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テロを根絶するためには・・・・

107ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/11/01(月) 16:58
>>106

感情論として、イカフライ女史がそういう意見をお持ちになることそのものには、私は同意はできませんが、かといって反対もしません。

テロ話と空爆話は「コストは違うが得られる効果が近い」ことから、どうしても表裏一体に語られがちです。
また、東京空襲や原爆投下など「航空機が爆弾をばらまいていくことの恐怖と悲惨さ」を繰り返しすり込まれてきた日本人としては、「命を賭さずに大量破壊・無差別殺戮ができる空爆は、高みからの攻撃で卑怯である」という考えを無意識の中に持ち、「空爆という手法そのものを受け入れられない」という心情も理解はできます。

「無差別空爆は許し難いが、誤爆(誤射)は事故である」
「ピンポイント精密爆撃を含めた航空支援を禁止しての陸戦は、敵味方民間人の被害を空爆をした場合を遙かに上回る被害者を出す」
ということを合わせ考えると……。

テロも空爆もそうですが、「どういった必要性から」「どのような効果を目的として」行われるのか。ということを考えるとき、テロと空爆は効果は似ていても目的が正反対であることがわかります。
近年(に限りませんが)の空爆は、「戦略上の重要拠点、戦略目標を集中して破壊、無力化する」ことが目的であり、同時に反撃を最小限に押さえ込み、進攻する味方陸戦部隊への被害を小さくすることが目的になっています。つまり、味方及び戦闘そのものでの被害が拡大しないようにするための「空爆」であるわけです。
無差別絨毯爆撃からピンポイント精密爆撃に移行していることからも、現在の空爆は「被害の最小化」を目指していると言えます。

対して、テロというものはかつては要人暗殺などに見られるように「最小の戦力しかないから、最小(物理的に)だが価値の高い目標を集中して叩く」という方法が採られていました。
が、現在の空爆が「被害の最小化」を目指しているのに対して、現在のテロは「できるだけ多数の無抵抗な被害者に、被害を拡大する」ことに主眼が置かれています。いわば、「被害の最大化」を目指していると言えます。

一応ここで、「空爆は最小化を、テロは最大化を目指しているから、空爆の方がテロよりまし」というつもりはありませんが、攻撃が行われた効果の部分だけを比較して、テロリストの自爆テロと大国の空爆を同等・表裏一体として考えるのには無理があるというか、それこそ枝葉末節に囚われることになってしまいはしないか、と考える所存です。


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