[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
1-
101-
201-
この機能を使うにはJavaScriptを有効にしてください
|
(,,゚Д゚)は転職がしたいようです
1
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 19:25:24 ID:k8J.qUPc0
(,,゚Д゚)「ノリと勢いだけで本当に仕事辞めてしまった」
(,,゚Д゚)「仕事辞める時って実際はあんな感じだなんて知らなかったな」
(,,-Д-)ホワンホワンホワーン
2
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 19:27:00 ID:k8J.qUPc0
―――――――――――――――――――
(,,゚Д゚)『ボス、俺仕事辞めたいです』
( ^ω^)b『おkだお!』
―――――――――――――――――――
3
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 19:27:50 ID:k8J.qUPc0
(,,-Д-)ホワンホワンホワーン
(,,゚Д゚)「…あ、もう回想終わっちまった。これで数レスは稼げると思ったのに」
(,,゚Д゚)「まさかマジで辞めれるとは。退職って色々手続きとかめんどいって聞いてたけど案外そんなことないんだな」
(,,゚Д゚)「しかし、貯金はそこそこあるとはいえやっぱり仕事はしないとダメだよなぁ」
(,,゚Д゚)「積んでたゲームもほぼ終わったしもうやることないんだよな。アルセウスも捕まえたし図鑑も埋まったし…」
4
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 19:28:13 ID:k8J.qUPc0
(,,-Д-)「…」
(,,-Д-)「……」
(,,-Д-)「………」
(,,-Д゚)「…………よし」
5
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 19:30:18 ID:k8J.qUPc0
(,,゚Д゚)「やってみるか」
(,,゚Д゚)「転職活動」
プロローグ『転職』 おわり
6
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 19:32:51 ID:k8J.qUPc0
ハローワーク創作駅前支店
(*゚ー゚)っロ カタカタ
(*゚ー゚)っロ カタカタ
(*゚ー゚)っロ カタカタ
(*゚ー゚)っロ ッターン
( ´∀`)「四宮さん、昨日の渡した資料って…」
(*^ー^)っ□サッ「はい! こちらです元永さん! 確認お願いします!」
( ´∀`)っ□「流石モナ、ありがとモナー」
7
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 19:35:43 ID:k8J.qUPc0
(*゚ー゚)っロ カタカタ
<(' _'<人ノ「すいません四宮さん、先週うちが紹介したタクシー会社さんから連絡が…担当した鈴木さん今日有給で…」
(*^ー^)「あ、私出ますね!……お電話代わりました! 支援課の四宮です!」
(*^ー^)「はい、はい…なるほど、さっそく飛ばれて人手が…承知いたしました。こちらでまた改めて積極採用の広告を出しておきますので! はい、はい、では〜!」
(*゚ー゚)っロ カタカタ
从'ー';从「ふぇえ〜! しぃさ〜ん! なんかぁ、エクセル壊れちゃってぇ〜!」
(;*゚ー゚)「えっと、ちょっと見せて…。コレ、全部の数字にパーセントじゃなくて普通に100かけてません?」
从'ワ'从「あ、ホントだ! しぃさんありがと〜!」
(*^ー^)「いえいえ! どうも〜!」
8
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 19:39:09 ID:k8J.qUPc0
(*゚ー゚)っロ カタカタ
(*゚ー゚)っロ カタカタ
(*゚ー゚)っロ カタカタ
(*゚ー゚)っロ ッターン
(*゚ー゚)っロ(…………あー)カタカタ
(#゚ー゚)っロ(キッッッツ〜〜〜〜〜!!!!!)ガチャガチャガチャガチャ
9
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 19:42:57 ID:k8J.qUPc0
(,,゚Д゚)は転職がしたいようです
第1話『タクシー運転手』
.
10
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 19:47:35 ID:k8J.qUPc0
(# ー )(事務仕事、電話対応、同僚のミスの尻ぬぐい、エトセトラetc…)
(#゚ー゚)(な〜〜んで全部わたし!? おかしくない!? 他にも人いるじゃん! てか私ずっとカタカタしてんじゃん! ホワイ!?)
(#゚ー゚)(毎日毎日毎日毎日!! こんなのずっとステーキ食べさせられてるみたいなもんじゃない!! 胃袋破裂するわ!!)
(*゚ー゚)チラッ
(*゚ー゚)(もうちょっとでお昼か…今日こそ絶対食堂行ってみせるんだから! 久々にまともな昼休憩を…!)
( ´∀`)「あ、四宮さーん。悪いんだけどさっきいらっしゃった相談者の対応お願いしますモナー」
(*^ー^)「はーい! お任せください!」
(#゚皿゚)(ファック!!!)
11
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 19:49:51 ID:k8J.qUPc0
(((;*- -)「…はぁ〜……」テクテク
(;*- -)(ぶっちゃけ嫌なのよね就職相談。変な人ばっか来るし、この前なんていきなり怒鳴ってきたおじさん来たし…)
(;*- -)人(あ〜せめて若い人がいいなぁ。最低限話が通じて情緒が安定してて…お願いだから今回こそまともな人でありますよーに!)
(*^ー^)「すいません! お待たせしまし……」
(,,゚Д゚)
(*^ー^)
(,,゚Д゚)「あ、どうも」
(*゚―゚)
12
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 19:51:33 ID:k8J.qUPc0
(*゚ー゚)
(*゚ー゚)「うわ」
(,,゚Д゚)「うわ?」
(;*^ー^)「あっいえ…失礼しました。何でもありません」
(;*゚ー゚)(…上下真っ黒なジャージに真っ黒なサンダル……?)
(;*゚ー゚)(えっ、なにこの『レッツ闇討ち☆』みたいなコーデ。いやこの姿にコーデなんて横文字使うのもやだな)
(;*゚ー゚)(この人こんなカッコで外歩いてここまで来たの? 正気? うわ絶対まともじゃないじゃん〜! 嫌だ〜!!)
(,,゚Д゚)「あの、しぃさん?」
(;*゚ー゚)「は、はい! すいません!」
13
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 19:53:24 ID:k8J.qUPc0
(;*- -)(ダメよ私、服だけで判断しちゃ! どんな方でも真摯に対応してきちんと仕事はしなきゃ!)
(*゚ー゚)「今回ご対応させていただきます、四宮しぃと申します」
(,,゚Д゚)「はい。どうも」
(*゚ー゚)「本日はどういったご用件でしょうか?」
(,,゚Д゚)「勢いで仕事を辞めたはいいもののすぐやることなくなって、仕事をしようと思いまして…とりあえず転職活動とやらをしにきました」
(,,゚Д゚)「俺を助けてくれませんか?」
(*゚ー゚)(…服はちょっとアレすぎるけど、結構顔はカッコイイ、かも)
(*゚ー゚)「承知いたしました。それでは予め記入をお願いした用紙があると思うのですが、そちらを見せていただけますか?」
(,,゚Д゚)っ□「用紙…? あ、待ってた間に書かされたやつですね。これです」
(*^ー^)っ□「ありがとうございます! それでは拝見させていただきます!」
(,,゚Д゚)「お願いします」
14
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 19:54:56 ID:k8J.qUPc0
(*゚ー゚)っ□「……」
(,,゚Д゚)「……」
(;*゚ー゚)っ□「………ええと、猫山ギコ…さん?」
(,,゚Д゚)「……あ、俺か。はい猫山です」
(;*゚ー゚)「お仕事を紹介させていただく前にですね、いくつかこちらから質問したいのですが…」
(,,゚Д゚)「はい。なんですか?」
(;*゚ー゚)「えっとまず、前職の欄についてなんですが…」
(;*゚ー゚)「『秘密』って書いてるんですけど…これはその、どういう…?」
(,,゚Д゚)「……? そのままの意味ですけど」
(;*゚ー゚)「そのままって…こちらにお教えしたくないということですかね?」
(,,゚Д゚)「まぁ、プライバシーなんで」
15
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 19:58:18 ID:k8J.qUPc0
(;*゚ー゚)「…なるほど。ではあの、この資格の欄なんですけど、360度って書いてるのは…どういう……?」
(,,゚Д゚)「それもそのままの意味です。死角はありません。常に360度警戒できます」
(;*゚ー゚)「……なるほど。えっと、その死角ではなく、スキルや知識などを示すほうの資格は…?」
(,,゚Д゚)「多分特にないですね。なので代わりに死角について書きました。
空白は出来るだけ埋めてほしいと最初に案内してくれた事務員の人に言われたので」
(;*゚ー゚)「………なる、ほ、ど……」
(,,゚Д゚)「……」
(;*゚ー゚)「……」
(;*゚ー゚)(……………お、)
/(;*゚Д゚)\(大ハズレだ〜〜〜〜〜!!!!!)
16
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 20:02:01 ID:k8J.qUPc0
(;*゚ー゚)(やっっっばいの来た!! 確実にヤバい!! この前の怒鳴り散らしおじさんより間違いなく数段ヤバい!!)
(;*゚ー゚)(『こういう人世の中に一人くらい居るよね〜』のラインにすら引っかからないタイプの狂人! 割と顔はカッコよかったから油断した!
そもそもこんな『ライバルはカラスです』みたいな全身真っ黒な人がまともな訳ないじゃん!! バカなの私!?)
(#゚皿゚)(くっそう元永課長め…! だから私にこの人の対応投げたんだ! 許さない! 今度あの人の靴の中に砂利詰めてやる!!)
( ´∀`)←元永課長
(,,゚Д゚)「しぃさん?どうかしましたか?」
(;*゚ー゚)ハッ
(;*^ー^)「す、すいません。失礼いたしました」
(;*゚ー゚)「…その、こちらとしてはですね、猫山さんがお持ちになってるスキルやご経験を教えてくださると猫山さんに合ったお仕事を紹介させていただきやすくなるのですが……」
(;*^ー^)「例えばその、以前のお仕事を退職なさってからはどういったことをされてました?」
(;*゚ー゚)(諦めちゃダメよ、しぃ。曲がりなりにも私は職業斡旋のプロ! こういう時は世間話から相談者の適正を見出す!)
17
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 20:04:44 ID:k8J.qUPc0
(,,゚Д゚)「退職してからは…色んな所を旅してましたね」
(*゚ワ゚)「へぇいいですね!ご旅行とかですか?」
(,,゚Д゚)「いや、そういうんじゃなくて旅です。頼れる仲間たちと共に」
(;*゚ー゚)「……ん?」
(,,゚Д゚)「シンオウ地方のチャンピオンになってからも驕らず日々研鑽を重ね、昨日ようやく図鑑を完成させました」
(*゚ー゚)「あの、それゲームの話ですよね?」
(,,-Д-)「やぶれたせかいで丸三日迷いましたよ…。攻略本がなければ詰んでました」
(*゚ー゚)「しかもプラチナかよ。リメイクじゃないのかよ」
(#,,゚Д゚)「あんなんリメイクじゃねぇ!! ゲーフリが作ってないし!! スロットねぇし!!」
(*゚ー゚)「キレるポイントがニッチだな……」
18
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 20:07:44 ID:k8J.qUPc0
(;*゚ー゚)「…あの、大変申し上げにくいのですが、今の情報だけですと猫山さんに紹介できるお仕事はちょっとそのぅ……」
(,,゚Д゚)「え? そんな…一体何が足りなかったんだ…」
(;*゚ー゚)「強いて言うなら何もかもですかね…」
(;*゚ー゚)「あの、何かありませんか? 簡単な資格とか免許とか…バイト経験とかでも、なんでもいいので!」
(,,゚Д゚)「うーん…なんかあったかな。ちょっと貰った財布見ますね」
(*゚ー゚)(貰った?)
(,,゚Д゚)っロ「これはスーパーのポイントカードだし、これはカフェのスタンプカードだし、これはトイザらスの会員カード……
あっ、ペンギンの問題のクレカ! 懐かし!」バリバリバリ
(;*゚ー゚)「なんですかソレ…ってバリバリ財布!? ダッサ! いやダッッサ!!」
(,,゚Д゚)っΠ「あーもうめんどくさいんで全部出しますね」ドサドサ
(;*゚Д゚)「ぎゃあああいきなり全部出すな!!」
19
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 20:10:02 ID:k8J.qUPc0
(;*゚ー゚)「てかなんですかこの無駄な量! よくそんなダッサいバリバリ財布にこんなに入ってましたねまったく…!」
(,,゚Д゚)「あのさっきから悪口普通に聞こえてますからね」
(*゚ー゚)っロ「…って、あれ? 猫山さん、運転免許証はお持ちなんですね」
(,,゚Д゚)「えっ? …あぁ、それ運転免許証なんですか?」
(*゚ー゚)「いやそうじゃなきゃなんなんですか」
(,,゚Д゚)「警察の人が好きなんですよねソレ。夜中に外歩いてて話しかけられてもソレ見せると割とすぐ解放してくれるんですよ」
(*゚ー゚)「そんな自信満々に職質常習犯であることを告白されても困るんですけど」
20
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 20:15:09 ID:k8J.qUPc0
(*゚ワ゚)ハッ(……!)
(*゚ー゚)「…猫山さん。もしかしてなんですけど、車の運転ってお得意だったりします?」
(,,゚Д゚)「得意かは分かりませんが出来ますよ。人を送り届けるのがメインの仕事だった時もありましたし」
(*゚ワ゚)「…えっ!? なんだぁ良い経験おありなんじゃないですか! それを早目におっしゃってくださいよ!」
(*゚ー゚)「それでしたら、今すぐにでもご紹介できるお仕事があるんですけど如何ですか! 今日のお昼以降も猫山さんのご予定が空いていたらなんですけど……!」
(,,゚Д゚)「まぁ、自分に向いてるならすぐにでも。特に用事もないですし」
(*^ー^)「良かった! でしたら早速ご案内します! 入り口前で少々お待ちください!」
(,,゚Д゚)「はぁ…。あの、それってどういう仕事で…?」
(゚ー゚*)三ピュー!
(,,゚Д゚)「いや足はやっ」
21
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 20:18:38 ID:k8J.qUPc0
(*^ー^)「……で、こちらが金森タクシー会社の社長、金森シャキンさんです!」
(`・ω・´)「どうも、金森と申します」
(,,゚Д゚)「はじめましてギコです……あ、猫山ギコです。よろしくお願いします」
(`^ω^´)「おうよろしく! 四宮さんが言った通り中々度胸ありそうな兄ちゃんだな!」
(,,゚Д゚)「これからよろしくお願いします採用ありがとうございます一生懸命働きます最初は何すればいいですか」
(`・ω・´)「すまんここまで度胸あるとは思わんかった」
(;*゚ー゚)「ちょっと変わった方でして…」
(`^ω^´)「…ま、人手足りねぇとはいえ一応面接はやんなきゃな!そんな難しいモンじゃねぇから、ラクーにしてくれ!」
(,,゚Д゚)「はい」
(;*゚ー゚)「………」ハラハラ
22
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 20:21:06 ID:E2PUh8JE0
おもろ
23
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 20:25:30 ID:k8J.qUPc0
車で移動中にした会話の回想
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
(*゚ー゚)っ□『こちら、面接でよく聞かれる質問内容とその模範解答です。到着する間に読んでおいてください』ドンッ
(,,゚Д゚)っ□『……なんですか、この殺人に使えそうな量の書類』
(*゚ー゚)『うちの部署に代々伝わる秘伝の書ですよ! お陰でうちに来る相談者の就職内定率は99.9%なんですから!』ドヤァ
(,,゚Д゚)『この世で一番信用できない数字だ』
(*゚ー゚)『普段は職員しか見れないんですが、どう考えてもまともに面接やらせたら何処にも受かりゃしないような社会不適合者や非常識人間には上の許可を得れば直接見せていいことになってるんです。
あ、持ち帰り厳禁かつ他言無用ですよ! うちのトップシークレットなんで!』
(,,゚Д゚)『あなた俺が何言われても傷付かない人間だと思ってます?』
(;*゚ぺ)『とにかく! 到着するまでに流しでいいので読み込んで、その書類の通りに答えてください!
いくら簡易的な面接とはいえ、よほど非常識な発言をしたらおじゃんですからね!』
(;*゚ー゚)『変なこと言っても一応フォローはしますけど、そこに載ってるような普通な答えをそのまま普通に言うことを心掛けてください! いいですね!?』
(,,゚Д゚)『……俺、そんなに非常識に見え(*゚ー゚)『はい!!!!!』
(,,゚Д゚)『食い気味だ……』
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
24
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 20:29:36 ID:k8J.qUPc0
(;*゚ー゚)(頼むわよ…! ここはついこの前私の同僚が紹介した新人が無言で飛んだ、人手不足のタクシー会社!
変なこと言わなきゃそのまま採用なんだから!)
(;*゚ー゚)(このまま終われば私の数字は上がるし、同僚に借りは作れるし、良いこと三昧!
さぁ猫山さん、ここに来る前に見せた書類通りに答えなさい!)
(`・ω・´)「それで兄ちゃんよ、志望理由は?」
(,,゚Д゚)「GTA5やってたら自分も車運転したくなって…」
(*゚ー゚)T「すいませんタイム」
壁|(゚ー゚#)っ(;,゚Д゚)「ちょっあのっ首痛いしまってるしまってる」ズルズル
25
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 20:32:05 ID:k8J.qUPc0
(#゚ー゚)「馬鹿ですかアナタ!?!?!?」
(,,゚Д゚)「うるさっ」
(#゚ー゚)「タクシー会社だっつってんでしょ!? グラセフやって車運転したくなった〜なんてほざく奴の車に誰が乗りたがるんですか!!」
(,,゚Д゚)「頭文字Dの方が良かったですかね」
(;*゚ー゚)「いやどっちもダメ…てかイニシャルDでしょ! かしらもじDってなに!? にわか!?」
(,,゚Д゚)「あぁっ、あなたが言わなきゃバレなかったのに……」
(#゚ー゚)「世界の仕様を逆手に取るな!」
26
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 20:34:22 ID:k8J.qUPc0
(#゚皿゚)「とにかくゲームの話はナシ! 忘れてください!
志望動機を聞かれたら『以前利用した時にドライバーの方に感銘を受けて〜』とか言えばいいんです!
さっき見せた資料にもそう書いてたでしょ!」
(,,゚Д゚)「え〜そんなページありましたっけ……」
(#゚ー゚)っ□「ほらここです! 754ページの23行目! ちゃんと最後まで読んだんですか!?」
(,,゚Д゚)「読めるか」
(#゚ー゚)「まったく…よし、タイムアウト終了! 後半戦行きますよ!」
壁|(゚ー゚#)っ(;,゚Д゚)「いやだからあのっ、首しまって、あの!」ズルズル
27
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 20:36:51 ID:k8J.qUPc0
(*^ー^)「金森さんすいませ〜ん! ちょっとお伝えし忘れてたことがあってぇ〜!」
(`・ω・´)「いや全部丸聞こえだったけど」
(,,゚Д゚)「そりゃ聞こえてたでしょうね、あのボリュームだったら」
(#゚皿゚)「シャラップ!!」
(`・ω・´;)「こんな四宮さん初めて見たな…」
28
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 20:39:30 ID:k8J.qUPc0
(`・ω・´)「…まぁいいや。それで、送迎の仕事は経験者って聞いてるが…車の運転はどんぐらい自信あんだ?」
(,,゚Д゚)「そうですね…地元住民すら知らないような抜け道を見つけるのが得意でした。
あと、送迎を請け負った時は同僚から『お前の運転は静かに寝れるから好きだ』と言われたりもしてましたね」
(`・ω・´*)「…ほう? そりゃ中々だな」
(*゚ワ゚)(な、なによ、ちゃんと普通に話せるんじゃん。これなら…)
(,,゚Д゚)「マリオカート8DXで例えると金ハンドルです」
(#゚ー゚)「おい!!!」
(`・ω・´)「レートは?」
(;*゚ー゚)「金森さん!?」
(,,゚Д゚)「10000超えたところで萎えて辞めました」
(`・ω・´*)「分かる〜あれ運ゲーだよな〜〜〜〜採用っ!」
(;*゚ー゚)「正気!?!?」
29
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 20:43:20 ID:k8J.qUPc0
(;*- -)「………疲れた」
(,,゚Д゚)「まぁ無事採用されたんだし良かったじゃないですか」
(;*゚ー゚)「何時間も待たされた私の身にもなってくださいよ…うわもう外真っ暗じゃない……」
(,,゚Д゚)「いやぁ、あんなにゲームの話できる人だとは思わなくて。前の職場にはああいう人いなかったんですよね」
(*゚ー゚)「先帰ればよかった」
(;*- -)「…では、来た時同様うちの社用車にお乗りください。創作駅前までお送りしますので……」
(,,゚Д゚)「いえ結構です。自分このまま歩いて帰るので」
(;*゚ー゚)「……へ?」
30
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 20:46:17 ID:k8J.qUPc0
(,,゚Д゚)「しぃさん、今回も本当にありがとうございました。お陰で助かりました」
(;*゚ー゚)「いや、ここから駅の方まで歩いてって結構距離ありますよ? ご遠慮なさらず…」
(,,゚Д゚)「それではおやすみなさい。夜道にはお気を付けて」
(゚Д゚,,)))テクテク
(;*゚ー゚)「あっ、ちょ、ちょっとー!?」
(*゚ー゚)「……いっちゃった」
31
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 20:47:46 ID:k8J.qUPc0
(*゚ー゚)「……」
(*゚ー゚)「……」
(*゚ー゚)「………そういえば、私のことさらっと名前呼びしてない? あの人」
(*- -)(別に名字好きじゃないからいいけど…顔が良い人はどれだけ変わってても色々様になるから得よね。なんだか癪だわ)
(*゚ー゚)「まぁ、今回でなんとか採用になってよかった…またあの人の対応とかしたくないし……」
(*゚ー゚)「……」
(*゚ー゚)「……」
(*゚ー゚)「とりあえず今後あの会社のタクシー使うのやめとこ」
32
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 20:49:54 ID:k8J.qUPc0
1週間後
(;*- -)(……ふぅ、まだお昼とは思えないくらい疲れた〜)
(*゚ワ゚)(でもあともうちょっとで休憩! 今日こそまともにお昼ご飯!)
<(' _'<人ノ「あ、四宮さん。外線1番からお電話です」
(*゚ー゚)「えっ?」
<(' _'<人ノ「金森タクシーさんからで…今から会社まで来て欲しいとのことでしたが」
(*゚ー゚)「………」
(;*^ー^)「……は〜い……」
33
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 20:51:51 ID:k8J.qUPc0
(;*- -)「あ〜行きたくない…絶対あの人が何かやらかしたんだ、行きたくない〜関わりたくない〜!」
<キイィー
<ガチャ
車⊂(,,゚Д゚)「あ、どうもしぃさん。先週ぶりです」
(;*゚ー゚)「うわっどうも…。猫山さん、本当にまだ働けてるんですね」
(,,゚Д゚)「頑張ってますから」
(*゚ー゚)(制服が割と似合ってるのちょっと腹立つわね……)
34
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 20:54:31 ID:k8J.qUPc0
(;*- -)「それで、本日はどういったご用件なんですか?」
(,,゚Д゚)っロ「あ〜ちょっと待ってくださいね。今日のポケストップまだ回してなくて……」
(*゚ー゚)「タクシー運転手が業務中にやっちゃいけないゲームランキングNo.1だろ」
(,,゚Д゚)っロ「おっちょうどレイドもやってる。ザシアンまだ持ってなかったんよな〜」
(;*゚ー゚)「ちょっとそれ時間かかるやつじゃないでしょうね! てか一応仕事中じゃないの!? 一週間何を頑張ってたの!?」
(,,゚Д゚)っ「まぁまぁ。テレビでも見て待っててください」ポチ
( ゚∀゚)『爆撃戦隊バクサンジャー! 来週日曜朝9時半から放送開始!』
(*゚ー゚)「いや助手席の窓越しにテレビ見させられても…あっ、俳優の長岡ジョルジュだ」
( ゚∀゚)b『見てくれなかったお家は、爆発させるぜ!』
(,,゚Д゚)「うーん5人しか集まらないか…ちょっとうるさいな、消そ」ブチッ
(*゚ー゚)「なんで点けた?」
35
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 20:58:21 ID:k8J.qUPc0
(,,゚Д゚)「…よし、終わりました。じゃあ行きましょうか」
(;*゚ー゚)「マジで全然ゲームやめなかった。一周回ってちょっと羨ましいわね畜生…」
(;*- -)っ□「…まぁいいです。お願いだから安全運転でお願いしますね」ドアガチャ
(,,゚Д゚)「了解」
(,,゚Д゚)「それではお客様、乗車中はシートベルトをお締めくださるようお願いします」
(;*゚ー゚)「は、はい」
(;*゚ー゚)っ(もうベテランみたいな手慣れた感じ…まぁ仕事自体はきちんとしてたのかな)ガチン
(,,゚Д゚)っ「さて…仕事だ。行くぜ、『ブラックペガサス』!!」
(*゚ー゚)「タクシーに変な名前つけんな」
36
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 21:01:55 ID:k8J.qUPc0
車<ブロロロ…
(*゚ー゚)「…で、何のために呼んだんです?」
(,,゚Д゚)っ「そちらの斡旋で就職すると、一定期間働いた後に色々報告しなきゃいけないらしいんですよ」
(,,゚Д゚)っ「二週間の試用期間も半分過ぎたんで、色んな報告も兼ねて金森さんがしぃさんに一度直接挨拶がしたいと」
(;*゚ー゚)「あぁ…それ別に電話かメールでも大丈夫なのに」
(,,゚Д゚)っ「ただの雑談だと思ってください。変なことだけ言わないようにすれば大丈夫ですよ」
(*゚ー゚)「それ先週めちゃくちゃ言った覚えあるなぁ〜」
(,,゚Д゚)っ「さて、和ませるための冗談はここまでとして」
(*゚ー゚)「業務中にポケモンGOやってたことが冗談に含まれると思うなよ」
37
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 21:03:45 ID:k8J.qUPc0
(,,゚Д゚)っ「しぃさん、なんとなく疲れてるように見えますし、着くまでぐっすり眠っててください」
(;*゚ー゚)「……どうも、ありがとうございます」
(*゚ー゚)(って言っても、この人の運転する車で安心して眠れる訳ないじゃない)
(*゚ー゚)(まぁ確かあのタクシー会社まで30分くらい、だから……)
(*- ゚)(ちょっと…時間…かか、る……)ウトウト
(*- -)スピースピー
(,,゚Д゚)っ「……」
38
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 21:06:11 ID:k8J.qUPc0
(,,゚Д゚)っ「しぃさん、しぃさーん?」トントン
(*- ゚)「………うん…?」パチッ
(,,゚Д゚)「着きましたよ。よく眠ってましたね」
(;*゚ー゚)「えっ……わ、わたし、寝て…?」ガバッ
(,,゚Д゚)「はい。相当お疲れだったようで」
(,,゚Д゚)「あ、予定時刻より10分早く着いたんで慌てなくても大丈夫ですよ」
(;*゚ー゚)「は、はぁ……」
(;*゚ー゚)(………)
(;*゚ー゚)(めちゃくちゃ静かな運転だった…!!)
