(ブルームバーグ):スイスのチューリッヒ・インシュアランス・グループは同業の英RSAインシュアランス・グループに対する買収提案を撤回した。7-9月(第3四半期)にチューリッヒの損害保険事業で損失の計上が予想され、同事業の見直しを行うことにしたため。
チューリッヒが21日発表した資料によると、同社は一般保険事業で2億ドル(約240億円)の損失を見込んでいる。中国で先月発生した一連の爆発に伴う保険金支払いが約2億7500万ドルに達する可能性があり、その影響を受ける見通し。また、同事業は米国での自賠責保険で約3億ドルの負の影響も受ける見込みだ。
チューリッヒはこうした事業パフォーマンスの悪化を踏まえ、RSAとの協議を打ち切ったと説明した。同社は損害保険分野の改善に注力する。
提示済みの買収案ではRSAを約56億ポンド(約1兆460億円)と評価していた。
原題:Zurich Abandons RSA Bid After Losses in General Insurance (1)(抜粋)