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「今の教え」と「本流復活」を考える・挨拶板

1374SAKURA:2013/02/09(土) 22:09:42 ID:dGeUHjWM
トキ様 へ   観覧者の皆様 へ
こんばんは……。   ロ−マ字(大文字)の【SAKURA】で〜〜〜す。

先日からの?素敵な〜〜〜書籍との出会い〜〜〜☆
その中からの“投稿”をと…(微笑) 今日は…・…【NANCY】が、キーボードの打ち込み!!
>>1364>>1365>>1366>>1367>>1368>>1369>>1370>>1371>>1372 投稿の続きです…。

■ 臨死―――
―――|―― ハンプトンズ  第一章  ――――― 【第 十  回】 

>>1371>>1372>>第一章の投稿の続きです…。
■政府のエ−ジェントはしょっちゅう監察下にある人物のあとを追いかけて私のナイトクラブに
顔を出しました。ただ、これも結構商売にはプラスになりました。業務の上とはいえ、彼らもま
た飲み物代に加えてテ−ブルチャ−ジを支払わないわけにはいかなかったからです。クラブで容
疑をかけられた人物と同じテ−ブルを囲んでいるのを目撃されるたびに、私もまた非合法の活動
に関わっていると見なされました。が実際、私はナイトクラブを銀行と同じように経営し、細か
い所まで明細をすべて記録していたのです。誰からも後ろ指を指されない合法のビジネスを危険
にさらす必要はないと考えていました。確かにやばい話が持ち込まれた時には、アドレナリンが
身体を通り抜け自分の食指が動くのをかんじましたが、今まで築きあげたものを失いたくありま
せんでした。

 ところが不運にも一九七○年代の終わりに、私のビジネス仲間が過ちを犯しました。タイムズ
スクエアにオ−プンしようとしていた大規模なナイトクラブへの投資を、あるマフィアのファミ
リ−に持ち掛けたのです。このことがきっかけとなり、捜査当局は一九八四年にまだ継続的に入
ってきていたクラブの収益に注目し続けていました。マフィアからの再三にわたる脅かしや脅迫
のあと、我々はタイムズスクエアの事業からきっぱりと手をひいたのですが、この失敗による損
失は甚大でした。事業で初めてつまずいたのです。手痛い打撃や中傷を受けただけでなく、私と
その仲間は「身ぐるみをはがされた」という実に最悪のうわさをたてられてしまいました。つまり
世間は、我々のことをマフィアに乗っ取られ、コントロ−ルされていると見なしたのです。とも
かく私はこの仕事仲間を許せませんでした。そして、マフィアに声を掛けたことが原因となった
事業の損失をすべて彼のせいだと思いました。タイムズスクエアの事件が起きたのは五年間でし
たが、仕事仲間にはまだ恨み抱き続けていました。

 ビルとメアリ―・ロウの家でシャンパンを傾け、話をしているうちに、その昔の恨みが再び意
識の表面に浮かび上がってきました。というのもその朝、例の仕事仲間が多量のコカインを所有
していたかどで逮捕されたというニュ−スが飛び込んできたからです。

 かれがコカインを持っていたことなどどうでもよいことでしたが、捕まったということが問題で
した。コカインはナイトクラブではとても重要な役割を果たしています。コカインとシャンパン
はペアのようなものです。ハンプトンズでは、ほとんど全員がコカインをやっていました。シャ
ンパンとコカインは選ばれた者が送る裕福なナイトクラブのシーンのサブカルチャーともいえま
した。

 ビルとメアリ−・ロウは、この一件が私のビジネスに与える悪影響を心配してくれましたが、
事業はちっとも良くなりません。私の仕事仲間のうちで、今まで逮捕された者は誰もいませんで
した。このような告発が、今行われている政府の査察にインパクトを与えるであろうことは明ら
かでした。心配する友人の声を聞きながら、私は彼の逮捕が引き起こすであろう数々の不幸な結
末を思い描いていました。表面上は平静さを装ってはいましたが、私の内側では積年の恨みつら
みが煮えくりかえっていたのです。

                     つづく


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