39
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 21:08:04 ID:k8J.qUPc0
(;*゚ー゚)(私運転してないと酔いやすいのに全然大丈夫だった…! ていうか寝る気なかったのに秒で寝ちゃってた!?)
(;*゚ー゚)(これ普通のタクシーよね…? NASA開発のゆりかご…? 宇宙船地球号…?)
(;*゚ー゚)「……猫山さん、前のご職業ってもしかして、超お金持ちの人の専属ドライバーだったりします?」
(,,゚Д゚)「いや全然違いますけど」
(;*゚ー゚)「…そう、ですか……運転お上手ですね…」
(,,゚Д゚)「それくらいしか取り柄がないもので。じゃ、さっそく行きましょうか」
(゚Д゚,,)))テクテク
(;*゚ー゚)「ちょ、ちょっと待ってください…って歩くの早っ!」
40
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 21:11:47 ID:k8J.qUPc0
(`^ω^´)「いや〜悪いね四宮さん! わざわざ来てもらっちゃって!」
(*^ー^)「いえいえ! 最近は直接ご挨拶する機会もあまりなく、こちらとしても申し訳なく思っていたところでしたので!」ニコッ
⊂(`・ω・´)「いやぁ、前からそちらさんにはお世話になってるからねぇ…。あ、茶菓子、遠慮なく食べな!」
(*゚ー゚)「いえ、お気持ちだけで充分ですので…」
○⊂(,,゚〜゚)っ○「そうでふよ、遠慮なはらふ」ムシャムシャ
(*゚ー゚)「というかもうないので」
(`・ω・´)「両手持ちされるともうどうしようもねぇなぁ」
41
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 21:20:27 ID:k8J.qUPc0
(;*^ー^)「…そ、そういえば、猫山さんのお仕事ぶりは如何でしたか?」
(`・ω・´*)「え? あぁ、もうめちゃくちゃ優秀だったよ! 気難しいお客さんとも上手く付き合ってくれたし!
何より運転がスムーズだね。本人もだが、運転も物静かなのが好評でねぇ」
(,,゚Д゚)っ○「ありがほごあいまふ」ムシャーナムシャーナ
(*゚ー゚)「本当に優秀だったんですか?」
(`・ω・´)「仕事中はね…ホント、仕事中は……」
42
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 21:23:37 ID:k8J.qUPc0
(`・ω・´)「しかし、四宮さんの慧眼さにはいつも恐れ入るなぁ。猫山くんみたいな優秀な人どこで見つけたの?」
(;*゚ー゚)「い、いえ…今回はラッキーパンチのようなものと言いますか」
(`・ω・´)「そんなことないでしょ。他の人から紹介してもらった奴は何も言わず飛んだりしたけど、四宮さんが紹介してくれた人は良い人ばっかりだし」
(`・ω・´*)「ほら、前に四宮さんが連れてきてくれた外国人のニダーくん! この前無事に二種免許も取ったよ!
正式に運送業務も出来るようになって、今じゃ立派な主戦力だから!」
(*^ー^)「あら、それはめでたいですね!」
(`^ω^´)「そちらに初めて頼った時に四宮さんが電話に出てくれてよかったよ。
いやぁ、ハローワークに広告なんて意味あるのかと思ってたけど、今じゃ大助かりだ!」
(*^ー^)「うふふ、そう言っていただけるとこちらも職員冥利に尽きますね」
(,,゚Д゚)っ○「……」モッキュモッキュ
43
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 21:26:21 ID:k8J.qUPc0
(`・ω・´)「そうだ猫山くん、なんか今のうちに聞いておきたいこととかあるかい?」
(,,゚Д゚)っ○「…? いえ、特には」バリムシャァ
(*゚ー゚)「猫山さん。すでに一週間働いたとはいえ、一応貴方はまだ試用期間の身なんです。
正社員になった後だと安定こそしますが、その分色々柵も増えて動きづらくはなってしまいます」
(*゚ー゚)「正式な雇用契約の前に、少しでも気になることがあるなら今のうちに聞いた方がいいですよ!」
(,,゚Д゚)っ○「……」ムシャムシャ
(,,゚∩゚)ゴクン
(,,゚Д゚)「……」
44
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 21:30:24 ID:k8J.qUPc0
(,,-Д-)「……」ウーン
(,,-Д゚)「……」
(,,゚Д゚)「……じゃあ、一つ質問いいですか」
(*゚ワ゚)「ほら、質問あるんじゃないですか!聞いちゃいましょ聞いちゃいましょ!」
(`・ω・´*)「おう、なんでも聞いてくれ! 福利厚生についてか? それとも有給か?」
(`^ω^´)「あ、正式に登用されたらな、うちから30万の入社祝い金が……」
(,,゚Д゚)「二種免許ってなんです?」
45
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 21:33:08 ID:k8J.qUPc0
(`・ω・´)「……」
(*゚ー゚)「……」
(,,゚Д゚)「さっき言ってましたけど、今まで聞いたことなくて」
(`・ω・´)「……」
(*゚ー゚)「……」
(,,゚Д゚)「……あれ? お二人とも?」
(`・ω・´)「……」
(*゚ー゚)「……」
(,,゚Д゚)「……」
46
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 21:34:43 ID:k8J.qUPc0
(`・ω・´)「えっ」
(*゚ー゚)「えっ」
(,,゚Д゚)「えっ」
(`・ω・´;)「……」
(;*゚ー゚)「……」
(,,゚Д゚)「……」
「「「……………えっ???」」」
第1話『タクシー運転手』 おわり
47
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 21:47:54 ID:T0j4/GdM0
すき
48
:
名無しさん
:2025/02/16(日) 22:19:04 ID:E2PUh8JE0
乙!
ギコの狂い具合が丁度気持ちいいとこに当たる
49
:
名無しさん
:2025/02/17(月) 00:29:25 ID:hTwDCZtU0
前職でもうっとおしがられてたからあっさり辞めさせて貰えたんだろな
憐れな…
50
:
名無しさん
:2025/02/17(月) 10:27:44 ID:86b8gg4I0
乙
こっちも えっ…で終わっちゃった!
続き楽しみにしてる
51
:
名無しさん
:2025/02/17(月) 23:13:34 ID:WiHYwCfg0
乙 ブラックペガサスで吹き出してしまった
地縛霊神殿の人?
52
:
名無しさん
:2025/02/26(水) 21:25:43 ID:DXrcZxKQ0
乙乙
ブラックペガサス良いよね
砂利詰めてやるも好き
53
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 22:44:55 ID:Fd.ni7TQ0
(*゚ー゚)っロカタカタ
/ ゚、。 /「おはようございます、四宮さん」
(*゚ー゚)「あ、鈴木さん! おはようございます!」
/ ゚、。 /「先日は私の代わりに金森タクシーさんの対応をしてくださったようで……。
助かりました。本当にありがとうございました」
(*^ー^)「いえ! あの時は自分も手が空いてましたから!」
□⊂/ ゚、。 /「お礼といってはなんですけど…これ、よかったら」
(*゚ワ゚)「わ、可愛い焼き菓子がたくさん! もしかして、あの駅前の?」
/ ゚、。 /「四宮さんが懇意にされているお店と聞いたので。日頃のお礼も兼ねてどうぞ」
(*^ワ^)っ□「やったぁ! ありがとうございます〜!」
/ ゚、。 /「では」
スタスタ\\ 。、゚ /
54
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 22:46:17 ID:Fd.ni7TQ0
(*゚ー゚)っロ カタカタ
(*゚ー゚)っロ ッターン
\(*- -)/「……う〜〜ん」
(;*- -)(……はぁ、まだこの前の疲れが残ってるなぁ。
大体あの変人に付き合った疲れがたった二日の休みで取れる訳ないのよ)
(;*- -)(本当に危ないところだった。もうちょっとで犯罪の片棒担がされるトコだった……。
いや私もちゃんと免許証確認せず紹介したの悪かったけど……)
(*゚ワ゚)(でも、今日の私には美味しい焼き菓子がある! ありがとう鈴木さん!
あそこのケーキ屋さん、最近は中々行くタイミングなかったのよね!)
<(' _'<人ノ「すいません四宮さん、今来た相談者さんの対応お願いしていいですか?」
(*^ー^)「はーい! 行ってきますね!」
(*゚ー゚)(よ〜しやる気出てきた! お昼まで頑張って、お菓子食べるぞ〜!)
(^ー^*)三ピュー!
55
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 22:46:44 ID:Fd.ni7TQ0
(,,゚Д゚)「こんにちは。助けてください」
(*゚ー゚)「嘘でしょ」
.
56
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 22:47:44 ID:Fd.ni7TQ0
(,,゚Д゚)は転職がしたいようです
第2話『パティシエ』
.
57
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 22:48:55 ID:Fd.ni7TQ0
(;*゚ー゚)「ね、ねね、猫山さん……!? 何しに来たんですか!?」
(,,゚Д゚)「何って……引き続き転職活動ですよ。タクシー会社は結局不採用になってしまったので」
(;*゚ー゚)「諦めなかったんですか!? てっきり1回限りの短編だと思ってたのに……!」
(,,゚Д゚)「いや、前回ちゃんと『第1話』って書いてたんだからそりゃ続くでしょ。総合短編じゃないんだから」
(;*゚ー゚)「初っ端からメタ発言やめて下さいよ!」
(,,゚Д゚)「ブーメランですよ」
58
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 22:49:50 ID:Fd.ni7TQ0
(,,゚Д゚)「あんなに真面目に働いてたのにクビになるとは思いませんでした」
(*゚ー゚)「業務中にゲームやってた人間が言う資格ないですよ」
(,,゚Д゚)「確かにそうですね。資格さえあれば就職できたのかなぁ」
(;*- -)「いやその資格じゃない……世の中の需要が高い仕事は大体資格が要るものなんですよ」
(,,゚Д゚)「死角はない方が褒められるのに資格はないとダメなの理不尽ですね」
(;*- -)「無理に上手いこと言わないでいいですから」
(,,゚Д゚)「しかし、実際何が足りなかったんでしょう。定年まで働く覚悟だったんですが」
(*゚ー゚)「色々考えられますが資格や免許以外で1つに絞るなら常識だと思います」
(,,゚Д゚)「せっかくボンバーマンカートDXまで買って勉強したのに」
(;*゚ー゚)「だからそれはゲームで……って、え、なにそんなんあるの?」
59
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 22:50:50 ID:Fd.ni7TQ0
(*- -)「チッ……では本日もお仕事探しのご相談ですね。承知しました」
(,,゚Д゚)「いま舌打ち……」
(*^ー^)「お仕事探しのご相談ですね!! 承知しました!!」
(,,゚Д゚)「圧凄いなぁ」
(*゚ー゚)「それで、具体的にはどういったお仕事をご希望ですか?」
(,,゚Д゚)「う〜ん……まず世の中にどんな仕事があるのかよく知らないんですよね」
(*゚ー゚)「あ、そっか。猫山さん非常識ですもんね」
(,,゚Д゚)「相談者の前で堂々と舌打ちかました人に言われたくないです」
(*゚ー゚)「ふんわりとした感じでいいんで何か希望はありませんか?
家から近いとか、体を動かす系がいいとか……なんでもいいので!」
(,,゚Д゚)「……本当になんでもいいんですか?」
(*^ー^)「はい! ご希望があるならどんなに些細なことでもご遠慮なさらず! まずはご自身が何を望んでいるのか自覚することが大事です!」
(*゚ー゚)「そこからブラッシュアップしていって猫山さんにピッタリなお仕事を見つけましょう! 私も精一杯サポートしますから!」
(,,゚Д゚)「……」
60
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 22:51:47 ID:Fd.ni7TQ0
(,,-Д-)「……」ウーン
(,,-Д゚)「……」
(,,゚Д゚)「……あんまり、自分がこういうこと言う資格はないと思うんですけど」
(,,゚Д゚)「どうせなら、人を笑顔に出来るような仕事がしてみたいですね」
(*゚ー゚)「………笑顔に、ですか?」
(,,゚Д゚)「はい。烏滸がましいのは分かってますが、誰かのためになるというか、誰かを救うというか」
(,,゚Д゚)「なんて言えばいいんだろう。その、例えるなら、えっと……」
(*゚ー゚)「……」
(*゚ー゚)「『ヒーロー』みたいな感じ、ですか?」
(,,゚Д゚)「あ、まさにそれです。そんな感じですね」
(*゚ー゚)「……なるほど」
(*゚ー゚)「……」
61
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 22:52:58 ID:Fd.ni7TQ0
(;*゚ー゚)(ビックリした……まさかそんなマトモなこと言ってくるなんて)
(;*- -)(そうよ、しっかりしなさい私! この人は確かに変で無神経で非常識だけど、最初からまっすぐではあるじゃない!)
(*゚ー゚)(この人もまた、本気で仕事を探している大切な相談者の一人! なら私もプロとして本気で向き合わないと!)
(*゚ー゚)「分かりました! 猫山さんのご希望に沿えるよう、私も全力でサポートさせていただきます!」
(*^ー^)「ちゃんとお仕事が見つかるまで……! 最後まで共に頑張りましょう!」
(,,゚Д゚)「ありがとうございます。じゃあ、早速なんですけど……」
(*^ー^)「はい! 何でも仰ってください!」
(,,゚Д゚)「医者とか弁護士の仕事ってあります?」
(#゚皿゚)「舐めんなーーー!!!!!」
62
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 22:54:41 ID:Fd.ni7TQ0
(,,゚Д゚)「えっ……まさか、ないんですか?」
(#゚ー゚)「それ以前の問題じゃあ!! そんな仕事ハロワで紹介される訳ないでしょ! 世の中舐めてんじゃないわよ!!」
(,,゚Д゚)「そんな…やっと見つけた夢だったのに……」
(#゚ー゚)「夢見るより現実見る方が先よ!」
(#゚皿゚)「まったく、真面目に取り合おうとした私がバカだったわ…! 親身になろうとしたらコレだもの!
これに懲りたら二度と誰かのためになりたいなんてほざかないことね!!」
(,,゚Д゚)「言葉が強すぎて泣きそう」
( ´∀`)「あ、四宮さんちょっとー」
(#゚皿゚)「あ”ぁ”!?」ギロッ
Σ(;´∀`)「ヒィッ!?」ビクッ
(,,゚Д゚)「怖っ」
63
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 22:55:33 ID:Fd.ni7TQ0
(*^ー^)「……あ、課長〜! どうされましたぁ〜?」
(,,゚Д゚)「咄嗟にかわい子ぶっても遅いと思うんですけど」
(((;´∀`)))「ご、ごご、ごめんだモナ……相談中だったモナね……」ガクブル
(,,゚Д゚)「ほらめちゃくちゃ怯えてるじゃないですか」
(*>ー<)「ちょ〜っと話が盛り上がっちゃってぇ! ごめんなさ〜いしぃ反省☆」テヘペロ
(,,゚Д゚)「まだ諦めてないの凄いな」
64
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 22:56:09 ID:Fd.ni7TQ0
(;´∀`)「…あれ? 貴方は確か先週いらっしゃった……」
(,,゚Д゚)「はじめましてギコです…あ、猫山ギコです。よろしくお願いします」
( ´∀`)「あ、これはご丁寧にどうも。支援課課長の元永モナーと申しますモナ」
(,,゚Д゚)「どうも。……元永さん、なんというか凄く度胸がありそうなお顔をされてらっしゃいますね」
(*´∀`)「えっ! そ、そうモナ? そんな風に褒められたのは初めてモナ…!」
(;*゚ー゚)「ちょ、ちょっと! いきなり課長に失礼なこと言わないでくださいよ!?」
(,,゚Д゚)「言いませんよ。俺をなんだと思ってるんですか」
(*゚ー゚)「無資格無免許無常識」
( ´∀`)「うちの職員がノータイムで相談者をディスっている……」
65
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 22:57:06 ID:Fd.ni7TQ0
(*´∀`)「ち、ちなみに具体的にはどんな顔だと思うモナ?」
(;*゚ー゚)「あ、絶対聞かない方が良いと思います」
(*´∀`)「だって見た目を褒められるなんて滅多にないモナ! 気になるモナ〜!」
(*゚ー゚)「100パー後悔しますよ。この人絶っっ対アウト寄りの発言しますから」
( ´∀`)「ネガティブ思考は良くないモナよ。それで猫山さん、僕の顔ってどんな……?」
(,,゚Д゚)「飛行機の中でバット振り回しそうな顔だと思いました」
(#゚ー゚)「はいアウトーー!!!」
66
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 22:57:58 ID:Fd.ni7TQ0
(;´∀`)「ひ、飛行機…? バット…? ど、どういう……???」
(,,゚Д゚)「えっ…まさか、あの名作を知らない……? この場合作品名とURLどっちならセーフなんだろ」
(;*゚ー゚)「どっちもダメですよ! 開幕のメタ発言に続いてもうこれでツーアウトですよ!?」
(,,゚Д゚)「ツーアウト…ふっ、流石しぃさん分かってますね」
(;*゚ー゚)「いやそういう意味で言ったんじゃないですから!」
67
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 22:59:32 ID:Fd.ni7TQ0
(;*^ー^)「か、課長! なにか私に用があったんじゃないですか!?」
(;´∀`)っ□「……あっ、そ、そうモナ。これを渡しておきたくて」ドサッ
(*゚ー゚)っ□「これは……?」
( ´∀`)「今朝更新された斡旋希望のリストモナ。どれも急募」
出来たらでいいんだけど、そこにある仕事を優先して紹介して欲しいんだモナ」
(*゚ー゚)「あ〜早急に人手を欲しがってるトコですね……承知しました!」
( ´∀`)「相談の邪魔してゴメンだモナ。それじゃお二人とも、失礼しますモナ〜」
(´∀` )))スタスタ
<バット……?
(,,゚Д゚)「あの人本当に未読っぽいですね、あれくらいの世代なら絶対知ってると思ったのに」
(*゚ー゚)「せっかくいい感じに話題逸らせたんだから蒸し返すのやめて下さい」
68
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:00:10 ID:Fd.ni7TQ0
(;*- -)「さて…それじゃ、猫山さんに合うお仕事探してみますね」
(,,゚Д゚)「はい。よろしくお願いします」
(*゚ー゚)っロ(とは言ったものの……無資格未経験で人助けって感じの仕事はあんまりないのよね)カタカタ
(*゚ー゚)っロ(ここは資格いるし……ここは確か経験者しか採らないトコだし……う〜ん)カタカタ
(,,゚Д゚)「……そういえば、さっき貰ってた書類にはどんな仕事があるんですか?」
(*゚ー゚)「え? あぁ……コレは急募の案件ですね。基本的には数日限定のイベント設営の手伝いとか、簡単な荷物整理とかです」
(*゚ー゚)っロ(まぁこっちも一応見てみるけど……あ〜やっぱどこにも猫山さんが望みそうなヤツは……)ペラペラ
(*゚ー゚)「……ん?」
(,,゚Д゚)「お、いいのありました?」
(*゚ー゚)「……」
69
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:00:46 ID:Fd.ni7TQ0
(*゚ー゚)(…人を笑顔に出来て、無資格未経験でも大丈夫で……)
(*゚ー゚)「……猫山さん、2つほど質問したいことがあるんですけど」
(,,゚Д゚)「はい。なんです?」
(*゚ー゚)「明日って空いてますか? 午前でも午後でも、どちらかでもいいので」
(,,゚Д゚)「1日空いてるので大丈夫ですよ。なんてったって無職ですからね」
(;*- -)「胸張って言わないでください……それと」
(*゚ー゚)「甘いモノってお好きだったり……します?」
70
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:02:40 ID:Fd.ni7TQ0
翌日
(*゚ー゚)「さて、そろそろお店に向かいますけど、準備はいいですか?」
(,,゚Д゚)っ□「大丈夫ですよ。しぃさんに言われた通り今回はゲームじゃなく本で予習してきましたからね」
(*゚ー゚)「とりあえずその夢色パティシエールは全巻置いてってくださいね」
(,,゚Д゚)「えっそんな……! 徹夜で読み込んできたのに……」
(;*- -)「面接に漫画持ち込んでくるヤツなんて受かる訳ないでしょ」
(*゚ー゚)「ではもうすぐ約束の時間ですし、行きますよー」
(゚ー゚*)っ(,,゚Д゚)「今引きずってく必要ホントにあります?」ズルズル
.
71
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:03:58 ID:Fd.ni7TQ0
(*^ー^)っ「…それで、こちらが『パティスリー・ソーサク』の店長、三島ミセリさんです!
彼女はパリでの修行経験もある凄いパティシエさんなんですよ!」
ミセ*゚ー゚)リ「三島と申します! 本日はうちに応募してくださってありがとうございます!」
(,,゚Д゚)「はじめまして猫山ギコです。明日は何時出勤ですか?」
(*゚ー゚)「気が早すぎる」
ミセ*゚ワ゚)リ「まさかこんなにすぐ面接のお願いがくるなんて! しぃさん、今回もありがとう!」
(*^ー^)「いえいえ、私個人としてもこのお店は大好きですから!」
72
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:04:53 ID:Fd.ni7TQ0
(,,゚Д゚)「……『今回も』って、お二人は知り合いなんですか?」
ミセ*゚ー゚)リ「はい。しぃさんは昔、私が下積みしてたパティスリーでアルバイトしてて……。
彼女がハローワークに就職なさってからも仲良くさせていただいてるんです」
(*゚ー゚)「まだ私が大学生だった頃の話だから3年前ですね。あのお店も忙しかったなぁ……」
ミセ*゚ワ゚)リ「しぃさんがホールも担当してくれてたからだよ〜!
やっぱり可愛い女の子が表にいると違うよね。なんなら今からでもウチどう?」
(*^ー^)「えぇ〜もうそんなぁ! おだてないで下さいよぉ〜!」
(,,゚Д゚)「女の……"子"……?」
(*゚ー゚)っ=lニニフ「なんか言いました?」
(゚Д゚,,)「いえなんでも」メソラシ
73
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:05:54 ID:Fd.ni7TQ0
ミセ*^ー^)リ「そういえばしぃさん、あの店以外でも色んなバイトしてたよね。頑張り屋さんだったねぇ」
(,,゚Д゚)「へぇ、色んな経験されてたんですか。いいなぁ」
(*^ー^)「そうですぅ〜! わたしぃ、色んなお仕事経験してるんですぅ〜! 誰かさんと違って〜!」チラッチラッ
(,,゚Д゚)「ハロワ職員が相談者に職歴マウントとることってあるんだ」
ミセ*゚ー゚)リ「じゃあ猫山さん。早速なんですが面接の方、始めさせていただきますね」
(,,゚Д゚)「マウントとられて心はボロボロですがよろしくお願いします」
ミセ;*゚ー゚)リ「目が死んでる…だ、大丈夫ですか……?」
(,,゚Д゚)「あ〜今のメンタルで不採用とか言われたらもう立ち直れないだろうな〜〜」チラッチラッ
ミセ*゚ー゚)リ「いや全然大丈夫そうだな」
74
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:06:38 ID:Fd.ni7TQ0
昨日の会話
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
(*゚ー゚)っ□『では明日の面接までに、こちらの書類に目を通しておいてください』ドンッ
(,,゚Д゚)『すいません無理です』
(*゚ぺ)『最初から無理だと決めつけるから無理なんです!
