい、好感される校風につながっている点だろう。下手をすれば藪蛇にもなりかねず、そこがまた難しい。
準一流大学の出発点は多彩だ。
まず英国のパブリックスクールを範にした7年制が母体になったもの。成蹊・成城・武蔵がこの形態だ。いずれも旧制高校だ。
ミッション系には明治学院がある。東京農業は、戦前の農学の専門学校が始点になった。神道系はご存知、國學院。獨協はその名が示す通り、ドイツ文化を教える学校として創立された。
二番手グループの特徴は一流大学と比べて正式に大学として認可されるまで、やや時間がかかっていることであろう。大正年間に大学として認可されたのは國學院だけで、ほとんどは戦後、新制大学と出発している。
一流大学の学生から見ても簡単に「自分の大学より格下」と決めつけられない大学群と言えるのではないか。難易度に関してもそうだが、やはり設立時の形態が効いているように思われる。
●有力大学は日東駒専と、東京経済・神奈川・拓殖・立正
一般的に日東駒専(日本・東洋・駒沢・専修)は大規模な中堅大学群と表現される。ここでは他の中堅大学と分けるために有力大学と記す。
4大学の中で知名度と実力で一段上を行くのは日大だろう。国内最大の大学であり、学部構成も文理系はもとより芸術、医歯薬まで極めて広角だ。実社会での力量も抜群であり、大衆的なイメージで好感度も高い。ただ最近はラグビー部の不祥事から、停滞している印象は否めない。
かねがね日東駒専ではなく、「日東≫駒専」と東洋は日大と実力で並ぶと主張しているが、理工系学部を持つ強味もあり東洋の健闘ぶりは評価できる。グローバル大学に選ばれたり、難関資格や公務員試験でもタイトに合格者を出している。今一番、勢いを感じるのが東洋だ。
残り2校、専修と駒沢は大学全体として見れば好位置にあるのだが、グループ内ではライバルの日大、東洋の実績には及ばない。両校について共通しているのは、直線的に浮かぶイメージがない点である。しいて挙げれば駒沢は僧侶、専修は商人になるのだろうが、設立時は兎も角、今や両校とも5桁を超える学生を抱え、幅広い学部を擁するマンモス大学であり、惹句としては正確ではないだろう。
日東駒専と肩を並べる有力大学の東京経済、神奈川、拓殖、立正に移ろう。
東京経済は丁寧な教育、積極的なゼミ活動、資格取得や留学に対する頼もしい支援など、面倒見が良い。縦の繋がりもしっかりしており根強い人脈を誇る。
またジンダイの呼称でも親しまれる神奈川も面倒見の良い大学だ。地方公務員の合格実績も高く、官民問わず幅広い人脈を形成している。
拓殖は親しみやすい校風で認知度、好感度は高い。堅実なためかアピール度はもう一つだが、底力は十分で選んで安心の出来る大学だ。
立正は、関東では駒沢と並ぶ仏教系大学のシンボル的存在として知られる。就職支援システムの評価は高い。ただPR上手とは言えず、実力以下の評価をされている。
日東駒専はグループとして、強く固定化している印象はある。これも日東駒専の4校の力が抜けており、これに続く東京経済・神奈川・拓殖・立正の各校を引き離しているためであろう。

149第4章・目指す価値のある大学をズバリ教示する⑨:2019/09/02(月) 19:28:41
●この中堅大学なら問題ない
筆者は常日頃、大東亜帝国(大東文化・東海・亜細亜・帝京・国士舘)は中堅大学群と言われるのを個人的に疑問を感じている。
全体から見れば上位に位置する、この大東亜帝国が中堅であるならば、422校にものぼる多数のこれ未満の大学をどう表現するのか難しい、また怖いことになるからだ。想像するには1990年代の、まだ私大が400校程度だった頃の認識が生きているのではないか。
話を先に進めるが、大東亜帝国は実力と個性を備えた大学だ。
難易度では大東文化と亜細亜、総合力では東海に軍配は上がるものの、国士舘は所謂、就職に強い大学として知られ、肉体系の公務員試験でも実績を持つ。総合大学では珍しい戦後派の帝京は、民間企業で存在感を高めている。
大東亜帝国の強みは、MARCHや日東駒専の惜敗組のダイレクトな受け皿になっている点である。
一発勝負の大学院受験は水物であり、十分な実力を持ってしても不本意な結果になることは多い。
特に多数の受験生が押し掛ける一流大学や有力大学の場合、1点の差が合否を分ける。つまり一流大学や有力大学に十分に合格できる力を持った学生たちがかなりの数、この5大学に流れているわけだ。
中でも東海は最も有力大学に近く、受け皿になりやすい大学である。学生数は約3万人と多く、上場企業社長数は2桁(31人)、役員数は3桁(173人)と、一流大学と遜色はない。医学部の医師育成についても社会的評価は高い。
帝京は何といっても学部構成の広さが強さだ。医薬は勿論のこと、理工、医療技術学部まで擁しており、内容の多彩さでは他を凌ぐのではないか。また入って来た学生へのケアを目的にした催しなど活気も感じられる。
