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乗合自動車(バス)総合スレ

2070OS5:2023/10/30(月) 19:19:56
https://news.yahoo.co.jp/articles/e15c2be1a4bb8c1764b7634614da8edc440335fc
北陸新幹線で不便になる「名古屋〜福井」高速バス増便! “直通”移動を確保 立地最強ターミナル駅も本領発揮へ
10/30(月) 16:42配信

乗りものニュース
高速バス名古屋〜福井線が増便
ジェイアール東海バスの車両(画像:ジェイアール東海バス)。

 北陸新幹線の敦賀延伸を控え、高速バス「名古屋〜福井線」が増便します。2023年10月25日、ジェイアールバス東海ら運行4社がダイヤ改正の概要を発表しました。

 JRでは「北陸道ハイウェイバス」と呼称する名古屋〜福井線。現在は8往復の運行ですが、12月1日から、7時台発と20時台発の便を追加し10往復となります。敦賀、武生、鯖江といった県内主要都市にも停車します。

 土休日など特定日には、福井からさらに「あわら湯のまち駅」「三国駅」まで1往復を延長運転。名古屋〜三国の直行バスは、ジェイアールバス東海バスが昨年から新幹線開通後の需要を見越し期間限定で運行してきましたが、北陸道ハイウェイバスに組み込まれます。

 また、「武生」のバス停は、北陸新幹線の越前たけふ駅前の交通広場に移設し、バス停名も「越前たけふ」に変更。同駅は新幹線の単独駅ですが、北陸道のICや国道8号バイパスに至近で、新たな交通ターミナルとしての役割が期待されています。

 名古屋〜福井間は北陸新幹線が開通すると、鉄道では敦賀で乗り換えが必要になることから、利便性の低下が指摘されています。それに伴う直通の移動需要の増加を見越したダイヤ改正です。

乗りものニュース編集部

2071OS5:2023/11/01(水) 09:39:42
https://news.yahoo.co.jp/articles/4656d1652755fb8606c9e70194d457be54a4e16e
運転手不足「もう限界」 北海道最大手バス会社の秘策は路線の短縮
11/1(水) 7:10配信

朝日新聞デジタル
札幌圏を中心に計約640便の廃止や短縮、減便を決めた北海道中央バス=札幌市中央区

 北海道内バス最大手の北海道中央バス(小樽市)は31日、12月1日のダイヤ改定で札幌圏を中心に路線バス約640便を再編すると発表した。札幌市や小樽市、空知地方などを走る便約7300の1割近くにあたり、札幌市郊外から札幌駅など中心部に向かう12路線が地下鉄の駅までに短縮される。運転手不足が深刻化し住民の足に影響し始めた。

 札幌市内を走るJR平和駅前―札幌駅など2路線54便を利用者の減少で廃止するのをはじめ、札幌や北広島市などの12路線283便で走行区間を短縮するほか、札幌市や小樽市、岩見沢市、滝川市、千歳市などの65路線307便を減便する。

 路線短縮・減便するのは地下鉄や他のバス会社と並走する区間や路線が中心で、短縮する283便は札幌郊外と札幌駅など中心部を結ぶ平日ダイヤ約1200便の2割に及ぶ。札幌市清田区や豊平区などから札幌中心部に向かう路線を短縮することで、運転手の乗務時間の削減を図るのがねらいだ。

 例えば、札幌駅と札幌市清田区の清田団地や北広島市の柏葉台団地などを結ぶ路線は、地下鉄東豊線の福住駅までに短縮する。札幌駅北口と札幌市北区の屯田地区などを結ぶ一部の路線は地下鉄南北線麻生駅までに縮める。

 短縮や減便について同社が理由として挙げるのが運転手不足だ。高齢化が進み、退職者に対して新規採用の数が足りない状況が続いている。北海道中央バスでは、コロナ禍前の2019年に約1300人いた運転手は今年4月に約1100人と約200人減った。これまでは公休に出勤するなどして対応してきたが、「もう限界」(バス事業部)と再編に踏み切った。

 これだけの路線再編は過去に例がないとみられ、北海道中央バス札幌市と相談のうえ、10月中旬に市内約10カ所で町内会向けの説明会を開催した。同社は「地下鉄など他の交通機関を代わりに使えば生活の足は確保できるように配慮し、お客さんにはなるべく迷惑がかからないようにしたい」(バス事業部)という。

 残業時間の規制により運転手の数が不足する「2024年問題」への対応も迫られている。来年4月のダイヤ改定では夜の便の繰り上げや減便なども検討する考えだ。(堀篭俊材)

■■北海道中央バスのダイヤ改定で廃止や短縮になる主な路線

【廃止】2路線54便

・72南郷線 札幌駅前―JR平和駅前

・東64伏古北口線 札幌駅北口―東営業所

【路線短縮】12路線283便

・85清田団地線 札幌駅前―ヒルズガーデン清田

・86清田団地線 札幌駅前―清田団地

・96柏葉台団地線 札幌駅前―柏葉台団地・輪厚

・79西岡平岸線 札幌駅前―西岡4条14丁目

・22あいの里篠路線 札幌ターミナル―あいの里4条1丁目

【減便】65路線307便

・札幌地区 北光線(バスセンター―北49条東3丁目)など

・小樽地区 山手線(本局前―南小樽駅前)など

・空知地区 滝新線(新十津川役場―滝の川団地)など

 ※路線名の冒頭の数字は系統番号

朝日新聞社

2072OS5:2023/11/06(月) 21:50:33
https://news.yahoo.co.jp/articles/de726f78ed14bbc494476d7e4233ba2486433923
五角形の「既得権」 ライドシェア議論に遅れの懸念 有識者の受け止めも二分
11/6(月) 19:40配信
産経新聞
閣議に臨む岸田文雄首相(中央)ら=首相官邸(矢島康弘撮影)

政府は6日、地域交通の担い手不足の解消へ向けた政策を議論する規制改革推進会議ワーキンググループの初会合を開いた。一般ドライバーが自家用車を使って有償で乗客を運ぶ「ライドシェア」の導入について国土交通省は、タクシーを補完する位置づけとした上で、タクシー会社が運行管理や安全対策などを担当する方向での導入を検討している。だが、その是非は、有識者の間でも受け止め方が分かれている。

【イラストで解説】ライドシェアの仕組み

交通政策に詳しく、自身も運行管理者の国家資格を持つ名古屋大の加藤博和教授は、運行管理をタクシー会社が担う場合、焦点の一つである事故時の責任主体は「運転手とタクシー会社の両方になる」と指摘。ただ、事故を起こさないような組織的な仕組みこそが重要とし、「タクシー会社が一般ドライバーを養成する仕組みが必要。ドライバーを管理下に置かずに責任を持てというのでは、会社側も二の足を踏む」と話す。

同省の有識者委員会メンバーとして、バス事業の安全対策などを検討してきた経験から「どう安全を確保するのかと話をしてきた中で『誰でも運転手ができる』という制度は整合性が取れない」とも訴える。

一方、政策シンクタンク代表の原英史氏は「現実にタクシー不足が起きており、多くの国と同様、事情に応じてライドシェアの法整備を進めるのは当然」と話す。

現段階で議論の着地点は不透明とした上で「タクシー会社のみに管理を認める仕組みにすれば、(運行面で)自社の不利益になることを避け、利用者の利便性を損なうことにつながる恐れがある」と懸念。管理能力がある企業の参入を可能にすべきだとした。

原氏によると、既得権を守る「鉄のトライアングル」として業界、族議員、役所の存在が挙げられる。だが、ライドシェアでは、業界は経営者と労働者、族議員も与党と野党が反目せず、いわば「五角形」となって一緒に反対しており、議論が進みにくいという。

「多くの国で導入されているのに、日本だけ特殊な事情により難しいという議論はおかしい」と早急な対応を求めた。(福田涼太郎)

2073OS5:2023/11/14(火) 15:06:41
https://news.yahoo.co.jp/articles/ebfbcc6264c04a58df938705d47c4c6d63bc9d0f
苦しむバス業界、人手不足の波は「200万都市」にも 過去最大改編へ
11/14(火) 14:40配信
毎日新聞
廃止が決まった札幌駅前とJR平和駅前をつなぐ路線を走るバス=札幌市白石区で2023年11月10日、今井美津子撮影

 運転手不足や事業者の経営状況の悪化により全国で路線バスを巡る環境は急変し、「200万都市」の札幌市もその波に襲われている。道内バス最大手の北海道中央バス(小樽市)は12月1日のダイヤ改正で、札幌市内で一部の路線を廃止し、郊外から中心市街地への乗り入れを取りやめるなど、過去最大規模となる644便の改編を行う。


 中央バスによると、今回の改正は札幌市が中心。同市清田区や豊平区をはじめとした郊外と市中心部を結ぶ平日ダイヤの約1200便のうち、約2割に当たる12路線283便の運行区間を市営地下鉄駅までに短縮。他社の並走路線や地下鉄などの代替交通手段を考慮して対象路線を決めた。

 例えば、清田団地(清田区)や柏葉台団地(北広島市)と札幌駅前を直接結んできた便は地下鉄福住駅(豊平区)、羊ケ丘展望台(同)―札幌駅前は地下鉄平岸駅(同)を終点とする。路線を短縮することで運転手の乗務時間を削減するという。乗客は札幌駅に向かう場合、バスを乗り継ぐか、地下鉄に乗り換えることになる。

 また、札幌駅前―JR平和駅前(白石区)、札幌駅北口―札幌東営業所(東区)の市内2路線54便は廃止。減便は札幌市以外に小樽市、空知地方にも及び、計65路線307便に上る。

 ◇「退職人数に採用人数が追いつかない」

 路線廃止を含むダイヤ改正は今年4月以来で、今回は過去最大規模。背景にあるのは深刻な運転手不足だ。

 中央バスの道内の運転手は2019年4月の約1300人から、23年4月には約1100人にまで減少。これまでに定年引き上げのほか、バスを運転するのに必要な大型2種免許取得費用の貸し付けや返還免除などの補助制度を設け、積極的な採用活動も実施してきた。しかし、担当者は「退職人数に採用人数が追いつかない状況。休日出勤や残業などで対応してきたが、現状維持が難しくなった」と理解を求める。

 運転手不足が及ぼす影響は全国的に深刻化している。大阪都心部のベッドダウンである大阪府富田林市では、運行事業者が23年12月限りでバス事業から撤退すると発表した。

 さらに運送業界では24年4月、労働時間の上限規制が強化され、終業から始業までの休息時間(勤務間インターバル)の下限が引き上げられるなど労働環境改善のための取り組みがスタート。その結果、人手不足が厳しさを増す「2024年問題」が懸念されており、公益社団法人「日本バス協会」は、30年には全国で3万6000人もの運転手不足が生じる可能性があると試算している。

 札幌市内では、中央バス以外の各事業者でも運転手不足が顕著だ。市が路線バスを運行する4事業者に調査したところ、2017年に1962人だった市内営業所の運転手は21年に1810人となり、22年には1658人と減少幅が拡大した。さらに、そのうち59%が50〜60代と高齢化も進んでいる。

 市内の1日当たりの便数は17年から22年までに1678便減少。ジェイ・アール北海道バス(札幌市)も10月のダイヤ改正で、札幌近郊の一部路線で始発便の繰り下げと最終便の繰り上げを実施した。

 ◇「値上げにも理解を」

 市都市交通課の札場義章課長は「想定以上に(運転手減少の)流れが激しい。従来の細やかな運行の維持は困難だ。今回(の中央バスのダイヤ改正)は想定以上だが、やらざるを得ないのが現状だろう。利用者の乗り換え負担などを考えると心苦しい」と語った。

 市は人手不足への対応には、運転手の待遇改善が必須だとしており、7日には市内路線バスの均一運賃(主に210円、240円)について、地元住民らとの協議を踏まえて値上げできる「協議運賃」に改定する方針を示した。事業者の収支状況を好転させ、運転手の待遇改善や路線維持につなげたい考えだ。

 市内の均一運賃は1998年以降、消費税増税分の転嫁を除いて一度も値上げされていないが、物価上昇など経済環境の変化は著しい。全国的にも東京都内など各地で値上げが相次いでいる。札場課長は「待遇改善の状況を作る必要がある。値上げに関しても適正価格があると理解してほしい。来年以降、運転手不足が悪化する要素がそろっている」と危機感を示した。【今井美津子、谷口拓未】

2074OS5:2023/11/22(水) 07:46:42
https://news.yahoo.co.jp/articles/96a5bf1d0b194ef3e2b22cd9c54f9c3ae8e21b98
いわき市の民間路線バス、運転手不足で来年4月に15路線50キロ廃止…「スクール系統」も半減
11/21(火) 15:51配信

読売新聞オンライン
(写真:読売新聞)

 福島県いわき市で路線バスを運行する新常磐交通(いわき市)は来年4月から、市内の15路線(運行距離約50キロ)を廃止すると発表した。コロナ禍による減収や運転手不足などが主な理由。今後、市や公共交通の事業者らでつくる協議会で同意を得た上で、国土交通省に申請する方針。

【図】こんなに減っている…バス運転者数の推移

 同社の計画によると、現在の全運行距離約519キロの約1割に当たる約50キロを廃止し、運行経路の系統を現行の133系統から69系統に減らす。駅や団地などと学校を結ぶ「スクール系統」も43から20に半減される。

 運行の廃止に伴い、同市は中山間地域を中心に予約型の乗り合い交通「デマンド交通」や、NPO法人などが輸送を担う「自家用有償旅客運送」などの代替交通の導入を検討しているという。

 同社ではこれまで、路線バス事業の赤字を黒字事業で補填(ほてん)してきたが、収益の多い高速バスの輸送人員がコロナ禍前と比べて半減。昨年度の赤字額は約2億5000万円に上った。

 また、運転手不足が深刻で、今年度に入って20人以上が退職。現在の運行体制を維持するには30人ほど足りない状態だ。現在在籍する運転手138人の平均年齢は58歳で、半数以上は60歳以上となっており、今後も退職者は増える一方という。

 同社乗合部の鈴木将一次長は「現行の路線を維持していくのは難しい状況。運転手の確保に最大限努めていくしかない」と話している。

2075OS5:2023/11/22(水) 07:48:04
https://news.yahoo.co.jp/articles/d243dfb42c907dd444895666070367e2c35fcf1f
深刻な運転手不足にバス会社もあの手この手…運転体験会に住宅費支援も“地方勤務”がネック…北海道新幹線開業でさらなる需要増加
11/20(月) 19:27配信

HBCニュース北海道
北海道放送(株)

 北海道内でも深刻化するバス運転手が不足している問題。
 バス会社も、あの手この手で人材確保に動いています。

【写真を見る】深刻な運転手不足にバス会社もあの手この手…運転体験会に住宅費支援も“地方勤務”がネック…北海道新幹線開業でさらなる需要増加

 道内で相次ぐ路線バスの廃止や減便。
 北海道中央バスは来月から、札幌市や小樽市で運行する路線バス、およそ650便を対象に、減便やルート短縮、または廃止します。
 理由は、深刻な運転手不足です。

 地域の足を守ろうと奔走するバス会社。
 待ったなしの、運転手スカウトの現場をもうひとホリします。

 こちらは苫小牧市内を走る路線バスの車内…ですが、車内アナウンスはありません。
 行き先表示を見ると、そこには「道南バス」の文字が…。

道南バス担当者
「次の信号を左に曲がります。いいですよ〜!センスがありますね」

 実はこれ、室蘭に本社がある「道南バス」が開いた、路線バスの「運転体験会」です。

参加者(40代)
「(マイクロバスより)ちょっと大きい感覚かな」
道南バス担当者
「これだけ乗れるんですから、すぐに戦力ですよね。ぜひ道南バスに入ってほしいですね」

 バス会社の職員が、熱心にスカウトします。
 参加者の男性は、勤務先の介護施設で利用者の送迎を担当していて、バスの運転に必要な「大型二種免許」を持っています。
 バス会社にとっては、のどから手が出るほど欲しい「即戦力」です。

苫小牧市からの参加者(40代・大型二種免許所持)
「将来的には乗りたい気持ちはあるんですけど、いまの職場を急に辞めるわけにはいかないので」

 運転手不足は、なり手が少ない郊外や地方で特に深刻です。
 室蘭市や苫小牧市を中心に、後志地方などでも運行する「道南バス」も路線の維持が難しくなっていると嘆きます。

道南バス 吉田明 労務部長
「乗務員自体が高齢化している。今後、バス会社として続けていくには乗務員を増やさなければ、労働条件も改善できない」

 このバス会社が運転手の確保を急ぐ理由がもうひとつあります。
 それは、2030年度末の開業をめざす北海道新幹線です。
 開業すると、並行在来線の小樽-長万部間は、バスに転換されることが決まっています。
 道南バスを含めた、後志地方を営業エリアに持つバス会社は、鉄道に代わる交通手段として期待されていますが…

ニセコバス総務部 石島孝俊 副部長
「今のままでは乗務員不足なので、すべての需要を受け入れることはできません」

 このまま運転手不足が続けば、代替バスの便数が限られ、沿線住民の利便性が損なわれるおそれが出てきます。
 そこで道は11日、3つのバス会社に呼びかけて、初めての「合同就職説明会」を開きました。

道南バス担当者
「(大型二種免許取得の)養成制度を設けています。免許を持っていない方でも応募できます」

説明会の参加者(小樽市から・50代)
「『移住支援金』がなければ、バス運転手になりたくても、住む場所は土台を作っておかないと結局勤務できない」

2076OS5:2023/11/22(水) 07:48:18
ニセコバス担当者
「大型二種免許をお持ちなんですね」

説明会の参加者(江別市から・60代)
「畑の趣味とバスの運転が両立できるような環境であれば…」

 定年退職などが進み、去年の後志地方のバス運転手の数は、前の年から10人減って283人となり、年々減り続けています。

 バス会社は、免許取得の支援制度や、長く働ける環境をアピールしますが、地方での就職には、二の足を踏む参加者が多いのが現状です。

ニセコバス総務部 石島孝俊 副部長
「地道な努力で採用していることをPRして、処遇を少しでも改善していきたい」

 バスの運転手不足が深刻な状況になっていますが、人材を確保するため、オホーツクの美幌町では10月に「住宅準備支援金」という制度を設けました。

 町内のバス会社やタクシー会社に運転手として採用され、移住すると、敷金や礼金などの引っ越し費用、最初の1か月分の家賃など、20万円を上限に支給。
 すでに4件の相談が寄せられているそうです。

 他にも、帯広市では22日にバスやトラックの運転体験会を開催。
 対象者は数年後に退職を迎える自衛官です。
 自衛官の多くは、入隊後すぐに大型車の免許を取得しており、バス会社にとっては「即戦力」。
 自衛隊にとっても再就職先の確保につながるというわけなんです。

 私たちの生活に直結するバスの運転手不足。
 運転手の確保には、労働条件や待遇の改善も含めた現実的かつ即効性のある施策の議論が必要です。

北海道放送(株)

2077OS5:2023/11/27(月) 13:33:53
https://news.yahoo.co.jp/articles/36c3132adabc096d734e2900d23b1b72dc6a9dd9
運転手不足 バス深刻 茨城県内減便、人手確保へ優遇策
11/27(月) 7:00配信
茨城新聞クロスアイ
茨城交通の路線バス(資料写真)

茨城県内の路線バスが運転手不足で、大幅な減便を余儀なくされている。主要2社が相次いで発表した。コロナ禍が響いて人手不足が続く中、残業規制が強化される「2024年問題」により、今後さらに深刻化する恐れもある。事業者は労働条件の優遇策を広げるなど運転手確保に力を注ぐ。

■コロナ響く

「必要人員の採用見込みが立たず、来春適用の改善基準を守れない。減便せざるを得ない」

関東鉄道(土浦市)は12月20日から、路線バスを減便すると発表した。総務部取締役の鈴木篤さん(54)は苦渋の決断と強調する。

運転手の残業規制が強化される24年4月まであと約4か月。規制により、必要な人員が増える。現状の運転手の数では難しいと判断し、つくば市など8市町で平日8.5%、土日祝日6.1%、路線バスの本数を減らす。

同社の運転手は減少が続く。21年3月の567人から、今年10月末には533人と30人以上減った。

新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴い、路線バスの乗客が徐々に戻り、高速バスの需要も回復傾向にある。しかし、運転手が足りず、休日出勤などで対応する厳しい状況が続く。鈴木さんは「待遇と労働環境を改善しなければ、悪循環を断ち切ることはできない」と話す。

■県内250人減

茨城交通(水戸市)もコロナ禍前に比べ、運転手の数が約1割減った。コロナ禍で高速バスなどの運行が激減し、残業代や手当が減ったことで運転手の離職者が出た。担当者は「コロナの影響は大きい。転職や年齢的な理由で退職を選ぶ人もいた」と明かす。

日立市と常陸太田市で運行する路線バスを9月から約1割減便。10月には、水戸市を含む4市町を走る路線バスも5.5%減便を発表した。利用者への影響を最小限に食い止めたいものの、利便性への影響は否めない。

県バス協会によると、加盟する乗合バス運転士の数は、今年3月末時点で2184人。コロナ禍前の19年の2434人から250人減少している。

■支援を充実

バスの運転には第2種免許の取得が欠かせない。政府は年齢要件などを緩和。取得支援として、県などを経由して民間バス会社に補助金を交付する。会社側は補助金を活用しながら支援策を充実させ、人材確保に力を入れる。

関東鉄道は来春新卒採用者から、普通運転免許の取得費用を会社が負担。社員寮を用意し、引っ越し費用や入社支度金も用意する。

茨城交通は、未経験でも運転手を目指せる独自の教育プログラムや、普通免許取得後1年を経過し、「受験資格特例教習」を受講して第2種免許を取得できるように取り組む。

今年7月には、別の職業から就けるように転職準備金や、遠隔地から入社しやすいように転居費用の支援も導入した。茨城交通総務担当部長の小泉創さん(53)は「採用につながり、効果が出始めている」と手応えを示す。

茨城新聞社

2078OS5:2023/12/01(金) 11:12:10
https://news.yahoo.co.jp/articles/74891f0d60ad614b2668c64ec3e721fee9238ecf
バス減便で月給が25万円→15万円に 転職考える運転手「40万円かけて大型免許を取ってもこの賃金じゃ新人も来ない」
12/1(金) 9:02配信


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沖縄タイムス
[インサイドクリック]

 沖縄県内の路線バス運転手不足の解消には運転手の待遇改善が急務だ。時間外労働の上限が規制される「2024年問題」などの影響によるバス路線の減便で、月給が10万円下がった運転手もいる。ただ、県内路線バス会社はコロナ禍の利用者減で収益も減っており、待遇の改善に限界がある。鉄軌道のない県民の足を守るための施策が求められている。(政経部・國吉匠)

 残業規制強化や休憩時間の規制が敷かれる2024年問題は、運転手不足を加速させることが懸念されている。県内の路線バス4社(那覇バス、琉球バス交通、沖縄バス、東陽バス)は2024年問題や人手不足で、11月までに県内27路線以上で運行本数を減らしている。

 減便の影響は運転手の給与に大きく出ている。ある40代の男性運転手は働く時間が減り給与の手取りが25万円から15万円に減った。

 朝の通勤時に乗務し、昼に3時間ほど休憩するが、夕方に再度出勤する変則的なシフトもある。

 運転手は「勤務は7時間だが精神的な拘束時間は長い。残業もなく給与は下がっており、転職も考える」と吐露。「40万円かけて大型免許を取得してもこの賃金じゃ新人も受けようと思わない」と厳しく指摘した。所属する営業所ではここ半年で10人が辞めたという。

 県地域公共交通協議会によると、県内バス会社(4社)の収支は2020年度に18億1900万円、21年度に19億8200万円の損失を計上している。コロナ禍の人流抑制は緩和され、乗客数は上向いているものの、人件費やガソリン代の高騰でバス会社の経営はさらに逼迫(ひっぱく)している。

 県地域公共交通計画の素案では「赤字欠損補助や人材確保支援といった対症療法的な施策だけでなく、事業者の収益好転に向け、原因的な施策を推進する必要がある」と言及している。

 バス会社の関係者は「利用者を集めて減便する路線の会議をしており、今のところクレームはない」と説明。「県外から運転手の誘致やできるだけ待遇を改善していく」と運転手の確保は喫緊の課題だと語った。

2079OS5:2023/12/01(金) 11:12:36
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1244987?yahoo=y&utm_source=yahoo&utm_medium=http&utm_campaign=link_back&utm_content=related
「タクシーがつかまらない」人手不足と高齢化が深刻な沖縄 84歳運転手の手取りは月13万円
2023年10月25日 7:58
社会・くらし
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[沖縄タクシー危機](上)



 「タクシーが来るまで20分以上お待たせしますが、よろしいですか」。10月上旬の金曜日午後10時過ぎ。記者が那覇市久茂地の飲食店でタクシーを頼むと、こう告げられた。街がにぎやかになる金曜夜は、30分以上かかることも珍しくない。

 店の外に出ると同じようにタクシーを待つ男性3人組。「タクシーの配車アプリで呼んでいるがつかまらない。流しのタクシーも全く来ない」と嘆いた。

■法人タクシーの実働率は56%

 県ハイヤー・タクシー協会によると、県内で営業を許可されているタクシーは2021年時点で法人が約3700台、個人が1100台。しかし乗務員が足りず、法人タクシーの実働率は56・6%にとどまる。「タクシーがつかまらない」といった苦情が協会にも寄せられているという。

 大城直人専務理事は「新型コロナの流行をきっかけに多くの高齢ドライバーが辞め、そのまま復帰したがらない。どの会社も乗務員の確保に苦労している」と話す。

■     ■     ■

■過半数は65歳以上 「若い人は入ってこない」

 「若い人はほとんどいない。募集しても入ってこない」。県内のタクシー会社に勤務する男性乗務員(84)は、補聴器を何度も調整しながら取材に応じた。勤務先の定年は60歳だが、多くの乗務員が定年後も嘱託として残る。無事故無違反などの条件をクリアし、70代後半でも勤務を続けている人は少なくないという。

 「車が余っているから、働きたいと言えばいつでも乗務できる。歩合で働いただけ稼げるから、ほとんど休みなく働いているドライバーもいるよ」

 法人タクシー会社では地域の人口や会社の規模により、運行できる車両の台数が決められている。車両の台数を減らすと再度の認可取得が難しいため、乗務員がいなくても車両を整備して保管しているという。

タクシー営業所には稼働していない車両が多く駐車されていた=24日、那覇市内
タクシー営業所には稼働していない車両が多く駐車されていた=24日、那覇市内
 男性の月の手取り収入は13万円ほど。基本給はほとんどなく、売り上げに応じて支給される歩合給が大きい。「夜勤に入れば30万くらい稼げるが、70歳を過ぎたら体力的にきつい」。一方、若手の乗務員の中には法人タクシーで勤務経験を積み、より自由な働き方ができる個人タクシーの開業を目指す人が多く、月に30万円以上を稼いでいる人もいるという。

■多くがコロナで離職

 同僚の高齢ドライバーの中にはコロナ流行時に感染を心配して辞めた人も多く、コロナ収束後も復帰する人は少ない。男性は「元気なうちは働きたい」と勤務を続けた。体調の悪い客を病院まで乗せたこともあるが、「うつるかもと思ってひやひやしたけど、仕事だから。孫と会う時に小遣いを渡せるように」と話す。

 県内で勤務するタクシー乗務員の数は2009年の1万41人をピークに減少し、21年には5246人となった。うち過半数が65歳以上。「県民の足」に、危機が迫る。

(社会部・榧場勇太)

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 沖縄経済はコロナ禍から回復基調にあるが、「県民の足」のタクシー業界は人手が不足し、需要に追い付けていない。ITによる効率化、ドライバーの残業規制が強化される2024年問題。タクシー業界の現状と課題を取材した。

2080OS5:2023/12/18(月) 07:54:00
https://news.yahoo.co.jp/articles/7d823e60220f511cfb1fea2834ed727b5d2b3dbc
「ライドシェア」来年4月に大幅解禁…地域・時間帯を限定、タクシー不足解消狙い
12/18(月) 5:03配信

読売新聞オンライン
(写真:読売新聞)

 政府は、個人が自家用車を使って有料で乗客を運ぶ「ライドシェア」について、来年4月から大幅に解禁する方針を固めた。今年度内に新たな制度を設け、タクシー会社の運行管理のもと、タクシーが不足する地域や時間帯に限って個人が有料で客を運ぶことを認める。


 20日に開く政府の「デジタル行財政改革会議」(議長・岸田首相)で方針を示す。

 タクシー会社は、人手不足などから運転手を十分に確保できなくなっている。新制度では、タクシー会社が普通免許を持つ一般ドライバーを活用できるようにし、タクシー不足の解消を図る。

 タクシー会社の配車アプリのデータを活用し、タクシーが不足している地域や時期、時間帯を明確化する。運転手が足りない地域や時間帯について、一般ドライバーで補うことを認める。地方だけでなく、都市部でも認められる見込み。

 安全面などへの懸念に配慮し、タクシー会社が運転手の教育や、運行管理、車両整備の管理、運送責任などを担う方向だ。

米国発の「ウーバー」に代表されるライドシェアサービスは、タクシーの配車申し込みや路上で空車を探すといった手間を、スマートフォン上のアプリで簡単に操作・確認できる上、支払いも済ませてくれる。米ロサンゼルスで(2018年6月)

 一般ドライバーとタクシー会社の労働関係については、雇用契約に限定せず、様々な働き方ができる方策を検討する。また、既存のタクシー会社以外の企業がタクシー事業に新規参入できるよう、検討を進める。

 一方、タクシー会社以外がライドシェアに参入する「全面解禁」については、年明けから議論を始める予定で、来年6月をめどに考え方を示す方向だ。

 タクシー運転手になるには2種免許が必要で、2種免許を持たない個人が有料で客を運ぶことは「白タク」と呼ばれ、道路運送法で原則禁止されてきた。

 だが、タクシー運転手の数は大幅に減っている。政府によると、コロナ禍による需要減で離職する人が増えたこともあり、2019年に約29万人だったタクシー運転手の数は、今年3月に約23万人まで減った。

 運転手の減少を背景にタクシー不足が深刻化しており、観光地を抱える自治体などから、ライドシェアの解禁を求める声が上がっている。

2081OS5:2023/12/18(月) 18:12:19
https://news.yahoo.co.jp/articles/077b6f9604c353936dd934ad382d615724c68c36
ライドシェア、来年4月から一部地域で解禁 タクシー会社が運行管理
12/18(月) 15:07配信
朝日新聞デジタル
一般ドライバーが有償で客を運ぶ「自家用有償旅客運送」制度で使われている車両を視察する河野太郎規制改革担当相=11月4日、兵庫県養父市

 政府は、一般ドライバーが自家用車を使って有料で客を運ぶ「ライドシェア」を来年4月から部分的に解禁する方針を固めた。地域や時間帯を限定し、タクシー会社の運行管理を条件にする。タクシー不足が叫ばれる過疎地や観光地での交通手段の確保が期待される。20日に開く「デジタル行財政改革会議」で方針を示す。

 これまで過疎地などで例外的に認められていた「自家用有償旅客運送」の制度を見直して、都市部や観光地でも使えるようにする。タクシー会社の配車アプリで蓄積したデータを参照し、タクシーが不足している地域や時間帯を限定して認める。運行管理や配車はタクシー会社に委託する。

 世界的な大手「ウーバー」などが運用するライドシェアとは仕組みが異なる。タクシー会社以外の企業が運用するライドシェアの解禁については年明け以降も議論し、来年6月をめどに結論をまとめる予定だ。小泉進次郎・元環境相が主導する超党派のライドシェア勉強会は、タクシー会社以外の参入などを政府に提言している。

 自家用車が客を運ぶことは、いわゆる「白タク」行為として道路運送法で原則禁止されていた。今夏、菅義偉前首相がライドシェア解禁に言及したことを機に議論が過熱。岸田文雄首相が10月にライドシェアの課題を議論する方針を示し、政府の規制改革推進会議で業界団体や海外事業者などから意見を聞き、解禁に向けて調整を続けてきた。(小手川太朗)

朝日新聞社

2082OS5:2023/12/19(火) 08:48:59
https://news.yahoo.co.jp/articles/44b5b74cd79fe8698ab4c32c45ddd3d8b5b7f846
長野市内の路線バス、日曜の183便を1月下旬から運休…「乗務員不足に歯止めかからず」
12/19(火) 6:55配信
読売新聞オンライン
(写真:読売新聞)

 長電バス(長野市)は18日、長野市内の路線バスのうち、アルピコ交通と共同運行する一部の便を除いた計183便について、来年1月21日から当面、日曜日を運休にすると発表した。長電バスは「乗務員不足に歯止めがかからず、新規採用も予定通りに進まないため」としている。

 運休となるのは、長野駅―柳原を結ぶ「平林線」(往復計44便)、屋代駅(千曲市)―須坂駅(須坂市)を結ぶ「屋代・須坂線」(往復計36便)など計183便。今年10月〜11月の日曜日には1日平均約1200人が利用していた。長野市内で日曜日に利用できる同社の路線バスは、アルピコ交通と共同で運行する「大豆島保科温泉線」と「市街地循環ぐるりん号」のみとなる。