前回と違って今回は役に立ちそうなページだけに付箋を付けてるんだから、出来ますよ!』
(,,゚Д゚)『ちなみになんですが、付箋が付いてる箇所だけで合計何ページあるんですか?』
(*゚ー゚)『合計たったの427ページですけど』
(,,゚Д゚)『読めるか』
(*゚ー゚)『あ、それと前にも言いましたがその書類はトップシークレットなので、相談者の持ち帰りは許可できないんです。
なので今この場で全て暗記してからご帰宅ください! 頑張ってくださいね!』
(,,゚Д゚)『出来るか』
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
75
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:08:22 ID:Fd.ni7TQ0
(;*゚ー゚)(結局全部暗記は出来なかったけど……でも最低限必要なことは伝えたし、大丈夫なはず!)
(;*゚ー゚)(それにここはスタッフが店長のミセリさん一人の個人店で、洋菓子の材料を運ぶ手すら足りてないような文字通り超人手不足!
頭にウジ湧いてるような狂人でもない限り採用は確実!)
(;*゚ー゚)(さぁ猫山さん、前回の反省を活かして今回こそ採用を勝ち取るのよ!)
ミセ*゚ー゚)リ「それではまず、志望動機をお聞かせください」
(,,゚Д゚)「はい。私は以前から人を笑顔にする仕事がしたいと考えていたところ、御社のスタッフ募集の広告を拝見させていただきまして」
(,,゚Д゚)「昔ケーキ屋で働いていたこともあって、ここなら私のスキルを十全に活かしながら誰かを笑顔にする仕事が出来るのではないかと考えご応募させていただいた次第です」
ミセ*゚ワ゚)リ「あっ、経験者さんだったんですか!」
(;*゚ー゚)「えっ、経験者だったの!?」
ミセ;*゚ー゚)リ「なんでしぃさんまでビックリしてるの…?」
(;*゚ー゚)「だって聞いてないし……! あなたもケーキ屋で働いたことあったんですか!?」
(,,゚Д゚)「ありますよ。短い間でしたが」
(;*゚ー゚)「な、なんでそういう大事なことを最初に言わないんですか!」
(,,゚Д゚)「聞かれなかったんで」
(#゚皿゚)「ゆとりか!!」
76
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:09:07 ID:Fd.ni7TQ0
ミセ;*^ー^)リ「ま、まぁまぁ……経験がおありならこちらとしても嬉しいです!」
ミセ*゚ー゚)リ「それで、具体的にはどういったお仕事をされていたんですか?」
(,,゚Д゚)「生地を焼いたり、お客さんのご要望通りデコレーションしたりするのを任されてました」
(*゚ワ゚)(な、なによ、本当に経験ある口ぶりじゃん。これなら…!)
ミセ*゚ー゚)リ「ちなみに、以前のお店で一番やりがいを感じた仕事は何でしたか?」
(,,゚Д゚)「店をロイヤルまで成長させたことですかね。たまこ姫のケーキだけちゃんと作って…」
(*゚ー゚)T「はいタイム」
壁|(゚ー゚#)っ(;,゚Д゚)「いや今回もうやったじゃ、ちょ、あの!」ズルズル
77
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:10:23 ID:Fd.ni7TQ0
(#゚ー゚)「またですかアナタ!?!?!?」
(,,゚Д゚)「うるさっ」
(#゚ー゚)「今回はある程度もう予想ついてますけど一応聞きます。
何のゲームですか!! 何で経験積んだんですか!?」
(,,゚Д゚)「たまごっちのプチプチおみせっちですけど」
(#゚皿゚)「それ経験にしていいなら世の20代女子は全員歯科医院開業してるわ!!」
(,,゚Д゚)「あ、ごひーきにの方ですよ。そこまでしかやってないんで」
(#゚ー゚)「キラキラもやれ…ってそんな話じゃない! ゲームを経験に入れるなって話をしてるんです!」
(,,゚Д゚)「ケーキ屋RTAは28分切り出来るまで頑張ったのに……」
(#゚ー゚)「そんなにやりこんだって何も身に付くスキルないでしょ!」
(,,゚Д゚)「ヤケテナイヨ!」
(;*゚ー゚)「オーブン連打した時の声のモノマネが何の役に……いやちょっと似てるの腹立つな……」
78
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:11:02 ID:Fd.ni7TQ0
(#゚ー゚)「前回も言いましたが、ゲームでの経験は含まないように! ちゃんと現実での職歴だけ話してください!」
(,,゚Д゚)「え〜じゃあもう話せることないですよ」
(*゚ー゚)「昨日見せた資料の643ページ17行目を一字一句思い出せれば多分なんとかなりますから!」
(,,゚Д゚)「できるか」
(#゚ー゚)「まったく……じゃあ戻りますよ。もう余計なことは言わないでくださいね!」
壁|(゚ー゚#)っ(;,゚Д゚)「いやだから息できなっちょっあのっ!」ズルズル
79
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:11:42 ID:Fd.ni7TQ0
(*^ー^)「ミセリさんごめんなさ〜い! 猫山さんまだ緊張してるっぽくてぇ〜!」
ミセ*゚ー゚)リ「いや普通に聞こえてたけど」
(,,゚Д゚)「これ俺首絞められ損じゃないですか?」
ミセ;*゚ー゚)リ「え、えっと…それじゃあ、改めて…」
ミセ*゚ー゚)リ「うちは結構力仕事も多いんだけど、大丈夫そうですか?」
(;*゚ー゚)(もうゲームの話はしないでくださいよ…!)ハラハラ
(,,゚Д゚)「大丈夫です。タッチペン捌きには自信があるので」
(*゚ー゚)「頭にウジ湧いてんのか?」
80
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:13:10 ID:Fd.ni7TQ0
(#゚皿゚)「そんなんでケーキ屋さんで働ける訳ないでしょ!
経験者として言わせてもらいますが、ケーキ屋舐めすぎです!」
(,,゚Д゚)「たまこ姫が来るまでイチゴ置きまくるだけの仕事じゃないんですか?」
(#゚ー゚)「1回ぶん殴るぞマジで」
(;*゚ー゚)「ケーキ屋さんで働くって大変なんですよ! 実はめちゃくちゃ力仕事だし、朝早くて夜遅いから体力要るし!」
(;*゚ー゚)「夢があるのは見た目だけ、甘い砂糖と小麦粉で客も従業員もトリップさせて金と労働力を絞れるだけ絞りとる!
猫山さんのダッサい全身真っ黒不審者スタイルとタイマン張れるくらいには超ブラックな仕事なんですから!!」
ミセ*゚ー゚)リ「できれば私の前で言わないで欲しかったかな」
(,,゚Д゚)「二度と俺を非常識だと罵らないで欲しい」
81
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:14:34 ID:Fd.ni7TQ0
(,,゚Д゚)「まぁでも、多分大丈夫ですよ。体力には自信ありますし」
(;*゚ぺ)「むむ……じゃ、じゃあ用語とか分かるんですか? 働きながら専門用語覚えるのってキッツいですよ!
それにケーキ屋さんの用語って大体は英語じゃなくフランス語だし……!」
(,,゚Д゚)「Ne vous inquiétez pas.Il n'y a pas de problème」
(;*゚ー゚)「……は? え、なんて?」
ミセ;*゚ー゚)リ「『ご心配なく、無問題です』って……猫山さん、フランス語できるの!?」
(,,゚Д゚)「前の仕事で話す機会がたまにあったので」
(;*゚ー゚)「……あなたマジで前は何の仕事してたの?」
(,,゚Д゚)「秘密です。プライバシーなんで」
82
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:15:30 ID:Fd.ni7TQ0
ミセ*゚ー゚)リ「う〜ん……じゃあ、よし! 採用で!」
(;*゚ー゚)「えぇっ! しょ、正気ですか!?」
(,,゚Д゚)「少なくとも店長の前で堂々と店をブラック呼ばわりした人よりかは正気かと」
ミセ*゚ー゚)リ「最近お客さんも増えて本当に忙しいんだよね。
猫山さんって結構鍛えてるっぽいし、洗い場とか器材の片付けだけでも十分助かるし!」
(;*゚ー゚)(…まぁ確かにジャージで分かりにくいけど、よく見たら結構いい身体してるのよね……)
(;*- -)「わ、分かりました……。では、2週間の試用期間が終わりましたら改めてご連絡ください……」
ミセ*^ー^)リ「はーい! じゃあ猫山さん、よろしくお願いします!」
(,,゚Д゚)「お願いします。もちろん力仕事以外もお任せください」
ミセ*゚ワ゚)リ「おっ! やる気満々ですね〜!」
(,,゚Д゚)「最高に洗練された優良誤認ケーキを作ってみせます」
(*゚ー゚)「この通りなので何かやらかしたらすぐご連絡を」
ミセ;*゚ー゚)リ「とりあえずスマホはずっと持ち歩いておくね……」
83
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:17:38 ID:Fd.ni7TQ0
1週間後
(((;*- -)「…はぁ〜……」テクテク
(;*- -)「今からケーキ屋さんの確認行くの嫌だなぁ……」
(;*゚ー゚)「あの日以来ミセリさんからも連絡ないし…大丈夫かなぁ、お店まだ残ってるかな……」
(;*> <)人「せめて焼け野原になってませんよーに……!」
(((;*- -)テクテク
84
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:19:40 ID:Fd.ni7TQ0
Σz ゚ワ リ「お兄さん、注文いいですかー!」
(,,゚Д゚)「はいただいま」
Σz ゚ー リ「ランチのケーキセットで、タルトタタンと紅茶ください! ホットで!」
(,,゚Д゚)っ□「はいただいま」ドンッ
Σz;゚ー リ「お願いしまっ……えっ早っ…魔法……?」
( ゚∀゚)「すいませーん、持ち帰りでお願いしたいんですけどー」
(,,゚Д゚)っ□「いらっしゃいませ。こちらシュークリームです」
( ゚∀゚)「えっまだ何も注文してないんですけど……」
(,,゚Д゚)っロ「お会計はカードで」ピロン
(;゚∀゚)「いやだからまだ…っておいそれ俺のカード!? いつの間に!?」
(,,゚Д゚)「ありがとうございましたー」
(;゚∀゚)っ□「いつの間にか箱も持たされてた…こわ…もう帰ろ……」
lw´‐ _‐ノv「米で出来たやつを頼む」
(,,゚Д゚)「でしたら、この『コシヒカリ大福』は如何でしょうか」
lw´‐ _‐ノv「ほほう、どういう大福なんだい?」
(,,゚Д゚)「米粉で作った生地の中に炊き立てのコシヒカリをぎゅうぎゅうに詰めまくった大福です。
お好みで醤油か生卵とご一緒にお召し上がりください」
lw´‐ _‐ノv「ふっ……おもしれー店」
(,,゚Д゚)「お客様には負けるかと」
(*゚ー゚)
(*゚ー゚)(めっっっちゃ繁盛してる〜〜〜)
85
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:20:30 ID:Fd.ni7TQ0
ミセ;*゚ー゚)リ「あっしぃさん! いらっしゃい!」
(;*゚ー゚)「どうも…あの、これどういう状況で……?」
ミセ;*゚ー゚)リ「ご、ごめん今手が放せなくて……もうちょっと待ってて!」
ビューン三ミセ;*゚ー゚)リ
(;*゚ー゚)「行っちゃった…来る時間間違えたかな……」
86
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:21:16 ID:Fd.ni7TQ0
ミセ;*- -)リ「ふぅ〜やっとランチ終わった……待たせちゃってごめんね」
(,,゚Д゚)「いえ、全然待ってませんよ」
(*゚ー゚)「どう考えても私への言葉だろ」
ミセ*゚ワ゚)リ「猫山さん、すっごく優秀なの! 仕事早いし力持ちだし製菓の覚えも早いし!
専門用語もすぐ理解してくれたんだよ!」
(*゚ー゚)「接客はちょっと怪しそうでしたけど本当に全部大丈夫ですか?」
ミセ;*゚ー゚)リ「………でも、早いから、まぁ……」
(*゚ー゚)「やっぱちょっとは問題ありそうだな」
87
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:22:23 ID:Fd.ni7TQ0
(;*゚ー゚)「…というか、製菓までやってるんですか!?」
ミセ*゚ー゚)リ「うん。猫山さん、デコレーションすっごく上手いんだ」
(,,゚Д゚)「手先の器用さくらいしか取り柄がないもので」
(;*゚ー゚)「そ、そんな…猫山さんがケーキ屋できちんと働けているなんて……!」
(,,゚Д゚)「俺が店で何してると思ってたんですか?」
(;*゚ー゚)「てっきり店を爆発させてるかと……」
(,,゚Д゚)「やだなぁ。祭り一発目じゃないんですから」
(*゚ー゚)「予備動作なしでギリギリライン攻めてくるのマジでやめろ」
(,,゚Д゚)「まだ2話目なのに爆発オチなんてサイテーすぎますよ」
(;#゚皿゚)「ちょっ…黙れ!!」
88
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:25:39 ID:Fd.ni7TQ0
ミセ;*- -)リ「でも、ちょっと問題もあってね……」
(*゚ワ゚)「おっ! やっぱり何かしらあるんですね!?」
(,,゚Д゚)「なんでちょっと嬉しそうなんです?」
ミセ*゚ー゚)リ「ランチ営業が好評になりすぎて猫山さんがいてもまだ手が足りないんだ。
私がホール出ても焼け石に水で……」
ミセ;*>ー<)リ人「という訳で、お願い! もう一人どなたか紹介してもらえないかな…?」
(;*゚ー゚)「えぇっ! も、もう一人ですか!?」
ミセ*゚ー゚)リ「来週で今季の期間限定メニューが終わるから、そこからは落ち着くと思うんだ。
せめてそれまでの短期で…もちろんお給料は弾むし、しぃさんの所への謝礼も上乗せするから!」
ミセ;*>ー<)リ人「来月に出るコンペの洋菓子案の提出期限も迫ってるの! この通り…!」
(;*゚ー゚)「うーん……わ、分かりました。何とかしてみます……」
(;*- -)(……と言っても、短期ならイチから教えてる暇なんてないし…この忙しさなら尚更だし)
(;*゚ー゚)(となるとやっぱり経験者じゃないと……でもミセリさんの頼みだし、斡旋のプロとしても断りたくない……!)
(;*> <)(あ〜でもでもやっぱ無理だよぉ! せめてもうちょっと時間があれば〜!!)
(,,゚Д゚)「……」
89
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:26:40 ID:Fd.ni7TQ0
(,,゚Д゚)「俺、紹介しましょうか?」
(;*゚ー゚)「えっ!?」
(,,゚Д゚)「一人心当たりがあるんです。ケーキ屋で働いたことあるって言ってたし、ダメ元で頼んでみましょうか」
ミセ;*゚ー゚)リ「ぜ、是非お願いします!」
(;*゚ー゚)「いやでも猫山さんのお知り合いって大丈夫な方なんですか!?
無駄にイチゴを乗せまくったケーキとか、『無』を提供したりとかしません!?」
(,,゚Д゚)「俺への信頼がゼロ過ぎませんか?」
(*゚ー゚)「ゼロっていうかもうマイナスです」
90
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:27:22 ID:Fd.ni7TQ0
(,,゚Д゚)「でも、きっと大丈夫ですよ。その人は誰かのために動ける人だから」
(;*゚ー゚)(……なによ、急に真面目な顔で……)
(;*゚ー゚)「じゃ、じゃあ……お願いしてもいいですか」
(;*- -)(まぁ、他に方法もないし……どんな人か確認してからでも遅くはないし、いっか)
(,,゚Д゚)「分かりました」
(,,゚Д゚)っ(゚ー゚*)ポン
(,,゚Д゚)っ「じゃ、お願いします」
(*゚ー゚)「………はい?」
(,,゚Д゚)「はい」
91
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:27:59 ID:Fd.ni7TQ0
(*゚ー゚)「……」
ミセ*゚ー゚)リ「……」
(;*゚ー゚)「……」
ミセ;*゚ー゚)リ「……まさか、経験者…って……」
(;*゚ー゚)「……」
(;*゚ー゚)「………わ」
(;*゚Д゚)「私か〜〜〜い!!!!!」
.
92
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:28:46 ID:Fd.ni7TQ0
更に1週間後
っ(;*- -)っ「………つ、疲れた〜〜!!」バタッ
(;*- -)(まさか本当に働くことになるなんて…課長もなんでOK出したのよ……!)
(,,゚Д゚)っ○「あ、おふかれはまでふ」モグモグ
(*゚ー゚)「勝手に売り物のシュークリームを食うな」
(,,゚〜゚)ゴクン
(,,゚Д゚)「大丈夫ですよ。もう店閉まったんで」
(*゚ー゚)「別に大丈夫じゃない……そういう問題ではない……」
(,,゚Д゚)「それにこれ勝手に自分で材料使って作ったヤツですから」
(*゚ー゚)「聞けば聞くほど大丈夫じゃない……」
93
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:30:56 ID:Fd.ni7TQ0
(*- -)「…まぁ今日で2週間の試用期間も終わりましたし、これで猫山さんの転職活動も完了ですね」
(*゚ー゚)「さ、明日は定休日だから仕込みもないし、さっさと掃除終わらせちゃいましょう!」
(,,゚Д゚)「了解」
(,,゚Д゚)「じゃあ俺は表のウインドウから掃除してきますね」
(#゚皿゚)「残ってるケーキ食べる気だろさせるか!!」
(*゚ー゚)「…あれ? ところで、ミセリさんは?」
(,,゚Д゚)「ちょっと用事があると言って奧の倉庫へ。きっと模様替えの準備でしょう」
(;*- -)「いい加減おみせっち思考やめてください」
94
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:35:18 ID:Fd.ni7TQ0
(;*っ -)「……ふう〜、粗方終わったかな」
(*,,゚Д゚)「こっちも終わりました」ゲフ
(*゚ー゚)「絶対余ったケーキ食べただろ」
(*゚ー゚)っ「あ、そこの足元に入りきらなかった小麦粉の袋置いてるんで気を付けてくださいよ。
ドジって粉塵爆発とかシャレになんないんで」
(,,゚Д゚)「粉塵爆発って人によって知ったきっかけ違いますよね。俺は推理の星くんです」
(*゚ー゚)「私の話聞いてました?」
(,,゚Д゚)「しぃさんは?」
(;*- -)「………ハガレン」
(,,゚Д゚)「あぁ、シャンバラ良かったですよね」
(#゚皿゚)「1期は完全に別モノよ!!一緒にしないで!!」
(,,゚Д゚)「やっばいバリバリの原作派だった」
95
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:36:03 ID:Fd.ni7TQ0
<ガチャ
ミセ*゚ワ゚)リ「あっ、掃除ありがとう! お疲れ様〜!!」
(*゚ー゚)「ミセリさん! お疲れ様です!」
ミセ*^ー^)リ「本当にありがとね、しぃさん! 制服も凄く似合ってたし、お客さんも増えて助かったよ〜!」
(*^ワ^)「も〜そんなに褒めないでくださいよぅ〜!」
(,,゚Д゚)「……」
(*゚ー゚)っ=lニニフ「なんですか?」
(;,゚Д゚)「何も言ってない何も言ってない」
96
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:38:34 ID:Fd.ni7TQ0
(*゚ー゚)「…あれっ? ミセリさん、その箱は?」
ミセ*゚ー゚)リ「あ、これ? えへへ、今朝作っておいたんだけど……」
ミセ*^ー^)リっ□「じゃーん! 二人へのありがとうケーキ!
しぃさんは1週間手伝ってくれたし、猫山さんは明日付けで正式採用だし、お祝い!」
(*゚ワ゚)「わぁ美味しそう…! たくさんフルーツ乗ってるし、めちゃくちゃ豪華!」
(,,゚Д゚)「確かに凄く美味しそうですね。ケーキの大型AAないんで分かりづらいかもしれませんが」
(#゚ー゚)「余計なこと言うな!!」
ミセ*゚ー゚)リ「探したんだけどなくて…やっぱりオムライス閉鎖が痛いねぇ」
(;*゚ー゚)「ミセリさんまで…ってか一応アーカイブあるでしょ!」
97
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:39:54 ID:Fd.ni7TQ0
(,,゚Д゚)「フルーツを上手くよけて蝋燭も刺さってるのがいいですよね」
ミセ*゚ー゚)リ「いや蝋燭なんて付けてないけど」
(,,゚Д゚)「えっあっやべっ大型AAないから認識に齟齬が」
(;*゚ー゚)「アナタが無駄に第四の壁越えようとするからでしょ!」
ミセ;*゚ー゚)リっ「だ、大丈夫! 倉庫からついでに蝋燭持ってきてるから!」
.,、
(i,)
|_|
(;*゚ー゚)「少し無理やり感もありますがナイスです! このまま自然な流れに戻しましょう!」
(,,゚Д゚)「なんか2022年ぶりに見たような形してますね」
(#゚ー゚)「お前の口を蝋で固めてやろうか?」
98
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:40:56 ID:Fd.ni7TQ0
(,,゚Д゚)「じゃあ、せっかくですし火をつけましょうか」
(*゚ー゚)っロ「あ、ならちょっと部屋の電気暗くしますね」パチ
(,,゚Д゚)っ==「イグニッション!!!」ボオオオ
(*゚ー゚)「たかがチャッカマン使うのにそんな掛け声いる?」
ミセ*゚ー゚)リ「わ〜綺麗……あ、せっかくだしもうちょっと蝋燭持ってこようか?」
(*゚ー゚)「いえ、私行ってきますよ。お二人は飲み物の準備とかお願いします」
(;*゚ー゚)(ちょっと暗いけど……まぁ、このくらいなら普通に歩けr)
(;*゚ー゚)ゴンッ
(;*゚Д゚)「キャッ…!?」
三(,,゚Д゚)ダッ
99
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:42:34 ID:Fd.ni7TQ0
<ガンガラガッシャーン!!
ミセ;*゚Д゚)リ「わわ!! こ、小麦粉が部屋中に…しぃさん大丈夫!?」
(;*- ゚)∩「痛てて……あれ? 痛くない?」
(,,゚Д゚)っ(;*゚ー゚)
(,,゚Д゚)「大丈夫ですか、しぃさん」
(;*゚ー゚)「えっ…? あ、ありがと、ございます……」
(;*゚ー゚)(ギリギリで猫山さんが支えてくれたから転ばずに済んだ…この人、足速すぎない……?)
100
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:44:56 ID:Fd.ni7TQ0
(;*-∩-)「……って、ゴホゴホ! いつの間にか部屋が小麦粉まみれになってる!?」
(,,゚Д゚)「片付け忘れた小麦粉の袋に躓いたんですね、ありゃりゃ」
(;*゚ー゚)「せ、せっかく掃除も終わったのに…! すいませんミセリさん、すぐに掃除を!」
ミセ;*゚ー゚)リ「平気平気! とにかく怪我がなくて良かったよ。掃除なら別にあとで私1人で……」
(,,゚Д゚)「いえ、皆でやりましょう。ここまで3人で頑張ってきたんですから、最後まで3人で」
(;*゚ー゚)「猫山さん……」
ミセ*^ー^)リ「…そうだね! じゃ、すぐ掃除終わらせてケーキ食べよっか!」
(;*゚ワ゚)「は、はい! ありがとうございます…!!」
(,,゚Д゚)「……ん? ケーキ?」
(,,゚Д゚)チラッ
.,、
(i,)←点火済みの蝋燭
|_|
(,,゚Д゚)「……」
(,,゚Д゚)「あっ」
101
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:46:43 ID:Fd.ni7TQ0
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
(,,゚Д゚)「番組の途中ですが、ここで今一度
>>94
のレスをご覧ください」
(,,゚Д゚)「……」
(,,゚Д゚)「……」
(,,゚Д゚)「もうお分かりですね?」
(,,゚Д゚)「それでは逝きましょう」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
102
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:48:05 ID:Fd.ni7TQ0
:::::::::::::::::::::::::::ゞ (. (::.! l,;::) .ノ ノ ./::::::::::::::.......:::::
._ゝ,,. .-ー;''""~ ';;; - .._´,
._-" ,.-:''ー''l"~:|'''ーヾ ヾ
::( ( . |: ! ) )
ヾ、 ⌒〜'"| |'⌒〜'"´ ノ
""'''ー-┤. :|--〜''""
:| |
j i
ノ ,. , 、:, i,-、 ,..、
_,, ,. -/:ヽ::::::::ノ::::Λ::::ヽ::::-- 、ト、
,,/^ヽ,-''"::::\::::::/:::::|i/;;;;;;/::::;;;;ノ⌒ヽノ:::::::::ヽ,_Λ
103
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:49:52 ID:Fd.ni7TQ0
<モクモク
<ガラガラ
ミセ* ー )リ=3 ケホッ
(* ー )=3 ケホッ
(,, Д )=3 ケンホロウッ
ミセ* ー )リ「……」
(* ー )「……」
(,, Д )「……」
(,,゚Д゚)「……しぃさん」
(*゚ー゚)「…………なんですか」
104
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 23:51:58 ID:Fd.ni7TQ0
(,,゚Д゚)「やっぱり爆発オチなんてサイテーですね」
(*゚ー゚)「ぶっ飛ばすぞ」
第2話『パティシエ』 おわり
105
:
名無しさん
:2025/02/28(金) 05:53:44 ID:EEwZIf2E0
乙乙
本当にギャグが上手い!
ケンホロウ二度見しちゃった
おもしろかった〜!
