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イベント優先スレ

1名無しさん:2011/05/01(日) 01:39:06 ID:???
・イベントの無い時はここも使えます。
・イベントの開催はここと「雑談用スレ」にイベント情報を貼り付けて告知すると親切。

233メリー:2011/08/05(金) 23:13:22 ID:c1.PBF/s
>>232

「そうだよー。まずは話を聞いてからだよー」
…………………………………………え?
黒蔵が疑問に思い蛸さんの後ろを見たら、麦藁帽子をかぶって、白いワンピースを着た金髪のちびっ子がいるだろう……

そうメリーだ。

なんとなく暇でブラブラ歩いてたら常連客の蛸さんを見つけ得意のストーキングスキルで着いてきたのだ!!!

……もっとも蛸さんには130%バレていただろうが…

234露希「」&稀璃華『』:2011/08/05(金) 23:19:51 ID:BQ990e1A
>>232
『Perfect incompleteness』そこには露希の彼氏が居る。
今日はその彼氏に会いに来たのだが、来る途中にばったりと友人に出会った。

『おお、露希じゃないか、久しぶりだな。』
「へ?稀璃華さん!久しぶりですね。」
『ああ、そうだな。ところで、零がここで働いてるって聞いたんだが。』
「今は休んでますけどね。ボクもここに用が会って来たんだ。行こ!」

黒蔵や叡肖には気づかず、中へと入っていく。

235夜行集団:2011/08/05(金) 23:28:29 ID:d.Sq2D9c
>>232
飛び出す黒蔵の少しあとから、
蒼の髪色を持つ言いようの無いほどに整った顔立ちの、
叡肖も良く知るホストが扉を開け、ゆっくりと歩いてきた。

「やあ、こんにちは叡肖さん
 こんな男所帯、同じ男性である君には居苦しいかも知れないけど、
 今ホステスのほうはあけて無くてね、ここは我慢してくれないかい?」

そして叡肖は感じるかもしれない。
その氷亜の美形がさらに上昇し、
またそれ以上に彼の持つ妖気がより、上質なものになっていることを。
あの橋のあと、ようやく氷亜は完全な雪男となったのだ。

>>233
「じゃあなかn」

叡肖に話しかけていた氷亜は、足元から感じた違和感に言葉を止める。
ゆっくりとその声のしたほうへ視線を落とすと、
メリーだ。あきらかにこの店にも下手したらこの街にもまだ早い子。

「あ、あれ〜?叡肖さんについて来ちゃったのかな?
 でもこのお店はだめだよ?まだ君には早いからね。
 君がもう少し大きかったらよかったんだけど」

優しく苦笑いながらもメリーの頭を撫でた氷亜。
そう言っても小さな子どもを一人、この街にいさせておくわけにはいかず、
結局は店に招くのだろう。

>>234
そんなひと悶着があったものだから、
氷亜は露希の来店には気づかない、なんてことはありえず、
ヤンデレな彼はいち早く彼女を見つけていた。

「こんにちは露希。
 用件は僕が聞こうかな?誰かに伝えてあげるよ」

彼女には気づかれないよう背後に忍び寄り、
そんなことを優しい口調で話しかけ、両手をそっと露希の肩にのせた。

>>ALL
「ではみなさん、僕達のお店にようこそ。
 とは言っても話し合うのはスタッフルームになりそうだけどね」

丁寧に彼らに頭を下げ、
あげた時には顔に苦笑をひっつけていた。

236叡肖「」 黒蔵『』:2011/08/05(金) 23:36:01 ID:1gBuqmPQ
>>233-235
「やあ、氷亜殿。元気そうで何より……ん?
 ああ、ついてきてたのはメリーちゃんだったのか。この暑い中をついてきちゃったのかい?」

叡肖がよしよし、とメリーの金髪を撫でると、汗ばんだ髪の毛の感触が掌に伝わった。

「携帯回線を伝ってついて来たなら、もっと楽だったろうに。
 すまないが氷亜殿。この子も知人なんだ、同席させてやってくれないか。
 メリーちゃん、何か冷たい美味しいものでも、お兄さんがご馳走しようね」

メリーを一人前の淑女のようにエスコートして、衣蛸は店に入ってゆく。
虚冥が見たらロリコンだ何だと蛸をからかうネタにしかねない。

彼らと前後してやってきたもう一組の客は、片方は叡肖も知る女性、もう一人は見知らぬ女性(に見えた)。

(露希ちゃんの友達かね?)

氷亜と露希の中は知っていたので、叡肖は冷やかすつもりもなくそっと目礼して通り過ぎる。
一方、客のために扉を開けて控えている黒蔵のほうは……ちょっぴり緊張しているようだ。

〔露希がいる…ヘマしませんように〕

丁度頭を下げているので、まだ稀璃華に顔は見えていないが、黒蔵は稀璃華にとって
巴津火として見知った顔の筈だ。それと気づいたとき、稀璃華はどうするだろうか。
そして皆が入店すると、黒蔵も皆の後を追って、一番最後にスタッフルームに入っていった。

237メリー:2011/08/05(金) 23:48:19 ID:c1.PBF/s
>>234

フッと横を見ると露希と知らない女性(本当は男性)がいるのを見つける。

「お姉ちゃん!!だよー」
幼女スマイルで二人に向かい手をふる。


>>235

そして氷亜が声をかけて来て

「メリーは立派なレディーだよー」ムクー
撫でられながらも、頬を膨らませながら大人発言する幼女。
実年齢も見た目も精神レベルも大人とは言えないが……

「けど確かここは(田中家に話を合わさせる為の設定的には)お父さんが働いてるから問題ないんだよー。牛乳大好きでっていうwwwが口癖の男の人だよー」ニパッー
…………爆弾投下しやがった!!!!!しかも幼女スマイルで!!!

本人は悪気はない。ただ言葉が足りないだけである。


>>236

「それしようと思ったけど、それは振り切られた時の最後の手段なんだよー。それにこのお店に(田中家に言い訳するための口合わせ用の)お父さんがいるから多分問題はないんだよー」フンスッ
頭を撫でながら、少しいばったように言う。

蛸さんが虚冥をからかうネタになりそうな爆弾発言を言ったのには気付いてないメリーだった。

「ありがとうだよー。お兄ちゃん!!」


>>全員

そしてメリーは蛸さんにエスコートされながらトテトテと着いていくだろう。

238零なか:2011/08/05(金) 23:54:34 ID:BQ990e1A
>>235
「あっ!こんにちはっ、氷亜さん!!
用件って言うか、氷亜さんに会いに遊びに来ただけなんだ♪」

肩にある手をきゅっと掴み、後ろに振り向く。
いつも以上にかっこいいと思ったのは露希だけではないはずだ。

『(ホストってやっぱり天国じゃないか。
露希もこんな良いイケメンを…ってなんで!?)』

>>236
「叡肖さんもいらしてたんですか、こんにちは。」
『…こ、こんにちは。(滲み出るSッ気のお兄さん、しかも幼女連れてる!!
これはなんだ、幼稚園帰りにお父さんが迎えに来るアレか?萌えるな…)』

叡肖は気づいてるだろうが、露希の連れは男である。
果たして、ここに居る何名の方が気づくのだろうか。

『…あれ?君、なんでここに?(出たよショタッ子!)』
「稀璃華さん、黒蔵君の知り合い?やっほー、黒蔵君♪」
『黒蔵?いや、巴津火って前に行ってたぞ?』
「うん、黒蔵君の中に巴津火君がいるんだ。
後で詳しく説明するから、今はとりあえず着いて行こうよ。」

話せば分かるであろう稀璃華は、そのことについてはあまり触れなかった。
特に同様する訳でもなく、黒蔵に微笑みかけた。

>>237
「メリーちゃん!今日のボクは運が凄く良いみたいだね。
黒蔵君にメリーちゃん、それから氷亜さんに氷亜さんに氷亜さんに……」

メリーの髪を撫でながら、ぶつぶつ呟いていた。

『こんにちは。(ん?このSっ気スーツさんはパパでは無いのか。)』

239夜行集団:2011/08/06(土) 00:09:05 ID:d.Sq2D9c
>>236
「ああ、構わないよ。この子のことは知っているからね。
 流石にスタッフルームだったら誰も文句は無いと思うし。」

しょうがないよね、とへらへらと氷亜は笑って許可する。
ちなみにこの子の事というのは、つまりこの子の素性も知っているということであり、
そういう面でも断る必要はないと暗に告げていた。



お客でにぎわう店内の端を通過するなかで、
叡肖はもしかしたら仕事中の虚冥を見つけるかもしれない。
虚冥は叡肖には気づいておらず、ましてや我が子だと嘯いているメリーが、
彼にエスコートされていることなど夢にも思っていない。

>>237
「そっかゴメンねレディメリー?」

ははは、と明るい笑い声とともにもう一度頭を撫でた。
そのときメリーの発した言葉に氷亜の手は止まり、
目は丸くなって少し驚いている様子。

「ふっ・・・そうだね・・・ぷぷっ・・・
 狂骨の・・・ぷすっ・・・愛娘だもんね・・・くくっ」

そしてかすれかすれに氷亜の声が聞こえ、
さらに息を漏らす音が混じるのは、その境遇に笑いをこらえているのに違いない。

>>238
振り向いて笑顔を見せる露希に、
用件を聞いたのに無いと答えられ少し気まずくなるはずなのに氷亜は、
むしろその言葉によって顔に満面の笑みを浮かべた。光り輝いているようだ。

「そっか!!露希が僕に会いに来てくれるなんて嬉しいよ!
 なにか飲むかい!?なんでも出してあげるよ!!」

>>ALL
華やかな店内とは違い、数個あるスタッフルームの中の大き目の部屋の内装は、
かなり簡素なコンクリートで四方を囲まれた部屋だった。
壁際にはちょうど全員がそれぞれ座れるような、とてもやわらかいソファーが。

「じゃあ、話を始めようか
 叡肖さん、お酒のお店だけど今回は大事な話だ。
 だから飲み物の注文はアルコール以外でお願いするよ」

その一つに腰掛けて氷亜は話を切り出した。
彼の右手のソファーには雨子神、左手には日子神が座って、
いやくくりつけられていた。

240叡肖「」 黒蔵『』:2011/08/06(土) 00:15:08 ID:1gBuqmPQ
>>237-239
「やあ露希ちゃん。俺たちは邪魔しないから、気兼ねなくこのお店を楽しんでいってね」

露希にそう答えた叡肖は、次に稀璃華に自己紹介した。
その際、稀璃華から微妙に何か違う雰囲気を感じるも、心中で訝しむだけでそれを表には出さない。

「はじめまして、俺は叡肖。露希ちゃんとは縁があってね…。いや、メリーは俺の子じゃないよ?」

さらにメリーがそれを裏付ける。驚愕の事実の暴露とともに。

「牛乳…でっていう…が、メリーのお父さん、ねぇ」

それは初耳だったな、と叡肖は黒蔵と氷亜のそれぞれと顔を見合わせた。
稀璃華に微笑みかけられてどぎまぎしていた黒蔵のほうは、叡肖を見て思いっきり首を横に振る。

(黒蔵も初耳か。さて)

氷亜はとみると…肯定している。
面白くなってきたな、と思いつつ、今日すべき事が優先である。
ソファーにくくりつけられたままの穂産姉妹に黒蔵はちょっぴり青くなるが、
叡肖はここの主である氷亜に注意を向けたままだった。

「アルコール抜きね。了解。俺は冷たいウーロン茶でも貰えたら十分だ。
 メリーちゃんは何がいいかな?」

叡肖はソファーに腰掛けてそう氷亜に頼んだ。壁際に立つ黒蔵が客のオーダーを受ける。

241メリー:2011/08/06(土) 00:25:02 ID:c1.PBF/s
>>238

「わふっ!!」
頭を撫でられながら少し嬉しそうな表情をする幼女。

「お…お姉ちゃん。なんか怖いんだよ……」
ぶつぶつと呟く露希に若干恐怖を覚える幼女だった。

「こんにちはだよー!お姉ちゃんは露希お姉ちゃんの友達だよー?」
キョトンと首を傾げ彼女(彼だが)に聞いた。


>>239

「わかればいいんだよー」フンスッ
ない胸を張りながら、何処か誇らしげそうにしてる。
そして頭を撫でられる手が止まり笑いをこらえてる氷亜を見て、首を傾げる。

「どうしたんだよー?お父さんから私の事聞いてるんだよー?」
虚冥から事情を聞いてるならなんで笑いをこらえてるのかな?と不思議に思っている。

「オレンジジュースがいいんだよー!!
……ってその人達なんで縛られてるんだよ?」
姉妹が縛られてるのを見てメリーは首を傾げる。


>>240

「オレンジジュースがいいんだよー」
蛸さんにそう言い、ソファーにちょこんと座る。

「なんだかわからないけどメリーも協力できる事はするんだよー
黒蔵と叡肖お兄ちゃんには田中家はお世話になってるからだよー」

242零なか:2011/08/06(土) 00:38:38 ID:BQ990e1A
>>239
「そうだなぁ…コーヒー牛乳とかあるかなぁ?」

『(まさか、露希にこんな彼氏が…一体何なんだろう。)』

コーヒー牛乳なんて置いてあるのだろうか…。
そんなことはさておき、部屋に入ると、露希から笑顔は消えた。
くくりつけられた雨子神、日子神を見つめていた。
>>240
『わ、私は稀璃華です。(やった、喋れた!)』

嬉しさの余り、涙目の眼からは涙が零れた。
注意深く彼を見ていれば、どこか変だと言うことに気づくだろう。

『でって言う?……え。(うわぁイケメンさんここに居るのか。気まずい様な…)』

>>241
「だってここはボクと氷亜さんの神聖なる空間で誰も邪魔は出来ないのさフフフ」

まだブツブツ言っている。周りに聞こえて無ければ良いのだが。

『あ、ああ。こんにちは。露希とは結構長い付き合いなのだ。』

お姉ちゃん、と呼ばれても特に否定はしてない。
もはや自分の性別など気にしてないようだ。

243夜行集団:2011/08/06(土) 00:47:14 ID:d.Sq2D9c
>>242
「コーヒー牛乳?
 あるよ」

さらっと言ってのけてしまった。
普通、ホストクラブだったらそのようなメニューがあるのは、
さながら有名寿司店がどや顔でカレーライスを出すくらいの暴挙なのだが、
ここには虚冥がいる。
つまり彼のごり押しによってこの店には、約20数以上の牛乳メニューがある。

「(ふふ・・・露希。それは僕も同じ意見だよ)」

そして彼女の呟きを逃さず聞いていたものがここに。
その者は叡肖と大事な話をしなくてはいけないので、誰にも気づかれないようにんまりしていた。

「ああ、アニさんアネさんはあまり気にしなくていいよ。
 見た目の割りにあの縄は痛くは無いからね」

部屋に入って表情の変わった露希へと囁いた。

244夜行集団:2011/08/06(土) 00:47:49 ID:d.Sq2D9c
>>240
彼らが到着する前、縛られた穂産姉妹は激しく抵抗していた。
しかし抵抗しつくし、その行為の無駄を理解したためか二人は、
下をうつむいたまま暗い顔で黙り込んでいる。

「・・・叡肖さん。せっかく来て頂きましたが、無駄ですよ」
『貴方では・・・いや・・・僕達以外では・・・
 これは解決できない・・・』

叡肖へ向ける二人の目には、捕まったのが不服なのか悔しさが滲み出し、
その瞳のさらに奥には焦りがのぞかせる。

>>241
笑いを懸命にこらえていたが、メリーが首を傾げこちらを見ていることに気づいた。
ああ、と声を出してようやく笑いを噛み潰しきり、

「知ってるよ、狂骨とはお友達だからね。
 ねえ、狂骨は・・・いいお父さんかな?ぶふっ!!」

しかし最後のワードを言い切った後は耐え切れず、吹き出していた。

「アネさんアニさんたち?
 あれはくくっておかないと直ぐ逃げちゃうんだ。
 それこそ動物みたいにね」

そう言って二人に目をやるときの氷亜には、
半ばもう割り切ったような諦めと、自分達に頼らない彼女達への苛立ちで、
少し冷たい雰囲気が漂っていた。

/投下ミスしてましたスイマセン!!