 長電バスは、冬山シーズンや訪日外国人客の輸送が活発化する繁忙期を前に人員配置を見直した結果、通勤や通学などの影響が少ない日曜日を運休対象にしたと説明している。

 同社の長野営業所管内の路線バス乗務員は現在74人。本来の運行維持には25人不足しており、今後は乗務員の高齢化も予想されるなど、再開の見通しは不透明という。同社は今年10月にも、長野市内や飯綱町を走る路線バスのうち26便を削減した。

2083OS5:2023/12/20(水) 21:59:41
https://news.yahoo.co.jp/articles/5f00907328bd3104929a51cfd02df3ed4c1dd23a
ライドシェア部分解禁、大阪は「宿題残った」 吉村知事は万博閉幕後も継続要望
12/20(水) 21:12配信



産経新聞
大阪府市が目指すライドシェアの制度案について発言する吉村洋文知事=14日午前、大阪市北区

地域交通の担い手不足の解消に向け、政府は20日、一般ドライバーが自家用車で客を運ぶ「ライドシェア」を来年4月に部分解禁することを決めた。政府は実施主体をタクシー事業者に限定するが、大阪府市では新規事業者の参入を認めるなど、自由度の高い制度を目指している。2025年大阪・関西万博で高まる交通需要に対応するのが狙いで、閉幕後の継続も見据える。今後は府市案の実現に向け、国との協議を加速させる。

【表で見る】国と大阪府市のライドシェアの制度案

政府が同日発表した「デジタル行財政改革会議」の中間とりまとめでは、ライドシェアの運行管理の実施主体をタクシー事業者とし、雇用契約を結んだ一般ドライバーが有償運行できると規定。タクシーが不足する地域や時期、時間帯を特定し、来年4月から制度を始めるとした。

一方、府市が14日にまとめた制度案は政府方針とは異なる。実施主体をタクシー事業者のほか、海外で展開するライドシェア事業者などの新規参入も認める内容だ。一般ドライバーとの関係も雇用契約だけでなく、副業など多様な働き方ができる業務委託契約も可能としていた。政府はいずれの項目も来年6月までの検討課題としている。

府幹部は「府市が目指す制度案の重要な項目が宿題として残った」としながらも、「ライドシェアが来年4月から動き出すのは大きな前進だ」と受け止める。

現行の道路運送法は、タクシー運転手に必要な2種免許を持たない一般ドライバーの有償運行を「白タク」と呼び、原則禁止だ。交通手段に乏しい過疎地などでは、一般ドライバーによる有償運行が認められる。これに対し府市案では、万博で高まる交通需要への対応について、有償運行を認める同法78条3号の「公共の福祉を確保するためやむを得ない場合」に該当するとしている。

大阪市周辺で営業するタクシー運転手は10年前に比べ1万人近く減少。一方で万博期間中の来場者は国内外から延べ約2820万人、ピーク時で1日あたり22万7千人と想定される。交通の担い手不足を補うため、開幕半年前の令和6年秋から閉幕の7年10月まで、府内全域にライドシェアを導入し、都市部での移動や観光地の周遊に利用してもらうのが府市案の狙いだ。

ただ、万博閉幕後はこうした交通需要が収束するとみられ、現行法令ではライドシェアを継続することができない。万博期間中に限定しては実施主体や一般ドライバーの参入が進まない恐れもある。吉村洋文知事は20日の定例記者会見で「ライドシェアが継続できるよう、国に要望活動を行いたい」と述べ、ライドシェアを恒常的に導入するため、国に法整備を求めていく意向を示した。(山本考志)

2084OS5:2023/12/20(水) 22:00:12

■タクシー業界、安全対策懸念

大阪府市が実現を目指すライドシェアの制度案では、新規事業者の参入やドライバーとの業務委託を認めている。これに対し、府内のタクシー業界からは、競争の過熱や安全対策の面で懸念する声が上がっている。

「乗客を取り合う弊害が生まれ、事故などの際に責任の所在も不明瞭になるのでは」。こう指摘するのは府内のタクシー事業者162社が加盟する大阪タクシー協会の井田信雄専務理事だ。

公益財団法人「大阪タクシーセンター」によると、府内のタクシー運転手は11月末時点で2万975人。新型コロナウイルス禍で、今年3月末には2万230人まで落ち込んだが、5月に実施した運賃の増額改定や、観光客や訪日外国人客の復調などを背景に増加に転じたとみられる。

井田さんは、府市の案が実現すれば、ライドシェアの一般ドライバーが交通需要の高い都市部に集まり、タクシーとの競争が過熱するとし、「増加に転じたタクシー運転手が、ライドシェアでまた減少するのでは」との懸念を示す。

また、タクシー事業者が運転手の技能研修や車両の定期的な点検、事故に備えた保険などに大きなコストを割いているとし、「新規事業者や一般ドライバーがどこまで安全対策をとれるか疑問だ」と強調した。(鈴木文也)

■公共交通あるべき姿から議論を

喜多秀行・神戸大名誉教授(交通システム工学)

国や大阪府市のライドシェアの導入に向けた議論では、どのような制度にするのかといった手段の話に終始している。本来の目的である将来の公共交通のあるべき姿が見えてこない。

政府の方針では、タクシー事業者が運行管理を行うとしているが、そもそもタクシー事業者がいない地域の交通をどう支えるのか。

府市の制度案は万博の期間に限定した導入としている。タクシー事業者以外の新規参入を認めることにより、既存の中小タクシー事業者が淘汰(とうた)されるなど、万博終了後の公共交通に不可逆的な変化をもたらす可能性もあり、将来を見据えた制度設計が必要だ。

都市部と周辺市街地、過疎地で、それぞれ抱える公共交通の課題とその構造は本質的に異なる。国や府市は、それぞれの地域で将来の公共交通がどうあるべきかという議論から取り組むべきだ。

2085OS5:2023/12/21(木) 14:05:48
https://news.yahoo.co.jp/articles/f8284c2495d6510406b6cfa536c4bb8e90b9235d
「移動手段が増える」 来年4月部分解禁のライドシェアに過疎地から熱視線 タクシー業界は「全面解禁よりマシ」
12/21(木) 11:45配信

(資料写真)

 高齢化や新型コロナウイルス禍による離職でタクシー運転手が全国的に不足する中、政府は20日、来年4月からのライドシェア部分解禁を決めた。海外と異なりタクシー会社が関与する枠組みに、業界からは「一般人が勝手に参入するよりはマシ」との声が上がる一方、「運用の詳細が分からない」と不安も。観光地などからは「移動手段が増える」と期待も聞かれた。

 タクシー業界は、2種免許を持たない一般ドライバーが自由に客を乗せて料金をとる「白タク」に、安全性や過当競争の懸念から反対してきた。ドライバーがタクシー会社と契約を結ぶことを条件にするなど一定の配慮がみられる内容に、県タクシー協会の山口俊則専務理事は「全面解禁よりはいい」と受け止める。

 同日示された中間まとめには、2種免許の教習期間短縮など業界が求めた規制緩和も盛り込まれた。山口専務理事は「まずは規制緩和でプロの運転手が増えるのを待っても良かった」と、早急に進む議論にはくぎを刺した。

 ライドシェアが熱を帯びるのは、過疎地や観光地の移動手段不足が要因だ。

 住民約30人のうち65歳以下は1人だけで高齢化率は97%に上る南大隅町の辺塚東自治会。湊原幸二自治会長(67)は「近くに商店はなく高齢者は免許返納しており、コミュニティーバスは行き先が決まっている。車ならどこへでも行けるのでライドシェアはありがたい」と期待する。

 訪日客などでにぎわう観光地もタクシー不足は悩み。霧島温泉旅館協会の平川葉子さん(43)は、「安全性は気がかりだが、観光客の足の確保は常に話題。移動手段が増えれば喜ばれるだろう」と話す。

 県タクシー協会の下之角洋会長は、過疎地での導入は検討の余地があるとしたものの「車両整備や事故対応などタクシー会社の責任は増す。不明点が多く、どのように運用すればいいのか見えない」と不安を口にする。「乗客の安心安全、生活の足を守るため、待遇改善を進めドライバーを確保したい」と気を引き締めた。

南日本新聞 | 鹿児島

2086OS5:2023/12/25(月) 09:48:45
https://news.yahoo.co.jp/articles/8f288791b0b5f508d33fda647e49efa9113b788b
動きだすライドシェア 自治体、地域独自の導入模索も
12/24(日) 7:12配信

時事通信
 一般ドライバーが自家用車を使って有償で乗客を運ぶ「ライドシェア」について、政府は来春からの一部解禁を決めた。

 一方、自治体の間でも地域の実情に応じ、独自に導入を模索する動きが出ている。国と同様、タクシー不足が深刻な都市部や観光地、過疎地が念頭にあるが、安全の確保に懸念もあり、どれほど浸透するかは未知数だ。

 政府方針では、タクシー会社が運行管理することを条件に、地域や時間帯を限定した上で、一般ドライバーによる送迎を来年4月から認める。今後、全面解禁に向けた法整備も議論し、同年6月に結論を出す予定だ。

 これに先立ち、神奈川県では今年10月から「神奈川版ライドシェア」を検討。「タクシー会社と共存する仕組み」(黒岩祐治知事)を掲げ、タクシーだけで需要に対応できない時間帯に、一般ドライバーを活用する構想をまとめた。来年度には、夜間の交通手段が不足する同県三浦市で実証し、本格導入に向けて課題を探る。

 大阪府・市は今月、2025年大阪・関西万博の開催を見据え、府内全域を対象としたライドシェアの制度案を独自にまとめた。供給力を高めるため、タクシー会社以外の事業者の新規参入も認めるのが特徴。吉村洋文知事は政府方針について「まだまだ不十分。もっと踏み込まなければ」と指摘し、さらなる規制緩和を求めている。

 一方、全国で最も人口が少ない鳥取県では、中山間地で高齢者らの移動手段をいかに確保するかが大きな課題となっているが、新規事業者によるライドシェア参入には慎重な立場だ。

 平井伸治知事は「別のいろんな人たちが参入すると、タクシー業界が撤退してしまう選択肢になり、かえって地域の交通基盤を失うことになる」と主張。同県ではバス・タクシー運転手の確保に努めるとともに、タクシー事業者と住民との協力による有償運送に取り組む方針だ。

2087OS5:2023/12/25(月) 14:35:29
https://news.yahoo.co.jp/articles/d5c78e11534df08c0889d7271a7d7fafcfbc2af3
1日30件断る 配車まで2時間 道内で運転代行業の危機 「運転手集まらない」
12/25(月) 13:28配信

北海道新聞
「従業員不足で車両台数を増やせない」と運転代行業の窮状を訴える「あさひ代行」の瀬川志度社長=12月15日、帯広市

 酒を飲んだ人に代わって自家用車を運転し、自宅まで送る運転代行業の車の稼働台数が、道内で激減している。新型コロナウイルスの感染が拡大していた時期に飲食店が営業自粛し、利用客が激減した運転代行業。バスやタクシーと同様に、コロナ禍が明けても深刻な運転手不足に直面しており、繁華街に活気が戻った今も利用客の要望に応えられない状況だ。代行を呼んでも「配車まで2時間待ち」というケースもある。

 運転代行は、主に車で移動した先で飲酒した際に利用する。代行業者の運転手2人が自社の車(随伴車)に乗って客のもとに向かい、1人は利用客の車を、もう1人は随伴車を運転して自宅などに送り届ける。全道で約200事業者あり、特に公共交通機関が少ない地方都市で需要が高い。

 「本当は1台でも車両を増やしたいのに…」。忘年会シーズン真っ盛りの12月中旬、帯広市の運転代行業「あさひ代行」の瀬川志度社長(42)は嘆いた。
 同社ではもともと随伴車を10台所有していたが、いま稼働しているのは5台だけ。週末は客からの依頼を断らざるを得ないケースが相次ぎ、忘年会シーズンは1日に30件、依頼を断っているという。

 運転手がいなくなった最大の要因はコロナ禍だ。コロナの緊急事態宣言が発令された2020年、それまで1日に100件あった依頼は同2〜3件に激減。車両を1台まで減らしても経営は赤字で「飲食店はビルごと休業。代行を使う人はほぼおらず、バスやタクシーよりも打撃は大きかった」(瀬川社長)。給料を支払えず、30人いた従業員も15人に縮小した。

 今年5月、新型コロナウイルスの感染法上の分類が5類に移行して需要が再び高まったのに伴い、徐々に台数を増やしたが、運転手が足りない。代行業は随伴車を含め1件の依頼に運転手2人が必要で、利用客の車を運転するにはタクシーと同様に2種免許が必要だ。瀬川社長は「求人をかけても全く運転手が集まらない」と頭を抱える。

2088OS5:2024/01/12(金) 10:22:58
https://news.yahoo.co.jp/articles/c4be45a7d7ee0cc1359730bb57d8b8c60252a960
沖縄のバスに値上げの波…既に申請の2社に続き、東陽バスと沖縄バスも「検討」
1/12(金) 9:05配信

琉球新報
那覇バスターミナル(資料写真)

 沖縄本島で乗合バスを運行する琉球バスと那覇バスが運賃の値上げを申請したことを受け、同じ乗合バス事業の沖縄バスと東陽バスも値上げの検討に入った。


 11日の取材に東陽バスは「値上げの方向で検討する」との考えを示し、沖縄バスは是非を含めて「検討する」と話した。

 琉球バスと那覇バスの申請が認められた場合、市外線初乗り運賃は現行の160円が190円に、那覇市内線は240円から260円となる。

 東陽バスは申請した2社との同系統路線で運賃が違えば混乱を招く可能性があること、2社と同様に経営の厳しさから「値上げに向けて準備せざるを得ないだろう」と話し、同水準の改定額で申請する見通しを示した。

 沖縄バスは「検討していくことになる」との回答にとどめた。

 一方、ゆいレールを運行する沖縄都市モノレールは運賃の値上げを検討せざるを得ない状況ではあるとした上で「まだ努力は必要。当面、改定は見込んでいない」と話した。

(謝花史哲)

2089OS5:2024/01/13(土) 19:10:28
https://news.yahoo.co.jp/articles/0b4bfff65d8b45d84d95d106551a44afda23c256
住民の「足」どう確保?バス減便で引っ越す世帯も…大幅赤字や運転手不足、地域存続に喫緊の課題
1/13(土) 12:11配信

読売新聞オンライン
大幅に減便された京阪バス(大津市で)

 大津市長選は14日、告示される。現在、現職と新人が立候補を表明しており、一騎打ちの公算が大きい。市長選を前に、市政の課題を検証する。

 「地域にとって大きなダメージだ」。大津市の山中比叡平学区でまちづくり協議会の会長を務める大木文雄さん(74)は危機感をあらわにした。同学区は最寄りのJR大津京駅からバスで約30分の比叡山中腹にあり、現在約2700人が暮らす。

 京阪バスの路線が唯一の公共交通だったが、京阪バスは2022年12月、赤字などを理由に便数を約3割削減し、大津京駅発の平日の最終便を午後8時台から同7時台に繰り上げた。「学校のクラブ活動が出来ない」「病院に通えない」と、引っ越す世帯もいるという。

 減便の背景には、コロナ禍の外出制限による利用者減で19、20年度に大幅な赤字が出たことや、深刻な運転手不足などがある。現在、大津京駅と京都市内をそれぞれつなぐ2路線が走っているが、京阪バスは当初、収支改善が見込めない場合、23年12月に路線廃止を検討すると通知していた。

 路線維持のため国の補助金が使える見通しとなったが、住民が流出する状況は変わっておらず、利用者減で更なる減便の可能性はある。大木会長は「移動手段確保は、地域の存続に関わる重要な課題だ」と訴える。

 市内の路線はバスを運行する近江鉄道、京阪バス、帝産湖南交通、江若交通の4事業者に、市が年間約3500万円を拠出し、維持しているのが現状だ。将来的に山間地域では、少子化に伴う通勤・通学の利用者の減少などによる路線廃止、減便が懸念されている。

 学区外からの不登校児らを受け入れている小規模特認校・市立葛川小中学校はバス路線のない地区にあり、最寄りのJR堅田駅から通学バスで約30分かかる。児童生徒46人のうち約半数が通学バスを利用しているが、バス利用の定員に空きがないため、来年度の学区外からの新入生の受け入れを原則、停止した。

 企業から通学用の乗用車の寄贈を受ける案もあったが、市が「通学手段として検討するが、今すぐは難しい」などとしたため、維持費が確保できず頓挫した。

 現在、学区外への通学手段がない場合は、保護者による送迎のほか、バスの代わりに運行するデマンド型乗り合いタクシーの利用で対応している。デマンドタクシーは利用料が高額になるのが難点で、子どもの通学のため年間約15万円を払っているという母親は「学校に通いやすい環境を整えてほしい」と話す。

 こうした事態を受け22年度には山間部などバス路線がなかったり、減便されたりした市内9地区で、地域と事業者、市が協議会を開催。うちバス路線が廃止・縮小された志賀、葛川、伊香立、仰木、上田上、晴嵐(せいらん)台の6地区では、市が委託してデマンドタクシーを運行しており、交通手段についての話し合いが続いている。

 少子高齢化や人口減社会を迎え、公共交通のあり方は岐路を迎えている。滋賀県草津、栗東両市では、市が委託するコミュニティーバスを運行し空白地帯を埋めるなど、各自治体が試行錯誤し、対策を模索している。

 大津市は地域公共交通計画で、地域交通の確保、交通ネットワークの再構築が続くが、明確な道筋が見えないでいる。バス便数、路線が削減される流れの中、市民の足をどう確保するのか。地域の生活を守るための喫緊の課題だ。(林華代)

2090OS5:2024/02/27(火) 17:09:09
https://news.yahoo.co.jp/articles/ceafd37ee979c11db964ebc3774c76cbf15aaa76
金沢のタクシー「能登行き」でフル稼働 保険会社調査など殺到、3月まで貸切 繁華街は車両手薄に
2/27(火) 8:02配信

北國新聞社
タクシーがほとんどいない駐車場。保険会社などの貸し切りで被災地に行く車両が増えている=金沢駅

 能登半島地震の影響で観光客が減った金沢市内のタクシーが被災地でフル稼働している。全国の保険会社社員が被災した加入者や家屋の調査で宿泊拠点の金沢と被災地の行き来に利用しているためで、毎日40台弱を用意するタクシー会社も。一方、金沢市内では車両が手薄になり、配車依頼を断るケースも出ている。地元市民の足と、被災地への交通手段。各社は二つの業務の両立に知恵を絞っている。

 26日午後5時半ごろ、金沢駅兼六園口のタクシー駐車場では待機車両がほぼなく、客を降ろしたタクシーは数分で次の客を乗せ、夜の街に向かった。

 「40台近くを貸し切り用に回しており、普段のお客さまにご迷惑を掛けている点もある」。大和タクシー(金沢市)の担当者は、こう語る。同社は日中の車両を一定数維持するため、普段は夜に働く一部の社員を日中勤務に回したが、不足傾向に変わりはない。

 担当者は「3月中旬くらいまではこの状況が続きそうだ。被災者支援のためにも何とか通常業務と両立させたい」と話した。

 冨士タクシー(同市)も約30台を損害保険会社などの貸し切りに回している。1月に入り、従業員を20人ほど増やしたが、それでも人手は足りず、車両の予約が入っても断ることもあるという。

 3月には北陸応援割や北陸新幹線の石川県内全線開業を控える。担当者は「この状況は3月いっぱいまで続くと思う。観光需要もしっかり取り込まなければならない」と述べ、今後の対応を考えていくとした。

 個人タクシーにも予約が殺到している。金沢個人タクシー協同組合の野谷実理事長によると、「手当たり次第に予約が入っている」といい、同組合加盟の約180台の2割ほどが奥能登へ行っている。

 野谷理事長自身は金沢市内での営業を続けており、「通院や買い物などで普段利用する金沢市民の足もなくすわけにはいかない。協会で互いにカバーしたい」と話した。

 石川、富山両県内では、被災者らの交通手段を確保するため、特例として両県内で営業許可がないタクシー会社の運行が4月12日まで許されている。被災地には名古屋や大阪などから応援車両が駆け付けており、金沢市内のタクシー業者は「県外業者がいなくなった時に、被災地を含む全ての需要を金沢のタクシーだけで受けきれるのだろうか」と不安視した。

 氷見市などで地震被害が大きかった富山県内でも同様の動きが出ている。高岡交通(高岡市)では保険会社の1日貸し切り利用で、多い日は12、13台を、高岡の宿泊施設から氷見や七尾まで走らせた。

 3月末まで予約を押さえている会社もあり、担当者は「ぜひ支援には協力していきたい」と話した。

2091OS5:2024/02/27(火) 17:12:29
https://news.yahoo.co.jp/articles/f48d229ee3e2d8bd60636cdf164aaf2608233b60
女性採用に注力、配車アプリ導入に補助…新幹線延伸で2次交通の柱に期待のタクシー業界
2/26(月) 13:40配信

読売新聞オンライン
福井駅前に並ぶタクシー。新幹線からの2次交通として期待されている(福井市で)=画像を一部修整しています

 「配車を断るだけでなく、依頼の電話も受け切れていない」。3月16日に北陸新幹線の新たな発着点となる敦賀駅を中心にタクシー事業を営む「敦賀第一交通」の山崎浩徳所長は話す。

女性向けのタクシー運転手の説明会。現役の女性運転手らも参加し、働き方について説明した(福井県敦賀市で)

 北陸新幹線の県内延伸で、各地で人出が見込まれ、タクシーは駅から目的地に向かう「2次交通」の主役として期待されている。

 しかし、コロナ禍で需要が縮小し、職を離れる人が相次いだだけでなく、長距離トラックなど物流業界との人材獲得競争が激化し、人手不足が深刻になっている。2021年の県内における法人タクシーの運転手は785人で、5年前(1042人)より2割減少したとの国土交通省のデータもある。

 敦賀第一交通でも、コロナ禍で退職した運転手が復帰しておらず、人手不足から配車依頼を断るときがある。さらに、週末の夜は、利用客から電話を受けてドライバーに伝える「配車係」を1人しか配置できず、1時間あたり100件超寄せられることもある電話のすべてには出られない。

 山崎所長は「このままでは新幹線開業で来訪者が増えても対応できない」と危機感を募らせる。

 同社の親会社「第一交通産業」は、1割程度にとどまる女性運転手の拡充に乗り出した。1月下旬に敦賀市内で開いた説明会。「車内にドライブレコーダー、催涙スプレーを備えている。事務所には女性用の更衣室なども完備している」。担当者は参加した約30人に、女性が不安に感じる防犯対策が整っていることをアピールした。

 敦賀第一交通の栗原教臣代表は「現状を知ってもらえれば、女性運転手がもっと増えるはずだ」と期待を寄せる。

 県も手厚い支援で後押しする。

 利用者の待ち時間を縮め、タクシーの稼働率も上げようと、昨年夏からタクシー配車アプリ「GO」の導入費用を全額補助。今月までに県内の6割程度の車両で利用可能になるという。

 新幹線の芦原温泉、越前たけふ、敦賀の各駅前ではタクシーを待機させるため、2024年度当初予算案に委託料などとして1800万円を計上した。駅前で待つタクシーがゼロにならないようにするための措置。タクシーが待機する時間や台数に応じて支援する方向で、詳細は今後、タクシー会社などと協議して決める。

 県幹部は「『福井は不便だ』との印象を持たれると、SNSなどで広まってしまう。運転手がすぐに増えない以上、動機付けをして駅前に待機してもらうしかない」と説明する。

 人手不足は多様な業種に及ぶ。

 昨年12月の県内の有効求人倍率(季節調整値)は1・94倍。全国平均(1・27倍)を大きく上回り、52か月連続の全国トップだ。県人口は全国43位の約75万人で、少子化や転居で人口減が続くものの、延伸をにらんで飲食、サービス業を中心に求人が増えたことが要因とみられる。

 あわら温泉(あわら市)のある旅館はコロナ禍でスタッフ数人が退職。繁忙期などでは各部屋で夕食を配膳できないため、食事付きの予約受け付けをストップし、1万円ほど安い素泊まりプランを増やす。 女将おかみ は「本当は売り上げが大きい食事付きプランを提供したいが、簡単に新規採用はできず、現状では厳しい」と漏らす。

 県旅館ホテル生活衛生同業組合によると、県内のホテルでは清掃業務を担う人員が不足。清掃できない部屋があるため、稼働率を落とすことが常態化している。福井市内のあるホテル経営者は「稼働する客室数を7割程度に抑えることもある」と吐露。「都市部のようにアルバイトとして採用できる学生はとても少ない。延伸後に客が増えても、十分受け入れられないことになるかも」と不安がる。

 仁愛大の南保勝・特任教授(地域経済学)は指摘する。「このままでは新幹線開業の好機を逃す可能性がある。賃金を上げて魅力的な職場をPRするだけでなく、作業の効率化で必要な人員を減らし、短時間でも働ける人を集めるしかない」

2092OS5:2024/03/02(土) 08:38:21
https://news.yahoo.co.jp/articles/24377f938bbaae4057337f5b124e20c3a1ee05c0
024年問題対策で最終便を大幅繰り上げ 西鉄バス「苦渋の決断」
3/1(金) 13:49配信


朝日新聞デジタル
JR博多駅前のバス乗り場に並ぶ西鉄バス=2023年10月、福岡市博多区、池田良撮影

 西日本鉄道は1日、福岡、北九州など4地区で運行する路線バスのダイヤ改定を今月16日に実施すると発表した。平日で約3・4%の減便となる。慢性的な運転手不足に加え、時間外労働の上限規制が4月から適用される「2024年問題」に対応するため、都市部を中心に最終便の発車時刻を大幅に繰り上げるという。
 減便は、西鉄バスの全181路線のうち福岡42、北九州8、久留米7の57路線で実施。近年減便を重ねてきたが、今回は22年以降の改定で最大の減便率となる。

 また、福岡地区90路線のうち11路線が、最終便の発車時刻を30分以上繰り上げる。特に午後10時以降に博多・天神を起点とする路線では、最大61分の繰り上げになるという。北九州、久留米地区の一部路線でも最終便繰り上げを実施する。

 西鉄の中嶋建太郎計画担当課長は「苦渋の決断であり、お客様にはご不便をお掛けしますが、ご理解をいただきたい」と説明した。(池田良)

朝日新聞社

2093OS5:2024/03/15(金) 16:30:33
https://news.yahoo.co.jp/articles/11942b51ff100feecd60708fa1f1763bc662e2d9
手軽に街乗り「シェアサイクル」353都市に拡大…環境や健康対策で自治体後押し、課題は採算性
3/15(金) 16:10配信

読売新聞オンライン
 市街地や観光地で自転車を共同利用する「シェアサイクル」の運営企業が、エリア拡大や利便性向上に力を入れている。環境意識の高まりを追い風に、近距離を移動する交通手段として市場の広がりが見込まれているためだ。各社は収益確保に向け、利用料の値上げや決済手段の多様化にも乗り出している。(佐藤陽)


「当たり前の移動手段に」
博多駅近くに新設されたチャリチャリの専用駐輪場(2月8日、福岡市博多区で)

 福岡市のJR博多駅に近いオフィスビル前で2月上旬、赤い車体の自転車が次々と並べられていた。シェアサイクル「チャリチャリ」を展開するneuet(福岡市)が新設した専用駐輪場で、無料通信アプリ「LINE」を通じて利用者から寄せられた駐輪場開設の要望に応え、整備した。

 ニュートの家本賢太郎社長は「シェアサイクルが鉄道やバスのように当たり前の移動手段となるよう、北部九州で集中的に展開を進める」と力を込める。

 同社は2019年設立で、フリーマーケットアプリ大手のメルカリ(東京)が18年に福岡市で始めたシェアサイクル「メルチャリ」を引き継いだ。「1分6円」の手頃な利用料で近距離の移動需要を取り込み、営業エリアを名古屋市や東京都内、熊本市に拡大。登録者数は今年2月時点で86万人以上となっている。

読売新聞

 4月には福岡県久留米市に、5月には佐賀市にそれぞれ進出するほか、坂が多い長崎市でも、オフィス機器販売のイシマル(長崎市)と協業し、年内の導入を検討している。

 ただ、特注の自転車はシステムの搭載費用も含めて1台約10万円で、車体の点検コストなども必要なことから収益面では苦戦が続いた。「ようやく事業として成り立つようになった」(家本社長)段階で、4月から値上げに踏み切って1分7円とし、経営基盤の強化を目指す。

市場規模6倍の予測
 シェアサイクルは、スマートフォンに専用アプリを入れてクレジットカード情報を登録し、乗りたい時にスマホで車体のQRコードを読み取って利用する方法が多い。05年頃から全国的に実験などが進んだとされ、国土交通省によると、16年度末時点で100都市だった導入実績(社会実験を含む)は、22年度末時点の速報で353都市に増えた。

 拡大を支える要因となっているのは、自治体だ。環境負荷の軽減や健康増進を目指す自転車活用推進法が17年に施行されたことを踏まえ、回遊性の向上や交通渋滞の緩和などにつなげようと民間事業者と連携するケースが増加している。

 九州では、大分市がNTTドコモの子会社でシェアサイクルを手がけるドコモ・バイクシェア(東京)の協力を得て18年から実証実験を続けており、鹿児島市では市の事業として同社のサービスが導入されている。

 調査会社の富士経済(東京)は今後もシェアサイクルの拡大が進むとみており、35年時点の市場規模が22年の約6倍の553億円に膨らむと予測している。

佐賀県の一部では終了
 一方で、シェアサイクル事業の最大の課題は採算性だ。エリア内で利用回数を増やせなければ、初期投資を回収したり、維持費を賄ったりすることができない。佐賀県の一部では実際、今年1月末でサービスを終了する事業者も出ている。

 利便性を高めたい事業者側は手を打ち始めている。北九州市や熊本県人吉市などでシェアサイクル「ハローサイクリング」を展開するソフトバンク系企業は年内に海外決済アプリとの連携を計画しており、担当者は「訪日客を取り込みたい自治体や観光地のニーズに応えたい」と話す。ほかに、車体に地元企業などの広告を掲出することで収入増を図る事業者もある。

 東大大学院の中村文彦特任教授(都市交通計画)は「自転車で人々の行動範囲が広がれば個人消費などで経済効果が期待できるが、シェアサイクル単体では採算性の確保が難しいのが実情だ。事業者が様々な工夫で収益を改善し、行政側も自転車専用道の整備など利用者が安全に使える環境を整えることが求められる」と指摘している。

2094OS5:2024/03/15(金) 16:32:29

「電動スケーター」福岡に進出
 一人で気軽に利用できる乗り物のシェアは、自転車以外にも広がっている。

 2018年設立の新興企業Luup(東京)が東京や大阪など9都府県で本格展開するのは、立ったまま乗る二輪の電動キックスケーターだ。16歳以上が利用でき、昨年7月施行の改正道路交通法で、最高時速20キロ以下などの条件を満たす車体であれば運転免許がなくても使えるようになった。同社は今月27日、福岡市でもサービスを開始する。

 石油販売の新出光(福岡市)は22年、事業多角化の一環として電動スクーターのシェアサービスを始めた。専用駐車場は福岡市内を中心に約100か所に広がり、1分12円で乗れる手軽さから「学生が駅から大学まで利用するケースが目立つ」という。

2095OS5:2024/03/15(金) 17:43:04
https://news.yahoo.co.jp/articles/63815efae4fbc8d0547bc713aadc169e326dd361
減便する西鉄バス、運転手獲得へあの手この手…運転体験会・一時金導入・関東や関西でリクルート
3/15(金) 14:50配信

読売新聞オンライン
読売新聞

 西日本鉄道は16日から、福岡都市圏など全体の3割のバス路線で減便する。慢性的に不足している運転手の負担軽減が狙いで、過去3年で最大の減便となる。西鉄は公共交通を維持するため、運転の体験会を開いたり、福岡県外で採用活動したりと人材獲得を強化しているが、成果は道半ばだ。(橋本龍二)


「運転難しそう」印象なくす
 今月2日、福岡県大野城市の西鉄バス研修センターで行われた体験会には、40〜50代を中心に女性を含め16人が参加した。西鉄によると、「再就職に考えている」、「バス運転手に興味がある」といった参加者が、教官の指導を受けながら交代でハンドルを握り、敷地内を計70分運転した。「運転が難しそう」という印象を払拭するのが目的で昨年12月、約5年ぶりに再開し、2人を内定した。今後も開催場所を増やして実施する方針だ。

 運転手不足は深刻だ。日本バス協会によると、全国で運転手は2021年に11万6000人と17年より1万7000人減った。30年は9万3000人となり、ダイヤ維持には3万6000人足りない見通しだ。

 国内最大級の保有台数を誇る西鉄も定年退職を補う採用が進まず、過去4年間で約480人減り現在3415人。コロナ禍の一時減便で21〜22年は運転手不足が解消したが、通常ダイヤに戻った現在は約130人足りず、休日出勤や残業で対応している。