106
:
名無しさん
:2025/02/28(金) 23:33:15 ID:oSR/ajcE0
おもろ
107
:
名無しさん
:2025/03/01(土) 09:28:36 ID:iOHyccxY0
乙 ネタ多すぎるけど一つ選ぶなら「飛行機の中でバット振り回しそうな顔」が特に好き
未読なのか…モナーなのに…
108
:
名無しさん
:2025/03/02(日) 15:54:32 ID:0EPrKZn20
乙乙
>(,,゚Д゚)「米粉で作った生地の中に炊き立てのコシヒカリをぎゅうぎゅうに詰めまくった大福です。
お好みで醤油か生卵とご一緒にお召し上がりください」
↑これ外側お団子なんじゃ…と思ってググったら、本当に米粉で作られた大福が存在して驚いた
109
:
名無しさん
:2025/03/03(月) 20:23:06 ID:8/N77hlI0
おつ、たまごっちのゲーム懐かしすぎて草
フランス語も話せるってギコ本当はめちゃくちゃ有能なのでは?
110
:
名無しさん
:2025/03/06(木) 23:58:35 ID:Fg/Onetc0
面白いな
乙
111
:
名無しさん
:2025/03/08(土) 23:28:16 ID:bkdZnmvk0
テクテク(((;*- -)
(;*- -)「…はぁ〜〜……」
(#- -)(あ"〜〜もう〜〜〜!! なんで日曜の朝っぱらから出勤しないといけないのよ!)
(#゚皿゚)(しかも前日の深夜に連絡寄越してくるとかホントありえない! 今日はバクサンジャーの第5話リアタイする予定だったのに……!
今度こそ課長のデスクの中にレゴブロック敷き詰めてやる!!)
(*゚ー゚)「……ん?」
<チカチカ
(;*゚ー゚)(あ、ちょうど信号変わりそう……でもここからなら走れば……!)
ダッシュ三(;*>ー<)
<キィー!!!
(*゚ー゚)「え?」
112
:
名無しさん
:2025/03/08(土) 23:29:46 ID:bkdZnmvk0
<ブロロローム……
( ・∀・)っ(;*゚ー゚)ギュッ
( ・∀・)「お嬢さん、大丈夫かい?」
イケメ( ・∀・)ーーン!!
(;*゚ー゚)「へ……? は、はい…大丈夫です……」ドキドキ
( ・∀・)「よかった。しっかしひどいトラック運転手もいるもんだね。日曜の朝からあんなスピードで信号無視なんて……」
( ・∀・)「…おっと。咄嗟に掴んでごめんね、お怪我は?」
キラキラ( ・∀・)キラキラ
(;*゚ー゚)「い、いえとんでもないです! 助けていただいて、本当にありがとうございます……!」
( ・∀・)「いやいや、こちらこそあんまりスマートに助けられなくてごめんね」
( ・∀・)∩「最近ここら辺で交通事故とか多いらしいから、お嬢さんも気を付けて! それじゃ!」
(・∀・ )))スタスタ
(;*゚ー゚)「ど、どうも! ありがとうございました……!!」
113
:
名無しさん
:2025/03/08(土) 23:31:11 ID:bkdZnmvk0
(;*゚ー゚)「…」
(;*゚ー゚)「……」
(;*゚ー゚)「……すんごいイケメンだったな……」ドキドキ
(;*゚ー゚)(そこらの芸能人よりカッコよかった…キョドってちゃんとお礼言えなかったし……)
(*゚ー゚)(……本物のヒーローみたいだったなぁ。あの人も、あんな感じだったのかな……)
(*゚ー゚)「……」ボー
Σ(;*゚ー゚)「……はっ! ボーっとしてる場合じゃない! 急がなきゃ!」
ダッシュ三(;*>ー<)
114
:
名無しさん
:2025/03/08(土) 23:32:36 ID:bkdZnmvk0
(*- -)「着いた…。さて、日曜だから相談はないだろうし……頼まれた事務仕事だけさっさとやって帰ろ」
(*゚ー゚)「…あれ? 中の電気点いてるし、鍵も開いてるっぽい……?」
(*゚ー゚)(私以外にも休日出勤の人がいるのかな……?)
(*゚ワ゚)(あ、きっと課長ね! 私の手伝いに来てくれたのかも…!
ありがとうございます課長、レゴブロックじゃなくてLaQで勘弁してあげますね!)
(*^ー^)っ「おはようございまーす! 課長、手伝いにきてくれたん……」ガチャ
115
:
名無しさん
:2025/03/08(土) 23:35:03 ID:bkdZnmvk0
(,,゚Д゚)「おはようございます。助けてください」
(*゚ー゚)「なんでやねん」
.
116
:
名無しさん
:2025/03/08(土) 23:35:39 ID:bkdZnmvk0
(,,゚Д゚)は転職がしたいようです
第3話『美容師』
.
117
:
名無しさん
:2025/03/08(土) 23:37:07 ID:bkdZnmvk0
(;*゚ー゚)「ななな、なんで猫山さんが……!? てかどうやって入ったんですか!? 鍵は!?」
(,,゚Д゚)「どうやってって……普通に入りましたけど」
(;*゚ー゚)「普通って…あ、元々開いてたんですか?」
(,,゚Д゚)「普通にこじ開けて入りました」
(;*゚ー゚)「シンプル不法侵入!!」
(#゚ー゚)「なに勝手なことしてるんですか!? バリバリ犯罪ですよ!?」
(,,゚Д゚)「落ち着いてください。深呼吸してほら、ヒッヒッフー」
(*゚ー゚)「何を生ませようとしてんだ」
(,,゚Д゚)「違うんですよ。朝の散歩中にここの前を通りかかったらちょうど元永さんが『鍵失くした』って困ってて……」
(;*゚ー゚)「困ってたって……普通に警備員さん呼べばスペアの鍵くれるのに」
(,,゚Д゚)「その考えに至らないくらいパニクってたんですよ」
(,,-Д-)ホワンホワンホワーン
118
:
名無しさん
:2025/03/08(土) 23:38:14 ID:bkdZnmvk0
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
(;´∀`)『か、かか、鍵失くしたモナ!! 四宮さんが来るのに……お、終わりだモナ、消されるモナ!!』
(; ∀ )『しし、しにたくない…しにたくないよぉ…! 娘が小学校に上がったばかりなのに……!!』
( ;∀;)『い、いやだいやだぁ!! 殺される、ころされるぅ!!
死にたくないしにたくないしにたくない!! いやだぁぁ!!!』
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
(,,-Д-)ホワンホワンホワーン
(,,゚Д゚)「っていう感じでした」
(*゚ー゚)「そんなイカゲームで型抜き失敗した人みたいになってたんだ……」
(,,゚Д゚)「尋常じゃない怯えようでしたけど、しぃさんあの人の家族を人質にでもしてるんですか?」
(;*゚ー゚)「し、失礼な! まだ何もしてませんよ!」
(,,゚Д゚)「何かする予定はあるんですね」
119
:
名無しさん
:2025/03/08(土) 23:39:07 ID:bkdZnmvk0
(;*゚ー゚)「というか鍵失くしたって普通に始末書もの…って、え、それで開けたんですか!? どうやって!?」
(,,゚Д゚)+っl「前回言ったでしょ、『手先の器用さくらいしか取り柄がない』ってね」ドヤァ
(*゚ー゚)「いやそんな伏線回収求めてないですから」
(,,゚Д゚)+っlドヤァ
(*゚ー゚)「ドヤ顔で犯罪の証拠品見せつけてくるな」
120
:
名無しさん
:2025/03/08(土) 23:39:45 ID:bkdZnmvk0
(,,゚Д゚)「という訳で、今日も転職相談よろしくお願いします」
(;*- -)「いや…申し訳ないんですけど、うち日曜は相談やってないんですよ。そもそも本来は閉まってるんですからね」
(,,゚Д゚)「でも元永さんにさっき頼んだら『大丈夫ですモナ! 四宮さんによろしく!』って相談の許可くれましたよ」
(*゚ー゚)「今日絶対レゴ買って帰ろ」
(*゚ー゚)「…そういえば、その元永課長は何処に行ったんですか?」
(,,゚Д゚)「しぃさんがやる予定だったらしい書類を持って逃げるように奥へ引き篭もりました」
(*゚ー゚)「まぁ差し引きLaQってとこか……」
(,,゚Д゚)「どっちにしろ何かする予定は変わらないっぽいな」
121
:
名無しさん
:2025/03/08(土) 23:40:56 ID:bkdZnmvk0
(;*- -)「……はぁ、じゃあ今日も相談やりますよはぁ、やればいいんでしょはぁ〜〜!!!」
(,,゚Д゚)「1つのセリフの中に3つも溜息あること中々ないですよ」
(*゚ー゚)「それで、前回で希望される条件は分かりましたけど…正直なことを言わせていただくと厳しいですよ。
ああいうのって大体は正社員じゃなく、バイトや短期の募集ばかりですし」
(,,゚Д゚)「ということは、この前のケーキ屋さんはレアケースだったんですね」
(*゚ー゚)「そうです。結局ミセリさんのトコには別の新しいパティシエの方が来るそうですし……。
あれがダメだったのはぶっちゃけ大痛手ですよ」
(,,゚Д゚)「そういえば、あのお店結局大丈夫だったんですか?」
(*゚ー゚)「保険はしっかり下りたし、見た目ほどの被害じゃなかったそうですからね。来週から無事に営業再開だそうです」
(,,゚Д゚)「無事とは思えない爆発AA使われてましたけど」
(;*- -)「うるさいうるさい」
(,,゚Д゚)「というか前回ダメだったのはどちらかというとしぃさんのせいじゃ」
⊃(;*>ー<)⊂「うるさいうるさい!!! 後でめっちゃ謝りに行きましたよぉ!!」ミミフサギ
122
:
名無しさん
:2025/03/08(土) 23:41:41 ID:bkdZnmvk0
(*゚ー゚)「それで、一つ確認なんですけど……猫山さんって希望するのは正社員だけですか?」
(,,゚Д゚)「いえ特にこだわりはないですね。そもそもその辺の違いとかよく分かってないんで」
(*゚ー゚)「この非常識さでもここまで生きてこられる現代日本って凄いな」
(*,,゚Д゚)「いやぁ、それほどでもないですよ」テレテレ
(*゚ー゚)「どう聞いても褒めてる訳ないだろ」
(*゚ワ゚)「…でしたら、今回は敢えてアルバイトや短期のお仕事は如何です?」
(,,゚Д゚)「バイト…ですか?」
(*゚ー゚)「メリットとしては3つ。見つけやすい、収入を得るのは早い、運が良ければそのまま正社員にもなれます」
デメリットとしては安定性に欠けることや、収入の低さなどが挙げられますね。どうでしょう?」
(,,-Д-)「…う〜ん……」
(,,-Д゚)「……普通の人って、アルバイトとかもやるものなんですか?」
(*゚ー゚)「まぁそりゃあ、普通は正社員としてどこかで働く前にまずバイトとかをしてみるのが一般的だと思いますよ。
私だって大学生の頃は色々バイトしてましたし」
123
:
名無しさん
:2025/03/08(土) 23:42:33 ID:bkdZnmvk0
(,,゚Д゚)「バイトかぁ……1回くらいしかやったことないんですよね」
(*゚ワ゚)「えっ、バイトの経験あるんですか! だからそういうのは最初に会った時に言って……!」
(;*゚ー゚)「……いやちょっと待ってください。それリアルでの話ですか?」
(,,゚Д゚)「リアリティはありましたよ」
(#゚皿゚)「案の定だよクソが!! あぶねぇ!!」
(#゚ー゚)「もう今回は序盤で終わらせます! 何のゲームですか、何してたんですか!」
(,,゚Д゚)「常連になるくらい通ってたら、マスターが喫茶店でバイトさせてくれて……」
(*゚ー゚)「あんなのんびりスローライフのどこにリアリティ感じたんだよ」
(,,゚Д゚)「でも流石に飽きてきたんですよね…そろそろ俺も無人島行こうかな〜」
(*゚ー゚)「なに今更とびだそうとしてんだよ。あつまるなよ」
124
:
名無しさん
:2025/03/08(土) 23:43:15 ID:bkdZnmvk0
(,,゚Д゚)「……薄々思ってましたけど、しぃさん意外とゲーム詳しいですよね」
(;*゚ー゚)「なんです急に……昔少しやってただけですよ。別におかしくないでしょ」
(,,゚Д゚)「でも多分俺とちょっと世代違いません? しぃさん今年24なのに」
(;*゚ー゚)「な、なななんで私の年齢知ってるんですか!? 言ったことないのに!」
(,,゚Д゚)「元永さんが今朝教えてくれましたよ」
(#゚ー゚)「やっぱあとで最寄りのトイザらス探しとくか……」
(,,゚Д゚)「さっきから元永さんに何をするつもりなんです?」
125
:
名無しさん
:2025/03/08(土) 23:44:03 ID:bkdZnmvk0
(*- -)「……幼少期、あんまりお金に余裕がなかったんですよ。当時は中古の安いゲームが唯一の娯楽だったんです」
(,,゚Д゚)「あぁそっか。なるほど、それで」
(*゚ー゚)「…というか世代違うって、猫山さんこそ今おいくつなんです?」
(,,゚Д゚)「さぁ、そもそもプライバシーなんで」
(#゚皿゚)「自分は聞いといてこんにゃろ……」
(*゚ー゚)(…まぁ、初めて来た時に書いてもらった履歴書また見れば分かるか)
126
:
名無しさん
:2025/03/08(土) 23:45:08 ID:bkdZnmvk0
(*゚ー゚)「それじゃ、今回はバイトや短期のお仕事にフォーカスを当てて探しますね〜」
(,,゚Д゚)「はい、よろしくお願いします」
(*゚ー゚)っロ(さて……今ある募集だと良い感じのやつはっと)カタカタ
(*゚ー゚)っロ(倉庫の荷物整理…う〜ん、猫山さん結構動ける人だから合うっちゃ合うだろうけどなぁ……。
出来れば人とたくさん関わって欲しいのよね。色んな人と話して社会性や常識を身に付けて欲しいし)カタカタ
(*゚ー゚)っロ(それが急務だから今回正社員以外を勧めた訳だけど……。
となるとやっぱりバイトでも絞られてくるわよね、一応新規の方も見て……)カタカタ
(*゚ー゚)っロ「……ん?」
『スタイリストの補助募集、無資格未経験OK……』
127
:
名無しさん
:2025/03/08(土) 23:46:04 ID:bkdZnmvk0
(,,゚Д゚)「何かいいのありました?」
(*゚ー゚)「……」
(*゚ー゚)「猫山さん。今日もお暇ですか? お暇でしょ? お暇ですね! よし!」
(,,゚Д゚)「そんなアクセル全開で決めつけられても…まぁ暇ですけど……」
(*゚ワ゚)「アポのメール送って……よし返信来た! それじゃ早速なんですが」
(*^ー^)「美容院、興味ありません?」
(,,゚Д゚)「……え?」
128
:
名無しさん
:2025/03/08(土) 23:47:12 ID:bkdZnmvk0
美容室『バーボンハウス』
(;*゚ー゚)「……いや、名前が美容室からかけ離れすぎでしょ」
(,,゚Д゚)「まぁいいじゃないですか。これはこれで分かりやすいし」
(*゚ー゚)「分かりやすいって何がです? 外観もレンガ造りで別ベクトルにお洒落だし……。
これじゃあ美容室じゃなくてバーだと勘違いされちゃいますよ」
(,,゚Д゚)「でもほら、どれだけしょぼくれた顔の人が店長してるか想像つきません?」
(*゚ー゚)「移動して早々ギリギリ発言やめて下さい」
m9(,,゚Д゚)9m「アイカッ…」
(#゚皿゚)「言わせるか!!」
129
:
名無しさん
:2025/03/08(土) 23:47:48 ID:bkdZnmvk0
<テンテレテッテッテン♪
(*゚ー゚)「なんで美容室の入店音がうごメモなんだよ」
(,,゚Д゚)「ケロッ」
(;*- -)「そこまで再現しなくていいですから」
「いらっしゃいませー」
(*゚ー゚)「すいませーん、朝に連絡した四宮というものですが……」
( ・∀・)「はい! お待たせして……って、あれ? 今朝の?」
(;*゚ー゚)「…えっ! あ、朝に助けてくれたお兄さん!?」
(,,゚Д゚)「………」
130
:
名無しさん
:2025/03/08(土) 23:48:46 ID:bkdZnmvk0
( ・∀・)「ビックリだなぁ。急いでたようだけど、あの後は大丈夫だったかい?」
(;*゚ワ゚)「は、はい! あの、今朝は本当にありがとうございました…!」
( -∀・)「いやいや、可愛らしい女の子が轢かれそうになってて動かない男はいないさ」
(;*^ー^)∩「か、可愛いなんて、そんな…!」テレテレ
(,,゚Д゚)「………」
(;*゚ー゚)「…あっ、し、失礼しました。私、創作駅前のハローワークから来ました、四宮しぃと申します。
今回はアシスタントのアルバイトの斡旋でお伺いさせていただきました」
( ・∀・)「これはどうもご丁寧に。僕はここの従業員の戌井モララーです! よろしく!」
( ・∀・)+キラッ
(;*>ー<)∩(な、なんて顔面偏差値なの! 無駄に光ってるように見える……!)マブシイ
131
:
名無しさん
:2025/03/08(土) 23:49:46 ID:bkdZnmvk0
(;*゚ー゚)っ「そ、それで、今回ご紹介させていただく方がこちらの……」
(,,゚Д゚)「……」
( ・∀・)「………ん?」
(;*゚ー゚)「ちょ、ちょっと猫山さん! ボーっとしてないでアナタも自己紹介を…!」
(,,゚Д゚)「……なんでこっちにいるんだ、お前」
(;・∀・)「……え、あれ、もしかして、猫?」
(;*゚ー゚)「………えっ?」
132
:
名無しさん
:2025/03/08(土) 23:50:47 ID:bkdZnmvk0
(*・∀・)「やっぱり猫じゃないか! 超久々じゃ〜ん! あ、ちょっと痩せた?
てか聞いてよちょうど最近マジで面白いアニメあってさ〜!」
(,,゚Д゚)「ギャルみたいな絡み方してくるな」
(;*゚ー゚)「えっと……も、もしかして猫山さん、お知り合い……?」
(,,゚Д゚)「まぁ、一応」
( ・∀・)「一応って冷たいなぁ、長年苦楽を共にした仲じゃないか!」
(,,-Д-)「一緒に仕事したの3回くらいしかなかっただろ……」
(*゚ー゚)「ご友人さんですか?」
(,,゚Д゚)「……前の仕事が同じだっただけですよ。ただの元同僚です」
(;*゚ー゚)「前のお仕事の!? 猫山さん、本当にちゃんと働いてたことあったんですね……!!」
(,,゚Д゚)「あっそこからもう疑ってたんですね」
( ・∀・)「相談者を信じないハロワ職員って居ていいんだ」
(*゚ー゚)「そういえば、前のお仕事って具体的にどういったことを?」
(゚Д゚,,)
(・∀・ )
(*゚ー゚)「こっち向けや」
133
:
名無しさん
:2025/03/08(土) 23:52:26 ID:bkdZnmvk0
(*゚ワ゚)「猫山さんの元同僚さんだったなんて! ということは、戌井さんも転職なさってここに?」
( ・∀・)「そんな感じですかね。僕のスキルならこの仕事にも適していると考えまして…すぐに採用が決まったのはラッキーでした」
(,,゚Д゚)「俺が主人公で良かったですね。こいつだったらこの話総合短編になってましたよ」
(*゚ー゚)「割とその方が良かったかもと考えてる自分がいます」
( ・∀・)「美容師資格を用意し、日々店長との修行に耐え…先日やっと僕一人でもこの店を任されるようになったんです」
( ・∀・)「そう……! 創作市のカリスマ美容師とは、僕のことさ!!」
( ・∀・)+キラッ
(,,゚Д゚)「お前がカリスマ美容師って言うと……なんかな……」
(*゚ー゚)「何も言わなきゃ偶然の一致で済むかもしれないんだから黙ってて下さい」
134
:
名無しさん
:2025/03/08(土) 23:53:41 ID:bkdZnmvk0
(*゚ー゚)っ「お知り合いなら紹介も要らないとは思いますが形式的に一応…こちらが猫山さんです」
(,,゚Д゚)「……どうも。猫山ギコです」
( ・∀・)「猫山……よーしOK、ギコね。じゃあ改めて、戌井モララーです。よろしく!」
(,,゚Д゚)「それじゃ、今回はご縁がなかったということで」
(゚Д゚,,)⊂(゚ー゚*;)「いや待て待て待て待て」ギュッ
(;*゚ー゚)「面接前になに帰ろうとしてんですか!? 正気!?」
(,,゚Д゚)「いや元同僚とまた同じ職場で働くとか普通に考えて気まずすぎでしょ」
(;*゚ー゚)「そ、それはそうかもだけど……でも猫山さんなら大丈夫でしょ? 無神経だし!」
( ・∀・)「このお嬢さんって一応常識枠の人じゃないの?」
(,,゚Д゚)「前回の途中までは俺もそう思ってたよ」
135
:
名無しさん
:2025/03/08(土) 23:55:26 ID:bkdZnmvk0
(*- -)「いいですか猫山さん、これはチャンスなんです!美容師というのは他の仕事よりも他者と接しやすいお仕事!
心を鬼にしてハッキリ言わせて頂きますが、猫山さんに足りないのは資格でも経験でもなく常識です!」
(*゚ー゚)「人とたくさんコミュニケーションをとって如何にご自分がイカれてるかを自覚する必要があるんですよ!
どれだけ世間との乖離があるか気付いて、早くそのBSEに感染したとしか思えないようなスカスカ脳みそを普通の形に治さないと!」
( ・∀・)「ここまで言われなきゃいけないんだ…転職活動って厳しいんだな……」
(,,゚Д゚)
( ・∀・)「さっきから無表情で黙ってるけど、どうした?」
(,,゚Д゚)「少しでも顔から力を抜くと涙が溢れそうだから」
( ・∀・)「思ってたより効いてた、4倍弱点?」
(,,゚Д゚)「一撃必殺」
( ・∀・)「もう瀕死じゃん」
136
:
名無しさん
:2025/03/08(土) 23:57:07 ID:bkdZnmvk0
(;・∀・)「ま、まぁバイトならいいんじゃない? ぶっちゃけ誰が来ても採用する気でいたし……。
ギコなら知り合いだから、どういう仕事が向いてるか何となく分かるしさ」
(;*゚ワ゚)「じゃ、じゃあ採用ですか! ありがとうございます!」
(,,゚Д゚)「え〜俺こいつの下になるの嫌なんですけど」
(#゚ー゚)「うっさい無職に人権なんてないのよ思い上がるな!」
(,,゚Д゚)「読者に休職中や離職中の人がいるかもとか考えてないキャラの発言だ」
( ・∀・)「ハロワ職員って設定の筈なのにね」
137
:
名無しさん
:2025/03/08(土) 23:58:07 ID:bkdZnmvk0
(,,゚Д゚)「しかし美容師か…流石に美容師が主人公のゲームとかやったことないから不安だな」
(*゚ー゚)「ゲームやったくらいで仕事に自信持たれる方が不安ですよ」
( ・∀・)っX「気持ちは分からなくもないけれど、君の得意なことならよく知ってるし大丈夫だよ。
はいハサミ。どうせこういうのもちゃんと使えるんでしょ?」
(,,-Д゚)っX「……まぁ、とりあえずやってはみるか」
(*・∀・)「よーし決まり! 店長には後で僕が連絡するとして…じゃあ四宮さん、ギコはバイトとして採用ってことで!」
138
:
名無しさん
:2025/03/08(土) 23:59:07 ID:bkdZnmvk0
(;*゚ー゚)「……ちょっと待ってください戌井さん」
( ・∀・)「ん?」
(;*゚ー゚)「あの、一応聞くんですけど、猫山さんにどういうお仕事をさせるつもりですか?」
( ・∀・)+「そりゃあ美容師なんだから髪を切ったり…あ、もちろんシャンプーとかも教えるよ。
心配せずとも僕は教えるのも得意だから、ギコもすぐ一流の美容師にしてみせるさ!」キリッ
(;*゚ー゚)「……いや、えっと」
(;*゚ー゚)「猫山さん、美容師免許ないから髪とか切っちゃダメだと思うんですけど」
139
:
名無しさん
:2025/03/09(日) 00:00:15 ID:ZiEM7.xE0
( ・∀・)
(,,゚Д゚)
(;*゚ー゚)「やらせるのは器具の洗浄とか掃除とかだけで……店長さんが送ってきた募集要項にもそう書いてましたし」
( ・∀・)
(,,゚Д゚)
(;*゚ー゚)「……あの、失礼、もしかしてなんですけどぉ」
(;*゚ー゚)「戌井さんって、ホントにちゃんと美容師免許……」
(;・∀・)「じょじょじょ、冗談に決まっているじゃないか!やだなぁまったくあっはっはユニークなお嬢さんだ!」
(,,゚Д゚)「えっ髪切るのにも免許っているの?」
(;・∀・)「そうに決まってるだろう全く相変わらず抜けてるなぁ猫は!