245叡肖「」 黒蔵『』:2011/08/06(土) 00:54:10 ID:1gBuqmPQ
>>241-244
『ウーロン茶が一つ、オレンジジュースが一つ、コーヒー牛乳が2つ…』

オーダーをチェックする黒蔵。
こういう時はなけなしの脳みそがフル回転しているので、弄られてもあまり反応できない。
そして、全員の注文が揃うとスタッフルームから足早に出て行こうとする。

「メリーちゃんは良い子だな。…パパに似ずに」

協力するというメリーににこにこと答え、さらに小さく呟いた叡肖。もし聞き取れたら地獄耳である。
そして稀璃華を短い間、眼の端で見る。

(メリーの『お姉ちゃん』に否定はしないのか…気のせいか?)

「さて、氷亜殿、穂産のお二人、本題に入ろうか」

今はそんなことよりも、と本腰を入れようとする叡肖。

「そう黙っていては解決できるものも出来なくなるでしょう。
 まず事情くらいは聞かせてもらえませんかね?こちらにも貴女方を案じているものが居ましてね」

叡肖は出て行こうとする黒蔵の背中をちらり、と見た。
黒蔵にあんなにしつこく食い下がられたのは、叡肖にも予想外だったのだ。

246メリー:2011/08/06(土) 01:07:55 ID:c1.PBF/s
>>242

「こ…怖いんだよ……」
ちょっと涙目になりながら、メリーはヤンデレの片鱗を肌で感じるのだった。

「そうなんだーだよー」
幼女には彼を男と見分けるスキルはなかった。
田中姉だったら見極められただろうが……

「メリーはメリーって言うんだよー。お姉ちゃんはなんて言うんだよ?」


>>242>>243

「う〜ん……まだお父さんの事よく知らないから良いかどうかは断言はできないんだよー
けど……私をほっとこうと思えばほっとけたし、わざわざ父親と言わなくってもよかったのに父親って言ったり、このまま存在を忘れ去られて消えそうな私を心配してくれたり………
私はお父さんは好きだよ」ニパッー
最初は悩みながらも、最後は嬉しそうにしながらそう話す。

「……ってなんで笑うんだよ!?」ガビーン


「逃げちゃうんだよ?……
よくわからないけど…お姉ちゃんたちは自分達の問題に周りを巻き込ませないようにしてるの?だよ?
けど、黒蔵たちは関わろうとしてるんだからもう巻き込まれてるのと同じじゃないのかな?だよ?
それでも話せない事?だよ?」
氷亜の話を聞き、姉妹に向かい首を向け、真剣な表情で聞く。


>>245

「どういたしましてだよー」ニパッー
幼女スマイルでそう言いながら姉妹を見て

「よくわからないけど、この二人の問題を黒蔵は解決したいんだよ?
けどこの二人は事情を話さず逃げるんだよー?」
とりあえずメリーは今の状況を蛸さんに確認した。

247零なか:2011/08/06(土) 01:16:28 ID:BQ990e1A
>>243
「痛くないにしてもなんか可哀そうな…。
アネさん、アニさん、きちんと喋って。
凄く…心配しちゃうよ…。」

紐のことは氷亜に言われて安心するが、そんなことじゃない。
いくら彼女ら自身の問題であれ、露希も出来ることはしてあげたいのだ。


>>245
『(なんで見られてるんだ?)』

本人は特にばれようが何しようが問題ないのだが。
仮に男だとばれたらどうなってしまうのだろうか。

>>246
「ん?メリーちゃん、どうしたの?(虚冥さん愛されまくってるよ。頑張れパパ。)」
『私は稀璃華だ。よろしくな、メリーとやら。』

怖がるメリーに心配している露希。
まさか、自分の呟きのせいだとは思ってもいない。

248夜行集団:2011/08/06(土) 01:24:18 ID:d.Sq2D9c
>>245
叡肖が切り込んだ質問を二人に投げかけたが、
それでも先ほど言葉を口にしてから、一切しゃべらなくなった二人の口は、
のりでもくっつけたのかがんとして開かない。

「・・・ふー、じゃあ僕からあるていど、僕が知っていることを話そう。
 とは言っても少しだけだけどね」

それに痺れを切らしたのか氷亜は静かに、そして長くため息をついて、
淡々と話し出す。

「っ!!」
『氷亜!!・・・余計なことは・・・』

氷亜がはなし始めたことに、穂産姉妹は強く反応した。
その顔にはあきらかな焦りが見え、雨子神は思わず大きな声を上げたほど。

「黙っていて、じゃないと口を凍らすよ。
 ・・・叡肖さん、いきさつをある程度知る僕としては、
 この先に起こるであろう事のなかはある程度伏せてあると先に知っておいてね。

 そうだね・・・端的に言うと、
 アネさんアニさんは死にたがっている。それもただの早熟的な自殺願望とは違って、
 確固たる意思によってで」

>>246
連続して投げかけられる、穂産姉妹への純朴な質問。
それに先ほどまで石のように喋らなかった日子神が、
耐え切れなくなったのかキッとした目つきを、メリーへと向けて話し始めた。

「そうですよ!!巻き込みたくないんですよ!!
 でも、もう・・・黒蔵たちは・・・
 だから、だから私達は!!

 今までの一切の繋がりを!!切りたかったん・・・です・・・
 なんで私達は・・・どうせ終わってしまうのに・・・もう一度繋がりを持ってしまったのでしょう・・・」

途中声を荒げ、子供に対して決してしなかったような態度をとってしまう。
だがその怒気と声の大きさは、言葉尻とともに小さくなっていった。
最後のその後悔の言葉は、実は今のこの状況のことよりも、
もっと昔の彼女たちが一度、全てを失くしたころからの深い後悔なのだ。

>>247
「でも、こうしないと二人は止められないんだ」

氷亜の顔は、心配や後悔は通り過ぎきったのか、ひどく冷淡だ。
しかし逆に露希のその心配で、雨子神には若干のとげとげしさが生まれしてまう。

『もし・・・本当に僕達を心配して・・・くれるのなら・・・
 さっさとこれを解いて・・・僕達ごと忘れて欲しい・・・』

249叡肖「」 黒蔵『』:2011/08/06(土) 01:38:22 ID:1gBuqmPQ
>>246-248
「その通りだよメリーちゃん。だからちょっと手伝ってくれないかな。
 …あのお姉ちゃんたちの傍に行って、慰めてあげて欲しいんだ」

真剣に心配してくれる幼女相手には嘘をつきにくいだろうと、上手く話を聞きだしてくれるよう
衣蛸はメリーに頼んだ。
縛られている二人の傍に小さな子供を近づけたらどうなるのか、なんて蛸は知らない。
もし知ってても知らぬふり。

「小さい娘にああまで言って貰えるとは……虚冥殿も父親冥利に尽きるよねぇ?」

蛸は微笑ましげに氷亜に同意を求める。
そしてその頃、コーヒー牛乳を取りに行った黒蔵が虚冥に
「今、娘さんが来てますよ」と伝えたのだった。

しかし、そんな御気楽な空気を一変させるように雪男の口を借りた告白が始まり、
しばし場を凍らせた。

「繋がりを切りたかった、繋がりを作る事が怖かった、と言いましたね」

凍る空気を気にもかけずに、ゆるりと蛸が口を開く。

「ならば、上手く切ってしまえば良い」

あろうことか、衣蛸は笑っていた。

「貴女方がしたような切り方じゃ、切りたい縁も切れやしませんよ。
 お宅らは水商売でしょう?縁には縁の切り方ってもんがあることくらい、よーくご存知でしょうに。
 縁を切ったつもりで切られた相手に縋られる。今は、まさにそれじゃないでしょうかね」

繋がりを切りたくて切ったつもりの穂産姉妹、切られても諦めたくない、その関係者達。

「死にたい、死を覚悟している、というのならば、
 上手く始末を付けてめでたしめでたしな流れをつくる努力くらい、当然してるんでしょうね?」

片方の眉を品良く吊り上げて、試すように叡肖が姉妹を見た。

250メリー:2011/08/06(土) 01:51:17 ID:c1.PBF/s
>>247>>248>>249

「なんでもないんだよー」フルフル
元(?)に戻った露希に対し首を振って答える。

「稀璃華お姉ちゃんだよー。よろしくなんだよー」

そして蛸さんの言葉にコクリと頷き姉妹に近づく。


「……………お姉ちゃんたち。忘れられるって事は本当の《死》なんだよ?」
《都市伝説のなりそこない》はその言葉に悲しそうに言う。

「巻き込むから忘れろ?だよ?
死にたいからってのはどうせ死ぬ運命だからって事だよ?
……………お姉ちゃん達…
それは《自分達の為に》忘れさせたいんじゃないの?自分達が死んで誰かが悲しむのは嫌だから忘れてくれって事だよ?
存在を忘れられるのは凄い凄い悲しいんだよ?辛いんだよ?
だから、お姉ちゃん達は忘れ去れたくないから繋がりを作ったんじゃないの?だよ?
……皆を巻き込むからその繋がりをきって忘れ去ってって消えたいんだよね?………辛い選択だと思うんだよ……
けど……そんなの皆の為じゃないんだよ……ただの自己満足なんだよ……お姉ちゃん達だってわかってるんだよ?」ボロボロ
いつの間にか《都市伝説》は泣いていた。
自らの意志で《忘れさせよう》とする彼女達に怒りと悲しみと辛さを感じながら子供のように泣いていた。

251零なか:2011/08/06(土) 01:59:37 ID:BQ990e1A
>>248-250
「それで、二人は満足出来ますか?
未練とか全く無しに天国へと逝けますか?
二人を想っている友達や仲間は、それで許してくれると思いますか?」

出来ることならば、彼女らの意思に任せてあげたい。
しかしそれでは駄目なのだ。

「白龍の時、貴方達は彼らを想ってやろうとしてくれましたが…。
私だったらしないな、そんなこと。」

ちらりと叡肖を見る。
彼の質問に対し、この姉妹は何と言うのだろう。

『(話の内容は掴めた。どうするかだな、この先。)』
「メリーちゃん、おいで。」

必死に訴えかけて泣いてしまった幼女を優しく抱きとめる。
こんなに小さくとも、死の辛さは分かっているのだ。
姉妹にも、分かって欲しい…。

252夜行集団:2011/08/06(土) 02:13:18 ID:d.Sq2D9c
>>249
黒蔵の言葉に、虚冥は少しだけ顔をのぞかせようと思ったが、
氷亜の強い立ち入り禁止の言葉を思い出して諦め、ゆっくりと席につく。

氷亜の予想は当たって、この部屋の空気には言いようのない緊張感。
もはやぴりぴりとした雰囲気を発している穂産姉妹が、
叡肖の氷亜へ向けた言葉に小さく反応し、下唇をかんでいた。

「そうだね、言われてみればアネさんアニさん。
 どうして ―旅に出ます― の一嘘もつかなかったの?」

叡肖の言葉に隣を交互に見やって、氷亜は馬鹿にしたように賛同する。
その顔には、少しの怒りが垣間見えて。

『・・・それは・・・この街から出て行ける者の嘘だ・・・』
「でも私達は、この街から出てはいけないんです・・・
 この街でしなくちゃいけないんですよ・・・」

しかし穂産姉妹はその問いに、
諦めの匂いを混じらせながら返答を呟く。

>>250
「・・・。」

先まで危うく、感情が爆発してしまいそうになるほど、
心の火が燃焼してしまったいた。
しかしその日子神の炎は、メリーの涙で消し止められる。
いまだ燻り続ける雨子神とは違って。

『忘却は・・・死・・・。でも・・・そんなことは知っているよ・・・
 だから忘れて欲しいんだ・・・僕達は死ななくちゃいけないのだから・・・

 忘れるのは・・・つらい。忘れられるのも・・・つらい。
 でも・・・僕達は・・・僕達のことは・・・
 覚えている方がつらいんだ・・・忘れないほうが悲しいんだ・・・

 自己満足じゃない・・・だってそれで・・・みんなが救われるんだ・・・』

眠気ではなく、本当に言葉につまり、
それでも何とかして声に出した雨子神の響きは、寂しく部屋にこだまする。

>>251
「満足しますよ。未練はあっても、天国にはいけないだろうけど、
 それでも満足はできます」

火は消えてもまだ目には確固たる意思。
その瞳孔は強く、露希へと向けられている。

『許しては・・・くれないと思う・・・。
 それが僕たちが何も言わず・・・消えた理由・・・。』
「それと、白龍たちですか・・。
 実はあの時、慮ってなんていませんでした。
 なぜなら貴方達がやってくるのを知ってたんです。妖気を察知して。」

そこで日子神は自棄的に笑った。

「どうせならと、白龍にしかけるところだけあなたたちに見せて、
 嫌われたかったんです。敵だと思われたかったんです。」
『だって・・・その方がいなくなっても悲しくないよね・・・?』

