したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | メール | |

テロを根絶するためには・・・・

1⊂(・Θ・)⊃Piyo:2004/09/14(火) 19:34
初めまして⊂(・Θ・)⊃Piyoと申します。
以後よろしくお願いします。

さて、チェチェンでの学校占拠事件が最悪の終結となりました。
各メディアでは連日、被害にあった女性や子供達の映像が流れていました。
それらは総じてテロリストの非情さを訴えています。
でも、私の目はそれを冷ややかに見つめていました。
チェチェンでは、94年12月のロシア軍侵攻以来、何度もあった光景だからです。

今、各国・各メディアは盛んに「テロ根絶のために、テロとの対決」を叫んでます。
しかし、果たしてそれでテロを根絶できるのでしょうか。
9.11以来、「テロには屈せず、断固対決」世界中がそう叫んでいます。
しかし、むしろテロの有効性が立証され増加傾向にあるように思えるのです。
本当にテロを根絶したいのであれば、
我々は今一度問題の本質を見つめ直すべきではないでしょうか。

●「いかなる理由があろうと、女子供を人質に取り、殺害することは赦されない」
では、第2次チェチェン戦争でロシア軍が無差別爆撃でチェチェン市民を
殺害したことは赦されるのでしょうか。
宣戦布告もなく、いきなり市場に爆弾を落とし市民を虐殺することは赦せますか。
イスラエルでパレスチナ人が差別、弾圧、虐殺されていることは赦されるのでしょうか。
テロリストはこう思っているでしょう。
「先に手を出したのは奴らだ」

●「非対称型の新しい戦争形態」
そう言われて久しい。しかし、本当にそうでしょうか?
テロを行う側は、軍事的にも経済的にも圧倒的に劣勢にあります。
まともな軍隊を組織できず、ゲリラ(武装民兵)主体による抵抗組織が精一杯です。
今回の旅客機爆破テロを見ても、パレスチナでの自爆テロを見ても、
自爆テロを行う人は、ほとんどが生きることに絶望した一般市民です。
民間人が戦うには軍隊は強すぎて相手にならない。だから守りの薄い民間人を狙う。
テロを行う側にすれば、民間人が民間人を攻撃するのだから対称な戦いでしょう。
テロを行う側は、民間人も抵抗組織も差別と弾圧にさらされています。
また、メディアに対する影響力も弱いですから、
宣伝戦で悪のイメージを植え付けられてしまいます。
軍隊に任せて安全なところから自分たちを弾圧している敵国の民間人に、
自分たちの境遇を知ってもらい、弾圧をやめてもらうためには、
民間人を狙うことは仕方がないことなのではないでしょうか。

テロリストVS軍隊ではなく、国家(民族)VS国家の戦いと考えれば、
非対称とは言えないのではないでしょうか。
一部の犯罪者の仕業にしてしまうのは、問題の本質のすり替えだと思います。

●「いかなる理由があろうと暴力で要求を通すことは許されない」
これは、その通りでしょう。
もしそれを許せば、強者が弱者を支配することを容認することにつながるからです。
しかし強者の弱者に対する弾圧を無視して、弱者の抵抗のみを非難するのであれば
テロはなくならないと思います。

民間人、女子供、無差別・・・・一般にテロはこういった理由から否定されます。
しかし、調べてみればわかる。テロリスト達も軍隊によって家族を失っているのです。

9.11が起こったとき、私も怒りと悲しみにテロリスト達を憎みました。
今も、無差別テロという手段を悲しく思い、否定されるべきだとは思います。
しかし9.11とチェチェンやパレスチナにおけるテロは違うと思います。
9.11は未だに正式な犯行声明も政治的要求もなされていないからです。
差別や弾圧の歴史に根差した民族解放とは分けて考えるべきではないでしょうか。

今の私には民族解放を掲げるテロリスト達を憎むことができません。
テロリストを生み出す状況を憎みます。

みなさんのご意見をお聞かせください。

11イカフライ:2004/09/23(木) 07:39
>「それでは、テロ(ことに無差別テロ)という方法は、どの程度悲惨な抑圧を受けている場合に許されるのか?(そもそも、許されるのか?)」
何事も、基準や許容範囲を示すというのは難しいことと思いますが、その許容範囲に対する「我慢の限度」が、それを覆すための方法の成否の基準にもなっているように思われます。

 許されるか許されないか,というより、そうせざるを得ない状況に追いこまれてしまった(少なくとも当人達にとっては)が為に,「許されない方法」を取ってしまうのではないでしょうか?
 それが、テロはいけないが、テロリストを攻撃することだけでは終わらないというドロ沼を招く様に思えます。

12ε=(。 ̄д ̄。)☆:*:★彡:2004/09/23(木) 07:52
> 許されるか許されないか,というより、そうせざるを得ない状況に追いこまれてしまった(少なくとも当人達にとっては)が為に,「許されない方法」を取ってしまうのではないでしょうか?
 それが、テロはいけないが、テロリストを攻撃することだけでは終わらないというドロ沼を招く様に思えます。

全くその通りだと思います。
彼らは許される範囲でやろうなどとは思っていない。
自分の命すら捨てているのですから。
「人命を粗末にしてはいけない」とか「人権がどうたら」という
「民主主義」教育も無効です。
なぜなら、人命も人権も「民主主義」によって踏みにじられてきたのだから。

13ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/09/23(木) 11:28
心情的には「追い込まれてしまったから可哀想だ」「追い込まれてしまったから仕方がないのだ」「追い込んだ方が悪いのだ」という気持ちはわからないではありません。
子供が犯罪を犯したり、生活苦から強盗をした人に対して「社会が悪いんだ」「政治が悪いんだ」というようなものですよね。それは。

では、社会や政治が悪いのだから、子供の犯罪や生活苦の人の強盗が許されるかというと、許されない。
そうなると、現実的な判断は複数種類必要になりますよね。

1)犯罪を犯した人(もしくは無差別テロを行う人)は、その背景となる事情がなんであれ罰せられなければならない
2)同時に、テロの原因となる環境を改善しなければならない

で、「自分の命を捨てているから、何を言っても無駄。彼らがしたいようにさせるしかない」というのが>>12さんのご意見でしょうか?
しかしそれでは「テロを根絶する方法」としては有効ではないように思いますが……。

そこで、「テロリストがテロに走るのは(子供が非行に走るのは)、テロをせざるを得ないような環境(社会)が悪いんだ」という前提を取る場合、どのような対処法があるとお考えでしょうか?

1)テロリストの言い分を全面的に聞き入れる(スペイン、フィリピンなど)
2)テロリストの言い分を全面的に根絶する(テロという手法を取った時点で、主張の正当性は皆無である、という考え方)
3)テロリストが政治的要求をする相手を根絶する(世界がなくなってしまえばいい)

14ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/09/23(木) 11:44
ところで、>>12では「人名も人権も民主主義に踏みにじられてきたから無効だ」という、聞き捨てならない意見がありますが、テロリストが民主主義に踏みにじられた結果テロに走ったという根拠と証明は?
おそらく「民主主義を標榜する国によって抑圧されてきた」と言いたかったのかなと思いますが、>>12さんは民主主義がテロリストを生む温床になっているとお考えでしょうか?(また、民主主義はテロを回避する有効な手段ではない?)
その場合、民主主義に代わるものとして、どのようなものがあればテロは根絶できるとお考えでしょうか?

命を捨てた者は何をしても許されるのでしょうか?
自分の命を捨てているものは、相手の命を奪ってもいいのでしょうか?
それを正当化することは、テロという戦術(テロは正義の行為でも、やむにやまれぬ行為でもありません。ただの【戦術】です)を肯定なさっているというように受け止めてもよろしいのでしょうか?

さて。
テロといって思い出されることはいろいろありますが、私の場合は「一揆」です。
「抑圧された民衆による暴動」であったり、「竹の先に上書を結びつけた命がけの抗議」であったり、形はいろいろですが。
こうした抑圧された民衆(一揆の場合、多くは農民)が、命を賭してお上に逆らう場合、「条件を聞き入れて貰うこと」または「意見を直接権者(お殿様とか)にお目通りしてもらうこと」を成し遂げた時点で、一揆の主導者(多くは庄屋、名主など地域の農民の元締め)は交換条件として処刑または自殺するということになっていました。
一揆からスタートして「民衆と為政者の戦争」にまでなってしまう例のほうが連想されやすいんですが、そういうのは極稀な例のようですね。

で、テロ。
抑圧された民衆が、正規の手段ではない手段(=テロ)で、抑圧者に対して反抗するという点は一揆と非常によく似ています。
テロによって主張された意見が、仮に認められてしまった場合。(今回で言えば、スペイン・フィリピンのイラク撤退とか)
その場合、「テロという手法は有効である」ということが印象づけられてしまいます。
というより、「テロをしたから言い分が通った」と受け取りますよね。テロリストは。

そうなると、言い分はひとつではないわけですから、この先何か通したい事柄があるたびにテロを起こせばいい、ということになります。
また、言い分は「一人にだけある」わけではないですから、違う言い分や違う通したい事柄がある「別のテロリスト」が、同じようにテロを起こすことで自分たちの言い分を通そうとするでしょう。
そして、事実世界はそういう方向に進みつつあるのではありませんか?

テロリストがテロをするのは、抑圧されているからだ、というのは一つの正論でもあるように見えます。
でもそれを言うなら、抑圧というのは今に始まったことではありません。
他国に隷属させられる歴史を持った国というのは少なからずあるでしょう。
しかし、テロという手段が急激に発達してきたのは、二次大戦中〜二次大戦後の「植民地が独立した後」が大きいのではないかと思います。
(植民地独立の手段としてもテロは大いに効果を発揮したわけですが。スエズ周辺とか)

テロリストがテロをする理由が「独立」であって、それを満たしてやればテロは収まるんでしょうか?
その場合、異なる為政者、異なる法律で細切れにされ、また、その権利を奪い合って内戦に発展しても、外から圧力を掛けるようなことをしない、というのが正しいのでしょうか?
アメリカに倣って、すべての国がモンロー主義になれば、テロは収まるんでしょうか?

なかなか難しいとは思うんですが。

15ε=(。 ̄д ̄。)☆:*:★彡:2004/09/23(木) 17:31
ヤスツさん
>1)犯罪を犯した人(もしくは無差別テロを行う人)は、その背景となる事情がなんであれ罰せられなければならない

少なくとも実行者は、罰せられています。
実行者が罰せられていない例があるのでしょうか?

>で、「自分の命を捨てているから、何を言っても無駄。彼らがしたいようにさせるしかない」というのが>>12さんのご意見でしょうか?

そんな風に読み取れるのですか? 表現力に問題があるのでしょうかね?

>1)テロリストの言い分を全面的に聞き入れる(スペイン、フィリピンなど)

彼らの主張の中の、もっともだと思われることを受け入れた、ということでしょう。

2)テロリストの言い分を全面的に根絶する(テロという手法を取った時点で、主張の正当性は皆無である、という考え方)

イラクの場合において「戦争という手法を取った時点で、主張の正当性は皆無である、という考え方」です。

>おそらく「民主主義を標榜する国によって抑圧されてきた」と言いたかったのかなと思いますが、>>12さんは民主主義がテロリストを生む温床になっているとお考えでしょうか?(また、民主主義はテロを回避する有効な手段ではない?)

「民主主義を標榜する国」が、「民主主義国にするために」といって、一万数千人(実数はもっと多いという説あり)を殺害し、その何倍もの怪我人を出している。
そういう民主主義は、本当の民主主義ではないでしょう? 
「民主主義」(カッコつきに注意)に身近な人が何人も殺され、怪我させられた。
彼らから見たら「民主主義」こそが非民主主義で、暴力で、殺戮でしょう。
「民主主義」を押し付けること自体非民主的なのに、何をかいわんや、です。

>その場合、民主主義に代わるものとして、どのようなものがあればテロは根絶できるとお考えでしょうか?

やっちゃった悪事(アルカイダとイラクとの関係もなく、大量破壊兵器も嘘だったのに戦争した)
は、消すことが出来ませんから、
出来ることは、いろんな形でその罪滅ぼしをする以外にはないでしょう。

>命を捨てた者は何をしても許されるのでしょうか?
自分の命を捨てているものは、相手の命を奪ってもいいのでしょうか?

私の文章力がないのか、あなたの読解力がないのか。
こんな解釈をされるとお手上げです。
彼らは許されるからしているわけでもないし、
私は「いい」とも言っていませんが。

16ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/09/23(木) 18:38
>>15

>そんな風に読み取れるのですか?

>>12だけ見るとそう読み取れますよ。

> 彼らは許される範囲でやろうなどとは思っていない。
> 自分の命すら捨てているのですから。
> 「人命を粗末にしてはいけない」とか「人権がどうたら」という
> 「民主主義」教育も無効です。 ←●特にここ
> なぜなら、人命も人権も「民主主義」によって踏みにじられてきたのだから。

あなたは「命を賭けている。許されたいと思っていない。何をしても無駄」とそういうニュアンスのことを書いていますが。
「人名を粗末にしてはいけない」「人権がどうたら」「民主主義」教育が無効だと言うならば、それを否定している同じ>>12の稿の中で「有効な手法」を示すべきでしょう。
それが示されず、対案なく現状を否定するわけですから、>>12の主張は【何をしても無駄】にしか読み取れません。



それと、実行者が罰せられるのは、実行者が生きて逮捕された場合のみですね。
しかも、逮捕者が出ても、罰せられる(収監者や処刑者)者が出ても、罰が次のテロの抑止効果になっていません。
法治国家に於ける「罪に対する罰」というのは、当事者の行いに対する刑であると同時に、未遂者、実行予備軍に対する抑止の効果を持たなければ意味がありません。
200人殺して、犯人も死んだらそれで罪と罰のバランスは取れているでしょうか?
自爆テロの多くは犯人自身の行為の結果として犯人も死にますが、そうした行為はテロの抑止に繋がっていますか?

>スペインはテロに屈した
スペインは退却行動中にさらに追い打ち攻撃を受けていますね。最初の要求を飲んだのに、追加の要求まで出されています。
テロリストが「暴力による命令」を下し、それに従ってもさらなる暴力とさらなる命令が繰り返されるわけですが、どこまで飲み続ければいいと思いますか?

>イラクの場合
イラクは、「物理的に大量破壊兵器を備蓄する」のではなく、「大量破壊兵器をいつでも迅速に作れる即応体制を整える」という方法を採っていたことが明らかになりましたが、それについてはどうですか?

17ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/09/23(木) 18:50
>>15 へ続き

>民主主義とは?
民主主義というのは、「国民に主権があり、その国(特定の地域)の国民の多数に選出・支持された為政者(民権の代行者)が、政治を行う」という制度です。
ご存じと思いますが、ヒトラー率いるナチスを選出し、支持したのはドイツの国民の多数であり、ナチスは「民主主義の正当な手続きによって生まれた独裁政権」でした。
良い民主主義、悪い民主主義とか、本当や偽物の民主主義というのはないんです。
民主主義というのは、「民の多数派がウンと言えば、それをする」のが民主主義です。
1万人の犠牲者が仮に出ても、10万人がそれを支持すれば正義なんです。それが民主主義ですよ。

少数の聖人や天才、エリートによって大多数の愚民が統治されるという制度というのもありなのかもしれませんが、聖人や天才やエリートなど個人の資質に依存する人治主義は、恒久性がありません。
だから、「王様の言うとおり」や「大師の言うとおり」ではなく、「多数決でみんながいいと思った方法」を選んだ方がマシ、というのが民主主義なわけでしょう。

その中で、「10万人がいいと思った方法を受け入れられない1万人はどうすべき?」というのが、テロ(少数者による多数者の逆支配を正当化するための暴力)の正体なんだと思いますがいかがでしょうか?

>やっちゃった〜罪滅ぼし
質問の意図が伝わらなかったようなので再度お伺いします。

「民主主義に代わるものとして、どのようなものがあれば、テロは根絶できるとお考えでしょうか?」
この質問は、「多数決によって、より多くの支持を得た方法を採用するシステム=民主主義」が、「少数者に【多数による決定】に対する服従を強いる」のが気に入らないのであれば、どのようにすれば多数が少数者による逆支配を受けることなく、より多数の人が幸せになれますか? という問いです。
「いろいろな形での罪滅ぼし」といった大雑把な回答ではなく、具体的なご意見を伺いたく思います。
>>15さんのこれまでの主張から行くと、「多数意見に少数意見が従わされるのはよくない(民主主義がテロを生む原因だ)。民主主義をやめるべきだ。または、少数意見が多数意見を逆支配すべきだ」となります。
たぶんそうではないのだろうと思いますが、>>15さんの真意を理解するのには、私には情報が足りなすぎます。


>「彼らは許されるからしているわけでもないし、私は「いい」とも言っていませんが。

そして、「悪い」とも言っていませんよ。
「許されなくても構わないと思ってやっている」という彼らに対して、「心の底から責められない」と肯定していたように思いますが、別の方ですか?
また、>>16でも触れましたが、「状況説明をし、テロリストの心情を代弁し、その上で代案がない場合、追認・肯定していると受け取られても仕方がない」のでは?

お題は「テロ(という戦術)やそれを取るテロリストを根絶するのではなく、テロを生み出す環境を改善すべきだ」なのでしょう?
そして、私の意見は

1)「テロという戦術は、少数(=弱者)が、多数(=強者)に対して自分の主張を強要するのに、投資対効果の点から言ってもっとも効率がいいからなくならない」
2)テロという戦術そのものの根絶を目指すなら、テロに代わる「効率のいい方法」を提示すべきだ
3)テロの多くは「少数(=弱者)が、多数(=強者)に対して行う(独立など)」ケースが多い。とすると、「多数の意見に従う」という民主主義の根幹が守られない限り、テロは根絶できない。故に、民主主義に代わるものを提示すべきだ。

です。あまり議題が散逸しないよう、この3題に絞った方がよいかと思います。
「テロの犠牲者が可哀想」「テロリストが気の毒」といった情緒的/感情的問題は、とりあえず考えないほうがいいと思いますよ。
「可哀想なら何をしてもいいのか」という、意味のない水掛け論に陥ってしまいますので。

18ε=(。 ̄д ̄。)☆:*:★彡:2004/09/23(木) 19:29
ヤスツさん
>>12だけ見るとそう読み取れますよ。

いや、あなたはそう読み取ったのですから、
あなたにはそう読み取れるくらいは分かっています。

>それと、実行者が罰せられるのは、実行者が生きて逮捕された場合のみですね。
しかも、逮捕者が出ても、罰せられる(収監者や処刑者)者が出ても、罰が次のテロの抑止効果になっていません。

考えてください。
「テロへの先制攻撃」が、より多くの「テロ」を増やしていることを。

>200人殺して、犯人も死んだらそれで罪と罰のバランスは取れているでしょうか?

一万五千人を殺して、犯人が生きて大統領を続けている。
罪と罰のバランスは取れていますか?

>スペインは退却行動中にさらに追い打ち攻撃を受けていますね。最初の要求を飲んだのに、追加の要求まで出されています。

別の組織でしょう。
ドカンと爆撃して、飛び散る欠片(考え)は、一つにまとまるわけではありません。
後の始末もつけられないのに、粉々にしてしまった犯人は、「テロへの先制攻撃者」です。

ところでこのスレがsageスレである理由は何ですか?

19ε=(。 ̄д ̄。)☆:*:★彡:2004/09/23(木) 19:33
>民主主義とは?
ご存じと思いますが、ヒトラー率いるナチスを選出し、支持したのはドイツの国民の多数であり、ナチスは「民主主義の正当な手続きによって生まれた独裁政権」でした。

ご存知と思いますが、2002年10月15日、イラクではフセイン大統領信任の国民投票が行われました。対抗馬は立候補せず、大統領選挙の代わりに信任投票になりました。開票してみると、1144万5638票の有効投票の内、1144万5638票がフセイン大統領を信任、パーフェクトの100パーセント信任が達成されました。
これが正確な民意だなどというつもりはありませんよ。
しかし、アメリカの先制攻撃理論程度には、手続きを踏んでいます。

>「民主主義に代わるものとして、どのようなものがあれば、テロは根絶できるとお考えでしょうか?」

似非民主主義で、他国を武力侵略するのではなく
相手の国民の心に、本物の民主主義が芽生えるような
理想的な民主主義を、自国で育てるべきでしょう。
イラク人の中に、アメリカへの憧れも日本への憧れも、確実に存在しました。
それを粉々に壊したのが「先制攻撃」です。
イラクのほかにも(アフリカなどは特に)民主主義が育っていない国はいっぱいあります。
民主主義を押し付けるために全部爆撃しますか?
それで民主主義が育ちますか?

>そして、「悪い」とも言っていませんよ。

イカフライさんに説明してもらうしかないでしょう。(イカフライさんよろしくm(__)m)
私にはあなたに分かる言葉の持ち合わせがありません。
彼らにとっては、最大のテロリストはブッシュです。

20ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/09/23(木) 19:57
>>18

>15000人殺して大統領は生きている〜バランスは取れているか?

例えばアメリカ大統領は、アメリカ国民の多数意見の代行者です。15000対1ではなく、15000対2億(仮にブッシュの支持がアメリカの半数だったとしても1億)です。
テロリストはその背景にある地域住民の意見を反映していますか?
アメリカ大統領はその背景にある地域住民(アメリカ国民)の意見を反映しています。
テロリストが地域住民の総意を反映しているとして、どちらが多いですか?
民主主義的に選出された大統領は独裁者ではなく、支持者の総意の体現者です。

>追加の要求は別の組織が出した
とすると、次々に要求を出してくる別組織の要求は、全て飲まなければならないのですか?
ところで最近、アフガンに対する批判を聞かなくなりましたが、「タリバンをドカンと爆撃し」た後、受け皿となる北部同盟の元、民主的な再建(軍閥による割拠を避けた再建)は概ね順調に進んでいるようにも見えますね。
アフガンへの要求や、アフガンからの要求も、カルザイ政権で一本化されるようになりました。
イラクがそうならないのはなぜなんでしょうね?

まあ、これは脱線しますから、ご回答はいただかなくても結構ですが。


>このスレがsageである理由
特にありません。age進行をお望みであればそのようにします。
sageになっているのは、閲覧ソフトの固定設定がそうなっているから、というだけのことです。

21ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/09/23(木) 20:13
>>19
>フセインは民主主義的に信任された

まあ、それを言ったら金正日だって同じですよね(w
なんのためにその例を引き合いに出されたのか理解しかねますが、要するに「民主主義は手法であって、善悪ではない」ということでよろしいでしょうか?
そして、イラクでフセインを選出した民主主義はイラクの総意であったのだから、それを尊重するならフセインの好きなようにやらせてやるべきだった、という回答を導き出したいのでしょうか?
>>19さんがそういう意見であれば、それはそれとして尊重しますが。

また、民主主義によって意思が決定された二つの国の意志がそれぞれ対立する場合の解決方法はなんでしょう。
とりあえずの方法としては国連があるわけですが、国連の決議に従うならアメリカは決議1441に従っているわけですから、手続きは踏んでいることになりますよね。
解釈が国によって異なるような決議しか出せないのだとすると、我々が「次善の策」としてしている民主主義では、「複数の国同士の対立は解決できない」ということになります。
ちなみに、私は民主主義最高!ではありません。民主主義は「戦争よりマシな次善の策」に過ぎません。民主主義が手に負えなくなれば、それに基づいて実力行使になるわけで、それはテロが起きるのと発生原理は代わりません。問題は、その手法が支持を得ているかどうか、というだけのことです。


>相手の国民の心に、本物の民主主義が芽生えるような
>理想的な民主主義を、自国で育てるべきでしょう。

どうやって?

>イラク人の中に、アメリカへの憧れも日本への憧れも、確実に存在しました。
>それを粉々に壊したのが「先制攻撃」です。

ソース、またはそれを説明する代表的な事例は?