 16日から57路線で減便し、一部路線で最終便も早めるが、運転手不足は解消せず、運転手の労働時間を規制する「2024年問題」で深刻化するのは避けられない。

入社時や転居支援に
 このため西鉄は昨年4月、専門部署「人財戦略推進室」を新設し、待遇改善や営業所の環境改善など人材獲得を強化してきた。一時金制度も導入し、入社時に一律10万円、転居支援金で最大10万円を支給。勤続1年で5万〜10万円、3年で10万〜20万円と祝い金も用意した。

 採用活動も広域化している。昨年5月から関東や関西で就職説明会に参加し、4人の採用につなげた。高校卒の採用も今春採用から九州全域に広げ、7人を内定した。徐々に成果は出始めているが、人手不足の解消には遠く、今後は運転手のわずか4%にとどまる女性の採用も課題となる。

 林田浩一社長は「人手不足の解消には最終的に自動運転しかないが、ハードルが高い。採用活動の強化や労働環境の改善など地道にやるしかない。同時に路線の見直しも必要だ」と話している。

2096OS5:2024/03/17(日) 22:05:55
https://news.yahoo.co.jp/articles/3ff93e6cf02766f994cfd13808aec3bbebaa9afc
新幹線延伸で福井の合言葉は「100年に1度のチャンス」、タクシー会社は100人雇用
3/17(日) 21:13配信

読売新聞オンライン
 北陸新幹線の延伸開業で、北陸地方の駅や観光地には16日朝から多くの観光客が訪れた。石川県では今後の観光需要の増加を見越し、能登半島地震の被災者の雇用につなげる動きも出ている。地域活性化と復興の両立を目指す試みだ。

観光需要の高まりを被災者支援に
加賀温泉駅で地元関係者らの出迎えを受け、笑顔を見せる利用客(16日午後、石川県加賀市で)=帖地洸平撮影

 金沢市のJR金沢駅では、午前6時発の敦賀行き一番列車「つるぎ1号」の自由席を求めて鉄道ファンらの列ができた。15日午後8時頃から先頭で並んだ横浜市磯子区の男性(56)は「ホームや沿線から手を振ってくれる地元の人に手を振り返す一瞬の交流が醍醐(だいご)味」と笑顔を見せた。

 金沢駅や石川県内の新駅となる加賀温泉、小松両駅は多くの人でにぎわった。

 観光需要の高まりを、どう被災者支援につなげるか。就労に着目した取り組みが出始めている。

 タクシー大手の第一交通産業は、石川県や新潟県で約100人を正社員として雇用する予定だ。採用者には寮や社宅などの住まいを提供し、引っ越し費用を補助するという。

 同社の担当者は「(観光支援策の)北陸応援割などの効果でタクシーの利用増加が見込まれる」と話す。

 石川県人材事業協議会は被災者向けの雇用相談会を開催している。同協議会によると、延伸開業や北陸応援割の開始で、温泉旅館の皿洗いや、お土産品の梱包(こんぽう)などの求人も出てきているという。同協議会の嶋洋一事務局長は「避難生活が長期化する中、地元の企業と協力しながら、収入面で被災者のサポートをしていきたい」と話した。

「人がごった返している」
 初めて新幹線がつながった福井県。福井駅では到着のたびに家族連れらが続々と降り立ち、駅前に約20体ある恐竜のモニュメントやロボットに見入った。宇都宮市の会社員(26)は「乗り心地がよく、あっという間に着いた。福井駅前が恐竜だらけで驚きました」と話していた。

 海の幸を扱う駅構内の土産物店「越前田村屋」の森章一さん(59)は「経験したことがないくらい人がごった返している。新幹線の力は大きい」と笑顔だった。

 県立恐竜博物館(勝山市)には3200人超が来館し、コロナ禍前の同時期と比べて3割程度増えた。辻俊之副館長は「新幹線効果は予想以上だ。恐竜と福井の魅力をもっとPRして、全国区にしたい」と話した。

専門家「長期的な地域づくりを」
 青森大社会学部の櫛引素夫教授(地理学)は「イベント的な一過性の開業効果にとどまらず、長期的な地域づくりにつなげることが重要だ」と指摘する。

 今回の延伸開業は、被災地への人の行き来を活発にする可能性がある点に特徴がある。櫛引教授は「新幹線でにぎわいを生み、お金を使いながら被災地を助けるという一つの流れを作ってもいいのでは」と期待を語る。その上で、今後、北陸を訪れる人たちに対し、「能登の未来を被災者と一緒に考え、ともに歩んでいくという意識を持ってほしい」と呼びかける。

 福井県では「100年に1度のチャンス」が合言葉になっている。櫛引教授は「人口減や少子高齢化が進む中で、新幹線を通して住民が地域に自信や誇りを持つことが、持続可能な地域づくりにつながっていくのではないか」と話した。

2097名無しさん:2024/03/18(月) 06:31:17
ホームセンターコーナン生野店の駐車場で、12時頃〜16時頃に来ては鳩に餌を与えている『なにわ 581 く 29-54』のキャップ帽クソハゲジジイが究極的にうざいし腹立つから誰かなんとかしてくれ。

2098OS5:2024/03/23(土) 10:15:28
https://news.yahoo.co.jp/articles/daf8350bff9b49ee73d6b9fbb76852b3cfe78845
北陸新幹線開業の裏で福井 - 名古屋間の高速バスが大人気「安くて便利」 ビジネス客にも需要高まる【福井発】
3/23(土) 9:32配信

FNNプライムオンライン
FNNプライムオンライン

北陸新幹線の延伸開業により、東京 - 敦賀間が乗り換えなしでつながった一方で、不便になったこともある。北陸から関西や名古屋方面に向かう場合、これまでは在来線の特急列車1本で移動できたのが、敦賀駅での乗り継ぎが必要になったのだ。
そんな中、福井と名古屋を結ぶ「高速バス」の需要が増加している。新幹線開業後は満席が増えているということで状況を取材した。

【画像】新幹線で中京方面に行くには乗り換えが必要

バスか新幹線か 判断材料は3つ
北陸新幹線が福井県内で開業してから4日後の3月20日にJR福井駅のバス乗り場に行ってみると、名古屋へ向かう直通バスに列ができていた。利用客たちにバスを選んだ理由を聞いてみると「バスは安いから」「新幹線は高い」という声が返ってきた。

福井鉄道や京福バスなど4社が運行する、福井 - 名古屋間の高速バスの運賃は片道3600円だ。一方、鉄道で移動する場合は、新幹線と特急の利用で普通席の運賃が片道6960円と、バスの2倍ほどになる。ただ所要時間は、高速バスが約2時間50分、鉄道が2時間10分とバスの方が約40分長くなる。

料金や移動時間に加えて、利用者にとってもう一つの判断材料となるのが、乗り換えの必要性だ。鉄道で中京方面に向かう場合は、北陸新幹線の当面の終着駅、敦賀駅で特急に乗り換える必要がある。

高速バスの利用者に鉄道では敦賀乗り換えが必要なことについて聞くと、「帰りは電車で帰ろうと思っているんですけど、乗り換えが分からなくて…」と戸惑う声や、「こんなこと言ったら駄目かもしれないけど(新幹線利用だと)面倒くさいし時間がかかる」と乗り換えへの不満の声が出てきた。

“乗り換えなし”がカギ?予約増加
こうしたことを背景に高速バスを運行する4社は、福井 - 名古屋間の高速バスの需要を見込んで、新幹線開業前に1日8便から10便に増やしたところ、週末を中心に満席となる便が目立ってきた。

福井鉄道・惣宇利健善常務:
春休みに入るので(大学生が)名古屋で新たな下宿先の準備などで利用することが例年増えている。ことしはそれ以上に利用者が増えていると感じる。

今後はビジネス利用の拡大にもつなげようと、ビジネス客の要望に応じて出発時間を調整した。

福井鉄道・惣宇利健善常務:
新幹線という新たな交通手段ができた中で、乗り換えなしの直通で行けるということで、北陸新幹線の開業以降もかなり予約が入っている。ビジネス客は9時までに名古屋に着く便の利用が目立つ。

新幹線開業の裏で「安くて直通」の高速バスも、改めて注目されている。

(福井テレビ)

福井テレビ

2099OS5:2024/03/26(火) 17:32:16
https://news.yahoo.co.jp/articles/73abf1d814caf4bacff3e0a86a0096d5c8f6d34e
観光客多すぎ「激混みバス」への“答え”とは? 京都市バス“空前の大幅ダイヤ改正” 観光客用「運賃2.2倍バス」も新登場
3/26(火) 7:12配信
乗りものニュース
京都市バス、6月にダイヤ大幅改正
京都市バスで大幅なダイヤ改正が行われる(画像:京都市交通局)。

 京都市交通局は2024年3月21日、市バスの「新ダイヤ」を発表しました。「10年ぶりの大幅なダイヤ改正」としており、6月1日より実施されます。


 インバウンド需要の回復により、混雑が顕在化している市バスの抜本的な改善を図るべく、9両増車の810両体制で、輸送力の再配分し利用の多い系統を増便、また鉄道駅との接続を図る系統の新設を行います。

 混雑防止のため、交通局はかねて京都駅から主要観光地へ市バスで直通するのではなく、地下鉄などを組み合わせた利用を呼び掛けてきましたが、それに特化した系統の新設や、一般バスと別運賃の「観光特急バス」新設による市民利用との棲み分けを図ります。

 特に観光地が集中する東山方面には、観光客向けの「観光特急 楽洛」として「EX100号」系統「清水寺・祇園・銀閣寺ライン」、「EX101号」系統「清水寺ライン」を新設。この2系統は一般バス運賃の約2.2倍「大人500円」で設定されます。地下鉄・バス1日券や修学旅行1dayチケットも利用できますが、市民利用とすみ分ける目的で定期券や回数券、敬老乗車証などでは乗れません。

 このほか、観光利用の多い4つのルートで、観光系統「楽洛ライン」を新設。このうち102号系統「金閣寺・銀閣寺ライン」は、地下鉄北大路駅と金閣寺方面、北野天満宮、地下鉄今出川駅、京阪出町柳駅、銀閣寺方面を結びます。109系統「金閣寺・嵐山ライン」は、地下鉄北大路駅と金閣寺、大覚寺、嵐山方面を結ぶものです。市街の東にある銀閣寺、西にある金閣寺と嵐山について、地下鉄とバスを乗り継いで向かうアクセスを想定しています。

 市民向けサービスとしては、通学利用の多い系統で「快速」の5系統新設ならびに既存快速系統を増便。ルートが重複する系統などでダイヤを調整し待ち時間を減らしつつ、回送の営業化による増便なども行います。

 また、洛西エリアについては、まちづくりと連携した運行の見直しが行われます。

 このほか、利用が回復している循環系統(205、206系統など)では、平日1日あたり8-21.5便という大幅な増便も行われます。京都市交通局は「持続可能な運営のもと、市民の皆様の生活と多様な都市活動を支えてまいります」としています。

乗りものニュース編集部

2100OS5:2024/04/02(火) 21:28:57
https://news.yahoo.co.jp/articles/078f8c965eb25652610cc8bb7aa1817a09973515「運転手不足、仕方ないが…」 長崎市内バスがダイヤ大幅改正 通院や帰宅に影響…漏れるため息
4/2(火) 11:00配信


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長崎新聞
撤去される大見崎のバス停を見詰める中山さん=長崎市見崎町

 長崎自動車(長崎県長崎市、長崎バス)と県交通局(同、県営バス)は1日、労働時間規制強化を機にダイヤを大幅改正した。路線を廃止された地域の住民は、運転手不足という事情を「仕方ない」と受け止めつつ代替策を求めている。市街地でも最終便の繰り上げに不満が漏れた。
 「困ったねぇ」。同市見崎町の末長國子さん(79)は、自宅前の停留所「大見崎」の標識がクレーン車で撤去されるのを見詰め、ため息をついた。
 国道を通る畝刈-相川の区間5・9キロが廃止された。平日12便あったが、1便当たり利用は1人以下。赤字の上、運転手が足りない会社の事情も「よく分かる」。けれど自身は数カ所に通院しており、これからは最も近い畝刈の病院ですらタクシーで片道1600円かかる。既に車の運転免許は更新せず、夫(86)も返納してしまった。
 「年金頼みの生活を切り詰めても苦しい。ちゃんと税金を払ってきたんだから助けてくれんかな」と行政の支援を待つ。居合わせた近くの飲食店経営、中山義春さん(74)も「タクシー会社に補助するなどして住民の足を確保してほしい」と訴える。
 午後9時過ぎ、「長崎駅前」では帰宅客が戸惑っていた。最終便が20分早まった男性公務員は「仕事を切り上げるのが大変」。宴会を抜けてきた男性会社員は「もっと飲みたかった」と嘆いた。

 長崎バスは過去最大規模の16区間(計23・4キロ)と32停留所を廃止した。併せて、県営バスと競合する4地区を一元化し、うち本原と目覚から撤退。これを含め平日6・4%、土日祝日5・6%減便したほか、1日おおむね50路線の最終便を最大45分、平均20分前後繰り上げた。県営バスも一元化を含め5区間(計5・8キロ)と15停留所を廃止し、平日3%、土日祝日8〜9%を減便。7路線の最終便を最大3時間、平均13分程度繰り上げた。

2101OS5:2024/04/04(木) 18:17:52
https://news.yahoo.co.jp/articles/90a897d9d72c8bd9a1a6427e1ba831597827e18e
厳しさ増す地方バス事業、官民一体で路線再編へ…市と競合8社がつくる新組織
4/4(木) 17:31配信

読売新聞オンライン
覚書を締結した松井市長(左から5人目)とバス会社8社の社長(広島市中区で)

 広島市と広島県内のバス会社8社でつくる新組織「バス協調・共創プラットフォームひろしま」が1日付で発足し、4日に初会合を開く。電気自動車(EV)バスの車両や充電設備などの基盤整備を共有化するほか、市が積極的に関与して路線再編やダイヤの見直しにも取り組む。人口減や運転手不足で厳しい経営を迫られているバス事業を、官民一体で「競争から協調へ」と方針転換する考えだ。(三島浩樹)

全体最適化
 「バス事業の全体最適化を目指し、これまで個々の会社ではなしえかったことを、手を携えることで実現していく」

 3月22日に市役所であった覚書の締結式で、松井一実市長は強調した。

 新組織は、広島電鉄と広島バス(いずれも中区)、広島交通(西区)、芸陽バス(東広島市)、備北交通(庄原市)、中国ジェイアールバス(西区)、エイチ・ディー西広島(同)、フォーブル(安佐南区)の8社と市の計9者で構成し、市が事務局を務める。市中心部の路線バスの共同運営を担い、経営の効率化と利用者の利便性向上の両立を図る。任意団体としてスタートし、2025年1月をめどに法人化する。EVバスの共同購入や充電設備などの基盤整備を進めるには、法人化が必須となるためだ。

コロナ禍で経営悪化
 プラットフォーム設立の背景には、コロナ禍によるバス会社の急速な経営悪化がある。22年4月に7社のバス会社が、設備の所有者と運行会社を分ける「上下分離方式」の導入を市に提案。市はバス約1000台や車庫、バス停などの維持管理を行う資産管理会社を、バス会社と共同出資で設立する方向で検討を始めた。

 今回、市が構築を目指す路線バスの共同運営システムは、いわゆる上下分離ではない。各社が保有している車両やバス停などは新組織に移管せず、共有化するのは新たに導入したEVバスや充電設備などに限る。一方で、運行には自治体が深く介入し、重複路線の解消やダイヤの再編に取り組む方針だ。

市長「責任を持って」
 今後、8社の乗降データを基に路線の再編などを検討する会議を毎週開くほか、各社の役員ら経営層が出席する経営会議も月に1回開催する。

 参画する8社は運行エリアや事業規模が違うため、共同運営への温度差もある。重複路線の解消やダイヤの見直しは各社の利害が絡み、どこまで足並みをそろえられるかは不透明だ。締結式で広電の椋田昌夫社長が「この組織を生かすも殺すも我々の努力次第だと思っている」と発言したように、各社の強固な連携・協力体制が不可欠となる。

 取りまとめを担う市の役割も重要だ。松井市長は「必要となる事業者への支援は、まず基礎自治体である我が市が責任を持って行う。利用者にとって最適な、広島ならではのバス事業を構築したい」としている。

2102OS5:2024/04/19(金) 14:08:15
https://news.yahoo.co.jp/articles/d72802fbafd63c46151726d64c250237481da02b
「免許返納したのに」「年寄りへ配慮ない」 利用者困惑、小湊バス大幅減便で 平日26→1本の路線も
4/19(金) 11:31配信

千葉日報オンライン
減便を知らせる張り紙と小湊鉄道バス=18日午後、JR千葉駅

 千葉市や市原市で路線バスを運行する小湊鉄道バス(市原市)が今月のダイヤ改正に伴い17路線で大幅減便を行ったことが18日、同社への取材で分かった。運転手の不足や「2024年問題」に対応するためで、千葉市内では平日26本を1本に減らした路線や、土休日の運行を取りやめた路線もある。

 小湊鉄道バスの大幅減便について、利用者は困惑を隠さない。月に一度ほど通勤で利用している看護師の女性(25)=千葉市中央区=は「乗りたい時間にバスが来なくて不便。減便を知らなくて、バス停で長時間待たされたこともあった」と明かした。

 銭湯に行くために利用するというパートの酒井美紀さん(56)=同市美浜区=は「免許を返納して車の運転を辞めたが、こんなに減便するとは思わなかった」。通勤で利用している介護士の男性(20)=同市中央区=は「最寄りのバス停の減便がひどく、バスや電車に乗るために約2キロ歩くこともある。特に夜の便がほとんどないのは困る」と嘆いた。

 買い物で毎日利用する無職女性(75)=同=は、「困ってしょうがない。土日が1本もなくて買い物に行けず困っている。お年寄りが多いのに何でこんなことになったのか。いくら何でもひどすぎる」と不満を漏らした。

2103OS5:2024/05/06(月) 19:42:04
https://news.yahoo.co.jp/articles/f7f1844069c5c094ea0a8f8e605e0d3dd84f067e
高速バス福井―名古屋は「ドル箱路線」だが…運転士不足で増便できず 福井県内の事業者、路線バス維持でやりくり限界
5/4(土) 9:02配信

福井新聞ONLINE
福井駅東口を出発する福井―名古屋線の高速バス。昨年12月に増便された=4月12日、福井県福井市手寄1丁目

 3月16日の北陸新幹線福井県内開業によって、県内と名古屋方面を鉄道で移動する場合、敦賀駅での乗り換えが必要となった。その影響で高速バス「福井―名古屋線」の利用が伸びている。


 運行を担当するのは京福バス(福井県福井市)、福井鉄道(同県越前市)、名鉄バス(愛知県名古屋市)、JR東海バス(同)の4社。利用増を見込み、2023年12月からは1日8往復を10往復に増やした。

 3月の乗客数は4社で計1万2966人で、前年同月比約1.43倍。福鉄の惣宇利健善常務は「月間1万人を超えたのは新型コロナウイルス禍以降初めて」と話す。複数の関係者は「名古屋方面の高速バスはドル箱路線」と口をそろえるが、増えた2往復分を受け持ったのは名鉄とJRだった。

 なぜ、福井県内の事業者ではないのか。増便については事前に4社で協議したが、京福バス、福鉄ともに手を挙げなかった。両社の担当者は「運転士の数に余裕がなかった」と打ち明ける。

 新幹線県内開業では、名古屋方面だけでなく、関西方面の鉄道移動も、敦賀駅での乗り換えが必要となった。関西方面の高速バスのニーズも一定程度あるとみられるが、県内発着の高速バスはコロナ禍以降、運休状態が続く。

 京福バスの岩本裕夫社長は「廃止ではなく運休とし、いつでも再開できる状態にしてはいるが、運転士確保のめどは立たない」と頭を悩ませる。

  ■  ■  ■

 運転士不足の背景にあるのは、路線バスの維持だ。京福バスの場合、嶺北7市町で約60路線を抱え、平日は約750便、土日祝日も500便以上を走らせている。福鉄は嶺北、嶺南の9市町で運行している。

 岩本社長は「運転士の適正人員は200人だが、現状では40人足りない」。通勤通学で乗客が多い朝夕は便が多いため、この時間帯には、旅客輸送に必要な大型2種免許を持っている整備士や運行管理者が運転に回るときもある。

 必死のやりくりで「県民の足」を守っている事業者だが、路線バスの多くは赤字なのが現状だ。朝夕の乗客は多くても、日中は少なく、定員30人以上のバスで、数人を運ぶという光景は珍しくない。

 関係者は「収益が見込める高速バスを運行したくても、路線バスに運転士を振り向けなければいけない」と説明する。

 路線バス維持のため、県は収支差補助として毎年約5億円を計上したり、2023年度は燃料費高騰対策の予算を組んだりしているが、事業者は「あくまで赤字分の補てんであり、収益が出るわけではない。生活路線を守るために、企業の体力は衰弱していく」と嘆く。

 京福バスの運転士の平均年齢は55歳。70代も複数いる。時間外労働(残業)や休日出勤で何とか回しているが、4月1日からは働き方改革関連法に基づく時間外労働の上限規制が導入された。

 人手不足はさらに深刻化し、路線バスの維持が難しい状況が目前に迫っている。

福井新聞社

2104OS5:2024/05/07(火) 08:49:36
https://news.yahoo.co.jp/articles/142006bb2381b01173d8116aa541f6894534d907
横浜市のバス、4月だけで360便超の大幅減便…市交通局は運転手確保へ賃上げ・車内広告「大作戦」
5/7(火) 6:56配信


読売新聞オンライン
市営交通で働く魅力をPRするポスターが並ぶ地下鉄車内(横浜市港南区で)

 4月から始まった長時間労働是正のための時間外労働(残業)規制を受け、運転手不足でバスの減便を余儀なくされている横浜市交通局が人材確保に本腰を入れている。給与や手当の増額など待遇改善を進めるほか、市営地下鉄の車内広告をジャックし、大々的な人員募集を始めた。

 市交通局は4月1日、運行計画を維持できないとして290便を減便すると、同22日には運転手の相次ぐ退職により77便の減便に踏み切るなど、1か月で路線バス全体の4%の便が減る異例の事態となった。

 運転手不足を打開しようと、同局は「人財確保大作戦」と銘打ち、離職防止と採用拡大のための取り組みを展開する。

 平均6・65%の賃上げを実施し、入局から5年間は住宅手当を月1万9600円から月5万円に引き上げる。中途退職者を再雇用する制度や、大型2種免許を持つ女性は1次試験が免除される「女性採用枠」を用意。通常の採用試験でも年齢制限を緩和し、大型2種免許所持者は60歳以下(現行49歳以下)、養成コースは50歳以下(同40歳以下)とした。

 3日からは市営地下鉄ブルーラインの電車1編成(6両)の車内広告をジャックし、7種のポスターで市営交通で働く魅力などをPRしている。今年度の運転手の採用目標は50〜60人といい、同局人事課は「市民の生活に欠かせない足の確保がギリギリの状態。バス運転手を憧れの職業と思ってもらえるよう、先陣を切った待遇改善を横浜から進めていく」としている。

2105OS5:2024/05/07(火) 11:05:51
https://news.yahoo.co.jp/articles/ea75c022ebb63fcf6a4730d0f7f45b5c6cbb598d
北陸新幹線延伸、名古屋へは高速バスが人気 「乗り換え不便」問題で
5/4(土) 13:00配信

朝日新聞デジタル
JR福井駅東口から名古屋行きの高速バスに乗る人たち=2024年4月21日午後2時23分、福井市、朝倉義統撮影

 北陸新幹線の金沢―敦賀開業で、北陸から東京方面へは便利になったが、大阪、名古屋方面は乗り換えの不便さと、運賃が高くなったという不満の声が聞かれる。そんな中、名古屋方面の高速バスが人気だという。

【地図】北陸新幹線、敦賀の先は? 大阪にはつながる?

 4月21日、日曜の午後1時半過ぎ、JR福井駅西口前は延伸関連のイベントでにぎわっていた。その反対側、同駅東口に高速バス乗り場がある。名古屋行きのバス停には、発車15分前ごろから続々と人が集まり始め、ほぼ満席で出発した。

 福井県坂井市から愛知県に単身赴任中の男性会社員(39)は、子どもの行事のために帰省し、戻るという。「鉄道に比べ、安いし時間もあまり変わらない」と話す。荷物も多いため、敦賀駅で10分前後かかる乗り換えも不便だという。

 ジョルダンのアプリ「乗換(のりかえ)案内」で福井―名古屋を検索すると、開業前(3月1日平日)の鉄道の最短所要時間は、特急「しらさぎ」と東海道新幹線「ひかり」の米原(滋賀県)での1回乗り換えで1時間36分、料金は6230円(いずれも通常期の指定席)、「しらさぎ」だけだと、2時間10分、料金は5810円(同)だった。

 それが、開業後(4月12日平日)は、最短で1時間33分と3分早くなったものの、北陸新幹線「つるぎ」、「しらさぎ」、「ひかり」に乗り、敦賀と米原での2回の乗り換えが必要となった。料金も8260円(通常期の指定席)と33%増えた。

 敦賀での1回乗り換えだとどうか。「つるぎ」と「しらさぎ」で2時間8分、料金は6960円(同)になる。

 一方、高速バスは道路事情にもよるが所要時間は3時間前後で、料金は3600円。2回乗り換えより約6割安く、1回乗り換えのほぼ半分だ。

 名古屋線は4社による共同運行で、その1社の福井鉄道(福井県越前市)によると、昨年12月に1日8往復を10往復に増便したという。

 同社の惣宇利(そうり)健善常務は「新幹線の開業1年前から、需要が増えると見込んで準備をしてきた」と話す。特に、所要時間差が鉄道の1回乗り換えと1時間以内なのが有利に出ているとみている。

 新幹線開業前の名古屋線の3月1〜15日の利用者は約4600人だったのが、開業後の同16〜31日は8300人と8割増。人の移動が多い時期でもあるが、前年同期と比べても4割増えたという。

朝日新聞社

2106OS5:2024/05/09(木) 16:09:41
https://news.yahoo.co.jp/articles/c7168d6080fc027ed21872ab3843d5adb2840982
愛媛のタクシー、なぜ足りない? 業界が抱える「三重苦」
5/9(木) 15:00配信


毎日新聞
「相棒」のタクシーを磨く熊谷さん=松山市で2024年4月11日午後1時44分、鶴見泰寿撮影

 愛媛県の松山支局(松山市)に赴任して今春で3年目。東京で生まれ育ち、2012年の入社以来、奈良、富山、大阪の各府県などで勤務してきたが、愛媛で2年以上暮らして実感することがある。「タクシー」が足りないのだ。その背景を探ると、愛媛のタクシー業界が直面する「三重苦」が見えてきた――。【鶴見泰寿】

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 まず愛媛の「タクシー事情」から説明したい。私が勤務する毎日新聞松山支局は松山市一番町にあり、東隣には松山地裁や松山地検、その隣には愛媛県庁、路面電車が走る大通りを挟んだ斜め向かいには「松山三越」が立地する。四国を代表する繁華街「大街道」も目の前だ。支局が入るビルの名前は「センターポイントビル」。その名の通り松山市の中心地と言ってよい。

 だが、「目抜き通り」のはずの支局の前の大通りで夜間に流しのタクシーを拾おうとしても、一向にタクシーが現れないのが常だ。ようやく乗車できたタクシーの運転手に、なぜ愛媛では流しのタクシーがつかまえられないのかと尋ねると、意外な答えが返ってきた。「愛媛はタクシーが足りないので、流しでつかまえるのは難しいですよ」

 なぜ愛媛ではタクシーが足りないのか。その謎に迫るため県ハイヤー・タクシー協会(松山市)を訪ねると、衝撃的なデータを示された。協会が加盟する全国ハイヤー・タクシー連合会(東京)が毎月、全国47都道府県の主要タクシー会社計約250社を対象に実施している売り上げと輸送人員に関するサンプル調査だ。

 新型コロナウイルス禍前の19年3月を100とすると、愛媛県内の主要6社の24年3月の売り上げは68・8%で回復率が全国ワースト2位、輸送人員(客数)は50・3%で全国ワースト1位だった。一方、全国で最も好調なのはインバウンドに沸く成田空港や東京ディズニーリゾートを抱える千葉県(調査対象6社)で、売り上げが129・5%、輸送人員が103・4%。回復率がコロナ禍前を上回っている府県は他にも散見された。

 なぜ愛媛はこのような「惨状」なのか。実情を探るため、107台のタクシーを擁する県内最大手の「愛媛近鉄タクシー」(同市)を取材すると、愛媛のタクシー業界が直面する「苦境」が垣間見えた。木村雅裕社長は「新型コロナで人々のライフスタイルががらりと変わり、夜の街から宴会が消えて利用客が激減してしまった」と話し、コロナ禍を機に減った客数の回復が遅れている現状を明かした。

2107OS5:2024/05/09(木) 16:09:52
 さらに深刻なのが「ドライバー不足」だという。愛媛県のタクシー運転手の平均年齢は65・1歳(24年3月現在)と全国平均(61・4歳)に比べて高い。木村社長は「コロナ禍の間に感染リスクを恐れて多くの高齢ドライバーが引退し、その後も戻ってきていない」と説明。新型コロナの感染症法上の分類が5類に移行した23年5月以降、客足は少しずつ回復しているが、ホテルのチェックアウトや病院などへの通院時間が重なる平日の午前や、週末の夜などのピーク時にはタクシーが足りず配車できないことが多いという。木村社長は「ドライバー不足で客のニーズに応えきれていない。『電話をしてもつかまらない』と顧客が不満を募らせ、タクシー離れが一層進む事態だけは避けなければならない」と苦悶(くもん)の表情を浮かべた。

 コロナ禍を機にタクシー運転手はどのくらい減ったのか。愛媛県ハイヤー・タクシー協会によると、コロナ禍前の19年3月末時点で県内に2938人いた運転手は、24年3月末時点で約2割減の2392人となった。全47都道府県の合計でも同じ時期の比較で、29万1516人から23万4653人と約2割減っていた。

 また、愛媛県内のタクシー業界の関係者は「需要が蒸発したコロナ禍の間に、コスト削減のためタクシーの台数を大幅に減らした会社も多く、『アフターコロナ』の需要増に対応できていない要因の一つだ」と語る。タクシーの増車や新規参入を規制する「改正タクシー特措法」で、県内の主要地域は基準となる車両数が設定され、減車すると基本的に元の台数に戻すことができないからだ。さらに別の関係者は「首都圏や関西圏などと違い、愛媛は家族経営の小さなタクシー会社が多く、後継者難とも相まってコロナを機に廃業した事業者も少なくない」と解説した。

 ◇女性ドライバー採用に活路

 愛媛のタクシー業界に未来はあるのだろうか――。取材を進めるうちに暗たんとした気分になったが、一筋の光明もあった。

 愛媛県内で65台のタクシーを稼働させている「伊予鉄タクシー」(同市)は、運転手不足に対応するため女性ドライバーの積極採用に動いている。運転手65人のうち女性は約3割の20人。20年4月に入社した最年少の熊谷悠希さん(29)は「週休3日制で、週40時間以上出勤すれば勤務時間は自由に選べ、『ワークライフバランス』が充実している」と話す。同県西予市にある実家が農業とカフェを営んでおり、収穫期などには手伝いに行くこともできるという。

 同社の芳野雅郎社長は「『隙間(すきま)時間』でも稼げるような勤務体系を整え、意欲のある人がたくさん集まるような会社にしたい。コロナ禍でお客様も従業員もライフスタイルが変わったので、それぞれのニーズに合った経営を模索していく」と語った。

 愛媛のタクシー業界が直面する課題の解決には何が必要なのか。名古屋大の加藤博和教授(交通政策)は「配車アプリ」の普及推進を提言する。加藤氏は「実車率が高まり乗降データも集められ、経営の効率化を図れる。客が呼んでくれるので土地勘のない新人ドライバーでも対応しやすく、キャッシュレスでの支払いは利便性も高い」と強調。一般ドライバーが有償で客を運ぶ「ライドシェア」の導入もタクシー不足解消に効果的だという。

 愛媛のタクシー事情が改善するかどうかは、経営者の「創意工夫」にかかっていると言えそうだ。

2108OS5:2024/05/14(火) 11:16:04
https://news.yahoo.co.jp/articles/4e3a7499c77b18e84cfea72ba280681d787a722c
神奈川のライドシェア「想像以上に需要少ない」 解禁から1カ月
5/13(月) 22:00配信
毎日新聞
4月12日に解禁された県内の日本版ライドシェア=横浜市西区で2024年4月、遠藤和行撮影

 タクシー不足を解消するため、一般ドライバーが自家用車に有料で客を乗せる「日本版ライドシェア」が神奈川県内で始まって12日で1カ月となった。解禁時に比べ、参入したタクシー会社は大幅に増えたものの、参入会社の中には「現状では、想像以上に需要が少ない」として先行きを懸念する声が上がっている。