253叡肖「」 黒蔵『』:2011/08/06(土) 02:23:21 ID:1gBuqmPQ
>>250-252
今や叡肖はすっかり役人の表情を投げ捨てている。
色街を遊び歩く遊び人、遊女や太鼓持ちを引き連れて、面白おかしく抜け目なく
世を遊び渡る者の表情だ。
切り損ねた縁が腐れたり、恨み辛みの怨恨に摩り替わる場面など、色街には山ほどある。
縁を切る時は、切られる相手にも納得できるような理由を用意しなくては上手くいかない。

(死んで切れる縁ならば、黙って今を楽しんで、ぽっと消えればすむものを…)

しかしそう簡単ではないことは、叡肖も判っている。

(が、それができる二人ではないか。
 さてさて、遊女と縁を切るように簡単には行かないな)

まず詳しい事情が判らなくては、衣蛸にもどうしようも無い。
しかし、他の方向からの試みも出来ないわけではない。

「事情を話したくないと言うのなら、せめてもう少しマシな締めくくりにするために
 お二人が必要とするものは何かありますかね?」

遊び人の声音に、皮肉っぽい軽薄さとは別な冷たいものが混じる。
二人の答えから得るものがあるかもしれないという算段と、涙や荒れた感情を拭い思考を促す
冷徹さであった。

254メリー:2011/08/06(土) 11:33:58 ID:c1.PBF/s
>>251>>252>>253

「………」コクリ
メリーは小さく頷きながら露希の元へ行き優しく抱き留められる。

「自己満足だよ……だって何を…理由に……みんな救われるって思ってるんだよ?
今こうして皆が必死になってるんだよー?それなのに…お姉ちゃんたちがこうすれば大丈夫って勝手に自己完結して終わらせちゃってるんだよ」
姉妹の方を見てメリーは思った事を口に出す。必死に…必死に言葉をつむぎながら

255露希:2011/08/06(土) 11:52:50 ID:HbHPxpxY
>>252-254
「な・・・そんなことで・・・?嫌われる為に?・・・っ、酷いよ・・・・・・。」

雨子神から視線を逸らして、メリーをよりいっそう強く抱きしめる。
涙を流しながら、必死に喋る。

「いなくなって悲しくないと思うのは友達じゃないよ。」

一旦、メリーから離れると、日子神に近寄り、手を振り上げた。

256夜行集団:2011/08/06(土) 13:26:26 ID:d.Sq2D9c
>>253,>>254,>>255
「気遣いなんていりませんよ・・・!!」
『必要なものなんて・・・』

「一切いりませんわよぉ?
 強いて言うのなら、皆様の無関心かしらぁ」

叡肖の気遣いがむしろ心の苦痛を呼び覚まし、
それに耐えられず雨子神が怒鳴ろうとしたとき、
上品な女性の声が、その言葉に割り込んだ。

突如スタッフルームに出現した女性は、
今まさに振り上げられた露希の手を掴んで、どうどうと部屋の中央に立っている。
顔には美しい微笑を携えて。

「だから、それを姉妹はご存知の為に、
 貴女との友達を止めようとしたので無くて?どこかで会ったお嬢さん?」

穂産姉妹の言葉を、代弁するように気が高まった露希へと、
冷たい雰囲気を持って話しかける。

『・・・別にわざわざ来なくても・・・』
「でしたら、ここからお逃げすることはできませんわぁ」

雨子神の言葉に苦笑をしながら、
ふと視線の言った先にいた少女を見つけた。

「あらぁ?小さなお嬢さん
 貴女があの農家の言っていた、どこまでも正しい子どもかしらぁ」

257叡肖「」 黒蔵『』:2011/08/06(土) 13:58:36 ID:1gBuqmPQ
>>254-266
『お待たせしま……』

グラスを載せたトレイを手に入ってきた黒蔵が、場の異様な雰囲気に凍りついたように動かなくなる。
一呼吸置いて喋ろうとした黒蔵を叡肖は片手を挙げて制した。

「いいから黒蔵はサーブを続けて。今いらっしゃったレディも、この場で野暮なことは無しですよ」

つ、とトレイに手を伸ばした叡肖は、オレンジジュースのグラスを取ってメリーに差し出しながら
その腕でさりげなく女性からメリーを庇う。最悪の場合に備え、外への伝達係としての確保だ。
その仕草に触発されて、慌てて黒蔵もトレイのグラスをそれぞれの注文者の前の卓に置いて行く。
それでもその合間には、横目でちらりと新規の客を見た。

〔あの女の人、あれだよな?〕

あの時、寺院の吹き飛ばされた扉の破片で出来た傷も、左肘の槍傷も、河童の膏薬で
ほぼ治りかけているが跡はまだはっきりしている。
途中からは巴津火に入れ替わっていたので、あの後どうなったか黒蔵には判らずじまいだ。

「さてお二人とも、どうします?
 どうやらこちらに事情通が現れたようですが、彼女に聞きましょうか?
 それともご自分の口から話しますかね?」

叡肖は今度は姉妹に向けてそう尋ねた。

(氷亜殿はいかがするおつもりか、まだ姉妹を縛ったままにしておきますか?)

姉妹の隣にいる氷亜に視線でそう尋ねると同時に、黒蔵にも、
女性からのオーダーも受けるように指先の動きで促す。

『あの……お客様のお飲み物は何に致しましょうか』

促されて一瞬表情が引きつったものの、空のトレイを小脇に、おずおずと黒蔵が女性に声をかける。
動きのぎこちなさが、その心中の戸惑いや不安をあらわしていた。

258メリー:2011/08/06(土) 14:53:35 ID:c1.PBF/s
>>255>>256>>257

「誰なんだよ?」
叡肖にオレンジジュースを渡され、庇われながらも、涙目で女性を見つめる。

……が、彼女の発した言葉に睨み付けるようにし

「お姉ちゃん……最近神社とかの神さま殺してる蛇の妖怪なんだよー?
あのマンドラゴラのお兄ちゃんの仲間なんだよ?」
蛇女の事については田中くんが星護から聞いた話を聞いて知っていた…だから彼女が発した「農家の」と聞き、彼女がソレだとわかった。

「………神様殺してまわってるのは、あのお姉ちゃんたちに関係あるんだよ?」

イザという時の為の体制をとりながら、現れた女性にそう聞いた。

259露希「」&稀璃華『』:2011/08/06(土) 15:30:00 ID:HbHPxpxY
>256-258
「・・・!貴女は・・・。」

手を捕まれた時、もの凄く冷たいなにかが通り過ぎて行く。
話を聞いていた稀璃華は、そっと露希を掴み、ソファーに座らせた。

『ほら、暴力はダメだ。落ち着け。』

まだ何か言い足りなさそうにしている露希の元へ、タイミングよく黒蔵が現れた。そのお陰で、少し落ち着いたそぶりを見せる。

「黒蔵君、ありがとうね。」
しばらくコーヒー牛乳を飲んでいたのだが、メリーの発した言葉に驚いていた。

260夜行集団 メデゥーサ:2011/08/06(土) 15:41:39 ID:d.Sq2D9c
>>257
女性、もといメデゥーサは露希の手をそっと離し、
ゆっくりとしてそれでいて上品に、あたりに首を動かし見回す。
その際に金の光沢を放つ髪が、当ても無くさらりとなびいた

「ええ、わたくしも物知らぬ少女ではありませんわぁ。、
 身の程をわきまえるべき場くらいでしたら、存知じ上げておりますものぉ」

ふう、と潤んだ唇から息を小さく漏らし、
そっと優雅なしぐさで、近くの開いていたソファーに腰かけて言った。
我ながら無茶をしたものだ、とでも言うようにその整った顔は、すっと表情を消している。

「まあ!お気遣い痛み入りますわぁ、さすが貴方達のお城、と言ったところかしらねぇ?
 赤のワインをくださいなぁ。
 ここになにがあるかは分かりませんしぃ、細かな箇所はおまかせで」

メデゥーサは恐る恐る、こちらに話しかける顔があることに気づき、
黒蔵にまるで、彼女が聖人かと思わせるほどの、明るく優しい笑顔を向けて注文した。

彼女のその言葉のなかに含まれた、氷亜への言葉にも彼は動じず、
また、二人に近寄るようなしぐさも無いので、縄は解く気は無いのだろう。

(彼女はそんなことで目くじらを立てないよ、仲間の仲間のよしみかな)

>>258
メリーの声のした方へ首をくるりと向ける。
すっとその場で立ち上がり、ドレスの両裾を軽く持ち上げてお辞儀をした。

「始めまして、正しいお嬢さん。
 わたくしの名前はメデゥーサ。皆様も良く知るあの妖怪ですわぁ」

そしてふわりとソファーに再び腰掛け、
メリーへと目線を向けて問いに口を挟まず聞いた。

「ご名答、それの仲間であり神殺しの実行犯ですわぁ。
 補足させて頂きますと、彼はその時は若づくったようですが、
 実の人の姿は結構な中年ですわよぉ?」

メデゥーサは口元に手を当てて、くすくすと笑い声を漏らした。

「ええ、もちろん。わたくしにはそれ以外の因縁もあれど、関係は大有りですわぁ。
 わたくしたちが破壊しつくしてその後、手中に収めたい物がありますのぉ。
 それは、彼女達の神体、ですわぁ」

>>259
思いを喉奥に戻そうとする彼女の姿に、
悪意は感じないものの冷ややかな微笑を、メデゥーサは投げかける。

「そもそも皆様、そして貴女も、
 彼女達にあまり無理を強いらないでくださいましぃ?
 縁を切るなんて、彼女達にできるはずがありませんものぉ。
 だって、穂産姉妹は結実、繋がりの結合を司っていますのよぉ?」

その言葉に穂産姉妹も、思わずうつむいて下へ顔を向けてしまう。
言葉もさることながら彼女の身にまとった、技巧の光る装飾があしらわれた黒いドレスが余計に、
彼女の秘めた凶悪さを表していた。

261叡肖「」 黒蔵『』:2011/08/06(土) 16:26:57 ID:1gBuqmPQ
>>258-260
「ここへ来た目的は、神崩れ狩りですか?」

オーダーを受けて部屋を出てゆく黒蔵には、あまりいい働きは期待できないなと叡肖は思った。
それでも、虚冥を扉の前で話を立ち聞きさせるくらいは出来るかもしれないし、
或いは黒蔵自身が虚冥の使役霊の器となって戻ってくる可能性もある。

「零落してたちの悪いものとなった神格を刈り取る存在は確かに時として必要とされるが、
 メデゥーサ、貴女はどうやらそういう者でもなさそうですな」

メリー達の見たように神社を壊していたならば、メデゥーサは穂産姉妹のような神崩れではなく
真っ当な神格も狩っていたことになる。

「彼女達に縁を切る事が出来ないのはもう判ってましたよ」

だから先ほどの衣蛸は彼女達に、納得のできる結果のため、今後をどう結びたいかを尋ねたのである。

「彼女達に無理を強いることはしませんが、それなら貴女について伺おうかな。
 美女のに話は黄金の価値があるからね」

くつろいだ風にソファーに身を委ねた遊び人は、機嫌よくメデゥーサに話を振った。
その表情は活き活きとし、水を得た蛸である。

(相手が美女なら話しのし甲斐もあるよな)

この状況もきっちり楽しむつもりの叡肖は、客であるにも関わらずメデゥーサを持てなす
ホストのようでもある。
同時にそこには穂産姉妹が語らぬなら彼女に語らせようという魂胆と、そして氷亜達が露希を宥め、
必要なら動けるようにする配慮もあった。

262メリー:2011/08/06(土) 17:17:07 ID:c1.PBF/s
>>259>>260>>261

「メリーはメリーだよ」
ペコリと挨拶を仕返し

「……外国の妖怪なんだよ?
なんで外国の妖怪がお姉ちゃん達についてそんな詳しいのだよ?」
一つの疑問……何故西洋妖怪である彼らが、こんな島国の神達を狩り、彼女達の御神体を求めるのか?

「……単刀直入に聞くんだよ…
マンドラゴラのお兄ちゃんが呟いてた《坊ちゃん》がメデューサのお姉ちゃん達のリーダーで
そのお姉ちゃん達は《坊ちゃん》と関係あるんだよ?」
思い出すはマンドラゴラが呟いた「うちのところの坊ちゃんもそうすりゃあ、友達も」って言葉だ。

関係ないかもしれないが…メリーはそこが引っ掛かっていた。
だから少しカマをかけてみた。

263露希「」&稀璃華『』:2011/08/06(土) 17:25:38 ID:HbHPxpxY
>260-262
メデゥーサが現れてからは、下に俯き何も喋らなくなった露希。

メデゥーサが喋れば、動揺を隠すようにコーヒー牛乳を啜ったり、飲み物が無くなればため息を付き、それっきりだ。

稀璃華が背中を摩ったりするも、無意味なことだった。

母親的雰囲気と優しさで包みこんでくれた二人。露希にとっても、この場にいない零にとっても、非常に信頼出来る存在だった。

なのにその存在は自ら消えようとしている。考えれば考えるほど、分からなくなる。

その時、露希の啜り泣く声が聞こえるだろう。

264夜行集団 メデゥーサ:2011/08/06(土) 18:52:24 ID:d.Sq2D9c
>>261>>262>>263
叡肖の言葉で、メデゥーサの目は丸くなって、口は少しすぼんでいる。
どうやらその少し驚いたような表情から察すると、
彼女は言葉の意味を分かっていないようだ。穂産姉妹も同じく。

「あ・・・あははは!そうでしたか。
 皆様の目にはそう映られましたか。理解が及ばず、申し訳ありませんわぁ」

そしてそれを納得したとき、珍しくも彼女は大口を開けて笑った。
それも直ぐにはしたなく思って失礼、と短く言ってから止めたが、まだ顔には笑顔を讃えて、
全員へと向けゆっくりと喋りだす。

「違います、違いますわぁ皆様。
 わたくしはむしろ、この姉妹を迎えに来ましたのぉ」

首を振って苦笑をするメデゥーサは、
メリーの言葉にその仕草を止め、彼女へ近づくように少しソファーから身を乗り出した。

「貴女・・・よく覚えていらしたわねぇ。将来が楽しみですわぁ。
 厳密に言うと、坊ちゃんはリーダーではありませんが、
 その子が要因となってわたくしたちが、世界中から集まったのは事実ですぅ」

『・・・露希・・・少し外の空気を吸ったらどう・・・
 氷亜も一緒に言ってあげて欲しい・・・』

話の最中、露希のその姿にいたたまれなくなって雨子神は、
自分がくくられていることもいとわず、氷亜にそう提案する。

「・・・いいよ。この場なら逃げ出せないだろうしね。
 露希、一緒にいったん外に行こうか?」

そして氷亜はゆっくり立ち上がって、優しい笑顔を露希に向け、
右手を差し出した。

265叡肖「」 黒蔵『』:2011/08/06(土) 20:02:21 ID:1gBuqmPQ
>>262-265
笑う女を他所に、ウーロン茶のグラスに口を付けて
叡肖は冷たさを楽しむと共に少しばかり細工をする。