>イラクのほかにも(アフリカなどは特に)民主主義が育っていない国はいっぱいあります。
>民主主義を押し付けるために全部爆撃しますか?
>それで民主主義が育ちますか?

爆撃は民主主義を育てるためにしているわけではありません。
被害を最小にするために行われる戦術/戦略です。
話し合いで相手の意志を挫くことができないことが明らかになった場合に、戦争/実力行使が行われます。
その場合、長時間にわたる戦争は攻撃側、防御側の双方の人的・物的被害を拡大します。
ですから、起きてしまった戦争はできる限り短時間で決着させるのがベストです。戦争が長引くことは、攻撃側も望んでいません。
そのためには、「戦略拠点を重点的に攻撃する」「指揮系統を重点的に破壊する」「指揮官を捕縛し、敵軍を投降させる」によって、電撃的に決着を付ける必要があります。
東京大空襲などのような絨毯爆撃は、今日では一般的ではありません。精密爆撃という言葉を聞いたことがおありかと思いますが、戦略拠点(軍事基地、指揮官の潜伏地)を重点的に攻撃するのが現代に於ける空爆です。
そうしたことを考えれば、民間人や人口密集地に戦略拠点を設けることは、民間人を守るべき政府が、民間人を楯にしている行為であると言えます。
アメリカで言えば、核ミサイルの発射サイロをニューヨークのど真ん中に設けるようなものでしょうか?しないでしょう、報復攻撃を受ける可能性がある拠点を、民間人の住んでいる場所に設置するなんて。

イラク、アフガンなどで空爆の被害が民間人に及んだのは、「意図してそうした」わけではなく、誤爆を除けば「戦略拠点が民間人に隣接する場所にあった」「高級指揮官が民間人を楯にした」からでしょう。

どうも「爆撃=国土を焦土にする」という、東京大空襲のイメージを強く持たれている方が後を絶たないように思います。
>>19さんも「空爆アレルギー」をお持ちなのでしょうか? http://hunbook.hp.infoseek.co.jp/column/kuubaku-allergy.htm

22ε=(。 ̄д ̄。)☆:*:★彡:2004/09/23(木) 20:18
>どちらが多いですか?
>民主主義的に選出された大統領は独裁者ではなく、支持者の総意の体現者です。

アメリカ大統領は、イラク国民の投票を得たわけではありません。
一国で選ばれた大統領に、他国を侵略する権利が認められるのですか?
例えば、中国やインドで、選挙で選ばれた政権担当者なら、
アメリカのやり方が非民主的だと宣言して、(大量破壊兵器も確かにあるし)
先制攻撃をしても、それは民意を反映し、アメリカ大統領より多人数に選ばれたのであるから
正しい民主主義の体現者なのですね。

>追加の要求は別の組織が出した
とすると、次々に要求を出してくる別組織の要求は、全て飲まなければならないのですか?

そんなことはありませんよ。
飲まなければ殺されることもあるでしょうが、粘り強い交渉が必要でしょう。

>ところで最近、アフガンに対する批判を聞かなくなりましたが

聞きますよ。

>アフガンへの要求や、アフガンからの要求も、カルザイ政権で一本化されるようになりました。

今でもアメリカの空爆が続いているのはご存知ですよね。

23ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/09/23(木) 20:31
>>20の続きになりますが、爆撃は民主主義のためにするわけではありません。
戦闘を効率よく終わらせるための戦術のひとつをもって、民主化という結論に結びつけようというのは少々拙速であるように思えます。

もし爆撃とテロを並べて論じるなら、
・物理的な被害の出方が似ている
・ピンポイントの被害が狙える(一種の)精密攻撃である点が似ている
・テロは爆撃機を持たないものの「空爆」であると見ることもできる
・空爆は爆撃者(爆撃機搭乗員)に死者が出ないが、自爆テロは犯人が自らの死で贖っているから自爆テロのほうが罪が少ない(ように思われがち)
・空爆は原則としては戦略拠点に対して行われる。民間人への被害は誤爆か巻き添えの場合のみである。昨今の無差別テロは最初から民間人を狙っているため、戦術としてはより悪質である。
・空爆は相手の意志を挫くためのものではない(戦略の中の一戦術に過ぎない)が、テロはソフトターゲットを破壊することで相手の意志を挫く戦略である点が、似た効果でありながら用法を異にしている。
・現代の空爆は無差別ではないが、現代のテロは無差別である(昔は空爆が無差別でテロ(暗殺)はピンポイントだったはずなんですが、現代では逆転しています)


また、テロリストという言葉ですが、これは「政治的要求を、話し合いなどの手続きを踏まずに暴力を伴う恐怖によって達成しようとし、実際に暴力と恐怖による要求を実行すること」になります。

>>19さんにとっては、「テロと戦争は同じ。戦争が許されるならテロも許されていい」ということなんでしょうか?(ブッシュを引き合いに出すというのは、そういう意味に聞こえますが)

私の理解では、「戦争は政治(外交)の一手法。相手と自分の意志が対立するとき、まずは話し合いで、次に交換条件を伴う交渉で解決を図る。それが決裂した場合、相手が自分の意志に従うように間接的な威圧を与え、そこから発展して実力行使を伴うのが戦争である」ということのように考えています。
戦争の是非については意見の一致を見ないと思いますので俎上に上げたくないわけですが、とりあえず確認をさせていただいてよろしいでしょうか?

A)戦争とテロは同じ。テロが非難されるなら戦争も非難されるべき。テロリストに罪があるなら戦争の当事者にも罪がある。喧嘩両成敗でなければならない (yes/no)
B)少数者にテロをさせず、なおかつ多数者が少数者の言いなりにならない、民主主義以外の方法があれば具体的にご教示下さい。

「他にもいろいろあるはずだ」「何かいい方法を使えばいい」は、現状の否定ではあっても新たな提案とは言えないと思います。



私の意見は幾つか挙げておりますが、再掲しておきます。

「民主主義はベストとは言い難い(ヒトラー、フセイン、金正日の例などを見ても)が、今のところはベターであるので、暴力を誰もが自由に振るっていい世界(少数の弱者によるテロが容認される世界)よりはマシである」
「テロリストによる【無差別テロ戦術】は、費用対効果の点で効率がよいから今のところ(そして今後も)なくならない。しかし、戦術の根絶を訴えるなら、少数の弱者がテロよりももっと効率よく目的を達成できる新しい手段を提示するべきだ」(その手段が思いつかないから、「テロはなくならない」という点のみ、我々は一致しているのではないですか? が、テロはなくならない=テロリストを擁護容認、と言われても困ってしまうから、他の方法があるなら考えましょう、という話をしているんですよね? 我々は)

24ε=(。 ̄д ̄。)☆:*:★彡:2004/09/23(木) 20:37
>>21
>そして、イラクでフセインを選出した民主主義はイラクの総意であったのだから、それを尊重するならフセインの好きなようにやらせてやるべきだった、という回答を導き出したいのでしょうか?
>>19さんがそういう意見であれば、それはそれとして尊重しますが。

いや、尊重しなくていいですよ。
フセイン批判も、経済制裁もしていたではありませんか。
「イラク戦争」を行なったのはあくまで、「大量破壊兵器をもっている」という
偽りの理由でした。

>>相手の国民の心に、本物の民主主義が芽生えるような
>>理想的な民主主義を、自国で育てるべきでしょう。

>どうやって?

あなたの大好きな投票での多数決をはじめとして、
全ての国民が「健康で文化的な」生活が行えるような、施策を国民の総意を集めて行うことでしょう。
まさか「自国で」という言葉を見落としてはいないでしょうね?

>>イラク人の中に、アメリカへの憧れも日本への憧れも、確実に存在しました。
>>それを粉々に壊したのが「先制攻撃」です。
>ソース、またはそれを説明する代表的な事例は?

戦争以前に、インタビューに多数の人が答えていました。

>被害を最小にするために行われる戦術/戦略です。

ばかばかしい。まず、被害を与える権利はない。

>>19さんも「空爆アレルギー」をお持ちなのでしょうか?
http://hunbook.hp.infoseek.co.jp/column/kuubaku-allergy.htm
     ↑
これはどなた様の詔なのでしょうか?
「自由のないかわいそうな生活」を余儀なくされていたのだろう。」などと、
あなたが否定する「かわいそうの感情論」でまとめているくサイトですね。

25ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/09/23(木) 20:42
なお、この話題は>>19さんとお目に掛かる以前に、何度となく繰り返されてきたテーマと密接な関係があるように思います。
私の意見については、過去の発言と重なるものも多いと思いますので、参考までにヤスツの主張及びヤスツが支持する主張をまとめて保存したものを提示しておきます。
何分分量が多いものですから読まなくても問題ありませんが、たぶんそこに書いたことと同じようなことを繰り返し主張することになると思われますので、こちらの主張についてもし興味をお持ちでしたらば、すでにまとめたものをご覧いただければ手間が省けるかとは思います。
当初「平和とは」という視点から論議されていたものですので、テロという言葉が出てこないものもあるかもしれませんが、いくつかの主張は適度に読み替えて頂ければ通用するものと思います。

比較的、テロ(の、根絶を考える)に近いテーマのものを抜粋しておきました。

★世界平和の枠組みを巡る考え方
http://hunbook.hp.infoseek.co.jp/column/wakugumi.htm

★「平和への道(は険しい)」ヤスツ版
http://hunbook.hp.infoseek.co.jp/column/load-to-peace.htm

★譲歩外交が限界に達したとき有事が起きる
http://hunbook.hp.infoseek.co.jp/column/jouhonogenkai.htm

★アフガン戦争の要点
http://hunbook.hp.infoseek.co.jp/column/kiso-04.htm

★イラク問題と反戦運動の構造より、「テロについて」
http://hunbook.hp.infoseek.co.jp/iraq/body50.html

★国家間の争いを解決する方法の要点
http://hunbook.hp.infoseek.co.jp/column/kiso-05.htm

★争いを回避する方法の要点
http://hunbook.hp.infoseek.co.jp/column/kiso-06.htm

★戦争の対応についての要旨と論点
http://hunbook.hp.infoseek.co.jp/template/senso-01.htm


以上、反戦平和議論ガイド/論客覚え書きからの引用です。
http://hunbook.hp.infoseek.co.jp/index.htm

26ε=(。 ̄д ̄。)☆:*:★彡:2004/09/23(木) 20:45
>>23

A)戦争とテロは同じ。テロが非難されるなら戦争も非難されるべき。テロリストに罪があるなら戦争の当事者にも罪がある。喧嘩両成敗でなければならない 

一般論では答えられません。
今回の「イラク戦争」に限って言えば、あれは最悪のテロです。

B)少数者にテロをさせず、なおかつ多数者が少数者の言いなりにならない、民主主義以外の方法があれば具体的にご教示下さい。

あなたは、私が「  」つきです、といっているのに、
民主主義を否定しているとしか読み取れていません。

27ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/09/23(木) 20:49
>>22

>アメリカ大統領はイラク国民の信任を得ていない云々

ですから、アメリカは国連決議1441に従っている、と申し上げているわけですが……そのことをお忘れですか?
中国やインドがアメリカを先制攻撃することを、自国民の人口に照らし合わせて決定することも、民主主義を体現したひとつの選択だと思います。
その決定を国際的かつ民主的に裏付けるのは「国連決議」になるわけですが、アメリカのイラク攻撃については「国連決議1441」という根拠が存在しました。
同様の国連決議を中国・インドが得た上での行動であれば問題ないでしょうね。

>飲まなければ殺されることもあるがねばり強い交渉が必要

交渉している最中に人質が殺されてしまったケースもありましたが。
その後、「要求を飲まなかったからだ」として結果的に要求を飲まされてしまうことになるのでは?
また、「飲まなければ殺されることもあるが、殺されても要求を飲まない」という決断は>>22さんは支持できるのですか?
例えばブッシュの「テロには屈しない」のような。

>今でもアメリカの空爆が

空爆アレルギーの稿はお読みになりましたか?
そして、前時代的な絨毯爆撃と、現代の精密爆撃の戦略的/戦術的な意味(意義)と目的の違いについてはご理解いただいていますか?
アメリカは民主化のためにアフガン国民を虐殺しているというのが、>>22さんのご理解ですか?

28ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/09/23(木) 20:51
>>22

また、

>>アフガンへの要求や、アフガンからの要求も、カルザイ政権で一本化されるようになりました。

というのは、「交渉窓口が爆撃で四散されたから、別組織のテロリストグループが別々の要求を突きつけるのだ」という指摘に対するものなんですが、なぜそれが、

>今でもアメリカの空爆が続いているのはご存知ですよね。

と繋がるんですか?(^^;)

29ε=(。 ̄д ̄。)☆:*:★彡:2004/09/23(木) 20:53
いささか疲れました。
ヲチます。

30ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/09/23(木) 21:03
>>24

「持っている可能性がある」
「国連決議1441に違反し、査察に応じない」
でしたね>開戦理由

そして、「大量破壊兵器そのものは見つからなかった」が「大量破壊兵器をいつでも量産できる体制造りが進められていた」という結論になったわけですが。

>あなたの大好きな投票での多数決

>>24さんは嫌いなんですか? 投票での多数決。
ご自身が少数意見になって、ご自身の意見が通らなくなることがあるとか、そのほうが多いからとか……?
もしそうならお気の毒だとは思いますが……。

>全ての国民が「健康で文化的な」生活が行えるような、施策を国民の総意を集めて行うことでしょう。
>まさか「自国で」という言葉を見落としてはいないでしょうね?

ですから、どうやって?
【誰が音頭取りをして?】
少数派になったら、たちまち「納得いかん!」って軍閥が内戦を起こした例は幾度も見てきましたが、何かいい方法をお持ちなのでしょうか?
国連による選挙監視によってうまくいった例もありますね。東ティモールとかカンボジアとか。

>戦争前にインタビューに多数の人が答えていました

それを今見ることはできますか?
URLなどを示すこと、または掲載文献名など、参考になるものがあれば教えてください。
ところで、バグダッド陥落の直後、「アメリカを歓迎する」という市民へのインタビューの声があったりしましたね。
インタビューはどの程度信頼できるものなんでしょうね。

>ばかばかしい

お気持ちはわかりますが、ではどうしろと?
正々堂々、スポーツマンシップに乗っ取り、被害を与えた人数と同じ数だけの死傷者を出せばよい?
無差別テロは、「数合わせだから、同じ数の死傷者が出れば帳尻が合う」とお考えなのでしょうか?

戦争はできるならばないほうがいい。
この点は私も賛成しています。
戦争は資源と資産と人材の浪費ですからね。ただ、戦争をしないほうが被害(損害)が大きい、という試算が出たときに戦争が起こるのではとも思うわけですが。

同様に、テロもできるならばないほうがいい。
これも大いに賛成です。
ただ、テロのほうが効率よく目的が達成できる、という実績が出てしまうと、【模倣者】は後を絶ちません。

どのようにすればよいのでしょうね。
難しい問題です。


「空爆アレルギー」については、「空爆の意味」の部分をよくご理解頂ければと思い引用しました。
全文や結論が今回求められているものとは一致しない場合もあると思いますが。
ちなみに「かわいそうの感情論でまとめる」というのは、>>24さんの大いなる誤読です。
「かわいそうだから空爆すべきでない」という幻想論に陥っている人が多いようだが、という文章ですよ、それは。

31ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/09/23(木) 21:18
>>26
>A)
イラク戦争はテロだとは断言できません。
何度も言いますが、「国連決議1441」が存在する限り、アメリカには国連のお墨付きがあるわけですから。
イラク国内外で、外国人及びイラク人すらもを対象にしている無差別テロには、誰のお墨付きがあるのですか?
寡聞にして存じませんが、例示をいただければ幸いです。

>B)
>>26さんが主張される「民主主義」(似非民主主義でしたか)は、例えばどの国の民主主義ですか?
ナチスドイツ、フセインのイラク、金正日の北朝鮮にあるのは確かに民主主義とは言い難いのはわかりますが、アメリカの場合はある意味「もっともグローバルでスタンダードな民主主義」なのでは?
アメリカの民主主義が「似非民主主義」だとすると、どこの、どの国の民主主義がスタンダードなのですか?

そして。
ここまでで何度か述べて参りましたが、テロリストがテロを起こす遠因について改めて考えてみましょう。

1)多数決など、強者(=多数意見)による決定が下される
2)弱者(=少数意見)は、多数決的環境下では、強者(=多数意見)に服従しなければならない(多数決は民主主義を構成する一要素だが、共同体の中で意見が対立した場合に、共同体全体の意思統一を得るには、「より多数の意見を尊重する」は、ベストではなくてもベターな方法と言える)
3)弱者が強者の意見に服従できない場合、「多数意見を尊重する民主主義」以外の方法で、自己の主張を貫かなければならない
4)現時点で、弱者が強者(=多数意見)を覆す方法は、強者(多数意見)の代弁者(統治者・施政者)の治世下にあって、代弁者を支持する立場の民間人に、直接恐怖を与える「無差別テロ」が、コスト対効果の点で有効であり、多くの模倣追従者を出している(=テロの蔓延)

テロが起きる理由は、「弱者が強者の意見を覆す」有効(かつ効率がよく、実現性の高い)な方法として認知されているからである。

A)さらに効率がよく実現性の高い方法が実現されれば、テロへの依存は下がる。
B)しかし、(A)は弱者(=少数者)が強者(=多数者)を駆逐、圧倒または隷従させる方法でもある。少数による多数の隷従は認められるべきか?
C)テロが「少数が多数に服従できない」ことによって起きるのだとすれば、現状の「多数意見を尊重する」という民主主義の基本的な思想に問題がある、ということになる。これを解決するには、既存の民主主義以外の方法による統治が必要なのではないか?

ということです。
「テロという方法は、いかなる場合でも許されない」という場合は、民主主義以外の方法を考える必要はありませんが、「テロが起きるのは、そういう環境に追い込まれるからであって、そういう環境に追い込まない方法を考える必要がある」ならば、「弱者にテロをさせてしまう民主主義という方法を変える」しかないと思います。
似非民主主義、間違った民主主義、という問題ではありません。

32イカフライ:2004/09/24(金) 11:51
 ……え、えっと、なんか、話が拡散しすぎて、どっから手をつけて良いのか解らないのですが。

 まず、民主主義と言う定義を29さんは「民主主義を標榜するアメリカという大国」ヤスツさんは「民主主義と言うシステム」として捉えていますね。
 このあたり、ヤスツさんの人が悪いところなんですが。

 で、イラク戦争に対する批判,アフガン空爆に対する批判、てんこもりにあります。
 ちなみにアフガンに関しては,批判を聞かなくなった,のではなく、マスコミがイラクという新しい話題にシフトしていっただけです。
 タリバンが倒れてカルザイ新政権が樹立して、で、それで平和になったわけではありません。
 実際,国境無き医師団のメンバ−がテロの犠牲になって,そのため、アフガンでの活動を停止してひきあげざるを得なくなった、ということもあります。
(国境無き医師団のホ−ムペ−ジにありますが)
 NGOがアメリカの手先,と思われているようです。

33ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/09/24(金) 14:04
>>32
例題にレスを付けていくと話が無限に拡大していく、という悪い例のようになってしまいましたことをお詫びしますm(__)m

で、>>1に戻って言うと、

・いかなる理由があっても暴力で要求を通すことは許されない
・無差別テロという手段は否定されるべきだ
>>1さんは、声明のない911のテロリストは憎むが、「民族解放」を掲げるテロリストは憎めない
・テロリストを生み出す状況を憎む

から始まって、

・テロはテロであって、生み出された環境の如何によって許されていいものではない(911も民族解放テロも同じ)

という意見が出て、

・テロはコスト対効果の点で弱者が政治要求を通すのに効率がいいから模倣者が出続ける。これを止めたいなら、テロより効率のいい方法を提示すべきだ(政治要求を通すためのテロの代案を出すべきだ)
・しかし、その方法の提示は「弱者(少数者)による強者(多数者)の逆支配」を生み出す可能性がある(現在のテロも、恐怖による逆支配である)
・テロが生まれるのは、弱者(民主主義的な意味合いで言えば少数者)が恐怖によって強者に要求を通すという民主主義が原点にあるからとも言える
(民主主義国のアメリカばかりが「悪の民主主義」として引き合いに出るが、中東の状況を作り出したのはイギリスの民主主義である。昨夜、「その時歴史が動いた」でアラビアのロレンスやってましたね)
・共同体の中で一致した意見を採択しなければならない、そのときより多数の意見に準じ、少数者は多数意見に従うという方法は、ベストであるとは言わないが、現時点で人類が選択できるベターな方法ではあると思われる。
・この「ベターな方法」よりも完成度の高い政治制度を普及させないと、「少数者による逆襲の機会」であるテロはなくならない。

というのがヤスツの主張です。
で、「それじゃあ民主主義よりマシで、少数者がテロリスト(暴力で要求を通す)にならずに済む方法なんてあるのかな?」というのが、次の議題になるのではと思われます。
ヤスツ的には、「恒久的に続く見込みがない【人治主義】を否定し、エリートに全権を委ねる【準人治主義】を否定し、SFですが間違いを犯さないマザーコンピュータ(笑)に全権を委ねる気がないのであれば、現状の民主主義よりベターな方法は思いつかない」です。
多数の救済のために少数が我慢を強いられるのが民主主義の「良くないところ」であり、それがテロという反抗を生み出しているのも理解できます。「気の毒な人」がテロをすれば「憎みきれない」という意見も出てくるのでしょう。
しかし、少数意見というのは「共同体の行動に合意できない対立意見」であり、そうしたものはひとつだけではないわけで、採択されなかった少数意見の中には、少数意見同士で衝突対立するものも山ほどあるでしょう。それが内戦の萌芽になったりしているわけですが……

そうなると、全ての対立する意見を全て採択するということは不可能です。
ならば、合意できている意見の中で最大多数のものを採用するのが、もっとも【マシ】であるわけで、その意味で民主主義的な方法には多くの問題があっても、それでもベターだと言わざるを得ない、と思っています。

ただ、このまま「民主主義的なものの決め方」が続くことでテロが恒常化してしまうのだとしたら、そしてテロのほうが意志達成に効率がいい方法で、命の危険よりも意志達成のほうが重要という意識が「世界的標準」になるのだとしたら、いずれは「60億人総バトルロワイヤル状態」のアナーキーな世界が出現することになってしまうでしょう。
まさにマッドマックス/北斗の拳の世界です。
テロリストが弱者であるのは、対抗するのが「国」である場合です。
命令系統を持たず、なおかつ強力な兵器で防御手段を持たない市街を恣意的に攻撃破壊し民間人をできるだけ大量に殺害する、という【個人】がテロリストなわけで、テロリストというのはソフトターゲットから見たら驚異的な強者です。
もし「国」がテロリストへの対抗を諦めるようなことがあったら、誰でもテロリストになってしまえば自分のしたいようにできる、相手が元々悪いんだから略奪したって自分の責任ではない――そんな世界が出現するかもしれません。

そう言ったことを諸々考えると、「自由に誰でも誰かを殺すことで意志達成ができる世界」を認めないために、そうした暴発の可能性を持った人を抑圧することは必要なのかもしれない、とも思えてきます。

34ε=(。 ̄д ̄。)☆:*:★彡:2004/09/24(金) 18:12
>>32 イカフライさん
学ぶところの多いレスでした。ありがとうございます。

> まず、民主主義と言う定義を29さんは「民主主義を標榜するアメリカという大国」〜〜

というより、アメリカがやっていることは「似非民主主義」あるいは、「民主主義とはいえない」ということです。
圧倒的な戦力で破壊し、
恐怖により意志を押し付ける←(ヤスツさんが「テロ」と表現している内容です)
これが民主主義なら民主主義が泣きます。

>ヤスツさんは「民主主義と言うシステム」として捉えていますね。

>>何度も言いますが、「国連決議1441」が存在する限り、アメリカには国連のお墨付きがあるわけですから。>>31

何度も言えば、真実に思えてくるということでしょうが、
イカフライさんも他の人もご存知のように、
アメリカによるイラク戦争の時点で、国連決議は出来ませんでしたね。
拒否権を持たない理事国に根回ししたり、大国の圧力で賛成を取り付けようとがんばりましたが、
結局は、国連決議のない戦争開始でした。
「国連のお墨付き」というような言葉は、まやかしです。

>で、イラク戦争に対する批判,アフガン空爆に対する批判、てんこもりにあります。
>ちなみにアフガンに関しては,批判を聞かなくなった,のではなく、マスコミがイラクという新しい話題にシフトしていっただけです。

全くその通りですね。
圧倒的な戦力で制圧して傀儡政権を打ち建て、
その政権に抵抗する勢力を武力(空爆)で押さえ込む。
こんなものを「民主主義」などと呼んで、
民主主義を地に落とすべきではないと私は思っています。

35ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/09/24(金) 18:32
>>34
ですが、「国連決議1441が守られないなら、いつでも制裁可能」という1441そのものは否定されてないわけで、まやかしと言われても困ります。

私としましては、テロリストの行為が「テロリストを支持する人々によって、民主的な手段で選択された方法」であれば、認めがたくても戦争の一手段としてはアリだろうと思っていますよ。
テロが犯罪ではないなら、テロは戦争なわけですから、テロリストの方法を支援する人々が、報復攻撃を受けるのは仕方ないでしょう。
報復攻撃を受けるのが、テロリストと無関係な人々だとするなら、テロリストは支持のない行動を取っているわけですから、テロ攻撃は「戦争の一手段」ではないわけで、自然と「犯罪」とされることになるわけでしょう?