大東文化もまた温和しい、さらに言えば現状維持的なタイプが多い文系大学の王道をいく。そのイメージに違わず、書道、国文では指折りの大学である。
国士舘には、一般には縁遠い大学とのイメージがあり、一部の受験生に敬遠される傾向は感じられる。また出自のためかPR下手な印象もあり、負のイメージを払拭しきれていない。
亜細亜は大東亜帝国の中では若い大学だけに、伸びしろは大きいだろう。大学が拡充、発展の時期に入った時代の学生が役員適齢期に達して、さらに実績を上げる可能性があるからだ。
ここまで取り上げなかった中堅大学についても触れておこう。
桜美林はノーブルな校風で知られ地元の有力者の子女が多い。系列の付属校は進学校と知られ、グループ力の高さも評価できる。
大正は仏教系大学を起源にする老舗校ながら、近年は学部の新設を決める等ダイナミックな動きを見せている。若々しさある老舗校だ。
首都圏のみならず全国的にも高いブランドイメージを得ており、玉川の好感度は高い。怖いのは不祥事くらいか。
少子化の下でも関東学院は拡大路線は採らなかったが、近年はキャンパスの拡充に乗り出している。神奈川県内では神大に次ぐポジションにあるものの、この壁は厚く逆転は不可能かもしれない。
千葉商科の穏健な校風、充実したゼミと人気化する条件を備えながら今一つ生かしきれていないのは惜しい。ただそれだけに可能性を秘めており、グレードを上げる潜在力を備えている。
忘れてはいけないユニークな実力派は創価だろう。司法試験でも健闘しているように、難関資格での実績は高いものがある。ただこのタイプの大学はどうしても背景になる宗派の勢いに影響される傾向はある。なるほど創価学会は別格的な巨大教団だが、新興宗教の範疇に入る。その方面に通じている方ならばご存知とは思うが、宗教の歴史は分裂、分派の連続だ。新興宗教の場合はさらにその色合いは強まる。

150第4章・目指す価値のある大学をズバリ教示する⑩:2019/09/02(月) 19:29:35
●四工大と千葉工業
東京理科を頂きにして、二番手グループを形成するのは芝浦工業と東京都市(旧武蔵工業)だ。実はこの2校、極めて深い関係にある。
1927(昭和2)年に創立された東京高等工商学校が芝浦工業の前身にあたるが、創立から2年後に一部の教員、学生が離脱して創立したのが現在の東京都市の前身である武蔵高等工科学校なのだ。いわば同根であり、兄弟のような間柄だったと例えてもいいのだろう。
ただ現在の両校の空は相当に異なる。芝浦工業は工学部を中心に理工系単科大学の学部構成を維持している。一方の東京都市は文系の学部も併設して総合大学に転じ、長く親しまれた校名も変更した。
伝統を堅守して進む芝浦工業と、あえて革新の道を選ぶ東京都市、いずれが正しいのかは歴史の判断に任せることにして、今、上げ潮に乗っているのは兄貴格の芝浦工業だろう。やはり理工系の私大として唯一、スーパーグローバル大学に選定されたのは大きい。
芝浦工業、東京都市とともに理工系を主体にする四工大である東京電機、工学院の2校は有力大学と呼べるだろう。
中でも一般によく知られているのは東京電機だ。1907(明治40)年創立の老舗校であり、NHKに先駆けた日本初のラジオ実験放送、今日のファックスである写真伝送の開発など情報通信分野の研究開発力には定評があり、今を時めく秋葉原の生みの親ともされる(同校の学生が電機部品を購入することで秋葉原電気街が形成された)。
工学院は東京電機よりもさらに早い1897(明治30)年に工手学校として創立された。工手とは生産現場の専門技術者、管理者のことで今日ならばエンジニアになるのだろう。
理工系の中堅校としては、四工大とともに知名度の高い千葉工業が挙げられるだろう。
千葉工業は戦時中の1942(昭和17)年の創立で当時の校名は時代を映した興亜工業大学。戦後になって現在の校名に改称しているが、全く別の道を行く可能性はあった。
理工系のナンバー2の芝浦工業と合併する可能性があったのだ。芝浦工業の沿革を見ると、次のような記述がある。
・1947(昭和22)年 芝浦中学校(旧制)を設置。
・1948(昭和23)年 芝浦高等学校(新制)を設置。理事会、千葉工業大学との合併による大学設置案を否決、単独採決を議決。
GHQ(連合軍総司令部)の指令と言うより厳命により、日本の教育は根底から切り替えられた。この混乱期に同じ専門分野を持つ教育機関同士で大同団結して乗り切ろうとしたのであろうか。芝浦工業側が難色を示して頓挫したが、もし実現していれば、理系大学の勢力図は変わっていたかもしれない。

151第4章・目指す価値のある大学をズバリ教示する⑪:2019/09/02(月) 19:30:23
●卒業した大学名は極めて重要な意味を持つ
大学に合格して卒業すれば、すべて幸せなのか。残念ながら話はそう簡単ではない。大学への進学率が増えるとともに大学の数もそれだけ多くなり、伴って大学生も増える。
数が増えれば何が起こるか?