「先ほどからこの二人は、俺の質問に答えちゃくれんのですよ。
 きっとこの街でしなくてはならないことを尋ねても、だんまりなんでしょうね。
 今も、貴女についていくのが本当の望みなのかどうかすら、自分じゃ答えられないようだ」

蛸の歪な瞳孔が穂産姉妹に向けられた。そこには二人を案ずる様子は欠片も無い。

そこに入ってきた黒蔵はグラスワインメデゥーサの前のテーブルに置くと、
露希や氷亜の様子に彼らが出て行くのかと思い、扉を押さえて控える。

そしてメリーの言う「坊ちゃん」の話は叡肖には初耳だった。

「察するところ、この二人がその坊ちゃんには必要なんでしょうな?
 そして坊ちゃんは移動の自由が利かないと?」

でなければメデゥーサが二人を連れて行かずに、向こうから来る筈なのだ。
穂産姉妹曰く「この街から離れられない」のだから、彼女たちが逃げる心配はない。

「貴女が二人を連れてゆきたい、そして二人も行きたいなら、俺個人には止めるつもりは毛頭ないよ」

露希や黒蔵、氷亜達の想いなどこの蛸には関係ないのだ。

「ただ、二人を死なせないでくれとは頼まれているし、
 夜行集団の長や氷亜殿がそう望むなら、俺はその通り彼らに手を貸す立場だ。
 二人ともそろそろちゃんと言うべきこと言ったらどうなんだい?
 このまま後味の悪い結果を出すのが本当にお望みかな?」

天狗や桔梗姫は何を望むだろうか。叡肖の動きはそれから決まるのだ。

266メリー:2011/08/06(土) 20:44:13 ID:c1.PBF/s
>>263>>264>>265

「お姉ちゃん大丈夫だよ?」
心配そうに露希を見る。

そしてメデゥーサの言葉に

「どうもなんだよー」
「じゃあ、坊ちゃんの目的は何なんだよ?神様殺して、お姉ちゃん達の御神体狙って、マンドラゴラのお兄ちゃんは《自分は悪い人》って言ってるんだよ?」
そう……目的がわからないんだ。
姉妹が死にたい理由も、死ぬ運命も理由も予測は立てられるか、わからないのだ。

「理由も目的もちゃんと話さないんじゃ…みんな納得できないんだよ」

267露希「」&稀璃華『』:2011/08/06(土) 20:58:17 ID:HbHPxpxY
>>264-266
「・・・ううん、ここにいるよ。アネさんアニさんの想ってることを話すまではここにいるよ。」

涙を拭き、少し赤くなった目で氷亜に微笑んでみせた。

彼女らから何か言わない限り、ここから離れる気はない。それだけ二人への意思は固い。

『(でもすべてが満足いく終わり方になるとは限らないよな。
あの縛られた二人もどう思ってんのか分からないし。叡肖って人は心強いが、あの人も何考えてるのか。私には読めないな、この先)』

「ありがとね、メリーちゃん。大丈夫だよ。」

268夜行集団 メデゥーサ:2011/08/06(土) 21:05:35 ID:d.Sq2D9c
>>267
氷亜は露希の頭を優しく撫で、そしてそっと短い間抱きしめた。

「分かった。でもそれでも辛くなったら、
 僕が隣にいるからね」

露希のソファーの横で、まるで露希をかばうかのように立つ。
ついでにそっとコーヒー牛乳を彼女に差し出して。

269夜行集団 メデゥーサ:2011/08/06(土) 21:06:14 ID:d.Sq2D9c
>>265
言葉のわりに、その実あまり困窮していない叡肖へ、メデゥーサはふふ、と上品で艶やかな笑いを向けた。
そして、手の甲で顔を支える格好で肘をソファーの肘掛に突く。

「貴方は相当、姉妹にてこずっていらっしゃるのねぇ?
 確かにこの二人は、超、が形容詞としてついてしまうほどの頑固ですわぁ」

しかし、その雰囲気とは対照的に穂産姉妹は、叡肖の言葉の最後の棘に、
彼女達の琴線に触れたのかキッとそちらを睨むが、それでもまだ沈黙は続けられる。

「その推察力、末恐ろしい殿方ですわぁ。ほぼ合っていますものぉ。
 そう、この姉妹は坊ちゃんにとって、大変重要な意味を持つ存在なのです。

 ですが坊ちゃんの行動は、そこまでの制限は無くてよぉ?
 ただ単純にこの街には、まだ、入れないというだけですわぁ。
 竜宮の方で、なおかつ穂産姉妹の神話を知らぬ貴方ゆえにお教えいたしますが、坊ちゃんは日陰者の身ですのぉ」

言葉の最中にメデューサはうん、と軽く咳払いをして、穂産姉妹の発言を促していた。
咳払いをきっかけに、穂産姉妹はようやく、その重く閉ざしていた口を開く。

「私達は、このまま彼女と一緒にここを出ます。それが私達の願い」
『そして・・・助けなんて欲しくない・・・それが僕達のもう一つのお願い・・・
 もし邪魔するのなら・・・僕達は力づくでもここから逃げる・・・』

雨子神は、その言葉の後で部屋にいる全員を睨みつける。そこにいつもの眠気は無い。

>>266
メデゥーサは静かで上品に微笑み、メリーの質問にゆっくり首を振る。
さらりとなびく金の髪は、少し彼女達の憂いを感じさせた。

「目的は言えませんわぁ、小さなお嬢さん。
 言ってしまうとわたくしたちの計画そのものが、破綻してしまいますものぉ

 唯一つ言える事でしたら、計画の完遂の後、貴女たちもきっと、
 するべきだったと納得していただけるということですわぁ」

/投下ミスですスイマセン

270叡肖「」 黒蔵『』:2011/08/06(土) 21:46:52 ID:1gBuqmPQ
>>266-269
「さてね。その坊ちゃんの詳細も、計画とやらの詳細も貴女はくれる気がないようだ。
 事と次第によっちゃ、貴女方の計画の遂行を手伝う事も可能だったんだがなぁ」

衣蛸はニヤニヤし始めた。
このメデゥーサという女の計画を邪魔するのも楽しそうだ。
そして、穂産姉妹の本気度も計ってみる必要がある。

「沈黙は金、とかいうよね。この3人に乾杯」

茶化すように笑った衣蛸は、自分のウーロン茶のグラスを高々と掲げると、その中身を
穂産姉妹とメデゥーサにむけてぶちまけた。
メデゥーサは兎も角、縛られている二人は避けようがないだろう。

「……結べ、界」

辺りに潮の香りが強く満ちた。
衣蛸も水の妖怪である。
その墨を混ぜられていたウーロン茶は、降りかかったものを惑わせ能力と動きを少し低下させる。
蛸が逃走時の時間稼ぎに使う、本来の墨の使い方でもある。
これで稼げる時間さえあれば、衣蛸には十分なのだ。

「お二人の願いをかなえるには、こういう方法もある」

4本の蛸の腕が叡肖のジャケットの裾から伸び、穂産姉妹に迫る!

「死人に口なし、ってね。いっそ、このまま永遠に黙ってみますか?」

眼を丸くして言葉をなくした黒蔵が、一瞬遅れて止めようと飛び出した。
遊び人はメデゥーサだけを見つめて冷たく笑っている。

271メリー:2011/08/06(土) 22:23:24 ID:c1.PBF/s
>>268>>269>>270

「…………信用できないんだよー」
メデゥーサに向かいメリーは言う。

「手の内は見せず、ただ理由をはぐらかし、自分達が正しいというのは誰にもできるんだよー
それに私はお姉ちゃん達の神話はわからない。だから坊ちゃんの事もよくわからないんだよー」

そう言ってメリーは深呼吸をし

「だからコレは予想だけどだよー
坊ちゃんがこの町をいれさせる為に、それに必要な神様を殺して、坊ちゃんをこの町に入れさせて、この町から出られないお姉ちゃん達に合わせる。そしてお姉ちゃん達の御神体を坊ちゃんにとりこませる……違うんだよ?」
あくまで予測、《都市伝説》が想像するありきたりの予測。
けどソレがあってないにせよ。相手がなんらかの反応をすると思い、メデゥーサと姉妹の顔を見る。

(……予測があってたらメデゥーサは叡肖お兄ちゃんの攻撃を止めるだよー
間違ってたら……私が叡肖お兄ちゃんを止めるんだよー)
そう思考しながら蛸さんの行動は今は見ている。

272露希「」&稀璃華『』:2011/08/06(土) 22:34:10 ID:HbHPxpxY
>>268-271
「氷亜さん・・・ありがとう。」

氷亜の優しいエスコートにより、安心感を得ることができた。
差し出されたコーヒー牛乳を一口飲むと、メデゥーサをずっと見続けている。

冷静になれたのか、そんな叡肖の行動も止めることなく、ただじっと見ているのであった。

273夜行集団 メデゥーサ:2011/08/06(土) 22:38:27 ID:d.Sq2D9c
>>270
メデゥーサはやれやれ、とでも言うように呆れたため息をつく。
そのままもう一つつきかけ、それを胸に押し戻すためにワインを口にした。

「試しに手伝ってみるのも面白そうですわねぇ。
 しかし、開始1秒後には、貴方は絶命しておりますわよぉ?」

そしてグラスのワインを飲み干してから、
彼女は悪意を多量に含み、なおかつ上品な笑みを叡肖へ向ける。
それでも彼がウーロン茶を引っ掛けたときには、油断無く直ぐに召喚された蛇が、
彼女にかかることを防いだ。しかし穂産姉妹は両方とも、全てを浴びてしまう。

「・・・どういったおつもりですのぉ?女性にそのような仕打ち、理解できませんわぁ」
『・・・くっ・・・叡肖・・・』
「あなたなにを!!」

その為二人は力を失い、縄もあいまって余計に無力化されてしまう。
叡肖がその触手を止めなければ、穂産姉妹は手も足も出ないのだろう。

>>271
「だからあの農家も言っていたでしょう?
 わたくしたちは正しくない、悪だ、と」

叡肖の急襲に、メリーへと返すメデゥーサの声からは、
少しだけ怒りが垣間見えている。

「―――!!」

メリーの予想は少し違う。それに細かなところにいたっては不正解だ。
しかし、その中にも真実を握っていたものが含まれ、
彼女は本当に驚いたのか、カッと目が開かれていた。

「・・・正解不正解の返答は、控えさせていただきますわぁ」

しかし動揺を見せるわけにはいかず、冷淡な返答をメリーへ。

>>272
しかし叡肖の行動によって、優しさに包まれていた氷亜の雰囲気が、
ピンと糸を張ったような緊張感へと換わる。
そしてそっと露希の耳元に顔を寄せて、露希以外聞き取れないほどの声で話す。

「(少し不味いことになった・・・。
  もしあのレディーがこのことで激怒してしまったら、
  露希、君にも戦いに参加して欲しい・・・。)」

274叡肖「」 黒蔵『』:2011/08/06(土) 22:54:59 ID:1gBuqmPQ
>>271-273
『叡賞さん、やめて!お願い、やめて!』

止めようと飛び込んだ黒蔵を、一本の蛸の腕があっさり巻き取って逆さに宙に持ち上げてしまう。

「お前には別の仕事があるんだ、黒蔵。例の水鏡をやってもらおうじゃないか」

衣蛸は吸盤のついた太い腕で穂産姉妹の喉元を抑えつけ、
逆さ吊りのままの黒蔵を、その傍に吊るす。

『叡肖さん!?』「それ、そこの今零した水でな」

顔を真っ赤にうっ血させ、苦しがった黒蔵が身体を支えようと片手を部屋の床につくと、
ウーロン茶の水溜りが磨かれた床の上で水鏡となる。
その水はもちろん穂産姉妹にも掛かっているのだ。

「その坊ちゃんとやらに必要なこの二人が、死にたいというなら今すぐ死なせてあげますよ。
 そうすればメデゥーサ、ここで貴女たちの計画は邪魔できる。
 ただ、俺以外の残されたものが納得しないでしょう。
 だからこうやって聞き出すんですよ、彼女たち自身からね」

メデゥーサがこの水鏡すら妨害するならば、穂産姉妹が人質である。
そして人質を殺すことが必要になれば、叡肖はこの場にいる誰よりも躊躇わないだろう。
もちろん、このまま姉妹を始末してしまうのが叡肖にはもっとも簡単な方法だ。
しかし水鏡という一つの段階を挟む事で、氷亜やメデゥーサにも行動する余地を与えたのだった。

そして、叡肖は人の腕で筆を2本取り出し、その穂先を口に咥えた。

275メリー:2011/08/06(土) 23:09:04 ID:c1.PBF/s
>>272>>273>>274

「(反応有りなんだよー)」
「それで充分なんだよー」
僅かなメデゥーサの反応をメリーは見逃さなかった。
だがどれが正解なのかメリーにはわからない。
しかし……恐らく姉妹が死ぬのは《今》ではないのは確かだ。
順番を踏んでから姉妹を殺すのだろう。メデゥーサが今姉妹に手を出さないのも………ん?