勿論君には免許ナシでも出来る業務を担当してもらうさ! 四宮さんもご心配なく!」
(;*゚ー゚)「そ、そうですよね? まさかカリスマ美容師の戌井さんがそんなことも知らないなんてあり得ないですよね?」
(;・∀・)「し、知ってたさ! 僕はカリスマ美容師だからね! ハハッ!!」
(;*゚ー゚)「著作権に厳しそうな笑い方になってますけど……」
(,,゚Д゚)「これはどっちのパロディなんですかね」
(*゚ー゚)「なんで言わなくていいセリフを逐一挟む?」
140
:
名無しさん
:2025/03/09(日) 00:00:50 ID:ZiEM7.xE0
(;・∀・)「おっとぉもうすぐご予約のお時間だ! そろそろ準備に取り掛からないと!」
(;・∀・)っ「それじゃお二人ともこの辺で! ギコは明日の朝8時に来てね! では!!」
(;・∀・)っ(;*゚ー゚)「えっちょ、ちょっと! 押さないで下さいよ!」グッ
(;・∀・)っ(,,゚Д゚)「首絞められるよりはマシだな」グッ
(;・∀・)ノポーイ
三(,,゚Д゚) (;*゚ー゚)
(;・∀・)「それでは! アディオス!」
<バタン
(;*゚ー゚)「……」
(,,゚Д゚)「……」
141
:
名無しさん
:2025/03/09(日) 00:01:55 ID:ZiEM7.xE0
(;*゚ー゚)「…ま、まぁとりあえず、なんとか無事に採用されたということで……」
(,,゚Д゚)「そうですね。あの美容院が今後無事で済むかは分かりませんが」
(*゚ー゚)っ「とにかく、今回はアルバイトということで2週間の試用期間や報告義務などはありません。
でもだからって気を抜かないように! 非常識な行動や発言には今度こそ気をつけてください! いいですね!」
(,,゚Д゚)「了解」
(,,゚Д゚)「…ではしぃさん、今回もありがとうございました。俺はこの辺で」
(;*゚ー゚)「え? いや来た時同様、車で駅前まで送りますよ?」
(,,゚Д゚)「大丈夫です。俺はちょっと用事があるので、では」
(゚Д゚,,)))テクテク
(;*゚ー゚)「今朝は暇って言ってたじゃ……ちょ、ちょっとー!?」
(;*゚ー゚)「……いっちゃった。相変わらず歩くの早いわね……」
(*゚ー゚)「……」
(*゚ー゚)「……」
(*゚ー゚)「とりあえずあの美容室の調査は一応しとこ……」
142
:
名無しさん
:2025/03/09(日) 00:03:00 ID:ZiEM7.xE0
大体2週間後
(;*゚ー゚)「…来てしまった。あの美容院………」
(;*゚ー゚)(調査もしたけど結局何も問題なかったどころか、めちゃくちゃ評判良いのよねココ)
(*゚ー゚)(今回はバイト採用だから見に来なくてもいいんだけどやっぱり心配だし…最近髪も伸びてきたし、ちょうどいいわよね)
(*゚ワ゚)っ「すいませーん、予約した四宮ですけどー」ガチャ
143
:
名無しさん
:2025/03/09(日) 00:03:44 ID:ZiEM7.xE0
(,,゚Д゚)っX「では、今回は全体を整えて伸ばしていく感じで」
川д川「は、はい。それでお願いします……」
(,,゚Д゚)っX「はーい、それではカットしていきま……」
(*゚ー゚)
(,,゚Д゚)っX
(,,゚Д゚)彡サッ
(*゚ー゚)「遅ぇよ」
144
:
名無しさん
:2025/03/09(日) 00:04:57 ID:ZiEM7.xE0
(#゚皿゚)「なに堂々とハサミ持ってんですか!? 免許ないとダメって言ったでしょ!」
∩(,,゚Д゚)∩「ハサミ……? えっ何…? わからない、どこに……?」
(#゚ー゚)「AAにないからって誤魔化せると思わないでください! 前レスで明らかに持ってたでしょ!」
(,,゚Д゚)「いや違うんですよ、あれはハサミじゃなくてアルファベットっていう武器で」
(#゚ー゚)「アンタ如きがX持ててたまるか!!」
(,,゚Д゚)「でもでもだって、モララーがやれって……」
(#゚ー゚)「子どもみたいな言い訳しないでください! いくらあなたの元同僚さんでもそこまで非常識なわけが……!!」
145
:
名無しさん
:2025/03/09(日) 00:05:53 ID:ZiEM7.xE0
<ガチャ
( ・∀・)「ギコー、カット終わった〜?」
(*゚ー゚)
( ・∀・)
( ・∀・)「あっ」
( ・∀・)
( ・∀・)スゥー
(#・∀・)「こらギコ! 資格ないと髪切っちゃダメって言っただろ何考えてんだ!!」
(*゚ー゚)「往生際悪すぎだろ」
146
:
名無しさん
:2025/03/09(日) 00:07:01 ID:ZiEM7.xE0
川;д川「あ、あの…この黒い服の美容師さん、無免許なんですか……?」オドオド
(;・∀・)「ま、まずい! このままじゃこの2週間、あまりにも増え過ぎたお客さんたちに僕一人じゃ対応出来ないからって資格も免許も知識もないけど技術はあるギコにもカットをこっそり任せていたことがバレてしまう!」
(*゚ー゚)「あぁ全部自分で言っちゃったよこの人」
(,,゚Д゚)「しぃさんが大きな声出すから」
(*゚ー゚)「責任転嫁するにも雑すぎるだろ」
147
:
名無しさん
:2025/03/09(日) 00:08:34 ID:ZiEM7.xE0
川;д川「む、むむ、無理です帰ります! 免許ない人に髪切ってもらうなんて…!!」
(,,゚Д゚)「これが噂に聞くドタキャンってやつか」
(*゚ー゚)「至極真っ当なご判断だよ」
川;д川「店の名前と店員の顔ネットに晒し上げてぜってー炎上させてやります!!」
(*゚ー゚)「めちゃくちゃ現代的な復讐方法考えてる……」
(;・∀・)「お、お待ちくださいお客様! これにはシルバニアファミリーの食器ぐらい深い誤解がありまして!」
(*゚ー゚)「あっっっさ」
川#д川っロ「勇気だして予約して来たってのに許せない!
ツイッターとインスタとミクシィとモバゲーで世界中に拡散してやるわ!」
(*゚ー゚)「後半2つはもうだいぶ無理ありません?」
(;・∀・)「仕方ないこうなったら……! ギコ! 頼む!」
(,,゚Д゚)「了解」
148
:
名無しさん
:2025/03/09(日) 00:09:11 ID:ZiEM7.xE0
スッ(,,゚Д゚) 川#д川っロ「あなたじゃ話にならないわ! 店長出しなさいよてんちょ…」
(,,゚Д゚)っ川□川ガバッ!!
<バタンッ
(,,゚Д゚)
(*゚ー゚)
( ・∀・)
川ー川スースー
(,,゚Д゚)「………よし!」
(*゚ー゚)「何がだよ」
(,,゚Д゚)「こんなこともあろうかとクロロホルムとか色々発注しといてよかった」
( ・∀・)「でかした!」
(*゚ー゚)「しでかしてんだよ」
149
:
名無しさん
:2025/03/09(日) 00:10:47 ID:ZiEM7.xE0
(;*゚ー゚)「マジでどうするんですかこの状況!! どうやったって言い訳出来ませんよバリバリ現行犯ですよ!!」
( ・∀・)「大丈夫だよ四宮さん。犯罪はね、バレなきゃ犯罪じゃないんだから」
(#゚ー゚)「ふざけんな! 命の恩人だけどふざけんなよ!!」
(,,゚Д゚)「落ち着いてくださいしぃさん。まず立ち木のポーズをとってそのままの姿勢でゆっくり呼吸を……」
(#゚皿゚)「WiiFitさせようとしてくるんじゃねぇ!!」
( ・∀・)っロ「とりあえずスマホは回収しておいて……よし、録音録画はされてないな。はいギコ」
(,,゚Д゚)っロ「よし、俺が持っておく」
(;*゚ー゚)「証拠隠滅の動きがスムーズすぎる…怖……」
150
:
名無しさん
:2025/03/09(日) 00:11:51 ID:ZiEM7.xE0
( ・∀・)「まぁやってしまったことは仕方ない。こうなったら方法は1つしかないな」
(;*゚ー゚)「いや今更何したってもう挽回はムリじゃ……」
( ・∀・)「おやおや忘れてないかい? そこにいる全身真っ黒のジャージ男は確かに無資格でカットを行った思慮分別のないモグリだが!」
(,,゚Д゚)「言っとくけど俺はお前にハサミ持たされたんだぞ」
( ・∀・)+「僕はこの国で5本の指に入るほどの天才カリスマ美容師! 眠っている間に完璧なカットをするなんて朝飯前さ!」キラッ
(;*゚ー゚)「眠ってる間にって…薬かなにかで無理やり眠らせたんでしょ? そんなのすぐに起きちゃいません?」
( ・∀・)っ「ノープロブレム! ギコ、お客様を椅子に座らせてくれ!」
(,,゚Д゚)
( ・∀・)「……あの、すいませんでした。お客様を椅子に座らせてもらえませんでしょうか」
(,,゚Д゚)「しゃーないな」
(*゚ー゚)「割と根に持ってたんだ」
151
:
名無しさん
:2025/03/09(日) 00:12:50 ID:ZiEM7.xE0
川ー川スピー
(;*゚ー゚)「…で、どうするんです? ここからカットにシャンプー、パーマやヘアメイクなんて無理がありますよ」
(;*゚ー゚)っ「しかもこの方の髪めちゃくちゃ固くて長いし……うわっマジでタワシみたいにチクチクする!
よくこんなバリカタアブラマシマシボサボサ髪で日常生活を送ってこれましたね恥ずかしくなかったのかな」
( ・∀・)「貴女の口の悪さも相当だと思う」
(,,゚Д゚)「ほぼ毎回これを食らい続けてる俺を誰か褒めて欲しい」
( ・∀・)「さて…それじゃあ、少しばかり本気を出そうかな」
( ・∀・)⊂クビゴキ
( ・∀・)∩ユビポキポキ
( -∀-)「よーし………」
( ・∀・)σ「イッツショータイム!!」ビシィッ
152
:
名無しさん
:2025/03/09(日) 00:14:07 ID:ZiEM7.xE0
<ジャキジャキジャキジャキン!!
<キュイン!!ギュイィィィン!!!
<ボオォォォォ!!!ゴェェ!!!
<バチバチバチバチィ!!!
(*゚ー゚)「髪切ってるとは思えない爆裂音しか聞こえてこないんですけど」
(,,゚Д゚)「他に表現方法思いつかなかったんで我慢して下さい」
153
:
名無しさん
:2025/03/09(日) 00:14:52 ID:ZiEM7.xE0
1時間後
「ん……? あれ、わたし、いつの間にか寝て……」
( ・∀・)「お目覚めですかお客様」
( ・∀・)「ちょうど施術が終わったところです。さぁ、鏡でご確認ください」
「は、はぁどうも………って、え…!?」
キラキラ・:*+..:+ξ゚⊿゚)ξ・:*+..:+キラキラ
ξ;*゚⊿゚)ξ「こ……これが、私……!?」
before→川д川
after→ξ゚⊿゚)ξ
154
:
名無しさん
:2025/03/09(日) 00:16:12 ID:ZiEM7.xE0
( ・∀・)「これがカリスマ美容師のカットですよ」
ξ*゚⊿゚)ξ「素敵…! 髪もサラサラになってるし、めちゃくちゃ自然な明るい色になってる…!」
( ・∀・)「お気に召していただけたでしょうか?」
ξ*゚⊿゚)ξ「はい! 本当にありがとうございます!
なんだか大事なことを忘れてる気がしなくもないけれどそんなのもうどうでもいいくらい!」
( ・∀・)「大事なのは堂々と前を向いて歩くことですからね。間違っても思い出そうとしてはいけません」
ξ*゚⊿゚)ξ「そうですね! なんだか自分に自信が湧いてきたわ! まるで生まれ変わったみたいです!」
( ・∀・)「お気に召していただけたのなら美容師冥利につきますよあっはっは」
(,,゚Д゚)「これ本当にまだセーフなんですかね?」
(*゚ー゚)「今回で最終話になるかもしれないですね」
155
:
名無しさん
:2025/03/09(日) 00:18:12 ID:ZiEM7.xE0
( ・∀・)「それではお会計、合計3万円になります」
(;*゚ー゚)「た、高くない!? いくら腕が良いといっても流石に…!」
ξ*゚⊿゚)ξっロ「うっそなんてリーズナブルなの!? カードで!」
(*゚ー゚)「正気か?」
(,,゚Д゚)「シャンプーになんかやばい成分含まれてたんじゃないですかね」
(*゚ー゚)「記憶と一緒にマトモな判断力まで流されちゃったんですね……」
ξ*゚⊿゚)ξ「本当にありがとうございました! 絶対また来ます! では!」
(*゚ー゚)「やめとけって言いづらい…腕はマジで確かなだけに言いづらい……」
( ・∀・)「ありがとうございましたー!」
<ガチャバタン
(;・∀・)∩「……よし! なんとかなったな!」
(*゚ー゚)「もっと深刻な問題が生まれまくってることに気付け」
(,,゚Д゚)「土下座と切腹の練習あとでしとくか」
156
:
名無しさん
:2025/03/09(日) 00:19:01 ID:ZiEM7.xE0
( ・∀・)「さて、じゃあ次は四宮さんの施術だね。腕が鳴るよ!」
(;*゚ー゚)「そういえば私も髪切りに来たんだった…忘れてた……」
(,,゚Д゚)っX「お任せください」ガタッ
(*゚ー゚)「座ってろバイト」
( ・∀・)「…あ、そうだ! 今日はそろそろ店長が来る日なんだけど、どうする?」
(*゚ー゚)「えっ? 店長さんが?」
( ・∀・)「ギコも会ったことないよね。店長は凄いよ〜さっきの施術も店長なら30分かからず仕上げただろうね」
(;*゚ー゚)「そ、そんなに凄腕なんですか…!?」
( ・∀・)「色々迷惑かけちゃったし、お代は僕が負担するからどう? 店長のカット予約は中々取れないんだけど今回は特別!」
(,,゚Д゚)「相変わらず問題の揉み消しが上手いな」
( ・∀・)「ビークワイエット!!」
157
:
名無しさん
:2025/03/09(日) 00:19:53 ID:ZiEM7.xE0
(;*゚ー゚)「う、う〜ん……」
(;*- -)(正直めちゃくちゃ興味ある…それにお代が無料なのも嬉しいのよね、カットに3万なんて流石に出せないし……)
(*゚ワ゚)「じゃ、じゃあお願いしてもいいですかね…!」
(,,゚Д゚)っX「よしきた」
(*゚ー゚)「この話の流れでアンタな訳あるか」
(,,゚Д゚)「でも実際、ここの店長さんに頼むのって危なくないですか?」
(*゚ー゚)「危ないって何がです? うちに送ってきたバイト募集もまともな内容だったしきっと常識ある方ですよ! 誰かさんと違って!」
(,,゚Д゚)「隙あらば刺そうとしてくるなこの人」
(,,゚Д゚)「でも、もし店長が想像通りのしょぼくれ顔だったらどうするんですか? もうこれ以上はキャパオーバーですよ」
(;*゚ー゚)「うぐっ…た、確かにこれ以上余計な問題は抱えたくない……」
(,,゚Д゚)「3話で打ち切りなんてまっぴらごめんです。こういうのって適度だから面白いんであって、やり過ぎは冷めますからね」
(*゚ー゚)「分かってるならもうちょっと自省してくださいよ」
158
:
名無しさん
:2025/03/09(日) 00:20:37 ID:ZiEM7.xE0
(;*゚ー゚)(…まぁ、店の名前といい嫌な予感しかしないのも事実。これ以上のパロは間違いなくデッドゾーン……!)
(;*- -)「……じゃ、じゃあまぁ、今回はやっぱり諦め……」
<ガチャ タダイマー
( ・∀・)「あ、噂をすれば! 店長おかえりなさーい!」
(;*゚ー゚)「こ、こんなタイミングよく!? やばいやばい!!」
「あれ、お客様いるの?」
/(:*゚Д゚)\「あああもうムリ間に合わない!! もうこれ以上の問題は抱えきれないって〜〜!!」
( ^^ω)「いらっしゃいませホマ! 店長の長谷川マルタスニムですホマ!」
159
:
名無しさん
:2025/03/09(日) 00:22:08 ID:ZiEM7.xE0
(*゚ー゚)
(,,゚Д゚)
( ・∀・)「あれ? どうしたんだい2人とも」
(;*゚ー゚)「……えっと、この人が店長さんですか?」
( ・∀・)「そうだけど」
(,,゚Д゚)「こんな顔→(´・ω・`)の人じゃなくて?」
( ・∀・)「誰それ」
(;*゚ー゚)「……」
(,,゚Д゚)「……」
160
:
名無しさん
:2025/03/09(日) 00:22:49 ID:ZiEM7.xE0
っ(;*- -)っ「………なんだよもお〜〜!!!」バタッ
(,,゚Д゚)「一周回ってガッカリですね」
(;・∀・)「えっ? な、なに? どうしたの?」
(#- -)「なんでもないですっ!! もうさっさとカットお願いします〜!!」
(;^^ω)「初見からこんなにキレ気味のお客様初めてホマ……」
(,,゚Д゚)「接客業ってやっぱ大変なんだな」
161
:
名無しさん
:2025/03/09(日) 00:24:36 ID:ZiEM7.xE0
( ^^ω)「あれ? 君は……?」
(,,゚Д゚)「はじめまして猫山ギコです。アルバイトとして雇われてあげてました」
(*゚ー゚)「どういうメンタルしてたらそんな上からいけるんだ?」
(*^^ω)「君がモララーくんの紹介の人ホマね! 話は聞いてるホマよ!」
( ^^ω)「……と、その前に」
( ^^ω)「お客様、本日はご来店いただきありがとうございますホマ。今回はどういった感じで?」
(;*゚ー゚)「え? えぇと、そうですね……。
全体的にちょっと短くしたいんですけど、前髪は遊べるくらいには残して欲しくて……」
( ^^ω)「なるほど、全て承知いたしましたホマ。それでは」
( ^^ω)σパチン
キラキラ・:*+..:+(*゚ー゚)・:*+..:+キラキラ
(;*゚ー゚)「………へ!?!?」
(,,゚Д゚)「えっ」
162
:
名無しさん
:2025/03/09(日) 00:26:59 ID:ZiEM7.xE0
( ^^ω)「今回は初めての施術ということで、元の形を大きく弄ることなくワンカールなショートボブでまとめさせていただきましたホマ。
全体的な長さはあまり変えず、カラーは春らしくピンクラベンダーで仕上げておりますホマ」
(,,゚Д゚)「何言ってるのかも何したのかも全然分からん」
(;*゚ー゚)∩「ちょっえっホントに何が起きたの!? しかも髪めっちゃサラサラになってるんですけど!?」
( ^^ω)「おそらく毛先のぼさつきと引っかかりにも悩まれていると感じましたので。
2種類のオリジナルトリートメントで髪質を改善させておきましたホマ」
( ^^ω)「これならしばらくは例え雨の日でもセットが崩れることはないでしょう。
髪を乾かす時はタオルで水分を拭き取ってから、最後は冷風でゆっくり乾かしていただけると髪質が長持ちする筈ですホマ」
(;*゚ー゚)「アフターフォローも丁寧だ……」
( ・∀・)「さすが店長。僕ですら見逃すスピードのカリスマ施術だ」
(;*゚ー゚)「施術っていうか、もう完全に魔法の域でしょ!? 指鳴らしただけじゃないの!?」
(*;^^ω)「そんな魔法なんて…自分なんてまだまだですホマ」
(;*゚ー゚)「しかもめちゃくちゃ謙虚だ……」
(,,゚Д゚)「さっきガッカリとか言ってマジすいませんでした」
163
:
名無しさん
:2025/03/09(日) 00:27:52 ID:ZiEM7.xE0
( ^^ω)「さて、えっと…猫山さんだったホマね。自分がいない間に色々働いてくれてありがとうホマ」
(,,゚Д゚)「いえ大したことはしてませんよ。トリートメントとか何のためにするのか全然分かんないし」
(;^^ω)「えっトリートメントは美容師じゃないと使っちゃダメだけど……」
(;・∀・)「あ"ーっ! も、もう美容師免許を取るための勉強を始める気なのかギコくん! 偉いね!」
(*゚ー゚)「誤魔化しの勢いが強すぎる」
(*^^ω)「そういうことホマか! やる気があって嬉しいホマ〜!」
(;*゚ー゚)「ああっ良い人すぎるばかりに…!」
(,,゚Д゚)「詐欺とか気を付けて下さいね」
164
:
名無しさん
:2025/03/09(日) 00:28:51 ID:ZiEM7.xE0
( ^^ω)「それじゃ、最初は事務仕事をメインでやってもらうけど…うちで働いていけそうホマ?」
(,,゚Д゚)「任せてください。刃物の扱いと度胸には自信があるので」
(*゚ー゚)「キッチンハイターとサンポールくらい危険な組み合わせやめろ」
( ^^ω)「よし! そうと決まればすぐに正式な書類を……」
<テンテレテッテッテン♪
(,,゚Д゚)「ケロッ」
(*゚ー゚)「だからやらなくていいですって」
( ・∀・)「あれ、お客さん? この時間は予約入ってなかった筈だけど……?」
ξ;゚⊿゚)ξ「すいませーん! ちょっと忘れ物しちゃったんですけどー!」
165
:
名無しさん
:2025/03/09(日) 00:30:59 ID:ZiEM7.xE0
(*゚ー゚)
(,,゚Д゚)
( ・∀・)
( ^^ω)「いらっしゃいませホマ! お客様、忘れ物とは?」
ξ;゚⊿゚)ξ「もしかして店長さんですか? さっきここでカットしてもらったんですけど、スマホ忘れちゃって…!」
ξ*゚⊿゚)ξ「あ、それです! 黒いお兄さんが持ってるそのスマホ!」
(,,゚Д゚)っロ「どうぞお返ししますこれですよね返しましたさぁ早くお帰りくださいませ」
( ・∀・)「お出口はあちらですさぁ振り返りましょうほら後ろ見ましょう戻りましょう」
(*゚ー゚)「さっき前を向いて歩けとかなんとか言ってませんでしたっけ」
(;^^ω)「な、なんでそんな早口……?」
ξ;゚⊿゚)ξっロ「先ほどはお兄さんにも失礼な態度とってすいませんでした!
無免許だのなんだの言っちゃって……!」
( ^^ω)「……うん?」
166
:
名無しさん
:2025/03/09(日) 00:31:44 ID:ZiEM7.xE0
ξ*゚⊿゚)ξ「ハサミ持ってたのに免許ないとか聞こえた気がして戸惑っちゃって!
いやー冷静に考えると美容師免許ない人がハサミ持ってる訳ないですよね! 私ったらほんとドジ! てへっ!」
( ^^ω)「……ハサミ、持ってた………?」
ξ*゚⊿゚)ξノシ「それじゃ失礼します! ぜーったいまた来ますね! さようなら〜!」
<バタン
(*゚ー゚)「……」
(,,゚Д゚)「……」
( ・∀・)「……」
( ^^ω)「……」
( ^^ω)「……猫山さん、モララーくん」
(,,゚Д゚)「はい」
( ・∀・)「なんでしょう」
167
:
名無しさん
:2025/03/09(日) 00:32:07 ID:ZiEM7.xE0
( ^^ω)「この話はなかったことにするホマ」
(,,゚Д゚)「ええぇっ!?」
(;・∀・)「なんでぇ!?」
(*゚ー゚)「当然だよアホども」
168
:
名無しさん
:2025/03/09(日) 00:33:07 ID:ZiEM7.xE0
(;*- -)「……はあぁぁ〜〜!! 今回こそ……今回こそいけると思ったのに〜!!」
(,,゚Д゚)「諦めないでください。また一緒に頑張りましょう」
(;*- -)「なんであなたが励ます側になってんですか……」
(,,゚Д゚)「まぁ、今回はしぃさんにも良いことあったじゃないですか。それでチャラってことで」
(*゚ー゚)「別にあなたがカットした訳じゃないでしょ」
(,,゚Д゚)「でも髪切ろうとしたらしぃさん何故か怒るじゃないですか」
(*゚ー゚)「もしかしてまだ免許の大事さを分かってないのか?」
169
:
名無しさん
:2025/03/09(日) 00:35:22 ID:ZiEM7.xE0
(*^ー^)∩「……ま、確かに今日はラッキーでしたね。お代もタダだったし!
あ〜頭が軽い! スッキリした〜!」
(*゚ワ゚)「ほら、どうですどうです? 中々可愛くなったと思いません?」
(,,゚Д゚)「……? いや、別に」
(#゚ー゚)「うわっ、ほんっっと〜に無神経ですね! こういう時は分かんなくても肯定するのが普通なんですよ!」
(,,゚Д゚)「そういうものなんですか?」
(#- -)「そういうものなんです! 全く、こんなことまで一々言わなきゃ分かんないなんて……!」
(,,゚Д゚)「……そう言われましても、特段可愛くなったとはとても思えないので」
(#゚ー゚)っ=lニニフ「死にたいならそう言え?」シャキン
(;,゚Д゚)「どっから出した……いや、というかそうじゃなくて」
(,,゚Д゚)「しぃさんはずっと可愛いでしょう」
.