普通、格差が生じて、それが拡大していく。企業はその典型だろう。競争原理が働き、勝つ会社と停滞する会社が出てくる。大学もまた例外ではない。内容の優劣によってかつてないほど格差が広がってしまった。縦のラインが伸び放題になってしまったわけだ。俗な表現をするならば、大学の看板を掲げていても中味はピンからキリだ。
ピンになる部分は言わずと知れた有力大学だ。世間にその名前が通っており、実社会で活躍する人材を輩出し、その結果幅広く好イメージを持たれている。そう、このような大学こそが、「目指す価値のある大学」である。当然のことながら、難易度は高いがこういう大学に入って頂きたい。
最終学歴が大学であったとしても、どこの大学であるかは、極めて重い意味を持つ。「目指す価値のある」大学であれば値千金というわけである。このことはしっかりと覚えておいてもらいたい。それが現実であり、社会の常識であると見なしても構わない。
経済的に自立できる社会人になるには何らかの能力の証明が必要とされる。それが学歴であり、職歴であり、また資格になるわけだ。なかでも最も重要なものが学歴だ。これは履歴書を見れば一目瞭然ではないだろう。名前と出身地の次に書かねばならないのは学歴だ。この点、職歴は転職の際に重視されるものであるし、資格に至ってはそもそも一定の学歴がなければ取得出来ない。
学歴は社会人になる、すなわち働く際の判断基準になり、その人の能力の証明書になるわけだ。大卒であっても有力なところか、それとも否か、雇う側はそのように値踏みをして選んでいく。
選考の過程で有名大学の卒業者が優位に立つことは言うまでもない。間違いなく、その年代で上位の知的水準を備えていると判断されるわけだから。
かくして就職人気の高い有名な企業や組織には有名大学の卒業生が多数採用され、社内や組織内の主流になっていくわけである。そしてそれが人脈になり、実社会における実際と見なされて大学のブランドイメージを浸透させる。
また有名大学は歴史の長い学校である点でも、その地位を揺るぎないものにしている。
このことは理解できるだろう。読者はおろか、すっかり初老の筆者が生まれる前から、その出身者が活躍しているのだから。人脈は分厚く、実績抜群と見なされるわけである。

152目指す価値のある大学をズバリ教示する⑫:2019/09/02(月) 19:32:47
●やはり「目指す価値のある大学」に行くしかない
さて最後に構成上、書き残したことに触れておこう。
「なぜ有名大学を目指すべきなのか?」
恵まれた職種に就いたり、資格を得られる可能性が高くなり、世の中の上澄みの部分で活動できる公算が大きくなることは先に述べた。この他にも大きなメリットがある。
優秀な同級生と出会えることだ。大学時代の交友によって一級の人脈をつくるけとが出来るわけである。
昔のように暑苦しいような連帯感こそなくなったものの、それでも特に一流大学の場合、同窓同門意識はかなり強く残っている。
これが社会に出た時に多かれ少なかれプラスに働くことが多い。
同じ大学の出身ということは、少なくとも他の大学出身よりは親近感を覚えるものだ。就職する時にとか、仕事上の取引とか、社内での昇進とか、あるいは転職とか、様々な節目で、それがあるとないとではかなりの有利不利が出るものなのだ。学閥というほどではないにしても、特定の大学の出身者や似通ったカラーの大学出身者が昇進しやすい企業はたくさんある。
言うまでもなく、「目指す価値のある大学」は有名大学ばかりである。下記にその「目指す価値のある大学」を入学時の難易度別に記しておく。
<入学難易度別・目指す価値のある大学42校>
(SAランク)3校:慶應義塾、上智、早稲田
(A1ランク)7校:青山学院、学習院、中央、東京理科、明治、法政、立教
(A2ランク)6校:國學院、芝浦工業、成蹊、成城、武蔵、明治学院
(Bランク)9校:獨協、駒沢、工学院、専修、東京経済、東京電機、東京農業、東洋、日本
(Cランク)8校:亜細亜、国士舘、創価、拓殖、大東文化、東京都市、立正、神奈川