アメリカの取った行動というのは、それでも一応は根拠となるものを持っているわけです。国連という名の。
この国連の決議が根拠にならないということになるなら、アメリカは(すでにその雰囲気が漂っていますが)国連を今以上に軽視するか、国連を脱退することで、国連の決議の拘束から逃れるようになるかもしれませんよ。
そこまで短絡的な行動は取らないでしょうけれども、そうなったほうが嬉しいのですか?

「恐怖により意志を押し付ける」
ですが、手続きと交渉を経た上で、「戦略的拠点を特に集中して精密攻撃する」のと、一方的な宣言と要求だけを出して、軍事とは無関係な市民/外国人を生きたまま殺すのとが、>>34さんの中では同じなんですか?

そして、アメリカの民主主義が「似非民主主義」だと言いたいお気持ちは理解しましたが、だとするとどのような「民主主義」が本物で、どのような「民主主義」ならば、弱者が強者に服従を強いられる(=テロをせざるを得なくなくなる)という状況が改善されるとお考えですか?


どうもご自身に都合のいいところ以外の反論が戻ってこないのですが、論点を見失っておられるのではと心配しております。
念のため、次項にて>>33にまとめたものを抽出引用しておきます。

36ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/09/24(金) 18:35
・テロはコスト対効果の点で弱者が政治要求を通すのに効率がいいから模倣者が出続ける。これを止めたいなら、テロより効率のいい方法を提示すべきだ(政治要求を通すためのテロの代案を出すべきだ)
・しかし、その方法の提示は「弱者(少数者)による強者(多数者)の逆支配」を生み出す可能性がある(現在のテロも、恐怖による逆支配である)
・テロが生まれるのは、弱者(民主主義的な意味合いで言えば少数者)が恐怖によって強者に要求を通すという民主主義が原点にあるからとも言える
(民主主義国のアメリカばかりが「悪の民主主義」として引き合いに出るが、中東の状況を作り出したのはイギリスの民主主義である。昨夜、「その時歴史が動いた」でアラビアのロレンスやってましたね)
・共同体の中で一致した意見を採択しなければならない、そのときより多数の意見に準じ、少数者は多数意見に従うという方法は、ベストであるとは言わないが、現時点で人類が選択できるベターな方法ではあると思われる。
・この「ベターな方法」よりも完成度の高い政治制度を普及させないと、「少数者による逆襲の機会」であるテロはなくならない。

現状のままではテロはなくならないだろう、という一点に置いては意見が一致しているのではないかと考えております。
で、テロがされざるを得ない状況を改善するのか、手段としてのテロよりももっと効率がよく許容できる闘争方法を提案すべきなのか、テロを生み出してしまう民主主義という構造(アメリカがどうの、ではありません。弱者が強者に従わなければならない、という民主主義の構造そのものが、承服できない弱者による反撃=テロを生み出していると指摘しているのです)を改変するのかについて、>>34さんのご意見を拝聴できればとお願いしております。

「どうにかする」「もっとうまい方法があるはずだからそれを使う」では、回答になりませんよ。

37ε=(。 ̄д ̄。)☆:*:★彡:2004/09/24(金) 19:24
ヤスツさん

>テロが犯罪ではないなら〜

犯罪として、断罪されています。

>アメリカは(すでにその雰囲気が漂っていますが)国連を今以上に軽視するか、国連を脱退することで、国連の決議の拘束から逃れるようになるかもしれませんよ。
そこまで短絡的な行動は取らないでしょうけれども、そうなったほうが嬉しいのですか?

アメリカ駄々っ子説ですか(笑)
「国連を脱退することで、国連の決議の拘束から逃れるようになるかもしれませんよ。」脅しですね。
もうすでに大国のエゴで、国連総意を無視していますが・・・
強者のごり押しは民主主義に反します。

>テロをせざるを得なくなくなる)という状況が改善されるとお考えですか?

アメリカやロシアによる武力先制攻撃以前に、
イラクやチェチェンには、今ほど、武装勢力による武力攻撃はなかった。
テロリストではない人まで、新たな武力抗争に駆り立てている現実を見るかぎり、
戦争によって改善されるとはとても思えないのですが、
武力先制攻撃によって改善されると言うほうが、よほどのオポチュニスト。
(あなたのテロ対策はこれですよね?)

>しかし、その方法の提示は「弱者(少数者)による強者(多数者)の逆支配」を生み出す可能性がある(現在のテロも、恐怖による逆支配である)

アメリカやロシアを支配するわけでなく、支配と言う言葉は当たらない。
抑圧をはずせと言う要求に過ぎない。

38ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/09/24(金) 21:28
>>37

えーと、犯罪として断罪されているならば、テロリスト=犯罪者、テロ=犯罪でいいんじゃないですか?
テロを憎み、テロリストのいかなる要求も突っぱねる、で何か問題が?
犯罪者が犯罪を犯すのは、犯罪をせざるを得ないような社会的背景があるからであって、犯罪者を減らすために社会的背景を改善する、というのはもちろん正論ですけれども、それそのものは「だから社会的背景が改善されないことが悪いのであって、やむにやまれぬ事情で犯罪に走る犯罪者は憎めない」と考えるのはおかしい、ということでよろしいですか?

アメリカだだっ子説と言いますか、モンロー主義、孤立主義というのは今に始まったことじゃないと思います。
脅しているわけでもありません。
過去にそういう時代があり、またアメリカが世界にコミットしようとしなくなることは充分にあり得ることである。アメリカがお節介すぎるのも迷惑だが、アメリカがあらゆることに無関心すぎるのも困る。

私は以前、こういう仮想戦記的提案を申し上げたことがありました。別のスレ、もしくは別の板での話になりますが。
「(日本を含めて)世界がアメリカ合衆国の州になってしまえばいい。アメリカに支配されるという形で捉えることもできるが、アメリカの庇護の元で安全保障がされ、なおかつ州として自治ができ、なおかつアメリカ合衆国大統領の選出にも関わることができる」
かなり乱暴な話であることは自覚しておりますので聞き流して頂いてかまいませんが、東欧のEU未加盟の小国、太平洋の戦後になってから独立した小国などでは、「アメリカの傘の下に入ってしまったほうが安全」という発想が未だにあるわけです。
(ある意味、日米安保でパクス・アメリカーナの傘の下に入った日本は、その戦略の最大の成功者かもしれません。日本州にはなっていませんが)

平たく言ってしまえば、「負け組にいることで不利益があるなら、勝ち組に入っちゃえば?」ということですね。
もちろん、受け入れられないのはわかっていますし、ロシア(旧ソ連)という勝ち組に入ったつもりでいたら、親亀がこけてしまったので負け組から抜けたい、というのがチェチェン独立を含めた一連の「旧共産衛星国の独立運動」の原理なのかもしれません。

39ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/09/24(金) 21:29
>武力先制攻撃によって改善される
全然違いますし、私のテロ対策はそれではありません。
あなたは、「ヤスツがそう考えている」ということにしたいのですね?
残念ですが違います。

武力先制攻撃はしないで済むならしないほうがいい。
ただ、防御はしなければならない。防御というのは「反撃」ということではなく、「いつでも反撃できるし、反撃したときに相手がどれほどのダメージを被るかを、予め解らせておくこと」を言います。
鉄砲の弾に当たったら死ぬ。空爆をされたら巻き添えを食う。それは痛くて怖いことだ。
というこを、予め「される側」が理解しているなら、実際にそれを行う必要はありません。

テロも同様でしょう?
テロをされたら死ぬ。それは痛くて怖いことだ。
ということを、実際にテロを行うことで「わからせて」いるわけですね。強者の側に対して。

核兵器はおいそれと使えない兵器になってしまったと言います。
実際、おいそれとは使えないでしょうね。だからこそ、抑止力としての核兵器の価値は、下がってきています。
また、核兵器にしても空爆にしても、「対抗する相手の居場所が動かない、ハッキリしている」という場合にだけ効力があります。
いわば、そうした「国が持つ暴力的破壊力」の多くは、同じように領土を持ち固定式の軍事拠点を持つ「国」に対してのみ効力があります。
テロリストのように、領土や拠点を持たない相手には効果がありません。
だから、テロリストの「拉致、殺害」「占拠」「無差別爆破」などの手段に対しては、対抗方法はありません。

武力先制攻撃というのも確実に叩く相手が把握できていない状況下では、充分な効果はあがりません。
ただ、相手の居場所が限定できるなら、効果もあるかもしれません。アフガンの空爆にせよ、イラクのバクダッド空爆にせよ、市民虐殺のためにそれをしているわけではなく、あくまで「戦争の戦術/戦略」としてやっているわけですから。

ここまではわかりますか?

40ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/09/24(金) 21:31
>>37

「抑圧をはずせという要求に過ぎない」
ということですが、例えば>>37さんは、どのような抑圧が、どのような抑圧回避の闘争を生んでいるとお考えですか?
(チェチェンのケースとパレスチナのケースは違いますよね。イラクとアフガンの場合も違いますし、セルビアのケース、ソマリアのケースも違いますね)

「抑圧しないこと」というのは、例えば大国がどのような態度を採ることだと思いますか?

軍事的コミットを一切やめ、即時撤退すれば済むことですか?
それをすることで、本当に抑圧がなくなるのでしょうか?

41ε=(。 ̄д ̄。)☆:*:★彡:2004/09/24(金) 22:51
>>38 ヤツスさん
>えーと、犯罪として断罪されているならば、テロリスト=犯罪者、テロ=犯罪でいいんじゃないですか?テロを憎み、テロリストのいかなる要求も突っぱねる、で何か問題が?

彼らの要求のほとんどは聞き入れられていないにもかかわらず増えているのはなぜか?
追い詰められたものの窮鼠猫をかむであるならば、
要求が通るかどうかより大きいものがあると考えられる。
「殺されるものの痛みを、あなた方にも知ってほしい」というのが、
要求の実現以上に大きいと、最近のテロを見て思いますが・・・・

>やむにやまれぬ事情で犯罪に走る犯罪者は憎めない」と考えるのはおかしい、ということでよろしいですか?

あなたにはどうにも分かってもらえない死角があるようです。
憎む憎まないの「感情論」ではないのです。
追い詰められて、追い詰めているものに体当たりをしていくことを
とめることは不可能だと言うことです。

>過去にそういう時代があり、またアメリカが世界にコミットしようとしなくなることは充分にあり得ることである。アメリカがお節介すぎるのも迷惑だが、アメリカがあらゆることに無関心すぎるのも困る。

戦争をやるより、無関心は、むしろあり難いと思いますが
国際連盟を脱した旧日本のように暴走したら、確かに恐いですね。
国連を脱することを選ぶかどうか、私はアメリカ民主主義とアメリカ国民を
そこまで侮蔑していないのですが、ヤツスさんから見れば、そんな国なのでしょうか?

42吉岡:2004/09/24(金) 22:53
>>39
>>武力先制攻撃によって改善される
>全然違いますし、私のテロ対策はそれではありません。

あなたの論調からは、そう読み取れるのですが・・・・
ではあなたのテロ対策は何なのですか?

>武力先制攻撃はしないで済むならしないほうがいい。
>ただ、防御はしなければならない。防御というのは「反撃」ということではなく、「いつでも反撃できるし、反撃したときに相手がどれほどのダメージを被るかを、予め解らせておくこと」を言います。
鉄砲の弾に当たったら死ぬ。空爆をされたら巻き添えを食う。それは痛くて怖いことだ。
というこを、予め「される側」が理解しているなら、実際にそれを行う必要はありません。

結局、武力先制攻撃を肯定しているようにしか読み取れませんが・・・・
「鉄砲の弾に当たったら死ぬ。空爆をされたら巻き添えを食う。それは痛くて怖いことだ。」
ということを、それを受けた国民が行った国民に知らせようとしているのがテロだとは考えないのですか?
実際にイラク人が、テロを行ってはいないが、行う可能性があった。
だから武力先制攻撃がテロ対策である、と。

>だから、テロリストの「拉致、殺害」「占拠」「無差別爆破」などの手段に対しては、対抗方法はありません。

自分自身が、明らかなテロ回避手段を示せないのに、議論相手に要求するばかりなのですか?

>ということですが、例えば>>37さんは、どのような抑圧が、どのような抑圧回避の闘争を生んでいるとお考えですか?

親兄弟姉妹、恋人や友達、身近な人が殺されたり致命的な傷害(障害)を受けることが、
最大の抑圧でしょう。
個々のケースには違いがあるでしょうが、今「自爆テロ」を行っているところで
命の抑圧を受けていないところはありません。

>軍事的コミットを一切やめ、即時撤退すれば済むことですか?
>それをすることで、本当に抑圧がなくなるのでしょうか?

軍事的コミットを一切やめると、一時的な混乱はあるでしょうが(日常的なアメリカ兵の虐殺ほどひどくはならない)
イラクほど文明文化の発達した国ですし、人々は秩序を求めていますから
早晩秩序を取り戻すでしょう。
破壊されつくした国土の復活には、各国の援助も必要でしょうが
あくまで、イラク人が選んだイラク政府(アメリカの気に入らない政府になろうとも)の
主権を侵さないことです。

あなたとの議論に際限はありません。
今日はここまででヲチます。

43ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/09/25(土) 01:20
>>41

つまり、これからもテロは激化していき、要求はどんどん大きくなり際限がないだろう、と>>41さんは見ているのですね?
私もそうなるだろうと思います。

ただ、「殺されたものの痛みを知らせるためには、相手も殺すしかない」という思想にはやはり付いていけません。
それを認めることは、テロの正当性を容認するのと同じですし。
そういう心情でテロをしているのだろう、というのはわかりますが、だからといって肯定できないしするわけにはいかない、ということです。

「窮鼠猫を噛むことを止めることはできない」というのはわかります。
が、だからといって「テロリストは窮鼠なのだから、したいようにさせてやれ」というわけにはいかないことはご理解いただけると思います。
議題と選択肢はわりとシンプルなのでは?

・テロリストの行為を正当化し、言い分(要求)を飲む
・テロという手法を否定し、テロリストの要求を飲まない
・テロリストの要求を飲まないことで被害が拡大するなら、「要求を飲まずに被害を縮小する方法」を考えるべき
・要求を飲んでも、次々に要求が出る場合、次々に要求を飲むのか?

ということですが、それに対する回答はどうなったのでしょう?

「無関心はありがたい」のですか?
アメリカは日本よりも多額のODAを出資している国であり、同時に世界の金融システムの受け皿にもなっている国であることはご承知と思います。
経済というものは、資源の確保、流通の安定、商圏の安全保障(秩序安定)によって成り立つものと思いますが、アメリカが秩序安定に無関心になるということは、そうした経済圏についても「自国以外のことをこれまで以上に考えない閉鎖的なもの」にしていくということになりかねませんか?(実際にはあり得ないと思いますけど。同時に、アメリカが世界に完全に無関心になることも)

アメリカはイラク戦争の折、「有志連合」という名前を引き合いに出していましたね。米英日西豪他の連合ですが。
私は、「国連が機能しないなら、有志連合を新国連にする腹づもりがあるのでは?」とすら思っていました。
アメリカが国連を離脱することは当面ないでしょうけれども、国連よりももっと「都合良く使える新国連」を作ろうという動きは、あるかもしれませんね。これは、侮蔑ではなくアメリカの戦略として。
ただ、アメリカの政治について私はそれほど詳しいわけではありませんし、それについては「壱学生さん」というエキスパートの方がいらっしゃいますので、いずれその方に教えを乞いたいと思っています。

それと、「ヤツス」ではなくて「ヤスツ」です。

44ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/09/25(土) 01:33
>>42
ヤスツのテロ対策については、過去ログを読んでください。
何度も書いてあるはずですが。

>武力先制攻撃を肯定しているようにしか読み取れない

頑張って読み解いてください。

>テロ回避手段を示せないのに相手に要求する?

吉岡さん(武蔵氏と同一人物ですか?)は、テロという行為と、テロの手法を混同していませんか?
【「特定の地域の住民から支持されたわけではない者が、暴力によって政治要求を通そうとする」=「テロ」】ですけれども、
私が「回避不可能」としているのは、
【「拉致、殺害」「占拠」「無差別爆破」などの手段】
についてです。

そして、
・テロという闘争形態を回避したいのか
・テロのうちの「無差別テロ」という手段を回避したいのか
・テロをせざるを得ないような状況を改善したいのか
では、それぞれ回答が異なります。

見分けは付いていますか?

>どのような抑圧が闘争を生んでいるか?
「親族が殺されることが抑圧の原因」とのことですが、そうなった原因はなんですか?
どこまで遡れば犯人を特定できますか?
そして、犯人を特定することを、双方が受け入れるための方法について心当たりはありますか?

>軍事的コミットを止めれば早晩秩序を取り戻す

日本の敗戦によって朝鮮半島へのコミットがなくなりましたが、その後、北朝鮮と韓国に分かれての戦争が起きましたね。しかも、今以て解決していません。
同じく、中国大陸への日本のコミットはなくなりましたが、国民党と共産党の内戦は激化の一途を辿りましたね。しかも、こちらも今以て解決していません。
日本が軍事的にコミットし続ければ良かったかどうかについては判断を保留しますけれども。

さて、当事国が作った国家に対して主権を侵さないようにするとのことですが、イラン人が作ったイラン人国家は核兵器を作っていましたね。
リビア人が作ったリビアは核兵器を作っていたことを、アメリカ/EUの意に従って放棄することで経済制裁を解除されていましたね。
他国が他国の主権を侵害するのはよくないことなわけですが、こうした「安全保障上」の問題は、一国の主権の都合だけで解決できる、または一国の主権だけを優先して解決/放置していい問題なのでしょうか?

北朝鮮は今、日本に向けていつでもノドンミサイルを発射できる態勢にあるという報道がされていますね。
ミサイルを撃つか撃たないかは北朝鮮の主権の問題ですが、我々はそれについて主権を侵さない、一切の関与をしない、好きなように打たせるべきだ、とお考えでしょうか?


議論に際限がないというのはある意味仕方がないことでしょうね。
同一人物ではない人間同士が、何らかの合意を探して意見を摺り合わせるのが議論というものですから。
しかし、いつかはきっと合意できることも出てくるかもしれません。

気長に頑張りましょう。武蔵さん。

45吉岡:2004/09/25(土) 08:30
ヤスツさん

>それを認めることは、テロの正当性を容認するのと同じですし。
>そういう心情でテロをしているのだろう、というのはわかりますが、だからといって肯定できないしするわけにはいかない、ということです。

この「テロ」を「戦争」と置き換えても、そっくり同じことが言えます。
「テロ」も「戦争」も決して肯定できないし、するわけにはいかないのです。

>テロという行為と、テロの手法を混同していませんか?

あなたも、全てを「テロ」とひっくるめてしまっていますね。
人質をとって身代金を要求する強盗も、
時の政権に、政治的要求を突きつけて(2・26事件)要人殺害をすることも
自国民を殺害する外国軍隊の撤退要求も。

要求に対してどうするかと言うことへの回答を迫っていますが
それこそ個々の場合によって違いますよ。
しかし、どんな場合にでも、人質の生命を尊重するための「交渉」は、必要です。

>日本の敗戦によって朝鮮半島へのコミットがなくなりましたが、その後、北朝鮮と韓国に分かれての戦争が起きましたね。しかも、今以て解決していません。

これも、日本の敗戦と同時に、朝鮮が自由になって勝手に起こった事ではありません。
旧関東軍が作った38度線を境に分断統治されました。
朝鮮が自発的に起こしたのではなく、大国の介入があって起こったことなのですよ。

第二次世界大戦の終結と南北分断
朝鮮半島の南北分断は、日本が朝鮮半島を植民地支配していた時代に、北緯38度線の南側は朝鮮軍、北側は関東軍の管轄であったことがきっかけだと言われる。ヤルタ会談において、第二次世界大戦後は、敗戦国日本による朝鮮半島支配を終わらせ、その代わりに、朝鮮半島の北緯38度線の北側をソ連が、南側をアメリカが分断して占領することが決定された。そして第二次世界大戦後、予定通り、北側をソ連が占領し、南側を米国が占領した。日本の敗戦および朝鮮半島からの撤退を機に自立するつもりだった朝鮮半島は、自立どころか、今度は北緯38度線を境に2つの国家に占領され分裂させられた。分裂したまま、1948年には、北に朝鮮民主主義人民共和国、南に大韓民国が成立した。なお、この当時(第二次世界大戦後から朝鮮戦争勃発まで)の境界線は、ほぼ北緯38度線上ぴったりであった。
38度線
出典: フリー百科事典『ウィキペディア (Wikipedia)』

どういう形に落ち着くかは分かりませんが、武器禁輸を徹底したり
平和的な援助をしながら、国際社会が見守ることしか
国際社会に許されることはありません。

実際アメリカは、全ての不法国に介入しているわけではありません。
イラクの場合は、産油国であるから親米政権を作る必要が大きかったのです。

>「ヤツス」ではなくて「ヤスツ」です。
>吉岡さん(武蔵氏と同一人物ですか?)
>気長に頑張りましょう。武蔵さん。

匿名で行きたかったのですが、>>42さんなどというのが、あまりにも不自然でしたのでね。
私もよく、吉山・吉川などと呼ばれることがあるのですが、
さすが武蔵さんと呼ばれたのは初めてです。

46ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/09/25(土) 13:08
>>45
ええと、議論の途中ではありますが、まとめをさせていただいてもいいですか?
まとめと言っても、「これが結論だ」ということではなく、議論の分散/脱線を防ぐ意味での。
それと、「テロがいけないなら戦争もいけない、戦争が許されるならテロも許される」という論法は止めにしませんか。
同時に両方解決したいならそれでもかまいませんが、スレの趣旨は「テロを根絶するためには」であって、話題を「テロの根絶」に絞るべきでは?