170
:
名無しさん
:2025/03/09(日) 00:36:11 ID:ZiEM7.xE0
(*゚ー゚)
(,,゚Д゚)「……しぃさん?」
(;*゚ー゚)「……へ」
(,,゚Д゚)「どうしました急に立ち止まって」
(;*゚ー゚)「い、いや……べつに、なにも」
(,,゚Д゚)「まぁ、今日も色々あって疲れましたよね。あの非常識な犬と関われば誰でもそうなりますよ」
(;*゚ー゚)「いや貴方から受けたストレスの方が遥かに大きいですけど……」
(,,゚Д゚)「それじゃ、俺はここで失礼します。今日も本当にありがとうございました」
(;*゚ー゚)「ま、またですか? 車すぐそこに停めてますし、今回くらいは……」
(,,゚Д゚)「いや大丈夫です。それでは」
(゚Д゚,,)))スタスタ
171
:
名無しさん
:2025/03/09(日) 00:36:48 ID:ZiEM7.xE0
(*゚ー゚)「……」
(*゚ー゚)「……」
(*゚ー゚)「………え、何、なにさっきの」
(;*゚ー゚)「………」
(;* ー )「………」
(;*∩ー∩)「……あぁ〜…」
(;*∩Д∩)「…………急になんだよぉ、もぅ〜!!!」
172
:
名無しさん
:2025/03/09(日) 00:37:35 ID:ZiEM7.xE0
テクテク(((,,゚Д゚)
ヒュッ===8< (,,゚Д゚)
=8<⊂(,,゚Д゚)パシッ
(,,-Д-)「……尖った物を人に投げるなよ」
「ノールックでハサミを掴み取る化け物が人だって?」
( ・∀・)「相変わらずギャグのセンスないねぇ、猫」
173
:
名無しさん
:2025/03/09(日) 00:40:59 ID:ZiEM7.xE0
(,,゚Д゚)「あれ、店で使ってたハサミと変わってないか?」
( ・∀・)「もっと良いAAがあることにさっき気付いたんだ」
(,,゚Д゚)「そういうのまとめたサイトとか欲しいよな」
( ・∀・)「令和に求めるのは厳しいよ。時の流れは残酷だね」
(,,゚Д゚)っ8<「……で、まだ何か用でもあるのか?」ポイ
( ・∀・)っ8<「そりゃあね。あのお嬢さんがいたんじゃ積もる話も出来ないし」キャッチ
(,,゚Д゚)「美容室で話せばよかったろ。2週間も働いてたってのに」
( -∀・)+「今の僕はあそこじゃカリスマ美容師だからね! 本物の無職に成り下がった君とは違うのさ!」キラッ
(,,゚Д゚)「それは転職が上手くいってない俺への当てつけか?」
(;・∀・)「あ、マジで気にしてたんだごめん……」
174
:
名無しさん
:2025/03/09(日) 00:44:27 ID:ZiEM7.xE0
( -∀・)「…てか、最初からある程度察しついてたでしょ? 僕がこの国に居る時点でさ。
まさかこんな簡単に君に会えるとは思わなかったけど」
(,,゚Д゚)「……」
(,,-Д-)=3「……ボスの命令か」ハァ
( ・∀・)「そんなのとっくに終わったよ。
誰かさんがいきなり辞めたせいで忙しくてねぇ、お陰で今期のアニメ3つもリアタイ出来てないんだ」
(,,゚Д゚)「ならさっさと次の仕事行けよ。何でまだ美容師ごっこなんて続けてんだ」
( ・∀・)「ちょっとした休暇さ。『猫のワガママは通したのに』って駄々こねたらすんなりお休みくれたよ。
うちって案外ホワイトだったんだね!」
(,,゚Д゚)「……で、何が聞きたいんだ」
( ・∀・)「そうだねぇ手早く済まそうか。んじゃあ、本題」
( ・∀・)「――なんで辞めたの?」
175
:
名無しさん
:2025/03/09(日) 00:48:18 ID:ZiEM7.xE0
(,,゚Д゚)「……どうせボスからもう聞いてるんだろ」
( ・∀・)「ノリと勢いってやつ? え、あれまさかホントに言ったの?」
(,,゚Д゚)「そうだ。それ以上でも以下でもない。分かったらもう…」
( ・∀・)っy=ー「分かんないから来たんだろうが」ガチャ
(,,゚Д゚)「……」
( ・∀・)っy=ー「存在そのものが不幸の具現化みたいな君が、そんな理由で退職出来る訳ないだろう?
ボスのことだ。裏に何かあると考えるのが自然さ」
( ・∀・)っy=ー「ノリと勢いなんてふざけた答えじゃ納得できないからこんな東アジアの島国にまで聞きに来たんだよ。
言っとくけど、カンカンなのは僕だけじゃ……」
(,,゚Д゚)「お前らの納得なんか必要ない。
俺は退職したくなって、ボスはそれを認めてくれた。それで十分だろ」
176
:
名無しさん
:2025/03/09(日) 00:49:43 ID:ZiEM7.xE0
( ・∀・)っy=ー「……何も言うことはないってのか?」
(,,゚Д゚)「……」
(,,-Д-)「………じゃ、1つだけ」
( ・∀・)っy=ー「慎重に言葉は選べよ。またふざけた答えなら容赦なく撃つ」
(,,-Д゚)「………」
177
:
名無しさん
:2025/03/09(日) 00:52:09 ID:ZiEM7.xE0
(,,゚Д゚)「今日の金ロー、ゲド戦記だぞ」
(・∀・;)三「それを早く言えよチクショウッ!!!」ダッシュ
第3話『美容師』 おわり
178
:
名無しさん
:2025/03/09(日) 21:19:48 ID:3w5hUSu.0
乙乙
モララー良いキャラだねぇ
金ローのゲド戦記は格別だよね
今回もめちゃくちゃ面白かった!続き気になる待機
179
:
名無しさん
:2025/03/10(月) 05:46:57 ID:KiX6A8Vk0
乙〜
180
:
名無しさん
:2025/03/10(月) 09:46:44 ID:1FQc.ka20
おつ!
ギコの能力の高さがなんとなく不穏な感じ出してたけどとうとうきたな…
181
:
名無しさん
:2025/03/11(火) 07:45:19 ID:u9cic5qQ0
乙乙
>( ・∀・)「もっと良いAAがあることにさっき気付いたんだ」
柔軟さ好き
免許の大切さとネタの細かさと自動的に作者の好きな作品を学ばされる作品
182
:
名無しさん
:2025/03/11(火) 11:44:25 ID:vqIudKko0
>( ・∀・)「でかした!」
>(*゚ー゚)「しでかしてんだよ」
ここのやりとり無茶苦茶好きだ、乙
183
:
名無しさん
:2025/03/13(木) 12:17:55 ID:F/NfJXds0
乙!
よくみたら冒頭から『ボス』『仕事』って表現なんだよな(部長とか会社とかじゃない)
184
:
名無しさん
:2025/03/28(金) 08:34:01 ID:65ORUm9U0
た
185
:
名無しさん
:2025/03/28(金) 08:34:47 ID:65ORUm9U0
たまごっちの新作きたのタイムリーすぎて草
186
:
名無しさん
:2025/03/29(土) 05:38:01 ID:a9t/bBGg0
おつ
187
:
名無しさん
:2025/03/31(月) 17:21:34 ID:ewwDK1cE0
続き来てないかなって毎日見に来てしまう
188
:
名無しさん
:2025/04/01(火) 08:48:51 ID:ILKqw//I0
毎日確認しにきちゃうの分かる…
あと作者当てするのはマナー違反かもしれんが、過去作もすごい気になってるんよね
あるなら教えてほしい
189
:
名無しさん
:2025/04/02(水) 18:45:47 ID:SB7bQjPY0
(*゚ー゚)「申し訳ありません、諸事情により2週間ほど投下が止まってしまいます…。
ゆっくりお待ちいただけると嬉しいです!」
(,,゚Д゚)「言っときますけど別に逃亡じゃないですからね」
(;*- -)「わざわざそこだけ強調しなくてもいいでしょ……」
(,,゚Д゚)「逃亡じゃないですからね」
(*゚ー゚)「2回言うな」
(,,゚Д゚)「じゃ、俺はちょっと用事あるので。あとはしぃさんにお任せします」
(;*゚ー゚)「ちょっ…猫山さん何処行くんです? 今からは私と面接練習の予定が……」
(,,゚Д゚)「今日ダイレクトあるんで」
(*゚ー゚)「なにサボろうとしてんだ」
190
:
名無しさん
:2025/04/02(水) 18:47:28 ID:e8VIqJJo0
(#゚ー゚)「…てか、ニンダイは夜からでしょ! そんな言い訳通用しませんからね!」
(,,゚Д゚)「いえブンツンドーダイレクトの方です」
(*゚ー゚)「デタラメ言うならせめて昨日にしてください」
(,,゚Д゚)「スマブン新作出ますかね。望み薄なのは分かってるんですけど、でもSwitch2出るし、ブーン系20周年らしいし……ねぇ?」チラッチラッ
(*゚ー゚)「無許可で名前出した上に圧をかけるな」
(*^ー^)「…というわけで、投下がしばらく止まってしまいますが逃亡ではないのでその点はご安心ください!
今後とも本作品をよろしくお願いします!」ニッコリ
(,,゚Д゚)「俺には第2話以降見せてくれなくなった笑顔だ」
(*゚ー゚)「貴方にはもう売り切れました」
191
:
名無しさん
:2025/04/02(水) 18:56:02 ID:WolmAyxs0
(*- -)「…さて、じゃあ言わなきゃいけないことは言ったし、早くハロワ戻りましょう」
(,,゚Д゚)「そうですね。上手くダイレクトネタも使えましたし」
(#゚ー゚)「言わなくていい裏事情バラすな」
(*゚ー゚)「ほら、ふざけてないでもう行きますよ。今日中に秘伝の書の490ページまで暗記してもらいますからね!」
(,,゚Д゚)「出来るか」
(*゚ー゚)「シンオウ地方のポケモンよりは少ないんですから文句言わない! ほら謝罪会見おしまい、行きますよ!」
(゚ー゚*)っ(,,゚Д゚)「やっぱ番外編でもこれあるんだ」ズルズル
第3.5話『謝罪』 おわり
192
:
名無しさん
:2025/04/03(木) 09:34:18 ID:hkm5ruZ.0
乙
番外編うれしい!
ブンツンドーダイレクト見てみたいな
本編ゆっくり待ってる
193
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:23:56 ID:41sRHH8w0
<ガヤガヤ
(*゚ワ゚)「わぁ〜!! 平日なのに凄く賑わってますね!」
(*´∀`)「流石は創作市唯一の遊園地、『ユニバーサル・ソーサク・ジャパン』だモナ〜!」
(*゚ー゚)「相手が夢の国じゃなきゃいいってもんじゃないんですよ」
( ´∀`)「あっ、大阪の某商業施設とは何の関係もないモナよ。名前が似てるだけで」
(;*゚ー゚)「むしろ少しくらい関係あった方が安心できたのに……」
( ´∀`)「TOEIC900点ないと園内のバイトすら出来ないらしいモナね。文字通りユニバーサルだモナ!」
(*゚ー゚)「就職氷河期も真っ青な採用ハードル用意してるの正気?」
( ´∀`)「名前長いから略してUSJって呼ぶ人の方が多いモナ。特に絶叫系アトラクションのギリギリさが有名らしいモナよ!」
(*゚ー゚)「アトラクションよりもっとギリギリな所あると思いますけど」
194
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:25:14 ID:41sRHH8w0
( ´∀`)「さて……じゃあ僕は車を停めてくるから、四宮さんは先に先方の所へ向かって欲しいモナ」
(*゚ー゚)「はい。それではお先に行ってきます」
<ブロロロ…
(*゚ー゚)「……思ったよりずっと広いのね、この遊園地」トコトコ
(;*- -)(まさか人生初の遊園地が仕事でなんて……ちょっとフクザツだなぁ)
(*゚ワ゚)(でもまぁ、今日は先方に挨拶するだけで終わりそうだし、もしかしたらちょっとくらい遊べるかも!
あのジェットコースターと観覧車は絶対乗って、あともし間に合ったらヒーローショー観て……!)
<トントン
(*゚ー゚)「ん?」
195
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:26:27 ID:41sRHH8w0
( ∵)っ
(;*゚ー゚)「……え? き、着ぐるみ……?」
( ∵)ノシ
(*゚ー゚)「ここのマスコットなのかな? にしてはビックリするくらい虚無な顔してるけど……」
( ∵)っ□
(;*゚ー゚)「なんかホワイトボード持ってる……えっと、『あけて』……?」
(; ∵)⊂アセアセ
(*゚ー゚)「……もしかして、頭を取りたいけど取れないの?」
(;* ∵))コクコク
(*゚ー゚)(着ぐるみの中は超暑いって聞くし……熱中症とかになると危ないわよね)
(;*゚ー゚)「ちょ、ちょっとこっち来て! せめて人がいないトコで!」
(*゚ー゚)っ( ∵)ギュッ
(;*゚ー゚)「えっと、どう外すんだろう……あ、ファスナーがある! これを……!」ジー
(*゚ワ゚)「よし! じゃあ頭取っちゃいますねー!」
(*゚ワ゚)っガバッ
196
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:27:32 ID:41sRHH8w0
(;,゚Д゚)「……た、助けて……くだ………」ゼェゼェ
(;*゚皿゚)「ぎょんわわわああああぁわっっ!?!?」
.
197
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:28:32 ID:41sRHH8w0
(,,゚Д゚)は転職がしたいようです
第4話『アクター』
.
198
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:29:44 ID:41sRHH8w0
(,,゚Д゚)っU「……ぷはっ。水、ありがとうございます。また助けられちゃいましたね」
(;*゚ー゚)っU「どうも……まさか着ぐるみの中身が猫山さんだったなんて……」
(,,゚Д゚)「いやぁ、頭脱げなくなった時はもうダメかと。流石に最終話を覚悟しましたよ」
(*゚ー゚)「まだ4話目の時点でこれだけ最終話覚悟してる作品ないですからね」
(,,゚Д゚)「でも描写なしでいきなり主人公死亡エンドっていう完結は一周回ってアリかもしれませんが」
(;*- -)「それは完結じゃなくて逃亡と言うんですよ……」
(#゚ー゚)「まったく……普通に持ってたホワイトボードで事情説明してくれればよかったのに!
着ぐるみから死にかけの知り合い出てきた私の身にもなってくださいよ!」
(,,゚Д゚)「めっちゃビックリしてましたね。ハシビロコウみたいな悲鳴上げて」
(#゚ー゚)「とどめ刺すぞこの野郎」
199
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:31:03 ID:41sRHH8w0
(*- -)「……で、なんで猫山さんがここに居るんです?」
(,,゚Д゚)「ほら、先週しぃさんに紹介された着ぐるみのバイトですよ。
あれから色々あって、一昨日からここの配属になったんです」
(*゚ー゚)「あーそういう……ん? でもうちに連絡なかったような……」
(,,゚Д゚)「自分もいきなりここの勤務をお願いされたんで。もしかしたら連絡滞ってるのかもしれないですね」
(*゚ー゚)「うーん……まぁ、そういうこともあるか……ってか、ここって確かTOEICで良い点数取らないと働けないんじゃ?」
(,,゚Д゚)「I`ve never taken the TOEIC test,but I can speak English fluently so got a job」
(;*゚ー゚)「いや英語も出来るんかい……だからそういうのは最初に言ってくださいって!」
(,,゚Д゚)「聞かれなかったんで」
(#゚皿゚)「だから聞かれなくても言え!!」
(;*- -)「……それで、何なんですか? その変な着ぐるみ」
(,,゚Д゚)っ( ∵)「USJ非公式マスコットキャラクター、『ビコーズくん』ですよ。知らないんですか?」
(;*゚ー゚)「そんな虚無すぎる顔したマスコット知らな…って非公式!? 公式じゃなくて!?」
(,,゚Д゚)「バッチリ非公式かつ非公認です」
(*゚ー゚)「バッチリって副詞あんまり非から始まる熟語につくことないですからね」
200
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:32:51 ID:41sRHH8w0
(;*゚ー゚)「てか、見た目からキャラクター性が全く伺えないんですけど……どういうキャラクターなんですか?」
(,,゚Д゚)「ビコーズくんはこの遊園地の中をずっと無許可でさまよってる謎の妖怪です。
仕事内容は開園時間から閉園時間までひたすら園内をうろつくことですね」
(;*゚ー゚)「怖っ!! 非公式なんだし追い出されるでしょそんなの!!」
(,,゚Д゚)「いえ。ビコーズくんを注意した運営関係者たちに次々と謎の不幸が降りかかったらしく、歩いてても見逃されます。
実際俺がこのバイト始めてから今日で3日目ですけど、未だに何も言われないどころかキャストさんと一度も目合いませんし」
((;*゚ー゚))「こ、怖すぎる……聞かなきゃよかった……」ガタガタ
(,,゚Д゚)っ( ∵)
(;#゚ー゚)「ちょっ、無言でこっち向けないでくださいよ!」
(,,゚Д゚)「そこまで拒絶しなくても……ビコーズくんの一体何が悪いっていうんですか」
(*゚ー゚)「存在」
(,,゚Д゚)「初登場してまだ5レスしか経ってないのにヒロインからここまで全否定されるキャラいませんよ」
201
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:34:17 ID:41sRHH8w0
(,,゚Д゚)「ところで、しぃさんこそどうしてここに?
いやまぁ俺はいいと思いますけどね。1人遊園地」
(#゚ー゚)「それは気遣いではなく煽りにカテゴライズされる発言ですからね」
(;*- -)「私も仕事です! 今年の夏に新しくお化け屋敷を作るらしいんですが採用予定のキャストさんが足りないそうで……。
詳しく話を聞いて上手くいきそうなら、うちが人を紹介するって感じですね」
(,,゚Д゚)「大丈夫ですよ。ここシングルライダーありますから」
(#゚ー゚)「仕事だっつってんだろぶっ殺すぞ」
(,,゚Д゚)「冗談じゃない殺気を感じる」
(#゚皿゚)「てか1人で来たんじゃないですから! 元永課長も一緒に来てるんですからね!」
(,,゚Д゚)「仕事って名目で2人きりで遊園地か……」
(;*゚ー゚)「ちょっ……邪推されそうな言い方やめてくださいよ!! 名目もなにもホントに仕事だし!!
冗談でもマジやめてください次言ったら目ん玉両方くり抜きますよ!?」
(,,゚Д゚)「ビコーズくんよりずっと怖いなこの人」
(#゚ー゚)「まったく……ありえる訳ないじゃないですか、あんないい年してモナとかいう訳の分からない語尾つけて喋るモナ野郎なんて!!」
(,,゚Д゚)「語尾だけは見逃してあげてください。この世界のルールみたいなものなんで」
202
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:35:41 ID:41sRHH8w0
<ガチャ
( ´∀`)「失礼しますモナ〜…って、あれ、猫山さん? どうしてここに?」
(;*゚ー゚)「モナや……課長! お疲れさまです!」
(,,゚Д゚)「隠しきれない侮蔑を感じる」
(*゚ー゚)「猫山さんもここでバイトしてたらしくて……。
熱中症になりかけてたところを仕方なく保護し、会議室で仕方なく休憩させてあげていたんです。仕方なく」
(,,゚Д゚)「溜息の次は仕方なくの三連撃か……きっつ……」
203
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:37:12 ID:41sRHH8w0
( ´∀`)「なるほどモナ……そういえば猫山さん、先日は本当にありがとうございましたモナ。鍵開けていただいて」
(,,゚Д゚)「いえ。あの日は結局大丈夫だったんですか?」
( ´∀`)「鍵も見つかったし書類仕事もなんとかなったモナ!
でも助けてもらったのに自分は猫山さんの手伝いが出来ず、申し訳なかったモナ……」
(,,゚Д゚)「無問題です。むしろ前回は貴方までいたら四大四天王になってたかもしれませんし」
(*゚ー゚)「毎話一度はギリギリ攻めないと死ぬ病気なの?」
(;´∀`)「し、してん……? なに…? 何の話……?」
(,,゚Д゚)「その顔で最近の現行も未読……? もうキャスティングミスでしょコレ」
(*゚ー゚)「発言の99%ミスってるあんたが言うな」
(;´∀`)「ま、また顔の話されたモナ!?」
(*゚ー゚)「……ていうかあの作品、最近の現行扱いなんですか?」
(,,゚Д゚)「待っている読者がいるなら最近の現行ですよ。たとえ最終更新から4年経ちそうだとしても」
(*゚ー゚)「それ絶対さっきスレ見に行って数えた上での発言だろ」
(,,゚Д゚)「待ってます。いつまでも」
(;*゚ー゚)「ちょっ……遠い目をして虚空を見つめないで! 早く話進めて!」
204
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:38:01 ID:41sRHH8w0
( ´∀`)「……あれ? その着ぐるみ、もしかしてビコーズくん?」
( ∵)
(*゚ー゚)「えっ? 課長、この虚無キャラをご存じなんですか?」
(,,゚Д゚)「この町住んでて知らない人の方が少ないですよ。創作市の不審者情報、毎朝チェックしてないんですか?」
(*゚ー゚)「デイリーで不審者情報に載るマスコットなんて知りたくもないわ」
(*゚ぺ)「課長、本当にこのキャラって有名なんです? 私今まで聞いたことないんですけど……」
( ´∀`)「ちゃんと有名モナよ。闇バイトとして」
(,,゚Д゚)
(*゚ー゚)
( ∵)
(,,゚Д゚)「闇?」
(*゚ー゚)「バイト?」
205
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:38:07 ID:doo2FjAM0
支援
206
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:38:37 ID:41sRHH8w0
(;´∀`)「あ、もちろん普通の闇バイトじゃないモナよ!」
(;*゚ー゚)「闇バイトに普通とかないでしょ! 軒並み全部異常ですよ!」
(,,゚Д゚)「闇バイトってなんです?」
(#゚ー゚)っロ「あぁもう非常識キャラは話進めるのにホント邪魔ね! 自分でググりなさい! ほらスマホ!」
(,,゚Д゚)っロ「俺なに言われても傷付かない訳じゃないですからね」ポチポチ
(*゚ー゚)「それでどういうバイトなんです? 猫山さんは『園内をうろつくだけ』って言ってましたけど」
( ´∀`)「あー職務内容が犯罪行為みたいなヤツじゃなくて……僕も詳しくは知らないんだけど」
( ´∀`)「なんでも、ビコーズくんの着ぐるみを着た人がみんな大怪我したり体調不良を訴えたらしいモナ。
着てるだけで体力を奪われるとか脱げなくなったとか、ホントに死んじゃった人もいるとか……」
((;*゚ー゚))「………」ガクブル
207
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:39:35 ID:41sRHH8w0
(;*゚ー゚)「……そ、そんなの迷信ですよね猫山さん! もう3日も続けられてるそうですし…!
ちょっとキャラクターが非公認でキャストさんから見て見ぬふりされるだけで、普通の着ぐるみバイトでしたよね!」
(,,゚Д゚)「今日は少し焦りましたけど特に変なことはなかったですよ。出来れば続けたいです」
(;*゚ワ゚)「ほ、ほらやっぱり! そんな呪いみたいなバイトあるわけ……!」
(,,゚Д゚)「偉い人が土下座して頼んできましたからね。あそこまで頼まれたら最後までやります」
(*;ー;)「うわあああ絶対アウトだーーー!!!!!」
208
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:40:31 ID:41sRHH8w0
(;*゚ー゚)「な、なな何言われたんですか!! 具体的に!! 詳しく!!」
(,,゚Д゚)「詳しくって言われても……。
ワンワン泣きながら『もう頼める人がいない』とか『ごめんなさい仕方ないんです許して』とか、熱意あるアプローチをされたくらいですよ」
(;*゚ー゚)「時速160キロの真ん中ドストレートで怪しいじゃない……疑わなかったの……?」
( ´∀`)「話には聞いてたけどここまで非常識な人とは思わなかったモナ」
(;*゚ー゚)「と、とにかくもう辞めましょうそんなバイト! どう考えても危険です!」
(;´∀`)「そうモナ! 先方にはこちらから連絡しておくから……!」
(,,゚Д゚)「いや、もう給料貰っちゃってるんで。お金を受け取った以上はプロとして最後まで仕事しないと」
(#゚ー゚)「闇バイトにプロもアマもあるか! なんでそういう職人気質な常識はあるのよ!」
(,,゚Д゚)「しかし闇バイトっていう悪い仕事があるのか……初めて知った」
(;*- -)「……まぁ、猫山さんみたいな世間知らずの人をターゲットにしてますからね。
怪しさを上手いこと隠して近寄ってくるので、今度からは気を付けて……」
(,,゚Д゚)「『日給5万』って聞いた時はなんて良いバイトなんだと思ったのに」
(#゚皿゚)「最初から怪しさフルオープンじゃねぇか!!」
209
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:41:18 ID:41sRHH8w0
<コンコン、ガチャ
( "ゞ)「失礼します。お待たせして申し訳……あれ? 猫山さん?」
(,,゚Д゚)「あ、俺に泣きながらビコーズくんのバイトをお願いしてきたデルタ社長。お疲れさまです」
(*゚ー゚)「なんでちょっと説明口調なんです?」
(,,゚Д゚)「キャラ紹介にレスたくさん使うのだるいんで」
(*゚ー゚)「ただの怠惰じゃないですか……」
( ´∀`)「関ケ原さん! 今日はよろしくお願いしますモナ!」
( "ゞ)「はい……おや、そちらの女性は?」
(*^ー^)「はじめまして、元永の部下の四宮しぃと申します! 本日はよろしくお願いします!」ニコッ
( "ゞ)「あ、ご丁寧にどうも。合同会社USJの代表取締役、関ケ原デルタです。今日はよろしく」
(*゚ー゚)(USJなんてふざけた名前つけたとは思えない人が社長なのね……)
(,,゚Д゚)「遊園地の名前は他の取締役たちがノリで決めたそうですよ」
(*゚ー゚)「ナチュラルに心を読むな」
(,,゚Д゚)「いや読んだのは心っていうか……」
(;*゚ー゚)っ「はい何言うか分かったからもうストップー!!」
210
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:42:11 ID:41sRHH8w0
( ´∀`)「それで、今回は夏に完成予定のお化け屋敷のスタッフ斡旋ということでしたが……」
( "ゞ)「あ、すいませんそれなんですが……本日は別のお願いがありまして」
(,,゚Д゚)「別というと?」
(*゚ー゚)「黙ってなさい部外者」
( "ゞ)「実は今日の夕方から観覧車前の広場でヒーローショーがあるのですが……急遽、アクターに一人欠員が出てしまいまして」
(;*゚ー゚)「きょ、今日のショー……ってことは」
(;"ゞ)「はい。あまりに急すぎるお願いで申し訳ないのですが、体力のある方をお一人紹介していただけないでしょうか……?
