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イベント優先スレ

252夜行集団:2011/08/06(土) 02:13:18 ID:d.Sq2D9c
>>249
黒蔵の言葉に、虚冥は少しだけ顔をのぞかせようと思ったが、
氷亜の強い立ち入り禁止の言葉を思い出して諦め、ゆっくりと席につく。

氷亜の予想は当たって、この部屋の空気には言いようのない緊張感。
もはやぴりぴりとした雰囲気を発している穂産姉妹が、
叡肖の氷亜へ向けた言葉に小さく反応し、下唇をかんでいた。

「そうだね、言われてみればアネさんアニさん。
 どうして ―旅に出ます― の一嘘もつかなかったの?」

叡肖の言葉に隣を交互に見やって、氷亜は馬鹿にしたように賛同する。
その顔には、少しの怒りが垣間見えて。

『・・・それは・・・この街から出て行ける者の嘘だ・・・』
「でも私達は、この街から出てはいけないんです・・・
 この街でしなくちゃいけないんですよ・・・」

しかし穂産姉妹はその問いに、
諦めの匂いを混じらせながら返答を呟く。

>>250
「・・・。」

先まで危うく、感情が爆発してしまいそうになるほど、
心の火が燃焼してしまったいた。
しかしその日子神の炎は、メリーの涙で消し止められる。
いまだ燻り続ける雨子神とは違って。

『忘却は・・・死・・・。でも・・・そんなことは知っているよ・・・
 だから忘れて欲しいんだ・・・僕達は死ななくちゃいけないのだから・・・

 忘れるのは・・・つらい。忘れられるのも・・・つらい。
 でも・・・僕達は・・・僕達のことは・・・
 覚えている方がつらいんだ・・・忘れないほうが悲しいんだ・・・

 自己満足じゃない・・・だってそれで・・・みんなが救われるんだ・・・』

眠気ではなく、本当に言葉につまり、
それでも何とかして声に出した雨子神の響きは、寂しく部屋にこだまする。

>>251
「満足しますよ。未練はあっても、天国にはいけないだろうけど、
 それでも満足はできます」

火は消えてもまだ目には確固たる意思。
その瞳孔は強く、露希へと向けられている。

『許しては・・・くれないと思う・・・。
 それが僕たちが何も言わず・・・消えた理由・・・。』
「それと、白龍たちですか・・。
 実はあの時、慮ってなんていませんでした。
 なぜなら貴方達がやってくるのを知ってたんです。妖気を察知して。」

そこで日子神は自棄的に笑った。

「どうせならと、白龍にしかけるところだけあなたたちに見せて、
 嫌われたかったんです。敵だと思われたかったんです。」
『だって・・・その方がいなくなっても悲しくないよね・・・?』


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