【写真でみる】「ライドシェア」の車両に取り付けられている表示板

 県内では横浜、川崎、横須賀、三浦の4市でタクシー不足の時間帯に限って解禁した。金、土、日曜の午前0〜6時、午後4〜8時が対象だ。

 関東運輸局によると、解禁当初の許可事業者は3社計5営業所だったが、10日現在で30社計39営業所に増えた。まだ、審査中の事業者もいるが、同運輸局は「大手を含めて申請準備が整った事業者が申請してきたが、落ち着いてきた」と説明する。

 解禁当初から運行している三和交通(横浜市)によると、4月12日から5月12日までの5週分計15日間で164件の注文があった。時間帯別では、午前0〜6時が93件、午後4〜8時が71件。曜日別で注文が多いのは「土曜午前」で、4月13日の28件が最多だった。

 15日間に勤務した一般ドライバーは15人で、心配していた客とのトラブルや事故はゼロ。一般ドライバーの応募は増えているという。

 同社の担当者は開始1カ月の利用状況について「開始前の利用見込みと比べて、想像以上に少ない」と話す。主な原因として、2024年問題で残業時間が規制された運送業界などさまざまな業界からタクシー運転手の収入を魅力に感じる人の転職が増え、稼働するタクシー数が増えていることを挙げる。

 同社の担当者は「東京での日本版ライドシェアはある程度、需要があるが、県内は利用者が少ない時も多々あり、このままでは供給過多で、必要なくなるのではないか」と不安視する。

 このほか、解禁時から県内で運行を始めている日本交通横浜(横浜市)は「利用状況について公表を控えている」としている。【遠藤和行】

2109OS5:2024/05/17(金) 13:12:27

しっかりやらないと既存運転手が反発しそう
https://news.yahoo.co.jp/articles/c907bcef231f10ac1467449b849d6ecdc58a3330
土日きっちり休めます バス運転士募集 運転士不足対策で
5/17(金) 12:12配信

 バス運転士不足対策として、路線バスなどを運行する「岐阜バス」(岐阜市)が16日、土日を休みとする正社員の運転士の募集を始めた。
 同社によると、従来は休みが月9日のシフト制で、人手不足により、やむを得ず休日出勤になることも多かった。就活中の学生から勤務体制で不安の声が出るなど、採用面でマイナス要素になっており、運転士が年々減少していたという。
 新たな制度では、休みを土日に固定した完全週休2日制とし、家族の休みと合わせやすくするなどより働きやすい環境にした。休みを他の曜日に固定することも可能で、多様な働き方に対応する。休日出勤は本人の希望で決められる。

 担当者は「働きにくさの原因を取り払い、採用を増やしたい」と話す。新制度対象の運転士として、まずは10人程度の採用を目指す。

2110OS5:2024/05/22(水) 13:04:00
https://news.yahoo.co.jp/articles/e8698c32e17eac1b7dbb88cdeae9f6919d45a573
根室―釧路間バス、存続困難 利用減、国の補助外れる
5/22(水) 10:27配信


北海道新聞
根室市と釧路市を結ぶ都市間バス「特急ねむろ号」=21日、根室駅前バスターミナル

 根室市は21日、根室と釧路を結ぶ都市間バス「特急ねむろ号」は赤字が拡大し路線存続が困難になっていることを明らかにした。利用客減少で10月以降、国の地域間幹線系統の補助対象から外れる見通しになったため。市はバス会社や関係自治体と協議を始め、今後1年で路線再編を判断する。

 市地域公共交通確保対策協議会総会で、会長の竹本勝哉副市長が説明した。竹本会長はバス会社の人員、車両不足の問題も指摘し「市民の通院や観光客の利便性の観点からも1年間の猶予の中で維持存続へ協議を進める」と述べた。

 ねむろ号は根室交通とくしろバスが平日に1日3往復、休日は同2往復を共同運行する。根室市民の通院利用が多い。しかし2019年度(18年10月〜翌年9月、以下同様)に1往復平均5・7人(年間1万872人)だった乗客は23年度は同4・8人(同8262人)に減り国庫補助要件の同5人以上(1日3往復以上運行)に達しなかった。コロナ禍の特例がなくなる24年度も届かない見込み。

2111OS5:2024/05/22(水) 13:04:46
https://news.yahoo.co.jp/articles/6fa78a8c47a3a1ab410099d9befd778c1e4c2597
『深刻な運転手不足』とさでん交通が10月からバス路線の系統数を13%削減する方針【高知】
5/21(火) 18:06配信
RKC高知放送

RKC高知放送

深刻な運転手不足を背景に、とさでん交通は10月から高知市内の路線バス系統を現行と比べて13%減少させる方針を明らかにしました。

高知市地域公共交通会議が5月21日に開かれ、交通事業者や関係団体が今年度の地域公共交通計画について協議しました。
とさでん交通からは、深刻な運転手不足を背景に今年10月からのバス路線について、市内の系統数を現行の71系統から62系統と13%削減するプランなどが説明されました。

現行の路線系統を維持するにはバス運転手は147人必要ですが、4月時点で123人と24人不足しており、路線廃止や減便をすることで19人分の不足が解消するということです。
廃止予定の高知市内の路線は、吉野や土佐塾、桂浜トンネルを通るルートなどで、委員からは「いきなり廃止ではなく、減便で対応できないか」といった意見が出ました。とさでん交通は、減便とするなら他の路線に影響が出るとしましたが、会議では廃止路線については丁寧な説明も必要だとして、次回の会議で改めて協議することにしました。

路線の見直しについては実施の6ヶ月前までに国への届出が必要ですが、地域公共交通会議で同意を得た場合は1ヶ月前までの届出で認められます。

2112OS5:2024/05/24(金) 16:36:37
https://news.yahoo.co.jp/articles/15451d6685bdf39d15615e5a37f8f7ac3f76c7be
千葉県内の路線バス、半年で1900便減 残業規制強化を理由に
5/18(土) 13:09配信


産経新聞
減便が相次ぐ千葉市内の路線バス=千葉市中央区

慢性的な運転手不足や残業規制で路線バスの大幅減便が各地で相次ぐなか、千葉県内の路線バスは4月16日時点で、半年ほど前より約1900便減ったことが、県の緊急調査で判明した。この半年間で約3万1900便から約6%減の約3万便に落ち込み、「地域の足」が細る現状が改めて浮き彫りになった。県は今後、さらなる減便も「ないとは言い切れない」との見通しを示した。

調査は、バス事業を展開する小湊鉄道(市原市)が4月、大幅な減便に踏み切った事態を受け、バス事業者35社(高速バスを除く)を対象に同月に行われた。県内の運行状況を把握する目的で、減便した個別のバス事業者名は公表しない前提で調べた。

調査によると、減便理由の約8割が、残業時間などを巡る時間外労働規制が導入された「2024年問題」による運転手不足を挙げた。減便をしていない事業者も一部あった。

事業者側は運転手の確保に向けた具体策も回答した。具体的には、自治体などと連携した合同就職説明会への参加といった採用活動の強化を挙げた。賃上げや休暇日数を増やすなど運転手の定着策に力を入れている-との回答もあった。

県交通計画課の担当者は調査結果を踏まえ、「市町村や交通事業者と意見交換し、減便対策で何ができるか検討したい」と語った。

(岡田浩明)

2113OS5:2024/05/28(火) 19:40:50
https://news.yahoo.co.jp/articles/c51d8a8537cecb8e9d614d859659fe133a544dfe

ライドシェアどうなる 全面解禁に国交相「現場混乱」 推進派と溝
5/28(火) 19:25配信

朝日新聞デジタル
東京ハイヤー・タクシー協会の川鍋一朗会長(左)からライドシェアのアプリの説明を聞く、斉藤鉄夫国交相(中央)と河野太郎デジタル相=2024年4月8日、東京都江戸川区、恵原弘太郎撮影

 タクシー会社の雇った人が自家用車で客を運ぶ「ライドシェア」について、今後の制度設計をめぐり政府の中で意見が割れている。タクシー会社以外の参入を認める「全面解禁」に前向きな河野太郎規制改革担当相と、慎重姿勢の斉藤鉄夫国土交通相との間で綱引きが続く。

 27日夕方、斉藤氏は河野氏のもとを訪ね、直談判した。

 「答申や閣議決定では、法制度については言及しないようにしたい」

 4月に始まったライドシェアは、タクシー会社にしか参入を認めていない。ほかの企業や個人に門戸を開くには、法改正や新法制定が必要とされているが、斉藤氏は「法制度を検討すること自体が現場を混乱させてしまう」として、反対を表明した。

 これに対し、河野氏は「(今のライドシェアの)モニタリングや検証と並行して、法制度の検討を進めるべきだ」と主張。約20分間の会談で、法制度に関する意見の溝は埋まらなかった。

朝日新聞社

2114OS5:2024/05/29(水) 23:21:36
https://news.yahoo.co.jp/articles/705edcbc9b455a524d9bda2c0bb942dc0c377107
「路線バス全てが赤字」窮状訴える運行会社、福井駅発着便が6月から減便・廃止
5/29(水) 16:50配信

読売新聞オンライン
6月から減便される京福バスに乗り込む利用者ら(福井市で)

 京福バス(福井市)は6月から、福井駅を発着する路線バス8路線を減便し、1路線を廃止する。運送業の残業規制が強化される「2024年問題」の影響などで、慢性的な運転士不足に拍車がかかり、現行ダイヤの維持が困難になった。10月には減便路線の拡大が見込まれるほか、福井鉄道(越前市)も1路線の廃止を検討しているという。(佐藤祐介、荒田憲助)


 京福バスによると、8路線では、朝夕の通勤・通学時間帯の便数は維持する一方、利用者の少ない日中や夜間を中心に、平日は76便、土曜は78便、日曜・祝日は63便を減らす。商業施設「ショッピングシティ・ベル」(福井市花堂南)などを経由する運動公園線は平日、土日・祝日ともに各30便少なくする。

 また、平日に13便、土曜に12便運行していた福井総合クリニック線は5月末で廃止する。

 背景には運転士不足がある。同社が全路線を維持するために必要とした運転士の定員200人に対し、3月末時点で在籍していたのは164人。さらに、4月にはバス運転士らの長時間労働の規制を強化する働き方改革関連法が適用され、対応を迫られた。

 そこで同社は、学校や公共施設の送迎バス事業を他社に譲り、運転士の定員を約190人に圧縮した。だが、事業の譲渡先に転職する運転士が続出。そのため、同社は運行管理者や車両整備の担当者を運行ダイヤに加えて4月末時点で150人ほどを確保し、規制の範囲内で休日出勤などもさせてしのいだ。

 それでも約40人足りない状況が改善する見通しが立たず、路線の減便と廃止を余儀なくされた。同社は10月にも、1時間に複数便が運行する路線や、市町をまたぐ広域路線などでの減便を検討している。

 岩本裕夫社長は「ご迷惑をおかけし、申し訳ない。地域の足を守るため、危機的な運転士不足の解決に向けて行政と一緒に考えていく」と述べた。

対策会議、社長ら窮状訴え
 京福バスの減便措置を受け、運転士確保に向けた緊急の対策会議が28日、福井市内で開かれ、主催した県の担当者や、同社と福井鉄道の社長らが参加した。
 両社長は、運転士の採用者数を離職者数が上回る状況に、2024年問題が追い打ちをかけたと窮状を説明。福井鉄道の吉川幸文社長は、福井、鯖江市と越前町を結ぶ福浦線を10月から廃止する方向で検討していることを明らかにした。

 一方、県の担当者は「廃線には利用者数や代替路線の有無などを含め、十分な検討をお願いしたい」と強調した。その上で、離職者を減らす対策として運転士の給与水準の改善などを提案。バス業界の合同就職説明会の開催など既存の支援策を継続しつつ、他にも必要な施策を検討すると述べた。

 吉川社長は会議後の報道陣の取材に対し、「当社の路線バスは全て赤字だ。行政の支援は赤字分を補填(ほてん)するだけで、利益は出ない。このままでは、さらなる減便や廃線が必要になるので、理解と支援をいただきたい」と訴えた。

2115OS5:2024/06/01(土) 18:41:18
https://news.yahoo.co.jp/articles/dbb0cbc14f7399165f60fdbea5985028284e43ad
バス混雑に悩む京都市、観光特急バスの運行開始 運賃は通常の2倍
6/1(土) 18:30配信

朝日新聞デジタル
京都市が運行を始めた観光特急バス=2024年6月1日、京都市下京区

 京都市は1日、京都駅と清水寺や祇園などの人気観光地を結ぶ「観光特急バス」の運行を始めた。運賃は通常の2倍。国内外から観光客が押し寄せるなか、「地元住民が市バスに乗れない」という苦情も多く、観光客と市民のすみ分けをめざす。オーバーツーリズム(観光公害)対策として国の規制緩和を使った全国初の取り組みだ。

【写真】観光特急バスの出発式で、舞妓(まいこ)から運転手へ花束が贈られた=2024年6月1日、JR京都駅前、武井風花撮影

 観光特急バスは土日祝日に通年運行する。京都駅前と清水寺近くの五条坂を結ぶ便(1日16便)と、京都駅前と五条坂、祇園、銀閣寺などを結ぶ便(1日24便)の2系統。特に混雑が激しい清水寺行きのバスの混雑を緩和する狙いで、五条坂への所要時間は通常15分から10分に短縮される。

 運賃は大人500円、子ども250円で、通常(大人230円、子ども120円)の約2倍。観光スポットに直行・急行するバスは届け出だけで運賃を変えられるよう、国土交通省が昨年12月に道路運送法の施行規則を改正したことを受けた設定で、京都市が全国で初の適用事例になるという。

 運賃は通常より高いが、地下鉄・バス1日券(大人1100円、子ども550円)で乗ることができる。1日券の利用者の9割は観光客が占める。一方、市民が普段使う敬老乗車証や定期券などでは乗れない。観光客に観光特急バスを利用してもらうことで、通常の路線バスの混雑を緩和して市民が使いやすくする。

 松井孝治市長は出発式で、「この試みの成果を検証し、さらに前に進めていきたい」と述べた。(武井風花)

朝日新聞社

2116とはずがたり:2024/06/14(金) 21:00:48
東急バス、運転手の初任給3.5万円引き上げ
https://news.yahoo.co.jp/articles/8bad69ee465149bfad0853df72a0ca4a8635a25d
6/6(木) 20:00配信
時事通信

 東急バスは6日、バス運転手の初任給を7月1日から3万5000円引き上げ、月給25万円とすると発表した。入社祝い金も新設し、一律で10万円を支給する。運転手不足が進む中、働きやすい環境を整えて採用人数を増やすのが狙い。

2117OS5:2024/06/28(金) 15:36:44
https://news.yahoo.co.jp/articles/3a3725b49d2b1f5d9d58f314a9fe94e4a300df23
本州―四国「しまなみ海道」高速バス攻めの“特急化” 運行ルートがらり変更! 新幹線接続 JR松山駅は“廃止”
6/27(木) 14:42配信

乗りものニュース
劇的にルートが変わる福山・新尾道―松山線
伊予鉄の高速バス車両(画像:伊予鉄道)。

 伊予鉄道、中国バス、本四バス開発、瀬戸内しまなみリーディングの4社が運行する「しまなみ海道」経由の高速バスが2024年8月1日から大きく変わります。

 4社は「しまなみ海道」を経由する福山・新尾道〜松山線「キララエクスプレス」を運行しています。これまで福山-松山間で約3時間かかっていましたが、ルートを変更のうえ「特急」とし、最短2時間40分で結びます。

 本州側ではこれまで福山―新尾道間で山陽道を経由していましたが、国道2号バイパス経由に変更。従来のルート上にある新橋、広尾、千田BS(山陽道)、福山本郷の各バス停を廃止します。

 反対に四国側では、しまなみ海道から国道196号を伊予灘回り・北条経由でJR松山駅を通って松山市駅に至っていましたが、これを逆回りの高速道路経由(今治小松道、松山道)に改めます。川内インター、松山インターにバス停を新設のうえ、従来の北条、JR松山駅は廃止となります。

 運賃は松山市駅―福山駅前で片道4500円(往復8100円)です。予約は6月30日から始まります。

乗りものニュース編集部

2118OS5:2024/07/29(月) 19:12:37
https://news.yahoo.co.jp/articles/e01b012e2e665e8a784e92b9243014aefec7fa09
空車なのに「迎車中」? 河野太郎氏がタクシー業界の不正指摘
7/29(月) 16:17配信

毎日新聞
タクシー乗り場=東京都千代田区で2019年4月15日、曽根田和久撮影

 一般ドライバーが自家用車を使って有償で客を運ぶ「日本版ライドシェア」の効果を議論する政府の規制改革推進会議の作業部会が29日開かれ、河野太郎規制改革担当相が「タクシーが実際には空車にもかかわらず迎車中と表示し、アプリでの配車依頼にすぐに対応できるようにしてマッチング率を引き上げようとする動きがあると聞く」と指摘した。事実であれば、道路運送法に違反する恐れがあり、河野氏は「見せかけのマッチング率を作るものだ」と非難した。

 河野氏のあいさつを事務方が代読した。国内のライドシェアはタクシーの不足分を補うという位置づけで、タクシー配車アプリのマッチング率は利用状況を測る重要な指標となる。ライドシェア運営主体の拡大を避けたいタクシー会社にとって、マッチング率が高ければ住民の「移動の足」が十分確保できているといえる材料になる。

 河野氏の指摘を受け、作業部会の委員からは「(迎車中にするよう運転手は)タクシー会社から指示されていると聞いている」などの意見が出た。

 タクシー会社を所管する国土交通省の幹部は作業部会で「一般的にアプリ配車は迎車料金をとり、ドライバーの実入りが増える。流しや駅での乗り場を避けてアプリにいっているのだと思う」と指摘。空車にもかかわらず迎車表示を掲げることは「道路運送法上も問題」との見解を示した。

 一方、現在は駅や空港などの施設に、ライドシェアドライバーが配車できないケースがある。国交省は「(施設によって運用が)まちまちになっている」とし、ガイドラインを作成して対応する方針を示した。

 政府は6月に閣議決定した規制改革実施計画で、タクシー会社以外も参入できる新法の議論を直ちに開始するとしており、作業部会委員から選抜した準備会合を非公開で開催することも決まった。河野氏は「必要となった時に速やかに次のステップに移行できるよう、(新法の)論点整理をしていただきたい」と述べた。【古屋敷尚子】

2119OS5:2024/07/31(水) 10:04:27
https://news.yahoo.co.jp/articles/5f0b2a0fd9e8c3d158b8952173ff4be1e4c04c4f
高速バス富山―東京運休 富山地鉄 9月の20便、運転手不足で
7/31(水) 8:02配信

北國新聞社
9月に20便が運休する富山―東京間を走行する高速バス=富山駅周辺

  ●貸し切り、生活路線を優先

 富山地方鉄道(富山市)は9月、高速バスの富山―東京間の計20便を運休する。1〜3日に富山市八尾町中心部で開催される「越中八尾おわら風の盆」や学校の修学旅行などの貸し切りや既存の生活路線に対応するため。同社は今年に入り、入社した運転手に貸与する支度金の増額で対策を講じているが、バスの廃止や減便が相次いでおり、運転手不足に歯止めが効かなくなっている。

 運休するのは、9月2〜25日のうち、祝日を除く月〜水の10日間。各日4便が運行する中、東京行き午前6時発と富山行き午後10時50分発の2便を取りやめる。5月にも修学旅行による貸し切りバスの需要増に伴い、高速バスの5路線で60便を計画運休しており、同様の措置となる。

 同社の運転手は5月末時点で186人と、定員(219人)に対する充足率は85%にとどまる。近年は不足を受け、「生活路線が最優先」(中田邦彦社長)と高速バスのてこ入れが進み、3月には北陸鉄道(金沢市)と共同運行する富山-金沢線が廃止。7月には名鉄バスと共同運行する名古屋線が1日14往復から1日10往復に減便している。

 対策として3月からは、運転手として入社した人に「入社支度金」として従来、30万円を貸与していたところ、100万円に増額する制度を開始した。大型二種免許を持つ経験者だけでなく、免許を持たない未経験者も対象に、8月末まで募っている。昨年度はコロナから復調の兆しも見え、高速バスの輸送人員は2022年度比45%増の20万7千人。営業収益も48%増の6億4424万円となった。 秋の大型連休を控え、需要増が見込まれる中での運休に担当者は「走らせたい気持ちはあるが、どうしようもない。利用者には理解をいただきたい」と述べた。

2120OS5:2024/08/01(木) 16:45:32
ニュースにすればするほど、これをする人が増える問題
https://news.yahoo.co.jp/articles/72a4e614ad1faa11ab25179a71f1e43cafa226d9
1人なのに2席予約→直前キャンセルの「相席ブロック」、バス会社ら懸念 8月帰省本格化
8/1(木) 14:05配信


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産経新聞
高速バスが行列するバスターミナル「バスタ新宿」前=東京都新宿区

高速バスなどで1人の利用でも隣接する2席を予約し、出発直前に片方をキャンセルして相席を避ける「相席ブロック」という行為が問題視されている。8月に入り、帰省シーズンが本格化。バス事業者側はキャンセル料の値上げなど対策に乗り出している。

「高速乗り合いバスで、個人で2名分隣り合わせに予約して出発間際に1名分をキャンセルするなど、意図的に相席をブロックする行為は、絶対におやめください」

6月、北海道のバス事業者がX(旧ツイッター)にこんな投稿をした。同社は産経新聞の取材に、「相席ブロック行為が、弊社運行のバスで横行しているわけではない」とした上で、「業界内で問題視されているのは事実。注意喚起の意味合いで発信した」と説明する。

関係者によると、相席ブロック行為が横行する背景には、キャンセル料の安さがある。多くのバス会社が、約款で払い戻し手数料を100円程度と定めており、乗車当日にキャンセルしても変動しないことが一般的という。

ホテルの予約などに比べて格安で、利用客側に「これくらいで済むなら」といった判断に至らせているとの指摘がある。高速バスでは長時間の乗車になるケースもあり、スペースを確保したいとの欲求がより強いとの見方もある。

■運賃の50%に増額

京王バス(東京都)は7月1日から、高速バスの「新宿ー富士五湖線」について、乗車券の払い戻し手数料や決済期限を改定した。

払い戻し手数料では、これまでは乗車日当日でも100円(発車10分前以降は払い戻し不可)だったが、改定後は、乗車日前日の午前0時以降にキャンセルした場合、運賃の50%を支払う。

また、決済期限では、予約日を含む3日以内または乗車日3日前までに決済しない場合、自動キャンセルされる。これまで自動キャンセルの対応はしていなかった。

同社によると、当該路線では、利用予定を「はるかに超える数」を多重に押さえ、当日や直前でキャンセルする行為が散見されていたほか、席の予約のみで未決済の状態が続き、運行当日も客が来ないまま空席で推移することもあった。今回の改定は、それらに対応するための措置だとしている。

■性善説が前提

SNS上では、「相席が嫌なら2席分を買うのが常識」「完全な業務妨害」など、相席ブロック行為を非難する声が続く。

キャンセル料をもっと上げるべきとの意見も多いが、あるバス会社は、「ご一緒される予定だった方が乗車当日に体調を崩すようなことは、実際に起こりうる。基本的には性善説の中で運用しており、やたらに値上げはしにくい」と打ち明ける。

8月に入り、帰省などによる予約が増える時期に入っており、「本当に乗りたい方が乗れなくなってしまう。正しい利用をお願いしたい」としている。

2121OS5:2024/08/30(金) 15:31:16
https://news.yahoo.co.jp/articles/fcebceb07e2029f0cab1a62b3a0a2816bb1e19bc
北九州市営バスの平日運行本数を9%減便、9月1日から当面の間…運転士26人不足でダイヤ維持困難に
8/30(金) 14:20配信


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読売新聞オンライン
北九州市

 北九州市交通局は、市営バスの運転士不足に対応するため、9月1日から当面の間、平日の運行本数を9%減便するダイヤ改正を行うと発表した。今後は新たに運転士確保に向けた取り組みを実施して減便の解消を目指す方針。

【グラフ】バス運転手数の推移

 今年4月から自動車運転業務に対する労働時間の規制が強化された「2024年問題」に伴い、現行の便数では171人の運転士が必要だが、現状で26人不足している状況で、ダイヤの維持が困難になったという。

 平日は707便から643便に減便し、土曜も554便から3便減らす。路線の廃止は行わず、乗降実績などを踏まえて一部路線で始発の繰り下げや最終便の繰り上げも実施する。

 市交通局は新たな運転士確保や離職防止に向けて、初任給の増額や給与水準の底上げの実施、新卒者をバス運転士候補生として育成する仕組みづくりを検討する方針で、「利用者にはご迷惑をおかけするが、運転士確保に努めて少しずつ減便を解消していきたい」としている。

2122OS5:2024/09/09(月) 13:38:41
https://news.yahoo.co.jp/articles/195c0b7abdc1c62ecfd32b647b82c1bfb54bb68f
「遠出は楽しかったけど、待ち時間が長くて大変」バス停に長蛇の列 車内で3時間座れず 乗車を断られる人も 沖縄のバス無料乗り放題は初の日曜
9/9(月) 11:33配信


沖縄タイムス
那覇に向かう名護西線の車中は、満員状態だった=8日、名護市(垣花きらら撮影)

 沖縄県が9月の毎週水・日曜日に路線バスを終日無料で乗り放題とする「わった〜バス利用促進乗車体験事業」は8日、初の日曜日を迎えた。那覇市泉崎の那覇バスターミナルではこの機会に遠出しようと、朝から多くの人たちがバスに乗り込んだ。(社会部・垣花きらら)


 午前8時、名護市方面に向かう名護西線のバス停には約40人の行列ができていた。到着したバスには既に那覇空港から乗った観光客が15人ほどおり、約40人が乗り込むとぎゅうぎゅう詰めの状態に。名護までの約3時間、座れずに立ちっぱなしの人も多くいた。途中のバス停では、待っていた人が乗車を断られる場面もあった。

 午後4時ごろ、名護バスターミナルでは、那覇方面に帰る約60人の長蛇の列ができた。

 宜野湾市の照喜名亮さん(25)は無料と知り、友達の山城大賀さん(25)と名護市許田までのバス旅を計画。「バスで遠出するのは初めて。ビールを飲みながら海を眺めたり、気になっていた沖縄そば屋に行ったりと最高だった。また違う地域にバスで行ってみたい」と声を弾ませた。

 友達と3人で美ら海水族館まで行った那覇市の比嘉恵子さん(56)は、当初乗る予定だった午後3時の便には満員のため乗車できず、1時間以上待ったという。「久々の名護はとっても楽しかったけど、バスの待ち時間が長くて大変」とため息をついた。

 沖縄バスの運転手は「こんなに長時間満員が続くのは初めて。無料の日は、時間に余裕を持って乗ってもらいたい」と呼びかけた。

 同事業は高速道路を走るバス、リムジンバス、定期観光バスなどは対象外となっている。

2123OS5:2024/10/14(月) 18:58:37
https://news.yahoo.co.jp/articles/75eb30818d116c32c0b0265732a2816c64b108f1
減便した路線バスを補うコミュニティーバス、無料にしても乗客の姿なし 高齢化率50%を超える町の現実
10/14(月) 17:00配信
南日本新聞
南大隅町の佐多石蔵バス停を出発するコミュニティーバス。車内に乗客はいない=南大隅町佐多伊座敷

 地域住民の移動を支える公共交通機関が細ってきている。人口減や過疎化に加えて、新型コロナウイルス下での行動制限に伴う利用減も追い打ちをかけた。鹿児島県内も例外ではない。自由に動ける態勢づくりへどうすればいいか。地域公共交通の在り方を考える。(連載かごしま地域交通 第1部「ゆらぐ足元」④より)



 本土最南端の南大隅町は旧根占町と旧佐多町が合併してできた。鹿児島交通の路線バスは町北部に位置する根占地域の中心部から、佐多地域の中心部を経由してさらに南側にある大泊地区まで、町の南北を結んでいた。2023年10月、運行を佐多中心部・佐多石蔵までの朝夕各1便に減らした。大泊まで行く便はなくなった。

 減便に呼応し、町は根占-佐多石蔵のコミュニティーバス(コミュバス)を始めた。根占中心部にある温泉施設「ネッピー館」と佐多石蔵や大泊を結ぶ町の温泉送迎バスは、途中乗降できるようにした。路線バスと重なる送迎バスのルートを生かし減便を補った格好だ。今年4月からは、この二つを統合し起終点をネッピー館近くの役場本庁にするなどさらに見直した。

 大泊は路線廃止まで佐多岬の最寄りバス停だったため、観光客への影響を懸念する声もあった。町は「根占港発着の観光周遊バスや、フェリー利用者のタクシー料金助成が既にある」として、生活路線の役割に対策を絞った。

□ ■ □

 7月中旬に乗った南大隅町のコミュバスには運賃箱がなかった。本来は町民向けの無償運行だった。無料なのに加え、ルート上はどこでも乗り降りできるが、大泊-佐多石蔵は往復とも乗客はいなかった。佐多石蔵から乗り継いだ根占の役場本庁行きは途中乗車の1人、帰りの便も2人がネッピー館で乗り降りした。

 町内のバス利用は以前から少なかった。町が昨年4、5月の計3回、近隣市町と実施した路線バス乗降調査では、町内区間のうち、根占から複数バス停がある佐多中心部の佐多伊座敷までは11便平均1.2人、逆の8便は3.7人。佐多発大泊の11便はゼロ、逆の5便は0.2人だった。

 町は24年度、交通体系の将来像を描く地域公共交通計画策定へ向け準備に入った。本年度は住民アンケートや交通事業者調査を予定する。企画観光課の愛甲真一課長は「町内でも地域によってニーズが違うと思われる。住民の声を聞き、使ってもらえる交通手段を探りたい」と説明する。

2124OS5:2024/10/14(月) 18:58:54
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 町は佐多、根占両地域で各方面にコミュバスを走らせるほか、診療所の送迎バスや通学用スクールバスを運行する。佐多地域ではスクールバスに一般利用者が乗れる「混乗」も可能だ。

 運転免許を持たない大泊地区の70代女性は以前、鹿屋市への通院などに路線バスを使っていた。現在コミュバスや混乗を利用することはほとんどない。「最近はタクシーを呼ぶか、知り合いに車を出してもらうよう頼む」。佐多石蔵で乗り継ぎが必要な上、運行日が限られるのがネックという。足の不調もあり「お金がかかるけど、今は歩く距離が少ない方がいい」とこぼす。

 町の高齢化率は51.3%(9月1日現在)と65歳以上が過半数を占める。大泊自治会の大久保光幸会長(69)は「高齢化がさらに進むことを考えると、自宅から目的地まで直接行けるような手段の充実が望まれているのではないか」と話した。

南日本新聞 | 鹿児島

2125OS5:2024/10/17(木) 21:20:04
https://373news.com/_news/storyid/202402/
高台の団地から姿を消す路線バス 高齢化が進む住民には急勾配の「地獄坂」が待つ
2024/10/15 08:00

 地域住民の移動を支える公共交通機関が細ってきている。人口減や過疎化に加えて、新型コロナウイルス下での行動制限に伴う利用減も追い打ちをかけた。鹿児島県内も例外ではない。自由に動ける態勢づくりへどうすればいいか。地域公共交通の在り方を考える。(連載かごしま地域交通 第1部「ゆらぐ足元」⑤より)

 「3年半の住民運動が実って通った路線で、どれほどみんなで喜んだことか」。鹿児島市明和5丁目の永吉団地に住む木山順子さん(84)は、鹿児島交通の路線バス運行が始まった25年前を懐かしむ。

 東側にある国道3号沿いの玉江橋方向から団地に上る坂は勾配が急で、地元では「地獄坂」と呼ばれる。上り下りに苦労する住民の願いがかなって1999年4月、狭い道幅に合う小型バスが団地と市中心部をつないだ。

 しかし新型コロナウイルス禍初期の2020年3月末、利用者減と運転手不足を理由に、住民に惜しまれながら20年の運行を終えた。団地内で乗り降りができなくなったバス利用者は、甲突川を渡った先の国道3号方面か、隣接する原良団地の南国交通バス停との往復を余儀なくされる。

 後継の交通手段としてコミュニティーバス運行を求める声が上がり、住民は同年5月、市に最初の要望書を出した。市は利用予測や費用対効果、運転手不足の面から乗り合いタクシーを提案した。

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 木山さんらは、乗り合いタクシーは2時間前までの予約が必要など使いにくいとして「バス運行を求める会」を結成。署名を集めて20年9月、1100筆余りを市に提出する。住民と市の協議が長引く中、後継手段の早期実現を望む声もあり、21年7月に乗り合いタクシーが導入された。

 永吉団地の1日平均利用者は初年度の21年度が5.4人(総数981人)。22年度3.8人(同934人)、23年度3.5人(同849人)と減少傾向だ。敬遠する住民は「早く予定を決めなければならず、キャンセルも2時間前までで気を使う」「通院で終了時間が分からないため予約できない」と理由を明かす。