もちろん、報酬は破格で出しますし、今後とも永く御宅をご贔屓にさせていただくので!」
( ´∀`)「うーむ……ここで働いている他のキャストさんは駄目なんですかモナ?」
(;"ゞ)「す、少し事情がありまして……実はうち、人員が結構ギリギリなんです。
ショーにまで回せる人手もおらず……必要なのは悪役怪獣の中の人なので、演技力は特に問わないのですが」
211
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:42:45 ID:41sRHH8w0
(*゚ー゚)「こんなに大きな遊園地なのに、人手不足なんですか?」
(,,゚Д゚)「どうしてでしょう。不思議ですね」
(,,゚Д゚)っ( ∵)<フシギダネー!(裏声)
(*゚ー゚)「お人形遊びは他でやってくださいね」
(;"ゞ)「う、うわああぁ!? ビビ、ビコーズくん……!? ど、どど、どうして……!?」ガタッ
(;´∀`)「え? だ、大丈夫ですかモナ……?」
(;"ゞ)「ち、違うんだビコーズくん!! ショーは滞りなく行うし、運営に支障は出さない!! だ、だから…だから……!!」
( ∵)
212
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:43:44 ID:41sRHH8w0
(;*゚ー゚)「関ケ原さん? ど、どうしました……?」
(;"ゞ)「ねね、猫山さん!! ビコーズくんをスタッフエリアに入れるなとあれほど……!!
は、早く出してきてくれ!! はやく!!」
(;*゚ー゚)「よ、よく分かんないですけど、猫山さん今すぐに……!」
(,,゚Д゚)「はい。ちょっと外にビコーズくん置いてきます」
(,,゚Д゚)っ( ∵)<マタネー(裏声)
(;"ゞ)「きゃああぁぁあああ!!!!!」ガタッ
(;*゚ー゚)「なんで更に追い打ちかけるんですか!」
(,,゚Д゚)「しぃさん、40過ぎの成人男性に悲鳴の可愛さ負けてますよ」
(#゚皿゚)「余計なこと言わずにさっさと行けカス!!!」
(,,゚Д゚)「了解」
(∵ )⊂(゚Д゚,,)))テクテク
213
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:44:29 ID:41sRHH8w0
(,,゚Д゚)「ビコーズくん、空いてる部屋に置いてきましたよ」
(;"ゞ)「あ、あぁ……ありがとう。すいません皆さん、お見苦しいところを……」
( ´∀`)「いえいえ……こちらは大丈夫ですモナ。お気になさらず」
(*゚ー゚)「正直あんまり気にしたくもないですけどね……」
( "ゞ)「そ、それで……どうでしょう? ご無理は承知の上で、どうにか今日中にどなたか……」
( ´∀`)「そうですね……今はまだ朝の10時ですから猶予はありますが少々厳しいかと。四宮さんはどうモナ?」
(*゚ー゚)「えっと、少々お待ちください。一応他の職員にもメッセ飛ばしてみます」
(,,゚Д゚)っロ「しぃさんコレ。スマホお返しします」
(*゚ー゚)っロ「え? あ、どうも……」
214
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:45:11 ID:41sRHH8w0
(;*゚ー゚)(さて、一応聞いては見るけど……うわ、皆厳しいって返してきた)
(*- -)(そりゃそうよね。平日の朝っぱらから連絡ついて、体力ある人材なんて引く手数多だし……。
それに、ヒーローショーの出演ってことはアクターでしょ? 条件めちゃくちゃ厳しいじゃない)
(;*゚ー゚)(ショーの練習時間も考えれば1時間以内にここに来れる人じゃないと……。
いや流石に無理! そんなあまりに都合が良すぎる人材すぐに見つかるワケ……!)
(,,゚Д゚)「デルタ社長。俺はそろそろまたビコーズくんになってきますね」
( "ゞ)「あ、あぁ……よろしく頼むよ。何度も言うが遊園地を隅々まで歩いてくれるだけでいいんだ。いいね?」
(,,゚Д゚)「そういえば、この仕事さっき闇バイトって言われたんですけど」
(;"ゞ)「えっ!? ち、違うよ! 断じて違う! 別に何かしらの法律に違反してる訳じゃないし大丈夫……!
と、とにかく君はビコーズくんに遊園地を見せてくれるだけでいいから! 余計なことは考えないように!」
(,,゚Д゚)「尋常じゃないくらい汗出てますけど社長こそ大丈夫ですか?」
(*゚ー゚)「………あ」
215
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:45:36 ID:41sRHH8w0
( ´∀`)「四宮さん? どうかしたモナ?」
(*゚ー゚)「……」
(*゚ー゚)(……体力、あるわよね。てか現に今、着ぐるみの中のバイトしてるし……)
(*゚ー゚)(ショーならどういう動きするかは予め決まってるし……多少非常識な人でも……)
(*゚ー゚)「……関ケ原さん。1つ質問があるのですが」
(;"ゞ)「は、はい? どうかしましたか?」
(*゚ー゚)「……ビコーズくんって、ちょっとくらい放っておいても大丈夫だったり、します?」
( "ゞ)「………え?」
216
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:46:58 ID:41sRHH8w0
1時間後
(*"ゞ)「……素晴らしい! 猫山さん、君は救世主だよ!」
(*´∀`)「最高モナ! これ以上ない演技……まさにプロのアクターモナ!」
(*゚ワ゚)「なんて才能なの! やっぱり私の眼に狂いはなかった……貴方を選んで正解だったわ!」
以`゚益゚以「……はぁ。ありがとうございます」
以`゚益゚以←着ぐるみを着たギコ
(*^ー^)「もう、褒めてるんだからもうちょっと良い反応してくださいよ!お世辞じゃないんですからね!」
以`゚益゚以「……いや、演技っていうか」
⊂===以`゚益゚以/===⊃
| /
( ヽノ
ノ>ノ
レレ
以`゚益゚以「ただ貼り付けにされてるだけなんですけど」
217
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:48:34 ID:41sRHH8w0
(*゚ワ゚)「何言ってるんですか立派ですよ!
ただの演技じゃない鋭利な惨めさが胸を抉ってくる……本物の無職だからこそ出せる哀れさ! 凄いわ!」
以`゚益゚以「しぃさんの言葉の方がずっと鋭利ですよ」
(,,゚Д゚)∩「ふぅ……まぁ本当にコレでお役に立てるならいいですけど」ヌギッ
( "ゞ)「これならショーも問題なさそうだね。あと2時間、間に合ってよかった!」
(*゚ー゚)「おさらいですが、ギコさんの役は主人公の敵組織『カフンショー』の怪物である『イトーイ』です。
でもメインの敵役ではなく、ボス格がやられた後に正義の誇示として、大衆の前で生きたまま焼かれます!」
(,,゚Д゚)「頼むから聞き間違いであって欲しい単語が聞こえた気がする」
( ´∀`)「炎は本物だけど安全な最新発火装置を使うから、安心して断末魔を上げて欲しいモナ!」
(,,゚Д゚)「確認なんですけどこれ本当に子ども向けのショーなんですよね?」
(*゚ー゚)「いつも通りの『爆撃戦隊バクサンジャー』なんだから当然子ども向けですけど」
(,,゚Д゚)「これ通常運転なのか……」
(*゚ー゚)「不安な気持ちは分かりますけど、周りはプロばかりですから大丈夫ですよ!」
(,,゚Д゚)「不安なのはどちらかというとこの国の未来です」
( "ゞ)っ「ちなみに、これが本番で使う最新型発火演出装置だよ」
.,、
(i,)
|_|
(*゚ー゚)「使い回すの早すぎだろ」
(,,゚Д゚)「今年の夏こそ正式な形で見たいですね」
218
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:49:08 ID:41sRHH8w0
( "ゞ)「……おっと、そうそう。一応他のアクターさんも紹介しておくよ。皆! 入ってきてくれー!」
<ガチャ
( ^Д^)「バクブルー役、有島プギャーです! よろしくお願いします!」
( ^Д^)+「体力には自信あるんで、任せてください!」キリッ
(*゚ー゚)「あ、やっぱりドラマとは配役違うんだ……ちぇっ」
(,,゚Д゚)「仕方ないですよ。実際のドラマでもアクションシーンは多分中身違うし」
(#゚ー゚)「そんな訳ない!! ジョルジュさんはちゃんとバクレッドのアクションやってるもん!!!」
(,,゚Д゚)「うわっ過激派だ……vtuberも声の人がホントにゲームやってると思ってそう」
(;´∀`)「いきなりとんでもない方向に喧嘩売るのやめてモナ」
219
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:49:41 ID:41sRHH8w0
( "ゞ)「ありがとう。じゃあ次は……タカラくんお願い」
(,,^Д^)「はい! バクパープル役、萩原タカラです! よろしくお願いします!」
(*゚ー゚)「こいつらの方がずっとキャスティングミスでしょ」
(,,゚Д゚)「ブルーとパープルで若干色合い被ってるのもマイナスポイントですね」
(,,^Д^)+「体力には自信があります!」キリッ
(*゚ー゚)「アピールポイントまで駄々被りじゃねぇか」
(,,゚Д゚)「やばいまばたきしたらどっちか分かんなくなった」
220
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:50:37 ID:41sRHH8w0
(’e’)「続いてバクグリーン役、セント・ジョーンズです。よろしく〜」
(*゚ー゚)「外国人のアクターさんなんているんだ……」
(,,゚Д゚)「流石ユニバーサルを名乗るだけのことはありますね」
(*゚ー゚)「別に日本人以外雇ったからって喧嘩売っていい訳じゃないんですよ」
(=゚ω゚)ノ「バクイエロー役、石田いようだよう。よろしくだよう!」
(#゚皿゚)「なんでどいつもこいつも変な語尾つけて喋るのよ!! いい年して恥ずかしくないの!?」
(,,゚Д゚)「だから仕方ないんですって。世界の仕様なんですって」
(=;ω;)ノ イヨウ…
( ;∀;)モナ…
(,,゚Д゚)「2人も犠牲者が……」
221
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:51:47 ID:41sRHH8w0
( "ゞ)「さて後は……あ、主演の紹介がまだだったね。おーい!」
<ハーイ!
(,,゚Д゚)「流石に次はまともそうな人がいいですね」
(;*- -)「もう何でもいいですよ……どうせ今回だけのゲストだし」
(,,゚Д゚)「売れ始めた新人女優ばりに口悪いな」
(*゚ー゚)「今更別にどんな人が来たって特段驚いたりは……」
(,,゚Д゚)「……ん?」
222
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:52:25 ID:41sRHH8w0
( ゚∀゚)「バクレッド役の長岡ジョルジュです! まだまだ未熟者ですが、よろしくお願いします!」
( ゚∀゚)+キリッ
(,,゚Д゚)「………」
(,,゚Д゚)「しぃさん、多分ですけどあいつ……」
(*゚Д゚)
(,,゚Д゚)「……しぃさん? 俺に似た顔になってますけど」
(*゚Д゚)「ジョ、ジャ、ジョジョジャジャ、ジャル……!!」
(,,゚Д゚)「日本航空?」
(*゚Д゚)「ジョルジュだーーー!?!?!?!?」
(,,゚Д゚)「うるさっ」
223
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:53:28 ID:41sRHH8w0
(;´∀`)「し、四宮さん!?」
(;*゚ー゚)「あ、あの! あのあのあの!! ほほほ本物の長岡ジョルジュ……さんですか!?」
( ゚∀゚)「え? はい、そうですけど……」
(,,゚Д゚)「………」
(;*゚ー゚)「わ、わわ!! えっと……フ、ファンです!! じゃなくて私、四宮しぃといいます!!
今回はあの、ショーにお手伝いさせていただくハロワの職員で……!!」
( ゚∀゚)っ「四宮……あぁ、あの! いやぁお手伝いいただけて嬉しいです! よろしくお願いしますね!」
(;*゚ワ゚)(わわわわぁ!! 嘘でしょそっちから握手!? か、かか神ファンサ〜!!)
(;*゚ー゚)っ「は、はい! よろしくお願いしま……!!」
(*゚ー゚)っ(,,゚Д゚)ヌルッ ⊂(゚∀゚ )
(,,゚Д゚)っ「はじめまして。助っ人アクターの猫山ギコです。よろしく」
( ゚∀゚)「……うん?」
(#゚皿゚)「ちょっ……!! なに邪魔してくれてんの!? 退きなさいよ絞殺するわよ!!!」
(,,゚Д゚)「怖っ」
(;´∀`)「こんな子じゃなかった…こんな子じゃなかったんだモナ……」
( ゚∀゚)っ「……どうも! 新人俳優の長岡ジョルジュです! よろしく!」ガシッ
(,,゚Д゚)っ「どうも」ガシッ
(*;皿;)「ああぁっ!! ジョルジュの握手があんな非常識無職野郎に……う"ぅ"〜〜!!!」
(;´∀`)「そ、そんなに芸能人好きだったモナ?」
/(;*;ー;)\「バクサンジャー観てめちゃくちゃハマって……まさかドラマと同じ本人が来るなんて!
もっとちゃんとメイクしてくれば良かった〜!!」
( ´∀`)「意外な趣味だ……」
224
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:54:20 ID:41sRHH8w0
2時間後、ショー本番
( ■∀■)っ三○「くらえ必殺! C4!!」ポイ
※( ■∀■)←バクレッド役の( ゚∀゚)
<ドカーン!! キャー!!
<アツイアツイアツイ!! シニタクナイ!!!
<アナタダケデモ… オカァサーン!!
(;‘_L’)「くっ、バクサンジャーめ…まさかここまで強いとはな……」
( ■∀■)「もう諦めろ! 『カフンショー』の幹部、フィレンクト!
世界中にスギを植えまくるなんて、絶対に許さないぞ!」
(#‘_L’)「うるさい! 母なる地球に緑を増やすという我らの高尚なる悲願を、何故お前たちは理解せんのだ! 愚かな人間どもめ!」
( ■∀■)「スギが増えたら更に花粉症という不治の病で苦しむ人たちが増えてしまう! そんなことは俺たちが絶対にさせない!」
( ■∀■)「お前たちもスギも一匹残らず焼き尽くした後、更地にした土地の所有権をどさくさに紛れて取得し商業施設や駐車場を作って罪のない人々を救ってみせる!
そんな俺たちのささやかな願いに、お前たちの薄汚い野望が勝てるはずないんだ!」
225
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:54:54 ID:41sRHH8w0
(*゚ワ゚)「あぁ〜!! 生バクレッド!! やばいやばい超カッコイイ〜!!!」コソッ
(,,゚Д゚)「これ本当に子ども向けなんですか?」コソッ
(*゚ー゚)「何言ってるんですか、客席見てくださいよ!」(小声)
l从・∀・ノ!リ人「バクレッド〜! かっこいいのじゃ〜!!」
*(‘‘)*「いけー! 頑張れ〜!」
⌒*リ´・-・リ「負けないで! バクサンジャー!」
(*゚ー゚)「ほら子どもたちからの歓声凄いじゃないですか、大人気でしょ?」
(,,゚Д゚)「まぁ確かにそうですね」
l从・∀・#ノ!リ人「そいつも焼くのじゃ!! 人が焼けるところを見せるのじゃ!!」
*(#‘‘)*「早く焼け! 爆発させろ! 燃やせ!!」
⌒*リ#´・-・リ「焼けえっ!! 焼けっ!! 焼けーっ!! 焼けーっ!!」
(*゚ワ゚)「あっドラマのモブ大衆が毎話やる焼けコールだ! あの子たち分かってるなぁ〜!」
(,,゚Д゚)「この国は平和だって聞いてたんだけどな」
226
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:55:47 ID:41sRHH8w0
( ■Д■)「レッド、B地区はさっき焼き払ってきたぞ!」
(■e■)「こっちも今終わったよ〜」
(,,■Д■)「逃げようとしていた構成員たちはダイナマイトで片付けたぜ!」
(=■ω■)ノ「ここさえ更地にすれば任務完了だよう!」
(;‘_L’)「そ、そんな……! 私の大切な部下たちが……!」
(*゚ー゚)「あ、そろそろフィレンクトさん爆発で焼け死にますね。猫山さん…いやイトーイさん!
出番です! 見ごたえのある最期をお願いします!」
(,,゚Д゚)「俺を赤ピクミンかなにかと勘違いしてませんか?」
<ドカーン!!
(*^ー^)ノシ「おっ、言ってるそばから飛びましたね〜! じゃあ猫山さん! 逝ってらっしゃい!」
(,,゚Д゚)「字が違うと思うんですけど」
227
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:56:17 ID:41sRHH8w0
っ( _L )っプスプス
( ■∀■)「……応援してくれた皆、ありがとう! 君たちのおかげでまた悪を一つ成敗できたよ!」
( ■∀■)「だけど悪というものは雑草のようにしぶとい。
真の平和のためには、明るい光でこの世を照らす必要があるんだ!」
( ■∀■)っ「そのために……最後に皆の力を借りて、正義を執行しようと思う!」ガラガラ
⊂===以`゚益゚以/===⊃
| /
( ヽノ
ノ>ノ
レレ
以`゚益゚以「あっホントにやるんだ」
228
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:57:09 ID:41sRHH8w0
( ■∀■)「最後にこの怪人を正義の炎で焼き尽くす! でも、そのための『エンジョーポイント』が足りないんだ……!」
以`゚益゚以「よくそのネーミングで朝の放送枠通ったな」
( ■∀■)「良い子のみんなー! 俺たちに、君たちの善なる心を分けてくれー!」
从・∀・#ノ!リ人「バクレッドー!! 妹者の力を使ってくれー!!」
*(#‘‘)*「がんばえー!! 焦がせー!!」
⌒*リ#´・-・リ「灰にしちまえぇー!!!」
以`゚益゚以「この国って義務教育あるんじゃなかったっけ?」
229
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:58:04 ID:41sRHH8w0
( ■∀■)「よし……エンジョーポイントが貯まった! バクサンジャー、必殺技だ!」
( ■∀■)「『ニトログリセリン』!」
( ■Д■)「『アセトアルデヒド』!」
(■e■)「『硫化水素』〜」
(,,■Д■)「『硝酸アンモニウム』!」
(=■ω■)ノ「『ガソリン』!」
以`゚益゚以「見事にほぼ引火性だ」
( ■∀■)「バクサンジャー合体奥義!!『大炎上』!!」カッ!!!
以;`゚益゚以「ぎゃあああぁぁあああぁあ!?!?!?!?」
.,、
(i,)
|_|
↑燃やされているように見える見事なAA
230
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:59:12 ID:41sRHH8w0
<ギィヤァァアアアアア!!!!
(;´∀`)「ほ、ホントに大丈夫なのかモナ……!? めちゃくちゃ燃えてるように見えるし悲鳴凄いし!」
(*゚ワ゚)「なんて演技のスキルなの!? 猫山さんったらあんなことも出来たなんて……見直したわ!!」
(;´∀`)「知り合いが燃やされてるシーンを見ているとは思えないほどにキラキラした瞳だ……」
(*゚ー゚)「もーう、大丈夫ですよ課長。あれは最新技術のCGで、実際の炎は小さいんですから」
(;´∀`)「そ、そうモナね。ちょっとあまりに猫山さんの叫び声がリアル過ぎて不安になったモナ」
(*゚ー゚)「彼っていつもダウナーな感じですからね。
それにこれはドラマじゃないんですから、ホントに燃えたり爆発したりなんて起こるワケ……」
<ドカーン!!
(;*゚ー゚)「………え?」
231
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 22:59:29 ID:doo2FjAM0
支援
232
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:00:23 ID:41sRHH8w0
l从・∀・;ノ!リ人「な、なんじゃ!? 熱いのじゃ!」
*(;‘‘)*「煙でなんにも見えないよ〜!!」
⌒*リ;´・-・リ「な、なに……? 怖いよママ……」
(;"ゞ)「な、なんだ……!? ここで爆発なんてシーンないぞ!」
(;´∀`)「まさか機材トラブルモナ…!? 関ケ原さん、とにかく観客の避難を!」
(;"ゞ)「スタッフの皆! お客様の安全を第一に現状確認を急げ!」
<キャー!!
<ヘ、ヘリカル!? ドコー!?
(;*゚ー゚)「子どもの叫び声……って、あ、あれ!!」
*(;;)*「うわぁーん!! たすけてぇー!!」
( ■Д■)っ*(;;)*
(;*゚ー゚)「小さな女の子が…! なにしてるのあの人!?」
233
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:01:17 ID:41sRHH8w0
( ■Д■)「くっくっく……言われた作戦通り上手くいったぜ」
( ^Д^)∩ヌギッ
(;"ゞ)「タカラくん! 一体これはどういうことだ!」
(,,^Д^)「えっ? いや俺はこっちですけど」
( "ゞ)「えっ……あ、じゃああっちはプギャーくんか。ごめんねまた間違えて」
(,,^Д^)「いえいえ。なんかよく間違えられるんですよねー」
(#^Д^)「おいこっち見ろ!! 子ども人質に取ってんだぞ!!」
(,,゚Д゚)「そんな自信満々に言うことじゃないと思う」
234
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:02:11 ID:41sRHH8w0
(’e’)「ふふ、相変わらず人の顔を覚えないですね〜関ケ原社長〜」
(=゚ω゚)ノ「いや……関ケ原『団長』と呼んだ方がいいかよう?」
(;"ゞ)「なっ……! なぜその呼び方を!?」
(,,^Д^)「おっとなんかシリアスなパート始まりそうですよ」
(,,゚Д゚)「この作品でもそういう展開アリなんですね」
( ^Д^)「俺たちはお前が5年前に立ち上げた劇団の元アクターだよ。
毎日必死に練習して、劇団の月謝納めて、お前の言うことを信じて……」
(#^Д^)「……でも、お前はある日いきなり劇団の解散を告げた!! いつまで経ってもロクな台本作らねぇと思ったら、俺らみてぇな奴らを相手に随分アコギなことやってたみてぇだな!!
