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「今の教え」と「本流復活」を考える・挨拶板

1376SAKURA:2013/02/11(月) 20:14:18 ID:ybpOApPc
トキ様 へ   観覧者の皆様 へ
こんばんは……。   ロ−マ字(大文字)の【SAKURA】で〜〜〜す。

先日からの?素敵な〜〜〜書籍との出会い〜〜〜☆
その中からの“投稿”をと…(微笑) 今日は…・…【NANCY】が、キーボードの打ち込み!!
>>1364>>1365>>1366>>1367>>1368>>1369>>1370>>1371>>1374>>1375 投稿の続きです…。

■ 臨死―――
―――|―― ハンプトンズ  第一章  ――――― 【第 十二 回】 
>>1371>>1372>>1374>>1375 第一章の投稿の続きです…。
■入ったとたんに、中に人の気配が感じました。なんと私の怒りの的であったその仕事仲間本人が
座っていたのです。彼は立ち上がると私に向かって怒鳴りながら近づいてきました。酒の入った
グラスを片手に、もう片方の手でこちらを指さしながら、彼が何をいっているのか、私はまった
く聞こうとはしませんでした。私はただ爆発したのです。握り拳を一斉射撃のように、彼に向っ
て振り下ろしました。彼は後ろにのけぞりよろめきました。その倒れ込もうとする彼の首を私は
思いっきり両手で締め上げたのです。怒りによって油が注ぎ込まれた私の本能は、もう殺人者の
それと変わりませんでした。空気を求めてうめく彼の首を、さらに力を込めて締めていきました。
首の中央にあるか弱いスポットを親指でもう少し強く押せば、この仕事仲間との問題をすべてさっ
ぱり解決できるだろうと思いながら。真剣に彼を殺すことを考慮していたその時、思いもかけな
いことが私の内側で起こりました。最後の一撃を加えようとしていた私の親指に急に力が入らな
くなったのです。

何か目に見えない力が自分を止めたのだと気づきながら、実際に誰かを殺そう
とした直前、悪魔のような力が自分を圧倒したこと、そしてその狂気の最中、殺人さえも正当化
しようとしていたことにも気づきました。騒ぎを聞いて駆けつけた従業員も驚いたでしょうが、
誇りを持って自分をコントロ−ルしようとしていた私自信にとっても、この爆発した行動は驚き
だったのです。

 内なる声が統制の利かなくなった暴力を引き留めた瞬間、別の力が私を後ろから羽交い締めに
して、怒りの目標から私を引き離しました。警備員でした。間に入った警備員の脇で、殺人を犯
すのを防いでくれた内なる声に、私は本当に驚愕していました。犠牲者から引き離された数秒間
に明確な認識が訪れました。何か目に見えない力が、殺人を犯しておそらく一生を牢獄で過ごす
ことになるであろうと運命から自分を救ってくれたのだと。

 この悲現実的な状況に自分でも非常に動揺していたのでしょう。警備員はただ私に階下へ降り
るように促しました。よろめきながら階段をフロントロビ−まで下り、私はともかく落ち着こう
と気持ちを集中させました。大きく息を吸い込んで、まず呼吸を整えようとしたのです。すぐ
に、肺が過呼吸気味になっていることに気づきました。私の胸の拡大と収縮のスピードがどんど
ん速くなっていくように見えました。が、呼吸をしているにもかかわらず、ちっとも酸素が肺の
中に入ってこないのです。胸の中で、心臓が重苦しい音を立てているのが聞こえてきました。

 フロントロビ−から歩道に出て、従業員や警備員たちの前を通り過ぎました。彼らはたった今、
YIPル−ムで何が起きたのかを知りません。私は一人で、レストランへの道をよろめきながら
進んでいきました。私の肺は絶望的に空気を求めていました。友人のビルがいるのがわかりまし
た。そして突然、非常に深刻でまずい事態が起きつつあることを認識しました。頭の中で非常ベ
ルがガンガン鳴っていました。けれどもそれと同時に、何か暖かい安心感が自分を包んでいくの
も感じたのです。自分の肉体に起きつつあることを、もうどうすることもできないという事実に
気づきながら。

                       つづく


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