 バス廃止から4年半。高齢住民の多くは通院や買い物を家族に頼ったり、自ら運転したりして暮らす。国道3号のバス停を使う男性(68)は「年齢が上がるにつれ坂の上り下りがこたえる。いつまで歩いて行き来できるか不安」。ある80代女性はバス復活を願いつつ「(人口減で)今後乗る人も増えないだろうし、バスが戻るのは難しいでしょう」と諦めた表情を見せた。

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 1960〜70年代、郊外の丘陵地を切り崩した開発が盛んだった県都鹿児島市は高台の団地が珍しくない。その多くで高齢化が進み、路線バスにも影を落とす。

 南国交通の路線は武岡地域の団地から市中心部を経て吉野・吉田方面や、比較的規模が大きい伊敷、緑ケ丘団地を結ぶ。2015年5月と現在の便数を比べると、平日は36%減、土曜38%減。日曜は45%減でほぼ半減している。

 市交通局によると、伊敷、緑ケ丘団地を走る24番線の乗客は09年度129万5000人だった。コロナ下の20年度に84万3000人まで落ち込み、回復してきた23年度も106万1000人にとどまる。ドル箱とされる路線さえ09年度比2割減だから、小さな高台の団地の路線は深刻だ。

 常安団地(上竜尾町)で鹿児島交通の小型バスが走っていたのは1999年4月から20年間。永吉団地と同じ道をたどった。

2126OS5:2024/10/17(木) 21:20:44
https://373news.com/_news/topic.php?storyid=202400&topicid=57
誰か乗る、いつか乗る…「そんな発想では地方のバスは消えます」 先細る公共交通に地元自治体が危機感
2024/10/14 07:00

 地域住民の移動を支える公共交通機関が細ってきている。人口減や過疎化に加えて、新型コロナウイルス下での行動制限に伴う利用減も追い打ちをかけた。鹿児島県内も例外ではない。自由に動ける態勢づくりへどうすればいいか。地域公共交通の在り方を考える。(連載かごしま地域交通 第1部「ゆらぐ足元」③より)

 南さつま市の加世田麓武家屋敷群、旧鯵坂邸内の一角に大きな紙が貼ってある。「南さつまを巡る魅力発見のバスの旅」の文字。地元で文化活動やまちづくりに取り組むNPO法人「プロジェクト南からの潮流」が2022年夏に開発を試みた、路線バスとコミュニティーバス(コミュバス)「つわちゃんバス」で回る観光ルートの紹介だ。

 「目的があれば楽しんで乗るだろうし、利用者増に役立てばと始めた」。コースづくりに携わった当時の副理事長、福元拓郎さん(80)が振り返る。通常の観光ルートでは気付かない魅力を掘り起こし、武家屋敷群以外にも足を運んでもらう狙いもあった。

 実地で調べてNPOがまとめたのは、加世田バスターミナルを中心に同市金峰や笠沙・野間池、久志を往復するコース。立ち寄れそうな史跡や景勝地も組み込んだ。

 会員らで1、2回試験的にたどったものの外部へ積極的周知には至らなかった。「バスのダイヤ変更や廃便が続き、想定通り乗り継ぐのが難しくなった」と福元さん。地域住民の開発ルートによるローカルバス旅は幻となった。

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 南さつま市を走る路線バスの多くは、加世田バスターミナルを経由か発着する。「つわちゃんバス」も市内各地と行き来する。先のNPO法人のルートづくりには、交通の結節点である加世田の特性が生かされた。

 ターミナルは1984年廃止の私鉄南薩鉄道(南鉄)加世田駅の跡にある。伊集院-加世田-枕崎を結んだ南鉄を受け継ぐ鹿児島交通のバス路線が今も残る。鹿児島市や南九州市川辺・知覧方面ともつながり、南薩の交通の重要拠点となっている。

 とはいえ地域の移動手段は自家用車が主流。ターミナル横の大型スーパーはにぎわうものの、車で乗り付ける買い物客が圧倒的だ。

 「車なら30分程度で行ける距離を、バスは1時間以上かかることがある。行きたい所に必ずしも行けない」。プロに運転を任せるバスの利点を理解しつつ、不自由さも感じたNPOの福元さん。ルート開発を通し、バス利用の少なさに納得した。

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 「誰か乗るだろう」「いつか乗るだろう」では、お近くのバス停・バス路線は無くなってしまいます-。南さつま市はホームページに掲載する公共交通時刻表で、交通体系存続への危機感を表す。路線バスが約1.3億円(年間)、コミュバスと乗り合いタクシーが計約4500万円の公的支援を受けて維持されている旨の説明もある。

 昨年12月版に載ったのはコミュバス6路線、乗り合いタクシー4路線。今年7月版には再編したコミュバス4路線を掲載。タクシーは倍増の8路線で、利用が低調なコミュバスからの転換が進んだ。

 将来へ向けた施策にも着手する。24年度は国の補助を受けて県内初の自動運転バスの社会調査を予定する。オペレーターが乗ったバスを市街地で走らせ、住民ニーズを探る。「既存の手段も新しい取り組みもともに重要」と担当者。新手法を公共交通への関心を高める機会と捉えている。

2127OS5:2024/10/17(木) 21:21:10
https://373news.com/_news/topic.php?storyid=202399&topicid=57
市街地のバス停が消える…「買い物に便利」と購入したマイホーム、路線再編で「最寄り」は遠くに
2024/10/13 18:00

 地域住民の移動を支える公共交通機関が細ってきている。人口減や過疎化に加えて、新型コロナウイルス下での行動制限に伴う利用減も追い打ちをかけた。鹿児島県内も例外ではない。自由に動ける態勢づくりへどうすればいいか。地域公共交通の在り方を考える。(連載かごしま地域交通 第1部「ゆらぐ足元」②より)

 「健康な人なら歩ける距離でしょうけど、持病がある身には難しい」。鹿児島市常盤2丁目の80代女性はため息をつく。最寄りのバス停が遠くなったからだ。

 近くの常盤バス停から二つ先の西田本通バス停まで乗り、買い物に行くのが常だった。今年4月、南国交通は路線再編に伴い常盤バス停を廃止。付近の住民にとって最も近いバス停は約470メートル東寄りの西田小学校前になった。

 数十年前に自宅を構える際、バス停の近さや便数は決め手の一つになった。「便利な所でいいね、と友人にうらやましがられた。近頃は便も減り、昔とは変わった」。現在は今春から使えるようになった乗り合いタクシーで行く。

 住民によると、新型コロナウイルス流行前までは昼間でもバスは1時間に1、2便あった。最近2時間前後便がない空白の時間帯も出てきた。

 常盤は、市営バス2番線を引き継いだ南国交通の清水・常盤線の起終点だった。付近は道幅が狭く、車体転回のため警備員が誘導していた。住民が見慣れた風景もバス停とともに姿を消した。

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 常盤バス停廃止に伴い、市は公共交通不便地対策事業として乗り合いタクシーを運行する。2018年に始めていた常盤地域での対象区域を広げたのだ。自宅付近から気軽に乗れる。

 常盤1、2丁目の住民が加入する常盤町町内会は23年秋にバス停廃止の情報が入ってすぐ、乗り合いタクシーの対象区域拡大や運行日を増やすよう市に要望した。ただ、バス停の存続は盛り込まなかった。廃止撤回は難しいとの判断があった。

 半年ほど前の昨年4月に実施された減便を巡る出来事が大きく影響した。町内会は3月に地元の高齢者団体とともに南国交通に再考を要請した。やり取りを通じ、利用者減少や乗務員不足に加え、常盤では警備員の人件費負担が大きいことを理解したという。

 要望した当時の会長、横手正治さん(82)は「廃止が避けられないなら、現実的に住民の利益になるのは何か。乗り合いタクシーを使えるようにすることだと切り替えた」と説明する。

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 県都鹿児島市でも路線再編で消えるバス停は増えている。廃止により、バス会社が「最寄り」と示す停留所が2キロ以上離れている例もある。

 唐湊地域では鹿児島交通の唐湊住宅と唐湊公民館前の2バス停が23年3月末になくなった。新たな最寄りの唐湊バス停は、唐湊住宅から300メートルほど離れる。市は、常盤とは別の制度である路線バス廃止地域支援事業を活用して半年後の9月、乗り合いタクシーを導入。遠のいた停留所や交通結節点まで、旧バス停などから乗れるようにした。

 市は24年度、官民による公共交通ビジョン協議会を設置し交通網の再構築を図る。将来の交通体系でも中心となるのはバスと考えられている。廃止路線が増えたとはいえ、市営と民間3社による運行区域は広く、今後も重要性は変わらない。JRや市電、コミュニティーバス「あいばす」、タクシーを組み合わせ、存続できる交通体系を目指す。

2128OS5:2024/10/17(木) 21:21:38
https://373news.com/_news/topic.php?storyid=202398&topicid=57
地域のバスはもう限界…運転手不足で島の路線が廃止、困った町はNPOに白羽の矢を立てる
2024/10/13 16:00

 地域住民の移動を支える公共交通機関が細ってきている。人口減や過疎化に加えて、新型コロナウイルス下での行動制限に伴う利用減も追い打ちをかけた。鹿児島県内も例外ではない。自由に動ける態勢づくりへどうすればいいか。地域公共交通の在り方を考える。(連載かごしま地域交通 第1部「ゆらぐ足元」①より)

 平日の午前6時半ごろ、長島本島北部にある路線バスの起終点「平尾車庫前」から2台が続けて出発した。1台目の阿久根方面行きは西側へ、2台目の出水方面行きは東側へと走る。それぞれ朝一番の便だ。

 東回りに乗るとバス停に止まるたび、制服姿の生徒が次々乗り込んできた。島の玄関口である道の駅近くの「だんだん市場前」までの乗客20人余りのうち、一般客は1人だった。東回りと西回りの2台は市場前バス停で合流。行き先別に数人が乗り換えると、それぞれ島外へと出て行った。

 長島町内を巡る南国交通の路線バス(1日7〜11便、観光兼用は除く)は9月末廃止になる。運転手不足やコロナ禍に伴う経営悪化が理由。10月以降は町が地元NPO法人・ながしま地域活性化推進機構に委託した代替バス運行となる。

 町北部からバス通学する県立鶴翔高校(阿久根市)1年、西崎琥大郎(こたろう)さんは代替バス運行を喜ぶ。「親に毎日送迎してもらうのは難しいと心配だった。バイク通学は事故の恐れがあり、安全面からもバスがいい」

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 南国交通の撤退方針が公になった3月以降、町は代替手段を模索してきた。朝一番2台の乗客は約40人の高校生が大半を占め、人数からみてもタクシーではなくバス運行が必須。自治体が費用負担し民間委託するコミュニティーバス(コミュバス)に転換しようにも、長島町ではコミュバス運行も南国で、こちらも2025年春撤退の意向が示され、手詰まりとなった。

 町内外の貸し切りバス事業者を中心に打診したものの、乗務員確保を主な理由に了承は得られなかった。

 浮上したのが、町の緑化事業などを委託するNPO「ながしま地域活性化推進機構」だった。会員に大型免許所有者が複数在籍していた。町所有のバス2台を使い、会員が運転を担う形での具体化が動き出した。

 10月から平日16便、土曜12便を運行する。運転者8人は本番を前に実地研修を繰り返している。川添英一代表理事(75)は「会員の力を役立てる機会が広がったと考える。安全第一に努めたい」と力を込める。

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 町は代替バスの利用料金を当面、徴収しない方針。自家用車(白ナンバー)である町所有車で徴収するのに必要な「自家用有償旅客運送」の手続きが間に合わなかったからだ。未徴収分を含む運営費は年約2000万円と試算される。町は負担軽減のため次年度分(2025年10月〜26年9月)は国庫補助の対象となるよう作業を急ぐ。

 交通事業者でないNPOによる運行には町内から不安の声も漏れる。「安全で安定的に継続できるか。心配がないわけではない」。バス通学の高校生がいる母親は町の対応を歓迎しながらも、こう打ち明ける。

 企画財政課の平薮太喜課長は「運行費の財源確保やNPOの運転者獲得・資質向上支援を通し、安定運行に努める」と話す。専門事業者が撤退したバス事業をNPOという地域資源で運営する新たな局面が始まる。

2129OS5:2024/10/17(木) 21:23:38
このくらいの距離なら 自家用車で行けるもんな


https://www.minyu-net.com/news/detail/2024100718043327183
新常磐交通、高速バス「いわき-福島」11月1日から運休
10/07 18:00


 新常磐交通(いわき市)は、高速バス「いわきー福島」線を11月1日から来年3月末まで運休する。運転手不足と、新型コロナウイルス禍後に慢性的な赤字が続いているためで、同社は「運転手が確保でき次第、再開したい」としている。7日までに発表した。福島交通(福島市)が運行する同区間の高速バスは継続する。

 新常磐交通の「いわきー福島」線はいわき市上荒川から福島市の福島競馬場前までの間を、いわき駅や二本松バスストップ、福島駅を経由して1日2往復している。

 同社によると、コロナ禍で会議がオンライン化した影響でビジネス利用が減ったことなどから、利用者はコロナ禍前と比べて3〜4割減少しているという。福島交通は同区間を平日は4往復、土、日曜日、祝日は2往復している。

2130OS5:2024/12/02(月) 16:38:10
https://mainichi.jp/articles/20241130/k00/00m/040/147000c
現役世代の負担減らしたいが…札幌市の敬老パス見直し案に批判殺到

北海道
毎日新聞
2024/11/30 17:10(最終更新 11/30 17:47)
522文字
「市長と語ろう!敬老パス」であいさつする札幌市の秋元克広市長(左から2人目)ら=札幌市中央区で2024年11月30日、高山純二撮影
写真一覧
 札幌市は30日、「敬老パス」(敬老優待乗車証)の見直しを巡り、秋元克広市長が市民と意見交換する「市長と語ろう!敬老パス」を開いた。28〜88歳の約170人が参加。応募段階で60代以上が8割以上を占めており、参加した高齢者からは現行制度の存続を求める声が相次いだ。

 市は敬老パスの現行制度を当面存続する一方、2026年度から対象年齢や自己負担割合を引き上げる方針を示している。

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 現役世代の負担軽減などを根拠に制度の見直しに理解を求める秋元市長に対し、抽選で選ばれた質問者からは「オリンピックをやろうとしていた財源があるんだから、敬老パスを続けてほしい」「交通費の負担が増え、ボランティアを続けられなくなる」などと批判が殺到。現役世代で唯一発言した20代男性は「高齢者にばらまかず、将来の札幌市に役立つものに使ってほしい」と賛成意見を述べた。

 予定の1時間を約20分オーバーして終了。出席した豊平区の加納春平さん(77)は「時間が短いことは明らか。『意見を聞きました』というアリバイづくりだ。働く世代のことを考えなければならないと言うなら、その人たちを含めて議論していくべきだ。将来的に敬老パスは廃止する腹づもりなんだろう」と話した。【高山純二】

2131OS5:2024/12/02(月) 16:38:48
https://news.yahoo.co.jp/articles/d80a3c782207be6e6e67dd467a6ad14aaa2e0d61
敬老パス見直し、高齢者から反発続出 若者からは「負担感」の訴えも
11/30(土) 21:45配信

朝日新聞デジタル
敬老パス制度の見直しをめぐり、市長と市民が意見交換をする集会が開かれた=2024年11月30日、札幌市中央区

 70歳以上の市民が地下鉄・市電・バスを格安で利用できる札幌市の敬老パス(敬老優待乗車証)制度の見直しを巡り11月30日、市内で秋元克広市長と市民が意見交換をする集会があった。


 市は今秋、財政状況や人口構造の変化などを理由に、当面は制度を存続させるが、2026年度から対象を75歳に引き上げ、自己負担割合を引き上げるなどとする改正案を示した。集会には169人が参加し、応募段階では60代以上が85%超を占めた。

 「賛成の方?」。発言者の一人が問いかけると、手を上げたのは、ざっと3人。出席者の多くは「反対」とみられる高齢者で、「日常生活やボランティア活動への影響が大きい」「現行制度を維持して欲しい」といった意見が相次いだ。

 秋元市長は、現役世代の負担が増えていることを念頭に「高齢者にも一定の負担をお願いしたい」と見直しに理解を求めた。会場は「反対」意見が圧倒的だったが、市側からは、事前にAIを使ったシステムで集めた486人の意見を分析したところ、「見直しは必要」「現行制度は不公平」といった意見もあったことが紹介された。ただ、会場からは「世代間の分断を作らないで」といった批判の声があがった。

 集会への参加を希望した20代は応募段階では0.8%。28歳の男性は「若者の負担感や現状を知って欲しい」との思いで参加し賛成意見を述べたがヤジを浴び、終了後「場の空気はアウェーだった」と語った。

 コメンテーターとして参加した大川哲也弁護士は「権利の変更を伴う制度改革では、不利益を受ける人への丁寧な説明や激変緩和措置が必要」などと指摘。「(市側には)結論ありきではなく、柔軟な対応をお願いしたい」と語った。(原知恵子)

朝日新聞社

2132OS5:2024/12/11(水) 21:17:21
https://news.yahoo.co.jp/articles/37ca556880872fa84e12e71af7c1411a1a91bb9c
京都市バス運転士たりなくて「非常事態宣言」…休暇取得率や「年収1000万」アピールし募集
12/11(水) 15:12配信

読売新聞オンライン
街中を走る市バス。多くの市民や観光客が乗車している(中京区で)

 京都市バスの運転士が足りない。市交通局は「市バス運転士不足 非常事態宣言」を発出して、今秋、新たに採用活動を始めた。その成果やいかに――。(相間美菜子)

【写真】バス運転士「大・大・大募集」…好待遇をアピールするチラシ

 運転士不足の背景の一つには、「2024年問題」がある。今年4月から、長時間労働を是正する働き方改革関連法が施行され、運転士にも時間外労働の上限規制が適用された。

 交通局では、現行ダイヤの運行を維持するのに計880人の運転士が必要だが、9月1日時点で約50人が不足している。加えて、来年度以降、定年退職などで毎年約50人が減っていく。

 手をこまねいているわけにはいかない。交通局は7月下旬から1か月、新規採用者70人を募集した。しかし応募は47人。危機感を抱いた交通局は9月末、非常事態を宣言するに至った。

 <このまま人員不足が続けば市バスの現行の路線・ダイヤを維持することが難しくなることから、ここに「市バス運転士不足 非常事態宣言」を発出します>

 市バスの運行維持は市民生活に直結する重大事なだけに、宣言は賛否を呼んだ。市議会の産業交通水道委員会では「宣言すれば今の状況を打開できると本当に考えているのか」(市議)などの厳しい意見も。将来的に減便する地ならしなのでは、と受け取る市議もいた。

 宣言の真意を、北村信幸・交通局長は「決して宣言はバスの減便ありきのものではない。まずは交通局の現状や経営状況を知ってもらいたい」と説明する。交通局は宣言を発出するとすぐ、“ここが天王山”とばかりに、緊急措置として70人以上の職員の募集を始めた。

 夏の採用時と比べ、処遇改善に取り組んでいる姿勢を前面に押し出した。チラシには「休暇取得率約100%」と記し、働きやすさをアピール。「勤務状況によっては1000万円近い年収も可能」と、頑張りたい人に応えられる給与体系であることも付け加えた。

 その結果、11月までの募集には、定員の倍以上の158人から応募があった。転職希望者が多いといい、担当者は「宣言で多くの人に関心を寄せてもらったことで、家族から勧められた人など、これまでになかった幅広い年代から応募があった」と喜ぶ。

 ただ、運転士不足は今後も続く見込みだ。「自転車操業で厳しい状況には変わりないが、今後も処遇改善などに取り組み、市民生活になくてはならない市バスを守っていきたい」と話した。

観光客対応に負担感も
 週休2日を目指し、営業所の女性専用施設を充実させるなど、交通局は働き方改革に取り組むものの、増え続ける観光客への対応など、労働環境の変化による<しんどさ>はなかなか対処しづらい面がある。

 40代の男性運転士は「約10年前に比べると、倍ほどに月の公休出勤が増えた」と嘆く。代休は取れるものの、臨時便が運行される観光シーズンなどでの負担感は増しているという。「観光客へのきめ細かな対応も求められるため、精神的にもしんどい」と話す。

 男性は「安心・安全・快適に目的地まで届けるというのはやりがいのある仕事。まだ先行きは不透明だが、宣言に期待したい」と願う。

 民営バスでも運転士不足は深刻化しており、減便や廃止を余儀なくされる路線が後を絶たない。

 京都市内全域を走る京都バスは2024年3月末から、約1割減便した。また始発の繰り下げや終発の繰り上げも行った。京阪京都交通でも今秋、緊急措置として減便してきたダイヤを基本とする改定を行うなどした。

 丹後海陸交通(与謝野町)は府北部3市2町で運行する路線バスについて、順次廃止を進めている。10月からは3路線、来年4月からは4路線を廃止する。担当者は「慢性的な運転士不足が原因で、苦渋の決断だった」と話した。

2133OS5:2024/12/21(土) 09:44:29
https://news.yahoo.co.jp/articles/65fd8e6d00fd86656ea0423790642ad08b888580
シフトが埋まらない…神奈川の路線バス、深刻な運転士不足 一部は減便も
12/20(金) 23:31配信
カナロコ by 神奈川新聞
運行前に車両を点検する運転士=相鉄バスの綾瀬営業所

 残業規制強化による「2024年問題」で、路線バスの運転士不足が深刻だ。公営と民間の事業者が待遇改善を競い、引き合いが強まっている。一部路線で減便を余儀なくされている相鉄バス(横浜市西区)を訪ね、現場の窮状をみた。

 「うーん、この日はどうしよう」。綾瀬営業所(綾瀬市)の事務員が、運転士の勤務表とにらめっこしていた。4週ごとに作るシフトが埋まり切らない。

 運転士の定員は144人。11月末時点で1割足りず、12月に入ってインフルエンザ感染による病欠も重なった。欠便は「ご法度」(担当者)。休日出勤や運転経験のある事務員の応援でしのぎ、「自転車操業です」。退職者が相次いだ綾瀬営業所はとりわけ運転士不足が深刻で、1月から続く減便は解消の見込みが立たない。

神奈川新聞社

2134OS5:2024/12/23(月) 17:34:03
https://news.yahoo.co.jp/articles/632710eb930772bb53e6850d92085d345b3062df
福井市―京都・大阪の直通バス再開…北陸新幹線延伸で生じた敦賀駅での乗り換え、不便に感じる利用客ら要望
12/23(月) 11:58配信
読売新聞オンライン
運行を再開した「京都・大阪線」のバスに乗り込む利用客ら(福井市で)

 京福バス(福井市)と福井鉄道(福井県越前市)は21日、昨年3月から休止していた、福井市と京都、大阪両市を結ぶ高速バス「京都・大阪線」の運行を再開した。

 両社によると、本数は1日2往復で、福井駅東口を午前7時10分と同9時半、大阪駅前の阪急三番街を午後4時40分と同6時40分に出発する。途中の停留所は、鯖江インターチェンジ(IC、鯖江市)、越前たけふ駅(越前市)、敦賀IC(敦賀市)、京都深草(京都市)に設けられる。大人運賃は休止前より1000円ほど値上げした。

 京都・大阪線は新型コロナウイルス感染拡大の影響で利用者が減少したほか、運転手不足もあって運休していた。来年4月に開幕する大阪・関西万博で需要が見込まれるほか、今年3月の北陸新幹線金沢―敦賀間延伸で生じた敦賀駅での乗り換えを不便と感じる利用客らから、大阪、京都に直通するバス路線を求める声が多く寄せられたため、再開を決めたという。

 この日、福井駅東口で午前9時30分発の大阪行きバスに乗った福井市の50歳代女性は「乗り換えがない便利さや、値段も安いのが魅力です」と歓迎していた。

2135OS5:2025/01/09(木) 12:57:50
https://news.yahoo.co.jp/articles/920f6751e8b64e2d75ef0434bbc5b93b38a5c1e8
佐世保のバス路線「令和の大再編」へ 北部と南部にハブ拠点…不便な乗り換え、理解得られるか
1/9(木) 12:00配信

長崎新聞
路線バスの現状と再編後のイメージ

 長崎県佐世保市とその周辺を走る路線バスの運行形態がここ数年で大きく変わる。系統・路線を市全域に張り巡らせて長距離運行してきた仕組みを一新。北部の大野地区と南部の早岐地区に乗り換え拠点をつくり、市民はピストン運行するバスを乗り継ぎながら利用することになる。運転手不足を背景にした減便や路線廃止が続く中“令和の大再編”で市民の足を守ることができるのか-。

■長距離と重複

 佐世保市内の路線バスの特徴は、北部エリアと南部エリアを結ぶために中心部を縦断しながら長距離運行する便が多い点にある。この運行形態は、人口が多い地域に手厚く走らせる狙いがあるとはいえ、どうしても中心部では重複運行が多くなる。通勤・通学時間帯を中心に、バスが中心部の停留所などに連なる光景ができるのはこのためだ。

 市や交通事業者の西肥自動車(西肥バス)などは、利便性を極力落とさずにこの長距離・重複運行を減らすにはどうすればいいかを考えた。導き出したのが周辺部から中心部、中心部から周辺部に直接乗り入れる便を減らすという方法。大野と早岐に乗り換え拠点を設け、中・短距離での往復運行に変えようとしている。

■3分の2に減

 この方法の最大の利点は運転手の数を抑えられる点にある。中心部で重複して走る運転手を周辺部の便に適正配置することができるからだ。市地域交通課の藤下一秋主査は「再編は長時間運転といった労働条件の改善にもなる。そうした意味で副次的には運転手の確保策にもつながるはず」と話す。

 再編の背景にあるのは深刻な運転手不足。市は、このまま対策を打たなければ5年後の2030年度を迎えた場合、市内を走る運転手は現在の3分の2にまで減少すると予測する。運転手の減少は市民に提供できる走行距離が短くなることに直結する。市は市民への供給上限距離(運転手の人数×1人当たりの実車走行距離)が現在の年間約660万キロから5年後には約480万キロまで落ち込むと試算しており、この点からも路線の一定維持には再編が不可避と考えている。

■“二兎を追う”
 ただ再編された場合、市民には乗り換えという大きな負担が待ち受ける。

 現在は、例えば市北部の柚木地区からJR佐世保駅前に向かう際は乗り換えずに行くことができる。しかし再編後は、ほとんどのバスが大野でストップ。別のバスに乗り換え、佐世保駅前に向かうことになる。バスが一定持っている定時性や速達性といった役割が損なわれる場面も出てきそうで、通院などを抱える高齢者にとっては不安も付きまとう。再編には利用者にいかに不便さを感じさせないかの工夫が欠かせない。

 市は、乗り換え拠点に利用者の待合スペースを設けたり、交通系ICカードに対応した乗り継ぎ割引といった“特典”の導入などを検討。市民の理解を得たい考えだ。

 再編は1年間の準備期間の中で事業者との協議などを進め、2026年度から導入する予定。路線を維持しつつ、市民にいかにストレスなく利用してもらえるか。市と交通事業者の“二兎を追う”取り組みが新年度から始まる。

2136OS5:2025/01/21(火) 17:11:39
https://news.yahoo.co.jp/articles/e2b102824d703308fd89faadf00284bcde727afb
廃止バス代替案承認されず、会議決定「全会一致」を「過半数」に改正へ…市長「内諾ひっくり返され時間ない」
1/21(火) 17:00配信

読売新聞オンライン
路線バス廃止の経緯などについて委員に説明する市職員(島根県益田市役所で)

 島根県益田市内の路線バス3路線が廃止されるのに伴い、市が計画した代替交通案が市地域公共交通会議で承認されなかったのを受け、市は20日、全会一致としている会議での可否決定を過半数に条例改正する方針を市議会総務文教委員会の調査会で明らかにした。市は「住民の足となる乗り合いタクシーの運行に空白期間を生じさせられない」としており、山本浩章市長が専決処分する。(荒木伸幸)

 路線バスは、運行する石見交通が利用客の減少による採算の悪化や運転手不足などを理由に、匹見、種、梅月線の3路線を3月15日で廃止することを決定。市は乗り合いタクシーなどの代替交通案を示し、2024年12月に開かれた交通会議で審議した。

 委員でもある石見交通が路線廃止の経緯について、「路線維持にはさらなる支援が必要。浜田市など他自治体は補助金拡充を認めたが、益田市は賛同しなかった」と説明。「代替案は運賃が安く設定されており、民間交通事業者への影響が大きい」として匹見、種の2路線に反対し、全会一致を得られず不承認となった。

 この日の調査会で、市側は、補助金拡充を認めなかったことについて、「石見交通に運転手の処遇改善や人材確保に充てる計画を示すよう要望したが、回答は得られなかった」とした。

 市は全会一致で承認を得られるのは不可能と判断。市付属機関設置条例で定める交通会議の表決可否を「出席委員全員の賛成」から、「全会一致が得られないときは多数決とする」などと改正することにした。3月16日の代替運行開始に間に合わすため、近く市長の専決処分で改正するとし、その後、交通会議を書面で開催し、一部修正した代替案の賛否を問う。

 これに対し、委員からは「他にもバス路線があり、中長期的には市民に不利益になるのではないか。協議を継続すべきだ」「専決処分による条例改正という強引な手法をとるべきではない」などの意見が出た。

 石見交通の渡辺健一常務は「補助金は職員の処遇改善にも利用するが、路線を維持するため、赤字路線の 補填ほてん にも使う。使途を限定するのではなく、事業者に任せてほしかった」としている。

 山本市長は「全会一致を目指して住民説明会を開くなど調整し、賛成の内諾を得ていたのに会議でひっくり返された。このままでは乗り合いタクシーが運行できなくなり、住民生活に支障が及ぶ。時間がなく、専決処分による条例改正はやむを得ない」と述べた。

2137OS5:2025/01/22(水) 23:10:08
https://news.yahoo.co.jp/articles/e8da3d58b373355967ffe2b64da93a7954dfa469
早すぎる最終バス 従来より2時間繰り上げた「午後6時5分」で学校生活に支障 沖縄最長区間の路線バス 運転手不足で区間短縮・減便
1/22(水) 19:22配信

RBC琉球放送
琉球放送

これまで沖縄県内最長のバス路線だった沖縄バスの「77番」。本島東海岸を通り、北部名護市と那覇市の区間80キロをおよそ3時間で結んでいた。しかし、運転手不足を背景に今月19日から区間が短縮されたうえ減便となり、著しく利便性が低下した。替えの利かない唯一の路線の短縮、減便の影響を取材した。

【写真を見る】早すぎる最終バス 従来より2時間繰り上げた「午後6時5分」で学校生活に支障 沖縄最長区間の路線バス 運転手不足で区間短縮・減便

■県内最長路線 最終バス時刻を2時間も前倒し

運転手不足のため、今月19日から区間の短縮と減便に踏み切った沖縄バス。変更の対象となった路線のうち、利用者への影響が特に懸念されるのが、東海岸を通って、名護市とうるま市屋慶名を結ぶ区間だ。

この区間で運行するのは「77番」の1系統のみ。これまで1日往復18本だった便数は、平日は往復12本となり、大幅に減った。沿線の学校に通う学生は…

▼国立沖縄高専の学生
「うっかり乗り過ごしたらやばい」
「学校が終わった後バイトがあったりするんで、バイトに遅れたりとかもあるかもしれない。困りますよね」

国立沖縄高専の学生が利用する名護市辺野古のバス停で乗車する場合、名護市中心部方面へは、午後6時半のバスを逃すと次は1時間半後の午後8時。屋慶名方面は最終便が午後6時5分。これまでより2時間も前倒しされてしまった。

名護市の南、宜野座村にある宜野座高校では、部活動に参加する生徒への影響が出始めている。

――今日はどうやって帰る?