たくさんの事柄を一気に進めると揚げ足取りのような反論合戦にしかならないと思いますので、ひとつひとつ進めていきましょう。


【テロはいいか悪いか】

・テロはよくない

 →A)暴力で政治的要求をする「テロリスト」はよくない
    ※よくない理由は、「テロリストは、地域住民の総意の代表ではない」から。
     もし、地域住民の総意の代表であるなら、テロリストは「宣戦布告をしない、指揮系統を持たない軍隊であり、テロ行為の一切は戦闘行為に準じるもの」と見なすことができ、行為の正当性は生まれる可能性があるかもしれない。
     その場合、それは「戦争に準じる行為」であるわけだから、テロリストを総意の代表とした地域住民は、テロリストに代行させた攻撃を受けた相手(敵)からの攻撃を受けることに反論はできないだろう。

 →B)民間人を無差別に殺害する「無差別テロ」という手段はよくない
    ※無差別テロという手段は、防御手段を持たない民間人を「狙って」行うもの。(戦略目標への爆撃の流れ弾に当たるのとは訳が違う)
     現代戦争では、戦略目標以外への意図的な攻撃や民間人への暴力は処罰の対象となっている。(事故は別)
     テロが戦争と同じなら、戦争と同様のルール(民間人を意図的な攻撃対象としない)に則るべきだが、無差別テロは最初から民間人を攻撃対象としているため許せない。
     戦争と並べて考えない場合、「戦略目標の近くに住んでいたわけでもない、無関係の民間人をねらい打ちにするのは正しくない」

以上から、

「テロをする人間は、地域住民から支持されておらず、地域住民の総意の代表でもない。故に、政治的要求をする資格はない」
「地域住民の総意ではない政治的要求を、個人の意志で強要するために暴力を用いるテロリストは、正しくない」
「戦略目標(施設)の破壊ではなく、無差別に人命を奪う目的で、民間人を狙う行為はよくない」*

という「テロの問題点」については、まずはご同意いただけるものと思いますがいかがでしょうか。

おそらく、「* 無差別攻撃については空爆も同様であり、空爆が肯定されるのに無差別テロが否定されるのはおかしい。無差別テロが否定されるなら空爆も否定されるべきだ」という反論があると思いますが、それは別項ということにしませんか?
今のままでは、「テロを否定すること」よりも、「テロの否定にかこつけて空爆を否定すること」のほうに軸足が移ってしまいがちで、「テロの根絶」のほうに話が進まなくなります。





>>45の内容について反論をしてもいいんですが、それではますます「テロ根絶には?」という主題から離れてしまいますので、今回は反論を遠慮させていただきます。決して>>45の内容について賛成しているわけではありません。ウィキペディアの内容は意図的に偏向させたものが多いので、あまり参考にはなりません。
>>45について反論が欲しければ別スレを指定してください。ここは、テロ根絶がテーマであって朝鮮戦争について語るスレではありません。例題にレスを付けて脱線しすぎることは、お互いに控えるべきだと思いますが、それを「逃げ」とお考えになるならご自由にどうぞ。

47ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/09/25(土) 13:31
>>46 に同意いただけたら、次は「テロの根絶」についてです。

【テロの根絶方法について】

→A)政治的要求(抑圧の回避、独立その他)の実現について、テロ行為(暴力による政治要求)よりも、【実現の可能性が高く】【コスト(金銭、人命)がかからない】の2点を改善した手法をテロリストに提案する。
  ※本項での目的は「暴力を伴う政治的要求方法」の根絶であって、「政治的要求そのものの根絶」ではない。
   暴力を伴う政治要求がよくないなら、それを伴わない方法で効率(コスト、実現性)のよい方法を提案できれば、非効率なテロ行為は減少する、のではないか。

→B)テロ行為を「犯罪」と見なす場合は、テロリスト及び協力者を徹底的に処罰する(現在行われている方法)。
  ※テロリストの主張の正当性については、テロ行為(暴力を伴う政治的要求方法)を採用した時点で、その主張の正当性は一切否定される。
   テロリスト及び協力者を物理的に撲滅することで、テロが行われる回数を減少させる。(現在行われているが、充分に効果があるとは言えない。ただ、「味をしめたテロリストを放置しない」という意味においては、ヒグマ退治と同程度には効果があると言える)

→C)テロリストがテロ行為をせざるを得ないような環境(政治的、社会的)を改善する。
  ※レジュームチェンジを含めた改善になるが、第三国によるレジュームチェンジへの介入とは、「現政権に対する反政府勢力による革命の手助け」を意味する。(1960〜80年代に世界のあちこちで起きた)
   しかし、レジュームチェンジが起きた場合でも、今度は追い落とされた側が新たな「テロリスト」になってしまうため、単純なレジュームチェンジは問題の解決にならない。

→D)弱者がテロ行為によって強者に政治的要求を行う原因を改善する。
  ※共同体の中で下された決定に対して、多数意見(強者)と、少数意見(弱者)に分かれる。このとき、少数意見(弱者)が共同体の決定(多数意見)に暴力を伴う反論を行うのが「テロ行為」である。
   暴力を伴う反論は本来禁止されているが、「共同体が意志決定を下すときに、多数意見と少数意見(しかも一致した多数意見はひとつだが、それに賛同しない少数意見は複数存在する)に分かれ、少数意見が【採用】されないこと」がテロリストがテロ行為に及ぶ原因である。
   共同体の中での意志決定の方法として、現状の方法は、

   1)多数決により民意(多数意見)に従う(選出された首相・大統領に従うのも同様)
   2)王・独裁者の命令に従い、反対は一切できない(人治主義)
   3)一党独裁政権のエリートの命令に従う(中国共産党などがこのスタイル)

   などが考えられる。(2)(3)の場合、少数意見は圧殺されるか、反論者は投獄処罰処刑される。
   (1)の場合、少数意見は「尊重はされるが採用はされない」。
   少数意見が尊重ではなく「採用」される(少数者に不満が出ない)、なおかつ多数意見も採用される(共同体の中で多数を占める一致した意見に不満が出ない)という、意志決定方法を模索する必要がある。


以上から、

(A)「テロ行為に代わる、効率(金銭、人命を消費せず、政治的要求が実現しやすい)のいい「弱者の政治要求方法」を広く普及させる」
(D)「民主主義/多数決に代わる、共同体の中での意志決定方法を模索する。少数意見が犠牲にならず、多数意見にも不満が出ない方法を考える」

の2点が次の議題になるのではないでしょうか?



以上、まずは脱線から復帰し、「道筋を付ける」というところまでをまとめさせていただきました。

48吉岡:2004/09/25(土) 13:57
>>46 ヤスツ さん
>「テロがいけないなら戦争もいけない、戦争が許されるならテロも許される」

ここが違うのです。
許されるなどとは、私を含めて、誰も言っていないと思う。
犯罪だ悪いことだと、百万回言ってもなくならないと言うだけの話です。

> →A)暴力で政治的要求をする「テロリスト」はよくない
  ※よくない理由は、「テロリストは、地域住民の総意の代表ではない」から。

私は、例え「地域住民の総意の代表」であったとしても、
その被害者が何の罪もない一般民である限り、よくないと思っています。
その点あなたのほうがテロや戦争に寛容です。

> →B)民間人を無差別に殺害する「無差別テロ」という手段はよくない

今アメリカ軍は、巻き添えが当選起こる状況で空爆を行っているが、
それだけではなく、道行く女子どもに銃口を向けている(ファルージャなど)

>おそらく、「* 無差別攻撃については空爆も同様であり、空爆が肯定されるのに無差別テロが否定されるのはおかしい。

どうしてこういう誤読がいつまでも続くのかなあ。
否定されないなどとは一言も言っていない!

>無差別テロが否定されるなら空爆も否定されるべきだ」

これはそうです。

>「テロの否定にかこつけて空爆を否定すること」

何ですかこれは? かこつけてもかこつけないでも
「空爆(だけではなく、軍隊が民衆を虐殺している全てのこと)が原因になっているテロ」撲滅のためには、
空爆などを否定することがテロ撲滅の一つの方法です。

>>47に関しては、
(A)と(D)の 具体的で有効な方法をお示しください。

>→B)については、現在アメリカなどがとっている方法で

その結果、より多くの自爆攻撃者が出ています。
スレ主提出のチェチェン問題では、女性軍団まで出てきています。
彼らはもはや、命を生み育てる望みすら失って自爆に走っています。

49⊂(・Θ・)⊃Piyo:2004/09/25(土) 17:40
⊂(・Θ・)⊃Piyo です。遅くなりましてすみません。
皆さんのたくさんのご意見ありがとうございます。大変参考になります。
少しずつですが私の考えものせますのでよろしくお願いします。

>ヤスツさん
●「現代の空爆は無差別ではないが、現代のテロは無差別である」
チェチェンでは市場に空爆されていますし、首都グロズヌイは東京大空襲の後のような有様です。
イラクでも誤爆で少なからぬ民間人の被害が出ており、これがアメリカに対する憎しみの源になっています。
結局、数の問題ではないのだと思います。
家族を失った側からすれば、精密爆撃であろうとテロであろうと同じです。
テロも空爆もなくさなければいけないと思います。

●「A)戦争とテロは同じ。テロが非難されるなら戦争も非難されるべき。テロリストに罪があるな
 ら戦争の当事者にも罪がある。喧嘩両成敗でなければならない (yes/no)」
YESです。
というより既に少数VS多数の戦争であり、この戦争を終わらせたいと思っています。
当事者を裁きたいわけではないのです。

●「B)少数者にテロをさせず、なおかつ多数者が少数者の言いなりにならない、
 民主主義以外の方法があれば具体的にご教示下さい。」
 民主主義が全てではないと思います。国連加盟国には専制国家も共産国家もありますし、
そもそも、イスラムにおいては全ての立場に優先してクルアーンがあります。
 それをアメリカ式民主主義で解放などと言う方が非民主主義的ではないでしょうか。
 私は、本来国連は、国家、民族、宗教、思想、歴史といった国家間の懸案を調整するための
機構であり、またそうあるべきだと思います。
 当事者同士の問題だと見て見ぬふりをしないで、国際社会が協力し合って、多数派も少数派も
幸せになれる道を模索すべきだと思います。
 具体的には、今PKOで行っているような兵力引き離しと民族自決権の保証だと思います。
 これらは当事国よりも国際社会の役割です。
 パレスチナのような「聖地をどちらのものにするか」と言った問題であれば、中立地域として
国連が管理する必要もあると思います。(それがベストかはわかりません)
 そうなると、国連の実行力の強化が必要になってくるでしょう。
 常設国連軍だとか、ワシントン条約のような軍備制限も必要かもしれません。
 これはある意味、国連を人類規模での民主主義の場に変えると言うことかもしれませんね。
 当然民主主義ですから信仰の自由、思想の自由、社会形態の自由などがあるとともに、
それらが他者に迷惑をかけないように一定の制限を受けるわけですが。

 今の国際社会は、テロ=悪(悪なことは確かですが)と決めつけて、少数派の意見や主張を封殺
しているように思えます。これは民主主義的でもないし、不条理で不義理だと思います。

問題を総括して焦点を絞って頂けるのは、本当にありがたいです。
これからもよろしくお願いします。⊂(⌒Θ⌒)⊃Piyo

50⊂(・Θ・)⊃Piyo:2004/09/25(土) 17:57
>ε=(。 ̄д ̄。)☆:*:★彡さん、ヤスツさん
少々気になったのですが
私たちは神のように万物を見通すことはできず、言葉は万能ではありません。
つたない文章しか書けない私が言うのもおこがましいのですが、
自分の思いを正確に文章に難しいと思います。
文章だけで相手の意図を断定するのではなく、まどろっこしいかもしれませんが
「これについては、こういう意味ですか」
「いや、それについては、こういう意味です」
くらいのワンクッションを置く位の余裕を持った方が良いのではないでしょうか。
互いに結論を急ぎすぎてそれが対立を産むなら、平和のための議論にはならないと思います。
それは悲しいことだと思います。

51ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/09/25(土) 20:27
>>48

>「テロがいけないなら戦争もいけない、戦争が許されるならテロも許される」

これについてですが、「私はそう思う」というものというよりも、「複数の考え方が存在しており、そのうちのひとつとしてそういう考え方もあるのではないか?」というものを、書き出して項目の一つとしておく、というのが「まとめ」です。
それを選ぶかそれを正当化するかは、また別問題です。
誰かがそれを言った言わない、ということではありません。

「地域住民の総意の代表であったとしてもよくないと思う」という吉岡さんの意見は、吉岡さんの意見として立派だと思います。
私が「地域住民の総意の代表であるならば認めてもよい」と言うのは、「地域住民の総意の代表」ならば、それはもうひとつの「国」に準じるものとして認めることができる、ということを言いたいわけです。
そうであるならば、反撃も正当化されますしね。

・テロは犯罪であるが、戦争は犯罪とは言えない。
・テロ鎮圧のための暴力の行使は、治安維持のためのものであるので違法とは言えない。

異論はあるでしょうが、これが現状の認識ではありませんか?
少なくとも、戦争(に伴ういくつかの戦時犯罪を除けば)は今のところ、まだ「違法」と断言するほどにはなっていないのではありませんか?
戦争はできればないほうがいいね、という点については私も異論はありません。
が、戦争以外の方法で対処ができなくなったときに、戦争よりも効率のよい解決方法が充分に機能するという確証はどこにもありません。(そして、その戦争そのものが効率のよい解決方法かどうかも断言しませんが)

私はテロや戦争に寛容なわけではありませんが、不寛容な態度を採ったところで(それこそ、テロと戦争は犯罪だ悪いことだと100万回言っても)、「効率」と「効果」を認める人がいる限りはなくならないわけです。
その意味で、テロや戦争が現実として不可避であることについては、私は寛容(現実を受け入れる)であると言えるかもしれませんね。
目の前の戦争やテロを、「嫌だ」というだけで消え去るわけではありませんから。

>おそらく、「* 無差別攻撃については空爆も同様であり、空爆が肯定されるのに無差別テロが否定されるのはおかしい。

これについてもですが、「あなたがそういったか言わないか」ではありません。そういう考え方も選択肢のひとつとしてあり得る、というのが「まとめ」の中に羅列する理由です。
自分が支持しない、自分の意見ではない、そしてその場にいる人間の誰の意見でもないが、そういう意見もありうる、というものを、「要素」のひとつとして書きだすことが「まとめ」ですよ。

>空爆を否定することがテロ撲滅のひとつの方法

本気ですか?
テロ行為の中の一手段が「無差別テロ」であるように、軍事力行使の中の一手段が「空爆」だと思いますが。
無差別テロを禁じても別の手段があるように、空爆を禁じての別の代替行為が出てくるだけなのでは?

>(A)〜(D)の方法について

(B)については、効果的とは言えない、と私も書いています。念押しをありがとうございました。
(A)と(D)についてお答え下さい。

52ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/09/25(土) 20:47
>>49

「テロ(無差別の)をなくさなければならない」
「空爆(無差別の)はないほうがいい」
これについては何度も言うようですが私も同意はしております。

ただ、「なくなれと唱えればなくなる」ものではない以上、どういった性質のものか、どういう目的とどういった効果を期待して行われているのかといった、「テロ」と「空爆」の機能と効果をよく知ることが、根絶への道となるものと思います。
結果(効果ではなく、被害)の部分だけを共通化して、なくせなくせというだけではなくならないのではないでしょうか。

無差別テロと空爆は、「無辜の市民が犠牲になる」という点で一致していることはわかりましたが、
・それがされる理由
・それが選ばれる理由
・それを選ばないために必要な理由
は、まだそれほど深められていないように思います。
「嫌だと言うんだから止めればいい」というのは、対策としてはあまりに稚拙でしょう。

テロにせよ空爆にせよ、「目的を遂行しなさい」という命題の上に立ったときに、もっとも効率がいいから頻繁に行われるわけですよね。
では、それを上回る効率(人命損耗の低さと、費用の低さと、投資対効果)が見込める方法があれば、現状の方法は回避されるのではありませんか?
ということを、主題にしたいわけですが、なぜ皆さん、その他の枝葉末節なところに捕らわれるのでしょうか(^^;)

53ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/09/25(土) 20:48
国連についてですが、私は国連は「連合国が敗戦国を囲い込むための機構」として始まり、その目的に限ってはP5の意図が一致していたが、それ以外の意図についてはP5の意図が一致しないことが増え、すでに充分に機能していない、と考えています。
連合国が敗戦国(枢軸国)を囲い込む目的としての国連が充分に機能したのは、P5の意図が一致したことにより、国連がP5の「国力」をそれぞれの国々の同意の下、「利用」することができたからと考えられます。
いわば、国連はP5の国々の権力の「代行機関」であったが故に、国連としての「強制力」を発揮できたのではありませんか?

しかし、イラク戦争の国連決議の有り様を見ていると明らかなように、P5が一致しない場合、国連は「一国の行動を制止する力」も、「決議違反の国に実効効果のあるペナルティを与える力」もありませんでした。
あくまで国連は「連合国=P5の代行機関」以上の力を持っていないということが暴露されています。

この上でさらに国連に独自の「強制力」を持たせることができなければ(P5を封じ込めるほどの)、国連は所詮は「連合国=P5の権益を保護する機構」以上には成り得ないのでは。

「国際社会が協力し合って」「みんなでよく話し合って」というのは、原則論ですし、その原則論についてはまったくもって賛成です。
問題は、具体的に「反則者をどうするか」「話し合いで答えが出ない場合どうするか」ではないのでしょうか。
とりあえず、違反国に対する国連の対処として、「安保理への付託」というのがありますけれども、これも「安保理に付託されて、安保理がGOを出したら、実際に制裁がされる」という実効性が伴っていなければ、「安保理に付託されるということの意義」が失われてしまいます。

二次大戦後の国連(連合国)の発言の重さは、「日本に実際に使われた核兵器、を実際に配備しているP5の重さ」から来るものでした。
しかし、核兵器は実戦で使えない兵器であるが故に、「どうせ抜けない刀」となってしまい、「違反行為」や「安保理付託」が脅威にならなくなったことが、「大国側が反撃をしづらい無差別テロの普及」に繋がっているのでは、とも思いますがいかがでしょうか。

また、「民族自決」についてですが、どこまで許すべきなのでしょうか。
というのは、この場合の「自決する民族の線引き」は、どこで行われるべきなんでしょうか?
日本で例えるなら、「日本人」として自決するのか、「関東人と関西人」で自決するのか、「九州、四国、中国、近畿、東海、北陸、関東、東北、北海道」でそれぞれ自決するのか、県別で分けるか……といった話です。
共通の言語を持っているということで分けるだけでいいのでしょうか? DNAが同じでも、宗旨が違うだけで別民族だというケースはどうでしょうか?
アフリカのように、「部族が違うだけで殺し合いになる」ような場合、その民族をどこで分け、自決もさせるべきでしょうか?

民族の自決を言うのは簡単ですし、原則論としては正しいと思います。
しかし、民族をどこで線引きするのかについて、我々は有効な方法を持っているとは言いがたい。
国際社会が相談して、当事国の主張を押さえ込んで線引きをしてしまうことの不都合は、ロレンス以来よく知っているはずなのではないでしょうか?
一定の制限を受けるべき、という一定の線引きもどこですればいいんでしょう。
当事者のうち、一方が納得してももう一方が納得しない場合はどうやって仲裁するんでしょう。
「まあまあ」と割って入るだけならできますが、双方が納得するような結論など出せるのでしょうか?(パレスチナとイスラエルのように)

疑問点を挙げていくと、論じるべき問題点がどんどん増えていきますね。
恐らく我々は「総論では意見は一致している」のだと思います。
問題は、「各論を考えるために、いかなる主張があるか?」を検分していく段階にあります。
そこに入ると、途端に揚げ足取りの応酬になり、また些末な話ばかりがクローズアップされてしまいます。
神のように全てを見通すことは難しいとは思います。
が、できるならば、議論に関わる者全員が「議長」のつもりで、自分の意見も自分のものではない相手の意見も、そこにいない/そこにないが、ありうる意見をも「ひとつの要素」として検討していければよいと思います。

有意義な議論となることを期待しています。

54うろちい:2004/09/26(日) 18:18
テロを無くすにはテロ自体を物理的に押さえ込むことと、テロリストがテロをする理由を無くすことと、2つの方法が考えられます。
どういう場合にどちらを選択するのか、がこのスレの主な議題になるのではないですかね。

55⊂(・Θ・)⊃Piyo:2004/09/27(月) 23:32
>うろちいさん
初めまして⊂(・Θ・)⊃Piyo です。以後よろしくお願いします。
●「テロを無くすにはテロ自体を物理的に押さえ込むことと、
  テロリストがテロをする理由を無くすことと、2つの方法が考えられます。」
どちらか一方と言うことはないと思いますよ。
短期的には物理的に押さえ込んで(テロも、それに対する報復も)、長期的にテロの理由を
解消していくという方法もあると思います。
こうして私たちが議論をしている間にも、テロや戦争で人が死んでいます。
命を救うには応急処置と根本治療が必要なように、この問題についても即効性のある対策と
根本的に再発を防ぐ対策とを同時並行的に行う必要があると思います。 

>ヤスツさん
●「「国際社会が協力し合って」「みんなでよく話し合って」というのは、原則論ですし・・・・(略)」
確かに原則で理想でしょうが、現状において私は現実的だとは思いません。
それが可能ならば、戦争もテロも起きないからです。その点については全く同意します。
対立し受け入れられなくてもそれはそれで仕方がないものとし、長い時間をかけての変革に期待し、
当面は第3者の力によって衝突を物理的に押さえ込むことの方が現実的かつ緊急を要し、
これらを実現するために国連という組織があるはずなのですが、
チベット、パレスチナ、ウイグル、チェチェン、台湾・・・・etc
これらの地域の現状を見れば国際連合憲章第1条にある目的など機能しておらず、
大国のエゴばかりがまかり通っているように思えます。
ですから本来の目的に立ち返ることと、必要な実行力を身につける必要があると思います。
誰もやらないなら日本がリードすべきだと思います。
それは政治家の仕事ですが、政治家に投票する私たち国民一人一人の責任でもあると思います。

●「また、「民族自決」についてですが、どこまで許すべきなのでしょうか。」
 「一定の制限を受けるべき、という一定の線引きもどこですればいいんでしょう。」
ケース バイ ケースです。
ヤスツさんのおっしゃるとおり、この線引きは一律に決められるものではないでしょう。
しかし、誰もが納得する夢みたいな回答を待っていては、いつまでたっても誰も救えません。
その場その場で妥協点を見つけていくしかないでしょう。
当然、過去の例を持ち出して納得できないと言う者も出てくるでしょう。
そういった者に対しては、集団の力で押さえ込むことが必要だと思います。
 
私は民主主義において重要なことは“誰もが幸せになれる回答”ではなく。
“誰もが少しずつ我慢すること”だと思います。
自由だの権利だのと言って自らの欲望ばかり優先することは罪であり、
罰せられるべきだと思っています。

56⊂(・Θ・)⊃Piyo:2004/09/27(月) 23:45
<私たちにできる戦い方について>
このスレでの結論が出る前に、結論をいかに役立てるかという事について並行的に
考えたいと思います。
単なる自己満足で終わらせないために。

私達はインターネットという強力な武器を手に入れました。
情報という弾薬を、時間と空間と国境を越えて打ち込むことができるようになったのです。
一般人が武器を取ってテロリストになるように、
一般人にもパソコンを使って情報戦争ができるようになったのです。

情報は良くも悪くも、白を黒に、正義を悪に変えることすらできます。
ボスニア紛争でも、ボスニア・ヘルツェゴビナ共和国がルーダー・フィンというアメリカの
広告会社を雇い、セルビアの非人道行為をアピールすることにより、アメリカ国内での世論を
動かしセルビア共和国側に勝ったという前例があります。
先頃の中国で行われたサッカーアジア杯における中国人の反日行動や尖閣諸島上陸事件も
インターネットを利用した反日団体の活動がの成果と言われています。

“情報は武器”
私達にもこういった戦いができると思います。

57ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/09/28(火) 00:55
>>54

A)テロ自体を物理的に押さえ込む方法
 1)テロリストを捕縛、殺害し、テロの発生を、テロ実行者の排除によって達成する
 2)テロリストの組織を破壊する
 3)テロリストの資金源を凍結、組織を機能停止に追い込む

B)テロリストがテロをする理由をなくす方法
 1)テロリストの要求を全て飲む
 2)弱者が我慢を強いられない方法を発明する

58⊂(・Θ・)⊃Piyo:2004/09/28(火) 23:34
>ヤスツさん
>>57は要約すると
A)は現実に実行中だけれど一向に成果が上がらず。むしろ事態を悪化させている。
B)は暴力又は多数決によらない支配を肯定する事になる。
したがっていずれも現実的とはいえない。
さぁ、あなたの冴えたやり方を教えてください。

で、良いのでしょうか?

