キンガ博士らはiMuSC研究の先行例として、小保方氏の米ハーバード大学留学時代にバカンティ教授の元での「胞子様細胞(spore-like cells)」研究をまとめた「スフィア細胞論文」を紹介している。この論文はアメリカの再生医療専門誌「Tissue Engineering Part A」に掲載された。「スフィア細胞」は生物には休眠状態の小さなサイズの細胞が眠っており、病気や怪我の時に多能性細胞となり修復機能をもたらす、とする研究だ。
医薬品の開発によって、我々の生活の質(quality of life:QOL)が高まるような医薬品が提供されることは、基本的に望ましいことである。今後も、医薬品の積極的な開発に期待したい。ただ、高額薬剤の使用と費用負担のあり方が問われている。特に、国民皆保険の仕組みを持つわが国では、「夢の新薬」である高額薬剤が、お金持ちだけのものではなく、多くの人が使えるものであるが故の悩みである。
改めてこうして関係者たちの言質を羅列すると、道理に合わず、まさに怪誕不経(かいたんふけい)だ。STAP細胞問題の混乱したのは小保方氏からではなく、科学者がなんらかの真相を隠蔽したり、サイエンスジャーナリストが事実を歪曲して伝えていることから発生している。つまり、理研が「STAP細胞はES細胞だった」と発表した「裏」には発表されていない事実が潜んでいる可能性が高いのだ。
イギリスの偉大な文学者でノーベル文学賞を授与されたジョージ・バーナード・ショー(1950年11月2日没)はこんな格言を残している。
「When a thing is funny, search it carefully for a hidden truth.(何かがおかしい時は、真実が隠れていないか気をつけろ)」
小保方氏はHP上で、ついにSTAP細胞の存在を明らかにした。次回はそれについて解説したい。
(文=上田眞実/ジャーナリスト)
Watsonの名が広く世に知れ渡ったきっかけは、2011年に米国のクイズ番組「Jeopardy!」に回答者として参加し、人間に勝利したこと。当時は音声認識ができなかったため、出題者の読み上げと同時に問題文をテキストで受け取って処理をしていました。現在ではText to Speechによって世界の音声言語を認識する機能を備え、2013年からは一般のデベロッパーにも提供を開始しています。