(Dランク)6校:千葉工業、桜美林、大正、玉川、東海、関東学院
(Eランク)3校:千葉商科、帝京、明星
目指す価値のある大学には、これだけ豊富な42にも及ぶ数の受け皿が用意されている。受験生には、これら一流大学や有名大学、「目指す価値のある大学」に合格できるよう真摯に受験勉強に励んでほしい。
それでは本書を読んで頂いた皆さんのご健闘を祈念して、筆を置き、ノートパソコンの扉を閉ざすことにする。

153目指す価値のある大学をズバリ教示する⑬:2019/09/02(月) 19:33:48
【目指す価値のある大学42校】
★SAランク→SAランク(2校)
о慶應義塾:東京都港区に本部を置く。通称は「慶応」「慶大」。1858年、福沢諭吉が開校した「蘭学塾」が起源。1920年、日本最初の私立大学として発足した。三田キャンパスにある「図書館旧館」のステンドグラスに書かれているラテン語は「ペンは剣よりも強し」と言う意味がある。
о早稲田:東京都新宿区に本部を置く。通称は「早稲田」「早大(そうだい)」。1881年に大隈重信が設立した東京専門学校を前進とする。政治経済学部からは政治家、文学部からは作家や文化人が誕生し、数多くの優秀なOB・OGを輩出している。えんじ色のスクールカラーは有名だ。
★SAランク→Aランク(1校)
о上智:東京都千代田区に本部を置く。通称は「上智」「Sophia(ソフィア)」。1913年カトリック修道会イエズス会が開設。文科省「スーパーグローバル大学創成支援事業」が採択され、グローバル化を牽引する。「キリスト教ヒューマニズム」を具体化した授業を受けることができる。
★A1ランク→SAランク(1校)
о中央:東京都八王子市に本部を置く。通称は「中大」。1885年、18人の法律家によって設立された英吉利法律学校を前身とし、1905年に中央大学と改称された。卒業生数50万人を超える総合大学。伝統的に公認会計士や司法試験などに強く高い実績を誇る。
★A1ランク→Aランク(6校)
о青山学院:東京都渋谷区に本部を置く。通称は「青学」。1874年から1879年にかけて創立された「女子小学校」「耕教学舎」「美會神学校」を母体として、1949年に大学が設立。幼稚園から大学までを有する一貫校。「行きたい大学ランキング」で常に上位にあり、高い倍率を誇る人気校。
о学習院:東京都豊島区にある。通称は「学習院」。元々は京都の公家のためにつくられた教育の場が起源。1877年に華族学校が神田錦町に開設されたのが始まり。大学では珍しく40名ほどの少人数制授業が基本で、きめ細やかな授業を受けることができる。キャンパスは目白にある1つだけ。
о東京理科:東京都新宿区神楽坂に本部を置く。通称は「理科大」「東京理科大」。1881年に創立された東京物理学講習所を前身とし、昭和24年に東京理科大学となる。国家公務員試験や薬剤師国家試験で多くの合格者が出ている。学部卒業生の6割程が大学院に進学する。
о明治:東京都千代田区に本部を置く。通称は「明大(めいだい)」。1881年に創設された明治法律学校を前身として、学部を増設して現在の総合大学となる。商学分野に強く、多数の著名なOBOGを輩出している。スポーツも盛んで、世界で活躍するプロスポーツ選手を多数輩出している。
о法政:東京都千代田区に本部を置く。通称は「法大」。1880年に設立された東京法学社(のち東京法学校)と1886年に設立された東京仏学校を前身とし、1920年の大学令に基づいて現在の名称になる。現存する日本の私立大学では最古の法学部を有し、東京六大学の一校としても知られる。
о立教:東京都豊島区に本部を置く。通称は「立大」。1874年に宣教師であるウィリアムズ主教によって創立された立教学校を前身とし、1907年に立教大学と称した。「自由の学府」として、学生の視野を広げるカリキュラムが組まれている。小中高等学校などの一貫校や系属校もある。


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