「(待てよ?だよ?恐らく姉妹を手に入れる為にメデゥーサは交渉に来たのだよ?もし万が一メデゥーサが失敗した場合………)」
「…念の為だよ」
メリーはメデゥーサの援軍が来る事を考える。

そして叡肖がやる事を邪魔されないようにメデゥーサに警戒しながら、援軍の事も視野にいれ警戒する。

276零なか:2011/08/06(土) 23:11:19 ID:HbHPxpxY
>>273-275
叡肖の行動には多少無理があるようにも見えるが。
このような形でないと、坊ちゃんのことも言ってくれないのだろう。

「(大丈夫、稀璃華もいるから・・・メリーちゃんはボクが。)」

氷亜とは逆の、露希の隣に座る稀璃華にもそのことを伝えると、叡肖達の行動を見守る。

277夜行集団 メデゥーサ:2011/08/06(土) 23:18:20 ID:d.Sq2D9c
>>274>>275>>276
縁を切られたとはいえ、元仲間ではあるはずの氷亜は、
この状況に取り乱す様子も無く、静観をするだけであった。
突きつけられた叡肖による交渉、いや、交渉よりも力づくな、
言うなれば脅迫に、穂産姉妹、メデゥーサともども言い返せず黙る。

「確かに、この状況は姉妹でなかったとしたら、
 わたくしといえど貴方の言いなりになる他ありませんわねぇ。

 よろしいですわぁ。貴方のその知略に敬意を払い、
 わたしたちの計画の始まり、全ての始まりをお教えしますわぁ。無理やり過去を覗かせはしませんわよぉ?」

しかしメデゥーサは、過去の露呈に怯える穂産姉妹とは違い、
毅然とした態度で叡肖に対応していた。

「ただ、この場で話す気はありませんわぁ。貴方一人の秘密にさせていただきます。
 日本神話人世第34章禁伝第2項をお調べなさってはぁ?
 機密事項ですので簡単ではありませんことよぉ」

しかし、その言葉に叡肖は乗ってくるのだろうか。

278叡肖「」 黒蔵『』:2011/08/06(土) 23:27:11 ID:1gBuqmPQ
>>277
「メリーちゃん、これ持っててくれるかな。氷亜殿には、蛇の押えを頼もう」

叡肖は筆を持っていないほうの人間の手で、メリーに携帯電話を手渡す。
いざという時はメリーにこれで使いを頼むのだ。
そして蛸は氷点下にならなければ大丈夫である。

そしてメデゥーサの誘いに、叡肖はニヤリとした。

「俺一人の秘密じゃ駄目だ。さっき言ったよね?俺以外の、この場にいる皆が納得しない、と。
 俺は納得なんてしなくてもこの通り二人を握っているし、何も知らないまま握りつぶせる。
 どうせ話すなら、俺以外の全員にしなきゃ無意味だね」

そうでなければ意味が無い、と筆先を舐めながら蛸は不敵に笑った。
黒蔵はあいかわらず、吊り下げられたままである。

279メリー:2011/08/06(土) 23:39:08 ID:c1.PBF/s
>>276>>277>>278

「了解だよー」
叡肖のケータイを受け取りながら、イザという時のこちらの援軍を《呼べる》ように動けるようにしてる。

「(……さっぱりわからない単語なんだよー)」
メデゥーサの言葉「日本神話人世第34章禁伝第2項」にメリーは首を傾げた。

280露希「」&稀璃華『』:2011/08/06(土) 23:49:38 ID:HbHPxpxY
>>277-279
「メリーちゃん、ボクの隣においで。(稀璃華、よろしくね。)」

『(ああ、大丈夫だ、任せろ。)』

まずは、メリーの安全確保。本当に万が一の時の為。
そして、稀璃華も乱入の出来る状態にある。こちらの準備は整った。

『(日本神話人世第34章?調べがいがありそうだな。)』

281夜行集団 メデューサ:2011/08/06(土) 23:56:35 ID:d.Sq2D9c
>>278
氷亜は叡肖に短く分かった、とだけ言ってその身体を雪男へと変化させる。
その際に小さな声で、
―彼女の行動には、小さなことでも見落としちゃだめだよ。
 蛇はどこへでも忍び寄る―
と忠告をした。

「・・・いいでしょう。でしたら、握りつぶしてしまわれてはどうかしらぁ?
 もうその姉妹は捕まった時点で、価値は喪失しておりますものぉ」

しかしそれにメデゥーサの目は冷ややかで、口元には笑みが。
それはあきらかに脅迫された者の態度ではなかった。

「(騙されちゃだめだよ。彼女はむしろそれを望んでいるんだ。
  この状況だし、詳しい説明はいまはできないけど、
  穂産姉妹を彼女に近づけてはいけない、ってことは知っておいて)」

そんなメデゥーサを他所に、氷亜は目を彼女に向けたまま囁いた。

>>279
すると、視界の端で受け渡される携帯電話。
細かなことはともかく、メデゥーサはある程度彼らの考えを理解する。

「ふふ、果たして貴女のお友達が、
 いったいどれだけの役割を果たせるかしらぁ?」

口元に手の側面を当てて、黒い雰囲気で微笑し
それから彼女はメリーに小ばかにしたような言葉を発す。

>>280
「あらぁ?貴女もご参加なさるのでぇ?
 やめておいたほうがよろしくてよぉ?」

そのメデューサの身体は、伝説にもあるあの姿に変容する。
金の髪は獰猛な蛇へ、決め細やかな白い肌には緑の鱗、
目は蛇のように獰猛な鋭さを、準備は万端なようだ。

>>ALL
「とは言っても、あまりわたくし騒がしくはしたくありませんのぉ」

その言葉とともに、一切の予備動作は無く、
その眼光からあの力、その瞳を見た対象者の魂を強制的に停止する、
あの禍々しい力が放たれていた。

目の色や、目つきに変化は無いため、
偶然警戒して瞳を見てしまった者は、前触れも無く身体の自由を無くすであろう。

282叡肖「」 黒蔵『』:2011/08/07(日) 00:09:47 ID:1gBuqmPQ
>>279-281
「黒蔵、頑張れ。石化しても殿下が何とかしてくれる」

叡肖が何のために黒蔵をぶら下げたままにしているのか、というと、こういう理由である。
逆さにしたまま、メデゥーサへの盾にしているのだ。
同時に床に出来た水鏡越しに相手の様子を伺う。
その名前から、ある程度の予測はしていたのだ。

「ではお言葉に甘えて」

穂産姉妹に叡肖の筆先一本が近づき、メデゥーサから見えないよう「縮小化」と記そうとする。
これが書かれれば姉妹の身体は小さく縮んで蛸の手の中である。
…ただし再び水をかけられるまでは。

そしてもう一本の筆は、黒蔵がさっき持っていた金属製のトレイに「鏡」と記す。
途端にトレイは、銀の皿のように輝きを増した。

「露希ちゃん、それ!」

文字を記し終わり、筆を咥えた叡肖は丸い鏡面となったトレイを取ると露希に向かって床を滑らせた。

283メリー:2011/08/07(日) 00:14:33 ID:c1.PBF/s
>>280>>281>>282

「わかっただよー」
そう言いながら露希の方に移動し、メリーは叡肖のケータイにアクセスしながら、電波をかいし誰か呼び出す、自分が移動して大丈夫そうなモノを探す。

「(確かメデゥーサは石化の魔眼を持ってるんだよー。眼はあわせないようにして)」
露希の後ろに隠れながらメリーは考える。

284露希「」&稀璃華『』:2011/08/07(日) 00:24:28 ID:HbHPxpxY
>>281-283
『私、貴方と互角に戦える自信あるよ。舐めてもらっては困るね。』

目を見たら、石化する。それがメデゥーサの怖いところ。しかし、それが効かないとなるだけでかなり違う。
稀璃華は元々、石だから。
「叡肖さんっ!」

床を滑るトレイをタイミングよく掴み取った。
これがあれば、相手側がこちらを見ることは多分ないはず。
「(メリーちゃんも見ちゃダメだよ。)」

しっかりメリーを抱き寄せた。

285夜行集団 メデゥーサ:2011/08/07(日) 00:32:54 ID:d.Sq2D9c
>>282
「止めてください私達は!!」
『・・・怨むぞ・・・叡肖・・・!!』

椅子にくくられながらも、近づく叡肖に毒づき続ける二人。
だがそのことは一切の効果も無く、叡肖の手中へ。

叡肖には効果が無かった。
黒蔵の程はわからないが、この状況の彼ではどちらでも変わらないのだろう。
そんなことをメデゥーサは思考しながら、
穂産姉妹が捕まってしまったことに眉間にしわを寄せ、舌打ちをした。

「なるほど・・・予習はばっちりでいらっしゃるのねぇ。
 しかし、この目を防いだくらいで得意顔にはならないでくださいましぃ?

 わたくしは神殺し、貴方とは格が違いますわぁ」

メデゥーサの蛇へと変貌した髪が、徐々に一つ一つが意思を持って蠢きだす。
そしてその髪の十匹ほどが、凶悪な毒牙とともに叡肖へと伸び、襲い掛かる。
そのうち3匹は左右から、そしてそのあとの数匹は上下から。

>>283>>284
稀璃華の挑発に、先ほどまで苛立ちを垣間見せていた彼女に、
にやりと悪意の強い笑みを呼び起こした。

「ふふふ、夢見る少女は美しい、かしらぁ?
 ずいぶん強気なお嬢さん?」

そしてメデゥーサはそちらのほうへ、少し琴線に触れたのであろう叡肖とは違う規模、
やく60以上の蛇が向けられた。
それら全ては一直線に向かうが、全てに強大すぎる毒牙が光っている。

「それに、貴女方もずいぶん愚かしいですわぁ。
 確かにわたくしの瞳を見なければ石化しない。しかし、
 そんな相手をしっかり見ずに戦えるかしらぁ?」

露希とメリーの後ろには、気づかれないうちに全長約8mほどの大蛇。
その数は三匹であり。氷亜はそのうちの二匹と戦闘を行っている。

286叡肖「」 黒蔵『』:2011/08/07(日) 00:42:04 ID:1gBuqmPQ
>>283-285
穂産姉妹の抗議も蛸の面に小便である。

「いやー、お兄さんまた女の子を泣かしちゃうなー。しかも、複数」

向かってくる蛇を、より太さのある蛸の腕が束ねて絡める。
その蛸の腕に浮かぶ色素胞の文字は、「解毒」。
ダメージをある程度覚悟しての技である。
しかし数は蛇のほうがずっと多い。

「お兄さんねー実はちょっと、あの女の人の化粧の仕方に不満があるんだよねー。
 メイク直ししても良いかな?」

嘘だ、と朦朧とした意識の元、鼻血をたらしつつ黒蔵は思った。
あんなに楽しそうな声音の時の叡肖さんは、絶対何か企んでるに違いない。
実際、衣蛸はうずうずしていた。メデゥーサに落書きしたくてたまらないのだ。

「だれか、あの人押さえててくれるひとー?」

ぐるりとその場を見回すと、露希達を庇う稀璃華と目があった。
うん?と片方の眉を跳ね上げて、視線で彼に(彼女に?)問う。

「(やってくれるね?)」

叡肖の、墨で真っ黒な腹の中では、メデゥーサに記す文字はもう決まっている。
一瞬でも稀璃華がメデゥーサを押さえこみさえすれば
衣蛸の筆は、この上なくえげつない仕事をするはずだ。

287メリー:2011/08/07(日) 00:48:04 ID:c1.PBF/s
>>284>>285>>286

「やれやれなんだよー
クロコ連れてくればメデゥーサのお姉ちゃんの相手は楽なのにだよー」
クロコなら眼をつぶって嗅覚だけで戦える。
だがあの馬鹿犬はケータイ持ってないから呼び出せない…


そして、背後にいる巨大な蛇に気付き、メリーは蛇に向かい何処から取り出したデザートイーグル(ママさんのコレクションの一つ)を取り出し、一発蛇の頭に放とうとする。

「メリーも戦うんだよ?答えは聞いてないんだよー」
そう言いながらメリーの服から大量の包丁やハサミにカッター等の刃物が現れ浮かび上がる。

288露希「」&稀璃華『』:2011/08/07(日) 01:05:22 ID:HbHPxpxY
>>285-286-287
『少女、お嬢さん、それは誰のことか言ってくれるか?』
余裕の笑みだった。彼は石、そのもの。自ら右手を石にしてその手を前に出す。
石だから、噛み付かれても毒は廻らないはずだ。
その間に、9ミリ程の鋭く尖った石を多く作り出した。それは弾丸のようにも見えるかもしれない。

それを蛇目掛けて一斉に放つ。

「よし、やろうかメリーちゃん。」

前回、メデゥーサに構えた剣を出した。だが、以前とは何かが違う。
・・・白き龍が宿っているように。そんな輝きを放っていた。

289夜行集団 メデゥーサ:2011/08/07(日) 01:15:19 ID:d.Sq2D9c
>>286
髪の蛇はなんなく防がれる。
だが、彼女にとってはさした問題ではない。

「なにか愉快な考えがお浮かびになられたらしいですわねぇ?
 いいでしょう、どうせ余興。もしあの子がここまでこれましたら、
 その文字、受けて差し上げますわぁ」

今度は一気に数が増え、さらに一つ一つがさらに一回り太くなった、
より凶悪な蛇が、100以上の軍勢で持って襲い掛かる。

もはやそれは蛇の洪水と言えた。

>>287
メリー達へと向かった大蛇は、
馬鹿ではないらしくその銃弾をさっとかわして見せた。
しかし避けきれずに、身体に少し銃弾がかする。そのことで怒りを発生させてしまい、
おぞましいほどの蛇の威嚇声をメリーに浴びせた。

黙って隠れていれば、大蛇も狙わなかったかも知れないがもう遅い。
その鋭く、そして凶暴な牙が、メリーへと凶器も恐れずに振り下ろされる。

>>288
「皆様、根本的な間違いを犯しておりますわぁ。
 わたくしに対してそのような小さな攻撃、
 それに戸惑うくらいで、数多く神を危める事ができるとお思いかしらぁ?」

メリーへと向かった三匹の蛇にさらに、
またどこからか同じほどの体躯を持つ、5匹の大蛇が姿を現す。
そのうちの二匹が、露希へと強烈な突進を繰り出す。

その一方稀璃華の散弾によって、60もあった蛇の突進がチリジリになっていた。
しかしその直ぐあとに数はさらに60増えた。
おそらくこのまま打ち続けたとしても、その数の多さに稀璃華は押されてしまうだろう。

「しかし、このまま消してしまうのも面白くありませんねぇ。
 ここまでいらっしゃい?お嬢さん?」

その言葉のあとに、稀璃華へと向けられた直線の突進は止み、
数多くなった蛇は二手に分かれていった。
それはまるで道を作ったようで、その先には微笑をたたえるメデゥーサがいた。

290叡肖「」 黒蔵『』:2011/08/07(日) 01:27:40 ID:1gBuqmPQ
>>287-289
「普通の蛸ならこんなことしないんだけどねー、うん」

4本の腕がさらに伸びた。叡肖の身体は脇が膨れ上がり元の化物の姿の片鱗をみせている。
大蛇も現れて部屋は大分狭くなる。
一本は黒蔵を掴んだまま、残り3本の腕が根元から扇のように「衣」を広げた。
衣蛸の腕の間にある膜は、押し寄せる蛇の群れの攻撃を面で押し包むように防ぐ。

「お兄さんは衣蛸だから、こうやって、鯨やら船やら捕獲して飲みこむのよ」

衣蛸の「衣」は鯨や船舶にすら突き破れない、柔軟な膜である。

「メリーちゃん、蛇をやっつけるなら針を投げな。
 頭に刺せば死ぬし、周りにばら撒けば苦しむから」

古来、日ノ本における蛇妖の弱点といえば、桃、なめくじに鉄の針である。
メデゥーサの使う蛇がわざわざ外国から連れ込んでいるものでないならば、それで対応出来る筈だ。

そして、稀璃華がメデゥーサへ向かうのに会わせて、叡肖も黒蔵を盾にしたまま動く。

(あの子がどこまで出来るか、に掛かってはいるな)

