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Tohazugatali Medical Review

4618とはずがたり:2016/04/08(金) 16:45:32
>>4617-4618
小保方氏は再現実験でSTAPを再現できないので、小保方氏が「STAP細胞作成を200回成功した」と言ったのは嘘だったのではないか、との疑惑が広まった。しかし、『あの日』(P.218)で小保方氏は実にひどい環境下で実験させられていたことを告白している。まるで鉛の防衣のような重たいエプロンを着けさせられ、身動きができず実験するのに不自由したとある。さらに実験中には立会人が置かれ、監視カメラ3台も設置、釘穴までセメントで塞がれたという。
 理研がこうした対応をとった理由について14年7月2日、再現実験の統括責任者である相沢慎一理研特別顧問は「世の中には彼女が魔術を使って不正を持ち込むのではないかという危惧があるため」だと記者会見で語っている。
一部、成功していた理研の再現実験


 小保方氏の再現実験では、STAP現象は確認された。それは14年12月19日に理研が発表した「STAP現象の検証結果」(P.2)の以下記述で確認できる。
「弱塩酸処理を行った場合では、その多くに STAP様細胞塊が形成されることが確認された」
 しかし、その出現数はごくわずかだと検証結果を報告している。わずかでも、確かに「STAP様細胞塊が形成」とある。STAP現象は確認されていたのだ。さらに連携して行われた丹羽仁史博士(熊本大学教授)の再現実験では、マウスの肝臓細胞の実験でATP浴という方法で刺激を与える実験をしており、これも多能性を持ったことを示す多能性遺伝子の発現が確認され、検証結果では49回のうち37回もSTAP様細胞塊の出現が確認されたとある。かなり高い確率だ(「同」<P.4>より)
 小保方氏は『あの日』(P.220)のなかで、再現実験によって「酸処理した細胞に未分化状態を示す多能性遺伝子の確認があった」と記しているが、丹羽氏が作成した「肝細胞由来のSTAP現象が確認された」という事実は、理研も検証結果で公表している。同報告書では「STAP現象」をこう定義している。
「マウスの新生児の各組織の細胞(分化細胞)を一定の条件でストレス処理すると、多能性を持つ未分化細胞にリプログラミング(初期化)されるという上記研究論文(STAP細胞論文)に記載された現象である」(P.1)
 つまり、STAP現象は再現実験で確認されていたのだ。
 しかし、理研の検証報告書では「自家蛍光と区別がつかない」など、上記の実験結果を否定する矛盾した言葉で締められている。「STAP様細胞塊」が出現し、自家蛍光とは違う遺伝子タンパクの発現が確認されたのであれば、「わずかでも成功、STAP細胞塊の出現を複数確認」と発表されてもいいはずだ。検証実験の主旨と小保方氏の実験環境を思えば、頻度よりもSTAP現象が確認できたことを重視するべきではないか。

 検証報告では、STAP様細胞塊でSTAP幹細胞、FI幹細胞をつくろうと試みたが失敗したとされている。また、STAP様細胞塊からはキメラマウスをつくる事はできなかった。つまり、『あの日』でも書かれているとおり、若山氏が行っていた実験パートは実態の影さえ見えない。
『あの日』に書かれている内容と理研の公式発表「STAP現象の検証結果」には齟齬がないし、筆者の取材結果とも合致する。STAP細胞問題は、早急に第三者機関による再調査が必要なのではないか。
(文=上田眞実/ジャーナリスト)


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