▼宜野座高校 バレー部員
「親です」
「親を呼んだり、友達の親に送ってもらっている」

甲子園を目指して練習に励む宜野座高校野球部。ミーティングやグラウンド整備の時間も含めると、部活の終了時刻は午後8時半を過ぎる。今回の減便の影響で、最後まで練習に参加できなくなった生徒もいる。

▼宜野座高校 野球部員(名護市在住)
「練習を中途半端で終わらせて帰るというのがちょっと…」
「(練習後に)チームでのミーティングがあるけど、それも抜けないといけないので」

▼宜野座高校 野球部・宮城岳幸監督
「入学する前からこういう状況であれば何かしら手立てはあったと思うんですけども、(今後)どうしていくかは、生徒や保護者会ともいろいろ相談しながら、やっていきたい」

こうした影響が出ていることを受け、県は20日から、以前の最終バスの時間帯にあわせ上下線で1便ずつ、無料の臨時バスを運行しているが、あくまで応急措置。
臨時バス運行は3月19日までの予定で、それ以降については利用状況をみながら検討することなっている。

名護バスターミナルと屋慶名バスターミナルを結ぶこの臨時バス、初日の利用者は上下線合わせて11人だった。県は、コミュニティバスなど小型車両の活用も含めて、関係する市町村と協議する方針だ。

琉球放送

2138OS5:2025/01/23(木) 21:36:44
https://news.yahoo.co.jp/articles/3d8aa360c0a9d261ffe0317a0588b6735a310862
25年度も1日10数本減便へ 八戸市営バスのダイヤ改正
1/22(水) 10:10配信


デーリー東北新聞社
 八戸市交通部は21日、4月1日に予定する市営バスの2025年度ダイヤ改正で、既存路線の運行本数を1日当たり十数本減便することを明らかにした。利用者の減少や運転手不足、24年4月から始まった運転手の労働規制強化に継続して対応するのが要因。24年度も同規模の減便を実施しており、利便性の維持に向け、引き続き厳しいダイヤ編成を強いられている。

 21日の市議会建設企業協議会で報告した。 運転手1人の1日の仕事量を表す「仕業数」について、24年度は平日107、土曜99、日曜・祝日86だったが、25年度は各2仕業を減らす。これを基に現在の運行本数から試算すると、十数本程度の減便となる見込み。

 ダイヤ改正に当たり、八戸圏域の交通系ICカード「ハチカ」の利用データを活用するとともに、市内各学校への「要望聞き取り調査」を参考に運行本数の見直しや時刻調整を行った。

 八戸総合卸センターの拡張に伴い、同センター内に乗り入れする便について、中央卸売市場行きを2便から4便に、中心街行きを2便から3便に変更。市立市川中の登下校時間の変更に伴い、経由便などの時刻を見直す。

デーリー東北新聞社

2139OS5:2025/01/23(木) 21:38:27
https://news.yahoo.co.jp/articles/25b5b61ad434f32a76261bbb2054371247360821
「減便お願いせざるを…」京都市バスが「非常事態宣言」 運転手不足でダイヤ維持困難に、市民に不安
1/22(水) 10:02配

京都新聞
京都市バス【資料画像】

 京都市の市バス運転手が慢性的に不足している問題で、市交通局は、現行の市バスダイヤの維持が困難として、減便の検討を始めたと明らかにした。ダイヤ変更は3月の予定。減らす路線は未定だが、利用者が少ない時間帯や重複した路線などを想定し、「赤字路線だからといって直ちに減便するわけではない」としている。

【写真】観光客で猛烈に混雑する京都駅前のバス乗り場

 市バスは昨年6月に現行ダイヤに改めたが、維持するには運転手880人が必要。9月の在籍者は875人で休職者などを除くと、実際の運転手は830人にとどまっている。

 同局は9月下旬、運転手不足を踏まえた「非常事態宣言」を出して、昨秋には緊急の新規採用を実施。70人を確保したが、例年辞退者が生じるため、実際に勤務するのは50〜60人程度になるとみている。免許の取得期間が必要で、昨秋採用者が実際に働くのは6〜7月ごろになる。しかし近年は、定年前の退職者も40〜50人ほどおり、定員割れの状況が改善する見通しは立っていない。

 昨年12月の市議会産業交通水道委員会で、同局幹部は「限りある輸送力を活用して工夫を凝らすが、減便をお願いせざるを得ない場面が出てくる」とし、減便に向けたダイヤ変更を検討していることを明らかにした。

 同局は時間帯によって利用者が少ない路線や、重複した路線などを踏まえ、例年実施する3月のダイヤ変更に合わせて発表する方針。

 議員からは「市民の足を守ってほしいという思いは強い。生活への影響を極力抑えないといけない」などの指摘があった。

2140名無しさん:2025/01/30(木) 15:44:58
https://news.yahoo.co.jp/articles/45464ae218999744d28e552ee8ade336d2bf851c
関空で「白タク」集中取り締まり…SNS経由で中国人観光客らが利用する例が続出
1/29(水) 11:25配信
読売新聞オンライン
 中国の春節(旧正月)の休暇が始まった28日、大阪府警交通指導課や関西空港署などは、自家用車を使って客を送迎する「白タク」の集中取り締まりを関西空港で実施した。SNS経由で中国人観光客らが利用する例が多く、大阪・関西万博に向け、白タク行為の横行を防ぐのが狙い。

白タクを運行した疑いで現行犯逮捕された運転手の男(左から2人目)(関西空港で)

 捜査員ら約50人は、第1ターミナルビル前で白タクが疑われる車が乗客を乗せるのを確認後、道路脇に誘導。運転手に免許証の提示を求めたり、乗客に送迎の契約内容を確認したりした。

 府警はこの日、運転手を務めていた外国籍の30歳代の男を道路運送法違反(有償運送禁止)の疑いで現行犯逮捕。男は外国人の家族連れ5人を関空から京都市内のホテルへ送る予定だったという。男は「乗客と契約した料金をもらっていない」と一部容疑を否認しているという。

 府警交通指導課は「国内外を問わず大阪を訪れる方の安全と安心を確保するため、総力をあげて取り締まりを強化していく」と話した。

2141OS5:2025/02/03(月) 11:11:22
https://news.yahoo.co.jp/articles/66f395d222d8643c899946f89b0e69f1be0ca44c
1時間に60人利用しても バス路線が大量廃止、地域の足確保のカギは
2/3(月) 8:45配信


毎日新聞
市地域公共交通会議で話し合う参加者ら=交野市で2024年10月1日午後2時8分、面川美栄撮影

 京阪バス(京都市)が3月、大阪府交野市内を走る路線の多くを廃止する。市民生活への影響は必至で、山本景市長は「(公共交通の)空白をつくってはいけない」と代替策を検討。タクシーやバスの運転に必要な第2種免許を持たないドライバーによる有償運送を認める国の制度が、「地域の足」を確保するカギとなる。

【写真まとめ】「日本版ライドシェア」

 京阪バスや交野市によると、市内は3月22日で、交野南部線が全線、津田サイエンスヒルズ線と津田香里線の一部が廃止となり、30を超す停留所がなくなる。交野南部線は朝の通勤・通学ラッシュ時に1時間あたり60人が利用する系統もあり、生活への影響は大きい。

 廃止の理由について京阪バスは運転手不足などを挙げる。2024年に運転手の時間外労働規制が強化され、これまで通りにバス路線を維持することが困難に。運転手の平均年齢も昨夏時点で52歳と上昇傾向にあり、廃止せざるを得なくなった。

 24年8月に路線の廃止方針を知らされた市は、関係機関や住民らでつくる市地域公共交通会議で代替策を協議してきた。

 そこで提案されたのが道路運送法の「自家用有償旅客運送」と呼ばれる制度だ。国土交通省に登録申請することで、バスやタクシー事業者による輸送サービスが十分確保できない交通空白地帯で活用できる。路線バスの運転に必要な第2種免許が不要になり、運転手確保の間口が広がるメリットがある。交通会議で代替交通手段の具体策をまとめた後、実際の運行が始まる。

 市は今後、路線バス運行の代替業務を民間会社2社に委託する方針で、会社側にドライバーも確保してもらう予定だ。60人程度が乗車できる中型車両4台(うち予備が1台)も用意してもらう。市が保有するワンボックス車(10人乗り)1台も活用する。

 運行ルートはこれまでの路線バスから一部変更するものの、京阪バスが撤退する翌日の3月23日から代替車両を走らせる。現在の便数を維持することで調整しており、細部を詰めている。

 運賃は、当初は現金のみの支払いを想定。市民らの利用を促すため、全区間で現行の大人(中学生以上)が250円から200円に、子ども(6歳以上12歳未満)は120円から100円に値下げされる予定だ。赤字となった場合は、市が補塡(ほてん)する。

 市は「できるだけ早く市民の皆様に新たな運行について示し、安心いただけるようにしたい」と話している。【面川美栄】

2142OS5:2025/02/03(月) 22:49:31
https://news.yahoo.co.jp/articles/82b979dc3e084c0871ede9de4f31c1c4c4963638
青息吐息のバス業界、運転手足りず応募も低調、収支改善ままならず…減便や路線網縮小避けられぬ負のスパイラル、細りゆく公共の足の活路はどこに
2/3(月) 18:00配信
南日本新聞
市街地を走る鹿児島市営バス=同市山下町

 鹿児島市交通局のバス事業で、運転手不足が深刻になっている。2024年度に入り、委託先からの運行業務返上が相次いでいることが主な理由。欠員解消の見通しは薄く、25年7月のダイヤ改正で減便や路線網縮小は避けられない情勢だ。これまで経営赤字が問題視されてきた交通局だが、目下の課題は運転手確保へと局面が変わっている。

【写真】鹿児島市交通局の路線バス収支

 交通局の路線バスは22路線あり、うち北営業所(伊敷台7丁目)管轄で共同運行を含む13路線は南国交通に運行委託してきた。同社は24年4月、自社の運転手不足を理由に3路線を返上。ほかにも日ごと、便ごとの返上が常態化している。

 業務が戻されたことで、交通局の必要な運転手数は以前の82人から、25年1月現在で100人まで増加。一方、求人への応募は低調で採用が追いつかず、在籍者は同月92人にとどまる。

 欠員8人分の業務は残業や休日出勤でカバー。24年4〜12月の時間外労働は月平均30時間で、従来から倍増した。最大で単月69時間に達した職員もいる。

 「乗客の命を預かっており、運転手の健康を後回しにはできない」。交通局の高橋公弘次長は、時間外労働の増加が安全運行に与える悪影響を懸念する。法律や労使協定の範囲内であっても、超過勤務を少しでも減らしたいとの考えだ。

 ただし働き方改革で乗務間の休憩期間が「8時間」から「基本11時間、最低9時間」となったことなどもあり、人繰りは厳しさを増している。

2143OS5:2025/02/03(月) 22:49:51
▽警戒感

 運行業務を返上した南国交通も、運転手不足にあえぐ。同社自動車事業部によると、受託した北営業所関連では現在40人必要だが、実働は34人。本体の鹿児島営業所(小野町)も必要147人に対し在籍133人と14人の欠員で、応援を出すことも困難という。担当者は「返上は大変申し訳ないが、自社路線の維持すらままならない状況に陥っている」と明かす。

 同社は5年間の勤務を条件に大型2種免許の取得費用を全額補助するほか、九州各県の高校を回って就職を呼びかけるなど運転手確保策を打つものの、不足分を補うには至っていない。受託路線の返上は当面続くとみられる。

 交通局は、免許取得費補助や会計年度任用職員から正職員への登用試験再開など、運転手の待遇改善に取り組む方針を示す。ただし民間には「人材を奪われかねない」との警戒感も。市役所内からは「官民が連携を深めて公共交通を維持しなければいけない局面。足並みが乱れては困る」といった声も漏れ、確保策は一筋縄ではいかなそうだ。

▽悪循環

 交通局路線バスは長年、経営赤字が続く。23年度の収支はマイナス4億1165万円(周遊バス、あいばす除く)。20年度に16路線、21年度に4路線を民間移譲してスリム化し、23年度には運賃を均一化(大人230円、小児120円)して利便性と収益性の向上を図ったものの、赤字体質から抜け出せていない。

 公営企業として収支改善が求められるが、運転手不足が影を落とす。利用状況を踏まえたダイヤ改正を25年7月に控え、市関係者は「運転手不足が続けば減便や路線網縮小といった影響は避けられない」とみる。交通局は民間バスや市電とスムーズに乗り継ぎできるようにし、利用者への影響を小さくして減収を食い止めるよう苦心している。

 第三者的な立場で交通局に経営努力を求めてきた市交通事業経営審議会の古川惠子会長=鹿児島女子短期大学名誉教授=は、「路線バスの維持存続は大きな課題。安定的な運営を目指してさらなる努力が求められている」と受け止める。

 減便となれば利便性が低下して客が離れ、減収で体力がなくなり、なお運転手確保が難しくなる悪循環。難局を乗り越えるため、交通局は限られた資源で効率的に事業運用する策を模索している。

■貸し切りバス継続

 鹿児島市交通局は路線バスのほかに、貸し切りバス事業を手がけている。運転手が不足する中、基幹である路線バスに注力しようと、2024年12月の市議会定例会に事業廃止関連議案を出したが、否決された。一時的に規模を縮小し、今後も継続する。

 貸し切りバス車両は8台ある。専任者はおらず、路線バス運転手の一部が兼務している。市議会は「収益性が見込め、廃止は運転手確保策の効果を見極めてからでも遅くはない」などとして否決した。

 交通局は、これまで応じてきた民間からの応援運行依頼を25年6月まで断り、7月のダイヤ改正以降は通常に戻す。

南日本新聞 | 鹿児島

2144OS5:2025/02/21(金) 07:52:42
https://news.yahoo.co.jp/articles/51ec15862b15d6a83f8d3a0a703e87e0f4fb5395
公共交通不便地に投入した地域バスなのに…「運転手が足りない」民間業者、6地域の受託運行を返上 鹿児島市、タクシー3社へ代替ワゴンを委託へ
2/21(金) 6:03配信

南日本新聞
谷山地域を走る「あいばす」=鹿児島市東谷山2丁目

 鹿児島市は20日、公共交通不便地で運行するコミュニティーバス「あいばす」を、谷山や喜入、郡山など6地域は3月末で廃止すると明らかにした。運行を受託する鹿児島交通(同市)が、運転手不足を理由に撤退するため。市は4月以降、暫定的に大型ワゴン車で代替運行する。

 同日の市地域公共交通会議で方針を説明し、了承された。市は今後、当該地域住民や利用者への周知を進める。

 「あいばす」は2008年10月に運行が始まった小型マイクロバスで、定員20〜26人。市は現在11地域で走らせており、このうち谷山、同北部、同南部、伊敷西部、喜入、郡山の6地域は鹿児島交通、吉野、伊敷東部、吉田、松元の4地域は南国交通(同市)、小原地域は市交通局にそれぞれ運行を委託している。

 鹿児島交通は25年3月末の契約満了をもって撤退する。会議で同社の担当者は「申し訳ないが、運転手不足に歯止めがかからず、一般路線バスの便数の維持もままならなくなっている」と述べた。

 市は「あいばす」の代替として4月から1年間、乗客定員9人の大型ワゴン車を走らせる。経路やダイヤは現行と同じ。料金も変わらないが、支払いは現金のみとなる。市内のタクシー会社が運行を受託し、谷山・喜入は鹿児島第一交通、伊敷西部・谷山北部・同南部は鶴丸交通、郡山はあづま交通タクシーが担当する。

 6地域の「あいばす」1便当たりの平均利用者数は、23年度2.4〜5.6人、24年度(4〜12月)2.7〜6.5人だった。時間帯によっては同時乗車人数が9人を超える便もあり、大型ワゴン車の定員を上回るため、市は前後の便への分散利用を呼びかける。

 会議ではこのほか、吉野、吉田、松元地域の「あいばす」の減便や一部区間廃止方針も示され、了承された。いずれも利用低迷と運転手不足が理由。25年4月以降に適用される。

南日本新聞 | 鹿児島

2145OS5:2025/02/26(水) 13:32:38
https://news.yahoo.co.jp/articles/b24dba04f75f8c57ee2d2bffb0e0f3197d91eb12
北海道でスキー授業と観光ツアー、バス「奪い合い」 運賃高騰、授業回数減らす動きも
2/25(火) 13:38配信
北海道新聞
本年度から1回に減らしたゲレンデでの授業を楽しむ札幌市立琴似小の児童=17日、札幌市中央区さっぽろばんけいスキー場(中村祐子撮影)

 貸し切りバス代金の高騰が続き、子どもたちのスキー授業にも影響が出ている。費用は新型コロナ禍前から5割近く値上がりし、札幌の小学校では、保護者の負担を抑えようと、ゲレンデでの授業の回数を減らす動きも出てきた。学年ごとに別日だった授業を1日に集中させ、ピストン輸送するなどの効率化に取り組む学校もあるが、需要が回復した冬季の観光ツアーとの「奪い合い」が起きており、バスの確保が難しくなっている。

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 2月中旬、さっぽろばんけいスキー場(札幌市中央区)で、同市立琴似小の6年生が今冬、最初で最後のゲレンデでのスキー授業を楽しんだ。昨年度までは各学年2回ずつゲレンデに行っていたが、バス代の高騰で今年は1回だけ。6年生の後藤真緒さん(12)は「今年は雪が少なくてスキー用に校庭に作った雪山も低いまま。ゲレンデの方が斜面が急で楽しい」と話した。

 同校によると、今冬のバスの貸し切り料金は1台約9万円で、コロナ禍前から1.5倍に値上がりした。バス代は参加児童の保護者が分担するため、家庭の負担額も同様に膨らんでいる。

 貸し切りバス料金の高騰は、政府による制度変更の影響が大きい。政府は2023年、燃料費や人件費がかさむバス会社の収益改善を目的に、貸し切り運賃の上限額を撤廃。その後、観光需要が回復したことで、学校よりも高値を払う観光ツアーにバスが軒並み押さえられる事態となっている。

 スキー授業のバスを手配している札幌市内の旅行会社の担当者は「制度変更前に比べ倍近い高値になるケースもある。訪日客が増える冬の観光シーズンは争奪戦になり、全道のバス会社に声をかけても授業用の確保は難しい」と話す。

 旅行会社としても、学校側に割高な金額を請求できず、利益が少ないため、学校行事のバスの手配から撤退する業者も出ているという。

 保護者の負担を抑えようと、札幌市内ではゲレンデ授業の回数を減らす小学校が増えている。札幌市教委の昨年6月の調査によると、ゲレンデ授業を実施する市内小学校194校のうち、40校がゲレンデに行く回数を昨年度から減らすと答えた。

 札幌市立伏古北小は2回だったゲレンデでの授業を本年度は1回に減らした。バス代に加えてリフト代も値上がりし、1人当たり1500円ほど費用が増えたためだ。同校の林潤一教頭は「児童が複数いる家庭への負担はさらに大きくなる」と授業を減らした理由を語る。

2146OS5:2025/03/08(土) 21:15:43
https://news.yahoo.co.jp/articles/401a688e55193af413c754e7119db4e4bf8ee0f4
24人辞めて入社はたった4人…バスの運転手が足りない コロナ禍以降も離職止まらず、休日出勤頼みの運行が続く
3/8(土) 20:37配信

南日本新聞
新型コロナウイルス5類移行後も運転手の離職が収まらず、減便・廃止が続く路線バス=2月、鹿児島市のJR鹿児島中央駅前

 運転手が足りない。地方だけでなく鹿児島市内でも運転手不足による路線バスの減便・廃止が相次ぐ。住民の移動を支えるバス業界の求人難は深刻だ。待機時間のある変則勤務や事故リスクが敬遠されがちな上、平均年齢の高さなど構造的問題も横たわる。バス運転手を取り巻く実情を紹介する。(連載かごしま地域交通 第2部「運転手はどこへ」①より)

地域のバスはもう限界…運転手不足で島の路線が廃止、困った町はNPOに白羽の矢を立てる

 「『県をまたぐな、行動を控えろ』という国のメッセージは強烈だった。運輸業界はもろに影響を受けた」。鹿児島交通(鹿児島市)の西村将男副社長は新型コロナウイルス感染拡大時を振り返る。

 乗客とともに、先行きが不安になった運転手もいなくなった。自らも感染の恐れと闘いながらバスを動かし続ける重圧は気持ちを折るのに十分だった。

 市内を中心に、市内と大隅半島や南薩を結ぶ442系統(2024年3月時点)を運行、コロナ流行初期の20年度末は519人の運転手が在籍した。人の流れへの制限が目立った21、22年度の2年間で定年を含む100人が辞めた。

 24年度は24人が退職し10月時点で384人になった。この間の入社は4人。「人の流れが戻り、便を増やしたくても運転手がいない」と西村副社長。状況に変化の兆しはない。

□ ■ □

 市内や北薩地域を中心とする251系統(25年2月現在)を運行する南国交通(同市)も、20年度末に449人いた運転手のうち、22年度末までに66人(定年含む)が現場を離れた。

 上川博文自動車事業部長によると、コロナ流行時点で既に人手はぎりぎりだった。運転手同士が濃厚接触者にならないよう出勤をずらすなど、とにかく感染対策を徹底してもらった。

 「何とか欠便を出さずに済んだ。集団感染(クラスター)が起きていたら分からなかった」。計画通りに運行できない欠便は行政処分の対象となり、バス事業者にとって禁じ手だ。

 コロナが感染症法上の5類に移行した後も離職は止まらない。南国交通は昨年4月、2割程度の減便を盛り込んだダイヤ改正をした。5%だった鹿児島交通と比べて大がかりだった。

 同じ4月、南国交通は、市交通局の経営改善策の一環で12年度から運行を受託する北営業所管内の一部路線を返上した。理由は運転手不足。5年ごとの更新で26年度末までの契約だった。期限前に業務を戻された市交通局も欠員状況に陥るとはいえ、他社に構っていられないほど自社の人繰りに窮していた。

 市交通局の受託を続ける残りの路線も、27年度以降の再契約は困難との意向を伝えている。南国交通の運転手は現在376人。ダイヤを守るためには30人ほど足りない。休日出勤を募りカバーしている。

□ ■ □

 バス運転に必要な大型2種免許の県内保有者は、コロナ前の19年末1万6263人、23年末1万4284人と約2000人減った(警察庁運転免許統計)。

 運転手の急病などに備え各営業所にはカバー要員が待機していた。今はそうもいかない。乗務予定が近い運転手を繰り上げ、その間に本社から応援を出してしのぐこともある。

 市内のある車庫で、一日の勤務を終えたばかりの運転手を取材していた時だ。しきりに腕時計を気にしていた。「すみません。今からまた行かなきゃ」と別のバスの方へ駆けていった。前日に起きた事故の影響で急きょ代打勤務になったという。現場の綱渡りは続く。

南日本新聞 | 鹿児島

2147OS5:2025/03/09(日) 08:13:49
https://news.yahoo.co.jp/articles/62c4b97934d1994b5032775c6c82f214722a0ccf
「54.9」…バス運転手の平均年齢は全産業より10歳高い 人員確保へ定年を75歳に延長するケースも
3/9(日) 6:03配信
南日本新聞
談笑する運転手。20代は貴重で孫のようにかわいがられるという=鹿児島市浜町の鹿児島交通鹿児島営業所

 運転手が足りない。地方だけでなく鹿児島市内でも運転手不足による路線バスの減便・廃止が相次ぐ。住民の移動を支えるバス業界の求人難は深刻だ。待機時間のある変則勤務や事故リスクが敬遠されがちな上、平均年齢の高さなど構造的問題も横たわる。バス運転手を取り巻く実情を紹介する。(連載かごしま地域交通 第2部「運転手はどこへ」②より)

市街地のバス停が消える…「買い物に便利」と購入したマイホーム、路線再編で「最寄り」は遠くに

 鹿児島市浜町にある鹿児島交通鹿児島営業所、夕刻の敷地には100台以上のバスが止まっていた。運行から戻った運転手が、巧みなハンドルさばきで空きスペースにピタリと巨体を収めていく。整然と並ぶ光景に圧倒される。

 「このくらい楽勝でできなくちゃ。プロだからね」。車体をねぎらうように磨き上げながら、照れくさそうに話す男性は48歳になる。一般的な会社なら中堅、ベテラン扱いされる年齢だ。

 「自分たちが一番若い方。下の世代はなかなか入ってこない」とこぼす。車庫で輪をつくり談笑する仲間に20〜30代とみられる人はほとんどいない。「若手がいない状況が続けば、われわれが80歳まで働かないと現場は回らないかもしれない」と苦笑する。

□ ■ □

 厚生労働省の統計によると、全国のバス運転手の平均年齢は54.9歳(2023年)で、全産業平均より10歳高い。県内の運転手平均は60歳。新型コロナウイルスが猛威を振るっていた4年ほど前から一気に上がった。

 鹿児島交通の平均年齢も60歳(24年10月現在)。18年には50.7歳だった。平均が50歳を超えたこの年、定年を61歳から65歳に引き上げ、73歳まで再雇用で働けるようにした。後輩が増えない中、ベテランの力を借りて運行ダイヤを守っている格好だ。

 現在は後期高齢者と呼ばれる75歳まで延長した。ちなみに73歳以降は毎年、独自の技能検定を実施している。

 若手が少ない要因の一つに、バス業界特有の採用事情がある。バス運行に必要な大型2種免許を受験するには、普通自動車免許を取得し3年以上経過していなければならない。このためバス運転手になる人材は、トラックなど物流・輸送業界からの転職組を前提とする傾向があった。

□ ■ □

 こうした事情から国は22年5月、道路交通法を改正した。特例講習を受ければ、普通免許の保有期間が「1年以上」で大型2種免許の受験資格を得られるようになった。

 運転手の平均年齢が57歳(24年10月現在)の南国交通は、このルールを生かし若返りを目指す。22年からバス運転手養成制度の対象下限を18〜20歳に引き下げ、若年者の採用に本腰を入れ始めた。

 今年4月には運転手候補として同社初となる高校新卒の2人が入社予定。既に普通免許を取得しており、大型2種免許の受験資格を得るまで自社敷地での運転練習や事務作業をしてもらう。順調なら来年4月以降、運転手デビューできる。「19歳バス運転手」が多く活躍するようになれば、新たな採用モデルとなりそうだ。

 採用担当者は「バスに憧れ、運転手になろうという高校生がいることが分かった。最短で目標に近づける制度。企業、生徒ともにメリットは大きい」と期待を寄せる。

 ただ、養成は簡単ではない。制度を活用して晴れて運転手になったものの、退職してしまった人もいる。上川博文自動車事業部長は言う。「実際にハンドルを握ってみて、合う合わないはある。未経験者は大歓迎だが、ミスマッチのリスクも隣り合わせだ」

南日本新聞 | 鹿児島

2148OS5:2025/03/09(日) 18:01:06
https://news.yahoo.co.jp/articles/c5ec57e83d44be03a9a98f0ff7f580882de7ab13
長時間労働が当たり前のバス業界 朝夕ラッシュを乗り切るための「中休み」は給与出ない、気も休まらない
3/9(日) 11:27配信

南日本新聞
午後からの勤務に備え仮眠する運転手=2月、鹿児島市小野町の南国交通鹿児島営業所

 運転手が足りない。地方だけでなく鹿児島市内でも運転手不足による路線バスの減便・廃止が相次ぐ。住民の移動を支えるバス業界の求人難は深刻だ。待機時間のある変則勤務や事故リスクが敬遠されがちな上、平均年齢の高さなど構造的問題も横たわる。バス運転手を取り巻く実情を紹介する。(連載かごしま地域交通 第2部「運転手はどこへ」③より)

減便した路線バスを補うコミュニティーバス、無料にしても乗客の姿なし 高齢化率50%を超える町の現実

 あるバス運転手の一日。午前6時半には営業所に出勤し、早朝便の運行前点検や点呼を済ませる。通勤ラッシュで渋滞する道路状況や混雑する車内に気を配りながら、2時間かけて路線を1往復すると営業所に戻ってきた。その後も乗務し、勤務開始から8時間後の午後3時すぎには退勤-とはいかないらしい。

 南国交通(鹿児島市)では5勤1休を基本に「早番」「遅番」などの勤務を回している。その中に、朝夕の通勤時間帯を限られた人数で乗り切るための「中休」と呼ばれる勤務が存在する。

 例えば、午前7時台から乗務した後、通勤客のピークが落ち着く午前10時ごろから夕方までの5、6時間、中休みに入る。午後4時ごろから夜まで再び乗務し、帰宅ラッシュをカバーするというわけだ。所定の労働時間を守ったまま朝夕の混雑に対応する措置で、業界では定着している。同社では人手に陰りが見え始めた2013年に導入した。

□ ■ □

 中休みは勤務時間ではないため給与は出ない。一方で帰宅も認められる自由時間だ。とはいえ営業所と自宅を往復する手間と時間を考えると現実的ではない。大抵は営業所や車内で仮眠するか休憩するかして過ごすことになる。

 南国交通労働組合の鬼塚俊一執行委員長(60)は「夕方の運行を控えて気は休まらず、結果的に帰宅も遅くなる。若手から『家族との時間が取れない』との声も聞く」と明かす。

 バス運転手の仕事を選んでもらうためには、昔の感覚から脱却する必要があると鬼塚委員長は指摘する。「われわれの年代では当たり前だった長時間労働を是正しない限り、若い人は入ってこない」

 本来なら朝と夜、毎日別の運転手で運行できれば実質の拘束時間は短くなる。十分な担い手がいればの話だ。「健全なローテーションを組むには30人程度運転手が足りない。何とか穴埋めしながらつないでいる状況だ」。鬼塚委員長のため息は深い。

□ ■ □

 業務の特性上、労働時間が長くなりがちな運輸業界などの働き方を見直そうと、国は24年4月、バスやトラック運転手の時間外労働(残業)の上限規制を厳しくした。これに伴い、退勤から次の始業までの休息時間(インターバル)も従来の8時間から最低9時間に延長された。

 ここで悩ましい状況が浮き彫りになった。従来のダイヤでは、最終バスを担当した運転手が9時間のインターバルを確保すると、翌朝の始発運行に間に合わなくなるのだ。朝の通勤・通学への影響を抑えるため、各事業者は最終バスの時間を1時間ほど早めて対応することになった。

 昨春、県内路線バスのダイヤ改正で、始発最終の繰り下げ・上げが散見されたのはそのせいだ。「限られた人数でやるわけだから、朝、夜のどちらかを切るしかない。苦肉の策だ」と中堅運転手は申し訳なさそうに話す。

 残業が少なくなって手取りが減り、離職した同僚もいるという。「労働者の健康を守るはずのてこ入れが“24年問題”と呼ばれている時点でおかしい」

南日本新聞 | 鹿児島

2149OS5:2025/03/09(日) 20:27:34
https://news.yahoo.co.jp/articles/7183c8fb0320a199fa03031881a88ddb8d243e96
労働時間は長く、所得は低い路線バス運転手…それでも代々ハンドルを握る親子は言う。「こんなに誇れる仕事は他にない」
3/9(日) 18:03配信
南日本新聞
父の春田正三さんから技術と誇りを受け継ぐ航平さん(左)=24年11月、鹿児島市浜町の鹿児島交通鹿児島営業所

 運転手が足りない。地方だけでなく鹿児島市内でも運転手不足による路線バスの減便・廃止が相次ぐ。住民の移動を支えるバス業界の求人難は深刻だ。待機時間のある変則勤務や事故リスクが敬遠されがちな上、平均年齢の高さなど構造的問題も横たわる。バス運転手を取り巻く実情を紹介する。(連載かごしま地域交通 第2部「運転手はどこへ」④より)

高台の団地から姿を消す路線バス 高齢化が進む住民には急勾配の「地獄坂」が待つ

 「父の朝はいつも早かった。バスを運転する姿を見て育った」。鹿児島交通(鹿児島市)の春田正三さん(62)は、生まれ育った中種子町での子どもの頃を振り返る。

 1970年代、鹿児島交通と同じ岩崎グループが運営する種子島交通は島内3カ所に営業所があり、40〜50人の運転手が在籍した。父正男さんもその一人で、中種子営業所の近くに家族と暮らした。

 車社会が到来する前で、住民の移動は路線バス頼みだった。大型のバスを運転できる人は珍しく、朝から晩まで乗務していた。当時を知る関係者は「(中身が多くて)運転手の給料袋が立った」「途中で満杯になった運賃箱を車掌が交換していた」と懐かしそうに話す。運転手という職業は「花形」だった。

 未舗装の狭い道で正男さんのバスが、タイヤを側溝部分に少しはみ出すようにして対向車と離合する場面を何度も見た。「父が乗るバスで買い物や遠足によく行った。同級生から『運転がうまい』と褒められて誇らしかった」

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 高校卒業後、県内外で働き、春田さんが鹿児島交通のバス運転手になったのは1999年、36歳だった。自慢の父を亡くして8年たち、花形だった職業はマイカー普及や道路網整備で陰りを見せていた。バス事業の規制緩和を翌年以降に控えていた。

 父には物心ついた時から「人の命を預かる大変な仕事」と教えられた。運転だけでなく、車体のチェックや清掃など乗務前後に業務があることも知っていた。「同じ岩崎グループのマークが描かれたバスを運転したい気持ちを常に抱えていた」と明かす。

 20代前半で大型1種免許を取得したり、大型1種で乗れるスクールバス運転手になろうと転職したりしたのも、バス運転手に何とか近づきたかったのかもしれない。

 鹿児島市内や地方路線を6年担当した頃、スイミングスクールの講師をしていた経験を買われ運転手の指導員に配置転換。以来、若手ドライバーの育成に努めてきた。

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 15年ほどたった2022年、次男航平さん(29)の相談を聞き驚いた。「鹿児島交通に転職しようと思っている」

 航平さんによると、父がハンドルを握っている姿を見た記憶はない。祖父は自分が生まれる前に亡くなっている。ただ「自分にとってはバス運転手は身近な職業。自然と興味が湧いていた」。

 春田さんは複雑な思いでいた。同じ道を選んでくれたのはうれしい半面、責任の重い仕事だ。ローテーション勤務や事故のリスクも説明した。

 国の交通政策白書によると、全産業平均の月間労働時間(23年)は178時間、年間所得額は507万円。対してバスは197時間453万円。労働環境や待遇は他産業と比べていいとは言えない。

 本人の意思は固かった。入社後、社内の大型2種取得支援制度を使い、2カ月後にデビュー。3年目の現在は市内全域の路線を任され、大きな乗り物を操作する達成感や接客で利用者から感謝されることにやりがいを感じている。「こんなに誇れる仕事は他にない」。親子は口をそろえた。