「罠には注意しておこうか」

叡肖は、そう声をかけた。

291メリー:2011/08/07(日) 01:34:50 ID:c1.PBF/s
>>288>>289>>290

「うんだよー
了解だよー」
露希と叡肖に向かいそう言うと

「とりゃぁーだよー」
小さい身体のみのこなしを利用しながら動きまわり、向かってくる蛇の牙をギリギリかわしながら、眼に向かい大量の刃物の嵐を放とうとする。

そしてその中に紛れ鉄の針も10本くらい放とうとする。

292露希「」&稀璃華『』:2011/08/07(日) 01:45:29 ID:HbHPxpxY
>>289-291
「鉄?ならば剣は持って来いだね♪」

まずは、一匹目の始末から。普段持ち歩く小太刀を一本だし、頭に投げる。

そして二匹目。翼を使い、空中を飛ぶと、剣を下に向けて急降下した。狙いはやはり頭。

『ああ、警戒はきちんとしてる。なにか用か、メデゥーサ。』

呼び出されたからには、行くしかないと思い、蛇の道を歩く。
その時の彼には満面な笑みが。

293夜行集団 メデゥーサ:2011/08/07(日) 01:55:01 ID:d.Sq2D9c
>>290
「あぁあぁ、ここは結界張っておいたからって、
 あんまり壊されると後が大変だから、そこんところは注意して欲しいよね」

身を膨張させ、足を大きく広げた叡肖に、そんなのんきな注意をする声がした。
その声の主は、すでに大蛇4匹蛇50匹を冷凍し、全て粉砕した氷亜であった。

>>291
凶器に戸惑わず、突進をかました大蛇は、刃物の洗礼を受けることとなった。
しかしある程度堅い鱗を持つこの蛇は、
痛がりこそすれ、致命的なダメージではない。

その為ゆっくりと鎌首をもたげ、再びメリーに襲いかかろうしたが、
ようやくその時、彼女の放った針が蛇に効果を示す。
怒りで滾った蛇の顔が、弱点の属性のものによって苦痛に目をカッと開き、
その場でのたくりまわって暴れ始めた。
はっきり言って隙だらけだ。

>>292
一本の小太刀は、大蛇の丁度眉間あたりに突き刺さる。
苦手とするものと、さらに脳あたりを的確に狙われ、
喉元から断末魔の渇いた声を漏らし、一匹目は絶命した。
二匹目も同じように眉間に刺さり、苦しそうな声は出すものの、
西洋の蛇だったためか弱点とはいかず、反撃としての尻尾が鞭のように、露希へと襲い掛かる。

「このまま殺しても面白くありませんしぃ、
 早くこちらにいらした下さいなぁ?来れるのなら、ですが」

そういって突き進んだ稀璃華を皮切りに、
蛇の道の入り口、そして天井は大量の蛇にふさがれ、蛇のアーチとなった。
その途端、蛇は凶暴さを取り戻し、180度パノラマで稀璃華へ毒牙を向ける。

294叡肖「」 黒蔵『』:2011/08/07(日) 02:02:46 ID:1gBuqmPQ
>>291-293
「流石に部屋が狭苦しいんですこし片付けたよ。
 これはこれで乙だね。鰻や穴子よりさっぱりしてる」

いつの間にか「衣」に押さえ込まれていた蛇の群れがなくなっている。
それでも辺りにはまだ零れた蛇が少し残っているのだが。

(コイツを食えなくなっちまったのは実に残念だよなー)

藍色の瞳にちろりと見つめられて、黒蔵は全身に変な汗がでた。

「それにしてもよく文字を書くつもりだと判ったねー。お兄さん、そこは褒めてあげよう」

文字を書くと思わせておいて実は鼻の下にチョビ髭とか繋がり眉毛を描きかねない衣蛸は、
筆を舐めながら戦況を見ている。

(さて。腹も膨れたし、加勢しようか)

氷亜は露希達に加勢するだろう、ならば。
稀璃華の背後に身をかがめてメデゥーサの視線を避けながら、衣蛸は後を付いてゆく。
蛇に噛まれて傷ついた4本の蛸の腕が一度引っ込み、また新手の4本と入れ替わった。
背後と左右から稀璃華を狙う蛇が居れば、こちらの足が相手をするだろう。
尚、黒蔵はまだ逆さにぶら下げられたままである。

295セツコ中:2011/08/07(日) 02:06:05 ID:c1.PBF/s
>>292>>293>>294

「ごめんねだよー。蛇さん」
そう言うと彼女は苦しんでる蛇に向かいデザートイーグルを向け、頭に一発放つだろう。

「露希お姉ちゃん大丈夫だよ?」
もし蛇を倒したら露希の手伝いにいくだろう

296露希「」&稀璃華『』:2011/08/07(日) 09:21:10 ID:HbHPxpxY
>>293-295
「確かに急所だったはずなのに。君は西洋の蛇さんだね?」

避けることは流石に厳しい状況なため、剣で受け止めた。だが、力の大きさゆえに、押され気味だ。
ここでメリーが来てくれると、非常に良いのだが。

一方、稀璃華は・・・体を全て石にさせ、攻撃を防いでいた。だが、問題は敵の数。
廻りにいるとなると、広範囲技を持たない稀璃華にとってはかなり厄介だ。

297夜行集団 メデゥーサ:2011/08/07(日) 10:21:02 ID:d.Sq2D9c
>>294
「まあ、意外でしたわぁ。
 貴方がそれほど無茶をなさるなんてぇ」

蛇のアーチへと突入する姿を見て、
メデゥーサは手を口元に押さえ、くすくすと小さく笑う。

そして、アーチのほうは新たな侵入者を察知して、
がらがらと獰猛な声を出したかと思うと、大量の蛇は叡肖の体のそこら中に喰らいつこうとした。

>>295>>296
銃の火薬が破裂した音が響く。
先ほどまで暴れまわっていた大蛇は、それからぎ、と短く声を上げ、
体を地面に打ちつけたまま動かなくなった。

露希へ放った鞭の尾は、今一改心の一撃は得られずすっと彼女とは距離を作る。
しかしその後すぐさま、その尾はさらなる勢いと力を加え、
露希へと再びしならせ攻撃を仕掛けた。

「体を石化されると、少し面倒ですわねぇ。
 そう簡単にはさせて頂けないということかしらぁ」

稀璃華が直進する中、蛇たちの放つ毒牙は彼には届かない。
そしてそうこうしているうちに、稀璃華達は出口近くへとたどり着くだろう。

「ですが、蛇は牙が全てでなくてよぉ?」

しかしそこで、蛇たちの行動パターンは少し変化する。
今までは牙や頭をついてくるだけであったが、それらが今は体にまとわりつこうとする。
蛇が獲物を丸呑みするときの、あの体中を小さくするほどの巻きつきが、
彼らに迫り動きを止めようとしているのだ。

298叡肖「」 黒蔵『』:2011/08/07(日) 13:24:34 ID:1gBuqmPQ
>>295-297
〔敵と判っていても、さっきからずーっと心が痛いんだけど〕

ダース単位で蛇が凍らされたり、撃たれたり、切られたり、食べられたりしているのを
黒蔵はずっと逆さまに見ているのだ。
それは昔、父親が人間に狩られた記憶も呼び覚ます。

〔あ…涙出てきたやばい〕

何がやばいって、人に化けたまま逆さまで泣くと鼻が詰まるのだ。

そして叡肖のほうも戦う腕を変えたということは、休ませる腕が必要なのだ。
人のそれに化けた腕も足も休ませるべき蛸の腕と交代し、叡肖は掌中の小さな姉妹を
スーツのポケットにそっと移して庇う。
徐々に解毒はしているものの、叡肖の足元は時折ふらつくしその分ぶら下げられた黒蔵も
振り回されるのだ。

「そろそろだな。ちょっとの間息を詰めて置けよ?」

赤い顔から青い顔になった黒蔵をみて、叡肖は稀璃華に囁く。
そして襲いかかる蛇たちの中に、何の文字も記していない腕を一本、差し出した。

「黒蔵、遠慮なく吐け!そして走れ!」

叡肖の声と同時に、苦しさの限界に来ていた黒蔵が瘴気を吐いた。
もふっと黒ずんだ霧が叡肖の足元に広がる。そして叡肖は稀璃華の背中をとん、と押した。

人を昏倒させるうわばみの息、妖怪であればそれを吸っても死ぬ事は無いが、
それでも吸い込めば苦しい事には変わりない。
逆さづりにされているため、黒蔵の吐いた瘴気は床に近いところに溜まり、あまり広がらない。
そのため、露希たちが影響を受ける前に、蛇たちが先に影響を受けるだろう。

(よーし、噛んだな)

大量の蛇に絡まれ噛み付かれ、叡肖は黒蔵と共に蛇の群れの中に埋もれた。

299メリー:2011/08/07(日) 15:23:35 ID:c1.PBF/s
>>296>>297>>298

「露希お姉ちゃん!危ないんだよー」
そう言いながら露希に襲い掛かる蛇にむかい、再び大量の刃物を放ち、動きを一瞬だけでもいいから止め、露希の為に隙を作ろうとするだろう。

300露希「」&稀璃華『』:2011/08/07(日) 15:32:30 ID:HbHPxpxY
>>297-299
『な、なんだと?は、離せ・・・!』

急な作戦変更によって、蛇の動きが変化した。それにより稀璃華も戸惑いを見せ・・・たふりをした。

『なんてな。攻撃手段を持たない奴の大抵は防御手段はあるんだよな。』

稀璃華の体から、無数の石の針が生えてくる。決して大きなダメージは与えられないが、蛇避けにはなるはず。

『叡ちゃんっ!!』

息を止めて、周囲に対応していたが、後ろの二人が飲み込まれてしまうのを見て声を出してしまった。
『(つぅ、気持ち悪い。)』
「あ、刃物!助かったよ、メリーちゃん!!」

蛇の攻撃をかわすと、剣を再び刺そうと試み、目を狙って突き刺そうとした。

301夜行集団 メデゥーサ:2011/08/07(日) 18:12:06 ID:bJBnsqT6
>>298
蛇によって構成されたアーチの様相が、
涙目な黒蔵の瘴気によって下部分に大きな変化をもたらされる。
先ほどまであられの様に、取り込んだ者へと毒牙を向けていた蛇たちが、
体に感じた違和感とともにその攻撃のペースが落ちているのだ。

「本当に恐ろしい殿方ですわぁ。
 その知略、全力でお相手してもかなりの痛手をこうむりますわねぇ。
 ですがそれがただの自己犠牲的な作戦、なんてことはありませんわよねぇ?」

しかし下半分というのは現時点の話で、時間の経過とともに鈍化する部位は増えて、
直にすべての機能が停止するのだろう。そして当然のように瘴気は彼らにも襲うが、
その頃にはよっぽどのミスでもしない限り、アーチは突破される。

だからメデゥーサは、この障害を越えるかもしれない稀璃華と、
それでも何をやってくるか予想できない叡肖に警戒し、いつでもカウンターを狙えるように構えた。

>>299
露希へと意識を向けていた大蛇であったが、
自身の下に近づく体温を感じ顔をそちらへ向け、下を震わせて威嚇した。

それによって僅かながらも、露希にとって有効な隙が生じるだろう。

>>300
そして、一瞬とはいえ露希の存在を忘れてしまっていた蛇の目に、
彼女の深い一撃は突き刺さる。
剣先は中枢まで届いて、蛇はばたばたと部屋の中でもだえ苦しんだ。
しかししばらくして、こちらのほうも蛇も動きを止めた。

稀璃華へと噛み付き、巻きつこうとした蛇たちの数匹はもろに、
彼女から生え出した棘に突き刺さる。
その様を見て他の蛇たちは躊躇し、
懸命にも攻撃を仕掛けた蛇のできたことも、身を挺して足に絡みつくだけ。

そして攻撃も防御も仕切れなくなった蛇のアーチは、
先ほどよりもあっさりと突破できてしまうかもしれない。

302叡肖「」 黒蔵『』:2011/08/07(日) 18:39:51 ID:1gBuqmPQ
>>299-301

ばん!

何かを叩くような鈍い音と共に、蛇の群れを掻き分けて叡肖が現れた。
叡肖の4本腕には色素胞の文字「雷」が、薄らいで消えてゆこうとしている。
ちょっぴり焦げてぴくぴくしている黒蔵をぽいっと投げ捨てて、
身軽になった衣蛸はその長い腕を天井へひゅっと伸ばした。

「殿下みたいには扱えないけどね、接触してゼロ距離でなら、
 お兄さんも電気鰻の真似事くらいはできるんだよ」

蛇の群れの中へ犠牲にした腕はまだ使い物にならないし、
身体を支える足も覚束ないが、部屋の中ならば移動のハンデにならない。
腕の吸盤で天井に吸い付いて、叡肖は天井付近に身体を引き上げる。
4本の蛸の腕の吸盤で吸い付き天井を這って移動する姿は
さながら蜘蛛のようである。

天井から叡肖が狙うはメデゥーサの背後、稀璃華と挟み撃ちにするつもりである。

(盾としてさらに蛇を呼び出すくらいはするかな。
 そうでなければ…あの目を見てやろうか)

衣蛸の藍色の眼が企みを潜ませてぬらりと光る。
悪戯っぽく釣りあがった口元を、その舌でぺろりと舐め、叡肖はその筆を自身に走らせた。

303メリー:2011/08/07(日) 19:18:21 ID:c1.PBF/s
>>300>>301>>302

「どういたしましてだよー」
露希にそう言いながら、メリーは周りの状況を確認し

「(メデゥーサのお姉ちゃんはケータイ持ってないかな?だよー?
持ってたら背後を奇襲できるんだよー)」
蛸さんから預かってたケータイの電波をかいし、メデゥーサがケータイを持ってないか確認するだろう。

304露希「」&稀璃華『』:2011/08/07(日) 19:28:32 ID:HbHPxpxY
>>301-303
「ふうっ・・・。あっ、黒蔵君!」

一通り辺りを見渡すと、焦げた黒蔵が投げ捨てられていた。
自分達を狙う敵は片付けたので、黒蔵へと近づくだろう。
「仮にあったら・・・気をつけるんだよ、メリーちゃん。」
携帯に入るメリーに注意した。