私は、水と油を混ぜ合わせたり、どちらか一方を捨ててしまうより、
水と油、それぞれの持ち味を尊重して存在させる事を望みます。

59スライムベス:2004/09/29(水) 17:23
アメリカがアルジャージラのバグダッド支局を閉鎖させたのも
情報の重要性を十分認識していたからでしょう。

チョムスキー氏によれば
「アメリカは世界最大のテロ国家」ですが、
テロの連鎖反応、暴力の連鎖反応が世界で続いている中で
なんとなく「片側のテロ」だけが悪い、という
イメージを持たされている人が多いように思えます。
アメリカ政府などによる「情報戦争」が
効を奏しているんでしょうか^^;

60ヤスツ </b><font color=#800000>(RqRGbk8w)</font><b>:2004/09/29(水) 21:40
書き込めないな、変だなあと思っていたのですが、板は生きていたのですね(^^;)
>>57には続きがあったのですが、話が進んでるようなのでもういいや、ということで……。

>>58
「水と油の持ち味を尊重して存在させることを望む」というのは、実に素晴らしい意見だと思いますが、それでは「具体的な実現方法はどうしますか?」ということになりませんか?
テロの根絶について、総論、原則論の部分では同意できることが多いけれども、具体論の部分に入ると「それじゃどうするの?」で止まってしまうことがほとんどです。
これは、「誰の立場に味方して、その目的を支持するかしないか」という取捨選択/判断を求められることによって、総論/原則論が消し飛んでしまう(=総論賛成各論反対という奴ですね)ということかと思われます。

各論を議論しないのであれば、「総論は賛成だが各論は各々がそれぞれのフィールドに持ち帰って実践する」で議論は終了になります。
各論について議論を始めるのであれば、「それぞれの持ち味を尊重して存在させる」というのは玉虫色のスローガンにしか成り得ないのでは、と危惧します。

「各論で対立しても相手に対するテロを相互に実行させない」ためには、「対立するもの同士が置かれている物理的距離を遠くしてしまう」という方法が考えられます。
領土問題が原因であれば、どちらか一方もしくは双方を「国境や領土が重複しない遠方に引き離してしまう」など。
以前、緑装薬4さんがパレスチナ問題の解決方法として、「双方またはどちらかをメガフロートに乗せて海に流せばいい。日本のメガフロート(超巨大浮体構造物)技術は実用化されているし、募金なり支援金なりの資金援助があれば実際に建造も可能である」というアイデアを出されたことがあります。
奇想天外ではありますけれども、それもひとつの方法だと思いました。

テロの根絶は、総論を議論するよりも各論をそれこそ「ケースによって様々」なら「全てのケースについてそれぞれ個別に」でも、突き詰めていかなければならないのではないかと思いますが、いかがなものでしょうか。

61ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/09/30(木) 05:02
>>60 トリップ間違えてました(つД`)

「テロは、多数決または数の論理で弱者になった個人(共同体の支持を得ない)が、多数派に対して自らの主張を通すことができないため、それを暴力による威嚇で状況を変えようとすることを肯定するために起こる」
「戦争は、多数決または数の論理で不利になった国(共同体の指示を得ている)が、対立する相手国に対して自らの主張を通すことができないため、それを暴力(軍事力)による威嚇で状況を変えようとすることを肯定するために起こる」

まずは、とりあえずの認識として挙げておきます。異論はあると思いますが、ざっと、ということで。
テロと戦争は、「口実」と導き出される「結果(被害の性質と規模)」が似ているため並列して比較されやすいのですが、主格(実行を決定するもの)が、「個人かそれに近い、共同体の支持を得ないもの」か、「共同体から選出された代表権者」かの違いがあります。
この差は大きいように思います。私が、「導き出される結果が同じであってどちらも唾棄するものであったとしても、特にテロは戦争以上に封じ込まれるべきものだ」と考えるのはこの点にあります。
テロと戦争(たびたび引き合いに出る空爆など)を同列に並べるというのは、「個人の集合体であり、異論を持つ共同体の中での最大多数(=合意)の元に選出され、合意を代行している政府=国」と、「誰かの合意を得ているのではない個人」を同列に扱うことになります。
「行為の結果、導き出される死者の人数」だけに着目すれば、「どちらも同じ」「個人でやるのは気の毒な理由があるが、国家がやるのは同情すべき理由はない」と見られてしまうものなのかもしれません。

しかし、個人が、その他の個人の合意を代行する「国」と同等の行為をしてしまってもいいものなんでしょうか?
また、テロリストが例えば国と対立する利益集団の代表者だというのなら、交渉相手にもなりうるのかもしれません。(例えば、かつて力があった頃のアラファトは、パレスチナを代表する交渉者として目されてきました。しかし、アラファトによるパレスチナへの影響力が低下し、さらにパレスチナを集団として束ねる能力のある後継者が続かなかったため、アラファトはすでに交渉窓口とは目されず、さらにはパレスチナは集団としての交渉ができなくなりつつあるように見えます)
国対国の戦争は、代表者同士の交渉によって、終わらせることが可能です。
が、交渉相手を潰してしまうと、戦争の場合ですらなかなか終わることができません。(アフガンのケース、イラクのケースがそうですが、原形は降服を受け入れるべき政権が自殺/逃亡して崩壊してしまったナチスドイツのケースかもしれません)
国とテロリストとの交渉が難しいのは、「テロリストが犯罪者だから交渉などしない(建前)」ということよりも、「テロリストは交渉相手としては信頼が置けない(交渉相手が、テロリスト全体に対しての影響力を持たないか、持っているかどうかの裏が取れない)」ということのほうにあるようにも思います。

また、昨今のテロリストは、かつてのIRAのような明確な「命令系統を持った組織」というよりも、「大義に対する共感」に基づき「方法論を共有」し、実際には明確な命令系統や結束力のある組織を持たない、細胞型のものに移行しつつあるそうです。(この20年ほどの話)
別スレで中葉さんが仰っておられたところの、「ホロニックな構造を持つ集団、または大義と具体論(攻撃方法など)だけを共有する集団幻想というか……。

窓口を持たない相手と交渉する術はまだ開発されていないかと思いますが、もしそういった方法が見つかれば、「国(というか、合意に基づいた共同体の代行者)と、個人(合意に基づかない不特定/匿名の存在)の間での取引や「合意」が可能になるかもしれません。
そうした方法があれば、ですが、私には今のところ思いつきませんが。

62吉岡:2004/09/30(木) 08:49
ヤスツさん
「共同体から選出された代表権者」であるということを「ある国」が認めない限り
「テロリスト」として「その代表者を含む地域ぐるみ」爆撃などの攻撃を受ける
という現実をどうとらえますか?
サドル師をテロリストと規定して、彼がいると思われるモスクを空爆する。
フセインをテロ支援国の大統領(独裁者)と規定して、彼がいると思われる建物に地下迄貫通する爆弾を突っ込む。
テロ国家であると規定して、パレスチナを無差別爆撃する。
「アラファトによるパレスチナへの影響力が低下し、さらにパレスチナを集団として束ねる能力のある後継者が続かなかったため、アラファトはすでに交渉窓口とは目されず、さらにはパレスチナは集団としての交渉ができなくなりつつある」
というのは、
アラファトを通じて、パレスチナを思い通りに操ることが出来ない。
傀儡政権以外は「テロリスト」であると規定すると言うことではありませんか?
力の論理でねじ伏せる姿勢では、力で反攻することを、止めようがないように思います。

63イカフライ:2004/09/30(木) 09:35
>>61

>「テロは、多数決または数の論理で弱者になった個人(共同体の支持を得ない)が、多数派に対して自らの主張を通すことができないため、それを暴力による威嚇で状況を変えようとすることを肯定するために起こる」
 どうも、ヤスツさんの言っていることがピンとこなかったんだけれど。

 数の論理で弱者になった,んじゃなくて、力の論理で弱者になった,あるカテゴリ-の一部がテロるんじゃなかろうかね?

 実際,イラク攻撃が多数決で支持を得てたとは思えないしね。

64ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/09/30(木) 14:38
>>62
じゃあどうするんですか?
武器を捨てて仲良くしましょうと言えば、それだけで相手は信用しますか?

>>63
「数の論理」と「力の論理」ですけれども、力の論理も「数の論理」の下支えによって成り立っているとは思います。
ただ、その場合の「数」というのは、「投票権」ではないようです。
日本国内でも「票の格差」が問題になりますが、これともある意味通じる部分かもしれません。
もっと言えば、「国民総生産に基づく実力の差」というものは数で表現できるわけですが、その部分に注目すれば「数の論理」という言葉の説明になるかもしれません。

力=数ですが、数≠投票権とは限りません。


と、アメリカ擁護のような意見ばかりを書くと、ヤスツは大国追従主義で、アメリカに刃向かうものにテロリストの烙印を押して殱滅しようとしているのだ、と思われるのではないかと思うのですが(すでに吉岡さんあたりはそうお考えでしょう?)……
議論というものは、「立場の代弁者同士の摺り合わせ」になるか、そうでなければ「すべての要素を参加者全員が共有して考える」のがよいかと思います。
今のところ、「テロリストと呼ばれる人々側からの、テロを止める条件」の代弁がないようなので、「テロリストと呼ぶ側の、テロを止める手段」について論じてきましたが、吉岡さん、PIYOさんは、どの立場からどのような方法が採れるとお考えでしょうか?
それとも、どちらの立場にも立たず、双方の利益の衝突を解決するアイデアをお持ちでしょうか?

65ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/09/30(木) 14:54
大国に完膚無きまでに占領された後、奇蹟の復興に成功した国……というと日本がまず挙げられますが、ドイツによって空爆されたイギリス、アメリカ/ソ連の代理戦争で焦土になったベトナムなどなど、復興を経験した国は改めてあげるまでもなく枚挙に暇がないものと思います。

また、1945年くらいまで大国の植民地だったけれども、二次大戦終結を境に独立して、曲がりなりにも自決意志を持った国になった、という国も枚挙に暇がないことに異論を持つ方は少ないでしょう。
(そういえば、今年はパラオ共和国独立10周年だそうです)

反政府運動から革命で政権を倒し、軍事政権なり新政権なりを国民が自分で作った「革命経験国」も数知れません。古くはフランス革命、日本では明治維新、新しいところではキューバ、リビアもそうかもしれません。お忘れかも知れませんが、アメリカ自身がイギリスという宗主国との独立戦争の果てに独立国となったわけで、それであるが故に「自国の自由」への固執と「自国を自力で守る」ことに対する執念は他国以上に強いのかもしれません。(他人を思いやることはその人のためではなく、自分を救うためである、という。日本にも「情けは人のためならず」という同じ格言がありますが)

では、「焦土からの復興」「大国の支配からの独立」「自力での革命」に成功した国と、それがうまく行かずに内戦に突入した国との違いはいったいなんでしょう?
テロというもののうち、「戦術としてのテロ」を憎むのは誰も同じと思いますが、「テロに走る理由」の部分に対する評価は、人それぞれであるように思います。
「抑圧があるからテロに走るのだ。テロリストだけが悪いのではなく、抑圧者も悪いのだ(→だからテロ戦術は全面的に否定できないのだ、とまでは行かないまでも、言外ににじみ出ている発言が多く見られますが……)」

「今」を問題にするなら、ボタンの掛け違いであった最初の部分を、うまくいった国とそうでない地域とで比べることも必要ではないかと思いますがいかがでしょうか?

66吉岡:2004/09/30(木) 15:32
ヤスツさん
>じゃあどうするんですか?
武器を捨てて仲良くしましょうと言えば、それだけで相手は信用しますか?
>今のところ、「テロリストと呼ばれる人々側からの、テロを止める条件」の代弁がないようなので、「テロリストと呼ぶ側の、テロを止める手段」について論じてきましたが、吉岡さん、PIYOさんは、どの立場からどのような方法が採れるとお考えでしょうか?

巨大国家による、巨大テロを止めさせるしかありません。
幸いにして、その巨大国は、ヤスツさん曰くの「選挙による多数の意思を反映する民主国家」です。
そして、その国の民衆の、相当多くの部分が「平和的解決」を求めています。
その国の世論に訴えるさまざまな方法を考えるのも、解決の道につながると思っています。

67吉岡:2004/09/30(木) 15:41
ヤスツさん
>じゃあどうするんですか?
武器を捨てて仲良くしましょうと言えば、それだけで相手は信用しますか?
>今のところ、「テロリストと呼ばれる人々側からの、テロを止める条件」の代弁がないようなので、「テロリストと呼ぶ側の、テロを止める手段」について論じてきましたが、吉岡さん、PIYOさんは、どの立場からどのような方法が採れるとお考えでしょうか?

巨大国家による、巨大テロを止めさせるしかありません。
幸いにして、その巨大国は、ヤスツさん曰くの「選挙による多数の意思を反映する民主国家」です。
そして、その国の民衆の、相当多くの部分が「平和的解決」を求めています。
その国の世論に訴えるさまざまな方法を考えるのも、解決の道につながると思っています。

68吉岡:2004/09/30(木) 23:04
二重投稿に、すぐ気がついたのですが
謝罪を書くにも重くって重くってあきらめました。
ところが、今開いてみると、ぐっと軽くなっていました。
直ったようですね。
二重投稿になってしまってすみませんm(_ _)m

69ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/10/04(月) 18:33
>>67

巨大国家による巨大テロとは、空爆などのことですか?
また、この場合の巨大国家の例としては、アメリカなどがそうでしょうか?
来る11月の米大統領選では、アメリカの事実上の選択肢は(ネーダーは当て馬なので除外)ケリーとブッシュですが、どちらを選んだ場合に「巨大テロがなくなる」とお考えでしょうか?
対テロ姿勢はブッシュもケリーもさほど変わりませんが。
ブッシュが勝った場合、吉岡さんの言う「巨大国家による中東/アフガンへの巨大テロ(空爆)」は今後も継続しますが、ケリーが勝った場合、吉岡さん流に言うと「イスラエルによるパレスチナ人弾圧テロ」はさらに深刻化しますよね。ケリーはアメリカのユダヤ系ロビーを支持層に持ち、「イスラエルを支持し、交渉窓口がないパレスチナを支持しない」と言い切ってる人ですし。
どちらが選ばれてもアメリカの「平和的解決を求める人々」の決断の結果ということになりますが。

アメリカの民衆の、相当多くは「平和的解決をする候補者(が、候補にいるいないに関わらず)」を選びますでしょうか?

「平和的解決」は誰でも求めるでしょうけれども、今話題にしているのはそういった「心意気」の話ではなく、手法の話題ですよね。
こうした質問をすると、いつも「心意気」や「総論」の話で返されてしまって、各論の部分が立ってこないのですが……。


もし、「たったひとつの冴えたやり方」がないなら、パターンごとに適用でき、類似した別の方法にも応用が利く方法を、何通りでも考えればいいのでは。
「ひとつの方法では対処できないので、具体案を考えるのは無意味である」または「様々な方法を考えればよい」で終わってしまうのであれば、総論以上の話を深める意味があまりないように思えて残念です。

70ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/10/04(月) 18:35
すみません、(ブラウザ更新のため)sageになっていたのでageておきます。

71⊂(・Θ・)⊃Piyo:2004/10/04(月) 21:47
閑話
皆さんこんにちは⊂(・Θ・)⊃Piyo です。
ヤスツさんも触れていましたが、さる10月1日はパラオ共和国の独立10周年記念日でした。
このパラオ共和国、戦争中は日本の統治下にあり1万2千人の将兵が玉砕した地でもあります。
この際、ペリリュー島の人たちは、白人の支配から解放してくれた日本軍と一緒に戦おうと
したのですが、日本軍は現地人の犠牲を出すのを良しとせず島民を本島に避難させ、
一人の犠牲も出さずに73日間の激闘の末、玉砕しました。
パラオの人たちはたいそう嘆き、アメリカの日本文化破壊や反日教育に屈せず今もなお
英霊達を弔い続けてくれています。

パラオの国旗は日の丸と色違いで、海を表す青地に月を表す黄丸
その意味するところは青い海に囲まれ、太陽(日の丸)の反射によって輝く国です。
http://www.palau-namekawa.com/image/palau/words3.jpg
これほどまでに日本を愛しているパラオですが、独立に際しては非核憲法を凍結して
アメリカと自由連合協定を結ばざるをえなくなり、その結果、時の村山内閣は独立1周年記念日
に祝電を送らないという、ひどい仕打ちをしています。

そこで私は、ネットの友人や職場の人たちに働きかけ「祝電のメールを打とう」キャンペーンを
しました。
パラオは人口2万5千人の小国ですがいつまでも友達でいたいですね。

ちなみに余談ですが、パラオは小国といえども国連では日本と同じ1票を持っています。

閑話休題

72⊂(・Θ・)⊃Piyo:2004/10/05(火) 00:03
>スライムベスさん
初めまして⊂(・Θ・)⊃Piyo です。以後よろしくお願いします。
>>59のレス同感です。
●「アメリカ政府などによる「情報戦争」が効を奏しているんでしょうか^^;」
911が情報戦争による敗北だったからこそ、今躍起になっているのだと思います。
しかしアメリカはヤスツさんのおっしゃるように「選挙による多数の意思を反映する民主国家」
なため、戦争を始める又は継続するためには国民の支持が無くてはできません。
だからアメリカは戦争を始める場合、国民の思想を統一するために自国民に対して情報戦争
を仕掛けています。
それに対して、反戦派は例のイラク人捕虜の虐待を告発して効果を上げていますね。
ボスニア紛争では、情報戦(広報戦)によってアメリカの民意を動かし、議会を動かし
国連を動かすことによって、空爆を行わせました。
逆もまた可能だと思います。

>吉岡さん
●「力の論理でねじ伏せる姿勢では、力で反攻することを、止めようがないように思います。」
同感です。それが正しければ、テロは減っているはずですから。
ただ私は、戦いを止めさせる最初の段階では第3者による力ずくの介入が必要だと思います。
●「その国の世論に訴えるさまざまな方法を考えるのも、解決の道につながると思っています。」
これも同感です。しかし、ロシアや中国のように今だ情報統制がなされ、民意の反映が困難な国
に対してどう訴えていくかが問題だと思います。

73⊂(・Θ・)⊃Piyo:2004/10/05(火) 00:05
>ヤスツさん
●「水と油の持ち味を尊重して存在させることを望む」というのは、
 実に素晴らしい意見だと思いますが、それでは「具体的な実現方法はどうしますか?」
前述したとおり、私はテロ問題解決は短期的、長期的な対処とケースバイケースによる
柔軟な対応が必要だと思います。

短期的には、当事者双方の要求を無視した第3者による強制的な引き離しと監視です。
具体的には国連による兵力引き離しと停戦監視です。(今も一部では行われていますが)
この段階においては、双方の言い分は無視し、場合によっては武力制圧も必要と思います。

長期的には、第3者を介して双方の要望を調停することです。
ただし、私は水と油が話し合って混じり合うことができるとは思っていないし、
その必要もないと思います。
それぞれが内政に干渉することなく、かといってどちらかが経済的に困窮する様な事態に
ならないように調停することです。

問題は国連は決して民主的な組織ではなく、小国の権利は無視され、常任理事国などの
大国のエゴがまかり通り、それに対し制裁を加えるといった実行力を持たないということ
です。
ですから、私はまず第一に行わなければならないのが国連の改革だと思います。
常任理事国制度を廃止し、いかなる国に対しても国連決定に従わない場合は制裁措置が
行える強制力を備える必要があると思います。

74⊂(・Θ・)⊃Piyo:2004/10/05(火) 00:09
>みなさん
●「もし、「たったひとつの冴えたやり方」がないなら、パターンごとに適用でき、
 類似した別の方法にも応用が利く方法を、何通りでも考えればいいのでは。」
ヤスツさんのこの意見に賛成です。
そこで私はテロ問題の分類について、以下の4通りを考えてました。
これを修正発展させて議論の共通認識に使えませんでしょうか。
1 分離独立型
  チェチェン、ウイグルなどのように、民族、国家単位での独立が原因となっている場合。
  既存の境界により引き離しが可能。
2 内戦型
アフガニスタン、イラクの様に一国内で複数の部族又は派閥に分かれ争っている場合。
  引き離しには、国内を細分化する必要があるが、支配地域での線引きが比較的容易。
3 混沌型
パレスチナの様に民俗、歴史、宗教が複雑に絡み合い
  地域の帰属権が問題となっており、引き離しのための線引きが困難な場合。
4 ネットワーク型
アルカイーダの様に“恐怖の拡散”を目的とした超国家的テロ組織の場合。
  1〜3の形式においても影響を及ぼしている。
  目的がはっきりせず、線引き、引き離しは困難。

みなさんのご意見をお願いします。

75ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/10/05(火) 00:32
>>71

パラオ共和国独立10周年については、祝電(電報)は打ちませんでしたが、私は個人的に趣旨に賛同していまして祝辞メールをパラオ共和国の観光局日本事務所宛(パラオ大使館と同じ建物)に送りました。
休日(土、日)のパラオ共和国大使館のドアには、山ほど不在伝票が挟まっていたそうです。花束とかの。

【友を】もうパラオ独立十周年ですが【裏切るか】
http://society3.2ch.net/test/read.cgi/kokusai/1091966012/
↑こんなスレもありました。

>>72
情報戦争というのは、ゲッベルスの昔から連綿と続いてきているわけですが、今はその「情報戦争」がテロや報復の歯止めをなくさせているようにも見えます。

かつてのテロは、立てこもりであれハイジャックであれ、「要求が通らなかったら殺すぞ」という取引であると同時に、「誰も注目していないことについて、注目を集めるための行為」であったように思います。
「個人が声を挙げても誰も注目しないから、大勢でデモ行進(=そのものずばりのデモンストレーション)する」のと目指すところは同じですね。
ところが、昨今では「要求が通らないことは自明なので、先に殺してしまう(報復を先行させる)ことによって、要求を飲まない相手を糾弾する」「そのために放送局やネットを利用する」という、目的と手段がどうも入れ替わっているように思える方法が横行しています。

ちなみに、ボスニア紛争はブッシュ・シニア(共和党)は手を出さない(=慎重)でいたのを、クリントン(民主)になってから好戦的な介入に転じた、ということだそうです。
クリントンはアフガンのビン=ラディン暗殺のためのトマホーク攻撃(これももちろん一種の空爆)もやってますね。
そのクリントン(民主党)に嫌気がさしたアメリカの国民は、選挙で「逆の選択」をしてブッシュ・ジュニアを選ぶことになるわけですが、後はご存じの通りです。

選択肢は無数にあり、その中から合意/妥協ができる選択肢が多数決で選抜されていき、アメリカの場合なら意志統合のために絞り込まれたのが「共和党」と「民主党」のそれぞれの代表者(政策の代行責任者)であるわけですが、なかなか「合意の得られる選択肢」を担う候補(政策代行者)が上位の候補に残っていかないのが現実のようです。
アメリカについては、他国のことですからこれ以上は主権の侵害になりますが。

私は、軍隊/空爆が巨大な暴力だったとしても、それを「政治から切り離されない、統率された軍隊」が抑制/管理しているなら、それはそれでよいと思っています。
それに匹敵する巨大な暴力でありながら、統率されず政治にも束縛されず、構成者のうちのたった一人の個人が、自分の自由意志で決行できてしまうテロに比べれば、軍隊の行動、国の行動はまだ制御が可能です。
しかしながら、国の行動、軍隊の行動を制御/抑制することと、個人の自由意志で決行されるテロが、常に必ず等価値、平等なルールで動くわけではありません。
軍隊ならば(軍隊が独自行動を取らないならば)抑止はできますが、個人の自由意志に委ねられたテロは、どのように抑止する具体的な方法があるんでしょうか?