南日本新聞 | 鹿児島

2150OS5:2025/03/16(日) 10:06:06
https://news.yahoo.co.jp/articles/cf9f0e7270732db058af6a38684a6d21a5000c9e
「あり得ない」高校生の親憤り 山間地のバス、減便のはずが、まさか廃止とは…「高くても通勤通学の時間だけは…」 地域住民に広がる不安の声
3/16(日) 6:30配信

信濃毎日新聞デジタル
長野市の山間地通るバス路線、今秋廃止方針に
廃止対象となったアルピコ交通高府線のバス=長野駅前

 長野市街地と中山間地を結ぶ路線バス計6路線の今秋廃止方針が明らかになり、沿線の住民からは生活に欠かせない「地域の足」がなくなることに不安の声が相次いだ。

【地図】長野市の山間地で廃止になるバス路線

「こんなにすぐとは…」
 「県道戸隠線」「鬼無里線」の2路線が廃止となる戸隠地区。同地区住民自治協議会事務局長の松本悦夫さん(68)は「廃止も含め検討―の方針は2月末に聞いていたが、こんなにすぐとは」と驚く。

市街地に通う高校生に影響
 戸隠小学校や戸隠中学校には、通学にバスを利用する児童生徒もいる。地区内から市街地に通う高校生にも影響が出る。松本さんは「子どもにとってかなりの痛手。市に代替移動手段の確保策を考えてもらいたい」と話す。

「あり得ない」
 市内の中山間地にある長野吉田高校戸隠分校、篠ノ井高校犀峡校、長野西高校中条校に通う生徒たちの通学への影響も大きい。高校2年の長男(17)が「高府(たかふ)線」を使って長野西高校中条校に通う市内の母親(47)は「あり得ない」と怒りを隠さない。

「通いづらくなってしまう」
 長男は発達に特性があり、教員らが配慮しやすい小規模校を選んだ。「せっかく選んだ学校なのに、通いづらくなってしまう」と切実だ。長野吉田高校戸隠分校を卒業した男子大学生(20)は「多少値段が高くなっても、通勤通学の時間だけでも存続できないか探ってほしい」と訴える。

「小型バスの運行検討して」
 高府線で週に1、2回市内の病院などへ通う小川村の女性(76)は「病院まで家族に送ってもらう必要が生じる。小型バスの運行を検討してもらいたい」。月に数回、長野駅前での買い物にバスを利用する同村の女性(85)は「減便と聞いていたが、まさか廃止になるとは思っていなかった」と戸惑いを口にした。

「利便性確保してほしい」
 今回の廃止方針に含まれる「牟礼線」沿線の同市三輪地区住民自治協議会会長の金井和彦さん(68)は「(牟礼線が通る区間には)小型バスでもいいので、利便性を確保してほしい」と求めた。

2151OS5:2025/03/16(日) 10:07:06
https://news.yahoo.co.jp/articles/0bca189de8536aa8924b284f70d644b98fe7d3a8
「ぶつかってでも進め」「下手だから渋滞につかまる」…バス運転手へのカスハラ深刻 事故リスク高まり危険は乗客にも
3/9(日) 20:33配信
南日本新聞
車内にポスターを張る阿多俊二鹿児島営業所副所長=2月、鹿児島市小野町の南国交通鹿児島営業所

 運転手が足りない。地方だけでなく鹿児島市内でも運転手不足による路線バスの減便・廃止が相次ぐ。住民の移動を支えるバス業界の求人難は深刻だ。待機時間のある変則勤務や事故リスクが敬遠されがちな上、平均年齢の高さなど構造的問題も横たわる。バス運転手を取り巻く実情を紹介する。(連載かごしま地域交通 第2部「運転手はどこへ」⑤より)

バス運転手に「早く走らせろ。こっちの車線空いてるじゃん」 おもちゃの拳銃で脅した男

 「その苦情、行き過ぎじゃありませんか?」

 秋田県能代市で貸し切りや路線バスを展開する第一観光バスが2023年3月、地元紙に掲載した意見広告だ。乗客の理不尽な要求に毅然(きぜん)とした対応を取る姿勢を示した。

 非常識な乗客に対する「お客様は神様ではありません」との一文に、交流サイト(SNS)では「よく言った」「そこまで言われるならもう乗らない」と賛否両論があった。

 掲載から2年。秋田県バス協会の渡部信雄専務理事によると、協会への理不尽な苦情は減ってきた。「運転手の実情を考えてもらういいきっかけになった」と指摘する。

 客が従業員らに筋違いな要求をするカスタマーハラスメント(カスハラ)は、「地域の足」を担う事業者も無縁ではいられなくなった。交通・物流の労働組合でつくる全日本交通運輸産業労働組合協議会が21年に実施した調査では、組合員の46%が「暴言などの迷惑行為があった」と答えた。

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 鹿児島市でタクシー運転手として働く40代女性は10年前、路線バスを運転していた。憧れの職場だったが、一部の乗客からの暴言に疲弊していった。「前の車にぶつかってでも進め」「下手だから渋滞につかまる」-。夜中にフラッシュバックし、不眠になった。乗務中に涙を流すこともあったといい、1年足らずで業界を去った。

 「落ち度があったかもと自分を責める日々が続き、出勤が怖くなった。責任感がある人ほど精神をやられる」

 南国交通(同市)は24年12月、カスハラ対応の基本方針を定めた。複数回のクレーム、SNSへの投稿といった該当する行動を明記したほか、車内に啓発ポスターを張って理解を呼びかける。阿多俊二鹿児島営業所副所長は「バスでのカスハラは事故リスクが高まり、運転手や乗客の命に危険が及ぶ点が最も怖い」。

 鹿児島市交通局も独自のマニュアルを検討する。バス事業課によると、運転手が深刻なカスハラに遭い警察に通報・相談した事案は、この3年間で少なくとも4件あった。座席に靴のまま足を投げ出すなどの乗車態度を注意した運転手が暴行を受けた事案では、相手が逮捕された。車内だけではない。バスが車線変更した際に後方にいた車に付きまとわれた例もある。

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 市内の路線バスや県外との高速バスに乗務する運転手は20年ほど前、他の業界から転職してきた。幼い頃から、機転の利いたやりとりで乗客を和ますプロドライバーへの憧れがあったからだ。

 実際の現場では「赤ちゃんを黙らせろ」と無茶な要求に出くわす場面もしばしば。理想とのギャップに悩んだこともある。それでも乗客との触れ合いは楽しいと前を向く。

 「このカーブから見る桜島が一番きれいなんです」「名物『白熊』を食べたい方は、下車してすぐのアーケードを進んでくださいね」-。乗務する車内はとにかく明るく、観光ガイドのようなアナウンスに乗客も笑顔になる。

 「嫌な思いをすることは正直ある。でも、下車時の『ありがとう』の言葉でまた頑張れる」

南日本新聞 | 鹿児島

2152OS5:2025/03/16(日) 10:07:34
https://news.yahoo.co.jp/articles/704561a0dd7b3f2f91ade3261b965caee9405921
応募条件は「既婚の男性」…かつてバス業界にあった慣例 多様性尊重の現代とかけ離れた常識が運転手不足の一因に
3/10(月) 6:07配信
南日本新聞
乗車後のバス車体を磨き上げる運転手の大東千代子さん=鹿児島市浜町

 運転手が足りない。地方だけでなく鹿児島市内でも運転手不足による路線バスの減便・廃止が相次ぐ。住民の移動を支えるバス業界の求人難は深刻だ。待機時間のある変則勤務や事故リスクが敬遠されがちな上、平均年齢の高さなど構造的問題も横たわる。バス運転手を取り巻く実情を紹介する。(連載かごしま地域交通 第2部「運転手はどこへ」⑥より)

これだ、私の天職は。性別を理由に夢をあきらめる時代じゃない…圧倒的女性社会に身を投じたバスケットマン。JAC初の男性CA、推しは千葉ジェッツ

 2月の昼すぎ、休憩に戻った運転手が集まる鹿児島交通(鹿児島市)の営業所は笑い声に包まれていた。その中で一段と明るい声を弾ませる主は、バス運転手歴17年の大東千代子さん(57)だ。

 兄の影響もあり、幼い頃から車やバイクは身近な存在だった。20代で大型免許を取り、教習所の教官として15年ほど勤務。40歳で路線バスの運転手に転職した。「性別が不利になったことはない」と断言するように、市内路線から南薩地域への特急便まで大車輪の活躍を見せる。

 「女性は運転が苦手だと思われがちだが、全く関係ない」と大東さんは力を込める。バスやトラックはハンドルが重いイメージがある。現在は大半のバスにハンドル操作を補助するパワーステアリングが搭載されており、腕力が必要な操作もない。「何でも初めは怖く、徐々に慣れる。バスも同じ。小柄でも運転席が高い位置にあるので見晴らしがよく、普通車よりも運転しやすい」。身長156センチの元教官の説明は説得力がある。

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 ただ、女性の採用は進んでいない現状がある。昨年10月時点で鹿児島交通は384人いる運転手のうち女性はわずか4人。南国交通(同市)も376人中9人にとどまる。

 背景には、かつて存在したバス業界独特の慣例がある。

 「結婚している男性」-。市内のベテラン男性運転手が約30年前にバス業界に入った際、応募条件に明記されていたという。当時はトラック乗務で経験を積んだ後、バスに“ステップアップ”するのが一般的だった。「トラックに乗り、家庭を持って、初めて『バスにふさわしい男』。それ以外の人は見向きもされなかった」。多様性が尊重される現代の感覚からは、かけ離れた常識があった。

 こうした買い手市場は徐々に崩れ、2015年ごろには求人に苦労する運転手不足の時代になっていた。今となっては各事業者がハンドルを180度切り女性人材獲得に力を入れる。

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 県内各事業者は女性専用の仮眠室を設け、内側から掛かる鍵も備え付けるなど受け皿づくりを急ぐ。ただ、地方の小さな車庫まで全てに行き渡ってはいない。南国交通の松田純平人事労務課長は「ダイヤを守るため女性の活躍は欠かせない。働きやすい環境を整えながら、バス運転手の魅力をPRしたい」と話す。

 子育て世代にとってのネックが乗務の時間帯だ。バスのピークは朝と夕。子どもの送り迎えや食事の準備の時間帯と重なる。鹿児島交通は家庭の事情に配慮した短時間乗務を導入している。西原哲幸鹿児島支社長は「朝のみ、夜のみ走ってくれるだけでも助かる」と歓迎する。

 県の調査によると、県内の女性労働者の平均月給は22万5323円(24年)と、男性より14万円程度低い。家事や子育てと両立するため、残業がなく、パートのような補助的業務に就く例が多いのが理由とされる。

 「バスは男女差がなく、乗っただけの見返りがある」と西原支社長。ライフスタイルに応じて勤務形態を変えることもできるとアピールする。

南日本新聞 | 鹿児島

2153OS5:2025/03/16(日) 10:08:16
https://news.yahoo.co.jp/articles/aaa7c5548056e82fccc16dcd78a1069e8eaac1d4
外国人材が運転手不足に悩むバス業界の救世主?…政府の思惑とは裏腹に事業者は冷ややか「絵空事。もっと現場を見て」
3/10(月) 11:00配信

南日本新聞
大型2種免許の教習で使用するバスの車内。中央の通路に指導員用の座席と非常ブレーキが付いている=鹿児島市田上4丁目の田上自動車学校

 運転手が足りない。地方だけでなく鹿児島市内でも運転手不足による路線バスの減便・廃止が相次ぐ。住民の移動を支えるバス業界の求人難は深刻だ。待機時間のある変則勤務や事故リスクが敬遠されがちな上、平均年齢の高さなど構造的問題も横たわる。バス運転手を取り巻く実情を紹介する。(連載かごしま地域交通 第2部「運転手はどこへ」⑦より)

「このまま日本で働いて、子育てもしたい」…お茶に魅せられたベトナム女性、家族と永住可能な「特定技能2号」に一発合格

 2030年度には運転手が3万6000人不足する-と日本バス協会が試算する中、政府は24年3月、解消策として長期的に外国人を受け入れる在留資格「特定技能」に自動車運送業を追加した。9月にはバスやタクシー乗務に必要な第2種免許の学科試験を20言語で受けられようになった。

 ベトナム出身で、鹿児島で通訳として働くグェン・ヴァン・ナムさん(35)は5年前、自国で取った免許の切り替え試験を受け、日本の普通自動車免許を取得した。仕事の幅を広げるため、現在は大型免許の取得を目指している。「母国の免許を持っていたからスムーズにいった。技能実習生のような若手は保有していない人も多い。日本で一から免許を取るのは大変かも」

 ナムさんは知り合いから、「入れる教習所が鹿児島にない」「普通免許が取れたとしても、大型や2種を受験できる頃には帰国間近だ」と相談される機会も多いという。

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 第2種受験には、普通自動車などの第1種免許を取得して3年以上経過していることが条件となる。つまり普通免許の保有が大前提だ。

 鹿児島市の玉里自動車学校は20年ほど前から普通免許取得を目指す外国人を受け入れている。学科の教科書は各国の言葉で訳されており、外国人でもある程度理解できる。「問題は実技の講習だ」。指導員の有川浩平さんは経験をもとに指摘する。

 以前、片言の日本語が話せる生徒と路上教習に出た。交差点中央で右折待ち中、信号が赤に変わったため「行ってください」と指示。しかし生徒は「『赤は止まれ』と教科書で習いました」の一点張りで交差点に滞留してしまった。

 有川さんによると、運転操作の習得で日本人との差を感じる場面はない。ただ臨機応変の動きや細かいニュアンスを伝えにくい点は否めない。とっさの判断が求められる公道では重大事故につながりかねない。「通訳者を同乗させて実習できれば意思疎通もうまく図れるのに」

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 国は、特定技能資格を有する外国人がバス運転手になるためのもう一つの条件として、日本語能力試験「N3」以上を規定している。日常的に使われる日本語をある程度理解できる水準とされ、5段階中の真ん中のレベルだ。日常レベルの会話ができれば、職業選択の幅も広がる。

 「N3保有者がわざわざバス業界に来るとは思えない。制度の趣旨が担い手確保だという点を考えれば1段階下のN4ではどうか」と鹿児島交通の西村将男副社長。運転能力を重視すれば運行に問題はないとし、日本語能力の条件緩和を求める。

 特定技能の外国人受け入れには、送り出し機関への手数料などで一人当たり100万円以上かかる例もあり、バス事業者の負担は小さくない。西村副社長は「本当に外国人材を集められるなら助かるが、絵空事のように感じる。国にはもっと現場を見てほしい」と話す。外国人材がバス業界の「救世主」となるための道のりは遠い。

=おわり=

 (この連載は飯田瑞貴、浜田翔也、小手川美子が執筆しました)

南日本新聞 | 鹿児島

2154OS5:2025/03/16(日) 10:08:58
https://news.yahoo.co.jp/articles/4b6d5bbc7844c5b8273ce238e31a5baf7b318e1a
200人枠に1000人以上が応募…バス運転手の大量採用に成功した岡山の両備グループ、「宇宙一作戦」の狙い的中
3/10(月) 11:30配信

 最初に手がけたのがテレビCMだった。日夜研究にいそしむ博士と助手が怪しげな薬を開発。飲むと両備Gに入社したくなるというコミカルな内容で集中的に放映した。「県民ならみんな知っている」と言うほど反響は大きかった。

 CMで興味を引いたら、次はバスに触れてもらう作戦。23年夏から1年間、岡山市内を中心に説明会を800回以上開き、乗車体験会もした。

□ ■ □

 待遇面の改善には「宇宙一作戦」前から取り組んでいる。「岡山県の全産業平均より100万円アップの年収」を目標に掲げ、昨春までの2年間で月収は約3万円アップした。ちなみに岡山の全産業平均は約463万円。

 「限られたパイの同業から運転手を取り合っても意味がない。全労働者から振り向いてもらえるよう魅力を伝えた」と大上ユニット長は説明する。CM効果は大きく、200人の募集枠に対し、千人以上の申し込みがあった。応募が多ければ、優秀な人材に巡り会う機会も増える。

 24年11月にはキャンペーン第2弾を発表。今後女性ドライバーの獲得などに力を入れると説明した。「向こう100年続く地域交通をつくり、安全で暮らしやすい地域を広げたい」。大上ユニット長の声は明るく響いていた。

 憧れのバス運転手になった栗原さんは言う。「やっぱり降車時に『ありがとう』と言われるのがうれしい」。岡山市内でも乗降客の多い路線を任され、現場に欠かせない存在となった。

南日本新聞 | 鹿児島

2155OS5:2025/03/22(土) 19:46:23
https://news.yahoo.co.jp/articles/4b0b02847b876d7d58639e192e6d264631ba4f30
佐賀市のタクシー会社が破産へ…コロナ禍で業績が悪化「燃料高騰など業界の環境は依然厳しい」
3/22(土) 12:30配信

読売新聞オンライン
佐賀県

 帝国データバンク佐賀支店は21日、佐賀市神野東のタクシー会社「神野タクシー」が、佐賀地裁から破産手続きの開始決定を受けたと発表した。決定は3月11日付で、負債総額は約8900万円。

 発表によると、同社は1960年設立。2020年3月期には年収入高が約9000万円あったが、コロナ禍でタクシーの利用客が減少したことなどで業績が悪化。22年3月期には年収入高が約4400万円にまで落ち込んだ。同支店の担当者は「タクシー事業の受注環境がコロナ以前の水準に回復することは期待しにくい。燃料価格の高騰など業界を取り巻く環境は依然厳しい」と指摘した。

2156OS5:2025/04/02(水) 16:33:54
https://news.yahoo.co.jp/articles/27e66653e93307fdc30857c2b0cf18baf8dd24c3
宮崎交通が宮崎地区、都城地区の路線バスを73便減便…運転士の労働環境の改善への対応で
4/2(水) 13:25配信

読売新聞オンライン
宮崎

 宮崎交通は1日、宮崎県の宮崎、都城両地区で減便するなど路線バスのダイヤ改正を行った。

 減便になるのは宮崎地区の宮崎駅大和口―平和台(平日、午前11時48分発)、都城地区の久保原―都原団地―イオンモール(平日、午後5時35分発)などで、減便数は平日30便、土曜21便、日祝日22便。働き方改革関連法がバス運転士にも適用されたことなどに伴い、運転士の労働環境の改善への対応が必要になっていることや、人工知能(AI)を使った乗り合い型オンデマンドバス「宮交のるーと」が宮崎市の恒久地区で本格運行されることを受け、その運行時間帯に従来の路線バスを走らせないことなどが、減便の理由という。

2157OS5:2025/04/14(月) 08:11:47
https://news.yahoo.co.jp/articles/1458e4c5d39b14d017bbf396f42a0812ebe5694e
ホテル代わり 「タイパ」でくつろぎ夜行バスに熱視線
4/14(月) 6:30配信
毎日新聞
高知駅前観光が3月から運行をスタートさせたフルフラット型シート「ソメイユプロフォン」=同社提供

 疲れるけど、安い――。

 そんなイメージが定着し、交通費を抑えたい時の交通手段とされてきた夜行バス。しかし、近年の東京都内のホテル価格高騰や、タイムパフォーマンス(タイパ)を重視する動きから、くつろぎに重点を置いた夜行バスに注目が集まっている。


 ◇全国初フルフラットシートが5分で完売

 高知駅前観光(高知市)は3月11日、東京―徳島・高知間で、全国初のフルフラット型のシート「ソメイユプロフォン」を採用した高速バスのモニター運行を開始した。シートの名称はフランス語で「熟睡」を意味する。

 全24席。着座状態で前後1ユニットの座席を、2段ベッドのように上下に組み替えることができる。フルフラットにした場合は長さ180センチ、幅48センチ、シートから上の座席(天井)までの高さは51〜73センチほど。「ソメイユプロフォン」は、7月末まで週1回往復運行し、料金は片道7000〜7300円。

 高知駅前観光が通常運行している同区間の着座シートは日によって上下するが片道8000〜約1万円。「ソメイユプロフォン」を採用した高速バスは、モニター利用者の声を踏まえて座席などを改善し、秋から予定する本格運行では片道1万4000円ほどを予定している。

 初回のモニター運行の乗車券は予約開始から5分以内で完売し、その後もほぼ満席状態が続いている。男性が7割で、10〜60代以上まで幅広い利用があるという。

 高知駅前観光によると、9年前から本格的に開発を始め、2024年11月に国土交通省が公表したフルフラットの座席の安全性に関するガイドラインにも対応し、運行にこぎ着けた。

 統括責任者の本多敦史さん(48)は「コンセプトは、移動できるカプセルホテル。夜行バスは人件費や燃料費などコストがかさみ、利益率は高くない。乗車賃を抑えながら利益を上げられる席数を確保しており、今回の新たなシートでバス業界を盛り上げていきたい」と話す。同業他社への外販も予定しており、すでに問い合わせが複数あるという。

 ◇2万円でも「コスパ良い」

 “高速バスの最高峰”とも言われている関東バスの夜行バス「ドリームスリーパー」も、根強い人気を誇っている。

 全11席。各席に扉が付いており完全個室となるのが特長で、座席の高さやリクライニングも電動で調整できる。温水洗浄機能付きトイレやパウダールームを設け、快眠を意識したBGMやアロマといったリラックス空間を意識したサービスを提供する。

 奈良交通と共同で、東京―大阪・奈良間で週末やゴールデンウイークなどの連休に運行している。出発日によって料金は変わるが、片道1万8000〜2万円。最近では、人気ユーチューバーのHIKAKINさんが乗車している様子を投稿するなど、インフルエンサーらが発信することも多く、再び注目を集めている。

 関東バスは17年から「ドリームスリーパー」の運行を開始。過去には利用者数が落ち着いている時期もあったが、近年は満席状態が続いているという。担当者は「都内ホテル価格が上がっていることから、宿泊代と新幹線代を合わせると、ゆっくり眠れる夜行バスが安いと考えるお客様もいらっしゃるのではないか」と分析する。

 消費者物価指数(東京都区部)で20年を基準とした宿泊料の推移をみると、24年は54%増。インバウンド(訪日旅行客)の増加を背景に、価格の高騰が続いている。【松山文音】

2158OS5:2025/05/10(土) 23:27:13
https://news.yahoo.co.jp/articles/622c984fb5cfc97576e72140b75f4c2157f9dcd2
「障がい者のくせに調子に乗るな、殺してやる」大手タクシー会社で客への暴言を謝罪 書類送検も
5/10(土) 14:44配信
日刊スポーツ
芸能社会ニュース

 大手タクシー会社MK(エムケイ)グループは9日、公式サイトに文面を掲載し、タクシーを利用する障がい者に対し、受注オペレーター社員が脅迫にあたる発言をしたとして謝罪した。

【写真】MKタクシーおわび車両

 発表によると、事案は2月1日、エムケイ西日本グループ(本社:兵庫県神戸市)のコールセンター(兵庫県芦屋市)で発生。20代女性で勤続7カ月の受注オペレーター社員が、福岡県内の利用者から福祉タクシー利用券に関する問い合わせに対応した直後、私物のスマートフォンから客の携帯電話に対し、「障がい者のくせに、調子に乗るな、来るんなら殺してやる」という趣旨のショートメッセージを送信したという。

 客からコールセンターに申告があり発覚。当該社員は当初、自分ではないと否定していたが、被害届を受けた警察の捜査も始まり、説得を続けたところ、発生当日の夜に自分がやったことを認めたため、警察に出頭するよう説得したという。当該社員はすでに退職し、福岡県により書類送検されていることも報告された。



 ◇  ◇  ◇

 ▽以下全文

 エムケイ西日本グループ

 福岡エムケイ株式会社 代表取締役 青木義明

 このたび、大阪、神戸、福岡、沖縄の予約受付や配車を受け持つエムケイ西日本グループ(本社:兵庫県神戸市)のコールセンター(兵庫県芦屋市)で、受注オペレーター社員が、電話で障がい者向けの福祉タクシー利用券の使用を希望されたお客様の携帯電話に対し、自分のスマートフォンから差別的で脅迫に当たるメッセージを送りつけるという、重大かつ、あってはならない人権侵害事案が発生しましたので、ご報告申し上げます。

 被害に遭われたお客様およびご利用いただく全てのお客様へ、深くお詫び申し上げます。弊社は車椅子のまま乗車できるタクシーを通じ、すべてのお客様が快適かつ安心してご利用いただける環境づくりを目指してまいりましたが、このような事案を発生させてしまったことは誠に情けなく、社員教育が不十分であったことを深く反省し、再発防止と社員教育の徹底に取り組んでまいります。

 ■事案の概要

 2025年2月1日、芦屋市の弊社コールセンターにおいて、受注オペレータ社員(20代女性、勤続7ヶ月)が、福岡県のお客様からの福祉タクシー利用券に関するお問い合わせに対応した直後、私物のスマートフォンからお客様の携帯電話に対し、「障がい者のくせに、調子に乗るな、来るんなら殺してやる」という趣旨のショートメッセージを送信しました。その直後に被害にあわれたお客様からコールセンターに申告があり、発覚しました。



 ・お客様からの申告を受け、速やかに社内調査を開始しましたが、当該社員は当初、自分ではないと否定していました。被害届を受けた警察の捜査も始まり、説得を続けたところ、発生当日の夜には自分がやったことを認めたため、警察に出頭するよう説得しました。

 ・当該社員はすでに退職しております。

 ・当該社員は福岡県により書類送検されております。

 ・弊社としても、警察の捜査や被害者の方の対応等に協力してまいりました。

 ・コールセンターの責任者である弊社常務取締役より、被害者の方に直接謝罪訪問をいたしました。

2159OS5:2025/05/10(土) 23:27:24


 ■再発防止と社員教育の徹底

 ・事案発覚後、青木代表取締役がただちに動画による緊急メッセージを撮影して全社員に配信し、絶対にあってはならないことが起きたとして事態の深刻さを訴え、人権意識を徹底するよう強く求めました。社内各所には書面による緊急告示も貼り出しました。

 ・新人研修、若手社員研修、管理職研修、コンプライアンス研修など、あらゆる社内研修の場で、今回の事案を反省材料にしながら、このような事案が二度と起きないよう、人権尊重に対する社員の意識の再教育を徹底いたします。

 ■障がい者の方々に対する取り組みの歴史

 エムケイグループは創業以来、全ての市民の皆様にとってご利用いただきやすく欠かせない公共交通機関として社会からの高い評価をいただけるようになるべく、歩んでまいりました。昭和40年代から、<1>乗車拒否はしない<2>身体障がい者を優先<3>深夜の急病出産に対する緊急配車の3つの方針を掲げた「タクシーを市民にかえす」運動(1972年)や、今では当たり前である身障者1割引の認可を取得し全国で初めて開始(1983年)するなど、福祉や公共性を強く意識しながら、業界に先駆けたさまざまな取り組みを行ってまいりました。

 中でも、身体障がい者の方々に対する取り組みと社員教育は昔も今も決して欠かすことなく力を入れております。1972年には大々的に「身体障がい者を優先でご乗車いただく」制度を確立し、現在のエムケイ西日本グループでも、乗降時の介添え・お荷物などのエスコートサービスはもちろんのこと、耳の聞こえない方に対する筆談サービスを行ったり、車椅子の方がそのままご乗車いただけるスロープ付きのセレナ車両を多数導入し、すべて追加料金なしで対応させていただいております。

 会社として長年このような努力を続けてきた中、今回のような事案を発生させてしまったことは、痛恨の極みでございます。再び社員一丸となって創業以来の初心に立ち返り、快適かつ安心・安全な交通手段としてご利用いただけるよう不断の努力をしてまいりたいと思います。

 このたびは誠に申し訳ございませんでした。

2160OS5:2025/05/15(木) 16:02:40
https://news.yahoo.co.jp/articles/c65179c1819c1d0dde2c818c807020fa80365cc8
「安いけどきつい」を覆す、横になり寝ながら移動できる寝台夜行バス…東京―高知間で試験運行中
5/15(木) 15:30配信


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読売新聞オンライン
 ベッドのように横になれる国内初の寝台夜行バスの試験運行が、3月から高知―東京間で行われている。宿泊費高騰を背景に、ぐっすり眠りながら移動したい人たちで満席状態が続いており、新たな移動手段として注目されている。(高知支局 石渕譲)

2段寝台「気づいたら眠っていた」
 14日朝、東京から高知に到着した寝台夜行バスに乗っていた東京都大田区の会社員(33)は「足を伸ばして横になることができた。気が付いたら眠っていた」と笑顔だった。

 バス会社「高知駅前観光」(高知市)が3月11日から試験運行を始めた。通常は横3列の一般的な座席(定員24席)だが、背もたれを倒して前後2人分の座席を組み合わせると、フルフラットの2段寝台(シート幅48センチ)となる構造だ。

寝台座席を導入したバス=高知駅前観光提供

 週1回、運行しており、所要時間は約13時間。7月末まではモニター価格として7300円で運行し、5月末までほぼ予約で埋まっている。

 11月頃からの本格運行を目指し、通常の運賃は片道1万4000円を想定している。従来の座席で運行するバスより2000〜3000円高くなる見込みだ。

 梅原章利社長(50)は「『安いけどきつい』という夜行バスのイメージを覆したかった」と話す。他のバス会社からも導入を前提にした問い合わせがあったといい、寝台座席の販売も検討している。

国交省「安全確保に期待」
 国土交通省が定める道路運送車両の保安基準はこれまで、横になれる座席について具体的に想定していなかった。

 同社が開発を進めていることを把握した国交省は昨年11月にガイドラインを策定。座席は前向き▽転落防止プレートと衝撃吸収材の設置▽乗客の首を圧迫しない2点式座席ベルトの導入――などの要件を示した。国交省車両基準・国際課の担当者は「ガイドライン策定で安全が適切に確保されることを期待している」と話した。

 同社は、このガイドラインに適合するように座席を開発したとしている。国交省によると、横になれる寝台バスは、アメリカ、ベトナム、中国で走行している。

宿泊料高騰が影響
 訪日外国人客の増加で首都圏などの宿泊料が高騰していることが、夜行バスでのより快適な移動需要につながっているとみられる。

 近年は、応援するアーティストのコンサートに参加したり、ゆかりの地を訪れたりする「推し活」で高速バスを利用する人も増えている。

 総務省の全国消費者物価指数(2020年=100)によると、24年の宿泊料は154・1。コロナ禍前の19年の120・1よりも約28%上昇した。

 高速バス大手のウィラーエクスプレス(東京)は昨年10月、直近1年以内に同社のバスを利用した1820人に対し、宿泊費の高騰が夜行バス利用に与える影響などをアンケート調査。約2割が「宿泊料金が高くなる前は全く使っていなかった」「しばらく使っていなかった」と回答した。

 高速バス業界に詳しい高速バスマーケティング研究所・成定竜一代表は「新幹線がなく、都市部までの移動に時間がかかる地方では、乗り換えなしに横になって移動できるメリットは大きい。『推し活』の需要も取り込み、利用が広がる可能性がある」とみている。

2161OS5:2025/06/08(日) 18:17:54
https://news.yahoo.co.jp/articles/cbcbece084c9382310e2bd2792c1160bd8e49111
「ドル箱路線」で稼ぎ赤字路線をカバーする…路線バス業界のビジネスモデル、マイカー普及と人口減で時代遅れに
6/8(日) 17:30配信

南日本新聞
大荷物を抱え空港連絡バスの列に並ぶ乗客=5月、鹿児島市中央町の南国交通バスターミナル

 鹿児島県内の路線バス事業者が苦境にあえいでいる。「ドル箱路線」で稼ぎ、地方の赤字路線をカバーする経営モデルは2000年代初めの規制緩和で崩壊。利用低迷が続く中、運転手不足対策、車体更新、サービス向上と取り組むべき課題は少なくない。公共交通機関としての在り方を模索する事業者の本音や苦悩を紹介する。(連載かごしま地域交通 第3部「事業者の苦悩」③より)

鹿児島市街地と空港結ぶリムジンバス運賃4月1日から100円値上げ、大人1500円 3月30日から鹿児島市発早朝便のダイヤ一部変更も 南国交通と鹿児島交通

 4月下旬、鹿児島市中央町の南国交通バスターミナルは大荷物の人であふれていた。国内外の旅行客やビジネス客が列をつくり、バスに乗り込んだかと思えば、すぐに次のバス待ちの列ができる。

 新型コロナウイルスの5類移行後、人の動きが活発になった。運休していた鹿児島空港とアジアを結ぶ国際定期便4路線が2024年に全て再開したこともあり、鹿児島市内-空港間の連絡バスの需要はコロナ前の9割程度まで回復した。

 共同運行する鹿児島交通と南国交通の担当者は「この路線がバス事業の生命線だ」と口をそろえる。一日62往復、片道1500円(25年4月から)。比較的高額ながら、鉄路のような他に競合する交通機関がないため安定利用が見込める。初乗り200円台の市街地や地方の路線より採算性が高い「ドル箱路線」に位置付けられている。