『メデゥーサさん、私達を舐めたこと、後悔させてあげようか?』

体を振り、辺りの蛇を退かせる。それをメデゥーサの前で見せて挑発する。
多少、稀璃華に注意が向けられれば、叡肖も挟みやすくなるかもしれない。

305夜行集団 メデゥーサ:2011/08/07(日) 22:52:44 ID:bJBnsqT6
>>302
アーチの蛇のうち、叡肖の電撃を浴びた部分の蛇たちは、
哀れな不幸の黒蔵と同じように痙攣し、反撃などできない状況となった。

「前門の石塔、後門の蛸。
 ふふ、窮地と言ったところかしらぁ?」

背後に迫る叡肖の姿を、別の髪の蛇によって確認し、
そちらに振り向くことなく稀璃華に目を向けたまま、くすりと笑った。
別段彼女に策があるわけではないのだが、それでも片意地を張ろうとするのが彼女の性格。
叡肖想定どおり、二匹の5メートルほどの大蛇が彼女の背後を守っている。

>>303
たたずんでいる彼女から、微弱な電波が発生している。
しかし、彼女達の通信手段はアナログ。
メデゥーサは蛇を伝達役として、あの農家は虫の知らせを伝達手段としているほど。
つまり、彼女達が携帯電話なんてものを持っているはずが無い。
坊ちゃんから預かったそれ以外を除いて。

>>304
「あらぁ?たかがこれごときで、
 勝った気になっておられるのでぇ?」

稀璃華が強気な態度に出たことで、
プライドの高いメデゥーサは彼女の挑発に乗ってしまう。
しかしそれでも叡肖への警戒心はある、が、
若干そちらへの重要度は少なくなっていることは否めない

306叡肖「」 黒蔵『』:2011/08/07(日) 23:09:44 ID:1gBuqmPQ
>>303-305
(ふむ、蛇の護りのほうか)

大蛇は2匹、蛸の腕は4本。
ならば、叡肖はまず2本の腕でそれぞれ蛇を抑え、もう2本の腕で蛇に文字を記すまでである。
2匹の蛇はそれぞれに「相思」「相愛」の文字を記された。
放っておけば性別関係ナシに2匹でデートにでも行きかねない。

(あとはお幸せに〜)

そして叡肖はメデゥーサの背後を取ることができれば、天井から一本の蛸の腕で逆さまにぶら下がり、
人の手でその肩をとんとん、と叩くつもりだ。
こちらを振り向かせようとの魂胆なのである。

307メリー:2011/08/07(日) 23:25:45 ID:c1.PBF/s
>>304>>305>>306

メデゥーサの持ってるケータイの電波を察知し、メリーは電波を介して移動する。

狙うは《彼女の背後》。蛸に肩を叩かれ振り向いた時の背後。もしくは振り向かない状態の背後。
ケータイにメール着信が来たと同時に彼女は現れる。

「ワタシ メリーサン……イマ アナタ ノ ウシロ ニ イルンダヨー」
そう言って現れた瞬間、右手に持った包丁で不意打ちの一刺しを放とうとするだろう。
ただ…メデゥーサの頭の蛇に気付かれたり、ケータイの振動もしくは着メロにより気付かれたりするかもしれない。

だがあくまで不意打ちによる相手の隙を作るのが目的である。

308露希「」&稀璃華『』:2011/08/07(日) 23:29:35 ID:HbHPxpxY
>>305-307
『私はただ、露希に戦えって言われたから戦っただけ。勝ちも負けも知らないな。
・・・で、この人どうすれの、叡ちゃん。』

戦うことしか聞いてないので、判断をすることはできない。
やはりここは誰かに聞こうとしたところ、叡肖がいたために叡肖に聞いた。

『まだ、策があるのか?なぜ余裕ぶっているんだ?』
無防備になった稀璃華は、ゆっくりとメデゥーサの前方から近づいて来る。

309夜行集団 メデゥーサ:2011/08/07(日) 23:39:28 ID:bJBnsqT6
>>>>306
叡肖に捕縛され、じたばたと激しい抵抗をする二匹。
それでも彼にその文字を書かれてからは、その抵抗は激しさをなくし、
しばらくしてから二匹はお互いを、なんというか良いムードで見詰め合っている。

「な、なんでですのぉ!?」

それゆえに簡単に叡肖に接近され、肩を叩かれたときメデゥーサは驚き、
蛇の目で確認したとき目に映った驚愕な光景に振り向かざるおえなかった。

「あ、貴方。なにをなさったのでぇ・・・?」

今だ驚きが抜けず、かすれ声で叡肖に問いかけた彼女。
その目線は彼に注がれ、戦闘の中では大きすぎる隙が生まれていた。

>>307
驚愕の後、メデゥーサが心にゆとりを作る前に、
メリーによる都市伝説の強襲が迫る。

「と、都市伝説風情がこのわたくしに・・・わたくしに!!」

あまりにも虚をつかれたので、いくら彼女といえど反応が送れメリーの刃は、
それでもなんとかかわした彼女の首元に切り傷を刻む。
首元に感じる痛み、そして小馬鹿にするような奇襲の連続に、
ついに彼女は怒りをその目に宿し数匹の蛇を、
致命的な威力の蛇をメリーの喉元へと凄まじきスピードで放った。

>>308
一歩一歩近づく彼女。
その顔には怒りかそれとも驚きか、どちらにせよたらりと冷や汗が伝る。

「策は無くとも貴女ごときに余裕をなくすほど、
 わたくしは追い込まれてはおりませんわぁ」

先に何度もそうしたように、彼女は髪の蛇を稀璃華へと差し向ける。
しかし今までとは違って彼女が活力、
つまり彼女の妖気を直に注いだ蛇たちは活性化し、
その牙は鋭く、石である稀璃華の体にもやすやすと、噛み跡を刻むことができるだろう。

310叡肖「」 黒蔵『』:2011/08/07(日) 23:43:38 ID:1gBuqmPQ
>>307-309
「メリーちゃん、避けてな!」

メデゥーサの目を見たものは、石になる。
人の手の片手でポケットの穂産姉妹を抑え、もう片手でメデゥーサを叩いた衣蛸は、
メデゥーサが見上げた途端に、そのポーズのまま石化した。

当然、そのままメデゥーサにダイレクトヘッドアタックである。
メデゥーサにとっては頭上から蛸の石像が落ちてくるに等しい。
持ち腕の半分を出している叡肖は、半分は人の姿を残しているとは言え、十分でかい。
ちょっと避けて動いただけでは、その下から回避しきることは少々難しそうだ。

重い音を立てて叡肖が床に落ちれば、徐々にその石化は解けてゆくだろう。
その胸元にあらかじめ記された文字は、「石化解除」であった。
一度石化したが故に、その文字の効果が発動したのである。

「いやー、こういうガキっぽい遊び久々。
 床にも酷くぶつけた筈だけど、さすが石頭だなんともないぜ!」

けろりとした表情で笑いながら立ち上がる遊び人は、まだまだお遊びのつもりである。
ポケットの中の穂産姉妹も無事だったようだ。
しかし、メデゥーサの背後に現れたメリーは、無事なのだろうか?

稀璃華に問われて、叡肖は肩をすくめる。

「とりあえず、君が彼女を捕まえたら勝ち、でいんじゃね?」

今メデゥーサがどうなってるかは、知らないのだけれど。

311メリー:2011/08/07(日) 23:51:58 ID:c1.PBF/s
>>308>>309>>310

「バイバイだよー」
不意打ちの成功を確認せずメリーは再び消え

露希の近くにある蛸さんのケータイが鳴り

「ただいまだよー」
そのケータイからメリーが出て来る。なんとか巻き添えを喰らわず範囲から抜け出した。

312零なか:2011/08/08(月) 00:04:40 ID:BQ990e1A
>>309-311
『じゃ、私も遠慮なく行こうか。』

稀璃華のサイドテールにはシュシュがある。
そのシュシュを髪から取って、妖気を入れればどうなるだろう。
それは一本の細い棒になって、先端は尖り始めた。

『この槍で、貫いてやるよ。(この蛇たちが男だと思うと、せつない気分になるが。)』

差し向けられた蛇の口を狙いに、それを突き刺そうとした。
もしこれが成功すれば、叡肖の言うとおり捕まえるだろう。

『…にしてもアレは痛そうだな。両方とも。』

「おっかえり♪怪我して無いよね、よく頑張ったよ!!偉いぞぉ」

携帯から出てくるメリーを受け止め、ぎゅっと抱きしめた。

313夜行集団 メデゥーサ:2011/08/08(月) 00:09:28 ID:bJBnsqT6
>>310>>311>>312
蛇も意識も、完全にメリーへといってしまった時、
隙だらけな彼女の頭は叡肖に強くひっぱたかれ、上体ごと大きく揺らぐ。

「なにを・・・。

 な!?」

衝撃で目に星を飛ばしながら、顔を上げて彼女が見たものは、
今まさに自分を押しつぶさんとするとても大きな石像であった。

「お、重!?」

流石に目の先80cmにまで迫られて、よけられるはずが無い。
石像は彼女の顔面へとクリーンヒットし、
そのままの勢いで床と叡肖とで彼女の全身をプレスした。

本体である彼女自身が、多大なダメージを負ったことで末端の蛇たちは、
当然弱体化し稀璃華の槍にやすやすと串刺しになる。
全てが貫かれたため、後の追撃は無い。

314叡肖「」 黒蔵『』:2011/08/08(月) 00:18:54 ID:1gBuqmPQ
>>311-313
「俺の愛が重すぎたのも、君が美しすぎるからだよ。ホント、美しいって、罪だね」

ギャグだか皮肉だかわからない台詞を芝居がかった演技で吐きながら、
ふざけつづける叡肖は筆を取り出す。

このまま誰も止めなければ、鬼畜な衣蛸はメデゥーサが宣言したとおり、
稀璃華が捕まえた彼女の項に、実にえげつない文字「蛙化」を記すつもりなのである。
…彼女の召喚した蛇がまだ数匹、ここに居るというのに。

この悪い魔法使いに蛙になる魔法をかけられる前に、メデゥーサを救う騎士は現れるのだろうか?

315メリー:2011/08/08(月) 00:24:23 ID:c1.PBF/s
>>312>>313>>314

「わふっ♪だよー」
露希に抱き着かれ、うれしそうにする幼女。

「けど油断はできないんだよー。もしかしたらメデゥーサのお姉ちゃんの仲間が来るかもしれないから………ってなんかメデゥーサのお姉ちゃん大変な事になってるんだよ…」
一時的に石になった蛸さんに押し潰されたメデゥーサに、更になにかしようとする蛸さんを見て
敵ながらもメリーは同情するのだった。

316零なか:2011/08/08(月) 00:33:22 ID:BQ990e1A
>>313-315
『な、なんだよ。もっと勢いがあると思ったのに。
この槍戻すのに2時間は掛かるんだぞ、もう。』ぷんすか

ぷんすかぷんした稀璃華は叡肖を止める訳がない。
よって騎士にはならなかった。

「そうだよね。でも…あの状態で仲間を呼べないよね?」

苦笑している露希も助けようとはしなかった。

317夜行集団 メデゥーサ:2011/08/08(月) 00:40:56 ID:bJBnsqT6
>>314
「ふふ・・・お嬢さん。
 わたくし、貴女を舐めていたようですわぁ。こんなことでしたら、
 最初から加減などしなければよかったと後悔しておりますものぉ」

むくれる稀璃華に、メデゥーサは力なく微笑んだ。
いくら彼女が伝説の妖怪といえど、
身体的な防御力、という観点に立ってみると他の妖怪達と大差は無い。
叡肖の一撃は重く、彼女の体のあちこちの骨は折れ、両足はあらぬ方向へ曲がっていた。

「・・・はぁ・・・はぁ。
 まさか・・・皆様が・・・はぁ・・・ここまでできなさるなんて・・・
 思っても見ませんでしたわぁ・・・」

掠れた息をなんとか体から吐き、口からは血を流して倒れたままのメデゥーサ。
叡肖が近づいても逃げるそぶりは無く、寝そべっている。

「ふふ・・・約束ですものぉ・・・。さぁ、好きなようになさい?」

自暴自棄で笑い、叡肖からそっぽをむいた。

「ですがこの勝負・・・わたくしの勝ちですわぁ・・・
 貴方の元にいるはずの・・・彼女達を御覧なさいなぁ?」

しかし彼が近づききってから、彼女はにやりと悪意をこめて笑う。
そして叡肖の、穂産姉妹をしまったはずの場所から、砂がこぼれていた。

318叡肖「」 黒蔵→巴津火『』:2011/08/08(月) 00:53:33 ID:1gBuqmPQ
>>315-317
叡肖は零れる砂を見て、氷亜を見た。

(だからさっさと死なせてしまえば簡単だったのに)

しかし、そうしなかった叡肖もなんだかんだ甘かったのだ。
次はもう甘くしない、と心に決める。

「どうやら彼女達は逃げたらしいね。 氷亜殿は、これからどうしたい?」

メデゥーサを捕獲するまでは済んだ。
衣蛸は手早くメデゥーサを『蛙化』すると、エメラルドグリーンのその小さな蛙を掌に納める。

「行く先の手がかりがここに活きているけどさ」

叡肖は後で彼女に傷を治す薬を与えるつもりだが、この姿では蛇の召喚はできまい。
そしてようやく黒蔵が起き上がってきた。

『何なんだ一体。頭はくらくらするし、身体は焦げ臭くて痺れているし……』

不機嫌そうに起き上がったのは、巴津火の方だった。

『蛸じゃないか。ボクのご飯まだ?』

どうやら腹時計で目を覚ましたところ、らしい。
その紫の瞳が、エメラルドグリーンの輝きを見つけて輝いた。
じっと叡肖の掌のそれを見つめて、裂けた舌先で舌なめずりまで始めている。

319メリー:2011/08/08(月) 01:03:59 ID:c1.PBF/s
>>316>>317>>318

「最初から潜んでる可能性もあるんだよー…」
そうメリーは周りに警戒しながら露希に言うが


「!?
しまっただよー」
蛸さんの袖から零れる砂…つまりやはり他に誰かいる可能性があるのだ。
そう考えたメリーは砂の行く先を見ようとする。

「露希お姉ちゃん。砂を使う外国の妖怪で思い浮かぶのはなんだよ?」
メリーは妖怪の種類には詳しくない。ましてや外国ならなおさらだ
だから近くにいる露希に相手の予想をしてもらおうとする。

「はつびー!ちょうどいいんだよー。今から叡肖お兄ちゃんに協力してだよー。協力してくれたら夕お兄ちゃんがまたご飯奢ってくれるんだよー(夕お兄ちゃんごめんだよー)」
ここでまさかの田中くんに不幸!!
まあ、神社の神を襲う奴を捕まえたら奢る約束してるから、あながち間違ってないのだが……

こうして本人の知らぬところで田中くんの奢りが確定された!