できれば具体的に。

76ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/10/05(火) 00:46
>>72

ロシア(は、それでもずいぶん情報公開も進んだようですが)や中国が、もし完全に情報統制をせず、民意を反映させる国になったら、周辺国が恐るべき脅威にさらされる、という懸念があります。
例えば中国共産党のような「一党独裁」が人道的人権的に是か非かは敢えて論じませんけれども、もしそれがなかったら、共産党政権はあっという間に倒されてしまうでしょう。
倒されてしまった後に、民主的な統一国家が生まれるかというと、歴史的にみて非常に難しい。おそらくは軍閥による分裂国家になり、またそれぞれの分裂国家が正統性を主張しあってかつての国共内戦の再現になってしまう。
情報を統制することによって崩壊や分裂を押さえ込み、また、民主化を求めた民衆暴動である天安門事件を受けて江沢民が「鬱憤を反日に向ける」というような情報操作もあります。(……日本としては迷惑ですけれども、中国の崩壊を防ぐ内政施策としては理解はできます。支持はできませんが)

日本やアメリカは民主主義がうまくいっている国ですが、そうでない大国が「統一されない民意」を暴発させてしまうと、テロどころの騒ぎではなくなります。そのときに、現在のロシアや中国のような「強権的な政府による抑圧」が消滅した場合、ロシア・中国の国民が自国政府に向けて「ローコストなテロ」に走ったら……と思うと怖くて夜も眠れません。
ロシアや中国のような国の場合、仮に民意が反映されていなくても、交渉窓口たる「国家」が盤石である限りは、ある程度の信頼や取引も可能だと思います。
むしろ、「国民の意思が自由に発現され、好き勝手に行動しても罰されず、なおかつ国民の意思が統一されていない(ひとつの方針に合意ができない)」国に、内政を徹底させることのほうが難しいと思います。
現在のイラクがまさにそれですね。

>>73

短期的、長期的解決方法については、概ね同意しますが、国連の改革についてはいささか合意しかねる点があります。

1)常任理事国制度を廃止すると、常に非常任理事国だけが意志決定をすることになる。継続的な意志の存続が難しく、また決定のための所要時間が今以上に延びるのではないか?(常任理事国を増やすという改革案は、継続的な意志決定に携わる国を増やそう、という方針だったはず)
2)常任理事国に対しても国連が制裁措置を敢行できるようにするための、国連の「強制力」は何によって担保されるのか?(場合によっては、国連が超国家政府になってしまうわけですが、超国家政府を既存の国々(常任理事国以外も含めて)は受け入れられるのでしょうか?)

77ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/10/05(火) 01:00
>>74

これについては同意です。

一応の確認ですが、「テロ問題」というか、「テロの原因として考えられる状況」についての問題という認識でよろしいでしょうか?
「戦術/手法(自爆か狙撃か立てこもりか特攻か空爆か)」などは、あくまで「手段」であって、それらの手段をせざるを得なくなる「状況」とは分けて考えるべきだ、という方向で支持します。

ただ、「ネットワーク型」については、「テロの原因として考えられる状況」ではなく、「テロ組織の形態の問題」であって、少々毛色が違うのかも知れないと思います。
アルカイダの場合は、テロリストというよりそれこそ本来的意味での「アナーキスト」に近いように思えます。
流行の言葉で言うなら「ホロニックなテロ集団」、昔ながらの言葉で言うなら「細胞組織化したテロ集団」などは、それぞれやはり「テロ組織の形態、組織内統御」の種類の問題であるようにも思えます。

アルカイダの場合、元々は「排外的(外敵駆逐)なムジャヒディン(=戦士)が、国内の異敵を追い払う(まさに攘夷ですが)行為」だったのが、「国外まで追いかけていって敵地で無差別攻撃」に変化したものと考えられます。
これが、「敵のいる場所すべてが戦場となる」「味方でないものは、女も子供もすべて敵である」「敵が守ろうとするものは、すべて敵である」……【だから殺してよい】という思想に転化しているわけで、「弱者の正義を根拠にした一種の宗教である」と考えられます。
その意味でも、「4 ネットワーク型(アルカイダなど)」については、「テロの原因として考えられる状況」ではなく、「テロ組織の形態の問題」という別種のものとして扱うべきではないでしょうか。

そう考えていくと、アルカイダの場合は「1+2の混合」の状況の中で生まれた、根無し草による犯罪と断罪してもよいような気がしています。これは個人的感想ですが。

以上、1〜3についてはPIYOさんの分類を支持します。

78⊂(・Θ・)⊃Piyo:2004/10/06(水) 23:35
>ヤスツさん
●「軍隊ならば(軍隊が独自行動を取らないならば)抑止はできますが、
 個人の自由意志に委ねられたテロは、どのように抑止する具体的な方法があるんでしょうか?」
この答えを探すには、テロはなぜ起こるかに立ち返らなければならないでしょう。
吉岡さんやイカフライさんもおっしゃってますが、
現在の国際社会の秩序が大国による力の論理によって保たれているとすれば、
テロリスト達は、その力の論理によって生み出だされた私生児だと思います。
これを正さない限りテロはなくならないと思います。

テロリスト達の多くは正規の交渉の窓口を持ちません。
弾圧と情報操作によって自分たちの現状を伝えることもかなわぬまま未来を閉ざされています。
だから、彼らに交渉の窓口を与え、支持者を明確にして立場を明確にする必要があると思います。
その上で、彼らがあくまで武力に訴えることを望んだり、民意の代表でなく個人的な理由で
戦っているのであれば、秩序の名の下に裁きを下さなければならないでしょう。
(ところで具体的にとは、どのくらいまで必要なのでしょうか?)

ヤスツさんは国連にしても中国にしても現状維持を支持しておられるのでしょうか。
ヤスツさんのおっしゃるとおり、国連にしても中国にしても
改革に伴い血が流れる可能性を否定できません。でも、それでよいのでしょうか。

ヤスツさんは民主主義による多数決の優位性を主張されていますが、
国連運営や中国に関してはこれを良しとしないのは何故でしょうか。
難しいから? それとも多かれ少なかれ犠牲が出るからでしょうか。
でも、人類の歴史において、
幸福が犠牲なしに手に入れられたことがあったでしょうか。
時代が不幸なしに乗り越えられたことがあったでしょうか。

フランス革命、明治維新、アメリカ独立戦争・・・・・etc
人は破壊と混乱を乗り越えて、新たな時代を、体制を作り上げてきました。
今後、ロシアや中国がこれらの苦難の時代を迎えるとしても、
それは私たちがいつか来た道なのではないでしょうか。
失うことを恐れて変革を望まなければ、新しい未来を手に入れることはできないと思います。

今もなお民主化運動家や宗教家が弾圧されている国があり、
国際社会に見放された小国が、テロ戦争の名の下に民族浄化の危機にあります。
大国の安寧が、これらの人々の犠牲の上に成り立っているのならば、
テロが無くなることはないと思います。

このような時代に、私たちが求めるべき回答は
「誰も死なない方法」ではなく
「考え得る最小限の犠牲で、一人でも多くの人を救う方法」なのだと思います。
大国が小国を犠牲にするのも最小限の犠牲かもしれません。
テロリストが我が身を犠牲に主張することも最小限の犠牲かもしれません。
でも何か、もっと冴えたやり方があると思うのです。
そのために努力するべきだと思うのです。

ジェイムス・ティプトリー・Jrの小説「たったひとつの冴えたやりかた」では
宇宙生物に寄生された少女が、人類圏へ寄生生物を持ち帰らないために
太陽へむけて旅だちました・・・・・

とりとめがなくなりましたね。ごめんなさい。
今日はこの辺で失礼します。

79ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/10/07(木) 01:48
>>78

「たったひとつの冴えたやり方」は、当然ながらジェームズ・ティプトリー・Jrのそれを意識して引用しました。
「最小の犠牲で、最大の救済を行う」の代名詞でもあるかと思いますが、そのような解釈が必ずしもされないという例でもあるのかもしれません。

私は、「正論」に基づくなら「多数決で決め、それに従うのが正義」と考えています。
一方で、「現実」に基づくなら「なんらかの強制力を持たないものは、自由がない」とも考えています。
テロは大国の悪政によって生まれた望まれない子供だ、悪いのは生みの親だ、という意見も理解しないではありませんが、生まれてしまった以上は「うべなるかな」でして、望まれなかろうと全力で排除するか、そうでなければ改心と妥協を強いるしかないのでは、とも思います。
「秩序の名の下の裁き」も、誰がその秩序を保証するのか、誰がその裁きを支持するのかによっては、受け入れられもするし、受け入れられない場合も(むしろそのほうが)多いかもしれません。

私は、国連改革について言えば「日本人として、日本の利になるか否か」という視点以外での判断はできません。
なぜなら、私が代表権者を選出する権利を持っているのは日本の、それも間接代議制の衆院・参院議員を選出する権利までに制限されているからです。
国連については、衆院・参院議員が選出した内閣が対処を担っています。その対処案には今のところ異存はありませんが、「他国のあり方について、日本という国が口出しをする資格と権利があっていいのかどうか」という問われ方をするなら、私は明確な回答は持ち得ません。
「国連を運用することで、日本の安全保障を得る」ということについてであれば賛成もできますが。

改革によって血が流れることが、改革を望んだ人々が「覚悟」しているなら、私はそれに反対する理由はなにもありません。
しかしながら、改革に対する覚悟がない人/国がいるのであれば、血を流す改革について今まで以上に大きな抵抗もあるのかもしれません。
その改革にも反対しないし、改革への抵抗も支持も不支持もしませんけれども、血を流す改革を受け入れられない人と受け入れる人の間で、「流血の内戦」が起こる可能性もありうるでしょう。
そうした「血を流す改革」もまた否定するつもりはありません。
それらを否定しないのと、大国が「全力」で反対者を封じ込めようと血を流すことの間に、なんの違いもないとも思います。
故に、どちらも反対しません。

空爆によって、最小の被害で、それ以外の多数が救済されるなら、それこそまさにティプトリー・Jrの言う「たったひとつの冴えたやり方」だとも思うわけですけれども。

80⊂(・Θ・)⊃Piyo:2004/10/07(木) 20:52
昨日は少々感情的になってしまいました。すみません。
ヤスツさんが指摘してくださった問題点について考え直してみようと
レス丸ごとプリントアウトしたら、なんと50ページにもなりました。
読み返してみると、皆さんの誠実な思いが伝わってきます。
ヤスツさんのおっしゃるとおり、
そこに至る道は違っても、求める思いはひとつなのだと感じました。

>>79でヤスツさんのスタンスが良くわかりました。
ヤスツさんのおっしゃっている事はもっともなことで、
間違っているとは思いません。
逆に、私の言っていることには矛盾があります。
それはわかっています。

でも、ある人がこう言いました。
全ての人に伝えたい・・・・

「暴力は受けた側からしかその本質は語れない
 苦痛にうたれたものにしか争いを止める真の言葉は吐けない

 愛する肉親の死を
 ただ憎しみと争いの連鎖の中に組み込むか
 胸に秘めた自分の礎にするか
 本当の戦いはそこにある
 目を逸らすな!!」

テロリスト達は、自らの命を捨ててまで訴えようとしています。
何故そのようなことができるのでしょうか。
愛するものがあるから、守るべきものがあるからではないでしょうか。
その根底にあるものは、特攻と同じなのではないでしょうか。

その行動に命を懸けている人の心を動かしたければ、
こちらも命を懸ける必要があるでしょう。

かつて、特攻という崇高な行為を行った私たち日本人ならば、
彼らと話し合うことが出来るのではないでしょうか。
理解し合うことが出来るのではないでしょうか。
私はそこに一縷の望みをかけてみたいのです。

平和の世界のために日本が必死になることは、国際社会における日本の地位を高め、
引いては日本の安全と発展に寄与することになると思います。
ヤスツさんの危惧することは理解できるのですが、
弱者にも強大な敵と戦う術があることはもう知らしめられてしまいました。
そしてそれに対し、力で封じ込める事は有効ではないと実証されつつあります。
放っておけば混沌は広まり、世界は暴力が支配する野蛮な時代に逆戻りしていくでしょう。
私はそれこそ回避しなければならなと思うのです。

81ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/10/08(金) 04:15
>>80

「自分の命を賭しているからテロリストと特攻隊は同じだ」
というようなことを、つい先日NEWS23で筑紫哲也が述べていました。

これはいくつかの解釈が可能です。

1)特攻隊員はテロリストと同じ(自爆攻撃をしているという点で)
2)特攻隊員の自爆攻撃が崇高ならば、テロリストの自爆攻撃も崇高だ
3)特攻隊員の自爆攻撃を崇高と言う者は、テロリストの自爆攻撃を誹謗することができない
4)テロリストの自爆攻撃を否定する者は、同様の行為をした特攻隊員をも否定すべきだ

これは、このスレでも繰り返し引き合いに出ている「空爆と自爆テロは、同様の被害を出すものだから同列に論じて良い」「空爆は大国のテロ、自爆テロは抑圧を受けている弱者のテロで、どちらも同様だ」と同様の誤謬を孕んでいるように見えます。
特攻隊員の特攻攻撃というものは、当人たちの自発意志があった点は自爆テロと確かに類似性がありますが、特攻隊員のそれは「戦争(国の意志で進められる国策、政策)の一環として、軍事的戦術として行われた」ものであり、実行するかしないかについては、あくまでも「軍事上の命令」に形式のみでも基づいているわけです。個人が勝手にしているわけではありません。
対して「自爆テロ」というのは、これはもちろん「組織の上部からの命令」のケースもありますでしょうけれども、「個人が個人の意志として決定や撤回を決められる」という性質のものです。
命令権者の「実行命令の根拠」も、「軍事攻撃としての特攻」とは根本的に異なるものです。
それこそ、特攻隊員が「勝手に特攻をしようとした」ら、それは軍令違反になりますけれども、自爆テロリストは誰の命令も受けずに実行をしても「軍令違反」にはなりません。

根底にあるものが同じで、行為が同じで、効果が同じだからといって、なんでも並列に比較するのは無理があります。

今日の、かつての「弱者」は、昨日までの「強者」を脅かす存在になりました。
それはテロ攻撃という戦術の「普遍化」によるものです。
拉致誘拐、立てこもり、ハイジャック、ビル爆破、要人暗殺などの「テロ行為」そのものは、太古の昔からありましたが、それらの効果がこれほど喧伝された時代はなかったと思います。
弱者が凶悪な「強者」になり、個人が思いのままに要求を出し、「合意」によって成り立ってきた旧来の「政府」がそれに膝を屈する時代が今の時代であり、こうした時代を人類は初めて体験していると思います。
その意味で、混沌が広がり世界は「個人による暴力が支配する野蛮な世界」に戻る可能性を大いに孕んでいます。

それをできれば回避しなければならないという意見には同意します。
「できるだけ多くの人が合意し、同じ利益を受けられるほうが、より多くの人の利益/幸福になる」
とも思います。
民主主義における「多数決」というシステムは、「一人でも多くの人に利益を与える」ために編み出されたものだと思います。
「利益を得る側」からこぼれてしまった少数者を救済する方法は完璧ではありませんが、それが完璧ではないことが「弱者が凶悪な強者になる温床」になっているのだとも思います。

力で封じ込めない、弱者の好き勝手にもさせない。
ではどうするか? という部分を論じていくべきでしょう。

82ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/10/08(金) 04:15
ちなみに、「強者と弱者」という比較をすると、どうしても「強者は9、弱者は1」という印象を持たれがちなのではと思うのですが、現実には「強者7に対して、弱者Aが1、Bが1、Cが1。弱者A、B、Cはそれぞれ異なる主張を持っている。Aを救済してもB、Cは合意せず、Bを救済してもA、Cは合意しない。では、強者7は対立する弱者A,B,Cをどう処するか?」ということが求められているのではと思います。
「強者7」から分離したはずの「弱者A,B,C」が、主導権を巡ってさらに細分化し、内戦に突入する……そうすると、仲介のために結局かつての強者7が介入せざるを得ず……(アフガンパターン)ということなのでは。

強者7が悪だ、という思い込みから、対立を解決できない弱者A,B,Cを強者7から切り離して放置してしまうことになっては、結局はなんの解決にも至りません。
そうした対立の解決方法も合わせて考えていなければならないでしょう。
弱者A,B,Cがもし強者7からテロという実力行使で独立した場合、A,B,C内での対立を解決する場合も今まで効果があった方法を採用し、内戦または相互テロに突入するでしょう(内戦国が割拠する軍閥同士の泥仕合になるのもそうした理由からでしょうし)。

どこまでも細分化し、個人という単位にまで細かく分け、その上で全ての個人を「超国家政府が直接管理」といった方向にでも行かない限り、強制力を持って対立を解決するのは難しいと思います。
ただ、日本が「政府の権力を縮小し、地方自治体に裁量権を渡すことを目指す(道州制など)」などしているのを見てもわかるように、超巨大な超国家政府が地球上の全ての個人を直接同一の法で御することは不可能であろうとも思います。
ではそうすると……と、どこまでもループに陥ってしまいますね。

83⊂(・Θ・)⊃Piyo:2004/10/14(木) 00:08
>ヤスツさん
>一応の確認ですが、「テロ問題」というか、「テロの原因として考えられる状況」についての
>問題という認識でよろしいでしょうか?
遅ればせながら、質問に答えてませんでした。すみません。
他に「あの質問はどうなった」というものがあったら申しつけてください。
その通りです。このスレで議論すべきは“カウンターテロ”ではなく“テロの原因の根絶”だと
思います。

ここでちょっと気づいたのですが、
ヤスツさんは>>79および>>81
>私は、「正論」に基づくなら「多数決で決め、それに従うのが正義」と考えています。
>民主主義における「多数決」というシステムは、「一人でも多くの人に利益を与える」ために
>編み出されたものだと思います。
というように、多数決による優位性を主張してます。
しかし>>76では
>常任理事国制度を廃止すると、常に非常任理事国だけが意志決定をすることになる。
>継続的な意志の存続が難しく、また決定のための所要時間が今以上に延びるのではないか?
といったように国連における非民主的な現状を肯定する発言も見られます。
この辺のヤスツさんのスタンスがよく理解できません。
もっともヤスツさんの場合は、ヤスツさん自身の主張と言うより、現実というものを
代弁しておられる様にも思えますが・・・・

私の場合、各ケースでの問題解決を考える前に、問題解決を行うための国際社会の環境が
整っていないことが最大にして最優先な問題だと思います。
そのため、国際社会における協力と、テロに対する認識を改める必要があると思い
国連改革を唱えています。
いつまでも、第2次大戦の戦勝国ばかりが主導権を握っているようでは、冷戦のタガがはずれた今
非常任理事国や抑圧された小国や民族の不満はふくれあがるばかりでしょう。
現状において、この国連の体質がテロを生み出す温床となっていることは否定できないと思います。
少なくとも、アラブ(イスラーム)やインド(ヒンドゥー)等のP5以外の文化圏を常任理事国入り
させるなど、バランスのとれた安全保障体制の構築が必要だと思います。

>力で封じ込めない、弱者の好き勝手にもさせない。
これについては、私はある程度の力による強制力は必要だと思います。
現にはびこっている力の論理を崩すには、それなりの力が必要です。
短期的には引き離し、長期的には抑止としての力は必要だと思います。
繰り返すようですが、全ての人が満足できる結果を求めるよりも、全ての人がちょっとずつ
がまんすることが平和への近道だと思うのです。
法の下による平等、その秩序を守らせるための警察。これが今の国連にかけているものだと思います。

私が国連改革にこだわるのは、今の国連は大国の利益優先で、小国には交渉の窓口すら与えられない
という現実があるからであり、大国の一方的な価値観の押しつけを止めさせ、話し合いの場を
作る必要があると感じるからです。
また、当事国同士で話し合っても解決できない場合、第3者による介入、仲裁が必要であり、
そのための力と中立性を保つために、国際社会の支持を広く求める必要があると思うからです。
その強制力の担保は経済制裁や国連軍による軍事力となるでしょう。
この点については>>82に絡めて次のレスで述べたいと思います。

84ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/10/14(木) 00:40
>>83

>>79,81 で述べているのは、「正論に基づくなら」であって、ある種の理想論ですね。
一方で、>>76は「現実論」に立っています。

何らかの理想を持つことを私は否定しませんが、理想に拘泥するあまりに現実を軽視することになっては無意味であるとも思います。
私の主張は「原則論/理想論」と「現実論」という対立する視点の意見が入り交じりますので、それぞれどちらに立っているのか解りづらいこともしばしばあると思います。
このわかりにくさについてはお詫び申し上げるより他にありませんが、「現実に追随するだけで理想を持たないのはいけない」「理想を最優先し現実を無視するのはいけない」の、双方の落としどころを知るためには、双方の理屈を知る必要がある。そのように考えております。
ネット上での議論では、責任(現実に照らし合わせて失敗した場合に引き受ける責任、罰)が伴わないだけに誰もが理想論だけを振り回しがちですが、現実味を伴わない理想論をぶつけ合うだけでは、建設的に先に進むことは難しいとも思います。
そうした意味で、「現実だけ」「理想だけ」ではない、中間の落としどころを探すことに私の視点が役立てられれば、と思っています。
そう考えた場合、私を「対立する立場の論客」と捉えず、「双方の主張を取り混ぜて俯瞰する議長」の立場を共有するもの、とお考え頂き、また議長の立場を共有していただくことがよいかと思います。

85ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/10/14(木) 00:46
さて、現実の国連改革そのものについて、私は反対を唱えるつもりはありません。
が、「バランス」や「大国に対する強制力」を国連自身が【国】から独立して持つこと、を考えなければ、PIYOさんが仰る「大国に対しても小国と等しく強制する能力を持った国連」は成立し得ないと思います。
大国に対抗する(大国に対する強制力を持つ)方法として、イスラムを国連の後ろ盾とする、というのは、単に国連が「大国に対するイスラム過激派のテロ活動を保証する」という受け取り方をされかねません。
現状の国連は「大国が主柱となって提供された軍事力を国連軍として独自に使う」が念頭にありながら、国連決議(加盟国の同意)が得られないがために、多国籍軍に国連のお墨付きを与える、という「準国連軍」を持つに留まり、またその「準国連軍」である多国籍軍の有り様を巡って加盟国同士が対立/紛糾する、という自体となっています。
加盟国のいずれからも独立し、いずれに対しても強制力を発揮でき、国連の指揮下に完全に組み込まれて独立した活動を行う強制力=【治安・軍事力】を国連が自前で養っていくことができるかどうか? というのが、国連の独立性、また大国を含めた全ての国に対する強制力の保持を実現できるかどうかに影響を及ぼすものと思われます。

ただこれは、国連が「領土を持たない、超独立存在として、個々の国連加盟国に命令権を持つ上位存在になる」ということでもあります。
日本が日本の上に、超政府を持ち、その超政府の命令に日本が従う、というような図式を、日本以外の全ての国が、それぞれ自分の国に対して受け入れられるのかどうか? ということです。
また、そうした組織/超政府が実際に発足したとして、その超政府に、既存の大国が加わらなければ、その超政府は超政府としての実質的権能を持たなくなります。
「国際連盟」がなぜ実効効果を保てずに崩壊したか、という理由と同じです。

しかし、「強制力を担保する大国の加入」は、結局は「大国の意のままの超政府」という現在と同じ図式を作ってしまいます。
人種、宗教、思想のバランスが必要というお考えはわかりますが、バランスが取れるということは「二種以上の対立する勢力が拮抗し、問題に対して結論を出しにくくなる」ということと同義語でもあります。
ある意味、「今以上に混迷し、決断が下せない超政府」になってしまう可能性も高いのです。