 路線バス事業者には、空港連絡バスのような採算路線の利益で他の赤字路線をカバーし、全体を維持するビジネスモデルが存在する。「内部補助」と呼ばれ、業界では定着している。

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 不動産や観光業と多角経営に取り組むバス事業者は少なくない。南国交通も航空業務や旅行商品販売を手がける中、山田誠常務(67)は「バス会社はやはりバスで稼ぐ必要がある」と強調する。

 バス事業での内部補助の歴史は、路線バスの社会的ニーズが高かった1950年代にまでさかのぼる。路線バスは戦後、駅を中心に市街地や地方への移動手段として、鉄道と並んで住民にとっての重要な役割を果たしていた。ただ人口や経済環境が異なる都市部と地方では乗車率や利益率に開きもあった。

 当時、事業参入や路線新設には国の免許が必要だった。国が需要と供給のバランスを図る需給調整規制が敷かれていたからだ。他社は容易に参入できず、既存事業者による寡占市場となっていた。

 新規事業者が採算路線だけに参入する“いいとこ取り”を阻む狙いがあった。同時に既存事業者が採算路線で得られる利益を保護できた。それと引き換える形で、地方の不採算路線を存続してもらい、公共交通網を維持する仕組みが成り立っていた。

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 「内部補助だけでどうにかなっていた時代はとっくに終わった」。南国交通の山田常務は話す。

 高度経済成長に伴い国民所得が伸びた70年代以降、急速に自家用車が普及し、都市部でもバス利用に陰りが出てきた。鹿児島運輸支局によると、県内路線バスの輸送人員は72年度の9348万人をピークに下降し始め、2000年度は5611万人と4割近くにまで落ち込んだ。

 ドル箱路線があったとしても、全体の利用者がこれだけ減れば、不採算路線を補う役目は果たせない。需給調整規制による内部補助のビジネスモデルは通用しなくなってきた。むしろ規制により自由に路線撤退できないことで赤字がかさみ、事業者の経営悪化を進める要因になってきた。

 国は現状を打開するために大胆な制度改革に踏み切る。

南日本新聞 | 鹿児島

2162OS5:2025/06/10(火) 10:09:38
https://news.yahoo.co.jp/articles/3a4feb838b75ac4e2a518c6a21dbc28ace3b9f54
バス激戦地・熊本が選んだ「共同経営」の道 全国初の取り組みだが、補助を受けても赤字は続く
6/10(火) 7:00配信
 鹿児島県内の路線バス事業者が苦境にあえいでいる。「ドル箱路線」で稼ぎ、地方の赤字路線をカバーする経営モデルは2000年代初めの規制緩和で崩壊。利用低迷が続く中、運転手不足対策、車体更新、サービス向上と取り組むべき課題は少なくない。公共交通機関としての在り方を模索する事業者の本音や苦悩を紹介する。(連載かごしま地域交通 第3部「事業者の苦悩」⑨より)
 熊本市に本社を置く九州産交バス、産交バス、熊本電気鉄道、熊本バス、熊本都市バスの5社は2021年4月、バス運行の共同経営を始めた。開始前の3月、国土交通省が全国で初めて認可した。

 路線や便数を調整する共同経営は本来、カルテルに当たり独占禁止法で規制されている。利用者減や運転手不足で単独での路線維持が厳しくなっている地方のバス会社に対し、規制を除外する特例法が20年に成立していた。

 熊本市は市交通局を含む官民4事業者が競合し全国でもバス激戦地とされてきた。共倒れの懸念から、市は民間3社(九州産交バス、熊本電気鉄道、熊本バス)がつくる受け皿会社・熊本都市バスへ14年度までに路線移譲した。

 その後も市を中心にバス事業の在り方を探る中、各社は公共交通網の維持にはもう一歩踏み込んだ対応が必要との認識で一致。20年に共同経営準備室(のち推進室へ移行)を設置し課題を探ってきた。

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 まず重複している運行区間見直しとして、市中心部に市内外から乗り入れる4方面55系統の調整に着手した。便数や乗客が少ない路線を便が多い事業者へ移譲したり、需要に合う区間短縮や増減便をしたりして運行効率化と待ち時間の平準化を図った。

 重複見直しによる5社合計の収支改善効果は初年度9000万円、運転手6人分の省人化となった。22年度は55系統以外でも運行効率化を進め、2500万円、5人分の低減につなげた。23年度までに想定の1.6倍の効果があった。

 増客策では22年度にIC共通定期券を導入、全社のバスに乗れるようにした。23年度は市電より割高だった市中心部の運賃を市電と同じ180円にし、バス利用増加と市電の混雑緩和を図った。

 新型コロナウイルス禍で20年度1922万人となった輸送人員を、30年度3934万人に伸ばす「利用者2倍増」計画も進行中だ。通勤、通学、私用、高齢者向けに分け、台湾積体電路製造(TSMC)進出で渋滞する工業団地向けの実証運行や各種施設と連携した割引に取り組む。

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 共同経営といっても売り上げを一度まとめて各社に配分する「運賃プール」式でなく、便を運行する事業者が運賃を受け取り経費を負担する。

 21年度の開始後、収支が改善したとはいえ、5社の路線バス事業は23年度で計36億円の赤字。国や自治体から計35億円の補助を受けても1億円ほど足りない。不足分は各社が別の事業の収益や借入金で穴埋めしているのが実情だ。

 市OBで副市長も務めた共同経営推進室の高田晋室長(70)=熊本都市バス社長=は「共同経営の効果は上がっているが、事業者の深刻な経営状況に対しては限定的。官民連携で利用者をさらに増やす必要がある」と強調する。

 自動車からバス利用への転換を促す鍵は公的投資だとし、乗り継ぎ拠点の整備やバス専用レーンの拡大、通学定期の購入補助といったハード、ソフト両面の充実を求める。

=おわり=

南日本新聞 | 鹿児島

2163OS5:2025/06/10(火) 10:10:36
https://news.yahoo.co.jp/articles/bfc3013586ee97aaa881025f858bdc52db2db7b2
コロナ禍過ぎても戻らぬ乗客…路線バス離れに歯止めを、「金額式定期券」に事業者は期待
6/9(月) 21:30配信


南日本新聞
鹿児島交通が4月に新設した星ケ峯団地行きの路線バス=5月29日、鹿児島市千日町

 鹿児島県内の路線バス事業者が苦境にあえいでいる。「ドル箱路線」で稼ぎ、地方の赤字路線をカバーする経営モデルは2000年代初めの規制緩和で崩壊。利用低迷が続く中、運転手不足対策、車体更新、サービス向上と取り組むべき課題は少なくない。公共交通機関としての在り方を模索する事業者の本音や苦悩を紹介する。(連載かごしま地域交通 第3部「事業者の苦悩」⑧より)

運転手足りない――細る県都の路線バス網 南国交通が相次ぎ受託返上、23年度以降119便に 残業で穴埋めするが… 鹿児島市交通局

 鹿児島市広木に住む女性(83)は、通院や友人との交流には敬老パスを使ってバスで出かける。「新型コロナウイルスが流行していた頃は友人が外に出たがらず、外出が減った。年齢もあって、その後も頻度は増えていない」

 市長寿支援課によると、70歳以上が使える敬老パスの交付数は11万5000枚(2023年度)。バスと市電の総利用回数から算出した敬老パスの1人当たり月利用数は、移動制限があった20年度に3.02回で、19年度4.3回から落ち込んだ。21〜23年度も3〜3.01回とほぼ同じ。この10年ほどでみると14年度5.56回の半分程度になった。

 ちなみに市営・民間を合わせた23年度バス利用は314万1000回。コロナ前19年度422万7000回の8割に届かない。市電が101万3000回と19年度の101万9000回近くまで戻ったのとは対照的だ。

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 長らく利用低迷に苦しんできたバス事業者は、コロナを経て運転手不足に拍車がかかった上、残業規制が強化される「24年問題」にも対応してきた。運行態勢の見直しが迫られる中、利便性確保に腐心している。

 南国交通は4月、「金額式定期券」を導入した。設定運賃内の同社路線で自由に乗り降りできる。年度をまたぐ3月21日〜4月10日の販売分をみると、通学用は51%、通勤用は27%が金額式を選んだ。周知が進めば割合はさらに増えると期待する。

 山田誠常務は「運賃値上げや減便で負担増となった乗客をサービス向上でつなぎ止める必要がある」と説明する。人口減少による長期的な乗客減は予想していたものの、コロナ禍による打撃は「想定以上。減少度が5年は早まった感じ」という。一層のバス離れを防ぐため定期券利用者という固定客へのアピールを重視する。

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 鹿児島市は24年度に地域公共交通移動実態調査を実施。15〜89歳を対象に無作為抽出の市民や路線バス利用者にアンケートし計1516人の回答を得た。

 平日の外出手段の割合は「路線バス」が12%。「自分で運転する自動車」58%の次だった。よく行く目的地までの手段を乗り継ぎも含めて全て聞いた。主な手段を一つだけ聞いた前回調査(20年)ではバス11%、自動車63%。同じ条件の比較ではないが「ほぼ変化がない」と分析し、バスを「市民生活に欠かせない交通手段」とまとめた。

 各交通機関への不満点や利用しない理由を聞いた設問(複数回答)もあり、バスに対しては「運行本数が少ない」24%、「乗りたい時間帯に運行されていない」16%、「最終便の時間が早い」8%の順に多かった。

 鹿児島交通は今年4月、ダイヤ改正した。全体では減便する中、市内の団地と中心部を結ぶ路線で朝の通勤通学時間帯と午後8時以降の便を増やした。市から委託されたコミュニティーバスの運行撤退などで生じた人員を振り分けた。「運転手さえ確保できれば、もっと需要に応えられる」と西村将男副社長。乗客数が回復する余地は十分あるとみている。

南日本新聞 | 鹿児島

2164OS5:2025/06/10(火) 10:11:03
https://news.yahoo.co.jp/articles/eb3a840e22e9bd77099c5c8441b614aa6fb22887
公営バスの路線を民間委譲すれば経営は良くなる…はずだった。コロナ禍に運転手不足、赤字体質は脱却できず
6/9(月) 16:30配信


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南日本新聞
紫原団地を走る鹿児島交通の路線バス=鹿児島市

 鹿児島県内の路線バス事業者が苦境にあえいでいる。「ドル箱路線」で稼ぎ、地方の赤字路線をカバーする経営モデルは2000年代初めの規制緩和で崩壊。利用低迷が続く中、運転手不足対策、車体更新、サービス向上と取り組むべき課題は少なくない。公共交通機関としての在り方を模索する事業者の本音や苦悩を紹介する。(連載かごしま地域交通 第3部「事業者の苦悩」⑦より)

運転手足りない――細る県都の路線バス網 南国交通が相次ぎ受託返上、23年度以降119便に 残業で穴埋めするが… 鹿児島市交通局

 鹿児島市内最大の団地で利用者も多く、市バスの「ドル箱路線」とされていた紫原地区。2008年に鹿児島交通が参入し競合路線となると、朝夕は待たずに乗れるくらいの間隔でバスが来た。

 規制緩和が目指す自由な競争は長くなかった。市バスは沿線の人口減による利用低迷や民間との競合もあり、08〜18年度で年平均5億1000万円の赤字が続いた。財源規模に対する資金不足比率は上昇傾向で、公営企業が大幅な事業見直しを迫られる経営健全化団体の基準(20%)を20年に超す見通しに陥った。

 市の交通事業経営審議会は18年3月、「民間に一部路線を移譲し、事業規模を縮小すべき」と答申。市交通局は19年7月、鹿児島交通、南国交通とバス路線移譲の基本協定を結ぶ。前者に谷山と紫原、後者に吉野と明和方面の競合路線を託すことになった。

 長年親しんだ運行事業者の変更に利用者が困惑しないよう協定にはこう明記された。「可能な限り運行経路や便数は3年間維持する」

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 移譲は20年4月にスタート。市交通局によると、全1559便のうち、鹿児島交通に350便、南国交通には21年までに344便を移した。路線数が半分に圧縮され経営改善を図りやすくなる交通局、「民間のやり方で黒字化できる」と踏む2社、移譲後も従来のサービスが保証される利用者と、「三方よし」となるはずだった。

 各者の思惑は当初からつまずく。新型コロナウイルス流行と重なったのだ。移動制限や高齢者の外出控えで利用者は激減し、感染を恐れて離職する運転手も相次いだ。

 多くの路線を引き継いだ民間側は22年4月のダイヤ改正を皮切りに減便が続く。25年4月時点で鹿児島交通が178減の172便、南国交通が161減の183便。5年で半減した。市交通局の上久保泰次長は「運転手不足は全ての事業者が直面する課題で減便はやむを得ない。協定にある(路線維持期間の)3年も過ぎた」と理解を示す。

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 市交通局は路線移譲に伴い車両76台を処分。21年度までの3年間で運転手154人のうち73人を交通局内で配置転換したり、市長部局などへ出向させたりした。23年度市バスの経常赤字は5億487万円。バス維持費や人件費の削減で赤字を1億5000万円圧縮したと試算し「効果はあった」とする。

 市バスが100円稼ぐための経費を示す営業係数は23年度170.03円。移譲前19年度の168.55円より増えた。燃料高もある中、赤字体質脱却は容易ではない。

 市交通局の経営計画では26年度までに市バスの赤字が縮小し、市電の黒字と合わせて全体の収支均衡を図る予定だった。実際には23年度の経常赤字は3億9400万円で、計画の2億8800万円と1億円ほど開きがある。

 災害時の住民避難などでバス活用を見込み、一定の車両・運転手を確保するため、これ以上の民間移譲はないとされる。「市民の足を守るため増収に取り組む」とする市交通局は、7月のダイヤ改正で利用実態に即した効率的運行体制づくりを目指す。

南日本新聞 | 鹿児島

2165OS5:2025/06/10(火) 10:11:28
https://news.yahoo.co.jp/articles/a50c7400b6bd22ba3e4dfe88808758189542b735
事業者の負担大だった交通系ICカードの積み増し加算分、今秋で廃止へ 「敬老パス」の見直しも不可避か
6/9(月) 11:30配信


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南日本新聞
市バスに設置されている交通系ICカード(左)とクレジットカードの決済端末機=鹿児島市

 鹿児島県内の路線バス事業者が苦境にあえいでいる。「ドル箱路線」で稼ぎ、地方の赤字路線をカバーする経営モデルは2000年代初めの規制緩和で崩壊。利用低迷が続く中、運転手不足対策、車体更新、サービス向上と取り組むべき課題は少なくない。公共交通機関としての在り方を模索する事業者の本音や苦悩を紹介する。(連載かごしま地域交通 第3部「事業者の苦悩」⑥より)

年間負担額は7245万円…交通ICカード1割加算サービス10月廃止 システム改修費に1800万円 鹿児島市

 鹿児島市内を中心に、バス運賃の支払い方法でクレジットカード(クレカ)が存在感を増している。市バスは2024年3月、南国交通は25年2月に導入。南国と鹿児島交通が共同運行する鹿児島市内-鹿児島空港間の連絡バスも24年4月に全便で使えるようになった。

 県内路線バスでは、市交通局や南国交通などの「ラピカ」と鹿児島交通の「いわさきICカード」の二つの交通系カードが浸透している。利便性を高めるため、JRの「Suica」(スイカ)のような全国交通系ICカードへの転換を求める声もあった。初期投資と維持費が大きい上、事業者間の足並みもそろわず導入に至らなかった。

 スイカなどが使えず戸惑っていた出張者や観光客にとって、クレカ決済ができるようになりサービス向上が図られた。導入した事業者も「全国系を求める利用者からの声はかなり減った。万国共通のクレカなら訪日客需要も取り込める」と説明する。

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 地元交通系カードは積み増し時に1割加算される仕組みがある。共通回数券時代の名残で導入開始の05年から続く。所有者のお得感が強い独自のサービスは今年10月に廃止となる予定だ。

 「利用者減、新型コロナウイルス禍、運転手不足と経営状況が悪化する中、事業者負担のサービスが重荷となった」。1月、民間バス事業者が鹿児島市・市議会へ提出した廃止要望書には地域交通の窮状がつづられていた。

 積み増しの加算分は各事業者が負担し、交通系カード利用者が多い事業者ほど負担額は増える。市バスの23年度運送収益(貸し切り除く)は8億7700万円。1割加算がなければ3100万円増の9億800万円だった。鹿児島交通は6000万円、南国交通は4000万円の負担で、担当者は「収益と比較してみても決して小さな額ではない」。

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 地元交通系カードを巡り、多くの関係者が「見直しは避けられない」と指摘するサービスがある。鹿児島市が市内在住の70歳以上を対象に運賃を補助する「敬老パス」だ。全国各地の自治体が高齢者の外出促進や社会参加を目的に独自の支援を打ち出す中、県内では鹿児島市のみ事業者負担が生じている。

 市長寿支援課によると、敬老パスは1967(昭和42)年に市バスと市電で始まり、その後、民間事業者にも広がった。高齢者は無料で利用でき、運賃は市と事業者が半分ずつ負担していた。

 高齢化が進みパスの負担額は当初の140倍超に増えたため、2005年のICカード導入を機に市、事業者、利用者が3分の1ずつ受け持つ形になった。23年度までの累計発行数は11万5000枚。同年度バス事業者の負担額は計2億5000万円と推定される。

 「移動手段のない高齢者の生きがい対策として今後も続けたい」と市は説明するものの、70歳以上人口は25年4月の13万3400人から50年に15万6600人とピークに達する見通しだ。ある民間事業者の幹部は「市民サービス分まで負担するのは経営上、限界に近い」と漏らした。

南日本新聞 | 鹿児島

2166OS5:2025/06/10(火) 10:12:08
https://news.yahoo.co.jp/articles/dc2c99bdecf9865cce9439cc6918543268022545
「東京ならEVバス購入に4000万円補助が出るのに」…嘆く地方のバス会社は中古でやりくり
6/9(月) 8:00配信


南日本新聞
休日の南国交通鹿児島営業所で運行前の路線バスを磨く運転手=5月9日、鹿児島市小野町

 鹿児島県内の路線バス事業者が苦境にあえいでいる。「ドル箱路線」で稼ぎ、地方の赤字路線をカバーする経営モデルは2000年代初めの規制緩和で崩壊。利用低迷が続く中、運転手不足対策、車体更新、サービス向上と取り組むべき課題は少なくない。公共交通機関としての在り方を模索する事業者の本音や苦悩を紹介する。(連載かごしま地域交通 第3部「事業者の苦悩」⑤より)

青×白の国鉄カラーに動輪やツバメのシンボルマークも…復刻デザインのJR九州バス新型車両にファン歓喜 鹿児島市で撮影会

 5月上旬、鹿児島市小野町の南国交通鹿児島営業所では乗務前の運転手がバスの側面を丁寧に磨いていた。並ぶのは製造から15年以上たったバス。車体の手入れが行き届いていることもあり、古くささは感じられない。

 運転手一人一人に車両を振り分ける担当制を採用している。鹿児島営業所が所有するのは140台。1台を複数の運転手で稼働させる他の事業者より路線維持に必要な台数は増える。ただ1台当たりの走行距離を減らせる分、車体は長持ちする傾向にある。

 ドライバー歴が長いほど新しい型式を担当できるようにし、乗降口の段差がなく低床のノンステップ式や操作が簡易なオートマチック車になる。「長く勤めれば新しい車に乗れるという、ちょっとした目標にもなる」。こう担当者は説明するものの、容易に新車の更新ができない事業者の事情も透けて見える。

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 南国交通は県内全営業所で300台の路線バスを保有する。製造20年以上の車両を対象に年5〜10台を新車で更新してきたが、直近は5年前の2020年。新型コロナウイルスの影響による経営悪化で投資に回せなくなった。

 コロナ以降の更新は、関東地方で活躍した中古車両に切り替えた。改造費を合わせ1台700万〜800万円。3000万円ほどする新車の4分の1まで抑えられる。一方、製造から15年超の型落ちのため、整備費増や燃費悪化といった懸念は残る。

 472台の路線バスを保有する鹿児島交通も更新は関東方面の中古車両だ。長引く利用低迷に伴う財政状況を考慮して20年前に始めた。西村将男副社長は「新車を入れた方が会社としてのステータスは上がるかもしれないが、乗客を安全に運べれば特にこだわりもない」と話す。

 鹿児島市交通局は所有する135台のうち、製造23年以上か走行距離80万キロ超の車両を対象に新車で更新する。減価償却費や企業債の利子返済には市の一般会計から繰り入れがあり、自己負担が抑えられる。バス事業課は「公営企業として公平性を保つため車両購入は一般競争入札としている。随意契約となる中古での更新は今後も予定がない」。

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 JR九州バス鹿児島支店は昨年10月の更新時、低床の新車2台を導入。うち1台は国鉄時代のデザインを復刻し注目を集めている。路線バス全10台はノンステップとなった。永里克志支店長は「バリアフリーの対応や話題性も含め、バス利用に抱くハードルを少しでも下げたい」と語る。

 県内で唯一の北薩線(鹿児島-宮之城・郡山)は赤字路線。「正直、行政の補助がなければ新車を投入できたのかも怪しい」と永里支店長。他の民間事業者は所有台数が多く初期投資も大きいため、補助があっても新車購入には消極的とならざるを得ない。

 「東京都のように裕福な都市はEV(電気自動車)バスに単独で1台4000万円の補助を出している」。鹿児島交通の西村副社長は国内の格差を嘆く。「地方のバス会社は2、3000万円の車両に手を出せない。もっと全国一律で補助制度を考えてほしい」

南日本新聞 | 鹿児島

2167OS5:2025/06/10(火) 10:12:40
https://news.yahoo.co.jp/articles/11a3b4d4e87a5c376edf01398a5d28468fdaf140
「手軽な移動手段」と重宝された福岡―鹿児島の高速乗り合いバス 「貸し切り」参入後は便数半減
6/8(日) 21:00配信


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南日本新聞
赤字路線バスの廃止意向について説明する岩崎グループの岩崎芳太郎社長(左)=2006年4月、鹿児島市

 鹿児島県内の路線バス事業者が苦境にあえいでいる。「ドル箱路線」で稼ぎ、地方の赤字路線をカバーする経営モデルは2000年代初めの規制緩和で崩壊。利用低迷が続く中、運転手不足対策、車体更新、サービス向上と取り組むべき課題は少なくない。公共交通機関としての在り方を模索する事業者の本音や苦悩を紹介する。(連載かごしま地域交通 第3部「事業者の苦悩」④より)


 鹿児島と福岡を結ぶ高速乗り合いバス「桜島号」は1990年、スタートした。鹿児島交通、南国交通を含む4社(現在5社)が共同運行し、所要時間はJR特急よりやや長い4時間半ほど。片道最安3000円台からの運賃を売りに最盛期は1日24往復した。

 2011年に九州新幹線が全線開業し、博多まで1時間半で行けるようになってからも、手軽な移動手段として重宝されてきた。

 鹿児島市内-鹿児島空港間の連絡バスと同じように“ドル箱路線”とされてきたが、現在は13往復に半減した。新型コロナウイルス下で離れた利用客がなかなか戻らない、というだけが理由ではない。貸し切りバス事業者の台頭が大きいと関係者は指摘する。

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 バス利用が低迷し、採算路線の利益で不採算路線の赤字を補う「内部補助」の効果が薄くなった1990年代。国は需給調整のためとして免許制度で守ってきた業界を規制緩和の方向に転換させた。

 新自由主義経済を背景に市場原理を働かせ、事業者のコスト削減やサービス向上を図る狙いがあった。最初の改革は2000年。貸し切りバスの規制が緩和され、事業者の参入と退出が容易になった。続く02年の乗り合い(路線)バスの規制緩和では事業参入・路線新設が免許制から許可制に、退出・路線廃止は事前届出制に変更された。

 県内では路線バスの新規参入はなかった。代わりに貸し切り事業者の参入が相次ぎ、県外への高速ツアーバスが登場した。高速乗り合いバスは道路運送法に基づき、停留所設置や定時運行と厳しい縛りがある一方、貸し切りバスは旅行業法に基づく企画旅行商品。行政の介入が少ないため参入ハードルは低かった(13年からは貸し切りバスも乗り合い運行の許可が必要)。

 鹿児島運輸支局によると、規制緩和前の1995年度末に49社だった貸し切り事業者は、2005年度末には89社に伸びた。企業や学校行事での団体移動の需要も、価格の低い新規事業者が取るケースが増えた。鹿児島交通の西村将男副社長は「路線バス業界にとって大きなターニングポイントだった」と振り返る。

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 規制緩和は既存業者にとってデメリットばかりではない。赤字事業者のみが対象だった国庫補助は、黒字事業者でも赤字路線には出るようになった。市場独占が担保されなくなった一方、路線の廃止が容易になった。

 鹿児島交通を含む岩崎グループは06年5月、全体の2割に当たる国庫補助などがない赤字323系統の廃止届を運輸支局に提出した。当時の岩崎芳太郎社長は「私企業の努力には限界がある」と述べた。慌てた沿線自治体側との協議の末、対象の6割ほどは統廃合や代替路線で存続した。

 運輸支局によると、県内路線バスの走行総距離は00年度約5616万キロ、23年度は約4106万キロで3割近く減った。「9割の路線は赤字」とこぼす各事業者の状況を考えれば、踏みとどまっているといえる。

 「バスは『生かさず、殺さず』使われている」。ある事業者幹部の言葉が響く。

南日本新聞 | 鹿児島

2168OS5:2025/06/10(火) 10:13:48
https://news.yahoo.co.jp/articles/0c460f79dc0299dc5487cce9c6ffd691fa6d65ad
ぎりぎりまでバスを走らせて…最強台風接近にも指示した鹿児島交通社長、SNSで「公共交通事業者としての矜持」を強調
6/8(日) 11:30配信


南日本新聞
台風時の運行マニュアルを示す鹿児島市交通局の郡司敏郎バス事業課長=5月21日、同市

 鹿児島県内の路線バス事業者が苦境にあえいでいる。「ドル箱路線」で稼ぎ、地方の赤字路線をカバーする経営モデルは2000年代初めの規制緩和で崩壊。利用低迷が続く中、運転手不足対策、車体更新、サービス向上と取り組むべき課題は少なくない。公共交通機関としての在り方を模索する事業者の本音や苦悩を紹介する。(連載かごしま地域交通 第3部「事業者の苦悩」②より)


 「ぎりぎりまでバスを走らせて」-。2024年8月末、鹿児島県内を過去最強クラスの台風10号が襲った。最接近を前に、28日昼時点で商業施設などの営業時間短縮や休業が相次ぐ中、鹿児島交通の岩崎芳太郎社長は現場に指示した。

 鹿児島市内の路線バスでは、市交通局が28日正午からの計画運休を既に決定し、南国交通は午後3時半から順次運行を見合わせた。一方、鹿児島交通は午後6時まで運行を続けた。姶良方面ではJR日豊線と並行する区間があり、列車の計画運休で移動できなくなった利用者を救済する狙いもあった。

 薩摩地方が暴風域に入ったのは午後8時ごろ。それまでに鉄道やバス、船、飛行機と県内の主な公共交通機関は動かなくなった。

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 近年、台風や大雨の際、公共交通機関は早めに運休を決める「計画運休」が増えた。乗客の安全確保と混乱防止を目的に事前に周知する。JR西日本が14年10月の台風19号で実施してから、広く言葉が知られるようになった。

 「昔なら考えられなかった」。JR九州バスの永里克志鹿児島支店長は明かす。同じJR九州で長く列車の運転士や運行管理の指令部門を務めた。「悪天候が見込まれていても風速や雨量が規定に到達していなければ、走らせるのが基本だった」と振り返る。

 規定通りに運行させたために途中駅で停車せざるを得なくなったり、代替手段の手配に苦労したりと苦い経験もした。運休を早く決断して周知する方が利用者にも親切-。そう痛感した永里支店長は「今でも何か判断する際は、鉄道勤務時代の教訓が根底にある」と話した。

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 国土交通省によると、悪天候による路線バスの運休は事業者の判断に委ねられる。事業者は風速や視界などの基準を独自に設定。天候回復後は道路状況を確認する必要があるため、運行再開にばらつきが出てくる。

 早めの運休決断を、市交通局の郡司敏郎バス事業課長は「バスが走っているから外出しても大丈夫だと市民に思わせ、けがにつながる恐れもある。計画運休なら未然に防げる」と前向きに捉える。南国交通の担当者も「無理に走らせれば事業者側が責任を負うリスクが高くなる」と話す。




 こうした流れに対し、鹿児島交通の西村将男副社長は「安全に運行できるかを判断するために、各営業所に国家資格の運行管理者がいる。基準内であれば走らせるのが使命では。利用は少ないが医療・介護などのエッセンシャルワーカーもいる」と指摘する。

 鹿児島運輸支局の野元雅幸支局長は安全確保が大前提とした上で「あらかじめ運休を決めるのも、基準内なら運行するのも、どちらも悪いことではない」と事業者の判断を尊重した。

 鹿児島交通の岩崎社長は後日、交流サイト(SNS)のX(旧ツイッター)に記した。「我が社は公共交通事業者としての矜持(きょうじ)がある。社員も理解しており、決して安全をおろそかにしているわけではない」。この姿勢は今も変わらない。

南日本新聞 | 鹿児島

2169OS5:2025/06/10(火) 10:14:26
https://news.yahoo.co.jp/articles/7ac932620cd7e8704beb19b4531e22987f164f10
運転手の給料も燃料代もかさむばかりで…相次ぐ路線バスの運賃値上げ それでも黒字にならない業界の事情
6/8(日) 7:00配信


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南日本新聞
4月の運賃改定を控え、バス停の標識にお知らせを張る南国交通の社員=3月、鹿児島市

 鹿児島県内の路線バス事業者が苦境にあえいでいる。「ドル箱路線」で稼ぎ、地方の赤字路線をカバーする経営モデルは2000年代初めの規制緩和で崩壊。利用低迷が続く中、運転手不足対策、車体更新、サービス向上と取り組むべき課題は少なくない。公共交通機関としての在り方を模索する事業者の本音や苦悩を紹介する。(連載かごしま地域交通 第3部「事業者の苦悩」①より)

 3月下旬、鹿児島市中央町の南国センタービル前のバス停標識を遠巻きにのぞき込む利用者が見られた。南国交通の社員が4月からの運賃改定のお知らせを張っていた。

 22年以降、県内の路線バスではせきを切ったように運賃値上げが続く。消費増税時を除けば同年10月の鹿児島交通は27年ぶり、23年12月の南国交通が28年ぶり、24年4月のJR九州バスが23年ぶりだった。鹿児島交通は24年1月、南国交通は25年4月に再度上げている。

 市交通局は23年10月、距離に応じた変動運賃を均一運賃へ転換し、190円だった市中心部は230円と実質値上げになった。

 国土交通省のまとめでは、20年4月〜24年12月に全国で計126事業者が運賃改定を実施。21年3件、22年6件だった認可数は、23年77件、24年は43件と大幅に増えた。

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 理由として、新型コロナウイルス禍以降の利用低迷は言うまでもなく、運転手不足に対応するための待遇改善、燃料代高止まりが挙げられた。

 残業規制が強化される「2024年問題」を控えて運転手確保を急ごうと、23年に値上げが集中した。日本バス協会の試算によると、24年度の運転手不足は計2万1000人分。「長時間勤務、低賃金」とみられがちな待遇の改善は必至で、その原資として値上げが不可避になったのだ。

 燃料代もロシアのウクライナ侵攻や円安に伴い上昇が続く。産業用軽油1リットル当たりの全国平均価格(25年3月)は3年前より10円高い約137円になった。南国交通鹿児島営業所では路線バスを1日100台近く稼働させるのに約3000リットルを消費する。「軽油1円の上昇で年100万円経費が増える」(担当者)という。

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 運賃はどう決まるのか。人件費、燃料費といった適正なコストに一定の利潤を上乗せして算出する「総括原価方式」を根拠に、国は事業者が申請した運賃の上限額を審査する。事業者は認可された上限額内なら、届け出だけで上げ下げできる仕組みだ。

 一方、上限額自体を改定する際は、全系統の停留所ごとに現行と改定後の運賃が分かる一覧表(三角表)や数年分の事業概況を出さなくてはならない。国は23年に手続きを簡素化したものの、事業者の申請準備と国の審査には最短でも半年かかる。関係者は「食品と違い、すぐに価格転嫁できない」と口をそろえる。

 値上げして黒字になるとは限らない。南国交通は23年11月に上限額の引き上げが認可された。翌12月からの改定は初乗り、距離に応じて加算する賃率とも上限いっぱいなら10%の増収が見込めた。ただ運賃が4割近く上がることになるため半分程度に抑えた。山田誠常務は「利用者離れを引き起こさず、運転手の待遇改善ができる額として、ぎりぎりの判断」と説明する。

 鹿児島交通は23年から、南国交通は24年から、毎年運転手の給与を上げている。原資には運賃上げによる増収分を充てた。「地域交通を維持していくのに値上げはやむを得ない」と鹿児島交通の西村将男副社長。車両更新や決済機能充実とサービス向上のための投資が控える中、「給料だけ上げて済む話じゃない」。

南日本新聞 | 鹿児島


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