路頭に迷った俺たちから巻き上げた金で会社作った挙句こんな遊園地なんか作って…! 許せるワケねぇだろ!!」
(,,^Д^)「あちゃー……やっぱあくどいことしてたんだなぁあの人」
(,,゚Д゚)「あれ、知ってたんですか?」
(,,^Д^)「噂程度ですけどね。人は見かけによりませんねー」
235
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:02:40 ID:41sRHH8w0
(;"ゞ)「き、君たちはあの…!? そ、それは違う、あの時は…!」
(#^Д^)「言い訳なんざいらねぇ!! てめぇに要求すんのはただ1つ……逃走用のヘリと、慰謝料として30億だ!!」
(,,゚Д゚)「1つじゃないじゃんってツッコミはしてもいいんだろうか」
(,,^Д^)「まぁまぁ、テンション上がってるんだし細かい所は見逃してあげましょうよ」
(#^Д^)「おいさっきからうるせえんだよそこの2人!! 空気読め!!」
(;^Д^)「……って、え、あれ? 生きてる? 2人とも? なんで?」
236
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:03:44 ID:41sRHH8w0
(;=゚ω゚)ノ「馬鹿な! 見せしめとしてあの2人はマジで吹っ飛ばす予定のはずじゃ……!?」
(,,゚Д゚)「リハの時にはなかった爆薬の匂いしたんで、普通に関節外して抜け出しましたよ」
(,,^Д^)「俺も普通に爆風と破片避けただけですけど」
(;=゚ω゚)ノ「な、なんだこいつら……意味わからんよう……」
(;’e’)「こわ〜」
237
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:05:02 ID:41sRHH8w0
(;*゚ー゚)「猫山さん! 一体何があったんですか!?」
(,,゚Д゚)「何がって……まさかさっきまでのレス読み飛ばしたんですか?」
(;*゚ー゚)「この状況でもまだふざけるの…? 嘘でしょ……?」
(;´∀`)「こ、子どもを放すモナ! その子は関係ないはずモナよ!」
(#^Д^)っ「うるせぇ!! 俺たちはもうとっくに終わってんだよ!! 要求が呑めねぇってんなら……」
(#^Д^)っT*(;;)*「このガキの頭ぶっとばすぞ!!」
(;*゚ー゚)「じゅ、銃!? 嘘でしょ!?」
(;"ゞ)「や、やめてくれ!! 私が悪かったから……!!」
(;´∀`)「ややややばいモナ!! 落ち着くモナー!!」
(,,゚Д゚)「うん……? あんなのでなにしてんですかねあの人」
(,,^Д^)「そういうお年頃なんじゃないですかねぇ。あっ最新型発火演出装置は無事だ! よかった〜」ホッ
(;*゚ー゚)「いやアンタらは落ち着きすぎでしょ!」
238
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:06:18 ID:41sRHH8w0
(;"ゞ)「す、すぐに警察に連絡を……」
(,,^Д^)「いえ、大丈夫ですよ社長。連絡の必要はありません」
(;*゚ー゚)「なに言ってるんですか! これはもう明らかに事件じゃ……!」
(,,^Д^)っロ「だって、もうここにいますからね」
(;´∀`)「け、警察手帳……ってことは、警察!? アクターさんじゃなくて!?」
(,,^Д^)「元々はこの遊園地の黒い噂をあばくための潜入調査でしたが……まさかこんなことになるなんて、不覚です」
(;^Д^)「サツだと!? くそっ、潜んでやがったのか!」
(,,゚Д゚)「あの、お二人続けて喋るのやめてくれません? 分かりづらくて」
(*゚ー゚)「正直同感だから今回は見逃すか」
239
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:07:20 ID:41sRHH8w0
(゚、゚;トソン「ヘ、ヘリカル! お願い、うちの子を離してください!」
(#^Д^)「ダメだ、このガキは人質だ! おいお前ら、手筈通りいくぞ!」
三*(;;)*⊂(#^Д^)ダッ
三(=゚ω゚)ノダッ
三(’e’)ダッ
(;"ゞ)「か、観覧車の方に逃げる気か!?」
⊂(゚、゚;トソン「ヘリカルー!!」
*(;;)*「うわぁん! おかぁさーん!!」
(゚、゚*;トソン「は、初めてお母さんと呼んでくれましたね!
5年前のあの日、亡くなった親友から引き取ったあなたはずっと私のことをトソンさんと呼んで、やっぱり血の繋がりがないとあなたの本当に母親にはなれないのかなと悩んでいたけどようやく!!」
(*゚ー゚)「なんかめちゃくちゃ重そうな設定ある人出てきた……」
(,,゚Д゚)「あの人たちで短編一つ書けそうですね」
(;´∀`)「と、とにかく追いかけるモナ!」
240
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:08:24 ID:41sRHH8w0
(;*゚ー゚)「わぁ、大きな観覧車……!」
(,,゚Д゚)「※観覧車の大型AAが見つからなかったため描写はありませんが、俺たちは犯人たちを追って観覧車の近くまで移動したところです」
(*゚ー゚)「私のさっきのセリフだけで十分伝わるだろ」
(#^Д^)「この観覧車が一周するまでだ! それまでにヘリと金を用意できなかったら、このガキの命はねぇぞ!」
*(;;)*「助けておかぁさん! ママ! 母上! お母様! おふくろ! マザー!」
(*゚ー゚)「お母さんって呼べなかった弊害が今めちゃくちゃ出てるっぽい」
(゚、゚*トソン「ヘリカルーッ!! もっと呼んで!! 目線こっちで!! キャーッ!!」
(*゚ー゚)「ファンサ?」
241
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:09:30 ID:41sRHH8w0
<ガチャ バタン
(;´∀`)「しまった、犯人たちが観覧車に乗っちゃったモナ! あれじゃあ手出しできないモナ〜!」
(;,^Д^)「なんて悪いやつらだ! 特別料金払わずに、一つしかないシースルーゴンドラに乗るなんて!」
(*゚ー゚)「薄々思ってたけどこの警察の人たぶんハズレだな」
(;"ゞ)「30億なんてすぐには用意できない……ど、どうすれば!」
(,,^Д^)「お任せください。警察として俺がすぐにあの子を助けます!」
(゚、゚;トソン「お、お願いします! どうかヘリカルを、うちの子を!」
<コロンダ! タスケテ! オマワリサーン!!
(,,^Д^)「おっと他にも困ってる人の声がする! 行かなきゃ!」
(^Д^,,)三ビューン
(;*゚ー゚)「ちょっ今行かないで……ってもういない! 嘘でしょあの人!?」
(,,゚Д゚)「仕事熱心な人ですね。プロだ」
(;*゚ー゚)「いや優先順位明らかにこっちでしょ!」
242
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:10:25 ID:41sRHH8w0
<オーイ!
(;゚∀゚)「社長! これは一体どういう……!?」
(;"ゞ)「ジョルジュ君! よかった、無事だったんだね!」
(;゚∀゚)「俺はなんとか……あいつらは?」
(;"ゞ)「子どもを人質にとって、観覧車に乗り込んでしまった。一周するまでに要求を呑まないと……」
( ゚∀゚)「そんな! もうあんな高くに……社長、こうなったら要求を呑むしか!」
(;"ゞ)「わ、分かっているが……」
(,,゚Д゚)「あなたが助けにいけばいいんじゃないですか?」
( ゚∀゚)「……へ?」
(;*゚ー゚)「ちょ、ちょっと、猫山さん?」
243
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:11:15 ID:41sRHH8w0
(,,゚Д゚)「ヒーローなんですから、ほら。ちゃちゃっとお願いします」
(;゚∀゚)「い、いや……流石にそれはちょっと」
(;*゚ー゚)「なに無茶言ってるんですか! あんな高いゴンドラまで行ける訳ないでしょ!
ドラマや映画じゃないんだから!」
(,,゚Д゚)「……」
(;*゚ー゚)「あぁもう、あの警察の人は他の人助けに行っちゃったし……!
私、ちょっとインフォメーションに説明に行ってきます! 猫山さんは一応、観覧車の近くにいてください!」
(,,゚Д゚)「了解」
(゚ー゚*;)三ダッ
244
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:11:18 ID:doo2FjAM0
支援
245
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:12:10 ID:41sRHH8w0
(゚Д゚,,)「……」
(,,゚Д゚)「はい。じゃあ、行ってらっしゃい」クルッ
(;゚∀゚)「いやいやいや無理だって! 俺に何を期待してるんですか!?」
(,,゚Д゚)「あ、そっか。今はマスクとかないですもんね。どっちにしろヒーローも顔を隠さなきゃ」
(;゚∀゚)「そういう問題じゃない……ドラマでは紐で引っ張ったりCG使ったりしてるだけで、リアルの俺は無理なんですよ!
俺はただの俳優で、ヒーローじゃないんです!」
(,,゚Д゚)「……俳優? あなたが?」
(,,゚Д゚)「……」
(,,-Д-)「……」ウーン
(,,-Д-)「………」
(,,-Д゚)「…………よし」
(,,゚Д゚)っ「じゃ、ちょっと代わりに観覧車見といてください」カタポン
( ゚∀゚)「えっ?」
(゚Д゚,,)三ダッ
(;゚∀゚)「ちょ、ちょっと!? どこ行くんすか!?」
246
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:13:38 ID:41sRHH8w0
本来なら追加料金700円がかかるシースルーゴンドラの観覧車内
( ^Д^)「……よし、とりあえず立ててもらった作戦通りだな」
(=゚ω゚)ノ「でもプギャー、念のために貰ってたアレ、回収しなくてよかったのかよう?」
(#^Д^)「拾う暇なかったから仕方ねぇだろ。
あの俺に顔が似たアクター、練習中もやけにチラチラ見てくるなと思ったら……クソッ!!」
*(;‘‘)*ヒィッ
( ^Д^)「ふん、まぁいい……おいガキ、大人しくしてろよ」
*(;‘‘)*「こ、怖くなんかないもん! 絶対マミーが助けてくれるんだから!」
(’e’)「世の中そんなに甘くないよ〜」
*(;‘‘)*「おっかぁは絶対助けにきてくれる! 実の母が亡くなった後、自分のキャリアを棄ててまで私を引き取って育ててくれたお母様を信じてる!」
(=゚ω゚)ノ「呼び方がバラバラだ……パニックになってるよう」
( ∵)「まぁいきなり攫われたらこうなっちゃいますよ」
( ^Д^)「いやこのガキの元々の性質だろ」
( ^Д^)「………ん?」
247
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:14:36 ID:41sRHH8w0
(;^Д^)「な、ななななんだお前!?」
( ∵)ノシ「どうも。ねこや……じゃなかった。USJ非公式マスコットキャラクター、ビコーズくんです」
(;^Д^)「いや喋んねぇだろビコーズくん!」
(;=゚ω゚)ノ「ど、どうやってここに来たんだよう!?」
( ∵)「普通に登ってきましたけど」
(;’e’)「登ってって……ほぼ頂点のゴンドラまでこれる足場なんて」
( ∵)「いや沢山ありましたよ、カラフルな足場が」
(;^Д^)「……まさか、ゴンドラを駆けあがってきたのか?」
(;=゚ω゚)ノ「なんだようコイツ……!」
(;’e’)「怖〜」
248
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:16:10 ID:41sRHH8w0
( ∵)「ドアこじ開けたけど、やっぱ高い所は寒いですね。さっさと終わらせて帰ろ」
(;^Д^)っT「ま、待て! 近付くんじゃねぇ!」カチャ
( ∵)「こんな狭いゴンドラの中で近付くなとか言われてもちょっと……」
(#^Д^)っT*(;;)*「うるせぇ!! く、来るなよ……来たらこのガキの頭ぶっ飛ばすぞ!!」
( ∵)「……さっきも思ったんですけど」
( ∵)っT「こんなおもちゃで何してるんですか?」
(;^Д^)∩「えっ……あ、あれ!? 俺のモデルガンが!?」
( ∵)っT「あっでもアルファベットみたいでいいな、ちょっと欲しい。
アルファのファンメイドグッズとか誰か作ってくれないですかね」
(;^Д^)っ「ま、待て! こっちにはまだガキが……!」
( ∵)っ*(;‘‘)*「じゃ、自分もう帰りますね」
(;=゚ω゚)ノ「プギャー! ガキも取られてるよう!?」
(;^Д^)「はぁ!? さ、さっきまで確かに掴んでたのに……!?」
(;’e’)「怖〜〜」
249
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:16:45 ID:41sRHH8w0
(;^Д^)「ば、馬鹿が!! いくらなんでも、普通の人間がこんな高い所から下りられるワケがない!!」
*(;;)*「うわぁぁん!! 高いよー怖いよー!!」
( ∵)「まぁ、普通の人間ならそうでしょうけど」
(#^Д^)「お前ら! やっちまうぞ!」
(#=゚ω゚)ノ「や、やってやるよう!」
(#’e’)「ガキ返せ〜〜!」
( ∵)「……」
( ∵)ノシ「今の俺、ヒーローなんで」
ピョン彡( ∵)っ*(;;)*
( ^Д^)「は?」
(=゚ω゚)ノ「は?」
(’e’)「は〜〜〜?」
250
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:17:21 ID:41sRHH8w0
*(;;)*「きゃあああ!!」ヒュウウ
( ∵)「あ、ジェットコースター見える。あとで乗れるかな」ヒュウウ
*(;;)*「うわぁぁん!! おかぁさーん!!!」
( ∵)「……」
( ∵)「たすけてーお巡りさーん」
<ダダダダダ
三(,,^Д^)+「助けを求める市民の声が!!」ダッシュ
( ∵)っ*(;;)*
∩ ∩ キャッチ!
(,,^Д^)
251
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:18:27 ID:41sRHH8w0
(,,^Д^)∩「ふぅ、危ないあぶない。大丈夫かい?」
*(;‘‘)*「めちゃくちゃふんわり受け止めてくれた……人をダメにするソファ……? ニトリの商品……?」
( ∵)「流石。プロだ」
(,,^Д^)「しかし、観覧車から飛び降りてきたの? 怪我しちゃうかもしれなかったんだよ」
*(‘‘)*「怪我どころか死を覚悟してましたけど……」
( ∵)「なんか一周回って大人っぽくなりましたね」
(,,^Д^)「子どもの成長は早いなあ」
*(‘‘)*「早いっていうか止まりそうになったんだよ」
<アノ、オマワリサーン!
(,,^Д^)「ん?」
( ∵)「やべっ」
(∵ )三ダッ
252
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:19:18 ID:S9pUpLiE0
リアタイラッキー支援
253
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:19:38 ID:41sRHH8w0
(;*゚ー゚)「いた! 今インフォメーションで園全体に連絡を……って、アレ? 女の子いる?」
(,,^Д^)「あ、ハロワの人! もう終わりましたよ!」
(;*゚ー゚)「お、終わった……? え、どういうこと?」
<ティロリ ティロリ ティロリ♪
(*゚ー゚)「なんで遊園地でマックのポテト揚がる音が聞こえるんだよ」
(,,^Д^)「あっ、応援のパトカーたちが来ましたね!」
(;*゚ー゚)「えっ今のパトカーのサイレンの音!? 嘘でしょ!?」
(,,^Д^)っ*(;‘‘)*「すいません、自分ちょっと事情説明してくるんで……この子のこと頼みます!」
(^Д^,,)三ダッシュ
(*゚ー゚)「はぐれメタルくらいすぐどっか行くなあの人……」
254
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:20:27 ID:41sRHH8w0
(;*゚ー゚)「えっと……だ、大丈夫? 怪我とかしてない?」
*(;‘‘)*「はい……怖かったけど、だいじょぶです」
(*゚ー゚)「今のお巡りさんが助けてくれたんだね。じゃあ、お姉ちゃんと一緒にお母さんのトコへ……」
*(‘‘)*「ちがうよ! お巡りさんも助けてくれたけど……その前にね、ヒーローが来たの!」
(*゚ー゚)「……え」
*(‘‘)*「ぴょんぴょんって飛んできてくれてね、助けてくれたの!
信じてもらえないかもしれないけど……でもね、ホントだよ! いたの、ヒーロー!」
(*゚ー゚)「……」
*(;‘‘)*「う、嘘じゃないよ! びっくりするくらい虚無な顔してたけど……で、でもホント!」
(* ー )「……ううん。信じるよ」
(*゚ー゚)「お姉ちゃんも信じてるから。ヒーロー」
255
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:21:12 ID:doo2FjAM0
支援
256
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:21:24 ID:41sRHH8w0
(*゚ー゚)「……そういえば、猫山さんはどこに?」
(,,゚Д゚)「ここに」
(;*゚皿゚)「ぎょんわあぁわっ!?」
(,,゚Д゚)「うわっ……本当に悲鳴汚いですね、練習しといた方がいいですよ」
(;*゚ー゚)「悲鳴の練習なんかあるか!! ビックリさせないでくださいよ!」
(,,゚Д゚)「おあいこだと思いますけど」
(゚、゚;トソン「ヘリカル! よかった無事で!」タタッ
*(‘‘)*「縺頑ッ阪&繧薙?∵ッ堺ク翫!」
(*゚ー゚)「とうとう文字化けしてしまった」
(,,゚Д゚)「相当複雑なバックボーンがあるっぽいですね」
(゚、゚*トソン「ええそうですね、今夜はヘリカルの大好きなシチューにしましょう!」
(*゚ー゚)「まぁ伝わってるっぽいし大丈夫か……」
(,,゚Д゚)「親子の絆だ」
257
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:25:27 ID:41sRHH8w0
(,,゚Д゚)「……さて、じゃあ俺たちも帰りましょうか」
(*゚ー゚)「いや、多分まだ帰れませんよ。私たちも事情聴取とかされるだろうし」
(,,゚Д゚)「え〜もう定時なんで帰りたいんですけど」
(*- -)「定時なんてもう気にする必要ないでしょ。どうせしばらく運営停止だし」
(,,゚Д゚)「……え?」
(*゚ぺ)「そりゃそうでしょ。こんな事件起きたんだし、社長の黒い噂も出てきたし……。
数ヶ月は閉園でしょうね。もう、私だって色々乗りたかったのに!」
(,,゚Д゚)「……ということは、俺のバイトは」
(*゚ー゚)「当然無くなりますね」
(,,゚Д゚)
258
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:26:25 ID:41sRHH8w0
(*゚ー゚)「まぁいいじゃないですか、元々怪しいお仕事でしたし。
それに以前『バイトは不安定なところがある』って言ったでしょう? 意外と多いんですよね〜こういう終わり方」
(*^ー^)「明日からまた頑張りましょう! 私も引き続き、サポートさせてもらいますから!」
(,,゚Д゚)「……」
(*゚ー゚)「さて、そろそろ私たちも警察のところに行きますよ!」
(,,゚Д゚)「……いえ、俺ちょっと用事思い出したんで、ここで失礼を……」
(゚ー゚*)っ(,,゚Д゚)「いよいよ過程すら省かれるようになったか」ズルズル
259
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:27:20 ID:41sRHH8w0
深夜、USJ内
(;^Д^)「はぁはぁ……よし、なんとか警察署から抜け出せたな」
(;=゚ω゚)ノ「プギャーにそっくりだったあの警官、ビックリするくらい簡単に騙せたよう」
(;’e’)「ちょろ〜」
(=゚ω゚)ノ「しかしプギャー、なんで遊園地に戻ってきたんだよう? もっと遠い所に逃げた方が……」
(#^Д^)「馬鹿野郎! 何が何でも、ここに隠してたアレは回収しなきゃなんねぇだろうが!」
(;’e’)「あんなの回収したって意味ないと思うけど〜」
(;^Д^)「少しでもあの人に繋がるもんは消しとかねぇと、消されるのは俺らだ!
サツに捕まるのはそれからじゃねぇと……って」
( ^Д^)っy=ー「あったぜ……隠してた、『本物の銃』!」
260
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:28:54 ID:41sRHH8w0
( ^Д^)「念のためにって貰ったはいいが……こんなことになるなら素直にこっちを持っときゃよかったな」
(;=゚ω゚)ノ「あのモデルガン、まさか一目でバレるなんて思わなかったよう」
(;’e’)「ほんとにね〜」
(#^Д^)「全くだぜ、あの着ぐるみ野郎……。
声が籠っててあん時は気付けなかったが、おそらく怪獣役のヘルプで呼ばれてたヤツだ」
(#^Д^)┌┛「アイツさえいなけりゃ今頃は……! クソッ!!」ゲシッ
<ガシャン!!
(’e’)「あれ? これって……」
261
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:29:35 ID:41sRHH8w0
.,、
(i,)
|_|
(=゚ω゚)ノ「ショーで使った発火演出装置だよう。なんでこんなトコに……」
( ^Д^)「……そうだ、いいこと思いついたぜ」
( ^Д^)「コイツの設定を弄って、遊園地全体を燃やしてやるんだ!
そうすりゃ関ケ原の野郎に大損害を与えられる!」
(;=゚ω゚)ノ「そ、それはやりすぎじゃあ……」
(#^Д^)「もうとっくに俺らは終わってんだ!! 今更罪の1つや2つ増えたって変わんねぇよ!!」
(;=゚ω゚)ノ「……っ」
(’e’)「やっちゃえ〜」
(#^Д^)「くくく……ざまあみろ関ケ原、これが俺たちの復讐だ……!!」
トントンっ( ^Д^)
( ^Д^)「あぁ?」
( ∵)っ
262
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:30:53 ID:41sRHH8w0
(;^Д^)「……うわぁ!? なななんだお前……って、お前は!?」
(;=゚ω゚)ノ「ビコーズくん!? どうしてこんな時間に!?」
(;’e’)「暗闇で見るとなおさら怖〜」
(#^Д^)っy=ー「お前っ……!! 今日はよくもやってくれたなぁ!!」
( ∵)
(#^Д^)っy=ー「すかしやがって……言っとくがな、コイツは本物だぞ。
死にたくなかったら、さっさとそのふざけた着ぐるみを脱ぐんだな!」
( ∵)
(#^Д^)っy=ー「……おいサッサとしろよ! マジで撃つぞ!! アァ!?」
((( ∵)テクテク
(;^Д^)っy=ー「な、なんだよ……来るなよ、近づくなよ!!」
((( ∵)テクテク
(;=゚ω゚)ノっ「……プギャー、コイツ、もしかして、中身ちが……」
っ(;^Д^)っy=ー「うおうッ!?」ビクッ
<パァン!!
263
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:31:32 ID:41sRHH8w0
(;=゚ω゚)ノ「な、なな……なにマジで撃ってるんだよう!?」
(;^Д^)「おお、お前が急に肩叩くから……!?
し、しらねぇ、知らねぇ!! 俺の、おれのせいじゃな……」
(;’e’)「………あれ?」
(メ∵)
(;=゚ω゚)ノ「……血、出て、ない………?」
(メ∵)
(((メ∵)テクテク
(;’e’)「ひぃっ!?」
264
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:32:19 ID:S9pUpLiE0
しえん
265
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:32:38 ID:41sRHH8w0
(;^Д^)っy=ー「う、うわああぁぁあ!?!?!?」
バン!! バンバン!!
(メ∵)グシュ バシュッ
(メ∵)
(((メ∵)テクテク
(;^Д^)っy=ー「あ、ああぁ………」
(^Д^;)三「うわああああぁぁああ!?!?!?」ピュー
(;=゚ω゚)ノ「プギャー!?」
(;’e’)「ちょっ自分だけ逃げるなんてっ……!?」
(メ∵)っ(;=゚ω゚)ノ「ひぃっ!?」ガシッ
(メ∵)っ(;’e’)「うわぁ〜!?」ガシッ
<ギャアアァアアアァ!!!!
<ウワアアァァ!?!?
266
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:33:31 ID:41sRHH8w0
(;^Д^)「はぁっ、はぁっ……な、なんだ!? なんだよあのバケモノ!?」
(;^Д^)「ここで働いてた時は、いつも中身はただの人間だったはず……!? なんだよアレ!?」
ドカッ
(;-Д-)「うわあっ!?」コロビッ
(;-Д^)「痛ってて……ば、馬鹿野郎!! どけっ………」
(;^Д^)「…………え」
( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)
( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)
( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)
( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)
.
267
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:34:26 ID:41sRHH8w0
(;^Д^)「アっ……あ、アァ、ああァ…………」
<ザッザッ
(;^Д^)「ひィッ!?」ビクッ
(メ∵)
(メ∵)っ三ポイッ
ゴロゴロ…
三( ∵)( ∴)
(;^Д^)「は、はァっ、はあ……?」
(;^Д^)(着ぐるみ、きせられ、頭、だけ……?)
(;^Д^)( ふた、つ)
(= ω )ノ ( e )
.
268
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:35:13 ID:41sRHH8w0
(;^Д^)っy=ー「う、うわああぁぁあっあああ!?!?」バンバンバン!!
(メ∵)ピスッパスッ
(((メ∵)テク テク
(;^Д^)っy=ー「あぁ、く、来るな!! くるなよ、やめろ!!!」カチカチ
(((メ∵)テクテク
( ;Д;)「いや、いやだ、しにた いや やめ、やめ……!!!」
(メ∵)
( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)
( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)
( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)
( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)
「くるなあああぁぁァアアぁぁあああ!!!!!」
.
269
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:35:33 ID:41sRHH8w0
.
270
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:36:02 ID:41sRHH8w0
<ブチッ
<ゴソゴソ
<ギュッ
<ゴロン
<コロコロ…
( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)
( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)
( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)
( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)
( ∵)( ∵)( ∵)
(メ∵)「………」
271
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:36:38 ID:41sRHH8w0
(((メ∵)テクテク
(((メ∵)テクテク
(((メ∵)テクテク
(メ∵)ピタッ
.,、
(i,)
|_|
272
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:38:34 ID:41sRHH8w0
(メ∵)「…」
(メ∵)「……」
(メ∵)「………」
273
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:39:42 ID:41sRHH8w0
(
)
i フッ
|_|
第4話『アクター』 おわり
274
:
名無しさん
:2025/04/25(金) 23:42:35 ID:S9pUpLiE0
乙乙締め方良いね〜
毎話面白くて天才だし、焼けコール治安悪すぎて好き
四大四天王懐かしすぎて涙出た…ずっと待ってる
275
:
名無しさん
:2025/04/26(土) 00:03:04 ID:ubjmOiXU0
乙乙
この街きな臭過ぎるしゴンドラいいやつ乗ってるのもワロス
遊園地にやってきてしまった( ∵)読み返したいなー
276
:
名無しさん
:2025/04/26(土) 00:35:12 ID:uq6CsCos0
おつ
277
:
名無しさん
:2025/04/27(日) 16:57:58 ID:Sd5dJgZc0
ギャグも面白くてメタネタも絶妙でホラーはしっかり怖い、最高
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板