ご存じと思いますが、イラクの大統領選挙実施について、国連は「職員を派遣できない」と明言しています。
これは、「イラクの治安が著しく悪く、国連職員の安全が確保できないため」です。
これについて、「米軍が治安維持に当たっているからだ」という反論をお持ちの方も少なくありませんが、国連自身が多くの人材をテロによって吹き飛ばされており、また国連が「どの国からも中立的な立場にあって国連の完全掌握下で使える軍隊(=治安維持部隊)を自前では持っていないということと、少なからぬ関係があります。
PIYOさんも仰られているように、何らかの「強制力」は必要です。
それも、大国に依存せず、大国の意志を無視して国連が独自に活用できるようなPowerが必要でしょう。

しかし、そうした国連軍を「常設的に維持する能力(収入)」は国連にはありません。
常設国連軍を維持(喰わせ、訓練させ、装備を購入する)する力は国連にありません。
ないからこそ、必要に応じて召集する現在の方式になっているわけですが、これも国力に余剰があり、他国への介入にメリットを感じる大国の協力がなければ不可能です。

参加国のバランスを取るだけではこの問題は解決しません。
日本が国連の財布となって、常設国連軍を維持するというのは、日本の自由にならない自衛隊をもう1セット持つようなものです。
これは他国でも同様でしょう。

この「現実に即した課題」を解決できなければ、「総論賛成だが、実現は難しい」という反論を覆すことは難しいでしょう。

86⊂(・Θ・)⊃Piyo:2004/10/19(火) 22:25
>ヤスツさん
素早いレスありがとうございます。
遅筆な上に、知識の裏付けを取りながら(勉強しながら)書いているのでレスが遅くてすみません。
レスが前後しますが、順番に回答していきますのでご了承ください。

<テロと特攻について>
●「自分の命を賭しているからテロリストと特攻隊は同じだ」
 5)テロは悪いこと>テロと特攻は同じこと>特攻は悪いこと>日本は悪いことをした
 6)日本は中国を侵略した悪者>特攻は悪者がやった>テロと特攻は同じこと>テロは悪いこと
私はその番組を見てませんが、筑紫哲也氏の場合だと5)か6)の可能性もあるかと・・・・・

すこし誤解があるようですが、私はテロと特攻を分類上同一のものとは思っていません。
私が共通性があると思っているのは、その行動の根元的な力になっているものが
“家族や同胞に対する愛”であるということです。
憎しみは愛の裏返しです。
愛するものを守るため、あるいは奪われたとき、人は憎しみを覚えます。
他者の愛に対する無理解が対立の元であり、これを取り除くことテロの防止に役立つと思うのです。
だから、テロリスト達の愛に対する理解を求めたいのです。

ヤスツさんのテロは何故悪いかという説明は客観的に分析したものであり、
論理的に否定できるものではないと思います。
しかし、私はあえてそれに疑問を投げかけます。
それは“テロリストは自らの行為をどう思っているのか”ということです。
彼らにしてみれば、自爆テロも特攻も同じ感覚なのではないのかということです。
彼らの主観を無視して、特攻は正規の軍事行動の一環で許されるが、
テロは不正規な犯罪なので許されないとレッテルを貼る。それで良いのでしょうか。
他に手段を持たない少数派にしてみれば「この怒りは何処にどうやってぶつければ良いんだ」
と言う事にならないでしょうか。

あまり知られていませんがチェチェンは親日国家です。
日露戦争で小国でありながら大嫌いな大国ロシアを破った国であり、チェチェン軍人の中には、
“日本が北方領土奪還のためにロシアと戦うときは義勇軍として馳せ参じる”
とまで言う人もいると聞きます。
イラクも親日国家ですが、その理由のひとつに
“大嫌いなアメリカを相手に戦争をして、手痛い目に遭わせた勇気ある民族”
と言うのがあるそうです。
欧米の植民地や信託統治下にあった国々にとって、日本は独立への希望でありました。
自爆テロが、その日本の特攻に倣った行為であったとしてもおかしくはないでしょう。
軍事目標限定か民間人を含む無差別攻撃かの差は、対象戦争か非対称戦争かと言う形態の相違と
と戦術教義の変化の範囲内ではないでしょうか。

しかし私の考えには問題もあります。
それは各地のテロの陰にあるアル・カイーダ等のテロネットワークの存在です。
まずテロネットワークの目的ですが、これがはっきりしません。
紛争地域において、テロ戦術の教育や訓練、武器の調達などを行っているようですが、
敵も目的も、イデオロギーも違う者同士が協力している理由が不明です。
敵の敵は味方論だとしても納得できないものがあります。
むしろビジネスでやっていると考える方が納得がいきます。
だとすれば9.11が顧客に対する壮大なデモンストレーションに過ぎなかったと合点がいきます。
あるいは世界を混乱に導くことを第一義にしているとすれば、その片棒を担ぐことになり
本来の理想からかけ離れた存在になりかねません。それではただの殺戮者です。
また、テロネットワークが関連している以上、たとえ独立できても独立派が武器を捨てず
新たな目的をかかげ、あるいは他の地域でテロを継続するといった可能性が大きいでしょう。

また、分裂型においてテロリストとの目的が、政権奪取にある場合や、
独立型においても、独立後テロリストによる政権が樹立した場合、次の矛先が国民に向けられる
おそれがあり、新たな内戦や、虐殺が起こることが懸念されます。
もちろん対外的にも内政干渉の口実を与えることになると思います。

特にチェチェンでは、一般市民は長らく戦乱に疲れ果て、平和と復興を望んでいますが、
バサーエフ野戦司令官の独立派はこれをよしとせず、あくまで“いわゆるイスラム原理主義”的
な独立を目指して一連のテロを行っているようで(その陰にアルカイーダの影がちらほら)
このままだと内戦に発展しかねないようです。

とりあえずテロリストに対する偏見に意義を申し立ててみましたが、
それ問題も浮き彫りになりました。

87ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/10/20(水) 04:12
>>86

私が「テロはよくない」と考えるのは、テロは制御できないからです。
特攻という攻撃方法と現在のテロ戦術の共通点は、遂行者が死を覚悟してそれを行うという点、それともうひとつくらいあげるならPIYOさんの仰る「愛」もあるかもしれません。

ですが、特攻という攻撃方法は、「戦時中(戦争を前提としている)」の攻撃戦術であると同時に、あくまでも「軍隊という組織の支援と命令(志願しても上官の許可がなければ執行できませんでした)」であった、ということです。
軍というものは、基本的には「命令に絶対服従」することで成り立っている組織であることを、軍事に疎い人ほど忘れがちです(これは満州事変のイメージが強すぎて、全てにおいてその印象で考えてしまうからでしょう)。ですが、実際の軍事、軍事力行使というものは、「命令と許可」がなくては一切遂行されないものです。
だからこそ、最高司令官を説得するなりすれば、その麾下にある軍の行動を制御することができます。

一方、テロ戦術は戦争を前提としていません。不正規戦であるということですが、それをさらに棚上げしたとしても、テロ戦術は上官による制御というものが効きません。
フセインを拘束しても、副官以下はフセインの意向や生死とは無関係に「大義」や「それぞれの主義」に応じて戦闘を続け、テロに至っています。
また、今もしビン=ラディンが暗殺されても拘束されても、その影響下にあるアルカイダの細胞組織や末端の「テロの実行者」は、「大義」をそれぞれが自己解釈し、テロを止めることはありません。
彼らの「暴走」を止める権限を持った上官はいませんし、大義への同調以外でそれらに従う義務もテロリストにはないからです。

軍は制御できる。しかしテロは制御できない。

人は、妥協をすることで集合し、組織なり社会なりを作ります。組織なり社会なりが大きくなれば、できることも増え、妥協の結果であっても得られる利益が大きくなります。
ですから国は覇権を目指す本能を持ち、また一方で覇権の分け前を巡って分裂をしたりもするものです。
しかしテロは、本来ならばある程度の勢力を持たなければ保持できなかった「戦力」を、最小単位の個人が行使できてしまうという点に大きな問題があります。
そして、個人の意志を力で変えるのが難しいように、個人単位がそれぞれ自立して「戦力」を操るようになった現代のテロは、組織には対抗できない存在です。
いずれはかつての西部開拓時代のアメリカのように、個人が武器を携帯し、言い分や主張を対個人の武器で貫くという時代に逆戻りしてしまうのかもしれません。

銃の個人所有禁止を国是としている日本は(過去にも刀狩りを成功させていますが)、個人が武器を持たないことで個人同士の対立が殺傷沙汰にならないよう、また個人が無軌道に破壊活動を行わないような社会を作ろうとしました。
が、その結果、その禁を破って武器を所有する個人(犯罪者)には非常に弱い社会となりました。その変わり、警察という監視者/特権的武器所有者を置いているわけですが。
これを「管理された軍事」と「管理されない軍事=テロ」に置き換えると、テロリストをこのままにしておくと、それに対抗するためにあらゆる個人が武装し、個人単位で主義主張のために殺し合いをするのが当然の社会が到来してしまう恐れがあります。

故に、制御された軍事はYES。制御できないテロはNO。
前提として、そのように考えています。
その意味では、テロに至る背景を考える必要はあるが、テロが存続することは一切認めない、というのが私の考えです。

88ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/10/20(水) 04:29
繰り返しになってしまって申し訳ありません。

逆にテロリストの側に立ってみますと、特攻とテロが同じなのは、「投資コストに対して得られる効果(戦果)」にあると思います。
テロリスト擁護の意見としては、「相手は1秒で100発弾が出る機関銃を、物陰から撃ってくる。こちらは1秒で1発しか弾が出ない拳銃しか持っていない。だったら、命を賭して100人を斃せる方法を採ることがなぜ悪い。自分は命を賭けているのだから」となります。
命を贖う(これで贖罪も兼ねている)ことで、命を賭けない攻撃より多くの戦果を得ることができ、また命で贖っていることで「殺人」という罪悪感に対する贖罪もできている。相手は命を賭けていない、殺すだけなのだから、こちらのほうが尊いし利がある。
テロリストはそう考えます。だからこそ、できるのです。
その部分に限って言えば、特攻隊員の「命を賭けて一撃必殺をすれば、戦闘機1機で敵艦1隻を沈められる(当時としては劇的な戦果でした)」という意識と通じるところもあるでしょう。
いずれも、「コストと戦果のバランス」の点では通じるものがあります。

チェチェンとイラクが親日国家であることは知っています。イランもそうでしたね。
イスラム(中東)圏の国及び、東欧の国(トルコなどもそうですね)には、日露戦争の勝者、日米戦争の勇者である日本に対して、「命がけのレジスタンス」という意識を持って尊敬している国があると聞いています。
それは戦前までの日本に対してであって、今の日本に対してではないのかもしれませんが(そのあたりは中朝韓を除くアジアも同様かもしれませんが、脱線するのでまた別の機会に)。
ですが、それも「特攻という手法」だけが一人歩きしている部分は否めません。
日米戦争末期の日本軍は、それでも「個人が勝手に戦争をやっていた」わけではないのです。そこのあたりの日本史は、日本ですらしっかり教えられていないのが実情ですし(だいたい大正に入ったあたりで年度末になってしまいますので)、外国の方が正しく詳しく知らないが故に、期待を伴った誤解を持ってしまうのは致し方ないこととも思います。
このあたりの話も、あまり触れると戻ってこられなくなるのでこのあたりにしておきましょう(^^;)

89ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/10/20(水) 04:37
>対称戦争と非対称戦争の相違、について。

どちらが相手にとって効果的か、という戦術と意義の相違でしょうね。
軍事目標の破壊を目指す近代軍というのは、「補給を断ち、軍事施設と装備を破壊すること」が、反撃の防止=戦術上の目的になっています。
つまりは、「相手を殺すこと」は主目的ではありません。敵の兵士すらそうで、兵士は「武器・兵器を運用する部品」だから、武器・兵器への攻撃の巻き添えであり、武器・兵器を投棄して投降すれば殺害の対象にはなりません(建前ですけどね)。
これは、「国対国」の戦争の思考です。アフガン戦争もイラク戦争も、アメリカ側はそういう思考だったと思います。(だからイラク戦争では近代最新兵器の少数精鋭で電撃戦をやったわけですが)
国対国の戦争の思考では、「領土内の軍事拠点の破壊、もしくは占拠」が優先で、敵を殺すことや市民を殺すことは優先されない、ということです。(市民が武器を持って反撃してこないなら、です)
また、国対国の戦争の思考では、「軍事施設と兵器」は国として守らなければならない、国家自決(自決と言っても自殺の意ではありません。念のため)のためのものでもあります。軍事は攻撃のものであると同時に、死守するものでもあるわけです。

一方、テロ戦術を採るテロ組織側は、正規軍の軍事力を正面から取り除くことは能力的にも不可能です。
また、テロ組織側には移動式の拠点はあっても(アルカイダ=拠点、という意味でしたね)、固定式の拠点はありません。
領土もありません。継続的に守らなければならない支援者としての市民・国民もいませんし、守る義務もありません。

正規軍の軍事力は「鉾」であると同時に、その正規軍の背景にある無防備な自国民(関係国の市民も含まれるでしょう)を守るための「楯」でもあります。
ならば、テロリストとしては正面切って楯を打ち砕くよりは、楯の後ろに隠れている国民・市民を叩けば、楯の存在を無意味にすることができます。
本来、正規軍はそうした攻撃は「国対国」で行われることを前提にしており、泣き所であるところの市民の保護については、ジュネーヴ条約やハーグ陸戦規定のような「ルール」で守ることとしてきました。
が、非対称戦争の相手であるテロリストには、そうしたルールは適用されませんし、テロリスト側としてはそれを遵守する義務もありません。
それならば、「相手に言うことを聞かせるために、もっとも効率のいい方法を採る」場合に、正規軍の背後のソフトターゲット(柔らかい、無防備な標的)を攻撃することは効率もよく合理的です。

90ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/10/20(水) 04:55
>テロ・ネットワークについて。

全貌を知ることができないので、どうしても陰謀論になりがちですが、PIYOさんのお考えにも一理あると思います。
よくある陰謀論のひとつに、「かつてブッシュ・シニアはビン=ラディンを擁護していた。しかし、言うことを聞かなくなった上に911を仕掛けてきたのでアフガンを懲罰的に叩いた」というもの。
911の情報があったのにブッシュ・ジュニアが情報を軽視したのは、ビン=ラディンとの信頼関係がまだあると思っていたから。アメリカのネオコンは兵器産業と癒着していて、アメリカの兵器の消費のためにテロリストという敵を設定し、それに資金と兵器を供給して、アメリカとつぶし合いをさせているのだ、などなど。
どれを取ってもトム・クランシー(「レッド・オクトーバーを追え」の原作者)あたりが小説を1本書けてしまいそうです。

ただ、供給されている武器の形式などから考えれば、フランス・ロシアの兵器産業が絡んでいると考えたほうが合点がいくかもしれません。
また、日本の国産兵器は非常に高価であるため、ついつい「テロリストの背景にも巨大な資本やビジネスが」と考えがちではあるのですが、そのあたりにも誤解があるのかもしれません。
例えば米軍の正式ライフルであるM16A2などは米軍装備のものはそれなりの性能と価格ですが、友軍や他国に出荷されるものは価格と性能を押さえてあると言います。自衛隊に配備されている自動小銃1丁分の費用で、M16A2の廉価版であれば1個小隊分が買える、というジョーク(じゃないのかも)があるほどです。
これは、廉価版の輸出によって開発費を回収しているのに対して、武器輸出禁止を国是としている日本は開発コストの回収ができないから高価になってしまう、というお話。
また、旧共産圏でライセンス生産されているAK47(ロシアで開発され、中国や北朝鮮、中東でもライセンス生産、または勝手に生産されている。シンプルで整備性に優れている)のように、格安で作れる銃もあります。
比較に出すのも烏滸がましい気がしますが、サタデーナイトスペシャルと呼ばれた粗製拳銃(土曜の夜に大量摘発されることからこの名が付いた)などでは、1丁当たりの頒布単価は数千円以下。(新品の自動拳銃を日本円で買ったとすると、だいたい8〜15万円くらいです)製作費用はさらに安い、とも言われています。

さらには、兵器として製作されたのではないものが、効果的な兵器として流用できることも知れ渡ってしまいました。
ここで記すのは避けますが、現在の日本で手に入るごく安価なもので、数百人以上の死傷者を出すことは決して難しいことではありません。
「まさかやるはずがない」という心理的な死角があるために遂行されないだけです。

そうなってくると、必ずしも「ビジネス」だけでは語りきれないようにも思います。

テロリストはかつて「反政府ゲリラ」と呼ばれていました。
彼らが政府の「戦力」だけを対象としていたときは、市民にも支援されていたと思います。
しかし、「敵は強いから倒さない。敵を困らせるために弱い者を殺す」という方法を採るようになり、総論では賛成できる独立や反抗が各論(現実の戦術)の部分で、当の市民にダメージを及ぼすものになりつつあるところを見ると、ひとつひとつのテロの「根拠」や「大義」の善し悪しを語るより、徹底してテロを叩くしかない、という判断に至った大国の方針のほうに分があるようにも思えてしまいます。
これは私に一種のゼネラリストの風があるからかもしれませんけれども。

91吉岡:2004/10/24(日) 11:39
新潟地震の大ニュースの陰で

http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/mideast/news/20041024k0000m030118000c.html

イラク:サマワの陸上自衛隊宿営地にロケット弾
http://www.asahi.com/international/update/1023/001.html

サマワの陸自宿営地にロケット弾、居住地区かすめ着弾

こういうニュースを、自衛隊発、防衛庁発表以外では見られなくなりましたね。
サマワからは、報道陣全員退去命令。バグダッドすら、共同通信とNHK以外は全員退去しています。

92ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/10/27(水) 05:52
>>91

それは、マスコミにとって「手近な大震災」のほうが取材もしやすく、注目も集めやすい(視聴率が稼ぎやすい)からでしょう。
>>91の発表にも記者の「思い込みと主観に基づいた解説」がないのは、報道する側にとっての価値が低い(センセーショナルにならない)と、デスクが判断しているため。

そして、「新潟県中越地震の大ニュースの陰で」と、地震と結びつけるのは如何なモノかと。
まさかと思いますが、吉岡さんは、「大地震が起きたのを見計らって、うやむやになるタイミングで防衛庁が発表したのだ」という見解をお持ちなのでしょうか?(新潟と結びつける理由)
事件発生が日本時間の23日午前5時というのも防衛庁の謀略ですか? また、着弾から調査結果発表までの所要時間を考えるとむしろ早いくらいかと思いますが。(一応の調査をしてから発表しているわけですし)

さらにまさかと思いますが、ロケット弾を発射したテロリストが、新潟県中越地震の発生を見越して……いや、そこまで言ったら(ry
ここは笑って聞き流して下さい。岡田党首のようにムキになるところではありません。心にゆとりと潤いを。


そういうわけで、この事件の紹介の枕として「新潟地震の大ニュースの陰で」と付けるのは、印象操作であると思いました。
確かに「無関係の枕を冒頭に置く」という印象操作は最近流行ってはいますが、飛びつくべきではない流行だと思いますので、老婆心ながらご忠告申し上げたいと思います。

なお、新潟県中越地震に絡めた意見は、地震スレを別途立てるべきと思いますので、ここではこれ以上は触れません。

93ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/10/27(水) 08:09
テロに関連する次の事件が始まってしまいました。

現時点で錯綜しているけど概ね把握できていることは以下の通り。

・ザルカウィが日本人拉致を宣言、ビデオが流れる
・拉致された日本人は、ロイター電では「自衛隊員」となっているが、防衛庁はこれを否定
・軍板速報では、ヨルダン経由で入国したフリーのカメラマン「山頭範之」http://www.yamatou.com/ とほぼ断定
・要求は、48時間以内に自衛隊が撤退しなければ、首を切断される(殺害予告)
・小泉総理は「自衛隊は撤退しない」と声明発表

環境と材料は以下の通り。

・イラクに残るのは「自己責任」という前例ができている。(三馬鹿、二馬鹿、故橋田カメラマンの3ケース)
・イラクですでに報道関係者が死んだ前例ができている。(故橋田カメラマンの3ケース)
・新潟地震の救援活動の真っ最中で、世論は自衛隊(の活動)に共感と好感を持っている。
 ↓
 A)自衛隊は帰ってきて新潟を助けて!(人質も助かり新潟も助かり自衛隊も帰国できる。が、サマワの復興は放棄で国際的には無責任で弱腰)
 B)自衛隊は新潟と同じようにサマワを復興させて!(日本人は「自分だけ助かる」という行為を後ろめたく感じる国民性がある。新潟の惨状を味わっている今、「自分だけ」という選択肢をできるかどうか)
 C)自衛隊はサマワにいらない!(→しかしそうすると、サマワに要らないものは、新潟にもいらない、ということになり、新潟の救済復興活動を否定することにもなりかねない)
と言わざるを得ない)

という、感じで、マスコミは(A)を煽ると思われる。
小泉総理は、米大統領選が終わるまでの間は少なくとも(B)を堅持。
もし、大統領がブッシュからケリーに変わったら、撤退させる/特措法延長をしない可能性があるが、そうなると「国連常任理事国」の芽はまた潰れる。

どちらにせよ、今回は48時間という期限が切られているので、その期限内であれば小泉総理は妥協しない(そして、しなかった)。
また、ここで撤退すると「日本には人質を取っての要求は有効」というメッセージを北朝鮮に送ってしまうことになり、北朝鮮に残されている人質の「価値」を高めることになってしまう。
北朝鮮の場合、人質は「不要」になるから解放されるのであって(それぞれの解放時の北高官の言葉を思い出そう)、有用と思わせてはいけないので、この場合もテロリストの要求は呑めない。



さて、どうやってテロリストから人質を解放させますか?