320零なか:2011/08/08(月) 01:14:26 ID:BQ990e1A
>>317-319
『勝ち?だからそんなのは…』
「アネさんアニさんがいない!」

蛙になったメデゥーサ見て、少しだけ可哀そうだとは思ったが
関係ない赤の他人なのでそれほど深入りはしなかった。

「外国の砂妖…サンドマンって妖怪を知ってるよ。でも…何処へ…?」

321夜行集団 メデゥーサ:2011/08/08(月) 01:18:59 ID:bJBnsqT6
>>318
叡肖のこちらへの目線を感じ、
氷亜はゆっくりうつむきながら首を横に振る。

「違うんだ。でも、僕の説明不足が原因だから、先に謝っておくよゴメン。
 君は早く殺しておいたほうが楽だ、と言ったね?
 でもそれじゃあだめだ。それこそ蛙になっちゃった彼女の思う壺さ」

こつこつ、と靴の音を床で響かせながら、
叡肖から零れ落ちた砂のほうへ歩み寄る。
そしてそこで肩膝をついてしゃがみこみ、砂を片手で掬い上げた。

「アネさんアニさん、穂産姉妹はね。簡単な言葉で説明すると、半不死身の体を持っているんだ。
 たとえ腕がもがれようと、体中が粉々になろうと、彼女達のご神体があれば、
 何度でもどこでもだって復活できる。

 例えばここで破壊されて、彼らの拠点で復活させることだってできてしまうんだ」

つまりメデゥーサは、最初から彼女をここから救い出そうなんて考えておらず、
彼女達を破壊して、そのまま自分も逃走する気だったのだ。
叡肖が懐を探れば、役目を果たして死に絶えている、
いつの間にか忍び寄った小さな蛇を見つけるかもしれない。

>>319.>>320
「メリーちゃん、アネさんアニさんは、逃げ出したんじゃない、
 粉々になって、この場から一度消失したんだよ」

無力感と、そして自身の説明のいたらなかったことを悔やみ、
下へ視線を落としたままメリーに話しかける。

「今から探してもここにはいない。
 だって今この世界に、アネさんアニさんはご神体以外存在していないんだ」

氷亜の姿に、蛙となったメデゥーサはさも満足そうにその姿でにやりと笑う。
その姿はいかにも挑発的で、
むしろ巴津火に食べてくれ、とでも言っているようだった。

322叡肖「」 巴津火『』:2011/08/08(月) 01:29:59 ID:1gBuqmPQ
>>319-321
「つまり、神体はここにないのか。
 氷亜殿がそれを知りながらこの二人の拘束しかしていなかった、というのも俺には解せないね」

(さっさと話せばいいものを。この女の手伝いした方が面白かったかな)

夜行集団はまだ何か隠しているだろう。叡肖は氷亜にも少なからぬ不信感を持った。

「それなら殿下、これ食べて良いよ。そのかわり」

やたっ!と蛙になったメデゥーサをひったくろうとした巴津火の手から、叡肖は自分の手を
素早く遠ざけた。

「食べる時にコレの記憶もできるだけ多く受け継いで、皆に教えなさい」

その為にはできるだけゆっくり、じっくりと味わう必要があるので、叡肖の要求は酷く残酷でもある。
しかし、食べて良いと言われた巴津火は、力いっぱい首を縦に振っている。

323メリー:2011/08/08(月) 01:36:15 ID:c1.PBF/s
>>320>>321>>322

「なるほどだよ……
ちょっと待ってだよ?まさか坊ちゃん達が神様殺してまわってるのはお姉ちゃん達の御神体を手に入れる為だよ?
神様たちが御神体に結界をはってるんだよ?」
そう考えればつじつまがあうのだが…果たしメリーの考えはあってるのかメデゥーサをチラ見する。

「…お兄ちゃんは何処まで知ってたんだよ?」
とりあえず事情を知ってるのか?と氷亜に聞いてみる事にした。

324露希「」&稀璃華『』:2011/08/08(月) 01:44:18 ID:BQ990e1A
>>321-323
「一時的な消失…。でも御神体があれば…。
…氷亜さん、何か知ってるの?」

『(確かに結界を張っている神が殺されれば結界は無くなるとして。
その御神体を手に入れて…どうするんだ?結局、何がしたいんだ…。)』

姉妹との付き合いの長い氷亜ならば、必ず何かを知っているかと思った。
そんな氷亜に詰め寄り、露希は問う。

325夜行集団 メデゥーサ:2011/08/08(月) 02:02:49 ID:bJBnsqT6
>>322
「おいおい、それじゃあどうすれば彼女達を止められたって言うんだい?
 結界を張ったって、能力を封じたって体が崩壊した時点で、
 彼女達の逃走は成功するって言うのに?だから彼女に近づくなって言っていたのに?」

叡肖の言葉に、少し投げやりな風をしてソファーに座り込む。
しかしその実心は冷静で、鈍感な彼が珍しくも彼の手下を使い、
すでに手下のいる全山脈、全地域に穂産姉妹の妖気が集中する場所を探すよう、
近くにいた彼の側近たる妖怪に指示を出していた。

>>323
―ふふ、その通りですわよぉ、賢いお嬢さん?
 穂産姉妹は死を選びたくとも、その自身の神体との能力のせいで容易には死ねませんのぉ―

蛙が短く、ゲコ、と一鳴きすると、全員の頭の中にその声が響いた。
いくらその身が蛙となろうとも、腐っても大妖怪。
念動力によってその場にいる全員に、彼女は意思を伝えることができるらしい。


>>324
露希の問いかけに、側近に命令を下してから黙っていた氷亜は、
ぱっと口を開いて喋りだした。

「僕や、特に夜行集団が知っていることはごく僅かなことばかりだよ。
 あのアネさんアニさんは、かたくなに自分の過去を隠していたからね。

 まず、穂産姉妹含む、坊ちゃんとやらを中心とした集団は、
 別段西洋妖怪ばかりではない6人ほどの集団らしいこと。
 そして、その目的の一番最初の段階は、穂産姉妹のご神体を手に入れること。
 最後に、これを知っているのは僕くらいだけど、
 彼女達が姫に喋っているのを盗み聞いたんだ、自分達の行うことは、壮大なペテンだ、と」

でもこれ以上は知らない、と氷亜はため息交じりに締めた。

326叡肖「」 巴津火『』:2011/08/08(月) 02:10:57 ID:1gBuqmPQ
>>323-325
『神様?ご神体?そっちも美味しそうだな』

巴津火がこれ以上余計な事を言う前に、その口に蛙と化したメデゥーサを叡肖が放り込む。
歯の間でぷつんと弾けてとろりと溶けてゆく感触と、その旨みにうっとりとした巴津火は、
しばし無言になった。
蛙と化してはいるが、蛇妖という意味では同族である。
その旨みはかつて、同じ舌で黒蔵が味わった同族食いの味でもあった。

「一番最初、ね」

叡肖が少し皮肉めいて氷亜の言葉を繰り返す。
それならその坊ちゃんとやらを手助けしていったほうが、落ちが着くまでの道は短そうだ。
彼らが他にも手に入れたいものがあるというのなら、その神体を壊すとは限らない。
むしろ、全てを集め終わるまでは、姉妹の神体も無事なのかもしれない。

まだ押し黙ったままの巴津火は目を閉じる。
じんわりと力が染み透って来る。己の力として、それを思うままに操れる。
メデゥーサの力が巴津火のものに変わってゆくその様子を、叡肖は腕を組んで見つめていた。

(少なくとも二人をあの女と行かせたよりはマシな結果だな。
 これで殿下も少しは育つし情報も得られるんだ)

坊ちゃんの正体と、日本神話人世第34章禁伝第2項について、何か巴津火の得る情報はあるだろうか。

327メリー:2011/08/08(月) 02:21:19 ID:c1.PBF/s
>>324>>325>>326

「……立ち悪すぎなんだよー。私を産み出した奴くらにだよ」
思い浮かべるは自分を作りだし、なんらかに利用してる《青行燈》。
アレが何の為に噂を作りだし、今何をしてるかわからないが…それなりの悪意をメリーは感じた。

そして氷亜の話を聞いて

「お姉ちゃん達を抜かすと4人って事だよ?坊ちゃんとメデゥーサのお姉ちゃんとマンドラゴラのお兄ちゃんと……後一人いるんだよー」

「坊ちゃんの正体がわかれば…っていっても日本の古い妖怪の神様クラスの可能性が高いんだよ?」
思い出すはメデゥーサが言ってた《日本神話》…つまりはその時から生きてるモノの可能性があると…

「叡肖さん。ハツビー。何かわかったら教えてだよー」

328露希「」&稀璃華『』:2011/08/08(月) 02:30:57 ID:BQ990e1A
>>325-327
「ペテン…。そんなに隠したかったことなんだね…。」

何やら事は余程重要な事なのだろう。
でも氷亜の言葉の中にヒントがあるようにも聞こえた。

『神様クラスとなった場合、かなり厄介だな。
……場合、じゃなくてそうかもな。』

329夜行集団 メデゥーサ:2011/08/08(月) 02:37:32 ID:bJBnsqT6
>>326
蛙となって表情は読み取れなくとも、
彼女の残り僅かに残っていた妖気が、彼女の精神にある悲壮を感じさせていた。

―自画自賛して蛇にされて、守ろうとしたら蛙にされて。
 わたくしは一体、なにをすることが正解だったのでしょう?―

そう絶命する前に彼女は言い残し、巴津火の口へと放り込まれた。
そして彼女の命が潰えたとき、巴津火の頭の中にはさまざまな情報が溢れ出すだろう。

最初は美貌を讃えた自分が怪物となる記憶、そして英雄に倒される記憶。
しかしその先へと続けば続くほど、その記憶は混濁し、読み取りづらくなっていく。
それはまるで、何者かの意志によって改ざん済みのデータのようで。

だが、それでも巴津火は日本神話人世第34項の、
部分掛けた記録と坊ちゃんの妖気は知ることができた。

―大きな力を手に入れた二柱の神は、
 人々に結実豊作と、子宝児童安全の恵みを与え、より江戸の人から信仰を集めていました。
 しかしそんな優しい神々にも憎い存在があったのです。
 それは、妖怪と人との垣根を越え、固い愛によって結ばれているとある夫婦でした。

 結実の神であるのに、子供を産む事の叶わない二柱の神はそんな夫婦を逆恨みし、
 彼らの出産の際、とある呪いをかけました。それはその時生まれた子供は、怪物になると言うものでした。
 そして彼女達の思惑通り二人には怪物が生まれ、二人は悲しみのあまり死んでしまいました。

 呪いの成就に喜んでいた;k≫k;卯≫/yンでしたが、
 その所業に天界の神々は怒り、彼女達から神格を奪ってしましました。
 そして神々は、その恐ろしく強大な力を持った怪物に使命を下したのです。
 それは−成熟した後、お前から全てを奪った;k≫k;卯≫/yンへ正義の鉄槌を与えよ−
 というものでした。 ―

330叡肖「」 巴津火『』:2011/08/08(月) 02:52:29 ID:1gBuqmPQ
>>326-329
長いように思えた時間の後、ようやく巴津火が目を開けた。

「氷亜殿、水を少し貰いたい」

叡肖がトレイにコップから水を注いで差し出すと、巴津火はそこに指を浸す。
そこには巴津火の得た記憶が映し出されていった。

「天界がらみかよ」

それを見て呆れたように叡肖が溜息をついた。
巴津火なら天界へ上がって直談判する資格もあるのだが……いかんせん、まだ幼い。
天界の神々に交渉する技術もともかく、まだ一人で天に昇る力すら蓄えていないのだ。

「実のところ俺は、この『坊ちゃん達』の手伝いを皆でした方が、出し抜くチャンスもあると思うがね」

少なくとも相手を知り、詳しい目的とその手段も知ることができるのだ。

「江戸期ってことは、まだせいぜい400歳ちょっとか。確かに坊ちゃんだな」

よしよし、と巴津火の頭を撫でる叡肖。今回はちゃんと巴津火が役に立った。

(それに、上手く行けば殿下に坊ちゃんを食べさせてやれそうだ)

巴津火はまだまだ成長過程である。栄妖もたっぷり必要なのだ。

331メリー:2011/08/08(月) 12:19:25 ID:c1.PBF/s
>>328>>329>>330

ハツビーが得た記憶が映った水を見て

「……神様より厄介だったよ…
……それにこの話…なんか夜お姉ちゃんと澪お兄ちゃんが見たらショック受けそうだよ」
その夫婦とその子供の話を聞いて悲しそうな顔をするメリー。


「けど…なんかひっかかるんだよ…
お姉ちゃん達に正義の鉄槌をくわえると言うのに……なんで神様たちはお姉ちゃん達の御神体をワザワザ結界をはっているんだよ?コレじゃあまるで御神体を守ってるみたいなんだよ?
それにお姉ちゃん達を破壊するだけなら、ワザワザ結界はってる神様たちを殺してまわる必要もないんだよ?
それに…正義の鉄槌ならなんでマンドラゴラのお兄ちゃんは自分達の行動を悪って言うんだよ?」
メリーは疑問を感じた。
話を聞くかぎりでは姉妹が悪いのだが……ソレならば何故姉妹を完全に閉じ込めなかったのか?なんで結界をはってる神様をワザワザ殺し回るのか?謎だらけである。
それに《ペテン》というのも気になる。

「まさか……復讐対象はお姉ちゃん達以外にもいるんだよ?」
ポツリとそう呟き

「私は反対だよー。確かにソレは速い方法かもしれないけど…相手が素直に教えるとは限らないし危険なんだよ」
叡肖の提案にメリーは首をふった。

332露希「」&稀璃華『』:2011/08/08(月) 13:06:18 ID:HbHPxpxY
>>329-321
『お・・・おい、なんだよコレ!?天界が相手じゃあ、私達は何も出来ないじゃないか!』

「・・・フォードさんなら・・・これをどう解くかな。」

ダンっと机を叩き、少し悔しそうな表情をする。

『でも叡ちゃん、坊ちゃんを手伝うって言っても不信がられないか?万が一、こちらの目的もばれたら・・・』

「でも稀璃華、こちらから近づかないと相手側の情報は得られないよ。叡肖さんの意見はいいと思う。

メリーちゃん、ボクもまだよく分からないけどね。
時には危険を犯してでもしなきゃいけないこともあるんだよ。それだけは頭に入れておいてね。」

首を振るメリーを優しく撫でる。


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