と、話を振ったところで、新潟地震の支援があるんで本日はこれにて失敬。

94ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/10/27(水) 09:17
追補。

速報をまとめたものですが、情報錯綜しているので、>>93には多少(か、それ以上の)間違いがある可能性アリです。
できれば気付いたものは訂正を。

人質の日本人は、先に挙げたカメラマンではなく、「イラクに旅行中。福岡出身の無職・香田証生(24)」という情報が出ました。(フジ)

95⊂(・Θ・)⊃Piyo:2004/10/27(水) 20:25
<香田さん人質事件について>

1 テロに屈する形で政府の方針を撤回することは、新たなテロを生む土壌となる。
2 今自衛隊を撤退させると、サマーワで築いた良好な状態を放棄し、
 日本の国際的並びにイラクにおける信用を将来にわたって損なうことになる。
3 自由とは自己の望むことを望むままにすること、同時にそれによって生じた事象に
 対する責任をとること。
  政府が危険だから行くなといっているのに、自己の権利を主張して物見遊山で
 出かけていったのだから、それによって生じたことには自己で責任をとるべき。

自業自得を絵に描いたような事件ですね。
政府に国益(今後の安全保障)を損なってまで自衛隊を撤退させたり、
税金を使って解放する義務があるのでしょうか。私には疑問です。

「たったひとつの冴えたやり方」の解釈で最も大切なものは
“すべての選択肢が不幸な結末しかない得られない場合においても、
 人はそのなかで最良の選択を選ばなければならない”だと思います。

この場合は将来にわたっての犠牲とテロの増加を抑制するためにも、
“自衛隊は撤退せず、身代金で勘弁してもらえるように交渉する”だと思います。

ステロタイプなおもしろみのないレスで申し訳ありません。
今、<国連のあり方>について書いている途中ですが、旬なのでこちらに一言でした。

96⊂(・Θ・)⊃Piyo:2004/10/27(水) 20:44
そういえば昔、「人命は地球よりも重い」と言った人がいましたね。
その一言を実行したために、世界でどれだけの人がテロの犠牲になり、
どれだけの日本人が拉致されたことか・・・・

テロリストの要求と人質の命
人質の命と国家安全保障
サマーワにおける友好とファルージャにおける憎しみ
イラクの1人と新潟の10万

世の中には、様々な大きさの天秤があり、その天秤はより大きな天秤に乗っている。
ふと、そんなイメージが頭に浮かびました。

釣り合っていることが良いことなのか、より重い方に傾いている方が良いことなのか・・・・

97うろちい:2004/10/28(木) 10:25
しまった。
いまやこっちのスレッドが旬でしたね。
「テロ対策」スレ501から転載-----------------------------
さて、今回の香田証生さんの件についてちょっと。
前回の高橋さんたちに関しては、
「彼女らは世界、または日本の義務を果たしにいったのだから、彼女らが拘束されたのは
我々にも責任がある。単純に無謀な登山と同じレベルに並べることはできない」
という弁護を僕はした訳ですが、今回は前回と比べると「義務を果たしに行く」という目的性
はほぼ無かったようです。
となると、僕の理論によれば香田さんの行為は「無謀な登山」に近いです。
新聞各紙も大体そういう論調で揃っている様ですが、やはり彼の目的性が
考慮されてのことではないかと思います。
ただし、これまでに述べた通り、雪山のようなイラクの現状には日本政府にも責任があります
(ブッシュ大統領や小泉首相はフセインだけの責任にしてますけどね)。
少なくとも政府やその支持者は単純に「無謀な登山」とは言えないというのが僕の理論です
(もちろん支持者たちは「やむを得ない選択に責任は無い」という立場でしょうけど)。

何か奇跡が起きて無事に帰ってくることを祈ります。
それとも今からでも自衛隊を撤退させるべきか・・
そのせいで困窮する人たちが出なければ是非ともそうすべきだとは思いますが・・

自衛隊は復興支援救助隊でもあり、占領支配軍の一部でもあるわけですが、
後者だけを取り除く手だては無いものですかね。
イラクで
「日本軍は出てけ」という人はいても
「日本のボランティアを追い出せ」という人はいない訳ですから。

尤も、「今や」各国の軍隊を引き上げることが現状の改善になるのか、
という問題もあります。
ただでさえ乏しい秩序が崩壊しそうで、そのマイナスを考えると・・。
困ったもんだ。
------------------------------------------

98イカフライ:2004/10/28(木) 13:47
この人質になっった香田さんという人は、確かに、さしたる目的も無くイラク入りしたようですね。
 物見遊山で行くようなところでないのは、今や子供でもわかるはず、そう考えると、自業自得とは言えるのかな、と思います。

 かと言って、見殺しには出来ないし。
 でも、じゃあ、自衛隊を撤退させろ、とはもっと言えないし。うーん、困ります。

 今回の場合、高遠さんたち3人や、安田・渡辺コンビのように、地元のレジスタンスではなく、外国から入ってきたテロリストの犯行のようですから、イスラム聖職者協会も、なにもできそうもないとか。

>尤も、「今や」各国の軍隊を引き上げることが現状の改善になるのか、
>という問題もあります。
>ただでさえ乏しい秩序が崩壊しそうで、そのマイナスを考えると・・。

 上に書いたことと関係するのですが、もはやイラク人の意志、ですら、無くなっているのですよね。
 テロの為のテロ、になっているような気がして仕方が無いです。

 全く、フセインさえ倒れればok、なんて単純細胞のバカ大統領が、後先考えず戦争始めた結果がこれだよ。

99ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/10/28(木) 15:25
独裁者の意志を挫くという意味では、「フセインのイラク」の問題は解決できたとは思いますよ。
イラクというステージに入り込んできた「アルカイダ系テロリスト」の問題は、「フセインのイラク」の問題とは重複するけど別問題、ということでしょう。

ドイツがパルチザンに手を焼いたように、
イギリスがスエズ運河を諦めたように、
ベトナムでベトコンを制圧できなかったように、
日本が工作員に対してまったく無策であるように、

「収めるべき領土を持たない遊撃兵が、ルールを持たずに仕掛けてくる」という攻撃に勝てた国は、歴史上ありません。
が、今までは遊撃兵の攻撃能力はタカが知れていたけど、これからは遊撃兵が莫大な戦果を無差別に挙げることができるようになってくるわけで、「放置」することもできない。
少数のテロリストが、いつでも好きなように破壊工作を続けることができることを許したら、安全保障が根底から崩壊しますからねー。

その意味では、「ブッシュが後先考えずに戦争始めた結果」というよりも、
【どこかのバカが正義感と信仰心を口実に、911を仕掛けた結果がこれだよ】
と思います。

アメリカはどちらかと言えば、他国に無関心な国だったと思います。外交で成果を挙げても国内の人気に繋がらないとかで。
が、「徹底的にアメリカの正義を見せつけねばならぬ」というアメリカ国民99%の決起を促してしまった911が、一連の引き金なのではと思いますよ。
イラク(フセイン)は、911のときに「テロを非難」せずに、賞賛したんですよねー。



香田某の処遇について。
同情論が一切出てきませんね。民主党にもマスコミにも。
今のところ「自衛隊解体」を叫んでいるのは社民党だけかな。

100⊂(・Θ・)⊃Piyo:2004/10/28(木) 19:09
>うろちいさん
政府の自衛隊派遣の本当の思惑はわかりませんが、
私の聞いたところ、自衛隊側にしてみれば復興支援に行っているのであり、
それ以上でもそれ以下でもないというのが実情のようです。

そもそもサマーワによる活動は自衛隊主導で決定したことで、その条件は
 1 比較的政情が安定している
 2 サマーワ一帯はシーア派が強く、フセイン時代に弾圧・差別を受けている
 3 クウェートからの補給線が短い
そしてこれが重要なのですが
 4 オランダの治安担当地域であり、アメリカと一線を画した活動ができる
だそうです。

特に南部では自衛隊は歓迎されています。
サマーワでは自衛隊に対する友好のデモが行われてますし、
http://www.city.asahikawa.hokkaido.jp/top/iraq/topics/i0511.htm
ヤーウェル大統領、アッラーウィ首相、ハッサーニ・ムサンナー県知事等
によって支援継続への期待が示されました。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/iraq/hyokei_041014.html
また、サマーワの宗教指導者が「自衛隊を守れ」というファトア(宗教命令)を出したという
事実もありましたね。(なぜかそのソースが検索に引っかかりませんが・・・・)

NGOばかりが日本とイラクとの絆ではないと思います。
自衛隊に出て行ってほしいと思っているのはファルージャなどの北部の部族や
一部のテロリストだけではないでしょうか。
テロリストの主張をイラク全体の意志と考えるのはどうかと思います。
うろちいさんやヤッスさんの危惧するとおり、自衛隊が撤退したら、
イラクの治安の崩壊や、今後の日本企業の誘致の遅延が心配です。

※ところでヤスツさんとヤッスさんのご関係は?

101⊂(・Θ・)⊃Piyo:2004/10/28(木) 21:30
<国連改革について>
>>85に対するレスです
どうも“強制力”とか、“地球規模の民主主義”という表現が悪かったのか、
国連超国家組織論か地球連邦政府論と受け取られているように感じますが、
私はそこまで飛躍した改革を求めてはいませんし、それができるとも思っていません。
できるとすれば数世紀後か、人間が人間でなくなったときか、
あるいはテロネットワークが人類全体を脅かす驚異となり、
人類がすべての垣根を越えて一致団結するかでもしないと無理ではないかと思います。
(あ、これハリウッド映画のネタになりそう・・・・)

私が望むのは、ソマリア以前のPKOにおける人道的見地からの紛争地帯への介入(内政干渉)
すら辞さない国連の姿勢を復活し、
それが大国の利益を超えて本当に必要とされる人達を救済することです。

ヤスツさんは大国の協力なしに国連軍の派遣は不可能とおっしゃいましたが
であれば、大国に国連軍を組織して出動させるように仕向ければよいでしょう。
不可能なこととは思いません。

たとえばアメリカは、戦争前には徹底的な情報統制をして自国の正義と敵国の悪を強調し
民意を戦争に駆り立てます。
これはアメリカといえども国民の支持(議会の承認)なしに戦争を行うことは無理だからです。

またイラク侵攻においては「国連の支持は必要ない」と言いながら、国連決議1441を根拠に
大義名分を得ています。
これはアメリカの民衆にとっても国連決議が正義を判断するひとつの基準になっているからです。

更にイラク戦争が長引き民衆の支持も経済的にも困窮すると、国連に泣きついてきています。
これはアメリカ一国の国力の限界を示しています。
EUの経済力、軍事力はアメリカに匹敵するものがありますし、それ以外の余裕のある国々
も連合すれば、アメリカといえどもいつまでも単独主義を貫くことはできないでしょう。

そして>>56で前述したとおり、ボスニア・ヘルツェゴビナ共和国が雇ったアメリカの広告会社
によってアメリカ国内での世論を、議会を、そして国連を動かした前例があります。
小国でも情報戦(広報戦)で適切な対応をすれば大国を動かすこともできると思います。
ましてやそれが大国を除いたとしても世界中の過半数の国が賛同すれば。

ここまでの内容でおわかりになって頂けたと思いますが、私は現状の国連の延長線でも
それなりの活動はできると考えています。
国連改革と言うより、国連憲章の理念に基づく正常化と言った方がよいかもしれません。

もう少し付け足しますと、強制力と言いましたが、これは=軍事力ではありません。
軍事力による強制は下策でしょう。
経済制裁等のムチや復興支援、企業誘致等のアメによる取引も有効と思います。
アメリカに対する経済制裁として日本やEUによる独自規格のOSを開発してwindowsを
市場から駆逐するというのはどうでしょうか。

また担保についてですが、各国のテロに対する安全保障と紛争当事国に対する経済上の優先権等
が考えられます。

102大神:2004/10/29(金) 17:59
>>100

確かにサマワでは州知事が自衛隊に撤退しないで欲しいと言っています
しね。規律が良くて現地民とトラブルを起こさずに、民生復興がメイン
なら歓迎されるのは当然ですね

103イカフライ:2004/11/01(月) 09:24
>>99

>その意味では、「ブッシュが後先考えずに戦争始めた結果」というよりも、
>【どこかのバカが正義感と信仰心を口実に、911を仕掛けた結果がこれだよ】
>と思います。

>アメリカはどちらかと言えば、他国に無関心な国だったと思います。外交で成果を挙げても国内の人気に繋がらないとかで。
>が、「徹底的にアメリカの正義を見せつけねばならぬ」というアメリカ国民99%の決起を促してしまった911が、一連の引き金なのではと思いますよ。
>イラク(フセイン)は、911のときに「テロを非難」せずに、賞賛したんですよねー。

賞賛した、とは言え、フセインは別にビンラディンとつながりがあったとか、アルカイダに武器や資金を提供していたわけではない。
 戦争の大義であった大量破壊兵器だって結局無かった。
 911の米国人のショックと恐怖を口実に戦争を始めた、これが事実ではないの?

 フセイン独裁のイラクが良かった、という気は無い。実際にフセインの弾圧で苦しんだ人々は沢山居た。
 けれど、今のイラクの惨状を見ると、後先考えずに戦争を始めたアメリカの責任、それになんも考えず盲従した小泉の責任は大きい。
 
>アメリカはどちらかと言えば、他国に無関心な国

 なの?なワリにアの国は、しょちゅうよその国の戦争に首突っ込んでは戦渦広げているような気がするんだが。

104ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/11/01(月) 14:52
>>103

ビンラディンと繋がりがあったかどうかは、まだ「ない」と断定できるほどではないような気もしますので、反論も賛同も保留です。

また、大量破壊兵器の有無については、「すぐにでも作れる能力を維持していた」という点のほうが重要なようにも思います。
どこかで出ていた例えを引用しますが、
「サティアンを捜索したがサリンは見つからなかった。しかし、サリンを作るための施設と副生成物が見つかった。サリンそのものは見つからなくても、サリンを作る能力があると見なした」
という例から考えると、「現物がなかった」というのは「大量破壊兵器保有能力と意思の排除」には繋がらないのでは、と思う次第です。

そして、「アメリカ人のショックと恐怖を口実に戦争を始めた」ですが、戦争というのは如何に機械化されようとも、武器が高性能化しようとも、自国の人命と高いコストを投入しなければならないものなわけで、それを考えれば「戦争をしたくてしたくてたまらないブッシュ」という像を思い描くのは、どうにも戯画化されすぎていないか?と。
人殺しをしたくて仕方がないブッシュ、という揶揄が多いことはわかりますが、「人殺しをしたくて仕方がない(悪を悪と認識して行う、行為そのものを目的とする)」というのを、「政治家の取る行動」として見るのは、いかがなものかと。

で、小泉政権がイラク戦争を支持したのは、「アメリカに盲従したから」ではなくて、「湾岸戦争からの10年間の間に、イラク政府は国連に充分に強力をしてこなかった。イラクが協力的でなかった場合、制裁もやむを得ない」という【国連決議】に日本も賛成していたから、では?

アメリカは、そもそもは他国に無関心だった(モンロー主義とかありますよね)が、アメリカの資本力を担保にした世界経済が構築された(ドル本位の)ため、経済の安定のためには秩序不安要素を取り除く努力を、経済的にゆとりのある(あった)アメリカ自身がやらざるを得なくなってしまった。
アメリカ経済が世界経済の担保にならないなら、アメリカは「自国内だけでやっていける」わけで、自らの手を血で汚す必然などないのでは、と。

よその国の戦争に首を突っ込んで戦禍を広げるについてですが、
1)冷戦時代、共産圏の拡大と対抗するために、共産政府に対する民主化ゲリラに手を貸す
2)冷戦時代、紛争地(対共産主義の)での、共産主義のパージのために介入する
この、冷戦時代の「他国への介入」は、対共産主義との対決(=放置しておくと、資本主義経済圏が縮小してしまうから)からきたものですよね。
で、昨今の「民族紛争」的なものについては、さほど積極的に介入してもいないような気がするんですが……。
ソマリアからは手を引いちゃったし。
その結果として、ソマリアは国そのものが事実上の治外法権になってますが。

105ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/11/01(月) 15:00
あのときああしておけばよかった、という話をしても仕方がないので今と今後の話をしますと、今、イラクから治安維持を担っている外国軍を全て撤退させてしまうのは、イラクの内戦を誘発してしまう可能性が高いのですこぶる危険であると思います。
イラク警察の要人が暗殺され続けていることなどを見ても、また今回の香田殺害事件を見ても、外国人テロリストを逮捕・排除する能力はイラク警察単独では不可能でしょう。
外国軍が撤退したらイラクでのテロはなくなるかと言えばこれもノーで、「アメリカ軍ですら撤退させる、要求の通し方」を知ってしまえば、新政権ができても政府を屈服させるためなら、政府側の誰かを誘拐して首を切るぞと脅せばいい、ということになってしまいます。
目的が別であっても、手段としての有効性が証明されてしまえば、その手段は誰もが何度でも使うようになるだろう、と。

そうなると、イラクは「言い分を聞かせるためになぶり殺しにするのを、見せしめとして見せつける」というのが横行する世界になってしまいます。
こういう行動を彼らが容易に行ってしまうのは、他ならぬフセイン自身がやっていた行為を、フセインの命令を受けない者が、フセインの手口だけを真似てやっている、ということに他ならないかと。
また、アルカイダの手口に有効性があると理解されてしまえば、同様の手口を別の目的のテロリストが真似し始めることも明らかです。

真似をさせない、真似をしても効果がない、ということをアピールしない限り、「テロという流行」を沈静化させることは難しいのでしょうね。

そもそもは「人命は地球より重い」と、テロリストの要求を飲んでしまった福田元総理と、
それまでの要人暗殺から無差別テロという方法を解禁して名を挙げてしまった日本赤軍と、
テロに屈したスペイン政府の罪が、特に大きいのではないかと思います。

106イカフライ:2004/11/01(月) 15:14
>>104

米軍の空爆で死んだ人達に対して、私はイラク戦争を正当化することはしたくない。
 感情論で申し訳ありませんが。

107ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/11/01(月) 16:58
>>106

感情論として、イカフライ女史がそういう意見をお持ちになることそのものには、私は同意はできませんが、かといって反対もしません。

テロ話と空爆話は「コストは違うが得られる効果が近い」ことから、どうしても表裏一体に語られがちです。
また、東京空襲や原爆投下など「航空機が爆弾をばらまいていくことの恐怖と悲惨さ」を繰り返しすり込まれてきた日本人としては、「命を賭さずに大量破壊・無差別殺戮ができる空爆は、高みからの攻撃で卑怯である」という考えを無意識の中に持ち、「空爆という手法そのものを受け入れられない」という心情も理解はできます。

「無差別空爆は許し難いが、誤爆(誤射)は事故である」
「ピンポイント精密爆撃を含めた航空支援を禁止しての陸戦は、敵味方民間人の被害を空爆をした場合を遙かに上回る被害者を出す」
ということを合わせ考えると……。

テロも空爆もそうですが、「どういった必要性から」「どのような効果を目的として」行われるのか。ということを考えるとき、テロと空爆は効果は似ていても目的が正反対であることがわかります。
近年(に限りませんが)の空爆は、「戦略上の重要拠点、戦略目標を集中して破壊、無力化する」ことが目的であり、同時に反撃を最小限に押さえ込み、進攻する味方陸戦部隊への被害を小さくすることが目的になっています。つまり、味方及び戦闘そのものでの被害が拡大しないようにするための「空爆」であるわけです。
無差別絨毯爆撃からピンポイント精密爆撃に移行していることからも、現在の空爆は「被害の最小化」を目指していると言えます。

対して、テロというものはかつては要人暗殺などに見られるように「最小の戦力しかないから、最小(物理的に)だが価値の高い目標を集中して叩く」という方法が採られていました。
が、現在の空爆が「被害の最小化」を目指しているのに対して、現在のテロは「できるだけ多数の無抵抗な被害者に、被害を拡大する」ことに主眼が置かれています。いわば、「被害の最大化」を目指していると言えます。

一応ここで、「空爆は最小化を、テロは最大化を目指しているから、空爆の方がテロよりまし」というつもりはありませんが、攻撃が行われた効果の部分だけを比較して、テロリストの自爆テロと大国の空爆を同等・表裏一体として考えるのには無理があるというか、それこそ枝葉末節に囚われることになってしまいはしないか、と考える所存です。

108ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/11/01(月) 17:06
それと、「イラク戦争」ですが、現在はイラク戦争そのものは終戦していて、(暫定政府もできているし、暫定政府はアメリカを含む国際社会と協力をしているわけだし)イラク国内での米軍の戦闘(空爆も)は、「イラク対アメリカの戦争」として行われているわけではなく、「イラク国内の内戦の火種を、イラク政府の委任を受けた米軍が代行して鎮圧している」という図式なのかと認識しております。
「内戦の鎮圧に空爆はいかがなものか」という異論もあるかと思いますが、「陸戦部隊を極力危険にさらさない」ということになると、やはり「まず航空支援(=空爆)」というのは、アメリカが自国民である米軍を守りつつ、鎮圧を遂行するためには選ばざるを得ない方法ではないかとも思います。

問題は、「女子供が空爆に巻き込まれ」という点が許せないのではないかと思いますが、米軍の行動・任務が「イラク国内内戦の鎮圧」にあるとすると、一概に「米軍=悪」という図式では語りにくくなるのではとも思います。

そういうわけで、「空爆で女子供が死に……」というのは、感情論としては理解できますが、時間を巻き戻して関係者に改心を迫ることができない以上、今この瞬間を起点に、ベターな判断をしていくしかないのではないでしょうか。

イラク戦争を仮に行わなかった場合どうなっていたか。
イラクはますます疑いを濃厚にしたまま肥大化し、すでに発覚していますがイランの核武装を推進させる口実になり、中東の核武装化は加速していたかもしれません。
ifを言っても仕方がないので、とりあえずはここまでとしてみます。

109⊂(・Θ・)⊃Piyo:2004/11/03(水) 09:04
>>106
「米軍の空爆で死んだ人達に対して、私はイラク戦争を正当化することはしたくない。
 感情論で申し訳ありませんが。」
イカフライさんは感情論とおっしゃってますが、これは重要だと思います。
なぜならテロも感情に起因する部分が大きいからです。

>>89 >>90でヤスツさんがおっしゃるような理論武装により大国はテロ戦争に
突入しました。これは論理的には正しい選択といえるでしょうが、
問題は、911以降の3年間で成果があったかということです。
この3年間でテロが減少したかというと、むしろ増加したと言えるでしょう。
理由は、アメリカがいくら精密爆撃で被害を極限に努めようとしても、
誤爆や巻き添えで一般市民が殺害される。
ロシアに至っては一般市民ごと無差別爆撃で殺害しています。
これだけで復讐するための理由は十分になり、
そこにテロ組織が復讐のやり方をレクチャーし、お膳立てする・・・・・
ここにテロの環境が整ってしまうわけです。

警察には起こった犯罪を“検挙”する機能と、犯罪の発生を抑止する“防犯”
の機能があります。
現在のテロ戦争は“検挙”に重きを置いて、防犯について軽んじられているように
感じます。
もはやテロの芽を摘むだけでは、対処しきれない状況にあるのではないでしょうか。
土壌を改善することがテロの根絶に必要であり、その方法について、
そして私たちが何ができるかをこのスレで話し合っていきたいと思います。

改めて、皆さんのご意見をお願いいたします。

110ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/11/03(水) 10:17
例として正しいかどうかわかりませんが、防犯には以下のような方針が挙げられると思います。

1)犯人の行為(=行為が違法)に非があるなら、主張に理があっても一切認めず、犯人を殱滅・駆除する
2)犯人の行為の根本にある主張に理があるなら、犯人の行為の根拠を認め、要求を飲むことで、犯人の行為を控えさせる。これは、犯人との意志の合意と協力が必要である(パレスチナを引き合いに出すと「犯人呼ばわりするな」と叱られそうですが、反対者との合意というのはそういうものではないかと)。

アメリカ型の方法は「行為に非がある限り、根拠に理があっても認めない。排除する」というもの(1)。
それ以外の方法を考えましょう、というのは簡単ですが、そうでない方法となると「犯人の言い分をある程度呑んで、犯人と協力をしないと実現できない」というものになります。

テロの本質は「暴力によって意志を貫く」というもの。それに限って言えば、戦闘/武力によってテロリストを排除しようとする大国の方法とは本質的に同じようなものかもしれません。
問題は、テロが「自縛、自浄する能力」を持たないこと、でしょうか。それこそ、アメリカの場合、選挙が終わって指導者が替われば軍を引く可能性だってないわけじゃない。(ケリーが勝ったら、米軍はイラクからパレスチナにシフトするだけかもしれませんが(w。しかも、米軍以外の軍の参加をケリーは求めているわけで、各国にとってはむしろ迷惑……という話は置いておくとして)
かつてのテロは指導者のカリスマと命令に基づいて行われてきたが、昨今のテロは「指導者の精神」という曖昧な根拠を、各地の支部隊長が「勝手に解釈」して、それぞれ個々の判断でテロに及んでいます。このテロは、「指導者と取引すれば収束が図れる」という性質のものではないだけに厄介です。
心を力で折ることはできないと言いますが、テロリストのうちの誰か一人と取引ができたとしても、他の全てのテロリストとも取引をしないと効果は得られません。
また、「手法は同じだが要求の方向や度合いが違うテロリスト」の全てを満足させるのは、やはり不可能です。
そうなると、上記の(2)「要求を飲むことで犯人と協力してテロ行為を控えさせる」は非常に実現が難しい、ということになります。

他の方法を考えましょう、というのは実に結構なことなので、それそのものについては否定しません。
テロの芽を摘むこと以外の、即効性のある方法や、土壌改質を具体的に挙げていかなければ、「その他の方法はバラ色。今の方法は最低」とこき下ろす日本の民主党やアメリカの民主党と同程度に堕してしまいます。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板